(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-28
(54)【発明の名称】制御弁及びシーリング部材
(51)【国際特許分類】
F16K 11/076 20060101AFI20240321BHJP
【FI】
F16K11/076 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563123
(86)(22)【出願日】2022-04-15
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 CN2022087034
(87)【国際公開番号】W WO2022218406
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】202110412391.8
(32)【優先日】2021-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 リーシン
(72)【発明者】
【氏名】リン、 ロン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 ユン
【テーマコード(参考)】
3H067
【Fターム(参考)】
3H067AA12
3H067CC02
3H067CC33
3H067DD03
3H067DD12
3H067EA12
3H067EB10
3H067EB12
3H067EB24
3H067EB25
3H067FF11
(57)【要約】
制御弁(1)であって、弁ボディ(10)、弁体(20)及びシーリング部材(41)を含み、制御弁(1)は、連通口を含み、連通口は、弁室(101)に連通し、連通口は、第1連通口(311)を含み、第1連通口(311)は、側壁部(11)の高さ方向及び周方向に沿って配列され、側壁部(11)の周方向に沿って側壁部(11)には2つの第1連通口(311)が配列され、シーリング部材(41)は、シーリング本体部(410)を含み、シーリング本体部(410)は、弁体(20)と側壁部(11)との間に位置して貫通孔(411)を有し、貫通孔(411)と第1連通口(311)とは、数が同様であり、且つ、対応して連通し、貫通孔(411)は、シーリング本体部(410)の高さ方向及び周方向に沿って配列され、シーリング本体部(410)の周方向に沿って、シーリング本体部(410)には2つの貫通孔が配列され、シーリング本体部(410)の内面は、弧面であり、シーリング本体部(410)の弧面の対応する中心角は、100°超え180°以下であり、制御弁(1)は、複数の流路に対する流体制御を実現するとともに、シーリング部材の製造の困難さを低減できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御弁であって、弁ボディ、弁体及びシーリング部材を含み、前記弁ボディは、側壁部を含み、前記制御弁は、弁室を有し、前記側壁部は、前記弁室の周壁又は少なくとも周壁の一部であり、前記弁体の少なくとも一部は、前記弁室に位置して、駆動によって回動可能であり、前記シーリング部材の少なくとも一部は、前記弁体の径方向に沿って、前記弁体と前記側壁部との間に位置する制御弁において、
前記制御弁は、連通口を有し、前記連通口は、第1連通口を含み、
前記第1連通口は、前記側壁部の高さ方向及び周方向に沿って配列され、前記側壁部の周方向に沿って、前記側壁部には2列の前記第1連通口が配列され、
前記シーリング部材は、シーリング本体部を含み、
前記シーリング本体部は、前記弁体と前記側壁部との間に位置して前記シーリング部材を貫通する貫通孔を有し、
前記貫通孔の少なくとも一部は、前記第1連通口に対応して連通し、
前記貫通孔は、前記シーリング本体部の高さ方向及び周方向に沿って配列され、
前記シーリング本体部の周方向に沿って前記シーリング本体部には、2列の前記貫通孔が配列され、
前記シーリング本体部の内面は、弧面であり、
前記シーリング本体部の弧面の対応する中心角は、100°以上且つ180°以下であることを特徴とする制御弁。
【請求項2】
前記側壁部の高さ方向に垂直する断面で周方向に沿って配列される2つの前記第1連通口のエッジと前記側壁部の円心とがなす最大中心角は、90°であり、
前記シーリング部材の高さ方向に垂直する断面で前記シーリング部材を貫通する2つの前記貫通孔のエッジと前記シーリング部材の弧面の円心とにより形成された最大中心角は、90°であり、
前記シーリング本体部の弧面の対応する中心角は、100°であることを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項3】
前記シーリング部材は、前記シーリング本体部の周方向の両端にある位置制限部をさらに含み、
前記位置制限部は、位置制限面を有し、
前記位置制限面は、前記シーリング部材の内面と外面との間に接続され、
前記弁ボディは、ストッパ部をさらに含み、
前記ストッパ部は、前記側壁部に固定されて接続され、又は、前記側壁部の一部であり、前記ストッパ部は、前記ストッパ部の周方向の両端に位置するストッパ面を有し、
前記ストッパ面は、前記弁室に位置し、前記位置制限面と前記ストッパ面とは、接触するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
【請求項4】
前記制御弁は、バランスシーリングブロックをさらに含み、
前記弁体の径方向に沿って前記バランスシーリングブロックは、前記側壁部と前記弁体との間に位置し、
前記バランスシーリングブロック及び前記シーリング部材は、前記弁体の径方向の両側にそれぞれ設けられ、
前記バランスシーリングブロックの、前記弁体に向かう表面は、弧面であり、
前記バランスシーリングブロックの弧面の軸心は、前記シーリング本体部の内面の軸心と重なり、両者の半径が等しいことを特徴とする請求項3に記載の制御弁。
【請求項5】
前記弁体と前記側壁部とは、同軸に配置されることを特徴とする請求項4に記載の制御弁。
【請求項6】
前記シーリング部材は、固定されて接続されている第1弾性パッドと第1シーリング部材とを含み、
前記第1弾性パッドは、前記第1シーリング部材と前記側壁部との間に位置し、
前記第1シーリング部材は、前記第1弾性パッドと前記弁体との間に位置するとともに前記弁体に接触し、
前記第1シーリング部材の前記弁体に向かう表面の粗さは、前記第1弾性パッドの、前記弁体から離れる表面より小さいことを特徴とする請求項4に記載の制御弁。
【請求項7】
前記バランスシーリングブロックは、固定されて接続されている第2弾性パッドと第2シーリング部材とを含み、
前記第2弾性パッドは、前記第2シーリング部材と前記側壁部との間に位置し、
前記第2シーリング部材は、前記第2弾性パッドと前記弁体との間に位置するとともに前記弁体に接触し、
前記第2シーリング部材の、前記弁体に向かう表面の粗さは、前記第2弾性パッドの、前記弁体から離れる表面より小さいことを特徴とする請求項4~請求項6の何れか1項に記載の制御弁。
【請求項8】
前記側壁部の径方向に沿って前記弁ボディは、収容室及び開口を有し、
前記収容室は、前記開口を介して前記弁室に連通し、
前記収容室の横断面面積は、前記開口の横断面面積より大きく、
前記バランスシーリングブロックは、前記開口から突出しており、固定されて接続されている第1部と第2部分とを含み、
前記第1部の横断面面積は、前記開口の横断面面積より大きく、
前記第1部は、前記収容室に位置し、
前記第2部分は、前記開口を通って前記弁体に接触することを特徴とする請求項7に記載の制御弁。
【請求項9】
前記連通口は、第2連通口をさらに含み、
前記第2連通口は、前記側壁部の高さ方向の1側に位置し、
前記弁体は、内部導通室及び外部導通室を含み、
前記外部導通室は、前記内部導通室の外周側に位置し、
前記弁体は、第1仕切板を含み、
前記第1仕切板は、前記内部導通室と前記外部導通室との間に位置して孔路を有し、
前記内部導通室は、前記孔路を介して前記外部導通室に連通し、
前記第1連通口は、前記シーリング本体部の貫通孔を介して前記外部導通室に連通し、
前記第2連通口は、前記弁室、前記内部導通室及び前記孔路を介して前記外部導通室に連通することを特徴とする請求項1~請求項6、請求項8の何れか1項に記載の制御弁。
【請求項10】
前記制御弁は、少なくとも5本の通路を含み、
前記側壁部は、少なくとも5つの連通口を有し、
各前記通路の一端は、前記側壁部を貫通して前記連通口を形成し、他端は、前記制御弁の弁ポートを形成し、
前記弁ボディは、取付部をさらに含み、
前記取付部は、前記側壁部に固定されて接続されるとともに、前記側壁部の、前記弁室から離れる側に位置し、
前記取付部は、取付面を含み、
前記制御弁の通路は、前記取付部を貫通し、
前記弁ポートは、前記取付面に位置し、
前記第1連通口に連通する前記弁ポートは、前記側壁部の高さ方向、及び、前記側壁部の高さ方向に垂直する方向に沿ってアレイ配列されることを特徴とする請求項1~請求項6、請求項8の何れか1項に記載の制御弁。
【請求項11】
前記連通口は、第2連通口をさらに含み、
前記第2連通口は、前記側壁部の高さ方向の1側に位置し、
前記取付面において前記第1連通口に連通する弁ポート、前記第2連通口に連通する前記弁ポートは、何れも矩形であり、且つ、前記弁ポートの断面積は、等しいことを特徴とする請求項10に記載の制御弁。
【請求項12】
前記第1連通口に連通する弁ポートを第1ポート、前記第2連通口に連通する弁ポートを第2ポートとして定義し、
前記取付面において前記第2ポートの長さは、前記第1ポートの長さの2倍よりも大きく、
前記取付部は、強化リブを含み、
前記強化リブは、前記第2ポートの幅方向に沿って延在するとともに、前記第2ポートの、制御弁の高さ方向に沿って対向配置される2つの表面の間に接続されることを特徴とする請求項11に記載の制御弁。
【請求項13】
シーリング部材であって、シーリング本体部を含み、
前記シーリング本体部は、前記シーリング部材を貫通する貫通孔を有し、
前記貫通孔は、前記シーリング本体部の高さ方向及び周方向に沿って配列され、
前記シーリング本体部の周方向に沿って前記シーリング本体部には、2列の前記貫通孔が配列され、
前記シーリング本体部の内面は、弧面に形成可能であり、
前記シーリング本体部の弧面の対応する中心角は、100°超え180°以下であることを特徴とするシーリング部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年04月16日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202110412391.8であり、発明の名称が「制御弁」である中国特許出願の優先権を主張して、その全ての内容は、本出願に援用されている。
【0002】
本発明は、流体制御の技術分野に関して、制御弁及びシーリング部材に関している。
【背景技術】
【0003】
流体制御システムは、多通路の制御弁を使用することで流路を制御する場合がある。
制御弁の複数の流路に対する流体制御を実現するために、制御弁に複数の流路を配置し、複数の流路は、シーリング用のシーリング部材を必要とする。
複数の流路の制御を実現するとともに、シーリング部材の製造の困難さを低減できるために、複数の流路及びシーリング部材を如何に配置するかということは解決しようとする問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、複数の流路に対する流体制御を実現するとともに、シーリング部材の製造の困難さを低減できる制御弁及びシーリング部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、制御弁を提供し、弁ボディ、弁体及びシーリング部材を含み、前記弁ボディは、側壁部を含み、前記制御弁は、弁室を有し、前記側壁部は、前記弁室の周壁又は少なくとも周壁の一部であり、前記弁体の少なくとも一部は、前記弁室に位置して駆動によって回動可能であり、前記弁体の径方向に沿って、前記シーリング部材の少なくとも一部は、前記弁体と前記側壁部との間に位置し、前記制御弁は、連通口を有し、前記連通口は、第1連通口を含み、前記第1連通口は、前記側壁部の高さ方向及び周方向に沿って配列され、前記側壁部の周方向に沿って前記側壁部には、2列の前記第1連通口が配列され、
前記シーリング部材は、シーリング本体部を含み、前記シーリング本体部は、前記弁体と前記側壁部との間に位置し、前記シーリング部材を貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の少なくとも一部は、前記第1連通口に対応して連通し、前記貫通孔は、前記シーリング本体部の高さ方向及び周方向に沿って配列され、前記シーリング本体部の周方向に沿って、前記シーリング本体部には、2列の前記貫通孔が配列され、前記シーリング本体部の内面は、弧面であり、前記シーリング本体部の弧面の対応する中心角は、100°以上且つ180°以下である。
【0006】
別の態様によれば、本発明は、シーリング部材を提供し、シーリング本体部を含み、前記シーリング本体部は、前記シーリング部材を貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記シーリング本体部の高さ方向及び周方向に沿って配列され、前記シーリング本体部の周方向に沿って前記シーリング本体部には、2列の前記貫通孔が配列され、前記シーリング本体部の内面は、弧面に形成可能であり、前記シーリング本体部の弧面の対応する中心角は、100°超え180°以下である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の制御弁及びシーリング部材によれば、制御弁は、側壁部を含み、この側壁部は、第1連通口を有し、第1連通口は、側壁部の高さ方向及び周方向に沿って配列され、側壁部の周方向に沿って側壁部には、2つの第1連通口が配列されるので、全ての第1連通口が何れも側壁部の周方向に沿って配列されることに対して、側壁部の円周方向でのシーリングを必要とする領域を小さくして、相応的に、シーリング部材のシーリング本体部は、側壁部と弁体との間に設けられ、第1連通口に連通する貫通孔を有し、貫通孔は、シーリング部材の高さ方向及び周方向に沿って配列され、シーリング部材の周方向に沿って2つの貫通孔が配列される。
この場合、シーリング部材の弧長を相対的に小さくすることができ、シーリング部材の弧長の対応する中心角を100°以上且つ180°以下に設置することで、シーリング部材の弧長の対応する中心角が180°超えることに対して、本実施例のシーリング部材の弧長が小さいため、製品金型の製造の困難さを低減して、シーリング部材及び制御弁の製造コストを減少して、制御弁のシーリング性能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例である制御弁の分解図である。
【
図2】
図1の制御弁の1つの位置での一部断面図である。
【
図3】
図1の制御弁の別の位置での一部断面図である。
【
図4】本発明の実施例における弁ボディの構造図である。
【
図5】本発明の実施例における弁ボディとシーリング部材との組み合わせた構造の1つの位置での一部断面図である。
【
図6】本発明の実施例におけるシーリング部材の構造図である。
【
図7】
図6のシーリング部材と弁ボディとが係合する一部断面図である。
【
図11】本発明の別の実施例における弁ボディの構造図である。
【
図12】本発明の実施例におけるバランスシーリングブロックの構造図である。
【
図13】本発明の実施例における弁ボディとシーリング部材との組み合わせた構造の別の位置での一部断面図である。
【
図14】本発明の実施例における弁体の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面及び実施例により、本発明を詳しく記載する。
本明細書において、「第1」及び「第2」などの関係用語は、これらの部材の間には、このような実際関係又は順序が存在するように、要求し又は暗示していなく、同じ名称を有する2つの部材を区別するために用いられる。
【0010】
図1~
図3に示すように、本発明の実施例は、制御弁1を提供し、弁ボディ10、弁体20及びシーリング部材41を含む。
弁ボディ10は、側壁部11を含む。
制御弁1は、弁室101を有し、側壁部11は、弁室101の周壁又は少なくとも周壁の一部であり、弁体20の少なくとも一部は、弁室101に位置して駆動によって回動可能であり、制御弁1は、駆動装置50及びシーリングリング43をさらに含む。
そして、この駆動装置50は、駆動部材を含む。
駆動部材は、モータ又はモータ+減速歯車群であってもよく、弁体20は、駆動装置50内の駆動部材の駆動によって回動でき、弁体20の径方向に沿って、シーリング部材41の少なくとも一部は、弁体20と側壁部11との間に位置し、
図1において、弁ボディ10は、底壁部12及び頂壁部13をさらに含む。
底壁部12、頂壁部13及び側壁部11は、囲まれるように弁室101を形成し、シーリングリング43は、頂壁部13と弁体20との間に位置し、側壁部11の少なくとも一部は、底壁部12と頂壁部13との間に位置し、底壁部12と頂壁部13とのうちの一方は、側壁部11に一体成形され、他方は、側壁部11にシーリングされるように配置される。
例えば、
図1において、頂壁部13は、側壁部11に一体成形され、底壁部12は、溶接工程によって側壁部11に固定されて接続されるとともに、シーリングされるように配置され、これによって、流体の漏れを防止し、シーリングリング43は、頂壁部13と弁体20との間に位置する。
この場合、弁体20の組立過程で、弁ボディ10の底部から天井部方向へ組み立てられることで、シーリングリング43の変形を減少して、シーリングリング43のシーリング性能を向上できる。
制御弁1は、少なくとも5本の通路30を含む。
側壁部11は、少なくとも5つの連通口を有し、連通口は、弁室101に連通し、各通路30の一端は、側壁部11を貫通して連通口を形成し、他端は、制御弁1の弁ポート102を形成し、流体は、弁ポート102から制御弁1を出入でき、具体的に実施する時、制御弁1に含まれる通路30の数及び連通口の数について、ユーザーのニーズに応じて設定してもよい。
【0011】
制御弁1と流体制御システム中の他の部材との組立を容易に実現して、制御弁1と他の部材との集積化程度を向上するために、
図1~
図3に示すように、弁ボディ10は、取付部14をさらに含む。
そして、この取付部14は、側壁部11に固定されて接続されるとともに、側壁部11における弁室101から離れる側に位置する。
例えば、取付部14は、側壁部11に一体成形され、取付面141を有し、制御弁1の弁ポート102は、取付面141を貫通することで、制御弁1の弁ポート102は、何れも取付面141に配置されるとともに、その向きが同様であり、制御弁1と他の部材との組立ステップを簡略化して接続部分の漏れ点を減少し、シーリングの確実性を向上することができる。
【0012】
シーリング部材41の、シーリング部材41の高さ方向に垂直する方向に沿う横断面は、弧状構造であり、シーリング部材41は、シーリング本体部410を含む。
弁体20の径方向に沿って、シーリング本体部410は、弁体20と側壁部11との間に位置し、シーリング本体部410の内面は、弁体20に接触し、その外面は、側壁部11に接触する。
シーリング本体部410に接触する領域内において、側壁部11が具備する連通口を第1連通口311として定義し、この場合、側壁部11の連通口は、第1連通口311を含む。
そして、この第1連通口311は、側壁部11の高さ方向及び側壁部11の高さ方向に垂直する方向に沿ってアレイ配列される。
この場合、第1連通口311に連通する弁ポート102は、側壁部11の高さ方向及び側壁部11の高さ方向に垂直する方向に沿ってアレイ配列され、
図2に示すように、取付部14の取付面141の輪郭は、略矩形構造であり、取付面141の長さ方向は、側壁部11の高さ方向に平行し、この場合、第1連通口311に連通する弁ポート102は、取付面141の長さ方向及び幅方向に沿ってアレイ配列される。
【0013】
図2~
図4に示すように、側壁部11の連通口は、第1連通口311を含む。
そして、この第1連通口311は、側壁部11の高さ方向及び周方向に沿って配列され、側壁部11の周方向に沿って、この側壁部11には、2つの第1連通口311が配列される。
図2及び
図4に示すように、本実施例において、側壁部11は、8つの第1連通口311を有し、この側壁部11の高さ方向に沿って、側壁部11は、4列の第1連通口311を有し、各列は、2つの第1連通口311を有し、相応的に、制御弁1は、第1連通口311に一々対応して連通する8つの第1弁ポート312を有してる。
図3、
図5~
図7に示すように、シーリング部材41の横断面は、弧状構造であり、シーリング部材41は、シーリング本体部410を含む場合、シーリング本体部410は、弁体20と側壁部11との間に位置しており、シーリング部材41を貫通する貫通孔411を有し、貫通孔411と第1連通口311との数が同様であり、且つ、対応して連通し、貫通孔411は、シーリング部材41の高さ方向及びシーリング本体部410の周方向に沿って配列され、シーリング本体部410の周方向に沿って、シーリング本体部410には、2つの貫通孔411が配列される。
本実施例において、シーリング本体部410は、8つの貫通孔411を有し、シーリング本体部410の高さ方向に沿って、シーリング本体部410は、4列の貫通孔411を有し、各列は、2つの貫通孔411を有し、シーリング本体部410の内面は、弧面であり、当該弧面は、弁体20に接触する。
シーリング本体部410の弧面の対応する中心角をαとして定義し、αは、100°以上且つ180°以下であり、好ましくは、αは、100°超え110度以下であり、上記の配置によって、シーリング部材の製造金型の製造の困難さを低減して、シーリング部材41の製造の困難さを低下して、シーリング部材41の製造コストを減少できる。
【0014】
図7に示すように、側壁部11の高さ方向に垂直する横断面で、周方向に沿って配列される2つの第1連通口311のエッジと側壁部11の円心とがなす最大中心角をβとして定義し、β=90°であり、相応的に、シーリング部材41の高さ方向に垂直する横断面で、シーリング部材41を貫通する2つの貫通孔411のエッジとシーリング部材41の弧面の円心とにより形成された最大中心角は、90°であり、制御弁1の運転過程で、駆動部材の制御精度、又は信号伝達の遅延、或いは、弁体20の回動慣性の影響のため、弁体20は、回動公差を有し、回動公差の角度をθとして定義し、α≧β+2θである。
好ましくは、弁体20の回動公差角度は、±5°であってもよく、駆動部材は、駆動弁体20の回動を停止させた場合、駆動部材の制御精度、又は、信号伝達の遅延、或いは、弁体20の回動慣性の影響により、弁体20は、所定角度の前の5°まで回動した場合、停止し、又は、所定角度を超えた後、引き続いて、5°回転する。
これによって、弁体20は、回動公差が生じ、弁体20が回動する各ストローク範囲内でシーリング部材41は、常に弁体20に接触して、シーリング部材41によいシーリング性能、大きな膨張空間及び低い製造の困難さを具備させるために、シーリング本体部410の弧面の対応する中心角αを100°に設置する。
【0015】
シーリング部材41を弁ボディ10の弁室101内に安定に位置制限させるために、
図7~
図11に示すように、シーリング部材41は、シーリング本体部410の周方向の両端にある位置制限部414をさらに含む。
そして、この位置制限部414は、位置制限面4141を有し、この位置制限面4141は、シーリング部材41の内面と外面との間に接続され、弁ボディ10は、ストッパ部15を含む。
図9及び
図10に示すように、ストッパ部15は、側壁部11の一部であり、又は、
図11に示すように、ストッパ部15は、側壁部11に固定されて接続されるとともに、弁室101内に位置し、ストッパ部15は、ストッパ面151を有し、当該ストッパ面151は、側壁部11の径方向に沿って延在し、又は径方向と角度をなすように延在して、弁室101に位置し、位置制限面4141とストッパ面151とは、接触するように配置される。
上記の配置によって、位置制限面4141とストッパ面151とは、互いに係合し、シーリング部材41の回動を防止して、シーリング部材41のシーリング性能を向上する。
【0016】
そして、このシーリング部材41の横断面は、弧状構造であるため、弁体20がシーリング部材41を押圧する過程で弁体20の偏心を招致する恐れがあり、
図9を参照して、制御弁1は、バランスシーリングブロック42をさらに含む。
弁体20の径方向に沿って、バランスシーリングブロック42は、側壁部11と弁体20との間に位置し、バランスシーリングブロック42及びシーリング部材41は、弁体20の径方向の両側にそれぞれ設けられる。
バランスシーリングブロック42の、弁体20に向かう表面は、弧面であり、バランスシーリングブロック42の弧面の軸心は、シーリング本体部410の内面の軸心と重なり、且つ、両者の半径が等しく、好ましくは、バランスシーリングブロック42の高さは、シーリング部材41の高さに等しくてもよく、弁体20の高さ方向に沿って、シーリング部材41と弁体10との接触高さは、バランスシーリングブロック42と弁体20との接触高さに等しい。
上記の配置によって、バランスシーリングブロック42及びシーリング部材41は、弁体20に対して大きさが同様であり、且つ、方向が反対する作用力を生成し、弁体20と側壁部11とを同軸に保持し、弁体20の回動の安定性を向上して、弁体20の偏心による流体の漏れを防止し、制御弁1のシーリング性能及び制御弁1の流体に対する制御の安定性を向上できる。
【0017】
弁体20を小さな駆動力で安定に回動させるために、
図5~
図7に示すように、シーリング部材41は、固定されて接続されている第1弾性パッド412と第1シーリング部材413とを含む。
第1弾性パッド412は、第1シーリング部材413と側壁部11との間に位置し、第1シーリング部材413は、第1弾性パッド412と弁体20との間に位置するとともに、弁体20に接触し、その主な材料は、テフロンであってもよい。
例えば、第1シーリング部材413は、テフロンで加工されて形成され、第1弾性パッド412は、ゴムで加工され、第1弾性パッド412と第1シーリング部材413とは、接着されることで、一体構造として固定されて形成される。
この場合、第1シーリング部材413の、弁体20に向かう表面の粗さは、第1弾性パッド412の、弁体20から離れる表面より小さい。
第1シーリング部材413の主な材料をテフロンに設置することで、第1シーリング部材413は、シーリングの作用を発揮できるとともに、一定の潤滑性能を有し、弁体20とシーリング部材41との間の摩擦力を低減でき、さらに、制御弁1の駆動力を低減することができる。
第1弾性パッド412は、本体部及び突出部を含み、突出部は、側壁部11に接触しており、複数の交差している軸方向突起部と周方向突起部とを含む。
そして、軸方向突起部は、第1弾性パッド412の高さ方向に沿って延在し、周方向突起部は、第1弾性パッド412の周方向に沿って延在し、複数の突出部を配置することでシーリング部材の圧縮変形量を高めて、シーリング部材41のシーリング性能を向上することができる。
【0018】
これに基づいて、
図9及び
図12に示すように、バランスシーリングブロック42は、固定されて接続されている第2弾性パッド423と第2シーリング部材424とを含む。
そして、第2弾性パッド423は、第2シーリング部材424と側壁部11との間に位置し、第2シーリング部材424は、第2弾性パッド423と弁体20との間に位置するとともに、弁体20に接触し、その主な材料は、テフロンであってもよい。
例えば、第2シーリング部材424は、テフロンで加工されて形成され、第2弾性パッド423は、ゴムで加工され、第2弾性パッド423と第2シーリング部材424とは、接着されることで、一体構造として固定されて形成される。
この場合、第2シーリング部材424の、弁体20に向かう表面の粗さは、第2弾性パッド423の、弁体20から離れる表面より小さい。
第2シーリング部材424の主な材料をテフロンに設置することで、第2シーリング部材424は、シーリングの作用を発揮できるとともに、一定の潤滑性能を有し、弁体20とシーリング部材41との間の摩擦力を低減でき、さらに、制御弁1の駆動力を低減することができる。
【0019】
バランスシーリングブロック42を安定に弁室101内に位置制限させるために、
図9~
図12に示すように、側壁部11の径方向に沿って、弁ボディ10は、収容室152及び開口153を有し、収容室152は、開口153を介して弁室101に連通し、収容室152の横断面面積は、開口153の横断面面積より大きく、バランスシーリングブロック42は、互いに固定されて接続されている第1部421と第2部分422とを含む。
そして、第1部421の横断面面積は、第2部分422の横断面面積より大きく、第1部421は、収容室152に位置し、第2部分422は、弁体20と第1部421との間に位置する。
この場合、第2部分42は、開口1532を通って弁体20に接触し、横断面は、バランスシーリングブロック42の高さ方向に垂直する方向、又は側壁部11の高さ方向に垂直する方向に沿って制御弁1を切断することで得られた断面である。
上記の配置によって、バランスシーリングブロック42を収容室152内に位置制限させることができ、バランスシーリングブロック42の取付を容易にする。
バランスシーリングブロック42は、第2弾性パッド423及び第2シーリング部材424を含む場合、第1部421は、第2弾性パッド423であり、第2部分422は、第2シーリング部材424であってもよく、又は、第1部421は、第2弾性パッド423及び第2シーリング部材424の一部から形成された構造であり、第2部分422は、第2シーリング部材424の他の一部から形成された構造であってもよい。
【0020】
さらに、
図1~
図3、
図9及び
図13~
図15を参照して、側壁部11の連通口は、第2連通口321をさらに含む。
そして、この第2連通口321は、側壁部11の高さ方向の一端に位置して、シーリング部材41から離れるように配置され、弁体20は、柱状構造であり、天板201、底板202、内部導通室21、複数の外部導通室22、第1仕切板23及び第2仕切板24を含む。
弁体20の高さ方向に沿って、複数の外部導通室22、第1仕切板23及び第2仕切板24は、天板201と底板202との間に位置し、内部導通室21は、天板201と底板202との間に位置して、底板202を貫通する。
少なくとも一部の外部導通室22は、内部導通室21の外周側に分布され、第1仕切板23は、内部導通室21と外部導通室22との間に位置し、第2仕切板24は、隣接している2つの外部導通室22の間に位置し、第1仕切板23は、孔路231を有し、内部導通室21は、孔路231を介して一部の外部導通室22に連通する。
この場合、第2連通口321は、弁室101を介して内部導通室21に連通し、第1連通口311は、シーリング本体部410の貫通孔411を介して外部導通室22に連通する。
各外部導通室22は、第2仕切板24によって独立空間として仕切られ、回転弁体20は、1つの外部導通室22によって当該外部導通室22に対応する2つの弁口を導通させ又は遮断し、及び/又は、回転弁体20は、内部導通室21、孔路231及び外部導通室22によって対応する2つの弁口を導通させ又は遮断し、2つの弁口のうちの一方は、内部導通室21に対応し、他方は、外部導通室22に対応する。
上記の配置によって、制御弁1は、複数の流路を制御することができ、使用時、より便利且つコンパクトである。
【0021】
図13に示すように、シーリング部材41に対して位置制限を行うために、いくつかの実施例において、弁ボディ10の頂壁部13と側壁部11とは、一体構造として射出成形され、この場合、弁ボディ10は、突出部16をさらに含む。
そして、この突出部16は、頂壁部13から突出して弁室101内に位置し、第1位置制限溝16aを有し、第1位置制限溝16aの溝口は、弁室101に連通し、側壁部11の内面の一部は、第1位置制限溝16aの溝壁を形成し、シーリング部材41の高さ方向の一端部は、第1位置制限溝16a内に位置することで、シーリング部材41の組立位置に対して位置制限を行って、この場合、第1位置制限溝16aの幅は、シーリング部材41の径方向の厚さの以上である。
弁ボディ10の強度を強化させるために、頂壁部13には、複数の接続リブが設けられ、接続リブは、頂壁部13の径方向に沿って配列され、さらに、頂壁部13には、周方向に沿って延在している1周の接続リブが設けられてもよく、頂壁部13の構造強度を向上する。
好ましくは、バランスシーリングブロック42の位置に対して位置制限を行うために、突出部16は、第2位置制限溝をさらに含む。
そして、この第2位置制限溝の溝口は、弁室101に連通し、バランスシーリングブロック42の高さ方向の一端は、第2位置制限溝内に位置し、第2位置制限溝の幅は、バランスシーリングブロック42の径方向上の厚さの以上である。
【0022】
図1~
図3をさらに参照し、連通口は、第2連通口321を含む。
弁ボディは、取付部14を含む場合、第2連通口321は、側壁部11の高さ方向の一端に位置するとともに、シーリング部材41から離れた側に位置し、取付部14は、取付面141を有し、取付面141において、第1連通口311に連通する弁ポート102、第2連通口321に連通する弁ポート102は、何れも矩形であり、且つ、断面面積が等しい。
上記の配置によって、各弁ポート102を通過する流体の流量を接近させることができる。
【0023】
第1連通口311に連通する弁ポート102を第1弁ポート312、第2連通口321に連通する弁ポート102を第2弁ポート322として定義し、取付面141において、第2弁ポート322の長さは、第1弁ポート312の長さの2倍よりも大きく、弁ボディ10の取付部14は、強化リブ142をさらに含む。
強化リブ142は、第2弁ポート322の幅方向に沿って延在するとともに、第2弁ポート322の、制御弁の高さに沿って対向配置される2つの表面の間に接続される。
上記の配置によって、制御弁1の各弁ポート102での強度を向上して、制御弁1の品質を高めることができる。
【0024】
以上のように、本発明の実施例が提供する制御弁1によれば、制御弁1は、側壁部11を含む。
そして、この側壁部11は、第1連通口311を有し、この第1連通口311は、側壁部11の高さ方向及び周方向に沿って配列され、側壁部11の周方向に沿って、この側壁部11には、2つの第1連通口311が配列されるので、全ての第1連通口311が何れも側壁部11の周方向に沿って配列されることに対して、側壁部11の円周方向でのシーリングを必要とする領域を小さくして、相応的に、シーリング部材41のシーリング本体部410は、側壁部11と弁体20との間に設けられ、第1連通口311に連通する貫通孔411を有している。
貫通孔411は、シーリング部材41の高さ方向及び周方向に沿って配列され、シーリング部材41の周方向に沿って2つの貫通孔411が配列される。
この場合、シーリング部材41の弧長を相対的に小さくすることができ、シーリング部材41の弧長の対応する中心角を90°超え180°以下に設置することで、シーリング部材の弧長の対応する中心角が180°超えることに対して、本実施例のシーリング部材41の弧長が小さいため、製品金型の製造の困難さを低減して、シーリング部材41及び制御弁1の製造コストを減少して、制御弁1のシーリング性能を実現でき、普及及び適用に寄与する。
【0025】
ここで、以上の実施形態は、本発明を限定していなく、本発明を説明するためのものであり、例えば、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」などの方向の定義について、本明細書において上記実施形態を参照して本発明を詳しく説明したが、本発明に対して補正、結合又は等価置き換えを行うことができ、本発明の精神及び範囲から逸脱しない改良は、何れも、本出願の請求項の範囲に該当すべきである。
【国際調査報告】