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特表2024-514384ハンガーおよびハンガーシステムに関する改良
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ハンガーおよびハンガーシステムに関する改良
(51)【国際特許分類】
   F16L 3/133 20060101AFI20240326BHJP
   B60M 1/23 20060101ALI20240326BHJP
   H02G 3/30 20060101ALI20240326BHJP
   F16L 3/13 20060101ALI20240326BHJP
   F16L 3/12 20060101ALI20240326BHJP
   F16B 2/08 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
F16L3/133
B60M1/23 H
H02G3/30
F16L3/13
F16L3/12 Z
F16B2/08 S
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549585
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-08-29
(86)【国際出願番号】 IB2022051150
(87)【国際公開番号】W WO2022175786
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】2102215.7
(32)【優先日】2021-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2109333.1
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2201577.0
(32)【優先日】2022-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598107622
【氏名又は名称】グリップル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GRIPPLE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】レイノルズ、トーマス
【テーマコード(参考)】
3H023
3J022
5G363
【Fターム(参考)】
3H023AA04
3H023AB02
3H023AC08
3H023AC13
3H023AC31
3H023AD04
3H023AD08
3H023AD18
3H023AD38
3J022EA32
3J022EB14
3J022EC14
3J022FB07
3J022GA04
3J022GA16
3J022GB42
3J022GB45
3J022GB56
5G363AA20
5G363BA01
5G363BA07
5G363BA10
5G363DA13
5G363DA15
5G363DB40
(57)【要約】
ハンガー(10)は、細長い物品(15)が保持構造(36)を通って延びる位置に細長い物品(15)を保持するための保持構造(36)を有する主要部(12)を備える。主要部(12)は、細長いアイテム(11)を支持するための支持部(38)を有する。主要部(12)は、細長いアイテム(11)が支持部(38)内に収容されることを可能にするための間隙(22)を規定する。ハンガー(10)は、隙間(22)を閉じるための閉鎖部材(24)をさらに含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い物品が保持構造を通って延びる位置に前記細長い物品を保持するための保持構造を有する主要部を備えるハンガーであって、前記主要部は、細長いアイテムを支持するための支持部を有し、ここで、前記主要部は、前記アイテムが支持部に収容されることを可能にするための間隙を規定し、前記ハンガーは、間隙を閉じるための閉鎖部材をさらに含む、ハンガー。
【請求項2】
前記主要部を補強する補強部材を備え、前記補強部材は前記主要部によって収容されている、請求項1に記載のハンガー。
【請求項3】
前記補強部材は、前記補強部材を前記主要部に固定するために前記主要部によって収容可能であり、前記補強部材が前記主要部によって収容されたときに、前記補強部材は、前記保持構造と位置合わせされる保持空間を規定する、請求項2に記載のハンガー。
【請求項4】
前記補強部材が前記主要部によって収容されるときに、前記補強部材は、前記支持部と位置合わせされる支持要素を有する、請求項3に記載のハンガー。
【請求項5】
前記補強部材は実質的に平面であり、前記主要部は前記補強部材を収容するための収容領域を有する、請求項2、3または4に記載のハンガー。
【請求項6】
収容領域は、前記主要部の実質的に平坦な部分を含む、請求項2から5のいずれか一項に記載のハンガー。
【請求項7】
前記ハンガーは、前記ハンガーをさらなるハンガーに接続するための接続装置を含み、前記接続装置は、前記主要部および前記補強部材の上縁領域および下縁領域に設けられている、請求項2から6のいずれか一項に記載のハンガー。
【請求項8】
前記接続装置は、前記主要部の前記上縁領域および前記下縁領域の一方に規定された接続アパーチャを備え、前記主要部および前記補強部材のそれぞれは、前記接続アパーチャを形成するように互いに位置合わせされたそれぞれの補助アパーチャを規定する、請求項7に記載のハンガー。
【請求項9】
前記接続装置は、前記接続アパーチャ内に伸張するリッジを含む、請求項8に記載のハンガー。
【請求項10】
前記接続装置は、前記補強部材の前記上縁領域および前記下縁領域の他方に接続突起を備え、前記接続突起は、前記ハンガーをさらなるハンガーに接続するために、前記さらなるハンガーの前記接続アパーチャに収容可能である、請求項8または9に記載のハンガー。
【請求項11】
前記接続突起は、前記さらなるハンガーのリッジを収容するためのリッジ収容孔を規定する、請求項9に従属するときに請求項10に記載のハンガー。
【請求項12】
前記保持構造は、前記細長い物品を凹部に収容するための開口端を有する前記凹部を規定し、前記保持構造は、前記細長い物品を前記保持構造に固定するための戻り止め部材を前記凹部内にさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のハンガー。
【請求項13】
前記凹部は、ロック空間を規定する固定端を有し、前記戻り止め部材は、前記細長い物品を前記ロック空間内にロックするように配置される、請求項12に記載のハンガー。
【請求項14】
前記戻り止め部材は、弾性部分と、前記弾性部分上のロック部分とを備え、前記弾性部分は、前記細長い物品によって変形可能であり、前記ロック部分は、前記細長い物品を前記保持構造内にロックするように配置される、請求項12または13に記載のハンガー。
【請求項15】
前記ロック部分は、前記細長い物品を前記保持構造にロックするために前記細長い物品に係合する肩部を備える、請求項14に記載のハンガー。
【請求項16】
前記間隙は、前記細長い物品が前記保持構造にアクセスすることを可能にするアクセス構造を提供する、請求項1から15のうちのいずれか一項に記載のハンガー。
【請求項17】
前記主要部は上縁領域を有し、前記ハンガーは前記主要部の前記上縁領域を形成する上壁を備え、ここで、前記主要部は下縁領域を有し、前記ハンガーは前記下縁領域を形成する下壁を備える、請求項1から16のいずれか一項に記載のハンガー。
【請求項18】
前記ハンガーの前記主要部は、前記細長い物品が前記保持構造にアクセスすることを可能にするアクセス構造を規定し、前記アクセス構造は、前記ハンガーの前記保持構造から前記主要部の縁部まで伸張する、請求項1から15または17のいずれか一項に記載のハンガー。
【請求項19】
前記主要部の前記下縁領域は、前記アクセス構造のための開口を規定し、前記開口は、前記下壁の間に規定される、請求項17に従属するときに請求項18に記載のハンガー。
【請求項20】
前記開口において前記下壁から伸張する一対の中央壁を備え、前記アクセス構造は前記中央壁の間に規定され、前記中央壁は前記上壁に向かって伸張し、前記ハンガーは前記支持部のうちの2つを備え、前記支持部は前記中央壁の両側に配置される、請求項19に記載のハンガー。
【請求項21】
前記アクセス構造は、前記中央壁の間に規定される、請求項20に記載のハンガー。
【請求項22】
前記主要部は、前記上壁と前記下壁との間に伸張する一対の対向する側壁を有し、前記側壁は、前記主要部の側縁領域を提供する、請求項17から21のいずれか一項に記載のハンガー。
【請求項23】
前記閉鎖部材を前記主要部に固定するための固定装置をさらに含み、前記固定装置は、協働する第1および第2の固定構造を備え、前記第1の固定構造は前記主要部に設けられ、前記第2の固定構造は前記閉鎖部材に設けられる、請求項1から22のいずれか一項に記載のハンガー。
【請求項24】
前記間隙は、両端を有し、前記第1の固定構造のうちの2つは、前記主要部上に設けられ、前記第1の固定構造は、前記間隙のそれぞれの両端に設けられ、
前記閉鎖部材は、両端を有し、前記第2の固定構造のうちの2つを含み、前記第2の固定構造は、前記閉鎖部材のそれぞれの両端に設けられる、請求項23に記載のハンガー。
【請求項25】
前記第1の固定構造または各第1の固定構造は突起を備え、前記第2の固定構造または各第2の固定構造は、前記閉鎖部材によって規定された孔を備える、請求項23または24に記載のハンガー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばケーブル等の細長いアイテムであってもよいアイテムを支持するのに適したハンガーに関する。本発明はまた、そのようなハンガーを備えるハンガーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気ケーブルの設置は、ケーブルが懸架されることを必要とすることがある。しかしながら、いくつかの状況、例えば、ソーラーファーム、または電気鉄道の電力供給システムなどの他の状況では、ケーブルを吊り下げることができる適切な物品を見つけることが困難であるかもしれない。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様によれば、ハンガーが提供され、このハンガーは、ハンガーを通って延びる細長い物品を保持し、ハンガーを細長い物品に取り付けるための保持構造を有する主要部を備え、主要部は、アイテムを支持するための支持部を有する。
【0004】
本発明の別の態様によれば、ハンガーが提供され、このハンガーは、ハンガー通って延びる細長い物品を保持するための保持構造を有する主要部と、主要部に固定可能な挿入部材とを備え、ここで、主要部は、アイテムを支持するための支持部を有する。
【0005】
挿入部材は、主要部によって収容されてもよい。
【0006】
本発明のさらなる態様によれば、ハンガーが提供され、このハンガーは、ハンガーを通って延びる細長い物品を保持するための保持構造を有する主要部を備え、主要部は、アイテムを支持するための支持部を有し、ここで、保持構造は、細長い物品を保持構造に取り付けるための戻り止め部材を備えている。
【0007】
本発明の別の態様によれば、ハンガーが提供され、このハンガーは、ハンガーを通って伸長する細長い物品を保持するための保持構造を有する主要部と、主要部を補強するための補強部材とを備え、ここで、主要部は、アイテムを支持するための支持部を有する。
【0008】
本発明の別の態様によれば、ハンガーが提供され、このハンガーは、ハンガーを通って延びる細長い物品を保持するための保持構造を有する主要部を備え、主要部は、アイテムを支持するための支持部を有し、ここで、主要部は、アイテムが支持部内に収容されることを可能にするための間隙を規定し、ハンガーは、間隙を閉鎖するための閉鎖部材をさらに含む。
【0009】
保持構造は、細長い物品を保持するように構成されたホルダであってもよい。支持部は、アイテムを支持するように構成された支持体であってもよい。閉鎖部材は、間隙を閉鎖するように構成された閉鎖部であってもよい。補強部材は、主要部を補強する補強部であってもよい。
【0010】
本発明の別の態様によれば、ハンガーが提供され、このハンガーは、細長い物品が保持構造を通って伸張する位置に細長い物品を保持するように構成されたホルダを有する主要部を備え、主要部は、細長いアイテムを支持するように構成された支持体を有し、ここで、主要部は、アイテムが支持体内に収容されることを可能にする間隙を規定し、ハンガーは、間隙を閉鎖する閉鎖部をさらに含む。
【0011】
補強部材は、主要部によって収容されてもよい。
【0012】
保持構造は、ハンガーを細長い物品に取り付けることができる。細長い物品は細長い支持物品であってもよい。
【0013】
アイテムは細長いアイテムであってもよい。細長いアイテムは、電気ケーブルまたはデータケーブルのようなケーブルであってもよい。本明細書で説明される本発明の実施形態は、ソーラーファームでの使用に適しているかもしれないが、電気鉄道、鉱業または産業状況で使用されてもよい。
【0014】
本明細書に記載される本発明の実施形態は、カテナリワイヤ、またはカテナリシステムのメッセンジャーワイヤの形態の細長い物品と共に使用するのに適してもよい。
【0015】
第1の実施形態では、挿入部材は、ハンガーを細長い物品に取り付けるための取り付け部材を備える。取り付け部材は、細長い物品と係合可能であってもよい。取り付け部材は、ハンガーを細長い物品に取り付けるために保持構造内に収容可能であってもよい。第1実施形態において、保持構造は、取り付け部材を保持してもよい。
【0016】
取り付け部材は、ハンガーの主要部を細長い物品に取り付けることができる。
【0017】
保持構造は、細長い物品を凹部内に収容するための開放端を有する凹部を規定してもよい。保持構造は、細長い物品を保持構造内に固定するための戻り止め部材を備えることができる。戻り止め部材は、凹部中に設けられてもよい。戻り止め部材は、細長い物品をホルダ内に固定するように構成された戻り止めであってもよい。
【0018】
戻り止め部材は、ハンガーを細長い物品に固定するために、保持構造が細長い物品上に圧入をもたらすことを可能にすることができる。
【0019】
第2の実施形態では、主要部は、工業用プラスチック材料などのポリマー材料から形成されてもよい。
【0020】
凹部は、細長い物品がロックされてもよいロック空間を規定するロック端を有してもよい。戻り止め部材は、細長い物品をロック空間内にロックすることができる。
【0021】
戻り止め部材は、細長い物品を把持するための弾性的に変形可能な把持部材を備えてもよい。把持部材は、細長い物品を把持するように構成されたグリッパであってもよい。戻り止め部材は、弾性部分と、弾性部分上のロック部分とを備えてもよい。ロック部分は、細長い物品を保持構造内にロックするためのものであってもよい。ロック部分は、細長い物品を保持構造にロックするため細長い物品を係合するための肩部を備えてもよい。
【0022】
弾性部分は、細長い物品によって変形可能であってもよい。細長い物品が保持構造内に収容されるときに、保持構造は、弾性部分が変形される収容空間を規定してもよい。
【0023】
第2の実施形態では、補強部材は挿入部材を含むことができる。補強部材は、主要部によって収容されてもよい。主要部による補強部材の収容は、補強部材を主要部に固定してもよい。
【0024】
補強部材は、対応する保持空間を規定してもよい。保持空間は、補強部材が主要部によって収容されるときに保持構造と位置合わせされてもよい。
【0025】
保持空間は、対応する収容空間を含んでもよい。補強部材が主要部に固定されるとき、対応する収容空間は、前記収容空間と位置合わせされてもよい。
【0026】
本明細書に記載される実施形態では、保持構造は、ハンガーを細長い物品上に落として適所にクリップ留めすることができるという利点を提供する。加えて、戻り止め部材は、ハンガーが細長い物品に沿って滑るのを防止するのに役立ち、それによってハンガーが定位置に留まり、動かないことを確実にする。戻り止め部材は、細長い物品とハンガーとの間の接合界面としても作用する。
【0027】
第2の実施形態では、補強部材は、ハンガーが設置される環境において負荷を支持し、クリープを防止するという利点を提供する。主要部が形成されることができるポリマー材料は、前述の環境に耐えることができることが望ましい。前記ポリマー材料は、破損した電気ケーブルに対する電気絶縁をさらに提供することができる。
【0028】
主要部は、アイテムが支持部内に収容されることを可能にするための間隙を規定してもよい。閉鎖部材は、ゲート部材を備えてもてよい。
【0029】
補強部材は、支持部を有してもよい。
【0030】
主要部は、上縁領域を有してもよい。補強部材は、上縁領域を有してもよい。
【0031】
ハンガーは、主要部の前記上縁領域を形成する上壁を備えてもよい。上壁は、それらの間に間隙を規定する対向する自由端を有してもよい。間隙は、主要部の上縁領域に規定されてもよい。閉鎖部材は、間隙を横断して上壁間に伸張してもよい。
【0032】
主要部は、下縁領域を有してもよい。補強部材は、下縁領域を有してもよい。
【0033】
ハンガーは、下縁領域を形成する下壁を有してもよい。ハンガーは、互いに対向してもよい、一対の下壁を有してもよい。
【0034】
ハンガーの主要部は、アクセス構造を規定してもよい。アクセス構造は、前記ハンガーの保持構造から主要部の縁部まで伸張してもよい。
【0035】
前記主要部の縁部は、アクセス構造のための開口を規定してもよい。開口は、主要部の縁領域に規定されてもよい。開口は、前記下縁領域に規定されてもよい。開口は、下壁間に規定されてもよい。
【0036】
縁領域は、下縁領域であってもよい。アクセス構造は、開口から保持構造まで伸張してもよい。
【0037】
アクセス構造は、細長い物品の保持構造へのアクセスを可能にしてもよい。
【0038】
アクセス構造は、通路であってもよい。保持構造は、アクセス構造よりも幅広くてもよい。
【0039】
下壁は、下壁の間の開口部を規定してもよい。
【0040】
一対の中央壁が下部壁から伸張してもよい。中央壁は、開口において下壁から伸張してもよい。
【0041】
中央壁は、下壁から上壁まで伸張してもよい。ハンガーは、支持部のうちの2つを備えてもよい。支持部は、中央壁の両端に配置されてもよい。
【0042】
開口は、中央壁の間に規定されてもよい。
【0043】
アクセス構造は、中央壁間に規定されてもよい。細長い物品は、取り付け部材によって収容されるために、アクセス構造に沿って通過してもよい。
【0044】
主要部は、上壁と下壁との間に伸張してもよい一対の対向する側壁を有してもよい。側壁は、主要部の側縁領域を提供してもよい。中央壁は、側壁に実質的に平行であってもよい。
【0045】
あるいは、アクセス構造は間隙であってもよい。保持構造は、細長い物品のための入口構造を有してもよい。入口構造は、支持部と保持構造との間の連通を提供することができる。
【0046】
ハンガーは、閉鎖部材を主要部に締結するための締結装置を含んでもよい。締結装置は、閉鎖を主要部に締結するように構成された締結具を備えてもよい。締結装置は、第1および第2の協働する締結構造を備えていてもよい。第1の締結構造は、第1の締結具であってもよい。第1の締結構造は、主要部上に設けられてもよい。第2の締結構造は、第2の締結具であってもよい。第2の締結構造は、閉鎖部材上に設けられてもよい。
【0047】
締結装置は、フック構造と収容構造を備えていてもよい。フック構造は、閉鎖部材を主要部に締結するために、収容構造によって収容されてもよい。収容構造は、孔であってもよい。
【0048】
第1の締結構造のうちの2つが、主要部上に設けられてもよい。2つの第1の締結構造のそれぞれ1つは、間隙の両端に設けられてもよい。
【0049】
第1の実施形態において、第1の締結構造はフック構造であってもよい。第1の実施形態では、各第1の締結構造は、上壁のそれぞれ1つの上に設けられてもよい。第2の締結構造は、収容構造を備えていてもよい。
【0050】
閉鎖部材は、両端を有してもよく、2つの第2の締結構造を含んでもよい。第2の締結構造のそれぞれは、閉鎖部材のそれぞれの両端に設けられてもよい。
【0051】
第1の締結構造のそれぞれ1つは、第2の締結構造のそれぞれによって収容されてもよく、それによって、閉鎖部材を主要部に締結する。
【0052】
第1の実施形態では、主要部は、弾性的であってもよい。第1の締結構造が第2の締結構造によって収容されるときに、主要部の弾性は、第1の締結構造を付勢して閉鎖部材と緊密に係合させてもよい。
【0053】
保持構造は、主要部の重心の上方に規定されてもよい。
【0054】
ハンガーはフレームを備えてもよく、前記フレームは主要部の縁部を提供する。
【0055】
取り付け部材は、細長い物品の周りに配置可能であってもよい。取り付け部材は、細長い物品を締結するための締結要素を有してもよい。取り付け部材は締結空間を規定してもよい。締結空間は、締結要素に隣接して規定されてもよい。締結要素は、細長い物品を締結するように構成された締結具を含んでもよい。
【0056】
細長い物品は、締結要素によって締結空間内に保持されてもよい。取り付け部材は、一対の対向するアームを有してもよい。各アームは、クランプアームを備えてもよい。締結要素は、アーム上に設けられてもよい。細長い物品は、締結空間内でアームによってクランプされてもよい。
【0057】
取り付け部材は、実質的にU字形であってよい。取り付け部材は、アーム間に細長い物品を収容することができる。
【0058】
取り付け部材および前記ハンガーの主要部は、保持構造内に取り付け部材を取り付けるために協働する取り付け構造を有することができる。取り付け構造は、スナップフィット構造を含んでもよい。取り付け構造は、スナップフィット構造と協働するための内側に延びる突起をさらに含むことができる。
【0059】
アームのそれぞれは、2つの対向する側縁を有してもよく、各スナップフィット構造は、側縁のそれぞれ1つに設けられてもよい。内側に伸長する突起は、スナップフィット構造を係合するための両端を有してもよい。
【0060】
取り付け部材は、2つの対の取り付け構造を備えてもよい。各アームは、2つの対向する側縁を有してもよい。各スナップフィット構造は、側縁のそれぞれ1つに設けられてもよい。取り付け構造は、スナップフィット構造と協働する内側に延びる突起のうちの2つを含むことができる。内側に伸長する突起は、互いに対向して配置されてもよい。内側に延びる突起のそれぞれは、アームのそれぞれ1つに配置されてもよい。
【0061】
内側に伸長する突起は、スナップフィット構造を係合するための両端を有してもよい。
【0062】
取り付け部材および保持構造は、取り付け部材を保持構造内に位置決めするための位置決め部分を含むこともできる。位置決め部分は、保持構造の内向きに伸張する突起を備えてもよい。位置決め部分は、取り付け部材の上方および下方の外側に延びる突起を含むことができる。内側に伸張する突起は、取り付け部材の上下の外側に伸張する突起を収容するための上下の窪んだ領域を規定してもよい。
【0063】
保持構造の内向きに延びる突起の上下の窪んだ領域は、取り付け部材の外向きに延びる突起と協働して、取り付け部材を保持構造内に位置付けることができる。
【0064】
取り付け部材および保持構造は、取り付け部材を保持構造内に位置決めするための位置決め部分を有することができる。位置決め部分は、保持構造上に内向きに伸張する突起を備えることができる。位置決め部分は、取り付け部材上の上方および下方の外向きに延びる突起をさらに含むことができる。保持構造上の内向きに延びる突起は、取り付け部材上の外向きに延びる突起と協働して、取り付け部材を保持構造内に位置付けることができる。
【0065】
主要部は、支持部を有してもよい。主要部は、2つの隣接する支持部を有してもよい。第2の実施形態では、補強部材は、支持部を有してもよい。補強部材は、2つの隣接する支持部を有してもよい。
【0066】
支持部または各支持部は、アイテムを収容することができる支持空間を規定することができる。ハンガーが支持部のうちの2つを備える場合、支持部は中央壁の両側に配置されてもよい。
【0067】
第2の実施形態では、壁のそれぞれは、第1および第2の壁部材を含むことができる。第1の壁部材は、内壁部材であってもよい。第2の壁部材は、外壁部材であってもよい。支持部または各支持部は、第1の壁部材を備えてもよい。
【0068】
第1の壁部材は、支持空間または各支持空間を取り囲んでもよい。第1の壁部材は、上下の第1の壁部材を備えてもよい。第1の壁部材は、上部第1の壁部材と下部第1の壁部材との間に伸張する側部第1の壁部材をさらに含むことができる。
【0069】
第1の壁部材は、中央第1の壁部材をさらに含む。
【0070】
中央第1壁部材は、下部第1の壁部材から伸張してもよい。
【0071】
各支持部は、アイテムのうちの1つ以上を収容してもよい。各支持部は、中央壁のそれぞれ1つとそれに隣接する側壁との間に規定されてもよい。
【0072】
アイテムまたは各アイテムは、ケーブル、例えば電気ケーブルなどの細長いアイテムであってもよい。あるいは、細長いアイテムまたは各細長い物品は、例えば、ストランド、ワイヤ、ワイヤロープなどであってもよい。
【0073】
第2実施形態では、補強部材と主要部とが主要部を構成してもよい。補強部材は、主要部を補強してもよい。補強部材は、実質的に平面であってもよい。主要部は、補強部材を係合するための実質的に平坦な部分を有することができる。
【0074】
主要部は、補強部材を収容するための収容領域を有してもよい。収容領域は、カバーによって規定されてもよい。収容領域は、主要部の前記実質的に平坦な部分を含んでもよい。収容領域は、前記第1の壁部材と第2の壁部材との間に規定されてもよい。実質的に平坦な部分は、収容領域の面を有してもよい。収容領域は、主要部によって規定された空洞であってもよい。
【0075】
ハンガーは、ハンガーをさらなるハンガーに接続するための接続装置を含んでもよい。接続装置は、主要部および補強部材の上縁領域および下縁領域に設けられてもよい。接続装置は、ハンガーをさらなるハンガーに接続するように構成されたコネクタであってもよい。
【0076】
接続装置は、ハンガーの上縁領域および下縁領域の一方に規定された接続アパーチャを備えてもよい。主要部および補強部材のそれぞれは、それぞれの補助アパーチャを規定してもよい。補助アパーチャは、互いに位置合わせされて接続アパーチャを形成することができる。
【0077】
接続装置は、接続アパーチャ内に伸張するように構成されたリッジを備えてもよい。補強部材は、補強部材によって規定される補助アパーチャ内に伸張してもよいリッジを備えてもよい。
【0078】
接続装置は、補強部材の上縁領域および下縁領域の他方に接続突起を備えることができる。接続突起は、ハンガーをさらなるハンガーに接続するために、さらなるハンガーの接続アパーチャに収容可能であってもよい。接続突起は、さらなるハンガーのリッジを収容するためのリッジ収容孔を規定してもよい。
【0079】
接続アパーチャは、ハンガーの上縁領域に規定されてもよい。主要部および補強部材のそれぞれの補助アパーチャは、主要部および補強部材のそれぞれの上縁領域に規定されてもよい。接続突起は、補強部材の下縁領域に設けられてもよい。
【0080】
ハンガーが支持部のうちの2つを備える場合、接続装置は、各支持部に隣接する上縁領域に規定されたそれぞれの接続アパーチャを備えてもよい。
【0081】
主要部および補強部材のそれぞれは、補助アパーチャのうちの2つを規定してもよく、主要部の補助アパーチャは、2つの接続アパーチャを形成するように補強部材の補助アパーチャと位置合わせされる。
【0082】
ハンガーが支持部のうちの2つを備える場合、接続装置は、各支持部に隣接する補強部材の下縁領域に接続突起のそれぞれ1つを備えることができる。各接続突起は、接続アパーチャのそれぞれ1つに収容されてもよい。
【0083】
接続装置は、各接続アパーチャ内に伸張するそれぞれのリッジを備えてもよい。各リッジは、補強部材上に設けられてもよい。各リッジは、接続突起のそれぞれ1つのリッジ収容孔に収容されてもよい。
【0084】
接続突起または各接続突起は、実質的にLまたはJ字形の端プロフィールを有してよい。
【0085】
補強部材は、支持部にわたって伸張してもよく、それによって、補強部材は、アイテムを支持してもよい。補強部材は、支持部の周りに伸長してもよい。
【0086】
締結装置は、閉鎖部材を主要構成要素に締結してもよい。締結装置は、閉鎖部材を主要部に締結してもよい。
【0087】
第1の締結構造は、突起を備えていてもよい。第2の締結構造は、突起を収容するための孔を備えてもよい。孔は、両端を有するスロットであってもよい。前記端の一方は開放されていてもよい。スロットは、閉鎖部材を主要部に締結するための圧入構造を含んでもよい。
【0088】
突起は、閉鎖部材を主要部に締結するために孔によって収容されてもよい。
【0089】
締結装置は、第1の締結構造のうちの2つと、第2の締結構造のうちの2つとを備えてもよい。突起または各突起は、閉鎖部材を主要部に締結するために、孔またはそれぞれの孔に収容されてもよい。突起または各突起は、孔または各孔の開放端を介して孔または各孔に収容されてもよい。
【0090】
突起または各突起は、主要構成要素上に設けられてもよい。突起または各突起は、主要部に設けられてもよい。閉鎖部材は、孔または各孔を規定してもよい。
【0091】
閉鎖部材は、開位置と閉位置との間で主要構成要素に対して移動可能であってもよい。閉鎖部材は、開位置と閉位置との間で主要部に対して移動可能であってもよい。
【0092】
閉鎖部材は、開位置と閉位置との間で、突起または突起のうちの1つを中心として枢動可能に移動可能であってもよい。
【0093】
第1の締結構造は、上部突起および下部突起を備えていてもよい。第2の締結構造は、上部突起および下部突起を備えていてもよい。下部突起は、上部突起より大きい直径を有することができる。
【0094】
本発明の別の態様によると、上記で説明したハンガーと、ハンガーが支持される細長い物品とを備えるハンガーシステムが提供される。システムは、ハンガーによって支持される細長いアイテムをさらに含むことができる。
【0095】
細長い物品は、ハンガーを通って延びてもよい。細長いアイテムは、ハンガーを通って延びてもよい。
【0096】
ハンガーシステムは、細長い物品に沿って離間した位置に支持された複数のハンガーを備えてもよい。各ハンガーは、細長いアイテムに支持を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
添付の図面を参照して、単なる例として、本発明の実施形態を説明する。
図1図1は、ハンガーの第1の実施形態の斜視図である。
図2図2は、ハンガーの第1の実施形態の分解図である。
図3図3は、ハンガーの第1の実施形態で使用するための取り付け部材の拡大図である。
図4図4は、ハンガーの第1の実施形態の主要部の保持構造によって収容される取り付け部材を示す。
図5図5は、保持構造によって収容される取り付け部材を示す拡大図である。
図6図6は、ハンガーの第1の実施形態の正面図である。
図7図7は、図6においてVIIでマークされた領域の拡大図である。
図8図8は、図6においてVIIでマークされた領域の正面断面図である。
図9図9は、細長い物品に取り付けられるハンガーを示している。
図10図10は、細長い物品に取り付けられたハンガーを示している。
図11図11は、主要部に締結された閉鎖部材を示す拡大図である。
図12図12は、ハンガーの第2の実施形態の1つのバージョンの正面図である。
図13図13は、図12に示されているハンガーの分解図である。
図14図14は、細長い物品に取り付けられる図12に示されるハンガーの斜視図である。
図15図15は、細長い物品に取り付けられた図12に示されるハンガーの斜視図である。
図16図16は、図12においてXVIでマークされた領域のクローズアップ正面図である。
図17図17は、図12においてXVIでマークされた領域のクローズアップ斜視図である。
図18図18は、閉鎖部材が開位置にある図12に示されるハンガーの側面図である。
図19図19は、閉鎖部材が開位置と閉位置との間の位置にある、図12に示されるハンガーの側面図である。
図20図20は、閉鎖部材が閉位置にある、図12に示すハンガーの側面図である。
図21図21は、ハンガーの第2の実施形態の別のバージョンの正面図である。
図22図22は、図21に示されているハンガーの分解図である。
図23図23は、細長い物品に取り付けられる図21に示されているハンガーの斜視図である。
図24図24は、細長い物品に取り付けられた図21に示されるハンガーの斜視図である。
図25図25は、図21においてXXVでマークされた領域のクローズアップ正面図である。
図26図26は、図21においてXXVIでマークされた領域のクローズアップ正面図である。
図27図27は、互いに接続された、図21に示されるハンガーのうちの2つを備えるハンガーアセンブリの正面図である。
図28図28は、図27に示されるハンガーアセンブリの斜視図である。
図29図29は、図27に示されるハンガーアセンブリの側面図である。
図30図30は、図29においてXXXでマークされた領域のクローズアップ側面図である。
図31図31は、図27においてXXXIでマークされた領域のクローズアップ正面図である。
図32図32は、図27においてXXXIIとマークされた領域のクローズアップ正面図である。
図33図33は、図27においてXXXIIIでマークされた領域のクローズアップ正面図である。
【0098】
図面の図1は、電気ケーブルなどのケーブル11(図1において破線によって概略的に表される)の形態の細長いアイテムを支持する際に使用するためのハンガー10を示す。細長いアイテムは、ワイヤ、ワイヤロープ、パイプなどの他の形態の細長いアイテムであってもよいことが理解されるだろう。
【0099】
ハンガー10は、本体11を備える。本体11は主要部12を備える。本体11は、細長い支持物品の形態の細長い物品15にハンガー10を取り付けるための取り付け部材14の形態の挿入部材をさらに含む。細長い物品15は、図1において破線で図示されている。
【0100】
ハンガー10は、ソーラーファームまたは電動鉄道におけるカテナリシステムなどのハンガーシステムでの使用に特に適している。細長い物品15は、カテナリシステムのメッセンジャーワイヤであってもよい。
【0101】
主要部12は、図2に示されており、フレームの形態である。主要部12は、主要部12の上縁領域を形成する一対の対向する上壁18を有する。
【0102】
上壁18は、対向する自由端20を有し、それらの間に、主要部12の上縁領域において間隙22(図2参照)を規定する。ハンガー10は、間隙22を横切って延びるゲート部材の形態の閉鎖部材24をさらに含む。閉鎖部材24は、主要部12において本体11に固定されている。
【0103】
主要部12は、下縁領域を形成する一対の対向する下壁26を有する。主要部12はまた、上壁18と下壁26との間に伸張する一対の対向する側壁28を有し、側壁28は主要部12の側縁領域を提供する。
【0104】
下壁26は、それらの間に下縁領域に開口30を規定する。一対の中央壁32が、開口30において下壁26から上方に延びている。中央壁32は、側壁28に実質的に平行である。
【0105】
アクセス構造34は、中央壁32の間に規定される。アクセス構造34は、通路の形態であり、細長い物品15は、以下に説明するように、取り付け部材14によって収容されるために通路に沿って通過することができる。
【0106】
主要部12は、取り付け部材14が保持される保持構造36を有する。保持構造36は、主要部12の重心の上方で、中央壁32の上端に設けられる。
【0107】
アクセス構造34は、下縁領域の開口30から保持構造36まで伸張する。保持構造36は、アクセス構造34よりも幅広であり、取り付け部材14を保持する。
【0108】
細長い物品15を取り付け部材14内に収容するために、細長い物品15は、最初に開口30を通過し、次に、アクセス構造34に沿って保持構造36によって保持された取り付け部材14まで移動される。
【0109】
主要部12は、中央壁32の両側に配置されたそれぞれの支持空間38Aを規定する隣接する支持部38を有する。ケーブル11がハンガー10によって支持されるように、支持部38がケーブル11を収容する。各支持空間38Aは、中央壁32とそれに隣接する側壁28との間に規定される。
【0110】
示すハンガー10の主要部12は、2つの支持部38を有する。中央壁32は、支持部38の間に伸張する。間隙22は、各支持部38への連通を提供し、したがって、ケーブル11が各支持部38内に収容されるための入口領域を提供する。
【0111】
取り付け部材14は、図3に示されており、対向するクランプアーム40を備える。取り付け部材14は、それぞれのクランプアーム40から互いに向かって突出する対向する締結要素41(図8参照)をさらに含む。締結空間43は、取り付け部材14の閉鎖端45と締結要素41との間に規定される。
【0112】
取り付け部材14および主要部12は、取り付け部材14を保持構造36に取り付けるための協働する取り付け構造を有する。取り付け構造は、取り付け部材14上の2対のスナップフィット構造42と、保持構造36上の2つの内向きに延びる突起44との形態である。
【0113】
クランプアーム40のそれぞれは、2つの対向する側端46を有し、各スナップフィット構造42は、側端46のそれぞれ1つに設けられる。内向きに伸張する突起44は、スナップフィット構造42を係合するための両端48を有する。
【0114】
取り付け部材14および保持構造36は、取り付け部材14を保持構造36内に位置決めするための位置決め部分も含む。位置決め部分は、保持構造36の内向きに延びる突起44と、取り付け部材14の上下の突起50とを含む。
【0115】
内向きに延びる突起44は、取り付け部材14の上下の突起50を収容するための上下の窪んだ領域52を規定する。
【0116】
保持構造36の内側に延びる突起の上下の窪んだ領域52は、取り付け部材14の上下の突起50と協働して、取り付け部材14を保持構造36内に位置決めする。
【0117】
図4から図5で示すように、取り付け部材14は、保持構造36に最初に押し込まれる。取り付け部材14が保持構造36内に収容されるとき、スナップフィット構造42は、保持構造36の内側に延びる突起の端を係合する。
【0118】
さらに、そのように収容されるとき、取り付け部材14の上下の突起50は、上下の窪んだ領域52内に収容されて、取り付け部材14を保持構造36内に固定する。
【0119】
次に、細長い物品15を、アクセス構造34を介して取り付け部材14に導入することができる。細長い物品15は、取り付け部材14の突出締結要素41を越えて締結空間43内に押し込まれる。細長い物品15は、突出締結要素41によって締結空間43内に保持され、クランプアーム40によって締結空間43内にクランプされる。
【0120】
クランプアーム40による細長い物品15のクランプは、ハンガー10が細長い物品15に沿って摺動するのを防止するのに役立ち、ハンガー10が細長い物品15上の定位置に留まることを確実にする。取り付け部材14はまた、細長い物品15と主要部12との間の接合界面として作用する。
【0121】
図2は、ケーブル11が支持部38に収容されるための入口領域を提供する間隙22を示す分解図である。この図には閉鎖部材24も示されている。
【0122】
主要部12は、閉鎖部材24を主要部12に締結するための締結装置を含む。閉鎖部材24は細長く、両端を有する。締結装置は、2つのセットの第1および第2の協働する締結構造を備えている。
【0123】
第1締結構造のそれぞれは、上壁18の自由端20のそれぞれに設けられたフック構造54の形態である。第2の締結構造のそれぞれは、閉鎖部材24の両端のそれぞれに隣接して、閉鎖部材24によって規定される孔56を備える。
【0124】
フック構造54は、孔56を通して収容されて、閉鎖部材24を主要部12に固定する。
主要部12は、弾性的に変形可能である。フック構造54が孔56を通して収容されるとき、主要部12の弾性がフック構造54を付勢して閉鎖部材24と緊密に係合させる。
【0125】
閉鎖部材24が主要部12から取り外されるとき、間隙22の長さは閉鎖部材24の長さよりも大きい。これは、閉鎖部材24が主要部12に締結されるとき、主要部12が閉鎖部材24との緊密な係合状態に強制的に保持され、それによって、負荷がかかっても閉鎖部材24が主要部に締結された状態を維持するという効果を有する。
【0126】
閉鎖部材24は、(図1において破線によって概略的に表される)さらなるケーブル11A、例えばデータケーブルの形態のさらなる細長い物品をガイドするためのガイド構造60を含む。ガイド構造60は、閉鎖部材24の対抗する側に配置された一対のU字型の部材の形態である。
【0127】
主要部12は、押出成形または金属フォーマにおけるワイヤ成形によって製造することができる。これにより、ハンガー10を製造する費用効果的な方法が提供される。取り付け部材14は、ポリマー材料で作られてもよい。
【0128】
クランプアーム40は、細長い物品15をクランプし、締結要素41と共にハンガー10を固定するのを助ける。細長い物品15へのハンガー10の固定は、細長い物品15に沿ったハンガー10の移動を減少させる。
【0129】
閉鎖部材24は、閉鎖部材24を閉鎖位置に維持する力を主要部12に生成する効果を有する。閉鎖部材24は、いずれの側からも開くことができる。閉鎖部材24はまた、データケーブル11Aを保持するためのガイド構造60を有する。
【0130】
様々な修正を、本発明の範囲から逸脱することなく、行うことができる。例えば、主要部12は、2つの間隙22、すなわち、各支持部38のためのそれぞれの間隙22を規定してもよい。隙間22は、主要部12の側縁領域に規定されていてもよい。各間隙22は、主要部12に枢動可能に取り付けられてもよいそれぞれの閉鎖部材24を有してもよい。
【0131】
全体を110で示されるハンガーの第2の実施形態は、図12から20に示される。ハンガー110は、主要部112と、主要部112を補強する補強部材114とを有する本体111を備えている。
【0132】
補強部材114は、主要部112に挿入される挿入部材の形態であり、それによって、補強部材114は主要部112によって受けられる。補強部材は、金属材料で形成されてもよい。主要部112はフレームを含む。
【0133】
主要部112は、壁116と、補強部材114を収容するための空洞118の形態の収容領域とを備える。空洞118は、実質的に平坦な部分120を有し、壁116によって囲まれている。補強部材114は実質的に平面である。
【0134】
補強部材114は、平坦な部分120と係合した状態で空洞118内に収容される。補強部材114は、壁116上のスナップフィット構造121によって空洞118内に固定される。補強部材114と平坦な部分120とは、主要部112の中心面から互いに反対方向にオフセットされているので、ハンガー110にかかる負荷は、主要部112および補強部材114を介して均等に支持される。
【0135】
壁116は、主要部112の上縁領域123を形成する一対の対向する上壁122を備える。主要部112は、下縁領域125を形成する下壁124を有する。
【0136】
壁116はまた、上壁122と下壁124との間に伸張する一対の対向する側壁126を備える。側壁126は、主要部112の側縁領域127を提供する。
【0137】
側壁126のうちの1つは、主要部112の側縁領域127内に規定された間隙128(図13参照)を規定する。補強部材114は、間隙128と位置合わせされた対応する間隙129を規定する。
【0138】
ハンガー110は、間隙128を横切って延びるゲート部材の形態の閉鎖部材130をさらに含む。閉鎖部材130は、隙間128と対応する隙間129とに跨って主要部112において本体111に締結されている。閉鎖部材130は、以下でより詳細に説明する。
【0139】
主要部112は、細長い物品15が保持される保持構造136を有する。保持構造136は、主要部112によって規定された凹部138を含む。凹部138は、細長い物品15が凹部138内に収容されることを可能にするための開放端140を有する(図16図17、および図25参照)。
【0140】
凹部138は、細長い物品15がロックされるロック空間144を規定するロック端142をさらに含む。保持構造136は、細長い物品15をロック空間144内にロックするための戻り止め部材146をさらに含む。
【0141】
戻り止め部材146は、細長い物品15を把持するための弾性的に変形可能な把持部材の形態である。戻り止め部材146は、ロック部分150を備える。ロック部分150は、細長い物品15と係合し、細長い物品をロック空間144内にロックするための肩部の形態である。
【0142】
戻り止め部材146は、図14の矢印151によって示されるように、細長い物品15が、ロック部分150を通過してロック空間144の中に移動すると、細長い物品15によって変形される。
【0143】
保持構造136は、図15図16および図17に示すように、弾性部分148が細長い物品15によって変形されるときに戻り止め部材146が収容される収容空間152を規定する。
【0144】
補強部材114は、対応する保持空間154を規定する。保持空間154は、補強部材114が主要部112によって収容されるときに、保持構造136と位置合わせされる。保持空間154は、補強部材114が主要部112によって収容されるときに収容空間152と位置合わせされる対応する収容空間155を含む。補強部材114が、保持部分136にわたって伸張する。したがって、細長い物品15にかかる負荷は、補強部材114によって支持される。
【0145】
主要部112は、支持空間156Aを規定する支持部156を有する。隙間128は、ケーブル11が支持空間156Aにアクセスできるようにするために設けられている。補強部材114は、支持空間156Aと位置合わせされた対応する支持空間157を規定する支持要素153を有する。補強部材114は、支持部156を補強するために支持部156を横切って伸長する。
【0146】
図14および15は、保持構造136に収容された細長い物品15を示す。図14は、支持空間156A内の細長い物品15を示しており、閉鎖部材130が主要部112に固定される前に、間隙128を通してその中に収容されている。図15は、保持構造136内にロックされた細長い物品15を示す。
【0147】
壁116のそれぞれは、支持空間156Aを取り囲む内壁部材158と外壁部材159とを備えている。内壁部材158および外壁部材159は、内側上壁部材160および外側上壁部材161と、内側下壁部材162および外側下壁部材163とを備える。内壁部材158および外壁部材159は、内側上壁部材160および外側上壁部材161と内側下壁部材162および外側下壁部材163との間に伸張する内側側壁部材164および外側側壁部材165をさらに含む。
【0148】
支持部156は、ケーブル11がハンガー110に支持されるように、ケーブル11を収容する。下壁162は、ケーブル11が角部で挟まれて損傷することを防止するために、凹状の半径を有する。
【0149】
主要部112および閉鎖部材130は、閉鎖部材130を主要部112に締結するための締結装置132を含む。締結装置132は、上部突起と下部突起166の形態の第1の締結構造を備えている。
【0150】
締結装置は、閉鎖部材130の各端に規定されたスロット168の形態の第2の締結構造をさらに含む。各突起166は、間隙128の両端のそれぞれに隣接して側壁126上に設けられる。
【0151】
スロット168のそれぞれは、開口端を有し、開口端を通して突起166のそれぞれ1つが収容されて、閉鎖部材130を主要部112に締結する。突起166およびスロット168は、突起166をスロット168内に固定するための圧入構造168Aを提供するように成形される。
【0152】
主要部112は、図1に示されるさらなるケーブル11A等のさらなるケーブルを収容するための座部169を含む。座部169は、開口169Aを介してさらなるケーブル11Aを収容することができる実質的にU字形の部材の形態である。
【0153】
図18から図20は、閉鎖部材130を主要部112に締結する1つの方法を示す。図18は、開位置にある閉鎖部材130を示しており、スロット168のうちの1つが、2つの突起166のうちの低い方を収容している。
【0154】
図19は、矢印172によって示されるように、下側突起166を中心として閉位置に枢動されている閉鎖部材130を示す。図20は、両方の突起166がスロット168に収容されることによって主要部112に締結された閉鎖位置にある閉鎖部材130を示す。
【0155】
下側突起166は、上側突起166よりも大きな直径を有する。したがって、閉鎖部材130は、上側突起166よりも下側突起166上により緊密に嵌合する。これにより、閉鎖部材130を上部突起166から容易に取り外して締結することができる。下部スロット168内への下部突起166のより緊密な嵌合は、閉鎖部材130が下部突起166から不注意に外れる可能性が低いという効果を有する。
【0156】
図21から図33は、ハンガーの第2の実施形態の別のバージョンを示し、全体を210で示す。ハンガー210はハンガー110に類似しており、ハンガー110の特徴の多くを含む。ハンガー110の特徴と同じであるハンガー210の特徴は、ハンガー110の対応する特徴と同じ参照番号で示されている。
【0157】
ハンガー210は、主要部212を有する本体211を備える。主要部212は、2つの支持部256を備えており、各支持部256は、支持空間256Aを規定している。
【0158】
本体211は、さらに、補強部材214を含む。補強部材214は、2つの支持要素253を有する。各支持要素253は、それぞれの対応する支持空間257を規定する。
【0159】
対応する支持空間257のそれぞれは、支持空間256Aのそれぞれの1つと位置合わせされる。補強部材214は、両方の支持部256にわたって伸張して、それらに補強を提供する。
【0160】
補強部材214は、主要部212に挿入するための挿入部材の形態であり、それによって、補強部材214は主要部212によって収容される。補強部材214は、金属材料で形成されてもよい。
【0161】
主要部212は、2つの上壁222と、2つの下壁224と、2つの対向する中央壁232とを備える。2つの下壁224は、それらの間に開口254を規定する。
【0162】
中央壁232は、開口254において下壁224から上方に延びる。中央壁232は、それらの間にアクセス構造234を規定する。図21に示すように、アクセス構造234は、開口254から保持構造136まで伸張する通路の形態である。
【0163】
中央壁232のそれぞれは、第1中央壁部材237および第2の中央壁部材239を含む。
【0164】
中央壁232は、アクセス構造234の下端に当接部材235を備える。支持空間256Aにケーブル11が多すぎると、支持部256が自重により変形し、当接部材235が互いに当接する。当接部材235の当接により、支持部256の過度の撓みが防止される。
【0165】
したがって、図23および図24に示されるように、細長い物品15は、図23の矢印236によって示されるように、開口254を通して収容される。細長い物品15は、アクセス構造234に沿って保持構造136まで移動され、そこで、細長い物品15は、図15図16および図17に関連して上述したのと同じ方法で保持構造136内にロックされる。
補強部材214は、保持部136を横切って延びているので、細長い物品15にかかる負荷は、補強部材214によって支えられる。
【0166】
支持部256のそれぞれは、間隙128のそれぞれ1つを規定する。閉鎖部材130のそれぞれ1つは、それぞれの締結装置132によって間隙128のそれぞれにわたって締結される。
【0167】
図27から図33を参照すると、ハンガー210は、上側ハンガー210を下側ハンガー210’に接続するための接続装置260を含む。接続装置260は、主要部212および補強部材214の上縁領域123および下縁領域125に設けられる。
【0168】
接続装置260は、ハンガー210の上縁領域123に規定された2つの接続アパーチャ262を備える。
【0169】
主要部212および補強部材214のそれぞれは、それぞれの補助アパーチャ264、266を規定する(図22参照)。主要部212の各補助アパーチャ264は、補強部材214の補助アパーチャ266のそれぞれ1つと位置合わせされて、接続アパーチャ262を形成する。
【0170】
補強部材214は、補強部材214の補助アパーチャ266内に延びるリッジ268をさらに含む。したがって、各リッジ268は、ハンガー210の接続アパーチャ262のそれぞれ1つの中に延びる。
【0171】
接続装置260は、補強部材214の下縁領域125に2つの接続突起270をさらに含む。各接続突起270は、略L字状の側面プロフィールを有している。下壁224は、接続突起270が貫通して延びる下部切欠き領域272を規定する。
【0172】
上壁222は、上部切り欠き領域278を規定する。各接続突起270は、主要部212から伸張する。接続突起270は、下側ハンガー210’の上側切欠き領域278を通して、および下側ハンガー210’の接続アパーチャ262のそれぞれ1つを通して収容されて、上側ハンガー210を下側ハンガー210’に接続する。
【0173】
各接続突起270は、さらなるハンガーの突起268を収容するための突起収容スロット274を規定する。突起268および突起収容スロット270は、図31図32、および図33に見ることができる。
【0174】
図33は、上部ハンガー210の接続突起270と下部ハンガー210’の接続アパーチャ262との間の相互接続を示す。下部ハンガー210’の突起268は、上部ハンガー210の接続突起270の突起収容孔274に収容される。
【0175】
接続アパーチャ262は、主要部212の上縁領域123に規定される。主要部212および補強部材214の補助アパーチャ266、268は、主要部212および補強部材214のそれぞれの上縁領域123に規定される。接続突起262は、補強部材214の下縁領域125に設けられる。
【0176】
各接続アパーチャ262は、支持空間256Aのそれぞれ1つに隣接して規定される。図27および図28は、接続アパーチャ262が支持空間256Aの上方に規定されることを示す。
【0177】
各接続突起270は、支持空間256Aのそれぞれ1つに隣接して設けられている。図27および図28は、接続突起270が支持空間256Aの下に設けられていることを示す。
【0178】
接続突起270は、補強部材214の一部であるため、金属で形成される。その結果、下部ハンガー210’および下部ハンガー210’に支持されたケーブル11の重量は、上部ハンガー210の補強部材214によって支持される。
【0179】
さらなる変形例では、図12から図26に示すハンガー110に、上述した接続装置と同様の接続装置を設けてもよい。この変更において、支持空間156Aの上方に単一の接続アパーチャ262が設けられ、支持空間156Aの下方に単一の接続突起270が設けられてもよい。
【0180】
このように、カテナリシステムのメッセンジャーワイヤの形態の細長い物品15からケーブル11を支持するためのハンガー10について説明した。ハンガー10は、電気ケーブルなどのケーブル11を保持することができ、ハンガー10へのケーブル11の取り付けを容易にする。
【0181】
ハンガー10、110、210は、従来技術のケーブルホルダーよりも迅速に設置することができ、約40%の時間節約を可能にする。これは、設置者が現場にいる必要がある時間の長さを低減し、それによってコストを低減する。ハンガー10、110、210の主要部12、112、212は、約20mmの厚さを有し、これは、4.6mmのワイヤ形態である傾向がある従来技術のシステムよりも安定していることを意味する。
【0182】
戻り止め部材146は、細長い物品15と協働して細長い物品15を把持する。ロック部分150は、細長い物品15をハンガー10、110、210に固定するのに役立ち、それによって、ワイヤに沿ったハンガー10、110、210の移動を制限または排除する。
【0183】
補強部材114、214は、過度の重量を追加することなく強度および寿命を提供する。ポリマー製主要部112、212は、機械的および電気的ケーブル保護を追加する。補強部材114、214は、ポリマー主要部112、212に支持を提供し、それによって主要部112、212のクリープを防止する。
【0184】
閉鎖部材24、130は、圧入によってハンガー110、210の主要部112、212に締結される。閉鎖部材は、ハンガー10、110の設置のために邪魔にならないように移動させることができる。閉鎖部材24、130は、紛失または損傷の場合に交換可能である。
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【国際調査報告】