(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-28
(54)【発明の名称】下部シェルアセンブリ及び清掃装置
(51)【国際特許分類】
A47L 9/02 20060101AFI20240321BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
A47L9/02 D
A47L9/28 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557670
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2023-09-19
(86)【国際出願番号】 CN2022092400
(87)【国際公開番号】W WO2023173568
(87)【国際公開日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】202220579663.3
(32)【優先日】2022-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521110367
【氏名又は名称】北京赫特智慧科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Hutt Wisdom Technology Co.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 432, 4th Floor, Building 12 Xinjiekouwai Street 8, Xicheng District,Beijing, China
(74)【代理人】
【識別番号】100134636
【氏名又は名称】金高 寿裕
(74)【代理人】
【識別番号】100114904
【氏名又は名称】小磯 貴子
(72)【発明者】
【氏名】劉 越
【テーマコード(参考)】
3B057
3B061
【Fターム(参考)】
3B057DE06
3B061AA51
3B061AD02
(57)【要約】
下部シェルアセンブリ及び清掃装置を提供する。下部シェルアセンブリ(10)は、下部シェル本体(100)、第1モジュール(630)及び第2モジュール(640)を含み、下部シェル本体(100)は底部(600)と側部(610)とを含み、底部(600)は対向する第1側(601)と第2側(602)を含み、側部(610)は底部(600)を取り囲んで設けられることで底部(600)の第1側(601)にあるキャビティ(603)を形成し、第1モジュール(630)は下部シェル本体(100)の第2側(602)に取り付けられ、第2モジュール(640)は下部シェル本体(100)の第2側(602)に取り付けられ、第1モジュール(630)と間隔をあけて設けられ、第1モジュール(630)は回転軸線(678)の周りに回転するように構成され、第2モジュール(640)は回転軸線(678)と垂直な軸線周りに回転するように構成され、回転軸線(678)は第1側(601)から第2側(602)への方向に沿って延伸する。本開示に係る下部シェルアセンブリ及び清掃装置は、清掃装置の清掃効果と進行速度を組み合わせることができ、清掃装置の高速直線進行を実現可能なモジュールを含むだけでなく、回転によって清掃可能なモジュールを含み、清掃装置の移動速度を確保するとともに、清掃装置の清掃効率を大幅に向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部シェルアセンブリであって、
底部と側部とを含み、前記底部は対向する第1側と第2側を含み、前記側部は前記底部を取り囲んで設けられることで前記底部の第1側にあるキャビティを形成する下部シェル本体と、
前記底部の第2側に取り付けられる第1モジュールと、
前記底部の第2側に取り付けられ、前記第1モジュールと間隔をあけて設けられる第2モジュールと、を含み、
前記第1モジュールは回転軸線周りに回転するように構成され、前記第2モジュールは前記回転軸線と垂直な軸線周りに回転するように構成され、前記回転軸線は前記第1側から前記第2側への方向に沿って延伸する、下部シェルアセンブリ。
【請求項2】
前記底部は第1取り付け部と第2取り付け部とを含み、前記第1取り付け部は前記底部の前記第1モジュールに対応する部分であり、前記第2取り付け部は前記底部の前記第2モジュールに対応する部分であり、前記側部は前記底部から離れた結合面を有し、前記第1取り付け部と前記結合面との距離は、前記第2取り付け部と前記結合面との距離より小さいことで、前記第1取り付け部と前記第2取り付け部との間に高低差を有する、請求項1に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項3】
エンクロージャー部をさらに含み、前記第2モジュールは清掃フレームと走行部材とを含み、前記底部は前記走行部材と前記エンクロージャー部を取り付けるための第1開口を含み、前記エンクロージャー部は、前記底部に取り付けられ、前記走行部材の一部を収容するように構成され、前記清掃フレームは前記走行部材を回避するための第2開口を有する、請求項2に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項4】
前記清掃フレームに二重リブが設けられ、前記底部に二重リブが設けられ、前記清掃フレームにおける二重リブはいずれも環状であり、それらの間に凹溝が形成され、前記底部における二重リブはいずれも環状であり、それらの間に凹溝が形成され、前記清掃フレームにおける二重リブと前記底部における二重リブは挿着して設けられ、前記底部は前記第2側に延伸ガイド部を有し、前記延伸ガイド部の高さは前記底部における二重リブの各リブの高さより低いであることで、前記清掃フレームと前記底部との間に移動空間を有し且つ前記清掃フレームが高さ方向に移動量を有し、前記底部における二重リブと前記清掃フレームにおける二重リブは前記清掃フレームの前記高さ方向の移動をガイドし、前記延伸ガイド部は前記底部における二重リブの外側に位置し、前記清掃フレームにおける二重リブの一方は前記底部の二重リブ間の凹溝内に設けられ、前記清掃フレームにおける二重リブの他方は前記延伸ガイド部と前記底部の該前記延伸ガイド部に近接するリブで形成された凹溝内に設けられる、請求項3に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項5】
前記底部は前記第2側にシールリブがさらに設けられ、前記シールリブは前記底部における二重リブの内側に位置し、前記シールリブと前記底部における二重リブのうち、該前記シールリブに近接するリブはシール部材を収容するための収容空間を形成し、前記延伸ガイド部の高さは前記シールリブの高さより低いであり、前記シール部材は圧縮可能に配置され、前記シール部材の高さは前記二重リブのいずれかよりも高く、且つ前記シールリブよりも高い、請求項4に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項6】
前記底部は前記第2側にストッパーが設けられ、前記清掃フレームにストッパー穴が設けられ、前記ストッパーと前記ストッパー穴が嵌合することにより前記清掃フレームと前記底部が締め具を介して接続され、
中間カバーをさらに含み、前記中間カバーは前記底部の第1側に位置し、前記底部に取り付けられ、前記中間カバーと前記底部との間に空気室が設けられ、前記底部の前記第2取り付け部は吸着孔を有し、前記ストッパーと前記ストッパー穴との嵌合部と、前記空気室とは前記吸着孔を介して連通し、前記ストッパーと前記ストッパー穴との嵌合部は排気検出孔として機能し、
負圧機構をさらに含み、前記負圧機構は少なくとも1つの前記空気室、吸気フード、少なくとも1つのファン及び吹出フードを含み、前記吹出フードは少なくとも2つの吹出チャンネルを含む、請求項3-5のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項7】
前記空気室は、前記第1モジュールに対応する第1サブ空気室、前記第2モジュールに対応する第2サブ空気室、及び電子制御弁を含み、前記電子制御弁は、前記第1サブ空気室又は前記第2サブ空気室の開口面積を選択的に制御するように構成される、請求項6に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項8】
前記空気室は、前記第1モジュールに対応する第1サブ空気室、前記第2モジュールに対応する第2サブ空気室、第1電子制御弁、及び第2電子制御弁を含み、
前記第1電子制御弁は前記第1サブ空気室の開口面積を制御するように構成され、前記第2電子制御弁は前記第2サブ空気室の開口面積を制御するように構成される、請求項6に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項9】
前記走行部材の走行方向の前部、及び/又は後部に設けられるスクレーパブレードをさらに含む、請求項3-8のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項10】
前記走行部材は少なくとも1つのローラを含み、前記ローラの少なくとも片側に前記ローラ上の汚れを除去するための清掃部が設けられる、請求項3-9のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項11】
前記清掃フレーム内に少なくとも1つのサブ吸着領域が設けられ、
各前記サブ吸着領域に少なくとも1つのサブ吸着孔が含まれ、前記少なくとも1つのサブ吸着孔は間隔をあけて設けられ、各前記サブ吸着孔の断面は前記第2開口の開口断面より小さいである、請求項3-10のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項12】
前記第1モジュールと前記第2モジュールは一列に並んで設けられ、前記第1モジュールの回転中心線は前記第2モジュールの第1対称平面内にあり、前記第1対称平面は前記第2モジュールと垂直な直線走行方向において前記第2モジュールの中心を通る平面である、請求項1-11のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項13】
複数の第1モジュール及び複数の第2モジュールを含み、かつ前記複数の第1モジュールは間隔をあけて設けられ、前記複数の第2モジュールは並列に間隔をあけて設けられ、各前記第1モジュールの回転中心線は各前記第2モジュールの直線運動方向と重ならない、請求項1-12のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項14】
清掃装置であって、請求項1-13のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリを含む、清掃装置。
【請求項15】
前記清掃装置の少なくとも1つの端部に設けられ、前記清掃装置の移動位置情報を検出し、前記移動位置情報を前記清掃装置にフィードバックし、前記清掃装置の進行状態を制御するように構成される少なくとも1つの踏み外しスイッチ、及び/又は、
前記清掃装置の少なくとも1つの端部に設けられ、前記清掃装置の移動位置情報を検出し、前記移動位置情報を前記清掃装置にフィードバックし、さらに前記清掃装置の進行状態を制御するように構成される少なくとも1つの排気検出孔と、
前記清掃装置の吹出方向に沿って単方向に導通する単方向部と、
前記第1モジュールの前記下部シェル本体から離れた側に接続される第1清掃部材及び前記第2モジュールの前記下部シェル本体から離れた側に接続される第2清掃部材と、をさらに含む、請求項14に記載の清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2022年3月16日に提出された中国特許出願第202220579663.3号の優先権を主張し、ここで上記中国特許出願に開示されている全内容が引用により本願の一部として組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本開示の少なくとも1つの実施例は下部シェルアセンブリ及び清掃装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現代科技の急速な発展に伴い、スマートホームの概念は徐々に人々に浸透しつつあり、ネットワーク化された統合的なスマート制御及び管理によって、スマートホームは徐々に「人間中心」の新しい家庭生活体験を実現することが可能となる。様々なスマート家電製品は次々と登場し、家庭清掃用の清掃装置は窓拭きロボット、及びロボット掃除機等を含む。複数種の清掃装置に通常使用されている吸着装置は、真空吸着によって、すなわち、遠心ファン又は真空ポンプ等を真空発生装置として、ロボット本体と被清掃表面との間の隙間に局所的な負圧を発生させ、圧力差の作用下でロボットが被清掃表面に付着し、それによって表面の清掃、特に非水平面の清掃に使用できる。各種の清掃装置の清掃性能を向上及び改善するために、清掃効果を確保するとともに、清掃装置の移動速度を上げることができる手段を設計することは、次世代の清掃装置の進歩し続ける研究方向となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例は下部シェルアセンブリ及び清掃装置を提供する。該下部シェルアセンブリは、清掃装置の清掃効果と進行速度を組み合わせることができ、清掃装置の高速直線進行を実現可能なモジュールを含むだけでなく、回転によって清掃可能なモジュールを含み、清掃装置の移動速度を確保するとともに、清掃装置の清掃効率を大幅に向上させる。
【0005】
本開示の実施例は下部シェルアセンブリを提供し、底部と側部とを含み、前記底部は対向する第1側と第2側を含み、前記側部は前記底部を取り囲んで設けられることで前記底部の第1側にあるキャビティを形成する下部シェル本体と、前記底部の第2側に取り付けられる第1モジュールと、前記底部の第2側に取り付けられ、前記第1モジュールと間隔をあけて設けられる第2モジュールと、を含み、前記第1モジュールは回転軸線周りに回転するように構成され、前記第2モジュールは前記回転軸線と垂直な軸線周りに回転するように構成され、前記回転軸線は前記第1側から前記第2側への方向に沿って延伸する。
【0006】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記底部は第1取り付け部と第2取り付け部とを含み、前記第1取り付け部は前記底部の前記第1モジュールに対応する部分であり、前記第2取り付け部は前記底部の前記第2モジュールに対応する部分であり、前記側部は前記底部から離れた結合面を有し、前記第1取り付け部と前記結合面との距離は、前記第2取り付け部と前記結合面との距離より小さいことで、前記第1取り付け部と前記第2取り付け部との間に高低差を有する。
【0007】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、エンクロージャー部をさらに含み、前記第2モジュールは清掃フレームと走行部材とを含み、前記底部は前記走行部材と前記エンクロージャー部を取り付けるための第1開口を含み、前記エンクロージャー部は、前記底部に取り付けられ、前記走行部材の一部を収容するように構成され、前記清掃フレームは前記走行部材を回避するための第2開口を有する。
【0008】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記清掃フレームに二重リブが設けられ、前記底部に二重リブが設けられ、前記清掃フレームにおける二重リブはいずれも環状であり、それらの間に凹溝が形成され、前記底部における二重リブはいずれも環状であり、それらの間に凹溝が形成され、前記清掃フレームにおける二重リブと前記底部における二重リブは挿着して設けられ、前記底部は前記第2側に延伸ガイド部を有し、前記延伸ガイド部の高さは前記底部における二重リブの各リブの高さより低いことで、前記清掃フレームと前記底部との間に移動空間を有し且つ前記清掃フレームは高さ方向に移動量を有し、前記底部における二重リブと前記清掃フレームにおける二重リブは前記清掃フレームの前記高さ方向の移動をガイドし、前記延伸ガイド部は前記底部における二重リブの外側に位置し、前記清掃フレームにおける二重リブの一方は前記底部の二重リブ間の凹溝内に設けられ、前記清掃フレームにおける二重リブの他方は前記延伸ガイド部と前記底部の該前記延伸ガイド部に近接するリブで形成された凹溝内に設けられる。
【0009】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記底部は前記第2側にシールリブがさらに設けられ、前記シールリブは前記底部における二重リブの内側に位置し、前記シールリブと前記底部における二重リブのうち、該前記シールリブに近接するリブはシール部材を収容するための収容空間を形成し、前記延伸ガイド部の高さは前記シールリブの高さより低いであり、前記シール部材は圧縮可能に配置され、前記シール部材の高さは前記二重リブのいずれかよりも高く、且つ前記シールリブの高さよりも高い。
【0010】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記底部は前記第2側にストッパーが設けられ、前記清掃フレームにストッパー穴が設けられ、前記ストッパーと前記ストッパー穴が嵌合することにより前記清掃フレームと前記底部が締め具を介して接続され、前記下部シェルアセンブリは中間カバーをさらに含み、前記中間カバーは前記底部の第1側に位置し、前記底部に取り付けられ、前記中間カバーと前記底部との間に空気室が設けられ、前記底部の前記第2取り付け部は吸着孔を有し、前記ストッパーと前記ストッパー穴との嵌合部と、前記空気室とは前記吸着孔を介して連通し、前記ストッパーと前記ストッパー穴との嵌合部は排気検出孔として機能し、
前記下部シェルアセンブリは負圧機構をさらに含み、前記負圧機構は少なくとも1つの前記空気室、吸気フード、少なくとも1つのファン及び吹出フードを含み、前記吹出フードは少なくとも2つの吹出チャンネルを含む。
【0011】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記空気室は、前記第1モジュールに対応する第1サブ空気室、前記第2モジュールに対応する第2サブ空気室、及び電子制御弁を含み、前記電子制御弁は、前記第1サブ空気室又は前記第2サブ空気室の開口面積を選択的に制御するように構成される。
【0012】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記空気室は、前記第1モジュールに対応する第1サブ空気室、前記第2モジュールに対応する第2サブ空気室、第1電子制御弁、及び第2電子制御弁を含み、前記第1電子制御弁は前記第1サブ空気室の開口面積を制御するように構成され、前記第2電子制御弁は前記第2サブ空気室の開口面積を制御するように構成される。
【0013】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記走行部材の走行方向の前部、及び/又は後部に設けられるスクレーパブレードをさらに含む。
【0014】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記走行部材は少なくとも1つのローラを含み、前記ローラの少なくとも片側に前記ローラ上の汚れを除去するための清掃部が設けられる。
【0015】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記清掃フレーム内に少なくとも1つのサブ吸着領域が設けられ、各前記サブ吸着領域に少なくとも1つのサブ吸着孔が含まれ、前記少なくとも1つのサブ吸着孔は間隔をあけて設けられ、各前記サブ吸着孔の断面は前記第2開口の開口断面より小さい。
【0016】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記第1モジュールと前記第2モジュールは一列に並んで設けられ、前記第1モジュールの回転中心線は前記第2モジュールの第1対称平面内にあり、前記第1対称平面は前記第2モジュールと垂直な直線走行方向において前記第2モジュールの中心を通る平面である。
【0017】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリでは、前記下部シェルアセンブリは複数の第1モジュール及び複数の第2モジュールを含み、前記複数の第1モジュールは間隔をあけて設けられ、前記複数の第2モジュールは並列に間隔をあけて設けられ、各前記第1モジュールの回転中心線は各前記第2モジュールの直線運動方向と重ならない。
【0018】
本開示の少なくとも1つの実施例は清掃装置を提供し、上記いずれか一項に記載の下部シェルアセンブリを含む。
【0019】
たとえば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る清掃装置は、前記清掃装置の少なくとも1つの端部に設けられ、前記清掃装置の移動位置情報を検出し、前記移動位置情報を前記清掃装置にフィードバックし、さらに前記清掃装置の進行状態を制御するように構成される少なくとも1つの踏み外しスイッチ、及び/又は、前記清掃装置の少なくとも1つの端部に設けられ、前記清掃装置の移動位置情報を検出し、前記移動位置情報を前記清掃装置にフィードバックし、さらに前記清掃装置の進行状態を制御するように構成される少なくとも1つの排気検出孔と、前記清掃装置の吹出方向に沿って単方向に導通する単方向部と、前記第1モジュールの前記下部シェル本体から離れた側に接続される第1清掃部材及び前記第2モジュールの前記下部シェル本体から離れた側に接続される第2清掃部材と、をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】
図1Aは本開示の一実施例に係る清掃装置の全体構造模式図である。
【
図1B】
図1Bは本開示の一実施例に係る清掃装置用の部分構造模式図である。
【
図1C】
図1Cは本開示の一実施例に係る清掃装置用の上部シェルの構造模式図である。
【
図1D】
図1Dは本開示の一実施例に係る清掃装置用の全体模式図である。
【
図3A】
図3Aは本開示の一実施例に係る下部シェルアセンブリにおける下部シェル本体の構造模式図である。
【
図3B】
図3Bは本開示の一実施例に係る下部シェルアセンブリにおける下部シェル本体の別の角度の構造模式図である。
【
図4】
図4は
図2における清掃装置の第2モジュールの部分拡大模式図である。
【
図5B】
図5Bは本開示の一実施例に係る清掃装置における気流の流通経路の模式図である。
【
図6】
図6は本開示の一実施例に係る補助制御盤と中間カバーとの接続部の部分断面図である。
【
図7】
図7は
図1Dにおける清掃装置の第2モジュールの部分構造模式図である。
【
図8A】
図8Aは本開示の一実施例に係る清掃装置における第1モジュールと第2モジュールとの相対位置の模式図である。
【
図8B】
図8Bは本開示の一実施例に係る清掃装置における別の第1モジュールと第2モジュールとの相対位置の模式図である。
【
図8C】
図8Cは本開示の一実施例に係る清掃装置におけるさらに別の第1モジュールと第2モジュールとの相対位置の模式図である。
【
図9A】
図9Aは本開示の一実施例に係る清掃装置におけるノズルの水吐出範囲と吹出口の吹出範囲の模式図である。
【
図9B】
図9Bは本開示の一実施例に係る吹出口の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の図面を参照しながら本開示の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得るほかの実施例はすべて本開示の保護範囲に属する。
【0022】
別段の定義がない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解する通常の意味を持つべきである。本開示で使用される「第1」、「第2」及び類似する単語はいかなる順序、数量又は重要性を示すのではなく、単に異なる構成部分を区別するためのものである。「含む」又は「含まれる」等の類似する単語は該単語の前に出現する素子又は物品が該単語の後に列挙される素子又は部品及びその同等物をカバーすることを意味し、ほかの素子又は部品を排除しない。「接続」又は「連結」等の類似する単語は物理的又は機械的接続に限定されず、直接か間接かを問わず、電気的接続を含んでもよい。「上」、「下」、「左」、「右」等は単に相対位置関係を示すものであり、説明対象の絶対位置が変化すると、該相対位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0023】
図面における各部材又は構造は厳密に縮尺に応じて作成されたものではなく、明確にするために、各部材又は構造のサイズを拡大又は縮小する可能性があるが、これらは本開示の範囲を限定するものではない。本開示の実施例についての以下の説明を明確かつ簡潔にするために、公知の機能及び公知の部材についての詳細な説明を省略してもよい。
【0024】
現代科技の継続的な進歩に伴い、スマートホームの概念は流行の最先端となっており、こうした背景には、スマート清掃に適用できる様々な清掃装置は次々と登場している。これに対して、本開示の発明者は、市販の清掃装置(たとえば、窓拭き機、ロボット掃除機等)は2種類に大別され、1つの種類は、ダブルディスク蛇行進行の組み合わせモードであり、すなわち、1つのディスクの一方のディスクは被清掃面に対して相対回転し、それによって払拭の役割を果たすが、他方のディスクは被清掃面に対して相対静止し、その遅い回転によって払拭用のディスクを他方のディスクの周りに回転させて進行することができ、次のサイクルになると、相対静止するディスクと払拭用のディスクは役割を交換し、それにより蛇行進行を実現する。もう1つの種類の窓拭き機はダブルクローラ進行の組み合わせモードを使用するものであり、クローラの周囲に払拭布を固定でき、進行中に払拭布は被清掃面に対して相対摺動することで被清掃面を払拭する。
【0025】
しかしながら、ダブルディスク蛇行進行の組み合わせモードでは、清掃装置の進行速度は遅く、2つのディスクを繰り返して切り替える過程で進行と清掃を実現し、清掃効率は低く、ダブルクローラ進行の組み合わせモードでは、クローラの周囲に固定される払拭布だけによって清掃を行い、清掃効率は回転払拭ディスクが清掃面に接触して払拭するモードよりも低く、通常、清掃面を完全に洗浄することは不可能であり、清掃効果は悪い。
【0026】
本開示の実施例は下部シェルアセンブリ及び清掃装置を提供する。下部シェルアセンブリは下部シェル本体、第1モジュール及び第2モジュールを含み、下部シェル本体は底部と側部とを含み、底部は対向する第1側と第2側を含み、側部は前記底部を囲んで設けられて底部の第1側にあるキャビティを形成し、第1モジュールは底部の第2側に取り付けられ、第2モジュールは底部の第2側に取り付けられ、第1モジュールと間隔をあけて設けられ、前記第1モジュールは回転軸線周りに回転するように構成され、前記第2モジュールは前記回転軸線と垂直な軸線周りに回転するように構成され、前記回転軸線は前記第1側から前記第2側への方向に沿って延伸する。
【0027】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る下部シェルアセンブリ及び清掃装置は、清掃装置の清掃効果と進行速度を組み合わせることができ、清掃装置の高速直線進行を実現可能なモジュールを含むだけでなく、回転によって清掃可能なモジュールを含み、清掃装置の移動速度を確保するとともに、清掃装置の清掃効率を大幅に向上させ、それによって清掃装置は良好な清掃性能を有する。
【0028】
以下、いくつかの実施例によって下部シェルアセンブリ及び清掃装置を説明する。
【0029】
図1Aは本開示の一実施例に係る清掃装置の全体構造模式図である。
図1Bは本開示の一実施例に係る清掃装置用の部分構造模式図である。
図1Cは本開示の一実施例に係る清掃装置用の上部シェルの構造模式図である。
図1Dは本開示の一実施例に係る清掃装置用の全体模式図である。
図2は
図Bにおける清掃装置のA-A線断面図である。
【0030】
図1A及び
図2に示すように、清掃装置1はシェルアセンブリ01を含み、該シェルアセンブリ01は下部シェルアセンブリ10、中間カバー20及び上部シェル30を含む。下部シェルアセンブリ10は、下部シェル本体100、第1モジュール630及び第2モジュール640を含み、下部シェル本体100は底部600と側部610とを含み、底部600は対向する第1側601と第2側602を含み、側部610は底部600を取り囲んで設けられて底部600の第1側601にあるキャビティ603を形成し、第1モジュール630と第2モジュール640は底部600の第2側602に取り付けられ、且つ第2モジュール640は第1モジュール630と間隔をあけて設けられ、第1モジュール630は回転軸線678の周りに回転するように構成され、第2モジュール640は回転軸線678と垂直な軸線周りに回転するように構成され、回転軸線678は第1側601から第2側602への方向に沿って延伸する。たとえば、第1モジュール630は底部600に対して回転軸線678の周りに回転し、たとえば、第2モジュール640は清掃装置1を単独で駆動して直線運動を行うことができる。
【0031】
図1A及び
図2に示すように、下部シェル本体100の第1側601に様々な嵌合及び取り付け構造が設けられてもよく、それによって清掃装置1における様々な部材の取り付けとマッチングを満たし、たとえば、清掃装置1の様々な部材はキャビティ603内に設けられてもよく、それによって対応するデバイスの機能を実現する。たとえば、様々な部材は駆動モータ14、電池パック15、主制御盤23、ドライバ24を含んでもよく、たとえば、主制御盤23に制御モジュールが設けられ、制御モジュールは清掃装置1を駆動するように構成され、ドライバ24は清掃装置1の駆動制御素子として機能してもよく、上部シェル30には、ノズル31、キー32、インジケータ33、装飾部材36がさらに設けられてもよく、装飾部材36にはタンクゴム栓35とタンクアンダーパン34が含まれる。下部シェルアセンブリ10はエンクロージャー部12をさらに含み、エンクロージャー部12はその周辺に沿って下部シェル本体100に取り外し可能に接続される。たとえば、エンクロージャー部12内には、清掃装置1の走行部材296又は走行部材296の駆動部材297が設けられてもよい。
【0032】
図1A及び
図2に示すように、第1モジュール630は回転軸線678の周りに回転するように構成され、第2モジュール640は回転軸線678と垂直な軸線周りに回転するように構成され、両者は互いに嵌合することで、清掃装置1の直線走行及び旋回を実現することができ、また、第1モジュール630は回転によって清掃を行い、すなわち、清掃装置1の移動速度を確保するとともに、清掃装置1の清掃効率を大幅に向上させ、それによって清掃装置1は良好な清掃性能を有する。
【0033】
図3Aは本開示の一実施例に係る下部シェルアセンブリにおける下部シェル本体の構造模式図である。
図3Bは本開示の一実施例に係る下部シェルアセンブリにおける下部シェル本体の別の角度の構造模式図である。
【0034】
図2、
図3A及び
図3Bに示すように、底部600は第1取り付け部631と第2取り付け部641とを含み、第1取り付け部631は底部600の第1モジュール630に対応する部分であり、第2取り付け部641は底部600の第2モジュール640に対応する部分であり、側部610は底部600から離れた結合面611を有し、第1取り付け部631と結合面611との距離L1は第2取り付け部641と結合面611との距離L2より小さいことで、第1取り付け部631と第2取り付け部641との間に高低差ΔLを有する。
【0035】
たとえば、第1モジュール630は、締め具を介して第1取り付け部631に取り付けられるとともに、第1モジュール630が清掃装置1に対して回転可能であることを満たすようにしてもよい。たとえば、本開示のいくつかの実施例では、第1取り付け部631は回転接続軸を含んでもよく、第1モジュール630は中心部で該回転接続軸に固定されてもよく、且つ回転接続軸とともに回転可能である。たとえば、締め具は、ボルト、又は第1モジュール630を第1取り付け部631に回転可能に固定することを実現できるほかの任意の素子であってもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0036】
たとえば、第2モジュール640は係合、挿着等によって第2取り付け部641に接続されてもよく、且つ清掃装置に伴い同時に進行可能である。本開示は第2モジュール640と第2取り付け部641の接続方式を制限しない。
【0037】
図2、
図1C、
図3A及び
図3Bに示すように、結合面611は側部610の底部600から離れた側に位置し、該結合面611は上部シェル30との突合せ嵌合を実現できることで、上部シェル30の突合せ面690は結合面611と重なり、それにより清掃装置1における部材を遮蔽及び保護する。
【0038】
たとえば、第1取り付け部631と結合面611との距離L1は第2取り付け部641と結合面611との距離L2より小さいであり、且つ第1取り付け部631と前記第2取り付け部641との間に高低差ΔLを有する場合、第2取り付け部641は第1取り付け部631よりも被清掃面に近接し、走行部材296と被清掃面との距離が一定である場合、第2取り付け部641は走行部材の露出する高さZを相対的に減少させる。第2モジュール640が走行部材296に対して構造回避を行うことによって第2取り付け部641に取り付けられた後、さらに走行部材296の露出する表面を遮蔽することができる。さらに、第2モジュール640にたとえば清掃用雑巾等の清掃部材が設けられる場合、清掃用雑巾は第2モジュール640を包むことができ、さらに走行部材296の露出部分を減少させ、清掃装置1の底部をより美しくする。
【0039】
図1A、
図2及び
図3Aに示すように、下部シェルアセンブリ10はエンクロージャー部12をさらに含み、第2モジュール640は清掃フレーム642と走行部材296とを含み、底部600は走行部材296とエンクロージャー部12を取り付けるための第1開口606を含み、エンクロージャー部12は底部600に取り付けられ、走行部材296の一部を収容するように構成され、清掃フレーム642は走行部材296を回避するための第2開口607を有する。
【0040】
たとえば、エンクロージャー部12は固定部材を介して底部600の第1側601に固定されてもよく、たとえば、ボルトによる固定接続、及び固定接続を実現できるほかの任意の適切な方式であってもよく、本開示はこれを制限しない。たとえば、エンクロージャー部12内には、走行部材296の一部、及び走行部材296の駆動部材297を収容可能であり、走行部材296の一部は底部600の第1側601に設けられ、残りの部分は第1開口606を介して底部600の第2側602に延出する。駆動部材297は、底部600の第1側601に設けられ、走行部材296と隣接し、走行部材296を駆動して走行方向に沿って清掃装置1を進行させるように構成される。
【0041】
たとえば、清掃フレーム642における第2開口607の開口面積は底部600の第1開口606の開口面積よりも大きい。第2開口607は走行部材296に回避空間を提供できることで、走行部材296は被清掃面上を回転可能であり、また、第2開口607はさらに清掃装置1に吸気入り口を提供できることで、気流を清掃装置1の底部から第2開口607を介して吸入することができる。
【0042】
図4は
図2における清掃装置の第2モジュールの部分拡大模式図である。
【0043】
図2、
図3B及び
図4に示すように、清掃フレーム642に二重リブ648が設けられ、底部600に二重リブ647が設けられ、清掃フレーム642における二重リブ648はいずれも環状であり、それらの間に凹溝650が形成され、底部600における二重リブ647はいずれも環状であり、それらの間に凹溝649が形成され、清掃フレーム642における二重リブ648と底部600における二重リブ647は挿着して設けられる。たとえば、清掃フレーム642と底部600は二重リブ648と二重リブ647が挿着することによって設けられることで、清掃フレーム642が底部600に対して方向Nと垂直な方向に移動し、清掃フレーム642の揺れを引き起こし、清掃装置の制御効果を損なうことを回避できる。方向Nは二重リブ647又は二重リブ648におけるリブと垂直な延伸方向である。
【0044】
たとえば、清掃フレーム642と底部600において挿着嵌合を行うリブの数は同じであってもよく、異なってもよく、本開示はこれを制限しない。また、本開示は清掃フレーム642と底部600において挿着嵌合を行うリブの数を制限しない。たとえば、清掃フレーム642におけるリブは1つであってもよく、底部600におけるリブは2つであってもよく、両者は同様にリブ同士の挿着嵌合を実現でき、たとえば、清掃フレーム642又は底部600におけるリブは複数を含んでもよく、それにより挿着嵌合部の強度を高める。
【0045】
図2及び
図4に示すように、下部シェルアセンブリ10における底部600は第2側602に延伸ガイド部651を有し、延伸ガイド部651の高さはM1であり、二重リブ647の各リブの高さはM2であり、延伸ガイド部651の高さM1は底部600における二重リブ647の各リブの高さM2より低いであることで、清掃フレーム642と底部600との間に移動空間652を有し、清掃フレーム642は高さ方向Nに移動量M3を有し、底部600における二重リブ647と清掃フレーム642における二重リブ648は清掃フレーム642の高さ方向の移動をガイドする。高さ方向Nは二重リブ647又は二重リブ648の延伸方向であり、且つ各リブの高さはいずれも高さ方向Nにおける高さである。
【0046】
たとえば、清掃フレーム642は高さ方向Nに移動量M3を有することで、清掃装置1の組み立て誤差、及び被清掃表面とのマッチング誤差を減少させることができる。清掃装置1が清掃操作を行う時、第1モジュール630と第2モジュール640は被清掃面のマッチング面と同じ高さをそれぞれ維持する必要があり、すなわち、両者と清掃面のマッチング面との間に高低差がないことで、清掃表面と十分に接触することを確保する。従って、清掃装置1に組み立て誤差や部材設計誤差が存在することによって第1モジュール630と第2モジュール640が被清掃面のマッチング面の高さと一致しない場合、清掃フレーム642は二重リブ648によって方向Nへ移動空間652内を移動することができる。たとえば、移動量M3の数値は実際の設計要件に応じて決定でき、本開示はこれを制限しない。
【0047】
図2及び
図4に示すように、下部シェルアセンブリ10における延伸ガイド部651は底部600における二重リブ647の外側に位置し、清掃フレーム642における二重リブ648はリブ6481とリブ6482とを含み、リブ6481は底部600の二重リブ647間の凹溝649内に設けられ、清掃フレーム642における二重リブ648のリブ6482は延伸ガイド部651と底部600の該延伸ガイド部651に近接するリブ6472で形成された凹溝653内に設けられる。
【0048】
たとえば、延伸ガイド部651の延伸方向は二重リブ647又は二重リブ648と一致することで、清掃フレーム642が二重リブ648によって移動空間652内を移動する時にガイドを提供でき、清掃フレーム642が方向Nと垂直な方向に移動することを回避し、吸着効果の向上に有利である。
【0049】
図2及び
図4に示すように、底部600は第2側602にシールリブ654がさらに設けられ、シールリブ654は底部600における二重リブ648の内側に位置し、シールリブ654と底部600における二重リブ648のうち、該シールリブ654に近接するリブ6481はシール部材655を収容するための収容空間を形成し、延伸ガイド部651の高さM1はシールリブ654の高さM4より低い。
【0050】
図2及び
図4に示すように、シール部材655は圧縮可能に構成され、シール部材655の高さM5は二重リブ647及び二重リブ648のいずれかよりも大きく、且つシールリブ654の高さM4よりも高い。
【0051】
たとえば、シール部材655が設けられることで、第2開口607から吸入される気流が二重リブ647と二重リブ648との嵌合隙間から漏れることを防止でき、密封の役割を果たし、清掃装置1の吸着強度を確保する。また、シール部材655の高さM5は二重リブ647及び二重リブ648のいずれかよりも大きく、すなわち、シール部材655の高さM5は二重リブ647の高さM2よりも大きく、且つ二重リブ648の高さM6よりも大きく、且つシールリブ654の高さM4よりも大きく、それによって清掃フレーム642が高さ方向Nに移動量M3を有することを確保でき、また、シール部材655が設けられることで、清掃フレーム642が底部600に接近する方向へ移動する時、清掃フレーム642に移動緩衝作用を提供でき、清掃フレーム642と底部600との相対移動時に衝突や摩耗が発生し、デバイスを損傷することを回避する。
【0052】
たとえば、シール部材655はフォーム、及び押し出し及び密封可能な任意の材料を使用でき、本開示はこれを制限しない。
【0053】
図2に示すように、底部600は第2側602にストッパー656が設けられ、清掃フレーム642にストッパー穴657が設けられ、ストッパー656とストッパー穴657が嵌合することにより清掃フレーム642と底部600が締め具を介して接続される。たとえば、ストッパー656に締め具が設けられてもよいが、締め具がストッパー穴657と接続されておらず、清掃フレーム642は締め具の制限作用下で、締め具により底部600に係止することで、底部600から離れる方向へ脱落しない。また、締め具がストッパー656に設けられた後、清掃フレーム642はストッパー穴657で変位可能であり、変位ストロークはYであってもよい。たとえば、変位ストロークYは清掃フレーム642の移動量M3と同じであってもよい。たとえば、締め具は、ボルト、又は上記組み立てニーズを満たすことができる任意の部材であってもよく、本開示はこれを制限しない。
【0054】
【0055】
図1A、
図2及び
図5Aに示すように、下部シェルアセンブリ10は中間カバー20をさらに含み、中間カバー20は底部600の第1側601に位置し、底部600に取り付けられ、中間カバー20と底部600との間に空気室658が設けられ、底部600の第2取り付け部642は吸着孔659を有し、ストッパー656とストッパー穴657との嵌合部と、空気室658とは吸着孔659を介して連通することで、ストッパー656とストッパー穴658との嵌合部を排気孔とする。たとえば、締め具のサイズは、ストッパー656とストッパー穴657との嵌合後に一定の隙間があり、気流が該隙間を流れ得ることを満たす。
【0056】
図1A及び
図5Aに示すように、下部シェルアセンブリ10はファン21と吹出フード22とをさらに含み、中間カバー20に窪み660が設けられ、窪み660内に吸気口204が設けられ、ファン21は吹出フード22と中間カバー20の窪み660との間に位置し、吹出フード22は中間カバー20の窪み660の周辺に密封接続され、下部シェル本体100と中間カバー20との間の空間は空気室658を形成する。
【0057】
たとえば、ファン21が動作すると、吸気口204から入る気体は、吹出フード22と中間カバー20の窪み660との密封構造により吹出フード22から直接排出されることで、気体漏れを回避し、吸着効果を確保する。
【0058】
たとえば、ストッパー656とストッパー穴657との間に嵌合隙間が存在することにより、気体は該隙間を通過して清掃フレーム642の底部600に近接する側に流れ、さらに吸着孔659を通過して空気室658内に入ることができ、それによって空気室658の気圧を変更する。たとえば、清掃装置1が清掃領域以外の領域に移動し、たとえば清掃装置1の一部が被清掃面と分離すると、ストッパー656とストッパー穴657との間の隙間は1つの排気孔として機能し、空気室658の気圧を変更することができ、それによって清掃装置1は対応する制御操作を行う。
【0059】
たとえば、清掃装置1において、ほかの位置に少なくとも1つの排気検出孔が直接設けられてもよく、たとえば、第2モジュールのエッジに設けられてもよく、清掃装置1の進行状態の検出をより容易にし、それにより清掃装置1によりタイムリーで敏感に通知する役割を果たす。
【0060】
図2及び
図5Aに示すように、空気室658は、第1モジュール630に対応する第1サブ空気室661、第2モジュール640に対応する第2サブ空気室662、第1電子制御弁663、及び第2電子制御弁664を含み、第1電子制御弁663は第1サブ空気室661の開閉を制御し、第1サブ空気室661の開口面積を調整するように構成され、第2電子制御弁664は第2サブ空気室662の開閉を制御し、第2サブ空気室662の開口面積を調整するように構成される。
【0061】
図1及び
図5Aに示すように、下部シェルアセンブリ10は負圧機構05を含み、負圧機構05は少なくとも1つの空気室658、吸気フード203、少なくとも1つのファン21及び吹出フード22を含み、吹出フード22は、吹出チャンネル666及び吹出チャンネル667の少なくとも2つの吹出チャンネルを含む。
【0062】
図1Aに示すように、清掃装置1における上部シェル30は吹出口372と吹出口374とを含み、吹出フード22は導流端262と導流端264とを含み、且つ導流端262と導流端264は中間カバー20の輪郭部26の上部シェル30に近接する表面267の上方に位置し、且つ導流端262は吹出口372と連通し、導流端264は吹出口374と連通し、それによって気流を吹出フード22を介して上部シェル30の吹出口372と吹出口374から排出する。
【0063】
図5Bは本開示の一実施例に係る清掃装置における気流の流通経路の模式図である。
【0064】
図1A及び
図5Bに示すように、清掃装置1における気流の主流動経路は、ファン21が動作し、気流が清掃装置1の底部から吸気フード203の吸気口204を経由してファン21に入り、ファン21は複数の気流孔215を含み、吸気フード203に入った気流が清掃装置1の下部シェルアセンブリ10から離れた方向に沿ってファン21を介して吹出フード22に流れ、最後に、気流が吹出フード22における導流端262と導流端264から流出でき、吹出口372と吹出口374を経由して清掃装置1から排出されることを含んでもよい。
【0065】
図2及び
図5Aに示すように、第1電子制御弁663は第1サブ空気室661の吸気チャンネルに設けられ、第2電子制御弁664は第2サブ空気室662の吸気チャンネルに設けられる。たとえば、第1電子制御弁663と第2電子制御弁664は個別制御可能であり、すなわち、両者は選択可能にオン/オフ可能であり、制御が同期しない。第1電子制御弁663と第2電子制御弁664が設けられることで、第1モジュール630に対応する第1サブ空気室661の開度と第2モジュール640に対応する第2サブ空気室662の開度を調整することもでき、さらに吸気量を調整し、それによって第1モジュール630及び第2モジュール640と被清掃表面との間の圧力を異ならせ、清掃装置1の移動をより良く制御できる。
【0066】
たとえば、いくつかの実施例では、負圧機構05はダブルファン、シングル空気室とダブル吹出チャンネル又はダブルファン、ダブル空気室とダブル吹出チャンネル等の様々な組み合わせモードであってもよく、本開示は空気室658、吸気フード203、ファン21及び吹出フード22の数及び設計形態を制限しない。
【0067】
該清掃装置1は様々な場合における表面清掃に適用できる。たとえば、水平面の清掃に使用される場合、負圧機構05は清掃装置1と水平面との間の圧力を大きくし、摩擦力を増加させることで、清掃効果を向上させることができる。非水平面の清掃に使用される場合、負圧機構05は清掃装置1を非水平面に吸着することができる。
【0068】
いくつかの例では、清掃装置1は窓拭きロボットであり、被清掃面は窓又は壁を含む。たとえば、窓は枠付き窓又は枠無し窓であってもよい。たとえば、枠付き窓は家庭用の窓であってもよく、枠無し窓は大型フランス窓等であってもよい。
【0069】
図6は本開示の一実施例に係る補助制御盤と中間カバーとの接続部の部分断面図である。
【0070】
図1A、
図5A及び
図6に示すように、空気室658内に圧力センサ668が設けられ、センサ668は空気室658内の気圧を検出するように構成される。
図6に示すように、清掃装置1は検出室550をさらに含み、且つ検出室550は空気室658と連通する。検出室550と空気室658は密閉室を構成する。検出室550は補助制御盤522と中間カバー20との間に位置し、中間カバー20に少なくとも1つの検出孔560が設けられ、検出室550と空気室500は検出孔560を介して連通する。検出孔560は空気室500と検出室550との間の気圧を平衡させる役割を果たすことができる。また、検出孔560はさらに空気室内の水蒸気が気圧センサ540に接触することを低減させ、気圧センサ540の不安定な動作を回避し、気圧検出の精度を確保することができる。
【0071】
図7は
図1Dにおける清掃装置の第2モジュールの部分構造模式図である。
【0072】
図1A、
図2及び
図7に示すように、走行部材296の走行方向の前後部の両方にスクレーパブレードが設けられ、すなわち、スクレーパブレード670とスクレーパブレード671が設けられる。たとえば、清掃装置1における第2モジュール640が走行部材296とともに移動すると、スクレーパブレード670とスクレーパブレード671が設けられることで、走行部材296の進行方向におけるたとえば水等の汚れを除去し、水が多すぎて走行部材296が滑り、さらに清掃装置1の吸着効果を損なうことを回避する。たとえば、清掃装置1が窓拭き機である場合、スクレーパブレード670とスクレーパブレード671は窓拭き機の滑りによる落下を回避できる。
【0073】
たとえば、スクレーパブレード670又はスクレーパブレード671の数及び形態は実際の製品設計のニーズに応じて決定でき、本開示はこれを制限しない。
【0074】
図2及び
図7に示すように、走行部材296は少なくとも1つのローラ673を含み、ローラ673の少なくとも片側にローラ上の汚れを除去するための清掃部672が設けられる。たとえば、様々な製品設計のニーズを満たすように、走行部材296内に1つ又は複数のローラが設けられてもよい。清掃部672が設けられることで、走行部材296の清掃を実現するとともに、進行方向における走行部材296の正常かつスムーズな移動を確保することができる。
【0075】
たとえば、清掃部672は2つ設けられてもよく、清掃部672は走行部材296の進行方向に対向する両端部に設けられてもよいか、又は実際の設計ニーズに応じて決定されてもよく、本開示は清掃部672の設置位置を制限しない。
【0076】
たとえば、本開示のいくつかの実施例では、清掃部672は清掃ブラシであってもよいか、又は、清掃部672は走行部材296の清掃を実現できるほかの任意の部材であってもよく、本開示はこれを制限しない。
【0077】
たとえば、本開示のいくつかの実施例では、走行部材296はクローラホイール群であってもよく、清掃部672はクローラとクローラホイール上の異物を清掃するように配置されてもよい。たとえば、走行部材296がクローラホイール群である場合、クローラホイール群の数は1つに限定されず、すなわち、設計ニーズに応じて複数に増やすことができ、それによって清掃装置の清掃面積及び清掃強度を増加させる。
【0078】
図2及び
図7に示すように、清掃フレーム642内に少なくとも1つのサブ吸着領域675が設けられ、各サブ吸着領域675内に少なくとも1つのサブ吸着孔676が含まれ、少なくとも1つのサブ吸着孔676は間隔をあけて設けられ、各サブ吸着孔676の断面は第2開口607の開口断面より小さい。
図7に示すように、サブ吸着領域675の数は2つであり、2つのサブ吸着領域675は第2開口607の両側に設けられる。
【0079】
図1A、
図2、
図5A及び
図7に示すように、負圧機構05の作用下で、気流は第2開口607から清掃フレーム642のファン21に近接する側に入り、さらに第2取り付け部641の吸着孔659を通過して空気室658内に入ることができる。また、気流はサブ吸着領域675からサブ吸着孔676を通過して清掃フレーム642のファン21に近接する側に入り、さらに空気室658内に入ることもできる。たとえば、第2開口607の開口領域は清掃装置1の主吸着領域として機能できる。主吸着領域とサブ吸着領域とを組み合わせる設計方式によって、清掃装置1における負圧室の面積を増加させ、吸着効果を向上させることができる。たとえば、サブ吸着孔676が1つ設けられる場合、加工や製造が容易であり、コストを削減させることができ、サブ吸着孔676が複数である場合、清掃フレーム642の吸気量の拡大を確保し、さらに吸着過程で清掃フレームの強度を確保し、損傷や変形を低減させることができ、本開示はサブ吸着孔676の数を制限しない。
【0080】
たとえば、本開示のいくつかの実施例では、清掃装置1における第1モジュール630と第2モジュール640の数及び位置関係は複数種を含んでもよい。
【0081】
図8Aは本開示の一実施例に係る清掃装置における第1モジュールと第2モジュールとの相対位置の模式図である。
図8Bは本開示の一実施例に係る清掃装置における別の第1モジュールと第2モジュールとの相対位置の模式図である。
図8Cは本開示の一実施例に係る清掃装置のさらに別の第1モジュールと第2モジュールとの相対位置の模式図である。
【0082】
図2及び
図8Aに示すように、第1モジュール630と第2モジュール640は一列に並べて設けられ、第1モジュール630の回転軸線678は第2モジュール640の第1対称平面679内にあり、第1対称平面679は第2モジュール640と垂直な直線走行方向において第2モジュール640の中心を通る平面である。第2モジュール640は第1対称平面679に対して構造的に対称である。
【0083】
図2における第1モジュール630と第2モジュール640との相対位置関係は
図8Aと同様である。
【0084】
図8Aに示すように、第1モジュール6308と第2モジュール6408は一列に並べて設けられ、第1モジュール6308は方向Y又は方向Yの逆方向に回転可能であり、第2モジュール6408は方向X又は方向Xの逆方向に直線進行可能である。
【0085】
たとえば、第1モジュール6308が駆動素子の作用下で、(たとえば、駆動素子は
図1Aに示す駆動モータ14と同じであってもよい)方向Yに回転する場合、第1モジュール6308に対応する作用力はF4であり、逆に、第1モジュール6308に対応する作用力はF3である。たとえば、第2モジュール6408が方向Xに進行する場合、第2モジュール6408に加えられるべき駆動力はF1であり、逆に、第2モジュール6408に加えられるべき駆動力はF2である。
【0086】
たとえば、第1モジュール6308及び第2モジュール6408の一方を駆動輪群としてもよい。第1モジュール6308が駆動輪群である場合、第1モジュール6308の受ける駆動力を一定に維持できると、第2モジュール6408の受ける駆動力F1又は駆動力F2の大きさを調整することによって、第2モジュール6408と第1モジュール6308を嵌合して協働させ、清掃装置の前進、後退及び旋回等の運動を実現する。同様に、第2モジュール6408を駆動輪群とし、第2モジュール6408の受ける駆動力を一定に維持し、第1モジュール6308に対する駆動力の大きさを調整することによって清掃装置の移動状態を制御するようにしてもよい。
【0087】
たとえば、
図2に示すように、本開示のいくつかの実施例では、下部シェルアセンブリ10は複数の第1モジュール630及び複数の第2モジュール640を含んでもよく、複数の第1モジュール630は間隔をあけて設けられ、複数の第2モジュール640は並列に間隔をあけて設けられ、各第1モジュールの回転中心線は各第2モジュールの直線運動方向と重ならない。
【0088】
図8Bに示すように、清掃装置は1つの第1モジュール6318と1つの第2モジュール6418とを含んでもよく、両者は並列に間隔をあけて設けられ、且つ第1モジュール6318の回転中心線L2は第2モジュール6418の直線運動方向L1と重ならないことで、第1モジュール6318と第2モジュール6418が嵌合して進行できることを確保する。
【0089】
さらに、清掃装置における第1モジュールと第2モジュールは複数であってもよい。
図8Cに示すように、下部シェルアセンブリは、第1モジュール6328、第1モジュール6338、第2モジュール6428、第2モジュール6438及び第2モジュール6448を含んでもよく、第1モジュール6328と第1モジュール6338は並列に間隔をあけて設けられ、第2モジュール6428、第2モジュール6438及び第2モジュール6448は並列に間隔をあけて設けられ、各第1モジュールの回転中心線は各第2モジュールの直線運動方向と重ならない。たとえば、第1モジュール6328、第1モジュール6338は非並列の設置形態であってもよい。
【0090】
少なくとも1つの第1モジュールと少なくとも1つの第2モジュールの数及び相対位置を変更することによって、実際の製品の設計形態をより多様化することができ、さらに清掃装置の全体的性能を向上させる。
【0091】
本開示は、上記いずれか一項に記載の下部シェルアセンブリを含む清掃装置をさらに提供する。
【0092】
たとえば、本開示の実施例に係る清掃装置は、少なくとも1つの踏み外しスイッチ、少なくとも1つの排気検出孔686、単方向部、第1清掃部材及び第2清掃部材をさらに含む。
【0093】
図1Aに示すように、清掃装置1は、踏み外しスイッチ680及び踏み外しスイッチ681の2つの踏み外しスイッチを含み、踏み外しスイッチ680は清掃装置1の第1端部683に設けられ、踏み外しスイッチ681は清掃装置1の第2端部682に設けられる。たとえば、踏み外しスイッチ680又は踏み外しスイッチ681は清掃装置1の第3端部684に設けられてもよい。
図1Aからわかるように、清掃装置1の第1端部682、第2端部683及び第3端部684は清掃装置1における下部シェル本体100の任意のエッジ又は隅の位置であってよく、それによって清掃装置1の進行状態を検出しやすくする。清掃装置1における各踏み外しスイッチは、清掃装置1の移動位置情報を検出し、移動位置情報を清掃装置にフィードバックし、さらに清掃装置1の進行状態を制御して清掃装置1が被清掃領域外に移動することを防止するように構成される。
【0094】
図1A及び
図2に示すように、少なくとも1つの排気検出孔686は、第2モジュール640の第2端部682に近接する第2領域内687又は第1端部683に近接する第1領域(図示せず)内に設けられ、清掃装置1内の気圧を変更してフィードバックするように構成される。第1領域と第2領域687は第1対称平面679に対して対称である。たとえば、第2領域687は踏み外しスイッチ681に近接する領域であってもよく、それによって、清掃装置1が被清掃面外に進行すると、排気検出孔686によって空気室658の気圧をタイムリーに変更しやすく、通知の役割を果たす。排気検出孔686と各踏み外しスイッチはいずれも踏み外し検出の機能を発揮でき、清掃装置1に落下を防止する二重保護を提供できる。排気検出孔686の作用原理について、上記ストッパー656とストッパー穴658との嵌合部を排気孔とすることについての関連説明を参照すればよく、ここで詳細説明を省略する。
【0095】
図9Aは本開示の一実施例に係る清掃装置におけるノズルの水吐出範囲と吹出口の吹出範囲の模式図である。
図9Bは本開示の一実施例に係る吹出口の模式図である。
【0096】
図9A、及び
図9Bに示すように、吹出口910は単方向部911を含み、単方向部911は吹出方向Mに沿って単方向に導通し、すなわち、気流が吹出方向Mに沿って吹出口910から流出すると、単方向部911はオンになり、気流が吹出方向Mに逆らって吹出口910に流れると、単方向部911はオフになり、従って、気流が吹出方向Mに逆らって吹出口910から流入することは不可能である。単方向部911が設けられることで、気流が吹出方向Mに沿って吹出口910から流出するしかできないことを実現できる。また、単方向部911によって、さらに清掃装置内部の気体圧力を調整することができる。
【0097】
たとえば、単方向部911は逆止弁又は逆止バルブであってもよく、勿論、単方向部911の形態はこれに限定されず、単方向部911はほかの形態の構造であってもよい。
【0098】
図1A、
図9A及び
図9Bに示すように、ノズル31の水吐出領域はA1であり、吹出口372の吹出範囲はA2であり、吹出口910の内部に単方向部911が設けられることで、清掃装置1内部の気流は吹出口910付近の外部気流の干渉を受けることなく、規則的に1つの方向に従って流れることができ、水吐出領域A1は吹出範囲A2と重ならない。同様に、吹出口374の吹出範囲(図示せず)も水吐出領域A1と重ならない。従って、清掃装置1が動作すると、ノズル31から吐出される水が吸気口204から清掃装置1に入ることを回避できる。
【0099】
たとえば、第1清掃部材(図示せず)は第1モジュール630の下部シェル本体から離れた側に接着又は係合されてもよく、第2清掃部材(図示せず)は第2モジュール640の下部シェル本体から離れた側に接着又は係合される。たとえば、第1清掃部材は1つの環状部材を介して、第1モジュール630に対応して設けられたバックルに接続されてもよく、第2清掃部材は1つの環状部材を介して、第2モジュール640に対応して設けられたバックルに接続されてもよい。たとえば、第1清掃部材と第1モジュール630との固定方式は、第2清掃部材と第2モジュール640との固定方式と同じであるか、又は異なってもよく、本開示はこれを制限しない。
【0100】
たとえば、第1清掃部材と第2清掃部材は、清掃用雑巾又は清掃ブラシ、及び清掃効果を発揮できるほかの素子を含んでもよく、本開示は第1清掃部材と第2清掃部材の材料を制限しない。
【0101】
たとえば、
図5Aに示すように、清掃装置1において、吸気フード203に整流構造691が設けられることで、空気室658内に入った気流をガイドし、それによって気流はよりスムーズにファン21に入ることができる。
【0102】
たとえば、
図1A及び
図5Bに示すように、清掃装置1において、ファン21は中間カバー20に接続され、ファン21と中間カバー20との間に制振部材が設けられ、ファン21と吹出フード22との間にも制振部材が設けられることで、清掃装置1の操作中に制振の役割を果たし、それによってデバイスを保護する。たとえば、制振部材はシリコーンリング、又は制振緩衝の役割を果たす任意の素子であってもよく、本開示はこれを制限しない。
【0103】
図1A、
図1B及び
図1Cに示すように、電池パック15は上部シェル30と下部シェルアセンブリ10との間に設けられ、上部シェル10におけるリブ位置6152と下部シェルアセンブリ10におけるリブ位置6150によって電池パック15の位置を固定し、ほかのいかなる固定素子を使用する必要がなく、清掃装置1の部品点数を低減させることができる。たとえば、本開示のいくつかの実施例では、電池パック15は清掃装置1に外付けされ、ワイヤーを介して回路基板等に電子的に接続されてもよく、それによって清掃装置1を軽量化する。
【0104】
以上、本開示の具体的な実施形態を説明したが、本開示の保護範囲はこれに限定されず、本開示の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に準じるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部シェルアセンブリであって、
底部と側部とを含み、前記底部は対向する第1側と第2側を含み、前記側部は前記底部を取り囲んで設けられることで前記底部の第1側にあるキャビティを形成する下部シェル本体と、
前記底部の第2側に取り付けられる第1モジュールと、
前記底部の第2側に取り付けられ、前記第1モジュールと間隔をあけて設けられる第2モジュールと、を含み、
前記第1モジュールは回転軸線周りに回転するように構成され、前記第2モジュールは前記回転軸線と垂直な軸線周りに回転するように構成され、前記回転軸線は前記第1側から前記第2側への方向に沿って延伸する、下部シェルアセンブリ。
【請求項2】
前記底部は第1取り付け部と第2取り付け部とを含み、前記第1取り付け部は前記底部の前記第1モジュールに対応する部分であり、前記第2取り付け部は前記底部の前記第2モジュールに対応する部分であり、前記側部は前記底部から離れた結合面を有し、前記第1取り付け部と前記結合面との距離は、前記第2取り付け部と前記結合面との距離より小さいことで、前記第1取り付け部と前記第2取り付け部との間に高低差を有する、請求項1に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項3】
エンクロージャー部をさらに含み、前記第2モジュールは清掃フレームと走行部材とを含み、前記底部は前記走行部材と前記エンクロージャー部を取り付けるための第1開口を含み、前記エンクロージャー部は、前記底部に取り付けられ、前記走行部材の一部を収容するように構成され、前記清掃フレームは前記走行部材を回避するための第2開口を有する、請求項2に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項4】
前記清掃フレームに二重リブが設けられ、前記底部に二重リブが設けられ、前記清掃フレームにおける二重リブはいずれも環状であり、それらの間に凹溝が形成され、前記底部における二重リブはいずれも環状であり、それらの間に凹溝が形成され、前記清掃フレームにおける二重リブと前記底部における二重リブは挿着して設けられ、前記底部は前記第2側に延伸ガイド部を有し、前記延伸ガイド部の高さは前記底部における二重リブの各リブの高さより低いであることで、前記清掃フレームと前記底部との間に移動空間を有し且つ前記清掃フレームが高さ方向に移動量を有し、前記底部における二重リブと前記清掃フレームにおける二重リブは前記清掃フレームの前記高さ方向の移動をガイドし、前記延伸ガイド部は前記底部における二重リブの外側に位置し、前記清掃フレームにおける二重リブの一方は前記底部の二重リブ間の凹溝内に設けられ、前記清掃フレームにおける二重リブの他方は前記延伸ガイド部と前記底部の該前記延伸ガイド部に近接するリブで形成された凹溝内に設けられる、請求項3に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項5】
前記底部は前記第2側にシールリブがさらに設けられ、前記シールリブは前記底部における二重リブの内側に位置し、前記シールリブと前記底部における二重リブのうち、該前記シールリブに近接するリブはシール部材を収容するための収容空間を形成し、前記延伸ガイド部の高さは前記シールリブの高さより低いであり、前記シール部材は圧縮可能に配置され、前記シール部材の高さは前記二重リブのいずれかよりも高く、且つ前記シールリブよりも高い、請求項4に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項6】
前記底部は前記第2側にストッパーが設けられ、前記清掃フレームにストッパー穴が設けられ、前記ストッパーと前記ストッパー穴が嵌合することにより前記清掃フレームと前記底部が締め具を介して接続され、
中間カバーをさらに含み、前記中間カバーは前記底部の第1側に位置し、前記底部に取り付けられ、前記中間カバーと前記底部との間に空気室が設けられ、前記底部の前記第2取り付け部は吸着孔を有し、前記ストッパーと前記ストッパー穴との嵌合部と、前記空気室とは前記吸着孔を介して連通し、前記ストッパーと前記ストッパー穴との嵌合部は排気検出孔として機能し、
負圧機構をさらに含み、前記負圧機構は少なくとも1つの前記空気室、吸気フード、少なくとも1つのファン及び吹出フードを含み、前記吹出フードは少なくとも2つの吹出チャンネルを含む、請求項3-5のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項7】
前記空気室は、前記第1モジュールに対応する第1サブ空気室、前記第2モジュールに対応する第2サブ空気室、及び電子制御弁を含み、前記電子制御弁は、前記第1サブ空気室又は前記第2サブ空気室の開口面積を選択的に制御するように構成される、請求項6に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項8】
前記空気室は、前記第1モジュールに対応する第1サブ空気室、前記第2モジュールに対応する第2サブ空気室、第1電子制御弁、及び第2電子制御弁を含み、
前記第1電子制御弁は前記第1サブ空気室の開口面積を制御するように構成され、前記第2電子制御弁は前記第2サブ空気室の開口面積を制御するように構成される、請求項6に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項9】
前記走行部材の走行方向の前部、及び/又は後部に設けられるスクレーパブレードをさらに含む、請求項3-
5のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項10】
前記走行部材は少なくとも1つのローラを含み、前記ローラの少なくとも片側に前記ローラ上の汚れを除去するための清掃部が設けられる、請求項3-
5のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項11】
前記清掃フレーム内に少なくとも1つのサブ吸着領域が設けられ、
各前記サブ吸着領域に少なくとも1つのサブ吸着孔が含まれ、前記少なくとも1つのサブ吸着孔は間隔をあけて設けられ、各前記サブ吸着孔の断面は前記第2開口の開口断面より小さいである、請求項3-
5のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項12】
前記第1モジュールと前記第2モジュールは一列に並んで設けられ、前記第1モジュールの回転中心線は前記第2モジュールの第1対称平面内にあり、前記第1対称平面は前記第2モジュールと垂直な直線走行方向において前記第2モジュールの中心を通る平面である、請求項1-
5のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項13】
複数の第1モジュール及び複数の第2モジュールを含み、かつ前記複数の第1モジュールは間隔をあけて設けられ、前記複数の第2モジュールは並列に間隔をあけて設けられ、各前記第1モジュールの回転中心線は各前記第2モジュールの直線運動方向と重ならない、請求項1-
5のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリ。
【請求項14】
清掃装置であって、請求項1-13のいずれか一項に記載の下部シェルアセンブリを含む、清掃装置。
【請求項15】
前記清掃装置の少なくとも1つの端部に設けられ、前記清掃装置の移動位置情報を検出し、前記移動位置情報を前記清掃装置にフィードバックし、前記清掃装置の進行状態を制御するように構成される少なくとも1つの踏み外しスイッチ、及び/又は、
前記清掃装置の少なくとも1つの端部に設けられ、前記清掃装置の移動位置情報を検出し、前記移動位置情報を前記清掃装置にフィードバックし、さらに前記清掃装置の進行状態を制御するように構成される少なくとも1つの排気検出孔と、
前記清掃装置の吹出方向に沿って単方向に導通する単方向部と、
前記第1モジュールの前記下部シェル本体から離れた側に接続される第1清掃部材及び前記第2モジュールの前記下部シェル本体から離れた側に接続される第2清掃部材と、をさらに含む、請求項14に記載の清掃装置。
【国際調査報告】