(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-01
(54)【発明の名称】クロマティック共焦測定装置と同装置のための測定光を提供する方法
(51)【国際特許分類】
G01B 11/02 20060101AFI20240325BHJP
G01B 11/06 20060101ALI20240325BHJP
G01J 3/10 20060101ALI20240325BHJP
G01J 3/46 20060101ALI20240325BHJP
【FI】
G01B11/02 Z
G01B11/06 Z
G01J3/10
G01J3/46 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023563964
(86)(22)【出願日】2022-04-11
(85)【翻訳文提出日】2023-10-18
(86)【国際出願番号】 FI2022050233
(87)【国際公開番号】W WO2022223876
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523114338
【氏名又は名称】エルエムアイ テクノロジーズ インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ケラネン、 ヘイモ
【テーマコード(参考)】
2F065
2G020
【Fターム(参考)】
2F065AA02
2F065AA06
2F065AA24
2F065GG04
2F065GG07
2F065GG22
2F065GG23
2F065LL00
2F065LL30
2G020AA08
2G020CB21
2G020CB54
2G020CD03
2G020DA12
2G020DA22
2G020DA32
(57)【要約】
本明細書では、光学測定装置のための多色測定光(230)を提供するための照明組立体が提示される。照明組立体は、第1の側及び反対側の第2の側及び少なくとも1つのオリフィス(204)を備えているアパーチャ構成要素(202)と、アパーチャ構成要素(202)の第1の側にポンプ光(220)を提供するように位置付けられた少なくとも1つのポンプ光源(206)と、少なくとも1つのポンプ光源(206)からのフォトルミネセンス構成要素(208)上で受容可能なポンプ光(220)を多色測定光(230)に変換するための、アパーチャ構成要素(202)の第2の側に位置付けられたフォトルミネセンス構成要素(208)と、を備えている。測定光(230)の少なくとも一部は、少なくとも1つのオリフィス(204)を通ってアパーチャ構成要素(202)を通過して、測定光(230)をアパーチャ構成要素(202)の第1の側に提供することが可能である。また、照明組立体を使用する関連する方法及び測定装置が提示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学測定装置のための測定光を提供するための照明組立体であって、
・第1の側及び反対側の第2の側及び少なくとも1つのオリフィス(204)を備えているアパーチャ構成要素(202)と、
・ポンプ光(220)を提供するための少なくとも1つのポンプ光源(206)と、
・フォトルミネセンス構成要素(208)であって、前記少なくとも1つのポンプ光源(206)からの前記フォトルミネセンス構成要素(208)上で受容可能なポンプ光(220)を多色測定光(230)に変換するための、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第2の側に位置付けられた、フォトルミネセンス構成要素(208)と
を備え、
前記測定光(230)の一部が、前記少なくとも1つのオリフィス(204)を通って前記アパーチャ構成要素(202)を通過して、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に測定光(230)を提供することが可能であり、
前記ポンプ光源(206)は、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に位置付けられている、照明組立体。
【請求項2】
前記ポンプ光(220)及び前記測定光(230)が、前記アパーチャ構成要素(202)の同じ前記少なくとも1つのオリフィス(204)を通過することが可能である、請求項1に記載の照明組立体。
【請求項3】
前記アパーチャ構成要素(202)の材料が、前記ポンプ光(220)に対して透過性であり、かつ前記測定光(230)に対して非透過性である、請求項1又は2に記載の照明組立体。
【請求項4】
前記アパーチャ構成要素(202)の前記第2の側が、前記ポンプ光(220)及び/又は前記測定光(230)に対して少なくとも部分的に反射可能である、請求項1又は2に記載の照明組立体。
【請求項5】
前記照明組立体が、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第2の側に向かう前記フォトルミネセンス構成要素(208)の別の側の反対側の前記フォトルミネセンス構成要素(208)の側に取り付けられた基板構成要素(210)を更に備えている、請求項1~4に記載の照明組立体。
【請求項6】
前記フォトルミネセンス構成要素(208)が前記基板構成要素(210)と前記アパーチャ構成要素(202)との間に少なくとも部分的に挟まれるように、前記アパーチャ構成要素(202)、前記フォトルミネセンス構成要素(208)及び、前記基板構成要素(210)が互いに取り付けられて、多層構造体を形成する、請求項5に記載の照明組立体。
【請求項7】
前記ポンプ光(220)が、光学接続構成要素(212)を介して前記少なくとも1つのオリフィス(204)に入力可能であるように、前記組立体が、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に配設された前記接続構成要素(212)を更に備えている、請求項1~6に記載の照明組立体。
【請求項8】
前記接続構成要素212が、ビームスプリッタ又は二色性フィルタであり、
前記測定光(230)が、前記接続構成要素(212)を通過することが可能である、請求項7に記載の照明組立体。
【請求項9】
前記接続構成要素212が、鏡又は光ファイバである、請求項7に記載の照明組立体。
【請求項10】
前記少なくとも1つのオリフィス(204)が、点状オリフィスである、請求項1~9に記載の照明組立体。
【請求項11】
前記少なくとも1つのオリフィス(204)が、スリット状オリフィスである、請求項1~10に記載の照明組立体。
【請求項12】
前記アパーチャ構成要素(202)が、好ましくは蒸着技術によって生成される、前記フォトルミネセンス構成要素(208)上のマスキング層、好ましくは金属フィルム層を備えている、請求項1~11に記載の照明組立体。
【請求項13】
前記照明組立体は、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に位置付けられた光透過性基板(214)を更に備え、
前記アパーチャ構成要素(202)が、好ましくは蒸着技術によって生成される、前記発光構成要素(208)に向かう前記透過性基板(214)の側面にマスキング層、好ましくは金属フィルム層を備えている、請求項1~11に記載の照明組立体。
【請求項14】
測定対象物体を決定するための光学測定装置であって、前述の請求項1~13のいずれかに記載の照明組立体を備えている、光学測定装置。
【請求項15】
前記光学測定装置は、結像光学系(302)を備え、
前記ポンプ光源(206)、接続構成要素(212)、及び前記結像光学系(302)が、前記少なくとも1つのオリフィス(204)に対して配設されることにより、前記ポンプ光(220)が前記結像光学系(302)を通して前記接続構成要素(212)を介して入力可能となって前記結像光学系(302)を通して前記少なくとも1つのオリフィス(204)に集束可能となり、及び前記少なくとも1つのオリフィス(204)を通過した前記測定光(230)が前記結像光学系(302)によって収集可能となる、請求項14に記載の光学測定装置。
【請求項16】
前記光学測定装置は、前記物体の表面の1つ以上の特性を決定するためのクロマティック共焦測定装置である、請求項14~15に記載の光学測定装置。
【請求項17】
前記光学測定装置は、前記物体の透過スペクトル若しくは反射スペクトル又は前記物体の前記表面の色を決定するための分光測定装置である、請求項14~15に記載の光学測定装置。
【請求項18】
光学測定装置のための測定光を提供する方法であって、
・ポンプ光(220)を、アパーチャ構成要素(202)の少なくとも1つのオリフィス(204)を通して少なくとも1つのポンプ光源(206)から、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第2の側に位置付けられたフォトルミネセンス構成要素(208)上へ方向付けることであって、前記ポンプ光(220)が、前記アパーチャ構成要素(202)の第1の側から第2の側に方向付けられる、方向付けることと、
・前記発光構成要素(208)において前記ポンプ光(220)を多色測定光(230)に変換することと、
・測定光(230)が前記少なくとも1つのオリフィス(204)を通って前記アパーチャ構成要素(202)を通過することを可能にすることによって、前記測定光(230)を前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に提供することと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
概して、本発明は、光学測定に関する。より具体的には、限定するものではないが、本発明は、測定光を提供するための発光ベースの照明組立体に関する。更に、本発明は、測定光を提供するための方法、及び光学測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光学測定装置のための測定光を提供するための照明の配置の様々な設計が存在する。例えば、特許文献1は、クロマティック共焦測定装置で利用される発光ベースの光源を開示しており、この光源は、発光団がポンプ光によって照明されているときにその細長い出射面が多色測定光を放射する発光団を含む。しかしながら、依然として、発光ベースの測定光を提供する際の動作効率の向上に対する必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本発明によれば、測定光を提供するための照明組立体及び関連する方法、並びに当該測定光を利用する測定装置が、独立請求項に提供される。本発明のいくつかの有利な実施形態が、とりわけ、従属請求項に開示される。本出願の態様は、照明及び光学測定システムの技術を進歩させることである。
【0005】
本出願の別の態様は、少なくとも本明細書に記載される利点を全体的又は部分的に提供することである。
【0006】
第1の側及び反対側の第2の側及び少なくとも1つのオリフィスを備えているアパーチャ構成要素と、ポンプ光を提供するための少なくとも1つのポンプ光源と、フォトルミネセンス構成要素と、を含む、光学測定装置のための測定光を提供するための照明組立体が提供される。フォトルミネセンス構成要素は、アパーチャ構成要素の第2の側に位置付けられ、少なくとも1つのポンプ光源からのフォトルミネセンス構成要素上で受容可能なポンプ光を多色測定光に変換するように構成される。多色測定光の少なくとも一部は、アパーチャ構成要素の第2の側から少なくとも1つのオリフィスを通過して、アパーチャ構成要素の第1の側に測定光を提供するように配置される。この照明組立体では、ポンプ光源は、アパーチャ構成要素の第1の側に位置付けられる。
【0007】
ポンプ光及び測定光が、アパーチャ構成要素の同じ少なくとも1つのオリフィスを通過するように配置され得る、照明組立体が提供される。それぞれ、ポンプ光は、第1の側からオリフィスを通過するように配置され得、測定光は、アパーチャ構成要素の第2の側からオリフィスを通過するように構成され得る。
【0008】
アパーチャ構成要素の材料が、ポンプ光に対して透過性であり得、かつ測定光に対して非透過性であり得る、照明組立体が提供される。
【0009】
アパーチャ構成要素の第2の側が、ポンプ光及び/又は測定光に対して少なくとも部分的に反射可能であり得る、照明組立体が提供される。
【0010】
照明組立体が、アパーチャ構成要素の第2の側に向かうフォトルミネセンス構成要素の別の側の反対側の光ルミネセンス構成要素の側に取り付けられた基板構成要素を更に備え得る、照明組立体が提供される。
【0011】
フォトルミネセンス構成要素が基板構成要素とアパーチャ構成要素との間に少なくとも部分的に挟まれるように、アパーチャ構成要素、フォトルミネセンス構成要素、及び基板構成要素が互いに取り付けられて、多層構造体を形成し得る、照明組立体が提供される。
【0012】
ポンプ光が接続構成要素を介して少なくとも1つのオリフィスに入力可能かつ方向付け可能であるように、組立体が、アパーチャ構成要素の第1の側に配設された光学接続構成要素を更に備え得る、照明組立体が提供される。
【0013】
接続構成要素が、ビームスプリッタ又は二色性フィルタであり得、測定光が、接続構成要素を通過することが可能である、照明組立体が提供される。
【0014】
接続構成要素が、鏡又は光ファイバであり得る、照明組立体が提供される。
【0015】
少なくとも1つのオリフィスが、点状オリフィスであり得る、照明組立体が提供される。
【0016】
少なくとも1つのオリフィスが、スリット状オリフィスであり得る、照明組立体が提供される。
【0017】
アパーチャ構成要素が、好ましくは蒸着技術によって生成される、フォトルミネセンス構成要素上のマスキング層、好ましくは金属フィルム層を備え得る、照明組立体が提供される。
【0018】
照明組立体が、アパーチャ構成要素の第1の側に位置付けられた光透過性基板を更に備え得、アパーチャ構成要素が、発光構成要素に向かう透過性基板の側面にマスキング層、好ましくは金属フィルム層を備えている、照明組立体が提供される。マスキングは、好ましくは蒸着技術によって生成される。
【0019】
測定対象物体を決定するための光学測定装置が提供され、光学測定装置は、本発明による照明組立体を備えている。
【0020】
光学測定装置が、結像光学系を備え得、ポンプ光源から提供されたポンプ光が結像光学系を通して接続構成要素を介して入力可能かつ方向付け可能であり、したがって、結像光学系を通して少なくとも1つのオリフィスに集束可能であるように、及び少なくとも1つのオリフィスを通過した測定光が結像光学系によって収集可能であるように、少なくとも1つのポンプ光源、及び照明組立体の接続構成要素、及び測定装置の結像光学系が、照明組立体の少なくとも1つのオリフィスに対して配設される、光学測定装置が提供される。
【0021】
物体の表面の1つ以上の特性を決定するためのクロマティック共焦測定装置であり得る、光学測定装置が提供される。決定される特性は、例えば、距離、高さ若しくは位置、屈折率、厚さ、反射率、又は粗さであり得る。
【0022】
物体の透過スペクトル若しくは反射スペクトル又は物体の表面の色を決定するための分光測定装置であり得る、光学測定装置が提供される。
【0023】
また、測定光を提供するための方法が提供され、当該方法は、少なくとも、ポンプ光を、アパーチャ構成要素の少なくとも1つのオリフィスを通して少なくとも1つのポンプ光源から、アパーチャ構成要素の第2の側に位置付けられたフォトルミネセンス構成要素上へ方向付けることと、発光構成要素においてポンプ光の一部を多色測定光に変換することと、測定光の一部が少なくとも1つのオリフィスを通ってアパーチャ構成要素を通過することを可能にすることによって、測定光をアパーチャ構成要素の第1の側に提供することと、を含む。
【0024】
本明細書において、フォトルミネセンス構成要素とは、蛍光物質、発光物質、及び発光団物質のうちの少なくとも1種の単結晶又はプレス粉末、スパッタ粉末、若しくはスプレー粉末のいずれかを含む、又はそれからなる材料片、例えば、プレート、層、スラブ、又はコーティングを意味する。フォトルミネセンス構成要素は、特定の波長のポンプ光などの電磁放射線を受容するように設計されており、また、リン光プロセス及び/又は蛍光プロセスにおいて、フォトルミネセンス構成要素に吸収されたポンプ光をより広い波長帯域の光(すなわち、多色光)に変換することができる。
【0025】
本発明は、アパーチャ構成要素のオリフィスを覆い、したがって、オリフィスの背面の発光構成要素の領域を覆うようにポンプ光を正確に合焦させることを可能にし得、ポンプ光をアパーチャ構成要素に方向付けながら、できる限り高い強度の測定光を提供し得る、などの、既知の先行技術に勝る利点を提供する。
【0026】
本発明の別の利点は、アパーチャ構成要素のオリフィスを通して提供される測定光の空間強度分布を変更することを可能にし得ることである。
【0027】
本発明のなお別の利点は、ポンプ光を発光構成要素に方向付けることができ、また、測定光が通過することが可能であるオリフィスの形態及び領域に本質的に対応する発光構成要素の表面に、密に集束させた均質な照明領域を作成することができるので、高い効率かつ高い放射輝度のポンプ光を提供することを可能にし得ることである。
【0028】
本発明のなお別の利点は、測定光を本質的にオリフィスの形態又は形状に画定して提供することを可能にし得ることである。
【0029】
本発明のなお別の利点は、従来の照明組立体又は発光団/発光光源が測定光を提供するために必要とされるよりも少ない数及び/又は複雑さの構成要素を備えた照明組立体を構成することを可能にし得ることである。
【0030】
本発明のなお別の利点は、発光構成要素の冷却がより効果的に実施され得ること、及び発光構成要素に必要とされる冷却が、測定光を提供するため透過発光を利用する従来の照明組立体又は発光団/発光光源よりも少なくなり得ることである。
【0031】
本発明のなお別の利点は、使用する測定装置の結像光学系を、ポンプ光を収集して発光構成要素に集束させるために、及び少なくともオリフィスを通過した測定光を収集するために使用することができることである。
【0032】
「いくつかの」という表現は、本明細書では、1から始まる任意の正の整数を指し得る。
【0033】
「複数の」という表現は、2から始まる任意の正の整数をそれぞれ指し得る。
【0034】
「第1の」及び「第2の」という用語は、本明細書では、別途明確に記載されていない限り、ある要素を他の要素と区別するために使用されるものであり、そうした要素を優先順位付け又は順序付けするために使用されるものではない。
【0035】
照明組立体の様々な態様に関して上で提示した考慮事項は、当業者によって認識されるように、必要な変更を加えて本方法の態様に柔軟に適用され得、その逆も然りである。
【0036】
以下の詳細な説明における実施形態は、単なる例として与えられており、当業者は、本発明の基本概念を、説明に記載されている方法以外のいくつかの他の方法でも実行することができる。大部分の実施形態は、他の実施形態との様々な組み合わせで実現することができる。本説明は、いくつかの箇所において1つの又は複数の特定の実施形態を参照し得るが、これは、その参照が1つの記載された実施形態だけを対象とすること、又は記載された特性が1つの記載された実施形態だけにおいて使用可能であることを意味するものではない。複数の実施形態の個々の特性は、組み合わせられ得、したがって、本発明の新しい実施形態が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
前述の及び他の本発明の目的、特徴、及び更なる利点は、添付図面(図面の要素は、必ずしも互いに対して縮尺通りではない)に例示されるように、本発明の実施形態の以下のより具体的な説明から明らかになるであろう。
【0038】
【
図1a】本発明による照明組立体の一実施形態を例示するものであり、組立体の一般的な概念を例示する。
【
図1b】本発明による照明組立体の一実施形態を例示するものであり、アパーチャ構成要素の少なくとも1つのオリフィスを通してポンプ光を発光構成要素に方向付ける概念を例示する。
【
図1c】本発明による照明組立体の一実施形態を例示するものであり、アパーチャ構成要素の少なくとも1つのオリフィスを通して測定光を提供する概念を例示する。
【
図2】本発明による照明組立体の変形形態を例示する。
【
図3a-3b】アパーチャ構成要素の実施形態を例示する。
【
図3c-3d】アパーチャ構成要素の実施形態を例示する。
【
図4a】本発明の照明組立体の更なる変形形態を例示する。
【
図4b】本発明の照明組立体の更なる変形形態を例示する。
【
図4c】本発明の照明組立体の更なる変形形態を例示する。
【
図5】本発明による方法の一実施形態を開示するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
それぞれの図面では、同じ又は対応する部品は、同じ参照番号によって表され、大部分の場合、本文の説明も同様に省略される。
【0040】
図1a~
図1cは、本発明による測定光を提供するための照明組立体200の1つの単なる例示的な実現を介して、本発明の様々な実施形態の多くの一般的な概念を概略側面図によって例示する。
【0041】
図1a及び
図1c、並びに
図4a~
図4cにはまた、描写された照明組立体の実施形態には属していないが、実施形態による照明組立体によって提供される測定光を使用して測定装置に組み込むことができる照明又は結像光学系302が示される。結像光学系302は、いくつかのレンズ及び/又は他の光学構成要素を含むことができる。
【0042】
図1aは、組立体200が、少なくとも1つのオリフィス204並びに第1の側及び反対側の第2の側を備えているアパーチャ構成要素202と、フォトルミネセンス構成要素208と、アパーチャ構成要素202の第1の側に位置付けられた少なくとも1つのポンプ光源206と、を含むことを示す。フォトルミネセンス構成要素208の一方の側は、アパーチャ構成要素202の第2の側を向いている。ポンプ光源206は、ポンプ光220をポンプ光源206から発光構成要素208に方向付けることができ、それにより、ポンプ光220がアパーチャ構成要素204のオリフィス204を通過するように、ポンプ光220を放射するように構成されるとともに、アパーチャ構成要素202の第1の側に対して配設される。換言すれば、ポンプ光220は、アパーチャ構成要素202の少なくともオリフィス204を通して発光構成要素208に進入することが可能である。
【0043】
第1の波長を含むポンプ光220が発光構成要素208に進入すると、発光構成要素208がポンプ光(又はその少なくとも一部)を多色光測定光230に変換する。多色測定光230は、典型的にはポンプ光220の波長よりも長い波長のスペクトルを含むことができる。多色測定光230の一部は、少なくとも1つのオリフィス204を通過してアパーチャ構成要素204の第1の側に到達する。図に示されるように、ポンプ光源206及びアパーチャ構成要素202の第1の側に提供される測定光230を利用する測定装置の結像光学系302は、少なくとも1つのオリフィス204を通過した測定光230が結像光学系302によって収集可能であるように、少なくとも1つのオリフィス204に対して配設することができる。収集された測定光230は、測定装置の結像光学系302又は他の光学系によって、照明されている(図示せず)物体上へ更に集束可能であり得る。
【0044】
ポンプ光源206は、(例えば、実施形態に依存して、リン光プロセス又は蛍光プロセスによって)ポンプ光220のフォトルミネセンス構成要素208における測定光230への所望の変換を生じさせる波長を特徴とするポンプ光を提供するように構成されたレーザ又はLEDを備えることができる。ポンプ光は、典型的には、ほぼ単色性である。
【0045】
ポンプ光220及び測定光230は、アパーチャ構成要素の第1の側からのポンプ光及び第2の側からの測定光が、それぞれ、アパーチャ構成要素202の同じ少なくとも1つのオリフィス204を通過するように配置することができる。
【0046】
照明組立体は、複数のポンプ光源206を備えることができる。例えば、アパーチャ構成要素202が複数のオリフィス204を備えている場合は、ポンプ光220を複数のオリフィス204を通して発光構成要素208に方向付け、したがって、複数のオリフィス204から測定光230を提供するために、複数のポンプ光源206を存在させることができる。
【0047】
一実施形態では、複数のポンプ光源206は、ポンプ光220を同じ少なくとも1つのスリット状オリフィス204又は一群の点状オリフィス204を通して照明して、オリフィス204の背面の発光構成要素208上のルミナスエネルギー及び/又は単位当たりの放射エネルギーを増大させるように、したがって、対応するオリフィス204を通過するポンプ光230の強度及び/若しくは放射輝度を増大させるように配置される。
【0048】
一実施形態では、それぞれ、第1の数のポンプ光源208は、ポンプ光220を第1の数のオリフィス204に方向付けるように構成され、第2の数の又は更なる数のポンプ光源208は、ポンプ光220を第2の数の又は更なる数のオリフィス204に方向付けるように構成される。この実施形態では、変換された測定光230が提供されるオリフィス、したがって、ポンプ光を異なるオリフィス208に方向付けるように構成されているポンプ光源を調節することによって、アパーチャ構成要素202から測定光230が提供される位置を調節することができる。
【0049】
オリフィス204は、点状オリフィス又はスリット状オリフィスとすることができる。この文脈では、スリット状オリフィスとは、アパーチャ構成要素202に直線形状又は湾曲形状に形成することができる細長い切れ目又は開口部を意味する。
【0050】
実際的には、オリフィス204は、本質的にオリフィス204の形態又は形状でオリフィス204を通過する測定光230を画定して提供するように構成される。
【0051】
スリット状オリフィス204は、例えば、アパーチャ構成要素において10μmの幅及び10mmの開口部の長さとすることができる。当業者は、オリフィス204のかかる寸法が、実際に実施形態ごとに異なり得るという事実を認識するであろう。
【0052】
いくつかの実施形態では、アパーチャ構成要素202は、複数の点状オリフィス及び/又はスリット状オリフィスを備えることができる。点状オリフィスは、直線状又は他の形状に配置することができる。
【0053】
図1bは、ポンプ光220の、照明組立体200のポンプ光源206からの方向付けを例示する(明確にするために、測定光220は図示せず)。
図1bでは、個々のポンプ光源206からのポンプ光220の照明領域又はスポットが少なくともオリフィス204の形状を覆うことが示される。したがって、ポンプ光源206が、オリフィス204の領域全体を覆う密に集束させた均質なポンプ光220の照明スポットを作成することができるように、ポンプ光源206が光学系を備えることができ、及び/又はポンプ光源206を配設することができる。しかしながら、照明の効率を高めるためには、ポンプ光220の極めて僅かな部分がアパーチャ構成要素202に当たり、ポンプ光220の大部分がオリフィスを通って発光構成要素208に直接進入するような方法で、この照明スポットを作成することが有利である。
【0054】
少なくとも1つのポンプ光源206からのポンプ光220がアパーチャ構成要素202及びその中の少なくとも1つのオリフィス204に方向付けられると、ポンプ光220の一部が、少なくとも1つのオリフィス204の縁部から、又はアパーチャ構成要素208の第1の側の表面から反射し得る。しかしながら、当業者は、例えばフィルタリング手段によって、かかる反射したポンプ光220を除去して、反射したポンプ光220が、測定光230によって照明されている物体に進入することを防止することができるという事実を認識するであろう。
【0055】
図1cは、測定光230のオリフィス204の通過を例示する(明確にするために、ポンプ光源204は図示せず)。本図では、測定光230を利用する測定装置の結像光学系302が、オリフィス204の領域よりも広いオリフィス204の背面の蛍光物質208の領域から、オリフィス204を通る測定光230を収集することを単に示すために、アパーチャ構成要素202と発光構成要素208との間に間隙が存在する。したがって、照明組立体の効率を高めるために、発光構成要素208をアパーチャ構成要素202と直接接触するように配設して、できる限り細いアパーチャ構成要素204を形成することが有利である。
【0056】
オリフィス204は、フォトルミネセンス構成要素208及びその中の少なくとも1つのオリフィス204の極めて近くに配置することができるので、オリフィス204は、実際にオリフィス204の形状に対応する測定光230の放射領域の形状を本質的に画定する。これは、組立体の効率、及びオリフィス204を通して提供される測定光230の強度を最高にすることを可能にする。
【0057】
図2は、照明組立体の変形形態300を示すが、オリフィス204及びアパーチャ構成要素202の第2の側に向かって、フォトルミネセンス構成要素208の別の側の反対側のフォトルミネセンス構成要素208の側に取り付けられた基板構成要素210を含むことが、
図1a~
図1cの実施形態200とは異なる。
【0058】
基板構成要素210は、フォトルミネセンス構成要素208を支持することができる。210は、例えば、銅などの金属の基板とすることができ、また、フォトルミネセンス構成要素208を位置付けること、及びポンプ光220によって照明される(すなわち、照射された)ときに、その効率的な冷却を可能にする。
【0059】
図2に示されるように、アパーチャ構成要素202、フォトルミネセンス構成要素208、及び基板構成要素210は、フォトルミネセンス構成要素208が基板構成要素の間に少なくとも部分的に挟まれるように互いに接続することができる。
【0060】
図3a~
図3dは、アパーチャ構成要素202の実施形態を例示する。
【0061】
図3aには、少なくとも1つのオリフィス204を備えている、金属などの非透過材料の部品、好ましくは薄層又はフィルムとすることができる、アパーチャ構成要素202が示される。上で動機付けされたように、アパーチャ構成要素202は、有利には、発光構成要素208の表面に直接取り付けられる。アパーチャ構成要素202は、アパーチャ構成要素202と発光構成要素208との間に接着剤層などが存在するように、発光構成要素208に取り付けることができる。
【0062】
図3bは、アパーチャ構成要素202の更なる実施形態を例示する。示される設計は、光透過性基板214を組み込む。この設計では、透過性基板214は、ポンプ光220及び測定光230に対して同様に透過性である層であり、
図3bに示されるように、アパーチャ構成要素は、発光構成要素208に向かって透過性基板214の側面のマスキング層、好ましくは金属薄膜層又は他の材料層である。例えば、少なくとも1つのオリフィス204を備えているマスキング層は、蒸着プロセスによって透過性基板214の表面に直接形成することができる。この設計は、アパーチャ構成要素202(すなわち、マスキング層)を形成することを可能にし、その上にある少なくとも1つのオリフィス204を非常に薄く形成することができる。
【0063】
代替的に、アパーチャ構成要素202は、発光構成要素208に向かう側の反対側の基板214の他方の側に形成することができる。しかしながら、この場合、アパーチャ構成要素202と発光構成要素208との間に基板214が存在し、これが、発光構成要素208上の単位面積当たりのポンプ光220の照明の効率及びオリフィス204を通して提供される測定光230の強度を低減させるので、これは好ましくない。
【0064】
図3cは、アパーチャ構成要素202の更なる実施形態を例示する。この設計では、アパーチャ構成要素202は、例えばフォトルミネセンス構成要素208の表面への直接の蒸着プロセスによって形成される、マスキング層、好ましくは金属層又は他の材料層を備えている。この設計は、アパーチャ構成要素202(すなわち、マスキング)及びその中の少なくとも1つのオリフィス204を非常に薄く、かつ本質的にフォトルミネセンス構成要素208の表面のレベルまで形成することができる、といった利点がある。
【0065】
図3dは、アパーチャ構成要素202の更なる実施形態を例示する。この設計では、発光構成要素208は、アパーチャ構成要素204のオリフィス204まで延在して、当該オリフィスを塞ぐ。したがって、発光構成要素208及びアパーチャ構成要素の第1の表面は、本質的に同じレベルにあり、すなわち、アパーチャ構成要素の厚さは実際にゼロである。この設計は、例えば、発光構成要素208の粉末材料をオリフィス204に詰め込むことによって、又は発光構成要素208若しくはアパーチャ構成要素202のいずれか又は両方を機械加工することによって製造することができる。
【0066】
更なる一実施形態では、アパーチャ構成要素202の材料は、ポンプ光220に対して透過性であり、かつ測定光230に対して非透過性であるように構成される。この設計は、発光構成要素208を照明するために本質的に全てのポンプ光220を使用することを可能にし、したがって、測定光230への光変換効率及びその強度を高めることを可能にする。
【0067】
更なる一実施形態では、アパーチャ構成要素202の第2の側は、ポンプ光220及び/又は測定光230に対して少なくとも部分的に反射可能であるように構成される。
【0068】
図4a~
図4cは、照明組立体の更なる変形形態を例示する。
【0069】
図4aには、複数のポンプ光源206を備えている照明組立体400が示される。図面に示されるように、ポンプ光源206は、ポンプ光220が異なる場所及び角度からオリフィス204に方向付けられるように配設することができる。複数のポンプ光源206によってフォトルミネセンス構成要素208を照射することによって、発光構成要素上の単位面積当たりのポンプ光220を更に増大させ、したがって、ポンプ光220から測定光230への光変換及び測定光230の強度を高めることが可能である。
【0070】
図4bは、照明組立体500を示すが、光学接続構成要素212を更に含むことが照明組立体200とは異なる。接続構成要素212は、ポンプ光源206からのポンプ光220が接続構成要素212を介して少なくとも1つのオリフィス204に入力可能かつ方向付け可能であるように、アパーチャ構成要素202の第1の側に配設される。
【0071】
接続構成要素212は、ポンプ光源206からのポンプ光220が、ビームスプリッタ212から(すなわち、それを介して)オリフィス204に反射可能であり、アパーチャ構成要素202の背面のフォトルミネセンス構成要素208に更に進入するように、及び発光構成要素208から放射された測定光230が、接続構成要素212を通して透過可能であるように、アパーチャ構成要素202の第1の側に配設されたビームスプリッタ又は二色性フィルタとすることできる。
【0072】
代替的に、接続構成要素212は、接続構成要素212が測定光230の伝搬を遮断しないように配設された鏡又は光ファイバとすることができる。
【0073】
図4cは、照明組立体600を示すが、ポンプ光源208及び光学接続構成要素208が、測定光を利用する測定装置の内部にポンプ光220を提供するように構成されることが、組立体500とは異なる。この設計では、ポンプ光源206、接続構成要素212、及び結像光学系302は、ポンプ光源206からのポンプ光220が接続構成要素212を介して、更には結像光学系302を通して入力可能かつ方向付け可能であるように、少なくとも1つのオリフィス204に対して配設され、結像光学系は、ポンプ光220を、結像光学系302を通して少なくとも1つのオリフィス204に集束させるように構成され、少なくとも1つのオリフィス204を通過した測定光230は、結像光学系302によって収集可能である。この設計では、必ずしも光学系をポンプ光源206に組み込む必要があるとは限らない。しかしながら、光学系がポンプ光源206に組み込まれる場合、ポンプ光220の照明スポットは、結像光学系302及びポンプ光源206の光学系の組み合わせによって形成することができる。
【0074】
図4cの設計では、測定装置の結像光学系302は、少なくとも1つのポンプ源206からのポンプ光220を収集して発光構成要素208に集束させるために、及び少なくともオリフィス204を通過した測定光230を収集するために使用することができ、当該測定光は、結像光学系を介して照明されている物体上へ更に集束可能である。これは、明らかな利点であり、この利点は、ポンプ光及び測定光が同じオリフィスを通過することが不可能である従来の照明組立体によって実現することができない。
【0075】
上で説明されるように、本発明による照明組立体は、光学測定装置のための測定光230を提供するための光学測定装置に組み込むことができる。
【0076】
一般的には、本発明及び本開示による照明組立体は、測定光230を提供するための発光構成要素208においてポンプ光220を測定光230に変換する際に、反射発光を利用することができる。
【0077】
本発明による照明組立体は、測定光230を提供するための、ハイパースペクトルカメラ若しくはスキャナ、プッシュブルームハイパー若しくはマルチスペクトロスキャナ、スペクトロメータ、又はクロマティック共焦測定装置からなる群から選択される光学測定装置に組み込むことができる。
【0078】
一般的には、本発明による照明組立体は、少なくとも1つのオリフィス又はスリットを通過した多色測定光を利用して、かかる光によって照明されている物体を特徴付ける光学測定装置に組み込むことができる。
【0079】
本発明による照明組立体は、例えば特許出願公開第EP2076733号又は同第US8786836号で開示されるものなどの、クロマティック共焦測定装置に組み込むことができる。
【0080】
図5は、本発明による方法の一実施形態を開示するフロー
図700を含む。本方法は、以下のアクション、すなわち、
・アクション704:ポンプ光220を、アパーチャ構成要素202の少なくとも1つのオリフィス204を通して少なくとも1つのポンプ光源206からアパーチャ構成要素202の第2の側に位置付けられたフォトルミネセンス構成要素208上へ方向付けることであって、ポンプ光220が、アパーチャ構成要素202の第1の側から第2の側に方向付けられる、方向付けることと、
・アクション706:発光構成要素(208)においてポンプ光220を多色測定光230に変換することと、
・アクション708:測定光230が少なくとも1つのオリフィス204を通ってアパーチャ構成要素202を通過することを可能にすることによって、測定光230をアパーチャ構成要素202の第1の側に提供することと
を含む。
【0081】
一実施形態による方法では、ポンプ光220及び測定光230は、アパーチャ構成要素202の同じ少なくとも1つのオリフィス204を通過するように配置することができる。
【0082】
一実施形態による方法では、アパーチャ構成要素202の材料は、ポンプ光220に対して透過性であり、かつ測定光230に対して非透過性であり得る。
【0083】
一実施形態による方法では、アパーチャ構成要素202の第2の側は、ポンプ光220及び/又は測定光230に対して少なくとも部分的に反射可能であり得る。
【0084】
一実施形態による方法では、照明組立体は、アパーチャ構成要素202の第2の側に向かうフォトルミネセンス構成要素208の別の側の反対側のフォトルミネセンス構成要素208の側に取り付けられた基板構成要素210を更に備えることができる。
【0085】
一実施形態による方法では、フォトルミネセンス構成要素208が基板構成要素210とアパーチャ構成要素202との間に少なくとも部分的に挟まれるように、アパーチャ構成要素202、フォトルミネセンス構成要素208、及び基板構成要素210が互いに取り付けられて、多層構造体を形成することができる。
【0086】
一実施形態による方法では、ポンプ光220が接続構成要素を介して少なくとも1つのオリフィス204に入力可能であるように、組立体は、アパーチャ構成要素の第1の側に配設された接続構成要素212を更に備えることができる。
【0087】
一実施形態による方法では、接続構成要素212は、ビームスプリッタ又は二色性フィルタとすることができ、測定光230は、接続構成要素212を通過することが可能である。
【0088】
一実施形態による方法では、接続構成要素212は、鏡又は光ファイバとすることができる。
【0089】
一実施形態による方法では、少なくとも1つのオリフィス204は、点状オリフィスとすることができる。
【0090】
一実施形態による方法では、少なくとも1つのオリフィス204は、スリット状オリフィスである。
【0091】
一実施形態による方法では、アパーチャ構成要素202は、好ましくは蒸着技術によって生成される、フォトルミネセンス構成要素202上のマスキング層、好ましくは金属フィルム層を備えることができる。
【0092】
一実施形態による方法では、照明組立体は、アパーチャ構成要素202の第1の側に位置付けられた光透過性基板214を更に備えることができ、アパーチャ構成要素は、発光構成要素208に向かう透過性基板214の側面にマスキング層、好ましくは金属フィルム層を備えている。マスキングは、好ましくは蒸着技術によって生成される。
【0093】
本発明を上述の実施形態を参照しながら上で説明し、本発明のいくつかの利点を実証してきた。本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の概念は、特許請求の範囲の範囲内の数多くの方法で適用することができることは明らかである。
【0094】
上記の様々な実施形態に記載される特徴、及び従属請求項は、明示的に記載されていない限り、相互に自由に組み合わせ可能である。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-06
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の表面の1つ以上の特性を決定するためのクロマティック共焦測定装置であって、
前記クロマティック共焦測定装置は照明組立体を含み、
前記照明組立体は、
・第1の側及び反対側の第2の側及び少なくとも1つのオリフィス(204)を備えているアパーチャ構成要素(202)と、
・ポンプ光(220)を提供するための少なくとも1つのポンプ光源(206)と、
・フォトルミネセンス構成要素(208)であって、前記少なくとも1つのポンプ光源(206)からの前記フォトルミネセンス構成要素(208)上で受容可能なポンプ光(220)を多色測定光(230)に変換するための、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第2の側に位置付けられた、フォトルミネセンス構成要素(208)と
を備え、
前記
多色測定光(230)の一部が、前記少なくとも1つのオリフィス(204)を通って前記アパーチャ構成要素(202)を通過して、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に測定光(230)を提供することが可能であり、
前記ポンプ光源(206)は、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に位置付けられている、
クロマティック共焦測定装置。
【請求項2】
前記ポンプ光(220)及び前記測定光(230)が、前記アパーチャ構成要素(202)の同じ前記少なくとも1つのオリフィス(204)を通過することが可能である、請求項1
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項3】
前記アパーチャ構成要素(202)の材料が、前記ポンプ光(220)に対して透過性であり、かつ前記測定光(230)に対して非透過性である、請求項1又は2
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項4】
前記アパーチャ構成要素(202)の前記第2の側が、前記ポンプ光(220)及び/又は前記測定光(230)に対して少なくとも部分的に反射可能である、請求項1又は2
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項5】
前記照明組立体が、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第2の側に向かう前記フォトルミネセンス構成要素(208)の別の側の反対側の前記フォトルミネセンス構成要素(208)の側に取り付けられた基板構成要素(210)を更に備えている、請求項1
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項6】
前記フォトルミネセンス構成要素(208)が前記基板構成要素(210)と前記アパーチャ構成要素(202)との間に少なくとも部分的に挟まれるように、前記アパーチャ構成要素(202)、前記フォトルミネセンス構成要素(208)及び、前記基板構成要素(210)が互いに取り付けられて、多層構造体を形成する、請求項5
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項7】
前記ポンプ光(220)が、光学接続構成要素(212)を介して前記少なくとも1つのオリフィス(204)に入力可能であるように、前記
照明組立体が、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に配設された前記
光学接続構成要素(212)を更に備えている、請求項1
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項8】
前記
光学接続構成要素
(212
)が、ビームスプリッタ又は二色性フィルタであり、
前記測定光(230)が、前記
光学接続構成要素(212)を通過することが可能である、請求項7
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項9】
前記
光学接続構成要素
(212
)が、鏡又は光ファイバである、請求項7
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項10】
前記アパーチャ構成要素(202)が
、前記フォトルミネセンス構成要素(208)上のマスキング層を備えている、請求項1
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項11】
前記照明組立体は、前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に位置付けられた光透過性基板(214)を更に備え、
前記アパーチャ構成要素(202)が
、前記
フォトルミネセンス構成要素(208)に向かう前記
光透過性基板(214)の側面にマスキング
層を備えている、請求項1
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項12】
前記
クロマティック共焦測定装置は、結像光学系(302)を備え、
前記ポンプ光源(206)、接続構成要素(212)、及び前記結像光学系(302)が、前記少なくとも1つのオリフィス(204)に対して配設されることにより、前記ポンプ光(220)が前記結像光学系(302)を通して前記接続構成要素(212)を介して入力可能となって前記結像光学系(302)を通して前記少なくとも1つのオリフィス(204)に集束可能となり、及び前記少なくとも1つのオリフィス(204)を通過した前記測定光(230)が前記結像光学系(302)によって収集可能となる、請求項
7のクロマティック共焦測定装置。
【請求項13】
前記
クロマティック共焦測定装置は、前記物体の透過スペクトル若しくは反射スペクトル又は前記物体の前記表面の色を決定するための分光測定装置である、請求項1
のクロマティック共焦測定装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのオリフィス(204)が、1つのスリット状オリフィス又は複数の点状オリフィスを備える、請求項1のクロマティック共焦測定装置。
【請求項15】
物体の表面の1つ以上の特性を決定するためのクロマティック共焦測定装置のための測定光を提供する方法であって、
・ポンプ光(220)
をフォトルミネセンス構成要素(208)上へ方向付けることであって、前記ポンプ光(220)
はアパーチャ構成要素(202)の第1の側から第2の側に方向付けられ
、前記フォトルミネセンス構成要素(208)は前記アパーチャ構成要素(202)の前記第2の側に位置付けられる、方向付けることと、
・前記
フォトルミネセンス構成要素(208)において前記ポンプ光(220)を多色測定光(230)に変換することと、
・測定光(230)
が少なくとも1つのオリフィス(204)を通って前記アパーチャ構成要素(202)を通過することを可能にすることによって、前記測定光(230)を前記アパーチャ構成要素(202)の前記第1の側に提供することと
を含む、方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのオリフィス(204)が、1つのスリット状オリフィス又は複数の点状オリフィスを備える、請求項15の方法。
【国際調査報告】