(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】可逆性抵抗記憶論理ゲート装置
(51)【国際特許分類】
H10B 63/10 20230101AFI20240326BHJP
G11C 13/00 20060101ALI20240326BHJP
H03K 19/20 20060101ALI20240326BHJP
H10N 70/20 20230101ALI20240326BHJP
【FI】
H10B63/10
G11C13/00 210
H03K19/20
H10N70/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555733
(86)(22)【出願日】2022-03-14
(85)【翻訳文提出日】2023-09-12
(86)【国際出願番号】 EP2022056567
(87)【国際公開番号】W WO2022207298
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(74)【復代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【復代理人】
【識別番号】100118108
【氏名又は名称】久保 洋之
(72)【発明者】
【氏名】チェン、シュエチュン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ジュンリ
(72)【発明者】
【氏名】ファン、スー、チェン
【テーマコード(参考)】
5F083
5J042
【Fターム(参考)】
5F083FZ10
5F083GA05
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA60
5J042CA24
5J042CA25
5J042CA27
(57)【要約】
記憶装置は、2つの相変化メモリ(PCM)セルとブリッジを含む。第1のPCMセルは、電気入力と、相変化材料と、を含む。第2のPCMセルは、第1のPCMセルの電気入力から独立した電気入力と、別の相変化材料と、を含む。ブリッジは、2つのPCMセルに電気的に接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電気入力と、
第1の相変化材料と、を含む、
第1の相変化メモリ(PCM)セルと、
前記第1の電気入力から独立した第2の電気入力と、
第2の相変化材料と、を含む、
第2のPCMセルと、
前記第1のPCMセルおよび前記第2のPCMセルに電気的に接続される第1のブリッジと、
を含む、記憶装置。
【請求項2】
前記第1の下部電極に電気的に接続される第3の電気入力と、
前記第2の下部電極に電気的に接続される第4の電気入力と、をさらに含み、
前記第1の電気入力および前記第2の電気入力は、前記第1の相変化材料および前記第2の相変化材料に、それぞれ書き込み電流を供給するように構成され、
前記第3の電気入力および前記第4の電気入力は、前記第1の相変化材料および前記第2の相変化材料に、それぞれ読み取り電流を供給するように構成される、
請求項1に記載の可逆性抵抗記憶装置。
【請求項3】
前記第1の下部電極は、前記記憶装置がNAND構成を有するように、前記第2の下部電極に電気的に接続されない、請求項2に記載の記憶装置。
【請求項4】
前記第1の下部電極は、前記記憶装置がNOR構成を有するように、前記第2の下部電極に電気的に接続される、請求項2に記載の記憶装置。
【請求項5】
前記第3の電気入力は前記第1の電気入力から独立し、前記第4の電気入力は前記第2の電気入力から独立し、前記記憶装置は、
前記第3の電気入力および前記第4の電気入力に電気的に接続される第2のブリッジをさらに含む、請求項2に記載の記憶装置。
【請求項6】
前記第1の下部電極に電気的に接続される第3の電気入力と、をさらに含み、
前記第1の電気入力および前記第2の電気入力は、前記第1の相変化材料および前記第2の相変化材料に、それぞれ読み取り電流を供給するように構成され、
前記第3の電気入力は、前記第1の相変化材料および前記第2の相変化材料に書き込み電流を供給するように構成され、
前記第1の下部電極は、前記記憶装置がNOT構成を有するように、前記第2の下部電極に電気的に接続される、
請求項1に記載の記憶装置。
【請求項7】
前記第1の相変化材料は、ゲルマニウム-アンチモン-テルル(GST)、ガリウム-アンチモン-テルル(GaST)、および銀-イリジウム-アンチモン-テルリド(AIST)からなる群から選択される、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項8】
前記第1のPCMセルは、
前記第1の電気入力に電気的に接続される第1の下部電極と、
前記第1の下部電極に電気的に接続される第1のヒータと、
前記第1の相変化材料に電気的に接続される第1の上部電極と、
前記第1の上部電極に電気的に接続される第1の電気出力と、を含み、
前記第2のPCMセルは、
前記第2の電気入力に電気的に接続される第2の下部電極と、
前記第2の下部電極に電気的に接続される第2のヒータと、
前記第2の相変化材料に電気的に接続される第2の上部電極と、
前記第2の上部電極に電気的に接続される第2の電気出力と、を含み、
前記第1の相変化材料は、前記第1のヒータに電気的に接続され、
前記第2の相変化材料は、前記第2のヒータに電気的に接続され、
第1のブリッジは、前記第1の電気出力および前記第2の電気出力に電気的に接続される、
請求項1に記載の記憶装置。
【請求項9】
第1の入力および第1のPCM材料を有する第1の相変化メモリ(PCM)セルと、前記第1の入力から独立した第2の入力および第2のPCM材料を有する第2のPCMセルと、前記第1のPCMセルの第1の出力と前記第2のPCMセルの第2の出力とを電気的に接続するブリッジと、を含む、記憶装置の使用方法であって、前記方法は、
前記第1のPCMセルに第1の非晶質領域を形成するために前記第1の入力から前記第1のPCM材料に第1の電流パルスを流すことと、
前記第1のPCMセルに電気的に接続される第3の入力および前記第2のPCMセルに電気的に接続される第2の入力を用いて、前記第1のPCMセルと前記第2のPCMセルにわたる電圧降下を測定することと、
前記電圧降下に基づき、前記記憶装置が真または偽の結果を記憶しているかを判断することと、
を含む、記憶装置の使用方法。
【請求項10】
前記第1の入力から前記第1の電流パルスを流すことにより、前記第2のPCMセルに第2の非晶質領域を形成する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のPCM材料を前記第1のPCMセルの前記第1の非晶質領域にセットするために前記第1の入力から前記第1のPCM材料に第2の電流パルスを流すこと、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のPCMセルに第3の非晶質領域を形成するために前記第1の入力から前記第1のPCM材料に第3の電流パルスを流すことと、
前記第2のPCMセルに第4の非晶質領域を形成するために前記第2の入力から前記第1のPCM材料に第4の電流パルスを流すことと、
前記第1のPCMセルと前記第2のPCMセルにわたる電圧降下を測定することと、
前記電圧降下が高いことに基づき、前記記憶装置が偽の値を記憶していると判断することと、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路に関し、より具体的には、コンピューティングのための論理ゲート記憶に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の相補型金属酸化膜半導体(CMOS)は、サイズが縮小されたことにより、膨大な演算能力を含むハンドヘルド装置の生産が可能になっている。しかし、CMOSは、例えば、コンピュータメモリにデータを記憶するためにシリコン論理ゲートがその値を維持できるようにするために、かなりの電力を消費する可能性がある。残念ながら、このような電力消費はバッテリの寿命を制限し、装置の柔軟性と実用性を低下させる可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施形態によれば、記憶装置は、2つの相変化メモリ(PCM)セルとブリッジとを含む。前記第1のPCMセルは、電気入力と相変化材料とを含む。前記第2のPCMセルは、前記第1のPCMセルの電気入力から独立した電気入力と、別の相変化材料とを含む。前記ブリッジは、前記2つのPCMセルに電気的に接続される。
【0004】
本発明の一実施形態によれば、集積回路のための記憶装置が開示される。前記論理ゲート記憶装置は、第1の電気出力を含む第1の相変化メモリ(PCM)セルと、第2の電気出力を含む第2のPCMセルとを含む。記憶装置はまた、前記第1のPCMセルに電気的に接続される第1の電気入力と、前記第2のPCMセルに電気的に接続される第2の電気入力と、を含み、前記第2の電気入力は前記第1の電気入力から独立している。記憶装置はまた、前記第1の電気出力および前記第2の電気出力に電気的に接続されるブリッジを含む。
【0005】
本発明の一実施形態によれば、第1の入力および第1のPCM材料を有する第1の相変化メモリ(PCM)セルと、前記第1の入力から独立した第2の入力および第2のPCM材料を有する第2のPCMセルと、前記第1のPCMセルの第1の出力と前記第2のPCMセルの第2の出力とを電気的に接続するブリッジと、を含む記憶装置の使用方法が開示される。前記方法は、前記第1のPCMセルに第1の非晶質領域を形成するために前記第1の入力から前記第1のPCM材料に第1の電流パルスを流すことと、前記第1のPCMセルに電気的に接続される第3の入力および前記第2のPCMセルに電気的に接続される第2の入力を用いて、前記第1のPCMセルと前記第2のPCMセルにわたる電圧降下を測定することと、前記電圧降下に基づき、前記記憶装置が真または偽の結果を記憶しているかを判断することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施形態による相変化メモリ(PCM)材料を含む「not-and」(NAND)論理ゲート記憶装置(LGMD)を含む集積回路の断面図である。
【
図2A】本発明の実施形態による異なる状態のNAND LGMDの一連の断面図である。
【
図2B】本発明の実施形態による異なる状態のNAND LGMDの一連の断面図である。
【
図2C】本発明の実施形態による異なる状態のNAND LGMDの一連の断面図である。
【
図2D】本発明の実施形態による異なる状態のNAND LGMDの一連の断面図である。
【
図2E】本発明の実施形態による異なる状態のNAND LGMDの一連の断面図である。
【
図2F】本発明の実施形態による異なる状態のNAND LGMDの一連の断面図である。
【
図2G】本発明の実施形態による異なる状態のNAND LGMDの一連の断面図である。
【
図2H】本発明の実施形態による異なる状態のNAND LGMDの一連の断面図である。
【
図3】本発明の実施形態によるPCM材料を含む「not-or」(NOR) LGMDの断面図である。
【
図4A】本発明の実施形態による異なる状態のNOR LGMDの一連の断面図である。
【
図4B】本発明の実施形態による異なる状態のNOR LGMDの一連の断面図である。
【
図4C】本発明の実施形態による異なる状態のNOR LGMDの一連の断面図である。
【
図4D】本発明の実施形態による異なる状態のNOR LGMDの一連の断面図である。
【
図4E】本発明の実施形態による異なる状態のNOR LGMDの一連の断面図である。
【
図4F】本発明の実施形態による異なる状態のNOR LGMDの一連の断面図である。
【
図4G】本発明の実施形態による異なる状態のNOR LGMDの一連の断面図である。
【
図4H】本発明の実施形態による異なる状態のNOR LGMDの一連の断面図である。
【
図5A】本発明の実施形態によるPCM材料を含む「not」(NOT) LGMDの一連の断面図である。
【
図5B】本発明の実施形態によるPCM材料を含む「not」(NOT) LGMDの一連の断面図である。
【
図5C】本発明の実施形態によるPCM材料を含む「not」(NOT) LGMDの一連の断面図である。
【
図5D】本発明の実施形態によるPCM材料を含む「not」(NOT) LGMDの一連の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の様々な実施形態を、関連する図面を参照して本明細書で説明する。本発明の範囲から逸脱することなく、代替の実施形態を考案することができる。以下の説明および図面において、要素間に様々な接続および位置関係(例えば、上、下、隣接など)が定められていることに留意されたい。これらの接続もしくは位置関係またはその両方は、特に指定しない限り、直接的または間接的であってもよく、本発明はこの点において限定することを意図していない。したがって、エンティティの結合は、直接的または間接的な結合のいずれかを指すことができ、エンティティの間の位置関係は、直接的または間接的な位置関係とすることができる。間接的な位置関係の例として、層「B」の上に層「A」を形成するという本明細書の説明には、層「A」および層「B」の関連する特性および機能性が中間層により実質的に変化しない限り、1つ以上の中間層(例えば、層「C」および「D」)が層「A」および層「B」の間にある状況が含まれる。
【0008】
以下の定義および略語は、特許請求の範囲および明細書の解釈のために使用される。本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(contains)」または「含む(containing)」、またはそれらの他の変形は、非排他的な包含を対象とすることを意図する。例えば、要素のリストを含む組成物、混合物、工程、方法、物品、または装置は、必ずしもそれらの要素のみに限定されず、明示的に列挙されていない、またはそのような組成物、混合物、工程、方法、物品、または装置に固有の他の要素を含むことができる。また、本明細書に含まれる数値範囲は、特に明示的に記載がない限り、その境界を含む。
【0009】
以下の説明のために、用語「上(upper)」、「下(lower)」、「右(right)」、「左(left)」、「垂直(vertical)」、「水平(horizontal)」、「上(top)」、「下(bottom)」、およびそれらの派生語は、図面で方向付けられた、説明される構造および方法に関するものとする。用語「上に(overlying)」、「上に(atop)」、「上に(on top)」、「上に位置する(positioned on)」または「上に位置する(positioned atop)」は、第1の構造などの第1の要素が第2の構造などの第2の要素上に存在することを意味し、界面構造などの介在要素が第1の要素と第2の要素との間に存在することができる。「直接接触」という用語は、第1の構造などの第1の要素と、第2の構造などの第2の要素とが、2つの要素の界面における中間的な導電層、絶縁層または半導体層なしで接続されることを意味する。なお、例えば「第2の要素に対して選択的な第1の要素」のような「選択的な」という用語は、第1の要素がエッチングされ、第2の要素がエッチングストップとして機能することができることを意味する。
【0010】
図1は、「not-and」(NAND)論理ゲート記憶装置(LGMD)102を含む集積回路100の断面図である。図示された実施形態では、LGMD102は、入力104-1~104-4(まとめて「入力104」)、PCMセル106-1および106-2(まとめて「PCMセル106」)、出力108-1および108-2(まとめて「出力108」)、ブリッジ110-1および110-2(まとめて「ブリッジ110」)を含む。PCMセル106-1および106-2は、それぞれ、下部電極112-1および112-2(まとめて「下部電極112」)、ヒータ114-1および114-2(まとめて「ヒータ114」)、PCM材料116-1および116-2(まとめて「PCM材料116」)、上部電極118-1~118-4(まとめて「上部電極118」)を含む。
【0011】
図示された実施形態では、集積回路100は、複数の層120-1~120-12(まとめて「層120」)で形成され、LGMD102の構成要素は、様々な層120に配置される。例えば、PCMセル106-1および106-2は、層120-4~120-8を通って延びている。別の例では、入力104-1および104-2は、層120-9にあり、入力104-3および104-4は、層120-4にある。さらに、LGMD102は、入力104-1および104-2、ブリッジ110にそれぞれ接続するビア122-1~122-4によって、集積回路100内の他の構成要素(例えば、図示しないシリコントランジスタ)に接続することができる。
【0012】
図示された実施形態では、入力104-1は、それぞれ隣接し、互いに電気的に接続される上部電極118-1およびビア122-5を介して、下部電極112-1に電気的に接続される。下部電極112-1は、PCMセル106-1、具体的にはヒータ114-1に隣接し、電気的に接続される。ヒータ114-1は、PCM材料116-1に隣接し、電気的に接続される。PCM材料116-1は、上部電極118-3に隣接し、電気的に接続される。上部電極118-3は、出力108-1に隣接し、電気的に接続される。出力108-1は、ブリッジ110-2に隣接し、電気的に接続される。さらに、入力104-2は、それぞれ隣接し、互いに電気的に接続される上部電極118-2およびビア122-6を介して、下部電極112-2に電気的に接続される。下部電極112-2は、PCMセル106-2、具体的にはヒータ114-2に隣接し、電気的に接続される。ヒータ114-2は、PCM材料116-2に隣接し、電気的に接続される。PCM材料116-2は、上部電極118-4に隣接し、電気的に接続される。上部電極118-4は、出力108-2に隣接し、電気的に接続される。出力108-2は、ブリッジ110-2に隣接し、電気的に接続される。さらに、入力104-3および104-4は、ブリッジ110-1に隣接し、電気的に接続される。入力104-3は、下部電極112-1に隣接し、電気的に接続され、入力104-4は、下部電極112-2に隣接し、電気的に接続される。さらに、ヒータ114はPCM材料116よりも実質的に幅が狭いので、この例では、PCMセル106は「マッシュルーム」タイプである。しかしながら、他の実施形態では、他のタイプのPCMセル106を使用することができる。
【0013】
入力104、出力108、およびブリッジ110は、例えば、銅(Cu)などの高導電性材料を含むことができる。下部電極112および上部電極118は、例えば、窒化チタン(TiN)またはタングステン(W)などの金属のような導電性材料を含む。ヒータ114は、例えば、TiNなどの高抵抗金属を含み、断面積が比較的狭い電極であり、それぞれPCMセル106を流れる電流を集中させる。これにより、ヒータ114は、電気のパルスの間に抵抗加熱によって熱を発生させることができ、これを使用して、PCM材料116の温度をそれぞれ、例えば、PCM材料116の結晶化温度および融解温度以上に選択的に変化させることができる。さらに、ヒータ114は、複数の層に配置することができる複数の異なる導電性材料を含むことができる。
【0014】
PCM材料116は、ゲルマニウム-アンチモン-テルル(GST)、ガリウム-アンチモン-テルル(GaST)、または銀-イリジウム-アンチモン-テルリド(AIST)材料のような相変化材料で本質的に構成することできるが、他の材料を適宜使用することができる。さらに、PCM材料116-1および116-2は、いくつかの実施形態では同じであり、他の実施形態では異なる。異なる層の材料に関して本明細書で使用される「本質的に構成される(composed essentially)」および「本質的に構成される(consist essentially)」という用語は、他の材料が存在する場合、引用された材料の基本的な特性を実質的に変更しないことを示す。例えば、GST材料から本質的に構成されるPCM材料116は、GST材料の基本的な特性を実質的に変更する他の材料を含まない。
【0015】
図示された実施形態では、PCMセル106は、ヒータ114-1および114-2から上部電極118-3および118-4にそれぞれ電流パルスを流すことにより、独立したメモリセルとして書き込みおよび書き換えを行うことができる。これは、PCMセル106上の値の読み取りまたは書き込みをするために、様々な電圧で行うことができる。より具体的には、入力104-1および104-2は、書き込み電流パルスを供給するように構成され、入力104-3および104-4は、読み取り電流パルスを供給するように構成される。例えば、書き込みには、高電圧電流(例えば、1ボルト(V)~4V)を短時間使用することができ、これにより、PCM材料116-1をその融点を超えて加熱させることができる。電流の流れが止まると、PCMセル106-1は急速に冷却することができ、これは「リセット」と呼ばれる工程で領域124を形成する。領域124は、非晶質構成を有するPCM材料116のドーム状の領域であるが、領域124の外側のPCM材料116の残りは、依然として多結晶構成である。一般に、この非晶質構成は、明確な構造を有しない。しかしながら、領域124には、局所的な、ばらばらの結晶核(すなわち、PCM材料116の小さな結晶化領域)が存在し得る。領域124の生成により、PCMセル106-1全体の電気抵抗が、(例えば、PCMセル106-2の)単独の多結晶構成と比較して増加する可能性がある。しかしながら、PCMセル106の抵抗値は、PCM材料116の状態またはPCMセル106の抵抗値を変化させることなく、低電圧(例えば、0.2V)の電流を用いて単一のユニットとして読み取ることができる。これは、読み取りパルスがブリッジ110-1で発生し、ブリッジ110-2で終了するために起こり得る。
【0016】
さらに、PCMセル106-1を「セット」することによって、PCM材料116-1を書き換えて、単独の多結晶構成に戻すことができる。PCM材料116-1を書き換えるために、高電圧電気パルス(例えば、1V~4V)を短時間(例えば、10ナノ秒(ns))使用することができ、これにより、PCM材料116-1は結晶化点を超えて加熱されるが、融点までは加熱されないようにすることができる。結晶化温度は融解温度よりも低いので、電流の流れが止まると、PCM材料116-1はアニールして結晶を形成することができる。これにより、PCMセル106-1全体の電気抵抗は、非晶質領域124を有する場合と比較して減少し得る(PCMセル106-2のように)。この新しい抵抗値は、PCM材料116-1の状態またはPCMセル106-1の抵抗値を変化させることなく、低電圧(例えば、0.2V)の電流を用いて読み取ることができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、PCM材料116の融解温度は、約摂氏600度(℃)とすることができる。いくつかの実施形態では、PCM材料116の結晶化温度は、約180℃とすることができる。さらに、PCMセル106をセットおよびリセットする工程は、繰り返し起こる可能性があり、いくつかの実施形態では、異なる抵抗を有する異なる領域124をPCM材料116中に形成することができる(例えば、領域124の異なるサイズもしくは領域124中の結晶化核の異なる量またはその両方を有することに起因する)。これにより、PCMセル106は、リセットパラメータを変化させることによって作成することができる様々な異なる抵抗を有することができる。それにより、PCMセル106が情報桁を表すと考えられる場合、これらの桁は(従来のビットとは対照的に)非二進数とすることができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、PCMセル106は、それぞれPCM材料116に均一領域124を有するかまたは有さないかのいずれかによって、ビットとして使用することができる。それにより、PCMセル106は、高抵抗(別名、低電圧出力または「0」)または低抵抗(別名、高電圧出力または「1」)を有することができる。
【0018】
さらに、2つの独立した入力104-1および104-2をそれぞれ有する2つの並列PCMセル106を有する配置により、LGMD102は、LGMD102によって実行されるNAND論理演算の結果を記憶することができる可逆性、書き換え可能、もしくはプログラム可能またはその組み合わせの抵抗記憶装置として機能することができる。論理の結果は、シリコン基板を用いることなく決定することができ、電力を消費することなく記憶することができる。
【0019】
LGMD102のそのような演算は、異なる状態のNAND LGMD102の一連の断面図を含む
図2A~2Hに示される。
図2A~2Hは、LGMD102の演算が2段階で起こるため、ペアで見るべきである。第1段階は、書き込み/プログラミング(または、入力が「偽」である場合は書き込み/プログラミングを行わない)であり(
図2A、2C、2E、および2G参照)、第2段階は、読み取りである(
図2B、2D、2F、および2H参照)。
【0020】
図2Aは、PCM材料116が両方とも結晶質(別名、セット)であるため、PCMセル106全体の電気抵抗が低い状態のLGMD102を示す。これは、LGMD102の初期状態であるか、または、例えば、論理ゲートの結果が不要になった後、LGMD102を新しい演算に備えるために、両方のPCM材料116に設定電流パルスが印加された結果である可能性がある。その後、PCM材料116をリセットするためにゼロ電流が印加されたように、入力104-1および104-2の両方で「偽」(別名、0)の入力が与えられると、この状態を維持することができる。
【0021】
図2Bは、LGMD102の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、LGMD102が低抵抗であるため、LGMD102を介して高電圧が出力される(別名、低電圧降下)。これにより、「真」(別名、1)の結果が返される。
【0022】
図2Cは、PCM材料116-1が非晶質(別名、リセット)領域124-1を含み、PCM材料116-2が結晶質である状態のLGMD102を示す。そのため、PCMセル106-1全体の電気抵抗は高いが、PCMセル106-2全体の電気抵抗は低い。これは、リセット電流パルスがPCM材料116-1に印加されたような、入力104-1における「真」の入力の結果である可能性があるが、104-2においては「偽」の入力がある。
【0023】
図2Dは、LGMD102の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、PCMセル106-2を通る低抵抗経路により、LGMD102を介して高電圧が出力される。これにより、「真」の結果が返される。
【0024】
図2Eは、PCM材料116-1が結晶質であり、PCM材料116-2が非晶質領域124-2を含む状態のLGMD102を示す。そのため、PCMセル106-1全体の電気抵抗は低いが、PCMセル106-2全体の電気抵抗は高い。これは、リセット電流パルスがPCM材料116-2に印加されたような、入力104-2における「真」の入力の結果である可能性があるが、入力104-1においては「偽」の入力がある。
【0025】
図2Fは、LGMD102の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、PCMセル106-1を通る低抵抗経路により、LGMD102を介して高電圧が出力される。これにより、「真」の結果が返される。
【0026】
図2Gは、PCM材料116の両方がそれぞれ非晶質領域124を含み、両方のPCMセル106全体の電気抵抗が高い状態のLGMD102を示す。これは、リセット電流パルスが両方のPCM材料116に印加されたような、入力104-1および104-2の両方における「真」の入力の結果である可能性がある。
【0027】
図2Hは、LGMD102の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、PCMセル106を通る両方の経路が高抵抗を有するため、LGMD102を介して低電圧が出力される(別名、高電圧降下)。これにより、「偽」の結果が返される。
【0028】
これにより、LGMD102は、NANDゲートの特性応答を示す:
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
したがって、LGMD102は、入力104-1および104-2を使用する書き込み段階において、論理ゲートとして機能することができる。その段階が完了した後、NAND論理演算の結果を、電力を必要とせずにLGMD102に記憶することができる。その後、入力104-3および104-4を使用して(例えば、ブリッジ110-1を介して)LGMD102を読み取ることにより、結果を取り出すことができる。
【0034】
図3は、「not-or」(NOR) LGMD202の断面図である。図示された実施形態では、LGMD202は、2つの別個の下部電極112(
図1参照)が単一の下部電極212に結合されていることを除いて、LGMD102(
図1参照)と同じである。それにより、対応する構成要素がLGMD102と同じであるLGMD202の要素には、同じ参照番号が使用される。ただし、LGMD202の構成要素のうち、LGMD102の構成要素と異なるものについては、100大きい参照番号が使用される。
【0035】
LGMD202とLGMD102の違いの結果は、異なる状態のNOR LGMD202の一連の断面図である
図4A~4Hに示される。
図4Aは、PCM材料116が両方とも結晶質(別名、セット)であるため、PCMセル106全体の電気抵抗が低い状態におけるLGMD202を示す。これは、LGMD202の初期状態であるか、または、例えば、論理ゲートの結果が不要になった後、LGMD202を新しい演算に備えるために、両方のPCM材料116に設定電流パルスが印加された結果である可能性がある。その後、PCM材料116をリセットするためにゼロ電流が印加されたように、入力104-1および104-2の両方で「偽」(別名、0)の入力が与えられると、この状態を維持することができる。
【0036】
図4Bは、LGMD202の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、LGMD202が低抵抗であるため、LGMD202を介して高電圧が出力される(別名、低電圧降下)。これにより、「真」(別名、1)の結果が返される。
【0037】
図4Cは、PCM材料116の両方がそれぞれ非晶質領域124を含む状態のLGMD202を示す。そのため、両方のPCMセル106全体の電気抵抗が高い。これは、下部電極212が入力104-1を両方のPCMセル106に接続するため、入力104-1における「真」の入力および104-2における「偽」の入力の結果である可能性がある。したがって、入力104-1からのリセット電流パルスは、両方のPCM材料116をリセットすることができる。
【0038】
図4Dは、LGMD202の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、PCMセル106を通る両方の経路が高抵抗を有するため、LGMD202を介して低電圧が出力される。これにより、「偽」の結果が返される。
【0039】
図4Eは、PCM材料116の両方がそれぞれ非晶質領域124を含む状態のLGMD202を示す。そのため、両方のPCMセル106全体の電気抵抗が高い。これは、下部電極212が入力104-2を両方のPCMセル106に接続するため、入力104-1における「偽」の入力および104-2における「真」の入力の結果である可能性がある。したがって、入力104-2からのリセット電流パルスは、両方のPCM材料116をリセットすることができる。
【0040】
図4Fは、LGMD202の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、PCMセル106を通る両方の経路が高抵抗を有するため、LGMD202を介して低電圧が出力される。これにより、「偽」の結果が返される。
【0041】
図4Gは、PCM材料116の両方がそれぞれ非晶質領域124を含み、両方のPCMセル106全体の電気抵抗が高い状態のLGMD202を示す。これは、リセット電流パルスが両方のPCM材料116に印加されたような、入力104-1および104-2の両方における「真」の入力の結果である可能性がある。
【0042】
図4Hは、LGMD202の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、PCMセル106を通る両方の経路が高抵抗を有するために、LGMD202を介して低電圧が出力される(別名、高電圧降下)。これにより、「偽」の結果が返される。
【0043】
これにより、LGMD202は、NORゲートの特性応答を示す:
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
したがって、LGMD202は、入力104-1および104-2を使用する書き込み段階において、論理ゲートとして機能することができる。その段階が完了した後、NOR論理演算の結果を、電力を必要とせずにLGMD202に記憶することができる。その後、入力104-3および104-4を使用して(例えば、ブリッジ110-1を介して)LGMD202を読み取ることにより、結果を取り出すことができる。
【0049】
図5A~5Dは、様々な状態の「not」(NOT) LGMD302の一連の断面図である。図示された実施形態では、LGMD302は、単一の書き込み入力(すなわち、入力104-1)しかないことを除いて、LGMD202(
図3参照)と同じである。したがって、入力104-2、上部電極118-2、およびビア122-6(
図1参照)が存在しないため、下部電極312が短縮されている。それにより、対応する構成要素がLGMD102および202と同じであるLGMD302の要素には、同じ参照番号が使用される。ただし、LGMD302の構成要素のうち、LGMD102および202の構成要素と異なるものについては、それぞれ、200または100大きい参照番号が使用される。
【0050】
LGMD302とLGMD102および202との違いの結果は、
図5A~5Dに示される。
図5Aは、PCM材料116が両方とも結晶質(別名、セット)であるため、PCMセル106全体の電気抵抗が低い状態におけるLGMD302を示す。これは、LGMD302の初期状態であるか、または、例えば、論理ゲートの結果が不要になった後、LGMD302を新しい演算に備えるために、両方のPCM材料116に設定電流パルスが印加された結果である可能性がある。その後、PCM材料116をリセットするためにゼロ電流が印加されたように、入力104-1で「偽」(別名、0)の入力が与えられると、この状態を維持することができる。
【0051】
図5Bは、LGMD302の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、LGMD302が低抵抗であるため、LGMD302を介して高電圧が出力される(別名、低電圧降下)。これにより、「真」(別名、1)の結果が返される。
【0052】
図5Cは、PCM材料116の両方がそれぞれ非晶質領域124を含む状態のLGMD302を示す。そのため、両方のPCMセル106全体の電気抵抗が高い。これは、下部電極312が入力104-1を両方のPCMセル106に接続するため、入力104-1における「真」の入力の結果である可能性がある。したがって、入力104-1からのリセット電流パルスは、両方のPCM材料116をリセットすることができる。
【0053】
図5Dは、LGMD302の読み取りを示しており、ブリッジ110-1からブリッジ110-2への電圧降下が測定される。読み取りの結果、PCMセル106を通る両方の経路が高抵抗を有するため、LGMD302を介して低電圧が出力される。これにより、「偽」の結果が返される。
【0054】
これにより、LGMD302は、NOTゲートの特性応答を示す:
【0055】
【0056】
【0057】
したがって、LGMD302は、入力104-1を使用する書き込み段階において、論理ゲートとして機能することができる。その段階が完了した後、NOT論理演算の結果を、電力を必要とせずに、LGMD302に記憶することができる。その後、入力104-3および104-4を使用して、(例えば、ブリッジ110-1を介して)LGMD302を読み取ることにより、結果を取り出すことができる。さらに、2つの並列PCMセル106を有することは、LGMD302に冗長性を与える。しかしながら、いくつかの実施形態では、PCMセル106-2は(その対応する接続機能とともに)存在しない場合があり、そのようなLGMD302は、依然としてNOT論理ゲート記憶装置として機能することができる。
【0058】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されているが、網羅的であることを意図するものではなく、開示される実施形態に限定されることを意図するものでもない。説明される実施形態の範囲から逸脱することなく、多くの修正および変更が可能であることは当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、市場で見られる技術に対する実際の適用または技術的改善を最もよく説明するため、または当業者が本明細書で開示される実施形態を理解できるようにするために選択された。
【0059】
本発明の好ましい実施形態では、第1の電気出力を含む第1の相変化メモリ(PCM)セルと、第2の電気出力を含む第2のPCMセルと、第1のPCMセルに電気的に接続される第1の電気入力と、第2のPCMセルに電気的に接続される第2の電気入力であって、第2の電気入力が第1の電気入力から独立している第2の電気入力と、第1の電気出力および第2の電気出力に電気的に接続されるブリッジとを含む集積回路のための記憶装置が提供される。好ましくは、記憶装置は、第1のPCMセルに電気的に接続される第3の電気入力と、第2のPCMセルに電気的に接続される第4の電気入力と、をさらに含み、第1の電気入力および第2の電気入力は、第1のPCMセルおよび第2のPCMセルに、それぞれ書き込み電流を供給するように構成され、第3の電気入力および第4の電気入力は、第1のPCMセルおよび第2のPCMセルに、それぞれ読み取り電流を供給するように構成される。集積回路は、好ましくは複数の層を含み、第1の電気入力および第3の電気入力は、好ましくは複数の層の異なる層に配置される。第2の電気入力および第4の電気入力は、好ましくは複数の層の異なる層に配置され、第3の電気入力および第4の電気入力は、複数の層の同じ層上にある。好ましくは、第1の電気入力は、第2のPCMセルに電気的に接続されず、第2の電気入力は、論理ゲート記憶装置がNAND構成を有するように、第1のPCMセルに電気的に接続されない。好ましくは、第1の電気入力は、第2のPCMセルに電気的に接続され、第2の電気入力も、論理ゲート記憶装置がNOR構成を有するように、第1のPCMセルに電気的に接続される。第1のPCMセルは、好ましくは、第1の電極と、第1の電極に隣接するヒータと、ヒータに隣接する相変化材料と、相変化材料に隣接する第2の電極と、を含む。集積回路は、好ましくは複数の層を含み、ブリッジは、第1の電気出力および第2の電気出力とは異なる層に配置される。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電気入力と、
第1の相変化材料と、を含む、
第1の相変化メモリ(PCM)セルと、
前記第1の電気入力から独立した第2の電気入力と、
第2の相変化材料と、を含む、
第2のPCMセルと、
前記第1のPCMセルおよび前記第2のPCMセルに電気的に接続される第1のブリッジと、
を含む、記憶装置。
【請求項2】
前記第1の下部電極に電気的に接続される第3の電気入力と、
前記第2の下部電極に電気的に接続される第4の電気入力と、をさらに含み、
前記第1の電気入力および前記第2の電気入力は、前記第1の相変化材料および前記第2の相変化材料に、それぞれ書き込み電流を供給するように構成され、
前記第3の電気入力および前記第4の電気入力は、前記第1の相変化材料および前記第2の相変化材料に、それぞれ読み取り電流を供給するように構成される、
請求項1に記載の
記憶装置。
【請求項3】
前記第1の下部電極は、前記記憶装置がNAND構成を有するように、前記第2の下部電極に電気的に接続されない、請求項2に記載の記憶装置。
【請求項4】
前記第1の下部電極は、前記記憶装置がNOR構成を有するように、前記第2の下部電極に電気的に接続される、請求項2に記載の記憶装置。
【請求項5】
前記第3の電気入力は前記第1の電気入力から独立し、前記第4の電気入力は前記第2の電気入力から独立し、前記記憶装置は、
前記第3の電気入力および前記第4の電気入力に電気的に接続される第2のブリッジをさらに含む、請求項2に記載の記憶装置。
【請求項6】
前記第1の下部電極に電気的に接続される第3の電気入力と、をさらに含み、
前記第1の電気入力および前記第2の電気入力は、前記第1の相変化材料および前記第2の相変化材料に、それぞれ読み取り電流を供給するように構成され、
前記第3の電気入力は、前記第1の相変化材料および前記第2の相変化材料に書き込み電流を供給するように構成され、
前記第1の下部電極は、前記記憶装置がNOT構成を有するように、前記第2の下部電極に電気的に接続される、
請求項1に記載の記憶装置。
【請求項7】
前記第1の相変化材料は、ゲルマニウム-アンチモン-テルル(GST)、ガリウム-アンチモン-テルル(GaST)、および銀-イリジウム-アンチモン-テルリド(AIST)からなる群から選択される、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項8】
前記第1のPCMセルは、
前記第1の電気入力に電気的に接続される第1の下部電極と、
前記第1の下部電極に電気的に接続される第1のヒータと、
前記第1の相変化材料に電気的に接続される第1の上部電極と、
前記第1の上部電極に電気的に接続される第1の電気出力と、を含み、
前記第2のPCMセルは、
前記第2の電気入力に電気的に接続される第2の下部電極と、
前記第2の下部電極に電気的に接続される第2のヒータと、
前記第2の相変化材料に電気的に接続される第2の上部電極と、
前記第2の上部電極に電気的に接続される第2の電気出力と、を含み、
前記第1の相変化材料は、前記第1のヒータに電気的に接続され、
前記第2の相変化材料は、前記第2のヒータに電気的に接続され、
第1のブリッジは、前記第1の電気出力および前記第2の電気出力に電気的に接続される、
請求項1に記載の記憶装置。
【請求項9】
第1の入力および第1のPCM材料を有する第1の相変化メモリ(PCM)セルと、前記第1の入力から独立した第2の入力および第2のPCM材料を有する第2のPCMセルと、前記第1のPCMセルの第1の出力と前記第2のPCMセルの第2の出力とを電気的に接続するブリッジと、を含む、記憶装置の使用方法であって、前記方法は、
前記第1のPCMセルに第1の非晶質領域を形成するために前記第1の入力から前記第1のPCM材料に第1の電流パルスを流すことと、
前記第1のPCMセルに電気的に接続される第3の入力および前記第2のPCMセルに電気的に接続される第
4の入力を用いて、前記第1のPCMセルと前記第2のPCMセルにわたる電圧降下を測定することと、
前記電圧降下に基づき、前記記憶装置が真または偽の結果を記憶しているかを判断することと、
を含む、記憶装置の使用方法。
【請求項10】
前記第1の入力から前記第1の電流パルスを流すことにより、前記第2のPCMセルに第2の非晶質領域を形成する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のPCM材料を前記第1のPCMセルの前記第1の非晶質領域にセットするために前記第1の入力から前記第1のPCM材料に第2の電流パルスを流すこと、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のPCMセルに第3の非晶質領域を形成するために前記第1の入力から前記第1のPCM材料に第3の電流パルスを流すことと、
前記第2のPCMセルに第4の非晶質領域を形成するために前記第2の入力から前記第1のPCM材料に第4の電流パルスを流すことと、
前記第1のPCMセルと前記第2のPCMセルにわたる電圧降下を測定することと、
前記電圧降下が高いことに基づき、前記記憶装置が偽の値を記憶していると判断することと、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の一実施形態によれば、第1の入力および第1のPCM材料を有する第1の相変化メモリ(PCM)セルと、前記第1の入力から独立した第2の入力および第2のPCM材料を有する第2のPCMセルと、前記第1のPCMセルの第1の出力と前記第2のPCMセルの第2の出力とを電気的に接続するブリッジと、を含む記憶装置の使用方法が開示される。前記方法は、前記第1のPCMセルに第1の非晶質領域を形成するために前記第1の入力から前記第1のPCM材料に第1の電流パルスを流すことと、前記第1のPCMセルに電気的に接続される第3の入力および前記第2のPCMセルに電気的に接続される第4の入力を用いて、前記第1のPCMセルと前記第2のPCMセルにわたる電圧降下を測定することと、前記電圧降下に基づき、前記記憶装置が真または偽の結果を記憶しているかを判断することと、を含む。
【国際調査報告】