IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クアルコム,インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-514398ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択
<>
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図1
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図2
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図3
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図4
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図5
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図6
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図7A
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図7B
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図8
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図9
  • 特表-ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ワイヤレス測位のための幾何学的精度劣化係数に基づく送信/受信ポイントの選択
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/10 20060101AFI20240326BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20240326BHJP
【FI】
G01S5/10 Z
H04W64/00 171
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553687
(86)(22)【出願日】2022-01-27
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 US2022014030
(87)【国際公開番号】W WO2022211890
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】17/218,418
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.WCDMA
3.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ウェイミン・デュアン
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドロス・マノーラコス
(72)【発明者】
【氏名】フン・ディン・リ
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062AA09
5J062BB05
5J062CC12
5J062DD22
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ52
(57)【要約】
ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位の正確さは、ワイヤレス測位のための送信/受信ポイント(TRP)およびUEの位置により影響される。推定される位置の正確さを改善するために、TRP候補の異なるグループに対して幾何学的精度劣化係数(GDOP)が決定されてもよく、GDOPはTRP候補のグループに関連する生じ得る測位誤差を示す。UEは、TRP候補の様々な組合せに対するGDOPを決定し得る。ワイヤレスネットワークの1つまたは複数のデバイス(たとえば、ロケーションサーバおよび/または測位のためのUE)は、決定されたGDOPに基づいて、1つまたは複数のTRP候補を、UEのワイヤレス測位に使用されるものとして選択し、またはワイヤレス測位に使用されることから除外してもよい。ワイヤレス測位のためにTRP候補を除外または選択することは、PRSの品質測定結果(RSRPまたはSNRなど)または選択されるべきTRP候補からPRSを測定することに関連する時間長にも基づいてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位のためのワイヤレスネットワークの中の前記UEによって実行される方法であって、
1つまたは複数の幾何学的精度劣化係数(GDOP)を決定するステップであって、
ワイヤレス測位のための複数の送信/受信ポイント(TRP)候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せに関連するGDOPを決定するステップを含む、
ステップと、
前記ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、前記1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供するステップとを備え、前記複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補が、前記標示に基づく前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されることになる、方法。
【請求項2】
前記標示が前記UEによって決定される前記1つまたは複数のGDOPを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数のGDOPを決定するステップであって、
ワイヤレス測位のための前記複数のTRPからのTRP候補の複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せに関連するGDOPを決定するステップを含み、TRP候補の前記複数の組合せがTRP候補の前記1つまたは複数の組合せを含む、
ステップと、
前記UEによって決定される前記複数のGDOPから前記1つまたは複数のGDOPを選択するステップとをさら備え、前記選択がGDOP閾値に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のGDOPを選択するステップが、前記1つまたは複数のGDOPの各GDOPが前記GDOP閾値より大きいことに基づく、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数のGDOPを選択するステップが、前記1つまたは複数のGDOPの各GDOPが前記GDOP閾値より小さいことに基づく、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数のGDOPに基づいて前記複数のTRP候補から1つまたは複数の好ましいTRPを決定するステップをさらに備え、前記標示が前記1つまたは複数の好ましいTRPを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のTRP候補の少なくとも1つのTRP候補から測位参照信号(PRS)の1つまたは複数の品質測定結果を決定するステップをさらに備え、前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定することが、前記1つまたは複数の品質測定結果にも基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数の品質測定結果が、
信号対雑音比(SNR)、または
参照信号受信電力(RSRP)
のうちの1つまたは複数を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定するステップが、
前記1つまたは複数のGDOPに基づいて前記複数のTRP候補を絞り込むステップと、
前記1つまたは複数の品質測定結果に基づいて前記絞り込まれた複数のTRP候補を絞り込むステップとを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補が、前記ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のUEからの好ましいTRPの1つまたは複数の標示にも基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補の標示を取得するステップであって、前記1つまたは複数のTRP候補が時間の第1の部分の間に測位参照信号(PRS)を送信することになる、ステップと、
前記1つまたは複数のTRP候補から前記PRSを測定するために、時間の前記第1の部分の間、前記UEの1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンをアクティブモードにするステップと、
前記1つまたは複数のTRP候補がPRSを送信しない時間の第2の部分の間、前記UEの前記1つまたは複数のRFチェーンを前記アクティブモードから低電力モードにするステップとをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
時間の前記第2の部分の間、前記UEのすべてのRFチェーンおよびベースバンド処理システムを前記低電力モードにするステップをさらに備え、
時間の前記第2の部分が、1つまたは複数の選択されていないTRPがPRSを送信することと関連付けられ、
前記RFチェーンおよび前記ベースバンド処理システムが前記低電力モードにされることが、前記UEが前記1つまたは複数の選択されていないTRPから前記PRSを測定するのを防ぐ、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
TRP候補の前記1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せから前記PRSを測定することに関連する時間長を決定するステップをさらに備え、
前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定するステップが、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するステップを含み、TRP候補の前記1つまたは複数の組合せが、TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せを含み、
前記標示が、TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せのTRP候補の各々の好ましい組合せに対する前記時間長を示し、
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補が、TRP候補の各々の好ましい組合せに対する前記時間長の前記標示に基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せを決定するステップが、前記1つまたは複数の時間長に基づく、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せを決定するステップが、
第1のGDOPに関連するTRP候補の第1の組合せに対する第1の時間長を決定するステップと、
前記第1のGDOPの許容誤差内にある第2のGDOPに関連するTRP候補の第2の組合せに対する第2の時間長を決定するステップであって、前記第2の時間長が前記第1の時間長より大きい、ステップと、
前記第1の時間長が前記第2の時間長より小さいことに基づいて、TRP候補の前記第2の組合せよりもTRP候補の前記第1の組合せを選択するステップとを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記TRP候補に関連する1つまたは複数のnew radio(NR)ダウンリンク(DL)PRS支援データ(NR-DL-PRS-AssistanceData)情報要素(IE)を取得するステップをさらに備え、
前記1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEが、TRP PRSリソース候補の1つまたは複数のペアのTRP PRSリソース候補の各ペアに対して、NR-DL-PRSの予想される参照信号時間差値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP PRSリソース候補の前記ペアに関連する前記NR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み、
前記第1の時間長および前記第2の時間長を決定することが、前記1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEの前記NR-DL-PRS-ExpectedRSTD値およびNR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty値に基づく、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
TRP候補の組合せに含まれるべきTRP候補の数が調整可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記標示を提供せよとの要求を前記ネットワークエンティティから取得するステップをさらに備え、前記UEが前記要求を取得したことに基づいて前記標示を前記ネットワークエンティティに提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記標示を前記ネットワークエンティティに提供するステップが、新しい標示を前記ネットワークエンティティに定期的に提供するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記周期が前記UEの動きに基づく、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ネットワークエンティティが前記UEにサービスする基地局である、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位のために構成されるワイヤレスネットワークの中の前記UEであって、
前記ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数の幾何学的精度劣化係数(GDOP)に関連する標示を提供するように構成される少なくとも1つのトランシーバであって、複数の送信/受信ポイント(TRP)候補の1つまたは複数のTRP候補が、前記標示に基づく前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されることになる、少なくとも1つのトランシーバと、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのトランシーバおよび前記少なくとも1つのメモリに結合される少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
ワイヤレス測位のための前記複数のTRP候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せに関連するGDOPを決定することを含む、
前記標示に関連する前記1つまたは複数のGDOPを決定することを行うように構成される、UE。
【請求項23】
前記標示が前記UEによって決定される前記1つまたは複数のGDOPを含む、請求項22に記載のUE。
【請求項24】
前記少なくとも1つのプロセッサがさらに、
複数のGDOPを決定することであって、
ワイヤレス測位のための前記複数のTRPからのTRP候補の複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せに関連するGDOPを決定することを含み、TRP候補の前記複数の組合せがTRP候補の前記1つまたは複数の組合せを含む、
決定することと、
前記UEによって決定される前記複数のGDOPから前記1つまたは複数のGDOPを選択することとを行うように構成され、前記選択がGDOP閾値に基づく、請求項23に記載のUE。
【請求項25】
前記1つまたは複数のGDOPの選択が、前記1つまたは複数のGDOPの各GDOPが前記GDOP閾値より大きいことに基づく、請求項24に記載のUE。
【請求項26】
前記1つまたは複数のGDOPの選択が、前記1つまたは複数のGDOPの各GDOPが前記GDOP閾値より小さいことに基づく、請求項24に記載のUE。
【請求項27】
前記少なくとも1つのプロセッサがさらに、前記1つまたは複数のGDOPに基づいて前記複数のTRP候補から1つまたは複数の好ましいTRPを決定するように構成され、前記標示が前記1つまたは複数の好ましいTRPを示す、請求項22に記載のUE。
【請求項28】
前記少なくとも1つのプロセッサがさらに、前記複数のTRP候補の少なくとも1つのTRP候補から測位参照信号(PRS)の1つまたは複数の品質測定結果を決定するように構成され、前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定することが、前記1つまたは複数の品質測定結果にも基づく、請求項27に記載のUE。
【請求項29】
前記1つまたは複数の品質測定結果が、
信号対雑音比(SNR)、または
参照信号受信電力(RSRP)
のうちの1つまたは複数を含む、請求項28に記載のUE。
【請求項30】
前記少なくとも1つのプロセッサがさらに、前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定するために、
前記1つまたは複数のGDOPに基づいて前記複数のTRP候補を絞り込み、
前記1つまたは複数の品質測定結果に基づいて前記絞り込まれた複数のTRP候補を絞り込むように構成される、請求項28に記載のUE。
【請求項31】
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補が、前記ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のUEからの好ましいTRPの1つまたは複数の標示にも基づく、請求項27に記載のUE。
【請求項32】
前記少なくとも1つのトランシーバがさらに、
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補の標示を取得し、前記1つまたは複数のTRP候補が時間の第1の部分の間に測位参照信号(PRS)を送信することになり、
前記1つまたは複数のTRP候補から前記PRSを測定するために、時間の前記第1の部分の間、前記少なくとも1つのトランシーバの1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンをアクティブモードにし、
前記1つまたは複数のTRP候補がPRSを送信しない時間の第2の部分の間、前記少なくとも1つのトランシーバの前記1つまたは複数のRFチェーンを前記アクティブモードから低電力モードにするように構成される、請求項27に記載のUE。
【請求項33】
前記少なくとも1つのトランシーバがさらに、時間の前記第2の部分の間、前記UEのすべてのRFチェーンおよびベースバンド処理システムを前記低電力モードにするように構成され、
時間の前記第2の部分が、1つまたは複数の選択されていないTRPがPRSを送信することと関連付けられ、
前記RFチェーンおよび前記ベースバンド処理システムが前記低電力モードにされることが、前記UEが前記1つまたは複数の選択されていないTRPから前記PRSを測定するのを防ぐことになる、請求項32に記載のUE。
【請求項34】
前記少なくとも1つのプロセッサがさらに、TRP候補の前記1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せから前記PRSを測定することに関連する時間長を決定するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサがさらに、前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定するために、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するように構成され、TRP候補の前記1つまたは複数の組合せが、TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せを含み、
前記標示が、TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せのTRP候補の各々の好ましい組合せに対する前記時間長を示すことになり、
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補が、TRP候補の各々の好ましい組合せに対する前記時間長の前記標示に基づく、請求項27に記載のUE。
【請求項35】
TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せの前記決定が、前記1つまたは複数の時間長に基づく、請求項34に記載のUE。
【請求項36】
前記少なくとも1つのプロセッサがさらに、TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せを決定するために、
第1のGDOPに関連するTRP候補の第1の組合せに対する第1の時間長を決定し、
前記第1のGDOPの許容誤差内にある第2のGDOPに関連するTRP候補の第2の組合せに対する第2の時間長を決定し、前記第2の時間長が前記第1の時間長より大きく、
前記第1の時間長が前記第2の時間長より小さいことに基づいて、TRP候補の前記第2の組合せよりもTRP候補の前記第1の組合せを選択するように構成される、請求項35に記載のUE。
【請求項37】
前記少なくとも1つのトランシーバがさらに、前記TRP候補に関連する1つまたは複数のnew radio(NR)ダウンリンク(DL)PRS支援データ(NR-DL-PRS-AssistanceData)情報要素(IE)を取得するように構成され、
前記1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEが、TRP PRSリソース候補の1つまたは複数のペアのTRP PRSリソース候補の各ペアに対して、NR-DL-PRSの予想される参照信号時間差値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP PRSリソース候補の前記ペアに関連する前記NR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み、
前記第1の時間長および前記第2の時間長を決定することが、前記1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEの前記NR-DL-PRS-ExpectedRSTD値およびNR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty値に基づく、請求項36に記載のUE。
【請求項38】
TRP候補の組合せに含まれるべきTRP候補の数が調整可能である、請求項22に記載のUE。
【請求項39】
前記少なくとも1つのトランシーバがさらに、前記標示を提供せよとの要求を前記ネットワークエンティティから取得するように構成され、前記UEが前記要求を取得したことに基づいて前記標示を前記ネットワークエンティティに提供することになる、請求項22に記載のUE。
【請求項40】
前記少なくとも1つのトランシーバがさらに、新しい標示を前記ネットワークエンティティに定期的に提供するように構成される、請求項22に記載のUE。
【請求項41】
前記周期が前記UEの動きに基づく、請求項40に記載のUE。
【請求項42】
前記ネットワークエンティティが前記UEにサービスする基地局である、請求項22に記載のUE。
【請求項43】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位のために構成されるワイヤレスネットワークの中の前記UEの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記UEに、
1つまたは複数の幾何学的精度劣化係数(GDOP)を決定することであって、
ワイヤレス測位のための複数の送信/受信ポイント(TRP)候補からのTRPの1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、前記少なくとも1つのプロセッサを介して、TRP候補の前記組合せに関連するGDOPを決定すること
を含む、決定することと、
前記UEの少なくとも1つのトランシーバを介して、前記ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、前記1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供することとを行わせ、前記複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補が、前記標示に基づく前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されることになる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項44】
ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位のためのワイヤレスネットワークの中の前記UEであって、
1つまたは複数の幾何学的精度劣化係数(GDOP)を決定するための手段であって、
ワイヤレス測位のための複数の送信/受信ポイント(TRP)候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せに関連するGDOPを決定するための手段を含む、
手段と、
前記ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、前記1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供するための手段とを備え、前記複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補が、前記標示に基づく前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されることになる、UE。
【請求項45】
前記標示が前記UEによって決定される前記1つまたは複数のGDOPを含む、請求項44に記載のUE。
【請求項46】
複数のGDOPを決定するための手段であって、
ワイヤレス測位のための前記複数のTRPからのTRP候補の複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せに関連するGDOPを決定するための手段を含み、TRP候補の前記複数の組合せがTRP候補の前記1つまたは複数の組合せを含む、
手段と、
前記UEによって決定される前記複数のGDOPから前記1つまたは複数のGDOPを選択するための手段とをさらに備え、前記選択がGDOP閾値に基づく、請求項45に記載のUE。
【請求項47】
前記1つまたは複数のGDOPを選択することが、前記1つまたは複数のGDOPの各GDOPが前記GDOP閾値より大きいことに基づく、請求項46に記載のUE。
【請求項48】
前記1つまたは複数のGDOPを選択することが、前記1つまたは複数のGDOPの各GDOPが前記GDOP閾値より小さいことに基づく、請求項46に記載のUE。
【請求項49】
前記1つまたは複数のGDOPに基づいて前記複数のTRP候補から1つまたは複数の好ましいTRPを決定するための手段をさらに備え、前記標示が前記1つまたは複数の好ましいTRPを示す、請求項44に記載のUE。
【請求項50】
前記複数のTRP候補の少なくとも1つのTRP候補から測位参照信号(PRS)の1つまたは複数の品質測定結果を決定するための手段をさらに備え、前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定することが、前記1つまたは複数の品質測定結果にも基づく、請求項49に記載のUE。
【請求項51】
前記1つまたは複数の品質測定結果が、
信号対雑音比(SNR)、または
参照信号受信電力(RSRP)
のうちの1つまたは複数を含む、請求項50に記載のUE。
【請求項52】
前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定するための前記手段が、
前記1つまたは複数のGDOPに基づいて前記複数のTRP候補を絞り込むための手段と、
前記1つまたは複数の品質測定結果に基づいて前記絞り込まれた複数のTRP候補を絞り込むための手段とを含む、請求項50に記載のUE。
【請求項53】
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補が、前記ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のUEからの好ましいTRPの1つまたは複数の標示にも基づく、請求項49に記載のUE。
【請求項54】
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補の標示を取得するための手段であって、前記1つまたは複数のTRP候補が時間の第1の部分の間に測位参照信号(PRS)を送信することになる、手段と、
前記1つまたは複数のTRP候補から前記PRSを測定するために、時間の前記第1の部分の間、前記UEの1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンをアクティブモードにするための手段と、
前記1つまたは複数のTRP候補がPRSを送信しない時間の第2の部分の間、前記UEの前記1つまたは複数のRFチェーンを前記アクティブモードから低電力モードにするための手段とをさらに備える、請求項49に記載のUE。
【請求項55】
時間の前記第2の部分の間、前記UEのすべてのRFチェーンおよびベースバンド処理システムを前記低電力モードにするための手段をさらに備え、
時間の前記第2の部分が、1つまたは複数の選択されていないTRPがPRSを送信することと関連付けられ、
前記RFチェーンおよび前記ベースバンド処理システムが前記低電力モードにされることが、前記UEが前記1つまたは複数の選択されていないTRPから前記PRSを測定するのを防ぐことになる、請求項54に記載のUE。
【請求項56】
TRP候補の前記1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の前記組合せから前記PRSを測定することに関連する時間長を決定するための手段をさらに備え、
前記1つまたは複数の好ましいTRPを決定するための前記手段が、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するための手段を含み、TRP候補の前記1つまたは複数の組合せが、TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せを含み、
前記標示が、TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せのTRP候補の各々の好ましい組合せに対する前記時間長を示し、
前記UEのワイヤレス測位のために前記UEによって使用されるべき前記1つまたは複数のTRP候補が、TRP候補の各々の好ましい組合せに対する前記時間長の前記標示に基づく、請求項49に記載のUE。
【請求項57】
TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せを決定することが、前記1つまたは複数の時間長に基づく、請求項56に記載のUE。
【請求項58】
TRP候補の前記1つまたは複数の好ましい組合せを決定するための前記手段が、
第1のGDOPに関連するTRP候補の第1の組合せに対する第1の時間長を決定するための手段と、
前記第1のGDOPの許容誤差内にある第2のGDOPに関連するTRP候補の第2の組合せに対する第2の時間長を決定するための手段であって、前記第2の時間長が前記第1の時間長より大きい、手段と、
前記第1の時間長が前記第2の時間長より小さいことに基づいて、TRP候補の前記第2の組合せよりもTRP候補の前記第1の組合せを選択するための手段とを含む、請求項57に記載のUE。
【請求項59】
前記TRP候補に関連する1つまたは複数のnew radio(NR)ダウンリンク(DL)PRS支援データ(NR-DL-PRS-AssistanceData)情報要素(IE)を取得するための手段をさらに備え、
前記1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEが、TRP PRSリソース候補の1つまたは複数のペアのTRP PRSリソース候補の各ペアに対して、NR-DL-PRSの予想される参照信号時間差値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP PRSリソース候補の前記ペアに関連する前記NR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み、
前記第1の時間長および前記第2の時間長を決定することが、前記1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEの前記NR-DL-PRS-ExpectedRSTD値およびNR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty値に基づく、請求項58に記載のUE。
【請求項60】
TRP候補の組合せに含まれるべきTRP候補の数が調整可能である、請求項44に記載のUE。
【請求項61】
前記標示を提供せよとの要求を前記ネットワークエンティティから取得するための手段をさらに備え、前記UEが前記要求を取得したことに基づいて前記標示を前記ネットワークエンティティに提供することになる、請求項44に記載のUE。
【請求項62】
前記標示を前記ネットワークエンティティに提供するための前記手段が、新しい標示を前記ネットワークエンティティに定期的に提供するための手段を含む、請求項44に記載のUE。
【請求項63】
前記周期が前記UEの動きに基づく、請求項62に記載のUE。
【請求項64】
前記ネットワークエンティティが前記UEにサービスする基地局である、請求項44に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2021年3月31日に出願された「GEOMETRIC DILUTION OF PRECISION BASED TRANSMIT/RECEIVE POINT SELECTION FOR WIRELSS POSITIONING」と題する米国非仮出願第17/218,418号の優先権および利益を主張する。
【0002】
本明細書において開示される主題は、受信された測位参照信号を使用したユーザ機器のワイヤレス測位に関し、より具体的には、送信/受信ポイント(TRP)候補の異なるグループのために決定された幾何学的精度劣化係数に基づくワイヤレス測位のために使用されるべきTRPの選択に関する。
【背景技術】
【0003】
携帯電話などのユーザ機器(UE)の位置は、緊急通報、ナビゲーション、道順の発見、資産追跡、およびインターネットサービスを含む、多くの用途に有用または不可欠であり得る。UEの位置は、様々なシステムから集められた情報に基づいて推定され得る。4G(第4世代とも呼ばれる)Long Term Evolution(LTE)無線アクセスまたは5G(第5世代とも呼ばれる)「New Radio」(NR)に従って実装されるセルラーネットワークでは、たとえば、基地局がダウンリンク参照信号を送信することがあり、または、UEが測位参照信号(PRS)などの測位に使用されるサイドリンク参照信号を送信することがある。信号を獲得して測定するのを助けるために、およびいくつかの実装形態では、測定結果から位置推定を計算するために、支援データがUEに送信される。UEは、異なる基地局またはUEから送信されたPRSを獲得し、参照信号時間差(RSTD)、参照信号受信電力(RSRP)、および受信送信(RX-TX)時間差測定結果などの、測位関連測定(positioning measurement)を実行してもよく、これらは、到達時間差(TDOA)、放射角度(AoD)、およびマルチセルラウンドトリップタイム(RTT)などの様々な測位方法において使用されることがある。UEは、様々な測位方法を使用して自身の位置の推定を計算してもよく、または、ネットワークエンティティ、たとえばロケーションサーバに測位関連測定結果を送信してもよく、ネットワークエンティティが、測位関連測定結果に基づいてUEの位置を計算してもよい。測位における正確さの改善が望まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位の正確さは、UEのワイヤレス測位および位置特定のために使用される送信/受信ポイント(TRP)の位置により影響される。UEのために推定される位置の正確さを改善するために、TRP候補の異なるグループに対して幾何学的精度劣化係数(GDOP)が決定されてもよく、GDOPはTRP候補のグループに関連する生じ得る測位誤差を示す。UEは、UEの範囲内にあるTRP候補の様々な組合せに対するGDOPを決定し得る。ワイヤレスネットワークの1つまたは複数のデバイス(たとえば、ロケーションサーバおよび/または測位のための標的UE)は、決定されたGDOPに基づいて、1つまたは複数のTRP候補を、ワイヤレス測位に使用されるものとして選択し、またはワイヤレス測位に使用されることから除外してもよい。ワイヤレス測位のためにTRP候補を除外または選択することは、測位参照信号(PRS)の品質測定結果(RSRPまたはSNRなど)または選択されるべきTRP候補からPRSを測定することに関連する時間長にも基づいてもよい。
【0005】
一実装形態では、UEのワイヤレス測位のためのワイヤレスネットワークの中の方法は、UEによって実行され得る。方法は、1つまたは複数のGDOPを決定するステップを含み、これは、ワイヤレス測位のための複数のTRP候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定するステップを含む。方法はまた、ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供するステップを含む。複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補は、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されることになる。
【0006】
一実装形態では、UEのワイヤレス測位のために構成されるワイヤレスネットワークの中のUEは、少なくとも1つのトランシーバと、少なくとも1つのメモリと、少なくとも1つのトランシーバおよび少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含む。少なくとも1つのトランシーバは、ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供するように構成され、複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補は、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用される。少なくとも1つのプロセッサは、ワイヤレス測位のための複数のTRP候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定することを含む、標示に関連する1つまたは複数のGDOPを決定することを行うように構成される。
【0007】
一実装形態では、非一時的コンピュータ可読媒体は命令を記憶し、命令は、UEのワイヤレス測位のために構成されるワイヤレスネットワークの中のUEの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、UEに、ワイヤレス測位のための複数のTRP候補からのTRPの1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、少なくとも1つのプロセッサを介して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定することを含む、1つまたは複数のGDOPを決定することと、UEの少なくとも1つのトランシーバを介してワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供することとを行わせ、複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補は、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されることになる。
【0008】
一実装形態では、UEのワイヤレス測位のためのワイヤレスネットワークの中のUEは、1つまたは複数のGDOPを決定するための手段を含む。1つまたは複数のGDOPを決定するための手段は、ワイヤレス測位のための複数のTRP候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定するための手段を含む。UEはまた、ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供するための手段を含み、複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補は、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されることになる。
【0009】
本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および詳細な説明に基づいて、当業者に明らかとなろう。
【0010】
添付図面は、本開示の様々な態様の説明の助けとなるように提示され、態様の限定ではなく、態様の例示のためにのみ提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図である。
図2図1の中の基地局のうちの1つおよびユーザ機器(UE)のうちの1つであり得る、基地局およびUEの設計のブロック図である。
図3】ワイヤレスネットワークにおいて測位サービスをサポートすることが可能なUEを示す図である。
図4】ワイヤレスネットワークにおいて測位サービスをサポートすることが可能な基地局を示す図である。
図5】ワイヤレスネットワークにおいて測位サービスをサポートすることが可能なサーバを示す図である。
図6】複数の基地局から取得される情報を使用してモバイルデバイスの場所を決定するための例示的な技法を示す図である。
図7A】ワイヤレス測位のための第1および第2の送受信ポイント(TRP)に関連するUEの第1の場所不確実性を示す図である。
図7B】ワイヤレス測位のための第1および第3のTRPに関連するUEの第2の場所不確実性を示す図である。
図8】ワイヤレスネットワークの中のUEのワイヤレス測位の例示的な方法のフローチャートを示す図である。
図9】ワイヤレスネットワークの中のUEのワイヤレス測位の例示的な方法のフローチャートを示す図である。
図10】ワイヤレス測位のための異なる基地局に関連する異なる例示的な測位参照信号(PRS)時間の図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の態様は、例示を目的に提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲を逸脱することなく、代替の態様が考案され得る。加えて、本開示のよく知られている要素は、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、詳細には説明されないかまたは省略される。
【0013】
「例示的」および/または「例」という語は、本明細書では、「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいかまたは有利であると解釈されるべきではない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、論じられる特徴、利点、または動作モードを含むことを必要とするとは限らない。
【0014】
以下で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は理解するだろう。たとえば、以下の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、具体的な用途、所望の設計、対応する技術などに一部応じて、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0015】
さらに、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行されるべき一連の行動に関して、多くの態様が説明される。本明細書で説明される様々な行動は、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つもしくは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、またはその両方の組合せによって実行され得ることが認識されるだろう。加えて、本明細書で説明される一連の行動は、実行されると、デバイスの関連するプロセッサに本明細書で説明される機能を実行させるかまたは実行するように命令する、コンピュータ命令の対応するセットを記憶した、任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で完全に具現化されると見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、請求される主題の範囲内にそのすべてが入ることが企図されている、いくつかの異なる形態で具現化され得る。加えて、本明細書で説明される態様の各々に対して、任意のそのような態様の対応する形態は、たとえば、説明される行動を実行する「ように構成された論理」として本明細書で説明されることがある。
【0016】
本明細書で使用される「ユーザ機器(UE)」および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、任意の特定の無線アクセス技術(RAT)に固有であること、またはそのようなRATに別様に限定されることは意図されていない。一般に、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される、任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、携帯電話、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、追跡デバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、眼鏡、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であってもよい。UEは移動式であってもよく、または(たとえば、ある時間において)静止していてもよく、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信してもよい。本明細書で使用される「UE」という用語は、「アクセス端末」もしくは「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」もしくは「UT」、「モバイル端末」、「移動局」、「モバイルデバイス」、またはそれらの変形として互換的に呼ばれることがある。一般に、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通じて、UEは、インターネットなどの外部のネットワークと、および他のUEと接続され得る。当然、有線アクセスネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワーク(たとえば、IEEE802.11規格群などに基づく)などを介した、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEにとって可能である。
【0017】
基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作してもよく、代替としてアクセスポイント(AP)、ネットワークノード、NodeB、発展型NodeB(eNB)、New Radio(NR) Node B(gNodeBまたはgNBとも呼ばれる)などと呼ばれることがある。加えて、一部のシステムでは、基地局は、純粋なエッジノードシグナリング機能を提供してもよく、他のシステムでは、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供してもよい。UEが信号を基地局に送信することができる通信リンクは、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がそれを通じて信号をUEに送信することができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。UEが互いとの間で信号を送信できる通信リンクは、サイドリンク(SL)と呼ばれる。本明細書で使用される場合、トラフィックチャネル(TCH)という用語は、UL/逆方向トラフィックチャネルまたはDL/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0018】
「基地局」という用語は、単一の物理送受信ポイント(transmission-reception point)(TRP、送受信ポイント(transmit-receive point)とも呼ばれることがある)、または、併置されることもされないこともある複数の物理TRPを指すことがある。たとえば、「基地局」という用語が単一の物理TRPを指す場合、その物理TRPは基地局のセルに対応する基地局のアンテナであり得る。「基地局」という用語が複数の同じ位置の物理TRPを指す場合、それらの物理TRPは、基地局のアンテナのアレイ(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または基地局がビームフォーミングを利用する場合の)であり得る。「基地局」という用語が複数の同じ位置にない物理TRPを指す場合、それらの物理TRPは、分散型アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通のソースに接続される空間的に分離されたアンテナのネットワーク)またはリモート無線ヘッド(RRH)(サービング基地局に接続される遠隔基地局)であり得る。いくつかの実装形態では、TRPはUEであり得る。
【0019】
UEのワイヤレス測位をサポートするために、制御プレーンベースおよびユーザプレーンベースという、測位方策の2つの大まかな分類が定義されている。制御プレーン(CP)測位に関連して、測位および測位のサポートに関するシグナリングは、既存のネットワーク(およびUE)インターフェースを介して、かつシグナリングの転送に専用の既存のプロトコルを使用して搬送され得る。ユーザプレーン(UP)測位に関連して、測位および測位のサポートに関するシグナリングは、インターネットプロトコル(IP)、送信制御プロトコル(TCP)、およびユーザデータグラムプロトコル(UDP)などのプロトコルを使用して、他のデータの一部として搬送され得る。
【0020】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、Global System for Mobile communications(GSM)(2G)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)(3G)、LTE(4G)および第5世代(5G)のためのNew Radio(NR)に従った無線アクセスを使用するUEのための、制御プレーン測位方策を定義している。これらの方策は、3GPP技術仕様(TS)23.271および23.273(共通部分)、43.059(GSMアクセス)、25.305(UMTSアクセス)、36.305(LTEアクセス)、および38.305(NRアクセス)において定義されている。UP測位のために、NRのための3GPP規格のrelease 16は、マルチセルラウンドドリップタイム(RTT)、DL放射角度(AOD)、ならびに天頂角および方位角についてのUL到達角度(AOA)を定義する。Release 16は、DL-TDOAおよびDL-AODに関連するUEに基づく測位、DL測位参照信号(PRS)(DL-PRS)、および測位のためのサウンディング参照信号(SRS)も定義する。Release 16はまた、mmWaveのためのビーム固有のPRS動作および測位のための支援データのブロードキャストを定義する。NRのための3GPP規格のRelease 17は、DL-PRSのUEにより開始されるオンデマンド送信、DL-PRSのネットワークにより開始されるオンデマンド送信、無線リソース制御(RRC) inactive DL-only、UL-only、またはDL+ULベースの測位、アクセスポイント(AP) DL-PRS送信、および/または複数の周波数にわたるDL-PRSのアグリゲーションを定義し得る。Open Mobile Alliance(OMA)は、Secure User Plane Location(SUPL)として知られているUP測位方策を同様に定義しており、これは、GSMを用いたGeneral Packet Radio Service(GPRS)、UMTSを用いたGPRS、またはLTEもしくはNRを用いたIPアクセスなどの、IPパケットアクセスをサポートするいくつかの無線インターフェースのいずれかにアクセスするUEを位置特定するために使用され得る。
【0021】
CPベースの測位(位置特定とも呼ばれる)方策とUPベースの測位方策の両方が、UEの測位(位置特定)をサポートするためにロケーションサーバを利用し得る。ロケーションサーバは、UEのためのサービングネットワークもしくはホームネットワークの一部であってもよく、もしくはそれからアクセス可能であってもよく、または単に、インターネットを介して、もしくはローカルイントラネットを介してアクセス可能であってもよい。UEの測位が必要である場合、ロケーションサーバは、UEとのセッション(たとえば、位置特定セッションまたはSUPLセッション)を引き起こし、UEによる位置測定およびUEの推定される位置の決定を調整し得る。位置特定セッションの間、ロケーションサーバは、UEの測位能力を要求してもよく(またはUEは要求なしでそれらを提供してもよく)、支援データをUEに提供してもよく(たとえば、UEによって要求される場合、または要求がなくても)、様々な測位技法のための、たとえば、全地球航法衛星システム(GNSS)、到達時間差(TDOA)、放射角度(AoD)、ラウンドトリップタイム(RTT)もしくはマルチセルRTT(Multi-RTT)、および/またはEnhanced Cell ID(ECID)測位方法のための、位置推定または位置測定結果をUEに要求してもよい。支援データは、(たとえば、周波数、予想される到達時間、信号コーディング、信号ドップラーなどの、これらの信号の予想される特性を提供することによって)GNSS信号および/またはPRS信号を獲得して測定するために、UEによって使用され得る。
【0022】
UEに基づく動作モードでは、支援データは加えて、または代わりに、(たとえば、GNSS測位の場合の衛星エフェメリスデータ、または、たとえばTDOA、AoD、Multi-RTTなどを使用した地上測位の場合の基地局の位置およびPRSタイミングなどの他の基地局の特性を、支援データが提供する場合)得られた位置測定結果から位置推定を決定するのを助けるためにUEによって使用され得る。
【0023】
UEにより援助される動作モードでは、UEは位置測定結果をロケーションサーバに返してもよく、ロケーションサーバは、これらの測定結果に基づいて、および場合によっては他の既知のまたは構成されるデータ(たとえば、GNSS位置特定のための衛星エフェメリスデータ、または、たとえばTDOA、AoD、Multi-RTTなどを使用した地上測位の場合の基地局の位置および場合によってはPRSタイミングを含む基地局の特性)にも基づいて、UEの推定される位置を決定してもよい。
【0024】
3GPP CP位置特定の場合、ロケーションサーバは、LTEアクセスの場合のenhanced serving mobile location center(E-SMLC)、UMTSアクセスの場合のstandalone SMLC(SAS)、GSMアクセスの場合のserving mobile location center(SMLC)、または5G NRアクセスの場合のLocation Management Function(LMF)であり得る。OMA SUPL位置特定の場合、ロケーションサーバはSUPL Location Platform(SLP)であってもよく、これは、(i)UEのホームネットワークの中にある、もしくはそれと関連付けられる場合、もしくは位置特定サービスのためにUEに恒久的なサブスクリプションを提供する場合のhome SLP(H-SLP)、(ii)何らかの他の(非ホーム)ネットワークの中にある、もしくはそれと関連付けられる場合、もしくはどのようなネットワークとも関連付けられない場合のdiscovered SLP(D-SLP)、(iii)UEによって引き起こされる緊急通報のための位置特定を支援する場合のEmergency SLP(E-SLP)、または(iv)UEのためのサービングネットワークもしくは現在のローカルエリアの中にある、もしくはそれと関連付けられる場合のvisited SLP(V-SLP)のいずれかとして動作してもよい。
【0025】
位置特定セッションの間、ロケーションサーバおよびUEは、推定された位置の決定を協調させるために、1つまたは複数の測位プロトコルに従って定義されるメッセージを交換し得る。あり得る測位プロトコルは、たとえば、3GPP TS 36.355において3GPPによって定義されたLTE Positioning Protocol(LPP)、ならびにOMA TSs OMA-TS-LPPe-V1_0、OMA-TS-LPPe-V1_1、およびOMA-TS-LPPe-V2_0においてOMAによって定義されるLPP Extensions(LPPe)プロトコルを含み得る。LPPおよびLPPeプロトコルは、LPPメッセージが1つの埋め込まれたLPPeメッセージを含むような組合せにおいて使用され得る。組み合わせられたLPPプロトコルおよびLPPeプロトコルは、LPP/LPPeと呼ばれ得る。LPPおよびLPP/LPPeは、LTEアクセスまたはNRアクセスのための3GPP制御プレーン方策を支援するのを助けるために使用されてもよく、この場合、LPPメッセージまたはLPP/LPPeメッセージが、UEとE-SMLCとの間で、またはUEとLMFとの間で交換される。LPPメッセージまたはLPPeメッセージは、UEのためのサービングモビリティ管理エンティティ(MME)およびサービングeNodeBを介して、UEとE-SMLCとの間で交換され得る。LPPメッセージまたはLPPeメッセージはまた、UEのためのサービングアクセスおよびモビリティ管理エンティティ(AMF)ならびにサービングNR Node B(gNodeBまたはgNB)を介して、UEとLMFとの間で交換され得る。LPPおよびLPP/LPPeはまた、IPメッセージングを支援する多くのタイプのワイヤレスアクセス(LTE、NR、およびWiFiなど)のためのOMA SUPL方策を支援するのを助けるために使用されてもよく、この場合、LPPメッセージまたはLPP/LPPeメッセージは、SUPLについてUEのために使用される用語であるSUPL Enabled Terminal(SET)とSLPとの間で交換され、SUPL POSまたはSUPL POS INITメッセージなどのSUPLメッセージ内で輸送されてもよい。
【0026】
ロケーションサーバおよび基地局(たとえば、LTEアクセスのためのeNodeBまたはNRアクセスのためのgNodeB)は、ロケーションサーバが、(i)基地局から特定のUEの場所測定結果を取得すること、または(ii)基地局のためのアンテナの位置座標、基地局によって支援されるセル(たとえば、セル識別情報)、基地局のためのセルタイミング、および/もしくはPRS信号などの基地局によって送信される信号のためのパラメータなどの、特定のUEに関連しない基地局からの位置情報を取得することを可能にするために、メッセージを交換し得る。LTEアクセスの場合、LPP A(LPPa)プロトコルは、eNodeB(eNB)である基地局とE-SMLCであるロケーションサーバとの間でそのようなメッセージを転送するために使用され得る。NRアクセスの場合、NRPPAプロトコルは、gNodeB(gNB)である基地局とLMFであるロケーションサーバとの間でそのようなメッセージを転送するために使用され得る。「パラメータ」および「情報要素」(IE)という用語は同義であり、本明細書では交換可能に使用されることに留意されたい。
【0027】
LTEおよび5G NRにおけるシグナリングを使用した測位の間、UEは通常、サポートされる相違技法のための望まれる測定結果を生成するために使用される、基地局によって送信される専用の測位信号、たとえば測位参照信号(PRS)を獲得する。PRSは、送受信ポイント(TRP、送信/受信ポイントとも呼ばれることがある)として機能し得る、1つまたは複数の基地局からの信号をUEが検出して測定することを可能にするように、5G NR測位のために定義される。たとえば、UEは、サービング基地局(参照基地局とも呼ばれることがある)および1つまたは複数の近隣の局からのダウンリンク(DL)PRSに関連する1つまたは複数の尺度を受信して測定し得る。サービング基地局および近隣基地局からのPRSの到達時間(TOA)に基づいて、UEは、観測到達時間差(OTDOA)と呼ばれることがある、DL TDOA測位のためのDL参照信号時間差(RSTD)を生成し得る。同様のプロセスにおいて、UEは、測位のためのサウンディング参照信号(SRS)と呼ばれる、測位のためのアップリンク参照信号を、サービング基地局および近隣基地局に送信し得る。サービング局および近隣局におけるSRSのTOAは、アップリンク到達時間差(UTDOA)と呼ばれることがある、UL TDOA測位のためのUL RSTDを生成するために使用され得る。
【0028】
上で説明されたように、基地局は、UE測位のために使用されるべき送信/受信ポイント(TRP)であり得る。たとえば、基地局は、UPインターフェース(LTE-UuまたはNR-UuなどのUuインターフェースと呼ばれる)を介してPRSを提供し得る。加えて、または代わりに、基地局はCPインターフェース(上で説明されたものなど)を介してPRSを提供し得る。少なくとも3つの基地局が、標的UEの2次元(2D)ワイヤレス測位(高さに関連しない)のためのTRPとして必要とされることがあり、または、少なくとも4つの基地局が、標的UEの3次元(3D)ワイヤレス測位のためのTRPとして必要とされることがあり、ワイヤレス測位のために使用され得る(本明細書ではTRP候補と呼ばれる)3つより多くの基地局(2D測位の場合)または4つより多くの基地局(3D測位の場合)が、標的UEの範囲内にあることがある。標的UEのワイヤレス測位のために、1つまたは複数のTRP候補が選択され、または除外されてもよく、選択されたTRP候補は、PRSを送信するように、または他の測位シグナリングを実行するようにTRPとして構成されてもよく、標的UEは、構成されたTRPからPRSを検知するように構成されてもよく、PRSの測定結果は標的UEの位置を決定するために使用される。以下の例のいくつかは、わかりやすくするために2D測位に関連して開示の態様を説明することがあるが、本開示は、3D測位、またはワイヤレス測位のために使用されるべき任意の数のTRPにも適用される。
【0029】
1つまたは複数のUEのワイヤレス測位のために選択されるべき、またはそれから除外されるべきTRP候補は、TRP候補の位置に基づき得る。たとえば、3つのTRPが3つのTRPの範囲内にある標的UEの2D位置を推定するために使用される場合、または、4つのTRPが4つのTRPの範囲内にある標的UEの3D位置を推定するために使用される場合、推定される2Dまたは3D位置の正確さまたは生じ得る誤差は、各UEおよび標的UEに関するTRPの位置に依存し得る。標的UEが、2D測位に対しては3つより多くの、または3D測位に対しては4つより多くの複数のTRP候補の範囲内にある場合、TRP候補の異なるサブセットが、標的UEの推定される2Dまたは3D位置の異なる正確さと関連付けられ得る。TRP候補のサブセットは、UEの推定位置の生じ得る誤差を減らすためにワイヤレス測位のために選択され得る。生じ得る誤差は、TRP候補の複数のサブセットに対する幾何学的精度劣化係数(GDOP)を決定することによって測定されてもよく、これは図7Aおよび図7Bを参照して以下でより詳しく説明される。
【0030】
いくつかの実装形態では、TRP候補の異なるグループに対してGDOPが決定されてもよく、GDOPはTRP候補のグループに関連する生じ得る誤差を示す。たとえば、UEは、UEの範囲内にあるTRP候補の様々な組合せに対するGDOPを決定し得る。ワイヤレスネットワークの1つまたは複数のデバイス(たとえば、ロケーションサーバおよび/または測位のための標的UE)は、決定されたGDOPに基づいて、1つまたは複数のTRP候補を、ワイヤレス測位に使用されるものとして選択し、またはワイヤレス測位に使用されることから除外してもよい。たとえば、UEは、GDOPに基づいてTRP候補のグループを絞り込んでもよく(すなわち、TRP候補のグループからTRP候補の1つまたは複数を取り除き、または除外する)、ロケーションサーバは、グループの中の残りのTRP候補から最終的なTRPを選択してもよい。別の例では、UEは、GDOPに基づいて1つまたは複数の好ましいTRP候補を決定してもよく、ロケーションサーバは、UEからの好ましいTRP候補に基づいて最終的なTRPを選択してもよい。別の例では、ロケーションサーバは、(基地局およびコアネットワークなどを介して)ロケーションサーバに向かってUEによって示されるGDOPに基づいて最終的なTRPを決定してもよい。GDOPを決定し、決定されたGDOPに関連する標示をシグナリングし、および/または決定されたGDOPに基づいてTRP候補を選択もしくは除外するための例示的な実装形態が、以下でより詳しく説明される。
【0031】
図1は、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。ワイヤレス通信システム100(セルラーネットワークなどの、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)またはワイヤレスネットワークとも呼ばれることがある)は、様々な基地局102および様々なUE104を含んでもよく、基地局102および/またはUE104の1つまたは複数は、本明細書ではTRP102または104と呼ばれることがある。基地局102は、マクロセル基地局(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含んでもよい。ある態様では、マクロセル基地局は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに相当する場合はeNB、もしくはワイヤレス通信システム100が5Gネットワークに相当する場合はgNB、またはその両方の組合せを含んでもよく、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含んでもよい。
【0032】
基地局102は、RANを集合的に形成してもよく、バックホールリンク122を通じてコアネットワーク170(たとえば、発展型パケットコア(EPC)または次世代コア(NGC))と、かつコアネットワーク170を通じて、1つまたは複数のロケーションサーバを含み得るロケーションサーバ172とインターフェースしてもよい。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータの転送、無線チャネルの暗号化および解読、完全性保護、ヘッダ圧縮、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバー、デュアルコネクティビティ)、セル間干渉の協調、接続のセットアップおよび解放、負荷分散、非アクセス層(NAS)メッセージの配信、NASノードの選択、同期、RAN共有、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)、加入者および機器の追跡、RAN情報管理(RIM)、ページング、測位、ならびに警告メッセージの配信のうちの1つまたは複数に関係する機能を実行し得る。基地局102は、有線またはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/NGCを通じて)互いに通信し得る。
【0033】
基地局102は、UE104とワイヤレスに通信してもよい。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレッジエリア110に通信カバレッジを提供してもよい。ある態様では、1つまたは複数のセルは、各カバレッジエリア110の中の基地局102によってサポートされてもよい。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれるいくつかの周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理通信エンティティであり、同じかまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))と関連付けられ得る。いくつかの場合、異なるセルが、異なるタイプのUEのためのアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域IoT(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、または他のもの)に従って構成され得る。いくつかの場合、「セル」という用語は、地理的カバレッジエリア110のいくつかの部分内での通信のためにキャリア周波数が検出され使用され得る限り、基地局の地理的カバレッジエリア(たとえば、セクタ)を指すこともある。
【0034】
隣接するマクロセル基地局102の地理的カバレッジエリア110は、(たとえば、ハンドオーバー領域において)部分的に重複することがあるが、地理的カバレッジエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレッジエリア110と大幅に重複することがある。たとえば、スモールセル基地局102'は、1つまたは複数のマクロセル基地局102のカバレッジエリア110と大幅に重複するカバレッジエリア110'を有することがある。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られていることがある。異種ネットワークはまた、ホームeNB(HeNB)を含んでもよく、これは、限定加入者グループ(CSG)として知られている限定グループにサービスを提供してもよい。
【0035】
基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102へのUL(逆方向リンクとも呼ばれる)送信、および/または基地局102からUE104へのダウンリンク(DL)(順方向リンクとも呼ばれる)送信を含んでもよい。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用してもよい。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を通じたものであってもよい。キャリアの割振りは、DLおよびULに関して非対称であってもよい(たとえば、ULよりもDLのために多数または少数のキャリアが割り振られてもよい)。
【0036】
ワイヤレス通信システム100は、免許不要周波数スペクトル(たとえば、5GHz)の中の通信リンク154を介してワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)局(STA)152と通信しているWLANアクセスポイント(AP)150をさらに含んでもよい。免許不要周波数スペクトルの中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)を実行してもよい。
【0037】
スモールセル基地局102'は、免許周波数スペクトルおよび/または免許不要周波数スペクトルの中で動作してもよい。免許不要周波数スペクトルにおいて動作するとき、スモールセル基地局102'は、LTE技術または5G技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz免許不要周波数スペクトルを使用してもよい。免許不要周波数スペクトルにおいてLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102'は、アクセスネットワークへのカバレッジを拡大し、かつ/またはアクセスネットワークの容量を増大させ得る。免許不要スペクトルにおけるLTEは、LTE-unlicensed(LTE-U)、licensed assisted access(LAA)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0038】
ワイヤレス通信システム100はさらに、UE182と通信しているミリ波(mmW)周波数および/または準mmW周波数の中で動作し得るmmW基地局180を含み得る。極高周波(EHF)は、電磁スペクトルにおけるRFの一部である。EHFは、30GHzから300GHzの範囲および1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長を有する。この帯域における電波は、ミリメートル波と呼ばれることがある。準mmWは、波長が100ミリメートルである3GHzの周波数まで下方に及ぶことがある。超高周波(SHF)帯域は、センチメートル波とも呼ばれ、3GHzから30GHzの間に及ぶ。mmW/準mmW無線周波数帯域を使用する通信は、経路損失が大きく距離が比較的短い。mmW基地局180およびUE182は、極めて大きい経路損失および短い距離を補償するために、mmW通信リンク184を介したビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替の構成では、1つまたは複数の基地局102もmmWまたは準mmWおよびビームフォーミングを使用して送信し得ることが理解されるだろう。したがって、上記の例示は例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定すると解釈されるべきではないことが理解されるだろう。
【0039】
送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に収束させるための技法である。従来より、ネットワークノード(たとえば、基地局)は、RF信号をブロードキャストするとき、その信号をすべての方向で(全指向的に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングを用いると、ネットワークノードは、所与の標的デバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するかを決定し、その特定の方向により強いダウンリンクRF信号を発射し、それにより、受信デバイスにより高速(データレートに関して)で強いRF信号を提供する。送信するときにRF信号の指向性を変えるために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相および相対振幅を制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に動かすことなく、異なる方向に向けるために「ステアリング」され得るRF波のビームを作り出すアンテナのアレイ(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」とも呼ばれる)を使用し得る。具体的には、別々のアンテナからの電波が一緒に合わさって所望の方向における放射を増やし、一方で望まれない方向における放射を抑制するように打ち消すように、送信機からのRF電流が正しい位相関係で個々のアンテナに供給される。
【0040】
受信ビームフォーミングにおいて、受信機は、受信ビームを使用して、所与のチャネル上で検出されるRF信号を増幅する。たとえば、受信機は、特定の方向におけるアンテナのアレイの利得設定を上げ、かつ/または位相設定を調整して、その方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、その利得レベルを上げる)ことができる。したがって、受信機がある方向においてビームフォーミングすると言われるとき、それは、その方向におけるビーム利得が他の方向に沿ったビーム利得より高いこと、または、その方向におけるビーム利得が、受信機が利用可能であるすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。このことは、その方向から受信されるRF信号の、より強い受信信号強度または品質(たとえば、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉+雑音比(SINR)、信号対雑音比(SNR)など)をもたらす。
【0041】
5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数範囲、すなわち、FR1(450MHzから6000MHzまで)、FR2(24250MHzから52600MHzまで)、FR3(52600MHz超)、およびFR4(FR1とFR2との間)に分割される。5Gなどのマルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは「プライマリキャリア」または「アンカーキャリア」または「プライマリサービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は「セカンダリキャリア」または「セカンダリサービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションでは、アンカーキャリアは、UE104/182によって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で、かつUE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立手順を実行するかまたはRRC接続再確立手順を開始するかのいずれかであるセル上で動作するキャリアである。プライマリキャリアは、すべての共通制御チャネルおよびUE固有制御チャネルを搬送する。セカンダリキャリアは、UE104とアンカーキャリアとの間でRRC接続が確立されると構成されることが可能であり、かつ追加の無線リソースを提供するために使用されることが可能である、第2の周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。プライマリアップリンクキャリアとプライマリダウンリンクキャリアの両方が通常はUE固有であるので、セカンダリキャリアは、必要なシグナリング情報および信号しか含まないことがあり、たとえば、UE特有であるシグナリング情報および信号はセカンダリキャリアの中に存在しないことがある。このことは、セルの中の異なるUE104/182が異なるダウンリンクプライマリキャリアを有してもよいことを意味する。同じことがアップリンクプライマリキャリアに当てはまる。ネットワークは、任意のUE104/182のプライマリキャリアをいつでも変更することができる。このことは、たとえば、異なるキャリア上での負荷を分散させるために行われる。(PCellであるかSCellであるかにかかわらず)「サービングセル」は、何らかの基地局がそれを介して通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0042】
たとえば、まだ図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つはアンカーキャリア(または「PCell」)であってもよく、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数はセカンダリキャリア(「SCell」)であってもよい。複数のキャリアの同時送信および/または同時受信は、UE104/182がそのデータ送信および/または受信レートを著しく高めることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおけるアグリゲートされた2つの20MHzキャリアは、単一の20MHzキャリアによって達成されるものと比較して理論的にデータレートが2倍(すなわち、40MHz)に増大する。
【0043】
ワイヤレス通信システム100は、デバイス間(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクなどの、1つまたは複数のサイドリンク(SL)を介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含んでもよい。図1の例では、UE190は、UE104のうちの1つが基地局102のうちの1つに接続されているD2D P2Pリンク192(たとえば、それを通じてUE190はセルラー接続性を間接的に取得し得る)と、WLAN STA152がWLAN AP150に接続されているD2D P2Pリンク194(それを通じてUE190はWLANベースのインターネット接続性を間接的に取得し得る)とを有する。ある例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)などの、よく知られている任意のD2D RATを用いてサポートされ得る。この例では、UE190はUEと基地局102との間の中継UEであり得る。1つまたは複数のUEは、デバイスと基地局との間の中継UEであり得る。
【0044】
ワイヤレス通信システム100は、通信リンク120を介してマクロセル基地局102と、および/またはmmW通信リンク184を介してmmW基地局180と通信してもよい、UE164をさらに含んでもよい。たとえば、マクロセル基地局102は、UE164のためにPCellおよび1つまたは複数のSCellをサポートしてもよく、mmW基地局180は、UE164のために1つまたは複数のSCellをサポートしてもよい。
【0045】
ワイヤレス測位のための標的UE104は、複数の基地局102(標的UE104のワイヤレス測位のためのTRP候補102であり得る)のワイヤレス範囲内にあり得る。TRPまたはTRP候補は、アンカー基地局とも呼ばれ得る。アンカー基地局は、1つまたは複数の標的UEにDL(DL-PRS)上でPRSを送信してもよく、PRSは、1つまたは複数の標的UEの位置を推定する際に使用される1つまたは複数の尺度を決定するために、1つまたは複数の標的UEにおいて測定されてもよい。説明されたように、一般に、ワイヤレス測位は、ワイヤレスネットワーク100の中の複数の基地局102(NRアクセスのためのgNBなど)と1つまたは複数の標的UE104との間のシグナリングに基づく。
【0046】
図2は、図1の基地局のうちの1つおよびUEのうちの1つであり得る、基地局102およびUE104の設計200のブロック図を示す。基地局102は、T個のアンテナ234a~234tを装備してもよく、UE104は、R個のアンテナ252a~252rを装備してもよく、ここで、一般にT≧1およびR≧1である。
【0047】
基地局102において、送信プロセッサ220は、1つまたは複数のUEのためのデータをデータソース212から受信し、UEから受信されたチャネル品質インジケータ(CQI)に少なくとも一部に基づいて各UEのために1つまたは複数の変調およびコーディング方式(MCS)を選択し、UEのために選択されたMCSに少なくとも一部基づいて各UEのためのデータを処理(たとえば、符号化および変調)し、データシンボルをすべてのUEに提供してもよい。送信プロセッサ220はまた、(たとえば、半静的リソース区分情報(SRPI)などのための)システム情報および制御情報(たとえば、CQI要求、許可、上位レイヤシグナリングなど)を処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを提供してもよい。送信プロセッサ220はまた、参照信号(たとえば、セル固有参照信号(CRS))および同期信号(たとえば、1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS))のための参照シンボルを生成してもよい。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ230は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または参照シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行してもよく、T個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)232a~232tに提供してもよい。各変調器232は、(たとえば、OFDMなどのために)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得し得る。各変調器232は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得し得る。変調器232a~232tからのT個のダウンリンク信号は、それぞれ、T個のアンテナ234a~234tを介して送信され得る。以下でより詳しく説明される様々な態様によれば、追加の情報を伝えるために位置符号化を用いて同期信号が生成され得る。
【0048】
UE104において、アンテナ252a~252rは、それぞれ、基地局102および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信してもよく、受信された信号を復調器(DEMOD)254a~254rに提供してもよい。各復調器254は、受信された信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して入力サンプルを取得してもよい。各復調器254は、入力サンプルを(たとえば、OFDMなどのために)さらに処理して受信されたシンボルを取得してもよい。MIMO検出器256は、すべてのR個の復調器254a~254rから受信されたシンボルを取得し、適用可能な場合、受信されたシンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供してもよい。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調および復号)し、UE104のための復号されたデータをデータシンク260に提供し、復号された制御情報とシステム情報とをコントローラ/プロセッサ280に提供してもよい。チャネルプロセッサは、参照信号受信電力(RSRP)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、参照信号受信品質(RSRQ)、チャネル品質インジケータ(CQI)などを決定してもよい。いくつかの態様では、UE104の1つまたは複数のコンポーネントは、ハウジングに含まれてもよい。
【0049】
アップリンク上では、UE104において、送信プロセッサ264が、データソース262からデータを、またコントローラ/プロセッサ280から(たとえば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを備える報告のための)制御情報を受信し、処理してもよい。送信プロセッサ264はまた、1つまたは複数の参照信号のための参照シンボルを生成してもよい。送信プロセッサ264からのシンボルは、適用可能な場合、TX MIMOプロセッサ266によってプリコーディングされ、変調器254a~254rによって(たとえば、DFT-s-OFDM、CP-OFDMなどのために)さらに処理され、基地局102へ送信されてもよい。基地局102において、UE104および他のUEからのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、適用可能な場合、MIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、UE104によって送信された復号されたデータおよび制御情報を取得してもよい。受信プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に、また復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ240に提供してもよい。基地局102は、通信ユニット244を含んでよく、通信ユニット244を介してネットワークコントローラ289と通信してもよい。ネットワークコントローラ289は、通信ユニット294、コントローラ/プロセッサ290、およびメモリ292を含んでもよい。ネットワークコントローラは、ロケーションサーバ172(またはコアネットワークコンポーネント)に含まれてもよく、またはそれに通信可能に結合されてもよい。
【0050】
基地局102のコントローラ/プロセッサ240、UE104のコントローラ/プロセッサ280、ロケーションサーバ172に含まれ得るネットワークコントローラ289のコントローラ290、および/または図2の任意の他のコンポーネントが、本明細書の他の場所でより詳しく説明されるように、UEのための測位サービスをサポートすることに関連する1つまたは複数の技法を実行してもよい。たとえば、基地局102のコントローラ/プロセッサ240、ネットワークコントローラ289のコントローラ290、UE104のコントローラ/プロセッサ280、および/または図2の任意の他のコンポーネントは、たとえば、図に示されるプロセスのための、および本明細書で説明される動作を実行または指示してもよい。メモリ242、282、および292は、それぞれ、基地局102、UE104、およびネットワークコントローラ289のためのデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。いくつかの態様では、メモリ242および/またはメモリ282および/またはメモリ292は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含んでもよい。たとえば、1つまたは複数の命令は、基地局102、ネットワークコントローラ289、および/またはUE104の1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、本明細書で説明されるプロセスの動作を実行または指示してもよい。スケジューラ246は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールしてもよい。
【0051】
ロケーションサーバ172(ネットワークコントローラ289を含み得る)は、ワイヤレス測位のためにTRPを除外または選択し、ワイヤレス測位のために使用されるべきリソース(具体的なRSリソースまたはPRSのフォーマットなど)を決定および指示し、ワイヤレスネットワークにおける1つまたは複数のUEの場所を決定し、1つまたは複数のUEの測位情報を記憶し、またはワイヤレスネットワーク100における1つまたは複数のUEのワイヤレス測位に関連する他の動作を実行するように構成され得る。測位情報は、セル選択、ハンドオーバー、ビームフォーミング、または位置特定、またはワイヤレスネットワーク100の他の様相などの、様々な動作のために使用され得る。
【0052】
上で示されたように、図2は例として提供される。他の例は、図2に関して説明されるものとは異なっていてもよい。たとえば、図2は基地局102とUE104との間の通信を示すが、通信はサイドリンクを介して2つのUE104間で行われてもよい。このようにして、図2に示されるUE104の設計および別のUE104の設計は、サイドリンクを介して互いに通信し得る。たとえば、1つまたは複数のGDOPの標示、ワイヤレス測位のための好ましいTRP候補、またはロケーションサーバ172を対象とする他の情報を通信するために、UE104は情報を中継UEに通信してもよく、中継UEは情報を基地局102に中継してもよく、基地局102はロケーションサーバ172に情報を中継する。
【0053】
基地局は、ワイヤレスネットワークにおいて(LTE技術および/または5G技術を含むセルラーネットワークなどにおいて)、1つまたは複数のPRSをブロードキャストし、ユニキャストし、またはグループキャストし得る。周波数領域では、利用可能な帯域幅は、均等な間隔の直交サブキャリア(「トーン」または「ビン」とも呼ばれる)へと分割され得る。たとえば、15kHz間隔を使用する、たとえば、普通の長さのサイクリックプレフィックス(CP)の場合、サブキャリアは、12本のサブキャリアのグループにグループ化され得る。時間領域における1つのOFDMシンボル長および周波数領域における1本のサブキャリアのリソースは、リソース要素(RE)と呼ばれ得る。この例では、12本のサブキャリアおよび14個のOFDMシンボルの各グループ化は、リソースブロック(RB)と呼ばれ、上の例では、リソースブロックの中のサブキャリアの本数は、
【数1】
と書かれ得る。所与のチャネル帯域幅に対して、送信帯域幅構成とも呼ばれる、各チャネル上の利用可能なリソースブロックの数は、
【数2】
として示される。たとえば、上の例における3MHzチャネル帯域幅の場合、各チャネル上の利用可能なリソースブロックの数は、
【数3】
によって与えられる。リソースブロックの周波数成分(たとえば、12本のサブキャリア)が物理リソースブロック(PRB)と呼ばれることに留意されたい。
【0054】
基地局は、上の例と似ているフレーム構成に従ってPRS(すなわち、ダウンリンク(DL)PRS)をサポートする、無線フレーム、または他の物理層シグナリングシーケンスを送信してもよく、これは、標的UEの場所推定のために測定され使用されてもよい。ワイヤレスネットワークにおける他のタイプのワイヤレスノード(たとえば、分散アンテナシステム(DAS)、リモートラジオヘッド(RRH)、UE、APなど)も、上で説明されたものと似た(またはそれと同じ)方式で構成されたPRSを送信するように構成されてもよい。
【0055】
PRSの送信のために使用されるリソース要素の集合体は、「PRSリソース」と呼ばれる。リソース要素の集合体は、周波数領域において複数のPRBに、および時間領域においてスロット内でN個(たとえば、1個以上)の連続するシンボルに広がり得る。「PRSリソースセット」はPRS信号の送信のために使用されるPRSリソースのセットであり、各PRSリソースはPRSリソース識別子(ID)を有する。加えて、PRSリソースセットの中のPRSリソースは、同じTRPと関連付けられる。PRSリソースセットの中のPRSリソースIDは、単一のTRPから送信される単一のビームと関連付けられる(TRPは1つまたは複数のビームを送信し得る)。これは、信号がそれらから送信されるTRPおよびビームがUEに知られているかどうかを何ら示唆するものではないことに留意されたい。
【0056】
PRSは、測位機会へとグループ化される特殊な測位サブフレームにおいて送信されてもよい。PRS機会は、PRSが送信されることが予想される定期的に反復される時間枠(たとえば、連続するスロット)の1つの事例である。定期的に反復される各時間ウィンドウは、1つまたは複数の連続するPRS機会のグループを含み得る。各PRS機会は、NPRS個の連続する測位サブフレームを含み得る。基地局またはUEによってサポートされるセルのためのPRS測位機会は、間隔を置いて定期的に発生し得る。複数のPRS機会が、同じPRSリソース構成と関連付けられてもよく、その場合、そのような各機会は「PRSリソースの機会」などと呼ばれる。
【0057】
PRSは、一定の電力で送信され得る。PRSは、電力0でも送信され得る(すなわち、ミュートされ得る)。定期的にスケジュールされるPRS送信をオフにするミューティングは、異なるセル間のPRSが同時にまたはほぼ同時に発生することによって重複するときに有用であり得る。この場合、一部のセルからのPRSはミュートされることがあるが、他のセルからのPRSは(たとえば、一定の電力で)送信される。ミューティングは、UEによる、ミュートされないPRSの信号取得ならびに到達時間(TOA)および参照信号時間差(RSTD)の測定を(ミュートされているPRSからの干渉をなくすことによって)助け得る。ミューティングは、特定のセルのための所与の測位機会に対してPRSを送信しないこととして見なされ得る。ミューティングパターン(ミューティングシーケンスとも呼ばれる)は、ビットストリングを使用してUEに(たとえば、LTE測位プロトコル(LPP)を使用して)シグナリングされ得る。たとえば、ミューティングパターンを示すためにシグナリングされるビットストリングの中で、場所jにおけるビットが「0」に設定される場合、UEはj番目の測位機会に対してPRSがミュートされると推測し得る。
【0058】
PRSの可聴性をさらに高めるために、測位サブフレームは、ユーザデータチャネルなしで送信される低干渉サブフレームであり得る。結果として、理想的に同期されるネットワークでは、PRSは、PRSパターンインデックスが同じ(すなわち、周波数シフトが同じ)である他のセルのPRSの干渉を受けることがあるが、データ送信の干渉は受けないことがある。周波数シフトは、セルもしくは他の送信ポイント(TP)に対するPRS ID(
【数4】
として示される)の関数として、またはPRS IDが割り当てられていない場合には物理セル識別子(PCI)(
【数5】
として示される)の関数として定義されることがあり、これは6という実効周波数再使用率をもたらす。
【0059】
やはりPRSの可聴性を高めるために(たとえば、1.4MHzの帯域幅に対応するリソースブロックが6つしかないなど、PRS帯域幅が限られているとき)、連続するPRS測位機会(または連続するPRSサブフレーム)のための周波数帯域は、周波数ホッピングを介して既知の予測可能な方式で変更され得る。加えて、基地局またはUEによってサポートされるセルは、1つより多くのPRS構成をサポートしてもよく、その場合、各PRS構成は、別々の周波数オフセット(vshift)、別々のキャリア周波数、別々の帯域幅、別々のコードシーケンス、ならびに/または、測位機会当たり特定の数のサブフレーム(NPRS)および特定の周期(TPRS)を伴うPRS測位機会の別々のシーケンスを含んでもよい。いくつかの実装形態では、セルにおいてサポートされるPRS構成のうちの1つまたは複数は、指向性のPRSのためのものであってもよく、そうすると、別々の送信の方向、別々の水平角度の範囲、および/または別々の垂直角度の範囲などの、追加の別々の特性を有してもよい。
【0060】
上で説明されたような、PRS送信/ミューティングスケジュールを含むPRS構成は、UEがPRS測位関連測定を実行することを可能にするためにUEにシグナリングされる。この方式では、UEは、PRS構成の検出をむやみに実行することを期待されないことがある。たとえば、ロケーションサーバ172は、1つまたは複数のTRP(またはTRP候補)のための1つまたは複数のPRS構成を決定してもよく、構成は基地局(および任意選択で1つまたは複数の中継UE)を介してUEにシグナリングされてもよい。UEは、構成を使用して、UEのワイヤレス測位のためのPRSを基地局から検知してもよい。TRP候補として機能する基地局から受信されたDL PRSを使用して、標的UEは、様々な測定を実行し、標的UEの範囲内にある基地局の異なるグループに対するGDOPを決定してもよい。標的UEによって決定され得る他の尺度は、リンク品質尺度、たとえばSNRまたはRSRPを含む。
【0061】
図3は、ワイヤレスネットワーク100などのワイヤレスネットワークにおいて測位サービスをサポートすることが可能なUE300を示し、これはUE104の例である。UE300は、少なくとも1つのプロセッサ310と、ソフトウェア(SW)312を含むメモリ311と、1つまたは複数のセンサ313と、トランシーバ315のためのトランシーバインターフェース314と、ユーザインターフェース316と、衛星測位システム(SPS)受信機317と、カメラ318と、場所デバイス(PD)319とを含むコンピューティングプラットフォームを含む。プロセッサ310、メモリ311、センサ313、トランシーバインターフェース314、ユーザインターフェース316、SPS受信機317、カメラ318、および場所デバイス319は、バス320(たとえば、光および/または電気通信のために構成され得る)によって互いに、通信可能に結合され得る。示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、カメラ318、SPS受信機317、および/またはセンサ313の1つまたは複数など)は、UE300から省かれてもよい。プロセッサ310は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含んでもよい。プロセッサ310は、アプリケーションプロセッサ330、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)331、モデムプロセッサ332、ビデオプロセッサ333、および/またはセンサプロセッサ334を含む、複数のプロセッサを含んでもよい。プロセッサ330~334のうちの1つまたは複数は、複数のデバイス(たとえば、複数のプロセッサ)を含んでもよい。たとえば、センサプロセッサ334は、たとえばレーダー、超音波、および/またはライダーなどのためのプロセッサを含んでもよい。モデムプロセッサ332は、デュアルSIM/デュアル接続性(またはより多くのSIMすら)をサポートしてもよい。たとえば、SIM(加入者識別情報モジュールまたは加入者識別モジュール)が相手先ブランド製造会社(OEM)によって使用されてもよく、別のSIMが、UE300のエンドユーザによって接続のために使用されてもよい。メモリ311は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ311は、ソフトウェア312を記憶し、ソフトウェア312は、命令を含むプロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってもよく、命令は、実行されると、本明細書で説明される様々な機能を実行するようにプログラムされた専用コンピュータとしてプロセッサ310を動作させるように構成される。代替として、ソフトウェア312は、プロセッサ310によって直接実行可能ではなくてもよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、本明細書で説明される様々な機能を実行するための専用コンピュータとしてプロセッサ310を動作させるように構成されてもよい。この説明は、プロセッサ310が機能を実行することのみに言及することがあるが、これは、プロセッサ310がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなどの、他の実装形態を含む。この説明は、プロセッサ330~334のうちの1つまたは複数(および/または場所デバイス(PD)319)がある機能を実行することに対する略記として、プロセッサ310がその機能を実行することに言及することがある。この説明は、UE300の1つまたは複数の適切なコンポーネントがある機能を実行することに対する略記として、UE300がその機能を実行することに言及することがある。プロセッサ310は、メモリ311に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含んでもよい。
【0062】
図3に示されるUE300の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてもよい。たとえば、UEの例示的な構成は、プロセッサ310のプロセッサ330~334、メモリ311、およびワイヤレストランシーバ340のうちの1つまたは複数を含む。他の例示的な構成は、プロセッサ310、メモリ311、ワイヤレストランシーバ340、センサ313の1つまたは複数、ユーザインターフェース316、SPS受信機317、カメラ318、PD319、または有線トランシーバ350を含む。本明細書で使用される場合、UE300の少なくとも1つのトランシーバは、ワイヤレストランシーバ340または有線トランシーバ350の1つまたは複数を指すことがある。
【0063】
UE300は、トランシーバ315および/またはSPS受信機317によって受信され、ダウンコンバートされた信号のベースバンド処理を実行することが可能であり得るモデムプロセッサ332を含んでもよい。モデムプロセッサ332は、トランシーバ315による送信のためにアップコンバートされるように、信号のベースバンド処理を実行してもよい。加えて、または代わりに、ベースバンド処理は、プロセッサ330および/またはDSP331によって実行されてもよい。しかしながら、他の構成が、ベースバンド処理を実行するために使用されてもよい。モデムプロセッサ332がプロセッサ310に含まれるものとして図示されているが、ベースバンド処理は、UE300(またはワイヤレスネットワークの他の適切なデバイス)の少なくとも1つのプロセッサまたはワイヤレストランシーバに含まれるものとして本明細書で言及されることがある。
【0064】
UE300は、たとえば、1つまたは複数の慣性センサ、1つまたは複数の気圧センサ、1つまたは複数の磁力計、1つまたは複数の環境センサ、1つまたは複数の光センサ、1つまたは複数の重さセンサ、および/または1つまたは複数の無線周波数(RF)センサなどの、様々なタイプのセンサの1つまたは複数を含み得る、センサ313を含み得る。慣性測定ユニット(IMU)は、たとえば、1つまたは複数の加速度計(たとえば、3次元におけるUE300の加速に集合的に対応する)、および/またはUE300の回転を含む動きを検出することが可能な1つまたは複数のジャイロスコープを含み得る。センサ313は、たとえば、1つまたは複数のコンパスアプリケーションをサポートするために、様々な目的のうちのいずれかのために使用され得る(たとえば、磁北および/または真北に対する)方位を決定するための1つまたは複数の磁力計を含んでもよい。環境センサは、たとえば、1つまたは複数の温度センサ、1つまたは複数の気圧センサ、1つまたは複数の周辺光センサ、1つまたは複数のカメライメージャ、および/または1つまたは複数のマイクロフォンなどを含んでもよい。センサ313は、アナログおよび/またはデジタル信号を生成してもよく、それらの標示が、メモリ311に記憶され、たとえば、測位動作および/またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなどの1つまたは複数のアプリケーションを支援するDSP331および/またはプロセッサ330によって処理されてもよい。
【0065】
センサ313は、相対位置測定、相対位置決定、動き決定などにおいて使用されてもよい。センサ313によって検出された情報は、動き検出、相対変位、自律航法、センサに基づく位置決定、および/またはセンサにより支援される位置決定に使用されてもよい。センサ313は、UE300が固定されている(静止している)か、もしくは回転を含めて動くかどうかを、および/または、UE300の運動性に関する何らかの有用な情報を報告すべきかどうかを決定するのに、有用であり得る。たとえば、センサによって取得/測定される情報に基づいて、UE300は、UE300が動きを検出したこと、またはUE300が動いたことを通知/報告してもよく、(たとえば、センサ313によって可能にされる、自律航法、またはセンサに基づく位置決定、またはセンサにより支援される位置決定を介して)相対変位/距離を報告してもよい。別の例では、相対測位情報について、UE300に対する別のデバイスの角度および/または方位などを決定するために、センサ/IMUが使用され得る。
【0066】
IMUは、UE300の動きの方向および/または動きの速さについての測定結果を提供するように構成されてもよく、測定結果は、相対位置決定において使用されてもよい。たとえば、IMUの1つまたは複数の加速度計および/または1つまたは複数のジャイロスコープは、それぞれ、UE300の線形加速度および回転速度を検出し得る。UE300の動きの瞬間的方向ならびに変位を決定するために、UE300の線形加速度および回転速度の測定結果が経時的に積分されてもよい。UE300の位置を追跡するために、動きの瞬間的方向および変位が積分されてもよい。たとえば、UE300の参照位置は、たとえば、SPS受信機317を使用して(かつ/または、何らかの他の手段によって)ある瞬間に対して決定されてもよく、この瞬間の後に得られた加速度計およびジャイロスコープからの測定結果が、参照位置と比較したUE300の動き(方向および距離)に基づいてUE300の現在の位置を決定するために、自律航法において使用されてもよい。
【0067】
磁力計は、UE300の方位を決定するために使用され得る、異なる方向における磁界強度を決定し得る。たとえば、UE300のためのデジタルコンパスを提供するために、方位が使用され得る。磁力計は、2つの直交次元での磁界強度を検出してその標示を提供するように構成される、2次元の磁力計であってもよい。代替として、磁力計は、3つの直交次元での磁界強度を検出してその標示を提供するように構成された、3次元の磁力計であってもよい。磁力計は、磁界を検知し、たとえばプロセッサ310に、磁界の標示を提供するための手段を提供し得る。
【0068】
気圧センサは大気圧を決定してもよく、これは、UE300の高度または建物における現在の階を決定するために使用されてもよい。たとえば、UE300の存在する階が変化したときを、ならびに変化した階数を検出するために、差分気圧測定値が使用されてもよい。気圧センサは、大気圧を検知し、たとえばプロセッサ310に、大気圧の標示を提供するための手段を提供し得る。
【0069】
トランシーバ315は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成される、ワイヤレストランシーバ340または有線トランシーバ350の一方または両方を含んでもよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ340は、ワイヤレス信号348を(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つまたは複数のサイドリンクチャネル上で)送信すること、および/または(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つまたは複数のサイドリンクチャネル上で)受信することのための、1つまたは複数のアンテナ346に結合された送信機342および受信機344を含み得る。いくつかの実装形態では、ワイヤレス信号348は、有線(たとえば、電気および/または光)信号に、および有線(たとえば、電気および/または光)信号から変換されてもよく、有線信号はワイヤレス信号348に変換されてもよい。したがって、送信機342は、個別のコンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の送信機を含んでもよく、かつ/または、受信機344は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の受信機を含んでもよい。ワイヤレストランシーバ340は、5G New Radio(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、AMPS(Advanced Mobile Phone System)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(Wideband CDMA)、LTE(Long-Term Evolution)、LTE Direct(LTE-D)、6GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Zigbeeなどの、様々な無線アクセス技術(RAT)に従って(たとえば、TRP候補またはTRPおよび/または1つまたは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。New Radioは、mm波周波数および/またはサブ6GHz周波数を使用し得る。UE300が有線トランシーバを含むべきである場合、有線トランシーバ350は、有線通信のために構成される送信機352および受信機354を含み得る。送信機352は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の送信機を含んでもよく、かつ/または、受信機354は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の受信機を含んでもよい。有線トランシーバ350は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成されてもよい。トランシーバ315は、たとえば、光および/または電気接続によって、トランシーバインターフェース314に通信可能に結合されてもよい。トランシーバインターフェース314は、少なくとも部分的にトランシーバ315と統合されてもよい。
【0070】
アンテナ346は、アンテナアレイを含み得る。アンテナアレイは、たとえば、特定の方向におけるアンテナのアレイの利得設定を上げ、かつ/または位相設定を調整して、その方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、その利得レベルを上げる)ことによって、ビームフォーミングを送信し、またはビームフォーミングを受信することが可能であり得る。アンテナ346は複数のアンテナパネルをさらに含んでもよく、各アンテナパネルはビームフォーミングが可能である。アンテナ346は、基地局からの送信されたビームの受信を制御するための1つまたは複数のアンテナの適応、たとえば選択が可能である。たとえば電力消費を減らすために、広角ビームの受信のために、たとえばより少数のビームまたは単一のビームが選択されてもよいが、送信ビームが比較的狭いときは、アンテナアレイの中のより多数のアンテナが選択されてもよい。
【0071】
ユーザインターフェース316は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなどの、いくつかのデバイスのうちの1つまたは複数を含んでもよい。ユーザインターフェース316は、これらのデバイスのいずれかのうちの2つ以上のデバイスを含んでもよい。ユーザインターフェース316は、UE300によってホストされた1つまたは複数のアプリケーションと、ユーザが対話することを可能にするように構成されてもよい。たとえば、ユーザインターフェース316は、ユーザからのアクションに応答してDSP331および/またはプロセッサ330によって処理されるように、アナログおよび/またはデジタルの信号の標示をメモリ311に記憶してもよい。同様に、UE300上にホストされたアプリケーションが、ユーザに出力信号を提示するために、アナログおよび/またはデジタル信号の標示をメモリ311に記憶してもよい。ユーザインターフェース316は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、デジタルアナログ回路、アナログデジタル回路、増幅器、および/または利得制御回路を備える(これらのデバイスのうちのいずれかの2つ以上を含む)、オーディオ入力/出力(I/O)デバイスを含んでもよい。オーディオI/Oデバイスの他の構成が使用されてもよい。加えて、または代わりに、ユーザインターフェース316は、たとえば、ユーザインターフェース316のキーボードおよび/またはタッチスクリーン上での接触および/または圧力に応答する1つまたは複数のタッチセンサを含んでもよい。
【0072】
SPS受信機317(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機または全地球航法衛星システム(GNSS)受信機)は、SPSアンテナ362を介してSPS信号360を受信し取得することが可能であってもよい。アンテナ362は、ワイヤレス信号360を有線信号、たとえば、電気または光信号に変換するように構成され、アンテナ346と統合されてもよい。SPS受信機317は、全体的にまたは部分的に、UE300の位置を推定するために、獲得されたSPS信号360を処理するように構成されてもよい。たとえば、SPS受信機317は、SPS信号360を使用して三辺測量によってUE300の位置を決定するように構成されてもよい。プロセッサ330、メモリ311、DSP331、PE319、および/または1つまたは複数の追加の特別なプロセッサ(図示せず)が、SPS受信機317と連携して、全体的もしくは部分的に、獲得されたSPS信号を処理するために、かつ/またはUE300の推定位置を計算するために利用されてもよい。メモリ311は、測位動作を実行する際に使用するために、SPS信号360および/または他の信号(たとえば、ワイヤレストランシーバ340から獲得された信号)の標示(たとえば、測定結果)を記憶してもよい。汎用プロセッサ330、DSP331、PE319、および/もしくは1つまたは複数の追加の特別なプロセッサ、ならびに/あるいはメモリ311は、測定結果を処理してUE300の位置を推定する際に使用するために、位置エンジンを提供またはサポートしてもよい。UE300の測位のためにSPS受信機317を使用することに加えて、またはその代わりに、UE300は、ワイヤレストランシーバ340を介して送信および/または受信された信号を使用したワイヤレス測位のために構成されてもよい。
【0073】
UE300は、静止画または動画をキャプチャするためのカメラ318を含んでもよい。カメラ318は、たとえば、撮像センサ(たとえば、電荷結合デバイスまたはCMOSイメージャ)、レンズ、アナログ-デジタル回路、フレームバッファなどを含んでもよい。キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化、および/または圧縮は、汎用プロセッサ330および/またはDSP331によって実行されてもよい。加えて、または代わりに、ビデオプロセッサ333が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮、および/または操作を実行してもよい。ビデオプロセッサ333は、たとえば、ユーザインターフェース316のディスプレイデバイス(図示せず)上での提示のために、記憶された画像データを復号/圧縮解除してもよい。
【0074】
場所デバイス(PD)319は、UE300の場所、UE300の動き、および/もしくはUE300の相対的な場所、ならびに/または時間を決定するように構成されてもよい。たとえば、PD319は、SPS受信機317およびワイヤレストランシーバ340と通信し、かつ/またはそれらの一部もしくはすべてを含んでもよい。PD319は、1つまたは複数の測位方法の少なくとも一部分を実行するために、必要に応じてプロセッサ310およびメモリ311と連携して動作してもよいが、本明細書における説明は、プロセッサ310のPD319が、測位方法に従って実行するように構成されること、または実行することにのみ言及することがある。PD319は、UE300のワイヤレス測位の三辺測量のために、地上ベースの信号(たとえば、信号348の少なくともいくつか)を使用してUE300の位置を決定するように構成され得る。加えて、または代わりに、PMD319は、UE300の位置を決定するための1つまたは複数の他の技法を(たとえば、UEの自己報告される位置(たとえば、UEの場所ビーコンの一部)に依拠して)使用するように構成されてもよく、UE300の位置を決定するために、技法の組合せ(たとえば、SPS信号および地上測位信号)を使用してもよい。PD319は、UE300の方位および/または動きを検知し得るとともに、プロセッサ310(たとえば、プロセッサ330および/またはDSP331)がUE300の動き(たとえば、速度ベクトルおよび/または加速度ベクトル)を決定するために使用するように構成され得る方位および/または動きの標示を提供し得る、センサ313(たとえば、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計など)のうちの1つまたは複数を含み得る。PD319はまた、決定された場所および/または動きの不確実性および/または誤差の標示を提供するように構成され得る。たとえば、PD319は、PRSがそこから受信されるTRP候補の1つまたは複数のグループに対するGDOPを決定して示すように構成され得る。
【0075】
メモリ311は、プロセッサ310によって実行されると、本明細書で開示される機能を実行するようにプログラムされた専用コンピュータとしてプロセッサ310を動作させ得る実行可能プログラムコードまたはソフトウェア命令を含む、ソフトウェア312を記憶してもよい。示されるように、メモリ311は、開示される機能を実行するためにプロセッサ310によって実装され得る1つまたは複数のコンポーネントまたはモジュールを含んでもよい。コンポーネントまたはモジュールは、プロセッサ310によって実行可能な、メモリ311の中のソフトウェア312として示されるが、コンポーネントまたはモジュールは、別のコンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、またはプロセッサ310の中もしくはプロセッサ外のいずれかの専用ハードウェアであってもよいことを理解されたい。本明細書で説明される通信と機能の両方を管理するために、いくつかのソフトウェアモジュールおよびデータテーブルが、メモリ311に常駐してもよく、プロセッサ310によって利用されてもよい。示されるようなメモリ311の内容の編成が例にすぎず、したがって、モジュールおよび/またはデータ構造の機能は、実装形態に応じて異なる方法で組み合わせられてもよく、分離されてもよく、かつ/または構造化されてもよいことを理解されたい。
【0076】
たとえば、メモリ311は、1つまたは複数のプロセッサ310によって実装されると、1つまたは複数のGDOPを決定するために使用されるべきセッションに関与するように1つまたは複数のプロセッサ310を構成する、ワイヤレス測位セッションモジュール372を含んでもよく、GDOPは、本明細書で説明されるように、UE300のワイヤレス測位のための1つまたは複数のTRPを決定するために使用されてもよい。たとえば、1つまたは複数のプロセッサ(またはPD319)は、TRP候補の第1の組合せに対する第1のGDOPを、TRP候補の第1の組合せからの受信されたPRSに基づいて決定すること、TRP候補の第2の組合せに対する第2のGDOPを、TRP候補の第2の組合せからの受信されたPRSに基づいて決定することなどを行うように構成され得る。GDOPは、ワイヤレス測位のための1つまたは複数の好ましいTRP候補を決定し、ワイヤレス測位のためのTRP候補のグループを絞り込み、および/またはネットワークエンティティ(たとえば、標示をロケーションサーバ172に転送するgNBまたは中継UE)に提供されるべきGDOPに関連する標示を生成するために、UE300によって使用され得る。いくつかの実装形態では、ロケーションサーバ172は、ワイヤレス測位のために使用されるべき最終的なTRP(これは、UEからの選好、UEによる絞り込みの後のTRP候補のグループ、および/またはUEにより示されるGDOPに基づき得る)を決定し得る。ワイヤレス測位セッションモジュール372はメモリ311に含まれるソフトウェアであるものとして示されているが、ワイヤレス測位セッションモジュール372は、ハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュール、またはハードウェアとソフトウェアの組合せであり得る。たとえば、モジュールは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、実行可能コード、または両方の組合せを含み得る。
【0077】
図4は、ワイヤレスネットワーク(ワイヤレスネットワーク100など)において測位サービスをサポートすることが可能な基地局400を示し、これは基地局102の例である。基地局400は、少なくとも1つのプロセッサ410と、ソフトウェア(SW)412を含むメモリ411と、トランシーバ415とを含むコンピューティングプラットフォームを含む。プロセッサ410、メモリ411、およびトランシーバ415は、(たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス420によって互いに通信可能に結合され得る。示される装置の1つまたは複数は基地局400から省かれてもよく、または基地局400は示されていない1つまたは複数の装置を含んでもよい。プロセッサ410は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ410は、複数のプロセッサ(たとえば、図3に示されるものと同様の、アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサの1つまたは複数を含む)を含み得る。メモリ411は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ411は、ソフトウェア412を記憶し、ソフトウェア412は、命令を含むプロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってもよく、命令は、実行されると、本明細書で説明される様々な機能を実行するようにプログラムされた専用コンピュータとしてプロセッサ410を動作させるように構成される。代替として、ソフトウェア412は、プロセッサ410によって直接実行可能ではなくてもよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、本明細書で説明される様々な機能を実行するための専用コンピュータとしてプロセッサ410を動作させるように構成されてもよい。この説明は、プロセッサ410が機能を実行することのみに言及することがあるが、これは、プロセッサ410がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなどの、他の実装形態を含む。この説明は、プロセッサ410に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数がある機能を実行することに対する略記として、プロセッサ410がその機能を実行することに言及することがある。この説明は、基地局400の1つまたは複数の適切なコンポーネントが機能を実行することに対する略記として、基地局400が機能を実行することに言及することがある。プロセッサ410は、メモリ411に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含んでもよい。
【0078】
トランシーバ415は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成されるワイヤレストランシーバ440および有線トランシーバ450を含んでもよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は、ワイヤレス信号448を(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つまたは複数のダウンリンクチャネル上で)送信および/または受信し、ワイヤレス信号448から有線(たとえば、電気および/または光)信号に、かつ有線(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号448に信号を変換するために、1つまたは複数のアンテナ446に結合された送信機442および受信機444を含んでもよい。アンテナ446は、ビーム形成が可能な、および測位サービスのための信号(PRSを含む)を送信または受信する際に使用されるビームを含めてビームを送信して受信することが可能な、1つまたは複数のアンテナアレイである。加えて、または代わりに、信号は全方向に送信されてもよい。送信機442は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の送信機を含んでもよく、かつ/または、受信機444は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の受信機を含んでもよい。ワイヤレストランシーバ440は、5G New Radio(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、AMPS(Advanced Mobile Phone System)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(Wideband CDMA)、LTE(Long-Term Evolution)、LTE Direct(LTE-D)、6GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標), Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、(たとえば、UE400、1つまたは複数の他のUE、および/または1つまたは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。有線トランシーバ450は、たとえば、ロケーションサーバ172に通信を送信し、ロケーションサーバ172から通信を受信するために、有線通信のために構成される送信機452および受信機454を含んでもよい。送信機452は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の送信機を含んでもよく、かつ/または、受信機454は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の受信機を含んでもよい。有線トランシーバ450は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成されてもよい。本明細書で使用される場合、基地局400の少なくとも1つのトランシーバは、ワイヤレストランシーバ440または有線トランシーバ450の1つまたは複数を指すことがある。
【0079】
図4に示される基地局400の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてもよい。たとえば、本明細書における説明は、基地局400がいくつかの機能を実行するように構成されるか、または実行することを論じるが、これらの機能の1つまたは複数は、ロケーションサーバ172および/またはUE300によって実行されてもよい。
【0080】
メモリ411は、プロセッサ410によって実行されると、本明細書で開示される機能を実行するようにプログラムされた専用コンピュータとしてプロセッサ410を動作させ得る実行可能プログラムコードまたはソフトウェア命令を含む、ソフトウェア412を記憶してもよい。示されるように、メモリ411は、開示される機能を実行するためにプロセッサ410によって実装され得る1つまたは複数のコンポーネントまたはモジュールを含んでもよい。コンポーネントまたはモジュールは、プロセッサ410によって実行可能な、メモリ411の中のソフトウェア412として示されるが、コンポーネントまたはモジュールは、別のコンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、またはプロセッサ410の中もしくはプロセッサ外のいずれかの専用ハードウェアであってもよいことを理解されたい。本明細書で説明される通信と機能の両方を管理するために、いくつかのソフトウェアモジュールおよびデータテーブルが、メモリ411に常駐してもよく、プロセッサ410によって利用されてもよい。示されるようなメモリ411の内容の編成が例にすぎず、したがって、モジュールおよび/またはデータ構造の機能は、実装形態に応じて異なる方法で組み合わせられてもよく、分離されてもよく、かつ/または構造化されてもよいことを理解されたい。
【0081】
たとえば、メモリ411は、プロセッサ410によって実装されると、ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数のUEのためのワイヤレス測位を支援するようにプロセッサ410を構成する、ワイヤレス測位セッションモジュール472を含み得る。たとえば、1つまたは複数のプロセッサ410は、ロケーションサーバ172とワイヤレスネットワークの中のUE104との間で情報を中継し、ワイヤレス測位のために1つまたは複数のPRSを送信し、および/またはワイヤレス測位に使用されるべきPRS支援データを送信するように、基地局400を構成し得る。ワイヤレス測位セッションモジュール472はメモリ411に含まれるソフトウェアであるものとして示されているが、ワイヤレス測位セッションモジュール472は、ハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュール、またはハードウェアとソフトウェアの組合せであり得る。たとえば、モジュールは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、実行可能コード、または両方の組合せを含み得る。
【0082】
図5は、ワイヤレスネットワーク(ワイヤレスネットワーク100など)において測位サービスをサポートすることが可能なサーバ500を示し、これはロケーションサーバ172の例である。サーバ500は、少なくとも1つのプロセッサ510と、ソフトウェア(SW)512を含むメモリ511と、トランシーバ515とを含むコンピューティングプラットフォームを含む。プロセッサ510、メモリ511、およびトランシーバ515は、(たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス520によって互いに通信可能に結合され得る。示される装置の1つまたは複数(たとえば、ワイヤレスインターフェース)は、サーバ500から省かれてもよい。プロセッサ510は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ510は、複数のプロセッサ(たとえば、図3に示されるものと同様の、アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサのうちの少なくとも1つを含む)を含み得る。メモリ511は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ511は、ソフトウェア512を記憶し、ソフトウェア512は、命令を含むプロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってもよく、命令は、実行されると、本明細書で説明される様々な機能を実行するようにプログラムされた専用コンピュータとしてプロセッサ510を動作させるように構成される。代替として、ソフトウェア512は、プロセッサ510によって直接実行可能ではなくてもよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、本明細書で説明される様々な機能を実行するための専用コンピュータとしてプロセッサ510を動作させるように構成されてもよい。この説明は、プロセッサ510が機能を実行することのみに言及することがあるが、これは、プロセッサ510がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなどの、他の実装形態を含む。この説明は、プロセッサ510に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数がある機能を実行することに対する略記として、プロセッサ510がその機能を実行することに言及することがある。この説明は、サーバ500の1つまたは複数の適切なコンポーネントが機能を実行することに対する略記として、サーバ500が機能を実行することに言及することがある。プロセッサ510は、メモリ511に加えて、かつ/またはメモリ511の代わりに、記憶された命令を有するメモリを含んでもよい。
【0083】
トランシーバ515は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成される、ワイヤレストランシーバ540または有線トランシーバ550の一方または両方を含んでもよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ540は、ワイヤレス信号548を(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクチャネル上で)送信および/または(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号548から有線(たとえば、電気および/または光)信号に、かつ有線(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号548に信号を変換するために、1つまたは複数のアンテナ546に結合された送信機542および受信機544を含んでもよい。したがって、送信機542は、個別のコンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の送信機を含んでもよく、かつ/または、受信機544は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の受信機を含んでもよい。ワイヤレストランシーバ540は、5G New Radio(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、AMPS(Advanced Mobile Phone System)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(Wideband CDMA)、LTE(Long-Term Evolution)、LTE Direct(LTE-D)、6GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、(たとえば、UE300、1つまたは複数の他のUE、1つまたは複数の基地局400、および/または1つまたは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。有線トランシーバ550は、有線通信のために構成される送信機552および受信機554を含んでもよい。送信機552は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の送信機を含んでもよく、かつ/または、受信機554は、個別コンポーネントもしくは複合/統合コンポーネントであってもよい複数の受信機を含んでもよい。有線トランシーバ550は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成されてもよい。本明細書で使用される場合、サーバ500の少なくとも1つのトランシーバは、ワイヤレストランシーバ540または有線トランシーバ550の1つまたは複数を指すことがある。
【0084】
図5に示されるサーバ500の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてもよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ540は省かれてもよい。加えて、または代わりに、本明細書における説明は、サーバ500がいくつかの機能を実行するように構成されるか、または実行することを論じるが、これらの機能の1つまたは複数は、基地局400および/またはUE300によって実行されてもよい。
【0085】
メモリ511は、プロセッサ510によって実行されると、本明細書で開示される機能を実行するようにプログラムされた専用コンピュータとしてプロセッサ510を動作させ得る実行可能プログラムコードまたはソフトウェア命令を含む、ソフトウェア512を記憶してもよい。示されるように、メモリ511は、開示される機能を実行するためにプロセッサ510によって実装され得る1つまたは複数のコンポーネントまたはモジュールを含んでもよい。コンポーネントまたはモジュールは、プロセッサ510によって実行可能な、メモリ511の中のソフトウェア512として示されるが、コンポーネントまたはモジュールは、別のコンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、またはプロセッサ510の中もしくはプロセッサ外のいずれかの専用ハードウェアであってもよいことを理解されたい。本明細書で説明される通信と機能の両方を管理するために、いくつかのソフトウェアモジュールおよびデータテーブルが、メモリ511に常駐してもよく、プロセッサ510によって利用されてもよい。示されるようなメモリ511の内容の編成が例にすぎず、したがって、モジュールおよび/またはデータ構造の機能は、実装形態に応じて異なる方法で組み合わせられてもよく、分離されてもよく、かつ/または構造化されてもよいことを理解されたい。
【0086】
たとえば、メモリ511は、プロセッサ510によって実装されると、本明細書で論じられるように、ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数のUEのワイヤレス測位のための1つまたは複数のTRP候補の選択または絞り込みをサポートするのに関与するようにプロセッサ510を構成する、ワイヤレス測位セッションモジュール572を含み得る。ワイヤレス測位セッションモジュール572はメモリ511に含まれるソフトウェアであるものとして示されているが、ワイヤレス測位セッションモジュール572は、ハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュール、またはハードウェアとソフトウェアの組合せであり得る。たとえば、モジュールは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、実行可能コード、または両方の組合せを含み得る。
【0087】
ワイヤレス測位では、標的UEへ/からPRSを送信および/または受信するためのTRPとして、1つまたは複数のアンカーが使用される。TRPと標的UEとの間の距離は、1つまたは複数の信号の観測到達時間差(OTDOA)に基づいてもよく(OTDOA測位と呼ばれる)、またはワイヤレス測位のために距離を決定するために使用される任意の他の適切な測定結果に基づいてもよい。OTDOA測位は、ネットワークノードの異なるペア(たとえば、基地局102、基地局102のアンテナなど)によって送信される特定の参照RF信号(たとえば、PRS、CRS、CSI-RSなど)の到達時間(TOA)をUEが従来の方法で測定するような、マルチラテレーション方法に基づく。ノードペアに対する参照信号時間差(RSTD)を決定するために、いくつかの近隣からのTOAが参照ノードからのTOAから差し引かれ得る。上で述べられたように、この時間差は、アンカーからUEに送信される参照信号(PRSなど)に基づき得る。いくつかの他の実装形態では、時間差は、UEからアンカーへの信号、または、アンカーからアンカーまたは近隣デバイスに戻るまでのラウンドトリップタイム(RTT)(UEがPRSを中継する)に基づき得る。RSTDは、別のデバイスに示されてもよく、またはアンカーとUEとの間の距離を決定する際に別様に使用されてもよい。いくつかの実装形態では、標的UEは、ネットワークの中の他のデバイスによって送信されるPRSのインスタンス間のRSTDを測定し得る。いくつかの実装形態では、RSTDを測定するために、PRSの特定のリソースが使用され得る。本明細書で使用される場合、PRSリソースは、ワイヤレス測位のために使用されるPRSの任意の適切な部分またはすべてを指し得る。
【0088】
図6は、到達時間差(TDOA)技法を使用して測位を実施する例示的なワイヤレス通信システム600を示す。図6の例では、UE104は、UE104の場所の推定を決定し、またはUE104の場所の推定を決定するために別のエンティティ(たとえば、基地局またはコアネットワークコンポーネント、別のUE、ロケーションサーバ、サードパーティアプリケーションなど)を支援する。UE104は、RF信号、ならびにRF信号の変調および情報パケットの交換のための規格化されたプロトコルを使用して、図1の中の基地局102の任意の組合せに対応し得る複数の基地局102-1、102-2、および102-3(総称して、基地局102)とワイヤレスに通信し得る。交換されたRF信号から異なるタイプの情報を抽出すること、およびワイヤレス通信システム600のレイアウト(すなわち、基地局の位置、幾何形状など)を利用することによって、UE104は、あらかじめ定められた基準座標系において、UE104の場所を決定し、またはUE104の場所の決定を支援し得る。ある態様では、UE104は、2次元座標系を使用してその場所を指定し得るが、本明細書で開示する態様はそのように限定されず、追加の次元が望まれる場合、3次元座標系を使用して場所を決定することにも適用可能であり得る。加えて、図6は、(2D測位などのための)1つのUE104および3つの基地局102を示すが、理解されるように、測位のためのより多くのUE104およびTRP候補またはアンカーとしてのより多くの基地局102があってもよい。
【0089】
一般に、参照ネットワークノード(サービング基地局など)と1つまたは複数の近隣ネットワークノードとの間で、RSTDが測定される。図6に示される例では、基地局102-1はUE104のサービング基地局(これは参照基地局であり得る)であり得るが、基地局102-2および102-3は近隣基地局である。参照ネットワークノードは、OTDOAのあらゆる単一の測位用途のためにUE104によって測定されるすべてのRSTDについて同じままであり、通常、UE104のためのサービングセル、またはUE104における信号強度が良好である近くの別のセルに対応する。ある態様では、測定されるネットワークノードが基地局によってサポートされるセルである場合、近隣ネットワークノードは、通常、参照セルのための基地局とは異なる基地局によってサポートされるセルであり、UE104における信号強度は良いことも悪いこともある。RSTDは、2つのセル間の、たとえば参照セルと近隣セルとの間の相対的なタイミング差であってもよく、これは、2つの異なるセルからの2つのサブフレーム境界間の最小の時間差に基づいて決定される。
【0090】
位置計算は、測定された時間差(たとえば、RSTD)、ならびにネットワークノードの位置および相対的な送信タイミングの(たとえば、ネットワークノードが正確に同期されているかどうか、または各ネットワークノードが他のネットワークノードに対して相対的に何らかの知られている時間差を伴って送信するかどうかに関する)知識に基づき得る。
【0091】
測位動作を支援するために、ロケーションサーバ172は、参照ネットワークノード(たとえば、図6の例における基地局102-1または別の例ではアンカーUE)、および参照ネットワークノードに対する近隣ネットワークノード(たとえば、図6の例における基地局102-2および102-3、または別の例におけるアンカーUEを含み得る1つまたは複数の他のアンカー)のために、OTDOA支援データをUE104に提供してもよい。たとえば、支援データは、上で説明されたように、各ネットワークノードの中心チャネル周波数、様々な参照RF信号構成パラメータ(たとえば、連続する測位サブフレームの数、測位サブフレームの周期性、ミューティングシーケンス、周波数ホッピングシーケンス、参照RF信号ID、参照RF信号帯域幅)、ネットワークノードグローバルID、および/またはOTDOAに適用可能な他のセル関連パラメータを提供し得る。OTDOA支援データはまた、UE104のためのサービングセルを参照ネットワークノードとして示してもよい。たとえば、UE104は、ワイヤレス測位のために使用されるTRPに関連する、またはそこからワイヤレス測位のためのTRPが選択されるTRP候補に関連する、1つまたは複数のNR-DL-PRS支援データ(NR-DL-PRS-AssistanceData)情報要素(IE)を取得し得る。1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEは、TRP(TRP候補)PRSリソースの1つまたは複数のペアに対して、NR-DL-PRSの予想される参照信号時間差(RSTD)値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP(またはTRP候補)PRSリソースのペアに関連するNR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み得る。OTDOA測位方法に関連する異なる時間長は、予想されるRSTDと不確実性値に基づいて決定され得る。
【0092】
ある態様では、ロケーションサーバ172は、1つまたは複数の基地局102および/または中継UEを介して支援データをUE104に送信し得るが、代替として、支援データは基地局102自体から直接発せられてもよい(たとえば、定期的にブロードキャストされるオーバーヘッドメッセージなどにおいて)。代替として、UE104は、支援データを使用せずに近隣ネットワークノード自体から信号を検出して測定することができる。
【0093】
図6の例では、基地局102-1の参照セルと基地局102-2および102-3の近隣セルとの間で測定される時間差は、τ21およびτ31として表され、ただし、τ1、τ2、およびτ3は、それぞれ、基地局102-1、102-2、および102-3の送信アンテナからUE104への、参照RF信号の送信時間を表し、UE104におけるあらゆる測定雑音を含む。次いで、UE104は、(たとえば、「Physical layer; Measurements」と題する3GPP TS 36.214において定義されているように)異なるネットワークノードのTOA測定結果をRSTD測定結果に変換し得る。(i)RSTD測定結果、(ii)各ネットワークノードの知られている絶対的もしくは相対的な送信タイミング、(iii)参照ネットワークノードおよび近隣ネットワークノードに対する物理送信アンテナの知られている場所、(iv)送信方向などの指向性参照RF信号特性、ならびに/または(v)TRPもしくはTRP候補に関連する支援データを使用して、UE104の場所が決定され得る(UE104またはロケーションサーバ172のいずれかによって)。
【0094】
たとえば、基地局iからの最短経路に対するUE104におけるTOA Tiは、
【数6】
であり、ただし、Diは、位置(qi)を有する基地局iと位置(p)を有するUE104との間の幾何学的距離であり、cは、空中の光速(299700km/s)であり、qiは、セル情報データベース(ロケーションサーバまたは別のネットワークコンポーネントに含まれ得る)を通じて知られている。幾何学的距離(すなわち、2点間の直線距離)は、以下の式(1)により与えられる。
【数7】
ただし、Dは地球の表面上での2点間の距離であり、Rは地球の半径(6371km)であり、
【数8】
は、それぞれ、第1の点の緯度(ラジアン単位)および第2の点の緯度(ラジアン単位)であり、β1、β2は、それぞれ、第1の点の経度(ラジアン単位)および第2の点の経度(ラジアン単位)である。
【0095】
所与のネットワークノードによって送信された参照RF信号のTOAを特定するために、UE104はまず、そのネットワークノード(たとえば、基地局102)が参照RF信号を送信しているチャネル上のすべてのリソース要素(RE)を一緒に処理し、逆フーリエ変換を実行して受信されたRF信号を時間領域に変換する。時間領域への受信されたRF信号の変換は、チャネルエネルギー応答(CER:Channel Energy Response)の推定と呼ばれる。CERは、経時的なチャネル上のピークを示し、したがって、最も早い「顕著な」ピークが、参照RF信号のTOAに相当するはずである。一般に、UEは、雑音関連の品質閾値を使用してスプリアスの局所的なピークを除去し、それによって、恐らくはチャネル上の有意なピークを正しく特定する。たとえば、UE104は、CERの中央値より少なくともX dB高くチャネル上のメインピークより最大でY dB低い、CERの最も早い極大値であるTOA推定を選び得る。UE104は、異なるネットワークノードからの各参照RF信号のTOAを決定するために、各ネットワークノードから各参照RF信号のためのCERを決定する。
【0096】
UE104によって実行されるTOA測定は、UE104とTRPまたはTRP候補(たとえば、基地局102)との間の地理的距離に関係する。2D直交座標系では、基地局の(既知の)座標はxi=[xi,yi]Tと表記されてもよく、UE104の(既知の)座標はxt=[xt,yt]Tと表記されてもよい。RSTD測定結果は、2つの基地局間の時間差として定義されてもよく(modulo 1-subframe(1-ms))、したがって、近隣基地局102-iと参照基地局102-1との間の距離の差に相当し得る。UE104において測定される近隣基地局102-iと参照基地局102-1との間の時間差は、以下の式(2)において与えられる。
【数9】
【0097】
(Ti-T1)は、基地局間の送信時間オフセットであり、「リアルタイム差分」(RTD)と呼ばれる。変数niおよびn1は、UE TOA測定誤差である。定数cは光速である。
【0098】
少なくとも2つの近隣基地局の測定結果iが(参照基地局に加えて)、ワイヤレス測位のために必要とされ得る。しかしながら、2つより多くの近隣基地局の測定結果が使用されることがあり、または望ましいことがある(UEの推定される場所の正確さを高めることなどのために)。連立方程式は、最小二乗法または加重最小二乗法で解かれ得る。送信時間オフセット(Ti-T1)は、同期されたネットワークでは(理想的には)0でなければならず、上の式はTDOAを定義する。幾何学的には、各TDOAは双曲線を定義し、双曲線の幅は、(たとえば、τ31またはτ21に対応する図6に示されるように)TDOA誤差(ni - n1)によって決定される。基地局102の座標および送信時間オフセット(Ti-T1)がロケーションサーバ172またはUE104において知られている場合、UE104の場所が決定され得る。
【0099】
ワイヤレス測位は、UEにより支援されてもよく、またはUEに基づいてもよい。UEにより支援される測位では、サーバ500(ロケーションサーバ172など)が、標的UEの位置/場所を決定し得る。わかりやすくするために、ロケーションサーバ172が動作を実行するものとして説明されるが、ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のネットワークエンティティが、説明される動作(たとえば、基地局、コアネットワークコンポーネントなど)のすべてまたは一部を実行してもよい。ロケーションサーバ172はまた、測位のために使用されるべきRSリソース(具体的なPRSフォーマット、周波数、時間枠、PRSの送信が誘発されるかまたは定期的であるかなど)を決定し得る。ロケーションサーバ172はまた、ワイヤレス測位のためのTRPとしてどの基地局102が使用されるべきであるか、およびTRPのための設定(どのUEがワイヤレス測位のためにサポートされるべきかなど)を選択し得る。ロケーションサーバ172は、決定されたリソースを基地局102(gNBなど)に示してもよく、基地局102は、そのリソースをUE104に示してもよく、または、その標示を使用してPRSを送信してもよい。いくつかの実装形態では、ロケーションサーバ172は、ワイヤレス測位のためのTRPとして使用されることからTRP候補を除外し、または使用されるものとして選択し得る。この除外または選択は、1つまたは複数の標的UEからのTRP候補の選好に基づき得る。代わりに、除外または選択は、標的UEからのどのような選好とも無関係に行われ得る。本明細書で述べられるように、TRP候補の除外または選択は、ワイヤレス測位のためのTRP候補の様々な組合せに対して1つまたは複数の標的UEによって決定される1つまたは複数のGDOPに基づき得る。
【0100】
ワイヤレス測位において、標的UEおよびTRPの幾何学的形状は、標的UEの位置推定の正確さまたは生じ得る誤差に影響する。たとえば、PRSの分解能およびタイミングに基づいて、UEの位置は、TRPからある距離範囲内(図6のτ31個またはτ21個の関連する帯によって示されるものなど)にあり得る。複数のTRPに対して、UEの位置は、複数のTRPの距離範囲の交差部分内にあり得る。範囲の交差部分は、ワイヤレス測位のために複数のTRPを使用した場合のUEの場所不確実性である。TRPの位置の調整により、場所不確実性の形状と大きさが調整されることがあり、これはUEの場所を決定する際の正確さに影響することがある。
【0101】
図7Aは、ワイヤレス測位のための第1のTRP702および第2のTRP704に関連するUEの場所不確実性710を示す図700である。PRSのタイミングおよびタイミングの分解能に基づいて、UEの位置はTRP702の範囲706内にあると決定され得る。同様に、PRSのタイミングおよびタイミングの分解能に基づいて、UEの位置はTRP704の範囲708内にあると決定され得る。このようにして、UEは、場所不確実性710として示される、2つの範囲706および708の交差部分内に位置し得る。TRP702および704の位置は、場所不確実性710の寸法と大きさに影響する。また、示されていないが、使用されることになるTRPの数が、場所不確実性710の寸法と大きさに影響することがある。たとえば、TRPの数を増やすと、場所不確実性710の大きさが減ることがある。2Dの不確実性が図7A(および図7B)に示されているが、3D測位では場所不確実性は3Dであり得る。こうして、UEの高度にも不確実性があり得る。例および説明は、わかりやすくするために2Dの場所不確実性(場所不確実性710など)に関するが、本開示は3Dの場所不確実性にも適用される。
【0102】
図7Bは、ワイヤレス測位のための第1のTRP702および第3のTRP712に関連するUEの場所不確実性716を示す図701である。UEの位置は、TRP712の範囲714内にあると決定され得る。第2のTRP704および第3のTRP712の位置は、互いに異なる。結果として、範囲706と範囲714の交差部分は、場所不確実性710とは異なる寸法の場所不確実性をもたらし得る。示されるように、範囲706および範囲714は、場所不確実性716と関連付けられる。場所不確実性716の大きさは場所不確実性710の大きさより大きく、UEはそれぞれの場所不確実性内のどこかに位置する。結果として、UEの位置推定において生じ得る誤差は、基地局702および712をTRPとして使用することに基づくと、基地局702および704をTRPとして使用することと比較して大きくなる。範囲(不確実性誤差710または716など)の交差部分は、GDOPと本明細書では呼ばれ得る。
【0103】
図7Aおよび図7Bに関連して上で示されたように、ワイヤレス測位のためのTRPの位置に関するUEの位置は、UEの位置推定において生じ得る誤差に影響する。たとえば、UEがワイヤレス測位のための基地局の(たとえば、gNBの)カバレッジエリアの重複の中心のエリアにある場合、GDOPは、UEがワイヤレス測位のための基地局の(たとえば、gNBの)カバレッジエリアの重複の外側のエリアにある場合、より小さいことがある。TRP候補に関するUEの位置が知られている場合、UEの位置推定に関連するGDOPを下げるために、ワイヤレス測位のためのTRPとして特定のTRP候補が選択され得る。しかしながら、UEの位置は、ワイヤレス測位のための選択されたTRPを使用して決定されるべきであり、UEの位置は、ワイヤレス測位のために使用されるべきTRPを選択する前には知られていないことがある。UEは、非RAT手段を使用してその位置を決定し得る。たとえば、UEは、GNSS信号の三辺測量を使用してその位置を決定し得る。このようにして、UEの位置はTRP候補を選択する前に知られ得る。しかしながら、多くのデバイスは、非RAT手段(GNSSまたはGPS受信機をもたないデバイスなど)を使用してその位置を決定することが不可能であることがあり、またはユーザは、自身の厳密な位置を提供することについてのプライバシー上の懸念をもつことがある。いくつかの実装形態では、UEはTRP候補の異なる組合せに対するGDOPを決定してもよく、これらのGDOPは、UEのワイヤレス測位のために使用されるべきTRP候補を決定する際に使用されてもよい。このようにして、位置を決定するための非RAT手段は必要とされず、UEの厳密な位置をネットワークコンポーネント(ロケーションサーバ172など)に提供することはワイヤレス測位を実行するために必要とされない。
【0104】
GDOPは、使用される測位方法のタイプ(TOAベースの測位など)に基づいて任意の適切な方式で計算され得る。たとえば、GDOPは、最小二乗法での誤差(式(1)に関して上で説明されたn1-niなど)の標準偏差(σ)(たとえば、x軸に沿った誤差の二乗された標準偏差とy軸に沿った誤差の二乗された標準偏差との和の平方根)の、測定誤差の標準偏差(たとえば、直交座標系にわたる)に対する比であり得る。GDOPを計算するための例示的な手段が、以下の式(3)において提供される。
【数10】
ここで、
【数11】
は測定誤差の分散である。式(3)において、
【数12】
は、以下の式(4)において提供されるような、グラム決定性行列(gram-determinant matrix)の逆行列の跡として表され得る。
【数13】
【0105】
行列Gは、あらゆる既知の方法を使用して決定され得る。たとえば、TOAベースの測位方法では、(2D測位などのための)3つのTRPに基づく行列Gは、以下の式(5)において与えられるように決定され得る。
【数14】
ここで、(x,y)は3つのTRPに基づいてUEのために決定される座標であり、(xi,yi)は各TRPの座標である。式(5)は、2D測位(または3D測位)のために任意の数のTRPに拡張されてもよく、行列Gの中の行の数はNに等しく、および/または、行列Gの中の列の数は次元の数に等しい。TOAベースの測位では、GDOPは、UEの範囲内のTRPとして機能し得る基地局のあらゆる組合せに対する式(4)および(5)(任意の数のTRPまたは3D測位に拡張され得る)に基づいて決定され得る。GDOPを決定するための一例が上で与えられるが、デバイスはGDOPを決定するためのあらゆる適切な手段を使用してもよい。
【0106】
式(3)および(4)において上で示されるように、GDOPは、PRSがそこから取得される基地局の組合せに対して決定される値であってもよく、この値は、UEの位置を決定する際に基地局の組合せに関連する場所不確実性の大きさを示すことがある。このようにして、より小さいGDOPはより小さい場所不確実性を示すことがあり、これは、UEの位置推定に対して生じ得る誤差がより小さいことを示すことがある。TRP候補の異なる組合せが、各組合せに関連するGDOPに基づいて、ワイヤレス測位のためのTRPであることの適格性について互いに比較され得る。たとえば、UEはTRP候補の第1の組合せに対する第1のGDOPを決定してもよく、UEはTRP候補の第2の組合せに対する第2のGDOPを決定してもよい。複数のTRPからのTRP候補の異なる組合せまたはサブセットは、1つまたは複数のTRP候補と重複することがあり、または互いに相互に排他的であることがあることに留意されたい。加えて、または代わりに、グループまたは組合せの中のTRP候補の数は調整可能であってもよい。このようにして、TRP候補の第1のグループは、複数のTRP候補からのTRP候補の第2のグループより多数、少数、またはそれと同数のTRP候補を有し得る。より小さいGDOPは、TRP候補のどのグループがUEのより正確な位置推定をもたらすかを示し得る。
【0107】
UEにより支援される測位(ロケーションサーバ172がUEの位置を決定し得るような)では、ロケーションサーバ172がワイヤレス測位のために使用されるべき最終的なTRPを決定する前に、UEがTRP候補のグループを絞り込んでもよい。たとえば、UEは、1つまたは複数の好ましいTRPを示してもよく、または、UEのワイヤレス測位のために使用することから除外されるべき1つまたは複数のTRPを示してもよい。加えて、または代わりに、UEはGDOPを示してもよく、ロケーションサーバ172は、TRP候補の異なるグループに対してUEによって決定されるGDOPに基づいて、ワイヤレス測位のために使用されるべきTRP候補を決定してもよい。UEに基づく測位(UEがその位置を決定するような)では、UEがワイヤレス測位のために使用されるべきTRPを決定し得る。(PRSを送信しないように選択されていない基地局を構成すること、または選択されていない基地局からのPRSを別様にミュートすることなどによって)あらゆる選択されないTRPを取り除くためにTRPが枝刈りされ得るように、UEはどのTRPが選択されるかを示してもよい。いくつかの実装形態では、ロケーションサーバ172はそれでも、ワイヤレスネットワーク100の中の複数のUEのワイヤレス測位のために使用されるべき全体のTRPに基づいて、最終的なTRPを示してもよい。いくつかの実装形態では、UEのためのワイヤレス測位から除外されるTRP候補はそれでも、ワイヤレスネットワーク100の中の1つまたは複数の他のUEに対するワイヤレス測位をサポートし得る。このようにして、第1のTRPはUEの第1のサブセットのためのワイヤレス測位をサポートし得るが、第2のTRPはワイヤレスネットワークの中のUEの第2のサブセットのワイヤレス測位をサポートし得る。
【0108】
TRP候補を選択または除外する際にGDOPを使用することは、ワイヤレス測位に使用されるTRPの数の低減も可能にし得る。たとえば、4つのTRP候補の組合せが5つのTRP候補の組合せに類似した(閾値の量の範囲内にある)GDOPを生み出す場合、5つではなく4つのTRP候補がワイヤレス測位に使用され得る。第5のTRP候補がワイヤレスネットワーク100の中の他のUEのワイヤレス測位のために使用されるべきではないと仮定すると、PRSを送信するために、または他のワイヤレス測位動作を実行するために、より少数の基地局102しか必要とされないことがあり、UEはUE(または他のUE)の位置を決定するためにより少数のTRPからより少数のPRSを検知することしか必要とされないことがあり、このことは、ワイヤレスネットワークおよびUE自体の処理リソースを節約することがある。
【0109】
図8は、ワイヤレスネットワークの中のUEのワイヤレス測位の例示的な方法800のフローチャートを示す。例示的な方法800は、開示される実装形態と矛盾しない方式で、図1に示されるUE104または図3に示されるUE300などの、そのためのワイヤレス測位が実行されるべきワイヤレスネットワークのUEによって実行され得る。本明細書ではUEが方法800を実行するものとして説明されるが、あらゆる他の適切なデバイスまたはコンポーネントが、方法800の1つまたは複数の動作を実行してもよい。方法800(または図9の方法900などの他の説明された方法のいずれか)の1つまたは複数の動作を実行し得るデバイスは、少なくとも1つのトランシーバ(1つまたは複数のワイヤレストランシーバおよび/または1つまたは複数の有線トランシーバ)、少なくとも1つのメモリ、ならびに少なくとも1つのトランシーバおよび少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサを含み得る。例示的なデバイスとしてUE300に言及すると、少なくとも1つのトランシーバは、トランシーバ315またはワイヤレストランシーバ340を含んでもよく、少なくとも1つのメモリはメモリ311を含んでもよく、少なくとも1つのプロセッサは、プロセッサ310の1つまたは複数、プロセッサ330から334の1つまたは複数、または場所デバイス319を含んでもよい。例示的なデバイスとして基地局400に言及すると、少なくとも1つのトランシーバは、トランシーバ415のすべてまたは一部分を含んでもよく、少なくとも1つのメモリはメモリ411を含んでもよく、少なくとも1つのプロセッサはプロセッサ410を含んでもよい。例示的なデバイスとしてサーバ500(たとえば、ロケーションサーバ)に言及すると、少なくとも1つのトランシーバは、トランシーバ515のすべてまたは一部分を含んでもよく、少なくとも1つのメモリはメモリ511を含んでもよく、少なくとも1つのプロセッサはプロセッサ510を含んでもよい。
【0110】
ブロック802において、UEが1つまたは複数のGDOPを決定する。1つまたは複数のGDOPを決定することは、ワイヤレス測位のための複数のTRP候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定することを含む。1つまたは複数のGDOPを決定するための手段は、UEの少なくとも1つのプロセッサを含み得る。いくつかの実装形態では、UEの少なくとも1つのプロセッサは、TRP候補の各組合せに対するGDOPを決定するように構成される。たとえば、UE300のプロセッサ330から334または場所デバイス319(または任意の他の適切なコンポーネント)の1つまたは複数が、GDOPを決定し得る。
【0111】
1つまたは複数のGDOPを決定するために、UEは、UEの範囲内の複数のTRP候補からTRP候補の第1の組合せを選択してもよく、UEは、TRP候補の第1の組合せに対する第1のGDOPを決定してもよい。UEは、UEの範囲内の複数のTRP候補からTRP候補の第2の組合せを選択してもよく、UEは、TRP候補の第2の組合せに対する第2のGDOPを決定してもよい。UEは、TRP候補の任意の数の組合せを選択してもよい。TRP候補の数は、任意の数であり得る(2D測位のための3つ以上のTRP候補、または3D測位のための4つ以上のTRP候補など)。いくつかの実装形態では、UEは、ワイヤレス測位に必要とされる処理リソースと、ワイヤレス測位のためのTRP候補の組合せを使用したあらゆる推定される位置に関連する正確さとのバランスをとるために、組合せの中のTRP候補の数(TRP候補の最大の数までなど)を決定し得る。TRP候補の選択された組合せに対するGDOPを決定することは、(TOAベースの測位方法について上で説明されたものなどの)任意の適切な方式で実行され得る。
【0112】
TRP候補の異なる組合せの選択は、任意の適切な方式で実行され得る。一例では、UEはあらかじめ定められた数の組合せを決定する。別の例では、UEは、既存の組合せのいずれもがGDOP閾値未満のGDOPと関連付けられないとき、TRP候補の追加の組合せを決定する。別の例では、UEは、定められた長さの時間に対する、TRP候補の組合せおよび関連するGDOPを決定する。別の例では、UEは、UEの動き状態を決定し(1つまたは複数のIMU測定結果に基づくUEの速度または変位を決定するなど)、UEは、UEの動きに基づいて決定されるべき組合せの数を調整し得る。たとえば、UEが動いている場合、異なるTRP候補の選択が、UEが動いている結果としてより頻繁に起こり得る。TRPの組合せ(たとえば、再選択されているUEのワイヤレス測位のために使用されるべきTRP)が、ワイヤレスネットワークを通じたUEの移動の結果としてより頻繁に調整され得るので、UEは、当面の処理リソースを減らすために、組合せの数を減らし得る。UEの動き状態が閾値を下回る場合(UEの変位または速度が閾値を下回るなど)、UEは、UEの位置推定の正確さを高めることを試みるために、決定されるべき組合せの数を増やし得る。一例では、UEは、GDOPを決定するためのTRP候補の組合せを選択する際に、上の例の1つまたは複数の事例のあらゆる組合せを使用してもよい。
【0113】
選択されるべき組合せの数を決定することに加えて、またはその代わりに、UEは、各組合せに含まれるべきTRP候補の数を決定してもよい。このようにして、TRP候補の組合せに含まれるべきTRP候補の数は調整可能である。たとえば、UEは、定められた最大の数のTRP候補と組み合わせて、TRP候補の数を制限してもよい。UEは、(上で説明されたものなどの)許容される数のTRP候補と関連付けられる任意の数の組合せを決定してもよい。いくつかの実装形態では、組合せに含まれるべきTRP候補の数は、UEの動き状態に基づく。たとえば、組合せ当たりのTRP候補の数は、UEの速度または速さが増大するにつれて減らされてもよい。上の例に加えて、または代わりに、組合せ当たりのTRP候補の数を調整するための任意の他の適切な動作が実行されてもよい。
【0114】
UEによって決定されるTRP候補の各組合せに対して、UEはTRP候補の組合せに対するGDOPを決定する。GDOPを推定/決定することは、あらゆる適切な方式で実行されてもよい。たとえば、UEは、(TOAベースの測位方法に関して上で説明されたものなどの)GDOPを推定するためのあらゆる従来の統計的な方法を使用してもよい。加えて、または代わりに、UEは、1つまたは複数の機械学習モデルを使用してGDOPを推定してもよい。たとえば、1つまたは複数の機械学習モデルへの入力は、支援データに含まれる予想されるRSTD、TRP候補から取得されたPRSからの決定されたRSTD、またはワイヤレスネットワークの中の別のデバイスから取得され、もしくはUEによって決定された他の情報を含んでもよい。いくつかの実装形態では、決定されたRSTDとの予想されるRSTDの比較は、GDOPを推定するように機械学習モデルを訓練するための訓練データとして使用されてもよい。いくつかの実装形態では、TRPを選択した後で決定されるGDOPは、選択の前に決定されたGDOPと比較されてもよく、比較の結果は、機械学習モデルを訓練する際にフィードバックとして提供されてもよい。基地局の位置は知られており、基地局の異なるサブセットに関連する既知のGDOPを決定するために使用されてもよい。いくつかの実装形態では、機械学習モデルは制御された環境において訓練されてもよく(訓練は教師ありまたは教師なしである)、訓練されたモデルは、TRP候補の組合せに対するGDOPを推定するために、ワイヤレスネットワーク100の中のUE104によって展開されてもよい。
【0115】
ブロック804において、UEが、ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供し、複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補は、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されることになる。標示を提供するための手段は、UEの少なくとも1つのトランシーバを含み得る。たとえば、UEは、少なくとも1つのトランシーバを介して、標示を含む報告(あらゆる適切なパケットまたはデータフレームであり得る)をネットワークエンティティに提供し得る。いくつかの実装形態では、ワイヤレストランシーバは、ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに標示を提供するように構成される。たとえば、UE300のワイヤレストランシーバ340は、UE300にサービスする基地局(たとえば、gNB)に標示を提供するように構成され得る。別の例では、UE300のワイヤレストランシーバ340は、基地局とUE300との間の中継UEに標示を提供するように構成され得る。標示は、コアネットワーク170を通じることを含めて、ワイヤレスネットワーク100を通じて、ロケーションサーバ172に提供され得る。この標示は、UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補を決定する際に、ロケーションサーバ172によって使用され得る。代わりに、標示は、UEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補を示し得る(UEは、場合によっては、1つまたは複数のGDOPに基づいて1つまたは複数のTRP候補を選択する)。ロケーションサーバ172は、ワイヤレス測位をサポートするために、選択されたTRPおよびUEのための設定を決定してもよく、設定は選択されたTRPおよびUEに提供されてもよい。示されていないが、ロケーションサーバ172は、標示に基づいてUEのワイヤレス測位のために使用されるべきではない1つまたは複数のTRP候補を決定してもよく、および/または、ロケーションサーバ172は、選択されていないTRP候補を、UEのワイヤレス測位のために使用されることから取り除く(これは、選択されていないTRPからのPRSをミュートすること、または、UEのワイヤレス測位をサポートすることから選択されていないTRPを別様に構成することを含み得る)ために使用されるべき設定を決定してもよい。
【0116】
いくつかの実装形態では、UEからネットワークエンティティへの標示は、UEによって決定される1つまたは複数のGDOPを含む。このようにして、UE104は(上で説明されたように)1つまたは複数のGDOPを決定してもよく、UE104は、(ワイヤレスネットワーク100の基地局または中継UEへの報告などを介して)1つまたは複数のGDOPをロケーションサーバ172に示してもよい。上で述べられたように、標示は、基地局または基地局とUEとの間の中継UEへのあらゆる適切な報告に含まれてもよく、基地局は、ロケーションサーバ172に標示を提供してもよい(コアネットワーク170などを通じて)。標示はまた、各GDOPと関連付けられるTRP候補の組合せを示し得る。このようにして、ロケーションサーバ172は、標示からGDOPと関連付けられるTRP候補の組合せを決定し得る。
【0117】
いくつかの実装形態では、標示は、ワイヤレス測位のためにUEによって選択されるTRP候補を含み得る。このようにして、UEは、ワイヤレス測位のために使用されるべきTRP候補を排他的に決定し、選択をワイヤレスネットワーク100に示し得る。ロケーションサーバ172は、選択の標示を取得し、ワイヤレス測位のために選択されたTRPを構成し、構成をワイヤレスネットワーク100に(ワイヤレス測位のために構成をUEに提供するために基地局などに)示し得る。いくつかの実装形態では、UEによる選択(および/またはワイヤレスネットワークの中の他のUEによる選択)に基づいて、ロケーションサーバ172は、ワイヤレス測位のために使用されるべきTRPを、ワイヤレスネットワーク100の中の1つまたは複数のUEによって示されるものへと枝刈りし得る。
【0118】
ワイヤレス測位のために使用されるべきTRP候補をUEが選択する代わりに、ロケーションサーバ172は、UEのワイヤレス測位のために1つまたは複数のTRP候補を選択し得る。いくつかの実装形態では、標示はUEによって決定されるGDOPのすべてを含む。たとえば、UEがTRP候補の5つの組合せを選択し、5つのGDOPを決定する場合、UEは、基地局への報告に5つのGDOPを含めてもよい。ロケーションサーバ172は、取得されたGDOPに基づいて、UEのワイヤレス測位のために使用されるべき1つまたは複数のTRP候補を選択し得る。いくつかの他の実装形態では、標示は、UEによって決定されるGDOPのサブセットのみを含む(ロケーションサーバ172は、取得されたGDOPに基づいてワイヤレス測位のために使用されるべき1つまたは複数のTRP候補を選択する)。たとえば、UEは、TRP候補の複数の組合せを決定してもよく(複数の組合せはTRP候補の1つまたは複数の組合せを含む)、UEは、複数の組合せの各々に対するGDOPを決定してもよい。標示に含まれるべき1つまたは複数のGDOPは、GDOP閾値に基づいてUEによって選択され得る。
【0119】
たとえば、UEは、ワイヤレス測位のためのTRPとして選択されることについて含められるまたは考慮されるべき、TRP候補の1つまたは複数の組合せを示し得る。考慮されるべきTRP候補の組合せは、GDOP閾値未満のGDOPと関連付けられ得る。上で述べられたように、GDOPはUEの位置推定の正確さと関連付けられてもよく、GDOPがより小さいことは、位置推定に生じ得る誤差がより小さいことに対応する。このようにして、GDOP閾値より大きいあらゆるGDOPが、標示から除外され得る。GDOPを除外する際、除外されるGDOPに関連するTRP候補の組合せは、UEのワイヤレス測位のために使用されるべきTRPの組合せとして考慮されることから除外され得る。
【0120】
別の例では、UEは、UEのワイヤレス測位のために使用されることから除外されるべき(ロケーションサーバによる選択から除外されるべき、など)1つまたは複数のTRP候補を示し得る。除外されるべきTRP候補は、GDOP閾値より大きいGDOPと関連付けられ得る。上で述べられたように、GDOPはUEの位置推定の正確さと関連付けられてもよく、GDOPがより大きいことは、位置推定に生じ得る誤差がより大きいことに対応する。このようにして、GDOP閾値より小さいあらゆるGDOPが、標示から除外され得る。ロケーションサーバ172は、標示に含まれるGDOPに関連するTRP候補の組合せを考慮から除外してもよく、ロケーションサーバ172は、あらゆる残りの組合せからワイヤレス通信のためのTRPを選択してもよい。ロケーションサーバ172へUEによって報告されることからGDOPを除外する際、除外されるGDOPに関連するTRP候補の組合せは、UEのワイヤレス測位について考慮の対象のままであってもよい。報告されるべきGDOPの数を、最終的なTRPを決定する際の考慮から除外されるべき、またはそれに含められるべき、TRP候補の組合せに関連するGDOPまで減らすことによって、UEは、GDOPをネットワークエンティティ(これは標示をロケーションサーバ172に転送する)に示す際のシグナリングオーバーヘッドを減らし得る。
【0121】
いくつかの実装形態では、1つまたは複数のGDOPに関連する標示は、ワイヤレス測位のための1つまたは複数の好ましいTRPの標示を含む。このようにして、ロケーションサーバ172は、UEによって示される1つまたは複数の好ましいTRPに基づいて、UEのワイヤレス測位のための1つまたは複数のTRPを選択し得る。
【0122】
図9は、ワイヤレスネットワークの中のUEのワイヤレス測位の例示的な方法900のフローチャートを示す。方法900は、図8の方法800の例示的な実装形態であってもよく、ワイヤレス測位のための1つまたは複数のTRPの選択が、UEからの1つまたは複数の好ましいTRPの標示(および任意選択で、ワイヤレスネットワークの中の他のUEからの情報)に基づく。例示的な方法900は、開示される実装形態と矛盾しない方式で、図1に示されるUE104または図3に示されるUE300などの、そのためのワイヤレス測位が実行されるべきワイヤレスネットワークのUEによって実行され得る。本明細書ではUEが方法900を実行するものとして説明されるが、あらゆる他の適切なデバイスまたはコンポーネントが、方法900の1つまたは複数の動作を実行してもよい。方法900の1つまたは複数の動作を実行し得るデバイスは、少なくとも1つのトランシーバ(1つまたは複数のワイヤレストランシーバおよび/または1つまたは複数の有線トランシーバなど)、少なくとも1つのメモリ、ならびに少なくとも1つのトランシーバおよび少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサを含み得る。例示的なデバイスとしてUE300に言及すると、少なくとも1つのトランシーバは、トランシーバ315またはワイヤレストランシーバ340を含んでもよく、少なくとも1つのメモリはメモリ311を含んでもよく、少なくとも1つのプロセッサは、プロセッサ310の1つまたは複数、プロセッサ330から334の1つまたは複数、または場所デバイス319を含んでもよい。例示的なデバイスとして基地局400に言及すると、少なくとも1つのトランシーバは、トランシーバ415のすべてまたは一部分を含んでもよく、少なくとも1つのメモリはメモリ411を含んでもよく、少なくとも1つのプロセッサはプロセッサ410を含んでもよい。例示的なデバイスとしてサーバ500(たとえば、ロケーションサーバ)に言及すると、少なくとも1つのトランシーバは、トランシーバ515のすべてまたは一部分を含んでもよく、少なくとも1つのメモリはメモリ511を含んでもよく、少なくとも1つのプロセッサはプロセッサ510を含んでもよい。
【0123】
ブロック902において、UEが、TRP候補の1つまたは複数の組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定する。1つまたは複数のGDOPを決定するための手段は、UEの少なくとも1つのプロセッサを含み得る。ブロック902の1つまたは複数の動作は、上で説明された方法800のブロック802の動作と同じであり得る。
【0124】
ブロック904において、UEが、1つまたは複数のGDOPに基づいて、複数のTRP候補から1つまたは複数の好ましいTRPを決定する。1つまたは複数の好ましいTRPを決定するための手段は、UEの少なくとも1つのプロセッサを含み得る。いくつかの実装形態では、UEは、決定されたGDOPに基づいて、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを示し得る。たとえば、UEは、GDOP閾値未満のGDOPに関連する1つまたは複数の組合せを示し得る。別の例では、UEは、すべての決定されたGDOPの中で最低のGDOPに関連する組合せを示し得る。標示は、GDOPに関連するTRP候補の組合せとして好ましいTRPを示してもよく、または、標示は、TRP候補の特定の組合せに関連しない可能性があるTRPのリストとして好ましいTRPを示してもよい。
【0125】
1つまたは複数のGDOPに基づいて1つまたは複数の好ましいTRPを決定することに加えて、UEは、1つまたは複数のTRP候補からのPRSの1つまたは複数の品質測定結果に基づいて、1つまたは複数の好ましいTRPを決定し得る。たとえば、ブロック906において、UEは任意選択で、1つまたは複数のTRP候補からPRSの1つまたは複数の品質測定結果を決定してもよく、1つまたは複数の好ましいTRPを決定することは、1つまたは複数の品質測定結果にも基づく。1つまたは複数のTRP候補からPRSの1つまたは複数の品質測定結果を決定するための手段は、UEの少なくとも1つのプロセッサおよび/または少なくとも1つのトランシーバを含み得る(集合的にUEの少なくとも1つのプロセッサと呼ばれ得る)。例示的な品質測定結果は、UEにおいて受信されるPRSの参照信号受信電力(RSRP)またはUEにおいて受信されるPRSの信号対雑音比(SNR)の1つまたは複数を含み得る。加えて、または代わりに、PRSの信号対干渉雑音比(SINR)、PRSおよび雑音に関連する参照信号受信品質(RSRQ)、PRSに関連するドップラーシフトもしくはドップラースプレッド、または他の適切な品質測定結果などの、他の品質測定結果が使用されてもよい。PRSの品質測定結果が説明されるが、TRP候補からの他の参照信号またはデータ信号などの、TRP候補からのあらゆる適切な信号の品質測定結果が決定されて使用されてもよい。
【0126】
品質測定結果は、UEがTRP候補からPRSを復号することに成功するのが困難であり得るかどうかを示し得る。たとえば、RSRPがRSRP閾値より小さい場合、またはSNRが、それを下回るとPRSの取得および/または復号が不正確になり得るような信号閾値レベルに関連するSNR閾値より小さい場合、関連するTRP候補は、UEのワイヤレス測位の悪い候補であり得る。いくつかの実装形態では、UEは、TRP候補に関連する1つまたは複数の品質尺度(PRSのRSRPおよび/またはSNRなど)を決定し、1つまたは複数の品質尺度を1つまたは複数の閾値と比較し(決定されたRSRPをRSRP閾値と比較する、および/または決定されたSNRをSNR閾値と比較するなど)、比較に基づいて(決定されたRSRPがRSRP閾値より小さい、または決定されたSNRがSNR閾値より小さいなど)UEのワイヤレス測位のために選択されることからTRP候補を除外してもよい。
【0127】
いくつかの実装形態では、UEは、2ステップのプロセスでTRP候補のグループを絞り込んでもよい(TRP候補を除外するなど)。第1のステップは、(GDOPとGDOP閾値を比較することなどに基づいて)1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補を絞り込むことを含み得る。たとえば、TRP候補がGDOP閾値未満のGDOPに関連するTRP候補の組合せの中にある場合、UEは、TRP候補を考慮から除外してもよい。別の例では、GDOP閾値未満のGDOPに関連するTRP候補の特定の組合せが、考慮から除外されてもよい(しかし、TRP候補はそれでも、ワイヤレス測位のために選択され得る異なる組合せに含まれてもよい)。
【0128】
1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補を絞り込んだ後、複数のTRP候補を絞り込む第2のステップは、1つまたは複数の品質測定結果に基づいて複数のTRP候補(すでに第1のステップにおいて絞り込まれている)をUEが絞り込むことを含み得る。たとえば、TRP候補からのPRSのRSRP(依然として複数のTRP候補の中にある)がRSRP閾値より小さい場合、TRP候補は考慮から除外されてもよい。本明細書で使用される場合、絞り込むことは、グループから1つまたは複数の物体を取り除くことまたは除外することを指し得る。たとえば、複数のTRP候補を絞り込むことは、UEのワイヤレス測位のために使用されることから複数のTRP候補のうちの1つまたは複数のTRP候補を除外することを指し得る。
【0129】
ブロック908において、UEが、ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数の好ましいTRPの標示を提供する。標示を提供するための手段は、UEの少なくとも1つのトランシーバを含み得る。いくつかの実装形態では、1つまたは複数の好ましいTRPの標示は、GDOPおよび/または品質測定結果に基づいて除外されるTRPの標示を含み得る。いくつかの他の実装形態では、1つまたは複数の好ましいTRPの標示は、UEによる絞り込みの後の残りのTRP候補の標示を含み得る。
【0130】
示されていないが、ロケーションサーバ172は、標示を取得し、標示に基づいて、UEのワイヤレス測位のために使用されるべきTRPを選択し得る。図1に戻って参照すると、複数のUE104がワイヤレスネットワークの100に存在してもよく、ワイヤレスネットワーク100は、複数のUE104のためのワイヤレス測位をサポートするように構成されてもよい。このようにして、ロケーションサーバ172は、1つのUE104(上で図8および図9において言及されたUEなど)のワイヤレス測位だけではなく、複数のUE104のワイヤレス測位にも使用されるべきTRPを決定し得る。このようにして、選択されたTRPは、ワイヤレスネットワークの中の1つより多くのUE104のワイヤレス測位のために使用され得る。他のUE104は、ワイヤレス測位のための好ましいTRPを示してもよく、UEのワイヤレス測位のための複数のTRP候補の1つまたは複数の選択は、ワイヤレスネットワーク100の中の1つまたは複数の他のUE104からの好ましいTRPの1つまたは複数の標示にも基づいてもよい。
【0131】
いくつかの実装形態では、TRPの好ましい組合せは、ロケーションサーバ172において複数のUEから取得され得る。ロケーションサーバ172は、TRPの好ましい組合せから、ワイヤレスネットワーク100の中の意図されるUE104のすべてのワイヤレス測位のために使用されるべき、TRPの最小のサブセットを決定し得る。加えて、または代わりに、ロケーションサーバ172は、特定のUEに対するTRPの最も好ましい組合せではない可能性があるが複数のUEに対するTRPの適切な組合せである可能性のある、TRPの組合せを決定してもよい。上の例は本開示の態様の説明をわかりやすくするために与えられているので、ワイヤレス測位のために使用されるべき最終的なTRPを決定する際に、あらゆる他の適切な方式が実行されてもよい。
【0132】
1つまたは複数の好ましいTRPを決定する際に1つまたは複数の品質測定結果を使用する代わりに、またはそれに加えて、1つまたは複数の好ましいTRPを決定することは、UEの電力節約に基づいてもよい。たとえば、PRSは、TRP候補から専用の時間に送信されてもよく、これはロケーションサーバ172によって決定されてもよい。1つまたは複数のTRP候補がUEのためのワイヤレス測位から除外される場合、UEは、除外されたTRPがPRSを送信することになる時間の間、UEの1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンを低電力モードにしてもよい。たとえば、UE300は、ワイヤレストランシーバ340の1つまたは複数のコンポーネントへの電力を減らし、またはなくしてもよい。いくつかの実装形態では、すべてのRFチェーンが低電力モードにされてもよい。加えて、または代わりに、UE300は、除外されたTRPがPRSを送信する時間の間、ベースバンド処理システム(ベースバンド処理のために構成される1つまたは複数のUEコンポーネントを含み得る)への電力を減らし、またはなくしてもよい。逆に、UEは、PRSを送信するために、残りのTRPに関連する時間の間、1つまたは複数のRFチェーン(および/またはベースバンド処理システム)をアクティブモードにしてもよい。たとえば、モデムプロセッサ332またはUE300の他のコンポーネント(トランシーバ315の1つまたは複数のコンポーネントなど)が、ベースバンド処理システムに含まれてもよく、またはそれを実装するように構成されてもよい。
【0133】
PRSを送信することに関連する時間が互いに時間的に近い、TRPを選択することは、1つまたは複数のRFチェーン(およびベースバンド処理システム)が選択されたTRPからPRSを取得して処理するためにアクティブモードに残ることになる時間の長さを減らし得る。逆に、それらの時間が互いにより離れている場合、1つまたは複数のRFチェーン(およびベースバンド処理システム)が選択されたTRPからPRSを取得して処理するためにアクティブモードにとどまることになる時間の長さは、増えることがある。いくつかの実装形態では、UEは、好ましいTRPを、PRS(またはワイヤレス測位のための他の適切な信号)がいつそれらの好ましいTRPによって送信されるかに関連する時間長にも基づいて決定してもよい。
【0134】
図10は、ワイヤレス測位のための異なる基地局1002~1008に関連する異なる例示的なPRS時間1012~1018の図1000を示す。本明細書で使用される場合、PRS時間は、UEが基地局からPRSを取得する時間を指し得る。たとえば、基地局1002は、UEのサービング(参照)基地局である。UEは、スロット1010のPRS時間1012の間に参照基地局1002からPRSを取得し得る。スロットの間のPRS時間は、PRSがその間のスロットを占有し得る、スロットの可能性のあるシンボルを指し得る。UEは、スロット1010のPRS時間1014において近隣基地局1004からPRSを取得してもよく、UEは、スロット1010のPRS時間1016において近隣基地局1006からPRSを取得してもよく、UEは、スロット1010のPRS時間1018において近隣基地局1008からPRSを取得してもよい。UEのRFチェーン(およびベースバンド処理システム)の1つまたは複数は、UEのワイヤレス測位のためのTRPとして選択される基地局に関連するPRS時間の間、アクティブモードにとどまるべきである。1つまたは複数のRFチェーン(およびベースバンド処理システムまたは他のコンポーネント)がTRP候補の組合せからPRSを測定することに関連するアクティブモードにとどまるべき時間は、時間長(これはスロットの間にあり得る)と呼ばれる。時間長1020は、基地局1002、1004、および1008がUEのためのTRPとして選択されることに対応する(基地局1006はTRPから除外される)。スロットの間の時間長は、選択されたTRPからの1つまたは複数のPRSがその間のスロットを占有し得る、可能性のあるシンボルの連合を指し得る。時間長1020について図示されるように、UEの1つまたは複数のRFチェーンは、UEが近隣基地局1006からPRSを聴取すべきではないので、PRS時間1016の少なくとも一部分の間低電力モードに入り得る。時間長1022は、少なくとも基地局1004および1006がUEのためのTRPとして選択されることに対応する。示されるように、PRS時間1014は、PRS時間1018よりもPRS時間1016から時間的に遠いので、時間長1020より長いことがある。このようにして、UEは、UEのワイヤレス測位のために選択されるTRPに基づいて、より長いまたは短い時間長の間、アクティブモードにあることが必要とされ得る。示されていないが、時間長は、基地局1002、1006、および1008のためのPRS時間1012、1016、および1018の連合がUEのためのTRPとして選択されることに対応し得る(基地局1004はTRPから除外される)。
【0135】
上で述べられたように、ロケーションサーバ172は、どのTRPがUEのためのワイヤレス測位のために構成されるべきかを示し得る。UEは、選択される1つまたは複数のTRP候補の標示を取得してもよく、1つまたは複数の選択されるTRPは、時間の第1の部分の間に(図10に示される関連する時間長の間などに)PRSを送信すべきである。UEは、1つまたは複数の選択されたTRPからPRSを測定するために、ワイヤレストランシーバの1つまたは複数のRFチェーンを時間の第1の部分の間アクティブモードにしてもよく、UEは、第2の時間の部分の間(選択されたTRPに関連する時間長の外側など)、1つまたは複数のRFチェーンをアクティブモードから低電力モードにしてもよい。時間の第2の部分は、1つまたは複数の選択されたTRPがPRSを送信しない時間であり得る。たとえば、時間の第2の部分は、1つまたは複数の選択されていないTRPがPRSを送信することと関連付けられる。いくつかの実装形態では、すべてのRFチェーンおよびベースバンド処理システムは、時間の第2の部分の間、低電力モードにされてもよく、これは、UEが1つまたは複数の選択されていないTRPからPRSを測定するのを防ぎ得る。
【0136】
いくつかの実装形態では、ワイヤレス測位のための1つまたは複数のTRP候補の選択は、選択されることになる1つまたは複数のTRP候補からPRSを測定することに関連する時間長を減らすことに基づき得る。UEが1つまたは複数の品質測定結果を決定することに加えて、またはその代わりに(1つまたは複数の好ましいTRPの選択は1つまたは複数の品質測定結果に基づく)、UEは、TRP候補の1つまたは複数の組合せの各々に対して、TRP候補からPRSを測定することに関連する時間長を決定し得る。たとえば、1つまたは複数の好ましいTRPを決定することは、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定することを含む(これは、組合せに関連するGDOP、品質測定結果、または時間長のうちの1つまたは複数に基づき得る)。ネットワークエンティティへの標示は、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せの各々に対して決定される時間長を示し得る。このようにして、UEのワイヤレス測位のために使用されるべき1つまたは複数のTRP候補の選択(好ましい組合せのための示される時間長をロケーションサーバ172が取得することなどによる)は、ワイヤレス測位のために選択されるべき1つまたは複数のTRP候補からPRSを測定することに関連する時間長を減らすことに基づき得る。たとえば、ロケーションサーバ172は、最短の時間長、または閾値未満の時間長に関連する、TRP候補の組合せを選択し得る。ロケーションサーバ172は、UEのワイヤレス測位のために使用されるべきTRPの最終的なグループを決定するために、複数のUEに対する時間長(ならびに、GDOPおよび/または品質測定結果などの他の尺度)を考慮してもよい。上で述べられたように、ロケーションサーバ172は、選択および追加の情報(PRSのタイミング、PRSの頻度など)をUEに示し得る。
【0137】
上で述べられたように、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定することは、UEによって決定される1つまたは複数の時間長に基づき得る。たとえば、UEは、時間長が閾値より小さいことに基づいて、TRP候補の組合せを絞り込んでもよい。たとえば、TRP候補の組合せを絞り込む際に、UEは、第1のGDOPに関連するTRP候補の第1の組合せに対する第1の時間長を決定してもよい。UEはまた、第2のGDOPに関連するTRP候補の第2の組合せに対する第2の時間長を決定してもよい。いくつかの実装形態では、第2のGDOPは、第1のGDOPの許容誤差以内にあり得る。こうして、第1のGDOPおよび第2のGDOPは、GDOPだけに基づく場合、ワイヤレス測位に対してTRP候補の第1の組合せまたは第2の組合せのいずれもが許容可能であるほど十分に似ていることがある。いくつかの実装形態では、両方のGDOPが、GDOPに基づいてTRP候補の組合せを絞り込むために使用されるGDOP閾値より小さいことがある。
【0138】
第1の時間長と第2の時間長を比較する際、第2の時間長は第1の時間長より大きいことがある。こうして、TRP候補の第2の組合せが選択される場合、UEの1つまたは複数のコンポーネントは、TRP候補の第2の組合せが選択される場合よりも長くアクティブモードにとどまらなければならず、UEの処理要件および電力要件を高める。いくつかの実装形態では、UEは、第1の時間長が第2の時間長より小さいことに基づいて、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せについて、TRP候補の第2の組合せではなくTRP候補の第1の組合せを選択し得る。いくつかの実装形態では、UEは、第1の時間長が、許容誤差または閾値の長さの時間以上、第2の時間長より小さいかどうかを決定し得る。いくつかの他の実装形態では、UEは、関連する時間長が閾値の時間長より大きい場合、TRP候補の組合せを除外してもよい。
【0139】
時間長を決定することは、支援データに基づき得る。たとえば、1つまたは複数のgNBは、ワイヤレス測位のためのNR-DL-PRSを提供し得る。サービング基地局(たとえば、サービングgNB)または1つまたは複数の近隣基地局(たとえば、gNB)は、1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEを提供し得る。1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEは、TRP PRSリソース候補の1つまたは複数のペアに対して(サービングgNBおよび近隣gNBなどに対して)、NR-DL-PRSの予想されるRSTD値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP PRSリソース候補のペアに関連するNR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み得る。支援データは、PRSがTRPのペアのためのスロットをその間占有し得る、時間または可能性のあるシンボルを示してもよく、そのような情報は、TRPの組合せのための時間長を決定する(組合せの中のサービングgNBと近隣gNBの各ペアに対する支援データなどに基づいて)際に使用されてもよい。このようにして、UEは、1つまたは複数のNR-DL-PRS-ExpectedRSTDおよびNR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertaintyの値に基づいて、時間長(上の例からの第1の時間長および第2の時間長など)を決定し得る。UEに提供される例示的な支援データは、3GPP規格群のrelease 16において記述されている。いくつかの実装形態では、支援データは、基地局(TRP)のペアを特定し得る。加えて、または代わりに、支援データは、基地局のペアからPRSを聴取するまたは測定する際にUEを支援するための、基地局のペアの一方または両方からのNR-DL-PRSの構成を含み得る。
【0140】
いくつかの実装形態では、UEは標示をネットワークエンティティに一度提供してもよく、TRPはUEの未来のワイヤレス測位のために選択される。たとえば、UEが静的である場合(閾値の距離以上動かないなど)、選択されるTRPは、UEのワイヤレス測位に適したままであり得る。しかしながら、UE(携帯電話など)は、ワイヤレスネットワーク内で動くことがある。こうして、ワイヤレス測位のための以前に選択されたTRPがもはや、ワイヤレスネットワーク内でUEが動く場合(これはTRPとUEの幾何学的配置を変え、選択されたTRPに関連するGDOPに影響することがある)、ワイヤレス測位に適していないことがある。
【0141】
いくつかの実装形態では、ワイヤレスネットワーク100は、UEのワイヤレス測位のために使用されるべきTRPを調整するように構成され得る。たとえば、ロケーションサーバ172は、どのTRPがUEのワイヤレス測位のために使用されるべきかを調整(たとえば、再選択)し得る。この調整は、任意の適切な時間に実行され得る。たとえば、調整(または調整が実行されるべきかどうかを決定すること)は、定期的であってもよい。加えて、または代わりに、調整はトリガに基づいてもよい。本明細書で使用される場合、TRPの調整は、1つまたは複数の以前に選択されたTRPを除外すること、または1つまたは複数の以前に選択されたTRPを含めることの1つまたは複数を指し得る。TRPを調整することは、ワイヤレス測位のためのTRPの以前に選択された組合せを作り変えること、または更新されたGDOPもしくはUE(またはワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のUE)により示される他の情報に基づいてワイヤレス測位のためのTRPの新しい組合せを選択することを指し得る。
【0142】
調整が定期的であり得る場合、UEは定期的に標示をネットワークエンティティに提供し得る。たとえば、上で説明されたように、UEは方法800を定期的に実行し得る。上で述べられたように、UEの動きはUEによって決定されるGDOPに影響し得る。いくつかの実装形態では、標示をネットワークエンティティに提供する周期(方法800を実行する周期など)は、UEの動きに基づいてもよい。たとえば、UEは、1つまたは複数のIMU測定結果に基づいて、またはワイヤレス測位を使用して決定されたUEの場所の継承に基づいて、その動きを決定し得る。動きが閾値より大きい場合(変位が閾値より大きいこと、速さが閾値より大きいこと、またはUEの動きの任意の他の適切な尺度など)、UEは、標示をネットワークエンティティに提供する周期を長くしてもよい(UEのためのTRPの選択を調整するかどうかを決定するために標示がロケーションサーバ172に提供されてもよい)。一例では、周期を長くすることは、UEの速さまたは変位の増加に関連する階段階数、線形関数、またはUEの動きと標示をネットワークエンティティにいつ提供するかとの別の相関であってもよい。標示を提供するための周期を決定するためのいくつかの例が与えられているが、周期を決定する際にあらゆる適切な方式が実行されてもよい。
【0143】
標示を提供することがトリガに基づき得る場合、トリガは、UEの動き、ロケーションサーバ172からの要求、または別の適切なトリガに基づき得る。たとえば、UEの速さまたはUEの変位が閾値より大きいとUEが決定する場合、UEは、方法800を実行し、標示をネットワークエンティティに提供してもよく、ロケーションサーバ172は、標示に基づいてUEのワイヤレス測位のための新しいTRPを決定する。別の例では、UEは、標示を提供せよとの要求をネットワークエンティティから取得し得る。たとえば、ロケーションサーバ172は、標示がUEから要求されることになると決定し得る。ロケーションサーバ172は、コアネットワーク170を介して要求をサービングgNBに送信してもよく、サービングgNBは要求をUEに提供してもよい。要求を取得したことに基づいて、UEは標示をネットワークエンティティに(方法800を実行することなどによって)提供し得る。標示は、ネットワークエンティティ(gNBなど)によってロケーションサーバ172に転送されてもよく、ロケーションサーバ172は、UEのワイヤレス測位のための新しいTRPを選択してもよい。ロケーションサーバ172がいつ標示を要求し得るかは、定期的に、またはUEの以前に決定された場所に基づいてUEが動いたと決定することによってなどの、任意の適切な方式で決定されてもよい。上で述べられたように、TRPがワイヤレス測位のために選択され、UEおよび選択されたTRPが構成されると、UEは、UEに基づく測位の間にその場所を決定し得る。加えて、または代わりに、ロケーションサーバ172は、UEにより支援される測位の間にUEの場所を決定し得る。
【0144】
本明細書全体にわたる「一例」、「ある例」、「いくつかの例」、または「例示的な実装形態」への言及は、特徴および/または例に関して説明される特定の特徴、構造、または特性が、請求される主題の少なくとも1つの特徴および/または例に含まれ得ることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な場所における「一例では」、「ある例」、「いくつかの例では」、もしくは「いくつかの実装形態では」という句または他の同様の句の出現は、必ずしもすべてが同じ特徴、例、および/または限定に言及しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、1つまたは複数の例および/または特徴において組み合わせられてもよい。
【0145】
本明細書に含まれる詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置または専用コンピューティングデバイスもしくはプラットフォームのメモリに記憶されたバイナリデジタル信号に対する演算のアルゴリズムまたは記号表現に関して提示される。この特定の明細書の文脈では、特定の装置などの用語は、プログラムされるとプログラムソフトウェアからの命令に従って特定の動作を実行する、汎用コンピュータを含む。アルゴリズムによる説明または記号表現は、信号処理または関連技術の当業者が、自身の仕事の本質を他の当業者に伝えるために使用する技法の例である。アルゴリズムは、本明細書では、また一般に、所望の結果をもたらす自己矛盾のない一連の演算または同様の信号処理であると考えられる。この文脈では、動作または処理は物理数量の物理的操作を伴う。必ずしもそうとは限らないが、通常、そのような数量は、記憶、転送、合成、比較、または他の方法で操作されることが可能な電気信号または磁気信号の形態をとることがある。主に一般的な用法であるという理由で、そのような信号をビット、データ、値、要素、シンボル、文字、項、数字、数値などと呼ぶことが、時として好都合であることがわかっている。しかしながら、これらの用語または同様の用語のすべてが、適切な物理量と関連付けられるべきであり、便宜的な呼び方にすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、本明細書の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータ、専用コンピューティング装置、または同様の専用電子コンピューティングデバイスなどの、特定の装置のアクションまたはプロセスを指すことを理解されたい。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、典型的には専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、もしくは他の情報記憶デバイス、送信デバイス、またはディスプレイデバイス内の物理的な電子量または磁気量として表される信号を操作または変換することが可能である。
【0146】
上述の詳細な説明では、請求される主題の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、請求される主題がこれらの具体的な詳細なしに実践され得ることが、当業者によって理解されよう。他の事例では、請求される主題を不明瞭にしないように、当業者によって知られているであろう方法および装置は、詳細には説明されていない。
【0147】
本明細書で使用される「および」、「または」、および「および/または」という用語は、そのような用語が使用される文脈に少なくとも部分的に依存することも予想される、様々な意味を含み得る。通常、「または」は、A、BまたはCなどの列挙を関連付けるために使用される場合、ここでは包含的な意味で使用されるA、B、およびC、ならびに、ここでは排他的な意味で使用されるA、B、またはCを意味することが意図されている。加えて、本明細書で使用される「1つまたは複数の」という用語は、単数の任意の特徴、構造、もしくは特性を説明するために使用されることがあるか、あるいは、複数の特徴、構造、もしくは特性、または特徴、構造、もしくは特性の何らかの他の組合せを説明するために使用されることがある。しかし、これは説明のための例にすぎず、特許請求される主題はこの例に限定されないことに留意されたい。
【0148】
例示的な特徴であるものと現在見なされるものが例示および説明されているが、請求される主題から逸脱することなく、様々な他の修正が加えられてもよく、均等物が置換されてもよいことが、当業者によって理解されよう。加えて、本明細書で説明される中心概念から逸脱することなく、特定の状況を請求される主題の教示に適合させるために、多くの修正が行われてもよい。
【0149】
以下の番号付きの条項において、実装形態の例が説明される。
1. ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位のためのワイヤレスネットワークの中のUEによって実行される方法であって、
1つまたは複数の幾何学的精度劣化係数(GDOP)を決定するステップであって、
ワイヤレス測位のための複数の送信/受信ポイント(TRP)候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定するステップを含む、
ステップと、
ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供するステップとを含み、複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補が、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されることになる、方法。
2. 標示がUEによって決定される1つまたは複数のGDOPを含む、条項1の方法。
3.
複数のGDOPを決定するステップであって、
ワイヤレス測位のための複数のTRPからのTRP候補の複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定するステップを含み、TRP候補の複数の組合せがTRP候補の1つまたは複数の組合せを含む、
ステップと、
UEによって決定される複数のGDOPから1つまたは複数のGDOPを選択するステップとをさらに含み、選択がGDOP閾値に基づく、条項2の方法。
4. 1つまたは複数のGDOPを選択するステップが、1つまたは複数のGDOPの各GDOPがGDOP閾値より大きいことに基づく、条項3の方法。
5. 1つまたは複数のGDOPを選択するステップが、1つまたは複数のGDOPの各GDOPがGDOP閾値より小さいことに基づく、条項3の方法。
6. 1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補から1つまたは複数の好ましいTRPを決定するステップをさらに含み、標示が1つまたは複数の好ましいTRPを示す、条項1の方法。
7. 複数のTRP候補の少なくとも1つのTRP候補から測位参照信号(PRS)の1つまたは複数の品質測定結果を決定するステップをさらに含み、1つまたは複数の好ましいTRPを決定することが、1つまたは複数の品質測定結果にも基づく、条項6の方法。
8. 1つまたは複数の品質測定結果が、
信号対雑音比(SNR)、または
参照信号受信電力(RSRP)
のうちの1つまたは複数を含む、条項7の方法。
9. 1つまたは複数の好ましいTRPを決定するステップが、
1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補を絞り込むステップと、
1つまたは複数の品質測定結果に基づいて絞り込まれた複数のTRP候補を絞り込むステップとを含む、条項7の方法。
10. UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補が、ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のUEからの好ましいTRPの1つまたは複数の標示にも基づく、条項6の方法。
11.
UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補の標示を取得するステップであって、1つまたは複数のTRP候補が時間の第1の部分の間に測位参照信号(PRS)を送信することになる、ステップと、
1つまたは複数のTRP候補からPRSを測定するために、時間の第1の部分の間、UEの1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンをアクティブモードにするステップと、
1つまたは複数のTRP候補がPRSを送信しない時間の第2の部分の間、UEの1つまたは複数のRFチェーンをアクティブモードから低電力モードにするステップとをさらに含む、条項6の方法。
12. 時間の第2の部分の間、UEのすべてのRFチェーンおよびベースバンド処理システムを低電力モードにするステップをさらに含み、
時間の第2の部分が、1つまたは複数の選択されていないTRPがPRSを送信することと関連付けられ、
RFチェーンおよびベースバンド処理システムが低電力モードにされることが、UEが1つまたは複数の選択されていないTRPからPRSを測定するのを防ぐ、条項11の方法。
13. TRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せからPRSを測定することに関連する時間長を決定するステップをさらに含み、
1つまたは複数の好ましいTRPを決定するステップが、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するステップを含み、TRP候補の1つまたは複数の組合せが、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを含み、
標示が、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せのTRP候補の各々の好ましい組合せに対する時間長を示し、
UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補が、TRP候補の各々の好ましい組合せに対する時間長の標示に基づく、条項6の方法。
14. TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するステップが、1つまたは複数の時間長に基づく、条項13の方法。
15. TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するステップが、
第1のGDOPに関連するTRP候補の第1の組合せに対する第1の時間長を決定するステップと、
第1のGDOPの許容誤差内にある第2のGDOPに関連するTRP候補の第2の組合せに対する第2の時間長を決定するステップであって、第2の時間長が第1の時間長より大きい、ステップと、
第1の時間長が第2の時間長より小さいことに基づいて、TRP候補の第2の組合せよりもTRP候補の第1の組合せを選択するステップとを含む、条項14の方法。
16. TRP候補に関連する1つまたは複数のnew radio(NR)ダウンリンク(DL)PRS支援データ(NR-DL-PRS-AssistanceData)情報要素(IE)を取得するステップをさらに含み、
1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEが、TRP PRSリソース候補の1つまたは複数のペアのTRP PRSリソース候補の各ペアに対して、NR-DL-PRSの予想される参照信号時間差値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP PRSリソース候補のペアに関連するNR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み、
第1の時間長および第2の時間長を決定することが、1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEのNR-DL-PRS-ExpectedRSTD値およびNR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty値に基づく、条項15の方法。
17. TRP候補の組合せに含まれるべきTRP候補の数が調整可能である、条項1の方法。
18. 標示を提供せよとの要求をネットワークエンティティから取得するステップをさらに含み、UEが要求を取得したことに基づいて標示をネットワークエンティティに提供する、条項1の方法。
19. 標示をネットワークエンティティに提供するステップが、新しい標示をネットワークエンティティに定期的に提供するステップを含む、条項1の方法。
20. 周期がUEの動きに基づく、条項19の方法。
21. ネットワークエンティティがUEにサービスする基地局である、条項1の方法。
22. ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位のために構成されるワイヤレスネットワークの中のUEであって、
ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数の幾何学的精度劣化係数(GDOP)に関連する標示を提供するように構成される少なくとも1つのトランシーバであって、複数の送信/受信ポイント(TRP)候補の1つまたは複数のTRP候補が、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されることになる、少なくとも1つのトランシーバと、
少なくとも1つのメモリと、
少なくとも1つのトランシーバおよび少なくとも1つのメモリに結合される少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサが、
ワイヤレス測位のための複数のTRP候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定することを含む、
標示に関連する1つまたは複数のGDOPを決定するように構成される、UE。
23. 標示がUEによって決定される1つまたは複数のGDOPを含む、条項22のUE。
24. 少なくとも1つのプロセッサがさらに、
複数のGDOPを決定することであって、
ワイヤレス測位のための複数のTRPからのTRP候補の複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定することを含み、TRP候補の複数の組合せがTRP候補の1つまたは複数の組合せを含む、
決定することと、
UEによって決定される複数のGDOPから1つまたは複数のGDOPを選択することとを行うように構成され、選択がGDOP閾値に基づく、条項23のUE。
25. 1つまたは複数のGDOPの選択が、1つまたは複数のGDOPの各GDOPがGDOP閾値より大きいことに基づく、条項24のUE。
26. 1つまたは複数のGDOPの選択が、1つまたは複数のGDOPの各GDOPがGDOP閾値より小さいことに基づく、条項24のUE。
27. 少なくとも1つのプロセッサがさらに、1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補から1つまたは複数の好ましいTRPを決定するように構成され、標示が1つまたは複数の好ましいTRPを示す、条項22のUE。
28. 少なくとも1つのプロセッサがさらに、複数のTRP候補の少なくとも1つのTRP候補から測位参照信号(PRS)の1つまたは複数の品質測定結果を決定するように構成され、1つまたは複数の好ましいTRPを決定することが、1つまたは複数の品質測定結果にも基づく、条項27のUE。
29. 1つまたは複数の品質測定結果が、
信号対雑音比(SNR)、または
参照信号受信電力(RSRP)
のうちの1つまたは複数を含む、条項28のUE。
30. 少なくとも1つのプロセッサが、1つまたは複数の好ましいTRPを決定するために、
1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補を絞り込み、
1つまたは複数の品質測定結果に基づいて絞り込まれた複数のTRP候補を絞り込むように構成される、条項28のUE。
31. UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補が、ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のUEからの好ましいTRPの1つまたは複数の標示にも基づく、条項27のUE。
32. 少なくとも1つのトランシーバがさらに、
UEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補の標示を取得し、1つまたは複数のTRP候補が時間の第1の部分の間に測位参照信号(PRS)を送信することになり、
1つまたは複数のTRP候補からPRSを測定するために、時間の第1の部分の間、少なくとも1つのトランシーバの1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンをアクティブモードにし、
1つまたは複数のTRP候補がPRSを送信しない時間の第2の部分の間、少なくとも1つのトランシーバの1つまたは複数のRFチェーンをアクティブモードから低電力モードにするように構成される、条項27のUE。
33. 少なくとも1つのトランシーバがさらに、時間の第2の部分の間、UEのすべてのRFチェーンおよびベースバンド処理システムを低電力モードにするように構成され、
時間の第2の部分が、1つまたは複数の選択されていないTRPがPRSを送信することと関連付けられ、
RFチェーンおよびベースバンド処理システムが低電力モードにされることが、UEが1つまたは複数の選択されていないTRPからPRSを測定するのを防ぐことになる、条項32のUE。
34. 少なくとも1つのプロセッサがさらに、TRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せからPRSを測定することに関連する時間長を決定するように構成され、
少なくとも1つのプロセッサがさらに、1つまたは複数の好ましいTRPを決定するために、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するように構成され、TRP候補の1つまたは複数の組合せが、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを含み、
標示が、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せのTRP候補の各々の好ましい組合せに対する時間長を示すことになり、
UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補が、TRP候補の各々の好ましい組合せに対する時間長の標示に基づく、条項27のUE。
35. TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せの決定が、1つまたは複数の時間長に基づく、条項34のUE。
36. 少なくとも1つのプロセッサがさらに、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するために、
第1のGDOPに関連するTRP候補の第1の組合せに対する第1の時間長を決定し、
第1のGDOPの許容誤差内にある第2のGDOPに関連するTRP候補の第2の組合せに対する第2の時間長を決定し、第2の時間長が第1の時間長より大きく、
第1の時間長が第2の時間長より小さいことに基づいて、TRP候補の第2の組合せよりもTRP候補の第1の組合せを選択するように構成される、条項35のUE。
37. 少なくとも1つのトランシーバがさらに、TRP候補に関連する1つまたは複数のnew radio(NR)ダウンリンク(DL)PRS支援データ(NR-DL-PRS-AssistanceData)情報要素(IE)を取得するように構成され、
1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEが、TRP PRSリソース候補の1つまたは複数のペアのTRP PRSリソース候補の各ペアに対して、NR-DL-PRSの予想される参照信号時間差値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP PRSリソース候補のペアに関連するNR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み、
第1の時間長および第2の時間長を決定することが、1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEのNR-DL-PRS-ExpectedRSTD値およびNR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty値に基づく、条項36のUE。
38. TRP候補の組合せに含まれるべきTRP候補の数が調整可能である、条項22のUE。
39. 少なくとも1つのトランシーバがさらに、標示を提供せよとの要求をネットワークエンティティから取得するように構成され、UEが要求を取得したことに基づいて標示をネットワークエンティティに提供することになる、条項22のUE。
40. 少なくとも1つのトランシーバがさらに、新しい標示をネットワークエンティティに定期的に提供するように構成される、条項22のUE。
41. 周期がUEの動きに基づく、条項40のUE。
42. ネットワークエンティティがUEにサービスする基地局である、条項22のUE。
43. 命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位のために構成されるワイヤレスネットワークの中のUEの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、UEに、
1つまたは複数の幾何学的精度劣化係数(GDOP)を決定することであって、
ワイヤレス測位のための複数の送信/受信ポイント(TRP)候補からのTRPの1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、少なくとも1つのプロセッサを介して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定すること
を含む、決定することと、
UEの少なくとも1つのトランシーバを介して、ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供することとを行わせ、複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補が、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されることになる、非一時的コンピュータ可読媒体。
44. 標示がUEによって決定される1つまたは複数のGDOPを含む、条項43のコンピュータ可読媒体。
45. UEに、
複数のGDOPを決定することであって、
ワイヤレス測位のための複数のTRPからTRP候補の複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定することを含み、TRP候補の複数の組合せがTRP候補の1つまたは複数の組合せを含む、
決定することと、
UEによって決定される複数のGDOPから1つまたは複数のGDOPを選択することとを行わせるための命令をさらに含み、選択がGDOP閾値に基づく、条項44のコンピュータ可読媒体。
46. 1つまたは複数のGDOPの選択が、1つまたは複数のGDOPの各GDOPがGDOP閾値より大きいことに基づく、条項45のコンピュータ可読媒体。
47. 1つまたは複数のGDOPの選択が、1つまたは複数のGDOPの各GDOPがGDOP閾値より小さいことに基づく、条項45のコンピュータ可読媒体。
48. UEに、1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補から1つまたは複数の好ましいTRPを決定させるための命令をさらに含み、標示が1つまたは複数の好ましいTRPを示す、条項43のコンピュータ可読媒体。
49. UEに、複数のTRP候補の少なくとも1つのTRP候補から測位参照信号(PRS)の1つまたは複数の品質測定結果を決定させるための命令をさらに含み、1つまたは複数の好ましいTRPを決定することが、1つまたは複数の品質測定結果にも基づく、条項48のコンピュータ可読媒体。
50. 1つまたは複数の品質測定結果が、
信号対雑音比(SNR)、または
参照信号受信電力(RSRP)
のうちの1つまたは複数を含む、条項49のコンピュータ可読媒体。
51. 1つまたは複数の好ましいTRPを決定するために、コンピュータ可読媒体がさらに、UEに、
1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補を絞り込ませ、
1つまたは複数の品質測定結果に基づいて絞り込まれた複数のTRP候補を絞り込ませる
ための命令を含む、条項49のコンピュータ可読媒体。
52. UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補が、ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のUEからの好ましいTRPの1つまたは複数の標示にも基づく、条項48のコンピュータ可読媒体。
53. UEに、
少なくとも1つのトランシーバを介して、UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補の標示を取得することであって、1つまたは複数のTRP候補が時間の第1の部分の間に測位参照信号(PRS)を送信することになる、取得することと、
1つまたは複数のTRP候補からPRSを測定するために、時間の第1の部分の間、少なくとも1つのトランシーバの1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンをアクティブモードにすることと、
1つまたは複数のTRP候補がPRSを送信しない時間の第2の部分の間、少なくとも1つのトランシーバの1つまたは複数のRFチェーンをアクティブモードから低電力モードにすることと
を行わせるための命令をさらに含む、条項48のコンピュータ可読媒体。
54. UEに、時間の第2の部分の間、UEのすべてのRFチェーンおよびベースバンド処理システムを低電力モードにさせるための命令をさらに含み、
時間の第2の部分が、1つまたは複数の選択されていないTRPがPRSを送信することと関連付けられ、
RFチェーンおよびベースバンド処理システムが低電力モードにされることが、UEが1つまたは複数の選択されていないTRPからPRSを測定するのを防ぐことになる、条項53のコンピュータ可読媒体。
55. UEに、TRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せからPRSを測定することに関連する時間長を決定させるための命令をさらに含み、
1つまたは複数の好ましいTRPを決定するために、コンピュータ可読媒体がさらに、UEに、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定させるための命令を含み、TRP候補の1つまたは複数の組合せが、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを含み、
標示が、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せのTRP候補の各々の好ましい組合せに対する時間長を示すことになり、
UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補が、TRP候補の各々の好ましい組合せに対する時間長の標示に基づく、条項48のコンピュータ可読媒体。
56. TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せの決定が、1つまたは複数の時間長に基づく、条項55のコンピュータ可読媒体。
57. TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するために、コンピュータ可読媒体がさらに、UEに、
第1のGDOPに関連するTRP候補の第1の組合せに対する第1の時間長を決定させ、
第1のGDOPの許容誤差内にある第2のGDOPに関連するTRP候補の第2の組合せに対する第2の時間長を決定させ、第2の時間長が第1の時間長より大きく、
第1の時間長が第2の時間長より小さいことに基づいて、TRP候補の第2の組合せよりもTRP候補の第1の組合せを選択させるための命令を含む、条項56のコンピュータ可読媒体。
58. UEに、少なくとも1つのトランシーバを介して、TRP候補に関連する1つまたは複数のnew radio(NR)ダウンリンク(DL)PRS支援データ(NR-DL-PRS-AssistanceData)情報要素(IE)を取得させるための命令をさらに含み、
1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEが、TRP PRSリソース候補の1つまたは複数のペアのTRP PRSリソース候補の各ペアに対して、NR-DL-PRSの予想される参照信号時間差値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP PRSリソース候補のペアに関連するNR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み、
第1の時間長および第2の時間長を決定することが、1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEのNR-DL-PRS-ExpectedRSTD値およびNR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty値に基づく、条項57のコンピュータ可読媒体。
59. TRP候補の組合せに含まれるべきTRP候補の数が調整可能である、条項43のコンピュータ可読媒体。
60. UEに、少なくとも1つのトランシーバを介して、標示を提供せよとの要求をネットワークエンティティから取得させるための命令をさらに含み、UEが要求を取得したことに基づいて標示をネットワークエンティティに提供することになる、条項43のコンピュータ可読媒体。
61. UEに、少なくとも1つのトランシーバを介して、新しい標示をネットワークエンティティへ定期的に提供させるための命令をさらに含む、条項43のコンピュータ可読媒体。
62. 周期がUEの動きに基づく、条項61のコンピュータ可読媒体。
63. ネットワークエンティティがUEにサービスする基地局である、条項43のコンピュータ可読媒体。
64. ユーザ機器(UE)のワイヤレス測位のためのワイヤレスネットワークの中のUEであって、
1つまたは複数の幾何学的精度劣化係数(GDOP)を決定するための手段であって、
ワイヤレス測位のための複数の送信/受信ポイント(TRP)候補からのTRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定するための手段を含む、
手段と、
ワイヤレスネットワークの中のネットワークエンティティに、1つまたは複数のGDOPに関連する標示を提供するための手段とを含み、複数のTRP候補の1つまたは複数のTRP候補が、標示に基づくUEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されることになる、UE。
65. 標示がUEによって決定される1つまたは複数のGDOPを含む、条項64のUE。
66.
複数のGDOPを決定するための手段であって、
ワイヤレス測位のための複数のTRPからのTRP候補の複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せに関連するGDOPを決定するための手段を含み、TRP候補の複数の組合せがTRP候補の1つまたは複数の組合せを含む、
手段と、
UEによって決定される複数のGDOPから1つまたは複数のGDOPを選択するための手段とをさらに含み、選択がGDOP閾値に基づく、条項65のUE。
67. 1つまたは複数のGDOPを選択することが、1つまたは複数のGDOPの各GDOPがGDOP閾値より大きいことに基づく、条項66のUE。
68. 1つまたは複数のGDOPを選択することが、1つまたは複数のGDOPの各GDOPがGDOP閾値より小さいことに基づく、条項66のUE。
69. 1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補から1つまたは複数の好ましいTRPを決定するための手段をさらに含み、標示が1つまたは複数の好ましいTRPを示す、条項64のUE。
70. 複数のTRP候補の少なくとも1つのTRP候補から測位参照信号(PRS)の1つまたは複数の品質測定結果を決定するための手段をさらに含み、1つまたは複数の好ましいTRPを決定することが、1つまたは複数の品質測定結果にも基づく、条項69のUE。
71. 1つまたは複数の品質測定結果が、
信号対雑音比(SNR)、または
参照信号受信電力(RSRP)
のうちの1つまたは複数を含む、条項70のUE。
72. 1つまたは複数の好ましいTRPを決定するための手段が、
1つまたは複数のGDOPに基づいて複数のTRP候補を絞り込むための手段と、
1つまたは複数の品質測定結果に基づいて絞り込まれた複数のTRP候補を絞り込むための手段とを含む、条項70のUE。
73. UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補が、ワイヤレスネットワークの中の1つまたは複数の他のUEからの好ましいTRPの1つまたは複数の標示にも基づく、条項69のUE。
74.
UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補の標示を取得するための手段であって、1つまたは複数のTRP候補が時間の第1の部分の間に測位参照信号(PRS)を送信することになる、手段と、
1つまたは複数のTRP候補からPRSを測定するために、時間の第1の部分の間、UEの1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンをアクティブモードにするための手段と、
1つまたは複数のTRP候補がPRSを送信しない時間の第2の部分の間、UEの1つまたは複数のRFチェーンをアクティブモードから低電力モードにするための手段とをさらに含む、条項69のUE。
75. 時間の第2の部分の間、UEのすべてのRFチェーンおよびベースバンド処理システムを低電力モードにするための手段をさらに含み、
時間の第2の部分が、1つまたは複数の選択されていないTRPがPRSを送信することと関連付けられ、
RFチェーンおよびベースバンド処理システムが低電力モードにされることが、UEが1つまたは複数の選択されていないTRPからPRSを測定するのを防ぐことになる、条項74のUE。
76. TRP候補の1つまたは複数の組合せのTRP候補の各組合せに対して、TRP候補の組合せからPRSを測定することに関連する時間長を決定するための手段をさらに含み、
1つまたは複数の好ましいTRPを決定するための手段が、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するための手段を含み、TRP候補の1つまたは複数の組合せが、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを含み、
標示が、TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せのTRP候補の各々の好ましい組合せに対する時間長を示し、
UEのワイヤレス測位のためにUEによって使用されるべき1つまたは複数のTRP候補が、TRP候補の各々の好ましい組合せに対する時間長の標示に基づく、条項69のUE。
77. TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定することが、1つまたは複数の時間長に基づく、条項76のUE。
78. TRP候補の1つまたは複数の好ましい組合せを決定するための手段が、
第1のGDOPに関連するTRP候補の第1の組合せに対する第1の時間長を決定するための手段と、
第1のGDOPの許容誤差内にある第2のGDOPに関連するTRP候補の第2の組合せに対する第2の時間長を決定するための手段であって、第2の時間長が第1の時間長より大きい、手段と、
第1の時間長が第2の時間長より小さいことに基づいて、TRP候補の第2の組合せよりもTRP候補の第1の組合せを選択するための手段とを含む、条項77のUE。
79. TRP候補に関連する1つまたは複数のnew radio(NR)ダウンリンク(DL)PRS支援データ(NR-DL-PRS-AssistanceData)情報要素(IE)を取得するための手段をさらに含み、
1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEが、TRP PRSリソース候補の1つまたは複数のペアのTRP PRSリソース候補の各ペアに対して、NR-DL-PRSの予想される参照信号時間差値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD)およびTRP PRSリソース候補のペアに関連するNR-DL-PRS-ExpectedRSTDの不確実性値(NR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty)を含み、
第1の時間長および第2の時間長を決定することが、1つまたは複数のNR-DL-PRS-AssistanceData IEのNR-DL-PRS-ExpectedRSTD値およびNR-DL-PRS-ExpectedRSTD-Uncertainty値に基づく、条項78のUE。
80. TRP候補の組合せに含まれるべきTRP候補の数が調整可能である、条項64のUE。
81. 標示を提供せよとの要求をネットワークエンティティから取得するための手段をさらに含み、UEが要求を取得したことに基づいて標示をネットワークエンティティに提供することになる、条項64のUE。
82. 標示をネットワークエンティティに提供するための手段が、新しい標示をネットワークエンティティに定期的に提供するための手段を含む、条項64のUE。
83. 周期がUEの動きに基づく、条項82のUE。
84. ネットワークエンティティがUEにサービスする基地局である、条項64のUE。
【0150】
したがって、特許請求される主題は開示される特定の例に限定されず、そのような特許請求される主題は添付の特許請求の範囲内に入るすべての態様およびその均等物も含み得ることが、意図される。
【符号の説明】
【0151】
100 ワイヤレス通信システム
102 BS
104 UE
110 地理的カバレッジエリア
120 通信リンク
122 バックホールリンク
134 バックホールリンク
150 AP
152 UE
154 通信リンク
164 UE
180 mmW BS
182 UE
184 mmW通信リンク
190 UE
192 D2D P2Pリンク
194 D2D P2Pリンク
170 コアネットワーク
172 ロケーションサーバ
212 データソース
220 送信プロセッサ
230 TX MIMOプロセッサ
232 変調器
234 アンテナ
236 MIMO検出器
238 受信プロセッサ
239 データシンク
240 コントローラ/プロセッサ
242 メモリ
244 通信ユニット
246 スケジューラ
252 アンテナ
254 復調器
256 MIMO検出器
258 受信プロセッサ
260 データシンク
262 データソース
264 送信プロセッサ
266 TX MIMOプロセッサ
280 コントローラ/プロセッサ
282 メモリ
290 コントローラ/プロセッサ
292 メモリ
294 通信ユニット
300 ユーザ機器
311 メモリ
312 ソフトウェア
313 センサ
314 トランシーバインターフェース
315 トランシーバ
316 ユーザインターフェース
317 SPS受信機
318 カメラ
319 場所デバイス
320 バス
330 アプリケーションプロセッサ
331 DSP
332 モデムプロセッサ
333 ビデオプロセッサ
334 センサプロセッサ
340 ワイヤレストランシーバ
342 送信機
344 受信機
346 アンテナ
348 ワイヤレス信号
350 有線トランシーバ
352 送信機
354 受信機
360 SPS信号
362 SPSアンテナ
372 ワイヤレス測位セッションモジュール
400 基地局
410 プロセッサ
411 メモリ
412 ソフトウェア
415 トランシーバ
420 バス
440 ワイヤレストランシーバ
442 送信機
444 受信機
446 アンテナ
448 ワイヤレス信号
450 有線トランシーバ
452 送信機
454 受信機
472 ワイヤレス測位セッションモジュール
500 サーバ
510 プロセッサ
511 メモリ
512 ソフトウェア
515 トランシーバ
520 バス
540 ワイヤレストランシーバ
542 送信機
544 受信機
546 アンテナ
548 ワイヤレス信号
550 有線トランシーバ
552 送信機
554 受信機
572 ワイヤレス測位セッションモジュール
702 TRP1
704 TRP2
706 範囲
708 範囲
710 場所不確実性
712 TRP3
714 範囲
716 場所不確実性
1002 参照BS
1004 近隣BS
1006 近隣BS
1008 近隣BS
1010 スロット
1012 PRS時間
1014 PRS時間
1016 PRS時間
1018 PRS時間
1020 時間長
1022 時間長
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
【国際調査報告】