(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-03
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
F24F 8/80 20210101AFI20240327BHJP
F24F 8/108 20210101ALI20240327BHJP
F24F 13/14 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
F24F8/80 242
F24F8/108 110
F24F8/80 238
F24F13/14 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564243
(86)(22)【出願日】2022-04-12
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 KR2022005235
(87)【国際公開番号】W WO2022225243
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0052019
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0144913
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514170813
【氏名又は名称】コーウェイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】COWAY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム,キス
(72)【発明者】
【氏名】イ,ミョンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ナム,ユヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェホン
【テーマコード(参考)】
3L081
【Fターム(参考)】
3L081AA02
3L081AA03
3L081AB03
3L081FC01
3L081HA01
3L081HB04
(57)【要約】
空気清浄機は、空気を流入させることができる流入口が形成された本体と、本体の内部に収容され、空気を流すための送風力を提供する送風機と、本体の内部に流入した空気を濾過するフィルターと、フィルターを通過した濾過空気が排出される方向を調整するための風向調整ユニットと、使用者によって操作され信号が出力される操作モジュールと、信号によって、風向調整ユニットを制御する制御装置と、を含む。風向調整ユニットは、水平方向に延長する回転軸を中心に本体に対して回転可能に構成される風向調整部材と、風向調整部材を回転させるための駆動力を提供するモータと、モータから提供される駆動力によって回転する駆動ギアと、駆動ギアによって回転する被動ギアと、を含む。制御装置は、駆動ギアが回転後に停止する場合、駆動ギアが所定の角度だけ逆方向に回転してから停止するようにモータを制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を流入させることができる流入口が形成された本体と、
前記本体の内部に収容され、前記空気を流すための送風力を提供する送風機と、
前記本体の内部に流入した前記空気を濾過するフィルターと、
前記フィルターを通過した濾過空気が排出される方向を調整するための風向調整ユニットと、
使用者によって操作され信号が出力される操作モジュールと、
前記信号によって、前記風向調整ユニットを制御する制御装置と、を含み、
前記風向調整ユニットは、
水平方向に延長する回転軸を中心に前記本体に対して回転可能に構成される風向調整部材と、
前記風向調整部材を回転させるための駆動力を提供するモータと、
前記モータから提供される前記駆動力によって回転する駆動ギアと、
前記駆動ギアによって回転する被動ギアと、を含み、
前記操作モジュールは、上方から見たときに前記風向調整部材の回転軸から離隔するように前記風向調整部材に配置され、
前記駆動ギアが正方向に回転すると、前記風向調整部材は、前記操作モジュールが下降する方向に回転し、前記駆動ギアが前記正方向とは反対方向である逆方向に回転すると、前記風向調整部材は前記操作モジュールが上昇する方向に回転し、
前記制御装置は、
前記駆動ギアが回転後に停止する場合、前記駆動ギアが所定の角度だけ前記逆方向に回転してから停止するように前記モータを制御する、
空気清浄機。
【請求項2】
前記駆動ギアは複数の駆動ギア歯を含み、
前記被動ギアは複数の被動ギア歯を含み、
前記複数の被動ギア歯は、第1被動ギア歯と前記第1被動ギア歯に隣接して配置されている第2被動ギア歯を含み、
前記複数の駆動ギア歯は、前記第1被動ギア歯と前記第2被動ギア歯との間に配置される咬合駆動ギア歯を含み、
前記被動ギアは、前記駆動ギアが正方向に回転する場合、前記咬合駆動ギア歯が前記第1被動ギア歯に密着することにより回転し、前記駆動ギアが逆方向に回転するとき、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯と密着することにより回転し、
前記制御装置は、前記駆動ギアが前記正方向に回転後に停止する場合、前記駆動ギアが前記逆方向に回転して前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように前記モータを制御することを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記制御装置は、前記駆動ギアが前記正方向に回転後に停止する場合、前記駆動ギアが前記所定の角度である第1角度だけ逆方向に回転し、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように前記モータを制御することを特徴とする請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記制御装置は、前記駆動ギアが前記逆方向に回転後に停止する場合、前記駆動ギアが前記第1角度とは異なる第2角度だけ逆方向に回転し、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯にさらに密着するように前記モータを制御することを特徴とする請求項3に記載の空気清浄機。
【請求項5】
前記第1角度は前記第2角度よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記制御装置によって制御されて前記風向調整ユニットを昇降させる昇降ユニットをさらに含み、
前記風向調整ユニットは、前記昇降ユニットによって前記本体から上方に離隔して前記本体の上部を開放する開放状態に置かれるか、または前記本体に密着して前記本体の上部を閉鎖する閉鎖状態に置かれ、
前記駆動ギアは、前記風向調整ユニットが前記閉鎖状態に切り替わる場合、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように逆方向に回転することを特徴とする請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項7】
前記風向調整ユニットが前記閉鎖状態に切り替わる場合、前記風向調整部材が開放状態から本体に向かって第1距離だけ下降し、その後前記第1距離より小さい第2距離だけ上昇し、その後再び本体に向かって再度下降するように駆動され、
前記駆動ギアは、前記第2距離だけ上昇した後に前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように逆方向に回転することを特徴とする請求項6に記載の空気清浄機。
【請求項8】
前記風向調整ユニットが前記閉鎖状態に切り替わる場合、前記駆動ギアは、前記風向調整部材が下降を開始する前に、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように逆方向に回転することを特徴とする請求項6に記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、空気清浄機は、汚染された室内の空気を吸引して空気に含まれている塵、臭い粒子などをフィルターで濾過して清浄な空気に浄化する装置である。空気清浄機は、周囲の汚染された空気を吸引して浄化した後、浄化された清浄な空気を空気清浄機の外部に排出することにより室内空気を浄化することができる。
【0003】
このような空気清浄機は、内部に空気を流入するための送風ファン、空気に含まれるほこり、臭い粒子などを濾過するフィルター、フィルターを通過したきれいな濾過空気を様々な方向に吐出するために回転する風向調節部及び使用者によって操作される操作モジュールを含むことができる。使用者は操作モジュールを操作して送風ファンおよび風向調整部を回転させることができる。
【0004】
これに関し、エルジ電子株式会社の韓国公開特許第10-2019-0049675号公報「空気清浄機」(以下、特許文献1)は、空気を吐出するためのファンハウジングと、ファンハウジングを上下方向に回転させるための第2ラック、第2ラックに噛み合って回転する第2ギアを含む遊動切り替え装置と、ファンハウジングに配置されて使用者によって操作されるディスプレイ装置を含む空気清浄機が開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1には、ファンハウジングを上下方向に回転させるために第2ギアが第2ラックに対して噛み合って回転することのみが開示されているだけで、第2ギアが停止した後、外部力により第2ラックが第2ギアに対して回転しないように第2ギアを再回転させることは開示されていない。すなわち、特許文献1によれば、第2ギアの回転が停止した後、使用者がディスプレイ装置を押すと、第2ラックと第2ギアとの間の離隔によってディスプレイがファンハウジングに対して揺れることがあり、このような離隔による揺れは使用者に不快感を与えるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2019-0049675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一実施例は、上記のような背景に着目して発明されたものであり、駆動ギアが回転後に停止した後に使用者が操作モジュールを操作するとき、使用者の操作による操作部の揺れが最小化された空気清浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る空気清浄機は、空気を流入させることができる流入口が形成された本体と、前記本体の内部に収容され、前記空気を流すための送風力を提供する送風機と、前記本体の内部に流入した前記空気を濾過するフィルターと、前記フィルターを通過した濾過空気が排出される方向を調整するための風向調整ユニットと、使用者によって操作され信号が出力される操作モジュールと、前記信号によって、前記風向調整ユニットを制御する制御装置と、を含み、前記風向調整ユニットは、水平方向に延長する回転軸を中心に前記本体に対して回転可能に構成される風向調整部材と、前記風向調整部材を回転させるための駆動力を提供するモータと、前記モータから提供される前記駆動力によって回転する駆動ギアと、前記駆動ギアによって回転する被動ギアと、を含み、前記操作モジュールは、上方から見たときに前記風向調整部材の回転軸から離隔するように前記風向調整部材に配置され、前記駆動ギアが正方向に回転すると、前記風向調整部材は、前記操作モジュールが下降する方向に回転し、前記駆動ギアが前記正方向とは反対方向である逆方向に回転すると、前記風向調整部材は前記操作モジュールが上昇する方向に回転し、前記制御装置は、前記駆動ギアが回転後に停止する場合、前記駆動ギアが所定の角度だけ前記逆方向に回転してから停止するように前記モータを制御する。
【0009】
また、前記駆動ギアは複数の駆動ギア歯を含み、前記被動ギアは複数の被動ギア歯を含み、前記複数の被動ギア歯は、第1被動ギア歯と前記第1被動ギア歯に隣接して配置されている第2被動ギア歯を含み、前記複数の駆動ギア歯は、前記第1被動ギア歯と前記第2被動ギア歯との間に配置される咬合駆動ギア歯を含み、前記被動ギアは、前記駆動ギアが正方向に回転する場合、前記咬合駆動ギア歯が前記第1被動ギア歯に密着することにより回転し、前記駆動ギアが逆方向に回転するとき、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯と密着することにより回転し、前記制御装置は、前記駆動ギアが前記正方向に回転後に停止する場合、前記駆動ギアが前記逆方向に回転して前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように前記モータを制御する。
【0010】
また、前記制御装置は、前記駆動ギアが前記正方向に回転後に停止する場合、前記駆動ギアが前記所定の角度である第1角度だけ逆方向に回転し、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように前記モータを制御する、空気清浄機を提供することができる。
【0011】
また、前記制御装置は、前記駆動ギアが前記逆方向に回転後に停止する場合、前記駆動ギアが前記第1角度とは異なる第2角度だけ逆方向に回転し、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯にさらに密着するように前記モータを制御する、空気清浄機を提供することができる。
【0012】
さらに、前記第1角度は前記第2角度よりも大きい、空気清浄機を提供することができる。
【0013】
また、前記制御装置によって制御されて前記風向調整ユニットを昇降させる昇降ユニットをさらに含み、前記風向調整ユニットは、前記昇降ユニットによって前記本体から上方に離隔して前記本体の上部を開放する開放状態に置かれるか、または前記本体に密着して前記本体の上部を閉鎖する閉鎖状態に置かれ、前記駆動ギアは、前記風向調整ユニットが前記閉鎖状態に切り替わる場合、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように逆方向に回転する、空気清浄機を提供することができる。
【0014】
また、前記風向調整ユニットが前記閉鎖状態に切り替わる場合、前記風向調整部材が開放状態から本体に向かって第1距離だけ下降し、その後前記第1距離より小さい第2距離だけ上昇し、その後再び本体に向かって再度下降するように駆動され、前記駆動ギアは、前記第2距離だけ上昇した後に前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように逆方向に回転する、空気清浄機を提供することができる。
【0015】
また、前記風向調整ユニットが前記閉鎖状態に切り替わる場合、前記駆動ギアは、前記風向調整部材が下降を開始する前に、前記咬合駆動ギア歯が前記第2被動ギア歯に密着するように逆方向に回転する、空気清浄機を提供することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様によれば、操作モジュールを押す使用者の力によって操作部が揺れることを最小限に抑えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施例による空気清浄機の斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のII-IIに沿って切断した断面図である。
【
図5】
図5は、
図1の空気清浄機の駆動ギアが正方向に回転する時の風向調整ユニットの側面図である。
【
図6】
図6は、
図1の空気清浄機の風向調整ユニットが閉鎖状態であるときの側面図である。
【
図7】
図7は、
図1の空気清浄機の駆動ギアが正方向に回転してから逆方向に回転する時の駆動ギアと被動ギアの平面図である。
【
図8】
図8は、
図1の空気清浄機の駆動ギアが逆方向に回転してから逆方向に回転する時の駆動ギアと被動ギアの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の技術的思想を実現するための具体的な実施例について添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
なお、本発明の説明において、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の要旨をぼかす可能性があると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0020】
また、ある構成要素が他の構成要素に「支持」、「流入」、「吐出」、「流動」されると言及されている場合は、その他の構成要素に直接支持、流入、吐出、流動されることもできるが、間にまた他の構成要素が存在してもよいことを理解すべきである。
【0021】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定することを意図するものではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0022】
さらに、第1、第2などの序数を含む用語は様々な構成要素を説明するために使用され得るが、対応する構成要素はそのような用語によって限定されない。これらの用語は、ある構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ使用される。
【0023】
本明細書で使用される「含む」の意味は、特定の特性、領域、定数、ステップ、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特定の特性、領域、定数、ステップ、動作、要素、成分および/またはグループの存在や付加を除外するのではない。
【0024】
また、本明細書において、上、下等の方向の表現は、図面における図示を基にして説明したものであり、当該対象の方向が変われば異なって表現できることを予め明らかにしておく。なお、本明細書の上下方向は、
図1~
図3のz軸方向であることができる。
【0025】
以下、図面を参照して本発明の一実施例による空気清浄機1の具体的な構成を説明する。
【0026】
図1ないし
図3を参照すると、本発明の一実施例による空気清浄機1は、空気清浄機1の内部に流入した空気の塵、臭い粒子等を濾過することにより、汚染された空気を清浄な空気に浄化することができる。このような空気清浄機1は、外部の空気を内部に吸入することができ、内部で浄化された清浄な空気を外部に吐出することができる。このような空気清浄機1は、本体100、送風機200、フィルター300、風向調整ユニット400、昇降ユニット500、制御装置600、及び操作モジュール700を含むことができる。
【0027】
本体100は、送風機200及びフィルター300を内部に収容することができ、送風機200、フィルター300、風向調整ユニット400及び昇降ユニット500を支持することができる。このような本体100には、空気清浄機1の外部の空気が内部に流れ込むための流入口110が形成されることができる。このような流入口110は、本体100を貫通するように形成されることができ、複数個設けられてもよい。複数の流入口110は、本体100の周囲に沿って形成されることができる。さらに、本体100は濾過された空気を空気清浄機1の外部に吐出するための吐出口の全部または一部を形成するように構成されることができる。また、本体100の上部は風向調整ユニット400によって開閉されることができる。
【0028】
送風機200は、空気清浄機1の外部の空気を空気清浄機1の内部に流入した後に外部に排出するための送風力を提供することができる。また、送風機200はフィルター300で濾過された空気を空気清浄機1の外部に吐出するように駆動されることができる。このような送風機200は、複数のフィルター300で囲まれるように配置されることができる。
【0029】
フィルター300は、外部空気を清浄な空気に濾過することができる。例えば、フィルター300は、空気中の塵、臭い粒子などを濾過するために、プレフィルター、HEPAフィルター、脱臭フィルターなどの周知のフィルターを含むことができる。さらに、フィルター300は、フィルター部材およびフィルター部材を支持するためのフィルターフレームを含むことができる。このようなフィルター300は複数個設けられることができ、複数のフィルターは隣接するフィルターに対して互いに折り畳まれたり広がったりするように構成されることができる。
【0030】
図4~
図6を参照すると、風向調整ユニット400は、フィルター300を通過した濾過空気が吐出される方向を調整することができる。このような風向調整ユニット400は、水平方向に延びる回転軸Rを中心に本体100に対して回転可能に構成されることができる。このような風向調整ユニット400は、風向調整部材410、モータ420、駆動ギア430、および被動ギア440を含むことができる。
【0031】
風向調整部材410は、水平方向に延びる回転軸Rを中心に本体100に対して回転可能に構成される。例えば、風向調整部材410は、本体100に対して所定の角度で傾斜する、または本体に対して水平をなす水平状態に置かれるように回転することができる。また、風向調整部材410には、上側から見たとき、操作モジュール700が風向調整部材410の回転軸Rから離隔するように配置されることができる。
【0032】
モータは、風向調整部材410を回転させるための駆動力を提供することができる。モータ420は、風向調整部材410を一方向に回転させるか、または一方向と反対方向である他方向に回転するように駆動されることができる。言い換えれば、風向調整部材410は、モータ420によって片側に傾斜するように回転するか、または他側に傾斜するように回転することができる。
【0033】
図7および
図8をさらに参照すると、駆動ギア430はモータ420から提供される駆動力によって回転することができる。このような駆動ギア430が正方向に回転すると、風向調整部材410は操作モジュール700が下降する方向に回転することができる。また、駆動ギア430が正方向の反対方向である逆方向に回転すると、風向調整部材410は操作モジュール700が上昇する方向に回転することができる。
【0034】
また、駆動ギア430は、複数の駆動ギア歯431を含むことができる。駆動ギア430は、複数の駆動ギア歯431のうち任意の駆動ギア歯431が回転方向に沿って順次後述する複数の被動ギア歯441、442の間に配置されるように、被動ギア440とかみ合うことができる。
【0035】
被動ギア440は駆動ギア430に噛み合い、駆動ギア430によって回転することができる。例えば、被動ギア440は駆動ギア430の上側に配置されて駆動ギア430と噛み合うことができる。このような被動ギア440の回転により風向調整部材410が回転することができる。また、被動ギア440は複数の被動ギア歯を含むことができる。複数の被動ギア歯は、被動ギア440の円周全体にわたって一定の間隔で配置される、または被動ギア440の円周の一部のみに一定の間隔で配置されることができる。複数の被動ギア歯は、第1被動ギア歯441と、それに隣接して配置された第2被動ギア歯442とを含み、複数の駆動ギア歯431は、第1被動ギア歯441と第2被動ギア歯442との間に配置される咬合駆動ギア歯431を含むことができる。第1被動ギア歯441、第2被動ギア歯442及び咬合駆動ギア歯431は、複数の駆動ギア歯及び複数の被動ギア歯のうち、駆動ギア430及び被動ギア440の相対的な回転に応じて互いに噛み合う1つの駆動ギア歯及び2つの被動ギア歯と定義されることができる。被動ギア歯の間に配置される駆動ギア歯は、駆動ギア430と被動ギア440の回転によって変わるため、前に定義された第1被動ギア歯441、第2被動ギア歯442、および咬合駆動ギア歯431は、駆動ギア430と被動ギア440の回転によって変わる。
【0036】
被動ギア440は、駆動ギア430が正方向に回転するとき、咬合駆動ギア歯431が第1被動ギア歯441に密着することによって回転し、駆動ギア430が逆方向に回転するとき、咬合駆動ギア歯431を第2被動ギア歯442と密着させることによって回転することができる。
【0037】
一方、空気清浄機1には、本体100と風向調整ユニット400との間に濾過空気が吐出される空間である吐出空間を設けることができる。言い換えれば、風向調整部材410が本体100から離隔した位置に移動すると、吐出空間を提供することができる。
【0038】
このような吐出空間は、第1吐出領域S1及び第2吐出領域S2に区画されることができる。ここで、第1吐出領域S1は風向調整ユニット400の一側であって空気が吐出される領域を意味し、第2吐出領域S2は風向調整ユニット400の他側であって空気が吐出される領域を意味することができる。例えば、駆動ギア430が正方向に回転すると、風向調整ユニット400が回転して第1吐出領域S1が大きくなり、第2吐出領域S2は小さくなってもよい。また、駆動ギア430が逆方向に回転すると、風向調整ユニット400が回転して第1吐出領域S1は小さくなり、第2吐出領域S2は大きくなることができる。このような第1吐出領域S1は空気清浄機を側面から見たとき、昇降ユニット500の一側に位置する領域であり、第2吐出領域S2は昇降ユニット500の他側に位置する領域であることができる。このような第1吐出領域S1と第2吐出領域S2とは、1つの吐出口を形成することもできる。言い換えれば、第1吐出領域S1は1つの吐出口における一側に対応し、第2吐出領域S2はこのような1つの吐出口における他側に対応することができる。
【0039】
昇降ユニット500は、風向調整ユニット400を本体100に対して昇降させることができる。昇降ユニット500は、本体100の上部が開放されるように風向調整部材410を上昇させるか、または本体100の上部を閉鎖するために風向調整部材410を下降させることができる。このような昇降ユニット500により、風向調整ユニット400は、
図3に示すように本体100に対して上方に昇降して本体100の上部を開放する開放状態に置かれるか、
図6に示すように本体100に向かって下降することにより本体100に密着して本体100の上部を閉鎖する閉鎖状態に置かれることができる。また、昇降ユニット500は、本体100に上下方向に移動可能に支持されることができる。例えば、昇降ユニット500は、昇降するためにラックとピニオンギアを含むことができる。
【0040】
制御装置600は、操作モジュール700の信号により、送風機200、風向調整ユニット400及び昇降ユニット500の駆動を制御することができる。このような制御装置600は、マイクロプロセッサを含む演算装置、メモリなどによって実現されることができ、その実現方式は当業者にとって自明であるため、さらなる詳細な説明は省略する。
【0041】
操作モジュール700は、使用者が空気清浄機1の動作を操作するための複数の入力部を含むことができ、このような入力部はボタン、タッチパッドなどを含むことができる。操作モジュール700は、使用者の操作に応じた信号を制御装置600に伝達し、制御装置600は操作モジュール700から入力された信号に基づいて空気清浄機1の他の構成要素を制御することができる。操作モジュール700に設けられる入力部、例えば、送風機の送風力を操作するための風速入力部、昇降ユニットを昇降させるための昇降入力部、風向調整ユニットを回転させるための回転入力部等を含むことができる。操作モジュール700は、風向調整部材410に配置され、上側から見たときに、風向調整部材410の回転軸Rから離隔するように配置されることができる。このような操作モジュール700は、駆動ギア430が正方向に回転すると下降し、駆動ギア430が逆方向に回転すると上昇することができる。
【0042】
以下、本発明の一実施例に係る空気清浄機1の作動及び効果について説明する。以下で説明する動作は、送風機200、フィルター300、風向調整ユニット400、昇降ユニット500などの空気清浄機1の構成要素が制御装置600によって制御されることによって行われることができる。
【0043】
本発明の一実施例に係る空気清浄機1のモータ420は、回転している駆動ギア430の動作を停止する場合、一時的に駆動ギア430の回転方向が切り替わるように駆動した後、駆動ギア430への駆動力伝達を中断することができる。詳細に説明すると、モータは駆動ギア430を一方向に回転するように駆動力を伝達して一時停止した後、再び駆動ギア430を所定の角度だけ逆方向に回転するように駆動した後、駆動ギア430への駆動力の伝達を中断することができる。駆動ギア430は回転して停止すると逆方向に回転するため、咬合駆動ギア歯431が第2被動ギア歯442に密着することができる。
【0044】
図7を参照すると、モータ420は、駆動ギア430が正方向に回転するように動作して停止する場合、完全に停止する前に駆動ギア430が所定の角度である第1角度だけ逆方向に回転するように回転することができる。したがって、完全に停止する直前のモータの逆方向回転によって、咬合駆動ギア歯431が第2被動ギア歯442に密着することができる。したがって、使用者が空気清浄機1を操作するために風向調整部材410が傾いた状態で操作モジュール700を押しても風向調整ユニット400が揺れるのを防止することができるという効果がある。
【0045】
図8を参照すると、駆動ギア430が逆方向に回転して停止する場合、駆動ギア430が第1角度とは異なる第2角度だけ逆方向に回転し、任意の駆動ギア歯431が第2被動ギア歯411にさらに密着するようにモータ420を制御することもできる。第2角度は第1角度より小さくてもよいが、これに限定されない。
【0046】
一方、風向調整ユニット400が開放状態から閉鎖状態に切り替わるとき、モータ420は、風向調整部材410が吐出空間S1、S2を完全に閉鎖する前に風向調整部材410が本体100の上面と平行な配向(例えば水平方向の配向)になるように風向調整部材410を回転させることができる。このような風向調整部材410が本体100の上部を閉鎖する閉鎖状態に切り替わるために、風向調整部材410は本体100に向かって下降しながら回転するか、または本体100に向かって下降する前に事前に回転することができる。
【0047】
また、風向調整部材410が本体100に向かって下降するとき、使用者の指等が風向調整部材410と本体100との間に挟まれるのを防止するために、風向調整部材410は、本体100に向かって下降した後、予め設定された所定の距離だけ上昇した後、本体100に向かって再び下降することができる。言い換えれば、風向調整部材410が閉鎖状態に切り替わるために下降した距離を第1距離とすると、風向調整部材410が下降して再び上昇した距離を第2距離とすることができ、このような第2距離は第1距離より小さくてもよい。
【0048】
一方、風向調整ユニット400が開放状態から閉鎖状態に切り替わるとき、モータ420は、駆動ギア430が逆方向に第2角度またはこの第2角度よりも小さく所定の角度だけ回転するように駆動されることができる。したがって、駆動ギア430の一部は、閉鎖状態に切り替わるときも風向調整ユニット400が閉鎖状態にあるときに第2被動ギア歯442に密着することができる。
【0049】
このように開放状態から閉鎖状態に切り替わるとき、駆動ギア430が逆方向に回転する場合、風向調整部材410は第2吐出領域S2が第1吐出領域S1より大きく形成されるように傾斜することができる。言い換えれば、風向調整部材410は傾いた状態で下降することができる。傾いた状態で下降する風向調整部材410は、本体100に接触して回転して閉鎖状態になるように配向(例えば水平方向に配向)されることができる。一方、被動ギア440は風向調整部材410に噛み合って回転するため、被動ギア440は風向調整部材410が閉鎖状態になるように配向するように回転することにより回転することができる。このとき、被動ギア440が回転する方向は、第2被動ギア歯442と駆動ギア歯431の一部がより密着する方向となる。
【0050】
風向調整ユニット400が閉鎖状態に切り替わったとき、先に定義された任意の駆動ギア歯431が第2被動ギア歯442に密着するため、開放状態になる前に予め駆動ギア歯431が第2被動ギア歯442に密着することができる。したがって、風向調整ユニット400が閉鎖状態から解放状態に切り替わった直後に使用者が操作モジュール700を押しても風向調整ユニット400が揺れることを防止することができる。
【0051】
また、風向調整ユニット400が開放状態から閉鎖状態に切り替わる間、風向調整部材410が本体100に下降した後、使用者の指が挟まることを防止するために上昇したとき、モータ420は、駆動ギア430が逆方向に回転するように駆動されることができる。この場合、開放状態から閉鎖状態に切り替わる間に風向調整部材410が最初に本体100に向かって下降するときは、閉鎖状態での風向調整部材410の配向と平行な状態で下降して、上昇した後に再び本体100に向かって再度下降する際には、閉鎖状態での風向調整部材410の配向に対して傾いて下降することができる。
【0052】
一方、以上では、風向調整部材410が2回目の下降時に逆方向に回転するものと示したが、本発明の実施例はこれに限定されないため、駆動ギア430は開放状態から閉鎖状態に切り替わる間の風向調整部材410の下降回数に関係なく、一例として開放状態から閉鎖状態に切り替わるために開放状態から下降を開始する際にモータ420の駆動により逆方向に回転することができる。さらに、別の例として、駆動ギア430は、開放状態から閉鎖状態に切り替わるために開放状態から最初の降下を開始する前にモータ420の駆動によって逆方向に回転してもよい。ここで駆動ギア430の逆方向への回転は、風向調整部材410の下降前の予備動作であり、風向調整ユニット400の開放状態から閉鎖状態への切り替え過程に含まれる。
【0053】
以上、本発明の実施形態を具体的な実施例として説明したが、これは例示に過ぎず、本発明はこれに限定されず、本明細書に開示された技術的思想に従う最も広い範囲を有するものと解釈されるべきである。当業者は、開示された実施例を組合せ/置換して摘示されていない形状のパターンを実施することができるが、これも本発明の範囲から逸脱しないであろう。さらに、当業者は、本明細書に基づいて開示された実施例を容易に変更または変形することができ、そのような変更または変形も本発明の権利範囲に属することは明らかである。
【国際調査報告】