(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-28
(54)【発明の名称】6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-D3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶形態
(51)【国際特許分類】
C07D 403/12 20060101AFI20240321BHJP
A61K 31/501 20060101ALI20240321BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240321BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20240321BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240321BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240321BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
C07D403/12
A61K31/501
A61P1/04
A61P17/06
A61P19/02
A61P29/00
A61P37/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560010
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-11-24
(86)【国際出願番号】 US2022021815
(87)【国際公開番号】W WO2022212181
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162695
【氏名又は名称】釜平 双美
(74)【代理人】
【識別番号】100156155
【氏名又は名称】水原 正弘
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】チェ,キャンディス ワイ
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ,ダニエル リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,チェンコウ
(72)【発明者】
【氏名】ダブロス,マルタ
(72)【発明者】
【氏名】レンブケ,フランツ
(72)【発明者】
【氏名】イェーツ,イアン
(72)【発明者】
【氏名】ケルク,ナタリー ルイーズ
(72)【発明者】
【氏名】ピアソン,デイビッド ジェイムズ
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB09
4C063CC41
4C063DD28
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC60
4C086GA07
4C086GA15
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA03
4C086NA20
4C086ZA66
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA96
4C086ZB08
4C086ZB11
(57)【要約】
提供されるのは、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの数結晶形態:形態F、形態G、形態H、形態I、形態Jおよび形態Kである。これら結晶形態のいくつかは水和物である。これらの結晶形態の各々の特徴づけデータを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶形態F。
【請求項2】
次の少なくとも1個により特徴づけられる、請求項1の結晶形態:
(i)実質的に次のものに等しい単位格子パラメータ:
a=54.50±0.10Å
b=7.83±0.10Å
c=23.43±0.10Å
α=90.0°
β=102.4±1.0°
γ=90.0°
空間群:C2/c
分子/単位格子(Z):16
(ここで、化合物(I)の形態Fの単位格子パラメータは約296Kの温度で測定する);
(ii)3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む、粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);
(iii)実質的に
図1に示すとおりの観察された粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)。
【請求項3】
3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項1の結晶形態。
【請求項4】
3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項1の結晶形態。
【請求項5】
3.3±0.2、7.7±0.2および9.0±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折パターン(PXRD)により特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項1の結晶形態。
【請求項6】
3.3±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2および25.3±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折パターン(PXRD)により特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項1の結晶形態。
【請求項7】
該形態Fが実質的に純粋な形態である、請求項1の結晶形態。
【請求項8】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも90重量%が結晶形態Fである、組成物。
【請求項9】
該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Fである、請求項8の組成物。
【請求項10】
結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Fである、組成物。
【請求項11】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが本質的に結晶形態Fからなる、組成物。
【請求項12】
請求項1の結晶形態および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項13】
結晶形態Fの6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドおよび薬学的に許容される担体または希釈剤を含み、該結晶形態Fが3.3±0.2および7.7±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)、医薬組成物。
【請求項14】
非晶質化合物(I)を製造する方法における、請求項1~7の何れかの結晶形態Fの使用。
【請求項15】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶形態G。
【請求項16】
次の少なくとも1個により特徴づけられる、請求項15の結晶形態:
(i)3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む、粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);
(ii)実質的に
図2に示すとおりの観察された粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)。
【請求項17】
3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項15の結晶形態。
【請求項18】
3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項15の結晶形態。
【請求項19】
3.2±0.2および5.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折パターン(PXRD)により特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項15の結晶形態。
【請求項20】
3.2±0.2、5.6±0.2および8.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折パターン(PXRD)により特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項15の結晶形態。
【請求項21】
該形態Gが実質的に純粋な形態である、請求項15の結晶形態。
【請求項22】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも90重量%が結晶形態Gである、組成物。
【請求項23】
該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Gである、請求項22の組成物。
【請求項24】
結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Gである、組成物。
【請求項25】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが本質的に結晶形態Gからなる、組成物。
【請求項26】
請求項15の結晶形態および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項27】
結晶形態Gの6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドおよび薬学的に許容される担体または希釈剤を含み、該結晶形態Gが3.2±0.2および5.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)、医薬組成物。
【請求項28】
非晶質化合物(I)を製造する方法における、請求項15~21の何れかの結晶形態Gの使用。
【請求項29】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶形態H。
【請求項30】
次の少なくとも1個により特徴づけられる、請求項29の結晶形態:
(i)8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む、粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);
(ii)実質的に
図3に示すとおりの観察された粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)。
【請求項31】
8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項29の結晶形態。
【請求項32】
8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項29の結晶形態。
【請求項33】
8.2±0.2および21.2±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折パターン(PXRD)により特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項29の結晶形態。
【請求項34】
8.2±0.2、13.8±0.2および21.2±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折パターン(PXRD)により特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項29の結晶形態。
【請求項35】
該形態Hが実質的に純粋な形態である、請求項29の結晶形態。
【請求項36】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも90重量%が結晶形態Hである、組成物。
【請求項37】
該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Hである、請求項36の組成物。
【請求項38】
結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Hである、組成物。
【請求項39】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが本質的に結晶形態Hからなる、組成物。
【請求項40】
請求項29の結晶形態および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項41】
結晶形態Hの6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドおよび薬学的に許容される担体または希釈剤を含み、該結晶形態Hが8.2±0.2および21.2±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)、医薬組成物。
【請求項42】
非晶質化合物(I)を製造する方法における、請求項29~35の何れかの結晶形態Hの使用。
【請求項43】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶形態I。
【請求項44】
次の少なくとも1個により特徴づけられる、請求項43の結晶形態:
(i)3.3±0.2、5.8±0.2、8.9±0.2および14.6±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む、粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);
(ii)実質的に
図4に示すとおりの観察された粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)。
【請求項45】
3.3±0.2、5.8±0.2、8.9±0.2および14.6±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項43の結晶形態。
【請求項46】
3.3±0.2および5.8±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項43の結晶形態。
【請求項47】
3.3±0.2、5.8±0.2および8.9±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折パターン(PXRD)により特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項43の結晶形態。
【請求項48】
3.3±0.2、5.8±0.2、8.9±0.2および14.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折パターン(PXRD)により特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項43の結晶形態。
【請求項49】
該形態Iが実質的に純粋な形態である、請求項43の結晶形態。
【請求項50】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも90重量%が結晶形態Iである、組成物。
【請求項51】
該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Iである、請求項50の組成物。
【請求項52】
結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Iである、組成物。
【請求項53】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが本質的に結晶形態Iからなる、組成物。
【請求項54】
請求項43の結晶形態および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項55】
結晶形態Iの6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドおよび薬学的に許容される担体または希釈剤を含み、該結晶形態Iが3.3±0.2および5.8±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)、医薬組成物。
【請求項56】
非晶質化合物(I)を製造する方法における、請求項43~49の何れかの結晶形態Iの使用。
【請求項57】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶形態J。
【請求項58】
次の少なくとも1個により特徴づけられる、請求項57の結晶形態:
(i)4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む、粉末X線回折パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);
(ii)実質的に
図5に示すとおりの観察された粉末X線回折パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);
(iii)約261℃~約265℃の範囲のピーク最大値を有する吸熱;
(iv)実質的に
図6に示すとおりの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム。
【請求項59】
4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項57の結晶形態。
【請求項60】
4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項57の結晶形態。
【請求項61】
7.4±0.2および8.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項57の結晶形態。
【請求項62】
(i)7.4±0.2および8.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);および(ii)約261℃~約265℃の範囲のピーク最大値を有する吸熱により特徴づけられる、請求項57の結晶形態。
【請求項63】
(i)7.4±0.2、8.1±0.2および16.0±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);および(ii)約261℃~約265℃の範囲のピーク最大値を有する吸熱により特徴づけられる、請求項57の結晶形態。
【請求項64】
(i)7.4±0.2および8.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);および(ii)実質的に
図6に示すとおりの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる、請求項57の結晶形態。
【請求項65】
(i)7.4±0.2、8.1±0.2および24.4±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);および(ii)実質的に
図6に示すとおりの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる、請求項57の結晶形態。
【請求項66】
約30℃から約200℃に加熱したとき、約0.1%未満の質量減少を含む熱重量分析(TGA)サーモグラムにより特徴づけられる、請求項57の結晶形態。
【請求項67】
該形態Jが実質的に純粋な形態である、請求項57の結晶形態。
【請求項68】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも90重量%が結晶形態Jである、組成物。
【請求項69】
該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Jである、請求項68の組成物。
【請求項70】
結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Jである、組成物。
【請求項71】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが本質的に結晶形態Jからなる、組成物。
【請求項72】
請求項57の結晶形態および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項73】
結晶形態Jの6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドおよび薬学的に許容される担体または希釈剤を含み、該結晶形態Jが7.4±0.2および8.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)、医薬組成物。
【請求項74】
非晶質化合物(I)を製造する方法における、請求項57~67の何れかの結晶形態Jの使用。
【請求項75】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶形態K。
【請求項76】
次の少なくとも1個により特徴づけられる、請求項75の結晶形態:
(i)3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む、粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);
(ii)実質的に
図8に示すとおりの観察された粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);
(iii)約130℃未満であるピーク最大値を有する吸熱;
(iv)実質的に
図9に示すとおりの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム。
【請求項77】
3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項75の結晶形態。
【請求項78】
3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項75の結晶形態。
【請求項79】
7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、結晶形態のPXRDパターンは室温で測定する)、請求項75の結晶形態。
【請求項80】
(i)7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);および(ii)室温~約125℃の範囲のピーク最大値を有する吸熱により特徴づけられる、請求項75の結晶形態。
【請求項81】
(i)3.8±0.2、7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);および(ii)室温~約125℃の範囲のピーク最大値を有する吸熱により特徴づけられる、請求項75の結晶形態。
【請求項82】
(i)7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);および(ii)実質的に
図9に示すとおりの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる、請求項75の結晶形態。
【請求項83】
(i)3.8±0.2、7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、PXRDパターンは室温で測定する);および(ii)実質的に
図9に示すとおりの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる、請求項75の結晶形態。
【請求項84】
室温~約125℃に加熱したとき約4%の質量減少を含む熱重量分析(TGA)サーモグラムにより特徴づけられる、請求項75の結晶形態。
【請求項85】
該形態Kが実質的に純粋な形態である、請求項75の結晶形態。
【請求項86】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも90重量%が結晶形態Kである、組成物。
【請求項87】
該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Kである、請求項86の組成物。
【請求項88】
結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該結晶6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%が結晶形態Kである、組成物。
【請求項89】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含み、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが本質的に結晶形態Kからなる、組成物。
【請求項90】
請求項75の結晶形態および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項91】
結晶形態Kの6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドおよび薬学的に許容される担体または希釈剤を含み、該結晶形態Kが7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、PXRDパターンは室温で測定する)、医薬組成物。
【請求項92】
非晶質化合物(I)を製造する方法における、請求項75~85の何れかの結晶形態Kの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、一般に6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶形態に関する。そのような結晶形態は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶水和物形態および6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶無水形態を含む。本発明はまた一般に該結晶形態を含む医薬組成物およびそのような結晶形態を得る方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
化合物6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドは、式(I):
【化1】
の構造を有し、ここでは「化合物(I)」と称する。化合物(I)は、本件譲受人に譲渡されている米国特許RE47,929Eに開示されている。米国特許RE47,929Eはまた化合物(I)を用いる処置方法も開示する。化合物(I)はデュークラバシチニブとしても知られる。
【0003】
化合物(I)は、乾癬、乾癬性関節炎、ループス、ループス腎炎、シェーグレン症候群、炎症性腸疾患、クローン病および強直性脊椎炎などの自己免疫性および自己炎症性疾患の処置に関して現在臨床治験中のTyk2阻害剤である。
【0004】
医薬用途が意図される化学化合物の合成に際して、合成過程完了時かつ医薬製剤に化合物を提供する前、該化合物を単離および精製する必要がある。組み合わせたまたは別の連続工程であり得る単離および精製工程は、理想的に反応混合物の他の成分から該化合物を単離する間および/または単離化合物サンプルから不純物を除去するための精製の間収量の損失が最小限で、該化合物を精製固体として提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
単離および/または精製工程から再現性よく製造できる、そのような化合物の固体形態を提供することが望まれる。
【0006】
さらに、温度および湿度の種々の条件を含む、保存中、物理的および化学的に安定である固体形態で該化合物を単離することが望まれる。またさらなる処理をしやすい固体形態、例えば非晶質形態または他の結晶形態など他の固体形態に変換できる結晶形態で化合物を提供することも望まれる。
【0007】
ここに記載するとおり、化合物(I)の結晶形態は、驚くべきことにさらなる処理をしやすく、他の固体形態に変換できる。本発明はこれらおよび他の重要な態様に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の概要
本発明は、結晶形態化合物(I)、すなわち形態F、形態G、形態H、形態I、形態Jおよび形態Kを提供する。特定の形態を特徴づけるためここで使用する名称、例えば「形態F」、「形態G」などは、類似または同一の物理的および化学的特徴を有する何らかの他の物質に関して限定するとみなしてはならず、むしろ、この名称は、またここに提供される特徴情報に従い解釈されるべきである単なる識別子である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】化合物(I)の結晶形態Fの観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【0010】
【
図2】化合物(I)の結晶形態Gの観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【0011】
【
図3】化合物(I)の結晶形態Hの観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【0012】
【
図4】化合物(I)の結晶形態Iの観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【0013】
【
図5】化合物(I)の結晶形態Jの観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【0014】
【
図6】化合物(I)の結晶形態Jの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。
【0015】
【
図7】化合物(I)の形態Jの熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。
【0016】
【
図8】化合物(I)の結晶形態Kの観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【0017】
【
図9】化合物(I)の結晶形態Kの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。
【0018】
【
図10】化合物(I)の形態Kの熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
発明の詳細な記載
本発明の特性および利点は、次の詳細な記載を読んだ上で、当業者にはより容易に理解され得る。明確性の理由のために、上および下で別の実施態様の文脈で記載する本発明のある特性を組み合わせて、一つの実施態様を形成し得ることも認識される。逆に、簡潔性の理由のために、一つの実施態様の文脈で記載する本発明の種々の特性も、それらの下位の組み合わせを形成するために組み合わせ得る。
【0020】
特定の形態を特徴づけるためにここで使用する名称、例えば、「形態F」などは、ここに(またはここに引用する参考文献に)提供される特徴情報に従い解釈されるべきである単なる識別子であり、類似または同一の物理的および化学的特徴を有する何らかの他の物質を除外するための限定ではない。
【0021】
ここに示す定義は、引用により本明細書に包含する何らかの特許、特許出願および/または特許出願公報に示される定義に優先する。
【0022】
用語「約」が前にある成分の量、重量パーセンテージ、温度などを表す全ての数値は、記載する数値の上下へのわずかな変動が、記載する数値と同じ実質的に結果をもたらすために使用され得るための単なる近似と理解すべきである。従って、反する特記がない限り、用語「約」が前にある数値パラメータは、得ようとしている所望の性質に依存して変わり得る近似である。少なくともおよび特許請求の範囲についての均等論の適用を制限するものではなく、各数値パラメータは、少なくとも記載される有効桁に照らし、通常の丸め技法の提供により、解釈されるきである。
【0023】
全ての測定値は、本発明の精神の範囲内に一致する実験誤差がある。
【0024】
ここで使用する「多形」は、同じ化学構造を有するが、結晶を形成する分子および/またはイオンの空間配置が異なる、結晶形態をいう。
【0025】
ここで使用する「水和物」は、結晶格子構造に組み込まれた化学量論または非化学量論量の水分子を有することをいう。ある実施態様において、化学量論量は特定され得る(例えば、一水和物)。
【0026】
ここで使用する「非晶質」は、結晶ではない分子および/またはイオンの固体形態をいう。非晶質固体は、明瞭な最大値がある決定的X線回折パターンを示さない。
【0027】
ここで使用する「実質的に純粋」は、化合物の結晶形態を参照して使用するとき、該結晶形態がサンプルまたは検体の重量に基づき、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%および99重量%より大きいものを含み、約100重量%に等しいものも含む、90重量%より大きい純度であることを意味する。残りの物質は、その製造に起因する化合物の他の形態および/または反応不純物および/または処理不純物を含む。例えば、化合物(I)の結晶形態は、現時点で知られ、一般に当分野で受け入れられている手段により測定して、90重量%を超える純度であるとき実質的に純粋とみなされ得て、ここで、物質の10重量%未満の残りは、非晶質および/または化合物(I)の他の形態および/または反応不純物および/または処理不純物を含む。
【0028】
ここで使用する、特定した一群のピークから選択されるいくつかのピークを「含む」粉末X線回折(PXRD)パターンは、特定した一群のピークに含まれない付加的ピークを有するPXRDパターンを含むことを意図する。例えば、a、b、c、d、e、f、gおよびhから選択される4以上(または5以上など)のピークまたは2θ値を含むPXRDパターンは、(a)a、b、c、d、e、f、gおよびhから選択される4以上(または5以上など)の2θ値;および(b)ピークa、b、c、d、e、f、gおよびhの一つではない0、1またはそれ以上のピークを有するPXRDパターンを含むことが意図される。
【0029】
反応不純物および/または処理不純物の存在は、例えば、クロマトグラフィー、核磁気共鳴スペクトロスコピー、マススペクトロメトリーおよび/または赤外線スペクトロスコピーなどの、当分野で知られる分析技術により決定され得る。
【0030】
ここで使用する単位格子パラメータ「分子/単位格子」は、単位格子における化合物(I)の分子数をいう。
【0031】
化合物(I)の形態は、WO2018/183656(形態A)、WO2019/232138(形態B)、WO2020/251911(形態CおよびD)および米国仮出願63/143,769(形態E)に記載されている。本発明は、一般に化合物(I)の形態F、形態G、形態H、形態I、形態Jおよび形態Kに関する。
【0032】
化合物(I)の形態F
ある実施態様において、化合物(I)は、形態Fを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶形態Fは遊離塩基水和物結晶形態である。
【0033】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、次のものにほぼ等しい単位格子パラメータにより特徴づけられる:
セル寸法(単斜晶系):
a=54.50±0.10Å
b=7.83±0.10Å
c=23.43±0.10Å
α=90.0°
β=102.4±1.0°
γ=90.0°
空間群:C2/c
分子/単位格子(Z):16
単位格子体積=9766±20Å
3
密度(計算)=1.288mg/m
3
(ここで、化合物(I)の形態Fの単位格子パラメータは、約296Kの温度で測定する)。
【表1】
【0034】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0035】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0036】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0037】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0038】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される6以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0039】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される7以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0040】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2および7.7±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。さらなる実施態様において、PXRDパターンは、さらに6.6±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2から選択される、1以上の2θ値(°)を含む。例えば、ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、7.7±0.2および9.0±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0041】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、7.7±0.2および25.3±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0042】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、7.7±0.2、23.8±0.2および25.3±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0043】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、23.8±0.2および25.3±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0044】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、3.3±0.2、6.6±0.2、7.7±0.2、9.0±0.2、11.2±0.2、15.0±0.2、18.9±0.2、20.1±0.2、23.8±0.2、25.3±0.2および27.2±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態FのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0045】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Fは、実質的に
図1に示す観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)により特徴づけられる。
【0046】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Fは実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の形態Fは、サンプルに90重量%超、95重量%超または99重量%超の純度で存在し得て、一方物質の残りは、化合物の他の形態および/または反応不純物および/または処理不純物を含む。
【0047】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態は、本質的に形態Fからなる。このような実施態様について、結晶化合物(I)は、化合物(I)の重量に基づき、少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%の結晶Fを含み得る。
【0048】
ある実施態様はまた6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%は結晶形態Fである。
【0049】
さらなる実施態様において、化合物(I)の形態Fおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む、医薬組成物が提供される。
【0050】
ある実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の形態Fおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0051】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Fを少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤と組み合わせて、少なくとも1個の医薬組成物を提供する。
【0052】
ある実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の形態Fおよび他の固体形態の化合物(I)を含む。そのような他の固体形態は、例えば、他の結晶形態(例えば、形態A、形態G、形態J、形態K)および/または非晶質化合物(I)であり得る。
【0053】
化合物(I)の形態G
ある実施態様において、化合物(I)は、形態Gを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶形態Gは遊離塩基水和物結晶形態である。
【表2】
【0054】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0055】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0056】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0057】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0058】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、3.2±0.2および5.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。さらなる実施態様において、PXRDパターンは、さらに8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0059】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、5.6±0.2および8.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0060】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、3.2±0.2、5.6±0.2および8.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0061】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2および14.2±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0062】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、3.2±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、11.7±0.2、14.2±0.2、15.0±0.2、17.3±0.2および18.2±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態GのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0063】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Gは、実質的に
図2に示す観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)により特徴づけられる。
【0064】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Gは実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の形態Gは、サンプルに90重量%超、95重量%超または99重量%超の純度で存在し得て、一方物質の残りは、化合物の他の形態および/または反応不純物および/または処理不純物を含む。
【0065】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態は、本質的に形態Gからなる。このような実施態様について、結晶化合物(I)は、化合物(I)の重量に基づき、少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%の結晶Gを含み得る。
【0066】
ある実施態様はまた6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%は結晶形態Gである。
【0067】
さらなる実施態様において、化合物(I)の形態Gおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む、医薬組成物が提供される。
【0068】
ある実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の形態Gおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0069】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Gを少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤と組み合わせて、少なくとも1個の医薬組成物を提供する。
【0070】
ある実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の形態Gおよび他の固体形態の化合物(I)を含む。そのような他の固体形態は、例えば、他の結晶形態(例えば、形態F)および/または非晶質化合物(I)であり得る。
【0071】
化合物(I)の形態H
ある実施態様において、化合物(I)は、形態Hを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶形態Hは遊離塩基水和物結晶形態である。
【表3】
【0072】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0073】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0074】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0075】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0076】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2および13.8±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。さらなる実施態様において、PXRDパターンは、さらに9.0±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0077】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2および21.2±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。さらなる実施態様において、PXRDパターンは、さらに9.0±0.2、13.8±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0078】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、21.2±0.2および24.4±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0079】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、9.0±0.2および13.8±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0080】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2および21.2±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0081】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2および24.4±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0082】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、8.2±0.2、9.0±0.2、13.8±0.2、21.2±0.2、22.4±0.2、23.2±0.2、24.4±0.2、25.0±0.2および27.8±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態HのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0083】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Hは、実質的に
図3に示す観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)により特徴づけられる。
【0084】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Hは実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の形態Hは、サンプルに90重量%超、95重量%超または99重量%超の純度で存在し得て、一方物質の残りは、化合物の他の形態および/または反応不純物および/または処理不純物を含む。
【0085】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態は、本質的に形態Hからなる。このような実施態様について、結晶化合物(I)は、化合物(I)の重量に基づき、少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%の結晶Hを含み得る。
【0086】
ある実施態様はまた6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%は結晶形態Hである。
【0087】
さらなる実施態様において、化合物(I)の形態Hおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む、医薬組成物が提供される。
【0088】
ある実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の形態Hおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0089】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Hを少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤と組み合わせて、少なくとも1個の医薬組成物を提供する。
【0090】
ある実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の形態Hおよび他の固体形態の化合物(I)を含む。そのような他の固体形態は、例えば、他の結晶形態および/または非晶質化合物(I)であり得る。
【0091】
化合物(I)の形態I
ある実施態様において、化合物(I)は、形態Iを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶形態Iは遊離塩基水和物結晶形態である。
【表4】
【0092】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Iは、3.3±0.2、5.8±0.2、8.9±0.2および14.6±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態IのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0093】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Iは、3.3±0.2、5.8±0.2、8.9±0.2および14.6±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態IのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0094】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Iは、3.3±0.2および5.8±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態IのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0095】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Iは、3.3±0.2、5.8±0.2および8.9±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態IのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0096】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Iは、5.8±0.2および8.9±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態IのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0097】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Iは、5.8±0.2、8.9±0.2および14.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態IのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0098】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Iは、3.3±0.2、5.8±0.2、8.9±0.2および14.6±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態IのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0099】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Iは、実質的に
図4に示す観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)により特徴づけられる。
【0100】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Iは実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の形態Iは、サンプルに90重量%超、95重量%超または99重量%超の純度で存在し得て、一方物質の残りは、化合物の他の形態および/または反応不純物および/または処理不純物を含む。
【0101】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態は、本質的に形態Iからなる。このような実施態様について、結晶化合物(I)は、化合物(I)の重量に基づき、少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%の結晶Iを含み得る。
【0102】
ある実施態様はまた6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%は結晶形態Iである。
【0103】
さらなる実施態様において、化合物(I)の形態Iおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む、医薬組成物が提供される。
【0104】
ある実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の形態Iおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0105】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Iを少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤と組み合わせて、少なくとも1個の医薬組成物を提供する。
【0106】
ある実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の形態Iおよび他の固体形態の化合物(I)を含む。そのような他の固体形態は、例えば、他の結晶形態(例えば、形態G)および/または非晶質化合物(I)であり得る。
【0107】
化合物(I)の形態J
ある実施態様において、化合物(I)は、形態Jを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶形態Jは遊離塩基無水結晶形態である。
【表5】
【0108】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0109】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0110】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0111】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0112】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される6以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0113】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される7以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0114】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、7.4±0.2および8.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。さらなる実施態様において、PXRDパターンは、さらに4.0±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される、1以上の2θ値(°)を含む。
【0115】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、7.4±0.2、8.1±0.2および8.7±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0116】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、7.4±0.2、8.1±0.2および16.0±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0117】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、7.4±0.2、8.1±0.2、16.0±0.2および23.5±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0118】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、7.4±0.2、8.1±0.2、16.0±0.2、23.5±0.2および24.4±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0119】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、16.0±0.2、23.5±0.2および24.4±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0120】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0121】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、実質的に
図5に示す観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)により特徴づけられる。
【0122】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、おおよそ261℃~265℃の範囲のピーク最大値を有する吸熱により特徴づけられる。さらなる実施態様において、吸熱最大値は約263℃である。例えば、ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、約261℃~約265℃の範囲に最大値を有する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる;ある実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムは約263℃の最大値を有する吸熱を含む。ある場合、吸熱事象が検出されないことがあることは理解すべきである。
【0123】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、(i)7.4±0.2および8.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する);および(ii)おおよそ261℃~265℃の範囲のピーク最大値を有する吸熱により特徴づけられる。さらなる実施態様において、吸熱ピーク最大値は約263℃である。
【0124】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、(i)7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2および16.0±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する);および(ii)おおよそ261℃~265℃の範囲のピーク最大値を有する吸熱により特徴づけられる。さらなる実施態様において、吸熱ピーク最大値は約263℃である。
【0125】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、実質的に
図6に示すサーモグラムに従う示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる。
【0126】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、(i)4.0±0.2、7.4±0.2、8.1±0.2、8.7±0.2、11.4±0.2、14.8±0.2、16.0±0.2、16.2±0.2、23.2±0.2、23.5±0.2、24.4±0.2および25.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む、粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、形態JのPXRDパターンは室温で測定する);および(ii)実質的に
図6に示すサーモグラムに従う示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる。
【0127】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、(例えば、室温から)から約150℃の温度への加熱により0.1%未満の質量減少を有する熱重量分析(TGA)サーモグラムにより特徴づけられる。ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、から約175℃の温度への加熱により0.1%未満の質量減少を有する熱重量分析(TGA)サーモグラムにより特徴づけられる。さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、約200℃で約0.5%未満の質量減少およびある実施態様において約0.1%未満の質量減少を示す熱重量分析(TGA)サーモグラムにより特徴づけられる。
【0128】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Jは、実質的に
図7に示す熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。
【0129】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Jは実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の形態Jは、サンプルに90重量%超、95重量%超または99重量%超の純度で存在し得て、一方物質の残りは、化合物の他の形態および/または反応不純物および/または処理不純物を含む。
【0130】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態は、本質的に形態Jからなる。このような実施態様について、結晶化合物(I)は、化合物(I)の重量に基づき、少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%の結晶Jを含み得る。
【0131】
ある実施態様はまた6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%は結晶形態Jである。
【0132】
さらなる実施態様において、化合物(I)の形態Jおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む、医薬組成物が提供される。
【0133】
ある実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の形態Jおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0134】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Jを少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤と組み合わせて、少なくとも1個の医薬組成物を提供する。
【0135】
ある実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の形態Jおよび他の固体形態の化合物(I)を含む。そのような他の固体形態は、例えば、他の結晶形態(例えば、形態F)および/または非晶質化合物(I)であり得る。
【0136】
化合物(I)の形態K
ある実施態様において、化合物(I)は、形態Kを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶形態Kは遊離塩基一水和物結晶形態である。
【表6】
【0137】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0138】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0139】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0140】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0141】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される6以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0142】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される7以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)により特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0143】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。さらなる実施態様において、PXRDパターンは、さらに3.8±0.2、9.4±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0144】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、7.7±0.2、12.1±0.2および16.3±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0145】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、3.8±0.2、7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0146】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、7.7±0.2、12.1±0.2、16.3±0.2および24.3±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0147】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、7.7±0.2、12.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2および24.3±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0148】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンにより特徴づけられる(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する)。
【0149】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、実質的に
図8に示す観察された粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)により特徴づけられる。
【0150】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、約130℃未満のピーク最大値を有する吸熱により特徴づけられる。ある実施態様において、吸熱最大値は室温~約125℃である。例えば、ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、室温~約125℃の範囲の最大値を有する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる。ある場合、吸熱事象が検出されないことがあることは理解すべきである。
【0151】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、(i)7.7±0.2および12.1±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する);および(ii)室温~約125℃のピークを有する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる。
【0152】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、(i)3.8±0.2、7.7±0.2、12.1±0.2および16.3±0.2で2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する);および(ii)室温~約125℃のピークを有する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる。
【0153】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、実質的に
図9に示すサーモグラムに従う示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる。
【0154】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、(i)3.8±0.2、7.7±0.2、9.4±0.2、12.1±0.2、12.4±0.2、15.5±0.2、16.1±0.2、16.3±0.2、18.9±0.2、23.6±0.2、23.8±0.2、24.3±0.2、25.7±0.2および27.7±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む、粉末X線回折(PXRD)パターン(ここで、形態KのPXRDパターンは室温で測定する);および(ii)実質的に
図9に示すサーモグラムに従う示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴づけられる。
【0155】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、(例えば、室温から)から約125℃の温度への加熱により約4%の質量減少を有する熱重量分析(TGA)サーモグラムにより特徴づけられる。
【0156】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態Kは、実質的に
図10に示す熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。
【0157】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Kは実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の形態Kは、サンプルに90重量%超、95重量%超または99重量%超の純度で存在し得て、一方物質の残りは、化合物の他の形態および/または反応不純物および/または処理不純物を含む。
【0158】
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形態は、本質的に形態Kからなる。このような実施態様について、結晶化合物(I)は、化合物(I)の重量に基づき、少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%の結晶Kを含み得る。
【0159】
ある実施態様はまた6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで、該6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%は結晶形態Kである。
【0160】
さらなる実施態様において、化合物(I)の形態Kおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む、医薬組成物が提供される。
【0161】
ある実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の形態Kおよび少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0162】
ある実施態様において、化合物(I)の形態Kを少なくとも1個の薬学的に許容される担体および/または希釈剤と組み合わせて、少なくとも1個の医薬組成物を提供する。
【0163】
ある実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の形態Kおよび他の固体形態の化合物(I)を含む。そのような他の固体形態は、例えば、他の結晶形態(例えば、形態F)および/または非晶質化合物(I)であり得る。
【0164】
結晶形態は、例えば、適当な溶媒からの結晶化または再結晶、昇華、融液からの成長、他の相からの固体状態変換、超臨界流体からの結晶化およびジェット噴霧を含む、多様な方法により製造できる。溶媒混合物から結晶形態を結晶化または再結晶する技術は、例えば、溶媒の蒸発、溶媒混合物の温度低下、分子および/または塩の超飽和溶媒混合物の結晶種晶添加、溶媒混合物凍結乾燥および溶媒混合物への逆溶媒(カウンター溶媒)の添加を含む。ハイスループット結晶化技術を使用して、多形を含む結晶形態を製造し得る。
【0165】
多形を含む薬物の結晶、薬物結晶を製造および特徴づけする方法は、Solid-State Chemistry of Drugs, S.R. Byrn, R.R. Pfeiffer, and J.G. Stowell, 2nd Edition, SSCI, West Lafayette, Indiana (1999)に記載される。
【0166】
溶媒を用いる結晶化技術について、1以上の溶媒の選択は、典型的に化合物の溶解度、結晶化技術および溶媒の蒸気圧などの1以上の因子に依存する。溶媒の組み合わせを用いてよく、例えば、化合物を第一の溶媒に溶解して溶液として、続いて逆溶媒を添加して、溶液中の化合物の溶解度を低下させ、結晶を形成させることができる。逆溶媒は、化合物が低溶解度を有する溶媒である。
【0167】
結晶を製造するある方法において、化合物を適当な溶媒に懸濁および/または撹拌してスラリーを得て、これを溶解を促進するため加熱してよい。ここで使用する用語「スラリー」は、ある温度で化合物および溶媒の不均一混合物を得るためさらなる量の化合物も含み得る、化合物の飽和溶液を意味する。
【0168】
種晶を、結晶化を促進するためあらゆる結晶化混合物に添加し得る。種晶添加を用いて、特定の多形の成長を制御するかまたは結晶生成物の粒子径分布を制御し得る。従って、必要な種晶の量の計算は、例えば、“Programmed Cooling of Batch Crystallizers,” J.W. Mullin and J. Nyvlt, Chemical Engineering Science, 1971, 26, 369-377に記載のとおり、利用可能な種晶のサイズおよび平均生成物粒子の所望のサイズに依存する。一般に、バッチの結晶の成長を効率的に制御するために、小サイズの種晶が必要である。小サイズの種晶は、大型結晶のふるい分け、製粉または微粒化または溶液の微結晶化により産生し得る。結晶の製粉または微粒化は、所望の結晶形態から結晶化度の変化(すなわち、非晶質または他の多形への変化)をもたらさないように留意すべきである。
【0169】
冷却した結晶化混合物を減圧下濾過してよく、単離固体を冷再結晶溶媒などの適当な溶媒で洗浄してよく、窒素パージ下に乾燥させて、所望の結晶形態を得る。単離固体を、生成物の好ましい結晶形態の形成の評価のために、固体状態核磁気共鳴、示差走査熱量測定、X線粉末回折などの1以上の適当なスペクトルまたは分析技術で分析し得る。得られた結晶形態は、典型的に結晶化手順に元々用いた化合物の重量に基づき、約70重量%を超える単離収率、好ましくは90重量%を超える単離収率の量で産生される。必要であれば、生成物を共粉砕するかまたはメッシュスクリーンを通して、生成物の塊を壊す。
【0170】
結晶形態は、化合物(I)を製造する最終過程の反応媒体から直接製造され得る。そのような製造は、例えば、最終過程段階で化合物(I)が結晶化し得る溶媒または溶媒混合物を用いることにより達成され得る。あるいは、結晶形態は、蒸留または溶媒添加技術により得られ得る。この目的で適当な溶媒は、例えば、アルコールなどのプロトン性極性溶媒およびケトンなどの非プロトン性極性溶媒を含む、上記非極性溶媒および極性溶媒を含む。
【0171】
サンプルにおける1を超える多形の存在は、粉末X線回折(PXRD)または固体状態核磁気共鳴スペクトロスコピー(ssNMR)などの技術により決定され得る。例えば、模擬PXRDパターンと実験で測定したPXRDパターンの比較における余分なピークの存在は、サンプルにおける1を超える多形の存在を示唆し得る。模擬PXRDを単結晶X線データから計算し得る。Smith, D.K., “A FORTRAN Program for Calculating X-Ray Powder Diffraction Patterns,” Lawrence Radiation Laboratory, Livermore, California, UCRL-7196 (April 1963)参照。
【0172】
化合物(I)の形態Eは、当業者に操作が周知の種々の技術を使用して、特徴づけられ得る。形態Eは、固定分析温度で単結晶の単位格子測定に基づく単結晶X線回折を使用して、特徴づけおよび区別し得る。単位格子の詳細な記載は、引用により本明細書に包含させるStout & Jensen, X-Ray Structure Determination: A Practical Guide, Macmillan Co., New York (1968), Chapter 3に提供される。あるいは、結晶格子内の空間関係における原子の特有の配置を、観察された部分的な原子座標に従い特徴づけ得る。結晶構造を特徴づける他の手段は、回折プロファイルを純粋粉末物質を表す模擬プロファイルと比較する粉末X線回折分析であり、両者を同じ分析温度で流し、対象形態の測定値を一連の2θ値(例えば、2、3、4またはそれ以上)として特徴づける。
【0173】
形態を特徴づける他の方法を使用し得る。そのような方法は、結晶または非晶質形態の固体状態核磁気共鳴(ssNMR)、示差走査熱量測定(DSC)、サーモグラフィーおよび肉眼的検査を含む。2以上のこれらパラメータを対象形態の特徴づけのために組み合わせ使用もできる。
【0174】
有用性
ここに記載する化合物(I)の結晶形態を使用して、合成過程終了時他の成分から化合物(I)を単離できる;および/または化合物(I)を一つのまたは一連の結晶化工程により単離できる。単離および精製工程は組み合わせても、別の過程工程として実施してもよい。ここに記載する結晶形態の各々を使用して、例えば、形態A(これはWO2018/183656に記載)、ここに記載する他の形態の1以上および/または非晶質化合物(I)を含む、他の固体形態の化合物(I)も製造できる。例えば、ある実施態様において、非晶質化合物(I)を製造する方法は結晶形態Fの製造を含み、ここで、結晶形態Fはここに記載するとおり特徴づけられる。さらなる実施態様において、次いで、非晶質化合物(I)を使用して、臨床用途のための剤形(例えば、非晶質化合物(I)の固体分散を含む剤形)を製造する。
【0175】
ここに記載する化合物(I)の結晶形態の各々を単独でまたは他の化合物(I)の形態(ここに記載する他の結晶形態を含む)と組み合わせておよび/または1以上の添加物または他の活性医薬成分と製剤化して、医薬組成物を製造することができる。
【実施例】
【0176】
本発明をここで、次の本発明の好ましい実施態様である作業実施例によりさらに記載する。全ての温度は、特に断らない限り摂氏度(℃)である。これらの実施例は、限定的ではなく例示的であり、本発明の精神および範囲に入る他の実施態様が存在し得ることは理解される。
【0177】
参照しやすいように、次の略語をここで使用する。
【表7】
【0178】
実施例1:化合物(I)の結晶形態Fの製造
約80mgの化合物(I)を、75℃で2.5gのイソプロパノール:水50:50(w/w)に溶解した。溶液を熱濾過した。濾過した溶液を、10分間で23℃に急速に冷やし、さらに13分間で5℃に急速に冷やし、白色沈殿を得た。次いで、固体を真空濾過により単離し、空気乾燥した。固体は形態Fを含んだ。
他の例において、約100mgの化合物(I)を、75℃で約2gの1-ブタノール:水80:20(wt/wt)のエマルジョンに溶解した。溶液を熱濾過した。濾過した溶液を、30分間未満で環境温度まで急速に冷やし、白色懸濁液を得た。次いで、固体を真空濾過により単離し、空気乾燥した。固体は形態Fを含んだ。
他の例において、約104mgの化合物(I)を、75℃で約2gの1-ブタノール:水80:20(wt/wt)のエマルジョンに溶解した。溶液を熱濾過した。濾過した溶液を5時間にわたり環境温度までゆっくり冷やし、一夜撹拌せずにエージングした。次いで、得られた固体を真空濾過により単離し、空気乾燥した。固体は形態Fを含んだ。
他の製造において、約4mgの{[(6E)-6-(シクロプロパンカルボニルイミノ)-4-{[2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-3-[(2H3)メチルカルバモイル]-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル]メトキシ}ホスホン酸および2モル当量のKOHを、0.6mLのNMP:水50:50(v/v)に、溶液を1ドラムバイアル中50℃まで加熱しながら溶解した。バイアルを部分的に蓋をして、室温でゆっくり溶媒を蒸発させた。結晶を1週間後得て、形態Fを含んだ。
【0179】
実施例2:化合物(I)の結晶形態Gの製造
約2.0gの化合物(I)を、75℃で36.0gの1-ブタノール:水80:20(wt/wt)のエマルジョンに溶解した。溶液を、新しい予め温めたコンテナに熱濾過し、濾過した溶液を5時間にわたり環境温度までゆっくり冷やし、一夜撹拌せずにエージングした。
次いで、固体を真空濾過により単離し、10mLのアセトン:水70:30(v/v)で2回洗浄し、約10分間空気乾燥させ、84%RHで18日間平衡化した。得られた物質のサンプル(4.7g)を20mLのアセトン:水70:30(v/v)に懸濁し、5~45~(-5)℃で5サイクルの温度サイクル実験に付し、これにより濃厚な不動の懸濁液を得た。10mLのアセトン:水70:30(v/v)を添加し、流動性懸濁液を5~45~5℃を2サイクル;5~35~5℃を3サイクル;および10~35~10℃を1サイクルの温度サイクル実験に付した。得られた固体を真空濾過により単離し、5mLのアセトン:水70:30(v/v)で1回洗浄し、2.6gの固体を得た。後者の固体の一部(418.4mg)を84%RHに24時間曝し、324.7mgの固体を得た。これらの固体は形態Gを含んだ。
化合物(I)の形態Gは環境条件でのアセトン:1-ブタノール:水19:56:25%(w/w/w)中の濾液の蒸発によっても得た。
化合物(I)の形態Gは非晶質物質を環境温度で75%RHに17日から最大46日曝すことによっても製造した。
他の例において、360mgの化合物(I)を、環境温度で24mLのテトラヒドロフラン:水95:5(v/v)に溶解した。71μLの37%塩酸を添加した。固体を急速蒸発により単離し、90mgの単離固体を60℃で1mLのエタノール:水1:2(v/v)に懸濁し、一夜撹拌した。固体は形態Gを含んだ。
他の製造において、360mgの化合物(I)を、環境温度で24mLのテトラヒドロフラン:水95:5(v/v)に溶解した。55μLのメタンスルホン酸を添加した。固体を急速蒸発により単離し、90mgの単離固体を60℃で1mLのエタノール:水1:2(v/v)に懸濁し、一夜撹拌した。次いで、懸濁液を濾過し、濾過した固体を50℃で一夜乾燥させた。乾燥固体は形態Gを含んだ。
【0180】
実施例3:化合物(I)の結晶形態Hの製造
化合物(I)の形態Hを、クロロホルム:メタノール50:50(v/v)中で回転蒸発させ、続いて高温(この例では45℃)で一夜真空乾燥させて、製造した。
具体的に、約100mgの化合物(I)を2.3mLのクロロホルム:メタノール50:50(v/v)に溶解した。溶液を新しいコンテナに濾過して入れ、濾過した溶液を40℃で回転蒸発させて乾固した。得られた固体を45℃で17時間真空乾燥させ、強力な乾燥剤(この例ではP2O5)上に保存し、95.5mgの乾燥固体を得た。固体は形態Hを含んだ。
他の製造において、700mgの化合物(I)を、フラスコ中磁気撹拌下に174.3gの95wt%/5wt%THF/水に添加した。少なくとも30分間の撹拌後、固体は完全に溶解せず、さらに40.10gの95wt%/5wt%THF/水を添加した。少なくともさらに30分間の撹拌後、不溶性固体はなお観察された。次いで、溶液を噴霧乾燥した。固体は形態Hと形態Aの混合物を含んだ(形態Aの記載についてWO2018/183656参照)。
【0181】
実施例4:化合物(I)の結晶形態Iの製造
化合物(I)の形態Iを、形態Gを高温(この例では45℃)で24時間真空乾燥させることにより、製造した。
具体的に、約108mgの形態Gを45℃で24時間真空乾燥させ、強力な乾燥剤(この例ではP2O5)上に保存し、64.9mgの乾燥固体を得た。固体は形態Iを含んだ。
他の製造において、100mgの化合物(I)を4.75mL テトラヒドロフランと0.25mL 水の混合物に溶解した。50μLのこの溶液を96ウェルプレートのウェルに分配した。溶媒を蒸発させた。次いで、IPA:水1:2(v/v)をウェルに添加した。プレートを密封し、9回繰り返す次の温度サイクル手順に曝した:50℃で2時間定温;直線的に8時間かけて20℃まで冷却;50℃に加熱。次いで、プレートを開封し、溶媒を蒸発させた。固体は形態Iを含んだ。
【0182】
実施例5:化合物(I)の結晶形態Jの製造
化合物(I)の形態Jを次のとおり製造した:約512.0mgの湿化合物(I)の形態Fを40~48℃で3時間真空乾燥させ、強力な乾燥剤(この例ではP2O5)上に保存し、161.5mgの乾燥固体を得た。固体は形態Jを含んだ。
他の製造において、40mgの化合物(I)(形態A)を計り、500μLのTHF:水(0.85の水分活性)を添加した。スラリーを3日間、50℃で撹拌した。スラリーサンプルを回収し、サンプルを8時間乾燥させた。得られた固体は形態Jと形態Aの混合物を含んだ。
他の製造において、40mgの化合物(I)(形態A)を計り、500μLのTHF:水(0.95の水分活性)を添加した。スラリーを3日間、5℃で撹拌した。スラリーサンプルを回収し、サンプルを8時間乾燥させた。得られた固体は形態Jと形態Aの混合物を含んだ。
【0183】
実施例6:化合物(I)の結晶形態Kの製造
化合物(I)の形態Kを次のとおり製造した:約753.5mgの化合物(I)の形態Fを50℃で3時間真空乾燥させ、33%RHに環境温度で5日間曝し、263.3mgの固体を得た。固体は形態Kを含んだ。
他の製造において、100mgの化合物(I)を4.75mL テトラヒドロフランおよび0.25mL 水の混合物に溶解した。50μLのこの溶液を96ウェルプレートのウェルに分配した。溶媒を蒸発させた。次いで、THF:水1:2(v/v)をウェルに添加した。プレートを密封し、9回繰り返す次の温度サイクル手順に曝した:50℃で2時間定温;直線的に8時間かけて20℃まで冷却;50℃に加熱。次いで、プレートを開封し、溶媒を蒸発させた。固体は形態Kを含んだ。
【0184】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3
)ピリダジン-3-カルボキサミドの合成
工程1:化合物2の製造
【化2】
ガラスライニングされたリアクターに、トルエン(0.26kg)、スルホラン(3.4kg)、化合物1(1.0kg)およびPOCl
3(2.7kg)を入れた。粗製物を0℃に冷却した。トリエチルアミン(0.89kg)を入れ、得られた粗製混合物を65℃に加熱し、反応が完了するまでエージングした。反応塊を5℃に冷却した。
別のリアクターで、水(7.5kg)を入れ、5℃に冷却した。反応塊を内部温度を5℃以下に維持しながら水溶液にゆっくり添加した。さらなる水(0.5kg)を使用して、リアクターを濯ぎ、移動を助けた。得られた混合物を5℃で3時間撹拌し、次いでMTBEで3回抽出した(3×4.5kg)。合わせた有機層を水性pH7緩衝液(5.0L/kg、15wt%KH
2PO
4/K
2HPO
4)および水(2.5kg)で連続的に洗浄した。粗製物を、総体積が約3L/kgとなるまで減圧下蒸留した。ACN(2×6.3kg)を添加し、続いてさらなる蒸留で約3L/kgに戻した。粗製物を20℃に冷却して、化合物2を30~36wt%溶液として90~95%収率で得た。
【0185】
工程2:化合物3の製造
【化3】
ACN(2.7kg)、臭化リチウム(1.18kg)および水(0.65kg)を、25℃でガラスライニングされたリアクターに入れた。上で調製した化合物2粗製溶液(限定試薬)、続いてDIPEA(1.82kg)を添加した。得られたスラリーを、反応が完了するまで25℃で撹拌した。生成物を濾過により単離した。粗製固体をACN(1.6kg)で洗浄した。ケーキを減圧下、45℃で乾燥させた。化合物3を98APおよび83%収率で単離した。
【0186】
工程3:化合物8の製造
【化4】
水(6.0kg、6.0L/kg)および化合物7(1.0kg)を、25℃でガラスライニングされたリアクターに入れた。酢酸亜鉛無水和物(1.08kg、1.0当量)、続いて化合物3(1.28kg、1.20当量)を添加した。リアクターラインを2-プロパノール(0.79kg、1.0L/kg)および水(1.50kg、1.50L/kg)で濯いだ。得られた均質溶液を65℃に加熱し、反応が完了するまでエージングした。水(7.0kg、7.0L/kg)を添加し、粗製混合物を20℃に冷却し、30分間エージングした。生成物を濾過により単離した。粗製固体を水(6.0kg、6.0L/kg)、水(6.0kg、6.0L/kg)、THF(5.3kg、6.0L/kg)およびTHF(5.3kg、6.0L/kg)で連続的に洗浄した。ケーキを減圧下、70℃で乾燥させた。化合物8を98APおよび94%収率で単離した。
【0187】
工程4:化合物9の製造
【化5】
別のガラスライニングされたリアクターを窒素でフラッシュした。トルエン(0.87kg、1.0L/kg)およびMeCN(0.79kg、1.0L/kg)、続いて(2R)-1-[(1R)-1-[ビス(1,1-ジメチルエチル)ホスフィノ]エチル]-2-(ジシクロヘンキシホスフィノ)フェロセン(Josiphos SL-009-01)(14.1g、1.0mol%)および酢酸パラジウムト(2.9g、0.5mol%)を入れた。リアクターラインをトルエン(0.43kg、0.5L/kg)で濯いだ。得られた予め形成された触媒溶液をさらに使用するまで窒素下に維持した。
20℃で、トルエン(3.46Kg、4.0L/kg)およびACN(1.57kg、2.0L/kg)を、窒素でフラッシュしたガラスライニングされたリアクターに入れた。化合物8(1.00kg)、続いてDBU(0.39kg、1.00当量)を添加した。リアクターラインをトルエン(0.43kg、0.5L/kg)で濯いだ。化合物10(0.54kg、2.5当量)およびK
2CO
3(325メッシュグレード、0.70kg、2.0当量)を反応混合物に添加し、続いてトルエン(1.30kg、1.5L/kg)およびACN(0.79kg、1.0L/kg)。予め形成された触媒溶液を反応混合物に移し、次いで、それを75℃に加熱し、反応が完了するまでエージングした。
反応粗製物を20℃に冷却した。水性酢酸(50体積%、4.0kg、4.0L/kg)を、1時間にわたってゆっくり入れた。氷酢酸(10.5kg、10.0L/kg)を次いで添加した。得られた均質溶液を2回ヘプタン(2×3.42kg、2×5.0L/kg)で洗浄した。底の水層を回収し、清潔なリアクターに移した。水(5.0kg、5.0L/kg)、続いて化合物9種晶(0.01kg、1.0wt%)を添加した。スラリーを2時間、20℃でエージングした。さらなる水(2.0kg、2.0L/kg)を添加し、スラリーをさらに6時間エージングした。生成物を濾過により単離した。粗製ケーキを水性ACN(50体積%、4.5kg、5.0L/kg)、続いてACN(3.9kg、5.0L/kg)で洗浄した。ケーキを減圧下、65℃で乾燥させた。化合物9を98.5APおよび84%収率で単離した。
【0188】
工程5:化合物(I)の製造
【化6】
NMP(2.06kg、2.0L/kg)およびACN(0.78kg、1.0L/kg)をガラスライニングされたリアクターに入れ、20℃で撹拌した。N-メチルイミダゾール(0.13kg、0.7当量)、化合物13(0.17kg、1.2当量)および化合物9(1.00kg)を、反応混合物に入れた。混合物を65℃に加熱し、均質になるまでエージングした。次いで、HOBt 20%湿(0.17kg、0.5当量)、続いてEDC HCl(0.54kg、1.4当量)を反応混合物に入れた。リアクターをACN(0.78kgで濯ぎ、1.0L/kg)、次いで得られた混合物を、反応が完了するまで65℃でエージングした。水(1.0kg、1L/kg)を添加することにより反応をクエンチし、次いでACN(3.0kg、3L/kg)で希釈した。反応混合物を65℃で1時間エージングし、その後0℃に冷却し、さらに2時間、0℃でエージングした。生成物を濾過により単離した。湿ケーキを2:1 水:ACN(2.8kg、3L/kg)、次いでACN(2.4kg、3L/kg)で洗浄し、その後絶対真空下、65℃で乾燥させた。化合物(I)を>99.5%純度および91%収率で単離した。
NMP(6.2kg、6.0L/kg)および化合物(I)(1.0kg)を、ガラスライニングされたリアクターに入れた。バッチを70℃に加熱して、薄黄色溶液を得て、次いで、それをポリッシュフィルターを介して、70℃で清潔な容器に移した。2-プロパノール(2.4kg、3L/kg)、続いて化合物I種晶(0.005kg、0.005kg/kg)を添加した。1時間エージングの後、さらに2-プロパノール(4.8kg、6L/kg)を2時間にわたり添加した(3L/kg/時間)。スラリーを1時間、70℃でエージングし、0℃にゆっくり冷却し、さらに12時間、0℃でエージングした。生成物を濾過により単離した。湿ケーキを2-プロパノール(2×3.1kg、2×4L/kg)で洗浄し、その後絶対真空下、65℃で乾燥させた。化合物(I)を>99.9%純度および83%収率で単離した。
【0189】
化合物7の製造
工程1:N-メチル-N-ホルミルヒドラジンの製造
【化7】
ガラスライニングされたリアクターに、メタノール(1.6kg/kg、2.0L/kg)およびメチルヒドラジン(1kg)を0℃で入れた。ギ酸メチル(0.57kg/kg、1.1当量)を滴下した。粗製物を最大20℃まで温め、さらに6時間エージングした。粗製物を、総体積が約0.5L/kgとなるまで減圧下蒸留した。2-MeTHF(5×3.6kg/kg)を用いる5回(put/take)蒸留を、共沸蒸留的乾燥のために実施した。粗製物を20℃に冷却した。N-メチル-N-ホルミルヒドラジンを、89~90wt%溶液で89~91%収率で単離した。
【0190】
工程2:化合物5の製造
【化8】
ガラスライニングされたリアクターに、カリウムtert-ブトキシド(1.5kg/kg、2.4当量)およびTHF(12.2kg/kg)を0℃で入れた。化合物4(1.0kg)、N-メチル-N-ホルミルヒドラジン(1.0kg/kg、2.30当量)およびTHF(5.3kg/kg、6.0L/kg)の混合物をゆっくり添加した。リアクターラインをTHF(0.5kg/kg)で濯いだ。反応粗製物を、0℃で反応が完了するまでエージングした。水(5.0kg/kg)を添加し、得られた混合物を0℃で30分間エージングし、40℃に加熱し、さらに30分間エージングした。層を分離し、水層を廃棄した。有機層を塩水(15wt%、5.7kg/kg)で洗浄し、その後総体積が約5L/kgとなるまで減圧下蒸留した。酢酸エチル(4×10L/kg)との4回蒸留を、共沸蒸留的乾燥のために実施した。粗製物を20℃に冷却した。硫酸(0.66kg/kg、1.10当量)を添加し、スラリーを2~3時間撹拌した。生成物を濾過により単離した。ケーキを連続的に酢酸エチル(2×6.5L/kg)およびヘプタン(8L/kg)で洗浄し、減圧下、45℃で乾燥させた。化合物5を99APおよび83%収率で単離した。
【0191】
工程3:化合物6の製造
【化9】
ガラスライニングされたリアクターに、濃硫酸(4.5kg/kg)および化合物5(1.0kg)を0~5℃で入れた。硝酸(68wt%、0.35kg/kg、1.2当量)を滴下した。混合物を、反応が完了するまで0~5℃で撹拌した。
別のリアクターで、水(12kg/kg)およびメタノール(6.5kg/kg、8.3L/kg)を20℃でよく撹拌した。ニトロ化粗製物をメタノール水混合物にゆっくり移した。リアクターラインをメタノール(0.5kg/kg)で濯いだ。粗製物を40~45℃に加熱した。水性水酸化アンモニウム(25wt%、7.4kg/kg)をゆっくり添加した。得られたスラリーを20℃に冷却し、3時間撹拌した。生成物を濾過により単離した。ケーキを水(2×6L/kg)で洗浄し、減圧下、45℃で乾燥させた。化合物6を99APおよび95%収率で単離した。
【0192】
工程4:化合物7の製造
【化10】
窒素をフラッシュした高圧リアクターにメタノール(8.0kg/kg)および化合物6(1.0kg)を入れた。酸素を注意深く除去しながら、重炭酸ナトリウム(0.6kg/kg、2.0当量)およびPd/C(10%負荷、50%湿、0.02kg/kg)を添加した。リアクターを水素(41~46psiで加圧し、反応混合物を20℃で6時間エージングし、次いで45℃に加熱し、反応が完了するまでエージングした。リアクターを窒素でフラッシュし、反応粗製物を濾過して、Pd/Cを除去した。メタノール(5kg/kg)を移動を助けるために使用した。合わせた濾液を、総体積が約2.5L/kgとなるまで減圧下蒸留した。水(10kg/kg)を添加し、粗製物を、総体積が約2.5L/kgとなるまで減圧下蒸留した。粗製物を70℃に加熱した。塩水(25wt%、9.0kg/kg)を添加し、得られた粗製物を6時間、70℃で撹拌した。0℃に冷却後、粗製物をさらに6時間エージングした。生成物を濾過により単離した。ケーキを塩水(0℃に予め冷却、25wt%、2.0kg/kg)で洗浄し、減圧下、45℃で乾燥させた。化合物7を99APおよび88%収率で単離した。
【0193】
化合物13の製造
工程1:化合物11および化合物12の製造
【化11】
窒素でフラッシュしたガラスライニングされたリアクターに、水(16.3L/kg)および水酸化ナトリウム(3.3kg、3.0当量)を入れた。混合物を、水酸化ナトリウムが完全に溶解するまでエージングした。粗製物を0℃に冷却した。d
4-メタノール(1.0kg)およびTHF(4.5L/kg)を入れた。TsCl(6.3kg、1.2当量)のTHF(6.3kg、7.1L/kg)溶液を、2時間かけて添加した。粗製物を0℃で、反応が完了するまで撹拌した。バッチを20℃に温めた。層を分離した。集めた有機層をMTBE(4.0kg、5.4L/kg)と蒸留し、塩水で2回洗浄した(25wt%、4.0kg、続いて12kg)。有機層を、総体積が約10L/kgとなるまで減圧下蒸留した。ACN(2×10L/kg)との2回蒸留を、共沸蒸留的乾燥のために実施した。粗製物を20℃に冷却した。ACN(10.0kg、12.8L/kg)およびNaN(CHO)
2(3.3kg、1.2当量)を添加した。粗製物を65℃に加熱し、反応が完了するまで撹拌した。5℃に冷却後、混合物を濾過し、粗製ケーキをACNで2回(2×2.5kg、2×3.2L/kg)洗浄した。合わせた濾液を、総体積が約3L/kgとなるまで減圧下蒸留した。粗製物を20℃に冷却した。化合物12を、油状物として、80~85wt%で60~70%収率で得た。
【0194】
工程2:化合物13の製造
【化12】
ガラスライニングされたリアクターに、化合物12(1.0kg)およびメタノール(3.9kg、5.0L/kg)を20℃で入れた。HClのIPA溶液(5~6規定、4.5kg、1.5当量)を添加した。得られた混合物を50℃に加熱し、反応が完了するまで撹拌した。THF(10kg、11.2L/kg)をゆっくり添加し、粗製物を2時間かけて0℃に冷却して、スラリーを得た。生成物を濾過により単離した。ケーキをTHF(3.7kg、4.1L/kg)で洗浄し、減圧下、45℃で乾燥させた。化合物13を80%収率で単離した。
【0195】
化合物13の任意的再結晶:
メタノール(5.6kg、8.3L/kg)および化合物13(1.0kg)を、ガラスライニングされたリアクターに入れた。DBU(0.1kg)をゆっくり添加した。粗製物を1時間撹拌した。THF(12.4kg、13.9L/kg)をゆっくり添加し、得られたスラリーを2時間エージングした。生成物を濾過により単離した。ケーキをTHF(2.6kg、2.9L/kg)で洗浄し、減圧下、45℃で乾燥させた。化合物13を60%収率(最初の収穫)で単離した。母液を、総体積が約1L/kgとなるまで減圧下蒸留した。メタノール(2×2.8kg、2×3.6L/kg)を用いる2回蒸留を実施し、溶液を濃縮して、約1L/kgに戻した。粗製物を20℃に冷却した。THF(4.8kg、5.4L/kg)を添加し、得られたスラリーを2時間エージングした。生成物を濾過により単離した。ケーキをTHF(1.0kg)で洗浄し、減圧下、45℃で乾燥させた。化合物13を25%収率(2回目の収穫)で単離した。
【0196】
1. 単結晶X線測定
化合物(I)の形態Fの単結晶X線データを、APEX II CCD検出器および単色Cu Kα照射のMicrostar Rotating Anode X線源を備えたBruker X8カッパ回折計を使用して、集めた。
測定した強度データのインデックス化および処理を、APEX2 program suite(Bruker AXS, Inc., 5465 East Cheryl Parkway, Madison, WI 53711 USA)で実施した。
最終単位格子パラメータを、完全データセットを使用して、296Kで決定した。直接方法により構造を回析し、SHELXTLソフトウェアパッケージ(G. M. Sheldrick, SHELXTL v6.14, Bruker AXS, Madison, WI USA.)を使用する完全行列最小二乗アプローチにより精緻化した。構造精密化は、
【数1】
(式中、wは観察された強度誤差に基づく適切な荷重係数であり、F
oは測定された反射に基づく構造係数であり、F
cは計算された反射に基づく構造係数である)により定義される関数の最小化を含んだ。精密化結晶構造モデルと実験X線回折データの一致を、残留係数
【数2】
を使用して評価した。差フーリエマップを、精密化の全段階で試験した。全ての原子を、等方性熱変位パラメータで精密化した。水素原子を、等方性温度係数の理想的配置を使用して導入し、固定パラメータを用いる構造係数計算に含めた。
【0197】
2. 粉末X線回折
PANalytical X'Pert PRO MPD回折計 - 透過幾何学
X線粉末回折パターンを、Optix長、高精度焦点源により産生されたCu照射の入射ビームを使用するPANalytical X'Pert PRO MPD回折計で集めた。楕円形に段階的な多層鏡を使用して、Cu Kα X線を検体を通し、検出器に焦点を当てた。分析前、シリコン検体(NIST SRM 640e)を分析して、Si 111ピーク位置を検証した。サンプル検体を、3μm厚フィルムで挟み、透過幾何学を分析した。ビームストップおよび短い散乱線除去エクステンションを使用して、空気により産生される背景を最小化した。入射および回折ビームのためのソーラースリットを使用して、軸発散からの広がりを最小化した。回折パターンを、検体から240mmに位置する走査位置敏感型検出器(X'Celerator)およびData Collector software v.5.5を使用して集めた。
【0198】
3. 示差走査熱量測定
示差走査熱量測定(DSC)を、Mettler-Toledo DSC3+示差走査熱量計を使用して、実施した。インジウム、スズおよび亜鉛でタウ・ラグ調節を実施した。温度およびエンタルピーをオクタン、アクリル酸フェニル、インジウム、スズおよび亜鉛で調節した。次いで、調節をオクタン、アクリル酸フェニル、インジウム、スズおよび亜鉛で検証した。サンプルを密封アルミニウムDSCパンに入れ、重量を正確に記録した。次いで、パンの蓋を穿刺し、DSCセルに入れた。サンプルパンとして設定された秤量したアルミニウムパンをセルの対象側に置いた。データを、10℃/分の加熱速度で、-20℃~350℃または室温~350℃で集めた。
【0199】
4. 熱重量分析
熱重量分析(TGA)を、Mettler-Toledo TGA/DSC3+アナライザーを使用して実施した。温度較正を、シュウ酸カルシウム、インジウム、スズおよび亜鉛を使用して、実施した。サンプルをアルミニウムパンに入れた。サンプルを密封し、蓋を穿刺し、次いで、サンプルをTG炉に入れた。炉を、50mg/mL流速の窒素下加熱した。方法は、10℃/分の加熱速度で、環境温度~350℃の加熱を含んだ。
【国際調査報告】