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特表2024-514521包装機用シール装置、シール装置を有する包装機及びシール装置の動作方法
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  • 特表-包装機用シール装置、シール装置を有する包装機及びシール装置の動作方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】包装機用シール装置、シール装置を有する包装機及びシール装置の動作方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20240326BHJP
   B65B 51/22 20060101ALI20240326BHJP
   B29C 65/08 20060101ALI20240326BHJP
   B06B 1/06 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
B65B57/00 D
B65B51/22 100
B29C65/08
B06B1/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560866
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-10-02
(86)【国際出願番号】 EP2022058964
(87)【国際公開番号】W WO2022214465
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】21167121.9
(32)【優先日】2021-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ソーチ、ファビオ
【テーマコード(参考)】
3E094
4F211
5D107
【Fターム(参考)】
3E094AA11
3E094BA01
3E094BA02
3E094BA04
3E094BA06
3E094CA22
3E094DA07
3E094DA08
3E094EA03
3E094FA11
3E094FA16
3E094FA24
3E094GA10
3E094HA05
3E094HA12
3E094HA15
4F211AG07
4F211AH54
4F211AP05
4F211AR06
4F211TA01
4F211TC17
4F211TJ13
4F211TJ15
4F211TN22
4F211TQ05
4F211TQ09
5D107AA09
5D107BB01
5D107CC01
5D107CD01
(57)【要約】
包装機(1)内で注ぎ込み可能な製品を充填したパッケージ(2)をシールするためのシール装置(20)が記載されている。シール装置(20)は、1つ又は複数のソノトロード(21)を備え、ソノトロード(21)は、ソノトロードヘッド(23)と、ソノトロードヘッド(23)に接続され、ソノトロードヘッド(23)の超音波振動を作動させるように構成された振動制御ユニット(25)とを備える。振動制御ユニット(25)は、ソノトロードヘッド(23)に結合される超音波振動を発生するように構成された1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)と、1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)のそれぞれの動作状態を決定及び/又は監視するために、1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の温度を測定するように構成された1つ又は複数の温度センサ(36)とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装機(1)内で注ぎ込み可能な製品を充填したパッケージ(2)をシールするためのシール装置(20)であって、
前記シール装置(20)は、少なくとも1つのソノトロード(21)を有し、
前記ソノトロードは、
ソノトロードヘッド(23)と、
前記ソノトロードヘッド(23)に接続され、前記ソノトロードヘッド(23)の超音波振動を作動させるように構成された振動制御ユニット(25)と、
を備え、
前記振動制御ユニット(25)は、
前記ソノトロードヘッド(23)に結合される超音波振動を発生するように構成された1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)と、
前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)のそれぞれの動作状態を決定及び/又は監視するために、前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の温度を測定するように構成された1つ又は複数の温度センサ(36)と、
を備える、
シール装置(20)。
【請求項2】
前記1つ又は複数の温度センサ(36)が、前記1つ又は複数の温度センサ(36)によって測定された温度に応じて、前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の動作状態を監視及び/又は決定するように構成された分析ユニット(40)に動作可能に連結及び/又は結合可能である、
請求項1に記載のシール装置。
【請求項3】
前記1つ又は複数の温度センサ(36)が、それぞれの圧電変換デバイス(35)の動作状態を決定及び/又は監視するために、前記それぞれの電変換デバイス(35)の温度を測定するように、前記それぞれの圧電変換デバイス(35)に関連している、
請求項1又は2に記載のシール装置。
【請求項4】
各温度センサ(36)が前記それぞれの圧電変換デバイス(35)と接触している、
請求項3に記載のシール装置。
【請求項5】
前記各圧電変換デバイス(35)が、当該シール装置(20)の発電機との電気的接続を確立するように設計された金属コネクタ(38)を備え、
前記各温度センサ(36)は、前記それぞれの圧電変換デバイス(35)の前記金属コネクタ(38)と接触する、
請求項3又は4に記載のシール装置。
【請求項6】
前記金属コネクタ(38)が銅を含む、
請求項5に記載のシール装置。
【請求項7】
前記振動制御ユニット(25)は、それぞれの1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)に電力を供給するように構成された1つ又は複数の電気ケーブル(39)を備え、
前記1つ又は複数の電気ケーブル(39)は、前記電気ケーブル(39)の第1の端部(39b)を介してそれぞれの前記圧電変換デバイス(35)に接続され、
前記1つ又は複数の温度センサ(36)は、前記1つ又は複数の電気ケーブル(39)の前記第1の端部(39b)の温度を測定することによって、前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の温度を測定するように構成されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項8】
前記1つ又は複数の温度センサ(36)が、前記それぞれの1つ又は複数の電気ケーブル(39)の第1の端部(39b)に配置されている、
請求項7に記載のシール装置。
【請求項9】
各電気ケーブル(39)が、電気ワイヤと、電気ワイヤを取り囲む保護シース(39a)とからなり、前記1つ又は複数の温度センサ(36)が、前記それぞれの1つ又は複数の電気ケーブル(39)の保護シース(39a)と前記電気ワイヤとの間に配置されている、
請求項7又は請求項8に記載のシール装置。
【請求項10】
各温度センサ(36)がサーミスタである、
請求項1~9のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項11】
前記各温度センサ(36)が負の温度係数サーミスタ又は正の温度係数サーミスタである、
請求項10に記載のシール装置。
【請求項12】
前記振動制御ユニット(25)がさらに、内部空間(42)を有する少なくともハウジングシェル(41)を備え、
各圧電変換素子(35)及び各温度センサ(36)は、前記内部空間(42)内に配置される、
請求項1~11のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項13】
前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の動作状態が、前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)のそれぞれの寿命及び/又はそれぞれの経年劣化及び/又は動作特性である、
請求項1~12のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載の少なくとも1つのシール装置(20)を備える、注ぎ込み可能な製品をパッケージ(2)に包装する包装機(1)。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載のシール装置(20)の動作方法であって、
a)1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の動作によって、ソノトロードヘッド(23)の超音波振動を励起するステップと、
b)前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の温度を測定するステップと、
c)前記ステップb)で得られた温度に基づいて、前記1つ又は複数の圧電変換素子(35)の動作状態を決定するステップと、
を少なくとも含む、方法。
【請求項16】
前記ステップb)の間に、各圧電変換デバイス(35)の温度がそれぞれの温度センサ(36)によって測定され、
前記ステップc)の間に、前記各圧電変換デバイス(35)の動作状態が、前記ステップb)の間に決定されたそれぞれの温度に応じて決定される、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ステップc)の間に、前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の残りの寿命及び/又は経年劣化が推定される、
請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
d)前記1つ又は複数の圧電変換デバイス(35)の動作状態に基づいてメンテナンスの計画を立てるステップをさらに含む、
請求項15から17のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注ぎ込み可能な製品、特に、注ぎ込み可能な食品を包装するための包装機内で、パッケージ、特に複合パッケージをシール、特に、横方向にシールするためのシール装置に関する。
【0002】
有利には、本発明はまた、注ぎ込み可能な製品、特に、注ぎ込み可能な食品をパッケージ、特に、複合パッケージに包装するための包装機であって、パッケージをシールするための少なくとも1つのシール装置を有する包装機に関する。
【0003】
さらに、本発明は、注ぎ込み可能な製品、特に、注ぎ込み可能な食品をパッケージ、特に、複合パッケージに包装するための包装機内でシール装置を動作する方法にも関する。
【背景技術】
【0004】
周知のとおり、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソース等、多くの液状又は注ぎ込み可能な食品は、滅菌された包装材料で作られたパッケージ、特に密封パッケージで販売されている。
【0005】
典型的な例は、Tetra Brik Aseptic(登録商標)として知られる注ぎ込み可能な平行六面体形状のパッケージであり、ラミネートされたストリップ状の包装材料をシールして折り畳むことによって作られる。この包装材料は、カートン及び/又は紙のベース層を含む多層構造を有し、両面をヒートシールプラスチック材料、例えば、ポリエチレンの層で覆われている。長期保存製品用の無菌パッケージの場合、包装材料は、酸素バリア材料、例えば、アルミニウム箔の層を含み、この層はヒートシールプラスチック材料の層と重ね合わされ、さらに別のヒートシールプラスチック材料の層で覆われ、最終的に食品と接触するパッケージの内側面を形成する。
【0006】
この種のパッケージは通常、全自動包装機で製造され、この包装機は使用中、包装材料のウェブを包装機の滅菌ユニットを通して前進させ、包装材料のウェブを滅菌する。その後、滅菌された包装材料のウェブは、隔離チャンバー内に維持されて前進し、長手方向に折り畳まれシールされてチューブを形成し、さらに前進する。さらに、チューブは注ぎ込み可能な製品で充填され、チューブの前進中に包装機のパッケージ成形装置内で等間隔に配置された横方向の断面に沿って横方向にシールされ、切断される。
【0007】
より詳細には、パッケージ成形装置は、複数の成形・シールアセンブリを備え、各アセンブリは、使用時に、単一のパッケージを得るように、チューブを成形し、横方向にシールし、切断する。
【0008】
各成形・シールアセンブリは、チューブを局所的に圧縮し、ヒートシールプラスチック材料の層のそれぞれの部分を加熱することにより、それぞれの横シール部分を得るために、チューブを横シールするためのそれぞれのシール装置を備える。加熱は、例えば、超音波振動を発生させるシール装置を用いて行ってもよい。
【0009】
超音波振動によって加熱するシール装置は、超音波振動を発生するように構成されたソノトロードと、チューブを局所的に圧縮するようにソノトロードと協働するように設計されたアンビルとを備える。
【0010】
典型的なソノトロードは、長手方向軸に沿って延びるシール面を有するソノトロードヘッドと、ソノトロードヘッドに接続され、ソノトロードヘッドの超音波振動を作動させるように構成された振動制御ユニットとを備える。
【0011】
より詳細には、振動制御ユニットは、ハウジングシェルと、ハウジングシェル内に配置され、ソノトロードヘッドに結合される超音波振動を発生するように構成された1つ以上の圧電変換デバイスとを備える。
【0012】
圧電変換デバイスは経年劣化により寿命が短くなることが知られており、ソノトロード全体又は少なくとも圧電変換デバイスは、事前に確立されたメンテナンス手順に従って交換する必要がある。
【0013】
既知のシーリング装置が高品質及び高い信頼性で作動しているにもかかわらず、この分野では既知のシール装置をさらに改良したいという要望がある。
【0014】
特に、それぞれのソノトロードをできるだけ長く使用し、望ましくない故障を回避したいという要望が感じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、本発明の目的は、改良されたシール装置を簡単かつ低コストで提供することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、改良されたシール装置を有する包装機を簡単かつ低コストで提供することである。
【0017】
さらに、本発明の目的は、簡便かつ低コストの方法で、改良されたシール装置の動作方法を提供することである。
【0018】
本発明によれば、独立請求項1に記載のシール装置が提供される。
【0019】
シール装置の好ましい実施形態は、請求項1に直接的又は間接的に従属する特許請求の範囲に記載されている。
【0020】
本発明によれば、請求項11に記載の包装機も提供される。
【0021】
さらに、本発明によれば、請求項12に記載の方法も提供される。
【0022】
本方法の好ましい実施形態は、請求項12に直接的又は間接的に従属する特許請求の範囲に記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明による少なくとも1つのシール装置を有する包装機の概略図であり、明瞭にするために部品が取り除かれている。
図2】本発明によるシール装置の一部を含む図1の包装機の詳細を示す概略図であり、明瞭にするために部品が取り除かれている。
図3図2のシール装置の一部の側面図であり、明瞭にするために部品が取り除かれている。
図4図3の一部の拡大斜視図であり、明瞭にするために部品が取り除かれている。
図5】1つ以上の実施形態による図2のシール装置の一部の側面図であり、明瞭にするために部品が取り除かれている。
【発明を実施するための形態】
【0025】
番号1は、全体として、注ぎ込み可能な製品、特に、(低温殺菌)牛乳、フルーツジュース、ワイン、トマトソース、塩、砂糖等の注ぎ込み可能な食品の密封パッケージ2を製造するための包装機全体を示す。
【0026】
より詳細には、包装機1は、複合多層包装材料から複合パッケージ2を製造するように構成されてもよい。
【0027】
さらに詳細には、包装材料は、例えば、紙又は板紙等の繊維質材料の少なくとも1つの層と、繊維質材料の層を互いの間に介在させたヒートシールプラスチック材料、例えば、ポリエチレン、の少なくとも2つの層とを備えてもよい。これら2層のヒートシールプラスチック材料のうちの1層は、注ぎ込み可能な製品に接触する本体2の内面を画定する。
【0028】
さらに、包装材料は、特に、ヒートシールプラスチック材料の層の1つと繊維質材料の層の間に配置される、ガスバリア特性及び光バリア特性材料、例えば、アルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムの層を備えてもよい。好ましくは、包装材料は、ガスバリア特性及び光バリア特性材料の層と繊維質材料の層との間に介在されるヒートシールプラスチック材料のさらなる層を含んでもよい。
【0029】
さらに詳細には、包装材料はウェブ3の形態で提供されてもよい。
【0030】
さらに、包装機1は、ウェブ3からチューブ4を形成し、チューブ4を縦方向にシールし、チューブ4に注ぎ込み可能な製品を充填し、チューブ4を横方向にシールし、切断することによってパッケージ2を製造するように構成されてもよい。
【0031】
包装機1によって得られる典型的なパッケージ2は、縦方向シーム部5と、特に、パッケージ2の対向する側面に配置された、それぞれの第1の横方向シールバンドとそれぞれの第2の横方向シールバンドの対とを備える。特に、第1の横方向シールバンドは横方向上部シールバンドを画定し、第2の横方向シールバンドは横方向底部シールバンドを画定してもよい。
【0032】
図1を参照すると、包装機1は、
-ウェブ3を(公知の方法で)ウェブ前進経路Pに沿って成形ステーション8まで前進させる搬送装置7と、
-内部環境、特に、無菌ガスを含む内部無菌環境を有し、(敵対的な)外部環境から分離される隔離チャンバー9と、
-使用時に、内部環境内で前進するウェブ3からチューブ4を形成し、内部環境内でチューブ4を長手方向にシールするように構成されたチューブ成形・シール装置10と、
-注ぎ込み可能な製品をチューブ4に連続的に充填するための充填装置11と、
-パッケージ2を形成するための前進チューブ4を形成し、横方向にシールし、横方向に切断するように構成されたパッケージ成形装置12と、
を備えてもよい。
【0033】
さらに、包装機1は、滅菌ステーションにおいて、使用時に、前進するウェブ3を滅菌するように構成された滅菌ユニットも備えてもよく、特に、滅菌ステーションは、ウェブ前進経路Pに沿って、成形ステーション8の上流に配置されてもよい。
【0034】
より詳細には、搬送装置7は、特に、成形ステーション9からパッケージ成形装置16までのチューブ前進経路Qに沿って、チューブ4及びチューブ4の任意の中間体を前進させるように構成されてもよい。特に、チューブ4の中間体の下では、チューブ構造を得る前であって、チューブ成形シール装置10によるウェブ3の折り畳みが開始された後のウェブ3の任意の構成を意味する。言い換えれば、チューブ4の中間部は、特にウェブ3の端部を互いに重ね合わせることによって、チューブ4を得るようにウェブ3を徐々に折り畳んだ結果である。
【0035】
好ましくは、チューブ成形・シール装置10は、チューブ4が垂直方向を向くように配置されてもよい。
【0036】
より詳細には、チューブ成形・シール装置10は、特に、隔離室9内に配置された少なくとも2つの成形リング組立体16を備えてもよく、特に、ウェブ3の縁部を互いに重ね合わせることによって、互いに協働してウェブ3をチューブ4に徐々に折り畳むように構成されてもよい。これにより、使用時に、チューブ3のシーム部5が形成される。
【0037】
さらに、チューブ成形・シール装置10は、特に、隔離チャンバー9内に配置され、特に、シーム部5に沿ってチューブ4を長手方向にシールするように構成されたシールヘッド17を含んでもよい。
【0038】
さらに、チューブ成形・シール装置10は、シーム部5に沿ってチューブ4のシールを確実にするように、シーム部5に機械的な力を及ぼすように構成された押圧アセンブリを備えてもよい。
【0039】
さらに、充填装置11は、使用時に、注ぎ込み可能な製品をチューブ4内に導くように構成された充填パイプ18を含んでもよい。特に、充填パイプ18は、使用時に、注ぎ込み可能な製品をチューブ4内に供給するために、少なくとも部分的にチューブ4内に配置されてもよい。
【0040】
図1及び図2を参照すると、パッケージ成形装置12は、
-複数の成形・シールアセンブリ19(図2に本発明の理解に必要な範囲で部分的にのみ示す)と、各成形・シールアセンブリは、少なくともチューブ4を成形し、チューブ4を横方向にシールし、特に、チューブ4を横方向にも切断するように構成されている、
-成形・シールアセンブリ19を前進させるための搬送ユニット(図示せず、公知である)と、
を備えてもよい。
【0041】
特に、パッケージ成形装置12は、成形・シールアセンブリ19及び搬送ユニットを制御して、等間隔に配置された横方向断面に沿ってチューブ4を横方向にシール及び切断するように構成されている。
【0042】
より詳細には、各成形・シールアセンブリ19は、
-パッケージ2の形状を少なくとも部分的に画定するように構成された成形シェル(図示せず、公知である)と、
-少なくとも横方向に圧縮し、特に、平らになるようにスクイーズ(squeezing)し、チューブ4を横方向にシールするように構成されたシール装置20と、
を備えてもよい。
【0043】
さらに、各成形・シールアセンブリ19は、チューブ4を横方向に切断するための切断装置(図示せず)を備えてもよい。
【0044】
特に、各シール装置20は主シールバンドを形成するように構成され、それぞれの切断装置は主シールバンドを横方向に切断するように構成されている。さらに詳細には、各主シールバンドは、先行するパッケージ2のそれぞれの第1横方向シールバンドと、後続するパッケージ2のそれぞれの第2横方向シールバンドとを結合する。
【0045】
さらに詳細には、各成形シェルは、パッケージ2の形状を少なくとも部分的に協働して画定するように構成された少なくとも第1のハーフシェル(図示せず、公知である)と第2のハーフシェル(図示せず、公知である)とを備えてもよい。特に、第1のハーフシェルと第2のハーフシェルは、チューブ4の両側から接触するように構成される。
【0046】
より詳細には、各シール装置20は超音波タイプである。すなわち、シール装置20は、ヒートシールプラスチック材料の層の一部を加熱するのに適した超音波振動を発生するように構成される。
【0047】
さらに、各シール装置20は、少なくとも、
-超音波振動を発生させるための、特に、ヒートシールプラスチック材料の層のそれぞれの部分を加熱/溶融させるためのソノトロード21と、
-ソノトロード21及びチューブ4と協働して、圧縮、特に、局部的に平らにしてスクイーズするためのアンビル22と、
を備えてもよい。
【0048】
さらに詳細には、各切断装置は、チューブ4を横方向に切断するための少なくとも1つの可動刃を備える。
【0049】
さらに、各ソノトロード21は、それぞれの第1のハーフシェルに関連付けられ、特に、各成形・シールアセンブリ19の第1の操作部を画定し、各アンビル22は、それぞれの第2のハーフシェルに関連付けら、特に、各成形・シールアセンブリ19の第2の操作部を画定する。
【0050】
さらに、それぞれの切断装置のそれぞれの刃は、それぞれのソノトロード21又はそれぞれのアンビル22(具体的な場合はそれぞれのアンビル22)に関連付けられる。言い換えれば、各切断装置は、それぞれの第1の操作部又はそれぞれの第2の操作部、具体的にはそれぞれの第2の操作部に関連付けられる。
【0051】
さらに、搬送ユニットは、それぞれの第1の操作部を第1の経路に沿って前進させ、それぞれの第2の操作部を第2の経路に沿って前進させるように構成されてもよい。
【0052】
さらに、各第1の操作部及び各第2の操作部は、それぞれ、第1の経路及び第2の経路のそれぞれの操作部に沿って進むときに、パッケージ2を形成するために互いに協働するように構成されてもよい。
【0053】
図3及び図4を参照すると、各ソノトロード21は、少なくとも、
-特に、長手方向軸Aに沿って延びるシール面24を有するソノトロードヘッド23と、
-ソノトロードヘッド23に接続され、ソノトロードヘッド23の超音波振動を作動させるように構成された振動制御ユニット25と、
を備える。
【0054】
より詳細には、各シール面24は、チューブ4に接触し、ヒートシールプラスチックの層の部分との動作可能な接続を確立するように設計されてもよい。
【0055】
さらに、各シール面24は、互いに離間して平行に配置された第1の部分26及び第2の部分27を備えてもよい。
【0056】
さらに、各ソノトロードヘッド23は、特に、それぞれの第1部分26とそれぞれの第2部分27との間に介在された溝28を含んでもよい。特に、各溝28は、チューブ4を横方向に切断する際に、それぞれの刃の一部を受け入れるように設計されている。
【0057】
図2から図4を参照すると、各振動制御ユニット25は、それぞれのソノトロードヘッド23に結合される超音波振動を発生するように構成された1つ又は複数の圧電変換デバイス35(図3図4に示す)を備えてもよい。図示の例では、振動制御ユニット25は3つの圧電変換デバイス35を備えるが、その数はパッケージ2の形式に応じて変化してもよい。すなわち、パッケージ2の形式に応じて、シール面24の延びる部分は大きくても短くてもよい。特に、シール面24が短い場合、必要な圧電変換デバイス35の数は、大きい場合よりも少ない。
【0058】
さらに、各振動制御ユニット25は、圧電変換デバイス35のそれぞれの動作状態を決定及び/又は制御するために、圧電トランスデューサ35の温度を(直接的又は間接的に)測定するように構成された1つ又は複数の温度センサ36を備えてもよい。
【0059】
特に、本出願人は、各圧電変換デバイス35の温度が、圧電変換デバイス35の動作特性について、及び/又は、圧電変換デバイス35の経年劣化について、及び/又は、圧電変換デバイス35の残りの寿命について示すことを観察した。例えば、本出願人は、各圧電変換デバイス35は、その動作の結果として、使用中の熱放散の増加をもたらすように、時間とともに劣化することを見出した。
【0060】
好ましくは、温度センサ36は、圧電変換デバイス35の温度を連続的及び/又はリアルタイムで測定するように、特に、圧電変換デバイス35の動作状態を連続的及び/又はリアルタイムに決定及び/又は監視するように、構成されている。
【0061】
図示の具体例によれば、少なくとも1つの温度センサ36が各圧電変換デバイス35に関連付けられ、それぞれの温度を測定し、それぞれの圧電変換デバイス35の動作状態を決定及び/又は監視する。
【0062】
いくつかの可能な実施形態によれば、各温度センサ36は、それぞれの温度を(直接)測定するように、それぞれの圧電変換デバイス35に接続される。
【0063】
あるいは、各温度センサ36は非接触モードでそれぞれの温度を決定できる。
【0064】
いくつかの可能な代替実施形態によれば、それぞれのシール装置20のそれぞれの圧電変換デバイス35の平均温度によって圧電変換デバイス35の温度を決定することも可能である。
【0065】
さらに詳細には、各温度センサ36はサーミスタであってもよい。すなわち、温度センサ36によって決定される温度は、温度センサ36の抵抗値の変化から生じる。
【0066】
さらに詳細には、各温度センサ36は、負の温度係数(NTC)サーミスタ(すなわち、温度の上昇に伴って抵抗値が減少する)又は、正の温度係数(PTC)サーミスタ(すなわち、温度の上昇に伴って抵抗値が増加する)であってもよい。
【0067】
このようなタイプの温度センサ36の精度は、+/-0.5℃程度であることに留意すべきである。したがって、このような精度は、他のタイプの温度センサと比較すると限界がある。しかし、本出願人は、サーミスタ、特にNTCサーミスタとPTCサーミスタが提供する精度は、圧電変換デバイス35の動作状態を決定及び/又は監視するのに十分であることを発見した。このように、サーミスタ、特にNTCサーミスタ及びPTCサーミスタを使用することにより、より高価であるが、圧電変換デバイス35の動作状態を確実に決定する他のタイプの温度センサに対して、より経済的な解決策を得ることが可能である。
【0068】
図4を参照すると、各圧電変換デバイス35は、互いに積み重ねられた複数の圧電(セラミック)素子37を備えてもよい。より詳細には、各圧電変換デバイス35は、複数の導電性金属シートを備えてもよく、特に、圧電素子37と共に、圧電素子37と導電性金属シートとを交互に積層した積層体を形成してもよい。好ましくは、それぞれの温度センサ36は、それぞれの圧電素子37の温度を測定するように構成されてもよい。
【0069】
さらに、各シール装置20、特に、それぞれの振動制御ユニット25は、圧電変換デバイス35の超音波振動を動作させ制御するように、圧電変換デバイス35、特に、圧電素子37に動作可能に接続された1つ又は複数の発電機(図示せず、公知である)を備えてもよい。
【0070】
さらに、各圧電変換デバイス35は、少なくとも1つの発電機との電気的接続を確立するように設計された、特に、1つのそれぞれの導電性金属シートに接続された、少なくとも1つの金属コネクタ38を備えてもよい。特に、各振動制御ユニット25は、発電機と金属コネクタ38との間の電気的接続を確立するように、少なくとも1つの発電機と少なくとも1つの金属コネクタ38とに接続された1つ以上の電気ケーブル39を備える。
【0071】
有利なことに、各温度センサ36は、(それぞれの圧電変換デバイス35との接触を確立するように)それぞれの圧電変換デバイス35のそれぞれの金属コネクタ38と接触する。
【0072】
好ましくは、各金属コネクタ38は、特に、銅を備えてもよい。銅は非常に優れた熱特性を有するため、これにより、それぞれの温度センサ36によって決定された温度が、それぞれの圧電変換デバイス35、特に、それぞれの圧電素子37の温度に対応することが保証される。
【0073】
いくつかの可能な非限定的実施形態によれば、包装機1、特に、パッケージ成形装置12は、温度センサ36に動作可能に結合され、温度センサ36によって決定された温度に応じて圧電変換デバイス35の動作状態を監視及び/又は決定するように構成された少なくとも1つの分析ユニット40を備えてもよい。
【0074】
いくつかの可能な非限定的実施形態によれば、各シール装置20は、それぞれの圧電変換デバイス35の温度を決定するように、それぞれの温度センサ36に動作可能に接続される分析ユニット40のそれぞれの部分を備え、特に、分析ユニット40のそれぞれの部分は、温度センサ36によって決定された温度に応じて、圧電変換デバイス35の動作状態を監視及び/又は決定するように構成される。
【0075】
さらに、分析ユニット40及び/又は分析ユニット40の部分は、圧電変換デバイス35の動作状態に基づいて、メンテナンス活動を計画するように構成されてもよい。特に、分析ユニット40及び/又は分析ユニット40の一部は、圧電変換デバイス35の残りの寿命及び/又は経年劣化の関数として、メンテナンス活動を計画するように構成されてもよい。このようにして、圧電変換デバイス35の使用を最適化できる。
【0076】
例えば、各分析ユニット40及び/又は分析ユニット40の部分は、圧電変換デバイス35の残りの寿命を信号で通知し、特定の時間枠内にメンテナンスを実行すべきことを通知してもよい。
【0077】
さらに、分析ユニット40及び/又は分析ユニット40の部分は、温度センサ36によって測定された温度に基づいて、異常な作業状態の発生の可能性を評価するように構成されてもよい。さらに、分析ユニット40及び/又は分析ユニット40の部分は、例えば、(包装機1の)ヒューマン・マシン・インターフェース上のプロンプト及び/又は音響メッセージ及び/又は同様の電子メッセージによって、異常な作業状態のリスクについて警告するように構成されてもよい。
【0078】
さらに、各振動制御ユニット25は、内部空間42を有する少なくともハウジングシェル41(図3に示す。透明な表示は説明のためである)を備えてもよい。特に、ハウジングシェル41は、内部空間42を外部空間から密閉するように、それぞれのソノトロードヘッド23と接触する。
【0079】
好ましくは、各圧電変換デバイス35及び各温度センサ36は、それぞれの内部空間42内に配置される。特に、それぞれの発電機もそれぞれの内部空間42内に配置されてもよい。
【0080】
さらに、各振動制御ユニット25は、それぞれの接触面に沿ってそれぞれのソノトロードヘッド23に接触する結合部分43を備えてもよい。さらに、各圧電変換デバイス35は、発生した超音波振動をそれぞれのソノトロードヘッド23に伝達できるように、それぞれの結合部分43のそれぞれのシート44(特に図3を参照)内に配置され、結合部分43と接触してもよい。
【0081】
使用時、包装機1は注ぎ込み可能な製品を充填したパッケージ2を製造する。
【0082】
より詳細には、搬送装置7は、ウェブ3をウェブ前進経路Pに沿って成形ステーション8まで前進させる。チューブ成形・シール装置10は、前進するウェブ3からチューブ4を成形し、チューブ4を縦方向にシールする。さらに、充填装置11がチューブ4に注ぎ込み可能な製品を充填し、パッケージ成形装置12がチューブ4を成形し、横方向にシールし、横方向に切断してパッケージ2を得る。
【0083】
さらに詳細には、パッケージ成形ユニット12の作動中、成形・シールアセンブリ19は、それぞれの充填済みパッケージ2を得るために、チューブ4を成形し、横方向にシールし、特に横方向に切断する。
【0084】
これにより、成形はそれぞれの成形シェルによって、特に、それぞれの第1のハーフシェルと第2のハーフシェルが互いに協働することによって行われる。
【0085】
さらに、横方向のシールは、それぞれのシール装置20によって行われる。
【0086】
さらに、横方向の切断はそれぞれの切断装置によって行われる。
【0087】
より詳細には、各シール装置20の動作は、
-それぞれのアンビル22とそれぞれのソノトロード21の協働により、チューブ4を圧縮する、特に、平らになるようにスクイーズするステップと、
-ソノトロード21により超音波振動を発生させ、ヒートシールプラスチックの層の一部を加熱するステップと、
を少なくとも備える。
【0088】
さらに詳細には、各シール装置20の動作は、
a)振動制御ユニット25及びそれぞれの圧電変換デバイス35の動作により、それぞれのソノトロードヘッド23の超音波振動を励起するステップと、
b)それぞれの圧電変換デバイス35の温度を測定するステップと、
c)特に、分析ユニット40及び/又は分析ユニット40の各部分によって、ステップb)で得られた温度に基づいて、それぞれの圧電変換デバイス35の動作状態を決定するステップと、
をさらに備える。
【0089】
より詳細には、各ステップb)の間、各圧電変換デバイス35の温度は、それぞれの温度センサ36によって測定されてもよく、ステップc)の間、各圧電変換デバイス35の動作状態は、それぞれのステップb)の間に決定されたそれぞれの温度に応じて決定されてもよい。
【0090】
好ましくは、ステップb)とステップc)は連続して実行されてもよい。
【0091】
さらに、各シール装置20の動作は、温度センサ36の測定結果が分析ユニット40及び/又は分析ユニット40のそれぞれの部分に転送される、転送ステップをさらに含んでもよい。
【0092】
さらに詳細には、ステップc)において、圧電変換デバイス35の残りの寿命及び/又は経年劣化を推定してもよい。
【0093】
さらに、各シール装置20の動作は、d)1つ又は複数の圧電変換デバイス35の動作状態に基づいてメンテナンス計画を立てるステップ、をさらに含んでもよい。特に、このようにして、圧電変換デバイス35の有効な残存寿命及び/又は経年劣化に基づいてメンテナンスを計画できる。
【0094】
さらに、各シール装置20の動作は、警告のステップを含んでもよく、その間に、例えば、ヒューマン・マシン・インターフェース上のプロンプト、及び/又は音響メッセージ、及び/又は同様の電子メッセージによって、異常な作業状態の危険性が通知されてもよい。
【0095】
シール装置20及び/又は包装機1及び/又は本発明による方法の利点は、前述の説明から明らかであろう。
【0096】
特に、温度センサ36を設けることにより、圧電変換デバイス35の温度を測定し、測定された温度に応じて圧電変換デバイス35の動作状態を監視及び/又は決定することが可能である。このようにして、圧電変換デバイス35が正しい方法で動作するかどうかを監視すること、及び/又は圧電変換デバイスの残りの寿命及び/又は経年劣化を決定することが可能である。これによって、所定のスケジュールに従うことなく、圧電変換デバイス35の実際の経年劣化に基づいて、メンテナンス活動を実行するか否かの決定を行うことができる。これにより、望ましくない故障や不必要なメンテナンス活動を確実に回避できる。
【0097】
さらなる利点は、圧電変換デバイス35の動作状態に関するリアルタイムのデータを取得する可能性にあり、これにより、迅速な対応が可能となり、シーリング装置20の正しい動作を妨げると推定される動作異常のリスクをさらに軽減できる。
【0098】
別の利点は、温度センサ36をそれぞれの金属コネクタ38に接続することであり、この金属コネクタ38は、圧電変換デバイス35、特に、圧電素子37を、それぞれの電気ケーブル39によってそれぞれの発電機に接続するためにすでに使用されている。このようにして、スペース要件が最適化される。
【0099】
さらなる利点は、温度センサ36としてサーミスタを使用することにある。サーミスタは比較的安価で、取り付けも簡単である。また、精度も特定の用途には十分である。
【0100】
しかしながら、添付の特許請求の範囲に定義される保護範囲から逸脱することなく、明らかに、本明細書に記載されるように、シール装置20及び/又は包装機1及び/又は方法に変更を加えることができる。
【0101】
したがって、1つ又は複数の実施形態は、包装機1内で注ぎ込み可能な製品が充填されたパッケージ2をシールするためのシール装置20に関するものであり、その一部が図5に示されている。図5を参照して使用される参照番号は、残りの図を参照して以前に使用された参照番号に対応する場合、同じ意味を有し、同じ特徴を指す。
【0102】
シール装置20は、少なくともソノトロードヘッド23と、ソノトロードヘッド23に接続され、ソノトロードヘッド23の超音波振動を作動させるように構成された振動制御ユニット25とからなる少なくとも1つのソノトロード21を有する。
【0103】
図5に描かれているように、振動制御ユニット25は、
-ソノトロードヘッド23に結合される超音波振動を発生するように構成された1つ又は複数の圧電変換デバイス35と、
-それぞれの1つ又は複数の圧電変換デバイス35に電力を供給する(例えば、電気的接続及び電力を供給する)ように構成された1つ又は複数の電気ケーブル39と、1つ又は複数の電気ケーブル39は、第1の端部39bを介してそれぞれの1つ又は複数の圧電トランスジューサデバイス35に接続されている、
-1つ又は複数の電気ケーブル39の第1の端部39bの温度を測定することによって、1つ又は複数の圧電変換デバイス35のそれぞれの動作状態を決定及び/又は監視するために、1つ又は複数の圧電変換デバイス35の温度を(例えば、直接的又は間接的に)測定するように構成された1つ又は複数の温度センサ36と、
を備えてもよい。
【0104】
言い換えれば、温度センサ36は、それぞれの圧電変換デバイス35の温度を示す電気ケーブル39の第1の端部39bの温度を測定するように構成されてもよい。このようにして、圧電変換デバイス35と直接接触することなく、圧電変換デバイス35の温度の信頼性の高い、正確で確実な測定値を得ることができる。特に、圧電変換デバイス35に最も近い電気ケーブル39の第1の端部における温度は、圧電変換デバイス35の温度と極めて類似しており、そのため、圧電変換デバイス35の温度の正確な測定値を得ることが可能である。図5に示される実施形態は、圧電変換デバイス35の振動を考慮すると特に堅牢であるという点で有利であり得る。
【0105】
1つ又は複数の温度センサ36は、それぞれの1つ又は複数の電気ケーブル39の第1の端部39bに配置されてもよい。
【0106】
各電気ケーブル39は、電線と、電線を取り囲む保護シース39aとを備えてもよい。図5に示されるとおり、1つ又は複数の温度センサ36は、例えば、第1の端部39bにおいて、それぞれの1つ又は複数の電気ケーブル39の保護シース39aと電気ワイヤとの間に配置されてもよい。
【0107】
例えば、1つ又は複数の温度センサ36は、それぞれの1つ又は複数の電気ケーブル39の保護シース39aによって完全に又は部分的に覆われてもよい。例えば、温度センサ36は、シース39aによって電気配線に押し付けられ、及び/又は電気配線と接触した状態に保たれてもよい。例えば、温度センサ36に電力を供給する電気ケーブル360も同様に、保護シース39aとそれぞれの1つ又は複数の電気ケーブル39の電線との間に配置されてもよく、例えば、保護シース39aによって完全に又は部分的に覆われてもよい。
【0108】
より詳細には、各電気ケーブル39は、発電機と金属コネクタ38との間の電気接続を確立するように、少なくとも1つの発電機に接続され、第1の端部39bにおいて、圧電変換デバイス35の少なくとも1つの金属コネクタ38に接続されてもよい。温度センサ36は、第1の端部39bの温度を測定するように構成されてもよく、このような温度は、圧電変換デバイス35及び金属コネクタ38の温度を示す。このようにして、金属コネクタ38の温度を測定する代わりに、電気ケーブル39の第1の端部の温度を測定することが可能であり、なおかつ、圧電変換デバイス35の温度の信頼性の高い、強固で正確な測定値を得ることができる。
【0109】
電気ケーブル39の第1の端部39bの温度センサ36によって得られる温度測定値は、それぞれの1つ又は複数の圧電変換デバイス35の温度を示し得る。分析ユニット40は、
-1つ又は複数の電気ケーブル39の第1の端部39bで測定された1つ又は複数の温度を受信する、
-測定された1つ又は複数の温度と、好ましくは補正係数、例えば線形補正係数の関数として、1つ又は複数の圧電変換デバイス35の温度を計算する、ように構成されてもよい。
【0110】
誤解を避けるために付記すると、各圧電変換デバイス35は、それに電力をもたらすそれぞれの電気ケーブル39を有する。また、各温度センサ26は、それぞれの電気ケーブル39の端部39bに配置されてもよい。すなわち、各温度センサ36は、単一の電気ケーブル39及び単一の圧電変換デバイス35に(例えば、接触又は近接して)関連付けられる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】