(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】モジュラーヒートシンク構造及びレンズを使用する照明を提供するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
F21V 29/83 20150101AFI20240326BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20240326BHJP
F21V 29/74 20150101ALI20240326BHJP
【FI】
F21V29/83
F21V29/503
F21V29/74
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564076
(86)(22)【出願日】2022-04-11
(85)【翻訳文提出日】2023-10-18
(86)【国際出願番号】 EP2022059571
(87)【国際公開番号】W WO2022223335
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】チェン リン
(57)【要約】
モジュラー熱管理構造及びレンズを有する高出力照明器具で照明を提供するための改善されたシステム及び方法。実施形態は、第1及び第2の端点を有するヒートシンク外弧と、第1及び第2の端点からそれぞれ照明器具の中心点へ延びる2つのヒートシンク径とを含むヒートシンク構造を含む。実施形態はさらに、ヒートシンク構造に取り付けられる及び光源を覆うレンズを含み、レンズは、第1及び第2の端点を有するレンズ外弧と、第1及び第2の端点からそれぞれ照明器具の中心点とは異なる点へ延びる2つのレンズ径とを含む。実施形態はさらに、ヒートシンク構造の間に配置される1つ以上の通気チャネルを含む。実施形態は、ヒートシンク形状によって生じ得る色分離及びシャドーイングの問題に対処する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具であって、
電子機器ハウジングと、
前記電子機器ハウジングに結合される第1及び第2のヒートシンク構造であって、前記第1及び第2のヒートシンク構造の各ヒートシンク構造は、第1及び第2の端点を有するヒートシンク外弧によって少なくとも部分的に画定され、各ヒートシンク構造はさらに、該第1及び第2の端点からそれぞれ当該照明器具の中心点へ延びる2つのヒートシンク径によって少なくとも部分的に画定される、第1及び第2のヒートシンク構造と、
第1及び第2の光源と、
前記第1のヒートシンク構造に取り付けられる及び前記第1の光源を覆う第1のレンズと、前記第2のヒートシンク構造に取り付けられる及び前記第2の光源を覆う第2のレンズとを含む少なくとも2つのレンズであって、前記第1及び第2のレンズの各レンズは、第1及び第2の端点を有するレンズ外弧によって少なくとも部分的に画定され、各レンズはさらに、該第1及び第2の端点からそれぞれ当該照明器具の前記中心点とは異なる点へ延びる2つのレンズ径によって少なくとも部分的に画定され、各レンズはさらに、前記2つのレンズ径の間に延びる内弧によって少なくとも部分的に画定される、少なくとも2つのレンズと、
前記第1及び第2のヒートシンク構造の間に配置される通気チャネルと、
を含む、照明器具。
【請求項2】
当該照明器具の前記中心点とは異なる前記点は、当該照明器具の前記中心点と前記内弧の中点とを結ぶ仮想線に沿って配置される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記第1のレンズは、前記第1のヒートシンク構造と非同心的である、請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
前記第2のレンズは、前記第2のヒートシンク構造と非同心的である、請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記第1又は第2のレンズは、当該照明器具と非同心的である、請求項1に記載の照明器具。
【請求項6】
前記第1のレンズは、前記電子機器ハウジングから見て外方に向く第1の表面で前記第1のヒートシンク構造の第1のベースに取り付けられ、前記第2のレンズは、前記電子機器ハウジングから見て外方に向く第2の表面で前記第2のヒートシンク構造の第2のベースに取り付けられる、請求項1に記載の照明器具。
【請求項7】
前記点は、当該照明器具の前記中心点より径方向外方にある、請求項1に記載の照明器具。
【請求項8】
照明器具を製造するための方法であって、当該方法は、
電子機器ハウジングを設けることと、
前記電子機器ハウジングに第1及び第2のヒートシンク構造を結合することであって、前記第1及び第2のヒートシンク構造の各ヒートシンク構造は、第1及び第2の端点を有するヒートシンク外弧によって少なくとも部分的に画定され、各ヒートシンク構造はさらに、該第1及び第2の端点からそれぞれ前記照明器具の中心点へ延びる2つのヒートシンク径によって少なくとも部分的に画定される、ことと、
第1及び第2の光源を設けることと、
前記第1のヒートシンク構造に前記第1の光源を覆う第1のレンズを取り付けることと、
前記第2のヒートシンク構造に前記第2の光源を覆う第2のレンズを取り付けることであって、前記第1及び第2のレンズの各レンズは、第1及び第2の端点を有するレンズ外弧によって少なくとも部分的に画定され、各レンズはさらに、該第1及び第2の端点からそれぞれ前記照明器具の前記中心点とは異なる点へ延びる2つのレンズ径によって少なくとも部分的に画定され、前記第1のレンズ又は前記第2のレンズはさらに、前記2つのレンズ径の間に延びる内弧によって少なくとも部分的に画定される、ことと、
前記第1及び第2のヒートシンク構造の間に通気チャネルを設けることと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記照明器具の前記中心点とは異なる前記点は、前記照明器具の前記中心点と前記内弧の中点とを結ぶ仮想線に沿って配置される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のレンズは、前記第1のヒートシンク構造と非同心的であり、前記第2のレンズは、前記第2のヒートシンク構造と非同心的である、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1又は第2のレンズは、前記照明器具と非同心的である、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のレンズは、前記電子機器ハウジングから見て外方に向く第1の表面で前記第1のヒートシンク構造の第1のベースに取り付けられ、前記第2のレンズは、前記電子機器ハウジングから見て外方に向く第2の表面で前記第2のヒートシンク構造の第2のベースに取り付けられる、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記照明器具の前記中心点とは異なる前記点は、前記照明器具の前記中心点より径方向外方にある、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、モジュール式である熱管理構造及びレンズを使用する高出力照明を提供するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一部のハイベイ照明器具は、光学レンズの間にギャップを生み出すモジュラーヒートシンク構造を含む。ギャップ又はチャネルは、光源によって生成される熱がヒートシンク構造から離れて上向きに流れることを可能にする必要な通気路を生み出す。これらの照明器具内の光学レンズは、典型的には、360度のカバレッジを提供するために器具の中心に対して同心状に配置される。各LEDのためのオプティックレンズを備える発光ダイオード(LED)の弧状アレイを含むこのようなハイベイ照明器具は、均一なタスク面照明(task plane lighting)を提供するように構成される。残念ながら、ハイベイ照明器具のモジュラーヒートシンク構造によって生み出されるギャップは、色を分離する及びタスク面照明に影を落とす可能性がある。これは、とりわけ、照明器具が1つ以上のLEDの弧状アレイ及び少なくとも2つのLEDによって共有される少なくとも1つのリングオプティックレンズを含む場合に当てはまる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
モジュラーヒートシンク構造及びレンズを特徴とする高出力照明器具で均一な照明を提供するための改善されたシステム及び方法が当技術分野で必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、一般に、高出力照明器具のためのレンズ又は光学要素、及び改善されたレンズ又は光学要素を含む高出力照明器具に関する。例示的な高出力照明器具は、通気チャネルによって分離されるモジュラーヒートシンク構造を含む。一般に、本開示の実施形態は、改善されたレンズ又は光学要素が器具内に非同心的に(non-concentrically)配置される、このような高出力照明器具のための改善されたレンズ又は光学要素に関する。本出願人は、通気チャネルを備えるモジュラーヒートシンク構造を含むハイベイ照明器具が、色を分離する及びタスク面照明に影を作り出す可能性があることを認識し、理解している。有利なことに、本明細書で述べられるシステム及び方法は、LED数を減らすことなく及びコストを追加することなく色分離及び影のないタスク面照明を生成する。
【0005】
一般に、一態様において、照明器具が提供される。照明器具は、電子機器ハウジング(electronics housing)と、電子機器ハウジングに結合される第1及び第2のヒートシンク構造であって、第1及び第2のヒートシンク構造の各ヒートシンク構造は、第1及び第2の端点(end point)を有するヒートシンク外弧(heat sink outer arc)によって少なくとも部分的に画定され、各ヒートシンク構造はさらに、第1及び第2の端点からそれぞれ照明器具の中心点へ延びる2つのヒートシンク径(heat sink radius)によって少なくとも部分的に画定される、第1及び第2のヒートシンク構造とを含む。照明器具はさらに、第1及び第2の光源と、第1のヒートシンク構造に取り付けられる及び第1の光源を覆う第1のレンズ並びに第2のヒートシンク構造に取り付けられる及び第2の光源を覆う第2のレンズを有する少なくとも2つのレンズとを含む。第1及び第2のレンズの各レンズは、第1及び第2の端点を有するレンズ外弧(lens outer arc)並びに第1及び第2の端点からそれぞれ照明器具の中心点とは異なる点へ延びる2つのレンズ径(lens radius)によって少なくとも部分的に画定される。照明器具はさらに、第1及び第2のヒートシンク構造の間に配置される通気チャネル(ventilation channel)を含む。
【0006】
ある実施形態において、少なくとも2つのレンズの各レンズはさらに、2つのレンズ径の間に延びる内弧(inner arc)によって少なくとも部分的に画定される。
【0007】
ある実施形態において、照明器具の中心点とは異なる点は、照明器具の中心点と内弧の中点とを結ぶ仮想線に沿って配置される。
【0008】
ある実施形態において、第1のレンズは、第1のヒートシンク構造と非同心的である。
【0009】
ある実施形態において、第2のレンズは、第2のヒートシンク構造と非同心的である。
【0010】
ある実施形態において、第1又は第2のレンズは、照明器具と非同心的である。
【0011】
ある実施形態において、第1のレンズは、電子機器ハウジングから見て外方に向く第1の表面で第1のヒートシンク構造の第1のベースに取り付けられ、第2のレンズは、電子機器ハウジングから見て外方に向く第2の表面で第2のヒートシンク構造の第2のベースに取り付けられる。
【0012】
ある実施形態において、点は、照明器具の中心点より径方向外方にある。
【0013】
一般に、別の態様において、照明器具を製造するための方法が提供される。方法は、電子機器ハウジングを設けることと、電子機器ハウジングに第1及び第2のヒートシンク構造を結合することであって、第1及び第2のヒートシンク構造の各ヒートシンク構造は、第1及び第2の端点を有するヒートシンク外弧によって少なくとも部分的に画定され、各ヒートシンク構造はさらに、第1及び第2の端点からそれぞれ照明器具の中心点へ延びる2つのヒートシンク径によって少なくとも部分的に画定される、こととを含む。方法はさらに、第1及び第2の光源を設けることと、第1のヒートシンク構造に第1の光源を覆う第1のレンズを取り付けることと、第2のヒートシンク構造に第2の光源を覆う第2のレンズを取り付けることとを含む。第1及び第2のレンズの各レンズは、第1及び第2の端点を有するレンズ外弧によって少なくとも部分的に画定され、各レンズはさらに、第1及び第2の端点からそれぞれ照明器具の中心点とは異なる点へ延びる2つのレンズ径によって少なくとも部分的に画定される。方法はさらに、第1及び第2のヒートシンク構造の間に通気チャネルを設けることを含む。
【0014】
ある実施形態において、第1のレンズ又は第2のレンズはさらに、2つのレンズ径の間に延びる内弧によって少なくとも部分的に画定される。
【0015】
ある実施形態において、照明器具の中心点とは異なる点は、照明器具の中心点と内弧の中点とを結ぶ仮想線に沿って配置される。
【0016】
ある実施形態において、第1のレンズは、第1のヒートシンク構造と非同心的であり、第2のレンズは、第2のヒートシンク構造と非同心的である。
【0017】
ある実施形態において、第1又は第2のレンズは、照明器具と非同心的である。
【0018】
ある実施形態において、第1のレンズは、電子機器ハウジングから見て外方に向く第1の表面で第1のヒートシンク構造の第1のベースに取り付けられ、第2のレンズは、電子機器ハウジングから見て外方に向く第2の表面で第2のヒートシンク構造の第2のベースに取り付けられる。
【0019】
ある実施形態において、照明器具の中心点とは異なる点は、照明器具の中心点より径方向外方にある。
【0020】
上述の概念と、以下でより詳細に論じられる追加的概念との全ての組み合わせは(そのような概念が互いに矛盾しないという条件下で)、本明細書で開示される発明の主題の一部であると想到される点を理解されたい。特に、本開示の最後に記載されている特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書で開示される発明の主題の一部であると想到される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図面中、同様の参照文字は、一般に、異なる図の全体にわたって同じ部分を指す。また、図面は、必ずしも縮尺通りではなく、その代わり一般的に、開示の原理を例示することに重点が置かれている。
【
図1】
図1は、本開示のある態様による、少なくとも2つのモジュラーヒートシンク構造及び少なくとも2つのオプティックレンズ(各モジュラーヒートシンク構造に対して1つのオプティックレンズ)を含む高出力照明器具の例示的な底面図を示す。
【
図2】
図2は、本開示のある態様による、
図1の高出力照明器具のモジュラーヒートシンク構造の例示的な底面図を示す。
【
図3】
図3は、本開示のある態様による、
図2のモジュラーヒートシンク構造の1つのための例示的な光源を示す。
【
図4】
図4は、本開示のある態様による、
図3の例示的な光源のためのレンズの例示的な上面図を示す。
【
図5】
図5は、本開示のある態様による、
図1の高出力照明器具の例示的な底面図である。
【
図6】
図6は、本開示のある態様による、高出力照明器具の例示的な底面斜視図である。
【
図7】
図7は、本開示のある態様による、
図6の線7-7に沿って概ねとられた高出力照明器具の例示的な断面図を示す。
【
図9】
図9は、本開示のある態様による、モジュラーヒートシンク構造及びレンズを備える高出力照明器具を製造するための例示的なプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示は、モジュラーヒートシンク構造を有する高出力照明器具でタスク面照明を提供するための改善されたシステム及び方法の様々な実施形態を述べる。モジュラーヒートシンク構造を備える一部の高出力照明器具は、LEDのアレイ及び各LEDのためのオプティックレンズを含む一方、これらの照明器具は、狭いビームを生成するように構成されるか広いビームを生成するように構成されるかにかかわらず、影のないタスク面照明を提供する。本出願人は、モジュラーヒートシンク構造、LEDのアレイ、及び複数のLEDによって共有される同心リングレンズを有する高出力照明器具が、レンズの間のギャップによって落とされる影を有するタスク面照明を生成する可能性があることを認識し、理解している。本出願人はさらに、影のないタスク面照明を生成するために照明器具の他の構成要素に対してリングレンズ構造を修正することが有益であることを認識し、理解している。
【0023】
本明細書で用いられる用語「照明器具(light fixture)」は、特定のフォームファクタ、アセンブリ、又はパッケージでの、1つ以上の照明ユニットの実装又は構成を指す。照明ユニットは、同一又は異なるタイプの1つ以上の光源と、該当する場合には他の構成要素(例えば、熱管理構造、光方向付け構造等)とを含む装置を指す。所与の照明器具は、(複数の)光源に関する様々な取り付け構成、エンクロージャ/ハウジングの様々な構成及び形状、並びに/又は電気的接続及び機械的接続の様々な構成のうちの、任意の1つを有してもよい。さらに、所与の照明器具は、任意選択的に、(複数の)光源の動作に関連する様々な他の構成要素(例えば、制御回路)に関連付けられてもよい(例えば、含んでもよく、結合されてもよく、及び/又は一体にパッケージ化されてもよい)。
【0024】
図1を参照すると、高出力照明器具50の例示的な底面図が示されている。高出力照明器具(すなわち、ハイベイ照明器具)は、一般に、12フィートより高い高さに吊るされる照明器具、及び少なくとも約10,000ルーメンの光を発生する照明器具を指す。
図1では見えないが、高出力照明器具50は、LEDドライバ、電源ユニット、通信モジュール等の電気部品を含む電子機器ハウジングを含む。電子機器ハウジング51は、
図6及び
図7に示されている。本明細書で述べられるように、高出力照明器具50は、少なくとも2つのモジュラーヒートシンク構造と、少なくとも2つの光学レンズ(各モジュラーヒートシンク構造に対して1つの光学レンズ)を含む。少なくとも2つのモジュラーヒートシンク構造の各々は、電子機器ハウジングに固定的に(fixedly)固定されることができる。少なくとも2つのオプティックレンズの各々は、モジュラーヒートシンク構造に固定される。
図1に示される例示的な高出力照明器具50では、6つのヒートシンク構造52、54、56、58、60、及び62が描かれている。6つのヒートシンク構造が図示されているが、例示的な高出力照明器具は、4つのヒートシンク構造、3つのヒートシンク構造、又は2つのヒートシンク構造さえ含むこともできることを理解されたい。例示的な高出力照明器具は、7つ以上のヒートシンク構造を含むこともできる。任意の適切な数のモジュラーヒートシンク構造が考えられる。
【0025】
ヒートシンク構造52、54、56、58、60、及び62は
図2にも描かれている。各モジュラーヒートシンク構造のベースは、ヒートシンク外弧、ヒートシンク径、及びヒートシンク内弧又はセグメントによって画定される。斯くして、ヒートシンク構造52のベースは、ヒートシンク外弧64、第1のヒートシンク径66、第2のヒートシンク径68、及び内弧又はセグメント70によって画定される。ヒートシンク外弧64は、端点72及び74、並びに、端点72及び74の間の弧長L1を有する。第1のヒートシンク径66は、端点72から照明器具50の中心点Pに向かって延びる。第2のヒートシンク径68は、端点74から照明器具50の中心点Pに向かって延びる。各ヒートシンク構造のベースは、照明器具50全体の形状にマッチするように外弧を含む。斯くして、各ヒートシンク構造のベースは、照明器具全体の任意の適切な形状にマッチするように任意の適切な外周を形成するように修正されることができることを理解されたい。ある実施形態において、ヒートシンク構造52、54、56、58、60、及び62は、スタンピング等の方法を用いてアルミニウムシートメタルから作られる。しかしながら、任意の適切な代替材料及び方法が考えられる。
【0026】
図1、
図5、
図6、及び
図7に示されるように、各ヒートシンク構造は、光源及びレンズが取り付けられる表面を含む。光源及びレンズを支持する表面は、電子機器ハウジングから見て外方に向いている。各ヒートシンク構造は、光源及びレンズを支持する面の反対側にある上向きの表面も含む。各ヒートシンク構造のベースはさらに、ベースの縁部から電子機器ハウジングに向かって上方に延びる1つ以上の側壁を含むことができる。
図1において、このような側壁はページ内へと延びているため、見えない。このような側壁は、
図6及び
図7で見える。ある実施形態において、側壁又は側壁の一部は、電子機器ハウジングに固定されるように内弧又はセグメント70から上方に延びる。
図6及び
図7に描かれる実施形態において、電子機器ハウジング51に接触するヒートシンク構造52の側壁は、ヒートシンク構造52のベースから上方に延びる他の側壁よりも高い。
図7に示されるように、各モジュラーヒートシンク構造のベースは、電子機器ハウジング51から離間している。少なくとも2つのモジュラーヒートシンク構造の各々のベース及び電子機器ハウジング51の間の距離は、1つ以上の接続側壁の高さ、及び1つ以上の接続側壁がベースと電子機器ハウジング51との間に配置される角度に依存する。この距離は、使用時にヒートシンク構造の温度を下げるようにヒートシンク構造と電子機器ハウジングとの間を空気が通過することを可能にする。ある実施形態において、電子機器ハウジング51は、ダイキャスティング(die casting)等の方法を用いてアルミニウムから作られる。しかしながら、任意の適切な(複数の)代替材料及び(複数の)方法が考えられる。チャネル76及び78は、モジュラーヒートシンク構造52がモジュラーヒートシンク構造54又はモジュラーヒートシンク構造62と中心点Pを中心に周方向に直接接触しないように、それぞれ第1及び第2のヒートシンク径66及び68に沿って配置される。
【0027】
チャネル76及び78は、隣り合うモジュラーヒートシンク構造の1つ以上の側壁の間を空気が上方に流れる経路を提供する。6つのモジュラーヒートシンク構造を有する照明器具50の図示された実施形態では、モジュラーヒートシンク構造54と56との間に追加のチャネル80が設けられ、モジュラーヒートシンク構造56と58との間に追加のチャネル82が設けられ、モジュラーヒートシンク構造58と60との間に追加のチャネル84が設けられ、モジュラーヒートシンク構造60と62との間に追加のチャネル86が設けられている。モジュラーヒートシンク構造52、54、56、58、60、及び62の外弧は、チャネル76、78、80、82、84、及び86と共に、照明器具50の全周を形成する。チャネル76の中点から、外弧64に沿って、チャネル78の中点までの距離は、
図1に示されるように、照明器具50の周の6分の1又は60度を成す。他のモジュラーヒートシンク構造の各々は、それらのチャネルと合わせる場合、照明器具50の周の他の6分の5又は300度を成す。
【0028】
2つのモジュラーヒートシンク構造のみを有する実施形態において、第1のモジュラーヒートシンク構造は、第1のヒートシンク径66と、第2のヒートシンク径88と、第1のヒートシンク径66及び第2のヒートシンク径88の最も外側の端点を結ぶ外弧と、第1のヒートシンク径66及び第2のヒートシンク径88の最も内側の端点の間に延びる内弧又はセグメントとによって画定されてもよい。ヒートシンク径88は
図2に示されている。チャネル78及び80は、第1のモジュラーヒートシンク構造を形成するために省かれてもよい。言い換えれば、ヒートシンク構造52、54、及び56は、第1のモジュラーヒートシンク構造を形成するために組み合わされてもよい。第1のモジュールヒートシンク構造の外弧は、チャネル76及び82の半分と共に、2つのモジュラーヒートシンク構造のみを含む照明器具の周の半分を形成してもよい。2つのモジュラーヒートシンク構造のみを有する実施形態の第2のモジュラーヒートシンク構造は、第1のモジュラーヒートシンク構造と同じ構造を有し、チャネル76及び82の他の半分と共に照明器具の第2の半分を形成してもよい。第2のモジュラーヒートシンク構造は、第1のモジュラーヒートシンク構造の鏡像である。ある実施形態では、照明器具50は、キャップ92及びチャネルカバーピース(channel cover piece)94、96、98、100、102、104を含む。ある実施形態では、キャップ92及びチャネルカバーピース94、96、98、100、102、104は、任意の適切なプラスチック又はプラスチックの組み合わせから作られることができ、例えば、ヒートシンク構造52、54、56、58、60、及び62にスナップ止めされ(snapped onto)てもよい。
【0029】
高出力照明器具50はさらに、モジュラーヒートシンク構造に取り付けられる少なくとも2つの光源を含む。6つのヒートシンク構造を含む
図1に示される実施形態では、モジュラーヒートシンク構造52に少なくとも1つの光源が設けられ、モジュラーヒートシンク構造54に少なくとも1つの光源が設けられ、モジュラーヒートシンク構造56に少なくとも1つの光源が設けられ、モジュラーヒートシンク構造58に少なくとも1つの光源が設けられ、モジュラーヒートシンク構造60に少なくとも1つの光源が設けられ、モジュラーヒートシンク構造62に少なくとも1つの光源が設けられる。(
図3に示される)光源53の各々は、サーマルテープ又は任意の適切な代替物を使用してそれぞれのヒートシンク構造に取り付けられることができる。
図3に示されるように、各光源53は、プリント回路基板(PCB)55上に配置される発光ダイオード(LED)を含むことができる。LEDは、1つ以上の光源ドライバによって特定の特性(すなわち、色強度及び色温度)の光を発するように駆動されるように構成される。LEDは、アクティブ(すなわち、オン)、非アクティブ(すなわち、オフ)、又は係数d(0≦d≦1)によって調光されてもよい。値d=0は、LEDがオフされることを意味し、d=1は、LEDがその最大照明にあることを表す。LEDは、LEDの弧状アレイとして具現化されることができる。例えば、
図3の光源53は、5つの弧A1、A2、A3、A4、及びA5に沿って配置されている。しかしながら、任意の適切な配置が考えられることを理解されたい。4つのヒートシンク構造を含む実施形態では、少なくとも1つの光源が4つのヒートシンク構造の各々に設けられる。2つのヒートシンク構造のみを含む実施形態では、第1のヒートシンク構造に第1の光源が設けられ、第2のヒートシンク構造に第2の光源が設けられる。
図3に示されるLEDの弧状アレイを含む光源53及びPCB55は、ヒートシンク構造52に取り付けられることができる。
【0030】
高出力照明器具50はさらに、モジュラーヒートシンク構造に取り付けられ、光源を覆う少なくとも2つのレンズを含む。レンズは、LEDからの光線を、カバーされるべきエリアに所望の強度の光を提供する特定の制御されたビームにコリメートするように構成される。6つのヒートシンク構造を含む
図1及び
図5に示される実施形態では、モジュラーヒートシンク構造52に少なくとも1つのレンズ106が設けられ、モジュラーヒートシンク構造54に少なくとも1つのレンズ108が設けられ、モジュラーヒートシンク構造56に少なくとも1つのレンズ110が設けられ、モジュラーヒートシンク構造58に少なくとも1つのレンズ112が設けられ、モジュラーヒートシンク構造60に少なくとも1つのレンズ114が設けられ、モジュラーヒートシンク構造62に少なくとも1つのレンズ116が設けられる。レンズ106、108、110、112、114、及び116の各々は、固定具(fastener)又は任意の適切な代替物を使用してそれぞれのヒートシンク構造に取り付けられることができる。
図4は、光源53及びPCB55の上でモジュラーヒートシンク構造52に取り付けられることができるレンズ106を示している。ある実施形態では、レンズ106は、電子機器ハウジング51から見て外方に向くモジュラーヒートシンク構造52のベースの表面に取り付けられる。レンズ106の4つの開口部107A、107B、107C、及び107Dは、(
図3における)PCB55の開口部109A、109B、109C、及び109Dを通って延びることができる固定具を受けるように構成されることができる。同じ固定具は、ヒートシンク構造52の開口部111A、111B、111C、及び111Dを通って延びることができる。図はレンズ106、PCB55、及びヒートシンク構造52に4つの開口部を示しているが、任意の数の開口部が任意の数の固定具を収容するために含まれることができることを理解されたい。光源52はレンズ106とヒートシンク構造52との間に位置付けられるので、固定具を使用するヒートシンク構造52へのレンズ106の取り付けはまた、光源53をヒートシンク構造52に接触した状態に保持する。ヒートシンク構造54、56、68、60、及び62に取り付けられる光源及びレンズについても同じことが言える。4つのヒートシンク構造を含む実施形態では、少なくとも1つのレンズが4つのヒートシンク構造の各々に設けられる。2つのヒートシンク構造のみを含む実施形態では、第1のヒートシンク構造に第1のレンズが設けられ、第2のヒートシンク構造に第2のレンズが設けられる。ある実施形態では、レンズの各々は、成型透明プラスチック材料(molded transparent plastic material)から作られるユニタリ要素(unitary element)である。ある実施形態では、レンズの各々は、光学グレードのシリコン(optical grade silicone)で形成され、可撓性又は弾性であってもよい。他の実施形態では、レンズの各々は、光学グレードのプラスチック(optical grade plastic)、例えば、ポリメチルメタクリレート(「PMMA」)、ポリカーボネート、又は任意の適切なアクリル、又は任意の他の適切な材料若しくは材料の組み合わせで形成される。ある実施形態では、レンズの各々は、LEDからの光線を方向付けるためのプリズム要素を含む。
【0031】
図1、
図4、及び
図5に示される実施形態では、各レンズは、レンズ外弧、レンズ径、及びレンズ内弧によって画定される。斯くして、レンズ106は、
図4に示されるように、レンズ外弧120、第1のレンズ径122、第2のレンズ径124、及びレンズ内弧126によって画定される。レンズ外弧120は、端点128及び130、並びに、端点128及び130の間のレンズ弧長L2を有する。第1のレンズ径122は、
図5に示されるように、端点128から点P1へ延びる。第2のレンズ径124は、
図5に示されるように、端点130から点P1へ延びる。決定的に(critically)、点P1は、
図5のキャップ92内の照明器具50の中心点Pと一致しない。言い換えれば、点P1は、照明器具50の中心点Pに対してオフセットされて位置付けられる。
【0032】
図4及び
図5に示されるように、レンズ内弧126は、端点134及び136、中点138、並びに、端点134から中点138を経て端点136まで連続した曲線に沿って延びるレンズ内弧長L3を有する。
図5に示されるように、点P1は、照明器具50の中心点Pと内弧126の中点138とを結ぶ仮想線140に沿って配置される。
【0033】
レンズ106は、レンズ106が取り付けられるモジュラーヒートシンク構造52と非同心的である。ある実施形態では、レンズ106は、照明器具50全体と非同心的である。
図1、
図4及び
図5に示されるように、レンズ外弧120は、ヒートシンク外弧64と非同心的である。同様に、レンズ内弧126は、ヒートシンク内弧又はセグメント70と非同心的である。レンズ径122及び124も、ヒートシンク径66及び68と非同心的である。他のレンズ108、110、112、114、116についても、他のそれぞれのモジュラーヒートシンク構造54、56、58、60、62及び/又は照明器具50全体に対して同じ非同心性(non-concentricity)が言える。
【0034】
上述したように、チャネル76の中点から、ヒートシンク外弧64に沿って、チャネル78の中点までの距離は、照明器具50の周の6分の1又は60度を形成する。照明器具50全体に対して非同心的であるようにレンズ106、108、110、112、114、116を設けることにより、各レンズは、照明器具50の周の60度をカバーする光線を作り出す。4つのヒートシンク構造を含む実施形態では、各レンズは、照明器具50の周の90度をカバーする光線を作り出すように構成されることができる。2つのヒートシンク構造のみを含む実施形態では、各レンズは、照明器具50の180度をカバーする光線を作り出すように構成されることができる。各レンズは、ある実施形態において、狭い分布を有するビーム角をサポートするように構成されることができる。他の実施形態では、各レンズは、中又は広い分布を有するビーム角をサポートするように構成されることができる。実施形態に示されるように、各レンズは、切頭円形セクタ(truncated circular sector)の形状である。
【0035】
モジュラーヒートシンク構造を備える従来の照明器具は、360度のカバレッジを提供するために照明器具の中心点に対して同心状に配置されるレンズを含む。各LEDに対してレンズが設けられる場合、モジュラーヒートシンク構造によって生み出されるギャップ(すなわち、チャネル)は問題にならない。しかしながら、各ヒートシンク構造について2つ以上のLEDに対してレンズが設けられる場合、モジュラーヒートシンク構造によって生み出されるギャップ(すなわち、チャネル)は、タスク面照明に影を落とす可能性がある。本明細書で開示される改善されたシステム及び方法は、ギャップ又はチャネルを形成するモジュラーヒートシンク構造及び非同心的なレンズを使用して影のない均一な照明をタスク面照明に提供する。本出願人は、モジュラーヒートシンク構造によって形成されるギャップが、各レンズのレンズ径を短くすることによって埋められる(filled in)ことができることを認識し、理解している。そうすることで、設けられるLEDの数を変えることなく及びコストを追加することなく、より大きな光線のカバレッジが生み出される。モジュラーヒートシンク構造及び照明器具全体と同心的であるレンズ(すなわち、非同心的なレンズがない)場合、各レンズは、6つのヒートシンク構造を含む実施形態において、照明器具50の周の34.91度のみをカバーする光線を作り出す。斯くして、同心的なレンズを含むこのような実施形態におけるすべてのレンズは、照明器具の周の約210度しかカバーしない。
【0036】
上述したように、
図3の光源53は、5つの弧A1、A2、A3、A4、及びA5に沿って配置されている。各ヒートシンク構造及び対応するレンズに対して同じ配置の光源が設けられることができる。
図6及び
図7に示されるように、レンズ106、108、110、112、114、及び116の各々は、5つの突出弧(protruding arc)150、152、154、156、及び158を含む。言い換えれば、レンズ106は5つの突出弧を含み、レンズ108は5つの突出弧を含み、レンズ110は5つの突出弧を含み、レンズ112は5つの突出弧を含み、レンズ114は5つの突出弧を含み、レンズ116は5つの突出弧を含む。図には5つの突出弧が示されているが、光源の配置に依存して任意の適切な数が考えられることを理解されたい。各レンズの突出弧の各々は、
図3に示されるLEDの弧A1、A2、A3、A4、及びA5の位置に対応する。 斯くして、レンズ106の突出弧150は、弧A1に沿って配置されるLEDを覆うように位置付けられ、レンズ106の突出弧152は、弧A2に沿って配置されるLEDを覆うように位置付けられ、突出弧154は、弧A3に沿って配置されるLEDを覆うように位置付けられ、突出弧156は、弧A4に沿って配置されるLEDを覆うように位置付けられ、突出弧158は、弧A5に沿って配置されるLEDを覆うように位置付けられ。
【0037】
レンズ106の底面斜視図が
図8Aに示されている。レンズ106の断面図が
図8Bに示されている。以下の説明は、
図8A及び
図8Bを考慮して理解されたい。突出弧150、152、154、156、及び158は、弧A1、A2、A3、A4、及びA5上でLEDの周りにキャビティを形成する。突出弧150、152、154、156、及び158は、LEDに面する内面及びLEDから見て外方に向く外面を有する。言い換えれば、突出弧150、152、154、156、及び158の内面は、アセンブルされた場合に電子機器ハウジング51に向かって上方を向き、突出弧150、152、154、156、及び158の外面は、アセンブルされた場合に電子機器ハウジング51から見て外方に下方を向く。ある実施形態では、
図8Bに示されるように、突出弧150、152、154、156、及び158の内面の各々は、第1のプロファイル160を有し、突出弧150、152、154、156、及び158の外面の各々は、第2のプロファイル162を有する。ある実施形態では、プロファイル160及び162は同じではなく、互いの鏡像でもない。突出弧150、152、154、156、及び158の内面の各プロファイル160は、ある実施形態では、2つのテーパ面164A及び164Bによって形成される。突出弧150、152、154、156、及び158の外面の各プロファイル162は、ある実施形態では、単一の弧状表面166によって形成される。テーパ面164A及び164Bは、弧状表面166の中点と整列する弧に沿って交わる(meet)。
図8Bに示されるように、テーパ面164A及び164Bは、弧状表面166からある距離離間している。LEDからの光は、プロファイル162及び164を通過することができる。
【0038】
突出弧156の一部のみが
図8Bに示されているのは、当該特定の弧は2つのセグメントに分割され、描かれている実施形態では2つのセグメントの間で断面がとられているからである。突出弧156は、LEDへの接続を可能にするためにレンズ106の開口部170によって2つのセグメントに分割されている。開口部170は、任意の適切な形状及び構成で配置されることができることを理解されたい。例えば、開口部170は長方形で示されているが、任意の他の適切な形状も考えられる。さらに例えば、4つのヒートシンク構造を含む実施形態では、4つのレンズの各々は、5つではなく3つの突出弧を含むことができ、同等の開口部170が、レンズ106の中央に位置付けられ、3つの突出弧のうちの中間の突出弧を2つのセグメントに分割することができる。
【0039】
図9において、モジュラーヒートシンク構造及びレンズを備える高出力照明器具を製造するための例示的なプロセスが提供される。ステップ902において、電子機器ハウジング(例えば、ハウジング51)が設けられる。
【0040】
ステップ904において、第1及び第2のヒートシンク構造(例えば、構造52、54、56、58、60、及び62)が電子機器ハウジングに結合される。各ヒートシンク構造は、ヒートシンク外弧長(例えば、長さL1)を有するヒートシンク外弧(例えば、弧64)によって少なくとも部分的に画定される。ヒートシンク外弧長は、第1及び第2の端点(例えば、点72及び74)を有する。各ヒートシンク構造はさらに、第1及び第2の端点からそれぞれ照明器具の中心点(例えば、点P)へ延びる2つのヒートシンク径(例えば、径66及び68)によって少なくとも部分的に画定される。
【0041】
ステップ906において、第1及び第2の光源(例えば、光源53)が設けられる。
【0042】
ステップ908において、第1のレンズ(例えば、レンズ106)が第1のヒートシンク構造(例えば、ヒートシンク構造52)に取り付けられる。第1のレンズは第1の光源を覆う。
【0043】
ステップ910において、第2のレンズ(例えば、レンズ108)が第2のヒートシンク構造(例えば、ヒートシンク構造54)に取り付けられる。第2のレンズは第2の光源を覆う。第1及び第2のレンズの各レンズは、レンズ外弧長(例えば、長さL2)を有するレンズ外弧(例えば、弧120)によって少なくとも部分的に画定される。レンズ外弧は、第1及び第2の端点(例えば、点128及び130)を有する。第1及び第2のレンズの各レンズはさらに、第1及び第2の端点からそれぞれ照明器具の中心点とは異なる点(例えば、点P1)へ延びる2つのレンズ径(例えば、径122及び124)によって少なくとも部分的に画定される。
【0044】
また、そうではないことが明確に示されない限り、2つ以上のステップ又は行為を含む、本明細書で特許請求されるいずれの方法においても、その方法のステップ又は行為の順序は、必ずしも、その方法のステップ又は行為が列挙されている順序に限定されるものではないことも理解されるべきである。
【0045】
本明細書で定義及び使用されるような、全ての定義は、辞書定義、参照により組み込まれる文書中での定義、及び/又は定義される用語の通常の意味を支配するように理解されるべきである。
【0046】
不定冠詞「a」及び「an」は、本明細書及び請求項において使用されるとき、そうではないことが明確に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味するように理解されるべきである。
【0047】
語句「及び/又は」は、本明細書及び請求項において使用されるとき、そのように結合されている要素の「いずれか又は双方」、すなわち、一部の場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在する要素を意味するように理解されるべきである。「及び/又は」で列挙されている複数の要素は、同じ方式で、すなわち、そのように結合されている要素のうちの「1つ以上」として解釈されるべきである。「及び/又は」の節によって具体的に特定されている要素以外の他の要素は、具体的に特定されているそれらの要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、オプションとして存在してもよい。
【0048】
本明細書及び請求項において使用されるとき、「又は」は、上記で定義されたような「及び/又は」と同じ意味を有するように理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離する際、「又は」又は「及び/又は」は、包括的であるとして、すなわち、少なくとも1つを含むが、また、いくつかの要素又は要素のリストのうちの2つ以上を、オプションとして、列挙されていない追加項目も含むとして解釈されるものとする。その反対が明確に示される、「~のうちの1つのみ」若しくは「~のうちの厳密に1つ」、又は請求項で使用される場合の「~から成る」等の用語のみが、いくつかの要素又は要素のリストのうちの厳密に1つを含むことに言及する。一般に、用語「又は」は、本明細書で使用されるとき、「~のいずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、又は「~のうちの厳密に1つ」等の、排他性の用語に先行する場合にのみ、排他的選択肢(すなわち、「一方又は他方であるが、双方ではない」)を示すとして解釈されるものとする。
【0049】
本明細書及び請求項において使用されるとき、1つ以上の要素のリストを参照する語句「少なくとも1つ」は、その要素のリスト内の要素の任意の1つ以上から選択された、少なくとも1つを意味するが、必ずしも、その要素のリスト内で具体的に列挙されているそれぞれの要素のうちの、少なくとも1つを含むものではなく、その要素のリスト内の要素の、任意の組み合わせを排除するものではないことが理解されるべきである。この定義はまた、語句「少なくとも1つ」が言及する、その要素のリスト内で具体的に特定されている要素以外の要素が、具体的に特定されているそれらの要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、オプションとして存在してもよいことも可能にする。
【0050】
特許請求の範囲においても上記明細書においても、「備える」、「含む」、「担持する」、「有する」、「含有する」、「関与する」、「保持する」、「~で構成される」等のすべての移行句は、非制限的、すなわち、含むがそれに限定されないことを意味すると理解されるべきである。「~からなる」及び「本質的に~からなる」といった移行句のみが、それぞれ、クローズド(closed)又は半クローズド(semi-closed)移行句である。
【0051】
いくつかの発明実施形態が、本明細書で説明及び図示されてきたが、当業者は、本明細書で説明される機能を実行するための、並びに/あるいは、その結果及び/又は利点のうちの1つ以上を得るための、様々な他の手段及び/又は構造体を、容易に構想することとなり、そのような変形態様及び/又は修正態様は、本明細書で説明される発明実施形態の範囲内にあるものと見なされる。より一般的には、本明細書で説明される全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示であることが意図されており、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、本発明の教示が使用される特定の用途に応じて変化することを、当業者は容易に理解するであろう。当業者は、通常の実験のみを使用して、本明細書で説明される特定の発明実施形態に対する、多くの等価物を認識し、又は確認することが可能であろう。それゆえ、上述の実施形態は、例としてのみ提示されており、添付の請求項及びその等価物の範囲内で、具体的に説明及び特許請求されるもの以外の発明実施形態が実践されてもよい点を理解されたい。本開示の発明実施形態は、本明細書で説明される、それぞれの個別の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法を対象とする。更には、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しない場合であれば、本開示の発明の範囲内に含まれる。
【国際調査報告】