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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-03
(54)【発明の名称】調理装置
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20240327BHJP
【FI】
A47J27/00 103P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565996
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 KR2022008396
(87)【国際公開番号】W WO2022265349
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0077038
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522407695
【氏名又は名称】クチェン カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Cuchen Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】530,Samseong-ro,Gangnam-gu,Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨム、キュ ヒョン
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA03
4B055BA10
4B055CA36
4B055CA82
4B055CC23
4B055CC26
(57)【要約】
本開示の例示的実施例による調理装置は、内釜が収容される本体、本体に結合される蓋カバー内に設けられたトッププレート、第1方向に直線運動が可能にトッププレート上に結合されたロックスライド及び内釜のフランジ部にかかるように構成された係止突起を含むロック構造体を含み、ロック構造体は、第1方向に直線運動を行う前記ロックスライドの位置によって前記係止突起が内釜のフランジ部に垂直方向に重畳するように位置したロック位置と、ロック位置から前記トッププレートの外側に離隔されたロック解除位置との間で線状移動するように構成される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内釜が収容される本体と、
前記本体に結合される蓋カバー内に設けられたトッププレートと、
第1方向に直線運動が可能に前記トッププレート上に結合されたロックスライドと、及び
前記内釜のフランジ部にかかるように構成された係止突起を含むロック構造体と、を含み、
前記ロック構造体は、前記第1方向に直線運動を行う前記ロックスライドの位置によって前記係止突起が前記内釜のフランジ部に垂直方向に重畳するように位置したロック位置と、前記ロック位置から前記トッププレートの外側に離隔されたロック解除位置との間で線状移動するように構成される、
調理装置。
【請求項2】
前記ロックスライドは、前記第1方向と平行に形成される第1領域と前記第1方向と交差する方向に形成される第2領域とを含むガイド溝を含み、
前記ロック構造体は、前記ガイド溝に収容され、前記ロックスライドが前記第1方向に移動することにより前記第1領域または第2領域のうちいずれか1つに位置する締結部材と連結される、
請求項1に記載の調理装置。
【請求項3】
前記第2領域は前記ロックスライドの内側から遠くなる方向に形成され、
前記ロック構造体は、前記締結部材が前記第1領域に位置する場合前記ロック位置に位置し、前記締結部材が前記第2領域に位置する場合前記ロック解除位置に位置する、
請求項2に記載の調理装置。
【請求項4】
前記内釜の収容空間と連通する内部流路、前記内部流路を塞ぐことによって前記内釜の圧力を調節する圧力調節棒及び外部に突出した圧力調節突起の高さにより前記圧力調節棒が前記内部流路を塞ぐ程度を変更することによって前記内釜の圧力を調節するように構成された圧力制御装置をさらに含み、
前記ロックスライドは、互いに異なる高さを有する複数の段部を有する多段構造を含み、
前記ロックスライドが前記第1方向に直線運動することにより前記多段構造の前記複数の段部によって前記圧力調節突起が相違する高さに位置する、
請求項1に記載の調理装置。
【請求項5】
前記ロックスライドは、前記第1方向と平行に形成される第1領域と前記第1方向と交差する方向に形成される第2領域とを含むガイド溝を含み、
前記ロック構造体は、前記ガイド溝に収容され、前記ロックスライドが前記第1方向に移動することにより前記第1領域または第2領域のうちいずれか1つに位置する締結部材と連結され、
前記圧力制御装置は、前記締結部材が前記第1領域に位置する場合前記内釜の圧力を第1圧力に調節し、前記締結部材が前記第2領域に位置する場合前記内釜の圧力を第2圧力に調節し、前記第1圧力は前記第2圧力より高い、
請求項4に記載の調理装置。
【請求項6】
前記トッププレートの上面に配置され、弾性部材によって垂直方向に弾性力を受ける安全突起を含む安全構造体をさらに含み、
前記ロックスライドは、前記ロックスライドの位置によって前記安全突起が嵌められることができる複数の拘束溝を含む、
請求項1に記載の調理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理装置に関するものであり、より詳細には安全に調理材料を調理することができる調理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、調理装置の代表的な例として電気圧力炊飯器は、ご飯を炊くことができる炊事機能と、炊事されたご飯を一定温度で維持させることができる保温機能を選択的に行うことができるようになった装置である。電気圧力炊飯器は、本体の上部に蒸気排出孔が形成された本体蓋が前記本体に開閉可能に設置され、前記本体の内部には内釜が着脱可能に内蔵され、この内釜を覆えるように内釜蓋が別途に備えられ得る。本体内には前記内釜に収容された調理材料、即ち、米や雑穀、その他の食材に熱を伝達して調理できるようにする誘導加熱方式または熱板方式のヒーターが備えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、蓋が不完全に閉鎖されても安全に使用できる調理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的を達成するために、本発明の実施例による調理装置は、内釜が収容される本体、本体に結合される蓋カバー内に設けられたトッププレート、第1方向に直線運動が可能にトッププレート上に結合されたロックスライド及び内釜のフランジ部にかかるように構成された係止突起を含むロック構造体を含み、ロック構造体は、第1方向に直線運動を行う前記ロックスライドの位置によって前記係止突起が内釜のフランジ部に垂直方向に重畳するように位置したロック位置と、ロック位置から前記トッププレートの外側に離隔されたロック解除位置との間で線状移動するように構成される。
【0005】
さらに、ロックスライドは、第1方向と平行に形成される第1領域と第1方向と交差する方向に形成される第2領域とを含むガイド溝を含み、ロック構造体は、ガイド溝に収容され、ロックスライドが第1方向に移動することにより第1領域または第2領域のうちいずれか1つに位置する締結部材と連結される。
【0006】
さらに、第2領域はロックスライドの内側から遠くなる方向に形成され、ロック構造体は、締結部材が第1領域に位置する場合ロック位置に位置し、締結部材が前記第2領域に位置する場合前記ロック解除位置に位置する。
【0007】
さらに、内釜の収容空間と連通する内部流路、内部流路を塞ぐことによって内釜の圧力を調節する圧力調節棒及び外部に突出した圧力調節突起の高さにより圧力調節棒が内部流路を塞ぐ程度を変更することによって内釜の圧力を調節するように構成された圧力制御装置をさらに含み、ロックスライドは、互いに異なる高さを有する段部を有する多段構造を含み、ロックスライドが第1方向に直線運動することにより多段構造の複数の段部によって圧力調節突起が相違する高さに位置する。
【0008】
さらに、ロックスライドは、第1方向と平行に形成される第1領域と前記第1方向と交差する方向に形成される第2領域とを含むガイド溝を含み、ロック構造体は、ガイド溝に収容され、ロックスライドが第1方向に移動することにより第1領域または第2領域のうちいずれか1つに位置する締結部材と連結され、圧力制御装置は、締結部材が第1領域に位置する場合内釜の圧力を第1圧力に調節し、締結部材が第2領域に位置する場合内釜の圧力を第2圧力に調節し、第1圧力は第2圧力より高い。
【0009】
さらに、トッププレートの上面に配置され、弾性部材によって垂直方向に弾性力を受ける安全突起を含む安全構造体をさらに含み、ロックスライドは、ロックスライドの位置によって安全突起が嵌められることができる複数の拘束溝を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示の技術的思想による調理装置は、蓋が不完全に閉鎖されても内釜の蒸気圧を外部に誘導することによって使用の安全性を提供することができる。
【0011】
また、調理装置は多段構造を通じて内釜の圧力を複数の段階で調節する機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の例示的な実施例による調理装置10を示す斜視図である。
図2】調理装置10の内部構造を示す斜視図である。
図3】調理装置10の内部構造を示す分離斜視図である。
図4】本開示の例示的実施例によるロックスライド320を説明する図面である。
図5】本開示の例示的実施例によるロックスライド320と安全構造体600を説明する図面である。
図6A】ロックスライドの移動によるロック構造体の動作を示す断面図である。
図6B】ロックスライドの移動によるロック構造体の動作を示す断面図である。
図7A】本開示の例示的実施例によるロック状態を説明する図面である。
図7B】本開示の例示的実施例によるロック解除過程を説明する図面である。
図7C】本開示の例示的実施例によるロック過程を説明する図面である。
図8】本開示の例示的実施例による圧力制御装置500を説明する図面である。
図9A】本開示の例示的実施例による圧力調節過程を説明する図面である。
図9B】本開示の例示的実施例による圧力調節過程を説明する図面である。
図9C】本開示の例示的実施例による圧力調節過程を説明する図面である。
図9D】本開示の例示的実施例による圧力調節過程を説明する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本開示の望ましい実施例を詳細に説明することにする。図面上の同一の構成要素に対しては同一の参照符号を使用し、これらに対する重複説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の例示的な実施例による調理装置10を示す斜視図である。図2は、調理装置10の内部構造を示す斜視図である。図3は、調理装置10の内部構造を示す分離斜視図である。
【0015】
図1図3を参照すると、調理装置10は調理材料を調理できる調理空間を含む本体200と、前記本体200に設置された蓋アセンブリー100を含み得る。
【0016】
本体200は調理材料を収容するように構成された内釜210を収容し得る。内釜210は容器形態を有し、調理材料が収容される収容空間を有し得る。内釜210は本体200の調理空間内に分離可能に搭載され得る。例示的な実施例において、内釜210はその上端縁に外側に突出したフランジ部221を含み得る。フランジ部221は内釜210の上端縁に沿って延び得る。一部実施例において、内釜210の上端には内釜210の上端縁に沿って相互離隔された複数のフランジ部221が配置され得る。本体200は内釜210に収容された調理材料を加熱するための加熱源を含み得る。例えば、本体200は熱板方式のヒーターまたは誘導加熱方式で作動するヒーターを含み得る。本発明の実施例による内釜210はZ軸方向から見る際、角が丸い四角形の形態を有し得る。
【0017】
蓋アセンブリー100は本体200の調理空間及び/又は内釜210の収容空間を覆うことができる。蓋アセンブリー100は調理材料に対する調理が進められる間に、内釜210の収容空間に調理に適した圧力が形成されるように内釜210の収容空間及び/又は本体の調理空間を密閉するように構成され得る。例示的な実施例において、蓋アセンブリー100は本体200の一側にヒンジ結合され、ヒンジ軸を基準として回動することができる。蓋アセンブリー100は内釜210の収容空間を覆う閉じられた位置と、内釜210の収容空間を開放する開かれた位置との間で回動することができる。例示的な実施例において、蓋アセンブリー100は本体に分離可能に結合されることもできる。
【0018】
蓋アセンブリー100は蓋カバー101、操作ハンドル102、圧力調節カバー103、トッププレート330、ロックスライド320、及びロック構造体310を含み得る。
【0019】
蓋カバー101は本体200に結合され得る。蓋カバー101は蓋アセンブリー100の外観を形成し得る。蓋カバー101は内部に各種の電装部品が設置され得る空間を提供することができる。
【0020】
トッププレート330は本体200の上部を覆うことができる。トッププレート330は蓋カバー101内に配置され、蓋カバー101に結合され得る。トッププレート330は内釜210と連通する第1蒸気ホール301H及び第2蒸気ホール302Hを含み得る。
【0021】
ロックスライド320はトッププレート330上に配置され得る。ロックスライド320は略トッププレート330上で直線方向に移動するようにトッププレート330に結合され得る。ロックスライド320はトッププレート330上でY軸方向または-Y軸方向に移動するように構成され得るが、実施例はこれに制限されず、X軸方向または-X軸方向に移動するように構成され得る。
【0022】
ロックスライド320は蓋カバー101から突出している操作ハンドル102の直線運動に連動して移動するように構成され得る。具体的には、操作ハンドル102は動力伝達構造体1021と連結されて線状的に移動し得、ロックスライド320は動力伝達構造体1021と連結されて線状的に移動し得る。例えば、操作ハンドル102のY軸方向への移動はロックスライド320のY軸方向への移動を引き起こし、操作ハンドル102の-Y軸方向への移動はロックスライド320の-Y軸方向への移動を引き起こし得る。
【0023】
より具体的には、操作ハンドル102は動力伝達構造体1021上部に突出した突出部1022を通じて動力伝達構造体1021と一体に組み立てられ得る。動力伝達構造体1021は、動力伝達構造体1021の本体をZ軸方向に貫く動力伝達溝1023を有し得る。動力伝達溝1023の間でネジのような締結部材(例えば、図7Aの第3締結部材403)が挿入され得、締結部材はロックスライド320の遊動拘束溝323に挿入され得る。即ち、締結部材を通じて動力伝達構造体1021とロックスライド320は互いに締結されることができる。
【0024】
ロックスライド320はトッププレート330上で予め定められた移動範囲内で移動するように構成され得る。遊動拘束溝323はロックスライド320の直線移動を案内すると共に、ロックスライド320の移動範囲を制限することができる。
【0025】
圧力調節カバー103内にソレノイドバルブ104と圧力制御装置500が収容され得る。
【0026】
ソレノイドバルブ104と圧力制御装置500はトッププレート330上に装着され得る。ソレノイドバルブ104は電気的制御信号により内釜210の収容空間の蒸気を排出することで、内釜210の収容空間の圧力を調節するように構成され得る。ソレノイドバルブ104は第2蒸気ホール302Hを通じて内釜210の収容空間と連通する内部流路を含み得、電気的制御信号により前記内部流路を選択的に開閉するように構成され得る。例えば、ソレノイドバルブ104は調理が完了した時点で前記内部流路を開放して内釜210内の残圧を外部に速やかに放出するように構成され得る。
【0027】
圧力制御装置500は内釜210の収容空間の圧力レベルに応じて蒸気の排出を制御して、内釜210の収容空間の圧力を制御するように構成され得る。圧力制御装置500は第1蒸気ホール301Hを通じて内釜210の収容空間と連通する流路を有し得、前記流路へ流入した蒸気を選択的に排出するように構成され得る。圧力制御装置500はロックスライド320に形成される多段構造322によって開閉が調節される流路を含み得、圧力制御装置500は流路の開閉により内釜210の圧力を複数の段階で調節することができる。例示的実施例において、圧力制御装置500は内釜210の圧力を4段階で調節することができる。例えば、4段階の圧力のそれぞれは大気圧と2.4kgf/cmとの間の圧力であり得る。
【0028】
トッププレート330上に安全構造体600が装着され得る。具体的には、安全構造体600はトッププレート330に形成される拘束溝332に安着され得る。安全構造体600は構造体カバー601、安全突起602、弾性部材603及び支持部材604を含み得る。構造体カバー601は安全構造体600の外観を形成し、安全突起602のZ軸方向の移動をガイドする溝を含み得る。弾性部材603は安全突起602の上部に配置され得、安全突起602をZ軸方向に押し出すことができる。安全突起602は弾性部材603から弾性力の伝達を受け、構造体カバー601の溝を通じてZ軸方向に移動することができる。安全突起602は構造体カバー601の高さより高い位置まで盛り上がることができる。支持部材604は弾性部材603及び拘束溝302の間に位置し得る。
【0029】
ロックスライド320は安全溝324を含み得る。安全溝324は安全構造体600の安全突起602が収容される空間であり得る。安全溝324に安全突起602が収容される嵌め状態の場合、圧力制御装置500は内釜210の圧力を一定に維持することができる。安全溝324は複数の個数(例えば、4個)が備えられ得、複数の安全溝324のそれぞれに安全突起602が収容されるたびに圧力制御装置500は内釜210の圧力を異なって調節することができる。安全溝324に安全突起602が収容される嵌め状態の場合、ロックスライド320の移動は多少制限され得る。ただし、弾性部材603が安全突起602を上側に押し上げる弾性力よりロックスライド320が操作ハンドル102により安全突起602を下側に下ろす外力が大きくなる場合、ロックスライド320はY軸方向に移動することができる。
【0030】
ロックスライド320は概ねロックスライド320の移動方向に沿って延びるガイド溝321を含み、ロック構造体310の連結プレート312はガイド溝321に挿入される第2締結部材402と連結され得る。ロックスライド320が、例えば、Y軸方向に移動する間、ガイド溝321に挿入された第2締結部材402と、ロックスライド320間の物理的干渉によって、ロック構造体310のX軸方向の線状移動が実現できる。
【0031】
ロック構造体310はロックブレード311及びトッププレート330とロックスライド320の間に配置された連結プレート312を含み得る。連結プレート312は直線方向に延びた溝313を含み得る。連結プレート312の溝313には、ネジのような第1締結部材401が挿入され得、第1締結部材401はトッププレート330に固定され得る。連結プレート312の溝313はロック構造体310のX軸方向の線状移動を案内すると共に、ロック構造体310の移動範囲を制限することができる。
【0032】
ロック構造体310はトッププレート330上に装着され、選択的に内釜210のフランジ部211及びトッププレート330の縁部331に噛み合うように構成された係止突起(図6Aの3111,3113)を含み得る。ロック構造体310のロック位置はロック構造体310の係止突起3111,3113が内釜210のフランジ部211と垂直方向に重畳する位置であり、ロック構造体310のロック解除位置はロック構造体310の係止突起3111,3113が内釜210のフランジ部211と垂直方向に重畳しない位置であり得る。内釜210に入れられた調理材料に対する調理が進められる間、ロック構造体310はロック位置に位置し、係止突起3111,3113が内釜210及び縁部331に固定されることにより、内釜210とトッププレート300の間が堅固に固定され得る。ロック構造体310は後述される図面を通じて詳細に説明できる。
【0033】
図4は、本開示の例示的実施例によるロックスライド320を説明する図面である。図5は、本開示の例示的実施例によるロックスライド320と安全構造体600を説明する図面である。図6A及び図6Bは、ロックスライドの移動によるロック構造体の動作を示す断面図である。具体的には、図6Aはロック構造体310がロック位置にある時の状態を示し、図6Bはロック構造体310がロック解除位置にある時の状態を示す。図7Aは本開示の例示的実施例によるロック状態を説明する図面であり、図7Bは本開示の例示的実施例によるロック解除過程を説明する図面であり、図7Cは本開示の例示的実施例によるロック過程を説明する図面である。
【0034】
図4及び図5を参照すると、ロックスライド320はガイド溝321、多段構造322、遊動拘束溝323及び安全溝324を含み得る。
【0035】
ガイド溝321にはロック構造体310の連結プレート312と締結される第2締結部材402が挿入され得る。ガイド溝321はY軸方向に並んで形成される安全領域3211及びY軸方向と交差しロックスライド320の内側と遠くなる方向に形成される開閉領域3212を含み得る。例えば、安全領域3211は第1~第4ロック位置(または、第1~第4ガイド位置)(G1~G4)を含み得、開閉領域3212は第5ロック位置(または、第5ガイド位置)(G5)を含み得る。第1~第4ロック位置(G1~G4)は第1距離(d1だけ相互離隔され得、第4ロック位置(G4)と第5ロック位置(G5)は第2距離(d2)だけ相互離隔され得る。
【0036】
第2締結部材402はガイド溝321内のどこでも位置し得る。例えば、第2締結部材402は第1~第5ロック位置(G1~G5)に位置し得る。説明の便宜上、ロックスライド320が停止したイメージを基準に第2締結部材402の相対的位置を示したが、実際に、第2締結部材402はトッププレート330と連結されて固定されることができ、ロックスライド320が操作ハンドル102に連動して移動することは通常の技術者に自明に理解できるものである。
【0037】
遊動拘束溝323には第3締結部材(例えば、図7Aの403)が挿入され得る。第3締結部材403は遊動拘束溝323内のどこでも位置し得る。例えば、第3締結部材403は第1~第5遊動位置(P1~P5)に位置し得る。第1~第4遊動位置(P1~P4)は第1距離(d1)だけ相互離隔され得、第4遊動位置(P4)と第5遊動位置(P5)は第2距離(d2)だけ相互離隔され得る。
【0038】
安全溝324には安全突起602が挿入され得る。安全溝324は複数の溝から構成され得、例えば、第1~第4安全溝324-1~324-4を含み得る。安全突起602は第1~第4安全溝324-1~324-4のうちいずれか1つの溝に挿入されればロックスライド320の移動を多少制限させることができる。ただし、操作ハンドル102によりY軸方向に基準の大きさ以上の外力がロックスライド320に加えられる場合、安全突起602は他の安全溝に移動し得る。第1~第4安全溝324-1~324-1は第1距離(d1)だけ相互離隔され得る。
【0039】
図6A及び図6Bを参照すると、ロック構造体310はトッププレート330の縁部331に沿って延びる形態を有するロックブレード311を含み得る。ロックブレード311はトッププレート330の縁部331及び内釜210のフランジ部221を側方向から取り囲む側壁部3112、側壁部3112の上端部から内側に延びてトッププレート330の縁部331の上端部に接触する上部係止突起3111及び側壁部3112の下端部から内側に延びてフランジ部221の下端部に接触する下部係止突起3113を含み得る。即ち、上部係止突起3111はトッププレート330の縁部331に係止固定されるように構成され得、下部係止突起3113は内釜210のフランジ部221に係止固定されるように構成され得る。
【0040】
図4図6A図7Aを参照すると、第2締結部材402が安全領域3211、例えば、第1~第4ガイド位置(G1~G4)に位置する場合、ロック構造体310はロック状態であり得る。即ち、第2締結部材402が安全領域3211に位置する場合、上部係止突起3111は縁部331に係止固定され、下部係止突起3113はフランジ部221に係止固定され得る。
【0041】
図4図6B及び図7Bを参照すると、ロックスライド320はY軸方向に移動する場合、第2締結部材402は開閉領域3212、例えば、第5ガイド位置(G5)に移動することができ、ロック構造体310はロック解除状態になり得る。即ち、第2締結部材402が開閉領域3212に位置する場合、上部係止突起3111の縁部331に対する係止固定が解除され得、下部係止突起3113のフランジ部221に対する係止固定が解除され得る。ロック構造体310は縁部331及びフランジ部221と遠くなる方向に移動することができる。ロック解除状態で、安全突起602はロックスライド320の側面に当接することができる。
【0042】
図4図6B図7Cを参照すると、ロックスライド320は-Y軸方向に移動する場合、第2締結部材402は安全領域3211、例えば、第1ガイド位置(G1)に移動することができ、ロック構造体310はロック状態になり得る。ロック構造体310は縁部331及びフランジ部221と近づく方向に移動することができる。ロック状態で、安全突起602は第1~第4安全溝324-1~324-4に挿入され得る。
【0043】
図8は、本開示の例示的実施例による圧力制御装置500を説明する図面である。
【0044】
図3及び図8を参照すると、圧力制御装置500は上部シリンダ502、下部シリンダ505、圧力調節棒504、第1弾性部材503、第2弾性部材506、圧力調節構造507、圧力調節突起508及び上部キャップ501を含み得る。
【0045】
下部シリンダ505は第1蒸気ホール301Hと連結され得、内釜210の蒸気が疎通する流路509を形成し得る。圧力調節構造507は下部シリンダ505の外部を取り囲む形状を有し得る。圧力調節構造507は第2弾性部材506によりトッププレート330から支持され得、第2弾性部材506によりZ軸方向に外力を受ける状態であり得る。前記圧力調節構造507の外側に圧力調節突起508が形成され得る。
【0046】
上部シリンダ502は圧力調節構造507の上部に形成され得、上部シリンダ502の内部空間には圧力調節棒504が位置し得る。圧力調節棒504は下部シリンダ505の流路509を開閉するように構成され得る。流路509を通ってZ軸に移動する蒸気によって圧力調節棒504はZ軸に移動することができる。圧力調節棒504の移動によって内釜210内部の蒸気が外部に抜け出し得るので、圧力調節棒504が流路509を塞ぐ力により内釜210の圧力が決定され得る。
【0047】
第1弾性部材503は上部シリンダ502の上側支持面510と圧力調節棒504の下側支持面511との間で位置し得る。第1弾性部材503は圧力調節棒504が蒸気によってZ軸方向に移動することを妨害し得る。上部シリンダ502が高いところに形成されるほど上側支持面510の高さが高くなり、第1弾性部材503が下側支持面511に伝達する弾性力が小さくなり得る。従って、上部シリンダ502の高さが高くなるほど内釜210内部の圧力は低くなり得る。
【0048】
図9A図9Dは、本開示の例示的実施例による圧力調節過程を説明する図面である。図9A図9Dは、図3図5図8とともに参照して後述される。
【0049】
図3図5図9Aを参照すると、多段構造322は第1~第4段部3221~3224を含み得る。第1~第4段部3221~3224は、順次高さが上昇する表面を有し得る。即ち、第2段部3222の高さは第1段部3221の高さより高く、第3段部3223の高さは第2段部3222の高さより高く、第4段部3224の高さは第3段部3223の高さより高くなり得る。
【0050】
図3及び図9Aを参照すると、圧力制御装置500は圧力調節突起508を含み得る。圧力調節突起508は圧力調節構造507に形成され得、圧力調節構造507の外周外側方向に突出した構造であり得る。
【0051】
図9A図9Dを参照すると、圧力調節突起508は第1~第4段部3221~3224の下に位置し得る。圧力調節構造507は第2弾性部材506によりZ軸方向に外力を受けるので、ロックスライド320がY軸方向に移動しても、圧力調節突起508は第1~第4段部3221~3224のそれぞれと接するように位置し得る。
【0052】
図9Aは、図4の第2締結部材402が第1ガイド位置(G1)に位置する時、圧力調節突起508が第1段部3221の下に位置することを示す図面である。圧力調節突起508は圧力調節構造507と一体であり、図8を参照すると、圧力調節構造507は上部シリンダ502の高さを決定することができる。図8を参照して、前述された通り、上部シリンダ502の高さが高くなるほど内釜210内部の圧力は下降し得る。圧力調節突起508が第1段部3221の下面に接すれば、内釜210内部の圧力は第1圧力で維持され得る。即ち、第2締結部材402が第1ガイド位置(G1)に位置すれば内釜210内部の圧力は第1圧力で維持され得る。
【0053】
図9Bは、図4の第2締結部材402が第2ガイド位置(G2)に位置する時、圧力調節突起508が第2段部3222の下に位置することを示す図面である。上部シリンダ502の高さが高くなるほど内釜210内部の圧力は下降し得る。従って、圧力調節突起508が第2段部3222の下面に接すれば内釜210内部の圧力は第2圧力で維持され得、第2圧力は第1圧力より低くなり得る。
【0054】
図9Cは、図4の第2締結部材402が第3ガイド位置(G3)に位置する時、圧力調節突起508が第3段部3223の下に位置することを示す図面である。上部シリンダ502の高さが高くなるほど内釜210内部の圧力は下降し得る。従って、圧力調節突起508が第3段部3223の下面に接すれば内釜210内部の圧力は第3圧力で維持され得、第3圧力は第2圧力より低くなり得る。
【0055】
図9Dは、図4の第2締結部材402が第4~第5ガイド位置(G4,G5)に位置する時、圧力調節突起508が第4段部3224の下に位置することを示す図面である。上部シリンダ502の高さが高くなるほど内釜210内部の圧力は下降し得る。従って、圧力調節突起508が第4段部3224の下面に接すれば内釜210内部の圧力は第4圧力で維持され得、第4圧力は第3圧力より低くなり得る。
【0056】
以上で説明した本開示の技術的思想は、前述した実施例及び添付の図面に限定されない。また、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であることは本開示の属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明白である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
【手続補正書】
【提出日】2024-02-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
トッププレート330上に安全構造体600が装着され得る。具体的には、安全構造体600はトッププレート330に形成される拘束溝332に安着され得る。安全構造体600は構造体カバー601、安全突起602、弾性部材603及び支持部材604を含み得る。構造体カバー601は安全構造体600の外観を形成し、安全突起602のZ軸方向の移動をガイドする溝を含み得る。弾性部材603は安全突起602の上部に配置され得、安全突起602をZ軸方向に押し出すことができる。安全突起602は弾性部材603から弾性力の伝達を受け、構造体カバー601の溝を通じてZ軸方向に移動することができる。安全突起602は構造体カバー601の高さより高い位置まで盛り上がることができる。支持部材604は弾性部材603及び拘束溝332の間に位置し得る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内釜が収容される本体と、
前記本体に結合される蓋カバー内に設けられたトッププレートと、
第1方向に直線運動が可能に前記トッププレート上に結合されたロックスライドと、
前記内釜のフランジ部にかかるように構成された係止突起を含むロック構造体と、
前記内釜の収容空間と連通する内部流路と、
前記内部流路を塞ぐことによって前記内釜の圧力を調節する圧力調節棒と、
外部に突出した圧力調節突起の高さにより前記圧力調節棒が前記内部流路を塞ぐ程度を変更することによって前記内釜の圧力を調節するように構成された圧力制御装置と、を含み、
前記ロック構造体は、前記第1方向に直線運動を行う前記ロックスライドの位置によって前記係止突起が前記内釜のフランジ部に垂直方向に重畳するように位置したロック位置と、前記ロック位置から前記トッププレートの外側に離隔されたロック解除位置との間で線状移動するように構成され
前記ロックスライドは、互いに異なる高さを有する複数の段部を有する多段構造を含み、
前記ロックスライドが前記第1方向に直線運動することにより前記多段構造の前記複数の段部によって前記圧力調節突起が相違する高さに位置する、
調理装置。
【請求項2】
前記ロックスライドは、前記第1方向と平行に形成される第1領域と前記第1方向と交差する方向に形成される第2領域とを含むガイド溝を含み、
前記ロック構造体は、前記ガイド溝に収容され、前記ロックスライドが前記第1方向に移動することにより前記第1領域または第2領域のうちいずれか1つに位置する締結部材と連結される、
請求項1に記載の調理装置。
【請求項3】
前記第2領域は前記ロックスライドの内側から遠くなる方向に形成され、
前記ロック構造体は、前記締結部材が前記第1領域に位置する場合前記ロック位置に位置し、前記締結部材が前記第2領域に位置する場合前記ロック解除位置に位置する、
請求項2に記載の調理装置。
【請求項4】
前記ロックスライドは、前記第1方向と平行に形成される第1領域と前記第1方向と交差する方向に形成される第2領域とを含むガイド溝を含み、
前記ロック構造体は、前記ガイド溝に収容され、前記ロックスライドが前記第1方向に移動することにより前記第1領域または第2領域のうちいずれか1つに位置する締結部材と連結され、
前記圧力制御装置は、前記締結部材が前記第1領域に位置する場合前記内釜の圧力を第1圧力に調節し、前記締結部材が前記第2領域に位置する場合前記内釜の圧力を第2圧力に調節し、前記第1圧力は前記第2圧力より高い、
請求項に記載の調理装置。
【請求項5】
内釜が収容される本体と、
前記本体に結合される蓋カバー内に設けられたトッププレートと、
第1方向に直線運動が可能に前記トッププレート上に結合されたロックスライドと、
前記内釜のフランジ部にかかるように構成された係止突起を含むロック構造体と、
前記トッププレートの上面に配置され、弾性部材によって垂直方向に弾性力を受ける安全突起を含む安全構造体と、を含み、
前記ロック構造体は、前記第1方向に直線運動を行う前記ロックスライドの位置によって前記係止突起が前記内釜のフランジ部に垂直方向に重畳するように位置したロック位置と、前記ロック位置から前記トッププレートの外側に離隔されたロック解除位置との間で線状移動するように構成され、
前記ロックスライドは、前記ロックスライドの位置によって前記安全突起が嵌められることができる複数の拘束溝を含む、
調理装置。
【国際調査報告】