(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-01
(54)【発明の名称】デモグラフィックス、リスク、およびニーズに基づく機械学習駆動型のデータ分析
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/08 20120101AFI20240325BHJP
【FI】
G06Q40/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563083
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-12-12
(86)【国際出願番号】 US2022023499
(87)【国際公開番号】W WO2022221096
(87)【国際公開日】2022-10-20
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523387507
【氏名又は名称】ネイヤ・ヘルス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】シーナ・チェーラジ
(72)【発明者】
【氏名】ジョッシュ・アレン・ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】リサ・レニー・カーペンター
(72)【発明者】
【氏名】アカーシュ・マグーン
(72)【発明者】
【氏名】アマン・マグーン
(57)【要約】
保険プランを推奨するためのデータ処理システムは、ユーザに関連するデモグラフィックス情報の電子コピーを取得することと、第1の機械学習モデルでデモグラフィックス情報を分析して、デモグラフィックス情報に基づいて保険証券のバンドルを推奨することであって、前記第1の機械学習モデルが、類似したデモグラフィックスを有する被保険者をクラスタにグループ化し、第1のユーザが入るとモデルが予測するそれぞれのグループに関連する予測された医療保険消費に基づいて保険証券のバンドルを生成するように構成される、ことと、ユーザに関連するデモグラフィックス情報に基づいて保険証券の推奨されるバンドルをカスタマイズして、保険証券のカスタマイズされたバンドルを生成することと、保険証券のカスタマイズされたバンドルをユーザに提示する保険推奨レポートを生成することと、ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに保険推奨レポートを提示させることとを実現する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ処理システムであって、
プロセッサと、
実行可能命令を記憶するコンピュータ可読ストレージ媒体と
を備え、
前記実行可能命令は、実行されるときに前記プロセッサに、
ユーザに関連するデモグラフィックス情報の電子コピーを取得することであって、前記デモグラフィックス情報が、前記ユーザによって提供された第1のデモグラフィックス情報、1つもしくは複数のサードパーティデータソースから取得されたデモグラフィックス情報、またはそれら両方を含む、ことと、
前記第1のデモグラフィックス情報を第1の機械学習モデルに入力として提供することと、
前記第1の機械学習モデルで前記第1のデモグラフィックス情報を分析することであって、前記第1の機械学習モデルが、人を類似したデモグラフィックスを有する人のクラスタにセグメント分けするように訓練され、前記第1の機械学習モデルが、前記ユーザに関連する前記第1のデモグラフィックス情報を分析して、前記ユーザに関連するクラスタを予測し、出力し、予測されたクラスタに関連する予測された医療支出情報を出力するように構成される、ことと、
前記予測された医療支出情報を推奨エンジンに提供して、前記予測された医療支出情報に基づいて複数の保険証券を含む前記ユーザのための包括的な保険プランを生成することと、
前記ユーザに関連する前記第1のデモグラフィックス情報に基づいて前記包括的な保険プランをカスタマイズして、保険証券のカスタマイズされたバンドルを生成することと、
保険証券の前記カスタマイズされたバンドルを前記ユーザに提示する保険推奨レポートを生成することと、
前記ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに前記保険推奨レポートを提示させることと
を含む動作を実行させる、データ処理システム。
【請求項2】
前記予測された医療支出情報が、医療請求に費やされる予測された金額と、前記予測されたクラスタに関連する人によって通常提出される請求の種類とを含む、請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項3】
前記コンピュータ可読ストレージ媒体が、
第2の機械学習モデルを使用して、前記ユーザの保険の補償のニーズを決定するための前記ユーザに関連する追加的なデモグラフィックス情報を特定することによって、前記ユーザの第2のデモグラフィックス情報を取得するための複数の質問を動的に生成することであって、前記第2の機械学習モデルが、前記ユーザの前記第1のデモグラフィックス情報を入力として受け取り、前記第1のデモグラフィックス情報に基づいて、前記ユーザの保険の補償のニーズを決定することに関連する追加的なデモグラフィックス情報を予測し、出力するように訓練される、ことと、
前記複数の質問に対する回答として前記第2のデモグラフィックス情報を取得することと、
前記第1のデモグラフィックス情報を前記第1の機械学習モデルに入力として提供する前に、前記第2のデモグラフィックス情報を前記第1のデモグラフィックス情報と組み合わせることと
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項4】
前記コンピュータ可読ストレージ媒体が、
前記第2の機械学習モデルによって特定された前記追加的なデモグラフィックス情報の少なくとも一部を取得するために、1つまたは複数のサードパーティデータプロバイダに問い合わせを送ることと、
前記問い合わせに応じてサードパーティデータを受け取ることと、
前記サードパーティデータの少なくとも一部を、前記第1の機械学習モデルに提出される前記第1のデモグラフィックス情報と組み合わせることと
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項3に記載のデータ処理システム。
【請求項5】
保険証券の前記カスタマイズされたバンドルを前記ユーザに提示する前記保険推奨レポートを生成するために、前記コンピュータ可読ストレージ媒体が、
保険証券の前記バンドルに含まれる各保険証券の説明を取得することと、
保険証券の前記バンドルに含まれる各保険証券がなぜ前記ユーザのために選択されたのかを示す注釈を生成することと、
前記注釈および各保険証券の前記説明を提示するために前記保険推奨レポートを生成することと
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項6】
前記コンピュータ可読ストレージ媒体が、
前記ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに保険証券調達ユーザインターフェースを提示させることであって、前記保険証券調達ユーザインターフェースが、保険証券の前記カスタマイズされたバンドルに含まれる1つまたは複数の保険証券の取得を前記ユーザに案内するように構成される、こと
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項5に記載のデータ処理システム。
【請求項7】
前記コンピュータ可読ストレージ媒体が、
前記1つまたは複数の保険証券を取得するために取られたアクションと、取得された前記保険証券の各々の保険証券情報とを含む保険概要レポートを生成すること
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項6に記載のデータ処理システム。
【請求項8】
保険プランを推奨するためのデータ処理システムにおいて実施される方法であって、
ユーザに関連するデモグラフィックス情報の電子コピーを取得するステップであって、前記デモグラフィックス情報が、前記ユーザによって提供された第1のデモグラフィックス情報、1つもしくは複数のサードパーティデータソースから取得されたデモグラフィックス情報、またはそれら両方を含む、ステップと、
前記第1のデモグラフィックス情報を第1の機械学習モデルに入力として提供するステップと、
前記第1の機械学習モデルで前記第1のデモグラフィックス情報を分析するステップであって、前記第1の機械学習モデルが、人を類似したデモグラフィックスを有する人のクラスタにセグメント分けするように訓練され、前記第1の機械学習モデルが、前記ユーザに関連する前記第1のデモグラフィックス情報を分析して、前記ユーザに関連するクラスタを予測し、出力し、前記予測されたクラスタに関連する予測された医療支出情報を出力するように構成される、ステップと、
前記予測された医療支出情報を推奨エンジンに提供して、前記予測された医療支出情報に基づいて複数の保険証券を含む前記ユーザのための包括的な保険プランを生成するステップと、
前記ユーザに関連する前記第1のデモグラフィックス情報に基づいて前記包括的な保険プランをカスタマイズして、保険証券のカスタマイズされたバンドルを生成するステップと、
保険証券の前記カスタマイズされたバンドルを前記ユーザに提示する保険推奨レポートを生成するステップと、
前記ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに前記保険推奨レポートを提示させるステップと
を含む、方法。
【請求項9】
前記予測された医療支出情報が、医療請求に費やされる予測された金額と、前記予測されたクラスタに関連する人によって通常提出される請求の種類とを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
第2の機械学習モデルを使用して、前記ユーザの保険の補償のニーズを決定するための前記ユーザに関連する追加的なデモグラフィックス情報を特定することによって、前記ユーザの第2のデモグラフィックス情報を取得するための複数の質問を動的に生成するステップであって、前記第2の機械学習モデルが、前記ユーザの前記第1のデモグラフィックス情報を入力として受け取り、前記第1のデモグラフィックス情報に基づいて、前記ユーザの保険の補償のニーズを決定することに関連する追加的なデモグラフィックス情報を予測し、出力するように訓練される、ステップと、
前記複数の質問に対する回答として前記第2のデモグラフィックス情報を取得するステップと、
前記第1のデモグラフィックス情報を前記第1の機械学習モデルに入力として提供する前に、前記第2のデモグラフィックス情報を前記第1のデモグラフィックス情報と組み合わせるステップと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の機械学習モデルによって特定された前記追加的なデモグラフィックス情報の少なくとも一部を取得するために、1つまたは複数のサードパーティデータプロバイダに問い合わせを送るステップと、
前記問い合わせに応じてサードパーティデータを受け取るステップと、
前記サードパーティデータの少なくとも一部を、前記第1の機械学習モデルに提出される前記第1のデモグラフィックス情報と組み合わせるステップと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
保険証券の前記カスタマイズされたバンドルを前記ユーザに提示する前記保険推奨レポートを生成するステップが、
保険証券の前記バンドルに含まれる各保険証券の説明を取得するステップと、
保険証券の前記バンドルに含まれる各保険証券がなぜ前記ユーザのために選択されたのかを示す注釈を生成するステップと、
前記注釈および各保険証券の前記説明を提示するために前記保険推奨レポートを生成するステップと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに保険証券調達ユーザインターフェースを提示させるステップであって、前記保険証券調達ユーザインターフェースが、保険証券の前記カスタマイズされたバンドルに含まれる1つまたは複数の保険証券の取得を前記ユーザに案内するように構成される、ステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数の保険証券を取得するために取られたアクションと、取得された前記保険証券の各々の保険証券情報とを含む保険概要レポートを生成するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
命令を記憶した非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、
前記命令は、実行されるときに、プログラミング可能なデバイスのプロセッサに、以下の動作、すなわち、
ユーザに関連する第1のデモグラフィックス情報の電子コピーを取得することであって、前記第1のデモグラフィックス情報が、前記ユーザによって提供されたデモグラフィックス情報、1つもしくは複数のサードパーティデータソースから取得されたデモグラフィックス情報、またはそれら両方を含む、ことと、
前記ユーザの前記第1のデモグラフィックス情報を入力として受け取り、前記第1のデモグラフィックス情報に基づいて、前記ユーザの保険の補償のニーズを決定することに関連する追加的なデモグラフィックス情報を予測し、出力するように訓練された第1の機械学習モデルを使用して、前記ユーザの保険の補償のニーズを決定するための前記ユーザに関連する追加的なデモグラフィックス情報を特定することによって、前記ユーザの第2のデモグラフィックス情報を取得するための複数の質問を動的に生成することと、
前記第1のデモグラフィックス情報に前記第2のデモグラフィックス情報を追加して、前記ユーザの累積デモグラフィックス情報を作成することと、
前記累積デモグラフィックス情報を第2の機械学習モデルに入力として提供することと、
前記第2の機械学習モデルで前記累積デモグラフィックス情報を分析することであって、前記第2の機械学習モデルが、人を類似したデモグラフィックスを有する人のクラスタにセグメント分けするように訓練され、前記第2の機械学習モデルが、前記ユーザに関連する前記累積デモグラフィックス情報を分析して、前記ユーザに関連するクラスタを予測し、出力し、予測されたクラスタに関連する予測された医療支出情報を出力するように構成される、ことと、
前記予測された医療支出情報を推奨エンジンに提供して、前記予測された医療支出情報に基づいて複数の保険証券を含む前記ユーザのための包括的な保険プランを生成することと、
前記ユーザに関連する前記累積デモグラフィックス情報に基づいて前記包括的な保険プランをカスタマイズして、保険証券のカスタマイズされたバンドルを生成することと、
保険証券の前記カスタマイズされたバンドルを前記ユーザに提示する保険推奨レポートを生成することと、
前記ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに前記保険推奨レポートを提示させることと
を実行させる、コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項16】
前記予測された医療支出情報が、医療請求に費やされる予測された金額と、前記予測されたクラスタに関連する人によって通常提出される請求の種類とを含む、請求項15に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項17】
第2の機械学習モデルを使用して、前記ユーザの保険の補償のニーズを決定するための前記ユーザに関連する追加的なデモグラフィックス情報を特定することによって、前記ユーザの第2のデモグラフィックス情報を取得するための複数の質問を動的に生成することであって、前記第2の機械学習モデルが、前記ユーザの前記第1のデモグラフィックス情報を入力として受け取り、前記第1のデモグラフィックス情報に基づいて、前記ユーザの保険の補償のニーズを決定することに関連する追加的なデモグラフィックス情報を予測し、出力するように訓練される、ことと、
前記複数の質問に対する回答として前記第2のデモグラフィックス情報を取得することと、
前記第1のデモグラフィックス情報を前記第1の機械学習モデルに入力として提供する前に、前記第2のデモグラフィックス情報を前記第1のデモグラフィックス情報と組み合わせることと
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項15に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項18】
前記第2の機械学習モデルによって特定された前記追加的なデモグラフィックス情報の少なくとも一部を取得するために、1つまたは複数のサードパーティデータプロバイダに問い合わせを送ることと、
前記問い合わせに応じてサードパーティデータを受け取ることと、
前記サードパーティデータの少なくとも一部を、前記第1の機械学習モデルに提出される前記第1のデモグラフィックス情報と組み合わせることと
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項17に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項19】
保険証券の前記カスタマイズされたバンドルを前記ユーザに提示する前記保険推奨レポートを生成するために、前記コンピュータ可読ストレージ媒体が、
保険証券の前記バンドルに含まれる各保険証券の説明を取得することと、
保険証券の前記バンドルに含まれる各保険証券がなぜ前記ユーザのために選択されたのかを示す注釈を生成することと、
前記注釈および各保険証券の前記説明を提示するために前記保険推奨レポートを生成することと
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項15に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項20】
前記ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに保険証券調達ユーザインターフェースを提示させることであって、前記保険証券調達ユーザインターフェースが、保険証券の前記カスタマイズされたバンドルに含まれる1つまたは複数の保険証券の取得を前記ユーザに案内するように構成される、こと
を前記プロセッサに実行させるように構成された命令を含む、請求項19に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「Machine-Learning Driven Data Analysis Based on Demographics, Risk, and Need」と題した、2021年4月13日に出願した米国特許出願第17/229,020号、2021年9月7日に発行された現在の米国特許第11,113,770号、および「Machine-Learning Driven Data Analysis Based on Demographics, Risk, and Need」と題した、2021年8月13日に出願した継続中の米国特許出願第17/401,596号の優先権の利益を主張するものであり、これらの特許出願および特許は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
人がいくらの保険の補償を必要とするかおよびどの種類の保険の補償を必要とするかを決定することは、ややこしくストレスの多いプロセスであり得る。保険プランは、医療保険、歯科保険、傷害保険、入院費実費給付補償保険(hospital indemnity insurance)、および自動車保険などであるがこれらに限定されない様々な種類の請求にそれぞれ補償を提供する複数の種類の保険証券(policy)を含む場合がある。これらの保険証券の各々は、様々な異なる種類の請求を補償する場合があり、被保険者は、保険証券の各々によって提供される補償の細部を完全に理解していない場合がある。特定の人に適した補償の額および種類は、その人の個々のニーズに基づいて大きく異なる場合がある。さらに、補償が家族に及ぶ場合があり、それが意思決定プロセスをさらに複雑にする場合がある。結果として、人は、被保険者のニーズに十分に備えていない可能性があるプランを選択する場合がある。したがって、ユーザの保険ニーズを自動的に分析し、ユーザのニーズを満たす保険プランをユーザが構築するのを支援するための推奨を提供するという技術的問題を解決するための技術的解決策を提供する改善されたシステムおよび方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示による例示的なデータ処理システムは、プロセッサと、実行可能命令を記憶するコンピュータ可読ストレージ媒体とを含んでよい。命令は、実行されるときにプロセッサに、ユーザに関連するデモグラフィックス情報の電子コピーを取得することであって、デモグラフィックス情報が、ユーザによって提供された第1のデモグラフィックス情報、1つもしくは複数のサードパーティデータソースから取得されたデモグラフィックス情報、またはそれら両方を含む、ことと、第1のデモグラフィックス情報を第1の機械学習モデルに入力として提供することと、第1の機械学習モデルで第1のデモグラフィックス情報を分析することであって、第1の機械学習モデルが、人を類似したデモグラフィックスを有する人のクラスタにセグメント分けするように訓練され、第1の機械学習モデルが、ユーザに関連する第1のデモグラフィックス情報を分析して、ユーザに関連するクラスタを予測し、出力し、予測されたクラスタに関連する予測された医療支出情報を出力するように構成される、ことと、予測された医療支出情報を推奨エンジンに提供して、予測された医療支出情報に基づいて複数の保険証券を含むユーザのための包括的な保険プランを生成することと、ユーザに関連する第1のデモグラフィックス情報に基づいて包括的な保険プランをカスタマイズして、保険証券のカスタマイズされたバンドルを生成することと、保険証券のカスタマイズされたバンドルをユーザに提示する保険推奨レポートを生成することと、ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに保険推奨レポートを提示させることとを含む動作を実行させる。
【0004】
保険プランを推奨するためのデータ処理システムにおいて実施される例示的な方法は、ユーザに関連するデモグラフィックス情報の電子コピーを取得するステップであって、デモグラフィックス情報が、ユーザによって提供された第1のデモグラフィックス情報、1つもしくは複数のサードパーティデータソースから取得されたデモグラフィックス情報、またはそれら両方を含む、ステップと、第1のデモグラフィックス情報を第1の機械学習モデルに入力として提供するステップと、第1の機械学習モデルで第1のデモグラフィックス情報を分析するステップであって、第1の機械学習モデルが、人を類似したデモグラフィックスを有する人のクラスタにセグメント分けするように訓練され、第1の機械学習モデルが、ユーザに関連する第1のデモグラフィックス情報を分析して、ユーザに関連するクラスタを予測し、出力し、予測されたクラスタに関連する予測された医療支出情報を出力するように構成される、ステップと、予測された医療支出情報を推奨エンジンに提供して、予測された医療支出情報に基づいて複数の保険証券を含むユーザのための包括的な保険プランを生成するステップと、ユーザに関連する第1のデモグラフィックス情報に基づいて包括的な保険プランをカスタマイズして、保険証券のカスタマイズされたバンドルを生成するステップと、保険証券のカスタマイズされたバンドルをユーザに提示する保険推奨レポートを生成するステップと、ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに保険推奨レポートを提示させるステップとを含む。
【0005】
本開示による例示的なコンピュータ可読ストレージ媒体は、命令を記憶し、命令は、実行されるときに、プログラミング可能なデバイスのプロセッサに、以下の動作、すなわち、ユーザに関連するデモグラフィックス情報の電子コピーを取得することであって、デモグラフィックス情報が、ユーザによって提供された第1のデモグラフィックス情報、1つもしくは複数のサードパーティデータソースから取得されたデモグラフィックス情報、またはそれら両方を含む、ことと、第1のデモグラフィックス情報を第1の機械学習モデルに入力として提供することと、第1の機械学習モデルで第1のデモグラフィックス情報を分析することであって、第1の機械学習モデルが、人を類似したデモグラフィックスを有する人のクラスタにセグメント分けするように訓練され、第1の機械学習モデルが、ユーザに関連する第1のデモグラフィックス情報を分析して、ユーザに関連するクラスタを予測し、出力し、予測されたクラスタに関連する予測された医療支出情報を出力するように構成される、ことと、予測された医療支出情報を推奨エンジンに提供して、予測された医療支出情報に基づいて複数の保険証券を含むユーザのための包括的な保険プランを生成することと、ユーザに関連する第1のデモグラフィックス情報に基づいて包括的な保険プランをカスタマイズして、保険証券のカスタマイズされたバンドルを生成することと、保険証券のカスタマイズされたバンドルをユーザに提示する保険推奨レポートを生成することと、ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに保険推奨レポートを提示させることとを実行させる。
【0006】
この「発明の概要」は、「発明を実施するための形態」において下でさらに説明される概念の選択を簡素化された形態で導入するために提供される。この「発明の概要」は、特許請求される主題の重要な特徴または必須の特徴を特定するように意図されておらず、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されるように意図されてもいない。さらに、特許請求される主題は、本開示のいずれかの部分に記載されたいずれかのまたはすべての欠点を解決する実装に限定されない。
【0007】
図面は、本教示に合致する1つまたは複数の実装を、例としてだけ示し、限定として示さない。図中、同様の参照番号は、同じまたは似た要素を示す。さらに、図面が必ずしも正しい縮尺でないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本明細書において開示される技術が実装されてよい例示的なコンピューティング環境を示す図である。
【
図2】
図1に示される請求分析および裁定システム(CAAS: claims analysis and adjudication system)を実装するために少なくとも部分的に使用されてよい例示的なアーキテクチャの図である。
【
図3】
図1および
図2に示されるCAASを実装するために使用されてよいCAASのさらなる詳細を示す例示的なアーキテクチャの図である。
【
図4】
図1~
図3に示されるCAASを実装するために使用されてよいCAASのさらなる詳細を示す例示的なアーキテクチャの図である。
【
図5A】CAASアカウントを保険会社アカウントにリンクするための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5B】CAASアカウントを保険会社アカウントにリンクするための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5C】CAASアカウントを保険会社アカウントにリンクするための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5D】CAASアカウントを保険会社アカウントにリンクするための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5E】CAASアカウントを保険会社アカウントにリンクするための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5F】CAASアカウントを保険会社アカウントにリンクするための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5G】CAASアカウントを保険会社アカウントにリンクするための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5H】CAASアカウントを保険会社アカウントにリンクするための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図6A】保険バンドルの推奨を提示するための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図6B】保険バンドルの推奨を提示するための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図6C】保険バンドルの推奨を提示するための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図6D】保険バンドルの推奨を提示するための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図6E】保険バンドルの推奨を提示するための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図6F】保険バンドルの推奨を提示するための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図6G】保険バンドルの推奨を提示するための例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図7】保険証券の包括的なバンドルを推奨するための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図8】例示的なソフトウェアアーキテクチャを示すブロック図であり、ソフトウェアアーキテクチャの様々な部分が、説明される特徴のいずれかを実装する場合がある、本明細書に記載の様々なハードウェアアーキテクチャと併せて使用されてよい。
【
図9】機械可読媒体から命令を読み取り、本明細書に記載の特徴のいずれかを実行するように構成された例示的なマシンのコンポーネントを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明において、関連する教示の完全な理解をもたらすために多くの具体的な詳細が例として説明される。しかし、これらの教示がそのような詳細なしに実施される場合があることは、明らかであるに違いない。その他の場合には、よく知られた方法、手順、コンポーネント、および/または回路は、これらの教示の態様を不必要に曖昧にすることを避けるために、詳細を省いて比較的高レベルで説明されている。
【0010】
個々のデモグラフィックス、リスク、およびニーズに基づく、保険証券のバンドルを含む健康および保険プラン(health and insurance plan)の機械学習駆動型の推奨のための技術が、本明細書において説明される。被保険者のニーズを十分に満たす包括的な保険プランを構築することは、複雑なプロセスである。プランは、保険会社が補償する可能性がある請求の種類と、保険会社がそのような請求を補償する可能性がある条件を与える補償の制限との複雑なリストをそれぞれ有する保険証券のバンドルを含む場合がある。適切なプランを選択するプロセスをさらに複雑にすることに、被保険者は、保険プランによってやはり補償される家族のニーズを考慮に入れる必要がある場合がある。さらに、被保険者は、選択されたプランがユーザの経済的ニーズを満たすことを保証するために、各種類の補償に関連するコストを考慮に入れなければならない。これらのニーズを満たすために、複数の保険証券がどのように組み合わされる可能性があるかを理解することは、ややこしく、誤りが起こりやすいプロセスである。本明細書において提供される技術は、保険プランに関する推奨を提供するために、1つまたは複数の機械学習モデルを使用して、ユーザのデモグラフィックス情報、ユーザのリスク回避度(risk aversiveness)、およびユーザの保険ニーズを分析することによって、この問題に対する技術的解決策を提供する。1つまたは複数の機械学習モデルは、被保険者集団を類似したデモグラフィックスを有するユーザのクラスタにセグメント分けするように、被保険者集団のデモグラフィックスデータを使用して訓練されてよい。1つのモデルまたは複数のモデルは、ユーザのデモグラフィックスに基づいてユーザが入るクラスタを予測し、そのクラスタに関する予測された医療支出を提供することによって、被保険者ユーザの推定された医療支出を予測してよい。クラスタに関する予測された医療支出は、支出される額および通常提出される請求の種類を含む場合がある。そして、予測された医療支出は、予測された医療支出に基づいて保険証券の推奨されるバンドルを含むユーザのための包括的な保険プランを作成するために使用されてよい。保険証券の推奨されるバンドルは、ユーザのデモグラフィックス情報、ユーザのリスク回避度、およびユーザのニーズに基づいて、ユーザのためにカスタマイズされてよい。この手法の技術的な利点は、機械学習モデルがユーザの保険消費のパターンおよびデモグラフィックス情報を認識して、そうしなければユーザに明らかではなかった可能性がある包括的な保険プランを推奨してよいことである。保険バンドルは、ユーザに関連するデータを用いて推奨をサポートする動的に生成されたシナリオとともにユーザに提示される場合がある。この手法の技術的な利点は、ユーザが保険証券のバンドルの保険証券の各々が推奨された理由を容易に理解することができることである。本明細書において説明される技術によって提供される別の技術的な利点は、機械学習モデルが、解析され、標準スキーマに標準化されたデータを使用して訓練される可能性があることである。さらに、機械学習モデルによって分析されるデータも、解析され、標準化される可能性がある。結果として、機械学習モデルは、モデルを訓練するために使用された訓練データと一貫性のある説明を利用するフォーマットでデータを受け取ることになる。その結果、モデルによって提供される予測は、そのような技術を使用して訓練されないモデルと比較して、大幅に改善される可能性がある。本明細書において提供される技術は、機械学習モデルによって提供される予測を大幅に改善し、ユーザのニーズに備える可能性がより高い推奨をユーザに提供する可能性もある、データソースの組合せからの情報の実質的にリアルタイムの分析をさらに提供する。本明細書において開示される技術のこれらおよびその他の技術的な利点は、以下の例示的な実装の検討から明らかになるであろう。さらに、本明細書において提供される技術は、ユーザの複雑で変化し得るニーズを補償する保険証券のバンドルを選択するためにユーザに対して行われてよい推奨を改善するという長年のニーズを満たす。さらに、この問題に与えられる解決策は、ユーザの現在のニーズに合う推奨をユーザに提供するためにデモグラフィックス、リスク、およびニーズの実質的にリアルタイムの分析を提供するためのコンピュータシステムの領域で生じる問題を克服するためのコンピュータテクノロジーに根ざしている。
【0011】
図1は、保険金請求分析および裁定のための本明細書において開示される技術が実装されてよい例示的なコンピューティング環境100を示す図である。コンピューティング環境100は、請求分析および裁定システム(CAAS)105、1つまたは複数のクライアントデバイス115、1つまたは複数の保険会社ポータル125、1つまたは複数の提供者ポータル135、および1つまたは複数のサードパーティデータプロバイダ130を含んでよい。
図1に示される例示的な実装は、3つのクライアントデバイス115a、115b、および115cを含むが、本明細書において説明される技術は、異なる数のクライアントデバイス115で使用されてよい。クライアントデバイス115a、115b、および115cは、ネットワーク120を介して、CAAS105、保険会社ポータル125、提供者ポータル135、および/またはサードパーティデータプロバイダと通信してよい。CAAS105も、ネットワーク120を介して、クライアントデバイス115a、115b、および115c、保険会社ポータル125、提供者ポータル135、ならびに/またはサードパーティデータプロバイダ130と通信してよい。ネットワーク120は、1つまたは複数の有線および/もしくはワイヤレス公衆ネットワーク、プライベートネットワーク、またはそれらの組合せを含む場合がある。ネットワーク120は、少なくとも部分的にインターネットによって実装される場合がある。
【0012】
クライアントデバイス115a、115b、および115cは、CAAS105によって提供されるサービス、保険会社ポータル125からの保険情報、および/またはサードパーティデータプロバイダ130からの情報にアクセスするために被保険者によって使用されてよい。クライアントデバイス115a、115b、および115cは、それぞれ、モバイル電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ポータブルデジタルアシスタントデバイス、携帯型ゲームコンソール、および/またはその他のそのようなデバイスなどの携帯型電子デバイスとして実装されてよいコンピューティングデバイスである。クライアントデバイス115a、115b、および115cは、デスクトップコンピュータ、車載コンピューティングシステム、キオスク、販売時点情報管理システム、ビデオゲームコンソール、および/またはその他の種類のコンピューティングデバイスなどの、その他のフォームファクタを有するコンピューティングデバイスに実装される場合もある。
図1に示された例示的な実装は3つのクライアントデバイスを含むが、その他の実装は、異なる数のクライアントデバイスを含む場合がある。クライアントデバイス115a、115b、および115cは、保険会社ポータル125および/またはCAAS105によって提供されるアプリケーションおよび/またはサービスにアクセスするために使用されてよい。
【0013】
保険会社ポータル125は、被保険者ユーザが自分の保険証券情報にアクセスし、保険証券の支払い(policy payment)を行い、新しい保険に加入し、既存の保険証券に関する請求を提出し、および/または被保険者の保険の管理に関連するその他のアクションを実行するための手段として、保険業者によって提供される場合がある。被保険者ユーザは、複数の保険会社の保険に加入している場合があり、したがって、自分の保険証券の各々に関連する情報を取得するために複数の保険会社ポータル125にアクセスしなければならない場合がある。その結果、被保険者ユーザは、自分の保険証券情報にアクセスするか、請求を提出するおよび/もしくは請求のステータスをチェックするか、または自分の保険証券に関連するその他のアクションを実行するために、レイアウトが大きく異なる場合がある複数の保険ポータルをナビゲートすることを学ばなければならない。
【0014】
サービス提供者ポータル135は、医師、歯科医、検眼医、および/またはその他の医療専門家が被保険者ユーザに代わって保険会社に請求を提出するための手段を提供する場合がある。サービス提供者ポータル135は、提供者が保険会社との請求のステータスをチェックするための手段を提供する場合がある。サービス提供者ポータル135は、提供者が請求を修正するおよび/または再提出することを許す場合もある。
【0015】
CAAS105は、CAAS105によって提供されるサービスにアクセスするためのクラウドベースまたはネットワークベースのポータルを提供する。CAAS105は、被保険者ユーザの保険金請求への安全な委任された(delegated)アクセスを提供するように構成されてよい。CAAS105は、被保険者ユーザが自分の保険金請求データにアクセスし、請求分析および裁定サービス、処方箋を対象とする給付を最適化するためのガイダンス、医療支出口座(MSA: medical spending account)の使用を最適化するためのガイダンス、先を見越した給付関与(proactive benefits engagement)のためのガイダンス、被保険者が被保険者の要件を満たす保険商品のバンドル(bundle)を選択するのを支援してよいサービス、ならびに/または被保険者によって保険の補償および利用を最適化することに関連するその他のサービスなどの様々なサービスを提供することを可能にする請求アプリケーションプログラミングインターフェース(API)インフラストラクチャを実装してよい。CAAS105によって提供されるサービスの中でも、CAAS105は、実質的にリアルタイムの請求分析および裁定を提供する。CAAS105は、請求を分析するように訓練された1つの機械学習モデルまたは複数の機械学習モデルを利用して、適切な保険会社への請求の提出をユーザに案内し、ユーザの保険証券によってユーザに提供される補償の使用を最適化するためのその他のアドバイスを提供してよい。また、CAAS105は、ユーザのデモグラフィックス(demographic)データの変化に対応する場合があり、ユーザの変化するニーズを満たす保険証券の提案されるバンドルを提供する場合がある。下の例示的な実装は、CAAS105のこれらおよびその他の特徴を説明するさらなる詳細を提供する。
【0016】
CAAS105は、保険証券情報に含まれる情報を分析して補償情報を取得するために、保険会社ポータル125からユーザの保険証券および請求情報を収集するように構成されてよい。補償情報は、どの種類の請求が各保険証券によって補償されるか、各保険証券によって提供される補償の限度、保険会社が特定の請求を補償する可能性があるかどうかを判定するために使用されてよいその他の情報、またはそれらの組合せを含む場合がある。CAAS105は、メンバーがプラン情報、請求情報、またはそれら両方を取得するために自分の保険業者の自分のアカウントにリンクすることを可能にするように構成される安全で認証されたパイプラインのセットを実装するように構成される場合がある。CAAS105は、サポートされる保険会社のリストを提供するユーザインターフェースを提供してよい。ユーザは、サポートされている保険会社のリストから保険会社を選択してよく、ユーザインターフェースは、その保険会社のユーザのアカウントとの接続のセットアップをユーザに案内する。ユーザは、CAAS105が保険会社ポータル125を通じて提供される保険証券情報および/または請求情報に安全にアクセスすることを許す認証の詳細を安全に提供する場合がある。CAAS105は、保険証券情報、請求情報、またはそれら両方にアクセスし、この情報を分析し、情報をこの情報のための統一され標準化されたスキーマに変換してよい。標準化された情報は、ユーザに様々なサービスを提供するためにCAAS105によって記憶されてよく、これは、
図2および
図3に示されるCAAS105の例示的な実装に関連してより詳細に検討される。
【0017】
サードパーティデータプロバイダ130は、ユーザの追加的な情報を取得するためにCAAS105によってアクセスされてよい追加的なデータソースである。CAAS105は、ユーザから収集された情報を補足するためにサードパーティデータを使用するように構成されてよい。CAAS105は、動的に生成された質問のセットをユーザに提示することによって、ユーザから少なくともいくつかのデモグラフィックス情報を収集するように構成されてよい。ユーザに提示される質問は、以前の質問に対するユーザの回答、サードパーティデータに含まれる情報、またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて動的に選択される場合がある。サードパーティ情報および/またはユーザから収集される場合がある情報は、ユーザの病歴、過去の保険消費、ユーザの財務プロフィール(financial profile)(借金、資産、債務)、信用履歴、家族情報、サイコグラフィックス(psychographics)、興味、職業、給与、身体活動、およびユーザへの保険プランの推奨を提供することを容易にするためにCAAS105によって使用されてよいその他の情報を含むがこれらに限定されない。CAAS105は、サードパーティデータプロバイダ130に情報を問い合わせてよく、データを記憶し、分析するためにCAAS105によって使用される標準スキーマへとデータを再フォーマットしてよい。CAAS105は、ユーザである場合があり、またはユーザではない場合がある複数の人に関連する情報をデータが含む場合に、サードパーティデータソースから受け取られたデータの曖昧さを解消するように構成される場合もある。データの曖昧さの解消のさらなる詳細は、後述の例で与えられる。
【0018】
図5A~
図5Hは、CAAS105が保険会社ポータル125からユーザに関連する保険証券および請求情報を取得してよいように、保険会社のユーザのアカウントをユーザのCAASアカウントにリンクするプロセスをユーザに案内するCAAS105の例を示す。
図5Aは、アカウントセットアッププロセスに関する情報をユーザに提示するセットアッププロセスを開始するためのユーザインターフェース505を示す。ユーザは、CAAS105を
図5Bに示されるユーザインターフェース510に進ませるために「続ける」ボタンをクリックしてよい。ユーザインターフェース510は、ユーザがCAASアカウントを保険会社のシステムのユーザのアカウントにリンクすることを許すようにCAAS105が構成された保険会社のリストを提供する。ユーザは、特定の保険会社に関連するアイコンを選択するか、または検索フィールドに保険会社の名前をタイピングしてよい。
図5Cおよび
図5Dは、ユーザが検索フィールドに入力するにつれて保険会社のリストが動的に絞り込まれ得ることを示す。
図5Eは、選択された保険会社に関して表示されてよいユーザインターフェース515の例を示す。ユーザは、保険会社ポータルのための自分の認証資格情報を提供し、「送信」をクリックしてよい。CAAS105は、提供された認証基準を使用して保険会社ポータル125にアクセスしようと試みる。
図5Fおよび
図5Gは、保険会社ポータル125のユーザアカウントへのアクセスをさらに安全にするために使用されてよい例示的な2要素認証ユーザインターフェース520を示す。ユーザが保険会社のポータルで認証されると、アカウントがリンクされたことを確認するためにユーザインターフェース525が表示されてよい。それから、CAAS105は、保険会社ポータル125から請求情報、保険証券情報、および/またはその他の情報にアクセスしてよい。
【0019】
図2は、CAAS105の追加的な要素を示す、
図1に示されたCAAS105の例示的な実装の図である。
図2に示されるCAAS105は、3つのレイヤ、すなわち、(1)生データレイヤ205、(2)イベントベース通知レイヤ250、および(3)洞察レイヤ290を含む。生データレイヤ205は、様々なデータソースからユーザの保険データを取得し、このデータを統一され標準化されたスキーマに変換し、ユーザに様々な保険に関連するサービスを提供するためのイベントベース通知レイヤ250および/または洞察レイヤ290による分析のためにユーザデータを記憶するように構成されてよい。これらのレイヤの各々の機能のさらなる詳細は、後述の例でさらに詳細に説明される。一部の実装において、これらのレイヤの各々の機能は、異なる数の機能レイヤに一緒にグループ化される場合がある。さらに、レイヤの各々の機能は、一部の実装において、別々のサーバに実装される場合があり、サーバは、CAAS105の様々なコンポーネントがデータをやり取りし、分析することを許すために、パブリックおよび/またはプライベートネットワーク接続を介して通信可能なように結合される場合がある。
【0020】
生データレイヤ205は、データレイク210、プランメタデータデータストア215、センサスデータデータストア220、医療貯蓄口座(HSA: health savings account)提供者API225、保険プラン見積もりAPI230、処方箋API235、請求および保険証券API240、適格性API245、ならびにサードパーティデータAPI280を含んでよい。APIは、様々な保険に関連するサービスを提供するためにCAAS105が使用してよいデータを取得するためのパイプラインを提供する。機密データにアクセスするとき、ユーザデータは、安全で認証されたパイプラインによって保護されてよい。CAAS105は、CAAS105がユーザデータに安全にアクセスすることを可能にするために、外部データソースとの認証のセットアップをユーザに案内してよい。
【0021】
データレイク210は、保険会社ポータル125およびサードパーティデータプロバイダ130などであるがこれらに限定されない1つまたは複数の外部データソースから取得された生ユーザデータ、生請求データ、および生保険証券データを記憶するために使用されてよい。本明細書において使用される生データは、データが外部データソースから取得された元のデータフォーマットを指す。生データのフォーマットは、データの種類およびデータが取得された外部データソースに依存する場合がある。生データは、データレイク210に保持されてよく、生データ210は、CAAS105の1つまたは複数の解析エンジンによって標準スキーマに加工されてよい。標準スキーマは、データを記憶および分析するCAAS105によって使用されてよい論理データ構造のセットを定義する。下でさらに詳細に検討される
図3は、データを解析するための2つの解析エンジン、保険証券解析エンジン315と請求および処方箋解析エンジン320とを含む。
図3に示された例は2つの別々の解析エンジンを含むが、解析エンジンの機能は、単一の解析エンジン、または
図3に示される2つの解析エンジンよりも多くの解析エンジンへと組み合わされてよい。標準化された保険証券データは、プランメタデータ215に記憶されてよい。
【0022】
保険証券データは、各保険証券によって補償される請求の種類、各保険証券によって提供される補償の限度、保険会社がユーザの特定の請求を補償する可能性があるかどうかを判定するために使用されてよいその他の情報を含むがこれらに限定されない補償情報を含む場合がある。センサスデータ220は、CAAS105によってユーザから収集されるデモグラフィックス情報、サードパーティデータプロバイダ130から取得されたユーザについての情報、保険会社ポータル125から取得された情報、および/または保険に関連する問題に関してユーザに推奨を提供するためにCAAS105によって使用されてよいユーザについてのその他の情報を含む場合がある。これらの様々なソースから取得されたユーザに関連するデータは、CAAS105の1つまたは複数の解析エンジンによって標準スキーマにフォーマットされ、センサスデータ220に記憶されてよい。
【0023】
図2に示された生データレイヤ205は、様々なソースからのデータにアクセスするためのAPIを実装するように構成された6つのAPIユニットを含む。CAAS105の生データレイヤ205の一部の実装は、様々なデータソースからのデータにアクセスするための異なる数のAPIを含む場合がある。生データレイヤによってアクセスされ、処理されるデータソースの種類は、後述の例でより詳細に検討される洞察レイヤ290によって提供される機能に少なくとも部分的に依存する場合がある。
【0024】
請求および保険証券API240は、保険会社ポータル125を介して保険会社から保険証券情報および/または保険金請求情報を取得するように構成される。前述の例で検討されたように、CAAS105は、ユーザの保険会社のユーザのアカウントへのCAAS105のユーザのアカウントのリンクをユーザに案内するユーザインターフェースを提供するように構成されてよい。請求および保険証券API240は、各保険会社から保険証券情報および/または請求情報を引き出し、生データをデータレイク210に記憶するように構成されてよい。保険証券情報は、保険証券解析エンジン315によって標準スキーマに変換されてよく、請求情報は、
図3に示された請求および処方箋解析エンジン320によって標準スキーマに変換されてよい。
【0025】
ユーザの保険証券情報は、実質的にリアルタイムで最新の状態に保たれる場合がある。請求および保険証券API240は、ユーザの保険証券情報に対する更新を定期的にチェックするように構成されてよい。請求および保険証券API240は、イベントベース通知レイヤ250または洞察レイヤ290からの要求に応じてユーザの保険証券情報に対する更新をチェックしてもよい。一部の実装において、請求および保険証券API240は、保険証券の変更もしくは更改に応じて、または払い戻しのための保険会社への請求の提出に応じて、保険会社から請求情報および/または保険証券情報に対する更新を受け取る場合がある。
【0026】
HSA提供者API225は、1つまたは複数のHSA提供者から情報を取得するように構成されてよい。HSA提供者API225は、現在の残高、HSAアカウントによって払い戻された請求の履歴的な払い戻し情報、および/またはHSAアカウントの使用に関連するその他の情報などであるがこれらに限定されないユーザのHSAアカウントに関連する情報を取得することができる。HSAアカウント情報は、ユーザによって払い戻しのために提出された請求の数および種類の履歴モデルを構築し、履歴的な使用に基づいてHSAの推奨される将来の資金準備の予測を行うためにCAAS105によって使用されてよい。HSAアカウント情報は、ユーザの保険の補償を分析するとき、およびユーザのニーズに合った補償を推奨するために、CAAS105によって考慮される場合もある。
【0027】
処方箋API235は、薬剤給付管理業者(PBM: pharmacy benefits manager)から処方箋価格情報を取得するように構成されてよい。ユーザが処方された処方箋に関する情報は、ユーザから直接取得される、ならびに/または請求および保険証券API240を介して保険業者から取得された請求情報に基づいて決定される場合がある。処方箋価格情報は、処方箋給付案内ユニット265によって利用されてよい。
【0028】
保険プラン見積もりAPI230は、ユーザによる予測された保険消費に少なくとも部分的に基づいて、ユーザのための保険証券の包括的なバンドルを作成するためにCAAS105によって使用されてよい保険会社からの保険の補償の見積もりを取得するように構成されてよい。保険プラン見積もりAPI230は、医療保険、歯科保険、傷害保険、入院費実費給付補償保険、自動車保険、およびまたはその他の種類の保険に関して、保険会社に見積もりの要求を提出するように構成されてよい。保険ポートフォリオ計画ユニット275は、ユーザのニーズに基づくユーザのための包括的な保険プランを構築するために見積もり情報を使用してよい。保険ポートフォリオ計画ユニット275は、ユーザの病歴、過去の保険消費、ユーザの財務プロフィール(借金、資産、債務)、家族情報、サイコグラフィックス、興味、職業、給与、身体活動、および/またはユーザのニーズを推測するために使用されてよいその他の情報を含むがこれらに限定されないユーザデータに基づいてユーザのニーズを判定してよい。
【0029】
適格性API245は、保険会社へのユーザの登録を検証するように構成されてよい。API245は、ユーザが特定の保険証券によって補償されるかどうか、およびユーザが特定の種類の請求が保険会社によって払い戻される資格があるかどうかを判定するために使用されてよい。適格性情報は、特定の請求または請求の種類が特定の保険会社によって補償され得るかどうかを判定するためにCAAS105によって利用されてよい。適格性情報は、CAAS105によって提供される推奨がユーザの現在の登録ステータスに基づくように、実質的にリアルタイムでアクセスされてよい。
【0030】
サードパーティデータAPI280は、サードパーティデータプロバイダ130にサードパーティデータの問い合わせを送るように構成されてよい。サードパーティデータソースは、病歴データ、財務プロフィール情報、信用履歴情報、婚姻状況情報および/もしくは家族情報、職業、給与、ならびに/またはユーザに様々な推奨を提供するためにCAAS105によって使用されてよいその他の情報のソースを含む場合があるがこれらに限定されない。サードパーティデータAPI280は、サードパーティデータに関して様々なデータソースに問い合わせるためにCAAS105の様々なコンポーネントによって使用されてよい。
【0031】
イベントベース通知レイヤ250は、生データレイヤ205によって取得および/または生成されたデータを分析するために条件論理、機械学習モデル、および/または人工知能システムを利用してよい。イベントベース通知レイヤ250は、洞察レイヤ290によって提供されるサービスの機能をサポートするために、生データレイヤ205からのデータを分析するように構成されてよい。イベントベース通知レイヤ250は、生データレイヤ205によって維持されたデータを分析するために1つまたは複数の機械学習モデルを利用してよい。イベントベース通知レイヤ250は、
図3および
図4に示されるバンドル推奨エンジン325の要素を実装してよい。
【0032】
洞察レイヤ290は、イベントベース通知レイヤ250によるデータの分析に基づいて、様々なサービスをユーザに提供してよい。洞察レイヤ290は、請求コンシェルジュユニット255、支出口座案内ユニット260、処方箋給付案内ユニット265、先を見越した給付関与270、および保険ポートフォリオ計画ユニット275を含む。
【0033】
請求コンシェルジュユニット255は、請求データを分析し、保険会社に請求を提出するための推奨をユーザに提供するように構成されてよい。請求コンシェルジュユニット255は、保険会社によって支払われる可能性がある請求を特定するために請求データを自動的に分析するように構成されてよい。請求コンシェルジュユニット255は、1つまたは複数の保留中の保険金請求を分析するユーザからの要求に応じて推奨を提供してもよい。請求コンシェルジュユニット255のさらなる特徴が、後述の例に示される。
【0034】
支出口座案内ユニット260は、前の健康保険(health plan)消費に基づいてMSAの資金準備を最適化し、医療請求コストを払い戻すためにMSAの資金を利用するための案内をユーザに提供してよい。処方箋給付案内ユニット265は、処方薬がユーザの近くにある薬局で提供されている価格を含む処方箋価格案内をユーザに提供するための案内をユーザに提供してよい。
【0035】
先を見越した給付関与ユニット270は、ユーザの給付の使用を最適化するための推奨をユーザに提供してよい。先を見越した給付関与ユニット270は、ユーザがユーザの保険証券によって提供される給付に関与するように勧めるために、有意義で実用的な通知を提供するよう構成されてよい。先を見越した給付関与ユニット270は、ユーザの給油の使用に関してユーザに推奨を行うときに、ユーザの個人的な財務状況を考慮してよい。
【0036】
保険ポートフォリオ計画ユニット275は、ユーザのデモグラフィックス、ユーザのリスク回避志向、およびユーザのニーズを考慮する保険バンドルを構築するための推奨をユーザに提供してよい。保険ポートフォリオ計画ユニット275のさらなる詳細が、
図3、
図4、
図6A~
図6G、および
図7に示される。
【0037】
図3は、CAAS105によって実装されてよいバンドル推奨エンジン325の例示的な実装を示す図である。バンドル推奨エンジン325は、ユーザの個々のデモグラフィックス、ユーザのリスク回避度、およびユーザの補償ニーズに基づいて、包括的な保険プランに関する機械学習駆動型の推奨を提供するように構成されてよい。バンドル推奨エンジン325は、生データレイヤ205、イベントベース通知レイヤ250、および洞察レイヤ290によって部分的に実装される場合がある。
【0038】
保険証券情報305は、医療保険証券、歯科保険証券、傷害保険証券、障害保険証券、重大疾病保険証券、自動車保険証券、および/またはその他の種類の保険証券などであるがこれらに限定されない複数の保険証券を含む場合がある。バンドル推奨エンジン325は、この情報を使用して、ユーザの現在の保険の補償についての情報を取得し、ユーザの保険証券に対して以前に行われた請求に関する情報を取得してよい。過去の請求情報は、ユーザが入ると予測されるデモグラフィックスクラスタに基づいてユーザによる将来の請求の消費(claims consumption)を予測するためにバンドル推奨エンジン325によって使用されてよい。予測された消費情報は、保険証券のバンドルを含むユーザのための推奨される包括的な保険プランを生成するために使用されてよい。
【0039】
保険証券情報305は、
図2に示された生データレイヤ205の請求および保険証券API240によって取得されてよい。保険証券の電子コピーが、ポータブルドキュメントフォーマット(PDF)または各保険会社によってサポートされる別の電子フォーマットで保険会社から取得される場合がある。保険会社は、異なる電子ファイルフォーマットをサポートする場合があり、各保険会社によって提供される保険証券情報のレイアウトは、異なる場合がある。保険会社から取得された保険証券情報は、生データレイヤ205のデータレイク210に記憶されてよい。保険証券解析エンジン315は、保険会社から取得された生保険証券データを分析し、保険証券情報を標準スキーマに変換するように構成されてよい。標準化された情報は、プランメタデータ215に記憶されてよい。プランメタデータは、補償情報、保険証券の限度、控除情報、請求情報、および/または特定の保険会社が特定の種類の1つの請求もしくは複数の請求に関して保険契約者に払い戻しをする可能性があるかどうかを判定するためにCAAS105によって使用されてよいその他の情報を含む場合がある。保険証券情報は、ユーザの現在の保険の補償対推奨されるプランによって提供される補償に関してユーザに案内を提供するためにバンドル推奨エンジン325によって使用されてもよい。
【0040】
保険証券解析エンジン315は、保険証券から抽出された保険証券補償情報を標準化された補償情報にマッピングするためにファジーマッチング(fuzzy matching)技術を使用するように構成されてよい。保険会社は、提供される補償を説明するためにわずかに異なる言葉を使う場合がある。保険証券解析エンジン315は、保険証券補償情報を、CAAS105によって維持される標準化された保険補償の説明のセットにマッピングするように構成されてよい。標準化された保険補償の説明は、保険会社によって提供される可能性がある補償の種類の説明を含んでよい。保険証券解析エンジン315は、保険証券において提供された補償情報に対して、標準化された補償の説明との確率的データ照合を実行するように構成されてよい。保険証券解析エンジン315は、保険証券の補償の説明と一致している最も高い確率に関連付けられる標準化された説明を選択するように構成されてよい。一致する標準化された説明は、プランメタデータ215に保険証券情報とともに記憶されてよく、ユーザが請求を補償する可能性が高い保険に加入しているかどうかを判定するためにバンドル推奨エンジン325によって使用されてよい。
【0041】
保険証券解析エンジン315は、保険見積もりユニット335からプラン見積もり情報を受け取るように構成されてもよい。保険見積もりユニット335は、保険プラン見積もりAPI230を介して保険会社から保険証券の見積もりを取得するように構成されてよい。保険プラン見積もりAPI230は、CAAS105の1つまたは複数の要素からの問い合わせに応じて、保険会社ポータル125を介して保険会社からの保険証券情報および補償の購入の見積もりを要求するように構成されてよい。たとえば、バンドル推奨ユニット325は、ユーザに推奨される保険証券のバンドルに含まれる場合がある1つまたは複数の種類の保険証券に関する保険証券情報を要求するように構成されてよい。保険証券解析エンジン315は、見積もりとともに受け取られた保険証券情報を標準化するために、上で検討されたのと同様の方法で保険証券情報を解析してよい。生保険証券データは、データレイク210に記憶されてよく、標準化された保険証券情報は、保険証券メタデータ215に記憶されてよい。見積もりに関連する情報は、記憶され、ユーザのための保険プランの推奨を生成するために使用されてよい。保険プランの利用可能性および見積もり価格は時間の経過とともに変化する可能性があるので、見積もりに関連する情報は、閾値の期間が過ぎた後、破棄される場合がある。
【0042】
保険証券補償情報を標準的な説明にマッピングすることは、バンドル推奨エンジン325によって使用される機械学習モデルによって提供される予測を改善することによって、重要な技術的な利点を提供する場合がある。機械学習モデルは、特定の請求がユーザの保険証券によって補償される可能性が高いかどうかを判定するためにバンドル推奨エンジン325によって使用される同じ標準的な保険補償の説明を含む訓練データを使用して訓練されてよい。したがって、機械学習モデルは、モデルを訓練するために使用された訓練データに含まれる補償の説明と一貫性のある説明を利用する分析のための保険証券補償データを提示される場合がある。
【0043】
請求および処方箋情報310は、医療請求フィード(medical claims feed)および処方箋フィード(prescription feed)からの実質的にリアルタイムの情報を含んでよい。医療請求情報は、ユーザが払い戻しのために提出したまたはユーザの代理で提出させた保険金請求を表す。処方箋情報は、ユーザに処方された処方箋を表し、保険会社に払い戻しのために提出される場合がある。請求および/または処方箋情報は、
図2に示された請求および保険証券API240と、データレイク210に記憶されたデータとによって取得されてよい。保険会社の各々から取得された請求および処方箋情報は、異なる電子フォーマットおよび/またはレイアウトである場合がある。請求および処方箋情報は、請求および処方箋情報をCAAS105によって利用される標準スキーマに変換するために請求および解析エンジン320によって処理されてよい。標準化スキーマの請求および処方箋情報は、プランメタデータ215とともに記憶される場合がある。
【0044】
請求および処方箋解析エンジン320は、請求および処方箋情報がバンドル推奨エンジン325によって分析される前に、請求および処方箋情報310を標準化された請求および処方箋の説明にマッピングするためにファジーマッチング技術を使用するように構成されてよい。医療提供者は、行われた処置を説明するために一貫性のない言葉を使う場合がある。ある医療提供者は、同じ処置を別の医療提供者とわずかに異なる形で説明する場合がある。行われた処置の説明のそのような一貫性のなさは、特定の保険証券が特定の請求または処方箋を補償するかどうかを判定することを難しくし得る。標準化された請求および処方箋の説明のセットは、請求および処方箋に関連付けられてよい説明の一貫性のあるセットを提供する場合がある。請求および処方箋解析エンジン320は、請求および処方箋情報310に対して、標準化された請求および処方箋の説明との確率的データ照合を実行するように構成されてよい。請求および処方箋解析エンジン320は、ユーザのために保険会社に提出された請求および/または処方箋に含まれる行われた処置の説明および/またはその他の情報と一致している最も高い確率に関連付けられる標準化された説明を選択するように構成されてよい。
【0045】
請求と一致する標準化された説明は、請求に関連するプランメタデータ215に請求情報とともに記憶される場合がある。標準化された説明は、ユーザが請求を補償する可能性が高い保険に加入しているかどうかを判定するためにバンドル推奨エンジン325によって使用されてもよい。請求および処方箋情報を標準的な説明にマッピングすることは、バンドル推奨エンジン325によって使用される機械学習モデルによって提供される予測を改善するという技術的な利点を提供する。機械学習モデルは、ユーザに保険プランを推奨するためにバンドル推奨性エンジン325によって使用される同じ標準的な請求および/または処方箋の説明を含む訓練データを使用して訓練されてよい。したがって、機械学習モデルは、モデルを訓練するために使用された訓練データに含まれる請求および処方箋の説明と一貫性のある説明を利用する分析のための請求および処方箋の説明を提示される。
【0046】
標準化された説明が特定の請求と一致する確率が所定の閾値未満である場合、請求および処方箋解析エンジン320は、追加的な処理のために請求にフラグを立てる場合がある。ユーザは、請求の曖昧さを解消するのを助けるおよび/または請求に関する異なる説明が提供されることを要求するために使用されてよい追加の情報を提供するように促される場合がある。請求の説明を標準化することは、バンドル推奨エンジン325が以前の保険消費を正しく判定し、ユーザに適切な保険プランを推奨することがある見込みを高める場合がある。
【0047】
サードパーティデータ解析エンジン340は、サードパーティデータプロバイダ130からデータを取得し、サードパーティデータを解析するように構成されてよい。サードパーティデータは、信用履歴情報、住宅ローン(mortgage loan)、自動車ローン、もしくは学生ローンなどの借金情報、賃借人の賃借履歴、ユーザが住んでいる地理的地域に関連する生活費情報、および/またはバンドル推奨エンジン325がユーザのための包括的な保険プランを策定するのを支援する可能性があるその他の情報を含む場合があるがこれらに限定されない。サードパーティデータ解析エンジン340は、サードパーティデータプロバイダ130から受け取られた生データを、CAAS105によって使用される標準スキーマに変換してよい。サードパーティデータ解析エンジン340は、サードパーティデータソース130から受け取られた曖昧なデータを特定し、曖昧なデータの曖昧さを解消しようと試みるように構成されてもよい。サードパーティソースから受け取られたデータは、データが関連付けられるユーザと決定的に関連付けられない場合があり、そのとき、サードパーティデータ解析エンジン340は、取得されたデータのうち、もしあればどれがユーザに実際に関連付けられるかを決定しようと試みてデータを分析してよい。たとえば、ユーザに関するサードパーティデータに関連する問い合わせが、ローン情報を含む場合があるが、問い合わせは、ユーザと似た名前の3人のローンデータを返す。サードパーティデータ解析エンジン340は、取得された情報の曖昧さを解消する必要がある場合がある。サードパーティデータ解析エンジン340は、ファジーマッチング(fuzzy matching)技術を使用して、ローンデータをサードパーティデータおよび/またはユーザに関連付けられることが知られているユーザから取得されたデータとマッチングしようと試みてよい。サードパーティデータ解析エンジン340は、下で説明される保険質問票ユニット330によって提示される動的な質問を介してユーザから情報を取得してよい。たとえば、ローン情報に関して、動的な質問または質問のセットが、ローン情報のいずれかがユーザに実際に関連付けられるかどうかを判定するためにユーザに提示される場合がある。ユーザに関連付けられないと判明した情報は、破棄される場合がある。ファジーマッチング技術は、曖昧なデータがユーザに関連する知られているデータとどれだけ密接に一致するかを表す対応値を生成してよい。保険質問票ユニット330は、閾値未満の対応値を有する曖昧なデータの部分を、ユーザと無関係であるものとして破棄するように構成されてよい。
【0048】
保険質問票ユニット330は、ユーザのニーズを満たす保険証券のバンドルを推奨するためにバンドル推奨エンジン325によって使用されてよい情報をユーザから収集するために、動的に生成された質問のセットをユーザに提示するように構成されてよい。動的に生成された質問は、ユーザの病歴、過去の保険消費、財務プロフィール(financial profile)情報(借金、資産、債務)、信用履歴、家族情報、サイコグラフィックス(psychographics)、興味、職業、給与、身体活動、およびユーザのニーズを決定し、それらのニーズを満たす保険プランを提示するためにバンドル推奨エンジン325によって使用される可能性があるその他の情報などであるがこれらに限定されない情報を収集するために使用されてよい。保険質問票ユニット330は、どの情報をユーザに要求するべきかを決定するときに、保険証券解析エンジン315ならびに請求および処方箋解析エンジン320によって提供された標準化された保険証券情報、請求情報、および処方箋情報を考慮してもよい。過去の医療請求情報は、ユーザまたは被保険者家族が経験した病状を特定するためにバンドル推奨エンジン325によって使用されてよい。継続的な治療を必要とする可能性がある慢性的な病状が特定される場合があり、これらの病状の補償を提供する保険プランが推奨される場合がある。心臓病、がん、慢性肺疾患、腎臓病、アルツハイマー病および/もしくは認知症に関連する慢性的な病状、ならびに/または長期的な医療介入(medical intervention)および/もしくは長期ケア(long-care)を必要とするその他の病状などの慢性的な病状が、特定される場合がある。
【0049】
保険質問票ユニット330は、サードパーティデータ解析エンジン340からサードパーティデータを取得してよく、サードパーティデータは、ユーザに提示されてよいさらなる質問を生成するために使用される場合がある。質問は、ユーザによって提供されたおよび/またはサードパーティデータソースから取得された情報の曖昧さを解消するために使用されてよい。保険質問票ユニット330は、ユーザのリスクエクスポージャについて知るために使用される可能性がある情報をユーザから取得するための質問を生成するように構成されてよい。CAAS105は、この情報およびユーザのデモグラフィックス情報を使用して、ユーザの特定のニーズに合わせた形でこれらのリスクを補償する保険証券の推奨されるバンドルを提供することができる。さらに、質問に対するユーザの回答が、サードパーティデータ解析エンジン340によって処理されてよい追加的なサードパーティデータを問い合わせるように保険質問票ユニット330をトリガする場合がある。動的に生成された質問は、ユーザからおよび/またはサードパーティデータソースから取得された情報をさらに明確にするために使用される場合がある。たとえば、サードパーティ情報が、ユーザが住宅ローン、自動車ローン、学生ローンの借金、および/またはその他の種類の借金を有することを示す場合、保険質問票ユニット330は、ユーザが特定の状況においてこの借金にどのように対処する可能性があるかを決定するために、ユーザに補足質問を提示するように構成されてよい。たとえば、保険質問票ユニット330は、収入が途絶えた場合にユーザがいつまで借金を支払い続けることができる可能性があるか、および借金を支払うユーザの継続した能力に関してユーザがどの程度自信があるかに関する質問を提示するように構成されてよい。これらのおよびその他の種類の質問が、緊急時に出費を賄うためにユーザが利用する場合がある、利用可能な現金資源などのユーザの財源を推測するために使用されてよい。バンドル推奨エンジン325は、この情報を使用して、収入の喪失を補償する可能性がある保険証券を提供するためにユーザの財務状況を考慮する保険証券を推奨してよい。たとえば、ユーザまたは被保険者家族が事業主である場合、保険証券によって補償される危険による収入の喪失を補償するために、事業中断保険が推奨される場合がある。バンドル推奨エンジン325は、被保険者または家族が病状または怪我のために働くことができなくなることによる収入の喪失に関して、補足的な障害保険証券を推奨する場合もある。
【0050】
保険質問票ユニット330は、バンドル推奨エンジン325がユーザに推奨を行うために有用である場合がある追加的な情報を特定するために使用されてよい1つまたは複数の予測機械学習モデルを実装してよい。予測モデルは、ユーザの補償ニーズをさらに理解するために有用である場合がある情報を特定するために、ユーザによって提供されたおよび/または1つもしくは複数のサードパーティデータプロバイダ130から収集された利用可能なデモグラフィックス情報を分析してよい。保険質問票ユニット330は、ユーザデータ情報および/またはサードパーティデータが、有用であると予測された情報を含んでいたかどうかを判定するために予測を分析してよい。保険質問票ユニット330は、ユーザ提供情報および/またはサードパーティ情報内のギャップを特定する場合がある。保険質問票ユニット330は、サードパーティデータソース130に問い合わせることによって、情報内のギャップに対処するための情報を取得しようと試みてよく、ならびに/またはユーザからおよび/もしくはサードパーティデータソースから既に取得された情報内のギャップを埋めるのに役立つ場合がある情報を取得するために、動的に生成された質問をユーザに提示してよい。予測モデルは、ユーザに保険証券の包括的なプランを推奨することに関連する場合があるデータの種類の間の関係を認識するように訓練された機械学習モデルであってよい。その他の種類の予測モデルおよび/またはアルゴリズムも、保険質問票ユニット330を実装するために使用されてよい。
【0051】
下で詳細に説明される
図6A~
図6Gは、CAAS105に提供されてよいユーザインターフェースの例を提供する。これらの例は、保険質問票ユニット330によって生成される場合がある一連の質問を示す。保険質問票ユニット330は、保険質問票ユニット330が利用可能なデータ内の特定の情報の有無に応じて、特定の質問の提示をトリガするように構成されてよい。
【0052】
バンドル推奨エンジン325は、ユーザのための保険プランの推奨されるバンドルを生成するために、保険証券解析エンジン315、請求および処方箋解析エンジン320、保険質問票ユニット330、保険見積もりユニット335、および1つまたは複数のサードパーティデータプロバイダ130から受け取られた情報を分析する。バンドル推奨エンジン325のさらなる実装の詳細が、
図4に示される。
【0053】
図4は、CAAS105のバンドル推奨エンジン325の例示的な実装を示す図である。バンドル推奨エンジン325は、プラン推奨ユニット405、消費クラスタ機械学習モデル410、動的シナリオユニット420、プラン調達ユニット425、およびモデル更新ユニット430を含んでよい。
【0054】
バンドル推奨エンジン325は、保険証券、医療貯蓄口座(health savings account)、補足的保険証券、および/または包括的な保険プランの一部として含まれる場合があるその他の保険商品の組合せを含んでよい包括的な保険プランを推奨するために、上述の様々なソースからのユーザデータを分析してよい。推奨は、ユーザからの要求に応じてオンデマンドで、またはユーザのリスクエクスポージャを示す様々なイベントに応じてCAAS105によって自動的に生成される場合がある。ユーザのデモグラフィックス情報の変化が、ユーザへの保険の新しい推奨されるバンドルを生成するようにCAAS105をトリガする場合がある。デモグラフィックス情報は、ユーザによって更新される、および/または1つもしくは複数のサードパーティデータソースから取得され場合がある。たとえば、プラン推奨エンジンは、婚姻状況の変化、子供の誕生もしくは養子縁組、新しい家の購入、転職、および/または、ユーザがユーザの変化するニーズを反映するために十分な保険の補償を有することを保証するために新しい保険プランが望ましい可能性があるその他のイベントに対応するように構成されてよい。バンドル推奨エンジン325は、また、バンドル推奨エンジン325によって推奨された補償をユーザが取得したいというユーザの指示に応じて、1つまたは複数の保険会社からの推奨された補償の取得をユーザに案内するように構成されてもよい。
【0055】
プラン推奨ユニット405は、ユーザのための包括的な保険プランを提案するために分析される請求、保険証券、およびユーザデモグラフィックス情報440を取得するように構成されてよい。請求、保険証券、およびデモグラフィックス情報440は、保険証券解析エンジン315によって出力された標準化された保険証券補償情報を含む。請求および保険証券情報440は、請求および処方箋情報を、請求および処方箋解析エンジン320によって出力された標準スキーマに含める場合もある。請求、保険証券、およびデモグラフィックス情報440は、保険質問票ユニット330によって取得された可能性があるユーザデモグラフィックス情報を含む場合もある。
【0056】
プラン推奨ユニット405は、まず、請求のクラスタの予測を生成するために請求、保険証券、およびデモグラフィックス情報440を分析してよい。プラン推奨ユニット405は、消費クラスタ予測モデル410にユーザに関連する情報を提供してよい。消費クラスタ予測モデル410は、デモグラフィックス情報、請求情報、病歴情報、財務プロフィール情報、信用履歴情報、家族情報、サイコグラフィックス、興味、職業、給与、身体活動、およびユーザを類似した特徴を有する人のクラスタにグループ化するために使用される場合があるその他の情報を用いて訓練されてよい。消費クラスタ予測モデル410は、所定の期間にわたる予想される医療支出に関連する特定のクラスタにユーザが入るという予測を出力するように構成されてよい。多くの保険証券は毎年更新されるので、所定の期間は、多くの実装において1年であってよい。しかし、予測に関連する期間は、一部の実装において異なる場合がある。
【0057】
クラスタに関する予測された医療支出は、支出される額および通常提出される請求の種類を含む場合がある。そして、予測された医療支出は、予測された医療支出に基づいて保険証券の推奨されるバンドルを含むユーザのための包括的な保険プランを作成するために使用されてよい。包括的なプランは、保険証券のバンドル、医療貯蓄口座、補足的保険証券、および/または包括的な保険プランの一部として含まれる場合があるその他の保険商品を含んでよい。予測は、ユーザのリスクエクスポージャに影響を与える場合がある数多くの要因を考慮し、ユーザのニーズに最も合致する可能性がある推奨される保険バンドルを提供する。モデルは、そのような支援なしにユーザが考慮することが不可能ではないにせよ現実的ではない変数の複雑なセットを、推奨を行うときに考慮する。したがって、この手法の技術的な利点は、機械学習モデルがユーザの保険消費のパターンおよびデモグラフィックス情報を認識して、そうしなければユーザに明らかではなかった可能性がある包括的な保険プランを推奨してよいことである。
【0058】
予測モデル410は、最初は手作業でラベル付けされた訓練データを用いて訓練されてよいが、モデルは、下で検討されるモデル更新ユニット430からの予測に対するフィードバックに基づいて改良される場合がある。消費クラスタ予測モデル410は、モデルの訓練が改良される可能性がある様々な種類の機械学習モデルを使用して実装されてよい。
【0059】
プラン推奨ユニット405は、ユーザの予測された医療支出を分析し、予測された医療支出を補償する可能性がある保険証券、医療貯蓄口座、補足的保険証券、および/またはその他の保険商品のバンドルを推奨するように構成されてよい。たとえば、予測された医療支出が事故による入院を含む場合、保険証券の推奨されるバンドルは、傷害保険証券などの、入院を補償する少なくとも1つの保険証券を含んでよい。そして、包括的なプランは、ユーザのニーズを満たすためにプラン推奨ユニット405によってカスタマイズされる場合がある。
【0060】
プラン推奨ユニット405は、ユーザデモグラフィックスデータに基づいて保険証券の推奨バンドルをカスタマイズする場合がある。プラン推奨ユニット405は、ユーザの病歴、過去の保険消費、財務プロフィール情報(借金、資産、債務)、信用履歴、家族情報、サイコグラフィックス、興味、職業、給与、身体活動、およびユーザのニーズに応じて推奨されるプランをカスタマイズするためのその他の情報に基づいて、保険証券の推奨されるバンドルをカスタマイズする場合がある。プラン推奨ユニット405は、この情報を使用して、保険証券の推奨されるバンドルによって提供される補償とユーザのニーズとの間の潜在的なギャップを特定してよい。
【0061】
以下の例は、プラン推奨ユニット405がどのようにして補償のそのようなギャップを特定し、これらのギャップを埋めるために保険証券の推奨されるバンドルをカスタマイズする場合があるかを示す。プラン推奨ユニット405は、プランをカスタマイズするときに、ユーザの婚姻状況および/または扶養家族の数を考慮に入れてよい。たとえば、ユーザが結婚しているかどうかに基づいて、およびより多い数の扶養家族を有するユーザに関して、ユーザのために推奨される生命保険の額が増やされる場合がある。さらに、プラン推奨ユニット405は、優先医療給付機構(PPO: Preferred Provider Organization)に関連する自己負担支出を削減するために、より多い数の扶養家族を有するユーザにPPOよりも健康維持機構(HMO: Health Maintenance Organization)を推奨する場合がある。また、プラン推奨ユニット405は、ユーザへの保険証券の推奨されるバンドルをカスタマイズするときに、ユーザによる以前の医療支出を考慮に入れてもよい。たとえば、ユーザが過去数年にわたって耳に関連する問題で耳鼻咽喉科医の受診の履歴がある場合、プラン推奨ユニット405は、そのような受診に関連するコストのすべてまたはほとんどを補償する包括的なプランを選択する場合がある。プラン推奨ユニット405は、特定の種類の怪我および/または死亡のリスクが特定の職業に関してより大きい場合があるので、推奨を行うときにユーザの職業を考慮してもよい。さらに、推奨される保険証券のコストが利用可能な収入の閾値の部分を超えないことを保証するために、推奨を行うときにユーザおよび/またはユーザの配偶者の収入が考慮されてよい。プラン推奨ユニット405は、そうでなければ推奨される場合があるいくつかの種類の保険を除外することによって、より安価なプランを選択することによって、および/または保険証券のうちの1つもしくは複数の保険証券の給付を削減することによって、保険証券の推奨されるバンドルのコストを削減する場合がある。別の例においては、予測に関連するバンドルが、医療貯蓄口座(HSA)を推奨する場合があるが、ユーザは、雇用者負担の低控除免責または無控除免責プランを提供される可能性があり、HSAを含めることは、不必要である可能性がある。さらに別の例において、プラン推奨ユニット405は、ユーザの雇用主によって提供される生命保険証券の補償が、ユーザの住宅ローンを完済し、規定された期間のユーザの収入を代替するために必要とされるよりも少ない場合に、保険証券の当初の推奨されたバンドルに含まれていなかった補足的な生命保険証券を推奨する場合がある。補足的な生命保険は、雇用主提供の生命保険証券と所望の補償額との間のギャップを賄うために推奨される場合がある。プラン推奨ユニット325によって提供されるカスタマイズは、これらの例に限定されない。プラン推奨ユニット325は、ユーザのための推奨をカスタマイズするときに、上で検討された要因に加えてまたはそれらの代わりに、その他の要因を考慮に入れる場合がある。
【0062】
動的シナリオユニット420は、プラン推奨ユニット405によって推奨された保険証券のバンドルに基づいて、保険推奨レポートを生成するように構成される。CAAS105は、保険推奨レポートをユーザのクライアントデバイス115に表示させてよい。保険推奨レポートは、ユーザに推奨されている包括的な保険プランに関する詳細情報を提供する。
【0063】
例示的な保険推奨レポートが、
図6Gおよび
図10に示される。保険推奨レポートは、プラン推奨ユニット405が推奨する保険証券のリストを提供する。保険推奨レポートは、保険証券が取得されてよい保険業者、保険証券のコスト、保険証券の補償情報、および/または保険証券に関連するその他の情報を含む場合がある。保険推奨レポートは、推奨された各保険証券に関連する動的なシナリオも含む場合がある。動的なシナリオは、なぜ保険証券がユーザに推奨されたかを説明する注釈(narrative)を提供する。なぜ特定の保険証券がユーザに推奨されたかを示すその他の情報はもちろん、各保険証券に関連するコストおよび/または節約が、説明される場合がある。たとえば、医療支出口座(health spending account)が、高控除免責保険証券と組み合わせてユーザに推奨される場合がある。ユーザは、その年中に最低限の数の医療費請求(health claim)を提出すると予測される場合がある。したがって、より安価であるが、ユーザを壊滅的な損失から守る、控除免責額のより高い医療プランが、推奨される場合がある。ユーザは、その年中の医療コストを埋め合わせるために使用されてよい税控除可能な資金をHSAに入れる場合もある。これらの例示的なシナリオは、なぜ推奨が行われたかをユーザが理解するようにプラン推奨レポートで提供される場合がある情報の種類を示す。レポートの内容は、これらの特定の例に限定されない。
【0064】
プラン調達ユニット425は、ユーザに推奨された保険証券のバンドルに含まれる保険証券をユーザが購入することを可能にするように構成されてよい。保険証券の一部は、既にユーザに発行された可能性があり、ユーザによって購入される必要がない。たとえば、ユーザは、ユーザの雇用主によってユーザに既に提供された既存の雇用主提供の医療保険証券を有する場合がある。さらに、保険証券の一部は、オンラインで購入することができない場合がある。プラン調達ユニット425は、CAAS105のユーザインターフェース上に指示を提示するように構成されてよい。プラン購入支援425は、ユーザが電子的にフォームに記入し、郵送サービスによって保険会社に送付するためにフォームを印刷するための能力を提供する場合もある。プラン調達ユニット425は、必要に応じて既存の保険証券を修正するためのフォームを取得する際にユーザを支援するように構成されてよい。たとえば、推奨が雇用主提供の保険に関して優先医療給付機構(PPO)から健康維持機構(HMO)への加入変更を含む場合、プラン調達ユニット425は、変更を行うために必要なフォームのコピーを取得するように構成されてよい。プラン調達ユニット425は、家族の状態の変更または変更が指定された自由加入期間(open enrollment period)中に行わなければならないなど、そのような変更を行うことに対するすべての制約をユーザに知らせる場合もある。プラン調達ユニット425は、推奨された保険証券を取得するために行われたアクションの概要を受け取る場合がある。
【0065】
モデル更新ユニット430は、モデルの訓練を改良するために消費クラスタ予測モデル410にフィードバックを提供するように構成されてよい。モデル更新ユニット430は、ユーザから直接および/またはプラン推奨ユニット405からフィードバックを受け取る場合がある。ユーザからのフィードバックは、推奨に関連する1つもしくは複数の保険証券を選択しないというユーザの選択、または提案された保険証券のバンドルのユーザによる完全な拒否に応じて、プラン推奨ユニット405から取得される場合がある。フィードバックは、消費クラスタ予測モデル410によって予測されたクラスタリングをさらに改良するために使用されてよい。
【0066】
図6A~
図6Gは、保険バンドルの推奨を生成するための情報を収集し、保険バンドルの推奨を提示するための、CAAS105の例示的なユーザインターフェースを示す図である。
図6A~
図6Gに示されるユーザインターフェースは、
図1に示されたクライアントデバイス115a~115cなどのクライアントデバイスにインストールされたブラウザアプリケーションまたはネイティブアプリケーションによってレンダリングされてよい。CAAS105は、クライアントデバイスにインストールされたウェブブラウザによってレンダリング可能な内容を提供するように構成されてよい。CAAS105は、クライアントデバイスにインストールされたネイティブアプリケーションに内容を提供するように構成されてもよく、そのネイティブアプリケーションは、CAAS105から受け取られた内容をレンダリングして、ユーザが内容とインタラクションすることを可能にし、データの要求を受け取り、および/またはCAAS105によって維持されるデータに対して様々な動作を実行するように構成される。
【0067】
図6Aは、保険ダッシュボードユーザインターフェース605の図である。保険ダッシュボードユーザインターフェース605は、CAAS105の洞察レイヤ290の請求コンシェルジュユニット255によって実装される場合がある保険ダッシュボードユーザインターフェース605は、通知ペイン625、請求詳細ペイン630、および請求分析ペイン635を含む。
図6Aに示される保険ダッシュボードユーザインターフェース605の例示的な実装は、そのようなインターフェースの1つの可能な実装を示す。その他の実装は、この例で提供される情報の代わりにまたはそれに加えて、追加的な情報をユーザに提示する場合がある。
【0068】
請求詳細ペイン630は、被保険者のために1つまたは複数の保険会社に最近提出された請求の詳細を提供する。請求の詳細は、被保険者ユーザの家族など誰が補償されたか、特定のサービスがいつ実行されたか、どのサービスが実行されたか、自己負担金情報、請求が提出された保険会社に関する保険会社情報、および/または保険会社の証券に対して行われた請求に関連するその他の情報を示す場合がある。請求情報は、プランメタデータ215、データレイク210、および/またはCAAS105の生データレイヤ205の別の永続的データ記憶領域から取得されてよい。請求詳細ペイン630は、ユーザによってクリックされるかまたはそれ以外の方法でアクティブ化される場合があるリンクまたはその他のユーザインターフェースコンポーネントをクリックすることによってユーザが請求に関する追加的な情報を取得することを可能にするように構成されてよい。
【0069】
請求分析ペイン635は、ユーザの保険プランの使用の様々な側面を報告する情報を提示してよい。分析は、複数の保険証券の種類、自己負担金、およびユーザによるその他の自己負担支出に関する情報、ならびに/またはユーザの保険証券のユーザの使用に関連するその他の情報を含む場合がある。請求分析ペイン635は、ユーザによってクリックされるかまたはそれ以外の方法でアクティブ化される場合があるリンクまたはその他のユーザインターフェースコンポーネントをクリックすることによってユーザが分析データの様々な要素の追加的な情報を取得することを可能にするように構成されてよい。
【0070】
通知ペイン625は、ユーザのアカウント情報、保険証券情報、請求情報、またはそれらの組合せに関する情報メッセージをユーザに提示するために使用されてよい。通知ペイン625は、通知ペイン625において提示された内容に関連する機能をアクティブ化するためのリンク、ボタン、またはその他の手段を含む場合もある。
図6Aに示された実装において、通知ペイン625は、ユーザがユーザの保険会社に請求を提出することができる可能性があることを示すメッセージを示す。
【0071】
図6Bは、通知ペイン625に提示された内容に関連する機能をアクティブ化するためのリンク、ボタン、またはその他の手段のユーザによるクリックまたはそれ以外の方法でのアクティブ化に応じて表示されてよいユーザインターフェース610を示す。ユーザインターフェース605は、バンドル推奨エンジン325によって作成されてよい。ユーザインターフェース610は、例示的な保険計画の質問票の始まりを示す。ユーザインターフェース610は、質問票の第1の動的に生成された質問を示す。質問は、バンドル推奨エンジン325が保険プランの推奨を提供するために分析する場合がある情報をユーザから収集するために生成されてよい。ユーザは、「次へ」ボタンをクリックして、ユーザが
図6Cに示される質問票の次の質問に進みたいことをCAAS105に示してよい。
【0072】
図6Cは、ユーザインターフェース610上の質問票の次の質問を示す。
図6Cに示される質問は、
図6Bに示された質問に対するユーザの回答に基づいて選択された。
図6Bにおいて、ユーザは、ユーザがスポーツをすることを示し、
図6Cは、「エクストリーム」スポーツとみなされる可能性があるスポーツのリストのうちのいずれかをユーザがするかどうかをユーザに尋ねる。そのようなスポーツをすることは、バンドル推奨エンジン325がユーザに推奨してよい保険の補償に影響を与える可能性があるので、質問票はこれらの質問を含んでいた。
図6Dは、過去の保険消費に関連する追加の質問を示し、
図6Eおよび
図6Fは、被保険者の婚姻状況の変化に関連する追加の質問を示す。ユーザは、「次へ」ボタンをクリックすることによって質問を進めるか、または「戻る」ボタンをクリックすることによって前の質問に戻ってよい。
【0073】
図6Gは、例示的な保険推奨レポートを提供する例示的なユーザインターフェース640を示す。
図10は、
図6Gに示されたユーザインターフェースに部分的に示されている完全なレポートを示す。保険バンドルの推奨は、バンドル推奨エンジン325によって生成されてよい。推奨ペイン655は、ユーザに推奨される保険証券のリストを含む。各エントリーは、なぜユーザに推奨が行われたかを説明する動的シナリオ情報を含む。動的シナリオ情報は、ユーザから収集された情報、サードパーティ情報ソースから取得された情報、保険の以前の消費を示す請求および/もしくは処方箋情報、ならびに/またはプランの推奨を作成するためにバンドル推奨エンジン325によって分析されたその他のデータに基づいている。動的なシナリオは、提供される説明をこのデータに直接結びつける。動的なシナリオは、保険証券の推奨の各々に関連するコストおよび/または節約を含んでよい。プランは、ユーザのための補償を提供する、包括的な保険プランを提供する複数の種類の保険証券を含んでよい。
【0074】
図7は、ユーザに保険証券のバンドルを推奨するための例示的なプロセス700の流れ図を示す。プロセス700は、先の例で検討されたCAAS105によって実施されてよい。
【0075】
プロセス700は、ユーザに関連する第1のデモグラフィックス情報の電子コピーを取得する動作710を含んでよい。第1のデモグラフィックス情報は、ユーザによって提供されたデモグラフィックス情報、1つもしくは複数のサードパーティデータソースから取得されたデモグラフィックス情報、またはそれら両方を含む場合がある。先の例で検討されたように、ユーザデモグラフィックス情報は、保険質問票ユニット330を介してユーザから、サードパーティデータプロバイダ130から、またはそれら両方から収集される場合がある。デモグラフィックス情報は、年齢、性別、人種、および/または集団を類似した特徴を有する人のクラスタにセグメント分けするために使用される場合があるその他の情報などであるがこれらに限定されないユーザについての様々な情報を含んでよい。デモグラフィックス情報は、過去の保険請求情報、病歴情報、財務プロフィール情報、信用履歴情報、家族情報、サイコグラフィックス、興味、職業、給与、身体活動、およびユーザを類似した特徴を有する人のクラスタにグループ化するために使用される場合があるその他の情報などであるがこれらに限定されないユーザに関連するその他の因子を含んでよい。
【0076】
プロセス700は、ユーザの第1のデモグラフィックス情報を入力として受け取り、第1のデモグラフィックス情報に基づいて、ユーザの保険の補償のニーズを決定することに関連する追加的なデモグラフィックス情報を予測し、出力するように訓練された第1の機械学習モデルを使用して、ユーザの保険の補償のニーズを決定するためのユーザに関連する追加的なデモグラフィックス情報を特定することによって、ユーザの第2のデモグラフィックス情報を取得するための複数の質問を動的に生成する動作720を含んでよい。保険質問票ユニット330は、ユーザに包括的な保険プランを推奨することに関連する場合がある追加的な情報を特定するために、ユーザ、サードパーティデータプロバイダ130、またはそれら両方から受け取られた第1のデモグラフィックス情報を分析してよい。保険質問票ユニット330は、第1のデモグラフィックス情報内のギャップを特定し、これらのギャップを埋めるためにユーザに提示する質問を生成してよい。ユーザから、サードパーティデータソース130から、またはそれら両方から取得されたデモグラフィックスデータを収集し、分析するプロセスは、ユーザについての追加的な情報が取得されるにつれて複数回繰り返される反復的なプロセスであってよい。
【0077】
プロセス700は、ユーザの累積デモグラフィックス情報を作成するために、第1のデモグラフィックス情報に第2のデモグラフィックス情報を追加する動作730を含んでよい。ユーザに関して取得された追加的なデモグラフィックス情報は、CAAS105によって記憶され、ユーザに様々なサービスを提供するために、バンドル推奨エンジン325および/またはCAAS105のその他の要素によって使用されてよい。
【0078】
プロセス700は、累積デモグラフィックス情報を第2の機械学習モデルに入力として提供する動作740と、第2の機械学習モデルで累積デモグラフィックス情報を分析する動作750であって、第2の機械学習モデルが、人を類似したデモグラフィックスを有する人のクラスタにセグメント分けするように訓練され、第2の機械学習モデルが、ユーザに関連するクラスタを予測し、予測されたクラスタに関連する予測された医療支出情報を出力するためにユーザに関連する累積デモグラフィックス情報を分析するように構成される、動作750とを含んでよい。第2の機械学習モデルは、クラスタ消費訓練モデル410によって実装されてよく、人を類似したデモグラフィックスを有する人のクラスタにセグメント化するように訓練されてよい。第2の機械学習モデルは、第1のユーザに関連するクラスタを予測し、予測されたクラスタに関連する予測された医療支出情報を出力するために、ユーザに関連する累積デモグラフィックスデータを分析するように構成されてよい。
【0079】
プロセス700は、予測された医療支出情報に基づいて複数の保険証券を含むユーザのための包括的な保険プランを生成するために、第1の機械学習モデルによって出力された予測された医療支出情報を推奨エンジンに提供する動作760を含んでよい。バンドル推奨エンジン325は、先の例で検討されたように、機械学習モデルから取得された予測された医療消費に基づいて、ユーザのための包括的な保険プランを生成するように構成されてよい。
【0080】
プロセス700は、保険証券のカスタマイズされたバンドルを生成するために、ユーザに関連するデモグラフィックス情報に基づいて包括的な保険プランをカスタマイズする動作770を含んでよい。バンドル推奨エンジン325は、先の例で検討されたように、ユーザのデモグラフィックスに従って包括的な保険プランをカスタマイズしてよい。
【0081】
プロセス700は、保険証券のカスタマイズされたバンドルをユーザに提示する保険推奨レポートを生成する動作780を含んでよい。動的シナリオユニット420は、なぜ各推奨が行われたかに関して、ユーザの情報に結びつけられた説明を提供する動的シナリオ情報に加えて、保険証券の推奨されるバンドルを提示してよい。そのようなレポートの例が、
図6Gに示される。
【0082】
プロセス700は、ユーザに関連するコンピューティングデバイスのディスプレイのユーザインターフェースに保険推奨レポートを提示させる動作790を含んでよい。バンドル推奨エンジン325は、ユーザのクライアントデバイス115に保険推奨レポートを表示させてよい。先の例で検討されたように、ユーザは、クライアントデバイス115上のCAAS105に関連するネイティブアプリケーションを介して、またはクライアントデバイス115上のウェブブラウザを介して、CAAS105とインタラクションしてよい。保険証券の推奨されるバンドルが、ユーザに提示されてよい。一部の実装において、CAAS105は、ユーザが保険会社から推奨される保険証券を取得するための手段を提供するように構成されてよい。
【0083】
図1~
図7に関連して説明されたシステム、デバイス、および技術の詳細な例は、本開示およびその利点の説明のために本明細書に提示されている。使用のそのような例は、本開示の論理的なプロセスの実施形態に対する限定であると解釈されるべきではなく、本明細書に記載されたものからのユーザインターフェースの方法の変更が、本開示の範囲外であると見なされるべきでもない。(ディスプレイデバイス上に画像を提示すること、1つもしくは複数のスピーカを介して音声を提示すること、および/またはデバイスを振動させることなどであるがこれらに限定されない)アイテムを表示または提示することへの言及は、デバイスまたはシステムにアイテムを表示または提示させるかまたはさせることが合理的に期待される命令、コマンド、および/または信号を発行することを含むことが理解される。一部の実施形態において、
図1~
図7において説明された様々な特徴は、論理、コンポーネント、ユニット、および/もしくはメカニズムとも呼ばれる場合があり、ならびに/または論理、コンポーネント、ユニット、および/もしくはメカニズムを含む場合があるそれぞれのモジュールに実装される。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、機械可読媒体上に具現化されるコード)かまたはハードウェアモジュールかのどちらかを構成する場合がある。
【0084】
一部の例において、ハードウェアモジュールは、機械的に、電子的に、またはそれらの任意の好適な組合せで実装される場合がある。たとえば、ハードウェアモジュールは、特定の動作を実行するように構成される専用の回路または論理を含んでよい。たとえば、ハードウェアモジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用プロセッサを含んでよい。ハードウェアモジュールは、また、特定の動作を実行するためにソフトウェアによって一時的に構成されるプログラミング可能な論理または回路も含む場合があり、そのような構成のための機械可読媒体のデータおよび/または命令の一部を含む場合がある。たとえば、ハードウェアモジュールは、ソフトウェア命令のセットを実行するように構成されたプログラミング可能なプロセッサ内に包含されるソフトウェアを含む場合がある。機械的に、専用の恒久的に構成された回路内に、または(たとえば、ソフトウェアによって構成された)一時的に構成された回路内にハードウェアモジュールを実装する判断がコスト、時間、サポート、および工学技術の考慮によって促される場合があることは、理解されるであろう。
【0085】
したがって、フレーズ「ハードウェアモジュール」は、特定の動作を実行することができる有形のエンティティを包含すると理解されるべきであり、特定の物理的な方法で構成または配列される場合があり、本明細書において説明された特定の方法で動作するか、または特定の動作を実行するように物理的に構築される、恒久的に構成される(たとえば、結線される)、および/または一時的に構成される(たとえば、プログラミングされる)エンティティである場合がある。本明細書において使用されるとき、「ハードウェアによって実装されたモジュール」は、ハードウェアモジュールを指す。ハードウェアモジュールが一時的に構成される(たとえば、プログラミングされる)例を考慮すると、ハードウェアモジュールの各々が常に構成またはインスタンス化される必要はない。たとえば、ハードウェアモジュールが、専用プロセッサになるようにソフトウェアによって構成されたプログラミング可能なプロセッサを含む場合、プログラミング可能なプロセッサは、異なるときに(たとえば、異なるハードウェアモジュールを含む)それぞれ異なる専用プロセッサとして構成される場合がある。したがって、ソフトウェアは、たとえば、1つの時点で特定のハードウェアモジュールを構成し、異なる時点で異なるハードウェアモジュールを構成するように1つのプロセッサまたは複数のプロセッサを構成する場合がある。1つまたは複数のプロセッサを使用して実装されたハードウェアモジュールは、「プロセッサ実装型」または「コンピュータ実装型」と言われる場合がある。
【0086】
ハードウェアモジュールは、その他のハードウェアモジュールに情報を提供し、その他のハードウェアモジュールから情報を受け取ることができる。したがって、説明されたハードウェアモジュールは、通信可能なように結合されると考えられてよい。複数のハードウェアモジュールが同時に存在する場合、通信は、ハードウェアモジュールの間の(たとえば、適切な回路およびバスを介した)信号の送信を通じて実現されてよい。複数のハードウェアモジュールが異なる時間に構成またはインスタンス化される実施形態において、そのようなハードウェアモジュールの間の通信は、たとえば、複数のハードウェアモジュールがアクセスすることができるメモリデバイス内の情報の記憶および取り出しを通じて実現されてよい。たとえば、1つのハードウェアモジュールが、演算を実行し、出力をメモリデバイスに記憶する場合があり、それから、別のハードウェアモジュールが、メモリデバイスにアクセスして、記憶された出力を取り出し、処理する場合がある。
【0087】
一部の例において、方法の動作の少なくとも一部は、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサ実装型モジュールによって実行されてよい。さらに、1つまたは複数のプロセッサは、「クラウドコンピューティング」環境におけるまたは「サービスとしてのソフトウェア」(SaaS)としての関連する動作の実行をサポートするように動作する場合もある。たとえば、動作の少なくとも一部は、(プロセッサを含むマシンの例として)複数のコンピュータによっておよび/または間で実行される場合があり、これらの動作は、ネットワーク(たとえば、インターネット)を介しておよび/または1つもしくは複数のソフトウェアインターフェース(たとえば、アプリケーションプログラムインターフェース(API))を介してアクセスされ得る。動作の一部の実行は、単一のマシン内に存在するのみでなく、いくつかのマシンにわたって配置されるプロセッサの間に分散される場合がある。プロセッサまたはプロセッサ実装型モジュールは、単一の地理的な場所(たとえば、家庭もしくはオフィス環境内、またはサーバファーム内)にある場合があり、あるいは複数の地理的な場所に分散される場合がある。
【0088】
図8は、例示的なソフトウェアアーキテクチャ802を示すブロック
図800であり、ソフトウェアアーキテクチャ802の様々な部分が、上述の特徴のいずれかを実装する場合がある、本明細書に記載の様々なハードウェアアーキテクチャと併せて使用されてよい。
図8は、ソフトウェアアーキテクチャの非限定的な例であり、本明細書に記載の機能を容易にするために多くのその他のアーキテクチャが実装されてよいことは、理解されるであろう。ソフトウェアアーキテクチャ802は、とりわけ、プロセッサ910、メモリ930、および入力/出力(I/O)コンポーネント950を含む
図9のマシン900などのハードウェア上で実行されてよい。代表的なハードウェアレイヤ804が示され、たとえば、
図9のマシン900を表し得る。代表的なハードウェアレイヤ804は、処理ユニット806および関連する実行可能命令808を含む。実行可能命令808は、本明細書に記載の方法、モジュールなどの実装を含む、ソフトウェアアーキテクチャ802の実行可能命令を表す。ハードウェアレイヤ804は、実行可能命令808および付随するデータをやはり含むメモリ/ストレージ810も含む。ハードウェアレイヤ804は、その他のハードウェアモジュール812も含む場合がある。処理ユニット806によって保持される命令808は、メモリ/ストレージ810によって保持される命令808の一部である場合がある。
【0089】
例示的なソフトウェアアーキテクチャ802は、それぞれが様々な機能を提供するレイヤとして概念化されてよい。たとえば、ソフトウェアアーキテクチャ802は、オペレーティングシステム(OS)814、ライブラリ816、フレームワーク818、アプリケーション820、およびプレゼンテーションレイヤ844などのレイヤおよびコンポーネントを含んでよい。動作上、アプリケーション820および/またはレイヤ内のその他のコンポーネントは、その他のレイヤへのAPIコール824を呼び出し、対応する結果826を受け取ってよい。示されたレイヤは、代表的な性質のものであり、その他のソフトウェアアーキテクチャは、さらなるまたは異なるレイヤを含む場合がある。たとえば、一部のモバイルまたは専用オペレーティングシステムは、フレームワーク/ミドルウェア818を提供しない場合がある。
【0090】
OS814は、ハードウェアリソースを管理し、共通サービスを提供してよい。OS814は、たとえば、カーネル828、サービス830、およびドライバ832を含んでよい。カーネル828は、ハードウェアレイヤ804とその他のソフトウェアレイヤとの間の抽象化レイヤとして働いてよい。たとえば、カーネル828は、メモリ管理、プロセッサ管理(たとえば、スケジューリング)、コンポーネント管理、ネットワーキング、セキュリティ設定などを担う場合がある。サービス830は、その他のソフトウェアレイヤのためのその他の共通サービスを提供してよい。ドライバ832は、基礎となるハードウェアレイヤ804の制御または基礎となるハードウェアレイヤ804とのインターフェースを担う場合がある。たとえば、ドライバ832は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア構成に応じて、ディスプレイドライバ、カメラドライバ、メモリ/ストレージドライバ、(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)を介する)周辺デバイスドライバ、ネットワークおよび/またはワイヤレス通信ドライバ、オーディオドライバなどを含む場合がある。
【0091】
ライブラリ816は、アプリケーション820ならびに/またはその他のコンポーネントおよび/もしくはレイヤによって使用される場合がある共通インフラストラクチャを提供してよい。ライブラリ816は、通常、OS814と直接インタラクションするのではなく、タスクを実行するためにその他のソフトウェアモジュールによって使用されるための機能を提供する。ライブラリ816は、メモリ割り当て、文字列操作、ファイル操作などの機能を提供する場合があるシステムライブラリ834(たとえば、C標準ライブラリ)を含んでよい。さらに、ライブラリ816は、(たとえば、画像、サウンド、および/またはビデオデータフォーマットの提示および操作をサポートする)メディアライブラリ、グラフィックスライブラリ(たとえば、ディスプレイ上に2Dおよび3DグラフィックスをレンダリングするためのOpenGLライブラリ)、データベースライブラリ(たとえば、SQLiteまたはその他のリレーショナルデータベース機能)、ならびにウェブライブラリ(たとえば、ウェブブラウジング機能を提供する場合があるWebKit)などのAPIライブラリ836を含んでよい。ライブラリ816は、アプリケーション820およびその他のソフトウェアモジュールのための多くの機能を提供するために多種多様なその他のライブラリ838も含む場合がある。
【0092】
フレームワーク818(ミドルウェアとも呼ばれる場合がある)は、アプリケーション820および/またはその他のソフトウェアモジュールによって使用されてよいより高レベルの共通インフラストラクチャを提供する。たとえば、フレームワーク818は、様々なグラフィックユーザインターフェース(GUI)機能、高レベルのリソース管理、または高レベルのロケーションサービスを提供する場合がある。フレームワーク818は、アプリケーション820および/またはその他のソフトウェアモジュールのために、広範なその他のAPIを提供してよい。
【0093】
アプリケーション820は、組み込みアプリケーション840および/またはサードパーティアプリケーション842を含む。組み込みアプリケーション840の例は、連絡先アプリケーション、ブラウザアプリケーション、ロケーションアプリケーション、メディアアプリケーション、メッセージングアプリケーション、および/またはゲームアプリケーションを含む場合があるがこれらに限定されない。サードパーティアプリケーション842は、特定のプラットフォームのベンダ以外のエンティティによって開発された任意のアプリケーションを含んでよい。アプリケーション820は、OS814、ライブラリ816、フレームワーク818、およびプレゼンテーションレイヤ844を介して利用可能な機能を使用して、ユーザとインタラクションするためのユーザインターフェースを作成する場合がある。
【0094】
一部のソフトウェアアーキテクチャは、仮想マシン848によって示されるように、仮想マシンを使用する。仮想マシン848は、アプリケーション/モジュールがまるで(たとえば、
図9のマシン900などの)ハードウェアマシン上で実行されているかのように実行され得る実行環境を提供する。仮想マシン848は、ホストOS(たとえば、OS814)またはハイパーバイザによってホストされる場合があり、仮想マシン848の動作およびホストオペレーティングシステムとの相互運用を管理する仮想マシンモニタ846を有する場合がある。OS850、ライブラリ852、フレームワーク854、アプリケーション856、および/またはプレゼンテーションレイヤ858などの、仮想マシンの外部のソフトウェアアーキテクチャ802とは異なっていてよいソフトウェアアーキテクチャが、仮想マシン848内で実行される。
【0095】
図9は、機械可読媒体(たとえば、機械可読ストレージ媒体)から命令を読み取り、本明細書に記載の特徴のいずれかを実行するように構成された例示的なマシン900のコンポーネントを示すブロック図である。例示的なマシン900は、マシン900に本明細書に記載の特徴のいずれかを実行させるための(たとえば、ソフトウェアコンポーネントの形態の)命令916が実行されてよいコンピュータシステムの形態である。したがって、命令916は、本明細書に記載のモジュールまたはコンポーネントを実装するために使用されてよい。命令916は、プログラミングされていないおよび/または構成されていないマシン900を、説明された特徴を実行するように構成された特定のマシンとして動作させる。マシン900は、スタンドアロンのデバイスとして動作するように構成される場合があり、またはその他のマシンに結合(たとえば、ネットワーク接続)される場合がある。ネットワーク接続された配置において、マシン900は、クライアント-サーバネットワーク環境内のサーバマシンもしくはクライアントマシンの能力内で、またはピアツーピアもしくは分散型ネットワーク環境内のノードとして動作する場合がある。マシン900は、たとえば、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、セットトップボックス(STB)、ゲームおよび/またはエンターテインメントシステム、スマートフォン、モバイルデバイス、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、ならびにモノのインターネット(IoT)デバイスとして具現化されてよい。さらに、単一のマシン900のみが図示されているが、用語「マシン」は、命令916を個別にまたは共同で実行するマシンの集合を含む。
【0096】
マシン900は、プロセッサ910、メモリ930、およびI/Oコンポーネント950を含んでよく、これらは、たとえば、バス902を介して通信可能なように結合されてよい。バス902は、様々なバステクノロジーおよびプロトコルによってマシン900の様々な要素を結合する複数のバスを含む場合がある。例において、(たとえば、中央演算処理装置(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC、またはそれらの好適な組合せを含む)プロセッサ910は、命令916を実行し、データを処理してよい1つまたは複数のプロセッサ912aから912nを含む場合がある。一部の例において、1つまたは複数のプロセッサ910は、1つまたは複数のその他のプロセッサ910によって提供または特定された命令を実行する場合がある。用語「プロセッサ」は、命令を同時に実行する場合があるコアを含むマルチコアプロセッサを含む。
図9は複数のプロセッサを示すが、マシン900は、単一のコアを持つ単一のプロセッサ、複数のコアを持つ単一のプロセッサ(たとえば、マルチコアプロセッサ)、それぞれが単一のコアを持つ複数のプロセッサ、それぞれが複数のコアを持つ複数のプロセッサ、またはそれらの任意の組合せを含む場合がある。一部の例において、マシン900は、複数のマシンに分散された複数のプロセッサを含む場合がある。
【0097】
メモリ/ストレージ930は、バス902を介するなどして両方ともプロセッサ910がアクセス可能なメインメモリ932、スタティックメモリ934、またはその他のメモリと、ストレージユニット936とを含んでよい。ストレージユニット936およびメモリ932、934は、本明細書に記載の機能のうちのいずれか1つまたは複数を具現化する命令916を記憶する。メモリ/ストレージ930は、プロセッサ910のための一時的、中間的、および/または長期的データも記憶する場合がある。また、命令916は、その実行中、完全にまたは部分的に、メモリ932、934内、ストレージユニット936内、プロセッサ910のうちの少なくとも1つ内(たとえば、コマンドバッファもしくはキャッシュメモリ内)、I/Oコンポーネント950のうちの少なくとも1つのメモリ内、またはそれらの任意の好適な組合せに存在する場合がある。したがって、メモリ932、934、ストレージユニット936、プロセッサ910内のメモリ、およびI/Oコンポーネント950内のメモリは、機械可読媒体の例である。
【0098】
本明細書において使用されるとき、「機械可読媒体」は、マシン900を特定の方法で動作させる命令およびデータを一時的または永続的に記憶することができるデバイスを指し、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、バッファメモリ、フラッシュメモリ、光学式ストレージ媒体、磁気式ストレージ媒体およびデバイス、キャッシュメモリ、ネットワークアクセス可能もしくはクラウドストレージ、その他の種類のストレージ、ならびに/またはそれらの任意の好適な組合せを含む場合があるがこれらに限定されない。用語「機械可読媒体」は、命令が、マシン900の1つまたは複数のプロセッサ910によって実行されるときに、本明細書に記載の特徴のうちの1つまたは複数をマシン900に実行させるように、マシン900による実行のために命令(たとえば、命令916)を記憶するために使用される単一の媒体または複数の媒体の組合せに当てはまる。したがって、「機械可読媒体」は、単一のストレージデバイスと、複数のストレージ装置またはデバイスを含む「クラウドベースの」ストレージシステムまたはストレージネットワークとを指す場合がある。用語「機械可読媒体」は、信号それ自体を除外する。
【0099】
I/Oコンポーネント950は、入力を受け取る、出力を提供する、出力を生成する、情報を送信する、情報を交換する、測定値をキャプチャするなどするように適合された多種多様なハードウェアコンポーネントを含んでよい。特定のマシンに含まれる特定のI/Oコンポーネント950は、マシンの種類および/または機能に依存する。たとえば、モバイル電話などのモバイルデバイスは、タッチ入力デバイスを含む場合があり、一方、ヘッドレスサーバまたはIoTデバイスは、そのようなタッチ入力デバイスを含まない場合がある。
図9に示されたI/Oコンポーネントの特定の例は、まったく限定的でなく、その他の種類のコンポーネントが、マシン900に含まれてよい。I/Oコンポーネント950のグループ化は、単にこの検討を平易にするためのものであり、グループ化は、まったく限定的ではない。様々な例において、I/Oコンポーネント950は、ユーザ出力コンポーネント952およびユーザ入力コンポーネント954を含んでよい。ユーザ出力コンポーネント952は、たとえば、情報を表示するための表示コンポーネント(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)もしくはプロジェクタ)、音響コンポーネント(たとえば、スピーカ)、触覚コンポーネント(たとえば、振動モータもしくはフォースフィードバックデバイス)、および/またはその他の信号生成器を含む場合がある。ユーザ入力コンポーネント954は、たとえば、ユーザコマンドおよび/または選択などの様々なユーザ入力を受け取るように構成された英数字入力コンポーネント(たとえば、キーボードまたはタッチスクリーン)、ポインティングコンポーネント(たとえば、マウスデバイス、タッチパッド、もしくは別のポインティング器具)、ならびに/あるいは触覚入力コンポーネント(たとえば、物理的なボタン、またはタッチもしくはタッチジェスチャの位置および/もしくは力を提供するタッチスクリーン)を含む場合がある。
【0100】
一部の例において、I/Oコンポーネント950は、幅広い物理センサーコンポーネントの中でもとりわけ、バイオメトリックコンポーネント956、モーションコンポーネント958、環境コンポーネント960、および/または位置コンポーネント962を含む場合がある。バイオメトリックコンポーネント956は、たとえば、身体表現(たとえば、顔の表情、声による表現、手もしくは体のジェスチャ、または視線追跡)を検出し、生体信号(たとえば、心拍数または脳波)を測定し、(たとえば、声、網膜、指紋、および/または顔に基づく特定によって)人を特定するコンポーネントを含む場合がある。モーションコンポーネント958は、たとえば、加速度センサー(たとえば、加速度計)および回転センサー(たとえば、ジャイロスコープ)を含む場合がある。環境コンポーネント960は、たとえば、照度センサー、温度センサー、湿度センサー、圧力センサー(たとえば、気圧計)、音響センサー(たとえば、周囲の騒音を検出するために使用されるマイクロフォン)、近接センサー(たとえば、近くの物体の赤外線感知)、および/または周囲の物理的環境に対応するインジケーション、測定値、もしくは信号を提供する可能性があるその他のコンポーネントを含む場合がある。位置コンポーネント962は、たとえば、位置センサー(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機)、高度センサー(たとえば、高度が導出される場合がある気圧センサー)、および/または方位センサー(たとえば、磁力計)を含む場合がある。
【0101】
I/Oコンポーネント950は、それぞれの通信結合972および982を介して、マシン900をネットワーク970および/またはデバイス980に結合するように動作可能な多種多様なテクノロジーを実装する通信コンポーネント964を含んでよい。通信コンポーネント964は、ネットワーク970とインターフェースを取るための1つまたは複数のネットワークインターフェースコンポーネントまたはその他の好適なデバイスを含んでよい。通信コンポーネント964は、たとえば、有線通信、ワイヤレス通信、セルラ通信、近距離無線通信(NFC: Near Field Communication)、ブルートゥース(登録商標)通信、Wi-Fi、および/またはその他の様式による通信を提供するように適合されたコンポーネントを含んでよい。デバイス980は、(たとえば、USBを介して結合される)その他のマシンまたは様々な周辺デバイスを含んでよい。
【0102】
一部の例において、通信コンポーネント964は、識別子を検出するか、または識別子を検出するように適合されたコンポーネントを含んでよい。たとえば、通信コンポーネント964は、無線周波数識別(RFID: Radio Frequency Identification)タグリーダ、NFC検出器、光学センサー(たとえば、一次元もしくは多次元のバーコード、またはその他の光学コード)、および/あるいは音響検出器(たとえば、タグ付けされた音声信号を特定するためのマイクロフォン)を含んでよい。一部の例においては、位置情報が、インターネットプロトコル(IP)アドレスによるジオロケーション、Wi-Fi、セルラ、NFC、ブルートゥース(登録商標)、またはその他のワイヤレス局特定および/または信号三角測量による位置などであるがこれらに限定されない、通信コンポーネント962からの情報に基づいて決定されてよい。
【0103】
様々な実施形態が説明されてきたが、説明は、限定的ではなく、例示的であるように意図されており、実施形態の範囲内にあるさらに多くの実施形態および実装があり得ることが、理解される。特徴の多くの可能な組合せが添付の図に示され、この詳細な説明で検討されているが、開示された特徴の多くのその他の組合せが可能である。任意の実施形態の任意の特徴が、特に制限されない限り、任意のその他の実施形態の任意のその他の特徴もしくは要素と組み合わせてまたはその代わりに使用される場合がある。したがって、本開示において示されたおよび/または検討された特徴のいずれも、任意の好適な組合せで一緒に実施される場合があることは理解されるであろう。したがって、実施形態は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物に照らして制限される以外には制限されない。また、添付の特許請求の範囲内で、様々な修正および変更がなされる場合がある。
【0104】
上で、最良の態様および/またはその他の例と考えられるものを説明したが、それらに様々な修正が行われてよく、本明細書において開示された主題が様々な形態および例で実施されてよく、教示が多数の用途に適用されてよく、それらの用途のほんのいくつかが本明細書において説明されたことは理解される。本教示の真の範囲に入る任意のおよびすべての応用、修正、および変更を請求することが、下の特許請求の範囲によって意図される。
【0105】
特に断りのない限り、下の特許請求の範囲内も含め、本明細書に記載されているすべての測定値、値、評点、位置、大きさ、サイズ、およびその他の規定は、厳密なものではなく、おおよそのものである。それらは、それらが関連する機能、およびそれらが関連する技術分野において慣習となっていることに合致する合理的な範囲を有するように意図される。
【0106】
保護の範囲は、この後の特許請求の範囲によってのみ限定される。その範囲は、本明細書およびそれに続く出願経過に照らして解釈されるときに、特許請求の範囲で使用されている言葉の通常の意味に合致するだけ広いように、ならびにすべての構造的および機能的均等物を包含するように意図されており、そのように解釈されるべきである。それでも、請求項のいずれも、特許法の101条、102条、または103条の要件を満たすことができない主題を包含するように意図されておらず、そのように解釈されるべきでもない。そのような主題の意図されていない包含は、ここで放棄される。
【0107】
すぐ上に述べられたことを除き、述べられたまたは図示されたことは、それが特許請求の範囲に記載されているのかまたはいないのかにかかわらず、いかなるコンポーネント、ステップ、特徴、目的、利益、利点、または均等物を公衆に捧げることを引き起こすようにも意図されておらず、またはそのように解釈されるべきでない。
【0108】
本明細書で使用された用語および表現が、本明細書において特定の意味が特段に規定されている場合を除き、探究および研究のそれらの対応するそれぞれの領域に関してそのような用語および表現に与えられる通常の意味を有することは理解されるであろう。第1のおよび第2のなどの関係を示す用語は、あるエンティティまたはアクションを別のエンティティまたはアクションと区別するためだけに使用される可能性があり、そのようなエンティティまたはアクションの間のいかなる実際のそのような関係または順序も必ず必要とするまたは示唆するとは限らない。用語「含む(comprise)」、「含んでいるcomprising」、またはそれらの任意のその他の変化形は、要素のリストを含むプロセス、方法、製品、または装置がそれらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていないまたはそのようなプロセス、方法、製品、もしくは装置に固有でないその他の要素を含む可能性があるように非排他的包含を含むように意図される。「a」または「an」が前に付く要素は、さらなる制約がなければ、要素を含むプロセス、方法、製品、または装置に追加的な同一の要素が存在することを排除しない。
【0109】
本開示の「要約」は、読者が技術の開示の本質を迅速に見極めることを可能にするために提供される。本開示の要約は、それが請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないという理解の下で提出される。さらに、上述の「発明を実施するための形態」においては、本開示を簡素化する目的で、様々な特徴が様々な例において一緒にまとめられていることが分かる。本開示のこの方法は、特許請求の範囲が各請求項で明確に述べられているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきでない。むしろ、下の特許請求の範囲が示すように、発明の主題は、単一の開示された例のすべての特徴よりも少ない特徴に存する。したがって、下の特許請求の範囲は、各請求項が別々に特許請求された主題として独立するようにして、本明細書により「発明を実施するための形態」に組み込まれる。
【符号の説明】
【0110】
100 コンピューティング環境
105 請求分析および裁定システム(CAAS)
115 クライアントデバイス
115a クライアントデバイス
115b クライアントデバイス
115c クライアントデバイス
120 ネットワーク
125 保険会社ポータル
130 サードパーティデータプロバイダ
135 サービス提供者ポータル
205 生データレイヤ
210 データレイク
215 プランメタデータ
220 センサスデータデータストア
225 医療貯蓄口座(HSA)提供者API
230 保険プラン見積もりAPI
235 処方箋API
240 請求および保険証券API
245 適格性API
250 イベントベース通知レイヤ
255 請求コンシェルジュユニット
260 支出口座案内ユニット
265 処方箋給付案内ユニット
270 先を見越した給付関与ユニット
275 保険ポートフォリオ計画ユニット
280 サードパーティデータAPI
290 洞察レイヤ
305 保険証券情報
310 請求および処方箋情報
315 保険証券解析エンジン
320 請求および処方箋解析エンジン
325 バンドル推奨エンジン
405 プラン推奨ユニット
410 消費クラスタ予測モデル
420 動的シナリオユニット
425 プラン調達ユニット
430 モデル更新ユニット
440 請求、保険証券、およびデモグラフィックス情報
505 ユーザインターフェース
510 ユーザインターフェース
515 ユーザインターフェース
520 2要素認証ユーザインターフェース
525 ユーザインターフェース
605 保険ダッシュボードユーザインターフェース
610 ユーザインターフェース
625 通知ペイン
630 請求詳細ペイン
635 請求分析ペイン
655 推奨ペイン
700 プロセス
802 ソフトウェアアーキテクチャ
804 ハードウェアレイヤ
806 処理ユニット
808 実行可能命令
810 メモリ/ストレージ
812 その他のハードウェアモジュール
814 オペレーティングシステム(OS)
816 ライブラリ
818 フレームワーク/ミドルウェア
820 アプリケーション
824 APIコール
826 結果
828 カーネル
830 サービス
832 ドライバ
834 システムライブラリ
836 APIライブラリ
838 その他のライブラリ
840 組み込みアプリケーション
842 サードパーティアプリケーション
844 プレゼンテーションレイヤ
846 仮想マシンモニタ
848 仮想マシン
850 OS
852 ライブラリ
854 フレームワーク
856 アプリケーション
858 プレゼンテーションレイヤ
900 マシン
902 バス
910 プロセッサ
912a,912n プロセッサ
916 命令
930 メモリ/ストレージ
932 メインメモリ
934 スタティックメモリ
936 ストレージユニット
950 入力/出力(I/O)コンポーネント
952 ユーザ出力コンポーネント
954 ユーザ入力コンポーネント
956 バイオメトリックコンポーネント
958 モーションコンポーネント
960 環境コンポーネント
962 位置コンポーネント
964 通信コンポーネント
970 ネットワーク
972 通信結合
980 デバイス
982 通信結合
【国際調査報告】