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特表2024-514562マルチTRP動作のためのビーム群レポーティング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】マルチTRP動作のためのビーム群レポーティング
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/23 20230101AFI20240326BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20240326BHJP
   H04W 72/563 20230101ALI20240326BHJP
【FI】
H04W72/23
H04W24/10
H04W72/563
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561281
(86)(22)【出願日】2022-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-10-05
(86)【国際出願番号】 EP2022057562
(87)【国際公開番号】W WO2022214311
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/170,659
(32)【優先日】2021-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.ZIGBEE
3.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】カルヤライネン ユハ ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】ハコラ サミ-ユッカ
(72)【発明者】
【氏名】ヴック フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】エネスク ミハイ
(72)【発明者】
【氏名】コスケラ ティモ
(72)【発明者】
【氏名】ユク ヨンス
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH21
5K067LL11
(57)【要約】
ビーム群レポーティングのための、方法および装置が、コンピュータプログラム製品を含め、提供される。いくつかの例示の実施形態において、ユーザ機器において、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするようにユーザ機器を設定するための設定情報を受信することと、ユーザ機器によって、少なくとも1つの群を、チャネル測定リソースの複数の群から選択することであって、選択することが、設定情報によって与えられる少なくとも1つの規則に基づいている、選択することと、ビームグルーピングのために選択された少なくとも1つの群に関する情報を、ネットワークにレポートすることとを含む方法が、提供され得る。関連するシステム、方法、および製造物品もまた、開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器において、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするように前記ユーザ機器を設定するための設定情報を受信することと、
前記ユーザ機器によって、少なくとも1つの群を、チャネル測定リソースの複数の群から選択することであって、前記選択することが、前記設定情報によって与えられる少なくとも1つの規則に基づいている、選択することと、
前記ビームグルーピングのために選択された前記少なくとも1つの群に関する情報を、ネットワークにレポートすることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの規則が、同時受信されるチャネル測定リソースの前記複数の群のうち、どれを前記少なくとも1つの群として選択するかを決定するために、チャネル測定リソースの前記複数の群をランク付けすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ランク付けすることが、以下の1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいている、請求項2に記載の方法:前記チャネル測定リソースの絶対ビーム群差分値、前記チャネル測定リソースのアグリゲートされた相互情報、アンテナパネルスイッチのしきい最大数以下、もしくはしきいレイテンシ制約値以下となるように最小化される、必要とされる受信アンテナパネルスイッチの数、またはその組合せ。
【請求項4】
前記少なくとも規則が、チャネル測定リソースの前記複数の群について、ビーム群差分値がしきいダイナミックレンジ値内にあるかどうかを、判断することを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも規則が、同時受信されるチャネル測定リソースの前記複数の群について、チャネル測定リソースの前記複数の群ごとの信号対干渉プラスノイズ値が、信号対干渉プラスノイズしきい値を上回っているかどうかを、判断することを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ビームグルーピングについての前記情報が、前記ネットワークのための支援情報を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記レポートすることが、前記ネットワークからの要求によってトリガされる、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記レポートすることが、1つもしくは複数の条件に基づいて前記ユーザ機器によってトリガされる、および/または前記1つもしくは複数の条件が、前記ネットワークによって前記ユーザ機器に提供される、かつ/もしくは前記ユーザ機器において事前設定される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記設定情報が、以下の1つまたは複数を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法:チャネル測定リソースの前記複数の群のための測定ウィンドウに関する情報、前記チャネル測定リソースの識別、前記1つまたは複数の条件、および前記少なくとも1つの規則。
【請求項10】
前記1つまたは複数の条件が、以下の1つまたは複数を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法:前記測定ウィンドウに関する最大絶対ビーム群差分値、前記チャネル測定リソースの群で同時受信されるチャネル測定リソースの数、および干渉リソース識別子を含む最大干渉電力。
【請求項11】
前記1つまたは複数の条件が、第1の条件を含み、前記第1の条件が、測定される線形平均信号対干渉プラスノイズまたは測定される線形平均参照シンボル受信電力が、事前設定された信号対干渉プラスノイズしきい値または参照シンボル受信電力しきい値より小さいことを含み、前記第1の条件が満足されたことに応じて、選択された前記少なくとも1つの群について前記レポートすることが、前記チャネル測定リソースのための送信電力ブーストを含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数の条件が、第2の条件を含み、前記第2の条件が、信号対干渉プラスノイズまたは参照シンボル受信電力の最大と最小の間の絶対ビーム群差分の測定される線形平均値が、事前設定された最大許容ダイナミックレンジより大きいことを含み、前記第2の条件が満足されたことに応じて、選択された前記少なくとも1つの群について前記レポートすることが、量子化されたダイナミックレンジ増大値を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数の条件が、第3の条件を含み、前記第3の条件が、前記測定ウィンドウに関する干渉測定リソースの測定される線形平均電力値が、事前設定された干渉電力しきい値より大きいことを含み、前記第3の条件が満足されたことに応じて、選択された前記少なくとも1つの群について前記レポートすることが、少なくとも1つのリソースインデックスを含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む、少なくとも1つのメモリであり、前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記装置に、少なくとも
チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするように前記装置を設定するための設定情報を受信することと、
少なくとも1つの群を、チャネル測定リソースの複数の群から選択することであって、前記選択することが、前記設定情報によって与えられる少なくとも1つの規則に基づいている、選択することと、
前記ビームグルーピングのために選択された前記少なくとも1つの群に関する情報を、ネットワークにレポートすることと
を行なわせるように構成される、少なくとも1つのメモリと
を備える、装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの規則が、同時受信されるチャネル測定リソースの前記複数の群のうち、どれを前記少なくとも1つの群として選択するかを決定するために、チャネル測定リソースの前記複数の群をランク付けすることを含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ランク付けすることが、以下の1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいている、請求項15に記載の装置:前記チャネル測定リソースの絶対ビーム群差分値、前記チャネル測定リソースのアグリゲートされた相互情報、アンテナパネルスイッチのしきい最大数以下、もしくはしきいレイテンシ制約値以下となるように最小化される、必要とされる受信アンテナパネルスイッチの数、またはその組合せ。
【請求項17】
前記少なくとも規則が、チャネル測定リソースの前記複数の群について、ビーム群差分値がしきいダイナミックレンジ値内にあるかどうかを、判断することを含む、請求項14~16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも規則が、同時受信されるチャネル測定リソースの前記複数の群について、チャネル測定リソースの前記複数の群ごとの信号対干渉プラスノイズ値が、信号対干渉プラスノイズしきい値を上回っているかどうかを、判断することを含む、請求項14~17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記ビームグルーピングについての前記情報が、前記ネットワークのための支援情報を含む、請求項14~18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記レポートすることが、前記ネットワークからの要求によってトリガされる、請求項14~19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記レポートすることが、1つもしくは複数の条件に基づいて前記装置によってトリガされる、および/または前記1つもしくは複数の条件が、前記ネットワークによって前記装置に提供される、かつ/もしくは前記装置において事前設定される、請求項14~20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記設定情報が、以下の1つまたは複数を含む、請求項14~21のいずれか1項に記載の装置:チャネル測定リソースの前記複数の群のための測定ウィンドウに関する情報、前記チャネル測定リソースの識別、前記1つまたは複数の条件、および前記少なくとも1つの規則。
【請求項23】
前記1つまたは複数の条件が、以下の1つまたは複数を含む、請求項14~22のいずれか1項に記載の装置:前記測定ウィンドウに関する最大絶対ビーム群差分値、前記チャネル測定リソースの群で同時受信されるチャネル測定リソースの数、および干渉リソース識別子を含む最大干渉電力。
【請求項24】
前記1つまたは複数の条件が、第1の条件を含み、前記第1の条件が、測定される線形平均信号対干渉プラスノイズまたは測定される線形平均参照信号受信電力が、事前設定された信号対干渉プラスノイズしきい値または参照信号電力しきい値より小さいことを含み、前記第1の条件が満足されたことに応じて、選択された前記少なくとも1つの群について前記レポートすることが、前記チャネル測定リソースのための送信電力ブーストを含む、請求項14~23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記1つまたは複数の条件が、第2の条件を含み、前記第2の条件が、信号対干渉プラスノイズまたは参照信号受信電力の最大と最小の間の絶対ビーム群差分の測定される線形平均値が、事前設定された最大許容ダイナミックレンジより大きいことを含み、前記第2の条件が満足されたことに応じて、選択された前記少なくとも1つの群について前記レポートすることが、量子化されたダイナミックレンジ増大値を含む、請求項14~24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記1つまたは複数の条件が、第3の条件を含み、前記第3の条件が、前記測定ウィンドウに関する干渉測定リソースの測定される線形平均電力値が、事前設定された干渉電力しきい値より大きいことを含み、前記第3の条件が満足されたことに応じて、選択された前記少なくとも1つの群について前記レポートすることが、少なくとも1つのリソースインデックスを含む、請求項14~25のいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
プログラムコードを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると
ユーザ機器において、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするように前記ユーザ機器を設定するための設定情報を受信することと、
前記ユーザ機器によって、少なくとも1つの群を、チャネル測定リソースの複数の群から選択することであって、前記選択することが、前記設定情報によって与えられる少なくとも1つの規則に基づいている、選択することと、
前記ビームグルーピングのために選択された前記少なくとも1つの群に関する情報を、ネットワークにレポートすることと
を含む動作を引き起こす、プログラムコードを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項28】
ユーザ機器に、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするように前記ユーザ機器を設定するための設定情報を送ることであって、前記設定情報が、前記ユーザ機器がチャネル測定リソースの前記少なくとも1つの群を選択できるように、少なくとも1つの規則を与える、設定情報を送ることと、
前記機器から、前記少なくとも1つの規則を含む前記設定情報に基づいて前記ユーザ機器によって選択された、前記少なくとも1つの群に関する情報を受信することと
を含む、方法。
【請求項29】
装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む、少なくとも1つのメモリであり、前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記装置に、少なくとも
ユーザ機器に、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするように前記ユーザ機器を設定するための設定情報を送ることであって、前記設定情報が、前記ユーザ機器がチャネル測定リソースの前記少なくとも1つの群を選択できるように、少なくとも1つの規則を与える、設定情報を送ることと、
前記機器から、前記少なくとも1つの規則を含む前記設定情報に基づいて前記ユーザ機器によって選択された、前記少なくとも1つの群に関する情報を受信することと
を行なわせるように構成される、少なくとも1つのメモリと
を備える、装置。
【請求項30】
プログラムコードを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると
ユーザ機器に、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするように前記ユーザ機器を設定するための設定情報を送ることであって、前記設定情報が、前記ユーザ機器がチャネル測定リソースの前記少なくとも1つの群を選択できるように、少なくとも1つの規則を与える、設定情報を送ることと、
前記機器から、前記少なくとも1つの規則を含む前記設定情報に基づいて前記ユーザ機器によって選択された、前記少なくとも1つの群に関する情報を受信することと
を含む動作を引き起こす、プログラムコードを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において説明される主題は、ワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0002】
5Gの新無線(NR:New Radio)では、システムは、6GHzを上回る、ならびに6GHzを下回るキャリア周波数範囲でのビームベース動作で機能することができる。この場合、送信機および受信機は、無線チャネルに関する伝播損失をカバーするために空間ドメインビームフォーミング(例えば、アナログドメインにおいて、デジタルドメインにおいて、またはその両方の組合せで)を使用して動作することがある。その上、ユーザ機器は、各アンテナパネルがアンテナ要素および/またはビームフォーミングモジュールを含む、複数の受信アンテナパネルを含むことがある。ユーザ機器の受信能力次第で、(ユーザ機器における)アンテナパネルのセットは、gNB基地局または他のタイプのセルラ基地局などのネットワークからのダウンリンクの同時受信に使用することができる。
【発明の概要】
【0003】
いくつかの例示の実施形態において、ユーザ機器において、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするようにユーザ機器を設定するための設定情報を受信することと、ユーザ機器によって、少なくとも1つの群を、チャネル測定リソースの複数の群から選択することであって、選択することが、設定情報によって与えられる少なくとも1つの規則に基づいている、選択することと、ビームグルーピングのために選択された少なくとも1つの群に関する情報を、ネットワークにレポートすることとを含む方法が、提供され得る。
【0004】
いくつかの変形例では、以下の特徴を含め、本明細書において開示される特徴の1つまたは複数は、あらゆる実現可能な組合せに動作可能に含まれ得る。少なくとも1つの規則は、同時受信されるチャネル測定リソースの複数の群のうち、どれを少なくとも1つの群として選択するかを決定するために、チャネル測定リソースの複数の群をランク付けすることを含む。ランク付けすることは、以下の1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいている:チャネル測定リソースの絶対ビーム群差分値、チャネル測定リソースのアグリゲートされた相互情報、アンテナパネルスイッチのしきい最大数以下、もしくはしきいレイテンシ制約値以下となるように最小化される、必要とされる受信アンテナパネルスイッチの数、またはその組合せ。少なくとも規則は、チャネル測定リソースの複数の群について、ビーム群差分値がしきいダイナミックレンジ値内にあるかどうかを、判断することを含む。少なくとも規則は、同時受信されるチャネル測定リソースの複数の群について、チャネル測定リソースの複数の群ごとの信号対干渉プラスノイズ値が、信号対干渉プラスノイズしきい値を上回っているかどうかを、判断することを含む。ビームグルーピングのための情報は、ネットワークのための支援情報を含む。レポーティングは、ネットワークからの要求によってトリガされる。レポーティングは、1つまたは複数の条件に基づいて、ユーザ機器によってトリガされる。1つまたは複数の条件は、ネットワークによってユーザ機器に提供される、かつ/またはユーザ機器において事前設定される。設定情報は、以下の1つまたは複数を含む:複数の群チャネル測定リソースのための測定ウィンドウに関する情報、チャネル測定リソースの識別、1つまたは複数の条件、および少なくとも1つの規則。1つまたは複数の条件は、以下の1つまたは複数を含む:測定ウィンドウに関する最大絶対ビーム群差分値、チャネル測定リソースの群で同時受信されるチャネル測定リソースの数、および干渉リソース識別子を含む最大干渉電力。1つまたは複数の条件は、第1の条件を含み、第1の条件は、測定される線形平均SINRまたは測定される線形平均RSRPが、事前設定されたSINRしきい値またはRSRPしきい値より小さいことを含み、第1の条件が満足されたことに応じて、選択された少なくとも1つの群についてレポートすることは、CMRのための送信電力ブーストを含む。1つまたは複数の条件は、第2の条件を含み、第2の条件は、SINRまたはRSRPの最大と最小の間の絶対ビーム群差分の測定される線形平均値が、事前設定された最大許容ダイナミックレンジより大きいことを含み、第2の条件が満足されたことに応じて、選択された少なくとも1つの群についてレポートすることは、量子化されたダイナミックレンジ増大値を含む。1つまたは複数の条件は、第3の条件を含み、第3の条件は、測定ウィンドウに関する干渉測定リソースの測定される線形平均電力値が、事前設定された干渉電力しきい値より大きいことを含み、第3の条件が満足されたことに応じて、選択された少なくとも1つの群についてレポートすることは、少なくとも1つのリソースインデックスを含む。
【0005】
いくつかの例示の実施形態において、ユーザ機器に、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするようにユーザ機器を設定するための設定情報を送ることであって、設定情報が、ユーザ機器がチャネル測定リソースの少なくとも1つの群を選択できるように、少なくとも1つの規則を与える、設定情報を送ることと、機器から、少なくとも1つの規則を含む設定情報に基づいてユーザ機器によって選択された、少なくとも1つの群に関する情報を受信することとを含む、方法が提供され得る。
【0006】
上記態様および特徴は、所望の構成に応じてシステム、装置、方法、および/または物品において実施することができる。添付の図面および以下の説明において、本明細書において説明される主題のうちの1つまたは複数の変形形態の詳細を示す。本明細書において説明される主題の特徴および利点は、説明および図面、ならびに請求項から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】いくつかの例示の実施形態による、基地局、および4つのアンテナパネルを含む少なくとも1つのユーザ機器を含む、システムの例の図である。
図2】いくつかの例示の実施形態による、ビーム群ベースのレポーティングを含む図1のシステムの図である。
図3】いくつかの例示の実施形態による、2つの別個のリソースセットを含む、ビーム管理測定リソース設定の例の図である。
図4】いくつかの例示の実施形態による、ビーム管理用の空間関係の図である。
図5】いくつかの例示の実施形態による、異なる受信(RX)アンテナパネルに関する、複数の同時受信されるチャネル測定リソース(CMR)群の例の図である。
図6】いくつかの例示の実施形態による、異なる受信(RX)アンテナパネルに関する、複数の同時受信されるチャネル測定リソース(CMR)群の例の図である。
図7】いくつかの例示の実施形態による、ビーム群支援情報をトリガするための、フロー図の例の図である。
図8】いくつかの例示の実施形態による、異なるチャネル測定リソース対のためのリソースグルーピングの例の図である。
図9A】いくつかの例示の実施形態による、リソースグルーピングのためのプロセスの例の図である。
図9B】いくつかの例示の実施形態による、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群の規則ベースの選択のためのプロセスの例の図である。
図10A】いくつかの例示の実施形態による、ネットワークノードの例の図である。
図10B】いくつかの例示の実施形態による、装置の例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面において、類似のラベルは、同一または類似の項目を参照するために使用される。
【0009】
ビーム管理(BM)用のダウンリンク(DL)チャネル状態情報(CSI)測定を可能にするために、非ゼロ電力チャネル状態情報参照シンボル(NZP-CSI-RS)および同期信号ブロック(SSB)という2つの異なるCSIリソースセッティングのサポートが提供され得る(例えば、3GPP TS38.214参照)。ビーム管理用のCSI-RS(チャネル状態情報参照信号)リソースの時間ドメイン挙動は、高次層シグナリングによって、非周期的、周期的、または半永続的となるように設定することができる。ビーム管理用にサポートされるNZP-CSI-RSリソース要素パターンおよびアンテナポート設定も、同様に定義され得る(例えば、3GPP TS38.214参照)。5Gの新無線リリース15(ならびに他の後続のリリース)では、群ベースのビームレポーティングおよび非群ベースのスキームにおけるユーザ機器レポーティングも、サポートされる場合がある(例えば、TS38.214、セクション5.2.1.4.2)。
【0010】
図1は、gNB基地局などの基地局110、および4つのアンテナパネル104A~Dを含む少なくとも1つのユーザ機器102を含む、システム100の例を示す。図1の例では、NZP-CSI-RSリソースを用いた、106における非ビーム群ベースのレポーティングの例が描かれる。基地局110などのネットワークは、チャネル状態情報(CSI)レポーティングを、レポート対象となる層1参照シンボル受信電力(L1-RSRP)値を伴う4つのCSI-RSリソースインジケータ(CRI)を用いて設定することができる。説明を容易にするために、CRI2つのみを示す。ネットワークが、ビームレポーティングを非群ベースのレポーティングとなるように設定する場合、UEは、L1-RSRPまたはL1-SINR(層1信号対干渉プラスノイズ比)値に関するレポートされるCRIを同時に受信するとは仮定しない。レポートされるCRI間でダウンリンク送信ビームスイッチが生じると、UEがその受信(RX)ビームおよび/または受信アンテナパネルを変更できるように、追加的な時間を予約しなければならない場合がある。変更のために追加的な時間が必要となる結果、ネットワークのスケジューリング柔軟性が限定される場合があり、またビーム群ベースのレポーティングが使用され得る。
【0011】
スケジューリングおよびダウンリンク送信ビームスイッチングの柔軟性を高めるには、図2に示されるようなビーム群ベースのレポーティングが使用され得る。図2は、システム100であるが、単一のユーザ機器ビーム群208を伴い、NZP-CSI-RSリソースを用いた、206におけるビーム群ベースのレポーティングを使用して機能する。ビーム群レポーティングが設定されると、ユーザ機器102は、例えば単一または複数の空間受信フィルタを用いて、最大2つのCRIを同時受信することができる。3GPP TS38.214リリース15は、単一または複数の受信空間フィルタが使用されていたかどうかを明確に規定しない場合があるため、空間多重化を伴うマルチビーム送信にレポートされるCRIを使用することができるかどうかに関し、(UE102からのレポーティングのない)基地局110などのネットワークには幾分の曖昧さがあり得る。図2の例では、ユーザ機器は、単一の空間フィルタを使用する。ユーザ機器102では単一の空間フィルタで複数のCRIを受信することができるため、ビーム群208内でダウンリンク送信ビームに変化が生じた場合に、余分な時間を必要としない。このように、ネットワーク/基地局のスケジューリング制限は、低減することができる。
【0012】
ビーム管理のためのチャネル状態情報(CSI)レポートセッティングに関し、群ベースのビームレポーティングおよび非群ビームのための、非差分ベースのレポーティングおよび差分ベースのレポーティングが、TS38.214などの仕様でサポートされ得る。また、レポーティングフォーマットは、群ベースのビームレポーティングと非群ビームレポーティングスキームとの間で再使用することができる。差分レポーティングの場合では、これは差動符号化を使用することによってCSIレポーティングオーバヘッドを低減する。例えば、レポートされるCRIの数が2以上の場合、差分レポーティングが使用されてもよい。例えば、7ビット長のフィールドは、最大と最小のL1-RSRP値の間(例えば、-140dBm~-44dBm)で、量子化された測定されたL1-RSRPを示すために予約されてもよいが、4ビット長フィールドは、2ビットのステップサイズで最大値に関して差動符号化されたL1-RSRP値を示すために予約されてもよい。さらには、基地局110などのネットワークは、レポート対象となるL1-RSRP値に関し、最大4つのCRI、または4つの同期信号ブロックリソースインジケータ(SSB-RI)を設定することができる。
【0013】
ビーム群レポーティングの場合、「ビーム群」レポーティングを実施するための多様なスキームがあり得る。例えば、ユーザ機器は、異なるN個のセット(例えば、群または対)をレポートすることができ、また各群では、群(または対)内のM個の異なるビームが、ユーザ機器によって同時受信され得る。本明細書において使用される場合、「群」という用語は、それ以上ではないにしても少なくとも1つの「対」を指す場合がある。図2は、ビーム群208内に、2つのビーム177Aおよび177Bを描く。ユーザ機器が、異なる送信受信ポイント(TRP)に関する異なるチャネル測定リソース(CMR)を(複数のアンテナパネルを介して)同時受信すると、ユーザ機器は、どのチャネル測定リソース(CMR)を同時受信できるかを識別することができる。換言すれば、ユーザ機器は、十分な受信信号品質でのCMRの同時受信のために、いくつのアンテナパネルを(および/またはどのアンテナパネルを)使用できるかを識別する必要があり得る。
【0014】
ユーザ機器の受信能力は、いくつのアンテナパネルを同時受信に使用できるかを指図することができる。実際には、ユーザ機器の受信アンテナパネルのすべてが同時受信に使用され得るわけではないことがある。このように、ユーザ機器は、同時受信の目的で、アンテナパネルの可能な組合せの、すべてでないにしてもいくつかをスキャンして、ビームを受信する必要がある。例えば、ユーザ機器に4つのアンテナパネルが備わっているが、4つのパネルのうち2つだけが、所与の時間において(RSRP、SINRなどのチャネル状態測定に基づいて)同時受信に使用することができる場合、ユーザ機器は、6つの異なるアンテナパネルの組合せ全体で、徹底的な探索および測定を実施することがあり、以下が含まれる:パネル#1-パネル#2、パネル#1-パネル#3、パネル#1-パネル#4、パネル#2-パネル#3、パネル#2-パネル#4、およびパネル#3-パネル#4)。この探索プロセスは、ユーザ機器における処理レイテンシ、計算の複雑さ、および電力消費を明らかに増大させる。ユーザ機器が、複数のアンテナパネルおよび受信ビームを用いたチャネル測定リソース(CMR)の同時受信のために最良の組合せを識別した後、ユーザ機器は、M個の異なる識別された同時受信されるチャネル測定リソースを、対(または群)fごとにネットワークにレポートすることができる。
【0015】
チャネル状態情報レポーティングに関するビーム管理測定リソース設定には、様々な代替形態が存在する(例えば、RAN1-104e meeting参照)。図3は、いくつかの例示の実施形態による、アンテナパネル104A~Dを含むユーザ機器102を描く。図3はまた、2つの別個のリソースセットK1 302AおよびK2 302Bを含む、ビーム管理(BM)測定リソース設定の例を描く。リソースセットの各々は、TRPおよびネットワークへのCSIレポーティングに関連する、対応する量のリソース(例えば、CRI#2、CRI#4で識別されるリソースなど)を含む。図3の例では、ユーザ機器は、受信アンテナパネル104A~Dのすべて、または一部を用いて、チャネル測定リソース(CMR)を同時受信するように設定することができる(または、同時受信することができる)。その上、ユーザ機器は、2つの異なるNZP-CSI-RSリソースセット302A~Bから、ビーム管理(BM)測定を実施してもよく、その各々は、UEにおいて同時受信され得るチャネル測定リソース(CMR)として使用することができる。同一のNZP-CSI-RSリソースセット(または、SSBなど、あらゆる他のタイプのリソースセット)に関するCMRは、同時には受信できないものと仮定する。CMR(例えば、NZP-CSI-RSリソース)は、周期的、半永続的、または非周期的なリソースとして設定することができる。ユーザ機器102において実施される測定に基づいて、ユーザ機器102は、N個の異なるセット(例えば、対または群をレポートすることができ、この場合、各対/群において、M個の異なるCMRが同時受信され得る。
【0016】
代替的なビーム管理手法では、異なるリソースの空間関係(例えば、疑似コロケーションtypeD、QCL-typeD)を、同様に使用することができる。空間関係が使用される場合、SSBリソースは、異なるTRPに関連付けられ、QCL-typeD関連付けを有するチャネル測定リソース(CMR)/リソースセット(例えば、NZP-CSI-RS)は、SSBリソースで設定される。このように、異なるTRPから送信される異なるリソースは識別され、異なるTRPからのリソースをレポートすることができる。この空間関係の手法では、ユーザ機器は、異なるCMRセット内の異なるCMRを同時受信するように設定することができるが、同一チャネル測定リソースセット中のCMRは、同時受信することができない。
【0017】
図4は、いくつかの例示の実施形態による、ビーム管理用のSSBとNZP-CSI-RSリソースとの間のQCL-typeDなどの空間関係を描く。矢印の開始点(例えば、図4の410)は、矢印の終了(例えば、図4の412)に関連するターゲットリソース用の空間ソースとなるリソースを定義する。例えば、NZP-CSI-RSベースの周期的な時間-周波数トラッキング参照信号(例えば、P-TRS)は、非周期的TRS(A-TRS)、または繰返しなしの別のNZP-CSI-RS(例えば、ビーム管理(BM)手順P1、P2ならびにCSI取得用)、または繰返しありのNZP-CSI-RS(BM P3)用の、空間ソースとして機能することができる。同様に、SSBリソースは、ターゲットP-TRS用の、または繰返しありおよび繰返しなしのCSI-RS用の、空間ソースとして設定することができる。
【0018】
図5は、異なる受信(RX)アンテナパネルに関する、複数の同時受信される候補チャネル測定リソース(CMR)セット510A~D(この例では、セットは群/対であるため、M=2であるが、やはり群は1つの対よりも大きくなり得る)の例を描く。図5の例では、ユーザ機器は、L1-RSRPに基づいて、CMRに関連する対の組合せなど、異なる同時受信されるダウンリンク送信(TX)ビームセットを決定することができる。例を挙げてさらに説明すると、ユーザ機器は、図5の510Bで示されるように、チャネルリソースインデックス2および10を、受信(RX)アンテナパネル1および3で、それぞれ同時受信することができる(例えば、P1#2は、RXアンテナパネル1を指し、#2は受信チャネル測定リソースインデックス2を指す)。ユーザ機器が、可能な同時受信されるチャネル測定リソース対を、対応する測定されたL1-RSRPまたはL1-SINR値に基づいて計算した後、ユーザ機器は、ネットワークへのレポーティング用の、チャネル測定リソース対およびL1-RSRPまたはL1-SINR値を理解する。
【0019】
ユーザ機器が、例えばL1-RSRPレポーティングで設定される場合、ユーザ機器は、L1-RSRPの昇順で、受信されたCMRを並べることによって対ごとに(受信アンテナパネルごと、または受信アンテナパネルの群ごと)、同時受信されるCMRを決定することができる。この後、次いでユーザ機器は、レポーティングのために、対(または群)を定義する選択されるリソースが同一CMRセット(例えば、NZP-CSI-RSまたはSSB)に関連しないように、最大強度のチャネル測定リソースを対ごとに選択する。
【0020】
ユーザ機器が、例えばL1-SINRレポーティングで設定される場合、ユーザ機器は、リソース対内のリソースごとにL1-SINRを計算することができる。例えば、UEは、別の同時受信されるCMRが干渉リソースとして作用すると仮定することによって、リソース対内のリソースごとにSINR仮説を計算してもよい。代替的に、または追加的に、ネットワーク(例えば、gNB)は、SINR仮説計算で使用される別個の干渉リソースを明示的に設定してもよい。可能なリソース組合せの数は、非常に大きい可能性があり、それによって計算の複雑さ、およびレイテンシが増大する。さらには、ユーザ機器は、干渉リソースが、所期のチャネル測定リソースで空間的にコロケーションタイプ化される(例えば、QCL type)と仮定してもよい。チャネル測定リソースの各対では、別の同時受信されるチャネル測定リソースが干渉リソースとして使用され得るため、図6に示されるP1#2およびP3#10など、(L1-SINRの点で)リソース同士で大きな変動が生じる可能性がある。同時受信されるリソースの潜在的な干渉カップリングに起因して、L1-SINRの点から、レポート対象のN個の最良のレポート対象となるリソース対を決定することは、L1-RSRPの場合ほど単純ではない。レポートされるCMR対についてL1-SINRを用いたリソース対/群のための何らかのランク付け方法を定義しないと、レポートされるN個のチャネル測定リソース対の、基地局またはTRPなどのネットワークでのスケジューリング制限につながる可能性があり得る。これは、すべての可能なリソース対/群をレポーティングすることによって回避することができるが、すべての候補対がレポートされることになるため、著しいレポーティングシグナリングのオーバヘッドにつながり得る。例えば、2つの異なるNZP-CSI-RSリソースセットを、各リソースセットに64リソースを有するチャネル測定リソースとして設定することによって(例えば、3GPPリリース16のUE能力の場合)、レポートされる組合せの総数は、4096個の異なるSINR値となる。
【0021】
いくつかの例示の実施形態では、このトリガリングはネットワークへの支援情報としての形態であり得る「ビーム群」レポーティングのトリガリングが提供される。レポーティングは、ネットワーク側によって、および/またはユーザ機器側イベントベースのトリガリングの形態で、ユーザ機器によってトリガされてもよい)。いくつかの例示の実施形態では、ビーム群支援トリガリングは、ビーム群レポーティングのパラメータ化のより動的な適合を容易にすることによって、複数のTRPの存在下でビーム群のより動的な動作を可能にできる。さらには、ビーム群レポーティング手順のための支援情報は、ネットワークのスケジューリング柔軟性を高めることができる(例えば、干渉物(interferer)に気付けるようにする)、および/またはレポーティングシグナリングのオーバヘッドを低減することができる。いくつかの例示の実施形態では、複数の送信受信ポイント(TRP)シナリオのための、強化されたビーム群レポーティング手順が提供される。
【0022】
いくつかの例示の実施形態では、説明したように、チャネル測定リソースのセットでの測定に関するビームグルーピングのための情報のレポーティングのための、ネットワークベースのトリガリングが提供され得る。このレポーティングは、ビームグルーピングのための支援情報の形態であってもよい。いくつかの例示の実施形態では、gNBタイプ基地局および/または他のタイプの基地局などのネットワークは、物理層シグナリングならびに/または複数のアクセスチャネル(MAC)および/もしくは無線リソース制御(RRC)レベルシグナリングを介して、支援情報をネットワークにレポートするようにUEをトリガすることができる。この後、UEは、アップリンクリソース(例えば、非周期的または半永続的な物理アップリンク制御チャネル/物理アップリンク共有チャネルリソース)を使用することによって、支援情報レポートを提供する。
【0023】
いくつかの例示の実施形態では、ネットワークは、同時受信されるリソース対/群について、SINR(例えば、L1-SINRまたはSS-SINRの場合では、同期信号の信号対干渉プラスノイズ比)の最大値と最小値、および/またはRSRP(例えば、L1-RSRPの場合)の最大値と最小値の間の差分に相当する、差動符号化されたL最大絶対ビーム群差分値を含む(ビーム群レポーティングを設定するための)支援情報をレポートするように、UEをトリガしてもよく、この場合、差動符号化は、Q1量子化レベルおよびL1ビットで実施され、ネットワークによって設定され、設定されたビーム群支援測定ウィンドウに関連付けられる。
【0024】
いくつかの例示の実施形態では、ネットワークは、チャネル管理リソース測定ウィンドウ、支援測定ウィンドウなどの、あるウィンドウ内で、ダウンリンク参照信号リソース(例えば、NZP-CSI-RS、CSI-IM、IMRなど)または信号リソース(例えば、SSB)上の、ビームおよび/または干渉測定に基づいて、ビーム群レポーティング(ビーム群/対の総数を含み得る)のための情報をレポートするように、UEをトリガしてもよい。例えば、ビーム群レポーティングのための支援測定ウィンドウの間のビーム測定に基づいて、UEは、いくつの異なるビーム群/対がネットワークへのレポーティングのために決定または選択できるかを、決定することができる。ビーム群/対の決定される数は、例えばデプロイメントシナリオおよび/またはモビリティコンディションおよび/またはUEの配向および/またはUEの回転などに応じて変化するものと、仮定される。
【0025】
いくつかの例示の実施形態では、ネットワークは、群/対ごとに同時受信されるCMRの数を(例えば、支援情報として)レポートするように、UEをトリガすることができる(これは、すべての群に共通であってもよいし、群特有であってもよい)。同時受信されるCMRの数は、例えばデプロイメントシナリオおよび/またはモビリティコンディションおよび/またはUEの配向および/またはUEの回転などに応じて変化するものと、仮定される。
【0026】
いくつかの例示の実施形態では、ネットワークは、Q2量子化レベルで測定される干渉電力(差動符号化されてもよい)の点でI最大/支配的な干渉物、および測定される干渉電力の点でI最大/支配的な干渉物を有する干渉リソースに関連するリソース識別子(ID)に関連するL2ビットを(例えば、支援情報として)レポートするように、UEをトリガすることができる。ネットワークは、干渉リソースの空間ソースをあらゆるダウンリンクリソース/信号となるように設定してもよい。換言すれば、干渉リソースの空間ソース(例えば、疑似コロケーション(QCL type-D)情報)の設定に応じて、UEは、測定される干渉リソースは、チャネル測定リソースと空間的に疑似コロケート(QCL)されるか、またはそうでないかのいずれかであると仮定することができる。このように、ネットワークは、同一または異なる空間方向からチャネル測定リソースとして測定される干渉電力について、さらなる支援情報を取得することができる。設定される干渉リソースは、例えばNZP-CSI-RSリソースおよび/またはチャネル状態情報干渉測定(CSI-IM)リソース(IMR)および/またはあらゆる他のDL参照信号(例えば、CSI取得用のNZP-CSI-RS、精緻な周波数および時間追跡、モビリティまたはポジショニング、位相追跡参照信号(PTRS)、復調用参照信号(DMRS))またはDL信号(例えば、SSB)であり得る。これらのリソースは、サービングまたは近傍セルに関連する可能性がある。
【0027】
いくつかの例示の実施形態において、ネットワークは、ビームグルーピングに関する情報のレポーティングのための、1つまたは複数の測定(および/または1つもしくは複数の計算)のためのウィンドウ(例えば、測定ウィンドウ、支援測定ウィンドウなど)を設定してもよい。測定ウィンドウは、時間ウィンドウを表現し(例えば、時間期間、スロットの数、測定用の測定タイミング設定、など)、その中で、ビーム群レポーティングについての測定および/または計算が、UEによって実施される。ビーム群レポーティングのための測定ウィンドウは、ネットワークの高次層によって設定されてもよいし、かつ/または時間的に非周期的、半永続的、もしくは周期的として設定されてもよい。ビーム群レポーティング用の測定ウィンドウのタイムスパンは、シンボルまたはスロットの点でのウィンドウの開始時間に関して、シンボルまたはスロットの点から定義されてもよい。支援測定ウィンドウの目的は、ウィンドウによって提供される時間内で測定、計算、および/または関連レポーティングをUEが実施できるようにする、具体的な時間ウィンドウを定義することである。レポートされる情報(例えば、ビーム群のチャネル測定リソースのセットでの測定)に基づいて、ネットワークは、半統計的に設定されたビーム群レポーティングパラメータを再設定してもよい。
【0028】
いくつかの例示の実施形態では、ビーム群測定は、多様なタイプのチャネルリソースで、またはそれに関して実施されてもよく、その例には以下が挙げられる:同期信号ブロック(SSB)リソース;NZP-CSI-RSリソース(BM、CSI取得、時間周波数追跡、干渉);データ/制御の復調用参照信号(DMRS)リソース;位相追跡RS(PTRS)リソース;(例えば、モビリティ測定用の)CSI-RSモビリティリソース;(ポジショニング用の)DLポジショニング参照信号(PRS)リソース;ならびに/またはチャネル状態情報干渉測定(CSI-IM)および/もしくは(例えば、干渉測定用の)IMRリソース。
【0029】
いくつかの例示の実施形態において、UEによるレポーティングのトリガリングは、層1(L1)シグナリングを介して、または媒体アクセス制御/無線リソース制御層シグナリングを介して実施されてもよい(例えば、L1では物理ダウンリンク制御チャネルの一部として、既存もしくは新規のユーザ固有もしくは群共通のDCIフォーマットを介して、または専用MAC CEを有するMACで)。
【0030】
いくつかの例示の実施形態では、チャネル測定リソースのセットでの測定に関するビームグルーピングのための情報のレポーティングのためのユーザ機器イベントベースのトリガリングが提供され得る。説明したように、このレポーティングは、ネットワークへの支援情報の形態であってもよい。
【0031】
いくつかの例示の実施形態では、少なくとも1つのトリガ条件(その例は後述する)は、ビーム群測定ウィンドウ内のCMRに関連付けられてもよい。いくつかの例示の実施形態において、UEは、少なくとも1つのトリガリング条件で事前設定される(および/または用意される)。
【0032】
いくつかの例示の実施形態では、少なくとも1つのトリガリング条件は、次の通りであってもよい:(条件1)ビーム群の測定ウィンドウに関するリソースの測定される線形平均SINR(またはRSRP)が、事前設定されたSINRしきい値(またはRSRPしきい値)よりも小さい場合、UEは、設定されたチャネル測定リソースのために、量子化された電力上昇値を(例えば、支援情報として)レポーティングすることによってDL送信(TX)電力ブーストを要求する。例えば、Pdeltaの値が負の場合、UEは、DL TX電力ブースト要求をトリガしてもよく、それ以外ではDL TXブーストは要求されず、これは数学的に次のようにまとめられる:
delta=averageMeasuredValue - configThreshold,
if(Pdelta<0)
DL TX電力ブースト要求が送信される
otherwise
DL TX電力ブースト要求は送信されない
end,
この場合、averageMeasuredValueは、計算されるSINR(またはRSRP)値に対する線形平均を計算することによって決定することができ、configThreshold(SINR値またはRSRP値)は、ネットワークによって設定される。要求されるDL TX電力ブースト値は、Pdeltaの絶対値であることができ、これは、例えばQ3の異なる量子化レベルを有する事前設定された量子化電力ブースト値の間で、最近接値として定義することができる。
【0033】
いくつかの例示の実施形態では、少なくとも1つのトリガ条件は、次の通りであってもよい:(条件2)ビーム群支援ウィンドウ内の測定リソースの絶対ビーム群差分値(上述の通り)の、測定される線形平均値が、事前設定された最大許容ダイナミックレンジと比較して大きい場合、UEは、量子化されたダイナミックレンジ増大値を(例えば、支援情報として)レポーティングすることによって最大許容ダイナミックレンジの拡大を要求する。例えば、Ddeltaの値が負の場合、UEはダイナミックレンジの増大をトリガし、それ以外ではトリガしない。これは数学的に次のようにまとめられる:
delta=averageMeasuredDifferenceValue - configMaxAllowedRange.
if(Pdelta<0)
ダイナミックレンジの増大要求が送信される
otherwise
ダイナミックレンジの増大要求は送信されない
end,
この場合、averageMeasuredDifferenceValueは、対/群内のリソースに関するSINR(またはRSRP)値の最大値と最小値の差分に対する線形平均を計算することによって決定することができ、configMaxAllowedRange(SINRまたはRSRPの点からのものであってもよい)は、ネットワークによって設定される。例えば、要求されるダイナミックレンジ増大は、Ddeltaの絶対値であることができ、これはQ3の異なる量子化レベルを有する事前設定されたダイナミックレンジ増大値の間で、最近接値として定義することができる。
【0034】
いくつかの例示の実施形態では、少なくとも1つのトリガ条件は、次の通りであってもよい:(条件3)ビーム群支援ウィンドウ内の干渉測定リソースの測定される線形平均電力値(上述の通り)が、事前設定された干渉電力しきい値と比較して大きい場合、ユーザ機器は、事前設定された干渉しきいを上回る測定される線形平均電力値に関連する(またはそのように識別する)リソースインデックスを(例えば、支援情報として)レポートする。
【0035】
いくつかの例示の実施形態では、ULリソースがビームグルーピング支援レポートのために設定されていない場合、UEは、ビームグルーピング支援レポート用にULリソースを要求する。
【0036】
いくつかの例示の実施形態では、同時受信されるCMRベースの(例えば、SINR、RSRPなど)ビームレポーティングのためのリソースグルーピング(例えば、ペアリング)手順が提供される。いくつかの例示の実施形態では、ユーザ機器は、同時受信されるCMRのリソースグルーピングを決定することができる。ネットワークは、ビームグルーピング測定などの測定に関するCMRを、1つまたは複数のCMRセットに構成することができる。UEは、異なるCMRがTRPおよび/またはgNB間でどのように関連付けられるかに関して、利用可能な情報(これは明示的であってもよいし、または暗示的であってもよい)があると仮定することができる。例えば、マルチTRP動作でのビームグルーピングでは、UEは、群(または対)内の同時受信されるリソースは、異なるTRPに関連付けられる必要があると仮定することができる。例えば、UEは、どの群が(例えば、候補チャネル測定リソースのどのセットが)ネットワークに(例えば、支援情報として)レポートされるべきかを選択することができる。いくつかの例示の実施形態は、UEは、少なくとも1つの規則(例えば、基準)に基づいて、同時受信されるチャネル測定リソースのどの群(例えば、対)をネットワークに(例えば、ビーム群レポーティングのための支援情報またはDL/ULビームのスケジューリングのための支援情報として)レポートするかを選択および/またはランク付けすることができる。
【0037】
いくつかの例示の実施形態では、ビーム群選択またはランク付け「規則」は、次の通りである:(規則1)候補チャネル測定リソースセット(または対)ごとに、ユーザ機器は、計算されるビーム群差分値dkが、事前設定された最大許容ダイナミックレンジDmax内にあるかどうか(すなわち、dk<=Dmax)を比較する。ビーム群差分値は、対/群内の同時受信されるリソースの最大SINR値と最小SINR値との間の差分の絶対値(例えば、abs())として定義される。例えば、リソース対/群kでは、dk=abs(abs(max(SINRi=1,SINRi=2))- abs(min(SINRi=1,SINRi=2)))。
【0038】
いくつかの例示の実施形態では、ビーム群選択またはランク付け「規則」は、次の通りである:(規則2)ユーザ機器は、候補チャネル測定リソースセット中の計算されたSINR値が、設定されたSINRしきい値を上回るかどうかを比較する。
【0039】
いくつかの例示の実施形態では、ビーム群選択またはランク付け「規則」は、次の通りである:(規則3)UEは、以下の基準/レポーティング規則の1つにしたがって、同時受信されるチャネル測定リソースの候補セットをランク付けする:
・上述の規則2~3を満足する群に関連する絶対ビーム群差分値の、降順または昇順(例えば、降順d3>d4>d1>d2の、4つの群/対);あるいは
・各リソース群/対内のSINRに関する異なるリソースに対する、アグリゲートされた相互情報(MI)の、降順または昇順(4つの対/群、および各群/対に3つのリソースがある
【数1】
では、降順MI2>MI1>MI4>MI3で並べられる)。
【0040】
いくつかの例示の実施形態では、ビーム群選択またはランク付け「規則」は、次の通りである:(規則4)(例えば、レポーティング規則3に基づいて)ランク付けされた候補セット/群を使用することによって、UEは、必要な受信(RX)アンテナパネルスイッチの数が、CSIレポーティングインスタンスまたはCSIレポーティングインスタンスの倍数ごとに設定された最大アンテナパネルスイッチング数以下に等しい最小化される、候補リソース対/群のセットのみを選択できるようになる。代替的に、ネットワークは、RXアンテナパネルスイッチングに関連する時間的なアンテナパネルスイッチングレイテンシ制約を設定して、CMR同時受信のための受信(RX)アンテナパネルおよびRXビームの任意の組合せをUEが選択できるようにし、それによってこれらは時間単位で設定されたレイテンシ制約を満足することができる。代替的に、または追加的に、ランク付け規則は、上述の規則の組合せであってもよい。
【0041】
いくつかの例示の実施形態では、ビーム群選択またはランク付け「規則」は、次の通りである:(規則5)(例えば、規則3に基づいて)ランク付けされた候補群を使用することによって、UEは、規則1~4に基づいて、1つまたは複数のCSIレポーティングインスタンスにおいてレポート対象となる、最良のN個のリソース群/対を選択することができる。
【0042】
いくつかの例示の実施形態では、同時受信されるCMRリソースのためのL1-SINRを用いたフォールバックリソースのグルーピング/ペアリング手順が提供される。リソース対/群のいずれかが規則1~5のいずれも満足しない場合、ユーザ機器は、単一のgNBまたは送信受信ポイント(TRP)モードにフォールバックしてもよい。ユーザ機器は、単一の最良のCMRをレポートすることができる(例えば、CMRが他のどのCMR値ともペアリングされないと仮定して計算される、最良CMRのためのL1-RSRP値またはSINR値いずれかをレポートする)。
【0043】
図7は、いくつかの例示の実施形態による、gNB基地局110などの基地局、およびユーザ機器102を含むフロー図の例を描く。
【0044】
702において、gNB110などのネットワークは、インジケーションまたはメッセージをユーザ機器102に送り、いくつかの例示の実施形態にしたがって、ビームグルーピング支援情報レポーティングを提供するように、UEを有効にするか、またはトリガすることができる。その上、gNBは、ユーザ機器に、ビームグルーピング支援情報のイベントレポーティングのタイプを示すことができる。例えば、UEは、ビーム群レポーティング用の支援測定ウィンドウに関連するL最大絶対ビーム群差分値、群/対ごとに同時受信される1つもしくは複数のCMRの数、および/または干渉リソース識別子(ID)(例えば、UEのセルまたは近傍セル内のチャネルリソースを識別する識別子)を伴うI最大干渉電力を、ネットワークに支援情報としてレポートするように、トリガされてもよいし、有効にされてもよい。その上、gNBは、ユーザ機器102において、支援情報のための測定を実施するための測定ウィンドウを設定してもよい。
【0045】
702におけるトリガリングは、層1(L1)シグナリング、媒体アクセス制御、または無線リソース制御(RRC)層シグナリングを介して実現することができる(例えば、L1では物理ダウンリンク制御チャネルの一部として、既存もしくは新規のユーザ固有もしくは群共通のDCIフォーマットを介して、または専用MAC制御要素を有するMACで)。
【0046】
705において、ユーザ機器102は、ビーム群レポーティングのための支援測定ウィンドウ中のCMRに関する少なくとも1つのトリガ条件を含むことができる。少なくとも1つのトリガ条件は、(例えば、3GPP仕様などの規格により)あらかじめ定義されてもよいし、かつ/または少なくとも部分的にネットワークによって設定されてもよい。トリガ条件の例は、条件1~3に関して上述したが、以下の表1にまとめる。
【0047】
【表1】
【0048】
710では、ユーザ機器102は、いくつかの例示の実施形態にしたがって、ビームグルーピング支援情報を提供する。条件1がトリガされた場合、ユーザ機器は、支援情報レポーティングの一部として、量子化された電力増大値を含める。条件2がトリガされた場合、支援情報レポーティングは、量子化されたダイナミックレンジ増大値を含む。また、条件3がトリガされた場合、支援情報レポーティングは、事前設定された干渉しきいを上回る、測定される線形平均電力値に関連するリソースインデックスを含む。
【0049】
いくつかの例示の実施形態では、ビームグルーピング支援情報レポーティングのために、ユーザ機器イベントベースのトリガリングが提供され得る。例えば、2つのリソースセット、例えば2つのNZP-CSI-RSリソースセットは、各セットに複数のリソースを有するチャネル測定リソース(CMR)セットとして設定されてもよい。図3の例では、第1のセットにはK1リソース302Aが、また第2のセットにはK2リソース302Bが設定される。その上、本明細書において説明される例の一部は、SINRグルーピングでのチャネル状態情報(CSI)レポーティング設定を含む(例えば、reportQuantity=cri-SINR-grouping、deltaMax=Dmax、およびsinrTh=x)。
【0050】
ユーザ機器がレポーティンググルーピング(例えば、cri-SINR-grouping)で設定される場合、ユーザ機器は、ユーザ機器の能力に応じて、異なるチャネル測定リソースセットおよび受信(RX)アンテナパネルに対応するチャネル測定リソースセットから、候補となる同時受信チャネル測定リソースを決定することができる。
【0051】
図8は、UEで同時受信され、例えばL1-SINR、RSRPなどのチャネル状態情報とともにネットワークへのレポーティングのために評価される対象となる、異なる候補チャネル測定リソースセット810A~D(この例ではN=2の対に相当する)のリソースグルーピング手順の例を示す。2つの異なるリソースセット(例えば、上述のようなK1およびK2)からの、可能なチャネル測定リソース対に基づいて、ユーザ機器は、SINR計算のための干渉リソースとして異なるリソースセットからの別のチャネル測定リソースを使用することによって、可能なリソース対の組合せごとに、例えばSINR値を計算することができる。結果として、図8には、4つの異なる候補リソースセット810A~Dが示される。図8の例では、×印が付けられたリソース対/群(例えば、810Aおよび810における×は、ネットワークへのビーム群レポーティングのための1つまたは複数の規則(例えば、上述の規則1~5)に基づいて、資格のないCMRのセットである。
【0052】
例えば、ネットワークのスケジューリング制限を回避し、レポーティングシグナリングのオーバヘッドを低減するために、リソース対ランク付け基準/規則(例えば、cri-SINR-grouping、deltaMax、および/またはsinrThパラメータ)は、群ベースレポーティングためのリソース対のランク付けとレポーティングを同時に定義するように設定されてもよい。高次層設定のcri-SINR-groupingパラメータは、複数のリソースを異なるリソースセットから同時に受信することができるように、UEがビームグルーピングレポーティングを実施するものと定義することができる。高次層設定のパラメータdeltaMaxは、対/群内のリソースに関連するL1-SINR/RSRP値間のビーム群の、最大許容電力差分を定義することができる。高次層設定のパラメータsinrThは、レポーティング用の基準として使用される特定のSINRしきい値を定義することができる。ユーザ機器が、ランク付け基準/規則(例えば、上述の規則1~規則5の1つまたは複数)で設定される場合、ユーザ機器は、図9Aで描かれるプロセスを実施することができる。
【0053】
902では、ユーザ機器は、対#1、対#2など810A~DDなどの候補対ごとに、対内の最大値と最小値の間のビーム群差分dkの絶対値を、計算することができる。例えば、対#3 810C(図8)では、ユーザ機器は、ビーム群差分をd3として計算する。
【0054】
904では、ユーザ機器は、候補対ごとに、902からの計算されたビーム群差分値が、事前設定された最大許容ダイナミックレンジDmaxなどのしきいダイナミックレンジ値内にあるかどうか、すなわちdk<=Dmaxかどうかを比較する。ユーザ機器は、対/群内の計算されたSINR値が、図8の設定されたSINRth値=x899などのしきいSINR値を上回っているかどうかを、比較してもよい。
【0055】
906において、次いでユーザ機器は、対#1、対#2など810~Dなどの群を、例えば絶対ビーム群差分値など、別の規則にしたがってランク付けする。908では、次いでユーザ機器は、候補リソース対/群がランク付け条件または規則を満足する、レポーティング用のN=2の最良リソース群を選択することができる(例えば、上述のような規則2~3を満足する群に関連する絶対ビーム群差分値の降順/昇順で)。図8の例では、×印が付けられたリソース対/群810Aおよび810Cは、説明したように、ネットワークへのレポーティングの資格がないものである。
【0056】
そのため、図8および図9の例では、候補ビーム群/対のUEのレポーティングは、選択のための1つまたは複数の規則を満足する、このようなビーム群/対の選択に基づいている。この例では、1つまたは複数の規則の結果、ビーム群レポート中の対810Bおよび810Dの選択がネットワークに送られるが、対810Aおよび810Cは、ビーム群レポート中に含められない。換言すれば、UEは、どのビーム群/対をネットワークにレポートするかを選択する。
【0057】
例えば、L1-SINRを用いたN個の異なるリソース群/対の差動符号化の事例では、単一の参照リソースは、差動符号化のための基準点として設定される。例えば、(群/対の上記ランク付けに基づいた)最大強度のリソース群に関連するリソースのSINR値は、すべてのN個のリソース群/対におけるリソース間のSINR差分に関する基準値として作用し、計算され、差動符号化が決定される。代替的に、複数の参照リソースが、差動符号化のための基準点として設定される。各群において、最大強度のSINR値を有するリソースがSINR差分に関する基準値として選択され、群内での差動符号化が決定される。例えば、N個の群/対が設定される場合、N個の異なる参照リソースが、差動符号化のために選択される。2つのサブオプションが可能である。第1のサブオプションは、各対において、最大チャネル測定リソースのSINRを、差動符号化しないことである。第2のサブオプションは、最良対を除くすべての最大チャネル測定リソースのSINRが、差動符号化されることである。最良対の最大チャネル測定リソースは、他の対の最大チャネル測定リソースに対する基準として作用する。(最良対以外の)各対における最大チャネル測定リソースのSINRは、最良対の最大CMRに対して、差動符号化される。
【0058】
図9Bは、いくつかの例示の実施形態による、ネットワークにレポートされるCMRの群の、規則ベースの選択のための例示のプロセスの図である。
【0059】
いくつかの例示の実施形態によると、910において、UEは、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするようにユーザ機器を設定する設定情報を受信することができる。例えば、ネットワーク(例えば、gNB)は、UEに、複数の群チャネル測定リソースのための測定ウィンドウに関する情報、チャネル測定リソースの識別、ネットワークへのレポーティングをトリガするための1つもしくは複数の条件、および/または群を選択するための少なくとも1つの規則など、設定情報を提供してもよい。
【0060】
いくつかの例示の実施形態によると、915において、UEは、設定情報によって与えられる少なくとも1つの規則に基づいて、少なくとも1つの群を、チャネル測定リソースの複数の群から選択することができる。チャネル測定リソースのこれらの群は、ユーザ機器において複数のアンテナパネルで同時に(例えば、サイクリックプレフィックスの、ある時間期間内など、概ね同一の時間に)受信することができる。
【0061】
図8を参照すると、UEは、CMRの群に対して、1つまたは複数の測定(および/または計算)を実施することができる。図8の例では、SINR測定/計算は、以下に対して実施される:アンテナパネル1(P1)におけるCMR#2およびSINR(ここではCMR#7)の干渉信号ならびにアンテナパネル#3におけるCMR#7およびSINR(ここではCMR#2)の干渉信号など、CMRの第1の群810A;アンテナパネル1(P1)におけるCMR#2およびSINR(ここではCMR#10)の干渉信号ならびにアンテナパネル#3におけるCMR#10およびSINR(ここではCMR#2)の干渉信号など、CMRの第2の群810B;アンテナパネル1(P1)におけるCMR#6およびSINR(ここではCMR#7)の干渉信号ならびにアンテナパネル#3におけるCMR#7およびSINR(ここではCMR#6)の干渉信号など、CMRの第3の群810C;群810Bに関しても同様である。規則(例えば、上述の規則1~5)の1つまたは複数に基づいて、UEは、どの群をネットワークにレポートするかを選択することができる。例えば、UEは、SINRしきい値および/または他のタイプの規則に基づいて、最良のN個の群(この例では、810Bおよび810Dに対応する)を選択して、ネットワークにレポートすることができる。
【0062】
いくつかの例示の実施形態によると、920において、UEは、ビームグルーピングのために選択された少なくとも1つの群に関する情報を、ネットワークにレポートすることができる。図8を参照すると、UEは、例えば群810Bおよび810Dなど、CMRリソースのN個の最良の群を、レポートすることができる(このレポーティングは、L1-SINRなどのCSI測定を同様に含むことができる)。ネットワークは、レポートされるべきこと(例えば、この例では2となる最良のNなどのCMR群の数、(もしあれば)レポートされるべきCSIなど)に関してUEを設定することができる。
【0063】
図10Aは、いくつかの例示の実施形態による、ネットワークノード1000のブロック図である。ネットワークノード1000は、ユーザ機器に、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするようにユーザ機器を設定するための設定情報を送ることであって、設定情報が、ユーザ機器がチャネル測定リソースの少なくとも1つの群を選択できるように、少なくとも1つの規則を与える、設定情報を送ることと、機器から、少なくとも1つの規則を含む設定情報に基づいてユーザ機器によって選択された、少なくとも1つの群に関する情報を受信することと、など、本明細書において開示される、基地局など(例えば、gNB、eNBなど)の1つまたは複数のネットワーク側ノードまたは機能を提供するように構成されてもよい。
【0064】
ネットワークノード1000は、いくつかの例示の実施形態によると、ネットワークインターフェース402、プロセッサ420、メモリ1004を含むことができる。ネットワークインターフェース1002は、基地局を含む他のノード、他のネットワークノード、インターネット、他のネットワーク、および/または他のノードへのアクセスを可能にするために、ワイヤードおよび/またはワイヤレス送受信機を含むことができる。メモリ1004は、プログラムコードを含む揮発性および/または不揮発性メモリを備えることができ、プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサ1020によって実行されると、とりわけネットワークノードに関して本明細書において開示されるプロセスを実現する。
【0065】
図10Bは、いくつかの例示の実施形態による、装置10のブロック図である。装置10は、ユーザ機器または他のタイプの同様のユーザ側ノードもしくは要素を表現することができる。ユーザ機器は、ユーザ機器において、チャネル測定リソースの少なくとも1つの群での測定に関するビームグルーピングのための情報をレポートするようにユーザ機器を設定するための設定情報を受信することと、ユーザ機器によって、少なくとも1つの群を、チャネル測定リソースの複数の群から選択することであって、選択することが、設定情報によって与えられる少なくとも1つの規則に基づいている、選択することと、ビームグルーピングのために選択された少なくとも1つの群に関する情報を、ネットワークにレポートすることとを行なうように設定することができる。
【0066】
装置10は、送信機14および受信機16と通信する、少なくとも1つのアンテナ12を含むことができる。代替的に、送信および受信アンテナは、別個であってもよい。装置10はまた、送信機に信号を提供するように、および受信機から信号を受信するように、また装置の機能を制御するように設定された、プロセッサ20を含んでもよい。プロセッサ20は、送信機および受信機への電気リード線を介する制御シグナリングを有効にすることによって、送信機および受信機の機能を制御するように設定されてもよい。同様に、プロセッサ20は、プロセッサ20をディスプレイまたはメモリなど他の要素に接続する電気リード線を介する制御シグナリングを有効にすることによって、装置10の他の要素を制御するように設定されてもよい。プロセッサ20は、例えば、回路網、少なくとも1つのプロセッサコア、デジタル信号プロセッサが付属する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサが付属しない1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、1つもしくは複数のコプロセッサ、1つもしくは複数のマルチコアプロセッサ、1つもしくは複数のコントローラ、処理回路網、1つもしくは複数のコンピュータ、集積回路を含む様々な他の処理要素(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)、またはそれらの組合せを含む、多様な方法で具体化することができる。したがって、図10Bでは単一のプロセッサとして図示されているが、いくつかの例示の実施形態では、プロセッサ20は、複数のプロセッサまたはプロセッサコアを含んでもよい。
【0067】
装置10は、1つまたは複数の無線インターフェース規格、通信プロトコル、変調タイプ、アクセスタイプなどを用いて動作することができる。プロセッサ20によって送信および受信される信号は、適用可能なセルラシステムの無線インターフェース規格および/またはあらゆる数の異なるワイヤラインもしくはワイヤレスネットワーキング技法にしたがってシグナリング情報を含み、このような技法には、限定はしないがInstitute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11、802.16、802.3、ADSL、DOCSISなどの、Wi-Fi、ワイヤレスローカルアクセスネットワーク(WLAN)技法が含まれる。加えて、このような信号は、音声データ、ユーザ生成データ、ユーザ要求データなどを含む場合がある。
【0068】
例えば、装置10および/またはその内部のセルラモデムは、様々な第1世代(1G)通信プロトコル、第2世代(2Gまたは2.5G)通信プロトコル、第3世代通信プロトコル、第4世代(4G)通信プロトコル、第5世代(5G)通信プロトコル、Internet Protocol Multimedia Subsystem(IMS)通信プロトコル(例えば、セッション開始プロトコル(SIP)などにしたがって動作することができる。例えば、装置10は、2Gワイヤレス通信プロトコルIS-136、時分割多元接続(TDMA)、Global System for Mobile communications(GSM)IS-95、符号分割多元接続(CDMA)などにしたがって動作することができる。加えて、例えば、装置10は、2.5Gワイヤレス通信プロトコル汎用パケット無線サービス(GPRS)、Enhanced Data GSM Environment(EDGE)などにしたがって動作することができる。さらに、例えば、装置10は、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、符号分割多元接続2000(CDMA2000)、ワイドバンド符号分割多元接続(WCDMA)、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)などの3Gワイヤレス通信プロトコルにしたがって動作することができる。装置10はさらに、Long Term Evolution(LTE)、Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E-UTRAN)などの3.9Gワイヤレス通信プロトコルにしたがって動作することができる。加えて、例えば、装置10は、LTE Advancedなどの4Gワイヤレス通信プロトコル、5Gなど、ならびに続いて開発され得る類似のワイヤレス通信プロトコルにしたがって動作することができる。
【0069】
プロセッサ20は、装置10の音声/映像および論理機能を実施するための回路網を含むことができることを理解されたい。例えば、プロセッサ20は、デジタル信号プロセッサデバイス、マイクロプロセッサデバイス、アナログ-デジタル変換器、デジタル-アナログ変換器などを備えてもよい。装置10の制御および信号処理機能は、その個々の能力に応じて、このようなデバイス間で割り振ることができる。プロセッサ20はさらに、内部ボイスコーダ(VC)20a、内部データモデム(DM)20bなどを備えてもよい。さらには、プロセッサ20は、メモリに記憶され得る1つまたは複数のソフトウェアプログラムを動作させる機能を含んでもよい。一般に、プロセッサ20および記憶されるソフトウェア命令は、装置10にアクションを実行させるように設定されてもよい。例えば、プロセッサ20は、ウェブブラウザなどの接続プログラムを動作させることができる。接続プログラムによって、装置10は、ロケーションベースのコンテンツなどのウェブコンテンツを、ワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)、ハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)などのプロトコルにしたがって、送信および受信することができる。
【0070】
装置10はまた、例えばイヤホンまたはスピーカ24、リンガ22、マイクロフォン26、ディスプレイ28、ユーザ入力インターフェースなどを含む、ユーザインターフェースを備えてもよく、これらはプロセッサ20に動作可能に結合することができる。ディスプレイ28は、上述のように、ユーザが選択を行なうため、値を入力するなどのためにタッチおよび/またはジェスチャをすることができる、タッチ感応ディスプレイを含んでもよい。プロセッサ20はまた、スピーカ24、リンガ22、マイクロフォン26、ディスプレイ28などのユーザインターフェースの1つまたは複数の要素の、少なくとも1つの機能を制御するように設定されたユーザインターフェース回路網を含むことができる。プロセッサ20および/またはプロセッサ20を備えたユーザインターフェース回路網は、例えば揮発性メモリ40、不揮発性メモリ42など、プロセッサ20からアクセス可能なメモリに記憶された、例えばソフトウェアおよび/またはファームウェアなどのコンピュータプログラム命令を通じて、ユーザインターフェースの1つまたは複数の要素の、少なくとも1つの機能を制御するように設定されてもよい。装置10は、検知可能な出力として機械振動を与える回路など、モバイル端末に関して様々な回路に給電するためのバッテリを含んでもよい。ユーザ入力インターフェースは、装置20がデータを受信できるようにする、キーパッド30(ディスプレイ28に提示されるバーチャルキーボードまたは外部結合のキーボードであってもよい)などのデバイス、および/または他の入力デバイスを含むことができる。
【0071】
図10Bに示されるように、装置10はまた、データを共有および/または取得するための、1つまたは複数の機構を含むことができる。例えば、装置10は、ショートレンジ高周波(RF)送受信機および/またはインテロゲータ64を含むことができるため、RF技法にしたがって、電子デバイスとデータを共有することができる、かつ/または電子デバイスからデータを取得することができる。装置10は、赤外(IR)送受信機66、Bluetooth(商標)ワイヤレス技術を使用して動作するBluetooth(商標)(BT)送受信機68、ワイヤレスユニバーサルシリアルバス(USB)送受信機70、Bluetooth(商標)Low Energy送受信機、ZigBee送受信機、ANT送受信機、セルラdevice-to-device送受信機、ワイヤレスローカルエリアリンク送受信機、および/またはあらゆる他のショートレンジ無線技術など、他のショートレンジ送受信機を含むことができる。装置10、および特にショートレンジ送受信機は、装置から例えば10m以内など、近くにある電子デバイスにデータを送信すること、および/またはそこからデータを受信することができる。Wi-Fiまたはワイヤレスローカルエリアネットワーキングモデムを含む装置10はまた、6LoWpan、Wi-Fi、Wi-Fi低電力、IEEE802.11技法、IEEE802.15技法、IEEE802.16技法などのWLAN技法を含む様々なワイヤレスネットワーキング技法にしたがって、電子デバイスにデータを送信すること、および/またはそこからデータを受信することができる。
【0072】
装置10は、加入者識別モジュール(SIM)38、リムーバブルのユーザ識別モジュール(R-UIM)、eUICC、UICCなどのメモリを含むことができ、これらはモバイル加入者に関する情報要素を記憶することができる。SIMに加え、装置10は、他のリムーバブルの、および/または固定のメモリを含むことができる。装置10は、揮発性メモリ40および/または不揮発性メモリ42を含むことができる。例えば、揮発性メモリ40は、ダイナミックおよび/またはスタティックRAM、オンチップまたはオフチップキャッシュメモリなどを含むランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。埋め込み型および/またはリムーバブルであり得る不揮発性メモリ42は、例えば読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープなどの磁気記憶装置、光学ディスクドライブおよび/または媒体、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)などを含むことができる。揮発性メモリ40と同様に、不揮発性メモリ42は、データの一時的な記憶のためのキャッシュ領域を含むことができる。揮発性および/または不揮発性メモリの少なくとも一部は、プロセッサ20に埋め込むことができる。メモリは、本明細書において開示される動作を実行するために装置によって使用され得る、1つまたは複数のソフトウェアプログラム、命令、情報、データなどを記憶することができる。
【0073】
メモリは、装置10を一意に識別することができる、国際移動体装置識別番号(IMEI)コードなどの識別子を含んでもよい。メモリは、装置10を一意に識別することができる、国際移動体装置識別番号(IMEI)コードなどの識別子を含んでもよい。例示の実施形態では、プロセッサ20は、UEに関して本明細書において開示される動作(例えば、図3におけるプロセスを含め、本明細書において開示されるプロセス、計算などの1つまたは複数)を実現するために、メモリ40および/または42に記憶されるコンピュータコードを使用して設定されてもよい。
【0074】
本明細書において開示される実施形態の一部は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションロジック、またはソフトウェアとハードウェアとアプリケーションロジックとの組合せにおいて実施されてもよい。ソフトウェア、アプリケーションロジック、および/またはハードウェアは、例えばメモリ40、制御装置20、または電子部品に存在することができる。いくつかの例示の実施形態では、アプリケーションロジック、ソフトウェア、または命令セットは、様々な従来的なコンピュータ可読媒体のいずれかに維持される。本文書のコンテキストでは、「コンピュータ可読記憶媒体」は、コンピュータまたはデータプロセッサ回路網などの命令実行システム、装置、またはデバイスによる使用のための、またはそれに関連して、命令を含む、記憶する、通信する、伝搬する、または移送することが可能な、あらゆる非一時的な媒体であることができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータなどの命令実行システム、装置、またはデバイスによる使用のための、またはそれに関連して、命令を含む、または記憶することが可能な、あらゆる媒体であり得る非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0075】
以下に示す特許請求の範囲、解釈、または適用を限定するものではないが、本明細書において開示される例示の実施形態の1つまたは複数の技術上の効果は、ビーム群レポーティングのより動的な適合ならびに/またはネットワークのスケジューリング柔軟性を高めることおよびレポーティングシグナリングのオーバヘッドを低減することを容易にすることによる、複数のTRP存在下におけるビームグルーピングのより動的な動作であり得る。
【0076】
本明細書において説明される主題は、所望の構成に応じてシステム、装置、方法、および/または物品において具体化することができる。例えば、基地局およびユーザ機器(または、その内部の1つもしくは複数の構成要素)、ならびに/または本明細書において説明されるプロセスは、以下の1つまたは複数を使用して実施することができる:プロセッサ実行プログラムコード、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、埋め込みプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および/またはそれらの組合せ。これらの多様な実施形態には、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能な、および/または解釈可能な、1つまたは複数のコンピュータプログラムにおける実施形態が含まれる場合があり、このようなプロセッサは、特殊目的または汎用目的であってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスから、データおよび命令を受信するように、およびそれらにデータおよび命令を送信するように結合され得る。これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネント、プログラムコード、またはコードなどとしても知られる)は、プログラマブルプロセッサのための機械命令を含み、高次手続き型および/もしくはオブジェクト指向プログラミング言語で、ならびに/またはアセンブリ/機械言語で実行することができる。本明細書において使用される場合、「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される、あらゆるコンピュータプログラム製品、機械可読媒体、コンピュータ可読記憶媒体、装置、および/またはデバイス(例えば、磁気ディスク、光学ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指し、機械命令を受信する機械可読媒体を含む。同様に、プロセッサおよびプロセッサに結合されるメモリを含み得るシステムもまた、本明細書において説明される。メモリは、本明細書において説明される動作の1つまたは複数をプロセッサに実行させる、1つまたは複数のプログラムを含むことができる。
【0077】
上記ではいくつかの変形例しか詳細に説明しなかったが、他の修正形態または追加が可能である。特に、さらなる特徴および/または変形例が、本明細書において説明されるものに加えて実現され得る。その上、上述の実施形態は、開示される特徴の様々な組合せおよびサブ組合せ、ならびに/または上で開示された、いくつかのさらなる特徴の組合せおよびサブ組合せを対象とし得る。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
【0078】
所望であれば、本明細書において考察した様々な機能は、互いに異なる順序および/または同時的に実施されてもよい。さらには、所望であれば、上述の機能の1つまたは複数は、任意選択であってもよいし、または組み合わされてもよい。実施形態のいくつかの様々な態様が独立請求項において述べられるが、実施形態のいくつかの他の態様は、説明される実施形態および/または従属請求項からの特徴と独立請求項の特徴との他の組合せを含み、請求項において明示的に述べられる組合せだけではない。本明細書においては、上では例示の実施形態を説明したが、これらの説明は限定的な意味合いとして見られるべきではないことにも留意されたい。むしろ、添付の特許請求の範囲において定義される実施形態の一部の範囲から逸脱することなくなされ得るいくつかの変形例および修正例が存在する。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。「に基づいて」という用語には、「少なくとも~に基づいて」が含まれる。「など」という言い回しの使用は、そうではないと指示されない限り、「例えば、~など」を意味する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
【国際調査報告】