(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-02
(54)【発明の名称】鼻整形用リフティング糸およびこの製造方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/06 20060101AFI20240326BHJP
A61B 17/34 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
A61B17/06
A61B17/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565212
(86)(22)【出願日】2022-01-20
(85)【翻訳文提出日】2023-12-13
(86)【国際出願番号】 KR2022001039
(87)【国際公開番号】W WO2022225143
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0052517
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0153302
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0153309
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0153311
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0170928
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0004805
(32)【優先日】2022-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518461403
【氏名又は名称】ドンバン メディカル カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】523399267
【氏名又は名称】オ ヘ ソク
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オ ヘ ソク
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160BB30
4C160FF42
4C160MM06
(57)【要約】
鼻整形用リフティング糸およびこの製造方法が開示される。本発明の一実施例に係るリフティング糸の製作方法は、コグがそれぞれ形成される第1領域および第2領域を含むリフティング糸を形成する段階および前記第1領域と前記第2領域が第1角度をなすように曲げたまま加圧することによって連結領域を形成する段階を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コグがそれぞれ形成される第1領域および第2領域を含むリフティング糸を形成する段階、および
前記第1領域と前記第2領域が第1角度をなすように曲げたまま加圧することによって連結領域を形成する段階、
を含む、リフティング糸の製作方法。
【請求項2】
前記第1角度は60度~150度であることを特徴とする、請求項1に記載のリフティング糸の製作方法。
【請求項3】
前記形成する段階は、
前記第1領域の長さを前記第2領域の長さの1.4倍~3倍で形成することを特徴とする、請求項1に記載のリフティング糸の製作方法。
【請求項4】
前記第1領域は鼻筋に対応し、前記第2領域は鼻柱に対応することを特徴とする、請求項3に記載のリフティング糸の製作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリフティング糸に関し、さらに詳細には、鼻整形に活用されるリフティング糸に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚老化の代表的な症状は皮膚の弛みおよびシワの発生である。これを改善するための方法のうち顔面リフトは、皮膚を一方向に牽引して余分の皮膚を切除した後に縫合する過程を経るが、施術的療法であって傷跡の発生および副作用が発生する恐れがある。
【0003】
施術的方法から脱皮して、突起がついていて皮膚を機械的に引っ張ることができる人体に無害な縫合糸を皮膚内に挿入して人体内の自然的な免疫反応(Foreign body reaction)を誘導して、コラーゲン合成、血管新生、脂肪分解などを起こし、皮膚の再生を促進し、ひいてはリフティング糸の張力を利用して弛んだ皮膚組織をリフティングして固定するリフティング施術が開発されたし、施術的方法に比べて簡便で副作用が発生しないため施術頻度が増加している。
【0004】
このような施術のうち、特に鼻整形用リフティング糸を利用して下がった鼻先や曲げられた鼻または低い鼻筋などを矯正するための施術は、リフティング糸の両端を鼻の皮下層に挿入してリフティング糸が鼻を一定の形態に支持するようにして、ボリューム感を形成したり、鼻筋を高くすることができ、このとき、リフティング糸を鼻筋と鼻柱にそれぞれ別途に分離して入れる施術をしている。
【0005】
このようにリフティング糸が鼻内部に挿入されて鼻の形態を支持する場合、鼻は本来の形に戻ろうとするので時間の経過につれて持続的にテンション(Tension)を受けることになるが、このような過程で鼻内部で糸が移動することになってリフティング糸の一端が皮膚を刺激することになり、その結果、炎症が発生したり、皮膚を突き抜けて突出することになる場合もしばしば発生する。この時は結局リフティング糸を除去しなければならず、その過程においても組織損傷などの問題が発生する。また、これまでの鼻の施術は鼻筋と鼻柱を糸が支持するだけであって、鼻先を支持しないため鼻先に対する効果が劣る限界がある。
【0006】
したがって、従来のリフティング糸とは異なって、鼻整形時に外部に突出したり、炎症が起きないようにし、鼻先を支持する形態で従来の限界点を改善させる鼻整形用リフティング糸の開発が急を要している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したような問題点を解決するために、本発明の一目的は、鼻筋に配置される領域と鼻柱に配置される領域を一つのリフティング糸で支持できる鼻整形用リフティング糸およびこの製造方法を提供するところにある。
【0008】
本発明の一目的は、鼻筋に配置される領域と鼻柱に配置される領域の間が所定の角度で曲げられた鼻整形用リフティング糸およびこの製造方法を提供するところにある。
【0009】
本発明の一目的は、鼻先に配置される連結領域の厚さが厚く形成された鼻整形用リフティング糸を提供するところにある。
【0010】
本発明の一目的は鼻先に配置される連結領域の厚さが次第に増加するように形成された鼻整形用リフティング糸を提供するところにある。
【0011】
本発明の一目的は、互いに異なる二種類のコグが領域別に配置される鼻整形用リフティング糸を提供するところにある。
【0012】
本発明の一目的は、鼻筋に対応する領域に配置されるコグの形状が中心軸に対して鈍角を構成するように形成される鼻整形用リフティング糸を提供するところにある。
【0013】
本発明の一目的は、互いに異なる二種類のコグが領域別に配置される鼻整形用リフティング糸を提供するところにある。
【0014】
本発明の一目的は、鼻筋に対応する領域に配置されるコグの形状が表面に対して鈍角を構成するように形成されながら内側に挿入される鼻整形用リフティング糸を提供するところにある。
【0015】
本発明の一目的は、延長部をさらに含む鼻整形用リフティング糸を提供するところにある。
【0016】
本発明の一目的は、多様なコグ形状または厚さを有する延長部を採用する鼻整形用リフティング糸を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一実施例に係るリフティング糸の製作方法は、コグがそれぞれ形成される第1領域および第2領域を含むリフティング糸を形成する段階および前記第1領域と前記第2領域が第1角度をなすように曲げたまま加圧することによって連結領域を形成する段階を含むことができる。
【0018】
本発明に係るリフティング糸によると、第1領域、第2領域および前記第1領域と前記第2領域を連結する連結領域を含み、前記連結領域を中心軸に垂直に切断した断面の最大直径は前記第1領域および前記第2領域の断面の最大直径よりさらに長いことを特徴とすることができる。
【0019】
本発明の一実施例に係るリフティング糸は一つ以上の第1コグを含む第1リフティング部を含み、前記第1コグに対する断面は前記リフティング糸の長さ方向の一側から他側に形成された第1方向と鋭角をなす第1辺と、前記第1方向と直角または鈍角をなす第2辺で構成され得る。
【0020】
本発明の一実施例に係るリフティング糸は一つ以上の陰刻コグを含む第1リフティング部を含み、前記陰刻コグに対する断面は前記リフティング糸の表面から内側に第1角をなして形成される第1辺と、前記表面から内側に第2角をなして形成される第2辺を含み、前記第1角および前記第2角のうち少なくとも一つは鈍角であることを特徴とすることができる。
【0021】
本発明の一実施例に係るリフティング糸は、互いに異なる二種類のコグを含むことによって、鼻柱と鼻筋を一つのリフティング糸を利用してリフティング施術を遂行しながらもリフティング施術に必要な固定力を確保するのに有利な構造を有することができる。
【0022】
本発明の一実施例に係るリフティング糸は、少なくとも一つのコグが表面に対して鈍角を形成する二面で形成されながら内側に挿入される鈍角コグで形成されることによって、
カニューレから逆方向に排出されても係止現象なしに容易にカニューレからリフティング糸が排出され得る。また、陰刻コグで形成されることによって、リフティング糸の厚さが厚くなり施術の効果が増大し得る。
【0023】
本発明の一実施例に係る一側から他側の第1方向が定義され、整形施術に活用されるリフティング糸は施術者の鼻の第1部位に配置される第1リフティング部、施術者の鼻の第2部位に配置される第2リフティング部および前記第1リフティング部から前記第1方向に延びて形成され、前記第1リフティング部と所定の角度を有し前記第1部位に配置される第1延長部を含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る鼻整形用リフティング糸によると、カニューレを活用して一つのリフティング糸を活用した簡便な施術で鼻筋および鼻先部位の整形が可能であり、詳細には鼻筋を高くしたり、鼻先を上げるなどの角度変形が一つのリフティング糸で可能であり得る。
【0025】
また、一つのリフティング糸を活用して鼻整形施術を遂行することによって鼻先のような部位にリフティング糸の終端が配置されないことができ、これにより、鼻整形効果を増大させながらも、皮膚組織内に長時間配置されてもリフティング糸の一端が表皮に接近して炎症を生成したり、表皮を突き抜けて突出する問題が発生しないことができ、鼻先の整形効果を増大させることができる。
【0026】
本発明に係る鼻整形用リフティング糸によると、連結領域の厚さを厚く形成することによって鼻先部位に配置された軟骨がリフティング糸によって受ける圧力を減少させることができ、被施術者の施術による苦痛が減少する効果とともに、鼻先部位の軟骨の変形や損傷を防止し鼻先を支持するため、鼻先整形効果を高めることができる。
【0027】
本発明の一実施例に係るリフティング糸は、互いに異なる二種類のコグを含むことによって、鼻柱と鼻筋を一つのリフティング糸を利用してリフティング施術を遂行しながらもリフティング施術に必要な固定力を確保するのに有利な構造を有することができる。
【0028】
また、本発明の一実施例に係るリフティング糸は、少なくとも一つのコグが中心軸に対して鈍角を形成する二つの辺で形成されることによって、カニューレから逆方向に排出されても係止現象なしに容易にカニューレからリフティング糸が排出され得る。
【0029】
本発明の一実施例に係るリフティング糸は、延長部をさらに含み、延長部が鼻柱と鼻筋に配置されることによって追加的な厚さ感を鼻柱と鼻筋に付与してリフティング施術の効果を高めることができる。
【0030】
また、本発明の一実施例に係るリフティング糸は多様なコグを含む延長部を採用することによって、リフティング糸の固定力を増加させることによって施術難易度を画期的に減少させることができる。
【0031】
また、本発明の一実施例に係るリフティング糸は、差別化された厚さを有する延長部を採用することによって、鼻柱と鼻筋に配置される糸の厚さ感をさらに厚く具現することができ、これに伴い、被施術者の施術満足度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の一実施例に係る鼻整形用リフティング糸の製造方法を示す図面である。
【
図2】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図3】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図4】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を活用して施術された実施例を示す図面である。
【
図5】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸をカニューレに配置して施術する状態を示した図面である。
【
図6】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図7】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図8】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図9】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図10】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸に対する断面図である。
【
図11a】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸に対する断面図である。
【
図11b】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸に対する断面図である。
【
図12】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す解剖面である。
【
図13】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す解剖面である。
【
図14】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す解剖面である。
【
図15a】本発明の例示的実施例に係る連結領域を示す図面である。
【
図15b】本発明の例示的実施例に係る連結領域を示す図面である。
【
図15c】本発明の例示的実施例に係る連結領域を示す図面である。
【
図16】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。
【
図17】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。
【
図18】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。
【
図19】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。
【
図20】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。
【
図21】本発明の例示的実施例に係るコグを示す図面である。
【
図22】本発明の例示的実施例に係るコグを示す図面である。
【
図23】本発明の例示的実施例に係るコグを示す図面である。
【
図24】本発明の例示的実施例に係るコグを示す図面である。
【
図25】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。
【
図26】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。
【
図27】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。
【
図28】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。
【
図29】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。
【
図30】本発明の例示的実施例に係る陰刻コグを示す図面である。
【
図31】本発明の例示的実施例に係る陰刻コグを示す図面である。
【
図32】本発明の例示的実施例に係る陰刻コグを示す図面である。
【
図33】本発明の例示的実施例に係るコグを示す図面である。
【
図34】本発明の例示的実施例に係る第1リフティング部を示す図面である。
【
図35】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。
【
図36】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図37】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図38】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を活用して施術された実施例を示す図面である。
【
図39a】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図39b】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図39c】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図40a】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図40b】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図40c】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図41a】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図41b】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図42a】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【
図42b】本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の一実施例に係るリフティング糸の製作方法は、コグがそれぞれ形成される第1領域および第2領域を含むリフティング糸を形成する段階および前記第1領域と前記第2領域が第1角度をなすように曲げたまま加圧することによって連結領域を形成する段階を含むことができる。
【0034】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確となるであろう。しかし、本発明の技術的思想は以下の実施例に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし以下の実施例は本発明の技術的思想を完全なものとし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明の技術的思想は請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0035】
特に、添付された図面は本発明に対する理解を助けるために提供されるものに過ぎず、本発明は下記の図面によって限定されるものではなく、図面に発明された形状、大きさ、比率、角度、個数等は例示的なものであるため、本発明は図示された事項に限定されるものではない。
【0036】
各図面の構成要素に参照符号を付加するにおいて、同一の構成要素に対してはたとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意されたい。また、本発明の説明ことにおいて、関連した公知の構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
【0037】
他の定義がない限り、本明細書で使われるすべての用語(技術および科学的用語を含む)は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に共通して理解され得る意味で使われ得る。また、一般的に使われる辞書に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り理想的にまたは過度に解釈されない。本明細書で使われた用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含む。
【0038】
また、本発明の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。或る構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結または接続されてもよいが、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」されても
よいと理解されるべきである。
【0039】
本発明で使われる「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0040】
いずれか一つの実施例に含まれた構成要素と、共通の機能を含む構成要素は、他の実施例で同一の名称を使って説明され得る。反対の記載がない以上、いずれか一つの実施例に記載された説明は他の実施例にも適用され得、重複する範囲または当該技術分野に属した通常の技術者が自明に理解できる範囲内で具体的な説明は省略され得る。
【0041】
図1は、本発明の一実施例に係る鼻整形用リフティング糸の製造方法を示す図面である。
【0042】
図1を参照すると、鼻整形用リフティング糸の製造方法(S10)は形成段階(S11)および加圧段階(S12)を含むことができる。形成段階(S11)で、第1領域と第2領域を含むリフティング糸が形成され得る。リフティング糸は外科用施術目的で作られた糸であって、特に鼻整形用として鼻筋を高くしたり、鼻先の角度を高くするリフティング施術のために作られた糸であり、リフティング糸などの異なる名称で呼ばれ得る。
【0043】
リフティング糸の第1領域および第2領域は、リフティング施術時に挿入される位置によって決定され得る。一例示において、リフティング糸の第1領域は鼻の上部分に位置する鼻筋に対応し得、リフティング糸の第2領域は鼻の下部分に位置する鼻柱に対応し得る。第1領域と第2領域は互いに異なる形態で製作され得、これについては
図2で詳細に後述する。
【0044】
一実施例において、リフティング糸形成段階(S11)は第1領域および第2領域が設けられた金型に原材料を投入することによってリフティング糸を形成したり、加圧形成することが出き、一例示において、前記原材料はポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリ乳酸(polylactic acid)、ポリグリコール酸(polyglycolic acid)、ポリカプロラクトン(polycaprolactone)およびこれらの共重合体のうち1種以上を含むことができるが、これは一例示に過ぎず、本発明の技術的思想はこれに制限されない。前記原材料によって形成されたリフティング糸は、全体として弾性のある性質を有することができる。一実施例において、前記原材料は人体内に挿入される場合、吸水性であって時間の経過につれて皮膚組織に吸収されて消滅され得、これに伴い、非永久的な素材で被施術者の施術の負担を軽減させることができる。
【0045】
さらに他の実施例において、リフティング糸は温度復元素材(例えば、形状記憶合金)で構成され得る。前記実施例において、リフティング糸は体温で所定の角度を有するように形成され得、被施術者に適合するようにセッティングされた角度がリフティング糸に記憶され得、身体の内部でリフティング糸が前記所定の角度を復元することによりリフティング施術が効率的に遂行され得る。
【0046】
リフティング糸の第1領域および第2領域が連結される部分には連結領域が形成され得る。加圧段階(S12)で、リフティング糸の第1領域と第2領域の間を所定の角度で曲げられた状態で加圧することによって前記連結領域を形成することができる。一実施例において、前記所定の角度は60度~150度範囲のいずれかの値を有することができる。一実施例において、加圧段階(S12)は所定の温度でなされ得、一例示において、前記所定の温度は摂氏40度~60度の間のいずれかの値を有することができる。
【0047】
本発明の技術的思想によると、前記連結領域が所定の角度で形成された状態で形成されることによって、前記リフティング糸が鼻の形に対応するように形成され得る。本発明により形成されたリフティング糸を活用して鼻に対するリフティング施術を遂行する場合、患者の鼻先の角度に適合な形態のリフティング糸を使って施術を遂行することができ、前記所定の角度を維持しようとする力が生成されて内部組織内に食い込まないため、リフティング糸が長時間配置されても内部組織のき損を最小化することができ、リフティング糸が鼻の形を維持させてくれる固定力が増加して鼻整形効果が長い間維持される。
【0048】
また、従来には二つのリフティング糸を活用してリフティング施術を遂行したため、患者ごとに鼻筋の長さと鼻柱の長さが異なることによってある場合にはリフティング糸が残り、他の場合にはリフティング糸が不足する場合が発生したし、これに伴い、リフティング糸が被施術者の鼻の表皮を持続的に刺激して炎症が発生したり突き抜けて突出したり正確な位置で力を作用できなくなり、その結果、被施術者の身体に問題が発生する場合が発生した。
【0049】
反面、本発明により形成されたリフティング糸を活用すると、鼻筋と鼻柱を連結する一つのリフティング糸を活用してリフティング施術を遂行することができ、第1領域と第2領域の間の連結領域が鼻先に位置することによって鼻先の表皮を刺激する問題点が減少し、連結領域が鼻先に装着されるように形成されることによって、施術現場でリフティング糸を被施術者に応じて裁断する必要がなくなり、その結果、施術便宜性が大きく増加し得る。
【0050】
図2は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【0051】
図2を参照すると、リフティング糸100は第1領域110、第2領域120および連結領域130を含むことができる。一例示において、第1領域110は被施術者の鼻筋に対応し得、第2領域120は被施術者の鼻柱に対応し得、連結領域130は被施術者の鼻先に対応し得る。連結領域130は第1領域110の断面積よりさらに厚い断面積を有するように次第に厚くなるように形成され得、連結領域130、第1領域110および第2領域120はコグcg1、cg2の有無および断面積差によって定義され得る。
【0052】
一実施例で第1領域110は第1長さL1を有するように形成され得、第2領域120は第2長さL2を有するように形成され得る。一実施例において、第1領域110の第1長さL1は第2領域120の第2長さL2の1.4倍~3倍に形成され得、一例示において、第1長さL1は3.5cm~4.5cmで形成され、第1長さは1.5cm~2.5cmで形成され得る。
【0053】
本発明の一実施例によると、第1領域110と第2領域120の長さ比が所定の長さ比(1.4:1~3:1)を有することによって第1領域110と第2領域120の長さが鼻筋と鼻柱の比率と類似する比率で形成され得、被施術者の身体サイズに適合なリフティング糸100が形成され得る。
【0054】
第1領域110には複数の第1コグcg1が形成され、第2領域120には複数の第2コグcg2が形成され得る。本明細書でコグcg1、cg2はリフティング糸100から突出するように形成されることによってリフティング糸100が被施術者の鼻に挿入された時、被施術者の鼻の内部組織に固定される役割を遂行することができ、突起と呼称されてもよい。
【0055】
一実施例において、第1コグcg1と第2コグcg2は互いに異なる形態で構成され得
、第2コグcg2の固定力は第1コグcg1の固定力よりさらに大きいように第1コグcg1および第2コグcg2の形が形成され得る。
図2で図示された通り、コグcg1、cg2はリフティング糸100の左右側に形成され得るだけでなく、
図2では図示されていないが、リフティング糸100の前後側(
図2を基準として見える面とその裏面)にも一定の形状のコグが形成され得、リフティング糸100の円周面のうちいずれの位置にも前記コグが形成され得ることは理解されるべきである。
【0056】
複数の第1コグcg1は互いに第1間隔d1を置いて形成され、複数の第2コグcg2は互いに第2間隔d2を置いて形成され得る。一実施例において、第1コグcg1の第1間隔d1は第2コグcg2の第2間隔d2に比べてさらに長いようにリフティング糸100が形成され得る。本発明の一実施例によると、第1間隔d1が第2間隔d2より長く形成されることによって、鼻柱に比べてさらに長い鼻筋に鼻柱と類似する個数のコグが配置され得、これに伴い、全体的な固定力が維持され得る。
【0057】
図3は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。詳細には、
図3は、
図2のリフティング糸をある一側面から見た図面を示すことができる。
図2と重複する内容は省略する。
【0058】
図3を参照すると、第1領域110と第2領域120の間の連結領域130は、第1角度deg1を有するように曲げられたまま形成され得る。一実施例において、連結領域130は第1領域110と第2領域120の間を曲げた状態で加圧することによって形成され得、さらに他の実施例において、連結領域130は第1領域110と第2領域120の間を加熱し曲げた状態で固めることによって形成され得る。一実施例において、連結領域130は所定の曲率半径を有するように曲げられ得、その結果、第1領域110と第2領域120は60度~150度のうちいずれか一つの角度を有することができる。
【0059】
一実施例において、第1角度deg1は60度~150度のうちいずれか一つの角度を有することができる。リフティング糸100が第1角度deg1で曲げられたまま形成されることによって、被施術者の鼻の形態と適合な形態でリフティング糸100が形成され得、被施術者の施術満足度および施術者の施術便宜性が増大し得る。
【0060】
図3ではリフティング糸100の側面が曲げられた形態について図示しているが、これは一例示であり、リフティング糸100は連結領域130を基準としていずれの方向に曲げられても本発明の技術的思想が適用され得ることは理解されるべきである。
【0061】
図4は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を活用して施術された実施例を示す図面である。
【0062】
図4を参照すると、被施術者の鼻NSは鼻筋部210、鼻柱部220および鼻先230に区分され得、リフティング施術を通じてリフティング糸100の第1領域110は鼻筋部210に配置され、第2領域120は鼻柱部220に配置され、連結領域130は鼻先230に配置され得る。
【0063】
連結領域130が所定の曲率半径を有して曲げられたまま形成されることによって、第1領域110および第2領域120が所定の角度を有することができ、これに伴い、被施術者の鼻NSに適合するようにリフティング糸100が形成され得る。
【0064】
一実施例において、連結領域130の曲率半径が被施術者に応じて変更され得、これに伴い、鼻先230の形が被施術者に適合するように整形され得る。
【0065】
本開示の技術的思想によると、連結領域130が所定の角度で曲げられたまま形成されることによって、リフティング糸100が鼻NSの内部組織に食い込んだり、皮膚に外側に飛び出すように復元されることが防止され得、被施術者の施術満足度が向上し得る。
【0066】
図5は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸をカニューレに配置して施術する状態を示した図面である。
【0067】
図5を参照すると、リフティング糸100は施術時にカニューレCに挿入されて配置され得る。カニューレCは皮膚を浸透して被施術者の組織に内部の医療用糸を挿入するときに活用する医療用道具を意味し得る。リフティング施術時に施術者はカニューレCを鼻柱に挿入することによって鼻柱に第2領域120を挿入し、カニューレCを後退させることによって第2コグcg2により鼻柱の組織に固定された第2領域120を鼻柱に配置させることができる。その後、施術者はカニューレCを鼻筋に挿入することによって鼻筋に第1領域110を挿入し、カニューレCを後退させることによって第1コグcg1により鼻筋の組織に固定された第1領域110を鼻筋に配置させることができる。
【0068】
このために、一実施例において、リフティング糸100の鼻筋に配置される第1領域110がカニューレCに先に挿入され、鼻柱に配置される第2領域120が第1領域110に比べてカニューレCに後で挿入され得る。
【0069】
一方、連結領域130はカニューレCの内部で第2角度deg2を有することができ、リフティング糸100は弾性力のある物質で形成されるので、被施術者の鼻の内部組織内に挿入された以後には固有の弾性力によって
図3で詳述した第1角度deg1に回復され得る。
【0070】
本発明の一実施例によると、リフティング糸100の弾性力によってカニューレCの内部から被施術者の鼻に排出されながらリフティング糸100の第1領域110と第2領域120の間の角度が所定の角度(例えば、60度~150度)をなすように回復され得、これに伴い、カニューレCを活用して容易な施術が可能となり得る。
【0071】
図6は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。詳細には、
図6は連結領域130aがメッシュMsの形態で構成される実施例を図示する。
図2と重複する内容は省略する。
【0072】
図6を参照すると、リフティング糸100aは第1領域110、第2領域120および連結領域130aを含むことができる。一実施例において、連結領域130aはメッシュ形態を有することができ、メッシュ形態Msは
図3で詳述した第1角度deg1をなすように形成され得る
【0073】
連結領域130aの中心部位の直径が拡張される場合、鼻の内部組織とリフティング糸100a間の癒着部位を増加させてリフティング糸100aを内部組織に固定させるのに効果的であり得、メッシュ形態Msが形成する表面の菱形または四角形の集合のパターンは鼻の軟骨組織によって支持され得る。連結領域130aは所定のパターンを作るメッシュ形態Msであればよく、一例示において、メッシュ形態Msは複数のフィラメントの束で備えられ得る。連結領域130aがメッシュ形態Msで備えられて前記鼻の軟骨組織と接触する表面積が増加すると、生体内異物反応(foreign body reaction)を通じて癒着する程度が増加し得るため効果が長く持続され、突出などの副作用が減少し得るだけでなく、血液または体液と接触する面積が増えて施術後、リフティング糸の挿入時点より早く再生するようにすることができる。
【0074】
また、連結領域130aがメッシュ構造Msで形成される場合、内部に空間が形成され、ヒアルロン酸(hyaluronic acid;HA)、ポリジオキシリボヌクレオチド(PolyDeoxyRiboNucleotide;PDRN)およびポリヌクレオチド(Polynucleotide;PN)のような生理活性物質を流入させることが非常に容易であり、リフティング施術後に最も速い再生が要求される部位の活性を効果的に増加させて、組織が容易に強化され得る。
【0075】
図7は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。詳細には、
図7は連結領域130bがスプリングSprの形態で構成される実施例を図示する。
図2と重複する内容は省略する。
【0076】
図7を参照すると、リフティング糸100bは第1領域110、第2領域120および連結領域130bを含むことができる。一実施例において、連結領域130bはスプリングSpr形態を有することができ、スプリング形態Sprは
図3で詳述した第1角度deg1をなすように形成され得る。
【0077】
スプリングSprの形態は金型や形成工程を通じて形成され得、スプリングSprの形態は高い弾性力および復原力を有することができる。これに伴い、連結領域130bがスプリングSprの形態を有する場合、リフティング糸100bが有する第1角度deg1とともにスプリングSprの自体的な弾性により鼻整形効果が増加し得、第1領域110と第2領域120がなす第1角度deg1を効果的に制御することができる。
【0078】
また、スプリングSpr形態で構成される連結領域130bはスプリングSpr形態の特性上、鼻の内部組織とリフティング糸100bが接触する表面積が増加して前記鼻の周辺組織と生体内異物反応(foreign body reaction)を通じて癒着する程度が増加し得るためリフティング糸の挿入効果が長く持続され、突出などの副作用が減少し得る。
【0079】
図8は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【0080】
図8を参照すると、リフティング糸100は第1領域110、第2領域120および連結領域130を含むことができる。一例示において、第1領域110は被施術者の鼻筋に対応し得、第2領域120は被施術者の鼻柱に対応し得、連結領域130は被施術者の鼻先に対応し得る。連結領域130、第1領域110および第2領域120はコグcg1、cg2の有無および断面積差によって定義され得る。
【0081】
リフティング糸は外科用施術目的で作られた糸であって、特に鼻整形用として鼻筋を高くしたり、鼻先の角度を高くするリフティング施術のために作られた糸であり、リフティング糸などの他の名称で呼ばれ得る。
【0082】
第1領域110には複数の第1コグcg1が形成され、第2領域120には複数の第2コグcg2が形成され得る。本明細書でコグcg1、cg2はリフティング糸100から突出するように形成されることによってリフティング糸100が被施術者の鼻に挿入された時、被施術者の鼻の内部組織に固定される役割を遂行することができ、突起と呼称されてもよい。一実施例において、第1コグcg1と第2コグcg2は互いに異なる形態で構成され得、第2コグcg2の固定力は第1コグcg1の固定力より大きいように第1コグcg1および第2コグcg2の形が形成され得る。
図8で図示された通り、コグcg1、cg2はリフティング糸100の左右側に形成され得るだけでなく、
図8では図示されていないが、リフティング糸100の前後側(
図8を基準として見える面とその裏面)にも一定の形状のコグが形成され得、リフティング糸100の円周面のうちいずれの位置にも
前記コグが形成され得ることは理解されるべきである。
【0083】
連結領域130は第1領域110および第2領域120の厚さよりさらに厚く形成され得る。本明細書で、第1領域110および第2領域120の厚さ、断面積、断面の直径は第1領域110と第2領域120に形成されたコグcg1、cg2を除いた数値を意味し得る。
【0084】
一実施例において、連結領域130のうちいずれか一つの位置の断面積は第1領域110および第2領域120の断面積より広く形成され得る。一実施例において、連結領域130のうちいずれか一つの位置に対する断面の直径は第1領域110および第2領域120に対する断面の直径よりさらに長いように形成され得る。前述した断面はリフティング糸100の長さ方向に垂直となるように連結領域130を切断した断面を意味し得る。一実施例において、連結領域130は第1領域110から第2領域120に行くほどその断面がさらに厚くなるように形成され得る。
【0085】
本発明の一実施例によると、連結領域130が鼻柱および鼻筋に配置される領域110、120に比べてさらに厚く形成されることによって鼻筋に存在する組織や軟骨に加えられる圧力が減少し得、これに伴い、被施術者の苦痛が減少し、施術による変形や損傷を防止し、施術に対する効果が増大し得る。
【0086】
一実施例において、第1領域110、第2領域120および連結領域130の断面は楕円の形態を有することができ、本明細書で最大直径は前記楕円の長軸を意味し得る。
【0087】
一実施例で第1領域110は第1長さL1を有するように形成され得、第2領域120は第2長さL2を有するように形成され得る。一実施例において、第1領域110の第1長さL1は第2領域120の第2長さL2の1.4倍~3倍に形成され得、一例示において、第1長さL1は3.5cm~4.5cmで形成され、第1長さは1.5cm~2.5cmで形成され得、第1領域110および第2領域120が前述した長さ比および長さ範囲を有することによって、第1領域110は施術過程で鼻筋にちょうど良く配置され得、第2領域120は施術過程で鼻柱にちょうど良く配置され得る。
【0088】
図9は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。詳細には、
図9は
図8で詳述した連結領域130を詳細に示した図面である。
【0089】
図9を参照すると、連結領域130は長さ方向に切断した第1断面A-A’、長さ方向の垂直に切断し第1領域110に近い第2断面B-B’および長さ方向の垂直に切断し第2領域120に近い第3断面C-C’を含むことができる。一例示において、連結領域130は第1領域110と第2断面B-B’で連結され、第2領域120と第3断面C-C’で連結され得る。
【0090】
連結領域130の厚さは第2断面B-B’に近いほど薄く形成され、第3断面C-C’に近いほど厚く形成され得る。また、連結領域130の断面積は第2断面B-B’に近いほど狭く形成され、第3断面C-C’に近いほど広く形成され得る。また、連結領域130の断面の最大直径は第2断面B-B’に近いほど短く形成され、第3断面C-C’に近いほど長く形成され得る。
【0091】
一実施例において、連結領域130の直径は第1領域110と連結される第2断面B-B’から第2領域120と連結される第3断面C-C’まで次第に長くなり得、これに伴い、連結領域130が被施術者の鼻に配置される時に厚く形成される部位が軟骨の間の部位に正確に配置され得、これに伴い、被施術者の鼻に位置する軟骨(例えば、鼻翼軟骨)
に対する圧力を減少させることができる。
【0092】
図10は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸に対する断面図である。詳細には、
図10は
図9の連結領域130をA-A’方向に切断した断面を示す。
【0093】
図9および
図10を参照すると、連結領域130を長さ方向であるA-A’方向に切断した第1断面A-A’を示す。第1断面A-A’は第1領域110に近い第1辺Aと第2領域120に近い第2辺A’を含むことができ、第1辺Aは第1長さd1を有し、第2辺A’は第2長さd2を有することができる。一実施例において、第1長さd1は第2長さd2より短く形成され得る。これに伴い、第1断面A-A’は上辺を第1辺Aとして有し、下辺を第2辺A’として有する台形の形態を有することができる。
【0094】
図11aおよび
図11bは、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸に対する断面図である。詳細には、
図11aは
図9の連結領域130をB-B’方向に切断した断面を示し、
図11bは
図9の連結領域130をC-C’方向に切断した断面を示す。
【0095】
図11aを参照すると、連結領域130のうち第1領域110と近い位置を長さ方向に垂直な方向であるB-B’に切断した第2断面B-B’を示す。一実施例において、第2断面B-B’は楕円で形成され得、長軸(または最大直径)が第3長さd3で形成され得る。
【0096】
図11bを参照すると、連結領域130のうち第2領域110と近い位置を長さ方向に垂直な方向であるC-C’に切断した第3断面C-C’を示す。一実施例において、第3断面C-C’は楕円で形成され得、長軸(または最大直径)が第4長さd4で形成され得、第4長さd4は第3長さd3より長くてもよい。
【0097】
本発明の一実施例によると、第1領域110と近い第2断面B-B’の最大直径は第2領域120と近い第3断面C-C’の最大直径よりさらに短く形成され得る。これに伴い、連結領域130が被施術者の鼻に配置される時に厚く形成される部位が軟骨の間の部位に正確に配置され得、被施術者の鼻に位置する軟骨および組織に加えられる圧力を減少させることができる。
【0098】
図12~
図14は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸使用例社を示す解剖図である。詳細には、
図12は、被施術者の鼻Nのうち鼻筋部位にリフティング糸100の第1領域110が配置された例示を鼻筋が示されるように見た(例えば、被施術者の鼻を正面から見た)解剖図を示す。また、
図13は被施術者の鼻Nのうち鼻柱部位にリフティング糸100の第2領域120が配置された例示を鼻柱が示されるように見た(例えば、被施術者の鼻を下側から見た)解剖図を示す。また、
図14は被施術者の鼻Nを側面から見た解剖図を示す。
図12および
図13は別途に図示されているが、実際に
図12に図示された第1領域110と
図13に図示された第2領域120は連結領域130により連結されていてもよい。
【0099】
図12~
図14を参照すると、第1領域110は鼻筋の内部組織内に配置されることによって、鼻筋の体積感および高さに対する変形を引き起こし得、第2領域120は鼻柱部位に配置されることによって鼻の鼻柱部分を支持して真っすぐに立つようにすることによって鼻柱の高さが上がり、鼻唇角(nasolabial angle)を増加させる鼻に対する整形が遂行され得る。
【0100】
これと共に、連結領域130は鼻先に位置することになるが、鼻先部位には軟骨Ca(例えば、鼻翼軟骨)が存在し、軟骨Caは中心部位に開口部を含むことができる。第1領
域110および第2領域120がコグcg1、cg2によって支持されることによって連結領域130は両側に引張力を受けることができる。リフティング糸100の曲がっている形状により、連結領域130は軟骨Caの開口部方向に合力Fを形成することができる。このような合力Fは軟骨Caの中央部に作用して二つの軟骨の間の構造物を変形および損傷させ得、被施術者に対する苦痛と施術に対する不正確性を引き起こし得る。
【0101】
本発明の技術的思想に係る連結領域130は相対的に厚い厚さを有することができ、これに伴い、連結領域130と軟骨Caの間に接触される面積が増加し得る。被施術者が受ける圧力は力を表面積で割った値(P=F/A)に該当するので、接触面積が広く形成されることによって被施術者が受ける圧力は減少し得る。これに伴い、本発明の技術的思想に係るリフティング糸を活用して鼻リフティング施術を遂行する場合、軟骨Caの開口部に対する圧力が減少して被施術者の苦痛が減少し得、また、連結領域130が厚く形成されることによって、軟骨Caの開口部にリフティング糸100が容易に食い込むことができないため軟骨Caに対するき損を最小化することができる。また、鼻先を実質的に支持するので鼻先の整形効果を高めることができる。
【0102】
また、本発明の一実施例によると、連結領域130が第2領域120に近いほど厚く形成され得、これに伴い、軟骨Caの開口部に連結領域130の厚い部分が正確に配置されるようにリフティング糸100が形成され得、開口部に対する圧力が減少する効果が最大化され得る。また、連結領域130が第2領域120に近いほど厚く形成されることによって、比較的短く形成される第2領域120に対する支持力を高めることができる。
【0103】
図12~
図14では連結領域130が厚く形成されることによって、本発明の技術的効果を達成する例示を図示しているが、これは一例示であり、連結領域130がメッシュ形態で構成されたり、コイルスプリング形態で構成される例示も本発明の技術的思想が適用され得、これについては韓国出願番号第10-2021-0085757号(コイルスプリングを利用した鼻整形用リフティング糸)、韓国出願番号第10-2021-0085758号(メッシュを利用した鼻整形用リフティング糸)で詳述しており、前記特許出願書に含まれる内容は本明細書に参考によって結合される。
【0104】
図15a~
図15cは、本発明の例示的実施例に係る連結領域を示す図面である。
図1~
図14と重複する内容は省略する。
【0105】
図15aを参照すると、連結領域130aは第1領域110と近い側は円満な傾きを有するように次第に厚くなる反面、第2領域120と近い側は急激に厚くなるスプーンの形状で形成され得る。一実施例において、連結領域130aがスプーンの形状で形成されることによって、連結領域130aのうち軟骨の開口部に位置する部分に対する接触面積が増加することによって軟骨に対するき損を最小化することができる。
【0106】
図15bを参照すると、連結領域130bは複数の厚い部分とその間の薄い部分で構成される波状で形成され得る。一実施例において、連結領域130bが波状で形成されることによって、表面積の増大が必要な部分のみを厚く形成することができる。また、リフティング糸が鼻に配置されるように曲がる時に薄い部分で曲がることを誘導することによって、被施術者の鼻に加えられ得る合力を最小化することができる。
図15bでは二つの厚い部分を含む例示が図示されているが、これは一例示であり、二つより多い厚い部分が連結領域130bに含まれる例示も本発明の技術的思想が適用され得る。
【0107】
図15cを参照すると、連結領域130cは全体的に同じ厚さを有するバーの形状で形成され得る。一実施例において、連結領域130cが第1領域110および第2領域120より厚いバーの形状で形成されることによってリフティング糸100を製造する製造過
程が容易となり得る。
【0108】
図16は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。
【0109】
図16を参照すると、リフティング糸10は被施術者の鼻筋部分に配置される第1リフティング部100および被施術者の鼻柱部分に配置される第2リフティング部200を含むことができる。第1リフティング部100および第2リフティング部200は中心軸CLにより区分され得る。リフティング糸は外科用施術目的で作られた糸であって、特に鼻整形用として鼻筋を高くしたり、鼻先の角度を高くするリフティング施術のために作られた糸であり、リフティング糸などの他の名称で呼ばれ得る。
【0110】
第1リフティング部100は少なくとも一つの第1コグ110を含むことができ、第2リフティング部200は少なくとも一つ以上の第2コグ210を含むことができる。本明細書でコグはリフティング糸10から突出するように形成されることによってリフティング糸10が被施術者の鼻に挿入された時、被施術者の鼻の内部組織に固定される役割を遂行することができ、突起と呼称されてもよい。
図16で図示された通り、コグはリフティング糸10の左右側に形成され得るだけでなく、リフティング糸10の前後側(
図16を基準として見える面とその裏面)にも一定の形状のコグが形成され得、リフティング糸10の円周面のうちいずれの位置にも前記コグが形成され得ることは理解されるべきである。
【0111】
第1リフティング部100の第1コグ110の断面はリフティング糸10の長さ方向d1に接する辺を底辺とし、第1辺111と第2辺112の上辺とする緩やかな三角形の形態で構成され得る。第1コグ110の断面は長さ方向d1の一側と第1辺111が会う第1-1点A1と、長さ方向d1の他側と第2辺112が会う第1-3点A3を含むことができ、第1辺111と第2辺112が会う第1-2点A2をさらに含むことができる。
【0112】
第2リフティング部200の第2コグ210の断面はリフティング糸10の長さ方向d1に接する辺を底辺とし、第3辺211と第4辺212の上辺とする尖がった三角形の形態で構成され得る。第2コグ210の断面は長さ方向d1の一側と第3辺211が会う第2-1点B1と、長さ方向d1の他側と第4辺212が会う第2-3点B3を含むことができ、第3辺211と第4辺212が会う第2-2点B2をさらに含むことができる。
【0113】
本発明の一実施例に係る第1コグ110の第1辺111と第2辺112は第1-2点A2を基準として左右に進行する方向に形成され得、これに伴い、第1コグ110は長さ方向d1の一側から他側に進行する方向(
図16の例示で、左から右に進行する方向)と、長さ方向d1の他側から一側に進行する方向(
図16の例示で、右から左に進行する方向)に対してすべて円満な傾きを有することができる。本発明の技術的思想によると、第1コグ110が両方向に対して円満な傾きを有する鋭角三角形の形態を有することによって、カニューレから逆方向に排出される時にも容易に排出され得、これについては
図20で詳細に説明する。
【0114】
また、第2コグ210の第3辺211と第4辺212はすべて第2-2点B2を基準として、他側方向(
図16の例示で、右から左に進行する方向)に進行する方向に形成され得る。これに伴い、第2コグ210は進行方向の反対方向に対しては第2-2点B2または第3-2点C2により係止現象が発生し得る。本発明の一実施例によると、第2コグ210が進行方向の反対方向に対して係止現象を起こし得る尖がった三角形の形態で形成されることによって、リフティング施術において固定力が高くなり得、これについて
図19で詳細に後述する。
【0115】
第1コグ110が鋭角三角形の形態で構成されるために、第1コグ110の第1-2点A2から幅方向dwに中心軸CCに下した垂線とリフティング糸10の水平線が会う位置の第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。また、第1コグ110の第2辺112とリフティング糸10の水平線間の第1角θ1は鈍角をなすことができる。第1辺111は水平線の同一方向に対して鋭角をなすことができる。
【0116】
第2コグ210が尖がっている三角形の形態で構成されるために、第2コグ210の第2-2点B2から幅方向dwに中心軸CCに下した垂線とリフティング糸10の水平線が会う位置の第2-4点B2-1は第2-1点B1および第2-3点B3の一側(
図16の例示で左側)に位置することができる。また、第2コグ210の第3辺211とリフティング糸10の水平線間の第2角θ2は鋭角をなすことができる。第4辺212は水平線の同一方向に対して鋭角をなすことができる。
【0117】
一実施例において、第1コグ110の高さ(例えば、第1-2点A2から第1-4点A4までの距離)は第2コグ210の高さ(例えば、第2-2点B2から第2-4点B4までの距離)より短く形成され得る。これに伴い、第1コグ110は後述するように、カニューレから排出が容易であり得、第2コグ210は鼻に対する固定力が増加し得る。
【0118】
また、第1リフティング部100に第2コグ210が配置され、第2リフティング部100に第1コグ110が配置されることによって鼻柱に第1コグ110が配置され、鼻筋に第2コグ210が配置される実施例にも本開示の技術的思想が適用され得る。
【0119】
図17は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。詳細には、
図17は
図16のリフティング糸10の側面図を示すことができる。
【0120】
図17を参照すると、リフティング糸10の第1コグ110、第2コグ210それぞれは側面に突起を形成するように構成され得る。
図17では三角形または円錐形態の突起が第1コグ110、第2コグ210それぞれの側面に成形されるものとして図示されているが、これは一実施例であり、追加的な固定力を付与する突起であればいずれの形態であっても第1コグ110、第2コグ210の側面に形成され得る。一例示において、
図16で第1コグ110、第2コグ210それぞれの形状として図示された形態(例えば、緩やかな三角形または尖がっている三角形)が側面にも形成され得る。
【0121】
図16および
図17では第1コグ110、第2コグ210の平面と側面の形状が異なるものとして図示されているが、これは一例示であり、第1コグ110、第2コグ210は平面と側面の形状が同一の円形回転体(例えば、円錐)で形成されてもよい。
【0122】
図18は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。詳細には、
図18はリフティング糸10がカニューレ300に入る構成を図示する。
【0123】
図18を参照すると、カニューレ300は終端部分が丸く、中間にカニューレ孔310がある針であり、その中にリフティング糸10が入る構造で構成されている。排出口310を通じてリフティング糸10の第1コグ110、第2コグ210が皮膚組織に固定され、カニューレ300は皮膚組織から抜け出る方式でリフティング施術が遂行され得る。一実施例において、鼻柱に対する施術以後に鼻筋に対する施術が遂行され得、これに伴い、第1リフティング部100に含まれる第1コグ110がカニューレ300に先に挿入され、第2リフティング部200に含まれる第2コグ210が後で挿入され得る。
【0124】
使用例に対する説明と図示の容易さのために、
図18~
図20でカニューレ300の大
きさは一般的なカニューレ300の大きさより大きく表現され得、リフティング糸10に含まれたコグ110、210の個数は実際の個数と異なって任意に表現され得ることは理解されるべきである。
【0125】
図19は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。詳細には、
図19はリフティング糸10が被施術者の鼻柱に入る例示を図示する。
【0126】
図16および
図19を参照すると、施術者はリフティング糸10が中に配置されたカニューレ300を被施術者の鼻柱部に挿入し、挿入したカニューレ300を挿入方向の反対方向に回収することができる。本発明の一実施例によると、第2コグ210の第2角(
図16、θ2)が鋭角をなすことによって、第2コグ210の第2-2点(
図16、B2)の鋭い形状が鼻柱部に第2リフティング部200を堅固に固定させることができ、カニューレ300の回収過程で排出口310を通じて第2リフティング部200は被施術者の鼻柱部に堅固に配置され得る。第2コグ210の第4辺(
図16、212)が緩やかな傾斜を有することによってカニューレ300の回収過程で第2リフティング部200が排出口310から容易に排出され得る。
【0127】
図20は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。詳細には、
図20はリフティング糸10が被施術者の鼻筋に入る例示を図示する。
【0128】
図16および
図20(a)を参照すると、リフティング糸10の第2リフティング部200が被施術者の鼻柱に配置された以後、施術者はカニューレ300の方向を変えて鼻筋にカニューレ300を進入させることができる。この時、第2コグ210が鼻柱に堅固に固定されているため、カニューレ300の鼻筋部に進入時にもリフティング糸10がカニューレ300から容易に排出され得る。
【0129】
図16および
図20(b)を参照すると、施術者はカニューレ300を鼻筋に挿入することによって第1リフティング部100を鼻筋に配置することができる。この時、必然的にカニューレ300の進行方向と反対方向に第1リフティング部100が配置され、第1リフティング部100は折り曲げられた状態で排出口210から排出されざるを得ず、第1リフティング部100のコグと排出口310の間に係止現象が発生せざるを得ない。本発明の一実施例によると、第1コグ110の第1角(
図16、θ1)が鈍角をなすことによって、第2コグ210がカニューレ300から排出される時に第2コグ210の緩やかな辺(例えば、第2辺(
図16、112))に沿って排出口310から第1リフティング部100が排出され得、これに伴い、折り曲げられた方向にもかかわらず、第1コグ110が容易にカニューレ300から排出され得る。
【0130】
図16および
図20(c)を参照すると、施術者はカニューレ300を利用してリフティング糸10の最後まで配置を完了し、挿入したカニューレ300を挿入方向の反対方向に回収することができる。
【0131】
図21~
図23は、本発明の例示的実施例に係るコグを示す図面である。詳細には、
図21は
図16の第1コグ110の多様な実施例を図示する。
【0132】
図21(a)~
図21(c)を参照すると、第2辺112は直線で形成され、第1辺111は直線(
図21(a))、凸状(
図21(b))、凹状(
図21(c))のうちいずれか一つで形成され得る。この場合にも、第1-2点A2から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図16、θ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0133】
図22(a)~
図22(c)を参照すると、第2辺112は凸状で形成され、第1辺111は直線(
図22(a))、凸状(
図22(b))、凹状(
図22(c))のうちいずれか一つで形成され得る。この場合にも、第1-2点A2から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図16、θ1)は直角または鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0134】
図23(a)~
図23(c)を参照すると、第2辺112は凹状で形成され、第1辺111は直線(
図22(a))、凸状(
図22(b))、凹状(
図22(c))のうちいずれか一つで形成され得る。この場合にも、第1-2点A2から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図16、θ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1-1と第1-3点A1-3の間に位置することができる。
【0135】
図21~
図23のように多様な形態で第1コグ110が構成され得、このような形態でも第1コグ110の第1角(
図16、θ1)が直角または鈍角をなすことによって、第2コグ210がカニューレ300から排出される時に第2コグ210の緩やかな辺(例えば、第2辺112)に沿って排出口310から第1リフティング部100が排出され得、これに伴い、折り曲げられた方向にもかかわらず、第1コグ110が容易にカニューレ300から排出され得る。
【0136】
図24は、本発明の例示的実施例に係るコグを示す図面である。詳細には、
図24は
図16の第1コグ110の多様な実施例を図示する。
【0137】
図24(a)~
図24(c)を参照すると、第1コグ110はN(Nは4以上の自然数)角形の形態の図形で形成され得る。
図24(a)の例示で、第1コグ110は上辺113が直線で形成され得、この場合にも、上辺113から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図16、θ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0138】
図24(b)の例示で、第1コグ110は上辺113が凸状で形成され得、この場合にも、上辺113から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図16、θ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0139】
図24(c)の例示で、第1コグ110は上辺113が凸状で形成され得、この場合にも、上辺113から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図16のθ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0140】
図25は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。詳細には、
図25は第1リフティング部100が第3コグ120を含む実施例を示す。
図16と重複する内容は省略する。
【0141】
図25を参照すると、第1リフティング部100は長さ方向d1の最も終端に設けられる第3コグ120および第3コグ120より内側に順次設けられる少なくとも一つの第1
コグ110を含むことができる。一実施例において、第3コグ120の断面は第2コグ210の断面と類似する形態で形成され得る。
【0142】
第1リフティング部100の第3コグ120の断面はリフティング糸10の長さ方向d1に接する辺を底辺とし、第5辺121と第6辺122の上辺とする緩やかな三角形の形態で構成され得る。第1コグ110の断面は長さ方向d1の一側と第1辺111が会う第1-1点A1と、長さ方向d1の他側と第2辺112が会う第1-3点A3を含むことができ、第1辺111と第2辺112が会う第1-2点A2をさらに含むことができる。一例示において、第5辺121と第6辺122は対称をなすことができる。
【0143】
第1リフティング部100の第3コグ120の断面はリフティング糸10の長さ方向d1に接する辺を底辺とし、第5辺121と第6辺122の上辺とする尖がった三角形の形態で構成され得る。第3コグ120の断面は長さ方向d1の一側と第5辺121が会う第3-1点C1と、長さ方向d1の他側と第6辺122が会う第3-3点C3を含むことができ、第5辺121と第6辺122が会う第3-2点C2をさらに含むことができる。
【0144】
また、第3コグ120の第5辺121と第6辺122はいずれも第3-2点C2を基準として一側方向(
図16の例示で、右から左に進行する方向)に進行する方向に形成され得る。これに伴い、第3コグ120は進行方向の反対方向に対しては第3-2点C2により係止現象が発生し得る。本発明の一実施例によると、第3コグ120が進行方向の反対方向に対して係止現象を起こし得る尖がった三角形の形態で形成されることによって、リフティング施術において固定力が高くなり得る。
【0145】
第3コグ120が尖がっている三角形の形態で構成されるために、第3コグ120の第3-2点C2から幅方向dwに中心軸CCに下した垂線とリフティング糸10の水平線が会う位置の第3-4点C2-1は、第3-1点C1および第3-3点C3の他側(
図16の例示で右側)に位置することができる。また、第3コグ120の第6辺122とリフティング糸10の水平線間の第3角θ3は鋭角をなすことができる。第5辺121は水平線の同一方向に対して鋭角をなすことができる。第3コグ120の第3角θ3が鋭角をなすことによって、第3コグ120の第3-2点c2の鋭い形状が鼻筋部に第1リフティング部100を堅固に固定させることができ、リフティング糸10が全体的に施術者の鼻に堅固に配置され得る。
【0146】
一実施例において、第1コグ110の高さ(例えば、第1-2点A2から第1-4点A4までの距離)は第3コグ120の高さ(例えば、第3-2点C2から第3-4点C4までの距離)より短く形成され得る。これに伴い、第1コグ110は後述するように、カニューレから排出が容易であり得、第2コグ210および第3コグ120は鼻に対する固定力が増加し得る。
【0147】
図25では一つの第3コグ120が第1リフティング部100に含まれる例示を図示しているがこれは一例示であり、さらに他の例示において、一つより多くの第3コグ120が第1リフティング部100に含まれ得る。また、第1リフティング部100が第3コグ120なしに第1コグ110のみで構成される例示にも本発明の技術的思想が適用され得ることは理解されるべきである。
【0148】
図26は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。
【0149】
図26を参照すると、リフティング糸10は被施術者の鼻筋部分に配置される第1リフティング部100および被施術者の鼻柱部分に配置される第2リフティング部200を含むことができる。第1リフティング部100および第2リフティング部200は中心軸C
Lにより区分され得る。リフティング糸は外科用施術目的で作られた糸であって、特に鼻整形用として鼻筋を高くしたり、鼻先の角度を高くするリフティング施術のために作られた糸であり、リフティング糸などの他の名称で呼ばれ得る。
【0150】
第1リフティング部100は少なくとも一つの陰刻コグ110を含むことができ、第2リフティング部200は少なくとも一つ以上の陽刻コグ210を含むことができる。本明細書でコグはリフティング糸10から挿入または突出するように形成されることによって、リフティング糸10が被施術者の鼻に挿入された時、被施術者の鼻の内部組織に固定される役割を遂行することができ、突起と呼称されてもよい。
図26で図示された通り、コグはリフティング糸10の左右側に形成され得るだけでなく、リフティング糸10の前後側(
図26を基準として見える面とその裏面)にも一定の形状のコグが形成され得、リフティング糸10の円周面のうちいずれの位置にも前記コグが形成され得ることは理解されるべきである。
【0151】
本明細書で陰刻コグは突出突起で形成されず、リフティング糸10の表面から内側に挿入される形態で屈曲が形成されることによって被施術者の鼻の内部組織に係止現象を誘導するコグを意味し得、陽刻コグはリフティング糸10の表面から外側に突出する形態で屈曲が形成されることによって被施術者の鼻の内部組織に係止現象を誘導するコグを意味し得る。
【0152】
本発明の技術的思想によると、第1リフティング部100は陰刻コグ110を含むことによって、厚さtnは、陽刻コグ210が採用される時に比べて厚くなり得、これに伴い、被施術者の鼻筋の体積感が増加して被施術者の施術に対する満足度が増加し得る。
【0153】
第1リフティング部100の陰刻コグ110の断面は、リフティング糸10の長さ方向d1に平行な表面SFを基準として内側に挿入される第1辺111と第2辺112で構成され得る。本開示の一実施例によると、第1辺111と表面SFの間の第1角θ1は鈍角または直角であり得、第2辺112と表面SFの間の第2角θ2は鈍角または直角であり得る。これに伴い、第1辺111と第2辺112は表面SFの延長線と緩やかな三角形を構成でき、カニューレが第1リフティング部100から逆方向に排出される時に容易に排出され得、
図29等で詳細に後述する。
【0154】
本明細書で陰刻コグ110の断面の形態は、リフティング糸10の表面SFから内側に挿入されることによってできる空間の形(例えば、第1-1点A1、第1-2点A2、第1-3点A3で構成される三角形)を意味し得、陽刻コグ210の断面の形態は、リフティング糸10の表面SFから外側に突出することによってできる突起の形(例えば、第2-1点B1、第2-2点B2、第2-3点B3で構成される三角形)を意味し得る。
【0155】
陰刻コグ110の断面は長さ方向d1の一側と第1辺111が会う第1-1点A1と、長さ方向d1の他側と第2辺112が会う第1-3点A3を含むことができ、第1辺111と第2辺112が会う第1-2点A2をさらに含むことができる。
【0156】
第2リフティング部200の陽刻コグ210の断面はリフティング糸10の長さ方向d1に接する辺を底辺とし、第3辺211と第4辺212の上辺とする尖がった三角形の形態で構成され得る。陽刻コグ210の断面は長さ方向d1の一側と第3辺211が会う第2-1点B1と、長さ方向d1の他側と第4辺212が会う第2-3点B3を含むことができ、第3辺211と第4辺212が会う第2-2点B2をさらに含むことができる。
【0157】
本発明の一実施例に係る陰刻コグ110の第1辺111と第2辺112は第1-2点A2を基準として左右に進行する方向に形成され得、これに伴い、陰刻コグ110は長さ方
向d1の一側から他側に進行する方向(
図26の例示で、左から右に進行する方向)と、長さ方向d1の他側から一側に進行する方向(
図26の例示で、右から左に進行する方向)に対してすべて円満な傾きを有することができる。本発明の技術的思想によると、陰刻コグ110が両方向に対して円満な傾きを有する緩やかな三角形の形態を有することによって、カニューレから逆方向に排出される時にも容易に排出され得、これについては
図29で詳細に説明する。
【0158】
また、陽刻コグ210の第3辺211と第4辺212はすべて第2-2点B2を基準として、他側方向(
図26の例示で、右から左に進行する方向)に進行する方向に形成され得る。これに伴い、陽刻コグ210は進行方向の反対方向に対しては第2-2点B2または第3-2点C2により係止現象が発生し得る。本発明の一実施例によると、陽刻コグ210が進行方向の反対方向に対して係止現象を起こし得る尖がった三角形の形態で形成されることによって、リフティング施術において固定力が高くなり得、これについて
図28で詳細に後述する。
【0159】
陰刻コグ110が緩やかな三角形の形態で構成されるために、陰刻コグ110の第1-2点A2から幅方向dwに下した垂線とリフティング糸10の表面SFの延長線が会う位置の第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0160】
陽刻コグ210が尖がっている三角形の形態で構成されるために、陽刻コグ210の第2-2点B2から幅方向dwに中心軸に下した垂線とリフティング糸10の水平線が会う位置の第2-4点B2-1は第2-1点B1および第2-3点B3の一側(
図26の例示で左側)に位置することができる。また、陽刻コグ210の第3辺211とリフティング糸10の水平線間の第3角θ3は鋭角をなすことができる。第4辺212は水平線の同一方向に対して鋭角をなすことができる。
【0161】
また、第1リフティング部100に陽刻コグ210が配置され、第2リフティング部100に陰刻コグ110が配置されることによって鼻柱に陰刻コグ110が配置され、鼻筋に陽刻コグ210が配置される実施例にも本開示の技術的思想が適用され得る。
【0162】
図27は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。詳細には、
図27はリフティング糸10がカニューレ300に入る構成を図示する。
【0163】
図27を参照すると、カニューレ300は終端部分が丸く、中間にカニューレ孔310がある針であり、その中にリフティング糸10が入る構造で構成されている。排出口310を通じてリフティング糸10の陰刻コグ110、陽刻コグ210が皮膚組織に固定され、カニューレ300は皮膚組織から抜け出る方式でリフティング施術が遂行され得る。一実施例において、鼻柱に対する施術以後に鼻筋に対する施術が遂行され得、これに伴い、第1リフティング部100に含まれる陰刻コグ110がカニューレ300に先に挿入され、第2リフティング部200に含まれる陽刻コグ210が後で挿入され得る。
【0164】
使用例に対する説明と図示の容易さのために、
図27~
図29でカニューレ300の大きさは一般的なカニューレ300の大きさより大きく表現され得、リフティング糸10に含まれたコグ110、210の個数は実際の個数と異なって任意に表現され得ることは理解されるべきである。
【0165】
図28は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。詳細には、
図28はリフティング糸10が被施術者の鼻柱に入る例示を図示する。
【0166】
図26および
図28を参照すると、施術者はリフティング糸10が中に配置されたカニューレ300を被施術者の鼻柱部に挿入し、挿入したカニューレ300を挿入方向の反対方向に回収することができる。本発明の一実施例によると、陽刻コグ210の第3角(
図26、θ3)が鋭角をなすことにより陽刻コグ210の第2-2点(
図26、B2)の鋭い形状が鼻柱部に第2リフティング部200を堅固に固定させることができ、カニューレ300の回収過程で排出口310を通じて第2リフティング部200は被施術者の鼻柱部に堅固に配置され得る。陽刻コグ210の第4辺(
図26、212)が緩やかな傾斜を有することによってカニューレ300の回収過程で第2リフティング部200が排出口310から容易に排出され得る。
【0167】
図29は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸の使用例示を示す図面である。詳細には、
図29はリフティング糸10が被施術者の鼻筋に入る例示を図示する。
【0168】
図26および
図29(a)を参照すると、リフティング糸10の第2リフティング部200が被施術者の鼻柱に配置された以後、施術者はカニューレ300の方向を変えて鼻筋にカニューレ300を進入させることができる。この時、陽刻コグ210が鼻柱に堅固に固定されているため、カニューレ300の鼻筋部に進入時にもリフティング糸10がカニューレ300から容易に排出され得る。
【0169】
図26および
図29(b)を参照すると、施術者はカニューレ300を鼻筋に挿入することによって第1リフティング部100を鼻筋に配置することができる。この時、必然的にカニューレ300の進行方向と反対方向に第1リフティング部100が配置され、第1リフティング部100は折り曲げられた状態で排出口210から排出されざるを得ず、第1リフティング部100のコグと排出口310の間に係止現象が発生せざるを得ない。本発明の一実施例によると、陰刻コグ110の第1角(
図26、θ1)が鈍角をなすことにより陽刻コグ210がカニューレ300から排出される時に陽刻コグ210の緩やかな辺(例えば、第2辺(
図26、112))に沿って排出口310から第1リフティング部100が排出され得、これに伴い、折り曲げられた方向にもかかわらず、陰刻コグ110が容易にカニューレ300から排出され得る。
【0170】
図26および
図29(c)を参照すると、施術者はカニューレ300を利用してリフティング糸10の最後まで配置を完了し、挿入したカニューレ300を挿入方向の反対方向に回収することができる。この時、リフティング糸10が陰刻コグ110で構成されることによって被施術者に配置される第1リフティング部100の厚さが厚くなり得、これに伴い、被施術者の鼻筋の体積感が増加して被施術者の施術に対する満足度が増加し得る。
【0171】
【0172】
図30(a)~
図30(c)を参照すると、第2辺112は直線で形成され、第1辺111は直線(
図30(a))、凸状(
図30(b))、凹状(
図30(c))のうちいずれか一つで形成され得る。この場合にも、第1-2点A2から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の表面となす角(
図26、θ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0173】
図31(a)~
図31(c)を参照すると、第2辺112は凸状で形成され、第1辺111は直線(
図31(a))、凸状(
図31(b))、凹状(
図31(c))のうちいずれか一つで形成され得る。この場合にも、第1-2点A2から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の表面と
なす角(
図26、θ1)は直角または鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0174】
図32(a)~
図32(c)を参照すると、第2辺112は凹状で形成され、第1辺111は直線(
図32(a))、凸状(
図32(b))、凹状(
図32(c))のうちいずれか一つで形成され得る。この場合にも、第1-2点A2から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の表面となす角(
図26、θ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1-1と第1-3点A1-3の間に位置することができる。
【0175】
図30~
図32のように多様な形態で陰刻コグ110が構成され得、このような形態でも陰刻コグ110の第1角(
図26、θ1)が直角または鈍角をなすことにより陰刻コグ110がカニューレ300から排出される時に陰刻コグ110の緩やかな辺(例えば、第2辺112)に沿って排出口310から第1リフティング部100が排出され得、これに伴い、折り曲げられた方向にもかかわらず、陰刻コグ110が容易にカニューレ300から排出され得る。
【0176】
図33は、本発明の例示的実施例に係るコグを示す図面である。詳細には、
図33は
図26の陰刻コグ110の多様な実施例を図示する。
【0177】
図33(a)~
図33(c)を参照すると、陰刻コグ110の断面はN(Nは4以上の自然数)角形の形態の図形で形成され得る。
図33(a)の例示で、陰刻コグ110は下辺113が直線で形成され得、この場合にも、下辺113から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図26、θ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0178】
図33(b)の例示で、陰刻コグ110は下辺113が凸状で形成され得、この場合にも、下辺113から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図26、θ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0179】
図33(c)の例示で、陰刻コグ110は下辺113が凸状で形成され得、この場合にも、下辺113から左右に進行するように第1辺111および第2辺112が形成され得、第2辺112とリフティング糸10の水平面となす角(
図26のθ1)は鈍角を形成することができ、第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。
【0180】
図34は、本発明の例示的実施例に係る第1リフティング部を示す図面である。詳細には、
図34は第1リフティング部に陰刻コグを含んだ多様なコグが含まれる実施例を図示する。
【0181】
図26および
図34(a)を参照すると、第1リフティング部100aは第1陰刻コグ110a_1と第2陰刻コグ110a_2を含むことができ、第1陰刻コグ110a_1と第2陰刻コグ110a_2は互いに中心軸が交差されて配置され得る。本明細書でコグの中心軸はコグの頂点(例えば、
図26のA2)から幅方向(
図26のdw)に下した軸を意味し得、
図34(a)の例示で第1リフティング部100aの一面に配置された第1陰刻コグ110a_1と他面に配置された第2陰刻コグ110a_2はその中心軸が互いにずれるように配置され得る。本実施例によると、陰刻コグの中心軸が互いにずれるよう
に配置されることによってリフティング糸10が切れることが防止され得る。
【0182】
図26および
図34(b)を参照すると、第1リフティング部100bは第1陰刻コグ110b_1と第2陰刻コグ110b_2を含むことができ、第1陰刻コグ110b_1と第2陰刻コグ110b_2は互いに中心軸を共有するように配置され得る。すなわち、第1リフティング部100bの一面に配置された第1陰刻コグ110b_1と他面に配置された第2陰刻コグ110b_2はその中心軸を共有するように配置されることによってリフティング糸10の製造が容易に遂行され得、カニューレから排出される時に両側の陰刻コグが一度に抜け出ることによって排出が容易であり得る。
【0183】
図26および
図34(c)を参照すると、第1リフティング部100cは一面に陰刻コグ110c_1が配置され、他面に第1陽刻コグ110c_2が配置され得る。一実施例で第1陽刻コグ110c_2は緩やかな三角形の形態で構成されたコグであって、
図26で詳述した陰刻コグ110と類似する形状を有する陽刻コグを示し得る。これに伴い、第1陽刻コグ110c_2も両側面の傾きが緩やかに形成されることによってカニューレからの排出が容易であり得る。本実施例によると、第1リフティング部100cが陰刻コグ110c_1と第1陽刻コグ110c_2を含むことによってカニューレからの排出が容易であるとともに、第1陽刻コグ110c_2による係止性が増大して施術便宜性が増大し得る。
【0184】
図26および
図34(d)を参照すると、第1リフティング部100dは一面に陰刻コグ110d_1が配置され、他面に第2陽刻コグ110d_2が配置され得る。一実施例で第2陽刻コグ110d_2は尖がっている三角形の形態で構成されたコグであって、
図26で詳述した陽刻コグ210と類似する形状を有することができる。本実施例によると、第1リフティング部100dが陰刻コグ110d_1と第2陽刻コグ110d_2を含むことによってカニューレからの排出が容易であるとともに、第2陽刻コグ110d_2による係止性が増大して施術便宜性が増大し得る。
【0185】
図34では一面に一つのコグが配置される例示が図示されているが、本発明の技術的思想はこれに制限されず、第1リフティング部100の一面に互いに異なるコグの形態が含まれる実施例も本発明の技術的思想に含まれ得る。一例示において、第1リフティング部の一面には陰刻コグと陽刻コグが互いに交差しながら配置され得る。
【0186】
図35は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示した図面である。
【0187】
図35を参照すると、リフティング糸10は被施術者の鼻筋部分に配置される第1リフティング部100、被施術者の鼻柱部分に配置される第2リフティング部200、第1リフティング部100から第1方向d1に延びて被施術者の鼻筋部分に配置される第1延長部300および第2リフティング部200から第1方向d1と反対の第2方向d2に延びて被施術者の鼻柱部分に配置される第2延長部400を含むことができる。リフティング糸は外科用施術目的で作られた糸であって、特に鼻整形用として鼻筋を高くしたり、鼻先の角度を高くするリフティング施術のために作られた糸であり、リフティング糸などの他の名称で呼ばれ得る。
【0188】
一例示において、前記リフティング糸10は原材料を形成した後加圧することによって生成され得、前記原材料はポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリ乳酸(polylactic acid)、ポリグリコール酸(polyglycolic acid)、ポリカプロラクトン(polycaprolactone)およびこれらの共重合体のうち1種以上を含むことができるがこれは一例示に過ぎず、本発明の技術的思想はこれに制限されない。前記原材料によって形成されたリフティング糸は全体的に弾性
のある性質を有することができる。
【0189】
さらに他の実施例において、リフティング糸は温度復元素材(例えば、形状記憶合金)で構成され得る。前記実施例において、リフティング糸は体温で所定の角度を有するように形成され得、被施術者に適合するようにセッティングされた角度がリフティング糸に記憶され得、身体の内部でリフティング糸が前記所定の角度を復元することによりリフティング施術が効率的に遂行され得る。
【0190】
第1リフティング部100は少なくとも一つの第1コグ110を含むことができ、第2リフティング部200は少なくとも一つ以上の第2コグ210を含むことができ、第1延長部300は少なくとも一つ以上の第3コグ310を含むことができ、第2延長部400は少なくとも一つ以上の第4コグ410を含むことができる。本明細書でコグはリフティング糸10から突出または挿入されるように形成されることによって、リフティング糸10が被施術者の鼻に挿入された時、被施術者の鼻の内部組織に固定される役割を遂行することができ、突起と呼称されてもよい。
図35で図示された通り、コグはリフティング糸10の左右側に形成され得るだけでなく、リフティング糸10の前後側(
図35を基準として見える面とその裏面)にも一定の形状のコグが形成され得、リフティング糸10の円周面のうちいずれの位置にも前記コグが形成され得ることは理解されるべきである。
【0191】
第1リフティング部100の第1コグ110の断面はリフティング糸10の表面と接する辺を底辺とし、第1辺111と第2辺112の上辺とする緩やかな三角形の形態で構成され得る。第1コグ110の断面は表面と第1辺111が会う第1-1点A1と、表面と第2辺112が会う第1-3点A3を含むことができ、第1辺111と第2辺112が会う第1-2点A2をさらに含むことができる。一実施例において、第1コグ110は緩やかな陽刻コグで構成され得る。本明細書で、陽刻コグはリフティング糸10から突出することによって形成されるコグを意味し得、緩やかな陽刻コグはコグを構成する三角形がすべての角を鋭角で有する鋭角三角形で構成されるコグを意味し得る。このために、第1コグ110の第1-2点A2からリフティング糸10の中心軸に下した垂線とリフティング糸10の表面が会う位置の第1-4点A2-1は第1-1点A1と第1-3点A3の間に位置することができる。また、第1コグ110の第2辺112と第1方向d1の間の第1角θ1は鈍角をなすことができる。第1辺111は第1方向d1に対して鋭角をなすことができる。
【0192】
第2リフティング部200の第2コグ210の断面はリフティング糸10の表面に接する辺を底辺とし、第3辺211と第4辺212の上辺とする尖がっている三角形の形態で構成され得る。第2コグ210の断面は表面と第3辺211が会う第2-1点B1と、表面と第4辺212が会う第2-3点B3を含むことができ、第3辺211と第4辺212が会う第2-2点B2をさらに含むことができる。一実施例において、第2コグ210は尖がっている陽刻コグで構成され得る。本明細書で、尖がっている陽刻コグはコグを構成する三角形の少なくとも一つの角が直角または鈍角を有する鈍角三角形で構成されるコグを意味し得る。このために、第2コグ210の第2-2点B2からリフティング糸10の中心軸に下した垂線とリフティング糸10の表面が会う位置の第2-4点B2-1は第2-1点B1および第2-3点B3の第1方向d1に位置することができる。また、第2コグ210の第3辺211と第1方向d1の間の第2角θ2は鋭角をなすことができ、第4辺212も第1方向d1に対して鋭角をなすことができる。
【0193】
第1延長部300の第3コグ310の断面はリフティング糸10の表面に接する辺を底辺とし、第5辺311と第6辺312の上辺とする尖がっている三角形の形態で構成され得る。第3コグ310の断面は表面と第5辺311が会う第3-1点C1と、表面と第6辺312が会う第3-3点C3を含むことができ、第5辺311と第6辺312が会う第
3-2点C2をさらに含むことができる。一実施例において、第3コグ310は第1方向d1に鋭角を形成する尖がっている陽刻コグで構成され得る。このために、第2コグ310の第3-2点C2からリフティング糸10の中心軸に下した垂線とリフティング糸10の表面が会う位置の第3-4点C2-1は第3-1点C1および第3-3点C3の第1方向d1に位置することができる。また、第3コグ310の第5辺311と第1方向d1の間の第3角θ3は鋭角をなすことができ、第6辺312も第1方向d1に対して鋭角をなすことができる。
【0194】
第2延長部400の第4コグ410の断面はリフティング糸10の表面に接する辺を底辺とし、第7辺411と第8辺412の上辺とする尖がっている三角形の形態で構成され得る。第4コグ410の断面は表面と第7辺411が会う第4-1点D1と、表面と第8辺412が会う第4-3点D3を含むことができ、第7辺411と第8辺412が会う第4-2点D2をさらに含むことができる。一実施例において、第4コグ410は第2方向d2に鋭角を形成する尖がっている陽刻コグで構成され得る。このために、第4コグ410の第4-2点D2からリフティング糸10の中心軸に下した垂線とリフティング糸10の表面が会う位置の第4-4点D2-1は第4-1点D1および第4-3点D3の第2方向d2に位置することができる。また、第4コグ410の第7辺411と第2方向d2の間の第4角θ4は鋭角をなすことができ、第8辺412も第2方向d2に対して鋭角をなすことができる。
【0195】
一実施例において、第1リフティング部100の長さは41mm~49mmで形成され、第2リフティング部200の長さは18mm~22mmで形成され、第1延長部300の長さは26mm~32mmで形成され、第2延長部400の長さは13mm~15mmで形成され得、前記の長さを採用することによって被施術者の鼻筋と鼻柱に適合なリフティング糸10が形成され得る。
【0196】
本発明の一実施例に係るリフティング糸10は、被施術者の鼻に配置されるリフティング部100、200の他に追加的に延長部300、400をさらに含むことができ、追加的な延長部が被施術者の鼻に配置されることによって、リフティングの施術結果、被施術者の鼻に配置されるリフティング糸10の体積感が増加し得、これに伴い、被施術者の施術に対する満足度が増加し得る。
【0197】
また、本発明の一実施例に係る第1延長部300は第1方向d1と鋭角を形成する尖がっている陽刻コグを含むことによって被施術者の鼻筋組織との固定力を増大させることができ、第2延長部400は第2方向d2と鋭角を形成する尖がっている陽刻コグを含むことによって被施術者の鼻柱組織との固定力を増大させることができる。
【0198】
図36は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
図36は
図35の第1延長部300を詳細に図示する。
【0199】
図36を参照すると、第1延長部300は第1サブ延長部301、第2サブ延長部302および第3サブ延長部303を含むことができる。一実施例において、第1サブ延長部301は尖がっている陽刻コグの形状を有する第3コグ310を含み、第3サブ延長部303は尖がっている陽刻コグの形状を有する第5コグ320を含むことができる。一実施例において、第2サブ延長部302はコグなしに厚く形成された形状で構成され得、これに伴い、被施術者の鼻筋に追加的な体積感を提供することができる。
【0200】
一実施例において、第1サブ延長部301は6mm~8mmの長さで形成され、第2サブ延長部302は14mm~18mmの長さで形成され、第3サブ延長部303は6mm~8mmの長さで形成され得、これに伴い、厚さ感を有する第2サブ延長部302が鼻筋
で体積感を付与する最も適合なところに位置することができる。
【0201】
図36で第1延長部300が三個の領域に区分される例示は一実施例に過ぎず、二つまたは四個以上の領域に区分されて互いに異なる形状で構成され得ることは理解されるべきである。
【0202】
図37は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。
【0203】
図37を参照すると、第1リフティング部100と第1延長部300は所定の角度(deg)を有するように曲げられたまま形成され得る。一実施例において、リフティング糸10は第1リフティング部100と第1延長部300の間を曲げた状態で加圧することによって形成され得、さらに他の実施例において、リフティング糸10は第1リフティング部100と第1延長部300の間を加熱し曲げた状態で固めることによって形成され得る。一実施例において、第1リフティング部100と第1延長部300の間は所定の曲率半径を有するように曲げられ得る。
【0204】
一実施例において、所定の角度(deg)は30度~150度のうちいずれか一つの角度を有することができる。リフティング糸10が所定の角度(deg)で曲げられたまま形成されることによって、施術に活用されるカニューレの内部から排出が容易であり得、被施術者の鼻筋に第1リフティング部100と第1延長部300が折り曲げられた状態で容易に配置され得る。
【0205】
図37ではリフティング糸10の側面が曲げられた形態について図示しているが、これは一例示であり、リフティング糸10は第1リフティング部100と第1延長部300の間を基準としていずれの方向に曲げられても本発明の技術的思想が適用され得ることは理解されるべきである。
【0206】
図38は、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を活用して施術された実施例を示す図面である。
【0207】
図38を参照すると、被施術者の鼻NSは鼻筋部P1、鼻柱部P2に区分され得、リフティング施術を通じてリフティング糸100の第1リフティング部100および第1延長部300は鼻筋部P1に配置され、第2リフティング部200および第2延長部400は鼻柱部P2に配置され得る。
【0208】
本発明の技術的思想によると、リフティング糸10が第1延長部300および第2延長部400を含むことによって、第1リフティング部100および第2リフティング部200のみを含む時より鼻筋部P1および鼻柱部P2にリフティング糸10が占める空間が増加し得、これに伴い、リフティング施術時に鼻NSに対する体積感が増加して被施術者の施術満足度が増加し得る。
【0209】
また、本発明の技術的思想によると、第1延長部300は比較的厚い厚さ感を有する部分(例えば、
図36の第2サブ延長部302を含むことによって鼻NSに対する体積感を最大化させることができ、被施術者の施術満足度もさらに増加し得る。
【0210】
図39a~
図39cは、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。詳細には、
図39a~
図39cは第1延長部300が多様な厚さを採用する実施例を示す図面である。
【0211】
図39aを参照すると、第1延長部300aは第1サブ延長部301、第2サブ延長部
302a、第3サブ延長部303を含むことができる。また、第2サブ延長部302aは第1厚さd1を有することができ、第1サブ延長部301は第2厚さd2を有することができる。本発明の一実施例によると、第1厚さd1は第2厚さd2より厚く形成され得、これに伴い、鼻に対する体積感を最大化させることができる。一例示において、第1サブ延長部301の第2厚さd2は0.6mm~0.7mmで形成され、第2サブ延長部302aの第1厚さd1は0.8mm~0.9mmで形成され得、前述した範囲を採用することによって適合な厚さ感を被施術者に提供することができる。
【0212】
図39bを参照すると、第1延長部300bは第1サブ延長部301、第2サブ延長部302b、第3サブ延長部303を含むことができる。また、第2サブ延長部302bは第3厚さd3を有することができ、第1サブ延長部301は第4厚さd4を有することができる。本発明の一実施例によると、第3厚さd3は第4厚さd4と同一の厚さで形成され得、これに伴い、リフティング糸300bを比較的簡単な工程で生成しながらも、第1延長部300bの採用によって鼻に対する体積感を付与することができる。
【0213】
図39cを参照すると、第1延長部300cは第6厚さd6を有し、コグを含まないように形成され得る。本発明の一実施例によると、第6厚さd6は第1リフティング部100の第5厚さd5より厚い厚さで形成され得、これに伴い、リフティング糸10を比較的簡単な工程で生成しながらも、第1延長部300cを厚く形成することによる体積感を鼻に付与することができる。
【0214】
図39a~
図39cは第1延長部300が多様な厚さを採用する例示を示したが、本発明の技術的思想はこれに制限されず、第1延長部300が厚さに対する変化を通じて鼻筋に体積感を付与する多様な実施例に適用され得ることは言うまでもない。
【0215】
図40a~
図40cは、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。詳細には、
図40a~
図40cは第1延長部300に多様な陽刻コグを採用する実施例を示す図面である。
【0216】
図40aを参照すると、第1延長部300dは第1サブ延長部301、第2サブ延長部302d、第3サブ延長部303を含むことができる。また、第2サブ延長部302dは
図35で詳述した尖がっている陽刻コグ(例えば、第2コグ210)を含むことができる。本発明の一実施例によると、第1延長部300dがすべて尖がっている陽刻コグを含むことによって被施術者の組織に対する係止現象が最大化されることによって固定力が増加し得る。
【0217】
図40bを参照すると、第1延長部300eは第1サブ延長部301、第2サブ延長部302e、第3サブ延長部303を含むことができる。また、第2サブ延長部302eは
図35で詳述した緩やかな陽刻コグ(例えば、第1コグ110)を含むことができる。本発明の一実施例によると、第1延長部300eの少なくとも35部に含まれる緩やかな陽刻コグの個数を調節することによって被施術者の組織に対する係止現象の程度を調節でき、適合な固定力を被施術者に提供することができる。
【0218】
図40cを参照すると、第1延長部300fは
図35で詳述した緩やかな陽刻コグ(例えば、第1コグ110)を含むことができる。本発明の一実施例によると、第1延長部300fの全部が第1リフティング部100と同一に緩やかな陽刻コグを含むように形成されることによってリフティング糸10の第1リフティング部100を延長形成することによって第1延長部300fが形成され得、これに伴い、リフティング糸10に対する工程難易度が減少し得、第1延長部300fの長さを調節することによって被施術者に適合なリフティング糸10を形成することも容易であり得、カニューレからリフティング糸10
が抜け出る時に容易に抜け出ることができる。
【0219】
図40a~
図40cは第1延長部300が多様なコグを採用する例示を示したが、本発明の技術的思想はこれに制限されず、第1延長部300がサブ延長部別に多様で互いに異なる種類のコグを採用することによって鼻筋に対する体積感を付与する多様な実施例に適用され得ることは言うまでもない。例えば、第1サブ延長部301に緩やかな陽刻コグが採用され、第2サブ延長部302および第3サブ延長部303にコグが含まれない実施例も本発明の技術的思想が適用され得る。
【0220】
図41aおよび
図41bは、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。詳細には、
図41aおよび
図41bは第1延長部300に多様な陰刻コグを採用する実施例を示す図面である。
【0221】
図41aを参照すると、第1延長部300gは第1サブ延長部301、第2サブ延長部302g、第3サブ延長部303を含むことができる。また、第2サブ延長部302gは緩やかな陰刻コグ310gを含むことができる。本明細書で陰刻コグはリフティング糸の表面から内部に挿入されることによって被施術者の組織と一定の係止現象を誘導するコグの形状を意味し得、緩やかな陰刻コグは陰刻で形成される三角形のすべての角が鋭角で形成される鋭角三角形で構成されるコグの形状を意味し得る。このために緩やかな陰刻コグ310gの断面はリフティング糸10の表面SFを基準として内側に挿入される第1辺311gと第2辺312gで構成され得る。本発明の一実施例によると、第1辺311gと表面SFの間の第1角θ1は鈍角または直角であり得、第2辺312gと表面SFの間の第2角θ2は鈍角または直角であり得る。これに伴い、第1辺311gと第2辺312gは表面SFの延長線と緩やかな三角形を構成でき、カニューレが第1リフティング部100から排出される時に容易に排出され得る。
【0222】
本明細書で緩やかな陰刻コグ310gの断面の形態は、リフティング糸10の表面SFから内側に挿入されることによってできる空間の形(例えば、第1-1点E1、第1-2点E2、第1-3点E3で構成される三角形)を意味し得る。緩やかな陰刻コグ310gの断面は表面SFと第1辺311gが会う第1-1点E1と、表面SFと第2辺312gが会う第1-3点A3を含むことができ、第1辺311gと第2辺312gが会う第1-2点A2をさらに含むことができる。
【0223】
本発明の一実施例に係る緩やかな陰刻コグ310gは一側から他側に進行する方向(
図35の例示で、第1方向d1)と、他側から一側に進行する方向(
図35の例示で、第2方向d2)に対してすべて円満な傾きを有することができる。本発明の技術的思想によると、緩やかな陰刻コグ310gが両方向に対して円満な傾きを有する緩やかな三角形の形態を有することによってこれを採用する第1延長部300gもカニューレから逆方向に排出される時にも容易に排出され得る。
【0224】
図41bを参照すると、第1延長部300hは緩やかな陰刻コグ310hのみを含むように形成され得る。これに伴い、第1延長部300hのカニューレから排出容易性が最大化され得、工程難易度も減少し得る。
【0225】
図42aおよび
図42bは、本発明の例示的実施例に係るリフティング糸を示す図面である。詳細には、
図42aおよび
図42bは第1延長部300に多様な陰刻コグを採用する実施例を示す図面である。
【0226】
図42aを参照すると、第1延長部300iは第1サブ延長部301、第2サブ延長部302i、第3サブ延長部303を含むことができる。また、第2サブ延長部302iは
尖がっている陰刻コグ310gを含むことができる。本明細書で尖がっている陰刻コグは陰刻で形成される四角形で上が狭い菱状で構成されるコグの形状を意味し得る。
【0227】
このために尖がっている陰刻コグ310iの断面はリフティング糸10の表面を基準として内側に挿入される第1辺311iと第2辺312iおよび第1辺311iと第2辺312iの間の第3辺313iで構成され得る。本発明の一実施例によると、第1辺311iと表面の間の第1角θ1は鋭角であり得、第2辺312gと表面SF間の第2角θ2は鋭角であり得る。これに伴い、第1辺311g、第2辺312gおよび第3辺313iは表面の延長線と上が狭い菱状を構成することができ、第1辺311iと第2辺312iが表面と会う点が尖っているように形成されることによって、施術中に組織に対する係止現象が最大化され得る。
【0228】
図42bを参照すると、第1延長部300jは尖がっている陰刻コグ310のみを含むように形成され得る。これに伴い、第1延長部300iの皮膚組織に対する係止現象が最大化され得、固定力が強化され得る。
【0229】
図40a~
図42bでは第1サブ延長部301と第3サブ延長部303に尖がっている陽刻コグが形成される例示が図示されているが、これは一例示であり、第1サブ延長部301と第3サブ延長部303には緩やかな陽刻コグ、尖がっている陽刻コグ、緩やかな陰刻コグ、尖がっている陰刻コグなどの多様なコグの形状が配置され得る。
【0230】
以上でのように、図面と明細書で例示的な実施例が発明された。本明細書で特定の用語を使って実施例を説明したが、これは単に本発明の技術的思想を説明するための目的で使われたものであって、意味限定や請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。したがって、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形および均等な他の実施例が可能であることが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は添付された請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コグがそれぞれ形成される第1領域および第2領域を含むリフティング糸を形成する段階、および
前記第1領域と前記第2領域が第1角度をなすように曲げたまま加圧することによって連結領域を形成する段階、
を含
み、
前記第1領域は鼻筋に対応し、前記第2領域は鼻柱に対応する、リフティング糸の製作方法。
【請求項2】
前記第1角度は60度~150度であることを特徴とする、請求項1に記載のリフティング糸の製作方法。
【請求項3】
前記第1領域の長さを前記第2領域の長さの1.4倍~3倍で形成することを特徴とする、請求項1に記載のリフティング糸の製作方法。
【請求項4】
鼻筋に対応する第1領域、
鼻柱に対応する第2領域、および
前記第1領域および第2領域の間に第1角度で曲げられたまま形成される連結領域、
を含む、鼻整形用糸。
【国際調査報告】