(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】フォンウィルブランド因子(VWF)阻害剤
(51)【国際特許分類】
C07K 16/18 20060101AFI20240326BHJP
C12N 15/12 20060101ALI20240326BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20240326BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20240326BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20240326BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20240326BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20240326BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/7088 20060101ALI20240326BHJP
A61K 31/713 20060101ALI20240326BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20240326BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240326BHJP
A61P 7/02 20060101ALI20240326BHJP
A61P 7/04 20060101ALI20240326BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240326BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240326BHJP
A61P 7/06 20060101ALI20240326BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240326BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
C07K16/18 ZNA
C12N15/12
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61P43/00 111
A61K31/7088
A61K31/713
A61K48/00
A61K39/395 N
A61P7/02
A61P7/04
A61P9/10 101
A61P9/00
A61P7/06
A61P13/12
A61P9/10
A61P31/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565152
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-12-13
(86)【国際出願番号】 GB2022050989
(87)【国際公開番号】W WO2022223966
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505167543
【氏名又は名称】アイピー2アイピーオー イノベ-ションズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135415
【氏名又は名称】中濱 明子
(72)【発明者】
【氏名】クレモ,ナディーン
(72)【発明者】
【氏名】ルイス,アラン
(72)【発明者】
【氏名】マッキノン,トム
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C085
4C086
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA01X
4B065AA57X
4B065AA72X
4B065AA90X
4B065AB01
4B065BA02
4B065CA43
4B065CA44
4C084AA13
4C084NA14
4C084ZA36
4C084ZA45
4C084ZA53
4C084ZA54
4C084ZA55
4C084ZA81
4C084ZB35
4C084ZC41
4C085AA14
4C085DD62
4C085EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA36
4C086ZA45
4C086ZA53
4C086ZA54
4C086ZA55
4C086ZA81
4C086ZB35
4C086ZC41
4H045AA11
4H045DA76
4H045EA24
4H045FA74
4H045GA21
(57)【要約】
本発明は、フォンウィルブランド因子(VWF)の阻害剤に関し、特に抗VWF抗体に関する。本発明は、阻害剤を含む薬学的組成物などの組成物およびキットにまで及ぶ。本発明はまた、例えば、後天性血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)、虚血性脳卒中、およびアテローム性動脈硬化などの様々な循環器疾患を含む、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の療法および診断において、阻害剤を作製し使用する方法にまで及ぶ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォンウィルブランド因子(VWF)のC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つ以上に特異的に結合する阻害剤。
【請求項2】
VWFのC5ドメインに特異的に結合する、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項3】
VWFのA1ドメイン、A2ドメインおよび/またはA3ドメインに実質的に結合しない、請求項1または2に記載の阻害剤。
【請求項4】
配列番号1において実質的に規定されるとおりの、VWFのアミノ酸2255位から2722位の間の領域に結合する、請求項1から3のいずれかに記載の阻害剤。
【請求項5】
配列番号2、またはそのバリアントもしくはフラグメントにおける1つ以上のアミノ酸に結合する、請求項1から4のいずれかに記載の阻害剤。
【請求項6】
配列番号3、4、5、6、7、および/もしくは8、またはそのバリアントもしくはフラグメントにおける1つ以上のアミノ酸に結合する、請求項1から5のいずれかに記載の阻害剤。
【請求項7】
生物学的薬剤、低分子薬物、タンパク質、核酸、または薬学的薬剤である、請求項1から6のいずれかに記載の阻害剤。
【請求項8】
VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つ以上をコードするmRNAの一部分を特異的に標的化する、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、またはdsRNAである、請求項7に記載の阻害剤。
【請求項9】
抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項1から6のいずれか一項に記載の阻害剤。
【請求項10】
請求項9に記載の抗体またはその抗原結合フラグメントであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、モノクローナル抗体またはその抗原結合フラグメントであり、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、無効化されたFcフラグメントを含み、適宜、前記無効化されたFcフラグメントは、L234A、L235A、およびP329Gからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸置換を含む、抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項11】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号9を含むCDR-H1ドメイン、配列番号10を含むCDR-H2ドメイン、配列番号11を含むCDR-H3ドメイン、配列番号18を含むCDR-L1ドメイン、配列番号19を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号20を含むCDR-L3ドメイン、または
(ii)配列番号164を含むCDR-H1ドメイン、配列番号10を含むCDR-H2ドメイン、配列番号11を含むCDR-H3ドメイン、配列番号18を含むCDR-L1ドメイン、配列番号19を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号20を含むCDR-L3ドメイン
を含み、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、前記CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む、請求項9または10に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項12】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号16を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ii)配列番号156を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iii)配列番号165を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iv)配列番号172を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(v)配列番号156を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号190を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vi)配列番号156を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号191を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vii)配列番号194を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(viii)配列番号172を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号191を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ix)配列番号172を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号190を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(x)配列番号194を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号191を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xi)配列番号194を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号190を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xii)配列番号165を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号191を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、または
(xiii)配列番号165を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号190を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域
を含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項13】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号27を含むCDR-H1ドメイン、配列番号28を含むCDR-H2ドメイン、配列番号29を含むCDR-H3ドメイン、配列番号36を含むCDR-L1ドメイン、配列番号37を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号38を含むCDR-L3ドメイン、または
(ii)配列番号164を含むCDR-H1ドメイン、配列番号28を含むCDR-H2ドメイン、配列番号29を含むCDR-H3ドメイン、配列番号36を含むCDR-L1ドメイン、配列番号37を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号38を含むCDR-L3ドメイン
を含み、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、前記CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む、請求項9または10に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項14】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号34を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ii)配列番号159を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iii)配列番号165を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iv)配列番号166を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(v)配列番号167を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vi)配列番号168を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vii)配列番号169を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(viii)配列番号170を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ix)配列番号171を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(x)配列番号172を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xi)配列番号159を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xii)配列番号159を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xiii)配列番号194を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xiv)配列番号172を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xv)配列番号172を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xvi)配列番号171を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xvii)配列番号171を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xviii)配列番号170を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xix)配列番号170を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xx)配列番号169を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxi)配列番号169を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxii)配列番号168を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxiii)配列番号168を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxiv)配列番号167を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxv)配列番号167を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxvi)配列番号166を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxvii)配列番号166を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxviii)配列番号194を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxix)配列番号194を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xxx)配列番号165を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、または
(xxxi)配列番号168を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域
を含む、請求項9または10または13に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項15】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号45を含むCDR-H1ドメイン、配列番号46を含むCDR-H2ドメイン、配列番号47を含むCDR-H3ドメイン、配列番号54を含むCDR-L1ドメイン、配列番号55を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号56を含むCDR-L3ドメイン、または
(ii)配列番号173を含むCDR-H1ドメイン、配列番号46を含むCDR-H2ドメイン、配列番号47を含むCDR-H3ドメイン、配列番号54を含むCDR-L1ドメイン、配列番号55を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号56を含むCDR-L3ドメイン
を含み、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、前記CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む、請求項9または10に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項16】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号52を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ii)配列番号174を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iii)配列番号175を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iv)配列番号176を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(v)配列番号52を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号187を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vi)配列番号52を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号188を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vii)配列番号176を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号188を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(viii)配列番号176を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号187を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ix)配列番号175を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号188を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(x)配列番号175を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号187を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xi)配列番号174を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号188を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、または
(xii)配列番号174を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号187を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域
を含む、請求項9または10または15に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項17】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号63を含むCDR-H1ドメイン、配列番号64を含むCDR-H2ドメイン、配列番号65を含むCDR-H3ドメイン、配列番号72を含むCDR-L1ドメイン、配列番号73を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号74を含むCDR-L3ドメイン、または
(ii)配列番号177を含むCDR-H1ドメイン、配列番号64を含むCDR-H2ドメイン、配列番号65を含むCDR-H3ドメイン、配列番号72を含むCDR-L1ドメイン、配列番号73を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号74を含むCDR-L3ドメイン
を含み、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、前記CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む、請求項9または10に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項18】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号70を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ii)配列番号160を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iii)配列番号178を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iv)配列番号179を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(v)配列番号180を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vi)配列番号160を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号189を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vii)配列番号180を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号189を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(viii)配列番号179を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号189を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、または
(ix)配列番号178を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号189を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域
を含む、請求項9または10または17に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項19】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号81を含むCDR-H1ドメイン、配列番号82を含むCDR-H2ドメイン、配列番号83を含むCDR-H3ドメイン、配列番号90を含むCDR-L1ドメイン、配列番号91を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号92を含むCDR-L3ドメイン、または
(ii)配列番号181を含むCDR-H1ドメイン、配列番号82を含むCDR-H2ドメイン、配列番号83を含むCDR-H3ドメイン、配列番号90を含むCDR-L1ドメイン、配列番号91を含むCDR-L2ドメイン、および/もしくは配列番号92を含むCDR-L3ドメイン
を含み、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、前記CDRのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む、請求項9または10に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項20】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、
(i)配列番号88を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ii)配列番号161を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iii)配列番号182を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(iv)配列番号183を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(v)配列番号184を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vi)配列番号161を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号192を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(vii)配列番号161を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号193を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(viii)配列番号184を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号193を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(ix)配列番号184を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号192を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(x)配列番号183を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号193を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xi)配列番号183を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号192を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、
(xii)配列番号182を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号193を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域、または
(xiii)配列番号182を含むかもしくはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号192を含むかもしくはそれからなる軽鎖可変領域
を含む、請求項9または10または19に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項21】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号99を含むCDR-H1ドメイン、配列番号100を含むCDR-H2ドメイン、配列番号101を含むCDR-H3ドメイン、配列番号108を含むCDR-L1ドメイン、配列番号109を含むCDR-L2ドメイン、および/または配列番号110を含むCDR-L3ドメインを含み、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、前記CDRのうち少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む、請求項9または10に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項22】
配列番号106を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号115を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む、請求項9または10または21に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項23】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号117を含むCDR-H1ドメイン、配列番号118を含むCDR-H2ドメイン、配列番号119を含むCDR-H3ドメイン、配列番号126を含むCDR-L1ドメイン、配列番号127を含むCDR-L2ドメイン、および/または配列番号128を含むCDR-L3ドメインを含み、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、前記CDRのうち少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む、請求項9または10に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項24】
配列番号124を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号133を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む、請求項9または10または23に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項25】
前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号135を含むCDR-H1ドメイン、配列番号136を含むCDR-H2ドメイン、配列番号137を含むCDR-H3ドメイン、配列番号144を含むCDR-L1ドメイン、配列番号145を含むCDR-L2ドメイン、および/または配列番号146を含むCDR-L3ドメインを含み、適宜、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、前記CDRのうち少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む、請求項9または10に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項26】
配列番号142を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号151を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む、請求項9または10または25に記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項27】
療法において使用するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の阻害剤、または請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体もしくはその抗原結合フラグメント。
【請求項28】
血小板媒介凝集によって引き起こされる状態を処置、防止、または改善することにおいて使用するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の阻害剤、または請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体もしくはその抗原結合フラグメント。
【請求項29】
血小板媒介凝集によって引き起こされる前記状態が、血栓関連状態、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、後天性血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)、急性冠症候群(ACS)、アテローム性動脈硬化、虚血性脳卒中、心房細動(AF)、急性心筋梗塞(AMI)、循環器疾患(CVD)、血栓症、不安定狭心症、安定狭心症、狭心症、塞栓形成、深部静脈血栓症、溶血性尿毒症症候群、溶血性貧血、急性腎不全、血栓溶解性合併症、播種性血管内凝固、冠動脈心疾患、血栓塞栓性合併症、再狭窄、慢性不安定狭心症、末梢血管疾患、動脈血栓症、子癇前症、塞栓症、再狭窄、敗血症、血管炎症、糸球体腎炎、およびコロナウイルス感染から生じる血栓性状態からなる群から選択され得る、請求項28に記載の使用のための、阻害剤、または抗体もしくはその抗原結合フラグメント。
【請求項30】
請求項1から8のいずれか一項に記載の阻害剤、または請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体もしくはその抗原結合フラグメントと、適宜、薬学的に許容可能なビヒクルとを含む、薬学的組成物。
【請求項31】
抗体またはその抗原結合フラグメントであって、
(i)フォンウィルブランド因子(VWF)のC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つ以上を用いて宿主生物を免疫するステップと、
(ii)前記宿主から抗体またはその抗原結合フラグメントを収集するステップと
を含む方法によって取得された、抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項32】
請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合フラグメントをコードするポリヌクレオチド配列。
【請求項33】
請求項32に記載のポリヌクレオチド配列を含む発現カセット。
【請求項34】
請求項33に記載の発現カセットを含む組換えベクター。
【請求項35】
請求項32に記載のポリヌクレオチド配列、請求項33に記載の発現カセット、または請求項34に記載のベクターを含む、宿主細胞。
【請求項36】
請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合フラグメントを調製する方法であって、
a)請求項34に記載のベクターを宿主細胞に導入するステップと、
b)請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合フラグメントの生産をもたらす条件下で前記宿主細胞を培養するステップと
を含む方法。
【請求項37】
診断または予後予測において使用するための、請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体またはその抗体結合フラグメント。
【請求項38】
血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の診断または予後予測において使用するための、請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体またはその抗体結合フラグメント。
【請求項39】
対象における血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の診断または予後予測を行う方法であって、請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体またはその抗体結合フラグメントを用いて、前記対象から取得された生物学的サンプル中のVWFを検出するステップを含む方法。
【請求項40】
血小板媒介凝集によって引き起こされる状態に罹患している対象を診断するための、または前記対象の状態の予後予測を提供するためのキットであって、試験対象からのサンプル中のVWFを検出するための請求項9から26のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合フラグメントを含むキット。
【請求項41】
血小板媒介凝集によって引き起こされる前記状態が、血栓関連状態、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、後天性血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)、急性冠症候群(ACS)、アテローム性動脈硬化、虚血性脳卒中、心房細動(AF)、急性心筋梗塞(AMI)、循環器疾患(CVD)、血栓症、不安定狭心症、安定狭心症、狭心症、塞栓形成、深部静脈血栓症、溶血性尿毒症症候群、溶血性貧血、急性腎不全、血栓溶解性合併症、播種性血管内凝固、冠動脈心疾患、血栓塞栓性合併症、再狭窄、慢性不安定狭心症、末梢血管疾患、動脈血栓症、子癇前症、塞栓症、再狭窄、敗血症、血管炎症、糸球体腎炎、およびコロナウイルス感染から生じる血栓性状態からなる群から選択され得る、請求項38に記載の使用、請求項39に記載の方法、または請求項40に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォンウィルブランド因子(VWF)の阻害剤に関し、特に、VWFのC1~C6ドメインを標的化する阻害剤に関するが、これに限らない。本発明は、阻害剤を含む薬学的組成物などの組成物およびキットにまで及ぶ。本発明はまた、例えば、後天性血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)、虚血性脳卒中、およびアテローム性動脈硬化などの様々な循環器疾患を含む、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の療法および診断において、阻害剤を使用する方法にまで及ぶ。
【背景技術】
【0002】
虚血性心疾患、脳卒中、心不全、末梢動脈疾患、ならびに心臓および血管に関する他の複数の状態を含む循環器疾患(CVD)は、世界中で主な死因であり続けている。CVDは、細胞死および臓器不全の両方に寄与する、制御されない血小板凝集によって引き起こされる血栓性事象を特徴とする。血栓症の発生における血小板の中心的役割を考慮して、アスピリン、クロピドグレル、およびアブシキシマブなど、認可されているいくつかの抗血栓薬は、血小板を標的化する。これらの薬剤を組み合わせると、それらの相補的な作用機序のため、これらの薬剤のいずれかが単独で作用するよりも高い程度まで血小板凝集が阻害される。しかしながら、これらの抗血小板薬の使用は、出血リスクの増加によって妨げられ、より広範な患者集団におけるその有用性が低下する。したがって、重大な出血リスクを伴わずに血栓性障害を処置することのできる療法に対して、依然として満たされていない高い医療上の需要が存在する。
【0003】
フォンウィルブランド因子(VWF)は、大きな多量体糖タンパク質であり、血漿、内皮細胞、巨核球、および血小板に存在し、血栓性事象の十分に確立されているリスク因子である。VWFは、止血、血管傷害部位に対する血小板接着の媒介、および分解からの凝固第VIII因子(FVIII)の保護において主要な役割を果たす。傷害後、損傷した血管壁において、コラーゲンが血流および剪断力に曝露される。曝露されたコラーゲンに血漿VWFが結合し、その構造をほどき、循環血小板の接着を助ける。結合したVWFは次に血小板受容体GPIbと相互作用し、血小板のテザリングが起こる。臨界量の血小板、VWF、および関連する凝固タンパク質が結合して血管壁を塞ぐと、血小板プラグ形成が達成される。VWFについては、炎症および血管新生の調節を含む他の機能も報告されている。
【0004】
VWFの蓄積は、CVDになるリスクの増加に関連付けられている。特に、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)患者におけるウルトラロングVWF(ULvWF:ultra-long VWF)の蓄積は広く研究されている。現在、カプラシズマブ(モノクローナル抗体)が認可されている唯一の抗VWF療法であり、血小板へのVWFの結合を遮断し、TTP患者における血栓形成を低減することが示されている。しかしながら、この抗体は、VWFのA1ドメインを標的化し阻害することによって機能する(
図1参照)。A1ドメインは、低剪断条件下のコラーゲン結合ひいては血小板結合のために、そして正常な止血が起こるために必須である。したがって、カプラシズマブによる処置は、この領域を標的化することにより、患者に重大な出血リスクをもたらす。稀で致死的な凝血障害であるTTPに罹患している患者にとって、カプラシズマブを服用する利益は、重大な出血のリスクよりも重要である。しかしながら、この重大な出血リスクは、虚血性脳卒中および心筋梗塞を含む他のCVDに罹患している患者には受け入れられない。したがって、重大な出血のリスクを伴わずにより広範囲の血栓性障害を処置するために使用され得る新たな抗血栓療法に対して、満たされていない重要な医療上の需要が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明者らは、VWFのC1~C6ドメイン内の(
図1参照)、これまでに標的化されていなかった領域が、VWFをコラーゲンに結合させて、血栓性状態で見られるような高剪断速度下で血小板を凝固させるのに欠かせないことを特定した。重要なことに、C1~C6ドメインは、低剪断条件(すなわち正常な出血)下のコラーゲン結合ひいては血小板結合のために必須ではない。したがって、これにより、VWFのC1~C6ドメインが、aTTP、虚血性脳卒中、およびアテローム性動脈硬化を含む、血小板媒介凝集によって引き起こされる複数の状態または血栓関連状態の処置のための潜在的な新しい治療標的として特定される。
【0006】
そのため、本発明者らは、高剪断速度下でコラーゲンに結合するVWFのC1~C6領域の能力を阻害することにより、血栓性状態における血小板凝固が低減し得るという仮説を立てた。重要なことに、この領域を標的化することにより、VWFが、正常な止血が起こるように通常どおり低剪断速度下で(A1ドメインを介して)血小板に結合する能力を保持し、したがって、カプラシズマブの使用に関連する重大な問題の影響を受けない。これは、VWFのC1~C6ドメインを標的化してその血栓形成促進機能を阻害することが可能な抗体の開発における、本発明者らによるさらなる研究につながった。これらの抗VWFモノクローナル抗体は、複数の血栓関連状態の処置、改善、または防止において使用することができ、重大な出血のリスクを低減するため、現在利用可能な処置よりもはるかに安全なものとなる。
【0007】
したがって、本発明の第1の態様では、フォンウィルブランド因子(VWF)のC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数(1つ以上)に特異的に結合する阻害剤が提供される。
【0008】
実施例において示されるように、本発明者らは、VWFのC1~C6ドメインに結合してその機能を阻害することが可能な抗体を開発した。例えば、
図3A~3Hに示されるように、本発明者らは、VWFのC1~C6ドメイン内を標的化する8つの抗体を開発した。さらに、
図5および6に示されるように、本発明者らは、これらの抗体が、驚くべきことに、高剪断速度すなわち病的条件下では血小板凝集を有意に低減するが、低剪断速度すなわち正常条件下では血小板捕捉が保たれることを実証した。これは、VWFのC1~C6ドメインのうちの1つまたは複数を標的化することで、その正常な止血機能を阻害することなく、VWFの血栓形成促進機能が阻害されることを実証する。
【0009】
本発明者らは、本発明に係るモノクローナル抗体が、サブnMの親和性でVWFのC5ドメインに結合することを実証した(
図9参照)。さらに、抗体クローンのうちのいくつかは、VWFのC3ドメイン(抗体1-D5)およびC4ドメイン(抗体3-H9)に対して弱い結合を示した。
【0010】
よって、好ましい一実施形態において、本発明の阻害剤は、VWFのC3ドメインおよびC5ドメインに特異的に結合する(抗体1-D5)。あるいは、別の好ましい実施形態において、本発明の阻害剤は、VWFのC4ドメインおよびC5ドメインに特異的に結合する(抗体3-H9)。
【0011】
別の好ましい実施形態において、本発明の阻害剤は、VWFのC5ドメインに特異的に結合する。この実施形態では、阻害剤は、C1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメインおよび/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数にさらに結合し得る。しかしながら、本発明の阻害剤は、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメインおよび/またはC6ドメインに実質的に結合しなくてもよい。好ましくは、本発明の阻害剤は、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメインおよび/またはC6ドメインとの交差反応性を実質的に有しない。好ましくは、阻害剤は、VWFのC3ドメインおよび/またはC4ドメインに実質的に結合しない。
【0012】
好ましくは、本発明の阻害剤は、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数の機能を阻害することが可能である。ある好ましい実施形態において、本発明の阻害剤は、VWFのC5ドメインの機能を阻害することが可能である。好ましくは、阻害剤は、高剪断速度の条件、すなわち病的条件下で血小板結合が阻害されるように、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数の機能を阻害することが可能である。好ましくは、阻害剤は、低剪断速度の条件、すなわち正常条件下で血小板結合が阻害されないように、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数の機能を阻害することが可能である。
【0013】
一実施形態において、VWFのアミノ酸配列は、Genbank ID番号:NM_000552.5によって表される場合があり、これは、本明細書では以下のとおり配列番号1として提供される:
MIPARFAGVLLALALILPGTLCAEGTRGRSSTARCSLFGSDFVNTFDGSMYSFAGYCSYLLAGGCQKRSFSIIGDFQNGKRVSLSVYLGEFFDIHLFVNGTVTQGDQRVSMPYASKGLYLETEAGYYKLSGEAYGFVARIDGSGNFQVLLSDRYFNKTCGLCGNFNIFAEDDFMTQEGTLTSDPYDFANSWALSSGEQWCERASPPSSSCNISSGEMQKGLWEQCQLLKSTSVFARCHPLVDPEPFVALCEKTLCECAGGLECACPALLEYARTCAQEGMVLYGWTDHSACSPVCPAGMEYRQCVSPCARTCQSLHINEMCQERCVDGCSCPEGQLLDEGLCVESTECPCVHSGKRYPPGTSLSRDCNTCICRNSQWICSNEECPGECLVTGQSHFKSFDNRYFTFSGICQYLLARDCQDHSFSIVIETVQCADDRDAVCTRSVTVRLPGLHNSLVKLKHGAGVAMDGQDVQLPLLKGDLRIQHTVTASVRLSYGEDLQMDWDGRGRLLVKLSPVYAGKTCGLCGNYNGNQGDDFLTPSGLAEPRVEDFGNAWKLHGDCQDLQKQHSDPCALNPRMTRFSEEACAVLTSPTFEACHRAVSPLPYLRNCRYDVCSCSDGRECLCGALASYAAACAGRGVRVAWREPGRCELNCPKGQVYLQCGTPCNLTCRSLSYPDEECNEACLEGCFCPPGLYMDERGDCVPKAQCPCYYDGEIFQPEDIFSDHHTMCYCEDGFMHCTMSGVPGSLLPDAVLSSPLSHRSKRSLSCRPPMVKLVCPADNLRAEGLECTKTCQNYDLECMSMGCVSGCLCPPGMVRHENRCVALERCPCFHQGKEYAPGETVKIGCNTCVCQDRKWNCTDHVCDATCSTIGMAHYLTFDGLKYLFPGECQYVLVQDYCGSNPGTFRILVGNKGCSHPSVKCKKRVTILVEGGEIELFDGEVNVKRPMKDETHFEVVESGRYIILLLGKALSVVWDRHLSISVVLKQTYQEKVCGLCGNFDGIQNNDLTSSNLQVEEDPVDFGNSWKVSSQCADTRKVPLDSSPATCHNNIMKQTMVDSSCRILTSDVFQDCNKLVDPEPYLDVCIYDTCSCESIGDCACFCDTIAAYAHVCAQHGKVVTWRTATLCPQSCEERNLRENGYECEWRYNSCAPACQVTCQHPEPLACPVQCVEGCHAHCPPGKILDELLQTCVDPEDCPVCEVAGRRFASGKKVTLNPSDPEHCQICHCDVVNLTCEACQEPGGLVVPPTDAPVSPTTLYVEDISEPPLHDFYCSRLLDLVFLLDGSSRLSEAEFEVLKAFVVDMMERLRISQKWVRVAVVEYHDGSHAYIGLKDRKRPSELRRIASQVKYAGSQVASTSEVLKYTLFQIFSKIDRPEASRITLLLMASQEPQRMSRNFVRYVQGLKKKKVIVIPVGIGPHANLKQIRLIEKQAPENKAFVLSSVDELEQQRDEIVSYLCDLAPEAPPPTLPPDMAQVTVGPGLLGVSTLGPKRNSMVLDVAFVLEGSDKIGEADFNRSKEFMEEVIQRMDVGQDSIHVTVLQYSYMVTVEYPFSEAQSKGDILQRVREIRYQGGNRTNTGLALRYLSDHSFLVSQGDREQAPNLVYMVTGNPASDEIKRLPGDIQVVPIGVGPNANVQELERIGWPNAPILIQDFETLPREAPDLVLQRCCSGEGLQIPTLSPAPDCSQPLDVILLLDGSSSFPASYFDEMKSFAKAFISKANIGPRLTQVSVLQYGSITTIDVPWNVVPEKAHLLSLVDVMQREGGPSQIGDALGFAVRYLTSEMHGARPGASKAVVILVTDVSVDSVDAAADAARSNRVTVFPIGIGDRYDAAQLRILAGPAGDSNVVKLQRIEDLPTMVTLGNSFLHKLCSGFVRICMDEDGNEKRPGDVWTLPDQCHTVTCQPDGQTLLKSHRVNCDRGLRPSCPNSQSPVKVEETCGCRWTCPCVCTGSSTRHIVTFDGQNFKLTGSCSYVLFQNKEQDLEVILHNGACSPGARQGCMKSIEVKHSALSVELHSDMEVTVNGRLVSVPYVGGNMEVNVYGAIMHEVRFNHLGHIFTFTPQNNEFQLQLSPKTFASKTYGLCGICDENGANDFMLRDGTVTTDWKTLVQEWTVQRPGQTCQPILEEQCLVPDSSHCQVLLLPLFAECHKVLAPATFYAICQQDSCHQEQVCEVIASYAHLCRTNGVCVDWRTPDFCAMSCPPSLVYNHCEHGCPRHCDGNVSSCGDHPSEGCFCPPDKVMLEGSCVPEEACTQCIGEDGVQHQFLEAWVPDHQPCQICTCLSGRKVNCTTQPCPTAKAPTCGLCEVARLRQNADQCCPEYECVCDPVSCDLPPVPHCERGLQPTLTNPGECRPNFTCACRKEECKRVSPPSCPPHRLPTLRKTQCCDEYECACNCVNSTVSCPLGYLASTATNDCGCTTTTCLPDKVCVHRSTIYPVGQFWEEGCDVCTCTDMEDAVMGLRVAQCSQKPCEDSCRSGFTYVLHEGECCGRCLPSACEVVTGSPRGDSQSSWKSVGSQWASPENPCLINECVRVKEEVFIQQRNVSCPQLEVPVCPSGFQLSCKTSACCPSCRCERMEACMLNGTVIGPGKTVMIDVCTTCRCMVQVGVISGFKLECRKTTCNPCPLGYKEENNTGECCGRCLPTACTIQLRGGQIMTLKRDETLQDGCDTHFCKVNERGEYFWEKRVTGCPPFDEHKCLAEGGKIMKIPGTCCDTCEEPECNDITARLQYVKVGSCKSEVEVDIHYCQGKCASKAMYSIDINDVQDQCSCCSPTRTEPMQVALHCTNGSVVYHEVLNAMECKCSPRKCSK
[配列番号1]
したがって、阻害剤は、VWFのC1~C6ドメインに対応する、配列番号1のアミノ酸2255位から2722位の間の領域に結合し得る。
【0014】
よって、好ましくは、阻害剤は、本明細書では以下のとおり配列番号2として提供される、C1~C6ドメインに対応する、VWFのアミノ酸2255位から2722位の間の1つまたは複数のアミノ酸に結合することができる:
TQCIGEDGVQHQFLEAWVPDHQPCQICTCLSGRKVNCTTQPCPTAKAPTCGLCEVARLRQNADQCCPEYECVCDPVSCDLPPVPHCERGLQPTLTNPGECRPNFTCACRKEECKRVSPPSCPPHRLPTLRKTQCCDEYECACNCVNSTVSCPLGYLASTATNDCGCTTTTCLPDKVCVHRSTIYPVGQFWEEGCDVCTCTDMEDAVMGLRVAQCSQKPCEDSCRSGFTYVLHEGECCGRCLPSACEVVTGSPRGDSQSSWKSVGSQWASPENPCLINECVRVKEEVFIQQRNVSCPQLEVPVCPSGFQLSCKTSACCPSCRCERMEACMLNGTVIGPGKTVMIDVCTTCRCMVQVGVISGFKLECRKTTCNPCPLGYKEENNTGECCGRCLPTACTIQLRGGQIMTLKRDETLQDGCDTHFCKVNERGEYFWEKRVTGCPPFDEHKCLAEGGKIMKIPGTCCDTCEEP
[配列番号2]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号2において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる配列内の1つまたは複数のアミノ酸に結合する。
【0015】
ある実施形態において、VWFのC1ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号3として提供され得る:
TQCIGEDGVQHQFLEAWVPDHQPCQICTCLSGRKVNCTTQPCPTAKAPTCGLCEVARLRQNADQCCPEYECVCDPVSCD
[配列番号3]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号3において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる配列内の1つまたは複数のアミノ酸またはエピトープに結合する。
【0016】
ある実施形態において、VWFのC2ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号4として提供され得る:
LPPVPHCERGLQPTLTNPGECRPNFTCACRKEECKRVSPPSCPPHRLPTLRKTQCCDEYECACNCVNST
[配列番号4]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号4において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる配列内の1つまたは複数のアミノ酸またはエピトープに結合する。
【0017】
ある実施形態において、VWFのC3ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号5として提供され得る:
VCVHRSTIYPVGQFWEEGCDVCTCTDMEDAVMGLRVAQCSQKPCEDSCRSGFTYVLHEGECCGRCLP
[配列番号5]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号5において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる配列内の1つまたは複数のアミノ酸またはエピトープに結合する。
【0018】
ある実施形態において、VWFのC4ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号6として提供され得る:
SACEVVTGSPRGDSQSSWKSVGSQWASPENPCLINECVRVKEEVFIQQRNVSCPQLEVPVCPSGFQLSCKTSACCPSCRCE
[配列番号6]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号6において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる配列内の1つまたは複数のアミノ酸またはエピトープに結合する。
【0019】
ある実施形態において、VWFのC5ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号7として提供され得る:
RMEACMLNGTVIGPGKTVMIDVCTTCRCMVQVGVISGFKLECRKTTCNPCPLGYKEENNTGECCGRCLP
[配列番号7]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号7において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる配列内の1つまたは複数のアミノ酸またはエピトープに結合する。
【0020】
ある実施形態において、VWFのC6ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号8として提供され得る:
TACTIQLRGGQIMTLKRDETLQDGCDTHFCKVNERGEYFWEKRVTGCPPFDEHKCLAEGGKIMKIPGTCCDTCEEP
[配列番号8]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号8において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる配列内の1つまたは複数のアミノ酸またはエピトープに結合する。
【0021】
例えばA1を標的化するカプラシズマブ、およびA3を標的化する82D6A3など、これまでのVWFの治療的標的化は、A1ドメインおよびA3ドメインに焦点を当てていた。しかしながら、A1ドメインおよびA3ドメインは、コラーゲン結合ひいては血小板結合に必須である。そのため、A1ドメインおよびA3ドメインを標的化すると、低剪断速度の条件、すなわち正常条件下で血小板結合が阻害され、患者に重大な出血リスクがもたらされる。
【0022】
したがって、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数を標的化する本発明の阻害剤が、それを特異的に行い、VWFのA1ドメイン、A2ドメイン、および/またはA3ドメインとの交差反応性を全くまたはほとんど有しないことが重要であり、これはなぜなら、交差反応性は、重大な出血リスクなどの望まれない著しいオフターゲット効果をもたらし得るためである。
【0023】
したがって、好ましくは、本発明の阻害剤は、VWFのA1ドメイン、A2ドメイン、および/またはA3ドメインに実質的に結合しない。好ましくは、本発明の阻害剤は、VWFのA1ドメイン、A2ドメイン、および/またはA3ドメインとの交差反応性を実質的に有しない。最も好ましくは、本発明の阻害剤は、VWFのA1ドメインとの交差反応性を実質的に有しない。
【0024】
ある実施形態において、VWFのA1ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号153として提供され得る:
DLVFLLDGSSRLSEAEFEVLKAFVVDMMERLRISQKWVRVAVVEYHDGSHAYIGLKDRKRPSELRRIASQVKYAGSQVASTSEVLKYTLFQIFSKIDRPEASRITLLLMASQEPQRMSRNFVRYVQGLKKKKVIVIPVGIGPHANLKQIRLIEKQAPENKAFVLSSVDELEQQRDEI
[配列番号153]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号153において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントに結合しない。
【0025】
ある実施形態において、VWFのA2ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号154として提供され得る:
DVAFVLEGSDKIGEADFNRSKEFMEEVIQRMDVGQDSIHVTVLQYSYMVTVEYPFSEAQSKGDILQRVREIRYQGGNRTNTGLALRYLSDHSFLVSQGDREQAPNLVYMVTGNPASDEIKRLPGDIQVVPIGVGPNANVQELERIGWPNAPILIQDFETLPREAPDLVQRCC
[配列番号154]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号154において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントに結合しない。
【0026】
ある実施形態において、VWFのA3ドメインのアミノ酸配列は、本明細書では以下のとおり配列番号155として提供され得る:
DVILLLDGSSSFPASYFDEMKSFAKAFISKANIGPRLTQVSVLQYGSITTIDVPWNVVPEKAHLLSLVDVMQREGGPSQIGDALGFAVRYLTSEMHGARPGASKAVVILVTDVSVDSVDAAADAARSNRVTVFPIGIGDRYDAAQLRILAGPAGDSNVVKLQRIEDLPTMVTLGNSFLHKL
[配列番号155]
よって、好ましくは、阻害剤は、配列番号155において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントに結合しない。
【0027】
好ましい一実施形態において、阻害剤は、抗体またはその抗原結合フラグメントである。
したがって、本発明のさらなる態様では、フォンウィルブランド因子(VWF)のC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数に特異的に結合し、好ましくはVWFのA1ドメイン、A2ドメイン、および/またはA3ドメインに実質的に結合しない、抗体またはその抗原結合フラグメントである阻害剤が提供される。
【0028】
本発明は、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数(好ましくはC5)に対する免疫特異性を有する全抗体(すなわち免疫グロブリン)、ならびに対応する完全長抗体の抗原結合フラグメントまたは領域の両方にまで及ぶ。
【0029】
抗体またはその抗原結合フラグメントは、一価、二価、または多価であり得る。一価抗体は、ジスルフィド橋によって軽鎖(L)と会合した重(H)鎖を含む二量体(HL)である。二価抗体は、少なくとも1つのジスルフィド橋によって会合した2つの二量体を含む四量体(H2L2)である。例えば複数の二量体を連結することにより、多価抗体を生産することもできる。抗体分子の基本構造は、非共有結合性に会合し、ジスルフィド結合によって連結されていてもよい、2本の同一の軽鎖と、2本の同一の重鎖とからなる。重鎖および軽鎖の各々は、約110アミノ酸のアミノ末端可変領域と、鎖残部の定常配列とを含む。可変領域には、いくつかの超可変領域または相補性決定領域(CDR)が含まれ、これらは、抗体分子の抗原結合部位を形成し、抗原、すなわちVWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数(好ましくはC5)、またはそのバリアントもしくはフラグメント(例えばエピトープ)に対するその特異性を決定する。重鎖および軽鎖のCDRの両側には、CDRを固定し、その位置を決定する、アミノ酸の比較的保存された配列である、フレームワーク領域がある。抗体フラグメントは、二重特異性抗体(BsAb)またはキメラ抗原受容体(CAR)を含み得る。
【0030】
重鎖定常領域は、典型的に、CH1、CH2、およびCH3の3つのドメインを含む。各軽鎖は、典型的に、軽鎖可変領域(VL)および軽鎖定常領域を含む。軽鎖定常領域は、典型的に、CLと略記される1つのドメインを含む。
【0031】
重鎖および軽鎖の各々は、概して、FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4の順序で(N末端からC末端に)配置された、3つのCDRおよび4つのFRを含む。CDRは、抗原結合に関与しており、抗原特異性および結合親和性を抗体に付与する。全体が参照により本明細書に組み込まれている、Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest第5版(1991年)、Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、MDを参照されたい。
【0032】
あらゆる脊椎動物種の重鎖には、IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMという5つの異なるクラス(またはアイソタイプ)のうちの1つが割り当てられ得る。これらのクラスはそれぞれ、α、δ、ε、γ、およびμとも表記される。IgGおよびIgAクラスは、配列および機能における差異に基づいてサブクラスにさらに分割される。ヒトは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2のサブクラスを発現する。IgG抗体クラスが好ましい。
【0033】
あらゆる脊椎動物種の軽鎖には、定常ドメインの配列に基づいて、カッパおよびラムダと呼ばれる2つのタイプのうちの1つが割り当てられ得る。
定常領域は、5つの重鎖配列のうちの1つ(μ、γ、ζ、α、またはε)および2つの軽鎖配列のうちの1つ(κまたはλ)からなる。重鎖定常領域配列は、抗体のアイソタイプおよび分子のエフェクター機能を決定する。
【0034】
好ましくは、抗体またはその抗原結合フラグメントは、単離または精製される。
好ましい一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、ポリクローナル抗体、またはその抗原結合フラグメントを含む。抗体またはその抗原結合フラグメントは、ウサギ、マウス、またはラットにおいて生成され得る。
【0035】
好ましくは、抗体またはその抗原結合フラグメントは、C1-C6-Fcタンパク質、またはそのバリアントもしくはフラグメント、例えばC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちのいずれか1つまたは複数を用いて宿主動物を免疫し、次いで抗体またはその抗原結合フラグメントを収集することによって取得される。宿主動物はウサギであり得る。
【0036】
別の好ましい実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、モノクローナル抗体またはその抗原結合フラグメントを含む。抗体またはそのフラグメントは、哺乳動物のものであり得る。好ましくは、本発明の抗体はヒト抗体である。本明細書で使用される場合、「ヒト抗体」という用語は、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数(好ましくはC5)、またはそのバリアントもしくはフラグメントに対する免疫特異性を呈する特定のヒト抗体に見出されるものと実質的に同じ重鎖および軽鎖のCDRアミノ酸配列を含む、モノクローナル抗体などの抗体を意味し得る。重鎖または軽鎖のCDRと実質的に同じであるアミノ酸配列は、基準配列と比較して、かなりの量の配列同一性を呈する。そのような同一性は、特定のヒト抗体のアミノ酸配列を表すものとして明らかに分かるか、または認識可能である。実質的に同じ重鎖および軽鎖のCDRアミノ酸配列は、例えば、アミノ酸のわずかな修飾または保存的置換を有し得る。そのようなヒト抗体またはそのフラグメントは、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの少なくとも1つ(好ましくはC5)、またはそのバリアントもしくはフラグメントに選択的に結合するその機能を維持する。
【0037】
「ヒトモノクローナル抗体」という用語には、例えば、ファージライブラリ、リンパ球またはハイブリドーマ細胞による生産などの組換え法によって生産された、実質的にまたは完全にヒトのCDRアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体が含まれ得る。
【0038】
「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均質な抗体の集団からの抗体を指す。実質的に均質な抗体の集団は、モノクローナル抗体の生産中に通常生じ得るバリアントを除いて、実質的に類似しており、同じエピトープに結合する抗体を含む。そのようなバリアントは、概して、ほんのわずかな量で存在する。モノクローナル抗体は、典型的には、複数の抗体から単一の抗体を選択することを含むプロセスによって取得される。例えば、選択プロセスは、ハイブリドーマクローン、ファージクローン、酵母クローン、細菌クローン、または他の組換えDNAクローンのプールなどの、複数のクローンからのユニークなクローンの選択であり得る。選択された抗体をさらに改変することで、例えば、標的に対する親和性を向上させること(いわゆる「親和性成熟」による)、抗体をヒト化すること、細胞培養におけるその生産を向上させること、および/または対象におけるその免疫原性を低減することができる。
【0039】
「ヒト化抗体」という用語は、ヒトにおいて自然に生産される抗体との類似性が増加するようにタンパク質配列が修飾されている非ヒト種(例えばマウスまたはウサギ)由来の抗体を意味し得る。
【0040】
抗体は、組換え抗体であり得る。「組換えヒト抗体」という用語は、組換えDNA技術を使用して生産されたヒト抗体を含み得る。
「抗原結合フラグメント」という用語は、標的抗原、例えば、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数(好ましくはC5)、またはそのバリアントもしくはフラグメントに対して特異的結合親和性を有する抗体の領域を意味し得る。好ましくは、フラグメントは、エピトープである。エピトープは、線状でも立体構造状でもよい。抗原結合領域は、超可変CDRまたはその機能的部分でもよい。CDRの「機能的部分」という用語は、標的抗原に対する特異的親和性を示すCDR内の配列を意味し得る。CDRの機能的部分は、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数(好ましくはC5)、またはそのフラグメントに特異的に結合するリガンドを含み得る。
【0041】
「CDR」という用語は、重鎖および軽鎖の可変鎖中の超可変領域を意味し得る。抗体の重鎖および軽鎖の各々には、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上のCDRが存在し得る。通常、各鎖に少なくとも3つのCDRがあり、これらは一緒に構成されると抗原結合部位すなわち三次元結合部位を形成し、これと抗原が結合するか、または特異的に反応する。しかしながら、いくつかの抗体の重鎖には4つのCDRが存在し得ると仮定されている。
【0042】
CDRの定義には、互いに対して比較した場合のアミノ酸残基のオーバーラップまたはサブセットも含まれる。特定のCDRまたはその機能的部分を包含する正確な残基数は、CDRの配列およびサイズに応じて異なる。当業者であれば、抗体の可変領域アミノ酸配列を考慮して、どの残基が特定のCDRを構成するかを定法により決定することができる。
【0043】
CDRのアミノ酸配列の境界は、上掲のKabatらによって記述されたもの(「Kabat」付番方式)、Al-Lazikaniら、1997年、J.Mol.Biol.、273:927~948によって記述されたもの(「Chothia」付番方式)、MacCallumら、1996年、J.Mol.Biol.262:732~745によって記述されたもの(「Contact」付番方式)、Lefrancら、Dev.Comp.Immunol.、2003年、27:55~77によって記述されたもの(「IMGT」付番方式)、ならびにHoneggeおよびPluckthun、J.Mol.Biol.、2001年、309:657~70によって記述されたもの(「AHo」付番方式)を含む、複数の公知の付番方式のいずれかを使用して決定することができる。
【0044】
抗体の「機能的フラグメント」という用語は、機能的活性を保持する抗体の一部分を意味し得る。機能的活性は、例えば、抗原結合活性または特異性であり得る。機能的活性は、例えば、抗体定常領域によってもたらされるエフェクター機能でもあり得る。「機能的フラグメント」という用語は、例えば、ヒトモノクローナル抗体のプロテアーゼ消化または還元および当業者に知られている組換えDNA方法によって生産されたフラグメントを含むことも意図している。ヒトモノクローナル抗体機能的フラグメントには、例えば、VL、VHおよびFdなどの個々の重鎖または軽鎖およびそれらのフラグメント、Fv、Fab、およびFab’などの一価フラグメント、F(ab’)2などの二価フラグメント、一本鎖Fv(scFv)、ならびにFcフラグメントが含まれる。あるいは、本明細書で後述され、例示されるように、抗体のFcフラグメントは、抗体のエフェクター機能を抑制または低減するアミノ酸置換をFc領域に導入することによって無効化され得る。
【0045】
「VLフラグメント」という用語は、CDRを含む、軽鎖可変領域の全部または一部を含む、ヒトモノクローナル抗体の軽鎖のフラグメントを意味し得る。VLフラグメントは、軽鎖定常領域配列をさらに含み得る。
【0046】
「VHフラグメント」という用語は、CDRを含む、重鎖可変領域の全部または一部を含む、ヒトモノクローナル抗体の重鎖のフラグメントを意味し得る。
「Fdフラグメント」という用語は、第1の重鎖定常領域に結合した重鎖可変領域、すなわちVHおよびCH-1を意味し得る。「Fdフラグメント」は、軽鎖も、重鎖の第2および第3の定常領域も含まない。
【0047】
「Fvフラグメント」という用語は、重鎖および軽鎖の可変領域の全部または一部を含み、重鎖および軽鎖の定常領域を含まない、ヒトモノクローナル抗体の一価抗原結合フラグメントを意味し得る。重鎖および軽鎖の可変領域は、例えば、CDRを含む。例えば、Fvフラグメントは、重鎖および軽鎖の両方の約110アミノ酸のアミノ末端可変領域の全部または一部を含む。
【0048】
「Fabフラグメント」という用語は、Fvフラグメントよりも大きいヒトモノクローナル抗体の一価抗原結合フラグメントを意味し得る。例えば、Fabフラグメントは、可変領域、ならびに重鎖および軽鎖の第1の定常ドメインの全部または一部を含む。よって、Fabフラグメントは、例えば、重鎖および軽鎖の約110~約220のアミノ酸残基をさらに含む。
【0049】
「Fab’フラグメント」という用語は、Fabフラグメントよりも大きいヒトモノクローナル抗体の一価抗原結合フラグメントを意味し得る。例えば、Fab’フラグメントは、軽鎖の全部、重鎖の可変領域の全部、ならびに重鎖の第1および第2の定常ドメインの全部または一部を含む。例えば、Fab’フラグメントは、重鎖のアミノ酸残基220~330の一部または全部をさらに含み得る。
【0050】
「F(ab’)2フラグメント」という用語は、ヒトモノクローナル抗体の二価抗原結合フラグメントを意味し得る。F(ab’)2フラグメントは、例えば、2つの重鎖の可変領域の全部または一部および2つの軽鎖を含み、2つの重鎖の第1の定常ドメインの全部または一部および2つの軽鎖をさらに含み得る。
【0051】
「一本鎖Fv(scFv)」という用語は、短いリンカーペプチドで接続された重鎖の可変領域(VH)および軽鎖の可変領域(VL)の融合物を意味し得る。
「二重特異性抗体(BsAb)」という用語は、より短い連結ペプチドによって互いに連結された2つのscFvを含む二重特異性抗体を意味し得る。
【0052】
当業者は、フラグメントが機能的活性を維持する限り、抗体のフラグメントの正確な境界が重要ではないことを認識している。当業者は、よく知られている組換え法を使用して、特定の用途に望ましい端点を有する機能的フラグメントを発現するようにポリヌクレオチド配列をエンジニアリングすることができる。抗体の機能的フラグメントは、ヒト抗体と実質的に同じ重鎖および軽鎖の可変領域を有するフラグメントを含んでもよく、またはそれからなってもよい。
【0053】
好ましくは、本発明の第1の態様に関する抗体またはその抗原結合フラグメントは、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数におけるエピトープに対して免疫特異的である。好ましい一実施形態において、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、VWFのC3ドメインおよびC5ドメイン内のエピトープに対して免疫特異的である(抗体1-D5)。あるいは、別の好ましい実施形態において、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、VWFのC4ドメインおよびC5ドメイン内のエピトープに対して免疫特異的である(抗体3-H9)。さらにより好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、VWFのC5ドメイン内のエピトープに対して免疫特異的である。その抗原結合フラグメントは、VH、VL、Fd、Fv、Fab、Fab’、scFv、F(ab’)2およびFcフラグメントからなる群から選択されるフラグメントのいずれかを含んでもよく、またはそれからなってもよい。
【0054】
その抗原結合フラグメントは、別名ナノボディともいうシングルドメイン抗体(sdAb)であり得、これは、当業者であれば理解するように、単一の単量体可変抗体ドメインからなる抗体フラグメントである。
【0055】
その抗原結合フラグメントは、ヒト抗体のVLの抗原結合領域配列のいずれか1つ、VHの抗原結合領域配列のいずれか1つ、またはVLおよびVHの抗原結合領域の組合せを含んでもよく、またはそれからなってもよい。VHおよびVLの抗原結合領域配列の適切な数および組合せは、抗原結合フラグメントの所望の親和性および特異性ならびに用途に応じて当業者によって決定され得る。抗体の機能的フラグメントまたは抗原結合フラグメントは、当業者によく知られている方法を使用して容易に生産および単離され得る。そのような方法としては、例えば、タンパク分解法、組換え法、および化学合成が挙げられる。機能的フラグメントの単離のためのタンパク分解法は、出発材料としてヒト抗体を使用することを含む。ヒト免疫グロブリンのタンパク分解に好適な酵素は、例えば、パパインおよびペプシンを含み得る。適切な酵素は、例えば、一価フラグメントが必要か二価フラグメントが必要かに応じて、当業者によって容易に選択され得る。例えば、パパイン切断は、抗原に結合する2つの一価Fab’フラグメントと、Fcフラグメントとをもたらす。ペプシン切断は、例えば、二価F(ab’)フラグメントをもたらす。本発明のF(ab’)2フラグメントは、2つの一価Fab’フラグメントを生産するために、例えば、DTTまたは2-メルカプトエタノールを使用してさらに還元され得る。
【0056】
タンパク分解によって生産された抗体の機能的フラグメントまたは抗原結合フラグメントは、アフィニティクロマトグラフィーおよびカラムクロマトグラフィーの手順によって精製され得る。例えば、未消化の抗体およびFcフラグメントが、プロテインAへの結合によって除去され得る。さらに、機能的フラグメントは、例えば、イオン交換およびゲル濾過クロマトグラフィーを使用して、それらの電荷およびサイズによって精製され得る。そのような方法は当業者によく知られている。
【0057】
抗体またはその抗原結合フラグメントは、組換え方法論によって生産され得る。抗体の重鎖および軽鎖の所望の領域をコードするポリヌクレオチドを最初に単離することが好ましい。そのような領域は、例えば、重鎖および軽鎖の可変領域の全部または一部を含み得る。好ましくは、そのような領域は、重鎖および軽鎖の抗原結合領域、好ましくは抗原結合部位、最も好ましくはCDRを特に含み得る。
【0058】
本発明に係る抗体またはその抗原結合フラグメントをコードするポリヌクレオチドは、当業者に知られている方法を使用して生産され得る。抗体またはその抗原結合フラグメントをコードするポリヌクレオチドは、当技術分野で公知のオリゴヌクレオチド合成方法によって直接合成することができる。あるいは、当技術分野で公知の組換え法を使用して、より小さなフラグメントを合成し、結合させて、より大きな機能的フラグメントを形成してもよい。
【0059】
本明細書で使用される場合、「免疫特異性」という用語は、抗体またはその抗原結合フラグメントの結合領域が、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数(好ましくはC5)、またはそのバリアントもしくはフラグメントと特異的に結合することによって、それらと免疫反応することが可能であることを意味し得る。抗体またはその抗原結合フラグメントは、およそ10-5から10-13M-1、好ましくは10-6から10-9M-1、さらにより好ましくは10-10から10-12M-1の親和性定数で、抗原(VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数、好ましくはC5)と選択的に相互作用できるのが好ましい。
【0060】
抗体またはその抗原結合フラグメントは、親和性定数がおよそ10-10M-1、10-9M-1、10-8M-1、10-7M-1、または10-6M-1を超える、好ましくは10-5M-1、10-4M-1または10-3M-1を超える、さらにより好ましくは10-2M-1、10-1M-1または10-2M-1を超える、最も好ましくは10+1M-1、10+2M-1または10+3M-1を超えるように、VWFのA1ドメイン、A2ドメイン、および/またはA3ドメインに実質的に結合しないことが好ましい。
【0061】
「免疫反応する」という用語は、結合領域が、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/もしくはC6ドメインのうちの1つもしくは複数、またはそのエピトープと結合すると、免疫応答を導出することが可能であることを意味し得る。
【0062】
「エピトープ」という用語は、抗体またはその抗原結合フラグメントの結合領域を導出してそれと組み合わさる能力を有する抗原のあらゆる領域を意味し得る。エピトープは線状であり得る。これは、抗体が抗原のうちの複数の連続するアミノ酸と相互作用し、したがってエピトープがこれらの規定のアミノ酸からなり得ることを意味し得る。
【0063】
あるいは、エピトープは、立体構造状、すなわち非線状または非連続のものでもよい。これは、抗体が抗原の一次アミノ酸配列のうちの複数の異なるセグメントと相互作用することを意味し得る。
【0064】
よって、抗体またはその抗原結合フラグメントは、重鎖を含み得る。重鎖は、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgMからなる群から選択され得る。好ましくは、重鎖はIgGである。好ましくは、重鎖はIgAである。
【0065】
重鎖は、IgG1でもよい。重鎖は、IgG2でもよい。重鎖は、IgG3でもよい。重鎖は、IgG4でもよい。重鎖は、IgA1でもよい。重鎖は、IgA2でもよい。
実施例に記載され、
図3A~3Hおよび
図7A~Eに示されるように、本発明者らは、驚くべきことに、本明細書で1-A2、4-H3、1-D5、3-H9、1-G5、4-H9、4-B12、および4-C6と称される抗体および抗原結合フラグメントが、VWFのC1~C6ドメインのうちの1つまたは複数を有意に標的化することができることを実証し、これらの抗体の各々は、以下に詳細に定義される。これら8つの抗体のCDR/FR/VH/VL、HCおよびLC配列は、便宜上、
図8に示される表にまとめられている。
【0066】
1-A2
したがって、一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2と称される。この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号9のCDR-H1ドメインを含み得る:
GIDLTSNA
[配列番号9]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号9において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。
【0067】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号10のCDR-H2ドメインを含み得る:
IYGHDTS
[配列番号10]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号10において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。
【0068】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号11のCDR-H3ドメインを含み得る:
ARGFIYFDI
[配列番号11]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号11において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0069】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号9を含むかもしくはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号10を含むかもしくはそれからなるCDR-H2ドメイン、および/または配列番号11を含むかもしくはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号9を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号10を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、および配列番号11を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0070】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号12のFR-H1ドメインを含み得る:
SQSVEESGGRLVPPGTPLTLTCTVS
[配列番号12]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号12において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H1ドメインを含む。
【0071】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号13のFR-H2ドメインを含み得る:
MNWVRQAPGKGLEWIGG
[配列番号13]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号13において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H2ドメインを含む。
【0072】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号14のFR-H3ドメインを含み得る:
YYAAWAKGRFTISRTSTTVDLKMTRPTTDDTATYFC
[配列番号14]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号14において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H3ドメインを含む。
【0073】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号15のFR-H4ドメインを含み得る:
WGTGTLVTISS
[配列番号15]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号15において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0074】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号12を含むかもしくはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号13を含むかもしくはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号14を含むかもしくはそれからなるFR-H3ドメイン、および/または配列番号15を含むかもしくはそれからなるFR-H4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号12を含むかまたはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号13を含むかまたはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号14を含むかまたはそれからなるFR-H3ドメイン、および配列番号15を含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0075】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号16において規定されるとおりの重鎖可変(VH)配列を含み得る:
QSVEESGGRLVPPGTPLTLTCTVSGIDLTSNAMNWVRQAPGKGLEWIGGIYGHDTSYYAAWAKGRFTISRTSTTVDLKMTRPTTDDTATYFCARGFIYFDIWGTGTLVTISS
[配列番号16]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号16において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0076】
重鎖可変(VH)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号17と称される:
CAGTCGGTGGAGGAGTCCGGGGGTCGCCTGGTCCCGCCTGGGACACCCCTGACACTCACCTGCACAGTCTCTGGAATCGACCTCACTAGCAATGCAATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAATGGATCGGAGGCATTTATGGTCATGATACCTCATATTACGCGGCCTGGGCGAAAGGCCGATTCACCATCTCCAGAACCTCGACCACAGTGGATCTGAAAATGACCAGGCCGACAACCGACGACACGGCCACCTATTTCTGTGCCAGAGGTTTTATTTATTTTGACATCTGGGGCACAGGCACCCTGGTCACCATCTCTTCA
[配列番号17]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号17において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる重鎖可変(VH)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0077】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号18のCDR-L1ドメインを含み得る:
EDIYSG
[配列番号18]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号18において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。
【0078】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号19のCDR-L2ドメインを含み得る:
GAS
[配列番号19]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号19において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。
【0079】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号20のCDR-L3ドメインを含み得る:
LGGHSHSTTDLT
[配列番号20]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号20において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0080】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号18を含むかもしくはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号19を含むかもしくはそれからなるCDR-L2ドメイン、および/または配列番号20を含むかもしくはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号18を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号19を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号20を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0081】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号21のFR-L1ドメインを含み得る:
AIEMTQTPPSLSASVGETVRIRCLAS
[配列番号21]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号21において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L1ドメインを含む。
【0082】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号22のFR-L2ドメインを含み得る:
ISWYQQKPGKPPTLLIY
[配列番号22]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号22において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L2ドメインを含む。
【0083】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号23のFR-L3ドメインを含み得る:
NLESGVPPRFSGSGSGTDYTLTIGGVQAEDAATYYC
[配列番号23]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号23において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L3ドメインを含む。
【0084】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号24のFR-L4ドメインを含み得る:
FGAGTKVEIK
[配列番号24]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号24において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0085】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号21を含むかもしくはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号22を含むかもしくはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号23を含むかもしくはそれからなるFR-L3ドメイン、および/または配列番号24を含むかもしくはそれからなるFR-L4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号21を含むかまたはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号22を含むかまたはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号23を含むかまたはそれからなるFR-L3ドメイン、および配列番号24を含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0086】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号25において規定されるとおりの軽鎖可変(VL)配列を含み得る:
AIEMTQTPPSLSASVGETVRIRCLASEDIYSGISWYQQKPGKPPTLLIYGASNLESGVPPRFSGSGSGTDYTLTIGGVQAEDAATYYCLGGHSHSTTDLTFGAGTKVEIK
[配列番号25]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号25において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0087】
軽鎖可変(VL)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号26と称される:
GCAATTGAGATGACCCAGACTCCACCCTCCCTGTCTGCATCTGTGGGAGAAACTGTCAGGATTAGGTGCCTGGCCAGTGAGGACATTTACAGTGGTATATCCTGGTATCAACAGAAGCCAGGGAAACCTCCTACACTCCTGATCTATGGTGCATCCAATTTAGAATCTGGGGTCCCACCACGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTACACCCTCACCATTGGCGGCGTGCAGGCTGAAGATGCTGCCACCTACTACTGTCTAGGCGGTCATAGCCACAGTACTACCGATTTGACTTTTGGAGCTGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
[配列番号26]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号26において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる軽鎖可変(VL)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0088】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのCDRを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくともCDR-H3を含む。
【0089】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号9を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号10を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号11を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号18を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号19を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号20を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0090】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号16を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0091】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号17を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる重鎖可変領域、および配列番号26を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0092】
本発明者らは次に、1-A2のヒト化抗体の生成を試みた。これらのヒト化抗体の配列は、
図10に示されている。特記なき限り、これらのヒト化抗体の6つのCDR配列は、親抗体1-A2の6つのCDR配列と同一である。
【0093】
1-A2_parental(hIgG1)
一実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_parental(hIgG1)と称される。
【0094】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0095】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号25において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0096】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0097】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0098】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0099】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0100】
1-A2_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)と称される。
【0101】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0102】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号25において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0103】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0104】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0105】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0106】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0107】
1-A2_parental(hIgG1-Fab)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_parental(hIgG1-Fab)と称される。
【0108】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0109】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号25において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0110】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0111】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0112】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0113】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0114】
1-A2_H0(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H0(hIgG1)と称される。
【0115】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号10において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号11において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0116】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号18において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号19において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号20において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0117】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号10を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号11を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号18を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号19を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号20を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0118】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0119】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号25において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0120】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0121】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0122】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0123】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0124】
1-A2_H1(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H1(hIgG1)と称される。
【0125】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0126】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号25において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0127】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0128】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0129】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0130】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0131】
1-A2_H2(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H2(hIgG1)と称される。
【0132】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0133】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号25において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0134】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号25を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0135】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0136】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0137】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0138】
1-A2_L0(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_L0(hIgG1K)と称される。
【0139】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0140】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号190において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0141】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号190を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0142】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0143】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0144】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0145】
1-A2_L1(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_L1(hIgG1K)と称される。
【0146】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0147】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号191において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0148】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号156を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号191を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0149】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0150】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0151】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0152】
1-A2_H2_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H2_L1と称される。
【0153】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0154】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号191において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0155】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号191を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0156】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0157】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0158】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0159】
1-A2_H2_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H2_L0と称される。
【0160】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0161】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号190において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0162】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号190を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0163】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0164】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0165】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0166】
1-A2_H1_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H1_L1と称される。
【0167】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0168】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号191において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0169】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号191を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0170】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0171】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0172】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0173】
1-A2_H1_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H1_L0と称される。
【0174】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0175】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号190において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0176】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号190を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0177】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0178】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0179】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0180】
1-A2_H0_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H0_L1と称される。
【0181】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号10において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号11において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0182】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号18において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号19において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号20において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0183】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号10を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号11を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号18を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号19を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号20を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0184】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0185】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号191において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0186】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号191を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0187】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0188】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0189】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0190】
1-A2_H0_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-A2_H0_L0と称される。
【0191】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号10において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号11において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0192】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号18において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号19において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号20において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0193】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号10を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号11を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号18を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号19を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号20を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0194】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0195】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号190において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0196】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号190を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0197】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0198】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0199】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0200】
4-H3
一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3と称される。この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号27のCDR-H1ドメインを含み得る:
GIDLTSNA
[配列番号27]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号27において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。
【0201】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号28のCDR-H2ドメインを含み得る:
IYGHDTS
[配列番号28]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号28において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。
【0202】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号29のCDR-H3ドメインを含み得る:
ARGFIYFDI
[配列番号29]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号29において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0203】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号27を含むかもしくはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号28を含むかもしくはそれからなるCDR-H2ドメイン、および/または配列番号29を含むかもしくはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号27を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号28を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、および配列番号29を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0204】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号30のFR-H1ドメインを含み得る:
SQSLEESGGRLVPPGTPLTLTCTVS
[配列番号30]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号30において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H1ドメインを含む。
【0205】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号31のFR-H2ドメインを含み得る:
MNWVRQAPGKGLEWIGG
[配列番号31]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号31において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H2ドメインを含む。
【0206】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号32のFR-H3ドメインを含み得る:
YYAAWAKGRFTISRTSTTVDLKMTRPTTDDTATYFC
[配列番号32]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号32において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H3ドメインを含む。
【0207】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号33のFR-H4ドメインを含み得る:
WGTGTLVTISS
[配列番号33]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号33において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0208】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号30を含むかもしくはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号31を含むかもしくはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号32を含むかもしくはそれからなるFR-H3ドメイン、および/または配列番号33を含むかもしくはそれからなるFR-H4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号30を含むかまたはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号31を含むかまたはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号32を含むかまたはそれからなるFR-H3ドメイン、および配列番号33を含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0209】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号34において規定されるとおりの重鎖可変(VH)配列を含み得る:
QSLEESGGRLVPPGTPLTLTCTVSGIDLTSNAMNWVRQAPGKGLEWIGGIYGHDTSYYAAWAKGRFTISRTSTTVDLKMTRPTTDDTATYFCARGFIYFDIWGTGTLVTISS
[配列番号34]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号34において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0210】
重鎖可変(VH)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号35と称される:
CAGTCGCTGGAGGAGTCCGGGGGTCGCCTGGTCCCGCCTGGGACACCCCTGACACTCACCTGCACAGTCTCTGGAATCGACCTCACTAGCAATGCAATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAATGGATCGGAGGCATTTATGGTCATGATACCTCATATTACGCGGCCTGGGCGAAAGGCCGATTCACCATCTCCAGAACCTCGACCACAGTGGATCTGAAAATGACCAGGCCGACAACCGACGACACGGCCACCTATTTCTGTGCCAGAGGTTTTATTTATTTTGACATCTGGGGCACAGGCACCCTGGTCACCATCTCTTCA
[配列番号35]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号35において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる重鎖可変(VH)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0211】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号36のCDR-L1ドメインを含み得る:
EDIASG
[配列番号36]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号36において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。
【0212】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号37のCDR-L2ドメインを含み得る:
GAS
[配列番号37]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号37において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。
【0213】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号38のCDR-L3ドメインを含み得る:
LGGYSFSSNGLT
[配列番号38]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号38において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0214】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号36を含むかもしくはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号37を含むかもしくはそれからなるCDR-L2ドメイン、および/または配列番号38を含むかもしくはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号36を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号37を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号38を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0215】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号39のFR-L1ドメインを含み得る:
AYDMTQTPPSLSASVGETVRIRCLAS
[配列番号39]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号39において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L1ドメインを含む。
【0216】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号40のFR-L2ドメインを含み得る:
ISWYQQKPGKPPTLLIY
[配列番号40]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号40において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L2ドメインを含む。
【0217】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号41のFR-L3ドメインを含み得る:
NLESGVPPRFSGSGSGTDYTLTIGGVQAEDAATYYC
[配列番号41]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号41において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L3ドメインを含む。
【0218】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号42のFR-L4ドメインを含み得る:
FGAGTKVEIK
[配列番号42]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号42において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0219】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号39を含むかもしくはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号40を含むかもしくはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号41を含むかもしくはそれからなるFR-L3ドメイン、および/または配列番号42を含むかもしくはそれからなるFR-L4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号39を含むかまたはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号40を含むかまたはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号41を含むかまたはそれからなるFR-L3ドメイン、および配列番号42を含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0220】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号43において規定されるとおりの軽鎖可変(VL)配列を含み得る:
AYDMTQTPPSLSASVGETVRIRCLASEDIASGISWYQQKPGKPPTLLIYGASNLESGVPPRFSGSGSGTDYTLTIGGVQAEDAATYYCLGGYSFSSNGLTFGAGTKVEIK
[配列番号43]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0221】
軽鎖可変(VL)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号44と称される:
GCTTATGATATGACCCAGACTCCACCCTCCCTGTCTGCATCTGTGGGAGAAACTGTCAGGATTAGGTGCCTGGCCAGTGAGGACATTGCCAGTGGTATATCCTGGTATCAACAGAAGCCAGGGAAACCTCCTACACTCCTGATCTATGGTGCATCCAATTTAGAATCTGGGGTCCCACCACGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTACACCCTCACCATTGGCGGCGTGCAGGCTGAAGATGCTGCCACCTACTACTGTCTAGGCGGTTATAGTTTCAGTAGTAACGGTTTGACTTTTGGAGCTGGCACCAAGGTGGAGATCAAA
[配列番号44]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号44において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる軽鎖可変(VL)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0222】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのCDRを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくともCDR-H3を含む。
【0223】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号27を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号28を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号29を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号36を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号37を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号38を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0224】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号34を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0225】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号35を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる重鎖可変領域、および配列番号44を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0226】
本発明者らは次に、4-H3のヒト化抗体の生成を試みた。これらのヒト化抗体の配列は、
図10に示されている。特記なき限り、これらのヒト化抗体の6つのCDR配列は、親抗体4-H3の6つのCDR配列と同一である。
【0227】
4-H3_parental(hIgG1)
一実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_parental(hIgG1)と称される。
【0228】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0229】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0230】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0231】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0232】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0233】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0234】
4-H3_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)と称される。
【0235】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0236】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0237】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0238】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0239】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0240】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0241】
4-H3_parental(hIgG1-Fab)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_parental(hIgG1-Fab)と称される。
【0242】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0243】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0244】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0245】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0246】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0247】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0248】
4-H3_H0(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H0(hIgG1)と称される。
【0249】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号28において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号29において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0250】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号36において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号37において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号38において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0251】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号28を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号29を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号36を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号37を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号38を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0252】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0253】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0254】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0255】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0256】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0257】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0258】
4-H3_H1(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H1(hIgG1)と称される。
【0259】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0260】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0261】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0262】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0263】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0264】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0265】
4-H3_H2(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H2(hIgG1)と称される。
【0266】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号166において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0267】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0268】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号166を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0269】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0270】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0271】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0272】
4-H3_H3(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H3(hIgG1)と称される。
【0273】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号167において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0274】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0275】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号167を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0276】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0277】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0278】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0279】
4-H3_H4(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H4(hIgG1)と称される。
【0280】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号168において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0281】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0282】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号168を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0283】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0284】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0285】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0286】
4-H3_H5(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H5(hIgG1)と称される。
【0287】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号169において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0288】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0289】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号169を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0290】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0291】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0292】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0293】
4-H3_H6(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H6(hIgG1)と称される。
【0294】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号170において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0295】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0296】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号170を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0297】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0298】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0299】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0300】
4-H3_H7(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H7(hIgG1)と称される。
【0301】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号171において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0302】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0303】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号171を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0304】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0305】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0306】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0307】
4-H3_H8(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H8(hIgG1)と称される。
【0308】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0309】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号43において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0310】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号43を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0311】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0312】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0313】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0314】
4-H3_L0(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_L0(hIgG1K)と称される。
【0315】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0316】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0317】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0318】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0319】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0320】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0321】
4-H3_L1(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_L1(hIgG1K)と称される。
【0322】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0323】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0324】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号159を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0325】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0326】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0327】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0328】
4-H3_H8_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H8_L1と称される。
【0329】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0330】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0331】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0332】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0333】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0334】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0335】
4-H3_H8_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H8_L0と称される。
【0336】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0337】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0338】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号172を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0339】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0340】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0341】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0342】
4-H3_H7_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H7_L1と称される。
【0343】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号171において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0344】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0345】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号171を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0346】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0347】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0348】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0349】
4-H3_H7_L0 rep
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H7_L0 repと称される。
【0350】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号171において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0351】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0352】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号171を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0353】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0354】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0355】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0356】
4-H3_H6_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H6_L1と称される。
【0357】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号170において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0358】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0359】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号170を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0360】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0361】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0362】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0363】
4-H3_H6_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H6_L0と称される。
【0364】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号170において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0365】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0366】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号170を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0367】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0368】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0369】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0370】
4-H3_H5_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H5_L1と称される。
【0371】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号169において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0372】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0373】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号169を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0374】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0375】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0376】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0377】
4-H3_H5_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H5_L0と称される。
【0378】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号169において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0379】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0380】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号169を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0381】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0382】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0383】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0384】
4-H3_H4_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H4_L1と称される。
【0385】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号168において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0386】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0387】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号168を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0388】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0389】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0390】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0391】
4-H3_H4_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H4_L0と称される。
【0392】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号168において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0393】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0394】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号168を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0395】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0396】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0397】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0398】
4-H3_H3_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H3_L1と称される。
【0399】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号167において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0400】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0401】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号167を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0402】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0403】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0404】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0405】
4-H3_H3_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H3_L0と称される。
【0406】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号167において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0407】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0408】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号167を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0409】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0410】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0411】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0412】
4-H3_H2_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H2_L1と称される。
【0413】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号166において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0414】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0415】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号166を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0416】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0417】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0418】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0419】
4-H3_H2_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H2_L0と称される。
【0420】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号166において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0421】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0422】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号166を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0423】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0424】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0425】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0426】
4-H3_H1_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H1_L1と称される。
【0427】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0428】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0429】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0430】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0431】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0432】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0433】
4-H3_H1_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H1_L0と称される。
【0434】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0435】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0436】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号194を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0437】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0438】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0439】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0440】
4-H3_H0_L1 rep
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H0_L1 repと称される。
【0441】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号28において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号29において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0442】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号36において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号37において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号38において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0443】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号28を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号29を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号36を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号37を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号38を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0444】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0445】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号186において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0446】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号186を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0447】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0448】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0449】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0450】
4-H3_H0_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H3_H0_L0と称される。
【0451】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号28において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号29において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0452】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号36において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号37において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号38において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0453】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号164を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号28を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号29を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号36を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号37を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号38を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0454】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0455】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号185において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0456】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号165を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号185を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0457】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0458】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0459】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0460】
1-D5
一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5と称される。この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号45のCDR-H1ドメインを含み得る:
GFSLNNYI
[配列番号45]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号45において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。
【0461】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号46のCDR-H2ドメインを含み得る:
ISTGGST
[配列番号46]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号46において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。
【0462】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号47のCDR-H3ドメインを含み得る:
ARGGSSAGAGFNI
[配列番号47]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号47において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0463】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号45を含むかもしくはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号46を含むかもしくはそれからなるCDR-H2ドメイン、および/または配列番号47を含むかもしくはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号45を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号46を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、および配列番号47を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0464】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号48のFR-H1ドメインを含み得る:
QQQLVESGGRLVTPGTPLTLTCAVS
[配列番号48]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号48において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H1ドメインを含む。
【0465】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号49のFR-H2ドメインを含み得る:
MGWVRQAPGKGLEYIGI
[配列番号49]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号49において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H2ドメインを含む。
【0466】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号50のFR-H3ドメインを含み得る:
YYASWAKGRFTISRTSTTMDLKMTSLTTEDTATYFC
[配列番号50]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号50において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H3ドメインを含む。
【0467】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号51のFR-H4ドメインを含み得る:
WGPGTLVTVSS
[配列番号51]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号51において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0468】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号48を含むかもしくはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号49を含むかもしくはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号50を含むかもしくはそれからなるFR-H3ドメイン、および/または配列番号51を含むかもしくはそれからなるFR-H4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号48を含むかまたはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号49を含むかまたはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号50を含むかまたはそれからなるFR-H3ドメイン、および配列番号51を含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0469】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号52において規定されるとおりの重鎖可変(VH)配列を含み得る:
QQQLVESGGRLVTPGTPLTLTCAVSGFSLNNYIMGWVRQAPGKGLEYIGIISTGGSTYYASWAKGRFTISRTSTTMDLKMTSLTTEDTATYFCARGGSSAGAGFNIWGPGTLVTVSS
[配列番号52]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0470】
重鎖可変(VH)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号53と称される:
CAGCAGCAGCTGGTGGAGTCCGGGGGTCGCCTGGTCACGCCTGGGACACCCCTGACACTAACCTGCGCAGTCTCTGGATTTTCCCTCAATAACTACATCATGGGCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAATACATCGGAATCATTAGTACTGGTGGTAGCACATACTACGCGAGCTGGGCAAAAGGCCGATTCACCATCTCCAGAACCTCGACCACGATGGATCTGAAAATGACCAGTCTGACAACCGAGGACACGGCCACCTATTTCTGTGCCAGAGGGGGTAGTAGTGCTGGTGCGGGATTTAATATCTGGGGCCCGGGCACCCTGGTCACCGTCTCCTCA
[配列番号53]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号53において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる重鎖可変(VH)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0471】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号54のCDR-L1ドメインを含み得る:
QSINSG
[配列番号54]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号54において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。
【0472】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号55のCDR-L2ドメインを含み得る:
KAS
[配列番号55]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号55において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。
【0473】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号56のCDR-L3ドメインを含み得る:
QSYHYISANGAT
[配列番号56]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号56において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0474】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号54を含むかもしくはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号55を含むかもしくはそれからなるCDR-L2ドメイン、および/または配列番号56を含むかもしくはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号54を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号55を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号56を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0475】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号57のFR-L1ドメインを含み得る:
DIVMTQTPSSVSAAVGDTVTIQCQAS
[配列番号57]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号57において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L1ドメインを含む。
【0476】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号58のFR-L2ドメインを含み得る:
LAWYQQKPGQPPKRLIY
[配列番号58]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号58において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L2ドメインを含む。
【0477】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号59のFR-L3ドメインを含み得る:
TLASGVPSRFRGSGSGTDFTLTISDLECADAATYYC
[配列番号59]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号59において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L3ドメインを含む。
【0478】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号60のFR-L4ドメインを含み得る:
FGGGTEVVVE
[配列番号60]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号60において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0479】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号57を含むかもしくはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号58を含むかもしくはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号59を含むかもしくはそれからなるFR-L3ドメイン、および/または配列番号60を含むかもしくはそれからなるFR-L4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号57を含むかまたはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号58を含むかまたはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号59を含むかまたはそれからなるFR-L3ドメイン、および配列番号60を含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0480】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号61において規定されるとおりの軽鎖可変(VL)配列を含み得る:
DIVMTQTPSSVSAAVGDTVTIQCQASQSINSGLAWYQQKPGQPPKRLIYKASTLASGVPSRFRGSGSGTDFTLTISDLECADAATYYCQSYHYISANGATFGGGTEVVVE
[配列番号61]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号61において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0481】
軽鎖可変(VL)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号62と称される:
GATATTGTTATGACCCAGACTCCCTCCTCCGTGTCTGCAGCTGTGGGAGACACAGTCACCATCCAGTGCCAGGCCAGTCAGAGCATTAATAGTGGTTTGGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGCAGCCTCCCAAGCGCCTGATCTACAAGGCATCCACTCTGGCATCTGGGGTCCCATCGCGGTTCAGAGGCAGTGGATCTGGGACAGACTTCACTCTCACCATCAGCGACCTGGAGTGTGCCGATGCTGCCACTTACTACTGTCAAAGCTATCATTATATTAGTGCTAATGGTGCTACTTTCGGCGGAGGGACCGAGGTGGTCGTCGAA
[配列番号62]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号62において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる軽鎖可変(VL)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0482】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのCDRを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくともCDR-H3を含む。
【0483】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号45を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号46を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号47を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号54を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号55を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号56を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0484】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0485】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号53を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる重鎖可変領域、および配列番号62を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0486】
本発明者らは次に、1-D5のヒト化抗体の生成を試みた。これらのヒト化抗体の配列は、
図10に示されている。特記なき限り、これらのヒト化抗体の6つのCDR配列は、親抗体1-D5の6つのCDR配列と同一である。
【0487】
1-D5_parental(hIgG1)
一実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_parental(hIgG1)と称される。
【0488】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0489】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号61において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0490】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0491】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0492】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0493】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0494】
1-D5_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)と称される。
【0495】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0496】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号61において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0497】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0498】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0499】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0500】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0501】
1-D5_parental(hIgG1-Fab)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_parental(hIgG1-Fab)と称される。
【0502】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0503】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号61において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0504】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0505】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0506】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0507】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0508】
1-D5_H0(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H0(hIgG1)と称される。
【0509】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号173において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号46において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号47において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0510】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号54において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号55において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号56において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0511】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号173を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号46を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号47を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号54を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号55を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号56を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0512】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号174において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0513】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号61において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0514】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号174を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0515】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0516】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0517】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0518】
1-D5_H1(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H1(hIgG1)と称される。
【0519】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号175において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0520】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号61において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0521】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号175を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0522】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0523】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0524】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0525】
1-D5_H2(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H2(hIgG1)と称される。
【0526】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号176において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0527】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号61において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0528】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号176を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号61を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0529】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0530】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0531】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0532】
1-D5_L0(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_L0(hIgG1K)と称される。
【0533】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0534】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号187において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0535】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号187を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0536】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0537】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0538】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0539】
1-D5_L1(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_L1(hIgG1K)と称される。
【0540】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0541】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号188において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0542】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号52を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号188を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0543】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0544】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0545】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0546】
1-D5_H2_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H2_L1と称される。
【0547】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号176において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0548】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号188において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0549】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号176を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号188を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0550】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0551】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0552】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0553】
1-D5_H2_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H2_L0と称される。
【0554】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号176において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0555】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号187において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0556】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号176を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号187を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0557】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0558】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0559】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0560】
1-D5_H1_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H1_L1と称される。
【0561】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号175において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0562】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号188において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0563】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号175を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号188を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0564】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0565】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0566】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0567】
1-D5_H1_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H1_L0と称される。
【0568】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号175において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0569】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号187において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0570】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号175を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号187を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0571】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0572】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0573】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0574】
1-D5_H0_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H0_L1と称される。
【0575】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号173において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号46において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号47において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0576】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号54において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号55において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号56において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0577】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号173を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号46を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号47を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号54を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号55を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号56を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0578】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号174において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0579】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号188において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0580】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号174を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号188を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0581】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0582】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0583】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0584】
1-D5_H0_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-D5_H0_L0と称される。
【0585】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号173において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号46において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号47において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0586】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号54において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号55において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号56において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0587】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号173を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号46を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号47を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号54を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号55を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号56を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0588】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号174において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0589】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号187において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0590】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号174を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号187を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0591】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0592】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0593】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0594】
3-H9
一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9と称される。この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号63のCDR-H1ドメインを含み得る:
GFSLSNYD
[配列番号63]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号63において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。
【0595】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号64のCDR-H2ドメインを含み得る:
IHAIGIT
[配列番号64]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号64において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。
【0596】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号65のCDR-H3ドメインを含み得る:
ARGLVDLNM
[配列番号65]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号65において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0597】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号63を含むかもしくはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号64を含むかもしくはそれからなるCDR-H2ドメイン、および/または配列番号65を含むかもしくはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号63を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号64を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、および配列番号65を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0598】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号66のFR-H1ドメインを含み得る:
SQSLEESGGRLVTPGTPLTLTCSVS
[配列番号66]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号66において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H1ドメインを含む。
【0599】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号67のFR-H2ドメインを含み得る:
MSWVRQAPGKGLEWIGS
[配列番号67]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号67において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H2ドメインを含む。
【0600】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号68のFR-H3ドメインを含み得る:
YYANWAEGRFTISKTSTTVDLKMTSLTTEDTATYFC
[配列番号68]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号68において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H3ドメインを含む。
【0601】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号69のFR-H4ドメインを含み得る:
WGPGTLVTVSS
[配列番号69]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号69において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0602】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号66を含むかもしくはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号67を含むかもしくはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号68を含むかもしくはそれからなるFR-H3ドメイン、および/または配列番号69を含むかもしくはそれからなるFR-H4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号66を含むかまたはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号67を含むかまたはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号68を含むかまたはそれからなるFR-H3ドメイン、および配列番号69を含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0603】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号70において規定されるとおりの重鎖可変(VH)配列を含み得る:
QSLEESGGRLVTPGTPLTLTCSVSGFSLSNYDMSWVRQAPGKGLEWIGSIHAIGITYYANWAEGRFTISKTSTTVDLKMTSLTTEDTATYFCARGLVDLNMWGPGTLVTVSS
[配列番号70]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号70において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0604】
重鎖可変(VH)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号71と称される:
CAGTCGCTGGAGGAGTCCGGGGGTCGCCTGGTCACGCCTGGGACACCCTTGACACTCACCTGTTCAGTCTCTGGATTCTCCCTCAGCAACTACGACATGAGCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGACTGGAATGGATCGGGTCCATACATGCTATTGGTATCACATACTACGCGAACTGGGCGGAAGGCCGATTCACCATCTCCAAAACCTCGACCACGGTGGATCTGAAAATGACCAGTCTGACAACCGAGGACACGGCCACCTATTTCTGTGCCAGAGGGCTGGTAGATTTGAACATGTGGGGCCCGGGCACCCTCGTCACTGTCTCTTCA
[配列番号71]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号71において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる重鎖可変(VH)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0605】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号72のCDR-L1ドメインを含み得る:
QSVYSNNL
[配列番号72]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号72において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。
【0606】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号73のCDR-L2ドメインを含み得る:
DAS
[配列番号73]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号73において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。
【0607】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号74のCDR-L3ドメインを含み得る:
QGSYYSSGWYNT
[配列番号74]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号74において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0608】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号72を含むかもしくはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号73を含むかもしくはそれからなるCDR-L2ドメイン、および/または配列番号74を含むかもしくはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号72を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号73を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号74を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0609】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号75のFR-L1ドメインを含み得る:
AIKMTQTPSSVSVAVGGTVTINCQSS
[配列番号75]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号75において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L1ドメインを含む。
【0610】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号76のFR-L2ドメインを含み得る:
LSWYQQKPGQPPKLLIY
[配列番号76]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号76において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L2ドメインを含む。
【0611】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号77のFR-L3ドメインを含み得る:
TLESGVPSRFKGSGSGTQFTLTISGVQCEDAATYYC
[配列番号77]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号77において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L3ドメインを含む。
【0612】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号78のFR-L4ドメインを含み得る:
FGGGTEVVVE
[配列番号78]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号78において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0613】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号75を含むかもしくはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号76を含むかもしくはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号77を含むかもしくはそれからなるFR-L3ドメイン、および/または配列番号78を含むかもしくはそれからなるFR-L4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号75を含むかまたはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号76を含むかまたはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号77を含むかまたはそれからなるFR-L3ドメイン、および配列番号78を含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0614】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号79において規定されるとおりの軽鎖可変(VL)配列を含み得る:
AIKMTQTPSSVSVAVGGTVTINCQSSQSVYSNNLLSWYQQKPGQPPKLLIYDASTLESGVPSRFKGSGSGTQFTLTISGVQCEDAATYYCQGSYYSSGWYNTFGGGTEVVVE
[配列番号79]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号79において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0615】
軽鎖可変(VL)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号80と称される:
GCTATTAAAATGACCCAGACTCCATCGTCCGTGTCTGTAGCTGTGGGAGGCACAGTCACCATCAATTGCCAGTCCAGTCAGAGTGTTTATAGTAACAACCTCTTATCTTGGTACCAGCAGAAACCAGGGCAGCCTCCCAAGCTCTTGATCTACGATGCATCCACTCTGGAATCTGGGGTCCCATCGCGGTTCAAAGGCAGTGGATCTGGGACACAGTTCACTCTCACCATCAGCGGCGTGCAGTGTGAGGATGCTGCCACTTACTACTGTCAAGGCAGTTATTATAGTAGTGGTTGGTACAATACTTTCGGCGGAGGGACCGAGGTGGTCGTCGAA
[配列番号80]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号80において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる軽鎖可変(VL)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0616】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのCDRを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくともCDR-H3を含む。
【0617】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号63を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号64を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号65を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号72を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号73を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号74を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0618】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号70を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0619】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号71を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる重鎖可変領域、および配列番号80を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0620】
本発明者らは次に、3-H9のヒト化抗体の生成を試みた。これらのヒト化抗体の配列は、
図10に示されている。特記なき限り、これらのヒト化抗体の6つのCDR配列は、親抗体3-H9の6つのCDR配列と同一である。
【0621】
3-H9_parental(hIgG1)
一実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_parental(hIgG1)と称される。
【0622】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号160において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0623】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号79において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0624】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号160を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0625】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0626】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0627】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0628】
3-H9_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)と称される。
【0629】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号160において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0630】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号79において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0631】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号160を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0632】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0633】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0634】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0635】
3-H9_parental(hIgG1-Fab)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_parental(hIgG1-Fab)と称される。
【0636】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号160において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0637】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号79において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0638】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号160を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0639】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0640】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0641】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0642】
3-H9_H0(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_H0(hIgG1)と称される。
【0643】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号177において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号64において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号65において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0644】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号72において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号73において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号74において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0645】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号177を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号64を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号65を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号72を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号73を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号74を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0646】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号178において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0647】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号79において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0648】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号178を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0649】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0650】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0651】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0652】
3-H9_H1(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_H1(hIgG1)と称される。
【0653】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号179において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0654】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号79において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0655】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号179を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0656】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0657】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0658】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0659】
3-H9_H2(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_H2(hIgG1)と称される。
【0660】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号180において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0661】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号79において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0662】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号180を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号79を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0663】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0664】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0665】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0666】
3-H9_L0(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_L0(hIgG1K)と称される。
【0667】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号160において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0668】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号189において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0669】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号160を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号189を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0670】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0671】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0672】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0673】
3-H9_H2_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_H2_L0と称される。
【0674】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号180において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0675】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号189において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0676】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号180を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号189を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0677】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0678】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0679】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0680】
3-H9_H1_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_H1_L0と称される。
【0681】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号179において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0682】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号189において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0683】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号179を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号189を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0684】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0685】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0686】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0687】
3-H9_H0_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では3-H9_H0_L0と称される。
【0688】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号177において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号64において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号65において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0689】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号72において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号73において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号74において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0690】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号177を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号64を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号65を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号72を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号73を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号74を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0691】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号178において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0692】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号189において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0693】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号178を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号189を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0694】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0695】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0696】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0697】
1-G5
一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5と称される。この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号81のCDR-H1ドメインを含み得る:
GFSLSSYD
[配列番号81]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号81において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。
【0698】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号82のCDR-H2ドメインを含み得る:
IHATGIT
[配列番号82]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号82において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。
【0699】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号83のCDR-H3ドメインを含み得る:
ARGLVDLNM
[配列番号83]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号83において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0700】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号81を含むかもしくはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号82を含むかもしくはそれからなるCDR-H2ドメイン、および/または配列番号83を含むかもしくはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号81を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号82を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、および配列番号83を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0701】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号84のFR-H1ドメインを含み得る:
SQSLEESGGRLVTPGTPLTLTCSVS
[配列番号84]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号84において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H1ドメインを含む。
【0702】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号85のFR-H2ドメインを含み得る:
MTWVRQAPGKGLEWIGS
[配列番号85]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号85において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H2ドメインを含む。
【0703】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号86のFR-H3ドメインを含み得る:
FYANWAKGRFTTSKTSTTVDLKMTSLTTEDTATYFC
[配列番号86]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号86において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H3ドメインを含む。
【0704】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号87のFR-H4ドメインを含み得る:
WGPGTLVTVSS
[配列番号87]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号87において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0705】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号84を含むかもしくはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号85を含むかもしくはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号86を含むかもしくはそれからなるFR-H3ドメイン、および/または配列番号87を含むかもしくはそれからなるFR-H4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号84を含むかまたはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号85を含むかまたはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号86を含むかまたはそれからなるFR-H3ドメイン、および配列番号87を含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0706】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号88において規定されるとおりの重鎖可変(VH)配列を含み得る:
QSLEESGGRLVTPGTPLTLTCSVSGFSLSSYDMTWVRQAPGKGLEWIGSIHATGITFYANWAKGRFTTSKTSTTVDLKMTSLTTEDTATYFCARGLVDLNMWGPGTLVTVSS
[配列番号88]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号88において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0707】
重鎖可変(VH)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号89と称される:
CAGTCGTTGGAGGAGTCCGGGGGTCGCCTGGTCACGCCTGGGACACCCTTGACACTCACCTGTTCAGTCTCTGGATTCTCCCTCAGCAGCTACGACATGACCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAATGGATCGGGTCCATACATGCTACTGGTATCACATTCTACGCGAACTGGGCGAAAGGCCGATTCACCACCTCCAAAACCTCGACCACGGTGGATCTGAAAATGACCAGTCTGACAACCGAGGACACGGCCACCTATTTCTGTGCCAGAGGGCTGGTAGATTTGAACATGTGGGGCCCGGGCACCCTCGTCACCGTCTCTTCA
[配列番号89]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号89において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる重鎖可変(VH)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0708】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号90のCDR-L1ドメインを含み得る:
QSVYNNNY
[配列番号90]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号90において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。
【0709】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号91のCDR-L2ドメインを含み得る:
DAS
[配列番号91]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号91において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。
【0710】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号92のCDR-L3ドメインを含み得る:
QGSYYSGGWDTA
[配列番号92]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号92において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0711】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号90を含むかもしくはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号91を含むかもしくはそれからなるCDR-L2ドメイン、および/または配列番号92を含むかもしくはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号90を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号91を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号92を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0712】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号93のFR-L1ドメインを含み得る:
DPVMTQTASSVSAAVGGTVTINCQAS
[配列番号93]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号93において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L1ドメインを含む。
【0713】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号94のFR-L2ドメインを含み得る:
LSWYQQKPGQPPKLLIY
[配列番号94]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号94において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L2ドメインを含む。
【0714】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号95のFR-L3ドメインを含み得る:
TLASGVPSRFSGNGSGTQFTLTISGVQCDDAATYYC
[配列番号95]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号95において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L3ドメインを含む。
【0715】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号96のFR-L4ドメインを含み得る:
FGGGTKVVVK
[配列番号96]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号96において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0716】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号93を含むかもしくはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号94を含むかもしくはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号95を含むかもしくはそれからなるFR-L3ドメイン、および/または配列番号96を含むかもしくはそれからなるFR-L4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号93を含むかまたはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号94を含むかまたはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号95を含むかまたはそれからなるFR-L3ドメイン、および配列番号96を含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0717】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号97において規定されるとおりの軽鎖可変(VL)配列を含み得る:
DPVMTQTASSVSAAVGGTVTINCQASQSVYNNNYLSWYQQKPGQPPKLLIYDASTLASGVPSRFSGNGSGTQFTLTISGVQCDDAATYYCQGSYYSGGWDTAFGGGTKVVVK
[配列番号97]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号97において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0718】
軽鎖可変(VL)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号98と称される:
GATCCCGTGATGACCCAGACTGCGTCCTCCGTGTCTGCAGCTGTGGGAGGCACAGTCACCATCAATTGCCAGGCCAGTCAGAGTGTTTATAATAACAACTACTTATCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGCAGCCTCCCAAGCTCTTGATCTACGATGCATCCACTCTGGCATCTGGGGTCCCATCCCGGTTCAGCGGCAATGGATCTGGGACACAGTTCACTCTCACCATCAGCGGCGTACAGTGTGACGATGCTGCCACTTACTACTGTCAAGGCAGTTATTATAGTGGTGGTTGGGACACTGCTTTCGGCGGAGGGACCAAGGTGGTCGTCAAA
[配列番号98]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号98において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる軽鎖可変(VL)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0719】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのCDRを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくともCDR-H3を含む。
【0720】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号81を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号82を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号83を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号90を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号91を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号92を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0721】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号88を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0722】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号89を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる重鎖可変領域、および配列番号98を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0723】
本発明者らは次に、1-G5のヒト化抗体の生成を試みた。これらのヒト化抗体の配列は、
図10に示されている。特記なき限り、これらのヒト化抗体の6つのCDR配列は、親抗体1-G5の6つのCDR配列と同一である。
【0724】
1-G5_parental(hIgG1)
一実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_parental(hIgG1)と称される。
【0725】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0726】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号97において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0727】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0728】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0729】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0730】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0731】
1-G5_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_parental(hIgG1-L234A-L235A-P329G)と称される。
【0732】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0733】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号97において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0734】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0735】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0736】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0737】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号162を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0738】
1-G5_parental(hIgG1-Fab)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_parental(hIgG1-Fab)と称される。
【0739】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0740】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号97において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0741】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0742】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0743】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0744】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号163を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0745】
1-G5_H0(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H0(hIgG1)と称される。
【0746】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号181において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号82において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号83において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0747】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号90において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号91において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号92において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0748】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号181を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号82を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号83を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号90を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号91を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号92を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0749】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号182において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0750】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号97において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0751】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号182を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0752】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0753】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0754】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0755】
1-G5_H1(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H1(hIgG1)と称される。
【0756】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号183において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0757】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号97において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0758】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号183を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0759】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0760】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0761】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0762】
1-G5_H2(hIgG1)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H2(hIgG1)と称される。
【0763】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号184において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0764】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号97において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0765】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号184を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号97を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0766】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0767】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0768】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0769】
1-G5_L0(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_L0(hIgG1K)と称される。
【0770】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0771】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号192において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0772】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号192を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0773】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0774】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0775】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0776】
1-G5_L1(hIgG1K)
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_L1(hIgG1K)と称される。
【0777】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0778】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号193において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0779】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号161を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号193を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0780】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0781】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0782】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0783】
1-G5_H2_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H2_L1と称される。
【0784】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号184において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0785】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号193において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0786】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号184を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号193を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0787】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0788】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0789】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0790】
1-G5_H2_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H2_L0と称される。
【0791】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号184において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0792】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号192において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0793】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号184を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号192を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0794】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0795】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0796】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0797】
1-G5_H1_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H1_L1と称される。
【0798】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号183において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0799】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号193において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0800】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号183を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号193を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0801】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0802】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0803】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0804】
1-G5_H1_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H1_L1と称される。
【0805】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号183において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0806】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号192において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0807】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号183を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号192を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0808】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0809】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0810】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0811】
1-G5_H0_L1
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H0_L1と称される。
【0812】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号181において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号82において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号83において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0813】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号90において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号91において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号92において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0814】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号181を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号82を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号83を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号90を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号91を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号92を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0815】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号182において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0816】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号193において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0817】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号182を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号193を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0818】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0819】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0820】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0821】
1-G5_H0_L0
あるいは、別の実施形態において、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では1-G5_H0_L0と称される。
【0822】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号181において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号82において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号83において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0823】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号90において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号91において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号92において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0824】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号181を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号82を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号83を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号90を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号91を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号92を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0825】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号182において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0826】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号192において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変(VL)領域を含む。
【0827】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号182を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号192を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0828】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖定常(HC)領域を含む。
【0829】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号158において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖定常(LC)領域を含む。
【0830】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号157を含むかまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号158を含むかまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。
【0831】
4-H9
一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-H9と称される。この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号99のCDR-H1ドメインを含み得る:
GFSLNSFA
[配列番号99]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号99において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。
【0832】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号100のCDR-H2ドメインを含み得る:
ITVDGHT
[配列番号100]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号100において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。
【0833】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号101のCDR-H3ドメインを含み得る:
AREDAGDAGYIYATYNI
[配列番号101]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号101において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0834】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号99を含むかもしくはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号100を含むかもしくはそれからなるCDR-H2ドメイン、および/または配列番号101を含むかもしくはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号99を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号100を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、および配列番号101を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0835】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号102のFR-H1ドメインを含み得る:
SQSVEESGGRLVTPGTPLTLTCTAS
[配列番号102]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号102において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H1ドメインを含む。
【0836】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号103のFR-H2ドメインを含み得る:
MSWVRQAPGKGLEWIGI
[配列番号103]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号103において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H2ドメインを含む。
【0837】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号104のFR-H3ドメインを含み得る:
YYASWAKGRFTISKASTTVDLKITSPTTEDTATYFC
[配列番号104]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号104において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H3ドメインを含む。
【0838】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号105のFR-H4ドメインを含み得る:
WGPGTLVTVSS
[配列番号105]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号105において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0839】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号102を含むかもしくはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号103を含むかもしくはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号104を含むかもしくはそれからなるFR-H3ドメイン、および/または配列番号105を含むかもしくはそれからなるFR-H4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号102を含むかまたはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号103を含むかまたはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号104を含むかまたはそれからなるFR-H3ドメイン、および配列番号105を含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0840】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号106において規定されるとおりの重鎖可変(VH)配列を含み得る:
QSVEESGGRLVTPGTPLTLTCTASGFSLNSFAMSWVRQAPGKGLEWIGIITVDGHTYYASWAKGRFTISKASTTVDLKITSPTTEDTATYFCAREDAGDAGYIYATYNIWGPGTLVTVSS
[配列番号106]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号106において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0841】
重鎖可変(VH)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号107と称される:
CAATCGGTGGAGGAGTCCGGGGGTCGCCTGGTCACGCCTGGGACACCCCTGACACTCACCTGCACAGCCTCTGGATTCTCCCTCAATAGCTTTGCGATGAGCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAATGGATCGGAATCATTACTGTTGATGGTCACACATACTACGCGAGCTGGGCGAAAGGCCGATTCACCATCTCCAAAGCCTCGACCACGGTGGATCTGAAAATCACCAGTCCGACAACCGAGGACACGGCCACCTATTTCTGTGCCAGAGAGGATGCTGGTGATGCTGGTTATATTTATGCTACCTATAACATCTGGGGCCCAGGGACCCTCGTCACCGTCTCTTCA
[配列番号107]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号107において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる重鎖可変(VH)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0842】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号108のCDR-L1ドメインを含み得る:
EDIGYG
[配列番号108]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号108において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。
【0843】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号109のCDR-L2ドメインを含み得る:
GAN
[配列番号109]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号109において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。
【0844】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号110のCDR-L3ドメインを含み得る:
QQGYSTPPT
[配列番号110]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号110において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0845】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号108を含むかもしくはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号109を含むかもしくはそれからなるCDR-L2ドメイン、および/または配列番号110を含むかもしくはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号108を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号109を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号110を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0846】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号111のFR-L1ドメインを含み得る:
AIEMTQTPSSLAASVGDTVTITCKAS
[配列番号111]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号111において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L1ドメインを含む。
【0847】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号112のFR-L2ドメインを含み得る:
LAWYQQKLGIAPKLLIY
[配列番号112]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号112において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L2ドメインを含む。
【0848】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号113のFR-L3ドメインを含み得る:
TLESGVPSRFSGSGSETDYTLTISSVQAEDAGIYYC
[配列番号113]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号113において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L3ドメインを含む。
【0849】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号114のFR-L4ドメインを含み得る:
FGAGTMVEIQ
[配列番号114]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号114において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0850】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号111を含むかもしくはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号112を含むかもしくはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号113を含むかもしくはそれからなるFR-L3ドメイン、および/または配列番号114を含むかもしくはそれからなるFR-L4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号111を含むかまたはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号112を含むかまたはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号113を含むかまたはそれからなるFR-L3ドメイン、および配列番号114を含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0851】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号115において規定されるとおりの軽鎖可変(VL)配列を含み得る:
AIEMTQTPSSLAASVGDTVTITCKASEDIGYGLAWYQQKLGIAPKLLIYGANTLESGVPSRFSGSGSETDYTLTISSVQAEDAGIYYCQQGYSTPPTFGAGTMVEIQ
[配列番号115]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号115において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0852】
軽鎖可変(VL)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号116と称される:
GCGATTGAAATGACCCAGACTCCATCCTCCCTGGCTGCATCTGTGGGAGACACAGTCACCATCACTTGTAAGGCCAGTGAGGACATTGGTTATGGGTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACTGGGGATAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGGGGCAAACACTTTAGAATCTGGGGTCCCATCGAGGTTCAGTGGCAGCGGATCAGAGACCGATTACACCCTCACCATCAGCAGCGTGCAGGCTGAAGATGCAGGAATTTATTACTGTCAGCAAGGATATAGTACCCCTCCTACTTTCGGTGCGGGGACCATGGTGGAGATCCAA
[配列番号116]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号116において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる軽鎖可変(VL)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0853】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのCDRを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくともCDR-H3を含む。
【0854】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号99を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号100を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号101を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号108を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号109を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号110を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0855】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号106を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号115を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0856】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号107を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる重鎖可変領域、および配列番号116を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0857】
4-B12
一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-B12と称される。この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号117のCDR-H1ドメインを含み得る:
GFSLNSFA
[配列番号117]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号117において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。
【0858】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号118のCDR-H2ドメインを含み得る:
ITVDGHT
[配列番号118]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号118において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。
【0859】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号119のCDR-H3ドメインを含み得る:
AREDAGDAGYIYATYNI
[配列番号119]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号119において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0860】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号117を含むかもしくはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号118を含むかもしくはそれからなるCDR-H2ドメイン、および/または配列番号119を含むかもしくはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号117を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号118を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、および配列番号119を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0861】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号120のFR-H1ドメインを含み得る:
SQSVKESEGRLVTPGTPLTLTCTVS
[配列番号120]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号120において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H1ドメインを含む。
【0862】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号121のFR-H2ドメインを含み得る:
MSWVRQAPGKGLEWIGI
[配列番号121]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号121において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H2ドメインを含む。
【0863】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号122のFR-H3ドメインを含み得る:
YYANWAKDRFTISKASTTVDLKITSPTTEDTATYFC
[配列番号122]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号122において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H3ドメインを含む。
【0864】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号123のFR-H4ドメインを含み得る:
WGPGTLVTVSS
[配列番号123]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号123において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0865】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号120を含むかもしくはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号121を含むかもしくはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号122を含むかもしくはそれからなるFR-H3ドメイン、および/または配列番号123を含むかもしくはそれからなるFR-H4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号120を含むかまたはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号121を含むかまたはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号122を含むかまたはそれからなるFR-H3ドメイン、および配列番号123を含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0866】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号124において規定されるとおりの重鎖可変(VH)配列を含み得る:
QSVKESEGRLVTPGTPLTLTCTVSGFSLNSFAMSWVRQAPGKGLEWIGIITVDGHTYYANWAKDRFTISKASTTVDLKITSPTTEDTATYFCAREDAGDAGYIYATYNIWGPGTLVTVSS
[配列番号124]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号124において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0867】
重鎖可変(VH)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号125と称される:
CAGTCGGTGAAGGAGTCCGAGGGTCGCCTGGTCACGCCTGGGACACCCCTGACACTCACCTGCACAGTCTCTGGATTCTCCCTCAATAGCTTTGCGATGAGCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAATGGATCGGAATCATAACTGTTGATGGTCACACATACTACGCGAACTGGGCGAAAGACCGATTCACCATCTCCAAAGCCTCGACCACGGTGGATCTGAAAATCACCAGTCCGACAACCGAGGACACGGCCACCTATTTCTGTGCCAGAGAGGATGCTGGTGATGCTGGTTATATTTATGCTACCTATAACATCTGGGGCCCGGGCACCCTGGTCACCGTCTCCTCA
[配列番号125]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号125において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる重鎖可変(VH)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0868】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号126のCDR-L1ドメインを含み得る:
EDIGYG
[配列番号126]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号126において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。
【0869】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号127のCDR-L2ドメインを含み得る:
GAN
[配列番号127]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号127において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。
【0870】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号128のCDR-L3ドメインを含み得る:
QQGYSTPPT
[配列番号128]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号128において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0871】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号126を含むかもしくはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号127を含むかもしくはそれからなるCDR-L2ドメイン、および/または配列番号128を含むかもしくはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号126を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号127を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号128を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0872】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号129のFR-L1ドメインを含み得る:
DPVLTQTASSLAASVGDTVTITCKAS
[配列番号129]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号129において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L1ドメインを含む。
【0873】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号130のFR-L2ドメインを含み得る:
LAWYQQKPGQPPKLLIY
[配列番号130]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号130において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L2ドメインを含む。
【0874】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号131のFR-L3ドメインを含み得る:
TLESGVPSRFTGSGSETDYTLTISSVQAEDAGIYYC
[配列番号131]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号131において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L3ドメインを含む。
【0875】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号132のFR-L4ドメインを含み得る:
FGAGTKVEIK
[配列番号132]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号132において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0876】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号129を含むかもしくはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号130を含むかもしくはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号131を含むかもしくはそれからなるFR-L3ドメイン、および/または配列番号132を含むかもしくはそれからなるFR-L4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号129を含むかまたはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号130を含むかまたはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号131を含むかまたはそれからなるFR-L3ドメイン、および配列番号132を含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0877】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号133において規定されるとおりの軽鎖可変(VL)配列を含み得る:
DPVLTQTASSLAASVGDTVTITCKASEDIGYGLAWYQQKPGQPPKLLIYGANTLESGVPSRFTGSGSETDYTLTISSVQAEDAGIYYCQQGYSTPPTFGAGTKVEIK
[配列番号133]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号133において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0878】
軽鎖可変(VL)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号134と称される:
GATCCTGTGCTGACCCAGACTGCGTCCTCCCTGGCTGCATCTGTGGGAGACACAGTCACCATCACTTGTAAGGCCAGTGAGGACATTGGTTATGGGTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGCAGCCTCCCAAGCTCCTGATCTATGGGGCAAACACTTTAGAATCTGGGGTCCCATCGAGGTTCACTGGCAGCGGATCAGAGACCGATTACACCCTCACCATCAGCAGCGTGCAGGCTGAAGATGCAGGAATTTATTACTGTCAGCAAGGATATAGTACCCCTCCTACTTTCGGTGCGGGCACCAAGGTAGAAATCAAA
[配列番号134]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号134において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる軽鎖可変(VL)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0879】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのCDRを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくともCDR-H3を含む。
【0880】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号117を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号118を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号119を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号126を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号127を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号128を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0881】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号124を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号133を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0882】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号125を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる重鎖可変領域、および配列番号134を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0883】
4-C6
一実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書では4-C6と称される。この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号135のCDR-H1ドメインを含み得る:
GFSLNTYV
[配列番号135]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号135において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメインを含む。
【0884】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号136のCDR-H2ドメインを含み得る:
INGDSNT
[配列番号136]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号136において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメインを含む。
【0885】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号137のCDR-H3ドメインを含み得る:
AREDAADAGYVYATYNI
[配列番号137]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号137において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0886】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号135を含むかもしくはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号136を含むかもしくはそれからなるCDR-H2ドメイン、および/または配列番号137を含むかもしくはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号135を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号136を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、および配列番号137を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメインを含む。
【0887】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号138のFR-H1ドメインを含み得る:
SQSLEESGGRLVTPGTPLTLTCTAS
[配列番号138]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号138において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H1ドメインを含む。
【0888】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号139のFR-H2ドメインを含み得る:
MTWVRQAPGKGLEWIGF
[配列番号139]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号139において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H2ドメインを含む。
【0889】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号140のFR-H3ドメインを含み得る:
YYANWAKGRFTISKTSTTVDLKITSPTTEDTATYFC
[配列番号140]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号140において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H3ドメインを含む。
【0890】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号141のFR-H4ドメインを含み得る:
WGTGTLVTISS
[配列番号141]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号141において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0891】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号138を含むかもしくはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号139を含むかもしくはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号140を含むかもしくはそれからなるFR-H3ドメイン、および/または配列番号141を含むかもしくはそれからなるFR-H4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号138を含むかまたはそれからなるFR-H1ドメイン、配列番号139を含むかまたはそれからなるFR-H2ドメイン、配列番号140を含むかまたはそれからなるFR-H3ドメイン、および配列番号141を含むかまたはそれからなるFR-H4ドメインを含む。
【0892】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号142において規定されるとおりの重鎖可変(VH)配列を含み得る:
QSLEESGGRLVTPGTPLTLTCTASGFSLNTYVMTWVRQAPGKGLEWIGFINGDSNTYYANWAKGRFTISKTSTTVDLKITSPTTEDTATYFCAREDAADAGYVYATYNIWGTGTLVTISS
[配列番号142]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号142において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる重鎖可変(VH)領域を含む。
【0893】
重鎖可変(VH)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号143と称される:
CAGTCGCTGGAGGAGTCCGGGGGTCGCCTGGTCACGCCTGGGACACCCCTGACACTCACCTGCACAGCCTCTGGATTCTCCCTCAATACCTATGTAATGACCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAATGGATCGGATTCATTAATGGTGATAGTAACACATACTACGCGAACTGGGCGAAAGGCCGATTCACCATCTCCAAAACCTCGACCACGGTGGATCTGAAAATCACCAGTCCGACAACCGAGGACACGGCCACCTATTTCTGTGCCAGAGAGGATGCTGCTGATGCTGGTTATGTTTATGCTACCTATAACATCTGGGGCACAGGCACCCTGGTCACCATCTCTTCA
[配列番号143]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号143において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる重鎖可変(VH)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0894】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号144のCDR-L1ドメインを含み得る:
EDIGYG
[配列番号144]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号144において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメインを含む。
【0895】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号145のCDR-L2ドメインを含み得る:
GAN
[配列番号145]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号145において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメインを含む。
【0896】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号146のCDR-L3ドメインを含み得る:
QQGYSTPPT
[配列番号146]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号146において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0897】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号144を含むかもしくはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号145を含むかもしくはそれからなるCDR-L2ドメイン、および/または配列番号146を含むかもしくはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号144を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号145を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号146を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0898】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号147のFR-L1ドメインを含み得る:
AYDMTQTPSSLAASVGDTVTITCKAS
[配列番号147]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号147において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L1ドメインを含む。
【0899】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号148のFR-L2ドメインを含み得る:
LNWYQQKLGIAPKLLIY
[配列番号148]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号148において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L2ドメインを含む。
【0900】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号149のFR-L3ドメインを含み得る:
TLESGVPSRFSGSGSETDYTLTISSVQAEDAGIYYC
[配列番号149]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号149において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L3ドメインを含む。
【0901】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号150のFR-L4ドメインを含み得る:
FGAGTMVEIK
[配列番号150]
よって、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号150において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0902】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号147を含むかもしくはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号148を含むかもしくはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号149を含むかもしくはそれからなるFR-L3ドメイン、および/または配列番号150を含むかもしくはそれからなるFR-L4ドメインを含む。しかしながら、好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号147を含むかまたはそれからなるFR-L1ドメイン、配列番号148を含むかまたはそれからなるFR-L2ドメイン、配列番号149を含むかまたはそれからなるFR-L3ドメイン、および配列番号150を含むかまたはそれからなるFR-L4ドメインを含む。
【0903】
この抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で以下のとおり提供される配列番号151において規定されるとおりの軽鎖可変(VL)配列を含み得る:
AYDMTQTPSSLAASVGDTVTITCKASEDIGYGLNWYQQKLGIAPKLLIYGANTLESGVPSRFSGSGSETDYTLTISSVQAEDAGIYYCQQGYSTPPTFGAGTMVEIK
[配列番号151]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号151において実質的に規定されるとおりの配列またはそのバリアントもしくはフラグメントを含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0904】
軽鎖可変(VL)領域をコードするヌクレオチド配列の一実施形態は、本明細書では以下のとおり配列番号152と称される:
GCATATGATATGACCCAGACTCCATCCTCCCTGGCTGCATCTGTGGGAGACACAGTCACCATCACTTGTAAGGCCAGTGAGGACATTGGTTATGGGTTGAACTGGTATCAGCAGAAACTAGGGATAGCTCCTAAGCTCCTCATCTATGGGGCAAACACTTTAGAATCCGGGGTCCCATCGAGGTTCAGTGGCAGCGGATCAGAGACCGATTACACCCTCACCATCAGCAGCGTGCAGGCTGAAGATGCAGGAATTTATTACTGTCAGCAAGGATATAGTACCCCTCCTACTTTCGGTGCGGGGACCATGGTGGAGATCAAA
[配列番号152]
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号152において実質的に規定されるとおりの核酸配列によってコードされる軽鎖可変(VL)領域、またはそのバリアントもしくはフラグメントを含む。
【0905】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのCDRを含む。好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、少なくともCDR-H3を含む。
【0906】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号135を含むかまたはそれからなるCDR-H1ドメイン、配列番号136を含むかまたはそれからなるCDR-H2ドメイン、配列番号137を含むかまたはそれからなるCDR-H3ドメイン、配列番号144を含むかまたはそれからなるCDR-L1ドメイン、配列番号145を含むかまたはそれからなるCDR-L2ドメイン、および配列番号146を含むかまたはそれからなるCDR-L3ドメインを含む。
【0907】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号142を含むかまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号151を含むかまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。
【0908】
好ましくは、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号143を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる重鎖可変領域、および配列番号152を含むかまたはそれからなる核酸配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0909】
図7A~7Eに示されるように、本発明者らは、驚くべきことに、無効化されたFcフラグメントを含む、本明細書で1-A2、4-H3、1-D5、3-H9および1-G5と称される抗体およびそれらの抗原結合フラグメントが、VWFのC1~C6ドメインに結合できることを実証した。Fcフラグメントは、血小板凝集に関与しており、したがって、凝血および血栓症のリスク増加に関連している。そのため、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態を有する患者を処置する際には、抗体のFcフラグメントを無効化し、凝血のリスクを低減することが特に有利である。
【0910】
よって、一実施形態において、本発明の抗体またはその抗原結合フラグメントは、無効化されたFcフラグメントを含む。好ましくは、無効化されたFcフラグメントは、抗体またはその抗原結合フラグメントのエフェクター機能を抑制または低減する1つまたは複数のアミノ酸置換を含む。好ましくは、無効化されたFcフラグメントは、L234A、L235A、およびP329Gからなる群から選択される1つまたは複数のアミノ酸置換を含む。好ましくは、無効化されたFcフラグメントは、アミノ酸置換L234A、L235A、およびP329Gを含む。
【0911】
よって、最も好ましくは、本明細書で1-A2、4-H3、1-D5、3-H9または1-G5と称される抗体またはその抗原結合フラグメントは、アミノ酸置換L234A、L235A、およびP329Gを含む無効化されたFcフラグメントを含む。
【0912】
さらに、また
図7A~7Eに示されるように、本発明者らは、抗体クローン1-A2、4-H3、1-D5、3-H9および1-G5のFabフラグメントが、驚くべきことに、VWFのC1~C6ドメインに結合できることを実証した。よって、別の実施形態において、その抗原結合フラグメントは、Fabフラグメントを含むかまたはそれからなる。好ましくは、本明細書で1-A2、4-H3、1-D5、3-H9および1-G5と称されるその抗原結合フラグメントは、Fabフラグメントを含むかまたはそれからなる。
【0913】
別の実施形態において、阻害剤は、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数をコードするmRNAの一部分を特異的に標的化する、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、またはdsRNAを含む干渉核酸分子であり得る。アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA分子、またはdsRNA分子を含む機能的干渉核酸分子は、標的遺伝子、好ましくはその1つまたは複数のエキソンを特異的に下方調節することが可能である。
【0914】
別の実施形態において、阻害剤は、生物学的薬剤、低分子薬物、タンパク質、核酸、または薬学的薬剤であり得る。
よって、有利なことに、本発明の第1の態様に係る阻害剤の抗C1-C6-VWF活性は、それが単独で治療用薬剤としての有意な有用性を有し、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態、例えば血栓関連状態の処置、改善または防止において使用され得ることを意味する。
【0915】
したがって、本発明の第2の態様では、療法において使用するための、第1の態様に係る阻害剤が提供される。
本発明の第3の態様では、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態を処置、防止、または改善することにおいて使用するための、第1の態様に係る阻害剤が提供される。
【0916】
本発明の第4の態様によれば、対象における血小板媒介凝集によって引き起こされる状態を処置、防止、または改善する方法が提供され、この方法は、そのような処置を必要とする患者に、第1の態様に係る阻害剤を治療有効量で投与すること、または投与したことを含む。
【0917】
血小板媒介凝集によって引き起こされる状態は、血栓関連状態、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(後天性血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)ともいう)、急性冠症候群(ACS)、アテローム性動脈硬化、虚血性脳卒中、心房細動(AF)、急性心筋梗塞(AMI)、循環器疾患(CVD)、血栓症、不安定狭心症、安定狭心症、狭心症、塞栓形成、深部静脈血栓症、溶血性尿毒症症候群、溶血性貧血、急性腎不全、血栓溶解性合併症、播種性血管内凝固、冠動脈心疾患、血栓塞栓性合併症、再狭窄、慢性不安定狭心症、末梢血管疾患、動脈血栓症、子癇前症、塞栓症、再狭窄、敗血症、血管炎症、糸球体腎炎、およびコロナウイルス感染から生じる血栓性状態からなる群から選択され得る。
【0918】
好ましくは、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態を処置、防止、または改善することにおける使用または方法は、高剪断速度の条件、すなわち病的条件下で血小板結合を阻害することを含む。
【0919】
層状層における血流速度の勾配(速度プロファイルの傾き)は、血管壁において最も高い。この剪断速度は、壁剪断速度と称される。通常の生理学的流動条件下では、壁剪断速度は静脈内の約10s-1から最小の動脈内の約15000s-1まで増加するが、重度アテローム硬化性の動脈では40,000s-1に至る最大壁剪断速度が報告されている。剪断速度をin vivoで測定するための可能な方法の1つは、Brandsら、1999年、「An integrated system for the non-invasive assessment of vessel wall and hemodynamic properties of large arteries by means of ultrasound」にさらに記述されている。具体的には、動脈検査室(ART-lab:arterial laboratory)と称されるシステムが、無線周波数超音波シグナルを測定して、動脈の血行動態特性を決定する。エコースキャナから受信された無線周波数シグナルが、データ獲得システムを用いて獲得され、次いでハードディスク上に格納される。血流速度の評価は、反射と散乱とを区別するために、クラッタフィルタによってフィルタリングされた無線周波数サンプルを含む、所定の推定ウィンドウ内の時間的および空間的な平均周波数の推定に基づく。時間的および空間的な平均周波数は、ドップラー方程式を用いて速度に直接関連付けられる。この速度プロファイルから、半径についての観察された空間的速度分布の導関数の最大値に基づいて、壁剪断速度が計算される。
【0920】
好ましくは、阻害剤は、抗体またはその抗原結合フラグメントである。最も好ましくは、阻害剤は、
図8の抗体のうちの1つ、またはその抗原結合フラグメントである。
本発明に係る阻害剤(本明細書では「薬剤」と称される)が、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態を処置、改善、または防止するために、単独療法(例えば、阻害剤単独、より好ましくは本明細書に記載される抗体のうちの1つの使用)で使用され得ることは理解されるであろう。あるいは、本発明に係る薬剤は、アスピリン、クロピドグレル、アブシキシマブ、ヘパリン、ワルファリン、および直接経口抗凝固剤(DOAC)、例えばダビガトラン(Pradaxa)、リバーロキサバン(Xarelto)、アピキサバン(Eliquis)、エドキサバン(Savaysa)、およびベトリキサバン(Bevyxxa)など、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態を処置、改善、または防止するための公知の療法の補助剤として、またはそれらと組み合わせて使用されてもよい。
【0921】
本発明に係る薬剤は、特に組成物が使用される様式に依存して、複数の異なる形態を有する組成物において組み合わされ得る。よって、例えば、組成物は、粉末、錠剤、カプセル、液体、軟膏、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、エアロゾル、スプレー、ミセル溶液、経皮パッチ、リポソーム懸濁液、または処置を必要とする人物もしくは動物に投与され得る任意の他の好適な形態であり得る。本発明に係る医薬のビヒクルが、それが与えられる対象によって良好に忍容されるものでなければならないことは理解されるであろう。
【0922】
本発明の薬剤を含む医薬は、複数の方途で使用され得る。例えば、経口投与が必要とされる場合があり、その場合、薬剤は、例えば、錠剤、カプセル、または液体の形態で経口摂取され得る組成物中に含有されていてもよい。本発明の薬剤および医薬を含む組成物は、吸入によって(例えば鼻腔内に)投与されてもよい。組成物は、局所的使用のために製剤されてもよい。例えば、クリームまたは軟膏が皮膚に適用され得る。
【0923】
本発明に係る薬剤および医薬は、徐放式または遅延放出式のデバイスに組み込まれてもよい。そのようなデバイスは、例えば、皮膚上または皮膚下に挿入されてもよく、医薬は、数週間またはさらには数か月にわたって放出されてもよい。デバイスは、少なくとも処置部位に隣接して位置付けられ得る。そのようなデバイスは、本発明に従って使用される薬剤での長期処置が必要とされ、高頻度の投与(例えば少なくとも日1回の注射)が通常必要とされる場合に、特に有利であり得る。
【0924】
ある好ましい実施形態において、本発明に係る薬剤および医薬は、注射によって対象の血流に、または処置を必要とする部位に直接投与されてもよい。注射は、静脈内(ボーラスもしくは注入)または皮下(ボーラスもしくは注入)、または皮内(ボーラスもしくは注入)でもよい。
【0925】
必要とされる阻害剤(すなわち薬剤)の量がその生物学的活性およびバイオアベイラビリティによって決定され、これが投与形式、薬剤の生理化学的特性、およびそれが単独療法として使用されるか併用療法において使用されるかに依存することは理解されるであろう。投与の頻度もまた、処置される対象における薬剤の半減期に影響される。投与される最適な投薬量は、当業者によって決定され得、使用される特定の薬剤、薬学的組成物の強さ、投与形式、および血栓関連状態の進歩によって異なる。対象の年齢、体重、性別、食事、および投与時間を含む、処置される特定の対象に依存するさらなる要因により、投薬量を調節する必要が生じる。
【0926】
概して、どの薬剤かに応じて、0.01μg/kg体重から100mg/kg体重の間の日用量の本発明に係る薬剤が、血栓関連状態を処置、改善、または防止するために使用され得る。より好ましくは、薬剤の日用量は、1μg/kg体重から100mg/kg体重の間、より好ましくは10μg/kgから10mg/kg体重の間、最も好ましくはおよそ100μg/kgから10mg/kg体重の間である。
【0927】
薬剤は、血栓関連状態の発生前、発生中、または発生後に投与され得る。日用量は、単回投与(例えば、単回の日1回注射)として与えられ得る。あるいは、薬剤は、1日の間に2回以上の投与を必要とする場合もある。一例として、薬剤は、0.07μgから700mgの間(すなわち、70kgの体重を想定した場合)の、2回(または処置される血栓関連状態の重篤度に応じてそれ以上)の日用量として投与され得る。処置を受ける患者は、起床時に第1の用量を服用し、次いで夕方に第2の用量を服用するか(2用量計画の場合)、またはその後は3時間もしくは4時間の間隔で服用してもよい。あるいは、徐放デバイスを使用して、繰り返し投与を行う必要なく、本発明に係る薬剤の最適用量を患者に提供してもよい。製薬業界によって従来用いられているものなどの公知の手順(例えばin vivo実験、臨床試験など)を使用して、本発明に係る薬剤の特定の製剤および正確な治療計画(薬剤の日用量および投与頻度など)を形成することができる。
【0928】
本発明の第5の態様では、第1の態様に係る阻害剤と、適宜、薬学的に許容可能なビヒクルとを含む、薬学的組成物が提供される。
薬学的組成物は、好ましくは抗血栓薬、すなわち、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の治療的改善、防止または処置において使用される医薬製剤である。
【0929】
本発明は、第6の態様において、第5の態様に係る薬学的組成物を作製するプロセスも提供し、このプロセスは、治療有効量の、第1の態様で定義されたような阻害剤を、薬学的に許容可能なビヒクルと組み合わせることを含む。
【0930】
阻害剤は、第1の態様に関して定義されたとおりであり得る。好ましくは、阻害剤は、抗体またはその抗原結合フラグメントである。最も好ましくは、阻害剤は、
図8の抗体のうちの1つ、またはその抗原結合フラグメントである。
【0931】
「対象」は、脊椎動物、哺乳動物、または飼育動物であり得る。したがって、本発明に係る医薬は、任意の哺乳動物、例えば家畜(例えばウマ)、ペットを処置するために使用されてもよいし、または他の獣医学的用途で使用されてもよい。最も好ましくは、対象はヒトである。
【0932】
阻害剤の「治療有効量」は、対象に投与されたとき、血栓関連状態を処置するため、または所望の効果をもたらすために必要な薬剤の量である、任意の量である。
例えば、使用される阻害剤の治療有効量は、約0.1ng/kgから約100mg/kg、好ましくは約1ng/kgから約10mg/kgであり得る。阻害剤の量は、約10ng/kgから約10mg/kgの量であることが好ましく、最も好ましくは約50ng/kgから約5mg/kgである。
【0933】
本明細書で言及される「薬学的に許容可能なビヒクル」とは、薬学的組成物の製剤において有用であることが当業者に知られている、任意の既知の化合物または既知の化合物の組合せである。
【0934】
一実施形態において、薬学的に許容可能なビヒクルは固体であり得、組成物は粉末または錠剤の形態であり得る。固体の薬学的に許容可能なビヒクルには、香味剤、滑沢剤、可溶化剤、懸濁化剤、色素、充填剤、流動促進剤、圧縮助剤、不活性結合剤、甘味料、防腐剤、色素、コーティング、または錠剤崩壊剤としても機能し得る1つまたは複数の物質が含まれ得る。ビヒクルは、封入材料であってもよい。粉末において、ビヒクルは、微粉化された本発明に係る活性薬剤と混和している、微粉化された固体である。錠剤において、活性薬剤は、必要な圧縮特性を有するビヒクルと好適な割合で混合され、所望の形状およびサイズに押し固められ得る。粉末および錠剤は、好ましくは、最大99%の活性薬剤を含有する。好適な固体ビヒクルとしては、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖類、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、ポリビニルピロリジン、低融点ワックス、およびイオン交換樹脂が挙げられる。別の実施形態において、薬学的ビヒクルはゲルであり得、組成物はクリームなどの形態であり得る。
【0935】
しかしながら、薬学的ビヒクルは液体でもよく、薬学的組成物は溶液の形態である。液体ビヒクルは、溶液、懸濁液、エマルション、シロップ、エリキシル剤、および加圧組成物の調製において使用される。本発明に係る活性薬剤は、水、有機溶媒、両方の混合物、または薬学的に許容可能な油もしくは脂肪などの薬学的に許容可能な液体ビヒクルに溶解または懸濁することができる。液体ビヒクルは、可溶化剤、乳化剤、バッファー、防腐剤、甘味料、香味剤、懸濁化剤、増粘剤、着色料、粘度調節剤、安定化剤または浸透圧調節剤など、他の好適な薬学的添加剤を含有し得る。経口投与および非経口投与のための液体ビヒクルの好適な例としては、水(上記のような添加剤、例えばセルロース誘導体を部分的に含有するもの、好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム溶液)、アルコール(一価アルコールおよび多価アルコール、例えばグリコールを含む)およびそれらの誘導体、ならびに油(例えば分留ココナッツ油およびラッカセイ油)が挙げられる。非経口投与の場合、ビヒクルは、オレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルなどの油性エステルでもよい。非経口投与用の無菌液状組成物では無菌液体ビヒクルが有用である。加圧組成物用の液体ビヒクルは、ハロゲン化炭化水素または他の薬学的に許容可能な噴射剤であり得る。
【0936】
無菌の溶液または懸濁液である液体の薬学的組成物は、例えば、筋肉内、鞘内、硬膜外、腹腔内、静脈内、そして特に皮下への注射によって利用され得る。薬剤は、滅菌水、食塩水、または他の適切な無菌の注射媒体を使用して投与時に溶解または懸濁することができる無菌の固体組成物として調製され得る。
【0937】
本発明の薬剤および組成物は、他の溶質または懸濁化剤(例えば、溶液を等張にするのに十分な食塩水またはグルコース)、胆汁酸塩、アカシア、ゼラチン、モノオレイン酸ソルビタン、ポリソルベート80(エチレンオキシドと共重合したソルビトールおよびその無水物のオレイン酸エステル)などを含有する無菌の溶液または懸濁液の形態で経口投与され得る。本発明に従って使用される薬剤は、液体または固体のいずれの組成物形態で経口投与されてもよい。経口投与に好適な組成物としては、丸剤、カプセル、顆粒、錠剤、および粉末などの固体形態、ならびに溶液、シロップ、エリキシル剤、および懸濁液などの液体形態が挙げられる。非経口投与に有用な形態としては、無菌の溶液、エマルション、および懸濁液が挙げられる。
【0938】
本発明はまた、第1の態様の抗体またはその抗原結合フラグメントを生産する方法、およびそのように生産された抗体またはその抗原結合フラグメントにまで及ぶ。
第7の態様では、抗体またはその抗原結合フラグメントであって、
(i)フォンウィルブランド因子(VWF)のC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数を用いて宿主生物を免疫するステップと、
(ii)宿主から抗体またはその抗原結合フラグメントを収集するステップと
を含む方法によって取得された、抗体またはその抗原結合フラグメントが提供される。
【0939】
宿主は、哺乳動物であり得、ヒト、ウサギ、マウス、またはニワトリであり得る。好ましくは、宿主はウサギである。より好ましくは、宿主はニュージーランド白(NZW)ウサギである。
【0940】
この方法は、ヒトC1-C6-Fc融合タンパク質を用いて宿主を免疫するステップを含み得る。好ましくは、この方法は、VWFのC5ドメインを用いて宿主を免疫するステップを含む。
【0941】
この方法は、少なくとも50μg、75μg、または100μgの免疫原を用いて宿主を免疫するステップを含み得る。好ましくは、この方法は、少なくとも25μg、35μgまたは50μgの免疫原による第1のブーストを用いて宿主を追加免疫するステップを含む。好ましくは、第1のブーストは、第1の免疫から少なくとも20日後、30日後、または40日後に投与される。さらにより好ましくは、この方法は、少なくとも25μg、35μgまたは50μgの免疫原による第2のブーストを用いて宿主を追加免疫するステップを含む。
【0942】
好ましくは、この方法は、宿主動物から採血した後、好ましくは血液から、最も好ましくは血清から抗体またはその抗原結合フラグメントを収集するステップを含む。好ましくは、この方法は、第1の免疫から少なくとも30日後、40日後、または50日後に宿主動物から採血するステップを含む。
【0943】
好ましくは、血清は、共有結合したペプチド支持体を含む重力カラムに通される。洗浄後、抗体またはその抗原結合フラグメントは、好ましくは酸性バッファーであるバッファーで溶出されるのが好ましく、次いで溶液が中和され得る。この方法は、好適なバッファー(例えばPBS)に対する透析と、適宜、凍結乾燥とをさらに含み得る。
【0944】
第8の態様では、ファージライブラリを使用して、フォンウィルブランド因子(VWF)のC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数に特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントを選択するステップを含む方法によって取得された、抗体またはその抗原結合フラグメントが提供される。
【0945】
好ましくは、抗体またはその抗原結合フラグメントは、ファージライブラリを使用して、VWFのC5ドメインに特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントを選択するステップを含む方法によって取得される。ファージディスプレイは、当業者には公知であり、実施例において詳細に記載される。
【0946】
本発明の第9の態様では、第1の態様で定義されたような抗体または抗原結合フラグメントをコードするポリヌクレオチド配列が提供される。
本発明の第10の態様では、第9の態様に係るポリヌクレオチド配列を含む発現カセットが提供される。
【0947】
本発明の抗体または抗原結合フラグメントをコードするポリヌクレオチド配列は、例えば、抗体またはその抗原結合フラグメントの生産を可能にするために目的の宿主細胞中に送達するための組換えベクターのような、組換えベクターに内包されていることが好ましい。
【0948】
したがって、本発明の第11の態様では、第10の態様に係る発現カセットを含む組換えベクターが提供される。
抗体または抗原結合フラグメントをコードするベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、もしくはファージ、および/またはウイルスベクターであり得る。そのような組換えベクターは、ヌクレオチド配列によって細胞を形質転換するために、本発明の送達系において非常に有用である。ヌクレオチド配列は、好ましくはDNA配列であり得、抗体または抗原結合フラグメントをコードするのはこのDNA配列である。
【0949】
抗体または抗原結合フラグメントをコードする組換えベクターは、他の機能的エレメントも含み得る。例えば、それらは、ベクターが宿主細胞に導入されたら導入遺伝子の発現を開始するための好適なプロモーターなど、様々な他の機能的エレメントをさらに含み得る。例えば、ベクターは、好ましくは、宿主細胞の核内で自律的に複製することが可能である。この場合、組換えベクターには、DNA複製を誘導または調節するエレメントが必要であり得る。あるいは、組換えベクターは、宿主細胞のゲノム内に組み込まれるように設計されてもよい。この場合、標的を定めた組み込み(例えば相同組換えによる)に有利に働くDNA配列が想定される。好適なプロモーターには、例として、SV40プロモーター、CMV、EF1a、PGK、ウイルス末端反復配列に加え、テトラサイクリン誘導系などの誘導性プロモーターが含まれ得る。カセットまたはベクターは、ベータグロビン、SV40ポリアデニル化配列、または合成ポリアデニル化配列などのターミネーターも含み得る。組換えベクターは、必要に応じて核酸の発現を制御するためのプロモーターまたはレギュレーターまたはエンハンサーも含み得る。
【0950】
ベクターには、クローニングプロセスにおいて選択マーカーとして使用され得る、すなわち、トランスフェクトまたは形質転換された細胞の選択を可能にし、異種DNAを組み込んだベクターを内包する細胞の選択を可能にする、遺伝子をコードするDNAも含まれ得る。例えば、アンピシリン、ネオマイシン、ピューロマイシン、またはクロラムフェニコールへの耐性が想定される。あるいは、選択マーカー遺伝子は、導入遺伝子を含有するベクターと同時に使用される異なるベクター中にあってもよい。カセットまたはベクターには、ヌクレオチド配列の発現の調節に関与する、または発現されるポリペプチドを宿主細胞の特定の部分に標的化するためのDNAも含まれ得る。
【0951】
精製されたベクターが、直接的な飲食作用による取り込みなどの好適な手段によって、宿主細胞に直接挿入されてもよい。ベクターは、トランスフェクション、感染、電気穿孔、微量注射、細胞融合、原形質融合、リン酸カルシウム、カチオン性脂質に基づくリポフェクション、ポリマーもしくはデンドリマーに基づく方法、または弾道衝撃(ballistic bombardment)によって、宿主細胞(例えば真核細胞または原核細胞)に直接導入され得る。あるいは、本発明のベクターは、粒子銃を使用して宿主細胞に直接導入されてもよい。
【0952】
あるいは、送達系が、ポリヌクレオチドをベクターに組み込むことなく宿主細胞に提供してもよい。例えば、核酸分子は、リポソームまたはウイルス粒子中に組み込まれ得る。あるいは、「裸の」ポリヌクレオチドが、直接的な飲食作用による取り込みなどの好適な手段によって、宿主細胞に挿入されてもよい。
【0953】
本発明の第12の態様では、第9の態様に係るポリヌクレオチド配列、第10の態様に係る発現カセット、または第11の態様に係るベクターを含む、宿主細胞が提供される。
宿主細胞は、真核生物または原核生物の宿主細胞であり得る。好ましくは、宿主細胞は、真核生物の宿主細胞である。より好ましくは、宿主細胞は、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、ヒト胎児腎臓293細胞、またはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞のような哺乳動物の宿主細胞である。最も好ましくは、宿主細胞はCHO細胞である。
【0954】
第13の態様では、第1の態様に係る抗体または抗原結合フラグメントを調製する方法であって、
a)第11の態様のベクターを宿主細胞に導入するステップと、
b)第1の態様に係る抗体または抗原結合フラグメントの生産をもたらす条件下で宿主細胞を培養するステップと
を含む方法が提供される。
【0955】
ステップa)の宿主細胞は、真核生物または原核生物の宿主細胞であり得る。好ましくは、宿主細胞は、真核生物の宿主細胞である。より好ましくは、宿主細胞は、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、ヒト胎児腎臓293細胞、またはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞のような哺乳動物の宿主細胞である。最も好ましくは、宿主細胞はCHO細胞である。
【0956】
この方法は、(c)細胞培養培地を採取、遠心分離、および/または濾過して、抗体またはその抗原結合フラグメントを含む細胞培養上清を取得するステップをさらに含み得る。
【0957】
この方法は、(d)細胞培養上清から抗体またはその抗原結合フラグメントを分離および精製するステップをさらに含み得る。好ましくは、精製は、少なくとも1つのクロマトグラフィーステップによって行われる。
【0958】
好適なクロマトグラフィーステップとしては、アフィニティクロマトグラフィーおよび/またはイオン交換クロマトグラフィーが挙げられる。好ましくは、アフィニティクロマトグラフィーは、プロテインAクロマトグラフィーである。イオン交換クロマトグラフィーは、アニオン交換クロマトグラフィーおよび/またはカチオン交換クロマトグラフィーでもよい。
【0959】
好ましくは、ステップ(d)は、
i)プロテインAクロマトグラフィー、
ii)アニオン交換クロマトグラフィー、および/または
iii)カチオン交換クロマトグラフィー
によって、細胞培養上清から抗体またはその抗原結合フラグメントを分離および精製するステップを含む。
【0960】
この方法は、(e)ステップ(d)の結果として得られた精製済み抗体またはその抗原結合フラグメントを濾過するステップをさらに含み得る。好ましくは、ステップ(e)は、ウイルス濾過を含む。よって、好ましくは、ステップ(d)の結果として得られた精製済み抗体またはその抗原結合フラグメントは、ウイルス濾過膜を使用して濾過される。好適な膜は、当業者には公知であろう。
【0961】
本明細書に記述されるように、VWF発現は、虚血性脳卒中、心臓発作、後天性血栓性血小板減少性紫斑病、および心房細動を含め、血小板媒介凝集によって引き起こされる複数の状態において増加する。よって、本発明の抗体が、VWFのC1ドメイン、C2ドメイン、C3ドメイン、C4ドメイン、C5ドメイン、および/またはC6ドメインのうちの1つまたは複数に結合できることを考慮すると、この抗体またはその抗原結合フラグメントは、VWFの存在を検出し、その濃度を決定することにより、ロバストな診断ツールとして使用され得る。
【0962】
よって、第14の態様では、診断または予後予測において使用するための、第1の態様に係る抗体またはその抗体結合フラグメントが提供される。
本発明の第15の態様によれば、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の診断または予後予測において使用するための、第1の態様に係る抗体またはその抗体結合フラグメントが提供される。
【0963】
第16の態様によれば、対象における血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の診断または予後予測を行う方法であって、第1の態様に係る抗体またはその抗体結合フラグメントを用いて、対象から取得された生物学的サンプル中のVWFを検出するステップを含む方法が提供される。
【0964】
血小板媒介凝集によって引き起こされる状態は、血栓関連状態、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(後天性血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)ともいう)、急性冠症候群(ACS)、アテローム性動脈硬化、虚血性脳卒中、心房細動(AF)、急性心筋梗塞(AMI)、循環器疾患(CVD)、血栓症、不安定狭心症、安定狭心症、狭心症、塞栓形成、深部静脈血栓症、溶血性尿毒症症候群、溶血性貧血、急性腎不全、血栓溶解性合併症、播種性血管内凝固、冠動脈心疾患、血栓塞栓性合併症、再狭窄、慢性不安定狭心症、末梢血管疾患、動脈血栓症、子癇前症、塞栓症、再狭窄、敗血症、血管炎症、糸球体腎炎、およびコロナウイルス感染(例えばCOVID-19)から生じる血栓性状態からなる群から選択され得る。
【0965】
この方法は、in vitro法またはex vivo法であり得る。好ましくは、この方法はin vitro法である。
この使用または方法は、対象におけるVWFの発現のレベルを決定するステップを含み得、好ましくは、健康な対照集団からの基準濃度と比較した場合の生物学的サンプル中のVWFの濃度の上昇は、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態または予後不良を示す。
【0966】
一実施形態において、健康な対照集団からの基準と比較した場合の、VWFの1倍の増加は、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態または予後不良を示す。一実施形態において、健康な対照集団からの基準と比較した場合の、VWFの2倍、3倍、4倍または5倍の増加は、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態または予後不良を示す。一実施形態において、健康な対照集団からの基準と比較した場合の、VWFの10倍、50倍、または100倍の増加は、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態または予後不良を示す。
【0967】
本発明の第17の態様によれば、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態に罹患している対象を診断するための、または対象の状態の予後予測を提供するためのキットであって、試験対象からのサンプル中のVWFを検出するための第1の態様に係る抗体またはその抗原結合フラグメントを含むキットが提供される。
【0968】
キットは、対象から生物学的サンプルを取得するための使用説明書および/または受け器をさらに含み得る。
好ましくは、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態は、上記で定義されたとおりである。
【0969】
予後予測は、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態と診断された対象における治療転帰を決定することに関し得る。予後予測は、対象における血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の進行もしくは向上の速度および/または持続期間、生存確率、および/または様々な処置計画の有効性を予測することに関し得る。よって、予後不良は、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の進行、低い生存確率、および低い処置計画有効性を示し得る。好ましい予後予測は、血小板媒介凝集によって引き起こされる状態の解消、高い生存確率、および高い処置計画有効性を示し得る。
【0970】
好ましくは、サンプルは生物学的サンプルを含む。サンプルは、タンパク質が取得可能な対象から取得可能である任意の材料であり得る。
生物学的サンプルは、組織または生体液であり得る。生物学的サンプルは、血漿、内皮細胞、巨核球、および血小板が取得可能な対象から取得可能である任意の材料であり得る。さらに、サンプルは、血液、血漿、血清、髄液、尿、汗液、唾液、涙液、乳腺吸引液、母乳、前立腺液、精液、膣液、糞便、子宮頸部擦過物、嚢胞、羊水、眼内液、粘膜、呼気中水分、動物組織、細胞溶解物、腫瘍組織、毛髪、皮膚、口腔内擦過物、リンパ、間質液、爪、骨髄、軟骨、プリオン、骨粉、耳垢、リンパ、肉芽腫、がん生検、またはそれらの組合せであり得る。
【0971】
サンプルは吸引液であり得る。例えば、サンプルは、気管支肺胞洗浄液(BAL)、腹水、胸腔洗浄液、または心膜洗浄液であり得る。
サンプルは、血液、尿、組織などを含み得る。好ましい一実施形態において、生物学的サンプルは血液サンプルを含む。血液は、静脈血でも動脈血でもよい。血液サンプルは、直ちにアッセイしてもよい。あるいは、本発明の方法を行う前に、血液サンプルを低温で、例えば冷蔵庫で保管してもよく、またはさらには凍結してもよい。あるいは、本発明の方法を行う前に、血液サンプルを室温で、例えば摂氏18~22度で保管してもよい。血液サンプルは、血清を含み得る。血液サンプルは、血漿を含み得る。しかしながら、好ましくは、検出は全血で行われ、最も好ましくは、血液サンプルは末梢血である。
【0972】
血液は、第1の態様の使用が行われる前にさらに処理されてもよい。例えば、クエン酸塩(クエン酸ナトリウムなど)、ヒルジン、ヘパリン、PPACK、またはフッ化ナトリウムなどの抗凝固剤が添加され得る。よって、サンプル収集容器は、血液サンプルの凝固を防ぐために抗凝固剤を含み得る。
【0973】
好ましくは、サンプルは、血漿、内皮細胞、巨核球、および/または血小板を含み得る。
本発明が、本明細書で言及される配列のいずれかのアミノ酸または核酸配列(それらのバリアントまたはフラグメントを含む)を実質的に含む、あらゆる核酸もしくはペプチド、またはそれらのバリアント、誘導体もしくは類似体にまで及ぶことは理解されるであろう。「実質的にアミノ酸/ヌクレオチド/ペプチド配列」、「バリアント」および「フラグメント」という用語は、本明細書で言及される配列のいずれか1つのアミノ酸/ヌクレオチド/ペプチド配列との少なくとも40%の配列同一性、例えば、配列番号1~194などとして特定される配列との40%の同一性を有する配列であり得る。
【0974】
言及される配列のいずれかとの65%超、より好ましくは70%超、さらにより好ましくは75%超、さらにより好ましくは80%超の配列同一性である配列同一性を有するアミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列も想定される。好ましくは、アミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列は、言及される配列のいずれかとの少なくとも85%の同一性、より好ましくは、本明細書で言及される配列のいずれかとの少なくとも90%の同一性、さらにより好ましくは少なくとも92%の同一性、さらにより好ましくは少なくとも95%の同一性、さらにより好ましくは少なくとも97%の同一性、さらにより好ましくは少なくとも98%の同一性、最も好ましくは少なくとも99%の同一性を有する。
【0975】
当業者であれば、2つのアミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列の間の同一性パーセンテージの計算の仕方を理解しているであろう。2つのアミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列の間の同一性パーセンテージを計算するためには、2つの配列のアラインメントをまず作成する必要があり、その後に配列同一性値を計算する。2つの配列の同一性パーセンテージは、(i)配列をアラインするために使用される方法、例えば、ClustalW、BLAST、FASTA、Smith-Waterman(異なるプログラムに実装されている)、または3D比較からの構造的アラインメント、ならびに(ii)アラインメント方法によって使用されるパラメータ、例えば、ローカルアラインメントかグローバルアラインメントか、使用されるペアスコア行列(例えばBLOSUM62、PAM250、Gonnetなど)、およびギャップペナルティ、例えば関数形式および定数に応じて、異なる値をとり得る。
【0976】
アラインメントを行ったら、2つの配列の間の同一性パーセンテージを計算するには多くの異なる方途がある。例えば、同一性の数を、(i)最も短い配列の長さ、(ii)アラインメントの長さ、(iii)配列の長さの平均、(iv)ギャップ以外の位置の数、または(v)オーバーハングを除いた等価の位置の数で割ることができる。さらに、同一性パーセンテージが長さにも大きく依存することは理解されるであろう。したがって、配列のペアが短いほど、偶然発生すると予想され得る配列同一性が高くなる。
【0977】
そのため、タンパク質またはDNA配列の正確なアラインメントは複雑なプロセスであることが理解されるであろう。広く用いられているマルチプルアライメントプログラムであるClustalW(Thompsonら、1994年、Nucleic Acids Research、22、4673~4680、Thompsonら、1997年、Nucleic Acids Research、24、4876~4882)は、本発明に従ってタンパク質またはDNAのマルチプルアライメントを生成するための好ましい方途である。ClustalWの好適なパラメータは次のとおりであり得る。DNAアラインメントの場合:ギャップオープンペナルティ=15.0、ギャップエクステンションペナルティ=6.66、および行列=同一性。タンパク質アラインメントの場合:ギャップオープンペナルティ=10.0、ギャップエクステンションペナルティ=0.2、および行列=Gonnet。DNAおよびタンパク質アラインメントの場合:ENDGAP=-1、およびGAPDIST=4。当業者には、最適な配列アラインメントのためには、これらおよび他のパラメータの変更が必要な場合があることが分かるであろう。
【0978】
好ましくは、2つのアミノ酸/ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列の間の同一性パーセンテージの計算が、そのようなアラインメントから(N/T)×100として計算され得、ここで、Nは、配列が同一の残基を共有する位置の数であり、Tは、ギャップを含み、オーバーハングを含むかまたは除外した、比較される位置の総数である。好ましくは、オーバーハングは計算に含まれる。したがって、2つの配列の間の同一性パーセンテージを計算するための最も好ましい方法は、(i)ClustalWプログラムを使用して、例えば上記に規定したような好適なパラメータセットを使用して、配列アラインメントを作成すること、ならびに(ii)次式:配列同一性=(N/T)×100にNおよびTの値を挿入することを含む。
【0979】
類似する配列を特定するための代替的方法は、当業者には公知であろう。例えば、実質的に類似するヌクレオチド配列は、ストリンジェントな条件下でDNA配列またはそれらの相補体にハイブリダイズする配列によってコードされる。ストリンジェントな条件によって本発明者らが意味するのは、およそ45℃の3×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中、続いておよそ20~65℃の0.2×SSC/0.1%SDS中での少なくとも1回の洗浄において、フィルタに結合したDNAまたはRNAにヌクレオチドがハイブリダイズするということである。あるいは、実質的に類似するポリペプチドは、例えば、配列番号1~194のうちアミノ酸配列であるものにおいて示される配列から、少なくとも1、ただし5未満、10未満、20未満、50未満または100未満のアミノ酸だけ異なり得る。
【0980】
遺伝コードの縮重のため、本明細書に記載されるいずれの核酸配列も、それによってコードされるタンパク質の配列に実質的に影響を及ぼすことなく、その機能的バリアントをもたらすように改変または変更され得ることは明らかである。好適なヌクレオチドバリアントは、配列内の同じアミノ酸をコードする異なるコドンの置換によって改変された故にサイレント(同義)変化が生じた配列を有するものである。他の好適なバリアントは、相同ヌクレオチド配列を有するが、置換されるアミノ酸と類似する生物物理学的特性を持つ側鎖を有するアミノ酸をコードする異なるコドンの置換によって改変されて保存的変化が生じた配列の全部または一部を含むものである。例えば、小さい非極性疎水性アミノ酸としては、グリシン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリン、およびメチオニンが挙げられる。大きい非極性疎水性アミノ酸としては、フェニルアラニン、トリプトファン、およびチロシンが挙げられる。極性中性アミノ酸としては、セリン、スレオニン、システイン、アスパラギン、およびグルタミンが挙げられる。正電荷を持つ(塩基性)アミノ酸としては、リジン、アルギニン、およびヒスチジンが挙げられる。負電荷を持つ(酸性)アミノ酸としては、アスパラギン酸およびグルタミン酸が挙げられる。したがって、どのアミノ酸が類似する生物物理学的特性を有するアミノ酸で置き換えられ得るかは理解されるであろう。また、当業者には、これらのアミノ酸をコードするヌクレオチド配列が分かるであろう。
【0981】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約、および図面を含む)に記載される特徴のすべて、および/または開示される方法もしくはプロセスのステップのすべてが、任意の組合せで上記態様のいずれかと組み合わされ得るが、そのような特徴および/またはステップのうちの少なくともいくつかが相互排他的である組合せは除く。
【0982】
本発明がよりよく理解されるように、また、その実施形態がどのように実施され得るかを示すために、ここで、例として、添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0983】
【
図1】
図1は、プロペプチドおよび成熟VWF領域を示すVWFペプチド構造の概略図である。血小板結合は、主に、カプラシズマブを含む現行療法によって標的化されるA1ドメインおよびA3ドメインを介する。本発明の阻害剤は、C1~C6ドメインのうちの1つまたは複数を標的化する。
【
図2】
図2は、組換えVWFタンパク質に対する、ヒトC1-C6-Fcタンパク質で免疫されたNZW-1ウサギ由来の血漿のELISAに基づく反応性スクリーニングを示す図であり、血漿がヒト天然VWFおよびC1-C6-Fc組換え生産タンパク質に対して良好な反応性を示したことを示している。
【
図3-1】
図3A~Hは、天然VWFタンパク質および組換えC1-C6タンパク質に対する8つのユニークな抗VWF抗体のELISA結合を示す図であり、複数の抗体がC1~C6ドメインのうちの1つまたは複数に特異的に結合することを実証している。
【
図3-2】
図3A~Hは、天然VWFタンパク質および組換えC1-C6タンパク質に対する8つのユニークな抗VWF抗体のELISA結合を示す図であり、複数の抗体がC1~C6ドメインのうちの1つまたは複数に特異的に結合することを実証している。
【
図3-3】
図3A~Hは、天然VWFタンパク質および組換えC1-C6タンパク質に対する8つのユニークな抗VWF抗体のELISA結合を示す図であり、複数の抗体がC1~C6ドメインのうちの1つまたは複数に特異的に結合することを実証している。
【
図4】
図4は、ヒト天然VWFに対する5つの選択された抗VWFモノクローナル抗体の表面プラズモン共鳴(SPR)親和性決定を示す図である。
【
図5】
図5は、高剪断速度(10,000s
-1)での血小板フローアッセイの結果を示す図であり、病的条件下での血小板凝集を低減する抗体の能力を実証している。
【
図6-1】
図6A~Cは、4-H3、1-A2および1-G5抗体についての、正常な剪断速度(1500s
-1)および高剪断速度(5000s
-1)下での全血フローアッセイの結果を示す図であり、病的条件下で血小板捕捉を阻害すると共にVWFの正常な止血機能を維持するそれらの能力を実証している。
【
図6-2】
図6A~Cは、4-H3、1-A2および1-G5抗体についての、正常な剪断速度(1500s
-1)および高剪断速度(5000s
-1)下での全血フローアッセイの結果を示す図であり、病的条件下で血小板捕捉を阻害すると共にVWFの正常な止血機能を維持するそれらの能力を実証している。
【
図7-1】
図7A~Eは、C1-C6-Fcに対する5つのモノクローナル抗体(Fc無効化L234A L235A-P329Gヌルエフェクター骨格、およびFabフラグメント抗体)のELISAに基づく反応性スクリーニングを示す図である。
【
図7-2】
図7A~Eは、C1-C6-Fcに対する5つのモノクローナル抗体(Fc無効化L234A L235A-P329Gヌルエフェクター骨格、およびFabフラグメント抗体)のELISAに基づく反応性スクリーニングを示す図である。
【
図7-3】
図7A~Eは、C1-C6-Fcに対する5つのモノクローナル抗体(Fc無効化L234A L235A-P329Gヌルエフェクター骨格、およびFabフラグメント抗体)のELISAに基づく反応性スクリーニングを示す図である。
【
図8-1】
図8は、本発明の抗VWF抗体の8つの実施形態の様々な配列を示す表である。FR=フレームワーク領域、CDR=相補性決定領域、VH=可変重鎖配列、VL=可変軽鎖配列、HC=定常重鎖配列、LC=定常軽鎖配列。
【
図9】
図9は、ヒトVWFの個々のCドメインに対する5つの選択されたモノクローナル抗体のSPR親和性決定を示す表である。ヒトVWFの各Cドメインへの結合に関する親和性(KD)の決定ならびに結合速度(on-rate)(Ka)および解離速度(off-rate)(kd)の決定のために、5つのウサギ由来モノクローナル抗体を選択した。5つすべてのモノクローナル抗体が、サブnMの親和性でC5ドメインへの結合を示した。C4(3-H9)およびC3(1-D5)に対する、より弱い結合も観察された。
【
図11-1】
図11は、ヒト化モノクローナル抗体のヒト完全長VWFに対するSPR親和性決定を示す表である。ヒト完全長VWFへの結合に関する親和性(KD)の決定ならびに結合速度(Ka)および解離速度(kd)の決定のために、すべてのヒト化モノクローナル抗体を選択した。すべてのクローンが、長い解離速度およびサブnMの親和性を示した。
【
図12】
図12は、正常な剪断速度および高剪断速度下での全血フローアッセイにおける選択されたヒト化抗VWF抗体の結果を示す図である。全血フローアッセイにおいて、高剪断速度(5000s
-1)下のヒト化抗体は、正常な剪断速度条件(1500s
-1)下よりも高い程度まで血小板捕捉を阻害し、これは、これらの抗体がVWFの血栓形成促進機能を遮断すると共に、その正常な止血機能を維持し得ることを示している。
【発明を実施するための形態】
【0984】
実施例
VWFの蓄積は、様々な循環器疾患および血栓関連状態を含め、血小板媒介凝集によって引き起こされる複数の状態になるリスクの増加と関連付けられてきた。しかしながら、現行療法は、VWFに必須のA1ドメインを標的化するため、止血に必要な血小板結合を阻害し、患者の出血リスクの増加につながっている。したがって、本発明者らは、VWFのうちこれまでに標的化されていなかった領域、すなわちC1~C6ドメインを阻害することを試みた。本発明者らは、複数の血栓関連状態の処置を向上させる、C1~C6領域(すなわち、
図1に示されるようなC1~C6ドメインのうちの1つまたは複数)に特異的に結合することが可能な抗体を開発した。後述するように、いくつかの新規C5標的化抗体(およびヒト化抗体)が生産され、これらは、所望の効果を呈する(すなわち、これらの抗体が機能的活性を持つことを示す、高剪断速度下で血小板捕捉を阻害することが可能である)故に、療法および診断において使用され得る。
【実施例1】
【0985】
実施例1 - 抗VWF抗体の生成
ニュージーランド白(NZW)ウサギを100μgの組換え生産ヒトC1-C6-Fcタンパク質で免疫した。21日後、ウサギにヒトC1-C6-Fc 50μgの第1のブーストを与え、42日後、動物にC1-C6-Fc 50μgの第2のブーストを与えた。第1の免疫から52日後に分析のために採血を行った。
【0986】
標的タンパク質(C1-C6-Fc、VWFΔD4-C6およびBSA:100ng/ウェル;VWF-His:500ng/ウェルおよび天然VWF:20ng/ウェル)をELISAプレート上で一晩固定化し、ブロッキングし、NZW-1ウサギ血漿サンプルの半対数希釈系列(出発希釈度1:100)と共にインキュベートした。抗ウサギHRPおよびTMBを用いて抗体結合を検出した。
【0987】
組換えVWFタンパク質に対するウサギ血漿反応性の例を
図2に提示する。NZW-1ウサギ由来の血漿は、ヒト天然VWFおよびC1-C6-Fc組換え生産タンパク質に対して良好な反応性を示した。血漿は、より低い程度ではあるが、組換え生産されたVWF-Hisタグ付きタンパク質に対する反応性を示した。BSAおよびC1~C6ドメインが欠失したVWFの組換えフラグメント(VWFΔD4-C6)に対するバックグラウンド反応性はごくわずかであった。NZW-1ウサギを採取前ブーストおよび後のライブラリ生成のために選択した。
【実施例2】
【0988】
実施例2 - ファージライブラリ生成およびスクリーニング
C1-C6-Fc免疫NZW-1ウサギからTRIzolによって脾細胞および骨髄のRNAが単離された後、S28およびS18 rRNAバンドの明らかな存在によって、RNAサンプルの完全性が証明された。SuperScript IIIを使用してRNAをcDNAに逆転写し、GAPDHのPCR増幅およびその後のアガロースゲル電気泳動によってcDNAの質を確認した。
【0989】
VKおよびVHのPCR増幅を脾細胞に対して行うことでcDNAを導出し、骨髄に対して行うことでcDNAを導出した。定常領域FR1フォワードプライマーおよびSfiI制限部位を含むFR4リバースプライマーを使用してVKおよびVHフラグメントを増幅した。産物の予想サイズは約400bpであった。VKおよびVH遺伝子の増幅には、多様なフォワードプライマーおよびリバースプライマーを使用した。PCR産物を脾臓起源か骨髄起源かによってプールし、適正なサイズのフラグメントをゲル精製し、scFvオーバーラップアセンブリPCRのために使用した。その後、適正なサイズのゲル精製済みアセンブリ産物をSfiI消化し、2つのscFvファージライブラリの生成のために使用した。すなわち、1つのライブラリを脾細胞由来V遺伝子から生成し、1つのライブラリを骨髄由来V遺伝子から生成した。
【0990】
独占権下にあるファージミドベクターにおけるscFvレパートリーの大規模ライゲーション、およびその後のE.coli TG-1菌における形質転換の後、合計8.9×10^7個の形質転換体を取得した。ランダムにピッキングした180個のコロニー(脾臓および骨髄の各ライブラリから90クローンを導出)を、完全長scFvインサートの存在について、PCRによって分析した。選択された90個の完全長インサート含有クローン(脾臓および骨髄の各ライブラリから45クローンを導出)のうち86個を、その後、正確にシーケンシングしたところ(クオリティトレースデータに基づく)、そのうち60個が適正な完全長scFvインサートを含有していることが判明し、5.9×10^7個の適正な完全長scFvを含有する形質転換体の最終ライブラリが得られた。
【0991】
最終ファージライブラリを、ヒトC1-C6-Fcおよびヒト天然VWFタンパク質に対する4ラウンドの選択にかけた。4ラウンドの選択からのアウトプットを、C1-C6-Fc、VWF-His、VWF-ΔD4-C6、hIgG、BSA、およびストレプトアビジンへの結合についてスクリーニングした。複数の反応性クローンをシーケンシングのために選択した。
【0992】
全体として、最初のシーケンシング手順と追加のシーケンシング手順とを組み合わせたものから取得されたscFv配列は、5つのVH-CDR3ファミリーに分類することができた。8つのユニークなscFv配列に由来する、合計8つのユニークなVH配列および8つのユニークなVL配列が特定された。これらの配列をヒトIgG1発現ベクターにクローニングし、一過性に発現させ、精製した。組換え抗体の精製は、プロテインAを使用して行った。
【実施例3】
【0993】
実施例3 - 天然VWFタンパク質および組換えC1-C6タンパク質への抗VWF抗体の結合を示すELISA実験
ウサギ免疫ライブラリから選択されたscFvに元々由来した精製済みのモノクローナル抗体を、C1-C6-Fc、VWFΔD4-C6、BSA(100ng/ウェル)、およびヒト天然VWF(Imperial College、20ng/ウェル)に対する結合について試験した。8つのユニークな配列をIgG1ヒト発現ベクターにクローニングし、モノクローナル抗体として発現させた。タンパク質標的をELISAプレート上で一晩固定化し、ブロッキングし、精製済みの組換えモノクローナル抗体の半対数希釈系列(出発濃度10μg/ml)と共にインキュベートした。重複値の平均を示す。ヒト天然VWF、VWFΔD4-C6およびBSAに対する抗体結合を、抗ヒトIgG-HRPまたは抗ヒトIgG-HRPおよびTMB染色によって検出した。C1-C6-Fcに対する反応性についてELISAを別個のELISA実験で行い、抗ヒトIgGκ-HRPおよびTMB染色によって検出した。結果を
図3A~3Hに示す。
【0994】
クローン4-H9(
図3E)、4-C6(
図3F)、および4-B12(
図3H)は、C1~C6ドメインに対する反応性のみを示した。クローン1-G5(
図3G)、3-H9(
図3D)、4-H3(
図3C)、1-D5(
図3B)、および1-A2(
図3A)は、天然VWFおよびC1-C6タンパク質の両方に対する陽性反応性を示した。すべてのクローンが、C1~C6ドメインを有しないVWF(VWFΔC1-C6)に対してごくわずかな結合を示した。
【実施例4】
【0995】
実施例4 - SPRによって決定したヒト天然VWFへの抗VWF抗体の結合
研究グレードのプロテインAシリーズSセンサーチップを備えたBiacore 8K(Cytiva)を使用して、表面プラズモン共鳴(SPR)実験を行った。300mM NaCl、3mM EDTAおよび0.05%P20バッファーを含有する10mM Hepes pH7.4において0.156μg/mlまたは0.312μg/mlの濃度の抗体を、フローセル2でおよそ12RUの密度まで、プロテインAシリーズSセンサーチップ上に固定化した。フローセル1は参照表面として用いるためにブランクのままにした。シングルサイクルカイネティクス結合データを収集するために、10mMグリシン-HCl pH1.5を30秒間50μl/分で用い、続いてランニングバッファー(300mM NaCl、3mM EDTAおよび0.05%P20を含有する10mM Hepes pH7.4)を60秒間30μl/分で用いることで、表面をまず前処理し、その後、300mM NaCl、3mM EDTAおよび0.05%P20を含有する10mM Hepes pH7.4における天然VWF(305kDa)を、2つのフローセル上に、濃度4.4、6.6、9.9、14.8、22、33、および50nM、流量30μl/分、コンパートメント温度10℃、フローセル温度25℃で注入した。複合体の結合および解離を、それぞれ120秒間および7200秒間行った。10mMグリシン-HCl pH1.5を30秒間注入することで、表面を再生した。
【0996】
10Hzの速度でデータを収集した。Biacore Insight Evaluationソフトウェアバージョン3.0.12.15655において利用可能なグローバルデータ分析オプションを使用して、データを単純な1:1相互作用モデルに当てはめた。結果を
図4に示す。
【0997】
天然VWFへの結合に関する親和性(KD)の決定ならびに結合速度(Ka)および解離速度(kd)の決定のために、5クローンを選択した。5クローンすべてが、再現性のある動態を示し、長い解離速度およびサブnMの親和性を有していた。
【実施例5】
【0998】
実施例5 - 血小板フローアッセイ
フロースライドを精製済みVWFでコーティングし、高剪断速度(10000s-1)で血漿不含血液を灌流した。血漿不含血液とは、全血から血漿画分が除去され、赤血球および血小板のみが残ったものである。可溶性VWFの非存在下では、血小板はVWF表面に付着するが、血小板およびVWFの凝集体が生じない。可溶性VWFを加えると、血小板およびVWFの凝集体が生じる。剪断力が非常に高いので、可溶性VWFが溶解してアンフォールドし、血小板を捕捉し得る(アイソタイプ対照画像を参照されたい)。この発生は、抗体(10μg/ml)の添加によって様々な程度に妨げられる。
【0999】
この血漿不含フローアッセイから生成された画像が
図5に提示されており、血小板捕捉が白で示されている(白い「凝集塊」は正常な凝集を示す)。アイソタイプ対照は、抗VWF C1-C6抗体の非存在下での血小板捕捉のレベルを示す。クローン1-A2および4-H3の存在下では、血小板捕捉がなくなる。クローン1-D5、3-H9および1-G5もまた、病的条件下で血小板および血栓の形成を低減する。したがって、これらの結果は、「病的な」高剪断速度(10,000s
-1)において5つの異なるC1-C6 mAbの存在下で血小板凝集が低減することを示し、5つすべての抗体が機能的活性を持つことを裏付けている。これらは、天然VWFおよびC1-C6に対して最大の結合を示した同じ5クローンである(実施例3を参照されたい)。
【実施例6】
【1000】
実施例6 - 全血フローアッセイ
スライドをコラーゲンでコーティングし、
図6に示されている濃度の試験抗体と共に全血を灌流した。流動の5分後に撮影した画像から平均蛍光強度(MFI)を計算し、アイソタイプ対照に対して正規化した(MFI%)。各流量で同じ血液ドナーを使用した。
【1001】
図6A~6Cに示されるように、全血フローアッセイにおいて、4-H3、1-A2および1-G5抗体は、高剪断速度(5000s
-1)下では、正常な剪断速度条件(1500s
-1)下よりも高い程度まで血小板捕捉を阻害する。これは、これらの抗体が、VWFの血栓形成促進機能を遮断すると共に、その正常な止血機能を維持し得ることを実証する。
【実施例7】
【1002】
実施例7 - C1-C6-Fcに対するFc無効化抗VWF抗体および抗VWF Fabフラグメントの結合を示すELISA実験
ELISAに基づく反応性スクリーニングを、(i)Fc無効化L234A L235A-P329Gヌルエフェクター骨格を含む精製済みモノクローナルvWF抗体、および(ii)vWF Fabフラグメントに対して行って、C1-C6-Fc(100ng/ウェル)に対するそれらの結合を試験した。タンパク質標的をELISAプレート上で一晩固定化し、ブロッキングし、精製済みの組換えモノクローナル抗体またはFabフラグメントの半対数希釈系列(出発濃度10μg/ml、11個の希釈物)と共にインキュベートした。重複値の平均を示す。抗ヒトIgGK-HRPおよびTMB染色を用いて、C1-C6-Fcに対する抗体またはFabフラグメントの結合を検出した。
【1003】
図7A~7Eに示されるように、クローン1-A2(
図7A)、4-H3(
図7B)、1-D5(
図7C)、3-H9(
図7D)および1-G5(
図7E)のFabフラグメントおよびFc無効化抗体はすべて、C1-C6-Fcへの陽性反応性および結合を示した。
【実施例8】
【1004】
実施例8 - 個々のCドメインに対する5つのmAbのSPR分析
プロテインAセンサーチップ上に抗体を捕捉した。ランニングバッファー(10mM HEPES pH7.4、300mM NaCl、3mM EDTA、0.05%P20)を使用してシステムをパージし、シリーズSプロテインAチップをBiacore T200にドッキングした。表面を10mMグリシン-HCl pH1.5再生溶液(3回注入)で調整した。各抗体をランニングバッファー中で約0.8μg/mlに希釈して、フローセル2、3および4において約350RUを捕捉させた(フローセル1はインライン参照セルとして使用した)。以下のパラメータを使用して、抗体に対する各Cドメインの結合のシングルサイクルカイネティクス分析を行った。
【1005】
【1006】
各サイクル後に、10mMグリシン-HCl pH1.5を30秒間50μl/分で用い、チップ表面を再生した。ヒトの各Cドメインに対する各被験抗体についての親和性および動態が
図9に記録される。
【1007】
図9に示されるように、モノクローナル抗体の5つすべてが、サブnMの親和性でC5ドメインへの結合を示した。C4(3-H9)およびC3(1-D5)に対する、より弱い結合も観察された。
【実施例9】
【1008】
実施例9 - ヒト化バリアントのクローニングおよび発現
哺乳動物発現ベクターにクローニングするための制限部位およびヒトシグナル配列を含む、オーバーラップするオリゴヌクレオチドの構築により、ヒト化抗体バリアントをコードするDNA発現構築物をde novoで調製した。ヒトγ1定常領域を含有する哺乳動物発現ベクターにクローニングするためのシグナル配列を含有するVHドメインを挟むように、HindlllおよびSpel制限部位を導入した。ヒトカッパ定常領域を含有する哺乳動物発現ベクターにクローニングするためのシグナル配列を含有するVLドメインを挟むように、HindlllおよびBsiWI制限部位を導入した。重鎖および軽鎖をそれぞれコードする発現プラスミドをHEK 293 6E細胞に一過性にコトランスフェクトし、発現させ、抗体を生産させた。プロテインAを使用して調製物を精製し、Nanodrop(Thermo Scientific)を使用して濃度を測定した。
【実施例10】
【1009】
実施例10 - ヒト完全長VWFに対するヒト化mAbのSPR分析
プロテインAセンサーチップ上に抗体を捕捉した。ランニングバッファー(10mM HEPES pH7.4、300mM NaCl、3mM EDTA、0.05%P20)を使用してシステムをパージし、シリーズSプロテインAチップをBiacore T200にドッキングした。表面を10mMグリシン-HCl pH1.5再生溶液(3回注入)で調整した。各抗体をランニングバッファー中で約0.8μg/mlに希釈して、フローセル2、3および4において約350RUを捕捉させた(フローセル1はインライン参照セルとして使用した)。以下のパラメータを使用して、抗体に対するヒト完全長VWFの結合のシングルサイクルカイネティクス分析を行った。
【1010】
【1011】
各サイクル後に、10mMグリシン-HCl pH1.5を30秒間50μl/分で用い、チップ表面を再生した。ヒト完全長VWFに対する各被験抗体についての親和性および動態が記録される。
図11に示されるように、すべてのヒト化モノクローナル抗体クローンが、ヒト完全長VWFに対して長い解離速度およびサブnMの親和性を示した。
【実施例11】
【1012】
実施例11 - 正常な剪断速度および高剪断速度下での全血フローアッセイにおけるヒト化抗VWF抗体による血小板捕捉の阻害
スライドをコラーゲンでコーティングし、示されている濃度の試験抗体と共に全血を灌流した。流動の5分後に撮影した画像から平均蛍光強度(MFI)を計算し、アイソタイプ対照に対して正規化した(MFI%)。各流量で同じ血液ドナーを使用した。
【1013】
図12に示されるように、全血フローアッセイにおいて、高剪断速度(5000s
-1)下のヒト化抗体の5つすべてが、正常な剪断速度条件(1500s
-1)下よりも高い程度まで血小板捕捉を阻害し、これは、これらの抗体がVWFの血栓形成促進機能を遮断すると共に、その正常な止血機能を維持し得ることを示している。したがって、これらの結果は、ヒト化モノクローナル抗体が機能的活性を持つことを裏付けている。
【1014】
考察および結論
本発明者らは、VWFタンパク質のC1~C6ドメインが血栓形成促進性の病的条件においてVWFの機能に重要であることを特定し、したがって、VWFのC1~C6に結合してその機能を阻害することが可能な抗体を開発した。例えば、
図3A~3Hおよび
図7A~7Eに示されるように、本発明者らは、VWFのC1~C6ドメインを特異的に標的化する能力を示した複数の抗体およびそれらの抗原結合フラグメントを開発した。特に、
図9に示されるように、本発明者らは、本発明のモノクローナル抗体がVWFのC5ドメインに結合することを実証した。さらに、
図5および6に示されるように、本発明者らは、これらの抗体が、C1~C6ドメインを標的化することにより、病的な高剪断速度下では血小板凝集を低減することができるが、正常条件下では血小板捕捉が維持されることを実証した。
【1015】
さらに、本発明者らは、本発明に係る抗体のヒト化型を生成し、これらのヒト化抗体が高い親和性でヒト完全長VWFに結合できることを実証した。本発明者らは、これらのヒト化抗体が高剪断速度下で血小板捕捉を阻害することが可能であることも実証し、このことは、これらのヒト化モノクローナル抗体が機能的活性を持つことを示している。
【1016】
現行の抗VWF療法はVWFのA1ドメインを標的化して阻害し、そのため、低剪断条件下での血小板結合を阻害する。これは、正常な止血の発生を妨げ、患者に重大な出血リスクをもたらす。本発明者らは、VWFのC1~C6ドメインを標的化することにより、血小板結合が、正常な止血に関連する低剪断速度下では阻害されず、病的な高剪断速度下でのみ阻害され得ることを実証した。したがって、本発明者らは、重大な出血のリスクを増加させることなく、血栓関連状態を防止または処置するための新規戦略を特定した。
【配列表】
【国際調査報告】