(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-03
(54)【発明の名称】バッテリハウジング用の隔壁アセンブリ、バッテリ、及び車両
(51)【国際特許分類】
H01M 50/293 20210101AFI20240327BHJP
H01M 50/291 20210101ALI20240327BHJP
H01M 50/505 20210101ALI20240327BHJP
H01M 50/342 20210101ALI20240327BHJP
【FI】
H01M50/293
H01M50/291
H01M50/505
H01M50/342 201
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563205
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 EP2022075792
(87)【国際公開番号】W WO2023061697
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102021005097.5
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100090583
【氏名又は名称】田中 清
(74)【代理人】
【識別番号】100098110
【氏名又は名称】村山 みどり
(72)【発明者】
【氏名】ベルント・シェルコフ
(72)【発明者】
【氏名】トビーアス・ファクラー
【テーマコード(参考)】
5H012
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H012BB08
5H012FF01
5H040AA03
5H040AA37
5H040AS07
5H040AT06
5H040AY05
5H040DD05
5H040LL04
5H040LL06
5H040LL10
5H043AA04
5H043AA13
5H043AA19
5H043CA21
5H043FA08
(57)【要約】
本発明は、バッテリハウジング(2)用の隔壁アセンブリ(1)に関し、隔壁アセンブリ(1)は、長手方向(L)と、この長手方向(L)に直交する方向に延びる高さ方向(H)と、によって画定される壁平面(WE)に位置する隔壁(1a)と、少なくとも1つのバスバーハウジング(1b)と、そのバスバーハウジング(1b)内に収容されるバスバー(1c)と、を備える。本発明による隔壁アセンブリは、バスバーハウジング(1b)が、隔壁(1a)と一体的に形成されることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリハウジング(2)用の隔壁アセンブリ(1)であって、
長手方向(L)と、前記長手方向(L)に直交する方向に延びる高さ方向(H)と、によって画定される壁平面(WE)に位置し、且つ前記バッテリハウジング(2)によって包囲されるバッテリ内部空間を、相互に境界付けられたチャンバ(7.1、7.2)に区分する隔壁(1a)と、
少なくとも1つのバスバーハウジング(1b)と、
前記バスバーハウジング(1b)内に収容され、且つ前記壁平面(WE)に直交して、前記隔壁(1a)を介してガイドされるバスバー(1c)と、を備え、
前記バスバーハウジング(1b)は、前記隔壁(1a)と一体的に形成される、前記隔壁アセンブリ(1)において、
前記隔壁(1a)は、前記バッテリハウジング(2)とは別個に形成され、且つ、前記バッテリハウジング(2)と接続されるように構成されており、
前記隔壁(1a)は、前記壁平面(WE)に対して直交する方向(OR)においてサンドイッチ構造を有し、サンドイッチコア(3)は、鉱質材料を含有するか、又は完全に鉱物材料から成ることを特徴とする、前記隔壁アセンブリ(1)。
【請求項2】
前記バスバー(1c)は、前記壁平面(WE)において少なくとも間接的に形状結合により前記隔壁(1a)に接触しており、特に流体密封方式で接触していることを特徴とする、請求項1に記載の隔壁アセンブリ(1)。
【請求項3】
前記バスバー(1c)の各々のための保護キャップ装置(1d)により特徴付けられるものであり、前記保護キャップ装置(1d)は、前記隔壁(1a)と一緒に各バスバー(1c)を囲い込むものであり、及び前記壁平面(WE)に位置し、且つ前記高さ方向(H)において前記保護キャップ装置(1d)に配置されるスペーサ(1d.3)を備えるものであり、前記スペーサ(1d.3)と、前記高さ方向(H)における前記隔壁(1a)の端面(S)とは、前記高さ方向(H)において相互に面一に位置合わせされていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の隔壁アセンブリ(1)。
【請求項4】
前記隔壁(1a)は、少なくとも非導電性材料、特にプラスチック及び/又は繊維プラスチック複合材を含有し、前記隔壁(1a)は、好適には、射出成形によって製造されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の隔壁アセンブリ(1)。
【請求項5】
前記隔壁(1a)の前記高さ方向(H)に位置する端面(S)には、前記長手方向(L)において、特に前記隔壁(1a)の全長にわたって一貫して延在する公差補償マット(4)が配置されており、前記公差補償マット(4)は前記高さ方向(H)に見て、前記バスバー(1c)の上方に延在していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の隔壁アセンブリ(1)。
【請求項6】
バッテリハウジング(2)によって囲まれたバッテリ内部空間を備えたバッテリ(5)であって、
前記バッテリ内部空間に配置された請求項1から5のいずれか1項に記載の隔壁アセンブリ(1)により特徴付けられる、前記バッテリ(5)。
【請求項7】
前記バッテリ内部空間に配置された少なくとも2つのセルモジュール(6)により特徴付けられるものであり、前記隔壁アセンブリ(1)は、前記隔壁アセンブリ(1)が前記バッテリ内部空間を、相互に境界付けられた2つのチャンバ(7.1,7.2)、特に相互に気密に境界付けられた2つのチャンバ(7.1,7.2)に区分するように、前記2つのセルモジュール(6)の間に配置され、前記2つのセルモジュール(6)は、前記バスバー(1c)を介して導電的に接触接続される、請求項6に記載のバッテリ(5)。
【請求項8】
前記バッテリハウジング(2)は、前記チャンバ(7.1、7.2)の各々に対して少なくとも1つの安全弁を有することを特徴とする、請求項7に記載のバッテリ(5)。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか1項に記載のバッテリ(5)を少なくとも1つ有することを特徴とする、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念において詳細に定義されているようなバッテリハウジング用の隔壁アセンブリ、請求項7の上位概念において詳細に定義されているようなバッテリハウジングを備えたバッテリ、及びその種のバッテリを備えた車両に関する。
【0002】
以下ではバッテリと称する、車両に用いられる電気車両用バッテリは、典型的には、バッテリ内部空間を包囲する、複数パーツから成るハウジングと、バッテリ内部空間に配置されている複数のセルモジュールと、を含み、更にそれらのセルモジュールは、それぞれ複数のガルバニックセルを含む。個々のガルバニックセル並びにセルモジュールは、バッテリの容量及びバッテリの出力可能な電圧を調整するために、所定の方式で直列及び/又は並列に相互接続される。
【0003】
ガルバニックセルの損傷時に、そのガルバニックセルが発火する可能性があり、それによって、隣接するガルバニックセル、それどころかセルモジュール全体が燃焼するおそれがある。炎は接しているセルモジュールにも燃え広がる可能性があり、このことは、バッテリ全体の破壊をもたらすおそれがある。この事象は、熱暴走又は熱伝播とも称される。この事象を緩慢にするために、バッテリ内部空間における個々のセルモジュール間に、いわゆる隔壁が配置される。その種の隔壁を用いて、個々のセルモジュールを相互に熱的且つ電気的に絶縁することができる。これによって、バッテリ内部空間において炎が燃え広がるリスクを軽減することができ、また高温の火災ガスが周囲に押し寄せることによる許容できない加熱に起因する、セルモジュールの発火を低減することができる。
【0004】
セルモジュールを相互接続するために、セルモジュールの導体は、バスバーとも称されるコンタクト部材を用いて接続される。その種のバスバーを、隔壁を介してガイドするために、隔壁は典型的には複数の開口部を有する。しかしながら、それらの開口部はガス及び/又は炎も通過させてしまうので、それによって、相互に隣接しているセルモジュールの発火が促進される。短絡又は感電を回避するために、バスバーはバスバーハウジング内に配置され、このことは、バスバーとの直接的な接触を阻止する。
【0005】
バッテリは更に、ハウジングパーツ、ねじ、セルモジュール、電流導体、冷却コンポーネント、パワーエレクトロニクス等の多数の異なる構成部品を含む。従って、バッテリの製造における製造コストが相応に高くなる。
【0006】
特許文献1から、バッテリ、バッテリ用のバッテリモジュール、及びバッテリ用のバスバーが公知である。ここで、バスバーは統合された保護機能を有する。バスバーを介して、複数のガルバニックセルを並列に相互接続することができ、この場合、個々のガルバニックセルはそれぞれ、ヒューズを介してバスバーに接続される。ヒューズは、金属薄板から形成され、この金属薄板に、例えば打ち抜きによって2つの脚部分が設けられる。従って、2つの脚部分が、ばね部材を形成し、ガルバニックセルがバスバーに対して相対的に動くことを実現し、これによって、個々のガルバニックセルがバスバーからの引裂が困難になる。個々のガルバニックセルが損傷した場合、1つのガルバニックセルから出力される電流が急速に上昇する可能性があり、それによって、バスバーに接続されている他のガルバニックセルが損傷するおそれがある。この場合、ヒューズが加熱されるが、しかしながら、ヒューズが溶融して、欠陥のあるガルバニックセルがバスバーから分離するほど強く加熱される。
【特許文献1】EP 3 282 501 A1
【0007】
特許文献2から、個別に相互接続されたセルモジュールを備えたモジュール型バッテリシステムが公知である。個々のセルモジュール間には、それぞれ1つの隔壁が配置されており、隔壁にはセルコネクタが挿入されている。隔壁には複数のガイド手段が接続されており、それらのガイド手段によって、セルモジュールを相互に簡潔に位置合わせして配置することができる。
【特許文献2】US5,496,657 A
【0008】
特許文献3から、電気エネルギーモジュールを実装するためのシステムが公知である。複数のセルモジュールが、それぞれ1つの接続ブロックと、その接続ブロックに挿入されたコンタクト部材とによって、相互に導電性に接続されている。セルモジュールは、横方向に相互に並べて配置することができるか、又は垂直方向に積層して配置することができる。接続ブロックは、プレート状の延長部を有することができ、この延長部は、2つのセルモジュール間に延在しており、且つ冷却媒体を案内するための冷却チャネルを有し、それによって熱がセルモジュールから排出される。
【特許文献3】US 2011/0302773 A1
【0009】
特許文献4から、複合フィルムによって形成されたモジュールハウジングを備えたエネルギ蓄積モジュールが公知である。このエネルギ蓄積モジュールでは、複合フィルムがそれぞれ1つの蓄電セルを包み込み、個々の収容ポケットを形成する。複数の収容ポケットは、素材結合によって相互に接続されており、それによってエネルギ蓄積モジュールが形成される。複合フィルムによって、隣接する収容ポケット間の接触面それぞれに、蓄電セルを電気的に接触接続させるためのセルコネクタがガイドされている。
【特許文献4】DE 10 2013 202 367 A1
【0010】
特許文献5から、バッテリ用の装置が公知である。バッテリは、バッテリハウジングを含み、このバッテリハウジングは、バッテリハウジング自体によって形成されている隔壁を備え、この隔壁によってバッテリ内部空間が複数のチャンバに区分される。各チャンバには、それぞれ1つのセルモジュールが配置されている。セルコネクタは、隣接するセルモジュールの電気的な接触接続のために、隔壁を貫通して、又は隔壁を超えてガイドされる。
【特許文献5】US 2019/0288343 A1
【0011】
特許文献6から、バッテリモジュール及びバッテリパックが公知である。複数のバッテリセルが一列に配置されており、導電性の接続部材を介して相互に接触接続される。バッテリセル間には保持構造体が配置されており、この保持構造体は、バッテリセルの簡単且つ確実な相互アライメント及び組み立てを可能にする。
【特許文献6】DE 10 2017 216 005 A1
【0012】
更に、特許文献7には、バッテリパック用のコネクタが開示されている。バッテリパックは、2つのチャンバを備えたバッテリハウジングを含み、各チャンバには、複数のバッテリセルを備えたバッテリモジュールが配置されている。各チャンバは、バッテリハウジングによって一体的に形成されている壁によって相互に境界付けられる。壁は開口部を有し、この開口部を介して、バッテリモジュールを電気的に接触接続するためのコネクタがガイドされる。コネクタ自体は、導電性のコアと、そのコアを包囲するスリーブとを含む。スリーブは、コネクタを壁に固く保持するために、アンカープラグのように形成されている。
【特許文献7】EP 3 496 179 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が基礎とする課題は、バッテリの製造コストを削減し、製造時にセルモジュールを相互接続するための必要とされるサイクルタイムを短縮する、バッテリハウジング用の改善された隔壁アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、この課題は、請求項1の特徴を備えた、バッテリハウジング用の隔壁モジュールによって解決される。有利な構成及び発展形態、並びにその種の隔壁アセンブリを備えたバッテリ、及びその種のバッテリを備えた車両は、この請求項1に従属する請求項から明らかになる。
【0015】
バッテリハウジング用の隔壁アセンブリは、長手方向と、その長手方向に直交する方向に延びる高さ方向と、によって画定される壁平面に位置する隔壁を含み、この隔壁は、バッテリハウジングによって包囲されるバッテリ内部空間を、相互に境界付けられた複数のチャンバに区分するように構成されており、また隔壁アセンブリは更に、少なくとも1つのバスバーハウジングと、バスバーハウジング内に収容される少なくとも1つのバスバーとを含み、このバスバーは、壁平面に対して直交して隔壁を通ってガイドされている。ここで、バスバーハウジングは、隔壁と一体的に構成されている。本発明によれば、隔壁は、バッテリハウジングとは別個に形成されており、且つこのバッテリハウジングと接続されるように構成されている。更に、隔壁は、壁平面に対して直交する方向においてサンドイッチ構造を有し、このサンドイッチ構造において、サンドイッチコアは、鉱質材料を含有するか、又は完全に鉱物材料から成る。
【0016】
本発明による隔壁アセンブリは、隔壁とバスバーハウジングとが一体的に形成されていることに基づき、セルモジュールを相互接続するために必要とされるコンポーネントの数を削減することができ、このことは、バッテリの製造の手間を簡略化し、且つ製造のサイクルタイムを短縮する。つまり、バスバーを隔壁に挿入することができ、隔壁がバスバーと一緒にバッテリハウジングに取り付けられる。最初にバスバーをバスバーハウジングに組み込み、隔壁をバッテリハウジングに取り付け、その後に、バスバーハウジングをバスバーと共に隔壁を介してガイドすることはもはや必要ない。更に、本発明による隔壁アセンブリは、セルモジュールの熱暴走時に相互に隣接するセルモジュールの燃焼が困難になるという副次的な効果を有し、このことは、発火時のバッテリの安全性を改善する。この副次的な効果は、バスバーハウジングと隔壁との間の開口部に起因する間隙を無くすことによって達成される。間隙が存在する場合には、炎及び高温のガスがこの間隙を通って侵入するおそれがある。
【0017】
一般的に、複数のバスバーを1つの隔壁に収容することもできる。例えば、2つのバスバーを、長手方向において間隔を置いて、相互に隔壁を介してガイドすることができる。この場合、2つ又は2つ以上のセルモジュールを、バスバーを介して接触接続させることができる。
【0018】
例えば、鉱質材料から成るマットを、隔壁の中空部に挿入することができる。鉱質材料によって、壁平面に直交する隔壁の熱抵抗を高めることができ、これによって、炎の中にあるセルモジュールから隣接するセルモジュールに伝わる熱流が低減される。このことは、発火時のバッテリの安全性を更に高める。更に、鉱質材料も非導電性であるので、このことは、短絡時においてもバッテリの安全性を改善する。
【0019】
隔壁アセンブリの有利な発展形態では、バスバーが壁平面において少なくとも間接的に形状結合により隔壁に接触しており、特に流体密封方式で接触している。バスバーと隔壁との間の間隙が小さくなるほど、炎及びガスが、炎の中にあるセルモジュールから隣接するセルモジュールに入り込むことが一層困難になる。特に、バスバーが隔壁に流体密封方式で接触している場合、ガスがバスバーと隔壁との間を通過して侵入することはない。バスバーを隔壁に直接的に接触させることもできるし、バスバーと隔壁との間に補償材料が存在してもよい。例えば、バスバーを、少なくとも部分的に、耐熱性の収縮チューブによって包囲することができ、この収縮チューブは、バスバーと隔壁との間の間隙を流体密封方式で塞ぐ。
【0020】
隔壁アセンブリの更に有利な構成によれば、隔壁アセンブリは、各バスバーのための保護キャップ装置を含み、この保護キャップ装置は、隔壁と一緒に各バスバーを囲い込み、また保護キャップ装置は、壁平面に位置し、且つ高さ方向において保護キャップ装置に配置されているスペーサを有し、この場合、スペーサと、隔壁の高さ方向における端面とは、高さ方向において相互に面一で位置合わせされている。保護キャップ装置を設けることによって、隔壁アセンブリの部品数は確かに増大する。しかしながら、従来使用されていたバスバーハウジングにも典型的には保護キャップが設けられているので、隔壁アセンブリの部品数は、従来使用されていたバスバーハウジングの部品数よりも依然として少ない。保護キャップ装置を設けることによって、湾曲したバスバーを隔壁に配置することができる。例えばU字状に湾曲されたその種のバスバーを挿入するために、隔壁は高さ方向において開放された収容部を端面に有する。U字の形状によって、バスバーの位置公差並びに熱膨張を補償することができる。保護キャップ装置によって、この収容部を閉鎖することができ、これによって、ガスが隔壁を通過することが最小限になるか、それどころか完全に阻止される。スペーサによって、隔壁とバッテリハウジングとの間の間隙をブリッジ乃至閉鎖することができ、このことは、隔壁アセンブリの絶縁作用を改善する。保護キャップ装置は、例えば、相応のスペーサを備えた保護キャップ支持体並びに2つの保護キャップを有することができる。スペーサは、保護キャップ支持体と一体的に形成することができるか、この保護キャップ支持体に成形することができるか、又は他の方式により、例えば接着剤又はねじを用いて保護キャップ支持体に取り付けることもできる。
【0021】
隔壁アセンブリの更に有利な実施形態では、更に、隔壁が少なくとも非導電性材料、特にプラスチック及び/又は繊維プラスチック複合材を含有し、隔壁が好適には射出成形によって製造されている。プラスチックは比較的廉価な非導電性材料である。特に、繊維プラスチック複合材として形成することによって、隔壁の機械的な特性を改善することができる。例えば、隔壁の安定性及び剛性を高めることができる。プラスチック又は繊維プラスチック複合材を使用することで、射出成形による製造が可能となり、これによって、隔壁は、その数が多くとも、非常に廉価に且つ時間効率よく製造することができる。例えば、隔壁は、PA6、GF35、熱硬化プラスチック及び/又はいわゆるシート積層複合材(SMC:Sheet-Molding-Compound)を含む。
【0022】
隔壁アセンブリの更に有利な構成では、隔壁の高さ方向に位置する端面に、長手方向において、特に隔壁の全長にわたって一貫して延在する公差補償マットが配置されており、この公差補償マットは高さ方向に見て、バスバーの上方に延在している。公差補償マットによって、バッテリハウジング内に配置されている隔壁とバッテリハウジングとの間の位置公差を補償することができ、従って、場合によっては生じる間隙が閉鎖される。これによって、バッテリ内部において炎が燃え広がること、且つ/又はガスが拡がることが更に困難になる。公差補償マットは、隔壁の全長にわたり延在していてもよいし、隔壁の端面に部分的にのみ載置されていてもよい。また、公差補償マットが複数の区画、例えば2つ、3つ又は4つの区画に区分されていることも考えられる。特に、バッテリハウジングが隔壁の端面に直接的に接触する位置は空けられる。取り付けのために、公差補償マットを例えば隔壁に接着することができる。公差補償マットは、例えば、発泡プラスチック、ゴム、シリコーン等を含有する。
【0023】
本発明によれば、バッテリハウジングによって囲まれたバッテリ内部空間を備えたバッテリは、バッテリ内部空間に配置された前述の隔壁アセンブリを少なくとも1つ含む。別個の隔壁と、別個のバスバーハウジングによって包囲されているバスバーと、を設けることとは異なり、本発明による隔壁アセンブリの部品数が削減されていることに起因して、本発明によるバッテリの製造のサイクルタイムを短縮することができ、従ってバッテリを特に高速且つ廉価に製造することができる。
【0024】
バッテリの有利な発展形態では、バッテリが、バッテリ内部空間に配置された少なくとも2つのセルモジュールを含み、この場合、隔壁アセンブリが2つのセルモジュールの間に配置されていることによって、隔壁アセンブリがバッテリ内部を、相互に境界付けられた2つのチャンバ、特に相互に気密に境界付けられた2つのチャンバに区分し、2つのセルモジュールがバスバーを介して導電的に接触接続されている。本発明による隔壁アセンブリは、バッテリの製造時間を短縮できるだけでなく、バッテリの防火性も向上させることができる。つまり、本発明による隔壁アセンブリでもって、バッテリ内部空間に配置されているセルモジュールを相互に境界付けることができ、この場合、従来使用されていた隔壁及びバスバーハウジングに比べて、場合によっては生じる間隙が最小限に低減されるか、それどころか完全に閉鎖され、特に流体密封方式で閉鎖され、このことは、熱的に繋がっているセルモジュールから隣接セルモジュールへと炎が入り込むこと、及び高温のガスが侵入することを阻止又は少なくとも困難にする。
【0025】
好適には、バッテリハウジングは、各チャンバに対して、少なくとも1つの安全弁を有する。例えば、その種の安全弁は、ラプチャーディスクによって形成することができる。セルモジュールに熱暴走が生じた際に、セルモジュールから流出したガスが、各セルモジュールが配置されている相応のチャンバにおける圧力上昇をもたらす可能性がある。これによって、個々のチャンバ又はバッテリハウジング自体が破裂する危険が生じる。安全弁を設けることによって、圧力補償を実施することができ、従って、チャンバ及び/又はバッテリハウジングの破裂を阻止することができる。本発明による隔壁アセンブリによって、個々のチャンバを相互に気密に境界付けることができ、このことは、各チャンバを許容できない内圧からも保護するために、各チャンバに対して、少なくとも1つの安全弁を設けることを必要にする。隔壁装置及びバッテリハウジングは、セルモジュールから流出するガスを所期のように各安全弁の方向に誘導するために、各チャンバには十分な容積が残存するように形成されている。安全弁が設けられていない個々のチャンバが設けられていてもよく、この場合、それらの個々のチャンバは、流体が流れるように、安全弁が設けられた少なくとも1つのチャンバに隣接している。安全弁が設けられていないチャンバに配置されているセルモジュールに熱暴走が生じた際には、そのセルモジュールから流出するガス又は蒸気を、隣接するチャンバの安全弁を介して、バッテリハウジングから流出させることができる。
【0026】
本発明によれば、車両は、前述のバッテリを少なくとも1つ含む。車両は、任意の車両、例えば乗用車、トラック、輸送車、バスなどであってもよい。車両は、バッテリの電気のみで駆動されてもよいし、ハイブリッド車両、特にプラグインハイブリッド車両として構成されていてもよい。バッテリが発火した場合、本発明によるバッテリの発火保護が改善されていることに基づき、車両乗員には、安全な場所に移動するためのより多くの時間が与えられる。相互に隣接するモジュールの燃焼が更に困難になり、これによって、消化措置を講じるためにより多くの時間が提供される。
【0027】
本発明による隔壁アセンブリ及び本発明によるバッテリの更に有利な構成は、以下において図面を参照して詳細に説明する実施例からも明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】従来技術から公知の離隔壁アセンブリを備えたバッテリの分解図を示す。
【
図2】バスバーの取付け位置における、
図1に示したバッテリの断面図を示す。
【
図3】第1の実施形態に係る、本発明による隔壁アセンブリの斜視図を示す。
【
図4】代替的な実施形態に係る、本発明による隔壁アセンブリの分解図を示す。
【
図5】バスバーの取付け位置における、本発明による隔壁アセンブリを備えたバッテリの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、バッテリ5、例えば車両に用いられる電気車両用バッテリにおける、従来技術から公知の隔壁1aの組付け状況を示す。見易くするために、
図1ではバッテリハウジング2の下部のみが図示されている。バッテリハウジング2によって包囲されているバッテリ内部空間には、少なくとも2つのセルモジュール6が配置されており、それらのセルモジュール6は隔壁1aによって相互に境界付けられる。ここで、隔壁1aは、長手方向Lと、その長手方向Lに直交する方向に延びる高さ方向Hと、によって画定される壁平面WEにおいて、セルモジュール6間に延在しており、且つバッテリハウジング2によって包囲されているバッテリ内部空間を、
図2に図示した2つのチャンバ7.1及び7.2に区分する。相応に、チャンバ7.1及び7.2のそれぞれに、少なくとも1つのセルモジュール6が配置されている。隔壁1aは、例えばバッテリハウジング2から突出したフレームプロファイル10に形状結合によって接続される。
【0030】
隔壁1aによって、2つのチャンバ7.1、7.2間で炎及び/又は高温のガスが拡がることが困難になる。隔壁1aには凹部8が導入されており、この凹部8を介して、壁平面WEを通る直交方向ORにおいては、2つのセルモジュール6を接触接続させるためのバスバー1cがガイドされる。バスバー1cは、導電性の材料、例えば銅を含有する。バスバー1cは複数の開口部、例えば貫通孔を有し、それらの開口部を介して、バスバー1cを2つのセルモジュール6に取り付けるためのねじ9がガイドされる。バスバー1cは、バスバーハウジング1bによって取り囲まれており、これによって、短絡をもたらす可能性がある、バスバー1cと構成要素との不所望な接触、それどころか人間との不所望な接触が阻止される。バスバーハウジング1bには、上方に向かう高さ方向Hにおいて、保護キャップ装置1dが設けられおり、この保護キャップ装置1は、1つの保護キャップ支持体1d.1と、2つの保護キャップ1.d2と、を含む。セルモジュール6へのバスバー1cのねじ止めを実現するために、保護キャップ1.d2を開放することができる。
【0031】
バッテリの組み立ては、取り付ける部品の数が比較的多いことに起因して複雑である。更には、少なくとも1つのセルモジュール6が発火した場合、炎及び/又はセルモジュール6から流出する高温のガスが、凹部8を介して、隔壁1aを超えて、従って、例えば第1のチャンバ7.1から第2のチャンバ7.2に入り込む又は侵入する可能性がある。これによって、隣接するセルモジュール6も同様に発火するか、又は少なくとも損傷する危険が高まる。
【0032】
図2は、バスバーハウジング1dも含めた、
図1に図示した隔壁1a及びバスバー1cの取付け状況を、長手方向Lにおけるバスバー1cの取付け位置を通る断面図として改めて示す。
図2には、隔壁1aとバスバーハウジング1bとの間に位置する開口部を介する、第1のチャンバ7.1から第2のチャンバ7.2へのガス及び/又は炎の通過を象徴化した複数の矢印が記入されている。
【0033】
図3は、本発明による隔壁アセンブリ1の斜視図を示す。ここで、本発明によれば、隔壁1a及びバスバーハウジング1bが一体的に形成されている。これによって、バッテリ5の製造時に組み付ける必要がある部品の数を削減することができる。これによって、製造のサイクルタイムを短縮することができ、このことはコスト削減に繋がる。
【0034】
本発明による隔壁アセンブリ1の別の好適な副次的な効果は、凹部8の開かれている部分の面積を最小寸法に縮小することができる、若しくは隔壁1aとバッテリハウジング2との間のその他の間隙を閉鎖できることである。特に好適な実施形態では、本発明による隔壁アセンブリ1でもって、2つのチャンバ7.1及び7.2を相互に気密に境界付けることができ、これによって、第1のチャンバ7.1から第2のチャンバ7.2への炎の延焼又はガスの侵入に対する特に高い耐性が達成される。
【0035】
本発明による隔壁アセンブリ1は、1つのバスバー1cを有していてもよいし、複数のバスバー1cを有していてもよい。従って、隔壁1aは、1つ又は複数のバスバー1cのためのバスバーハウジング1bを形成する。例えば、
図3に図示したように、隔壁アセンブリ1は、2つのバスバー1cを含む。これら2つのバスバー1cは、長手方向Lにおいて間隔Δlを有するように相互に離隔されている。相応に、隔壁1aは、板状又は帯状のバスバー1cの直交方向ORにおける収容及び貫通のための2つの開口部を有する。ここで、バスバー1cは、隔壁1aに直接的又は間接的に接触してもよい。例えば、バスバー1cには、少なくとも部分的に、収縮チューブ11が被せられていてもよい。収縮チューブ11によって、隔壁1aとバスバー1cとの間に生じ得る間隙を流体密封方式で閉鎖することができる。更には、公差補償マット4が高さ方向Hに見て隔壁1aに配置されていてもよい。公差補償マット4については、下記において改めて検討する。
【0036】
図4は、本発明による隔壁アセンブリ1の有利な構成を示し、この隔壁アセンブリ1は、
図1、
図2、
図4及び
図5に示されているような湾曲したバスバー1cの収容も実現する。その種のバスバー1cは、バスバー1cをセルモジュール6と接触接続させるための、一平面内に位置する2つの延長部を備えた、実質的にU字状の輪郭を有する。この湾曲によって、例えば、セルモジュール6間の相対的な動き、並びに熱膨張を補償することができる。
図4に図示した隔壁アセンブリ1の実施形態では、バスバー1cは、高さ方向Hに見て隔壁1aを通って収容されるように、隔壁1aに設けられた収容空間12に挿入され、またこの収容空間12は、保護キャップ装置1dによって閉鎖される。ここでもまた、保護キャップ装置1dは、保護キャップ支持体1d.1及び2つの保護キャップ1d.2を含む。ここで好適には、バスバー1cは、収縮チューブ11を介して、壁平面WEにおいて隔壁1a及び保護キャップ装置1dに間接的に流体密封方式で接触している。
【0037】
高さ方向Hに見た、保護キャップ装置1dの上端乃至上面と、隔壁1aの端面Sとの間の距離を補償するために、本発明によれば、保護キャップ装置1dがスペーサ1d.3を有する。スペーサ1d.3は、保護キャップ支持体1d.1と、バッテリハウジング2との間に残存する空間を塞ぐ。このことは、
図5からも見て取れる。特に、スペーサ1d.3が高さ方向Hに見て隔壁1aの端面Sと面一になるように、スペーサ1d.3は、高さ方向Hにおいてその種の延在部を有する。
【0038】
特に好適には、隔壁1aの端面Sには、長手方向Lにおいて隔壁1aの全長にわたり、公差補償マット4が配置されている。公差補償マット4は、例えば、発泡プラスチック、ゴム、シリコーン等を含有し、2つのチャンバ7.1及び7.2の相互に気密な境界付けを支援する。公差補償マット4によって、バッテリハウジング2と隔壁1a乃至スペーサ1d.3との間に場合によっては生じる間隙を閉鎖することができる。
【0039】
隔壁1aは、直交方向ORに見て、サンドイッチ構造を有しており、ここでは、隔壁1aの中空部にサンドイッチコア3が挿入されている。サンドイッチコア3は、鉱質材料を含有するか、又は完全に鉱質材料から成る。鉱質材料は、電気を流さず、更には直交方向ORにおける隔壁1aによる熱抵抗を増大させるという利点を有する。これによって、隣接する2つのセルモジュール6の一方における熱暴走が生じた際に、それら2つのセルモジュール6の構成部材が熱に起因して損傷する危険を低減することができる。好適には、隔壁1a並びに保護キャップ装置1dも、非導電性の材料、例えばプラスチックを含有する。プラスチックとして、例えばPA6、GF35又は任意の熱硬化プラスチック、若しくはいわゆるシート積層複合材(Sheet-Molding-Compound)、即ち繊維プラスチック複合材が該当する。隔壁1a並びに保護キャップ装置1dは、好適には、射出成形によって製造することができ、このことは、相応の構成部材の特に廉価で高速な製造を可能にする。
【0040】
保護キャップ装置1dを隔壁1aに取り付けるために、保護キャップ装置1dは例えば隔壁1aにクリップ止めすることができる。
【0041】
図5は、
図4に図示した本発明による隔壁アセンブリ1の実施形態を、バスバー1cの取付け位置の高さでの長手方向Lにおける断面図として再度示す。
図5を
図2と比較すると、隔壁1aとバッテリハウジング2との間、並びにバスバー1cと隔壁1a乃至保護キャップ装置1dとの間の開放された開口部乃至間隙が閉鎖されていることが分かり、これによって、場合によっては生じる炎及び/又はガスがチャンバ7.1及び7.2を超えて拡がらないようにすることができる。
図5では、保護キャップ1d.2は図示していない。
【0042】
セルモジュール6の熱暴走時にチャンバ7.1、7.2の一方の破裂を阻止するために、バッテリハウジング2は、好適には、各チャンバ7.1、7.2に対して少なくとも1つの安全弁(図示せず)を有してもよい。その種の安全弁は、例えラプチャーディスクであってもよい。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリハウジング(2)用の隔壁アセンブリ(1)であって、
長手方向(L)と、前記長手方向(L)に直交する方向に延びる高さ方向(H)と、によって画定される壁平面(WE)に位置し、且つ前記バッテリハウジング(2)によって包囲されるバッテリ内部空間を、相互に境界付けられたチャンバ(7.1、7.2)に区分する隔壁(1a)と、
少なくとも1つのバスバーハウジング(1b)と、
前記バスバーハウジング(1b)内に収容され、且つ前記壁平面(WE)に直交して、前記隔壁(1a)を介してガイドされるバスバー(1c)と、を備え、
前記バスバーハウジング(1b)は、前記隔壁(1a)と一体的に形成される、前記隔壁アセンブリ(1)において、
前記隔壁(1a)は、前記バッテリハウジング(2)とは別個に形成され、且つ、前記バッテリハウジング(2)と接続されるように構成されており、
前記隔壁(1a)は、前記壁平面(WE)に対して直交する方向(OR)においてサンドイッチ構造を有し、サンドイッチコア(3)は、鉱質材料を含有するか、又は完全に鉱物材料から成ることを特徴とする、前記隔壁アセンブリ(1)。
【請求項2】
前記バスバー(1c)は、前記壁平面(WE)において少なくとも間接的に形状結合により前記隔壁(1a)に接触しており、特に流体密封方式で接触していることを特徴とする、請求項1に記載の隔壁アセンブリ(1)。
【請求項3】
前記バスバー(1c)の各々のための保護キャップ装置(1d)により特徴付けられるものであり、前記保護キャップ装置(1d)は、前記隔壁(1a)と一緒に各バスバー(1c)を囲い込むものであり、及び前記壁平面(WE)に位置し、且つ前記高さ方向(H)において前記保護キャップ装置(1d)に配置されるスペーサ(1d.3)を備えるものであり、前記スペーサ(1d.3)と、前記高さ方向(H)における前記隔壁(1a)の端面(S)とは、前記高さ方向(H)において相互に面一に位置合わせされてい
る、請求項1又は2に記載の隔壁アセンブリ(1)。
【請求項4】
前記隔壁(1a)は、少なくとも非導電性材料、特にプラスチック及び/又は繊維プラスチック複合材を含有し、前記隔壁(1a)は、好適には、射出成形によって製造されていることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の隔壁アセンブリ(1)。
【請求項5】
前記隔壁(1a)の前記高さ方向(H)に位置する端面(S)には、前記長手方向(L)において、特に前記隔壁(1a)の全長にわたって一貫して延在する公差補償マット(4)が配置されており、前記公差補償マット(4)は前記高さ方向(H)に見て、前記バスバー(1c)の上方に延在していることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の隔壁アセンブリ(1)。
【請求項6】
バッテリハウジング(2)によって囲まれたバッテリ内部空間を備えたバッテリ(5)であって、
前記バッテリ内部空間に配置された請求項1
又は2に記載の隔壁アセンブリ(1)により特徴付けられる、前記バッテリ(5)。
【請求項7】
前記バッテリ内部空間に配置された少なくとも2つのセルモジュール(6)により特徴付けられるものであり、前記隔壁アセンブリ(1)は、前記隔壁アセンブリ(1)が前記バッテリ内部空間を、相互に境界付けられた2つのチャンバ(7.1,7.2)、特に相互に気密に境界付けられた2つのチャンバ(7.1,7.2)に区分するように、前記2つのセルモジュール(6)の間に配置され、前記2つのセルモジュール(6)は、前記バスバー(1c)を介して導電的に接触接続される、請求項6に記載のバッテリ(5)。
【請求項8】
前記バッテリハウジング(2)は、前記チャンバ(7.1、7.2)の各々に対して少なくとも1つの安全弁を有することを特徴とする、請求項7に記載のバッテリ(5)。
【請求項9】
請求項
6に記載のバッテリ(5)を少なくとも1つ有することを特徴とする、車両。
【国際調査報告】