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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】CO2分離システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/68 20060101AFI20240326BHJP
   B01D 53/047 20060101ALI20240326BHJP
   B01D 53/62 20060101ALI20240326BHJP
   B01D 53/81 20060101ALI20240326BHJP
   B01D 53/96 20060101ALI20240326BHJP
   F25J 1/00 20060101ALI20240326BHJP
   C01B 32/50 20170101ALI20240326BHJP
   F02B 51/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
F23D14/68
B01D53/047 ZAB
B01D53/62
B01D53/81
B01D53/96
F25J1/00 D
C01B32/50
F02B51/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533328
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-07-27
(86)【国際出願番号】 US2022022853
(87)【国際公開番号】W WO2022212719
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】63/168,794
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/168,825
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521471039
【氏名又は名称】カーボンクエスト, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フューゲルヴァンド,ウィリアム,エー.
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,シェーン
【テーマコード(参考)】
3K017
4D002
4D012
4D047
4G146
【Fターム(参考)】
3K017DC05
4D002AA09
4D002AC10
4D002BA04
4D002BA05
4D002BA08
4D002BA12
4D002BA13
4D002BA16
4D002EA08
4D002GA01
4D002GA03
4D002HA08
4D002HA09
4D012CA03
4D012CB15
4D012CD07
4D012CD10
4D012CE01
4D012CF02
4D012CH06
4D012CH08
4D012CJ05
4D047AA05
4D047BA02
4D047BA03
4D047BB03
4D047BB04
4D047CA08
4D047CA15
4G146JA02
4G146JB09
4G146JC07
4G146JD03
(57)【要約】
吸気口と動作可能に係合された燃焼アセンブリを含むことができ、吸気口が空気富化を実行する、燃焼システムが提供される。燃焼アセンブリへの空気を富化する方法も提供される。煙道ガスからCOを分離するためのシステムおよび方法も提供される。煙道ガスからCOを分離するためのシステムの構成要素を加熱または冷却するための方法も提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と動作可能に係合された燃焼アセンブリを備え、前記吸気口は空気富化を実行する、燃焼システム。
【請求項2】
前記燃焼アセンブリは分離アセンブリに結合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分離アセンブリは液化アセンブリに結合されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記液化アセンブリは貯蔵アセンブリに結合されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記吸気口は、NリッチストリームおよびOリッチストリームを供給するように構成された膜アセンブリを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記Oリッチストリームを受け取り、前記燃焼アセンブリのバーナに富化空気を供給するために前記Oリッチストリームを空気と混合するように構成された混合アセンブリに、前記Oリッチストリームを結合する流量コントローラをさらに備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記燃焼アセンブリは、燃焼ボイラーアセンブリとして構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記燃焼ボイラーアセンブリは炭化水素燃料を利用するように構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
燃焼アセンブリへの空気を富化するための方法であって、
第1の空気ストリームからNリッチストリームおよびOリッチストリームを形成するステップと、
第2の空気ストリームをOで富化するために、前記第2の空気ストリームを前記Oリッチストリームで補うステップと、
前記富化された空気ストリームを燃焼させるステップと、を含む方法。
【請求項10】
前記Nリッチストリームを形成する前記ステップは、前記Nリッチストリームを膜分離アセンブリ内に保持するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記Oリッチストリームを形成する前記ステップは、前記Oリッチストリームに膜分離アセンブリを透過させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
富化されていない空気ストリームよりもNが低い前記燃焼され富化された空気ストリームから煙道ガスストリームを生成するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
煙道ガスからCOを分離するためのシステムであって、前記システムの構成要素、例えば分離アセンブリの圧力スイング吸着アセンブリに動作可能に結合されたボルテックスチューブアセンブリを備える、システム。
【請求項14】
前記圧力スイング吸着アセンブリに動作可能に結合された燃焼アセンブリをさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記圧力スイング吸着アセンブリに動作可能に結合された液化アセンブリをさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記液化アセンブリに動作可能に結合された貯蔵アセンブリをさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
煙道ガスからCOを分離するためのシステムの構成要素を加熱または冷却するための方法であって、
加熱された窒素ストリームおよび冷却された窒素ストリームを形成するために、前記システムの1つ以上の構成要素からボルテックスチューブに圧縮窒素を供給するステップと、
熱源から恩恵を受ける構成要素に前記加熱された窒素ストリームを供給するステップと、
冷却源から恩恵を受ける構成要素に前記冷却された窒素ストリームを供給するステップと、を含む方法。
【請求項18】
前記圧縮窒素は分離アセンブリから供給される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記分離アセンブリは圧力スイング吸着アセンブリである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記冷却された窒素は煙道ガス乾燥機に供給される、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記冷却された窒素は凝縮熱交換器に供給される、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
煙道ガスからCOを分離するためのシステムであって、前記システムは、NからCOを分離するように構成された膜アセンブリを備える分離アセンブリを備えるシステム。
【請求項23】
前記膜アセンブリに動作可能に結合された燃焼アセンブリをさらに備える、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記膜アセンブリに動作可能に結合された液化アセンブリをさらに備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記圧力液化アセンブリに動作可能に結合された貯蔵アセンブリをさらに備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記膜アセンブリは、膜構成要素の段階で構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項27】
煙道ガスからCOを分離するための方法であって、COリッチストリームおよびNリッチストリームを形成するために、COおよびNを含む煙道ガスストリームを第1の膜分離システムに供給するステップを含む方法。
【請求項28】
前記COリッチストリームを液化アセンブリに供給するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
追加のCOリッチストリームおよびNリッチストリームを供給するために、前記COリッチストリームを第2の膜分離アセンブリに供給するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年10月28日に出願され「CO Separation Systems and Methods」と題されたPCT特許出願第PCT/US2021/057111号明細書の一部継続出願であり、これは、2020年10月28日に出願され「Building Emission Processing and/or Sequestration Systems and Methods」と題された米国特許仮出願第63/106,729号明細書、2020年10月28日に出願され「uilding Emission Processing and/or Sequestration Systems and Methods」と題された米国特許仮出願第63/106,759号明細書、および2020年10月28日に出願され「Building Emission Processing and/or Sequestration Systems and Methods」と題された米国特許仮出願第63/106,862号明細書の優先権および利益を主張し、これらの各々の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、2021年3月31日に出願され「Carbon Dioxide Separation Assemblies and Methods」と題された米国特許仮出願第63/168,794号明細書、および2021年3月31日に出願され「combustion Assemblies and Methods and Carbon Dioxide Separation Assemblies and Methods」と題された米国特許仮出願第63/168,825号明細書の優先権および利益を主張し、これらの各々の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本発明の分野は、CO分離システムおよび方法に関する。特定の実施形態では、システムおよび/または方法は、COを分離し、熱および/または電力を供給することができる。特定の実装形態では、熱および電力を建物に供給することができる。また、燃焼生成物からCOを分離するために燃焼生成物を処理することができる。加えて、空気からCOを分離することができる。さらに、燃焼生成物および/または空気からCOを分離しながら、電気の形態で電力を生成することができる。
【背景技術】
【0004】
特に大都市圏では、建物における二酸化炭素発生は、全体的な二酸化炭素発生に大きく寄与している。二酸化炭素は、現在、世界中でその削減が求められている地球温暖化化合物として挙げられている。二酸化炭素の発生は、生命の必要な部分である呼吸の必要な部分であるが、気候変動に対処するために、二酸化炭素の発生を制限することが重要である。本開示は、電力システム、ならびに都市部における化石燃料の燃焼からの二酸化炭素発生およびその急増に対処することができる排出処理および隔離システムを構築するための電力システムおよび方法を提供する。加えて、本開示のCO分離システムおよび方法は、燃焼生成物および/または空気、ならびにいくつかの実施形態では、電気の形態で生成された電力から、COを分離することができる。
【発明の概要】
【0005】
燃焼生成物からCOを分離するためのシステムが提供される。システムは、燃焼生成物ストリームと、少なくともCOおよびNを含む燃焼ストリームと、燃焼ストリームと動作可能に整列され、炭酸イオンを形成するために燃焼生成物ストリームからのCOおよびOを反応させ、CO生成物ストリームを形成するために炭酸イオンを反応させるように構成された炭酸塩電気化学電池とを含むことができる。
【0006】
燃焼生成物ストリームからCOを分離するための方法もまた提供される。方法は、COおよびNを含む燃焼生成物ストリームを受け取るステップと、炭酸イオンを形成するために燃焼生成物ストリームを反応させるステップと、CO生成物ストリームを形成するために炭酸イオンを反応させるステップとを含むことができる。
【0007】
空気からCOを分離するためのシステムもまた提供される。システムは、少なくともCOおよびNを含む空気ストリームを有する空気ストリームと、空気ストリームと動作可能に整列され、炭酸イオンを形成するために空気ストリームからのCOおよびOを反応させ、CO生成物ストリームを形成するために炭酸イオンを反応させるように構成された炭酸塩燃料電池とを含むことができる。
【0008】
建物内の燃焼ボイラーを動作させるためのシステムおよび方法が提供される。システムまたは方法は、空気および燃料を燃焼バーナに供給するステップと、燃焼バーナ内の空気および燃料を燃焼させるステップと、バーナ内の遊離酸素の量を監視するステップと、遊離酸素量を約3%に維持するようにバーナに供給される空気および燃料の量を制御するステップとを含むことができる。システムまたは方法は、ある酸素濃度を有する煙道ガスを生成するためにバーナ内で空気および燃料を燃焼させるステップと、バーナから煙道ガスを搬送するために動作可能に整列された導管内のトランプ空気を実質的に除去することによって煙道ガスからの空気を制限するステップとを含むことができる。
【0009】
建物内の燃焼ボイラーからの煙道ガスを冷却するためのシステムおよび方法が提供される。システムまたは方法は、ボイラー供給水を搬送する少なくとも1セットの冷却コイルを有する少なくとも1つのエコノマイザーに煙道ガスを供給するステップを含むことができ、供給ステップは、煙道ガスを冷却し、ボイラー供給水を加熱する。
【0010】
建物内の燃焼ボイラーから生成された煙道ガスから二酸化炭素を分離するためのシステムおよび方法が提供される。システムまたは方法は、約3%未満の水を含む煙道ガスを供給するステップと、煙道ガスを圧縮するステップと、熱伝達流体で圧縮機を冷却し、チラーおよび/または冷却塔に/から熱伝達流体を供給するステップとを含むことができる。システムまたは方法は、煙道ガスを圧縮するステップと、煙道ガスから回収された二酸化炭素の分離中に回収された窒素を使用して煙道ガスを乾燥させるステップとを含むことができる。システムまたは方法は、圧力スイング吸着アセンブリを使用して約95%を超える二酸化炭素を生成するために、煙道ガスから窒素の少なくとも一部を除去するステップと、圧力スイング吸着アセンブリに煙道ガスを供給する前に煙道ガスから水を除去するために、煙道ガスから除去された窒素を使用するステップとを含むことができる。システムまたは方法は、圧力スイング吸着アセンブリを使用して約95%を超える二酸化炭素を生成するために、煙道ガスから窒素の少なくとも一部を除去するステップと、煙道ガスから除去された窒素の少なくとも一部をガス膨張機/発電機に供給するステップとを含むことができる。システムまたは方法は、圧力スイング吸着アセンブリを使用して95%を超える二酸化炭素を生成するために、煙道ガスから窒素の少なくとも一部を除去するステップと、煙道ガスから除去された窒素の少なくとも一部を、乾燥機および膨張機/発電機の両方に、または乾燥機および制御弁に供給するステップとを含むことができる。制御弁は、サイレンサーを備えても備えなくてもよい。
【0011】
建物内の燃焼ボイラーから生成された煙道ガスから分離された二酸化炭素を冷却するためのシステムおよび方法が提供される。システムまたは方法は、圧力スイング吸着アセンブリを使用して煙道ガスから窒素を分離するステップと、熱交換器内の流体を冷却するために、熱交換器の存在下でタービン膨張機を通る窒素を膨張させるステップと、二酸化炭素生成物を冷却するために、この冷却された流体を、圧力スイング吸着アセンブリの二酸化炭素生成物と動作可能に整列された別の熱交換器に移送するステップとを含むことができる。
【0012】
建物内の燃焼ボイラーから生成された煙道ガスから分離された二酸化炭素を液化するためのシステムおよび方法が提供される。システムまたは方法は、散布アセンブリを通じて貯蔵容器内の液体二酸化炭素に気体二酸化炭素を供給するステップを含むことができる。
【0013】
炭素燃料源を利用し、炭素燃料源の燃焼時に炭素排出を生成する建物が提供される。建物の排出は、炭素捕捉システムに動作可能に結合されることが可能であり、システムは、炭素排出から二酸化炭素を分離および凝縮するように構成されている。システムは、炭素排出を処理し、熱を建物に戻すように構成することができる。システムは、炭素排出を処理し、電気を発生するように構成することができる。システムは、炭素排出を処理し、電気エネルギーを貯蔵するように構成することができる。システムは、炭素燃焼を低減し、炭素捕捉を増加させるように、燃焼および捕捉システムを動的に制御するように構成することができる。
【0014】
吸気口と動作可能に係合された燃焼アセンブリを含むことができ、吸気口が空気富化を実行する、燃焼システムが提供される。
【0015】
燃焼アセンブリへの空気を富化する方法も提供される。方法は、第1の空気ストリームからN2リッチストリームおよびO2リッチストリームを形成するステップと、第2の空気ストリームをO2で富化するために、第2の空気ストリームをO2リッチストリームで補うステップと、富化された空気ストリームを燃焼させるステップとを含むことができる。
【0016】
煙道ガスからCOを分離するためのシステムも提供される。システムは、加圧Nを提供するシステムの構成要素に動作可能に結合されたボルテックスチューブアセンブリを含むことができる。
【0017】
煙道ガスからCOを分離するためのシステムの構成要素を加熱または冷却するための方法も提供される。方法は、加熱された窒素ストリームおよび冷却された窒素ストリームを形成するために、システムの1つ以上の構成要素からボルテックスチューブに圧縮窒素を供給するステップと、熱源から恩恵を受ける構成要素に加熱された窒素ストリームを供給するステップと、冷却源から恩恵を受ける構成要素に冷却された窒素ストリームを供給するステップとを含むことができる。
【0018】
煙道ガスからCOを分離するためのシステムは、NからCOを分離するように構成された膜アセンブリを含む分離アセンブリも含むことができる。
【0019】
煙道ガスからCOを分離するための方法は、COリッチストリームおよびNリッチストリームを形成するために、COおよびNを含む煙道ガスストリームを第1の膜分離システムに供給するステップも含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示の実施形態は、添付図面を参照して以下に説明される。
【0021】
図1】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムを示す図である。
図2】本開示の別の実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムを示す図である。
図3A】本開示の一実施形態による、遊離酸素センサーを備えた例示的なボイラーを示す図である。
図3B】本開示の一実施形態による、プレナムに動作可能に結合された例示的なボイラーの構成を示す図である。
図3C】本開示の一実施形態による、遊離酸素センサーを備えた例示的なボイラーを示す図である。
図4】本開示の一実施形態による、直列の燃焼アセンブリおよび分離アセンブリの図である。
図5】本開示の一実施形態による燃焼アセンブリの図である。
図6】本開示の一実施形態による空気富化アセンブリの図である。
図7】本開示の一実施形態による、燃焼吸入流/アセンブリの図である。
図8A】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図8B】本開示の別の実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図8C】本開示の別の実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図9A】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの構成要素の例示的な構成を示す図である。
図9B】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの構成要素の別の例示的な構成を示す図である。
図10】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図11】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図12A】本開示の実施形態による二酸化炭素分離アセンブリの図である。
図12B】本開示の実施形態による二酸化炭素分離アセンブリの図である。
図13】本開示の一実施形態によるボルテックスチューブの図である。
図14】本開示の一実施形態による分離アセンブリ(例えば、圧力スイング吸着(PSA)アセンブリ)と組み合わせた図13のボルテックスチューブアセンブリの例示的な実装形態である。
図15】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの構成要素の例示的な構成を示す図である。
図16A】本開示の一実施形態によるCO分離システムの一例を示す図である。
図16B】炭酸塩ポンプとして動作するように構成された、本開示の一実施形態による例示的なCO分離システム構成要素を示す図である。
図16C】煙道ガス源からCOおよびNを受け取り、炭酸塩燃料電池として動作するように構成された、本開示の一実施形態による例示的なCO分離システム構成要素を示す図である。
図16D】空気源からCOおよびNを受け取り、炭酸塩燃料電池として動作するように構成された、本開示の一実施形態による例示的なCO分離システムを示す図である。
図17】本開示の一実施形態による一般的な分離構成要素を示す図である。
図18】本開示の一実施形態による膜分離構成要素を示す図である。
図19】本開示の実施形態による、膜分離アセンブリおよび方法の構成を示す図である。
図20】本開示の実施形態による、膜分離アセンブリおよび方法の構成を示す図である。
図21】本開示の実施形態による、膜分離アセンブリおよび方法の構成を示す図である。
図22】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図23】本開示の別の実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図24】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図25A】本開示の一実施形態による、二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部を示す図である。
図25B】本開示の一実施形態による、図25Aの二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの別の部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示は、図1図25Bを参照して説明される。本開示のシステムおよび方法は、わずかな定期的なメンテナンスだけで、最長10年まで建物内で無人で、および/または連続的に動作させることができる。最初に図1を参照すると、煙道ガスを生成するために空気および燃料を燃焼させるボイラーなど、煙道ガスの供給源を含むシステム10が提供される。煙道ガス12は、建物の加熱および/または冷却システムからの典型的な燃焼生成物を含むことができる。これらの建物は、商業用、住宅用、および/または工業用の建物と見なすことができる。システム10は、化石燃料の燃焼に依存することができる。これらの化石燃料は、石油および/または天然ガスを含むことができる。燃料の燃焼時に、煙道ガスの一部としてCOが生成され得る。天然ガス燃焼の場合、システム10は、少なくとも役10%のCOおよび約18%の水を生成することができる。本開示のシステムおよび/または方法は、分離のための部分14と、液化のための部分16と、貯蔵のための部分18と、COの移送のための部分19とを含むことができる。
【0023】
例示的な実装形態によれば、少なくとも約600標準立方フィート/分の建物煙道ガスを煙道ガスプロセスストリームに迂回させることができ、そこでCOは、システム10の構成要素14内で分離および精製される。この分離/精製構成要素は、圧力スイング(PSA)、真空圧力スイング吸着(VPSA);温度スイン(TSA)、または電気スイング(ESA)、またはこれらのいずれかの組合せの条件下で動作する、吸着精製システムとすることができる。例示的な実装形態によれば、これは、85%を超えるCO回収を提供するために一緒に結合および/または作用するように構成された層状固相吸着材を収容する複数の容器を含む多成分吸着システムである、圧力スイング吸着システムであり得る。これらの多成分吸着システムは、本質的に「乾燥した」煙道ガスストリームからの二酸化炭素を、ほとんどの場合は95%を超える純度、他の場合には少なくとも99%の純度まで除去することができる。この精製された二酸化炭素ガスはその後、液化構成要素16内で液体二酸化炭素を形成するための相変化をもたらすために連続的な冷却および圧縮ステップで液化され、次いで、望み通りに予定された除去のためにこの液化二酸化炭素を貯蔵構成要素18に供給することができる。例示的な実装形態によれば、この液化二酸化炭素は、移送構成要素19内で遠方に移送することができ、移送は、いくつかの例として、コンクリート硬化、廃水処理、他の二酸化炭素隔離方法、消火システムでの再生利用、工業用特殊ガス、ハイブリッド燃料および有機中間化学物質の製造における消費、または飲料用カーボネーションなどの用途で使用するために二酸化炭素を分配することができる貯蔵施設などの別の供給源に供給することができる。
【0024】
次に図2を参照すると、システム32を内部に有する建物システム30が示されている。煙道ガス12は、建物によって生成された煙道ガスからのCOの捕捉のために、システムおよび/または方法の一連の部分14、16、18、19、および/または冷却塔31に供給される。
【0025】
次に図3A図3Cを参照すると、本開示のシステムおよび/または方法の一部として、例示的なボイラー構成が示されている。最初に図3Aを参照すると、遊離酸素センサー43の存在下で燃焼42を生成しているボイラー40が示されている。燃焼42は、ボイラー排気45に供給される煙道ガス44を生成する。図3Bを参照すると、ボイラー排気は、プレナム48に動作可能に結合されている。この図示される構成では、複数のボイラーが示されており、各々が排気45および46を有し、例えば、各排気がプレナム48に動作可能に結合されている。
【0026】
次に図3Cを参照すると、本開示のシステムおよび/または方法で構成されたボイラーが示されている。したがって、空気60および燃料62を燃焼バーナに供給することができ、これらの混合、ひいては燃焼は、遊離酸素センサー43に動作可能に結合された燃焼コントローラ66によって制御される。したがって、ボイラー供給水52は、燃焼ボイラーによって受け取られ、給湯器58などの建物および/または建物システムを加熱するために使用される温水または蒸気50に加熱される。給湯器システム58は、加熱要の飲用水および/または加熱要の工業プロセス水を受け取るように構成することができる。
【0027】
例示的な実装形態によれば、制御66は、燃焼バーナ内の遊離酸素の量を監視し、遊離酸素の量を約3%に維持するために、センサー43を利用することができる。約3%の遊離酸素は、3から7%の遊離酸素を含むことができる。例示的な実装形態によれば、燃焼は、煙道ガス44を生成することができる。(湿潤)煙道ガス44の燃焼は、少なくとも約8%の二酸化炭素を含むように制御することができる。約10%の二酸化炭素は、天然ガスの燃焼からの煙道ガス(乾燥量基準)の9から11%の二酸化炭素を含むことができる。システム10は、他の最適なCO煙道ガス濃度を指定し得る天然ガス以外の燃料を燃焼させるために利用することができる。したがって、システム10は、複数の燃料を利用するように構成することができる。
【0028】
本開示のシステムおよび/または方法は、煙道ガスから二酸化炭素を分離するステップ、煙道ガスから二酸化炭素を分離した後に二酸化炭素を液化するステップ、煙道ガスから二酸化炭素を分離した後に分離された二酸化炭素を液化するステップ、二酸化炭素を液化した後に二酸化炭素を貯蔵するステップ、および/または二酸化炭素を貯蔵した後に二酸化炭素を輸送するステップを含むことができる。
【0029】
図3Bおよび図3Cの両方を参照すると、建物内の燃焼ボイラーを動作させるためのシステムおよび/または方法であって、ある酸素濃度を有する煙道ガス44を生成するためにバーナ内で空気および燃料を燃焼させるステップと、バーナから煙道ガスを搬送するために動作可能に整列された導管内のトランプ空気を実質的に除去することによって煙道ガスからの空気を制限するステップとを含む、システムおよび/または方法が提供される。例示的な実装形態によれば、図3Bに示されるような複数のボイラーの場合、排気45および46は、プレナム48と動作可能に整列することができる。46などの使用されていない排気は、プレナムへのトランプ空気の供給源とすることができる。例示的な実装形態によれば、本開示のシステムおよび/または方法は、プレナムと他の動作しているボイラーのアイドルバーナとの間の流体連通を制限しながら、あるボイラーの動作しているバーナとプレナムとの間に流体連通を提供するステップを含むことができる。少なくとも1つの構成では、ドアまたは仕切り47を提供し、アイドルバーナの排気からトランプ空気を除去するように動作可能とすることができる。
【0030】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、燃焼源またはボイラーのリアルタイム制御は、例えば、煙道ガス中の二酸化炭素の濃度を増加させながら、天然ガスまたは燃料の燃焼を低減する高い効率を達成することができる。これは、本開示のシステムおよび/または方法が建物からの炭素排出を低減するために利用されているとき、煙道ガス中の二酸化炭素の濃度を増加させるには反直感的であると見なすことができる。しかしながら、二酸化炭素濃度の増加は、排気を通じた熱損失を低減することによって燃料消費量を削減するという利点を提供することができる。遊離酸素を3%に制御するように燃焼を調整することで、より効率的な燃焼をもたらすことができる。例示的な実装形態によれば、燃焼制御を通じて、天然ガスを燃焼しているときにCOの12%濃度値に近づき、煙道ガスの少なくとも約10%二酸化炭素濃度(乾燥量基準)を達成することが望ましい。これは、開示された建物排出処理システムおよび/または方法の少なくとも1つの特徴であり、炭素捕捉における初期ステップの1つとして利用することができる。
【0031】
建物内で、ボイラー動作は、様々な所定の燃焼量、すなわち1)オフ状態、2)低燃焼量、および/または3)高燃焼量に燃焼バーナを制御することによって温水または蒸気の必要性に応答することで指定することができる。これらの量は、例えば、較正された機械的リンク機構を通じて、より古いボイラーで確立されてもよい。周期的なボイラー動作が時間ごと、日ごと、および季節ごとに大きく変化し得ると認識すると、上記で論じられたように遊離酸素も制御しながら、ボイラー負荷範囲全体にわたって連続的に炎の量の自動制御を確立することが望ましい。本開示のシステムおよび/または方法は、少ない炎の量でボイラー稼働時間を延長し、ボイラーの寿命を延長し、本開示の分離、液化、貯蔵、および/または輸送システムおよび/または方法に煙道ガスのより連続的な流れを提供することによって、オンオフサイクルを低減するように構成することができる。
【0032】
したがって、ボイラーおよびシステムの制御(例えば、図24)は、本開示のシステムおよび方法への煙道ガス供給の最適な条件を作り出しながら、より高い建物熱効率を達成することができる。
【0033】
図4を参照すると、分離アセンブリ14と流体連通していてもいなくてもよい燃焼アセンブリ11を含むアセンブリ100が示されている。図1は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2020年10月29日に出願された米国特許出願公開第2020/0340665号明細書の文脈に見ることができる。
【0034】
例示的な実装形態によれば、燃焼アセンブリ11は、空気富化アセンブリ130を利用して、燃焼用の空気を受け取る前に空気富化を実行させることができる。空気60は、燃焼アセンブリ11で使用する前に、供給および富化することができる。燃焼アセンブリ11は、二酸化炭素を含むことができる排気ガス混合物170を生成することができる。混合物170は、例えば追加の処理の後に、分離アセンブリ14に供給することができる。例示的な処理の際に、混合物170は、分離アセンブリ14内で二酸化炭素を分離させるのに十分なほど乾燥させることができる。分離アセンブリ14は、分離アセンブリに供給されるよりも実質的に高い濃度の二酸化炭素を含む、分離ガス混合物200を供給することができる。
【0035】
次に図5を参照すると、富化空気210を受け取り、富化アセンブリ130を通じて空気60を供給するように構成されたバーナを含む例示的な燃焼システムが示されている。例示的な実装形態によれば、バーナおよび/またはバーナに供給されている空気および/または燃料は、蒸気ループの一部である水を加熱するために、燃焼コントローラ(図示せず)によって制御することができる。この燃焼アセンブリは、煙道ガスなどの排気44を生成することができる。
【0036】
次に図6を参照すると、膜アセンブリ170に入る空気60を含む、膜富化アセンブリ130のより詳細な図が示されている。膜アセンブリ170は、バンドル中空ファイバー膜として構成することができる。例示的な膜アセンブリは、SEPURAN(登録商標)(Evonik Industries AG,Rellinghauser Strase 1-11 45128 Essen Germany)および/またはカスタムアセンブリ(UniSieve Ltd,Regina-Kagi-Strasse 11,CH-8050 Zurich,Switzerland)を含むことができる。これらの膜アセンブリは、複数の膜、例えば3~5個の膜を含むことができる。
【0037】
見て分かるように、空気60は膜アセンブリ170に入ることができ、この空気は、21%以上の酸素と、78.5%の窒素とを含むことができる。保持液混合物160として出ると、約90%から95%の範囲の実質的に窒素であるストリームとなり得るが、透過混合物140として別のストリームに進むと、より少ない窒素(58~64%)が含まれる、約36%から43%の範囲の酸素であるストリームとなり得る。例示的な実装形態によれば、富化空気混合物210を形成するために弁システムおよび/またはプレナムシステムとして構成され得る混合システム180において空気ストリーム60を富化するために、透過混合物140を供給することができる。富化空気混合物210は、標準空気よりも酸素濃度が高く、燃焼のためにバーナに続くことができる。
【0038】
図7を参照すると、燃焼のための空気の富化の追加の実施形態について、さらなる詳細が提供されている。したがって、空気60は、圧縮して膜アセンブリ170に供給することができ、アセンブリ170は、Nリッチストリーム160およびOリッチストリーム140を供給する。流量コントローラを使用して、Oリッチストリーム140は、例えば、ボイラーブロワーを介してボイラーバーナに富化空気210を供給するために、混合システム180内で空気60と混合することができる。例示的な実装形態によれば、Nリッチストリーム160は、必要に応じて電力および/または温冷Nを生成するために、ターボ膨張機および/またはボルテックスチューブに動作可能に結合することができる。これは、高圧N源に結合されているターボ膨張機および/またはボルテックスチューブの単なる一例である。
【0039】
例示的な実装形態によれば、燃焼アセンブリに富化空気を供給することで、排気または煙道ガス中の窒素の量を削減し、これにより、窒素から二酸化炭素を分離するときに処理する必要があり得る窒素の量を削減することができる。
【0040】
次に図8A図8Cを参照すると、煙道ガスから水を分離し、煙道ガスを冷却するためのシステムおよび方法の複数の部分が示されている。最初に図8A図8Cを参照すると、建物内の燃焼ボイラーからの煙道ガスを冷却するためのシステムおよび/または方法の3つの異なる構成が示されている。最初に図8Aを参照すると、煙道ガス44は、組み合わせた非凝縮および凝縮エコノマイザー60aに進むことができる。煙道ガス44は、最初に、ボイラー供給水52が導管、導管のセット、および/またはコイルを通じて供給され、煙道ガスが冷却され、ボイラー供給水が加熱される、非凝縮構成に進む。したがって、建物内の燃焼ボイラーからの煙道ガスを冷却するための方法が提供される。ボイラー供給水を加熱すると、ボイラーに供給することができ、こうして給水を温水および/または蒸気に加熱するために必要とされる必要エネルギーを低減する。
【0041】
加えて、エコノマイザーは、凝縮のために構成することができる。したがって、導管、導管のセット、およびコイル54は、例えば公共事業体から受け取った飲用水または工業プロセス水を搬送するように構成することができる。この水は、典型的には地中埋設管を通って搬送されるので、地下水の温度に近い温度を有することができる。したがって、水は、非凝縮エコノマイザー内で部分的に冷却された後であっても、煙道ガスとは実質的に異なる温度を有する。これらの導管に煙道ガスを供給することで、煙道ガスから水を除去し、こうして水凝縮流出物53を造り出すことができる。導管を通って進むこの水は、加熱されて温水システム取水口54として温水システム58(図3C)に供給され、加熱されて出口56を通って受け取られることが可能である。したがって、少なくとも、加熱のために受け取った水が、典型的な水道水に関連付けられた低温から加熱される必要はなく、むしろ予熱されているという理由のために、温水システム58内の水を加熱するために必要なエネルギーの量はより少ない。代替の構成によれば、図8Bを参照すると、あるセットのコイル52はあるエコノマイザー60bに関連付けることができ、別のセットのコイル54は別のエコノマイザー65aに関連付けることができる。この構成では、エコノマイザー60bは非凝縮エコノマイザーとすることができ、エコノマイザー65aは凝縮エコノマイザーとして構成することができる。本開示の別の実施形態によれば、図8A図8Cに示されるように、ダイバータ64は、エコノマイザーに動作可能に結合することができる。例示的な実装形態によれば、冷却された煙道ガスは、ブロワーを使用してダイバータ64から供給することができる。システムおよび/または方法は、ダイバータを使用して処理される煙道ガスの量を制御することができる。例示的な実装形態によれば、図8Cによる現在のシステムは、450標準立方フィート/分(SCFM)から500SCFMの湿潤煙道ガス44を受け取ることになる。このダイバータは、ダイバータ内のモータ作動バタフライバルブを制御することができる全体的なマスターシステム(図24)によって制御することができる。マスターシステムはまた、ガス温度および流量データを収集し、図10に示されるようにブロワーを動作させることもできる。
【0042】
したがって、エコノマイザーがダイバータからプロセスストリームの下流にあるとき、ブロワーはエコノマイザーに先行してもよい。例示的な実装形態によれば、湿潤煙道ガスは、第1のエコノマイザーに入る前に、少なくとも約8%の二酸化炭素および/または少なくとも約3%の遊離酸素である。本開示のシステムおよび/または方法は、例えば図9Aおよび図9Bに示されるように構成されたエコノマイザーを使用することができ、方法は、追加の分離、ならびに液化、貯蔵、および輸送を含むことができる。
【0043】
ボイラーからの煙道ガスは、およそ18%の含水量および最高350°Fまでの温度範囲を有し得ることが決定されている。COの分離に先行して、この水は、煙道ガスから実質的に除去することができる。これは、煙道ガス温度を露点未満に低下させること、および水を液体として凝縮させることを伴う。煙道ガスの含水量が低下するにつれて、露点も低下し、水を除去し続けるためにさらなる冷却を必要とする。この冷却は、煙道ガス凝縮物をもたらす可能性がある。
【0044】
煙道ガス凝縮物は、わずかに酸性(pH<=5)になる傾向があり、これは、耐酸性ではない建築材料(炭素鋼など)のため、いくつかの建物プレナムを損傷する可能性のある条件である。これらの場合、ガスは、プレナムから除去され、耐酸性ステンレス鋼構成要素を有する外部熱交換器内で凝縮されなければならない。加えて、凝縮器の設計に応じて、いくらかの量のマイクロ液滴がガスストリーム内に残る場合がある。これらのマイクロ液滴は、ppmレベルで存在することができる酸性エアロゾルと呼ぶことができる。本開示は、酸性エアロゾルの除去を想定している。これらのシステムおよび/または方法は、例えば、湿式壁熱交換器不活性網状炭素または金属発泡体を有するインピンジャーまたはミストエリミネータ、および沈殿器を含む。
【0045】
上記によれば、非凝縮エコノマイザーは、露点温度を超えて動作することができ、いかなる液体凝縮物の形成も防止する。凝縮がないので、このエコノマイザーは、ほとんどのプレナム建築材料に対応することができる。
【0046】
上述のように、凝縮エコノマイザーは、プレナムから煙道ガスを抽出し、これを凝縮エコノマイザーに向けるダイバータ(図8C)の下流に設けることができる。この凝縮エコノマイザーからの凝縮物は、図10の75によって示されるように、建物の排水路に進む前に化学的に中和することができる。
【0047】
次に図10を参照すると、ダイバータからの煙道ガスの圧力を増加させるために、ブロワー68で煙道ガス乾燥を継続することができる。このブロワー68は、酸中和器アセンブリ75に動作可能に結合された水出口71を含むことができる熱交換器/凝縮器70を通る流れをサポートすることができる。熱交換器70は、約3%未満の水、またはおよそ0.2%の少ない水を残してほとんどの水を凝縮するために、ガスを露点未満に冷却するように構成することができる。
【0048】
熱交換器70は、例えば、チラーから供給される外部の水/グリコールループおよび/または建物冷却塔からの水によって冷却される、チューブおよびシェル構成とすることができる。図示されるように、熱交換器70においてシステムから除去された水は、わずかに酸性の可能性があり、公共下水処理場(POTW)まで、または下水システムを通って進む前に、水を中和することができると予想される。加えて、一部の水は、特殊な熱交換器設計、ミストエリミネータ、衝突装置、または場合により沈殿器で最小化または除去される小さなマイクロ液滴、ミスト、または酸性エアロゾルとして、プロセスストリーム中に残る。これらの成分は、POTWに進む前に処理することができる追加の凝縮物または流出物を生成する可能性がある。
【0049】
大部分の水が除去され、酸性エアロゾルが軽減された後、冷却された煙道ガス72は、PSAシステム仕様によって規定されるように、およそ100psig以下の最適なレベルまで煙道ガスの圧力を増加させるために、圧縮機へと続くことができる。圧縮はプロセスガス露点を上昇させるので、圧縮機は、追加の凝縮物または流出物を生成することができる。
【0050】
次に図11を参照すると、圧縮機74は煙道ガス72を受け取ることができる。圧縮機74は、下流の製品汚染を排除するために「オイルフリー」圧縮機とすることができ、圧縮機は、可変ガス流に応答するために、可変周波数ドライブ(VFD)で構成することができる。圧縮は、煙道ガスの温度および露点を上昇させるので、煙道ガスの温度を40℃未満に低下させるために、第2の熱交換器76を利用することができる。この段階で、ガスは、蒸気として存在することができる約0.2%未満の水を有することができ、ガスは40℃未満の温度とすることができ、約100psigの圧力とすることができる。
【0051】
図11を参照すると、建物内の燃焼ボイラーから生成された煙道ガスから二酸化炭素を分離するためのシステムおよび/または方法は、約3%未満の水を有する煙道ガス72を供給するステップと、煙道ガスを圧縮するステップと、熱伝達流体90で圧縮機74を冷却し、チラーおよび/または冷却塔に/から熱伝達流体を供給するステップとを含むことができる。
【0052】
別の例示的な実装形態によれば、流出物53を生成することができるミストエリミネータサブシステム89を設けることができる。煙道ガスからの水除去中、プロセスまたはシステムの別の点における流出物としての液体凝縮物を生成することができる。この流出物は、わずかに酸性(およそ5pH)であり得、建物の排水路に供給される前に中和することができる。
【0053】
非常に少量のこのわずかに酸性の凝縮物は、ミストまたは酸性エアロゾルとしてプロセスガス中に巻き込まれたままである。これらの液体マイクロ液滴を除去するために、圧縮機入口の直前にミストエリミネータサブシステム89を追加することができる。このサブシステムは、静電ユニット、湿式壁熱交換器、もしくは、網状金属または炭素発泡体、ワイヤメッシュパッド、またはミスト粒子を表面領域に衝突させ、核形成させ、重力によってシステムを排水させる曲がりくねったガス経路で設計された他の材料で構成されたパッシブインピンジャー配置とすることができる。酸性エアロゾルを低減または除去することにより、ミストエリミネータの解決策は、プロセスガスストリームの下流構成要素における有害な腐食を大幅に防止することができる。したがって、ミストエリミネータは、中和して排水路に供給することができる流出物53を生成することができる。
【0054】
次に図12Aを参照すると、例えば8%から16%の二酸化炭素、86%から78%の窒素を有するガスなどの一定量の流入流体を受け取るように一列に構成することができるPSAまたは圧力スイング吸着アセンブリ80を含む分離アセンブリ14の例示的な実装形態が示されている。PSA80は、このストリームから二酸化炭素を分離し、95%を超える純度の二酸化炭素を供給するように構成することができる。
【0055】
このプロセスでは、PSA80は、加圧された実質的に窒素のストリームを供給することができ、この窒素は1つ以上のアセンブリに、例えば、図示されるように、ストリーム42を介してタービン膨張機48に、ならびにストリーム44を介して制御弁50に供給することができる。例示的な実装形態によれば、これらのアセンブリから窒素ストリーム86を供給することができる。
【0056】
例示的な実装形態によれば、加圧窒素を受け取り、低温窒素54および高温窒素56を供給するボルテックスチューブアセンブリ52に、さらに別のストリーム46を供給することができる。本開示は、システムの、および/または特にPSAアセンブリの動作機能と組み合わせて、ストリーム54および/または56の熱を利用するように構成することができる。これは、本開示のシステムおよび/または方法で作り出された加圧Nを利用するためのボルテックスチューブの結合の一例である。本明細書に記載されるように、ボルテックスチューブおよび/またはターボ膨張機は、加圧N、例えば膜保持液ストリームを生成するシステム内の他の構成要素に結合することができる。
【0057】
例えば、図12Bを参照すると、PSAアセンブリがステップサイクリングを行うように構成されているとき、PSAの異なる部分は、ある温度および/または圧力で、二酸化炭素から窒素を分離するときに二酸化炭素の吸着または脱着を提供するように構成された吸着剤を含む。例えば、60としての部分Aは、二酸化炭素を吸着するように構成することができ、したがって、そのステップサイクル中に二酸化炭素の吸着をさらに容易にするために、その部分に低温窒素54を供給することができる。あるいは、異なる時間ステップサイクル、または脱着するステップであるPSAの62としての異なる部分Dのいずれかにおいて、二酸化炭素を脱着するための吸着剤を加温するために、高温窒素56を供給することができる。したがって、システムは、より効率的なPSA分離を容易にするために、熱エネルギーとしてPSAの加圧窒素から供給される高温および/または低温窒素を利用することができる。
【0058】
圧縮窒素を受け取り、出口304で低温窒素、出口306で高温窒素を供給するように構成された入力302を含む例示的なボルテックスチューブアセンブリ300が、図13に示されている。
【0059】
次に図14を参照すると、PSAのある部分の一部としての熱交換器に低温窒素を供給することができ、別の部分に高温窒素を供給することができる、熱交換のより詳細な図が示されている。これらの部分は、流入ガスから二酸化炭素を分離するための圧力スイング吸着の同期ステップサイクル中に熱エネルギーを供給するように調整することができる。例示的な実装形態によれば、PSA吸着剤の部分は、(例えば、PSAのステップサイクリングの一部として)ボルテックスアセンブリから低温窒素または高温窒素の一方または両方を受け取るように構成された熱交換アセンブリと熱的に連通することができる。図示されるように、渦流出口には、吸着材と熱的に連通している熱交換器への高温または低温窒素の流れを制御するための弁を設けることができる。
【0060】
例示的な圧縮機が図15に示されている。熱伝達流体は、例えば水とすることができ、チラーの水は、使用済みの熱伝達流体をチラーに戻す前に、建物の冷却塔内で冷却することができる。したがって、本開示のシステムおよび/または方法は、追加の分離、液化、貯蔵、および/または輸送を含むことができる。これは、チラーおよび/または冷却塔の熱伝達流体で冷却することができるシステムの発熱構成要素の単なる一例である。本開示のシステムおよび/または方法の冷却要件の70%超は、圧縮機および/またはポンプで発生した熱、ならびに液化スキッドの熱交換器から生じる可能性がある。これらの構成要素の各々には、ローカルチラーから、または直接中央チラーから供給される水冷回路を設けることができる。ローカルチラーは、中央チラーから、または建物冷却塔からの冷却水から来る水ループで水冷することができる。中央チラーは、以下の順序で熱伝達を優先するように設計することができる:例えば、a)家庭用温水補給、b)冷却塔、c)外気との交換。
【0061】
再び図11を参照すると、圧縮の後、煙道ガスは、乾燥剤乾燥機などの乾燥機78に供給することができる。乾燥機78は、使用済み乾燥剤を再生するように構成された、スイープフィードなどの窒素フィードに動作可能に係合することができる。典型的には、乾燥機は、2チャンバー式サイクリング装置であり、一方のチャンバーは乾燥し、その間に他方のチャンバーは乾燥のために再生されており、これらのサイクルが継続する。他方のチャンバーが煙道ガスを乾燥させている間に、一方のチャンバー内の使用済み乾燥剤に窒素を供給することができる。したがって、煙道ガスから回収された二酸化炭素の分離中に回収された窒素を使用して煙道ガスを乾燥させるステップを含むことができる、建物内の燃焼ボイラーから生成された煙道ガスから二酸化炭素を分離するためのシステムおよび/または方法が提供される。この回収された窒素は、導管92を介して圧力スイング吸着アセンブリ80から乾燥機78に搬送され、次いでスタック86を通って排出されることが可能である。例示的な実装形態によれば、追加の分離、液化、貯蔵、および/または輸送のために、乾燥した煙道ガスを供給することができる。
【0062】
乾燥機から、10ppm未満の水を含む煙道ガス79は、圧力スイング吸着(PSA)アセンブリ80に進むことができる。この圧力スイング吸着アセンブリは、約100℃までの雰囲気から、1psigで、95%を超える純度で、85%を超えるCO回収量を提供することができる。この時点での最大CO出力流は、およそ40SCFMであり得る。大部分が窒素である煙道ガスの残りは、圧力下で継続してもよく、および/または一部が乾燥機78に戻るように分割されてもよい。窒素の別の部分は、大気圧付近で、電気エネルギー94および低温出力ガスを供給することができるタービン膨張機82/発電機93に進むことができる。加えて、サイレンサーを備えた制御弁84は、膨張機82/発電機93と並列に動作可能に整列することができる。
【0063】
したがって、圧力スイング吸着アセンブリ80を使用して、約95%を超える二酸化炭素78を生成するために、煙道ガスから窒素の少なくとも一部を除去するステップを含むことができる、建物内の燃焼ボイラーから生成された煙道ガスから二酸化炭素を分離するための方法が提供される。煙道ガスから除去された窒素は、例えば、乾燥機78内で、圧力スイング吸着アセンブリに煙道ガスを供給する前に、煙道ガスから水を除去するために使用することができる。あるいは、または追加で、煙道ガスから除去された窒素の少なくとも一部は、ガス膨張機/発電機に供給することができる。あるいは、または追加で、PSAからの窒素の一部は、サイレンサーを備えた制御弁に供給することができ、他の部分は膨張機/発電機に供給することができる。例示的な実装形態によれば、本開示のシステムおよび/または方法は、窒素をいくつかの部分に分離するステップと、1つの部分を乾燥機に、他の部分を膨張機/発電機に供給するステップとを含むことができる。例示的な一実装形態では、1つの部分は、圧力スイング吸着アセンブリからの窒素の約3分の1である。
【0064】
例示的な実装形態によれば、PSAプロセス中に、COおよび窒素の両方を含む、少量の拒絶されたガスを生成することができる。このガスをパージするのではなく、COの全体的な回収を強化するために、リサイクルライン81を介して圧縮機を通じて再生利用することができる。
【0065】
PSAの窒素排気を使用して、建物内の燃焼ボイラーから生成された煙道ガスから分離された二酸化炭素を冷却するためのシステムおよび/または方法も提供される。システムおよび/または方法は、圧力スイング吸着アセンブリ80を使用して煙道ガスから窒素を分離するステップと、熱交換器92内の流体を冷却するために、熱交換器92の存在下でタービンを通る窒素を膨張させるステップと、二酸化炭素生成物を冷却するために、この冷却された流体を、圧力スイング吸着アセンブリの二酸化炭素生成物78と動作可能に整列された別の熱交換器100に移送するステップとを含むことができる。タービンは、例えば、発電機93の一部とすることができ、または交換器92を冷却するために設けられてもよい。
【0066】
典型的には、PSAを出る窒素ガスは、定格システム流量の80%を超える流量で、少なくとも85psigであり得る。例示的な実装形態によれば、窒素は、市場品として処理および保存されてもよい。発電に関しては、グリッド対応の電力変換が必要となる。タービン発電機は、60Hzグリッドに対応しない500Hz出力を有する。したがって、適切な電力変換が指定されると想定される。これは、整流に続いて、建物の停電の場合の適切な安全機能を有するDC-AC多相インバータとすることができる。タービン発電機およびCO熱交換器で使用した後、窒素排ガスは、排気スタックまたはプレナムに戻ることができる。
【0067】
図16A図16Dを参照すると、単独で、または図1のシステムおよび/または方法の構成要素の一部または全部と組み合わせて使用することができる、CO分離システムおよび/または方法の異なる実施形態が示されている。
【0068】
例えば、図16Aを参照すると、反応COおよびOを受け取るように構成されたカソードを含む電気化学電池が示されている。このCOおよびOは、同じまたは異なるストリームから受け取ることができる。例えば、COは、煙道ガスストリームから受け取ることができ、または空気ストリームから受け取ってもよい。煙道ガスストリームは、COおよびNであってもよく、Oを含んでもよく、一定範囲の濃度のHOも含んでもよい。例えば、ストリームは、煙道ガスを生成した燃焼プロセスからのHOを含む湿潤ストリームを有する、湿潤または乾燥していると見なされてもよい。Oは、煙道ガスストリーム、空気ストリームの一部として、および/またはOストリームの一部として受け取られてもよい。
【0069】
電池のカソード側を出るのは、Nストリームとすることができる。このNストリームは、炭酸イオン(CO 2-)を形成するために反応しなかったCOも含み得る。例えば、これは、CO、HO、および/またはOを含み得る。このNストリームは、カソードに曝露されたストリームよりも少ないCOを含む。
【0070】
カソードおよび気的結合に曝露されると、COは、炭酸塩電解質を通ってアノードに搬送される炭酸イオンを形成するために反応し、気的結合は、CO 2-をCO生成物としてのCOおよびOに戻す。以下に詳述されるように、このシステムは、様々な方法で、例えば、炭酸イオンポンプとして(図16B)、煙道ガス炭酸塩燃料電池として(図16C)、および/または燃料電池として(図16D)実施することができる。これらの実装形態の1つ以上では、COは、1つ以上のストリームから除去/分離/隔離することができる。
【0071】
例えば、図16Bを参照すると、炭酸イオンポンプで構成された二酸化炭素捕捉方法および/またはシステムの一部が示されている。図示されるように、炭酸イオンは、電子の存在下で空気からの二酸化炭素および酸素を反応させることによって、カソード電極の表面上で電気化学的に生成することができる。COは、湿潤または乾燥形態の煙道ガスから得ることができ、Oは、煙道ガスの一部であるか、またはO源から、例えば空気から供給することができる。煙道ガスは、カソードでは反応せず、反応しなかった他の成分(例えば、HO、O、CO)とともにガススタックに進むNを含むことができる。
【0072】
電気化学式は、CO+1/2O+2e>>,CO --である。複数の電池をスタックに構成することができ、これにより、それぞれのマニホールドを通じてCOおよびOが供給される。
【0073】
炭酸イオンがカソードで生成されると、固体または液体電解質は、カソードとイオン連通し、炭酸イオンが関連するアノードに移動するための経路を提供することができる。この電気化学的活性は、炭酸イオンを形成および輸送し、元のカソードガス混合物からCOを分離するための基礎である。
【0074】
アノードに到達すると、電子を(1つまたは複数の)炭酸イオンから除去し、COおよび1/2Oに戻る解離を引き起こすことができる。
【0075】
本開示の別の実装形態によれば、COは、膜のみを使用して、または他の分離技術と組み合わせて、煙道ガスから分離することができる。膜分離は、COに対して適切な透過性および選択性を有する溶媒吸収および/またはポリマー系膜を利用することができる。ポリマー膜は、混合ポリマー膜も含むことができる。追加の膜は、炭素膜および/または無機膜を含むことができる。CO分離は、Knudson拡散、分子篩、溶液拡散分離、表面拡散、および/または毛管凝縮を実行するように構成された膜を使用して実行することができる。
【0076】
図16B図16Dに示されるように、Oは、例えば液化中に、CO生成物ストリームから生成することができる。このOは、O源の一部としてカソードに供給することができる。カソードに供給されているOの量は、最適なCO分離のために電池を動作させるために望ましいように、監視および/または調整することができる。
【0077】
本開示の一実施形態によれば、図16C図16Dを参照すると、炭酸塩燃料電池構成には燃料、特に合成ガス(HおよびCO)を形成するのに十分な炭化水素燃料を供給することができる。合成ガスは、天然ガス(CH→HおよびCO)および/または石炭を含むがこれに限定されない他の炭化水素材料から形成することができる。カソードは、熱および電気の形態の電力出力を供給するためのCOおよびHOならびに電子を形成するために、アノードにおいて合成ガスに曝露することができる炭酸イオンを形成するために、上述のようにCOおよびOに曝露することができる。システムは、建物内の発電機またはボイラーを交換する建物設計の一部とすることができ、および/または熱および電力を供給するための独立型システムとすることもできる。
【0078】
天然ガスは、燃料電池の一部として供給することができ、この天然ガスは、取入れ口から既存の建物にタップインすることができる。したがって、動作温度で合成ガスに直接改質することができる天然ガスを使用しながら、電気化学的に熱および電力を生成することができ、この熱および電力は建物に供給することができ、これにより、天然ガス燃焼なしに建物の熱および電力需要の一部または全部を相殺し、こうしてCO排出量を大幅に削減することができる。
【0079】
例えば、システムは、天然ガスを燃焼させるように構成された一般的なボイラーシステムと対になることができる。したがって、ボイラーおよびイオンポンプのシステムの両方とも、天然ガスを受け取るように構成することができる。したがって、図16Cのシステムは、熱および電力を供給することができ、その一方でボイラーは、蒸気の形態の熱出力を供給することができる。図16Cのシステムは、CO捕捉および精製システムとも動作可能に整列することができる。
【0080】
したがって、燃料電池は、カソードにおいて煙道ガスを受け取ることができ、COは、電気化学的に精製され、分離および液化のために利用可能とされる。図示されるように、煙道ガスは、カソード電極表面領域へのCOの曝露を最大化するために、曲がりくねった経路を通って供給することができる。この煙道ガスは、燃焼ボイラーから直接供給されてもよく、または燃料電池のカソード側に曝露される前に、図8図11を参照して説明されたように処理されてもよい。複数の電池は、適切なガスマニホールドを有するスタックで構成することができる。この特定の実施形態は、より高いCO濃度で向上した性能を提供することができ、こうしてCO分離の前の煙道ガスの前処理を少なくすることができる。
【0081】
アノードに到達すると、電子を(1つまたは複数の)炭酸イオンから除去し、COおよびOの改質を引き起こすことができる。図16A図16Dによれば、COおよびOを含むストリームは、例えば、図1を参照して本明細書で説明されたように、液化に供給することができる。非凝縮性酸素は、分離してポンプのカソード側に供給することができる。電気エネルギーは、ポンプを動作させるために供給することができる。ポンプは、煙道ガスからの熱を利用することもできる。
【0082】
したがって、動作温度で合成ガスに直接改質する天然ガスを使用しながら、電気化学的に熱および電力を生成することができ、この熱および電力は建物に供給することができ、これにより、天然ガス燃焼なしに建物の熱および電力需要の一部または全部を相殺することができる。
【0083】
したがって、合成ガスは、アノードで導入することができ、炭酸イオンは、より多くのCOおよび水蒸気を形成するために発熱反応する。この段階で、得られたガスのかなりの量は、精製されたCOであり得る。この概念は、凝縮、続いてCOの液化を通じた水蒸気の除去をさらに教示する。
【0084】
したがって、燃焼生成物ストリームを含むことができる燃焼生成物からCOを分離するためのシステムが提供される。この燃焼生成物ストリームは、COおよびN、またはたとえばCO、O、HO、および/またはNを含む、湿潤ストリームまたは乾燥ストリームであり得る。システムは、燃焼ストリームと動作可能に整列され、炭酸イオンを形成するために燃焼生成物ストリームからのCOおよびOを反応させ、CO生成物ストリームを形成するために炭酸イオンを反応させるように構成された、炭酸イオンポンプまたは炭酸塩電気化学電池を含むことができる。
【0085】
炭酸塩電気化学電池は、電源から電子を受け取り、炭酸イオンを形成するためにこれらの電子を燃焼生成物ストリームのCOおよびOと反応させるように構成された、カソードを含むことができる。この炭酸イオンは、CO 2-であり得、例えば、炭酸塩電解質の成分であり得る。電池は、炭酸イオンを反応させ、CO、O、および電子を形成するように構成されたアノードも含むことができる。したがって、システムは、炭酸塩電解質の周りにカソードおよびアノードを含むことができる。
【0086】
追加の実施形態によれば、O源は、炭酸塩電気化学電池のカソードに動作可能に結合することができる。この構成では、カソードは、燃焼ストリームからのCOおよびO源からのOに曝露されるように構成することができる。さらなる実施形態は、炭酸塩燃料電池を提供するために、アノードに動作可能に結合された合成ガス源を利用することができる。この構成では、アノードは、炭酸イオンおよび合成ガスを受け取り、CO生成物ストリームを形成するように構成することができる。
【0087】
システムは、CO生成物ストリームに動作可能に結合された触媒バーナ、ならびに触媒バーナに動作可能に結合され、CO生成物ストリームからHOを除去するように構成された熱交換器を含むことができる。熱交換器は、カソードにCOを供給するように構成された追加の導管で熱回収ループに動作可能に結合することができる。
【0088】
燃焼生成物ストリームからCOを分離するための方法は、COおよびNを含む燃焼生成物ストリームを受け取るステップと、炭酸イオンを形成するために燃焼生成物ストリームを反応させるステップと、CO生成物ストリームを形成するために炭酸イオンを反応させるステップとを含むことができる。炭酸イオンを形成するために電子を供給することができ、CO生成物ストリームを形成するために電子を除去することができる。
【0089】
加えて、合成ガスは、CO生成物ストリームを形成するために炭酸イオンと反応するように供給することができ、天然ガスは、合成ガスを形成するために供給することができる。この方法の実施形態は、CO生成物ストリームを形成すると、正味の正電位を生成することができる。
【0090】
図16Dを参照すると、空気からCOを分離するためのシステムが提供される。システムは、空気ストリームであって、少なくともCOおよびNを含むことができる空気ストリームと、空気ストリームと動作可能に整列され、炭酸イオンを形成するために空気ストリームからのCOおよびOを反応させ、CO生成物ストリームを形成するために炭酸イオンを反応させるように構成された炭酸塩燃料電池とを含むことができる。O源は、炭酸塩燃料電池のカソードに動作可能に結合することができ、カソードは、燃焼ストリームからのCOおよび/または供給源からのOを反応させるように構成されている。図示されるように、O源は、CO液化プロセスからのものであり得る。天然ガス源は、炭酸塩燃料電池のアノードに動作可能に結合することができ、アノードは、炭酸イオンおよび天然ガスを受け取り、CO生成物ストリームを形成するように構成されている。
【0091】
いくつかの実装形態では、COの一部は、必要に応じてカソードに戻すことができ、残りのCOは、図22図25Bを参照して説明されるように、液化に送られる。
【0092】
次に図17を参照すると、分離アセンブリ14を含むシステム10の一部が示されている。分離アセンブリ14に入るのは、典型的には気相である流体混合物12であり得る。混合物12は、水を除去するように処理され得る煙道ガスを含むことができる。混合物は、典型的に、8%から約16%の量の二酸化炭素、および86%から82%の窒素を含むことができ、残りは酸素および他の微量物質である。分離アセンブリ14を出るのは、混合物12の二酸化炭素濃度よりも高い濃度の二酸化炭素を有することができる、少なくとも1つの分離された混合物78であり得る。
【0093】
次に図18を参照すると、例示的な実装形態によれば、混合物12を受け取り、少なくとも2つの分離されたストリーム、保持液ストリーム1018および透過物ストリーム1020を供給することができる、膜分離アセンブリ1000が示されている。分離アセンブリ540は、バンドル中空ファイバー膜として構成することができる。例示的な膜アセンブリは、SEPURAN(登録商標)(Evonik Industries AG,Rellinghauser Strase 1-11 45128 Essen Germany)および/またはカスタムアセンブリ(UniSieve Ltd,Regina-Kagi-Strasse 11,CH-8050 Zurich,Switzerland)を含むことができる。
【0094】
したがって、ストリーム1018は混合物12よりも窒素濃度が高くてもよく、ストリーム1020は混合物12よりも二酸化炭素濃度が実質的に高くてもよい。例示的な実装形態によれば、膜分離アセンブリ540は、複数の構成要素と、流量、温度、圧力、膜、および/または段階の構成を含む複数の構成とを有することができる。段階は、直列の段階、段階に戻る段階、および/または、特定の流量、圧力、および/または温度で分離を発生させる段階を含むことができる。例示的な実装形態によれば、この構成は、膜分離アセンブリ540の背圧を維持するための背圧レギュレータまたは制御弁1022を含むことができる。
【0095】
次に図19図21を参照すると、例えば、システム1100、1200、および1300の文脈で、膜分離アセンブリ540Aおよび540Bの複数の構成が示されている。例示的な実装形態によれば、アセンブリ540Aに混合物12を供給することができる。特に図19を参照すると、アセンブリ540Aは1つ以上の膜を有することができ、アセンブリ540Bは、1つ以上の膜を有することができる。図示されるように、アセンブリ540Aは、透過混合物1020Aも供給しながら、任意選択的なアセンブリ540Bに進むことができる保持液混合物1018Aを供給することができる。あるいは、混合物1018Aは、分離および精製システムの他の点に供給することができる。透過混合物1020Aは、約60%から約70%の割合の二酸化炭素を有することができる。例示的な実装形態によれば、段階は、例えば、90%を超える二酸化炭素の収率、ならびに70%もの高さであり得るシステムを出る二酸化炭素の純度を提供するために、異なる構成で動作することができる。含まれる場合、アセンブリ540Bは、保持液混合物1018Bおよび透過混合物1020Bを供給することができる。
【0096】
別の例示的な実装形態によれば、真空ポンプ600を設けることができる。真空ポンプ600は、透過混合物1020Aの生産を容易にするために圧力差を提供することができる。したがって、減圧下で膜アセンブリからの透過混合物の除去を行うことで、透過混合物中の二酸化炭素の追加の収率および/または純度を提供することができる。
【0097】
次に図20を参照すると、再び異なる構成で、複数の膜アセンブリ540Aおよび540Bが提供される。例示的な実装形態を参照すると、アセンブリ540Aは1つ以上の膜を含むことができ、アセンブリ540Bは1つ以上の膜を含むことができる。混合物1020Bは、混合物12とともに、富化された混合物1700としてアセンブリ540Aに供給され、圧縮機400で加圧されることが可能である。例示的な実装形態によれば、混合物1700は、混合物12よりも高い濃度の二酸化炭素を有することができる。この構成によれば、二酸化炭素収率は90%まで増加する可能性があり、二酸化炭素は70%を超える純度で維持することができる。
【0098】
次に図21を参照すると、別の構成は、アセンブリ540Bが透過混合物1020Aを受け取る、アセンブリ540Aおよび540Bを含む。アセンブリは、図示されるように、圧縮機400および420による圧力下で供給される混合物を有することができる。
【0099】
例示的な実装形態によれば、上記の図を参照すると、本開示は、二酸化炭素分離システム、およびその全体が参照により本明細書に組み込まれる、2020年10月29日に出願された米国特許出願公開第2020/0340665号明細書のものを含むがこれに限定されない代替システムの一部として使用することができる、膜分離技術を提供する。
【0100】
次に図22を参照すると、本開示の別の一連の構成要素において、>95%純度のCO78は、熱交換器104、圧縮機106および108、ならびに熱交換器110に示されるように順次ステップで冷却および圧縮することができ、圧縮機は、液化のために相変化状態に近づくように冷却移送流体90と動作可能に係合している。例示的な実装形態によれば、>95%純度のCOは、PSAから出る100℃もの温度を有することができる。既述のように、熱交換器は、ガスの温度を十分な温度まで低下させ、次いでガスをより高い圧力に圧縮するために設けることができる。例示的な実装形態によれば、このCOストリームから除去された熱は、外部の水/グリコール冷却ループを通って、図22に示されるように給水の予熱をサポートする熱管理システムに戻すことができる。これは、タービンを通る膨張の前にPSAから出てくる窒素ガスの温度を上昇させるために設けることもできる。これは、COLD温度出力限界を超える前に窒素流の完全な使用を可能にすることによって、タービン効率を向上させることができる。これは、より効率的なシステム全体を導出するために、システムの他の部分でシステム構成要素からの熱を利用する、いくつかの例のうちの1つに過ぎない。図23によれば、COガスの段階的な冷却および圧縮シーケンスがあり、これは、311psigおよび0°Fの最終状態に向かって駆動し、この時点で相変化が発生してCOが液体になる。
【0101】
次に図23を参照すると、COガス112が断熱容器などの容器113の内部に散布される、CO液化および貯蔵システムおよび/または方法が示されている。例示的な断熱容器は、真空ジャケット付き液体貯蔵タンクを含むことができるが、これに限定されない。この容器内で、ガス112を液体114に変換することができる。例示的な実装形態によれば、ガス112は、散布アセンブリ118に供給することができ、そこで散布時に液化して液体114となる散布ガス120として供給される。
【0102】
容器113の上部の蒸気116は、蒸気116を冷却する低温化システム122によって管理され、蒸気116は凝縮して液体114に戻り、容器113内に戻ってくる。例示的な構成によれば、システム122は、容器113と流体連通しているループとして構成することができ、そこで蒸気CO116はシステム122に入り、液体CO114として容器113に戻る。少なくとも1つの構成では、システム122は、蒸発器を備えた低温凝縮器として構成される。
【0103】
追加の実施形態によれば、容器113は、COの損失を最小限に抑えながら非凝縮性ガスの除去を容易にするために、制御された通気サブシステムを用いて構成することができる。CO液化システムへの入口ガスは、好ましくは>95%の高濃度COであり得る。窒素および酸素などの残りのガスは、液化プロセスにおける非凝縮性ガスと見なすことができる。加えて、液体COと混和性の不純物ガスの非常に小さなサブセットが残る。これらの不純物は、ISBT、国際飲料ガイドラインなどの商業規格に従って液体CO生成物を認定するために、正確に測定しなければならない。制御された通気サブシステムおよび純度分析システムの両方は、体に溶解することができる非凝縮性ガスを考慮に入れることができる。
【0104】
蒸留塔による前処理がなければ、液化への連続供給における非凝縮性ガスは、貯蔵システム蒸気空間116内に蓄積する可能性がある。除去がなければ、これらの非凝縮性ガスは、貯蔵タンクの蒸気空間内に圧力を蓄積し続けてガスの一部を液体に溶解させ、こうして液体を汚染する可能性がある。加えて、タンク内の過剰な圧力は、ガス供給システムと、蒸気を管理し、COを液体として再凝縮してタンク内に戻す低温化システムとの両方を抑制する可能性がある。通気システムは、CO蒸気の損失を最小限に抑えながら、非凝縮性ガスを放出し、圧力上昇を低減するように、低温化ユニットと併せてタンク蒸気空間を管理するように制御することができる。タンクにおける計測器(例えば、図11参照)は、蒸気圧、溶解ガス、蒸気組成、ガス流などに関するデータを取得し、厳密なパラメータ内でタンク蒸気の制御された放出を実行するように通気ラインのソレノイドバルブを動作させることができるプロセッサにデータを提供するように構成することができる。
【0105】
建物の電力損失の場合、例えば、真空ジャケット付きタンクの優れた断熱は、少なくとも30日間にわたって液体COを維持し得る。例示的な実装形態によれば、建物自体が、火災、例えば、CO消火方法を必要とする電子構成要素に関する火災を消すために、COの供給を容器113にタップインすることができる。
【0106】
図を参照すると、別の例示的な実装形態によれば、システム制御によって提供されるCO除去および/または送達需要に合わせて提供される1つ以上の車両を使用するオフテイク管理を含むことができる、CO除去および/または送達システムが提供される。例えば、移送ポンプ202を介して容器113からをトラック200に取り付けられた液体COタンク内にCOを直接移送する、除去および/または送達トラック200を提供することができる。システムは、容器113の容量、システム10のCO生成、法定の日付/時間ピックアップウィンドウ、および/またはCO送達需要などの多くのパラメータに基づいて、COピックアップ時間を生成するように構成することができる。CO送達需要に関して、倉庫に収容されることなく、または追加の精製を必要とすることなく、このように高純度のCOをユーザに直接送達することができると考えられる。直接送達の1つのみの例は、排水処理プラントへの送達であり得る。しかしながら、いずれの場合も、輸送前に試験成績書を発行する能力を有する製品を認定するために、オフテイク分析を提供することができる。
【0107】
次に図24を参照すると、制御システムのプラント、プロセス、およびフィールドレベルの構成要素が示されている。例示的な実装形態によれば、燃焼排出および制御、MASTER PLCコントローラ、ダイバータ、圧縮、乾燥機、分離、冷却および圧縮、低温化/貯蔵、ならびに食品グレードのCOの提供を示す、例示的な全体制御システムが提供される。これらのシステムは、電気、天然ガス、および水の公益事業システムにも結合される。これらの制御システムは、基本的なネットワークアーキテクチャ図のよい例となる。MASTER PLCは、イーサネットループ接続およびローカルパッケージコントローラへのインターネットIPプロトコル通信で、ならびにデジタルおよびアナログI/Oフィールド計測器レベルへの直接接続および制御を通じて、プラント全体を制御する。HMIサーバは、MASTER PLCからデータを収集し、プラントのリアルタイム表示を管理し、ロギング、データ管理アプリケーションを実行し、セキュアファイアウォールを通じて外部ユーザと通信する。また、すべての運用ソフトウェアを維持し、MASTER PLCに定期的にダウンロードされるものを更新する、エンジニアリング開発ワークステーションも暗に含まれる。
【0108】
図25Aおよび図25Bを参照すると、本明細書に記載される異なる構成要素およびプロセスのシーケンス、ならびに建物に関連付けられた追加の熱管理構成要素を詳述する、システムおよび/または方法の例示的な実装形態が開示されている。図面および添付の説明を通して分かるように、開示されたシステムの異なる構成要素から既存の建物システムに熱が伝達される複数の場所がある。例えば、図示されるように、チラー、ならびに既存の冷却塔は、建物内にあってもよい。これらのアクティブ冷却構成要素は、個々の冷却ループを介してプロセス構成要素から除去されている熱に動作可能に結合することができる。例示的な実装形態によれば、廃熱と呼ばれることもある熱は、より効率的に動作するために余分な熱を使用することができる建物システムに伝達することができる。したがって、開示されたシステムからの廃熱に関して、設計の優先度は、第一に建物蒸気および温水補給システムに、第二に建物冷却塔に、そして最後に空気との熱交換を伴う適切なチラーに廃熱を伝達することである。
【0109】
図24および図25A図25Bに示されるように、熱管理システム(例えば、MASTER PLC、コントローラなど参照)は、燃焼コントローラで燃焼を最適化することによってボイラー内の天然ガスなどの燃料を保存し、フロントエンドコントローラで煙道ガスからの水除去を制御し、乾燥機による追加の分離および分離コントローラによるPSAを実行し、液化/貯蔵コントローラでCOを液化および貯蔵し、オフテイクコントローラでピックアップおよび/または送達トラックへのオフテイクを指定することができる。これらおよび追加のコントローラは、システム内の熱負荷を低減および/または除去するために、ボイラー供給水、飲用水および/または工業用水、チラー水、および/または冷却塔水、ならびに窒素膨張冷却を制御するように機能することができる。したがって、ウォーターノックアウトのために煙道ガスを冷却することができ、圧縮機、ブロワー、ポンプ、およびファンなどの発熱電気構成要素もまた冷却することができる。
【0110】
加えて、局所化されたガスの分析機器は、ほぼリアルタイムで局所化されたCOおよびOの濃度測定値を提供するように構成することができる。PSAサブシステムのようなサブシステム内のサンプリングポイントに直接ガスサンプリング機器/センサーを配置することにより、測定されるプロセスガスからわずか数インチ離れたセンサキャップを通じて、サンプルガスの小さなストリームを圧送することができる。この技術革新は、複数の装置から同時に1秒未満のサンプリングレートでほぼ瞬時の測定を提供する。各測定装置は、標準的な通信プロトコルを使用してマスターコントローラに直ちに送信するためのデータを準備およびフォーマットするように構成することができる。個々のセンサー装置は、一般的なハードワイヤ接続(イーサネット、RS232、RS485など)を介してマスターコントローラによって一意にアドレス指定することができる。
【0111】
上記のように、液体COを輸送および販売するための商業的要件を満たすために、除去された液体COのオフテイク重量を認証し、必要な商業規格内でCO生成物純度を認定するためにシステムに組み込まれる、オフテイク分析を提供することができる。このオフテイク分析システムは、建物から、または中間貯蔵および処理施設から移送される時点で、製品COの試験成績書を発行するように構成することができる。加えて、オフテイク分析システムは、すべてのオフテイク処理を正式に説明するために、すべての情報を文書化するように構成することができる。
【0112】
例示的な実装形態によれば、タンクおよびその内容物の重量を正確に測定するために、1セットの電子負荷電池を各貯蔵タンクの下に配置することができる。システムは、除去された液体COの重量を認証するために、差分計算を行う。
【0113】
別の実装形態によれば、分析システムは、厳密な規格内の製品不純物を測定するように構成することができる。製品移送の直前に、分析システムは、貯蔵タンクから小さな液体COサンプルを自動的に取り出し、これを気化させ、次いでサンプルガスを最新のFTIRスペクトル分析器に、またはフィールドグレードのガスクロマトグラフシステムに流す。FTIRスペクトル分析器は、液体COに関する顧客の契約上の純度仕様に示されるすべての「不純物」を同定および測定するのに十分な手順および化学スペクトルライブラリを備える。このような仕様は、通常、顧客にとって重要な1つ以上の追加の化合物とともにISBT飲料ガイドラインを規定する。FTIR分析システムの少なくとも1つの利点は、ISBTガイドラインによって要求されるよりも数倍の測定忠実度を提供しながら、手動での支援を必要とせず、自動的に動作するように構成されることである。FTIRシステムは、分子双極子を呈さない化学化合物を測定できないことが、一般的に理解されている。対象の不純物はすべて分子双極子を呈し、ある程度の運動(観察可能な周波数)を伴うので、これは対象の不純物には該当しない。
【0114】
加えて、別個の実施形態では、FTIRシステムは、ボイラーシステムからの煙道ガスの不純物を正確に測定するために、「フロントエンド」に接続することもできる。
【0115】
例示的な実装形態によれば、本開示のシステムおよび/または方法は、電力変換構成要素および/またはバッテリーもしくはバッテリーバンク構成要素を含むように構成することができるエネルギー貯蔵システムを含むことができる。一例として、エネルギーは、窒素のタービン膨張を介して生成することができ、このエネルギーは、建物内で変換および貯蔵することができる。エネルギーは、変換されて、システム構成要素、例えば圧縮機に直接供給されてもよく、および/または貯蔵後にシステム構成要素に供給されてもよく、こうして建物エネルギー需要を低下させる。加えて、エネルギーは、建物自体に関連付けられたパワーグリッドに供給されてもよい。
【0116】
例示的な実装形態によれば、MASTER PLCを使用すると、システムで生成されたエネルギーを「ピーク需要」時間中(例えば、電気料金がより高いとき)、および/または建物が「ピーク」電力量を利用しているときに利用することができる。これらの時間の間、MASTER PLCは、建物需要を監視し、次いで、エネルギー貯蔵を効率的に使用するためにシステムパラメータを修正し、および/または「ピーク需要」中に二酸化炭素の分離、液化、貯蔵、および/または輸送をより低いエネルギー消費に変更し、こうしてエネルギーコストを節約する。
【0117】
本開示のシステムおよび/または方法の例示的な実装形態は、CO排出量を低減しながら、炭素捕捉システムだけでなく、建物全体のエネルギー効率(熱および電気の両方)の向上も提供することができる。例示的な実装形態は、ボイラー燃焼を最適化することによって炭素燃料消費量を低減するステップと、より温かいボイラー供給水を供給し、こうしてボイラー供給水を加熱するために必要なエネルギーを低減するステップと、電気エネルギーを生成し、これを電力システム構成要素に使用するステップと、建物の熱負荷を低減するために建物冷却塔を使用するステップなどを含むことができ、これらは個別に、および/または集合的に、建物効率を劇的に向上させるシステムの一部とすることができる。
【0118】
制定法に従って、本発明の実施形態は、構造的および方法的特徴に関して幾分明確な言語で説明されてきた。しかしながら、開示された実施形態は、本発明を実施する形態を含むので、本発明全体は、図示および/または説明された特定の特徴および/または実施形態に限定されないことを理解されたい。したがって、本発明は、均等論に従って適切に解釈される添付の請求項の適切な範囲内のその形態または変形例のいずれかにおいて特許請求される。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
【国際調査報告】