IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 維沃移動通信有限公司の特許一覧

特表2024-514143マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、端末及び可読記憶媒体
<>
  • 特表-マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、端末及び可読記憶媒体 図1a
  • 特表-マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、端末及び可読記憶媒体 図1b
  • 特表-マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、端末及び可読記憶媒体 図2
  • 特表-マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、端末及び可読記憶媒体 図3
  • 特表-マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、端末及び可読記憶媒体 図4
  • 特表-マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、端末及び可読記憶媒体 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-28
(54)【発明の名称】マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、端末及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20240321BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20240321BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20240321BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20240321BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W28/16
H04W72/23
H04W72/21
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562588
(86)(22)【出願日】2022-04-12
(85)【翻訳文提出日】2023-10-11
(86)【国際出願番号】 CN2022086321
(87)【国際公開番号】W WO2022218297
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】202110390232.2
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン、チェンシー
(72)【発明者】
【氏名】スン、ポン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ユイ
(72)【発明者】
【氏名】タムラカー、ラケシュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
5K067KK02
5K067LL01
(57)【要約】
本出願は、マルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、装置、機器及び可読記憶媒体を開示し、通信技術分野に属し、本出願の実施例の方法は、マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、端末が第一の操作を実行することを含み、ここで、前記第一の操作は、候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定することと、一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信することであって、前記第一のメッセージがSR及び/又はBFR MAC CEを含むこととのうちの一つ又は複数を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法であって、
マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、端末が第一の操作を実行することを含み、
ここで、前記第一の操作は、
候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定することと、
一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信することであって、前記第一のメッセージがスケジューリング要求SR、及び/又はビーム障害回復情報を含むメディアアクセス制御ユニットBFR MAC CEを含むこととのうちの一つ又は複数を含む、マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項2】
前記TRPは、
ビーム障害検出リファレンス信号集合識別子BFD-RS Set IDと、
新たなビーム識別のリファレンス信号集合識別子NBI-RS set IDと、
制御リソースセットプールインデックスCORESET Pool Indexと、
制御リソースセットグループ識別子CORESET Group IDとのうちの一つ又は複数により識別される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記候補ビームリファレンス信号は、前記少なくとも一部のTRPに関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の第一のリソースは、複数の物理上りリンク制御チャネルPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースを含み、前記複数のPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースは、複数のTRPに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記の、複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
複数のPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースにおいてターゲット伝送リソースを決定することと、
前記ターゲット伝送リソースによって第一のメッセージを送信することとを含み、
ここで、前記ターゲット伝送リソースは、
時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースと、
ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースと、
時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソースとビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソースと、
時間領域上においてビーム障害の発生に最も近い上りリンク許可リソースとビーム障害が発生したTRPに関連する上りリンク許可リソースと、
第一のリファレンス信号に対応するTRPの上りリンクリソースであって、前記第一のリファレンス信号が、測定値が最大のリファレンス信号、又は測定値が予め設定される閾値よりも大きいことを満たすリファレンス信号であるものとのうちの一つを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記一つの第一のリソースは、一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースであり、前記一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースは、複数の空間関係情報を含み、前記複数の空間関係情報は、それぞれ複数のTRPに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記の、一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
前記一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースのターゲット空間関係を決定することと、
前記ターゲット空間関係に基づいて第一のメッセージを送信することとを含み、
ここで、前記ターゲット空間関係は、
ビーム障害が発生していないTRPに対応する空間関係と、
前記一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースにおけるすべての空間関係であって、前記すべての空間関係が前記第一のメッセージを同時に送信し、又は前記すべての空間関係が時分割の方式に基づいて前記第一のメッセージを送信するものとのうちの一つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第一のリソースは、PUCCHリソースと上りリンク許可リソースとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
一つ又は複数のPUCCHリソースと上りリンク許可リソース上でターゲット伝送リソースを決定することと、
前記ターゲット伝送リソースによって第一のメッセージを送信することとを含み、
ここで、前記ターゲット伝送リソースは、
ビーム障害が発生したTRPに関連する上りリンク許可リソースと、
ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソースと、
時間領域上においてビーム障害の発生に最も近い上りリンク許可リソースとビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソースと、
時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースと、
第二のリファレンス信号に対応するTRPのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースであって、前記第二のリファレンス信号が、測定値が最大のリファレンス信号、又は測定値が予め設定される閾値よりも大きいことを満たすリファレンス信号であるものとのうちの一つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
第一のリファレンス信号又は第二のリファレンス信号は、ビーム障害検出リファレンス信号BFD-RSと新たなビーム識別のリファレンス信号NBI-RSとのうちの一つ又は複数を含み、又は前記測定値は、レイヤ1信号対干渉雑音比L1-SINRとレイヤ1リファレンス信号受信パワーL1-RSRPとのうちの一つ又は複数を含む、請求項5又は9に記載の方法。
【請求項11】
ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成した場合に、前記BFR MAC CEには、
ビーム障害が発生したセル識別子と、
ビーム障害が発生したTRP識別子と、
新たなビームを見つけたかどうかを指示するための指示情報と、
新たなビームの情報とのうちの一つ又は複数が含まれ、
又は、
ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成していない場合に、前記BFR MAC CEには、
ビーム障害が発生したセル識別子と、
ビーム障害が発生したTRP識別子とのうちの一つ又は複数が含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記端末がネットワーク側機器から第二のメッセージを受信することをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記第一のメッセージの応答メッセージである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第二のメッセージとBFR MAC CEは、同じ又は異なる第一の識別子に対応し、前記第一の識別子は、セル識別子及び/又はTRP識別子を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれれば、前記方法は、
第一の物理下りリンク制御チャネルPDCCHを検出した場合に、前記端末がビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は新たなビームを用いて一部のチャネルのビームをリセットすることであって、
ここで、前記第一のPDCCHにおける新たなデータ指示NDIは、反転し、且つ前記第一のPDCCHは、第二の上りリンク伝送をスケジューリングし、前記第二の上りリンク伝送とビーム障害回復要求BFRQ伝送とは、ハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じであること、
又は、
前記端末が第三のメッセージを受信した場合に、前記端末が、ビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は、前記第三のメッセージにより指示されるビーム情報を用いて対応するチャネルのビームをリセットすることであって、
ここで、前記第三のメッセージは、ビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETの伝送構成指示状態TCI state及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係を調整するために用いられることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれず、且つネットワーク側が候補ビームリファレンス情報を構成していない場合に、前記方法は、
前記端末が非周期的チャネル状態情報CSI報告をアクティブ化する物理下りリンク制御チャネルPDCCHを検出した場合に、前記端末が、ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSの検出を停止することをさらに含み、
ここで、前記PDCCHは、ビーム障害が発生したTRPに関連する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記PDCCHとビーム障害が発生したTRPとの関連関係は、CORESET Pool Index又はCORESET Group IDによって指示される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、
前記端末が前記PDCCHにおいて運ばれる情報に基づいてビーム測定及び/又は報告を行うことをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
前記端末が第四のメッセージを受信した場合に、前記第四のメッセージがビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETのTCI state及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係の調整を含み、前記端末が第二の操作を実行することをさらに含み、前記第二の操作は、
前記第四のメッセージにおいて指示されるビーム情報に基づいて対応するチャネルのビームをリセットすることと、
ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSを更新することと、
ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSに対する検出をオンにすることとのうちの一つ又は複数を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれず、且つネットワーク側が候補ビームリファレンス情報を構成しており、前記端末が測定して閾値条件を満たす新たなビームを見つけていない場合に、前記方法は、
前記端末が第五のメッセージを受信することをさらに含み、前記第五のメッセージは、TRPを非アクティブ化することを指示する、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第五のメッセージは、
ビーム障害が発生したTRPの情報を指示する第一の情報と、
CORESET Pool Index又はCORESETP Group ID値の修正情報を指示する第二の情報とのうちの一つ又は複数を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第一の情報は、CORESET Pool Index、CORESETP Group ID、BFD-RS Set ID、NBI-RS Set IDのうちの一つ又は複数を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記CORESET Pool Index値の修正情報は、
すべてのCORESET Pool Index値が同じであるかどうかの指示情報と、
修正後のCORESET Pool Index値とのうちの一つ又は複数を含み、
又は、
前記CORESETP Group ID値の修正情報は、
すべてのCORESETP Group ID値が同じであるかどうかの指示情報と、
修正後のCORESET Group ID値とのうちの一つ又は複数を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、
前記第五のメッセージを受信した場合に、前記端末が第三の操作を実行することをさらに含み、
前記第三の操作は、
ビーム障害が発生したTRPに関連する受信、測定、上りリンク伝送のうちの一つ又は複数を終了することと、
ビーム障害が発生したTRPに関連するすべての上位層の行動を終了することと、
ネットワーク側により構成されるすべてのリソースに基づいて受信と、測定と、上りリンク伝送とのうちの一つ又は複数を行うことと、
ネットワーク側により構成されるすべてのリソースのうちの一部のリソースに基づいて受信と、測定と、上りリンク伝送とのうちの一つ又は複数を行うこととのうちの一つ又は複数を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
マルチTRPのビーム障害回復装置であって、
マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、第一の操作を実行するための実行モジュールを含み、
ここで、前記第一の操作は、
候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定することと、
一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信することであって、前記第一のメッセージがSR及び/又はBFR MAC CEを含むこととのうちの一つ又は複数を含む、マルチTRPのビーム障害回復装置。
【請求項25】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムとを含む端末であって、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時に、請求項1から23のいずれか1項に記載の方法のステップを実現する、端末。
【請求項26】
プログラム又は命令が記憶されている可読記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に、請求項1から23のいずれか1項に記載の方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【請求項27】
プロセッサと通信インターフェースとを含むチップであって、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、請求項1から23のいずれか1項に記載の方法のステップを実現するために用いられる、チップ。
【請求項28】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が可読記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、請求項1から23のいずれか1項に記載の方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品。
【請求項29】
通信機器であって、請求項1から23のいずれか1項に記載の方法のステップを実行するように構成される、通信機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的にはマルチ送受信ポイント(Multi-Transmission and Receiving Points、MTRP)のビーム障害回復方法、装置、機器及び可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチ送受信ポイント/マルチアンテナパネル(multi-TRP/multi-panel)シナリオにおいて、伝送の信頼性及びスループット性能を増加させることができ、例えば端末(ユーザ機器(User Equipment、UE))は、複数のTRPからの同じデータ又は異なるデータを受信することができる。マルチTRP間は、理想的バックホール(ideal backhaul)と非理想的バックホール(non-ideal backhaul)に分けることができ、図1aと図1bは、TRP間のマルチビーム(inter-TRP multi-beams)伝送を示し、ここで、図1aにおいてTRP1とTRP2は、分散式ユニット(Distributed Unit、DU)に接続される。非理想的バックホールの時に、マルチTRP間のインタラクション情報に比較的大きい遅延が存在し、独立したスケジューリングに比較的に適し、肯定確認(Acknowledgement、ACK)/否定確認(Negative Acknowledgement、NACK)とチャネル状態情報(Channel State Information、CSI)レポートは、それぞれ各TRPにフィードバックされる。一般的にはマルチ下りリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)スケジューリングに適用し、即ち各TRPは、それぞれの物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)を送信し、各PDCCHは、それぞれの物理下りリンク共有チャネル(Physical downlink shared channel、PDSCH)をスケジューリングし、UEのために構成される複数の制御リソースセット(Control Resource Set、CORESET)は、異なる無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)パラメータ制御リソースセットプールインデックス(CORESET Pool Index)に関連し、異なるTRPに対応する。複数のDCIによりスケジューリングされる複数のPDSCHは、時間周波数リソース上で重ならないもの、一部重なるもの、完全に重なるものである可能性がある。重なる時間周波数リソース上で、各TRPは、それぞれのチャネルに基づいて独立したプリコーディングを行い、UEは、非コヒーレントジョイント伝送(Non-Coherent Joint Transmission、NCJT)の方式によって複数のPDSCHに属する多層データストリームを受信する。
【0003】
理想的バックホールの時に、マルチTRPの間は、スケジューリング情報とUEのフィードバック情報をリアルタイムにインタラクションすることができ、上記のマルチDCIによってマルチPDSCHをスケジューリングすることができるほか、単一のDCIによってPDSCHをスケジューリングすることもでき、以下のようないくつかの伝送方案を含む。
【0004】
(a)空間分割多重化(Space Division Multiplexing、SDM):同一伝送ブロック(Transport Block、TB)の異なるデータ層は、異なるTRPのNCJT伝送からのものであり、
(b)周波数分割多重化(Frequency Division Multiplexing、FDM):同一TBの同一冗長バージョン(Redundancy Version、RV)がマッピングされる異なる周波数領域リソースは、異なるTRPから送信され、又は同一TBの異なるRVは、異なる周波数領域リソースにマッピングし且つ異なるTRPから送信され、
(c)時分割多重化(Time Division Multiplexing、TDM):同一TBの異なるRVの複数回の繰り返し、例えば一つのスロットにおける繰り返し、又は複数のスロットの繰り返しは、異なるTRPからのものである。
【0005】
この時にACK/NACKフィードバックとCSIレポートは、いずれか一つのTRPにフィードバックされることができる。
【0006】
マルチTRPシナリオで、一部のTRPにビーム障害が発生した時に、どのようにビーム回復を行うかは、早急な解決が待たれる問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本出願の実施例は、一部のTRPにビーム障害が発生した時にどのようにビーム回復を行うかの問題を解決することができるマルチ送受信ポイントのビーム障害回復方法、装置、機器及び可読記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の態様によれば、マルチTRPのビーム障害回復方法を提供し、このマルチTRPのビーム障害回復方法は、
マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、端末が第一の操作を実行することを含み、
ここで、前記第一の操作は、
候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定することと、
一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信することであって、前記第一のメッセージがスケジューリング要求(Scheduling Request、SR)及び/又はビーム障害回復情報(Beam Failure Recovery、BFR)メディアアクセス制御制御エレメント(Medium Access Control Control Element、MAC CE)を含むこととのうちの一つ又は複数を含む。
【0009】
第二の態様によれば、マルチTRPのビーム障害回復装置を提供し、このマルチTRPのビーム障害回復装置は、
マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、第一の操作を実行するための実行モジュールを含み、
ここで、前記第一の操作は、
候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定することと、
一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信することであって、前記第一のメッセージがSR及び/又はBFR MAC CEを含むこととのうちの一つ又は複数を含む。
【0010】
第三の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムとを含み、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時に、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0011】
第四の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと通信インターフェースとを含み、ここで、前記プロセッサは、実行する時に第一の態様に記載の方法のステップを実現するために用いられる。
【0012】
第五の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体上にプログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0013】
第六の態様によれば、コンピュータプログラム/プログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が非一時的記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、第一の態様に記載の処理の方法のステップを実現する。
【0014】
第七の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の処理の方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0015】
本出願の実施例では、マルチTRPのうちの一部のTRPにビーム障害が発生した時に、端末は、第一の操作を実行することによって、中断されたビームリンクを迅速に回復させることができ、データ伝送の信頼性を向上させ、ユーザ体験を改善すると同時に、ネットワークスケジューリングの柔軟性を増大させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1a】理想的バックホールに基づくマルチTRP伝送の概略図である。
図1b】非理想的バックホールに基づくマルチTRP伝送の概略図である。
図2】本出願の実施例が適用可能な無線通信システムの概略図である。
図3】本出願の実施例によるマルチTRPのビーム障害回復方法のフローチャートである。
図4】本出願の実施例によるマルチTRPのビーム障害回復装置のブロック図である。
図5】本出願の実施例における端末の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者により得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0018】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、指定される順序又は前後手順を記述するものではない。理解すべきこととして、このように使用される用語は、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「と」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0019】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0020】
本出願の実施例への理解を容易にするために、以下では、先ず以下のような技術的ポイントを紹介する。
【0021】
(1)プライマリセルのビーム障害回復(Beam Failure Recovery、BFR)メカニズムについて:
高周波数バンド通信システムにおいて、無線信号の波長が比較的短いため、信号伝播が阻止されるなどの状況が比較的容易に発生し、信号伝播の中断を引き起こす。従来の技術における無線リンク再確立を採用すれば、時間がかかるため、プライマリセルのビーム障害回復メカニズムを導入し、このメカニズムは、以下のような四つの内容に分けられる。
【0022】
(a)ビーム障害検出(Beam Failure Detection、BFD):端末は、物理層でビーム障害検出リファレンス信号(Beam Failure Detection Reference Signal、BFD-RS)を測定し、且つ測定結果に基づいてビーム障害イベントが発生したかどうかを判断する。判断の条件は、以下のとおりである。すべての制御ビーム(control beam)の指標(metric)(想定される物理下りリンク制御チャネルブロックエラー率(hypothetical PDCCH BLER))が予め設定される条件(予め設定される閾値を超える)を満たすことを検出すれば、一回のビーム障害実例(Beam Failure Instance、BFI)であると決定し、UE物理層がUE上位層(例えば、メディアアクセス制御(Medium Access Control、MAC)層)に一つの指示を報告し、この報告プロセスが周期的であり、BFI報告周期がBFD-RSの最も短い周期であり、下限が2ミリ秒(ms)である。UE上位層は、カウンター(counter)とタイマー(timer)を使用して物理層により報告されるBFIをカウントし、BFIを受信するたびにtimerを再起動させ、timerがタイムアウトするとcounterが改めてカウントし、counterがネットワークにより構成される最大回数に達する時に、UEは、ビーム障害イベント(beam failure event)が発生したと宣言する。
【0023】
従来の技術では、UEのMAC層のcounterとtimerは、各アクティブ化(active)帯域幅部分(Bandwidth Part、BWP)に対して構成されるものであり、各BWP上のcounterとtimerの起動とメンテナンスは、独立したものである。
【0024】
(b)新たな候補ビーム識別(New candidate beam identification):端末物理層は、候補ビームリファレンス信号(candidate beam RS)又は新たなビームリファレンス信号(new beam RS)を測定し、新たな候補ビームを探す。本ステップは、beam failure eventが発生した後に行わなければならないものではなく、その前に行われてもよい。UE物理層は、UE上位層(例えば、MAC層)からの要求又は指示又は通知を受信した時に、予め設定される条件(candidate beam RSに対する測定レイヤ1リファレンス信号受信パワー(Layer 1 Reference Signal Received Power、L1-RSRP)が予め設定される閾値を超える)を満たす測定結果をUE上位層に報告し、報告内容は、{beam RS index、L1-RSRP}であり、UE上位層は、物理層の報告に基づき、候補ビーム(candidate beam)を選択する。
【0025】
(c)ビーム障害回復要求(Beam failure recovery request、BFRQ):UE上位層(例えば、MAC層)は、選択されるcandidate beamに基づいて物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)リソース(resource)を決定する。UEがcandidate beamを見つけており且つ非競合的PRACHリソースが構成されている場合、非競合的PRACHを使用して基地局に上記BFRQを送信する。そうでなければ、UEは、競合ベースのPRACHリソースを使用することができる。ビーム障害回復タイマー(beam failure recovery timer)がタイムアウトした後に競合ベースのPRACHリソースしか使用できない。二つのPRACHリソースを使用する総回数は、予め設定されるカウント値を超えてはならない。
【0026】
(d)ビーム障害回復応答(Beam Failure Recovery Response、BFRR):基地局は、BFRQを受信した後に、構成されるCORESET-BFR上のdedicated PDCCHにおいて応答(response)を送信し、且つセル無線ネットワーク一時識別子(Cell-Radio Network Temporary Identifier、C-RNTI)を運ぶ。CORESET-BFRとUEにより見つけられたcandidate beamの下りリンク(Down Link、DL)RSは、空間疑似コロケーション(Quasi Co-Location、QCL)のものである。BFRが成功しなければ、UE物理層は、上位層による後続の無線リンク障害プロセスの決定のための一つの指示をUE上位層に送信する。
【0027】
(2)セカンダリセル(Secondary Cell、SCell)ビーム障害回復メカニズムについて:
マルチキャリアのシナリオ(キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)と理解されてもよい)について、複数のキャリア(carrier)、又は複数のキャリアユニット(Component Carrier、CC)、又は複数のセル(cell)を有し、ここで、一つのプライマリセル(例えばマスターセルグループ(Master Cell Group、MCG)におけるプライマリセル(Primary Cell、PCell)、又はセカンダリセルグループ(Secondary Cell Group、SCG)におけるプライマリセカンダリセル(Primary Secondary Cell、PSCell))と少なくとも一つのセカンダリセル(Secondary Cell、Scell)が存在する。
【0028】
図2を参照すると、図においては、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末21とネットワーク側機器22とを含む。ここで、端末21は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末21は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(又は、ノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-Mobile Personal Computer、UMPC)、モバイルインターネットディバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例の端末21の具体的なタイプを限定するものではない。
【0029】
ネットワーク側機器22は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、基地局送受信機(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)、無線アクセスネットワークノード又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、指定される技術用語に限らず、説明すべきこととして、本出願の実施例においてNRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0030】
図3を参照すると、本出願の実施例は、マルチTRPのビーム障害回復方法を提供し、具体的なステップは、ステップ301を含む。
【0031】
ステップ301:マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、端末は、第一の操作を実行し、
ここで、前記第一の操作は、以下のうちの一つ又は複数を含む。
【0032】
(1)候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定し、
説明すべきこととして、候補ビームリファレンス信号の構成は、選択的なものであり、つまり、ネットワーク側は、候補ビームリファレンス信号を構成してもよく、候補ビームリファレンス信号を構成しなくてもよい。
【0033】
(2)一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信し、前記第一のメッセージは、スケジューリング要求(Scheduling Request、SR)及び/又はビーム障害回復情報を含むメディアアクセス制御ユニット(BFR MAC CE)を含む。
【0034】
ここで、第一のリソースは、ネットワーク側により構成され又はスケジューリングされてもよい。
【0035】
本出願の一つの実施の形態では、ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成した場合に、候補ビームリファレンス信号は、前記少なくとも一部のTRP(ビーム障害が発生したTRP)に関連する。
【0036】
本出願の一つの実施の形態では、前記TRPは、
(1)ビーム障害検出リファレンス信号集合識別子(BFD-RS Set ID)と、
(2)新たなビーム識別のリファレンス信号集合識別子(NBI-RS set ID)と、
(3)制御リソースセットプールインデックス(CORESET Pool index)と、
(4)制御リソースセットグループ識別子(CORESET Group ID)とのうちの一つ又は複数により識別される。
【0037】
上記CORESET Group IDは、ネットワーク側が構成されるすべてのCORESETをグルーピングした後に、各CORESETグループに対応する識別子である。
【0038】
さらに、ビーム障害検出リファレンス信号又は候補ビームリファレンス信号をTRPに関連付ける方式と類似しているように、また他のチャネル又はリファレンス信号をTRPに関連付けてもよい。
【0039】
例えば、チャネル状態情報リファレンス信号(Channel State Information Reference Signal、CSI-RS)、サウンディングリファレンス信号(Sounding Reference Signal、SRS)をTRPに関連付ける。
【0040】
ここでは、CSI-RSリソース(resource)設定(setting)、CSI-RS resource構成(config)、CSI-RS resource集合(set)、CSI-RS resourceサブセット(subset)、CSI-RS resourceグループ(group)、CSI-RS resource、SRS resource setting、SRS resource config、SRS resource set、SRS resource subset、SRS resource groupのうちの一つ又は複数をTRPに関連付けることを含んでもよい。
【0041】
上記のCSI-RS又はSRSは、様々な用途、例えばビーム管理用のCSI-RS(CSI-RS for beam management)、CSI収集用のCSI-RS(CSI-RS for CSI acquisition)、トラッキング用のCSI-RS(CSI-RS for tracking)、ビーム管理用のSRS(SRS for beam management)、コードブック用のSRS(SRS for codebook)、非コードブック用のSRS(SRS for non-codebook)、アンテナ切り替え用のSRS(SRS for antenna switching)などを含んでもよい。
【0042】
前記の、TRPに関連付けることは、非明示的な方式によって、ネットワークにより構成され又はプロトコルにより約定されることで識別子の対応付けを行うことであってもよく、即ち上記RSの構成情報の識別子情報をTRPの識別子情報に対応付け、例えばCSI-RSリソース集合1(CSI-RS resource set 1)がTRP識別子0(TRP ID0)に対応し、CSI-RSリソース集合2(CSI-RS resource set 2)がTRP識別子1(TRP ID1)に対応し、又はCSI-RSリソースサブセット1(CSI-RS resource subset 1)がTRP ID0に対応し、CSI-RSリソースサブセット2(CSI-RS resource subset 2)がTRP ID1に対応し、又はSRSリソース集合1(SRS resource set1)がTRP ID0に対応し、SRSリソース集合2(SRS resource set2)がTRP ID1に対応するなどである。
【0043】
前記の、TRPに関連付けることは、明示的な方式で、上記RSの構成情報にTRP ID情報が含まれ、例えばCSI-RS resource setにTRP IDが含まれ、又はCSI-RS resource subsetにTRP IDが含まれ、又はSRS resource setにTRP IDが含まれることであってもよい。
【0044】
上記に記載のTRP IDは、CORESET Pool Indexとして表されてもよい。
【0045】
本出願の一つの実施の形態では、前記複数の第一のリソースは、複数の物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)リソース又は上りリンク許可リソースを含み、前記複数のPUCCHリソース又は上りリンク許可(Uplink grant、UL grant)リソースは、複数のTRPに対応する。
【0046】
本出願の一つの実施の形態では、前記の、複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
複数のPUCCHリソース又はUL grantリソースにおいてターゲット伝送リソースを決定することと、
前記ターゲット伝送リソースによって第一のメッセージを送信することとを含み、
ここで、前記ターゲット伝送リソースは、以下のうちの一つを含む。
【0047】
(1)時間領域上においてビーム障害の発生(時刻)に最も近いPUCCHリソース又はUL grantリソース。
【0048】
(2)ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース又はUL grantリソース。
【0049】
PUCCHリソース又はUL grantリソースが周波数バンド範囲2(Frequency range 2、FR2)にある場合に、このPUCCHリソース又はUL grantリソースは、少なくとも一つの空間関係(spatial relation)に関連し、且つ少なくとも一つのspatial relationは、ビーム障害が発生していないTRPに指向する。
【0050】
(3)時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソースとビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース。
【0051】
理解できるように、上記時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソースは、上記の、ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソースと異なる。
【0052】
(4)時間領域上においてビーム障害の発生に最も近い上りリンク許可リソースとビーム障害が発生したTRPに関連する上りリンク許可リソース。
【0053】
理解できるように、上記の、時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いUL grantリソースは、上記の、ビーム障害が発生したTRPに関連するUL grantリソースと異なる。
【0054】
(5)第一のリファレンス信号に対応するTRPの上りリンクリソースであって、前記第一のリファレンス信号が、測定値が最大のリファレンス信号、又は測定値が予め設定される閾値よりも大きいことを満たすリファレンス信号であるもの。ここで、前記第一のリファレンス信号は、BFD-RSとNBI-RSとのうちの一つ又は複数を含み、又は前記測定値は、レイヤ1信号対干渉雑音比(Layer 1-Signal to Interference plus Noise Ratio、L1-SINR)とL1-RSRPとのうちの一つ又は複数を含む。
【0055】
本出願の一つの実施の形態では、前記一つの第一のリソースは、一つのPUCCHリソース又はUL grantリソースであり、前記一つのPUCCHリソース又はUL grantリソースは、複数の空間関係情報を含み、前記複数の空間関係情報は、それぞれ複数のTRPに対応する。
【0056】
本出願の一つの実施の形態では、前記の、一つのPUCCHリソース又はUL grantリソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
前記一つのPUCCHリソース又はUL grantリソースのターゲット空間関係を決定することと、
前記ターゲット空間関係に基づいて第一のメッセージを送信することとを含み、
ここで、前記ターゲット空間関係は、
(1)ビーム障害が発生していないTRPに対応する空間関係と、
(2)前記一つのPUCCHリソース又はUL grantリソースにおけるすべての空間関係とのうちの一つを含み、前記すべての空間関係は、前記第一のメッセージを同時に送信し、例えば、一つのPUCCHリソース又はUL grantリソース上で、異なるspatial relationに基づいてSR又はBFR MAC CEを同時に送信する。
【0057】
又は、前記すべての空間関係は、時分割の方式に基づいて前記第一のメッセージを送信し、例えば一つの周期的PUCCHリソース又はUL grantリソース上で、異なるspatial relationに基づいてSR又はBFR MAC CEを送信する。
【0058】
本出願の一つの実施の形態では、前記第一のリソースは、PUCCHリソースとUL grantリソースとを含む。
【0059】
本出願の一つの実施の形態では、一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
一つ又は複数のPUCCHリソースと上りリンク許可リソース上でターゲット伝送リソースを決定することと、
前記ターゲット伝送リソースによって第一のメッセージを送信することとを含み、
ここで、前記ターゲット伝送リソースは、以下のうちの一つを含む。
【0060】
(1)ビーム障害が発生したTRPに関連するUL grantリソース。
【0061】
UL grantリソースがFR2にあり、このUL grantリソースは、少なくとも一つのspatial relationに関連し、且つ少なくとも一つのspatial relationは、ビーム障害が発生していないTRPに指向する。
【0062】
(2)ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース。
【0063】
PUCCHリソースがFR2にある場合に、このPUCCHリソースは、少なくとも一つのspatial relationに関連し、且つ少なくとも一つのspatial relationは、ビーム障害が発生していないTRPに指向する。
【0064】
(3)時間領域上においてビーム障害の発生に最も近い上りリンク許可リソースとビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース。
【0065】
PUCCHリソース又はUL grantリソースがFR2にある場合に、このPUCCHリソース又はUL grantリソースは、少なくとも一つのspatial relationに関連し、且つ少なくとも一つのspatial relationは、ビーム障害が発生していないTRPに指向する。
【0066】
(4)時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソース又はUL grantリソース。
【0067】
(5)第二のリファレンス信号に対応するTRPのPUCCHリソース又はUL grantリソースであって、前記第二のリファレンス信号が、測定値が最大のリファレンス信号、又は測定値が予め設定される閾値よりも大きいことを満たすリファレンス信号であるもの。
【0068】
選択的に、前記第二のリファレンス信号は、BFD-RSとNBI-RSとのうちの一つ又は複数を含み、又は前記測定値は、L1-SINRとL1-RSRPとのうちの一つ又は複数を含む。
【0069】
本出願の一つの実施の形態では、ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成した場合に、前記BFR MAC CEには、
(1)ビーム障害が発生したセル識別子と、
(2)ビーム障害が発生したTRP識別子と、
(3)新たなビームを見つけたかどうかを指示するための指示情報と、
(4)新たなビームの情報とのうちの一つ又は複数が含まれ、
ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成しておらず、又はネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成したが、端末が測定して閾値条件を満たす新たなビームを見つけていない時に、BFR MAC CEにおいて新たなビームが見つけられず、且つ新たなビーム情報がないことが指示される。
【0070】
本出願の一つの実施の形態では、ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成していない場合に、前記BFR MAC CEには、
(1)ビーム障害が発生したセル識別子と、
(2)ビーム障害が発生したTRP識別子とのうちの一つ又は複数が含まれる。
【0071】
本出願の一つの実施の形態では、前記方法は、
前記端末が前記ネットワーク側機器から第二のメッセージを受信することをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記第一のメッセージの応答メッセージである。
【0072】
本出願の一つの実施の形態では、前記第二のメッセージとBFRQは、同じ又は異なる第一の識別子に対応し、前記第一の識別子は、セル識別子及び/又はTRP識別子を含む。
【0073】
本出願の一つの実施の形態では、前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれれば、前記方法は、
第一のPDCCHを検出した場合に、前記端末がビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は新たなビームを用いて一部のチャネルのビームをリセットすることをさらに含み、ここで、前記第一のPDCCHにおける新たなデータ指示(New Data Indicator、NDI)は、反転し、且つ前記第一のPDCCHは、第二の上りリンク伝送をスケジューリングし、前記第二の上りリンク伝送とBFRQ伝送とは、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request、HARQ)プロセス識別子が同じである。
【0074】
つまり、前記端末が、BFRQ伝送と同じHARQプロセスをスケジューリングし、且つ前記HARQプロセス指示が反転するPDCCHを検出した場合に、前記端末は、ビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は新たなビームを用いて一部のチャネルのビームをリセットする。
【0075】
上記一部のチャネルは、ビーム障害が発生したTRPに関連するPDCCHを少なくとも含む。
【0076】
本出願の一つの実施の形態では、前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれれば、前記方法は、
前記端末が第三のメッセージを受信した場合に、前記端末が、ビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は、前記第三のメッセージにより指示されるビーム情報を用いて対応するチャネルのビームをリセットすることをさらに含み、
ここで、前記第三のメッセージは、ビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETの伝送構成指示(Transmission Configuration Indication、TCI)状態(state)及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係を調整するために用いられる。
【0077】
つまり、前記端末がビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETのTCI state及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係を調整する第三のメッセージを受信した時に、前記端末は、ビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は、前記第三のメッセージにより指示されるビーム情報を用いて対応するチャネルのビームをリセットする。
【0078】
本出願の一つの実施の形態では、前記BFRQには新たなビームの情報が含まれず、且つネットワーク側が候補ビームリファレンス情報を構成していなければ、前記方法は、
前記端末が非周期的CSI報告をアクティブ化する物理下りリンク制御チャネルPDCCHを検出した時に、前記端末が、ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSの検出を停止することをさらに含み、
ここで、前記PDCCHは、ビーム障害が発生したTRPに関連する。
【0079】
本出願の一つの実施の形態では、前記PDCCHとビーム障害が発生したTRPとの関連関係は、CORESET Pool Index又はCORESET Group IDによって指示される。
【0080】
例示的に、非周期的CSI報告をアクティブ化するPDCCHがCORESET Pool Index 1に関連する場合に、CORESET Pool Index 0に対応するPDCCHにビーム障害が発生したことが示され、UEは、検出されたPDCCHにおいて運ばれる情報に基づいてビーム障害が発生したTRPに対して非周期的ビームトレーニングを行い、且つCORESET Pool Index 0に関連するBFD-RSの検出を停止する。
【0081】
本出願の一つの実施の形態では、前記方法は、
前記端末が前記PDCCHにおいて運ばれる情報に基づいてビーム測定及び/又は報告を行うことをさらに含む。
【0082】
本出願の一つの実施の形態では、前記方法は、
前記端末が第四のメッセージを受信した場合に、前記第四のメッセージがビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETのTCI state及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係の調整を含む場合に、前記端末が第二の操作を実行することをさらに含み、前記第二の操作は、
(1)前記第四のメッセージにおいて指示されるビーム情報に基づいて対応するチャネルのビームをリセットすることと、
(2)ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSを更新することと、
(3)ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSの検出をオンにすることとのうちの一つ又は複数を含む。
【0083】
選択的に、第四のメッセージは、RRCシグナリング又はMAC CEシグナリングであってもよい。
【0084】
本出願の一つの実施の形態では、前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれず、且つネットワーク側が候補ビームリファレンス情報を構成しているが、前記端末が測定して閾値条件を満たす新たなビームを見つけていない時に、前記方法は、
前記端末が第五のメッセージを受信することをさらに含み、前記第五のメッセージは、TRPを非アクティブ化することを指示し、即ち第五のメッセージは、MTRP伝送モードからSTRP伝送モードに切り替えるよう端末に指示する。
【0085】
選択的に、第五のメッセージは、RRCシグナリング又はMAC CEシグナリングであってもよい。
【0086】
本出願の一つの実施の形態では、前記第五のメッセージは、
(1)ビーム障害が発生したTRPの情報を指示する第一の情報と、
(2)CORESET Pool Index又はCORESETP Group ID値の修正情報を指示する第二の情報とのうちの一つ又は複数を含む。
【0087】
本出願の一つの実施の形態では、前記第一の情報は、CORESET Pool Index、CORESETP Group ID、BFD-RS Set ID、NBI-RS Set IDのうちの一つ又は複数を含む。
【0088】
本出願の一つの実施の形態では、前記CORESET Pool Index又はCORESETP Group ID値の修正情報は、
(1)すべてのCORESET Pool Index値が同じであるかどうかの指示情報と、
(2)すべてのCORESETP Group ID値が同じであるかどうかの指示情報と、
(3)修正後のCORESET Pool Index値と、
(4)修正後のCORESET Group ID値とのうちの一つ又は複数を含む。
【0089】
本出願の一つの実施の形態では、前記方法は、
前記第五のメッセージを受信した場合に、前記端末が第三の操作を実行することをさらに含み、
前記第三の操作は、
(1)ビーム障害が発生したTRPに関連する受信、測定、上りリンク伝送のうちの一つ又は複数を終了することと、
(2)ビーム障害が発生したTRPに関連するすべての上位層の行動を終了することと、
(3)ネットワーク側により構成されるすべてのリソースに基づいて受信と、測定と、上りリンク伝送とのうちの一つ又は複数を行うことと、
(4)ネットワーク側により構成されるすべてのリソースのうちの一部のリソースに基づいて受信と、測定と、上りリンク伝送とのうちの一つ又は複数を行うこととのうちの一つ又は複数を含む。
【0090】
本出願の実施例では、マルチTRPシナリオで、一部のTRPにビーム障害が発生した時に、端末は、第一の操作を実行することによって、ネットワークと端末が中断されたビームリンクを迅速に回復させることができるようにし、データ伝送の信頼性を向上させ、ユーザ体験を改善すると同時に、ネットワークスケジューリングの柔軟性を増大させる。
【0091】
図4を参照すると、本出願の実施例は、端末に用いられるマルチTRPのビーム障害回復装置を提供し、マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、第一の操作を実行するための実行モジュール401を含み、
ここで、前記第一の操作は、以下のうちの一つ又は複数を含む。
【0092】
(1)候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定し、
説明すべきこととして、候補ビームリファレンス信号の構成は、選択的なものであり、つまり、ネットワーク側は、候補ビームリファレンス信号を構成してもよく、候補ビームリファレンス信号を構成しなくてもよい。
【0093】
(2)一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信し、前記第一のメッセージは、SR及び/又はBFR MAC CEを含む。
【0094】
ここで、第一のリソースは、ネットワーク側により構成され又はスケジューリングされてもよい。
【0095】
本出願の一つの実施の形態では、ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成した場合に、候補ビームリファレンス信号は、前記少なくとも一部のTRP(ビーム障害が発生したTRP)に関連する。
【0096】
本出願の一つの実施の形態では、前記TRPは、
(1)BFD-RS Set IDと、
(2)NBI-RS set IDと、
(3)CORESET Pool indexと、
(4)CORESET Group IDとのうちの一つ又は複数により識別される。
【0097】
上記CORESET Group IDは、ネットワーク側が構成されるすべてのCORESETをグルーピングした後に、各CORESETグループに対応する識別子である。
【0098】
本出願の一つの実施の形態では、前記複数の第一のリソースは、複数のPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースを含み、前記複数のPUCCHリソース又はUL grantリソースは、複数のTRPに対応する。
【0099】
本出願の一つの実施の形態では、前記の、複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
複数のPUCCHリソース又はUL grantリソースにおいてターゲット伝送リソースを決定することと、
前記ターゲット伝送リソースによって第一のメッセージを送信することとを含み、
ここで、前記ターゲット伝送リソースは、以下のうちの一つを含む。
【0100】
(1)時間領域上においてビーム障害の発生(時刻)に最も近いPUCCHリソース又はUL grantリソース。
【0101】
(2)ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース又はUL grantリソース。
【0102】
PUCCHリソース又はUL grantリソースがFR2にある場合に、このPUCCHリソース又はUL grantリソースは、少なくとも一つのspatial relationに関連し、且つ少なくとも一つのspatial relationは、ビーム障害が発生していないTRPに指向する。
【0103】
(3)時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソースとビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース。
【0104】
理解できるように、上記時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソースは、上記の、ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソースと異なる。
【0105】
(4)時間領域上においてビーム障害の発生に最も近い上りリンク許可リソースとビーム障害が発生したTRPに関連する上りリンク許可リソース。
【0106】
理解できるように、上記の、時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いUL grantリソースは、上記の、ビーム障害が発生したTRPに関連するUL grantリソースと異なる。
【0107】
(5)第一のリファレンス信号に対応するTRPの上りリンクリソースであって、前記第一のリファレンス信号が、測定値が最大のリファレンス信号、又は測定値が予め設定される閾値よりも大きいことを満たすリファレンス信号であるもの。
【0108】
ここで、前記第一のリファレンス信号は、BFD-RSとNBI-RSとのうちの一つ又は複数を含み、又は前記測定値は、L1-SINRとL1-RSRPとのうちの一つ又は複数を含む。
【0109】
本出願の一つの実施の形態では、前記一つの第一のリソースは、一つのPUCCHリソース又はUL grantリソースであり、前記一つのPUCCHリソース又はUL grantリソースは、複数の空間関係情報を含み、前記複数の空間関係情報は、それぞれ複数のTRPに対応する。
【0110】
本出願の一つの実施の形態では、実行モジュール401は、さらに前記一つのPUCCHリソース又はUL grantリソースにおけるターゲット空間関係を決定し、前記ターゲット空間関係に基づいて第一のメッセージを送信するために用いられ、
ここで、前記ターゲット空間関係は、
(1)ビーム障害が発生していないTRPに対応する空間関係と、
(2)前記一つのPUCCHリソース又はUL grantリソースにおけるすべての空間関係とのうちの一つを含み、前記すべての空間関係は、前記第一のメッセージを同時に送信し、例えば、一つのPUCCHリソース又はUL grantリソース上で、異なるspatial relationに基づいてSR又はBFR MAC CEを同時に送信する。
【0111】
又は、前記すべての空間関係は、時分割の方式に基づいて前記第一のメッセージを送信し、例えば一つの周期的PUCCHリソース又はUL grantリソース上で、異なるspatial relationに基づいてSR又はBFR MAC CEを送信する。
【0112】
本出願の一つの実施の形態では、前記第一のリソースは、PUCCHリソースとUL grantリソースとを含む。
【0113】
本出願の一つの実施の形態では、実行モジュール401は、さらに一つ又は複数のPUCCHリソースと上りリンク許可リソース上でターゲット伝送リソースを決定し、前記ターゲット伝送リソースによって第一のメッセージを送信するために用いられ、
ここで、前記ターゲット伝送リソースは、以下のうちの一つを含む。
【0114】
(1)ビーム障害が発生したTRPに関連するUL grantリソース。
【0115】
UL grantリソースがFR2にあり、このUL grantリソースは、少なくとも一つのspatial relationに関連し、且つ少なくとも一つのspatial relationは、ビーム障害が発生していないTRPに指向する。
【0116】
(2)ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース。
【0117】
PUCCHリソースがFR2にある場合に、このPUCCHリソースは、少なくとも一つのspatial relationに関連し、且つ少なくとも一つのspatial relationは、ビーム障害が発生していないTRPに指向する。
【0118】
(3)時間領域上においてビーム障害の発生に最も近い上りリンク許可リソースとビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース。
【0119】
PUCCHリソース又はUL grantリソースがFR2にある場合に、このPUCCHリソース又はUL grantリソースは、少なくとも一つのspatial relationに関連し、且つ少なくとも一つのspatial relationは、ビーム障害が発生していないTRPに指向する。
【0120】
(4)時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソース又はUL grantリソース。
【0121】
(5)第二のリファレンス信号に対応するTRPのPUCCHリソース又はUL grantリソースであって、前記第二のリファレンス信号が、測定値が最大のリファレンス信号、又は測定値が予め設定される閾値よりも大きいことを満たすリファレンス信号であるもの。
【0122】
選択的に、前記第二のリファレンス信号は、BFD-RSとNBI-RSとのうちの一つ又は複数を含み、又は前記測定値は、L1-SINRとL1-RSRPとのうちの一つ又は複数を含む。
【0123】
本出願の一つの実施の形態では、ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成した場合に、前記BFR MAC CEには、
(1)ビーム障害が発生したセル識別子と、
(2)ビーム障害が発生したTRP識別子と、
(3)新たなビームを見つけたかどうかを指示するための指示情報と、
(4)新たなビームの情報とのうちの一つ又は複数が含まれ、
ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成しておらず、又はネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成したが、端末が測定して閾値条件を満たす新たなビームを見つけていない時に、BFR MAC CEにおいて新たなビームが見つけられず、且つ新たなビーム情報がないことが指示される。
【0124】
本出願の一つの実施の形態では、ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成していない場合に、前記BFR MAC CEには、
(1)ビーム障害が発生したセル識別子と、
(2)ビーム障害が発生したTRP識別子とのうちの一つ又は複数が含まれる。
【0125】
本出願の一つの実施の形態では、前記方法は、
前記端末が前記ネットワーク側機器から第二のメッセージを受信することをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記第一のメッセージの応答メッセージである。
【0126】
本出願の一つの実施の形態では、前記第二のメッセージとBFR MAC CEは、同じ又は異なる第一の識別子に対応し、前記第一の識別子は、セル識別子及び/又はTRP識別子を含む。
【0127】
本出願の一つの実施の形態では、前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれれば、実行モジュール401は、さらに、
第一のPDCCHを検出した場合に、前記端末がビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は新たなビームを用いて一部のチャネルのビームをリセットするために用いられ、ここで、前記第一のPDCCHにおけるNDIは、反転し、且つ前記第一のPDCCHは、第二の上りリンク伝送をスケジューリングし、前記第二の上りリンク伝送とBFRQ伝送とは、HARQプロセス識別子が同じである。
【0128】
上記一部のチャネルは、ビーム障害が発生したTRPに関連するPDCCHを少なくとも含む。
【0129】
本出願の一つの実施の形態では、前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれれば、実行モジュール401は、さらに、
前記端末が第三のメッセージを受信した場合に、前記端末が、ビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は、前記第三のメッセージにより指示されるビーム情報を用いて対応するチャネルのビームをリセットするために用いられ、ここで、前記第三のメッセージは、ビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETの伝送構成指示状態TCI state及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係を調整するために用いられる。
【0130】
本出願の一つの実施の形態では、前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれず、且つネットワーク側が候補ビームリファレンス情報を構成していなければ、実行モジュール401は、さらに、
前記端末が非周期的CSI報告をアクティブ化する物理下りリンク制御チャネルPDCCHを検出した時に、ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSの検出を停止するために用いられ、
ここで、前記PDCCHは、ビーム障害が発生したTRPに関連する。
【0131】
本出願の一つの実施の形態では、前記PDCCHとビーム障害が発生したTRPとの関連関係は、CORESET Pool Index又はCORESET Group IDによって指示される。
【0132】
例示的に、非周期的CSI報告をアクティブ化するPDCCHがCORESET Pool Index 1に関連する場合に、CORESET Pool Index 0に対応するPDCCHにビーム障害が発生したことが示され、UEは、検出されたPDCCHにおいて運ばれる情報に基づいてビーム障害が発生したTRPに対して非周期的ビームトレーニングを行い、且つCORESET Pool Index 0に関連するBFD-RSの検出を停止する。
【0133】
本出願の一つの実施の形態では、前記実行モジュール401は、さらに前記PDCCHにおいて運ばれる情報に基づいてビーム測定及び/又は報告を行うために用いられる。
【0134】
本出願の一つの実施の形態では、実行モジュール401は、さらに第四のメッセージを受信した場合に、前記第四のメッセージがビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETのTCI state及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係の調整を含む場合に、前記端末が第二の操作を実行するために用いられ、前記第二の操作は、
(1)前記第四のメッセージにおいて指示されるビーム情報に基づいて対応するチャネルのビームをリセットすることと、
(2)ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSを更新することと、
(3)ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSの検出をオンにすることとのうちの一つ又は複数を含む。
【0135】
選択的に、第四のメッセージは、RRCシグナリング又はMAC CEシグナリングであってもよい。
【0136】
本出願の一つの実施の形態では、前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれず、且つネットワーク側が候補ビームリファレンス情報を構成しており、前記端末が測定して閾値条件を満たす新たなビームを見つけていない時に、実行モジュール401は、さらに第五のメッセージを受信するために用いられ、前記第五のメッセージは、TRPを非アクティブ化することを指示し、即ち第五のメッセージは、MTRP伝送モードからSTRP伝送モードに切り替えるよう端末に指示する。
【0137】
選択的に、第五のメッセージは、RRCシグナリング又はMAC CEシグナリングであってもよい。
【0138】
本出願の一つの実施の形態では、前記第五のメッセージは、
(1)ビーム障害が発生したTRPの情報を指示する第一の情報と、
(2)CORESET Pool Index又はCORESETP Group ID値の修正情報を指示する第二の情報とのうちの一つ又は複数を含む。
【0139】
本出願の一つの実施の形態では、前記第一の情報は、CORESET Pool Index、CORESETP Group ID、BFD-RS Set ID、NBI-RS Set IDのうちの一つ又は複数を含む。
【0140】
本出願の一つの実施の形態では、前記CORESET Pool Index又はCORESETP Group ID値の修正情報は、
(1)すべてのCORESET Pool Index値が同じであるかどうかの指示情報と、
(2)すべてのCORESETP Group ID値が同じであるかどうかの指示情報と、
(3)修正後のCORESET Pool Index値と、
(4)修正後のCORESET Group ID値とのうちの一つ又は複数を含む。
【0141】
本出願の一つの実施の形態では、実行モジュール401は、さらに前記第五のメッセージを受信した場合に、第三の操作を実行するために用いられ、
前記第三の操作は、
(1)ビーム障害が発生したTRPに関連する受信、測定、上りリンク伝送のうちの一つ又は複数を終了することと、
(2)ビーム障害が発生したTRPに関連するすべての上位層の行動を終了することと、
(3)ネットワーク側により構成されるすべてのリソースに基づいて受信と、測定と、上りリンク伝送とのうちの一つ又は複数を行うことと、
(4)ネットワーク側により構成されるすべてのリソースのうちの一部のリソースに基づいて受信と、測定と、上りリンク伝送とのうちの一つ又は複数を行うこととのうちの一つ又は複数を含む。
【0142】
本出願の実施例による装置は、図3に示す方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0143】
本出願の実施例は、端末をさらに提供し、プロセッサと通信インターフェースとを含み、プロセッサは、マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、端末が第一の操作を実行するために用いられ、ここで、前記第一の操作は、候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定することと、一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信することであって、前記第一のメッセージがSR及び/又はBFR MAC CEを含むこととのうちの一つ又は複数を含む。この端末の実施例は、上記端末側の方法の実施例に対応し、上記方法の実施例の各実施プロセスと実現方式は、いずれもこの端末の実施例に適用でき、且つ同じ技術的効果を達成することができる。
【0144】
具体的には、図5は、本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図であり、この端末500は、無線周波数ユニット501、ネットワークモジュール502、オーディオ出力ユニット503、入力ユニット504、センサ505、表示ユニット506、ユーザ入力ユニット507、インターフェースユニット508、メモリ509、及びプロセッサ510などのうちの少なくとも一部の部材を含むが、それらに限らない。
【0145】
当業者であれば理解できるように、端末500は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ510にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。図5に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0146】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット504は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)5041とマイクロホン5042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ5041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット506は、表示パネル5061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル5061が構成されてもよい。ユーザ入力ユニット507は、タッチパネル5071及び他の入力機器5072を含む。タッチパネル5071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル5071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器5072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0147】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット501は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後に、プロセッサ510に処理させ、また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット501は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0148】
メモリ509は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ509は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ509は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0149】
プロセッサ510は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ510は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ510に統合されなくてもよい。
【0150】
本出願の実施例による端末は、図3に示す方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0151】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム/プログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、図3に記載の処理の方法のステップを実現する。
【0152】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体は、非揮発性であってもよく、揮発性であってもよく、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記図3に示す方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0153】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0154】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記図3に示す方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0155】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0156】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、ここで、前記コンピュータプログラム製品が非一時的可読記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、上記図3に示す方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0157】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0158】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案が実質には又は従来の技術に寄与した部分は、コンピュータソフトウェア製品の形式で具現化されてもよく、このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0159】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と特許請求の範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0160】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2021年4月12日に中国で提出された中国特許出願番号No.202110390232.2の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-10-11
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法であって、
マルチTRPのうちの少なくとも一部のTRPにビーム障害が発生した場合に、端末が第一の操作を実行することを含み、
前記第一の操作は、
候補ビームリファレンス信号を測定し、新たなビームを決定することと、
一つ又は複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信することであって、前記第一のメッセージがスケジューリング要求SR、及び/又はビーム障害回復情報を含むメディアアクセス制御ユニットBFR MAC CEを含むこととのうちの一つ又は複数を含む、
マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項2】
前記TRPは、
ビーム障害検出リファレンス信号集合識別子BFD-RS Set IDと、
新たなビーム識別のリファレンス信号集合識別子NBI-RS set IDと、
制御リソースセットプールインデックスCORESET Pool Indexと、
制御リソースセットグループ識別子CORESET Group IDとのうちの一つ又は複数により識別される、
請求項1に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項3】
前記候補ビームリファレンス信号は、前記少なくとも一部のTRPに関連する、請求項1に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項4】
前記複数の第一のリソースは、複数の物理上りリンク制御チャネルPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースを含み、前記複数のPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースは、複数のTRPに対応する、
請求項1に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項5】
前記複数の第一のリソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
複数のPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースにおいてターゲット伝送リソースを決定することと、
前記ターゲット伝送リソースによって第一のメッセージを送信することとを含み、
前記ターゲット伝送リソースは、
時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースと、
ビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースと、
時間領域上においてビーム障害の発生に最も近いPUCCHリソースとビーム障害が発生したTRPに関連するPUCCHリソースと、
時間領域上においてビーム障害の発生に最も近い上りリンク許可リソースとビーム障害が発生したTRPに関連する上りリンク許可リソースと、
第一のリファレンス信号に対応するTRPの上りリンクリソースであって、前記第一のリファレンス信号が、測定値が最大のリファレンス信号、又は測定値が予め設定される閾値よりも大きいことを満たすリファレンス信号であるものとのうちの一つを含む、
請求項4に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項6】
前記一つの第一のリソースは、一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースであり、前記一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースは、複数の空間関係情報を含み、前記複数の空間関係情報は、それぞれ複数のTRPに対応し、
前記一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソース上で第一のメッセージを送信するステップは、
前記一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースのターゲット空間関係を決定することと、
前記ターゲット空間関係に基づいて第一のメッセージを送信することと、を含み、
前記ターゲット空間関係は、
ビーム障害が発生していないTRPに対応する空間関係と、
前記一つのPUCCHリソース又は上りリンク許可リソースにおけるすべての空間関係であって、前記すべての空間関係が前記第一のメッセージを同時に送信し、又は前記すべての空間関係が時分割の方式に基づいて前記第一のメッセージを送信するものとのうちの一つを含む、
請求項1に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項7】
ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成した場合に、前記BFR MAC CEには、
ビーム障害が発生したセル識別子と、
ビーム障害が発生したTRP識別子と、
新たなビームを見つけたかどうかを指示するための指示情報と、
新たなビームの情報とのうちの一つ又は複数が含まれ、
又は、
ネットワーク側が候補ビームリファレンス信号を構成していない場合に、前記BFR MAC CEには、
ビーム障害が発生したセル識別子と、
ビーム障害が発生したTRP識別子とのうちの一つ又は複数が含まれる、請求項1に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項8】
前記マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法は、
前記端末がネットワーク側機器から第二のメッセージを受信することをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記第一のメッセージの応答メッセージであり、
前記第二のメッセージとBFR MAC CEは、同じ又は異なる第一の識別子に対応し、前記第一の識別子は、セル識別子及び/又はTRP識別子を含む、
請求項1に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項9】
前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれれば、前記マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法は、
第一の物理下りリンク制御チャネルPDCCHを検出した場合に、前記端末がビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は新たなビームを用いて一部のチャネルのビームをリセットすることであって、
前記第一のPDCCHにおける新たなデータ指示NDIは、反転し、且つ前記第一のPDCCHは、第二の上りリンク伝送をスケジューリングし、前記第二の上りリンク伝送とビーム障害回復要求BFRQ伝送とは、ハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じであること、
又は、
前記端末が第三のメッセージを受信した場合に、前記端末が、ビーム回復要求プロセスを終了し、及び/又は、前記第三のメッセージにより指示されるビーム情報を用いて対応するチャネルのビームをリセットすることであって、
前記第三のメッセージは、ビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETの伝送構成指示状態TCI state及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係を調整するために用いられることをさらに含
又は、
前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれず、且つネットワーク側が候補ビームリファレンス情報を構成していない場合に、前記マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法は、
前記端末が非周期的チャネル状態情報CSI報告をアクティブ化する物理下りリンク制御チャネルPDCCHを検出した場合に、前記端末が、ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSの検出を停止することをさらに含み、
前記PDCCHは、ビーム障害が発生したTRPに関連する、
請求項に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項10】
前記PDCCHとビーム障害が発生したTRPとの関連関係は、CORESET Pool Index又はCORESET Group IDによって指示される、請求項に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項11】
前記マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法は、
前記端末が前記PDCCHにおいて運ばれる情報に基づいてビーム測定及び/又は報告を行うことをさらに含む、請求項に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項12】
前記マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法は、
前記端末が第四のメッセージを受信した場合に、前記第四のメッセージがビーム障害が発生したTRPに関連するCORESETのTCI state及び/又はPUCCHにおいて構成される空間関係の調整を含み、前記端末が第二の操作を実行することをさらに含み、前記第二の操作は、
前記第四のメッセージにおいて指示されるビーム情報に基づいて対応するチャネルのビームをリセットすることと、
ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSを更新することと、
ビーム障害が発生したTRPに関連するBFD-RSに対する検出をオンにすることとのうちの一つ又は複数を含む、請求項に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項13】
前記BFR MAC CEには新たなビームの情報が含まれず、且つネットワーク側が候補ビームリファレンス情報を構成しており、前記端末が測定して閾値条件を満たす新たなビームを見つけていない場合に、前記マルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法は、
前記端末が第五のメッセージを受信することをさらに含み、前記第五のメッセージは、TRPを非アクティブ化することを指示
前記第五のメッセージは、
ビーム障害が発生したTRPの情報を指示する第一の情報と、
CORESET Pool Index又はCORESETP Group ID値の修正情報を指示する第二の情報とのうちの一つ又は複数を含む、
請求項に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法。
【請求項14】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムとを含む端末であって、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時に、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法のステップを実現する、端末。
【請求項15】
プログラム又は命令が記憶されている可読記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のマルチ送受信ポイントTRPのビーム障害回復方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【国際調査報告】