IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アンドリッツ インコーポレーテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】流れ変更リファイナセグメント
(51)【国際特許分類】
   D21D 1/30 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
D21D1/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563109
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-12-12
(86)【国際出願番号】 US2022018448
(87)【国際公開番号】W WO2022220942
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】63/175,752
(32)【優先日】2021-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502278600
【氏名又は名称】アンドリッツ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【弁理士】
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ギングラス,ラック
(72)【発明者】
【氏名】バーガー,トム
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド,イヴ
(72)【発明者】
【氏名】グエン,ロング
【テーマコード(参考)】
4L055
【Fターム(参考)】
4L055BB03
4L055CB16
4L055FA04
4L055FA23
(57)【要約】
円錐リファイナに対するリファイナプレートセグメント(580,590)は、ロータプレートセグメント上の1つ以上のインレット位置に配置されたインレット開口(512a,522b)を有するロータプレートセグメント(510a,510b)と、固定子プレートセグメント上の1つ以上のアウトレット位置に配置されたアウトレット開口を有する固定子プレートセグメント(520a,520b)と、を含み得る。ロータプレートセグメントは、1つ以上のロータプレートセグメント精製エリア(514a,514b)及び1つ以上の固定子プレートセグメント精製エリア(524a,524b)が相互に対向するように、固定子プレートセグメントと対向して配置され、1つ以上のインレット位置及び1つ以上のアウトレット位置は、ロータプレートセグメント精製エリア及び固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された1つ以上の精製ゾーンによって分離される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円錐機械リファイナのためのリファイナプレートセグメントであって、前記リファイナプレートセグメントが、
ロータプレートセグメントであって、
前記ロータプレートセグメントの1つ以上のインレット位置に配置されたインレット開口と、
前記1つ以上のインレット位置に隣接する1つ以上のロータプレートセグメント精製エリアと、
を含む、ロータプレートセグメントと、
固定子プレートセグメントであって、
前記固定子プレートセグメントの1つ以上のアウトレット位置に配置されたアウトレット開口と、
前記1つ以上のアウトレット位置に隣接する1つ以上の固定子プレートセグメント精製エリアと、
を含む、固定子プレートセグメントと、を備え、
前記ロータプレートセグメントは、前記1つ以上のロータプレートセグメント精製エリア及び前記1つ以上の固定子プレートセグメント精製エリアが相互に対向するように、前記固定子プレートセグメントと対向して配置され、
前記1つ以上のインレット位置及び前記1つ以上のアウトレット位置は、前記ロータプレートセグメント精製エリア及び前記固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された1つ以上の精製ゾーンによって分離される、
リファイナプレートセグメント。
【請求項2】
前記インレット開口は、前記1つ以上のロータプレートセグメント精製エリアから分離され、
前記アウトレット開口は、前記1つ以上の固定子プレートセグメント精製エリアから分離される、
請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項3】
前記インレット開口は、前記ロータプレートセグメント精製エリアと前記固定子プレートセグメント精製エリアとの間の精製ゾーンの第1の端の中に原料を案内するように構成され、
前記アウトレット開口は、前記精製ゾーンの第2の端から精製された原料を案内するように構成され、
前記インレット開口は、前記円錐機械リファイナのロータの回転方向に対する軸方向に前記精製ゾーンによって前記アウトレット開口から分離される、
請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項4】
前記ロータプレートセグメント精製エリア及び前記固定子プレートセグメント精製エリアは、原料を精製するように構成された複数の特徴を含む、請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項5】
円錐形状ロータを形成するように、第1の円錐支持フレーム上で複数のロータプレートセグメントが組み立てられ、
前記円錐形状ロータを囲む円錐形状固定子を形成するように、第2の円錐支持フレーム上で対応する複数の固定子プレートセグメントが組み立てられる、
請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項6】
前記複数のロータプレートセグメントの選択された1つは、インレット開口無しで構成され、前記複数の固定子プレートセグメントの選択された1つは、アウトレット開口無しで構成され、
前記複数のロータプレートセグメントの前記選択された1つ及び前記複数の固定子プレートセグメントの前記選択された1つは、前記複数のロータプレートセグメント及び前記複数の固定子プレートセグメントの精製エリアによって形成された精製ゾーンを通過する必要がある原料の流れに基づいて選択される、
請求項5に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項7】
前記ロータプレートセグメントの前記インレット開口は、前記ロータプレートセグメントの後側から、前記ロータプレートセグメント精製エリア及び前記固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された精製ギャップの中に原料が流れることを許容するように構成され、
前記固定子プレートセグメントの前記アウトレット開口は、前記精製ギャップから前記固定子プレートセグメントの後側に原料が流れることを許容するように構成される、
請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項8】
前記インレット開口は、前記1つ以上のロータプレートセグメント精製エリアから分離された前記ロータプレートセグメント内に1つ以上の開口によって形成される、請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項9】
前記インレット開口は、前記1つ以上のロータプレートセグメント精製エリアから分離された前記ロータプレートセグメントの1つ以上の起伏のあるエッジによって形成される、請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項10】
前記アウトレット開口は、前記1つ以上の固定子プレートセグメント精製エリアから分離された前記固定子プレートセグメント内に1つ以上の開口によって形成される、請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項11】
前記アウトレット開口は、前記1つ以上の固定子プレートセグメント精製エリアから分離された前記固定子プレートセグメントの1つ以上の起伏のあるエッジによって形成される、請求項1に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項12】
円錐機械リファイナのためのリファイナプレートセグメントであって、前記リファイナプレートセグメントが、
ロータプレートセグメントであって、
前記ロータプレートセグメントの第1の端に配置された第1のインレット開口と、
第1のロータプレートセグメント精製エリアであって、前記第1のロータプレートセグメント精製エリアの第1の端は、前記ロータプレートセグメントの回転方向に対する軸方向に前記第1のインレット開口に隣接して配置されている、第1のロータプレートセグメント精製エリアと、
前記軸方向に前記第1のロータプレートセグメント精製エリアの第2の端に隣接して配置されている第2のインレット開口と、
第2のロータプレートセグメント精製エリアであって、前記第2のロータプレートセグメント精製エリアの第1の端は、前記軸方向に前記第2のインレット開口に隣接して配置され、前記第2のロータプレートセグメント精製エリアの第2の端は、前記ロータプレートセグメントの第2の端に配置されている、第2のロータプレートセグメント精製エリアと、
を含む、ロータプレートセグメントと、
固定子プレートセグメントであって、
前記固定子プレートセグメントの第1の端に配置された第1のアウトレット開口と、
第1の固定子プレートセグメント精製エリアであって、前記第1の固定子プレートセグメント精製エリアの第1の端は、前記ロータプレートセグメントの前記回転方向に対する軸方向に前記第1のアウトレット開口に隣接して配置されている、第1の固定子プレートセグメント精製エリアと、
前記軸方向に前記第1の固定子プレートセグメント精製エリアの第2の端に隣接して配置された第2のアウトレット開口と、
第2の固定子プレートセグメント精製エリアであって、前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアの第1の端は、前記軸方向に前記第2のアウトレット開口に隣接して配置され、前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアの第2の端は、前記固定子プレートセグメントの第2の端に配置されている、前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアと、
を含む、固定子プレートセグメントと、を備え、
前記ロータプレートセグメントの前記第1の端は、前記固定子プレートセグメントの前記第2の端と反対に配置され、
前記ロータプレートセグメントの前記第2の端は、前記第1のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアが相互に対向し、前記第1の固定子プレートセグメント精製エリア及び前記第2のロータプレートセグメント精製エリアが相互に対向するように、前記固定子プレートセグメントの前記第1の端と反対に配置される、
リファイナプレートセグメント。
【請求項13】
前記第2のインレット開口から前記第2のアウトレット開口への原料の流れの経路を途絶えさせるように構成された遮断機構を更に備えた、請求項12に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項14】
前記第1のインレット開口及び前記第2のインレット開口は、前記第1のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第2のロータプレートセグメント精製エリアのそれぞれから分離され、
前記第1のアウトレット開口及び前記第2のアウトレット開口は、前記第1の固定子プレートセグメント精製エリア及び前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアのそれぞれから分離される、
請求項12に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項15】
前記第1のインレット開口及び前記第2のインレット開口は、前記第1のアウトレット開口及び前記第2のアウトレット開口のそれぞれから、前記第1のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第2のロータプレートセグメント精製エリア、並びに前記第1の固定子プレートセグメント精製エリア及び前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された精製ゾーンの反対端に配置される、請求項14に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項16】
前記第1のインレット開口は、前記第1のロータプレートセグメント精製エリアと前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアとの間の第1の精製ゾーンの第1の端の中に原料を案内するように構成され、
前記第2のインレット開口は、前記第2のロータプレートセグメント精製エリアと前記第1の固定子プレートセグメント精製エリアとの間の第2の精製ゾーンの第1の端の中に原料を案内するように構成され、
前記第1のアウトレット開口は、前記第1の精製ゾーンの第2の端から精製された原料を案内するように構成され、前記第1のインレット開口は、前記円錐機械リファイナのロータの回転方向に対する軸方向に前記第1の精製ゾーンによって前記第1のアウトレット開口から分離され、
前記第2のアウトレット開口は、前記第2の精製ゾーンの第2の端から精製された原料を案内するように構成され、前記第2のインレット開口は、前記円錐機械リファイナのロータの回転方向に対する軸方向に前記第2の精製ゾーンによって前記第2のアウトレット開口から分離される、
請求項12に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項17】
円錐形状ロータを形成するように、第1の円錐支持フレーム上で複数のロータプレートセグメントが組み立てられ、
前記円錐形状ロータを囲む円錐形状固定子を形成するように、第2の円錐支持フレーム上で対応する複数の固定子プレートセグメントが組み立てられる、
請求項12に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項18】
前記複数のロータプレートセグメントの選択された1つは、インレット開口無しで構成され、前記複数の固定子プレートセグメントの選択された1つは、アウトレット開口無しで構成され、
前記複数のロータプレートセグメントの前記選択された1つ及び前記複数の固定子プレートセグメントの前記選択された1つは、前記複数のロータプレートセグメント及び前記複数の固定子プレートセグメントの精製エリアによって形成された精製ゾーンを通過する必要がある原料の流れに基づいて選択される、
請求項17に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項19】
前記ロータプレートセグメントの前記第1のインレット開口及び前記第2のインレット開口は、前記ロータプレートセグメントの後側から、前記ロータプレートセグメント精製エリア及び前記固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された精製ギャップの中に原料が流れることを許容するように構成され、
前記固定子プレートセグメントの前記前記第1のアウトレット開口及び前記第2のアウトレット開口は、前記精製ギャップから前記固定子プレートセグメントの後側に原料が流れることを許容するように構成される、
請求項12に記載のリファイナプレートセグメント。
【請求項20】
円錐機械精製装置のためのリファイナプレート要素であって、前記リファイナプレート要素が、
ロータプレート要素であって、
前記ロータプレート要素の第1の端と前記ロータプレート要素の中間位置との間に配置された第1のロータプレートセグメントであって、前記第1のロータプレートセグメントは、第1のロータプレートセグメント精製エリアを有する、前記第1のロータプレートセグメントと、
前記ロータプレート要素の前記中間位置と前記ロータプレート要素の第2の端との間に配置された第2のロータプレートセグメントであって、前記第2のロータプレートセグメントは、第2のロータプレートセグメント精製エリアを有する、前記第2のロータプレートセグメントと、を含み、
前記ロータプレート要素は、前記第1のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第2のロータプレートセグメント精製エリアから分離された1つ以上のインレット開口を更に含む、
ロータプレート要素と、
固定子プレート要素であって、
前記固定子プレート要素の第1の端と前記固定子プレート要素の中間位置との間に配置された第1の固定子プレートセグメントであって、前記第1の固定子プレートセグメントは、第1の固定子プレートセグメント精製エリアを有する、第1の固定子プレートセグメントと、
前記固定子プレート要素の前記中間位置と前記固定子プレート要素の第2の端との間に配置された第2の固定子プレートセグメントであって、前記第2の固定子プレートセグメントは、第2の固定子プレートセグメント精製エリアを有する、第2の固定子プレートセグメントと、を含み、
前記固定子プレート要素は、前記第1の固定子プレートセグメント精製エリア及び前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアから分離された1つ以上のアウトレット開口を更に含む、
固定子プレート要素と、
を備え、
前記ロータプレート要素は、前記第1のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第1の固定子プレートセグメント精製エリアが相互に対向し、前記第2のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアが相互に対向するように、前記固定子プレート要素と対向して配置され、
前記1つ以上のインレット開口及び前記1つ以上のアウトレット開口は、前記第1のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第1の固定子プレートセグメント精製エリア、並びに前記第2のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された精製ゾーンによって分離される、
リファイナプレート要素。
【請求項21】
前記ロータプレート要素の1つ以上の第1のインレット開口は、前記ロータプレート要素の前記第1の端において前記第1のロータプレートセグメント内に配置され、
前記ロータプレート要素の1つ以上の第2のインレット開口は、前記ロータプレート要素の前記中間位置において前記第2のロータプレートセグメント内に配置される、
請求項20に記載のリファイナプレート要素。
【請求項22】
前記ロータプレート要素の1つ以上の第1のインレット開口は、前記ロータプレート要素の前記第1の端において前記第1のロータプレートセグメント内に配置され、
前記ロータプレート要素の1つ以上の第2のインレット開口は、前記ロータプレート要素の前記第2の端において前記第2のロータプレートセグメント内に配置され、
前記固定子プレート要素の前記1つ以上のアウトレット開口は、前記固定子プレート要素の前記中間位置において前記第1の固定子プレートセグメントまたは前記第2の固定子プレートセグメント内に配置される、
請求項20に記載のリファイナプレート要素。
【請求項23】
前記ロータプレート要素の1つ以上の第1のインレット開口は、前記ロータプレート要素の前記中間位置において前記第1のロータプレートセグメントまたは前記第2のロータプレートセグメント内に配置され、
前記固定子プレート要素の1つ以上の第1のアウトレット開口は、前記固定子プレート要素の前記第1の端において前記第1の固定子プレートセグメント内に配置され、
前記固定子プレート要素の1つ以上の第2のアウトレット開口は、前記固定子プレート要素の前記中間位置において前記第2の固定子プレートセグメント内に配置される、
請求項20に記載のリファイナプレート要素。
【請求項24】
前記ロータプレート要素の前記1つ以上のインレット開口は、前記ロータプレート要素の後側から、前記第1のロータプレートセグメント精製エリア及び前記第2のロータプレートセグメント精製エリア、並びに前記第1の固定子プレートセグメント精製エリア及び前記第2の固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された精製ギャップの中に原料が流れることを許容するように構成され、
前記固定子プレート要素の前記1つ以上のアウトレット開口は、前記精製ギャップから前記固定子プレート要素の後側に原料が流れることを許容するように構成される、
請求項20に記載のリファイナプレート要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、その全体での参照によって以下に本明細書でその内容が組み込まれる、2021年4月16日に出願された米国特許出願第63/175,752号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で他に示されない限り、本章において説明される材料は、本出願における特許請求の範囲に対して従来技術ではなく、本章に含めることによって従来技術であると認めるものではない。
【0003】
繊維状材料を処理するための円錐機械リファイナは典型的には、実質的に相互に反対の2つの要素を含む。リファイナ要素の1つ、ロータは、静止リファイナ要素、固定子に対して移動するように配列される。ロータと固定子との間で、リファイナギャップが生じ、リファイナギャップの中に、精製されることにある繊維状材料が供給される。リファイナ要素は、実際の精製を行う、精製表面を含む。精製表面は、1つの統合構造であり得、またはそれらは、精製表面を形成する、相互に隣接して配列される複数の精製表面セグメントから構成され得る。
【0004】
図1は、円錐機械リファイナ100を例示する簡易図である。円錐機械リファイナ100は、円錐ロータ110、及び円錐固定子120を含み得る。回転の軸「R」の周りの円錐ロータ110の回転は、シャフト135を介してモータ130によって生じ得る。ロータ精製プレート115は、円錐ロータ110の表面上に配置され得、円錐ロータ110により回転し得、固定子精製プレート125は、円錐固定子120の表面上に配置され得、静止的であり得る。精製ギャップ140は、円錐ロータ110と円錐固定子120との間で形成され得る。
【0005】
図1に示される円錐機械リファイナ100のケースでは、木材パルプまたはセルロースなどの原料150は、ロータ精製プレート115またはロータ精製コーンにまたがって切断された、大多数の実質的に均一に分布した開口117を介して、円錐ロータ110の内部部分の中に、及び精製ギャップ140の中に供給される。原料150は、ロータ精製プレート115及び固定子精製プレート125にまたがって進む。固定子精製プレート125または固定子コーンも、それらの表面にわたって実質的に均一に分布した同様の開口127を有し、それらの表面を通じて、精製された原料155が円錐機械リファイナ100から流れる。ロータと固定子セグメントまたはコーンとの両方の残りの表面上で(全ての開口を囲む表面)、バー及び溝のアレイが配列され、ロータが固定子に反して向きを変えるにつれて、精製処理をもたらす。
【0006】
図1に例示されるリファイナのタイプ及びプレート設計により処理されるパルプは、著しい比率の繊維が、精製アクションによって処理されていないかまたは非常に簡易に処理されたかのいずれかであることを図示し、ロータ開口を直接またはほぼ直接通じて固定子開口の中に直接移動する、著しい量のストックがあり、よって、精製ギャップ内でわずかに処理されることを示す、ことが実際に観察されてきた。より均一な繊維処理をもたらし、より良好な全体的なパルプ成長を保証するために、このタイプのリファイナ構造内のパルプストックの流れパターンを改善する必要性がある。
【発明の概要】
【0007】
円錐機械リファイナ内のパルプストックの流れパターンを改善する装置が提供される。
【0008】
様々な態様によって、円錐機械リファイナに対するリファイナプレートセグメントが提供される。一部の態様では、リファイナプレートセグメントは、ロータプレートセグメント上の1つ以上のインレット位置に配置されたインレット開口と、1つ以上のインレット位置に隣接する1つ以上のロータプレートセグメント精製エリアと、を有する、ロータプレートセグメントと、固定子プレートセグメント上の1つ以上のアウトレット位置に配置されたアウトレット開口と、1つ以上のアウトレット位置に隣接する1つ以上の固定子プレートセグメント精製エリアと、を有する、固定子プレートセグメントと、を含み得る。
【0009】
ロータプレートセグメントは、1つ以上のロータプレートセグメント精製エリア及び1つ以上の固定子プレートセグメント精製エリアが相互に対向するように、固定子プレートセグメントと対向して配置され得る。1つ以上のインレット位置及び1つ以上のアウトレット位置は、ロータプレートセグメント精製エリア及び固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された1つ以上の精製ゾーンによって分離され得る。
【0010】
様々な態様によって、円錐機械リファイナに対するリファイナプレートセグメントが提供される。一部の態様では、リファイナプレートセグメントは、ロータプレートセグメントの第1の端に配置された第1のインレット開口と、第1のロータプレートセグメント精製エリアと、を有するロータプレートセグメントを含み得る。第1のロータプレートセグメント精製エリアの第1の端は、ロータプレートセグメントの回転方向に対して軸方向に第1のインレット開口に隣接して配置され得る。第2のインレット開口は、軸方向に第1のロータプレートセグメント精製エリアの第2の端に隣接して配置され得る。
【0011】
ロータプレートセグメントは更に、第2のロータプレートセグメント精製エリアを含み得る。第2のロータプレートセグメント精製エリアの第1の端は、軸方向に第2のインレット開口に隣接して配置され得、第2のロータプレートセグメント精製エリアの第2の端は、ロータプレートセグメントの第2の端に配置され得る。
【0012】
リファイナプレートセグメントは更に、固定子プレートセグメントの第1の端に配置された第1のアウトレット開口と、第1の固定子プレートセグメント精製エリアと、を有する固定子プレートセグメントを含み得る。第1の固定子プレートセグメント精製エリアの第1の端は、ロータプレートセグメントの回転方向に対して軸方向に第1のアウトレット開口に隣接して配置され得る。第2のアウトレット開口は、軸方向に第1の固定子プレートセグメント精製エリアの第2の端に隣接して配置され得る。
【0013】
固定子プレートセグメントは更に、第2の固定子プレートセグメント精製エリアを含み得る。第2の固定子プレートセグメント精製エリアの第1の端は、軸方向に第2のアウトレット開口に隣接して配置され得、第2の固定子プレートセグメント精製エリアの第2の端は、固定子プレートセグメントの第2の端に配置され得る。ロータプレートセグメントの第1の端は、固定子プレートセグメントの第2の端と反対に配置され得る。ロータプレートセグメントの第2の端は、第1のロータプレートセグメント精製エリア及び第2の固定子プレートセグメント精製エリアが相互に対向し、第1の固定子プレートセグメント精製エリア及び第2のロータプレートセグメント精製エリアが相互に対向するように、固定子プレートセグメントの第1の端と反対に配置され得る。
【0014】
様々な態様によって、円錐機械精製装置に対するリファイナプレート要素が提供される。一部の態様では、リファイナプレート要素は、ロータプレート要素の第1の端とロータプレート要素の中間位置との間に配置された第1のロータプレートセグメントであって、第1のロータプレートセグメントは、第1のロータプレートセグメント精製エリアを有する、第1のロータプレートセグメントと、ロータプレート要素の中間位置とロータプレート要素の第2の端との間に配置された第2のロータプレートセグメントであって、第2のロータプレートセグメントは、第2のロータプレートセグメント精製エリアを有する、第2のロータプレートセグメントと、を有する、ロータプレート要素を含み得る。ロータプレート要素は更に、第1のロータプレートセグメント精製エリア及び第2のロータプレートセグメント精製エリアから分離された1つ以上のインレット開口を含み得る。
【0015】
リファイナプレート要素は更に、固定子プレート要素の第1の端と固定子プレート要素の中間位置との間に配置された第1の固定子プレートセグメントであって、第1の固定子プレートセグメントは、第1の固定子プレートセグメント精製エリアを有する、第1の固定子プレートセグメントと、固定子プレート要素の中間位置と固定子プレート要素の第2の端との間に配置された第2の固定子プレートセグメントであって、第2の固定子プレートセグメントは、第2の固定子プレートセグメント精製エリアを有する、第2の固定子プレートセグメントと、を有する、固定子プレート要素を含み得る。固定子プレート要素は更に、第1の固定子プレートセグメント精製エリア及び第2の固定子プレートセグメント精製エリアから分離された1つ以上のアウトレット開口を含み得る。
【0016】
ロータプレート要素は、第1のロータプレートセグメント精製エリア及び第1の固定子プレートセグメント精製エリアが相互に対向し、第2のロータプレートセグメント精製エリア及び第2の固定子プレートセグメント精製エリアが相互に対向するように、固定子プレート要素と対向して配置され得る。1つ以上のインレット開口及び1つ以上のアウトレット開口は、第1のロータプレートセグメント精製エリア及び第1の固定子プレートセグメント精製エリア並びに第2のロータプレートセグメント精製エリア及び第2の固定子プレートセグメント精製エリアによって形成された精製ゾーンによって分離され得る。
【0017】
添付図面を参照して、実施例を説明することによって、様々な実施形態の態様及び特徴がより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の一部の態様に係る、円錐機械リファイナを例示する簡易図である。
【0019】
図2図1に例示されるタイプの円錐機械リファイナに対して使用されるロータセグメント及び固定子セグメントの典型的な構造を例示する図である。
【0020】
図3】本開示の一部の態様に係る、ロータ要素の実施例を例示する図である。
【0021】
図4】本開示の一部の態様に係る、固定子要素の実施例を例示する図である。
【0022】
図5】本開示の一部の態様に係る、例示的なロータセグメント及び固定子セグメントを有する円錐リファイナの精製ゾーンを通じた原料の流れの簡易実施例を例示する図である。
【0023】
図6A】本開示の一部の態様に係る、共通アウトレット開口を有する、例えば、ロータ及び固定子要素の原料の流れを例示する簡易図である。
【0024】
図6B】本開示の一部の態様に係る、共通インレット開口を有する、例えば、ロータ及び固定子要素の原料の流れを例示する簡易図である。
【0025】
図7A】本開示の一部の態様に係る、起伏のあるサイドエッジを有するロータセグメントの実施例を例示する図である。
【0026】
図7B】本開示の態様に係る、起伏のあるサイドエッジによって形成されたインレット開口を図示する組み立てられたロータセグメントの実施例を例示する図である。
【0027】
図8A】本開示の一部の態様に係る、起伏のあるサイドエッジを有する固定子セグメントの実施例を例示する図である。
【0028】
図8B】本開示の一部の態様に係る、起伏のあるサイドエッジによって形成されたアウトレット開口を図示する組み立てられた固定子セグメントの実施例を例示する図である。
【0029】
図9A】本開示の一部の態様に係る、複数の精製エリア及びインレット開口を有するロータセグメントの実施例を例示する図である。
【0030】
図9B】本開示の一部の態様に係る、複数の精製エリア及びアウトレット開口を有する固定子セグメントの実施例を例示する図である。
【0031】
図10】本開示の一部の態様に係る、遮断機構の実施例を例示する図である。
【0032】
図11】本開示の一部の態様に係る、バー、溝、及び障害物を有するロータセグメントの実施例を例示する図である。
【0033】
図12】本開示の一部の態様に係る、バー、溝、及び障害物を有する固定子セグメントの実施例を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
或る実施形態が説明されると共に、それらの実施形態は、実施例としてのみ提示され、保護の範囲を限定することを意図していない。本明細書で説明される装置、方法、及びシステムは、様々な他の形式において具体化され得る。更に、保護の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明される実施例の方法及びシステムの形式における様々な省略、置き換え、及び変更が行われ得る。
【0035】
繊維状材料を処理する円錐機械リファイナは、静止円錐固定子に対して移動するように配列された円錐ロータを含む。円錐ロータと円錐固定子との間にリファイナギャップが生じ、リファイナギャップの中に、精製されることになる繊維状材料が供給される。繊維状材料は、大多数の均一に分布した開口を通じて、円錐ロータの中間の中に、及び精製ギャップの中に供給され得る。繊維状材料は、円錐固定子の表面にわたって均一に分布した同様の開口を通じて円錐機械リファイナを退出し得る。円錐ロータ及び円錐固定子は、繊維状材料の精製を実行する精製表面を含む。
【0036】
図2は、図1に例示されたタイプの円錐機械リファイナに対して使用される、ロータセグメント210a及び210b並びに固定子セグメント230a及び230bの典型的な構造を例示する。ロータセグメント210a及び210bは、円錐ロータ110の部分であり得、固定子セグメント230a及び230bは、円錐固定子120の部分であり得る。図2に図示されるように、精製ギャップの中に原料を案内するための、ロータセグメント210a、210b内のインレット開口220a、220bは、ロータ精製エリア215a、215bの表面に及ぶ。同様に、精製ギャップから生成された原料を案内するための、固定子セグメント230a、230b内のアウトレット開口240a、240bは、固定子精製エリア235a、235bの表面に及ぶ。ロータが回転するにつれて、ロータセグメント210a、210bのインレット開口220a、220bの部分は、固定子のアウトレット開口240a、240bの部分と位置調整することができる。このジオメトリに起因して、ロータ精製エリア215a、215b内のインレット開口220a、220bと通じて侵入する原料の流れも、固定子精製エリア235a、235b内でアウトレット開口240a、240bを通じて等しく退出することができる。よって、対向する開口が並ぶとき、精製されない原料に対する精製ゾーンの中への及び精製ゾーンからの直接の経路が生じ得る。
【0037】
本開示の態様によって、円錐ロータ及び円錐固定子の表面を形成する、複数のセグメントから、円錐ロータ及び円錐固定子が成り得る。ロータセグメントは、精製ギャップの中に原料を案内するように構成された1つ以上のインレット位置と共に、原料を精製するように構成された1つ以上の精製エリアを含み得る。固定子セグメントは、精製ギャップから生成された原料を案内するように構成された1つ以上のアウトレット位置と共に、原料を精製するように構成された1つ以上の精製エリアを含み得る。固定子セグメント及びロータセグメントの表面上で、いくつかの精製エリアが生じ得る。精製エリアは、精製ギャップを通じて通る原料を精製するように構成された様々なパターンのバー及び溝を含み得る。
【0038】
ロータセグメントごとに、原料に対する1つ以上のインレット位置は、精製エリアの外側で定義され得、その結果、インレット位置は、ロータセグメントの精製エリアから分離され、固定子セグメントごとに、原料に対する1つ以上のアウトレット位置は、精製エリアの外側で定義され得、その結果、アウトレット位置は、固定子セグメントの精製エリアから分離される。一部の実装態様では、1つ以上のインレット位置及び/または1つ以上のアウトレット位置は、精製エリアによって覆われ得、または部分的に覆われ得る。インレット位置及びアウトレット位置は、ロータセグメントの表面及び/または固定子セグメントの表面に沿った指定された軸方向距離によって相互から分離され得る。固定子セグメント及びロータセグメントの精製エリアは、ロータセグメント上のインレット位置と固定子セグメント上のアウトレット位置との間のエリア内のセグメントの表面上に配置され得る。よって、原料は、インレット位置からアウトレット位置に進むために、精製ゾーンの長さにわたって、ロータ及び固定子セグメントに沿って流れることができる。
【0039】
図3は、本開示の一部の態様に係る、ロータ要素300の実施例を例示する図である。複数のロータ要素300は、図1に例示された円錐ロータ110を形成するように、円錐ロータフレームの周りに配置され得る。ロータ要素300は、図1に例示された円錐ロータ110の回転の軸「R」に対して長手方向に配列されたロータセグメント310a及び310bを含み得る。ロータセグメント310aの第1の端312aは、コーンのより小さい端に向かって円錐ロータフレーム上に配置され得る。ロータセグメント310aの第2の端314aは、円錐ロータフレーム中間点において、ロータセグメント310bの第1の端312bに隣接して配置され得る。ロータセグメント310bの第2の端314bは、コーンのより大きな端に向かって円錐ロータフレーム上に配置され得る。
【0040】
各々のロータセグメント310a、310bは、1つ以上のインレット開口320a、320b及び1つ以上のロータ精製エリア315a、315bを含み得る。1つ以上のインレット開口320a、320bは、ロータセグメント310a、310bの第1の端312a、312bに配置され得る。1つ以上のインレット開口320a、320bは、原料が、ロータセグメント310a、310bの後側305a、305bからロータセグメント310a、310bの前側306a、306bに、次いで、精製エリア315a、315bにわたって流れることを可能にし得る。ロータ精製エリア315a、315bは、バー及び溝並びに/または原料を精製するように設計された他の特徴のパターンを含み得る。
【0041】
1つのロータ精製エリア315a、315bがロータセグメント310a、310bの各々の上で図示されると共に、ロータセグメントは、1つよりも多い精製エリアを含み得、各々の精製エリアは、バー及び溝並びに/または原料を精製するように構成された他の特徴の同一または異なるパターンを有し得る。一部の実装態様では、1つ以上のインレット開口は、1つよりも多い精製エリアの間でロータセグメントのエリア内に設けられ得る。
【0042】
一部の実装態様では、各々のロータ要素は、円錐ロータの回転の軸「R」に対して長手方向に配列された2つ以上のロータセグメントを含み得る。一部の実装態様では、円錐機械リファイナは、ロータ要素ごとに1つのロータセグメントのみを収容し得る。そのような実装態様では、ロータセグメントは、1つ以上のインレット開口を有する1つのインレット開口位置、または1つ以上のインレット開口を各々が含む複数のインレット開口位置を含み得る。
【0043】
図4は、本開示の一部の態様に係る、固定子要素400の実施例を例示する図である。複数の固定子要素400は、ロータ要素300を囲み、それによって、ロータの周りでコーンを形成する、円錐固定子フレーム上に配置され得る。固定子要素400は、図1に例示された円錐ロータ110の回転の軸「R」に対して長手方向に配列された固定子セグメント410a、410bを含み得る。固定子セグメント410aの第1の端412aは、コーンのより小さな端に向かって円錐固定子フレーム上に配置され得る。固定子セグメント410aの第2の端414aは、円錐ロータフレームの中間点において固定子セグメント410bの第1の端412bに隣接して配置され得る。固定子セグメント410bの第2の端414bは、コーンのより大きな端に向かって円錐固定子フレーム上に配置され得る。
【0044】
各々の固定子セグメント410a、410bは、1つ以上のアウトレット開口420a、420b及び1つ以上の固定子精製エリア415a、415bを含み得る。1つ以上のアウトレット開口420a、420bは、固定子セグメント410a、410bの第2の端414a、414bに配置され得る。固定子精製エリア415a、415bは、バー及び溝並びに/または原料を精製するように設計された他の特徴のパターンを含み得る。1つ以上のアウトレット開口420a、420bは、原料が、固定子セグメント410a、410bの前側405a、405b上の精製エリア415a、415bから固定子セグメント310a、310bの後側406a、406bに流れ、次いで、円錐機械リファイナを退出することを可能にし得る。
【0045】
固定子セグメント410a、410bは、固定子セグメント410a、410bとロータセグメント310a、310bとの間で原料を精製するための精製ギャップ(例えば、図1における精製ギャップ140)を形成するように、ロータ精製エリア315a、315bの反対に配列された固定子精製エリア415a、415bによりロータセグメント310a、310bの周りでコーンを形成し得る。
【0046】
1つの固定子精製エリア415a、415bが固定子セグメント410a、410bの各々の上に図示されると共に、固定子セグメントは、1つよりも多い精製エリアを含み得、各々の精製エリアは、バー及び溝、並びに/または原料を精製するように構成された他の特徴の同一または異なるパターンを有し得る。一部の実装態様では、1つよりも多い精製エリアの間の固定子セグメントのエリア内に1つ以上のアウトレット開口が設けられ得る。
【0047】
一部の実装態様では、各々の固定子要素は、円錐ロータの回転の軸「R」に対して長手方向に配列された2つ以上の固定子セグメントを含み得る。一部の実装態様では、円錐機械リファイナは、固定子要素ごとに1つの固定子セグメントのみを収容し得る。そのような実装態様では、固定子セグメントは、1つ以上のアウトレット開口を有する1つのアウトレット開口位置、または各々が1つ以上のアウトレット開口を含む複数のアウトレット開口位置を含み得る。
【0048】
図5は、本開示の一部の態様に係る、例示的なロータセグメント510a、510b及び固定子セグメント520a、520bを有する円錐リファイナ500の精製ゾーン530を通じた原料の流れ505の簡易実施例を例示する図である。本明細書で使用されるように、「精製ゾーン」530は、精製ギャップを形成するロータセグメント及び固定子セグメントの精製エリアとして定義されることができる。ロータセグメント510は、図3に例示されたロータセグメント310a、310bであり得る。固定子セグメント520a、520bは、図4に例示された固定子セグメント410a、410bであり得る。ロータセグメント510a、510bの組み合わせは、本明細書でロータ要素580と称され得、固定子セグメント520a、520bの組み合わせは、本明細書で固定子要素590と称され得る。図5は、ロータ要素580を形成する2つのロータセグメント510a、510bを例示すると共に、ロータ要素は、1つ、2つ、または2つよりも多いロータセグメントによって形成され得る。同様に、固定子要素は、1つ、2つ、または2つよりも多い固定子セグメントによって形成され得る。
【0049】
図5を参照して、ロータセグメント510a、510bは、インレット開口512a、512b、及びロータセグメント精製エリア514a、514bを含み得る。一部の実装態様では、インレット開口512a、512bは、ロータセグメント精製エリア514a、514bの中に延在し得ない。一部の実装態様では、インレット開口512a、512bは、ロータセグメント精製エリア514a、514bの中に部分的にまたは完全に延在し得る。ロータセグメント510a、510bは、円錐ロータフレーム515に結合され得る。複数のロータセグメントは、円錐形状を形成する円錐ロータフレーム515の周りに結合され得る。円錐ロータフレーム515及びロータセグメントは、モータ(図示せず)によって駆動された軸516の周りで回転し得る。
【0050】
固定子セグメント520a、520bは、アウトレット開口522a、522b、及び固定子セグメント精製エリア524a、524bを含み得る。一部の実装態様では、アウトレット開口522a、522bは、固定子セグメント精製エリア524a、524bの中に延在し得ない。一部の実装態様では、アウトレット開口522a、522bは、固定子セグメント精製エリア524a、524bの中に部分的にまたは完全に延在し得る。固定子セグメント520a、520bは、円錐固定子フレーム525に結合され得る。複数の固定子セグメントは、ロータセグメントによって形成された円錐形状の周りに配置された円錐形状を形成する円錐固定子フレーム525の周りに配置され得る。一部の実装態様では、円錐固定子フレーム525及び固定子セグメントは、静止的であり得る。一部の実装態様では、円錐固定子フレーム525及び固定子セグメントは、円錐ロータフレーム515及びロータセグメントの回転の方向とは反対の方向に、軸516の周りに回転し得る。
【0051】
一部の実装態様では、各々のロータセグメント及び固定子セグメントは、複数の精製ゾーンを形成し得る。精製ゾーンごとに、ロータセグメント内の1つ以上の原料インレット開口は、ロータセグメント精製エリアの1つの端に配置され得、固定子セグメント内の1つ以上の原料アウトレット開口は、固定子セグメント精製エリアの反対端に配置され得る。一部の実装態様では、ロータセグメント及び固定子セグメントは、1つのインレット及び1つのアウトレットを有する単一の精製ゾーンを形成し得る。例えば、図5を参照して、ロータセグメント510a、510b(例えば、ロータ要素580)のペアごとに、1つのインレット開口512aのみが設けられ得、固定子セグメント520a、520b(例えば、固定子要素590)の対応するペアに対して1つのアウトレット開口522bのみが設けられ得る。
【0052】
一部の実装態様では、前記精製ゾーンは、ロータ及び固定子セグメントの全体の長さに及び得ない。例えば、ロータセグメント510a、510bは各々、精製エリアの間のセグメントの中間に、インレット開口512a、512bに追加のインレット開口を加えたものを有する2つの精製エリアを含み得る(例えば、各々の精製エリア514a、514bは、セグメントごとに2つの精製エリアを形成するように分割され得る)。同様に、固定子セグメント520a、520bは各々、精製エリアの間のセグメントの中間であるが、ロータセグメント上の追加の供給された開口の前に、アウトレット開口522a、522bに追加のアウトレット開口を加えたものを有する2つの精製エリアを含み得る(例えば、各々の精製エリア524a、524bは、セグメントごとに2つの精製エリアを形成するように分割され得る)。
【0053】
精製ゾーンのインレット開口とアウトレット開口との間のエリアは実質的に、バー及び溝のパターンによって覆われる。典型的には、ロータセグメント及び固定子セグメントの精製エリアは、直線であり得、湾曲し得、屈曲し得、または構成の組み合わせであり得る構成において実質的に並列に走るバー及び溝の相対的に連続した設計によって覆われる。ロータセグメント及び固定子セグメントの各々の精製エリアは、バー及び溝の絶え間ない設計により連続であることができ、区画内で分離されることができ、より粗いゾーン及びより精緻なゾーンなど、バー及び溝の異なるパターンを有することができ、並びに/または異なるバー高さ、異なるバー角度などを有することができる。
【0054】
図5に図示されるように、加圧された原料505は、ロータ内でインレット開口512a、512bを通じて案内され得る。原材料圧力、ロータバー上の角度の効果、及び/または回転ロータ要素580によって生み出される遠心力は、原料505が生成される、ロータセグメント精製エリア514a、514bと固定子セグメント精製エリア524a、524bとの間で形成された精製ゾーン530a、530bを原料505が通過することを生じさせる。組み合わされた供給する力は、精製された原料506が固定子セグメント520a、520b内でアウトレット開口522a、522bを介して円錐リファイナから案内されることを生じさせ得る。よって、精製ゾーン530a、530bの反対端にインレット開口512a、512b及びアウトレット開口522a、522bの位置付けは、円錐リファイナに侵入する原料が、円錐リファイナを退出する前に、精製ゾーン530a、530bを通過することを生じさせ、それによって、原料が処理せずに円錐リファイナを通過する可能性が低いことを保証する。
【0055】
精製ゾーンごとのインレット開口位置は、ロータセグメント上で定義され得、ロータセグメントの長さに沿って定義された位置にあり得る。一部の実装態様では、インレット開口は、円錐ロータフレーム上で組み立てられるとき、ロータセグメントのエッジにある/の間にある開口であり得る。組み立てられた円錐形状のロータは、円錐形状の周囲の周りに配置された2つ以上のインレット開口を有し得る。一部の実装態様では、円錐形状のロータは、ロータセグメントの数と同一の数のインレット開口を有し得る(例えば、ロータセグメントごとに1つのインレット開口)。一部の実装態様では、各々のロータセグメントは、複数のインレット開口を有し得る。一部の実装態様では、ロータセグメントの全てが1つ以上のインレット開口を有し得ない。インレット位置を生じさせるインレット開口のサイズ及び数は、そのインレット位置によって供給される定義された精製ゾーンを通過する必要がある、必要とされる原料の流れに依存し得る。
【0056】
精製ゾーンごとのアウトレット開口位置は、固定子セグメント上で定義され得、固定子セグメントの長さに沿って定義された位置にあり得る。アウトレット開口位置は、ロータセグメント上のインレット開口について上記説明された同一の範囲のパラメータを有する同様のタイプの開口であり得る。アウトレット開口位置は、少なくとも精製ゾーンにまたがった距離だけ、ロータインレット開口に対してオフセットされ得る。よって、原料がロータセグメント内でインレット開口を通じて侵入するにつれて、原料は、固定子内のアウトレット開口に到達する前に、ロータ精製エリアと固定子精製エリアとの間(例えば、精製ゾーン)で生じる精製ギャップに沿って、いくらかの距離を進む。
【0057】
精製ギャップに沿ったインレット開口とアウトレット開口との間の距離は、例えば、50ミリメートル、-300ミリメートル、または別の距離であり得る。一部の実装態様では、複数の精製ゾーンは、ロータセグメントと固定子セグメントとの間のギャップの長さに沿って配置され得、各々の精製ゾーンは、それらの間に及ぶロータ及び固定子精製エリアを有するその自身のインレット及びアウトレット位置を有し得る。
【0058】
一部の実装態様では、2つ以上の精製ゾーンは、原料の流れが各々のセグメントに向かってまたは各々のセグメントから離れてそれぞれ伝わるとき、例えば、2つのロータセグメントの間または2つの固定子セグメントの間の中間点において、共通アウトレット開口またはインレット開口を有し得る。図6Aは、本開示の一部の態様に係る、共通アウトレット開口を有する、例えば、ロータ及び固定子要素の原料の流れを例示する簡易図である。図6Aを参照して、ロータ要素610は、ロータセグメント610a、610bを含み得る。固定子要素620は、固定子セグメント620a、620bを含み得る。
【0059】
インレット開口612a、612bは、ロータセグメント610a、610bの各々内で、ロータ要素610の反対端における位置に配置され得る。アウトレット開口622aは、固定子セグメント620a、620bの間の中間点における位置に配置され得る。図6Aに例示されるように、原料605は、インレット開口612aの中に案内され得、ロータセグメント610a、610bと固定子セグメントとの間の中間点に向かって精製ゾーン630aを通じて進み得る。同時に、原料605は、ロータ要素610の反対端においてインレット開口612bの中に案内され得、ロータセグメント610a、610bと固定子セグメント620a、620bとの間の中間点に向かって精製ゾーン630bを通じて反対方向に進み得る。精製ゾーン630a、630bからの精製された原料606は、共通アウトレット開口622を介して円錐リファイナを退出し得る。
【0060】
図6Bは、本開示の一部の態様に係る、共通インレット開口を有する、例えば、ロータ及び固定子要素の原料の流れを例示する簡易図である。図6Bを参照して、ロータ要素660は、ロータセグメント660a、660bを含み得る。固定子要素670は、固定子セグメント670a、670bを含み得る。原料655は、ロータセグメント660a、660bの間の中間点における位置に配置された共通インレット開口662の中に案内され得る。
【0061】
図6Bに例示されるように、原料655は、ロータセグメント660aの端及び固定子セグメント670aの対応する端に向かって精製ゾーン680aを通じて1つの方向に進み得る。同時に、原料655は、ロータセグメント660bの反対端及び固定子セグメント670bの対応する端に向かって精製ゾーン680bを通じて反対方向に進み得る。精製ゾーン680aからの精製された原料656は、固定子セグメント670a内でアウトレット開口672aを介して円錐リファイナを退出し得、精製ゾーン680bからの精製された原料656は、固定子セグメント670b内でアウトレット開口672bを介して円錐リファイナを退出し得る。
【0062】
一部の実装態様では、原料は、全ての精製ゾーン内で円錐形状のより小さな端から円錐形状のより大きな端に向かって流れ得る。一部の実装態様では、原料は、全ての精製ゾーン内で円錐形状のより大きな端から円錐形状のより小さな端に向かって流れ得る。一部の実装態様では、原料は、一部の精製ゾーン内で円錐形状のより小さな端から円錐形状のより大きな端に向かって流れ得ると共に、原料は、他の精製ゾーン円錐形状のより大きな端から円錐形状のより小さな端に向かって流れ得る。
【0063】
一部の実装態様では、インレット開口及び/またはアウトレット開口は、円錐ロータフレーム上で組み立てられるとき、ロータセグメントのエッジにある/の間に或る開口であり得る。セグメントが組として組み立てられるとき、起伏のあるサイドエッジは、開口を生じさせる。図7Aは、本開示の一部の態様に係る、起伏のあるサイドエッジを有するロータセグメントの実施例を例示する図である。図7Aを参照して、ロータ要素710は、ロータセグメント712、714を含み得る。同様に、ロータ要素720は、ロータセグメント722、724を含み得る。各々のロータセグメントは、ロータセグメントの回転方向に対して放射方向に幅W1及びロータセグメントの回転方向に対して軸方向に長さL1を有する精製エリアを含み得る。精製エリアの幅W1は、ロータセグメントの長さL1に沿って可変であり得る。各々のロータセグメントも、ロータセグメントの回転方向に対して放射方向に幅W2及びロータセグメントの回転方向に対して軸方向に長さL2を有するインレットエリアを含み得る。インレットエリアの幅W2は、ロータセグメントの長さL2に沿って可変で可変であり得る。ロータ要素710のロータセグメント712は、起伏のあるサイドエッジ712a、712bを含み得る。同様に、ロータ要素710のロータセグメント714は、起伏のあるサイドエッジ714a、714bを含み得る。対応するロータ要素720のロータセグメント722、724は、起伏のあるサイドエッジ722a、722b及び起伏のあるサイドエッジ724a、724bをそれぞれ含み得る。
【0064】
円錐ロータフレーム上で組み立てられるとき、起伏のあるサイドエッジは、インレット開口を形成する。例えば、ロータ要素710がロータ要素720に隣接する円錐ロータフレームに組み立てられるとき、起伏のあるサイドエッジ712a及び起伏のあるサイドエッジ722aは、インレット開口を形成する。同様に、起伏のあるサイドエッジ714a及び起伏のあるサイドエッジ724aは、インレット開口を形成する。図7Bは、本開示の態様に係る、起伏のあるサイドエッジによって形成されたインレット開口750、760を図示する、組み立てられたロータセグメントの実施例を例示する。追加のロータセグメントが円錐ロータフレームに組み立てられるように、追加のインレット開口は、隣接するロータセグメントの間で形成され得る。
【0065】
一部の実装態様では、各々のロータセグメントは、1つの起伏のあるサイドエッジ及び1つの起伏のないエッジ(例えば、実質的に直線のサイドエッジ)を含み得る。そのようなインプランテーションでは、円錐ロータフレームに組み立てられるとき、ロータセグメントの1つの起伏のあるエッジは、隣接するロータセグメントの起伏のないエッジと共にインレット開口を形成し得る。
【0066】
図8Aは、本開示の一部の態様に係る、起伏のあるサイドエッジを有する固定子セグメントの実施例を例示する図である。図8Aを参照して、固定子要素810は、固定子セグメント812、814を含み得る。同様に、固定子要素820は、固定子セグメント822、824を含み得る。各々の固定子セグメントは、円錐機械リファイナのロータの回転方向に対して放射方向に幅W3及び円錐機械リファイナのロータの回転方向に対して軸方向に長さL3を有する精製エリアを含み得る。精製エリアの幅W3は、固定子セグメントの長さL3に沿って可変であり得る。各々の固定子セグメントも、円錐機械リファイナのロータの回転方向に対して放射方向に幅W4及び円錐機械リファイナのロータの回転方向に対して軸方向に長さL4を有するアウトレットエリアを含み得る。アウトレットエリアの幅W4は、固定子セグメントの長さL4に沿って可変であり得る。固定子要素810の固定子セグメント812は、起伏のあるサイドエッジ812a、812bを含み得る。同様に、固定子要素810の固定子セグメント814は、起伏のあるサイドエッジ814a、814bを含み得る。対応する固定子要素820の固定子セグメント822、824は、起伏のあるサイドエッジ822a、822b及び起伏のあるサイドエッジ824a、824bをそれぞれ含み得る。
【0067】
円錐固定子フレーム上で組み立てられるとき、起伏のあるサイドエッジは、アウトレット開口を形成する。例えば、固定子要素810が固定子要素820に隣接する円錐固定子フレームに組み立てられるとき、起伏のあるサイドエッジ812a及び起伏のあるサイドエッジ822aは、アウトレット開口を形成する。同様に、起伏のあるサイドエッジ814a及び起伏のあるサイドエッジ824aは、アウトレット開口を形成する。図8Bは、本開示の態様に係る、起伏のあるサイドエッジによって形成されたアウトレット開口850、860を図示する、組み立てられた固定子セグメントの実施例を例示する。追加の固定子セグメントが円錐固定子フレームに組み立てられるように、追加のアウトレット開口は、隣接する固定子セグメントの間で形成され得る。
【0068】
一部の実装態様では、各々の固定子セグメントは、1つの起伏のあるサイドエッジ及び1つの起伏のないエッジ(例えば、実質的に直線のサイドエッジ)を含み得る。そのようなインプランテーションでは、円錐固定子フレームに組み立てられるとき、固定子セグメントの1つの起伏のあるエッジは、隣接する固定子セグメントの起伏のないエッジと共にインレット開口を形成し得る。
【0069】
図9A及び9Bは、本開示の一部の態様に係る、複数の精製エリアとインレット開口及びアウトレット開口とを有するロータセグメント910及び固定子セグメント950の実施例を例示する図である。図9Aを参照して、ロータセグメント910は、第1の精製エリア915a、第2の精製エリア915b、第1のインレット開口920a、及び第2のインレット開口920bを含み得る。第1のインレット開口920aは、第1の精製エリア915aの第1の端916に配置され得、円錐機械リファイナのロータの回転の方向に対して軸方向に第1の精製エリア915aから分離され得る。第2のインレット開口920bは、第1の精製エリア915aの第2の端917と第2の精製エリア915bの第1の端918との間に配置され得、円錐機械リファイナのロータの回転の方向に対して軸方向に第1の精製エリア915a及び第2の精製エリア915bの両方から分離され得る。
【0070】
同様に、図9Bに図示されるように、固定子セグメント950は、第1の精製エリア955a、第2の精製エリア955b、第1のアウトレット開口960a、及び第2のアウトレット開口960bを含み得る。第1のアウトレット開口960aは、第1の精製エリア955aの第2の端956と第2の精製エリア955bの第1の端957との間に配置され得、円錐機械リファイナのロータの回転の方向に対して軸方向に第1の精製エリア955a及び第2の精製エリア955bの両方から分離され得る。第2のアウトレット開口960bは、第2の精製エリア915bの第2の端958に配置され得、円錐機械リファイナのロータの回転の方向に対して軸方向に第2の精製エリア915bから分離され得る。
【0071】
図9A及び9Bは、2つの精製エリア及びインレット開口またはアウトレット開口の2つの組を有するロータセグメント及び固定子セグメントを例示してきたが、本開示の範囲から逸脱することなく、2つよりも多い精製エリア及び/またはインレット開口もしくはアウトレット開口の2つよりも多い組が使用され得る。
【0072】
図9A及び9Bから見ることができるように、ロータセグメント910及び固定子セグメント950が円錐機械リファイナのロータフレーム及び固定子フレームのそれぞれの上で組み立てられるとして相互に対向して配置されるとき、ロータセグメント910のインレット開口920a及び固定子セグメント950のアウトレット開口960aは、ロータセグメント910の精製エリア915a及び固定子セグメント950の精製エリア955aによって形成された精製ゾーンによって分離される。同様に、ロータセグメント910のインレット開口920b及び固定子セグメント950のアウトレット開口960bは、ロータセグメント910の精製エリア915b及び固定子セグメント950の精製エリア955bによって形成された精製ゾーンによって分離される。
【0073】
ロータセグメント及び固定子セグメントは、構成が精製ゾーン(例えば、50ミリメートル、300ミリメートル、または別の長さの長さを有する精製ゾーン)を通じてインレットポート位置及びアウトレットポート位置から伝わるように流れることを生じさせることを仮定して、いずれかの組み合わせ及び数のインレットポート位置及びアウトレットポート位置を含み得る。ロータセグメント及び固定子セグメントによって形成された精製ゾーンの数は、ロータセグメント及び固定子セグメント上の利用可能なエリアによって制限され得る。
【0074】
本開示の態様は、ロータ上の隣接するインレット開口と固定子上のアウトレット開口との間で原料が流れることを防止するための遮断機構を設け得る。図5を再度参照して、中間ロータインレット開口512bを通じて案内される原料505は、精製ゾーン(例えば、精製ゾーン530b)と通じて流れることなく、中間固定子アウトレット開口522aを介して円錐リファイナを退出し得る。精製されていない原料がその中を流れることを防止するために、中間固定子アウトレット開口522aと中間ロータインレット開口512bとの間のエリアは、原料がインレットからアウトレットの中に直接行くことを防止することを支援するように構築された要素によって遮断され得る。遮断要素は、中間ロータインレット開口512bに侵入する原料が、精製ゾーンを通じて外側の固定子アウトレット開口(例えば、固定子アウトレット開口522b)に向かってのみ流れることを生じさせ得る。
【0075】
図10は、本開示の一部の態様に係る、遮断機構1000の実施例を例示する図である。図10を参照して、ロータセグメント1010は、インレット開口1020を含み得る。固定子セグメント1030は、アウトレット開口1040を含み得る。インレット開口1020を通じて案内される原料がアウトレット開口1040を通じて直接退出することを防止するために、遮断機構1050は、ロータセグメント1010から突出するリッジ1015及び固定子セグメント1030から突出する対応するリッジ1035を含み得る。
【0076】
図10は、遮断機構の1つの実施例を例示すると共に、本開示の範囲から逸脱することなく、ロータ上の隣接するインレット開口と固定子上のアウトレット開口との間で精製されていない原料がその中を流れることを防止するように構築された、いずれかの要素または要素のグループが使用され得る。ロータが回転するにつれて、ロータセグメント1010から突出するリッジ1015及び固定子セグメント1030から突出するリッジ1035は実質的に、相互に接触することなく、インレット開口1020からアウトレット開口1040への原料の流れを遮断する。
【0077】
代替的な方法は、インレット開口からアウトレット開口に直接行く流れを封じるために、バー及び溝のパターンを使用し得る。例えば、角度付けられたバーのポンプ効果が利用され得、原料の流れがそのエリアを通過するための能力を制限するダムまたは他の障害物が追加され得る。本開示の範囲から逸脱することなく、他の可能な方法が利用され得る。図11は、精製されていない原料がその中を流れることを防止する、バー、溝、及び障害物1110を有するロータセグメント1100の実施例を例示する。図12は、精製されていない原料がその中を流れることを防止する、バー、溝、及び障害物1210を有する固定子セグメント1200の実施例を例示する。
【0078】
上記実施例が、円錐形状ロータ及び円錐形状固定子を形成するように組み立てられた複数のロータ要素及び固定子要素に関して説明されてきたが、一部の実装態様では、本開示の範囲から逸脱することなく、円錐形状ロータ及び/または円錐形状固定子は、単一の円錐形状要素として形成され得る。
【0079】
本明細書で説明される実施例及び実施形態は、例示のみを目的とする。それらに鑑みて、様々な修正及び変更が当業者にとって明らかである。それらは、本出願の精神及び権限並びに添付の請求項の範囲内に含まれることになる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12
【国際調査報告】