(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】吐き出した成分の屋内気流インジケータ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20240326BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20240326BHJP
A24F 40/50 20200101ALI20240326BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240326BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20240326BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/65
A24F40/50
A24F40/20
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560856
(86)(22)【出願日】2022-04-04
(85)【翻訳文提出日】2023-10-02
(86)【国際出願番号】 IB2022053118
(87)【国際公開番号】W WO2022214939
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】エリオット-バウマン バーナデット
(72)【発明者】
【氏名】ダフィー デヴィッド マイケル
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC12
4B162AC34
4B162AC37
4B162AC41
4B162AC50
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD12
4B162AD20
4B162AD32
4B162AD40
4B162AD41
(57)【要約】
エアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すユーザーのために吐き出す方向を示す方法またはシステム。本方法は含んでもよく、またはシステムはエアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定するように、かつ空気パターンに基づいて吐き出す方向を示すように構成されうる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すユーザーのために吐き出す方向を示す方法であって、
エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することと、
前記空気パターンに基づいて前記吐き出す方向を示すことと、を含む方法。
【請求項2】
前記エアロゾル発生装置に近接した前記空気パターンを決定することが、前記エアロゾル発生装置に近接した気流の方向を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記エアロゾル発生装置に近接した前記空気パターンを決定することが、前記エアロゾル発生装置に近接した気流の速さを決定することを含む、請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
前記エアロゾル発生装置に近接した前記空気パターンを決定することが、前記エアロゾル発生装置に近接した気流の乱流を決定することを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記エアロゾル発生装置に近接した気流の前記方向、気流の前記速さ、気流の前記乱流のうちの一つ以上を決定することが、気流センサーからデータを収集することを含む、請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記エアロゾル発生装置が前記気流センサーを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記気流センサーが、前記エアロゾル発生装置から遠隔である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記エアロゾル発生装置に近接した気流の前記方向、気流の前記速さ、気流の前記乱流のうちの一つ以上を決定することが、換気システムからのデータを処理することを含む、請求項2~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記エアロゾル発生装置に近接した気流の前記方向、気流の前記速さ、気流の前記乱流のうちの一つ以上を決定することが、暖房、換気、空調システムからのデータを処理することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記エアロゾル発生装置に近接した前記空気パターンを決定することが、前記エアロゾル発生物品に近接した空間の三次元表現上に前記空気パターンの一態様をマッピングすることを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記空間の前記三次元表現を生成するために、前記エアロゾル発生物品に近接した前記三次元空間をマッピングすることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記三次元空間の前記マップ内の前記エアロゾル発生装置の場所を特定することをさらに含む、請求項10または請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたエアロゾル発生装置であって、前記エアロゾル発生装置が、エアロゾル発生物品を受容するように構成されたレセプタクルと、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルを前記エアロゾル発生物品に発生させるように構成されたエアロゾル発生設備と、前記エアロゾル発生設備に動作可能に連結された制御電子機器と、前記エアロゾル発生装置の外部の気流の一つ以上のパラメータを検出するように構成された気流センサーであって、前記制御電子機器が気流センサーに動作可能に連結されている、気流センサーと、出力インジケータであって、前記制御電子機器が前記一つ以上の検出された気流パラメータに基づいて、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すべき方向を前記出力インジケータに示させるように構成されている、出力インジケータとを備えるエアロゾル発生装置。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたシステムであって、前記システムが、エアロゾル発生装置に近接した空気パターンに関連するパラメータを検出するように構成された空気パターン検出サブシステムと、前記空気パターンに関連する前記検出されたパラメータに基づいて、ユーザーが前記エアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すべき方向を決定するように構成された吐出方向決定サブシステムと、ユーザーが吐き出すべき前記決定された方向の指標を前記ユーザーに提供するように構成された出力インジケータサブシステムとを備えるシステム。
【請求項15】
前記エアロゾル発生装置を備える、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、煙の出ない装置の気流マッピングに関する。本開示はまた、気流インジケータを含むエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自宅または公共空間における気流は、ユーザーの快適さを維持するために、スマートファン、空気清浄機、暖房・換気・空調(HVAC)システムによって適合させることができる。こうした設備およびシステムによって提供される屋内気流は、居住者のための快適さを改善するために、かつ空中浮遊粒子の動きを予測するためにモデル化されることができる。加えて、自宅または公共空間内の気流は、空中浮遊粒子の流れを制御するためにモニター、予測、調整されてもよい。
【0003】
自宅または公共空間は、Bluetooth、WiFi、Lidar、画像化、または他の位置決めシステムもしくはセンサーを使用してマッピングされてもよい。こうした位置決めシステムはまた、ファン、サーモスタット、HVACシステム、真空、または他のスマートデバイスなどのスマートデバイスを制御するために使用されてもよい。
【0004】
エアロゾル発生装置から吐き出された成分は、屋内を循環する場合がある。吐き出された成分は、エアロゾル発生装置の使用と関連付けられた香りを有する場合がある。エアロゾル発生装置の使用と関連付けられた香りは、エアロゾル発生装置のユーザーと、ユーザーの近くの他者とによって知覚される場合がある。エアロゾル発生装置のユーザー、およびエアロゾル発生装置のユーザー以外の個人は、閉鎖環境内で吐き出された成分がどのように移動するかを管理したい場合がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の態様によると、エアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すユーザーのために吐出方向を示す方法が提供されている。方法は、エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することと、空気パターンに基づいて吐出方向を示すこととを含む。
【0006】
本発明の態様によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、レセプタクル、エアロゾル発生設備、制御電子機器、気流センサーを備える。レセプタクルは、エアロゾル発生物品を受容するように構成されている。エアロゾル発生設備は、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルをエアロゾル発生物品に発生させるように構成されている。制御電子機器は、エアロゾル発生設備に動作可能に連結されている。気流センサーは、エアロゾル発生装置の外部の気流の一つ以上のパラメータを検出するように構成されている。制御電子機器は、気流センサーに動作可能に連結されている。
【0007】
本発明の態様によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、レセプタクル、エアロゾル発生設備、制御電子機器、出力インジケータを備える。レセプタクルは、エアロゾル発生物品を受容するように構成されている。エアロゾル発生設備は、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルをエアロゾル発生物品に発生させるように構成されている。制御電子機器は、エアロゾル発生設備に動作可能に連結されている。制御電子機器は、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すべき方向を出力インジケータに示させるように構成されている。
【0008】
本発明の態様によると、空気パターン検出サブシステムと、吐出方向決定サブシステムと、出力インジケータサブシステムとを含むシステムが提供されている。空気パターン検出サブシステムは、エアロゾル発生装置に近接した空気パターンに関連するパラメータを検出するように構成されている。吐出方向決定サブシステムは、空気パターンに関連する検出されたパラメータに基づいて、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すべき方向を決定するように構成されている。出力インジケータサブシステムは、ユーザーが吐き出すべき決定された方向の指標をユーザーに提供するように構成されている。占めされる方向は、望ましい結果に基づいてもよい。望ましい結果としては、特定の場所において高濃度の吐き出された成分を有することが挙げられてもよく、特定の場所において低濃度の吐き出された成分を有することが挙げられてもよく、または特定の場所もしくは空間全体において吐き出された成分の均一な分布を有することが挙げられてもよい。
【0009】
本発明の方法、システム、設備は、局所的な空気パターンの場所および特性を評価してもよい。その結果、方法、システム、設備は、吐き出された成分を望ましいやり方で移動させるために、局所的な空気パターンの場所および特性に基づいて吐出方向をエアロゾル発生装置のユーザーに示してもよい。吐き出された成分の移動(または移動の欠如)に関する望ましい結果は、ユーザーによって特定されてもよい。局所的な空気パターンの場所および特性に関する情報および情報は、ユーザーに伝達されてもよい。ユーザーは、伝達された情報に基づいて、望ましい結果を選択してもよい。ユーザーは、例えばユーザーに対して最も有益である、または別の個人に対して最も有益である、またはユーザーとユーザーの近くの他の個人とに対してより有益である、望ましい結果を選択してもよい。
【0010】
方法、システム、設備は、自宅で、または公共の屋内空間で、または自宅と公共の屋内空間の両方で使用されてもよい。本開示の方法、システム、設備は、争いが起きにくいエアロゾル発生装置の使用を可能にする、吐き出された成分のより大きい制御を提供する場合がある。吐き出された成分のより大きい制御は、エアロゾル発生装置の近くの他の個人による、吐き出された成分の知覚を変化させる場合がある。例えば、吐き出された成分のより大きい制御は、吐き出された成分の香りまたは芳香の気付きやすさを低減、防止、または強化する場合がある。
【0011】
エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することは、エアロゾル発生装置に近接した気流の方向を決定することを含んでもよい。気流の方向は、二次元空間または三次元空間内で決定されてもよい。2次元空間内の方向は、基本方位、基準点からの角度、2次元デカルト座標、または2次元平面上の他の方向を含んでもよい。3次元空間内の方向は、2次元平面と直角な追加的な構成要素を有する任意の2次元方向を含んでもよい。
【0012】
エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することは、エアロゾル発生装置に近接した気流の速さを決定することを含んでもよい。
【0013】
エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することは、エアロゾル発生装置に近接した気流の乱流を決定することを含んでもよい。乱流は、圧力および流速の無秩序な変化を特徴とする流体の動きである。気流乱流は、所与の距離にわたる、または領域全体での気流速度の変化に基づいて決定されてもよい。気流乱流はまた、渦消散率(EDR)によって定量化されてもよい。EDRは、平方メートル毎立方秒(m2/s3)で表現される。EDRは、0~1で変化する場合がある。0のEDRは、一様流または非乱流を示し、1のEDRは、極端な乱流を示す。
【0014】
エアロゾル発生装置に近接した気流の方向、気流の速さ、気流の乱流のうちの一つ以上を決定することは、気流センサーからデータを収集することを含んでもよい。
【0015】
近接とは、こうした基準物体がこうした距離で基準物体と流体連通している時に、基準物体、例えばエアロゾル発生装置からの距離を指してもよい。例えば、エアロゾル発生装置に近接していることは、エアロゾル発生装置からの距離または半径を指してもよい。距離または半径は、約5メートル~約10メートルであってもよい。しかしながら、基準物体がエアロゾル発生装置と流体連通しないように、基準物体が基準物体から分離されている時に、こうした基準物体は本開示の目的で、距離にかかわらず、エアロゾル発生装置に近接していない。例えば、エアロゾル発生装置から5メートル以内であるが、壁によって分離されている、または別の方法で流体連通していない空気パターンは、エアロゾル発生装置に近接していると見なされない場合がある。しかしながら、エアロゾル発生装置と同じ部屋内の、かつエアロゾル発生装置の5メートル以内の空気パターンは、エアロゾル発生装置に近接していると見なされる場合がある。
【0016】
エアロゾル発生装置は、気流センサーを備えてもよい。気流センサーは、空気またはガスの量、空気またはガスの方向など、空気またはガスの流れを感知してもよい。気流センサーの少なくとも一部分は、エアロゾル発生装置の周りの気流を感知するために、エアロゾル発生の表面上に配置されてもよい。エアロゾル発生装置は、複数の気流センサーを含んでもよく、その各々はエアロゾル発生装置上の異なる場所に配置されている。
【0017】
気流センサーは、エアロゾル発生装置から遠隔であってもよい。言い換えれば、気流センサーは、スタンドアローン型装置であってもよく、または例えばスマートファン、HVACシステム、空気清浄機、もしくは他のスマートデバイスなどの別の装置の中に組み込まれてもよい。二つ以上の気流センサーは、エアロゾル発生装置から遠隔であってもよい。気流センサーは、気流を感知するように、かつエアロゾル発生装置に、または空気パターン検出サブシステムを含むシステムにデータを送信するように構成されてもよい。データは、有線接続もしくは無線接続またはプロトコルを使用して送信されてもよい。無線接続としては、例えばWiFi、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)、または他の無線通信プロトコルが挙げられてもよい。エアロゾル発生装置から遠隔の気流センサーは、エアロゾル発生装置に近接した空気パターンなど、建物、部屋、または領域全体での気流を感知してもよい。
【0018】
エアロゾル発生装置に近接した気流の方向、気流の速さ、気流の乱流のうちの一つ以上を決定することは、換気装置からのデータを処理することを含んでもよい。換気装置は、HVACシステムの構成要素であってもよい。こうしたシステムからのデータは、空気流量、ファンの速さ、空間もしくは建物内の吸気口および出力場所、または他のシステムデータを含んでもよい。こうしたデータは、気流センサーデータと併せて、またはその代わりに使用される場合がある。
【0019】
エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することは、エアロゾル発生物品に近接した空間の三次元表現上に空気パターンの一態様をマッピングすることを含んでもよい。空気パターンの態様は、例えば気流速度、気流体積、気流速さ、気流方向、気流勾配、または他の気流パラメータを含んでもよい。空気パターンの一つ以上の態様は、空間の三次元表現内の一組の点または座標の各々に割り当てられる場合がある。別の方法として、エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することは、空間の二次元表現上に空気パターンの一態様をマッピングすることを含んでもよい。三次元表現または二次元表現は、シミュレーションであってもよい。こうした表現は、グラフィックでレンダリングされてもよい。グラフィックでレンダリングされた表現は、エアロゾル発生装置のユーザーに提示されてもよい。
【0020】
方法は、空間の三次元表現を生成するために、エアロゾル発生物品に近接した三次元空間をマッピングすることをさらに含んでもよい。三次元空間は、例えば全地球測位システム(GPS)、無線反射、飛行時間、コンピュータビジョン技術、ライダー、画像化、音響センサー、スマートデバイスからのマッピング情報、または他の位置またはスキャン技術を使用してマッピングされてもよい。こうしたマッピングは、壁、戸口、窓、換気場所、吸気口、空気出力、場所データ、物体、家具、装置、人、または他の物理的物体の場所を含む場合がある。空間の三次元表現は、三次元空間のマップを含んでもよい。
【0021】
方法は、三次元空間のマップ内のエアロゾル発生装置の場所を特定することをさらに含んでもよい。エアロゾル発生装置の位置は、エアロゾル発生装置の中に配置されたGPS装置に基づいて特定されてもよい。別の方法として、エアロゾル発生装置に接続されている、またはエアロゾル発生装置と連通しているエアロゾル発生装置上に(またはこのエアロゾル発生装置から遠隔の装置内に)位置してもよい。エアロゾル発生装置から遠隔のこうした装置としては、例えばスマートフォン、ウェアラブル、モバイルコンピュータ、タブレット、または他のモバイルコンピューティングデバイスが挙げられてもよい。こうした装置は、有線接続または無線プロトコルを介してエアロゾル発生装置と通信してもよい。
【0022】
方法は、三次元空間のマップ内の個体の場所を特定することをさらに含んでもよい。個体は、エアロゾル発生装置のユーザー以外の人、動物、植物、または生物であってもよい。こうした個体が三次元空間のマップ内に位置するという決定は、エアロゾル発生装置からの個体の距離に基づいてもよい。個体または場所は、例えばGPS、無線反射、飛行時間、コンピュータビジョン技術、ライダー、画像化、音響センサー、スマートデバイスからのマッピング情報、または他の位置またはスキャン技術を使用して特定されてもよい。
【0023】
吐出方向を示すことは、個体の近くの空気中の吐き出された成分の濃度が閾値を下回ることをもたらす可能性が高い閾値方向を示すことを含んでもよい。閾値方向は、個体でのエリアまたはその周りのエリアに到達する吐き出された成分の濃度が指定の濃度を下回るように、吐き出された成分が散逸または移動することをもたらす方向または範囲であってもよい。
【0024】
吐出方向を示すことは、個体の近くの空気中の吐き出されたエアロゾル成分の最小濃度をもたらす可能性が高い最小方向を示すことを含んでもよい。最小方向は、最低濃度の吐き出された成分が個体でのエリアまたはその周りのエリアに到達することをもたらす方向であってもよい。最小方向は、モデリング、シミュレーション、または分析を使用して決定されてもよい。こうした最小は、絶対的な最小ではなく、限られた数の繰り返しに基づく近似であってもよい。
【0025】
方法は、マッピングされた三次元空間内のある場所における吐き出された成分の所定の目標を評価することをさらに含んでもよい。所定の目標は、その場所の位置に基づいて評価されてもよい。指定された喫煙エリア、屋外スペース、換気された空間、または他の喫煙にやさしい場所などの場所は、吐き出されたエアロゾル成分に対して高い閾値目標を有すると評価されてもよい。店舗、レストラン、指定された禁煙エリア、気流がほとんどもしくは全くない場所、または吐き出された成分が望ましくないと知覚される場合がある他の場所などの場所は、低い閾値目標を有すると指定される場合がある。
【0026】
吐出方向を示すことは、その場所が低い閾値目標を有すると評価される場合、その場所の近くの空気中の吐き出されたエアロゾル成分の濃度が閾値を下回ることをもたらす可能性が高い閾値方向を示すことを含んでもよい。閾値方向は、モデリング、シミュレーション、または分析を使用して決定されてもよい。閾値は、吐き出された成分が空間内の個体によって知覚される可能性を低減する値であってもよい。
【0027】
吐出方向を示すことは、その場所が低い閾値目標を有すると評価される場合、その場所の近くの空気中の吐き出された成分の最小濃度をもたらす可能性が高い最小方向を示すことを含んでもよい。最小方向は、最低濃度の吐き出された成分がその場所でのエリアまたはその周りのエリアに到達することをもたらす方向であってもよい。最小方向は、モデリング、シミュレーション、または分析を使用して決定されてもよい。こうした最小は、絶対的な最小ではなく、限られた数の繰り返しに基づく近似であってもよい。
【0028】
空気パターンを決定することは、エアロゾル発生装置に近接した空気中のエアロゾル成分の濃度を決定することを含んでもよい。エアロゾル成分の濃度を決定することは、電気化学センサーからデータを収集することを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、電気化学センサーを備えてもよい。別の方法として、電気化学センサーは、エアロゾル発生装置から遠隔であってもよい。電気化学は、一つ以上の吐き出された成分を検出するように構成されてもよい。検出された成分は、エアロゾル発生装置の使用に特有の成分であることが好ましい。例えば、電気化学センサーは、ニコチン、ニコチン代謝物、エアロゾル発生装置の使用に関連付けられた香りの芳香分子、またはこれに類するものを検出してもよい。
【0029】
エアロゾル発生装置に近接した空気中のエアロゾル成分の濃度を決定することは、エアロゾル発生物品に近接した使用中の複数の追加的なエアロゾル発生物品に関連するデータを処理することを含んでもよい。こうした追加的なエアロゾル発生物品が使用中であることを決定することは、追加的なエアロゾル発生物品との無線通信、画像化、ユーザー入力、または他の装置検出方法に基づいてもよい。
【0030】
エアロゾル発生装置に近接した空気中の吐き出された成分の濃度を決定することは、エアロゾル発生物品に近接した空気の換気率に関連するデータを処理することを含んでもよい。換気率は、エアロゾル発生装置に近接した既存の吐き出された成分がこうした空間から移動するのにかかる時間を示すものであってもよい。言い換えれば、換気率は、吐き出された成分がエアロゾル発生装置の周りのエリアから分散するのにかかる時間を示すものであってもよい。
【0031】
吐出方向を示すことは、エアロゾル発生装置の近くの吐き出された成分の濃度が閾値を上回ることをもたらす可能性が高い閾値方向を示すことを含んでもよい。こうした閾値方向は、例えばエアロゾル発生装置のユーザーが、吐き出された成分に関連付けられた香りがユーザーの近くで蓄積することを好む場合に、望ましい場合がある。こうした閾値方向は、例えば濾過装置に近接している、または喫煙室に近接しているなど、ある特定の場所で吐き出された成分の濃度の増加を引き起こすことが望ましい場合がある。
【0032】
吐出方向を示すことは、エアロゾル発生装置の近くで、吐き出されたエアロゾル成分の最大濃度をもたらす可能性が高い最大方向を示すことを含んでもよい。最大方向は、エアロゾル発生装置またはユーザーの周りに吐き出された成分の最大濃度をもたらす方向であってもよい。最大方向は、モデリング、シミュレーション、または分析を使用して決定されてもよい。こうした最大は、絶対的な最大ではなく、限られた数の繰り返しに基づく近似であってもよい。
【0033】
吐出方向を示すことは、エアロゾル発生装置上で方向インジケータを表示することを含んでもよい。方向インジケータは、視覚インジケータ、聴覚インジケータ、または触覚式インジケータであってもよい。視覚インジケータは、方向を示すことができるライトまたはディスプレイを含んでもよい。例えば、LEDは、吐出方向を示すために点灯、明滅、瞬間的に点灯、または点滅してもよいエアロゾル発生装置上の様々な点に配設されてもよい。ディスプレイは、スマートフォン、コンピューティングデバイス、またはウェアラブル内に含まれてもよい。こうしたディスプレイは、吐出方向をユーザーに示すシンボルまたはテキストを表示してもよい。聴覚インジケータは、スピーカーまたは他の音響トランスデューサを使用してユーザーに提供されてもよい。こうした音響トランスデューサは、エアロゾル発生装置、スマートフォン、ウェアラブル装置、Bluetoothスピーカー、コンピューティングデバイス、または他の電子装置の中に組み込まれてもよい。聴覚インジケータとしては、例えば「左に吐き出す」、「右に吐き出す」、「ドアに向かって吐き出す」、「ファンから離れるように吐き出す」、「北に吐き出す」、または他の口頭命令などの口頭命令がありうる。触覚式インジケータとしては、触覚フィードバック、軽打、強打、振動、または触ることによって知覚されるように設計された他のインジケータがありうる。触覚式インジケータには、ユーザーの触覚を介してユーザーに信号を送るように構成された触覚モーター、振動モーター、または他の装置によって提供されてもよい。
【0034】
方法は、エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを修正させる命令を提供することをさらに含んでもよい。こうした命令は、ユーザー、ファン、空気清浄ユニット、HVACシステム、スマートデバイス、または気流を提供するように構成された他の装置に提供されてもよい。エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを修正させる命令としては、例えばファン設定の修正、HVAC設定の修正、空気清浄ユニットの設定の修正、窓の開閉、ドアの開閉、または気流を修正しうる他の行為が挙げられてもよい。こうした命令は、吐き出されたエアロゾル成分を所望の方向に方向付けるために、エアロゾル発生装置に近接した気流および空気パターンを修正してもよい。
【0035】
本明細書に記載の方法は、エアロゾル発生装置によって実行されてもよい。別の方法として、本明細書に記載の方法は、システムによって実行されてもよい。システムはエアロゾル発生装置を備えてもよい。
【0036】
エアロゾル発生装置は出力インジケータを備えてもよい。制御電子機器は、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すべき方向を、空気パターンに基づいて出力インジケータに示させるように構成されてもよい。出力インジケータは、ユーザーが吐き出すべき方向を示すために光を発するように構成された一つ以上のライトを含んでもよい。一つ以上のライトは、ユーザーが吐き出すべき方向に面するために向くべき方向を示すために、明滅してもよい。一つ以上のライトは、ユーザーが吐き出すべきユーザーが面する方向を示すために、明滅することなく光を発してもよい。出力インジケータは、ユーザーが吐き出すべき方向の可聴式指標を提供するように構成された一つ以上のスピーカーを含んでもよい。可聴式指標としては、可聴単語、ビープ、甲高い音、または他の音が挙げられてもよい。
【0037】
エアロゾル発生装置は、制御電子機器に動作可能に連結された受信機を備えてもよい。受信機は、エアロゾル発生装置の外部およびエアロゾル発生装置に近接した空気パターンに関する一つ以上のパラメータに関連するデータを受信するように構成されてもよい。受信機は、無線プロトコル、例えばWiFi、Bluetooth、NFC、または他の無線プロトコルを使用してデータを受信するように構成されてもよい。受信機は、受信したデータを制御電子機器に提供してもよい。受信機は、エアロゾル発生装置、HVACシステム、ファン、サーモスタット、真空、または他のスマートデバイスからデータを受信してもよい。制御電子機器は、一つ以上の気流パラメータに関連するデータに基づいて、ユーザーが吐き出すべき方向を出力インジケータに示させるように構成されてもよい。
【0038】
空気パターン検出サブシステムは気流センサーを備えてもよい。空気パターン検出サブシステムは、エアロゾル発生装置に近接した三次元空間をマッピングするように構成されたマッピング設備を備えてもよい。マッピング設備は、マッピングされた三次元空間内のエアロゾル発生装置の場所を特定するように構成されてもよい。マッピング設備は、マッピングされた三次元空間内の個体の場所を特定するように構成されてもよい。マッピング設備は、マッピングされた三次元空間内の低閾値目標エリアおよび高閾値目標エリアの場所を特定するように構成されてもよい。
【0039】
空気パターン検出サブシステムは、エアロゾル発生装置に近接した二次元空間をマッピングするように構成されたマッピング設備を備えてもよい。マッピング設備は、マッピングされた二次元空間内のエアロゾル発生装置の場所を特定するように構成されてもよい。マッピング設備は、マッピングされた二次元空間内の個体の場所を特定するように構成されてもよい。マッピング設備は、マッピングされた二次元空間内の低閾値目標エリアおよび高閾値目標エリアの場所を特定するように構成されてもよい。
【0040】
吐出決定サブシステムは、マッピングされた三次元空間内の吐き出された成分の所望の流れに関連する入力を受信するように構成されてもよい。吐出決定サブシステムは、マッピングされた三次元空間をグラフィックでレンダリングするように構成されたディスプレイを備えてもよい。吐出決定サブシステムは、グラフィックでレンダリングされたマッピングされた三次元空間に基づく入力を受信するように構成されてもよい。マッピングされた三次元空間をグラフィックでレンダリングすることは、拡張現実または仮想現実を含んでもよい。インジケータは、マッピングされた三次元空間のレンダリング上に重ね合わせられて、吐出方向、所定の目標、一つ以上のエアロゾル発生装置の場所、推定のエアロゾル成分濃度、気流源、気流パターン、空間にマッピングされた他の指標、およびこれに類するもののうちの一つ以上を示す。
【0041】
吐出決定サブシステムは、マッピングされた二次元空間内の吐き出されたエアロゾル成分の所望の流れに関連する入力を受信するように構成されてもよい。吐出決定サブシステムは、マッピングされた二次元空間をグラフィックでレンダリングするように構成されたディスプレイを備えてもよい。吐出決定サブシステムは、グラフィックでレンダリングされたマッピングされた二次元空間に基づく入力を受信するように構成されてもよい。マッピングされた二次元空間をグラフィックでレンダリングすることは、空間の上から見た平面図を含んでもよい。インジケータは、マッピングされた二次元空間のレンダリング上に重ね合わせられて、吐出方向、所定の目標、一つ以上のエアロゾル発生装置の場所、推定のエアロゾル成分濃度、気流源、気流パターン、空間にマッピングされた他の指標、およびこれに類するもののうちの一つ以上を示す。
【0042】
エアロゾル発生装置は、空気パターン検出サブシステム、吐出方向決定サブシステム、出力インジケータサブシステムのうちの一つ以上の構成要素を備えてもよい。エアロゾル発生装置は、空気パターン検出サブシステム、吐出方向決定サブシステム、または出力インジケータサブシステムのうちの一つ以上を含む制御電子機器を含んでもよい。エアロゾル発生装置は、出力インジケータサブシステム内に含まれる一つ以上のライトを含んでもよい。
【0043】
空気パターン検出サブシステムは、複数のエアロゾル発生装置を備えてもよい。複数のエアロゾル発生装置の各々は、レセプタクル、エアロゾル発生設備、制御電子機器、気流センサーを備えてもよい。レセプタクルは、エアロゾル発生物品を受容するように構成されてもよい。エアロゾル発生設備は、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルをエアロゾル発生物品に発生させるように構成されてもよい。制御電子機器は、エアロゾル発生設備に動作可能に連結されてもよい。気流センサーは、エアロゾル発生装置の外部の気流の一つ以上のパラメータを検出するように構成されてもよい。
【0044】
複数のエアロゾル発生回路の各々の制御電子機器は、環境データを相互に交換するように構成されてもよい。制御電子機器は、無線プロトコルを介してデータを送信および受信するためのトランシーバを含んでもよい。無線プロトコルとしては、例えばBluetooth、WiFi、近距離無線通信(NFC)、または他の無線プロトコルが挙げられてもよい。環境データは、複数のエアロゾル発生装置の位置データを含んでもよい。位置データは、エアロゾル発生装置の各々の場所を特定するために、マッピング設備によって使用されてもよい。位置データは、既知の場所または物体に対するエアロゾル発生装置のGPS座標または距離を含んでもよい。環境データは、気流の一つ以上のパラメータを含んでもよい。エアロゾル発生装置の各々は、それ自体に近接した気流パターンを決定してもよく、またこうしたデータを他のエアロゾル発生装置に送信してもよい。
【0045】
本明細書で使用される単数形(「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」)はまた、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0046】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。さらに、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0047】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」は、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸う時に、ユーザーによって吸入されてもよい、またはユーザーの肺に粒子を送達するエアロゾルを発生する装置である。エアロゾル発生装置は、たばこを含む基体などのエアロゾル発生基体を加熱するが、燃焼しない装置であってもよい。エアロゾル発生装置は、液体を加熱、気化、または噴霧してエアロゾル形成を引き起こす装置を備えてもよい。液体はニコチンを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、粒子をユーザーに送達するように構成された粉末吸入器(乾燥粉末吸入器など)を備えてもよい。粒子はニコチンを含んでもよい。ユーザーがエアロゾル発生装置を吸う時に、粒子がユーザーの肺に送達されるように、粒子はサイズ設定されてもよく、また装置は構成されてもよい。
【0048】
本明細書で使用される「吸う」という言葉はエアロゾル発生装置の文脈において、装置によって発生したエアロゾルを吸入する、または吸煙する行為である。エアロゾル発生装置を吸うことは、エアロゾル発生装置のマウスピース端から、またはエアロゾル発生装置の中に受容されたエアロゾル発生物品のマウスピース端から吸入することを含んでもよい。
【0049】
本明細書で使用される「吐き出された成分」は、エアロゾル発生装置を吸った後にユーザーによって吐き出された成分である。
【0050】
本明細書で使用される「空気パターン」は、領域によって画定される場合がある環境の異なる場所内の空気の特性およびパラメータに関連する情報である。空気パターンは、気流速度、気流ベクトル、気流勾配、または領域内の他の気流データについての情報を含んでもよい。領域内または何かに近接する空気パターンは、一つ以上の気流または一つ以上のよどみ空気ポケットを含んでもよい。空気パターンはマッピングされて、ユーザーに提供されてもよい。空気パターンは屋内空気パターンであってもよい。屋内空気パターンは、風向および風速などの屋外空気パターン因子を除外してもよい。
【0051】
本明細書で使用される「マッピング」は、データを空間または領域と関連付けるプロセスである。こうしたデータは、二次元空間または三次元空間において関連付けられてもよく、またはマッピングされてもよい。データは、空間内の物体、壁、装置、システム、戸口、窓、または他の物理的特徴の位置を含んでもよい。データはまた、空気パターン、吐き出された成分濃度、所定の目標、または他のデータも含んでもよい。例えば、空気パターンは、ベクトルを三次元空間内の点に割り当てることによって、三次元空間内にマッピングされてもよい。マッピングされた空気パターンは、例えば各点での気流の方向および速さを示してもよい。こうしたマップは、気流勾配、気流がほとんどまたは全くない領域、および高い気流を有する領域を図示してもよい。
【0052】
本明細書で使用される「近傍」は、個体、物、または場所の近く、もしくは周囲の、かつ流体連通しているエリアまたは体積である。近傍は、個体、物、もしくは場所を包囲する半径によって画定される、二次元領域または三次元領域であってもよい。半径は、少なくとも2フィートであり、6フィート以下であってもよい。二次元領域または三次元領域は、例えば半径内のエリアが、個体、物、または場所と流体連通することを防止する、壁、ドア、または他のバリアによってさらに画定されてもよい。
【0053】
本明細書で使用される「閾値方向」は、特定の場所にて閾値濃度を下回る吐き出された成分濃度をもたらす可能性が高い吐出方向である。例えば、閾値方向は、閾値を下回るユーザー以外の個体の近くの空気中の吐き出された成分の濃度が吐出方向によってもたらされる可能性が高いことを示してもよい。
【0054】
本明細書で使用される「最小方向」は、モデリング、シミュレーション、または分析が示すところによると、他の方向と比較して、特定の場所で吐き出された成分の最低濃度をもたらす可能性が高い吐出方向である。最小は、限られた数の繰り返しに基づく近似であってもよく、必ずしも絶対的な最小でなくてもよい。
【0055】
本明細書で使用される「最大方向」は、モデリング、シミュレーション、または分析が示すところによると、他の方向と比較して、特定の場所で吐き出された成分の最高濃度をもたらす可能性が高い吐出方向である。最大は、限られた数の繰り返しに基づく近似であってもよく、必ずしも絶対的な最大でなくてもよい。
【0056】
本明細書で使用される「所定の目標」は、その場所に関連する情報に基づく、目標場所での吐き出された成分の目標濃度である。例えば、目標場所は、空間が指定された喫煙エリアまたは禁煙エリア、レストラン、換気空間、屋外空間であるかどうか、または空間に関する他の情報に基づいて、高閾値目標または低閾値目標として評価される場合がある。
【0057】
本明細書で使用される「換気率」は、吐き出された成分について、空間に追加される追加的な吐き出された成分を有しないで、エリアから除去されるのにかかる時間である。
【0058】
本明細書で使用される「方向インジケータ」は、方向情報を含む、ユーザーに提供されることができるアラートまたは通信である。方向インジケータは、ライト、可聴命令、グラフィカルユーザーインターフェース上の画像、または他のアラートを含んでもよい。アラートは、エアロゾル発生装置、モバイルデバイス、スマートウォッチなどのスマートデバイス、スピーカー、ウェアラブル、または光を発する、画像を生成する、または音を生成する能力を有する他の装置によって提供されてもよい。
【0059】
本明細書で使用される「可能性が高い」とは、何かが発生する確率が少なくとも60パーセントであることを意味する。
【0060】
本明細書で使用される「拡張現実」は、現実世界に存在する物体が、コンピュータ生成された知覚情報によって強化される、現実世界環境のインタラクティブな体験である。こうした知覚情報としては、例えば視覚、聴覚、触覚、体性感覚、または嗅覚などの複数の感覚のモダリティが挙げられてもよい。
【0061】
本明細書で使用される「仮想現実」は、人が電子装置を使用して人工の三次元環境内で相互作用することができる、コンピュータ生成されたシミュレーションである。
【0062】
下記に非限定的な実施例を非網羅的に提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0063】
実施例1 エアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すユーザーのために吐出方向を示す方法であって、エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することと、空気パターンに基づいて吐出方向を示すこととを含む方法。
実施例2 エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することが、エアロゾル発生装置に近接した気流の方向を決定することを含む、実施例1に記載の方法。
実施例3 エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することが、エアロゾル発生装置に近接した気流の速さを決定することを含む、実施例1~2のいずれか一つに記載の方法。
実施例4 エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することが、エアロゾル発生装置に近接した気流の乱流を決定することを含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の方法。
実施例5 エアロゾル発生装置に近接した気流の方向、気流の速さ、気流の乱流のうちの一つ以上を決定することが、気流センサーからデータを収集することを含む、実施例2~4のいずれか一つに記載の方法。
実施例6 エアロゾル発生装置が気流センサーを備える、実施例5に記載の方法。
実施例7 気流センサーが、エアロゾル発生装置から遠隔である、実施例5に記載の方法。
実施例8 エアロゾル発生装置に近接した気流の方向、気流の速さ、気流の乱流のうちの一つ以上を決定することが、換気システムからのデータを処理することを含む、実施例2~7のいずれか一つに記載の方法。
実施例9 エアロゾル発生装置に近接した気流の方向、気流の速さ、気流の乱流のうちの一つ以上を決定することが、暖房、換気、空調システムからのデータを処理することを含む、実施例8に記載の方法。
実施例10 エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することが、エアロゾル発生物品に近接した空間の三次元表現上に空気パターンの一態様をマッピングすることを含む、実施例1~9のいずれか一つに記載の方法。
実施例11 空間の三次元表現を生成するために、エアロゾル発生物品に近接した三次元空間をマッピングすることをさらに含む、実施例10に記載の方法。
実施例12 三次元空間のマップ内のエアロゾル発生装置の場所を特定することをさらに含む、実施例10または実施例11に記載の方法。
実施例13 三次元空間のマップ内の個体の場所を特定することをさらに含む、実施例10~12のいずれか一つに記載の方法。
実施例14 吐出方向を示すことが、個体の近くの空気中の吐き出された成分の濃度が閾値を下回ることをもたらす可能性が高い閾値方向を示すことを含む、実施例13に記載の方法。
実施例15 吐出方向を示すことが、個体の近くの空気中の吐き出された成分の最小濃度をもたらす可能性が高い最小方向を示すことを含む、実施例13または実施例14に記載の方法。
実施例16 マッピングされた三次元空間内のある場所における吐き出された成分の所定の目標を評価することを含む、実施例10~15のいずれか一つに記載の方法。
実施例17 吐出方向を示すことが、その場所が低閾値目標であると評価される場合、その場所の近くの空気中の吐き出された成分の濃度が閾値を下回ることをもたらす可能性が高い閾値方向を示すことを含む、実施例16に記載の方法。
実施例18 吐出方向を示すことが、その場所が高閾値目標であると評価される場合、その場所の近くの空気中の吐き出された成分の最小濃度をもたらす可能性が高い最小方向を示すことを含む、実施例16~17に記載の方法。
実施例19 吐出方向の表示することが、基本方位、順序方向、または基本方位間方向の指標をユーザーに提供することを含む、実施例1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施例20 吐出方向を示すことが、スイープを行うようにユーザーに命令することと、エアロゾル発生装置が吐出方向の向きにされた時に、ユーザーに指標を提供することとを含む、実施例1~19のいずれか一つに記載の方法。
実施例21 空気パターンを決定することが、エアロゾル発生装置に近接した空気中の吐き出された成分の濃度を決定することを含む、実施例1~20のいずれか一つに記載の方法。
実施例22 吐き出された成分の濃度を決定することが、電気化学センサーからデータを収集することを含む、実施例21に記載の方法。
実施例23 エアロゾル発生装置が電気化学センサーを備える、実施例22に記載の方法。
実施例24 電気化学センサーが、エアロゾル発生装置から遠隔である、実施例22に記載の方法。
実施例25 エアロゾル発生装置に近接した空気中の吐き出された成分の濃度を決定することが、エアロゾル発生物品に近接した使用中の追加的なエアロゾル発生物品の数に関連するデータを処理することを含む、実施例21~24のいずれか一つに記載の方法。
実施例26 エアロゾル発生装置に近接した空気中の吐き出された成分の濃度を決定することが、エアロゾル発生物品に近接した空気の換気率に関連するデータを処理することを含む、実施例21~25のいずれか一つに記載の方法。
実施例27 吐出方向を示すことが、エアロゾル発生装置の近くの吐き出された成分の濃度が閾値を上回ることをもたらす可能性が高い閾値方向を示すことを含む、実施例1~26のいずれか一つに記載の方法。
実施例28 吐出方向を示すことが、エアロゾル発生装置の近くの吐き出された成分の最大濃度をもたらす可能性が高い最大方向を示すことを含む、実施例1~27のいずれか一つに記載の方法。
実施例29 吐き出す方向を示すことが、エアロゾル発生装置上で方向インジケータを表示することを含む、実施例1~28のいずれか一つに記載の方法。
実施例30 エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを修正させる命令を提供することをさらに含む、実施例1~29のいずれか一つに記載の方法。
実施例31 エアロゾル発生装置に近接した空気パターンを決定することが、エアロゾル発生物品に近接した使用中の複数の追加的なエアロゾル発生物品から受信したデータを処理することを含む、実施例1~30のいずれか一つに記載の方法。
実施例32 エアロゾル発生装置によって実行される、実施例1~31のいずれか一つに記載の方法。
実施例33 実施例1~31のいずれか一つに記載の方法を実行するように構成されたエアロゾル発生装置。
実施例34 実施例1~31のいずれか一つの方法を実行するように構成されたシステム。
実施例35 エアロゾル発生装置を備える、実施例34に記載のシステム。
実施例36 エアロゾル発生物品を受容するように構成されたレセプタクルと、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルをエアロゾル発生物品に発生させるように構成されたエアロゾル発生設備と、エアロゾル発生設備に動作可能に連結された制御電子機器と、エアロゾル発生装置の外部の気流の一つ以上のパラメータを検出するように構成された気流センサーであって、制御電子機器が気流センサーに動作可能に連結されている、気流センサーとを備えるエアロゾル発生装置。
実施例37 出力インジケータをさらに備え、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すべき方向を、一つ以上の検出された気流パラメータに基づいて出力インジケータに示させるように制御電子機器が構成されている、実施例36に記載のエアロゾル発生装置。
実施例38 エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル発生物品を受容するように構成されたレセプタクルと、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルをエアロゾル発生物品に発生させるように構成されたエアロゾル発生設備と、エアロゾル発生設備に動作可能に連結された制御電子機器と、出力インジケータとを備え、
制御電子機器が、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すべき方向を出力インジケータに示させるように構成されている、エアロゾル発生装置。
実施例39 制御電子機器に動作可能に連結された受信機をさらに備え、受信機が、エアロゾル発生装置の外部およびエアロゾル発生装置に近接した気流に関連する一つ以上のパラメータに関連するデータを受信するように構成されている、実施例38に記載のエアロゾル発生装置。
実施例40 制御電子機器が、一つ以上の気流パラメータに関連するデータに基づいて、ユーザーが吐き出すべき方向を出力インジケータに示させるように構成されている、実施例39に記載のエアロゾル発生装置。
実施例41 エアロゾル発生装置に近接した空気パターンに関連するパラメータを検出するように構成された空気パターン検出サブシステムと、空気パターンに関連する検出されたパラメータに基づいて、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸った後に吐き出すべき方向を決定するように構成された吐出方向決定サブシステムと、ユーザーが吐き出すべき決定された方向の指標をユーザーに提供するように構成された出力インジケータサブシステムとを備えるシステム。
実施例42 空気パターン検出サブシステムが気流センサーを備える、実施例41に記載のシステム。
実施例43 空気パターン検出サブシステムが、エアロゾル発生装置に近接した三次元空間をマッピングするように構成されたマッピング設備を備える、実施例41または実施例42に記載のシステム。
実施例44 マッピング設備が、マッピングされた三次元空間内のエアロゾル発生装置の場所を特定するように構成されている、実施例43に記載のシステム。
実施例45 マッピング設備が、マッピングされた三次元空間内の個体の場所を特定するように構成されている、実施例44に記載のシステム。
実施例46 吐出決定サブシステムが、マッピングされた三次元空間内の吐き出されたエアロゾル成分の所望の流れに関連する入力を受信するように構成されている、実施例43~45のいずれか一つに記載のシステム。
実施例47 吐出決定サブシステムが、マッピングされた三次元空間をグラフィックでレンダリングするように構成されたディスプレイを備える、実施例46に記載のシステム。
実施例48 吐出決定サブシステムが、グラフィックでレンダリングされたマッピングされた三次元空間に基づく入力を受信するように構成されている、実施例47に記載のシステム。
実施例49 エアロゾル発生装置が、空気パターン検出サブシステム、吐出方向決定サブシステム、出力インジケータサブシステムのうちの一つ以上の構成要素を備える、実施例41~48のいずれか一つに記載のシステム。
実施例50 空気パターン検出サブシステムが、複数のエアロゾル発生装置をさらに備え、複数のエアロゾル発生装置の各々が、エアロゾル発生物品を受容するように構成されたレセプタクルと、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルをエアロゾル発生物品に発生させるように構成されたエアロゾル発生設備と、エアロゾル発生設備に動作可能に連結された制御電子機器と、エアロゾル発生装置の外部の気流の一つ以上のパラメータを検出するように構成された気流センサーとを備える、実施例41~49のいずれか一つに記載のシステム。
実施例51 複数のエアロゾル発生回路の各々の制御電子機器が、環境データを相互に交換するように構成されている、実施例50に記載のシステム。
実施例52 環境データが、複数のエアロゾル発生装置の位置データを含む、実施例51に記載のシステム。
実施例53 環境データが気流の一つ以上のパラメータを含む、実施例51または実施例52のいずれか一つに記載のシステム。
【0064】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態によるエアロゾル発生装置の概略側面平面図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態によるシステムを図示する概略ブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態によるシステムを使用するユーザーの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図1は、エアロゾル発生装置100の一実施例を図示する。エアロゾル発生装置100は、レセプタクル102と、エアロゾル発生設備106と、出力インジケータ108と、制御電子機器110と、気流センサー112と、受信機114とを備える。エアロゾル発生物品104は、レセプタクル102内に受容されていて、エアロゾル発生設備106と接触している。エアロゾル発生設備106は、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルをエアロゾル発生物品104に発生させるように構成されている。エアロゾル発生設備106は、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルを発生するように構成されたヒーター、気化器、または他の装置であってもよい。制御電子機器110は、エアロゾル発生設備106に動作可能に連結されている。制御電子機器110は、吸入のための望ましい量のエアロゾルを発生するために、エアロゾル発生設備106に電力を提供するように構成されてもよい。
【0067】
気流センサー112は、制御電子機器110に動作可能に連結されている。気流センサーは、エアロゾル発生装置100と近接した空気パターンに関連するパラメータを検出するように構成されてもよい。空気パターンに関連するパラメータとしては、速度、質量、乱流、温度、圧力、または他の気流インジケータが挙げられてもよい。
【0068】
出力インジケータ108は、制御電子機器110に動作可能に連結されている。制御電子機器110は、ユーザーがエアロゾル発生装置100を吸った後に吐き出すべき方向を出力インジケータに示させるように構成されてもよい。
【0069】
図2は、空気パターン検出サブシステム132と、吐出方向決定サブシステム134と、出力インジケータサブシステム136とを含むシステム130の例示のブロック図を図示する。
【0070】
空気パターン検出サブシステム132は、例えば
図1のエアロゾル発生装置100などのエアロゾル発生装置に近接した空気パターンに関連するパラメータを検出するように構成されてもよい。空気パターンに関連するパラメータとしては、速度、質量、乱流、温度、圧力、または他の気流インジケータが挙げられてもよい。空気パターン検出サブシステム132は、気流センサー138を含む。気流センサー138は、エアロゾル発生装置の外部の気流の一つ以上のパラメータを感知するように構成されてもよい。気流センサー138は、エアロゾル発生装置、ファン、コンピューティングデバイス、換気システム、HVACシステム、自動車などの車両、または他の電子装置に組み込まれてもよい。
【0071】
空気パターン検出サブシステム132は、エアロゾル発生装置に近接した空間をマッピングするように構成されたマッピング設備140を含む。マッピング設備140は、空間を二次元または三次元でマッピングするように構成されてもよい。マッピング設備140は、エアロゾル発生装置と近接した空間内の空気流パターンをマッピングするために、気流の感知されたパラメータを使用するように構成されてもよい。マッピングすることは、気流ベクトルを空間内の座標に割り当てること、物体または障害物を空間内の座標に割り当てること、気流源を空間内の座標に割り当てること、または追加的なエアロゾル発生装置を空間内の座標に割り当てることを含んでもよい。マッピングすることは、こうした物体またはパラメータの位置または座標を定期的に更新することをさらに含んでもよい。
【0072】
空気パターン検出サブシステムは、一つ以上のエアロゾル発生装置142をさらに含む。一つ以上のエアロゾル発生装置142は、
図1のエアロゾル発生装置100と同じ構成要素を含んでもよい。例えば、エアロゾル発生装置142の各々は、レセプタクルと、エアロゾル発生設備と、出力インジケータ108と、制御電子機器と、気流センサーと、受信機とを含んでもよい。エアロゾル発生装置142は、処理のために、相互にもしくはコンピューティングデバイスと通信するように、またはそれらにデータを提供するように構成されてもよい。こうしたデータ処理は、エアロゾル発生装置142の位置、およびエアロゾル発生装置142に近接した空気パターンを決定すること、およびマッピングすることを可能にする場合がある。
【0073】
吐出方向決定サブシステム134は、一つ以上のエアロゾル発生装置142に近接した空間をマッピングするように、かつ吐出方向を決定するように構成されている。吐出方向決定サブシステム134は、マッピングされた空間内の吐き出された成分の所望の流れに関連する入力を受信するように構成されてもよい。入力は、例えばタッチスクリーン、キーボード、マウス、ボイスコマンド、または他のユーザーインタラクションなど、ユーザーインターフェースを介して受信されてもよい。吐出決定サブシステムは、マッピングされた空間をレンダリングするように構成されたディスプレイ144を含む。マッピングされた空間は、二次元空間または三次元空間として表現されてもよい。二次元表現は、マッピングされた空間の上から見た図または平面図として提示されてもよい。三次元表現は、拡張現実または仮想現実を使用して表示されてもよい。マッピングされた空間の提示は、吐出方向、所定の場所、一つ以上のエアロゾル発生装置の場所、推定のエアロゾル成分濃度、気流源、気流パターン、または空間にマッピングされた他の指標を示すインジケータを含んでもよい。
【0074】
出力インジケータサブシステム136は、ユーザーが吐き出すべき決定された方向の指標をユーザーに提供するように構成されている。こうした指標は、ディスプレイ144を使用して提供されてもよい。ディスプレイ144は、ユーザーが吐き出すべき方向の基本方位、順序方向、または基本方位間方向の指標を二次元空間で提供してもよい。三次元空間において、ディスプレイ144は、ユーザーが吐き出すべき方向を示す画像を提供してもよい。こうした画像は静止画像であってもよい。別の方法として、どの方向に吐き出すかの指標をユーザーに提供するために、拡張現実または仮想現実を使用してもよい。例えば、ディスプレイ144は、スマートデバイスまたはユーザーがマッピングされた空間全体を通して移動するにつれて、ユーザーがマッピングされた空間の異なる部分を見ることを可能にするスマートデバイス内に含まれてもよい。自動車などの車両の内部は、ディスプレイ144を備えてもよい。加えて、インジケータは、マッピングされた空間のどの部分がディスプレイ144上に提示されるかに応じて、ユーザーに提示されてもよい。スマートデバイスは、スマートデバイスのカメラに見えるマッピングされた空間の一部分を提示するように構成されてもよい。カメラが高閾値目標または低閾値目標に方向付けられている場合、こうした高閾値目標または低閾値目標を特定するインジケータをディスプレイ144上でユーザーに提供してもよい。ユーザーがスマートデバイスを動かす、またはインジケータの向きを変えると、カメラが吐出方向を向いている時に、吐出方向がディスプレイ144上に示されてもよい。吐出方向がカメラに見えない場合、ユーザーが吐出方向に面するように向くべき方向を示すインジケータは、ディスプレイ144上に提供されてもよい。
【0075】
出力インジケータサブシステム136は、ユーザーがエアロゾル発生装置を使用して吐き出すべき決定された方向の指標をユーザーに提供するように構成されてもよい。出力インジケータサブシステム136は随意に、一つ以上のライト146またはスピーカー148を含んでもよい。光146は、吐出方向とユーザーが面している方向とに基づいて光を発するように構成されてもよい。吐出方向に最も近いライト146は、ユーザーが吐き出すべき方向を示すために、光を発するように構成されてもよい。吐出方向に最も近いライト146は、ユーザーが吐出方向に面するように向くべきであることを示すために第一の色を明滅する、または発するように構成されてもよい。ユーザーが吐き出す方向に向かって向くにつれて、ライト146はより速く明滅する、または色を変化してもよい。エアロゾル発生装置のすべてのライト146は、ユーザーが吐き出す方向に面する場合、光を発するように構成されてもよい。一つ以上のスピーカー148は、吐き出す方向を示す可聴の語句に基づく命令を提供するように構成されてもよい。可聴命令は、例えば「左に吐き出す」、「右に吐き出す」、「北に吐き出す」、または他の語句に基づく方向指標を含んでもよい。一つ以上の148スピーカーは、吐き出す方向を示すために、ビープ音またはチャイムを鳴らすように構成されてもよい。ライト146またはスピーカー148は、エアロゾル発生装置、スマートフォン、ウェアラブル装置、自動車などの車両、または他のモバイルコンピューティングデバイスの中に組み込まれてもよい。
【0076】
図3は、エアロゾル発生装置100を吸った後に吐き出す、吐き出す方向を示すシステムを使用するユーザー200の概略図を図示する。システムは、エアロゾル発生装置100およびコンピューティングデバイス160を含む。システムの様々な構成要素は、エアロゾル発生装置100またはコンピューティングデバイス160の中に含まれてもよい。例えば、エアロゾル発生装置100またはコンピューティングデバイス160は、本明細書に記載の通りの空気パターン検出サブシステム、吐出方向決定サブシステム、出力インジケータサブシステムのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0077】
コンピューティングデバイス160はディスプレイ162を含む。ユーザー200がエアロゾル発生装置を使用する、または吸うと、インジケータ212、214、216を含むマッピングされた空間210が、ディスプレイ162上でユーザーに表示される。マッピングされた空間210は、二次元または三次元で表示されてもよい。マッピングされた空間210の二次元表現は、空間の上から見た平面図であってもよい。マッピングされた空間210の三次元表現は、マッピングされた空間の部分の一つ以上の画像、マッピングされた空間210の拡張現実、またはマッピングされた空間210の仮想現実レンダリングを含んでもよい。インジケータ212、214、216は、吐き出す方向、所定の目標、一つ以上のエアロゾル発生装置の場所、推定の吐き出された成分の濃度、気流源、気流パターン、空間にマッピングされた他の指標を示してもよい。
【0078】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±2%として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
【国際調査報告】