(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】物体を定位置に維持する手段を備えるパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 81/05 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
B65D81/05
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562900
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-10-13
(86)【国際出願番号】 EP2022060465
(87)【国際公開番号】W WO2022223647
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519104318
【氏名又は名称】ピーエー コット エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダミアン リムーザン
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA42
3E066BA02
3E066FA01
3E066HA01
3E066JA04
3E066KA20
3E066LA30
3E066MA05
(57)【要約】
本発明はパッケージ(1)に関し、そのパッケージ(1)は、
-キャビティを定め、キャビティの範囲は内面(24)によって定められるケース(2
)と、
-蓋(3)を備える、キャビティを閉塞する手段と、
-支持面と呼ばれるケース(2)の内面(24)の1つに物体を押し付けるように意図されたプレート(41)、並びにプレート(41)を蓋(3)及びケース(2)に連結する機構を備える保持手段(4)と、を備え、
閉塞手段は、キャビティへのアクセスを可能にする開位置とキャビティへのアクセスを遮る閉位置との間で移動可能にケース(2)に取り付けられ、
連結機構は、プレート(41)を、支持面に押し付けられた位置に弾性的に戻す手段(6)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ(1)であって、
キャビティを定め、前記キャビティの範囲は内面(24)によって定められるケース(2)と、
蓋(3)を備える、前記キャビティを閉塞する手段と、
支持面と呼ばれる前記ケース(2)の前記内面(24)の1つに物体を押し付けるように意図されたプレート(41)、並びに前記プレート(41)を前記蓋(3)及び前記ケース(2)に連結する機構を備える保持手段(4)と、を備え、
前記閉塞手段は、前記キャビティへのアクセスを可能にする開位置と前記キャビティへのアクセスを遮る閉位置との間で移動可能に前記ケース(2)に取り付けられ、
前記連結機構は、
前記閉塞手段が開き又は閉じる間、前記プレート(41)を移動可能に駆動する手段(5)と、
前記プレート(41)を、前記支持面に押し付けられた位置に弾性的に戻す手段(6)と、を備え、
前記駆動手段(5)は、前記閉塞手段のその閉位置からその開位置への移動中前記プレート(41)を前記蓋(3)の方向に駆動して前記キャビティへのアクセスを可能にするように設計され、
前記駆動手段(5)及び前記弾性戻し手段(6)は、前記閉塞手段のその開位置からその閉位置への移動中、前記プレート(41)をそれの前記支持面に押し付けられた位置に協力して駆動するように設計され、
前記弾性戻し手段(6)は、前記プレート(41)に連結された一方の端から前記パッケージ(1)の取り付け点(60)に連結された他方の端へ延伸する少なくとも1つの弾性リンクを備え、
前記連結機構は、前記弾性リンク(61)をその2つの端の間で圧迫する手段(7)を備え、前記圧迫手段(7)は、前記閉塞手段の前記閉位置で働き、この閉位置を除いて働かないことを特徴とする、パッケージ(1)。
【請求項2】
前記蓋(3)は前縁(31)と後縁(32)との間で延伸し、前記蓋(3)はその後縁(32)によって前記パッケージ(1)の後面パネル(22)の上縁(221)に取り付けられ、
前記駆動手段(5)は、前記蓋(3)にその前縁(31)のすぐ近くで移動可能に取り付けられた少なくとも1つの展開可能部材(51)を備え、
前記蓋(3)、前記後面パネル(22)、前記プレート(41)、前記弾性戻し手段(6)、及び前記展開可能部材(51)は、変形可能な平行四辺形を形成することを特徴とする、請求項1に記載のパッケージ(1)。
【請求項3】
前記パッケージ(1)の前記後面パネル(22)は前記閉塞手段の一部も形成し、前記後面パネル(22)は前記ケース(2)の底部(20)に回転移動可能に取り付けられることを特徴とする、請求項2に記載のパッケージ。
【請求項4】
前面弾性リンク(61)と呼ばれる少なくとも1つの弾性リンクは前記展開可能部材(51)に取り付けられ、
前記前面弾性リンク(61)を圧迫する手段(7)は前記ケース(2)によって与えられることを特徴とする、請求項2又は3に記載のパッケージ(1)。
【請求項5】
前記ケース(2)は2つの側面パネル(23)を備え、各側面パネル(23)はガイドレール(231)を備え、前記展開可能部材(51)又は前記展開可能部材の1つは、前記蓋(3)のその開位置からその閉位置への移動中、前記ガイドレール(231)によってガイドされるように意図され、
前記展開可能部材(51)は、前記展開可能部材(51)をガイドするように意図された前記ガイドレール(231)内を摺動するように意図された少なくとも1つのスライダ(513)を有し、前記スライダ(513)は、前記閉塞手段がその閉位置にある時、前記ガイドレール(231)の端部(2310)に係合され、前記展開可能部材(51)に取り付けられた前記前面弾性リンク(61)を圧迫する手段(7)は、各ガイドレール(231)の前記端部(2310)のすぐ近くに位置することを特徴とする、請求項4に記載のパッケージ(1)。
【請求項6】
前記展開可能部材(51)は第1端(511)と第2端(512)との間で延伸するアームの形を取り、前記第1端(511)は前記蓋(3)に連結され、前記第2端(512)は前記スライダ(513)を有し、前記アームは、その第1端(511)からその第2端(512)へ延伸する挿入路を有し、前記前面弾性リンク(61)は前記挿入路に沿って伸長移動自在に延伸することを特徴とする、請求項5に記載のパッケージ(1)。
【請求項7】
前記展開可能部材(51)に取り付けられた前記前面弾性リンク(61)を圧迫する手段(7)は2つのジョー(71)を備え、前記ジョー(71)は、前記ジョー(71)の間において前記前面弾性リンク(61)の挿入及び変位を可能にする開位置と、前記前面弾性リンク(61)の締め付け位置との間で弾性的に変形可能であることを特徴とする、請求項4から6の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項8】
後面弾性リンク(62)と呼ばれる弾性リンクは、それぞれ前記プレート(41)の後縁(412)に連結された2つの端(621、622)の間で延伸し、前記後面弾性リンク(62)は、前記後面パネル(22)の下縁(222)に沿って、前記ケース(2)に連結された2つのガイド(63)によって範囲を定められ、前記後面弾性リンク(62)が通過する通路内で延伸する中央部分(620)を有し、各ガイド(63)は前記圧迫手段(7)の一部を形成することを特徴とする、請求項2から7の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項9】
各ガイド(63)は、
前記後面弾性リンク(62)が延伸する中央空間の範囲を定める本体(631)と、
ブラケット(632)と、を備え、
前記ブラケット(632)は、前記後面弾性リンク(62)が前記中央空間内で並進移動自在である遠隔位置と、前記後面弾性リンク(62)が前記本体(631)と前記ブラケット(632)との間で圧迫される、前記本体(631)に押し付けられた位置との間で、前記本体(631)に対して移動可能であり、
前記閉塞手段がその開位置からその閉位置へ移動することで、前記ブラケット(632)がその遠隔位置からその押し付けられた位置へ移動することを特徴とする、請求項8に記載のパッケージ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、物体を運送する手段の設計及び製造の分野である。
【0002】
より具体的に、本発明は特に運送用パッケージに関する。
【背景技術】
【0003】
運送用パッケージは物体を安全に第1目的地から第2目的地へ運送することを可能にする。
【0004】
これらのパッケージは、概して、運送される物体が収容される保管空間を形成するキャビティを定めるケースと、ケースを閉じて、運送される物体を保護するための蓋とを備える。
【0005】
物体のより強力な保護を保証するため、特にケース内でのその変位を防ぐため、パッケージ内で物体を保持する手段を備えるパッケージもある。
【0006】
この保持手段は、例えば、物体に力をかけてそれをケースの底部に押し付けておく傾向にあるプレートの形をしている。
【0007】
そして、保持手段はプレートをパッケージに連結する機構を備える。この連結機構は、弾性戻し手段を統合し、プレートを、底部の方へ押し付けられた位置に戻す。その位置において、物体は底部とプレートとの間で固定される。
【0008】
この保持手段のプレートは、例えば、蓋を閉じる間、ケースの底部に置かれた物体上にプレートを配置するために、蓋、及びケースを形成するパネルの1つに取り付けられる。この場合、連結機構は、さらに、蓋が開き又は閉じる間プレートを移動可能に駆動する手段を統合する。
【0009】
そのようなパッケージが開くと、プレートは保管空間の傍に置かれる。蓋が閉じると、プレートは物体の上に下ろされ、弾性戻し手段は、プレートを底部に向けて戻す傾向にあり、物体を底部に押し付ける。
【0010】
弾性戻し手段は、例えば、バンジーコードの形を取り得る。バンジーコードは、その端の1つによってプレートに連結され、プレートの方向に延伸してプレートから底部の方向に戻し力をかける。
【0011】
この型の保持手段の2つの欠点が知られている。
【0012】
第1の型の欠点によれば、物体がパッケージ内で十分に適切に保持されないかもしれない。物体が底部とプレートとの間に位置するにもかかわらず、衝撃が戻し力に対抗して物体を動かし得る。従って、このバンジーコードは、普通より小さい、又は少なくとも十分に効果的ではないとみなされ得る。
【0013】
より大きい戻し力をかけるバンジーコードは、普通より小さいバンジーコードのために直面する問題に対抗できる。従って、衝撃がプレートと底部との間に固定された物体を移動させる可能性は、もはやない又は低い。
【0014】
そのようなバンジーコードは、このバンジーコードを普通より大きいとみなすことに繋がる第2の型の欠点をもたらす。それによって、パッケージを開けたい時に、蓋が突然開いてしまう。
【0015】
実際、プレートは、蓋が開いた時に持ち上げられ得るようにパッケージに取り付けられる。このため、プレートを移動可能に駆動する手段は弾性戻し手段の支持体となる。従って、戻し力は蓋によって支えられるため、蓋がもはやパッケージのケースにロックされなくなるとすぐに、かなりの戻し力によって、蓋が突然開く。
【0016】
また、普通より大きいテンショナーのために、嵩張る物体を収容するパッケージを閉じることが容易でなくなり得ることを指摘し得る。
【発明の概要】
【0017】
本発明の目的は、特に、従来技術の欠点を克服することにある。
【0018】
より具体的に、本発明は、物体を効果的に固定しておくことができる戻し手段を備えるが、この戻し手段が蓋を突然開くことを防ぐパッケージを提案することを目的とする。
【0019】
また、本発明は、物体を固定しておく戻し手段の有効性がパッケージの閉塞を不利にしないそのようなパッケージを提供することを目的とする。
【0020】
これらの目的、及び後に現れる他の目的は、パッケージに関する本発明のおかげで達成される。そのパッケージは、
-キャビティを定め、キャビティの範囲は内面によって定められるケースと、
-蓋を備える、キャビティを閉塞する手段と、
-支持面と呼ばれるケースの内面の1つに物体を押し付けるように意図されたプレート、並びにプレートを蓋及びケースに連結する機構を備える保持手段と、を備え、
閉塞手段は、キャビティへのアクセスを可能にする開位置とキャビティへのアクセスを遮る閉位置との間で移動可能にケースに取り付けられ、
連結機構は、
-閉塞手段が開き又は閉じる間、プレートを移動可能に駆動する手段と、
-プレートを、支持面に押し付けられた位置に弾性的に戻す手段と、を備え、
駆動手段は、閉塞手段のその閉位置からその開位置への移動中プレートを蓋の方向に駆動してキャビティへのアクセスを可能にするように設計され、
駆動手段及び弾性戻し手段は、閉塞手段のその開位置からその閉位置への移動中、プレートをそれの支持面に押し付けられた位置に協力して駆動するように設計され、
弾性戻し手段は、プレートに連結された一方の端からパッケージの取り付け点に連結された他方の端へ延伸する少なくとも1つの弾性リンクを備え、
連結機構は、弾性リンクをその2つの端の間で圧迫する手段を備え、圧迫手段は、閉塞手段の閉位置で働き、この閉位置を除いて働かないことを特徴とする。
【0021】
本発明によるパッケージのおかげで、「普通より小さい」とみなされ得る戻し力をかける戻し手段を使用できる。
【0022】
圧迫手段のために、弾性戻し手段によってプレートにかけられる戻し力は、物体を動かしそうな出来事の発生中に、この圧迫手段がない場合にかけられるだろう戻し力より著しく増加する。従って、物体はより良好に固定される。
【0023】
普通より小さいとみなされる弾性戻し手段の使用は、パッケージの開きが突然ではないという効果を有する。
【0024】
これらの効果は、閉塞手段、より具体的に蓋がその閉位置に達するとすぐに、1つ又は複数の弾性リンクの弾性変形能力を低減させることができる圧迫手段のおかげで可能になる。
【0025】
換言すれば、閉塞手段がその閉位置に達するとすぐに、閉位置を除いて働く1つ又は複数の弾性リンクの全体と比較して、1つ又は複数の弾性リンクのより短い部分が物体を固定しておくために働く。
【0026】
1つ有利な特徴によれば、蓋は前縁と後縁との間で延伸し、蓋はその後縁によってパッケージの後面パネルの上縁に取り付けられ、駆動手段は、蓋にその前縁のすぐ近くで移動可能に取り付けられた少なくとも1つの展開可能部材を備え、蓋、後面パネル、プレート、弾性戻し手段、及び1つ又は複数の展開可能部材は、変形可能な平行四辺形を形成する。
【0027】
従って、プレートは、変形可能な平行四辺形の機構によって、閉塞手段のその閉位置からその開位置への移動中キャビティへの入り口のそばで駆動される。
【0028】
好ましくは、パッケージの後面パネルは閉塞手段の一部も形成し、後面パネルはケースの底部に回転移動可能に取り付けられる。
【0029】
このようにして、パッケージが開き又は閉じる間のプレートの変位の運動学が簡単になる。実際、この場合、プレートは、パッケージが開く間、キャビティのそばで完全に移動し得、プレートは、閉塞手段が閉じる間、物体がパッケージの支持面上に置かれた状態で、プレートの配置のための大きなクリアランス空間を有する。
【0030】
1つの有利な特徴によれば、前面弾性リンクと呼ばれる少なくとも一つの弾性リンクは展開可能部材に取り付けられ、前記前面弾性リンクを圧迫する手段はケースによって与えられる。
【0031】
展開可能部材の展開によって、閉塞手段を閉じる間、展開可能部材によって保持された前面弾性リンクを圧迫手段の方に持ってくることができる。
【0032】
換言すれば、展開可能部材の展開によって、圧迫手段が閉塞手段の閉位置で働き得るように、前面弾性リンクが圧迫手段の方向に駆動される。
【0033】
1つの有利な設計によれば、ケースは2つの側面パネルを備え、各側面パネルはガイドレールを備え、展開可能部材又は展開可能部材の1つは、蓋のその開位置からその閉位置への移動中、ガイドレールによってガイドされるように意図され、展開可能部材は、展開可能部材をガイドするように意図されたガイドレール内を摺動するように意図された少なくとも1つのスライダを有し、前記スライダは、閉塞手段がその閉位置にある時、ガイドレールの端部に係合され、展開可能部材に取り付けられた1つ又は複数の前面弾性リンクを圧迫する手段は、各ガイドレールの端部のすぐ近くに位置する。
【0034】
このようにして、閉塞手段、特に蓋が閉じる間、展開可能部材のガイドが達成される。このガイドは、閉塞手段が閉位置に近づく間、保持手段の正しい配置を保証する。少なくとも1つの前面弾性リンクが展開可能部材に取り付けられるため、ガイド機能によって、1つ又は複数の前面弾性リンクと、各ガイドレールの端部のすぐ近くに位置する圧迫手段との協働も保証できる。
【0035】
好ましい一解決策によれば、展開可能部材は第1端と第2端との間で延伸するアームの形を取り、第1端は蓋に連結され、第2端はスライダを有し、アームは、その第1端からその第2端へ延伸する挿入路を有し、前面弾性リンクは挿入路に沿って伸長移動自在に延伸する。
【0036】
このようにして、アームによって、かなりの長さの前面弾性リンクを収容することが可能になる。従って、弾性リンクの弾性変形の全部の能力は特に高く、これにより、プレートは、閉塞手段の閉位置を除いて、プレートの支持面に押し付けられた位置で、大きすぎる戻し力を与えない。実際、閉塞手段の閉位置を除いて、1つ又は複数の前面弾性リンクの全体は、その2つの端の間で、移動自在であり、従って均等に伸張し得る。
【0037】
有利に、展開可能部材に取り付けられた前面弾性リンクを圧迫する手段は2つのジョーを備え、ジョーは、ジョーの間において前面弾性リンクの挿入及び変位を可能にする開位置と、弾性リンクの締め付け位置との間で弾性的に変形可能である。
【0038】
これらの2つのジョーは、特に、プレートが支持面とは反対の方向に変位する間、前面弾性リンクが引っ張られるとすぐに、ジョーの締め付け機能を強化するように設計され得る。
【0039】
好ましい一実施形態によれば、後面弾性リンクと呼ばれる弾性リンクは、それぞれプレートの後縁に連結された2つの端の間で延伸し、後面弾性リンクは、後面パネルの下縁に沿って、ケースに連結された2つのガイドによって範囲を定められ、後面弾性リンクが通過する通路内で延伸する中央部分を有し、各ガイドは圧迫手段の一部を形成する。
【0040】
この構成において、プレートは後面弾性リンクの端のための2つの取り付け点を有する。
【0041】
従って、後面弾性リンクは変形可能な平行四辺形の形成に関与する。それにより、プレートは後面パネルに対してクリアランスを有することができ、特に後面パネルに対するプレートの相対的な回転及び/又は後面パネルに沿ったプレートの後縁の上昇が可能になる。加えて、この弾性リンクは、ただ1つの後面弾性リンクの手段によって、ガイドが圧迫手段を形成することで、戻し力の変化を達成することを可能にする。
【0042】
1つの好ましい設計において、各ガイドは、
-後面弾性リンクが延伸する中央空間の範囲を定める本体と、
-ブラケットと、を備え、
ブラケットは、
後面弾性リンクが中央空間内で並進移動自在である遠隔位置と、後面弾性リンクが本体とブラケットとの間で圧迫される、本体に押し付けられた位置との間で、本体に対して移動可能であり、
閉塞手段がその開位置からその閉位置へ移動することで、ブラケットがその遠隔位置からその押し付けられた位置へ移動する。
【0043】
閉塞手段を閉じることで、ガイドによって形成された圧迫手段を作動させることができる。
【0044】
このようにして、各ガイドとプレートとの間で延伸する後面弾性リンクの部分は、閉塞手段、従って蓋が閉位置に移った時に制限される。
【0045】
これにより、これらの部分の後面弾性リンクの弾性変形能力は制限される。
【0046】
本発明の他の特徴及び利点は、説明に役立つ非限定的な例として与えられた本発明の様々な好ましい実施形態の以下の説明、及び添付図面を理解すると、より明瞭に見えてくるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】
図1は本発明によるパッケージの第1実施形態の簡略図であり、パッケージは、キャビティを定めるケースと、キャビティを閉塞する手段とを備え、パッケージは、キャビティがアクセス可能である開形態にあり、蓋は上昇位置にある。
【
図2】
図2は第2実施形態によるパッケージの一部の概略斜視図であり、閉塞手段は後面パネルも備え、物体がキャビティに挿入され、閉塞手段は完全に開いた位置にある。
【
図3】
図3は、
図2のパッケージの部分的な概略図であり、閉塞手段は、完全に開いた位置と
図4に示された閉位置との間で移行中である。
【
図4】
図4は、閉塞手段が閉位置にある
図2及び3のパッケージの一部の概略図であり、パッケージは、物体をケースの内面に押し付けられた位置に保持する手段を備え、保持手段は、プレートと、プレートを蓋及びケースに連結する機構とを備える。
【
図6】
図6はプレートと協働する連結機構の別の部分を示す概略図である。
【
図7】
図7は、
図6の連結機構及びプレートの部分を示す概略図であり、プレートは、例えば
図4のプレートによって取られた上昇位置に相当する位置を取る。
【
図8】
図8は、
図7の保持手段のパッケージ1への実装を示す概略図であり、連結機構の展開可能部材によって与えられたスライダは、連結機構の弾性リンクを圧迫する手段と協働する。
【
図9】
図9は、スライダ及び弾性リンクと協働するように意図された圧迫手段に焦点を合わせた概略斜視図である。
【
図10】
図10は、弾性リンクと圧迫手段との協働を示す概略断面図である。
【
図11】
図11は、パッケージの後面パネルのすぐ近くに実装された連結機構の弾性戻し手段の概略図である。
【
図13】
図13は、パッケージが
図2に示された閉塞手段の完全に開いた位置にある、
図11及び12の保持手段に焦点を合わせた詳細図である。
【
図14】
図14は、閉塞手段がその閉位置へ部分的に下ろされた
図13の保持手段の概略図である。
【
図17】
図17は、圧迫手段が働かない状態にある、
図10に示された断面に垂直な横断面に係る、
図9及び10の圧迫手段の概略図である。
【
図18】
図18は、圧迫手段が働いている状態にある、
図10に示された断面に垂直な横断面に係る、
図9及び10の圧迫手段の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1から4を参照すると、本発明によるパッケージ1が示されている。
【0049】
このパッケージ1は、キャビティを定めるケース2と、キャビティを閉塞する手段とを備える。
【0050】
キャビティ2の範囲はケース2の内面24によって定められる。
【0051】
より具体的に、ケース2は、底部20、前面パネル21、後面パネル22、及び2つの側面パネル23を備える。
【0052】
閉塞手段はケース2に移動可能に取り付けられる。この閉塞手段は蓋3を備える。
【0053】
また、パッケージ1は後面パネル22を備える。実施形態に応じて、後面パネル22はケース2の一部又は閉塞手段の一部を形成する。
【0054】
図1に示された第1実施形態に関して、閉塞手段は蓋3のみを備え、蓋3は後面パネル22に回転移動可能に取り付けられる。
【0055】
図2から4に示された第2実施形態によれば、閉塞手段は後面パネル22も備える。この場合、以下に詳述されるように、後面パネル22は、否応なしに、底部20に回転移動可能に取り付けられる。
【0056】
これらの実施形態によるパッケージ1は折り畳み式である。
【0057】
図1を参照すると、パッケージ1は使用形態にある。この使用形態において、ケース2は実質的に直方体形状のキャビティを定める。
【0058】
図2から
図4に示されるように、この使用形態において、パッケージ1は物体Oを収容できる。
【0059】
また、パッケージ1は、側面パネル23、前面パネル21、及び後面パネル22が、底部20の上に、又は底部20の延長上に下ろされた扁平形態を取るだろう。
【0060】
このために、前面パネル21、後面パネル22、及び側面パネル23は、底部20に回転移動可能に連結される。
【0061】
より具体的に、後面パネル22は上縁221と下縁222との間で延伸する。この後面パネル22はその下縁222を介して底部20に回転移動可能に連結される。
【0062】
加えて、蓋3は後面パネル22に回転移動可能に取り付けられる。
【0063】
蓋3は前縁31と後縁32との間で延伸する。この蓋3はその後縁32を介して後面パネル22の上縁221に回転移動可能に取り付けられる。
【0064】
パッケージ1の扁平形態において、まず、側面パネル23が底部20に折り重ねられる。
【0065】
次に、後面パネル2が、
図2に示されるように底部20の延長上で後方へ下ろされる。
【0066】
続いて、前面パネル21が側面パネル23と重なる底部20に折り重ねられる。
【0067】
最後に、蓋3が、扁平形態においてパッケージ1の他の構成要素に完全に折り重ねられ、前面パネル21の延長上で、後面パネル22、及び底部20上の側面パネル23に重なる。
【0068】
図2を参照すると、閉塞手段はキャビティへのアクセスを可能にする開位置にある。蓋3及び後面パネル22はケース2の後ろに回転している。
【0069】
図4を参照すると、閉塞手段は閉位置にある。従って、後面パネル22及び蓋3はキャビティへのアクセスを遮る位置を取る。
【0070】
また、
図2から
図4の実施形態によれば、蓋3がケース2に対してその最大に開いた位置に移動することで、後面パネル22が底部20の延長上で底部20に対して後方へ下ろされた位置に移動する。
【0071】
図1から8、並びに
図13及び14を参照すると、パッケージ1は、さらに、保持手段4を備える。
【0072】
この保持手段4は、物体Oをケース2の内面24の1つに押し付けるように意図されたプレート41を備え、従って、この内面24は「支持面」と呼ばれる。
【0073】
保持手段4は、さらに、プレート41を蓋3及びケース2に連結する機構を備える。
【0074】
本実施形態によれば、物体Oは、保持手段4によってケース2の底部20の内面24に押し付けられるように意図される。
【0075】
このために、プレート41は、閉塞手段が
図4に示されたその閉位置にある時、底部20を横切る方向に沿ってクリアランスを有する。
【0076】
連結機構は、それに関する限り、
-蓋3が開き又は閉じる間、従ってより一般に閉塞手段が開き又は閉じる間、プレート41を駆動する手段5と、
-プレート41を支持面に押し付けられた位置に弾性的に戻す手段6と、を備える。
【0077】
駆動手段5及び弾性戻し手段6は、閉塞手段のその開位置からその閉位置への移動中、プレート41をそれの支持面に押し付けられた位置に協力して駆動するように設計される。
【0078】
駆動手段5は、さらに、閉塞手段のその閉位置からその開位置への移動中プレート41を蓋3の方向に駆動してキャビティへのアクセスを可能にするように設計される。
【0079】
この駆動手段5及びこの弾性戻し手段6によって、閉塞手段が閉じる間、物体Oが底部20の内面24に置かれた状態で、物体Oに圧力をかけることでこの物体Oを支持面に押し付けて維持することが可能になる。この圧力は、弾性戻し手段6が生じさせた牽引力を伝達するプレート41によってかけられる。
【0080】
蓋3が閉じられると、即ち閉塞手段がその閉位置を取ると、プレート41をそれの支持面に押し付けられた位置に弾性的に戻す手段6によって、プレート41を底部20の方向に戻すことが可能になる。
【0081】
本実施形態によれば、
図1から9を参照すると、駆動手段5は、蓋3にその前縁31のすぐ近くで移動可能に取り付けられた2つの展開可能部材51を備える。2つの展開可能部材51は、より正確に、それぞれ、蓋3の閉位置において、側面パネル23のすぐ近くに位置する。
【0082】
蓋3、後面パネル22、プレート41、弾性戻し手段6、及び展開可能部材51は、一緒に、変形可能な平行四辺形を形成する。弾性戻し手段6は、プレート41を展開可能部材51及び後面パネル22に連結する点で、変形可能な平行四辺形の形成に関与する。この変形可能な平行四辺形の機構によって、閉塞手段がその開位置にある時、プレート41をキャビティへの入り口から後退させ、閉塞手段のその開位置からその閉位置への移動中、プレート41を底部20の方向に下ろすことが可能になる。
【0083】
以下に詳述されるように、展開可能部材51は、1つの端で蓋3に連結された可動アームの形を取る。
【0084】
図2から8及び10から16を参照すると、弾性戻し手段6は少なくとも1つの弾性リンクを備える。
【0085】
この場合、弾性戻し手段6は、パッケージ1の前面部分に位置するように意図された前面弾性リンク61と、パッケージの後面部分に位置するように意図された後面弾性リンク62とを備える。
【0086】
これらの弾性リンクは、特に、テンショナーによって形成される。
【0087】
以下に詳述されるように、
図2から4、8から10、及び13から16を参照すると、連結機構は、弾性リンクの少なくとも1つをその端の間で圧迫する手段7を備える。
【0088】
圧迫手段7は、閉塞手段の閉位置で働き、この閉位置を除いて働かない。
【0089】
前面弾性リンク61及びこれらの前面弾性リンク61に関連する圧迫手段7の実施及び協働は、初めに以下に詳しく説明される。後面弾性リンク62及びこの後面弾性リンク62に関連する圧迫手段7の実施及び協働は、後に詳しく説明される。
【0090】
図5から8を参照すると、各前面弾性リンク61は第1端611から第2端612へ延伸する。
【0091】
第1端611は、プレート41に、より具体的にプレート41の前縁411に連結される。
【0092】
第2端612は、それに関する限り、取り付け点60に連結される。
【0093】
以下に詳述されるように、取り付け点60は展開可能部材51によって保持される。
【0094】
前面弾性リンク61の第1端611は前面弾性リンク61に圧着されたバーを有し、第2端612は前面弾性リンク61に圧着されたクリップを有する。
【0095】
クリップは、取り付け点60と協働して、第2端612を取り付け点60に留めて固定しておくように意図される。
【0096】
バーは、それに関する限り、プレート41に位置する貫通孔410へ挿入され、貫通孔410を通過した後、前面弾性リンク61がプレート41をそれの底部20に押し付けられた位置に戻すことを可能にするように広げられる。
【0097】
バー又はクリップ以外の任意の型の留め具を想定し得る。バー及び/又はクリップは、有利に、接合部を形成する前面弾性リンクの1つの端のオーバーモールドによって置き換えられ得る。
【0098】
図5から8、及び10に示されるように、前面弾性リンク61は各展開可能部材51に取り付けられる。
【0099】
各前面弾性リンク61に関連する圧迫手段7はケース2に固定される。
【0100】
図8及び9を参照すると、展開可能部材51によって、閉塞手段の閉位置において、前記展開可能部材51に取り付けられた前面弾性リンク61を圧迫手段7の方へ持って来ることが可能になる。
【0101】
より具体的に、
図2、3、8、9、及び10を参照すると、各側面パネル23はガイドレール231を備える。
【0102】
各ガイドレール231は、閉塞手段のその開位置からその閉位置への移動中、展開可能部材51をガイドするように意図される。
【0103】
実際、各ガイドレール231は、広がった開口を形成する上端と、底部20に近い下端とを備える。
【0104】
この下端はガイドレール231の端部2310を形成する。
【0105】
各ガイドレール231と相補的に、各展開可能部材51は、ガイドレール231内を摺動するように意図されたスライダ513を有する。
【0106】
図2から8を参照すると、上で説明されたように、各展開可能部材51はアームの形を取る。
【0107】
アームは第1端511と第2端512との間で延伸する。
【0108】
第1端511はピボットリンクを介して蓋3に連結される。
【0109】
第2端512は、それに関する限り、スライダ513を有する。
【0110】
図8及び10に示されるように、スライダ513は、閉塞手段がその閉位置にある時、ガイドレール231の端部2310に係合される。
【0111】
端部2310は、開かれ得、スライダ513が、ガイドレール231に係合されそこでガイドされたまま、この端部2310から突出することを可能にする。
【0112】
実際、
図8及び9に示された本実施形態によれば、パッケージ1が折り畳み式のパッケージであり、側壁23が底部20に折り重なるように設計されるため、各端部2310は、パッケージが使用形態にある時、開かれ、スライダ513が、ガイドレール231の延長上で、底部20に位置する圧迫手段7に到達することを可能にする。
【0113】
図2から9を参照すると、スライダ513は、閉塞手段のその開位置からその閉位置への移動中に、ガイドレール231の広がった開口に係合するように設計される。
【0114】
図3を参照すると、スライダ513は、ガイドレール231に係合されるのではなく、これらのガイドレール231に接近している。
【0115】
閉塞手段を閉じる動作を続けることで、スライダ513は、各ガイドレール231の広がった開口に係合した後、これらのガイドレール231の内側で端部2310にガイドされる。
【0116】
図8から10に示されるように、各前面弾性リンク61の圧迫手段7は各ガイドレール231の端部2310のすぐ近くに位置する。
【0117】
その結果、閉塞手段を閉じることで、スライダ513を各ガイドレール231の端部2310に持って来ることができ、そして、そこで、前面弾性リンク61は圧迫手段7と協働し、そして、圧迫手段7は働く状態になる。
【0118】
閉位置を除いて、圧迫手段7は働かず、従って弾性バンドは圧迫手段に係合されないことが理解される。
【0119】
図5をより具体的に参照すると、各展開可能部材51を形成するアームは、その第1端511から第2端512へ延伸する挿入路を有する。
【0120】
この挿入路は、前面弾性リンク61が延伸し得る凹部又は空間によって形を与えられる。
【0121】
実際、展開可能部材51に取り付けられた前面弾性リンク61は、挿入路に沿って伸長移動自在に延伸する。
【0122】
前面弾性リンク61は、蓋3の閉位置を除いて、スライダ513のところで、伸長移動自在にさえ延伸する。
【0123】
即ち、前面弾性リンク61が
図5に矢印で示された挿入路に沿って展開可能部材51に取り付けられると、前面弾性リンク61の第1端611にかけられる牽引力によって、前記弾性リンクは、その全体に亘って、特に展開可能部材51の挿入路に初めに含まれるその部分に亘って弾性的に延伸することができる。
【0124】
要約すれば、前面弾性リンク61は、挿入路に沿って展開可能部材51へ自由に挿入され得、前面弾性リンク61の端の1つが挿入路の端の1つに固定されると、前面弾性リンク61の他方の端に加えられた牽引力によって挿入路の中に伸張される。
【0125】
その結果、圧迫手段7が働いてスライダ513のところで作動すると、スライダ513から出てくる前面弾性リンク61の部分(即ち、プレート41とスライダ513との間に位置する前面弾性リンク61の部分)のみが弾性的に変形できる。従って、挿入路に収容された前面弾性リンク61の部分は展開可能部材51の外に引っ張り出すことができない。
【0126】
圧迫手段7は、蓋3の閉位置において、前面弾性リンク61の弾性変形の全部の能力を低減する。
【0127】
展開可能部材51に取り付けられた前面弾性リンク61の圧迫手段7は、2つのジョー71を備える。
【0128】
これらのジョー71は、
-特に
図9及び17に示された、前面弾性リンク61の挿入及び変位を可能にする開位置と、
-特に
図18に示された、ジョー71の間に挿入された前面弾性リンク61が圧迫される少なくとも1つの締め付け位置と、の間で弾性的に変形可能である。
【0129】
ジョー71の開位置は、閉塞手段がまだその閉位置にない時に圧迫手段7によって取られる。従って、実際、前面弾性リンク61はまだ2つのジョー71の間に挿入されていない。
【0130】
閉塞手段がその閉位置に着き、その結果としてスライダ513がその最終位置にガイドレール231の端部2310において到達すると、前面弾性リンク61はジョー71の間に挿入される。
【0131】
物体Oがプレート41と底部20との間に位置する場合、前面弾性リンク61の伸張又は変位を
図10に示された方向Dにおいて見ることができる。
【0132】
前面弾性リンク61のこの動きはジョー71に影響し、そしてジョー71は前面弾性リンク61の締め付け位置に移る。
【0133】
そして、前面弾性リンク61は、圧迫され、もはやジョー71の間で自由に動くことができなくなる。
【0134】
図7及び9を参照すると、スライダ513はジョー71と相補的な形状を有する。実際、スライダ513は、2つの平坦部と、2つの平坦部を接続するウェブとを有するH型の外形を有する。スライダ513がジョー71に到達した時、2つの平坦部はジョー71に縁をつけるように意図されているが、前面弾性リンク61は、外形のウェブによって与えられた凹部を通って、ジョー71の間の2つの平坦部の間で延伸する。このようにして、閉塞手段の閉位置において、ジョー71と前面弾性リンク61との協働が保証される。
【0135】
加えて、ジョー71はパッケージの外側の方へ傾斜した上面710を有する。ジョー71に縁をつける外側のガイドも、ジョー71の上面710と類似した斜面711を有する。
【0136】
これらの上面710及びこれらの斜面711によって、大きな寸法の物体Oがパッケージ内に挿入され、展開可能部材51がパッケージの内側の方へ引っ張られる傾向にある場合、スライダ513がジョー71に対して完全に定位置に置かれるように、これらの展開可能部材51をパッケージの外側の方へ持って来ることが可能になる。
【0137】
次に、
図2から4、及び11から16を参照して、後面弾性リンク62及び特別の圧迫手段7の実施及び作動がより詳細に説明される。
【0138】
このように、弾性戻し手段6は、2つの端621、622の間で延伸する後面弾性リンク62を備える。
【0139】
後面弾性リンク62の2つの端621、622の各々は、孔413を通って、プレート41の後縁412に連結される。後面弾性リンクの2つの端621、622は後面弾性リンクに圧着されたバーを与える。これらのバーは、孔413に挿入された後、広げられる。従って、これらの孔413の各々は後面弾性リンク62の端の1つの取り付け点60を形成する。
【0140】
この後面弾性リンク62は、ケース2に連結された2つのガイド63によって範囲を定められた通路内で延伸する中央部分620を有する。この通路は後面パネル22の下縁222に沿って延伸する。
【0141】
後面弾性リンク62は、2つのガイド63を通過し、そして、中央部分620の両側に延伸し、端621、622まで延伸する残余部分を与え、プレート41をケース2に連結し得る。
【0142】
図11から16を参照すると、各ガイド63は、
-本体631と、
-本体631に対して移動可能なブラケット632と、を備える。
【0143】
図15に示されるように、本体631は、後面弾性リンク62が延伸する中央空間の範囲を定める。
【0144】
ブラケット632は、後面弾性リンク62が中央空間内で並進移動自在である、本体631から遠く離れた位置(
図13及び15)と、後面弾性リンク62が本体631とブラケット632との間で圧迫される、本体631に押し付けられた位置(
図16)との間で、本体631に対して移動可能に取り付けられる。
【0145】
そして、この
図16を参照すると、弾性リンク62は、ブラケット632及び本体631に関する凹凸によって課されたシケインルートに沿ってガイド63内で延伸する。
【0146】
図13及び14に示されるように、閉塞手段がその開位置からその閉位置へ移動することで、各ブラケット632がその遠隔位置からその押し付けられた位置へ移動する。
【0147】
実際、底部20の支え面200は、閉塞手段がその閉位置に移った時、特に、本実施形態によれば、後面パネル22が蓋3のその開位置からその閉位置への移動によって起こされた時、各ブラケット632に対して支えを与える。
【0148】
図11、12及び14を参照すると、各ガイド63はガイドブレード633を有する。各ガイドブレード633は、後面パネル22に沿って、その下縁222からその上縁221へ延伸するように意図されている。これらのガイドブレード633は、閉塞手段が閉じ又は開く間、プレート41の摺動をガイドし、それが後面パネル22の凹凸に当たって動けなくなることを防ぐように意図されている。
【0149】
各ガイドブレード633はガイド63の本体631から延伸する。
【0150】
ガイド63を後面パネル22上に組み立てるために、ガイドブレード633は、例えば後面パネル22に嵌合する組み立てピン634を有する。
【0151】
本実施形態によれば、戻し手段6はただ1つの後面弾性リンク62及び2つのガイド63を備える。
【0152】
しかし、戻し手段6が、前面弾性リンク61の設計と類似した設計に従って、2つの後面弾性リンク62を備えるだろう一実施形態を想定することは可能である。
【0153】
同様に、2つの前面弾性リンク61が、例えば蓋の中へ延伸するだろうただ1つの前面弾性リンクによって置き換えられることを想定することも可能である。
【0154】
物体Oが支持面上に存在する場合、
図2から4に示されるように、閉塞手段が閉じることで、プレート41が後面パネル22に沿って上昇する。
【0155】
物体Oの存在によって強いられたプレート41のこの上昇によって、後面弾性リンク62が伸張する。
【0156】
その伸張は後面弾性リンク62に沿ってずっと均等に生じ、中央部分620及び残余部分は同様に伸張する。
【0157】
後面弾性リンク62の中央部分620は閉塞の開始前に2つのガイド63の間に位置し、その端は伸張中にガイド63に係合してそれを通過する。
【0158】
閉塞手段が閉位置に近づく間、底部20の支え面200は、ブラケット632に当たって接触し、ブラケット632が本体631により近づくことをもたらす。そして、ガイド63は後面弾性リンク62を締め付ける。そして、後面弾性リンクはガイド63の中でジグザグ形状を取る。そして、ガイド63は、圧迫、少なくとも実質的な圧迫をもたらす。
【0159】
閉塞手段の閉位置において、ガイド63が後面弾性リンク62をしっかりと圧迫するため、残余部分のみがプレート41から支持面の方へ戻し力をもたらす。これらの残余部分は、後面弾性リンク62の全長と比較して低減された長さを有し、出来事(落下、パッケージ1の乱暴な取り扱い等)が起こった時、物体Oを支持面に押し付けて適所に保持する力は、圧迫手段がない場合にかけられるだろう保持力と比較して増加する。パッケージ1の前面部分のところでの戻し手段6及び圧迫手段7の効果は、パッケージ1の後面部分に対して上で説明されたものと同様である。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ(1)であって、
キャビティを定め、前記キャビティの範囲は内面(24)によって定められるケース(2)と、
蓋(3)を備える、前記キャビティを閉塞する手段と、
支持面と呼ばれる前記ケース(2)の前記内面(24)の1つに物体を押し付けるように意図されたプレート(41)、並びに前記プレート(41)を前記蓋(3)及び前記ケース(2)に連結する機構を備える保持手段(4)と、を備え、
前記閉塞手段は、前記キャビティへのアクセスを可能にする開位置と前記キャビティへのアクセスを遮る閉位置との間で移動可能に前記ケース(2)に取り付けられ、
前記連結機構は、
前記閉塞手段が開き又は閉じる間、前記プレート(41)を移動可能に駆動する手段(5)と、
前記プレート(41)を、前記支持面に押し付けられた位置に弾性的に戻す手段(6)と、を備え、
前記駆動手段(5)は、前記閉塞手段のその閉位置からその開位置への移動中前記プレート(41)を前記蓋(3)の方向に駆動して前記キャビティへのアクセスを可能にするように設計され、
前記駆動手段(5)及び前記弾性戻し手段(6)は、前記閉塞手段のその開位置からその閉位置への移動中、前記プレート(41)をそれの前記支持面に押し付けられた位置に協力して駆動するように設計され、
前記弾性戻し手段(6)は、前記プレート(41)に連結された一方の端から前記パッケージ(1)の取り付け点(60)に連結された他方の端へ延伸する少なくとも1つの弾性リンクを備え、
前記連結機構は、前記弾性リンク(61)をその2つの端の間で圧迫する手段(7)を備え、前記圧迫手段(7)は、前記閉塞手段の前記閉位置で働き、この閉位置を除いて働かないことを特徴とする、パッケージ(1)。
【請求項2】
前記蓋(3)は前縁(31)と後縁(32)との間で延伸し、前記蓋(3)はその後縁(32)によって前記パッケージ(1)の後面パネル(22)の上縁(221)に取り付けられ、
前記駆動手段(5)は、前記蓋(3)にその前縁(31)のすぐ近くで移動可能に取り付けられた少なくとも1つの展開可能部材(51)を備え、
前記蓋(3)、前記後面パネル(22)、前記プレート(41)、前記弾性戻し手段(6)、及び前記展開可能部材(51)は、変形可能な平行四辺形を形成することを特徴とする、請求項1に記載のパッケージ(1)。
【請求項3】
前記パッケージ(1)の前記後面パネル(22)は前記閉塞手段の一部も形成し、前記後面パネル(22)は前記ケース(2)の底部(20)に回転移動可能に取り付けられることを特徴とする、請求項2に記載のパッケージ。
【請求項4】
前面弾性リンク(61)と呼ばれる少なくとも1つの弾性リンクは前記展開可能部材(51)に取り付けられ、
前記前面弾性リンク(61)を圧迫する手段(7)は前記ケース(2)によって与えられることを特徴とする、請求項
2に記載のパッケージ(1)。
【請求項5】
前記ケース(2)は2つの側面パネル(23)を備え、各側面パネル(23)はガイドレール(231)を備え、前記展開可能部材(51)又は前記展開可能部材の1つは、前記蓋(3)のその開位置からその閉位置への移動中、前記ガイドレール(231)によってガイドされるように意図され、
前記展開可能部材(51)は、前記展開可能部材(51)をガイドするように意図された前記ガイドレール(231)内を摺動するように意図された少なくとも1つのスライダ(513)を有し、前記スライダ(513)は、前記閉塞手段がその閉位置にある時、前記ガイドレール(231)の端部(2310)に係合され、前記展開可能部材(51)に取り付けられた前記前面弾性リンク(61)を圧迫する手段(7)は、各ガイドレール(231)の前記端部(2310)のすぐ近くに位置することを特徴とする、請求項4に記載のパッケージ(1)。
【請求項6】
前記展開可能部材(51)は第1端(511)と第2端(512)との間で延伸するアームの形を取り、前記第1端(511)は前記蓋(3)に連結され、前記第2端(512)は前記スライダ(513)を有し、前記アームは、その第1端(511)からその第2端(512)へ延伸する挿入路を有し、前記前面弾性リンク(61)は前記挿入路に沿って伸長移動自在に延伸することを特徴とする、請求項5に記載のパッケージ(1)。
【請求項7】
前記展開可能部材(51)に取り付けられた前記前面弾性リンク(61)を圧迫する手段(7)は2つのジョー(71)を備え、前記ジョー(71)は、前記ジョー(71)の間において前記前面弾性リンク(61)の挿入及び変位を可能にする開位置と、前記前面弾性リンク(61)の締め付け位置との間で弾性的に変形可能であることを特徴とする、請求項
4に記載のパッケージ(1)。
【請求項8】
後面弾性リンク(62)と呼ばれる弾性リンクは、それぞれ前記プレート(41)の後縁(412)に連結された2つの端(621、622)の間で延伸し、前記後面弾性リンク(62)は、前記後面パネル(22)の下縁(222)に沿って、前記ケース(2)に連結された2つのガイド(63)によって範囲を定められ、前記後面弾性リンク(62)が通過する通路内で延伸する中央部分(620)を有し、各ガイド(63)は前記圧迫手段(7)の一部を形成することを特徴とする、請求項
2に記載のパッケージ(1)。
【請求項9】
各ガイド(63)は、
前記後面弾性リンク(62)が延伸する中央空間の範囲を定める本体(631)と、
ブラケット(632)と、を備え、
前記ブラケット(632)は、前記後面弾性リンク(62)が前記中央空間内で並進移動自在である遠隔位置と、前記後面弾性リンク(62)が前記本体(631)と前記ブラケット(632)との間で圧迫される、前記本体(631)に押し付けられた位置との間で、前記本体(631)に対して移動可能であり、
前記閉塞手段がその開位置からその閉位置へ移動することで、前記ブラケット(632)がその遠隔位置からその押し付けられた位置へ移動することを特徴とする、請求項8に記載のパッケージ(1)。
【国際調査報告】