(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-03
(54)【発明の名称】ウェアラブルのためのベゼル対応接触可能OLEDディスプレイ
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240327BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20240327BHJP
H10K 59/95 20230101ALI20240327BHJP
【FI】
G09F9/30 308A
G09F9/30 365
H10K77/10
H10K59/95
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548917
(86)(22)【出願日】2021-06-08
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 US2021036339
(87)【国際公開番号】W WO2022260652
(87)【国際公開日】2022-12-15
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パレク,プレマール
(72)【発明者】
【氏名】オー,ヤン・ソク
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB07
3K107CC43
3K107DD17
3K107EE57
3K107EE63
3K107EE66
3K107FF15
5C094AA56
5C094BA03
5C094BA27
5C094DA05
5C094DA06
5C094DA11
(57)【要約】
本開示は、可撓性ディスプレイパネルを利用している電子デバイスを提供し、可撓性ディスプレイパネルは、可撓性ディスプレイパネルの周囲屈曲部分の中に形成された複数の屈曲可能フラップを有する。可撓性ディスプレイパネルは、ウェアラブルデバイスに利用される円形状を有することができる。画像を表示し、かつ、接触入力を受け取るためのアクティブ領域および接触感応領域を可撓性ディスプレイパネルの周囲屈曲部分まで拡張することができ、したがって、広い視覚範囲を提供し、接触感応領域の利用を拡張するとともに、電子デバイスの全体的な美的外観を高めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー層の下に配置された可撓性ディスプレイパネルを備え、前記可撓性ディスプレイパネルは、前記可撓性ディスプレイパネルの周囲領域に形成されている屈曲部分を有しており、
前記可撓性ディスプレイパネルの前記周囲領域の中に複数の屈曲可能フラップを形成するように前記可撓性ディスプレイパネルの前記屈曲部分の中に形成された複数のリリーフ特徴部と、
前記可撓性ディスプレイパネルの前記屈曲可能フラップ上に形成されている第1の複数の接触センサとを備える、ディスプレイアセンブリ。
【請求項2】
前記可撓性ディスプレイパネルは、前記可撓性ディスプレイパネルの中央領域上に形成されている平らな部分をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項3】
前記平らな部分は、円形状を有している、請求項2に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項4】
前記可撓性ディスプレイパネルの前記平らな部分の中に形成されている第2の複数の接触センサをさらに備える、請求項2に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の複数の接触センサは、ディスプレイデバイス集積回路と電気通信する、請求項4に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の複数の接触センサは、前記屈曲可能フラップの縁の周りをルーティングするルーティング配線を介して前記ディスプレイデバイス集積回路に接続されている、請求項5に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の複数の接触センサは、ルーティング配線を介してディスプレイデバイス集積回路と電気通信する、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項8】
各屈曲可能フラップは、前記第1の複数の前記接触センサからの1つまたは複数の接触センサを含む、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の複数の接触センサは、共通層の中に形成されたトランスミッタ電極とレシーバ電極とをさらに含む、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項10】
前記トランスミッタ電極に結合されているジャンパ線をさらに備える、請求項9に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項11】
前記ジャンパ線は、前記共通層に接触している絶縁材料の下方または上方の金属層の中に形成されている、請求項10に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項12】
前記ジャンパ線は、前記絶縁材料の中に形成された接続プラグを介して前記トランスミッタ電極に結合されている、請求項11に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項13】
前記第1の複数の接触センサは、共通層の中に形成されているセンサ電極をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項14】
前記第1の複数の接触センサの下方に形成されているOLED膜スタックをさらに備える、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項15】
前記OLED膜スタックと前記第1の複数の前記接触センサの間に配置されている光学的に透明な接着剤をさらに備える、請求項14に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項16】
前記ディスプレイアセンブリは、ウェアラブルデバイスの中に統合されている、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項17】
前記可撓性ディスプレイパネルの前記屈曲部分は、前記カバー層の湾曲側面領域に適合する曲率を有している、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項18】
カバー層と、
平らな中央領域と湾曲した周囲領域とを有する可撓性ディスプレイパネルとを備え、前記湾曲した周囲領域は複数の屈曲可能フラップを含み、前記平らな中央領域は円形状を有しており、前記湾曲した周囲領域は接触感応性である、電子デバイス。
【請求項19】
前記複数の屈曲可能フラップの各屈曲可能フラップは、1つまたは複数の接触センサを含む、請求項18に記載の電子デバイス。
【請求項20】
前記1つまたは複数の接触センサの下方に形成されているOLED膜スタックをさらに備える、請求項19に記載の電子デバイス。
【請求項21】
各屈曲可能フラップの中に配置された前記1つまたは複数の接触センサの各接触センサは、直列に接続されている、請求項19に記載の電子デバイス。
【請求項22】
電子デバイスのためのディスプレイアセンブリを形成する方法であって、
可撓性ディスプレイパネルの周囲領域の中に複数の屈曲可能フラップを形成することと、
前記可撓性ディスプレイパネルの前記屈曲可能フラップを折り畳むことと、
前記可撓性ディスプレイパネルの前記周囲領域の中の前記複数の前記屈曲可能フラップの中に1つまたは複数の接触センサを形成することとを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
電子デバイスは、しばしば、コンテンツをユーザに表示するためのディスプレイアセンブリを含む。例えば、携帯型デバイス、パーソナルデジタルアシスタント、スマートウォッチおよびスマートグラスなどのウェアラブルデバイスなどは、しばしば、コンテンツおよび情報をユーザに提示するためのディスプレイアセンブリを含む。電子デバイスは、コンテンツを表示するためにディスプレイのアクティブ領域を露出するプラスチックまたは金属から形成されたハウジングなどのハウジングを有することができる。いくつかの設計は、例えば、ディスプレイパネルの境界、ベゼルまたは縁における非表示領域を最小化することなどにより、ディスプレイパネルのアクティブ領域を総デバイスフットプリントに対して最大化することを探求している。例えば、ディスプレイのアクティブ領域の境界におけるハウジングの相対サイズの低減は、ディスプレイアセンブリの全体的な美観を高める。
【0002】
ディスプレイのアクティブ領域を最大化するために、湾曲したカバーガラスなどの湾曲したハウジングを利用して、ディスプレイのアクティブ領域をディスプレイアセンブリのベゼル領域まで拡張することができる。しかしながら、ベゼル領域におけるアクティブ領域は、ユーザからの接触入力に対して敏感ではない。このような構造では、むしろウェアラブルデバイスのベゼル領域からの制御を可能にするために、ボタンまたは他の機械構造が依然として必要である。
【発明の概要】
【0003】
概要
本開示は、電子デバイスのための可撓性ディスプレイパネルを提供する。可撓性ディスプレイパネルは、電子デバイスのベゼル領域に配置された1つまたは複数の接触センサを有している。一例では、ディスプレイアセンブリはカバー層の下に配置された可撓性ディスプレイパネルを含み、可撓性ディスプレイパネルは可撓性ディスプレイパネルの周囲領域に形成されている屈曲部分を有している。可撓性ディスプレイパネルの周囲領域に複数の屈曲可能フラップを形成するように、複数のリリーフ特徴部は、可撓性ディスプレイパネルの屈曲部分の中に形成される。可撓性ディスプレイパネルの屈曲可能フラップ上に、第1の複数の接触センサが形成されている。
【0004】
一例では、可撓性ディスプレイパネルは、可撓性ディスプレイパネルの中央領域上に形成されている平らな部分を含む。平らな部分は、円形状を有している。可撓性ディスプレイパネルの平らな部分に、第2の複数の接触センサが形成される。
【0005】
一例では、第2の複数の接触センサは、ディスプレイデバイス集積回路と電気通信する。第2の複数の接触センサは、接触センサ間のアクティブ領域を通って延びるルーティング配線を介してディスプレイデバイス集積回路に接続される。第1の複数の接触センサは、屈曲可能フラップの中に形成された非アクティブ領域上に配置されたルーティング配線を介してディスプレイデバイス集積回路と電気通信する。第1の複数の接触センサおよび第2の複数の接触センサは、まとめてディスプレイデバイス集積回路に結合する。
【0006】
一例では、各屈曲可能フラップは、第1の複数の接触センサからの1つまたは複数の接触センサを含む。第1の複数の接触センサは、共通層の中に形成されたトランスミッタ電極とレシーバ電極とを含む。ジャンパ線は、トランスミッタ電極に結合されている。ジャンパ線は、共通層に接触している絶縁材料の下方または上方の金属層の中に形成されている。ジャンパ線は、絶縁材料の中に形成された接続プラグを介してトランスミッタ電極に結合されている。可撓性ディスプレイパネルは、可撓性ディスプレイパネルの屈曲部分の中に形成されたアクティブ領域をさらに含む。第1の複数の接触センサの下方に、OLED膜スタックが形成されている。
【0007】
一例では、OLED膜スタックと第1の複数の接触センサの間に光学的に透明な接着剤が配置される。ディスプレイアセンブリは、ウェアラブルデバイスの中に統合されている。可撓性ディスプレイパネルの屈曲部分は、カバー層の湾曲側面領域に適合する曲率を有している。
【0008】
本開示の別の態様は、電子デバイスを含む。電子デバイスは、カバー層を含む。可撓性ディスプレイパネルは、平らな中央領域と湾曲した周囲領域とを有する。湾曲した周囲領域は、複数の屈曲可能フラップを含む。平らな中央領域は、円形状を有する。湾曲した周囲領域は、接触感応性である。
【0009】
複数の屈曲可能フラップの各屈曲可能フラップは、1つまたは複数の接触センサを含む。1つまたは複数の接触センサの下方に、OLED膜スタックが形成される。各屈曲可能フラップの中に配置された1つまたは複数の接触センサの各接触センサは、直列に接続されている。
【0010】
本開示のさらに別の態様は、電子デバイスのためのディスプレイアセンブリを形成する方法を含む。方法は、可撓性ディスプレイパネルの周囲領域に複数の屈曲可能フラップを形成することと、可撓性ディスプレイパネルの屈曲可能フラップを折り畳むことと、可撓性ディスプレイパネルの周囲領域の中の複数の屈曲可能フラップの中に1つまたは複数の接触センサを形成することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の態様による可撓性ディスプレイパネルを有する例示的スマートウォッチを示す図である。
【
図2】本開示の態様による例示的電子デバイスの例示的機能ブロック図である。
【
図3A】本開示の態様によるディスプレイアセンブリの横断面図である。
【
図3B】本開示の態様によるディスプレイアセンブリの横断面図である。
【
図4】本開示の態様によるディスプレイアセンブリにおけるアクティブおよび接触感応領域の上面図である。
【
図5】本開示の態様による電子デバイスのベゼル領域を形成するための屈曲に先立つ、複数の屈曲可能フラップを有する可撓性ディスプレイパネルの例示的周囲部分の上面図である。
【
図6A】本開示の態様による異なる製造段階の間の例示的接触センサの横断面図および上面図である。
【
図6B】本開示の態様による異なる製造段階の間の例示的接触センサの横断面図および上面図である。
【
図7A】本開示の態様による異なる製造段階の間の例示的接触センサの横断面図および上面図である。
【
図7B】本開示の態様による異なる製造段階の間の例示的接触センサの横断面図および上面図である。
【
図8A】本開示の態様による異なる製造段階の間の例示的接触センサの横断面図および上面図である。
【
図8B】本開示の態様による異なる製造段階の間の例示的接触センサの横断面図および上面図である。
【
図9A】本開示の態様による異なる製造段階の間の例示的接触センサの横断面図および上面図である。
【
図9B】本開示の態様による異なる製造段階の間の例示的接触センサの横断面図および上面図である。
【
図10A】本開示の態様による複数の屈曲可能フラップを有する可撓性ディスプレイパネルを有する電子デバイスに利用される接触センサの一部のレイアウトの上面図である。
【
図11】本開示の態様によるスマートウォッチの中に配置されている接触センサの周りにルーティング配線を有するディスプレイアセンブリの一例の上面図である。
【
図12A】本開示の態様によるスマートウォッチのベゼル領域にルーティング配線を有するディスプレイアセンブリの一例の上面図である。
【
図12B】本開示の態様による
図12Aのディスプレイアセンブリのベゼル領域の一部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
本開示は、ユーザに情報、コンテンツまたは画像を提示しまたは表示するために可撓性ディスプレイパネルを利用している電子デバイスを提供する。電子デバイスは、携帯型デバイス、ウェアラブルデバイスまたは他の電子デバイスであってもよい。一例では、電子デバイスは、スマートウォッチである。電子デバイスは、中に埋め込まれた可撓性ディスプレイパネルを含み、可撓性ディスプレイパネルは、屈曲可能フラップを形成する複数の屈曲部分を有している。可撓性ディスプレイパネルの屈曲可能フラップによって形成されたベゼル領域に複数の接触センサデバイスを配置することができる。可撓性ディスプレイパネルの屈曲可能フラップによって形成されたベゼル領域は、湾曲したカバー層の湾曲側面部分に適合しかつ取り付く曲率を有することができる。
【0013】
一例では、電子デバイスのベゼル領域に第1の複数の接触センサが形成され、また、電子デバイスの平らな領域に第2の複数の接触センサが形成される。第2の複数の接触センサは、ディスプレイデバイス集積回路と電気通信する。第2の複数の接触センサは、接触センサ間のアクティブ領域を通って延びるルーティング配線を介してディスプレイデバイス集積回路に接続される。第1の複数の接触センサは、屈曲可能フラップの中に形成された非アクティブ領域上に配置されたルーティング配線を介してディスプレイデバイス集積回路と電気通信する。
【0014】
したがって、電子デバイスに利用するための追加アクティブ領域および接触感応領域を提供するために、可撓性ディスプレイのパネル接触感応アクティブ領域を電子デバイスのベゼル領域まで拡張することができる。したがって、電子デバイスのベゼル領域に従来から配置されているボタンまたは他の機械構造を排除することができる。この点に関して、全体的なデバイス美観および利用領域を高めることができ、また、ユーザ経験および満足をも改善することができる。
【0015】
図1は、例示的電子デバイスを示したものである。この例では、電子デバイスは、スマートウォッチ100などのウェアラブルデバイスである。しかしながら、ウェアラブルデバイスは、ペンダント、ヘッドマウントディスプレイ、スマートグラス、スマートヘルメット、イヤホンなどの様々なウェアラブルデバイスのうちのいずれか、または、様々な他のデバイスのうちのいずれかであってもよいことを理解されたい。
【0016】
スマートウォッチ100は、時計本体145を含む。ハウジング199を利用して時計本体145が密閉される。示されている例では、時計本体145の形は、丸い形すなわち円形であるが、時計本体145の形は、長方形、正方形、変則的な形、楕円形、多角形、任意の形などのいずれかであってもよい。時計本体145は、ディスプレイアセンブリ150を含むことができる。ディスプレイアセンブリ150は、カバー層141およびカバー層141の下方に配置されたディスプレイパネル142を含む。一例では、カバー層141は、金属、プラスチック、ガラス、セラミックまたはこれらの材料もしくは他の材料の組合せなどの様々な材料から作製することができる。本明細書において示されている例では、カバー層141は、ガラスなどの透明な材料によって作製することができる。
【0017】
ディスプレイパネル142は、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイまたは他の適切なディスプレイであってもよい。ディスプレイパネル142は、平らな部分120と屈曲部分122とを含むことができる。屈曲部分122は、平らな部分120につながって、ディスプレイパネル142のベゼル領域、周囲領域、境界領域または縁領域に形成される。屈曲部分122により、コンテンツ、情報または画像をディスプレイパネル142の中で連続的に表示するために、アクティブ領域124および接触感応領域を平らな部分120から時計本体145の境界/隅/ベゼル領域まで拡張することができる。時計本体145の境界/隅/ベゼル領域をコンテンツを表示するために使用することができるだけでなく、接触感応または接触制御可能コマンドまたは入力をユーザから受け取るためにも使用することができるよう、複数の接触感応デバイスを屈曲部分122の中に配置することができる。したがって、平らな部分120からディスプレイパネル142の屈曲部分122まで展開している連続表示および接触感応領域は、「全スクリーン」設計のための高スクリーン-ボディー比などの広い視覚範囲および角度をユーザに提供することができ、ならびに全体的な美的外観を高め、時計本体145の利用/動作可能領域を広くすることができる。
【0018】
一例では、アクティブ領域124は、ユーザの入力から接触動作を同時に検出している間、画像を表示することができるよう、垂直方向に積み重ねられた接触センサのアレイおよびディスプレイピクセルのアレイを含む。接触センサ(
図1では見ることはできない)は、接触センサの中に配置されたレシーバ電極とトランスミッタ電極の間の静電容量の変化などの静電容量変化に基づいて接触入力を検出するために、カバー層141などの接触表面と、ディスプレイピクセルが配置されているディスプレイパネル142との間に配置されている。他の適切な接触センサをも利用して、ユーザから接触入力を受け取ることも可能である。接触センサは、ディスプレイパネル142の平らな部分120ならびに屈曲部分122上に形成することができる。接触センサの構造の詳細については、以下で
図6A~
図10を参照して説明される。
【0019】
一例では、ディスプレイピクセルは、少なくとも1つのスイッチング薄膜トランジスタ(TFT)および少なくとも1つの駆動TFTを含むことができる。各ピクセル回路は、ゲート線およびデータ線に電気接続することができ、関連するピクセルを動作させるためにディスプレイパネル142の非アクティブ領域の中に配置されたゲートドライバおよびデータドライバなどの駆動回路と通信する。
【0020】
さらに、ディスプレイパネル142は、アクティブ領域124の中に配置されたピクセルおよび接触入力を動作させるための機能とは異なる機能を有する構成要素を含むことも可能である。例えば、ディスプレイパネル142は、ディスプレイパネル142に利用されている電子デバイスのための触覚フィードバックプロセスおよび/または様々な他のプロセスもしくは動作を提供するための構成要素を含むことができる。
【0021】
ディスプレイパネル142の屈曲部分122は、ディスプレイアセンブリ150の前側から見た非アクティブ領域を除去し、低減し、あるいは最小化することができる。ディスプレイパネル142の縁、ベゼル、境界または周囲領域に屈曲部分122を利用することにより、ユーザによる前側からの非視覚性などのディスプレイパネル142の非アクティブ領域を最小化することができ、したがって、ディスプレイパネル142におけるディスプレイのアクティブ領域を最大化し、全体的デバイス美観を高めることができる。
【0022】
一例では、平らな部分120は、丸い形、すなわち円形状を有することができる。また、平らな部分120は、変則的な形、多角形または他の適切な形を有することも可能である。
【0023】
複数のリリーフ特徴部143が、ディスプレイパネル142の屈曲部分122の中に形成され、ディスプレイパネル142の縁、ベゼル、境界または周囲領域に複数の屈曲可能フラップ125を形成している。リリーフ特徴部143は、屈曲部分122における屈曲と関連した機械的応力または屈曲応力を解放することができる。リリーフ特徴部143は、ディスプレイパネル142の周囲領域から一部の材料を除去する切欠き部分または切欠き構造であってもよい。リリーフ特徴部143は、任意の構成、パターンまたは寸法であってもよい。例えば、リリーフ特徴部143は、弧構成、三角形構成、楕円形構成、半円形構成または他の適切な構成の形にすることができる。本明細書において示されている例では、リリーフ特徴部143の一部を省略することができ、あるいは例えばもっと多くの、もしくはもっと少ないリリーフ特徴部143、示されているものとは異なる断面、数もしくは形のリリーフ特徴部143を形成することによって、または屈曲部分122における屈曲と関連した機械的応力を解放する他の構造によって、示されている形態から変更することができる。
【0024】
カバー層141は、積層プロセスによってディスプレイパネル142に取り付けられてもよいし結合されてもよい。一例では、カバー層141は、平らな領域161と湾曲側面領域162とを含む。平らな領域161はディスプレイパネル142の平らな部分120に結合され、一方、湾曲側面領域162はディスプレイパネル142の屈曲部分122に結合されている。
図3Aに示されている接着材料302を利用して、気泡または間隙ギャップなどの最少界面欠陥内でカバー層141をディスプレイパネル142に結合することができる。接触センサは、ディスプレイパネル142の平らな部分120および屈曲部分122の両方の上、およびカバー層141の下方に配置することができる。カバー層141は、接触入力をユーザから受け取ることができる接触インタフェースとして作用することができる。ディスプレイパネル142の屈曲部分122の中に形成されているリリーフ特徴部143は、皺またはき裂を防止し、良好な適合界面を提供するために、間隙ギャップの最小化または積層プロセス中の空気吐出を促進することも可能である。ディスプレイパネル142のアクティブ領域は、ディスプレイパネル142のアクティブ領域上に形成された接触センサを含む屈曲部分122まで拡張されているため、ボタンまたは他の機械構造をスマートウォッチ100のベゼル領域から排除することができる。これは、積層プロセス中における製造の複雑性およびコストを低減することができる。
【0025】
スマートウォッチ100は、時計バンド130などの1つまたは複数の付属品を含むことができる。スマートウォッチ100が異なるデバイスである他の例では、デバイスの本体は、異なるタイプの付属品を有することができる。例えば、ペンダントは、ネックレスなどの付属品を含むことができる。時計バンド130は、金属、ゴム、ナイロン、綿、プラスチック、ガラス、セラミックもしくはこれらの任意の組合せ、または他の材料などの様々な材料から作製することができる。時計バンド130は、人の手首の周りに着用するように適合され得る。例えば、時計バンド130は、ストラップ140を含む。ストラップ140は、着用者の手首の周りのしっかりとした、快適なフィットを提供するように調整することができる。他の例では、時計バンドは、例えば、より緩いフィットのため、または別のタイプの取付け機構のためなどのブレスレットであってもよい。
【0026】
図2は、カバー層140と共に積層されたディスプレイパネル142を含む、複数の電子構成要素を含むスマートウォッチ100、190における時計本体145の例のブロック図である。本明細書において示されている例示的ブロック図は、本開示の範囲または本明細書において説明されている特徴の有用性を制限するものとして解釈されるべきではない。例では、示されているように、時計本体145は、1つまたは複数のプロセッサ112、メモリ114、および汎用計算デバイスに典型的に存在している他の構成要素を包含することができる。
【0027】
メモリ114は、1つまたは複数のプロセッサ112がアクセスすることができる情報を記憶することができ、当該情報は、1つまたは複数のプロセッサ112が実行することができる命令116を含む。メモリ114は、プロセッサ112が検索し、操作し、または記憶することができるデータ118をも含むことができる。
【0028】
さらに
図2に示されているように、時計本体145は、1つまたは複数の入力デバイス111と1つまたは複数の出力デバイス113とを含むユーザインタフェース120を含むことができる。例えば、入力デバイス111はタッチスクリーン202を含むことができ、また、出力デバイス113はディスプレイパネル142を含むことができる。ユーザインタフェース120には、ソフトアクチュエータ、周辺デバイス、センサおよび/または他の適切な機能などの他の構成要素をも含めることができる。本明細書において説明されているタッチスクリーン202およびディスプレイパネル142は、複数の機能性を提供するための同じ対象を意味し得ることに留意されたい。例えば、ディスプレイパネル142は、コンテンツを表示することができるだけでなく、ユーザがコマンドを入力し、能動的に対話することを可能にするタッチスクリーン202と呼ばれる接触-起動インタフェースをも提供することができる。いくつかの例では、タッチスクリーン202は、ディスプレイパネル142の上、またはカバー層140の下面に形成された下側の層上に配置された複数の接触センサを含むことができる。
【0029】
ユーザは、入力デバイス111を使用してスマートウォッチ100と対話し、例えば、ウェブページまたは電子メールを開く、メッセージを作成する、ディスプレイまたは音声機能を制御する、センサを制御して心拍数または体温を監視する、GPSによって位置を突き止めるなどを実施することができる。時計本体145は、出力デバイス113などの1つまたは複数の出力デバイスを含むことができる。例えば、出力デバイス113は、1つまたは複数のスピーカ、変換器または他の音声出力、ディスプレイパネル142、非視覚および非可聴情報をユーザに提供する触知インタフェースまたは他の触覚フィードバックを含むことができる。例えば、出力デバイス113中のディスプレイパネル142は、文章、図形、ビデオなどの視覚情報、コンテンツまたは画像をユーザに表示することができる。別の例として、出力デバイス113中のスピーカを使用して音楽を再生し、ナビゲーションまたは他の案内のため、マルチメディアファイルのため、音声呼出しのため、翻訳されたスピーチなどのための音声を放出することができる。さらに、出力デバイス113における触知または触覚フィードバックを使用して、振動などによる非視覚および非可聴警報を生成することができる。
【0030】
時計本体145は、センサ115などの、タッチスクリーン202に利用される接触センサ以外の1つまたは複数のセンサを含むことができる。例えば、センサは、視覚センサ、音声センサ、接触センサなどを含むことができる。また、センサは、慣性測定装置(「IMU」)などの運動センサをも含むことができる。いくつかの例によれば、IMUは、3軸加速度計などの加速度計、および3軸ジャイロスコープなどのジャイロスコープを含むことができる。センサは、さらに、気圧計、振動センサ、熱センサ、無線周波数(RF)センサ、磁力計、大気圧センサ、心拍センサ、体温センサを含むことができる。追加センサまたは異なるセンサをも使用することができる。いくつかの例では、センサ115は、電池状態、無線充電デバイスの存在、または任意の様々な他の状態を検出するためのセンサを含むことができる。
【0031】
時計本体145は、通信インタフェース110を含むことができる。通信インタフェース110は、他のデバイスとの情報の交換を可能にすることができる。通信インタフェース110は、データ送信または信号送信のために信号を変調し、かつ、送信するための通信レシーバおよびトランスミッタシステムを含むことができる。通信インタフェース110は、プロセッサ112によって制御され得る。いくつかの例では、通信インタフェース110は、Bluetooth規格または他の適切な規格などの無線信号送信規格に従ってデータを送信し、かつ/または受信するように構成され得る。
【0032】
通信インタフェース110は、無線ネットワーク接続、無線アドホック接続および/または有線接続を可能にすることができる。通信システムは、セルラー、LTE、4G、5G、WiFi、GPSおよび他のネットワーク化アーキテクチャを介して通信をサポートするように構成され得る。通信インタフェース110は、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth LE、近距離無線通信(NFC)規格、Qi規格および非ネットワーク化無線配置をサポートするように構成され得る。通信インタフェース110は、USB、マイクロUSB、USBタイプCまたは他のコネクタなどの有線接続をサポートして、例えば、ラップトップ、タブレット、スマートフォンまたは他のデバイスからデータおよび/または電力を受け取ることができる。
【0033】
時計本体145は、生成された電力を受け取り、かつ、蓄えるように構成されたエネルギ貯蔵装置119などの1つまたは複数のエネルギ貯蔵装置を含むことができる。一例では、エネルギ貯蔵装置119は、電池であってもよい。
【0034】
また、時計本体145は、ユーザインタフェース120中のタッチスクリーン202およびディスプレイパネル142に電気通信させることができるディスプレイデバイス集積回路(DDIC)117をも含む。DDIC117は、ディスプレイパネル142のための所望のレベルのディスプレイ解像度を制御し、提供することができる。DDIC117は、プロセッサ112とディスプレイパネル142の間のインタフェースを提供している。DDIC117は、電気信号を送信して、ディスプレイパネル142中のピクセルおよび接触センサのアレイを起動し、最終的には画像を生成し、また、ディスプレイパネル142上で接触入力を受け取る。
【0035】
示されていないが、時計本体145は、他の追加構成要素をも含むことができる。例えば、時計本体145は、GPSチップセットまたは他の位置決めシステム構成要素を含むことができる位置決定モジュールを含むことができる。センサからの情報、および/または無線基地局または無線アクセスポイントなどの遠隔デバイスから受け取った、または決定されたデータからの情報は、時計本体145および/または時計バンド130の物理的場所を計算し、または別の形で予測するために位置決定モジュールによって使用され得る。別の例として、時計本体145は、1つまたは複数の内部クロックを含むことができる。内部クロックは、計算デバイスによって実行されるアプリケーションおよび他のプログラム、ならびに計算デバイス、センサ、入力/出力、GPS、通信システムなどによる基本動作のための時間測定のために使用することができるタイミング情報を提供することができる。
【0036】
図2に示されている構成要素は時計本体145の中に含まれているが、
図2の1つまたは複数の構成要素は、時計バンド130などのスマートウォッチ100の他の場所に実装構成されることも可能であることに留意されたい。
【0037】
図3Aは、接着材料302を介して結合されたカバー層141とディスプレイパネル142とを含むディスプレイアセンブリ300の横断面図を示したものである。一例では、接着材料302は、光学的に透明な接着剤(OCA)であってもよい。
図3Aに示されている例は、単に例証目的にすぎないことに留意されたい。デバイス、トランジスタ、信号線または他の細かなものあるいは構成要素などのいくつかの構成要素は、説明を分かり易くするために
図3Aには示されていない。
【0038】
カバー層141は、ディスプレイパネル142を保護するために利用される透明な材料であってもよい。カバー層141は、プラスチックなどの可撓性材料、またはガラスなどのより剛性材料から形成することができる。カバー層141は、ユーザから接触入力を受け取って接触センサの中の動作をトリガするための接触表面または入力表面として機能することができる。
【0039】
ディスプレイアセンブリ300は、通常、中央ゾーンなどの平らなゾーン304と、ディスプレイアセンブリ300の縁、ベゼル、境界または周囲領域上に形成された周囲ゾーンなどの湾曲ゾーン306とを含む。平らなゾーン304は、ディスプレイパネル142からの平らな部分120に結合されたカバー層141の中に平らな領域161を含み、一方、湾曲ゾーン306は、ディスプレイパネル142からの屈曲部分122に結合されたカバー層162からの湾曲側面領域162を含む。平らなゾーン304は、上面図(示されていない)で見ると実質的に丸い形、すなわち円形状を有することができる。他の例では、平らなゾーン304は、楕円形状、変則的な形、多角形または他の適切な形にすることができる。カバー層141の湾曲側面領域162は、ディスプレイパネル142からの屈曲部分122に適合する所望の曲率を有する湾曲表面を提供することができる。
【0040】
ディスプレイアセンブリ300の湾曲ゾーン306は、ディスプレイアセンブリ300の縁にベゼル最小化効果を提供し、したがって、没入型視覚経験350および美観をユーザに提供するとともに、ディスプレイパネル142の利用されるアクティブ領域を改善している。
【0041】
さらに、接触センサはディスプレイパネル142の屈曲部分122にも形成されているため、ディスプレイパネル142中の湾曲ゾーン306も接触感応性または接触動作可能であり、それによりユーザから接触コマンドまたは接触入力を受け取ることができる。
【0042】
一例では、ディスプレイパネル142は、基板314上に形成された複数の構造を含む可撓性ディスプレイであってもよい。
図3Bは、ディスプレイパネル142の基板314上に形成された構造360を有するディスプレイパネル142の一部の拡大図を示したものである。ディスプレイパネル142の中に形成された構造360は、OLED膜スタック365の中に形成されたピクセルのアレイ上に形成された接触センサ367のアレイを含む。例えば、画像を表示するための光を放射するためのOLED膜スタック365は、基板の314上に配置されている。OLED膜スタック365は、複数の薄膜トランジスタデバイス366が形成された有機発光材料層364上に形成された封止層362を含む。各ピクセルは、少なくとも1つのスイッチング薄膜トランジスタ(TFT)デバイスおよび少なくとも1つの駆動TFTデバイスを含むピクセル回路と関連付けることができる。各ピクセル回路は、ゲート線およびデータ線に電気的に接続され得て、関連するピクセルを動作させるためのゲートドライバおよびデータドライバなどの駆動回路と通信し得る。それから、基板314などのベース層が、有機発光材料層364に接触して形成される。基板314は、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、他の適切な重合体、これらの重合体の組合せなどから形成された薄い可撓性プラスチック膜を含むことができる。基板314を形成するために使用することができる他の適切な基板には、ガラス、誘電体で覆われた金属箔、多層重合体スタック、薄い重合体に結合された薄いガラス膜、中に分散したナノ粒子またはマイクロ粒子と組み合わせた重合体材料を含む重合体複合膜などがある。
【0043】
複数の接触センサ367をOLED膜スタック365上に配置することができる。光学的に透明な接着剤(図示せず)を接触センサ367とOLED膜スタック365の間に配置して、それらの間の界面結合を容易にすることができる。接触センサ367は、静電容量の変化に基づいて接触入力を検出することができる。例えば、接触センサ367の中の電極間で検出されるこのような静電容量変化を使用して、接触入力が受け取られる場所を決定することができる。接触センサ367の構成に関する詳細については、以下で
図6A~
図10を参照して説明される。
【0044】
図4は、ディスプレイパネル142の中に形成されたアクティブ領域124ならびに接触感応領域の寸法が拡張された、ディスプレイアセンブリ402の上面図を示したものである。
図4に示されているディスプレイアセンブリ402は、
図1に示されているスマートウォッチ100の上面図であってもよい。切欠き部分などの複数のリリーフ特徴部143を屈曲部分122の中に形成して複数の屈曲可能フラップ125を形成し、それにより局所屈曲応力の解放を補助することができる。
図4に示されている例では、アクティブ領域124は、平らな部分120の中に形成され、さらにディスプレイパネル142の屈曲部分122まで展開している。したがって、屈曲可能フラップ125などの屈曲部分122の中に形成される非アクティブ領域404は、比較的最小である。屈曲部分122の中に形成されたリリーフ特徴部143は、アクティブ領域の一部をディスプレイパネル142から除去する。
【0045】
一例では、屈曲部分122は、カバー層141の湾曲側面領域162によって画定される曲率に適合する湾曲表面を作り出すことができる、屈曲可能フラップ125などの屈曲可能部分である。したがって、それらの間の曲率を一致させることによって良好な適合界面を得ることができ、したがって、積層プロセスの間、界面欠陥、き裂または皺を除去することができる。屈曲部分122は平らな部分120と接続しているため、リリーフ特徴部143間に画定された屈曲部分122は、平らな部分120の円形の縁405すなわち周囲から朝顔形に広がることができる。
【0046】
いくつかの例では、ディスプレイアセンブリ402、404の全体的な美的外観のために、インクまたは他の材料をカバー層141に塗布して、リリーフ特徴部143を覆うまたは隠すことができる。例えば、インクまたは他の材料は、リリーフ特徴部143に対応するパターンまたはマスクで塗布され得る。さらに、インクは、ディスプレイアセンブリのアクティブ領域の色と一致するよう、着色され得る。したがって、リリーフ特徴部143を隠すまたは偽装することができる。
【0047】
図5は、複数の接触センサ367が配置されたディスプレイパネル142の上面図を示したものである。第1の複数の接触センサ367aは平らな部分120上に配置することができ、一方、第2の複数の接触センサ367bは屈曲部分122上に配置することができる。アクティブ領域124は、平らな部分120ならびに屈曲部分122の中のアクティブ領域124の中に画像を表示するように構成されたOLED膜スタック365を含む。
【0048】
図5に示されている例では、367a、337bとしても示されている接触センサ367は、スマートウォッチのベゼル領域の中に配置された屈曲可能フラップ125もユーザによる接触感応性および接触動作可能であり得るように、複数の屈曲可能フラップ125のうちの1つまたは複数上に形成することができる。一例では、各屈曲可能フラップ125は、各屈曲可能フラップ125の中に配置された各アクティブ領域が接触感応性および接触動作可能であるよう、その上に配置された1つまたは複数の接触センサを含むことができる。各屈曲可能フラップ125の中に配置された接触センサは、配線によって電子的に接続され得て、それらの間の電気通信を可能にすることができる。
【0049】
図6A~
図6B、
図7A~
図7B、
図8A~
図8B、
図9A~
図9Bは、それぞれ、本開示の態様による異なる製造段階の間、スマートウォッチ100に利用される例示的接触センサの横断面図および上面図を示したものである。一例では、接触センサは、基板600上に形成され得る。
図6A~
図6B、
図7A~
図7B、
図8A~
図8B、
図9A~
図9Bに示されている例では、接触センサは、トランスミッタ電極およびレシーバ電極、すなわちビアの中に形成されたジャンパ線を利用してトランスミッタ電極間をルーティングして、それらの間の電気通信を容易にする、共通層の中に形成されたセンサ電極、または
図7A~
図7Bに示されている例で示されているように共通層の中に形成されたセンサ電極を含む静電容量式接触センサであってもよい。
【0050】
図6A~
図6Bに示されているように、接触センサが形成される基板600は、基板600上に形成されたOLED膜スタック365などの複数の構造が形成された基板314と同様であってもよい。OLED膜スタック365の中に形成された詳細な構造は、図解を分かり易くするために
図6A~
図6Bでは除去されている。
図6A~
図6Bには示されていないが、接着層、パッシベーション層または他の適切な界面層などの追加層をOLED膜スタック365の頂部、またはOLED膜スタック365と基板600の間の界面、または他の適切な界面もしくは表面に形成することができる。
【0051】
図7A~
図7Bでは、
図7A~
図7Bに示されているように、第1の金属層602が基板600上に形成されている。第1の金属層602は、任意の適切なセンサ電極配置のためのトランスミッタ電極、レシーバ電極またはジャンパ線を形成するために後で利用され得る。いくつかの例では、第1の金属層602は、共通層の中にセンサ電極を形成するために利用され得る。一例では、第1の金属層602は、酸化インジウムスズ(ITO)などの透明な導電性材料を含むことができる。基板600上に形成された第1の金属層602は、パターニングまたはエッチングされて、
図7Bの上面図に示されているように、任意の適切な特徴またはパターンを第1の金属層602の中に形成することができることに留意されたい。
【0052】
図8A~
図8Bでは、絶縁材料604が第1の金属層602上に形成されている。絶縁材料604は、
図9A~
図9Bに示されているように、第1の金属層602と第2の金属層606の間の電気通信を絶縁することができる任意の適切な誘電材料であってもよい。一例では、絶縁材料604は、酸化ケイ素材料または任意の適切なケイ素含有材料であってもよい。
【0053】
図9A~
図9Bでは、第2の金属層606が絶縁材料604上に形成されている。第2の金属層606は、任意の適切なセンサ電極配置のためのトランスミッタ電極、レシーバ電極またはジャンパ線を形成するために利用され得る。一例では、トランスミッタ電極およびレシーバ電極は、第2の金属層606などの共通層の中に形成され得て、一方、ジャンパ線は、第1の金属層602の中に形成され得て、その逆も可能である。
図9A~
図9Bに示されている例では、トランスミッタ電極およびレシーバ電極は、
図9Bの上面図に示されているように第2の層606の中に実質的に菱形状に形成されており、一方、ジャンパ線は、絶縁材料604の中に形成された接続プラグを介して電気通信するように、第1の金属層602の中に形成され得て、これについては、以下で
図10を参照してさらに説明される。
【0054】
第1の金属層602および第2の金属層606、ならびにそれらの間に形成された絶縁材料604は、組み合わせて、ユーザからの接触入力を検出し、かつ、受け取ることができる静電容量式接触センサを形成している。
【0055】
図10Aは、本開示の態様による接触センサ367の一部のレイアウトの上面図を示したものである。第2の金属層602は、パターニングおよびエッチングされて、菱形、長方形、円形、星形、正方形、非凸形、凸形、非凹形、凹形等などの任意の適切な形のトランスミッタ電極1002a、1002bおよびレシーバ電極1004a、1004bを形成することができる。
図10Aに示されている例では、トランスミッタ電極1002a、1002bおよびレシーバ電極1004a、1004bは、実質的に菱形状である。トランスミッタ電極1002a、1002bは、レシーバ電極1004a、1004bに近接して配置されている。トランスミッタ電極1002a、1002bおよびレシーバ電極1004a、1004bを共通層の中で利用することにより、トランスミッタ電極1002a、1002bとレシーバ電極1004a、1004bとの間の静電容量結合の変化を検出することによって、接触入力を受け取ることができる。ジャンパ線706は第1の金属層602の中に形成されており、第1の金属層602は、絶縁材料604の中に形成された接続プラグを介して、第2の金属層606の中に形成されたトランスミッタ電極1002a、1002bおよび/またはレシーバ電極1004a、1004bと電気通信している。
【0056】
図10Bは、
図10Aに示されている切断線A-Aに沿った接触センサ367の横断面図を示したものである。示されているように、接続プラグ704は、ジャンパ線706を介したトランスミッタ電極1002a、1002bの通信を容易にするために絶縁材料604の中に形成されている。複数のトランスミッタ電極1002a、1002bは、ジャンパ線706を介して結合され、通信している。ジャンパ線706は、絶縁材料604によってレシーバ電極1004a、1004bから分離されている。一例では、トランスミッタ電極1002a、1002bは、トランスミッタ信号を送信し、結果として得られた信号をレシーバ電極1004a、1004bから知覚するように構成されている。したがって、接触入力によって生じる静電容量変化の検出は、レシーバ電極1004a、1004bから受信した、結果として得られた信号によって決定することができる。接触センサ367は、
図2に示されているプロセッサ112などのプロセッサと通信して、ユーザから接触センサ367が形成されている電子デバイスへの接触コマンドの実行を容易にすることができる。
【0057】
図11は、本開示の態様によるスマートウォッチ100の中の接触センサ367の周りに配置された、太い線で示されているルーティング配線1117を有するディスプレイパネル142の上面図を示したものである。接触センサ367は、ディスプレイパネル142の平らな部分120ならびに屈曲部分122の両方の中に配置されているため、中に配置されているルーティング配線1112は、平らな部分120および屈曲部分122などの異なる領域に配置された接触センサ367のDDIC1110および/または他の適切な接触制御集積回路への電気接続および通信を容易にすることができる。一例では、ルーティング配線1117は、トランスミッタ電極またはレシーバ電極が形成される同じ共通層上に形成され得る。
【0058】
一例では、屈曲可能フラップ125の各々の中に配置された第2の複数の接触センサ367bなどの各接触センサ367は、導電トレース線1115に接続され得る。それから、屈曲可能フラップ125の中に配置された導電トレース線1115は、互いに電気接続され得る。各屈曲可能フラップ125の中に配置された1つまたは複数の接触センサの各接触センサ367は直列に接続されている。各屈曲可能フラップ125からの導電トレース線1115は、まとめてディスプレイデバイス集積回路(DDIC)1110に結合されて得て、接触センサの動作および制御を容易にすることができる。一例では、導電トレース線1115は、信号送信を容易にするために、DDIC1110の周りに、またはDDIC1110に近接して、DDIC1110と電気通信して配置することができる。それから、導電トレース線1115は、1つまたは複数の接続ピン1114にまとめて合体させて、ディスプレイパネル142のテール部分1127上に配置されたDDIC1110に結合することができる。ルーティング配線1117のグループは、平らな部分120の中に配置された第1の複数の接触センサ367aなどの接触センサ367と接続することができる。ルーティング配線1117は、接触センサ367間のアクティブ領域を通って延ばすことができる。ルーティング配線1117は、平らな部分120の中に配置された接触センサ367aの間のDDIC1110への通信を容易にすることができる。ルーティング配線1117は、第1の複数の接触センサ367aの隅または境界に配置されて、ルーティング配線1117をディスプレイパネル142の縁を介してDDIC1110にまとめてルーティングすることができる。
【0059】
テール部分1127は、追加非アクティブ領域を提供して、その上へのDDIC1110または他の追加周辺デバイス、ドライバあるいは回路の形成を容易にすることができる。別法としては、DDIC1110または他の追加周辺デバイス、ドライバあるいは回路は、スマートウォッチ100の一部に接続された時計バンドなどのアクセサリの上または中に配置することも可能である。DDIC1110の場所は、電気信号送信すなわちディスプレイパネル142とDDIC1110の間の移動電気信号距離を最短にするために、ディスプレイパネル142の極めて近くになるように選択される。ディスプレイパネル142に極めて近い場所に他の周辺デバイス、ドライバまたは回路をも配置することができることに留意されたい。
【0060】
図12A~Bは、例えば、屈曲可能フラップ125の各々の縁などに沿って、ディスプレイパネル142の周囲1254の周りに配置されたルーティング配線1270の別の例を示したものである。
図12Aに示されている例では、ディスプレイパネル142のアクティブ領域124の中に配置された接触センサは、この例では、図解を分かり易くするために示されていない。ルーティング配線1270は、ディスプレイパネル142の屈曲可能フラップ125のアクティブ領域124に極めて近い、ディスプレイパネル142の非アクティブ領域404の中に配置することができる。
図12Bは、ディスプレイパネル142の、屈曲可能フラップ125などの屈曲部分122の一部の拡大図を示したものであり、アクティブ領域124は、屈曲線1202に沿って屈曲部分122まで展開している。複数の屈曲線1202は、屈曲可能フラップ125を形成するために屈曲部分122が屈曲線1202に沿って屈曲可能であり、かつ/または折畳み可能であり得るよう、ディスプレイパネル142の中に形成され得る。屈曲部分122の中の非アクティブ領域404は、その上へのドライバ1250aまたは回路1250bなどの様々な周辺ドライバならびにルーティング配線1270、回路機構または構成要素の配置を容易にするための空間を提供することができる。屈曲可能フラップ125の周囲1254の周りに配置されたルーティング配線1270は、接触センサ367ならびにドライバ、回路機構または構成要素の間の、スマートウォッチ100の他の場所に配置されたプロセッサまたはディスプレイパネル142への電気接続を提供するために利用され得る。したがって、接触センサならびに周辺ドライバ、回路機構または構成要素は、ディスプレイパネル142の側面、さらには底面側へ折り畳まれ得て、スマートウォッチ100の前側およびベゼル領域上に形成された、表示可能で、かつ、接触可能なアクティブ領域を最大化することができる。
【0061】
テール部分1114が取り付けられるディスプレイパネル142の領域は、ディスプレイパネルへのテール部分1114の結合を容易にするために、比較的より大きい寸法のリリーフ特徴部を有するように構成され得て、例えば、比較的より大きい寸法の切欠き構造を有するように構成され得ることに留意されたい。
【0062】
本開示は、ウェアラブルデバイスのベゼル領域におけるディスプレイパネルの表示可能で、かつ、接触感応性の領域を拡張するために、可撓性ディスプレイパネルの平らな部分ならびに周囲屈曲部分の中に形成された接触センサを有する可撓性ディスプレイパネルを利用しているウェアラブルデバイスを提供する。可撓性ディスプレイパネルの屈曲部分の中に形成されたアクティブ領域および接触センサは、広い視覚範囲および/または角度、ならびにユーザから接触入力を受け取るための拡張された接触感応領域を提供することができ、したがって、ウェアラブルデバイスの利用領域が広くなり、ウェアラブルデバイスの全体的な美的外観も高められる。
【0063】
特に言及されていない限り、上記代替例は、互いに排他的ではなく、固有の利点を達成するために様々な組合せで実装することができる。これらおよび他の変形形態、および上で考察した特徴の組合せは、特許請求の範囲によって定義されている主題から逸脱することなく利用することができるため、実施形態についての上記の説明は、特許請求の範囲によって定義されている主題の制限としてではなく、例証として解釈すべきである。さらに、本明細書において説明されている例の提供、ならびに「などの」、「含む」等として表現されている句は、特許請求の範囲の主題を特定の例に限定するものとしてそれらを解釈されるべきではなく、そうではなく、これらの例は、多くの可能実施形態のうちの単に1つを例証することが意図されている。さらに、異なる図面における同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を識別することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー層の下に配置された可撓性ディスプレイパネルを備え、前記可撓性ディスプレイパネルは、前記可撓性ディスプレイパネルの周囲領域に形成されている屈曲部分を有しており、
前記可撓性ディスプレイパネルの前記周囲領域の中に複数の屈曲可能フラップを形成するように前記可撓性ディスプレイパネルの前記屈曲部分の中に形成された複数のリリーフ特徴部と、
前記可撓性ディスプレイパネルの前記
複数の屈曲可能フラップ上に形成されている第1の複数の接触センサとを備える、ディスプレイアセンブリ。
【請求項2】
前記可撓性ディスプレイパネルは、前記可撓性ディスプレイパネルの中央領域上に形成されている平らな部分をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項3】
前記平らな部分は、円形状を有している、請求項2に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項4】
前記可撓性ディスプレイパネルの前記平らな部分の中に形成されている第2の複数の接触センサをさらに備える、請求項2
または請求項3に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の複数の接触センサは、ディスプレイデバイス集積回路と電気通信する、請求項4に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の複数の接触センサは、前記
複数の屈曲可能フラップの縁の周りをルーティングするルーティング配線を介して前記ディスプレイデバイス集積回路に接続されている、請求項5に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の複数の接触センサは、ルーティング配線を介してディスプレイデバイス集積回路と電気通信する、請求項1
から請求項4のいずれか一項に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項8】
各屈曲可能フラップは、前記第1の複数
の接触センサからの1つまたは複数の接触センサを含む、請求項1
から請求項7のいずれか一項に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の複数の接触センサは、共通層の中に形成されたトランスミッタ電極とレシーバ電極とをさらに含む、請求項1
から請求項8のいずれか一項に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項10】
前記トランスミッタ電極に結合されているジャンパ線をさらに備える、請求項9に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項11】
前記ジャンパ線は、前記共通層に接触している絶縁材料の下方または上方の金属層の中に形成されている、請求項10に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項12】
前記ジャンパ線は、前記絶縁材料の中に形成された接続プラグを介して前記トランスミッタ電極に結合されている、請求項11に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項13】
前記第1の複数の接触センサは、共通層の中に形成されているセンサ電極をさらに含む、請求項1
から請求項8のいずれか一項に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項14】
前記第1の複数の接触センサの下方に形成されているOLED膜スタックをさらに備える、請求項1
から請求項13のいずれか一項に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項15】
前記OLED膜スタックと前記第1の複数
の接触センサの間に配置されている光学的に透明な接着剤をさらに備える、請求項14に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項16】
前記ディスプレイアセンブリは、ウェアラブルデバイスの中に統合されている、請求項1
から請求項15のいずれか一項に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項17】
前記可撓性ディスプレイパネルの前記屈曲部分は、前記カバー層の湾曲側面領域に適合する曲率を有している、請求項1
から請求項16のいずれか一項に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項18】
カバー層と、
平らな中央領域と湾曲した周囲領域とを有する可撓性ディスプレイパネルとを備え
、
前記湾曲した周囲領域は複数の屈曲可能フラップを含み
、
前記湾曲した周囲領域は接触感応性であり、
前記平らな中央領域は円形状を有して
いる、電子デバイス。
【請求項19】
前記複数の屈曲可能フラップの各屈曲可能フラップは、1つまたは複数の接触センサを含む、請求項18に記載の電子デバイス。
【請求項20】
前記1つまたは複数の接触センサの下方に形成されているOLED膜スタックをさらに備える、請求項19に記載の電子デバイス。
【請求項21】
各屈曲可能フラップの中に配置された前記1つまたは複数の接触センサの各接触センサは、直列に接続されている、請求項19に記載の電子デバイス。
【請求項22】
電子デバイスのためのディスプレイアセンブリを形成する方法であって、
可撓性ディスプレイパネルの周囲領域の中に複数の屈曲可能フラップを形成することと、
前記可撓性ディスプレイパネルの前記
複数の屈曲可能フラップを折り畳むことと、
前記可撓性ディスプレイパネルの前記周囲領域の中の前記複数
の屈曲可能フラップの中に1つまたは複数の接触センサを形成することとを含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
図2は、カバー層14
1と共に積層されたディスプレイパネル142を含む、複数の電子構成要素を含むスマートウォッチ100、190における時計本体145の例のブロック図である。本明細書において示されている例示的ブロック図は、本開示の範囲または本明細書において説明されている特徴の有用性を制限するものとして解釈されるべきではない。例では、示されているように、時計本体145は、1つまたは複数のプロセッサ112、メモリ114、および汎用計算デバイスに典型的に存在している他の構成要素を包含することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
さらに
図2に示されているように、時計本体145は、1つまたは複数の入力デバイス111と1つまたは複数の出力デバイス113とを含むユーザインタフェース12
1を含むことができる。例えば、入力デバイス111はタッチスクリーン202を含むことができ、また、出力デバイス113はディスプレイパネル142を含むことができる。ユーザインタフェース12
1には、ソフトアクチュエータ、周辺デバイス、センサおよび/または他の適切な機能などの他の構成要素をも含めることができる。本明細書において説明されているタッチスクリーン202およびディスプレイパネル142は、複数の機能性を提供するための同じ対象を意味し得ることに留意されたい。例えば、ディスプレイパネル142は、コンテンツを表示することができるだけでなく、ユーザがコマンドを入力し、能動的に対話することを可能にするタッチスクリーン202と呼ばれる接触-起動インタフェースをも提供することができる。いくつかの例では、タッチスクリーン202は、ディスプレイパネル142の上、またはカバー層14
1の下面に形成された下側の層上に配置された複数の接触センサを含むことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
また、時計本体145は、ユーザインタフェース121中のタッチスクリーン202およびディスプレイパネル142に電気通信させることができるディスプレイデバイス集積回路(DDIC)117をも含む。DDIC117は、ディスプレイパネル142のための所望のレベルのディスプレイ解像度を制御し、提供することができる。DDIC117は、プロセッサ112とディスプレイパネル142の間のインタフェースを提供している。DDIC117は、電気信号を送信して、ディスプレイパネル142中のピクセルおよび接触センサのアレイを起動し、最終的には画像を生成し、また、ディスプレイパネル142上で接触入力を受け取る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
ディスプレイアセンブリ300は、通常、中央ゾーンなどの平らなゾーン304と、ディスプレイアセンブリ300の縁、ベゼル、境界または周囲領域上に形成された周囲ゾーンなどの湾曲ゾーン306とを含む。平らなゾーン304は、ディスプレイパネル142からの平らな部分120に結合されたカバー層141の中に平らな領域161を含み、一方、湾曲ゾーン306は、ディスプレイパネル142からの屈曲部分122に結合されたカバー層141からの湾曲側面領域162を含む。平らなゾーン304は、上面図(示されていない)で見ると実質的に丸い形、すなわち円形状を有することができる。他の例では、平らなゾーン304は、楕円形状、変則的な形、多角形または他の適切な形にすることができる。カバー層141の湾曲側面領域162は、ディスプレイパネル142からの屈曲部分122に適合する所望の曲率を有する湾曲表面を提供することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
図5に示されている例では、367a、3
67bとしても示されている接触センサ367は、スマートウォッチのベゼル領域の中に配置された屈曲可能フラップ125もユーザによる接触感応性および接触動作可能であり得るように、複数の屈曲可能フラップ125のうちの1つまたは複数上に形成することができる。一例では、各屈曲可能フラップ125は、各屈曲可能フラップ125の中に配置された各アクティブ領域が接触感応性および接触動作可能であるよう、その上に配置された1つまたは複数の接触センサを含むことができる。各屈曲可能フラップ125の中に配置された接触センサは、配線によって電子的に接続され得て、それらの間の電気通信を可能にすることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
図9A~
図9Bでは、第2の金属層606が絶縁材料604上に形成されている。第2の金属層606は、任意の適切なセンサ電極配置のためのトランスミッタ電極、レシーバ電極またはジャンパ線を形成するために利用され得る。一例では、トランスミッタ電極およびレシーバ電極は、第2の金属層606などの共通層の中に形成され得て、一方、ジャンパ線は、第1の金属層602の中に形成され得て、その逆も可能である。
図9A~
図9Bに示されている例では、トランスミッタ電極およびレシーバ電極は、
図9Bの上面図に示されているように第2の
金属層606の中に実質的に菱形状に形成されており、一方、ジャンパ線は、絶縁材料604の中に形成された接続プラグを介して電気通信するように、第1の金属層602の中に形成され得て、これについては、以下で
図10を参照してさらに説明される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
図10Aは、本開示の態様による接触センサ367の一部のレイアウトの上面図を示したものである。第2の金属層60
6は、パターニングおよびエッチングされて、菱形、長方形、円形、星形、正方形、非凸形、凸形、非凹形、凹形等などの任意の適切な形のトランスミッタ電極1002a、1002bおよびレシーバ電極1004a、1004bを形成することができる。
図10Aに示されている例では、トランスミッタ電極1002a、1002bおよびレシーバ電極1004a、1004bは、実質的に菱形状である。トランスミッタ電極1002a、1002bは、レシーバ電極1004a、1004bに近接して配置されている。トランスミッタ電極1002a、1002bおよびレシーバ電極1004a、1004bを共通層の中で利用することにより、トランスミッタ電極1002a、1002bとレシーバ電極1004a、1004bとの間の静電容量結合の変化を検出することによって、接触入力を受け取ることができる。ジャンパ線706は第1の金属層602の中に形成されており、第1の金属層602は、絶縁材料604の中に形成された接続プラグを介して、第2の金属層606の中に形成されたトランスミッタ電極1002a、1002bおよび/またはレシーバ電極1004a、1004bと電気通信している。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
図11は、本開示の態様によるスマートウォッチ100の中の接触センサ367の周りに配置された、太い線で示されているルーティング配線1117を有するディスプレイパネル142の上面図を示したものである。接触センサ367は、ディスプレイパネル142の平らな部分120ならびに屈曲部分122の両方の中に配置されているため、中に配置されているルーティング配線111
7は、平らな部分120および屈曲部分122などの異なる領域に配置された接触センサ367のDDIC1110および/または他の適切な接触制御集積回路への電気接続および通信を容易にすることができる。一例では、ルーティング配線1117は、トランスミッタ電極またはレシーバ電極が形成される同じ共通層上に形成され得る。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
テール部分1127が取り付けられるディスプレイパネル142の領域は、ディスプレイパネルへのテール部分1127の結合を容易にするために、比較的より大きい寸法のリリーフ特徴部を有するように構成され得て、例えば、比較的より大きい寸法の切欠き構造を有するように構成され得ることに留意されたい。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】