(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-04
(54)【発明の名称】集気管、及びそれを有する熱交換器アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F25B 41/42 20210101AFI20240328BHJP
【FI】
F25B41/42
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556480
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-11-08
(86)【国際出願番号】 CN2022075693
(87)【国際公開番号】W WO2022227781
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】202120938793.7
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】馮 忠波
(72)【発明者】
【氏名】王 文杰
(72)【発明者】
【氏名】郎 壮
(57)【要約】
集気管(100)及びそれを有する熱交換器アセンブリである。集気管(100)は、メインヘッダ(10)、湾曲パイプ(20)及び第2分岐管(40)を含み、湾曲パイプ(20)がメインヘッダ(10)の一端に設けられてメインヘッダ(10)と連通し、湾曲パイプ(20)には第2集気孔(21)が穿設されており、第2分岐管(40)は第2集気孔(21)内に取り付けられて湾曲パイプ(20)の内部と連通する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインヘッダ、湾曲パイプ及び第2分岐管を含み、前記湾曲パイプが前記メインヘッダの一端に設けられて前記メインヘッダと連通し、
前記湾曲パイプに第2集気孔が穿設されており、前記第2分岐管は前記第2集気孔内に取り付けられて前記湾曲パイプの内部と連通する、集気管。
【請求項2】
第1分岐管を更に含み、前記メインヘッダに第1集気孔が穿設されており、前記第1分岐管が前記第1集気孔内に取り付けられて前記メインヘッダと連通する、請求項1に記載の集気管。
【請求項3】
前記湾曲パイプの前記第2集気孔に第2フランジが設けられており、前記第2フランジが前記第2集気孔の周方向を囲んで設けられ、前記第2分岐管が前記第2フランジに接続される、請求項1に記載の集気管。
【請求項4】
前記第2分岐管と前記第2フランジとの間が固定接続される、請求項3に記載の集気管。
【請求項5】
前記第2フランジと前記湾曲パイプとは一体式とされる、請求項3に記載の集気管。
【請求項6】
前記第2集気孔の軸線と前記メインヘッダの軸線とが垂直になる、請求項1に記載の集気管。
【請求項7】
前記第2集気孔は前記湾曲パイプの外側に設けられ、且つ前記第2集気孔の軸線と前記メインヘッダの軸線とが平行となる、請求項1に記載の集気管。
【請求項8】
前記第2集気孔は、前記湾曲パイプの曲がり部の中心位置に位置する、請求項1に記載の集気管。
【請求項9】
前記湾曲パイプは前記メインヘッダの一端が伸びて形成される、請求項1に記載の集気管。
【請求項10】
前記メインヘッダの前記第1集気孔に第1フランジが設けられており、前記第1フランジが前記第1集気孔の周方向を囲んで設けられ、前記第1分岐管が前記第1フランジに接続される、請求項2に記載の集気管。
【請求項11】
前記メインヘッダの一端が伸びて前記湾曲パイプを形成し、前記第2集気孔の縁部が前記湾曲パイプの管壁に対して折り返して前記第2フランジを形成する、請求項5に記載の集気管。
【請求項12】
熱交換器、及び前記熱交換器における熱交換管に接続された請求項1から11のいずれか一項に記載の集気管を含む、熱交換器アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年4月30日に出願された、出願番号が202120938793.7であり、発明の名称が「集気管、及びそれを有する熱交換器アセンブリ」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は冷却の技術分野に関し、特に、集気管、及びそれを有する熱交換器アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
集気管は、空調システムに適用して、熱交換を十分に行う目的を達成するために冷媒の流れをガイドし、流路構造を最適化するために用いられる。
【0004】
通常、従来の集気管は、メインヘッダに複数の集気孔を設け集気孔ごとに一つの分岐管に溶接されるが、分岐管が熱交換管との連通を必要とするため、分岐管及びメインヘッダの長さが長すぎることが発生し製造コストが高くなってしまうとともに、配管の振動がメインヘッダにおける長さが長すぎる分岐管の強度に影響を与えて、空調システムにおける熱交換効率を低下させる。
【発明の概要】
【0005】
これに鑑みて、上記の技術課題について、強度が高く、構造が簡単で且つ製造コストが低い集気管及びそれを有する熱交換器アセンブリを提供することを必要とする。
【0006】
本出願で提供される集気管は、メインヘッダ、湾曲パイプ及び第2分岐管を含み、湾曲パイプがメインヘッダの一端に設けられてメインヘッダと連通し、湾曲パイプに第2集気孔が穿設されており、第2分岐管は第2集気孔内に取り付けられて湾曲パイプの内部と連通する。
【0007】
本出願において、第2分岐管を設けて熱交換管と連通するために用いられ、湾曲パイプに第2集気孔を穿設し、第2分岐管を第2集気孔内に取り付けて湾曲パイプの内部と連通させることにより、第2分岐管の長さを短くすることができ、熱交換管の位置が一定であるため、第2分岐管をメインヘッダに設けると、この部位の熱交換管と連通するためには第2分岐管の長さを長くする必要があるが、第2分岐管の長さが長すぎると配管の振動が第2分岐管の強度に対して影響を与えるので、第2分岐管を湾曲パイプに設けて、第2分岐管の長さを短くして、振動の第2分岐管の強度に対する影響を低下させることができるとともに、メインヘッダの長さを短くすることができ、メインヘッダに集気孔を更に穿設して分岐管に接続する必要がないため、製造コストを低減させ、集気管の強度を向上させ、変形を防止する。
【0008】
一実施例において、集気管は、第1分岐管を更に含み、メインヘッダに第1集気孔が穿設されており、第1分岐管が第1集気孔内に取り付けられてメインヘッダと連通する。
【0009】
このように設計すると、第1分岐管を設けて集気管の熱交換効率を向上させるために用いられる。
【0010】
一実施例において、湾曲パイプの第2集気孔に第2フランジが設けられており、第2フランジが第2集気孔の周方向を囲んで設けられ、第2分岐管が第2フランジに接続される。
【0011】
このように設計すると、第2集気孔に第2フランジが設けられて、第2分岐管と湾曲パイプとの接続が容易になって、位置決め及び保護の役割を果たすことができる。第2分岐管が湾曲パイプの第2集気孔に直接接続されると、第2分岐管の接続位置を制御しにくく、接続中に湾曲パイプが損傷しやすい。
【0012】
一実施例において、第2分岐管と第2フランジとの間が固定接続される。更に、第2分岐管と第2フランジとの間は、溶接により固定接続されてもよい。
【0013】
このように設計すると、第2分岐管と第2フランジとの間が溶接により接続されると、接続の安定性が良好で、作業しやすく、メンテナンスが容易で且つ溶接用機器が簡単で、コストが低い。
【0014】
一実施例において、第2フランジと湾曲パイプとは一体式とされる。
【0015】
このように設計すると、第2分岐管と湾曲パイプとの接続が容易になり、時間を節約し、製造コストを低減させることができる。
【0016】
一実施例において、第2集気孔の軸線とメインヘッダの軸線とが垂直になる。
【0017】
このように設計すると、加工しやすく、且つ第2集気孔を設けることにより第2分岐管との接続が容易になる。
【0018】
一実施例において、第2集気孔は湾曲パイプの外側に設けられ、且つ第2集気孔の軸線とメインヘッダの軸線とが平行となる。
【0019】
このように設計すると、加工しやすく、且つ第2集気孔を設けることにより第2分岐管との接続が容易になる。
【0020】
一実施例において、第2集気孔は、湾曲パイプの曲がり部の中心位置に位置する。
【0021】
このように設計すると、湾曲パイプを折り曲げるとき、材料が引張りにより変形し、管壁が徐々に薄くなり、且つ湾曲パイプの最外側の縁部の引張変形量が最大となり、湾曲パイプの最外側の縁部に第2集気孔を設けると、割れやすいが、曲がり部の中心位置で受ける力は比較的均衡であるため、割れる問題が発生しにくく、第2分岐管との接続強度を向上させることができる。
【0022】
一実施例において、湾曲パイプはメインヘッダの一端が伸びて形成される。更に、湾曲パイプは、メインヘッダの一段を引っ張って形成されてもよい。
【0023】
このように設計すると、加工しやすく、製造コストを低減させ、且つ湾曲パイプに第2集気孔を穿設するとき、まずメインヘッダの一端を引っ張って湾曲パイプを形成し、その後に湾曲パイプに対して孔を切り出して第2集気孔を形成することを必要とし、メインヘッダに孔を切り出してから、更に引っ張って湾曲パイプを形成することにより変形が発生することを回避する。
【0024】
一実施例において、メインヘッダの第1集気孔に第1フランジが設けられており、第1フランジが第1集気孔の周方向を囲んで設けられ、第1分岐管が第1フランジに接続される。
【0025】
このように設計すると、第1集気孔に第1フランジが設けられて、第1分岐管とメインヘッダとの接続が容易になって、位置決め及び保護の役割を果たすことができる。第1分岐管がメインヘッダの第1集気孔に直接接続されると、第1分岐管の接続位置を制御しにくく接続中にメインヘッダが損傷しやすい。
【0026】
一実施例において、メインヘッダの一端が伸びて湾曲パイプを形成し、第2集気孔の縁部が湾曲パイプの管壁に対して折り返して湾曲パイプと一体とされた第2フランジを形成する。
【0027】
このように設計すると、孔を切り出してからフランジングを行って引っ張ることにより変形が発生する問題を回避できるとともに、一体とされた第2フランジと湾曲パイプとにより第2分岐管と湾曲パイプとの接続が容易になり、時間を節約し、製造コストを低減させることができる。
【0028】
本出願は、熱交換器、及び熱交換器における熱交換管に接続された上記のいずれか一項に記載の集気管を含む熱交換器アセンブリを更に提供する。
【0029】
従来の技術に比べて、本出願で提供される集気管は第2分岐管を設けて熱交換管と連通するために用いられ、湾曲パイプに第2集気孔を穿設し、第2分岐管を第2集気孔内に取り付けて湾曲パイプの内部と連通させることにより、第2分岐管の長さを短くすることができ、熱交換管の位置が一定であるため、第2分岐管をメインヘッダに設けると、この部位の熱交換管と連通するためには第2分岐管の長さを長くする必要があるが、第2分岐管の長さが長すぎると、配管の振動が第2分岐管の強度に対して影響を与えるので、第2分岐管を湾曲パイプに設けて、第2分岐管の長さを短くし、振動の第2分岐管の強度に対する影響を低下させることができるとともに、メインヘッダの長さ短くすることができ、メインヘッダに集気孔を更に穿設して分岐管に接続する必要がないため、製造コストを低減させ、集気管の強度を向上させ、変形を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本出願で提供される集気管の構造模式図である。
【
図2】
図1から第1分岐管、第2分岐管、エンドカバー及び銅継手を除いた模式図である。
【0031】
100 集気管、10 メインヘッダ、11 第1集気孔、12 第1フランジ、20 湾曲パイプ、21 第2集気孔、22 第2フランジ、30 第1分岐管、40 第2分岐管、50 銅継手、60 エンドカバー。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術態様を明確且つ完全に説明するが、説明した実施形態は、本出願の実施形態の一部にすぎず、全ての実施形態ではないことは明らかである。当業者が、本出願における実施形態に基づいて、創造的な労力なしに得られた全ての他の実施形態はいずれも本出願の保護範囲に属する。
【0033】
説明すべきこととして、アセンブリが他のアセンブリに「装着される」とされる場合、他のアセンブリに直接装着されてもよく、又は介在するアセンブリが存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「設けられる」とみなされる場合、他のアセンブリに直接設けられてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「固定される」とみなされる場合、他のアセンブリに直接固定されてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。
【0034】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語や科学用語は、本出願の属する技術分野における当業者が通常理解している意味と同じである。ここで、本出願の明細書に使用される用語は、単に具体的な実施形態を説明することを目的とし、本出願を制限するものではない。本明細書に使用される「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0035】
図1を参照すると、本出願で提供される集気管100は、空調の冷却システムに適用して、冷媒が十分な熱交換を行うように冷媒の流路構造を最適化するために用いられる。
【0036】
通常、従来の集気管は、メインヘッダに複数の集気孔を設け、集気孔ごとに一つの分岐管に溶接されるが、分岐管が熱交換管との連通を必要とするため、分岐管及びメインヘッダの長さが長すぎることが発生し、製造コストが高くなるとともに、配管の振動がメインヘッダにおける長さが長すぎる分岐管の強度に影響を与えて、空調システムにおける熱交換効率を低下させる。
【0037】
図1を参照すると、本出願で提供される集気管100は、メインヘッダ10、湾曲パイプ20、第1分岐管30及び第2分岐管40を含み、メインヘッダ10に第1集気孔11が穿設されており、第1分岐管30が第1集気孔11内に取り付けられてメインヘッダ10と連通し、湾曲パイプ20がメインヘッダ10の一端に設けられてメインヘッダ10と連通し、且つ湾曲パイプ20に第2集気孔21が穿設されており、第2分岐管40が第2集気孔21内に取り付けられて湾曲パイプ20の内部と連通し、第2分岐管40のメインヘッダ10から離れた一端が熱交換管(図示せず)と連通し、湾曲パイプ20に第2集気孔21を穿設し、第2分岐管40を第2集気孔21内に取り付けて湾曲パイプ20の内部と連通することにより、第2分岐管40の長さを短くすることができる。
【0038】
熱交換管の位置が常に一定であるため、第2分岐管40をメインヘッダ10に設けると、この部位の熱交換管と連通するためには第2分岐管40の長さを長くする必要があるが、第2分岐管40の長さが長すぎると、配管の振動が第2分岐管40の強度に対して影響を与えるので、第2分岐管40を湾曲パイプ20に設けて、この部位の熱交換管と直接連通して、第2分岐管40の長さを短くすることができ、且つ振動の第2分岐管40の強度に対する影響を低下させることができるとともに、メインヘッダ10の長さを短くすることができ、メインヘッダ10に集気孔を更に穿設する必要がなく、分岐管と集気孔とを接続することで、製造コストを低減させ、集気管100の強度を向上させ、集気管100が変形する問題を回避する。
【0039】
更に、
図2から
図4を参照すると、湾曲パイプ20の第2集気孔21に第2フランジ22が設けられており、第2フランジ22が第2集気孔21の周方向を囲んで設けられ、第2分岐管40が第2フランジ22に接続され、第2集気孔21に第2フランジ22が設けられて、第2分岐管40と湾曲パイプ20との接続が容易になって、位置決め及び保護の役割を果たすことができる。第2分岐管40が湾曲パイプ20の第2集気孔21に直接接続されると、第2分岐管40の接続位置を制御しにくく接続中に湾曲パイプ20が損傷しやすい。
【0040】
本出願において、湾曲パイプ20はメインヘッダ10の一端が伸びて形成され、一実施例において、湾曲パイプ20はメインヘッダ10の一端が引張りにより形成されてもよく、加工しやすく、製造コストを低減させる。メインヘッダ10はステンレス材質を採用して、メインヘッダ10を一体式で折り曲げ成形しやすく、集気管100の硬度を向上させるとともに、銅材は比較的高価であるので、生産コストを低減させるために、本出願は、銅材に代えて、ステンレス材を採用してメインヘッダ10を加工する。
【0041】
一実施例において、第2フランジ22と湾曲パイプ20とは一体式とされて、第2分岐管40と湾曲パイプ20との接続が容易になり、時間を節約し、製造コストを低減させることができ、且つ第2フランジ22を設けるとき、まずメインヘッダ10の一端を引っ張って湾曲パイプ20を形成し、その後に湾曲パイプ20に対して孔を切り出して第2集気孔21を形成し、更にフランジングを行うことで、第2フランジ22を形成することを必要とし、メインヘッダ10に孔を切り出してからフランジングを行い、更に引っ張って湾曲パイプ20を形成することにより変形の問題が発生することを回避する。第1フランジ12は、メインヘッダ10に孔を直接切り出して第1集気孔11を形成し、孔を切り出した後にフランジングを行うことにより形成され、メインヘッダ10は引張りや折り曲げを必要しないため、加工変形の問題がない。
【0042】
選択的に、第2分岐管40と第2フランジ22との間が固定接続され、更に、第2分岐管40と第2フランジ22との間は溶接により接続されてもよい。溶接の接続安定性が良好で、作業しやすく、メンテナンスが容易で且つ溶接用機器が簡単で、コストが低い。
【0043】
一実施例において、第2集気孔21の軸線とメインヘッダ10の軸線とが垂直になって、加工しやすく、且つ第2集気孔21を設けることにより第2分岐管40との接続が容易になる。
【0044】
他の実施例において、第2集気孔21は湾曲パイプ20の外側に設けられ、且つ第2集気孔21の軸線とメインヘッダ10の軸線とが平行となって、加工しやすく、且つ第2集気孔21を設けることにより第2分岐管40との接続が容易になる。
【0045】
図1及び
図2を参照すると、第2集気孔21は湾曲パイプ20の曲がり部の中心位置に位置し、湾曲パイプ20を折り曲げるとき、材料が引張りにより変形し、管壁が徐々に薄くなり、且つ湾曲パイプ20の最外側の縁部の引張変形量が最大となるため、湾曲パイプ20の最外側の縁部に第2集気孔21を設けると、割れやすいが、湾曲パイプ20の曲がり部の中心位置で受ける力は比較的均衡であるため、割れる問題が発生しにくいので、第2集気孔21を湾曲パイプ20の曲がり部の中心位置に設けると、第2分岐管40との接続強度を向上させることができる。
【0046】
図2及び
図3を参照すると、メインヘッダ10の第1集気孔11に第1フランジ12が設けられており、第1フランジ12が第1集気孔11の周方向を囲んで設けられ、第1分岐管30が第1フランジ12に接続され、第1集気孔11に第1フランジ12が設けられて、第1分岐管30とメインヘッダ10との接続が容易になって、位置決め及び保護の役割を果たすことができる。第1分岐管30がメインヘッダ10の第1集気孔11に直接接続されると、第1分岐管30の接続位置を制御しにくく接続中にメインヘッダ10が損傷しやすい。
【0047】
図1を参照すると、集気管100は、湾曲パイプ20のメインヘッダ10から離れた一端に接続された銅継手50を更に含み、冷却の技術分野において、通常、空調の銅管セットを2つの部品を接続する接続管として使用し、銅管セットとの接続を容易にするために、部品も銅材で作製するが、銅材は比較的高価であるので、生産コストを低減させるために、本出願は、銅材に代えて、ステンレス材を採用して一部の部品を作製する。製造過程において、銅管セットとステンレス部品のステンレス管との溶接、即ち本出願において、銅管セットと本出願におけるステンレス材質の湾曲パイプ20との溶接を必要とするが、銅材とステンレス材との溶接特性は大きく異なるため、銅管セットとステンレス材質の湾曲パイプ20とを直接溶接するプロセスの難度が比較的高いので、ステンレス材質の湾曲パイプ20の外側に銅継手50を嵌合した後に、銅管セットを銅継手50に直接溶接すると、プロセスの難度が低下し、加工しやすく且つコストが低減する。
【0048】
図1を参照すると、集気管100は、メインヘッダ10の湾曲パイプ20から離れた一端を覆うエンドカバー60を更に含む。
【0049】
本出願は、熱交換器、及び熱交換管に接続された上記のいずれか一項に記載の集気管100を含む熱交換器アセンブリ(図示せず)を更に提供する。
【0050】
本出願において、湾曲パイプ20に第2集気孔21を穿設し、第2分岐管40を第2集気孔21内に取り付けて湾曲パイプ20の内部と連通することにより、第2分岐管40の長さを短くすることができ、熱交換管の位置が常に一定であるため、第2分岐管40をメインヘッダ10に設けると、この部位の熱交換管と連通するためには第2分岐管40の長さを長くする必要があるが、第2分岐管40の長さが長すぎると、配管の振動が第2分岐管40の強度に対して影響を与えるので、第2分岐管40を湾曲パイプ20に設けて、この部位の熱交換管と直接連通して、第2分岐管40の長さを短くすることができ、且つ振動の第2分岐管40の強度に対する影響を低下させることができるとともに、メインヘッダ10の長さを短くすることができ、メインヘッダ10に集気孔を更に穿設する必要がなく、分岐管と集気孔とを接続することで、製造コストを低減させ、集気管100の強度を向上させ、集気管100が変形する問題を回避する。
【0051】
更に、説明すべきこととして、「第1」、「第2」等の用語を用いて部品を限定することは、対応する部品を容易に区別するためのものにすぎず、特に説明がない限り、上記の用語は特別な意味を持たないため、本出願の保護範囲を限定するものとして理解すべきではない。
【0052】
以上の実施形態の各技術特徴は、任意に組み合わせてもよく、説明を簡潔にするために、上記の実施形態における各技術特徴の可能な組み合わせについて全て説明していないが、これらの技術特徴の組み合わせが矛盾しない限り、いずれも本明細書に記載されている範囲とみなすべきである。
【0053】
当業者が理解すべきこととして、以上の実施形態は単に本出願を説明するために使用され、本出願を限定するためのものではなく、本出願の実質的な趣旨の範囲内で、以上の実施形態によりなされる適切な変更及び変化は、いずれも本出願の保護を請求する範囲に属する。
【国際調査報告】