(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ペット用保護具
(51)【国際特許分類】
A61D 99/00 20060101AFI20240326BHJP
A01K 13/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
A61D99/00
A01K13/00 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561392
(86)(22)【出願日】2021-12-15
(85)【翻訳文提出日】2023-10-05
(86)【国際出願番号】 KR2021019079
(87)【国際公開番号】W WO2022215828
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】10-2021-0046130
(32)【優先日】2021-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521524519
【氏名又は名称】プロキシヘルスケア インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン ウク
(57)【要約】
【課題】ペットの身体異常部位を保護すると同時に身体部位の治療効果が期待できるペット用保護具を提供する。
【解決手段】本発明のペット用保護具は、ペットの身体部位に着用されるペット用保護具であって、ペットの身体部位のうち少なくとも一部領域を覆う保護カバー、保護カバーの内側面に配置され、駆動信号の供給を受けて駆動信号に対応する電磁気波を提供する電極部、及び保護カバーの外側面に配置され、出力端子を通じて駆動信号を供給する電源装置を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットの身体部位に着用されるペット用保護具において、
前記ペットの身体部位のうち少なくとも一部領域を覆う保護カバーと、
前記保護カバーの内側面に配置され、駆動信号の供給を受けて前記駆動信号に対応する電磁波を提供する電極部と、
前記保護カバーの外側面に配置され、出力端子を通じて前記駆動信号を供給する電源装置と、を含むことを特徴とするペット用保護具。
【請求項2】
前記電極部は、
前記保護カバーを貫通して設置される第1電極端子及び第2電極端子と、
前記第1電極端子の一側と連結される第1電極と、
前記第2電極端子の一側と連結される第2電極と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のペット用保護具。
【請求項3】
前記出力端子は、前記保護カバーの外側に露出した前記第1電極端子の他側及び前記第2電極端子の他側とそれぞれ結合する第1出力端子及び第2出力端子を含むことを特徴とする請求項2に記載のペット用保護具。
【請求項4】
前記第1電極端子の他側及び前記第1出力端子のいずれか一つには第1突出部が形成され、
前記第1電極端子の他側及び前記第1出力端子のうち他の一つには前記第1突出部と嵌合される第1結合溝が形成され、
前記第2電極端子の他側及び前記第2出力端子のうちいずれか一つには第2突出部が形成され、
前記第2電極端子の他側及び前記第2出力端子のうち他の一つには、前記第2突出部と嵌合される第2結合溝が形成されることを特徴とする請求項3に記載のペット用保護具。
【請求項5】
前記電極部の上側に配置され、多数の開口部を含む電極カバーをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のペット用保護具。
【請求項6】
前記保護カバーの固定設置のために前記保護カバーから延長される少なくとも一つの固定バンドをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のペット用保護具。
【請求項7】
前記駆動信号は、AC信号とDC信号とを混合して生成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のペット用保護具。
【請求項8】
前記電源装置は、バッテリと、バッテリ電圧の供給を受けて出力電圧に変換するDC-DCコンバータと、
前記DC-DCコンバータの出力電圧を用いて前記AC信号を生成する信号発生部と、
前記信号発生部により生成されたAC信号に対するフィルタリング動作を行うフィルタと、
前記フィルタを介して供給されたAC信号に前記DC信号を混合して前記駆動信号を生成するキャリブレーション部と、を含むことを特徴とする請求項7に記載のペット用保護具。
【請求項9】
前記電源装置は、前記DC-DCコンバータの出力電圧を分配して前記DC信号を生成する電圧分配部をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のペット用保護具。
【請求項10】
前記電源装置は、前記バッテリの充電状態を表示する第1表示部と、
前記ペット用保護具の動作時間を表示する第2表示部と、をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のペット用保護具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細電流特殊電磁波を活用したペット用保護具に関する。
【背景技術】
【0002】
犬又は猫のような伴侶動物は、遺伝的要因、後天的生活環境又は外部衝撃などによって脊椎、スリーブの骨などの身体部位に異常が現れる。このような異常症状を緩和させようとすると、最近では当該身体部位を囲む形態で設置される装備(例えば、脊椎保護具、スリーブ骨保護具など)が使用されている。しかしながら、従来のペット用保護具は、痛みの緩和などの治療効果を期待することができず、着用時に皮膚老廃物による皮膚トラブルが発生する問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前述の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ペットの身体異常部位を保護すると同時に、当該身体部位の治療効果を期待できるペット用保護具を提供することにある。
【0004】
本発明の他の目的は、保護具着用時に発生し得る皮膚トラブルを効果的に予防できるペット用保護具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるペット用保護具は、ペットの身体部位に着用されるペット用保護具であって、前記ペットの身体部位のうち少なくとも一部領域を覆う保護カバー、前記保護カバーの内側面に配置され、駆動信号の供給を受けて前記駆動信号に対応する電磁気波を提供する電極部、及び前記保護カバーの外側面に配置され、出力端子を通じて前記駆動信号を供給する電源装置を含むことを特徴とする。
【0006】
また、前記電極部は、前記保護カバーを貫通して設置される第1電極端子及び第2電極端子、前記第1電極端子の一側と連結される第1電極、及び前記第2電極端子の一側と連結される第2電極を含むことができる。
【0007】
また、前記出力端子は、前記保護カバーの外側に露出した前記第1電極端子の他側及び前記第2電極端子の他側とそれぞれ結合する第1出力端子及び第2出力端子を含むことができる。
【0008】
また、前記第1電極端子の他側及び前記第1出力端子のいずれか一つには第1突出部が形成され、前記第1電極端子の他側及び前記第1出力端子のうち他の一つには前記第1突出部と嵌合される第1結合溝が形成され、前記第2電極端子の他側及び前記第2出力端子のうちいずれか一つには第2突出部が形成され、前記第2電極端子の他側及び前記第2出力端子のうち他の一つには、前記第2突出部と嵌合される第2結合溝が形成されてもよい。
【0009】
また、前記電極部の上側に配置され、多数の開口部を含む電極カバーをさらに含むことができる。
【0010】
また、前記保護カバーの固定設置のために前記保護カバーから延長される少なくとも一つの固定バンドをさらに含むことができる。
【0011】
また、前記駆動信号は、AC信号とDC信号とを混合して生成されたものにできる。
【0012】
また、前記電源装置は、バッテリ、バッテリ電圧の供給を受けて出力電圧に変換するDC-DCコンバータ、前記DC-DCコンバータの出力電圧を用いて前記AC信号を生成する信号発生部、前記信号発生部により生成されたAC信号に対するフィルタリング動作を行うフィルタ、および前記フィルタを介して供給されたAC信号に前記DC信号を混合して前記駆動信号を生成するキャリブレーション部を含むことができる。
【0013】
また、前記電源装置は、前記DC-DCコンバータの出力電圧を分配して前記DC信号を生成する電圧分配部をさらに含むことができる。
【0014】
また、前記電源装置は、前記バッテリの充電状態を表示する第1表示部、及び前記ペット用保護具の動作時間を表示する第2表示部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ペットの身体異常部位を保護すると同時に電磁気波を提供して当該身体部位の治療効果を期待することができるペット用保護具を提供することができる。また、AC信号とDC信号とが混合されて生成された駆動信号を活用することによって、保護具着用時に発生し得る皮膚トラブルを効果的に予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施例によるペット用保護具を示す図である。
【
図2】本発明の実施例による保護カバーの外側面を示す図である。
【
図3】本発明による保護カバーの内側面及び電極部を示す図である。
【
図4】本発明の実施例による電極カバーを示す図である。
【
図5a】本発明の実施例による電源装置を示す図である。
【
図5b】本発明の実施例による電源装置を示す図である。
【
図6a】AC信号とDC信号とが混合されて生成された駆動信号のバイオフィルム除去効果を説明する図である。
【
図6b】AC信号とDC信号とが混合されて生成された駆動信号のバイオフィルム除去効果を説明する図である。
【
図7】本発明の実施例による電源装置の内部構成を示す図である。
【
図8a】本発明の実施例による信号の波形を示す図である。
【
図8b】本発明の実施例による信号の波形を示す図である。
【
図8c】本発明の実施例による信号の波形を示す図である。
【
図9】本発明の他の実施例による電源装置の内部構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、本発明の実施例を図面に例示し、これを詳細な説明を通じて具体的に説明する。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現することができ、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されなければならない。
【0018】
本発明の構成要素を説明するに当たって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用する。この用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質や順序または順序などが限定されない。また、本明細書において、ある構成要素が他の構成要素に“連結”、“結合”または“接続”されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結されるか、または接続され得るが、各構成要素の間にさらに他の構成要素が“連結”、“結合”または“接続”されてもよい。“連結”、“結合”又は“接続”の場合、物理的に“連結”、“結合”又は“接続”されるだけでなく、必要に応じて電気的に“連結”、“結合”又は“接続”されるものと理解される。
【0019】
本明細書に記載された“~部(ユニット)”、“~基”、“~子”、“~モジュール”などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの結合で具現される。また、本明細書に記載の“含む”、“構成する”又は“有する”等の用語は、特に反対となる記載がない限り、当該構成要素が内在することを意味し、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得る。
【0020】
そして、本明細書における構成部に対する区分は、各構成部が担当する主機能別に区分したものに過ぎない。すなわち、以下で説明する2個以上の構成部が一つの構成部に合わせられるか、または一つの構成部がより細分化された機能別に2個以上に分化して備えられることもできる。そして、以下で説明する構成部のそれぞれは、担当する主機能以外にも他の構成部が担当する機能のうち一部または全部の機能を追加的に遂行でき、構成部それぞれが担当する主機能のうち一部の機能が他の構成部によって遂行されることもできる。
【0021】
以下、図面を参照して、本発明によるペット用保護具の実施例を説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施例によるペット用保護具を示す図であり、
図2は本発明の実施例による保護カバーの外側面を示す図であり、
図3は本発明の実施例による保護カバーの内側面及び電極部を示す図であり、
図4は本発明の実施例による電極カバーを示す図である。
【0023】
本発明の実施例によるペット用保護具1は、ペットの身体部位に着用でき、これを通じて当該身体部位の保護及び痛み緩和などの機能を遂行することができる。
【0024】
図1~
図3を参照すると、ペット用保護具1は、保護カバー10、電極部40、及び電源装置20を含むことができる。
【0025】
保護カバー10は、一定面積の大きさを有し、ペット用保護具1の着用時にペットの身体部位のうち少なくとも一部領域を覆う部分であって、柔軟性を有する材質で形成され得る。例えば、保護カバー10は、織物、繊維材質などで形成され得るが、これに制限されるものではない。
【0026】
また、ペットがペット用保護具1を着用した場合、保護カバー10の内側面11は着用部位に接触する一面であり、保護カバー10の外側面12は前記内側面11に反対となる面と定義することができる。
【0027】
このような保護カバーの固定設置のために、少なくとも一つの固定バンド30が保護カバー10から延長形成される。一例として、固定バンド30は保護カバー10の一側から延長形成されてペットの身体部位を囲んで保護カバー10の他側に付着されるか、保護カバー10の他側から延長された別途の保護バンドと相互結合される。
【0028】
固定バンド30の個数、長さ、形成位置などは、ペット用保護具1の用途(脊椎保護用、スリーブ骨保護用など)及び形態などによって多様に変化することができる。電極部40は、保護カバー10の内側面11に配置され、電源装置20から駆動信号の供給を受けて前記駆動信号に対応する電場を生成することができる。
【0029】
電極部40は、駆動信号の電気エネルギーに基づいて電磁波を提供することができ、このような電磁波は、ペット用保護具1を着用した身体部位に電気的影響を与え、痛み緩和、炎症減少などの効果を提供することができる。電源装置20は、保護カバー10の外側面12に配置され、出力端子を介して駆動信号を供給することができる。
【0030】
また、電源装置20は、保護カバー10に着脱可能な形態にできる。これにより、電源装置20の充電及び修理などを容易に行うことができ、電磁気波の提供が必要ない場合には、電源装置20を除去した状態でペット用保護具1を使用することができる。
【0031】
図2及び
図3を参照すると、本発明の実施例による電極部40は、第1電極端子41、第2電極端子42、第1電極51、及び第2電極52を含むことができる。第1電極端子41と第2電極端子42は互いに一定距離離隔して位置し、それぞれ保護カバー10を貫通する形態で設置される。
【0032】
これによって、第1電極端子41の一側及び第2電極端子42の一側は保護カバー10の内側面11上に位置することができ、第1電極端子41の他側及び第2電極端子42の他側は保護カバー10の外側面12上に位置することができる。
【0033】
第1電極51は第1電極端子41の一側と連結され、第2電極52は第2電極端子42の一側と連結される。
【0034】
ペット用保護具1の駆動時、第1電極51と第2電極52は、それぞれ正の電極と負の電極に設定される。また、第1電極51と第2電極52は、銅、黄銅、アルミニウム、伝導性高分子、伝導性シリコン、ステンレススチールなどの物質で形成されるが、これに制限されるものではなく、伝導性を有する物質であれば、当該電極材料への使用が可能である。
【0035】
例えば、第1電極51と第2電極52の上下側または一側には、別途の絶縁層が配置されてもよい。また、第1電極51と第2電極52は、軟性印刷回路基板(FPCB:Flexible Printed Conducircuits Board)で形成されてもよいが、これに制限されるものではない。第1電極51と第2電極52は、電場密度を高めるために特定方向(例えば、X軸方向)に沿って交互に配置されてもよい。
【0036】
例えば、第1電極51は、第1方向(例えば、X軸方向)に沿って配置される多数の第1サブ電極51a、及び前記第1サブ電極51aと第1電極端子41との間に連結される第1連結電極51bを含むことができる。このとき、第1サブ電極51aは、第1方向(例えば、X軸方向)と交差する第2方向(例えば、Y軸方向)に沿って延びた形状を有し、第1連結電極51bは、第1サブ電極51aの各一端と連結される。
【0037】
また、第2電極52は、第1方向(例えば、X軸方向)に沿って配置され、第1サブ電極51aの間に位置する多数の第2サブ電極52a、及び第2サブ電極52aと第2電極端子42との間に連結される第2連結電極52bを含むことができる。このとき、第2サブ電極52aは、第1方向(例えば、X軸方向)と交差する第2方向(例えば、Y軸方向)に沿って延びた形状を有し、第2連結電極52bは、第2サブ電極52aの各一端と連結される。ただし、第1電極51と第2電極52の設計構造はこれに制限されず、多様な形態に変更される。
【0038】
図4を参照すると、本発明の実施例によるペット用保護具1は、電極部40の上側に配置される電極カバー15をさらに含むことができる。このような電極カバー15は、電極部40が提供する電磁気波の干渉現象を最小化するために多数の開口部16を含むメッシュタイプ形態を有することができる。
【0039】
また、電極カバー15は、電極部40が外部に離脱しないように収容する役割を果たし、このために電極カバー15は、電極部40に比べて大きい面積を有し、周縁が保護カバー10の内側面11と固定結合されることにより、前記電極部40が位置できる収容空間を形成することができる。
【0040】
図5は本発明の実施例による電源装置を示す図である。
図5a及び
図5を参照すると、本発明の実施例による電源装置20は、第1表示部21、第2表示部22、スイッチ23、及び充電端子25を含むことができる。
【0041】
第1表示部21は、電源装置20の内部に配置されたバッテリの充電状態を表示することができる。例えば、第1表示部21は、LED(Light Emitting Diode)を備えて多数の色相で発光することができ、充電状態(例えば、赤色)及び緩衝状態(例えば、青色)などを表示することができる。第2表示部22は、ペット用保護具1の動作時間を表示することができる。例えば、第2表示部22は、LEDを備えて複数の色相で発光することができ、15分動作(例えば、緑色)及び30分動作(例えば、黄色)などを表示することができる。
【0042】
スイッチ23は、ペット用保護具1の電源オン(on)/オフ(off)を制御し、動作時間を設定するために使用することができる。充電端子25は、電源装置20の内部に配置されたバッテリを充電させるために使用される。一方、電源装置20は、駆動信号の供給及び保護カバー10との結合のための出力端子26、27を備えることができる。
【0043】
第1出力端子26は、保護カバー10の外側に露出した第1電極端子41の他側と結合し、第2出力端子27は、保護カバー10の外側に露出した第2電極端子42の他側と結合することができる。このために、第1電極端子41の他側及び第1出力端子26のいずれか一つには第1突出部が形成され、第1電極端子41の他側及び第1出力端子26のうち他の一つには前記第1突出部と嵌合される第1結合溝が形成されることができる。また、第2電極端子42の他側及び第2出力端子27のいずれか一つには第2突出部が形成され、第2電極端子42の他側及び第2出力端子27のうち他の一つには前記第2突出部と嵌合される第2結合溝が形成されることができる。
【0044】
例えば、
図2に示すように、第1電極端子41の他側と第2電極端子42の他側にはそれぞれ第1突出部41a及び第2突出部42aが形成され、
図5bに示されたように第1出力端子26と第2出力端子27にはそれぞれ第1突出部41aと嵌合する第1結合溝26a及び第2突出部42aと嵌合する第2結合溝27aが形成される。図示していないが、これと反対に、第1電極端子41の他側と第2電極端子42の他側にはそれぞれ第1結合溝及び第2結合溝が形成され、第1出力端子26と第2出力端子27にはそれぞれ第1結合溝及び第2結合溝と嵌合する第1突出部及び第2突出部が形成される。
【0045】
図6a及び
図6bは、AC信号とDC信号とが混合されて生成された駆動信号のバイオフィルム除去効果を説明するための図である。電源装置20は、内部バッテリから供給されるバッテリ電圧を用いて駆動信号を生成することができ、生成された駆動信号を出力端子26、27に出力して電極端子41、42を介して電極51、52に供給することができる。
【0046】
また、電源装置20は、AC信号とDC信号とを混合して駆動信号を生成してもよい。これにより、駆動信号にはAC成分とDC成分が全て含まれており、AC成分とDC成分の同時適用によるシナジー効果及び共振が発生して毛穴汚染物の除去効果が上昇する。
【0047】
代表的な毛穴汚染物としてはバクテリアによるバイオフィルム(biofilm)があり、
図6aを参照すると、駆動信号のDC成分による電場は局所的な電荷量分布の不均衡を誘導してバイオフィルムの構造的なストレスを増加させ、駆動信号のAC成分による電場は特異的な振動発生を通じて外部保護体の透過性を増加させることができる。このようなAC成分とDC成分のシナジー効果は、
図6bで確認することができる。すなわち、AC成分による電場とDC電圧による電場をそれぞれ単独で提供した時のバイオフィルム除去効果に比べて、AC成分による電場とDC電圧による電場を重畳して同時に提供する場合、バイオフィルムの除去効果が遥かに優勢であることが分かる。
【0048】
本発明の実施例による電源装置20が供給する駆動信号によってDC成分による電場とAC成分による電場が電極部40から同時提供されるので、ペットの皮膚内の老廃物(バイオフィルム)と関連した増幅された除去効果を達成することができる。これにより、ペット用保護具1の着用時に発生し得る肌トラブルを効果的に予防することができる。
【0049】
図7は本発明の実施例による電源装置の内部構成を示した図面であり、
図8a乃至
図8cは本発明の実施例による信号の波形を示した図面である。特に、
図8aでは、フィルタリングされたAC信号Sac’を示し、
図8bでは、DC信号Sdcを示し、
図8cでは、フィルタリングされたAC信号Sac’とDC信号Sdcが混合されて生成された駆動信号(Vd)を示す。
【0050】
図7を参照すると、電源装置20は、バッテリ60及び信号供給部70を含むことができる。バッテリ60は、電源装置20の内部に収容され、信号供給部70にバッテリ電圧Vbを提供する。例えば、バッテリ60は、1次電池(primary battery)または2次電池(secondary battery)に設定される。
【0051】
バッテリ60が1次電池である場合、使用者はバッテリ60を周期的に交替することができ、バッテリ60が2次電池である場合、前述した充電端子25を通じて充電がなされる。信号供給部70は、DC-DCコンバータ71、信号発生部72、フィルタ73、及びキャリブレーション部74を含むことができ、さらに電圧分配部75をさらに含む。
【0052】
DC-DCコンバータ71は、バッテリ60からバッテリ電圧Vbを供給され、バッテリ電圧Vbを所定レベルの出力電圧Voに変換して出力する。信号発生部72は、DC-DCコンバータ71から供給される電圧に基づいて動作し、DC-DCコンバータ71の出力電圧Voを利用して所定の周波数を有するAC信号Sacを生成する。
【0053】
信号発生部72は、オシレータ(Oscillator conductor)、関数発生器(Function Vision Generator Phthalate)などのようなAC信号を生成可能な既に公知の構成を用いて具現できる。
【0054】
例えば、AC信号Sacは、1KHz~1000MHzの周波数に設定されることができる。AC信号Sacが1KHz未満の低周波に設定される場合には毛穴汚染物(バイオフィルム)の除去効果が劣り、AC信号Sacが1000MHzを超える超高周波に設定される場合にも毛穴汚染物(バイオフィルム)の除去効果が劣るからである。一方、AC信号Sacの周波数は毛穴汚染物(バイオフィルム)の除去に適した5MHz~15MHzの周波数に設定される。
【0055】
また、AC信号Sacの振幅は、0.1mV~3Vに設定される。AC信号Sacの振幅が0.1mV未満である場合、毛穴汚染物(バイオフィルム)の除去効果を期待しにくく、AC信号Sacの振幅が3Vを超過する場合には体液の電気分解による毒素物質が発生する恐れがあるためである。
【0056】
フィルタ73は、信号発生部72によって生成されたAC信号Sacに対するフィルタリング動作を行うことができる。一例として、フィルタ73は低域通過フィルタ(Low Pass Filter)を含み、鋸波(Sawtooth Wave) 形態のAC信号Sacを正弦波(Sine Wave) 形態のAC信号Sac’に変換することができる。但し、フィルタ73の種類はこれに制限されず、設計構造によって多様な種類のフィルタが採用される。
【0057】
キャリブレーション部74は、フィルタ73を介して供給されたAC信号Sac’にDC信号Sdcを混合して駆動信号Vdを生成する。一例として、キャリブレーション部74は、AC信号Sac’とDC信号Sdcとの合算(又は、重畳)が可能な演算増幅器(operating amplifier)として具現可能であるが、これに制限されるものではない。
【0058】
これにより、AC信号Sac’には、DC信号Sdcに該当するオフセット(offset)が発生し、AC成分とDC成分が全て保有した駆動信号Vdが生成されることができる。駆動信号VdはAC信号Sacの特性を全て含んでいるので、駆動信号Vdは1KHz~1000KHzの周波数に設定され、また毛穴内の老廃物の除去により適した5MHz~15MHzの周波数に設定される。また、駆動信号Vdの振幅は0.1mV~3Vに設定されてもよい。
【0059】
図8aを参照すると、キャリブレーション部440は、Aボルト(V)の振幅を有するAC信号Sac’をフィルタ73から供給されることができ、該当AC信号Sac’に
図8bに示すようなBボルト(V)のDC信号Sdcを重畳することによって、
図8cに示すような最終駆動信号Vdを生成する。この時、DC信号Sdcの電圧値は、AC信号Sac’の振幅以上に設定される。これにより、駆動信号Vdの電圧値は0以上に設定される。
【0060】
結局、駆動信号VdのDCオフセット値は、駆動信号Vdの振幅と同一であるか、それより大きく設定される。駆動信号VdのDCオフセット値が駆動信号Vdの振幅値未満である場合、駆動信号Vdの電圧が負の値を有するようになる区間が発生するようになり、前記区間で電圧が負の値を有するようになることによって電気エネルギーの損失が発生する。ただし、本発明の実施例のように、駆動信号VdのDCオフセット値を駆動信号Vdの振幅と同一またはそれより大きく設定すれば、駆動信号Vdの電圧が常に0以上であるので、電気エネルギーの損失を最小化することができる。
【0061】
一方、DC信号Sdcは、電圧分配部75によって生成される。例えば、電圧分配部75は、DC-DCコンバータ71の出力電圧Voの伝達を受けることができ、出力電圧Voに対する電圧分配を行ってDC信号Sdcを生成することができる。電圧分配部75は、出力電圧Voを分配するための抵抗ストリングで構成されるが、これに制限されない。
【0062】
DC-DCコンバータ71の出力電圧Voが駆動信号Vd生成に直ちに使用されるのに適した場合、当該出力電圧VoがDC信号Sdcの役割を遂行することができる。この場合、電圧分配部75は省略されることができ、DC-DCコンバータ71の出力電圧Voがキャリブレーション部74に入力される。
【0063】
図9は本発明の他の実施例による電源装置の内部構成を示した図面である。
図9を参照すると、本発明の他の実施例による電源装置20では、信号供給部70が使用者の制御に対応して駆動信号Vdの特性のうち少なくとも一つを変更させることができる。また、電源装置20は、使用者の入力に対応して信号供給部70を制御する制御部80をさらに含むことができる。
【0064】
例えば、駆動信号Vdの特性は、駆動信号Vdの振幅及びDCオフセットを含むことができる。すなわち、使用者は、駆動信号Vdの振幅及びDCオフセットのうち少なくともいずれか一つを調節することによって、ペットに適した最適の駆動信号Vdを設定することができ、このような機能を通じて、ペットの特性を考慮した皮膚管理が可能になる。
【0065】
このとき、駆動信号Vdの特性制御のためのユーザの入力方式は、電源装置20に設けられたスイッチ23または別途のボタン(図示せず)によるものであってもよく、ユーザは、電源装置20に設けられたスイッチ23などを操作することにより、駆動信号Vdの特性を調節または設定できる。使用者によるボタンまたはスイッチ操作で駆動信号Vdの設定情報が入力されると、制御部80は駆動信号Vdが入力された設定情報に対応する振幅値及びDCオフセット値を有するように信号供給部70を制御することができる。
【0066】
制御部80は、信号発生部72を制御することによってAC信号Sacの振幅を変更できる。また、制御部80は、DC-DCコンバータ71及び/又は電圧分配部75を制御することによってDC信号Sdcの電圧値を調節することができる。これにより、最終的に駆動信号Vdの特性が変更される。
【0067】
この時、制御部80はDC信号Sdcの電圧値がAC信号Sac’の振幅以上に設定されるように電圧分配部75を制御することができ、これによって駆動信号Vdの電圧値は0以上に設定される。
【0068】
本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せずに、他の具体的な形態で実施できることが理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり、限定的ではない。本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導き出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0069】
1 ペット用保護具
10 保護カバー
11 内側面
12 外側面
15 電極カバー
16 開口部
20 電源装置
21 第1表示部
22 第2表示部
23 スイッチ
25 充電端子
26 出力端子
26a 第1結合溝
27 出力端子
27a 第2結合溝
30 固定バンド
40 電極部
41 電極端子
41a 第1突出部
42 電極端子
42a 第2突出部
51 電極
51a 第1サブ電極
51b 第1連結電極
52 電極
52a 第2サブ電極
52b 第2連結電極
60 バッテリ
70 信号供給部
71 DC-DCコンバータ
72 信号発生部
73 フィルタ
74 キャリブレーション部
75 電圧分配部
80 制御部
【国際調査報告】