(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】アレルギー治療
(51)【国際特許分類】
G01N 33/53 20060101AFI20240319BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20240319BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240319BHJP
G01N 33/577 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
G01N33/53 Q
A61P37/08
A61K39/395 Y
G01N33/577 Z
G01N33/53 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562561
(86)(22)【出願日】2022-04-12
(85)【翻訳文提出日】2023-12-11
(86)【国際出願番号】 US2022024355
(87)【国際公開番号】W WO2022221240
(87)【国際公開日】2022-10-20
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523345932
【氏名又は名称】アイジェニックス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナドー, カリ
【テーマコード(参考)】
4C085
【Fターム(参考)】
4C085BB36
4C085CC02
4C085CC22
4C085EE01
4C085EE05
(57)【要約】
本発明は、アレルゲンを既に経験してそのアレルゲンに反応した免疫系の抗体または他の生成物を使用する、アレルギーを処置するための方法および組成物を提供する。具体的に、アレルゲンに対するアレルギー反応に悩まされていたが、その後そのアレルゲンに対して脱感作状態になっている人々は、治療組成物における使用のために分離または複製され得る、免疫生成物を生成する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレルゲンに対して脱感作状態になっている人からサンプルを取得する工程、
アレルギー反応を阻害する分子種を同定するために、該サンプルを分析する工程、および
該分子種を含む治療組成物を調製する工程
を含む、アレルギー処置の方法。
【請求項2】
患者への後の送達のために前記治療組成物を包装し保管する工程、または
前記アレルギー反応に感受性である患者に治療を投与する工程
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
分子種が、アレルゲンに結合するモノクローナルIgG4であり、前記調製する工程が、該モノクローナルIgG4をハイブリドーマ技術によって増殖させることを含み、前記治療組成物が、薬学的に受容可能な賦形剤または緩衝剤中に該モノクローナルIgG4を含む水性懸濁液である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アレルギー反応を促進するサンプル中のIgEの配列を決定する工程、および
該IgEの配列情報を使用して、前記治療における使用のための抗体フラグメントを作製する工程
をさらに含み、該抗体フラグメントは、アレルゲンに結合するが、Fcレセプターには結合も架橋もしない、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記サンプルが、自然にまたは治療によってアレルギーに対して脱感作状態になっている人々に由来するサンプルバンクから取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記サンプルバンクに由来するそれぞれ異なるサンプルに由来するアレルゲンに特異的な複数の異なるIgG4を同定する工程
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記分析する工程が、前記サンプルに由来するIgG4転写物を配列決定してIgG4の配列を決定することを含み、前記調製する工程が、該IgG4を含むモノクローナル抗体生成物を作製することを含み、該IgG4は、前記人のIgEによって認識されるアレルゲンのエピトープに結合する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記分子種が、前記アレルギー反応を促進するサイトカインに結合する抗体である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記サイトカインが、IL-4R、IL-4、IL-13、IL-33、IL-9、およびIL-5からなる群より選択される1種である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記分子種が、前記アレルギー反応を促進するアレルゲンに結合するIgEのフラグメントを含み、該フラグメントは高親和性Fcレセプターに結合しない、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記分子種がTreg細胞、Th1細胞、またはそれらのフラグメントのうちの1種もしくは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
アレルギーに対して脱感作状態になっている人々に由来するサンプルバンク中のサンプルに対してアッセイを実施して、アレルゲンに結合する分子種を検出する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記アッセイが核酸配列決定、タンパク質結合アッセイ、またはそれらの両方を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記アッセイが、IgG4転写物を同定するためのRNA-Seqおよび前記アレルゲンに結合するタンパク質についての捕捉アッセイを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記サンプルが、前記患者に由来する血液、血漿、または血清を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
アレルギーを有する対象から、アレルゲンのエピトープに特異的なIgEを検出する工程、
該対象に由来するB細胞が、該アレルゲンの第2のエピトープに特異的な第2のIgEを生成したことを決定する工程、
該第2のエピトープまたは該第2のIgEのパラトープの配列または構造を同定する工程、および
該第2のエピトープがインビボでのIgE架橋を促進することを防止する治療組成物を調製する工程
を含む、アレルギーを処置する方法。
【請求項17】
前記調製する工程が、前記第2のエピトープに対するモノクローナルIgG4をハイブリドーマ技術によって生成すること、薬学的に受容可能な賦形剤または緩衝剤中に該モノクローナルIgG4の水性懸濁液を製剤化すること、および前記治療組成物としての後の使用のために該水性懸濁液を包装および凍結することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項18】
前記対象が、前記エピトープに対するアレルギー反応を減弱するように処置されており、前記方法が、前記第2のエピトープの同定された配列を使用して、アレルギー反応についてのその後の追加的な処置における使用のための治療を決定する工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記対象に由来する第1のサンプルが、前記エピトープに特異的なIgEを含み、該第1のサンプルに続いて前記対象から取得された第2のサンプルが、前記第2のエピトープに特異的な第2のIgEを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記治療組成物が、前記アレルゲンへのIgEのインビボ結合に干渉する分子ブロッカーを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ブロッカーが、前記第2のエピトープに結合するIgG4を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ブロッカーが、1コピーの前記第2のエピトープを有し前記アレルゲンの他のエピトープは有しない分子構造を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記ブロッカーが、前記第2のエピトープのパラトープを含むIgEフラグメントを含み、該IgEフラグメントはFcレセプターに結合も架橋もしない、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記第2のエピトープの配列を同定する工程が、前記第2のIgEを分離すること、および該分離した第2のIgEを使用してアッセイを実施して前記第2のエピトープの配列を決定することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記アッセイが、結晶学、電子顕微鏡法、アレイベースのスクリーニング、および質量分析法からなる群より選択される1種を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第2のエピトープの配列または構造を治療標的のデータベースに追加する工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項27】
前記対象に由来するその後のB細胞が、前記アレルゲンの第3のエピトープに特異的な第3のIgEを生成し、前記方法が、該第3のエピトープまたは該第3のIgEのパラトープの配列または構造を同定する工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のエピトープおよび第2のエピトープのうちの1種に特異的なモノクローナルIgG4を生成する工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項29】
前記第2のエピトープに結合するIgG4を前記対象から分離する工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項30】
前記アレルギーに対する治療としての使用のためにモノクローナルIgG4を生成する工程をさらに含む、請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アレルギーの処置に関連する。
【背景技術】
【0002】
免疫系は、機能的に特化した細胞に依拠する。そのような細胞型の1種であるリンパ球は、適応免疫系において主に重要である。主要なリンパ球の型はB細胞およびT細胞であり、これらは骨髄中で造血幹細胞から生成される。B細胞およびT細胞は、それらが活性化されるまでは同一であると考えられる。T細胞前駆体は胸腺に移動して胸腺で成熟し、一方、B細胞は骨髄で成熟する。詳細には、ナイーブT細胞は、依然として抗原に供されていないT細胞であるが、その後、抗原提示細胞(APC)によって抗原とともにリンパ節で提示された場合に分化する。
【0003】
身体において、リンパ節、脾臓、扁桃腺、および粘膜関連リンパ組織(MALT)が挙げられる末梢リンパ系器官は、種々の分化段階にあるB細胞およびT細胞、すなわち、骨髄または胸腺から離れているが依然として適合する抗原に供されていないナイーブB細胞およびナイーブT細胞、適合する抗原によって活性化されたエフェクター細胞、ならびに過去の感染に由来するメモリー細胞を典型的に含有する。
【0004】
適応免疫応答の一部は、B細胞によって実行される抗体応答である。抗体応答において、活性化B細胞が抗体を分泌し、抗体は血流を通って移動し、病原体などの「外来」物質に結合して、それら物質の作用を直接遮断するか、または免疫系による破壊のためにそれらの物質に印を付ける。しかし、時に適応免疫系は、環境中の有害物質に反応して、アレルギー反応をもたらす。よく見られるアレルギーとしては、食物アレルギー、枯草熱、および喘息が挙げられる。特定のアレルゲンは、皮膚反応、気管支収縮、腫脹、低血圧、昏睡、さらには死亡をも示し得る、全身アレルギー反応をもたらす場合がある。アレルギー、特に食物アレルギーは、公衆衛生に対する脅威の原因であり続け、より有効な追加の処置および予防が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、標的アレルゲンを既に経験してその標的アレルゲンに反応した人々から取得される免疫系の抗体または他の生成物を使用してアレルギーを処置するための、方法および組成物を提供する。例えば、個人がアレルゲンに対して脱感作状態になっている場合、その個人の血液、血漿、または血清は、アレルゲンを中和して、アレルゲンがアレルギー反応またはアナフィラキシー反応を誘発する能力を阻害する、細胞種または分子種などの因子の供給源であり得る。そのような因子は、取得、分離、および/または同定され、アレルギーを処置するための治療薬として有用である組成物において濃縮、製剤化、または含まれる。例えば、アレルゲンに対して脱感作状態になっている個人は、天然のアレルギー反応を阻害する、IgEやIgG4などの免疫グロブリン、または他の免疫細胞生成物が自身の免疫系から生じるので、脱感作状態であり得る。それらの免疫細胞生成物は、脱感作状態である対象から取得され、アレルギーから人々を保護するために人々を処置するための治療組成物において使用される。処置された個人において、脱感作状態である対象から取得された免疫細胞生成物は、例えば、アレルゲンに結合すること、およびアレルゲンがIgEに結合してアレルギー反応を誘発するのを遮断することによって、アレルギー反応から保護するように機能する。
【0006】
アナフィラキシー反応は、個人の免疫系のエフェクターB細胞がアレルゲン特異的IgE免疫グロブリンを生成する場合に生じることが、理解される。個人において、IgE分子のFc部分は、肥満細胞および好塩基球にあるFcレセプターに結合する。それらのIgE分子がアレルゲンに再度遭遇した場合、それらのアレルゲンは、肥満細胞および好塩基球にてIgE-レセプター複合体に結合して架橋する。肥満細胞および好塩基球での架橋は、脱顆粒と呼ばれるプロセスをもたらすものであり、そのプロセスにおいて、それらの細胞はヒスタミンおよび炎症性メディエーターを放出し、これらはその後、アナフィラキシー反応をもたらす。しかし、アレルゲンに対して脱感作状態になっている人々は、例えば、肥満細胞および好塩基球にてIgE-レセプター複合体にアレルゲンが結合および架橋するのを防止することによって脱顆粒に干渉する、生成物を生成すると推測される。脱顆粒を阻害するそれらの免疫生成物としては、脱感作状態である個人の免疫系により生成され、アレルゲンに特異的に結合するがFcεレセプターには架橋不可能であり、Fcγレセプターに結合して阻害を引き起こし得る、IgG4免疫グロブリンが主に挙げられ得る。
【0007】
脱感作状態である患者の免疫系は、アナフィラキシーを阻害する、IgG4以外の生成物を生成し得る。例えば、脱感作状態である免疫系は、アレルギー反応を促進する他の分子または細胞に結合してそれらに干渉する、他の免疫グロブリンまたは他の分子種を生成し得る。例えば、脱感作は、アレルギー反応を促進するサイトカイン(例えば、IL-4R、IL-4、IL-13、IL-33、IL-9、およびIL-5など)に結合する抗体を含み得る。他の例において、脱感作は、アレルゲンに特異的であるがFcレセプターへの結合および架橋において競合しない、IgEまたはIgEフラグメントを含み得る。別の例において、脱感作は、免疫系が制御性T細胞(Treg細胞)または1型ヘルパーT細胞(Th1細胞)を促進または生成する場合に生じ得る。
【0008】
本発明は、脱感作状態である個人の免疫系に由来する細胞を同定するか、またはそれらの生成物を分離すること、およびアレルギー反応の処置または予防のための治療薬においてそれらの生成物を使用することを含む。治療薬中の生成物は、アレルギー反応の脱顆粒または他の成分を阻害するために使用される。それらの生成物としては、脱感作状態である個人の免疫系によって生成されるIgG4免疫グロブリンが主に挙げられ得る。さらに、免疫グロブリンの抗原結合部分、すなわちパラトープは、アレルゲンのエピトープに対してより高い結合特異性を呈し得る。さらにより重要なことに、IgG4のパラトープは、個人のIgEによって既に特異的に認識されたアレルゲンのエピトープに対する特異性を有し得るか、または脱感作のプロセスが原因でアレルゲンのより多くのエピトープに結合することさえもある。本開示の見識は、脱感作状態である免疫系が、脱感作の間に発見される、アナフィラキシーに関与するエピトープまたはその同族抗体パラトープの発見のための一種の天然の「エピトープ発見」アッセイを既に実施したということである。
【0009】
文献では、よく見られるアレルゲンは、それぞれある数の異なるエピトープを有し得ること、および多くの実験室アッセイがエピトープ発見のために使用されることが報告されている(例えば、参照によって援用される、Matsuo、2015、Allergology Int、64(4):332~343を参照)。脱感作状態である個人は、アレルギーに関与するエピトープに特異的なパラトープを有する抗体(例えば、IgG4)の迅速な供給を示し得る。それらの抗体または他の関連する抗アナフィラキシー細胞もしくは分子種を分離するか、配列決定するか、モデル化するか、またはクローン化することによって、それらの免疫生成物がアレルギー治療に使用され得る。
【0010】
特定の例示的な実施形態において、脱感作状態である個体に由来するIgG4は、例えばRNA-Seqによって同定され、クローン化され、培養またはハイブリドーマ技術によって増殖され、治療成分として採取される。配列は脱感作状態である個体から取得されるので、クローン抗体生成物は、アレルギー反応に関与するアレルゲンエピトープに特異的なパラトープを有することになる。よく見られるアレルギー(例えば、ピーナッツ)を有する複数の脱感作状態である個体に由来するサンプルが、例えば、経口免疫療法によって成功裏に処置された対象に由来するサンプルの血液バンクとして利用可能である場合に、それらのサンプルから生成されるIgG4または他のIg分子(すなわち、IgG分子、IgA分子、IgM分子、もしくはIgD分子)は、所与のあらゆるアレルギー症例に関与するエピトープに特異的なパラトープを含む可能性が高い、一群の治療薬を提供することができる。
【0011】
本発明のこれらの洞察は、アレルギーに関与するエピトープが経時的に明らかに変化する別のシナリオにおいて適用可能である。特に、特定のアレルゲンに対してアレルギー性である一部の個体は、アレルゲンの特異的エピトープに対して高レベルの抗体(例えば、IgE)を有し得る。しかし、いくらか後の時点(例えば、数か月後または数年後)では、それらの個体のうちの一人は、同じアレルゲンの異なる第2のエピトープに対して高レベルの抗体(例えば、第2のIgE)を有し得る。例えば、一部の結果は、経口免疫療法が、IgEおよびIgG4(もしくは他のIg分子)結合のいずれかまたは両方における多様性の増加をもたらす効果を有し得ることを示唆し、アレルギーの処置後に、最初に処置されたアレルギーに関与するエピトープではなかった第2のエピトープに特異的なIgEおよび/またはIgG4(もしくは他のIg分子)を人が後に生成し得ることを含意した。そのような場合に、人の免疫学的生成物は、独立して発見されておらず、アナフィラキシーを引き起こすと認識されてもいなかった、アレルゲン性エピトープを治療的に標的とする機会を提示する。
【0012】
この発見の治療適用は、経時的に多様性を示すIgE結合エピトープに対するアレルギー反応を示す対象を同定することを含む。対象に由来する少なくとも第1の抗体および第2の抗体を取得または同定するためにアッセイが実施され、第1の抗体は第1のエピトープに、第2の抗体は第2のエピトープに、それぞれ特異的である。それらのアッセイは、第2のエピトープに対するIgG4または類似の免疫生成物を生成するために使用され、免疫生成物は、治療的処置を行うために使用される。
【0013】
このアプローチの洞察は、アレルゲンに対するアレルギーを有する対象は対象が有害に反応するエピトープを変化し得るということである。さらに、その変化は、アレルギー処置(例えば、経口免疫療法)によって急速化または促進され得る。例えば、対象は、免疫療法によってエピトープに対して脱感作状態になり得るが、まさにその免疫療法が、その対象によって生成される抗体の多様性を増加させ得る。抗体の多様性の増加が原因で、対象は、アレルギーに最初は関与していなかったある第2のエピトープに対して感作状態になり得る。しかし、その同じ対象は今やまた、第2のエピトープに特異的なIgG4またはある他の免疫生成物を生成し得る。
【0014】
サンプルが、アレルゲンに対するアレルギーを有する対象から取得され得る。第2のエピトープに特異的な免疫生成物(例えば、IgG4)がサンプルから同定または分離され得、アレルギーを処置するためおよび/またはアレルゲンに対するアナフィラキシー反応を予防するための医薬の製造において、使用され得る。このアプローチは、アレルギー反応に関与するエピトープが経時的に明らかに変化し、対象がアレルゲンの異なるエピトープに反応している場合に、使用される。対象が、アレルギーを有し、第1のエピトープに対するIgEを過去に生成し、今や第2のエピトープに対するIgEを生成するような場合に、本開示は、第2のエピトープに特異的な免疫生成物(例えば、IgG4)を対象から同定または分離する工程、および免疫生成物をアレルギー治療において使用する工程を含む、方法を提供する。
【0015】
特定の態様において、本発明はアレルギー処置の方法を提供する。その方法は、アレルギーに対して脱感作状態になっている人からサンプルを取得する工程、サンプルを分析して、アレルギー反応を阻害する分子種を同定する工程、分子種を含む治療を準備する工程、およびアレルギー反応に感受性である患者に治療を投与する工程を含む。必要に応じて、分子種は、アレルゲンに結合するIgG4(または他のIg分子)である。
【0016】
一部の実施形態において、分子種は、Fcレセプターに結合および/または架橋することが不可能である、IgEフラグメントである。IgEフラグメントが人から取得され得るか、または全長IgEが取得され得るかのいずれかであるが、フラグメントが、その治療における使用のために調製され得る。例えば、方法は、アレルギー反応を促進するサンプル中のIgEの配列を決定する工程、およびIgEの配列情報を使用して、治療における使用のための抗体フラグメントを作製する工程を含み得、抗体フラグメントは、アレルゲンに結合するが、Fcレセプターには結合も架橋もしない。例えば、定常領域が改変または欠失されているIgE配列が、治療生成物における使用のためにクローン化され、発現され、収集され得る。したがって、分子種は、そのアレルギー反応を促進するアレルゲンに結合するIgEのフラグメントを含み得、フラグメントは高親和性Fcレセプターに結合しない。
【0017】
本発明の一部の実施形態は、アレルギーに対して脱感作状態になっていることが既知である患者に由来するサンプル収集物またはサンプルバンクを利用する。方法は、自然にまたは治療によってアレルギーに対して脱感作状態になっている人に由来する、例えば、血液サンプル、血清サンプル、または血漿サンプルなどのそのようなサンプルバンクからサンプルを取得する工程を含み得る。アレルゲンに特異的な複数の異なるIgG4(または他のIg分子)が、サンプルバンクに由来するそれぞれ異なるサンプルから同定または分離され得る。
【0018】
サンプルを分析して、アレルギー反応を阻害する分子種を同定する工程は、アレルギーに対して脱感作状態になっている人に由来するサンプルバンク中のサンプルに対してアッセイを実施して、アレルゲンに結合する分子種を検出することを含み得る。適切なサンプルとしては、血液、血漿、または血清が挙げられ得る。適切なアッセイとしては、核酸配列決定、タンパク質結合アッセイ、または類似物が挙げられ得る。アッセイとしては、IgG4転写物を同定するためのRNA-Seqまたはアレルゲンに結合するタンパク質を使用する捕捉アッセイ(例えば、その後の溶出および収集のためのカラム中のビーズへの特異的捕捉)が挙げられ得る。
【0019】
サンプルを分析して、アレルギー反応を阻害する分子種を同定する工程は、サンプルに由来するIgG転写物または他のIg分子転写物を配列決定してIgG4の配列を決定することによって行われ得る。同定された配列は、IgG4を含むモノクローナル抗体生成物を作製することにおいて使用され得る。好ましくは、IgG4は、処置される人のIgEによって認識されるアレルゲンのエピトープに結合する。
【0020】
方法は、アレルギー反応に関与する他の標的に対処するために使用され得る。例えば、分子種は、アレルギー反応を促進するサイトカインに結合する抗体であり得る。抗体は、サイトカインに結合し得、サイトカインがそのアレルギー反応を促進する能力を阻害し得る。例えば、抗体は、IL-4R、IL-4、IL-13、IL-33、IL-9、またはIL-5のうちの1種に結合し得る。有用である他の標的としては、細胞が挙げられる。例えば、分子種としては、制御性T細胞(Treg)、1型ヘルパーT(Th1)細胞、またはそれらのフラグメントが挙げられ得る。
【0021】
本開示の他の態様は、アレルギーを処置する方法を提供し、方法は、アレルギーを有する対象から、アレルゲンのエピトープに特異的なIgEを検出する工程、対象に由来するB細胞が、アレルゲンの第2のエピトープに特異的な第2のIgEを生成したことを決定する工程、および第2のエピトープまたは第2のIgEのパラトープの配列または構造を同定する工程を含む。一部の実施形態は、(第1の)エピトープに対するアレルギー反応を減弱するように処置されている対象を含み、実施形態は、アレルギー反応に関与する第2の(後の)エピトープの配列を同定する工程、および第2のエピトープの同定された配列を使用して、アレルギー反応についてのその後の追加的な処置における使用のための治療を決定する工程をさらに含む。例えば、第2のエピトープに特異的なIgG4または類似の免疫生成物が、分離またはクローン化され得、治療薬において使用され得る。これらの方法は、対象のアレルギーに関与する特定のエピトープの経時的変化を含む。例えば、対象に由来する第1のサンプルは、そのエピトープに特異的なIgEを含み得、対象に由来するそれに続く第2のサンプルは、第2のエピトープに特異的な第2のIgEを含み得る。そのような状況について、本発明の方法は、第2のエピトープがインビボでのIgE架橋を促進することを防止する治療組成物を調製する工程を含み得る。あらゆる適切な治療組成物が調製され得る。好ましくは、治療組成物は、アレルゲンへのIgEのインビボ結合に干渉する分子ブロッカーを含む。例えば、ブロッカーは、第2のエピトープに結合するIgG4を含み得る。一部の実施形態において、ブロッカーは、1コピーの第2のエピトープを有しアレルゲンの他のエピトープは有しない分子構造(すなわち、IgEに結合するための第2のエピトープを提示するが、1つよりも多いFcレセプターに結合および架橋することが不可能である、アレルゲンの合成バージョンまたは改変バージョン)を含む。特定の実施形態において、ブロッカーは、第2のエピトープのパラトープを含むIgEフラグメントを含み、IgEフラグメントはFcレセプターに結合も架橋もしない。
【0022】
第2のエピトープの配列を同定する工程は、第2のIgEまたは第2のIgEの転写物を分離すること、および分離した第2のIgEを使用してアッセイを実施して第2のエピトープの配列を決定することを含み得る。適切なアッセイとしては、RNA-Seq、結晶学、電子顕微鏡法、アレイベースのスクリーニング、および質量分析法が挙げられ得、それらの適切なアッセイは、第2のIgEの配列および/または構造を決定するために使用され得る。重要な洞察は、方法が、アレルギーに関与するエピトープが経時的に変化してきた患者に適用されるということである。そのような患者は、最初は成功した経口免疫療法を経験した可能性があるが、免疫療法によっては対処されなかったある他の第2のエピトープに対するアナフィラキシー反応を後に示し得る。そのような患者について、本発明の方法は、第2のエピトープの配列または構造を治療標的のデータベースに追加する工程を含む。経時的変化は再発し得る。例えば、患者に由来するその後のB細胞は、アレルゲンの第3のエピトープに特異的な第3のIgEを生成し得、本発明の方法は、第3のエピトープまたは第3のIgEのパラトープの配列または構造を同定する工程を含み得る。さらに,本発明の方法は、治療薬(例えば、第1のエピトープおよび第2の(またはその後の)エピトープのうちの1種に特異的なモノクローナルIgG4)を生成する工程を含み得る。方法は、第2のエピトープに結合するIgG4を対象から分離する工程および/あるいはアレルギーに対する治療としての使用のためにモノクローナルIgG4または他のIg分子を生成する工程を含み得る。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(詳細な説明)
アレルギーは、アレルゲンと呼ばれる非感染性物質に対する適応免疫応答である。一般的なアレルゲンとしては、食物、ダニ、花粉、ペットの鱗屑、カビ、ワクチン、医薬、昆虫毒、およびラテックスが挙げられる。一部のアレルギー反応(例えば、接触性皮膚炎)は、IgEに関係しないと考えられている。しかし、多くのアレルギー反応(例えば、アナフィラキシー、アレルギー性鼻炎(枯草熱)、一部の食物アレルギーおよびアレルギー性喘息)は、アレルゲンの抗原エピトープを認識するIgEおよび2型ヘルパーT(TH2)細胞に関係する。IgE媒介性応答において、アレルゲン性物質への曝露は、IgE生成を誘導し得、対象を感作状態にし得る。免疫系は、アレルゲンとの最初の接触後にIgEを過剰生成する。その後、その対象は、アレルゲンに特異的な循環IgE免疫グロブリンを有する。いったんIgEの閾値レベルが満たされると、対象は、将来的にはアレルゲンに対する反応に感受性である。後に対象が同じアレルゲンと遭遇した場合、対象は、炎症によってしばしば特徴付けられるアレルギー反応を経験する。
【0024】
アレルゲンへの曝露は急性反応を生じ、急性反応は、即時型反応またはI型即時型過敏反応として知られている。IgE媒介性I型即時型過敏反応は、アレルゲンへの曝露の数分間以内に生じ得る。それらの場合、肥満細胞および好塩基球にあるFcεRIに結合されたIgEが、複数のIgE/Fc複合体がアレルゲンに結合した場合に架橋される。架橋は、肥満細胞および好塩基球が脱顆粒するのを引き起こして、ヒスタミンおよびサイトカインなどのメディエーターを放出させる。それらのメディエーターは、血管拡張、血管透過性、および気管支収縮などの反応を促進する。それらのメディエーターの一部はまた白血球の増員または活性化を促進して、その後の「遅発型」反応の発生の原因となり、その後の数時間~数日間にわたって炎症および呼吸困難を継続する。アレルギー反応は天然のフィードバックループを含み得る。例えば、好塩基球および肥満細胞がIgEとの接触に応答して脱顆粒した場合、それらの好塩基球および肥満細胞はIL-4を放出し、IL-4はB細胞のクラスを促進し得、これはIgEの生成増加をもたらす可能性がある。
【0025】
臨床的にアレルギーを処置するあるアプローチは、免疫療法をしばしば経口免疫療法の形態で含んできた。免疫療法の原理は、抗原との接触の際にIgEを生成しないように免疫系を再訓練することである。免疫療法の一部のアプローチは、少量の抗原(例えば、アレルゲン)のゆっくりとした導入を含み、量は経時的に増加し得る。そのようなアレルゲンへの曝露はアレルゲンに特異的な免疫グロブリンIgG4の対象による生成を増加させることが、見出され得る。その後、IgG4が標的タンパク質へ到達することについてIgEと競合すると理論化され得る。すなわち、アレルゲンに遭遇した場合、IgG4はアレルゲンの利用可能なエピトープに結合して、IgEが結合するための場所をそのアレルゲンに何も残さない。IgEがアレルゲンに結合できないので、肥満細胞および好塩基球にあるFcレセプターにIgEが結合されている場合でさえ、IgE分子のパラトープに結合して複数のIgE-Fcレセプター複合体と架橋するために利用可能なものは何も存在しない。IgG4の存在はIgE/Fc複合体が架橋されることを防止し、IgG4は、肥満細胞および好塩基球が脱顆粒するのを防止し、したがってアナフィラキシーを阻害する。
【0026】
アレルギー治療のための標的は、アレルギーおよび免疫療法の細胞作用および分子作用を理解することによって認識され得る。免疫療法の一組の可能性のある作用において、治療的に送達されたアレルゲンは抗原提示細胞によってリンパ節へと運ばれて、T細胞を活性化し、Tregの生成をもたらす。Tregは、Th2を抑制しTh1細胞の増殖を刺激する。TregとB細胞との間の相互作用は、サイトカインであるIL10およびTGF-βの(それぞれB細胞およびTregからの)放出をもたらす。結果として、B細胞は、IgG4を生成するように刺激される。IgG4はアレルゲンに結合して、アレルゲンが肥満細胞表面のIgEに結合するのを遮断する。
【0027】
したがって、免疫療法のある1種の結果は、多数の制御性T細胞(Treg)および/または1型ヘルパーT(Th1)の増加であり得、これは免疫系を制御し、アレルギー反応をおそらくは阻害する。免疫療法が2型ヘルパーT(Th2)細胞(この細胞はアレルギー反応を促進し得る)の数を減少する可能性もまたある。さらに、Th2細胞は、IL-4およびIL-13(サイトカイン)を介して、B細胞がクラススイッチするようにシグナル伝達して、それらのB細胞のAb生成をIgE生成へと変化させ得、このことはTh2応答を増幅する。免疫療法の下では、一定時間の後、Th1細胞はTh2細胞の数を大いに上回り、このことは、B細胞クラススイッチを最小化し免疫応答を阻害する。それらの細胞および分子種は、アレルギー治療において含み、アップレギュレートし、ダウンレギュレートするための可能性のある標的を表す。
【0028】
免疫療法の意図する主要な結果は脱感作である。脱感作は、免疫療法により引き起こされるものを広く含む。しかし、脱感作はまた、時間経過、人の経験、またはさらには未知の原因に基づいて、自然に生じ得る。脱感作が機能する主要な機構は、アレルゲンに特異的なIgG4の生成であり得る。しかし、脱感作はまた、Treg、Th1細胞、またはサイトカイン(例えば、IL10およびTGF-β)のアップレギュレーションを含み得る。同様に、脱感作は、Th2細胞またはサイトカイン(例えば、IL-4およびIL-13)のダウンレギュレーションを含み得る。脱感作は(例えば、IgG4もしくは一部の他の遮断抗体による)IgE競合を主に含み得、または脱感作は全般的に免疫調節を含み得、または脱感作は全般的な免疫調節とIgE遮断との間の範囲(両方の要素を含む)に存在し得る。
【0029】
本発明の重要な洞察は、アレルゲンに対して脱感作状態になっている人々が、アレルギー反応を防止するために有用である循環因子(例えば、分子種または細胞)を有し得ることである。対象が特定のアレルゲンに対してアレルギー性になったがその後脱感作状態になっている場合、人の血液、血漿、または血清は、アレルゲンを中和してアレルゲンがアレルギー反応またはアナフィラキシー反応を誘発する能力を阻害する因子(例えば、分子種、細胞、もしくはそれらのフラグメント)の供給源であり得る。それらの因子は、取得、分離、または同定され得、アレルギーを処置するための治療薬として有用である組成物中に濃縮され得るか、その組成物にされ得るか、または組成物に含まれ得る。治療組成物の主要有効成分は、アレルゲンに特異的なIgG4であり得、またはそれは、人に由来する他の任意の因子もしくは物質であり得、またはそれは、アレルギー反応を遮断する他の抗体であり得、あるいはそれらの物質のいずれかを組み合わせたものであり得る。
【0030】
治療組成物を調製するために、本発明の方法は、サンプル(例えば、血液、血漿、血清、リンパ、粘膜、唾液、または他の適切な任意のサンプル)を脱感作状態である個体から取得する工程を含み得る。サンプルとしては、アレルギー反応を阻害する(例えば、IgG4または他の)遮断抗体が挙げられ得る。方法は、アレルギーを有し得る人々に遮断抗体を投与する工程を含む。それらの洞察を使用して、本発明はアレルギー処置の方法を提供する。
【0031】
本発明の方法は、アレルギーに対して脱感作状態になっている人からサンプルを取得する工程を含む。任意の適切な人々または集団が、サンプル取得され得る。例えば、経口免疫療法を経験して脱感作状態になっている対象は、サンプルを取得するための適切な集団を表し得る。一部のそのような対象は、ある機関によって資金援助された研究におけるコホートとして、またはある機関によって行われる処置プログラムへの参加を通じて、経口免疫療法に参加したことがあり得、そのような場合は、機関はそれらの対象に由来するサンプル(例えば、血液サンプルもしくは血漿サンプルもしくは血清サンプル)の「バンク」または「収集物」を有し得る。そのようなサンプル収集物は、脱感作の原因である因子を同定するために調査またはアッセイされ得る。方法は、サンプルを分析して、アレルギー反応を阻害する分子種を同定する工程を含み得る。
【0032】
一部の実施形態において、RNA-seqが、食物アレルギーに脱感作状態である個体の末梢血から分離されたB細胞に対して実施され、各細胞の遺伝子発現、スプライスバリアント、ならびに重鎖抗体配列および軽鎖抗体配列が特徴付けられる。血液は、血漿画分および細胞画分へと分離され得、血漿は保管されて後にアレルゲン特異的免疫グロブリン濃度測定のために使用され得、一方で細胞画分は、FACSの前にB細胞について濃縮され得る。CD19+ B細胞は、もっぱら免疫グロブリンの表面発現に基づくがIgE、IgG4または他のIgを生成するB細胞捕捉に重点を置いて、選別され得る。アイソタイプの正体が、scRNA-seqから決定され得る。そのような方法によるB細胞捕捉は、FACSゲート純度に関する厳密な要件も、複雑なゲーティングスキームの必要性も回避する。シングルセルがウェルまたは他の流体区画(例えば、マイクロフルイディクスプラットフォームの液滴)へと選別され得、Smart1-seq2プロトコルの改変バージョンを使用して処理され得る。参照によって援用されるPicelli、2014、Full-length RNA-seq from single cells using Smart-seq2、Nat Protocol、9:171~181を参照のこと。配列決定が、Illumina NextSeq 500にて2×150bpリードで1細胞当たり平均深度100万~200万リードまで実施され得る。配列決定リードは、遺伝子発現数表を作成し、抗体重鎖および抗体軽鎖をそれぞれ再構築するために、アラインメントおよびアセンブリングされ得る。アラインメントのためにSTARなどのソフトウェアを使用することはまた、シングルセル内でのスプライシングの評価を容易にする。参照によって援用されるDobin、2013、STAR:ultrafast universal RNA-seq aligner、Bioinformatics、29:15~21を参照のこと。細胞は、低品質のもの、推定上の好塩基球、ならびに単一の生産的(productive)重鎖および軽鎖を欠くものを除去するために、厳密に濾過され得る。各細胞のアイソタイプの正体が、生産的重鎖アセンブリによって決定され得、このことは、FACS免疫グロブリン表面染色に基づくアイソタイプの誤分類を回避する。そのような配列から、IgG4および/またはIgEなどの抗体の配列が決定され得る。そのような配列は、クローン化され得、組換え発現され得る。参照によって援用されるDodev、2014、A tool kit for rapid cloning and expression of recombinant antibodies、Scientific Reports 4:5885を参照のこと。
【0033】
抗体を作製および精製する方法は、当該分野で公知であり、それらの方法は、参照によって援用されるHarlowおよびLane、1988、Antibodies:A Laboratory Manual、CSHPに記載されるとおり、1980年代までに開発された。抗体(例えば、IgG4および/またはIgE)は、ハイブリドーマ技術を使用して分離および精製され得、ハイブリドーマ技術において、懸濁物中の分離されたBリンパ球が、同じ種に由来する骨髄腫細胞と融合されて、事実上不死であると同時に抗体生成能力を依然として保持するモノクローナルハイブリッド細胞株が生成される。参照によって援用されるHarlowおよびLane、1988、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratoryを参照のこと。そのようなハイブリドーマは、凍結保管され得、特異的モノクローナル抗体を生成するために必要に応じて培養され得る。そのようなモノクローナル抗体は、本発明の方法において治療的に配置され得る。それらの免疫グロブリンは単一エピトープ特異性を示し、ハイブリドーマクローン培養物は、多年にわたって不変の供給を提供する。ハイブリドーマクローンは、上清からの抗体の収集のために細胞培養にて増殖され得、または腹水からの収集のためにマウスの腹腔において増殖され得る。
【0034】
組換えクローニングおよび発現によってか、ハイブリドーマ技術によってかに関わらず、脱感作状態である対象に由来する免疫グロブリンが、治療組成物における使用のために提供され得る。本開示の方法は、アレルギー反応を阻害する分子種(例えば、抗体(例えば、IgG4)、フラグメント、サイトカイン、または細胞、もしくはフラグメント)を含む治療を準備する工程を含み得る。
【0035】
その後、分子種(例えば、抗体)は、治療的送達のために準備され得る。抗体治療薬は、静脈内(IV)注入によって、または筋肉内(IM)注入様式および皮下(SC)注入様式によって、全身に投与され得る。好ましくは、治療薬は、送達経路に最適化された粘度などのパラメーターを用いて、適切に高安定性の濃度で製剤化される。例えば、粘度は、特定のシリンジまたは自動注入装置に適合するように変えられ得る。製剤は、望ましくないタンパク質不安定性を軽減するために適切な緩衝剤および必要に応じて他の任意の賦形剤を含む、水溶液または水性懸濁液を含み得る。例示的な賦形剤としては、充填剤、増量剤、希釈剤、溶剤、保存剤、吸収促進剤および徐放性マトリックスが挙げられる。抗体の製剤化についてFDAに認可されている緩衝剤および賦形剤は、当業者によって一般的に知られている。
【0036】
いったん、治療組成物が製剤化されると、それは、アレルギー反応に感受性である可能性がある患者への送達のために提供され得る。例えば、組成物は、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、自動注入装置、自動注入装置もしくは他のデバイスの貯蔵所、またはIVバッグに包装され得る。組成物は、例えば、冷却器もしくは冷凍庫に保管され得、または送達のために臨床環境に運ばれ得る。組成物は、臨床専門職による対象への投与のために、例えば、ドライアイスに包装されて、病院または他の臨床環境へと輸送され得る。
【0037】
本発明の態様の重要な一実施形態は、アレルギー処置の方法を含み、方法は、アレルギーに対して脱感作状態になっている人からサンプルを取得する工程、サンプルを分析して、アレルギー反応を阻害する分子種を同定する工程、分子種を含む治療組成物を調製する工程、および後の使用のために治療組成物を保管する工程を含む。本開示の方法のどの実施形態も、治療組成物を調製する工程および後の使用のために治療組成物を保管する工程を含み得る。例えば、本開示の方法は、治療組成物を凍結する工程または他の方法で保存する工程、および組成物を保管する工程を含み得る。治療組成物は、例えば、ジャー、ボトル、もしくはバイアルにおいて、例えば、乾燥または凍結乾燥され得、後の再構成または再水和を補助する指示書とともに必要に応じて包装され得る。本開示のどの方法も、上記アレルギー反応に感受性である患者に上記治療を投与するなんらかの工程を含まないと理解、記載、または言い換えられ得ると留意することが、重要である。代わりに、方法のあらゆる記載または説明は、治療組成物を作製または調製する工程、および後の使用または分配のためにそれらの組成物を包装または(例えば冷凍庫に)保管する工程を含む、方法のバージョンを意味し含むと理解され得る。
【0038】
本開示の重要な一洞察は、組成物が、アレルギーに対して脱感作状態になっている患者から取得された1種もしくは複数種の成分(例えば、分子種、細胞、細胞フラグメント、血液成分、他の物、またはそれらの種々の組合せ)を含むことである。代表的には、患者は、特定のアレルゲンに対するアレルギーを有する。その患者のアレルギー反応に関与するアレルゲンの抗原またはエピトープは既知であり得、組成物は、そのアレルゲンに対するアレルギー反応(例えば、アレルギー反応に関与する特定の抗原またはエピトープに対するアレルギー反応)を減弱する成分を含む。有効成分は、アレルゲンに対する抗体(例えば、遮断抗体、すなわち、アレルゲンがIgEとFcレセプターとの複合体に結合してそれに架橋する能力を遮断する抗体)であり得る。例えば、一部の好ましい実施形態において、有効成分は、アレルゲンに特異的なIgG4免疫グロブリンである。本発明の洞察は、その脱感作状態である患者がインビボエピトープ発見アッセイを行っており、アレルゲンに対する遮断抗体または他の細胞もしくは分子種を生成したことである。有用なことに、対象が脱感作状態であるアレルギーに関与するエピトープまたは抗原と、本発明の組成物によって処置されるアレルギーに関与するエピトープまたは抗原との間には、一致が存在し得る。
【0039】
考察したとおり、有効成分は、アレルゲンに特異的な遮断抗体(例えば、IgG4)を含み得る。しかし、他の細胞および分子種が含まれ得る。例えば、免疫細胞または細胞フラグメントが含まれ得る。脱感作はTregまたはTh1細胞のアップレギュレーションもまた含み得るので、それらの細胞は組成物に含まれるのに有効または有用であり得る。アレルギー反応を減弱することに対するそれらの細胞の有益な効果は、それらの細胞の細胞表面タンパク質あるいは細胞含有物/細胞質含有物(例えば、タンパク質、糖、脂質、核酸、塩、またはそれらの組合せもしくは複合体)から生じ得るので、それらなどの破壊されたもしくは破裂した細胞のフラグメントまたは残遺物を含むことが有益であり得る。脱感作は、ヒスタミンあるいはサイトカイン(例えば、IL-4R、IL-4、IL-13、IL-33、IL-9、IL-10、もしくはIL-5またはTGF-β)などの他の分子種によって媒介され得ることが理解されるので、それらの成分は本発明の治療組成物に含まれ得る。同様に、脱感作はTh2細胞またはサイトカイン(例えば、IL-4およびIL-13)のダウンレギュレーションを含み得るので、本発明の治療組成物は、それらの種に結合するか、それらの種を封鎖するか、それらの種を遮断するか、またはそれらの種を中和する抗体、およびそれらの種の抗体などの分子種を含み得る。例えば、本発明の治療組成物は、破壊のためにそれらの細胞に印を付ける、Th2細胞に特異的なオプソニンを含み得る。脱感作状態である対象に由来する全成分が完全に同定され得るか、またはそれは、すべての成分が完全には知られておらず定量もされていない場合でも、取得されて治療組成物において使用または含まれ得る。脱感作はIgE競合(すなわち、IgG4または他の一部の遮断抗体などの遮断抗体)を主に含み得、または脱感作は全般的に免疫調節を含み得、または脱感作は全般的な免疫調節とIgE遮断との間の範囲(両方の要素を含む)に存在し得る。アレルギー反応は、IgEに結合してIgEによって架橋されたIgE結合型Fcレセプターを提示する肥満細胞または好塩基球を含むので、組成物は、アレルゲンに結合し得るがFcレセプターには結合も架橋もしない抗体フラグメント(例えば、IgEフラグメント)を含み得る。
【0040】
本明細書において記載される技術、洞察、および製剤は、原因抗原または原因エピトープが経時的に明らかに変化するアレルギーの症例に対処するために使用され得る。対象がアレルギーを呈する一部の症例が存在し得る。試験することによって、アレルゲンの特定のエピトープがアレルギー反応に関与すること、すなわち、対象が特定のエピトープに特異的なIgEを豊富に生成していることが原因であることが、明らかになり得る。しかし、同じ対象が同じアレルギーを(例えば、数か月または数年)後に明らかに有するが、その後の時点での試験によって、対象は実際には同じアレルゲンの異なるエピトープに反応していることが明らかにされ得ることが、見出され得る。それらの状況は、対象の自然な身体および免疫の機能の産物として、自然に生じ得る。それらの状況は、知られていない理由で生じ得る。それらの状況は、治療的介入、例えば、経口免疫療法が原因で生じ得る。例えば、免疫療法は、対象におけるエピトープに特異的な遮断抗体、例えば、IgG4の生成を有効に促進する可能性がある。いかなる機構によっても拘束されないが、それらの遮断抗体は、その後、特定のエピトープに特異的なIgEに対する選択圧を示す可能性がある。例えば、遮断抗体は、特定のエピトープに特異的なIgEを生成するB細胞に干渉し得るか、または破壊のためにB細胞に印を付け得る。そのような状況は、第2のエピトープに特異的な第2のIgEの豊富な生成を許容し得る。そのような場合、対象は、第2のIgEが第2のエピトープに結合されて第2のエピトープによって架橋されるので、アレルゲンに対するアナフィラキシー反応を示し続け得る。対象は天然バージョンのエピトープ発見アッセイを経験しており、第2のIgEが、アレルギー治療において標的とするために適切な新規な分子標的に関する新規な情報を潜在的に示し得ることが、そのような状況ではある。
【0041】
ここで、分子標的が新規であることは、それらの標的が、いかなる特定の臨床家にも研究者にも未だ知られてもおらず、文献において未だ同定されてもいなかったことを意味し得る。本発明の洞察は、それらの標的が有用または有効な治療の創出への潜在的な価値がある経路を表すことである。それらの状況において、本発明は、アレルギーを処置する方法を提供し、方法は、アレルギーを有する対象から、アレルゲンのエピトープに特異的なIgEを検出する工程、および対象に由来するB細胞が、アレルゲンの第2のエピトープに特異的な第2のIgEを生成した場合に、第2のエピトープまたは第2のIgEのパラトープの配列または構造を同定する工程を含む。これらの方法は、対象が、エピトープに対するアレルギー反応を減弱するように処置されている場合に、有用であり得る。第2のエピトープの同定された配列を使用して、アレルギー反応についてのその後の追加的な処置またはアレルギー性曝露の予防における使用のための治療が決定され得る。
【0042】
これらの方法は、対象からB細胞を分離するため、および対象に由来するIgEを(例えば、第1の時点および第2の時点で)配列決定またはクローン化するために、上記のアッセイを含み得る。一部の実施形態において、IgEの配列は、第2のエピトープの配列または構造をモデル化し予測し、それにより第2のエピトープの配列または構造を発見するために使用される。任意の適切な方法が、新規な抗体が発見された場合にエピトープの配列または構造を発見するために使用され得る。例えば、いったん抗体が発見されると、その配列および構造は、例えば、核酸配列決定(例えば、B細胞に由来する転写物のRNA-seq)、タンパク質配列決定、結晶学、質量分析法によって、好ましくは、x線結晶学、ペプチド配列決定、および質量分析法などの上記の組合せによって、決定され得る。当該分野において公知であるとおり、タンパク質構造は、タンパク質データバンク形式として知られるファイル形式で保存され得る。ここで、方法は、第1のIgEの構造および/または第2のIgEの構造をタンパク質データバンク形式でモデル化する工程を含み得る。
【0043】
既知の抗体構造からエピトープの配列もしくは構造を発見または予測するために有用である、当該分野で公知であるソフトウェアプログラムが存在する。例えば、ClusProは、抗体構造からエピトープ構造を予測し得るPIPERと呼ばれるソフトウェア製品を含むソフトウェア製品である。両方とも参照によって援用される、Kozakov、2017、The ClusPro web server for protein-protein docking、Nat Protoc、12(2):255~278およびKozakov、2006、PIPER:an FFT-based protein docking program with pairwise potentials、Proteins、65:392~406を参照のこと。
【0044】
いったん、第2のエピトープの構造が決定されると、1つの選択肢は、第2のエピトープに対する遮断抗体を同定するためにインビトロアッセイを実施することである。第2のエピトープの発見は、対象が既存の治療薬で既知のエピトープに反応していることを明らかにする可能性もまたある。例えば、第2のエピトープの発見は、対象が免疫療法(例えば、経口免疫療法)の良い候補であることを明らかにし得る。例えば、対象は稀または未知のエピトープに最初は反応したが、後の時点では、対象は今や同じアレルギー反応だが異なる第2のエピトープに対して示している可能性がある。対象は、アレルゲンの比較的一般的または遍在的なエピトープに対して今や反応しており、今や経口免疫療法の良い候補であることが、見出され得る。これらの実施形態の重要な洞察は、持続性アレルギーまたは臨床的に困難なアレルギーは克服不能ではないことである。対象が第2のエピトープに反応しているという発見は、治療の機会および選択肢を示し得る。方法は、第2のエピトープがインビボでのIgE架橋を促進することを防止する治療組成物を調製する工程を含み得る。いったん、第2のエピトープが既知になると、治療組成物は、アレルゲンへのIgEのインビボ結合に干渉する分子ブロッカー(例えば、第2のエピトープに結合するIgG4)を用いて作製され得る。治療組成物は、上記の成分のいずれか(例えば、それらの分子種もしくは細胞またはそれらのフラグメント、あるいはそれらの任意の組合せのいずれか)を含み得る。
【0045】
いったん、第2のエピトープが発見されると、第2のエピトープの配列または構造が治療標的のデータベースに追加され得る。すなわち、アレルゲンの知識のレパートリーが拡張されて、将来の患者のための一定範囲の処置選択肢および発見機会を改善し得る。
【0046】
いったん、第2のエピトープが発見されると、それはその第2のエピトープ自体に対する遮断抗体を生成するために使用され得る。抗体は動物において、すなわち、動物を第2のエピトープで免疫することによって、生成され得る。いったん、第2のエピトープの配列が既知になると、第2のエピトープは、例えば、酵母または細菌にクローン化され得、遮断抗体を惹起するための動物免疫における使用のために第2のエピトープを主に含む、タンパク質生成物を形成するように大量に増殖され得る。タンパク質生成物は増殖ベクターから採取され得、第2のエピトープに対する抗体を動物(例えば、マウス)に増加させるために動物(例えば、マウス)に接種され得る。それらの抗体は採取され得、必要に応じて、配列決定され得、かつ/またはさらなる増殖のためにハイブリドーマ技術によってクローン化され得、例えば、その後、治療組成物における使用のために分離され得る。それらのアプローチから、明らかに関与するエピトープが第1のエピトープから第2のエピトープへと経時的に変化した、アレルギーを有する対象が、エピトープ発見のため、ならびに第2のエピトープに対する治療薬を創出するための実験室でのクローニングおよび増殖の方法へのインプットのための、情報またはサンプルの供給源として使用され得る。
【0047】
別のアプローチにおいて、第2のIgEが既知であるか、同定される場合、抗IgE抗体が、治療組成物における使用のために生成される。治療組成物が(上記の製剤化のための方法にしたがって)調製され、保管されるか、または、任意選択で対象を含むアレルギーのリスクがあると疑われる人に投与される。その人において、抗IgE抗体は、第2のIgEコピーに結合し得るとともに、そのIgEが第2のエピトープに結合して第2のエピトープによって架橋されるのを防止し得る。したがって、方法は、その第1のエピトープおよび第2のエピトープのうちの1種に特異的であるかまたは第1のIgEもしくは第2のIgEに特異的である、IgG4などの抗体(例えば、モノクローナル抗体)生成する工程を含み得る。
【0048】
本明細書全体を通じて、本発明の方法は、以下、Ambrosia artemisiifolia(ブタクサ)抗原E(Amb a 1)、Ambrosia artemisiifolia(ブタクサ)抗原K(Amb a 2)、Ambrosia artemisiifolia(ブタクサ)Ra3抗原(Amb a 3)、Ambrosia artemisiifolia(ブタクサ)Ra5抗原(Amb a 5)、Ambrosia artemisiifolia(ブタクサ)Ra6抗原(Amb a 6)、Ambrosia artemisiifolia(ブタクサ)Ra7抗原(Amb a 7)、Ambrosia trifida(オオブタクサ)Ra5G抗原(Amb t 5)、Artemisia vulgaris(ヨモギ)抗原(Art v 1)、Artemisia vulgaris(ヨモギ)抗原(Art v 2)、Helianthus annuus(ヒマワリ)抗原(Hel a 1)、Helianthus annuus(ヒマワリ)プロフィリン(Hel a 2)、Mercurialis annua(セイヨウヤマアイ)プロフィリン(Mer a 1)、Cynodon dactylon(ギョウギシバ)抗原(Cyn d 1)、Cynodon dactylon(ギョウギシバ)抗原(Cyn d 7)、Cynodon dactylon(ギョウギシバ)プロフィリン(Cyn d 12)、Dactylis glomerata(オーチャードグラス)AgDg1抗原(Dac g 1)、Dactylis glomerata(オーチャードグラス)抗原(Dac g 2)、Dactylis glomerata(オーチャードグラス)抗原(Dac g 3)、Dactylis glomerata(オーチャードグラス)抗原(Dac g 5)、Holcus lanatus(シラゲガヤ)抗原(Hol l 1)、Lolium perenne(ホソムギ)グループI抗原(Lol p 1)、Lolium perenne(ホソムギ)グループII抗原(Lol p 2)、Lolium perenne(ホソムギ)グループIII抗原(Lol p 3)、Lolium perenne(ホソムギ)グループIX抗原(Lol p 5)、Lolium perenne(ホソムギ)抗原(Lol p Ib)、Lolium perenne(ホソムギ)トリプシン(Lol p 11)、Phalaris aquatica(カナリーグラス)抗原(Pha a 1)、Phleum pratense(チモシー)抗原(Phl p 1)、Phleum pratense(チモシー)抗原(Phl p 2)、Phleum pratense(チモシー)抗原(Phl p 4)、Phleum pratense(チモシー)抗原Ag25(Phl p 5)、Phleum pratense(チモシー)抗原(Phl p 6)、Phleum pratense(チモシー)プロフィリン(Phl p 12)、Phleum pratense(チモシー)ポリガラクツロナーゼ(Phl p 13)、Poa pratensis(ケンタッキーブルーグラス)グループI抗原(Poa p 1)、Poa pratensis(ケンタッキーブルーグラス)抗原(Poa p 5)、Sorghum halepense(ジョンソングラス)抗原(Sor h 1)、Alnus glutinosa(ハンノキ)抗原(Aln g 1)、Betula verrucosa(シラカンバ)抗原(Bet v 1)、Betula verrucosa(シラカンバ)プロフィリン(Bet v 2)、Betula verrucosa(シラカンバ)抗原(Bet v 3)、Betula verrucosa(シラカンバ)抗原(Bet v 4)、Betula verrucosa(シラカンバ)イソフラボンレダクターゼホモログ(Bet v 5)、Betula verrucosa(シラカンバ)シクロフィリン(Bet v 7)、Carpinus betulus(シデ)抗原(Car b 1)、Castanea sativa(クリ)Bet v 1ホモログ(Cas s 1)、Castanea sativa(クリ)キチナーゼ(Cas s 5)、Corylus avelana(ハシバミ)抗原(Cor a 1)、Quercus alba(ホワイトオーク)抗原(Que a 1)、Cryptomeria japonica(スギ)抗原(Cry j 1)、Cryptomeria japonica(スギ)抗原(Cry j 2)、Juniperus ashei(マウンテンシダー)抗原(Jun a 1)、Juniperus ashei(マウンテンシダー)抗原(Jun a 3)、Juniperus oxycedrus(ケードネズ)カルモジュリン様抗原(Jun o 2)、Juniperus sabinoides(マウンテンシダー)抗原(Jun s 1)、Juniperus virginiana(エンピツビャクシン)抗原(Jun v 1)、Fraxinus excelsior(トネリコ)抗原(Fra e 1)、Ligustrum vulgare(イボタノキ)抗原(Lig v 1)、Olea europea(オリーブ)抗原(Ole e 1)、Olea europea(オリーブ)プロフィリン(Ole e 2)、Olea europea(オリーブ)抗原(Ole e 3)、Olea europea(オリーブ)抗原(Ole e 4)、Olea europea(オリーブ)スーパーオキシドジスムターゼ(Ole e 5)、Olea europea(オリーブ)抗原(Ole e 6)、Syringa vulgaris(ライラック)抗原(Syr v 1)、Acarus siro(ダニ)脂肪酸結合タンパク質(Aca s 13)、Blomia tropicalis(ダニ)抗原(Blo t 5)、Blomia tropicalis(ダニ)Bt11a抗原(Blo t 12)、Blomia tropicalis(ダニ)Bt6脂肪酸結合タンパク質(Blo t)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)抗原P1(Der p 1)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)抗原(Der p 2)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)トリプシン(Der p 3)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)アミラーゼ(Der p 4)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)抗原(Der p 5)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)キモトリプシン(Der p 6)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)抗原(Der p 7)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)グルタチオントランスフェラーゼ(Der p 8)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)コラーゲン分解性セリンプロテアーゼ(prot)(Der p 9)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)トロポミオシン(Der p 10)、Dermatophagoides pteronyssinus(ダニ)アポリポホリン様タンパク質(p)(Der p 14)、Dermatophagoides microceras(ダニ)抗原(Der m 1)、Dermatophagoides farinae(ダニ)抗原(Der f 1)、Dermatophagoides farinae(ダニ)抗原(Der f 2)、Dermatophagoides farinae(ダニ)抗原(Der f 3)、Dermatophagoides farinae(ダニ)トロポミオシン(Der f 10)、Dermatophagoides farinae(ダニ)パラミオシン(Der f 11)、Dermatophagoides farinae(ダニ)Mag 3、アポリポホリン(Der f 14)、Euroglyphus maynei(ダニ)アポリポホリン(Eur m 14)、Lepidoglyphus destructor(貯蔵庫ダニ)抗原(Lep d 2.0101)、Lepidoglyphus destructor(貯蔵庫ダニ)抗原(Lep d 2.0102)、Bos domesticus(ウシ)Ag3、リポカリン(Bos d 2)、Bos domesticus(ウシ)αラクトアルブミン(Bos d 4)、Bos domesticus(ウシ)βラクトアルブミン(Bos d 5)、Bos domesticus(ウシ)血清アルブミン(Bos d 6)、Bos domesticus(ウシ)免疫グロブリン(Bos d 7)、Bos domesticus(ウシ)カゼイン(Bos d 8)、Canis familiaris(イヌ)抗原(Can f 1)、Canis familiaris(イヌ)抗原(Can f 2)、Canis familiaris(イヌ)アルブミン(Can f ?)、Equus caballus(ウマ)リポカリン(Equ c 1)、Equus caballus(ウマ)リポカリン(Equ c 2)、Felis domesticus(ネコ)cat-1抗原(Fel d 1)、Mus musculus(マウス)MUP抗原(Mus m 1)、Rattus norvegius(ラット)抗原(Rat n 1)、Alternaria alternata(真菌)抗原(Alt a 1)、Alternaria alternata(真菌)抗原(Alt a 2)、Alternaria alternata(真菌)熱ショックタンパク質(Alt a 3)、Alternaria alternata(真菌)リボソームタンパク質(Alt a 6)、Alternaria alternata(真菌)YCP4タンパク質(Alt a 7)、Alternaria alternata(真菌)アルデヒドデヒドロゲナーゼ(Alt a 10)、Alternaria alternata(真菌)エノラーゼ(Alt a 11)、Alternaria alternata(真菌)酸性リボソームタンパク質P1(Alt a 12)、Cladosporium herbarum(真菌)抗原(Cla h 1)、Cladosporium herbarum(真菌)抗原(Cla h 2)、Cladosporium herbarum(真菌)アルデヒドデヒドロゲナーゼ(Cla h 3)、Cladosporium herbarum(真菌)リボソームタンパク質、Cladosporium herbarum(真菌)YCP4タンパク質(Cla h 5)、Cladosporium herbarum(真菌)エノラーゼ(Cla h 6)、Cladosporium herbarum(真菌)酸性リボソームタンパク質P1(Cla h 12)、Aspergillus flavus(真菌)アルカリセリンプロテイナーゼ(Asp fl 13)、Aspergillus Fumigatus(真菌)抗原(Asp f 1)、Aspergillus Fumigatus(真菌)抗原(Asp f 2)、Aspergillus Fumigatus(真菌)ペルオキシソームタンパク質(Asp f 3)、Aspergillus Fumigatus(真菌)抗原(Asp f 4)、Aspergillus Fumigatus(真菌)メタロプロテアーゼ(Asp f 5)、Aspergillus Fumigatus(真菌)マンガンスーパーオキシドジスムターゼ(Asp f 6)、Aspergillus Fumigatus(真菌)抗原(Asp f 7)、Aspergillus Fumigatus(真菌)リボソー
ムタンパク質P2(Asp f 8)、Aspergillus Fumigatus(真菌)抗原(Asp f 9)、Aspergillus Fumigatus(真菌)アスパラギン酸(aspartis)プロテアーゼ(Asp f 10)、Aspergillus Fumigatus(真菌)ペプチジルプロリルイソメラーゼ (Asp f 11)、Aspergillus Fumigatus(真菌)熱ショックタンパク質P70(Asp f 12)、Aspergillus Fumigatus(真菌)アルカリセリンプロテイナーゼ(Asp f 13)、Aspergillus Fumigatus(真菌)抗原(Asp f 15)、Aspergillus Fumigatus(真菌)抗原(Asp f 16)、Aspergillus Fumigatus(真菌)抗原(Asp f 17)、Aspergillus Fumigatus(真菌)液胞セリン(Asp f 18)、Aspergillus niger(真菌)β-キシロシダーゼ(Asp n 14)、Aspergillus niger(真菌)抗原(Asp n 18)、Aspergillus niger(真菌)液胞セリンプロテイナーゼ、Aspergillus oryzae(真菌)TAKA-アミラーゼ A(Asp o 2)、Aspergillus oryzae(真菌)アルカリセリンプロテイナーゼ(Asp o 13)、Penicillium brevicompactum(真菌)アルカリセリンプロテイナーゼ(Pen b 13)、Penicillium citrinum(真菌)熱ショックタンパク質P70(Pen c 1)、Penicillium citrinum(真菌)ペルオキシソーム膜タンパク質(Pen c 3)、Penicillium citrinum(真菌)アルカリセリンプロテイナーゼ(Pen c 13)、Penicillium notatum(真菌)N-アセチルグルコサミニダーゼ(Pen n 1)、Penicillium notatum(真菌)アルカリセリンプロテイナーゼ(Pen n 13)、Penicillium notatum(真菌)液胞セリンプロテイナーゼ(Pen n 18)、Penicillium oxalicum(真菌)液胞セリンプロテイナーゼ(Pen o 18)、Trichophyton rubrum(真菌)抗原(Tri r 2)、Trichophyton rubrum(真菌)セリンプロテアーゼ(Tri r 4)、Trichophyton tonsurans(真菌)抗原(Tri t 1)、Trichophyton tonsurans(真菌)セリンプロテアーゼ(Tri t 4)、Candida albicans(真菌)抗原(Cand a 1)、Candida boidinii(真菌)抗原(Cand b 2)、Malassezia furfur(真菌)抗原(Mal f 1)、Malassezia furfur(真菌)MF1ペルオキシソーム膜タンパク質(Mal f 2)、Malassezia furfur(真菌)MF2ペルオキシソーム膜タンパク質(Mal f 3)、Malassezia furfur(真菌)抗原(Mal f 4)、Malassezia furfur(真菌)抗原(Mal f 5)、Malassezia furfur(真菌)シクロフィリンホモログ(Mal f 6)、Psilocybe cubensis(真菌)抗原(Psi c 1)、Psilocybe cubensis(真菌)シクロフィリン(Psi c 2)、Coprinus comatus(ササクレヒトヨタケ)抗原(Cop c 1)、Coprinus comatus(ササクレヒトヨタケ)抗原(Cop c 2)、Coprinus comatus(ササクレヒトヨタケ)抗原(Cop c 3)、Coprinus comatus(ササクレヒトヨタケ)抗原(Cop c 5)、Coprinus comatus(ササクレヒトヨタケ)抗原(Cop c 7)、Aedes aegyptii(蚊)アピラーゼ(Aed a 1)、Aedes aegyptii(蚊)抗原(Aed a 2)、Apis mellifera(ミツバチ)ホスホリパーゼA2(Api m 1)、Apis mellifera(ミツバチ)ヒアルロニダーゼ(Api m 2)、Apis mellifera(ミツバチ)メリチン(Api m 4)、Apis mellifera(ミツバチ)抗原(Api m 6)、Bombus pennsylvanicus(マルハナバチ)ホスホリパーゼ(Bom p 1)、Bombus pennsylvanicus(マルハナバチ)プロテアーゼ(Bom p 4)、Blattella germanica(チャバネゴキブリ)Bd90k(Bla g 1)、Blattella germanica(チャバネゴキブリ)アスパラギン酸プロテアーゼ(Bla g 2)、Blattella germanica(チャバネゴキブリ)カリシン(Bla g 4)、Blattella germanica(チャバネゴキブリ)グルタチオントランスフェラーゼ(Bla g 5)、Blattella germanica(チャバネゴキブリ)トロポニンC(Bla g 6)、Periplaneta americana(ワモンゴキブリ)Cr-PII(Per a 1)、Periplaneta americana(ワモンゴキブリ)Cr-PI(Per a 3)、Periplaneta americana(ワモンゴキブリ)トロポミオシン(Per a 7)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)ヘモグロビン(Chi t 1-9)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントIII(Chi t 1.01)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントIV(Chi t 1.02)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントI(Chi t 2.0101)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントIA(Chi t 2.0102)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントII-β(Chi t 3)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントIIIA(Chi t 4)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントVI(Chi t 5)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントVIIA(Chi t 6.01)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントIX(Chi t 6.02)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントVIIB(Chi t 7)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントVIII(Chi t 8)、Chironomus thummi thummi(ユスリカ)コンポーネントX(Chi t 9)、Dolichovespula maculata(ホワイトフェイスホーネット(white face hornet))ホスホリパーゼ(Dol m 1)、Dolichovespula maculata(ホワイトフェイスホーネット)ヒアルロニダーゼ(Dol m 2)、Dolichovespula maculata(ホワイトフェイスホーネット)抗原5(Dol m 5)、Dolichovespula arenaria(イエローホーネット(yellow hornet))抗原5(Dol a 5)、Polistes annularies(ワスプ(wasp))ホスホリパーゼA1(Pol a 1)、Polistes annularies(ワスプ)ヒアルロニダーゼ(Pol a 2)、Polistes annularies(ワスプ)抗原5(Pol a 5)、Polistes dominulus(ヨーロッパアシナガバチ)抗原(Pol d 1)、Polistes dominulus((ヨーロッパアシナガバチ))セリンプロテアーゼ(Pol d 4)、Polistes dominulus(ヨーロッパアシナガバチ)抗原(Pol d 5)、Polistes exclamans(ワスプ)ホスホリパーゼA1(Pol e 1)、Polistes exclamans(ワスプ)抗原5(Pol e 5)、Polistes fuscatus(ワスプ)抗原5(Pol f 5)、Polistes metricus(ワスプ)抗原5(Pol m 5)、Vespa crabo(モンスズメバチ)ホスホリパーゼ(Vesp c 1)、Vespa crabo(モンスズメバチ)抗原5(Vesp c 5.0101)、Vespa crabo(モンスズメバチ)抗原5(Vesp c 5.0102)、Vespa mandarina(オオスズメバチ)抗原(Vesp m 1.01)、Vespa mandarina(オオスズメバチ)抗原(Vesp m 1.02)、Vespa mandarina(オオスズメバチ)抗原(Vesp m 5)、Vespula flavopilosa(イエロージャケット)抗原5(Ves f 5)、Vespula germanica(イエロージャケット)抗原5(Ves g 5)、Vespula maculifrons(イエロージャケット)ホスホリパーゼA1(Ves m 1)、Vespula maculifrons(イエロージャケット)ヒアルロニダーゼ(Ves m 2)、Vespula maculifrons(イエロージャケット)抗原5(Ves m 5)、Vespula pennsylvanica(イエロージャケット)抗原5(Ves p 5)、Vespula squamosa(イエロージャケット)抗原5(Ves s 5)、Vespula vidua(ワスプ)抗原(Ves vi 5)、Vespula vulgaris(イエロージャケット)ホスホリパーゼA1(Ves v 1)、Vespula vulgaris(イエロージャケット)ヒアルロニダーゼ(Ves v 2)、Vespula vulgaris(イエロージャケット)抗原5(Ves v 5)、Myrmecia pilosula(ジャックジャンパーアント)抗原(Myr p 1)、Myrmecia pilosula(ジャックジャンパーアント)抗原(Myr p 2)、Solenopsis geminata(アカカミアリ)抗原(Sol g 2)、Solenopsis geminata(アカカミアリ)抗原(Sol g 4)、Solenopsis invicta(ヒアリ)抗原(Sol i 2)、Solenopsis invicta(ヒアリ)抗原(Sol i 3)、Solenopsis invicta(ヒアリ)抗原(Sol i 4)、Solenopsis saevissima(ブラジルヒアリ)抗原(Sol s 2)、Gadus callarias(タラ)アレルゲンM(Gad c 1)、Salmo salar(タイセイヨウサケ)パルブアルブミン(Sal s 1)、Gallus domesticus(ニワトリ)オボムコイド(Gal d 1)、Gallus domesticus(ニワトリ)オボアルブミン(Gal d 2)、Gallus domesticus(ニワトリ)コンアルブミンA22(Gal d 3)、Gallus domesticus(ニワトリ)リゾチーム(Gal d 4)、Gallus domesticus(ニワトリ)血清アルブミン(Gal d 5)、Metapenaeus ensis(エビ)トロポミオシン(Met e 1)、Penaeus aztecus(エビ)トロポミオシン(Pen a 1)、Penaeus indicus(エビ)トロポミオ
シン(Pen i 1)、Todarodes pacificus(イカ)トロポミオシン(Tod p 1)、Haliotis Midae(アワビ)抗原(Hal m 1)、Apium graveolens(セロリ)Bet v 1ホモログ(Api g 1)、Apium graveolens(セロリ)プロフィリン(Api g 4)、Apium graveolens(セロリ)抗原(Api g 5)、Brassica juncea(カラシナ)2Sアルブミン(Bra j 1)、Brassica rapa(カブ)プロヘベイン様タンパク質(Bar r 2)、Hordeum vulgare(オオムギ)BMAI-1(Hor v 1)、Zea mays(トウモロコシ、コーン)脂質輸送タンパク質(Zea m 14)、Corylus avellana(ヘーゼルナッツ)Bet v 1ホモログ(Cor a 1.0401)、Malus domestica(リンゴ)Bet v 1ホモログ(Mal d 1)、Malus domestica(リンゴ)脂質輸送タンパク質(Mal d 3)、Pyrus communis(ナシ)Bet v 1ホモログ(Pyr c 1)、Pyrus communis(ナシ)プロフィリン(Pyr c 4)、Pyrus communis(ナシ)イソフラボンレダクターゼホモログ(Pyr c 5)、Oryza sativa(イネ)抗原(Ory s 1)、Persea americana(アボカド)エンドキチナーゼ(Pers a 1)、Prunus armeniaca(アンズ)Bet v 1ホモログ(Pru ar 1)、Prunus armeniaca(アンズ)脂質輸送タンパク質(Pru ar 3)、Prunus avium(甘果オウトウ)Bet v 1ホモログ(Pru av 1)、Prunus avium(甘果オウトウ)タウマチンホモログ(Pru av 2)、Prunus avium(甘果オウトウ)プロフィリン(Pru av 4)、Prunus persica(モモ)脂質輸送タンパク質(Pru p 3)、Sinapis alba(イエローマスタード)2Sアルブミン(Sin a 1)、Glycine max(ダイズ)HPS(Gly m 1.0101)、Glycine max(ダイズ)HPS(Gly m 1.0102)、Glycine max(ダイズ)抗原(Gly m 2)、Glycine max(ダイズ)プロフィリン(Gly m 3)、Arachis hypogaea(ピーナッツ)ビシリン(Ar a h 1)、Arachis hypogaea(ピーナッツ)コングルチン(Ar a h 2)、Arachis hypogaea(ピーナッツ)グリシニン(Ar a h 3)、Arachis hypogaea(ピーナッツ)グリシニン(Ar a h 4)、Arachis hypogaea(ピーナッツ)プロフィリン(Ar a h 5)、Arachis hypogaea(ピーナッツ)コングルチンホモログ(Ar a h 6)、Arachis hypogaea(ピーナッツ)コングルチンホモログ(Ar a h 7)、Actinidia chinensis(キウイ)システインプロテアーゼ(Act c 1)、Solanum tuberosum(ジャガイモ)パタチン(Sol t 1)、Bertholletia excelsa(ブラジルナッツ)2Sアルブミン(Ber e 1)、Juglans regia(セイヨウグルミ)2Sアルブミン(Jug r 1)、Juglans regia(セイヨウグクルミ)ビシリン(Jug r 2)、Ricinus communis(トウゴマ)2Sアルブミン(Ric c 1)、Anisakis simplex(線虫)抗原(Ani s 1)、Anisakis simplex(線虫)パラミオシン(Ani s 2)、Ascaris suum(回虫)抗原(Asc s 1)、Aedes aegyptii(蚊)アピラーゼ(Aed a 1)、Aedes aegyptii(蚊)抗原(Aed a 2)、Hevea brasiliensis(ゴム)伸長因子(Hev b 1)、Hevea brasiliensis(ゴム)1,3-グルカナーゼ(Hev b 2)、Hevea brasiliensis(ゴム)抗原(Hev b 3)、Hevea brasiliensis(ゴム)マイクロヘリックスタンパク質複合体のコンポーネント(Hev b 4)、Hevea brasiliensis(ゴム)抗原(Hev b 5)、Hevea brasiliensis(ゴム)ヘベイン前駆体(Hev b 6.01)、Hevea brasiliensis(ゴム)ヘベイン(Hev b 6.02)、Hevea brasiliensis(ゴム)C末端フラグメント抗原(Hev b 6.03)、Hevea brasiliensis(ゴム)パタチンホモログ(Hev b 7)、Hevea brasiliensis(ゴム)プロフィリン(Hev b 8)、Hevea brasiliensis(ゴム)エノラーゼ(Hev b 9)、Hevea brasiliensis(ゴム)マンガンスーパーオキシドジスムターゼ(dismut)(Hev b 10)、および、Ctenocephalides felis felis(ネコノミ)抗原(Cte f 1)を含むが、これらに限定されない、任意のアレルゲンに対するアレルギーに応答するため、アレルギーを研究するため、またはアレルギーを処置するために使用され得ることが、理解される。さらに、アレルゲンは、ワクチンの成分、例えば、保存剤(例えば、チメロサール、グルタミン酸ナトリウム)、アジュバント(例えば、アルミニウム、脂質、核酸、ポリエチレングリコール)、安定剤(例えば、ゼラチン)、残留細胞培養物質(例えば、タンパク質、核酸、酵母)、残留不活性化成分(例えば、ホルムアルデヒド)、および抗生物質であり得る。好ましい標的としては、例えば、ナッツ、魚、乳などに由来する食物アレルゲン、および毒液、花粉、鱗屑、ラテックス、真菌、医薬(抗生物質を含む)が挙げられ、特に、ピーナッツ、乳、貝類・甲殻類(shellfish)、木の実、卵、鰭のある魚(fin fish)、コムギ、ダイズおよびゴマが挙げられる。
【国際調査報告】