(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-03
(54)【発明の名称】香味物質を含むタバコ物質、及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A24B 15/16 20200101AFI20240327BHJP
A24B 15/34 20060101ALI20240327BHJP
A24D 1/20 20200101ALI20240327BHJP
A24D 1/04 20060101ALI20240327BHJP
A24D 1/18 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
A24B15/16
A24B15/34
A24D1/20
A24D1/04
A24D1/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562609
(86)(22)【出願日】2022-04-12
(85)【翻訳文提出日】2023-10-11
(86)【国際出願番号】 KR2022005288
(87)【国際公開番号】W WO2022220548
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0048022
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
(72)【発明者】
【氏名】チュン、スン ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒョン テ
(72)【発明者】
【氏名】シン、チュン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テ ナム
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ユン、スン ウク
(72)【発明者】
【氏名】イ、スン ウォン
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
【Fターム(参考)】
4B043BB10
4B043BB16
4B043BB22
4B043BB28
4B043BC02
4B043BC14
4B045AA43
4B045AB02
4B045AB08
(57)【要約】
本開示による一実施例は、香味物質を含む中心部、及びタバコ混合物を含む外層部を含み、該外層部が該中心部を覆い包むように形成されるタバコ物質が開示される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコ物質において、
香味物質を含む中心部と、
タバコ混合物を含み、前記中心部を覆い包む外層部と、を含む、タバコ物質。
【請求項2】
前記中心部は、タバコ粒子をさらに含み、前記香味物質は、メントールを含む、請求項1に記載のタバコ物質。
【請求項3】
前記タバコ物質は、前記タバコ物質100重量部に対し、水分を5.0重量部ないし8.0重量部を含む、請求項1に記載のタバコ物質。
【請求項4】
前記中心部は、前記中心部100重量部に対し、前記香味物質を少なくとも95重量部ほど含む、請求項1に記載のタバコ物質。
【請求項5】
前記中心部は、0.01ないし0.3mmの直径を有し、前記外層部は、0.5ないし1.99mmの直径を有する、請求項1に記載のタバコ物質。
【請求項6】
前記タバコ物質は、5ないし200cpの粘度を有する、請求項1に記載のタバコ物質。
【請求項7】
前記タバコ物質は、0.1ないし10.0の表面粗さ(Ra)を有する、請求項1に記載のタバコ物質。
【請求項8】
前記タバコ物質は、球形状を有する、請求項1に記載のタバコ物質。
【請求項9】
請求項1に記載のタバコ物質を含むタバコロッドと、
フィルタセグメントと、を含む、エアロゾル生成物品。
【請求項10】
タバコ物質の製造方法において、
第1組成物を成長させ、中心部を形成する段階と、
前記中心部を覆い包む外層部を形成する段階と、を含む、タバコ物質の製造方法。
【請求項11】
前記中心部を形成する段階は、
チャンバ内に、前記第1組成物を噴霧する段階と、
30℃ないし60℃の温度、及び1.5bar以下の風圧条件で、噴霧された前記第1組成物を成長させる段階と、を含む、請求項10に記載のタバコ物質の製造方法。
【請求項12】
前記外層部を形成する段階は、
形成された前記中心部をチャンバ内に位置させる段階と、
50℃ないし90℃の温度、及び1.5bar以下の風圧条件で、位置した前記中心部を流動化させる段階と、
前記流動化された中心部に第2組成物を噴霧する段階と、を含む、請求項10に記載のタバコ物質の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香味物質を含むタバコ物質、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、従来のシガレット代替品を求める需要が増大している。例えば、燃焼なしにエアロゾル発生物品(例:シガレット)内のエアロゾル発生物質が加熱されることにより、エアロゾルを発生させる装置を求める需要が増大している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エアロゾル発生物品を介して提供されるタバコ味を改善させるために、エアロゾル発生物品には、香味物質が追加されうる。しかしながら、該香味物質において、揮発性が強い物質の場合には、多量の香味物質が喫煙初期に揮発されることにより、該香味物質が喫煙の全般にわたって均一に提供されないのである。
【0004】
本開示が解決しようとする課題は、香味物質を含むタバコ物質、及びその製造方法を提供することである。
【0005】
本開示がなそうとする技術的課題は、前述のところのような技術的課題に限定されるものではなく、以下の実施例から他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例におけるタバコ物質は、香味物質を含む中心部、及びタバコ混合物を含む外層部を含み、該外層部が該中心部を覆い包むようにも形成される。
【0007】
一実施例におけるタバコ物質の製造方法は、第1組成物を成長させて中心部を形成する段階、及び該中心部を覆い包む外層部を形成する段階を含むものでもある。
【0008】
課題の解決手段は、前述のところに制限されるものではなく、本明細書全体において、通常の技術者によって類推されうる事項をいずれも含むものでもある。
【発明の効果】
【0009】
本開示の多様な実施例によれば、タバコ物質は、香味を効果的に保有することができ、ユーザの喫煙中、香味を均一に提供することができる。
【0010】
本開示の多様な実施例によれば、タバコ物質を製造する工程の効率性を改善させることができ、当該工程を介し、製造収率が向上されうる。
【0011】
本開示の効果は、前述のところに限定されるものではなく、後述する構成から類推可能な効果をいずれも含むものでもある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施例によるタバコ物質を図示した図である。
【
図2A】他の実施例によるタバコ物質を図示した図である。
【
図2B】他の実施例によるタバコ物質を図示した図である。
【
図3A】一実施例による喫煙物品を図示した図である。
【
図3B】他の実施例による喫煙物品を図示した図である。
【
図3C】他の実施例による喫煙物品を図示した図である。
【
図3D】他の実施例による喫煙物品を図示した図である。
【
図4】一実施例によるタバコ物質の製造方法のフローチャートである。
【
図5A】一実施例によるタバコ物質の製造方法の第1段階の過程を図示する図である。
【
図5B】一実施例によるタバコ物質の製造方法の第1段階の過程を図示する図である。
【
図5C】一実施例によるタバコ物質の製造方法の第2段階の過程を図示する。
【
図5D】一実施例によるタバコ物質の製造方法の第2段階の過程を図示する。
【
図5E】一実施例によるタバコ物質の製造方法の第2段階の過程を図示する。
【
図6】一実施例によるパフシリーズに係わるタバコ物質のメントール発現量のグラフを図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本実施例で使用される用語は、本開示における機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語が選択されているが、それは、当分野に携わる技術者の意図、判例、あるいは新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、発明の当該説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本開示で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本開示の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0014】
明細書全体において、ある部分がある要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の要素を除くものではなく、他の要素をさらに含むものでもあることを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」のような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0015】
明細書全体において、「タバコ物質」は、タバコ植物に由来する成分を含む全ての形態の物質を意味しうる。
【0016】
明細書全体において、「タバコ粒子」は、タバコ植物に由来する物質の粒子を意味しうる。例えば、タバコ粒子は、タバコ粒子またはタバコ粉末(powder)でもある。
【0017】
明細書全体において、「喫煙物品」は、ユーザが吸煙するのに使用される物品を意味しうる。例えば、該喫煙物品は、燃焼式シガレットでもあり、エアロゾル生成装置によって燃焼されずに加熱されるエアロゾル生成物品でもある。
【0018】
明細書全体において、「表面粗さ(Ra:roughness average)」は、物体表面の粗さ程度を意味しうる。例えば、該表面粗さは、KS B 0161基準により、中心線平均粗さ(Ra)によっても表現される。
【0019】
本明細書で使用される「第1」または「第2」のように、序数を含む用語は、多様な要素について説明するのにも使用されるが、該要素は、用語によって限定されるものではない。該用語は、1つの要素を他の要素から区別する目的に使用される。
【0020】
ここで使用されているように、要素のリストに先行される「~のうち少なくとも一つ」というような表現は、要素の全体リストを修飾するものであり、そのリストの個別要素を修飾するものではない。例えば、「a、b及びcのうち少なくとも一つ」というような表現は、a単独、b単独、c単独;a及びb、a及びc、b及びc、あるいはa、b及びcを含むと理解されなければならない。
【0021】
以下においては、添付図面を参照し、本開示の実施例について、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかしながら、本開示は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されるものではない。
【0022】
以下においては、図面を参照し、本開示の実施例について詳細に説明する。
【0023】
図1は、一実施例によるタバコ物質を図示した図面である。
【0024】
図1を参照すれば、タバコ物質100は、香味物質を含む中心部110、及びタバコ混合物を含む外層部120を含むものでもある。具体的には、タバコ物質100は、外層部120が中心部110を覆い包むコア・シェル(core-shell)構造を有するようにも形成される。タバコ物質100は、全体的に、球(sphere)形状を有することができる。
【0025】
一実施例において、中心部110は、香味物質を含むものでもある。具体的には、中心部110は、揮発性が高い香味物質を含むものでもある。例えば、該香味物質は、メントール(menthol)を含むものでもある。中心部110は、メントール溶液及びメントールクリスタルのうち少なくとも一つを介しても形成される。
【0026】
ただし、香味物質は、メントールに限定されるものではなく、製造社の設計によって多様に変更可能である。
【0027】
例えば、該香味物質は、シナモン、セイジ、ハーブ、カモマイル、干草、甘茶、ラベンダー、ベルガモット、レモン、オレンジ、桂皮、ジャスミン、生姜、バニラ、スペアミント、ペパーミント、アカシア、コーヒー、セロリ、サンダルウッド、ココアのような植物性香料を含むものでもある。
【0028】
香味物質は、モスク、アンバーグリス、シベット、カストリウムのような動物性香料を含むものでもある。
【0029】
香味物質は、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノールのようなアルコール類化合物でもある。該香味物質は、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒドのようなアルデヒド類化合物でもある。該香味物質は、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリルのようなエステル類化合物でもある。
【0030】
一実施例において、中心部110は、香味物質及びタバコ粒子を含むものでもある。該タバコ粒子は、多様な種類のタバコ粉末を含むものでもある。例えば、該タバコ粒子は、黄色種、バーレー種、火力乾燥種、日干乾燥種及び空気乾燥種のうち少なくとも1つのタバコ粉末を含むものでもある。
【0031】
一実施例において、中心部110が、香味物質及びタバコ粒子を含む場合、タバコ粒子に形成されたシード(seed)に対し、香味物質がレイヤリングされうる。例えば、一連の工程を介し、タバコ粒子が一定サイズのタバコ粒子シードに形成されれば、形成されたタバコ粒子シードに対し、メントール溶液がレイヤリングされた後、乾燥されうる。
【0032】
一実施例において、中心部110の香味物質は、中心部100重量部を基準に、少なくとも95重量部(wt%)が含まれるものでもある。それにより、ユーザの喫煙時間の間に提供されうる香味物質は、均一に移行されうる。ただし、香味物質の重量比は、それに限定されるものではなく、製造社の設計により、多様に変更されうる。
【0033】
一実施例において、中心部110は、香味物質を含むタバコ練り(tobacco dough)を介しても形成される。例えば、中心部110は、香味物質、タバコ粒子及び溶媒(例:水(H
2O))を含む練りを介しても形成される。中心部110の粘度は、練りに対する溶媒量にも依存する。その後、溶媒が除去されても、中心部110は、実質的に適切な水分を含むものでもある。中心部110が製造される具体的な過程は、
図5Aないし
図5Eで後述する。
【0034】
一実施例において、外層部120は、タバコ混合物を含むものでもある。該タバコ混合物は、多様な種類のタバコ粉末を含むタバコ粒子を含むものでもある。例えば、該タバコ粒子は、黄色種、バーレー種、火力乾燥種、日干乾燥種及び空気乾燥種のうち少なくとも1つのタバコ粉末を含むものでもある。
【0035】
一実施例において、外層部120は、タバコ粒子を含むタバコ練りを介しても形成される。例えば、外層部120は、タバコ粒子及び溶媒を含む練りを介しても形成される。外層部120の粘度は、練りに対する溶媒量にも依存する。その後、溶媒が除去されても、外層部120は、実質的に適切な水分を含むものでもある。外層部120が製造される具体的な過程は、
図5Aないし
図5Eで後述する。
【0036】
一実施例において、中心部110は、D1の直径を有しうる。例えば、D1は、約0.01ないし約0.3mmでもある。具体的には、D1は、約0.01ないし約0.15mmでもある。ただし、中心部110の直径は、それに限定されるものではない。一実施例において、外層部120は、D2の直径を有しうる。例えば、D2は、約0.5ないし約1.99mmでもある。具体的には、D2は約0.65ないし約1.99mmでもある。ただし、外層部120の直径は、それに限定されるものではない。
【0037】
一実施例において、タバコ物質100の香味物質の放出量及び放出時期は、外層部120の直径によっても異なる。例えば、外層部120の直径が約2mm以上である場合、香味物質の放出時期が遅くなることにより、喫煙の間、香味物質の放出量が均一ではなくなるのである。外層部120の直径が約0.5mm未満である場合、香味物質の放出時期が早くなることにより、香味物質が、喫煙の間、均一ではないように放出されうる。外層部120の直径が約0.5ないし1.99mmである場合、香味物質が均一に放出されうるように、中心部110の香味物質の放出が実質的に適切な時点に開始されうる。
【0038】
一実施例において、タバコ物質100は、約5.0ないし約8.0重量部の水分を有しうる。タバコ物質100が前述の数値範囲の水分を含むことにより、タバコ物質100は、硬度、香保有性及び香発現性のうち少なくとも1つの特性が向上されうる。タバコ物質100が約5.0重量部未満の水分を有する場合、タバコ物質100の香発現性が低下される。一方、タバコ物質100が約8.0重量部を超える水分を有する場合、タバコ物質100は、低い硬度を有しうる。
【0039】
なお、中心部110は、約8.0ないし約15.0重量部の水分を有しうる。中心部110が、前述の数値範囲の水分を含むことにより、中心部110は、香保有性及び香発現性のうち少なくとも1つの特性が向上されうる。また、中心部110の水分含量が外層部120の水分含量より高いことにより、タバコ物質100は、硬度、香保有性及び香発現性にすぐれるのである。
【0040】
一実施例において、タバコ物質100は、約5ないし約200cpの粘度を有しうる。タバコ物質100が前述の数値範囲の粘度を有することにより、タバコ物質100は、優秀な硬度、香保有性及び香発現性のうち少なくとも1つの特性が向上されうる。タバコ物質100の粘度は、水分量によっても調節される。
【0041】
一実施例において、タバコ物質100は、約90%以上の硬度を有しうる。具体的には、タバコ物質100は、約95%ないし約99.9%の硬度を有しうる。「タバコ物質の硬度」は、弾性及び復元度と係わる物性であり、タバコ物質100に対し、垂直方向に加えられる圧力に抵抗する程度を意味しうる。「タバコ物質の硬度」は、硬度測定器を利用して測定され、以下の算式を介して計算される。
【0042】
(数1)
硬度(%)=[D-a]*100/D
【0043】
(D:タバコ物質の直径、a:300g重さにより、タバコ物質が押し込まれる距離(mm))
【0044】
一実施例において、タバコ物質100は、約0.60ないし約0.90g/ccの比重(density)を有しうる。具体的には、タバコ物質100は、約0.62ないし約0.75g/ccの比重を有しうる。一実施例において、タバコ物質100の中心部110は、約0.50ないし0.70g/ccの比重を有しうる。
【0045】
一実施例において、タバコ物質100は、約0.1ないし約10.0の表面粗さ(Ra)を有しうる。タバコ物質100の表面粗さに係わる具体的な内容は、
図2Aないし
図2Bで後述する。
【0046】
図2Aは、他の実施例によるタバコ物質を図示した図面である。
【0047】
図2Aを参照すれば、タバコ物質200は、香味物質を含む中心部210、及びタバコ混合物を含む外層部220を含むものでもある。具体的には、タバコ物質200は、外層部220が中心部210を覆い包むようにも形成される。中心部210及び外層部220については、
図1を参照して前述されたので、同一内容は、省略されうる。
【0048】
一実施例において、タバコ物質200は、全体的に球形状を有しうる。一実施例において、タバコ物質200の中心部210が球形状を有する場合、中心部210を覆い包むように形成される外層部220も、球形状を有しうる。
【0049】
一実施例において、タバコ物質200の外層部220は、既設定の表面粗さ(Ra(roughness average)を有しうる。
【0050】
例えば、外層部220は、実質的にすべすべした表面を形成する約0.1ないし5.0の表面粗さを有しうる。外層部220が実質的にすべすべした表面を有する場合、喫煙物品(図示せず)に含まれるものでもあるタバコ物質200の量が増大されうる。また、外層部220の表面の気孔度を調節することにより、タバコ物質200の香発現性が調節されうる。
【0051】
他の例を挙げれば、外層部220は、約5.0ないし10.0の表面粗さを有しうる。外層部220が前述の数値範囲の表面粗さを有することにより、実質的に粗い表面が形成されうる。外層部220の表面の表面粗さが大きいほど、香発現性が向上されうる。実質的に粗い表面を有する外層部220を含む複数のタバコ物質200が、喫煙物品(図示せず)に含まれる場合、複数のタバコ物質200は、摩擦力が増大し、喫煙物品に安定して保有され、タバコ物質200の表面積が増大され、加熱時、ニコチンの放出量が増大されうる。
【0052】
図2Bは、他の実施例によるタバコ物質を図示した図面である。
【0053】
図2Bを参照すれば、タバコ物質300は、香味物質を含む中心部310、及びタバコ混合物を含む外層部320を含むものでもある。具体的には、タバコ物質300は、外層部320が中心部310を覆い包むようにも形成される。中心部310及び外層部320については、
図1を参照して前述されたので、同一内容は、省略されうる。
【0054】
一実施例において、タバコ物質300は、歪曲された球形状を有しうる。例えば、タバコ物質300が製造される過程において、中心部310が実質的に球形状ではない場合、中心部310を覆い包みながら成長する外層部320も、実質的に球形状ではないのである。それにより、
図2Bに図示されているように、タバコ物質300は、非定形の形状を有しうる。
【0055】
例えば、外層部320は、約0.1ないし5.0の表面粗さを有しうる。外層部320が前述の数値範囲の表面粗さを有することにより、実質的にすべすべした表面が形成されうる。外層部320が実質的にすべすべした表面を有する外層部320である場合、喫煙物品(図示せず)に含まれるものでもあるタバコ物質300の量が増大されうる。また、外層部320の表面の気孔度を調節することにより、タバコ物質300の香発現性が調節されうる。
【0056】
他の例を挙げれば、外層部320は、約5.0ないし10.0の表面粗さを有しうる。外層部320が、前述の数値範囲の表面粗さを有することにより、実質的に粗い表面が形成されうる。外層部320の表面の表面粗さが大きいほど、香発現性が向上されうる。実質的に粗い表面を有する外層部320を含む複数のタバコ物質300が喫煙物品(図示せず)に含まれる場合、複数のタバコ物質300は、摩擦力が増大し、喫煙物品に安定して保有され、タバコ物質300の表面積が増大され、加熱時、ニコチンの移行量が増大されうる。
【0057】
図3Aは、一実施例による喫煙物品を図示した図面である。
【0058】
図3Aを参照すれば、喫煙物品400は、第1部分410及び第2部分420を含むものでもある。第1部分410は、タバコロッドでもあり、第2部分420は、フィルタセグメントでもある。例えば、喫煙物品400は、燃焼式シガレットでもある。
【0059】
一実施例において、第1部分410は、複数個のタバコ物質411を含むものでもある。タバコ物質411は、
図1ないし
図2Bのタバコ物質でもある。一実施例において、第1部分410は、ユーザによって点火されて燃焼されうる。
【0060】
一実施例において、第2部分420は、フィルタ物質を含むフィルタセグメントでもある。例えば、第2部分420は、酢酸セルロース(CA)フィルタでもある。第2部分420は、円柱型フィルタまたは中空型フィルタでもあるが、第2部分420の形状には、特別な制限がない。ユーザは、第2部分420を口にした状態で吸煙することができる。
【0061】
一実施例において、第1部分410が燃焼される場合、複数個のタバコ物質411から香味が生じうる。例えば、タバコ物質411の中心部に、香味物質としてメントールが含まれる場合、メントール香は、喫煙初期が過ぎた後、発現されうる。
【0062】
図3Bは、他の実施例による喫煙物品を図示した図面である。
【0063】
図3Bを参照すれば、喫煙物品500は、第1部分510、第2部分520、第3部分530及び第4部分540を含むものでもある。第1部分510、第2部分520、第3部分530及び第4部分540は、喫煙物品500の長手方向に沿い、順次に配されうる。例えば、喫煙物品500は、燃焼なしに加熱されるとき、エアロゾルを発生させることができる。
【0064】
一実施例において、第1部分510は、複数個のタバコ物質511を含むものでもある。タバコ物質511は、
図1ないし
図2Bのタバコ物質でもある。一実施例において、第1部分510は、エアロゾル生成物質をさらに含むものでもある。該エアロゾル生成物質は、タバコ物質511の表面に塗布されうる。例えば、該エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つでもある。一実施例において、第1部分510は、エアロゾル生成装置(図示せず)によっても加熱される。
【0065】
一実施例において、第2部分520は、喫煙物品500を支持する支持部でもある。例えば、第2部分520は、中空型フィルタでもある。第2部分520は、第1部分510及び第3部分530を互いに連結して支持する役割を行うことができる。
【0066】
一実施例において、第3部分530は、気流(すなわち、エアロゾル)を冷却させる冷却部でもある。例えば、第3部分530は、中空型チューブ(tube)または紙管(paper tube)でもある。該中空型チューブまたは該紙管は、外部空気が喫煙物品500内部に流入されうる通気領域(図示せず)を含むものでもある。第3部分530は、第1部分510で生じるエアロゾルを冷却する役割を行うことができる 。
【0067】
一実施例において、第4部分540は、フィルタ物質を含むフィルタセグメントでもある。例えば、第4部分540は、酢酸セルロース(CA)フィルタでもある。第4部分540は、円柱型フィルタまたは中空型フィルタでもあるが、第4部分540の形状には、特別な制限がない。ユーザは、第4部分540を口にした状態で吸煙することができる。
【0068】
図3Cは、他の実施例による喫煙物品を図示した図面である。
【0069】
図3Cを参照すれば、喫煙物品600は、第1部分610、第2部分620、第3部分630及び第4部分640を含むものでもある。第1部分610、第2部分620、第3部分630及び第4部分640は、喫煙物品600の長手方向に沿い、順次に配されうる。例えば、喫煙物品600は、燃焼なしに加熱されるとき、エアロゾルを発生させることができる。
【0070】
一実施例において、第1部分610は、フィルタセグメントでもある。例えば、第1部分610は、内部に特定形態の中空を有する酢酸セルロース(CA)フィルタでもある。具体的には、第1部分610は、「人」字形中空を有する酢酸セルロースフィルタでもあるが、それに限定されるものではない。
【0071】
一実施例において、第2部分620は、タバコ物質621を含むものでもある。タバコ物質621は、
図1ないし
図2Bのタバコ物質でもある。一実施例において、第2部分620は、エアロゾル生成物質をさらに含むものでもある。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つでもある。第2部分620は、エアロゾル生成装置(図示せず)によっても加熱される。
【0072】
一実施例において、第3部分630は、気流(すなわち、エアロゾル)を冷却させる冷却部でもある。例えば、第3部分630は、中空型チューブまたは紙管でもある。該中空型チューブまたは該紙管は、外部空気が喫煙物品600内部に流入されうる通気領域(図示せず)を含むものでもある。第3部分630は、エアロゾルを冷却する役割を行うことができる。
【0073】
一実施例において、第4部分640は、フィルタ物質を含むフィルタセグメントでもある。例えば、第4部分640は、酢酸セルロース(CA)フィルタでもある。第4部分640は、円柱型フィルタまたは中空型フィルタでもあるが、第4部分640の形状には、特別な制限がない。ユーザは、第4部分640を口にした状態で吸煙することができる。
【0074】
図3Dは、他の実施例による喫煙物品を図示した図面である。
【0075】
図3Dを参照すれば、喫煙物品700は、第1部分710、第2部分720、第3部分730及び第4部分740を含むものでもある。第1部分710、第2部分720、第3部分730及び第4部分740は、喫煙物品700の長手方向に沿い、順次に配されうる。例えば、喫煙物品700は、燃焼なしに加熱されるとき、エアロゾルを発生させることができる。
【0076】
一実施例において、第1部分710は、エアロゾル生成基材でもある。例えば、該エアロゾル生成基材は、エアロゾル生成物質が含侵された紙シート(sheet)を含むものでもある。該エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つでもある。第1部分710は、エアロゾル生成装置(図示せず)によっても加熱される。
【0077】
一実施例において、第2部分720は、ニコチン生成基材でもある。一実施例において、第2部分720は、タバコ物質721を含むものでもある。タバコ物質721は、
図1ないし
図2Bのタバコ物質でもある。一実施例において、第2部分720は、タバコ物質721及びエアロゾル生成物質が含侵された紙シートを含むものでもある。第2部分720は、エアロゾル生成装置(図示せず)によっても加熱される。
【0078】
一実施例において、第3部分730は、気流(すなわち、エアロゾル)を冷却させる冷却部でもある。例えば、第3部分730は、中空型チューブまたは紙管でもある。該中空型チューブまたは該紙管は、外部空気が喫煙物品700内部に流入されうる通気領域(図示せず)を含むものでもある。
【0079】
一実施例において、第4部分740は、フィルタ物質を含むフィルタセグメントでもある。例えば、第4部分740は、酢酸セルロース(CA)フィルタでもある。第4部分740は、円柱型フィルタまたは中空型フィルタでもあるが、第4部分740の形状には、特別な制限がない。ユーザは、第4部分740を口にした状態で吸煙することができる。
【0080】
図4は、一実施例によるタバコ物質の製造方法のフローチャートである。
【0081】
図4を参照すれば、タバコ物質の製造方法(S100)は、第1段階(S110)及び第2段階(S120)を含むものでもある。
【0082】
一実施例によれば、第1段階(S110)は、第1組成物を成長させ、タバコ物質の中心部を形成する段階でもある。一実施例において、該第1組成物は、香味物質及び水を含むものでもある。具体的には、該第1組成物は、香味物質約95ないし99重量部、及び水約1ないし5重量部を含むものでもある。他の実施例において、該第1組成物は、香味物質、タバコ粉末及び水を含むものでもある。具体的には、該第1組成物は、香味物質約95ないし99重量部、タバコ粉末約0.14ないし0.71重量部、及び水約0.86ないし4.29重量部を含むものでもある。例えば、該第1組成物は、タバコ粉末より約6倍ほど多くの量の水を含むものでもある。
【0083】
一実施例において、第1段階(S110)における第1組成物は、チャンバ内において浮遊され、約60℃以下の温度において水を供給され、約6時間熱風乾燥させることができる。
【0084】
一実施例によれば、第2段階(S120)は、第2組成物を利用して形成された中心部を覆い包む外層部を形成する段階でもある。一実施例において、該第2組成物は、タバコ粉末及び溶媒を含むものでもある。該溶媒は、水及びエチルアルコール溶液を含むものでもある。具体的には、該第2組成物は、タバコ粉末約14ないし15重量部、水約51ないし52重量部、及びエタノール約34ないし35重量部を含むものでもある。
【0085】
一実施例において、第1段階(S110)で製造された中心部に含まれる水分量は、タバコ物質全体重量の約8%ないし約15%でもある。また、該中心部は、約85%ないし約95%の硬度を有しうる。
【0086】
一実施例において、第2段階(S120)で製造された外層部は、中心部に比べ、相対的に水分含量が少なく、硬度が高いという特徴を有する。第2段階(S120)を介して製造されたタバコ物質に含まれる水分量は、タバコ物質の全体重量の約5%ないし約8%でもある。また、該外層部は、約95%ないし約99.9%の硬度を有しうる。それにより、該タバコ物質は、約95%ないし約99.9%の硬度を有しうる。
【0087】
第1段階(S110)及び第2段階(S120)については、以下、
図5Aないし
図5Eを参照して具体的に後述する。特に、第1段階(S110)は、
図5Aないし
図5Cを参照し、第2段階(S120)は、
図5D及び
図5Eを参照して後述される。
【0088】
図5A及び
図5Bは、一実施例によるタバコ物質の製造方法の第1段階の過程を図示する。
【0089】
図5Aを参照すれば、タバコ物質の製造装置は、チャンバ900、第1保存部910、第2保存部920及び供給部930を含むものでもある。一実施例において、第1保存部910は、第1組成物を保存することができ、第2保存部920は、第2組成物を保存することができる。例えば、第1保存部910は、香味物質及び水を含む第1組成物を含むものでもある。第2保存部920は、タバコ粉末及び溶媒を含む第2組成物を含むものでもある。他の例を挙げれば、第1保存部910は、香味物質、タバコ粉末及び水を含む第1組成物を含むものでもある。
【0090】
一実施例において、第1保存部910及び第2保存部920は、それぞれ第1弁915及び第2弁925を介し、供給部930と連結されうる。例えば、第1弁915が開かれた状態である場合、第1保存部910に保存された第1組成物が、供給部930を介し、チャンバ900に供給されうる。その間、第2弁925は、閉じた状態にも維持される。他の例を挙げれば、第2弁925が開かれた状態である場合、第2保存部920に保存された第2組成物が、供給部930を介し、チャンバ900にも供給される。その間、第1弁915は、閉じた状態にも維持される。
【0091】
一実施例において、第1段階(例:第1段階(S110)(
図4))は、第1組成物940が、第1保存部910から、供給部930を介し、チャンバ900に供給される段階を含むものでもある。一例を挙げれば、第1組成物940は、チャンバ900に噴霧(spraying)されうる。
【0092】
図5Bを参照すれば、第1段階(S110)は、チャンバ900に噴霧された第1組成物940が、一定条件下で成長する段階を含むものでもある。例えば、第1組成物940が成長しうる一定条件は、約30℃ないし約60℃の温度範囲、及び約1.5bar以下の風圧条件を意味しうる。
【0093】
一実施例において、第1組成物940は、一定条件下において、第1サイズのシード960に成長しうる。例えば、第1組成物940がチャンバ900に供給されながら、一定条件の外部空気950が外部から流入される場合、第1組成物940は、第1サイズのシード960に成長しうる。その後、経時的に、第1サイズのシード960は、第2サイズのシード962に成長し、第2サイズのシード962は、第3サイズのシード964に成長しうる。
【0094】
図5Cないし
図5Eは、一実施例によるタバコ物質の製造方法の第2段階の過程を図示する。
【0095】
図5Cを参照すれば、第2段階(例:第2段階(S120)(
図4))は、第1段階(S110)で形成された中心部970をチャンバ900内に位置させる段階を含むものでもある。例えば、第1段階(S110)で形成された中心部970は、所定サイズを有するシードに成長された第1組成物を意味しうる。このとき、前記所定サイズは、製造社の設計によっても変更される中心部の直径(例:直径D1(
図1))を意味しうる。
【0096】
一実施例において、第1段階(S110)で形成された中心部970は、チャンバ900の下部に蓄積されうる。このとき、中心部970は、複数個の中心部970間に互いにくっつき合わないほどの一定水分含量を有しうる。例えば、中心部970は、約30℃ないし約60℃の温度範囲、及び約1.5bar以下の風圧条件で成長しうる。その後、中央部970は、前述の一定水分含量を含むように乾燥された後、チャンバ900の下部にも蓄積される。
【0097】
図5Dを参照すれば、第2段階(S120)は、チャンバ900内に位置した中心部970を流動化(fluidization)させる段階を含むものでもある。一実施例において、一定条件下において、外部空気950が外部からチャンバ900内に流入されることにより、中心部970は、流動化されうる。例えば、中心部970の流動化のための前記一定条件は、約50℃ないし約90℃の温度範囲、及び約1.5bar以下の風圧条件を意味しうる。
【0098】
一実施例において、第2段階(S120)は、第2組成物980が、第2保存部920から供給部930を介し、チャンバ900内に供給される段階を含むものでもある。例えば、第2組成物980は、チャンバ900にも噴霧される。
【0099】
一実施例において、第2保存部920から供給される第2組成物980は、中心部970を取り囲みながら成長しうる。例えば、外部空気950により、中心部970がチャンバ900の上部に移動し、第2保存部920から供給される第2組成物980が、チャンバ900の下部に移動することにより、中心部970と第2組成物980との間に摩擦が生じうる。摩擦力に基づき、第2組成物980は、中心部970の周辺を取り囲みながら成長しうる。
【0100】
図5Eを参照すれば、第2段階(S120)は、第2組成物980が、中心部970を取り囲んで成長された最終的なタバコ物質990が、チャンバ900内に蓄積される段階を含むものでもある。例えば、第2段階(S120)で形成された最終的なタバコ物質990は、所定サイズを有する顆粒に成長された物質を意味しうる。このとき、前記所定サイズは、製造社の設計によっても変更されるタバコ物質の直径(例:約0.8ないし2.0mm)を意味しうる。
【0101】
一実施例において、第1段階(S110)における第1組成物は、第2段階(S120)における第2組成物より低い温度で成長しうる。該第1組成物は、香味物質を含むために、該第2組成物より低い温度において、該第1組成物が成長することがタバコ物質の香保有性及び香発現性を向上させることができる。
【0102】
図6は、一実施例によるパフシリーズに係わるタバコ物質のメントール発現量のグラフを図示する。
【0103】
図6を参照すれば、比較例600に該当するグラフは、メントールが従来の形態でもって媒質部に含まれる場合、パフシリーズによるメントールの発現量を示すことができる。一実施例において、実施例610に該当するグラフは、メントールが、本開示によるタバコ物質の形態でもって、媒質部及び/またはフィルタに含まれる場合、パフシリーズによるメントールの発現量を示すことができる。
【0104】
比較例600によれば、喫煙の初期に対応する喫煙初期段階(例:3~5回)において、メントール発現量が最も多く、喫煙後期段階(例:10~14回)において、メントール発現量が最も少ないということが分かる。すなわち、喫煙が進められるにつれ、発現されるメントールの量は急激に減ることになるので、喫煙の後半部に行くほど、ユーザは、メントールの香味をほとんど感じることができなくなる。
【0105】
喫煙初期段階において、実施例610によるメントールの発現量は、比較例600によるメントールの発現量より少ないということが分かる。ただし、喫煙後期段階において、実施例610によるメントールの発現量は、比較例600によるメントールの発現量より多いということが分かる。すなわち、実施例610によれば、喫煙が進められるにつれて発現されるメントールの量は、実質的に徐々に増加することになるので、喫煙全体時間にわたり、ユーザは、メントールの香味を均一に感じることができる。
【0106】
本実施例と係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、前述の記載の本質的な特性からはずれない範囲で変形された形態に具現されうるということを理解することができるであろう。従って、開示された実施例は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての違いは、本発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。
【国際調査報告】