(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-04
(54)【発明の名称】サイドリンク通信のためのUE間の協調シグナリング
(51)【国際特許分類】
H04W 72/25 20230101AFI20240328BHJP
H04W 72/40 20230101ALI20240328BHJP
H04W 76/14 20180101ALI20240328BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240328BHJP
【FI】
H04W72/25
H04W72/40
H04W76/14
H04W28/04 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560776
(86)(22)【出願日】2022-03-30
(85)【翻訳文提出日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 US2022022495
(87)【国際公開番号】W WO2022212465
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】パンテレーエフ,セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】コリャエフ,アレクセイ
(72)【発明者】
【氏名】シロフ,ミハイル
(72)【発明者】
【氏名】ベロフ,ドミトリー
(72)【発明者】
【氏名】ロト,キリアン ペーター アントン
(72)【発明者】
【氏名】ロマエフ,アルチョム
(72)【発明者】
【氏名】チェルヴャコフ,アンドレイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD24
5K067DD34
5K067EE25
(57)【要約】
サイドリンク通信のためのUE間の協調フィードバックのための装置及びシステムを説明する。特に、送信機ベースのリソース割り当て及び競合のシグナリングを含む信頼性のあるサイドリンク通信のためのUE間の協調フィードバックシグナリング、UE間の協調フィードバックの優先度付け、及び、UE間の協調フィードバックのタイミングを説明する。サイドリンクハイブリッド確認応答要求(HARQ)確認応答/否定確認応答(ACK/NACK)又はNACKのみのシグナリングは、半二重(HD)又は同じチャネルの衝突(CC)のフィードバック指標よりも高い優先度により優先度付けされ、アップリンク伝送は、サイドリンク伝送よりも高い優先度により優先度付けされる。競合の検出に応答して、UE間の協調フィードバックは、HD又はCCイベントが生じるスロットを基準にして又はサイドリンク伝送のためのリソース予約が行われるスロットを基準にして伝送される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)のための装置であって、当該装置は、
処理回路であって、前記処理回路は、
リソースのセットを受信し、前記リソースのセットは、第1のUEへのUE間の協調フィードバックの伝送のために使用する候補リソースのセット又は前記第1のUEへの前記UE間の協調フィードバックの伝送のために使用するべきではない非候補リソースのうちの少なくとも1つを含み、前記リソースのセットは、参照パラメータセット構成を有する参照パラメータセットに基づいており、
第1のスロットにおいて、前記第1のUEからの第1のサイドリンク伝送を受信し、
前記第1のサイドリンク伝送と関連するUE間の協調フィードバックの伝送のための前記リソースのセットから、第2のスロットにおけるリソースを選択し、
前記リソースにおいて、前記第1のUEに、前記第1のサイドリンク伝送と関連する前記UE間の協調フィードバックを伝送する、ように前記UEを構成する、処理回路と、
前記リソースのセットを格納するように構成されるメモリと、を含む、
装置。
【請求項2】
前記参照パラメータセットは、前記第1のUEへの伝送の参照優先度、参照リソースサイズ、サイドリンク伝送のための参照周期性、除外のための参照サイドリンク参照信号受信電力(SL-RSRP)しきい値、検出される候補リソースのパーセンテイジ、リソース選択ウィンドウ継続期間及び構成、センシングウィンドウ継続期間及び構成、又は輻輳制御に関連する測定値のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記参照パラメータセットは、前記UEと前記第1のUEとの間であらかじめ構成されているか又は直接的に交渉される少なくとも1つのパラメータを含む、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記リソースのセットは、
少なくとも1つのデフォルトの構成を有する参照構成として、UEのすべてに提供されるあらかじめ構成されているリソース、
前記候補リソースセットを提供するために、前記UEから前記第1のUE又は協調するUEへの伝送に応答して前記UEに提供される要求されるリソース、又は、
前記協調するUEが前記UEに提供する協調リソース、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1乃至3のうちのいずれか1つ又は複数に記載の装置。
【請求項5】
前記候補リソースセットは、複数の候補リソースセットタイプから選択され、前記複数の候補リソースセットタイプは、実際のサイドリンク伝送のためにリソースを選択するための動的な伝送及び半永続的な伝送のためのタイプ1、上位層シグナリングを使用して、UE間の協調フィードバックの生成のためのみの半永続的な伝送のためのタイプ2、上位層シグナリングを使用して、UE間の協調フィードバックの生成のための半永続的な伝送及びUE間の協調フィードバックのためのタイプ3、及び、実際のサイドリンク伝送のためにリソースを選択するためのUE間の協調フィードバック、及び、動的な伝送及び半永続的な伝送のためのタイプ4、を含む、請求項1乃至4のうちのいずれか1つ又は複数の装置。
【請求項6】
前記UE間の協調フィードバックは、前記UE間の協調フィードバックの宛先識別情報に依存し、前記UE間の協調フィードバックは、
フィルタリング条件にしたがうフィードバック生成のためにUEのすべてが使用するブロードキャストのUE間の協調フィードバックであって、前記フィルタリング条件は、前記ブロードキャストのUE間の協調フィードバックを提供している送信機からの距離及び参照信号受信電力(RSRP)範囲、優先度、又は、関連する候補リソースセットの生成のために使用される周期性、のうちの少なくとも1つを含む、ブロードキャストのUE間の協調フィードバック、
前記UEが属するグループのあらゆるUEメンバーが使用するグループキャストのUE間の協調フィードバック、又は、
ユニキャストのUE間の協調フィードバック、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記処理回路は、さらに、前記リソースのセットをフィルタリングして、前記第1のサイドリンク伝送の参照信号受信電力(RSRP)に基づいて前記第1のサイドリンク伝送と関連する前記UE間の協調フィードバックを伝送するように前記UEを構成する、ように構成される、請求項1乃至6のうちのいずれか1つ又は複数に記載の装置。
【請求項8】
前記処理回路は、さらに、前記リソースにおける前記UE間の協調フィードバックの伝送を、前記第1のUEによるブロードキャスト、グループキャスト、又はユニキャスト伝送のためのUE間の協調フィードバックのうちの1つに制限するように前記UEを構成する、ように構成される、請求項1乃至7のうちのいずれか1つ又は複数に記載の装置。
【請求項9】
前記処理回路は、さらに、
候補スロットの中の周波数リソースではない前記候補スロット、又は、
同じサイズの周波数領域の中のリソースの重複しないグループのみの使用、
のうちの1つに基づいて、前記リソースにおける前記UE間の協調フィードバックの伝送の量を制限するように前記UEを構成する、ように構成される、請求項1乃至8のうちのいずれか1つ又は複数に記載の装置。
【請求項10】
前記処理回路は、さらに、
前記第1のスロットにおいて第2のUEからの第2のサイドリンク伝送を検出し、
前記第2のサイドリンク伝送に関連するUE間の協調フィードバックの伝送が、前記第2スロットにおいて生じるということを決定し、そして、
前記第1のサイドリンク伝送と関連する前記UE間の協調フィードバックの前記伝送及び前記第2のサイドリンク伝送と関連するUE間の協調フィードバックの前記伝送に優先度を付け、それによって、サイドリンクハイブリッド確認応答要求(HARQ)の確認応答/否定確認応答(ACK/NACK)又はNACKのみのシグナリングは、半二重(HD)又は同じチャネルの衝突(CC)フィードバック指標よりも優先される、ように前記UEを構成する、ように構成される、請求項1乃至9のうちのいずれか1つ又は複数に記載の装置。
【請求項11】
前記処理回路は、さらに、
予約における同じチャネルの衝突(CC-RSV)のフィードバック指標よりも伝送における同じチャネルの衝突(CC-TX)のフィードバック指標の優先度を高くし、伝送における同じチャネルの衝突(CC-TX)のフィードバック指標よりも予約における半二重(HD-RSRV)のフィードバック指標の優先度を高くし、予約における半二重(HD-RSRV)のフィードバック指標よりもHD伝送(HD-TX)のフィードバック指標又はHD受信(HD-RX)のフィードバック指標の優先度を高くする、
CC-RSVのフィードバック指標よりもHD-RSRVのフィードバック指標の優先度を高くし、HD-RSRVのフィードバック指標よりもCC-TXのフィードバック指標の優先度を高くし、CC-TXのフィードバック指標よりもHD-TXのフィードバック指標又はHD-RXのフィードバック指標の優先度を高くする、
CC-TXのフィードバック指標、HD-RSRVのフィードバック指標、及びCC-RSVのフィードバック指標の優先度とHD-TXのフィードバック指標又はHD-RXのフィードバック指標の優先度を等しくする、
等しい優先度であるCC-TXのフィードバック指標及びCC-RSVのフィードバック指標よりもHD-RSRVのフィードバック指標の優先度を高くし、HD-RSRVのフィードバック指標とHD-TXのフィードバック指標又はHD-RXのフィードバック指標の優先度を等しくする、
という優先度付けのうちのいずれかの優先度付けを実行するようにUEを構成する、ように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記処理回路は、さらに、前記第1のUE又は前記第2のUEのうちの少なくとも1つを含むグループのグループメンバーであるということに応答して、前記第1のUE又は前記第2のUEのうちの前記少なくとも1つへのHARQシグナリングを使用して、受信状況を個別に確認するように前記UEを構成する、ように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記処理回路は、さらに、前記第1のUE及び前記第2のUEが、前記HARQ ACK/NACKフィードバック指標、HDフィードバック指標、及びCCフィードバック指標を含むフィードバックタイプを区別することを可能とするようにフィードバック伝送パラメータ又はリソースを選択するように前記UEを構成する、ように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記処理回路は、さらに、前記第1のサイドリンク伝送及び前記第2のサイドリンク伝送よりも第5世代NodeB(gNB)へのアップリンク伝送の優先度を高くする優先度付けによって、前記第1のスロットにおける送信チェーン又は送信電力バジェットのうちの少なくとも1つを共有するように前記UEを構成する、ように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記処理回路は、さらに、
第2のスロットにおいて、前記第1のUEからの第2のサイドリンク伝送の伝送のための第3のスロットのリソースの予約の発表を検出し、
前記第2のスロットにおいて、前記第2のUEからの、第3のサイドリンク伝送の伝送、及び、前記第3のスロットにおける半二重又は衝突のイベントのうちの1つをもたらす前記第2のサイドリンク伝送及び前記第3のサイドリンク伝送の伝送、のための前記第3のスロットの前記リソースの予約の発表を検出し、そして、
前記第2のスロットに対して、前記第2のサイドリンク伝送及び前記第3のサイドリンク伝送の予約と関連するUE間の協調フィードバックの伝送のための最も早いタイムスロットを決定し、前記最も早いタイムスロットは、前記第2のスロットよりも遅く、且つ、少なくともあらかじめ定められている最小の固定の時間ギャップである、
ように前記UEを構成する、ように構成される、請求項1乃至14のうちのいずれか1つ又は複数に記載の装置。
【請求項16】
前記処理回路は、さらに、
第2のスロットにおいて、前記第1のUEからの第2のサイドリンク伝送の伝送のための第3のスロットのリソースの予約の発表を検出し、
前記第2のスロットにおいて、第2のUEからの、第3のサイドリンク伝送の伝送、及び、前記第3のスロットにおける半二重又は衝突のイベントのうちの1つをもたらす前記第2のサイドリンク伝送及び前記第3のサイドリンク伝送の伝送、のための前記第3のスロットの前記リソースの予約の発表を検出し、そして、
前記第3のスロットに対して、前記第2のサイドリンク伝送及び前記第3のサイドリンク伝送の予約と関連するUE間の協調フィードバックの伝送のための時間スロットを決定し、前記時間スロットは、前記第3のスロットよりも早く、且つ、少なくともあらかじめ定められている最小の固定の時間である、
ように前記UEを構成する、ように構成される、請求項1乃至15のうちのいずれか1つ又は複数に記載の装置。
【請求項17】
ユーザ機器(UE)のための装置であって、当該装置は、
処理回路であって、前記処理回路は、
第5世代NodeB(gNB)へのアップリンク伝送が、第1のスロットにおいて生じ、且つ、第1のUEからの第1のサイドリンク伝送のための第1のUE間の協調シグナリング及び第2のUEからの第2のサイドリンク伝送のための第2のUE間の協調シグナリングが、前記第1のスロットにおいて生じるということを決定し、
前記第1のUE間の協調シグナリング及び前記第2のUE間の協調シグナリングよりも前記アップリンク伝送の優先度を高くするように優先度付けを行い、そして、
前記第1のUE間の協調シグナリング及び第2のUE間の協調シグナリングに優先度をつけ、それによって、サイドリンクハイブリッド確認応答要求(HARQ)確認応答/否定確認応答(ACK/NACK)又はNACKのみのシグナリングは、半二重(HD)のフィードバック指標又は同じチャネルの衝突(CC)のフィードバック指標よりも優先度が高くなるように優先度付けされる、ように、前記UEを構成する、ように構成される、処理回路と、
前記第1のUE間の協調シグナリング及び前記第2のUE間の協調シグナリングを格納するように構成されるメモリと、を含む、
装置。
【請求項18】
前記処理回路は、さらに、前記第1のスロットに対して又は前記第1のUE及び前記第2のUEからの前記第1のスロットのリソース予約の発表に対して、前記第1のUE間の協調シグナリング及び前記第2のUE間の協調シグナリングのタイミングを決定するようにUEを構成する、ように構成され、前記第1のスロットに対する前記タイミングは、前記第1のスロットの後の最も早いスロットである、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
ユーザ機器(UE)の1つ又は複数のプロセッサによる実行のために命令を格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令が実行されるときに、前記1つ又は複数のプロセッサは、
リソースのセットを受信し、前記リソースのセットは、第1のUEへのUE間の協調フィードバックの伝送のために使用する候補リソースのセット又は前記第1のUEへの前記UE間の協調フィードバックの伝送のために使用するべきではない非候補リソースのうちの少なくとも1つを含み、前記リソースのセットは、参照パラメータセット構成を有する参照パラメータセットに基づいており、
第1のスロットにおいて、前記第1のUEからの第1のサイドリンク伝送を受信し、
前記第1のサイドリンク伝送と関連するUE間の協調フィードバックの伝送のための前記リソースのセットから、第2のスロットにおけるリソースを選択し、
前記リソースにおいて、前記第1のUEに、前記第1のサイドリンク伝送と関連する前記UE間の協調フィードバックを伝送する、ように前記UEを構成する、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項20】
前記参照パラメータセットは、前記第1のUEへの伝送の参照優先度、参照リソースサイズ、サイドリンク伝送のための参照周期性、除外のための参照サイドリンク参照信号受信電力(SL-RSRP)しきい値、検出される候補リソースのパーセンテイジ、リソース選択ウィンドウ継続期間及び構成、センシングウィンドウ継続期間及び構成、又は輻輳制御に関連する測定値のうちの少なくとも1つを含み、
前記1つ又は複数のプロセッサは、さらに、前記命令が実行されるときに、前記リソースのセットをフィルタリングして、前記第1のサイドリンク伝送の参照信号受信電力(RSRP)に基づいて前記第1のサイドリンク伝送と関連する前記UE間の協調フィードバックを伝送するように前記UEを構成する、請求項19に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この出願は、2021年4月1日付で出願された米国仮特許出願第63/169,707号、2021年4月1日付で出願された米国仮特許出願第63/169,710号、及び2021年4月1日付で出願された米国仮特許出願第63/169,781号に基づく優先権の利益を主張し、それらの各々は、それらの内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
複数の実施形態は、第5世代(5G)の無線通信に関する。特に、複数の実施形態のうちのいくつかは、5Gネットワークにおけるサイドリンク通信に関する。
【背景技術】
【0003】
特に、第4世代(4G)のネットワーク及び第5世代(5G)のネットワークを含む無線システムの使用及び複雑さは、ネットワークリソースを使用するデバイスであるユーザ機器(UE)のタイプの増加のみならず、それらのUEにおいて動作するビデオストリーミング等のさまざまなアプリケーションが使用するデータの量及び帯域幅の双方の増加が原因となって増加しつつある。通信デバイスの数及び多様性の大幅な増加に伴って、ルータ、スイッチ、ブリッジ、ゲートウェイ、ファイアウォール、及び負荷バランサを含む対応するネットワーク環境は、特に、次世代(NG)又は新たな無線(NR)システムの出現により、ますます複雑になっている。予想されるように、新たな技術の出現に伴って多くの問題が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
必ずしも縮尺に合わせて描かれているわけではない複数の図においては、同様の数字は、複数の異なる視点における同様の構成要素を表してもよい。複数の異なる添え字を付した同様の数字は、同様の構成要素の複数の異なる例を表してもよい。それらの複数の図は、一般的に、限定の目的ではなく、例示の目的で、本明細書の中で説明されているさまざまな実施形態を図示している。
【0005】
【
図1A】複数の態様のうちのいくつかにしたがったネットワークのアーキテクチャを図示している。
【
図1B】複数の態様のうちのいくつかにしたがった非ローミング5Gシステムアーキテクチャを図示している。
【
図1C】複数の態様のうちのいくつかにしたがった非ローミング5Gシステムアーキテクチャを図示している。
【
図2】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがった通信デバイスのブロック図を図示している。
【
図3】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったタイプ1隠れノードの衝突(Type-1 hidden node collision)を図示している。
【
図4】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったタイプ2同時のアクセスの衝突(Type-2 simultaneous access collision)を図示している。
【
図5】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったUE間の協調フィードバック(inter-UE coordination feedback)を使用する半二重伝送(half-duplex transmission)を図示している。
【
図6】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったUE間の協調フィードバックを使用するリソース予約における半二重(half-duplex in resource reservation)を図示している。
【
図7】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったUE間の協調フィードバックを使用する伝送における同じチャネルの衝突(co-channel collision in transmission)を図示している。
【
図8】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったUE間の協調フィードバックを使用する予約における同じチャネルの衝突(co-channel collision in reservation)を図示している。
【
図9】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがった物理的サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)の時間ギャップを図示している。
【
図10】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったPSFCHタイミングの選択肢1(PSFCH timing option 1)を図示している。
【
図11】複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったPSFCHタイミングの選択肢3(PSFCH timing option 3)を図示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の説明及び図面は、当業者が複数の特定の実施形態を実用化することが可能であるように、それらの複数の特定の実施形態を十分に解説する。他の実施形態は、構造的な変更、論理的な変更、電気的な変更、プロセスの変更、及び他の変更を組み込んでもい。複数の実施形態のうちのいくつかの部分及び特徴は、他の実施形態の部分及び特徴の中に含まれていてもよく、又は、他の実施形態の部分及び特徴に置き換えてもよい。特許請求の範囲に記載されている複数の実施形態は、それらの特許請求の範囲の利用可能な同等物のすべてを包含する。
【0007】
図1Aは、複数の態様のうちのいくつかにしたがったネットワークのアーキテクチャを図示している。ネットワーク140Aは、3GPP(登録商標) LTE/4G及び6G機能に拡張されてもよいNGネットワーク機能を含む。したがって、5Gに言及するであろうが、この言及は、6Gの構成、システム、及び機能に拡張可能であるように理解されるべきである。ネットワーク機能は、専用ハードウェアの個別のネットワーク要素として、専用ハードウェアにおいて実行されるソフトウェアインスタンスとして、及び/又は、例えば、専用ハードウェア又はクラウドインフラストラクチャ等の適切なプラットフォームにおいてインスタンス化される仮想化機能として実装されてもよい。
【0008】
ネットワーク140Aは、ユーザ機器(UE)101及びUE102を含むように示されている。UE101及びUE102は、(例えば、1つ又は複数のセルラーネットワークに接続可能であるハンドヘルドタッチスクリーンモバイルコンピューティングデバイス等の)スマートフォンとして図示されているが、また、ポータブル(ラップトップ)コンピュータ又はデスクトップコンピュータ、無線ハンドセット、ドローン、又は有線通信インターフェイス及び/又は無線通信インターフェイスを含むいずれかの他のコンピューティングデバイス等のいずれかのモバイルコンピューティングデバイス又は非モバイルコンピューティングデバイスを含んでもよい。UE101及びUE102は、本明細書においては、集合的に、UE101と称されてもよく、UE101は、本明細書において開示されている技術のうちの1つ又は複数を実行するのに使用されてもよい。
【0009】
本明細書において説明される(例えば、ネットワーク140A又はいずれかの他の図示されているネットワークにおいて使用される)無線リンクのいずれも、いずれかの例示的な無線通信技術及び/又は無線通信規格にしたがって動作してもよい。いずれかのスペクトラム管理スキームは、例えば、専用の免許付与されているスペクトラム、免許不要のスペクトラム、(2.3-2.4[GHz]、3.4-3.6[GHz]、3.6-3.8[GHz]、及び他の周波数におけるライセンス共有アクセス(LSA)、及び、3.55-3.7[GHz]及び他の周波数におけるスペクトラムアクセスシステム(SAS)等の)(免許付与されている)共有スペクトラムを含む。(CP-OFDM、SC-FDMA、SC-OFDM、フィルタバンクベースマルチキャリア(FBMC)、OFDMA等の)異なる単一キャリア又は直交周波数ドメイン多重化(OFDM)モード、及び、特に、3GPP NRは、対応するシンボルリソースにOFDMキャリアデータビットベクトルを割り当てることによって使用されてもよい。
【0010】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、UE101及びUE102のうちのいずれも、モノのインターネット(IoT)UE又はセルラーIoT(CIoT)UEを含んでもよく、それらのモノのインターネット(IoT)UE又はセルラーIoT(CIoT)UEは、短時間のUE接続(short-lived UE connections)を利用する低電力IoT用途のために設計されるネットワークアクセス層を含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、UE101及びUE102のいずれも、(強化型NB-IoT(eNB-IoT)UE及びさらなる強化型の(FeNB-IoT)UE等の)狭帯域(NB)IoT UEを含んでもよい。IoT UEは、マシン間(M2M)通信又はマシン型通信(MTC)等の技術を利用してもよく、それらのマシン間(M2M)通信又はマシン型通信(MTC)は、公衆陸上モバイルネットワーク(PLMN)、近接度ベースのサービス(ProSe)又はデバイス間(D2D)通信、センサーネットワーク、又はIoTネットワークを介してMTCサーバ又はデバイスとの間でデータを交換する。データのM2M交換又はMTC交換は、データのマシンにより開始する交換であってもよい。IoTネットワークは、短時間の接続(short-lived connections)によって複数のIoT UEを相互接続する機能を含み、それらの複数のIoT UEは、(インターネットインフラストラクチャの中で)一意に識別可能である組み込み型のコンピューティングデバイスを含んでもよい。IoT UEは、(例えば、キープアライブメッセージ、状態更新等の)バックグラウンドアプリケーションを実行して、IoTネットワークの接続を容易にしてもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、UE101及びUE102のいずれも、強化型MTC(eMTC)UE又はさらなる強化型のMTC(FeMTC)UEを含んでもよい。
【0011】
UE101及びUE102は、例えば、無線アクセスネットワーク(RAN)110との間で通信可能に結合する、といったように、無線アクセスネットワーク(RAN)110に接続するように構成されてもよい。RAN110は、例えば、進化型ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)、NextGen RAN(NG RAN)、又は他のタイプのRANであってもよい。
【0012】
UE101及びUE102は、それぞれ、接続103及び接続104を利用し、接続103及び接続104の各々は、(以下でさらに詳細に説明される)物理通信インターフェイス又は層を含み、この例では、接続103及び接続104は、無線インターフェイスとして図示され、それらの無線インターフェイスは、通信結合を可能とするとともに、汎欧州ディジタル移動体通信システム(GSM)プロトコル、符号分割多元接続(CDMA)ネットワークプロトコル、プッシュツートーク(PTT)プロトコル、PTTオーバーセルラ(POC)プロトコル、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)プロトコル、3GPPロングタームエボリューション(LTE)プロトコル、第5世代(5G)プロトコル、及び第6世代(6G)プロトコル等のセルラー通信プロトコルと整合することが可能である。
【0013】
ある1つの態様において、UE101及びUE102は、さらに、ProSeインターフェイス105によって通信データを直接的に交換してもよい。ProSeインターフェイス105は、代替的に、サイドリンクインターフェイスと称されてもよく、そのサイドリンクインターフェイスは、これらには限定されないが、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、及び物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)を含む1つ又は複数の論理チャネルを含む。
【0014】
UE102は、接続107を介してアクセスポイント(AP)106にアクセスするように構成されるように示されている。接続107は、例えば、いずれかのIEEE 802.11プロトコルと整合性のある接続等のローカル無線接続を含んでもよく、AP106は、それらのいずれかのIEEE 802.11プロトコルにしたがった無線忠実度(wireless fidelity(WiFi(登録商標))ルータを含んでもよい。この例では、AP106は、(以下でさらに詳細に説明するように)無線システムのコアネットワークに接続することなくインターネットに接続されるように示されている。
【0015】
RAN110は、接続103及び接続104を有効にする1つ又は複数のアクセスノードを含んでもよい。これらのアクセスノード(AN)は、基地局(BS)、NodeB、進化型のNodeB(eNB)、次世代のNodeB(gNB)、及びRANノード等と称されてもよく、ある地理的領域の中で(例えば、セル等の)カバレッジを提供する(例えば、地上波アクセスポイント等の)地上局又は衛星局を含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、通信ノード111及び通信ノード112は、送信/受信点(TRP)であってもよい。通信ノード111及び通信ノード112が(例えば、eNB又はgNB等の)NodeBである例において、1つ又は複数のTRPは、NodeBの通信セルの中で機能することが可能である。RAN110は、例えば、マクロRANノード111等のマクロセルを提供するための1つ又は複数のRANノード、及び、例えば、低電力(LP)RANノード112等の(例えば、マクロセルと比較して、カバレッジ領域がより小さい、ユーザ容量がより小さい、又は帯域幅がより大きいセル等の)フェムトセル又はピコセルを提供するための1つ又は複数のRANノードを含んでもよい。
【0016】
RANノード111及びRANノード112のいずれも、無線インターフェイスプロトコルを終端することが可能であり、UE101及びUE102の最初の接点となってもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、RANノード111及びRANノード112のいずれも、RAN110のためのさまざまな論理的機能を果たすことが可能であり、それらの論理的機能は、これらには限定されないが、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンクの動的な無線リソース管理、及びデータパケットスケジューリング、及び、モビリティ管理等の無線ネットワークコントローラ(RNC)機能を含む。ある1つの例において、ノード111及び/又はノード112のいずれも、gNB、eNB、又は他のタイプのRANノードであってもよい。
【0017】
RAN110は、S1インターフェイス113によってコアネットワーク(CN)120に通信可能に結合されるように示されている。複数の態様において、CN120は、進化型のパケットコア(EPC)ネットワーク、次世代の(NextGen)パケットコア(NPC)ネットワーク、又は(例えば、
図1B-1Cを参照して図示されている)他のタイプのCNであってもよい。この態様において、S1インターフェイス113は、RANノード111及びRANノード112とサービングゲートウェイ(S-GW)122との間でトラフィックデータを搬送するS1-Uインターフェイス114、及び、RANノード111及びRANノード112とMME121との間のシグナリングインターフェイスであるS1モビリティ管理エンティティ(MME)インターフェイス115との2つの部分に分割される。
【0018】
この態様において、CN120は、MME121、S-GW122、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)123、及びホーム加入者サーバ(HSS)124を含む。MME121は、機能的に、レガシーサービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)の制御プレーンと同様であってもよい。MME121は、ゲートウェイ選択及び追跡エリアリスト管理等のアクセスにおけるモビリティ態様を管理してもよい。HSS124は、ネットワークユーザのためのデータベースを含んでもよく、そのデータベースは、ネットワークエンティティの通信セッションの処理をサポートするための加入関連情報を含む。CN120は、モバイル加入者の数、機器の容量、ネットワークの構成等に依存して、1つ又は複数のHSS124を含んでもよい。例えば、HSS124は、ルーティング/ローミング、認証、認可、命名/アドレス解決、位置依存性等のサポートを提供してもよい。
【0019】
S-GW122は、RAN110に向かうS1インターフェイス113を終端し、そして、RAN110とCN120との間でデータパケットをルーティングしてもよい。加えて、S-GW122は、RANノード間のハンドオーバーのためのローカルモビリティアンカーポイントであってもよく、また、3GPP間のモビリティのためのアンカーを提供してもよい。S-GW122の他の役割(responsibilities)は、合法的傍受(lawful intercept)、課金、及びいくつかのポリシー実施(policy enforcement)を含んでもよい。
【0020】
P-GW123は、PDNに向かうSGiインターフェイスを終端してもよい。P-GW123は、インターネットプロトコル(IP)インターフェイス125を介して、(代替的に、アプリケーション機能(AF)と称される)アプリケーションサーバ184を含むネットワーク等の外部ネットワークとEPCネットワーク120との間でデータパケットをルーティングしてもよい。P-GW123は、また、インターネット、インターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IPS)ネットワーク、及び他のネットワークを含んでもよい他の外部ネットワーク131Aにデータを通信してもよい。一般的に、アプリケーションサーバ184は、(例えば、UMTSパケットサービス(PS)ドメイン、LTE PSデータサービス等の)コアネットワークを通じて、IPベアラリソースを使用するアプリケーションを提供する要素であってもよい。この態様において、P-GW123は、IPインターフェイス125を介してアプリケーションサーバ184に通信可能に結合されるように示されている。アプリケーションサーバ184は、また、CN120を介してUE101及びUE102のための(例えば、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)セッション、PTTセッション、グループ通信セッション、ソーシャルネットワーキングサービス等の)1つ又は複数の通信サービスをサポートするように構成されてもよい。
【0021】
P-GW123は、さらに、ポリシー実施及び課金データ収集のためのノードであってもよい。ポリシー及び課金規則機能(PCRF)126は、CN120のポリシー及び課金制御要素である。非ローミングシナリオにおいて、複数の態様のうちのいくつかにおいて、UEのインターネットプロトコル接続アクセスネットワーク(IP-CAN)セッションと関連するホーム公衆陸上モバイルネットワーク(HPLMN)の中に単一のPCRFが存在してもよい。トラフィックのローカルブレークアウトがあるローミングシナリオにおいて、UEのIP-CANセッションと関連する2つのPCRFが存在してもよく、それらの2つのPCRFは、HPLMNの中のホームPCRF(H-PCRF)及び訪問先公衆陸上モバイルネットワーク(VPLMN)の中の訪問先PCRF(V-PCRF)であってもよい。PCRF126は、P-GW123を介してアプリケーションサーバ184に通信可能に結合されてもよい。
【0022】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、通信ネットワーク140Aは、IoTネットワーク、或いは、5Gネットワーク又は6Gネットワークであってもよく、それらのIoTネットワーク、或いは、5Gネットワーク又は6Gネットワークは、免許付与されている(5G NR)スペクトラム及び免許不要の(5G NR-U)スペクトラムにおける通信を使用する5G新たな無線ネットワークを含む。IoTの現在の実現手段のうちの1つは、狭帯域IoT(NB-IoT)である。免許不要のスペクトラムにおける操作は、デュアルコネクティビティ(DC)操作、及び、免許不要のスペクトラムにおける独立型のLTEシステムを含み、LTEベースの技術は、免許付与されているスペクトラムにおける"アンカー(anchor)"を使用することなく、MulteFireと称されるそれらのDC操作及び独立型のLTEシステムにしたがって、免許不要のスペクトラムにおいて動作するにすぎない。免許不要のスペクトラムのみならず免許付与されているスペクトラムにおけるLTEシステムの操作は、将来的なリリースのシステム及び5Gシステムにおいてさらに強化されることが期待される。そのような強化される操作は、NRサイドリンクV2X通信のためのサイドリンクリソース割り当て及びUE処理挙動のための技術を含んでもよい。
【0023】
NGシステムアーキテクチャは、RAN110及び5Gネットワークコア(5GC)120を含んでもよい。NG-RAN110は、gNB及びNG-eNB等の複数のノードを含んでもよい。(例えば、5Gコアネットワーク又は5GC等の)コアネットワーク120は、アクセス及びモビリティ機能(AMF)及び/又はユーザプレーン機能(UPF)を含んでもよい。AMF及びUPFは、NGインターフェイスを介してgNB及びNG-eNBに通信可能に結合されてもよい。より具体的には、複数の態様のうちのいくつかにおいて、gNB及びNG-eNBは、NG-CインターフェイスによってAMFに接続され、NG-UインターフェイスによってUPFに接続されてもよい。gNB及びNG-eNBは、Xnインターフェイスを介して互いに結合されてもよい。
【0024】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、NGシステムアーキテクチャは、さまざまなノードの間の基準点を使用してもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、gNB及びNG-eNBの各々は、基地局、モバイルエッジサーバ、スモールセル、及びホームeNB等として実装されてもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、gNBは、マスターノード(MN)であってもよく、NG-eNBは、5Gアーキテクチャの中のセカンダリノード(SN)であってもよい。
【0025】
図1Bは、複数の態様のうちのいくつかにしたがった非ローミング5Gシステムアーキテクチャを図示している。特に、
図1Bは、基準点表現によって5Gシステムアーキテクチャ140Bを図示し、その5Gシステムアーキテクチャ140Bは、6Gシステムアーキテクチャに拡張されてもよい。より具体的には、UE101は、RAN110のみならず1つ又は複数の他の5Gコア(5GC)ネットワークエンティティとの間で通信してもよい。5Gシステムアーキテクチャ140Bは、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)132、セッション管理機能(SMF)136、ポリシー制御機能(PCF)148、アプリケーション機能(AF)150、ユーザプレーン機能(UPF)134、ネットワークスライス選択機能(NSSF)142、認証サーバ機能(AUSF)144、及び統合データ管理(UDM)/ホーム加入者サーバ(HSS)146等の複数のネットワーク機能(NF)を含む。
【0026】
UPF134は、データネットワーク(DN)152への接続を提供することが可能であり、DN152への接続は、例えば、オペレータサービス、インターネットアクセス、又は第3者サービスを含んでもよい。AMF132は、アクセス制御及びモビリティを管理するのに使用されてもよく、また、ネットワークスライス選択機能を含んでもよい。AMF132は、UEベースの認証、認可、モビリティ管理等を提供してもよく、アクセス技術に依存しなくてもよい。SMF136は、ネットワークポリシーにしたがってさまざまなセッションをセットアップし及び管理するように構成されてもよい。このようにして、SMF136は、セッション管理及びUEへのIPアドレスの割り当ての役割を担ってもよい。SMF136は、また、データ転送のために、UPF134を選択し及び制御してもよい。SMF136は、UE101の単一のセッション又はUE101の複数のセッションと関連してもよい。すなわち、UE101は、複数の5Gセッションを有してもよい。複数の異なるSMFは、各々のセッションに割り当てられてもよい。複数の異なるSMFを使用すると、各々のセッションを個別に管理することを可能とすることができる。結果として、各々のセッションの機能は、互いに独立していてもよい。
【0027】
UPF134は、目的のサービスタイプにしたがって、1つ又は複数の構成の中に展開されてもよく、データネットワークに接続されてもよい。PCF148は、(4G通信システムの中のPCRFと同様に)ネットワークスライシング、モビリティ管理、及びローミングを使用してポリシーフレームワークを提供するように構成されてもよい。UDMは、(4G通信システムの中のHSSと同様に)加入者プロファイル及びデータを格納するように構成されてもよい。
【0028】
AF150は、ポリシー制御の役割を担うPCF148に、パケットフローに関する情報を提供して、目的のQoSをサポートしてもよい。PCF148は、UE101のためのモビリティ及びセッション管理ポリシーを設定してもよい。この目的のために、PCF148は、パケットフロー情報を使用して、AMF132及びSMF136の適切な動作のための適切なポリシーを決定してもよい。AUSF144は、UE認証のためのデータを格納してもよい。
【0029】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、5Gシステムアーキテクチャ140Bは、IPマルチメディアサブシステム(IMS)168Bのみならず、呼セッション制御機能(CSCF)等の複数のIPマルチメディアコアネットワークサブシステムエンティティを含む。より具体的には、IMS168Bは、プロキシCSCF(proxy CSCF)(P-CSCF)162BE、サービングCSCF(serving CSCF)(S-CSCF)164B、(
図1Bには図示されていない)緊急CSCF(emergency CSCF)(E-CSCF)、又は審問CSCF(interrogating CSCF)(I-CSCF)166Bとして動作することが可能であるCSCFを含む。P-CSCF162Bは、IMサブシステム(IMS)168Bの中のUE102のための第1の接触点(contact point)となるように構成されてもよい。S-CSCF164Bは、ネットワークの中のセッション状態を処理するように構成されてもよく、E-CSCFは、適切な緊急センター又はPSAPに緊急要求をルーティングするといったように、緊急セッションの特定の態様を処理するように構成されてもよい。I-CSCF166Bは、そのネットワークオペレータの加入者又はそのネットワークオペレータのサービスエリアの中に現在位置しているローミング加入者を宛先とするIMS接続のすべてについて、オペレータのネットワークの中の接触点として機能するように構成されてもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、I-CSCF166Bは、例えば、異なるネットワークオペレータが操作するIMS等の他のIPマルチメディアネットワーク170Eに接続されてもよい。
【0030】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、UDM/HSS146は、アプリケーションサーバ160Bに結合されてもよく、そのアプリケーションサーバ160Bは、電話アプリケーションサーバ(TAS)又は他のアプリケーションサーバ(AS)を含んでもよい。アプリケーションサーバ(AS)160Bは、S-CSCF164B又はI-CSCF166BによってIMS168Bに結合されてもよい。
【0031】
基準点表現は、複数の対応するNFサービスの間で相互作用が存在する場合があるということを示す。例えば、
図1Bは、(UE101とAMF132との間にある)N1、(RAN110とAMF132との間にある)N2、(RAN110とUPF134との間にある)N3、(SMF136とUPF134との間にある)N4、(示されていないが、PCF148とAF150の間にある)N5、(UPF134とDN152との間にある)N6、(示されていないが、SMF136とPCF148との間にある)N7、(示されていないが、UDM146とAMF132との間にある)N8、(示されていないが、2つのUPF134の間にある)N9、(示されていないが、UDM146とSMF136との間にある)N10、(示されていないが、AMF132とSMF136との間にある)N11、(示されていないが、AUSF144とAMF132との間にある)N12、(示されていないが、AUSF144とUDM146との間にある)N13、(示されていないが、2つのAMF132の間にある)N14、(示されていないが、非ローミングシナリオの場合には、PCF148とAMF132との間にあり、ローミングシナリオの場合には、PCF148と訪問先ネットワーク(visited network)とAMF132との間にある)N15、(示されていないが、2つのSMFの間にある)N16、及び(示されていないが、AMF132とNSSF142との間にある)N22の基準点を図示している。また、
図1Bに示されていない他の基準点表現を使用してもよい。
【0032】
図1Cは、5Gシステムアーキテクチャ140C及びサービスベースの表現を図示している。
図1Bに図示されている複数のネットワークエンティティのほかに、システムアーキテクチャ140Cは、また、ネットワーク公開機能(network exposure function (NEF))154及びネットワークリポジトリ機能(network repository function (NRF))156を含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、5Gシステムアーキテクチャは、サービスベースであってもよく、複数のネットワーク機能の間の相互作用は、対応するポイントトゥポイント基準点Niによって表現されてもよく又はサービスベースのインターフェイスとして表現されてもよい。
【0033】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、
図1Cに図示されているように、サービスベースの表現は、制御プレーンの中のネットワーク機能を表現するのに使用されてもよく、制御プレーンは、他の認可されたネットワーク機能がそれらのサービスにアクセスすることを可能とする。この点に関して、5Gシステムアーキテクチャ140Cは、(AMF132が提示するサービスベースのインターフェイスである)Namf 158H、(SMF136が提示するサービスベースのインターフェイスである)Nsmf 158I、(NEF154が提示するサービスベースのインターフェイスである)Nnef 158B、(PCF148が提示するサービスベースのインターフェイスである)Npcf 158D、(UDM146が提示するサービスベースのインターフェイスである)Nudm 158E、(AF150が提示するサービスベースのインターフェイスである)Naf 158F、(NRF156が提示するサービスベースのインターフェイスである)Nnrf 158C、(NSSF142が提示するサービスベースのインターフェイスである)Nnssf 158A、(AUSF144が提示するサービスベースのインターフェイスである)Nausf 158G、のサービスベースのインターフェイスを含んでもよい。また、
図1Cには示されていない(例えば、Nudr、N5g-eir、及びNudsf等の)他のサービスベースのインターフェイスを使用してもよい。
【0034】
NR-V2Xアーキテクチャは、さまざまなトラフィックパターンを有する高信頼性低遅延サイドリンク通信をサポートすることが可能であり、それらのさまざまなトラフィックパターンは、パケット到着時間及びパケットサイズがランダムである周期的な通信及び非周期的な通信を含む。本明細書において開示されている技術は、サイドリンクNR V2X通信システムを含む動的トポロジーを有する分散通信システムにおいて高い信頼性をサポートするのに使用されてもよい。
【0035】
図2は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがった通信デバイスのブロック図を図示している。通信デバイス200は、専用コンピュータ、パーソナルコンピュータ又はラップトップコンピュータ(PC)、タブレットPC、又はスマートフォン等のUE、eNB等の専用ネットワーク機器、ネットワークデバイスとして動作するようにサーバを構成するソフトウェアを実行するサーバ、仮想デバイス、或いは、その機械によって行われるべき動作を指定する(順次的な又はその他の)命令を実行することが可能であるいずれかの機械であってもよい。例えば、通信デバイス200は、
図1A乃至
図1Cに示されているデバイスのうちの1つ又は複数として実装されてもよい。本明細書において説明されている通信は、(例えば、UE、gNB等の)送信エンティティによる送信の前に、(例えば、gNB、UE等の)受信エンティティによる受信のために符号化され、受信エンティティによる受信の後に復号化されてもよいということに留意するべきである。
【0036】
本明細書で説明されているように、複数の例は、ロジック又は多数の構成要素、モジュール、又はメカニズムを含んでもよく又はそれらの形態で動作してもよい。モジュール及び構成要素は、指定されている操作を実行することが可能である(例えば、ハードウェア等の)有形のエンティティであり、特定の方式によって構成され又は配置されてもよい。ある1つの例において、回路は、モジュールとして、指定されている方式によって、(例えば、内部的に、又は、他の回路等の外部エンティティに関して)配置されてもよい。ある1つの例において、(例えば、独立型のコンピュータシステム、クライアントコンピュータシステム、又は、サーバコンピュータシステム等の)1つ又は複数のコンピュータシステム又は1つ又は複数のハードウェアプロセッサの全体又は一部は、指定されている操作を実行するように動作するモジュールとして、ファームウェア又は(例えば、命令、アプリケーション部分、又はアプリケーション等の)ソフトウェアによって構成されてもよい。ある1つの例において、ソフトウェアは、機械読み取り可能な媒体に存在してもよい。ある1つの例において、ソフトウェアは、モジュールの基礎となるハードウェアによって実行されるときに、ハードウェアに指定されている操作を実行させる。
【0037】
したがって、"モジュール"(及び"構成要素")の語は、有形のエンティティを含むと理解されるか、或いは、指定された方式によって動作するように、又は、本明細書において説明されているいずれかの操作のうちの一部又はすべてを実行するように、物理的に構築され、(例えば、有線接続される、といったように)具体的に構成され、又は、(例えば、プログラムされる、といったように)一時的に(例えば、一過的に)構成されるエンティティであると理解される。モジュールが一時的に構成される例を考慮すると、複数のモジュールの各々は、いずれか1つの時点においてインスタンス化される必要はない。例えば、それらの複数のモジュールが、ソフトウェアを使用して構成される汎用ハードウェアプロセッサを含む場合には、汎用ハードウェアプロセッサは、異なる時点において、それぞれ異なるモジュールとして構成されてもよい。したがって、ソフトウェアは、ハードウェアプロセッサを構成してもよく、そのハードウェアプロセッサは、例えば、ある1つの時点において特定のモジュールを構成し、そして、異なる時点において異なるモジュールを構成してもよい。
【0038】
通信デバイス200は、(例えば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、ハードウェアプロセッサコア、又はそれらのいずれかの組み合わせ等の)ハードウェアプロセッサ(すなわち、処理回路)202、主メモリ204、及び、スタティックメモリ206を含んでもよく、それらの一部又はすべては、(例えば、バス等の)相互リンク208を介して互いに通信してもよい。主メモリ204は、取り外し可能な記憶装置及び取り外し可能でない記憶装置、揮発性メモリ又は不揮発性メモリの一部又はすべてを含んでもよい。通信デバイス200は、ビデオディスプレイ、(例えば、キーボード等の)英数字入力デバイス212、及び(例えば、マウス等の)ユーザインターフェイス(UI)ナビゲーションデバイス214等のディスプレイユニット210をさらに含んでもよい。ある1つの例において、ディスプレイユニット210、入力デバイス212、及びUIナビゲーションデバイス214は、タッチスクリーンディスプレイであってもよい。通信デバイス200は、追加的に、(例えば、ドライブユニット等の)記憶デバイス216、(例えば、スピーカー等の)信号生成デバイス218、ネットワークインターフェイスデバイス220、及び、全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、又は他のセンサ等の1つ又は複数のセンサを含んでもよい。通信デバイス200は、(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)等の)シリアルバス接続、パラレルバス接続、或いは、(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)等の)他の有線接続又は無線接続等の出力コントローラを含んで、(例えば、プリンタ、カードリーダ等の)1つ又は複数の周辺機器デバイスとの間で通信し又はそれらの周辺機器デバイスを制御してもよい。
【0039】
記憶デバイス216は、(以降では、単に、機械読み取り可能な媒体と称される)非一時な機械読み取り可能な媒体222を含んでもよく、その非一時な機械読み取り可能な媒体222は、データ構造又は(例えば、ソフトウェア等の)命令224の1つ又は複数のセットを格納し、それらのデータ構造又は命令224の1つ又は複数のセットは、本明細書において説明されている技術又は機能のうちのいずれか1つ又は複数を具体化し又はそれらの技術又は機能によって利用されてもよい。命令224は、また、通信デバイス200による命令224の実行の際に、完全に又は少なくとも部分的に、主メモリ204の中に、静的なメモリ206の中に、及び/又はハードウェアプロセッサ202の中に存在してもよい。機械読み取り可能な媒体222は、単一の媒体として図示されているが、"機械読み取り可能な媒体"の語は、1つ又は複数の命令224を格納するように構成される(例えば、集中型のデータベース又は分散型のデータベース、及び/又は関連するキャッシュ及びサーバ等の)単一の媒体又は複数の媒体を含んでもよい。
【0040】
"機械読み取り可能な媒体"の語は、いずれかの媒体を含んでもよく、そのいずれかの媒体は、通信デバイス200が実行するための命令を格納し、符号化し、又は搬送することが可能であり、且つ、通信デバイス200に、本開示の複数の技術のうちのいずれか1つ又は複数を実行させるか、或いは、そのような命令によって使用されるか又はそのような命令と関連するデータ構造を格納し、符号化し、又は搬送することが可能である。非限定的な機械読み取り可能な媒体の例は、ソリッドステートメモリ及び光媒体及び磁気媒体を含んでもよい。機械読み取り可能な媒体の具体的な例は、(例えば、電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能な且つプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM)等の)半導体メモリデバイス及びフラッシュメモリデバイス等の不揮発性メモリ、内部ハードディスク及び取り外し可能なディスク等の磁気ディスク、磁気光ディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び、CD-ROMディスク及びDVD-ROMディスクを含んでもよい。
【0041】
さらに、(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等の)多数の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)転送プロトコルのうちのいずれかを利用するネットワークインターフェイスデバイス220によって、伝送媒体226を使用して、通信ネットワークにわたって、命令224を伝送し又は受信してもよい。例の通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、(例えば、インターネット等の)パケットデータネットワーク、(例えば、セルラーネットワーク等の)携帯電話ネットワーク、アナログ音声通話(POTS)ネットワーク、及び無線データネットワークを含んでもよい。ネットワークを通じる通信は、Wi-Fiとして知られる電気電子技術者協会(IEEE)802.11規格ファミリー、WiMaxとして知られるIEEE 802.16規格ファミリー、IEEE 802.15.4規格ファミリー、ロングタームエボリューション(LTE)規格ファミリー、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)規格ファミリー、ピアトゥピア(P2P)ネットワーク、次世代(NG)/第5世代(5G)規格等の1つ又は複数の異なるプロトコルを含んでもよい。ある1つの例において、ネットワークインターフェイスデバイス220は、伝送媒体226に接続するための(イーサネットジャック、同軸ジャック、電話ジャック等の)1つ又は複数の物理ジャック、或いは、1つ又は複数のアンテナを含んでもよい。
【0042】
本明細書において使用されている"回路"の語は、説明されている機能を提供するように構成される電子回路、論理回路、(共有、専用、又はグループ)プロセッサ及び/又は(共有、専用、又はグループ)メモリ、特定用途向け集積回路(ASIC)、(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能な論理デバイス(PLD)、複合PLD(CPLD)、大容量PLD(HCPLD)、構造化ASIC、又はプログラム可能なSoC等の)フィールドプログラマブルデバイス(FPD)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)等のハードウェア構成要素を指すか、それらのハードウェア構成要素の一部であるか、又はそれらのハードウェア構成要素を含むということに留意するべきである。複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、回路は、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行して、説明されている機能の少なくとも一部を提供してもよい。"回路"の語は、また、そのプログラムコードの機能を実行するのに使用されるプログラムコードと1つ又は複数のハードウェア要素との組み合わせ(又は、電気的なシステム又は電子的なシステムにおいて使用される回路の組み合わせ)を指してもよい。これらの実施形態において、ハードウェア要素及びプログラムコードの組み合わせは、特定のタイプの回路と称されてもよい。
【0043】
したがって、本明細書において使用されている"プロセッサ回路"又は"プロセッサ"の語は、一連の算術演算又は論理演算を順次的に且つ自動的に実行し、或いは、ディジタルデータを記録し、格納し、及び/又は転送することが可能である回路を指すか、そのような回路の一部であるか、又はそのような回路を含む。"プロセッサ回路"又は"プロセッサ"の語は、1つ又は複数のアプリケーションプロセッサ、1つ又は複数のベースバンドプロセッサ、物理的な中央処理ユニット(CPU)、シングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサ、及び/又はプログラムコード、ソフトウェアモジュール、及び/又は機能的なプロセス等のコンピュータ実行可能な命令を実行し又はそうでない場合にはそのようなコンピュータ実行可能な命令を操作すること可能であるいずれかの他のデバイスを指してもよい。
【0044】
本明細書において説明されている無線リンクのうちのいずれかは、これらには限定されないが、汎欧州ディジタル移動体通信システム(GSM)無線通信技術、汎用パケット無線サービス(GPRS)無線通信技術、GSM進化のための拡張データレート(EDGE)無線通信技術、及び/又は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)無線通信技術を含む無線通信技術及び/又は規格のいずれか1つ又は複数にしたがって動作することが可能であり、例えば、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、マルチメディアへの移動体のアクセスの自由(Freedom of Multimedia Access (FOMA))、3GPPロングタームエボリューション(LTE)、3GPPロングタームエボリューションアドバンスト(LTE Advanced)、符号分割多元接続2000(CDMA2000)、セルラーディジタルパケットデータ(CDPD)、Mobitex、第3世代(3G)、回線交換データ(CSD)、高速回線交換データ(HSCSD)、ユニバーサル移動体通信システム(第3世代)(UMTS(3G))、広帯域符号分割多元接続(ユニバーサル移動体通信システム)(W-CDMA(UMTS))、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、高速パケットアクセスプラス(HSPA+)、ユニバーサル移動体通信システム時分割複信(UMTS-TDD)、時分割符号分割多元接続(TD-CDMA)、時分割同期符号分割多元接続(TD-CDMA)、第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 8(Pre-4th Generation)(3GPP Rel.8 (Pre-4G))、3GPP Rel.9(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 9)、3GPP Rel.10(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 10)、3GPP Rel.11(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 11)、3GPP Rel.12(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 12)、3GPP Rel.13(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 13)、3GPP Rel.14(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 14)、3GPP Rel.15(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 15)、3GPP Rel.16(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 16)、3GPP Rel.17(第3世代パートナーシッププロジェクトRelease 17)、(Rel.18、Rel.19等の)以降のリリース、3GPP 5G、5G、5G New Radio(5G NR)、3GPP 5G New Radio、3GPP LTE Extra、LTE-Advanced Pro、LTEライセンス補助アクセス(LAA)、MuLTEfire、UMTS地上波無線アクセス(UTRA)、進化型UMTS地上波無線アクセス(E-UTRA)、ロングタームエボリューションアドバンスト(第4世代)(LTE Advanced (4G))、cdmaOne(2G)、符号分割多元接続2000(第3世代)(CDMA2000(3G))、進化型データ最適化又は進化型データ専用(EV-DO)、高度携帯電話システム(第1世代)(AMPS(1G))、トータルアクセス通信システム/拡張トータルアクセス通信システム(TACS/ETACS)、ディジタルAMPS(第2世代)(D-AMPS(2G))、プッシュトゥトーク(PTT)、携帯電話システム(MTS)、改良型携帯電話システム(IMTS)、高度携帯電話システム(AMTS)、OLT(Norwegian for Offentlig Landmobil Telefoni, 公衆陸上モバイル電話)、MTD(Swedish abbreviation for Mobiltelefonisystem D, or Mobile telephony system D)、公衆自動化陸上モバイル(Autotel/PALM)、ARP(Finnish for Autoradiopuhelin, "自動車無線電話")、NMT(Nordic Mobile Telephony)、NTT(日本電信電話)の大容量バージョン(Hicap)、セルラーディジタルパケットデータ(CDPD)、Mobitex、DataTAC、統合ディジタル拡張ネットワーク(iDEN)、パーソナルディジタルセルラー(PDC)、回線交換データ(CSD)、パーソナルハンディフォンシステム(PHS)、広帯域統合ディジタル拡張ネットワーク(WiDEN)、iBurst、(また、3GPP汎用アクセスネットワーク又はGAN規格と称される)免許不要のモバイルアクセス(LAA)、Zigbee、ブルートゥース(登録商標)、無線ギガビット提携(WiGig)規格、(WiGig、IEEE 802.11ad、IEEE 802.11ay等の10-300[GHz]以上で動作する無線システムである)mmWave規格全般、300[GHz]帯域及びTHz帯域以上で動作する技術、(3GPP/LTEベースの又はIEEE 802.11p又はIEEE 802.11bd及びその他)車両対車両(V2V)及び車両対あらゆる対象物(anything)(V2X)及び車両対インフラストラクチャ(V2I)及びインフラストラクチャ対車両(I2V)通信技術、3GPPセルラーV2X、(通常は、5850[MHz]乃至5925[MHz]又はそれ以上(通常は、CEPT Report 71における変更提案にしたがって、5935[MHz]まで)で動作する)インテリジェント輸送システム等のDSRC(専用近距離通信)通信システム、欧州ITS-G5システム(すなわち、ITS-G5A(すなわち、5,875[GHz]乃至5,905[GHz]の周波数範囲での安全性関連アプリケーションのためのITSに専用の欧州ITS周波数帯域におけるITS-G5の操作)、ITS-G5B(すなわち、5,855[GHz]乃至5,875[GHz]の周波数範囲におけるITS非安全アプリケーションに専用の欧州ITS周波数帯域における操作)、ITS-G5C(すなわち、5,470[GHz]乃至5,725[GHz]の周波数範囲におけるITSアプリケーションの操作)を含むIEEE 802.11pベースのDSRCの欧州フレーバー)、日本における(715[MHz]乃至725[MHz]を含む)700[MHz]帯域におけるDSRC、IEEE 802.11bdベースのシステム等を含む無線通信技術及び/又は規格のいずれか1つ又は複数にしたがって動作することが可能である。
【0045】
本明細書において説明されている複数の態様は、専用の免許付与されているスペクトラム、免許不要のスペクトラム、免許免除スペクトラム、(例えば、2.3[GHz]-2.4[GHz]、3.4[GHz]-3.6[GHz]、3.6[GHz]-3.8[GHz]及びさらなる周波数におけるLSA=ライセンス共有アクセス、3.55[GHz]-3.7[GHz]及びさらなる周波数におけるSAS=スペクトラムアクセスシステム/CBRS=シティズンブロードバンド無線システム等の)(免許付与されている)共有スペクトラムを含むいずれかのスペクトラム管理スキームとの関連で使用されてもよい。適用可能であるスペクトラム帯域は、それぞれ、(450[MHz]-470[MHz]、902[MHz]-928[MHz](注: 例えば、米国において割り当てられている(FCC Part 15))、863[MHz]-868.6[MHz](注: 例えば、欧州連合において割り当てられている(ETSI EN 300 220))、915.9[MHz]-929.7[MHz](注: 例えば、日本において割り当てられている)、917[MHz]-923.5[MHz](注: 例えば、韓国において割り当てられている)、755[MHz]-779[MHz]及び779[MHz]-787[MHz](注: 例えば、中国において割り当てられている)、790[MHz]-960[MHz]、1710[MHz]-2025[MHz]、2110[MHz]-2200[MHz]、2300[MHz]-2400[MHz]、2.4[GHz]-2.4835[GHz](注: 世界的に利用可能なISM帯域であり、Wi-Fi技術ファミリー(11b/g/n/ax)及びブルートゥースによって使用される)、2500[MHz]-2690[MHz]、698[MHz]-790[MHz]、610[MHz]-790[MHz]、3400[MHz]-3600[MHz]、3400[MHz]-3800[MHz]、3800[MHz]-4200[MHz]、3.55[GHz]-3.7[GHz](注: 例えば、シティズンブロードバンド無線サービスのために米国において割り当てられている)、5.15[GHz]-5.25[GHz]及び5.25[GHz]-5.35[GHz]及び5.47[GHz]-5.725[GHz]及び5.725[GHz]-5.85[GHz]帯域(注: 例えば、米国において割り当てられており(FCC part 15)、合計で500[MHz]のスペクトラムの4つのU-NII帯域からなる)、5.725[GHz]-5.875[GHz](注: 例えば、欧州において割り当てられている(ETSI EN 301 893))、5.47[GHz]-5.65[GHz](注: 例えば、韓国において割り当てられている)、5925[MHz]-7125[MHz]及び5925[MHz]-6425[MHz](注: 米国及び欧州において検討中)を含む。次世代Wi-Fiシステムは、動作帯域として6[GHz]帯域を含むことを期待されているが、2017年12月現在、Wi-Fiシステムは、まだ、この帯域における許可を得ていないということに留意するべきである。規制は、2019年乃至2020年に完了する見込みであり、IMTアドバンストスペクトラム、IMT-2020スペクトラムは、24.25[GHz]-86[GHz]範囲の中の3600[MHz]-3800[MHz]、3800[MHz]-4200[MHz]、3.5[GHz]帯域、700[MHz]帯域等を含むことを見込まれており、スペクトラムは、(27.5[GHz]-28.35[GHz]、29.1[GHz]-29.25[GHz]、31[GHz]-31.3[GHz]、37[GHz]-38.6[GHz]、38.6[GHz]-40[GHz]、42[GHz]-42.5[GHz]、57[GHz]-64[GHz]、71[GHz]-76[GHz]、81[GHz]-86[GHz]、及び92[GHz]-94[GHz]等を含む)FCCの"スペクトラムフロンティア"5Gイニシアチブの下で利用可能とされており、(通常は、5.85[GHz]-5.925[GHz]である)5.9[GHz]及び63[GHz]-64[GHz]のITS(インテリジェント輸送システム)帯域は、WiGig Band 1(57.24[GHz]-59.40[GHz])、WiGig Band 2(59.40[GHz]-61.56[GHz])、WiGig Band 3(61.56[GHz]-63.72[GHz])、及びWiGig Band 4(63.72[GHz]-65.88[GHz])、及び57[GHz]-64/66[GHz](注: この帯域は、マルチギガビット無線システム(MGWS)/WiGigのためにほぼ世界的に指定されている)等のWiGig帯域に現時点で割り当てられている。米国(FCC part 15)は、合計で14[GHz]のスペクトラムを割り当てているが、欧州(固定のP2PのためのETSI EN 302 567及びETSI EN 301 217-2)は、合計で9[GHz]のスペクトラムを割り当てており、70.2[GHz]-71[GHz]帯域、65.88[GHz]と71[GHz]との間のいずれかの帯域、76[GHz]-81[GHz]等の帯域、94[GHz]-300[GHz]及びそれよりも高域を含む将来的な帯域は、現時点で、車両用のレーダーアプリケーションに割り当てられている。さらに、そのスキームは、(通常は、790[MHz]を下回る)TVホワイトスペース帯域等の帯域において二次的に使用されてもよく、特に、400[MHz]及び700[MHz]帯域は、有望な候補である。セルラーアプリケーションのほかに、PMSE(番組制作及び特別イベント)、医療、健康、外科、自動車、低遅延、ドローン等のアプリケーション等の垂直市場のための特定の適用に対処してもよい。
【0046】
本明細書において説明されている態様は、また、対応するシンボルリソースにOFDMキャリアデータビットベクトルを割り当てることによって、異なる単一キャリア又は(CP-OFDM、SC-FDMA、SC-OFDM、フィルタバンクベースのマルチキャリア(FBMC)、OFDMA等の)OFDMフレーバー、特に、3GPP NR(New Radio)に適用されてもよい。
【0047】
この明細書の中の複数の特徴のうちのいくつかは、AP、eNB、NR、又はgNB等のネットワーク側のために定義され、この語は、通常、3GPP第5世代(5G)通信システム等との関連で使用されるということに留意するべきである。さらに、UEは、この役割を果たすことが可能であるのみならず、AP、eNB、又はgNBとして動作することが可能である、すなわち、ネットワーク機器のために定義されている複数の特徴のうちの一部又はすべては、UEによって実装されてもよい。
【0048】
上記のように、V2X通信は、(例えば、車両におけるUE等の)車両UEと他の車両UEとの間で(V2V)、車両UEとインフラストラクチャとの間で(V2I)、又は車両UEといずれかの通信エンティティ(V2X)との間で使用されてもよい。自動運転車両に対する要求のために、例えば、サイドリンクV2X通信の高い信頼性及び小さな遅延は、NR V2Xシステムのための重要な且つ核心的なパフォーマンスインジケータ(KPI)である。NR Rel.17においては、UE間の協調方法は、サイドリンク信頼性強化を提供して、将来的な世代のNR V2Xシステムのための小さな遅延及び高い信頼性を可能としてもよい。
【0049】
一般的に、UEは、ユニキャストモードで(UEからUEへ)、グループキャストモードで(UEから指定されているグループへ)、ブロードキャストモードで(UEからすべての対象物へ)のうちのいずれかによってサイドリンクデータを伝送してもよい。UEは、制御チャネルを使用して、ある特定のトランスポートブロック(TB)の将来的な再送信のためにサイドリンクリソースを予約してもよい。UEは、各々のスロットにおいてサイドリンク制御チャネルをモニタリングし、他のUEからの制御チャネル伝送を復号化し、そして、サイドリンク参照信号受信電力(SL‐RSRP)を測定することによって、センシング手順を実行してもよい。伝送のために選択されるサイドリンクリソースは、複数のUEの間での衝突を回避することを目的とするセンシング及びリソース(再)選択手順の結果に基づいて決定される。UEは、ユニキャスト及びグループキャスト通信のためのハイブリッド確認応答要求(HARQ)操作のために導入されるサイドリンクフィードバックチャネルを使用してもよい。
【0050】
Rel.16において定義されているUE自律センシング及びリソース(再)選択の手順は、ランダムなリソース(再)選択を凌駕するパフォーマンス上の利点を提供する。しかしながら、低遅延のUE間の協調フィードバックシグナリングによるNR V2Xサイドリンク通信の信頼性をさらに改善するための追加的な特定の拡張が望ましい場合がある。UE間の協調シグナリングは、Rel.16 NR-V2X通信システムにおける半二重(half-duplex)及び同じチャネルの衝突(co-channel collision)イベントによるパフォーマンスに対する有害な影響を減少させることによって、信頼性を高めるのに役立つ。本明細書においては、半二重及び同じチャネルの衝突等の異なるサイドリンクの競合を区別する。
【0051】
半二重及び同じチャネルの衝突のサイドリンクの競合:
【0052】
半二重
【0053】
(例えば、UEPが、UEQグループのメンバーとなっている、といったように)UEPがUEQのターゲット受信機(RX)である場合に、UEPは、UEQとの間で半二重イベントを有し、その自身の伝送が原因となって、UEQからの伝送を受信することが不可能である場合がある。以下の半二重の競合を区別することが可能である。
【0054】
伝送における半二重(HD-TX): UEP及びUEQは、(周波数が重複している又は重複していないリソースの)同じサイドリンクスロットの中ですでに伝送を完了している。新たなUE間の調整シグナリングを導入することによって、このタイプの衝突に対処することが可能である。
【0055】
受信における半二重(HD-RX): UEPは、スロット"n"において、UEQへの伝送のためにリソースを予約している。UEQは、より優先度の高いアップリンク(UL)伝送又はサイドリンク(SL)伝送のためにスケジューリングされ、したがって、スロット"n"における予約されているリソースによっては、UEPからの伝送を受信することは不可能である。予約されたリソースにおける伝送の前に、UE間の協調シグナリングを受信することが可能である場合に、新たなUE間の協調シグナリングを導入することによって、このタイプの競合に部分的に対処することが可能である。
【0056】
リソース選択における半二重(HD-SLCT): UEP及びUEQは、(周波数が重複している又は重複していないリソースの)同じスロットの中ですでに伝送のためのリソースの選択を完了している。選択されているリソースのための予約が複数のUEのうちの1つによってまだ行われておらず、且つ、リソースを再選択するのに十分な処理遅延がある場合には、Rel.16の中で定義されている(再)評価手順によって、このタイプの競合に部分的に対処することが可能である。
【0057】
リソース予約における半二重(HD-RSV): UEP及びUEQは、(周波数が重複している又は重複していないリソースの)同じスロットの中ですでに伝送のためのリソースの予約を完了している。新たなUE間の協調シグナリングを導入することによって、このタイプの競合に対処することが可能である。
【0058】
あたかもUEP及びUEQの双方が重複している周波数リソースにおいて伝送している(同じチャネルの衝突(co-channel collision)である)かのように、半二重は、他方のRX UEのためのサイドリンク受信のパフォーマンスを有意に低下させる場合があり、双方の伝送は、復号化可能ではなくなるであろう。
【0059】
同じチャネルの衝突(Co-channel collision)
【0060】
UEP及びUEQが重複する周波数又は時間リソースにおいて伝送する場合に、UEPは、UEQとの間での同じチャネルの衝突を経験する。以下の同じチャネルの衝突のタイプは、以下のように判別されてもよい。
【0061】
伝送における同じチャネルの衝突(CC-TX): この場合には、TX UE(UEP及びUEQ)は、(完全な重複であるか又は部分的な重複である)重複する周波数リソースの同じサイドリンクスロットの中ですでに伝送を完了している。
【0062】
リソース選択における同じチャネルの衝突(CC-RS): この場合には、TX UE(UEP及びUEQ)は、(完全な重複であるか又は部分的な重複である)重複する周波数リソースの同じスロットの中で伝送のためのリソースの選択を完了している。複数のTX UEのうちの1つがすでにリソース予約を行っていない限り、このイベントは、検出可能ではない場合がある。
【0063】
リソース予約における同じチャネルの衝突(CC-RSV): この場合には、TX UE(UEP及びUEQ)は、(完全な重複であるか又は部分的な重複である)重複する周波数リソースの同じスロットの中で伝送のためのリソースの予約を完了している。
【0064】
上記で説明されているサイドリンクの競合(sidelink conflicts)は、単一のTX UEの観点から考慮されている。
【0065】
半二重及び同じチャネルの衝突(co-channel collisions)は、トランスポートブロック(TB)の最初の送信、再送信、又は、TX UEの観点からのさまざまな組み合わせのうちのいずれかのために使用されるリソースにおいて生起する場合があり、それらの組み合わせは、組み合わせ-A: UEP及びUEQによってTBの最初の送信のために使用されるリソース、組み合わせ-B: UEP及びUEQによってTBの再送信のために使用されるリソース、組み合わせ-C: UEPによってTBの最初の送信のために使用されるリソース、及び、UEQによるTBの再送信を搬送するリソース、を含む。
【0066】
Rel.16 V2Xの設計の中に、タイプ1(隠れノード(Hidden Node))、タイプ2(同時のアクセス(Simultaneous Access))、及びタイプ3(輻輳している媒体(Congested Medium))の同じチャネルの衝突の3つのタイプが存在する。
【0067】
タイプ1(隠れノード(Hidden Node)): 隠れノードの問題に起因する同じチャネルの衝突。1つ又は複数の送信側UEは、互いに通信範囲の外にある(すなわち、お互いを検知することができない)が、RX UEの通信範囲の中にある。
図3は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったタイプ1の隠れノードの衝突を図示している。
【0068】
タイプ2(同時のアクセス(Simultaneous Access)): サイドリンク伝送等に起因する処理時間の遅延又はセンシングデータの欠如が引き起こす同時のリソース(再)選択に起因する同じチャネルの衝突。この場合には、複数の送信側UEは、互いに通信範囲の中に存在する(すなわち、互いに検知することは実行可能である)が、リソース(再)選択を同時に実行し、重複するリソースの同じスロットの中でチャネルにアクセスする。
図4は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったタイプ2の同時のアクセスの衝突を図示している。
【0069】
タイプ3(輻輳している媒体(Congested Medium)): 未使用のリソースの欠如に起因する同じチャネルの衝突(大きな媒体の輻輳)。ここでは、TX UEは、互いに通信範囲の中に存在する(すなわち、互いに検知することは実行可能である)が、チャネルへのアクセスは、輻輳しており(リソースは占有されており)、UEは、RX電力レベルが最小であるリソースのセットのうちの占有されているリソースを選択する。この場合には、衝突を回避することは不可能であり、したがって、衝突の率を減少させるのに輻輳制御メカニズムを使用する必要がある。
【0070】
モード2リソース割り当て強化のためのUE間の協調解決方法のリストである。
【0071】
上記のように、UE間の調整フィードバック及びシグナリングは、伝送における半二重(HD-TX)、予約における半二重(HD-RSV)、受信における半二重(HD-RX)、伝送における同じチャネルの衝突(CC-TX)、及び予約における同じチャネルの衝突(CC-RSV)、という、NR-V2Xサイドリンク通信の競合を軽減するのに役立つことができる。UE間の協調によりこれらの競合に対処するために、低遅延サイドリンクフィードバックシグナリングを導入する。そのUE間の協調フレームワークは、(1) UE間協調フィードバックを使用する信頼性のあるサイドリンク通信のためのサイドリンクの衝突及び半二重の競合を決定する方法であって、その方法は、RX UEによる半二重及び同じチャネルの衝突を決定する条件を含む、方法、(2) UE間の協調フィードバックを使用する信頼性のあるサイドリンク通信のためにUE間の協調フィードバックに優先度をつける方法であって、その方法は、UL、SL HARQ、SL半二重/同じチャネル、及びSL優先度を含む、方法、(3) UE間の協調フィードバックのためのUEを決定する方法であって、その方法は、距離の使用、RSRP、半二重/同じチャネルの衝突イベントの検出を含む、方法、(4) 信頼性のあるサイドリンク通信のためのUE間の協調フィードバックのタイミングを決定する方法であって、その方法は、指示シグナリングのためにいずれのスロットを使用するべきであるか及びUE間の協調のための新たな処理時間を含む、方法、(5) 複数の送信側UE及び強化型のリソース再選択手順(enhanced resource re-selection procedures)によるサイドリンク半二重及び衝突イベントを決定する方法であって、その方法は、半二重及び同じチャネルの衝突のUEによる自律的な検出及びリソース割り当てに関するTX UEの挙動を含む、方法、(6) UE間の調整フィードバックのためにサイドリンク伝送のためのリソースを決定する方法、(7) 信頼性のあるサイドリンク通信のためのUE間の調整フィードバックシグナリングの方法、の設計構成要素を含んでもよい。
【0072】
さまざまな図面は、上記のことによって対処されるNRサイドリンク通信の問題を図示している。
図5は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったUE間の協調フィードバックを使用する伝送の場合の半二重を図示している。
図5は、伝送の場合の半二重の競合を図示しており、(A) 再送信のための予約されるリソースにおける半二重の競合、及び、(B) 最初の送信のためのリソースにおける半二重の競合、を含む。特に、示されているように、UE1及びUE2は、トランスポートブロック(TB)の再送信のために使用されるリソースにおいて半二重を有する。UE3は、UE1及びUE2に、伝送の場合の半二重及び追加的な再送信のための潜在的な必要性を示すフィードバックを提供する。加えて、UE4及びUE5は、トランスポートブロック(TB)の最初の送信のために使用されるリソースにおいて半二重を有する。UE6は、UE4及びUE5に、最初の送信の場合の半二重及び追加的な再送信のための潜在的な必要性を示すフィードバックを提供する。
【0073】
図6は、複数の態様のうちのいくつかにしたがったUE間の協調フィードバックを使用するリソース予約の場合の半二重を図示している。
図6は、予約における半二重の競合(conflicts of half-duplex in the reservation)を図示している。特に、UE1及びUE2は、TBの再送信のために計画される予約リソースにおいて半二重を有する。UE3は、UE1及びUE2に、予約の場合の半二重及びリソース(再)選択のための潜在的な必要性を示すフィードバックを提供する。
【0074】
図7は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったUE間の協調フィードバックを使用する伝送の場合の同じチャネルの衝突を図示している。
図7は、伝送の場合の同じチャネルの衝突の競合を図示している。特に、UE1及びUE2は、TBの再送信のために使用されるリソースにおいて同じチャネルの衝突を有する。UE3は、UE1及びUE2に、伝送の場合の同じチャネルの衝突及び追加的な再送信の潜在的な必要性を示すフィードバックを提供する。加えて、UE4及びUE5は、TBの最初の送信のために使用されるリソースにおいて同じチャネルの衝突を有する。UE6は、UE4及びUE5に、最初の送信の場合の同じチャネルの衝突及び追加的な再送信の潜在的な必要性を示すフィードバックを提供する。
【0075】
図8は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったUE間の協調フィードバックを使用する予約における同じチャネルの衝突を図示している。特に、UE1及びUE2は、TBの再送信のために重複しているリソースを予約している。UE3は、UE1及びUE2に、予約における同じチャネルの衝突及びリソース(再)選択又は再送信の潜在的な必要性を示すフィードバックを提供する。
【0076】
したがって、UE間の協調シグナリングは、サイドリンク通信の上記の問題に対処するのに使用されてもよい。UE間の協調シグナリングのための低遅延フィードバックを保証するために、物理的共有制御チャネル受信から物理的サイドリンクフィードバックチャネル送信(PSCCH RX-to-PSFCH TX)処理時間(Tproc,x)、及び、PSCCH RX-to-PSFCH TX生成時間の2つの処理時間を導入する。PSCCH RX-to-PSFCH TX処理時間は、(サイドリンク測定を含む)PSCCH/サイドリンク制御情報(SCI)処理による半二重/衝突検出のために使用される時間+フィードバック伝送のためのPSFCH準備時間である。PSCCH RX-to-PSFCH TX生成時間は、半二重/衝突イベントのためのUE間の協調フィードバックを検出するためのPSFCH処理に使用される時間+PSCCH/PSCHのためのリソース(再)選択/(再)評価時間である。SCIはPSCCHの中で搬送される。
【0077】
PSCCH RXからPSFCH TXへの処理時間(T
proc,x
)
【0078】
この処理時間は、最小PSCCH/SCI RX処理時間+PSFCH準備時間を決定する。Rel.16においては、HARQ動作をサポートするために、合計でPSCCH/PSSCH RX+PSFCH準備時間が議論されている。しかしながら、特定のUE処理時間は導入されず、上位層パラメータsl-MinTimeGapPSFCH-r16 {2,3}スロットによって、PSFCH HARQフィードバックのための最小時間ギャップを制御するということを合意している。このギャップは、関連するPSSCH伝送を搬送するスロットに関するPSFCH HARQ送信タイミングを定義するのに使用される。
図9は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったPSFCH時間ギャップを図示している。
【0079】
UE間の協調フィードバックのためにPSSCH復号化が必要でないことを考慮すると、さまざまな選択肢を考慮することが可能である。第1の選択肢では、UE間の協調シグナリングのために、PSFCH TX時間への新たなPSCCH RX処理を定義することが可能である。新たな処理時間の導入により、フィードバックは、(最小の)待ち時間で配信されるが、(このシグナリングのタイミングがsl-MinTimeGapPSFCH-r16に依存することを考えると)HARQ ACK/NACKシグナリングを使用する場合には、レガシー(Rel.16)UE動作とは整合せず、HARQ ACK/NACKフィードバックは遅れてくる場合がある、すなわち、UE間の協調フィードバックの後にくる場合がある。第1の選択肢は、依然として、半二重又は衝突に関するフィードバックがRel.17 TX UEに提供される場合でも、少なくとも、送信/予約イベントの半二重に対しては有益である。
【0080】
第2の選択肢では、Rel.16 PSFCH時間ギャップメカニズムを拡張することが可能である。このことは、Rel.16 UEと共通の挙動を提供する場合があるが、フィードバック遅延は、最適化されない。第1の選択肢は、一貫性/透明性及びRel.16 UE動作との間の整合性という点で利点がある。しかしながら、Rel.16 TX UEとRel.17 TX UEの区別が可能になれば、双方の選択肢を検討することが可能である。
【0081】
PSFCH RXからPSCCH/PSSCH TXまでの生成時間(T
proc,y
)
【0082】
この処理時間は、予約されているリソースによって計画される伝送の前にフィードバックが提供される最小時間を決定する。Rel.16においては、Tproc,1時間は、リソース(再)選択トリガーのスロットに対するリソース(再)選択を実行する最大時間として定義されている。PSCCH処理時間を考慮する場合に、Tproc,yの上限としてTproc,0+Tproc,1の合計を使用してもよい。他の実施形態においては、上限を使用する代わりに、新たな処理時間をあらかじめ定義し、その新たな処理時間は、UE間の協調フィードバックの送信のタイミングを決定するのに使用されてもよい。
【0083】
予約における半二重/衝突イベントに対するフィードバックは、主に、予約されているリソースにおける伝送の生成をサポートするのに使用される。生成の観点からは、この機能は、プリエンプション検査と同様であり、したがって、T
proc,yの処理時間をプリエンプションフレームワークから再利用することが可能である。具体的には、T
proc,yは、T3と等しくなり、T
SL
proc,1と等しくなる。
【表1】
【0084】
加えて、Xシンボル又はスロットのオフセットは、TSL
proc,1、すなわち、Tproc,y=TSL
proc,1+Xに関して定義されてもよく、Xは、負の整数であってもよく、0又は正の整数であってもよい。
【0085】
予約イベントにおける半二重又は衝突の指標(indication of half-duplex or collision)は、リソース予約で検出される半二重/衝突と予約されているスロット"k"における計画される伝送の少なくともTproc,y時間前に送信されるべきであり、それ以外の場合には、指標は送信されるべきではなく、伝送における半二重/衝突と同じ方法で取り扱われてもよい。言い換えると、伝送における半二重/衝突のフィードバックは、UERが、予約されているリソースにおける伝送のTproc,y時間前にフィードバックを提供することが実行可能ではない場合に、予約における半二重/衝突のフォールバック手順として考慮されてもよい。Tproc,yは、また、伝送における半二重/衝突のフィードバックのタイミング(スロット)を決定するのに使用されてもよい。
【0086】
複数の異なるTX UEは、複数の異なるスロットにおいて予約を発表し、同じスロットで伝送のためにリソースを予約してもよい。したがって、フィードバックの伝送のためのさまざまなタイミングの選択肢を分析することが可能である。第1の選択肢においては、半二重/衝突イベントが検出されるスロットに対してフィードバックを伝送してもよい。
図10は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったPSFCHタイミングの選択肢1を示す。(例えば、最小固定時間間隔(T
gap)を使用して、PSFCHリソースを使用する時間スロットの中の最も早い伝送、すなわち、"k+T
gap"の後の伝送を決定する、といったように)フィードバックタイミングは、スロット"k"と関連し、予約時に半二重/衝突イベントを引き起こすサイドリンク伝送は、RX UE(UE
R)によって観測されている。この状況では、UE
Pの伝送が、UE
Qとの間での予約における半二重につながる場合に、UE
Rは、同じスロットの中でUE
P及びUE
Qの双方に、(フィードバック生成規則にしたがう)フィードバックを提供する。しかしながら、UE
Qは、スロット"k"のUE
Pの伝送を認識しない場合があるため、フィードバックのタイミングは、UE
Qの観点から固定されない。UE
Qは、予約されたリソースの時間インスタンス-T
proc,yまで、フィードバックをモニタリングしてもよい。したがって、システムの観点からは、各々のUEは、時間予約の中で最も早い送信まで、最新の伝送からのウィンドウの中でフィードバックをモニタリングしてもよい。この場合には、フィードバックは、最小限の待機時間で提供される。
【0087】
第2の選択肢は、フィードバックモニタリングウィンドウを使用する。この場合には、フィードバックモニタリングウィンドウは、例えば、[n+Δ1,n+k-Δ2]であるといったように、スロット"n"での伝送の直後に定義されてもよく、スロット"n+k"においてリソースを予約し、Δ1及びΔ2は、Δ1≧Tproc,x及びΔ2≧Tproc,yの不等式にしたがってあらかじめ定義され/あらかじめ構成される。この選択肢は、遅延が最小化されず、フィードバック受信のためにTX UEで複数の仮説テストを使用することを犠牲にして、フィードバックのタイミングに関してより柔軟性を提供する。この選択肢では、PSFCHリソースは、予約されたリソースのソースIDとスロットインデックス(相対スロットインデックス)の関数である必要がある。技術的観点からは、例えば、他のPSFCH伝送でのこのチャネルの検出は、複数のスロット仮説では信頼できないことがあるため、協調指示のためのPSFCH物理構造がCRCベースである場合に、この選択肢は実行可能である。
【0088】
第3の選択肢は、予約されているリソース(すなわち、予約における半二重/衝突が想定される)を有するスロットに関連している。
図11は、複数の実施形態のうちのいくつかにしたがったPSFCHタイミング選択肢3を示す。タイミングを固定するために、タイミングは、リソースが予約されている(すなわち、予約されているリソースの前にあらかじめ定義されている時間ギャップで伝送される)スロットに関して定義されてもよい。例えば、フィードバックは、スロット"n+k-Δ
2"において提供され、Δ
2はあらかじめ定義され又はあらかじめ構成され、Δ
2≧T
proc,yである。この場合には、処理遅延を考慮してΔ
2値が選択されると仮定すると、T
proc,yは明示的に定義されなくてもよい。第3の選択肢は、フィードバック遅延を減少させないが、第3の選択肢は、多数の仮説を試験することを回避し、したがって、実用的な実装のために推奨することが可能であるため、このことは、最も実用的である可能性がある。
【0089】
多数のイベント検出
【0090】
RX UE(UER)は、各々のスロットにおいて1つよりも多くののイベントを検出し、同じスロットにおいて複数のTX UE(UEP及びUEQ)にUE間の協調フィードバックを提供してもよい。同時に、UERは、(例えば、UE間の協調及び/又はHARQフィードバックのための同時PSFCH伝送の量等の)サポートされる同時のUE間の協調フィードバック伝送の最大数に関して、制限されている能力を有してもよい。フィードバックシグナリングのためのUEの能力の制限を考慮して、RX UEは、あらかじめ定義されている又はあらかじめ構成されている優先度規則を使用して、フィードバック指標に優先度を付けて、伝送のためのフィードバックを決定してもよい。
【0091】
UE間の協調シグナリングの優先度付けは、半二重又は同じチャネルの衝突の指標に対するサイドリンクHARQ ACK/NACKシグナリングの優先度、SL伝送の優先度に対するUL伝送の優先度、TX UEまでの距離又はSL-RSRP(無線距離)、複数のTX UEの間の距離、グループメンバーシップ/提供されるサービス(宛先ID)、及びランダムな又は実装ベースの選択を含んでもよいの条件にしたがってもよい。
【0092】
(伝送における/予約における)半二重又は(伝送における/予約における)同じチャネルの衝突の指標に対するサイドリンクHARQ ACK/NACKシグナリングの優先度は、TX UE(UEP及びUEQ)のサイドリンクL1優先度に基づいていてもよい。さまざまな実施形態を使用してもよい。
【0093】
第1の選択肢においては、優先度付けは、伝送が、HARQフィードバックであるか又は半二重/同じチャネルの衝突に対するフィードバックであるかに関係なく、TXの関連するサイドリンクL1優先度に基づいてもよい。タイブレークイベントの場合、すなわち、TXが同じL1優先度を有する場合に、優先度付けは、さらに、以下の第2の選択肢又は第3の選択肢に基づいてもよい。
【0094】
第2の選択肢においては、HARQ ACK/NACK又はNACKのみのシグナリングは、半二重/同じチャネルの衝突フィードバック指標よりも優先されてもよい。ある1つの例において、HARQ ACK/NACK>HD-TX/HD-RX>予約における半二重(HD-RSRV)>CC-TX>予約における同じチャネルの衝突(CC-RSV)である(>は、2番目の伝送に対する1番目の伝送を優先することを示す)。他の例では、HARQ ACK/NACK>HD-TX/HD-RX>CC-TX>HD-RSRV>CC-RSVである。他の例では、HARQ ACK/NACK>HD-TX/HD-RX==CC-TX==HD-RSRV==CC-RSVである(==は、優先度が等しいことを示す)。他の例では、HARQ ACK/NACK>HD-TX/HD-RX==HD-RSRV>CC-TX==CC-RSVである。UERがUEP又はUEQのグループメンバーである場合に、UEP又はUEQへのHARQシグナリングを使用して、受信状況を個別に確認することが期待される。
【0095】
第3の選択肢においては、半二重/同じチャネルの衝突のフィードバック指標は、HARQ ACK/NACK又はNACKのみのフィードバックよりも優先される。ある1つの例において、HD-TX/HD-RX>HD-RSRV>CC-TX>CC-RSV>HARQ ACK/NACK or NACKのみである。他の例では、HD-TX/HD-RX>CC-TX>HD-RSRV>CC-RSV>HARQ ACK/NACK or NACKのみである。他の例では、HD-TX/HD-RX==HD-RSRV>CC-TX==CC-RSV>HARQ ACK/NACK or NACKのみである。他の例では、HD-TX/HD-RX==CC-TX==HD-RSRV==CC-RSV>HARQ ACK/NACK or NACKのみである。
【0096】
第4の選択肢においては、UEP又はUEQ伝送のL1優先度に関する数値オフセットを定義してもよく、例えば、L1優先度指標=L1優先度TX UE+オフセットであり、オフセットは、サイドリンクリソースプールごとに構成されてもよく(あらかじめ構成されてもよい)。
【0097】
第5の選択肢においては、フィードバック指標の優先度の値は、(あらかじめ)構成されてもよい。
【0098】
第2の選択肢及び第3の選択肢においては、半二重/同じチャネルの衝突の指標の中の優先度付けは、TX UE(UEP及びUEQ)のサイドリンクL1伝送優先度に基づいてもよく、HARQ ACK/NACK又はNACKのみの指標の中の優先度付けは、TX UEのサイドリンクL1伝送優先度に基づいてもよい。いずれの代替案を使用するかは、あらかじめ構成されていてもよく又はあらかじめ定義されていてもよい。第1の選択肢は、Rel.16で定義されているレガシーUE挙動との一貫性のために、デフォルトであらかじめ構成されていてもよい。上記の代替案においては、ACKシグナリング及びNACKシグナリングに対して追加の優先度付けを行ってもよい。
【0099】
SL伝送に対するUL伝送の優先度付け: UEが制限されている能力を有し、UL伝送とSL伝送との間でTXチェーン又はTX電力バジェットを共有している場合には、また、(フィードバックを含む)SL伝送の優先度に関するUL伝送の優先度をサポートしてもよい。この場合には、サイドリンクフィードバックの優先度付け規則は、SLフィードバック伝送に対するUL伝送の優先度を考慮する必要がある。
【0100】
TX UEへの距離又はSL-RSRPの場合: RX UE(UER)が、(他のすべてが等しいと仮定して)UEP及び/又はUEQへのフィードバック指標のいずれかを選択する場合に、近接基準は、伝送のための特定のフィードバックを選択するのに使用されてもよい。この場合には、TX UEへの距離又はRSRP推定値のうちのいずれかを使用してもよい。例えば、UERは、距離又は無線距離が近いUEへのフィードバックを優先する場合がある。この場合には、距離は、ゾーンID及びゾーン長さLから、又は、TX UEによる座標シグナリングから導出されてもよい。無線距離は、TX UEへのSL-RSRP測定値に基づいて比較されてもよい。
【0101】
複数のTX UEの間の距離: 複数のTX UEの間の距離は、示されているSCIゾーンID及びあらかじめ構成されているゾーン長-Lから、又は、Rel.17でサポートされている場合にはTX UEによる座標シグナリングから導出されてもよい。将来的なリリースは、直接的なSL測位をサポートしてもよい。このようにして、UERの観点からの相対距離が、また、利用可能であってもよい。
【0102】
グループメンバーシップ/提供サービス(宛先ID)の場合: UERは、他のグループのメンバーへのフィードバックよりもグループメンバーへのフィードバックを優先してもよい。この場合には、UERは、宛先IDを使用してフィードバックの優先度を決定してもよい。
【0103】
ランダムな又は実装ベースの選択の場合: 他のすべての条件が等しい(タイブレークである)場合に、UEは、フィードバックの優先度をランダムに選択してもよく、又は、実装固有のアルゴリズムに基づいてフィードバックの優先度を選択してもよい。UE間の協調フィードバックのための優先度付け規則が定義されていない場合に、UEは、フィードバックの優先度をランダムに選択してもよく、又は実装固有のアルゴリズムに基づいてフィードバックの優先度を選択してもよい。
【0104】
条件の上記で説明されているセットは、条件のサブセットのみが伝送に対するフィードバックを決定するのに使用される場合を含めて、いずれかの組み合わせで使用されてもよい。また、それらの規則及び関連するしきい値は、チャネルビジー率(CBR)又はチャネル占有率(CR)のUEによる測定の関数である場合がある。
【0105】
UE間の協調フィードバック伝送の優先度付け規則の例:
【0106】
例1: ULの伝送優先度対SLの伝送優先度(無線インターフェイス優先度)>サイドリンクフィードバックタイプ(SL HARQ対半二重/衝突の指標)>グループメンバーシップ>TX UEのサイドリンクL1優先度>TX UEへの距離>距離b/w TX UE>ランダムな選択である。
【0107】
例2: ULの伝送優先度対SLの伝送優先度(無線インターフェイス優先度)>TX UEのサイドリンクL1優先度>グループメンバーシップ>TX UEへの距離>距離b/w TX UE>ランダムな選択である。
【0108】
例3: サイドリンクL1優先度の値>グループメンバーシップ>距離b/w TX UE>TX UEへのRX距離>ランダムな選択である。
【0109】
場合によっては、UE内のフィードバックの衝突が発生する場合がある。フィードバックリソース選択の原則に基づいて、UERは、同じ時間及び周波数リソースで異なるTX UE(UEP及びUEQ)にフィードバックを伝送してもよい。追加的なタイブレーク規則は、いずれのフィードバックがこの場合に伝送されるかについて定義されてもよい。その次に、UE間の協調フィードバック伝送のための優先度付け規則を再利用してもよい。
【0110】
物理層(L1)シグナリング又は上位層(L2)シグナリングは、物理層及び上位層の双方のUE間の協調シグナリングに対してUE間の協調フィードバックを提供するのに使用されてもよい。物理層シグナリングの背後にある動機の1つは、ある与えられたTB伝送に対するサイドリンク競合を動的に軽減することである。物理層シグナリングは、初期チャネルアクセス、非周期的トラフィック、及び半永続的な衝突に、より適用可能であってもよい。より上位の層のUE間の協調シグナリングは、より情報に基づいたリソース選択を容易にすることが可能であり、より長いタイムスケールでのリソース選択を改善することを目的としている。加えて、より上位の層のUE間の協調シグナリングは、周期的なトラフィックのためのリソース割り当ての最適化に、より適用可能であってもよい。
【0111】
複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、UERは、物理層におけるSCIの中でシグナリングによって送られる周期性フィールドに基づいて、動的な伝送及び半永続的な伝送の双方をフィルタリングしてもよい。UERは、2つ又はそれ以上の候補リソースセットを構成してもよい。候補リソースセットは、複数の異なるタイプの伝送を考慮して生成されてもよい。タイプ1の候補リソースセットは、動的な伝送及び半永続的な伝送(Rel.16の挙動)の双方を含む。タイプ1の候補リソースセットは、実際のサイドリンク伝送のリソース選択のために使用されてもよい。タイプ2の候補リソースセットは、半永続的な伝送のみのために使用されてもよい(すなわち、動的伝送をフィルタリングして取り除く)。タイプ2の候補リソースセットは、上位層シグナリングを使用するUE間の協調フィードバックの生成のために使用されてもよい。タイプ3の候補リソースセットは、半永続的な伝送及びUE間の協調フィードバックを含む。タイプ3の候補リソースセットは、上位層シグナリングを使用するUE間の協調フィードバックの生成のために使用されてもよい。タイプ4の候補リソースセットは、動的な伝送、半永続的な伝送、及びUE間の協調フィードバックを含む。タイプ4の候補リソースセットは、実際のサイドリンク伝送のためのリソース選択のために使用されてもよい。
【0112】
UE間の協調フィードバックの内容
【0113】
協調するUEは、候補リソースのセット(すなわち、協調するUEによる選択及び伝送のための候補として推奨されるリソース)又は非候補リソースのセット(すなわち、協調するUEによる伝送の候補としては推奨されないリソース)のうちのいずれかをシグナリングによって送ってもよい。
【0114】
候補リソースセットの生成のための参照パラメータセット
【0115】
UE間の協調候補リソースセットの構築のために、候補セットの構築に基づく参照パラメータセットを提供する必要があり、その参照パラメータセットは、TXの参照優先度、(例えば、サブチャネルサイズ等の)参照リソースサイズ、サイドリンク伝送のための参照周期性又は周期性、除外のための参照SL-RSRPしきい値、検出される候補リソースのパーセンテイジ、リソース選択ウィンドウの継続期間/構成、センシングウィンドウの継続期間/構成、及び輻輳制御に関連する測定値からなる。
【0116】
UE間の協調候補リソースセットは、各々の提供されている参照パラメータセット構成ごとに生成されてもよい、すなわち、複数のセットを検出してもよい。各々の生成されている候補リソースセットは、参照タイムスロット(タイムスタンプ-スロットインデックス/フレーム番号)と関連する。参照セットパラメータの一部は、(例えば、検出される候補リソースのパーセンテイジ等の)あらかじめ構成されるシステム全体又はUEによって直接的に提供され/交渉される(例えば、優先度、周期性、リソースサイズ等の)参照セットパラメータのうちのいずれかであってもよい。
【0117】
候補リソースセットを生成するための参照パラメータセットの決定
【0118】
参照パラメータセットは、以下の参照パラメータセットであってもよい。
【0119】
あらかじめ構成されている/あらかじめ定義されている: 例えば、一般的な構成のセットは、少なくとも1つのデフォルトの構成を有する参照構成としてUEのすべてに提供される。
【0120】
1つ又は複数のUEが要求する: 例えば、1つ又は複数のTX UEは、構成のあらかじめ構成されている参照セットのうちの1つ又は複数について候補リソースセットを提供する(provide the candidate resource set for one or more of the pre-configured reference set of configurations)ように、ターゲットRX又はグループメンバーに要求する。代替的に、1つ又は複数のTX UEは、複数の協調するUEに要求する。
【0121】
1つ又は複数の協調するUEによる決定: 例えば、セットは、候補リソースセットと共にターゲットRXによってターゲットTXに提供されてもよい。ターゲットRXは、参照パラメータを決定し、リソースセットの構築のために、参照パラメータを使用する。代替的に、複数の協調するUEは、フィードバックを提供し、参照パラメータを決定しそして使用する。
【0122】
UE間の協調フィードバック伝送のタイプ
【0123】
フィードバックのタイプは、ブロードキャスト、グループキャスト、ユニキャストを含む。あらゆるUEは、例えば、UE間の協調フィードバックを提供している送信機からの距離又はRSRP範囲、優先度、候補リソースセットの生成のために使用される周期性等のフィルタリング条件にしたがって、フィードバックの生成のために、ブロードキャストのUE間の協調フィードバックを使用してもよい。グループキャストのUE間の協調フィードバックの場合には、グループのあらゆるUEメンバーは、フィードバックのターゲット受信者となる。UE間の協調フィードバック、優先度、候補リソースセットの生成のために使用される周期性を提供している送信機からの距離又はRSRP範囲等の追加的なフィルタリングを考慮してもよい。ユニキャストのUE間の協調フィードバックの場合には、報告は、通信リンクの対応するRXが使用することが期待される。複数の異なる宛先IDは、複数の異なるキャストタイプのUE間の協調フィードバックをサポートするのに使用されてもよい。
【0124】
UE間の協調フィードバック伝送のためのUEの選択
【0125】
確率的アプローチは、スロット当たりのフィードバック伝送の強度を減少させるのに使用されてもよい。フィードバックを提供するUEは、時間にわたって等しく/均一に提供される必要がある。以下のフィルタリングメカニズムは、TX UEからの距離範囲、TX UEからの(参照信号受信電力(RSRP)が示す)無線距離範囲、スロット/フレームインデックス及び送信元ID又は宛先IDの確率関数、送信の優先度があらかじめ構成されているしきい値より高いということ等のフィードバック伝送の量を減少させるのに適用されてもよい。複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、複数の基準のうちの1つ又は複数を同時に適用してもよい。
【0126】
パラメータの参照セットの実際のリソース選択手順への変換
【0127】
参照セットからのパラメータの値が、リソース選択基準のために使用される実際のパラメータと異なる場合があるということを考慮して、あらかじめ構成されている又はあらかじめ定義されている変換規則のセットを導入してもよい。例えば、リソースサイズ及び/又は優先度規則等を考慮してもよい。
【0128】
リソースサイズ規則: 複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、実際の伝送のためのリソースサイズ(サブチャネル数)は、候補リソースセットの生成のために使用される参照リソースのサイズと同じである必要があり、他の実施形態においては、実際の伝送のためのリソースサイズは、候補リソースセットの生成のために使用される参照リソースのサイズ以下であってもよい。複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、実際の伝送のためのリソースサイズは、あるスロットの中の複数の連続している候補リソースに及んでいてもよい。
【0129】
変換関数は、例えば、RREF及びRTX等の複数の異なるリソースサイズを有する複数の候補リソースセットの間の変換を実行するように定義されてもよく、RREFは、参照候補リソースセットSREF(RREF)の参照リソースサイズを示し、RTXは、リソース選択及び伝送のために生成される候補リソースセットSTX(RTX)のリソースサイズを示す。
SREF(RREF)=f(STX(RTX)) (1)
【0130】
例えば、SREF(RREF)={RREF}リソースがN個のサブチャネルを有し、且つ、RTXリソースが、(N-1)個のサブチャネルを有する場合に、STXは、伝送のために、2つの候補リソースを有し、STX{RTX,0={0:(N-2)}; RTX,0={1:(N-1)}である。
【0131】
優先度規則: サイドリンク伝送の優先度が、UE間の協調フィードバックのための候補リソースセットの生成のために使用される優先度の値以上である場合に、UEは、UE間の協調フィードバックのためにその候補リソースセットを使用してもよい。優先度を考慮する場合には、変換関数は、追加的な引数として優先度値を受け取り、
SREF(RREF,PREF)=f(STX(RTX,PTX)) (2)
である。
【0132】
例えば、SREF(RREF)={RREF}リソースがN個のサブチャネルを有し、且つ、RTXリソースが、(N-1)個のサブチャネルを有する場合に、STXは、伝送のために、2つの候補リソースを有し、STX{RTX,0={0:(N-2)}; RTX,0={1:(N-1)}である。
【0133】
フィードバックのオーバーヘッドに関する考慮事項:
【0134】
複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、参照リソースがスロット全体を占有しない(すなわち、参照リソースが、サブチャネルのすべてを含まない)場合であっても、候補リソースとしてスロットインデックスのみを報告する。加えて、又は、代替的に、参照リソースのためのサブチャネルの1つ又は複数のグループ化(すなわち、参照リソースは、M≧0個のサブチャネルを含む)を考慮する。
【0135】
UE間の協調フィードバック伝送の優先度
【0136】
上位層シグナリングが、PSSCHを介するUE間の協調フィードバックの伝送のために使用されるときに、サイドリンク伝送の優先度を決定する必要がある。UE間の協調フィードバックがPSSCHを介して搬送されるときに、優先度に関してさまざまな選択肢が可能である。
【0137】
第1の選択肢において、UE間の協調フィードバック伝送の優先度をあらかじめ構成してもよく又はあらかじめ定義してもよい。代替的に、優先度の値は、参照構成の一部として提供されてもよく、候補リソースセットの生成のために使用されてもよい。
【0138】
第2の選択肢において、フィードバックを待つTX UEのサイドリンク伝送の優先度を考慮してもよい。この場合には、max{TX UEのサイドリンク伝送の優先度, サイドリンクフィードバックの優先度}として、セットから優先度を取得してもよい。候補リソースセットの構築のために、優先度の同じ値を使用することが期待される。
【0139】
第3の選択肢において、フィードバックを提供するRX UEのサイドリンク伝送の優先度を考慮してもよい。この場合には、max{RX UEのサイドリンク伝送の優先度, サイドリンクフィードバックの優先度}として、セットから優先度を取得してもよい。候補リソースセットの構築のために、優先度の同じ値を使用することが期待される。
【0140】
第4の選択肢において、候補リソースセットの構築のために使用される優先度を考慮してもよい。この場合には、UE間の協調フィードバック伝送の優先度は、候補リソースセットの構築のための参照パラメータから導出されてもよい、すなわち、候補リソースセットの構築のために使用されている優先度から導出されてもよい。複数の候補リソースセットを構築する場合に、最も高い優先度を使用してもよい。
【0141】
TX UEによるUE間の協調フィードバックの使用
【0142】
TX UEによるUE間の協調フィードバックの使用は、異なる情報を含み、その異なる情報は、支援情報、リソース選択のためのフィードバック、リソース除外のためのフィードバックを含む。特に、UE間の協調フィードバックが、支援情報として扱われる場合に、リソース選択/除外のためにUE間の協調フィードバックをどのように使用するかは、UEの実装に委ねられてもよい。リソース選択のためのフィードバックの場合には、UE間の協調フィードバックは、リソース選択のための情報として扱われる(例えば、最終的な候補リソースセットとして、多数の候補リソースセットの共通部分を使用してもよい)。リソース除外のためのフィードバックの場合には、UE間の協調フィードバックは、リソース除外のための情報として扱われ、指示されているリソースは、候補リソースセットから除外される。UE間の協調フィードバックは、TX UEによって考慮されて、リソース再選択を改善し、したがって、半永続的な伝送の信頼性を改善する。
【0143】
このようにして、本明細書においては、さまざまなUEの挙動を開示している。例えば、センシング手順の一部としてのサイドリンクの競合のRXベースの決定及びサイドリンクの競合の分類を説明している。TX UEへのサイドリンクの競合を示すRXベースのフィードバックのためのシグナリング方法を説明している。TXベースのリソース割り当ては、UE間の協調フィードバックに基づいて強化される。
UE間の協調フィードバック伝送のための優先度割り当てが開示され、そのUE間の協調フィードバック伝送のための優先度割り当ては、割り当てられている優先度規則に基づくRXベースのフィードバック伝送及びUE間の協調フィードバックに基づくTXベースのリソース割り当て強化を含む。また、フィードバック伝送のためのリソース及び/又はスロットの決定及びUE間の協調フィードバックに基づくTXベースのリソース割り当ての強化を説明してきた。
【0144】
特定の例示的な実施形態を参照して、ある実施形態を説明してきたが、本開示のより広い範囲から離れることなく、それらの実施形態に対してさまざまな修正及び変更行うことが可能であるということは明らかになるであろう。したがって、明細書及び図面は、限定的な意義ではなく、例示的なものとして考慮されるべきである。本明細書の一部を形成する添付の図面は、限定の目的ではなく例示の目的で、主題を実用化することが可能である特定の実施形態を示している。例示されている実施形態は、当業者が本明細書に開示されている教示を実用化することを可能とするのに十分な程度に詳細に説明されている。この開示の範囲から離れることなく、構造的な置換及び論理的な置換と変更とを行うことが可能であるように、他の実施形態を利用し、また、この開示の範囲から他の実施形態を導き出してもよい。したがって、この詳細な説明は、限定的な意義で解釈されるべきではなく、さまざまな実施形態の範囲は、添付されている特許請求の範囲が権利を有する等価な発明のすべての範囲とともに、そのような添付されている特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0145】
実際には、1つよりも多くの発明が開示されている場合には、いずれかの単一の発明概念にこの出願の範囲を自発的に限定する意図を有することなく、且つ、便宜上、個別に及び/又は集合的に、本明細書において、"実施形態"の語によって、その主題に言及してもよい。このようにして、複数の特定の実施形態が図示され、本明細書において説明されているが、示されている特定の実施形態の代わりとして、同じ目的を達成するように計算されている任意の配置を用いることが可能であるということを理解するべきである。この開示は、さまざまな実施形態の複数の適応又は変形のいずれか及びすべてに及ぶことを意図している。上記の説明を検討すると、上記の実施形態及び本明細書において特に説明されていない他の実施形態の組み合わせは、当業者には明らかとなるであろう。
【0146】
本明細書において、"ある1つの("a"又は"an")"の語は、特許文献で一般的であるように、"少なくとも1つ"又は"1つ又は複数"の他の例又は用法とは無関係に、1つ又は1つよりも多くのを含むように使用される。この明細書においては、"又は(or)"の語は、非排他的な"又は"を指すように使用され、それによって、特に示さない限り、"A又はB"は、"AであるがBではない"、"BであるがAではない"、及び、"A及びB"を含む。この明細書においては、"含む(including)"及び"その中で(in which)"の語は、それぞれの"含む(complising)"及び"その中で(wherein)"の語の平易な英語の等価な表現として使用される。また、以下の特許請求の範囲において、"含む(including)"及び"含む(complising)"の語は、自由記述である、すなわち、特許請求の範囲の中のそのような語の後に列挙されている語に加えて複数の要素を含むシステム、UE、物品、組成物、製剤又はプロセスは、依然として、それらの請求項に記載された発明の範囲に属すると考えられる。さらに、以下の特許請求の範囲において、"第1の(first)"、"第2の(second)"、及び"第3の(third)"等の語は、標識として使用されているにすぎず、それらの対象に対して数値要件を課すことを意図してはいない。
【0147】
開示の要約は、37C.F.R.§1.72(b)に準拠して提供されており、読者が技術開示の性質を迅速に確認できる要約を要求している。それは、クレームの範囲又は意味を解釈又は制限するのに使用されないことを理解して提出される。さらに、上記の詳細な説明では、開示を合理化する目的で、さまざまな特徴が1つの実施形態にまとめられていることがわかる。この開示方法は、請求の範囲に記載されている実施形態が各々の請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映しているように、発明の主題は、開示された単一の実施形態のすべての特徴よりも少ないところにある。したがって、以下の特許請求の範囲は、本明細書の詳細な説明に組み込まれ、各々の請求項は、個別の実施形態として独立している。
【国際調査報告】