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特表2024-515020射出成形を使用した封入のための筐体および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-04
(54)【発明の名称】射出成形を使用した封入のための筐体および方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/06 20060101AFI20240328BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20240328BHJP
   B29C 45/14 20060101ALI20240328BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20240328BHJP
   H01L 23/08 20060101ALI20240328BHJP
   H05K 5/03 20060101ALN20240328BHJP
【FI】
H05K5/06 A
H05K5/02 J
B29C45/14
H01L23/02 J
H01L23/08 A
H05K5/03 B
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023557112
(86)(22)【出願日】2022-03-18
(85)【翻訳文提出日】2023-11-13
(86)【国際出願番号】 FI2022050178
(87)【国際公開番号】W WO2022195175
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】20215308
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523352136
【氏名又は名称】エフラ オイ
【氏名又は名称原語表記】EFLA OY
【住所又は居所原語表記】Kipinatie 3, Porvoo, Finland
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シリェネン ヤンネ
(72)【発明者】
【氏名】ユホラ ハッリ
(72)【発明者】
【氏名】マッティラ ヤンネ
【テーマコード(参考)】
4E360
4F206
【Fターム(参考)】
4E360AB12
4E360AB34
4E360BA08
4E360BD02
4E360BD03
4E360BD05
4E360EA24
4E360EA29
4E360ED07
4E360EE02
4E360EE08
4E360GA14
4E360GA23
4E360GA28
4E360GA29
4E360GA30
4E360GC08
4F206AA45
4F206AD03
4F206AD05
4F206AD19
4F206AD27
4F206AE03
4F206AG03
4F206AH33
4F206JA07
4F206JB12
4F206JB17
4F206JF01
4F206JF05
4F206JL02
4F206JM04
4F206JN11
(57)【要約】
様々な例示的な実施形態が、射出成形を使用した筐体の継ぎ合わせに関する。筐体は電子機器の封入に使用される。継ぎ目に射出成形が行われることで、密閉封入が可能になり、筐体にエラストマーを使用することができる。封入のための筐体および筐体の製造方法が提供される。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
封入のための方法であって、
少なくとも第1筐体部品と第2筐体部品とを接続することによって筐体を形成するステップ(800)であって、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品のうちの少なくとも1つが、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品の間の継ぎ目に沿って封止溝を設けるように形作られるステップと、
射出成形により前記封止溝を充填することによって、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品の間の前記継ぎ目を気密封止するステップ(802)と、を有し、
前記封止溝の断面は、前記封止溝が十分な量の材料で充填されるように、前記筐体の寸法に基づいて決定され、前記封止溝の前記断面は、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品が一緒に溶融し、かつ前記射出成形が行われた継ぎ目が前記第1筐体部品および前記第2筐体部品と共に溶融するために必要とされる、前記材料の温度を提供するように構成される、
方法。
【請求項2】
前記封止溝の断面は実質的に半円形である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1筐体部品、前記第2筐体部品、および前記射出成形は同じ材料を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1筐体部品および前記第2筐体部品のうちの少なくとも1つは、前記射出成形とは異なる材料を含み、それらの材料は互いに良好な接着性を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1筐体部品および前記第2筐体部品のうちの少なくとも1つはエラストマーを含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記気密封止するステップの前に、電子部品アセンブリを前記筐体の内側に挿入するステップをさらに有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記電子部品アセンブリを前記筐体の内側に挿入するステップの前に、前記電子部品アセンブリをポッティングするステップをさらに有し、ポッティングされた前記電子部品アセンブリの大きさは、前記筐体の大きさに実質的に一致する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1筐体部品は、前記筐体の外側に延びる、前記電子部品アセンブリ用の配線を有し、前記配線が前記第1筐体部品に対して気密封止されるように、前記第1筐体部品および前記配線が射出成形により作製される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
封入のための筐体(400)であって、
前記筐体を形成するために第2筐体部品(200)に接続される第1筐体部品(100)を有し、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品は、前記第1筐体部品と前記第2筐体部品との間の継ぎ目(500)に沿って封止溝(102、202)を形成するように構成され、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品は、射出成形(600)により前記封止溝を充填することによって前記継ぎ目から気密封止され、
前記封止溝の断面は、前記封止溝が十分な量の材料で充填されるように、前記筐体の寸法に基づいて決定され、前記封止溝の前記断面は、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品が一緒に、かつ、前記射出成形が行われた継ぎ目が前記第1筐体部品および前記第2筐体部品と共に溶融するために必要とされる、前記材料の温度を提供するように構成される、
筐体。
【請求項10】
前記第1筐体部品は、前記筐体によって封入された電子部品アセンブリに連結されるように構成され前記筐体の外側に延びる配線(104、106)を有し、前記配線は、射出成形により前記第1筐体部品で気密封止される、請求項9に記載の筐体。
【請求項11】
請求項9または10に記載の筐体で封入された電子部品アセンブリ。
【請求項12】
請求項1~8のいずれか一項に記載の方法において使用するための筐体部品であって、
少なくとも1つの壁を有し、
前記少なくとも1つの壁の少なくとも1つの縁部はそこから外側に延びる溝を有し、前記溝は他の筐体部品の溝と、それらの溝の間の継ぎ目から筐体部品同士を射出成形により気密封止するために連結されたとき、前記射出成形用の封止溝を形成するように構成されており、前記封止溝の断面は、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品が一緒に、かつ、前記射出成形が行われた継ぎ目が前記第1筐体部品および前記第2筐体部品と共に溶融するために必要とされる、射出成形材料の温度を提供するように構成される、筐体部品。
【請求項13】
前記少なくとも1つの壁は、配線用の少なくとも1つの入口をさらに有する、請求項12に記載の筐体部品。
【請求項14】
請求項12または13に記載の筐体部品を成形するための金型であって、射出成形により前記筐体部品を形成するために互いに取り付けられたときに成形用空洞を設けるように構成された複数の金型パーツを有する、金型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な例示的な実施形態が、一般的に製造分野に関し存在する。特に、いくつかの例示的な実施形態は、筐体の製造、および例えば電子機器を収容するように構成された改良筐体の提供に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は様々な種類の筐体に収容される場合がある。筐体は、繊細な電子部品をほこり、湿気、衝撃から保護するように構成されてもよい。必要とされる信頼性と動作環境の厳しさに応じて、装置ごとに異なるレベルの保護が必要になることもある。筐体の特性は、費用、材料、その製造プロセスの点で制限されることもある。
【発明の概要】
【0003】
この概要は、以下の詳細な説明でさらに説明される選択された概念を、簡略化された形で導入するために提供される。この概要は、特許請求された主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、また、特許請求された主題の範囲を制限するために使用されることも意図されたものではない。
【0004】
例示的な実施形態は、電子機器の保護に適した筐体を製造するための改良プロセスを提供する。筐体は、筐体が気密封止されるように射出成形で継ぎ合わされてもよい。筐体と射出成形に使用される成形材料とは、筐体の保護特性を高め得るエラストマーなどの同じ材料を含んでいてもよい。
【0005】
第1の態様によれば、封入のための方法が提供される。この方法は、少なくとも第1筐体部品と第2筐体部品とを接続することによって筐体を形成するステップであって、第1筐体部品および第2筐体部品のうちの少なくとも1つが、第1筐体部品および第2筐体部品の間の継ぎ目に沿って封止溝を設けるように形作られるステップと、射出成形により封止溝を充填して継ぎ目を気密封止するステップを有してもよい。これにより、耐久性があり不浸透性の封止を封入筐体に施すことが可能になる。筐体は、可動部分を含まないように均一であってもよい。継ぎ目に射出成形を行うため、筐体の製造に弾性材料を使用することもできる。さらに、継ぎ目の封止のために非毒性の材料を使用してもよいため、製造現場での安全性が向上し、環境への影響が軽減される。提供される製造方法は単純でありながら、たとえば電子機器の封入のためなどに、保護特性が向上した筐体の製造が可能になる。
【0006】
一実施形態によれば、封止溝の断面は筐体の寸法に基づいて決定され、筐体の寸法は射出成形により第1筐体部品および第2筐体部品を一緒に溶融するのに十分な量の材料で封止溝が充填されるような寸法である。そうすることで、継ぎ目を封止するのに必要な温度が封止溝の設計によって得られ、射出成形材料が急速に冷却されすぎない。
【0007】
一実施形態によれば、さらに、または代わりに、封止溝の断面は実質的に半円形である。これにより、射出成形に適した金型の形状にすることができる。
【0008】
一実施形態によれば、さらに、または代わりに、第1筐体部品、第2筐体部品、および射出成形材料は同じ材料を含む。そうすることで、継ぎ目に射出成形を行えば、筐体全体が単一の材料から製造されるため真に均一な部品を提供できる。
【0009】
一実施形態によれば、さらに、または代わりに、第1筐体部品および第2筐体部品のうちの少なくとも1つは、射出成形材料とは異なる材料を含み、それらの材料は互いに良好な接着性を有する。そうすることで、複数の材料から製造された筐体を、射出成形が行われた継ぎ目を使用して気密封止することができる。射出成形が行われた継ぎ目は様々な筐体に好適に使用できるため、筐体に対して様々に異なる特性を要求する製品に、より耐久性の高い、および/または環境に優しい封入が可能となる。
【0010】
一実施形態によれば、さらに、または代わりに、第1筐体部品および第2筐体部品のうちの少なくとも1つはエラストマーを含む。そうすることで、継ぎ目に射出成形を行うことにより、筐体にエラストマーを使用できるようになり、衝撃、温度、化学物質に対する耐性が向上した筐体が提供できる。
【0011】
一実施形態によれば、さらに、または代わりに、この方法は、封止の前に電子部品アセンブリを筐体の内側に挿入するステップを有していてもよい。これにより、封入された電子部品アセンブリを提供することができ、射出成形により継ぎ合わせられた筐体によって電子部品アセンブリの保護が向上する。
【0012】
一実施形態によれば、さらに、または代わりに、この方法は、電子部品アセンブリを筐体の内側に挿入するステップの前に、電子部品アセンブリをポッティングするステップを有していてもよく、ポッティングされた電子部品アセンブリの大きさは、筐体の大きさに実質的に一致する。そうすることで、電子機器の保護は、筐体に適合するポッティングによりさらに強化され得る。
【0013】
一実施形態によれば、さらに、または代わりに、第1筐体部品は、筐体の外側に延びる、電子部品アセンブリ用の配線を有しており、配線が第2筐体部品に対して気密封止されるように、第1筐体部品および配線が射出成形により作製される。そうすることで、第2筐体部品は、筐体が気密封止されたままの状態で電子部品アセンブリを外部装置またはシステムに接続させることができるアダプタとして機能し得る。
【0014】
第2の態様によれば、封入のための筐体が提供される。筐体は、少なくとも、筐体を形成するために第2筐体部品に接続される第1筐体部品を有してもよく、第1筐体部品および第2筐体部品は、第1筐体部品と第2筐体部品との間の継ぎ目に沿って封止溝を形成するように構成されており、第1筐体部品および第2筐体部品は、射出成形により封止溝を充填することによって継ぎ目から気密封止される。これにより、その封止が不浸透性であり、耐久性がある筐体を封入用に提供することが可能になる。筐体は、可動部分を含まないように均一であってもよい。さらに、継ぎ目成形のために非毒性の材料を使用してもよいため、製造現場での安全性が向上し、環境への影響が軽減される。筐体は、たとえば電子機器の封入のための保護特性を向上させることができる。
【0015】
一実施形態によれば、第1筐体部品は、筐体によって封入された電子部品アセンブリに連結されるように構成され筐体の外側に延びる配線を有していてもよく、配線は、射出成形により第1筐体部品で気密封止される。
【0016】
一実施形態によれば、さらに、または代わりに、筐体は電子部品アセンブリを封入してもよい。
【0017】
第3の態様によれば、第1の態様による方法において使用するための筐体部品が提供される。筐体部品は少なくとも1つの壁を有しており、その少なくとも1つの壁の少なくとも1つの縁部はそこから外側に延びる溝を有しており、溝は他の筐体部品の溝と、それらの溝の間の継ぎ目から筐体部品同士を射出成形により気密封止するために連結されたとき、射出成形用の封止溝を形成するように構成されている。
【0018】
ある実施形態において、その少なくとも1つの壁は、配線用の少なくとも1つの入口をさらに有する。
【0019】
第4の態様によれば、第3の態様による筐体部品を成形するための金型が提供される。金型は、射出成形により筐体部品を形成するために互いに取り付けられたときに成形用空洞を設けるように構成された複数の金型パーツを有する。
【0020】
付随する特徴の多くは、添付の図面と併せて考慮される以下の詳細な説明を参照することによってよりよく理解されるに従い、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
例示的な実施形態のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、例示的な実施形態を示し、説明とともに例示的な実施形態を説明するのに役立つ。
図1】例示的な実施形態による、筐体の第1筐体部品の一例を示す図である。
図2】例示的な実施形態による、筐体の第2筐体部品の一例を示す図である。
図3】例示的な実施形態による、プリント回路基板に連結された、筐体の第1筐体部品の一例を示す図である。
図4】例示的な実施形態による、第1筐体部品と第2筐体部品とを連結することによって形成された、射出成形用の封止溝を備えた筐体の一例を示す図である。
図5】例示的な実施形態による、第1筐体部品と第2筐体部品とを連結することによって形成された、射出成形用の封止溝を備えた筐体の一例を上方から示す図である。
図6】例示的な実施形態による、第1筐体部品と第2筐体部品とを連結することによって形成され、射出成形により封止される筐体の一例を示す図である。
図7】例示的な実施形態による、第1筐体部品と第2筐体部品とを連結することによって形成され、射出成形により封止される筐体の一例を上方から示す図である。
図8】例示的な実施形態による、封入用の筐体を製造する方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、例示的な実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。添付の図面に関連して以下に提供される詳細な説明は、本実施例の説明を意図しており、本実施例が構築または利用され得る唯一の形態を表すことを意図するものではない。この説明において、実施例の機能と、実施例を構築および操作するための一連の操作について記載する。ただし、同じまたは同等の機能および一連の操作は、別の実施例によっても実現可能である。
【0023】
アセンブリを、例えば、ネジまたは他の機械的な取り付け手段、接着剤、超音波溶接、または熱板溶接を使用してアセンブリの筐体を閉じることによって封入してもよい。しかしながら、これらの代替方法は、多くの場合、十分な保護のためには理想的または適切ではない。たとえば、ネジによる取り付けでは筐体を気密封止できない場合がある。接着剤の使用はその毒性から、環境および健康上の理由により問題となる場合がある。また、接着剤や機械的な取り付け手段は、極端な温度、湿気、化学物質の流体、および/または屋外の風化にさらされると、ネジが緩んだり接着剤が脆くなったりする可能性があるため、確実ではないこともある。さらに、超音波溶接は、エラストマーを筆頭として、すべての材料に適しているわけではなく、また熱板は、挿入を伴う熱板溶接、例えば周囲を成形品が取り巻いている物品など、には使用できない場合もある。こういった問題により、筐体の材料選択と得られる特性が制限される。
【0024】
本開示の目的は、電子部品アセンブリを封入するための筐体およびその製造方法を提供することである。有利には、筐体は、射出成形で筐体を封止することによって製造されてもよい。すなわち、筐体をエラストマーから製造してもよいため、筐体の保護特性が向上する。エラストマーを使用すると、例えば剛性プラスチックを使用した場合と比較して、衝撃に対する筐体の耐性が向上しうる。さらに、氷点下の条件で脆くなる傾向がある硬質プラスチックと比較して、エラストマーはより広い温度範囲における筐体の使用を可能にする。また、射出成形による継ぎ目によれば、継ぎ目を閉じる他の方法、例えば接着剤など比較して、筐体に耐久性の高い密封性の高い封止が得られる。さらに、エラストマーは筐体の化学物質に対する耐性を向上させることができる。
【0025】
一般に、射出成形とは、溶融した材料を金型に射出してパーツを製造するための製造プロセスをいう。射出成形は、主に金属(金属の場合のプロセスは、ダイカストという)、ガラス、エラストマー、糖類、そして最も一般的には熱可塑性ポリマーや熱硬化性ポリマーなどを含む、様々な材料を使用して実行される。筐体は、電子機器や装置など、物を包み込むための携帯用の容器のことを指してもよい。
【0026】
開示された筐体の製造プロセスは、あらゆる部品やシステムに対して改良された保護封入を提供することができる。特に、電子機器を含むアセンブリのため、信頼性の高い保護を提供することができる。ある実施形態において、筐体は、電子機器の保護をさらに向上させるために、ポッティングされた電子機器を包み込むように構成されてもよい。
【0027】
図1は例示的な実施形態による、筐体の第1筐体部品100の一例を示す。第1筐体部品100は、保護用の筐体に適した任意の材料から製造されてもよい。ある実施形態において、第1筐体部品100はエラストマーから製造される。第1筐体部品100は、射出成形により製造されてもよい。第1筐体部品100は、筐体の第2筐体部品と組み合わされたときに、射出成形に適した封止溝を形成するように構成されるような形状を有していてもよい。第1筐体部品は、少なくとも1つの壁を有していてもよく、壁はその少なくとも1つの縁部から外側に延びる溝102を有する。溝102は、封止溝の少なくとも一部であってもよい。ある実施形態において、第1筐体部品100は、第2筐体部品の蓋として働いてもよい。ある実施形態において、溝102は、壁の各縁部から同じ方向に、例えば、蓋として働く壁の一方の側から外側に延びていてもよい。ある実施形態において、図1に示す平らで中空ではない形状の代わりに、第1筐体部品100は、例えば、直方体、円筒形、または半球形などの部品、例えば、少なくとも一端部が開いた中空の容器であってもよい。第1筐体部品100は、筐体または筐体に関連するシステムによって保護されるアセンブリの必要条件に応じて、他の形状を有していてもよい。
【0028】
ある実施形態において、第1筐体部品100は、配線用の1つまたは複数の入口を有していてもよい。また、第1筐体部品100は、1つ以上のワイヤ104を有していてもよい。そうすることで、第1筐体部品100は、筐体に収容されたアセンブリにワイヤを接続するように構成されたアダプタとして機能し得る。第1筐体部品100は、異なる大きさおよび/または設計を有するパーツまたは装置を接合し、それらを篏合したり、一緒に動作させたりできるように構成されてもよい。ワイヤ104を第1筐体部品100で気密封止するために、ワイヤは、第1筐体部品100に射出成形されてもよいし、第1筐体部品100とともに射出成形されてもよい。ワイヤ104は、第1筐体部品100の一方の側から延びて、電源に連結されてもよい。ワイヤ104は、第1筐体部品100の、電源とは反対側にコネクタ106を有していてもよい。コネクタ106は、例えば、はんだ付け用のワイヤの端部、フラグコネクタ、端子等を有していてもよい。
【0029】
図2は筐体の第2筐体部品200の一例を示す。図1に示す第1筐体部品100は、第2筐体部品200を閉じるように構成されてもよい。第2筐体部品200は、例えば、スリーブ、すなわち物品またはアセンブリを挿入したり取り外したりするための開口部が一方の側にある、保護用の容器であってもよい。開口部は、第1筐体部品100と第2筐体部品200が接続されたときに、射出成形用の封止溝が2つの部品の継ぎ目の周囲または隣に形成されるような形状であってもよい。例えば、開口端の側面は、溝202を形成するために凹状または折り曲げられてもよい。溝202は、第2筐体部品200が第1筐体部品100に連結されたときに、封止溝の少なくとも一部を形成するように構成されてもよい。図2に示す第2筐体部品200の形状は一例に過ぎず、容器の幅や長さが大きくなったり、円形や多面体の形状であってもよい。ある実施形態において、第2筐体部品200は、一つ以上の端部が開放されていてもよく、開放端部のそれぞれは、射出成形によって、封止のための溝を形成するように構成されている。そうすることで、第2筐体部品は、第1筐体部品のそれぞれと接続されたとき各開放端部からの射出成形により気密封止が可能となる。ある実施形態において、第2筐体部品200は、例えば、半球、円筒、立方体、直方体、平板であってもよく、または、封止溝が第1筐体部品と第2筐体部品との継ぎ目によって形成されるように、第1筐体部品100と嵌合するのに適した任意の形状を有していてもよい。第1筐体部品および第2筐体部品は、保護されるシステムの封入に適した、少なくとも部分的に中空の筐体を形成するように構成されてもよい。
【0030】
ある実施形態において、第1筐体部品または第2筐体部品などの筐体部品は、少なくとも1つの壁を有していてもよく、その少なくとも1つの壁の少なくとも1つの縁部はそこから(すなわちこの少なくとも1つの縁部から)外側に延びる溝を有している。筐体部品は複数の壁を有していてもよく、筐体部品の開口部に位置する壁の縁部には溝があってもよい。溝は他の筐体部品の溝と、それらの溝の間の継ぎ目から筐体部品同士を射出成形により気密封止するために連結されたとき、射出成形用の封止溝を形成するように構成されている。筐体部品は複数の金型パーツを有する金型を使用して射出成形されてもよく、金型パーツは射出成形により筐体部品を形成するために互いに取り付けられたときに1つ以上の成形用空洞を設けるように構成されている。金型は、成形可能なプラスチック材料を空洞内に導入するための射出ポートを金型内に有していてもよい。
【0031】
封止溝における継ぎ目の位置は、射出成形中に封止溝が充填されたときに継ぎ目が覆われるように選択されてもよい。射出成形で継ぎ目を封止するために使用される材料は、第1筐体部品および第2筐体部品の材料との十分な接着特性を有する任意の材料を含んでいてもよい。射出成形に使用される材料はエラストマーを含んでいてもよい。ある実施形態において、第1筐体部品、第2筐体部品、および射出成形に使用される材料はそれぞれ、エラストマーなどの弾性材料を含んでいてもよい。
【0032】
図3は例示的な実施形態による、プリント回路基板302に連結された、筐体の第1筐体部品100の一例を示す。第1筐体部品100は、図1に記載された筐体部品に一致していてもよい。ある実施形態において、(図1に示す)コネクタ106は、プリント回路基板(PCB)302など、筐体によって保護されるアセンブリに連結されていてもよい。ある実施形態において、PCB302は、ポッティングボックス300に挿入され、PCB302のポッティングに適した樹脂などの材料で充填されてもよい。ある実施形態において、第1筐体部品100はポッティングボックス300を有していてもよい。また、ポッティングボックス300は、充填された後に蓋で覆われてもよい。ポッティングによりアセンブリの強度を高めることができ、衝撃、振動、ワイヤの緩みなどに弱い電子部品を保護することができる。一般的に、ポッティングとは、衝撃や振動に対して強くし、水、湿気、または腐食剤を排除するために、コロナ放電などのガス現象を排除して、電子部品アセンブリを固体またはゼラチン状の化合物で充填することを指し得る。ポッティング用化合物には、例えば、熱硬化性プラスチック、シリコーンゴムゲル、樹脂などが挙げられる。ポッティングの代わりに、コンフォーマルコーティングなどの他の保護方法を使用してアセンブリの強度を高めてもよい。
【0033】
図4は例示的な実施形態による、第1筐体部品100と第2筐体部品200とを連結することによって形成された、射出成形用の封止溝402を備えた筐体400の一例を示す。第1筐体部品100は図1に記載のものと同様であってもよい。第2筐体部品200は図2に記載のものと同様であってもよい。あるいは、第1筐体部品100および第2筐体部品200は、電子部品アセンブリなどの特定のアセンブリを収容するのに適した任意の形状を有していてもよい。ある実施形態において、第1筐体部品および第2筐体部品は同じであってもよい。第1筐体部品100および第2筐体部品200は、それぞれの開放端部から互いに接続されたとき、アセンブリのための囲まれた空間を形成するように構成されてもよい。第1筐体部品および第2筐体部品のうちの少なくとも1つは、第1および/または第2筐体部品の、少なくとも1つの縁部から突出する溝を有していてもよい。なお、第1筐体部品100および第2の筐体部品200は、連結されるときに封止溝402を形成するように構成されている。筐体の継ぎ目を形成する、第1筐体部品または第2筐体部品の壁の縁部はそれぞれ溝を有していてもよい。封止溝402は、第1筐体部品100と第2筐体部品200との間の継ぎ目によって形成されていてもよく、射出成形により封止溝402が充填されたときに、その継ぎ目が覆われるように形成されていてもよい。封止溝で射出成形が行われたとき、継ぎ目が高温にさらされることで、第1筐体部品および第2筐体部品が継ぎ目から、充填された封止溝を介して一緒に融解されてもよい。
【0034】
図5は、射出成形用の封止溝402を備えた筐体400を別の視点から示す。第1筐体部品100と第2筐体部品200との継ぎ目500は、例えば封止溝402の中央に位置していてもよい。第1筐体部品100および/または第2筐体部品200の開放端部は、それらの開放端部が一緒に接合されたときに、半円形の封止溝402が継ぎ目500の周囲に形成されるように、それぞれの縁部において凹状であってもよい。封止溝は、2つの半分、例えば、第1筐体部品100から突出する溝102と、第2筐体部品200から突出する別の溝202とを有していてもよい。封止溝402は、射出成形に適してさえいれば、半円以外の別の形状、例えば、実質的に円形の断面形状を有していてもよい。形成された封止溝402の寸法は、射出成形材料は急激に冷却されないが、第1筐体部品100およびと第2筐体部品200が一緒に、かつ、射出成形が行われた継ぎ目が第1筐体部品および第2筐体部品と共に溶融することができるように選択されてもよい。封止溝の形状および寸法は、射出成形により部品を一緒に溶融するのに十分な熱が供されるように、用途および使用される材料に応じたものであってもよい。封止溝は、例えば、1重または2重のU溝、V溝、角溝等であってもよい。
【0035】
継ぎ目500を射出成形にさらすことによって、筐体400を気密封止してもよい。継ぎ目に対して筐体の外側から射出成形が行われてもよい。また、第1筐体部品100、第2筐体部品200、および射出成形により充填される封止溝402それぞれが同じ材料を含む場合、筐体400は1つの均一な材料で作製されてもよい。有利には、材料はエラストマーであってもよい。そうすることで、筐体を例えば有毒な接着剤を使用せずに気密封止することができる。さらに、筐体に柔軟なエラストマーを使用することで、衝撃に対する筐体の耐性を向上させることができ、少なくとも-40℃などの氷点下の極端な温度を含む広い温度範囲での耐久性が向上する。
【0036】
ある実施形態において、第1筐体部品、第2筐体部品、または射出成形のうちの少なくとも1つに使用されるエラストマーは、熱可塑性エラストマー(TPE)を含んでもよい。一般にTPEは高いゴム弾性やプラスチックの射出成形性、および優れた加工性を有する。さらに、TPEは加硫の必要がなく、リサイクルして費用を削減し得る。TPEは、様々な基材とともに成形することができ、基材とTPEは互いに良好な接着性を有する。基材の例として、例えば、ポリオレフィン(例えば、PP、PE)、およびPC、PS、ABS、ポリアミド、ポリスチレン、ポリアクリレート、共重合ポリエステル、ポリアセタール、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート共重合体(ASA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンオキシド(PPO)などの高分子化合物、およびそれらの組み合わせを挙げてもよい。さらに、TPEは優れた電気的および機械的特性を有し、飛行場などで使用される化学物質に対する良好な耐性を有する。また、TPEは、非常に良好な、耐候性、耐疲労性、および135℃未満の温度の影響に対する耐性を有しており、その絶縁性は紫外線やオゾンへの曝露にも耐えることが可能である。この上さらに、TPEは環境に優しく、無毒で、製造時に安全に使用できる。
【0037】
図6図7は例示的な実施形態による、第1筐体部品100と第2筐体部品200を図4および図5に示すように連結し、継ぎ目500が射出成形600により封止されることによって形成された筐体400を示す。射出成形が行われた継ぎ目により筐体400の耐久性を向上させることができる。例えば、筐体400(すなわち第1筐体部品および第2筐体部品のうちの少なくとも1つ)を破壊することなしに筐体400を分解できなくなる。封止溝の大きさは、継ぎ目を気密封止するために、第1の部品および第2の部品を溶融するのに十分な材料を提供できるように決定してもよい。封止溝をより大きくし、封止溝を充填する射出成形材料の量を増やすことで、結合がさらに改善され得る。接着剤やネジの場合とは異なり、成形された継ぎ目が、時間の経過や衝撃や環境の変化によって弱くなることが抑制され得る。
【0038】
図8は例示的な実施形態による、封入用の筐体を製造する方法の一例を示す。
【0039】
ステップ800において、製造方法は、少なくとも第1筐体部品と第2筐体部品とを接続することによって筐体を形成するステップを有していてもよい。第1筐体部品および第2筐体部品はそれぞれ、一端部が閉塞され一端部が開放された中空状であってもよい。電子部品アセンブリの封入に適した筐体が形成されるように、第1筐体部品および第2筐体部品は、その開放端部から連結されてもよい。あるいは、第1筐体部品は、中空の第2筐体部品を閉じるための、蓋などの中空ではない部品であってもよい。第1筐体部品および第2筐体部品のうちの少なくとも1つは、封止溝または空洞を有する、または封止溝または空洞を形成するように構成されてもよく、封止溝または空洞は、射出成形により、第1筐体部品および第2筐体部品を、第1筐体部品と第2筐体部品との間の継ぎ目から封止することを可能にする。第1筐体部品および第2筐体部品は、組み合わされたときに封止溝を形成するように構成された溝を有していてもよい。封止溝または空洞の寸法および形状は、第1筐体部品および第2筐体部品の寸法および材料に応じたものであってもよい。封止溝または空洞は、射出成形により封止溝または空洞を充填することによって筐体が気密封止されるように、継ぎ目の全長に沿って延びていてもよい。
【0040】
ある実施形態において、第1筐体部品および第2筐体部品は、その開放端部によって共有される少なくとも1つの側から固定的に連結されてもよい。例えば、第1筐体部品および第2筐体部品は、一体品として射出成形されてもよく、この一体品は、少なくとも一方の側から接続された2つの部品を有し、中に電子機器などの物が詰められ、残りの開いた側から封止できるような構成を有している。
【0041】
ステップ802において、製造方法は、射出成形により第1筐体部品および第2筐体部品の間の継ぎ目を気密封止するステップを有していてもよい。これにより、第1筐体部品と第2筐体部品とがシームレスに組み合わされて、一つの気密封止された筐体が得られる。射出成形は筐体の外側から行ってもよい。射出成形に使用される材料は、良好な接着性を確実に得るために、基板、すなわち筐体に対するその結合強度特性に基づいて選択されてもよい。良好な接着性を有する2つの材料は、結合が容易に壊れないように互いにしっかりと取り付けられてもよい。温度、圧力、射出速度などの成形パラメータ、および射出成形に使用される機械は、使用される材料や筐体の大きさや材質などのパラメータに応じたものであってもよい。封止溝または空洞は、射出成形により封止溝または空洞を充填することによって筐体が気密封止され得るように、継ぎ目の全長に沿って延びていてもよい。
【0042】
筐体は、電子機器に対してより高い保護を提供するために、電子機器の封入のために使用してもよい。電子機器は無線の機器であってもよく、または第1筐体部品が電子機器を外部装置に接続するための1つまたは複数の入口および/またはワイヤを有していてもよい。ある実施形態において、ワイヤは、第1筐体部品で気密封止されていてもよい。ある実施形態において、筐体および成形された継ぎ目は、1つまたは複数のエラストマーから製造されてもよい。これにより、例えば硬質プラスチックから製造された筐体と比較して、筐体が衝撃や様々な温度に対して優れたシールドを提供できるようになる。特に、本筐体は、気象条件が気温-40~+80℃の間で変化するといった空港などでの極限環境において、筐体に高い耐久性と信頼性が要求される使用に適する。本筐体および本筐体を製造する方法は、単純でありながら堅牢で、安全で費用対効果の高い、封入のための代替手段を提供する。
【0043】
方法のさらなる特徴は、例えば明細書全体および添付の特許請求の範囲に記載される筐体、筐体部品、および装置の機能から直接生じるため、ここでは繰り返さない。様々な例示的な実施形態に関連して記載してきたように、方法の異なる変形例もまた適用可能である。技術の進歩に伴い、本開示の基本的な考え方が様々な方法で実現され得ることは、当業者には明らかである。したがって、本開示および実施形態は、上述の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で変更することができる。
【0044】
装置は、本明細書に記載の方法の任意の態様を実行する、または実行させるように構成され得る。さらに、装置は、本明細書に記載の方法の任意の態様を実行するための手段を備え得る。
【0045】
ここに記載されている範囲または装置の値は、求められる効果を失うことなく拡張または変更することができる。また、明示的に禁止されない限り、任意の実施形態を別の実施形態と組み合わせることができる。
【0046】
主題が構造的特徴および/または行為に特有の文言で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、必ずしも上記の特定の特徴または行為に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、上記の特定の特徴および行為は、特許請求の範囲を実施する例として開示されており、他の同等の特徴および行為は特許請求の範囲内に含まれることが意図されている。
【0047】
上述の利益および利点は、1つの実施形態に関連する場合もあれば、いくつかの実施形態に関連する場合もあることが理解されよう。実施形態は、記載された問題の一部またはすべてを解決するもの、あるいは記載された利益および利点のいずれかまたはすべてを有するものに限定されない。さらに、「ある」物品への言及は、1つまたは複数の当該物品を指し得ることが理解されよう。
【0048】
本明細書に記載の方法の操作は、任意の適切な順序で、または必要に応じて同時に実行することができる。さらに、個々のブロックは、本明細書に記載の主題の範囲から逸脱することなく、記載の任意の方法から削除することができる。上述のいずれかの実施形態の態様を、記載される他のいずれかの実施形態の態様と組み合わせて、求められる効果を失うことなくさらなる実施形態を形成することができる。
【0049】
「含む」、「有する」という用語は、本明細書では、特定された方法、ブロック、または要素を含むことを意味するが、そのようなブロックまたは要素は排他的なリストを構成せず、方法または装置は追加のブロックまたは要素を含み得ることを意味するために使用される。
【0050】
主題は「最初」または「2番目」の主題と呼ばれることもあるが、これは必ずしも主題の順序や重要性を示すものではない。代わりに、そのような属性は、主題間で違いをもたらす目的のみに使用され得る。
【0051】
上記の記載は単なる例として与えられたものであり、当業者であれば様々な修正を加えることができることが理解されよう。上記の明細書、実施例およびデータは、例示的な実施形態の構造および使用の完全な記載を提供する。様々な実施形態について、ある程度の特異性を持って、または1つ以上の個別の実施形態を参照して上記に記載してきたが、当業者であれば、本明細書の範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多くの変更を加えることができるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-04-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
封入のための方法であって、
少なくとも第1筐体部品と第2筐体部品とを接続することによって筐体を形成するステップ(800)であって、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品のうちの少なくとも1つが、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品の間の継ぎ目に沿って封止溝を設けるように形作られるステップと、
射出成形により前記封止溝を充填することによって、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品の間の前記継ぎ目を気密封止するステップ(802)であって、前記第1筐体部品の材料、前記第2筐体部品の材料、および射出成形に使用される材料はエラストマーを含み、これらの材料は互いに接着特性を有する、機密封止するステップと、を有し、
前記封止溝の寸法と前記射出成形に使用される材料の温度とは、前記封止溝に、前記継ぎ目を覆うのに十分な量の前記射出成形に使用される材料が充填されるように、そして、前記射出成形により十分な熱が供給されることで、前記第1筐体部品および前記第2筐体部品が一緒に溶融し、かつ前記射出成形が行われた継ぎ目が前記第1筐体部品および前記第2筐体部品と共に溶融するように、前記筐体の寸法と前記使用される材料に基づいて決定される、
方法。
【請求項2】
前記封止溝の断面は実質的に半円形である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1筐体部品、前記第2筐体部品、および前記射出成形は同じ材料を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1筐体部品および前記第2筐体部品のうちの少なくとも1つは、前記射出成形とは異なる材料を含み、それらの材料は互いに良好な接着性を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記気密封止するステップの前に、電子部品アセンブリを前記筐体の内側に挿入するステップをさらに有する、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記電子部品アセンブリを前記筐体の内側に挿入するステップの前に、前記電子部品アセンブリをポッティングするステップをさらに有し、ポッティングされた前記電子部品アセンブリの大きさは、前記筐体の大きさに実質的に一致する、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1筐体部品は、前記筐体の外側に延びる、前記電子部品アセンブリ用の配線を有し、前記配線が前記第1筐体部品に対して気密封止されるように、前記第1筐体部品および前記配線が射出成形により作製される、請求項またはに記載の方法。
【請求項8】
封入のための筐体(400)であって、
前記筐体を形成するために第2筐体部品(200)に接続される第1筐体部品(100)を有し、
前記第1筐体部品および前記第2筐体部品は、前記第1筐体部品と前記第2筐体部品との間の継ぎ目(500)に沿って封止溝(102、202)を形成するように構成され、
前記第1筐体部品および前記第2筐体部品は、射出成形(600)により前記封止溝を充填することによって前記継ぎ目から気密封止され、
前記第1筐体部品の材料、前記第2筐体部品の材料、および射出成形に使用される材料はエラストマーを含み、これらの材料は互いに接着特性を有し、
前記第1筐体部品前記第2筐体部品、および前記射出成形が行われた継ぎ目は、射出成形によって前記継ぎ目が充填されたときに一緒に融される
筐体。
【請求項9】
前記第1筐体部品は、前記筐体によって封入された電子部品アセンブリに連結されるように構成され前記筐体の外側に延びる配線(104、106)を有し、前記配線は、射出成形により前記第1筐体部品で気密封止される、請求項8に記載の筐体。
【請求項10】
請求項またはに記載の筐体で封入された電子部品アセンブリ。
【国際調査報告】