(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-04
(54)【発明の名称】消費者製品
(51)【国際特許分類】
C11D 17/04 20060101AFI20240328BHJP
C11D 7/22 20060101ALI20240328BHJP
C11D 3/50 20060101ALI20240328BHJP
【FI】
C11D17/04
C11D7/22
C11D3/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023549673
(86)(22)【出願日】2022-02-16
(85)【翻訳文提出日】2023-10-03
(86)【国際出願番号】 EP2022053827
(87)【国際公開番号】W WO2022175331
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】202121006887
(32)【優先日】2021-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ダス,サンディップ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ-レオン,ダニエラ・ウィチュダ・ダリオ
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン,ジェームズ・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ガッゲ,マノージ・サティシュ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,エリザベス・ジェーン
(72)【発明者】
【氏名】トゥルン,ヴォー-キエン
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AE05
4H003BA18
4H003DA02
4H003DA05
4H003EB04
4H003EB08
4H003EB13
4H003EB16
4H003EB28
4H003EB37
4H003ED02
4H003FA12
4H003FA16
4H003FA26
(57)【要約】
本発明は、ポリオレフィン系ポリマーを含む外側配向多層フィルム;ポリオレフィン系ポリマーを含む内側多層フィルム;及び、0.2重量%~1.2重量%の香料を含む組成物;を含むラミネート包装を含む消費者製品に関し、ここで、該外層と該内層はエチレン系ポリマー又はプロピレン系ポリマーである同じポリオレフィン系ポリマーで作製されており;及び、ここで、該組成物は該ラミネート包装の内側に包装されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a. ラミネート包装〔該ラミネート包装は、
i. ポリオレフィン系ポリマーを含む外側配向多層フィルム;
ii. ポリオレフィン系ポリマーを含む内側多層フィルム;
を含む〕;及び、
b. 0.2重量%~1.2重量%の香料を含む組成物;
を含む、消費者製品であって、
該外層と該内層とは、エチレン系ポリマー又はプロピレン系ポリマーである同じポリオレフィン系ポリマーで作製されており;
該組成物は該ラミネート包装の内側に包装されている、消費者製品。
【請求項2】
前記香料が、90重量%~100重量%の香気原料を含む、請求項1に記載の消費者製品。
【請求項3】
前記外側多層が、20~26μmの厚さを有する、請求項1又は2に記載の消費者製品。
【請求項4】
前記内側多層が、30~60μmの厚さを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項5】
前記配向層が、一軸配向(機械方向)又は二軸配向の多層フィルムである、請求項1~4のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項6】
前記配向多層フィルムが、一軸配向(機械方向)ポリエチレンフィルムである、請求項1~5のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項7】
前記組成物が、0.5重量%~1重量%の香料を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項8】
前記組成物が、パーソナルケア組成物又はホームケア組成物である、請求項1~7のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項9】
前記組成物が、水性組成物である、請求項1~8のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項10】
前記内側多層フィルムが、真空金属化されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項11】
製品の販売又は使用の前に消費者に香気体験を提供するためにホームケア製品及びパーソナルケア製品を包装するための、ラミネートの使用であって、
該ラミネートは、ポリオレフィン系ポリマーを含む外側配向多層フィルムと、ポリオレフィン系ポリマーを含む内側多層フィルムとを含む、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラミネート包装で提供される消費者製品に関し、特に、本発明は、フレキシブルラミネート包装で提供される消費者製品に関する。
【背景技術】
【0002】
香りは、生活に欠かせないものとして認められている。
【0003】
パーソナルケア及びホームケアの市場において、殆どの製品は、価値ある情緒的又は機能的な利点を送達するために、製品の性能を伝えるために、ブランドを差別化するために、又は、付加価値を創出するために、香気に頼っている。機能レベルでは、香気の複雑な特性によって、個人は、悪臭(即ち、何百万もの人々の日常生活を悩ませている不快な臭い)を制御又は除去することが可能である。ホームケア製品又はパーソナルケア製品に組み込まれた香気を使用してこれらの臭いを制御することで、悪臭と戦うだけでなく、人々の生活の物理的な質が改善される。香気は、複合的な印象を伝える - 雰囲気を創出し、清潔感、新鮮さ又は柔らかさを表し、ストレスを軽減し、安らぎを創出し、並びに、魅惑及び魅力を誘発する。
【0004】
消費者は、ホームケア製品又はパーソナルケア製品がボトル入りで販売されている場合、その製品を購入する前に、その製品のボトルのキャップを開けて製品の匂いを嗅ぐのが習慣となっている。しかしながら、これらの製品がラミネート包装又はサッシェで販売されている場合、これは不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、製品が開封することなくラミネート包装又はサッシェで販売される場合に、その製品の販売又は使用の前に、消費者に香気体験を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、製品の有効期間に影響を与えることなく、消費者に香気体験を提供することである。
【0007】
本発明のさらに別の目的は、リサイクル可能なラミネート包装又はサッシェで提供されている製品の販売又は使用の前に、消費者に香気体験を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚くべきことに、特定のタイプのラミネートを使用して包装された組成物の中に香料を特定の濃度で使用することによって、製品の販売又は使用の前に消費者にその製品の香気体験を提供することができることが分かった。
【0009】
従って、第1の態様において、本発明は、ポリオレフィン系ポリマーを含んでいる外側配向多層フィルム;ポリオレフィン系ポリマーを含んでいる内側多層フィルム;及び、0.2重量%~1.2重量%の香料を含んでいる組成物;を含んでいるラミネート包装を含んでいる消費者製品を提供し、ここで、該外層と該内層はエチレン系ポリマー又はプロピレン系ポリマーである同じポリオレフィン系ポリマーで作製されており;及び、ここで、該組成物は該ラミネート包装の内側に包装されている。
【0010】
第2の態様において、本発明は、製品の販売又は使用の前に消費者に香気体験を提供するためにホームケア製品及びパーソナルケア製品を包装するための、ポリオレフィン系ポリマーを含んでいる外側配向多層フィルム及びポリオレフィン系ポリマーを含んでいる内側多層フィルムを含んでいるラミネートの使用を提供する。
【0011】
本発明に関連して、「HDPE」への言及は、高密度ポリエチレンを意味する。
【0012】
本発明に関連して、「LDPE」への言及は、低密度ポリエチレンを意味する。
【0013】
本発明に関連して、「MDPE」への言及は、中密度ポリエチレンを意味する。
【0014】
本発明に関連して、「LLDPE」への言及は、直鎖状低密度ポリエチレンを意味する。
【0015】
本発明に関連して、「実質的に含まない(substantially free)」への言及は、典型的には、3重量%未満、好ましくは、2重量%未満、さらに好ましくは、1重量%未満、一層さらに好ましくは、0重量%を意味する。
【0016】
本発明に関連して、「包装(packaging)」への言及は、典型的には、当業者にはよく知られている非剛体容器を意味する。これらには、サッシェ、ポーチ、スタンドアップポーチ、ピローポーチ、又は、バルクバッグ、ハルクバッグ、既成パッケージなどが包含され得る。
【0017】
本発明に関連して、「香気体験(fragrance experience)」への言及は、特定の香気又は芳香を感じることができることを意味する。
【0018】
これら及び他の態様、特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付されている特許請求の範囲を読むことにより、当業者には明らかとなるであろう。誤解を避けるために、本発明の一態様の任意の特徴は、本発明の他の任意の態様で利用することができる。単語「含んでいる(comprising)」は、「含んでいる、包含する(including)」を意味することを意図しているが、必ずしも、「からなる(consisting of)」又は「で構成されている(composed of)」を意味することを意図していない。即ち、リストされている段階又は選択肢は、網羅的である必要はない。以下の説明に記載されている実施例は、本発明を明確にすることを意図しており、本発明をそれらの実施例自体に限定することを意図するものではないことに留意されたい。同様に、別途示されていない限り、全てのパーセンテージは重量/重量パーセンテージである。実施例及び比較例における場合を除き、又は、明示的に示されている場合を除き、材料の量若しくは反応条件、材料の物理的性質及び/又は使用について示している本明細書中の全ての数字は、単語「約(about)」によって修飾されているものとして理解されるべきである。「xからyまで(x~y)」という形式で表される数値範囲は、x及びyを包含すると理解される。特定の特徴について複数の好ましい範囲が「xからyまで(x~y)」の形式で記載されている場合、異なる端点を組み合わせた全ての範囲も考慮されることは理解される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
第1の態様において、本発明は、ラミネート包装及び香料組成物を含んでいる消費者製品に関する。
【0020】
本発明のラミネート包装は、好ましくは、フレキシブルラミネート(これは、好ましくは、リサイクル可能である)である。
【0021】
該ラミネート包装は、ポリオレフィン系ポリマーを含んでいる外側多層フィルム及び内側多層フィルムを含んでいる。
【0022】
該外側多層フィルムは、配向多層フィルムである。該外側フィルムは、一軸配向(機械方向)(MDO)又は二軸配向(BO)の多層フィルムであることができる。好ましくは、該外側多層フィルムは、一軸配向(機械方向)多層フィルムである。
【0023】
該外側フィルムのポリオレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマー(PE)又はプロピレン系ポリマー(PP)である。好ましくは、該ポリオレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマーである。
【0024】
本発明の外側配向多層フィルムは、ポリオレフィン系ポリマーを含んでいる複数の層、好ましくは、少なくとも2層、さらに好ましくは、少なくとも3層、一層さらに好ましくは、少なくとも4層、一層さらに好ましくは、少なくとも5層又はさらには5層を超える層を含むことができる。これらの層は、好ましくは、同じポリオレフィン系ポリマーで構成される。外側配向多層の典型的な例は、HDPE、LDPE、MDPE、LLDPEなどの異なるポリエチレン(PE)樹脂のいくつかの層を含んでいる。
【0025】
該外側配向多層フィルムは、好ましくは、15~30ミクロンの厚さを有し、さらに好ましくは、20~26ミクロン、一層さらに好ましくは、少なくとも21ミクロン、一層さらに好ましくは、少なくとも22ミクロン又はさらには少なくとも23ミクロンの厚さを有するが、典型的には、その厚さは、25ミクロン以下、好ましくは、24ミクロン以下である。
【0026】
該外側配向多層フィルムは、好ましくは、0.90~0.98g/cm3(kg/L)の密度を有し、さらに好ましくは、0.93~0.95g/cm3(kg/L)の密度を有する。
【0027】
本発明の外側配向多層フィルムの市販されている例としては、LamiBel(登録商標)(例えば、PlasBel(登録商標))などを挙げることができる。それらは、さらに、Alliance Packing Plastic JSC (APLAS)(ベトナム)、Thanh Phu Plastic Packaging Co., Ltd(ベトナム)、Constantia Creative Polypack Limited(インド)、RKW(スウェーデン)、Polysack Flexible Packaging(イスラエル)、及び、Coveris(オーストリア)などの、さまざまな供給元からも市販されている。
【0028】
ポリオレフィン系ポリマーを含んでいる該内側多層フィルムは、シーラントフィルム又はブローンシーラントフィルムと称されることもある。上記配向多層フィルムとは異なり、該内側多層フィルムは、配向されていない。
【0029】
この内側フィルムは、好ましくは、組合せられたバリアとシーラントの特性を提供すると考えられる真空金属化に付される。該ポリオレフィンフィルムをブローした後、そのフィルムを、真空条件下で、純度99.9%のアルミニウム蒸気を使用して金属化する。これにより、該フィルムの水分と酸素に対するバリアが強化される。
【0030】
該内側多層フィルムのポリオレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマー(PE)又はプロピレン系ポリマー(PP)のいずれかである。好ましくは、該ポリオレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマーである。
【0031】
本発明の内側多層フィルムは、ポリオレフィン系ポリマーを含んでいる複数の層、好ましくは、少なくとも2層、さらに好ましくは、少なくとも3層、一層さらに好ましくは、少なくとも4層、一層さらに好ましくは、少なくとも5層又はさらには5層を超える層を含むことができる。これらの層は、好ましくは、同じポリオレフィン系ポリマーで構成される。内側多層の典型的な例は、HDPE、LDPE、MDPE及びLLDPEなどの異なるポリエチレン(PE)樹脂のいくつかの層を含んでいる。
【0032】
本発明の内側多層は、好ましくは、30~60ミクロンの厚さを有する。該内側多層は、さらに好ましくは、30~50ミクロン、又は、さらには、35~45ミクロン、一層さらに好ましくは、少なくとも37ミクロン、一層さらに好ましくは、少なくとも38ミクロン、又は、さらには、少なくとも39ミクロンの厚さを有するが、典型的には、その厚さは、43ミクロン以下、好ましくは、41ミクロン以下、さらに好ましくは、40ミクロン以下である。ミクロンとはマイクロメートルを意味する。
【0033】
該内側多層フィルムは、好ましくは、0.90~0.96g/cm3(kg/L)の密度を有し、さらに好ましくは、0.93~0.94g/cm3(kg/L)の密度を有する。
【0034】
本発明の外側配向多層フィルムの市販されている例としては、CEL-METTM シーランロフィルムなどを挙げることができる。それらは、さらに、Alliance Packing Plastic JSC (APLAS)(ベトナム)、Huhtamaki(インド)、Amcor(タイ)、DNP Indonesia、Plasindo(インドネシア)などの、さまざまな供給元からも市販されている。
【0035】
リサイクル可能なラミネート包装を提供できるようにするために、該外側フィルムと該内側フィルムは、同じポリオレフィン系ポリマー(これは、エチレン系ポリマー又はプロピレン系ポリマーである)で作製されている。該ラミネートが該ポリマーのうちのいずれか一方で作製されている場合、もう一方のポリマーは実質的に含まれていない。
【0036】
好ましい実施形態では、該外側配向多層フィルムは、ポリオレフィン系ポリマーからなるポリマーを含んでおり;及び、該内側多層フィルムは、ポリオレフィン系ポリマーからなるポリマーを含んでおり;そして、該外側フィルムと該内側フィルムは、同じポリオレフィン系ポリマー(これは、エチレン系ポリマー又はプロピレン系ポリマーである)で作製されている。該ラミネートが該ポリマーのうちのいずれか一方で作製されている場合、もう一方のポリマーは実質的に含まれていない。
【0037】
さらに、該ラミネートは、接着層を含有することができる。該接着層は、好ましくは、外側多層フィルムと内側多層フィルムの間に配置される。
【0038】
さまざまな接着剤組成物が、該ラミネートにおいて使用される接着剤に適していると考えられる。これらには、ポリウレタン、エポキシ又はアクリルなどが包含され得る。好ましくは、該ラミネートは、ポリウレタン接着剤を含む接着層を含んでいる。該ポリウレタン接着剤は、無溶剤、水性又は溶剤系であり得る。さらに、該ポリウレタン接着剤は、二液型配合物であることができる。
【0039】
あるいは、接着剤組成物を塗布する代わりに、該外側多層フィルムと該内側多層フィルムをヒートシールしてもよい。
【0040】
接着層の重量又は厚さは、例えば、当該ラミネートの所望の厚さ、使用される接着剤の種類及び他の要因などを包含する、多くの要因に依存し得る。好ましくは、該接着層は、最大で4g/m2までで、さらに好ましくは、1~3g/m2で、一層さらに好ましくは、1.5~2.5g/m2で、最も好ましくは、2g/m2で、適用される。
【0041】
本発明のラミネート包装は、23℃、0%RHで、2~20cm3/m2/日、好ましくは、少なくとも3cm3/m2/日、さらに好ましくは、少なくとも4cm3/m2/日で、典型的には、15cm3/m2/日以下、好ましくは、10cm3/m2/日以下、さらに好ましくは、8cm3/m2/日以下、一層さらに好ましくは、6cm3/m2/日以下、さらには、5cm3/m2/日以下の、酸素透過率(OTR)を有する。OTRの一般的に使用される単位は、cm3(STP)/(PKG・d)であり、ここで、標準温度及び圧力(STP=273.15K; 1.013×105Pa)での1cm3は、44.62×10-6molであり、1日は86400秒である。パッケージに適用される酸素透過率(OTR)は、単位時間あたりにパッケージ(PKG)の表面を通過する酸素ガスの量である。
【0042】
それは、ASTM D3985を使用して測定することができる: 50cm2の試験片を、1013mbarの周囲大気圧下で、2つのチャンバーの間に密閉された半バリアとして取り付ける。チャンバー内の温度及び湿度は、最終試験データに影響を与える重要なパラメーターであり、この場合は、それぞれ23℃、相対湿度0%に維持する。一方のチャンバーは、100%窒素流によってゆっくりとパージし、そして、もう一方のチャンバーは、100%酸素を含んでいる。酸素ガスが該フィルムを透過して窒素キャリアガスの中に入るにつれ、それは、電量検出器に輸送され、そこで電流が生じる。その大きさは、特定のサンプルについて所与の面積(m2)に対して単位時間(日)あたりに検出器に流入する酸素の量(cm3)に比例する。このうち、酸素ガスは試験ガスであり、窒素ガスはキャリアガスである。上部チャンバーの酸素ガス濃度は下部チャンバーの酸素ガス濃度よりも高く、これにより、当該試料の両側の間に一定の濃度差が形成される。透過プロセス中、酸素ガスは上部チャンバーから試料を通って下部チャンバーに透過する。最終結果は、単位時間(日)あたり単位面積(m2)あたりで測定された酸素透過率(cm3)、即ち、cm3/m2/日として報告される。ここで、試料は、一定期間経過した後、好ましくは、1日後、又は、2日後、又は、1週間後、又は、2週間後、又は、1ヶ月後に、測定される。
【0043】
本発明の消費者製品は、0.2重量%~1.2重量%、好ましくは、少なくとも0.3重量%、さらに好ましくは、少なくとも0.4重量%、一層さらに好ましくは、少なくとも0.5重量%で、典型的には、1重量%以下、好ましくは、0.8重量%以下、一層さらに好ましくは、0.6重量%以下の香料を含んでいる組成物を含んでいる。
【0044】
香気分子がより早く移行しないように、当該組成物中の香料の濃度を1.2重量%未満に維持してホームケア製剤又はパーソナルケア製剤(例えば、シャンプー製剤)の中の香気分子の最適な濃度を維持することが重要である。
【0045】
香料は、心地よい香りを放出し、通常は天然成分又は合成成分をベースにした液体である、調合物として定義することができる。
【0046】
本発明の組成物において使用される香料は、典型的には、ホームケア製品又はパーソナルケア製品(例えば、シャンプー、洗剤など)などの別の製品を強化するための機能性芳香剤として使用される。
【0047】
本発明に関連する用語「香気原料(fragrance raw material)」は、典型的には、それ単独で又は他の同様の材料と混合されて、本質的に組成物(その中に香気原料が組み込まれる)及び/又は表面(それに香気原料が適用される)に心地よい香りを付与するその能力のために使用される、材料を示している。これらの特性を有する物質は、一般に、鼻の上部の嗅覚系に輸送されるのに充分な揮発性を備えた小さな親油性分子である。
【0048】
「香気原料」は、例えば、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペン炭化水素、窒素含有ヘテロ環式化合物又は硫黄含有ヘテロ環式化合物及び精油などの物質を包含する、香気用途に適した任意の材料を包含し得る。しかしながら、さまざまな化学成分の複雑な混合物を含んでいる天然の植物油及び動物油及び浸出液も、「香気原料」として使用されることが知られている。既知天然油を含んでいる個々の香気原料は、「Perfume and Flavorist」若しくは「Journal of Essential Oil Research」などの当業者が一般的に使用する雑誌を参照することによって見つけることができ、又は、「S. Arctander, Fragrance and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, N.J., USA」による本などの参考テキストに記載されており、最近では、「Allured Publishing Corporation Illinois (1994)」によって再出版された参考テキストに記載されている。さらに、一部の香料原料は、香気ハウス(fragrance houses)(Firmenich, International Flavors & fragrance s,
Givaudan, Symrise)から独自の特殊協定(proprietary speciality accords)の形で混合物として供給される。
【0049】
香気(即ち、香料)の用途について、さまざまな化学物質が知られている。本明細書における香料は、組成が比較的単純であり得るか(単一の化学物質を含んでいる)、又は、所望の香りを提供するために全て選択された天然及び合成の化学成分の高度に複雑な混合物を含むことができる。
【0050】
本発明において使用するための香気原料は、典型的には、325原子質量単位未満、好ましくは、300原子質量単位未満、さらに好ましくは、275原子質量単位未満の分子量を有する。該分子量は、好ましくは、100原子質量単位より大きく、さらに好ましくは、125原子質量単位より大きい。それは、分子量がさらに低いと、揮発性が高すぎるために及び/又は親油性が不充分なために効果が得られない可能性があるからである。
【0051】
本発明において使用するための香気原料は、好ましくは、ハロゲン原子及び/又は強電離性官能基(例えば、スルホン酸アニオン、硫酸アニオン又は第4級アンモニウムイオン)を含まない分子構造を有する。
【0052】
本発明において使用するための香気原料は、さらに好ましくは、以下のものの中から選択される(必ずしも全てではないが)原子のみを含んでいる分子構造を有する:水素、炭素、酸素、窒素、及び、硫黄。最も好ましくは、該香気原料は、以下のものの中から選択される(必ずしも全てではないが)原子のみを含んでいる分子構造を有する:水素、炭素、及び、酸素。
【0053】
本発明において使用するための香気原料の例としては、以下のものなどがある:約90~約250の分子量を有する芳香族、脂肪族及び芳香脂肪族(araliphatic)の炭化水素;約130~約250の分子量を有する芳香族、脂肪族及び芳香脂肪族のエステル;約90~約250の分子量を有する芳香族、脂肪族及び芳香脂肪族のニトリル;約90~約240の分子量を有する芳香族、脂肪族及び芳香脂肪族のアルコール;約150~約270の分子量を有する芳香族、脂肪族及び芳香脂肪族のケトン;約130~約290の分子量を有する芳香族、脂肪族及び芳香脂肪族のラクトン;約90~約230の分子量を有する芳香族、脂肪族及び芳香脂肪族のアルデヒド;約150~約270の分子量を有する芳香族、脂肪族及び芳香脂肪族のエーテル;及び、約180~約320の分子量を有するアルデヒドとアミンの縮合生成物。
【0054】
本発明において使用するための香気原料の具体的な例としては、以下のものを挙げることができる:
(i) 炭化水素、例えば、D-リモネン、3-カレン、a-ピネン、b-ピネン、a-テルピネン、g-テルピネン、p-シメン、ビサボレン、カンフェン、カリオフィレン、セドレン、ファルネセン、ロンギフォレン、ミルセン、オシメン、バレンセン、(E,Z)-1,3,5-ウンデカトリエン、スチレン、及び、ジフェニルメタン;
(ii) 脂肪族アルコール及び芳香脂肪族アルコール、例えば、ベンジルアルコール、1-フェニルエチルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、3-フェニルプロパノール、2-フェニルプロパノール、2-フェノキシエタノール、2,2-ジメチル-3-フェニルプロパノール、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパノール、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルアルコール、1,1-ジメチル-3-フェニルプロパノール、1-エチル-1-メチル-3-フェニルプロパノール、2-メチル-5-フェニルペンタノール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、3-フェニル-2-プロペン-1-オール、4-メトキシベンジルアルコール、1-(4-イソプロピルフェニル)エタノール、ヘキサノール、オクタノール、3-オクタノール、2,6-ジメチルヘプタノール、2-メチル-2-ヘプタノール、2-メチル-2-オクタノール、(E)-2-ヘキセノール、(E)-及び(Z)-3-ヘキセノール、1-オクテン-3-オール、3,4,5,6,6-ペンタメチル-3/4-ヘプテン-2-オールと3,5,6,6-テトラメチル-4-メチレンヘプタン-2-オールの混合物、(E,Z)-2,6-ノナジエノール、3,7-ジメチル-7-メトキシオクタン-2-オール、9-デセノール、10-ウンデセノール、及び、4-メチル-3-デセン-5-オール;
(iii) 環式アルコール及び脂環式アルコール、例えば、4-tert-ブチルシクロヘキサノール、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノール、3-イソカンフィルシクロヘキサノール、2,6,9-トリメチル-Z2,Z5,E9-シクロドデカトリエン-1-オール、2-イソブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール、α,3,3-トリメチルシクロ-ヘキシルメタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)ブタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-ペンタン-2-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ペンタン-3-オール、及び、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ヘキサン-3-オール;
(iv) 脂肪族アルデヒド及びそのアセタール、例えば、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、2-メチルオクタナール、2-メチルノナナール、2-メチルウンデカナール、(E)-2-ヘキセナール、(Z)-4-ヘプテナール、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、10-ウンデセナール、(E)-4-デセナール、2-ドデセナール、2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、ヘプタナール-ジエチルアセタール、1,1-ジメトキシ-2,2,5-トリメチル-4-ヘキセン、及び、シトロネリルオキシアセトアルデヒド;
(v) 脂肪族ケトン及びそのオキシム、例えば、2-ヘプタノン、2-オクタノン、3-オクタノン、2-ノナノン、5-メチル-3-ヘプタノン、5-メチル-3-ヘプタノンオキシム、及び、2,4,4,7-テトラメチル-6-オクテン-3-オン;
(vi) 脂肪族硫黄含有化合物、例えば、3-メチルチオヘキサノール、3-メチルチオヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキサノール、3-メルカプトヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキシルブチレート、3-アセチルチオヘキシルアセテート、及び、1-メンテン-8-チオール;
(vii) 脂肪族ニトリル、例えば、2-ノネンニトリル、2-トリデセンニトリル、2,12-トリデセンニトリル、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエンニトリル、及び、3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル;
(viii) 脂肪族カルボン酸及びそのエステル、例えば、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルホルメート、エチルアセトアセテート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、3,5,5-トリメチルヘキシルアセテート、3-メチル-2-ブテニルアセテート、(E)-2-ヘキセニルアセテート、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルアセテート、オクチルアセテート、3-オクチルアセテート、1-オクテン-3-イルアセテート、エチルブチレート、ブチルブチレート、イソアミルブチレート、ヘキシルブチレート、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルイソブチレート、ヘキシルクロトネート、エチルイソバレレート、エチル-2-メチルペンタノエート、エチルヘキサノエート、アリルヘキサノエート、エチルヘプタノエート、アリルヘプタノエート、エチルオクタノエート、エチル-(E,Z)-2,4-デカジエノエート、メチル-2-オクチネート、メチル-2-ノニネート、アリル-2-イソアミルオキシアセテート、及び、メチル-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノエート;
(ix) 非環式テルペンアルコール、例えば、シトロネロール;ゲラニオール;ネロール;リナロール;ラバンデュロール;ネロリドール;ファルネソール;テトラヒドロリナロール;テトラヒドロゲラニオール;2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール;2,6-ジメチルオクタン-2-オール;2-メチル-6-メチレン-7-オクテン-2-オール;2,6-ジメチル-5,7-オクタジエン-2-オール;2,6-ジメチル-3,5-オクタジエン-2-オール;3,7-ジメチル-4,6-オクタジエン-3-オール;3,7-ジメチル-1,5,7-オクタトリエン-3-オール 2,6-ジメチル-2,5,7-オクタトリエン-1-オール;並びに、そのホルメート、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ブチレート、イソバレレート、ペンタノエート、ヘキサノエート、クロトネート、チグリネート、及び、3-メチル-2-ブテノエート;
(x) 非環式テルペンアルデヒド及び非環式テルペンケトン、例えば、ゲラニアール、ネラール、シトロネラール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、7-メトキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、オシネンサール(osinensal)、b-シネンサール、ゲラニルアセトン、並びに、ゲラニアール、ネラール及び7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナールのジメチルアセタール及びジエチルアセタール;
(xi) 環状テルペンアルコール、例えば、メントール、イソプレゴール、α-テルピネオール、テルピネン-4-オール、メンタン-8-オール、メンタン-1-オール、メンタン-7-オール、ボルネオール、イソボルネオール、リナロールオキシド、ノポール、セドロール、アンブリノール、ベチベロール、グアイオール;並びに、α-テルピネオール、テルピネン-4-オール、メタン-8-オール、メタン-1-オール、メタン-7-オール、ボルネオール、イソボルネオール、リナロールオキシド、ノポール、セドロール、アンブリノール、ベチベロール及びグアイオールのホルメート、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ブチレート、イソバレレート、ペンタノエート、ヘキサノエート、クロトネート、チグリネート及び3-メチル-2-ブタノエート;
(xii) 環状テルペンアルデヒド及び環状テルペンケトン、例えば、メントン、イソメントン、8-メルカプトメンタン-3-オン、カルボン、カンファー、フェンコン、a-イオノン、b-イオノン、a-n-メチルイオノン、b-n-メチルイオノン、a-イソメチルイオノン、b-イソメチルイオノン、α-イロン、o ダマスコン、b-ダマスコン、b-ダマセノン、d-ダマスコン、g-ダマスコン、1-(2,4,4-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、1,3,4,6,7,8a-ヘキサヒドロ-1,1,5,5-テトラメチル-2H-2,4a-メタノナフタレン-8(5H)-オン、ノートカトン、ジヒドロノートカトン、及び、セドリルメチルケトン;
(xiii) 環状エーテル及び脂環式エーテル、例えば、シネオール、セドリルメチルエーテル、シクロドデシルメチルエーテル、(エトキシメトキシ)シクロドデカン;α-セドレンエポキシド、3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、3a-エチル-6,6,9a-トリメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、1,5,9-トリメチル-13-オキサビシクロ[10.1.0]-トリデカ-4,8-ジエン、ローズオキシド、及び、2-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-5-メチル-5-(1-メチルプロピル)-1,3-ジオキサン;
(xiv) 環状ケトン、例えば、4-tert-ブチルシクロヘキサノン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、2-ヘプチルシクロペンタノン、2-ペンチルシクロペンタノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-シス-2-ペンテン-1-イル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-2-ペンチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-4-シクロペンタデセノン、3-メチル-5-シクロペンタデセノン、3-メチルシクロペンタデカノン、4-(1-エトキシビニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサノン、4-tert-ペンチルシクロヘキサノン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、6,7-ジヒドロ-1,1,2,3,3-ペンタメチル-4(5H)-インダノン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、8-シクロヘキサデセン-1-オン、9-シクロヘプタデセン-1-オン、及び、シクロペンタデカノン;
(xv) 脂環式アルデヒド及び脂環式ケトン、例えば、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、2-メチル-4-(2,2,6-トリメチル-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、4-(4-メチル-3-ペンテン-1-イル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)-4-ペンテン-1-オン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、2,3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2-ナフタレニル メチル-ケトン、メチル-2,6,10-トリメチル-2,5,9-シクロドデカトリエニルケトン、及び、tert-ブチル-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)ケトン;
(xvi) 環状アルコールのエステル、例えば、2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、2-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、デカヒドロ-2-ナフチルアセテート、3-ペンチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアセテート、デカヒドロ-2,5,5,8a-テトラメチル-2-ナフチルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5又は6-インデニルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5又は6-インデニルプロピオネート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5又は6-インデニル-イソブチレート、及び、4,7-メタノオクタヒドロ-5又は6-インデニルアセテート;
(xvii) 脂環式カルボン酸のエステル、例えば、アリル3-シクロヘキシル-プロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、メチルジャスモネート、メチル2-ヘキシル-3-オキソシクロペンタンカルボキシレート、エチル 2-エチル-6,6-ジメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル2,3,6,6-テトラメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、及び、エチル2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-アセテート;
(xviii) 芳香脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸のエステル、例えば、ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネート、ベンジルイソブチレート、ベンジルイソバレレート、2-フェニルエチルアセテート、2-フェニルエチルプロピオネート、2-フェニルエチルイソブチレート、2-フェニルエチルイソバレレート、1-フェニルエチルアセテート、a-トリクロロメチルベンジルアセテート、a,a-ジメチルフェニルエチルアセテート、a,a-ジメチルフェニルエチルブチレート、シンナミルアセテート、2-フェノキシエチルイソブチレート、及び、4-メトキシベンジルアセテート;
(xix) 芳香脂肪族エーテル及びそれらのアセタール、例えば、2-フェニルエチルメチルエーテル、2-フェニルエチルイソアミルエーテル、2-フェニルチルシクロヘキシルエーテル、2-フェニルエチル-1-エトキシエチルエーテル、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、2-フェニルプロピオンアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセロールアセタール、2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサン、4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン、及び、4,4a,5,9b-テトラヒドロ-2,4-ジメチルインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン;
(xx) 芳香族及び芳香脂肪族のアルデヒド及びケトン、例えば、ベンズアルデヒド;フェニルアセトアルデヒド、3-フェニルプロパナール、2-フェニルプロパナール、4-メチルベンズアルデヒド、4-メチルフェニルアセトアルデヒド、3-(4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール、2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、シンナムアルデヒド、α-ブチルシンナムアルデヒド、α-アミルシンナムアルデヒド、α-ヘキシルシンナムアルデヒド、3-メチル-5-フェニルペンタナール、4-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-エトキシベンズアルデヒド、3,4-メチレン-ジオキシベンズアルデヒド、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド、2-メチル-3-(4-メトキシフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-メチレンジオキシフェニル)プロパナール、アセトフェノン、4-メチルアセトフェノン、4-メトキシアセトフェノン、4-tert-ブチル-2,6-ジメチルアセトフェノン、4-フェニル-2-ブタノン、4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、1-(2-ナフタレニル)エタノン、ベンゾフェノン、1,1,2,3,3,6-ヘキサメチル-5-インダニルメチルケトン、6-tert.-ブチル-1,1-ジメチル-4-インダニルメチルケトン、1-[2,3-ジヒドロ-1,1,2,6-テトラメチル-3-(1-メチル-エチル)-1H-5-インデニル]エタノン、及び、5’,6’,7’,8’-テトラヒドロ-3’,5’,5’,6’,8’,8’-ヘキサメチル-2-アセトフェノン;
(xxi) 芳香族カルボン酸及び芳香脂肪族カルボン酸及びそのエステル、例えば、安息香酸、フェニル酢酸、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、ヘキシルベンゾエート、ベンジルベンゾエート、メチルフェニルアセテート、エチルフェニルアセテート、ゲラニルフェニルアセテート、フェニルエチルフェニルアセテート、メチルシンナメート、エチルシンナメート、ベンジルシンナメート、フェニルエチルシンナメート、シンナミルシンナメート、アリルフェノキシアセテート、メチルサリチレート、イソアミルサリチレート、ヘキシルサリチレート、シクロヘキシルサリチレート、シス-3-ヘキセニルサリチレート、ベンジルサリチレート、フェニルエチルサリチレート、メチル2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、エチル3-フェニルグリシデート、及び、エチル3-メチル-3-フェニルグリシデート;
(xxii) 窒素含有芳香族化合物、例えば、2,4,6-トリニトロ-1,3-ジメチル-5-tert-ブチルベンゼン、3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-tert-ブチルアセトフェノン、シンナモニトリル、5-フェニル-3-メチル-2-ペンテノニトリル、5-フェニル-3-メチルペンタノニトリル、メチルアントラニレート、メチル-N-メチルアントラニレート、メチルアントラニレートと7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2-メチル-3-(4-tert.-ブチルフェニル)プロパナール又は2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒドのシッフ塩基、6-イソプロピルキノリン、6-イソブチルキノリン、6-sec-ブチルキノリン、インドール、スカトール、2-メトキシ-3-イソプロピルピラジン、及び、2-イソブチル-3-メトキシピラジン;
(xxiii) フェノール、フェニルエーテル及びフェニルエステル、例えば、エストラゴール、アネトール、オイゲノール、オイゲニルメチルエーテル、イソオイゲノール、イソオイゲノールメチルエーテル、チモール、カルバクロール、ジフェニルエーテル、β-ナフチルメチルエーテル、β-ナフチルエチルエーテル、β-ナフチルイソブチルエーテル、1,4-ジメトキシベンゼン、オイゲニルアセテート、2-メトキシ-4-メチルフェノール、2-エトキシ-5-(1-プロペニル)フェノール、及び、p-クレシルフェニルアセテート;
(xxiv) ヘテロ環式化合物、例えば、、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-2H-フラン-3-オン、2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-2H-フラン-3-オン、3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン、2-エチル-3-ヒドロキシ-4H-ピラン-4-オン;
(xxv) ラクトン、例えば、1,4-オクタノリド、3-メチル-1,4-オクタノリド、1,4-ノナノリド、1,4-デカノリド、8-デセン-1,4-オリド、1,4-ウンデカノリド、1,4-ドデカノリド、1,5-デカノリド、1,5-ドデカノリド、1,15-ペンタデカノリド、シス-及びトランス-1 ‘-ペンタデセン-1,15-オリド、シス-及びトランス-12-ペンタデセン-1,15-オリド、1,16-ヘキサデカノリド、9-ヘキサデセン-1,16-オリド、10-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、11-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、12-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、エチレン-1,12-ドデカンジオエート、エチレン-1,13-トリデカンジオエート、クマリン、2,3-ジヒドロクマリン、及び、オクタヒドロクマリン。
【0055】
植物から抽出される精油などの天然の浸出液も、本発明における香気原料として使用することができる。精油は、通常、水蒸気蒸留(steam distillation)プロセス、固相抽出プロセス、コールドプレスプロセス、溶媒抽出プロセス、超臨界流体抽出プロセス、水蒸気蒸留(hydrodistillation)プロセス又は同時蒸留-抽出プロセスによって抽出される。
【0056】
精油は、例えば、葉、花、根、芽、小枝、根茎、心材、樹皮、樹脂、種子及び果実などを包含する、植物のいくつかの異なる部分に由来し得る。精油が抽出される主な植物の科としては、キク科、フトモモ科、クスノキ科、シソ科、フトモモ科、ミカン科及びショウガ科などがある。該油は、植物の独特の香り又はエッセンスを有しているという意味で「精油(essential)」である。
【0057】
精油は、一般に、数十又は数百の成分からなる、複雑な混合物であると当業者には理解されている。これらの成分の殆どは、10個の炭素原子(モノテルペン)、15個の炭素原子(セスキテルペン)又は20個の炭素原子(ジテルペン)を含んでいるイソプレノイド骨格を有している。少量ではあるが、アルコール、アルデヒド、エステル及びフェノールなどの他の成分も見出され得る。
【0058】
しかしながら、個々の精油は、通常、実際の香気配合に関しては単一の成分と見なされる。従って、個々の精油は、本発明の目的に関しては単一の香気原料と見なされ得る。
【0059】
本発明において香気原料として用いられる精油の具体的な例としては、セダーウッド油、杜松油、クミン油、桂皮油、樟脳油、ローズウッド油、ジンジャー油、バジル油、ユーカリ油、レモングラス油、ペパーミント油、ローズマリー油、スペアミント油、ティーツリー油、フランキンセンス油、カモミール油、丁子油、ジャスミン油、ラベンダー油、ローズ油、イランイラン油、ベルガモット油、グレープフルーツ油、レモン油、ライム油、オレンジ油、ファーニードル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、グレープフルーツ油、松葉油、カラウェー油、ラダナム油、ラビッジ油、マヨラナ油、マンダリン油、サルビアセージ油、ニクズク油、ミルテ油、丁子油、ネロリ油、パッチュリ油、ビャクダン油、タイム油、バーベナ油、ベチバー油及びウィンターグリーン油などを挙げることができる。
【0060】
該香料に含まれる異なる香気原料の数は、少なくとも4、好ましくは、少なくとも6、さらに好ましくは、少なくとも8、最も好ましくは、少なくとも10、例えば、10~200、さらに好ましくは、10~100であり得る。
【0061】
本発明の香料は、典型的には、90重量%~100重量%、好ましくは、92重量%~100重量%、さらに好ましくは、95重量%~100重量%、一層さらに好ましくは、98重量%~100重量%、一層さらに好ましくは、100重量%の香気原料を含んでいる組成物である。
【0062】
原料は、天然、合成又は両方の混合物のいずれかであり得る。該原料が天然と合成の混合物である場合、天然原料は、その原料の5%重量以下、好ましくは、4重量%以下、さらに好ましくは、3重量%以下、一層さらに好ましくは、2重量%以下である。
【0063】
本発明の香料は、場合により、溶媒、特に、1~4個の炭素原子及び少なくとも1のヒドロキシル官能基を有するアルコール溶媒(例えば、直鎖又は分枝鎖のアルコール溶媒)を含むことができる。前記溶媒としては、以下のものなどがある:エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、1,2-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、2-メチル-ペンタン-2,4-ジオール;グリコールエーテル、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール DowanolTM DPM、DowanolTM TPM、DowanolTM DPnP;メチルメトキシブタノール、及び、それらの混合物。
【0064】
存在する場合、該溶媒は、香料中に最大10重量%の濃度で存在する。
【0065】
好ましい実施形態では、該香料は、溶媒を実質的に含まない。上記で使用したように、用語「実質的に含まない」は、香料の5重量%未満、好ましくは、3重量%未満、さらに好ましくは、2重量%未満、最も好ましくは、0重量%であることを意味する。
【0066】
好ましい実施形態では、本発明の香料は、90重量%~100重量%、好ましくは、95重量%~100重量%、さらに好ましくは、98重量%~100重量%、最も好ましくは、100重量%の香料原料;及び、0重量%~10重量%、好ましくは、0重量%~5重量%、さらに好ましくは、0重量%~2重量%、最も好ましくは、0重量%の溶媒からなる。
【0067】
理論に束縛されるのを望むものではないが、香料の濃度を0.2%~1.2%に維持することによって、香料がその定常状態に達する時間を延長するために、本発明によるラミネート包装を介した香気のゆっくりとした移動だけが可能になると考えられる。消費者は、サッシェを開けることなく香料を嗅ぐことが可能であり、同時に、移行速度が遅いため、有効期間は影響を受けない。
【0068】
本発明の組成物は、好ましくは水性組成物である。
【0069】
好ましくは、該組成物は、家庭用洗浄液である。そのような液体の好ましい例としては、石鹸、シャンプー及びヘア/スキンコンディショナーなどのパーソナル洗浄液などがある。そのような液体の他の例としては、洗濯物洗浄液(洗濯及び/又はコンディショニング)、手動又は自動の食器洗い洗浄液(洗浄剤及び/又はすすぎ補助剤)及び硬質表面洗浄液などがある。
【0070】
第2の態様において、本発明は、製品の販売又は使用の前に消費者に香気体験を提供するためにホームケア製品及びパーソナルケア製品を包装するための、ポリオレフィン系ポリマーを含んでいる外側配向多層フィルム及びポリオレフィン系ポリマーを含んでいる内側多層フィルムを含んでいるラミネートの使用に関する。
【0071】
以下の非限定的な実施例を参照して、本発明についてさらに説明する。実施例においては、別途示されていない限り、全てのパーセンテージは総重量に基づく重量基準である。
【実施例】
【0072】
実施例
実施例1: サッシェ包装内に保存されたヘアケア製品の臭気評価
この実施例では、本発明によるラミネート包装(実施例1)の中に保存されたコンディショナー組成物を、その組成物の有効期間に関して、他の様々なラミネート(対照、B1、B1+)の中に保存された組成物と比較した。この実施例で使用したコンディショナー組成物は、表1に示されており、ラミネートは、表2に示されている。
【表1】
【表2】
臭気評価の手順:
各サンプルセットのストリップを取得した - 各サンプルセットは12の個別のサッシェを含んでいる。それらは、全て、目視検査し、そして、試験に先立って室温(18~25℃)で24時間調整した。視覚的欠陥(例えば、漏れなど)を示したサッシェストリップは、廃棄した。
【0073】
対照サッシェを含む各サッシェストリップは個別にラベルが付けられ、次いで、以下の条件に設定された保存オーブン内に配置された - それらは、垂直に吊り下げられた。これは、折り返しクリップを使用して、上部のサッシェを保存オーブン内のラッキングにクリップして実施した。全てのサッシェストリップは、個々のストリップが互いに接触しないように、保存オーブン内で間隔をあけて配置された。
【0074】
設定条件1 - 4℃;
設定条件2 - 25℃;
設定条件3 - 45℃。
【0075】
香気分析のために、2週間後、4週間後、8週間後及び12週間後に、各セットの保存条件の各サンプルから2つの個別のサッシェを保存場所から取り出し、室温に平衡化するまで少なくとも2時間放置した。
【0076】
次いで、香気評価に適したガラス瓶に、特定のサッシェサンプルのそれぞれに対応するように適切にラベルを貼り付け、サンプルをサッシェからデカントする準備が整った。ラベルを付けた瓶に対応するサッシェの一端をハサミ用いて切り開き、その内容物をガラス瓶の中に絞り出し、その後、蓋を瓶に戻した。少なくとも1時間の平衡期間を維持して、製品を沈澱させ、製剤のヘッドスペースが構築された。
【0077】
サンプルは、ユーザーが短時間少量の匂いを嗅ぎ、表3に示されているように0~5のスケールで臭気評価スコアを提供することによって、評価された。
【表3】
試験サンプルを、同じ保存条件で、対応する対照サンプルと比較した。例えば、4℃の試験サンプルは4℃の対照サンプルと比較し、25℃の試験サンプルは25℃の対照サンプルと比較した。
【0078】
ユーザーは、表3のスケールを使用して、各保存条件で試験臭気と対照臭気の間で検出された差異をスコア付けした。
【表4】
臭気評価の結果は、室温で8週間保存した後、サッシェ内に保存された本発明による組成物(Ex1)のわずかな臭気又は香気の変化が存在することを示している。これは香料分子がラミネートを通して移動した結果であるが、製品の有効期間が影響を受けるほどの速さではない。
【0079】
実施例2: サッシェ内に封入されたシャンプーの香気についてのサッシェを開封する前の全体的な消費者体験に対するサッシェラミネートの影響を評価する
募集された試験参加者は、当該製品の定期ユーザーの下記基準に該当する(製品バリアントの市場人口統計):
・ 女性、18~30歳
・ LSM 5+、試験場所と同じ都市に住んでいる
・ 同じ製品バリアントの現在のユーザー。
【0080】
各参加者には、マークされた2枚の封筒が渡された:
* Aとマークされた封筒: リンク内の12個のSunsilk Strong & Longサシェ - 現在の市販されているサシェ材料 - B1+;
* Bとマークされた封筒: リンク内の12個のSunsilk Strong & Longサシェ - 本発明による包装用ラミネートを使用。
【0081】
両方の製品は、試験参加者の全体的な香気体験に対するサシェ材料の影響を決定するための試験変数として当該ラミネートのみを使用し、制御された変数として全く同じ製剤及び香気を含んでいた。
【0082】
参加者には、以下の質問がされた:
* 参加者は、サッシェを開ける前に、サッシェの外側から香気を嗅ぐことができるかどうか尋ねられた。
【0083】
結果:
12人中12人が、製品A又はそれらの定番製品とは異なり、開封する前に製品B(本発明による包装用ラミネート)のサッシェの外側から香気を嗅ぐことができたことを確認した。彼らは、そのようなことは、これまで体験したことがない。
【0084】
これにより、参加者の体験に基づいて、本発明による包装用ラミネートは香気がサッシェを通過することを可能にし、それによって、消費者はサッシェを開けることなくサッシェラミネートの外側から香気を体験することができると結論づけられる - それに対して、現在のサッシェ材料は香気を完全に封じ込めている。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a. ラミネート包装〔該ラミネート包装は、
i. ポリオレフィン系ポリマーを含む外側配向多層フィルム;
ii. ポリオレフィン系ポリマーを含む内側多層フィルム;
を含む〕;及び、
b. 0.2重量%~1.2重量%の香料を含む組成物;
を含む、消費者製品であって、
該外層と該内層とは、エチレン系ポリマー又はプロピレン系ポリマーである同じポリオレフィン系ポリマーで作製されており;
該組成物は該ラミネート包装の内側に包装されている、消費者製品。
【請求項2】
前記香料が、90重量%~100重量%の香気原料を含む、請求項1に記載の消費者製品。
【請求項3】
前記外側多層が、20~26μmの厚さを有する、請求項1又は2に記載の消費者製品。
【請求項4】
前記内側多層が、30~60μmの厚さを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項5】
前記配向層が、一軸配向(機械方向)又は二軸配向の多層フィルムである、請求項1~4のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項6】
前記配向多層フィルムが、一軸配向(機械方向)ポリエチレンフィルムである、請求項1~5のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項7】
前記組成物が、0.5重量%~1重量%の香料を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項8】
前記組成物が、パーソナルケア組成物又はホームケア組成物である、請求項1~7のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項9】
前記組成物が、水性組成物である、請求項1~8のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項10】
前記内側多層フィルムが、真空金属化されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項11】
製品の販売又は使用の前に消費者に香気体験を提供するためにホームケア製品及びパーソナルケア製品を包装するための、ラミネートの使用であって、
該ホームケア製品及びパーソナルケア製品は、0.2~1.2重量%の香料を含み、
該ラミネートは、ポリオレフィン系ポリマーを含む外側配向多層フィルムと、ポリオレフィン系ポリマーを含む内側多層フィルムとを含む、使用。
【国際調査報告】