(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】トリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、又はその塩、並びにそれを含む医薬組成物
(51)【国際特許分類】
C07D 401/04 20060101AFI20240326BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240326BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240326BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20240326BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20240326BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240326BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20240326BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20240326BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240326BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240326BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20240326BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/4196 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/41 20060101ALI20240326BHJP
C07D 409/14 20060101ALI20240326BHJP
C07D 257/04 20060101ALI20240326BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/4709 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20240326BHJP
C07D 401/10 20060101ALI20240326BHJP
C07D 405/10 20060101ALI20240326BHJP
C07D 403/10 20060101ALI20240326BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20240326BHJP
C07D 409/04 20060101ALI20240326BHJP
C07D 413/10 20060101ALI20240326BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/437 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20240326BHJP
C07D 405/14 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
C07D401/04
A61P43/00 111
A61P1/16
A61P3/06
A61P3/10
A61P29/00
A61P3/04
A61P3/00
A61P1/04
A61P9/10 101
A61P9/10
A61P17/06
A61P19/02
A61P29/00 101
A61K31/4196
A61K31/41
C07D409/14 CSP
C07D257/04 G
A61P35/00
A61K31/496
A61K31/4709
A61K31/4439
C07D401/10
C07D405/10
C07D403/10
C07D401/14
C07D409/04
C07D413/10
C07D471/04 101
A61K31/437
A61K31/5377
C07D405/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562695
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(85)【翻訳文提出日】2023-10-12
(86)【国際出願番号】 IB2022053747
(87)【国際公開番号】W WO2022224195
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0052441
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516006530
【氏名又は名称】ユハン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】YUHAN CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】タク, ヒ ジェ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ウン キョン
(72)【発明者】
【氏名】チョ, ヒョク ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リム, チョル ヒ
【テーマコード(参考)】
4C063
4C065
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB01
4C063BB02
4C063BB03
4C063BB06
4C063CC47
4C063CC58
4C063CC81
4C063CC92
4C063DD12
4C063DD14
4C063DD22
4C063DD41
4C063DD47
4C063EE01
4C065AA03
4C065BB03
4C065CC01
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH07
4C065JJ01
4C065KK01
4C065LL01
4C065PP06
4C065PP09
4C065QQ04
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC60
4C086BC73
4C086CB05
4C086GA02
4C086GA03
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA55
4C086NA14
4C086ZA36
4C086ZA45
4C086ZA66
4C086ZA70
4C086ZA75
4C086ZA96
4C086ZB11
4C086ZB15
4C086ZB26
4C086ZC21
4C086ZC33
4C086ZC35
4C086ZC41
(57)【要約】
本技術は、トリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩、その調製プロセス、それを含む医薬組成物、並びにその使用を提供する。トリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩は、VAP-1に対する阻害活性を示し、したがって、例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療及び予防に有用に適用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1の化合物、
【化28】
又はその薬学的に許容される塩であって、
式中、
(i)Xは、Nであり、Yは、N又はCR
2’であり、あるいは
(ii)Xは、CR
3であり、Yは、N又はCR
2であり、あるいは
(iii)X及びYは、両方ともNであり、
R
1は、水素又はフルオロであり、
R
2は、水素、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
2’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
3は、水素、C
1~3アルキル、又はフェニルであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、前記アリール基又は前記ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、前記環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
Aが、C
1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたC
6~C
10アリール基である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Aが、C
1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたフェニルである、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Aが、O、N、又はSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されている、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
Aが、チオフェニル又はピリジニルであり、Aは、C
1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されている、請求項1又は請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
Rが、置換又は非置換フェニルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
Rが、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換5~10員ヘテロアリールである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
Rが、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換非芳香族3~12員複素環である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
Rが、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサジアゾリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、前記環式環は、C
1~6アルキル、モノ-C
1~6アルキルアミノ、ジ-C
1~6アルキルアミノ、C
1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
式15の化合物、
【化29】
又はその薬学的に許容される塩であって、
式中、
R
1は、水素又はフルオロであり、
R
2’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、前記アリール基又は前記ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、前記環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
Aが、O、N、又はSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されている、請求項10に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
Aが、C
1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルである、請求項10又は請求項11に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
Rが、置換又は非置換フェニルである、請求項10~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
Rが、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換5~10員ヘテロアリールである、請求項10~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
Rが、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換非芳香族3~12員複素環である、請求項10~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
Rが、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサジアゾリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、前記環式環は、C
1~6アルキル、モノ-C
1~6アルキルアミノ、ジ-C
1~6アルキルアミノ、C
1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、請求項10~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項17】
Rが、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、前記環式環は、C
1~6アルキル、モノ-C
1~6アルキルアミノ、ジ-C
1~6アルキルアミノ、C
1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、請求項10~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項18】
R
2’が、C
1~3アルキルである、請求項10~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項19】
式16の化合物、
【化30】
又はその薬学的に許容される塩であって、
式中、
R
1は、水素又はフルオロであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、前記アリール基又は前記ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、前記環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項20】
Aが、C
1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたC
6~C
10アリール基である、請求項19に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項21】
Aが、C
1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたフェニルである、請求項19に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項22】
Aが、O、N、又はSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されている、請求項19に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項23】
Aが、チオフェニル又はピリジニルであり、Aは、C
1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されている、請求項19に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項24】
Rが、置換又は非置換フェニルである、請求項19~23のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項25】
Rが、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換5~10員ヘテロアリールである、請求項19~23のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項26】
Rが、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換非芳香族3~12員複素環である、請求項19~23のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項27】
Rが、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサジアゾリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、前記環式環は、C
1~6アルキル、モノ-C
1~6アルキルアミノ、ジ-C
1~6アルキルアミノ、C
1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、請求項19~23のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項28】
Rが、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサジアゾリル、及び3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルからなる群から選択される環式環であり、前記環式環は、C
1~6アルキル、モノ-C
1~6アルキルアミノ、ジ-C
1~6アルキルアミノ、C
1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、請求項19~23のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項29】
式17の化合物、
【化31】
又はその薬学的に許容される塩であって、
式中、
R
1は、水素及びフルオロであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、O、N、又はSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、前記アリール基又は前記ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、前記環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項30】
Aが、O、N、又はSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されている、請求項29に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項31】
Aが、C
1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルである、請求項29又は請求項30に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項32】
Rが、置換又は非置換フェニルである、請求項29~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項33】
Rが、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換5~10員ヘテロアリールである、請求項29~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項34】
Rが、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換非芳香族3~12員複素環である、請求項29~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項35】
Rが、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサジアゾリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、前記環式環は、C
1~6アルキル、モノ-C
1~6アルキルアミノ、ジ-C
1~6アルキルアミノ、C
1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、請求項29~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項36】
Rが、ピリジン-2-オニル、ピラゾリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、前記環式環は、C
1~6アルキル、モノ-C
1~6アルキルアミノ、ジ-C
1~6アルキルアミノ、C
1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、請求項29~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項37】
R
1が水素である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項38】
R
1がフルオロである、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項39】
nが0である、請求項1~38のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項40】
nが1である、請求項1~38のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項41】
前記化合物が、
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【表3-6】
【請求項42】
請求項1~41のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
【請求項43】
哺乳動物における血管接着タンパク質-1(VAP-1)を阻害する方法であって、治療有効量の請求項1~41のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項44】
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療を必要とする対象におけるその方法であって、治療有効量の請求項1~41のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、あるいは治療有効量の請求項42に記載の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項45】
NASHの治療のための医薬品を製造するための、請求項1~41のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項46】
NASHの治療に使用するための、請求項1~41のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項47】
NASHの治療に使用するための、請求項42に記載の組成物。
【請求項48】
VAP-1の阻害に使用するための、請求項1~41のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項49】
VAP-1の阻害に使用するための、請求項42に記載の組成物。
【請求項50】
VAP-1によって媒介される疾患の治療を必要とする対象におけるその方法であって、治療有効量の請求項1~41のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、あるいは治療有効量の請求項42に記載の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項51】
前記VAP-1によって媒介される疾患が、脂質障害、リポタンパク質障害、蓄積された脂質、特にトリグリセリドの蓄積とそれに続く線維症進行性経路の活性化とによる臓器の慢性脂肪性及び線維性変性に起因する状態若しくは疾患、I型若しくはII型糖尿病、I型及びII型糖尿病の臨床合併症、慢性肝内胆汁うっ滞状態、肝外胆汁うっ滞状態、肝線維症、急性肝内胆汁うっ滞状態、不適切な胆汁組成に起因する閉塞性若しくは慢性の炎症性疾患、食事脂肪及び脂溶性食事ビタミンの摂取が減少した胃腸状態、炎症性腸疾患、肥満、代謝症候群、脂質異常症の複合症状、糖尿病及び異常に高い肥満度指数、細胞内細菌若しくは寄生性原生生物による持続的な感染、非悪性過剰増殖性障害、悪性過剰増殖性障害、大腸腺がん及び肝細胞がん、脂肪性肝症若しくはその関連症候群、B型肝炎感染症、C型肝炎感染症、アルコール性肝硬変若しくはウイルス性肝炎と関連付けられる胆汁うっ滞及び線維化作用、慢性肝疾患若しくは外科的肝切除の結果としての肝不全若しくは肝機能障害、急性心筋梗塞、急性脳卒中、慢性閉塞性動脈硬化症、変形性関節症、関節リウマチ、乾癬、及び脳梗塞のエンドポイントとして起こる血栓症(単独又はその組み合わせ)からなる群から選択される、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
式1a
【化32】
の化合物、又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
(i)Xは、Nであり、Yは、N又はCR
2’であり、あるいは
(ii)Xは、CR
3であり、Yは、N又はCR
2であり、あるいは
(iii)X及びYは、両方ともNであり、
R
1は、水素又はフルオロであり、
R
2は、水素、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
2’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
3は、水素、C
1~3アルキル、又はフェニルであり、
nは、0又は1であり、
A’は、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、
R’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から選択され、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、前記環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩、を調製する方法であって、
前記方法は、
(a)式2の化合物であって、
【化33】
式中、PGは、アミノ保護基である、化合物と、
式3の化合物であって、
Z-R’(式3)
式中、Zは、-B(OH)
2、-B(C
1~3アルコキシ)
2、又は
【化34】
である化合物とを反応させ、
式1aaの化合物を得ることと、
【化35】
並びに
(b)反応条件下で前記式1aaの化合物からPGを除去して、前記式1aの化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることと、を含む、方法。
【請求項53】
XがNであり、YがCR
2’であり、nが1であり、前記式2の化合物が、
(a)式4の化合物を、
【化36】
式5の化合物と反応させ、
【化37】
式6の化合物を得て、
【化38】
(b)前記式6の化合物を式11の化合物、
【化39】
式12の化合物であって、
【化40】
式中、Qがハロゲンである、化合物と、
反応条件下で反応させて、前記式2の化合物を得ることによって得られる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
X及びYが両方ともNであり、前記式2の化合物が、
(a)式7の化合物を、
【化41】
環化条件下でトリメチルシリルアジドと反応させて、式8の化合物を得て、
【化42】
(b)前記式8の化合物を式11の化合物、
【化43】
式12の化合物であって、
【化44】
式中、Qがハロゲンである、化合物と、
反応条件下で反応させて、前記式2の化合物を得ることによって得られる、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
XがCHであり、YがCHであり、nが1であり、前記式2の化合物が、
式9の化合物を、
【化45】
式11の化合物、
【化46】
式12の化合物であって、
【化47】
式中、Qがハロゲンである、化合物と、
反応条件下で反応させて、前記式2の化合物を得ることによって得られる、請求項52に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年4月22日に出願された韓国特許出願第10-2021-0052441号の優先権の利益を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本技術は、血管接着タンパク質(VAP-1)に対する阻害活性を有する、トリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩、その調製プロセス、それを含む医薬組成物、並びにその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
血管接着タンパク質-1(VAP-1)は、ヒト血漿中に豊富に存在するセミカルバジド感受性アミンオキシダーゼ(SSAO)である。VAP-1は、短い細胞質側末端、単一の膜貫通ドメイン、及び活性中心を含む大きく高い糖鎖付加を有する細胞外ドメインを含む、エクトエンザイムである。また、VAP-1は、内皮において膜結合型として存在するだけでなく、血清中では可溶型として存在する(可溶型VAP-1、sVAP-1)。この形態は、膜結合VAP-1由来の切断産物であることが示され、組織結合形態と同様の特性を有するようである。また、VAP-1は、通常は内皮細胞内の細胞内顆粒に貯蔵されているが、炎症性刺激に応答して炎症反応が惹起されると、細胞膜上に移行し、その発現が上方制御され、したがって、正常組織よりも炎症組織において強く発現することも報告されている。
【0004】
VAP-1の基質には、内因性メチルアミン及びアミノアセトン、並びにチラミン及びベンジルアミンなどのいくつかの生体異物アミンが含まれる。
【0005】
VAP-1は、2つの生理学的機能を有し、第1には本節で先に述べたアミンオキシダーゼ活性であり、第2には細胞接着活性である。これらの2つの活性により、VAP-1は、炎症部位における白血球の接着タンパク質として作用するため、炎症細胞の漏出において重要な役割を果たすことが示されている[Trends Immunol.(2001)22:211]。VAP-1欠損トランスジェニックマウスは健康であり、正常に発達し、繁殖力があり、表現型は正常であるが、様々な炎症性刺激に応答して惹起される炎症反応の顕著な減少を示す[Immunity.(2005)22:105]。
【0006】
加えて、ヒト疾患の複数の動物モデル(例えば、カラギーナン誘発性足炎症、オキサゾロン誘発性大腸炎、リポ多糖誘発性肺炎症、コラーゲン誘発性関節炎、エンドトキシン誘発性ブドウ膜炎)における抗体又は小分子の使用によるVAP-1の阻害活性は、白血球のローリング、接着、及び漏出を防止し、炎症性サイトカイン及びケモカインのレベルを低下させ、それによって疾患の重症度を低下させることが示されている[Eur J Immunol.(2005)35:3119、J Pharmacol Exp Ther.(2005)315:553、Annu Rep Med Chem.(2007)42:229、FASEB J.(2008)22:1094]。炎症は、感染又は刺激に対する免疫系の最初の反応であり、このようなプロセスにおいて、循環を通る組織への白血球の移動は、重要な工程である。白血球は、まず接着タンパク質に結合し、次いで内皮に接着した後、血管壁を通過し始める。VAP-1は、リンパ器官における高内皮細静脈などの内皮細静脈(HEV)、並びに肝類洞内皮細胞(HSEC)、平滑筋細胞、及び脂肪細胞において高度に発現される。内皮細胞の細胞表面上のVAP-1発現は厳密に調節されており、炎症中に増加する。VAP-1は基質中に存在する場合にNF-κBを活性化し、NF-κBはHSEC内で活性化されるが、他の接着分子であるE-セレクチン及びケモカインIL-8はエクスビボで上方制御される。このことは、VAP-1が炎症反応の調節のための重要な因子であり得ることを示唆しており、したがって、VAP-1阻害剤が広範囲のヒト疾患における有効な抗炎症薬であり得る可能性が高いようである。
【0007】
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、組織学的には、単純性脂肪症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、及び肝硬変を含む。これらの中でも、NASHは、単純性脂肪症(非アルコール性脂肪肝、NAFL)とは異なり、肝硬変及び肝細胞腫(肝細胞がん)に進行する可能性がある。NASHにおいて、インスリン抵抗性は、酸化ストレス、炎症カスケード、及び線維症と共に、疾患の進行において重要な役割を果たすことが知られている。NAFLD患者では、sVAP-1レベルが上昇していることが見出され、VAP-1ノックアウト(K/O)マウスでは、四塩化炭素誘発性肝線維症が野生型動物と比較して減少していた。更に、VAP-1抗体の投与後のVAP-1阻害による肝線維症の改善は、組織学的変化によって同定された[J Clin Invest(2015)125:501]。したがって、VAP-1は、臨床試験及び動物の疾患モデルにおいてNASHに関連することが見出された。四塩化炭素誘発動物モデルにおけるVAP-1の阻害活性は、肝線維症において観察されるT細胞、B細胞、NKT細胞、及びNK細胞などの白血球の浸潤の減少に起因すると考えられ、VAP-1阻害剤は線維性疾患を治療する可能性を有する。
したがって、VAP-1を阻害する物質は、様々な炎症性疾患及び線維性疾患の予防及び治療に適用することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Trends Immunol.(2001)22:211
【非特許文献2】Immunity.(2005)22:105
【非特許文献3】Eur J Immunol.(2005)35:3119
【非特許文献4】J Pharmacol Exp Ther.(2005)315:553
【非特許文献5】Annu Rep Med Chem.(2007)42:229
【非特許文献6】FASEB J.(2008)22:1094
【非特許文献7】J Clin Invest(2015)125:501
【発明の概要】
【0009】
本明細書に記載される、3-フルオロアリルアミン基若しくは3,3-ジフルオロアリルアミン基を有するトリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩は、VAP-1に対する阻害活性を示す。したがって、トリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩は、様々なVAP-1媒介性疾患、例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療及び予防において有用に使用することができる。
【0010】
したがって、本技術は、トリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩、その調製プロセス、それを含む医薬組成物、及びその使用を提供する。
【0011】
本技術の一態様によれば、トリアゾロン、テトラゾロン、若しくはイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0012】
本技術の一態様によれば、トリアゾロン、テトラゾロン、若しくはイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩の調製プロセスが提供される。
【0013】
本技術の別の態様によれば、トリアゾロン、テトラゾロン、若しくはイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、医薬組成物が提供される。
【0014】
本技術の別の態様によれば、トリアゾロン、テトラゾロン、若しくはイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、治療方法が提供される。
【0015】
本技術の別の態様によれば、血管接着タンパク質-1の阻害のための医薬品の製造における、トリアゾロン、テトラゾロン、若しくはイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0016】
本技術により、3-フルオロアリルアミン基若しくは3,3-ジフルオロアリルアミン基を有するトリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、又はその薬学的に許容される塩が、VAP-1に対する阻害活性を示すことが見出された。したがって、本技術による化合物又はその薬学的に許容される塩は、VAP-1媒介性の様々な疾患、例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療及び予防に有用に適用することができる。
【0017】
本明細書に提供されるのは、式1の化合物、
【化1】
又はその立体異性体、又は薬学的に許容される塩であり、
式中、
(i)Xは、Nであり、Yは、N又はCR
2’であり、あるいは
(ii)Xは、CR
3であり、Yは、N又はCR
2であり、あるいは
(iii)X及びYは、両方ともNであり、
R
1は、水素又はフルオロであり、
R
2は、水素、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
2’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
3は、水素、C
1~3アルキル、又はフェニルであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、当該ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、当該アリール基又は当該ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、環式環は、芳香族又は非芳香族である。
【0018】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、表1の化合物である。別の態様では、本明細書に提供されるのは、表1の化合物、又はその薬学的に許容される塩である。
【0019】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、本明細書に開示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる医薬組成物である。
【0020】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、血管接着タンパク質(VAP-1)を阻害する方法であって、治療有効量の本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を哺乳動物に投与することを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる方法である。
【0021】
別の態様では、本明細書に提供されるには、NASHの治療を必要とする対象におけるその治療方法であって、治療有効量の本明細書に開示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩、あるいは治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与することを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる方法である。
【0022】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、NASHの治療用の医薬品を製造するための、本明細書に開示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩の使用である。
【0023】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、NASHの治療に使用するための、本明細書に開示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩である。
【0024】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、NASHの治療に使用するための、本明細書に開示される組成物である。
【0025】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、VAP-1の阻害に使用するための、本明細書に開示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩である。
【0026】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、VAP-1の阻害に使用するための、本明細書に開示される組成物である。
【0027】
別の態様では、本明細書に提供されるには、VAP-1によって媒介される疾患の治療を必要とする対象におけるその治療方法であって、治療有効量の本明細書に開示される化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩、あるいは治療有効量の本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与することを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる方法である。
【0028】
いくつかの実施形態では、VAP-1によって媒介される疾患は、脂質障害、リポタンパク質障害、蓄積された脂質、特にトリグリセリドの蓄積とそれに続く線維症進行性経路の活性化とによる臓器の慢性脂肪性及び線維性変性に起因する状態若しくは疾患、I型若しくはII型糖尿病、I型及びII型糖尿病の臨床合併症、慢性肝内胆汁うっ滞状態、肝外胆汁うっ滞状態、肝線維症、急性肝内胆汁うっ滞状態、不適切な胆汁組成に起因する閉塞性若しくは慢性の炎症性疾患、食事脂肪及び脂溶性食事ビタミンの摂取が減少した胃腸状態、炎症性腸疾患、肥満、代謝症候群、脂質異常症の複合症状、糖尿病及び異常に高い肥満度指数、細胞内細菌若しくは寄生性原生生物による持続的な感染、非悪性過剰増殖性障害、悪性過剰増殖性障害、大腸腺がん及び肝細胞がん、脂肪性肝症若しくはその関連症候群、B型肝炎感染症、C型肝炎感染症、アルコール性肝硬変若しくはウイルス性肝炎と関連付けられる胆汁うっ滞及び線維化作用、慢性肝疾患若しくは外科的肝切除の結果としての肝不全若しくは肝機能障害、急性心筋梗塞、急性脳卒中、慢性閉塞性動脈硬化症、変形性関節症、関節リウマチ、乾癬、及び脳梗塞のエンドポイントとして起こる血栓症(単独又はその組み合わせ)からなる群から選択される。
【0029】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、式1aの化合物、
【化2】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
(i)Xは、Nであり、Yは、N又はCR
2’であり、あるいは
(ii)Xは、CR
3であり、Yは、N又はCR
2であり、あるいは
(iii)X及びYは、両方ともNであり、
R
1は、水素又はフルオロであり、
R
2は、水素、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
2’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
3は、水素、C
1~3アルキル、又はフェニルであり、
nは、0又は1であり、
A’は、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、当該ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、
R’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から選択され、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩、を調製する方法であって、
方法は、
(a)式2の化合物であって、
【化3】
式中、PGは、アミノ保護基である、化合物と、
式3の化合物であって、
Z-R’(式3)
式中、Zは、-B(OH)
2、-B(C
1~3アルコキシ)
2、又は
【化4】
である化合物とを反応させ、
式1aaの化合物を得ることと、
【化5】
並びに
(b)反応条件下で式1aaの化合物からPGを除去して、式1aの化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることと、を含む、方法である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「a」、「and」、及び「the」という単数形は、別途文脈で明確に示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意する。特許請求の範囲は、任意の要素を除外するように作成され得ることに更に留意する。したがって、この記述は、請求要素の列挙に関連して「単に(solely)」、「のみ(only)」などのような排他的な用語を使用するための先行詞、又は「否定的な」制限の使用として機能することを意図している。
【0031】
本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」又は「含む(comprises)」という用語は、組成物及び方法が、列挙された要素を含むが、他の要素を除外しないことを意味することを意図している。本明細書で定義される要素「から本質的になる」組成物又は方法は、特許請求される技術の基本的及び新規の特性に著しく影響を及ぼさない他の材料又は工程を除外しない。「からなる(consisting of)」は、微量元素を超える他の成分及び実質的な方法工程を除外することを意味するものとする。これらの転換語の各々によって定義される実施形態は、この技術の範囲内である。実施形態がこれらの用語のうちの1つ(例えば、「含む(comprising)」)によって定義される場合、本開示はまた、当該実施形態の「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「からなる(consisting of)」などの代替の実施形態を含むことを理解されたい。
【0032】
「実質的に(substantially)」又は「本質的に(essentially)」は、なんらかの所与の量のほぼ全体的に又は完全に、例えば、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上を意味する。
【0033】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、当業者によって理解され、それが使用される文脈に応じてある程度変化するであろう。当業者には明らかではない用語の使用がある場合、それが使用される文脈を考慮して、「約」は、特定の用語のプラス又はマイナス10%までを意味することになる。
【0034】
ある特定の範囲は、数値に「約」という用語が先行して本明細書に提示される。「約」という用語は、本明細書では、それが先行する正確な数、及びその用語が先行する数の付近又は近似である数の逐語的な支持を提供するために使用される。数が具体的に列挙された数の付近又は近似であるかどうかを決定する際に、付近又は近似である列挙されていない数は、数が提示される文脈において、具体的に列挙された数の実質的な同等物を提供する数であり得る。
【0035】
値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の、文脈により別途明確に示されない限り下限の単位の10分の1までの、介在する各値、及びその述べられる範囲の中の述べられる任意の他の値又は間にある値が、本技術内に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、独立して、より小さい範囲に含まれ得、本技術内に包含され、記載された範囲内の任意の具体的に除外された限界の対象となる。記載された範囲が限界の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれか又は両方を除外する範囲も本技術に含まれる。
【0036】
一般に、「置換された」は、中に含有される水素原子への1つ以上の結合が非水素又は非炭素原子への結合によって置き換えられる有機基(例えば、アルキル基)を指す。置換された基はまた、炭素又は水素原子への1つ以上の結合が、ヘテロ原子への二重結合又は三重結合を含む1つ以上の結合によって置き換えられる基も含む。本開示は、例えば、「置換アルキル」が任意に1つ以上のアルケン及び/又はアルキンを含有する実施形態を含むと理解される。別段の指定がない限り、置換された基は、1つ以上の置換基で置換される。いくつかの実施形態では、置換された基は、1、2、3、4、5、又は6個の置換基で置換されている。置換基の例としては、ハロゲン(すなわち、F、Cl、Br、及びI)、ヒドロキシル基、アルコキシ、アルケノキシ、アルキノキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、及びヘテロシクリルアルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、カルボニル(オキソ)、カルボキシル、エステル、カルバメート、ウレタン、尿素、オキシム、ヒドロキシルアミン、アルコキシアミン、アラルコキシアミン、チオール、スルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホニル、スルホンアミド、アミン、N-オキシド、ヒドラジン、ヒドラジド、ヒドラジン、アジド、アミド、尿素、アミジン、グアニジン、エナミン、イミド、イソシアネート、イソチオシアネート、シアネート、チオシアネート、イミン、ニトロ基、ニトリル(すなわち、CN)、などが挙げられる。本明細書で使用される場合、「任意選択で置換された」基は、置換又は非置換の基を指す。したがって、「任意選択で置換された」及び「置換又は非置換」は、互換的に使用され得る。
【0037】
置換環式、置換シクロアルキル、置換アリール、置換複素環式及び置換ヘテロアリール基などの置換環基はまた、水素原子への結合が炭素原子への結合で置き換えられている環及び縮合環系も含む。したがって、置換環式、置換シクロアルキル、置換アリール、置換複素環式及び置換ヘテロアリール基はまた、以下に定義されるような置換又は非置換のアルキル、アルケニル、及びアルキニル基で置換されてもよい。
【0038】
本明細書で使用される場合、「環式環」という用語は、任意選択で1つ以上のヘテロ原子を含有する芳香族又は非芳香族環を指す。例示的なヘテロ原子として、N、O、S、又はBが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態は、環式環は、O、N、又はSから選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する。いくつかの実施形態は、環式環は、O、N、又はSから選択される1~4個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する。いくつかの実施形態は、環式環は、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する。環式環は、アリール、シクロアルキル、及び複素環式基を含む。
【0039】
本明細書で使用される場合、「アリール基」は、ヘテロ原子を含有しない環状芳香族炭化水素を指す。アリール基には、単環式、二環式、及び多環式環系が含まれる。したがって、アリール基には、フェニル、アズレニル、ヘプタレニル、ビフェニル、インデカニル、フルオレニル、フェナントレニル、トリフェニレニル、ピレニル、ナフテニル、クリセニル、ビフェニル、アントラセニル、インデニル、インダニル、ペンタレニル、及びナフチル基が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アリール基は、6~14個の炭素を含有し、他の場合では、基の環部分に6~12個又は更には6~10個の炭素原子を含有する。「アリール基」という語句は、縮合芳香族-脂肪族環系(例えば、ベンゾジオキソール、インダニル、テトラヒドロナフチルなど)などの縮合環を含む基を含むが、環員のうちの1つに結合したアルキル又はハロ基などの他の基を有するアリール基を含まない。むしろ、トリルなどの基は、置換アリール基と称される。代表的な置換アリール基は、一置換であっても、2回以上置換されてもよい。例えば、一置換アリール基には、限定されないが、2-、3-、4-、5-、又は6置換フェニル又はナフチル基が挙げられ、これらは、上記に列挙されたものなどの置換基で置換され得る。
【0040】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル基」という用語は、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチル基などの環状アルキル基を指す。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、3~8個の炭素環員を有するが、他の実施形態では、環炭素原子の数は、3~5、3~6、又は3~7の範囲である。シクロアルキル基は、例えば、以下に記載されるような架橋シクロアルキル基などの単環式、二環式及び多環式環系、並びに限定されないが、デカリニルなどの縮合環を更に含む。いくつかの実施形態では、多環式シクロアルキル基は、3つの環を有する。置換シクロアルキル基は、上記で定義された非水素基及び非炭素基で1回以上置換され得る。しかしながら、置換シクロアルキル基はまた、上記で定義された直鎖又は分岐鎖アルキル基で置換されている環も含む。代表的な置換シクロアルキル基は、一置換であっても、限定されないが、上記に列挙されたものなどの置換基で置換され得る、2,2-、2,3-、2,4-2,5-又は2,6-二置換シクロヘキシル基など、2回以上置換されてもよい。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、1つ以上のアルケン結合を有するが、芳香族ではない。いくつかの実施形態では、シクロアルキル環は、スピロシクロアルキルであり得る。
【0041】
本明細書で使用される場合、「複素環式基」という用語は、芳香族(ヘテロアリールとも称される)及び3個以上の環員を含有する非芳香族環化合物を含み、そのうちの1つ以上は、非限定低に、N、O、S、又はBなどのヘテロ原子である。いくつかの実施形態では、複素環式基は、3~20個の環員を含み、一方他のそのような基は、3~6、3~10、3~12、又は3~15個の環員を有する。複素環式基は、O、N、又はSから選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し得る。いくつかの実施形態では、複素環式基は、3~12個の環員を有する非芳香族環であり、そのうちの1~5個は、O、N、及びSから選択されるヘテロ原子である。複素環式基は、例えば、イミダゾリル、イミダゾリニル、及びイミダゾリジニル基などの不飽和、部分飽和、及び飽和環系を包含する。「複素環式基」という語句は、例えば、ベンゾトリアゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル、及びベンゾ[1,3]ジオキソリルなどの縮合芳香族基及び非芳香族基を含むものを含む縮合環種を含む。この語句はまた、限定されないが、キヌクリジルなどのヘテロ原子を含有する架橋多環式環系を含む。しかしながら、この語句は、環員のうちの1つに結合した、アルキル、オキソ、又はハロ基などの他の基を有する複素環式基を含まない。むしろ、これらは、「置換複素環式基」と称される。複素環式基としては、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソリル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアゾリニル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、オキサチアン、ジオキシル、ジチアニル、ピラニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ジヒドロピリジル、ジヒヒドロジチイニル、ジヒヒドロジチオニル、ホモピペラジニル、キヌクリジル、インドリル、インドリニル、イソインドリル、アザインドリル(ピロロピリジル)、インダゾリル、インドリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンズチアゾリル、ベンゾキサジアゾイル、ベンゾオキサジニル、ベンゾジチイニル、ベンゾキサチイニル、ベンゾチアジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピラゾロピリジル、イミドアゾピリジル(アザベンズイミダゾリル)、トリアゾロピリジル、イソオキサアゾロピリジル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、キノリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プテリジニル、チアナフタレニル、ジヒドロベンゾチアジニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロベンゾジオキシニル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロインダゾリル、テトラヒドロベンズイミダゾリル、テトラヒドロベンゾトリアゾリル、テトラヒドロピロロピリジニル、テトラヒドロピラゾロピリジル、テトラヒドロイミドアゾピリジル、テトラヒドロトリアゾロピリジル、及びテトラヒドロキノリニル基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な置換複素環式基は、一置換されたものであっても、1回超置換されたものであってもよく、例えば、2-、3-、4-、5-、若しくは6置換であるか、又は上記に列挙されたものなどの様々な置換基で二置換されている、ピリジル又はピペラジニル基であるが、これらに限定されない。
【0042】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール基」という用語は、5個以上の環員を含有する芳香環化合物を指し、そのうちの1つ以上は、限定されないが、N、O、S又はBなどのヘテロ原子である。いくつかの実施形態では、1個以上のヘテロ原子は、N、O、又はSから選択される。いくつかの実施形態では、1~4個のヘテロ原子は、N、O、又はSから選択される。いくつかの実施形態では、1~5個のヘテロアリール基は、N、O、又はSから選択される。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、5~14個の環員を含むのに対して、他のこのような基は、5~6、5~9、5~10、6~9、6~10、又は6~14個の環員を有する。例えば、5員ヘテロアリール基は、5個の環員を有し、6員ヘテロアリール基は、6個の環員を有し、9員ヘテロアリール基は、9個の環員(限定されないが、ベンゾチオフェン)を有する。ヘテロアリール基としては、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、インドリル、アザアミドドリル(ピロロピリジル)、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾピリジル(アザベンゼンイミダゾリル)、ピラゾロピリジル、トリアゾロピリジル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアゾリル、イミダゾピリジニル、イソオキサアゾロピリジル、チアナフタレニル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、キノキサリニル、及びキナゾリニル基などの基が挙げられるが、これらに限定されない。「ヘテロアリール基」という語句は、インドリル及び2,3-ジヒドロインドリルなどの縮合環化合物を含むが、この語句は、アルキル基などの環員のうちの1つに結合した他の基を有するヘテロアリール基を含まない。むしろ、そのような置換を有するヘテロアリール基は、「置換ヘテロアリール基」と称される。代表的な置換ヘテロアリール基は、上記に列挙したような様々な置換基で1回以上置換され得る。アゾリル基は、窒素原子を含有する5員ヘテロアリール基と、環の一部として窒素、硫黄、及び酸素から選択される少なくとも1つの他の原子と、である。アゾリル基としては、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、テトラゾール、ペンタゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアゾール、イソチアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,2,5-チアジアゾール、及び1,3,4-チアジアゾールが挙げられる。
【0043】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、直鎖及び分岐炭化水素ラジカルの両方を包含する脂肪族炭化水素ラジカルを指す。いくつかの実施形態では、アルキルは、1~約20個の炭素原子、1~12個の炭素、1~8個の炭素、1~6個の炭素、又は1~4個の炭素原子を有する。例えば、C1~6アルキルは、メチル、エチル、プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ネオペンチル、イソペンチルなどを含む、1~6個の炭素を有する脂肪族炭化水素を指す。
【0044】
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシ」という用語は、-OHとして定義される。
【0045】
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」という用語は、本明細書で特に定義されない限り、ヒドロキシル基の水素原子をアルキルで置換することによって形成されるラジカルを指す。例えば、C1~6アルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、n-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、イソプロポキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ネオペンチルオキシ、イソペンチルオキシなどが挙げられる。
【0046】
更に、「ハロゲン」という用語は、フッ素、臭素、塩素、及びヨウ素を指す。
【0047】
更に、「アミノ」という用語は、-NH2として定義され、「アルキルアミノ」という用語は、モノ-又はジアルキル置換アミノを指す。例えば、C1~6アルキルアミノは、モノ-又はジ-C1~6アルキル置換アミノを含む。いくつかの実施形態では、ジアルキル置換アミノの各アルキルは、同じであっても異なっていてもよい。
【0048】
更に、「アルキルチオ」という用語は、-SR(式中、Rはアルキルである)として定義され、「シアノ」という用語は、-CNとして定義される。
【0049】
「アルキルスルホニル」は、-S(O)2R基を指し、式中、Rは、アルキルである。
【0050】
当業者は、本技術の化合物が互変異性、立体配座異性、幾何異性、及び/又は光学異性の現象を示し得ることを理解するであろう。本明細書及び特許請求の範囲内の式図は、可能な互変異性体、立体配座異性体、光学的異性体、又は幾何異性体形態のうちの1つのみを表すことができ、本技術は、本明細書に記載の1つ以上の有用性を有する化合物の任意の互変異性体、立体配座異性体、及び/又は光学的異性体、並びにこれらの様々な異なる形態の混合物を包含することを理解されたい。
【0051】
当業者に容易に理解されるように、多種多様な官能基及び他の構造は互変異性を示し得、本明細書に記載の化合物のすべての互変異性体は本技術の範囲内である。
【0052】
「光学異性体」としても知られる化合物の立体異性体は、特定の立体化学が明示的に示されない限り、構造の全てのキラル、ジアステレオマー、及びラセミ形態を含む。したがって、本技術で使用される化合物は、描写から明らかなように、任意の又はすべての立体原性原子において濃縮又は分解された光学異性体を含む。ラセミ体及びジアステレオマー混合物の両方、並びに個々の光学異性体は、それらのエナンチオマー又はジアステレオマーパートナーを実質的に含まないように単離又は合成することができ、これらはすべて本技術の範囲内である。
【0053】
「薬学的に許容される」とは、生物学的に又は別様に望ましくない材料ではないことを意味し、例えば、材料は、任意の望ましくない生物学的効果を引き起こすか、又はそれが含有される組成物の他の成分のうちのいずれかと有害な様式で相互作用することなく、患者に投与される医薬組成物に組み込まれ得る。薬学的担体又は賦形剤を指すために「薬学的に許容される」という用語が使用される場合、担体又は賦形剤は、毒物学試験及び製造試験の必要な標準を満たしたこと、又はそれがU.S.Food and Drug Administrationによって整備されたInactive Ingredient Guideに含まれることを示唆している。
【0054】
一般に、保護することが可能なある特定の部分(ヒドロキシ、アミン、カルボニルなど)への言及は、本開示のいくつかの実施形態において保護基を含む。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に含まれる-OH部分はまた、-OPを含み、式中、Pは、保護基である。本明細書で言及されるような保護基、例えば本明細書に記載されるアミン保護基は、当業者によって選択され得、例えば、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989)、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Greene’s protective groups in organic synthesis,John Wiley & Sons(2006)、L.Fieser and M.Fieser,Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994)、及びL.Paquette,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)、及びその後の版に記載のものなど、当技術分野で規定される基及び戦略を含む。
【0055】
「対象」は、治療、観察、又は実験の目的であったことがあるか、又は目的となる哺乳動物(ヒトを含む)などの動物を指す。特に指示がない限り、「対象」及び「患者」は互換的に使用され得る。本明細書に説明する方法は、ヒトの療法及び/又は獣医学への応用において有用であり得る。いくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物である。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
【0056】
「治療有効量」及び「有効量」という用語は、互換的に使用され、1つ以上の用量でそのような治療を必要とする患者(例えば、ヒト)に投与される場合、以下に定義されるように治療を行うのに十分な化合物の量を指す。治療有効量は、患者、治療される疾患、患者の体重及び/又は年齢、疾患の重症度、又は資格のある処方者若しくは介護者によって決定される投与方法に応じて変化する。
【0057】
「治療」又は「治療すること」という用語は、(i)疾患の発症を遅延させること、つまり、疾患の臨床症状が発症しないようにすること、若しくは疾患の発症を遅延させること、(ii)疾患を阻害すること、つまり、臨床症状の発症を阻止すること、及び/又は(iii)疾患を緩和させること、つまり、臨床症状若しくはその重症度の退行を引き起こすことの目的のために、本明細書に開示される化合物を投与することを意味する。
【0058】
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本技術が属する分野における当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で記載されたものに類似するか、又は、本明細書で記載されたものと同等の任意の方法及び材料が、本技術の実施又は試験に使用され得るが、代表的な例示的方法及び材料が本明細書に記載される。
【0059】
本技術は、VAP-1に対する阻害活性を有する化合物又はその薬学的に許容される塩、すなわち、式1の化合物であって、
【化6】
式中、
(i)Xは、Nであり、Yは、N又はCR
2’であり、あるいは
(ii)Xは、CR
3であり、Yは、N又はCR
2であり、あるいは
(iii)X及びYは、両方ともNであり、
R
1は、水素又はフルオロであり、
R
2は、水素、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
2’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
R
3は、水素、C
1~3アルキル、又はフェニルであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、当該ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、当該アリール基又は当該ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物を提供する。
【0060】
いくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Yは、N又はCR2’である。いくつかの実施形態では、Xは、CR3であり、Yは、N又はCR2である。いくつかの実施形態では、X及びYは、両方ともNである。いくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Yは、CR2’である。いくつかの実施形態では、Xは、CR3であり、Yは、Nである。いくつかの実施形態では、Xは、CR3であり、Yは、CR2である。
【0061】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、式15の化合物、
【化7】
又はその薬学的に許容される塩であって、
式中、
R
1は、水素又はフルオロであり、
R
2’は、C
1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、当該ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、当該アリール基又は当該ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩である。
【0062】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、式16の化合物、
【化8】
又はその薬学的に許容される塩であって、
式中、
R
1は、水素又はフルオロであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、当該ヘテロアリール基は、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、当該アリール基又は当該ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩である。
【0063】
別の態様では、本明細書に提供されるのは、式17の化合物、
【化9】
又はその薬学的に許容される塩であって、
式中、
R
1は、水素及びフルオロであり、
nは、0又は1であり、
Aは、C
6~C
10アリール基又は5~10員ヘテロアリール基であり、当該ヘテロアリール基は、O、N、又はSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、当該アリール基又は当該ヘテロアリール基は、任意選択で、C
1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で置換されており、
Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を任意選択で含有する置換又は非置換環式環であり、環式環は、芳香族又は非芳香族である、化合物又はその薬学的に許容される塩である。
【0064】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたC6~C10アリール基である。
【0065】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたフェニルである。
【0066】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、式中、Rは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサジアゾリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、当該環式環は、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0067】
いくつかの実施形態では、Aは、O、N、又はSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する5~10員ヘテロアリール基であり、ヘテロアリール基は、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されている。
【0068】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニル又はピリジニルである。
【0069】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルである。
【0070】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルであり、Rは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、又はトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルであり、Rは、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群より独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0071】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルであり、Rは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、又は3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルであり、Rは、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群より独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルであり、Rは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、又は3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルであり、Rは、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群より独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0072】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルであり、Rは、フェニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、又は3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルであり、Rは、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群より独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルであり、Rは、フェニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、又は3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルであり、Rは、C1~6アルキル及びC1~6アルキルスルホニルからなる群より独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0073】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルであり、Rは、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、又は3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルであり、Rは、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群より独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたチオフェニルであり、Rは、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、又は3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルであり、Rは、C1~6アルキルから独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0074】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン及び-Rからなる群から独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたピリジニルである。
【0075】
いくつかの実施形態では、Aは、C1~3アルキル、ハロゲン、及び-Rからなる群より独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択で置換されたピリジニルであり、Rは、フェニル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、又は3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルからなる群から選択される環式環であり、当該環式環は、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群より独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0076】
いくつかの実施形態では、Rは、置換又は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群より独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されているフェニルである。
【0077】
いくつかの実施形態では、Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換5~10員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、5~10員ヘテロアリールである。
【0078】
いくつかの実施形態では、Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有する置換又は非置換非芳香族3~12員複素環である。いくつかの実施形態では、Rは、O、N、及びSから独立して選択される1~5個のヘテロ原子環員を有し、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている、非芳香族3~12員複素環である。
【0079】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサジアゾリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、当該環式環は、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0080】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、当該環式環は、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0081】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサジアゾリル、及び3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルからなる群から選択される環式環であり、当該環式環は、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0082】
いくつかの実施形態では、Rは、ピリジン-2-オニル、ピラゾリル、3,4-ジヒドロキノリン-2-オニル、及びトリアゾロ[1,5-a]ピリジニルからなる群から選択される環式環であり、当該環式環は、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0083】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリジン-2-オニル、ベンゾジオキソリル、及び3,4-ジヒドロキノリン-2-オニルからなる群から選択される環式環であり、当該環式環は、C1~6アルキル、モノ-C1~6アルキルアミノ、ジ-C1~6アルキルアミノ、C1~6アルキルスルホニル、及びピペラジニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されている。
【0084】
いくつかの実施形態では、R1は、水素である。いくつかの実施形態では、R1は、フルオロである。
【0085】
いくつかの実施形態では、R2は、水素、C1~3アルキル、ハロゲン、フェニル、又はベンジルである。いくつかの実施形態では、R2は、水素、C1~3アルキル、又はハロゲンである。いくつかの実施形態では、R2は、フェニル又はベンジルである。いくつかの実施形態では、R2は、水素である。いくつかの実施形態では、R2は、C1~3アルキルである。いくつかの実施形態では、R2は、水素である。
【0086】
いくつかの実施形態では、R2’は、C1~3アルキルである。いくつかの実施形態では、R2’は、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、R2’は、フェニルである。いくつかの実施形態では、R2’は、ベンジルである。
【0087】
いくつかの実施形態では、R3は、水素である。いくつかの実施形態では、R3は、C1~3アルキルである。いくつかの実施形態では、R3は、フェニルである。
【0088】
いくつかの実施形態では、nは、0である。いくつかの実施形態では、nは、1である。
【0089】
本明細書に提供される化合物は、VAP-1の阻害剤である。VAP-1阻害は、例えば、最大阻害濃度(IC50)を決定することによって測定することができる。VAP-1のIC50を決定するための1つの方法が本明細書に提供される。
【0090】
一実施形態では、化合物は、VAP-1の阻害剤である。選択性は、例えば、VAP-1の阻害を、他のアミノオキシダーゼ、例えばMAO-A(モノアミンオキシダーゼ-A)、MAO-B(モノアミンオキシダーゼ-B)、及びDAO(ジアミンオキシダーゼ)の阻害と比較することによって決定することができる。一実施形態では、かかる「有意に高い阻害活性」は、インビトロ酵素分析(インビトロ酵素アッセイ)試験から得られたVAP-1のIC50が、MAO-AのIC50の少なくとも3000倍低いか、MAO-BのIC50の少なくとも100倍低いか、又はDAOのIC50の少なくとも100倍低いことを意味する。代替の実施形態では、「有意に高い阻害活性」は、インビトロ酵素分析(インビトロ酵素アッセイ)試験から得られたVAP-1のIC50が、MAO-AのIC50の少なくとも3000倍低く、MAO-BのIC50の少なくとも100倍低く、かつDAOのIC50の少なくとも100倍低いことを意味する。
【0091】
別の態様では、式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、以下の化合物、又はその薬学的に許容される塩から選択される。
2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]メチル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-オン、
2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-メチル-4-[[5-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-チエニル]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-オン、
2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-メチル-4-[[5-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)-2-チエニル]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-オン、
5-[5-[[1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-4-イル]メチル]-2-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-[6-(ジメチルアミノ)-3-ピリジル]-2-チエニル]メチル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-オン、
2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-チエニル]メチル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-オン、
6-[5-[[1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-4-イル]メチル]-2-チエニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
6-[5-[[1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-4-イル]メチル]-2-チエニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オン、
2-[(E)-2-(アミノメチル)-3-フルオロ-アリル]-4-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-フルオロ-フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-オン、
2-[(E)-2-(アミノメチル)-3-フルオロ-アリル]-4-[4-(2,1,3-ベンゾキサジアゾール-5-イル)-2-フルオロ-フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-オン、
6-[4-[1-[(E)-2-(アミノメチル)-3-フルオロ-アリル]-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-4-イル]-3-フルオロ-フェニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
2-[(E)-2-(アミノメチル)-3-フルオロ-アリル]-4-[2-フルオロ-4-(6-モルホリノ-3-ピリジル)フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[3-(4-メチルスルホニルフェニル)フェニル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[3-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)フェニル]テトラゾール-5-オン、
5-[3-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
6-[3-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
6-[3-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[3-(1-エチルピラゾール-4-イル)フェニル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(4-メチルスルホニルフェニル)フェニル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)フェニル]テトラゾール-5-オン、
5-[4-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)フェニル]テトラゾール-5-オン、
6-[4-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
6-[4-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(1-エチルピラゾール-4-イル)フェニル]テトラゾール-5-オン、
5-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-2-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[3-メチル-6-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-ピリジル]テトラゾール-5-オン、
5-[6-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-5-メチル-2-ピリジル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
6-[6-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-5-メチル-2-ピリジル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
6-[6-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-5-メチル-2-ピリジル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-(4-メチルスルホニルフェニル)フェニル]メチル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)フェニル]メチル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-[6-(ジメチルアミノ)-3-ピリジル]フェニル]メチル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)フェニル]メチル]テトラゾール-5-オン、
6-[3-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]フェニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-(1-エチルピラゾール-4-イル)フェニル]メチル]テトラゾール-5-オン、
6-[3-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]フェニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オン、
5-[3-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]フェニル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-チエニル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)-2-チエニル]テトラゾール-5-オン、
5-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-3-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-[6-(ジメチルアミノ)-3-ピリジル]-2-チエニル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-チエニル]テトラゾール-5-オン、
6-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-3-チエニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
6-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-3-チエニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-チエニル]メチル]テトラゾール-5-オン、
5-[5-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
6-[5-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
6-[5-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]メチル]テトラゾール-5-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[5-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-3-ピリジル]テトラゾール-5-オン、
6-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-3-ピリジル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン、
5-[5-[[3-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-2-オキソ-イミダゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オン、
6-[5-[[3-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-2-オキソ-イミダゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オン、
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-[[5-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]メチル]イミダゾール-2-オン、及び
1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-[[5-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)-2-チエニル]メチル]イミダゾール-2-オン。
【0092】
本技術の式1の化合物は、薬学的に許容される塩の形態であり得る。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、水溶性若しくは油溶性又は分散性であり、過度の毒性、刺激、及びアレルギー応答なしに疾患の治療に好適であり、妥当な利益/リスク比に相応し、それらの意図された使用に有効である、本技術の化合物の塩又は双性イオン形態を表す。塩は、化合物の最終単離及び精製中に、又は例えば、適切な化合物を遊離塩基の形態で好適な酸と反応させることによって、調製することができる。そのような塩としては、従来の酸付加塩、例えば、塩酸、臭素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、若しくは硝酸などの無機酸に由来する塩、及び酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、クエン酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、p-トルエンスルホン酸、シュウ酸、又はトリフルオロ酢酸などの有機酸に由来する塩が挙げられる。更に、当該塩としては、従来の金属塩タイプ、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、又はカルシウムなどの金属に由来する塩が挙げられる。当該酸付加塩又は金属塩は、従来の方法に従って調製することができる。
【0093】
本技術による式1、式15、式16、若しくは式17の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、様々な方法によって調製することができる。例えば、本技術による式1aの化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、式2の化合物を式3の化合物と反応させて式1aaの化合物を得る工程と、当該式1aaの化合物を脱保護する工程とを含む調製プロセスによって調製することができる。
【化10】
【0094】
当該式1a、1aa、2、及び3において、PGは、アミン保護基(例えば、tert-ブトキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)、トリフェニルメチル(トリチル)など)であり、Zは、ボロン酸(-B(OH)
2)、-B(C
1~3アルコキシ)
2、又は
【化11】
であり、R
1、X、Y、n、A’、R’は上記と同じである。
【0095】
いくつかの実施形態では、式2の環A’は、Rで更に置換され、このとき、Rは、本明細書中で定義される通りであり、本明細書中に記載される式3の化合物とカップリングされ、得られた化合物は、引き続いて脱保護されて、式1の化合物を提供する。
【0096】
上記の式2の化合物と式3の市販の化合物との反応は、鈴木反応を介して実施され得る。当該反応は、パラジウム触媒を用いて行うことができる。パラジウム触媒には、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc))2)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、又はパラジウムジ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロリド(PdCl2(dppf)2)などが含まれる。パラジウム触媒下で行われる反応中に、パラジウム触媒に加えて、配位子及び塩基を添加することができる。当該配位子は、(S)-2,2-ビス(ジフェニルホスホノ)-1,1-ビナフチル(BINAP)、1,1’-ビス(ジフェニルホスホノ)フェロセン(dppf)、(トリ-O-トリル)ホスフィン(P(O-Tol)3)などを含み、当該塩基は、炭酸セシウム(Cs2CO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、フッ化カリウム(KF)、フッ化セシウム(CsF)、水酸化ナトリウム(NaOH)、ホスホネートカリウム(K3PO4)、ナトリウムtert-ブトキシド(tert-BuONa)、カリウムtert-ブトキシド(tert-BuOK)などの無機塩基を含む。
【0097】
反応は、ベンゼン又はトルエンなどの非極性有機溶媒、又はジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,2-ジメトキシエタン、N,N-ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒中、50℃~150℃、好ましくは80℃~110℃の範囲の温度で行ってもよい。例えば、反応時間などの他の反応条件は、従来の鈴木反応の反応条件から決定することができる(Barbara Czako and Laszlo Kurti,STRATEGIC APPLICATIONS of NAMED REACTIONS in ORGANIC SYNTHESIS,2005)。
【0098】
式1aaの化合物の脱保護は、アミン保護基を除去する従来の方法によって実施することができる。例えば、当該脱保護は、遊離アミンの形態でアミン保護基を除去することによって、又は有機溶媒,例えばジエチルエーテル、1,4-ジオキサンなどに溶解した塩化水素を使用することにより塩酸塩の形態でそれを除去することによって、行うことができる。
【0099】
化学式2の化合物は、下記反応スキーム1によって調製することができる。
【化12】
【0100】
反応スキーム1において、X、Y、n、A’、R1、及びPGは、上記で定義されたものと同じであり、Qは、ハロゲン(すなわち、Cl又はBr)である。
【0101】
式10の化合物は、式11の化合物との光延反応を介して、又は式12の化合物とのカップリング反応を介して、式2の化合物に変換することができる。
【0102】
上記の式10の化合物と式11の化合物との反応は、光延反応を介して実施することができる。例えば、当該反応は、ジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)又はジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)を使用して、トリフェニルホスフィン又はトリ-n-ブチルホスフィンの存在下で行うことができる。反応溶媒は、極性有機溶媒、例えばジクロロメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなどであってよい。反応は、0℃~室温で行われてもよく、場合によってはより高温で行われてもよい。反応時間などの他の反応条件は、従来の光延反応の反応条件から決定することができる(Barbara Czako and Laszlo Kurti,STRATEGIC APPLICATIONS of NAMED REACTIONS in ORGANIC SYNTHESIS,2005)。
【0103】
式10の化合物と式12の化合物とのカップリング反応は、塩基及び溶媒の存在下で行うことができる。当該塩基は、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどであってもよく、当該溶媒は、有機溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒドロフランなどであってもよい。更に、当該反応は、室温~100℃で行われてもよい。
【0104】
式12の化合物は、式11の化合物のハロゲン化(すなわち、塩素化又は臭素化反応)から得ることができる。当該ハロゲン化(すなわち、塩素化又は臭素化反応)は、従来の無機塩基及び有機溶媒の存在下で行うことができる。
【0105】
化学式10の化合物は、下記反応スキーム2によって調製することができる。
【化13】
【0106】
反応スキーム2において、R2’、A’及びnは、上で定義したものと同じである。式6の化合物は、式10の化合物においてXがNであり、YがCR2’である場合である。式8の化合物は、式10の化合物においてX及びYの両方がNである場合である。
【0107】
式9の化合物は、式10の化合物においてXがCHであり、YがCHである場合であり、市販されているか、又は当技術分野で公知の方法に従って作製することができる。
【化14】
【0108】
式4の化合物は、式5の化合物とのカップリング反応を介して式6の化合物に変換することができる。当該カップリング反応は、塩基及び溶媒の存在下で行うことができる。当該塩基は、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどであってもよく、当該溶媒は、有機溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒドロフランなどであってもよい。更に、当該反応は、室温~100℃で行われてもよい。
【0109】
式7の化合物は、環化反応を介して式8の化合物に変換することができる。当該環化反応は、トリメチルシリルアジドを用いて、室温~100℃の範囲の温度で行うことができる(例えば、国際公開第2015/014283号など)。
【0110】
いくつかの実施形態では、環化条件は、式7の化合物を、室温~100℃の範囲の温度において溶媒を含まずにトリメチルシリルアジドと反応させることを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0111】
XがNであり、YがCR
2’であり、nが1であるいくつかの実施形態では、式2の化合物は、
(a)式4の化合物を、
【化15】
式5の化合物と反応させ、
【化16】
式6の化合物を得て、
【化17】
(b)式6の化合物を式11の化合物、
【化18】
式12の化合物であって、
【化19】
式中、Qがハロゲンである、化合物と、
反応条件下で反応させて、式2の化合物を得ることによって得られる。
【0112】
いくつかの実施形態では、X及びYは両方ともNであり、式2の化合物は、
(a)式7の化合物を、
【化20】
環化条件下でトリメチルシリルアジドと反応させて、式8の化合物を得て、
【化21】
(b)式8の化合物を式11の化合物、
【化22】
式12の化合物であって、
【化23】
式中、Qがハロゲンである、化合物と、
反応条件下で反応させて、式2の化合物を得ることによって得られる。
【0113】
いくつかの実施形態では、XはCH、YはCH、nは1であり、式2の化合物は、式9の化合物を、
【化24】
式11の化合物、
【化25】
式12の化合物であって、
【化26】
式中、Qがハロゲンである、化合物と、
反応条件下で反応させて、式2の化合物を得ることによって得られる。
【0114】
R
1が水素である式11の化合物(式11aの化合物)は市販されており、R
1がフルオロである式11の化合物(式11bの化合物)は、以下の反応スキーム3に従って調製することができる。
【化27】
【0115】
反応スキーム3において、TBDMSは、ヒドロキシ保護基であるtert-ブチルジメチルシリルであり、PGは、上で定義したものと同じである。
【0116】
式13の化合物は市販されており、公知の方法(例えば、国際公開第2013/163675号など)に従って調製することができる。式13の化合物は、ジェム-ジフルオロオレフィン化反応を介して式14の化合物に変換することができる。ジェム-ジフルオロオレフィン化反応は、ジフルオロメチル2-ピリジルスルホンなどのフッ素化スルホンを使用して、塩基、例えばカリウムtert-ブトキシド(tert-BuOK)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LiHMDS)などの存在中で行うことができる。反応溶媒は、有機溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどであってもよく、反応は、-40℃~0℃の温度で行うことができる(Yanchuan Zhao;Weizhou Huang;Lingui Zhu;Jinbo Hu,Organic Letters,12,pp.1444-1447,2010)。
【0117】
式14の化合物は、ヒドロキシル保護基(TBDMS)の脱保護反応を介して式11bの化合物に変換することができる。ヒドロキシル保護基の脱保護反応は、公知の方法に従って行うことができる(Theodora W.Greene and Peter G.M.Wuts,Protective groups in organic synthesis,3rd Ed.,1999)。例えば、ヒドロキシル保護基(TBDMS)の脱保護反応は、溶媒、例えばジクロロメタン、テトラヒドロフランなどの中で、有機塩、例えばテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)などを用いて、室温にて行うことができる。W.Green;P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,127-141,708-711,1999)。
【0118】
本技術によるトリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、すなわち、式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、VAP-1に対する阻害活性を有し、したがって、VAP-1媒介性疾患の予防又は治療に有用に適用され得る。好ましくは、本技術による式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の予防又は治療に有用に適用され得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるのは、脂質及びリポ蛋白質異常症(高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、及び動脈硬化症など、ただし、これらに限定されない)、蓄積された脂質、特にトリグリセリドの蓄積とそれに続く線維症進行性経路の活性化とによる臓器の慢性脂肪性及び線維性変性に起因する状態若しくは疾患(肝臓ではNASH及び慢性胆汁うっ滞状態、腎臓では糸球体硬化症及び糖尿病性腎症、眼では黄斑変性症及び糖尿病性網膜症、脳ではアルツハイマー病などの神経変性疾患、末梢神経系では糖尿病性神経障害など、ただし、これらに限定されない)、I型若しくはII型糖尿病並びにI型及びII型糖尿病の臨床合併症(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害又は末梢動脈閉塞性疾患(Peripheral Arterial Occlusive Disease、PAOD)など、ただし、これらに限定されない)、慢性肝内若しくは肝外胆汁うっ滞状態のいくつかの形態、肝線維症、急性肝内胆汁うっ滞状態、不適切な胆汁組成に起因する閉塞性若しくは慢性の炎症性疾患(胆石症、別名コレステロール性胆石症など、ただし、これらに限定されない)、食事脂肪及び脂溶性食事ビタミンの摂取が減少した胃腸状態、炎症性腸疾患、肥満及び代謝症候群(脂質異常症の複合症状、糖尿病及び異常に高い肥満度指数)、細胞内細菌若しくは寄生性原生生物による持続的な感染、非悪性過剰増殖性障害、悪性過剰増殖性障害(異なる形態のがん、具体的には、ある特定の形態の乳がん、肝臓がん、若しくは結腸がん、又は肝細胞がん、結腸腺腫、及びポリポーシスからなる群から選択される障害など、ただし、これらに限定されない)、大腸腺がん及び肝細胞がん、特に脂肪性肝症及びその関連症候群、B型肝炎感染症、C型肝炎感染症、及び/若しくはアルコール性肝硬変若しくはウイルス性肝炎と関連付けられる胆汁うっ滞及び線維化作用、慢性肝疾患若しくは外科的肝切除の結果としての肝不全若しくは肝機能障害、急性心筋梗塞、急性脳卒中、慢性閉塞性動脈硬化症、変形性関節症、関節リウマチ、乾癬、及び脳梗塞のエンドポイントとして起こる血栓症(単独又はその組み合わせ)の予防及び/又は治療用の医薬品の調製における、本技術によるトリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、すなわち、式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩の使用である。
【0120】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物及び/又は医薬組成物は、原発性胆汁硬化症(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性慣性胆汁うっ滞(PFIC)、アルコール誘発性肝硬変、及び関連胆汁うっ滞、並びにいくつかの形態の肝外胆汁うっ滞状態、又は肝線維症などの慢性肝内状態の予防及び/又は治療に使用される。
【0121】
いくつかの実施形態では、慢性肝内状態及び/又はいくつかの形態の肝外胆汁うっ滞状態を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、慢性肝内状態は、PBC、PSC、PFIC、及びアルコール誘発性肝硬変及び関連する胆汁うっ滞から選択される。
【0122】
いくつかの実施形態では、肝線維症を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0123】
いくつかの実施形態では、脂質及びリポタンパク質障害を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、脂質及びリポタンパク質障害は、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、及び動脈硬化症から選択される。
【0124】
いくつかの実施形態では、蓄積された脂質、特にトリグリセリドの蓄積とそれに続く線維症進行性経路の活性化とによる臓器の慢性脂肪性及び線維性変性に起因する状態若しくは疾患を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、蓄積された脂質、特にトリグリセリドの蓄積とそれに続く線維症進行性経路の活性化とによる臓器の慢性脂肪性及び線維性変性に起因する状態若しくは疾患は、肝臓ではNASH及び慢性胆汁うっ滞状態、腎臓では糸球体硬化症及び糖尿病性腎症、眼では黄斑変性症及び糖尿病性網膜症、並びに神経変性疾患から選択される。いくつかの更なる実施形態では、神経変性疾患は、脳内のアルツハイマー病、及び末梢神経系の糖尿病性神経障害から選択される。
【0125】
いくつかの実施形態では、I型又はII型糖尿病並びにI型及びII型糖尿病の臨床合併症を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、I型糖尿病を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、II型糖尿病を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、I型糖尿病及びII型糖尿病の1つ以上の臨床合併症を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、I型糖尿病及びII型糖尿病の臨床合併症は、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、及び末梢動脈閉塞性疾患(PAOD)、又はそれらの任意の組み合わせから選択される。
【0126】
いくつかの実施形態では、急性肝内胆汁うっ滞状態を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0127】
いくつかの実施形態では、不適切な胆汁組成に起因する閉塞性又は慢性の炎症性疾患を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、不適切な胆汁組成物から生じる閉塞性又は慢性炎症性障害は、コレステロール胆石としても知られている胆石症である。
【0128】
いくつかの実施形態では、食事脂肪及び脂溶性食事ビタミンの摂取が減少した胃腸状態を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0129】
いくつかの実施形態では、炎症性腸疾患を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0130】
いくつかの実施形態では、肥満及びメタボリックシンドロームを治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0131】
いくつかの実施形態では、細胞内細菌又は寄生性原生生物による感染を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0132】
いくつかの実施形態では、非悪性過剰増殖性障害を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0133】
いくつかの実施形態では、非悪性過剰増殖性障害を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、悪性過剰増殖性障害は、異なる形態のがん、具体的には、ある特定の形態の乳がん、肝臓がん、若しくは結腸がん、又は肝細胞がん、結腸腺腫、及びポリポーシスからなる群から選択される障害、から選択される。
【0134】
いくつかの実施形態では、結腸腺がんを治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0135】
いくつかの実施形態では、肝細胞がんを治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0136】
いくつかの実施形態では、脂肪肝及びその関連症候群を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0137】
いくつかの実施形態では、B型肝炎感染症を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0138】
いくつかの実施形態では、C型肝炎感染症を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0139】
いくつかの実施形態では、アルコール性肝硬変又はウイルス性肝炎と関連付けられる胆汁うっ滞及び線維化作用を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0140】
いくつかの実施形態では、慢性肝疾患又は外科的肝切除の結果としての肝不全又は肝機能障害を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0141】
いくつかの実施形態では、急性心筋梗塞を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0142】
いくつかの実施形態では、急性脳卒中を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0143】
いくつかの実施形態では、慢性閉塞性動脈硬化症のエンドポイントとして起こる血栓症を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0144】
いくつかの実施形態では、変形性関節症を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0145】
いくつかの実施形態では、関節リウマチを治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0146】
いくつかの実施形態では、乾癬を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0147】
いくつかの実施形態では、脳梗塞を治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、本明細書に開示される治療有効量の化合物又は組成物を、患者に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。
【0148】
したがって、本技術は、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、血管接着タンパク質-1(VAP-1)を阻害するための医薬組成物を含む。一実施形態では、本技術は、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を予防又は治療するための医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるのは、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は賦形剤とを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる、NASHを予防又は治療するための医薬組成物である。
【0149】
別の態様では、本技術は、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は賦形剤とを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる、糖尿病性腎症を予防又は治療するための医薬組成物を提供する。
【0150】
別の態様では、本技術は、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は賦形剤とを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる、原発性硬化性胆管炎を予防又は治療するための医薬組成物を提供する。
【0151】
いくつかの実施形態では、本開示される化合物は、VAP-1の阻害による治療に適した疾患又は状態の予防又は治療のための1つ以上の追加の療法と組み合わされ得る。
【0152】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物は、少なくとも1つの追加の活性剤を含有する。
【0153】
例示的な追加の活性剤としては、1つ以上のACE阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、アデノシンA3受容体アゴニスト、アディポネクチン受容体アゴニスト、AKTプロテインキナーゼ阻害剤、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMP-activated protein kinase、AMPK)、アミリン受容体アゴニスト、アンギオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト、アポプトーシスシグナル伝達キナーゼ1阻害剤、オートタキシン阻害剤、生理活性脂質、カルシトニンアゴニスト、カスパーゼ阻害剤、カスパーゼ3刺激剤、カテプシン阻害剤、カベオリン1阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CCR3ケモカインアンタゴニスト、CCR5ケモカインアンタゴニスト、塩化物チャネル刺激剤、CNR1阻害剤、サイクリンD1阻害剤、シトクロムP450 7A1阻害剤、DGAT1/2阻害剤、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、エンドシアリンモジュレーター、エオタキシン配位子阻害剤、細胞外マトリックスタンパク質モジュレーター、ファルネソイドX受容体アゴニスト、脂肪酸シンターゼ阻害剤、FGF1受容体アゴニスト、線維芽細胞成長因子(FGF-15、FGF-19、FGF-21)配位子、ガレクチン3阻害剤、グルカゴン受容体アゴニスト、グルカゴン様ペプチド1アゴニスト、Gタンパク質共役胆汁酸受容体1アゴニスト、ヘッジホッグ(Hedgehog、Hh)モジュレーター、C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害剤、肝細胞核因子4αモジュレーター(Hepatocyte nuclear factor 4 alpha、HNF4A)、肝細胞成長因子モジュレーター、HMG CoA還元酵素阻害剤、IL-10アゴニスト、IL-17アンタゴニスト、回腸胆汁酸ナトリウム共輸送体阻害剤、インスリン増感剤、インテグリンモジュレーター、インテグリンアンタゴニスト、インターロイキン1受容体関連キナーゼ4(intereukin-1 receptor-associated kinase 4、IRAK4)阻害剤、Jak2チロシンキナーゼ阻害剤、ケトヘキソキナーゼ阻害剤、クロトーβ刺激剤、5-リポキシゲナーゼ阻害剤、リポタンパク質リパーゼ阻害剤、肝臓X受容体、LPL遺伝子刺激剤、リゾホスファチジダート1受容体アンタゴニスト、リジルオキシダーゼホモログ2阻害剤、マトリックスメタロプロテイナーゼ(Matrix metalloproteinase、MMP)阻害剤、MEKK5プロテインキナーゼ阻害剤、膜銅アミンオキシダーゼ(VAP-1)阻害剤、メチオニンアミノペプチダーゼ2阻害剤、メチルCpG結合タンパク質2モジュレーター、マイクロRNA21(miR-21)阻害剤、ミトコンドリア脱共役剤、ミエリン塩基性タンパク質刺激剤、NACHT LRR PYDドメインタンパク質3(NACHT LRR PYD domain protein 3、NLRP3)阻害剤、NAD依存性デアセチラーゼサーチュイン刺激剤、NADPHオキシダーゼ阻害剤(NADPH oxidase inhibitor、NOX)、ニコチン酸受容体1アゴニスト、P2Y13プリン受容体刺激剤、PDE3阻害剤、PDE4阻害剤、PDE5阻害剤、PDGF受容体βモジュレーター、ホスホリパーゼC阻害剤、PPARαアゴニスト、PPARδアゴニスト、PPARγアゴニスト、PPARγモジュレーター、プロテアーゼ活性化受容体2アンタゴニスト、プロテインキナーゼモジュレーター、Rho関連プロテインキナーゼ阻害剤、ナトリウムグルコース輸送体2阻害剤、SREBP転写因子阻害剤、STAT1阻害剤、ステアロイルCoAデサチュラーゼ1阻害剤、サイトカインシグナル伝達1刺激剤の抑制薬、サイトカインシグナル伝達3刺激剤の抑制薬、形質転換成長因子β(Transforming growth factorβ、TGF-β)、形質転換成長因子β活性化キナーゼ1(Transforming growth factor β activated Kinase 1、TAK1)、甲状腺ホルモン受容体βアゴニスト、TLR4アンタゴニスト、トランスグルタミナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ受容体モジュレーター、GPCRモジュレーター、核ホルモン受容体モジュレーター、WNTモジュレーター、及びYAP/TAZモジュレーターが挙げられるが、これらに限定されない。JAK阻害剤の例としては、プラシノスタット及びパノビノスタットが挙げられるが、これらに限定されない。アポトーシスシグナルキナーゼ阻害剤の非限定的な例は、セロンセルチブである。
【0154】
式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩、並びに少なくとも1つの追加の活性剤は、任意の順序で、又は同時に投与され得る。複数の活性剤は、単一の統合形態、又は複数の形態(例のみとして、単一の丸剤として、又は2つの別個の丸剤として)で提供され得る。活性剤のうちの1つは、複数回用量で与えられてもよく、又は両方とも複数回用量として与えられてもよい。同時でない場合、複数回用量間のタイミングは、0週間超~4週間未満に変化し得る。更に、組み合わせ方法、組成物、及び製剤は、2つの薬剤のみの使用に限定されるものではない。
【0155】
本技術の薬学的組成物は、希釈剤、崩壊剤、甘味剤、滑剤、若しくは香味剤などの薬学的に許容される担体を含み得、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、懸濁液、エマルジョン、若しくはシロップなどの経口剤形、又は外部使用のための液体、外部使用のための懸濁液、外部使用のための懸濁液、ゲル(軟膏など)、吸入剤、噴霧剤、注射などといった非経口剤形に製剤化され得る。当該剤形は、様々な形態、例えば、単回投与又は複数回投与のための剤形で製剤化され得る。
【0156】
本技術の医薬組成物は、ラクトース、トウモロコシデンプンなどの賦形剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑剤、乳化剤、懸濁剤、安定剤、及び等張剤を含み得る。所望される場合、甘味剤及び/又は香味剤を添加することができる。例示的な賦形剤としては、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG)、水素化ヒマシ油(hydrogenated castor oil、HCO)、クレモフォア、炭水化物、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン)、無機塩、抗微生物剤、酸化防止剤、結合剤/充填剤、界面活性剤、潤滑剤(例えば、カルシウム又はステアリン酸マグネシウム)、タルクなどの滑剤、崩壊剤、希釈剤、緩衝剤、酸、塩基、フィルムコート、それらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0157】
特定の炭水化物賦形剤としては、例えば、フルクトース、マルトース、ガラクトース、グルコース、D-マンノース、ソルボースなどの単糖類、ラクトース、スクロース、トレハロース、セロビオースなどの二糖類、ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプンなどの多糖類、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、ソルビトール(グルシトール)、ピラノシルソルビトール、ミオイノシトールなどのアルジトールが挙げられる。
【0158】
無機塩又は緩衝剤としては、クエン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、リン酸ナトリウム一塩基、リン酸ナトリウム二塩基性、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0159】
本開示で使用するのに好適な酸化防止剤としては、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、低リン酸、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0160】
追加の例示的な賦形剤としては、ポリソルベート、例えば、「Tween(登録商標)20」及び「Tween(登録商標)80」などの界面活性剤、並びにF68及びF88などのプルロニック(登録商標)(両方ともBASF、Mount Olive,N.J.から入手可能)、ソルビタンエステル、脂質(例えば、レシチン及び他のホスファチジルコリンなどのリン脂質、及びホスファチジルタノールアミン)、脂肪酸及び脂肪酸エステル、並びにEDTA、亜鉛、及び他のそのような好適なカチオンなどのキレート剤などの界面活性剤が挙げられる。
【0161】
更に、本明細書に開示される組成物は、任意に、1つ以上の酸又は塩基を含み得る。使用され得る酸の非限定的な例としては、塩酸、酢酸、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、ギ酸、トリクロロ酢酸、硝酸、過塩素酸、リン酸、硫酸、フマル酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸が挙げられる。好適な塩基の非限定的な例としては、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化アンモニウム、酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カリウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される塩基が挙げられる。
【0162】
組成物中の任意の個々の賦形剤の量は、賦形剤の役割、活性剤成分の投与量要件、及び組成物の特定のニーズに応じて変化するであろう。
【0163】
しかしながら、一般に、賦形剤は、賦形剤の約1重量%~約99重量%、好ましくは約5重量%~約98重量%、より好ましくは約15~約95重量%の量で組成物中に存在する。一般に、本開示の組成物中に存在する賦形剤の量は、以下:少なくとも約2重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75%、80重量%、85重量%、90重量%、又は更に95重量%から選択される。
【0164】
本技術の組成物は、吸入、静脈内、腹腔内、皮下、直腸及び局所投与経路を含む、経口的又は非経口的に投与することができる。したがって、本技術の組成物は、錠剤、カプセル、水溶液、懸濁液などの様々な形態に製剤化することができる。経口投与のための錠剤の場合、ラクトース、トウモロコシデンプン、及び潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウムなどの担体を従来、それに添加することができる。経口投与用のカプセルの場合、ラクトース及び/又は乾燥コーンスターチを希釈剤として使用することができる。経口投与に水性懸濁液が必要とされる場合、活性成分は、乳化剤及び/又は懸濁剤と組み合わせることができる。所望であれば、特定の甘味剤及び/又は香味剤をそれに添加することができる。筋肉内、腹腔内、皮下、及び静脈内投与の場合、活性成分の滅菌溶液が通常調製され、溶液のpHは適切に調整及び緩衝されるべきである。静脈内投与の場合、溶質の総濃度は、調製物を等張にするために制御されるべきである。本技術の組成物は、薬学的に許容される担体、例えば、7.4のpHレベルを有する生理食塩水を含有する水溶液の形態であり得る。溶液は、局所ボーラス注射によって患者の筋肉内血流に導入され得る。
【0165】
当該トリアゾロン、テトラゾロン、及びイミダゾロン、すなわち、式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、1日当たり約0.001mg/kg~約100mg/kgの範囲の有効量で患者に投与され得る。これには、0.001、0.0025、0.005、0.0075、0.01、0.025、0.05、0.075、0.1、0.25、0.5、0.75、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95,又は100mg/kgが含まれる。
【0166】
一般に、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、約0.1mg/日~1000mg/日、約30~720mg/日、約60~600mg/日、又は約100~480mg/日、又はそれ以上の総投与量の範囲であろう。いくつかの実施形態では、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、約1~240mg/日、約30~240mg/日、約30~200mg/日、約30~120mg/日、約1~120mg/日、約50~150mg/日、約60~150mg/日、約60~120mg/日、又は約60~100mg/日の範囲であり、単一投与量又は複数回投与として投与される。いくつかの実施形態では、複数回投与は、1日当たり2回、3回、又は4回の用量を含む。
【0167】
いくつかの実施形態では、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩は、少なくとも0.1mg/日、少なくとも0.5mg/日、少なくとも1mg/日、少なくとも5mg/日、少なくとも10mg/日、少なくとも20mg/日、少なくとも30mg/日、少なくとも40mg/日、少なくとも50mg/日、少なくとも60mg/日、少なくとも70mg/日、少なくとも80mg/日、少なくとも90mg/日、少なくとも100mg/日、少なくとも110mg/日、少なくとも120mg/日、少なくとも130mg/日、少なくとも140mg/日、少なくとも150mg/日、少なくとも160mg/日、少なくとも170mg/日、少なくとも180mg/日、少なくとも190mg/日、少なくとも200mg/日、少なくとも225mg/日、少なくとも250mg/日、少なくとも275mg/日、少なくとも300mg/日、少なくとも325mg/日、少なくとも350mg/日、少なくとも375mg/日、少なくとも400mg/日、少なくとも425mg/日、少なくとも450mg/日、少なくとも475mg/日、少なくとも500mg/日、少なくとも525mg/日、少なくとも550mg/日、少なくとも575mg/日、少なくとも600mg/日、少なくとも625mg/日、少なくとも650mg/日、少なくとも675mg/日、少なくとも700mg/日、少なくとも725mg/日、少なくとも750mg/日、少なくとも775mg/日、少なくとも800mg/日、少なくとも825mg/日、少なくとも850mg/日、少なくとも875mg/日、少なくとも900mg/日、少なくとも925mg/日、少なくとも950mg/日、少なくとも975mg/日、又は少なくとも1000mg/日である。
【0168】
当然のことながら、投与量は、患者の年齢、体重、感受性、症状、又は化合物の有効性に従って変更され得る。
【0169】
一実施形態では、本技術は、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における血管接着タンパク質(VAP)-1を阻害する方法を提供する。別の実施形態では、本技術は、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩を哺乳動物に投与することを含む、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、NASHを治療することを必要とする患者において、それを行う方法が本明細書に提供され、本方法は、治療有効量の式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩を、対象に投与することを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなる。哺乳動物としては、マウス、げっ歯類、ラット、シミ、ヒト、家畜、イヌ、ネコ、スポーツ動物、及びペットが挙げられるが、これらに限定されない。
【0170】
いくつかの実施形態では、本技術は、哺乳動物における血管接着タンパク質-1(VAP-1)を阻害するための医薬品の調製に使用するための、式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0171】
一実施形態では、本技術は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療又は予防するための医薬品の調製に使用するための、式1の化合物、又はその立体異性体、又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0172】
以下、本技術を実施例及び実験例によって更に詳述する。しかしながら、以下の実施例及び実験例は、例示のみを目的として提供され、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0173】
本開示を読むことで当業者には明らかであるように、本明細書に記載及び例示される個々の実施形態の各々は、本技術の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離されてもそれらと組み合わされてもよい個別の構成要素及び特徴を有する。いずれの列挙された方法も、列挙された事象の順序で、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行することができる。
【実施例】
【0174】
以下の実施例で調製した化合物の分析を以下のように実施した。核磁気共鳴(Nuclear magnetic resonance、NMR)スペクトル分析を、Bruker 400MHz分光計及びAgilent 600MHz分光計を使用して実施し、その化学シフトをppmで分析した。更に、示された分子量を、静電噴霧インターフェースを備えたAgilent 1260 Infinityシリーズの液体クロマトグラフィー/質量選択検出器(mass selective detector、MSD)を使用することによって測定した(単一の四重極を使用することにより、[M+H]+ピークで表されるESI+(ESI-MS(カチオン)中のm/zの値を示す)。カラムクロマトグラフィーをシリカゲル(Merck、70~230メッシュ)で実施した。(W.C.Still,J.Org.Chem.,43,2923,1978)。更に、以下の実施例において使用される略語は、以下の通りである。「メチル」は「Me」と略記する。「エチル」は「Et」と略記する。「フェニル」は「Ph」と略記し、「tert-ブチルオキシカルボニル」は「Boc」と略記する。「tert-ブチルジメチルシリル」は「TBDMS」と略記する。更に、各実施例の出発材料は、文献に従って合成されたか、又はSigma-Aldrichから得た既知の化合物である。
【0175】
参照例1.tert-ブチル(E)-(2-(クロロメチル)-3-フルオロアリル)カルバメート
【0176】
1.0gのtert-ブチル(E)-(3-フルオロ-2-(ヒドロキシメチル)アリル)カルバメート、1.2gのp-トルエンスルホニルクロリド、及び0.88mLのトリエチルアミンを10.0mLのジクロロメタンに溶解し、得られた溶液を室温で24時間撹拌した。得られた反応混合物に、ジクロロメタンを加えた。反応混合物を蒸留水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して黄色液状残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、標題化合物を得た。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.61(s,1H),7.51(t,1H),7.16(s,1H),4.69(s,2H),4.65-4.60(m,1H),3.90(s,3H),3.61-3.48(m,2H),3.41(s,3H),1.31(d,3H)。
【0177】
参照例2.tert-ブチルN-[3,3-ジフルオロ-2-(ヒドロキシメチル)アリル]カルバメート
【0178】
工程1:tert-ブチルN-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3,3-ジフルオロ-アリル]カルバメート
【0179】
窒素条件下で、2.4gのtert-ブチルN-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-2-オキソ-プロピル]カルバメート及び1.0gの2-(ジフルオロメチルスルホニル)ピリジンを、34.5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解した後、-70℃に冷却した。反応混合物に、10.4mLの1.0Mリチウムビス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン溶液をゆっくり滴下した。得られた溶液を-70℃で30分間撹拌し、次いで、温度を-10℃までゆっくり上昇させることによって再び撹拌した。20mLの塩化アンモニウム溶液を反応混合物に添加し、続いて20mLの3N塩化水素溶液を添加した。反応混合物を酢酸エチルで3回抽出した。抽出した有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して黄色液状残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製し、標題化合物を得た。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ4.98(s,1H),4.20(s,2H),3.83(s,2H),1.42(s,9H),0.89(s,9H),0.07(s,6H)。
【0180】
工程2:tert-ブチルN-[3,3-ジフルオロ-2-(ヒドロキシメチル)アリル]カルバメート
【0181】
426mgのtert-ブチルN-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3,3-ジフルオロ-アリル]カルバメートを2.0mLのテトラヒドロフランに溶解し、続いて、1.5mLの、1.0Mテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)のテトラヒドロフラン溶液を添加した後、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。このようにして得られた反応混合物に酢酸エチル及び水を加え、有機層を分離した。反応混合物の水層に酢酸エチルを加え、再度有機層を分離した。このようにして得られた有機層を合わせて塩化アンモニウム溶液及びブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して黄色残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、標題化合物を得た。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ4.91(s,1H),4.14(s,2H),3.86(d,2H),3.72(s,1H),1.45(s,9H)。
【0182】
参照例3.tert-ブチル(2-(ブロモメチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0183】
5.0gのtert-ブチルN-[3,3-ジフルオロ-2-(ヒドロキシメチル)アリル]カルバメート及び4.7mLのトリエチルアミンを、100.0mLのアセトンに0℃で溶解した後、2.1mLのメタンスルホニルクロリドを混合物にゆっくりと加えた。得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過して沈殿した塩を除去し、濾過ケーキをアセトンで洗浄した。濾液に臭化リチウム9.7gを加え、懸濁液を室温で3時間撹拌した。反応混合物に蒸留水を加え、内容物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出液を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧下で濃縮して、更に精製することなく標題化合物を得た。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ4.76(bs,1H),4.05(s,2H),3.88(s,2H),1.45(s,9H)。
【0184】
参照例4.4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0185】
工程1:3-メチル-1,4-ジヒドロ-1,2,4-トリアゾール-5-オン
【0186】
5.0gのセミカルバジド塩酸塩を100.0mLのメタノールに溶解した。反応溶液にオルト酢酸トリメチル12.6mLを加えた後、溶液を室温で一晩撹拌した。このようにして得られた反応混合物を濃縮した後、ジクロロメタンで洗浄して標題化合物を得た。1H-NMR(DMSO-d6,400MHz)δ13.08(d,2H),2.02(s,3H)。
【0187】
工程2:tert-ブチルN-[3,3-ジフルオロ-2-(ヒドロキシメチル)アリル]カルバメート
【0188】
387mgの工程1で調製した3-メチル-1,4-ジヒドロ-1,2,4-トリアゾール-5-オン及び1080mgの炭酸カリウムを、4.0mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、続いて、1000mgの2-ブロモ-5-(ブロモメチル)チオフェンを0℃で加えた。このようにして得られた溶液を、室温で3時間撹拌した。蒸留水を加えた後、反応混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、黄色液状残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製し、標題化合物を得た。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ6.99(s,1H),6.91(s,1H),4.98(s,2H),2.23(s,3H)
【0189】
参照例5.1-(5-ブロモチオフェン-2-イル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0190】
500mgの5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリド及び1533mgのトリメチルシリルアジドの反応混合物を100℃で一晩撹拌した。このようにして得られた反応混合物を濃縮した後、酢酸エチルを加え、濃縮した反応混合物を飽和NaHCO3水溶液で3回抽出した。合わせた水相を、pHが3に達するまで6N HCl水溶液によって酸性化した。水層を酢酸エチルで2回抽出した。このようにして得られた合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して固体を得た。粗固体を酢酸エチルで再結晶して、標題化合物を得た。MS(ESI)m/z=247.0(M+H)+
【0191】
参照例6.1-(3-ブロモフェニル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0192】
5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドの代わりに530mgの3-ブロモベンゾイルクロリドを用いたことを除き、参照例5と同様に標題化合物を調製した。
【0193】
参照例7.1-(4-ブロモフェニル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0194】
5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドの代わりに530mgの4-ブロモベンゾイルクロリドを用いたことを除き、参照例5と同様に標題化合物を調製した。
【0195】
参照例8.1-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0196】
5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドの代わりに1000mgの6-ブロモ-3-メチル-ピリジン-2-カルボニルクロリドヒドロクロリドを用いたことを除き、参照例5と同様に標題化合物を調製した。MS(ESI)m/z=256.0(M+H)+
【0197】
参照例9.1-(3-ブロモベンジル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0198】
5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドの代わりに500mgの2-(3-ブロモフェニル)アセチルクロリドを用いたことを除き、参照例5と同様に標題化合物を調製した。MS(ESI)m/z=255.0(M+H)+
【0199】
参照例10.1-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0200】
5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドの代わりに250mgの4-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドを用いたことを除き、参照例5と同様に標題化合物を調製した。
【0201】
参照例11.1-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0202】
5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドの代わりに1000mgの2-(5-ブロモ-2-チエニル)アセチルクロリドを用いたことを除き、参照例5と同様に標題化合物を調製した。MS(ESI)m/z=261.0(M+H)+
【0203】
参照例12.1-(5-ブロモピリジン-3-イル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0204】
5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドの代わりに1000mgの5-ブロモピリジン-3-カルボニルクロリドを用いたことを除き、参照例5と同様に標題化合物を調製した。
【0205】
参照例13.1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オン
【0206】
5-ブロモチオフェン-2-カルボニルクロリドの代わりに1000mgの4-ブロモ-2-フルオロベンゾイルクロリドを用いたことを除き、参照例5と同様に標題化合物を調製した。
【0207】
参照例14.tert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0208】
637mgの参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン、519mgの参照例2で調製したtert-ブチルN-[3,3-ジフルオロ-2-(ヒドロキシメチル)アリル]カルバメート、及び915mgのトリフェニルホスフィンを、1.0mLのテトラヒドロフランに溶解し、得られた溶液を撹拌して0℃に冷却した。反応混合物に、690uLのジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)をゆっくり滴下し、室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、黄色液状残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、標題化合物を得た。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ6.90(d,1H),6.79(d,1H),5.57(s,1H),4.85(s,2H),4.41(s,2H),3.69(s,2H),2.20(s,3H),1.41(s,9H)。
【0209】
参照例15.tert-ブチル(2-((4-(5-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0210】
参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンの代わりに308mgの参照例5で調製した1-(5-ブロモチオフェン-2-イル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを用いたことを除き、参照例14と同様に標題化合物を調製した。
【0211】
参照例16.tert-ブチル(2-((4-(3-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0212】
参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンの代わりに300mgの参照例6で調製した1-(3-ブロモフェニル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを用いたことを除き、参照例14と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ8.18(s,1H),7.93(d,1H),7.51(d,1H),7.35(dd,1H),4.71(s,2H),3.83(s,2H),1.35(s,9H)。
【0213】
参照例17.tert-ブチル(2-((4-(4-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0214】
参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンの代わりに530mgの参照例7で調製した1-(4-ブロモフェニル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを用いたことを除き、参照例14と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.85(d,2H),7.61(d,2H),4.69(s,2H),3.81(s,2H),1.31(s,9H)。
【0215】
参照例18.tert-ブチル(2-((4-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0216】
参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンの代わりに660mgの参照例8で調製した1-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを用いたことを除き、参照例14と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.59(d,1H),7.54(d,1H),4.66(s,2H),3.81(s,2H),2.26(s,3H),1.29(s,9H)。
【0217】
参照例19.tert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0218】
参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンの代わりに480mgの参照例9で調製した1-(3-ブロモベンジル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを用いたことを除き、参照例14と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ8.02(s,1H),7.96(d,1H),7.82-7.71(m,2H),5.79(s,2H),4.64(s,2H),3.89(s,2H),1.35(s,9H)。
【0219】
参照例20.tert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0220】
参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンの代わりに145mgの参照例10で調製した1-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを用いたことを除き、参照例14と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.41(s,1H),7.10(s,1H),4.70(s,2H),3.83(s,2H),1.39(s,9H)。
【0221】
参照例21.tert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0222】
参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンの代わりに340mgの参照例11で調製した1-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを用いたことを除き、参照例14と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ6.95-6.90(m,2H),5.15(s,2H),4.65(s,2H),3.81(s,2H),1.35(s,9H)。
【0223】
参照例22.tert-ブチル(2-((4-(5-ブロモピリジン-3-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0224】
参照例4で調製した4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンの代わりに140mgの参照例12で調製した1-(5-ブロモピリジン-3-イル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを用いたことを除き、参照例14と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ9.18(s,1H),8.69(s,1H),8.52(s,1H),4.71(s,2H),3.82(s,2H),1.37(s,9H)。
【0225】
参照例23.tert-ブチル(2-((3-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0226】
100mgの3-[(5-ブロモ-2-チエニル)メチル]-1H-イミダゾール-2-オン及び251mgの炭酸セシウムを、2.0mLのN,N-ジメチルホルムアミドに0℃で溶解し、続いて、116mgの参照例3で調製したtert-ブチル(2-(ブロモメチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを加えた。このようにして得られた溶液を、室温で一晩撹拌した。得られた反応混合物を水でクエンチし、ジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、黄色液状残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、標題化合物を得た。
【0227】
参照例24.tert-ブチル(E)-(2-((4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロアリル)カルバメート
【0228】
300mgの参照例13で調製した1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,4-ジヒドロ-5H-テトラゾール-5-オンを3-[(5-ブロモ-2-チエニル)メチル]-1H-イミダゾール-2-オンの代わりに用い、259mgの参照例1で調製したtert-ブチル(E)-(2-(クロロメチル)-3-フルオロアリル)カルバメートを参照例3で調製したtert-ブチル(2-(ブロモメチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用いたことを除き、参照例23と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.48(dd,2H),7.45(s,1H),6.84(d,1H),5.01(bs,1H),4.56(s,2H),3.93(s,2H),1.42(s,9H)。
【0229】
実施例1.2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]メチル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-オントリフルオロアセテート
【0230】
工程1:tert-ブチル(2-((4-((5-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート
【0231】
34mgの参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメート及び16mgの1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを、1.5mLの1,4-ジオキサンに溶解し、続いて、220μLの1M炭酸カリウム及び2mgのパラジウムジ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロリド(PdCl2(dppf))を加え、得られた溶液を90℃で一晩撹拌した。得られた反応混合物をセライトパッドで濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。このようにして得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、蒸留水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して黄色液状残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、標題化合物を得た。1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.57(dd,1H),7.48(dd,1H),6.94(d,1H),6.89(d,1H),5.62(bs,1H),4.93(s,2H),4.45(s,2H),4.18(q,2H),3.72(s,2H),2.26(s,3H),1.52(t,3H),1.45(s,9H)。
【0232】
工程2:2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]メチル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-オントリフルオロアセテート
【0233】
15mgの工程1で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)チオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを、1.5mLのジクロロメタンに溶解し、続いて、80uLのトリフルオロ酢酸を加え、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。このようにして得られた反応混合物を濃縮し、続いてジクロロメタンを加えた。溶液を減圧下で濃縮し、次いで真空中で乾燥させて、黄色液体残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製し、標題化合物を得た。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.90(s,1H),7.67(s,1H),7.02(dd,2H),5.05(s,2H),4.56(s,2H),4.20(dd,2H),3.67(s,2H),2.30(s,3H),1.47(t,3H)。
【0234】
実施例2.2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-メチル-4-[[5-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-チエニル]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-オントリフルオロアセテート
【0235】
工程1において、33mgの4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.96(d,2H),7.85(d,2H),7.49(d,1H),7.18(d,1H),5.12(s,2H),4.57(s,2H),3.69(s,2H),3.15(s,3H),2.32(s,3H)。
【0236】
実施例3.2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-メチル-4-[[5-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)-2-チエニル]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-オンジ-トリフルオロアセテート
【0237】
工程1において、46mgのtert-ブチル4-[4-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレートを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.52(d,2H),7.15(d,1H),7.06(m,3H),5.06(s,2H),4.56(s,2H),3.67(s,2H),3.46(t,4H),3.38(t,4H),2.31(s,3H)。
【0238】
実施例4.5-[5-[[1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-4-イル]メチル]-2-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オントリフルオロアセテート
【0239】
工程1において、29mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.98(d,1H),7.77(dd,1H),7.12(dd,2H),6.59(d,1H),5.07(s,2H),4.56(s,2H),4.09(dd,2H),3.68(s,2H),2.30(s,3H),1.36(t,3H)。
【0240】
実施例5.2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-[6-(ジメチルアミノ)-3-ピリジル]-2-チエニル]メチル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-オントリフルオロアセテート
【0241】
工程1において、29mgの6-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.12(m,2H),7.28(d,1H),7.15(m,2H),5.09(s,2H),4.57(s,2H),3.69(s,2H),3.30(s,6H),2.31(s,3H)。
【0242】
実施例6.2-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-チエニル]メチル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-オントリフルオロアセテート
【0243】
工程1において、29mgの2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-イル)4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.12(d,1H),7.06(m,3H),6.83(d,1H),5.05(s,2H),4.56(s,2H),3.67(s,2H),2.30(s,3H)。
【0244】
実施例7.6-[5-[[1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-4-イル]メチル]-2-チエニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0245】
工程1において、34mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.27(s,2H),7.18(d,1H),7.07(d,1H),5.06(s,2H),4.57(s,2H),3.68(s,2H),2.95(t,2H),2.57(t,2H),2.29(d,6H)。
【0246】
実施例8.6-[5-[[1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-4-イル]メチル]-2-チエニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0247】
工程1において、34mgの(1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル)ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.50(d,1H),7.45(s,1H),7.23(s,1H),7.11(dd,1H),5.07(s,2H),4.57(s,2H),3.68(s,2H),3.32(m,6H),2.95(t,2H),2.64(t,2H),2.32(s,3H)。
【0248】
実施例9.5-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-2-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オントリフルオロアセテート
【0249】
工程1において、50mgの参照例15で調製したtert-ブチル(2-((4-(5-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、28mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.04(s,1H),7.78(d,J=8.4Hz,1H),7.38(s,1H),7.23(s,1H),6.60(d,J=8.4Hz,1H)4.08(q,J=7.2Hz,2H),3.72(s,2H),3.33(s,2H),1.36(t,J=7.2Hz,3H)。
【0250】
実施例10.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[3-(4-メチルスルホニルフェニル)フェニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0251】
工程1において、70mgの参照例16で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、44mgの4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.16(d,J=8.0Hz,1H),8.06-7.91(m,5H),7.77(s,1H),7.69(d,J=8.0Hz,1H),3.76(s,2H),3.28(s,2H),3.11(s,3H)。
【0252】
実施例11.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[3-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)フェニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0253】
工程1において、70mgの参照例16で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、61mgのtert-ブチル4-[4-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレートを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.10(d,J=10.0Hz,1H),7.81-7.60(m,5H),7.20-7.10(m,2H),3.74(s,2H),3.70(s,1H),3.60-3.50(m,4H),3.45-3.37(m,4H),3.25(s,2H)。
【0254】
実施例12.5-[3-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-1-エチル-ピリジン-2-オンジ-トリフルオロアセテート
【0255】
工程1において、70mgの参照例16で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、39mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.06-8.03(m,2H),7.90-7.80(m,2H),7.65-7.54(m,2H),6.66-6.63(m,1H),4.11(q,J=7.2Hz,2H),3.76(s,2H),3.29(s,2H),1.36(t,J=7.2Hz,3H)。
【0256】
実施例13.6-[3-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0257】
工程1において、70mgの参照例16で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、45mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.10(s,1H),7.79-7.56(m,3H),7.33-7.25(m,2H),3.76(s,2H),3.32(s,2H),2.97(d,J=6.0Hz,2H),2.56(d,J=6.0Hz,2H),2.27(s,3H)。
【0258】
実施例14.6-[3-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0259】
工程1において、70mgの参照例16で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、45mgの(1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル)ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.15(s,1H),7.84-7.52(m,5H),7.25-7.15(m,2H),3.76(s,2H),3.32(s,2H),3.29(s,3H),2.96(d,J=6.0Hz,2H),2.61(d,J=6.0Hz,2H)。
【0260】
実施例15.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[3-(1-エチルピラゾール-4-イル)フェニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0261】
工程1において、70mgの参照例16で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.15-8.05(m,2H),7.86(s,1H),7.71-7.49(m,3H),4.20(q,J=6.4Hz,2H),3.75(s,2H),3.28(s,2H),1.47(t,J=6.4Hz,3H)。
【0262】
実施例16.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(4-メチルスルホニルフェニル)フェニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0263】
工程1において、65mgの参照例17で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、41mgの4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.10-8.00(m,4H),7.98-7.76(m,4H),3.77(s,2H),3.29(s,2H),3.15(s,3H)。
【0264】
実施例17.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)フェニル]テトラゾール-5-オンジ-トリフルオロアセテート
【0265】
工程1において、65mgの参照例17で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、56mgのtert-ブチル4-[4-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレートを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.91(d,J=8.4Hz,2H),7.30(d,J=8.4Hz,2H),7.59(d,J=7.6Hz,2H),7.08(d,J=7.6Hz,2H),3.73(s,2H),3.50-3.40(m,4H),3.36-3.30(m,4H),3.27(s,2H)。
【0266】
実施例18.5-[4-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-1-エチル-ピリジン-2-オントリフルオロアセテート
【0267】
工程1において、65mgの参照例17で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、36mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.06-7.98(m,3H),7.90(d,J=8.4Hz,1H),7.80-7.70(m,2H),6.63(d,J=8.4Hz,1H),4.10(q,J=7.6Hz,2H),3.77(s,2H),3.29(s,2H),1.38(t,J=7.6Hz,3H)。
【0268】
実施例19.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)フェニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0269】
工程1において、65mgの参照例17で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、36mgの2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.93(d,J=8.8Hz,2H),7.71(d,J=8.8Hz,2H),7.13(d,J=8.4Hz,2H),6.90(d,J=8.4Hz,1H),5.92(s,2H),3.76(s,2H),3.29(s,2H)。
【0270】
実施例20.6-[4-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0271】
工程1において、65mgの参照例17で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、42mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.93(d,J=6.8Hz,2H),7.73(d,J=6.8Hz,2H),7.40-7.30(m,2H),6.47(s,1H),3.78(s,2H),3.30(s,2H),2.84(t,J=11.2Hz,2H),2.49(t,J=11.2Hz,2H),2.31(s,3H)。
【0272】
実施例21.6-[4-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]フェニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0273】
工程1において、65mgの参照例17で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、42mgの(1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル)ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.96(d,J=8.4Hz,2H),7.78(d,J=8.4Hz,2H),7.59-7.50(m,2H),7.19(d,J=8.4Hz,1H),3.77(s,2H),3.67(s,3H),3.29(s,2H),2.96(t,J=8.4Hz,2H),2.64(t,J=8.4Hz,2H)。
【0274】
実施例22.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(1-エチルピラゾール-4-イル)フェニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0275】
工程1において、65mgの参照例17で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.07(s,1H),7.90-7.84(m,3H),7.71(d,J=8.4Hz,2H),4.20(q,J=7.2Hz,2H),3.75(s,2H),3.28(s,2H),1.47(t,J=7.2Hz,3H)。
【0276】
実施例23.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[3-メチル-6-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-ピリジル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0277】
工程1において、70mgの参照例18で調製したtert-ブチル(2-((4-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、43mgの4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.24(d,J=8.4Hz,2H),8.05(d,J=8.4Hz,1H),8.01-7.79(m,2H),7.29(d,J=3.6Hz,1H),3.56(s,2H),3.23(s,2H),3.09(s,3H),2.32(s,3H)。
【0278】
実施例24.5-[6-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-5-メチル-2-ピリジル]-1-エチル-ピリジン-2-オントリフルオロアセテート
【0279】
工程1において、70mgの参照例18で調製したtert-ブチル(2-((4-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、38mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.37(s,1H),8.12(d,J=9.2Hz,1H),7.88(d,J=8.0Hz,1H),7.83(d,J=8.0Hz,1H),6.54(d,J=8.0Hz,1H),4.04(q,J=6.8Hz,2H),3.71(s,2H),3.26(s,2H),2.26(s,3H),1.30(t,J=6.8Hz,3H)。
【0280】
実施例25.6-[6-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-5-メチル-2-ピリジル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0281】
工程1において、70mgの参照例18で調製したtert-ブチル(2-((4-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、44mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.90-7.84(m,2H),7.70-7.61(m,2H),4.84(s,1H),3.73(s,2H),3.23(s,2H),2.93(t,J=7.6Hz,2H),2.52(t,J=7.6Hz,2H),2.27(s,3H),2.24(s,3H)。
【0282】
実施例26.6-[6-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-5-メチル-2-ピリジル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0283】
工程1において、70mgの参照例18で調製したtert-ブチル(2-((4-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、44mgの(1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル)ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.93-7.83(m,4H),7.14(d,J=8.4Hz,1H),3.73(s,2H),3.31(s,3H),3.27(s,2H),2.92(t,J=7.6Hz,2H),2.59(t,J=7.6Hz,2H),2.28(s,3H)。
【0284】
実施例27.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-(4-メチルスルホニルフェニル)フェニル]メチル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0285】
工程1において、70mgの参照例19で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、43mgの4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.96(d,J=8.8Hz,2H),7.80(d,J=8.8Hz,2H),7.64-7.20(m,4H),4.71(s,2H),3.63(s,2H),3.23(s,2H),3.03(s,3H)。
【0286】
実施例28.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)フェニル]メチル]テトラゾール-5-オンジ-トリフルオロアセテート
【0287】
工程1において、70mgの参照例19で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、59mgのtert-ブチル4-[4-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレートを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.54-7.33(m,6H),7.03(d,J=8.8Hz,2H),4.71(s,2H),3.62(s,2H),3.60-3.38(m,4H),3.31-3.23(m,4H),3.21(s,2H)。
【0288】
実施例29.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-[6-(ジメチルアミノ)-3-ピリジル]フェニル]メチル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0289】
工程1において、70mgの参照例19で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、38mgの6-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.15-8.09(m,2H),7.60-7.15(m,5H),4.72(s,2H),3.64(s,2H),3.24(s,6H),3.21(s,2H)。
【0290】
実施例30.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)フェニル]メチル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0291】
工程1において、70mgの参照例19で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、38mgの2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.50-7.32(m,3H),7.24(d,J=7.6Hz,1H),7.01-6.93(m,2H),6.81(d,J=7.6Hz,1H),5.14(s,2H),4.71(s,2H),3.63(s,2H),3.23(s,2H)。
【0292】
実施例31.6-[3-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]フェニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0293】
工程1において、70mgの参照例19で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、44mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.53-7.32(m,3H),7.25-7.20(m,3H),4.71(s,2H),3.63(s,2H),3.23(s,2H),2.90(t,J=7.2Hz,2H),2.49(t,J=7.2Hz,2H),2.23(s,3H)。
【0294】
実施例32.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[3-(1-エチルピラゾール-4-イル)フェニル]メチル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0295】
工程1において、70mgの参照例19で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.95(s,1H),7.75(s,1H),7.52-7.46(m,2H),7.29(t,J=8.4Hz,1H),7.15(d,J=8.4Hz,1H),4.72(s,2H),4.3(q,J=7.2Hz,2H),3.63(s,2H),3.23(s,2H),1.41(t,J=7.2Hz,3H)。
【0296】
実施例33.6-[3-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]フェニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0297】
工程1において、70mgの参照例19で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、44mgの(1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル)ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.58-7.27(m,6H),7.12(d,J=8.4Hz,1H),4.71(s,2H),3.63(s,2H),3.31(s,3H),3.23(s,2H),2.90(t,J=6.8Hz,2H),2.56(t,J=7.2Hz,2H)。
【0298】
実施例34.5-[3-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]フェニル]-1-エチル-ピリジン-2-オントリフルオロアセテート
【0299】
工程1において、70mgの参照例19で調製したtert-ブチル(2-((4-(3-ブロモベンジル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、38mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.00(s,1H),7.87(d,J=2.4Hz,1H),7.60-7.35(m,4H),6.64(d,J=9.2Hz,1H),4.79(s,2H),4.20(q,J=6.8Hz,2H),3.71(s,2H),3.31(s,2H),1.39(t,J=6.8Hz,3H)。
【0300】
実施例35.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-チエニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0301】
工程1において、22mgの参照例20で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、14mgの4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.90(d,J=6.4Hz,2H),7.83(d,J=6.4Hz,2H),7.80(s,1H),7.75(s,1H),3.68(s,2H),3.24(s,2H),3.05(s,3H)。
【0302】
実施例36.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)-2-チエニル]テトラゾール-5-オンジ-トリフルオロアセテート
【0303】
工程1において、22mgの参照例20で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、19mgのtert-ブチル4-[4-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレートを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.64(s,1H),7.51(d,J=8.8Hz,2H),7.34(s,1H),6.97(d,J=8.8Hz,2H),3.65(s,2H),3.35-3.28(m,4H),3.28-3.24(m,4H),3.20(s,2H)。
【0304】
実施例37.5-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-3-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オントリフルオロアセテート
【0305】
工程1において、22mgの参照例20で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、12mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.01(s,1H),7.85(d,J=8.0Hz,1H),7.63(s,1H),7.31(s,1H),6.55(d,J=8.0Hz,1H),4.01(q,J=11.2Hz,2H),3.67(s,2H),3.23(s,2H),1.24(t,J=11.2Hz,3H)。
【0306】
実施例38.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-[6-(ジメチルアミノ)-3-ピリジル]-2-チエニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0307】
工程1において、22mgの参照例20で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、12mgの6-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.16-8.13(m,2H),7.69(s,1H),7.58(s,1H),7.10(d,J=8.8Hz,1H),3.66(s,2H),3.24(s,2H),3.19(s,6H)。
【0308】
実施例39.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-チエニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0309】
工程1において、22mgの参照例20で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、12mgの2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.60(s,1H),7.35(s,1H),7.05(d,J=8.8Hz,2H),6.73(d,J=8.8Hz,1H),5.81(s,2H),3.67(s,2H),3.23(s,2H)。
【0310】
実施例40.6-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-3-チエニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0311】
工程1において、22mgの参照例20で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、14mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.65(s,1H),7.41(s,1H),7.28-7.25(m,2H),3.67(s,2H),3.25(s,1H),3.22(s,2H),2.89(t,J=9.2Hz,2H),2.46(t,J=9.2Hz,2H),2.20(s,3H)。
【0312】
実施例41.6-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-3-チエニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0313】
工程1において、22mgの参照例20で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、14mgの(1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル)ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.67(s,1H),7.49-7.44(m,3H),7.05(d,J=8.4Hz,1H),3.67(s,2H),3.26(s,3H),3.20(s,2H),2.85(t,J=8.0Hz,2H),2.54(t,J=8.0Hz,2H)。
【0314】
実施例42.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[4-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0315】
工程1において、22mgの参照例20で調製したtert-ブチル(2-((4-(4-ブロモチオフェン-2-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.88(s,1H),7.68(s,1H),7.54(s,1H),7.27(s,1H),4.11(q,J=7.2Hz,2H),3.66(s,2H),3.24(s,2H),1.38(t,J=7.2Hz,3H)。
【0316】
実施例43.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-チエニル]メチル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0317】
工程1において、70mgの参照例21で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、42mgの4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.90-7.70(m,4H),7.34(s,1H),7.13(s,1H),4.67(s,2H),3.70(s,2H),3.25(s,2H),3.04(s,3H)。
【0318】
実施例44.5-[5-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オントリフルオロアセテート
【0319】
工程1において、70mgの参照例21で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、37mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.88(s,1H),6.67(d,J=9.2Hz,1H),7.07-7.03(m,2H),6.49(d,J=9.2Hz,1H),4.68(s,2H),3.97(q,J=8.0Hz,2H),3.60(s,2H),3.21(s,2H),1.26(t,J=8.0Hz,3H)。
【0320】
実施例45.6-[5-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0321】
工程1において、70mgの参照例21で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、43mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.20-7.18(m,2H),7.08(s,1H),7.01(s,1H),4.67(s,2H),3.59(s,2H),3.20(s,2H),2.85(t,J=8.0Hz,2H),2.46(t,J=8.0Hz,2H),2.17(s,3H)。
【0322】
実施例46.6-[5-[[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0323】
工程1において、70mgの参照例21で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、43mgの(1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル)ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.42-7.36(m,2H),7.13(s,1H),7.05-7.01(m,2H),4.68(s,2H),3.60(s,2H),3.26(s,3H),3.20(s,2H),2.85(t,J=6.8Hz,2H),2.53(t,J=6.8Hz,2H)。
【0324】
実施例47.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[[5-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]メチル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0325】
工程1において、70mgの参照例21で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.79(s,1H),7.56(s,1H),6.97(d,J=3.6Hz,1H),6.90(d,J=3.6Hz,1H),4.67(s,2H),4.08(q,J=7.6Hz,2H),3.54(s,2H),3.20(s,2H),1.36(t,J=7.6Hz,3H)。
【0326】
実施例48.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-4-[5-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-3-ピリジル]テトラゾール-5-オントリフルオロアセテート
【0327】
工程1において、35mgの参照例22で調製したtert-ブチル(2-((4-(5-ブロモピリジン-3-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、19mgの2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.96-8.43(m,3H),7.15-6.89(m,3H),5.95(s,2H),3.67(s,2H),3.25(s,2H)。
【0328】
実施例49.6-[5-[4-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-5-オキソ-テトラゾール-1-イル]-3-ピリジル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0329】
工程1において、35mgの参照例22で調製したtert-ブチル(2-((4-(5-ブロモピリジン-3-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、22mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ9.09(s,1H),8.87(s,1H),8.56(s,1H),7.50-7.45(m,2H),3.78(s,2H),3.32(s,2H),2.86(t,J=6.8Hz,2H),2.60(t,J=6.8Hz,2H),2.18(s,3H)。
【0330】
実施例50.5-[5-[[3-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-2-オキソ-イミダゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-1-エチル-ピリジン-2-オントリフルオロアセテート
【0331】
工程1において、50mgの参照例23で調製したtert-ブチル(2-((3-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、27mgの1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.94(d,J=2.4Hz,1H),7.75(d,J=9.2Hz,1H),7.10(d,J=3.6Hz,1H),7.02(d,J=3.6Hz,1H),6.71-6.67(m,2H),6.66(d,J=9.2Hz,1H),4.93(s,2H),4.06(q,J=7.6Hz,2H),3.40(s,2H),1.33(t,J=7.6Hz,3H)。
【0332】
実施例51.6-[5-[[3-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-2-オキソ-イミダゾール-1-イル]メチル]-2-チエニル]-1-メチル-3,4-ジヒドロキノリン-2-オントリフルオロアセテート
【0333】
工程1において、50mgの参照例23で調製したtert-ブチル(2-((3-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、43mgの(1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル)ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.47(d,J=8.0Hz,1H),7.43(s,1H),7.19(d,J=3.2Hz,1H),7.10(d,J=8.0Hz,1H),7.03(d,J=3.2Hz,1H),6.62-6.56(m,2H),4.42(s,2H),3.60(s,2H),3.34(s,3H),3.29(s,2H),2.92(t,J=7.2Hz,2H),2.61(t,J=7.2Hz,2H)。
【0334】
実施例52.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-[[5-(1-エチルピラゾール-4-イル)-2-チエニル]メチル]イミダゾール-2-オントリフルオロアセテート
【0335】
工程1において、50mgの参照例23で調製したtert-ブチル(2-((3-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ7.85(s,1H),7.63(s,1H),6.78-6.72(m,2H),5.98(s,1H),5.92(s,1H),4.91(s,2H),4.16(q,J=7.2Hz,2H),3.80(s,2H),3.30(s,2H),1.44(t,J=7.2Hz,3H)。
【0336】
実施例53.1-[2-(アミノメチル)-3,3-ジフルオロ-アリル]-3-[[5-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)-2-チエニル]メチル]イミダゾール-2-オントリフルオロアセテート
【0337】
工程1において、50mgの参照例23で調製したtert-ブチル(2-((3-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、22mgの7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5,a]ピリジンを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(MeOD,400MHz)δ8.75(d,J=6.8Hz,1H),8.40(s,1H),7.88-7.49(m,3H),7.16(d,J=3.2Hz,1H),6.80(d,J=3.2Hz,1H),6.00-5.92(m,1H),5.02(s,2H),3.82(s,2H),3.31(s,2H)。
【0338】
実施例54.2-[(E)-2-(アミノメチル)-3-フルオロ-アリル]-4-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-フルオロ-フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-オンヒドロクロリド
【0339】
工程1において、50mgの参照例24で調製したtert-ブチル(E)-(2-((4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、35mgの2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(DMSO-d6,400MHz)δ7.82(d,1H),7.71(s,2H),7.42(s,1H),7.36(d,1H),7.30(d,1H),7.05(d,1H),6.10(s,2H),4.79(d,2H),3.58(s,2H)。
【0340】
実施例55.2-[(E)-2-(アミノメチル)-3-フルオロ-アリル]-4-[4-(2,1,3-ベンゾキサジアゾール-5-イル)-2-フルオロ-フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-オンヒドロクロリド
【0341】
工程1において、50mgの参照例24で調製したtert-ブチル(E)-(2-((4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、23mgのベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール-5-イルボロン酸を1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.54(s,1H),8.23(d,1H),8.16-8.08(m,2H),7.98(d,1H),7.87(t,1H),7.37(d,1H),4.80(s,2H),3.58(s,2H)。
【0342】
実施例56.6-[4-[1-[(E)-2-(アミノメチル)-3-フルオロ-アリル]-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-4-イル]-3-フルオロ-フェニル]-8-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オンヒドロクロリド
【0343】
工程1において、50mgの参照例24で調製したtert-ブチル(E)-(2-((4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、41mgの8-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-ボロン酸ピナコールエステルを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.61(s,1H),7.83(d,1H),7.72(s,2H),7.50(d,2H),7.36(d,1H),4.79(s,2H),3.57(s,2H),2.95(t,2H),2.50(t,2H),2.30(s,3H)。
【0344】
実施例57.2-[(E)-2-(アミノメチル)-3-フルオロ-アリル]-4-[2-フルオロ-4-(6-モルホリノ-3-ピリジル)フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-オンヒドロクロリド
【0345】
工程1において、50mgの参照例24で調製したtert-ブチル(E)-(2-((4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロアリル)カルバメートを参照例14で調製したtert-ブチル(2-((4-((5-ブロモチオフェン-2-イル)メチル)-3-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロアリル)カルバメートの代わりに用い、41mgの4-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)モルホリンを1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールの代わりに用いたことを除き、実施例1と同様に標題化合物を調製した。1H-NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.38(d,1H),8.35(s,1H),7.84(t,2H),7.80(d,1H),7.47(d,1H),7.32(d,1H),4.79(s,2H),3.88(d,4H),3.79(s,2H),3.75(d,4H)。
【0346】
実施例の化合物を表1に示す。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
*化合物は、実施例1~57に記載されるように遊離塩基又は塩のいずれかとして単離した。
【0347】
実験例1:アミン酸化酵素に対する活性評価
【0348】
本技術による化合物を、Amplex Red Hydrogen Peroxide Assay Kit(Molecular Probes、Invitrogen、USA)を使用する西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合反応における過酸化水素のレベルを測定することによって、組換えヒトVAP-1(R&D systems)に対する活性に関して評価した。実験は、基質としてベンジルアミンを用いて室温で行った。HRP結合反応において、10-アセチル-3,7-ジヒドロキシフェノキサジン(Amplex Red試薬)の過酸化水素酸化は、高蛍光性化合物であるレゾルフィンを生成する。簡単に述べると、試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に20mMの濃度で溶解した。用量応答評価を、DMSO中の1:3連続希釈によって行い、それによって8点曲線を作成した。上部の濃度を化合物の効力に従って制御し、続いて反応緩衝液で希釈して、1%未満の最終DMSO濃度を得た。黒色96ウェルプレートの各ウェルに、50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)中で精製したヒトVAP-1を添加した。DMSOに溶解した試験化合物をヒトVAP-1酵素と共に37℃で30分間インキュベートした。30分間のインキュベーション後、各ウェルに、50mMリン酸ナトリウム緩衝溶液(pH7.4)、1mMベンジルアミン、及び1U/mL HRPから調製した200uM Amplex Red試薬を含有する反応混合物を添加した。マイクロプレートリーダー(Flexstation3、Molecular Devices)を、544nmで励起し、590nmで発光を読み取る波長条件下で使用し、1~2時間中の複数の時点の蛍光強度を測定した。化合物の阻害効果を、阻害剤を含まない対照群(希釈したDMSOのみ)と比較したシグナル速度の減少(%)として測定した。データを4つの変数値を有するロジスティックモデルに固定し、GraphPad Prismプログラムを使用してIC50値を計算した。
【0349】
また、本技術による化合物について、組換えヒトMAO-A(モノアミンオキシダーゼ-A、Sigma-Aldrich)及び組換えヒトMAO-B(モノアミンオキシダーゼ-B、Sigma-Aldrich)に対する活性を、それぞれ0.5mMチラミン及び1mMベンジルアミンを基質として用いて、組換えヒトVAP-1に対する活性評価方法と同様の方法で評価した。本技術による化合物は、組換えヒトVAP-1の活性評価方法と同様の方法で、1mMプトレシンを基質として用いて、組換えヒトDAO(ジアミンオキシダーゼ、R&D systems)に対する活性についても評価した。
【0350】
上記の酵素に対する活性を評価することによって得られた結果を下記表2に示す。
【表2-1】
【表2-2】
【0351】
上記表2の結果から、本技術による化合物は、様々なアミンオキシダーゼの中でも、VAP-1に対して優れた阻害活性を有することがわかる。
【国際調査報告】