(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】靴用エアーブラダー
(51)【国際特許分類】
A43D 3/04 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
A43D3/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558713
(86)(22)【出願日】2022-03-29
(85)【翻訳文提出日】2023-11-21
(86)【国際出願番号】 US2022022296
(87)【国際公開番号】W WO2022212335
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523363213
【氏名又は名称】ピーアールエスエスヴィー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】レヴァイン,トビアス
(72)【発明者】
【氏名】トラモンタナ,ニコ
(72)【発明者】
【氏名】レペラ,チャーリー
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050NA04
4F050NA09
(57)【要約】
靴の前側のつま先部分の形状を維持するように構成されたエアーブラダーの例示の実施形態が提供される。例えば、靴のためのエアーブラダーが提供され、上部と、下部と、中空状の内部を有し、膨らまされるように構成された中心体であって、該中心体は靴の前側のつま先部分に適合する形状を有する、中心体と、中心体の下部に設けられ、中心体をダイブする凹部と、中心体の上部に流体接続される下部を有し、中心体よりも幅が狭い中間部と、中間部の上部に流体接続され、中間部よりも幅広な上側翼部とを含む。エアーブラダーを固定可能な靴インサートも提供できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴のためのエアーブラダーであって、
上側部と、
下側部と、
膨らまされるように構成された中空状の内部を有する中心体であって、該中心体は、靴の前側のつま先部に適合するような形状を有する、中心体と、
前記中心体の下側部に設けられ、前記中心体を分割する凹部と、
前記中心体の上側部に流体接続される下側部を有し、前記中心体よりも幅が狭い中間部と、
前記中間部の上部に流体接続され、前記中間部よりも幅が広い上側翼部と、
を含む、エアーブラダー。
【請求項2】
前記上側翼部は、前記中間部及び前記中心体に流体接続される上側左翼及び上側右翼を含む、請求項1に記載のエアーブラダー。
【請求項3】
前記中心体と前記上側左翼との間に設けられる第1の凹部と、
前記中心体と前記上側右翼との間に設けられる第2の凹部と、
をさらに含み、
前記エアーブラダーの中間部は前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に設けられている、請求項2に記載のエアーブラダー。
【請求項4】
前記上側翼部の上側部において、前記上側左翼と前記上側右翼との間に設けられる凹部をさらに含む、請求項2に記載のエアーブラダー。
【請求項5】
前記エアーブラダーに空気を入れ、前記エアーブラダーから空気を出すように構成された空気弁をさらに含む、請求項1に記載のエアーブラダー。
【請求項6】
前記中心体、前記中間部及び前記上側翼部は、前記空気弁を介して前記エアーブラダーに空気が供給された場合に膨張するように構成されている、請求項5に記載のエアーブラダー。
【請求項7】
前記空気弁は、前記上側翼部の下側部に設けられている、請求項5に記載のエアーブラダー。
【請求項8】
前記エアーブラダーの下側部に設けられ、前記エアーブラダーを靴インサートに係合させるように構成された係合部をさらに含む、請求項1に記載のエアーブラダー。
【請求項9】
前記係合部は、前記中心体及び前記上側翼部の底部に設けられている、請求項8に記載のエアーブラダー。
【請求項10】
前記係合部はボタンを含む、請求項8に記載のエアーブラダー。
【請求項11】
靴の前側のつま先部分の形状を維持するための装置であって、
靴の前側のつま先部分の形状に適合する凸状の形状を有する靴インサートであって、該靴インサートは靴の前側のつま先部分に挿入されるように構成されている、靴インサートと、
膨張及び収縮するように構成された膨張式の本体を有し、前記靴インサートの上に設けられるエアーブラダーと、
前記エアーブラダーに設けられ、前記エアーブラダーの膨張式の本体を膨らませるために前記エアーブラダーに空気を入れること及び前記エアーブラダーの膨張式の本体を収縮させるために前記エアーブラダーから空気を出すことができるように構成された空気弁と、
を含む装置。
【請求項12】
前記空気弁に空気を供給するように構成された空気ポンプをさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記空気弁に接続される第1の端部と、前記空気ポンプに接続される第2の端部とを有する空気チューブをさらに含み、該空気チューブは、前記空気ポンプから前記空気弁に空気を供給するように構成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記エアーブラダーは、
上側部と、
下側部と、
靴の前側のつま先部に適合するような形状を有する中心体と、
上側翼部と、
前記中心体と前記上側翼部との間に設けられる中間部であって、該中間部は、前記中心体及び前記上側翼部よりも幅が狭い、中間部と、
をさらに含み、
前記中心体、前記中間部及び前記上側翼部は中空状の内部を有し、互いに流体接続されている、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記中間部と反対側に、前記中心体の下側部において、前記中心体の内方に設けられた凹部をさらに含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記上側翼部は、前記中間部及び前記中心体に流体接続されている上側左翼及び上側右翼を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記中心体と前記上側左翼との間に設けられる第1の凹部と、
前記中心体と前記上側右翼との間に設けられる第2の凹部と、
をさらに含み、
前記エアーブラダーの中間部は、前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に設けられている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記エアーブラダーの下側部に設けられる係合部をさらに含み、該係合部は、前記靴インサートの上側部にある対応する係合部と係合するように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項19】
前記エアーブラダーの係合部は、前記中心体及び前記上側翼部の底部に設けられている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記係合部はボタンを含む、請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2021年3月29日に出願された米国仮特許出願第63/167157号に関し、その優先権を主張する。該仮特許出願の全開示は、参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示はエアーブラダーの例示の実施形態に関し、より詳細には、靴インサートを有する膨張式のエアーブラダーの例示的な実施形態に関する。
【背景技術】
【0003】
靴の元の形状を保持し、特に靴のつま先部分のしわを防止するために、靴の中に挿入される様々な靴インサートが提供されている。しかしながら、ほとんどの靴インサートは特定のサイズを有し、異なるサイズや形状の靴には使用できない。また、靴インサートは剛性があるため、それらが挿入されている靴の内部の実際のサイズに、とりわけつま先部分で一致しない。したがって、靴インサートは靴の正確な形状を保持するか又は靴のしわを防止したりすることはできない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の例示の実施形態は、靴のつま先部分の形状を保持するために靴のつま先部分内に設けられる膨張式のエアーブラダーを提供できる。
【0005】
一部の例示の実施形態では、靴のためのエアーブラダーが提供され、上側部と、下側部と、膨張するように構成された中空状の内部を有する中心体であって、該中心体は靴の前側のつま先部分に適合するような形状を有する、中心体と、中心体の下側部に設けられ、中心体を分割する凹部と、中心体の上側部に流体接続される下側部を有し、中心体よりも幅が狭い中間部と、中間部の上に流体接続され、中間部よりも幅が広い上側翼部を含む。
【0006】
一部の例示の実施形態では、前記上側翼部は、前記中間部及び前記中心体に流体接続される上側左翼及び上側右翼を含む。一部の例示の実施形態では、エアーブラダーは、前記中心体と前記上側左翼との間に設けられる第1の凹部と、前記中心体と前記上側右翼との間に設けられる第2の凹部と、をさらに含み、前記エアーブラダーの中間部は前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に設けられている。一部の例示の実施形態では、エアーブラダーは、前記上側翼部の上側部において、前記上側左翼と前記上側右翼との間に設けられる凹部をさらに含む。
【0007】
一部の例示の実施形態では、前記エアーブラダーに空気を入れ、前記エアーブラダーから空気を出すように構成された空気弁をさらに含む。一部の例示の実施形態では、前記中心体、前記中間部及び前記上側翼部は、前記空気弁を介して前記エアーブラダーに空気が供給された場合に膨張するように構成されている。一部の例示の実施形態では、前記空気弁は、前記上側翼部の下側部に設けられている。
【0008】
一部の例示の実施形態では、エアーブラダーは、前記エアーブラダーの下側部に設けられ、前記エアーブラダーを靴インサートに係合させるように構成された係合部をさらに含む。一部の例示の実施形態では、前記係合部は、前記中心体及び前記上側翼部の底部に設けられている。一部の例示の実施形態では、係合部はボタンを含む。
【0009】
一部の例示の実施形態では、靴の前側のつま先部分の形状を維持するための装置が提供され、当該装置は、靴の前側のつま先部分の形状に適合する凸状の形状を有する靴インサートであって、該靴インサートは靴の前側のつま先部分に挿入されるように構成されている、靴インサートと、膨張及び収縮するように構成された膨張式の本体を有し、前記靴インサートの上に設けられるエアーブラダーと、前記エアーブラダーに設けられ、前記エアーブラダーの膨張式の本体を膨らませるために前記エアーブラダーに空気を入れること及び前記エアーブラダーの膨張式の本体を収縮させるために前記エアーブラダーから空気を出すことができるように構成された空気弁と、を含む。
【0010】
一部の例示の実施形態では、装置は、前記空気弁に空気を供給するように構成された空気ポンプをさらに含む。一部の例示の実施形態では、装置は、前記空気弁に接続される第1の端部と、前記空気ポンプに接続される第2の端部とを有する空気チューブをさらに含み、該空気チューブは、前記空気ポンプから前記空気弁に空気を供給するように構成されている。一部の例示の実施形態では、装置は、上側部と、下側部と、靴の前側のつま先部に適合するような形状を有する中心体と、上側翼部と、前記中心体と前記上側翼部との間に設けられる中間部であって、該中間部は、前記中心体及び前記上側翼部よりも幅が狭い、中間部と、をさらに含み、前記中心体、前記中間部及び前記上側翼部は中空状の内部を有し、互いに流体接続されている。一部の例示の実施形態では、装置は、前記中間部と反対側に、前記中心体の下側部において、前記中心体の内方に設けられた凹部をさらに含む。一部の例示の実施形態では、前記上側翼部は、前記中間部及び前記中心体に流体接続されている上側左翼及び上側右翼を含む。
【0011】
一部の例示の実施形態では、装置は、前記中心体と前記上側左翼との間に設けられる第1の凹部と、前記中心体と前記上側右翼との間に設けられる第2の凹部と、をさらに含み、前記エアーブラダーの中間部は、前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に設けられている。一部の例示の実施形態では、装置は、前記エアーブラダーの下側部に設けられる係合部をさらに含み、該係合部は、前記靴インサートの上側部にある対応する係合部と係合するように構成されている。一部の例示の実施形態では、前記エアーブラダーの係合部は、前記中心体及び前記上側翼部の底部に設けられている。一部の例示の実施形態では、前記係合部はボタンを含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の前記の及び他の目的は、添付の図面及び特許請求の範囲に関連して以下の詳細な説明を考慮することにより明らかとなるであろう。詳細な説明では、同様の参照符号は、全体を通じて同様の部分を参照する。
【
図1】
図1は、本開示の例示の実施形態に係るエアーブラダーの上面斜視図を示す。
【
図2】
図2A及び
図2Bは、本開示の例示の実施形態に係るエアーブラダーの底面図及び側面図をそれぞれ示す。
【
図3】
図3は、本開示の例示の実施形態に係る靴インサートに設けられたエアーブラダーを示す。
【
図4】
図4A及び
図4Bは、本開示の例示の実施形態に係る空気ポンプに接続された靴インサート上のエアーブラダーの側面図及び上面図をそれぞれ示す。
【
図5】
図5は、本開示の例示の実施形態に係る靴内のエアーブラダーを有する靴インサートを示す。
【
図6】
図6A及び
図6Bは、本開示の例示の実施形態に係るエアーブラダーを有する靴インサートの代替的な実施形態の側面図及び底面図をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図全体を通して、他に記載されていない限り、同一の参照番号は、図示された実施形態の同様の特徴、要素、構成要素又は部分を示すために用いられている。さらに、図面を参照しながら主題の開示を詳細に説明するが、それは例示的な実施形態に関連して行われる。主題の開示の真の範囲及び精神から逸脱することなく、説明する実施形態に変更及び修正を加えることができることを意図している。
【0014】
本開示の例示の実施形態は、膨張式のエアーブラダーを有する靴インサートを提供することができる。エアーブラダーは、靴インサートの上部に提供することができ、空気は、しわを防止するために、靴の内部前部の形状に適合するエアーブラダーに提供される。
【0015】
次に、図面を参照しながら様々な方法及び装置の例示的な実施形態を説明する。以下の様々な実施形態の説明は本質的に例示にすぎず、本開示の範囲、その適用又は使用を限定することを意図していない。
【0016】
図1は、本開示の例示の実施形態に係るエアーブラダー100の上面斜視図を示す。エアーブラダー100は、下側中心体110、中間部150、上側左翼120及び上側右翼130を有することができる。以下で説明するように、中心体110、中間部150、上側左翼120及び上側右翼130は膨張可能な中空状の内部を有することができる。中心体110、上側左翼120及び上側右翼130の内部は、中間部150を介して流体接続されている。中心体110と比較して、中間部は、中心体110を上側左翼120及び上側右翼130に接続する部分が狭くなっている。
【0017】
下側中心体110の底部には、中心体110を左側110a及び右側110bに分離する凹部142が最前部に設けられ、最前部は、エアーブラダー110が靴の前部で位置し得る場所である。左側110aは靴の前部に係合でき、右側110bは靴の反対側の前部に係合できる。中心体110と上側左翼120との間に凹部144を設けることができる。中心体110と上側右翼130との間に凹部146を設けることができる。凹部144及び146は、中心体110と上側左翼120及び上側右翼130との間にそれぞれ間隙を提供する。エアーブラダー100の上側において、上側左翼120と上側右翼130との間に凹部148を設けることもできる。これらの凹部は湾曲形状を有することができ、靴のしわができやすい(例えば、靴の前側上部及び前側部)の部分でしわを防止可能なエアーブラダー100の形状を形成するのに役立つ。エアーブラダー100は、限定されないがプラスチック又はゴム等の様々な材料で作ることができる。一部の例示の実施形態では、エアーブラダー100は熱可塑性ポリウレタンでできている。
【0018】
図2A及び
図2Bは、本開示の例示の実施形態に係るエアーブラダー100の底面及び側面図をそれぞれ示す。エアーブラダー100は、エアーブラダー100の内部に接続する空気弁160を有することができる。例えば、空気弁160は、エアーブラダー100の中間部150に接続でき、エアーブラダー100に空気を送り込んでエアーブラダー100を膨張させ、エアーブラダー100から空気を放出してエアーブラダー100を収縮させるために用いることができる。一部の例示の実施形態では、空気がエアーブラダー100に送り込まれて取り除かれると、空気弁160は、空気がエアーブラダー100から出るのを防ぐために自動停止を有することができる。一部の例示の実施形態では、ルアーバルブを用いることができる。一部の例示の実施形態では、空気弁160を熱可塑性ポリウレタンでできている。
【0019】
図3は、本開示の例示の実施形態に係る靴インサート200に設けられたエアーブラダー100を示す。靴インサート200は、靴の内部の前側上部に適合するようなサイズ及び形状を有することができる。靴インサート200は、その形状を維持するために硬質材料、例えば、限定されないがポリプロピレン等の硬質プラスチックで作ることができる。靴インサート200は、靴インサート200の側部の間の領域が中空になるような凸状を有することができる。靴インサート200は、軽量で且つ靴に容易に挿入可能であるように薄くすることができる。靴インサート200は、その上部に凹部210を有することができ、これはエアーブラダー100の空気弁160の位置に対応する。エアーブラダー100は、靴インサート200の係合部220(例えば、孔220)に接続される係合部170を有することができる。係合部170は、靴インサート200の上部に係合するようにエアーブラダー100の底部に設けることができる。任意の種類の係合を用いることができ、係合部170は任意の種類の接続に限定されない。例えば、エアーブラダー100を靴インサート200に接続するために、接着剤、テープ又はフック及びループファスナー又は任意の種類の機械的接続を用いることができる。
【0020】
一部の例示の実施形態では、靴インサート200にエアーブラダー100を固定するために、靴インサート200の孔220にスナップ留めされるボタン170(例えば、スナップボタン)をエアーブラダー100の底部に設けることができる。ユーザーが靴インサート200からエアーブラダー100を取り外したい場合に、ボタン170を孔220から外すことができる。例えば、エアーブラダー100の底部のスタッドは靴インサートに設けられるソケット又は孔に係合できる。様々な数のボタン170及び孔220をエアーブラダー100及び靴インサートに設けることができ、ボタン170及び孔220の種類又は数は限定されない。靴インサート200にエアーブラダー100を固定するために、ボタン170の位置及びサイズは靴インサート200の孔220の位置及びサイズに対応し得る。
【0021】
図4A及び
図4Bは、本開示の例示の実施形態に係る、空気ポンプ300に接続された靴インサート200のエアーブラダー100の側面図及び上面図をそれぞれ示す。空気をエアーブラダー100に送り込むために空気ポンプ300を用いることができる。空気ポンプ300の第1の端部にあるオリフィス310は、空気がポンプ300に入ることができるようにする。空気ポンプ300の第2の端部320でチューブ350が空気ポンプ300に接続されている。チューブ350はエアーブラダー100の空気弁160に接続できる。空気ポンプ300から空気をチューブ350内に、そしてエアーブラダー100内に送り込むために空気ポンプ300を押し込むことができる。空気弁160は、空気がチューブ(350)内に戻るのを防止する。エアーブラダー100が適切な量の体積に膨らまされた後に、空気弁160からチューブ350を外すか又は以下に示すように、チューブ350を定位置に置いたままにし、靴の内部に維持することができる。
【0022】
図5は、本開示の例示の実施形態に係る靴400内のエアーブラダー100を有する靴インサート200を示す。エアーブラダー100は靴インサート200に固定でき、靴インサート200は次に靴400内に挿入できる。一部の例示の実施形態では、ポンプ300及びチューブ350は、靴インサート200を靴に挿入する前にエアーブラダー100に接続できるか又は後に接続できる。靴インサート200は剛性であり、靴400の前側の内部部分に適合する形状を有することができる。次いで、空気をエアーブラダー100に送り込むためにポンプ300を押し込み、それにより、エアーブラダー100の下側中心体110、中間部150、上側左翼120及び上側右翼130の内部に空気が供給される。中心体110は、靴400の前部のしわを防止でき、上側左翼120及び上側右翼130は、靴400の前側側部に形成され得るしわを防止できる。靴400が靴インサート200及びエアーブラダー100にぴったりフィットしたように見えた場合、ユーザーはポンプ300で空気を注入するのを止めることができる。エアーブラダー100にあまりにも多くの空気が注入された場合、ユーザーは空気弁160のリリースを押してエアーブラダー100から空気を放出することもできる。ポンプ300及びチューブ350は取り外すことができるか又は靴400内でそのままにしておくことができる。
【0023】
図6A及び
図6Bは、本開示の例示の実施形態に係る、靴インサートの代替的な実施形態の側面図及び底面図をそれぞれ示す。靴インサート200の底部は靴インサート200に固定されたプレート480を有し、該プレートはプレート間に中空状で円形の内部470を有する。可撓性の引っ張り棒460の第1の端部が中空状で円形の内部470に接続され、第2の端部がエンドベース450に接続される。エンドベース450は靴内に挿入し、後部において所定の位置で保持され得る。可撓性の引っ張り棒460は靴インサート200を靴の前部に押し付け、エンドベース450を靴の後部に押し付けて、靴の内部において靴インサート200及びエアーブラダーを所定の位置で保持する。
【0024】
本開示の例示の実施形態に従って説明される例示の用途では、様々な他の考慮事項にも対処できる。例えば、図に示す要素を構成するために様々な材料が用いられ得る。様々なサイズの靴のために様々なサイズの要素を提供することもできる。例えば、異なるサイズの靴インサート及びエアーブラダーを子供用及び大人用の靴に提供できる。
【0025】
本開示の例示の実施形態によって、様々な利点を提供することもできる。エアーブラダーの上側翼及び凹部は、しわ及び摩耗の領域である靴の前部及び靴の側部に空気を充填できる。これらの形状は、靴の内部でエアーブラダーを自由に動かし、しわを伸ばすために空気充填が必要な領域を見つけることを可能にする。エアーブラダーに空気を充填すると、エアーブラダーの抵抗が靴インサートを押し、靴の前部及び側部のしわを押し伸ばすためにロックを作成する。エアーブラダー及び靴インサートは、限定されないが、スニーカー、ドレスシューズ、カジュアルシューズ及びブーツ等の様々な履物に用いることができる。
【0026】
上記は本開示の原理を説明するものにすぎない。説明した実施形態に対する様々な修正及び変更は、本願の教示に鑑みれば当業者に明らかであろう。そのため、当業者であれば、本願で明示的に示していないか又は説明していないが、本開示の原理を具現化したものであり、故に本開示の精神及び範囲内にある数々のシステム、配置、製造及び方法を考案することができることが理解されよう。
【国際調査報告】