(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-29
(54)【発明の名称】壁掛形空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 13/20 20060101AFI20240322BHJP
F24F 1/0011 20190101ALI20240322BHJP
F24F 1/0025 20190101ALI20240322BHJP
F24F 1/0314 20190101ALI20240322BHJP
【FI】
F24F1/0007 401A
F24F1/0011
F24F1/0025
F24F1/0314
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565291
(86)(22)【出願日】2022-02-11
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 CN2022076093
(87)【国際公開番号】W WO2022252682
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110610657.X
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517416385
【氏名又は名称】広東美的暖通設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA HEATING & VENTILATING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Penglai Industry Road,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,China
(71)【出願人】
【識別番号】523296704
【氏名又は名称】合肥美的暖通▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI MIDEA HEATING & VENTILATING EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 88, Chuangxin Avenue, Boyan Science Park, High-Tech Zone, Hefei City, Anhui 230088, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】周 柏松
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 多▲徳▼
(72)【発明者】
【氏名】李 波
(72)【発明者】
【氏名】万 永▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲蘇▼ 起▲欽▼
(72)【発明者】
【氏名】▲塗▼ ▲運▼冲
【テーマコード(参考)】
3L049
3L051
【Fターム(参考)】
3L049BB00
3L049BD02
3L051BG06
(57)【要約】
壁掛形空気調和機(1)を提供し、壁掛形空気調和機(1)はケーシング(10)を含み、ケーシング(10)内には風道(30)が含まれ、風道(30)は互いに接続された吸込通路(321)と吹出通路(322)とを含み、風道(30)は吸込口(311)と吹出口(312)とを有し、吸込口(311)の少なくとも一部は壁掛形空気調和機(1)の正面(11)に向けられ、吸込通路(321)の中心線と吹出通路(322)の中心線との間の第1の角度は10度以上85度以下である。壁掛形空気調和機(1)の吸込口(311)の少なくとも一部をケーシング(10)の正面(11)に位置させることにより、環境中の空気はケーシング(10)の真上から風道(30)内に入る必要がない。これにより、壁掛形空気調和機(1)と室内の天井壁(3)との距離を大幅に低減または解消することができ、室内の空間利用率空間の利用率を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁掛形空気調和機であって、
ケーシングを含み、前記ケーシング内に風道が含まれ、前記風道は互いに接続された吸込通路と吹出通路とを含み、前記風道は吸込口と吹出口とを有し、前記吸込口の少なくとも一部が前記壁掛形空気調和機の正面に向けられ、前記吸込通路の中心線と前記吹出通路の中心線との間の第1の角度は10度以上85度以下である、
ことを特徴とする壁掛形空気調和機。
【請求項2】
前記吹出通路の中心線と鉛直上向き方向との間の第2の角度は120度以上155度以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の壁掛形空気調和機。
【請求項3】
前記風道の風道壁は、対向して設けられた第1の吸込板及び第2の吸込板と、対向して設けられた第1の吹出板及び第2の吹出板と、を含み、前記第1の吸込板と前記第2の吸込板との間には前記吸込風道が形成され、前記第1の吹出板と前記第2の吹出板との間には前記吹出風道が形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の壁掛形空気調和機。
【請求項4】
前記吹出風道の一端は前記吹出口として形成され、前記吹出風道の他端は空気導入口として形成され、前記風道内にはファンホイールが設けられ、前記ファンホイールの回転軸線と前記空気導入口の上縁とを通過する面は第1の面であり、前記第1の面と水平面との間の第3の角度は60度以上150度以下である、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の壁掛形空気調和機。
【請求項5】
前記吹出風道の一端は前記吹出口として形成され、前記吹出風道の他端は空気導入口として形成され、前記風道内にはファンホイールが設けられ、前記ファンホイールの回転軸線と前記空気導入口の上縁とを通過する面は第1の面であり、前記ファンホイールの回転軸線と前記空気導入口の下縁とを通過する面は第2の面であり、前記第1の面と前記第2の面との間の第4の角度は120度以上200度以下である、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の壁掛形空気調和機。
【請求項6】
前記第2の吸込板の最高点は前記第1の吸込板の最高点の下方に位置し、前記風道壁は、スクロール舌と空気導入板とをさらに含み、前記空気導入板の両側は前記第1の吸込板と前記第1の吹出板とに接続され、前記スクロール舌の両側は前記第2の吸込板と前記第2の吹出板とに接続され、前記スクロール舌と前記空気導入板との間にはファンホイールが設けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載の壁掛形空気調和機。
【請求項7】
前記スクロール舌と前記ファンホイールとの間の最小距離は4ミリメートル以上9ミリメートル以下である、
ことを特徴とする請求項6に記載の壁掛形空気調和機。
【請求項8】
前記空気導入板と前記ファンホイールとの間の最小距離は4ミリメートル以上8ミリメートル以下である、
ことを特徴とする請求項6に記載の壁掛形空気調和機。
【請求項9】
前記第1の吹出板の前記吹出口に隣接する第1の平板部と前記第2の吹出板の前記吹出口に隣接する第2の平板部との間の第5の角度は5度以上45度以下である、
ことを特徴とする請求項3に記載の壁掛形空気調和機。
【請求項10】
前記吹出通路の中心線と前記第2の吹出板との間の第6の角度は0度より大きく30度以下である、
ことを特徴とする請求項3に記載の壁掛形空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権情報]
本開示は、中国特許出願番号がNo.202110610657.Xであり、出願日が2021年6月1日である中国特許出願に基づいて提案され、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての内容はここで参照として本出願にに組み込まれる。
【0002】
本開示は、空気調和機分野に関し、具体的には、壁掛形空気調和機に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術では、壁掛形空気調和機の吸込口はその頂部に設けられ、頂部からの吸込の要求を満たすために、壁掛形空気調和機は室内の天井壁と比較的に大きな距離を隔てなければならず、これにより、室内空間の利用率が低く、室内空間がより窮屈に見える。また、関連技術の壁掛形空気調和機には熱交換効率が低いという欠点が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施形態は、壁掛形空気調和機を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態に係る壁掛形空気調和機は、ケーシングを含み、前記ケーシング内に風道が含まれ、前記風道は互いに接続された吸込通路と吹出通路とを含み、前記風道は吸込口と吹出口とを有し、前記吸込口の少なくとも一部が前記壁掛形空気調和機の正面に向けられ、前記吸込通路の中心線と前記吹出通路の中心線との間の第1の角度は10度以上85度以下である。
【0006】
本開示に係る壁掛形空気調和機の吸込口の少なくとも一部がケーシングの正面に位置することにより、環境中の空気(吸込)がケーシングのほぼ前方から風道内に入るようにすることができる。例えば、環境中の空気(吸込)は、ケーシングの真正面から風道内に入ってもよいし、ケーシングの前上方から風道内に入ってもよいし、ケーシングの前下方からエア風道内に入ってもよい。また、環境中の空気は、ケーシングの真正面、前上方及び前下方のうちの少なくとも2つの方向から風道内に入ってもよい。
【0007】
すなわち、環境中の空気はケーシングの真上から風道内に入る必要がない。これにより、壁掛形空気調和機と室内の天井壁との距離を大幅に低減または解消することができ、室内空間の利用率を向上させることができ、特に高度の低い室内(部屋)に対して、室内空間の窮屈感を効果的に低減または解消することができる。
【0008】
従って、本開示の実施例に係る壁掛形空気調和機は、取り付け空間に対する要求が非常に低く、取り付け空間は、壁掛形空気調和機を収容できればよく、壁掛形空気調和機の上方に吸込空間を確保する必要がなく、壁掛形空気調和機の適用範囲を拡大することができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、吸込口の正面に位置する部分は、鉛直面に対して壁面(取り付け面として理解できる)に向かって斜め上に傾斜している。このように、ユーザが室内の床面に立っているときに、ユーザが吸込口からケーシング(壁掛形空気調和機)の内部を見ることができず、ケーシング(壁掛形空気調和機)の内部構造がユーザに露出していないため、ユーザの視覚的快適性を向上させることができる。
【0010】
また、頂部から吸込する場合、頂部空間が限られて比較的狭い場合が多く、頂部空間が狭いため吸込量が制限される。本出願の技術案では、吸込口の少なくとも一部をケーシングの正面に位置させるので、吸込口を介して風道内に入った空気が直接熱交換器を流れることができ、熱交換器と十分に熱交換を行うことができる。すなわち、壁掛形空気調和機の吸込量は頂部の狭い空間に制限されず、ケーシングの正面から吸込することにより、吸込量を効果的に増大できるとともに、熱交換器を流れる空気の流量を顕著に増加させ、熱交換器の熱交換効率を大幅に向上させることができる。
【0011】
本出願では、吸込口の少なくとも一部がケーシングの正面に位置し、吸込口の下方に略逆V字状の熱交換器を設ける必要がなく、また水受け皿の遮蔽により熱交換器の一部が空気と実質的に熱交換しないように、略逆V字状の熱交換器の下端部に略逆V字状の熱交換器の幅以上の幅の水受け皿を設ける必要がない。吸込口の少なくとも一部がケーシングの正面に位置するため、水受け皿が熱交換器への気流の流れを阻止することはなく、例えば水受け皿は気流の熱交換器への流路を経過せず、これにより熱交換器の熱交換効率を大幅に向上させることができる。いくつかの実施例では、水受け皿は熱交換器の下方に設けられる。
【0012】
従って、本考案の実施例の壁掛形空気調和機は、取り付けが容易であり、室内空間の利用率が向上し、適用範囲が広く、熱交換効率が高いという利点がある。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記吹出通路の中心線と鉛直上向き方向との間の第2の角度は120度以上155度以下である。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記風道の風道壁は、対向して設けられた第1の吸込板及び第2の吸込板と、対向して設けられた第1の吹出板及び第2の吹出板と、を含み、前記第1の吸込板と前記第2の吸込板との間には前記吸込風道が形成され、前記第1の吹出板と前記第2の吹出板との間には前記吹出風道が形成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記吹出風道の一端は前記吹出口として形成され、前記吹出風道の他端は空気導入口として形成され、前記風道内にはファンホイールが設けられ、前記ファンホイールの回転軸線と前記空気導入口の上縁とを通過する面は第1の面であり、前記第1の面と水平面との間の第3の角度は60度以上150度以下である。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記吹出風道の一端は前記吹出口として形成され、前記吹出風道の他端は空気導入口として形成され、前記風道内にはファンホイールが設けられ、前記ファンホイールの回転軸線と前記空気導入口の上縁とを通過する面は第1の面であり、前記ファンホイールの回転軸線と前記空気導入口の下縁とを通過する面は第2の面であり、前記第1の面と前記第2の面との間の第4の角度は120度以上200度以下である。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記第2の吸込板の最高点は前記第1の吸込板の最高点の下方に位置し、前記風道壁は、スクロール舌と空気導入板とをさらに含み、前記空気導入板の両側は前記第1の吸込板と前記第1の吹出板とに接続され、前記スクロール舌の両側は前記第2の吸込板と前記第2の吹出板とに接続され、前記スクロール舌と前記空気導入板との間にはファンホイールが設けられる。
【0018】
いくつかの実施形態では、前記スクロール舌と前記ファンホイールとの間の最小距離は4ミリメートル以上9ミリメートル以下である。
【0019】
いくつかの実施形態では、前記空気導入板と前記ファンホイールとの間の最小距離は4ミリメートル以上8ミリメートル以下である。
【0020】
いくつかの実施形態では、前記第1の吹出板の前記吹出口に隣接する第1の平板部と前記第2の吹出板の前記吹出口に隣接する第2の平板部との間の第5の角度は5度以上45度以下である。
【0021】
いくつかの実施形態では、前記吹出通路の中心線と前記第2の吹出板との間の第6の角度は0度より大きく30度以下である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示の実施例に係る壁掛形空気調和機の断面図である。
【
図2】本開示の実施例に係る壁掛形空気調和機の断面図である。
【
図3】本開示の実施例に係る壁掛形空気調和機の概略構成図である。
【
図4】関連技術の壁掛形空気調和機の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例は図面に示される。以下、添付図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本開示を説明するためのものであり、本開示に対する制限としては理解すべきではない。
【0024】
関連技術では、
図4に示すように、壁掛形空気調和機1′の吸込口は頂部に設けられ、壁掛形空気調和機1′の頂部と室内天井壁との間隔を大きくして吸込空間を構成すべきであるため、壁掛形空気調和機1′を室内天井壁に密着して設けることができない。壁掛形空気調和機1の熱交換器10′は、貫流ファンホイール20′の周りに設けられる。いくつかの実施例では、熱交換器10′の略逆V字状の第1の部分11′は貫流ファンホイール20′の上方に位置し、熱交換器10′の第2の部分12′は貫流ファンホイール20′の前方に位置する。
【0025】
第1の部分11′の後下端部111′の下方には水受け皿30が設けられている。水受け皿30′は、第1の部分11′の後下端部111′と上下方向に対向し、水受け皿30′は第1の部分11′の後下端部111′と貫流ファンホイール20′との間に位置する。発明者らは、第1の部分11′の後下端部111′が水受け皿30′に遮られ、ひいては第1の部分11′の後下端部111′が空気と実質的に熱交換されないことになり、無駄をもたらし、熱交換効率が低下すると認識した。
【0026】
第2の部分12′と壁掛形空気調和機1′の前面板40′との間には、吸込通路50′が画成されている。しかし、発明者らは、壁掛形空気調和機1′の前後方向の大部分の空間が熱交換器10′、貫流ファンホイール20′及びスクロールケーシング60′によって占められているため、吸込通路50′が比較的狭い、すなわち吸込通路50′を流れる空気の流量が少ないため、第2の部分12′の熱交換効率が低いと認識した。
【0027】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施例に係る壁掛形空気調和機1を説明する。
図1~
図3に示すように、本開示の実施例に係る壁掛形空気調和機1はケーシング10を含む。ケーシング10内には、互いに接続された吸込風道321及び吹出風道322を含む風道30が備えられる。風道30は吸込口311と吹出口312とを有する。ここで、吸込口311の少なくとも一部は壁掛形空気調和機1の正面11に向ける。吸込風道321の中心線L2と吹出風道322の中心線L1との間の第1の角度θ1は10度以上85度以下である。これにより、風道30内の空気の流れ方向が大きく変化することを回避して、空気の流れ抵抗を小さくして、空気が風道30内で穏やかに流れるようにし、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。
【0028】
例えば、壁掛形空気調和機1の正面11はケーシング10の正面11である。従って、吸込口311の少なくとも一部が壁掛形空気調和機1の正面11に向けるとは吸込口311の少なくとも一部がケーシング10の正面11に設けられることを指す。ここで、ケーシング10の正面11はケーシング10の水平後方の視線で見る可能な表面であり、すなわち水平後方の視線で見る可能なケーシング10の表面はケーシング10の正面11である。例えば、観察者の目がケーシング10とほぼ同じ水平高さに位置し、かつ観察者がケーシング10の前方に位置する場合、観察者が見る可能なケーシング10の表面はケーシング10の正面11である。ケーシング10の頂面12はケーシング10の頂部に位置する面であり、一般的にはケーシング10の前方に位置する観察者には見られない。
【0029】
前後方向は
図1の矢印Aに示され、上下方向は
図1の矢印Bに示される。例えば、壁掛形空気調和機1は壁面2に取り付けられることができる。水平方向に壁面2から離れる方向は真正方向であり、水平方向に壁面2から離れる方向が真後方向である。
【0030】
本開示に係る壁掛形空気調和機の吸込口の少なくとも一部がケーシングの正面に位置することにより、環境中の空気(吸込)がケーシングのほぼ前方から風道内に入るようにすることができる。例えば、環境中の空気(吸込)は、ケーシングの真正面から風道内に入ってもよいし、ケーシングの前上方から風道内に入ってもよいし、ケーシングの前下方から風道内に入ってもよい。また、環境中の空気は、ケーシングの真正面、前上方及び前下方のうちの少なくとも2つの方向から風道内に入ってもよい。
【0031】
すなわち、環境中の空気はケーシングの真上から風道内に入る必要がない。これにより、壁掛形空気調和機と室内の天井壁との距離を大幅に低減または解消することができ、室内空間の利用率を向上させることができ、特に高度の低い室内(部屋)に対して、室内空間の窮屈感を効果的に低減または解消することができる。
【0032】
従って、本開示の実施例に係る壁掛形空気調和機は、取り付け空間に対する要求が非常に低く、取り付け空間は、壁掛形空気調和機を収容できればよく、壁掛形空気調和機の上方に吸込空間を確保する必要がなく、壁掛形空気調和機の適用範囲を拡大することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、吸込口311の正面に位置する部分は、鉛直面に対して壁面2(取り付け面として理解できる)に向かって斜め上に傾斜している。このように、ユーザが室内の床面に立っているときに、ユーザが吸込口311からケーシング10(壁掛形空気調和機1)の内部を見ることができず、ケーシング10(壁掛形空気調和機1)の内部構造がユーザに露出していないため、ユーザの視覚的快適性を向上させることができる。
【0034】
また、頂部から吸込する場合、頂部空間が限られて比較的狭い場合が多く、頂部空間が狭いため吸込量が制限される。本出願の技術案では、吸込口の少なくとも一部をケーシングの正面に位置させるので、吸込口を介して風道内に入った空気が直接熱交換器を流れることができ、熱交換器と十分に熱交換を行うことができる。すなわち、壁掛形空気調和機の吸込量は頂部の狭い空間に制限されず、ケーシングの正面から吸込することにより、吸込量を効果的に増大できるとともに、熱交換器を流れる空気の流量を顕著に増加させ、熱交換器の熱交換効率を大幅に向上させることができる。
【0035】
本出願では、吸込口311の少なくとも一部はケーシング10の正面に位置し、吸込口311の下方に略逆V字状の熱交換器を設ける必要がなく、また水受け皿の遮蔽により熱交換器の一部が空気と実質的に熱交換しないように、略逆V字状の熱交換器の下端部に略逆V字状の熱交換器の幅以上の幅の水受け皿を設ける必要がない。吸込口311の少なくとも一部がケーシング10の正面に位置するため、水受け皿10が熱交換器への気流の流れを阻止することはなく、例えば水受け皿15は気流の熱交換器20への流路を経過せず、これにより熱交換器20の熱交換効率を大幅に向上させることができる。いくつかの実施例では、水受け皿15は熱交換器20の下方に設けられる。
【0036】
従って、本開示の実施例の壁掛形空気調和機は、取り付けが容易であり、室内空間の利用率が向上し、適用範囲が広く、熱交換効率が高いという利点がある。
【0037】
いくつかの実施例では、第1の角度θ1は20度以上80度以下である。いくつかの実施例では、第1の角度θ1は40度以上75度以下である。いくつかの実施例では、第1の角度θ1は60度以上75度以下である。いくつかの実施例では、第1の角度θ1は70度以上75度以下であり、空気が風道30内で穏やかに流れるようにして、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。
【0038】
いくつかの実施例では、第1の角度θ1は、例えば、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、71度、72度、73度、74度、75度、76度、77度、78度、79度、80度または85度であってもよい。
図1~
図3に示すように、本開示の実施例に係る壁掛形空気調和機1はケーシング10と熱交換器20とを含む。ケーシング10は室内の壁面2に取り付けられることができる。ケーシング10の頂面12と室内の天井壁3との間の距離は20センチメートル以下である。言い換えれば、ケーシング10と室内の天井壁3との上下方向の最小距離は20センチメートル以下である。室内空間の利用率をさらに向上させることができる。いくつかの実施例では、ケーシング10の頂面12と室内の天井壁3との間の距離は15センチメートル以下である。いくつかの実施例では、ケーシング10の頂面12と室内の天井壁3との間の距離は10センチメートル以下である。いくつかの実施例では、ケーシング10の頂面12と室内の天井壁3との間の距離は8センチメートル以下である。いくつかの実施例では、ケーシング10の頂面12と室内の天井壁3との間の距離は5センチメートル以下である。
【0039】
図1~
図3に示すように、ケーシング10の正面11の上縁はケーシング10の頂面12を介してケーシング10の背面13を接続される。ケーシング10の正面11の下縁はケーシング10の背面13に直接接続され、またはケーシング10の正面11の下縁はケーシング10の底面14を介してケーシング10の背面13に接続され、これにより、ケーシング10及び壁掛形空気調和機1の外形をより洗練させ、より美観にすることができる。
【0040】
頂面12は水平面であってもよく、すなわち頂面12は正面11から水平に後方に延びることができ、頂面12は水平後方の視線で見ることができない。また、頂面12は、後方及び下方に傾斜した傾斜面であってもよい。すなわち、頂面12は傾斜面であってもよく、頂面12は正面11から後方及び下方に延びることができ、頂面12は水平後方の視線で見ることができない。
【0041】
熱交換器20はケーシング10内に設けられる。ケーシング10内には風道30を備えられ、風道30は吸込口311と吹出口312とを有する。いくつかの実施例では、吹出口312の位置は吸込口311より低く、壁掛形空気調和機1の構造をより合理的にすることができる。
【0042】
図1と
図2に示すように、壁掛形空気調和機1は風道30内に設けられたファンホイール40をさらに含み、熱交換器20は吸込口311とファンホイール40との間に設けられる。風道30内にファンホイール40が設けられることにより、熱交換器20を流れる空気の流量と流速とを向上させて、熱交換器20及び壁掛形空気調和機1の熱交換効率をさらに向上させることができる。
【0043】
いくつかの実施例では、
図1及び
図2に示すように、ファンホイール40が吸込風道321と吹出風道322との境界に設けられる。これにより、壁掛形空気調和機1の構造をより合理的にすることができる。例えば、ファンホイール40の一部は吸込風道321内に設けられてもよく、ファンホイール40の残りの部分は吹出風道322内に設けられてもよい。
【0044】
図1及び
図2に示すように、風道30の長手方向に直交する鉛直面内において、吹出風道322の中心線L1と鉛直上向きの方向との間の第2の角度θ2は120度以上155度以下である。吹出風道322から出た空気が下方及び前方に流れるようにし、すなわち壁掛形空気調和機1は下方及び前方に冷風(熱風)を排出し、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。鉛直上向きの方向は
図1の矢印Dに示される。風道30の長手方向は、
図3の矢印Cに示され、壁掛形空気調和機1の長手方向は風道30の長手方向と同じであってもよい。
【0045】
かつ、元々風道30の長手方向の側部(例えば左側部及び/又は右側部)に取り付けられる部品を取り付け空間内に取り付けるために、吹出風道322の前方及び/又は後方に取り付け空間を備えるようにしてもよい。壁掛形空気調和機1の長さを効果的に低減し、壁掛形空気調和機1の取り付け難易度と取り付けに必要な空間をさらに低減することができる。左右方向は
図3中の矢印Eに示され、電気制御部品、管路、線路、絞り部品などが当該取り付け空間に取り付けられることができる。
【0046】
いくつかの実施例では、第2の角度θ2は130度以上150度以下である。いくつかの実施例では、第2の角度θ2は140度以上145度以下である。壁掛形空気調和機1から排出される冷風(熱風)の流れ方向をさらに最適化し、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。
【0047】
いくつかの実施例では、第2の角度θ2は、例えば120度、125度、130度、135度、140度、141度、142度、143度、144度、145度、150度または155度であってもよい。
【0048】
図1及び
図2に示すように、吹出風道322の風道壁は、対向して設けられた第1の吹出板325と第2の吹出板326とを含み、吸込風道321の風道壁は、対向して設けられた第1の吸込板323と第2の吸込板324とを含む。第1の吹出板325と第2の吹出板326との間には吹出風道322が形成される。第1の吸込板323と第2の吸込板324との間には吸込風道321が形成される。
【0049】
いくつかの実施例では、第1の吹出板325の少なくとも一部は第2の吹出板326の少なくとも一部の後方に位置し、第1の吸込板323の少なくとも一部は第2の吸込板324の少なくとも一部の上方に位置する。第2の吸込板324の最高点は第1の吸込板323の最高点の下方に位置し、これにより、風道30の構造をより合理的にすることができる。
【0050】
吹出風道322の一端は吹出口312として形成され、吹出風道322の他端は空気導入口として形成される(吹出風道322の吸込風道321に隣接する上記開口、すなわち、吹出通路322の吸風口)。ファンホイール40の回転軸線と空気導入口の上縁とを通過する面は第1の面A1であり、ファンホイール40の回転軸線と空気導入口の下縁とを通過する面は第2の面A2である。風道30の長手方向に直交する鉛直面におけるファンホイール40の回転軸線の投影は
図1の基点Oであり、風道30の長手方向に直交する鉛直面における空気導入口の上縁の投影は
図1の第1の境界点Fであり、風道30の長手方向に直交する鉛直面における空気導入口の下縁の投影は
図1の第2の境界点Pである。第1の面A1は基点Oと第1の境界点Fとを通過し、第2の面A2は基点Oと第2の境界点Pとを通過する。第1の面A1と水平面A3との間の第3の角度θ3は60度以上150度以下である。
【0051】
壁掛形空気調和機1の冷暖房効果を向上させるために、吹出風道322の吸込口(吹出風道322の空気導入口)の少なくとも一部を前方に上向きに開放させ、吸込口311と吸込風道321とを流れる空気が吹出風道322内によりスムーズに入るようにすることができる。言い換えれば、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果を向上させるために、吸込風道321の吹出口(吹出風道322に隣接する吸込風道321の開口)の少なくとも一部を後方に下向きに開放させ、吸込風道321内の空气が吹出風道322内によりスムーズに入るようにすることができる。
【0052】
いくつかの実施例では、第3の角度θ3は70度以上130度以下である。いくつかの実施例では、第3の角度θ3は80度以上120度以下である。いくつかの実施例では、第3の角度θ3は90度以上110度以下である。吸込口311と吸込風道321とを流れる空気が吹出風道322内によりスムーズに入るようにして、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。
【0053】
いくつかの実施例では、第3の角度θ3は、例えば60度、65度、70度、75度、80度、85度、90度、92度、95度、100度、102度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度または150度であってもよい。
【0054】
図1及び
図2に示すように、第1の面A1と第2の面A2との間の第4の角度θ4は120度以上200度以下である。すなわち、直線OFと直線OPとの間の角度は120度以上200度以下である。
【0055】
吹出風道322の吸込口が大きな吸込角度を有するようにすることにより、より多くの空気が吹出風道322内に入り、吹出風道322内の空気の流量が多いことを確保し、壁掛形空気調和機1により多い吹出量を有するようにし、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。
【0056】
いくつかの実施例では、第4の角度θ4は130度以上190度以下である。いくつかの実施例では、第4の角度θ4は140度以上180度以下である。いくつかの実施例では、第4の角度θ4は155度以上175度以下である。吹出風道322内の空気の流量が多いことをさらに確保し、壁掛形空気調和機1により多い吹出量を有するようにし、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。第4の角度θ4はファンホイール40の吸入角であってもよい。
【0057】
いくつかの実施例では、第4の角度θ4は、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、152度、155度、157度、160度、162度、165度、167度、170度、172度、175度、180度、185度、190度、195度または200度であってもよい。
【0058】
図1及び
図2に示すように、第1の吹出板325は吹出口312に隣接する第1の平板部3251を含み、第2の吹出板326は吹出口312に隣接する第2の平板部3261を含む。第1の平板部3251と第2の平板部3261とは、風道30の長手方向に直交する鉛直面における投影の内縁がいずれも直線である。
【0059】
さらに、第1の平板部3251と第2の平板部3261との間の第5の角度θ5は5度以上45度以下である。吹出風道322内の空気の流量(吹出風道322の吹出量)を確保できる場合、吹出風道322が占める空間を減らすことにより、吹出風道322の前方及び/又は後方に十分な取り付け空間があり、元々風道30の長手方向の側部(例えば左側部及び/又は右側部)に取り付けられる部品を当該取り付け空間内に取り付けることができる。壁掛形空気調和機1の長さを効果的に低減し、壁掛形空気調和機1の取り付け難易度と取り付けに必要な空間とをさらに低減することができる。
【0060】
いくつかの実施例では、第5の角度θ5は10度以上40度以下である。いくつかの実施例では、第5の角度θ5は10度以上30度以下である。いくつかの実施例では、第5の角度θ5は10度以上20度以下である。吹出風道322内の空気の流量をさらに向上させるだけでなく、吹出風道322の前方及び/又は後方の取り付け空間を大きくして、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることもでき、これにより、壁掛形空気調和機1の長さをさらに小さくし、壁掛形空気調和機1の取り付け難易度と取り付けに必要な空間とをさらに低減することができる。
【0061】
いくつかの実施例では、第5の角度θ5は、例えば5度、10度、11度、12度、13度、14度、15度、16度、17度、18度、19度、20度、25度、30度、35度、40度または45度であってもよい。
【0062】
吹出風道322の中心線L1と第2の平板部3261との間の第6の角度θ6は0度より大きく30度以下である。吹出風道322内の空気の流量(吹出風道322の吹出量)を確保できる場合、吹出風道322が占める空間を減らすことにより、吹出風道322の前方及び/又は後方に十分な取り付け空間があり、元々風道30の長手方向の側部(例えば左側部及び/又は右側部)に取り付けられる部品を当該取り付け空間内に取り付けることができる。壁掛形空気調和機1の長さを効果的に低減し、壁掛形空気調和機1の取り付け難易度と取り付けに必要な空間とをさらに低減することができる。
【0063】
いくつかの実施例では、第6の角度θ6は1度以上25度以下である。いくつかの実施例では、第6の角度θ6は2度以上20度以下である。いくつかの実施例では、第6の角度θ6は3度以上10度以下である。吹出風道322内の空気の流量をさらに向上させるだけでなく、吹出風道322の前方及び/又は後方の取り付け空間を大きくして、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることもでき、これにより、壁掛形空気調和機1の長さをさらに小さくし、壁掛形空気調和機1の取り付け難易度と取り付けに必要な空間とをさらに低減することができる。
【0064】
いくつかの実施例では、第6の角度θ6は、例えば1度、2度、3度、4度、5度、6度、7度、8度、9度、10度、15度、20度、25度または30度であってもよい。
【0065】
図1及び
図2に示すように、風道30の風道壁はスクロール舌327と空気導入板328とをさらに含む。空気導入板328の両側には、第1の吸込板323と第1の吹出板325とがそれぞれ接続される。スクロール舌327の両側には、第2の吸込板324と第2の吹出板326とがそれぞれ接続される。ファンホイール40はスクロール舌327と空気導入板328との間に位置する。
【0066】
空気導入板328とファンホイール40との間の最小距離H1は4ミリメートル以上8ミリメートル以下である。いくつかの実施例では、空気導入板328とファンホイール40の投影の外輪郭41との間の最小距離H1は4ミリメートル以上8ミリメートル以下である。吹出風道322を流れる空気の流量(吹出風道322の吹出量)を確保する場合、風道30が占める空間を低減し、壁掛形空気調和機1が占める空間を低減することができる。
【0067】
いくつかの実施例では、空気導入板328とファンホイール40との間の最小距離H1は5ミリメートル以上7ミリメートル以下である。いくつかの実施例では、空気導入板328とファンホイール40との間の最小距離H1は5.5ミリメートル以上6.5ミリメートル以下である。いくつかの実施例では、空気導入板328とファンホイール40との間の最小距離H1は5.6ミリメートル以上5.9ミリメートル以下である。吹出風道322を流れる空気の流量(吹出風道322の吹出量)を確保する場合、風道30が占める空間を低減し、壁掛形空気調和機1が占める空間を低減することができる。
【0068】
いくつかの実施例では、空気導入板328とファンホイール40との間の最小距離H1は、例えば4ミリメートル、4.5ミリメートル、5ミリメートル、5.5ミリメートル、5.6ミリメートル、5.7ミリメートル、5.75ミリメートル、5.8ミリメートル、5.9ミリメートル、6ミリメートル、6.5ミリメートル、7ミリメートル、7.5ミリメートルまたは8ミリメートルであってもよい。
【0069】
空気導入板328とファンホイール40との間の最小距離H1とは空気導入板328のいずれかのポイントとファンホイール40の外輪郭41のいずれかのポイントとの間の距離の最小値を指す。
【0070】
図1及び
図2に示すように、スクロール舌327とファンホイール40との間の最小距離H2は4ミリメートル以上9ミリメートル以下である。吹出風道322内の空気の流量が多くするように、空気が吹出風道322内によりスムーズに入るようにして、壁掛形空気調和機1により多い吹出量を有するようにし、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。いくつかの実施例では、スクロール舌327とファンホイール40との間の最小距離H2は6ミリメートル以上8ミリメートル以下である。いくつかの実施例では、スクロール舌327とファンホイール40との間の最小距離H2は7.1ミリメートル以上7.9ミリメートル以下である。吹出風道322内の空気の流量が多くするように、空気が吹出風道322内によりスムーズに入るようにして、壁掛形空気調和機1により多い吹出量を有するようにし、壁掛形空気調和機1の冷暖房効果をさらに向上させることができる。いくつかの実施例では、スクロール舌327とファンホイール40との間の最小距離H2は、例えば5ミリメートル、5.5ミリメートル、6ミリメートル、6.5ミリメートル、7ミリメートル、7.1ミリメートル、7.2ミリメートル、7.3ミリメートル、7.4ミリメートル、7.5ミリメートル、7.6ミリメートル、7.7ミリメートル、7.8ミリメートル、7.9ミリメートル、8ミリメートル、8.5ミリメートルまたは9ミリメートルであってもよい。
【0071】
本開示の説明では、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などという用語が示す方位または位置関係は図面に基づいて示される方位または位置関係であり、本開示を説明し説明を簡素化するためのものに過ぎず、示された装置または素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位によって構造及び操作することを示しまたは暗示するものではないため、本開示に対する限定として理解されない。
【0072】
また、「第1」、「第2」という用語は説明の目的にのみ使用され、相対的な重要性を示しまたは暗示し、示された技術的特徴の数を暗黙的に示すと理解されたくない。これにより、「第1」、「第2」と限定された特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示または暗黙的に含むことができる。本開示の説明では、「複数」という意味は、特に具体的な明確な限定がない限り、例えば、2つ、3つなど、少なくとも2つである。
【0073】
本開示では、明確な規定及び限定がない限り、「取り付け」、「つながる」、「接続」、「固定」などの用語は広義的な理解とすべきであり、例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体となってもよく、または機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよいし、または直接接続であってもよいし、中間媒体による間接的な接続であってもよいし、2つの素子の内部の連通または2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとっては、具体的な状況に応じて上記用語の本開示において具体的な意味を理解することができる。
【0074】
本開示では、特に明確な規定及び限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴とが直接的に接触し、または第1の特徴と第2の特徴とは中間媒体によって間接的に接触することであってもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」、及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上または斜め上にあり、または第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことを示すだけであってもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」、及び「以下」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の直下又は斜め下にあり、又は第1の特徴の水平高さは第2の特徴よりも低いことを示すだけであってもよい。
【0075】
本開示では、「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、または「いくつかの例」などは、当該実施例または例と組み合わせて説明した具体的な特徴、構造、材料、または特性は、本公開の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語に対する概略的な説明は必ずしも同じ実施例又は例を対象とするとは限らない。また、説明された具体的な特徴、構造、材料又は長所はいずれか或いは複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることができる。
【0076】
また、本開示のすべての実施例は、単独で実行されてもよい。互いに衝突しない限り、当業者は本明細書で説明された異なる実施例又は例、及び異なる実施例又は例の特徴を結合したり組み合わせたりすることができる。
【符号の説明】
【0077】
壁掛形空気調和機1、壁面2、天井壁3、
ケーシング10、正面11、頂面12、背面13、底面14、水受け皿15、
熱交換器20、
風道30、吸込口311、吹出口312、
吸込風道321、吹出風道322、
第1の吸込板323、第2の吸込板324、第1の吹出板325、第1の平板部3251、第2の吹出板326、第2の平板部3261、スクロール舌327、空気導入板328、
ファンホイール40、外輪郭41、
吹出風道322の中心線L1、吸込風道321の中心線L2、
第1の面A1、第2の面A2、水平面A3、基点O、第1の境界点F、第2の境界点P、
空気導入板328とファンホイール40との間の最小距離H1、スクロール舌327とファンホイール40との間の最小距離H2。
【国際調査報告】