(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】太陽電池モジュールを製造するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H01L 31/05 20140101AFI20240326BHJP
H01L 31/18 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
H01L31/04 570
H01L31/04 422
H01L31/04 424
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023553530
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-10-04
(86)【国際出願番号】 EP2021087148
(87)【国際公開番号】W WO2022189031
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】102021105985.2
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523334682
【氏名又は名称】エム10 ソーラー エクイップメント ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】M10 Solar Equipment GmbH
【住所又は居所原語表記】Munzinger Strasse 10, 79111 Freiburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ ドナトゥス マーティン ツァーン
(72)【発明者】
【氏名】ギュンター シュナイデライト
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク イェル
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251BA14
5F251CB30
5F251EA20
5F251JA07
5F251JA30
(57)【要約】
本発明は、太陽電池モジュール(2)の製造の技術分野における改善に関する。このために、特に、太陽電池素子(3)の列(4)同士を導電性接着剤によって接着し、この導電性接着剤を列(4)の移送運動中に太陽電池素子(3)に施与する、太陽電池モジュール(2)を製造するための方法が提案される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池モジュール(2)を製造するための方法であって、複数の太陽電池素子(3)を組み合わせて、複数の列(4)を形成し、各々の列(4)は少なくとも2つの太陽電池素子(3)を有し、互いに電気的に接続された列(4)から前記太陽電池モジュール(2)を構成する、方法において、
前記列(4)同士を導電性接着剤によって接着し、該導電性接着剤を、特に太陽電池モジュール(2)に装着するための前記列(4)の移送運動中に前記太陽電池素子(3)に施与することを特徴とする、
方法。
【請求項2】
前記導電性接着剤を提供するための提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを、提供中、少なくとも水平方向の位置に関して空間に対して固定したままにしかつ/または前記列(4)に対する間隔を変化させるために鉛直方向の位置に関して調節し、かつ/または前記導電性接着剤を提供するための提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを、提供中、特に太陽電池素子(3)の少なくとも1つの列(4)の長手方向にかつ/または該長手方向に対して斜めにかつ/または鉛直方向に運動させることを特徴とする、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
1つの列(4)の、前記導電性接着剤が与えられた前記太陽電池素子(3)を、前記太陽電池モジュール(2)に同時に当て付けることを特徴とする、
請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
特に請求項1から3までのいずれか1項記載の、太陽電池モジュール(2)を製造するための方法であって、複数の太陽電池素子(3)を組み合わせて、複数の列(4)を形成し、互いに電気的に接続された列(4)から前記太陽電池モジュール(2)を構成する、方法において、
前記列(4)同士を導電性接着剤によって接着し、該導電性接着剤を少なくとも2つの太陽電池素子(3)に1回の作業工程で施与することを特徴とする、
方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つの太陽電池素子(3)は、それぞれ異なる列(4)に含まれていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
互いに隣り合った列(4)の前記太陽電池素子(3)を互いに同時に接着することを特徴とする、
請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記導電性接着剤を1つの列(4)の全ての太陽電池素子(3)に1回の作業工程で施与し、かつ/または前記導電性接着剤を、1つの列(4)の長手方向中心軸線に対して側方へのずれを伴って前記列(4)の太陽電池素子(3)に施与することを特徴とする、
請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
太陽電池モジュール(2)を製造するための装置(1)であって、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法を実施するように構成された手段を有する、
装置(1)。
【請求項9】
前記装置(1)は、太陽電池モジュール(2)への装着のために、太陽電池素子(3)の少なくとも2つの列(4)を一緒に移送するための移送ユニット(5)を有する、
請求項8記載の装置(1)。
【請求項10】
導電性接着剤を提供するための少なくとも1つの提供ユニット(7)を有する、
請求項8または9記載の装置(1)。
【請求項11】
前記提供ユニット(7)は、少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを有するか、または少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットであり、特に、前記提供ユニット(7)は、前記移送ユニット(5)における列(4)用の載置場所(11)の数に相当する数の提供ノズル(10)および/またはスクリーン印刷ユニットおよび/またはロール印刷ユニットを有する、
請求項10記載の装置(1)。
【請求項12】
前記提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または1つのロール印刷ユニットは、導電性接着剤の提供中、少なくとも水平方向の位置に関して空間に対して固定されており、かつ/または前記提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットは、特に導電性接着剤の提供中に可動である、
請求項8から11までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項13】
前記提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットは、導電性接着剤の提供中、1つの列(4)の長手方向および/または前記移送ユニット(5)における1つの列(4)用の載置場所(11)の長手方向に可動であり、かつ/または前記提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットは、その鉛直方向の位置に関して、例えば前記装置(1)の鉛直方向調節可能な保持体(26)によって可変である、
請求項8から12までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項14】
前記提供ユニット(7)の2つの隣り合った提供ノズル(10)および/またはスクリーン印刷ユニットおよび/またはロール印刷ユニットは、2つの隣り合った列(4)および/または前記移送ユニット(5)における列(4)用の載置場所(11)と同じ間隔を互いに有する、
請求項8から13までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項15】
少なくとも1つの提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを前記移送ユニット(5)における1つの列(4)用の載置場所(11)に垂直に投影した影が、前記載置場所(11)の長手方向中心軸線および/または前記載置場所(11)に配置された1つの列(4)の長手方向中心軸線に対して側方にずらされている、
請求項8から14までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項16】
請求項1から7までのいずれか1項記載の方法を実施するように構成された制御ユニット(22)を有する、
請求項8から15までのいずれか1項記載の装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールを製造するための方法および装置に関する。
【0002】
このような方法および装置は、実用に基づきすでに知られている。この場合、複数の太陽電池素子が組み合わされて、複数の列が形成され、互いに電気的に接続された列から太陽電池モジュールが構成される。この場合に使用される太陽電池素子は、光起電型の太陽電池セルであってもよいし、この太陽電池セルから切断された部材、いわゆるシングルであってもよい。
【0003】
本発明の課題は、太陽電池モジュールの効率のよい製造を促進する、太陽電池モジュールを製造するための方法および相応の装置を提供することである。
【0004】
この課題を解決するために、まず、太陽電池モジュールを製造するための方法を対象とする第1の独立請求項の手段および特徴を有する方法が提案される。したがって、特に、この課題を解決するために、冒頭に記載した方法において、列同士を導電性接着剤によって接着し、この導電性接着剤を、特に太陽電池モジュールに列を装着するための列の移送運動中に太陽電池素子に施与することが提案される。
【0005】
導電性接着剤を使用することによって、1つには、太陽電池素子の列相互の機械的な接続が可能となり、もう1つには、電気的な接続が可能となる。
【0006】
こうして、1つには、列相互の接着、もう1つには、1つの列および最終的には2つの隣り合った列相互の太陽電池素子同士の電気的な接触接続を1回のプロセスステップで少なくとも準備することができる。
【0007】
完成した太陽電池モジュールでは、複数の太陽電池素子から成る個々の列の範囲内でそれぞれ1つの電圧レベルを印加することができる。したがって、列の長手方向では、1つの列の太陽電池素子を越える電圧上昇は生じない。完成した太陽電池モジュールでは、互いに電気的に接続された列を越える電圧上昇ひいては列の長手方向に対して横方向または直交方向での電圧上昇を生じさせることができる。
【0008】
したがって、方法によれば、複数の太陽電池素子が組み合わされて、複数の列が形成されてよい。この場合、複数の太陽電池素子から成る個々の列の範囲内でそれぞれ1つの電圧レベルを印加することができる。この場合、太陽電池モジュールは、互いに電気的に接続された複数の列から構成されてよい。この太陽電池モジュールでは、互いに電気的に接続された列を越える電圧上昇ひいては列の長手方向に対して横方向または直交方向での電圧上昇が生じる。
【0009】
したがって、請求する本発明の意味では、1つの列を、複数の太陽電池素子から成る従来の1つのストリングと区別することができる。1つのストリングでは、このストリングの長手方向において、ストリングの、互いに電気的に接続された太陽電池素子を越える電圧上昇が生じるように、太陽電池素子同士が互いに電気的に接続されている。
【0010】
方法の一実施形態では、導電性接着剤を提供するための提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットが、提供中、少なくとも水平方向の位置に関して空間に対して固定されたままであることが特定されている。方法のこの実施形態では、導電性接着剤が、移送運動中、この場合に空間に対して固定されている提供ユニットに対して相対的に運動させられる太陽電池素子の列に施与される。
【0011】
方法の一実施形態では、列に対する間隔を変化させるために、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットが、鉛直方向の位置に関して調節されてよい。
【0012】
方法の別の実施形態では、導電性接着剤を提供するための提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットが、提供中に運動させられることが特定されている。提供ユニットの運動は、特に、導電性接着剤をもたらしたい太陽電池素子の少なくとも1つの列の長手方向にかつ/またはこの長手方向に対して斜めにかつ/または鉛直方向に行われてよい。
【0013】
方法のこの実施形態では、導電性接着剤の提供中に運動させられる提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットが存在していてよい。
【0014】
1つの列の、導電性接着剤が与えられた太陽電池素子は、太陽電池モジュールに同時にまたは順次に当て付けられてよい。同時に当て付けられる場合には、太陽電池モジュールに装着するための、導電性接着剤が与えられた太陽電池素子の個々のハンドリングを回避することができる。
【0015】
導電性接着剤は、0.5mm以下の高さと0.6mm以下の幅とを有する接着剤層で施与されてよい。
【0016】
また、課題を解決するために、太陽電池モジュールを製造するための方法を対象とする第2の独立請求項の手段および特徴を有する方法も提案される。したがって、課題を解決するために、冒頭に定義した方法において、特に、列同士を導電性接着剤によって接着し、この導電性接着剤を少なくとも2つの太陽電池素子に1回の作業工程で施与することが提案される。
【0017】
両方の独立請求項の特徴は、方法の一実施形態において互いに組み合わされていてよい。
【0018】
方法の一実施形態では、導電性接着剤が施与される少なくとも2つの太陽電池素子が、それぞれ異なる列に含まれていることが特定されていてよい。
【0019】
方法の一実施形態では、互いに隣り合った列の太陽電池素子を互いに同時に接着することが特定されていてよい。この場合、接着剤ビードが与えられた太陽電池素子の1つの列を、まず、製造すべき太陽電池モジュールに提供することが可能である。次いで、太陽電池素子の第2の列を、すでに配置された太陽電池素子の列にある程度のオーバラップを伴って位置決めし、すでに提供された太陽電池素子の列の接着剤ビードに位置させ、この場合、すでに位置決めされた太陽電池素子の列に接着することができる。こうして、互いに接続すべき列の太陽電池素子に個々に接着剤を与えて、太陽電池素子を、すでに位置決めされた太陽電池素子に個々に接続することが回避される。
【0020】
方法の一実施形態では、互いに隣り合った列の太陽電池素子を互いに順次接着することが特定されていてよい。
【0021】
方法の一実施形態では、導電性接着剤を1つの列の全ての太陽電池素子に1回の作業工程で施与することが特定されている。方法のこの変化形態は、太陽電池モジュールの特に効率のよい製造を促進する。
【0022】
さらに、導電性接着剤を、1つの列の長手方向中心軸線に対して側方へのずれを伴って列の太陽電池素子に施与することが可能である。このことは、太陽電池素子の2つの隣り合った列を、製造すべき太陽電池モジュールに互いにオーバラップさせて接続することを促進する。
【0023】
また、課題を解決するために、太陽電池モジュールを製造するための装置を対象とする独立請求項の手段および特徴を有する装置も提案される。
【0024】
したがって、課題を解決するために、冒頭で述べた装置において、特に、この装置が、太陽電池モジュールを製造するための方法を対象とする請求項のいずれか1項記載の方法を実施するように構成された手段を有することが提案される。
【0025】
装置は、太陽電池モジュールへの装着のために、太陽電池素子の少なくとも2つの列を一緒に移送するように構成された移送ユニットを有してよい。
【0026】
装置の好適な実施形態では、装置は、導電性接着剤を提供するための少なくとも1つの提供ユニットを有する。この提供ユニットは、好ましくは、導電性接着剤を太陽電池素子の少なくとも2つの列に同時に提供するように構成されている。この場合、提供は、好ましくは、同時に太陽電池モジュールへの装着へと供される太陽電池素子の少なくとも2つの列に対して行われてよい。
【0027】
提供ユニットは、また、導電性接着剤を太陽電池素子の少なくとも2つの列に順次提供するように構成されていてもよい。
【0028】
提供ユニットは、少なくとも1つの提供ノズル、特に2つまたは3つまたはそれ以上の提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを有してよいか、または少なくとも1つの提供ノズル、特に2つまたは3つまたはそれ以上の提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットであってよい。好ましくは、提供ユニットは、すでに前述した移送ユニットにおける列用の載置場所の数に相当する数の提供ノズルおよび/またはスクリーン印刷ユニットおよび/またはロール印刷ユニットを有する。
【0029】
こうして、導電性接着剤を提供ユニットによって、移送ユニットに配置された太陽電池素子の全ての列に同時に施与することが可能となる。スクリーン印刷ユニットを介して、導電性接着剤をスクリーン印刷で列に施与することができる。ロール印刷ユニットを介して、導電性接着剤をロール印刷で列に施与することができる。
【0030】
装置の一実施形態では、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットが、導電性接着剤の提供中、少なくとも水平方向の位置に関して空間に対して固定されていることが特定されている。装置のこの実施形態では、導電性接着剤を施与するために場合により必要となる、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットと、導電性接着剤が与えられる太陽電池素子の列との間の相対運動が、空間的に対して固定された提供ユニットに対して相対的に実施される列の移送運動であってよい。
【0031】
提供ユニット、特にこの提供ユニットの1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットと、導電性接着剤が与えられる太陽電池素子の列との間の間隔を変化させることができるようにするために、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットの鉛直方向の位置が、例えば、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニット用の、装置の相応に鉛直方向調節可能な保持体によって可変であると有利である場合がある。
【0032】
装置の別の実施形態では、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットが、特に導電性接着剤の提供中に可動であることが特定されている。このために、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットは、可動に支承されていてよく、かつ/またはモータにより駆動されていてよい。この場合、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットの運動は、少なくとも導電性接着剤が与えられる太陽電池素子の1つの列の長手方向および/または例えば装置のすでに前述した移送ユニットにおける太陽電池素子の1つの列用の載置場所の長手方向に向けられていてよい。
【0033】
装置の一実施形態では、提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットが、導電性接着剤の提供中、1つの列の長手方向および/または移送ユニットにおける1つの列用の載置場所の長手方向に可動であることが特定されている。このために、装置は相応のリニアガイドを有してよい。
【0034】
装置の一実施形態では、提供ユニットの2つの隣り合った提供ノズルおよび/またはスクリーン印刷ユニットおよび/またはロール印刷ユニットが、2つの隣り合った列および/またはすでに前述した移送ユニットにおける列用の載置場所と同じ間隔を互いに有することが特定されている。
【0035】
これによって、移送ユニットに構成されるかまたは構成されていて、例えば太陽電池モジュールへの装着へと一緒に供される太陽電池素子の互いに隣り合った列への導電性接着剤の同時の施与が可能となる。
【0036】
少なくとも1つの提供ユニット、特にこの提供ユニットの少なくとも1つの提供ノズルおよび/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを移送ユニットにおける太陽電池素子の1つの列用の載置場所に垂直に投影した影は、載置場所の長手方向中心軸線および/または載置場所に配置された太陽電池素子の1つの列の長手方向中心軸線に対して側方にずらされていてよい。
【0037】
装置は、太陽電池素子を製造するための方法を対象とする請求項のいずれか1項記載の方法を実施するように構成された制御ユニットを有してよい。
【0038】
以下に、本発明を複数の実施例に基づき詳しく説明するが、本発明は図示の実施例に限定されるものではない。個々のまたは複数の請求項の特徴を互いに組み合わせることによってかつ/または実施例の個々のまたは複数の特徴を組み合わせることで、別の実施例が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】太陽電池モジュールを製造するための装置であって、負圧テーブルの形態の移送ユニットを有し、この移送ユニットによって、太陽電池素子の全部で3つの列をアンローディング位置に移送して、一緒に列を太陽電池モジュールに装着することができる、装置の第1の実施例を示す図である。
【
図2】太陽電池モジュールを製造するための装置であって、負圧テーブルの形態の移送ユニットを有し、この移送ユニットによって、太陽電池素子の全部で3つの列をアンローディング位置に移送して、一緒に列を太陽電池モジュールに装着することができる、装置の第1の実施例を示す図である。
【
図3】太陽電池モジュールを製造するための装置であって、この装置の、太陽電池素子の3つの列を一緒に太陽電池モジュールへの装着へと供することができる移送ユニットが、ベルトコンベヤとして形成されている、装置の第2の実施例を示す図である。
【
図4】太陽電池モジュールを製造するための装置であって、この装置の、太陽電池素子の3つの列を一緒に太陽電池モジュールへの装着へと供することができる移送ユニットが、ベルトコンベヤとして形成されている、装置の第2の実施例を示す図である。
【
図5】太陽電池モジュールを製造するための装置であって、同じくベルトコンベヤの形態の移送ユニットを有するものの、この移送ユニットの移送運動が、移送ユニットに配置された太陽電池素子の列の向きに対して横方向、つまり、直交方向に向けられている、装置の第3の実施例を示す図である。
【
図6】太陽電池モジュールを製造するための装置であって、同じくベルトコンベヤの形態の移送ユニットを有するものの、この移送ユニットの移送運動が、移送ユニットに配置された太陽電池素子の列の向きに対して横方向、つまり、直交方向に向けられている、装置の第3の実施例を示す図である。
【
図7】
図1および
図2に示した提供ユニットであって、全部で3つの提供ノズルを備え、これらの提供ノズルを太陽電池素子の列用の移送ユニットの載置場所に垂直に投影した影が、各々の載置場所の長手方向中心軸線に対して側方へのずれを伴う、提供ユニットの斜視的な側面図である。
【0040】
本発明の種々異なる実施形態の以下の説明では、構成または付与された形状が異なっている場合でも、機能に関して同一の要素に同一の符号が付してある。
【0041】
全ての図面には、それぞれ全体を符号1で示した、太陽電池モジュール2を製造するための装置の少なくとも一部が示してある。
【0042】
各々の装置1は、以下に説明する太陽電池モジュール2を製造するための方法を実施するように構成された手段を有している。
【0043】
複数の太陽電池素子3が組み合わされて、複数の列4が形成され、のちに互いに電気的に接続された列4から太陽電池モジュール2が構成される。
【0044】
少なくとも2つの列4、図面に示した例では少なくとも3つの列4が構成され、その後、一緒に太陽電池モジュール2への装着へと供される。
【0045】
図面に示した装置1の全ての実施例では、列4は、それぞれ1つのモータ駆動式の移送ユニット5によって一緒に太陽電池モジュール2への装着へと供される。
【0046】
図1および
図2に示したこのような装置1の実施例では、移送ユニット5として、ローディングポイント8とアンローディングポイント9との間で可動である負圧テーブルが使用される。
【0047】
図3および
図4に示した装置1は、移送ユニット5としてベルトコンベヤを有している。このベルトコンベヤの移送運動によって、ベルトコンベヤに構成された列4を一緒に太陽電池モジュール2への装着へと供することができる。
【0048】
図5および
図6に示した装置1も同じく、ベルトコンベヤとして形成された移送ユニット5を装備している。
【0049】
図3および
図4に示した装置1では、移送ユニット5の移送運動が、移送ユニット5に配置された列4の長手方向で行われるのに対して、
図5および
図6に示した装置1の移送ユニット5の移送運動は、移送ユニット5に構成された太陽電池素子3の列4の長手方向に対して横方向、つまり、直交方向に向けられている。
【0050】
1つの列4の範囲内および移送ユニット5に構成された列4相互の範囲内での太陽電池素子3の相対的な向きは、供給時に維持されたままである。
【0051】
図面に示した各々の装置1は、それぞれ太陽電池素子3の列4を負圧によって各々の移送ユニット5に少なくとも一時的に位置固定することができる負圧発生ユニット6を有している。この負圧発生ユニット6は、図面には著しく概略的にしか示していない。
【0052】
図示の各々の装置1は、さらに、移送ユニット5に配置された太陽電池素子3の列4に導電性接着剤を提供するための提供ユニット7を有している。一緒に供される列4の数は、導電性接着剤の施与速度に合わせて調整されている。導電性接着剤は太陽電池素子3の列4に施与され、これによって、太陽電池素子3同士および列4同士が互いに機械的かつ電気的に接続される。
【0053】
図面に示していない装置1の実施形態では、スクリーン印刷および/またはロール印刷での列4への導電性接着剤の提供が特定されている。このためには、同装置1が、スクリーン印刷かつ/またはロール印刷するように構成された導電性接着剤用の提供ユニット7を有している。このような提供ユニット7は、少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを備えている。
【0054】
装置1の提供ユニット7は、それぞれ列4のすでに前述したローディングポイント8と同じく前述したアンローディングポイント9との間に配置されている。
【0055】
図1および
図2ならびに
図3および
図4に示した装置1の提供ユニット7は、複数の提供ノズル10を有している。これらの提供ノズル10の数は、移送ユニット5における太陽電池素子3の列4用の載置場所11の数に相当している。結果として、
図1~
図4に示した装置1の提供ユニット7は、それぞれ3つの提供ノズル10を有している。
【0056】
図1および
図2ならびに
図3および
図4に示した装置1の実施形態では、提供ユニット7の提供ノズル10は、導電性接着剤の提供中に空間に対して固定されたままである。
【0057】
提供ユニット7、特にその提供ノズル10と、導電性接着剤を施与すべき列4との間の間隔を必要に際して適合させることができるようにするために、少なくとも提供ユニット7の提供ノズル10を鉛直方向に調節することが可能である。このために、装置1は、提供ノズル10用の鉛直方向調節可能な保持体26を有している。この鉛直方向調節可能な保持体26は、例えば
図8および
図10に良好に認めることができる。
【0058】
図5および
図6に示した装置1では、提供ユニット7、つまり、少なくとも提供ユニット7の1つの提供ノズル10が、導電性接着剤の提供中に列4の長手方向ひいては移送ユニット5における列4用の載置場所11の長手方向に運動させられてよい。図示の構成でも、少なくとも提供ノズル10の鉛直方向の調節が、相応に調節可能な保持体26によって可能となり、これによって、提供ノズル10と、その下方に位置する列4との間の間隔が必要に際して変更させられる。
【0059】
提供ユニット7の提供ノズル10を、使用位置でその下方に位置する、各々の移送ユニット5における列4用の載置場所11に垂直に投影した影は、載置場所11の長手方向中心軸線に対して側方にずらされており、ひいては、載置場所11に配置された列4の長手方向中心軸線に対しても側方にずらされている。これによって、列4の長手方向中心軸線に対して側方にずらされた導電性接着剤の施与が可能となる。側方へのずれは、提供ユニット7と、その下方に位置する移送ユニット5との正面図に基づき、
図9に特に良好に認めることができる。
【0060】
図1および
図2に示した装置1の提供ユニット7を再現している
図7~
図9には、さらに、提供ユニット7の2つの隣り合った提供ノズル10が、2つの隣り合った列4ひいては移送ユニット5における列4用の2つの隣り合った載置場所11と同じ間隔を互いに有していることが明示してある。
【0061】
装置1の負圧発生ユニット6は、各々の移送ユニット5が有する吸込み開口23に接続されている。各々の移送ユニット5はその各々の載置場所11に対して、それぞれ少なくとも一列24のこのような吸込み開口23を有している。こうして、太陽電池素子3の列4をその供給中に移送ユニット5に確実に位置固定することができる。
【0062】
装置1において行われる太陽電池モジュール2を製造するための方法では、すでに前述したように、列4同士が導電性接着剤によって接着される。この導電性接着剤は、太陽電池モジュール2に列4を装着するための列4の移送運動中に太陽電池素子3に施与される。
【0063】
すでに前述したように、太陽電池素子3の列4への導電性接着剤の提供は、
図1~
図4に示した装置1では、各々の提供ユニット7の、水平方向の位置に関しては空間に対して固定されているものの、鉛直方向の位置に関しては可変の提供ノズル10から行われる。導電性接着剤を提供するために必要となる列4と提供ノズル7との間の相対運動は、移送ユニット5により実施される、列4をローディング位置8からアンローディング位置9に運動させる移送運動である。
【0064】
図5および
図6に示した装置1の機能形態は、導電性接着剤の提供に関して別の機能形態である。この装置1の提供ユニット7のただ1つの提供ノズル10は、この提供ノズル10の下側に位置する太陽電池素子3の列4への導電性接着剤の提供中、この導電性接着剤が与えられる太陽電池素子3の列4の長手方向に運動させられる。このために、装置1はリニアガイド25を有している。このリニアガイド25に沿って、
図5および
図6に示した装置1の提供ユニット7の提供ノズル10は、この提供ノズル10の下側に位置決めされた太陽電池素子3の列4に導電性接着剤を提供するために運動させられる。提供ノズル10が導電性接着剤の提供中に辿る軌跡は、導電性接着剤が与えられる1つの列4の長手方向中心軸線に対して側方へのずれを伴っていてよい。
【0065】
導電性接着剤の提供中、提供ノズル10の位置は、導電性接着剤が与えられる列4の長手延在方向に対して横方向で一定に保たれてよい。これに関連して、提供ノズル10が、移送ユニット5の移送運動の方向に移送ユニット5と同期して可動であることが特定されていてよい。
【0066】
全ての装置1において、1つの列4の、導電性接着剤が与えられた太陽電池素子3は、製造すべき太陽電池モジュール2に同時に当て付けられる。
【0067】
太陽電池モジュール2の製造時には、導電性接着剤は、複数の太陽電池素子3のうちの少なくとも2つの太陽電池素子に1回の作業工程で施与される。
【0068】
少なくとも2つの太陽電池素子3は、それぞれ異なる列4に含まれている。
図1~
図4に示した装置1では、太陽電池素子3の全部で3つの列4に1回の作業工程で同時に導電性接着剤が与えられる。
【0069】
太陽電池モジュール2への装着時には、互いに隣り合った列4の太陽電池素子3同士が互いに同時に接着される。このためには、図面に示した装着ユニット19がそのグリッパ20によって、各々の移送ユニット5により供された列4を次々とある程度オーバラップさせて互いに積層することができる。この場合、互いに隣り合った列4の太陽電池素子3同士が互いに同時に接着される。
【0070】
図面に示した全ての装置1では、列4の構成時にオフセットピース12が使用され、これによって、互いに隣り合った列4のずれが、まず、各々の移送ユニット5において発生させられ、のちに、装着により仕上げられた太陽電池モジュール2においても発生させられる。
【0071】
オフセットピース12は、図面において符号3を付しかつオフセットピース12として形成されていない別の太陽電池素子と比較して、より短い長さを有する太陽電池素子である。
【0072】
図面には、互いにずらされた少なくとも2つ、つまり、3つまたはそれ以上ですらある列4が、太陽電池モジュール2への装着へと一緒に供されることが示してある。
【0073】
方法の一実施形態では、時間的に並列して、一緒の装着へと一緒に供される少なくとも2つの列4のグループが構成されてよい。このためにも、図面に示した移送ユニット5のうちの1つが使用されてよい。
【0074】
太陽電池素子3とオフセットピース12とを準備するために、図面に示した各々の装置1はマガジン13を有している。ハンドリングロボット15、つまり、旋回アームロボットを有する引渡しユニット14によって、各々のマガジン13内に貯蔵かつ準備されたオフセットピース12と太陽電池素子3とが取り出されて、各々の移送ユニット5に列4で配置されてよい。各々のマガジン13は全部で2つのコンベヤベルト16を有している。これらのコンベヤベルトには、1つには、オフセットピース12が、もう1つには、これと比較して幾分か長い正規の太陽電池素子3が、スタックで配置されて貯蔵されている。
【0075】
太陽電池素子3とオフセットピース12とを検査するために、各々の装置1は検査ユニット17を有している。この検査ユニット17は、各々の装置1のマガジン13と引渡しユニット14との間に配置されていて、それぞれ少なくとも1つの光学式の検査手段、例えばカメラ18を備えている。
【0076】
引渡しユニット14のハンドリングロボット15によって、マガジン13から取り出された太陽電池素子3および/またはオフセットピース12が、検査ユニット17のカメラ18に提供され、これによって、太陽電池素子3とオフセットピース12とを各々の移送ユニット5への配置前に検査することができる。各々の移送ユニット5およびアンローディングポイント9に後置されて、各々の装置1は装着ユニット19を有している。各々の装着ユニット19は、サクショングリッパとして形成された複数のグリッパ20を備えている。
【0077】
装着ユニット19は、各々の移送ユニット5からアンローディングポイント9に提供された太陽電池素子3の1つ以上の列4または全ての列4を受け取って、各々の装置1の後置された搬送ユニット21に引き渡すように構成されている。各々の搬送ユニット21は、太陽電池素子3,12の列4が装着された少なくとも1つの太陽電池モジュール2を、後置された加工ステーション、例えば炉に供するために働く。
【0078】
すでに前述したように、
図1~
図4に示した装置1の移送ユニット5の移送運動は、移送ユニット5における載置場所11の長手方向ひいては列4の長手方向にも向けられている。
【0079】
図5および
図6に示した装置1の実施例では、移送ユニット5の移送運動は、載置場所11の長手方向に対して横方向、つまり、直交方向ひいては移送ユニット5の載置場所11に配置された列4の長手方向に対して横方向、つまり、直交方向に向けられている。
【0080】
図1~
図4に示した装置1の移送ユニット5の移送運動は、移送ユニット5に後置された各々の搬送ユニット21の搬送運動に対して横方向、つまり、直交方向に向けられている。
【0081】
図5および
図6に示した装置1の実施例では、移送ユニット5の移送運動は、同実施例で使用される搬送ユニット21の搬送運動の方向に向けられている。
【0082】
図5および
図6に示した装置1の搬送ユニット21は、移送ユニット5と同様にベルトコンベヤとして形成されている。
【0083】
前述した方法を実施するために、図面に示した各々の装置1は、さらに、制御ユニット22を有している。この制御ユニット22によって、各々の装置1の前述した機能ユニットを、方法が行われるように制御することができる。
【0084】
本発明は、太陽電池モジュール2の製造の技術分野における改善に関する。このために、特に、太陽電池素子3の列4同士を導電性接着剤によって接着する、太陽電池モジュール2を製造するための方法が提案される。この方法は、導電性接着剤が列4の移送運動中に太陽電池素子3に施与されることを特定している。
【符号の説明】
【0085】
1 装置
2 太陽電池モジュール
3 太陽電池素子
4 列
5 移送ユニット
6 負圧発生ユニット
7 提供ユニット
8 ローディング位置
9 アンローディング位置
10 提供ノズル
11 載置場所
12 オフセットピース
13 マガジン
14 引渡しユニット
15 ハンドリングロボット
16 コンベヤベルト
17 検査ユニット
18 カメラ
19 装着ユニット
20 グリッパ
21 搬送ユニット
22 制御ユニット
23 吸込み開口
24 列
25 リニアガイド
26 保持体
【手続補正書】
【提出日】2022-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池モジュール(2)を製造するための方法であって、複数の太陽電池素子(3)を組み合わせて、複数の列(4)を形成し、各々の列(4)は少なくとも2つの太陽電池素子(3)を有し、互いに電気的に接続された列(4)から前記太陽電池モジュール(2)を構成する、方法において、
太陽電池素子(3)の前記列(4)同士を互いに電気的かつ機械的に接続するために、前記列(4)同士を導電性接着剤によって
互いに接着し、該導電性接着剤を、特に太陽電池モジュール(2)に装着するための前記列(4)の移送運動中に前記太陽電池素子(3)に施与することを特徴とする、
方法。
【請求項2】
前記導電性接着剤を提供するための提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを、提供中、少なくとも水平方向の位置に関して空間に対して固定したままにしかつ/または前記列(4)に対する間隔を変化させるために鉛直方向の位置に関して調節し、かつ/または前記導電性接着剤を提供するための提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを、提供中、特に太陽電池素子(3)の少なくとも1つの列(4)の長手方向にかつ/または該長手方向に対して斜めにかつ/または鉛直方向に運動させることを特徴とする、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
1つの列(4)の、前記導電性接着剤が与えられた前記太陽電池素子(3)を、前記太陽電池モジュール(2)に同時に当て付けることを特徴とする、
請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
特に請求項1から3までのいずれか1項記載の、太陽電池モジュール(2)を製造するための方法であって、複数の太陽電池素子(3)を組み合わせて、複数の列(4)を形成し、前記太陽電池モジュール(2)を、互いに電気的に接続された列(4)から構成する、方法において、
太陽電池素子(3)の前記列(4)同士を互いに電気的かつ機械的に接続するために、前記列(4)同士を導電性接着剤によって
互いに接着し、該導電性接着剤を少なくとも2つの太陽電池素子(3)に1回の作業工程で施与することを特徴とする、
方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つの太陽電池素子(3)は、それぞれ異なる列(4)に含まれていることを特徴とする、
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
互いに隣り合った列(4)の前記太陽電池素子(3)を互いに同時に接着することを特徴とする、
請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記導電性接着剤を1つの列(4)の全ての太陽電池素子(3)に1回の作業工程で施与し、かつ/または前記導電性接着剤を、1つの列(4)の長手方向中心軸線に対して側方へのずれを伴って前記列(4)の太陽電池素子(3)に施与することを特徴とする、
請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
太陽電池モジュール(2)を製造するための装置(1)であって、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法を実施するように構成された手段
、つまり、太陽電池モジュール(2)への装着のために、太陽電池素子(3)の少なくとも2つの列(4)を一緒に移送するための移送ユニット(5)と、導電性接着剤を提供するための少なくとも1つの提供ユニット(7)と、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法を実施するように構成された制御ユニット(22)とを有する、
装置(1)。
【請求項9】
前記提供ユニット(7)は、少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを有するか、または少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットであり、特に、前記提供ユニット(7)は、前記移送ユニット(5)における列(4)用の載置場所(11)の数に相当する数の提供ノズル(10)および/またはスクリーン印刷ユニットおよび/またはロール印刷ユニットを有する、
請求項
8記載の装置(1)。
【請求項10】
前記提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または1つのロール印刷ユニットは、導電性接着剤の提供中、少なくとも水平方向の位置に関して空間に対して固定されており、かつ/または前記提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットは、特に導電性接着剤の提供中に可動である、
請求項8
または9記載の装置(1)。
【請求項11】
前記提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットは、導電性接着剤の提供中、1つの列(4)の長手方向および/または前記移送ユニット(5)における1つの列(4)用の載置場所(11)の長手方向に可動であり、かつ/または前記提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットは、その鉛直方向の位置に関して、例えば前記装置(1)の鉛直方向調節可能な保持体(26)によって可変である、
請求項8から
10までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項12】
前記提供ユニット(7)の2つの隣り合った提供ノズル(10)および/またはスクリーン印刷ユニットおよび/またはロール印刷ユニットは、2つの隣り合った列(4)および/または前記移送ユニット(5)における列(4)用の載置場所(11)と同じ間隔を互いに有する、
請求項8から
11までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項13】
少なくとも1つの提供ユニット(7)、特に該提供ユニット(7)の少なくとも1つの提供ノズル(10)および/または少なくとも1つのスクリーン印刷ユニットおよび/または少なくとも1つのロール印刷ユニットを前記移送ユニット(5)における1つの列(4)用の載置場所(11)に垂直に投影した投影点が、前記載置場所(11)の長手方向中心軸線および/または前記載置場所(11)に配置された1つの列(4)の長手方向中心軸線に対して側方にずらされている、
請求項8から
12までのいずれか1項記載の装置(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
このような方法および装置は、実用に基づきすでに知られている。この場合、複数の太陽電池素子が組み合わされて、複数の列が形成され、互いに電気的に接続された列から太陽電池モジュールが構成される。この場合に使用される太陽電池素子は、光起電型の太陽電池セルであってもよいし、この太陽電池セルから切断された部材、いわゆるシングルであってもよい。
国際公開第2010/000812号には、互いに平行であるように互いに方向設定されて基礎に配置された、互いに結線された太陽電池セルの少なくとも2つの列を備える太陽電池モジュールを製造するための方法において、基礎を準備して方向設定する方法ステップと、太陽電池セルを方向設定して基礎に位置決めする方法ステップと、互いに隣接した太陽電池セルの互いに向かい合った縁領域にセル結合体を載置して、このセル結合体を縁領域に結合する方法ステップと、互いに結合された太陽電池セルを横方向結合体に結合する方法ステップと、結線された太陽電池セルをカバーによって覆う方法ステップとを上記順序で含むことを特徴とする、方法が開示されている。
独国実用新案第20220444号明細書には、太陽電池モジュールであって、以下の構造:A)エネルギー源に向けられ、ガラスまたは耐衝撃性、UV安定性、耐候安定性の透明なプラスチックから成り、水蒸気透過率が低い少なくとも1つの表側の外側の被覆層と、B)A)とC)との間に位置し、互いに電気的に接続された少なくとも1つ以上の太陽電池セルが埋め込まれた少なくとも1つのプラスチック接着剤層と、C)エネルギー源と反対側に向けられ、ガラスまたは耐候安定性のプラスチックから成り、水蒸気透過率が低い少なくとも1つの裏側の外側の層とを備える、太陽電池モジュールにおいて、B)におけるプラスチック接着剤層は、75ショアA~70ショアDの硬さおよび90℃~150℃の軟化温度Terwと同時に(DMS法に従って測定した)2MPaの弾性率を有する脂肪族熱可塑性ポリウレタンから成っており、この脂肪族熱可塑性ポリウレタンは、脂肪族ジイソシアネート(A)と、剤中に少なくとも1.8個~多くとも3.0個のツェレビチノフ活性水素原子および600~10000g/molの数平均分子量を有する少なくとも1種のツェレビチノフ活性ポリオール(B)と、剤中に少なくとも1.8個~多くとも3.0個のツェレビチノフ活性水素原子および60~500g/molの数平均分子量を有する鎖延長剤としての少なくとも1種のツェレビチノフ活性ポリオール(C)とから成る反応生成物であり、(B)および(C)に基づくツェレビチノフ活性水素原子に対する脂肪族ジイソシアネートのNCO基のモル比が、0.85~1.2、好適には0.9~1.1であることを特徴とする、太陽電池モジュールが開示されている。
国際公開第2016/090304号には、太陽電池パネルの製造中に光起電型の構造体に伝導性ペーストを施与するための装置であって、伝導性ペーストを収容するためのスリーブと、このスリーブに連結され、予め規定された量の伝導性ペーストをノズルを介して各々の光起電型の構造体の集合層に送出するように構成されたノズル送出モジュールと、このノズル送出モジュールに連結され、ノズル送出モジュールの位置を調整し、これによって、ノズル送出モジュールと光起電型の構造体の集合層との間のアライメントを容易にするように構成されたロボットアームとを備える、装置が開示されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
導電性接着剤を使用することによって、1つには、太陽電池素子の列相互の機械的な接続が達成され、もう1つには、電気的な接続が達成される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
こうして、1つには、列相互の接着、もう1つには、1つの列および最終的には2つの隣り合った列相互の太陽電池素子同士の電気的な接触接続が1回のプロセスステップで少なくとも準備される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
装置は、手段として、本発明によれば、太陽電池モジュールへの装着のために、太陽電池素子の少なくとも2つの列を一緒に移送するように構成された移送ユニットを有する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
本発明によれば、装置は、手段として、さらに、導電性接着剤を提供するための少なくとも1つの提供ユニットを有する。この提供ユニットは、好ましくは、導電性接着剤を太陽電池素子の少なくとも2つの列に同時に提供するように構成されている。この場合、提供は、好ましくは、同時に太陽電池モジュールへの装着へと供される太陽電池素子の少なくとも2つの列に対して行われてよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
装置は、本発明によれば、手段として、さらに、太陽電池素子を製造するための方法を対象とする請求項のいずれか1項記載の方法を実施するように構成された制御ユニットを有する。
【国際調査報告】