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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】エアロゾル供給システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20240326BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20240326BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20240326BHJP
   A24F 40/65 20200101ALI20240326BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/53
A24F40/60
A24F40/65
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560881
(86)(22)【出願日】2022-04-08
(85)【翻訳文提出日】2023-11-29
(86)【国際出願番号】 GB2022050895
(87)【国際公開番号】W WO2022214832
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】2105103.2
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】エルグヴェン, ネジャット
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC34
4B162AD12
4B162AD15
4B162AD16
4B162AD23
4B162AD32
4B162AD41
(57)【要約】
非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする方法が提供される。本方法は、所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信するステップと、所与の期間の間、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可するステップとを含む。本方法は、所与の期間が経過したという判断に応答して、非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにするステップをさらに含む。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする方法であって、
所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信するステップと、
前記所与の期間の間、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可するステップと、
前記所与の期間が経過したという判断に応答して、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにするステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記所与の期間が経過したことをユーザに通知するステップをさらに含み、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするステップが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムがロックされることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするステップが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする前に、前記所与の期間が繰り返されるべきであることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザ入力が、前記非燃焼性エアロゾル供給システムと通信するユーザデバイスで受信される、請求項1、2、又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための前記要求を、前記ユーザデバイスによって前記非燃焼性エアロゾル供給システムに通知するステップをさらに含み、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするステップが、前記所与の期間が経過したことを前記非燃焼性エアロゾル供給システムによって判断されたことに応答して行われる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするステップが、前記所与の期間が経過したことを前記ユーザデバイスによって判断されたことに応答して、前記ユーザデバイスによって前記非燃焼性エアロゾル供給システムにロック要求を発信するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザ入力が、前記非燃焼性エアロゾル供給システムで受信される、請求項1、2、又は3に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザ入力を受信するステップが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムでの前記ユーザによるパフの検出を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムと通信するユーザデバイスによってロック解除要求が受信されるまで、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックされた状態に保つステップをさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムのロック後の第2の期間が経過した後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除するステップをさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の期間が、予め定められた時間で経過する時間期間を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記所与の期間が、予め定められた時間で終わる時間期間を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信することと、
前記所与の期間の間、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可することと、
前記所与の期間が経過したという判断に応答して、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにすることと
をするように構成される、デバイス。
【請求項14】
前記所与の期間が経過したことをユーザに通知するようにさらに構成され、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムがロックされることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするように構成される、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする前に、前記所与の期間が繰り返されるべきであることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするように構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムのロック後の第2の期間が経過した後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除するようにさらに構成される、請求項13~15のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項17】
前記第2の期間が、予め定められた時間で経過する時間期間を含む、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記デバイスが前記非燃焼性エアロゾル供給システムである、請求項13~17のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項19】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムでの前記ユーザによるパフを検出することによって前記ユーザ入力を受信するように構成される、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記デバイスが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムに通信可能に結合されたユーザデバイスである、請求項13~19のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記ユーザデバイスが、所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表す前記ユーザ入力を、前記ユーザデバイスで直接受信するように構成される、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記ユーザデバイスが、所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表す前記ユーザ入力を、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを介して受信するように構成される、請求項20に記載のデバイス。
【請求項23】
前記所与の期間が、予め定められた時間で終わる時間期間を含む、請求項13~22のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項24】
非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするためのシステムであって、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムと、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムと通信し、所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信するように構成されたユーザデバイスと
を備え、
前記ユーザデバイスが、前記所与の期間の間、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可するように構成され、
前記ユーザデバイスが、前記所与の期間が経過したという判断に応答して、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにする、システム。
【請求項25】
前記ユーザデバイスが、前記所与の期間が経過したことをユーザに通知するようにさらに構成され、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックすることが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムがロックされることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して行われる、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記ユーザデバイスが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする前に、前記所与の期間が繰り返されるべきであることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするように構成される、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記ユーザデバイスが、前記所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための前記要求を前記非燃焼性エアロゾル供給システムに通知するようにさらに構成され、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムが、前記所与の期間が経過したという判断に応答して、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするように構成される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記ユーザデバイスが、前記所与の期間が経過したことを前記ユーザデバイスによって判断されたことに応答して前記非燃焼性エアロゾル供給システムにロック要求を発信することによって前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするように構成される、請求項24~26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項29】
前記ユーザデバイスが、ユーザデバイスによってロック解除要求が受信されるまで、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックされた状態に保つように構成される、請求項24~28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記ユーザデバイスが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムのロック後の第2の期間が経過した後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除するように構成される、請求項24~29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記第2の期間が、予め定められた時間で経過する時間期間を含む、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記ユーザデバイスが、所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表す前記ユーザ入力を、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを介して受信するように構成される、請求項24~31のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項33】
前記所与の期間が、予め定められた時間で終わる時間期間を含む、請求項24~32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
命令を含むコンピュータ読取り可能な媒体であって、前記命令は、デバイスの処理回路によって実行されるとき、前記デバイスに、
所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信することと、
前記所与の期間の間、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可することと、
前記所与の期間が経過したという判断に応答して、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにすることと
をするように構成させる、コンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項35】
前記命令は、前記デバイスに、
前記所与の期間が経過したことをユーザに通知することと、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムがロックされることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックすることと
をするように構成させる、請求項34に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項36】
前記命令は、前記デバイスに、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする前に、前記所与の期間が繰り返されるべきであることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするように構成させる、請求項34に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項37】
前記命令は、前記デバイスに、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムでの前記ユーザによるパフを検出することによって前記ユーザ入力を受信するように構成させる、請求項34~36のいずれか一項に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項38】
前記命令は、前記デバイスに、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムのロック後の第2の期間が経過した後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除するように構成させる、請求項34~37のいずれか一項に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項39】
前記第2の期間が、予め定められた時間で経過する時間期間を含む、請求項38に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項40】
前記命令が、前記非燃焼性エアロゾル供給システム用の命令である、請求項34~39のいずれか一項に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項41】
前記命令が、前記非燃焼性エアロゾル供給システムに通信可能に結合されるユーザデバイス用の命令である、請求項34~40のいずれか一項に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項42】
前記所与の期間が、予め定められた時間で終わる時間期間を含む、請求項34~41のいずれか一項に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(分野及び背景)
[0001]本開示は、非燃焼性エアロゾル供給システムの分野に関する。特に、限定するものではないが、本開示は、非燃焼性エアロゾル供給システムのロック及びロック解除に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]「非燃焼性」エアロゾル供給システムは、少なくとも1つの物質をユーザへ送達しやすくするために、エアロゾル供給システムのエアロゾル生成構成材料(又は、その成分)が燃焼されない又は燃やされないエアロゾル供給システムである。
【0003】
[0003]非燃焼性エアロゾル供給システムは、ベイピングデバイス又は電子ニコチン送達システム(END:electronic nicotine delivery system)としても知られている電子タバコであってもよいが、エアロゾル生成材料内のニコチンの存在は必要条件ではないことに留意されたい。
【0004】
[0004]非燃焼性エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られているエアロゾル生成材料加熱システムであってもよい。そのようなシステムの例としては、タバコ加熱システムがある。
【0005】
[0005]非燃焼性エアロゾル供給システムは、エアロゾル生成材料(それらのうちの1つ又は複数は加熱されてもよい)を組み合わせたものを使用してエアロゾルを生成するためのハイブリッドシステムであってもよい。エアロゾル生成材料のそれぞれは、例えば、固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでも含まなくてもよい。ハイブリッドシステムは、液体又はゲルのエアロゾル生成材料と固体のエアロゾル生成材料とを備えてもよい。固体のエアロゾル生成材料は、例えば、タバコ又は非タバコ製品を含んでもよい。
【0006】
[0006]典型的には、非燃焼性エアロゾル供給システムは、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための消耗品とを備えてもよい。
【0007】
[0007]非燃焼性エアロゾル供給システム、例えば、非燃焼性エアロゾル供給システムの非燃焼性エアロゾル供給デバイスは、パワー源及びコントローラを備えてもよい。パワー源は、例えば、電気パワー源又は発熱パワー源であってもよい。発熱パワー源は、発熱パワー源の近傍のエアロゾル生成材料又は熱伝達材料に熱の形態でパワーを分配するようにエネルギーを与えることができる炭素基材を備える。
【0008】
[0008]非燃焼性エアロゾル供給システムは、消耗品を受け入れるための領域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、吸い口、フィルター、及び/又はエアロゾル改質剤を備えてもよい。
【0009】
[0009]非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用するための消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料収納領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、ラッパー、フィルター、吸い口、及び/又はエアロゾル改質剤を備えてもよい。
【0010】
[0010]知られている手法は、国際公開第2017/001817(A1)号、国際公開第2019/104223(A1)号、国際公開第2018/165758(A1)号、国際公開第2018/165758(A1)号、及び米国特許出願公開第2020/008481(A1)号に記載されている。
【発明の概要】
【0011】
(概要)
[0011]第1の態様によれば、非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする方法が提供され、本方法は、所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信するステップと、所与の期間の間、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可するステップと、所与の期間が経過したという判断に応答して、非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにするステップとを含む。したがって、非燃焼性エアロゾル供給システムのリソース消費を管理するための効率的で効果的な手法が提供される。
【0012】
[0012]第2の態様によれば、所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信することと、所与の期間の間、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可することと、所与の期間が経過したという判断に応答して、非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにすることとをするように構成された非燃焼性エアロゾル供給システムが提供される。したがって、非燃焼性エアロゾル供給システムの使用を制御する際にユーザを助けるための効率的で効果的な手法が提供される。
【0013】
[0013]第3の態様によれば、非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするためのシステムが提供され、本システムは、非燃焼性エアロゾル供給システムと、非燃焼性エアロゾル供給システムと通信し、所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信するように構成されたユーザデバイスとを備え、ユーザデバイスは、所与の期間の間、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可するように構成され、ユーザデバイスは、所与の期間が経過したという判断に応答して、非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにする。
【0014】
[0014]第4の態様によれば、命令を含むコンピュータ読取り可能な媒体が提供され、命令は、非燃焼性エアロゾル供給システムの処理回路によって実行されるとき、非燃焼性エアロゾル供給システムに、所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信することと、所与の期間の間、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可することと、所与の期間が経過したという判断に応答して、非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにすることとをさせる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
[0015]次に、添付図面を参照して、本手法の実施形態及び例を単なる例として説明する。
図1】[0016]図1は,非燃焼性エアロゾル供給システムの例の概略図である。
図2】[0017]図2は、ユーザデバイスの例の概略図である。
図3】[0018]図3は、第1の例による非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする方法を示すフローチャートである。
図4】[0019]図4は、第2の例による非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする方法を示すフローチャートである。
図5】[0020]図5は、非燃焼性エアロゾル供給システムのロックを制御するためのユーザインターフェースの概略図である。
【0016】
[0021]ここで説明する手法は様々な改変及び代替形態が可能であるが、図には一例として特定の実施形態を示し、本明細書ではそれを詳細に説明する。しかしながら、図及び詳細な説明は、その範囲を、開示される特定の形態に限定することを意図するものではなく、むしろ反対に、その範囲は、添付の特許請求の範囲によって規定されるような趣旨及び範囲内にあるすべての改変物、均等物、及び代替物を包含するものであることを理解すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[詳細な説明]
[0022]従来の紙巻タバコでは、喫煙セッションの長さは紙巻タバコ自体の燃焼と関連している。すなわち、(典型的には)約3分間喫煙すると紙巻タバコは燃え尽き、ユーザは紙巻タバコの残りを消して処分する。したがって、紙巻タバコの物理的特性により固有の時間制限があり、ユーザは、この時間的制限の後に喫煙を続けたい場合に葛藤に直面し、すなわち別の紙巻タバコに火をつけなければならない。
【0018】
[0023]しかし、非燃焼性エアロゾル供給システムでは、非燃焼性エアロゾル供給システムによって貯蔵することができるエアロゾル化可能材料(エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル媒体とも呼ばれる)は、数分間の使用に又は数時間の使用にも十分に供給可能である。これにより、ユーザは、カートリッジを交換する、又は非燃焼性エアロゾル供給システム内のエアロゾル化可能材料の供給量につぎ足す必要なく、非燃焼性エアロゾル供給システムを長期間作動させることができるので、ユーザは高レベルの利便性を得る。
【0019】
[0024]本技法は、所与の期間が経過した後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックすることができる手法を提供する。したがって、これにより、非燃焼性エアロゾル供給システムの時間制限された使用セッションの終了後にエアロゾル生成を継続することが望まれる場合に、葛藤を感じるユーザ体験を得ることができる。
【0020】
[0025]さらに、所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックすることによって、この機能(ロックアウトタイマー機能とも呼ぶことがある)は、非燃焼性エアロゾル供給システムによって使用されるエアロゾル化可能材料の量及び使用されるバッテリーの量を制御するのに役立つことができる。したがって、ロックアウトタイマー機能を利用することによって、非燃焼性エアロゾル供給システムは、この機能が使用されていない手法よりも、エアロゾル化可能材料の供給及びバッテリーレベルの消耗が遅くなるため、より長い時間使用することができる場合がある。
【0021】
[0026]加えて、このように所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックすることによって、システムの安全性を改善することができる。この非燃焼性エアロゾル供給システムは、所与の期間が経過した後にロックされるので、システムの所有者/ユーザ以外の人がシステムにアクセスしようとした場合、この人たちは、ロックされた状態にあるときにはシステムが操作不可能であること、又は非燃焼性エアロゾル供給システムがロックされるまでの残りの期間だけ操作可能であることに気付くことができる。その結果、ロックアウトタイマー機能は、所有者が供給したものが、所有者のデバイスで悪意をもって又は不注意に行動する別の人によって使用される可能性を低減し、及び/又は、潜在的な泥棒に対する抑止力として機能することができる。
【0022】
[0027]加えて、所与の期間が予め定められた時間(すなわち、特定の時刻)で終わるように設定される場合、エアロゾル化可能材料の使用に関する制御、バッテリーの使用に関する制御、及び/又は追加の安全性を提供するという結果をさらに達成することができる。例えば、ユーザが、エアロゾル生成が許可されない場所に特定の時刻以降に居ることが分かっている場合、ユーザは、その時刻以降にユーザ又は他の人によって使用されないように、非燃焼性エアロゾル供給システムをその時刻からロックするように設定することができる。同様の考慮は、エアロゾル生成に時間制限を設定したいユーザに適用され、したがって、この場合も、ユーザがその時刻を経過した後(すなわちその期間が経過した後)に非燃焼性エアロゾル供給システムを使用しようとした場合に、葛藤が生じる。
【0023】
[0028]本手法は、非燃焼性エアロゾル供給システムへのデータの送信及び非燃焼性エアロゾル供給システムからのデータの送信、並びに記憶及び/又は受信したデータの非燃焼性エアロゾル供給システムのための処理を含むことが認識されよう。また、本手法は、ユーザデバイスが非燃焼性エアロゾル供給システムと通信することができることを必要とする。そのようなユーザデバイスは、他のサービス又はシステムと通信可能であってもよい。したがって、そのような機能を提供するための好適なデバイスを例示するために、例示的な非燃焼性エアロゾル供給システム10及び例示的なユーザデバイス40がそれぞれ図1及び図2に関して示されている。
【0024】
[0029]非燃焼性エアロゾル供給システム10の例が図1に概略的に示されている。図示のように、エアロゾル送達デバイス10は、エアロゾル媒体容器又はカートリッジ12(ENDデバイスの場合、エアロゾル媒体容器又はカートリッジ12は、ニコチン又はニコチン含有配合物を含む)、エアロゾル生成チャンバ14、及び生成されたエアロゾルを放出することができる出口16などのエアロゾル生成に関連する要素を含むデバイスである。バッテリー18が、エアロゾル生成チャンバ14内の(又は、エアロゾル生成チャンバ14に機能的に隣り合う)熱生成器要素(ヒーターコイル20など)に電力を供給するために設けられてもよい。バッテリー18はまた、起動トリガに応答してエアロゾルを生成するためにデバイスを起動することなど、デバイスの使用のために、並びに通信及び機能制御のために役立つことができるプロセッサ/コントローラ22に電力を供給することができる。プロセッサ/コントローラ22は、プロセッサ/コントローラ22用の動作命令を記憶するために使用することができるメモリ24にアクセスすることができる。メモリ24はまた、非燃焼性エアロゾル供給システム10及び/又はその1つ以上の構成要素の動作条件及び/又は動作状態を示すデータを記憶するために使用することができる。メモリ24は、プロセッサ/コントローラ22の内部にあってもよいし、追加の別個の物理的要素として提供されてもよい。
【0025】
[0030]データ及び/又はメッセージングの送受信を実行するために、プロセッサ/コントローラ22は送信器/受信器要素26を備える。送信器/受信器要素26により、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、パーソナルエリアネットワークプロトコルなどの接続技術を使用して、接続されたデバイスと通信することができる。例示的なパーソナルエリアネットワークプロトコルには、ブルートゥース(Bluetooth)(商標)、ブルートゥースローエナジー(Bluetooth Low Energy)(商標)(BLE)、ジグビー(Zigbee)(商標)、ワイヤレスUSB、及び近距離無線通信(NFC:Near-Field Communication)が含まれる。例示的なパーソナルエリアネットワークプロトコルにはまた、赤外線データ通信規格(IrDA:Infrared Data association)などの光通信及びdata-over-soundを利用したプロトコルも含まれる。非燃焼性エアロゾル供給システムが好適な能力を有する場合、Wi-Fi(商標)技術などの他の無線技術を使用することができる。他の例では、送信器/受信器要素26は、非燃焼性エアロゾル供給システム10の物理的ポートと接続されたデバイスとの間に設けられた有線通信チャネルを提供するように構成されてもよい。このような有線通信チャネルは、USB(商標)、シリアルポート、ファイヤーワイヤー(FireWire)(商標)、又は他のポイントツーポイント有線接続(point-to-point wired connectivity)などの物理的接続技術を利用してもよい。この議論の残りの部分では、BLEの例を使用し、BLEの用語を使用するが、他のパーソナルエリアネットワーク技術の対応する機能又は同等の機能が代用されてもよいことは認識されよう。したがって、本例では、送信器/受信器要素26は、無線通信用の無線アンテナを含む、又はそれに接続されたBLEインターフェース要素である。上記に示したものなどの他の例では、これは、代替の無線技術及び/又は有線接続インターフェース用のインターフェース要素であってもよい。
【0026】
[0031]接続されたデバイスとの間で確立されたいかなる通信も、特定の機能を実行するのに必要な期間の間、チャネルを確立することができるが、必要でないときには切断することもできるという意味で、永久的でなくてもよい、又は一時的であってもよい。このため、このような接続されたデバイスは、本明細書では、デバイスが非燃焼性エアロゾル供給システム10及び接続されたデバイスのユーザによって利用される及び/又は制御される可能性が高いという意味で、ユーザデバイスと呼ばれる。このようなユーザデバイス(デバイスが非燃焼性エアロゾル供給システムから遠隔にあるという意味で遠隔デバイス、又はデバイスが非燃焼性エアロゾル供給システムとロック解除/年齢確認サービスとの間を中継するという意味で中継デバイスとも呼ばれる)の例を、以下に図2を参照して説明する。
【0027】
[0032]図1の議論に戻ると、プロセッサ/コントローラ22は、一例では、STマイクロエレクトロニクスによって提供され、アーム(ARM)(商標)コーテクス(Cortex)(商標)-Mプロセッサに基づくようなSTM32マイクロコントローラであってもよい。他の例では、アーム(商標)アーキテクチャ及びアトム(Atom)(商標)アーキテクチャ、又は他の低電力プロセッサ技術に基づくことができる代替のマイクロコントローラ又はプロセッサが使用されてもよい。これに代えて又はこれに加えて、送信器/受信器要素26は、一例では、プロセッサ/コントローラと協働してBLE接続を非燃焼性エアロゾル供給システムに提供するためのnRF BLEチップを含んでもよい。他の例では、他の通信インターフェースチップ又はモジュールを使用して接続サービスを提供してもよい。
【0028】
[0033]図示のように、プロセッサ/コントローラ22は、例えば、エアロゾル媒体容器又はカートリッジ12、エアロゾル生成チャンバ14、及びバッテリー18に接続されてもよい。この接続は、構成要素のうちのいくつかからのインターフェース接続又は出力への接続であってもよく、及び/又は、構成要素のうちのいくつかに又はその中に配置されたセンサへの接続であってもよい。これらの接続により、プロセッサはそれぞれの構成要素のプロパティーへアクセスすることができる。例えば、バッテリー接続は、エアロゾル生成のための非燃焼性エアロゾル供給システムの作動を制御するために使用されてもよい。
【0029】
[0034]プロセッサ/コントローラ22及び/又はメモリ24のさらなる機能を以下の本手法の例を参照して説明する。
【0030】
[0035]図2にユーザデバイス40の例を概略的に示す。ユーザデバイスは、非燃焼性エアロゾル供給システム10のユーザ(及び/又は所有者)の移動電話器(携帯電話)又はタブレットなどのデバイスであってもよい。図示のように、ユーザデバイス40は、非燃焼性エアロゾル供給システム10と通信するための受信器送信器要素42を含む。したがって、受信器送信器要素42は、任意の所与の実施態様において相互作用する非燃焼性エアロゾル供給システム10と同じ接続性及びプロトコル等を使用するように構成される。したがって、本例では、受信器送信器要素42は、無線通信のための無線アンテナを含む、又は無線アンテナに接続されたBLEインターフェース要素である。上記の例などの他の例では、これは、代替の無線技術及び/又は有線接続インターフェース用のインターフェース要素であってもよい。
【0031】
[0036]受信器送信器要素42は、非燃焼性エアロゾル供給システムからのデータ又はメッセージングを受信して処理することができるプロセッサ又はコントローラ44に接続されている。プロセッサ又はコントローラ44は、プログラム情報及び/又はデータを記憶するために使用することができるメモリ46にアクセスする。ユーザデバイス40は、さらなるデータ送信インターフェース48を含んでもよい。このインターフェースは、例えば、有線ローカルエリアネットワークなどの有線接続、並びに/或いは、無線ローカルエリアネットワーク及び/又はセルラーデータサービスなどの無線接続に対して、1つ以上のインターフェース機能を提供してもよい。このインターフェースは、例えば、任意の特定の実施態様によって必要な場合に、様々な他のデバイス、コンピュータシステム、及び/又はコンピュータサービスへの及びそれらからのメッセージングを送受信するために使用されてもよい。このインターフェースは、非燃焼性エアロゾル供給システムの操作又は相互作用とは無関係なユーザデバイス40の他の機能に関する通信のためにも、又はその代わりに使用されてもよい。
【0032】
[0037]ユーザデバイス40はまた、出力デバイス50(ディスプレイ、音声出力、及び触覚出力のうちの1つ以上を含んでもよい)及び入力デバイス52(ボタン、キー、接触感知表示要素、又はマウス/トラックパッドのうちの1つ以上を含んでもよい)を含むユーザインターフェース要素を含む。
【0033】
[0038]ユーザデバイス40は、下記で論じる手法に従って機能を提供するように予めプログラム又は構成されていてもよい。これに加えて又はこれに代えて、ユーザデバイスは、ソフトウェアが実行されたときにプロセッサ又はコントローラ44にそれらの機能を持たせるためのアプリなどのソフトウェアを(例えばメモリ46に)記憶してもよい。したがって、ユーザデバイスは、アプリが実行されたときに、記載された機能を有する多目的デバイスであってもよい。
【0034】
[0039]ユーザデバイスを本明細書に記載する技法に対してプログラム化するためのソフトウェアはまた、命令を含むコンピュータ読取り可能な記憶媒体などのコンピュータ読取り可能な媒体に具現化又はコード化されてもよい。コンピュータ読取り可能な媒体に埋め込まれた又はコード化された命令により、プログラマブルプロセッサ又は他のプロセッサは、例えば、命令が実行されると、本方法を実行することができる。コンピュータ読取り可能な媒体には、非一時的なコンピュータ読取り可能な記憶媒体、並びに搬送信号及び伝送媒体などの一時的な通信媒体が含まれてもよい。コンピュータ読取り可能な記憶媒体には、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、読取り専用メモリ(ROM:read only memory)、プログラム可能読取り専用メモリ(PROM:programmable read only memory)、消去可能なプログラム可能読取り専用メモリ(EPROM:erasable programmable read only memory)、電子的に消去可能なプログラム可能読取り専用メモリ(EEPROM:electronically erasable programmable read only memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD-ROM、フロッピーディスク、カセット、磁気媒体、光媒体、又は他のコンピュータ読取り可能な記憶媒体が含まれてもよい。「コンピュータ読取り可能な記憶媒体」という用語は、物理的な記憶媒体を指す。一時的な通信媒体は、単一のコンピューティングシステムの構成要素間(例えば、メモリとプロセッサ間の内部リンク又はバス)、又は別個のコンピューティングシステム間(例えば、ネットワーク又は他のコンピューティングデバイス間接続)で生じることがあり、伝送信号又は搬送波などを含んでもよい。
【0035】
[0040]このようなソフトウェアは、コンピュータ読取り可能な媒体からユーザデバイス40に直接ロードされてもよいし、又は、ユーザデバイスを別のコンピューティングデバイス(デスクトップコンピュータ又はラップトップコンピュータなど)に接続し、他のコンピューティングデバイスのソフトウェアを使用してユーザデバイスへのソフトウェアのロードを制御することによって、ユーザデバイスにロードされてもよい。
【0036】
[0041]このように、ユーザデバイスのユーザに非燃焼性エアロゾル供給システムのためのいくつかの付加的な機能を提供するように相互作用することができる非燃焼性エアロゾル供給システムとユーザデバイスとを説明してきた。次に、そのような機能の例を説明する。
【0037】
[0042]図3は、第1の例による非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする方法を示すフローチャートである。破線内に示されているのは、本例において実行されるステップであるが、すべての例でこれらのステップが実施されなくてもよい。加えて、非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除することに関連するステップは、他の例では実行されなくてもよい、又は異なる方法で実行されてもよいことが認識されよう。
【0038】
[0043]図3のステップS31に示すように、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックするための要求を表すユーザ入力が受信される。この例では、非燃焼性エアロゾル供給システム10はすでにロック解除された状態(すなわち、エアロゾル生成が可能な状態)にあると想定されている。図3の例では、この入力は、ユーザデバイス40で受信されるが、いくつかの例では、ユーザ入力は、(例えば、デバイスのボタンを押すことによって、又は、パフと呼ぶことができるエアロゾル生成を開始することを示す空気流を引き起こすことによって)非燃焼性エアロゾル供給システム10自体で受信される。図4に関連して、一例をより詳細に論じる。ユーザ入力は、入力デバイス52(ボタン、キー、接触感知表示要素、又はマウス/トラックパッドのうちの1つ以上を含んでもよい)を介することを含む任意の好適な方法で受信されてもよい。以下の議論から明らかになるように、本方法によって、ユーザ入力が、非燃焼性エアロゾル供給システムを、定められた時間使用するために利用可能であった後に、最終的にロックするプロセスを開始させるという点で、この入力はロック要求を示すと考えられる。
【0039】
[0044]ユーザは、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロックされる前に動作可能である所与の期間を入力することができ、決定ボタンをクリックしてその選択を確認することができる。このような例では、ユーザは、ユーザ入力で、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロックされるまでの時間量を指定する。しかしながら、いくつかの例では、ユーザ入力は時間量を示さず、デフォルト又はプリセットの時間量(例えば、3分)が所与の期間として使用される。
【0040】
[0045]ステップS31でユーザ入力を受信したことに応答して、ステップS33でタイマーを始動する。図3に示す例では、タイマーは、タイマーを有するように構成されたプロセッサ又はコントローラ44を備えるユーザデバイス40で始動される。タイマーが動く時間量を含むことができる指示を非燃焼性エアロゾル供給システム10に与えることによってタイマーを始動することもできる。例えば、ユーザデバイス40は、Bluetoothを介して非燃焼性エアロゾル供給システム10と通信して、タイマーが設定されるべき時間を示す値を非燃焼性エアロゾル供給システム10に書き込むことができる。これに応答して、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、デバイス10自体のタイマーを始動させてもよい。他の実施態様では、ユーザによって入力される期間が、エアロゾル生成が許可される時間間隔を設定するのではなく、この時間期間は、エアロゾル生成が許可される時間(例えば、時刻)とすることができる。そのような実施態様では、タイマーが始動され、タイマーの持続時間を監視することは、現在の時間を、設定されたロック時間と比較することを含んでおり、この比較は、設定された時間に達するまで複数回実行されてもよく、或いは、この比較は、残りの間隔を決定するように1度実行されてもよく、次いで、残りの間隔は、上記に示した方法でチェックされてもよい。
【0041】
[0046]タイマーがどのように始動されたかに関係なく、タイマーが動いている所与の期間の間、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、タイマーの時間が終わるまでロック解除された状態に維持される。本明細書で使用するとき、「ロックされた」及び「ロック解除された」という用語は、非燃焼性エアロゾル供給システム10を使用してエアロゾルを生成することができるかどうかを指す。したがって、ロックされた状態にあるとき、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、エアロゾルを生成しないように制限される。これは、例えば、非燃焼性エアロゾル供給システム10の熱生成器要素に電力が加えられないようにすることによって達成することができる。逆に、ロック解除された状態にあるとき、任意の他の条件(例えば、ボタンを押したままにする/デバイスでのユーザのパフ)の下で、非燃焼性エアロゾル供給システム10を使用してエアロゾルを生成することができる。すなわち、ロック解除された状態にあるとき、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、必ずしもエアロゾルを生成するのではなく、むしろデバイスがエアロゾルの生成を許可している状態にある。
【0042】
[0047]したがって、タイマーが動いている間、図3のステップ37からの「NO」出力によって示されるように、非燃焼性エアロゾル供給システム10を使用してエアロゾルを生成することが可能である。
【0043】
[0048]タイマーによって検出されるように所与の期間が経過すると、本方法により、図3のステップS37からの「YES」出力によって示されるように、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにするために、非燃焼性エアロゾル供給システム10はロックされる。
【0044】
[0049]非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックするプロセスは、いくつかの好適な形態のいずれかを採ることができ、一例では、ユーザデバイス40は、所与の期間が経過したことに応答して(期間が経過したことが、設定された時間間隔が経過したことに対応しようが、又は設定された時刻まで持続時間が経過したことに対応しようが)、ロック要求を非燃焼性エアロゾル供給システム10に発信するように構成される。ユーザ入力の受信時にユーザデバイス40が非燃焼性エアロゾル供給システム10に指示を出す別の例では、タイマーは非燃焼性エアロゾル供給システム10自体に実装され、デバイス10は、タイマーが経過したことを検出したことに応答して(この場合も、期間が経過したことが、設定された時間間隔が経過したことに対応しようが、又は設定された時刻まで持続時間が経過したことに対応しようが)、それ自体をロックするように構成される。
【0045】
[0050]図3の例に示すように、所与の期間が経過したことに応答して、ユーザデバイス40は、ステップS39でユーザに通知するように構成される。ユーザへの通知は、ユーザデバイス40にプッシュ通知を送る形態を採ってもよい。このような通知は、例えば出力デバイス50を使用してユーザに警告するために、可聴要素及び/又は触覚的フィードバックを含んでもよい。ユーザへの通知は、これに加えて又はこれに代えて、非燃焼性エアロゾル供給システム10によって通知することを含んでもよい。例えば、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、デバイス10の発光ダイオード(LED:light-emitting diode)を点灯及び/又は点滅させるように構成されてもよい。したがって、本方法は、ステップS39でユーザに通知した後、ステップS43に直接飛んでもよい。
【0046】
[0051]この通知は、タイマーが経過したこと、及び非燃焼性エアロゾル供給システム10が自動的にロックされることをユーザに通知するためだけに使用されてもよいが、この例では、ステップS39における通知はまた、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロックされることをユーザが確認することを求めるためにも使用される。したがって、この手法は、デバイス10のロックに関してユーザにプロンプトを提供するが、ユーザがデバイスを使用し続けることを望む場合、エアロゾルのさらなる生成を妨げることはない。
【0047】
[0052]ユーザが、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロックされることを確認しない場合、ロックプロセスは中止され、デバイス10はロック解除された状態のままである。いくつかの例では、例えば、タイマーが再び経過した後にユーザに再度プロンプトを出すように、別のタイマーが開始されてもよい(例えば、S41からの「NO」出力をS37の入力に提供することによって)。他の例では、S41でユーザからの確認がない場合は、単にプロセスを終了し、非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除された状態のままにしてもよい。しかしながら、ステップS41でユーザの確認を受け取った場合、本方法は次に進み(S41から「YES」が出力される)、非燃焼性エアロゾル供給システム10はロックされる。
【0048】
[0053]この例では、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックするステップは、ステップS43でユーザデバイス40によって非燃焼性エアロゾル供給システム10にロック要求を発信するステップを含む。ロック要求は、ユーザデバイス40の受信器送信器要素42を使用して送信され、非燃焼性エアロゾル供給システム10の送信器/受信器要素26によって受信される。この例では、ロック要求の送信はBLEを介して行われるが、上述の通信技術などの任意の好適な通信技術が使用されてもよいことが認識されよう。
【0049】
[0054]ロック要求に応答して、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、ステップS45で非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックして、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないように構成される。このようにして、本技術は、非燃焼性エアロゾル供給システム10の使用を所与の期間に自動的に制限するようにロックアウトタイマー機能を実行することができる。上記で論じたように、これは、悪意をもって又は不注意にデバイス10を使用しようとするデバイス10の所有者以外の人が、非燃焼性エアロゾル供給システム10を使用することを防ぐことができる、又はデバイス10がロックされる前に、デバイスを使用できる時間の量を制限することができるので、非燃焼性エアロゾル供給システム10にさらなる安全性を提供することができる。
【0050】
[0055]この手法はまた、紙巻タバコ自体が燃え尽きることによって使用セッションが本質的に時間制限される紙巻タバコの体験によく似ていることにより、より良いユーザ体験を与えることができる。加えて、非燃焼性エアロゾル供給システム10を使用することができる時間を制限することによって、バッテリーレベル及びエアロゾル化可能材料などの非燃焼性エアロゾル供給システム10の資源を節約することができ、以て、カートリッジを充填/交換する前に、デバイス10をより長い時間にわたって使用することができる。
【0051】
[0056]非燃焼性エアロゾル供給システム10が、図3のステップS45によって示されるようにロックされると、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、ユーザによってロック解除されるまでロックされた状態のままにすることができる。言い換えると、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロックされた状態にされると、本方法は、ロック解除要求が受信されるようなときまで休止状態のままになることができる。したがって、ユーザデバイス40は、(例えば、ユーザが別の使用セッションを始めたいときに)ステップS47でロック解除要求を受信するように構成されてもよい。この時点で、ユーザデバイス40は、ステップS49で直ちにロック解除要求を発信して、ステップS51で非燃焼性エアロゾル供給システム10をロック解除させることができる。しかしながら、いくつかの例では、ユーザデバイス40は、ステップS47でロック解除要求を受信した後に、又はロック解除要求の受信の一部として、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロック解除する人がデバイス10をロック解除する権限を有するという認証を要求する。したがって、ユーザデバイス40は、ユーザデバイス40が非燃焼性エアロゾル供給システム10のロック解除を進める前に、(例えば、暗証番号又はパスワードを入力することによって)認証プロセスを実行するようにユーザに要求してもよい。
【0052】
[0057]上述のように、図3に示した例は、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロック解除された状態でプロセスを開始することを想定している。非燃焼性エアロゾル供給システムの開始状態がロックされている他の例では、本方法は、ステップS31の前に、(ステップS47、S49、及びS51と同様に)ロック解除要求を受信するステップと、ロック解除要求を発信するステップと、非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除するステップとをさらに含んでもよい。非燃焼性エアロゾル供給システムの開始状態がロックされているさらなる例では、ステップS31でのユーザ入力は、ロック解除要求及びロック要求の両方として使用されてもよく、本方法は、タイマーの始動前又は始動とほぼ同時に、ロック解除要求を発信し、非燃焼性エアロゾル供給システムは、ユーザ入力に応答してロック解除される。いかなるこのようなロック解除要求も、ステップS47に関して上述したように、認可を受けるものであってもよい。
【0053】
[0058]このように、非燃焼性エアロゾル供給システムの使用を時間制約することができる手法を説明してきた。上述したように、これは、バッテリーの充電量を延ばし、エアロゾル化可能材料の貯蔵量の寿命を延ばし、安全性を高め、及び/又は、ユーザのエアロゾルの吸込み量を制御/低減することができる。
【0054】
[0059]図4は、第2の例による非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする方法を示すフローチャートである。この例では、非燃焼性エアロゾル供給システムは、この場合も、ロック解除された状態で本方法を開始すると想定されている。図3を参照して説明した例では、ユーザ入力はユーザデバイス40で受信され、タイマーはユーザデバイス40によって実施され、ロック要求は、所与の期間が経過すると非燃焼性エアロゾル供給システム10に発信される。しかしながら、図4の例では、ロックアウトタイマー機能は、非燃焼性エアロゾル供給システム10で完全にローカルに実施される。これは、ロックアウトタイマー機能を利用するために、非燃焼性エアロゾル供給システム10がユーザデバイス40と通信する必要がないことを意味し、以て、ユーザは、ユーザデバイス40がない場合でも、ロックアウトタイマー機能を利用することができる。さらに、この手法は、タイマーをユーザデバイス40との相互作用なしで始動させることができることを意味し、これはユーザにさらなる利便性を提供することができる。
【0055】
[0060]図4に示す特徴/ステップの多くは、図3に関連して上記で説明した類似の特徴/ステップと密接に対応している。簡潔にするため、以下では、これらの特徴/ステップを繰り返して完全に説明することはせず、その代わりに、図3の対応するステップ/特徴の説明を参照されたい。
【0056】
[0061]図4に戻ると、ステップS61は、非燃焼性エアロゾル供給システム10が、非燃焼性エアロゾル供給システム10でのパフを検出することに応答することを示している。この例では、非燃焼性エアロゾル供給システム10でのユーザのパフが、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックするための要求を表すユーザ入力を構成する。すなわち、デバイス10でパフすることによって、ユーザは、使用セッションを開始し、その後、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックすることを希望すると非燃焼性エアロゾル供給システム10に信号を送る。このようにして、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、デバイス10の使用を予め定められた期間(例えば、3分)のセッションに自動的に制限することができる、又はセッションが開始された後、設定された時間(例えば、特定の時刻)にロックするように制限することができる。本方法のイニシエータとしてのパフ検出を使用することの代替として、非燃焼性エアロゾル供給システム10が1つ以上の入力要素(ボタン又は接触感知入力など)を備える例では、本方法は、特定のボタン押下(特定のボタンの押下、1つ以上のボタンの特定の持続時間の間の押下、及び/又は、予め定められた時間にわたる複数のボタンの押下/連続した複数のボタンの押下など)によって開始されてもよい。
【0057】
[0062]ステップS61によって示されるように、デバイス10のパフを検出することに応答して、ステップS63で非燃焼性エアロゾル供給システム10はタイマーを始動させる。タイマーが動いている間、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、非燃焼性エアロゾル供給システム10を使用してエアロゾルを生成することを許可する。すなわち、タイマーが動いている間、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、ロック解除された状態に維持されている(例えば、ロック解除された状態から移らない)。
【0058】
[0063]タイマーによって検出されるように所与の期間が経過した後(期間が経過したことが、設定された時間間隔が経過したことに対応しようが、又は設定された時刻まで持続時間が経過したことに対応しようが)、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、次いで、ステップS69でそれ自体をロックし、以て、非燃焼性エアロゾル供給システム10を使用してエアロゾルを生成しないように構成される。したがって、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、ユーザデバイス40による介入を必要とすることなく、それ自体をロックするために本方法のステップのすべてを実行することができる。
【0059】
[0064]非燃焼性エアロゾル供給システム10は、図3を参照して上記で説明したように、ユーザデバイス40によってロック解除されるまでロックされたままにすることができる。しかしながら、この例では、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、バックオフタイマーを実装する。バックオフタイマーを用いて、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、ステップS71で示されるように、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロックされた後の第2の期間の間、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックされた状態に保つ。この第2の期間が経過すると、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、ステップS73でそれ自体をロック解除して、デバイス10を再び使用してエアロゾルを生成することができるように構成される。この第2の期間は、時間間隔であってもよいし、設定された時間(例えば、時刻)であってもよい。
【0060】
[0065]この時点で、非燃焼性エアロゾル供給システム10は、ステップS61でパフが検出される前の状態と同等の状態に戻ることができる。その結果、デバイス10がロック解除された後に非燃焼性エアロゾル供給システム10でパフすると、再びロックアウトタイマーが開始されることになる。
【0061】
[0066]上述のように、図4に示した例は、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロック解除された状態でプロセスを開始することを想定している。非燃焼性エアロゾル供給システムの開始状態がロックされている他の例では、本方法はさらに初期ロック解除ステップを含んでもよい。そのような初期ロック解除ステップはステップS61に含まれ得て、その結果、パフ検出(又は上記で論じたような何らかの他の起動検出)がロック解除を引き起こすか、又はロック解除命令を実行するために入力要素の使用などの代替のユーザ入力を必要とする別個のステップであり得る。そのような例では、ステップS73は、非燃焼性エアロゾル供給システムを実際にロック解除するのではなく、その代わりに、ロック解除要求(これは、第2の期間が経過する前には可能ではない)に応答して、非燃焼性エアロゾル供給システムがロック解除されることを許可する。
【0062】
[0067]このように、エアロゾル生成のための非燃焼性エアロゾル供給システムの使用が、初期事象の後に時間制限され得る別の手法を説明してきた。この例では、初期事象は、パフ検出、又は非燃焼性エアロゾル供給システムでのいくつかの他の好適なユーザ入力の検出によって提供される。エアロゾル生成を許可するためのこの時間制限される手法は、バッテリーの充電量を延ばし、エアロゾル化可能材料の貯蔵量の寿命を延ばし、及び/又は、ユーザのエアロゾルの吸込み量を制御/低減することができる。これらの結果は、バックオフタイマーの使用によってさらに強調されてもよい。
【0063】
[0068]図4の手法はバックオフタイマーを使用するが、(前述のように)この機能を任意選択として扱い、したがって、ステップS69で図4のプロセスを終了することは可能である。
【0064】
[0069]さらに、図3の手法はバックオフタイマーを含まないが、この手法はまた、バックオフタイマーを使用することができることが認識されよう。そのような例では、ステップS43の後に、バックオフタイマーに対応する、第2の時間期間の間監視するステップが実施されてもよい。バックオフタイマーが完了するまで(例えば、第2の時間期間が経過するまで)、本方法は、受信されたいかなるロック解除要求も無視するか、又は拒否することができる。
【0065】
[0070]ユーザ入力を促す及び/又は受け取るために、ユーザデバイス40の出力デバイス50によってユーザに提供することができるユーザインターフェース画面の例を図5に示す。
【0066】
[0071]図示のように、ユーザインターフェース画面80は、ロックアウトタイマー機能を有効/無効にするための選択要素82を備える。この例では、選択要素82は、ロックアウトタイマー機能を有効又は無効にするためにユーザによって切り替えられ、現在の設定状態を表示するスイッチとして描かれている。ロックアウトタイマー機能が無効であるとき、非燃焼性エアロゾル供給システム10が所与の期間の後にロックされる上記の手法は使用することはできないが、ロックアウトタイマー機能が有効であるときにはこの手法は使用される。
【0067】
[0072]ロックアウトタイマーの実施に対するさらなる制御は、タイマー持続時間フィールド84を介して提供される。タイマー持続時間フィールド84を使用して、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックするための要求を表すユーザ入力の後に、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロック解除された状態のままにする所与の期間を指定することができる。したがって、タイマー持続時間フィールド84により、ユーザは、非燃焼性エアロゾル供給システム10がロックされる前のセッションの時間の長さを制御することができる。上記のように、これは、デフォルト値に設定されてもよく、又は、変更不可能なデフォルト値がある場合には、これはなくてもよい。タイマーが、非燃焼性エアロゾル供給システムがロック解除されたままである時間として実行される実施態様では、タイマー持続時間フィールド84を使用して、ロックを生じさせた後の間隔ではなく、ロックを生じさせる時間(例えば、時刻)を設定することができる。
【0068】
[0073]ユーザはまた、制御要素86を介して、所与の期間が経過したときに採られる1つ又は複数の動作を制御することができる。図5に示すように、制御要素86は、3つのラジオボタン86a~86cを備える。第1のラジオボタン86aは、タイマーの経過(これは、設定された時刻に達することを含むことができる)に応答して非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックすることに対応する。したがって、このオプションが選択された場合、タイマーが経過すると、非燃焼性エアロゾル供給システム10はロックされ、ユーザは通知されなくてもよく、又は確認が要求されなくてもよい。
【0069】
[0074]第2のラジオボタン86bが選択された場合、タイマーが経過すると、ユーザに通知される。この通知は、所与の期間が経過したことをユーザに示すことができ、いくつかの場合、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックすべきであることを確認するためにオプションをユーザに提供することもできる。第3のラジオボタン86cは、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックすること、及び、所与の期間が経過するとユーザに通知することの両方に対応する。
【0070】
[0075]図5に示すように、ユーザインターフェース画面は、ロックアウトタイマーを開始するためのボタン88をさらに備える。したがって、非燃焼性エアロゾル供給システム10をロックするための要求を表すユーザ入力は、タイマーが開始されることをユーザデバイス40に示すためにこのボタン88を押すことを含むことができる。タイマーが、時間間隔ではなく、到達すべき時間として設定される場合、ボタンを押して、設定された時間に到達したかどうかの検査を開始することができる。
【0071】
[0076]図示していないが、バックオフタイマーの使用を選択する(又は選択しない)ために、また、このようなバックオフタイマーの持続時間を設定するために、さらなるユーザインターフェース要素が提供されてもよい。
【0072】
[0077]したがって、少なくともロックするプロセスを遅らせるためにタイマーを利用して、非燃焼性エアロゾル供給システムをロック及びロック解除することができる手法を説明してきた。したがって、これにより、ユーザは、非燃焼性エアロゾル供給システムの使用セッションの長さを制限することができ、以て、さらなる安全性、非燃焼性エアロゾル供給システムを使用する体験の改善、及びエアロゾル化可能材料及び/又はバッテリーの供給期間の長期化が提供される。
【0073】
[0078]時間間隔である経過時間と、設定された時間(例えば時刻、これは絶対時間及び/又はクロックタイムとも呼ぶことができる)までの持続時間である経過時間とは二者択一であると上記で説明したが、いくつかの実施態様では、これらを組み合わせて使用することができる。例えば、ユーザは、セッションの持続時間を制限する時間間隔であるように第1のタイマーを指定することができ、次いで、バックオフタイマーが使用される場合、これは、非燃焼性エアロゾル供給システムを再びロック解除することができる前に到達しなければならない時刻を設定することができ、したがって、特定の時刻の前に、特定の最大長さのエアロゾル発生セッションを1回行う機会をユーザが自分で設定することができる実施態様を提供する。より複雑な時間間隔パターン、例えば、特定の時刻まで無制限の使用を許可し、次いで、時間制限されたエアロゾル生成セッションの定められた回数を許可し、次いで、別の設定された時刻までそれ以上のエアロゾル生成を許可しないといったパターンも指定することもできる。経時的なエアロゾル生成のための非燃焼性エアロゾル供給システムの使用のための時間ベースの制御の複合的なセットを生成するために、いずれか又は両方のタイマーのタイプの多種多様な可能な相互作用はこのように想定される。
【0074】
[0079]本願では、「~ように構成された」という言葉は、装置の要素が、定められた動作を実行することができる構成を有することを意味するために使用される。この文脈において、「構成」とは、ハードウェア又はソフトウェアの相互接続の構成又は方式を意味する。例えば、装置は、定められた動作を提供する専用のハードウェアを有してもよく、又は、プロセッサ若しくは他の処理デバイスが機能を実行するようにプログラムされてもよい。「~ように構成された」は、定められた動作を提供するために、装置要素が何らかの変更をする必要があることを意味しない。
【0075】
[0080]本明細書に記載する様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解及び教示を助けるためだけに提示されている。これらの実施形態は、実施形態のうちの単なる代表的な例として提供されており、すべての実施形態を網羅したものでもなければ、他の実施形態を排除するものでもない。本明細書に記載する利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって規定されたとおりに本発明の範囲を限定するもの、又は特許請求の範囲の均等物を制限するものと考えるべきではなく、特許請求される発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変形を施すことができることは理解されよう。本発明の様々な実施形態は、本明細書に詳細に記載するもの以外の、開示された要素、構成要素、特徴、部品、ステップ、手段などの適切な組み合わせを好適に備えてもよく、それらのみから構成されてもよく、又は実質的にそれらから構成されてもよい。加えて、本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性のある他の発明を含む可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-11-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする方法であって、
所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信するステップと、
前記所与の期間の間、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可するステップと、
前記所与の期間が経過したことを決定したことに応答して、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにするステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記所与の期間が経過したことをユーザに通知するステップをさらに含み、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするステップが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムがロックされることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して行われ
選択的に、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするステップが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする前に、前記所与の期間が繰り返されるべきであることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザ入力が、前記非燃焼性エアロゾル供給システムと通信するユーザデバイスで受信される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための前記要求を、前記ユーザデバイスによって前記非燃焼性エアロゾル供給システムに通知するステップをさらに含み、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするステップが、前記所与の期間が経過したことを前記非燃焼性エアロゾル供給システムによって決定されたことに応答して行われる、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするステップが、前記所与の期間が経過したことを前記ユーザデバイスによって決定されたことに応答して、前記ユーザデバイスによって前記非燃焼性エアロゾル供給システムにロック要求を発信するステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザ入力が、前記非燃焼性エアロゾル供給システムで受信され
選択的に、前記ユーザ入力を受信するステップが、前記ユーザによる前記非燃焼性エアロゾル供給システムでのパフの検出を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムと通信するユーザデバイスによってロック解除要求が受信されるまで、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックされた状態に保つステップをさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムのロック後の第2の期間が経過した後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除するステップをさらに含み
選択的に、前記第2の期間が、予め定められた時間で経過する時間期間を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記所与の期間が、予め定められた時間で終わる時間期間を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信することと、
前記所与の期間の間、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可することと、
前記所与の期間が経過したことを決定したことに応答して、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにすることと
をするように構成される、デバイス。
【請求項11】
前記所与の期間が経過したことをユーザに通知するようにさらに構成され、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムがロックされることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするように構成され
選択的に、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックする前に、前記所与の期間が繰り返されるべきであることの前記ユーザからの確認を受信することにさらに応答して前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするように構成される、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムのロック後の第2の期間が経過した後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロック解除するようにさらに構成され
選択的に、前記第2の期間が、予め定められた時間で経過する時間期間を含む、請求項10又は11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記デバイスが前記非燃焼性エアロゾル供給システムである、請求項10~12のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記非燃焼性エアロゾル供給システムが、前記ユーザによる前記非燃焼性エアロゾル供給システムでのパフを検出することによって前記ユーザ入力を受信するように構成される、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記デバイスが、前記非燃焼性エアロゾル供給システムに通信可能に結合されたユーザデバイスである、請求項10~14のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記ユーザデバイスが、所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表す前記ユーザ入力を前記ユーザデバイスで直接受信するように構成される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記ユーザデバイスが、所与の期間後に前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表す前記ユーザ入力を前記非燃焼性エアロゾル供給システムを介して受信するように構成される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記所与の期間が、予め定められた時間で終わる時間期間を含む、請求項10~17のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項19】
非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするためのシステムであって、
前記非燃焼性エアロゾル供給システムと、
請求項15~18のいずれか一項に記載のユーザデバイスと
を備える、システム
【請求項20】
命令を含むコンピュータ読取り可能な媒体であって、前記命令は、デバイスの処理回路によって実行されるとき、前記デバイスに、
所与の期間後に非燃焼性エアロゾル供給システムをロックするための要求を表すユーザ入力を受信することと、
前記所与の期間の間、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成することを許可することと、
前記所与の期間が経過したことを決定したことに応答して、前記非燃焼性エアロゾル供給システムをロックして、前記非燃焼性エアロゾル供給システムを使用してエアロゾルを生成しないようにすることと
をするように構成させる、コンピュータ読取り可能な媒体。
【国際調査報告】