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特表2024-514389コンピューティングデバイスカメラ用の縦長アパーチャ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】コンピューティングデバイスカメラ用の縦長アパーチャ
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240326BHJP
   H10K 59/65 20230101ALI20240326BHJP
   G09G 3/3208 20160101ALI20240326BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240326BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240326BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20240326BHJP
【FI】
G09F9/00 366Z
H10K59/65
G09G3/3208
G09G3/20 691G
G09G3/20 680H
G09F9/30 365
H10K59/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551219
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(85)【翻訳文提出日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 US2022070121
(87)【国際公開番号】W WO2022192807
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】17/197,784
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,サンム
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,ルー
(72)【発明者】
【氏名】松岡 良倫
【テーマコード(参考)】
3K107
5C080
5C094
5C380
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC36
3K107EE03
3K107EE68
3K107FF15
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080BB05
5C080JJ02
5C080JJ06
5C080JJ07
5C094AA60
5C094BA23
5C094BA27
5C094BA43
5C094CA19
5C094DA05
5C094HA08
5C380AA01
5C380AA03
5C380AB04
5C380AC08
5C380AC12
5C380CF68
5C380DA21
5G435BB04
5G435BB05
5G435BB12
5G435EE49
5G435LL07
(57)【要約】
コンピューティングデバイスは、第1の端部および第2の端部を有するディスプレイパネルと、センサと、処理回路とを含む。ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成する。第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの長さは、軸に垂直なアパーチャの長さより長い。センサは、アパーチャを通過する光を捕捉するように構成される。処理回路は、第2の端部に近接して配置され、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルに制御信号を出力するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部と第2の端部とを有するディスプレイパネルを備え、前記ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成し、前記第1の端部と前記第2の端部とを接続する軸に平行な前記アパーチャの長さは、前記軸に垂直な前記アパーチャの長さより長く、
前記アパーチャを通過する光を捕捉するように構成されるセンサと、
前記第2の端部に近接して配置され、前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルに制御信号を出力するように構成される処理回路とを備える、コンピューティングデバイス。
【請求項2】
前記ディスプレイパネルは、前記ディスプレイパネルによって前記センサが光学的に遮断されないように前記アパーチャを画成する、請求項1に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項3】
前記アパーチャの形状は、長楕円形である、請求項1または請求項2に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項4】
前記アパーチャの形状は、長方形である、請求項2または請求項3に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項5】
前記アパーチャの1つまたは複数のコーナーは、丸みを帯びている、請求項4に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項6】
前記アパーチャの形状は、楕円形または円盤状長方形のうちの1つである、請求項1から請求項5のいずれかに記載のコンピューティングデバイス。
【請求項7】
前記処理回路は、第1の処理回路を含み、前記コンピューティングデバイスは、
前記アパーチャを囲む前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルが、前記アパーチャの形状の外観を修正するために選択的に非アクティブ化されるように、前記第1の処理回路の動作を制御するように構成される第2の処理回路をさらに備える、請求項1から請求項6のいずれかに記載のコンピューティングデバイス。
【請求項8】
前記第1の処理回路は、ディスプレイドライバ集積回路(DDIC)を含み、前記第2の処理回路は、中央処理装置(CPU)またはグラフィカル処理装置(GPU)のうちの1つまたは両方を含む、請求項6および請求項7のいずれかに記載のコンピューティングデバイス。
【請求項9】
前記ディスプレイは、前記センサの上の有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの裏カバーのエリアから裏カバー材を省略することによって、前記OLEDディスプレイを通して前記センサが動作することを可能にするように構成される、前記OLEDディスプレイを含む、請求項1から請求項8のいずれかに記載のコンピューティングデバイス。
【請求項10】
前記センサは、電子イメージセンサであり、前記センサのアスペクト比は、4:3、3:2、または1.85:1のうちの1つである、請求項1から請求項9のいずれかに記載のコンピューティングデバイス。
【請求項11】
コンピューティングデバイスのディスプレイパネルにおいて、第1の時間に、第1の画像を表示することを含み、前記ディスプレイパネルは第1の端部と第2の端部とを有し、前記ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成し、前記第1の端部と前記第2の端部とを接続する軸に平行な前記アパーチャの物理的形状の長さは、前記軸に垂直な前記アパーチャの前記物理的形状の長さより長く、
前記ディスプレイパネルにおいて、前記第1の時間とは異なる第2の時間に、前記物理的形状とは異なる修正された見かけの形状を有する前記アパーチャの前記物理的形状を生じる第2の画像を表示することと、
前記アパーチャを通過する光を感知するセンサによって、画像を撮影することとを含む、方法。
【請求項12】
前記第2の画像を表示することは、
前記アパーチャの前記物理的形状が前記修正された見かけの形状を有するように、前記アパーチャに近接する前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを非アクティブ化することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の端部と前記第2の端部とを接続する前記軸に平行な前記アパーチャの前記修正された見かけの形状の長さは、前記軸に垂直な前記アパーチャの前記修正された見かけの形状の長さよりも長くない、請求項11または請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記アパーチャの前記修正された見かけの形状は、円形、円盤状長方形、楕円形、または長方形のうちの1つである、請求項11から請求項13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記第2の画像を表示することは、前記アパーチャの前記外観が、前記物理的形状から前記修正された見かけの形状へ可視的に移行するように、前記第1の画像から前記第2の画像へクロスフェードすることを含む、請求項11から請求項14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記第2の端部に近接して位置するディスプレイドライバ集積回路(DDIC)によって、前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルの動作を制御することをさらに含む、請求項11から請求項15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記ディスプレイパネルは、前記センサの上の有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの裏カバーのエリアから裏カバー材を省略することによって、前記OLEDディスプレイを通して前記センサが光を感知することを可能にするように構成される、前記OLEDディスプレイを含む、請求項11から請求項16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記センサは、電子イメージセンサであり、前記センサのアスペクト比は、4:3、3:2、または1.85:1のうちの1つである、請求項11から請求項17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、実行時に、コンピューティングデバイスの処理回路に、
前記コンピューティングデバイスのディスプレイパネルにおいて、第1の時間に、第1の画像を表示させる命令を記憶し、前記ディスプレイパネルは第1の端部と第2の端部とを有し、前記ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成し、前記第1の端部と前記第2の端部とを接続する軸に平行な前記アパーチャの物理的形状の長さは、前記軸に垂直な前記アパーチャの前記物理的形状の長さより長く、
前記ディスプレイパネルにおいて、前記第1の時間とは異なる第2の時間に、前記物理的形状とは異なる修正された見かけの形状を有する前記アパーチャの前記物理的形状を生じる第2の画像を表示させる命令と、
前記アパーチャを通過する光を感知するセンサによって、画像を撮影させる命令とを記憶する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記処理回路に前記第2の画像を表示させる前記命令は、前記処理回路に、
前記アパーチャの前記物理的形状が前記修正された見かけの形状を有するように、前記アパーチャに近接する前記ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを非アクティブ化させる命令を含み、前記第1の端部と前記第2の端部とを接続する前記軸に平行な前記アパーチャの前記修正された見かけの形状の長さは、前記軸に垂直な前記アパーチャの前記修正された見かけの形状の長さよりも長くない、請求項19に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年3月10日に出願された米国特許出願第17/197,784号の利益を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
背景
いわゆるスマートフォン、タブレットなどのコンピューティングデバイスは、写真およびビデオを撮影するための1つまたは複数のカメラを含み得る。そのようなカメラの例は、前面カメラ、即ち、ユーザがコンピューティングデバイスのディスプレイパネルを見ているときにコンピューティングデバイスのユーザに対向するカメラであってもよい。前面カメラは、例えば、自撮り写真またはビデオを撮影するために使用されることがある。コンピューティングデバイスは、前面カメラがコンピューティングデバイスのハウジング内およびディスプレイパネルの下にあるように構成され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのような構成では、ディスプレイパネルの(通常、円または「パンチ孔」の形状の)領域は、光が通過して前面カメラのイメージセンサに到達し得るアパーチャ(例えば、透明孔)を画成するために、光を遮断するコンポーネント(例えば、発光ダイオード(LED)、トレースなど)を含むことができない。アパーチャは、発光素子(例えばピクセル)などの、光を遮断するコンポーネントを含むことができないため、ディスプレイパネルのアクティブエリア(即ち、画像を表示するために有用なエリア)が減少し得る。
【0004】
概要
概して、イメージセンサに到達する光の量は、イメージセンサの性能、およびしたがってカメラの性能に影響を及ぼすことがある。したがって、ディスプレイパネルは、十分な量の光が前面カメラのイメージセンサに到達することを保証するのに十分な大きさのアパーチャを画成するように構成され得る。例えば、イメージセンサの形状は通常長方形であり、かつアパーチャの形状は通常円形であるため、ディスプレイパネルは、(前面カメラを垂直に見て、対向しているときに)イメージセンサがディスプレイパネルによって光学的に遮断されないように、下にある長方形のイメージセンサを取り囲む境界を有する、円形のアパーチャを画成し得る。
【0005】
しかしながら、ディスプレイパネルは、前面カメラの性能を改善することなく、ディスプレイパネルのアクティブエリアを減少させる寸法を有するアパーチャを画成し得る。例えば、下にあるイメージセンサに対して大きなアパーチャを通過する光のいくらかが、イメージセンサ以外のどこか(即ち、イメージセンサの境界の外側)に入る場合がある。同様に、イメージセンサとは異なる形状を有するアパーチャを通過する光が、イメージセンサ以外のどこかに入ることがある。例えば、円形アパーチャを通過する光のいくらかが、イメージセンサの境界の外側に入ることがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
概して、本開示は、下にある前面カメラのイメージセンサが十分な光を受光することを可能にする、面積の減少したアパーチャを有するディスプレイパネルを対象とする。本開示の1つまたは複数の態様によれば、アパーチャが円形の形状を有するのではなく、アパーチャは、ディスプレイパネルの長軸に平行なアパーチャの長さが、軸に垂直なアパーチャの長さより長い、長楕円形状を有してもよい。以下でより詳細に説明される理由のために、そのような形状は、前面カメラのイメージセンサ以外のどこかに入る、アパーチャを通過する光の比率を低下させるだけでなく、アパーチャのサイズおよびアパーチャを囲む非アクティブベゼルのサイズを減少させ得る。その結果、前面カメラの性能を損なうことなく、コンピューティングデバイスのディスプレイパネルのアクティブエリアが増加し得る。
【0007】
例としてのコンピューティングデバイスは、第1の端部と第2の端部とを有するディスプレイパネルを含む。ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成する。第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの長さは、軸に垂直なアパーチャの長さより長い。例としてのコンピューティングデバイスは、アパーチャを通過する光を捕捉するように構成されるセンサと、第2の端部に近接して配置され、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルに制御信号を出力するように構成される処理回路とを含む。
【0008】
例としての方法は、コンピューティングデバイスのディスプレイパネルにおいて、第1の時間に、第1の画像を表示することを含む。ディスプレイパネルは、第1の端部と第2の端部とを有する。ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成する。第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの物理的形状の長さは、軸に垂直なアパーチャの物理的形状の長さより長い。例としての方法は、ディスプレイパネルにおいて、第1の時間とは異なる第2の時間に、物理的形状とは異なる修正された見かけの形状を有するアパーチャの物理的形状を生じる第2の画像を表示することと、アパーチャを通過する光を感知するセンサによって、画像を撮影することとを含む。
【0009】
例としての非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、実行時に、コンピューティングデバイスの処理回路に、コンピューティングデバイスのディスプレイパネルにおいて、第1の時間に、第1の画像を表示させる命令を記憶する。ディスプレイパネルは、第1の端部と第2の端部とを有する。ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成する。第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの物理的形状の長さは、軸に垂直なアパーチャの物理的形状の長さより長い。例としての非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、実行時に、コンピューティングデバイスの処理回路に、ディスプレイパネルにおいて、第1の時間とは異なる第2の時間に、物理的形状とは異なる修正された見かけの形状を有するアパーチャの物理的形状を生じる第2の画像を表示させる命令と、アパーチャを通過する光を感知するセンサによって、画像を撮影させる命令とを記憶する。
【0010】
本開示の1つまたは複数の実施例の詳細が、添付図面および以下の説明において明記されている。他の特徴、目的、および利点が、説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の1つまたは複数の態様による、ピクセルのマトリクスによって囲まれた長楕円形アパーチャを画成する、ディスプレイパネルを有する例としてのコンピューティングデバイスを示すシステム図である。
図2A】本開示の1つまたは複数の態様による、コンピューティングデバイスのアパーチャの様々な例としての形状を示す概念図である。
図2B】本開示の1つまたは複数の態様による、コンピューティングデバイスのアパーチャの様々な例としての形状を示す概念図である。
図2C】本開示の1つまたは複数の態様による、コンピューティングデバイスのアパーチャの様々な例としての形状を示す概念図である。
図3】コンピューティングデバイスのアパーチャを囲む例としてのベゼルを示す概念図である。
図4】本開示の1つまたは複数の態様による、コンピューティングデバイスの例としての前面カメラの視野を示すシステム図である。
図5図1のコンピューティングデバイスをより詳細に示す、ブロック図である。
図6】本開示の1つまたは複数の技術による、アパーチャを有するコンピューティングデバイスを操作してアパーチャの形状を修正する、例としての方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
図1は、本開示の1つまたは複数の態様による、ピクセルのマトリクスによって囲まれた長楕円形アパーチャ104(「アパーチャ104」)を画成する、ディスプレイパネル102を有する例としてのコンピューティングデバイス100を示すシステム図である。コンピューティングデバイス100の例は、携帯電話(いわゆる「スマートフォン」を含む)、折り畳みコンピューティングデバイス、スマートグラス、スマートウォッチ、ポータブルスピーカ(ポータブルスマートスピーカを含む)、ラップトップコンピュータ、ポータブルゲーミングシステム、ワイヤレスゲーミングシステムコントローラ、アンビエントコンピューティングデバイス(いわゆる「スマートディスプレイ」を含む)などを含み得るが、これらに限定されない。図1に示されるように、コンピューティングデバイス100は、カメラ101と、ディスプレイ102と、処理回路106とを含み得る。
【0013】
ディスプレイパネル102は、第1の端部110および第2の端部112を含み得る。第1の端部110および第2の端部112は、軸108が第1の端部110と第2の端部112とを接続するように互いに対向し得る。ディスプレイパネル102の例は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(「AMOLED」)ディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ、またはディスプレイパネル102のユーザに可視情報を出力することが可能な類似のモノクロもしくはカラーディスプレイを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの例では、ディスプレイパネル102は、センサの上のディスプレイの裏カバーのエリアから裏カバー材を省略することによって、ディスプレイパネル102の下のセンサがディスプレイパネルを通して動作することを可能にするように構成され得る。そのような例では、ディスプレイパネル102は、OLEDディスプレイ、AMOLEDディスプレイ、または任意の他の適当なディスプレイであってもよい。ディスプレイパネル102は、ピクセルのマトリクスとして配列された発光素子を含み得る。
【0014】
図1に示されるように、コンピューティングデバイス100は、コンピューティングデバイス100のハウジング内に処理回路106を含む。処理回路106は、コンピューティングデバイス100内で機能を実施し、および/または命令を実行し得る。例えば、処理回路106は、ディスプレイパネル102のピクセルに制御信号を出力するように構成される。処理回路106の例は、ディスプレイドライバ集積回路(DDIC)、中央処理装置(CPU)、ビジュアル処理装置(VPU)、グラフィック処理装置(GPU)、テンソル処理装置(TPU)、ニューラル処理装置(NPU)、ニューラル処理エンジン、CPU、VPU、GPU、TPU、NPU、もしくは他の処理デバイスのコア、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コプロセッサ、コントローラ、または上述した処理デバイスの組み合わせを含み得る。処理回路106は、他のハードウェアコンポーネント(例えば、イメージセンサ、加速度計など)の中に埋め込まれてもよい。さらに、コンピューティングデバイス100は、別の処理回路など、処理回路106に加えて処理デバイスを含み得る。
【0015】
処理回路106は、デバイス100の任意の部分に位置し得る。一例として、処理回路106は、第2の端部112に近接して位置し得る。上述の通り、処理回路106は、DDICを含み得る。いくつかの例では、処理回路112は、少なくとも一部、ディスプレイパネル102などのデバイス100の別のコンポーネントの下に位置し得る。処理回路106がDDICを含む場合などのいくつかの例では、処理回路106は、リボンケーブルによってディスプレイパネル102に接続され得る。したがって、処理回路106は、第2の端部112に近接して位置するDDICであってもよく、少なくとも部分的にディスプレイパネル102の下にあってもよく、リボンケーブルによってディスプレイパネル102に接続されてもよい。
【0016】
コンピューティングデバイス100は、画像データを得るように構成された1つまたは複数のカメラを含み得る。例えば、カメラ101は、ユーザがディスプレイパネル102を見ているときに、カメラ101のレンズがコンピューティングデバイス100のユーザの方に向くように、コンピューティングデバイス100に統合されてもよい。カメラ101は、前面カメラと呼ばれ得る。コンピューティングデバイス100は、カメラ101の概して反対の方向を向いている1つまたは複数の後方カメラ(例示を容易にするために図示せず)も含んでもよい。概して、カメラ101は、(例えば、コンピューティングデバイス100内に画成された)カメラ本体を含み得る。
【0017】
上述の通り、ディスプレイパネル102は、ピクセルのマトリクスを含み得る。ピクセルのマトリクスは、ディスプレイパネル102がアパーチャ104(例えば、穴、透明ウィンドウなど)を画成し、アパーチャ104がピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるように配列され得る。ディスプレイパネル102は、長さL1および長さL2を有するアパーチャ104を画成してもよく、L1は、軸108に平行なアパーチャ104の長さであり、L2は、軸108に垂直なアパーチャ104の長さである。
【0018】
アパーチャ104は、カメラ101のカメラ本体内への光が、カメラ101のイメージセンサ105上に画像を形成することを可能にするように構成され得る。例えば、アパーチャ104は、アパーチャ104が透明領域であるように、発光素子(例えばピクセル)などの、光を遮断するコンポーネントを含まない場合がある。アパーチャ104がピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まない場合があるため、アパーチャ104は、ブラインドエリア(即ち、アクティブピクセルの無い領域)であってもよい。いくつかの例では、アパーチャ104は、ディスプレイパネル102の第1の端部110に近接して画成されてもよい。例えば、アパーチャ104の重心は、第2の端部112よりも第1の端部110に近くてもよい。いくつかの例では、非アクティブな非透明ベゼル115(「ベゼル115」)は、アパーチャ104を囲んでもよい。したがって、ディスプレイパネル102のブラインドエリアは、アパーチャ104のエリアおよびベゼル115のエリアを含み得る。
【0019】
カメラ101のイメージセンサ105は、電子イメージセンサであってもよい。イメージセンサ105は、画像を生成するために使用される情報を検出(例えば、取得)および送信するように構成され得る。例えば、イメージセンサ105は、(例えば、光波がアパーチャ104を通過し、またはアパーチャ104から反射するときに)光波の可変減衰をコンピューティングデバイス100の処理デバイスによって受信されるデジタル信号に変換し得る。イメージセンサ105の例は、電荷結合素子(CCD)、相補性金属酸化膜半導体センサ(CMOSセンサ)などを含み得る。イメージセンサ105は、形状およびサイズが変化し得る。図1に示されるように、イメージセンサ105の形状は、長方形であってもよい。
【0020】
カメラ101の構成は、イメージセンサ105に到達する光の様々なプロパティに影響を及ぼし得る。例えば、カメラ101は、カメラ101に入る光の焦点を合わせるように構成されたレンズを含み得る。同様に、カメラ101のアパーチャ104のサイズは、より多くの、またはより少ない光がアパーチャ104を通過してイメージセンサ105に到達することを可能にするように、増加または減少し得る。カメラ101の構成は、また、カメラ101の視野(FOV)を規定し得る。FOVは、空間内の特定の位置および向きにおいてカメラを通して見えるシーンの部分を表し得る。したがって、画像が撮影されるときのFOVの外側の物体は、画像に記録されないことがある。いくつかの例では、FOVの角度は、カメラ101のレンズ、アパーチャ104、およびイメージセンサ105によって影響を受け得る。
【0021】
いくつかの例では、アパーチャ104は、イメージセンサ105の全体(例えば、イメージセンサ105のアクティブエリアの全体)がディスプレイパネル102によって光学的に遮断されないことを保証するのに十分な大きさのサイズを有し得る。例えば、ディスプレイパネル102は、イメージセンサ105の全体がディスプレイパネル102によって光学的に遮断されないようにイメージセンサ105を取り囲むのに十分な大きさの境界で、アパーチャ104を画成し得る。
【0022】
アパーチャ104は、発光素子(例えば、ピクセル)を含むことができないため、ディスプレイパネル102のアクティブエリア(即ち、画像を表示するために有用なエリア)が減少し得る。しかしながら、このアクティブエリアの減少が、カメラ101の性能改善に対応しないことがある。なぜなら、アパーチャ104の寸法によっては、アパーチャ104を通過する光のいくらかが、カメラ101のイメージセンサ105に到達できず、その代わりにイメージセンサ105以外のどこかに入るためである。
【0023】
例えば、光は、領域114(アパーチャ104の境界とイメージセンサ105の境界との間のシェーディングされた領域の全エリアとして図1に示される)に入ることがある。したがって、領域114は、ブラインドエリアでありカメラ101の性能に寄与しない、アパーチャ104の部分を表し得る。したがって、領域114の面積を減少させることによって、有利なことに、ディスプレイパネル102のピクセルの再増殖が可能となり、カメラ101の性能を備えることなくディスプレイパネルのアクティブエリアが増加し得る。
【0024】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、コンピューティングデバイス(例えばコンピューティングデバイス100)のディスプレイパネル(例えばディスプレイパネル102)は、十分な光がイメージセンサ(例えばイメージセンサ105)上に入ることを可能にしつつ、(例えば円形アパーチャに対して)面積が減少したアパーチャを画成し得る。例えば、ディスプレイパネル102が円形形状を有するアパーチャ104を画成するのではなく、ディスプレイパネル102は、円と比較して、イメージセンサ105のサイズ、形状、向きなどに、よりよく似ている長楕円形状で、面積が減少したアパーチャを画成してもよく、カメラ101の性能に影響を及ぼすことなくアパーチャ104のエリアが減少されることを可能にする。さらに、面積が減少したアパーチャのL1は、面積が減少したアパーチャのL2より長くてもよく、それによって(図3A~3Bに関してより詳細に説明されるように)ベゼルの厚さが減少し、同様に、コンピューティングデバイス100のブラインドエリアがさらに減少し得る。
【0025】
例えば、図1の例に示されるように、アパーチャ104は、丸みを帯びたコーナーを有する長方形の形状を有する。アパーチャ104の境界が円形アパーチャの境界よりもイメージセンサ105の周囲に、より接近した輪郭を描くように、アパーチャ104の形状は、円よりもイメージセンサ105に類似していてもよい。上述の通り、アパーチャ104は、イメージセンサ105の全体がディスプレイパネル102によって光学的に遮断されないことを保証するために、ディスプレイパネル102によって画成され得る。しかしながら、円形アパーチャと比較して、アパーチャ104は、(アパーチャ104の境界とイメージセンサ105の境界との間の間隔がより少ないことに起因して)より小さな面積を有してもよく、潜在的にディスプレイパネル102のブラインドエリアの減少を可能にする。特に、円形アパーチャのかわりに丸みを帯びたコーナーを有する長方形の形状を有するアパーチャ104を使用することによって、領域114の面積が減少してもよく、潜在的にピクセルの再増殖を可能にし、ディスプレイパネル102のアクティブエリアが増加する。
【0026】
面積が減少したアパーチャのための他の形状が、本開示によって考えられる。例えば、面積が減少したアパーチャは、長方形、楕円形、円盤状長方形、または任意の他の長楕円形の形状を有し得る。任意の場合において、ベゼルの厚さを減少させるために、面積が減少したアパーチャ(例えばアパーチャ104)のL1が、面積が減少したアパーチャのL2より長くてもよく、それにより、ディスプレイパネル102のブラインドエリアがさらに減少する。同様に、イメージセンサ105は、ブラインドエリアを減少させるために、面積が減少したアパーチャと同一の向きを有し得る。即ち、面積が減少したアパーチャと同様に、軸108に平行なイメージセンサ105の長さが、軸108に垂直なイメージセンサ105の長さより長くてもよい。このように、面積が減少したアパーチャは、イメージセンサ105の境界の周囲に、より接近した輪郭を描いてもよく、イメージセンサ105に到達しない光の比率を表す領域(例えば領域114A)の面積が減少する。
【0027】
図2A図2Cは、本開示の1つまたは複数の技術による、コンピューティングデバイスの様々な例としてのアパーチャ204A~204C(まとめて「アパーチャ204」)を示す概念図である。アパーチャ204のそれぞれ(例えば、アパーチャ204A~204C)は、図1に示されるアパーチャ104の一例である。本明細書にはアパーチャ204の形状がほんの少しだけ示されているが、丸みを帯びたコーナーを有する長方形を含む、他の長楕円形状が考えられることを理解されたい。図2A図2Cに示されるように、アパーチャ204は、イメージセンサ205の全体がディスプレイパネル(例えばディスプレイパネル102)によって光学的に遮断されないように、それぞれの境界がイメージセンサ205の(アクティブエリアの)全体を取り囲むのに十分な大きさのサイズを有し得る。イメージセンサ205は、図1に示されるイメージセンサ105の一例である。したがって、イメージセンサ205の形状、サイズ、向きなどが、イメージセンサ105のそれらと同一であってもよい。いくつかの例では、イメージセンサ205のアスペクト比は、4:3、3:2、1.85:1などであってもよい。
【0028】
図2Aに示されるように、光は、L2より長いL1を有する円盤状長方形形状のアパーチャ204Aを通過して、イメージセンサ205に到達し得る。アパーチャ204Aは、イメージセンサ205の全体が(例えばディスプレイパネル102によって)光学的に遮断されないように、アパーチャ204Aの境界がイメージセンサ205の全体を取り囲むのに十分な大きさのサイズを有し得る。図2Aの例に示されるように、イメージセンサ205は、残りの光がその他の場所に入るように、アパーチャ204Aを通過する比率の光のみを受光し得る。イメージセンサ205に到達しない光の比率は、アパーチャ204Aの(図1に示される領域114の一例である)領域214Aによって表され得る。領域214Aは、円形アパーチャの境界と円形アパーチャによって取り囲まれるイメージセンサ(例えばイメージセンサ205)の境界との間の領域より小さくてもよく、潜在的にアパーチャ204A付近のエリア内のピクセルの再増殖を可能にし、ディスプレイパネル(例えばディスプレイパネル102)のアクティブエリアを増加させる。
【0029】
図2Bに示されるように、光は、L2より長いL1を有する楕円形状のアパーチャ204Bを通過して、イメージセンサ205に到達し得る。アパーチャ204Bは、イメージセンサ205の全体が(例えばディスプレイパネル102によって)光学的に遮断されないように、アパーチャ204Bの境界がイメージセンサ205の全体を取り囲むのに十分な大きさのサイズを有し得る。図2Bの例に示されるように、イメージセンサ205は、残りの光がその他の場所に入るように、アパーチャ204Bを通過する比率の光のみを受光し得る。イメージセンサ205に到達しない光の比率は、アパーチャ204Bの(図1に示される領域114の一例である)領域214Bによって表され得る。領域214Bは、円形アパーチャの境界と円形アパーチャによって取り囲まれるイメージセンサ(例えばイメージセンサ205)の境界との間の領域より小さくてもよく、潜在的にアパーチャ204B付近のエリア内のピクセルの再増殖を可能にし、ディスプレイパネル(例えばディスプレイパネル102)のアクティブエリアを増加させる。
【0030】
図2Cに示されるように、光は、L2より長いL1を有する長方形状のアパーチャ204Cを通過して、イメージセンサ205に到達し得る。アパーチャ204Cは、アパーチャ204Cの境界がイメージセンサ205の全体を取り囲むのに十分な大きさのサイズを有し得る。代替として、図2Cに示されるように、アパーチャ204Cはより大きくてもよい。いずれかの場合において、イメージセンサは、(例えばディスプレイパネル102によって)光学的に遮断されなくてもよい。図2Cの例に示されるように、イメージセンサ205は、残りの光がその他の場所に入るように、アパーチャ204Cを通過する比率の光のみを受光し得る。イメージセンサ205に到達しない光の比率は、アパーチャ204Cの(図1に示される領域114の一例である)領域214Cによって表され得る。領域214Cは、円形アパーチャの境界と円形アパーチャによって取り囲まれるイメージセンサ(例えばイメージセンサ205)の境界との間の領域より小さくてもよく、潜在的にアパーチャ204C付近のエリア内のピクセルの再増殖を可能にし、ディスプレイパネル(例えばディスプレイパネル102)のアクティブエリアを増加させる。
【0031】
図2A図2Cに示されるように、イメージセンサ205に到達しない光の比率を表す領域214の面積は、アパーチャ204(例えば、アパーチャ104と比較して)がイメージセンサ205の境界の周囲に、より接近した輪郭を描くように、アパーチャ204のサイズ、形状、向きなどをイメージセンサ205のそれらに、より類似させることによって、減少され得る。例えば、円形アパーチャは、円形アパーチャの境界とイメージセンサ(例えばイメージセンサ205)の境界との間に比較的大きな間隔を有してもよく、したがってそれらの間に比較的大きな領域を有してもよい。一方、図2Cの例に示されるように、長方形の形状を有するアパーチャ204Cは、アパーチャ204Cの境界とイメージセンサ205の境界との間に比較的小さな間隔をもたらし、したがって比較的小さな領域214Cをもたらし得る。
【0032】
いくつかの例では、コンピューティングデバイス(例えばコンピューティングデバイス100)は、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルに制御信号を出力するように構成された第1の処理回路(例えば処理回路106)に加えて、アパーチャ204を囲むピクセルのマトリクスのうちのピクセルがアパーチャ204の形状の外観を修正するために選択的に非アクティブ化されるように第1の処理回路の動作を制御するように構成される、第2の処理回路を含み得る。例えば、コンピューティングデバイス100のディスプレイパネル102が、アパーチャ204Cの形状が長方形であるようにアパーチャ204Cを画成する場合であっても、第2の処理回路は、処理回路112の動作を制御してアパーチャ204Cを囲むピクセルを非アクティブ化し、コンピューティングデバイス100のユーザに対してアパーチャ204Cの形状を、アパーチャ104に類似の円、アパーチャ104に類似の丸みを帯びたコーナーを有する長方形、アパーチャ204Aに類似の円盤状長方形、アパーチャ204Bに類似の楕円、正方形などに見えるようにしてもよい。
【0033】
ルートトレースするために使用される技術によれば、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルに制御信号を出力するように構成された処理回路(例えば処理回路106)が、コンピューティングデバイス(例えばコンピューティングデバイス100)の第2の端部(例えば第2の端部112)に近接して配置されるとき、コンピューティングデバイスの第1の端部(例えば第1の端部110)と第2の端部とを接続する軸(例えば軸108)に平行な、アパーチャ(例えば、アパーチャ104、アパーチャ204など)の長さ(即ちL1)はベゼルの厚さに影響を及ぼさない場合があるが、軸に垂直なアパーチャの長さ(即ちL2)がベゼルの厚さを増加させ得ることが、当業者により理解される。したがって、アパーチャの第1の長さがアパーチャの第2の長さより長い場合、第1の長さが軸に対して垂直であるようにアパーチャを方向付けることによって、アパーチャを囲むベゼルの厚さが増加し、ディスプレイパネルのブラインドエリアが増加し得る。
【0034】
図3は、コンピューティングデバイス(例えばコンピューティングデバイス100)のアパーチャ304を囲む例としてのベゼル315(図1に示されるベゼル115の一例である)を示す概念図である。図3に示されるように、アパーチャ304は、ベゼル315を表す領域によって囲まれ得る。アパーチャ304は、図1に示されるアパーチャ104の一例である。したがって、アパーチャ104は、L2より長いL1を有する、丸みを帯びたコーナーを有する長方形の形状であってもよい。
【0035】
アパーチャ304の向きは、ベゼル315の厚さの減少をもたらし得る。例えば、図3に示されるアパーチャ304の向きの代わりに、アパーチャ304が、L2がL1より長くなる(例えば、アパーチャ304が90°回転される)ようにディスプレイパネル(例えばディスプレイパネル102)上で方向付けられる場合、ベゼル315の厚さは、(図3に示されるベゼルの厚さに対して)増加し得る。
【0036】
アパーチャ304の第1の長さがアパーチャ304の第2の長さよりも長い例において、アパーチャ304は、アパーチャ304の第1の長さがコンピューティングデバイス(例えばコンピューティングデバイス100)の第1の端部(例えば第1の端部110)と第2の端部とを接続する軸(例えば軸108)に平行であるように、かつアパーチャの第2の長さが軸に垂直であるように、方向付けられ得る。言い換えると、アパーチャ304は、アパーチャ304の(長い方の)第1の長さがL1であり、アパーチャ304の(短い方の)第2の長さがL2であるように方向付けられてもよく、L1がL2より長くなる。その結果、アパーチャ304を囲むベゼル315の厚さが減少し得るか、または少なくとも(アパーチャ304の別の向きによって)ベゼル315の厚さの増加が回避され得る。したがって、ピクセルは、ベゼル315付近のエリアで増殖されてもよく、潜在的にディスプレイパネル(例えばディスプレイパネル102)のアクティブエリアが増加する。
【0037】
図4は、本開示の1つまたは複数の態様による、コンピューティングデバイス400のディスプレイパネル402を通るカメラ401のFOVを示すシステム図である。コンピューティングデバイス400は、図1に示されるコンピューティングデバイス100の一例である。カメラ401は、図1に示されるカメラ101の一例である。ディスプレイパネル402は、図1に示されるディスプレイパネル102の一例である。図4に示されるように、ディスプレイパネル402は、(透明ではない)ピクセルのマトリクス418を含み得る。ピクセルのマトリクス418は、長さL1および長さL2を有する(図1に示されるアパーチャ104の一例である)アパーチャ404を画成し得る。例えば、アパーチャ404はピクセルのマトリクス418のうちのピクセルによって囲まれ得る。同時に、アパーチャ404はピクセルのマトリクス418のうちのピクセルを含まなくてもよい。さらに、ピクセルのマトリクス418は、アパーチャ404を囲む(図1に示されるベゼル115の一例である)ベゼル415を画成し得る。ベゼルは、非アクティブかつ非透明であり得る。ベゼル415は、厚さTを有し得る。
【0038】
光波416は、透明であるように構成されるアパーチャ404を通過して、カメラ401のイメージセンサ405に到達し得る。図4に示されるように、アパーチャ404は、イメージセンサ405の全体がディスプレイパネル402によって光学的に遮断されないように(図1に示されるイメージセンサ105の一例である)イメージセンサ405の全体をアパーチャ404の境界が取り囲むように、画成され得る。即ち、第1の比率の光波416が、イメージセンサ405のアクティブエリアの任意の部分に到達し得る。しかしながら、図4にも示されるように、第2の比率の光波416は、イメージセンサ405以外のどこかに入り得る。
【0039】
上述の通り、カメラ401の構成は、カメラ401のFOV419を決定し得る。FOV419は、空間内の特定の位置および向きにおいてカメラを通して見えるシーンの部分を表し得る。したがって、画像が撮影されるときのFOV419の外側の物体は、画像に記録されないことがある。いくつかの例では、FOV419の角度は、カメラ401のレンズ、アパーチャ404、およびイメージセンサ405によって影響を受け得る。
【0040】
いくつかの例では、アパーチャ404は、ディスプレイパネル402がFOV419を光学的に遮断しないように画成され得る。例えば、図4に示されるように、アパーチャ404のL2は、ベゼル415もピクセルのマトリクス418もFOV419を遮断しないように十分長くてもよい。図4に示されないが、アパーチャ404のL1または任意の他の長さもまた、ベゼルもピクセルのマトリクス418もFOV419を光学的に遮断しないように十分長くてもよいと理解されたい。
【0041】
しかしながら、ある点において、アパーチャ404のサイズがFOV419に影響を及ぼさない(例えば、ベゼル415またはピクセルのマトリクスによってFOV419が遮断されるかどうかを決定しない)。例えば、図4に示されるように、アパーチャ404のL2は、カメラ401のFOV419の最大角度よりも幅広くてもよい。したがって、アパーチャ404の長さ(例えば、L1、L2など)は、概してFOV419に影響を及ぼしてもよく、いくつかの例では、アパーチャ404のサイズを増加させることによって、FOV419を増加させることなくディスプレイ402のブラインドエリアが増加し得る。
【0042】
アパーチャ404は、ディスプレイパネル402の透明領域のみであってもよいため、アパーチャ404は、FOV419を遮断する非透明領域によって囲まれてもよい。さらに、アパーチャ404を囲む非透明領域がベゼル415であるかまたはピクセルのマトリクス418であるかは、FOV419の遮断はいずれの場合でも同じであり得るため無関係であり得る。したがって、ベゼル415が(透明)アパーチャ404を囲む例では、(いくつかの例においてFOV419を増加または減少させ得るアパーチャ404のサイズとは対照的に)ベゼル415の厚さによってFOV419が増加または減少しない場合がある。しかしながら、ベゼル415は非アクティブであり得るため、ベゼル415の厚さは、やはりディスプレイパネル402のブラインドエリアに影響を及ぼすことがある。上述の通り、アパーチャ404のL1がアパーチャ404のL2よりも長くなるようにアパーチャ404を画成することによって、ベゼル415の厚さが減少してもよく、潜在的にベゼル415付近のピクセルの再増殖が可能となる。
【0043】
図5は、図1のコンピューティングデバイスの実施例をより詳細に示すブロック図である。図5の実施例に示されるコンピューティングデバイス500は、図1に示されるコンピューティングデバイス100の一例である。図5の実施例に示されるように、コンピューティングデバイス500は、(図1に示されるディスプレイパネル102の例であり得る)存在感知ディスプレイ502と、1つまたは複数のプロセッサ520と、1つまたは複数の通信(「COMM」)コンポーネント522と、(それぞれがイメージセンサ105の一例である)1つまたは複数のイメージセンサ505と、1つまたは複数の記憶デバイス526とを含む。図5に示されるように、記憶デバイス526は、動的アパーチャモジュール534と、ユーザインターフェース(UI)モジュール536と、アプリケーションモジュール538A~538N(まとめて「アプリケーションモジュール538」)とを含み得る。
【0044】
通信チャネル528は、(物理的に、通信可能に、および/または動作可能に)コンポーネント間通信用のコンポーネント502、505、520、522、および/または526のそれぞれを相互接続し、それによってコンポーネント502、505、520、522、および526が互いに通信することを可能にし得る。いくつかの例では、通信チャネル528は、システムバス、ネットワーク通信、1つもしくは複数のプロセス間通信データ構造、またはデータ(情報とも呼ばれる)を通信するための任意の他のコンポーネントを含み得る。コンポーネント502、505、520、522、および526を含むように示されているが、コンピューティングデバイス500は、他のコンポーネントまたは図示されるものよりも少ないコンポーネントを含んでもよく、そのようなコンポーネントが、テレマティック制御ユニット(TCU)などの他の制御ユニットに含まれてもよい。
【0045】
コンピューティングデバイス500の1つまたは複数のCOMMコンポーネント522は、データを送信および/または受信することによって、外部デバイスと通信し得る。例えば、コンピューティングデバイス500は、COMMコンポーネント522のうちの1つまたは複数を用いて、セルラ無線ネットワークなどの無線ネットワーク上で無線信号を送信および/または受信し得る。いくつかの例では、COMMコンポーネント522は、全地球測位システム(GPS)ネットワークなどの衛星ネットワーク上で衛星信号を送信および/または受信し得る。COMMコンポーネント522の例は、ネットワークインターフェースカード(イーサネット(登録商標)カードなど)、光トランシーバ、無線周波数トランシーバ、GPS受信機、または情報を送信および/もしくは受信し得る任意の他の種類のデバイスを含む。COMMコンポーネント522の他の例は、短波無線(例えば、短距離通信(NFC)、Bluetooth(登録商標)(Bluetooth Low Energy(BLE)を含む)、GPS、3G、4G、5G、およびモバイルデバイスにおいて見出されるWiFi(登録商標)無線、ならびにユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラなどを含んでもよい。
【0046】
いくつかの例では、コンピューティングデバイス500の存在感知ディスプレイ502は、入力コンポーネントおよび/または出力コンポーネントの機能を含み得る。図5の例では、存在感知ディスプレイ502は、存在感知スクリーンまたはタッチ感知スクリーンなどの存在感知入力(PSI)コンポーネント530(「PSIコンポーネント530」)を含み得る。いくつかの例では、PSIコンポーネント530は、PSIコンポーネント530において、および/またはPSIコンポーネント530付近で、物体を検出し得る。範囲の一例として、PSIコンポーネント530は、PSIコンポーネント530の2インチまたは2インチ未満の範囲内にある、指またはスタイラスなどの物体を検出し得る。PSIコンポーネント530は、物体が検出されたPSIコンポーネント530の位置(例えば(x,y)座標)を決定し得る。範囲の別の例では、PSIコンポーネント530は、PSIコンポーネント530から2インチまたは2インチ未満の物体を検出してもよく、他の範囲も可能である。PSIコンポーネント530は、容量性、誘導性、および/または光学認識技術を用いて、ユーザの指によって選択されたPSIコンポーネント530の位置を決定し得る。
【0047】
いくつかの例では、存在感知ディスプレイ502はまた、触覚、聴覚、または映像刺激を用いてユーザに出力を提供し得る。例えば、存在感知ディスプレイ502は、グラフィカルユーザインターフェースを表示するディスプレイコンポーネント532を含み得る。ディスプレイコンポーネント532は、視覚的出力を提供する任意の種類の出力コンポーネントであり得る。コンピューティングデバイス500の統合型コンポーネントとして示されているが、存在感知ディスプレイ502は、いくつかの例では、入力および出力を送信および/または受信するためのコンピューティングデバイス500の他のコンポーネントとデータまたは情報パスを共有する、外部コンポーネントであってもよい。例えば、存在感知ディスプレイ502は、コンピューティングデバイス500の外部パッケージ内に位置し、外部パッケージに物理的に接続されたコンピューティングデバイス500のビルトインコンポーネントであってもよい。別の例では、存在感知ディスプレイ502は、コンピューティングデバイス500のパッケージ外に位置し、パッケージから物理的に分離されたコンピューティングデバイス500の外部コンポーネントであってもよい。いくつかの例では、存在感知ディスプレイ502は、コンピューティングデバイス500のパッケージの外部に位置し、かつ物理的に分離しているとき、2つの別個のコンポーネント、入力を受信するための存在感知入力コンポーネント530および出力を提供するためのディスプレイコンポーネント532によって実施されてもよい。
【0048】
図1のディスプレイパネル102と同様に、存在感知ディスプレイ502は、アパーチャを画成してもよく、アパーチャを介して、イメージセンサ505の1つまたは複数が光を受光し得る。いくつかの例では、存在感知ディスプレイ502によって画成されたアパーチャは、長楕円形状を有し得る。例えば、存在感知ディスプレイ502の第1の端部と存在感知ディスプレイ502の第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの物理的形状の長さ(L1)は、軸に垂直なアパーチャの物理的形状の長さ(L2)より長くてもよい。上述の通り、(例えば、プロセッサ520に含まれ得る)処理回路は、第2の端部に近接して位置してもよい。
【0049】
コンピューティングデバイス500内の1つまたは複数の記憶デバイス526は、コンピューティングデバイス500の動作中の処理のための情報を記憶し得る(例えば、コンピューティングデバイス500は、コンピューティングデバイス500における実行中に動的アパーチャモジュール534によってアクセスされたデータを記憶し得る)。いくつかの例では、記憶デバイス526は、一時的メモリであり、これは、記憶デバイス526の主目的が長期記憶ではないことを意味する。コンピューティングデバイス500上の記憶デバイス526は、揮発性メモリとして情報の短期記憶のために構成されてもよく、したがって、電源をオフした場合に記憶したコンテンツを保持しなくてもよい。揮発性メモリの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、および当技術分野において既知の揮発性メモリの他の形態を含む。
【0050】
いくつかの例における記憶デバイス526は、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体も含む。いくつかの例における記憶デバイス526は、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体も含む。記憶デバイス526は、揮発性メモリによって典型的に記憶されるよりも大量の情報を記憶するように構成され得る。記憶デバイス526は、さらに、不揮発性メモリ空間として情報の長期記憶のために構成されてもよく、電源オン/オフサイクルの後も情報を保持し得る。不揮発性メモリの例は、磁気ハードディスク、光学ディスク、フラッシュメモリ、または電気的プログラマブルメモリ(EPROM)もしくは電気的消去可能プログラマブル(EEPROM)メモリの形態を含む。記憶デバイス526は、動的アパーチャモジュール534に関連付けられたプログラム命令および/または情報(例えばデータ)を記憶し得る。記憶デバイス526は、動的アパーチャモジュール534に関連付けられたデータまたは他の情報を記憶するように構成されたメモリを含み得る。
【0051】
1つまたは複数のプロセッサ520は、コンピューティングデバイス500に関連付けられた機能を実施し、および/または命令を実行し得る。プロセッサ520の例は、アプリケーションプロセッサ、ディスプレイコントローラ、補助プロセッサ、1つまたは複数のセンサハブ、およびプロセッサ、処理ユニット、または処理デバイスとして機能するように構成された任意の他のハードウェアを含む。動的アパーチャモジュール534は、コンピューティングデバイス500の様々なアクション、動作、または機能を実行するように、プロセッサ520によって動作可能であってもよい(または実行されてもよい)。例えば、動的アパーチャモジュール534は、本明細書に記載された技術の様々な態様に従って実行時にプロセッサ520に特定の動作を実行させる、実行可能バイトコードを形成し得る。別の例では、コンピューティングデバイス500のプロセッサ520は、動的アパーチャモジュール534、UIモジュール536、および/またはアプリケーションモジュール538に属する、本明細書に記載された動作をプロセッサ520に実行させる、記憶デバイス526によって記憶された命令を取得および実行し得る。命令は、プロセッサ520によって実行されるとき、コンピューティングデバイス500に、記憶デバイス526内に情報を記憶させてもよい。
【0052】
いくつかの例では、プロセッサ520は、存在感知ディスプレイ502の第2の端部に近接して配置された第1の処理回路(例えば処理回路112)を含み得る。第1の処理回路は、ディスプレイパネル102のピクセルのマトリクスのうちのピクセルに制御信号を出力するように構成され得る。いくつかの例では、第1の処理回路は、DDICであってもよい。プロセッサ520は、アパーチャ204Cを囲むピクセルのマトリクスのうちのピクセルが、アパーチャ204Cの形状の外観を修正するために選択的に非アクティブ化されるように、第1の処理回路の動作を制御するように構成される、第2の処理回路をさらに含み得る。いくつかの例では、第2の処理回路は、中央処理装置(CPU)またはグラフィック処理装置(GPU)のうちの1つまたは両方を含み得る。
【0053】
1つまたは複数のイメージセンサ505は、画像を生成するために使用される情報を検出(例えば、取得)および送信するように構成され得る。例えば、イメージセンサは、(例えば、光波が物体を通過し、または物体から反射するときに)光波の可変減衰を、コンピューティングデバイス500のプロセッサ520によって受信されるデジタル信号に変換し得る。イメージセンサの例は、電荷結合素子(CCD)およびアクティブピクセルセンサ(CMOSセンサ)を含み得る。イメージセンサ505は、形状およびサイズが変化し得るが、通常は長方形である。同様に、イメージセンサ505のアスペクト比は変化し得るが、共通アスペクト比は、4:3、3:2、1.85:1などであってもよい。イメージセンサ505のフォーマットは、特定のイメージセンサと共に使用されるときに特定レンズのFOVを決定し得る。
【0054】
UIモジュール536は、ユーザとコンピューティングデバイス500との間のインターフェースを制御するように実行可能であり得る。例えば、UIモジュール536は、(例えば、存在感知入力コンポーネント530、イメージセンサ505、もしくは他の入力コンポーネントを介して受信した)入力を処理し、および/または情報の出力を容易に(例えば、ディスプレイコンポーネント532もしくは他の出力コンポーネントにおける表示のためにグラフィカルユーザインターフェースを生成もしくはレンダリング)し得る。
【0055】
アプリケーションモジュール538は、グラフィカル表現に含まれるコンテンツまたは情報としてUIモジュール536が含むグラフィカル情報および命令を、UIモジュール536に提供し得る。例えば、アプリケーションモジュール536は、コンピューティングデバイス500のユーザが、写真、ビデオ、または他の画像を撮影し、閲覧し、および/または編集することを可能にするようにコンピューティングデバイス500において実行する、撮影アプリケーションであってもよい。
【0056】
上述の通り、存在感知ディスプレイ502は、アパーチャを画成してもよく、アパーチャを介してイメージセンサ505のセンサが光を受光する。いくつかの例では、異なる時間においてアパーチャの形状が異なることが望ましい場合がある。例えば、アパーチャの物理的形状(例えば、発光素子を含まないディスプレイコンポーネント532の実際の領域)が長楕円形であってもよいが、あるシナリオでは、アパーチャが、丸みを帯びた外観、または非長楕円形の外観を有することが望ましい場合がある。
【0057】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、動的アパーチャモジュール534は、異なる時間においてアパーチャが異なる形状を有すると見えるように、アパーチャ(例えばアパーチャ204C)の見かけの形状を修正し得る。例えば、動的アパーチャモジュール534は、長方形の物理的形状を有し得るアパーチャを囲むピクセルのマトリクスのうちのピクセルを、プロセッサ520によって選択的に非アクティブ化して、アパーチャのサイズ、形状、向きなどの外観を修正してもよい。アパーチャ204Cを囲むピクセルのマトリクスのうちのピクセルの非アクティブ化に応答して、アパーチャは、ここで異なるように見えてもよい(例えば、修正された見かけの形状を有してもよい)。例えば、アパーチャの形状(即ち、アパーチャ204Cを囲むピクセルのマトリクスのうちのピクセルの選択的非アクティブ化の後のアパーチャ204Cの外観)が、円、円盤状長方形、楕円、正方形、または任意の他の形状および/もしくはサイズであるように見えてもよい。このように、動的アパーチャモジュール534は、コンピューティングデバイス500のユーザに対するアパーチャの視覚的訴求力を増大し得る。
【0058】
いくつかの例では、動的アパーチャモジュール534は、アパーチャの形状の外観が第1の形状から第2の形状へ可視的に移行するように、アパーチャの形状の外観を徐々に修正し得る。例えば、動的アパーチャモジュール534は、アパーチャの形状の外観が長方形から楕円形へ可視的に移行するように、アパーチャの外観を徐々に修正し得る。このように、動的アパーチャモジュール534は、アパーチャの異なる見かけの形状間で効果的にクロスフェードし得る。
【0059】
動的アパーチャモジュール534は、ユーザ入力を受信して、アパーチャへの修正を決定し得る。例えば、コンピューティングデバイス500のユーザは、PSIコンポーネント530によって入力を与えて、アパーチャ204Cの形状の外観を特定形状(例えば円)へと修正することに関連する、存在感知ディスプレイ502によって表示されたグラフィカル要素を選択し得る。グラフィカル要素の選択の選択に応答して、動的アパーチャモジュール534は、アパーチャ204Cの形状が特定形状(例えば、円)に見えるように、アパーチャ204Cの形状の外観を修正してもよい。同様に、コンピューティングデバイス500のユーザは、アパーチャを囲む選択的に非アクティブ化されたピクセルをアクティブ化するために、(例えば、PSIコンポーネント520によって)別の入力を提供してもよい。
【0060】
モジュール534、536、538は、コンピューティングデバイス500に存在する、および/またはコンピューティングデバイス500において実行する、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェア、ソフトウェア、および/もしくはファームウェアの混合体を用いて、本明細書に記載された動作を実行し得る。コンピューティングデバイス500は、コンピューティングデバイス500のハウジング内に位置する1つまたは複数のプロセッサを用いてモジュール534、536、538を実行し得る。いくつかの例では、コンピューティングデバイス500は、コンピューティングデバイス500のハウジング内に位置するコンピューティングデバイス500の基礎となるハードウェア上で実行する1つまたは複数の仮想マシンとして、モジュール534、536、538を実行し得る。モジュール534、536、538は、コンピューティングデバイス500のオペレーティングシステムまたはコンピューティングプラットフォームの1つまたは複数のサービスまたはコンポーネントとして実行し得る。モジュール534、536、538は、コンピューティングデバイス500のコンピューティングプラットフォームのアプリケーション層の1つまたは複数の実行可能プログラムとして実行し得る。
【0061】
図6は、本開示の1つまたは複数の技術による、アパーチャの見かけの形状を調整する例としての方法を示すフローチャートである。説明の目的で、図6の技術は、図5のコンピューティングデバイス500のコンテキストにおいて説明されている。しかしながら、図6の方法が、本明細書に記載されるようなコンピューティングデバイスの他の例によって実行され得ることを理解されたい。
【0062】
コンピューティングデバイス500は、第1の画像を表示し得る(602)。例えば、最初に、アプリケーションモジュール538の撮影アプリケーションモジュールは、UIモジュール536に、(例えば、図6における山の)写真を含むグラフィカルユーザインターフェース(GUI)をレンダリングさせ得る。UIモジュール536は、存在感知ディスプレイ502にGUIを出力させ得る。例えば、UIモジュール536は、存在感知ディスプレイ502のディスプレイコンポーネント532の少なくとも一部を制御するDDIC(例えばカラムドライバIC)に信号を出力してもよく、DDICは、ディスプレイコンポーネント532のピクセルに画像を形成させてもよい。
【0063】
上述の通り、ディスプレイコンポーネント532は、ピクセルのマトリクス(例えば、ピクセルのマトリクス418)を含み得る。ディスプレイコンポーネント532が、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるがピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成するように、ピクセルのマトリクスが配列され得る。ディスプレイコンポーネント532は、(軸が存在感知ディスプレイパネル502の第1の端部と第2の端部とを接続するように互いに対向する)第1の端部および第2の端部を含み得る。
【0064】
コンピューティングデバイス500は、物理的形状とは異なる修正された見かけの形状を有するアパーチャの物理的形状をもたらす第2の画像を表示し得る(604)。例えば、第1の時間とは異なる第2の時間に、動的アパーチャモジュール534が、UIモジュール536に、アパーチャの形状の外観を調整するようにレンダリングされたGUIを修正させてもよい。一例として、UIモジュール536は、アパーチャの物理的形状が修正された見かけの形状を有するように、アパーチャに近接したピクセルのマトリクスのうちのピクセルを非アクティブ化し得る(例えば、DDICに非アクティブ化させ、および/またはゼロ値に設定させ得る)。図6の例に示されるように、コンピューティングデバイス500は、丸みを帯びた長方形の物理的形状を有するアパーチャを、円の修正された見かけの形状を有するように修正し得る。
【0065】
コンピューティングデバイス500は、アパーチャを任意の所望の形状に修正し得る。例としての修正された見かけの形状は、円、円盤状長方形、楕円、または長方形を含むが、必ずしもこれらに限定されない。いくつかの例では、アパーチャの修正された見かけの形状が、依然として非アクティブ化されていないピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれ得る。例えば、アパーチャの修正された見かけの形状を形成するためにコンピューティングデバイス500が使用するピクセルのマトリクスのうちのピクセルは、ディスプレイコンポーネント532の境界ピクセルまたはエッジピクセルでなくてもよい。
【0066】
いくつかの例では、動的アパーチャモジュール534は、アパーチャの形状の外観が第1の形状から第2の形状へ可視的に移行するように、アパーチャの形状の外観を徐々に修正し得る。例えば、動的アパーチャモジュール534は、アパーチャの形状の外観が長方形から楕円形へ可視的に移行(例えばクロスフェード)するように、アパーチャの外観を徐々に修正し得る。
【0067】
動的アパーチャモジュール534は、ユーザ入力を受信して、アパーチャに対する修正を決定し得る。例えば、コンピューティングデバイス500のユーザは、PSIコンポーネント530によって入力を与えて、アパーチャの形状の外観を特定形状(例えば円)へと修正することに関連する、存在感知ディスプレイ502によって表示されるグラフィカル要素を選択し得る。グラフィカル要素の選択の選択に応答して、動的アパーチャモジュール534は、アパーチャ204Cの形状が特定形状(例えば、円)であるように見えるように、アパーチャの形状の外観を修正してもよい。このように、アパーチャの見かけの形状は、ユーザ選択可能であってもよい。
【0068】
コンピューティングデバイス500は、アパーチャを通過する光を感知するセンサによって画像を撮影し得る(608)。例えば、イメージセンサ505のイメージセンサは、アパーチャを通過した光をデータに変換してもよく、そのデータは、UIモジュール536および/またはアプリケーションモジュール538の撮影アプリケーションによって受信され得る。
【0069】
以下の付番された実施例は、本開示の1つまたは複数の態様を例示し得る。
実施例1:コンピューティングデバイスは、第1の端部と第2の端部とを有するディスプレイパネルを含む。ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成する。第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの長さは、軸に垂直なアパーチャの長さより長い。コンピューティングデバイスは、アパーチャを通過する光を捕捉するように構成されるセンサと、第2の端部に近接して配置され、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルに制御信号を出力するように構成される処理回路とを含む。
【0070】
実施例2:ディスプレイパネルは、ディスプレイパネルによってセンサが光学的に遮断されないようにアパーチャを画成する、実施例1のコンピューティングデバイス。
【0071】
実施例3:アパーチャの形状は、長楕円形である、実施例1のコンピューティングデバイス。
【0072】
実施例4:アパーチャの形状は、長方形である、実施例1のコンピューティングデバイス。
【0073】
実施例5:アパーチャの1つまたは複数のコーナーは、丸みを帯びている、実施例4のコンピューティングデバイス。
【0074】
実施例6:アパーチャの形状は、楕円形または円盤状長方形のうちの1つである、実施例1のコンピューティングデバイス。
【0075】
実施例7:処理回路は、第1の処理回路を含み、コンピューティングデバイスは、アパーチャを囲むピクセルのマトリクスのうちのピクセルが、アパーチャの形状の外観を修正するために選択的に非アクティブ化されるように、第1の処理回路の動作を制御するように構成される、第2の処理回路をさらに含む、実施例1のコンピューティングデバイス。
【0076】
実施例8:第1の処理回路は、ディスプレイドライバ集積回路(DDIC)を含み、第2の処理回路は、中央処理装置(CPU)またはグラフィカル処理装置(GPU)のうちの1つまたは両方を含む、実施例6のコンピューティングデバイス。
【0077】
実施例9:ディスプレイは、センサの上の有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの裏カバーのエリアから裏カバー材を省略することによって、OLEDディスプレイを通してセンサが動作することを可能にするように構成される、OLEDディスプレイを含む、実施例1のコンピューティングデバイス。
【0078】
実施例10:センサは、電子イメージセンサであり、センサのアスペクト比は、4:3、3:2、または1.85:1のうちの1つである、実施例1のコンピューティングデバイス。
【0079】
実施例11:方法は、コンピューティングデバイスのディスプレイパネルにおいて、第1の時間に、第1の画像を表示することを含む。ディスプレイパネルは、第1の端部と第2の端部とを有する。ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成する。第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの物理的形状の長さは、軸に垂直なアパーチャの物理的形状の長さより長い。方法は、ディスプレイパネルにおいて、第1の時間とは異なる第2の時間に、物理的形状とは異なる修正された見かけの形状を有するアパーチャの物理的形状を生じる第2の画像を表示することと、アパーチャを通過する光を感知するセンサによって、画像を撮影することとを含む。
【0080】
実施例12:第2の画像を表示することは、アパーチャの物理的形状が修正された見かけの形状を有するように、アパーチャに近接するピクセルのマトリクスのうちのピクセルを非アクティブ化することを含む、実施例11に記載の方法。
【0081】
実施例13:第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの修正された見かけの形状の長さは、軸に垂直なアパーチャの修正された見かけの形状の長さよりも長くない、実施例11の方法。
【0082】
実施例14:アパーチャの修正された見かけの形状は、円形、円盤状長方形、楕円形、または長方形のうちの1つである、実施例11の方法。
【0083】
実施例15:第2の画像を表示することは、アパーチャの外観が、物理的形状から修正された見かけの形状へ可視的に移行するように、第1の画像から第2の画像へクロスフェードすることを含む、実施例11の方法。
【0084】
実施例16:第2の端部に近接して位置するディスプレイドライバ集積回路(DDIC)によって、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルの動作を制御することをさらに含む、実施例11の方法。
【0085】
実施例17:ディスプレイパネルは、センサの上の有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの裏カバーのエリアから裏カバー材を省略することによって、OLEDディスプレイを通してセンサが光を感知することを可能にするように構成される、OLEDディスプレイを含む、実施例11の方法。
【0086】
実施例18:センサは、電子イメージセンサであり、センサのアスペクト比は、4:3、3:2、または1.85:1のうちの1つである、実施例11の方法。
【0087】
実施例19:コンピュータ可読記憶媒体であって、実行時に、コンピューティングデバイスの処理回路に、コンピューティングデバイスのディスプレイパネルにおいて、第1の時間に、第1の画像を表示させる命令を記憶し、ディスプレイパネルは、第1の端部と第2の端部とを有し、ディスプレイパネルは、ピクセルのマトリクスを含み、かつ、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルによって囲まれるが、ピクセルのマトリクスのうちのピクセルを含まないアパーチャを画成し、第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの物理的形状の長さは、軸に垂直なアパーチャの物理的形状の長さより長く、ディスプレイパネルにおいて、第1の時間とは異なる第2の時間に、物理的形状とは異なる修正された見かけの形状を有するアパーチャの物理的形状を生じる第2の画像を表示させる命令と、アパーチャを通過する光を感知するセンサによって、画像を撮影させる命令とを記憶する、コンピュータ可読記憶媒体。
【0088】
実施例20:処理回路に第2の画像を表示させる命令は、処理回路に、アパーチャの物理的形状が修正された見かけの形状を有するように、アパーチャに近接するピクセルのマトリクスのうちのピクセルを非アクティブ化させる命令を含み、第1の端部と第2の端部とを接続する軸に平行なアパーチャの修正された見かけの形状の長さは、軸に垂直なアパーチャの修正された見かけの形状の長さよりも長くない、実施例19のコンピュータ可読記憶媒体。
【0089】
本開示に記載された技術は、少なくとも一部、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実施され得る。例えば、説明した技術の様々な態様は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または任意の他の等価な集積回路もしくは離散論理回路、およびそのようなコンポーネントの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のプロセッサ内で実施され得る。「プロセッサ」または「処理回路」という用語は、概して、前述の論理回路の単体もしくは他の論理回路との組み合わせ、または任意の他の等価な回路のいずれかを指してもよい。ハードウェアを含む制御ユニットは、また、本開示の技術の1つまたは複数を実行し得る。
【0090】
そのようなハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアは、本開示に記載された様々な技術を支持するために同一デバイス内または別個のデバイス内で実施され得る。加えて、説明したユニット、モジュール、またはコンポーネントのいずれかが、別々であるが相互運用可能な論理デバイスとして、一緒に、または別個に実施され得る。モジュールまたはユニットとしての異なる特徴の描写は、異なる機能的態様を強調することを意図するものであり、そのようなモジュールまたはユニットが別個のハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアコンポーネントによって実現されなければならないことを、必ずしも示唆しているわけではない。むしろ、1つまたは複数のモジュールまたはユニットに関連付けられた機能は、別個のハードウェア、ファームウェア、もしくはソフトウェアコンポーネントによって実行されてもよく、または共通の、もしくは別個のハードウェア、ファームウェア、もしくはソフトウェアコンポーネント内に統合されてもよい。
【0091】
本開示に記載された技術は、また、命令と共に符号化されたコンピュータ可読記憶媒体を含む製品内に具現化または符号化されてもよい。符号化されたコンピュータ可読記憶媒体を含む製品に埋め込まれ、または符号化された命令は、1つもしくは複数のプログラマブルプロセッサまたは他のプロセッサに、コンピュータ可読記憶媒体に含まれ、または符号化された命令が1つまたは複数のプロセッサによって実行されるときなどに、本明細書に記載された技術の1つまたは複数を実施させ得る。コンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電子的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、フロッピー(登録商標)ディスク、カセット、磁気媒体、光学媒体、または他のコンピュータ可読媒体を含み得る。いくつかの例では、製品は、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0092】
いくつかの例では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的媒体を含み得る。「非一時的」という用語は、記憶媒体が搬送波または伝播信号で具現化されないことを示し得る。ある例では、非一時的記憶媒体は、経時的に変化し得るデータを(例えばRAMまたはキャッシュに)記憶し得る。
【0093】
様々な例が説明されている。これらのおよび他の例が、以下の特許請求の範囲内にある。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】