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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-03
(54)【発明の名称】コンベアベルト及び摺動本体を備えたモジュール
(51)【国際特許分類】
B65G 17/38 20060101AFI20240327BHJP
B65G 17/08 20060101ALI20240327BHJP
【ＦＩ】
B65G17/38 F
B65G17/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562525
(86)(22)【出願日】2022-03-03
(85)【翻訳文提出日】2023-10-11
(86)【国際出願番号】 US2022018666
(87)【国際公開番号】W WO2022225615
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】63/177,678
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム，エル．エル．シー．
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】タルスマ，キャスパー フェデ
【テーマコード（参考）】
3F034
【Ｆターム（参考）】
3F034AC01
3F034CA05
(57)【要約】
ベースモジュール本体における凹部に沿って摺動する摺動本体を含むベルト－エッジモジュールで構築されるモジュール式ベルト。摺動本体のヒンジ要素の摺動カム表面は、隣接するベルト列のベースモジュール本体のヒンジ要素のベースカム表面と相互作用して、ベルトがそのヒンジジョイントで関節動作する及び外れるときに摺動本体を横方向に移動させる。ベースモジュール本体及び摺動本体の任意選択のクランプジョーは、摺動動作により開閉される。クランプジョーを備えたベルトが、サイドガードを備えたコンベアベルトのためのカバーベルトとして使用され得る。
【選択図】図１
【選択図】図１
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトモジュールであって、ベースモジュール本体であって、長さが第１端から第２端へ、横方向に幅が第１側から第２側へ、及び厚さが頂部から底部へ延在するとともに、
前記第１端に沿った第１ヒンジ要素及び前記第２端に沿った第２ヒンジ要素と、
前記第２端から後壁へ前記ベース本体内へ凹むとともに第１幅を有する凹部と
を含むベースモジュール本体と、
前記第１幅未満の第２幅を有するとともに前記凹部に受け入れられて前記凹部に沿って横方向に摺動する摺動本体と
を含むベルトモジュール。
【請求項2】
前記摺動本体が、前記凹部の前記後壁に沿って摺動する内側端と反対側の外側端と、前記摺動本体が前記凹部に受け入れられたときに前記ベースモジュール本体の前記第２ヒンジ要素と整列させられた前記外側端に沿った摺動ヒンジ要素とを有する、請求項１に記載のベルトモジュール。
【請求項3】
前記後壁が横方向延在リブを有し、前記摺動本体の前記内側端が、前記摺動本体の前記内側端を前記凹部において摺動可能に支持するように前記横方向延在リブを受ける嵌合横方向溝を有する、請求項２に記載のベルトモジュール。
【請求項4】
前記後壁が横方向延在溝を有し、前記摺動本体の前記内側端が、前記摺動本体の前記内側端を前記凹部において摺動可能に支持するように前記横方向延在溝に受け入れられた嵌合横方向リブを有する、請求項２に記載のベルトモジュール。
【請求項5】
前記摺動ヒンジ要素が第１摺動ヒンジ要素と第２摺動ヒンジ要素とを含み、前記第１摺動ヒンジ要素が、前記第２摺動ヒンジ要素に向かって延在する内側摺動カム表面と外側摺動カム表面とを備えた第１突出部を有し、前記第２摺動ヒンジ要素が、前記第１摺動ヒンジ要素に向かって延在する上摺動カム表面と下摺動カム表面とを備えた第２突出部を有する、請求項２に記載のベルトモジュール。
【請求項6】
前記内側及び外側摺動カム表面が前記第１突出部の頂点で接触するように、前記内側及び外側摺動カム表面が互いに対して反対側に斜めに延在する、請求項５に記載のベルトモジュール。
【請求項7】
前記内側及び外側及び上及び下摺動カム表面がねじれた表面である、請求項５に記載のベルトモジュール。
【請求項8】
前記第１及び第２摺動ヒンジ要素が穴壁により境界を定められた横方向穴を有し、前記第１及び第２突出部が、前記穴壁の円周方向部分横方向延在部を形成する内面を有する、請求項５に記載のベルトモジュール。
【請求項9】
前記ベースモジュール本体の前記第１ヒンジ要素のうちの１つが横方向に反対の側を有し、前記横方向に反対の側の一方から斜めに突出する内側ベースカム表面と外側ベースカム表面とを備えた第１突出部と、前記横方向に反対の側の他方から突出する上ベースカム表面と下ベースカム表面とを備えた第２突出部とを含む、請求項１に記載のベルトモジュール。
【請求項10】
前記内側及び外側ベースカム表面が、前記第１突出部の頂点で接触するように、互いに反対側に斜めに延在する、請求項９に記載のベルトモジュール。
【請求項11】
前記内側及び外側及び上及び下ベースカム表面がねじれた表面である、請求項９に記載のベルトモジュール。
【請求項12】
前記ベースモジュール本体の前記第１ヒンジ要素が、穴壁により境界を定められた横方向穴を有し、前記第１及び第２突出部が、前記穴壁の円周方向部分横方向延在部を形成する内面を有する、請求項９に記載のベルトモジュール。
【請求項13】
前記ベースモジュール本体が、前記ベースモジュール本体の前記頂部から立ち上がるベースクランプジョーを含み、前記摺動本体が、前記摺動本体の前記頂部から立ち上がる摺動クランプジョーを含む、請求項１に記載のベルトモジュール。
【請求項14】
モジュール式ベルトであって、各々長さが第１端から第２端へ延在する１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列であって、ベルト列の前記第１端が、ヒンジジョイントで、隣接するベルト列の前記第２端にヒンジ式につながっており、
前記１つ又は複数のベルトモジュールの前記ベルト列の少なくともいくつかが、少なくとも１つのスライダベルトモジュールであって、
前記第２端から後壁へ前記スライダベルトモジュール内へ凹むとともに第１幅を有する凹部と、
前記第１幅未満の第２幅を有するとともに前記凹部に受け入れられて前記凹部及び前記ヒンジジョイントに沿って横方向に摺動する摺動本体と
を含む少なくとも１つのスライダベルトモジュールを含む、１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列を含む、モジュール式ベルト。
【請求項15】
各ベルト列が横方向に幅が第１側から第２側へ及び厚さが頂部から底部へ延在するとともに、前記第１端に沿って横方向に離隔した第１ヒンジ要素と、前記第２端に沿って横方向に離隔した第２ヒンジ要素とを有し前記第１及び第２ヒンジ要素が穴を有し、ベルト列の前記第１ヒンジ要素が、隣接するベルト列の前記第２ヒンジ要素と交互配置され、その結果、前記交互配置された第１及び第２ヒンジ要素を通る前記穴が横方向通路を形成するように整列させられ、
前記モジュール式ベルトが、前記ヒンジジョイントで隣接するベルト列を一緒につなぐために、前記整列させられた通路に受け入れられたヒンジロッドを含み、
前記スライダベルトモジュールが、前記第１ヒンジ要素の１つ又は複数と前記第２ヒンジ要素の１つ又は複数とを含み、
前記摺動本体が前記第２ヒンジ要素の１つ又は複数を有するとともに、前記凹部及び前記ヒンジロッドに沿って横方向に摺動する、請求項１４に記載のモジュール式ベルト。
【請求項16】
前記凹部の前記後壁が横方向延在リブを有し、前記摺動本体が、内側端であって、前記摺動本体の前記内側端を前記凹部において摺動可能に支持するように前記横方向延在リブを受ける嵌合横方向溝を備えた内側端を有する、請求項１５に記載のモジュール式ベルト。
【請求項17】
前記凹部の前記後壁が横方向溝を有し、前記摺動本体が、内側端であって、前記摺動本体の前記内側端を前記凹部において摺動可能に支持するように、前記横方向溝に受け入れられた嵌合横方向延在リブを備えた内側端を有する、請求項１５に記載のモジュール式ベルト。
【請求項18】
前記摺動本体の前記第２ヒンジ要素の第１のものが第１横方向突出部を含み、前記摺動本体の前記第２ヒンジ要素の第２のものが第２横方向突出部を含み、前記第１及び第２横方向突出部が互いに向かって延在し、隣接するベルト列におけるスライダベルトモジュールの前記第１ヒンジ要素の第１のものが、前記摺動本体の前記第１及び第２横方向突出部の間に配置されるとともに、前記摺動本体の前記第１横方向突出部に向かって延在する第１横方向突出部と、前記摺動本体の前記第２横方向突出部に向かって延在する第２横方向突出部とを有する、請求項１５に記載のモジュール式ベルト。
【請求項19】
前記摺動本体の前記第１横方向突出部が、前記第２ヒンジ要素の前記第１のものから収束して前記穴より上の頂点で接触する２つの第１摺動カム表面を含み、前記隣接するベルト列における前記スライダベルトモジュールの前記第１ヒンジ要素の前記第１のものの前記第１横方向突出部が、前記第１ヒンジ要素の前記第１のものから収束して前記穴より上の頂点で接触する２つの第１カム表面を含み、前記列が前記ヒンジロッドで関節動作させられていないときに、前記摺動カム表面の前記頂点が、前記隣接するベルト列における前記サイダーベルトモジュールの前記第１カム表面の前記頂点の反対にあり、
前記摺動本体の前記第２横方向突出部が、前記第２ヒンジ要素の前記第２のものの前記穴より上及び下の位置から前記第２端から離れるように、前記第２ヒンジ要素の前記第２のものから斜めに延在する２つの第２摺動カム表面を含み、
前記隣接するベルト列の前記第１ヒンジ要素の前記第１のものの前記第２横方向突出部が、前記第１ヒンジ要素の前記第１のものを通る前記穴より上及び下の位置から前記第１端から離れるように、前記第１ヒンジ要素の前記第１のものから斜めに延在する２つの第２カム表面を含む、請求項１８に記載のモジュール式ベルト。
【請求項20】
前記モジュール式ベルトが、ヒンジ－ロッドリテーナであって、第１端の止め具と、
第１横方向突出部を有する反対側の第２端のヒンジアイと、
前記第１端と前記第２端との間のシャンクと
を含むヒンジ－ロッドリテーナを含み、
前記ヒンジアイが、前記第２ヒンジ要素のうちの２つの間にあるとともに第１ヒンジジョイントで前記ヒンジロッドの第１のものを受け、前記第１横方向突出部が前記ヒンジロッドの周りで円周方向に途中まで延在し、
前記第２ヒンジ要素のうちの１つが、前記ヒンジロッドの周りで円周方向に途中まで延在する前記第１横方向突出部に向かって延在する第２横方向突出部を有し、
前記止め具を、前記ヒンジロッドが前記横方向通路を出るのを防ぐために連続的なヒンジジョイントの前記横方向通路を覆う閉塞位置に位置付けるために、前記第１ヒンジジョイントが、前記モジュール式ベルトが標準的な運転操作において関節動作し得る最大角度未満の角度だけ関節動作させられるときに、前記第１及び第２横方向突出部が重なるとともに互いに接触し、
前記第１ヒンジジョイントが、前記モジュール式ベルトが標準的な運転操作において関節動作し得る前記最大角度より大きい角度だけ、関節動作させられるときに前記止め具を前記閉塞位置から移動させるために、前記ヒンジ－ロッドリテーナが横方向に移動させられるとともに回転させられることを可能にするために、前記第１及び第２横方向突出部が重ならず互いに接触しない、請求項１５に記載のモジュール式ベルト。
【請求項21】
前記ベルト列の第１のものにおける前記少なくとも１つのスライダベルトモジュールが１つ又は複数のカム表面を有し、隣接するベルト列における前記摺動本体が、前記ベルト列の前記第１のものの前記ピッチラインが前記隣接する列の前記ピッチラインと非同一平面にある場合、前記摺動本体を横方向に摺動させるために、前記ベルト列の前記第１のものにおける前記対応するカム表面を押す１つ又は複数の対応する摺動カム表面を有する、請求項１４に記載のモジュール式ベルト。
【請求項22】
モジュール式ベルトであって、各々長さが第１端から第２端へ延在するとともに前記第１端に沿った第１ヒンジ要素と前記第２端に沿った第２ヒンジ要素とを有する１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列であって、前記ベルト列の前記第１ヒンジ要素が、隣接するベルト列の前記第２ヒンジ要素と交互配置される、１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列と、
ヒンジジョイントで前記ベルト列を一緒につなげるために、前記交互配置された第１及び第２ヒンジ要素を通って延在するヒンジロッドと
を含み、
前記１つ又は複数のベルトモジュールの前記ベルト列の少なくともいくつかが、前記第２ヒンジ要素の１つ又は複数を形成する摺動本体を含み、
前記摺動本体の前記１つ又は複数の第２ヒンジ要素が摺動カム表面を有し、
前記摺動本体の前記１つ又は複数の第２ヒンジ要素と交互配置された前記第１ヒンジ要素の１つ又は複数が、前記モジュール式ベルトが、前記摺動本体を横方向に摺動させるように前記ヒンジジョイントで関節動作するときに、前記摺動本体の前記１つ又は複数の第２ヒンジ要素の前記対応する摺動カム表面を押す対応するカム表面を有する、モジュール式ベルト。
【請求項23】
前記摺動カム表面及び前記カム表面が、前記対応する摺動カム表面及びカム表面の１つ以下の対が一度に押圧接触するように配置される、請求項２２に記載のモジュール式ベルト。
【請求項24】
前記モジュール式ベルトが摺動カム表面及び対応するカム表面の４つの対を含み、前記ベルト列が前方に関節動作するときに第１対が互いに押し、前記ベルト列が前方関節動作から後ろに関節動作するときに第２対が互いに押し、前記ベルト列が後屈するときに第３対が互いに押し、前記ベルト列が後屈から戻るときに第４対が互いに押す、請求項２２に記載のモジュール式ベルト。
【請求項25】
前記モジュール式ベルトが摺動カム表面及び対応するカム表面の４つの対を含み、第１対及び第２対が、前記第１対又は前記第２対が互いに押すときに前記スライダを第１横方向において摺動させるように配置され、第３対及び第４対が、前記第３対又は前記第４対が互いに押すときに前記スライダを反対側の第２横方向に摺動させるように配置される、請求項２２に記載のモジュール式ベルト。
【請求項26】
モジュール式ベルトであって、各々長さが第１端から第２端へ延在するとともに前記第１端に沿った第１ヒンジ要素と前記第２端に沿った第２ヒンジ要素とを有する一連のベルト列であって、前記ベルト列の前記第１ヒンジ要素が、隣接するベルト列の前記第２ヒンジ要素と交互配置される一連のベルト列と、
ヒンジジョイントで前記ベルト列を一緒につなげるために、前記交互配置された第１及び第２ヒンジ要素を通って延在するヒンジロッドであって、
各ベルト列における横方向に最も外側の第１ヒンジ要素が、他の前記第１ヒンジ要素に向かって横方向に内部へ延在する第１突出部を有するヒンジロッドと、
各列におけるヒンジ－ロッドリテーナであって、
前記横方向に最も外側の第１ヒンジ要素の内部へ間隙に配置され、前記ベルト列の前記第１端で前記ヒンジロッドを受け、前記横方向に最も外側の第１ヒンジ要素に向かって横方向に外向きに延在する第２突出部を有する一端のヒンジアイと、
前記ヒンジ－ロッドリテーナの反対側の第２端の止め具と
を含むヒンジ－ロッドリテーナと
を含み、
前記第１及び第２横方向突出部が、前記ヒンジロッドの周りで円周方向に途中まで延在し、
前記ヒンジロッドが出るのを防ぐために前記止め具を前記ベルト列の前記第２端で前記ヒンジ要素と整列させられた閉塞位置に位置付けるために、前記列の前記第１端の前記ヒンジジョイントが、標準的な運転操作において前記モジュール式ベルトが前方に関節動作し得る最大角度未満の角度だけ関節動作させられるときに、前記第１及び第２横方向突出部が重なるとともに互いに接触し、
前記第１ヒンジジョイントが、前記モジュール式ベルトが標準的な運転操作において関節動作し得る前記最大角度より大きい角度だけ、関節動作させられるときに前記止め具を前記閉塞位置から移動させるように、前記ヒンジ－ロッドリテーナが横方向に移動させられるとともに前記ベルト列の前記第１端で前記ヒンジロッドを中心として回転させられることを可能にするように、前記第１及び第２横方向突出部が重ならず互いに接触しない、モジュール式ベルト。
【請求項27】
コンベアであって、１つ又は複数の搬送経路セグメントを有する搬送経路に沿って前進するコンベアベルトであって、前記コンベアベルトが、
第１側から第２側へ横方向に延在する搬送表面と、
前記第１及び第２側に沿って前記搬送表面から立ち上がるサイドガードと
を含むコンベアベルトと、
前記１つ又は複数のベルト経路セグメントの少なくとも１つに沿って前記搬送経路に平行にベルト経路に沿って前進するモジュール式カバーベルトであって、前記モジュール式カバーベルトが、
各々第１側から第２側へ横方向に及び長さが第１端から第２端へ延在する１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列であって、ベルト列の前記第１端が、隣接するベルト列の前記第２端にヒンジ式につながっている１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列と、
前記第１及び第２側のスライダベルトモジュールであって、
前記第１端に沿った第１カム表面及び前記第２端に沿った第２カム表面と、
各スライダベルトモジュールの外面と、
各スライダベルトモジュールの前記第２端に開口する凹部と、
前記第１又は第２側に沿った各凹部における摺動本体であって、クランプジョーと前記第２端に沿った第２摺動カム表面とを有する摺動本体と、
前記摺動本体の隣接するベルト列の前記クランプジョーと前記第１及び第２側に沿ってクランプを形成するために、前記第１又は第２側に沿った各モジュール本体における静止クランプジョーと
を含むスライダベルトモジュールと
を含み、
前記クランプが、前記隣接するベルト列が前記搬送経路セグメントのうちの１つに平行なベルト経路セグメント内へ関節動作するときに前記クランプを閉じるために前記摺動本体を第１方向において横方向に摺動させるようにスライダベルトモジュールの前記第１カム表面の一部が、隣接するベルト列における対応する第２摺動カム表面を押すとき前記コンベアベルトの前記サイドガードを締め、前記隣接するベルト列が、前記搬送経路セグメントに平行な前記ベルト経路セグメントから出るように関節動作するときに前記クランプを開くために前記摺動本体を反対側の第２方向に横方向に摺動させるように前記スライダベルトモジュールの前記第１カム表面の他のものが、隣接するベルト列における対応する第２摺動カム表面を押すとき前記コンベアベルトの前記サイドガードを外す、コンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、動力駆動コンベア、より具体的には横方向に摺動する本体を有するモジュール式関節動作コンベアベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
モジュール式プラスチックコンベアベルトは、ヒンジジョイントでヒンジロッドにより一緒につなげられているベルトモジュールの一連の列で構築される。これらのベルトは多くの種類の物品をあるポイントから別のポイントへ搬送するために使用される。場合により、モジュール式コンベアベルトは傾斜した搬送経路を上又は下に物品を搬送する。急な経路では、搬送される物品がベルトから滑り落ちることを防ぐためにベルトの長さに沿って間を空けて配されたフライトを備えたコンベアベルトが使用される。物品が落下するのを防ぐために、ハガー、又はカバー、ベルトが、垂直又はほぼ垂直の搬送経路でコンベアベルトを覆うために使用されることが多い。しかしながら、カバーベルトが特に急な搬送経路でコンベアベルトから分離すると物品はコンベアベルトから落下し得る。
【発明の概要】
【0003】
本発明の特徴を用いるベルトモジュールの１つのバージョンは、ベースモジュール本体と摺動本体とを含む。長さが第１端から第２端へ、横方向に幅が第１側から第２側へ、及び厚さが頂部から底部へ延在するベースモジュール本体は、第１端に沿った第１ヒンジ要素及び第２端に沿った第２ヒンジ要素及び第２端から後壁へベース本体内へ凹むとともに第１幅を有する凹部を含む。摺動本体は、第１幅未満の第２幅を有するとともに、凹部に受け入れられて凹部に沿って横方向に摺動する。
【0004】
本発明の特徴を用いるモジュール式ベルトの１つのバージョンは、各々長さが第１端から第２端へ延在する１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列を含む。ベルト列の第１端は、ヒンジジョイントで、隣接するベルト列の第２端にヒンジ式につながっている。１つ又は複数のベルトモジュールのベルト列の少なくともいくつかは、第２端から後壁へスライダベルトモジュール内へ凹むとともに第１幅を有する凹部と第１幅未満の第２幅を有するとともに凹部に受け入れられて凹部及びヒンジジョイントに沿って横方向に摺動する摺動本体とを含む少なくとも１つのスライダベルトモジュールを含む。
【0005】
モジュール式ベルトの別のバージョンは、各々長さが第１端から第２端へ延在するとともに第１端に沿った第１ヒンジ要素と第２端に沿った第２ヒンジ要素とを有する１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列を含む。ベルト列の第１ヒンジ要素が、隣接するベルト列の第２ヒンジ要素と交互配置される。交互配置された第１及び第２ヒンジ要素を通って延在するヒンジロッドは、ヒンジジョイントでベルト列を一緒につなげる。１つ又は複数のベルトモジュールのベルト列の少なくともいくつかは、第２ヒンジ要素の１つ又は複数を形成する摺動本体を含む。摺動本体の１つ又は複数の第２ヒンジ要素は摺動カム表面を有する。摺動本体の１つ又は複数の第２ヒンジ要素と交互配置された第１ヒンジ要素の１つ又は複数は、モジュール式ベルトが摺動本体を横方向に摺動させるようにヒンジジョイントで関節動作するときに摺動本体の１つ又は複数の第２ヒンジ要素の対応する摺動カム表面を押す対応するカム表面を有する。
【0006】
モジュール式ベルトのなお別のバージョンは、各々長さが第１端から第２端へ延在するとともに第１端に沿った第１ヒンジ要素と第２端に沿った第２ヒンジ要素とを有する一連のベルト列を含む。ベルト列の第１ヒンジ要素は、隣接するベルト列の第２ヒンジ要素と交互配置される。交互配置された第１及び第２ヒンジ要素を通って延在するヒンジロッドは、ヒンジジョイントでベルト列を一緒につなげる。各ベルト列における横方向に最も外側の第１ヒンジ要素は、他の第１ヒンジ要素に向かって横方向に内部へ延在する第１突出部を有する。各列におけるヒンジ－ロッドリテーナは一端にヒンジアイ及び反対側の第２端に止め具を含む。ヒンジアイは、横方向に最も外側の第１ヒンジ要素の内側の間隙に配置されるとともにベルト列の第１端でヒンジロッドを受ける。ヒンジアイは、横方向に最も外側の第１ヒンジ要素に向かって横方向に外向きに延在する第２突出部を有する。第１及び第２横方向突出部は、ヒンジロッドの周りで円周方向に途中まで延在する。ヒンジロッドが出るのを防ぐために止め具をベルト列の第２端でヒンジ要素と整列させられた閉塞位置に位置付けるために、列の第１端のヒンジジョイントが、標準的な運転操作においてモジュール式ベルトが前方に関節動作し得る最大角度未満の角度だけ関節動作させられるときに、第１及び第２横方向突出部は重なるとともに互いに接触する。そして、第１ヒンジジョイントが、モジュール式ベルトが標準的な運転操作において関節動作し得る最大角度より大きい角度だけ関節動作させられるときに止め具を閉塞位置から移動させるように、ヒンジ－ロッドリテーナが横方向に移動させられるとともにベルト列の第１端でヒンジロッドを中心として回転させられることを可能にするために、第１及び第２横方向突出部は重ならず互いに接触しない。
【0007】
本発明の特徴を用いるコンベアの１つのバージョンはコンベアベルトとモジュール式カバーベルトとを含む。コンベアベルトは、１つ又は複数の搬送経路セグメントを有する搬送経路に沿って前進する。コンベアベルトは、第１側から第２側へ横方向に延在する搬送表面と第１及び第２側に沿って搬送表面から立ち上がるサイドガードとを含む。モジュール式カバーベルトは、１つ又は複数のベルト経路セグメントの少なくとも１つに沿って搬送経路に平行なベルト経路に沿って前進する。モジュール式カバーベルトは、各々第１側から第２側へ横方向に及び長さが第１端から第２端へ延在する１つ又は複数のベルトモジュールの一連のベルト列を含む。ベルト列の第１端は、ヒンジジョイントで、隣接するベルト列の第２端にヒンジ式につながっている。モジュール式カバーベルトはまた、第１及び第２側のスライダベルトモジュールを含む。スライダベルトモジュールは、第１端に沿った第１カム表面及び第２端に沿った第２カム表面と各スライダベルトモジュールの外面とを含む。各スライダベルトモジュールにおける凹部は各スライダベルトモジュールの第２端に開口する。第１又は第２側に沿った各凹部における摺動本体は、クランプジョーと第２端に沿った第２摺動カム表面とを有する。第１又は第２側に沿った各モジュール本体における静止クランプジョーは、摺動本体の隣接するベルト列のクランプジョーと第１及び第２側に沿ってクランプを形成する。クランプは、隣接するベルト列が搬送経路セグメントのうちの１つに平行なベルト経路セグメント内へ関節動作するときにクランプを閉じるために摺動本体を第１方向において横方向に摺動させるようにスライダベルトモジュールの第１カム表面の一部が、隣接するベルト列における対応する第２摺動カム表面を押すときコンベアベルトのサイドガードを締め、隣接するベルト列が搬送経路セグメントに平行なベルト経路セグメントから出るように関節動作するときにクランプを開くために摺動本体を反対側の第２方向に横方向に摺動させるようにスライダベルトモジュールの第１カム表面の他のものが、隣接するベルト列における対応する第２摺動カム表面を押すときコンベアベルトのサイドガードを外す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の特徴を用いるとともに図１に示されたとおりのカバーベルトとして有用なモジュール式ベルトの１つのバージョンの一部の側エッジ。ベルト２０は、ヒンジロッド２８によりヒンジジョイント２６で端と端が一緒につながっているベルトモジュール、例えばエッジモジュール２４、内部ベルトモジュール、及び反対側の側エッジモジュールの一連の列２２で構築されている。ベルト２０は、駆動又はアイドルスプロケット又はローラの周りで逆回転するときにヒンジジョイント２６で関節動作し得る。
【0010】
エッジモジュール２４は、長さが第１端３０から第２端３２へ、横方向に幅が第１側３４から第２側３６へ、及び厚さが頂部３８、又は外側ベルト表面から、底部４０、又は内部ベルト表面へ延在する。第１ヒンジ要素４１は第１端３０に沿って横方向に間を空けて配され、第２ヒンジ要素４３は第２端３２に沿って横方向に間を空けて配される。ヒンジ要素４１、４３は、穴壁４７を形成する内面により境界を定められた横方向穴４５を有する。隣接するベルト列２２の交互配置された第１及び第２ヒンジ要素４１、４３の整列させられた穴４５は、各ヒンジジョイント２６でヒンジロッド２８のための横方向通路を形成する。エッジモジュール２４は、各々ベースモジュール本体４２と、ベースモジュール本体における凹部４６に受け入れられる摺動本体４４とを含むスライダモジュールである。凹部４６は、第２端３２から後壁４８へベースモジュール本体４２内へ凹む。凹部４６は、摺動本体にある範囲の横方向移動を提供するために摺動本体４４よりも幅が広い。このバージョンにおいて、ベースモジュール本体４２は、頂部３８から立ち上がるベースクランプジョー５０を有する。そして、摺動本体４４は、頂部３８から立ち上がる摺動クランプジョー５２を有する。２つのクランプジョー５０、５２はオフセットされ、部分的に重複し直面する関係にある。ベースクランプジョー５０は静止ジョーであり、摺動クランプジョー５２はクランプの可動ジョーである。ベースクランプジョー５０は、摺動クランプジョー５２よりも、モジュール２４の第１側エッジ３４の近くにある。そして、クランプジョー５０、５２の対向する面５４、５５は、良好な把持のために織り目加工され得る、例えば鋸歯状であり得る。
【0011】
図２Ａ～２Ｄはベースモジュール本体４２の４つの図を示す。ベースモジュール本体４２は長さがその第１端３０からその第２端３２へ延在する。その第１ヒンジ要素４１は第１端３０に沿って横方向に間を空けて配され、その第２ヒンジ要素４３は第２端３２に沿って横方向に間を空けて配される。静止ベースクランプジョー５０は、ベースモジュール本体４２の頂部３８から上向きに延在する。凹部４６は後壁４８から第２端３２に開口する。ベースモジュール本体４２の底部４０から下に延在する駆動バー５８は、駆動及びアイドルスプロケットであって、その周りでこのようにモジュールで構築されたベルトが駆動される駆動及びアイドルスプロケットに係合する。
【0012】
中央第１ヒンジ要素４１’が、第１ヒンジ要素の横方向に反対の側から外向きに延在する突出部６０、６２を有する。嘴状の第１突出部６０は、ヒンジ要素４１’の上側から頂点６４へ延在する。嘴状突出部６０は、穴壁４７の上の方の境界の円周方向に減少する横方向延在部を形成する湾曲した底部を有する。突出部６０の外側及び内側は、外側及び内側ベースカム表面６６、６８として機能する。ベースカム表面６６、６８は、ヒンジ要素４１’から離れるように頂点６４に向かって収束する。ベースカム表面６６、６８は平らであり得るが、隣接する列のモジュールの関節動作を収容するためにねじれた表面として示されている。ねじれた表面は、それらの主軸を中心としてねじれた平らな表面として考えられ得る。
【0013】
他方の突出部６２はヒンジ要素４１’の他方の側から平滑末端７０へ延在する。突出部６２の上及び下ベースカム表面７２、７４はヒンジ要素４１’の内側から平滑末端７０へ延在する。上及び下ベースカム表面７２、７４はねじれた表面である。突出部６２は、ヒンジ要素４１’から離れるように円周方向範囲において減少する穴壁４７の横方向延在部を形成する。
【0014】
図３Ａ～３Ｄに示された摺動本体４４は、その第１端３０に沿って間隙７６にわたって間を空けて配された２つの第１摺動ヒンジ要素４３’、４３”を有する。第１摺動ヒンジ要素４３’、４３”の横方向穴４５は穴壁４７により境界を定められる。横方向外側摺動ヒンジ要素４３’は、ベースモジュール本体４２の嘴状突出部６０（図２Ａ～２Ｂ）のような嘴状突出部７８を有する。横方向外側摺動ヒンジ要素４３’の頂部から横方向内側摺動ヒンジ要素４３”に向かって延在する突出部７８は、２つの収束カム表面、すなわち頂部８３で接触する外側摺動カム表面８０及び内側摺動カム表面８２を有する。摺動カム表面８０、８２は、ベースモジュール本体４２のカム表面６６、６８のようにねじれている。
【0015】
内側摺動ヒンジ要素４３”は、平滑末端８６から外側摺動ヒンジ要素４３’に向かって延在する突出部８４を有する。突出部８４は、ベースモジュール本体４２の突出部６２（図２Ａ～２Ｄ）と同じ形状である。上及び下摺動カム表面８８、９０は、その側から平滑末端８６へ出る突出部８４に形成される。両方の摺動突出部７８、８４は、穴壁４７の部分的周方向延在部を形成する湾曲した内面９１を有する。リブ９２が摺動本体４４の内側端９４に沿って横方向に延在する。リブ９２は、支持のためにベースモジュール本体の後壁における横方向溝９３（図９）に受け入れられる。代替的に、リブは、ベースモジュール本体の後壁に形成され得、対応する横方向溝は摺動本体４４の内側端９４に形成され得る。
【0016】
摺動クランプジョー５２は、摺動本体４４の上面から上向きに延在する。クランプジョー５２は、横方向外側摺動ヒンジ要素４３’に向かって突出する上端にフック９６を有する。摺動本体４４の上面からジョーの上端でフック９６に分岐する摺動クランプジョー５２の外側及び内側エッジ９８、９９は、摺動クランプジョー５２に上端に沿ってより長い台形の形を与える。このバージョンにおいて摺動クランプジョー５２はフック９６を備えた状態で示されているが、フックの無いクランプジョーも使用され得る。
【0017】
カム表面の相互作用であって、それらのベルト列がヒンジロッドで枢動するときに互いに沿って摺動するカム表面の相互作用は、摺動本体を、図４Ａ、４Ｂ、５Ａ、５Ｂ、６Ａ、及び６Ｂに示されるとおり凹部に沿って移動させる。図４Ａ及び４Ｂにおいて、クランプジョーが無いが、その他の点では図３Ａ～３Ｄの摺動本体４４と同一である摺動本体１００が、モジュール式ベルトの一部における最も外側の位置（図において最も右側）に示されている。ベルトがキャリーウェイに沿って延びるとき、隣接するベルト列のピッチライン（１０３、図２Ｃ）が整列させられているため、隣接するベルト列のモジュール１０４の平らな頂部１０２は同一平面にある。（ベルトモジュールのピッチラインは、モジュールの各端に沿ってロッド－穴中心線を通って延在する架空のラインである。）摺動本体１００の第２摺動ヒンジ要素４３’、４３”は、隣接するベルト列のベースモジュール本体１０６の整列させられた第１ヒンジ要素４１’の側面を守る。嘴状突出部６０、８０の頂点６４は互いに直面し、上ベースカム表面７２は強制的な接触無しに上摺動カム表面８８に直面し、下ベースカム表面７４は下摺動カム表面９０に直面する。
【0018】
２つのベルト列１０８、１０９が図５Ａ及び５Ｂにおけるようにスプロケットを中心として関節動作するとき、ベルト列１０８における下摺動カム表面９０は、隣接するベルト列１０９の下ベースカム表面７４に沿って摺動し、摺動本体１００を、凹部４６の外側から離れるように（図において左に向かって）凹部に沿って摺動させる。図５Ａ及び５Ｂは、摺動本体１００が、その列１０８がヒンジロッド２８で枢動し始めるときに中間位置にあるときの、全てのカム表面６６、６８、７２、７４、８０、８２、８８、９０の位置を示す。２つの列１０８、１０９のピッチラインはもはや整列していない。
【0019】
摺動本体１００のこの中間位置において、下摺動カム表面９０が下ベースカム表面７４と係合して摺動を図５Ａ及び５Ｂにおいて右へ続ける一方で、外側ベースカム表面６６は外側摺動カム表面８０に直面する。上ベースカム表面７２及び上摺動カム表面８８は分離される。摺動本体１００が、下摺動カム表面９０との下ベースカム表面７４の相互作用により図６Ａ及び６Ｂに示されるとおり凹部４６における横方向最内位置に押されると、外側ベースカム表面６６及び外側摺動カム表面８０は互いに直面し、上ベースカム表面７２及び上摺動カム表面８８は互いに直面し、下ベースカム表面７４は下摺動カム表面９０を過ぎる。したがって、モジュールがスプロケットを中心としてヒンジジョイントで前方に関節動作すると、下摺動カム表面９０との下ベースカム表面７４の相互作用は、摺動本体１００を図４Ａ及び４Ｂの横方向に最も外側の位置から図６Ａ及び６Ｂの横方向に最内位置へ付勢する。
【0020】
他のベースカム表面６０、６８、７２及び対応する摺動カム表面８０、８２、８８は、相互作用して、摺動本体１００を、異なる条件下で凹部に沿って移動させる。ベルト列がキャリーウェイへのその復帰時に摺動本体１００を含むベルト列がスプロケットを出ると、外側摺動カム表面８０との外側ベースカム表面６６の相互作用が、摺動本体を図４Ａ及び４Ｂの横方向に最も外側の位置に向かって付勢する。摺動本体１００を含むベルト列がベルトリターンにおいて又は斜面に入るときにリターンローラー又はシューの周りで後屈する、又は逆関節動作すると、上摺動カム表面８８との上ベースカム表面７２の相互作用は、摺動本体をその横方向に最内位置に向かって押す。そして、摺動本体１００を含むベルト列が後屈又は斜面を出ると、内側摺動カム表面８２との内側ベースカム表面６８の相互作用は摺動本体を横方向に最も外側の位置に戻す。したがって、摺動本体１００は、それ自体の列及びその隣接する列のピッチラインが整列しているときにのみその最も外側の位置にある。全てのカム表面６６、６８、７２、７４、８０、８２、８８、９０は、ヒンジ要素の側から斜めに延在する。そして、ベースカム表面６６、６８、７２、７４は、それらが相互作用する対応する摺動カム表面８０、８２、８８、９０に平行である。２つの隣接するベルト列がスプロケットを曲がる又は後屈しつつ関節動作を経、隣接する列のピッチラインが非同一平面にあるときにのみ、対応するベース及び摺動カム表面が互いに押して摺動本体を横方向に摺動させる。
【0021】
図７は、図１におけるようにモジュールで構築されたカバーベルト１１０がコンベアベルトの搬送経路の一部に沿ってコンベアベルト１１２を覆うために使用されるコンベアシステムを示す。コンベアベルト１１２は、モータ、歯車列、ドライブシャフト、軸受、及びスプロケットを含む駆動部１１４により搬送方向１１６において駆動される。帰り道におけるコンベアベルトの搬送経路は、駆動部１１４の後の急な下向きのセグメント１１８、例えば垂直なセグメント、２つのアイドルスプロケットセット１２２、１２３の間の下カテナリセグメント１２０、及びアイドルスプロケットセット１２６へ至る上向き垂直セグメント１２４を含む。アイドルスプロケット１２６を出ると、コンベアベルト１１２は短い上水平経路セグメント１２８を進んだ後、別のアイドルスプロケットセット１３２の後で下向きの垂直セグメント１３０に入る。コンベアベルトの経路は次いで下アイドルローラ１３４の周りを上向き垂直セグメント１３６へ逆転する。コンベアベルト１１２は、別のアイドルスプロケットセット１４０を曲がった後で別の水平配置構成経路セグメント１３８に沿って続き、駆動部１１４で回路が完了する。
【0022】
カバーベルト１１０は、平行な経路セグメントで同じ方向に、駆動部１４２によりコンベアベルト１１２と同じ速度で、しかし異なる経路に沿って駆動される。方向転換要素、例えばアイドルスプロケットセット１４４を曲がった後で、カバーベルト１１０は、コンベアベルト１１２にその第１上水平経路セグメント１２８で係合する。カバーベルトのクランプジョー５０、５２は、ベルトの側部でコンベアベルトのサイドガード１５２を締める。カバーベルト１１０は、コンベアベルト１１２をそのポイントから駆動部１１４、１４２まで全てコンベアベルトの経路で覆い、駆動部１１４、１４２で、クランプジョーが開き、カバーベルトが、別の方向転換要素１４５を中心として関節動作するときに解放する。カバーベルトは次いで、上カテナリセグメント１４６に従ってアイドルスプロケットセット１４４に戻る。
【0023】
コンベアベルト１１２とのカバーベルト１１０の係合又は係合解除が図８に示される。初期係合が、カバーベルト１１０がそのアイドルスプロケットセット１４４（図７）を出て真っ直ぐな経路セグメントに入るときに生じ、両方のベルトの移動方向は列１５０により示される。コンベアベルト１１２は、各側に沿って、コンベアベルトの外側搬送表面１５６から外向きに延在するサイドガード１５２を有する。カバーベルト１１０は、各側で摺動モジュール２４で構築される。摺動モジュール２４がアイドルスプロケットセット１４４（図７）又は任意の方向転換要素を中心として関節動作しているとき、摺動本体４４はそれらの横方向最内位置へ押され、クランプジョーを開く。開放クランプ位置において、クランプジョー５０、５２は最大限分離されて、コンベアベルト１１２のサイドガード１５２をクランプの開いた口１５４に容易に受け入れる。カバーベルト１１０がアイドルスプロケットセット１４４を出るとき、摺動本体４４は、閉鎖クランプ位置におけるその横方向に最も外側の位置に移動し、サイドガード１５２の周りでクランプジョー５０、５２を閉鎖する。サイドガード１５２とともに、カバーベルト１１０は、コンベアベルト１１２によりコンベアベルトへ搬送される物品を閉じ込める。図示されないが、コンベアベルト１１２は、垂直又は急に傾斜した又は下に傾く搬送セグメントを有する構成において使用される場合、急な経路セグメントに落下する物品を捕捉するために物品搬送表面１５６から立ち上がる横方向に延在するフライトを典型的には有する。
【0024】
コンベアベルト１１２からのカバーベルト１１０の係合解除は、ベルトが列１５１の方向に駆動されたかのように図８を見ることにより示される。カバーベルトのクランプジョー５０、５２は、カバーベルトがその駆動部１４２の駆動スプロケットセットの周りで移動し始めると、コンベアベルト１１２のサイドガード１５２に対して締め付けられる（図７）。カバーベルト１１０が駆動スプロケットセットを中心として関節動作すると、摺動本体４４は閉鎖クランプ位置からサイドガード１５２を解放する開放クランプ位置へ移動する。
【0025】
ベースモジュール本体１６０の別のバージョンが図９に示されている。これは、その外側エッジ１６２の追加的な構造を除き、図２Ｂのベースモジュール本体４２と同一である。追加的な構造は、ヒンジ要素の末端に内部に向かう突出部１６４を有する追加的な第１ヒンジ要素２４１”を特徴とする。突出部１６４は、頂部端に切り立った端１６６及び底部に傾斜端１６８を有する。突出部１６４は穴１７０の円周方向部分延在部を形成する。
【0026】
図１０は、一端にヒンジアイ１７４及び他端に止め具１７６を備えたヒンジ－ロッドリテーナ１７２を示す。止め具１７６は、ベース１８０に取り付けられたシャンク１７８から延在する。ヒンジアイ１７４もまたベース１８０から延在する。ベースモジュール本体の最も外側のヒンジ要素２４１”のように、ヒンジアイ１７４は、切り立った端１８４と傾斜端１８６とを有する同様の突出部１８２を有する。図９のベースモジュール本体１６０の底部エッジにおけるくぼみ１８８は、リテーナが図１１Ａ～１１Ｃに関して説明されたとおり閉塞位置にあるときに、ヒンジ－ロッドリテーナ１７２のベース１８０を受けるように成形される。
【0027】
ヒンジ－ロッドリテーナ１７２は図１１Ａにおいて閉塞位置に示されている。ヒンジロッドがベルト列の第２端３２で横方向通路を出るのをブロックするために、止め具１７６は穴４５と整列させられる。ベルトが真っ直ぐな経路に延びる一方で、リテーナ１７２は閉塞位置に保持され、その理由は、横方向突出部１６４、１８２は少なくとも部分的に重なり合うとともに、ヒンジアイ１７４を隣接するベルト列のベースモジュール本体４２の２つの最も外側の第１ヒンジ要素４１、２４１”間で凹んだ間隙１９０における最内位置に保つからである。ヒンジアイ１７４に受け入れられたヒンジロッドを中心として回転され得るリテーナ１７２は、２つのベルト列を、ベルトが標準的な運転操作において関節動作し得る最大角度より大きい解放角度だけ手動で関節動作することにより、その閉塞位置からその閉塞解除位置へ移動させられる。本例において示される解放角度１９１は、図１１Ｃにおいて最もよく分かるとおり、約９０°である。解放角度１９１は、突出部１６４、１８２の円周方向延在部により設定される。２つの隣接するベルト列が、突出部１６４、１８２が図１１Ｂにおけるようにもはや重ならないほど十分に枢動させられると、リテーナ１７２は、矢印１９２により示されるとおり手動で外向きに摺動させられる。次いで、リテーナ１７２は、図１１Ｃにおける矢印１９４により示されるとおり手動で、止め具１７６がヒンジロッドの横方向通路ともはや整列していない閉塞解除位置へ回転させられ得る。ヒンジ－ロッドリテーナ１７２が閉塞解除位置にある状態で、ヒンジロッドが除去又は挿入され得る。ヒンジ－ロッドリテーナ１７２は、逆の手順により閉塞位置に戻される。突出部１６４、１８２の傾斜端１６８、１８６はリテーナ１７２が閉塞位置へ滑らかに戻るのを支援する。したがって、ヒンジ－ロッドリテーナは、モジュール式ベルトにおける摺動本体の別のバージョンである。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【手続補正書】
【提出日】2023-10-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【国際調査報告】