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特表2024-514397低周波数アップリンク信号ベースの測位
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】低周波数アップリンク信号ベースの測位
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20240326BHJP
   G01S 5/14 20060101ALN20240326BHJP
【FI】
H04W64/00 173
H04W64/00 140
G01S5/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553686
(86)(22)【出願日】2022-01-29
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 US2022014455
(87)【国際公開番号】W WO2022211896
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】17/217,534
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】アカシュ・クマール
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062BB05
5J062CC11
5K067AA13
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ31
5K067JJ53
(57)【要約】
アップリンクベースの測位のためのリソースを示す方法は、UEが、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対してはサービングセルのダウンリンクカバレージエリア内に、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対してはサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するステップと、UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別するステップであって、第2の周波数帯域は、第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、ステップと、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、UE用の第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランシーバと、
メモリと、
前記トランシーバおよび前記メモリに通信可能に結合されたプロセッサと
を備えるロケーションサーバであって、前記プロセッサは、
UE(ユーザ機器)が、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対しては前記サービングセルのダウンリンクカバレージエリア内にあるかどうか、前記第1の周波数帯域および前記UEの送信電力に対しては前記サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断することと、
前記UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別することであって、前記第2の周波数帯域は、前記第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、識別することと、
前記UEが、前記第1の周波数帯域および前記UEの前記送信電力に対して、前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、前記トランシーバを介して、前記UE用の前記第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSリソース(直交周波数分割多重化アップリンク測位基準信号リソース)を示す少なくとも1つのPRS指示を与えることと
を行うように構成される、ロケーションサーバ。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記UEが、前記第1の周波数帯域および前記UEの前記送信電力に対して、前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるという前記判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、前記UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソース、およびOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される、請求項1に記載のロケーションサーバ。
【請求項3】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記UEの前記送信電力は前記UEの第1の送信電力であり、
前記プロセッサは、
前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびに前記サービングセルが前記コンパニオンセルと同期することに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースと前記第1の周波数帯域中の前記OFDM DL-RSリソースの両方を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される、請求項2に記載のロケーションサーバ。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースおよび前記第2の周波数帯域中の前記OFDM DL-RSリソースを示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される、請求項2に記載のロケーションサーバ。
【請求項5】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記プロセッサは、
前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびに前記サービングセルが前記コンパニオンセルと同期しないことに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースと前記OFDM DL-RSリソースの両方を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される、請求項4に記載のロケーションサーバ。
【請求項6】
前記OFDM DL-RSリソースは、ダウンリンクPRSまたはSSB(同期信号ブロック)信号のうちの1つに対応する、請求項2に記載のロケーションサーバ。
【請求項7】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記UEの前記送信電力は前記UEの第1の送信電力であり、
前記OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、
前記プロセッサは、
前記UEが、前記第1のアップリンクカバレージエリアの中または前記サービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、前記UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)前記第1の周波数帯域中の前記第1のOFDM UL-PRSリソース、および前記第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)、ならびに(2)前記第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および前記第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される、請求項1に記載のロケーションサーバ。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記サービングセルと前記UEとの間の経路損失が前記UEの前記送信電力を超えることに基づいて、前記UEが前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあると判断するように構成される、請求項1に記載のロケーションサーバ。
【請求項9】
UE(ユーザ機器)が、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対しては前記サービングセルのダウンリンクカバレージエリア内にあるかどうか、前記第1の周波数帯域および前記UEの送信電力に対しては前記サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するための手段と、
前記UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別するための手段であって、前記第2の周波数帯域は、前記第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、手段と、
前記UEが、前記第1の周波数帯域および前記UEの前記送信電力に対して、前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、前記UE用の前記第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSリソース(直交周波数分割多重化アップリンク測位基準信号リソース)を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段と
を備えるロケーションサーバ。
【請求項10】
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための前記手段は、
前記UEが、前記第1の周波数帯域および前記UEの前記送信電力に対して、前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるという前記判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、前記UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソース、およびOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を備える、請求項9に記載のロケーションサーバ。
【請求項11】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記UEの前記送信電力は前記UEの第1の送信電力であり、
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための前記手段は、
前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびに前記サービングセルが前記コンパニオンセルと同期することに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースと前記第1の周波数帯域中の前記OFDM DL-RSリソースの両方を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を備える、請求項10に記載のロケーションサーバ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための前記手段は、
前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースおよび前記第2の周波数帯域中の前記OFDM DL-RSリソースを示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を備える、請求項10に記載のロケーションサーバ。
【請求項13】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための前記手段は、
前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびに前記サービングセルが前記コンパニオンセルと同期しないことに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースと前記OFDM DL-RSリソースの両方を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を備える、請求項12に記載のロケーションサーバ。
【請求項14】
前記OFDM DL-RSリソースは、ダウンリンクPRSまたはSSB(同期信号ブロック)信号のうちの1つに対応する、請求項10に記載のロケーションサーバ。
【請求項15】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記UEの前記送信電力は前記UEの第1の送信電力であり、
前記OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための前記手段は、
前記UEが、前記第1のアップリンクカバレージエリアの中または前記サービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、前記UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)前記第1の周波数帯域中の前記第1のOFDM UL-PRSリソース、および前記第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)、ならびに(2)前記第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および前記第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を備える、請求項9に記載のロケーションサーバ。
【請求項16】
前記UEが、前記サービングセルの前記ダウンリンクカバレージエリア内にあるかどうか、および前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するための前記手段は、
前記サービングセルと前記UEとの間の経路損失が前記UEの前記送信電力を超えることに基づいて、前記UEが前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあると判断するための手段を備える、請求項9に記載のロケーションサーバ。
【請求項17】
アップリンクベースの測位のためのリソースを示す方法であって、
UE(ユーザ機器)が、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対しては前記サービングセルのダウンリンクカバレージエリア内にあるかどうか、前記第1の周波数帯域および前記UEの送信電力に対しては前記サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するステップと、
前記UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別するステップであって、前記第2の周波数帯域は、前記第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、ステップと、
前記UEが、前記第1の周波数帯域および前記UEの前記送信電力に対して、前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、前記UE用の前記第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSリソース(直交周波数分割多重化アップリンク測位基準信号リソース)を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップと
を含む方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、
前記UEが、前記第1の周波数帯域および前記UEの前記送信電力に対して、前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるという前記判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、前記UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソース、およびOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記UEの前記送信電力は前記UEの第1の送信電力であり、
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、
前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびに前記サービングセルが前記コンパニオンセルと同期することに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースと前記第1の周波数帯域中の前記OFDM DL-RSリソースの両方を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、
前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースおよび前記第2の周波数帯域中の前記OFDM DL-RSリソースを示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、
前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびに前記サービングセルが前記コンパニオンセルと同期しないことに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースと前記OFDM DL-RSリソースの両方を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記OFDM DL-RSリソースは、ダウンリンクPRSまたはSSB(同期信号ブロック)信号のうちの1つに対応する、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記UEの前記送信電力は前記UEの第1の送信電力であり、
前記OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、
前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、
前記UEが、前記第1のアップリンクカバレージエリアの中または前記サービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、前記UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)前記第1の周波数帯域中の前記第1のOFDM UL-PRSリソース、および前記第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)、ならびに(2)前記第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および前記第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記UEが、前記サービングセルの前記ダウンリンクカバレージエリア内にあるかどうか、および前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するステップは、
前記サービングセルと前記UEとの間の経路損失が前記UEの前記送信電力を超えることに基づいて、前記UEが前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあると判断するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
プロセッサ可読命令を記憶した非一時的なプロセッサ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ可読命令は、アップリンクベースの測位のためのリソースを示すために、ロケーションサーバのプロセッサに、
UE(ユーザ機器)が、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対しては前記サービングセルのダウンリンクカバレージエリア内にあるかどうか、前記第1の周波数帯域および前記UEの送信電力に対しては前記サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断することと、
前記UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別することであって、前記第2の周波数帯域は、前記第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、識別することと、
前記UEが、前記第1の周波数帯域および前記UEの前記送信電力に対して、前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、前記UE用の前記第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRS(直交周波数分割多重化アップリンク測位基準信号リソース)を示す少なくとも1つのPRS指示を与えることと
を行わせる、非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項26】
前記プロセッサに、前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるための前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、
前記UEが、前記第1の周波数帯域および前記UEの前記送信電力に対して、前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるという前記判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、前記UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソース、およびOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む、請求項25に記載の記憶媒体。
【請求項27】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記UEの前記送信電力は前記UEの第1の送信電力であり、
前記プロセッサに、前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるための前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、
前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびに前記サービングセルが前記コンパニオンセルと同期することに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースと前記第1の周波数帯域中の前記OFDM DL-RSリソースの両方を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む、請求項26に記載の記憶媒体。
【請求項28】
前記プロセッサに、前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるための前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、
前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースおよび前記第2の周波数帯域中の前記OFDM DL-RSリソースを示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む、請求項26に記載の記憶媒体。
【請求項29】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記プロセッサに、前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるための前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、
前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびに前記サービングセルが前記コンパニオンセルと同期しないことに基づいて、前記第2の周波数帯域中の前記OFDM UL-PRSリソースと前記OFDM DL-RSリソースの両方を示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む、請求項28に記載の記憶媒体。
【請求項30】
前記OFDM DL-RSリソースは、ダウンリンクPRSまたはSSB(同期信号ブロック)信号のうちの1つに対応する、請求項26に記載の記憶媒体。
【請求項31】
前記アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、
前記UEの前記送信電力は前記UEの第1の送信電力であり、
前記OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、
前記プロセッサに、前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるための前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、
前記UEが、前記第1のアップリンクカバレージエリアの中または前記サービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、前記UEが、前記第2の周波数帯域および前記UEの第2の送信電力に対して、前記UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、前記UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)前記第1の周波数帯域中の前記第1のOFDM UL-PRSリソース、および前記第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)、ならびに(2)前記第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および前記第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す前記少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む、請求項25に記載の記憶媒体。
【請求項32】
前記プロセッサに、前記UEが、前記サービングセルの前記ダウンリンクカバレージエリア内にあるかどうか、および前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断させるための前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、
前記サービングセルと前記UEとの間の経路損失が前記UEの前記送信電力を超えることに基づいて、前記UEが前記サービングセルの前記アップリンクカバレージエリアの外側にあると判断させるためのプロセッサ可読命令を含む、請求項25に記載の記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、すべての目的のためにその内容全体が参照により本明細書に組み込まれている、「LOW-FREQUENCY UPLINK SIGNAL BASED POSITIONING」と題する、2021年3月30日に出願された米国特許出願第17/217,534号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(暫定2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービス、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)、またはWiMax)、第5世代(5G)サービスなどを含む、様々な世代を通して発展している。現在、セルラーシステムおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムが使用されている。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのモバイルアクセス用グローバルシステム(GSM)変形形態などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0003】
第5世代(5G)モバイル規格は、改善の中でも、より高いデータ転送スピード、より多数の接続、およびより良好なカバレージを要求する。5G規格は、次世代モバイルネットワークアライアンスによれば、毎秒数十メガビットのデータレートを数万人のユーザの各々に提供するように設計され、数十人が働くオフィスフロアごとに毎秒1ギガビットを提供する。大規模なセンサー展開をサポートするために、数十万もの同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく高めるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率を高め、レイテンシを大幅に低減させるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ワイヤレスネットワークにアクセスしているモバイルデバイスのロケーションを取得することは、たとえば、緊急呼出し、パーソナルナビゲーション、資産追跡、友人または家族の突き止めなどを含む多くのアプリケーションにとって有用であり得る。既存の測位方法は、基地局およびアクセスポイントなど、ワイヤレスネットワーク中の衛星ビークル(SV)および地上波無線ソースを含む様々なデバイスまたはエンティティから送信された無線信号の計測に基づく方法を含む。5Gワイヤレスネットワークのための規格化は、様々な測位方法に対するサポートを含むことが予想され、それらの方法は、LTEワイヤレスネットワークが現在、位置判断のために測位基準信号(PRS)および/またはセル固有基準信号(CRS)を使用するのと同様にして基地局によって送信された基準信号を使用し得る。
【0005】
例示的ロケーションサーバは、トランシーバと、メモリと、トランシーバおよびメモリに通信可能に結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、UE(ユーザ機器)が、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対してはサービングセルのダウンリンクカバレージエリア内に、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対してはサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断することと、UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別することであって、第2の周波数帯域は、第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、ことと、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、トランシーバを介して、UE用の第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSリソース(直交周波数分割多重化アップリンク測位基準信号リソース)を示す少なくとも1つのPRS指示を与えることとを行うように構成される。
【0006】
そのようなロケーションサーバの実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。プロセッサは、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソース、およびOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、プロセッサは、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期することに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースと第1の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される。プロセッサは、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースおよび第2の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、プロセッサは、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期しないことに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースとOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される。OFDM DL-RSリソースは、ダウンリンクPRSまたはSSB(同期信号ブロック)信号のうちの1つに対応する。
【0007】
同じくまたは代替的に、そのようなロケーションサーバの実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、プロセッサは、UEが、第1のアップリンクカバレージエリアの中またはサービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)第1の周波数帯域中の第1のOFDM UL-PRSリソース、および第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース(ダウンリンク基準信号リソース)、ならびに(2)第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるように構成される。プロセッサは、サービングセルとUEとの間の経路損失がUEの送信電力を超えることに基づいて、UEがサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあると判断するように構成される。
【0008】
別の例示的ロケーションサーバは、UEが、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対してはサービングセルのダウンリンクカバレージエリア内に、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対してはサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するための手段と、UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別するための手段であって、第2の周波数帯域は、第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、手段と、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、UE用の第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段とを含む。
【0009】
そのようなロケーションサーバの実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段は、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソース、およびOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を含む。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段は、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期することに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースと第1の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を含む。少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段は、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースおよび第2の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を含む。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段は、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期しないことに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースとOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を含む。OFDM DL-RSリソースは、ダウンリンクPRSまたはSSB信号のうちの1つに対応する。
【0010】
同じくまたは代替的に、そのようなロケーションサーバの実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段は、UEが、第1のアップリンクカバレージエリアの中またはサービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)第1の周波数帯域中の第1のOFDM UL-PRSリソース、および第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース、ならびに(2)第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を含む。UEが、サービングセルのダウンリンクカバレージエリア内およびサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するための手段は、サービングセルとUEとの間の経路損失がUEの送信電力を超えることに基づいて、UEがサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあると判断するための手段を含む。
【0011】
アップリンクベースの測位のためのリソースを示す例示的方法は、UEが、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対してはサービングセルのダウンリンクカバレージエリア内に、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対してはサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するステップと、UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別するステップであって、第2の周波数帯域は、第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、ステップと、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、UE用の第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップとを含む。
【0012】
そのような方法の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソース、およびOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期することに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースと第1の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースおよび第2の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期しないことに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースとOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。OFDM DL-RSリソースは、ダウンリンクPRSまたはSSB信号のうちの1つに対応する。
【0013】
同じくまたは代替的に、そのような方法の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、UEが、第1のアップリンクカバレージエリアの中またはサービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)第1の周波数帯域中の第1のOFDM UL-PRSリソース、および第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース、ならびに(2)第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。UEが、サービングセルのダウンリンクカバレージエリア内およびサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するステップは、サービングセルとUEとの間の経路損失がUEの送信電力を超えることに基づいて、UEがサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあると判断するステップを含む。
【0014】
例示的な、非一時的なプロセッサ可読記憶媒体はプロセッサ可読命令を含み、命令は、アップリンクベースの測位のためのリソースを示すために、ロケーションサーバのプロセッサに、UEが、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対してはサービングセルのダウンリンクカバレージエリア内に、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対してはサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断することと、UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別することであって、第2の周波数帯域は、第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む、ことと、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、UE用の第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSを示す少なくとも1つのPRS指示を与えることとを行わせる。
【0015】
そのような記憶媒体の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。プロセッサに、少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令は、プロセッサに、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソース、およびOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、プロセッサに、少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令は、プロセッサに、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期することに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースと第1の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む。プロセッサに、少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令は、プロセッサに、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースおよび第2の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、プロセッサに、少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令は、プロセッサに、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期しないことに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースとOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む。OFDM DL-RSリソースは、ダウンリンクPRSまたはSSB信号のうちの1つに対応する。
【0016】
同じくまたは代替的に、そのような記憶媒体の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、プロセッサに、少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令は、プロセッサに、UEが、第1のアップリンクカバレージエリアの中またはサービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)第1の周波数帯域中の第1のOFDM UL-PRSリソース、および第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース、ならびに(2)第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えさせるためのプロセッサ可読命令を含む。プロセッサに、UEが、サービングセルのダウンリンクカバレージエリア内およびサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断させるためのプロセッサ可読命令は、プロセッサに、サービングセルとUEとの間の経路損失がUEの送信電力を超えることに基づいて、UEがサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあると判断させるためのプロセッサ可読命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】ワイヤレス通信システムの例の簡略図である。
図2図1に示す例示的ユーザ機器の構成要素のブロック図である。
図3】例示的送信/受信ポイントの構成要素のブロック図である。
図4図1に様々な実施形態が示される例示的サーバの構成要素のブロック図である。
図5A】基地局、ユーザ機器、およびカバレージエリアの斜視図である。
図5B図5Aに示されるアップリンクおよびダウンリンクカバレージエリアの上面図である。
図5C図5Aに示すユーザ機器、基地局、およびアップリンクカバレージエリア、ならびに別の基地局の上面図である。
図6】例示的ユーザ機器のブロック図である。
図7】例示的サーバのブロック図である。
図8】単一セル測位技法を使い、1つまたは複数のアップリンク測位基準信号を使って位置情報を判断するためのシグナリングおよびプロセスフローのタイミング図である。
図9】補助アップリンク帯域能力メッセージの例である。
図10】補助アップリンク帯域能力メッセージの別の例である。
図11】同期されたセルを用いる単一セル測位技法を使い、1つまたは複数のアップリンク測位基準信号を使って、位置情報を判断するための別のシグナリングおよびプロセスフローのタイミング図である。
図12】マルチセル測位技法を使い、1つまたは複数のアップリンク測位基準信号を使って、位置情報を判断するための別のシグナリングおよびプロセスフローのタイミング図である。
図13】アップリンクベースの測位のためのリソースを示す方法のブロックフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
アップリンクベースの測位技法を実施するための技法について、本明細書において論じる。たとえば、補助アップリンク(SUL)帯域が、モバイルデバイスからアップリンク(UL)測位基準信号(PRS)を送信するために使われ得る。UL-PRSおよび1つまたは複数のダウンリンク測位信号が、単一セルラウンドトリップ時間(RTT)測位のために、コンパニオンセルとの間でSUL帯域を超えて送られてよく、ここで、サービングセル(通信帯域用)とコンパニオンセル(SUL帯域用)は同期されていない。単一セルRTTは単一測定RTTと呼ばれる場合があり、というのは、1つのセルを使うダウンリンクおよびアップリンク基準信号送信または1つのセルにおけるダウンリンク基準信号送信および別のセルにおけるアップリンク基準信号送信から、単一のRTT測定が取得され得るからである(複数のセルを使って複数のRTT測定が取得されるマルチRTTとは反対に)。たとえば、UL-PRSは、UE(ユーザ機器)からコンパニオンセルへSUL帯域を超えて送られてよく、ダウンリンク測位信号は、単一セルRTT測位のために、サービングセルからUEへ、通信帯域を使って送られてよく、ここで、サービングセルとコンパニオンセルは同期されている。マルチセルRTTのために、SUL帯域は、ある測定を取得するために、コンパニオンセル(サービングセルとは異なる)との間でUL-PRSを送信し、1つまたは複数のダウンリンク測位信号を、受信するのに使われてよく、1次(通信)帯域が、別の測定を取得するために、サービングセルとの間でUL-PRSを送信し、ダウンリンク測位信号を受信するために使われてよい。これらは例であり、他の(UEおよび/または基準の)例が実装されてよい。
【0019】
本明細書に記載の項目および/または技法は、以下の能力のうちの1つまたは複数、ならびに言及されない他の能力を提供し得る。モバイルデバイス位置は、アップリンクデータ信号が電力制限される状況では、アップリンク信号ベースの技法を使って判断され得る。たとえば、中間セルおよび遠方セル条件での、新無線超高帯域におけるアップリンクベースの測位技法(たとえば、RTT)が可能にされてよい。モバイルデバイス位置判断精度が増大されてよく、たとえば、アップリンク信号ベースの技法を可能にし、かつ/または以前はそのような技法が可能でなかった状況において、マルチセル技法を可能にする。他の能力が与えられてよく、本開示によるあらゆる実装形態が、論じられる能力のいずれか、ましてすべてを提供しなければならないとは限らない。
【0020】
記述は、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されることになる一連のアクションに言及する。本明細書で説明する様々なアクションが、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、プログラム命令が1つもしくは複数のプロセッサによって実行されることによって、またはその両方の組合せによって実施され得る。本明細書で説明するアクションのシーケンスは、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実施させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した、非一時的コンピュータ可読媒体内に具現化され得る。したがって、本明細書で説明する様々な態様は、いくつかの異なる形態で具現化することができ、それらのすべては、請求する主題を含む、本開示の範囲内である。
【0021】
本明細書で使用するように、「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、任意の特定の無線アクセス技術(RAT)に特有ではなく、またはそうでなければそうしたRATに限定されない。概して、そのようなUEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使われる、どのワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、消費者資産追跡デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であってもよい。UEはモバイルであってよく、または(たとえば、いくつかの時間において)静止していてよく、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書において使用されるとき、「UE」という用語は、「アクセス端末」もしくは「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」もしくはUT、「モバイル端末」、「移動局」、「モバイルデバイス」、またはそれらの変化形と交換可能に呼ばれる場合がある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEはインターネットなどの外部ネットワークに、および他のUEに、接続され得る。当然ながら、UEには、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE(米国電気電子技術者協会)802.11などに基づく)WiFiネットワークなどを介するなどして、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構が可能である。
【0022】
基地局は、それが展開されているネットワークに依存してUEと通信するいくつかのRATのうちの1つに従って動作してよい。基地局の例は、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、または一般ノードB(gノードB、gNB)を含む。さらに、いくつかのシステムでは、基地局は純粋にエッジノードシグナリング機能を提供することができ、他のシステムでは、追加制御および/またはネットワーク管理機能を提供することができる。
【0023】
UEは、限定はしないが、プリント回路(PC)カード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外付けまたは内蔵のモデム、ワイヤレスまたは有線の電話、スマートフォン、タブレット、消費者向け資産追跡デバイス、資産タグなどを含むいくつかのタイプのデバイスのいずれかによって具現化され得る。UEが信号をRANに送ることができる通信リンクは、アップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。RANが信号をUEに送ることができる通信リンクは、ダウンリンクチャネルまたは順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用するトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネル、またはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0024】
本明細書で使用する「セル」という用語は、基地局の複数のセルのうちの1つに対応する。「セル」という用語は、(たとえば、キャリア上での)通信のために使用される論理通信エンティティを指し、同じまたは異なるキャリアを介して動作する近隣セルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))と関連付けられ得る。「セル」とはしたがって、どの所与のロケーションにおいても、ただ1つのセルが特定のPCIDで可視的になるように、どの所与のロケーションについての一意のPCIDも有する放射エンティティ(またはエンティティの組合せ)である。いくつかの例では、キャリアは、複数のセルをサポートしてよく、異なるセルは、異なるタイプのデバイスのためのアクセスを提供し得る、異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。
【0025】
図1を参照すると、通信システム100の例は、UE105、UE106、無線アクセスネットワーク(RAN)135、ここでは第5世代(5G)次世代(NG)RAN(NG-RAN)、および5Gコアネットワーク(5GC)140を含む。UE105および/またはUE106は、たとえば、IoTデバイス、ロケーション追跡器デバイス、セルラー電話、車両(たとえば、車、トラック、バス、ボートなど)、または他のデバイスであってよい。5Gネットワークは新無線(NR)ネットワークと呼ばれる場合もあり、NG-RAN135は5G RANと、またはNR RANと呼ばれる場合があり、5GC140はNGコアネットワーク(NGC)と呼ばれる場合がある。NG-RANおよび5GCの規格化が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))において進行中である。したがって、NG-RAN135および5GC140は、3GPP(登録商標)からの、5Gサポートのための現行または将来の規格に準拠し得る。NG-RAN135は、別のタイプのRAN、たとえば、3G RAN、4Gロングタームエボリューション(LTE)RANなどであってよい。UE106は、システム100中の同様の他のエンティティへ/から信号を送る、かつ/または受信するように構成され、UE105に同様に結合されてよいが、そのようなシグナリングは、図を簡単にするために、図1に示されていない。同様に、本考察は、簡潔のためにUE105に焦点を置いている。通信システム100は、全地球測位システム(GPS)、全地球的航法衛星システム(GLONASS)、Galileo、もしくはBeidouまたはインド地域航法衛星システム(IRNSS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、もしくはワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)など、何らかの他のローカルもしくは地域SPSのような衛星測位システム(SPS)(たとえば、全地球的航法衛星システム(GNSS))用に、衛星ビークル(SV)190、191、192、193のコンスタレーション185からの情報を使用することができる。通信システム100の追加構成要素について、以下で説明する。通信システム100は、追加または代替の構成要素を含んでよい。
【0026】
図1に示すように、NG-RAN135は、NRノードB(gNB)110a、110b、および次世代eノードB(ng-eNB)114を含み、5GC140は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、セッション管理機能(SMF)117、ロケーション管理機能(LMF)120、ならびにゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125を含む。gNB110a、110bおよびng-eNB114は、互いに、通信可能に結合され、各々、UE105と双方向にワイヤレス通信するように構成され、各々、AMF115に通信可能に結合され、それと双方向に通信するように構成される。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、基地局(BS)と呼ばれ得る。AMF115、SMF117、LMF120、およびGMLC125は、互いに通信可能に結合され、GMLCは、外部クライアント130に通信可能に結合される。SMF117は、メディアセッションを作成し、制御し、消去するように、サービス制御機能(SCF)(図示せず)の初期接触点として働き得る。gNB110a、110b、および/またはng-eNB114などの基地局は、マクロセル(たとえば、高電力セルラー基地局)、またはスモールセル(たとえば、低電力セルラー基地局)、またはアクセスポイント(たとえば、WiFi、WiFi-Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、Zigbeeなどの短距離技術で通信するように構成された短距離基地局)などであってよい。基地局のうちの1つまたは複数、たとえば、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数が、複数のキャリアを介してUE105と通信するように構成されてよい。gNB110a、110b、および/またはng-eNB114の各々は、それぞれの地理的領域、たとえばセルに通信カバレージを提供し得る。各セルは、基地局アンテナに応じて複数のセクタに区分され得る。
【0027】
図1は、様々な構成要素の一般化された図解を与え、構成要素のいずれかまたはすべてが必要に応じて使用されてよく、各々が、必要に応じて複製されるか、または省かれてよい。具体的には、1つのUE105のみが図示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が通信システム100中で使用されてよい。同様に、通信システム100は、より大きい(またはより小さい)数のSV(すなわち、図示されている4つのSV190~193よりも多いか、もしくは少ない)、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、外部クライアント130、および/または他の構成要素を含み得る。通信システム100中の様々な構成要素を接続する、図示される接続は、追加(媒介)構成要素、直接もしくは間接的な物理および/もしくはワイヤレス接続、ならびに/または追加ネットワークを含み得るデータおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能性に依存して、並べ替えられ、組み合わされ、分離され、代用され、かつ/または省かれてよい。
【0028】
図1は5Gベースのネットワークを示すが、同様のネットワーク実装形態および構成が、3G、ロングタームエボリューション(LTE)などのような、他の通信技術用に使われてよい。本明細書に記載する実装形態(5G技術用ならびに/または1つもしくは複数の他の通信技術および/もしくはプロトコル用であろうとも)は、指向性同期信号を送信(もしくはブロードキャスト)し、UE(たとえば、UE105)において指向性信号を受信し、計測し、かつ/またはUE105に(GMLC125もしくは他のロケーションサーバを介して)ロケーション支援を提供し、かつ/またはそのような指向的に送信された信号についてのUE105において受信された計測量に基づいて、UE105、gNB110a、110b、もしくはLMF120などのロケーション可能デバイスにおいてUE105についてのロケーションを計算するのに使われてよい。ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125、ロケーション管理機能(LMF)120、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、SMF117、ng-eNB(eノードB)114ならびにgNB(gノードB)110a、110bは例であり、様々な実施形態において、それぞれ、他の様々なロケーションサーバ機能性および/または基地局機能性によって置き換えられるか、またはそれらを含んでよい。
【0029】
システム100は、システム100の構成要素が互いと(少なくともときには、ワイヤレス接続を使って)直接または間接的に、たとえば、gNB110a、110b、ng-eNB114および/または5GC140(および/または1つもしくは複数の他の送受信基地局など、図示しない1つもしくは複数の他のデバイス)を介して通信することができるという点において、ワイヤレス通信が可能である。間接通信のために、通信は、あるエンティティから別のエンティティへの送信中に、たとえば、データパケットのヘッダー情報を変えるように、フォーマットを変えるように、など、改変されてよい。UE105は、複数のUEを含んでよく、モバイルワイヤレス通信デバイスであってよいが、ワイヤレスに、およびワイヤード接続を介して通信することができる。UE105は、様々なデバイス、たとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、車両ベースのデバイスなどのいずれであってもよいが、これらは例であり、UE105は、これらの構成のいずれかであることが求められるのではなく、他の構成のUEが使われてよい。他のUEは、装着可能デバイス(たとえば、スマートウォッチ、スマートジュエリー、スマートグラスまたはヘッドセットなど)を含み得る。現在存在するか、それとも将来開発されるかにかかわらず、さらに他のUEが使われてよい。さらに、他のワイヤレスデバイス(モバイルであろうとなかろうと)が、システム100内で実装されてよく、互いと、ならびに/またはUE105、gNB110a、110b、ng-eNB114、5GC140、および/もしくは外部クライアント130と通信することができる。たとえば、そのような他のデバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイス、医療デバイス、ホームエンターテインメントおよび/または自動化デバイスなどを含み得る。5GC140は、外部クライアント130(たとえば、コンピュータシステム)と通信して、たとえば、外部クライアント130が、UE105に関するロケーション情報を(たとえば、GMLC125を介して)要求および/または受信することができるようにし得る。
【0030】
UE105または他のデバイスは、様々なネットワーク中で、および/または様々な目的のために、および/または様々な技術(たとえば、5G、Wi-Fi通信、Wi-Fi通信の複数の周波数、衛星測位、1つもしくは複数のタイプの通信(たとえば、GSM(携帯電話グローバルシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、LTE(ロングタームエボリューション)、V2X(車車間路車間、たとえば、V2P(車歩行者間)、V2I(路車間)、V2V(車車間)など)、IEEE802.11pなど)を使って、通信するように構成され得る。V2X通信は、セルラー(セルラーV2X(C-V2X))および/またはWiFi(たとえば、DSRC(専用短距離接続))であってよい。システム100は、複数のキャリア(異なる周波数の波形信号)上での動作をサポートし得る。マルチキャリア送信機は、複数のキャリア上で被変調信号を同時に送信することができる。各被変調信号は、符号分割多元接続(CDMA)信号、時分割多元接続(TDMA)信号、直交周波数分割多元接続(OFDMA)信号、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)信号などであり得る。各被変調信号は、異なるキャリア上で送られてよく、パイロット信号、オーバーヘッド情報、データなどを搬送し得る。UE105、106は、物理サイドリンク同期チャネル(PSSCH)、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、または物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)など、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを介して送信することによって、UE間サイドリンク(SL)通信を通して互いと通信することができる。
【0031】
UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を含んでよく、かつ/またはそのように呼ばれるか、もしくは何らかの他の名称で呼ばれ得る。その上、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、PDA、消費者資産追跡デバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、資産追跡器、健康モニター、セキュリティシステム、スマートシティセンサー、スマートメーター、装着可能追跡器、または何らかの他の可搬型もしくは可動デバイスに対応し得る。通常であって必ずではないが、UE105は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、LTE、高レートパケットデータ(HRPD)、IEEE802.11WiFi(Wi-Fiとも呼ばれる)、ブルートゥース(登録商標)(BT)、世界規模相互運用マイクロ波アクセス(WiMAX)、5G新無線(NR)(たとえば、NG-RAN135および5GC140を使って)などのような1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使うワイヤレス通信をサポートし得る。UE105は、たとえば、デジタル加入者線(DSL)またはパケットケーブルを使って他のネットワーク(たとえば、インターネット)に接続し得るワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を使うワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用により、UE105は、外部クライアント130と(たとえば、図1に示さない、5GC140の要素を介して、もしくは可能性としてはGMLC125を介して)通信することが可能であり、かつ/または外部クライアント130は、UE105に関するロケーション情報を(たとえば、GMLC125を介して)受信することが可能であり得る。
【0032】
UE105は、たとえば、ユーザがオーディオ、ビデオおよび/もしくはデータI/O(入力/出力)デバイスならびに/または身体センサーと、別個のワイヤーラインもしくはワイヤレスモデムとを利用し得るパーソナルエリアネットワークにおいて、単一エンティティを含んでもよく、複数のエンティティを含んでもよい。UE105のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値、または位置フィックスと呼ばれてよく、地理的であってよく、したがって、高度成分(たとえば、標高、地面、床面、または地下からの高さまたは深さ)を含んでも含まなくてもよい、UE105についてのロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供する。代替として、UE105のロケーションが、都市ロケーションとして(たとえば、特定の部屋またはフロアなど、建物の中のどこかの地点または狭いエリアの住所または呼称として)表され得る。UE105のロケーションは、UE105がある程度の確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でその中に位置することが予想されるエリアまたはボリューム(地理的に、または都市の形のいずれかで定義される)として表され得る。UE105のロケーションは、たとえば、既知のロケーションからの距離および方向を含む相対ロケーションとして表され得る。相対ロケーションは、たとえば、地理的に、都市の観点で、または、たとえば、地図、見取り図、もしくは建築計画に示される地点、エリア、もしくはボリュームへの参照によって定義され得る、既知のロケーションにおける何らかの起点に相対して定義される相対座標(たとえば、X、Y(およびZ)座標)として表され得る。本明細書に含まれる記述では、ロケーションという用語の使用は、別段の指示がない限り、これらの変形体のいずれかを含んでもよい。UEのロケーションを計算するとき、局地的x、y、および可能性としてはz座標についての値を求め、次いで、所望される場合、局地座標を(たとえば、緯度、経度、および平均海面の上または下への高度について)絶対座標にコンバートすることが一般的である。
【0033】
UE105は、様々な技術のうちの1つまたは複数を使って、他のエンティティと通信するように構成されてよい。UE105は、1つまたは複数のデバイス間(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続するように構成されてよい。D2D P2Pリンクは、LTEダイレクト(LTE-D)、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)などのような、どの適切なD2D無線アクセス技術(RAT)でもサポートされ得る。D2D通信を使用するUEのグループのうちの1つまたは複数は、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数などの送信/受信ポイント(TRP)の地理的カバレージエリア内にあってよい。そのようなグループ内の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外にあり得るか、またはそうでなければ基地局からの送信を受信できない場合がある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ内の他のUEに送信し得る1対多(1:M)システムを使用し得る。TRPが、D2D通信用のリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPが関与することなくUEの間で実践され得る。D2D通信を使用するUEのグループのうちの1つまたは複数が、TRPの地理的カバレージエリア内にあり得る。そのようなグループ内の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外にあるか、またはそうでなければ基地局からの送信を受信できない場合がある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ内の他のUEに送信し得る1対多(1:M)システムを使用し得る。TRPが、D2D通信用のリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPが関与することなくUEの間で実践され得る。
【0034】
図1に示すNG-RAN135中の基地局(BS)は、gNB110aおよび110bと呼ばれるNRノードBを含む。NG-RAN135中のgNB110a、110bのペアは、1つまたは複数の他のgNBを介して相互に接続され得る。5Gネットワークへのアクセスが、UE105と、gNB110a、110bのうちの1つまたは複数との間のワイヤレス通信を介してUE105に与えられ、これらのgNBは、5Gを使うUE105の代わりに、5GC140へのアクセスをワイヤレス通信に提供し得る。図1において、UE105用のサービングgNBはgNB110aであると想定されるが、別のgNB(たとえば、gNB110b)が、UE105が別のロケーションに動く場合はサービングgNBとして作用してもよく、追加スループットおよび帯域幅をUE105に提供するための2次gNBとして作用してもよい。
【0035】
図1に示すNG-RAN135中の基地局(BS)は、次世代発展型ノードBとも呼ばれるng-eNB114を含み得る。ng-eNB114は、可能性としては1つもしくは複数の他のgNBおよび/または1つもしくは複数の他のng-eNBを介して、NG-RAN135中のgNB110a、110bのうちの1つまたは複数に接続され得る。ng-eNB114は、LTEワイヤレスアクセスおよび/または進化型LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスをUE105に提供し得る。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数が、UE105の位置を判断するのを支援するための信号を送信し得るが、UE105から、または他のUEからの信号を受信しなくてよい測位専用ビーコンとして機能するように構成されてよい。
【0036】
gNB110a、110b、および/またはng-eNB114は各々、1つまたは複数のTRPを備え得る。たとえば、BSのセル内の各セクタがTRPを備え得るが、複数のTRPが、1つまたは複数の構成要素を共有する(たとえば、プロセッサを共有するが別個のアンテナを有する)ことができる。システム100は、マクロTRPのみを含み得るか、またはシステム100は、異なるタイプのTRP、たとえば、マクロ、ピコ、および/またはフェムトTRPなどを有し得る。マクロTRPは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にすることがある。ピコTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、ピコセル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にすることがある。フェムトまたはホームTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、フェムトセル)をカバーしてよく、フェムトセルとの関連を有する端末(たとえば、自宅内のユーザ用端末)による制限付きアクセスを可能にし得る。
【0037】
述べたように、図1は、5G通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードを示すが、他の通信プロトコル、たとえば、LTEプロトコルまたはIEEE802.11xプロトコルなどに従って通信するように構成されたノードが使われてよい。たとえば、UE105にLTEワイヤレスアクセスを提供する発展型パケットシステム(EPS)では、RANが、発展型ノードB(eNB)を含む基地局を含み得る進化型ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)を含み得る。EPS用のコアネットワークが、発展型パケットコア(EPC)を含み得る。EPSがE-UTRANにEPCを加えたものを含んでよく、図1において、E-UTRANはNG-RAN135に対応し、EPCは5GC140に対応する。
【0038】
gNB110a、110bおよびng-eNB114はAMF115と通信することができ、AMF115は、測位機能性のために、LMF120と通信する。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートすることができ、UE105へのシグナリング接続と、可能性としてはUE105向けのデータおよびボイスベアラとをサポートすることに関与し得る。LMF120は、UE105と直接、たとえば、ワイヤレス通信を通して、またはgNB110a、110b、および/またはng-eNB114と直接通信することができる。LMF120は、UE105がNG-RAN135にアクセスするとき、UE105の測位をサポートすることができ、アシスト型GNSS(A-GNSS)、観測到着時間差(OTDOA)(たとえば、ダウンリンク(DL)OTDOAもしくはアップリンク(UL)OTDOA)、ラウンドトリップ時間(RTT)、マルチセルRTT、リアルタイムキネマティック(RTK)、精密単独測位(PPP)、差動GNSS(DGNSS)、拡張セルID(E-CID)、到来角(AoA)、発射角(AoD)、および/または他の位置方法などの位置手順/方法をサポートすることができる。LMF120は、たとえば、AMF115から、またはGMLC125から受信された、UE105についてのロケーションサービス要求を処理することができる。LMF120は、AMF115に、および/またはGMLC125に接続されてよい。LMF120は、ロケーションマネージャ(LM)、ロケーション機能(LF)、商用LMF(CLMF)、または付加価値LMF(VLMF)など、他の名称で呼ばれる場合がある。LMF120を実装するノード/システムは、追加または代替として、拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)など、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装することができる。測位機能性(UE105のロケーションの導出を含む)の少なくとも一部は、UE105において(たとえば、gNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114によってワイヤレスノードによって送信された信号についての、UE105によって取得された信号計測値、ならびに/または、たとえばLMF120によってUE105に与えられた支援データを使って)実施されてよい。AMF115は、UE105と5GC140との間のシグナリングを処理する制御ノードとして働くことができ、QoS(サービス品質)フローおよびセッション管理を提供し得る。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートすることができ、UE105へのシグナリング接続をサポートすることに関与し得る。
【0039】
GMLC125は、外部クライアント130から受信される、UE105についてのロケーション要求をサポートすることができ、そのようなロケーション要求を、AMF115によってLMF120へフォワードするために、AMF115へフォワードすればよく、またはロケーション要求をLMF120へ直接フォワードすればよい。LMF120からのロケーション応答(たとえば、UE105についてのロケーション推定値を含む)が、直接、またはAMF115を介してのいずれかでGMLC125へ戻されてよく、GMLC125は次いで、ロケーション応答(たとえば、ロケーション推定値を含む)を外部クライアント130へ戻せばよい。GMLC125は、AMF115とLMF120の両方に接続されて示されているが、これらの接続のうちのただ1つが、いくつかの実装形態では5GC140によってサポートされてよい。
【0040】
図1にさらに示されるように、LMF120は、3GPP(登録商標)技術仕様(TS)38.455において定義され得る新無線位置プロトコルA(NPPaまたはNRPPaと呼ばれ得る)を使って、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114と通信することができる。NRPPaは、3GPP(登録商標) TS36.455において定義されるLTE測位プロトコルA(LPPa)と同じ、同様、またはその拡張であってよく、NRPPaメッセージは、AMF115を介して、gNB110a(もしくはgNB110b)とLMF120との間、および/またはng-eNB114とLMF120との間で転送される。図1にさらに示されるように、LMF120およびUE105は、3GPP(登録商標) TS36.355において定義され得るLTE測位プロトコル(LPP)を使って通信することができる。LMF120およびUE105はさらに、または代わりに、LPPと同じ、同様、またはその拡張であってよい新無線測位プロトコル(NPPまたはNRPPと呼ばれ得る)を使って通信することができる。ここで、LPPおよび/またはNPPメッセージは、UE105向けに、AMF115およびサービングgNB110a、110bもしくはサービングng-eNB114を介して、UE105とLMF120との間で転送され得る。たとえば、LPPおよび/またはNPPメッセージが、5Gロケーションサービスアプリケーションプロトコル(LCS AP)を使って、LMF120とAMF115との間で転送されてよく、5G非アクセス層(NAS)プロトコルを使って、AMF115とUE105との間で転送されてよい。LPPおよび/またはNPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、OTDOAおよび/またはE-CIDなどのUEアシスト型および/またはUEベースの位置方法を使って、UE105の測位をサポートするのに使われ得る。NRPPaプロトコルは、E-CID(たとえば、gNB110a、110bもしくはng-eNB114によって取得された計測値とともに使われるとき)などのネットワークベースの位置方法を使って、UE105の測位をサポートするのに使われてよく、かつ/またはgNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114からの指向性SS(同期信号)またはPRS送信を定義するパラメータなどのロケーション関連情報をgNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114から取得するためにLMF120によって使われてよい。LMF120は、gNBもしくはTRPとコロケートされるか、もしくは統合されてよく、またはgNBおよび/もしくはTRPから離れて配置されてよく、gNBおよび/もしくはTRPと直接もしくは間接的に通信するように構成されてよい。
【0041】
UEアシスト型位置方法を用いて、UE105は、ロケーション計測値を取得し、計測値を、UE105についてのロケーション推定値の計算のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)へ送ることができる。たとえば、ロケーション計測値は、gNB110a、110b、ng-eNB114、および/またはWLAN APについての受信信号強度指示(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)および/または基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含み得る。ロケーション計測値は、さらに、または代わりに、SV190~193についてのGNSS擬似範囲、コードフェーズ、および/またはキャリアフェーズの計測値を含み得る。
【0042】
UEベースの位置方法を用いると、UE105は、ロケーション計測値(たとえば、UEアシスト型位置方法についてのロケーション計測値と同じまたは同様であってよい)を取得することができ、UE105のロケーションを(たとえば、LMF120などのロケーションサーバから受信されるか、あるいはgNB110a、110b、ng-eNB114、もしくは他の基地局またはAPによってブロードキャストされる支援データの助けを得て)計算することができる。
【0043】
ネットワークベースの位置方法を用いると、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114)またはAPは、ロケーション計測値(たとえば、UE105によって送信された信号についてのRSSI、RTT、RSRP、RSRQもしくは到着時間(ToA)の計測値)を取得することができ、かつ/またはUE105によって取得された計測値を受信することができる。1つまたは複数の基地局またはAPは、計測値を、UE105についてのロケーション推定値の計算のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)へ送ればよい。
【0044】
NRPPaを使って、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114によってLMF120に提供される情報は、指向性SSまたはPRS送信についてのタイミングおよび構成情報と、ロケーション座標とを含み得る。LMF120は、この情報の一部または全部を、NG-RAN135および5GC140を介して、LPPおよび/またはNPPメッセージ中で支援データとしてUE105に提供することができる。
【0045】
LMF120からUE105へ送られたLPPまたはNPPメッセージは、UE105に、所望の機能性に依存して、様々なことのうちのいずれかを行うよう、命令することができる。たとえば、LPPまたはNPPメッセージは、UE105がGNSS(もしくはA-GNSS)、WLAN、E-CID、および/またはOTDOA(もしくは何らかの他の位置方法)についての計測値を取得するための命令を含んでもよい。E-CIDのケースでは、LPPまたはNPPメッセージは、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114のうちの1つもしくは複数によってサポートされる(またはeNBもしくはWiFi APなど、何らかの他のタイプの基地局によってサポートされる)特定のセル内で送信された指向性信号の1つまたは複数の計測量(たとえば、ビームID、ビーム幅、平均角度、RSRP、RSRQ計測値)を取得するよう、UE105に命令し得る。UE105は、計測量を、サービングgNB110a(またはサービングng-eNB114)およびAMF115を介して、LPPまたはNPPメッセージ中で(たとえば、5G NASメッセージの中で)LMF120へ送り返してよい。
【0046】
述べたように、通信システム100は、5G技術との関係で記載されているが、通信システム100は、UE105などのモバイルデバイスをサポートし、それらと対話するために使われる、GSM、WCDMA(登録商標)、LTEなどのような、他の通信技術をサポートするように(たとえば、ボイス、データ、測位、および他の機能性を実装するように)実装されてよい。いくつかのそのような実施形態では、5GC140は、異なるエアインターフェースを制御するように構成されてよい。たとえば、5GC140は、5GC140における非3GPP(登録商標)ネットワーク間接続機能(図1には示さないN3IWF)を使って、WLANに接続され得る。たとえば、WLANは、UE105用にIEEE802.11WiFiアクセスをサポートすることができ、1つまたは複数のWiFi APを備え得る。ここで、N3IWFは、WLANに、およびAMF115など、5GC140中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、NG-RAN135と5GC140の両方が、1つまたは複数の他のRANおよび1つまたは複数の他のコアネットワークで置き換えられてよい。たとえば、EPSでは、NG-RAN135は、eNBを含むE-UTRANで置き換えられてよく、5GC140は、AMF115の代わりにモビリティ管理エンティティ(MME)と、LMF120の代わりのE-SMLCと、GMLC125と同様であってよいGMLCとを含むEPCで置き換えられてよい。そのようなEPSでは、E-SMLCは、E-UTRAN中でeNBとの間でロケーション情報を送り、受信するために、NRPPaの代わりにLPPaを使うことができ、UE105の測位をサポートするのにLPPを使うことができる。これらの他の実施形態では、指向性PRSを使う、UE105の測位が、5Gネットワークについて本明細書に記載するものと類似したやり方でサポートされてよく、違いは、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、およびLMF120について本明細書に記載する機能および手順が、いくつかの場合には、eNB、WiFi AP、MME、およびE-SMLCなど、代わりに他のネットワーク要素に当てはまり得ることである。
【0047】
述べたように、いくつかの実施形態では、測位機能性は、少なくとも部分的には、その位置が判断されるべきであるUE(たとえば、図1のUE105)の範囲内にある基地局(gNB110a、110b、および/またはng-eNB114など)によって送られる指向性SSまたはPRSビームを使って実装され得る。UEは、いくつかの事例では、複数の基地局(gNB110a、110b、ng-eNB114などのような)からの指向性SSまたはPRSビームを、UEの位置を計算するのに使うことができる。
【0048】
図2も参照すると、UE200は、UE105、106のうちの1つの、例であり、プロセッサ210と、ソフトウェア(SW)212を含むメモリ211と、1つまたは複数のセンサー213と、トランシーバ215(ワイヤレストランシーバ240および/またはワイヤードトランシーバ250を含む)用のトランシーバインターフェース214と、ユーザインターフェース216と、衛星測位システム(SPS)受信機217と、カメラ218と、位置デバイス(PD)219とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ210、メモリ211、センサー213、トランシーバインターフェース214、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、および位置デバイス219は、バス220(たとえば、光および/または電気通信用に構成され得る)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、カメラ218、位置デバイス219、および/またはセンサー213のうちの1つもしくは複数、など)は、UE200から省かれてよい。プロセッサ210は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ210は、汎用/アプリケーションプロセッサ230、デジタル信号プロセッサ(DSP)231、モデムプロセッサ232、ビデオプロセッサ233、および/またはセンサープロセッサ234を含む複数のプロセッサを含み得る。プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数は、複数のデバイス(たとえば、複数のプロセッサ)を含み得る。たとえば、センサープロセッサ234は、たとえば、RF(無線周波数)検知(1つもしくは複数の(セルラー)ワイヤレス信号が送信され、反射が、オブジェクトを識別し、マッピングし、かつ/もしくは追跡するのに使われる)、および/または超音波などのためのプロセッサを備えてよい。モデムプロセッサ232は、デュアルSIM/デュアル接続性(またはさらに多くのSIM)をサポートすることができる。たとえば、SIM(加入者アイデンティティモジュールまたは加入者識別モジュール)が相手先ブランド製造会社(OEM)によって使われてよく、別のSIMが、UE200のエンドユーザによって接続性のために使われてよい。メモリ211は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ211は、実行されると、プロセッサ210に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア212を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア212は、プロセッサ210によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ210に機能を実行させるように構成されてよい。本記述は、プロセッサ210が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ210がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ210が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、UE200の適切な構成要素のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、UE200が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ210は、メモリ211に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ210の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0049】
図2に示すUE200の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、UEの例示的構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つまたは複数と、メモリ211と、ワイヤレストランシーバ240とを含む。他の例示的構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つもしくは複数、メモリ211、ワイヤレストランシーバ240、センサー213のうちの1つもしくは複数、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、PD219、および/またはワイヤードトランシーバ250を含む。
【0050】
UE200は、トランシーバ215および/またはSPS受信機217によって受信され、ダウンコンバートされた信号のベースバンド処理を実施することが可能であり得るモデムプロセッサ232を備え得る。モデムプロセッサ232は、トランシーバ215による送信用にアップコンバートされるように、信号のベースバンド処理を実施することができる。同じくまたは代替的に、ベースバンド処理は、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231によって実施されてよい。ただし、他の構成が、ベースバンド処理を実施するのに使われてよい。
【0051】
UE200は、たとえば、1つもしくは複数の慣性センサー、1つもしくは複数の磁力計、1つもしくは複数の環境センサー、1つもしくは複数の光センサー、1つもしくは複数の重みセンサー、および/または1つもしくは複数の無線周波数(RF)センサーなどのような、様々なタイプのセンサーのうちの1つまたは複数を含み得るセンサー213を含み得る。慣性計測ユニット(IMU)は、たとえば、1つもしくは複数の加速度計(たとえば、3つの次元でのUE200の加速に集団で応答する)および/または1つもしくは複数のジャイロスコープ(たとえば、3次元ジャイロスコープ)を含み得る。センサー213は、たとえば、1つまたは複数のコンパスアプリケーションをサポートするためなど、様々な目的のいずれかのために使うことができる配向(たとえば、磁北および/または真北に相対して)を判断するための1つまたは複数の磁力計(たとえば、3次元磁力計)を含み得る。環境センサーは、たとえば、1つもしくは複数の温度センサー、1つもしくは複数の気圧センサー、1つもしくは複数の環境光センサー、1つもしくは複数のカメラ撮像機、および/または1つもしくは複数のマイクロフォンなどを含み得る。センサー213は、たとえば、測位および/またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなど、1つまたは複数のアプリケーションをサポートして、メモリ211に記憶され、DSP231および/または汎用/アプリケーションプロセッサ230によって処理され得るもののアナログおよび/またはデジタル信号指示を生成することができる。
【0052】
センサー213は、相対ロケーション計測、相対ロケーション判断、動き判断などにおいて使うことができる。センサー213によって検出された情報は、動き検出、相対置換、推測航法、センサーベースのロケーション判断、および/またはセンサーアシスト型ロケーション判断のために使うことができる。センサー213は、UE200が固定される(静止している)か、それとも移動性であるか、および/またはUE200のモビリティに関する特定の有用情報を、LMF120に報告するべきかどうかを判断するのに有用であり得る。たとえば、センサー213によって取得/計測された情報に基づいて、UE200は、UE200が移動を検出したこと、またはUE200が動いたことを、LMF120に通知/報告し、(たとえば、センサー213によって可能にされた、推測航法、もしくはセンサーベースのロケーション判断、もしくはセンサーアシスト型ロケーション判断による)相対置換/距離を報告すればよい。別の例では、相対測位情報のために、センサー/IMUは、UE200に対する他のデバイスの角度および/または配向などを判断するのに使われ得る。
【0053】
IMUは、UE200の動きの方向および/または動きのスピードについての計測値を与えるように構成されてよく、計測値は、相対ロケーション判断において使われ得る。たとえば、IMUの1つもしくは複数の加速度計および/または1つもしくは複数のジャイロスコープは、それぞれ、UE200の回転の線形加速度およびスピードを検出し得る。UE200の線形加速度および回転スピード計測値は、UE200の動きの瞬間的方向ならびに置換を判断するために、時間経過とともに統合されてよい。動きの瞬間的方向および置換は、UE200のロケーションを追跡するために統合されてよい。たとえば、UE200の基準ロケーションは、たとえば、SPS受信機217を使って(および/またはいくつかの他の手段によって)ある瞬間のために判断されてよく、この瞬間の後にとられた、加速度計およびジャイロスコープからの計測値が、基準ロケーションに相対したUE200の動き(方向および距離)に基づいて、UE200の現在ロケーションを判断するために、推測航法において使われてよい。
【0054】
磁力計は、UE200の配向を判断するのに使うことができる、異なる方向における磁界強度を判断することができる。たとえば、配向は、UE200にデジタルコンパスを提供するのに使われ得る。磁力計は、2つの直交次元での磁界強度を検出し、その指示を与えるように構成された2次元の磁力計を含み得る。代替的に、磁力計は、3つの直交次元での磁界強度を検出し、その指示を与えるように構成された3次元の磁力計を含み得る。磁力計は、磁界を検知し、磁界の指示を、たとえば、プロセッサ210に与えるための手段を提供し得る。
【0055】
トランシーバ215は、それぞれ、ワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ240およびワイヤードトランシーバ250を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ240は、ワイヤレス信号248を送信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)ならびに/あるいは受信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)し、ワイヤレス信号248からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびにワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号248へ信号を変換するためにアンテナ246に結合されたワイヤレス送信機242およびワイヤレス受信機244を含み得る。ワイヤレス送信機242は、適切な構成要素(たとえば、電力増幅器およびデジタル-アナログコンバータ)を含む。ワイヤレス受信機244は、適切な構成要素(たとえば、1つまたは複数の増幅器、1つまたは複数の周波数フィルタ、およびアナログ-デジタルコンバータ)を含む。ワイヤレス送信機242は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤレス受信機244は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ240は、5Gニューラジオ(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、TRPおよび/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。新無線は、mm波周波数および/またはサブ6GHz周波数を使い得る。ワイヤードトランシーバ250は、ワイヤード通信用に構成されたワイヤード送信機252およびワイヤード受信機254、たとえばNG-RAN135へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、ネットワークインターフェースを含み得る。ワイヤード送信機252は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機254は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ250は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。トランシーバ215は、たとえば、光および/または電気接続によって、トランシーバインターフェース214に通信可能に結合され得る。トランシーバインターフェース214は、少なくとも部分的に、トランシーバ215と統合され得る。ワイヤレス送信機242、ワイヤレス受信機244、および/またはアンテナ246は、適切な信号を、それぞれ、送り、かつ/または受信するための、それぞれ、複数の送信機、複数の受信機、および/または複数のアンテナを含み得る。
【0056】
ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなどのような、いくつかのデバイスのうちの1つまたは複数を含み得る。ユーザインターフェース216は、これらのデバイスのいずれかのうちの複数を含み得る。ユーザインターフェース216は、UE200によって収容される1つまたは複数のアプリケーションと、ユーザが対話することを可能にするように構成されてよい。たとえば、ユーザインターフェース216は、アナログおよび/またはデジタル信号の指示を、ユーザからのアクションに応答してDSP231および/または汎用/アプリケーションプロセッサ230によって処理されるようにメモリ211に記憶することができる。同様に、UE200上に収容されたアプリケーションが、アナログおよび/またはデジタル信号の指示を、ユーザに出力信号を提示するためにメモリ211に記憶することができる。ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、デジタル-アナログ回路構成、アナログ-デジタル回路構成、増幅器および/または利得制御回路構成(これらのデバイスのいずれかのうちの複数を含む)を含むオーディオ入力/出力(I/O)デバイスを含み得る。オーディオI/Oデバイスの他の構成が使われてもよい。同じくまたは代替的に、ユーザインターフェース216は、たとえば、ユーザインターフェース216のキーボードおよび/またはタッチスクリーン上での接触および/または圧力に応答する1つまたは複数のタッチセンサーを含んでよい。
【0057】
SPS受信機217(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機)は、SPSアンテナ262を介してSPS信号260を受信し、獲得することが可能であり得る。SPSアンテナ262は、SPS信号260をワイヤレス信号からワイヤード信号、たとえば、電気信号または光信号に変換するように構成され、アンテナ246と統合されてよい。SPS受信機217は、UE200のロケーションを推定するために、獲得されたSPS信号260を全体的または部分的に処理するように構成されてよい。たとえば、SPS受信機217は、SPS信号260を使って三辺測量によってUE200のロケーションを判断するように構成されてよい。汎用/アプリケーションプロセッサ230、メモリ211、DSP231および/または1つもしくは複数の特殊化プロセッサ(図示せず)は、SPS受信機217とともに、獲得されたSPS信号を全体的もしくは部分的に処理するのに、および/またはUE200の推定ロケーションを算出するのに使用されてよい。メモリ211は、SPS信号260および/または他の信号(たとえば、ワイヤレストランシーバ240から獲得された信号)の指示(たとえば、計測値)を、測位動作を実施する際の使用のために記憶することができる。汎用/アプリケーションプロセッサ230、DSP231、および/または1つもしくは複数の特殊化プロセッサ、および/またはメモリ211は、ロケーションエンジンを、UE200のロケーションを推定するために計測値を処理する際の使用のために提供するか、またはサポートし得る。
【0058】
UE200は、静止画または動画をキャプチャするためのカメラ218を含み得る。カメラ218は、たとえば、撮像センサー(たとえば、電荷結合素子またはCMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像機)、レンズ、アナログ-デジタル回路構成、フレームバッファなどを備え得る。キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化、および/または圧縮が、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。同じくまたは代替的に、ビデオプロセッサ233が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮、および/または操作を実施し得る。ビデオプロセッサ233は、記憶された画像データを、たとえば、ユーザインターフェース216のディスプレイデバイス(図示せず)上での表示のために復号/圧縮解除することができる。
【0059】
位置デバイス(PD)219は、UE200の位置、UE200の動き、および/もしくはUE200の相対的位置、ならびに/または時間を判断するように構成されてよい。たとえば、PD219は、SPS受信機217と通信し、かつ/またはその一部もしくは全部を含むことができる。PD219は、1つまたは複数の測位方法の少なくとも一部分を実施するために、必要に応じてプロセッサ210およびメモリ211と連動し得るが、本明細書における記述は、PD219が、測位方法に従って実施するように構成されること、または実施することに言及する場合がある。PD219は、同じくまたは代替的に、三辺測量のために、SPS信号260を取得し、使うのを支援するために、または両方のために、地上波ベースの信号(たとえば、ワイヤレス信号248のうちの少なくともいくつか)を使ってUE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、サービング基地局のセル(たとえば、セル中心)および/またはE-CIDなど、別の技法に基づいて、UE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、カメラ218からの1つまたは複数の画像と、ランドマーク(たとえば、山などの自然ランドマークおよび/または建物、橋、道路などのような人工ランドマーク)の既知のロケーションと組み合わされた画像認識とを使って、UE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、UE200のロケーションを判断するための1つまたは複数の他の技法を(たとえば、UEの自己報告ロケーション(たとえば、UEの位置ビーコンの一部)に依拠して)使うように構成されてよく、UE200のロケーションを判断するのに、技法の組合せ(たとえば、SPSおよび地上測位信号)を使ってよい。PD219は、UE200の配向および/または動きを検知し、プロセッサ210(たとえば、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231)がUE200の動き(たとえば、速度ベクトルおよび/または加速度ベクトル)を判断するのに使うように構成され得るその指示を与え得るセンサー213(たとえば、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計など)のうちの1つまたは複数を含み得る。PD219は、判断された位置および/または動きにおける不確実性および/または誤差の指示を与えるように構成され得る。PD219の機能性は、様々なやり方および/または構成で、たとえば、汎用/アプリケーションプロセッサ230、トランシーバ215、SPS受信機217、および/またはUE200の別の構成要素によって提供されてよく、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または様々なそれらの組合せによって提供されてよい。
【0060】
図3も参照すると、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のTRP300の例が、プロセッサ310と、ソフトウェア(SW)312を含むメモリ311と、トランシーバ315とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ310、メモリ311、およびトランシーバ315は、バス320(たとえば、光および/または電気通信用に構成されてよい)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、ワイヤレストランシーバ)が、TRP300から省かれてよい。プロセッサ310は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ310は、複数のプロセッサ(たとえば、図2に示すように、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサープロセッサを含む)を含み得る。メモリ311は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ311は、実行されると、プロセッサ310に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア312を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア312は、プロセッサ310によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ310に機能を実施させるように構成されてよい。本記述は、プロセッサ310が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ310がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合など、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ310の中に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ310が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、TRP300の(ならびにしたがって、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つの)1つまたは複数の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ310およびメモリ311)が機能を実施することに対する簡略として、TRP300が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ310は、メモリ311に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ310の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0061】
トランシーバ315は、それぞれ、ワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ340および/またはワイヤードトランシーバ350を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ340は、ワイヤレス信号348を送信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)ならびに/あるいは受信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)し、ワイヤレス信号348からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびにワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号348へ信号を変換するために1つまたは複数のアンテナ346に結合されたワイヤレス送信機342およびワイヤレス受信機344を含み得る。したがって、ワイヤレス送信機342は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤレス受信機344は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ340は、5G新無線(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。ワイヤードトランシーバ350は、ワイヤード通信用に構成されたワイヤード送信機352およびワイヤード受信機354、たとえば、LMF120へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、たとえばネットワークインターフェース、および/または1つもしくは複数の他のネットワークエンティティを含み得る。ワイヤード送信機352は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機354は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ350は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。
【0062】
図3に示すTRP300の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、本明細書における記述は、TRP300がいくつかの機能を実施するように構成されるか、または実施すると論じるが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、LMF120および/またはUE200によって実施されてよい(すなわち、LMF120および/またはUE200は、これらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成されてよい)。
【0063】
図4も参照すると、LMF120がその例であるサーバ400が、プロセッサ410と、ソフトウェア(SW)412を含むメモリ411と、トランシーバ415とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ410、メモリ411、およびトランシーバ415は、バス420(たとえば、光および/または電気通信用に構成されてよい)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、ワイヤレストランシーバ)が、サーバ400から省かれてよい。プロセッサ410は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ410は、複数のプロセッサ(たとえば、図2に示すように、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサープロセッサを含む)を含み得る。メモリ411は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ411は、実行されると、プロセッサ410に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア412を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア412は、プロセッサ410によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ410に機能を実行させるように構成されてよい。本記述は、プロセッサ410が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ410がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ410の中に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ410が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、サーバ400の適切な構成要素のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ400が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ410は、メモリ411に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ410の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0064】
トランシーバ415は、それぞれ、ワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ440および/またはワイヤードトランシーバ450を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は、ワイヤレス信号448を送信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)ならびに/または受信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)し、ワイヤレス信号448からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびにワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号448へ信号を変換するために1つまたは複数のアンテナ446に結合されたワイヤレス送信機442およびワイヤレス受信機444を含み得る。したがって、ワイヤレス送信機442は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤレス受信機444は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ440は、5G新無線(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。ワイヤードトランシーバ450は、ワイヤード通信用に構成されたワイヤード送信機452およびワイヤード受信機454、たとえば、TRP300へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、たとえばネットワークインターフェース、および/または1つもしくは複数の他のエンティティを含み得る。ワイヤード送信機452は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機454は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ450は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。
【0065】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ410に言及している場合があるが、プロセッサ410がソフトウェア(メモリ411に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、サーバ400の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ410およびメモリ411)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ400が機能を実施することに言及する場合がある。
【0066】
図4に示すサーバ400の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は省かれてよい。同じくまたは代替的に、本明細書における記述は、サーバ400がいくつかの機能を実施するように構成されるか、または実施すると論じるが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、TRP300および/またはUE200によって実施されてよい(すなわち、TRP300および/またはUE200は、これらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成されてよい)。
【0067】
測位技法
セルラーネットワーク中のUEの地上測位のために、高度順方向リンク三辺測量(AFLT)および観測到着時間差(OTDOA)などの技法がしばしば「UEアシスト型」モードで動作し、このモードでは、基地局によって送信された基準信号(たとえば、PRS、CRSなど)の計測値がUEによってとられ、次いで、ロケーションサーバに与えられる。ロケーションサーバは次いで、計測値と、基地局の既知のロケーションとに基づいてUEの位置を算出する。これらの技法は、UEの位置を算出するのに、UE自体ではなくロケーションサーバを使うので、これらの測位技法は、車またはセルフォンナビゲーションなどのアプリケーションでは頻繁には使われず、これらのアプリケーションは代わりに、通常は衛星ベースの測位に依拠する。
【0068】
UEは、精密単独測位(PPP)またはリアルタイムキネマティック(RTK)技術を使う高精度測位に、衛星測位システム(SPS)(全地球的航法衛星システム(GNSS))を使うことができる。これらの技術は、地上局からの計測値などの支援データを使う。LTEリリース15により、サービスに加入しているUEのみが情報を読むことができるようにデータが暗号化される。そのような支援データは、時間とともに変化する。したがって、サービスに加入しているUEは、加入のために支払いをしていない他のUEにデータを渡すことによって、他のUEのために容易に「暗号化を破る」ことはできない。この受渡しは、支援データが変わるたびに繰り返される必要がある。
【0069】
UEアシスト型測位では、UEは、計測値(たとえば、TDOA、到来角(AoA)など)を測位サーバ(たとえば、LMF/eSMLC)へ送る。測位サーバは、複数の「エントリ」または「レコード」、すなわちセルごとに1つのレコードを含む基地局アルマナック(BSA)を有し、各レコードは、地理的セルロケーションを含むが、他のデータも含み得る。BSA中の複数の「レコード」の中の「レコード」の識別子が参照されてよい。BSAおよびUEからの計測値が、UEの位置を計算するのに使われ得る。
【0070】
従来のUEベースの測位では、UEがそれ自体の位置を計算し、したがって、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ)へ計測値を送ることを避け、これにより、レイテンシおよびスケーラビリティが改善する。UEは、ネットワークからの関連BSAレコード情報(たとえば、gNB(より広範には基地局)のロケーション)を使う。BSA情報は、暗号化されてよい。ただし、BSA情報がたとえば、以前記載したPPPまたはRTK支援データよりもはるかに頻繁に変化しないので、加入し、解読鍵のために支払いをしていないUEに対してBSA情報を利用可能にすることが、(PPPまたはRTK情報と比較して)より容易な場合がある。gNBによる基準信号の送信により、BSA情報は、クラウドソーシングまたはウォードライビングにとって潜在的にアクセス可能になり、現地および/または限度を超えた観察に基づいてBSA情報が生成されることを本質的に可能にする。
【0071】
測位技法は、位置判断精度および/またはレイテンシなど、1つまたは複数の基準に基づいて特徴付けられ、かつ/または評価されてよい。レイテンシは、位置関連データの判断をトリガするイベントと、そのデータが、測位システムインターフェース、たとえば、LMF120のインターフェースにおいて利用可能な状態との間に経過した時間である。測位システムの初期化において、位置関連データの、利用可能になるためのレイテンシは、初回測位時間(TTFF)と呼ばれ、TTFFの後のレイテンシよりも大きい。2つの連続する位置関連データ利用可能状態の間に経過した時間の逆は、更新レート、すなわち、初回測位の後に位置関連データが生成されるレートと呼ばれる。レイテンシは、たとえば、UEの処理能力に依存し得る。たとえば、272個のPRB(物理リソースブロック)割振りを想定してTの時間量(たとえば、T ms)ごとにUEが処理することができる時間(たとえば、ミリ秒)単位でのDL PRSシンボルの持続時間として、UEが、UEの処理能力を報告し得る。レイテンシに影響し得る能力の他の例は、UEがそこからのPRSを処理することができるTRPの数、UEが処理することができるPRSの数、およびUEの帯域幅である。
【0072】
多くの異なる測位技法(測位方法ともいう)のうちの1つまたは複数が、UE105、106のうちの1つなどのエンティティの位置を判断するのに使われ得る。たとえば、知られている位置判断技法は、RTT、マルチRTT、OTDOA(TDOAともいい、UL-TDOAおよびDL-TDOAを含む)、拡張セル識別(E-CID)、DL-AoD、UL-AoAなどを含む。RTTは、信号が、あるエンティティから別のエンティティに、およびその反対に移動するための時間を、2つのエンティティの間のレンジを判断するのに使う。レンジ、さらにエンティティのうちの第1のものの既知のロケーションおよび2つのエンティティの間の角度(たとえば、方位角)が、エンティティのうちの第2のもののロケーションを判断するのに使われ得る。マルチRTT(マルチセルRTTともいう)では、あるエンティティ(たとえば、UE)から他のエンティティ(たとえば、TRP)までの複数のレンジおよび他のエンティティの既知のロケーションが、あるエンティティのロケーションを判断するのに使われてよい。TDOA技法では、あるエンティティと他のエンティティとの間の移動時間の差が、他のエンティティからの相対レンジを判断するのに使われてよく、他のエンティティの既知のロケーションと組み合わされたものが、あるエンティティのロケーションを判断するのに使われてよい。到来および/または発射の角度が、エンティティのロケーションを判断するのを助けるのに使われ得る。たとえば、デバイスの間のレンジと組み合わされた信号の到来角または発射角(信号、たとえば、信号の移動時間、信号の受信電力などを使って判断される)およびデバイスのうちの1つの、既知のロケーションが、他のデバイスのロケーションを判断するのに使われてよい。到来または発射角は、真北などの基準方向に相対した方位角であってよい。到来または発射角は、エンティティから直接上方向に対する(すなわち、地球の中心から放射状に外向きに対する)天頂角であってよい。E-CIDは、サービングセルのアイデンティティ、タイミングアドバンス(すなわち、UEにおける受信時間と送信時間との間の差)、検出されたネイバーセル信号の推定タイミングおよび電力、ならびに可能性としては到来角(たとえば、基地局からの、UEにおける信号の、またはその反対)を、UEのロケーションを判断するのに使う。TDOAでは、ソースの既知のロケーション、およびソースからの送信時間の既知のオフセットとともに、異なるソースからの信号の、受信デバイスにおける到着時間の差が、受信デバイスのロケーションを判断するのに使われる。
【0073】
ネットワーク中心RTT推定では、サービング基地局は、2つ以上の近隣基地局(および、少なくとも3つの基地局が必要とされるので、通常はサービング基地局)のサービングセル上でRTT計測信号(たとえば、PRS)を走査/受信するよう、UEに命令する。1つまたは複数の基地局は、ネットワーク(たとえば、LMF120などのロケーションサーバ)によって割り振られた低再利用リソース(たとえば、基地局によってシステム情報を送信するのに使われるリソース)上でRTT計測信号を送信する。UEは、UEの現在のダウンリンクタイミング(たとえば、UEによって、そのサービング基地局から受信されたDL信号から導出された)に相対した、各RTT計測信号の到着時間(受信時間(receive time)、受信時間(reception time)、受信の時間、または到着時間(ToA)とも呼ばれる)を記録し、共通または個々のRTT応答メッセージ(たとえば、測位のためのSRS(サウンディング基準信号)、すなわち、UL-PRS)を、1つまたは複数の基地局へ送信し(たとえば、そのサービング基地局によって命令されたとき)、RTT計測信号のToAと、RTT応答メッセージの送信時間との間の時間差TRx→Tx(すなわち、UE TRx-TxまたはUERx-Tx)を、各RTT応答メッセージのペイロードに含めればよい。RTT応答メッセージは、RTT応答のToAを基地局がそこから推論することができる基準信号を含むことになる。基地局からのRTT計測信号の送信時間と、基地局におけるRTT応答のToAとの間の差TTx→Rxを、UEが報告した時間差TRx→Txと比較することによって、基地局は、基地局とUEとの間の伝搬時間を推論することができ、そこから、基地局は、この伝搬時間の間の光のスピードを想定することによって、UEと基地局との間の距離を判断することができる。
【0074】
UE中心RTT推定は、UEが(たとえば、サービング基地局によって命令されたとき)アップリンクRTT計測信号を送信することを除いて、ネットワークベースの方法と同様であり、計測信号は、UEの近隣にある複数の基地局によって受信される。各関与基地局が、ダウンリンクRTT応答メッセージで応答し、このメッセージは、基地局におけるRTT計測信号のToAと、基地局からのRTT応答メッセージの送信時間との間の時間差をRTT応答メッセージペイロードの中に含み得る。
【0075】
ネットワーク中心およびUE中心手順の両方のために、RTT算出を実施する側(ネットワークまたはUE)は(常にではないが)通常、第1のメッセージまたは信号(たとえば、RTT計測信号)を送信し、反対側は、第1のメッセージまたは信号のToAと、RTT応答メッセージまたは信号の送信時間との間の差を含み得る1つまたは複数のRTT応答メッセージまたは信号で応答する。
【0076】
マルチRTT技法が、位置を判断するのに使われ得る。たとえば、第1のエンティティ(たとえば、UE)が、(たとえば、基地局からユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストされた)1つまたは複数の信号を送出してよく、複数の第2のエンティティ(たとえば、基地局および/またはUEなど、他のTSP)が、第1のエンティティから信号を受信し、この受信された信号に応答してよい。第1のエンティティは、複数の第2のエンティティから応答を受信する。第1のエンティティ(またはLMFなど、別のエンティティ)は、第2のエンティティからの応答を、第2のエンティティまでのレンジを判断するのに使えばよく、複数のレンジと、第2のエンティティの既知のロケーションとを、三辺測量によって第1のエンティティのロケーションを判断するのに使えばよい。
【0077】
いくつかの例では、追加の情報が、直線方向(たとえば、水平面にまたは三次元にであり得る)、または場合によっては(たとえば、基地局の位置からUEに対する)方向の範囲を規定する到来角(AoA)もしくは離脱角(AoD)の形態で取得され得る。2つの方向の交差により、UEについてのロケーションの別の推定値を与えることができる。
【0078】
PRS(測位基準信号)信号を使う測位技法(たとえば、TDOAおよびRTT)のために、複数のTRPによって送られたPRS信号が計測され、信号の到着時間、既知の送信時間、およびTRPの既知のロケーションが、UEからTRPまでのレンジを判断するのに使われる。たとえば、RSTD(基準信号時間差)が、複数のTRPから受信されたPRS信号について判断され、UEの位置(ロケーション)を判断するためにTDOA技法において使われてよい。この測位基準信号はPRSまたはPRS信号と呼ばれることがある。PRS信号は通常、同じ電力を使って送られ、同じ信号特性(たとえば、同じ周波数偏移)をもつPRS信号が互いと干渉する場合があり、それにより、より遠くのTRPからの信号が検出され得ないように、より遠くのTRPからのPRS信号が、より近くのTRPからのPRS信号によって圧倒され得る。PRSミューティングが、いくつかのPRS信号をミュートする(PRS信号の電力を、たとえば、ゼロに削減し、したがって、PRS信号を送信しない)ことによる干渉を削減するのを助けるのに使われてよい。このようにして、(UEにおいて)より弱いPRS信号が、より強いPRS信号がより弱いPRS信号と干渉することなく、UEによってより容易に検出され得る。RSという用語、およびその変形(たとえば、PRS、SRS、CSI-RS(チャネル状態情報-基準信号))は、1つの基準信号または複数の基準信号を指し得る。
【0079】
測位基準信号(PRS)は、ダウンリンクPRS(DL PRSであり、しばしば、単にPRSと呼ばれる)およびアップリンクPRS(UL PRS)(測位用にはSRS(サウンディング基準信号)と呼ばれ得る)を含む。PRSは、PNコード(擬似乱数コード)を含むか、またはPRSのソースが擬似衛星(スードライト)として働き得るように、PNコードを使って(たとえば、PNコードを別の信号でスクランブルして)生成されてよい。PNコードは、PRSソースにとって(少なくとも、異なるPRSソースからの同一のPRSが重複しないように、指定されたエリア内で)一意であってよい。PRSは、周波数レイヤのPRSリソースおよび/またはPRSリソースセットを含み得る。DL PRS測位周波数レイヤ(または単に周波数レイヤ)とは、より高レイヤのパラメータDL-PRS-PositioningFrequencyLayer、DL-PRS-ResourceSet、およびDL-PRS-Resourceによって構成された共通パラメータを有するPRSリソースを持つ、1つまたは複数のTRPからのDL PRSリソースセットの集合体である。各周波数レイヤは、周波数レイヤ中のDL PRSリソースセットおよびDL PRSリソース向けのDL PRSサブキャリア間隔(SCS)を有する。各周波数レイヤは、周波数レイヤ中のDL PRSリソースセットおよびDL PRSリソース向けのDL PRSサイクリックプレフィックス(CP)を有する。5Gでは、リソースブロックが、12個の連続するサブキャリアおよび指定された数のシンボルを占める。共通リソースブロックは、チャネル帯域幅を占めるリソースブロックのセットである。帯域幅パート(BWP)とは、連続する共通リソースブロックのセットであり、チャネル帯域幅内の共通リソースブロックすべてまたは共通リソースブロックのサブセットを含み得る。また、DL PRSポイントAパラメータが、基準リソースブロックの周波数(およびリソースブロックの最も低いサブキャリア)を定義し、DL PRSリソースは、同じポイントAを有する同じDL PRSリソースセットに属し、すべてのDL PRSリソースセットは、同じポイントAを有する同じ周波数レイヤに属す。周波数レイヤも、同じDL PRS帯域幅、同じスタートPRB(および中心周波数)、ならびに同じ値のコムサイズ(すなわち、コムNに対して、N個おきのリソース要素がPRSリソース要素であるような、シンボルごとのPRSリソース要素の周波数)を有する。PRSリソースセットは、PRSリソースセットIDによって識別され、基地局のアンテナパネルによって送信される(セルIDによって識別される)特定のTRPに関連し得る。PRSリソースセット中のPRSリソースIDは、全方向性信号に、ならびに/または単一の基地局から送信された単一のビーム(および/もしくはビームID)に関連付けられてよい(基地局は、1つもしくは複数のビームを送信してよい)。PRSリソースセットの各PRSリソースは異なるビーム上で送信されてよく、したがって、「PRSリソース」、または単に「リソース」は、「ビーム」と呼ばれることもある。このことは、基地局およびPRSがその上で送信されるビームがUEに知られているかどうかにおけるいかなる意味合いも有しない。
【0080】
TRPは、たとえば、サーバから受信された命令によって、および/またはTRP中のソフトウェアによって、スケジュールごとにDL PRSを送るように構成されてよい。スケジュールに従って、TRPは、DL PRSを断続的に、たとえば、初回送信から一定の間隔で定期的に送り得る。TRPは、1つまたは複数のPRSリソースセットを送るように構成されてよい。リソースセットとは、1つのTRPにわたるPRSリソースの集合体であり、リソースは、スロットにわたって、同じ周期性、共通ミューティングパターン構成(存在する場合)、および同じ繰返し因数を有する。PRSリソースセットの各々が複数のPRSリソースを含み、各PRSリソースは、スロット内のN個(1つまたは複数)の連続するシンボル内の複数のリソースブロック(RB)の中にあってよい複数のOFDM(直交周波数分割多重化)リソース要素(RE)を含む。PRSリソース(または、概して基準信号(RS)リソース)は、OFDM PRSリソース(またはOFDM RSリソース)と呼ばれる場合がある。RBとは、時間ドメイン中の1つまたは複数の連続するシンボルの量および周波数ドメイン中の連続するサブキャリアの量(5G RBに対して12)にわたるREの集合体である。各PRSリソースが、REオフセット、スロットオフセット、スロット内のシンボルオフセット、およびPRSリソースがスロット内で占め得るいくつかの連続するシンボルを有して構成される。REオフセットは、周波数中のDL PRSリソース内の第1のシンボルの開始REオフセットを定義する。DL PRSリソース内の残りのシンボルの相対REオフセットは、初期オフセットに基づいて定義される。スロットオフセットは、対応するリソースセットスロットオフセットに対する、DL PRSリソースの開始スロットである。シンボルオフセットは、開始スロット内のDL PRSリソースの開始シンボルを判断する。送信されたREは、スロットにわたって繰り返してよく、各送信は、PRSリソース中に複数の繰返しがあり得るように、繰返しと呼ばれる。DL PRSリソースセット中のDL PRSリソースは、同じTRPに関連付けられ、各DL PRSリソースがDL PRSリソースIDを有する。DL PRSリソースセットにおけるDL PRSリソースIDは、単一のTRPから送信される単一のビームに関連付けられる(ただし、TRPは1つまたは複数のビームを送信し得る)。
【0081】
PRSリソースはまた、擬似コロケーションおよびスタートPRBパラメータによって定義され得る。擬似コロケーション(QCL)パラメータが、他の基準信号をもつDL PRSリソースのどの擬似コロケーション情報も定義し得る。DL PRSは、サービングセルまたは非サービングセルからのDL PRSまたはSS/PBCH(同期信号/物理ブロードキャストチャネル)ブロックをもつQCLタイプDであるように構成されてよい。DL PRSは、サービングセルまたは非サービングセルからのSS/PBCHブロックをもつQCLタイプCであるように構成されてよい。スタートPRBパラメータは、基準ポイントAに対するDL PRSリソースの開始PRBインデックスを定義する。開始PRBインデックスは、1つのPRBの粒度を有し、0という最小値および2176個のPRBという最大値を有し得る。
【0082】
PRSリソースセットとは、スロットにわたる、同じ周期性、同じミューティングパターン構成(存在する場合)、および同じ繰返し因数をもつ、PRSリソースの集合体である。PRSリソースセットのすべてのPRSリソースのすべての繰返しが送信されるように構成されるあらゆるときが、「インスタンス」と呼ばれる。したがって、PRSリソースセットの「インスタンス」とは、各PRSリソースについての指定された数の繰返し、およびPRSリソースセット内の指定された数のPRSリソースであり、そうであることによって、指定された数のPRSリソースの各々について指定された数の繰返しが送信されると、インスタンスは完了する。インスタンスは、「機会」とも呼ばれ得る。DL PRS送信スケジュールを含むDL PRS構成が、UEがDL PRSを計測するのを容易にする(または可能にさえする)ように、UEに提供されてよい。
【0083】
PRSの複数の周波数レイヤは、一つ一つがレイヤの帯域幅のどれよりも大きい有効帯域幅を提供するように集約され得る。コンポーネントキャリア(連続する、および/または別個であってよい)の、また、擬似コロケートされる(QCLされる)などの基準を満たし、同じアンテナポートを有する複数の周波数レイヤが、より大きい有効PRS帯域幅を(DL PRSおよびUL PRS用に)提供するようにスティッチングされてよく、到着時間測定精度を増大させる。スティッチングは、スティッチングされたPRSが、単一の測定からとられたものとして扱われ得るように、個々の帯域幅フラグメントにわたるPRS測定値を組み合わせることを含む。QCLされると、異なる周波数レイヤは同様に振る舞い、より大きい有効帯域幅をもたらすようにPRSのスティッチングを可能にする。より大きい有効帯域幅は、集約PRSの帯域幅または集約PRSの周波数帯域幅と呼ばれる場合があり、(たとえば、TDOAの)より優れた時間ドメイン解像度をもたらす。集約PRSはPRSリソースの集合体を含み、集約PRSの各PRSリソースはPRS構成要素と呼ばれる場合があり、各PRS構成要素は、異なるコンポーネントキャリア、帯域、もしくは周波数レイヤ上で、または同じ帯域の異なる部分上で送信されてよい。
【0084】
RTT測位は、TRPによってUEへ、および(RTT測位に関与している)UEによってTRPへ送られた測位信号をRTTが使うという点で、アクティブ測位技法である。TRPは、UEによって受信されるDL-PRS信号を送ることができ、UEは、複数のTRPによって受信されるSRS(サウンディング基準信号)信号を送ることができる。サウンディング基準信号は、SRSまたはSRS信号と呼ばれることがある。5GマルチRTTでは、協調測位は、UEが、各TRP向けの測位用の別個のUL-SRSを送るのではなく、複数のTRPによって受信される、測位用の単一UL-SRSを送ることとともに使われ得る。マルチRTTに関与するTRPは通常、そのTRPに現在キャンプオンしているUE(被サービスUEであって、TRPがサービングTRPである)、また、近隣TRPにキャンプオンしているUE(ネイバーUE)を検索する。ネイバーTRPは、単一BTS(送受信基地局)(たとえば、gNB)のTRPであってよく、またはあるBTSのTRPおよび別個のBTSのTRPであってよい。マルチRTT測位を含むRTT測位のために、RTTを判断するのに使われる(およびしたがって、UEとTRPとの間のレンジを判断するのに使われる)測位用PRS/SRS信号ペアの中のDL-PRS信号および測位用UL-SRS信号は、UEの動きおよび/またはUEのクロックドリフトおよび/またはTRPクロックドリフトによる誤差が許容限界内であるように、互いに時間が接近して発生し得る。たとえば、測位用PRS/SRS信号ペアの中の信号が、それぞれ、TRPおよびUEから、互いの約10ms以内に送信され得る。測位用SRSがUEによって送られるので、また、測位用PRSおよびSRSは互いに時間が接近して伝えられるので、特に、多くのUEが測位を同時に試みる場合は無線周波数(RF)信号輻輳(過度のノイズなどを引き起こし得る)が生じ得ること、および/または多くのUEを同時に計測しようとしているTRPにおいて計算上の輻輳が生じ得ることがわかっている。
【0085】
RTT測位は、UEベースまたはUEアシスト型であってよい。UEベースのRTTでは、UE200は、TRP300の各々までのRTTおよび対応するレンジと、TRP300までのレンジおよびTRP300の既知のロケーションに基づく、UE200の位置とを判断する。UEアシスト型RTTでは、UE200は、測位信号を計測し、計測情報をTRP300に提供し、TRP300は、RTTおよびレンジを判断する。TRP300は、ロケーションサーバ、たとえば、サーバ400にレンジを与え、サーバは、UE200のロケーションを、たとえば、異なるTRP300までのレンジに基づいて判断する。RTTおよび/またはレンジは、UE200から信号を受信したTRP300によって、このTRP300と1つもしくは複数の他のデバイス、たとえば、1つもしくは複数の他のTRP300および/もしくはサーバ400の組合せによって、またはUE200から信号を受信したTRP300以外の1つもしくは複数のデバイスによって判断され得る。
【0086】
様々な測位技法が、5G NRにおいてサポートされる。5G NRにおいてサポートされるNR固有測位方法は、DL専用測位方法、UL専用測位方法、およびDL+UL測位方法を含む。ダウンリンクベースの測位方法は、DL-TDOAおよびDL-AoDを含む。アップリンクベースの測位方法は、UL-TDOAおよびUL-AoAを含む。複合DL+ULベース測位方法は、1つの基地局とのRTTおよび複数の基地局とのRTT(マルチRTT)を含む。
【0087】
補助アップリンク信号ベースの測位
図5Aを参照すると、ULベースの測位方法は、たとえば、UE520から基地局510によって、受信/測定されるUL信号に依存する。基地局510は通常、系統電力に接続され、UE520は通常、バッテリー電力を使うので、基地局510からのDL信号用に利用可能な送信電力は通常、UE520からのUL信号用に利用可能な送信電力よりも大きい。したがって、ULカバレージエリア530は通常、たとえば、n77(3.3GHz~4.2GHz)、n78(3.3GHz~3.8GHz)、またはn79(4.4GHz~5.0GHz)など、3GHzを上回るUHB(超高帯域)周波数において、新たなNR周波数帯域を使うDLカバレージエリア540よりも小さい。ULカバレージエリア530は、基地局510のサービングセルが、UE520からのUL信号の複数のインスタンスを組み合わせる必要なく、UE520からの、1次帯域(たとえば、UHB帯域)中のUL信号をそこから受信/測定することができるエリアである。ULカバレージエリア530のすぐ外側の周縁カバレージ制限エリア550(この例では、環状領域)は、ULカバレージエリア530をわずかに(たとえば、約10%)超えて広がっているが、基地局510が、UE520からのUL信号の複数のインスタンスを組み合わせる(たとえば、統合する)ことによって、UE520から、UHB帯域中でUL信号をそこから受信/測定することができるエリアである。周縁カバレージ制限エリア550は、ULカバレージエリア530の縁部にあり、ULカバレージエリア530を超えて(その外側エッジ532から)広がっているが、DLカバレージエリア540の限度には達しない(すなわち、DLカバレージエリア540の外側エッジ542までは広がらない)。UE520が周縁カバレージ制限エリア550を超える場合、基地局510は、UL信号の複数のインスタンスを組み合わせても、UE520からのUHB UL信号を測定することができない。カバレージ制限エリア580は、その中でUE520が基地局510からのDL信号を受信し、測定し得るが、基地局510がUE520からのUL信号をそこからは適切に受信することができない、たとえば、信号の単一のインスタンスを使って測定されるのに十分なエネルギーおよび/もしくは品質では、または、可能性としては、(たとえば、複数のインスタンスを組み合わせても(たとえば、統合しても))測定されるのに十分なエネルギーおよび/もしくは品質ではUL信号をまったく受信することができないエリアである。基地局510は、送信電力制限のせいで、カバレージ制限エリア580の中のUE520からのUL信号を測定することができない場合がある。たとえば、カバレージ制限エリア580は、UL信号用の所望の送信電力(たとえば、電力制御方程式によって判断される)が、UE520の利用可能/許容送信電力よりも高いエリアであり得る。電力制御方程式により、所望の送信電力は、UE520と基地局510との間のUL経路損失(たとえば、UL経路損失は、測定されたDL経路損失に等しいと推定される)に、基地局510が、1つまたは複数の所望の特性をもつ(たとえば、単一のインスタンスをもつ、所望の測定品質をもつ)UL信号を測定するための、UL信号の受信電力を加えたものとなる。利用可能送信電力が所望の送信電力を下回り、所望の送信電力と利用可能/許容送信電力との間の差が、第1の閾を上回るが第2の閾を下回る場合、UE520は、周縁カバレージ制限エリア550の中にあると見なされる。所望の送信電力と利用可能/許容送信電力との間の差が第2の閾を上回る場合、UE520は、完全カバレージ制限エリアの中(周縁カバレージ制限エリア550の外側)にあると見なされる。カバレージ制限エリア580は、ULカバレージエリア530の外側にある、DLカバレージエリア540(周縁カバレージ制限エリア550を含む)の中のエリアを占める。
【0088】
ただし、1つまたは複数の補助アップリンク(SUL)帯域は、UE、たとえば、UE520から、基地局510のコンパニオンセルへUL PRSを、および/または基地局510のコンパニオンセルからUE、たとえば、UE520へDL PRSを送るのに使われ得る。コンパニオンセルは、SUL帯域の信号を送信および/または受信するように構成され、通常、サービングセルのTRPとは別個のTRPの中に構成されるが、サービングセルおよびコンパニオンセルは、同じ基地局、たとえば、基地局510に配設されてよい。SUL帯域は、3GHzを下回る周波数を有し、したがって、3GHzを上回る周波数をもつ信号と同じ送信電力向けに、より大きいカバレージエリアを提供し得る。たとえば、SULカバレージエリア560は、DLカバレージエリア540と同じくらいのサイズであって(またはDLカバレージエリア540よりも大きくて)よく、コンパニオンセルとサービングセルは両方とも、基地局510に位置する。SUL帯域は、n80(1.71GHz~1.785GHz)、n81(880MHz~915MHz)、n82(832MHz~862MHz)、n83(703MHz~748MHz)、n84(1.92GHz~1.98GHz)、n86(1.71GHz~1.78GHz)、n89(824MHz~849MHz)を含む。図5Bも参照すると、SUL帯域は、UE520によって、ULベースの測位性能を向上するためにUL PRSを送るのに使われてよく、たとえば、DLカバレージエリア540の中だがULカバレージエリア530の外側(またはさらに周縁カバレージ制限エリア550の外側)のUE520を用いるULベースの測位技法(たとえば、UL-TDOA、RTT)を可能にする。図5Cも参照すると、別の例として、SUL帯域は、UE520によって、基地局510のサービングセルのULカバレージエリア530の中のUE520を用いるマルチRTTを可能にするためにUL PRSを送るのに使われてよく、UHB帯域は、サービングセルによってUE520へUL PRSを送信するのに使われ、SUL帯域は、UL PRSを、ここでは基地局570のコンパニオンセルへ送信するのに使われる。UE520は、周波数分割複信(FDD)および/もしくは時分割複信(TDD)信号の間のキャリアアグリゲーションのために、ならびに/またはENDC(E-UTRA(進化型ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS))新無線デュアル接続性)のために、SULを使い得る。UE520は、異なる帯域を使う送信を、たとえば、SUL帯域キャリアと、1次帯域(たとえば、UHB帯域)のキャリアとの使用を動的に切り替えるTx切替えを実施するように、および2つの帯域用に送信チェーンを共有するように構成されてよい。
【0089】
図6を参照し、さらに図1図4を参照すると、UE600は、バス640によって互いに通信可能に結合された、プロセッサ610、インターフェース620、およびメモリ630を含む。UE600は、図6に示す構成要素を含んでよく、UE200がUE600の例となり得るような、図2に示すもののうちのいずれかなど、1つまたは複数の他の構成要素を含んでよい。たとえば、プロセッサ610は、プロセッサ210の構成要素のうちの1つまたは複数を含み得る。インターフェース620は、トランシーバ215のうちの構成要素のうちの1つまたは複数、たとえば、ワイヤレス送信機242およびアンテナ246、またはワイヤレス受信機244およびアンテナ246、またはワイヤレス送信機242、ワイヤレス受信機244、およびアンテナ246を含み得る。同じくまたは代替的に、インターフェース620は、ワイヤード送信機252および/またはワイヤード受信機254を含み得る。メモリ630は、メモリ211と同様に構成されてよく、たとえば、プロセッサ610に機能を実施させるように構成されたプロセッサ可読命令をもつソフトウェアを含む。
【0090】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ610に言及している場合があるが、プロセッサ610がソフトウェア(メモリ630に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、UE600の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ610およびメモリ630)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、UE600が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ610(可能性としてはメモリ630、および必要に応じて、インターフェース620とともに)は、UE600のSUL能力の1つまたは複数の指示を与えるように、UL PRS送信にSUL帯域を使うかどうかを判断するように、SUL帯域中の割り振られたリソースを使ってUL PRSを送信するように、DL PRS受信にSUL帯域を使うかどうかを判断するように、およびSUL帯域中のDL PRSを測定する(たとえば、測定ギャップ中に、SUL帯域受信用にアンテナを同調することを含む)ように構成されたSULユニット650を含む。SULユニット650については以下でさらに論じ、説明は、SULユニット650の機能のいずれかを実施するものとして、概してプロセッサ610を、または概してUE600を参照する場合があり、UE600は、SULユニット650の機能を実施するように構成される。
【0091】
図7を参照すると、サーバ700は、バス740によって互いに通信可能に結合された、プロセッサ710、インターフェース720、およびメモリ730を含む。サーバ700は、図7に示す構成要素を含んでよく、サーバ400がサーバ700の例となり得るような、図4に示すもののうちのいずれかなど、1つまたは複数の他の構成要素を含んでよい。たとえば、インターフェース720は、トランシーバ415の構成要素のうちの1つまたは複数、たとえば、ワイヤレス送信機442およびアンテナ446ならびに/またはワイヤレス受信機444およびアンテナ446を含み得る。同じくまたは代替的に、インターフェース720は、ワイヤード送信機452および/またはワイヤード受信機454を含み得る。メモリ730は、メモリ411と同様に構成されてよく、たとえば、プロセッサ710に機能を実施させるように構成されたプロセッサ可読命令をもつソフトウェアを含む。
【0092】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ710に言及している場合があるが、プロセッサ710がソフトウェア(メモリ730に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、サーバ700の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ710およびメモリ730)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ700が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ710(可能性としてはメモリ730、および必要に応じて、インターフェース720とともに)は、測位信号ユニット750を含む。測位信号ユニット750は、1つまたは複数の適切なエンティティ(たとえば、セル)と協調して、PRSリソース、たとえば、DL PRSリソースおよびUL PRSリソースを割り振り、かつ/またはスケジュールするように構成される。補助信号は、DL PRSとは別個であってよく、またはDL PRSの一部(たとえば、多重PRSの間で周波数が重複する、多重PRSのトーン)であってよい。測位信号ユニット750は、補助信号の支援と組み合わせて多重PRSを処理するための、UE600の1つまたは複数の指示された能力に基づいて、PRSおよび補助信号をスケジュールし、送信し得る。測位信号ユニット750については本明細書においてさらに論じ、説明は、測位信号ユニット750の機能のいずれかを実施するものとして、概してプロセッサ710を、または概してサーバ700を参照する場合があり、サーバ700は、測位信号ユニット750の機能を実施するように構成される。
【0093】
図8を参照し、さらに図1図7を参照すると、SUL帯域を超えてUL PRS(測位用のSRS)を使って位置情報を判断するためのシグナリングおよびプロセスフロー800が、図示される段階を含む。位置情報は、1つまたは複数のULベースの測位技法を使って判断される。フロー800は例であり、段階が追加され、並べ替えられ、かつ/または削除されてよい。
【0094】
段階810において、UE600は、サーバ700へSUL帯域能力メッセージ812を送る。たとえば、SULユニット650は、補助アップリンク帯域を使うための、UE600の能力の指示を送るように構成されてよく、セッションスタート(たとえば、UE600とサーバ700との間の測位セッションのスタート)中に指示を送るように構成されてよい。SUL帯域能力メッセージ812は、1つまたは複数の指示されたSUL帯域を超えてUL PRSを送るための、UE600の能力を示し得る。SUL帯域能力メッセージは、1つまたは複数の指示されたSUL帯域を超えてDL PRSを受信するための、UE600の能力を示し得る。SULユニット650は、UE600によってサポートされる1つまたは複数の帯域組合せを示すためのSUL帯域能力メッセージ812を生じ、送るように構成されてよく、各帯域組合せは、UHB帯域およびSUL帯域を示し、PRSを受信し、PRSを送信するために、UE600によってどの帯域が使われ得るかを示す。たとえば、図9も参照すると、例示的SUL帯域能力メッセージ900は、帯域組合せフィールド910、帯域フィールド920、UL帯域フィールド930、およびDL帯域フィールド940を含む。UL帯域フィールド930およびDL帯域フィールド940は、この例では、各々、低域周波数サブフィールドおよび高域周波数サブフィールドを含む。メッセージ900は、この例では、UE600によってサポートされる1つのUHB帯域と1つのSUL帯域のそれぞれの組合せを示す2つのエントリ950、960を含み、エントリ950、960は、別個の帯域用のサブエントリを含む。例示的メッセージ900の中で、周波数はMHzで示され、メッセージ900は、n78~n80の帯域組合せ(エントリ950)用に、UE600が、UHB帯域n78中ではULおよびDLを、SUL帯域n80中ではULのみをサポートするように構成されること、ならびにn79~n81の帯域組合せ(エントリ960)用に、UE600が、UHB帯域n78中およびSUL帯域n81中でULおよびDLをサポートするように構成されることを示す。UE600は、データおよび/またはPRSのために、たとえばサービングセル801を介してサーバ700と通信するのに、UHB帯域を使い得る。
【0095】
SUL帯域能力メッセージ900以外のSUL帯域能力メッセージの構成が使われてよい。たとえば、メッセージ900の中に示される指示のうちの1つまたは複数が省かれてよく、コード化指示、たとえば、そのフォーマットでのロケーションがそれぞれの情報(たとえば、それぞれのUL帯域、それぞれのDL帯域など)に対応するようなフォーマットの指示によって暗示される。図10も参照すると、例示的SUL帯域能力メッセージ1000は、第1のUL帯域指示1010、第1のDL帯域指示1020、第2のUL帯域指示1030、および第2のDL帯域指示1040を含む。指示1010、1020、1030、1040のロケーションは、指示1010、1020、1030、1040のそれぞれの意味に対応する。この例では、SUL帯域能力メッセージ1000は、UE600が、UL帯域n78、DL帯域n78、UL帯域n81、およびDL帯域n81をサポートするように構成されることを示し、帯域n78(3300MHz~3800MHz)はUHB帯域であり、帯域n81(880MHz~915MHz)はSUL帯域である。指示1010、1020、1030、1040の値は、この例でのように、知られている周波数範囲に対応する、周波数帯域ラベルを与えられたコード化指示であってよい。
【0096】
UE600はまた、サーバ700へメトリクスメッセージ814を送り得る。メトリクスメッセージ814は、UE600によって信号、たとえば、ULデータ、UL PRSなどを送るのに使われる送信電力の指示を含み得る。メトリクスメッセージ814は、UE600とサービングセル801との間の経路損失の指示を含み得る。UE600は、LPPを使って、メトリクスメッセージ814およびSUL帯域能力メッセージ812を送るように構成されてよい。UE600は、サービングセル801がUE600のUL範囲内(サービングセル801のULカバレージエリア内)にある間、メッセージ812および/またはメッセージ814をサーバ700へ直接、および/または1次帯域(通信帯域)を使ってサービングセル801を介して送ってよい。
【0097】
段階820において、サーバ700は、UE600の位置を判断するために、単一測定測位技法を使うと判断する。サーバ700は、単一測定それともマルチ測定技法を使うかを判断し得る。フロー800において、サーバ700は、単一測定技法を使うと判断し、サーバ700は、図12に示し、以下で論じるフロー1200では、マルチ測定技法を使うと判断する。サーバ700は、たとえば、単一測定それともマルチ測定技法が要求されたかを判断し得る。別の例として、サーバ700は、1つまたは複数の基準、たとえば、位置精度、レイテンシなどを満たすために、単一測定技法それともマルチ測定技法が求められるか、かつ/または優れているかを判断し得る。単一測定測位技法は、測定を判断するために複数のセルを伴う場合があり、たとえば、単一測定RTT技法は、サービングセル801が、1次帯域を使ってUE600へDL信号を送信すること、およびUE600が、補助帯域を使ってコンパニオンセル802へUL信号を送信することを伴う可能性がある。DL-RSおよびUL-RSの測定は、単一のRTT測定を判断するために処理される。
【0098】
段階830において、サーバ700は、UE600がカバレージ制限されているかどうかを判断する。たとえば、サーバ700は、サービングセル801と通信するために現在使われているUE600におけるダウンリンク信号の受信信号強度の指示を(たとえば、直接および/またはサービングセル801から)受信し、それを1つまたは複数の閾と比較すればよい。受信電力が閾未満の場合、サーバ700は、UE600がカバレージ制限されていると結論付けてよい。閾は、UE600の製造元によって静的に構成され、かつ/またはたとえば、受信された情報(静的に構成された閾に優先し得る)によって動的に構成可能であってよい。別の例として、UE600からのUL信号の複数のインスタンスが、UL信号を測定するのに必要とされることを、サービングセル801が示す場合、サーバ700は、UE600がサービングセル801の周縁カバレージ制限エリアの中にあると結論付けてよい。別の例として、UE600のロケーション推定値(たとえば、E-CIDによって判断される)から、UE600がサービングセル801のDLカバレージエリア内に配設されているが、サービングセル801がUE600からのUL信号の測定のいかなる指示も与えないとサーバ700が判断した場合、サーバ700は、UE600がULカバレージエリアの外側に、およびサービングセル801用の周縁カバレージ制限エリアの外側に配設されていると結論付けてよい。別の例として、サーバ700は、ULカバレージエリア530の外側エッジ532および周縁カバレージ制限エリア550の外側エッジ554を、送信電力に基づいて判断し、ロケーション推定値に基づいて、UE600がエリアULカバレージエリア530それとも周縁カバレージ制限エリア550の中にあるかを判断してよい。別の例として、サーバ700は、UL信号を送信するためにUE600によって現在使われている送信電力の指示を(たとえば、UE600から、サービングセル801から、および/または別のエンティティから直接)受信してよく、サービングセル801とUE600との間の経路損失の指示を、たとえば、UE600がカバレージ制限されていない場合はサービングセル801を介して、サービングセル801に関してUE600がカバレージ制限されている場合は別のセルを介して受信してよい。プロセッサ710は、送信電力から経路損失を引いたものが閾を下回る場合、UE600がカバレージ制限されていると判断するように構成されてよい。別の例として、プロセッサ710は、UE600によって送信された信号の受信電力が閾電力を下回る場合、UE600がカバレージ制限されていると判断するように構成されてよい。別の例として、プロセッサ710は、経路損失が送信電力を超える場合、UE600がカバレージ制限されていると、したがって、UE600が、図5Aおよび図5Bに示すように、カバレージ制限エリア580の中(DLカバレージエリア、たとえば、DLカバレージエリア540の内側だが、ULカバレージエリア、たとえば、ULカバレージエリア530の外側)にあると判断するように構成されてよい。たとえば、プロセッサ710は、サービングセル801が、UL信号の複数のインスタンスを組み合わせる(たとえば、時間経過に伴うインスタンスを統合する)ことによってのみ、UE600からのUL信号を受信および測定することができる場合、UE600がULカバレージエリアの外側にあると判断するように構成されてよい。プロセッサ710は、UE600が周縁カバレージ制限エリア、たとえば、周縁カバレージ制限エリア550の外側にあるかどうかを判断するように構成されてよい。プロセッサ710は、たとえば、UE600の現在の送信電力限度が、第1の閾量を超えるが第2の閾量未満だけ、所望の送信電力未満であることに基づいて、UE600が周縁カバレージ制限エリア550の中に、および現在の送信電力が、第2の閾量を超えて所望の送信電力未満であることに基づいて、周縁カバレージ制限エリア550の外側にあると判断するように構成されてよく、所望の送信電力は、電力制御方程式(経路損失、およびしたがってUE600についてのロケーション推定値に依存する(たとえば、E-CIDを使う))によって判断される。
【0099】
段階835において、サービングセル801は、UEがカバレージ制限されているかどうかを判断し得る。たとえば、サービングセル801は、UE600の送信電力およびUE600とサービングセル801との間の経路損失を取得してよく、たとえば、UE600における受信信号電力およびサービングセル801における送信電力に基づいて経路損失を算出するか、またはUE600から経路損失の指示を与えられる。サービングセル801は、UE600がカバレージ制限されているかどうかを判断し、UE600がカバレージ制限されているかどうかに関して、サーバ700にカバレージメッセージ836を与えてよく、サーバ700は、カバレージメッセージ836を受信し、読むことによって、UEがカバレージ制限されていると判断してよい。たとえば、プロセッサ310は、UE600がULカバレージエリア530の外側に、周縁カバレージ制限エリア550の外側に、またはULカバレージエリア530の内側にあることを示す指示(たとえば、ブーリアン指示)を送ってよい。サーバ700は、サービングセル801からのこの指示を使って(たとえば、読んで)、またはこの指示に依存せずに(たとえば、サービングセル801によってカバレージメッセージ836が送られない場合)、段階830においてUEがカバレージ制限されているかどうかを判断してよい。
【0100】
段階840において、サーバ700は、サービングセル801とコンパニオンセル802が同期されているかどうかを判断する。たとえば、サーバ700は、サービングセル801とコンパニオンセル802が同期されているかどうかを判断してよく、コンパニオンセル802は、UE600の範囲内にある(たとえば、少なくともSUL帯域を使う)(たとえば、UE600の粗い位置推定値に基づいて、またはサービングセル801とコンパニオンセル802がごく近接して配設されている、たとえば、同じ基地局の一部であることに基づいて)。セル801、802のクロックが同期している場合、またはクロックの間のオフセットがわかっている場合、セル801、802は同期されている。サービングセル801およびコンパニオンセル802は、単一の基地局の中に物理的に配設され、または物理的に別個の基地局の中に配設され得る。サーバ700は、フロー800において、セル801、802が同期されていないと判断し、図11に示し、以下で論じるフロー1100において、セル801、802が同期されていると判断する。
【0101】
段階850において、サーバ700は、UE600がカバレージ制限エリアの中にあること、単一測定測位技法が使われるべきであること、およびサービングセル801とコンパニオンセル802が同期されていない(または単に、サービングセル801が、使われることを所望されない)ことに基づいて、測位信号構成を示す。サーバ700は、コンパニオンセル802と協調して、DL-RSおよびUL-RS用に使われるべきリソースを判断する。たとえば、測位信号ユニット750は、通信用にUE600とサービングセル801との間で使われる帯域のコンパニオン帯域であるSUL帯域を判断するように構成されてよい。測位信号ユニット750は、通信用にUE600およびサービングTRPによって使われる帯域を知ることができ、メッセージ900を分析して、通信用にUE600およびサービングセル801によって使われる帯域を見つけ、UE600によってサポートされる、対応するSUL帯域、すなわち、通信用にUE600およびサービングセル801によって使われる帯域を含む帯域組合せの中のSUL帯域を見つけることができる。たとえば、UE600およびサービングセル801が通信用に帯域n79を使っている場合、測位信号ユニット750は、帯域n81が、SUL送信用にUE600によってサポートされるコンパニオン帯域であると、メッセージ900から判断してよい。測位信号ユニット750は、コンパニオンセル802と協調して、コンパニオンSUL帯域中のUL-PRSリソース、たとえば、OFDM(直交周波数分割多重化)UL-PRSリソースを判断し、サービングセル801と協調して、コンパニオンSUL帯域中のDL-RSリソース、たとえば、OFDM DL-PRSリソースおよび/またはOFDM DL-SSBリソースを判断する。測位信号ユニット750は、コンパニオンセル802と直接、またはサービングセル801を介して間接的に協調してよい。UL-PRSリソースとDL-RSリソースは両方とも、サービングセル801とコンパニオンセル802が同期しない(またはセル801、802が同期する場合であっても、SUL帯域がDL-RSおよびUL-RS用に選択される)ことに鑑みて、SULにおいて割り振られる。サーバ700は、判断されたUL-PRSリソース構成および判断されたDL-RSリソース構成を示す測位信号構成(PSC)メッセージ852、854、856を、それぞれ、サービングセル801、UE600、およびコンパニオンセル802へ送信する。たとえば、メッセージ852は、DL-RSリソース構成を示し得るか、またはサービングセル801によってサーバ700に与えられるDL-RSリソース構成の受信確認であってよい。メッセージ854は、DL-RSリソース構成およびUL-PRSリソース構成を示す支援データであってよいが、この情報は、それぞれ、サービングセル801およびコンパニオンセル802から来る場合がある。メッセージ856は、コンパニオンセル802へ直接、もしくはサービングセル801を介してコンパニオンセル802へ送信されてよく、UL-PRSリソース構成を示してよく、またはコンパニオンセル802によってサーバ700に与えられるUL-PRSリソース構成の受信確認であってよい。サーバ700は、メッセージ854を、サービングセル801を介してUE600へ送ってよい。メッセージ856は、UL-PRSリソースを判断するための、サーバ700とコンパニオンセル802との間の交換の一部と見なされてよく、メッセージ854は、DL-RSおよびUL-RS用に使われるべき、コンパニオンセル802とサーバ700との間の判断されたリソースの、サービングセル801からの指示と見なされてよく、メッセージ852は、DL-RSリソースを判断するための、サーバ700とサービングセル801との間の交換の一部と見なされてよい。SUL帯域中でUL-PRSリソースとDL-RSリソースの両方を、セル801、802と協調して割り振り、それらを示すのではなく、サーバ700は、SUL帯域中でUL-PRSリソースを、および通信帯域中でDL-RSリソースを割り振り、示すために協調してもよい(図11の段階1150に関して以下で論じるように)が、セル801、802の間の同期がないことにより、測位誤差が生じ得る。
【0102】
段階860において、コンパニオンセル802およびUE600は、指示されたリソースに従って、測位信号を交換する。サービングコンパニオンセル802は、コンパニオンSUL帯域中で1つまたは複数のDL-RS862をUE600へ送る。コンパニオンセル802は、測位信号構成メッセージ856をサーバ700から受信してから、1つまたは複数のTx切替えメッセージ864をUE600へ送ることによって、UL-PRSを送信するようにUE600を構成する。Tx切替えメッセージ864は、DCI(ダウンリンク制御情報)インジケータを含み、段階850において判断されたUL-PRSスケジュールに基づいて、送信をSUL帯域に(通信帯域など、別の帯域から)切り替えるよう、UE600に対して示し得る。UE600、たとえば、SULユニット650は、コンパニオンSUL帯域中で1つまたは複数のUL-PRS866をサービングコンパニオンセル802へ送る。したがって、UE600およびコンパニオンセル802は、たとえば、Tx切替えを通してSUL帯域に対してRTT測定を実施することができ、コンパニオンセル802およびUE600は、SUL帯域を使って測位信号の送信を協調させる。
【0103】
段階870において、測位信号が測定される。下位段階872において、UE600、たとえば、SULユニット650は、DL測位信号862(たとえば、DL-PRSおよび/またはSSB)を測定する。下位段階874において、コンパニオンセル802はUL-PRS866を測定する。測定は、受信電力、基準電力に相対した受信電力、到着時間、基準信号に相対した到着時間などのような、様々な情報をもたらし得る。
【0104】
段階880において、UE600および/またはコンパニオンセル802は位置情報を送信する。たとえば、コンパニオンセル802は、1つまたは複数の測定の処理に基づく、1つもしくは複数の測定および/または1つもしくは複数の処理された測定(たとえば、推定されたUEロケーション、擬似レンジ、オフセットなど)を、位置情報メッセージ882の中でサーバ700へ送り得る。コンパニオンセル802は、同じくまたは代替的に、1つもしくは複数の測定および/または1つもしくは複数の処理された測定を、たとえば、UEベースの測位のための位置情報メッセージ884の中でUE600へ送り得る。UE600は、1つもしくは複数の測定および/または1つもしくは複数の処理された測定を、たとえば、UE支援測位(および/またはメッセージ886が、推定されたUEロケーションを含む場合はUEベースの測位)のための位置情報メッセージ886の中でサーバ700へ送り得る。
【0105】
段階890において、サーバ700は位置情報を判断してよい。サーバ700は、位置情報メッセージ882、886のうちの1つもしくは複数から位置情報を収集し、UE600についてのさらなる位置情報、たとえば、そのロケーションを判断するために1つまたは複数の測位技法を実施してよく、かつ/または位置情報の算出のための別のエンティティに情報を提供してよい。サーバ700は、メッセージ882、886からの位置情報を、UE600についての以前判断された位置情報を更新するのに使い得る。
【0106】
段階892において、UE600は位置情報を判断してよい。UE600は、位置情報メッセージ884から位置情報を収集し、UE600についてのさらなる位置情報、たとえば、そのロケーションを判断するために1つもしくは複数の測位技法を実施してよく、かつ/または位置情報の算出のために、別のエンティティ、たとえば、サーバ700に情報を提供してよい。UE600は、メッセージ884からの位置情報を、UE600についての以前判断された位置情報を更新するのに使い得る。UE600は、段階892において、UE600によって判断された位置情報とともに、位置情報メッセージ894をサーバ700へ送り得る。
【0107】
図11を参照し、さらに図3図8を参照すると、SUL帯域を超えてUL PRS(測位用のSRS)を使って位置情報を判断するためのシグナリングおよびプロセスフロー1100が、図示される段階を含む。位置情報は、1つまたは複数のULベースの測位技法を使って判断される。フロー1100は例であり、段階が追加され、並べ替えられ、かつ/または削除されてよい。フロー1100において、段階1110、1120、1130、1135は、上で論じた段階810、820、830、835と同じであってよい。
【0108】
段階1140において、サーバ700は、たとえば、段階840と同様に、サービングセル801とコンパニオンセル802が同期されているかどうかを判断する。段階1140において、段階840とは反対に、サーバ700は、サービングセル801とコンパニオンセル802が同期されていると判断する。
【0109】
段階1150において、サーバ700は、UE600がカバレージ制限エリアの中にあること、単一測定測位技法が使われるべきであること、利用可能セルが同期されていることに基づいて、測位信号構成を示す。測位信号ユニット750は、段階850に関して論じたやり方と同様のやり方で測位信号リソースを協調させ、示してよく、またはセル801、802が同期していることに鑑みて、測位信号リソースを、UE600とセル801、802との間の対話のために協調させ、示してよい。たとえば、測位信号ユニット750は、所望の(たとえば、要求される)測位精度に基づいて、測位信号リソースの割振りを、サービングセル801用にのみ、それともサービングセル801およびコンパニオンセル802用に、たとえば、閾精度よりも高い測位精度(たとえば、誤差閾を下回る測位誤差)に基づいて、リソースをセル801、802用に協調させるかを判断するように構成されてよい。サーバ700は、測位信号構成(PSC)メッセージ1152、1154、1156を、それぞれ、サービングセル801、UE600、およびコンパニオンセル802へ(直接、またはサービングセル801を介して間接的に)送り得る。メッセージ1152、1154、1156は、通信帯域(UHB)上のOFDM DL-RSリソースおよびSUL帯域上のOFDM UL-PRSリソースを示す(たとえば、与えるか、またはその受信確認を与える)。サービングセル801およびコンパニオンセル802は、単一の基地局の中に物理的に配設されるか、または物理的に別個の基地局の中に配設されてよいが、サービングセル801は超高周波数を使い、コンパニオンセル802は低周波数を使い、セル801、802は通常、コロケートされない。
【0110】
段階1160において、サービングセル801、コンパニオンセル802、およびUE600は、指示されたリソースに従って、測位信号を交換する。サービングセル801は、通信帯域中で1つまたは複数のDL-RS1162をUE600へ送る。サービングセル801は、UE600がSUL帯域を、UL-PRSを送るために切り替えるための1つまたは複数のTx切替え命令1163を、たとえば、1つまたは複数のDCI指示の中で送る。UE600、たとえば、SULユニット650は、コンパニオンSUL帯域中で1つまたは複数のUL-PRS1164をコンパニオンセル802へ送ることによって、Tx切替え命令1163に応答する。
【0111】
段階1170において、測位信号が測定される。下位段階1172において、UE600、たとえば、SULユニット650は、DL-RS1162(たとえば、DL-PRSおよび/またはSSB)を測定する。下位段階1174において、コンパニオンセル802はUL-PRS1164を測定する。測定は、受信電力、基準電力に相対した受信電力、到着時間、基準信号に相対した到着時間などのような、様々な情報をもたらし得る。
【0112】
段階1180において、UE600および/またはコンパニオンセル802は位置情報を送る。たとえば、コンパニオンセル802は、1つまたは複数の測定の処理に基づく、DL-RS1162の1つもしくは複数の測定および/または1つもしくは複数の処理された測定(たとえば、推定されたUEロケーション、擬似レンジ、オフセットなど)を、位置情報メッセージ1181の中でサーバ700へ送信し得る。コンパニオンセル802は、同じくまたは代替的に、UL-PRS1164の1つもしくは複数の測定および/または1つもしくは複数の処理された測定を、たとえば、UEベースの測位のための位置情報メッセージ1182の中でUE600へ送り得る。UE600は、1つもしくは複数の測定および/または1つもしくは複数の処理された測定を、たとえば、UE支援測位(またはロケーション推定値を含むメッセージ1183をもつUEベースの測位)のための位置情報メッセージ1183の中でサーバ700へ送り得る。
【0113】
段階1190、1192において、サーバ700および/またはUE600は、段階890、892の考察と同様、測定された信号および/または段階1180において受信された位置情報から、位置情報を判断し得る。サーバ700および/またはUE600は、UE600およびコンパニオンセル802からの信号測定を、単一のRTT測定を判断するのに使う。
【0114】
図12を参照し、さらに図3図8を参照すると、SUL帯域にわたるUL PRS(測位用のSRS)を使って位置情報を判断するためのシグナリングおよびプロセスフロー1200が、図示される段階を含む。位置情報は、1つまたは複数のULベースの測位技法を使って判断される。フロー1200は例であり、段階が追加され、並べ替えられ、かつ/または削除されてよい。フロー1200において、段階1210は、上で論じた段階810と同じであってよい。フロー1200は、特に段階1260、1270に関して、マルチRTT測位のための例を与えるが、論じられる技法は、他の測位技法に適用されてもよい。
【0115】
段階1220において、サーバ700は、UE600の位置を判断するために、マルチ測定測位技法、たとえば、マルチRTTを使うと判断する。サーバ700は、図8および段階820に関して論じたように、単一測定それともマルチ測定技法を使うかを判断してよい。この例では、サーバ700は、マルチ測定測位技法が使われるべきである、たとえば、要求されるか、または要求された測位精度を提供するのに適していると判断する。
【0116】
段階1230および/または段階1235において、サーバ700および/またはサービングセル801は、UE600がカバレージ制限されているかどうかを判断する。たとえば、段階1230において、サーバ700は、UE600がカバレージ制限エリア(たとえば、カバレージ制限エリア580)の中にない、すなわち、ULカバレージエリア(たとえば、ULカバレージエリア530)の中、または周縁カバレージ制限エリア(たとえば、周縁カバレージ制限エリア550)の中にあると判断し得る。たとえば、サーバ700は、UE600の送信電力がサービングセル801とUE600との間の経路損失未満であると、またはサービングセル801が、信号のただ1つのインスタンスを使って、UE600から受信された信号を測定することができると判断してよい。サーバ700は、UE600の送信電力がUE600とサービングセル801との間の経路損失を超えるが、サービングセル801が、信号の複数のインスタンスを組み合わせることによってUE600からの信号を測定することができることに基づいて、UE600が周縁カバレージ制限エリアの中にあると判断してよい。別の例として、サーバ700は、経路損失がUEの送信電力を閾量未満だけ超えることに基づいて、UE600が周縁カバレージ制限エリアの中にあると判断してよい。判断は、段階1235においてサービングセル801によって行われてよく、カバレージ指示1236がサーバ700に与えられてよい。サーバ700は、カバレージ指示1236があってもなくても、段階1230におけるカバレージ判断を行い得る。
【0117】
段階1250において、サーバ700は、使われるべきマルチセル測位技法(たとえば、マルチRTT)に基づいて、およびUE600がカバレージ制限されていないか、または周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、測位信号構成を示す。段階1250は段階850と同様であってよいが、段階1250において、サーバ700は、コンパニオンSUL帯域を判断し、ULおよびDLのための通信帯域(たとえば、UHB)用のOFDMリソースの割振りを、ならびにULおよびDLのためのSUL帯域用のOFDMリソースも協調させる。たとえば、サーバ700、たとえば、測位信号ユニット750は、サービングセル801とUE600との間の通信帯域上でのULおよびDLのためのOFDMリソースの割振りを(サービングセル801と)協調させ、コンパニオンセル802とUE600との間のSUL帯域上でのULおよびDLのためのOFDMリソースを(コンパニオンセル802と)協調させてよい。割振りはすべて、構成を示す(たとえば、構成を含むか、または構成を受信確認する)測位信号構成メッセージ1252、1254、1256の各々に含められてよい。代替として、メッセージ1252は、通信帯域用の割振りを示し、SUL帯域用の割振りは示さなくてよく、メッセージ1256は、SUL帯域用の割振りを示し、通信帯域用の割振りは示さなくてよい。サービングセル801およびコンパニオンセル802は、単一の基地局の中に物理的に配設され、または物理的に別個の基地局の中に配設され得る。構成メッセージ1256は、サーバ400からコンパニオンセル802へ直接、またはサービングセル801を介して間接的に送信されてよい。
【0118】
段階1260において、サービングセル801、コンパニオンセル802、およびUE600は、指示されたリソースに従って、測位信号を交換する。サービングセル801は、通信帯域中で1つまたは複数のDL-RS1262をUE600へ送り、UE600は、通信帯域中でUL-PRS1264をサービングセル801へ送る。サービングセル801は、UE600が、UL-PRSを送るためのSUL帯域に切り替えるための1つまたは複数のTx切替え命令1265を、たとえば、DCI指示の中で(受信された測位信号構成メッセージ1252に基づいて)送る。コンパニオンセル802は1つまたは複数のDL-RS1266を送り、UE600、たとえば、SULユニット650は、コンパニオンSUL帯域中で1つまたは複数のUL-PRS1268をコンパニオンセル802へ送ることによって、Tx切替え命令1265に応答する。
【0119】
段階1270において、測位信号が測定される。下位段階1272において、UE600は、サービングセル801からの、およびコンパニオンセル802からのDL-RS1262(たとえば、DL-PRSおよび/またはSSB)を測定する。UE600は、レガシー測定ギャップ(MG)構成を使って、通信帯域から離調し、SUL帯域に自律的に同調し、SUL帯域においてDL-RS1266を測定してよい。下位段階1274において、サービングセル801はUL-PRS1264を測定する。下位段階1276において、コンパニオンセル802はUL-PRS1268を測定する。測定は、受信電力、基準電力に相対した受信電力、到着時間、基準信号に相対した到着時間などのような、様々な情報をもたらし得る。測定は、マルチRTT測位技法をサポートするためのRTT測定であってよい。
【0120】
段階1280において、上で論じた段階1180と同様、UE600ならびに/またはサービングセル801および/もしくはコンパニオンセル802は、それぞれ、位置情報をUE600へ、および/またはサーバ700へ送る。たとえば、サービングセル801およびコンパニオンセル802は、UEベースの測位のために、UE600へUL-PRS測定を送り得る。別の例として、UE支援測位のために、サーバ700へ、UE600はDL-RS測定を送ってよく、サービングセル801およびコンパニオンセル802はUL-PRS測定を送ってよい。
【0121】
段階1290、1292において、サーバ700および/またはUE600は、段階890、892の考察と同様、測定された信号および/または段階1280において受信された位置情報から、位置情報を判断し得る。
【0122】
図13を参照し、図1図12をさらに参照すると、アップリンクベースの測位のためのリソースを示す方法1300は、図示される段階を含む。ただし、方法1300は、例であり、限定的なものではない。方法1300は、たとえば、段階を追加させ、削除させ、並べ替えさせ、組み合わさせ、同時に実施させること、および/または単一段階を複数の段階に分割することによって改変されてよい。
【0123】
段階1310において、方法1300は、UEが、第1の周波数帯域およびサービングセルの送信電力に対してはサービングセルのダウンリンクカバレージエリア内に、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対してはサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するステップを含む。たとえば、サーバ700は、UE600の送信電力の指示、UE600とサービングセル801との間の経路損失の指示、および/またはUE600がカバレージ制限エリアの中にあるかどうかの指示とともに、サービングセル801からメトリクスメッセージ814を受信し得る。プロセッサ710は、可能性としてはメモリ730、インターフェース720(たとえば、ワイヤレス受信機444およびアンテナ446、ならびに/またはワイヤード受信機454)との組合せで、TRPから1つまたは複数の入力を受信するための手段を備え得る。プロセッサ710は、UE600の送信電力およびUE600とサービングセル801との間の経路損失を使って、UE600がカバレージ制限エリア、たとえば、カバレージ制限エリア580(周縁カバレージ制限エリア550を含み得るULカバレージエリア530の外側)の中にあるかどうかを判断し得る。別の例として、プロセッサ710は、UE600がカバレージ制限エリアの中にあるかどうかの、サービングセル801からの指示を読むことによって、UE600がカバレージ制限エリアの中にあるかどうかを判断し得る。別の例として、プロセッサは、UE600のロケーション推定値(たとえば、E-CIDを使う)および1つまたは複数の閾に相対した、UEの利用可能送信電力に基づいて、UE600がカバレージ制限エリアの中にあるかどうかを判断し得る。プロセッサ710は、可能性としてはメモリ730との組合せで、および可能性としてはインターフェース720(たとえば、ワイヤード受信機454および/またはワイヤレス受信機444などのトランシーバ415ならびにアンテナ446)との組合せで、UEがダウンリンクカバレージエリア内に、およびアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するための手段を備え得る。
【0124】
段階1320において、方法1300は、UEによってサポートされる第2の周波数帯域を識別するステップを含み、第2の周波数帯域は、第1の周波数帯域の最低周波数を下回る周波数を含む。たとえば、プロセッサ710は、SUL帯域能力メッセージ900またはSUL帯域能力メッセージ1000などのSUL帯域能力メッセージによって示されたSUL帯域を識別して、UE600およびサービングセル801によって使われる通信帯域とともに、UE600によってサポートされるSUL帯域を識別し得る。プロセッサ710は、UE600およびサービングセル801によって使われる通信帯域(第1の周波数帯域)を突き止め、通信帯域を含む帯域組合せにおいて示されたSUL帯域を判断し、このSUL帯域を第2の周波数帯域として識別し得る。プロセッサ710は、可能性としてはメモリ730との組合せで、第2の周波数帯域を識別するための手段を備え得る。
【0125】
段階1330において、方法1300は、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対して、サービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、UE用の第2の周波数帯域中の少なくともOFDM UL-PRSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。プロセッサ710、たとえば、測位信号ユニット750は、SUL帯域中のOFDM UL-PRSリソースを示す(たとえば、含むか、またはその構成を受信確認する)PSCメッセージ856、1156、1256を送信し得る。こうすることにより、UE600は、UL-PRSを伝えるためにSUL帯域を使うことが可能になってよく、これにより、以前であれば可能にならなかった、NR UHB中間および遠方セル条件でのUE600とのULベースの測位技法が可能になり得る。プロセッサ710は、可能性としてはメモリ730との組合せで、インターフェース720(たとえば、ワイヤレス送信機442およびアンテナ446、ならびに/またはワイヤード送信機452)との組合せで、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるための手段を備え得る。
【0126】
方法1300の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。例示的実装形態では、少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、UEが、第1の周波数帯域およびUEの送信電力に対してはサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるという判断に基づいて、ならびに単一測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、OFDM UL-PRSリソースおよびOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。たとえば、図11および図12に関して論じたように、サーバ700(たとえば、測位信号ユニット750)は、UE600がカバレージ制限されていること、およびUE600の位置を判断するのに単一測定RTT測位技法が使われる(たとえば、要求され、かつ/または使うために選択される)べきであることに基づいて(たとえば、鑑みて)、(SUL帯域または通信帯域のいずれかの中の)DL-RSリソースを示すためのPSCメッセージ1152、1252を送信してよい。別の例示的実装形態では、アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対して、UE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期することに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースと第1の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。たとえば、図11に関して論じるように、サーバ700は、UE600の、SUL帯域を使う範囲内にあるコンパニオンセル802がサービングセル801と同期されていることに基づいて(たとえば、鑑みて)、SUL帯域中のUL-PRSリソースを示すためのPSCメッセージ1156を送信し、通信帯域中のDL-RSリソースを示すためのPSCメッセージ1152を送信し得る。UEの第1および第2の送信電力は、同じであってよい。別の例示的実装形態では、少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースおよび第2の周波数帯域中のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。別の例示的実装形態では、アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、UEが、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対してはUE用のコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあること、ならびにサービングセルがコンパニオンセルと同期しないことに基づいて、第2の周波数帯域中のOFDM UL-PRSリソースとOFDM DL-RSリソースの両方を示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。たとえば、図8に関して論じるように、サーバ700は、UE600の、SUL帯域を使う範囲内にあるコンパニオンセル802がサービングセル801と同期されていないことに基づいて、SUL帯域中のUL-PRSリソースおよびDL-RSリソースを示すためのPSCメッセージ856、852を送信してよい。UEの第1および第2の送信電力は、同じであってよい。別の例示的実装形態では、OFDM DL-RSリソースは、DL-PRSまたはSSB信号のうちの1つに対応する。
【0127】
同じくまたは代替として、方法1300の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。例示的実装形態では、アップリンクカバレージエリアは第1のアップリンクカバレージエリアであり、UEの送信電力はUEの第1の送信電力であり、OFDM UL-PRSリソースは第1のOFDM UL-PRSリソースであり、少なくとも1つのPRS指示を与えるステップは、UEが、第1のアップリンクカバレージエリアの中またはサービングセルの周縁カバレージ制限エリアの中にあることに基づいて、第2の周波数帯域およびUEの第2の送信電力に対してはUEがコンパニオンセルの第2のアップリンクカバレージエリアの中にあることに基づいて、ならびにマルチ測定ラウンドトリップ時間測位技法が、UEの位置を判断するために指定されることに基づいて、(1)第1の周波数帯域中の第1のOFDM UL-PRSリソース、および第1の周波数帯域中の第1のOFDM DL-RSリソース、ならびに(2)第2の周波数帯域中の第2のOFDM UL-PRSリソース、および第2の周波数帯域中の第2のOFDM DL-RSリソースを示す少なくとも1つのPRS指示を与えるステップを含む。測位信号ユニット750は、たとえば、マルチセルRTTを容易にするために、SUL帯域と通信帯域の両方におけるダウンリンクおよびアップリンク基準信号リソースを示し得る。UEの第1および第2の送信電力は、同じであってよい。別の例示的実装形態では、UEが、サービングセルのダウンリンクカバレージエリア内およびサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあるかどうかを判断するステップは、サービングセルとUEとの間の経路損失がUEの送信電力を超えることに基づいて、UEがサービングセルのアップリンクカバレージエリアの外側にあると判断するステップを含む。たとえば、サーバ700は、UE600の利用可能送信電力が、サービングセル801とUE600との間の経路損失未満の場合、UE600がカバレージ制限されていると判断してよい。
【0128】
他の検討事項
他の例および実装形態が、本開示および添付の請求項の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアおよびコンピュータの性質により、上で説明した機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が様々な物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置し得る。
【0129】
本明細書で使用する単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明確に示さない限り、複数形も含む。「備える」、「備えている」、「含む」および/または「含んでいる」という用語は、本明細書において使われる限り、言及されている特徴、完全体、ステップ、操作、要素および/または構成要素の存在を明示しているが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、操作、要素、構成要素および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。
【0130】
本明細書において使用される場合、RS(基準信号)という用語は、1つまたは複数の基準信号を指すことがあり、必要に応じて、RSという用語の任意の形式、たとえばPRS、SRS、CSI-RSなどに該当し得る。
【0131】
本明細書で使用するとき、別段に明記されていない限り、機能または動作が項目または条件「に基づく」という記述は、その機能または動作が、述べられた項目または条件に基づいており、かつ述べられた項目または条件に加えて1つまたは複数の項目および/または条件に基づいてよいことを意味する。
【0132】
また、本明細書で使用する、(「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」によって始まり得る)項目のリストにおいて使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」というリストまたは「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」というリストまたは「AまたはBまたはC」というリストが、A、またはB、またはC、またはAB(AおよびB)、またはAC(AおよびC)、またはBC(BおよびC)、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、または2つ以上の要素との組合せ(たとえば、AA、AAB、ABBCなど)を意味するような選言的リストを示す。したがって、項目、たとえば、プロセッサが、AもしくはBのうちの少なくとも1つに関する機能を実施するように構成されるという叙述、または項目が、機能Aもしくは機能Bを実施するように構成されるという叙述は、その項目が、Aに関する機能を実施するように構成されてよいか、またはBに関する機能を実施するように構成されてよいか、またはAおよびBに関する機能を実施するように構成されてよいことを意味する。たとえば、「AまたはBのうちの少なくとも1つを計測するように構成されたプロセッサ」または「Aを計測し、またはBを計測するように構成されたプロセッサ」というフレーズは、プロセッサが、Aを計測するように構成されてよい(また、Bを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはBを計測するように構成されてよい(また、Aを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはAを計測し、Bを計測するように構成されてよい(また、AとBのどちらか、もしくは両方を計測するために選択するように構成されてよい)ことを意味する。同様に、AまたはBのうちの少なくとも1つを計測するための手段の叙述は、Aを計測するための手段(Bを計測することができてもできなくてもよい)、またはBを計測するための手段(Aを計測するように構成されてもされなくてもよい)、またはAおよびBを計測するための手段(AとBのどちらか、もしくは両方を、計測するために選択することが可能であってよい)を含む。別の例として、項目、たとえば、プロセッサが、機能Xを実施すること、または機能Yを実施することのうちの少なくとも1つを行うように構成されるという叙述は、その項目が、機能Xを実施するように構成されてよいか、または機能Yを実施するように構成されてよいか、または機能Xを実施するように、および機能Yを実施するように構成されてよいことを意味する。たとえば、「Xを計測することまたはYを計測することのうちの少なくとも1つを行うように構成されたプロセッサ」というフレーズは、プロセッサが、Xを計測するように構成されてよい(また、Yを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはYを計測するように構成されてよい(また、Xを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはXを計測することおよびYを計測することを行うように構成されてよい(また、XとYのどちらか、もしくは両方を計測することを選択するように構成されてよい)ことを意味する。
【0133】
大幅な変形が、特定の要件に従って行われ得る。たとえば、カスタマイズされたハードウェアが使用される場合もあり、かつ/または、特定の要素は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)、もしくは両方において実装される場合がある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が利用され得る。互いと接続され、または通信して図に示され、および/または本明細書において論じられる機能的または他の構成要素は、別段に記載されていない限り、通信可能に結合される。つまり、構成要素は、それらの間での通信を可能にするように、直接または間接的に接続され得る。
【0134】
上記で説明した、システム、およびデバイスは例である。様々な構成が、適宜に様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加してよい。たとえば、いくつかの構成に関して説明した特徴を、様々な他の構成に組み合わせることができる。構成の異なる態様および要素は、同じように組み合わせることができる。また、技術は発展し、したがって、要素の多くは例であり、本開示または特許請求の範囲を限定しない。
【0135】
ワイヤレス通信システムとは、通信がワイヤレスに、すなわち、ワイヤーまたは他の物理接続を通してではなく大気空間を通して伝搬する電磁気および/または音響波によって伝えられるものである。ワイヤレス通信ネットワークは、ワイヤレスに送信されるすべての通信を有するわけではない場合があり、ワイヤレスに送信される少なくともいくつかの通信を有するように構成される。さらに、「ワイヤレス通信デバイス」という用語または類似の用語は、デバイスの機能性が排他的に、もしくは一様に一次的に、通信用であること、またはワイヤレス通信デバイスを使う通信が排他的に、もしくは一様に一次的に、ワイヤレス、またはデバイスがモバイルデバイスであることを必要としないが、デバイスが、ワイヤレス通信能力(単方向または双方向)を含むこと、たとえば、ワイヤレス通信用の少なくとも1つの無線(各無線が送信機、受信機、またはトランシーバの一部である)を含むことを示す。
【0136】
説明では、(実装形態を含む)例示的な構成の完全な理解を与えるように、具体的な詳細が与えられている。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしに実践することができる。たとえば、構成を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技法は、不要な詳細なしで示してある。この説明は、例示的な構成を与えるものであり、請求項の範囲、適用性、または構成を限定しない。むしろ、構成の先の説明は、記載された技法を実装するための説明を提供する。要素の機能および構成に様々な変更が行われてよい。
【0137】
本明細書で使用する、「プロセッサ可読媒体」、「機械可読媒体」、および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の方式で動作させるデータを与えることに関与する任意の媒体を指す。コンピューティングプラットフォームを使うと、様々なプロセッサ可読媒体が、実行のためにプロセッサに命令/コードを与えることに関与し、かつ/またはそのような命令/コード(たとえば、信号)を記憶および/または搬送するために使用されることがある。多くの実装形態では、プロセッサ可読媒体は、物理的および/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む、数多くの形をとり得る。不揮発性媒体は、たとえば、光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、限定はしないが、動的メモリを含む。
【0138】
いくつかの例示的な構成を説明したが、様々な変更、代替の構成、および等価物が使用されてよい。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素であってよく、ここにおいて、他のルールが、本開示の適用例よりも優先するか、またはそうでなければ本開示の適用例を変更し得る。また、上記の要素が考慮される前、考慮される間、または考慮された後に、いくつかの動作が行われてよい。したがって、上記の説明は特許請求の範囲を制限しない。
【0139】
別段に規定されていない限り、量、持続時間などの測定可能な値に言及するときに本明細書で使用する「約」および/または「およそ」は、指定された値から±20%または±10%、±5%、または±0.1%のばらつきを、そのようなばらつきが本明細書で説明するシステム、デバイス、回路、方法、およびその他の実装形態の文脈で適切であるときには包含する。別段に規定されていない限り、量、持続時間、(周波数などの)物理的属性などの測定可能な値に言及するときに本明細書で使用される「実質的に」も、指定された値からの±20%もしくは±10%、±5%、または+0.1%のばらつきが本明細書で説明されるシステム、デバイス、回路、方法、および他の実装形態の文脈において適切である場合、そのようなばらつきを包含する。
【0140】
値が第1の閾値を超える(または、よりも大きいか、もしくは上回る)という記述は、値が、第1の閾値よりもわずかに大きい第2の閾値を満たすか、または超えるという記述と等価であり、たとえば、第2の閾値は、コンピューティングシステムの解像度において第1の閾値よりも高い1つの値である。値が第1の閾値未満(または、以内もしくは下回る)であるという記述は、値が、第1の閾値よりもわずかに低い第2の閾値以下であるという記述と等価であり、たとえば、第2の閾値は、コンピューティングシステムの解像度において第1の閾値よりも低い1つの値である。
【符号の説明】
【0141】
100 通信システム、システム
105 UE
106 UE
110a NRノードB(gNB)、gNB(gノードB)、gNB
110b NRノードB(gNB)、gNB(gノードB)、gNB
114 次世代eノードB(ng-eNB)、ng-eNB(eノードB)、ng-eNB
115 アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)
117 セッション管理機能(SMF)
120 ロケーション管理機能(LMF)
125 ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)
130 外部クライアント
135 次世代(NG)RAN(NG-RAN)
140 5Gコアネットワーク(5GC)
150 サーバ
185 コンスタレーション
190 衛星ビークル(SV)
191 衛星ビークル(SV)
192 衛星ビークル(SV)
193 衛星ビークル(SV)
200 UE
210 プロセッサ
211 メモリ
212 ソフトウェア(SW)
213 センサー
214 トランシーバインターフェース
215 トランシーバ
216 ユーザインターフェース
217 衛星測位システム(SPS)受信機
218 カメラ
219 位置デバイス(PD)
220 バス
230 汎用/アプリケーションプロセッサ、プロセッサ
231 デジタル信号プロセッサ(DSP)、プロセッサ
232 モデムプロセッサ
233 ビデオプロセッサ
234 センサープロセッサ、プロセッサ
240 ワイヤレストランシーバ
242 ワイヤレス送信機
244 ワイヤレス受信機
246 アンテナ
250 ワイヤードトランシーバ
252 ワイヤード送信機
254 ワイヤード受信機
262 SPSアンテナ
300 TRP
310 プロセッサ
311 メモリ
312 ソフトウェア(SW)
315 トランシーバ
320 バス
340 ワイヤレストランシーバ
342 ワイヤレス送信機
344 ワイヤレス受信機
346 アンテナ
350 ワイヤードトランシーバ
352 ワイヤード送信機
354 ワイヤード受信機
400 サーバ
410 プロセッサ
411 メモリ
412 ソフトウェア(SW)
415 トランシーバ
420 バス
440 ワイヤレストランシーバ
442 ワイヤレス送信機
444 ワイヤレス受信機
446 アンテナ
450 ワイヤードトランシーバ
452 ワイヤード送信機
454 ワイヤード受信機
510 基地局
520 UE
570 基地局
600 UE
610 プロセッサ
620 インターフェース
630 メモリ
640 バス
650 SULユニット
700 サーバ
710 プロセッサ
720 インターフェース
730 メモリ
740 バス
750 測位信号ユニット
801 サービングセル
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】