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特表2024-514832医療撮像システムおよび関連付けられるデバイスおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-03
(54)【発明の名称】医療撮像システムおよび関連付けられるデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20240101AFI20240327BHJP
   A61B 6/42 20240101ALI20240327BHJP
   A61B 6/40 20240101ALI20240327BHJP
【FI】
A61B6/00 550P
A61B6/42 500X
A61B6/40 500D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561754
(86)(22)【出願日】2022-04-08
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 US2022071649
(87)【国際公開番号】W WO2022217291
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/172,886
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/203,270
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/260,241
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523379960
【氏名又は名称】プルメラ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ハートレー, ブライアン アイ.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルガス-ヴォラチェク, レネ
(72)【発明者】
【氏名】リー, ケ
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093AA25
4C093CA23
4C093CA37
4C093EC16
4C093FA35
4C093FF42
(57)【要約】
医療撮像のためのシステム、方法、およびデバイスが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、解剖学的領域を撮像するための方法は、X線撮像装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、解剖学的領域の複数の画像を受信することを含む。画像は、撮像アームの相互回転の間に取得されることができる。撮像アームは、相互回転の間、シム構造によって安定されることができる。本方法はまた、相互回転の間、撮像アームに結合される、少なくとも1つのセンサから、撮像アームの姿勢データを受信することを含むことできる。本方法はさらに、画像および姿勢データに基づいて、解剖学的領域の3D表現を生成することを含むことできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解剖学的領域を撮像するための方法であって、前記方法は、
X線撮像装置の撮像アームによって搬送される検出器から、前記解剖学的領域の複数の2次元(2D)画像を受信することであって、前記2D画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得され、前記撮像アームは、前記手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
前記手動回転の間、前記撮像アームに結合される少なくとも1つのセンサから、前記撮像アームの複数の姿勢を示すセンサデータを受信することと、
前記2D画像および前記センサデータに基づいて、前記解剖学的領域の3D表現を生成することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記X線撮像装置は、移動型Cアーム装置を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記検出器は、画像増感器を備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記X線撮像装置は、前記撮像アームに摺動可能に結合される支持アームを備え、前記シム構造は、前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェースに位置付けられる、請求項1-3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記シム構造は、前記支持アームに対する前記撮像アームの移動を低減させるように構成される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記支持アームは、可動基部に回転可能に結合され、前記支持アームおよび前記撮像アームは、前記可動基部に対して手動で回転され、前記2D画像を取得する、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記手動回転は、前記支持アームと前記可動基部との間のインターフェースまたはその近傍に印加される力によって作動される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記力は、前記支持アームと前記可動基部との間のインターフェースまたはその近傍に結合されるレバー構造に適用される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記シム構造は、少なくとも部分的に、前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェース内に嵌合するように構成される少なくとも1つの伸長部材を備える、請求項4-8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記シム構造は、
前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェースの2つの側に位置付けられる伸長部材のセットと、
前記伸長部材のセットを接続するブリッジ領域と
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記手動回転は、プロペラ回転を備える、請求項1-10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記手動回転は、少なくとも90度の回転を備える、請求項1-11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記手動回転は、少なくとも180度の回転を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのセンサは、運動センサを備え、前記センサデータは、前記撮像アームの運動データを備える、請求項1-13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記運動センサは、慣性測定ユニット(IMU)を備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記運動データに基づいて、前記撮像アームの複数の姿勢を決定することをさらに含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのセンサは、前記検出器に結合されるセンサを含む、請求項1-16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記3D表現を生成することは、各2D画像と前記撮像アームの対応する姿勢を関連付けることを含む、請求項1-17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
各2D画像と前記対応する姿勢を関連付けることは、前記2D画像が取得されたときの前記撮像アームの姿勢を識別することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記3D表現を生成する前に、1つまたはそれを上回る歪曲補正パラメータを前記2D画像のうちの少なくともいくつかに適用することをさらに含む、請求項1-19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記3D表現を生成する前に、1つまたはそれを上回る幾何学的較正パラメータを前記2D画像のうちの少なくともいくつかに適用することをさらに含む、請求項1-20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記撮像アームの回転速度を調節するために、前記手動回転の間、リアルタイムフィードバックをオペレータに出力することをさらに含む、請求項1-21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記解剖学的領域内で実施される医療手技の間、前記3D表現をグラフィカルユーザインターフェース上に出力することをさらに含む、請求項1-22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
解剖学的領域を撮像するためのシステムであって、前記システムは、
X線撮像装置の撮像アームの手動回転を安定させるように構成されるシム構造と、
前記撮像アームの姿勢を示すセンサデータを生成するように構成される少なくとも1つのセンサと、
前記X線撮像装置および前記少なくとも1つのセンサに動作可能に結合される1つまたはそれを上回るプロセッサと、
前記1つまたはそれを上回るプロセッサに動作可能に結合されたメモリであって、前記メモリは、命令を記憶しており、前記命令は、前記1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、前記システムに、
前記X線撮像装置から、前記撮像アームの手動回転の間に取得される前記解剖学的領域の2次元(2D)画像のシーケンスを受信することと、
前記センサデータに基づいて、前記撮像アームの手動回転の間の前記撮像アームの姿勢情報を決定することと、
前記2D画像および前記姿勢情報に基づいて、前記解剖学的領域の3D再構成を生成することと
を含む動作を実施させる、メモリと
を備える、システム。
【請求項25】
前記X線撮像装置は、移動型Cアーム装置を備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記X線撮像装置は、前記撮像アームに摺動可能に結合される支持アームを備え、前記シム構造は、前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェースに位置付けられるように構成される、請求項24または25に記載のシステム。
【請求項27】
前記シム構造は、前記支持アームに対する前記撮像アームの移動を低減させるように構成される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記シム構造は、前記撮像アームの軌道回転を阻止する、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記支持アームは、可動基部に回転可能に結合され、前記支持アームおよび前記撮像アームは、前記可動基部に対して手動で回転され、前記2D画像を取得する、請求項26-28のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項30】
前記支持アームと前記可動基部との間のインターフェースまたはその近傍に結合されるレバー構造をさらに備え、前記レバー構造は、前記撮像アームの手動回転を促進するように構成される、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記シム構造は、少なくとも部分的に、前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェース内に嵌合するように構成される少なくとも1つの伸長部材を備える、請求項26-30のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項32】
前記シム構造は、前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェースの2つの側に位置付けられる一対のアーム領域を含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記シム構造は、前記一対のアーム領域を接続するブリッジ領域を含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記手動回転は、角回転を備える、請求項24-33のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項35】
前記手動回転は、少なくとも90度の回転を備える、請求項24-34のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項36】
前記少なくとも1つのセンサは、運動センサを備え、前記センサデータは、前記撮像アームの運動データを備える、請求項24-35のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項37】
前記運動センサは、慣性測定ユニット(IMU)を備える、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記運動センサは、前記検出器に結合される、請求項36または37に記載のシステム。
【請求項39】
前記運動センサは、取付デバイスを介して、前記検出器に結合される、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記取付デバイスは、クリップ、ブラケット、フレーム、またはコンテナを備える、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記少なくとも1つのセンサに動作可能に結合されるコントローラをさらに備え、前記コントローラは、前記2D画像を前記少なくとも1つのセンサによって生成されたセンサデータに時間的に同期させるように構成される、請求項24-40のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項42】
検出された放射線に応答して、信号を生成するように構成される放射線センサをさらに備え、前記信号は、前記コントローラに伝送され、前記2D画像を前記センサデータに時間的に同期させる、請求項24-41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項43】
前記3D再構成のグラフィカル表現を出力するように構成されるディスプレイをさらに備える、請求項24-42のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項44】
非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を備えており、前記命令は、コンピューティングシステムの1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングシステムに、
移動型Cアーム装置の撮像アームによって搬送される検出器から、解剖学的標的の複数の投影画像を受信することであって、前記投影画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得され、前記撮像アームは、前記手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
前記手動回転の間、前記撮像アームに結合される少なくとも1つのセンサから、前記撮像アームの姿勢データを受信することと、
前記投影画像および前記姿勢データに基づいて、前記解剖学的標的の3D再構成を生成することと
を含む動作を実施させる、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項45】
解剖学的領域を撮像するための方法であって、前記方法は、
X線撮像装置の撮像アームによって搬送される検出器から、前記解剖学的領域の複数の2次元(2D)画像を受信することであって、前記2D画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得され、前記撮像アームは、前記手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
前記手動回転の間、前記撮像アームの姿勢データを受信することと、
前記2D画像および前記姿勢データに基づいて、前記解剖学的領域の3D表現を生成することと
を含む、方法。
【請求項46】
前記姿勢データは、前記解剖学的標的の近傍に位置付けられる基点マーカボードの画像から生成される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記基点マーカボードは、複数の基点マーカを含み、前記基点マーカのうちの少なくともいくつかは、異なる平面内に位置する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記基点マーカボードは、基部領域と、前記基部領域から上向きに延在する少なくとも1つの側壁とを含む、請求項46または47に記載の方法。
【請求項49】
前記姿勢データは、前記撮像アームに結合される少なくとも1つのセンサによって生成される、請求項45-48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
撮像装置を動作させるための方法であって、前記方法は、
前記撮像装置の撮像アームによって搬送される検出器から、第1の基点マーカのセットの複数の第1の画像を受信することであって、前記第1の画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
前記第1の画像に基づいて、前記撮像装置のための歪曲補正パラメータのセットを決定することと、
前記検出器から、第2の基点マーカのセットの複数の第2の画像を受信することであって、前記第2の画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
前記第2の画像に基づいて、前記撮像装置のための幾何学的較正パラメータのセットを決定することと
を含む、方法。
【請求項51】
前記撮像装置は、移動型Cアーム装置である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記第1および第2の画像はそれぞれ、前記撮像アームのプロペラ回転の間に取得される、請求項50または51に記載の方法。
【請求項53】
前記検出器は、画像増感器を備える、請求項50-52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
前記第1の基点マーカは、グリッド内に配列される、請求項50-53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記撮像アームによって搬送される少なくとも1つのセンサを使用して、前記第1の画像と関連付けられる前記撮像アームの姿勢データを決定することをさらに含み、前記歪曲補正パラメータは、前記姿勢データに基づいて決定される、請求項50-54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記第2の基点マーカは、ファントム内に配置される、請求項50-55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
歪曲補正パラメータのセットを使用して、前記第2の画像のうちの少なくともいくつかを調節することをさらに含む、請求項50-56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
前記撮像アームによって搬送される少なくとも1つのセンサを使用して、前記第2の画像と関連付けられる前記撮像アームの姿勢データを決定することをさらに含み、前記幾何学的較正パラメータは、前記姿勢データに基づいて決定される、請求項50-57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記第2の画像を処理し、貫通点、歪曲度、ピッチ、ロール、チルト、または前記撮像装置の源/検出器間距離のうちの1つまたはそれを上回るものを決定することをさらに含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
入手前手動回転の間、前記撮像アームに結合される少なくとも1つのセンサから、前記撮像アームの第2の姿勢データを受信することと、
前記第2の姿勢データと前記第2の画像と関連付けられる姿勢データを比較することと、
前記比較に基づいて、フィードバックをユーザに出力することと
をさらに含む、請求項58または59に記載の方法。
【請求項61】
前記フィードバックは、回転軌跡、回転速度、前記撮像アームの配向、前記撮像アームの位置、または前記撮像アームの安定性のうちの1つまたはそれを上回るものに関するフィードバックを備える、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記検出器から、患者の解剖学的領域の複数の第3の画像を受信することであって、前記第3の画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得され、前記撮像アームは、前記手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
前記撮像アームに結合される少なくとも1つのセンサから、前記第3の画像と関連付けられる前記撮像アームの姿勢データを受信することと、
前記第3の画像および前記姿勢データに基づいて、前記解剖学的領域の体積再構成を生成することと
をさらに含む、請求項50-61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記歪曲補正パラメータを前記第3の画像に適用することと、
前記幾何学的較正パラメータを前記第3の画像に適用することと
をさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記体積再構成を生成する前に、前記少なくとも1つのセンサからのデータに基づいて、前記歪曲補正パラメータまたは前記幾何学的較正パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものを更新することをさらに含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
解剖学的領域を撮像するためのシステムであって、前記システムは、
1つまたはそれを上回るプロセッサと、
前記1つまたはそれを上回るプロセッサに動作可能に結合されたメモリであって、前記メモリは、命令を記憶しており、前記命令は、前記1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、前記システムに、
X線撮像装置の撮像アームによって搬送される検出器から、基点マーカグリッドの複数の第1の画像を受信することであって、前記第1の画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
前記第1の画像に基づいて、前記撮像装置のための歪曲補正パラメータのセットを決定することと、
前記検出器から、基点マーカファントムの複数の第2の画像を受信することであって、前記第2の画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
前記第2の画像に基づいて、前記撮像装置のための幾何学的較正パラメータのセットを決定することと
を含む動作を実施させる、メモリと
を備える、システム。
【請求項66】
前記X線撮像装置は、移動型Cアーム装置である、請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
前記第1および第2の画像はそれぞれ、前記撮像アームのプロペラ回転の間に取得される、請求項65または66に記載のシステム。
【請求項68】
前記検出器は、画像増感器を備える、請求項65-67のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項69】
前記基点マーカグリッドをさらに備える、請求項65-68のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項70】
前記基点マーカグリッドは、中心部分と、周辺部分とを含み、前記中心部分は、前記周辺部分と異なるパターンを有する、請求項69に記載のシステム。
【請求項71】
前記基点マーカグリッドを前記検出器に搭載するための取付デバイスをさらに備える、請求項65-70のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項72】
運動センサをさらに備え、前記取付デバイスは、前記運動センサを前記検出器に結合するように構成される、請求項71に記載のシステム。
【請求項73】
前記動作はさらに、前記運動センサを使用して、前記第1の画像と関連付けられる前記撮像アームの姿勢データを決定することを含み、前記歪曲補正パラメータは、前記姿勢データに基づいて決定される、請求項65-72のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項74】
前記基点マーカファントムをさらに備える、請求項65-73のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項75】
前記基点マーカファントムは、少なくとも1つの第2の基点マーカを前記ファントムの中心部分に含む、請求項74に記載のシステム。
【請求項76】
前記ファントムは、
前記ファントムの第1の端部における第1のリングと、
前記第1の端部に対向する前記ファントムの第2の端部における第2のリングと
を含む、請求項74または75に記載のシステム。
【請求項77】
前記動作はさらに、歪曲補正パラメータのセットを使用して、前記第2の画像のうちの少なくともいくつかを調節することを含む、請求項65-76のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項78】
前記検出器に結合される運動センサをさらに備える、請求項65-77のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項79】
前記動作はさらに、前記運動センサを使用して、前記第2の画像と関連付けられる前記撮像アームの姿勢データを決定することを含み、前記幾何学的較正パラメータは、前記姿勢データに基づいて決定される、請求項78に記載のシステム。
【請求項80】
前記動作はさらに、
入手前手動回転の間、前記運動センサから、前記撮像アームの第2の姿勢データを受信することと、
前記第2の姿勢データと前記第2の画像と関連付けられる姿勢データを比較することと
を含む、請求項79に記載のシステム。
【請求項81】
前記第2の姿勢データと前記姿勢データの比較に基づいて、フィードバックをユーザに出力するように構成されるディスプレイをさらに備え、前記フィードバックは、回転軌跡、回転速度、前記撮像アームの配向、前記撮像アームの位置、または前記撮像アームの安定性のうちの1つまたはそれを上回るものに関するフィードバックを備える、請求項80に記載のシステム。
【請求項82】
前記動作はさらに、
前記検出器から、患者の解剖学的領域の複数の第3の画像を受信することであって、前記第3の画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得され、前記撮像アームは、前記手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
前記検出器に結合される運動センサから、前記第3の画像と関連付けられる前記撮像アームの姿勢データを受信することと、
前記歪曲補正パラメータを使用して、前記第3の画像を調節することと、
前記幾何学的較正パラメータを使用して、前記第3の画像を調節することと、
前記第3の画像および前記姿勢データに基づいて、前記解剖学的領域の体積再構成を生成することと
を含む、請求項65-81のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項83】
非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を備えており、前記命令は、コンピューティングシステムの1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングシステムに、
撮像装置の撮像アームによって搬送される検出器から、第1の基点マーカのセットの複数の第1の画像を受信することであって、前記第1の画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
前記第1の画像に基づいて、前記撮像装置のための歪曲補正パラメータのセットを決定することと、
前記検出器から、第2の基点マーカのセットの複数の第2の画像を受信することであって、前記第2の画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
前記第2の画像に基づいて、前記撮像装置のための幾何学的較正パラメータのセットを決定することと
を含む動作を実施させる、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項84】
解剖学的領域を撮像するための方法であって、前記方法は、
移動型Cアーム装置の撮像アームによって搬送される検出器から、前記解剖学的領域の複数の2D画像を受信することであって、前記2D画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得され、前記撮像アームは、前記手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
前記手動回転の間、前記撮像アームの複数の姿勢を示すデータを受信することと、
前記2D画像および前記データに基づいて、前記解剖学的領域の3D再構成を生成することと
を含む、方法。
【請求項85】
前記移動型Cアーム装置は、前記撮像アームに摺動可能に結合される支持アームを備え、前記シム構造は、前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェースに位置付けられる、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記シム構造は、前記支持アームに対する前記撮像アームの移動を低減させるように構成される、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記シム構造は、少なくとも部分的に、前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェース内に嵌合するように構成される、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
前記シム構造は、
前記撮像アームと前記支持アームとの間のインターフェースの2つの側に位置付けられるように構成される一対のアーム領域と、
前記伸長部材のセットを接続するブリッジ領域と
を含む、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記支持アームは、可動基部に回転可能に結合され、前記支持アームおよび前記撮像アームは、前記可動基部に対して手動で回転され、前記2D画像を取得する、請求項85に記載の方法。
【請求項90】
前記手動回転は、前記支持アームと前記可動基部との間のインターフェースまたはその近傍に結合されるレバー構造に印加される力によって作動される、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記手動回転は、プロペラ回転を備える、請求項84に記載の方法。
【請求項92】
前記手動回転は、少なくとも90度の回転を備える、請求項84に記載の方法。
【請求項93】
前記撮像アームの複数の姿勢を示すデータは、前記撮像アームに結合される運動センサから受信される、請求項84に記載の方法。
【請求項94】
前記運動センサは、慣性測定ユニットを備える、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記複数の2D画像は、基点ボードを含み、前記撮像アームの複数の姿勢を示すデータは、前記2D画像から生成される、請求項84に記載の方法。
【請求項96】
各2D画像と前記2D画像が取得された時点における前記撮像アームの対応する姿勢を関連付けることをさらに含む、請求項84に記載の方法。
【請求項97】
前記3D再構成は、コーンビームコンピュータ断層撮影再構成を備える、請求項84に記載の方法。
【請求項98】
前記3D再構成を生成する前に、1つまたはそれを上回る歪曲補正パラメータを前記2D画像のうちの少なくともいくつかに適用することをさらに含む、請求項84に記載の方法。
【請求項99】
前記3D再構成を生成する前に、1つまたはそれを上回る幾何学的較正パラメータを前記2D画像のうちの少なくともいくつかに適用することをさらに含む、請求項84に記載の方法。
【請求項100】
前記3D再構成を生成することは、前記撮像アームを使用して事前に入手された姿勢データに基づく、請求項84に記載の方法。
【請求項101】
解剖学的領域を撮像するための方法であって、前記方法は、
X線撮像装置の撮像アームによって搬送される検出器から、解剖学的領域の複数の2D画像を受信することであって、前記2D画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得され、前記撮像アームは、前記手動回転の間、シム構造に結合される、ことと、
前記手動回転の間、前記撮像アームの姿勢データを受信することと、
前記2D画像および前記姿勢データに基づいて、前記解剖学的領域の3D表現を生成することと
を含む、方法。
【請求項102】
前記X線撮像装置は、移動型Cアーム装置である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記手動回転は、少なくとも180度のプロペラ回転を備える、請求項101に記載の方法。
【請求項104】
前記シム構造は、前記撮像アームの軌道回転を阻止する、請求項101に記載の方法。
【請求項105】
前記X線撮像装置は、前記撮像アームに結合される支持アームを備え、前記シム構造は、前記支持アームに対する前記撮像アームの移動を阻止するように構成される、請求項101に記載の方法。
【請求項106】
前記シム構造は、前記支持アームと前記撮像アームとの間のインターフェース内の少なくとも1つの間隙を充填するように構成される、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記シム構造は、前記少なくとも1つの間隙内に位置付けられるように構成される少なくとも1つの伸長部材を備える、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記姿勢データは、前記X線撮像装置と関連付けられる少なくとも1つのセンサから受信され、前記少なくとも1つのセンサは、前記撮像アームに結合される運動センサを備える、請求項101に記載の方法。
【請求項109】
前記2D画像を前記姿勢データに時間的に同期させることをさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項110】
前記2D画像を前記姿勢データに時間的に同期させることは、各2D画像が取得された時点の前記撮像アームの姿勢を識別することを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項111】
前記姿勢は、前記撮像アームの回転角度を備える、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記姿勢データは、第2の姿勢データであり、前記3D再構成を生成することは、前記撮像アームを使用して事前に入手された第1の姿勢データに基づく、請求項101に記載の方法。
【請求項113】
解剖学的領域を撮像するための方法であって、前記方法は、
移動型Cアーム装置の撮像アームによって搬送される検出器から、前記解剖学的領域の複数の2D投影画像を受信することであって、前記2D投影画像は、前記撮像アームの手動回転の間に取得され、前記撮像アームは、前記手動回転の間、シム構造によって機械的に安定される、ことと、
前記手動回転の間、前記撮像アームの複数の回転角度を決定することであって、各回転角度は、対応する2D投影画像と関連付けられる、ことと、
前記2D投影画像および前記関連付けられる回転角度に基づいて、前記解剖学的領域の3D再構成を生成することと、
前記解剖学的領域内で実施される医療手技の間、指針を提供するように構成されるグラフィカルユーザインターフェース上に、前記3D再構成を出力することと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、それぞれ、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2021年4月9日に出願された、米国仮出願第63/172,886号、2021年7月15日に出願された、米国仮出願第63/203,270号、および2021年8月13日に出願された、米国仮出願第63/260,241号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本技術は、概して、医療撮像に関し、特に、患者の生体構造の3次元(3D)表現を生成するためのシステムおよびおよび関連付けられる方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータ断層撮影(CT)体積再構成等の3D解剖学的モデルが、頻繁に、画像誘導医療手技において使用されており、医師が、患者の生体構造を3次元で可視化し、外科手術用ツールを適切な場所に正確に位置付けることを可能にする。しかしながら、手技画像データから生成された3Dモデルは、手技時、実際の生体構造を正確に反映させ得ない。また、モデルが、生体構造に正しく位置合わせされない場合、医師が、ツールを正しい場所にナビゲートすることは、困難または不可能であって、したがって、手技の正確度および有効性を損なわせ得る。
【0004】
コーンビームコンピュータ断層撮影(CBCT)が、医療手技の間、画像誘導のために、患者の生体構造の高分解能の3D体積再構成を生成するために使用されている。しかしながら、多くの医師は、これらのシステムが、非常に高価であり、多くの場合、専門部署による使用のために留保されるため、従来のCBCT撮像システムへの容易なアクセスを有していない。トモシンセシス(限定角度断層撮影としても知られる)もまた、手技中撮像のために使用されているが、本技術は、多くの手技のために十分に高い分解能を伴って3D再構成を生じるためには、使用不可能である。故に、改良された医療撮像システムおよび方法が、必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本技術は、概して、医療撮像のためのシステム、方法、およびデバイスに関する。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、移動型CアームX線撮像装置(本明細書には、「移動型Cアーム装置」とも称される)を使用して、CBCT撮像技法を使用することで、患者の生体構造の3D再構成を生成する。CBCT撮像のために特化される、従来のシステムおよびデバイスと異なり、移動型Cアーム装置は、X線源および検出器を搬送する、撮像アームを回転させるためのモータおよび/または他の自動化された機構を欠き得る。代わりに、撮像アームは、一連の異なる角度を通して、手動で回転され、生体構造の2次元(2D)投影画像のシーケンスを取得する。いくつかの状況では、手動回転は、2D画像から生成される、3D再構成の品質に干渉し得る、撮像アームの望ましくない移動(例えば、発振、振動、偏移、撓曲)を生じ得る。加えて、移動型Cアーム装置は、正確な3D再構成のために必要とされ得る、画像入手の間の撮像アームの姿勢データを取得するためのセンサを欠き得る。
【0006】
故に、いくつかの実施形態では、解剖学的領域を撮像するための方法は、X線撮像装置の撮像アーム(例えば、移動型Cアーム装置)によって搬送される、検出器から、解剖学的領域の複数の2D画像を受信することを含む。2D画像は、撮像アームの手動回転の間に取得されることができる。撮像アームは、手動回転の間、シム構造によって安定され、望ましくない移動を低減または阻止することができる。本方法はまた、手動回転の間、撮像アームに結合される、少なくとも1つのセンサ(例えば、慣性測定ユニット(IMU)から、撮像アームの複数の姿勢を示す、センサデータを受信することを含むことができる。本方法はさらに、2D画像およびセンサデータに基づいて、解剖学的領域の3D再構成を生成することを含むことができる。3D再構成は、解剖学的領域内で実施される医療手技(例えば、生検またはアブレーション手技)の間、医師または他のオペレータに表示され、画像ベースの指針を提供することができる。
【0007】
本明細書に説明される実施形態は、従来の撮像技術に優る多くの利点を提供することができる。例えば、本明細書のシステムおよび方法は、特殊CBCT撮像システムではなく、手動回転式移動型Cアーム装置を使用して、患者の生体構造の高品質CBCT画像を生成することができる。本アプローチは、コストを低減させ、CBCT撮像の可用性を増加させ、したがって、CBCT撮像技法が、多くの異なるタイプの医療手技において使用されることを可能にすることができる。例えば、CBCT撮像は、例えば、生検、アブレーション、または他の診断または治療手技のために、医師がツールを生体構造内の標的場所に正確に位置付ける際に誘導するために、解剖学的領域の手技中3Dモデルを生成するために使用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の多くの側面は、以下の図面を参照することでより深く理解され得る。図面中の構成要素は、必ずしも、正確な縮尺ではない。代わりに、本開示の原理を明確に図示することに、強調が置かれている。
【0009】
図1A図1A-1Eは、本技術の実施形態による、患者を撮像するためのシステムを図示する。
図1B図1A-1Eは、本技術の実施形態による、患者を撮像するためのシステムを図示する。
図1C図1A-1Eは、本技術の実施形態による、患者を撮像するためのシステムを図示する。
図1D図1A-1Eは、本技術の実施形態による、患者を撮像するためのシステムを図示する。
図1E図1A-1Eは、本技術の実施形態による、患者を撮像するためのシステムを図示する。
【0010】
図2A図2Aおよび2Bは、手動動作式撮像装置を用いることで生じ得る、望ましくない移動の実施例を図示する。
図2B図2Aおよび2Bは、手動動作式撮像装置を用いることで生じ得る、望ましくない移動の実施例を図示する。
【0011】
図3A図3Aおよび3Bは、本技術の実施形態に従って構成される、シム構造のセットを図示する。
図3B図3Aおよび3Bは、本技術の実施形態に従って構成される、シム構造のセットを図示する。
【0012】
図3C図3Cおよび3Dは、本技術の実施形態による、可変厚を有する、シム構造を図示する。
図3D図3Cおよび3Dは、本技術の実施形態による、可変厚を有する、シム構造を図示する。
【0013】
図4A図4Aおよび4Bは、本技術の実施形態に従って構成される、L形状のシム構造のセットを図示する。
図4B図4Aおよび4Bは、本技術の実施形態に従って構成される、L形状のシム構造のセットを図示する。
【0014】
図4C図4Cおよび4Dは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能L形状のシム構造を図示する。
図4D図4Cおよび4Dは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能L形状のシム構造を図示する。
【0015】
図5A図5Aおよび5Bは、本技術の実施形態に従って構成される、U形状のシム構造のセットを図示する。
図5B図5Aおよび5Bは、本技術の実施形態に従って構成される、U形状のシム構造のセットを図示する。
【0016】
図5C図5Cおよび5Dは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能U形状のシム構造を図示する。
図5D図5Cおよび5Dは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能U形状のシム構造を図示する。
【0017】
図6A図6Aおよび6Bは、本技術の実施形態に従って構成される、U形状のシム構造の別のセットを図示する。
図6B図6Aおよび6Bは、本技術の実施形態に従って構成される、U形状のシム構造の別のセットを図示する。
【0018】
図7A図7Aおよび7Bは、本技術の実施形態に従って構成される、2つのアーム領域を伴う、シム構造を図示する。
図7B図7Aおよび7Bは、本技術の実施形態に従って構成される、2つのアーム領域を伴う、シム構造を図示する。
【0019】
図7C図7Cおよび7Dは、本技術の実施形態に従って構成される、テーパ状アーム領域を伴う、シム構造を図示する。
図7D図7Cおよび7Dは、本技術の実施形態に従って構成される、テーパ状アーム領域を伴う、シム構造を図示する。
【0020】
図7E図7Eは、本技術の実施形態に従って構成される、隆起のセットを含む、シム構造を図示する。
【0021】
図7F図7Fは、本技術の実施形態に従って構成される、複数の突出部を含む、シム構造を図示する。
【0022】
図7G図7Gは、本技術の実施形態に従って構成される、複数の正方形または長方形切り欠きを含む、シム構造を図示する。
【0023】
図7H図7Hは、本技術の実施形態に従って構成される、複数の三角形切り欠きを含む、シム構造を図示する。
【0024】
図8A図8Aおよび8Bは、本技術の実施形態に従って構成される、ローラを伴う、シム構造のセットを図示する。
図8B図8Aおよび8Bは、本技術の実施形態に従って構成される、ローラを伴う、シム構造のセットを図示する。
【0025】
図9A図9A-9Fは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、シム構造を図示する。
図9B図9A-9Fは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、シム構造を図示する。
図9C図9A-9Fは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、シム構造を図示する。
図9D図9A-9Fは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、シム構造を図示する。
図9E図9A-9Fは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、シム構造を図示する。
図9F図9A-9Fは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、シム構造を図示する。
【0026】
図10A図10A-10Dは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、別のシム構造を図示する。
図10B図10A-10Dは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、別のシム構造を図示する。
図10C図10A-10Dは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、別のシム構造を図示する。
図10D図10A-10Dは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構を伴う、別のシム構造を図示する。
【0027】
図11図11は、シム安定の有無別のCアーム検出器上の運動センサの運動を図示する、グラフである。
【0028】
図12図12は、手動動作式撮像装置を用いることで生じ得る、望ましくない移動の実施例を図示する。
【0029】
図13A図13Aおよび13Bは、本技術の実施形態に従って構成される、レバー構造を図示する。
図13B図13Aおよび13Bは、本技術の実施形態に従って構成される、レバー構造を図示する。
【0030】
図13C図13Cは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能レバー構造を図示する。
【0031】
図13D図13Dは、本技術の実施形態に従って構成される、別の調節可能レバー構造を図示する。
【0032】
図14A図14Aおよび14Bは、本技術の実施形態による、レバー構造を図示する。
図14B図14Aおよび14Bは、本技術の実施形態による、レバー構造を図示する。
【0033】
図14C図14Cは、本技術の実施形態に従って構成される、別のレバー構造を図示する。
【0034】
図14D図14Dおよび14Eは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能レバー構造を図示する。
図14E図14Dおよび14Eは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能レバー構造を図示する。
【0035】
図15図15は、本技術の実施形態による、撮像装置に結合される、運動センサを図示する。
【0036】
図16図16は、本技術の実施形態による、撮像装置に結合される、運動センサおよび放射線センサを図示する。
【0037】
図17A図17Aおよび17Bは、本技術の実施形態に従って構成される、取付デバイスを図示する。
図17B図17Aおよび17Bは、本技術の実施形態に従って構成される、取付デバイスを図示する。
【0038】
図17C図17Cは、本技術の実施形態による、撮像装置に結合される、図17Aおよび17Bの取付デバイスを図示する。
【0039】
図17D図17Dは、本技術の実施形態に従って構成される、別の取付デバイスを図示する。
【0040】
図17E図17Eは、本技術の実施形態に従って構成される、別の取付デバイスを図示する。
【0041】
図18A図18Aおよび18Bは、本技術の実施形態による、姿勢推定のための基点マーカボードを図示する。
図18B図18Aおよび18Bは、本技術の実施形態による、姿勢推定のための基点マーカボードを図示する。
【0042】
図18C図18Cは、本技術の実施形態による、別の基点マーカボードを図示する。
【0043】
図18D図18Dは、本技術の実施形態による、さらに別の基点マーカボードを図示する。
【0044】
図18E図18Eは、本技術の実施形態による、別の基点マーカボードを図示する。
【0045】
図18F図18Fおよび18Gは、本技術の実施形態による、基点マーカボードおよびファントムを図示する。
図18G図18Fおよび18Gは、本技術の実施形態による、基点マーカボードおよびファントムを図示する。
【0046】
図19図19は、本技術の実施形態による、撮像装置を動作させるための方法を図示する、フロー図である。
【0047】
図20図20は、本技術の実施形態による、撮像装置を較正するための方法を図示する、フロー図である。
【0048】
図21A図21A-21Dは、本技術の実施形態による、歪曲補正のための基点マーカグリッドを図示する。
図21B図21A-21Dは、本技術の実施形態による、歪曲補正のための基点マーカグリッドを図示する。
図21C図21A-21Dは、本技術の実施形態による、歪曲補正のための基点マーカグリッドを図示する。
図21D図21A-21Dは、本技術の実施形態による、歪曲補正のための基点マーカグリッドを図示する。
【0049】
図22A図22Aは、本技術の実施形態による、幾何学的較正のための基点マーカファントムを図示する。
【0050】
図22B図22Bは、本技術の実施形態に従って構成される、別の基点マーカファントムを図示する。
【0051】
図22C図22Cは、本技術の実施形態による、図22Bの基点マーカファントムの一部を形成し得る、アセンブリを図示する。
【0052】
図22D図22Dは、本技術の実施形態に従って構成される、別の基点マーカファントムを図示する。
【0053】
図23A図23Aは、本技術の実施形態による、解剖学的領域を撮像するための方法を図示する、フロー図である。
【0054】
図23B図23Bは、本技術の実施形態による、3D再構成を生成するための方法を図示する、フロー図である。
【0055】
図24図24は、本技術の実施形態による、画像入手のために撮像装置を調製するための方法を図示する、フロー図である。
【0056】
図25A図25Aは、本技術の実施形態による、基点マーカボードを使用した較正および画像入手のための方法を図示する、フロー図である。
【0057】
図25B図25Bは、本技術の実施形態による、撮像装置を動作させるための方法を図示する、フロー図である。
【0058】
図26A図26Aは、較正またはシム安定を伴わない、手動動作式撮像装置によって生成されたファントムのCBCT画像である。
【0059】
図26B図26Bは、本技術の実施形態による、較正およびシム安定を伴う、手動動作式撮像装置によって生成されたファントムのCBCT画像である。
【0060】
図27A図27Aは、較正またはシム安定を伴わない、手動動作式撮像装置によって生成された肺のCBCT画像である。
【0061】
図27B図27Bは、本技術の実施形態による、較正およびシム安定を伴う、手動動作式撮像装置によって生成された肺のCBCT画像である。
【0062】
図27C図27Cは、ロボット動作式CBCT撮像システムを用いて生成された肺のCBCT画像である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
本開示の実施形態は、その中で同様の番号がいくつかの図全体を通して同様の要素を表し、その中で例示的実施形態が示される、付随の図面を参照して、以降で、より完全に説明されるであろう。しかしながら、請求項の実施形態は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。本明細書に記載される実施例は、非限定的実施例であって、他の可能性として考えられる実施例のうちの単なる実施例である。
【0064】
本明細書で使用されるように、用語「vertical(垂直)」、「lateral(側方)」、「upper(上側)」、および「lower(下側)」は、図に示される配向に照らした、本明細書に開示される実施形態の特徴の相対的方向または位置を指し得る。例えば、「upper(上側)」または「uppermost(最上)」は、別の特徴よりページの上部の近くに位置付けられる、特徴を指し得る。しかしながら、これらの用語は、反転または傾斜された配向等の他の配向を有する、実施形態も含むものと広義に解釈されるべきであって、上部/底部、覆って/覆われて、上方/下方、上/下、および左/右は、配向に応じて入れ替えられることができる。
【0065】
本技術のある実施形態は、肺内で実施される医療手技の文脈で説明されるが、これは、限定することを意図するものではない。本明細書に開示される実施形態のいずれかは、筋骨格系、血管系、腹腔、消化管、泌尿生殖路、脳等上または内で実施される手技等、他のタイプの医療手技においても使用されることができる。加えて、本明細書における実施形態のいずれかは、患者を診断または治療するために、外科手術用ツール指針、生検、アブレーション、化学療法投与、外科手術、または任意の他の手技等の用途のためにも使用されることができる。
【0066】
本明細書に提供される見出しは、便宜上にすぎず、請求される本技術の範囲または意味を解釈するものではない。
【0067】
I.技術の概要
肺癌は、毎年、乳房、前立腺、および結腸癌を組み合わせた数よりも多くの人々を死に至らせている。大部分の肺癌は、末期において診断され、これが、高死亡率に寄与する。(例えば、病期1-2における)肺癌の早期診断は、生存率を著しく改善し得る。初期肺癌を診断する際の第1のステップは、肺生検を疑わしい結節または病変上で実施することである。気管支鏡肺生検は、従来の生検経路であるが、典型的には、不良な成功率に悩まされ(例えば、結節のわずか50%~70%しか、正しく診断されず)、多くの患者の癌ステータスが、生検手技後でさえ、不確実なままであることを意味する。非診断生検に関する1つの一般的理由は、医師が、生検サンプルを収集する前に、生検針を結節内の正しい場所の中に設置することができないことである。本状況は、医師が針を標的結節にナビゲートする際に誘導するための従来の技術の欠点に起因して生じ得る。例えば、従来の技術は、典型的には、手技の間、(例えば、電磁(EM)ナビゲーションまたは形状感知技術を介して)患者の生体構造に位置合わせされる、生検手技前(例えば、数日~数週間前)に取得される、患者の静的胸部CT走査を使用する。位置合わせ誤差が、医師に、針設置の間、結節を完全に逸失させ得る。CT/身体発散としても知られる、これらの誤差は、手技前走査データが実際の手技の間に取得される患者の生体構造データに合致しないときに生じる。これらの差異は、肺が、動的であって、多くの場合、日々および/または患者が麻酔下にあるとき、体積を変化させるため、生じ得る。研究は、手技前CT走査と手技の間の患者の生体構造との間の平均誤差が、1.8cmであることを示しており、これは、生検されている肺結節の多くより大きい。
【0068】
CBCTは、患者の生体構造の高分解能3D体積再構成を生じることが可能である、撮像技法である。気管支鏡肺生検に関して、手技中CBCT撮像が、生検針が標的結節に対して適切に位置付けられていることを確認するために使用されることができ、ほぼ20%診断正確度を増加させることが示されている。典型的CBCT手技は、広円弧(例えば、180°~360°)にわたって回転され、2D投影画像のシーケンスを取得する、円錐形状のX線ビームを用いて、患者の身体を走査することを伴う。生体構造の3D体積再構成は、フィルタ処理された逆投影または反復再構成等の画像再構成技法を使用して、2D画像から生成されることができる。従来のCBCT撮像システムは、画像入手の間の、平滑円弧にわたる、自動化された高度に制御されたX線源および検出器の回転のために、モータ式撮像アームを含む。これらのシステムはまた、異なる回転角度を横断して、撮像アームの姿勢を正確に追跡することが可能である。しかしながら、CBCT撮像システムは、典型的には、大型で、非常に高価であって、肺生検手技を実施する、呼吸器科医等の多くの医師にとって、利用可能ではない場合がある。
【0069】
手動動作式移動型Cアーム装置は、特殊CBCT撮像システムより安価かつより容易に利用可能であるが、概して、以下の理由のいくつかまたは全てから、CBCT撮像のために好適ではない。第1に、移動型Cアーム装置は、典型的には、モータ式撮像アームを欠いており、したがって、撮像入手の間、手動で回転されなければならない。しかしながら、手動回転では、CBCT撮像のための十分に大角度(例えば、90°を上回る)にわたって、撮像アームの平滑で、アイソセンタの、円形運動を生じることが非常に困難である。多くの移動型Cアーム装置内に存在する機械的不安定性に起因して、撮像アームは、手動回転の間、望ましくない移動(例えば、発振、振動、偏移、撓曲)を呈し得、これは、非円形軌跡に沿って、撮像アームを移動させる、または別様に、結果として生じる3D再構成の品質に悪影響を及ぼし得る。第2に、移動型Cアーム装置は、概して、撮像アームが患者の周囲で回転するにつれて、撮像アームの姿勢を正確に決定するための能力を欠いている。典型的CBCT撮像手技では、数百枚の画像が、10~50枚の画像/秒のレートで入手され、撮像アームの姿勢は、画像毎に決定される必要がある。第3に、移動型Cアーム装置は、多くの場合、画像増感器をX線検出器として使用し、これは、正確な画像再構成を妨害する、有意な歪曲アーチファクトを形成し得る。画像増感器はまた、比較的に重く(例えば、数百ポンド)、したがって、さらに、手動回転の間、撮像アームを不安定にさせ得る。
【0070】
トモシンセシスは、患者の生体構造の手技中画像を生成するために使用され得る、技法である。しかしながら、トモシンセシスは、画像入手の間、はるかに小さい回転角度(例えば、15°~70°)を使用するため、結果として生じる画像は、典型的には、低分解能であって、十分な深度情報を欠いており、および/または有意な歪曲を含み得る。トモシンセシスは、したがって、典型的には、高度に正確な3D空間情報を要求する用途のために好適ではない。
【0071】
故に、移動型Cアーム装置等の低コストアクセス可能撮像システムを使用して、患者の生体構造の手技中高分解能3D表現を生じることが可能である、撮像技法の必要性が存在する。本技術は、本明細書では、「手動回転式CBCT」または「mrCBCT」とも称される、手動回転式撮像装置を使用して、CBCT撮像を実施するためのシステム、方法、およびデバイスを提供することによって、これらおよび他の課題に対処することができる。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるシステムは、手動回転の間、望ましくない移動を低減または防止する、1つまたはそれを上回るシム構造(例えば、楔、ブロック、ダンパ等)を使用して、移動型Cアーム装置の撮像アームおよび/または他の構成要素を機械的に安定させる。本システムはまた、1つまたはそれを上回るレバー構造(例えば、取外可能または恒久的に添着されるハンドル)を含み、オペレータが、撮像アームを望ましくない移動を生じる可能性が低い場所から回転させることを補助する。本システムはさらに、回転の間、撮像アームの姿勢を自動的に追跡する、少なくとも1つのセンサ(例えば、IMU等の運動センサ)を含むことができる。センサデータは、取得された2D投影画像に時間的に同期され、画像毎に、撮像アームの姿勢を正確に決定することができる。いくつかの実施形態では、本システムは、使用の前および/または間、較正され、(例えば、画像増感器からの)画像歪曲を補正し、較正パラメータを決定し、個々の移動型Cアーム装置間の機械的差異を補償し、および/またはオペレータが撮像アームを手動で回転させる方法における変動を調節する。本明細書に説明されるアプローチは、CBCT撮像のために手動動作式移動型Cアーム装置を適合させ、したがって、比較的に安価かつアクセス可能な撮像機器を使用して、高品質CBCT再構成が生じさせられることを可能にするために使用されることができる。
【0072】
II.医療撮像システムおよび関連付けられるデバイスおよび方法
図1Aは、本技術の実施形態による、患者102を撮像するためのシステム100の部分概略図である。システム100は、コンソール106に動作可能に結合される、撮像装置104を含む。撮像装置104は、X線撮像装置等、患者102の標的解剖学的領域の画像を生成するように構成される、任意の好適なデバイスであることができる。図示される実施形態では、例えば、撮像装置104は、蛍光透視撮像のために構成される、移動型Cアーム装置である。移動型Cアーム装置は、典型的には、湾曲C形状ガントリとして構成される、手動可動式撮像アーム108(「Cアーム」としても知られる)を含む。移動型Cアーム装置の実施例は、限定ではないが、OEC 9900 Elite(GE Healthcare)およびBV Pulsera(Philips)を含む。しかしながら、他の実施形態では、本明細書に説明される技法は、Gアーム撮像装置等の手動可動式撮像アーム108を有する、他のタイプの撮像装置104にも適合されることができる。
【0073】
撮像アーム108は、放射線源110(例えば、X線源)と、検出器112(例えば、画像増感器または平坦パネル検出器等のX線検出器)とを搬送することができる。放射線源110は、撮像アーム108の第1の端部部分114に搭載されることができ、検出器112は、第1の端部部分114に対向する、撮像アーム108の第2の端部部分116に搭載されることができる。医療手技の間、撮像アーム108は、標的解剖学的領域が放射線源110と検出器112との間に位置するように、患者102の近傍に位置付けられることができる。撮像アーム108は、標的解剖学的領域に対して所望の姿勢(例えば、角度)に回転されることができる。放射線源110は、患者の身体を通して検出器112まで進行し、解剖学的領域の2D画像(本明細書には、「投影画像」とも称される)を生成する、放射線(例えば、X線)を出力することができる。画像データは、静止またはビデオ画像として出力されることができる。いくつかの実施形態では、撮像アーム108は、異なる姿勢のシーケンスを通して回転され、複数の2D投影画像を取得する。画像は、解剖学的領域の3D表現(本明細書には、「3D再構成」、「体積再構成」、「画像再構成」、または「CBCT再構成」とも称される)を生成するために使用されることができる。3D表現は、3Dモデルまたはレンダリングとして、および/または1つまたはそれを上回る2D画像スライス(本明細書には、「CBCT画像」または「再構成された画像」とも称される)として表示されることができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、撮像アーム108は、支持アーム120によって、基部118に結合される。基部118は、撮像アーム108、放射線源110、および検出器112のための平衡錘として作用することができる。図1Aに示されるように、基部118は、撮像装置104を患者102に対して種々の場所に位置付けるための車輪を含む、移動型構造であることができる。しかしながら、他の実施形態では、基部118は、定常構造であることができる。基部118はまた、下記にさらに議論されるように、検出器112からの画像データを受信、記憶、および/または処理するための種々の機能的構成要素を搬送することができる。
【0075】
支持アーム120(「取付アーム」または「枢動アーム」とも称される)は、撮像アーム108を基部118に接続することができる。支持アーム120は、撮像アーム108に結合される、遠位部分122と、基部118に結合される、近位部分124とを有する、伸長構造であることができる。支持アーム120は、垂直区分と、水平区分とを有する、L形状の構造(「Lアーム」)として図1Aに描写されるが、他の実施形態では、支持アーム120は、異なる形状(例えば、湾曲形状)を有することができる。
【0076】
撮像アーム108は、基部118に対して複数の方向に回転するように構成されることができる。例えば、図1Bは、軌道回転の間の撮像装置104の部分概略図である。図1Bに示されるように、軌道回転の間、撮像アーム108は、矢印136によって示されるように、長手方向に沿って、支持アーム120および基部118に対して回転する。したがって、軌道回転の間、運動軌跡は、主に、または完全に、撮像アーム108の平面内に位置することができる。撮像アーム108は、支持アーム120に摺動可能に結合され、撮像アーム108の軌道回転を可能にすることができる。例えば、撮像アーム108は、撮像アーム108が支持アーム120に沿って摺動することを可能にする、第1のインターフェース126を介して、支持アーム120に接続されることができる。
【0077】
図1Cは、第1のインターフェース126の斜視図であって、図1Dは、図1Bにおける軸A-Aに沿った第1のインターフェース126の部分概略断面図である。図1Cおよび1Dをともに参照すると、撮像アーム108は、一対のレール138と、レール138間に凹設されたトラック140とを含むことができる。レール138は、第1のインターフェース126の対向側(例えば、第1の側142および第2の側144)に位置することができる。支持アーム120の遠位部分122は、レール138間に、かつ少なくとも部分的に、トラック140の中に嵌合することができる。レール138、トラック140、および遠位部分122は、集合的に、第1のインターフェース126を形成することができる。図1Dに最良に見られるように、遠位部分122は、レール138に係合し、遠位部分122をトラック140に固着させる、一対の溝または切り欠き146を含むことができる。遠位部分122はまた、撮像アーム108が、軌道回転の間、支持アーム120に対して平滑に摺動し得るように、トラック140の内面に接触する、1つまたはそれを上回る車輪またはローラ148を含むことができる。
【0078】
図1Eは、プロペラ回転(「角回転」または「角形成」としても知られる)の間の撮像装置104の部分概略図である。図1Eに示されるように、プロペラ回転の間、撮像アーム108および支持アーム120は、矢印150によって示されるように、基部118に対して側方方向に回転する。支持アーム120は、撮像アーム108および支持アーム120が基部118に対して旋回することを可能にする、第2のインターフェース128(例えば、枢動ジョイントまたは他の回転可能接続)を介して、基部118に回転可能に結合されることができる。随意に、撮像装置104は、撮像アーム108がプロペラ回転を実施する間、軌道回転を防止し、および/または撮像アーム108が軌道回転を実施する間、プロペラ回転を防止するために、係止機構を含むことができる。
【0079】
再び図1Aを参照すると、撮像装置104は、随意に、軌道回転および/またはプロペラ回転の代替として、またはそれに加え、他の方向に回転するように構成されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、撮像アーム108および支持アーム120の遠位部分122は、支持アーム120および基部118の残りに対して回転可能である(「フリップフロップ」回転としても知られる)。フリップフロップ回転は、いくつかの状況では、手術台152の近傍に位置する、他の構成要素(例えば、外科手術用ロボット型アセンブリ)への干渉を低減させるために有利であり得る。
【0080】
撮像装置104は、撮像装置104の動作を制御するために、コンソール106に動作可能に結合されることができる。図1Aに示されるように、コンソール106は、車輪を伴う、移動型構造であって、したがって、コンソール106が撮像装置104から独立して移動されることを可能にすることができる。しかしながら、他の実施形態では、コンソール106は、定常構造であることができる。コンソール106は、ワイヤ、ケーブル等によって、撮像装置104に取り付けられることができる、または無線通信技法を介して撮像装置104と通信する、別個の構造であることができる。コンソール106は、1つまたはそれを上回るプロセッサと、画像入手および/または処理に関連する種々の動作を実施するように構成される、メモリとを含む、コンピューティングデバイス130(例えば、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ等)を含むことができる。例えば、コンピューティングデバイス130は、以下の動作、すなわち、3D再構成を生成することに関連するデータ(例えば、画像データ、センサデータ、較正データ)を受信する、編成する、記憶する、および/または処理する、画像再構成アルゴリズムを実行する、較正アルゴリズムを実行する、および3D再構成を後処理する、レンダリングする、および/または表示することのいくつかまたは全てを実施することができる。コンピューティングデバイス130によって実施され得る、動作の付加的実施例は、本明細書のいずれかの場所でより詳細に説明される。
【0081】
コンピューティングデバイス130は、データをシステム100の種々の構成要素から受信することができる。例えば、コンピューティングデバイス130は、コンピューティングデバイス130が、コマンドを撮像装置104に伝送し、および/またはデータを撮像装置104から受信し得るように、ワイヤおよび/または無線通信モダリティ(例えば、Bluetooth(登録商標)、Wifi)を介して、撮像装置104に(例えば、放射線源110、検出器112、および/または基部118に)動作可能に結合されることができる。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス130は、コマンドを撮像装置104に伝送し、撮像装置104に、画像の入手を開始する、画像の入手を停止する、画像入手パラメータを調節すること等を行わせる。撮像装置104は、画像データ(例えば、検出器112によって入手された投影画像)をコンピューティングデバイス130に伝送することができる。撮像装置104はまた、撮像装置104の構成要素が適切に機能しているかどうか、撮像装置104が画像入手のために準備完了であるかどうか、撮像装置104が画像を現在入手しているかどうか等、ステータス情報をコンピューティングデバイス130に伝送することができる。
【0082】
随意に、コンピューティングデバイス130はまた、他のタイプのデータも撮像装置104から受信することができる。図1Aの実施形態では、例えば、撮像装置104は、撮像アーム108の姿勢を示す、センサデータを生成するように構成される、少なくとも1つのセンサ154を含む。センサデータは、本明細書に説明される画像処理技法において使用するために、有線または無線通信を介して、コンピューティングデバイス130に伝送されることができる。センサ154の構成および動作の付加的詳細は、下記に提供される。
【0083】
コンソール106は、オペレータ(例えば、医師、看護師、技術者、または他の保健医療専門家)がコンピューティングデバイス130と相互作用することを可能にする、種々のユーザインターフェース構成要素を含むことができる。例えば、オペレータは、好適な入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、マイクロホン)を介して、コマンドをコンピューティングデバイス130に入力することができる。コンソール106はまた、画像データ、センサデータ、再構成データ、ステータス情報、制御情報、および/または任意の他の好適な情報をオペレータに出力するために、ディスプレイ132(例えば、モニタまたはタッチスクリーン)を含むことができる。随意に、基部118はまた、情報をオペレータに出力するために、二次ディスプレイ134を含むことができる。
【0084】
図1Aは、コンソール106を撮像装置104と別個であるように示すが、他の実施形態では、コンソール106は、ワイヤ、ケーブル等によって、撮像装置104に(例えば、基部118に)物理的に接続されることができる。加えて、他の実施形態では、基部118は、撮像装置104がまた基部118から制御され得るように、個別のコンピューティングデバイスおよび/または入力デバイスを含むことができる。そのような実施形態では、基部118内に位置する、コンピューティングデバイスは、本明細書に説明される画像入手および/または処理動作のいずれかを実施するように構成されることができる。随意に、コンソール106は、基部118と統合される(例えば、コンピューティングデバイス130は、基部118内に位置する)、または撮像装置104が基部118から完全に制御されるように、完全に省略されることができる。いくつかの実施形態では、システム100は、複数のコンソール106(例えば、少なくとも2つのコンソール106)を含み、それぞれ、個別のコンピューティングデバイス130を伴う。本明細書に説明されるプロセスのいずれかは、単一コンソール106上で、または複数のコンソール106の任意の好適な組み合わせを横断して、実施されることができる。
【0085】
A.安定デバイスおよび方法
再び図1Aを参照すると、システム100は、その中でオペレータが、mrCBCT手技等の撮像入手の間、撮像アーム108を手動で回転させる、撮像手技を実施するために使用されることができる。そのような実施形態では、撮像装置104は、撮像アーム108を自動的に回転させるための任意のモータまたは他のアクチュエータを欠いている、手動動作式デバイスであることができる。例えば、第1のインターフェース126および第2のインターフェース128の一方または両方は、それぞれ、撮像アーム108の軌道回転およびプロペラ回転を作動させるための任意の自動化された機構を欠き得る。代わりに、ユーザは、mrCBCT手技の間、回転力を撮像アーム108および/または支持アーム120に手動で印加する。
【0086】
いくつかの実施形態では、撮像手技は、撮像アーム108のプロペラ回転を実施することを伴う。プロペラ回転は、比較的に大回転角度にわたって、撮像アーム108を回転させることを伴う、mrCBCTまたは他の撮像技法のために有利であり得る。例えば、mrCBCTまたは類似撮像手技は、少なくとも90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、170°、180°、190°、200°、210°、220°、230°、240°、250°、260°、270°、280°、290°、300°、310°、320°、330°、340°、350°、または360°の範囲にわたって、撮像アーム108を回転させることを伴うことができる。総回転は、90°~360°、90°~270°、90°~180°、120°~360°、120°~270°、120°~180°、180°~360°、または180°~270°の範囲内であることができる。上記に記載されるように、大回転角度は、生体構造の正確な高分解能3D再構成を生成するために十分な数の画像を異なる角度または回転位置から捕捉するために要求され得る。多くの状況では、軌道回転を使用して、そのような大回転角度を達成することが、不可能である。例えば、図1Aに示されるように、撮像装置104が、患者の身体の一端(例えば、患者102の頭部および/または胴体の近傍)に位置付けられる場合、撮像アーム108の軌道回転は、患者102および/または手術台152の場所によって、比較的に限定された回転角度(例えば、90°未満)に制約され得る。
【0087】
より大きい回転角度は、図1Aに示される構成でも、プロペラ回転を用いることで、達成されることができる。しかしながら、プロペラ回転は、特に、回転力が手動で印加されるとき、軌道回転ほど機械的に安定し得ない。故に、安定機構の不在下(例えば、シム構造156が省略されるとき)、撮像アーム108は、手動プロペラ回転の間、結果として生じるCBCT再構成の品質に悪影響を及ぼし得る、望ましくない移動を呈し得る。生じ得る、望ましくない移動の実施例は、限定ではないが、撮像アーム108を所望の軌跡(例えば、平滑、単一平面、アイソセンタ、および/または円形軌跡)から逸脱させる、発振、振動、突然の偏移、撓曲、および/または他の非均一運動を含む。望ましくない移動は、例えば、放射線源110と検出器112との間の重量非平衡および第1のインターフェース126および/または第2のインターフェース128における機械的たるみ等、撮像装置104の機械的不安定性に起因して、生じ得る。いくつかの実施形態では、検出器112は、放射線源110(例えば、画像増感器は、数百ポンドの重量であり得る)よりはるかに重い。結果として、プロペラ回転の間、撮像アーム108は、支持アーム120に対して偏移し得、および/または支持アーム120は、基部118に対して偏移し得る。そのような移動は、画像入手の間、撮像アーム108の回転中心を移動させ得、これは、検出器112によって取得される投影画像を誤整合させ得る。そのような誤整合された投影画像から生じられる3D再構成は、有意な画像アーチファクトを含み得、および/または多くの医療手技において使用するために十分な空間分解能を欠き得る。
【0088】
図2Aおよび2Bは、安定機構の不在下、撮像アーム108の手動プロペラ回転の間、第1のインターフェース126において生じ得る、望ましくない移動の実施例を図示する。図2Aおよび2Bをともに参照すると、第1のインターフェース126は、撮像アーム108の種々の構成要素と支持アーム120との間(例えば、レール138、トラック140、遠位部分122、溝146、および/または車輪148間)に、空間、間隙等を含むことができる。本機械的たるみは、撮像アーム108が、係止され、軌道回転を防止するときでも、撮像アーム108および支持アーム120が、相互に対して偏移することを可能にすることができる。例えば、第1のインターフェース126の第1および第2の側142、144はそれぞれ、第1の間隙202、第2の間隙204、および/または第3の間隙206を含むことができる。間隙202-204は、撮像アーム108のレール138と支持アーム120の遠位部分122内の溝146との間に位置することができる(図2Aおよび2Bでは、間隙202-204は、単に、簡略化の目的のために、第2の側144上でのみ標識される)。図示される実施形態では、第1の間隙202は、レール138の下側表面と溝146の上側表面との間にあり、第2の間隙204は、レール138の側方表面と溝146の側方表面との間にあり、第3の間隙206は、レール138の下側表面と溝146の上側表面との間にある。間隙202-206の存在に起因して、撮像アーム108は、支持アーム120に対して垂直方向208(図2A)および/または側方方向210(図2B)に偏移し得る。
【0089】
再び図1Aを参照すると、いくつかの実施形態では、システム100は、mrCBCT手技の間、生じ得る、望ましくない移動を低減または防止するための特徴を含む。例えば、システム100は、撮像装置104のある部分を機械的に安定させるための1つまたはそれを上回るシム構造156を含むことができる(シム構造156は、単に、簡略化の目的のために、図1B-1Eでは、省略される)。シム構造156は、1つまたはそれを上回る場所において撮像装置104に結合され、手動回転の間、望ましくない移動を低減または防止する、除去可能または恒久的構成要素であることができる。図示される実施形態では、システム100は、撮像アーム108と支持アーム120との間の第1のインターフェース126の対向端に位置付けられる、2つのシム構造156を含む。随意に、システム100は、第1のインターフェース126の各端部と、第1のインターフェース126の両側142、144とに1つずつ、4つのシム構造156を含むことができる。代替として、または組み合わせて、システム100は、1つまたはそれを上回るシム構造156を撮像装置104の他の場所に(例えば、第2のインターフェース128に)も含むことができる。1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、またはそれを上回るシム構造等、任意の好適な数のシム構造156が、使用されることができる。
【0090】
本明細書に開示されるシム構造156は、ユーザが、モータまたは他の自動化された作動機構を使用せずに、広回転角度にわたって、撮像アーム108の平滑な均一移動を生じることをより容易にすることができる。故に、検出器112によって生成された投影画像は、シム構造156を伴わずに生成された投影画像と比較して、有意に低減された不整合を呈し、したがって、結果として生じる3D再構成の正確度および分解能を改良し得る。シム構造156はまた、撮像アーム108のより一貫した回転経路を生じることができ、これは、本明細書に開示される較正プロセスの正確度を有意に改良し得る。撮像装置104と併用され得る、シム構造156の付加的実施例および特徴は、図3A-10Dと関連して下記により詳細に説明される。
【0091】
図3A-10Dは、本技術の実施形態による、撮像装置を安定させるために使用され得る、シム構造の代表的実施例を図示する。図3A-10Dのシム構造は、図1Aの撮像装置104の構成要素を参照して説明および図示されるが、シム構造はまた、他の撮像装置およびシステムと併用されることもできることを理解されたい。加えて、図3A-10Dのシム構造の特徴のいずれかは、相互に組み合わせられることができる。
【0092】
図3Aは、本技術の実施形態に従って構成される、シム構造302a、302bのセットを伴う、第1のインターフェース126の部分概略断面図である。最初に、図3Aを参照すると、シム構造302a、302bは、第1のインターフェース126を撮像装置104の撮像アーム108と支持アーム120との間に安定させるために使用されることができる。図示される実施形態では、シム構造302a、302bは、それぞれ、第1のインターフェース126の第1および第2の側142、144に位置付けられる。シム構造302a、302bは、撮像アーム108と支持アーム120との間の第1の間隙202内に嵌合することができる。シム構造302a、302bは、部分的または完全に、第1の間隙202を充填し、したがって、撮像アーム108が手動で回転されるとき、支持アーム120に対する撮像アーム108の望ましくない移動を阻止または低減させることができる。いくつかの実施形態では、シム構造302a、302bは、一時的に、第1のインターフェース126の中に挿入され、手動動作の間、撮像アーム108および支持アーム120を安定させる、除去可能構成要素である。シム構造302a、302bは、摩擦および/または機械的干渉によって、または他の機構によって、定位置に保持されることができる。しかしながら、他の実施形態では、シム構造302a、302bは、第1のインターフェース126内に恒久的に添着されることができる。
【0093】
図3Bは、個々のシム構造302aの斜視図である。シム構造302aは、撮像アーム108と支持アーム120との間の空間を充填するように構成される、伸長部材(例えば、ブロック、楔、パネル)であることができる。シム構造302aは、剛性または応従性材料を含む、支持アーム120に対する撮像アーム108の移動を減衰させる、妨害する、または別様に、防止するために好適な任意の材料から作製されることができる。シム構造302aの幾何学形状はまた、所望に応じて、変動されることができる。図示される実施形態では、例えば、シム構造302aは、長方形状を有する。他の実施形態では、シム構造302aは、正方形、台形、三角形、円形、長円形等の任意の他の好適な形状を有することができる。シム構造302aの寸法は、撮像アーム108と支持アーム120との間に所望の嵌合を提供するように構成されることができる。例えば、シム構造302aは、1cm~20cmの範囲内の長さLと、0.3cm~5cmの範囲内の幅Wと、1mm~15mmの範囲内の厚さTとを有することができる。厚さTは、第1の間隙202の高さに等しくまたはほぼ等しくあることができ(図3A)、長さLおよび幅Wは、第1の間隙202の側方寸法を上回るまたはそれに等しくあることができる。
【0094】
シム構造302bは、シム構造302aと同じまたは概して類似することができる。例えば、シム構造302a、302bは両方とも、同一幾何学形状(例えば、サイズ、形状)を有することができる。しかしながら、他の実施形態では、シム構造302bは、シム構造302aと異なる幾何学形状を有することができ、例えば、シム構造302bは、シム構造302aより大きくまたはより小さくあることができる、シム構造302aと異なる形状を有することができる等である。随意に、シム構造302aまたはシム構造302bのいずれかは、第1のインターフェース126の側のうちの1つのみがシム構造を含むように、省略されることができる。
【0095】
図3Cは、本技術の実施形態による、可変厚Tを有する、シム構造302cの側面図である。シム構造302cは、シム構造302cが、第1の端部領域304においてより厚く、第2の端部領域306においてより薄いように、シム構造302cの厚さTがシム構造302cの長さLに沿って減少することを除き、概して、シム構造302aおよび/またはシム構造302bに類似することができる。図示される実施形態では、例えば、シム構造302cは、三角形断面形状を有し、第2の端部領域306におけるシム構造302cの角度は、80°、70°、60°、50°、45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、10°、または5°を下回るまたはそれに等しい。
【0096】
図3Dは、本技術の実施形態による、第1のインターフェース126に位置付けられる、シム構造302c、302cのセットの部分概略側面図である。図示される実施形態では、シム構造302dは、シム構造302cと同じまたは類似する、テーパ状の楔状形状を有する。しかしながら、他の実施形態では、シム構造302c、302dの一方または両方は、図3Bのシム構造302aの長方形形状等、異なる形状を有する、シム構造と置換されることができる。図3Dに示されるように、シム構造302c、302dは、それぞれ、支持アーム120の遠位部分122と撮像アーム108との間の第1のインターフェース126の第1および第2の端部308、310において、空間の中に挿入されることができる。図3Dは、2つのシム構造302c、302dを示すが、いくつかの実施形態では、第1のインターフェース126は、第1の端部308の両側142、144における2つのシム構造と、第2の端部310の両側142、144における2つのシム構造との、合計4つのシム構造を含むことができる。
【0097】
図4Aは、本技術の実施形態による、L形状のシム構造402a、402bのセットを伴う、第1のインターフェース126の部分概略断面図であって、図4Bは、個々のシム構造402aの斜視図である。図4Aおよび4Bをともに参照すると、シム構造402a、402bは、それぞれ、第1のインターフェース126の第1および第2の側142、144において、撮像アーム108と支持アーム120との間に挿入されることができる。シム構造402a、402bはそれぞれ、第2のパネル406に接続され、L形状の構造を形成する、第1のパネル404を含むことができる。第1のパネル404および第2のパネル406は、それぞれ、撮像アーム108と支持アーム120との間の第1の間隙202および第2の間隙204内に嵌合することができる。第1および第2のパネル404、406は、単一一体型構成要素として、相互と一体的に形成されることができる、または接着剤、接合、締結具等を介して、相互に結合される、別個の構成要素であることができる。図示される実施形態では、第1および第2のパネル404、406は、固定された幾何学形状で接続され、相互に対して可動ではない。しかしながら、他の実施形態では、第1および第2のパネル404、406は、下記にさらに説明されるように、相互に可動に結合されることができる。
【0098】
第1および第2のパネル404、406はそれぞれ、第1および第2の間隙202、204の形状に共形化するように選択される、幾何学形状(例えば、サイズ、形状)を有する、平坦化された伸長部材であることができる。例えば、第1および第2のパネル404、406間の角度は、10°、20°、30°、40°、45°、50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°を上回るまたはそれに等しくあることができる。第1および第2のパネル404、406はそれぞれ、長方形、正方形等の任意の好適な形状を有することができる。第1および第2のパネル404、406の寸法もまた、所望に応じて、変動されることができる。図示される実施形態では、例えば、第1および第2のパネル404、406は、同一長さL(例えば、1cm~20cmの範囲内)と、厚さT(例えば、1mm~15mmの範囲内)とを有するが、それぞれ、異なる幅WおよびWを有する。第1のパネル404の幅Wは、第2のパネル406の幅Wを上回ることができる。例えば、幅Wは、0.3cm~5cmの範囲内であることができ、幅Wは、0.1cm~3cmの範囲内であることができる。しかしながら、他の実施形態では、第1のパネル404の幅Wは、第2のパネル406の幅Wを下回るまたはそれに等しくあることができる。第1および第2のパネル404、406はまた、異なる長さおよび/または厚さを有することができる。加えて、第1および第2のパネル404、406は両方とも、均一厚Tを有するものとして描写されるが、他の実施形態では、第1および/または第2のパネル404、406は、代わりに、可変厚(例えば、図3Cのシム構造302cに類似するテーパ状厚)を有することができる。
【0099】
図4Cおよび4Dは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能L形状のシム構造402cの斜視図である。シム構造402cは、調節可能接続412を介して相互に接続される、第1のパネル408と、第2のパネル410とを含む。図示される実施形態では、第1および第2のパネル408、410はそれぞれ、テーパ状区分416に接続される、長方形または正方形平坦化区分414を有する。他の実施形態では、第1および/または第2のパネル408、410は、本明細書のいずれかの場所で議論されるように、異なる形状を有することができる。例えば、第1のパネル408および第2のパネル410は、それぞれ、図4Aおよび4Bの第1のパネル404および第2のパネル406と同じまたは類似することができる。
【0100】
調節可能接続412は、第1および第2のパネル408、410が相互に対して独立して移動する(例えば、平行移動および/または回転する)ことを可能にする、任意の取付機構(例えば、ジョイント、ヒンジ、枢軸等)であることができる。例えば、図4Cおよび4Dに示されるように、調節可能接続412は、第1および第2のパネル408、410が長手方向418に沿って相互に対して摺動することを可能にする、摺動可能接続であることができる。いくつかの実施形態では、調節可能接続412は、摺動蟻継ぎ接続と同様に構成され、一方のパネル(例えば、第1のパネル408)の縁上に、他方のパネル(例えば、第2のパネル410)の縁上のレセプタクルまたは溝内を摺動する、ロッドまたはボルトを含む。調節可能接続412は、第1および第2のパネル408、410が、所定の距離(例えば、3cm~5cmの範囲内の距離)にわたって、相互に対して摺動することを可能にすることができる。調節可能接続412は、確動停止部を含み、第1および第2のパネル408、410が、所定の距離を越えて移動しないように、および/または相互から完全に分離することを防止することができる。
【0101】
使用の間、調節可能接続412は、第1および第2のパネル408、410が、独立して移動し、第1のインターフェース126(図4A)との改良された嵌合を提供することを可能にする。例えば、第1および第2のパネル408、410は、順次、それぞれ、第1のインターフェース126の第1の間隙202および第2の間隙204の中に挿入されることができる。いくつかの実施形態では、シム構造402cは、最初に、図4Cに示されるように、部分的に分離された構成で設置され、第2のパネル410は、第1のパネル408に対して垂直に変位される。第1のパネル408は、撮像アーム108と支持アーム120との間の第1の間隙202の中に挿入されることができる。次に、第2のパネル410は、第2のパネル410が、撮像アーム108と支持アーム120との間の第2の間隙204の中に嵌合するまで、図4Dに示されるように、下向きに移動され、第1のパネル408と整合することができる。代替として、順序は、逆転されることができ、第2のパネル410は、第1のパネル408前に、挿入される。調節可能接続412は、各パネルが独立して安定のために適切な挿入深度まで前進されることを可能にすることができ、これは、第1のインターフェース126内の異なる空間が異なる寸法を有する状況では、有利であり得る。
【0102】
図5Aは、本技術の実施形態に従って構成される、U形状のシム構造502a、502bのセットを伴う、第1のインターフェース126の部分概略断面図であって、図5Bは、個々のシム構造502aの斜視図である。図5Aおよび5Bをともに参照すると、シム構造502a、502bはそれぞれ、第1のインターフェース126の第1および第2の側142、144において、撮像アーム108と支持アーム120との間に挿入されることができる。シム構造502a、502bはそれぞれ、相互に接続され、U形状の構造を形成する、第1のパネル504と、第2のパネル506と、第3のパネル508とを含むことができる。シム構造502a、502bはそれぞれ、第1のパネル504が第1の間隙202を充填し、第2のパネル506が第2の間隙204を充填し、第3のパネル508が第3の間隙206を充填するように位置付けられることができる。第1および第3のパネル504、508は、レール138の上側および下側表面に係合し、シム構造502a、502bを撮像アーム108に固着させることができる。パネル504-508は、単一一体型構成要素として、相互と一体的に形成されることができる、または接着剤、接合、締結具等を介して、相互に結合される、別個の構成要素であることができる。図示される実施形態では、パネル504-508は、固定された幾何学形状で接続され、相互に対して可動ではない。しかしながら、他の実施形態では、パネル504-508のいくつかまたは全ては、下記にさらに説明されるように、相互に可動に結合されることができる。
【0103】
パネル504-508はそれぞれ、それぞれ、間隙202-206の形状に共形化するように選択される、幾何学形状(例えば、サイズ、形状)を有する、平坦化された伸長部材であることができる。例えば、一対の接続されたパネル(例えば、第1および第2のパネル504、506;第2および第3のパネル506、508)間の角度はそれぞれ、独立して、10°、20°、30°、40°、45°、50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°を上回るまたはそれに等しくあることができる。パネル504-508はそれぞれ、長方形、正方形等の任意の好適な形状を有することができる。パネル504-508の寸法はまた、所望に応じて、変動されることができる。図示される実施形態では、例えば、パネル504-508は、同一長さL(例えば、1cm~20cmの範囲内)と、厚さT(例えば、1mm~15mmの範囲内)とであるが、それぞれ、異なる幅W、W、およびWを有する。例えば、第1のパネル504の幅Wは、第3のパネル508の幅Wを上回るまたはそれに等しくあることができ、これは、第2のパネル506の幅Wを上回ることができる。例えば、幅Wは、0.3cm~5cmの範囲内であることができ、幅Wは、0.1cm~3cmの範囲内であることができ、幅Wは、0.3cm~5cmの範囲内であることができる。しかしながら、他の実施形態では、パネル504-508は、異なる寸法を有することができ、例えば、幅Wは、幅Wおよび/または幅Wを上回るまたはそれに等しくあることができ、パネル504-508のいくつかまたは全ては、異なる長さ等を有することができる。加えて、パネル504-508はそれぞれ、均一厚Tを有するものとして描写されるが、他の実施形態では、パネル504-508のいくつかまたは全ては、代わりに、可変厚(例えば、図3Cのシム構造302cに類似する、テーパ状厚)を有することができる。
【0104】
図5Cおよび5Dは、本技術の実施形態に従って構成される、摺動可能接続を伴う、U形状のシム構造502cの斜視図である。シム構造502cは、第1の調節可能接続516および第2の調節可能接続518を介して、相互に接続される、第1のパネル510と、第2のパネル512と、第3のパネル514とを含む。第1および第2のパネル510、512は、第1の調節可能接続516によって、その側方縁に沿って結合されることができ、第2および第3のパネル512、514は、第2の調節可能接続518によって、その側方縁に沿って結合されることができる。図示される実施形態では、パネル510-514はそれぞれ、テーパ状区分に接続される、長方形または正方形の平坦化された区分を有する。他の実施形態では、パネル510-514のいくつかまたは全ては、本明細書のいずれかの場所で議論されるように、異なる形状を有することができる。随意に、パネル510-514は、それぞれ、図5Aおよび5Bのパネル504-508と同じまたは類似することができる。
【0105】
第1および第2の調節可能接続516、518はそれぞれ、対応するパネルが相互に対して独立して移動する(例えば、平行移動および/または回転する)ことを可能にする、任意の好適な取付機構(例えば、ジョイント、ヒンジ、枢軸等)を含むことができる。例えば、図5Cおよび5Dに示されるように、第1および第2の調節可能接続516、518は両方とも、パネル510-514が、例えば、長手方向520に沿って、相互に対して平行移動することを可能にする、摺動可能接続(例えば、摺動可能蟻継ぎ接続)であることができる。第1および第2の調節可能接続516、518は、図4Cおよび4Dの調節可能接続412に関して上記に説明される、特徴のいずれかを含むことができる。
【0106】
第1および第2の調節可能接続516、518は、パネル510-512が、独立して移動し、第1のインターフェース126との改良された嵌合を提供することを可能にすることができる。例えば、パネル510-514は、順次、それぞれ、第1のインターフェース126(図5A)の間隙202-206の中に挿入されることができる。いくつかの実施形態では、シム構造502cは、最初に、第1のパネル510および第3のパネル514が第2のパネル512に対して垂直に変位された状態で、図5Cに示される構成等、部分的に分離された構成で設置される。パネル510-514は、次いで、順次、任意の好適な順序において、対応する間隙202-206の中に挿入されることができる。例えば、第2のパネル512が、第1および第3のパネル510、514の前に、挿入されることができ、次いで、第1のパネル510が、第3のパネル514の前に、挿入されることができる、またはその逆である。別の実施例として、第1のパネル510が、最初に、その後、第2のパネル512、次いで、第3のパネル514が、挿入されることができる。シム構造502cが、完全に挿入されると、パネル510-514は、概して、例えば、図5Dの構成に示されるように、相互と整合されることができる。
【0107】
図6Aは、本技術の実施形態に従って構成される、U形状のシム構造602a、602bのセットを伴う、第1のインターフェース126の部分概略断面図であって、図6Bは、個々のシム構造602aの斜視図である。図6Aおよび6Bをともに参照すると、シム構造602a、602bは、それぞれ、第1のインターフェース126の第1および第2の側142、144において、撮像アーム108と支持アーム120との間に挿入されることができる。シム構造602a、602bはそれぞれ、相互に接続され、U形状の構造を形成する、第1のパネル604と、第2のパネル606と、第3のパネル608とを含むことができる。シム構造602a、602bはそれぞれ、第1のパネル604が第1の間隙202を充填し、第2のパネル606が第2の間隙204を充填し、第3のパネル608がレール138の近傍の撮像アーム108の外面に沿って延在するように位置付けられることができる。いくつかの実施形態では、第1および第2のパネル604、606は、支持アーム120に対する撮像アーム108の移動を阻止することができる一方、第3のパネル608は、レール138の外面に係合し、シム構造602a、602bを定位置に固着させることができる。
【0108】
パネル604-608は、単一一体型構成要素として、相互と一体的に形成されることができる、または接着剤、接合、締結具等を介して、相互に結合される、別個の構成要素であることができる。いくつかの実施形態では、パネル604-608は、固定された幾何学形状で接続され、相互に対して可動ではない。他の実施形態では、パネル604-608のいくつかまたは全ては、図5Cおよび5Dを参照して上記に記載されるように、調節可能接続を介して、相互に可動に結合されることができる。
【0109】
パネル604-608はそれぞれ、間隙202、204および撮像アーム108の外面の形状に共形化するように選択される、幾何学形状(例えば、サイズ、形状)を有する、平坦化された伸長部材であることができる。例えば、任意の対の接続されたパネル(例えば、第1および第2のパネル604、606;第1および第3のパネル604、608)間の角度はそれぞれ、独立して、10°、20°、30°、40°、45°、50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°を上回るまたはそれに等しくあることができる。パネル604-608はそれぞれ、長方形、正方形等の任意の好適な形状を有することができる。パネル604-608の寸法はまた、所望に応じて、変動されることができる。図示される実施形態では、例えば、パネル604-608は、同一長さL(例えば、1cm~20cmの範囲内)と、厚さT(例えば、1mm~15mmの範囲内)とであるが、それぞれ、異なる幅W、W、およびW10を有する。第1のパネル604の幅Wは、第2のパネル606の幅Wおよび/または第3のパネル608の幅W10を上回ることができる。第2のパネル606の幅Wは、第3のパネル608の幅W10に等しいまたはそれを上回ることができる。いくつかの実施形態では、幅Wは、0.3cm~5cmの範囲内であって、幅Wは、0.1cm~3cmの範囲内であって、幅W10は、0.1cm~3cmの範囲内である。しかしながら、他の実施形態では、パネル604-608は、異なる寸法を有することができ、例えば、幅Wは、幅Wおよび/または幅W10を下回るまたはそれに等しくあることができ、パネル604-608のいくつかまたは全ては、異なる長さ等を有することができる。加えて、パネル604-608はそれぞれ、均一厚Tを有するものとして描写されるが、他の実施形態では、パネル604-608のいくつかまたは全ては、代わりに、可変厚(例えば、図3Cのシム構造302cに類似する、テーパ状厚)を有することができる。
【0110】
図7Aは、本技術の実施形態による、シム構造702aを伴う、第1のインターフェース126の部分概略断面図であって、図7Bは、シム構造702aの斜視図である。図7Aおよび7Bをともに参照すると、シム構造702aは、ブリッジ領域708によって相互に接続され、平坦化された馬蹄形状またはU形状の構造を形成する、第1のアーム領域704と、第2のアーム領域706とを含む。第1のアーム領域704は、ブリッジ領域708の片側に結合される、第1の端部部分712と、ブリッジ領域708から離間される、第2の端部部分714とを含む、平坦化された伸長部材(例えば、パネル、ブロック、楔)であることができる。同様に、第2のアーム領域706も、ブリッジ領域708の他側に結合される、第1の端部部分716と、ブリッジ領域708から離間される、第2の端部部分718とを含む、平坦化された伸長部材(例えば、パネル、ブロック、楔)であることができる。図7Aに最良に見られるように、第1および第2のアーム領域704、706は、それぞれ、第1のインターフェース126の第1および第2の側142、144において、第1の間隙202の中に嵌合し、撮像アーム108および支持アーム120を安定させることができる。第1および第2のアーム領域704、706は、第1および第2のアーム領域704、706が、別個の離散構造であるのではなく、ブリッジ領域708によって相互に接続されることを除き、概して、図3Aのシム構造302a、302bに類似することができる。
【0111】
ブリッジ領域708は、第1のインターフェース126の第1の側142から第1のインターフェース126の第2の側144まで側方に延在し、第1および第2のアーム領域704、706を相互に継合する、平坦化された伸長部材(例えば、パネル、ブロック、細片、コネクタ等)であることができる。領域704-708は、単一一体型構成要素として、相互と一体的に形成されることができる、または接着剤、接合、締結具等を介して、相互に結合される、別個の構成要素であることができる。領域704-708は、固定された幾何学形状で相互に接続されることができる、または本明細書のいずれかの場所で議論されるように、調節可能(例えば、摺動可能)接続を介して、相互に可動に結合されることができる。
【0112】
いくつかの実施形態では、第1および第2のアーム領域704、706は、支持アーム120に対する撮像アーム108の移動を阻止する一方、ブリッジ領域708は、例えば、撮像アーム108の回転の間、内向き力を第1および第2のアーム領域704、706上に印加することによって、第1および第2のアーム領域704、706を定位置に固着させる。ブリッジ領域708はまた、第1および第2のアーム領域704、706が、第1のインターフェース126の両側142、144において、第1の間隙202の中に略同一挿入深度で位置付けられることを確実にするために有益であり得る。随意に、シム構造702aはまた、ブリッジ領域708に接続される、ハンドル(図示せず)を含み、シム構造702aの第1のインターフェース126への挿入および/またはそこからの除去を促進することができる。
【0113】
第1および第2のアーム領域704、706の幾何学形状(例えば、サイズ、形状)は、第1の間隙202の形状に共形化するように選択されることができる。加えて、領域704-708の幾何学形状および構成は、シム構造702a内に、支持アーム120の遠位部分122および/または撮像アーム108の外面に適応する、陥凹または空洞710を画定することができる。図示される実施形態では、第1および第2のアーム領域704、706およびブリッジ領域708はそれぞれ、長方形状を有する。しかしながら、他の実施形態では、領域704-708のいずれかは、異なる形状(例えば、正方形、三角形等)を有することができる。領域704-708の寸法はまた、所望に応じて、変動されることができる。図示される実施形態では、例えば、第1および第2のアーム領域704、706は、同一長さL11(例えば、1cm~20cmの範囲内)と、幅W11(例えば、0.3cm~5cmの範囲内)と、厚さT11(例えば、1mm~15mmの範囲内)とを有する。代替として、第1および第2のアーム領域704、706は、異なる長さ、幅、および/または厚さを有することができる。
【0114】
ブリッジ領域708は、第1および第2のアーム領域704、706の長さL11未満である、長さL12を有することができる。例えば、長さL12は、10cmを下回るまたはそれに等しいことができる、または5cm~0.3cmの範囲内であることができる。ブリッジ領域708は、第1および第2のアーム領域704、706の幅W11を上回るまたはそれに等しい、幅W12を有することができる。例えば、幅W12は、5cm~10cmまたは3cm~10cmの範囲内であることができる。しかしながら、他の実施形態では、幅W12は、第1および第2のアーム領域704、706の幅W11未満であることができる。ブリッジ領域708は、第1および第2のアーム領域704、706と同一厚さT11を有することができる、または異なる(例えば、より大きいまたはより小さい)厚さを有することができる。
【0115】
図7Cは、本技術の実施形態に従って構成される、シム構造702bの斜視図である。シム構造702bは、第1のアーム領域704および第2のアーム領域706がそれぞれ、テーパ状および/または楔状形状を有することを除き、図7Aおよび7Bのシム構造702aと同じまたは概して類似することができる。図7Cに示されるように、第1および第2のアーム領域704、706はそれぞれ、その第1の端部部分712、716において、第1の厚さT13と、その第2の端部部分714、718において、第2の厚さT14とを有する。第1の厚さT13は、第2の厚さT14を上回ることができる。例えば、第1の厚さT13は、少なくとも3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、または15mm、または4mm~8mmの範囲内であることができる。第2の厚さT14は、5mm、4mm、3mm、2mm、1mm、0.5mm、または0.1mmを下回る、または4mm~0.1mmの範囲内であることができる。随意に、第1および第2のアーム領域704、706はそれぞれ、テーパ状であって、三角形断面形状を有することができ(例えば、図3Cのシム構造302cに類似する)、個別の第2の端部部分714、718における角度は、80°、70°、60°、50°、45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、10°、または5°を下回るまたはそれに等しい。
【0116】
図7Dは、本技術の実施形態による、第1のインターフェース126に位置付けられる、シム構造702bの斜視図である。図7Dに示されるように、シム構造702bは、第1のインターフェース126の一端に位置付けられ、第1および第2のアーム領域704、706は、撮像アーム108と支持アーム120の遠位部分122との間の空間の中に挿入され、ブリッジ領域708が、撮像アーム108を横断して、側方に延在する。ブリッジ領域708の存在は、ユーザが第1および第2のアーム領域704、706が第1のインターフェース126内に略同一挿入深度で位置付けられているかどうかを視覚的に確認することに役立ち得、これは、手動回転の間、機械的安定性を改良するために有益であり得る。随意に、シム構造702bと同じまたは類似する、別のシム構造が、第1のインターフェース126の他端に位置付けられることができる(図7Dには示されない)。
【0117】
図7E-7Hは、本技術の実施形態に従って構成される、付加的シム構造702c-702fを図示する。シム構造702c-702fは、概して、図7A-7Dのシム構造702a、702bに類似することができる。故に、シム構造702c-702fの議論は、図7A-7Dの実施形態と異なる、それらの特徴に限定されるであろう。加えて、シム構造702c-702fの特徴のいずれかは、図7A-7Dの実施形態および/または相互と組み合わせられることができる。
【0118】
図7Eは、本技術の実施形態に従って構成される、隆起720のセットを含む、シム構造702cの斜視図である。隆起720は、第1および第2のアーム領域704、706の内側縁またはその近傍に位置する、伸長された隆起構造であることができる。図示される実施形態では、各隆起720は、個別の第1または第2のアーム領域704、706の長さに沿って、部分的にのみ延在し、アーム領域がブリッジ領域708に接続する場所の前で終端する。しかしながら、他の実施形態では、各隆起720は、個別の第1または第2のアーム領域704、706の全長に沿って延在することができる。シム構造702cが、第1のインターフェース126の中に挿入されると、隆起720は、第1および第2のアーム領域704、706の表面の上方に延在し、シム構造702cを定位置にさらに固着させることができる。
【0119】
図7Fは、本技術の実施形態に従って構成される、複数の突出部722を含む、シム構造702dの斜視図である。図7Fに示されるように、突出部722は、第1および第2のアーム領域704、706の内面に沿って位置し、陥凹710の中に内向きに延在する。シム構造702dが、第1のインターフェース126に位置付けられると、突出部722は、支持アーム120の遠位部分122に係合し、シム構造702dを定位置に固着させることができる。シム構造702dは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、10、15、20、またはそれを上回る突出部722等、任意の好適な数の突出部722を含むことができる。突出部722は、丸みを帯びた半円形バンプであるものとして描写されるが、他の実施形態では、突出部722は、正方形、長方形、三角形等の異なる形状を有することができる。随意に、突出部722は、ブリッジ領域708に向かって角度付けられ、シム構造702dを定位置にさらに係止することができる。突出部722の寸法および間隔はまた、所望に応じて、変動されることができる。例えば、突出部722はそれぞれ、1mm~10mmの範囲内の幅および/または高さを有することができ、1mm~10mmの範囲内の距離だけ相互から離間されることができる。
【0120】
図7Gは、複数の正方形または長方形切り欠き724を含む、シム構造702eの斜視図である。図7Gに示されるように、切り欠き724は、第1および第2のアーム領域704、706の内面に沿って位置する。切り欠き724は、第1および第2のアーム領域704、706の内面に沿って、歯状テクスチャを形成し、シム構造702eと支持アーム120との間の係合を改良することができる。シム構造702eは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、10、15、20、またはそれを上回る切り欠き724等、任意の好適な数の切り欠き724を含むことができる。切り欠き724の寸法および間隔は、所望に応じて、変動されることができ、例えば、切り欠き724はそれぞれ、1mm~10mmの範囲内の幅および/または深度を有することができ、1mm~10mmの範囲内の距離だけ相互から離間されることができる。
【0121】
図7Hは、複数の三角形切り欠き726を含む、シム構造702fの斜視図である。切り欠き726は、各三角形切り欠き726の底辺が、陥凹710に接続され、各三角形切り欠き726の頂点が、陥凹710から離れるように向くように配向されることができる。切り欠き726の間隔、サイズ、および機能は、それ以外は、概して、図7Gの正方形または長方形切り欠き724に類似することができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるシム構造が、撮像アーム108と支持アーム120との間の第1のインターフェース126内に設置されると、シム構造は、撮像アーム108が支持アーム120に対して摺動しないように低減または防止し、したがって、撮像アーム108の軌道回転を阻止することができる。代替として、本明細書に説明されるシム構造は、撮像アーム108の軌道回転を可能にするように構成されることができ、これは、使用の利便性および容易性を改良し得る。
【0123】
図8Aは、本技術の実施形態による、ローラ804とともに、シム構造802a、802bのセットを伴う、第1のインターフェースの部分概略断面図であって、図8Bは、個々のシム構造802aの斜視図である。シム構造802a、802bはそれぞれ、例えば、図3Aおよび3Bのシム構造302a、302bに類似する、パネル806を含むことができる。1つまたはそれを上回るローラ804(例えば、車輪、ボール軸受等)が、パネル806内に埋設される、または別様に、そこに結合されることができる。ローラ804は、パネル806の上側および/または下側表面から外に突出することができる。故に、シム構造802a、802bが、第1のインターフェース126内に挿入されると、ローラ804は、撮像アーム108および/または支持アーム120の表面に接触し、これらの構成要素が相互に対して摺動することを可能にすることができる。図示される実施形態では、例えば、ローラ804は、撮像アーム108のレール138の下側表面および支持アーム120の遠位部分122内に形成される溝146の上側表面に接触する。したがって、撮像アーム108は、依然として、プロペラ回転のために、シム構造802a、802bによって安定されながら、軌道回転方向に回転されることができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるシム構造は、使用されていないときでも、恒久的または一時的に、撮像装置104に取り付けられるように構成される。例えば、シム構造は、搭載機構を介して、撮像装置104の一部に(例えば、撮像アーム108に)結合されることができる。搭載機構は、シム構造が、その中でシム構造が、本明細書のいずれかの場所に説明されるように、手動回転のために撮像装置104を安定させる、係合された構成と、その中でシム構造が、搭載機構によって、撮像装置104に取り付けられたままであるが、撮像装置104を安定させない、係脱された構成との間で移動されることを可能にすることができる。係脱された構成では、撮像装置104の構成要素(例えば、撮像アーム108および支持アーム120)は、シム構造によって妨害されずに、相互に対して自由に移動することができる。本アプローチは、オペレータが、使用されていないとき、シム構造が喪失される尤度を低減させながら、撮像装置104の安定動作と非安定動作との間で迅速かつ容易に切り替えることを可能にする。
【0125】
図9A-9Fは、本技術の実施形態に従って構成される、搭載機構904を伴う、シム構造902を図示する。最初に、シム構造902の部分概略上面図である、図9Aを参照すると、シム構造902は、概して、図7A-7Dのシム構造702aおよび702bに類似する、平坦化されたU形状の構造である。例えば、シム構造902は、第1のアーム領域906と、第2のアーム領域908と、第1および第2のアーム領域906、908を接続する、ブリッジ領域910とを含むことができる。シム構造902は、随意に、ブリッジ領域910に結合され、オペレータが、下記にさらに説明されるように、シム構造902を撮像装置104の第1のインターフェース126に係合し、そこから係脱することを可能にする、ハンドル912を含むことができる。
【0126】
いくつかの実施形態では、搭載機構904もまた、個別の第1のアーム領域914と、第2のアーム領域916と、ブリッジ領域918とを含む、平坦化されたU形状の構造である。搭載機構904の第1のアーム領域914は、第1のヒンジ920を介して、シム構造902の第1のアーム領域906に結合されることができ、搭載機構904の第2のアーム領域916は、第2のヒンジ922を介して、シム構造902の第2のアーム領域908に結合されることができる。ブリッジ領域918は、撮像装置104の一部に係合し、シム構造902が撮像アーム108から除去されることを防止する、バーまたは類似構造であることができる。
【0127】
図9Bおよび9Cは、直線化された状態(図9B)および屈曲された状態(図9C)における、シム構造902および搭載機構904の部分概略側面図である。図9Bに示されるように、直線化された状態では、シム構造902の縦軸は、概して、搭載機構904の縦軸と整合される(例えば、それと平行である)ことができる。図9Cに示されるように、屈曲された状態では、シム構造902は、シム構造902の縦軸が搭載機構904の縦軸からオフセットされる(例えば、それと垂直である)ように、第1および第2のヒンジ920、922の周囲で搭載機構904に対して枢動することができる。
【0128】
図9D-9Fは、本技術の実施形態による、使用の間のシム構造902および搭載機構904の部分概略側面図である。最初に、図9Dを参照すると、搭載機構904は、撮像アーム108と支持アーム120の遠位部分122との間の第1のインターフェース126に位置付けられることができる。いくつかの実施形態では、搭載機構904のブリッジ領域918は、撮像アーム108のトラック140(図1C)を横断して側方に延在する配向において、支持アーム120の遠位部分122と撮像アーム108のレール138(図1C)との間の溝146(図1C)の中に挿入される。故に、トラック140内に位置する、支持アーム120の遠位部分122は、搭載機構904を、したがって、シム構造902が第1のインターフェース126から除去されないように妨害することができる。そのような実施形態では、シム構造902は、搭載機構904が第1のインターフェース126の中に挿入された後、搭載機構904に結合されることができる。
【0129】
安定が、必要とされないとき、シム構造902は、図9Dに示されるように、係脱された構成に設置されることができる。係脱された構成では、シム構造902は、第1のインターフェース126から外に、かつそこから離れるように位置付けられる。シム構造902が第1のインターフェース126の中に不注意に摺動することを防止するために(例えば、重力に起因して、またはオペレータによって衝突される場合)、シム構造902は、屈曲された状態に回転されることができる。いくつかの実施形態では、搭載機構904のブリッジ領域918は、シム構造902が係脱された構成にあるとき、撮像アーム108が支持アーム120に対して(例えば、軌道回転方向に沿って)移動し得るように、十分に薄型である。
【0130】
次に図9Eを参照すると、安定が、所望されると、オペレータは、ハンドル912を使用して、シム構造902を直線化された状態に回転させることができる。続いて、オペレータは、ハンドル912を使用して、シム構造902を第1のインターフェース126の中に前進させることによって、シム構造902を、図9Fに示されるように、係合された構成に設置することができる。係合された構成では、シム構造902の第1および第2のアーム領域906、908は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、支持アーム120と撮像アーム108との間の間隙内に位置付けられ、望ましくない移動を阻止することができる。いったん撮像手技が完了すると、シム構造902は、第1のインターフェース126から外に後退され、図9Dの係脱された構成に折り戻されることができる。
【0131】
図10Aは、本技術の実施形態による、シム構造1002および搭載機構1004を伴う、撮像装置104の第1のインターフェース126の部分概略断面図であって、図10Bは、シム構造1002および搭載機構1004の正面図である。図10Bに最良に見られるように、シム構造1002は、概して、図7A-7Dのシム構造702aおよび702bに類似する、平坦化されたU形状の構造である。例えば、シム構造1002は、第1のアーム領域1006と、第2のアーム領域1008と、第1および第2のアーム領域1006、1008を接続する、ブリッジ領域1010とを含むことができる。
【0132】
図10Aおよび10Bをともに参照すると、搭載機構1004は、シム構造1002の第1のアーム領域1006に結合される、第1の歯車1014に取り付けられる、第1のノブ1012と、シム構造1002の第2のアーム領域1008に結合される、第2の歯車1018に取り付けられる、第2のノブ1016とを含む。第1および第2のノブ1012、1016はそれぞれ、オペレータによって回転され、第1および第2の歯車1014、1018を旋回させることができ、これは、ひいては、下記にさらに説明されるように、シム構造1002を係脱された構成と係合された構成との間で平行移動させる。随意に、第1および第2の歯車1014、1018は、ノブ1012、1016のうちの1つのみが回転されるときでも、第1および第2のアーム領域1006、1008が、並行して、平行移動されるように、コネクタ1020(例えば、横棒)を介して、相互に結合されることができる。本構成は、第1および第2のアーム領域1006、1008が、それぞれ、第1のインターフェース126の第1および第2の側142、144(図10A)において、同一または類似距離だけ、間隙の中に前進されることを確実にするために有利であり得る。
【0133】
図10Cおよび10Dは、本技術の実施形態による、使用の間のシム構造1002および搭載機構1004の部分概略側面図である。最初に、図10Cを参照すると、搭載機構904は、撮像アーム108と支持アーム120の遠位部分122との間の第1のインターフェース126に位置付けられることができる。いくつかの実施形態では、搭載機構1004のコネクタ1020は、撮像アーム108のトラック140(図1C)を横断して側方に延在する配向において、支持アーム120の遠位部分122と撮像アーム108のレール138(図1C)との間の溝146(図1C)の中に挿入される。代替として、コネクタ1020は、支持アーム120の遠位部分122の外側に、かつそれを横断して側方に位置付けられることができる。
【0134】
安定が、必要とされないとき、シム構造1002は、図10Cに示されるように、係脱された構成に設置されることができる。係脱された構成では、シム構造1002は、第1のインターフェース126から外に、かつそこから離れるように位置付けられる。安定が、所望されると、オペレータは、搭載機構1004の第1および/または第2のノブ1012、1016を回転させ、シム構造1002を、図10Dに示されるように、係合された構成に設置することができる。第1および/または第2のノブ1012、1016の回転は、第1および/または第2の歯車1014、1018を旋回させ、シム構造1002を、搭載機構1004に対して前方に、第1のインターフェース126の中に前進させる。係合された構成では、シム構造1002の第1および第2のアーム領域1006、1008は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、支持アーム120と撮像アーム108との間の間隙内に位置付けられ、望ましくない移動を阻止することができる。いったん撮像手技が完了すると、第1および/または第2のノブ1012、1016は、逆方向に回転され、第1および/または第2の歯車1014、1018を後方に旋回させ、シム構造1002を搭載機構1004に対して、かつ第1のインターフェース126から外に後退させることができる。
【0135】
図11は、シム安定の有無別のCアーム検出器上のIMUの運動を図示する、グラフである。運動データは、Cアームが、持続的180°プロペラ回転を通して、手動で回転される間、加速度計を伴うIMUによって生成された。x-軸は、IMUによって測定されるようなCアームの回転位置を表す。y-軸は、回転の間のIMUの面外運動(例えば、望ましくない運動)の程度を表す。図示される実施形態では、理想的に、殆どまたは全く面外運動が存在せず(例えば、線1102)、検出器が単一回転平面内を移動していることを示す。シム構造の不在下(線1104)、IMU運動データは、機械的たるみおよびCアーム検出器と源との間の重量非平衡に起因して生じる、突然の重量偏移および残響に対応する、有意な発振および傾きの急変を含む。これらの移動は、可変であって、回転間で一貫し得ず、これは、下記にさらに説明される較正プロセスを使用して、そのような移動を補償することを困難または不可能にし得る。しかしながら、シム構造が、使用されると(線1106)、IMU運動データは、略一定傾きを伴う、平滑軌跡を呈する(図11では、Cアームは、図7Cおよび7Dのシム構造702bに類似する、2つのシム構造を用いて安定された)。シム構造はまた、Cアームが複数の回転にわたって略一貫した軌跡で移動することを可能にすることができ、これは、下記にさらに説明される較正プロセスを使用して、面外運動を補償することを実行可能にすることができる。図11に示されるように、シム構造は、面外運動を低減させることに役立ち得るが、それを完全に排除し得ない。任意の残留面外運動は、下記により詳細に説明されるように、幾何学的較正プロセスを介して、補償されることができる。
【0136】
図12は、撮像アーム108の手動回転の間、第2のインターフェース128において生じ得る、望ましくない移動の実施例を図示する。いくつかの事例では、そこで力が印加される、場所は、手動回転の間、撮像アーム108の安定性に影響を及ぼし得る。具体的には、ある場所は、手動回転の間、押動および/または引動されると、望ましくないおよび/または非均一移動を生じる可能性がより高くあり得る。例えば、手動プロペラ回転を実施するとき、これらの場所が、回転中心(「枢動点」としても知られる)からより遠くに位置し、したがって、回転を始動および/または維持するためにあまり力を要求しないため、力を撮像アーム108の第1および第2の端部部分114、116に印加することが機械的に有利であり得る。しかしながら、第2のインターフェース128が機械的に不安定である(例えば、基部118と支持アーム120との間の空間、間隙、または他の機械的たるみに起因する)。状況では、力を撮像アーム108の第1および第2の端部部分114、116に印加することは、より大きいトルクを第2のインターフェース128上に生じ得、これは、支持アーム120および撮像アーム108を基部118に対して偏移させる(例えば、平行移動方向1202に沿って)、または別様に、望ましくないおよび/または非均一運動を呈し得る。
【0137】
いくつかの実施形態では、第2のインターフェース128上のトルクの量は、回転力を、撮像アーム108にではなく、第2のインターフェース128またはその近傍の支持アーム120の近位部分124に印加することによって、低減されることができる。しかしながら、本場所は、枢動点により近いため、手動プロペラ回転を実施するための力の量は、有意に増加され得る。加えて、支持アーム120の近位部分124は、手動回転を促進するためのハンドルまたはグリップを欠き得る、またはその場所におけるハンドルは、小さすぎて、十分なレバー作用をもたらし得ない。故に、第2のインターフェース128またはその近傍で手動プロペラ回転を実施するための力の量を低減させるために、本技術は、支持アーム120の近位部分124を第2のインターフェース128の近傍に取り付け、回転のためのより大きい機械的利点を提供する、一時的または恒久的レバー構造を提供することができる。
【0138】
図13A-14Eは、本技術の実施形態による、撮像装置の手動回転を促進するために使用され得る、レバー構造の代表的実施例を図示する。図13A-14Eのレバー構造は、図1Aの撮像装置104の構成要素を参照して説明および図示されるが、レバー構造はまた、他の撮像装置およびシステムと併用されることができることを理解されたい。加えて、図13A-14Eのレバー構造の特徴のいずれかは、相互に組み合わせられることができる。
【0139】
図13Aは、本技術の実施形態による、レバー構造1302aを伴う、撮像装置104の部分概略図であって、図13Bは、レバー構造1302aを伴う、支持アーム120の拡大断面図である。レバー構造1302aは、一時的または恒久的に、支持アーム120に取り付けられ、ユーザが、プロペラ回転の間、回転力を支持アーム120の近位部分124に印加することを補助するように構成される。図13Bに最良に見られるように、レバー構造1302aは、クランプ1306に結合される、ハンドル1304を含む。クランプ1306は、固定された幾何学形状で横棒1310に接続される、一対のクランプ部材1308を含むことができる。レバー構造1302aは、フォーク状構成を有することができ、その中でハンドル1304の一端は、横棒1310の中心部分に結合され、クランプ部材1308は、横棒1310の端部部分に結合され、横棒1310から離れるように縦方向に延在する。
【0140】
ハンドル1304は、ユーザの手の一方または両方によって保持されるように構成される、伸長ロッドまたはシャフトであることができる。ハンドル1304は、支持アーム120および撮像アーム108を回転させるためのレバー作用を提供するために十分に長くあることができる。いくつかの実施形態では、例えば、ハンドル1304は、10cm~70cmの範囲内の長さを有する。随意に、ハンドル1304は、テクスチャ加工、コーティング、人間工学的形状、および/または他の好適な特徴を含み、把持を改良することができる。
【0141】
クランプ部材1308は、第2のインターフェース128またはその近傍において、レバー構造1302aを支持アーム120の近位部分124に固着させるように構成される、伸長されたプロング、アーム等であることができる。クランプ部材1308は、ユーザが力をハンドル1304に印加するとき、レバー構造1302aが脱落した状態にならないように、支持アーム120の周囲に緊密に嵌合するように構成されることができる。例えば、クランプ部材1308間の間隔は、5cm~20cmの範囲内であることができる。間隔は、支持アーム120の近位部分124の断面寸法と同じまたは類似し、支持アーム120の周囲に緊密嵌合を提供することができる。図示される実施形態では、クランプ部材1308は、クランプ部材1308間の間隔が横棒1310からの距離に伴って増加するような角度で横棒1310に添着される。本構成は、クランプ部材1308が、回転の間、枢動点の近傍の支持アーム120の周囲にぴったりと嵌合することを可能にすることができる。代替として、クランプ部材1308は、クランプ部材1308間の間隔が一定であるように、相互に略平行であることができる。各クランプ部材1308は、10cm~30cmの範囲内の長さと、1cm~5cmの範囲内の厚さおよび/または直径とを有することができる。クランプ部材1308は、任意の好適な断面形状(例えば、正方形、長方形、円形)を有することができる。
【0142】
図13Cは、本技術の実施形態に従って構成される、調節可能レバー構造1302bを伴う、支持アーム120の断面図である。レバー構造1302bは、レバー構造1302bが、横棒1310に沿って移動され得る、調節可能クランプ部材1314と、定常のままである、固定されたクランプ部材1316とを含むことを除き、概して、図13Aおよび13Bのレバー構造1302aに類似することができる。調節可能クランプ部材1314は、固定されたクランプ部材1316に対して移動され、クランプ間隔を改変することができ、これは、クランプ1312が異なる支持アーム幾何学形状に適応することを可能にすることができる。図示される実施形態では、例えば、調節可能クランプ部材1314は、調節可能クランプ部材1314を再位置付けするためのトリガ1318に結合される。トリガ1318が、圧搾されると、調節可能クランプ部材1314は、固定されたクランプ部材1316に向かっておよび/またはそこから離れるように、横棒1310に沿って摺動することができる。トリガ1318が、解放されると、調節可能クランプ部材1314は、横棒1310に沿ったその現在の位置において、定位置に係止されることができる。随意に、クランプ1312は、歯、戻り止め、および/または他のラチェット状特徴を含むことができ、したがって、調節可能クランプ部材1314は、横棒1310に沿って、複数の異なる所定の場所に可動である。
【0143】
図13Dは、本技術の実施形態に従って構成される、別の調節可能レバー構造1302cを伴う、支持アーム120の断面図である。レバー構造1302cは、クランプ1320(例えば、Cクランプ、Gクランプ、Uクランプ)に結合される、ハンドル1304を含む。クランプ1320は、一端において、調節可能パッド1324と、他端において、固定されたパッド1326とを有する、フレーム1322(例えば、湾曲、正方形、または長方形ブラケット)を含むことができる。ハンドル1304は、2つの端部間のフレーム1322の中心部分に接続されることができる。調節可能パッド1324は、調節可能パッド1324の位置を改変するように回転可能である、ねじ1328に結合されることができる。故に、ユーザは、ねじ1328を旋回させ、調節可能パッド1324と固定されたパッド1326との間の間隔を変更し、異なる支持アーム幾何学形状に適応することができる。
【0144】
図14Aは、本技術の実施形態による、レバー構造1402aを伴う、撮像装置104の部分概略図であって、図14Bは、レバー構造1402aの正面図である。最初に、図14Aを参照すると、いくつかの実施形態では、撮像装置104は、すでに、第2のインターフェース128の近傍の支持アーム120の近位部分124またはその近傍において、ハンドル1404を含んでいる。しかしながら、ハンドル1404は、小さすぎ、支持アーム120および撮像アーム108を手動で回転させるために十分な機械的利点を提供し得ない。故に、レバー構造1402aは、一時的または恒久的に、ハンドル1404に結合され、より長いレバーアームを提供し、および/または別様に、機械的利点を増加させることができる。
【0145】
次に図14Bを参照すると、レバー構造1402aは、一対のフック1408を有する、第1の伸長部材1406(例えば、ロッド、シャフト、または管)を含むことができる。フック1408は、ハンドル1404(図14A)に係合し、レバー構造1402aを支持アーム120に固着させることができる。レバー構造1402aはまた、フック1408間の第1の伸長部材1406に接続される、第2の伸長部材1410(例えば、ロッド、シャフト、または管)を含むことができる。第2の伸長部材1410は、90°角度または任意の他の好適な角度において、第1の伸長部材1406に取り付けられることができる。使用の間、ユーザは、プロペラ回転のために、第1の伸長部材1406および/または第2の伸長部材1410を把持し、回転力を支持アーム120に印加することができる。他の実施形態では、第2の伸長部材1410は、ユーザが、第1の伸長部材1406のみを使用して、力を印加するように、省略されることができる。
【0146】
図14Cは、本技術の実施形態に従って構成される、レバー構造1402bの正面図である。レバー構造1402bは、レバー構造1402bが第3のフック1412を第2の伸長部材1410上に含むことを除き、図12Aおよび12Bのレバー構造1402aと同じである。第3のフック1412はさらに、レバー構造1402bを支持アーム120(図14A)上のハンドル1404に固着させることができる。図14A-14Cのレバー構造1402a、1402bは、任意の好適な数のフック(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回るフック)を含むことができ、フックは、第1の伸長部材1406および/または第2の伸長部材1410上の任意の好適な場所にあることができることを理解されたい。
【0147】
図14Dおよび14Eは、本技術の実施形態による、撮像装置104のハンドル1404に結合される、調節可能レバー構造1402cの部分概略断面図である。レバー構造1402cは、2つのフック1408を有するものとして描写されるが(例えば、図14Aおよび14Bのレバー構造1402aに類似する)、他の実施形態では、レバー構造1402cは、代わりに、3つのフックを有することができる(例えば、図14Cのレバー構造1402bに類似する)。最初に、図14Dを参照すると、レバー構造1402cの第1の伸長部材1406は、調節可能接続1418によって相互に接続される、第1の区分1414と、第2の区分1416とを含むことができる。調節可能接続1418は、第1および第2の区分1414、1416が、第1の伸長部材1406の縦軸に沿って、相互に対して移動される(例えば、平行移動される)ことを可能にすることができる。調節可能接続1418は、摺動可能機構(例えば、摺動可能ボルト)、ねじ機構(例えば、ねじ山付きボルト)、ばね荷重機構、またはそれらの組み合わせ等、第2の区分1416に対する第1の区分1414の移動を可能にする、任意の好適なジョイントまたは機構であることができる。
【0148】
第1および第2の区分1414、1416はそれぞれ、フック1408間の距離が、第1および第2の区分1414、1416間の分離を変化させることによって、増加または減少され得るように、少なくとも1つのフック1408を含むことができる。例えば、フック1408は、最初に、レバー構造1402cをハンドル1404上に位置付けるときの、後退構成(図14D)では、ともにより近づくように位置付けられることができ、次いで、延在構成(図14E)に外向きに押動され、ハンドル1404に接触し、それを把持することができる。本アプローチは、レバー構造1402cをハンドル1404に接続することをより容易にする一方、また、より緊密な嵌合を提供し、力が印加されるとき、レバー構造1402cが不注意に脱落された状態になることを防止することができる。
【0149】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるシステム、方法、およびデバイスは、手動回転の間、以下の計測値、すなわち、(1)(例えば、IMUまたは他の運動センサによって測定されるような)撮像アーム運動、(2)検出器によって生成された投影画像内の望ましくない運動の量およびタイプ、(3)投影画像から生成された3D再構成の画質、および/または(4)撮像アームと支持アームとの間の物理的距離のいくつかまたは全てによって測定されるような望ましくない移動を低減または排除する。これらの計測値はそれぞれ、下記に詳細に説明される。
【0150】
第1に、図11に関して上記に記載されるように、任意の安定の不在下、検出器は、突然の偏移、発振、および/または他の望ましくない移動を呈する。シム構造を用いて、および/または支持アームからの回転によって、安定されると、これらの望ましくない移動は、有意に低減され、検出器の比較的に平滑かつ一方向性回転を生じることができる。
【0151】
第2に、安定の不在下、望ましくない運動(例えば、重量偏移および/または撮像アームの撓曲によって引き起こされる)は、同一方向に同時に視野内の全ての構造における突然の跳躍として投影画像内で見られ得る。これは、全ての構造が同一方向にともに移動した(一方、回転の間、多くの場合、深度に基づいて、対向方向に移動する、構造が存在する)ため、検出器の回転中心が、単一回転中心を維持するのではなく、往復して急速に偏移していたことを示し得る。さらに、初期偏移の間、および/または後、構造は、撮像アームが発振に伴って後方に移動するにつれて、一時的に方向を逆転させ得る。撮像アームが、シム構造および/または本明細書に説明される他の技法を使用して安定されると、投影画像内の突然の跳躍および/または逆転された移動は、完全に低減または排除されることができる。
【0152】
第3に、本明細書に説明される安定技法を使用せずに、コヒーレント3D再構成を生成することは、困難または不可能であり得る。例えば、検出器の望ましくない運動は、回転中心を変化させ、したがって、3D再構成内の構造のいくつかまたは全てを誤整合させ得る。いくつかの事例では、ファントム内のマーカビーズを撮像するとき、不整合は、ビーズを、コヒーレント球状形状ではなく、星状形状として3D再構成内で現れさせ得る。同様に、円形マーカを用いて、円筒形ファントムを撮像するとき、不整合は、円形を、単一の持続的円形ではなく、断続半円形として3D再構成内で現れさせ得る。本不整合は、例えば、下記に説明される較正プロセスと組み合わせて、シム構造および/または支持アームからの回転を使用して、画像入手の間の撮像アームおよび/または検出器の安定性を改良することによって、低減または排除されることができる。
【0153】
第4に、シム安定の不在下、撮像アーム(例えば、レール)および支持アーム(例えば、支持アームの遠位部分)の構成要素は、種々の角回転点において測定されるように、1mm~5mmの範囲内の距離だけ変位され得る。シム構造が、使用されると、シム構造が、これらの構成要素間のたるみを低減または防止し、したがって、画像入手の間、より平滑なより均一運動を生じ得るため、撮像アームレールが支持アームに対して移動することは、ほぼ不可能であり得る。
【0154】
B.姿勢推定のためのセンサおよび方法
再び図1Aを参照すると、上記に記載されるように、mrCBCT手技の間、撮像アーム108は、検出器112が患者の生体構造の2D画像を取得する間、複数の異なる角度に回転されることができる。いくつかの実施形態では、3D再構成を2D画像から生成するために、撮像アーム108の姿勢が、高度正確度を伴って、画像毎に決定される必要がある。しかしながら、上記に説明されるように、移動型Cアーム装置等の手動動作式撮像装置は、CBCT目的のための十分な正確度を伴って、撮像アーム108の姿勢を追跡するための能力を欠き得る。
【0155】
故に、システム100は、手動回転の間、撮像アーム108の姿勢を追跡するための少なくとも1つのセンサ154を含むことができる。センサ154は、撮像装置104上の任意の好適な場所に位置付けられることができる。図示される実施形態では、例えば、センサ154は、検出器112上に位置付けられる。代替として、または組み合わせて、センサ154は、放射線源110上、撮像アーム108上(例えば、第1の端部部分114またはその近傍、第2の端部部分116またはその近傍の)、支持アーム120上(例えば、遠位部分122またはその近傍、近位部分124またはその近傍)等、異なる場所に位置付けられることができる。加えて、図1Aは、単一センサ154を図示するが、他の実施形態では、システム100は、撮像装置104上の種々の場所に分散される、複数のセンサ154(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回るセンサ154)を含むことができる。例えば、システム100は、第1のセンサ154を検出器112上に、第2のセンサ154を放射線源110上に等と含むことができる。センサ154は、撮像装置104に除去可能に結合または恒久的に添着されることができる。
【0156】
いくつかの実施形態では、撮像装置104の種々の構成要素の空間構成は、既知であるため、撮像アーム108の姿勢は、撮像装置104の他の構成要素の姿勢に相関することができる。例えば、検出器112が撮像アーム108に対して固定された位置および配向にある、実施形態では、検出器112の姿勢は、撮像アーム108の姿勢から計算されることができ、その逆も同様である。故に、撮像アーム108の姿勢を使用するものとして本明細書に説明される任意の実施形態は、代替として、または加えて、検出器112(または撮像装置104の任意の他の好適な構成要素)の姿勢を使用するように適合されることができる。
【0157】
センサ154は、可動構成要素の姿勢(例えば、位置および/または配向)を追跡するために好適な任意のセンサタイプであることができる。例えば、センサ154は、手動プロペラ回転の間、撮像アーム108の回転角度を追跡するように構成されることができる。撮像装置104と併用するために好適なセンサ154の実施例は、限定ではないが、運動センサ(例えば、IMU、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計)、光および/または放射線センサ(例えば、フォトダイオード)、画像センサ(例えば、ビデオカメラ)、EMセンサ(例えば、EM追跡器またはナビゲーションシステム)、形状センサ(例えば、形状感知ファイバまたはケーブル)、または好適なそれらの組み合わせを含む。システム100が複数のセンサ154を含む、実施形態では、センサ154は、同一または異なるセンサタイプであることができる。例えば、システム100は、2つの運動センサ、すなわち、運動センサおよびフォトダイオード、運動センサおよび形状センサ等を含むことができる。
【0158】
いくつかの実施形態では、センサ154は、加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計を有する、9軸IMU等、少なくとも1つの運動センサを含む。運動センサは、撮像アーム108が手動で回転されるにつれて、運動データ(例えば、経時的位置および/または配向データ)を生成するように構成されることができる。運動センサは、検出器112、放射線源110、撮像アーム108、支持アーム120、またはそれらの組み合わせ等、回転を受ける、撮像装置104の任意の部分に取り付けられることができる。いくつかの実施形態では、2つまたはそれを上回る運動センサが、使用され、各運動センサは、撮像装置104の異なる部分に取り付けられる(例えば、第1の運動センサは、検出器112に取り付けられることができ、第2の運動センサは、放射線源110に取り付けられることができる)。
【0159】
図15は、本技術の実施形態に従って構成される、取付デバイス1504を介して撮像装置104に結合される、運動センサ1502の部分概略図である。運動センサ1502は、取付デバイス1504に結合され、これは、ひいては、撮像装置104の検出器112に結合される。図15の実施形態では、取付デバイス1504は、検出器112の側方表面に取り付けられるように構成される。しかしながら、他の実施形態では、取付デバイス1504は、上側表面、下側表面等、検出器112の異なる部分に取り付けられるように構成されることができる。随意に、検出器112および/または取付デバイス1504は、整合マーキング(例えば、線、矢印、または他のインジケータ)を含み、取付デバイス1504(したがって、運動センサ1502)を検出器112上の所定の位置および/または配向に設置する際、ユーザを誘導することができる。
【0160】
図示される実施形態では、取付デバイス1504は、下側表面またはその近傍において検出器112の縁に取り付けられる、クリップまたはブラケットとして構成される。クリップは、検出器112の下側縁を把持する、短辺縁または張出突出部を有する、小型の垂直に配向されたペグを含むことができる。随意に、クリップは、ばね荷重されることができる、回転可能ねじを含むことができる、および/または別様に、いったん位置付けられると、検出器112上の所望の場所の定位置に係止するように構成されることができる。しかしながら、他の実施形態では、取付デバイス1504は、異なるように構成されることができる。例えば、取付デバイス1504は、代わりに、検出器112の平坦部分に対して平坦に設置され得る、小長方形ボックス等、運動センサ1502を保持するためのコンテナとして構成されることができる。コンテナは、ループ、ハンドル、開口等を含み、コンテナが、ストラップ(例えば、Velcro(登録商標)または他の接着剤材料から作製されるストラップ)および/または他の締結具を使用して、検出器112に固着されることを可能にすることができる。随意に、取付デバイス1504は、完全に省略されることができ、運動センサ1502は、代わりに、接着剤、締結具、磁石、ストラップ等を介して、直接、検出器112に結合されることができる。
【0161】
運動センサ1502は、撮像アーム108の姿勢を示す、運動データを生成することができる。例えば、撮像アーム108が、移動するにつれて(例えば、手動プロペラ回転の間)、運動センサ1502は、撮像アーム108の位置および/または配向(例えば、回転角度)を表す運動データを経時的に出力することができる。いくつかの実施形態では、運動センサ1502は、検出器112によって実施される画像入手から独立して、運動データを生成する。故に、検出器112によって取得される画像毎に、撮像アーム108の姿勢を決定するために、運動センサ1502からの運動データは、検出器112からの画像と時間的に同期される、または別様に、関連付けられることができる。
【0162】
同期は、多くの異なる方法において実施されることができる。図示される実施形態では、例えば、運動センサ1502は、コントローラ1506(例えば、Arduinoマイクロコントローラ)に結合され、これは、ひいては、画像出力デバイス1508に結合される。画像出力デバイス1508は、検出器112によって生成された画像を受信することができる(例えば、ビデオフォーマットまたは任意の他の好適なフォーマットにおいて)。図15に示されるように、検出器112によって生じられる画像は、基部118に伝送されることができ、基部118は、画像出力デバイス1508に結合されることができる。他の実施形態では、検出器112は、直接、画像出力デバイス1508に結合されることができる。運動センサ1502と、コントローラ1506と、画像出力デバイス1508と、検出器112と、基部118との間の接続は、有線または無線接続であることができる。
【0163】
コントローラ1506は、運動データを運動センサ1502からリアルタイムで収集し、画像出力デバイス1508によって入手された各画像と運動センサ1502からの運動データを時間的に同期させることができる。例えば、コントローラ1506は、運動センサ1502から受信される運動データにタイムスタンプすることができる。コントローラ1508は、次いで、運動データに関するタイムスタンプと画像データ上のタイムスタンプを比較することができ、各画像と、同時点において、または類似時間周期にわたって入手された、運動データを関連付けることができる。したがって、画像出力デバイス1508から記録される各画像は、運動センサ1502からの対応する角度(または非常に小角度範囲)と関連付けられることができる。
【0164】
図16は、本技術の実施形態による、撮像装置104に取り付けられる、運動センサ1602および放射線センサ1604の部分概略図である。運動センサ1602(例えば、IMU)および放射線センサ1604は、取付デバイス1606に結合されることができる。取付デバイス1606は、取付デバイス1606が運動センサ1602および放射線センサ1604の両方を支持するように構成されることを除き、概して、図15の取付デバイス1504に類似することができる。例えば、取付デバイス1606は、検出器112に一時的に結合され得る、垂直に配向されたペグを伴う、クリップであることができる。取付デバイス1606は、運動センサ1602が、検出器112の側方表面に沿って位置する一方、放射線センサ1604が、少なくとも部分的に、検出器112によって出力される放射ビームの経路の中に突出するように、検出器112上に搭載されることができる。
【0165】
放射線センサ1604は、フォトダイオード等、放射線(例えば、X線)への暴露を検出することが可能である、任意のデバイスであることができる。例えば、フォトダイオードは、シリコンベースの材料および/または他の好適な材料から作製される、シンチレータを含むことができ、信号増幅器を具備する場合とそうではない場合がある。故に、放射線センサ1604は、放射線センサ1604を通して検出器112に向かって通過する、暴露放射線に基づいて、画像入手の時間を正確に測定することができる。
【0166】
運動センサ1602および放射線センサ1604はそれぞれ、有線または無線接続を介して、コントローラ1608(例えば、Arduinoマイクロコントローラ)に結合されることができる。放射線センサ1604は、放射線を検出すると、信号をコントローラ1608に送信し、画像が入手されたことを示す、タイムスタンプを生成することができる。同様に、コントローラ1608はまた、運動センサ1602によって生じられた運動データに関するタイムスタンプを決定することができる。故に、画像入手タイミングは、運動センサ1602からの回転測定値のタイミングにリンクされ、したがって、検出器112によって生成された各画像が撮像アーム108の対応する回転角度に時間的に同期されることを可能にすることができる。
【0167】
図17Aは、本技術の実施形態による、撮像装置104に結合される、取付デバイス1702aの上面図であって、図17Bは、取付デバイス1702aの側面図であって、図17Cは、取付デバイス1702aの部分概略図である。最初に、図17Aおよび17Bをともに参照すると、取付デバイス1702aは、運動センサ1704(例えば、IMU)および放射線センサ1706(例えば、フォトダイオード)を支持するように構成される。取付デバイス1702aは、フレーム1708と、フレーム1708の周縁に沿って位置する、1つまたはそれを上回るクリップ1710とを含むことができる。フレーム1708は、円形状を有するものとして描写されるが、他の実施形態では、フレーム1708は、長円形、正方形、長方形、または他の好適な形状等の異なる形状を有することもできる。フレーム1708は、中心開口1712を含み、放射線がそれを通して通過することを可能にすることができる。フレーム1708はまた、下記でさらに詳細に説明されるように、較正手技のための基点マーカグリッドを支持するために使用されることができる。
【0168】
クリップ1710は、一時的または恒久的様式において、取付デバイス1702aを検出器112に結合するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、クリップ1710は、フレーム1708の縁に位置する、小型の垂直に配向されたペグであって、それぞれ、検出器112の縁を把持するための短辺縁または張出突出部を有する。図17Cに最良に見られるように、クリップ1710は、取付デバイス1702aを検出器112の下側表面に固着させることができ、フレーム1708は、放射ビームを減衰させる、または別様に、干渉することを回避するために、部分的または完全に、検出器112の放射線経路から外に位置する。随意に、検出器112、フレーム1708、および/またはクリップ1710は、整合マーカを含み、取付デバイス1702aを検出器112上の適切な位置および/または配向に設置する際、ユーザを誘導することができる。
【0169】
いくつかの実施形態では、取付デバイス1702aは、フレーム1708および/またはクリップ1710に沿って、運動センサ1704および/または放射線センサ1706を取り付けるための1つまたはそれを上回る部位を含む。例えば、運動センサ1704および放射線センサ1706は両方とも、図16の取付デバイス1606の構成と同様に、クリップ1710のうちの1つに結合されることができる。運動センサ1704は、取付デバイス1702aの縁に沿って、放射ビームの経路から離れるように位置することができる一方、放射線センサ1706は、少なくとも部分的に、フレーム1708下かつ放射ビームの経路の中に突出することができる。しかしながら、他の実施形態では、運動センサ1704および/または放射線センサ1706は、取付デバイス1702a上の異なる場所にあることができる。運動センサ1704および/または放射線センサ1706はそれぞれ、取付デバイス1702aに除去可能に結合される、または取付デバイス1702aに恒久的に添着されることができる。運動センサ1704および放射線センサ1706は、図15および16に関して上記に議論されるように、運動センサ1704の出力と検出器112によって生じられる画像を時間的に同期させるために、他の構成要素(例えば、コントローラ、画像出力デバイス)に結合されることができる。随意に、放射線センサ1706は、取付デバイス1702aが運動センサ1704のみを支持するために使用されるように、省略されることができる。
【0170】
図17Dは、本技術の実施形態に従って構成される、取付デバイス1702bの側面図である。取付デバイス1702bは、取付デバイス1702bが、クリップ1710のうちの1つまたはそれを上回るものの代わりに、ばね荷重されたクリップ1714を含むことを除き、概して、図15A-15Cの取付デバイス1702aに類似することができる。クリップ1714は、取付デバイス1702bを検出器112上に位置付けるとき、後退され得る、ばね荷重された突出部1716を含むことができる。取付デバイス1702bが所望の場所に位置付けられた後、ばね荷重された突出部1716は、検出器112の縁の周囲で定位置に係止し、フレーム1708を検出器112に固着させることができる。クリップ1714は、解放機構(図示せず)を含み、フレーム1708を除去および/または搭載するとき、ばね荷重された突出部1716を後退させることができる。取付デバイス1702bは、随意に、図17Aおよび17Bを参照して上記に議論されるように、運動センサおよび/または放射線センサ(図17Dには示されない)を支持するように構成されることができる。取付デバイス1702bはまた、下記でさらに詳細に説明されるように、較正手技のために、基点マーカグリッドを支持するために使用されることができる。
【0171】
図17Eは、本技術の実施形態に従って構成される、取付デバイス1702cの側面図である。取付デバイス1702cは、取付デバイス1702cが、クリップ1710のうちの1つまたはそれを上回るものの代わりに、ねじ1718を含むことを除き、概して、図15A-15Cの取付デバイス1702aに類似することができる。ねじ1718は、取付デバイス1702cを検出器112上に設置するとき、後退位置にあることができる。取付デバイス1702cが所望の場所に位置付けられた後、ねじ1718は、回転され、ねじ1718を検出器112に向かって前進させることができる。ねじ1718は、検出器112の縁に係合し、したがって、フレーム1708を検出器112に固着させるまで、前進されることができる。取付デバイス1702cを解放するために、ねじ1718は、対向方向に回転され、ねじ1718を検出器112から離れるように後退させることができる。取付デバイス1702cは、随意に、図17Aおよび17Bを参照して上記に議論されるように、運動センサおよび/または放射線センサ(図17Eには示されない)を支持するように構成されることができる。取付デバイス1702cはまた、下記でさらに詳細に説明されるように、較正手技のために、基点マーカグリッドを支持するために使用されることができる。
【0172】
再び図1Aを参照すると、本技術はまた、運動センサベースの本明細書に説明される技法の代替として、またはそれに加え、撮像アーム108の姿勢を推定するために使用され得る、他の技法を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、撮像アーム108の姿勢は、撮像装置104の周囲に位置付けられる、1つまたはそれを上回る撮像デバイス(例えば、ビデオカメラ)を使用して、決定されることができる。そのような実施形態では、システム100は、患者102、手術台152、および/または撮像装置104の構成要素(例えば、検出器112、放射線源110、撮像アーム108、および/または支持アーム120)上等、既知の場所に設置される、1つまたはそれを上回る基点マーカを含むことができる。撮像デバイスは、撮像アーム108が回転されるにつれて、マーカを追跡し、撮像アーム108の姿勢を決定することができる。
【0173】
別の実施例では、システム100は、撮像アーム108に結合される、3Dスキャナを含むことができる。3Dスキャナは、手術台152および/または患者の身体等、撮像アーム108に対して固定された場所に取り付けられる、参照物体(例えば、ブロック)を走査するように構成されることができる。参照物体は、撮像アーム108の姿勢が走査内の参照物体の姿勢から決定され得るように、既知の幾何学形状を有することができる。
【0174】
別の実施例として、撮像アーム108の姿勢は、形状センサ(例えば、形状感知ファイバまたはケーブル)を使用して、決定されることができる。例えば、形状感知ケーブルの1つの部分は、手術台152に、別の部分は、検出器112に取り付けられることができる。代替として、または組み合わせて、1つまたはそれを上回る形状感知ケーブルは、患者102、放射線源110、撮像アーム108、支持アーム120、または好適なそれらの組み合わせ等の他の場所に取り付けられることができる。撮像アーム108が、回転されると、形状感知ケーブルの形状の変化が、撮像アーム108の回転角度を計算するために測定および使用されることができる。
【0175】
さらなる実施例では、形状センサは、形状感知内視鏡等の患者の身体内のツールによって搬送されることができる。例えば、ツールは、ツールの3D姿勢が画像入手前に正確に決定されることを可能にする、形状データを出力することができる。各投影画像内の内部形状センサの姿勢は、画像が入手されたときの撮像アーム108の姿勢を推定するために使用されることができる。例えば、ツールの実際の姿勢は、患者の身体の内側のツールの3D形状の仮想レンダリングまたは表現として出力されることができる。画像内の内部形状センサの姿勢は、(例えば、公知のコンピュータビジョンおよび/または画像処理技法を使用して)識別され、実際の姿勢の仮想表現に位置合わせされることができる。位置合わせは、入手された画像毎に、ツールおよび/または患者の身体に対して撮像アームの姿勢を決定するために使用されることができる。
【0176】
さらに別の実施例では、EM感知システムが、回転の間、撮像アーム108の姿勢を決定するために使用されることができる。例えば、1つまたはそれを上回るEMセンサまたは追跡器が、患者102、手術台152、検出器112、放射線源110、撮像アーム108、支持アーム120、または好適なそれらの組み合わせ上等、種々の場所に位置付けられることができる。各EMセンサの位置および/または配向は、撮像アーム108の角度を推定するために追跡および使用されることができる。随意に、EMセンサはまた、内視鏡、生検針、アブレーションプローブ等の患者の身体内のツールによって搬送されることができる。内部EMセンサは、1つまたはそれを上回る外部に位置するEMセンサとの組み合わせにおいて使用され、姿勢推定を実施することができる。
【0177】
いくつかの実施形態では、撮像アームの姿勢は、本明細書に説明される他の姿勢推定技法の代替として、またはそれと組み合わせて、患者の身体の近傍に設置される、基点マーカボードを使用して、推定される。(例えば、トモシンセシスのための)手技中画像ベースの姿勢推定のための従来の基点マーカボードは、典型的には、1つまたはそれを上回るマーカ層を伴う、平坦構造である。従来の基点マーカボードは、概して、ボード内のマーカが、ボードの限定された垂直高に起因して、ある角度では可視ではあり得ないため、CBCT等の大角回転範囲を伴う撮像技法のために好適ではない。例えば、従来の基点マーカボード内のマーカは、外側角(例えば、180°またはその近傍)から撮像されると、不明瞭にされる、または視野から完全に消失し得る。対照的に、本技術の基点マーカボードは、その中でマーカのうちの少なくともいくつかが、異なる平面にある、または別様に、マーカの大部分または全てが広範囲の撮像角度にわたって可視のままであるように十分に垂直に分離される、3D形状を有することができる。これは、広範囲の撮像角度にわたって、撮像アーム姿勢の推定を可能にする。加えて、従来の基点マーカボードは、概して、撮像装置の幾何学的較正パラメータ(例えば、貫通点、ピッチ、ロール等)を決定するために好適ではない。本明細書に開示される基点マーカボードは、幾何学的較正を実施するために、基点マーカファントムと組み合わせられることができ、これは、下記により詳細に説明されるように、CBCT再構成の正確度を改良することができる。
【0178】
図18Aは、本技術の実施形態による、撮像アームの姿勢を決定するための基点マーカボード1800の側面図であって、図18Bは、基点マーカボード1800の上面図である。基点マーカボード1800は、患者の身体に隣接して、またはその近傍に位置付けられ、撮像アームの姿勢を推定するための参照を提供することができる。基点マーカボード1800は、複数の基点マーカ1804(例えば、放射線高密度または放射線不透過性材料から作製される、ビーズ、軸受、平坦化されたディスク等)を含有する、基板1802(例えば、放射線透過性材料)を含む。マーカ1804は、基点マーカボード1800が撮像装置によって撮像されると、基点マーカボード1800に対する撮像装置の姿勢(例えば、撮像アームの角度)が、当業者に公知の技法に従って、入手された画像内のマーカ1804の場所に基づいて決定され得るように、既知の幾何学形状(例えば、グリッド、パターン、または他の空間構成)で配列されることができる。
【0179】
図18Aに最良に見られるように、基板1802は、マーカ1804のうちの少なくともいくつかが異なる平面にあるように、非平面形状(例えば、湾曲、半円形、半長円形、および/またはU形状)を有することができる。図示される実施形態では、例えば、基板1802は、基部領域1806と、高さHだけ基部領域1806から上向きに延在する、一対の湾曲側壁1808とを含む。例えば、高さHは、少なくとも1cm、2cm、5cm、10cm、15cm、20cm、または30cmであることができる。いくつかの実施形態では、高さHは、患者の胴体の前後方向高を上回るまたはそれに等しい。高さHは、基点マーカボード1800が外側角(例えば、台の表面に対して180°またはその近傍)から撮像されるときでも、マーカ1804の大部分または全てが可視のままであるように、十分に大きくあることができる。故に、基点マーカボード1800は、その中でマーカの大部分または全てが単一平面内にある、平坦基点マーカボードと比較して、より広い角度範囲にわたって、撮像アームの姿勢を推定するために使用されることができる。随意に、側壁1808は、高さHが、例えば、異なる身体サイズおよび/または撮像設定に適応するように調節され得るように、基部領域1806に可動に結合されることができる(例えば、摺動または枢動接続を介して)。
【0180】
医療手技の間、基点マーカボード1800は、手術台上に設置されることができ、基部領域1806が、台の表面上に静置し、側壁1808が、表面から離れるように上向きに延在する。患者の身体の一部(例えば、患者の胴体)が、基部領域1806および側壁1808によって形成される空洞内において、基点マーカボード1800上に位置付けられることができる。複数の2D投影画像が、撮像装置の撮像アームが患者の身体および基点マーカボード1800に対して複数の異なる角度に回転される間、入手されることができる。2D投影画像は、次いで、例えば、コンピュータビジョンアルゴリズムまたは他の好適なアルゴリズムを使用して、分析され、各画像内のマーカ1804の場所を識別することができる。随意に、マーカ1804が金属材料から作製される、実施形態では、画像は、金属材料の存在によって引き起こされる、任意の撮像アーチファクトを除去するように処理されることができる。識別されたマーカ場所は、当業者に公知の技法を使用して、画像毎に、撮像アームの回転角度を推定するために使用されることができる。
【0181】
図18C-18Gは、本技術と併用するために好適な基点マーカボード1810-1840の付加的実施例を図示する。基点マーカボード1810-1840の特徴は、概して、図18Aおよび18Bの基点マーカボード1800の特徴に類似することができる。故に、図18C-18Gの基点マーカボード1810-1840の議論は、図18Aおよび18Bの実施形態と異なる、それらの特徴に限定されるであろう。基点マーカボード1810-1840の特徴のいずれかは、相互および/または図18Aおよび18Bの基点マーカボード1800の特徴と組み合わせられることができる。
【0182】
図18Cは、本技術の実施形態に従って構成される、別の基点マーカボード1810の側面図である。図18Cに示されるように、基点マーカボード1810内のマーカ1804は、基板1802の全体を通して分散されるのではなく、基板1802の一部内にのみ位置する。例えば、マーカ1804は、側壁1808のうちの1つのみがマーカ1804を含むように、基板1802の一方の側方側または半分に局在化されることができる。本構成は、例えば、患者の身体の単一側または区分のみが撮像されるべきである、状況(例えば、単一肺内で実施される、気管支鏡手技の間)において使用されることができる。そのような状況では、基点マーカボード1810は、マーカ1804が撮像されるべき患者の身体の側または区分の近傍にあるように位置付けられることができる。
【0183】
図18Dは、本技術の実施形態に従って構成される、さらに別の基点マーカボード1820の側面図である。基点マーカボード1820は、2つの側壁1808ではなく、単一側壁1808を含む。そのような実施形態では、基部領域1806は、基点マーカボード1820がJ形状であるように、側壁1808のための支持を提供するように延在されることができる。基部領域1806は、任意のマーカ1804を伴わずに描写されるが、他の実施形態では、基部領域1806はまた、マーカ1804を含むことができる。基点マーカボード1820は、患者の身体の単一側または区分を撮像するときに使用されることができる。そのような状況では、基点マーカボード1820は、単一側壁1808が撮像されるべき患者の身体の側または区分の近傍にあるように位置付けられることができる。
【0184】
図18Eは、本技術の実施形態に従って構成される、基点マーカボード1830の側面図である。基点マーカボード1830は、平坦化された基部領域1832と、一対の直線側壁1834とを含む。側壁1834は、90°、110°、120°、130°、140°、または150°を上回るまたはそれに等しい角度等、任意の好適な角度において、基部領域1832に接続されることができる。側壁1834の高さHは、基点マーカボード1830が外側角から撮像され、図18Aおよび18Bの基点マーカボード1800の高さHと同じまたは類似し得るときでも、マーカ1804の大部分または全てが可視のままであるように、十分に大きくあることができる。随意に、側壁1834は、基部領域1832に可動に結合されることができ、したがって、高さHは、所望に応じて、調節されることができる。
【0185】
基点マーカボード1830は、基板1802の全体を通してマーカ1804を含むように図示されるが、他の実施形態では、基点マーカボード1830は、基板1802の一部のみ内にマーカ1804を含むことができる(例えば、図18Cの基点マーカボード1820に類似する)。加えて、基点マーカボード1830は、2つの側壁1834を有するものとして示されるが、他の実施形態では、基点マーカボード1830は、単一側壁1834を含むことができる(例えば、図18Dの基点マーカボード1830に類似する)。
【0186】
図18Fおよび18Gは、それぞれ、本技術の実施形態による、基点マーカファントム1842とともに、基点マーカボード1840の側面および上面図である。基点マーカボード1840は、基点マーカボード1840が、基部領域1832に接続される、単一側壁1834を含むことを除き、図18Eの基点マーカボード1830に類似することができる。ファントム1842は、一時的に、1つまたはそれを上回る締結具1844(例えば、ペグ、ねじ、磁石等)を介して、基点マーカボード1840に結合されることができる。ファントム1842は、複数の基点マーカ1848(例えば、放射線高密度または放射線不透過性材料から作製される、ビーズ、軸受、平坦化されたディスク等)を含有する、個別の基板1846(例えば、放射線透過性材料)を含むことができる。マーカ1848は、図22A-22Dに関して下記にさらに説明されるように、幾何学的較正を実施するために好適な構成で配列されることができる。
【0187】
図18Gに最良に見られるように、ファントム1842が、任意のマーカ1804を含まない、基部領域1832の一部にわたって、位置付けられることができる。そのような実施形態では、基点マーカボード1840およびファントム1842が、ともに撮像されるとき(例えば、幾何学的較正手技の間)、基点マーカボード1840のマーカ1804は、入手された画像内のファントム1842のマーカ1848に重複せず、したがって、相互から識別および区別されることができる。幾何学的較正および画像入手を実施するための、基点マーカボード1840とともに、ファントム1842の使用が、図25Aに関して下記にさらに詳細に説明される。
【0188】
C.撮像のための方法
図19-25は、移動型Cアーム装置等の撮像装置を用いて患者の解剖学的領域を撮像するための種々の方法を図示する。具体的には、図19は、撮像プロセスの一般的概要を提供し、図20-22Dは、撮像装置を較正するための方法およびデバイスを図示し、図23Aおよび23Bは、画像入手および再構成のための方法を図示し、図24は、撮像のための撮像装置を調製するための方法を図示し、図25Aは、基点マーカボードを使用した較正および撮像のための方法を図示する。本明細書に開示される方法は、図1Aのシステム100等の本明細書に説明されるシステムおよびデバイスの任意の実施形態を使用して、実施されることができる。本明細書に開示される方法のいずれかは、オペレータ(例えば、医師、看護師、技術者、または他の保健医療専門家)、コンピューティングデバイス(例えば、図1Aのコンピューティングデバイス130)、または好適なそれらの組み合わせによって、実施されることができる。例えば、方法におけるいくつかのプロセスは、オペレータによって、手動で実施されることができる一方、本方法における他のプロセスは、コンピューティングデバイスの1つまたはそれを上回るプロセッサによって、自動的または半自動的に実施されることができる。
【0189】
図19は、本技術の実施形態による、mrCBCT撮像のための撮像装置を動作させるための方法1900を図示する、フロー図である。方法1900は、手動動作式撮像装置(例えば、移動型Cアーム装置)または任意の他の好適な撮像システムまたはデバイスを用いることで実施されることができる。方法1900は、ブロック1902から開始し、撮像装置を安定させる。上記に議論されるように、mrCBCT撮像は、撮像装置を安定させ、手動回転の間、望ましくないおよび/または一貫しない移動(例えば、発振、躍動、偏移、撓曲等)を低減または防止することを伴うことができる。例えば、撮像アームは、図1Aおよび3A-10Dに関して本明細書に説明される実施形態のいずれか等の1つまたはそれを上回るシム構造を使用して、安定されることができる。代替として、または組み合わせて、撮像アームは、力を撮像アームに印加することによってではなく、力を支持アームに(例えば、支持アームの近位部分または回転中心の近傍に)印加することによって、回転されることができる。上記に記載されるように、力は、図13A-14Eに関して本明細書に説明される実施形態のいずれか等、支持アームに結合される、1つまたはそれを上回るレバー構造を介して、印加されることができる。しかしながら、他の実施形態では、撮像アームは、任意のシム構造を伴わずに、および/または力を支持アームに印加せずに、手動で回転されることができる。
【0190】
代替として、または組み合わせて、ブロック1902の安定プロセスは、他のプロセスを含むことができる。例えば、ブロック1902はまた、撮像アームの軌道チルトを調節し、重量平衡を改良し、および/または回転の間、検出器表面が検出器の経路に対する接線に近いままであることを確実にすることを含むことができる。随意に、運動センサ(例えば、IMU)が、撮像アームの安定性および/または具体的安定ステップの有効性についてのフィードバックを提供するために使用されることができる。例えば、フィードバックは、安定の品質を特性評価する情報(例えば、残留発振が存在するか、シムが再位置付けされるべきか)、撮像アームの移動軌跡が満足の行くものであったかどうか(例えば、回転の間、Cアームの軌道チルトを調整し、および/またはシム構成を調節することによって改良され得る、有意なチルトが存在したか)等を含むことができる。運動センサは、検出器、放射線源、撮像アーム、および/または支持アーム等の撮像装置上の任意の好適な場所に取り付けられることができる。
【0191】
ブロック1904では、方法1900は、撮像装置を較正することに継続する。較正は、画像再構成に影響を及ぼし得る、撮像環境および/または撮像装置の機械的性質における変動を補償するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、較正は、撮像装置の特定の特性を調節するために後続画像入手および/または画像再構成プロセスにおいて使用される、1つまたはそれを上回る較正パラメータ(例えば、歪曲補正パラメータ、幾何学的較正パラメータ)を決定することを含む。ブロック1904の較正プロセスにおいて使用するために好適な方法およびデバイスの付加的詳細は、図20-22Dを参照して下記に説明される。
【0192】
図20は、本技術の実施形態による、撮像装置を較正するための方法2000を図示する、フロー図である。方法2000は、図19の方法1900のブロック1904の較正プロセスの一部として実施されることができる。図20に示されるように、較正プロセスは、2つのパート、すなわち、歪曲補正(ブロック2002および2004)および幾何学的較正(ブロック2006および2008)に細分割されることができる。
【0193】
歪曲補正は、撮像装置の1つまたはそれを上回る構成要素(例えば、検出器)が、後続3D再構成の正確度を低減させ得る、画像歪曲を受けやすい、実施形態で実施されることができる。例えば、移動型Cアーム装置は、一般に、画像増感器を検出器として使用し、画像増感器によって生成された画像は、とりわけ、糸巻形および/または樽形歪曲を呈し得る。歪曲はまた、画像増感器の姿勢(例えば、角度)に応じて、変化し得る。故に、方法2000は、歪曲補正プロセスを実施し、種々の撮像アームの姿勢における画像歪曲の量を識別し、歪曲を低減または排除するために画像に適用され得る、補正パラメータを決定することを含むことができる。他の実施形態では、歪曲補正プロセスは、例えば、画像増感器ではなく、平坦パネル検出器を使用する場合、省略されることができる。
【0194】
ブロック2002では、方法2000は、第1の基点マーカのセット(「第1の基点マーカ」)の1つまたはそれを上回る第1の画像を取得することを含むことができる。第1の基点マーカは、グリッド、アレイ、パターン、形状等の既知の2Dまたは3D幾何学形状で配列される、放射線高密度または放射線不透過性ビーズ、軸受等であることができる。第1の基点マーカは、検出器に対して固定された空間構成で検出器に結合されることができる。第1の画像は、撮像アームが複数の異なる姿勢(例えば、回転角度)を通して手動で回転されるにつれて、検出器によって入手された、第1の基点マーカの2D投影画像であることができる。各第1の画像は、図15-18Eの実施形態等、本明細書のいずれかの場所に説明されるデバイスおよび技法のいずれかを使用して、撮像アームの対応する姿勢と関連付けられることができる。
【0195】
ブロック2004では、方法2000は、第1の画像に基づいて、歪曲補正パラメータのセットを決定することに継続する。第1の画像は、コンピューティングデバイス(例えば、図1Aのコンピューティングデバイス130)に伝送されることができ、コンピューティングデバイスは、第1の画像を分析し、第1の画像内の第1の基点マーカの場所を検出することができる(例えば、当業者に公知の画像処理および/またはコンピュータビジョン技法を使用して)。コンピューティングデバイスは、次いで、第1の画像内の第1の基点マーカの場所とグリッド、アレイ等上の第1の基点マーカの既知の真の場所を比較することによって、歪曲補正パラメータを決定することができる。歪曲補正パラメータは、歪曲された画像内の第1の基点マーカをその真の場所に再整合させるであろう、変換(例えば、回転、平行移動、変形等の剛性および/または非剛性変換)のセットを表すことができる。歪曲補正パラメータは、当業者に公知の技法に従って、最適化プロセスを通して、決定されることができる。本プロセスは、画像毎に実施され、撮像アームの異なる姿勢(例えば、角度)のための適切な歪曲補正パラメータを決定することができる。決定された歪曲補正パラメータは、次いで、下記にさらに詳細に議論されるように、個々に、各画像に適用され、検出器の性質および/または検出器の姿勢に起因する、歪曲アーチファクトを除去することができる。
【0196】
図21Aは、本技術の実施形態に従って構成される、基点マーカグリッド2102aの正面図である。グリッド2102aは、例えば、図20のブロック2002-2004に関して上記に説明されるように、撮像装置のための歪曲補正パラメータを決定するために使用されることができる。グリッド2102aは、複数の基点マーカ2106を含有する、基板2104を含む。基板2104は、とりわけ、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)等の放射線透過性材料から作製されることができる。図示される実施形態では、基板2104は、円形状を有する。他の実施形態では、基板2104は、正方形、長方形、長円形等の異なる形状を有することができる。基板2104は、部分的または完全に、典型的検出器の表面にわたって嵌合するように定寸されることができる。例えば、基板2104は、9インチ~12インチの範囲内の直径および/または幅を有することができる。
【0197】
マーカ2106は、鋼鉄または他の金属材料等の放射線高密度または放射線不透過性材料から作製される、ビーズ、軸受、平坦化されたディスク等であることができる。図21Aに示されるように、マーカは、規則的(例えば、正方形)グリッドで配列されることができる。いくつかの実施形態では、マーカ2106は、0.5mm~3mmの範囲内のサイズ(例えば、直径および/または幅)を有し、1cmの距離だけ相互から離間される。他の実施形態では、マーカ2106のサイズおよび/または配列は、所望に応じて、変動されることができる。グリッド2102aは、少なくとも10、25、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、またはそれを上回るマーカ等、任意の好適な数の離散マーカを含むことができる。
【0198】
使用の間、グリッド2102aは、マーカ2106のいくつかまたは全てが検出器の視野内にあるように、検出器の表面に隣接して、またはその近傍に設置されることができる。グリッド2102aは、一時的に、クリップ、ブラケット、クランプ、吸着カップ、Velcro(登録商標)ストラップ、ゴムバンド、磁石、または任意の他の好適な取付機構を介して、検出器に結合されることができる。随意に、グリッド2102aおよび/または検出器は、1つまたはそれを上回る整合マーカを含むことができ、したがって、グリッド2102aは、一貫した位置および/または配向において、検出器に結合されることができる。
【0199】
いくつかの実施形態では、グリッド2102aは、検出器に接続される、取付デバイスに結合される。例えば、図17A-17Eの取付デバイス1702aは、グリッド2102aを検出器に搭載するために使用されることができる。そのような実施形態では、取付デバイス1702aは、検出器に結合されることができ、グリッド2102aは、取付デバイス1702aのフレーム1708の中に挿入される、または別様に、それに結合されることができる。歪曲補正プロセスが完了された後、グリッド2102aは、取付デバイス1702aを定位置に残したまま、フレーム1708から除去されることができる、または取付デバイス1702aおよびグリッド2102aは、ともに除去されることができる。
【0200】
随意に、グリッド2102aは、運動センサ(例えば、IMU)および/または放射線センサ(例えば、フォトダイオード)等の機能的構成要素を含むことができる。運動センサおよび放射線検出器は、上記に議論されるように、撮像アームの姿勢を追跡し、姿勢データを入手された画像に時間的に同期させるために使用されることができる。これらの構成要素は、検出器の視野を不明瞭にすることを回避するために、グリッド2102aの周辺部分内に埋設される、または別様に、そこに結合されることができる。しかしながら、他の実施形態では、グリッド2102aは、運動センサおよび/または放射線センサを具備しないこともできる。
【0201】
図21B-21Dは、本技術の実施形態に従って構成される、付加的基点マーカグリッド2102b-2102dの正面図である。グリッド2102b-2102dは、概して、図21Aのグリッド2102aに類似することができる。故に、グリッド2102b-2102dの議論は、図21Aのグリッド2102aと異なる、それらの特徴に限定されるであろう。
【0202】
最初に、図21Bを参照すると、グリッド2102b内のマーカ2106は、中心部分2108が周辺部分2110と異なるパターンを有するように配列される。本アプローチは、グリッド2102bの中心部分2108の自動化された識別を促進することができ、これは、歪曲補正パラメータを計算するための最適化プロセスを簡略化することができる。図21Bでは、例えば、中心部分2108における5つのマーカ2106は、放射線高密度または放射線不透過性線と接続され、十字形状を形成する。図21Cでは、グリッド2102cの中心部分2108における中心マーカ2106は、中心部分2108が周辺部分2110より低いマーカ密度を有するように、既知の半径方向距離だけ他のマーカ2106から離間される。図21Dでは、グリッド2102dの中心部分2108は、中心部分2108が周辺部分2110より高いマーカ密度を有するように、付加的マーカ2106を含む。代替として、または組み合わせて、他のタイプのパターン、形状、幾何学形状等も、中心部分2108を周辺部分2110から区別するために使用されることができる。
【0203】
再び図20を参照すると、方法2000の幾何学的較正プロセスは、手動回転の間、撮像装置の幾何学形状を特性評価することを含むことができる。いくつかの実施形態では、幾何学的較正が、撮像装置の機械的不安定性のため、要求され、これは、上記に説明されるように、回転の間、偏移および/または他の非均一運動につながり得る。例えば、手動回転は、撮像アームをCBCT撮像目的のための理想的回転経路(例えば、単一平面、円形回転経路)から逸脱させ得る。加えて、撮像装置の構成要素は、手動回転の間、偏移し得、例えば、検出器の内部構成要素は、外側筐体に対して偏移し得る。そのような内部移動は、外部に設置されたセンサ(例えば、検出器筐体に結合される、IMU)を使用して検出することが困難または不可能であり得、したがって、画像ベースの較正プロセスを要求し得る。いくつかの実施形態では、回転の間の幾何学形状の変化は、撮像装置によって入手された投影画像を誤整合させ(例えば、回転中心が画像間で偏移する)、これは、3D再構成の品質および正確度に悪影響を及ぼし得る。
【0204】
故に、方法2000は、後続回転の間に生じ得る、逸脱および/または他の移動を決定するために、種々の回転位置において撮像装置の幾何学形状を決定することを含むことができる。決定された幾何学形状に基づいて、方法2000は、投影画像を調節し、回転の間の幾何学形状の変化を補償するために使用され得る、幾何学的較正パラメータのセットを算出することができる。例えば、幾何学的較正パラメータは、投影画像に適用されると、撮像装置の望ましくない移動に起因して画像内に存在する、任意の不整合を補正する、変換のセットを表すことができる。
【0205】
ブロック2006では、方法2000は、第2の基点マーカのセット(「第2の基点マーカ」)の第2の画像を取得することを含む。第2の基点マーカは、既知の3D構成でファントム内に位置付けられる、放射線高密度または放射線不透過性ビーズ、軸受等であることができる。第2の画像は、撮像アームがファントムに対して複数の異なる姿勢に手動で回転されるにつれて、検出器によって入手された2D投影画像であることができる。いくつかの実施形態では、ファントムは、撮像アームのアイソセンタまたはその近傍に位置付けられ、撮像アームは、ファントムの周囲で(例えば、プロペラ回転方向に)手動で回転され、ファントムの第2の画像を複数の異なる回転角度から取得する。各第2の画像は、図15-18Eの実施形態等、本明細書のいずれかの場所に説明されるデバイスおよび技法のいずれかを使用して、撮像アームの対応する姿勢と関連付けられることができる。姿勢が基点マーカボード(例えば、図18A-18Eの基点マーカボード1800-1830)を使用して決定される、実施形態では、ファントムは、既知の空間構成において(例えば、スタンドを使用して、手術台上の固定された場所において等)、基点マーカボード上に搭載される、または別様に、それに結合されることができる。
【0206】
ブロック2008では、方法2000は、第2の画像に基づいて、幾何学的較正パラメータのセットを決定することに継続する。第2の画像は、分析のためのコンピューティングデバイス(例えば、図1Aのコンピューティングデバイス130)に伝送されることができる。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスは、最初に、ブロック2004において決定された歪曲補正パラメータを使用して、第2の画像内に存在する任意の画像歪曲を補正する。コンピューティングデバイスは、次いで、第2の画像を分析し、第2の画像内の第2の基点マーカの場所を検出することができる(例えば、当業者に公知の画像処理および/またはコンピュータビジョン技法を使用して)。続いて、コンピューティングデバイスは、第2の基点マーカの撮像された場所およびファントム内の第2の基点マーカの既知の3D構成を使用して、とりわけ、貫通点、歪曲度、ピッチ、ロール、チルト、および/または源/検出器間距離等、回転の間の撮像装置の幾何学形状を決定することができる。例えば、貫通点は、撮像アームの回転中心および/または画像データ内の参照座標系の中心を表すことができる。撮像装置の幾何学形状は、当業者に公知の画像ベースの幾何学的較正アルゴリズムを使用して、決定されることができる。
【0207】
続いて、幾何学的較正パラメータは、撮像装置の決定された幾何学形状に基づいて、算出されることができる。上記に議論されるように、幾何学的較正パラメータは、撮像装置の各回転角度における投影画像を調節し、存在する任意の不整合を補正するための変換(例えば、回転、平行移動、変形等の剛性および/または非剛性変換)のセットを表すことができる。例えば、撮像装置の貫通点が、撮像アームの特定の角度に関して偏移する場合、その角度において入手された投影画像は、対向方向に偏移され、貫通点を再整合させることができる。決定された幾何学的較正パラメータは、下記にさらに詳細に議論されるように、画像再構成に備えて、個々に、各画像に適用され、画像を再整合させることができる。
【0208】
図22Aは、本技術の実施形態に従って構成される、基点マーカファントム2202aの斜視図である。ファントム2202aは、例えば、図20のブロック2006-2008に関して上記に説明されるように、撮像装置のための幾何学的較正を実施するために使用されることができる。ファントム2202aは、複数の基点マーカ2206を含有する、基板2204を含む。基板2204は、放射線透過性材料(例えば、ABS)から作製されることができ、3D印刷または他の好適な技法を使用して製造されることができる。図示される実施形態では、基板2204は、伸長円筒形状を有する。基板2204は、7cm~25cmの範囲内の長さと、7cm~25cmの範囲内の直径とを有することができる。随意に、基板2204は、中空であることができ、側壁厚は、0.5cm~5cmの範囲内である。しかしながら、他の実施形態では、基板2204の幾何学形状(例えば、サイズ、形状)は、所望に応じて、変動されることができ、例えば、基板2204は、円筒形ではなく、長方形であることができる、基板2204は、中空ではなく、中実であることができる等である。
【0209】
マーカ2206は、鋼鉄または他の金属材料等の放射線高密度または放射線不透過性材料から作製される、ビーズ、軸受、平坦化されたディスク等であることができる。マーカ2206は、既知の空間場所において、ファントム2202a内に埋設されることができる。図示される実施形態では、例えば、マーカ2206は、基板2204の第1の端部2208および第2の端部2210において、2つの平行円形に配列される。本配列は、当業者に公知の技法に従って、直径方向に対向するマーカ2206を接続し、接続の交点を決定することによって、貫通点がファントム2202aの画像内で自動的に識別されることを可能にすることができる。しかしながら、他の実施形態では、マーカ2206は、異なる幾何学形状に配列されることができ、および/または基板2204内の異なる場所(例えば、第1および第2の端部2208、2210間)に位置付けられることができる。
【0210】
図22Bは、本技術の実施形態に従って構成される、別の基点マーカファントム2202bの斜視図である。ファントム2202bは、ファントム2202bが、撮像装置の貫通点を表す、中心マーカ2212を含むことを除き、概して、図22Aのファントム2202aに類似することができる。中心マーカ2212は、銅または別の金属等の放射線高密度または放射線不透過性材料から作製される、ビーズ、軸受等であることができる。中心マーカ2212の使用は、貫通点の場所が、他のマーカ(例えば、マーカ2206)の場所から間接的に計算されるのではなく、直接、画像データ内で識別されることを可能にするため、有利であり得る。図22Aは、基板2204の第1および第2の端部2208、2210におけるマーカ2206とともに、中心マーカ2212を含むように、ファントム2202bを描写するが、他の実施形態では、マーカ2206は、中心マーカ2212がファントム2202b内の唯一のマーカであるように、省略されることができる。
【0211】
図22Cは、本技術の実施形態による、ファントム2202bを形成するために使用され得る、アセンブリ2214の斜視図である。アセンブリ2214は、中心マーカ2212を搬送する、伸長シャフト2216(例えば、ロッド、ペグ、管等)を含む。伸長シャフト2216は、中心マーカ2212を受容するための陥凹とともに、付加製造(例えば、3D印刷)を介して、形成されることができる、または中心マーカ2212は、付加製造プロセスの間、伸長シャフト2216内の適切な場所に堆積される、または別様に、形成されることができる。
【0212】
伸長シャフト2216は、第1のディスク2218および第2のディスク2220に接続されることができる。第1および第2のディスク2218、2220は、伸長シャフト2216の対向端またはその近傍に位置することができる。第1および第2のディスク2218、2220は、単一一体型構成要素として、伸長シャフト2216と一体的に形成されることができる(例えば、付加製造を介して)。代替として、第1および第2のディスク2218、2220は、締結具、接着剤、接合等を介して、伸長シャフト2216に結合される、離散構成要素であることができる。例えば、第1および第2のディスク2218、2220はそれぞれ、中心孔を含むことができ、伸長シャフト2216の端部は、孔の中に嵌合し、アセンブリ2214を形成することができる。
【0213】
図22Bおよび22Cをともに参照すると、ファントム2202bを組み立てるために、伸長シャフト2216は、基板2204の中空内部空洞の中に位置付けられることができる。伸長シャフト2216は、伸長シャフト2216が基板2204の第1の端部2208から基板2204の第2の端部2210まで延在するように、基板2204の長さと同じまたは類似する長さを有することができる。第1および第2のディスク2218、2220が伸長シャフト2216から分離可能である、実施形態では、第1および第2のディスク2218、2220は、次いで、それぞれ、基板2204の第1および第2の端部2208、2210にわたって位置付けられ、伸長シャフト2216に接続されることができる。第1および第2のディスク2218、2220は、部分的または完全に、基板2204の第1および第2の端部2208、2210を被覆するように定寸されることができる。例えば、第1および第2のディスク2218、2220はそれぞれ、それぞれ、第1および第2の端部2208、2210の直径と同じまたは類似する、直径を有することができる。随意に、第1および第2のディスク2218、2220は、締結具(例えば、スナップ)、接着剤(例えば、テープ)、または任意の他の好適な技法を使用して、基板2204に取り付けられ、中心マーカ2212がファントム2202bの中心に位置付けられることを確実にすることができる。
【0214】
図22Dは、本技術の実施形態に従って構成される、基点マーカファントム2202cの斜視図である。ファントム2202cは、ファントム2202bが、基板2204の第1および第2の端部2208、2210における個々のマーカではなく、リング2222を含むことを除き、概して、図22Aのファントム2202bに類似することができる。ある状況では、リング2222等の持続的構造は、離散マーカより投影画像内で識別することが容易であり得、これは、較正プロセスの正確度を改良することができる。リング2222は、放射線高密度または放射線不透過性(例えば、金属)材料から作製されることができる。リング2222は、基板2204の直径と同じまたは類似する直径を有することができ、1mm~5mmの範囲内の厚さを有することができる。リング2222は、多くの異なる方法で形成されることができる。例えば、リング2222は、基板2204に結合され、ファントム2202cを形成する、離散構成要素であることができる。そのような実施形態では、基板2204の第1および第2の端部2208、2210は、リング2222を受容するための溝を含むことができる。代替として、リング2222は、その中で材料が適切な場所において基板2204の中に堆積される、付加製造プロセスを使用すること等によって、基板2204と一体的に形成されることができる。
【0215】
再び図20を参照すると、方法2000の種々のステップは、撮像手技の前および/または間の異なる時間において、実施されることができる。例えば、ブロック2002および2004の歪曲補正プロセスは、撮像装置がmrCBCT撮像のために使用される前に、最初に、実施されることができる。ブロック2004において決定された歪曲補正パラメータは、歪曲補正プロセスが再び実施される必要はないように、同一撮像装置を使用して実施される、後続mrCBCT手技のために再使用されることができる。例えば、歪曲補正パラメータは、例えば、IMUまたは他のセンサを使用して、後続画像に補間または外挿され、ある回転角度における記憶された歪曲補正パラメータを後続画像内の類似角度と相関させることができる。しかしながら、他の実施形態では、歪曲補正プロセスは、同一撮像装置のために周期的に実施される(例えば、1週間、1ヶ月、6ヶ月、1年毎に1回等)、撮像設定の有意な変化が存在するときに実施される(例えば、検出器が交換される場合、撮像装置が異なる環境に移動される場合)、またはさらに、撮像装置が使用される度に実施されることもできる。代替として、殆どまたは全く画像歪曲が観察されない、実施形態では(例えば、平坦パネル検出器が使用されるとき)、ブロック2002および2004の歪曲補正プロセスは、完全に省略されることができる。
【0216】
同様に、ブロック2006および2008の幾何学的較正プロセスは、撮像装置がmrCBCT撮像のために使用される前に、最初に、例えば、撮像装置のための歪曲補正を実施後、実施されることができる。ブロック2008において決定された幾何学的較正パラメータは、幾何学的較正プロセスが再び実施される必要はないように、同一撮像装置を使用して実施される後続mrCBCT手技のために再使用されることができる。しかしながら、他の実施形態では、幾何学的較正プロセスは、周期的に同一撮像装置のために実施される(例えば、1週間、1ヶ月、6ヶ月、1年毎に1回等)、撮像設定の有意な変化が存在するときに実施される、またはさらに、撮像装置が使用される度に実施されることもできる(例えば、医療手技が実施される前に1回)。随意に、ブロック2006および2008の幾何学的較正プロセスは、完全に省略されてもよい。
【0217】
再び図19を参照すると、ブロック1906では、方法1900は、画像を入手し、3D再構成を画像から生成することに継続する。本明細書のいずれかの場所に説明されるように、ブロック1906のプロセスは、撮像アームを自動的に回転させるための任意のモータ、アクチュエータ等を欠いている、手動動作式撮像装置を使用して、患者の生体構造内の標的の手技中mrCBCT撮像を実施するために使用されることができる。ブロック1906の撮像プロセスの一部として実施され得る、画像入手および再構成方法の代表的実施例は、図21Aおよび21Bを参照して下記に説明される。
【0218】
図23Aは、本技術の実施形態による、解剖学的領域を撮像するための方法2300を図示する、ブロック図である。方法2300のステップのいくつかまたは全ては、図19の方法1900のブロック1906の画像入手および再構成プロセスの一部として実施されることができる。方法2300は、ブロック2302から開始し、撮像アームを複数の異なる姿勢に手動で回転させる。上記に記載されるように、撮像アームは、図1Aの撮像装置104等の撮像装置の一部であることができる。例えば、撮像装置は、移動型Cアーム装置であることができ、撮像アームは、移動型Cアーム装置のCアームであることができる。撮像アームは、プロペラ回転方向等の任意の好適な方向に沿って、患者の標的解剖学的領域の周囲で回転されることができる。いくつかの実施形態では、撮像アームは、標的解剖学的領域に対して複数の異なる姿勢(例えば、角度)に手動で回転される。撮像アームは、CBCT撮像を実施するために十分に大きい、弧を通して回転されることができる。例えば、弧は、少なくとも90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、170°、180°、190°、200°、210°、220°、230°、240°、250°、260°、270°、280°、290°、300°、310°、320°、330°、340°、350°、または360°であることができる。
【0219】
ブロック2304では、方法2300は、手動回転の間に取得される複数の画像を受信することに継続する。画像は、撮像アームによって搬送される、検出器(例えば、画像増感器または平坦パネル検出器)によって生成される、2D投影画像であることができる。方法2300は、少なくとも50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1,000枚の画像等、任意の好適な数の画像を生成することを含むことができる。画像は、少なくとも5枚の画像/秒、10枚の画像/秒、20枚の画像/秒、30枚の画像/秒、40枚の画像/秒、50枚の画像/秒、または60枚の画像/秒のレートで生成されることができる。いくつかの実施形態では、画像は、画像のいくつかまたは全てが撮像アームの異なる姿勢で取得されるように、撮像アームが複数の異なる姿勢を通して手動で回転される間、生成される。
【0220】
ブロック2306では、方法2300は、手動回転の間、撮像アームの姿勢データを受信することを含むことができる。姿勢データは、本明細書に説明される技法およびデバイスのいずれかを使用して、生成されることができる。例えば、姿勢データは、撮像アームに(例えば、検出器に)、支持アームに、またはそれらの組み合わせに結合される、IMUまたは別の運動センサ等の少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて生成されることができる。センサデータは、手動回転の間、種々の時間において、処理され、撮像アームの姿勢を決定することができる。上記に記載されるように、撮像アームの姿勢は、患者の近傍に位置付けられる基点マーカボードまたは他の参照物体を使用せずに、推定されることができる。しかしながら、他の実施形態では、姿勢データは、図18A-18Eを参照して上記に説明される実施形態等の基点マーカボードを使用して、決定されることができる。そのような実施形態では、基点マーカボードは、撮像装置に対して既知の空間構成(例えば、較正の間に使用される同一空間構成)において、手術台上に位置付けられることができる。
【0221】
随意に、ブロック2306の姿勢データはまた、手動回転の速度、平滑度、および/または他の特性に関して、フィードバックをユーザに提供するために使用されることができる。例えば、撮像アームが、あまりにゆっくりと回転されている場合(例えば、推定される総回転時間が、30秒より長くかかるであろう、および/または撮像装置のための自動シャットオフ時間を超えるであろう場合)、コンピューティングデバイスは、アラート(例えば、画像、テキスト、音等)を出力し、ユーザに回転速度を増加させるように命令し得る。逆に言えば、撮像アームが、あまりに速く回転されている場合、アラートは、ユーザに、減速させるように命令し得る。別の実施例として、コンピューティングデバイスは、画像入手のための標的速度値または範囲および撮像アームの実際の速度を表示し得る。標的速度値または範囲は、1秒~20秒の範囲内の回転時間等、改良された画質のための所定の総回転時間に基づくことができる。いくつかの実施形態では、回転速度のグラフィカル表現が、オペレータに、回転の間、リアルタイムフィードバックを与えるために、例えば、現在の回転速度を増加させる、減少させる、または維持するために表示される。例えば、表現は、回転が適切な速度にあるとき、第1のインジケータを、速度が速すぎるとき、第2のインジケータ(例えば、赤色インジケータ)を、速度が遅すぎるとき、第3のインジケータ(例えば、緑色インジケータ)等を示すことができる。
【0222】
ブロック2308では、方法2300は、ブロック2304において受信された画像と、ブロック2306において受信された姿勢データとに基づいて、3D再構成を生成することを含む。3D再構成プロセスは、フィルタ処理された逆投影アルゴリズム、反復再構成アルゴリズム、または当業者に公知の他の好適なアルゴリズム等の画像再構成アルゴリズムの中に画像を入力することを含むことができる。随意に、画像は、例えば、較正パラメータを適用し、歪曲アーチファクトを除去し、不整合を補正し、および/または他の調節を行い、再構成のための画像を調製することによって、アルゴリズムの中に入力される前に処理されることができる。3D再構成を生成するための方法の代表的実施例は、図23Bに関連して下記に議論される。
【0223】
図23Bは、本技術の実施形態による、3D再構成を複数の画像から生成するための方法2320を図示する、フロー図である。方法2320のプロセスのいくつかまたは全ては、図23Aの方法2300のブロック2308の一部として実施されることができる。方法2320は、ブロック2312から開始し、各画像と姿勢データを関連付ける。上記に議論されるように、姿勢データは、各画像が画像が取得された時間またはその近傍における撮像アームの対応する姿勢(例えば、回転角度)と関連付けられるように、撮像装置によって生成された投影画像と時間的に同期されることができる。
【0224】
ブロック2314では、方法2320は、1つまたはそれを上回る歪曲補正パラメータを画像のいくつかまたは全てに適用することを含むことができる。上記に議論されるように、歪曲補正パラメータは、例えば、画像増感器の使用に起因して画像内に存在する、歪曲を低減または排除するために、画像に適用されることができる。歪曲補正パラメータは、以前の較正プロセス(例えば、図20のブロック2004のプロセス)において決定された、パラメータであることができる。いくつかの実施形態では、歪曲補正パラメータは、撮像アームの角度毎に、パラメータのセットを記録する、ルックアップテーブル(または類似データ構造)として記憶される。故に、特定の画像内の歪曲を補正するために、画像入手時の撮像アームの角度(「標的角度」)は、本明細書に説明される技法のいずれかを使用して決定されることができる。標的角度に対応する、記憶された歪曲補正パラメータは、次いで、ルックアップテーブルから読み出されることができる。標的角度が、ルックアップテーブル内のエントリのいずれにも合致しない場合、歪曲補正パラメータは、他のパラメータ、例えば、標的角度に最も近い角度に関して記憶された歪曲補正パラメータから補間または外挿されることができる。
【0225】
ブロック2316では、方法2320は、1つまたはそれを上回る幾何学的較正パラメータを画像のいくつかまたは全てに適用することを含むことができる。上記に議論されるように、幾何学的補正パラメータは、例えば、単一平面のアイソセンタ軌跡から逸脱する、撮像アームの運動に起因して画像内に存在する、任意の不整合を補正するために、画像に適用されることができる。歪曲補正パラメータは、以前の較正プロセス(例えば、図20のブロック2008のプロセス)において決定された、パラメータであることができる。いくつかの実施形態では、幾何学的較正パラメータは、撮像アームの角度毎にパラメータのセットを記録する、ルックアップテーブル(または類似データ構造)として記憶される。故に、特定の画像を調節するとき、画像入手時の撮像アームの角度(「標的角度」)は、本明細書に説明される技法のいずれかを使用して、決定されることができる。標的角度に対応する、記憶された幾何学的較正パラメータが、次いで、ルックアップテーブルから読み出される。標的角度が、ルックアップテーブル内のエントリのいずれにも合致しない場合、幾何学的較正パラメータは、他のパラメータ、例えば、標的角度に最も近い角度に関して記憶された幾何学的較正から補間または外挿されることができる。幾何学的較正パラメータは、したがって、基点マーカファントムまたは他の物理的較正参照を使用することが実行不可能である、状況において、画像を補正するために使用されることができる。
【0226】
いくつかの実施形態では、ブロック2314の歪曲補正パラメータおよび/またはブロック2316の幾何学的較正パラメータは、撮像アームの姿勢データに基づいて調節される。これらの調節は、較正設定からの任意の逸脱を考慮するために行われることができる。例えば、患者撮像の間の撮像アームの実際の回転軌跡(「撮像軌跡」)は、図20に関して議論されるように、撮像装置のための較正パラメータを決定するときの撮像装置の回転軌跡(「較正軌跡」)と異なり得る。撮像軌跡が、較正軌跡から有意に逸脱する場合、元々のパラメータは、もはや画像歪曲および/または画像不整合を補正するために十分ではあり得ない。
【0227】
故に、方法2320はさらに、撮像軌跡が、例えば、チルト、ピッチ、ロール、または任意の他の好適な測定値に対して、較正軌跡から有意に逸脱するかどうかを検出することを含むことができる。逸脱は、例えば、較正軌跡における値と撮像軌跡における値の差異の大きさが、較正軌跡における値の少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、または50%である場合、有意と見なされ得る。逸脱は、撮像軌跡の間の撮像装置の姿勢データ(例えば、図23Aのブロック2306の姿勢データ)と較正軌跡の間の撮像装置の姿勢データ(例えば、図20の方法2000の間に決定された姿勢データ)を比較することによって検出されることができる。
【0228】
有意な逸脱が、検出される場合、方法2320は、歪曲補正パラメータおよび/または幾何学的較正パラメータを更新または別様に修正し、これらの逸脱を考慮することを含むことができる。更新は、歪曲補正パラメータにのみ、幾何学的較正パラメータにのみ、または両方のパラメータのセットに行われることができる。更新は、当業者に公知の技法に従って、撮像アームの姿勢データおよび撮像装置の既知の幾何学形状に基づいて決定されることができる。例えば、撮像アームが、較正軌跡内の90°角度位置において、1.5°の前方チルトを呈したが、撮像軌跡内の90°角度位置において、2.0°の前方チルトを呈した場合、90°角度位置またはその近傍で取得される、画像のための幾何学的較正パラメータは、更新され、前方チルトの差異を補償することができる。更新された幾何学的較正パラメータは、検出された逸脱が撮像装置の幾何学形状に(例えば、貫通点、歪曲度、ピッチ、ロール、チルト、および/または源/検出器間距離に対して)影響を及ぼす程度を決定し、幾何学形状の変化によって生じられる付加的画像不整合の量および/または方向を決定し、次いで、付加的不整合を補正するであろう、パラメータを決定することによって、算出されることができる。
【0229】
ブロック2318では、方法2320は、当業者に公知の技法に従って、3D再構成を画像から生成することに継続することができる。例えば、3D再構成は、フィルタ処理された逆投影、反復再構成、および/または他の好適なアルゴリズムを使用して、生成されることができる。随意に、画像補間もまた、適切な場合、再構成プロセスに適用され、画像入手角度の低減された数から生じる、画像雑音を低減させることができる。
【0230】
図23Bの方法2320は、所望に応じて、多くの異なる方法において、修正されることができる。例えば、他の実施形態では、ブロック2314は、例えば、撮像装置が、平坦パネル検出器を使用する、または別様に、それほど画像歪曲を生じることが予期されない場合、省略されることができる。別の実施例として、ブロック2316は、画像が、有意に誤整合されることが予期されない場合、省略されることができる。加えて、方法2320は、図23Bには示されない、他の画像前処理ステップを含むことができる。
【0231】
再び図23Aを参照すると、ブロック2310では、方法2300は、随意に、3D再構成のグラフィカル表現を出力することを含むことができる。グラフィカル表現は、出力デバイス(例えば、図1Aのディスプレイ132および/または二次ディスプレイ134)上に表示され、医療手技を実施する際、指針をユーザに提供することができる。いくつかの実施形態では、グラフィカル表現は、例えば、3Dモデルまたは他の仮想レンダリングとして提示される、ブロック2308において生成された3D再構成を含む。代替として、または組み合わせて、グラフィカル表現は、3D再構成から導出される、2D画像(例えば、2D軸方向、冠状、および/または矢状スライス)を含むことができる。
【0232】
いくつかの実施形態では、ユーザは、グラフィカル表現を視認し、医療ツールが標的場所に位置付けられているかどうかを確認する。例えば、グラフィカル表現は、生検器具が着目結節または病変内に位置付けられているかどうかを照合するために使用されることができる。別の実施例として、グラフィカル表現は、アブレーションデバイスがアブレートされるべき組織またはその近傍に位置付けられているかどうかを決定するために使用されることができる。ツールが、適切に位置付けられる場合、ユーザは、医療手技を実施することを進めることができる。グラフィカル表現が、ツールが標的場所にないことを示す場合、ユーザは、ツールを再位置付けし、次いで、方法2300のステップのいくつかまたは全てを繰り返し、生体構造内のツールおよび/または標的の新しい3D再構成を生成することができる。
【0233】
再び図19を参照すると、方法1900は、随意に、図19には示されない、付加的プロセスを含むことができる。例えば、いったんブロック1904の較正プロセスが、完了されると、方法1900は、随意に、撮像アームの入手前回転を実施することを含むことができる。入手前回転は、手動回転の軌跡および品質に関するフィードバックをユーザに提供するために、「練習」回転としての役割を果たすことができる。フィードバックは、手動回転および/または撮像装置設定の安定、軌跡、速度、品質、および/または他の側面を調節するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、入手前回転に関連するプロセスのいくつかまたは全ては、任意の放射線を伴わずに実施され、患者の放射線暴露を低減させる。入手前プロセスの一部として実施され得る、方法の代表的実施例は、図24を参照して下記に説明される。
【0234】
図24は、本技術の実施形態による、画像入手のために撮像装置を調製する方法2400を図示する、フロー図である。方法2400は、図19のブロック1906の画像入手および再構成プロセスの前に実施されることができる。方法2400は、ブロック2402から開始し、撮像装置の視野と解剖学的領域内の標的を整合させることができる。いくつかの実施形態では、3D再構成内の視野は、投影画像内の視野より有意に小さい。故に、ブロック2402の整合プロセスは、標的部位が最終CBCT画像内で可視であろうことを確実にするために実施されることができる。いくつかの実施形態では、整合プロセスは、撮像装置が安定および/または較正された後に実施される。しかしながら、他の実施形態では、ブロック2402の整合プロセスは、随意であって、省略されてもよい。
【0235】
いくつかの実施形態では、ブロック2402の整合プロセスは、側方および/または前頭方向投影画像等の患者の生体構造の1つまたはそれを上回る試験画像を取得することを含む。コンピューティングデバイスは、次いで、試験画像を処理し、画像再構成内に存在するであろう、画像場所を識別することができる。例えば、コンピューティングデバイスは、画像再構成のより小さい視野を表す、インジケータ(例えば、円形または他の形状、陰影、矢印)を試験画像上にオーバーレイすることができる。別の実施例として、コンピューティングデバイスは、試験画像の一部をクロッピングまたは別様に除去し、画像再構成内で可視ではないであろう、場所を除去することができる。故に、ユーザは、処理された試験画像を視認し、標的が画像再構成内で可視であろうかどうかを決定することができる。標的が、可視ではないであろう場合、オペレータは、撮像装置および/または患者の位置付けを調節することができ、新しい試験画像を入手することができる。
【0236】
ブロック2404では、方法は、撮像装置の撮像アームを複数の異なる姿勢に手動で回転させることに継続することができる。手動回転は、その間実際の画像入手が生じるであろう、条件と同じまたは類似する、条件下で実施されることができる。例えば、撮像装置は、すでに、上記に議論されるように、安定、較正、および/または整合されているとされ得る。ユーザは、少なくとも90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、170°、180°、190°、200°、210°、220°、230°、240°、250°、260°、270°、280°、290°、300°、310°、320°、330°、340°、350°、または360°の範囲にわたって、プロペラ回転等、実際の画像を生成するために使用されるであろう、回転軌跡に沿って、撮像アームを回転させることができる。
【0237】
ブロック2406では、方法2400は、ブロック2404の手動回転の間、撮像アームの姿勢データを受信することに継続する。姿勢データは、本明細書に説明されるデバイスおよび技法のいずれかを使用して、生成されることができる。例えば、撮像アームの姿勢は、撮像アームに結合される、運動センサを使用して、決定されることができる。姿勢データは、記憶および処理のために、好適なコンピューティングデバイス(例えば、図1Aのコンピューティングデバイス130)に伝送されることができる。
【0238】
ブロック2408では、方法2400は、ブロック2406の姿勢データと較正姿勢データを比較することを含むことができる。較正姿勢データは、以前の較正プロセス(例えば、図20の幾何学的較正プロセス)の一部として実施される、手動回転の間の撮像アームの姿勢データを含むことができる。較正姿勢データは、以前の較正回転の間の撮像アームの軌跡および/または速度を示すことができる。いくつかの実施形態では、実際の画像入手の間にユーザによって実施される手動回転の特性は、画像再構成の品質を改良するために、較正回転の特性に可能な限り近くあるべきである。故に、ブロック2408では、コンピューティングデバイスは、姿勢データを分析し、入手前回転が、軌跡、速度、安定(例えば、発振、偏移、または他の望ましくない運動の不在)等に対して、較正回転から有意に逸脱するかどうかを決定することができる。
【0239】
ブロック2410では、方法2400は、ブロック2408において実施される比較に基づいて、フィードバックを生成し、および/または調節を撮像装置に行うことを含むことができる。例えば、コンピューティングデバイスは、入手前回転が較正回転から逸脱する程度について、フィードバックをユーザに提供することができる。コンピューティングデバイスはまた、較正回転により緊密に準拠する、または別様に、撮像装置の動作を改良するために、回転および/または撮像装置を調節する方法に関して、推奨を提供することができる。例えば、撮像装置が、較正回転と比較して、入手前回転においてほど良好に安定されなかった場合、ユーザは、例えば、さらなるシム構造を追加する、シム構造のタイプおよび/または場所を変化させる、回転の間に力が印加される場所を改変する、または本明細書に説明される他のアプローチのいずれかによって、安定性を改良するために使用される、安定技法を調節することができる。別の実施例として、撮像アームが、較正回転における位置付けと異なるようにチルトまたは別様に位置付けられる場合、コンピューティングデバイスは、ユーザが、適宜、撮像アームを調節することを推奨することができる。さらに別の実施例では、フィードバックはまた、入手前回転が、十分に平滑で、均一(例えば、円形)で、および/または画像入手目的のために適切な速度であるかどうかを示すことができる。
【0240】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスは、適切な調節を行う際、グラフィカルユーザインターフェースを出力し、オペレータを誘導することができる。例えば、インターフェースは、推奨される調節を表示するインジケータ(例えば、矢印)とともに、撮像装置の仮想表現を示すことができる。代替として、または組み合わせて、インターフェースは、撮像装置および/または回転軌跡に対して行われるべき調節を説明する、テキスト命令を出力することができる。いくつかの実施形態では、インターフェースは、ユーザが調節を行うにつれて、(例えば、IMUおよび/または他のセンサデータからの)撮像アームの実際の位置および/または配向等のリアルタイムフィードバックを表示し、したがって、ユーザは、標的化された位置および/または配向に到達したかどうかを確認することができる。随意に、インターフェースはまた、手動回転の間、アラート、警告、または他のフィードバック(例えば、「回転が速すぎる」、「撮像アームが極端に左にある」)を出力することができ、したがって、ユーザは、回転軌跡および/または速度をリアルタイムで調節することができる。
【0241】
図24の方法2400は、所望に応じて、多くの異なる方法において、修正されることができる。例えば、方法2400のプロセスのいくつかまたは全ては、複数回、実施され、例えば、ユーザが手動回転を適切に実施するおよび/または撮像装置が標的の画像を入手するために適切に設定されることを確実にすることができる。いくつかの実施形態では、ブロック2404、2406、2408、および/または2410のプロセスのいくつかまたは全ては、入手前回転が十分に較正回転に近づくまで、繰り返される。別の実施例として、ブロック2402における試験画像を入手および精査するプロセスは、ユーザが標的が画像再構成目的のために適切に整合されることを確認するまで、繰り返されることができる。さらに、ブロック2402および/または2410のプロセス等の方法2400のプロセスのいくつかまたは全ては、省略されることができる。
【0242】
再び図19を参照すると、方法1900は、多くの異なる方法において、修正されることができる。例えば、方法1900のプロセスは、異なる順序において、実施されることができる。いくつかの実施形態では、安定は、較正パラメータを正確に決定し、および/または入手前回転を実施するために必要ではない場合がある。故に、ブロック1902の安定プロセスは、ブロック1904の較正プロセス後、実施されることができる。さらに、方法1900のプロセスのうちのいくつかは、随意であることができる。例えば、ブロック1902および/または1904のプロセスのいずれかは、方法1900から省略されることができる。
【0243】
図25Aは、本技術の実施形態による、基点マーカボードを使用した較正および画像入手のための方法2500を図示する、フロー図である。方法2500は、基点マーカボードが幾何学的較正および画像入手の間、撮像アームの姿勢(例えば、回転角度)を推定するために使用されることを除き、概して、図19の方法1900に類似することができる。
【0244】
方法2500は、ブロック2502から開始し、基点マーカファントムを基点マーカボードに取り付ける。基点マーカファントムは、図22A-22Dに関して説明される実施形態のいずれかであることができ、基点マーカボードは、図18A-18Gに関して説明される実施形態のいずれかであることができる。
【0245】
ブロック2504では、方法2500は、基点マーカファントムおよび基点マーカボードの第1の画像のセットを取得することを含むことができる。第1の画像は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、複数の異なる姿勢(例えば、回転角度)を通して、撮像アームが手動で回転されるにつれて、検出器によって入手された、2D投影画像であることができる。各第1の画像は、撮像アームの対応する姿勢と関連付けられることができる。撮像アームの姿勢は、図18A-18Gに関して上記に説明されるように、第1の画像内の基点マーカボードのマーカから決定されることができる。
【0246】
ブロック2506では、方法2500は、第1の画像に基づいて、幾何学的較正パラメータのセットを決定することに継続する。幾何学的較正パラメータは、図20の方法2000のブロック2006に対して上記に議論されるように、第1の画像内のファントムの基点マーカの場所を識別することによって、決定されることができる。いくつかの実施形態では、ファントムと基点マーカボードの組み合わせは、撮像装置の幾何学形状(例えば、貫通点、歪曲度、ピッチ、ロール、チルト、源/検出器間距離)が完全に決定されることを可能にする。
【0247】
ブロック2508では、方法2500は、基点マーカファントムを基点マーカボードから除去し、患者を基点マーカボード上に位置付けることを含むことができる。例えば、患者は、その背面がボード上に静置した状態で、仰臥位位置に設置されることができる。
【0248】
ブロック2510では、方法2500は、基点マーカボードおよび患者の第2の画像のセットを取得することに継続する。第2の画像は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、複数の異なる姿勢(例えば、回転角度)を通して、撮像アームが手動で回転されるにつれて検出器によって入手された、2D投影画像であることができる。各第2の画像は、撮像アームの対応する姿勢と関連付けられることができる。撮像アームの姿勢は、図18A-18Gに関して上記に説明されるように、第2の画像内の基点マーカボードのマーカから決定されることができる。
【0249】
ブロック2512では、方法2500は、幾何学的較正パラメータを第2の画像のいくつかまたは全てに適用することを含むことができる。ブロック2512のプロセスは、図23Bの方法2320のブロック2316のプロセスと同じまたは類似することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ブロック2306の幾何学的較正パラメータは、基点マーカボードを使用して決定されるような撮像アームの姿勢(例えば、回転角度)に基づいて、ルックアップテーブル(または類似データ構造)から読み出される。同一基点マーカボードが、幾何学的較正および画像入手の両方のために使用されるため、基点マーカボードから生成された姿勢推定は、これらのプロセスを横断して一貫し、したがって、各第2の画像に適用されるべき適切な幾何学的較正パラメータを決定するために使用されることができる。
【0250】
ブロック2514では、方法2500は、第2の画像に基づいて、3D再構成を生成することを含むことができる。3D再構成は、本明細書のいずれかの場所で説明される技法のいずれかを使用して、第2の画像から生じられることができることができる。随意に、3D再構成が生成される前に、基点マーカボードのマーカおよび/またはマーカによって生じられる任意の撮像アーチファクトは、第2の画像から減算されることができる。減算は、コンピュータビジョン技法および/または当業者に公知の他の画像処理アルゴリズムを使用して、実施されることができる。
【0251】
図25Bは、本技術の実施形態による、撮像装置を動作させるための方法を図示する、フロー図である。ブロック2502’では、方法2500’は、ファントム(例えば、較正ファントムおよび/または円筒形)を撮像装置の近傍に位置付けることを含むことができる。例えば、ファントムは、撮像装置の撮像アームの回転軸の近傍に位置付けられることができる。ブロック2504’では、本方法は、複数の角度において、シムで安定された撮像アームを使用して、第1の2D画像を取得することを含むことができる。ブロック2506’では、方法2500’は、ファントムを含む、第1の画像に基づいて、撮像アームの姿勢データを取得することを含むことができる。いくつかの実施形態では、撮像アームの姿勢の一般的モデルは、任意の恣意的投影角度のために形成されることができる。ブロック2508’では、方法2500’は、ファントムを回転中心から除去し、基点マーカボードを患者着目エリアの周囲に設置することを含むことができる。いくつかの実施形態では、基点マーカボードは、LまたはJ形状の基点マーカボードである。他の実施形態では、基点マーカボードは、LまたはJ形状の基点マーカボードではない。ブロック2510’では、方法2500’は、複数の角度における撮像アームの回転の間、基点マーカボードおよび患者の両方の第2の2D画像を取得することを含むことができる。ブロック2512’では、方法2500’は、第2の画像に基づいて、撮像アームの第2の姿勢データを取得することを含むことができる。例えば、方法2500’は、基点マーカボードの既知の幾何学的配列を使用して、第2の画像毎に、撮像アーム角度を推定することを含むことができる。方法2500’は、基点マーカボードからの角度推定を使用して、第1の画像から生成された一般的較正モデルを参照し、第2の画像毎に、撮像アーム姿勢および他の関連幾何学的情報を決定することを含むことができる。方法2500’は、基点マーカボード内の基点マーカの信号を除去することを含むことができる。ブロック2514’では、方法2500’は、基点マーカボードからの角度推定を使用して決定された、推定される姿勢情報とともに、第2の画像を使用して、画像体積の3D再構成を生成することを含むことができる。
【0252】
本技術のいくつかの実施形態では、LまたはJ形状の基点マーカボードまたは他の基点マーカボード等の特殊基点ボードが、ファントム(例えば、較正ファントムおよび/または円筒形)と併用され、手動で回転される3D再構成を実施することができる。そのような実施形態では、ファントムは、当業者に公知の方法を使用して、撮像アームの姿勢を決定するように構成されることができる。本明細書の方法のいくつかの実施形態では、ファントムは、撮像アーム回転軸の中心の近傍に設置されることができ、第1の一連の2D画像が、複数の角度において、シムで安定された撮像アームを使用して、入手される。各画像角度における撮像アームの姿勢は、当業者に公知のように、ファントム内の基点マーカを追跡および/または区画化することによって、対応する2D画像から決定されることができる。いったん各画像における撮像アームの姿勢が、決定されると、撮像アームの姿勢の一般的モデルが、当業者に公知の補間/外挿技法を使用して、任意の恣意的投影角度のために形成されることができる。
【0253】
続いて、ファントムは、除去され、患者着目エリア(例えば、胸部)が、撮像アームの近傍(Cアームのアイソセンタ等)に設置されることができる。LまたはJ形状の基点マーカボード等の基点マーカボードは、着目エリアの近傍の患者の周囲に設置されることができる。基点マーカボードは、放射線高密度ボール軸受または他のマーカの配列を有し、そこから撮像アームの角度位置が、当業者に公知の方法を使用して、決定されることができる。基点マーカボードおよび患者の両方の第2の一連の2D画像が、次いで、複数の角度において、撮像アームの回転の間、取得されることができる。ボード内の基点マーカは、次いで、その既知のパターンを使用して、自動的に、追跡および区画化されることができる。基点パターンインデックスのエンコーディングは、第2の一連の画像の間、2D投影画像毎に、撮像アーム角度の推定を可能にする。いったん角度が、第2の一連の画像の画像毎に推定されると、推定される角度は、第1の一連の画像から生成された、一般的較正モデル(例えば、ルックアップテーブル等)を参照するために使用されることができる。第2の一連の画像内の各画像から決定された角度は、したがって、第1の一連の画像からモデル化されるようなCアームの正しい姿勢および他の関連幾何学的情報を決定するために使用される。いったんCアームの姿勢が、決定されると、次いで、ボード内の基点マーカの信号は、事実上(デジタル的に)、当業者に公知の技法(例えば、近傍ピクセルの補間)を使用して、各投影画像から除去または抑制され、患者の再構成された3D画像内の金属アーチファクトを限定または防止することができる。いったん基点マーカからの信号が、除去されると、3D再構成が、実施されることができる。
【0254】
図26Aおよび26Bは、手動回転式移動型Cアーム装置を使用して生成された、ファントムの代表的CBCT画像である。画像は、画像増感器および約180度の回転角度を伴う、GE Healthcare OEC 9900 Cアーム装置を使用して入手された。ファントムは、図22Dのファントム2202cに類似する、リングおよび中心マーカのセットを含む、円筒形ファントムであった。画像は、円筒形の外側縁と、中心マーカを搬送する、シャフトとを示す、ファントムの断面図である(中心マーカは、画像に示されない)。図26Aにおける画像は、較正またはシム安定を使用せずに生成された一方、図26Bにおける画像は、本技術の実施形態による、較正およびシム安定を用いて生成された。図26Aに示されるように、較正およびシム安定の不在下、画像は、ぼやけ、誤整合され、有意な歪曲アーチファクトを含む。対照的に、較正およびシム安定後、図26Bの画像は、正確かつ明確に、ファントムの幾何学形状を描写する。
【0255】
図27Aおよび27Bは、手動回転式移動型Cアーム装置を使用して生成された、肺の代表的CBCT画像である。画像は、画像増感器および約180°の回転角度を伴う、GE Healthcare OEC 9900 Cアーム装置を使用して入手され、埋め込まれた肺結節2702を伴う、生きているブタの胸部を示す。図27Aにおける画像は、較正またはシム安定を使用せずに生成された一方、図27Bにおける画像は、本技術の実施形態による、較正およびシム安定を用いて生成された。図27Aに示されるように、較正およびシム安定を伴わないと、解剖学的構造は、結果として生じる画像内で不可視である。図27Bに示されるように、較正およびシム安定を伴うと、結果として生じる画像は、十分に高空間分解能およびコントラスト対雑音比を有し、明確に、結節2702血管2704、気管支2706、および肋骨2708等の肺内およびその近傍の解剖学的構造を描写する。
【0256】
図27Cは、ロボット回転式CBCT撮像システムを使用して生成された、CBCT画像である。具体的には、画像は、約220°の回転角度を伴う、モータ式撮像アームを用いた、定常システムである、Siemens Artis Zeego CBCTシステムを使用して入手された。画像は、図27Aおよび27Bの画像と同一のブタ胸部を示す。図27Bおよび27Cを比較することによって分かるように、本明細書に説明される撮像技法は、手動動作式Cアーム装置を使用して、高性能特殊CBCTシステムによって生じられる画像再構成に品質が匹敵する、画像再構成を生じることができる。
【0257】
実施例
以下の実施例は、本技術のいくつかの側面をさらに説明するために含まれ、本技術の範囲を限定するために使用されるべきではない。
(実施例1)
解剖学的領域を撮像するための方法であって、
X線撮像装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、解剖学的領域の複数の2次元(2D)画像を受信することであって、2D画像は、撮像アームの手動回転の間に取得され、撮像アームは、手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
手動回転の間、撮像アームに結合される、少なくとも1つのセンサから、撮像アームの複数の姿勢を示す、センサデータを受信することと、
2D画像およびセンサデータに基づいて、解剖学的領域の3D表現を生成することと、
を含む、方法。
(実施例2)
X線撮像装置は、移動型Cアーム装置を備える、実施例1に記載の方法。
(実施例3)
検出器は、画像増感器を備える、実施例1または2に記載の方法。
(実施例4)
X線撮像装置は、撮像アームに摺動可能に結合される、支持アームを備え、シム構造は、撮像アームと支持アームとの間のインターフェースに位置付けられる、実施例1-3のいずれか1項に記載の方法。
(実施例5)
シム構造は、支持アームに対する撮像アームの移動を低減させるように構成される、実施例4に記載の方法。
(実施例6)
支持アームは、可動基部に回転可能に結合され、支持アームおよび撮像アームは、可動基部に対して手動で回転され、2D画像を取得する、実施例4または5に記載の方法。
(実施例7)
手動回転は、支持アームと可動基部との間のインターフェースまたはその近傍に印加される力によって作動される、実施例6に記載の方法。
(実施例8)
力は、支持アームと可動基部との間のインターフェースまたはその近傍に結合される、レバー構造に適用される、実施例7に記載の方法。
(実施例9)
シム構造は、少なくとも部分的に、撮像アームと支持アームとの間のインターフェース内に嵌合するように構成される、少なくとも1つの伸長部材を備える、実施例4-8のいずれか1項に記載の方法。
(実施例10)
シム構造は、
撮像アームと支持アームとの間のインターフェースの2つの側に位置付けられる、伸長部材のセットと、
伸長部材のセットを接続する、ブリッジ領域と、
を含む、実施例9に記載の方法。
(実施例11)
手動回転は、プロペラ回転を備える、実施例1-10のいずれか1項に記載の方法。
(実施例12)
手動回転は、少なくとも90度の回転を備える、実施例1-11のいずれか1項に記載の方法。
(実施例13)
手動回転は、少なくとも180度の回転を備える、実施例12に記載の方法。
(実施例14)
少なくとも1つのセンサは、運動センサを備え、センサデータは、撮像アームの運動データを備える、実施例1-13のいずれか1項に記載の方法。
(実施例15)
運動センサは、慣性測定ユニット(IMU)を備える、実施例14に記載の方法。
(実施例16)
運動データに基づいて、撮像アームの複数の姿勢を決定することをさらに含む、実施例14または15に記載の方法。
(実施例17)
少なくとも1つのセンサは、検出器に結合される、センサを含む、実施例1-16のいずれか1項に記載の方法。
(実施例18)
3D表現を生成することは、各2D画像と撮像アームの対応する姿勢を関連付けることを含む、実施例1-17のいずれか1項に記載の方法。
(実施例19)
各2D画像と対応する姿勢を関連付けることは、2D画像が取得されたときの撮像アームの姿勢を識別することを含む、実施例18に記載の方法。
(実施例20)
3D表現を生成する前に、1つまたはそれを上回る歪曲補正パラメータを2D画像のうちの少なくともいくつかに適用することをさらに含む、実施例1-19のいずれか1項に記載の方法。
(実施例21)
3D表現を生成する前に、1つまたはそれを上回る幾何学的較正パラメータを2D画像のうちの少なくともいくつかに適用することをさらに含む、実施例1-20のいずれか1項に記載の方法。
(実施例22)
撮像アームの回転速度を調節するために、手動回転の間、リアルタイムフィードバックをオペレータに出力することをさらに含む、実施例1-21のいずれか1項に記載の方法。
(実施例23)
解剖学的領域内で実施される医療手技の間、3D表現をグラフィカルユーザインターフェース上に出力することをさらに含む、実施例1-22のいずれか1項に記載の方法。
(実施例24)
解剖学的領域を撮像するためのシステムであって、
X線撮像装置の撮像アームの手動回転を安定させるように構成される、シム構造と、
撮像アームの姿勢を示す、センサデータを生成するように構成される、少なくとも1つのセンサと、
X線撮像装置および少なくとも1つのセンサに動作可能に結合される、1つまたはそれを上回るプロセッサと、
1つまたはそれを上回るプロセッサに動作可能に結合され、1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、システムに、
X線撮像装置から、撮像アームの手動回転の間に取得される、解剖学的領域の2次元(2D)画像のシーケンスを受信することと、
センサデータに基づいて、撮像アームの手動回転の間の撮像アームの姿勢情報を決定することと、
2D画像および姿勢情報に基づいて、解剖学的領域の3D再構成を生成することと、
を含む、動作を実施させる、命令を記憶する、メモリと、
を備える、システム。
(実施例25)
X線撮像装置は、移動型Cアーム装置を備える、実施例24に記載のシステム。
(実施例26)
X線撮像装置は、撮像アームに摺動可能に結合される、支持アームを備え、シム構造は、撮像アームと支持アームとの間のインターフェースに位置付けられるように構成される、実施例24または25に記載のシステム。
(実施例27)
シム構造は、支持アームに対する撮像アームの移動を低減させるように構成される、実施例26に記載のシステム。
(実施例28)
シム構造は、撮像アームの軌道回転を阻止する、実施例27に記載のシステム。
(実施例29)
支持アームは、可動基部に回転可能に結合され、支持アームおよび撮像アームは、可動基部に対して手動で回転され、2D画像を取得する、実施例26-28のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例30)
支持アームと可動基部との間のインターフェースまたはその近傍に結合される、レバー構造をさらに備え、レバー構造は、撮像アームの手動回転を促進するように構成される、実施例29に記載のシステム。
(実施例31)
シム構造は、少なくとも部分的に、撮像アームと支持アームとの間のインターフェース内に嵌合するように構成される、少なくとも1つの伸長部材を備える、実施例26-30のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例32)
シム構造は、撮像アームと支持アームとの間のインターフェースの2つの側に位置付けられる、一対のアーム領域を含む、実施例31に記載のシステム。
(実施例33)
シム構造は、一対のアーム領域を接続する、ブリッジ領域を含む、実施例32に記載のシステム。
(実施例34)
手動回転は、角回転を備える、実施例24-33のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例35)
手動回転は、少なくとも90度の回転を備える、実施例24-34のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例36)
少なくとも1つのセンサは、運動センサを備え、センサデータは、撮像アームの運動データを備える、実施例24-35のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例37)
運動センサは、慣性測定ユニット(IMU)を備える、実施例36に記載のシステム。
(実施例38)
運動センサは、検出器に結合される、実施例36または37に記載のシステム。
(実施例39)
運動センサは、取付デバイスを介して、検出器に結合される、実施例38に記載のシステム。
(実施例40)
取付デバイスは、クリップ、ブラケット、フレーム、またはコンテナを備える、実施例39に記載のシステム。
(実施例41)
少なくとも1つのセンサに動作可能に結合される、コントローラをさらに備え、コントローラは、2D画像を少なくとも1つのセンサによって生成されたセンサデータに時間的に同期させるように構成される、実施例24-40のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例42)
検出された放射線に応答して、信号を生成するように構成される、放射線センサをさらに備え、信号は、コントローラに伝送され、2D画像をセンサデータに時間的に同期させる、実施例24-41のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例43)
3D再構成のグラフィカル表現を出力するように構成される、ディスプレイをさらに備える、実施例24-42のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例44)
非一過性コンピュータ可読媒体であって、コンピューティングシステムの1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、コンピューティングシステムに、
移動型Cアーム装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、解剖学的標的の複数の投影画像を受信することであって、投影画像は、撮像アームの手動回転の間に取得され、撮像アームは、手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
手動回転の間、撮像アームに結合される、少なくとも1つのセンサから、撮像アームの姿勢データを受信することと、
投影画像および姿勢データに基づいて、解剖学的標的の3D再構成を生成することと、
を含む、動作を実施させる、命令を備える、非一過性コンピュータ可読媒体。
(実施例45)
解剖学的領域を撮像するための方法であって、
X線撮像装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、解剖学的領域の複数の2次元(2D)画像を受信することであって、2D画像は、撮像アームの手動回転の間に取得され、撮像アームは、手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
手動回転の間、撮像アームの姿勢データを受信することと、
2D画像および姿勢データに基づいて、解剖学的領域の3D表現を生成することと、
を含む、方法。
(実施例46)
姿勢データは、解剖学的標的の近傍に位置付けられる、基点マーカボードの画像から生成される、実施例45に記載の方法。
(実施例47)
基点マーカボードは、複数の基点マーカを含み、基点マーカのうちの少なくともいくつかは、異なる平面内に位置する、実施例46に記載の方法。
(実施例48)
基点マーカボードは、基部領域と、基部領域から上向きに延在する、少なくとも1つの側壁とを含む、実施例46または47に記載の方法。
(実施例49)
姿勢データは、撮像アームに結合される、少なくとも1つのセンサによって生成される、実施例45-48のいずれか1項に記載の方法。
(実施例50)
撮像装置を動作させるための方法であって、
撮像装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、第1の基点マーカのセットの複数の第1の画像を受信することであって、第1の画像は、撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
第1の画像に基づいて、撮像装置のための歪曲補正パラメータのセットを決定することと、
検出器から、第2の基点マーカのセットの複数の第2の画像を受信することであって、第2の画像は、撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
第2の画像に基づいて、撮像装置のための幾何学的較正パラメータのセットを決定することと、
を含む、方法。
(実施例51)
撮像装置は、移動型Cアーム装置である、実施例50に記載の方法。
(実施例52)
第1および第2の画像はそれぞれ、撮像アームのプロペラ回転の間に取得される、実施例50または51に記載の方法。
(実施例53)
検出器は、画像増感器を備える、実施例50-52のいずれか1項に記載の方法。
(実施例54)
第1の基点マーカは、グリッド内に配列される、実施例50-53のいずれか1項に記載の方法。
(実施例55)
撮像アームによって搬送される、少なくとも1つのセンサを使用して、第1の画像と関連付けられる、撮像アームの姿勢データを決定することをさらに含み、歪曲補正パラメータは、姿勢データに基づいて、決定される、実施例50-54のいずれか1項に記載の方法。
(実施例56)
第2の基点マーカは、ファントム内に配置される、実施例50-55のいずれか1項に記載の方法。
(実施例57)
歪曲補正パラメータのセットを使用して、第2の画像のうちの少なくともいくつかを調節することをさらに含む、実施例50-56のいずれか1項に記載の方法。
(実施例58)
撮像アームによって搬送される、少なくとも1つのセンサを使用して、第2の画像と関連付けられる、撮像アームの姿勢データを決定することをさらに含み、幾何学的較正パラメータは、姿勢データに基づいて、決定される、実施例50-57のいずれか1項に記載の方法。
(実施例59)
第2の画像を処理し、以下、すなわち、貫通点、歪曲度、ピッチ、ロール、チルト、または撮像装置の源/検出器間距離のうちの1つまたはそれを上回るものを決定することをさらに含む、実施例58に記載の方法。
(実施例60)
入手前手動回転の間、撮像アームに結合される、少なくとも1つのセンサから、撮像アームの第2の姿勢データを受信することと、
第2の姿勢データと第2の画像と関連付けられる姿勢データを比較することと、
比較に基づいて、フィードバックをユーザに出力することと、
をさらに含む、実施例58または59に記載の方法。
(実施例61)
フィードバックは、以下、すなわち、回転軌跡、回転速度、撮像アームの配向、撮像アームの位置、または撮像アームの安定性のうちの1つまたはそれを上回るものに関するフィードバックを備える、実施例60に記載の方法。
(実施例62)
検出器から、患者の解剖学的領域の複数の第3の画像を受信することであって、第3の画像は、撮像アームの手動回転の間に取得され、撮像アームは、手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
撮像アームに結合される、少なくとも1つのセンサから、第3の画像と関連付けられる、撮像アームの姿勢データを受信することと、
第3の画像および姿勢データに基づいて、解剖学的領域の体積再構成を生成することと、
をさらに含む、実施例50-61のいずれか1項に記載の方法。
(実施例63)
歪曲補正パラメータを第3の画像に適用することと、
幾何学的較正パラメータを第3の画像に適用することと、
をさらに含む、実施例62に記載の方法。
(実施例64)
体積再構成を生成する前に、少なくとも1つのセンサからのデータに基づいて、歪曲補正パラメータまたは幾何学的較正パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものを更新することをさらに含む、実施例63に記載の方法。
(実施例65)
解剖学的領域を撮像するためのシステムであって、
1つまたはそれを上回るプロセッサと、
1つまたはそれを上回るプロセッサに動作可能に結合され、1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、システムに、
X線撮像装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、基点マーカグリッドの複数の第1の画像を受信することであって、第1の画像は、撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
第1の画像に基づいて、撮像装置のための歪曲補正パラメータのセットを決定することと、
検出器から、基点マーカファントムの複数の第2の画像を受信することであって、第2の画像は、撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
第2の画像に基づいて、撮像装置のための幾何学的較正パラメータのセットを決定することと、
を含む、動作を実施させる、命令を記憶する、メモリと、
を備える、システム。
(実施例66)
X線撮像装置は、移動型Cアーム装置である、実施例65に記載のシステム。
(実施例67)
第1および第2の画像はそれぞれ、撮像アームのプロペラ回転の間に取得される、実施例65または66に記載のシステム。
(実施例68)
検出器は、画像増感器を備える、実施例65-67のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例69)
基点マーカグリッドをさらに備える、実施例65-68のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例70)
基点マーカグリッドは、中心部分と、周辺部分とを含み、中心部分は、周辺部分と異なるパターンを有する、実施例69に記載のシステム。
(実施例71)
基点マーカグリッドを検出器に搭載するための取付デバイスをさらに備える、実施例65-70のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例72)
運動センサをさらに備え、取付デバイスは、運動センサを検出器に結合するように構成される、実施例71に記載のシステム。
(実施例73)
動作はさらに、運動センサを使用して、第1の画像と関連付けられる、撮像アームの姿勢データを決定することを含み、歪曲補正パラメータは、姿勢データに基づいて、決定される、実施例65-72のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例74)
基点マーカファントムをさらに備える、実施例65-73のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例75)
基点マーカファントムは、少なくとも1つの第2の基点マーカをファントムの中心部分に含む、実施例74に記載のシステム。
(実施例76)
ファントムは、
ファントムの第1の端部における第1のリングと、
第1の端部に対向する、ファントムの第2の端部における第2のリングと、
を含む、実施例74または75に記載のシステム。
(実施例77)
動作はさらに、歪曲補正パラメータのセットを使用して、第2の画像のうちの少なくともいくつかを調節することを含む、実施例65-76のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例78)
検出器に結合される、運動センサをさらに備える、実施例65-77のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例79)
動作はさらに、運動センサを使用して、第2の画像と関連付けられる、撮像アームの姿勢データを決定することを含み、幾何学的較正パラメータは、姿勢データに基づいて、決定される、実施例78に記載のシステム。
(実施例80)
動作はさらに、
入手前手動回転の間、運動センサから、撮像アームの第2の姿勢データを受信することと、
第2の姿勢データと第2の画像と関連付けられる姿勢データを比較することと、
を含む、実施例79に記載のシステム。
(実施例81)
第2の姿勢データと姿勢データの比較に基づいて、フィードバックをユーザに出力するように構成される、ディスプレイをさらに備え、フィードバックは、以下、すなわち、回転軌跡、回転速度、撮像アームの配向、撮像アームの位置、または撮像アームの安定性のうちの1つまたはそれを上回るものに関するフィードバックを備える、実施例80に記載のシステム。
(実施例82)
動作はさらに、
検出器から、患者の解剖学的領域の複数の第3の画像を受信することであって、第3の画像は、撮像アームの手動回転の間に取得され、撮像アームは、手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
検出器に結合される、運動センサから、第3の画像と関連付けられる、撮像アームの姿勢データを受信することと、
歪曲補正パラメータを使用して、第3の画像を調節することと、
幾何学的較正パラメータを使用して、第3の画像を調節することと、
第3の画像および姿勢データに基づいて、解剖学的領域の体積再構成を生成することと、
を含む、実施例65-81のいずれか1項に記載のシステム。
(実施例83)
非一過性コンピュータ可読媒体であって、コンピューティングシステムの1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、コンピューティングシステムに、
撮像装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、第1の基点マーカのセットの複数の第1の画像を受信することであって、第1の画像は、撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
第1の画像に基づいて、撮像装置のための歪曲補正パラメータのセットを決定することと、
検出器から、第2の基点マーカのセットの複数の第2の画像を受信することであって、第2の画像は、撮像アームの手動回転の間に取得される、ことと、
第2の画像に基づいて、撮像装置のための幾何学的較正パラメータのセットを決定することと、
を含む、動作を実施させる、命令を備える、非一過性コンピュータ可読媒体。
(実施例84)
解剖学的領域を撮像するための方法であって、
移動型Cアーム装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、解剖学的領域の複数の2D画像を受信することであって、2D画像は、撮像アームの手動回転の間に取得され、撮像アームは、手動回転の間、シム構造によって安定される、ことと、
手動回転の間、撮像アームの複数の姿勢を示す、データを受信することと、
2D画像およびデータに基づいて、解剖学的領域の3D再構成を生成することと、
を含む、方法。
(実施例85)
移動型Cアーム装置は、撮像アームに摺動可能に結合される、支持アームを備え、シム構造は、撮像アームと支持アームとの間のインターフェースに位置付けられる、実施例84に記載の方法。
(実施例86)
シム構造は、支持アームに対する撮像アームの移動を低減させるように構成される、実施例85に記載の方法。
(実施例87)
シム構造は、少なくとも部分的に、撮像アームと支持アームとの間のインターフェース内に嵌合するように構成される、実施例84または実施例85に記載の方法。
(実施例88)
シム構造は、
撮像アームと支持アームとの間のインターフェースの2つの側に位置付けられるように構成される、一対のアーム領域と、
伸長部材のセットを接続する、ブリッジ領域と、
を含む、実施例87に記載の方法。
(実施例89)
支持アームは、可動基部に回転可能に結合され、支持アームおよび撮像アームは、可動基部に対して手動で回転され、2D画像を取得する、実施例85に記載の方法。
(実施例90)
手動回転は、支持アームと可動基部との間のインターフェースまたはその近傍に結合される、レバー構造に印加される力によって作動される、実施例89に記載の方法。
(実施例91)
手動回転は、プロペラ回転を備える、実施例84-90のいずれか1項に記載の方法。
(実施例92)
手動回転は、少なくとも90度の回転を備える、実施例84-91のいずれか1項に記載の方法。
(実施例93)
撮像アームの複数の姿勢を示す、データは、撮像アームに結合される、運動センサから受信される、実施例84-91のいずれか1項に記載の方法。
(実施例94)
運動センサは、慣性測定ユニットを備える、実施例93に記載の方法。
(実施例95)
複数の2D画像は、基点ボードを含み、撮像アームの複数の姿勢を示す、データは、2D画像から生成される、実施例84-94のいずれか1項に記載の方法。
(実施例96)
各2D画像と2D画像が取得された時点における撮像アームの対応する姿勢を関連付けることをさらに含む、実施例84-95のいずれか1項に記載の方法。
(実施例97)
3D再構成は、コーンビームコンピュータ断層撮影再構成を備える、実施例84-96のいずれか1項に記載の方法。
(実施例98)
3D再構成を生成する前に、1つまたはそれを上回る歪曲補正パラメータを2D画像のうちの少なくともいくつかに適用することをさらに含む、実施例84-97のいずれか1項に記載の方法。
(実施例99)
3D再構成を生成する前に、1つまたはそれを上回る幾何学的較正パラメータを2D画像のうちの少なくともいくつかに適用することをさらに含む、実施例84-98のいずれか1項に記載の方法。
(実施例100)
3D再構成を生成することは、撮像アームを使用して事前に入手された姿勢データに基づく、実施例84-99のいずれか1項に記載の方法。
(実施例101)
解剖学的領域を撮像するための方法であって、
X線撮像装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、解剖学的領域の複数の2D画像を受信することであって、2D画像は、撮像アームの手動回転の間に取得され、撮像アームは、手動回転の間、シム構造に結合される、ことと、
手動回転の間、撮像アームの姿勢データを受信することと、
2D画像および姿勢データに基づいて、解剖学的領域の3D表現を生成することと、
を含む、方法。
(実施例102)
X線撮像装置は、移動型Cアーム装置である、実施例101に記載の方法。
(実施例103)
手動回転は、少なくとも180度のプロペラ回転を備える、実施例101または実施例102に記載の方法。
(実施例104)
シム構造は、撮像アームの軌道回転を阻止する、実施例101-103のいずれか1項に記載の方法。
(実施例105)
X線撮像装置は、撮像アームに結合される、支持アームを備え、シム構造は、支持アームに対する撮像アームの移動を阻止するように構成される、実施例101-104のいずれか1項に記載の方法。
(実施例106)
シム構造は、支持アームと撮像アームとの間のインターフェース内の少なくとも1つの間隙を充填するように構成される、実施例105に記載の方法。
(実施例107)
シム構造は、少なくとも1つの間隙内に位置付けられるように構成される、少なくとも1つの伸長部材を備える、実施例106に記載の方法。
(実施例108)
姿勢データは、X線撮像装置と関連付けられる、少なくとも1つのセンサから受信され、少なくとも1つのセンサは、撮像アームに結合される、運動センサを備える、実施例101-107のいずれか1項に記載の方法。
(実施例109)
2D画像を姿勢データに時間的に同期させることをさらに含む、実施例101-108のいずれか1項に記載の方法。
(実施例110)
2D画像を姿勢データに時間的に同期させることは、各2D画像が取得された時点の撮像アームの姿勢を識別することを含む、実施例101-109のいずれか1項に記載の方法。
(実施例111)
姿勢は、撮像アームの回転角度を備える、実施例110に記載の方法。
(実施例112)
姿勢データは、第2の姿勢データであって、3D再構成を生成することは、撮像アームを使用して事前に入手された第1の姿勢データに基づく、実施例101-111のいずれか1項に記載の方法。
(実施例113)
解剖学的領域を撮像するための方法であって、
移動型Cアーム装置の撮像アームによって搬送される、検出器から、解剖学的領域の複数の2D投影画像を受信することであって、2D投影画像は、撮像アームの手動回転の間に取得され、撮像アームは、手動回転の間、シム構造によって機械的に安定される、ことと、
手動回転の間、撮像アームの複数の回転角度を決定することであって、各回転角度は、対応する2D投影画像と関連付けられる、ことと、
2D投影画像および関連付けられる回転角度に基づいて、解剖学的領域の3D再構成を生成することと、
解剖学的領域内で実施される医療手技の間、指針を提供するように構成される、グラフィカルユーザインターフェース上に、3D再構成を出力することと、
を含む、方法。
【0258】
結論
実施形態の多くは、医療手技を患者の肺内で実施するためのシステム、デバイス、および方法に関して上記に説明されるが、本技術は、他の解剖学的領域(例えば、筋骨格系)内で実施される医療手技等の他の用途および/または他のアプローチにも適用可能である。さらに、他の実施形態も、本明細書に説明されるものに加え、本技術の範囲内である。加えて、本技術のいくつかの他の実施形態は、本明細書に説明されるものと異なる構成、構成要素、または手技を有することができる。当業者は、したがって、故に、本技術が、付加的要素を伴う、他の実施形態も有することができる、または本技術が、図1A-27Cを参照して示され、上記に説明される、特徴のうちのいくつかを伴わない、他の実施形態を有することもできることを理解するであろう。
【0259】
本明細書に説明される種々のプロセスは、部分的または完全に、プロセス内の具体的論理機能またはステップを実装するためのコンピューティングシステムの1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行可能な命令を含む、プログラムコードを使用して、実装されることができる。プログラムコードは、ディスクまたはハードドライブを含む、記憶デバイス等の任意のタイプのコンピュータ可読媒体上に記憶されることができる。コードまたはコードの一部を含有する、コンピュータ可読媒体は、非一過性コンピュータ可読記憶媒体等の当技術分野において公知の任意の適切な媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスク(DVD)、または他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気記憶デバイス、ソリッドステートドライブ(SSD)または他のソリッドステート記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用され得、システムデバイスによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含む、情報の記憶および/または伝送のために、任意の方法または技術で実装される、揮発性および不揮発性のリムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含むことができる。
【0260】
本技術の実施形態の説明は、包括的であること、または本技術を上記に開示される精密な形態に限定することを意図するものではない。文脈が許容する場合、単数形または複数形用語はまた、それぞれ、複数形または単数形用語を含んでもよい。本技術の具体的実施形態およびそれに関する実施例が、例証目的のために、上記に説明されるが、種々の均等修正も、当業者が認識するであろうように、本技術の範囲内で可能性として考えられる。例えば、ステップが、所与の順序で提示されるが、代替実施形態は、異なる順序において、ステップを実施してもよい。本明細書に説明される種々の実施形態はまた、組み合わせられ、さらなる実施形態を提供してもよい。
【0261】
本明細書で使用されるように、用語「generally(概して)」、「substantially(実質的に)」、「about(約)」、および類似用語は、程度の用語としてではなく、近似の用語として使用され、当業者によって認識されるであろう、測定または計算される値における固有の変動を考慮するように意図される。
【0262】
さらに、単語「または」は、2つまたはそれを上回るアイテムのリストを参照して、他のアイテムから排他的である、単一アイテムのみを意味するように明示的に限定されない限り、そのようなリスト内の「or(または)」の使用は、(a)リスト内の任意の単一アイテム、(b)リスト内のアイテムの全て、または(c)リスト内のアイテムの任意の組み合わせを含むものとして解釈されるべきである。加えて、用語「comprising(~を備える)」は、全体を通して、任意のより多数の同一特徴および/または付加的タイプの他の特徴が、除外されないように、少なくとも列挙される特徴を含むことを意味するために使用される。本明細書で使用されるように、語句「 and /or(および/または)」は、「Aおよび/またはB」におけるように、Aのみ、Bのみ、およびAおよびBを指す。
【0263】
参照することによって本明細書に組み込まれる、任意の資料が、本開示と矛盾する限りにおいて、本開示が、優先する。
【0264】
また、具体的実施形態が、例証目的のために、本明細書に説明されているが、種々の修正が、本技術から逸脱することなく、行われてもよいことを理解されたい。さらに、本技術のある実施形態と関連付けられる、利点が、それらの実施形態の文脈において説明されているが、他の実施形態もまた、そのような利点を呈し得、全ての実施形態が、本技術の範囲内に該当するために、必ずしも、そのような利点を呈する必要があるわけではない。故に、本開示および関連付けられる技術は、本明細書に明示的に図示または説明されていない、他の実施形態も包含することができる。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図17D
図17E
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図18G
図19
図20
図21A
図21B
図21C
図21D
図22A
図22B
図22C
図22D
図23A
図23B
図24
図25A
図25B
図26A
図26B
図27A
図27B
図27C
【国際調査報告】