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特表2024-514639投影装置、投影レンズアセンブリ及び投影システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】投影装置、投影レンズアセンブリ及び投影システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/74 20060101AFI20240326BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
H04N5/74 B
G03B21/00 D
H04N5/74 A
H04N5/74 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563034
(86)(22)【出願日】2022-04-14
(85)【翻訳文提出日】2023-10-13
(86)【国際出願番号】 CN2022086915
(87)【国際公開番号】W WO2022218390
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】202110400520.1
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202120770046.7
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521426419
【氏名又は名称】シェンツェン・オーシャンウィング・スマート・イノベーションズ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】徐 舟
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
【Fターム(参考)】
2K203FA22
2K203FA25
2K203FA63
2K203GB20
2K203HA04
2K203HA14
2K203HA62
2K203HB30
2K203MA07
5C058BA11
5C058EA12
5C058EA21
5C058EA31
(57)【要約】
本願は、投影設備の技術分野に関し、投影装置、投影レンズアセンブリ及び投影システムを開示する。当該投影装置は、表示デバイスを含み、当該表示デバイスは曲面の表示面を有し、表示面の曲率が投影スクリーンの投影面の曲率とマッチし、当該投影装置は、投影レンズアセンブリをさらに含み、投影レンズアセンブリの入光面は、平面及び/又は表示面に向かって突出する弧状面であり、表示面から出力された光束は入光面から投影レンズアセンブリに入り、投影レンズアセンブリにより投影面に投射される。以上の方式により、本願は、投影効果を改善することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示デバイスと、投影レンズアセンブリと、を含み、
前記表示デバイスは、曲面の表示面を有し、前記表示面の曲率が投影スクリーンの投影面の曲率とマッチし、
投影レンズアセンブリの入光面は、平面及び/又は前記表示面に向かって突出する弧状面であり、前記表示面から出力された光束が前記入光面から投影レンズアセンブリに入り、前記投影レンズアセンブリにより前記投影面に投射される、ことを特徴とする投影装置。
【請求項2】
前記表示デバイスは、異なる色の画像をそれぞれ出力する第1の表示デバイス~第3の表示デバイスを含み、
前記投影レンズアセンブリは、円周方向に沿って順に設けられた第1のレンズ~第3のレンズを含み、前記第1のレンズ~第3のレンズはいずれも、それぞれ前記第1の表示デバイス~第3の表示デバイスの表示面と一対一に対応して設けられた入光面を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
【請求項3】
前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間に、及び前記第3のレンズの前記第2のレンズから離れた表面に、第1のフィルム層が設けられ、前記第1のフィルム層は、前記第1の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第2の表示デバイス及び前記第3の表示デバイスから出力された光束を透過することができ、
前記第2のレンズと前記第3のレンズとの間に、及び前記第1のレンズの前記第2のレンズから離れた表面に、第2のフィルム層が設けられ、前記第2のフィルム層は、前記第3の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第1の表示デバイス及び前記第2の表示デバイスから出力された光束を透過することができる、ことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
【請求項4】
前記第1の表示デバイスの表示面の曲率、前記第2の表示デバイスの表示面の曲率、及び前記第3の表示デバイスの表示面の曲率は等しい、ことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
【請求項5】
前記第1のレンズの入光面は、前記第1の表示デバイスに向かって突起する曲面であり、
前記第2のレンズの入光面は、前記第2の表示デバイスに向かって突起する曲面であり、
前記第3のレンズの入光面は、前記第3の表示デバイスに向かって突起する曲面である、ことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
【請求項6】
前記第1のレンズの入光面の曲率は、前記第1の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、
前記第2のレンズの入光面の曲率は、前記第2の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、
前記第3のレンズの入光面の曲率は、前記第3の表示デバイスの表示面の曲率と等しい、ことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
【請求項7】
前記第1のレンズ~第3のレンズの入光面は、いずれも平面である、ことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
【請求項8】
前記第1の表示デバイスと第1のレンズは互いに離間し、第2の表示デバイスと第2のレンズは互いに離間し、第3の表示デバイスと第3のレンズは互いに離間していることで、調整隙間が形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
【請求項9】
前記投影レンズアセンブリは、さらに調光レンズ群を含み、前記第1のレンズ~第3のレンズ及び前記調光レンズ群は、円周方向に沿って順に設けられ、前記第1のレンズ~第3のレンズに入射した光束は、いずれも前記調光レンズ群から出射される、ことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
【請求項10】
前記調光レンズ群は、光束進行方向に沿って順に設けられた複数の調光レンズを含むか、又は、前記調光レンズ群は、光束進行方向へ突起する円弧状ミラーを含む、ことを特徴とする請求項9に記載の投影装置。
【請求項11】
表示デバイスと、投影レンズアセンブリと、を含み、
前記表示デバイスは、曲面となるように設けられた表示面を有し、前記表示面の曲率が投影スクリーンの投影面の曲率とマッチし、
前記投影レンズアセンブリは、入光面を有し、かつ前記表示デバイスと前記投影スクリーンの投影面との間に設けられ、
前記表示デバイスの表示面は、前記投影レンズアセンブリの入光面の一部の外周を囲み、前記投影レンズアセンブリは、前記表示面から発射された光束を、前記入光面の囲まれた一部の外周から、前記表示面から離れて囲まれていない前記入光面の他の一部の外周にガイドし、前記投影面に投射する、ことを特徴とする投影装置。
【請求項12】
前記表示デバイスは、異なる色の画像をそれぞれ出力する第1の表示デバイス~第3の表示デバイスを含み、
前記投影レンズアセンブリは、円周方向に沿って順に設けられた第1のレンズ~第3のレンズを含み、前記第1のレンズ~第3のレンズはいずれも、前記第1のレンズ~第3の表示デバイスの表示面を取り囲むようにそれぞれ前記第1の表示デバイス~第3の表示デバイスの表示面と一対一に対応して設けられた入光面を有する、ことを特徴とする請求項11に記載の投影装置。
【請求項13】
前記投影レンズアセンブリの入光面は、前記表示面に向かって突起する円弧面として設けられ、前記第1のレンズ~前記第3のレンズはいずれも扇形柱体として設けられ、前記第1のレンズ~前記第3のレンズの入光面はいずれも円弧面として設けられ、前記第1のレンズの入光面の曲率は、前記第1の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、前記第2のレンズの入光面の曲率は、前記第2の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、前記第3のレンズの入光面の曲率は、前記第3の表示デバイスの表示面の曲率と等しい、ことを特徴とする請求項12に記載の投影装置。
【請求項14】
前記第1のレンズ~前記第3のレンズは、互いに接合して円柱体の少なくとも一部を形成し、前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間に、及び前記第3のレンズの前記第2のレンズから離れた表面に、第1のフィルム層が設けられ、前記第1のフィルム層は、前記第1の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第2の表示デバイス及び前記第3の表示デバイスから出力された光束を透過することができ、
前記第2のレンズと前記第3のレンズとの間に、及び前記第1のレンズの前記第2のレンズから離れた表面に、第2のフィルム層が設けられ、前記第2のフィルム層は、前記第3の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第1の表示デバイス及び前記第2の表示デバイスから出力された光束を透過することができる、ことを特徴とする請求項13に記載の投影装置。
【請求項15】
前記投影レンズアセンブリの入光面は平面状として設けられ、前記第1のレンズ~第3のレンズは、いずれも三角柱形状として設けられ、前記第1のレンズ~前記第3のレンズの入光面がいずれも平面であり、それにより、投影レンズアセンブリの入光面は接合した多平面状として設けられる、ことを特徴とする請求項12に記載の投影装置。
【請求項16】
前記第1のレンズ~前記第3のレンズは、互いに接合して四角柱の少なくとも一部を形成し、前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間に、及び前記第3のレンズの前記第2のレンズから離れた表面に、第1のフィルム層が設けられ、前記第1のフィルム層は、前記第1の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第2の表示デバイス及び前記第3の表示デバイスから出力された光束を透過することができ、
前記第2のレンズと前記第3のレンズとの間に、及び前記第1のレンズの前記第2のレンズから離れた表面に、第2のフィルム層が設けられ、前記第2のフィルム層は、前記第3の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第1の表示デバイス及び前記第2の表示デバイスから出力された光束を透過することができる、ことを特徴とする請求項15に記載の投影装置。
【請求項17】
前記第1の表示デバイスと前記第1のレンズは互いに離間し、前記第2の表示デバイスと前記第2のレンズは互いに離間し、前記第3の表示デバイスと前記第3のレンズは互いに離間していることで、調整隙間が形成されている、ことを特徴とする請求項12に記載の投影装置。
【請求項18】
前記投影レンズアセンブリは、さらに調光レンズ群を含み、前記第1のレンズ~第3のレンズ及び前記調光レンズ群は、前記円周方向に沿って順に設けられ、前記第1のレンズ~第3のレンズに入射した光束は、いずれも前記調光レンズ群から出射される、ことを特徴とする請求項12に記載の投影装置。
【請求項19】
前記調光レンズ群は、光束進行方向に沿って順に設けられた複数の調光レンズを含むか、又は、前記調光レンズ群は、光束進行方向へ突起する円弧状ミラーを含む、ことを特徴とする請求項18に記載の投影装置。
【請求項20】
投影装置と、投影スクリーンとを含み、前記投影スクリーンは投影面を有し、前記投影装置の表示デバイスから出力された光束が前記投影レンズアセンブリによって前記投影面に投射され、
投影装置は、表示デバイスと、投影レンズアセンブリとを含み、
前記表示デバイスは、曲面の表示面を有し、前記表示面の曲率が投影スクリーンの投影面の曲率とマッチし、
投影レンズアセンブリの入光面は、平面及び/又は前記表示面に向かって突出する弧状面であり、前記表示面から出力された光束が前記入光面から投影レンズアセンブリに入り、前記投影レンズアセンブリにより前記投影面に投射される、ことを特徴とする投影システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、投影設備の技術分野に関し、特に、投影装置、投影レンズアセンブリ及び投影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市販されている投影設備は、通常、画像ソースとして平面表示デバイスを使用している。平面表示デバイスが投影レンズによって投射した鮮明な画像は平面画像であり、投影設備を曲面投影スクリーンと共に使用する場合、投影レンズの設計により収差が存在するため、平面表示デバイスが投影レンズによって画像を曲面投影スクリーンに投射すると、曲面投影スクリーンに投射された画像の中間と両側にピントズレが生じ、曲面投影スクリーンにおける画像の中間と両側が同時に鮮明に結像できないということになり、投影効果が悪く、ユーザの視覚体験が損なわれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
これに鑑みて、本発明は、投影装置、投影レンズアセンブリ及び投影システムを提供し、投影効果を改善することができる。
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本願において採用された技術案は、投影装置を提供する。当該投影装置は、表示デバイスを含み、当該表示デバイスは曲面の表示面を有し、表示面の曲率が投影スクリーンの投影面の曲率とマッチし、当該投影装置は、投影レンズアセンブリをさらに含み、投影レンズアセンブリの入光面は、平面及び/又は表示面に向かって突出する弧状面であり、表示面から出力された光束は入光面から投影レンズアセンブリに入り、投影レンズアセンブリにより投影面に投射される。
【0005】
本願の一実施例において、表示デバイスは、第1の表示デバイス、第2の表示デバイス及び第3の表示デバイスを含み、第1の表示デバイス、第2の表示デバイス及び第3の表示デバイスは、それぞれ異なる色の画像を出力することができ、投影レンズアセンブリは、円周方向に沿って順に設けられた第1のレンズ~第3のレンズを含み、第1のレンズ~第3のレンズはいずれも、それぞれ第1の表示デバイス~第3の表示デバイスの表示面と一対一に対応して設けられた入光面を有する。
【0006】
本願の一実施例において、第1のレンズと第2のレンズとの間に、及び第3のレンズの第2のレンズから離れた表面に、第1のフィルム層が設けられ、第1のフィルム層は、第1の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ第2の表示デバイス及び第3の表示デバイスから出力された光束を透過することができ、第2のレンズと第3のレンズとの間に、及び第1のレンズの第2のレンズから離れた表面に、第2のフィルム層が設けられ、第2のフィルム層は、第3の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ第1の表示デバイス及び第2の表示デバイスから出力された光束を透過することができる。
【0007】
本願の一実施例において、第1の表示デバイスの表示面の曲率、第2の表示デバイスの表示面の曲率、及び第3の表示デバイスの表示面の曲率は等しい。
【0008】
本願の一実施例において、第1のレンズの第2の側面は、第1の表示デバイスに向かって突出する曲面であり、第2のレンズの第2の側面は、第2の表示デバイスに向かって突出する曲面であり、第3のレンズの第2の側面は、第3の表示デバイスに向かって突出する曲面である。
【0009】
本願の一実施例において、第1のレンズの第2の側面の曲率は、第1の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、第2のレンズの第2の側面の曲率は、第2の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、第3のレンズの第2の側面の曲率は、第3の表示デバイスの表示面の曲率と等しい。
【0010】
本願の一実施例において、第1のレンズ~第3のレンズの入光面はいずれも平面である。
【0011】
本願の一実施例において、第1の表示デバイスと第1のレンズは互いに離間し、第2の表示デバイスと第2のレンズは互いに離間し、第3の表示デバイスと第3のレンズは互いに離間していることで、調整隙間が形成されている。
【0012】
本願の一実施例において、投影レンズアセンブリは、さらに調光レンズ群を含み、第1のレンズ~第3のレンズ及び調光レンズ群は、円周方向に沿って順に設けられ、第1のレンズ~第3のレンズに入射した光束は、いずれも調光レンズ群から出射される。
【0013】
本願の一実施例において、調光レンズ群は、光束進行方向に沿って順に設けられた複数の調光レンズを含むか、又は、調光レンズ群は、光束進行方向へ突起する円弧状ミラーを含む。
【0014】
上記技術的問題を解決するために、本願は、1つの技術的解決手段として、投影レンズアセンブリを提供し、当該投影レンズアセンブリは、上記実施例に係る投影装置に適用され、当該投影レンズアセンブリは、色合成レンズ群と、調光レンズ群とを含み、色合成レンズ群によって統合された光束は、調光レンズ群に入射し、次に、調光レンズ群によって出射される。
【0015】
上記技術的課題を解決するために、本願は、別の技術的解決手段として、投影システムを提供する。当該投影システムは、上記実施例に係る投影装置と、投影スクリーンとを含み、投影スクリーンは投影面を有し、投影装置の表示デバイスから出力された光束が投影レンズアセンブリによって投影面に投射される。
【0016】
本願の有益な効果は以下のとおりである。本願は、従来技術と異なり、投影装置、投影レンズアセンブリ及び投影システムを提供する。当該投影装置の表示デバイスの表示面が曲面であり、即ち、表示デバイスが投影レンズアセンブリによって投射した鮮明な画像は曲面画像である。また、投影スクリーンの投影面も曲面である場合、表示面の曲率が投影面の曲率にマッチし、それにより、表示デバイスが投射した鮮明な画像の曲率が投影面の曲率にマッチし、表示デバイスが投射した鮮明な画像が投影面に可能な限り完全に表示することができる。つまり、投影面の中間及び両側は同時に鮮明に焦点を合わせることができ、投影面に投射された画像の中間及び両側は、いずれも鮮明に結像することができ、即ち、投影面に投射された画像が鮮明で全体の鮮明度が一致し、投影効果を改善することができ、ユーザの視覚体験の改善に有利である。
【0017】
ここで、図面は明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本願に合致する実施例を示して明細書と共に本願の原理を説明する。なお、これらの図面及び文字的記述は、いかなる方式によって本願の構想の範囲を制限するものでもなく、特定の実施例を参照しながら当業者に本願の概念を説明するものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】従来の曲面投影表示システムの一実施例の概略構成図である。
図2】本願に係る投影装置の一実施例の概略構成図である。
図3】本願に係る投影システムの一実施例の概略構成図である。
図4】本願に係る表示デバイス及び色合成レンズアセンブリの一実施例の概略構成図である。
図5】本願に係る角柱体の一実施例の概略構成図である。
図6図4に示す色合成レンズアセンブリの別の視角から見た概略構成図である。
図7図4に示す表示デバイスと色合成レンズアセンブリの光路を示す図である。
図8】本願に係る第1の表示デバイス及び第1のレンズの一実施例の概略構成図である。
図9】本願に係る第1の表示デバイス及び第1のレンズの別の実施例の概略構成図である。
図10】本願に係る投影装置の別の実施例の概略構成図である。
図11】本願に係る投影レンズアセンブリの一実施例の概略構成図である。
図12】本願に係る投影システムの別の実施例の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、本願の実施例を参照しながら、本願の実施例に係る技術案を明瞭に、完全に説明する。明らかに、説明された実施例は、本願の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本願の実施例に基づいて、当業者が創造的な労力をせずに想到し得る他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。矛盾しない場合、下記の実施例及び実施例における特徴は互いに組み合わせてもよい。
【0020】
従来の技術において投影設備が曲面投影スクリーンに投射した画像の鮮明度の一致性が低いという技術問題を解決するために、本願の一実施例は投影装置を提供する。当該投影装置は、表示デバイスを含み、当該表示デバイスは曲面の表示面を有し、表示面の曲率が投影スクリーンの投影面の曲率とマッチし、当該投影装置は、投影レンズアセンブリをさらに含み、投影レンズアセンブリの入光面は、平面及び/又は表示面に向かって突出する弧状面であり、表示面から出力された光束は入光面から投影レンズアセンブリに入り、投影レンズアセンブリにより投影面に投射される。以下、詳述する。
【0021】
曲面テレビが世に出るにつれて、曲面表示システムが近年人気を浴びている。サイズが大きく、近距離で見る場合に視聴者に臨場感と包囲感を与える、という優位性を持つ。しかしながら、曲面テレビのサイズが制限され、現在、多くのテレビのサイズが85インチ以下にあり、曲面テレビの多くが55インチ前後に集中しているため、現在の曲面テレビのサイズが小さく、視聴者に十分な没入感及び包囲感を提供することができず、曲面テレビの人気が下火になる傾向をも起こしている。大型映画館や遊園地などの娯楽の施設において応用される大きいサイズの曲面投影表示システムは、視聴者に臨場感を確実に与えることができ、これは現在では体験が良い曲面表示システムである。スクリーンのサイズがますます増大している傾向において、曲面表示システムが依然として好適な差別化表示手段である。
【0022】
上記の曲面投影表示システムにおいて、現在応用されている投影装置は、通常、平面表示デバイスを使用するが、周知のように、平面表示デバイスが投影レンズによって投射した鮮明な画像は同様に平面画像である。図1に示すように、平面表示デバイス11が投影レンズ12によって投射した鮮明な画像Aを平面画像である。投影レンズの設計により収差が存在するため、曲面投影スクリーンに投射された画像の中間と両側にピントズレが生じ、曲面投影スクリーンにおける画像の中間と両側が同時に鮮明に結像できないということになる。図1を参照すると、平面表示デバイス11が曲面投影スクリーン13に投射した実際の画像Bは曲面画像であり、そのうち、実際の画像Bの中部は鮮明に結像できる一方、両側は鮮明に結像できない。つまり、現在の曲面投影表示システムに搭載されている平面表示デバイスでは、投影結像の鮮明度の一致性が低く、ユーザの視覚体験に悪影響を与える。
【0023】
これに鑑み、本願の一実施例は、投影結像の鮮明度の一致性を改善し、即ち、投影効果を改善し、ユーザの視覚体験の改善に有利な投影装置を提供する。
【0024】
図2を参照するが、図2は本願に係る投影装置の一実施例の概略構成図である。
【0025】
一実施例において、投影装置20は、対向するように設けられた表示デバイス21と投影レンズアセンブリとを含む。表示デバイス21は、発光して画像を形成可能な表示面23を有する。投影レンズアセンブリは、表示面23から出力された画像を投影スクリーンの投影面に投射し、投影レンズアセンブリの合理的な設計により、投影装置20の全体的な光学性能及び発光効率などを改善することができる。
【0026】
表示デバイス21は、LCD(Liquid Crystal Display,液晶ディスプレイ)、LCOS(Liquid Crystal on Silicon,シリコン上の液晶)、DLP(Digital Light Processing,デジタルライトプロセッシング)、OLED(Organic Light-Emitting Diode,有機発光ダイオード)、MEMS(Micro-Electro-Mechanical System,微小電気機械システム)、Micro-LED(Micro-Light Emitting Diode,マイクロ発光ダイオード)などの表示技術を採用することができる。表示デバイス21は、投影装置20全体の輝度、コントラスト、解像度及び色域等の主要パラメータを決定する。上記LCD、LCOS、DLP、MEMS等の表示技術は主に平面ディスプレイに応用され、OLED及びMicro-LEDは、いずれもフレキシブルデバイスとして設計されて、曲面表示を実現することができる。そのうち、Micro-LED表示技術は、輝度が高く、数十万nitないしそれ以上に達することができ、かつ、より高い画素密度似た対応する設計が可能であり、その半導体発光ダイオードのサイズがミクロンオーダーまで小さく、PPI(Pixels Per Inch,画素密度)が5000より大きく、コントラストが100000:1以上に達することができ、また、Micro-LED表示技術は色域が広く、応答速度が速く、-70℃~100℃の温度でも動作することができ、耐用年数が長い。したがって、一実施例として、表示デバイス21は、Micro-LED表示技術を使用する。
【0027】
もちろん、本願の他の実施例において、表示デバイス21は、Micro-LED表示技術以外の表示技術、例えば、上記で挙げたLCD、LCOS、DLP、MEMS等の表示技術を使用してもよい。また、表示デバイス21自体が可撓性を有し、表示デバイス21自体の湾曲動作によりその表示面23が曲面に湾曲するようにしてもよく、もちろん、表示デバイス21自体が可撓性がなく、直接その表示面23が曲面に設計されてもよい。
【0028】
図3は、本願の投影システムの一実施例の概略構成図である。
【0029】
投影装置20は、上記曲面投影表示システムに応用することができ、即ち、投影スクリーン30は曲面である投影面31を有する。さらに、投影面31は、入射光に対して窪んでいる。言い換えれば、投影面31は、受け入れる光束の進行方向に沿って窪んでいる。投影面31の曲面結像という需要にマッチするために、本実施例の表示デバイス21の表示面23も曲面である。言い換えれば、表示デバイス21の表示面23は曲面となるように設けられている。図3に示すように、曲面である表示面23が投影レンズアセンブリによって投射した鮮明な画像Cは曲面画像であるため、表示デバイス21が投射した鮮明な画像Cは、同様に曲面である投影面31に可能な限り完全に表示することができる。つまり、投影面31の中間及び両側は可能な限り同時に鮮明に焦点を合わせることができ、投影面31に投射された画像の中間及び両側は、いずれも可能な限り鮮明に結像することができ、即ち、投影面31に投射された画像が鮮明で全体の鮮明度が一致し、ピントずれやピントボケ現象を可能な限り回避して、さらに、投影効果を改善することができ、ユーザの視覚体験の改善に有利である。表示デバイス21の表示面23は曲面状に設けられるため、投影レンズアセンブリの入光面の一部の外周を囲むことができ、投影レンズアセンブリは、表示面23から発射された光束を、入光面の囲まれた一部の外周から、表示面23から離れて囲まれていない入光面の他の一部の外周にガイドし、投影面31に投射する。このように、曲面状の表示面23を設けて投影レンズアセンブリの一部の外周を囲むことにより、光束を、囲まれていない他の一部の外周から、湾曲した投影面31に射出し、光束を投影面31により効率的に投射することができる。投影面31に投影された画像が鮮明で全体の鮮明度が一致し、ピントずれやピントボケ現象を可能な限り回避して、さらに、投影効果を改善することができ、ユーザの視覚体験の改善に有利である。
【0030】
また、表示面23の曲率が投影面31の曲率とマッチするということは、表示面23の曲率と投影面31の曲率が同一又は近いということを意味する。このようにして、表示デバイス21が投射した鮮明な画像Cの曲率が投影面31の曲率にマッチし、表示デバイス21が投射した鮮明な画像Cの投影面31における完全表示がさらに保証され、図3に示すように、投影面31の中間と両側が同時に鮮明に焦点を合わせることがさらに保証され、投影面31に投射された画像の中間と両側がいずれも可能な限り鮮明に結像することがさらに保証され、さらに投影面31に投射された画像の鮮明度の一致性がさらに改善され、投影効果がさらに改善され、ユーザの視覚体験をさらに改善することに有利である。
【0031】
図2及び図4を参照するが、図4は本願に係る表示デバイス及び色合成レンズアセンブリの一実施例の概略構成図である。
【0032】
一実施例において、表示デバイス21は、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213を含み、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213は、それぞれ異なる色の光束を出力することができる。投影レンズアセンブリは、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213から出力された光束を統合して投影スクリーンに投射するための色合成レンズ群24を含む。
【0033】
好ましくは、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213は、三原色の光束を出力することができる。例えば、第1の表示デバイス211が赤色の光束を出力することができ、第2の表示デバイス212が緑色の光束を出力することができ、第3の表示デバイス213が青色の光束を出力することができる。第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213の三者から出力された光束は、色合成レンズ群24により統合される。
【0034】
なお、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213の三者から出力された画像は、色のみが相違し、三者が出力する画像に含まれる内容は一致する。
【0035】
もちろん、本願の他の実施例において、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213は、三原色画像のみを出力することに限定されず、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213の三者が出力する画像の色は、色合成レンズ群24によって統合された後に要求を満たす画像を生成することができればよく、ここでは限定しない。
【0036】
上記実施例における表示デバイス21の表示面23が曲面である設計に鑑み、本実施例において、第1の表示デバイス211の表示面231、第2の表示デバイス212の表示面232及び第3の表示デバイス213の表示面233は、いずれも色合成レンズ群24に向かっており、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213の三者から出力された光束は、色合成レンズ群24を通して投影レンズアセンブリに投射することができる。そして、第1の表示デバイス211の表示面231、第2の表示デバイス212の表示面232及び第3の表示デバイス213の表示面233は、いずれも、色合成レンズ群24から離れる方向に沿って窪んでいる。
【0037】
さらに、第1の表示デバイス211の表示面231の曲率、第2の表示デバイス212の表示面232の曲率、及び第3の表示デバイス213の表示面233の曲率は等しい。このようにして、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213の三者から出力された光束が色合成レンズ群24により統合された後に良好な一致性を有することを保証することに有利であり、投影効果の改善にさらに有利である。
【0038】
続いて図2図4及び図5を参照するが、図5は本願に係る角柱体の一実施例の概略構成図である。
【0039】
一実施例において、色合成レンズ群24は、第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243を含む。第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243は、いずれも角柱体40である。図5に示すように、当該角柱体40の側面は、順に接続された第1の側面42、入光面43及び第2の側面44を含み、第1の側面42と第2の側面44の両者はその入光面43から離れた辺が接続され、第1の側面42と第2の側面44が接続される辺は両者の共通辺であり、当該共通辺は目標稜41である。好ましくは、第1のレンズ241~第3のレンズ243はいずれも扇形柱体形状として設けられてもよく、第1のレンズ241~第3のレンズ243の入光面はいずれも円弧面形状として設けられてもよい。図4に示すように、第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243は、円周方向(図4の破線の矢印で示す方向。以下は同じ)に沿って順に設けられる。そして、第1のレンズ241の目標稜411、第2のレンズ242の目標稜412及び第3のレンズ243の目標稜413が当接することにより、第1のレンズ241の目標稜411、第2のレンズ242の目標稜412及び第3のレンズ243の目標稜413が重合する。例えば、上記角柱体の第1の側面と第2の側面が当該円周方向に沿って順に設けられる場合を例として、第1のレンズ241の第2の側面441と第2のレンズ242の第1の側面422とは互いに近接し、第2のレンズ242の第2の側面442と第3のレンズ243の第1の側面423とは互いに近接する。好ましくは、第1のレンズ241~第3のレンズ243は、互いに接合して円柱体の少なくとも一部を形成する。
【0040】
さらに、図6に示すように、第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243の高さは同じであり、第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243の三者の頂面は同一の平面にあり、三者の底面も同一の平面にある。図4は、図6に示す色合成レンズ群の上面図を示す。
【0041】
図4に示しように、第1のレンズ241~第3のレンズ243はいずれも、それぞれ第1の表示デバイス211~第3の表示デバイス213の表示面と一対一に対応して設けられた入光面を有する。
【0042】
具体的には、第1の表示デバイス211の表示面231が第1のレンズ241の入光面431に向かっていることで、第1の表示デバイス211から出力された光束は、第1のレンズ241の入光面431を通過して第1のレンズ241に入り、第2の表示デバイス212の表示面232が第2のレンズ242の入光面432に向かっていることで、第2の表示デバイス212から出力された光束は、第2のレンズ242の入光面432を通過して第2のレンズ242に入り、第3の表示デバイス213の表示面233が第3のレンズ243の入光面433にかっていることで、第3の表示デバイス213から出力された光束は、第3のレンズ243の入光面433を通過して第3のレンズ243に入る。
【0043】
図7に示すように、第1のレンズ241と第2のレンズ242との間に、及び第3のレンズ243の第2のレンズ242から離れた表面に、第1のフィルム層245が設けられ、第1のフィルム層245は、第1の表示デバイス211から出力された光束を反射することができ、かつ第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213から出力された光束を透過することができ、それにより、第1の表示デバイス211から出力された光束は、第1のレンズ241に入射した後、第1のフィルム層245で反射され、第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れる側に向かって進行し、第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れる側から出射され、第2の表示デバイス212から出力された光束は、第2のレンズ242に入射した後、図7に示すように、第1のフィルム層245を透過し、第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れる側から出射される。
【0044】
図7に示すように、第2のレンズ242と第3のレンズ243との間に、及び第1のレンズ241の第2のレンズ242から離れた表面に、第2のフィルム層246が設けられ、第2のフィルム層246は、第3の表示デバイス213から出力された光束を反射することができ、かつ第1の表示デバイス211及び第2の表示デバイス212から出力された光束を透過することができ、それにより、第3の表示デバイス213から出力された光束は、第3のレンズ243に入射した後、第2のフィルム層246で反射され、第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れる側に向かって進行し、第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れる側から出射され、第2の表示デバイス212から出力された光束は、第2のレンズ242に入射した後、図7に示すように、第2のレンズ242を通過し、かつ第2のフィルム層246を透過し、第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れる側から出射される。
【0045】
図7を参照するが、第1のフィルム層245が第3の表示デバイス213から出力された光束を透過する理由として、その一は、第3の表示デバイス213から出力された光束が第1のフィルム層245を透過して第2のフィルム層246に到達することを可能にするためであり、具体的には、第3の表示デバイス213から出力された光束が第3のレンズ243の第2のレンズ242から離れた表面の第1のフィルム層245を透過することを可能にする。その二は、第3の表示デバイス213から出力された光束が第2のフィルム層246で反射された後、第1のフィルム層245を透過して第1のレンズ241及び第3のレンズ243の第2のレンズ242から離れた側に到達して出射されることを可能にするためであり、具体的には、第3の表示デバイス213から出力された光束が第2のレンズ242と第3のレンズ243との間の第2のフィルム層246で反射された後、第3のレンズ243の第2のレンズ242から離れた表面の第1のフィルム層245を透過することを可能にする。
【0046】
第2のフィルム層246が第1の表示デバイス211から出力された光束を透過する理由として、その一は、第1の表示デバイス211から出力された光束が第2のフィルム層246を透過して第1のフィルム層245に到達することを可能にするためであり、具体的には、第1の表示デバイス211から出力された光束が第1のレンズ241の第2のレンズ242から離れた表面の第2のフィルム層246を透過することを可能にする。その二は、第1の表示デバイス211から出力された光束が第1のフィルム層245で反射された後、第2のフィルム層246を透過して第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れた側に到達して出射されることを可能にするためであり、具体的には、第1の表示デバイス211から出力された光束が第1のレンズ241と第2のレンズ242との間の第2のフィルム層245で反射された後、第1のレンズ241の第2のレンズ242から離れた表面の第2のフィルム層246を透過することを可能にする。
【0047】
以上の方式により、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213の三者が出力した光線は、第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243に入射し、その後、第1のレンズ241~第3のレンズ243を通過し、第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れた側で合流し、それにより、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213の三者が出力した光線が統合され、投影スクリーンに投射される。
【0048】
第1の表示デバイス211が赤色の光束を出力でき、第2の表示デバイス212が緑色の光束を出力でき、第3の表示デバイス213が青色の光束の例を出力できる上記の例に基づいて、第1のフィルム層245は、赤色光を反射し、かつ緑色光及び青色光を透過することができ、第2のフィルム層246は、青色光を反射し、かつ赤色光及び緑色光を透過することができる。
【0049】
好ましくは、第1のフィルム層245は、赤色光を反射し、かつ緑色光及び青色光が透過可能な赤色光反射フィルムであってもよい。第2のフィルム層246は、青色光を反射し、かつ赤色光及び緑色光が透過可能な青色光反射フィルムであってもよい。赤色光反射フィルム及び青色光反射フィルムの具体的な材料成分については、当業者の理解可能な範囲に属するため、ここでは説明を省略する。
【0050】
続いて図4を参照する。一実施例において、第1のレンズ241の入光面431は、第1の表示デバイス211に向かって突起する曲面であり、それにより、第1のレンズ241の入光面431は、第1の表示デバイス211の表示面231の曲率に可能な限りマッチする。
【0051】
第1のレンズ241の入光面431の曲率が第1の表示デバイス211の表示面231の曲率にマッチするということは、第1のレンズ241の入光面431の曲率と第1の表示デバイス211の表示面231の曲率が同一又は近いということを意味する。例えば、図8に示すように、第1のレンズ241の入光面431の曲率は、第1の表示デバイス211の表示面231の曲率と同じであり、第1の表示デバイス211の表示面231における各位置から出力された光束が第1のレンズ241の入光面431に伝播した場合、表示面231から出力された光束は、入光面431における入射点Oの位置における接平面Pに垂直であり、第1のレンズ241に入射し(即ち、表示面231から出力された光束は、理論的な光路に沿って進行する)、光束が第1のレンズ241に入る際に反射及び屈折することを可能な限り回避することで、光束の光量損失及び光束の実際の光路が理論的な光路からずれることを回避し、投影効果の改善に有利である。
【0052】
同様に、第2のレンズ242の入光面432は、第2の表示デバイス212に向かって突起する曲面であり、それにより、第2のレンズ242の入光面432は、第2の表示デバイス212の表示面232の曲率に可能な限りマッチし、第2の表示デバイス212から出力された光束が第2のレンズ242に入る際に反射及び屈折することを可能な限り回避し、投影効果の改善にさらに有利である。
【0053】
同様に、第3のレンズ243の入光面433は、第3の表示デバイス213に向かって突起する曲面であり、それにより、第3のレンズ243の入光面433は、第3の表示デバイス213の表示面233の曲率に可能な限りマッチし、第3の表示デバイス213から出力された光束が第3のレンズ243に入る際に反射及び屈折することを可能な限り回避し、投影効果の改善にさらに有利である。
【0054】
さらに、第1のレンズ241の入光面431の曲率は、第1の表示デバイス211の表示面231の曲率と等しい。このようにして、第1の表示デバイス211から出力された光束が法線に沿って第1のレンズ241に入射することを最大限に保証し、第1の表示デバイス211から出力された光束が第1のレンズ241に入る際の反射及び屈折を最大限に回避し、投影効果の改善にさらに有利である。
【0055】
第2のレンズ242の入光面432の曲率は、第2の表示デバイス212の表示面232の曲率と等しい。このようにして、第2の表示デバイス212から出力された光束が法線に沿って第2のレンズ242に入射することを最大限に保証し、第2の表示デバイス212から出力された光束が第2のレンズ242に入る際の反射及び屈折を最大限に回避し、投影効果の改善にさらに有利である。
【0056】
第3のレンズ243の入光面433の曲率は、第3の表示デバイス213の表示面233の曲率と等しい。このようにして、第3の表示デバイス213から出力された光束が法線に沿って第3のレンズ243に入射することを最大限に保証し、第3の表示デバイス213から出力された光束が第3のレンズ243に入る際の反射及び屈折を最大限に回避し、投影効果の改善にさらに有利である。
【0057】
上記実施例において、第1の表示デバイス211の表示面231の曲率、第2の表示デバイス212の表示面232の曲率、及び第3の表示デバイス213の表示面233の曲率が等しい場合に対して、本実施例において、第1のレンズ241の入光面431の曲率、第2のレンズ242の入光面432の曲率及び第3のレンズ243の入光面433の曲率も等しい。
【0058】
代替実施例において、投影レンズアセンブリの入光面は、平面であってもよく、即ち、第1のレンズ241~第3のレンズ243の入光面は平面であってもよい。具体的には、第1のレンズ241の入光面431は平面であり、第2のレンズ242の入光面432は平面であり、第3のレンズ243の入光面433は平面である。図9に示すように、第1のレンズ241の入光面431が平面である場合を例とする。好ましくは、投影レンズアセンブリの入光面が接合多平面状として設けられるように、第1のレンズ241~第3のレンズ243は、いずれも三角柱形状として設けられ、第1のレンズ241~第3のレンズ243の入光面がいずれも平面であってもよい。好ましくは、第1のレンズ241~第3のレンズ243は、互いに接合して四角柱の少なくとも一部を形成する。
【0059】
なお、本願の実施例の表示デバイスの表示面は曲面(例えば図9において第1の表示デバイス211の表示面231が曲面である)に設計され、かつその曲率が投影スクリーンの投影面の曲率にマッチするため、投影結像の鮮明度の一致性をある程度改善することができ、投影結像の異なる部分が同時に鮮明に焦点を合わせることをある程度保証することに有利である。上記投影レンズアセンブリの入光面が平面である設計が、同様に本願の実施例の設計思想に合致するということが分かる。
【0060】
もちろん、本願の他の実施例において、投影レンズアセンブリの入光面は、一部が曲面であり、部分が平面であってもよい。具体的には、第1のレンズ241~第3のレンズ243のうちの一部のレンズの入光面は曲面であり、一部のレンズの入光面は平面であり、ここでは限定しない。
【0061】
一実施例において、第1の表示デバイス211は、第1のレンズ241の第1の側面421の位置する平面と第1のレンズ241の第2の側面441の位置する平面との間に位置する。言い換えれば、第1の表示デバイス211は、第1のレンズ241の第1の側面421の延在平面と第1のレンズ241の第2の側面441の延在平面との間に位置する。このようにして、第1の表示デバイス211から出力された光束は、いずれも第1のレンズ241に入射することができ、投影効果の改善にさらに有利である。
【0062】
第2の表示デバイス212は、第2のレンズ242の第1の側面422の位置する平面と第2のレンズ242の第2の側面442の位置する平面との間に位置する。言い換えれば、第2の表示デバイス212は、第2のレンズ242の第1の側面422の延在平面と第2のレンズ242の第2の側面442の延在平面との間に位置する。このようにして、第2の表示デバイス212から出力された光束は、いずれも第2のレンズ242に入射することができ、投影効果の改善にさらに有利である。
【0063】
第3の表示デバイス213は、第3のレンズ243の第1の側面423の位置する平面と、第3のレンズ243の第2の側面443の位置する平面との間に位置する。言い換えれば、第3の表示デバイス213は、第3のレンズ243の第1側面423の延在平面と第3のレンズ243の第2の側面443の延在平面との間に位置する。このようにして、第3の表示デバイス213から出力された光束は、いずれも第3のレンズ243に入射することができ、投影効果の改善にさらに有利である。
【0064】
続いて図4を参照する。一実施例において、第1の表示デバイス211と第1のレンズ241とは互いに離間し、第2の表示デバイス212と第2のレンズ242とは互いに離間し、第3の表示デバイス213と第3のレンズ243とは互いに離間し、調整可能な隙間Dを形成する。このようにして、表示デバイスと対応するレンズとが互いに離間して設けられることにより、表示デバイスとレンズとの間の相対位置の調整がより柔軟になり、表示デバイスとレンズを密着させる設計による加工精度に対する要求を回避し、投影装置の組み立て及び生産プロセスを容易にすることができる。例えば、調整可能な隙間Dは、投影システムのバックフォーカス(BFD、Back focal length)の設計に影響を与え、製品によるバックフォーカスに対する要求に応じて、投影システムのバックフォーカスが要求に合致するように、調整可能な隙間Dの大きさを調整することができる。
【0065】
続いて図2図4及び図6を参照する。一実施例において、投影レンズアセンブリは、さらに、調光レンズ群25を含み、色合成レンズ群24によって統合された光束は、調光レンズ群25に入射し、その後、調光レンズ群25によって出射される。第1のレンズ241~第3のレンズ243及び調光レンズ群25は、上記円周方向に沿って順に設けられ、第1のレンズ241~第3のレンズ243に入射した光束は、いずれも調光レンズ群25から出射される。
【0066】
一実施例において、調光レンズ群25は、光束進行方向へ突起する円弧状ミラーを含む。具体的には、調光レンズ群25は第4のレンズ251を含み、第4のレンズ251は当該円弧状ミラーである。第1のレンズ241、第2のレンズ242、第3のレンズ243及び第4のレンズ251は、上記円周方向に沿って順に設けられる。第4のレンズ251は同様に角柱体であり、第1のレンズ241の目標稜411、第2のレンズ242の目標稜412、第3のレンズ243の目標稜413及び第4のレンズ251の目標稜414が重合する。
【0067】
他の実施例において、第4のレンズ251は光線の出射方向へ突出するシート状構造の円弧状ミラーであってもよい。この場合、第4のレンズ251と第1のレンズ241~第3のレンズ243との間には光混合空間が存在し、光線は第1のレンズ241~第3のレンズ243から出射された後、当該混合空間を経て第4のレンズ251に入射する。
【0068】
例えば、上記角柱体の第1の側面と第2の側面が当該円周方向に沿って順に設けられる場合を例として、図4に示すように、第4のレンズ251の第2の側面444と第1のレンズ241の第1の側面421とは互いに近接し、第4のレンズ251の第1の側面424と第3のレンズ243の第2の側面443とは互いに近接する。また、図6に示すように、第1のレンズ241、第2のレンズ242、第3のレンズ243及び第4のレンズ251の高さは同じであり、第1のレンズ241、第2のレンズ242、第3のレンズ243及び第4のレンズ251の四者の頂面は同一の平面にあり、四者の底面も同一の平面にある。
【0069】
第4のレンズ251は、第1のレンズ241及び第3のレンズ243の、第2のレンズ242から離れた側に位置し、第3のレンズ243と第4のレンズ251との間に第1のフィルム層245が設けられ、第1のレンズ241と第4のレンズ251との間に第2のフィルム層246が設けられている。第4のレンズ251は、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213から出力された光束を統合して投影レンズアセンブリに投射する。つまり、第1の表示デバイス211が第1のレンズ241を通過して投射した光束、第2の表示デバイス212が第2のレンズ242を通過して投射した光束、及び第3の表示デバイス213が第3のレンズ243を通過して投射した光束が、第4のレンズ251で合流することにより、第1の表示デバイス211、第2の表示デバイス212及び第3の表示デバイス213の三者が出力した光束が統合される。
【0070】
図7に示すように、第1の表示デバイス211から出力された光束は、第1のレンズ241に入射し、第1のフィルム層245で反射し、その後、第4のレンズ251に入り、最終的に第4のレンズ251から出射される。第2の表示デバイス212から出力された光束は、第2のレンズ242に入射し、第1のフィルム層245及び第2のフィルム層246を直接透過し、その後、第4のレンズ251に入り、最終的に第4のレンズ251から出射される。第3の表示デバイス213から出力された光束は、第3のレンズ243に入射し、第2のフィルム層246で反射し、その後、第4のレンズ251に入り、最終的に第4のレンズ251から出射される。
【0071】
第4のレンズ251は投影装置20のバックフォーカスの設計に関与し、第4のレンズ251の材料選択及び第4のレンズ251の入光面434の曲率などは、いずれも投影装置20全体のバックフォーカスの状況に影響を与える。本実施例において、第4のレンズ251の入光面434の曲率は、第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243と異なって、投影装置20全体の光学系の設計にマッチしてもよく、例えば、第4のレンズ251の入光面434の曲率は、投影レンズアセンブリの焦点距離の設計にマッチし、光学系全体の光利用率をより高く、発光効率をより高くすることができる。第4のレンズ251と投影レンズアセンブリとの間に他のレンズを追加して、光学系全体の光利用率をさらに向上させ発光効率を改善してもよいが、ここでは限定しない。
【0072】
もちろん、本願の他の実施例において、第4のレンズ251の入光面434の曲率は、第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243と同じであってもよい。特に、上記実施例において、第1のレンズ241の入光面431の曲率、第2のレンズ242の入光面432の曲率及び第3のレンズ243の入光面433の曲率が等しい場合に対して、第1のレンズ241、第2のレンズ242、第3のレンズ243及び第4のレンズ251は、それぞれの高さ方向に沿った断面が扇形であり、かつ第1のレンズ241、第2のレンズ242、第3のレンズ243及び第4のレンズ251は完全な円柱体を構成する。また、本願の実施例における投影レンズアセンブリは、第4のレンズ251がなく、上記実施例で説明した第1のレンズ241、第2のレンズ242及び第3のレンズ243のみを含んでもよい。
【0073】
代替実施例において、図10に示すように、上記実施例と異なって、本実施例の調光レンズ群25は、光束の進行方向に沿って順に設けられた複数の調光レンズであってもよい。具体的に、該当複数の調光レンズは、光束進行方向に沿って順に設けられた第5のレンズ252及び第6のレンズ253を含む。
【0074】
第1の表示デバイス211から第1のレンズ241に出力された光束は、第5レンズ252に伝播し、第2の表示デバイス212から第2のレンズ242に出力された光束は、第5のレンズ252に伝播し、第3の表示デバイス213から第3のレンズ243に出力された光束は、第5レンズ252に伝播する。そして、第1の表示デバイス211~第3の表示デバイス213から第5レンズ252に伝播した光束は、第5のレンズ252で整合され、整合された光束は第6のレンズ253に伝播し、第6のレンズ253によって投影スクリーンに投射される。
【0075】
以上の方式により、第5のレンズ252及び第6のレンズ253の設計は、投影システム全体の光利用率をさらに向上させ、発光効率を改善することができる。もちろん、本実施例の調光レンズ群25に含まれる複数の調光レンズは、上記の第5レンズ252及び第6レンズ253に限定されず、ここでは限定しない。
【0076】
要するに、本願に係る投影装置において、表示デバイスの表示面が曲面であり、即ち、表示デバイスが投影レンズアセンブリによって投射した鮮明な画像は曲面画像である。また、投影スクリーンの投影面も曲面である場合、表示面の曲率が投影面の曲率にマッチし、それにより、表示デバイスが投射した鮮明な画像の曲率が投影面の曲率にマッチし、表示デバイスにより投射された鮮明な画像が投影面に可能な限り完全に表示することができる。つまり、投影面の中間及び両側は同時に鮮明に焦点を合わせることができ、投影面に投射された画像の中間及び両側は、いずれも鮮明に結像することができ、即ち、投影面に投射された画像が鮮明で全体の鮮明度が一致し、投影効果を改善することができ、ユーザの視覚体験の改善に有利である。
【0077】
図11を参照するが、図11は本願に係る投影レンズアセンブリの一実施例の概略構成図である。
【0078】
一実施例において、投影レンズアセンブリは、上記実施例に係る投影装置に応用される。投影レンズアセンブリは、色合成レンズ群24と、調光レンズ群25とを含み、色合成レンズ群24によって整合された光束は、調光レンズ群25に入射し、次に、調光レンズ群25によって出射される。投影レンズアセンブリは、上記実施例において詳細に説明したため、ここでは説明を省略する。
【0079】
図12を参照するが、図12は本願に係る投影システムの別の実施例の概略構成図である。
【0080】
一実施例において、投影システムは投影装置20と、投影スクリーン30とを含む。投影装置20は、上記実施例において記載されたようなものであってもよい。投影スクリーン30は、投影面31を有し、投影装置20の表示デバイス21から出力された光束は、投影レンズアセンブリにより投影面31に投射される。
【0081】
また、本願において、別に明確な規定又は限定がない限り、「連結」、「接続」、「重なり合う」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、着脱可能な接続であってもよく、一体的な接続であってもよく、直接的な連結、中間媒体を介した間接的な連結であってもよく、2つの部品内部の連通、又は2つの部品の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本願における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0082】
最後に説明すべきものとして、以上の各実施例は、本願の技術案を説明するためのものであり、それに限定するものではない、前述の各実施例を参照しながら、本願を詳細に説明したが、当業者であれば、依然として前述の各実施例に記載された技術手段を修正するか、又はその技術的特徴の一部又は全てを同等置換することができ、これらの修正又は変更により対応する技術手段の本質が本願の各実施例の技術手段の範囲から逸脱することはない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示デバイスと、投影レンズアセンブリとを含む投影装置であって、
前記表示デバイスは曲面状の表示面を有し、前記曲面状の表示面の曲率は、投影スクリーンの投影面の曲率とマッチし、
前記投影レンズアセンブリの入光面は、前記曲面状の表示面に向かって突出する弧状面である、投影装置。
【請求項2】
前記表示デバイスは、第1の表示デバイス、第2の表示デバイス、及び第3の表示デバイスを含み、前記第1の表示デバイス、前記第2の表示デバイス、及び前記第3の表示デバイスは、異なる色の画像をそれぞれ出力し、
前記投影レンズアセンブリは、円周方向に沿って順に設けられた第1のレンズ、第2のレンズ、及び第3のレンズを含み、
前記第1のレンズの入光面は、前記第1の表示デバイスに対応し、
前記第2のレンズの入光面は、前記第2の表示デバイスに対応し、
前記第3のレンズの入光面は、前記第3の表示デバイスに対応する、請求項1に記載の投影装置。
【請求項3】
前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間に設けられた第1のフィルム層であって、前記第1の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第2の表示デバイス及び前記第3の表示デバイスから出力された光束を透過するように構成された、第1のフィルム層と、
前記第2のレンズと前記第3のレンズとの間に設けられた第2のフィルム層であって、前記第3の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第1の表示デバイス及び前記第2の表示デバイスから出力された光束を透過するように構成された、第2のフィルム層と、を更に含む、請求項2に記載の投影装置。
【請求項4】
前記第1の表示デバイスの表示面の曲率、前記第2の表示デバイスの表示面の曲率、及び前記第3の表示デバイスの表示面の曲率は等しい、請求項2に記載の投影装置。
【請求項5】
前記第1のレンズの入光面は、前記第1の表示デバイスに向かって突起する曲面であり、
前記第2のレンズの入光面は、前記第2の表示デバイスに向かって突起する曲面であり、
前記第3のレンズの入光面は、前記第3の表示デバイスに向かって突起する曲面である、請求項2に記載の投影装置。
【請求項6】
前記第1のレンズの入光面の曲率は、前記第1の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、
前記第2のレンズの入光面の曲率は、前記第2の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、
前記第3のレンズの入光面の曲率は、前記第3の表示デバイスの表示面の曲率と等しい、請求項2に記載の投影装置。
【請求項7】
前記第1のレンズの入光面、前記第2のレンズの入光面、及び前記第3のレンズの入光面は、いずれも平面である、請求項2に記載の投影装置。
【請求項8】
前記第1の表示デバイスと第1のレンズは互いに離間し、第2の表示デバイスと第2のレンズは互いに離間し、第3の表示デバイスと第3のレンズは互いに離間している、請求項2に記載の投影装置。
【請求項9】
前記投影レンズアセンブリは、さらに調光レンズ群を含み、
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、前記第3のレンズ及び前記調光レンズ群は、円周方向に沿って順に設けられ、
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、又は前記第3のレンズに入射した光束は、前記調光レンズ群から出射される、請求項2に記載の投影装置。
【請求項10】
前記調光レンズ群は、光束進行方向に沿って順に設けられた複数の調光レンズを含む、請求項9に記載の投影装置。
【請求項11】
投影スクリーンと、表示デバイスと、投影レンズアセンブリと、を含む投影装置であって、
前記表示デバイスは曲面状の表示面を有し、前記曲面状の表示面の曲率は、前記投影スクリーンの投影面の曲率とマッチし、
前記投影レンズアセンブリは、前記表示デバイスと前記投影スクリーンの投影面との間に設けられ、前記投影レンズアセンブリは入光面を有し、
前記表示デバイスの曲面状の表示面は、前記投影レンズアセンブリの入光面の外周の一部によって囲まれ、
前記投影レンズアセンブリは、前記曲面状の表示面から発射された光束を、前記入光面に囲まれた外周の一部から、前記入光面の外周の他の一部にガイドし、前記投影面に前記光束を投射する、投影装置。
【請求項12】
前記表示デバイスは、第1の表示デバイス、第2の表示デバイス、及び第3の表示デバイスを含み、前記第1の表示デバイス、前記第2の表示デバイス、及び前記第3の表示デバイスは、異なる色の画像をそれぞれ出力し、
前記投影レンズアセンブリは、円周方向に沿って順に設けられた第1のレンズ、第2のレンズ、及び第3のレンズを含み、
前記第1のレンズの入光面は、前記第1の表示デバイスに対応し、
前記第2のレンズの入光面は、前記第2の表示デバイスに対応し、
前記第3のレンズの入光面は、前記第3の表示デバイスに対応する、請求項11に記載の投影装置。
【請求項13】
前記投影レンズアセンブリの入光面は、前記表示面に向かって突起する円弧面として設けられ、
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、及び前記第3のレンズは扇形柱体であり、前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、及び前記第3のレンズの入光面はいずれも円弧面として設けられ、
前記第1のレンズの入光面の曲率は、前記第1の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、
前記第2のレンズの入光面の曲率は、前記第2の表示デバイスの表示面の曲率と等しく、
前記第3のレンズの入光面の曲率は、前記第3の表示デバイスの表示面の曲率と等しい、請求項12に記載の投影装置。
【請求項14】
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、及び前記第3のレンズは、互いに接合して円柱体の少なくとも一部を形成し、前記投影装置は、
前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間の表面上に設けられた第1のフィルム層であって、前記第1の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第2の表示デバイス及び前記第3の表示デバイスから出力された光束を透過するように構成された、第1のフィルム層と、
前記第2のレンズと前記第3のレンズとの間の表面上に設けられた第2のフィルム層であって、前記第3の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第1の表示デバイス及び前記第2の表示デバイスから出力された光束を透過するように構成された、第2のフィルム層と、を更に含む、請求項13に記載の投影装置。
【請求項15】
前記投影レンズアセンブリの入光面は平面状であり、
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、及び前記第3のレンズは、三角柱形状として設けられ、
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、及び前記第3のレンズの入光面が平面であり、それにより、投影レンズアセンブリの入光面は接合した多平面状として設けられる、請求項12に記載の投影装置。
【請求項16】
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、及び前記第3のレンズは、互いに接合して四角柱の少なくとも一部を形成し、前記投影装置は、
前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間の表面上に設けられた、第1のフィルム層であって、前記第1のフィルム層は、前記第1の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第2の表示デバイス及び前記第3の表示デバイスから出力された光束を透過するように構成された、第1のフィルム層と、
前記第2のレンズと前記第3のレンズとの間の表面上に設けられた第2のフィルム層であって、前記第2のフィルム層は、前記第3の表示デバイスから出力された光束を反射し、かつ前記第1の表示デバイス及び前記第2の表示デバイスから出力された光束を透過するように構成された、第2のフィルム層と、を更に含む、請求項15に記載の投影装置。
【請求項17】
前記第1の表示デバイスと前記第1のレンズは互いに離間し、
前記第2の表示デバイスと前記第2のレンズは互いに離間し、
前記第3の表示デバイスと前記第3のレンズは互いに離間している、請求項12に記載の投影装置。
【請求項18】
前記投影レンズアセンブリは、調光レンズ群をさらに含み、
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、前記第3のレンズ及び前記調光レンズ群は、前記円周方向に沿って順に設けられ、
前記第1のレンズ、前記第2のレンズ、及び前記第3のレンズに入射した光束は、前記調光レンズ群から出射される、請求項12に記載の投影装置。
【請求項19】
前記調光レンズ群は、光束進行方向に沿って順に設けられた複数の調光レンズを含む、又は、
前記調光レンズ群は、光束進行方向へ突起する円弧状ミラーを含む、請求項18に記載の投影装置。
【請求項20】
投影装置と、投影面を有する投影スクリーンとを含む投影システムであって、
前記投影装置は、表示デバイスと、投影レンズアセンブリとを含み、
前記表示デバイスは曲面状の表示面を有し、前記曲面状の表示面の曲率は、前記投影面の曲率とマッチし、
前記投影レンズアセンブリの入光面は、前記曲面状の表示面に向かって突出する弧状面であり、前記曲面状の表示面から出力された光束は、前記投影レンズアセンブリを通って前記投影面に投射される、投影システム。
【国際調査報告】