(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-04
(54)【発明の名称】2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオンを使用して非ホジキンリンパ腫を治療する方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/5377 20060101AFI20240328BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240328BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240328BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240328BHJP
A61K 38/19 20060101ALI20240328BHJP
【FI】
A61K31/5377
A61K39/395 T
A61P35/00
A61P43/00 111
A61K39/395 U
A61P43/00 121
A61K38/19
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564462
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-11-17
(86)【国際出願番号】 US2022025460
(87)【国際公開番号】W WO2022226011
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508027464
【氏名又は名称】セルジーン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】CELGENE CORPORATION
(71)【出願人】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(72)【発明者】
【氏名】バックホルツ,トニア ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】プーダーナッド,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】パター,ポーリアナ アウベス
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ファン
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084DA19
4C084MA02
4C084MA52
4C084MA63
4C084MA66
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC751
4C084ZC752
4C085AA14
4C085BB11
4C085DD62
4C085EE03
4C085GG02
4C085GG04
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC73
4C086GA02
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA12
4C086GA16
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA63
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZC75
(57)【要約】
非ホジキンリンパ腫を治療、予防又は管理するために、(S)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて使用する方法が、本明細書において提供される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非ホジキンリンパ腫(NHL)を治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の式(I)の化合物:
【化1】
又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、前記第2の治療剤が、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットである、方法。
【請求項2】
前記第2の治療剤が、タゼメトスタットである場合、前記NHLが、濾胞性リンパ腫(FL)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、又はマントル細胞リンパ腫(MCL)であることを条件とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記NHLが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、又は原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記NHLが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記NHLが、濾胞性リンパ腫(FL)である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記NHLが、マントル細胞リンパ腫(MCL)である、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記NHLが、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)である、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記NHLが、再発性又は難治性NHLである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記NHLが、再発性又は難治性DLBCLである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記NHLが、再発性又は難治性FLである、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記NHLが、再発性又は難治性MCLである、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記NHLが、再発性又は難治性PCNSLである、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記被験体が、少なくとも1回の過去のラインの治療を受けた、請求項8~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記被験体が、少なくとも2回の過去のラインの治療を受けた、請求項8~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記被験体が、1~3つの全身レジメンを受けており、前記全身レジメンの少なくとも1つが、抗CD20療法である、請求項8~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記NHLが、新たに診断された、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記NHLが、ゼストホモログ2エンハンサー(EZH2)突然変異の存在によって特徴付けられる、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の治療剤が、タファシタマブである、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
タファシタマブが、静脈内注入によって投与される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
タファシタマブが、約12mg/kg(前記被験体の体重)の量で投与される、請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
タファシタマブが、第1の28日サイクルの1、4、8、15、及び22日目に、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、及び22日目に、並びに後続の28日サイクルの1及び15日目に投与される、請求項18~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の治療剤が、オビヌツズマブである、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
オビヌツズマブが、静脈内注入によって投与される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
オビヌツズマブが、約1000mgの量で投与される、請求項22又は23に記載の方法。
【請求項25】
オビヌツズマブが、第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に投与される、請求項22~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第2の治療剤が、タゼメトスタットである、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
タゼメトスタットが、経口投与される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
タゼメトスタットが、食物とともに投与される、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項29】
タゼメトスタットが、食物を伴わずに投与される、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項30】
タゼメトスタットが、約400mg、約600mg又は約800mgの量で投与される、請求項26~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
タゼメトスタットが、1日2回投与される、請求項26~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩が、投与される、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
式(I)の化合物の塩酸塩が、投与される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記化合物が、経口投与される、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記化合物は、前記被験体が食事を供給されるときに投与される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記化合物は、前記被験体が絶食しているときに投与される、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記化合物が、
(a)5日間、1日1回投与、その後、2日間の休薬;
(b)5日間、1日1回投与、その後、9日間の休薬;
(c)7日間、1日1回投与、その後、7日間の休薬;
(d)14日間、1日1回投与、その後、14日間の休薬;又は
(e)21日間、1日1回投与、その後、7日間の休薬
で投与される、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記化合物が、7日サイクルの1~5日目に、14日サイクルの1~5日目に、14日サイクルの1~7日目に、14日サイクルの1~10日目に、28日サイクルの1~14日目に、28日サイクルの1~21日目に、28日サイクルの1~5日目、8~12日目、15~19日目、及び22~26日目に、28日サイクルの1~5日目及び15~19日目に、28日サイクルの1~7日目及び15~21日目に、又は28日サイクルの1~10日目及び15~24日目に投与される、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記化合物が、約0.1mg、約0.2mg、約0.4mg、約0.6mg、約0.8mg、約1.2mg又は約1.6mg/日の量で投与される、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、2日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、及び22日目に、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、及び22日目に、並びに後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性DLBCLである、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、9日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、及び22日目に、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、及び22日目に、並びに後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性DLBCLである、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、7日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、及び22日目に、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、及び22日目に、並びに後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性DLBCLである、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、14日間にわたって1日1回、その後、14日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、及び22日目に、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、及び22日目に、並びに後続の28日サイクルの1及び15日目に、並びに次に、2週間に1回、タファシタマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性DLBCLである、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、21日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、及び22日目に、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、及び22日目に、並びに後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性DLBCLである、請求項1に記載の方法。
【請求項45】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、2日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、9日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項47】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、7日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項48】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、14日間にわたって1日1回、その後、14日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項49】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、21日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、前記NHLが、再発性又は難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項50】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、2日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、前記NHLが、再発性若しくは難治性DLBCL又は再発性若しくは難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項51】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、9日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、前記NHLが、再発性若しくは難治性DLBCL又は再発性若しくは難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、7日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、前記NHLが、再発性若しくは難治性DLBCL又は再発性若しくは難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項53】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、14日間にわたって1日1回、その後、14日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、前記NHLが、再発性若しくは難治性DLBCL又は再発性若しくは難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、21日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、前記化合物を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、前記NHLが、再発性若しくは難治性DLBCL又は再発性若しくは難治性FLである、請求項1に記載の方法。
【請求項55】
前記方法が、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)を前記被験体に投与することをさらに含む、請求項1~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記G-CSFが、フィルグラスチム又はペグフィルグラスチムである、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
フィルグラスチムが、約5mcg/日/kg(前記被験体の体重)の量で投与される、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記G-CSFが、皮下又は静脈注射によって投与される、請求項55~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
G-CSFが、28日サイクルの15~28日目に投与される一方、前記化合物が、28日サイクルの1~14日目に投与され;又は前記G-CSFが、28日サイクルの8~14日目及び22~28日目に投与される一方、前記化合物が、28日サイクルの1~7日目及び15~21日目に投与される、請求項55~58のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全体が参照により本明細書に援用される、2021年4月21日に出願された米国仮特許出願第63/177,616号に対する優先権を主張するものである。
【0002】
非ホジキンリンパ腫を治療、予防又は管理するために、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を使用する方法が、本明細書において提供される。
【背景技術】
【0003】
癌は、主に、所与の正常組織に由来する異常細胞の数の増加、これらの異常細胞による隣接組織の浸潤、又は悪性細胞の所属リンパ節へのリンパ行性若しくは血液行性の伝播及び転移によって特徴付けられる。臨床データ及び分子生物学的研究により、癌が、前癌性の軽微な変化から開始して、特定の条件下で新生物に進行し得る多段階プロセスであることが示される。新生物病変は、特に、新生物細胞が宿主の免疫監視を回避する条件下で、クローン的に発生し、浸潤、成長、転移、及び異質性の能力の増大を進展させ得る。現在の癌療法は、患者における新生物細胞を根絶するために、手術、化学療法、ホルモン療法及び/又は放射線療法を必要とし得る。癌治療法の最近の進歩は、非特許文献1によって記載される。
【0004】
現在の癌療法は全て、患者にとって重大な欠点を有する。手術は、例えば、患者の健康が原因で禁忌となり得るか、又は患者によって許容されないことがあり得る。さらに、手術では、新生物組織を完全に除去することができないことがある。放射線療法は、新生物組織が、放射線に対して正常組織より高い感受性を示す場合にのみ有効であるに過ぎない。放射線療法はまた、多くの場合、深刻な副作用を誘発し得る。ホルモン療法は、単剤として施されることは稀である。ホルモン療法は、有効であり得るが、多くの場合、他の治療により癌細胞の大部分が除去された後、癌の再発を予防するか又は遅らせるのに使用される。
【0005】
化学療法に関して、癌の治療に利用可能な様々な化学療法剤が存在する。癌化学療法剤の大部分は、デオキシリボヌクレオチド三リン酸前駆体の生合成を直接又は間接的に阻害して、DNA複製及び付随する細胞分裂を防止することによって、DNA合成を阻害することによって作用する。非特許文献2。
【0006】
様々な化学療法剤が利用可能であるにもかかわらず、化学療法には多くの欠点がある。非特許文献3。ほぼ全ての化学療法剤は毒性があり、化学療法は、重度の吐き気、骨髄抑制、及び免疫抑制を含む、重大で、多くの場合危険な副作用を引き起こす。さらに、化学療法剤の組合せを投与しても、多くの腫瘍細胞は、化学療法剤に耐性があるか、又は化学療法剤に対する耐性を生じる。実際に、治療プロトコルに使用される特定の化学療法剤に耐性がある細胞は、それらの薬剤が、特定の治療に使用される薬物の機序とは異なる機序によって作用するとしても、他の薬物に耐性があることが判明することが多い。この現象は、多剤(pleiotropic drug)又は多剤(multidrug)耐性と呼ばれる。薬物耐性のため、多くの癌は、標準的な化学療法治療プロトコルに不応性であることが判明するか又は不応性になる。
【0007】
非ホジキンリンパ腫(non-Hodgkin’s lymphoma)としても知られている非ホジキンリンパ腫(non-Hodgkin lymphoma)(NHL)は、米国における男性及び女性の両方で5番目に多い癌である。世界で推定385,700人の患者が、2012年にNHLであると診断され、約199,700人の患者が、この疾患の結果として死亡した。非特許文献4。NHLは、米国(U.S.)における全ての新規癌症例の、合わせて約4%を占め、癌関連の死亡の3%を占める、多様なB細胞及びT細胞リンパ腫サブタイプを含む異質性疾患(heterogeneous disease)である。NHLのほとんど(80%~90%)は、B細胞起源のものであり、残りの大多数は、T細胞リンパ腫である。NHLの一般的なサブタイプとしては、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、及び原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)が挙げられる。
【0008】
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、新たに診断された症例の最大で30%を占める、NHLの最も一般的なサブタイプであり、侵攻性リンパ腫として臨床的に分類される。リツキシマブ及び化学療法の併用レジメンの導入により、DLBCLの患者の50%超が治癒する。しかしながら、寛解期の患者の30%超が、最終的に再発することになる。再発する患者のために、二次DLBCLのための治療手法は、あまり明確に規定されておらず、長期にわたる疾患の管理を達成するのに有効でないことが多い。二次以上の治療を受け、再発したか、及び/又は不応性であり、高齢又はパフォーマンスステータス不良により治癒の可能性のある治療の候補でない患者において、DLBCLは、依然として、臨床試験が適応される不治の病である。新たな治療手法が、依然として必要とされている。
【0009】
濾胞性リンパ腫(FL)では、米国における2011~2012年の年齢調整罹患率は、100,000人当たり3.4人であった。再発した又は不応性の(R/R)FL患者のための標準的治療は存在しない。一次治療の取り組み及び進歩にもかかわらず、FLの患者は、反復性の再発を生じ続け、さらなる治療を必要とする。一次全身抗癌治療も、二次治療において考えられ;より最近では、二次以降の治療選択肢は、開発中の、近い将来標準治療になり得る「化学療法フリー」レジメンを含み得る。三次治療において、リツキシマブ含有レジメンに反応せず、再発したか、又はさらなる治療に不応性の患者は、限られた治療選択肢及び予後不良を有する。標準治療に反応せず、疾患寛解のための治療選択肢を使い果たしたFL患者のための新規な治療を開発する、満たされていない高い医療ニーズがある。
【0010】
毎年、全ての新規リンパ腫症例の約6%が、マントル細胞リンパ腫(MCL)である。マントル細胞リンパ腫(MCL)の米国における2011~2012年の年齢調整罹患率は、100,000人当たり0.8人であった。長期の奏効を有する、MCLのためのいくつかの利用可能な一次治療にもかかわらず、MCLは、依然として、不治のB細胞悪性腫瘍である。MCLの患者は、幹細胞移植による地固め療法を伴うか又は伴わずに、リツキシマブ-化学療法の組合せで治療されることが多い。再発は、よくあることであり、MCLは、時間とともに治療に対してますます耐性を有するようになる。
【0011】
原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)の米国における2011~2012年の年齢調整罹患率は、100,000人当たり0.3人であった。初期高用量メトトレキサート(HD-MTX)ベースレジメンによる高い応答率にもかかわらず、応答者の半分超が再発する。PCNSLが再発したら、予後は依然として不良である。CNS浸透、より良好な有効性、及び許容される毒性プロファイルを有する新規な治療剤が、緊急に必要とされている。
【0012】
従来の治療法に関連する毒性及び/又は副作用を減少させるか又は回避しながら、NHL、特に、手術、放射線療法、化学療法及びホルモン療法などの標準治療に不応性のNHLを治療、予防及び管理する安全且つ有効な方法に対する大きなニーズが依然としてある。
【0013】
本出願のこの節におけるいずれの参考文献の引用又は特定も、参考文献が本出願の先行技術であることを認めるものと解釈されるものではない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Rajkumar et al.in Nature Reviews Clinical Oncology 11,628-630(2014)
【非特許文献2】Gilman et al.,Goodman and Gilman’s:The Pharmacological Basis of Therapeutics,Tenth Ed.(McGraw Hill,New York)
【非特許文献3】Stockdale,Medicine,vol.3,Rubenstein and Federman,eds.,ch.12,sect.10,1998
【非特許文献4】Torre,L.A.et al.Global cancer statistics,2012;CA Cancer J.Clin.65,87-108(2015)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
NHLを治療、予防又は管理するために、(S)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、第2の治療剤と組み合わせて使用する方法が、本明細書において提供される。第2の治療剤は、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットである。
【0016】
特定の実施形態において、NHLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の式(I)の化合物:
【化1】
又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、ここで、第2の治療剤が、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットである、方法が、本明細書において提供される。
【0017】
特定の実施形態において、NHLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の式(I)の化合物の塩酸塩を、本明細書において提供される第2の薬剤と組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。
【0018】
特定の実施形態において、NHLは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、又は原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)である。特定の実施形態において、NHLは、再発性又は難治性NHLである。
【0019】
本発明の実施形態は、非限定的な実施形態を例示することが意図される、詳細な説明及び実施例を参照することによって、より十分に理解され得る。
【発明を実施するための形態】
【0020】
定義
特に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。全ての特許、出願、公開出願及び他の刊行物は、全体が参照により援用される。本明細書における用語について複数の定義が存在する場合、特に記載されない限り、この節における定義が優先される。
【0021】
本明細書において使用される際、並びに本明細書及び添付の特許請求の範囲において、不定冠詞「a」及び「an」及び定冠詞「the」は、文脈上明らかに他の意味に解すべき場合を除き、複数並びに単数の指示対象を含む。
【0022】
本明細書において使用される際、「含む(comprising)」及び「含む(including)」という用語は、同義的に使用され得る。「含む(comprising)」及び「含む(including)」という用語は、言及されるように記載される特徴又は成分の存在を規定するものと解釈されるべきであるが、1つ以上の特徴、又はその成分、若しくは群の存在又は追加を除外しない。さらに、「含む(comprising)」及び「含む(including)」という用語は、「からなる(consisting of)」という用語によって包含される例を含むことが意図される。その結果として、「からなる」という用語は、本発明のより特定的な実施形態を提供するために、「含む(comprising)」及び「含む(including)」という用語の代わりに使用され得る。
【0023】
「からなる」という用語は、対象物が、それが構成される記載される特徴又は成分の少なくとも90%、95%、97%、98%又は99%を有することを意味する。別の実施形態において、「からなる」という用語は、達成されるべき技術的効果に不可欠でないものを除き、いずれの他の特徴又は成分も、いずれの後続の記載の範囲からも除外する。
【0024】
本明細書において使用される際、「又は」という用語は、いずれか1つ又は任意の組合せを意味する包含的な「又は」として解釈されるべきである。したがって、「A、B又はC」は、以下:「A;B;C;A及びB;A及びC;B及びC;A、B及びC」のいずれかを意味する。この定義の例外は、要素、機能、工程又は行為の組合せが、何らかの形で本質的に互いに排他的である場合にのみ起こるであろう。
【0025】
本明細書において使用される際、「薬学的に許容される塩」という用語は、無機酸及び塩基並びに有機酸及び塩基を含む、薬学的に許容される非毒性の酸又は塩基から調製される塩を指す。本明細書において提供される化合物の好適な薬学的に許容される塩基付加塩としては、限定はされないが、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛から作製される金属塩、又はリジン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチル-グルカミン)及びプロカインから作製される有機塩が挙げられる。好適な非毒性の酸としては、限定はされないが、酢酸、アルギン酸、アントラニル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、フロ酸、ガラクツロン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリコール酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、硫酸、酒石酸、及びp-トルエンスルホン酸などの、無機及び有機酸が挙げられる。他のものが、当該技術分野において周知であり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th eds.,Mack Publishing,Easton PA(1990)又はRemington:The Science and Practice of Pharmacy,19th eds.,Mack Publishing,Easton PA(1995)を参照されたい。
【0026】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「立体異性体」又は「立体異性体的に純粋な」という用語は、その化合物の他の立体異性体を実質的に含まない化合物の1つの立体異性体を意味する。例えば、1つのキラル中心を有する立体異性体的に純粋な化合物は、その化合物の反対の鏡像異性体を実質的に含まないであろう。2つのキラル中心を有する立体異性体的に純粋な化合物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まないであろう。典型的な立体異性体的に純粋な化合物は、約80重量%超の化合物の1つの立体異性体及び約20重量%未満の化合物の他の立体異性体、約90重量%超の化合物の1つの立体異性体及び約10重量%未満の化合物の他の立体異性体、約95重量%超の化合物の1つの立体異性体及び約5重量%未満の化合物の他の立体異性体、又は約97重量%超の化合物の1つの立体異性体及び約3重量%未満の化合物の他の立体異性体を含む。化合物は、キラル中心を有することができ、ラセミ体、個々の鏡像異性体又はジアステレオマー、及びそれらの混合物として存在し得る。全てのこのような異性体は、それらの混合物を含め、本明細書において提供される実施形態内に含まれる。
【0027】
このような化合物の立体異性体的に純粋な形態の使用、並びにそれらの形態の混合物の使用は、本明細書において提供される実施形態によって包含される。例えば、特定の化合物の等量又は不等量の鏡像異性体を含む混合物は、本明細書において提供される方法及び組成物において使用され得る。これらの異性体は、不斉合成されるか、又はキラルカラム若しくはキラル分割剤などの標準的な技術を用いて分割され得る。例えば、Jacques,J.,et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley-Interscience,New York,1981);Wilen,S.H.,et al.,Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel,E.L.,Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill,NY,1962);Wilen,S.H.,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN,1972);Todd,M.,Separation Of Enantiomers:Synthetic Methods(Wiley-VCH Verlag GmbH&Co.KGaA,Weinheim,Germany,2014);Toda,F.,Enantiomer Separation:Fundamentals and Practical Methods(Springer Science&Business Media,2007);Subramanian,G.Chiral Separation Techniques:A Practical Approach(John Wiley&Sons,2008);Ahuja,S.,Chiral Separation Methods for Pharmaceutical and Biotechnological Products(John Wiley&Sons,2011)を参照されたい。
【0028】
本明細書において提供される化合物が、キラル中心を含み得ることが理解されるべきである。このようなキラル中心は、(R)若しくは(S)配置のいずれかのものであり得、又はそれらの混合物であり得る。本明細書において提供される化合物のキラル中心が、インビボでエピマー化を起こし得ることが理解されるべきである。したがって、当業者は、その(R)形態における化合物の投与が、インビボでエピマー化を起こす化合物の場合、その(S)形態における化合物の投与と同等であることを認識するであろう。
【0029】
光学活性(+)及び(-)、(R)-及び(S)-、又は(D)-及び(L)-異性体が、キラルシントン若しくはキラル試薬を用いて調製され得、又はキラル固定相におけるクロマトグラフィーなどの従来の技術を用いて分割され得る。
【0030】
「互変異性体」は、互いに平衡状態にある化合物の異性体を指す。異性体の濃度は、化合物が見られる環境に依存し、例えば、化合物が固体であるか又は有機溶液若しくは水溶液中にあるのかに応じて異なり得る。例えば、水溶液中で、ピラゾールは、以下の異性体を示し得、これらは、互いの互変異性体と呼ばれる:
【化2】
【0031】
当業者によって容易に理解されるように、多種多様な官能基及び他の構造が、互変異性を示し得、化合物の全ての互変異性体が、本明細書において提供される化合物の範囲内にある。
【0032】
本明細書において提供される化合物が、原子の1つ以上において非天然の割合の原子同位体を含有し得ることにも留意すべきである。例えば、化合物は、例えばトリチウム(3H)、ヨウ素-125(125I)、硫黄-35(35S)、若しくは炭素-14(14C)などの放射性同位体で放射性標識されていてもよく、又は重水素(2H)、炭素-13(13C)、若しくは窒素-15(15N)などで同位体濃縮されていてもよい。本明細書において使用される際、「アイソトポログ」は、同位体濃縮された化合物である。「同位体濃縮された」という用語は、その原子の天然の同位体組成以外の同位体組成を有する原子を指す。「同位体濃縮された」はまた、その原子の天然の同位体組成以外の同位体組成を有する少なくとも1つの原子を含有する化合物を指し得る。「同位体組成」という用語は、所与の原子について存在する各同位体の量を指す。放射性標識された及び同位体濃縮された化合物は、治療剤、例えば、癌治療剤、研究用試薬、例えば、結合アッセイ試薬、及び診断薬、例えば、インビボ造影剤として有用である。化合物の全ての同位体変種は、放射性であるか否かにかかわらず、本明細書において提供される化合物の範囲内に包含されることが意図される。ある実施形態において、化合物のアイソトポログが、本明細書において提供され、例えば、アイソトポログは、重水素、炭素-13(13C)、及び/又は窒素-15(15N)濃縮された化合物である。本明細書において使用される際、「重水素化」は、少なくとも1つの水素(H)が重水素(D又は2Hによって示される)で置換された化合物を意味し、すなわち、化合物は、少なくとも1つの位置において重水素が濃縮されている。
【0033】
立体組成又は同位体組成から独立して、本明細書において提供される各化合物が、本明細書において提供される薬学的に許容される塩のいずれかの形態で提供され得ることが理解される。同様に、同位体組成が、本明細書において提供される各化合物の立体組成から独立して変化し得ることが理解される。さらに、同位体組成は、それぞれの化合物又はその塩に存在するそれらの元素に限定されるが、他の場合、それぞれの化合物の薬学的に許容される塩の選択から独立して変化し得る。
【0034】
示される構造とその構造の名称との間に矛盾が存在する場合、示される構造に重きを置かれることが留意されるべきである。
【0035】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「治療する」という用語は、障害、疾患若しくは病態、又は障害、疾患、若しくは病態に関連する症状の1つ以上の、全体的若しくは部分的な緩和、又はそれらの症状のさらなる進行若しくは悪化を遅らせるか若しくは停止させること、又は障害、疾患、若しくは病態それ自体の原因を軽減若しくは根絶することを意味する。
【0036】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「予防する」という用語は、障害、疾患若しくは病態の全体的若しくは部分的な発生、再発若しくは拡大を遅らせ、及び/若しくはなくす方法;被験体が障害、疾患、若しくは病態に罹患するのを防ぐ方法;又は被験体が障害、疾患、若しくは病態に罹患するリスクを低下させる方法を意味する。
【0037】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「管理する」という用語は、特定の疾患若しくは障害に罹患していた患者におけるそのような疾患若しくは障害の再発を防止すること、疾患若しくは障害に罹患していた患者が寛解状態を保つ時間を延長すること、患者の死亡率を低下させること、及び/又は管理される疾患若しくは病態に関連する症状の重症度の低下若しくは回避を維持することを包含する。
【0038】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、化合物に関連する「有効量」という用語は、障害、疾患若しくは病態、又はそれらの症状を治療、予防、又は管理することが可能な量を意味する。
【0039】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「被験体」という用語は、限定はされないが、ウシ、サル、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ又はモルモットなどの動物、一実施形態において、哺乳動物、別の実施形態において、ヒトを含む動物を含む。
【0040】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「食事を供給された(fed)」という用語は、被験体が、本明細書において提供される化合物の投与の約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約40分、約45分、約50分又は約1時間前に食事を開始することを意味する。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体がこのような投与の30分前に食事を開始したときに投与される。
【0041】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「絶食した」という用語は、少なくとも約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間にわたって食物を摂取しなかった又は一晩絶食をした被験体を意味する。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が約8時間にわたって食物を摂取しなかった後に投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が、少なくとも約8時間にわたって食物を摂取しなかった後に投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が、少なくとも約8時間の一晩絶食をした後に投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が、約10時間にわたって食物を摂取しなかった後に投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が、少なくとも約10時間にわたって食物を摂取しなかった後に投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が、少なくとも約10時間の一晩絶食をした後に投与される。
【0042】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「再発性」という用語は、治療に反応し(例えば、完全奏効を達成した)、その後、進行した障害、疾患、若しくは病態を指す。治療は、1回以上の治療を含み得る。
【0043】
一実施形態において、「再発性」DLBCLは、1回以上の治療で以前に治療されたDLBCLを指し得る。一実施形態において、再発性DLBCLは、1、2、3又は4回の治療で以前に治療されたDLBCLである。一実施形態において、再発性DLBCLは、2回以上の治療で以前に治療されたDLBCLである。
【0044】
一実施形態において、「再発性」FLは、1回以上の治療で以前に治療されたFLを指し得る。一実施形態において、再発性FLは、1、2、3又は4回の治療で以前に治療されたFLである。一実施形態において、再発性FLは、2回以上の治療で以前に治療されたFLである。
【0045】
一実施形態において、「再発性」MCLは、1回以上の治療で以前に治療されたMCLを指し得る。一実施形態において、再発性MCLは、1、2、3又は4回の治療で以前に治療されたMCLである。一実施形態において、再発性MCLは、2回以上の治療で以前に治療されたMCLである。
【0046】
一実施形態において、「再発性」PCNSLは、1回以上の治療で以前に治療されたPCNSLを指し得る。一実施形態において、再発性PCNSLは、1、2、3又は4回の治療で以前に治療されたPCNSLである。一実施形態において、再発性PCNSLは、2回以上の治療で以前に治療されたPCNSLである。
【0047】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「難治性」という用語は、1回以上の治療を含み得る前治療に反応しなかった障害、疾患、若しくは病態を指す。一実施形態において、障害、疾患、若しくは病態は、1、2、3又は4回の治療で以前に治療されている。一実施形態において、障害、疾患、若しくは病態は、2回以上の治療で以前に治療されており、直近の全身療法含有レジメンに対して完全奏効(CR)未満を有する。
【0048】
一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLは、少なくとも1回の過去のラインの治療で以前に治療されている。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLは、少なくとも2回の過去のラインの治療で以前に治療されている。一実施形態において、過去のラインの治療の1つ以下は、低悪性度リンパ腫の治療であり得る。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLは、DLBCLの少なくとも1つの標準的な治療レジメンで以前に治療されている。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLは、1つ以上の全身レジメンで以前に治療されており、全身レジメンの1つ以上は、抗CD20療法を含む。特定の実施形態において、被験体は、1~3つの全身レジメンを受けており、全身レジメンの少なくとも1つは、抗CD20療法である。
【0049】
一実施形態において、再発性又は難治性FLは、少なくとも1回の過去のラインの治療で以前に治療されている。一実施形態において、再発性又は難治性FLは、少なくとも2回の過去のラインの治療で以前に治療されている。一実施形態において、再発性又は難治性FLは、Groupe d’Etude des Lymphomes Folliculaires(GELF)基準(全体が参照により本明細書に援用される、National Comprehensive Cancer Network.NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology:B-cell Lymphomas;V.2.2018.2018 Feb 26;V.2)に従ってグレード1、2、3a又は3bである。一実施形態において、再発性又は難治性FLは、1つ以上の全身レジメンで以前に治療されており、全身レジメンの1つ以上は、抗CD20療法を含む。特定の実施形態において、被験体は、1~3つの全身レジメンを受けており、全身レジメンの少なくとも1つは、抗CD20療法である。
【0050】
一実施形態において、再発性又は難治性MCLは、少なくとも1回の過去のラインの治療で以前に治療されている。一実施形態において、再発性又は難治性MCLは、少なくとも2回の過去のラインの治療で以前に治療されている。一実施形態において、再発性又は難治性MCL被験体は、少なくとも1つのBTK阻害剤含有レジメン中に進行したか、又は少なくとも1つのBTK阻害剤含有レジメンに不応性であった。一実施形態において、BTK阻害剤は、イブルチニブである。一実施形態において、BTK阻害剤は、アカラブルチニブである。
【0051】
一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLは、少なくとも1回の過去のラインの治療で以前に治療されている。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLは、少なくとも2回の過去のラインの治療で以前に治療されている。
【0052】
癌に関連して、阻害は、特に、疾患進行の阻害、腫瘍成長の阻害、原発腫瘍の減少、腫瘍関連症状の軽減、腫瘍分泌因子の阻害、原発若しくは二次腫瘍の出現の遅延、原発若しくは二次腫瘍の発生の遅延、原発若しくは二次腫瘍の発生の減少、疾患の二次的影響の重症度の遅延若しくは低下、腫瘍成長の停止及び腫瘍の退縮、無増悪期間(TTP)の増加、無増悪生存率(PFS)の増加、全生存率(OS)の増加によって評価され得る。本明細書において使用される際のOSは、治療開始から何らかの原因による死亡までの時間を意味する。本明細書において使用される際のTTPは、治療開始から腫瘍進行までの時間を意味し;TTPは、死亡を含まない。一実施形態において、PFSは、治療開始から腫瘍進行又は死亡までの時間を意味する。一実施形態において、PFSは、化合物の第1の投与から疾患進行の最初の発生又は何らかの原因による死亡までの時間を意味する。一実施形態において、PFS率は、カプラン・マイヤー推定量を用いて計算される。無症候生存率(EFS)は、治療開始から何らかの治療の失敗(疾患進行、何らかの理由による治療中断、又は死亡を含む)までの時間を意味する。一実施形態において、全奏効率(ORR)は、奏効を得る患者のパーセンテージを意味する。一実施形態において、ORRは、完全及び部分奏効を得る患者のパーセンテージの合計を意味する。一実施形態において、ORRは、最良効果≧部分奏効(PR)である患者のパーセンテージを意味する。一実施形態において、奏効期間(DoR)は、奏効を得てから再発又は疾患進行までの時間である。一実施形態において、DoRは、奏効≧部分奏効(PR)を得てから再発又は疾患進行までの時間である。一実施形態において、DoRは、奏効の最初の実証から疾患の進行の最初の実証又は死亡までの時間である。一実施形態において、DoRは、奏効≧部分奏効(PR)の最初の実証から疾患の進行の最初の実証又は死亡までの時間である。一実施形態において、奏効までの時間(TTR)は、化合物の第1の投与から奏効の最初の実証までの時間を意味する。一実施形態において、TTRは、化合物の第1の投与から奏効≧部分奏効(PR)の最初の実証までの時間を意味する。極端には、完全な阻害は、本明細書において予防又は化学的予防と呼ばれる。これに関して、「予防」という用語は、臨床的に明らかな癌の発生を完全に防止するか又は臨床前に明らかなステージの癌の発生を防止することのいずれかを含む。悪性細胞への転換の防止又は前癌状態の細胞から悪性細胞への進行を停止させるか若しくは食い止めることも、この定義によって包含されることが意図される。これは、癌を発生するリスクがある被験体の予防的治療を含む。
【0053】
特定の実施形態において、NHLの治療は、表1~3に示される奏効及びエンドポイント定義を用いて、悪性リンパ腫のための国際ワークショップ基準(International Workshop Criteria for Malignant Lymphoma)(Cheson et al.,J.Clin.Oncol..2014,32(27):3059-3068を参照)及びフルオロデオキシグルコース-ポジトロン放出型断層撮影法(FDG-PET)スキャン解釈のためのドーヴィル基準(Deauville Criteria for fluorodeoxyglucose-positron emission tomography(FDG-PET)scan interpretation)(Itti et al.,Eur.J.Nucl.Med.Mol.Imaging,2013,40(9):1312-20;Meignan et al.,Leuk Lymphoma,2014,55(1):31-37)(「Lugano基準」)によって評価され得る。
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
特定の実施形態において、安定又はその欠如は、患者の症状の評価、身体検査、例えば、FDG-PET(フルオロデオキシグルコースポジトロン放出型断層撮影法)、PET/CT(ポジトロン放出型断層撮影法/コンピューター断層撮影法)スキャン、MRI(磁気共鳴イメージング)脳/脊椎、CSF(脳脊髄液)を用いてイメージングされた腫瘍の視覚化、眼科検査、硝子体液サンプリング、網膜写真、骨髄評価及び他の一般的に認められている評価方法などの、当該技術分野において公知の方法によって決定され得る。
【0060】
本明細書において使用される際及び特に示されない限り、「共投与」及び「と組み合わせて」という用語は、特定の期限なしに、同時に、並行して又は連続して、1つ以上の治療剤(例えば、本明細書において提供される化合物及び別の抗NHL剤、抗癌剤又は支持療法剤)の投与を含む。一実施形態において、薬剤は、細胞内若しくは患者の身体内に同時に存在するか、又はそれらの生物学的若しくは治療効果を同時に発揮する。一実施形態において、治療剤は、同じ組成物中又は単位剤形にある。別の実施形態において、治療剤は、別個の組成物中又は単位剤形にある。
【0061】
本明細書において使用される際及び特に規定されない限り、本明細書において提供される「治療剤」は、単一の治療剤に限定されず、それは、特定の実施形態において、1つ以上の異なる治療剤の組合せであり得る。1つ以上の治療剤は、本明細書に記載されるように互いに組み合わせて投与され得る。本明細書において使用される際及び特に規定されない限り、「治療剤」は、「治療的療法」と同義的に使用され得、治療物質に限定されない。例えば、治療剤は、放射線療法又はCAR-T療法などの癌治療であり得る。
【0062】
「支持療法剤」という用語は、別の治療剤による治療による副作用を治療、予防又は管理する任意の物質を指す。
【0063】
本明細書において使用される際、及び特に規定されない限り、「約(about)」及び「約(approximately)」という用語は、組成物の成分の用量、量、若しくは重量パーセント又は剤形に関連して使用されるとき、規定の用量、量、若しくは重量パーセントから得られるものと同等の薬理学的効果を生じることが当業者によって認識される用量、量、若しくは重量パーセントを意味する。一実施形態において、「約(about)」及び「約(approximately)」という用語は、これに関して使用されるとき、規定の用量、量、若しくは重量パーセントの30%以内、20%以内、15%以内、10%以内、又は5%以内の用量、量、若しくは重量パーセントを想定している。
【0064】
化合物
一実施形態において、本明細書において提供される方法に使用される化合物は、下式の(S)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン:
【化3】
又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩である。(S)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオンは、本明細書において「化合物1」とも呼ばれる。
【0065】
一実施形態において、本明細書において提供される方法に使用される化合物は、下式の(R)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン(本明細書において「化合物2」と呼ばれる):
【化4】
又はその互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩である。
【0066】
一実施形態において、本明細書において提供される方法に使用される化合物は、下式の2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン(本明細書において「化合物3」と呼ばれる):
【化5】
又はその互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩である。
【0067】
一実施形態において、化合物1が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物1の互変異性体が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物1のアイソトポログが、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物1の薬学的に許容される塩が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物1の塩酸塩が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物1の一塩酸塩が、本明細書において提供される方法において使用される。化合物1の特定の塩及び多形形態が、全体が参照により本明細書に援用される米国特許出願第17/075,359号明細書に記載されている。
【0068】
一実施形態において、化合物2が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物2の互変異性体が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物2のアイソトポログが、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物2の薬学的に許容される塩が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物2の塩酸塩が、本明細書において提供される方法において使用される。
【0069】
一実施形態において、化合物3が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物3の鏡像異性体が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物3の鏡像異性体の混合物が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物3の互変異性体が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物3のアイソトポログが、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物3の薬学的に許容される塩が、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、化合物3の塩酸塩が、本明細書において提供される方法において使用される。
【0070】
本明細書において提供される化合物の合成及び特定の使用が、米国特許出願公開第2019/0322647 A1号明細書及び同第2020/0325129 A1号明細書、並びに米国特許出願第17/075,496号明細書、同第17/075,523号明細書、及び同第17/075,125号明細書に記載され、これらのそれぞれの全体が参照により本明細書に援用される。
【0071】
第2の治療剤
一実施形態において、本明細書において提供される方法において使用される第2の治療剤は、タファシタマブである。
【0072】
タファシタマブは、移植非適応の患者における、レナリドミドと組み合わせたR/R DLBCLの治療についてFDAから迅速承認を受けた抗CD19モノクローナル抗体である。承認は、抗CD20抗体を含む少なくとも1回の以前の全身治療を以前に受けており、ASCTの候補でない、R/R DLBCLの患者を登録した非盲検多施設シングルアーム試験であるL-MIND試験(Salles G,et al.,Lancet Oncol.2020 Jul;21(7):978-988)からのデータに基づいてなされた。治療は、最大で12サイクルにわたってレナリドミド(各28日サイクルの1~21日目に経口で25mg)と組み合わせて静脈内にタファシタマブ12mg/kg、その後、以下のとおり:サイクル1、28日サイクルの1、4、8、15及び22日目;サイクル2及び3、各28日サイクルの1、8、15及び22日目;サイクル4以降、各28日サイクルの1及び15日目に、疾患進行又は許容できない毒性まで単剤療法としてのタファシタマブからなっていた。データが、81人の参加者について報告され、客観的奏効率(ORR)が60%及び完全奏効(CR)率が34%であり;奏効期間中央値が21.7か月であった。重篤なAEが、患者の52%において生じ、6%における肺炎及び6%における発熱性好中球減少症を含む。全てのグレードの最も一般的な有害事象(AE)(≧20%)は、好中球減少症、倦怠感、貧血、下痢、血小板減少症、咳、発熱、末梢浮腫、発疹、及び食欲減退であった。G3/4好中球減少症及び発熱性好中球減少症が、患者のそれぞれ48%及び12%について報告され;血小板減少症が、患者の17%において確認され、貧血が7%において確認された。重要な安全性情報は、IRR、骨髄抑制、感染症及び胚・胎児毒性に対する警告を含む。
【0073】
一実施形態において、本明細書において提供される方法において使用される第2の治療剤は、オビヌツズマブである。
【0074】
オビヌツズマブは、リツキシマブ含有レジメンを以前に受けた濾胞性リンパ腫患者の治療についてベンダムスチンと組み合わせて;又は未治療のステージII巨大、III若しくはIV濾胞性リンパ腫を有する成人患者の治療について、化学療法、その後の、少なくとも部分的な退縮を得た患者におけるオビヌツズマブ単剤療法と組み合わせて承認されたCD20指向抗体である。R/R FLにおける承認は、リツキシマブに不応性のCD20陽性無痛性非ホジキンリンパ腫を有する成人患者のための非盲検無作為化第3相試験であるGADOLIN試験(Sehn LH,et al.,Lancet Onocol.2016;17(8)1081-1093)からのデータに基づいてなされた。患者は、ベンダムスチンと組み合わされたオビヌツズマブと又はベンダムスチン単剤療法とに無作為に分けられ、6つの28日サイクルは、オビヌツズマブ1000mg(1、8、及び15日目、サイクル1;1日目、サイクル2~6)及びベンダムスチン90mg/m2/日(1及び2日目、サイクル1~6)、並びにベンダムスチン単剤療法120mg/m2/日(1及び2日目、全てのサイクル)からなっていた。オビヌツズマブ及びベンダムスチン群における非進行患者は、最大2年間にわたってオビヌツズマブ維持療法(2か月毎に1000mg)を受けた。合計で396人の患者が無作為に分けられ、そのうちの194人がオビヌツズマブ及びベンダムスチンアームに分けられた。21.9か月(オビヌツズマブ及びベンダムスチン)並びに20.3か月(ベンダムスチン単剤療法)の中央フォローアップの後、主要エンドポイント、PFSは、ベンダムスチン単剤療法アーム(ハザード比0.55[95%のCI:0.40~0.74])についての14.9か月(95%のCI:12.8~16.6か月)と比べて、オビヌツズマブ及びベンダムスチン(NR、未到達、[95%のCI 22.5か月-推定不可能]))で有意に長かった。重篤なAEが、オビヌツズマブ及びベンダムスチン群において患者の38%、ベンダムスチン単剤療法群における患者の33%において生じ、有害事象による死亡は、各群における患者の6%において生じた。全てのグレードの最も一般的なAE(≧20%)は、両方のアームについて吐き気、倦怠感、好中球減少症、咳、発熱、下痢及び嘔吐であり、それに加えて、単剤療法アームにおける血小板減少症及び組合せアームにおける便秘であった。グレード3/4好中球減少症が、単剤療法アーム及び組合せアームにおいて、それぞれ患者の26%及び33%について報告され;グレード3/4血小板減少症が、それぞれ15%及び17%;及び貧血が、それぞれ8%及び10%について報告された。発熱性好中球減少症は、両方のアームにおいて稀であった。重要な安全性情報は、B型肝炎ウイルス(HBV)再活性化及び進行性多巣性白質脳症(PML)、さらに注入に伴う反応(IRR)、腫瘍溶解症候群(TLS)に対する警告を含む。さらなる安全性情報は、胃腸穿孔及び心疾患の悪化を含む。
【0075】
一実施形態において、本明細書において提供される方法において使用される第2の治療剤は、タゼメトスタット、又はその互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩であり、これは、本明細書において提供される方法において使用される。一実施形態において、本明細書において提供される方法において使用される第2の治療剤は、タゼメトスタットである。タゼメトスタット(EPZ-6438としても知られている)は、N-[(1,2-ジヒドロ-4,6-ジメチル-2-オキソ-3-ピリジニル)メチル]-5-[エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ]-4-メチル-4’-(4-モルホリニルメチル)-[1,1’-ビフェニル]-3-カルボキサミドの化学名を有し、構造:
【化6】
を有する。
【0076】
タゼメトスタットは、ヒストンメチルトランスフェラーゼの選択的阻害剤ゼストホモログ2エンハンサー(EZH2)であり、これは、ヒストンH3におけるリジン27のメチル化を阻止し、癌経路に関連する遺伝子発現パターンを変化させ、腫瘍細胞増殖を減少させる(Vire E,et al.,Nature.2006;439(7078)871-874)。EZH2における体細胞機能獲得型突然変異が、様々な腫瘍、中でも特に、FLにおいて確認され、試験により、患者の最大27%がEZH2突然変異状態を有することが分かった(Bodor C,et al.,Blood.2013;122(18)3165-3168)。タゼメトスタットは、腫瘍がFDA承認試験によって検出される際にEZH2突然変異について陽性であり、少なくとも2つの過去の全身療法を受けた成人患者、及び満足のいく代替治療選択肢を有さないR/R FLを有する成人患者における、R/R FLの治療についてFDAから迅速承認を最近受けた。承認は、2つ以上の過去の全身療法を受けたFLの患者を登録した多施設試験の2つのシングルアームコホートからのデータに基づいてなされた。治療は、疾患進行又は毒性による中断まで1日2回経口でのタゼメトスタット800mgからなっていた。EZH2突然変異状態を有する42人の患者におけるORRは69%であり、CR率は12%であり;これらの患者のmDORは10.9か月であった。EZH2野生型状態を有する53人の患者の中でも、ORRは34%であり、CR率は4%であり;このコホートのmDORは13か月であった。重篤なAEが、患者の30%において生じ、患者の≧2%で最も一般的な全般的な身体の健康の悪化、腹痛、肺炎、敗血症及び貧血が認められた。全てのグレードの最も一般的なAE(≧20%)は、倦怠感、上気道感染、吐き気、腹痛及び筋骨格系疼痛であった。グレード3/4好中球減少症が、患者の7%について、血小板減少症が7%について及び貧血が8%について報告された。重要な安全性情報は、二次性悪性腫瘍、及び胚・胎児毒性に対する警告を含む。
【0077】
治療及び予防の方法
一実施形態において、NHLを治療、予防又は管理するために、第2の治療剤と組み合わせて、(S)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((2-フルオロ-4-((3-モルホリノアゼチジン-1-イル)メチル)ベンジル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を使用する方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、第2の治療剤は、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットである。
【0078】
一実施形態において、NHLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の式(I)の化合物:
【化7】
又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、ここで、第2の治療剤が、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットである、方法が、本明細書において提供される。特に規定されない限り、「式(I)の化合物」及び「化合物1」は、本明細書において同義的に使用される。
【0079】
一実施形態において、NHLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。
【0080】
一実施形態において、NHLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。
【0081】
特定の実施形態において、NHLは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。一実施形態において、DLBCLは、原発性DLBCLである。一実施形態において、DLBCLは、活性化B細胞様DLBCL(ABC-DLBCL)である。一実施形態において、DLBCLは、胚中心B細胞様DLBCL(GCB-DLBCL)である。一実施形態において、DLBCLは、分類不能DLBCLである。一実施形態において、DLBCLは、原発性縦隔B細胞型DLBCL(PMBL DLBCL)である。一実施形態において、DLBCLは、cMyc/Bcl-2突然変異DLBCLとも呼ばれるダブルヒットDLBCL(DHIT DLBCL)である。一実施形態において、DLBCLは、cMyc/Bcl2/Bcl6再構成DLBCLとも呼ばれるトリプルヒットDLBCL(THIT DLBCL)である。一実施形態において、DLBCLは、DLBCL形態学を有するMYC及びBLC2及び/又はBCL6再構成を伴う特定不能(NOS)DLBCL及び高悪性度B細胞リンパ腫である。
【0082】
特定の実施形態において、NHLは、濾胞性リンパ腫(FL)である。
【0083】
他の実施形態において、NHLは、マントル細胞リンパ腫(MCL)である。
【0084】
さらに他の実施形態において、NHLは、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)である。
【0085】
一実施形態において、NHLは、ゼストホモログ2エンハンサー(EZH2)突然変異の存在によって特徴付けられる。一実施形態において、FLは、EZH2突然変異の存在によって特徴付けられる。一実施形態において、EZH2突然変異は、FDA承認試験によって検出される。一実施形態において、EZH2突然変異は、全ゲノムシーケンシング(WGS)によって腫瘍試料を用いて同定される。一実施形態において、EZH2突然変異は、全ゲノムシーケンシング(WGS)によって、ホルマリン固定したパラフィン包埋腫瘍試料を用いて同定される。
【0086】
一実施形態において、第2の治療剤が、タゼメトスタットである場合、NHLは、濾胞性リンパ腫(FL)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、又はマントル細胞リンパ腫(MCL)である。一実施形態において、第2の治療剤が、タゼメトスタットである場合、NHLは、DLBCLでない。
【0087】
特定の実施形態において、NHLは、再発性又は難治性NHLである。一実施形態において、NHLは、再発性NHLである。一実施形態において、NHLは、難治性NHLである。
【0088】
特定の実施形態において、NHL被験体は、完全奏効(CR)を得た後に、進行の放射線学的証拠を有する。特定の実施形態において、NHL被験体は、直近の全身療法含有レジメンに対してCR未満を得ており、過去の幹細胞移植(SCT)の12か月以内の活動性疾患又は疾患進行又は再発の放射線学的証拠を有する。
【0089】
特定の実施形態において、NHL被験体は、1回以上の治療に失敗しており、他の治療法の候補でない。特定の実施形態において、被験体は、少なくとも1つの過去の治療を受けており、本明細書に記載される治療方法以外の任意の治療に適格でない。特定の実施形態において、被験体は、標準的な抗癌治療後に再発したか又は標準的な抗癌治療中に進行した。
【0090】
特定の実施形態において、被験体は、少なくとも1回の過去のラインの治療を受けた。特定の実施形態において、被験体は、少なくとも2回の過去のラインの治療を受けた。特定の実施形態において、被験体は、1つ以上の全身レジメンを受けており、全身レジメンの1つ以上は、抗CD20療法を含む。特定の実施形態において、被験体は、1~3つの全身レジメンを受けており、全身レジメンの少なくとも1つは、抗CD20療法である。
【0091】
一実施形態において、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。一実施形態において、DLBCLは、再発性DLBCLである。一実施形態において、DLBCLは、難治性DLBCLである。一実施形態において、DLBCLは、ドキソルビシンに不応性である。一実施形態において、DLBCLは、ドキソルビシンに耐性である。
【0092】
一実施形態において、DLBCLは、2つ以上の過去のラインの治療で治療される。
【0093】
一実施形態において、DLBCLは、形質転換リンパ腫である。別の実施形態において、DLBCLは、特定不能(NOS)DLBCLである。
【0094】
一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを有する被験体は、少なくとも1回の過去のラインの治療を受けた。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを有する被験体は、少なくとも2回の過去のラインの治療を受けた。一実施形態において、過去のラインの治療の1つ以下は、低悪性度リンパ腫の治療であり得る。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを有する被験体は、DLBCLの少なくとも1つの標準的な治療レジメンを受けた。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを有する被験体は、1つ以上の全身レジメンを受けており、全身レジメンの1つ以上は、抗CD20療法を含む。特定の実施形態において、被験体は、1~3つの全身レジメンを受けており、全身レジメンの少なくとも1つは、抗CD20療法である。
【0095】
一実施形態において、NHLは、再発性又は難治性FLである。一実施形態において、FLは、再発性FLである。一実施形態において、FLは、難治性FLである。
【0096】
一実施形態において、FLは、1つ以上の過去のラインの治療で治療される。一実施形態において、FLは、2つ以上の過去のラインの治療で治療される。
【0097】
一実施形態において、再発性又は難治性FLを有する被験体は、少なくとも1回の過去のラインの治療を受けた。一実施形態において、再発性又は難治性FLを有する被験体は、少なくとも2回の過去のラインの治療を受けた。一実施形態において、再発性又は難治性FLを有する被験体は、Groupe d’Etude des Lymphomes Folliculaires(GELF)基準(全体が参照により本明細書に援用される、National Comprehensive Cancer Network.NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology:B-cell Lymphomas;V.2.2018.2018 Feb 26;V.2)に従ってグレード1、2、3a又は3bを有する。一実施形態において、再発性又は難治性FLを有する被験体は、1つ以上の全身レジメンを受けており、全身レジメンの1つ以上は、抗CD20療法を含む。特定の実施形態において、被験体は、1~3つの全身レジメンを受けており、全身レジメンの少なくとも1つは、抗CD20療法である。
【0098】
一実施形態において、NHLは、再発性又は難治性MCLである。一実施形態において、MCLは、再発性MCLである。一実施形態において、MCLは、難治性MCLである。
【0099】
一実施形態において、MCLは、1つ以上の過去のラインの治療で治療される。一実施形態において、MCLは、2つ以上の過去のラインの治療で治療される。一実施形態において、再発性又は難治性MCL被験体は、少なくとも1つのBTK阻害剤含有レジメン中に進行したか、又は少なくとも1つのBTK阻害剤含有レジメンに不応性であった。一実施形態において、BTK阻害剤は、イブルチニブである。一実施形態において、BTK阻害剤は、アカラブルチニブである。
【0100】
一実施形態において、NHLは、再発性又は難治性PCNSLである。一実施形態において、PCNSLは、再発性PCNSLである。一実施形態において、PCNSLは、難治性PCNSLである。
【0101】
一実施形態において、PCNSLは、1つ以上の過去のラインの治療で治療される。一実施形態において、PCNSLは、2つ以上の過去のラインの治療で治療される。
【0102】
特定の実施形態において、NHLは、新たに診断されたNHLである。特定の実施形態において、NHLは、新たに診断されたびまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。特定の実施形態において、NHLは、新たに診断された濾胞性リンパ腫である。特定の実施形態において、NHLは、新たに診断されたマントル細胞リンパ腫である。特定の実施形態において、NHLは、新たに診断された原発性中枢神経系リンパ腫である。
【0103】
一実施形態において、本明細書において提供される第1の治療(例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩などの予防剤又は治療剤)は、被験体への第2の治療剤(例えば、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタット)の投与の前(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、又は12週間前)に投与される。
【0104】
一実施形態において、本明細書において提供される第1の治療(例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩などの予防剤又は治療剤)は、被験体への第2の治療(例えば、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタット)の投与と同時に投与される。
【0105】
一実施形態において、本明細書において提供される第1の治療(例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩などの予防剤又は治療剤)は、被験体への第2の治療剤(例えば、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタット)の投与の後(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、又は12週間後)に投与される。
【0106】
一実施形態において、タファシタマブは、本明細書において提供される化合物の投与の2時間以内又は最大で2時間後に投与される。一実施形態において、タファシタマブは、本明細書において提供される化合物と同時に投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、本明細書において提供される化合物の投与の2時間以内又は最大で2時間後に投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、本明細書において提供される化合物と同時に投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、本明細書において提供される化合物の投与の2時間以内又は最大で2時間後に投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、本明細書において提供される化合物と同時に投与される。
【0107】
一実施形態において、本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、約0.1mg~約1.6mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.1mg~約1.2mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.1mg~約0.8mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.1mg~約0.6mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.1mg~約0.4mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.1mg~約0.2mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.2mg~約1.6mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.2mg~約1.2mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.2mg~約0.8mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.2mg~約0.6mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.2mg~約0.4mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.4mg~約1.6mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.4mg~約1.2mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.4mg~約0.8mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.4mg~約0.6mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.6mg~約1.6mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.6mg~約1.2mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.6mg~約0.8mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.8mg~約1.6mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約0.8mg~約1.2mg/日の用量で投与される。一実施形態において、化合物は、約1.2mg~約1.6mg/日の用量で投与される。
【0108】
特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、約0.1mg、約0.2mg、約0.4mg、約0.6mg、約0.8mg、約1.2mg、又は約1.6mg/日の用量で投与される。特定の実施形態において、化合物は、約0.1mg/日の用量で投与される。特定の実施形態において、化合物は、約0.2mg/日の用量で投与される。特定の実施形態において、化合物は、約0.4mg/日の用量で投与される。特定の実施形態において、化合物は、約0.6mg/日の用量で投与される。特定の実施形態において、化合物は、約0.8mg/日の用量で投与される。特定の実施形態において、化合物は、約1.2mg/日の用量で投与される。特定の実施形態において、化合物は、約1.6mg/日の用量で投与される。
【0109】
一実施形態において、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩が、投与される。一実施形態において、式(I)の化合物の塩酸塩が、投与される。
【0110】
一実施形態において、第2の治療剤は、タファシタマブである。一実施形態において、タファシタマブは、医師の判断に従う量で投与される。一実施形態において、タファシタマブは、現地で承認されたラベル又は調製、投与、及び保存情報のための薬学マニュアルに従って投与される。一実施形態において、タファシタマブは、MONJUVI(登録商標)のラベルに従って投与される。一実施形態において、タファシタマブは、静脈内投与される。一実施形態において、タファシタマブは、静脈内(IV)注射又はIV注入によって投与される。一実施形態において、タファシタマブは、IV注入によって投与される。
【0111】
一実施形態において、タファシタマブは、約2mg/kg~約25mg/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、タファシタマブは、約4mg/kg~約22mg/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、タファシタマブは、約6mg/kg~約20mg/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、タファシタマブは、約8mg/kg~約18mg/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、タファシタマブは、約10mg/kg~約16mg/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、タファシタマブは、約12mg/kg(被験体の体重)の量で投与される。
【0112】
一実施形態において、タファシタマブは、3日に1回、4日に1回、7日に1回、又は14日に1回投与される。一実施形態において、タファシタマブは、第1の28日サイクルの1、4、8、15、及び22日目に、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、及び22日目に、並びに後続の28日サイクルの1及び15日目に投与される。
【0113】
一実施形態において、第2の治療剤は、オビヌツズマブである。一実施形態において、オビヌツズマブは、医師の判断に従う量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、現地で承認されたラベル又は調製、投与、及び保存情報のための薬学マニュアルに従って投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、GAZYVA(登録商標)のラベルに従って投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、静脈内投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、皮下投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、静脈内(IV)注射又はIV注入によって投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、IV注射によって投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、は、IV注入によって投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、静脈内プッシュ又はボーラスによって投与されない。
【0114】
一実施形態において、オビヌツズマブは、約75mg~約1100mg/日の量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、約75mg~約125mg/日、約80mg~約110mg/日、約180mg~約210mg/日、約280mg~約310mg/日、約380mg~約410mg/日、約480mg~約510mg/日、約580mg~約610mg/日、約680mg~約710mg/日、約780mg~約810mg/日、約800mg~約1200mg/日、又は約900mg~約1100mg/日の量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、約100mg~約900mg/日の量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、約100mg/日の量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、約900mg/日の量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、約1000mg/日の量で投与される。
【0115】
一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1日目、第1の28日サイクルの2日目、並びに第1の28日サイクルの8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1、8及び15日目、第2~第6又は第8の28日サイクルの1日目に投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1、8及び15日目、第2~第6又は第8の28日サイクルの1日目、次に、2か月置きに投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1、8及び15日目、第2~第6の28日サイクルの1日目に又は臨床的に重大な疾患進行までに投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1、8及び15日目、後続の28日サイクルの1日目に投与される。
【0116】
一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1日目及び2日目に投与される量を組み合わせた約1000mg(例えば、1日目に約1000mg及び2日目に投与なし、1日目に約100mg及び2日目に約900mg、並びに1日目に約200mg及び2日目に約800mg)、第1の28日サイクルの8及び15日目における約1000mg、及び次に、第2~第6の28日サイクルの1日目における約1000mgの量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1、8及び15日目における約1000mg、第2~第6又は第8の28日サイクルの1日目における約1000mg、及び次に、2か月置きに約1000mgの量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1、8及び15日目における約1000mg、及び第2~第6の28日サイクルの1日目における約1000mgの量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1、8及び15日目における約1000mg、後続の28日サイクルの1日目に約1000mgの量で投与される。一実施形態において、オビヌツズマブは、第1の28日サイクルの1、8及び15日目における約1000mg、第2~第6の28日サイクルの1日目における約1000mg、及び次に、2か月置きに約1000mgの量で投与される。
【0117】
一実施形態において、第2の治療剤は、タゼメトスタットである。一実施形態において、タゼメトスタットは、医師の判断に従う量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、現地で承認されたラベル又は調製、投与、及び保存情報のための薬学マニュアルに従って投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、TAZVERIKのラベルに従って投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、経口投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、食物とともに又は食物を伴わずに投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、被験体が食事を供給されるときに投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、被験体が絶食しているときに投与される。
【0118】
一実施形態において、タゼメトスタットは、約150mg~約250mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約200mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約350mg~約450mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約400mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約550mg~約650mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約600mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約700mg~約900mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約800mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約1000mg~約1400mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約1200mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約1400mg~約1800mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、約1600mg/日の量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、強力な又は中程度のCYP3A阻害剤と共投与されない。
【0119】
一実施形態において、タゼメトスタットは、1日1回投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、1日2回投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、1日3回投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、1日2回約400mgの量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、1日2回約600mgの量で投与される。一実施形態において、タゼメトスタットは、1日2回約800mgの量で投与される。
【0120】
一実施形態において、本明細書に記載される1つ以上のサイクル(併用療法サイクル)における化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)及び本明細書において提供される第2の治療剤(例えば、オビヌツズマブ)の組合せの投与の後、本明細書において提供される方法は、1つ以上のサイクル(単剤療法サイクル)において化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を投与することをさらに含む。一実施形態において、単剤療法サイクルは、1つ以上の28日サイクルを含む。一実施形態において、化合物は、28日サイクルの1日目に開始して、5日間にわたって投与され、その後、2日間の休薬となる。一実施形態において、化合物は、28日サイクルの1日目に開始して、5日間にわたって投与され、その後、9日間の休薬となる。一実施形態において、化合物は、28日サイクルの1日目に開始して、7日間にわたって投与され、その後、7日間の休薬となる。一実施形態において、化合物は、28日サイクルの1日目に開始して、10日間にわたって投与され、その後、4日間の休薬となる。一実施形態において、化合物は、28日サイクルの1日目に開始して、14日間にわたって投与され、その後、14日間の休薬となる。一実施形態において、化合物は、28日サイクルの1日目に開始して、21日間にわたって投与され、その後、7日間の休薬となる。
【0121】
一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。一実施形態において、成長因子は、予防目的で(例えば、被験体が好中球減少症(例えば、グレード3/4好中球減少症、長期の重度の好中球減少症、発熱性好中球減少症)を発生するのを予防するために)投与される。一実施形態において、成長因子は、治療目的で(例えば、好中球減少症を発生した被験体における好中球減少症(例えば、グレード3/4好中球減少症、長期の重度の好中球減少症、発熱性好中球減少症)を治療又は管理するために)投与される。一実施形態において、本方法は、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)を被験体に投与することをさらに含む。
【0122】
一実施形態において、G-CSFは、医師の判断に従う量で投与される。一実施形態において、G-CSFは、現地で承認されたラベル又は調製、投与、及び保存情報のための薬学マニュアルに従って投与される。一実施形態において、G-CSFは、NEUPOGEN(登録商標)(フィルグラスチム)のラベルに従って投与される。一実施形態において、G-CSFは、NEULASTA(登録商標)(ペグフィルグラスチム)のラベルに従って投与される。一実施形態において、G-CSFは、皮下投与される。一実施形態において、G-CSFは、皮下注射によって投与される。一実施形態において、G-CSFは、静脈内投与される。一実施形態において、G-CSFは、静脈内(IV)注射によって投与される。一実施形態において、G-CSFは、IV注入によって投与される。
【0123】
一実施形態において、G-CSFは、フィルグラスチムである。一実施形態において、フィルグラスチムは、約8mcg/日/kg~約12mcg/日/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、フィルグラスチムは、約10mcg/日/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、フィルグラスチムは、約4mcg/日/kg~約8mcg/日/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、フィルグラスチムは、約6mcg/日/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、フィルグラスチムは、約5mcg/日/kg(被験体の体重)の量で投与される。
【0124】
一実施形態において、G-CSFは、ペグフィルグラスチムである。一実施形態において、ペグフィルグラスチムは、約4mg~約8mgの量で投与される。一実施形態において、ペグフィルグラスチムは、約6mgの量で投与される。一実施形態において、ペグフィルグラスチムは、約4mgの量で投与される。
【0125】
一実施形態において、GM-CSFは、医師の判断に従う量で投与される。一実施形態において、GM-CSFは、現地で承認されたラベル又は調製、投与、及び保存情報のための薬学マニュアルに従って投与される。一実施形態において、GM-CSFは、LEUKINE(登録商標)(サルグラモスチム)のラベルに従って投与される。一実施形態において、GM-CSFは、皮下投与される。一実施形態において、GM-CSFは、皮下注射によって投与される。一実施形態において、GM-CSFは、静脈内投与される。一実施形態において、GM-CSFは、静脈内(IV)注射によって投与される。一実施形態において、GM-CSFは、IV注入によって投与される。一実施形態において、GM-CSFは、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、又は24時間の期間にわたって静脈内投与される。
【0126】
一実施形態において、GM-CSFは、約200mcg/m2/日から約300mcg/m2/日の量で投与される。一実施形態において、GM-CSFは、約220mcg/m2/日から約280mcg/m2/日の量で投与される。一実施形態において、GM-CSFは、約250mcg/m2/日の量で投与される。一実施形態において、GM-CSFは、約5mcg/kg~約15mcg/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、GM-CSFは、約7mcg/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、GM-CSFは、約10mcg/kg(被験体の体重)の量で投与される。一実施形態において、GM-CSFは、約12mcg/kg(被験体の体重)の量で投与される。
【0127】
一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、1日1回又は2回投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、週に2回投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、週に1回投与される。
【0128】
一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、本明細書において提供される化合物の非投与期間中に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、投与の第1の28日サイクルにおいて、本明細書において提供される化合物の非投与期間中に投与される。一実施形態において、G-CSFは、7日サイクルの6~7日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、14日サイクルの6~14日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、14日サイクルの8~14日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、14日サイクルの11~14日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、28日サイクルの15~28日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、28日サイクルの8~14日目及び22~28日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、28日サイクルの8~14日目及び22~28日目の間、週に2回投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、28日サイクルの15~28日目の間、週に2回投与される。
【0129】
一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFは、本明細書において提供される化合物の非投与期間中に投与される。一実施形態において、G-CSFが、7日サイクルの6~7日目に投与される一方、化合物は、7日サイクルの1~5日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFが、14日サイクルの6~14日目に投与される一方、化合物は、14日サイクルの1~5日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFが、14日サイクルの8~14日目に投与される一方、化合物は、14日サイクルの1~7日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFが、14日サイクルの11~14日目に投与される一方、化合物は、14日サイクルの1~10日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFが、28日サイクルの15~28日目に投与される一方、化合物は、28日サイクルの1~14日目に投与される。一実施形態において、G-CSF又はGM-CSFが、28日サイクルの8~14日目及び22~28日目に投与される一方、化合物は、28日サイクルの1~7日目及び15~21日目に投与される。
【0130】
一実施形態において、DLBCLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0131】
一実施形態において、DLBCLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0132】
別の実施形態において、DLBCLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、DLBCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0133】
一実施形態において、FLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0134】
一実施形態において、FLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0135】
別の実施形態において、FLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、FLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0136】
一実施形態において、MCLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0137】
一実施形態において、MCLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを予防する方法であって、化合物1、その薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0138】
別の実施形態において、MCLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、MCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0139】
一実施形態において、PCNSLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0140】
一実施形態において、PCNSLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを予防する方法であって、化合物1、その薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0141】
別の実施形態において、PCNSLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、PCNSLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0142】
一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0143】
一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを予防する方法であって、化合物1、その薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0144】
別の実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性DLBCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0145】
一実施形態において、再発性又は難治性FLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0146】
一実施形態において、再発性又は難治性FLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを予防する方法であって、化合物1、化合物2、化合物3又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0147】
別の実施形態において、再発性又は難治性FLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、ファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性FLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0148】
一実施形態において、再発性又は難治性MCLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0149】
一実施形態において、再発性又は難治性MCLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを予防する方法であって、化合物1、その薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0150】
別の実施形態において、再発性又は難治性MCLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性MCLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0151】
一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを治療する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを治療する方法であって、化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0152】
一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを予防する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを予防する方法であって、化合物1、その薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを予防する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0153】
別の実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを管理する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、オビヌツズマブと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、再発性又は難治性PCNSLを管理する方法であって、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タゼメトスタットと組み合わせて投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。一実施形態において、本方法は、被験体に成長因子を投与することをさらに含む。
【0154】
別の実施形態において、患者におけるLugano奏効基準によって決定される際、完全奏効、部分奏効、又は安定を得るための方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて、NHLを有する患者に投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。別の実施形態において、患者における全生存率、無増悪生存率、無症候生存率、無増悪期間、又は無病生存率の増加を得るための方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて、NHLを有する患者に投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。別の実施形態において、患者における全生存率の増加を得るための方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて、NHLを有する患者に投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。別の実施形態において、患者における無増悪生存率の増加を得るための方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて、NHLを有する患者に投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。別の実施形態において、患者における無症候生存率を得るための方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて、NHLを有する患者に投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。別の実施形態において、患者における無増悪期間の増加を得るための方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて、NHLを有する患者に投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。別の実施形態において、患者における無病生存率の増加を得るための方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて、NHLを有する患者に投与することを含む、方法が、本明細書において提供される。
【0155】
医薬組成物及び投与経路
本明細書において提供される化合物は、カプセル剤、マイクロカプセル、錠剤、顆粒剤、散剤、トローチ、丸剤、坐薬、注射剤、懸濁剤、シロップ、貼付剤、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、スプレー、液剤及び乳剤などの、製剤の従来の形態で、経口で、局所的に又は非経口で被験体に投与され得る。好適な製剤は、従来の有機又は無機添加剤、例えば、賦形剤(例えば、スクロース、デンプン、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、グルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウム又は炭酸カルシウム)、結合剤(例えば、セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリプロピルピロリドン、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、スクロース又はデンプン)、崩壊剤(例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム又はクエン酸カルシウム)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク又はラウリル硫酸ナトリウム)、香味剤(例えば、クエン酸、メントール、グリシン又はオレンジ粉末)、防腐剤(例えば、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メチルパラベン又はプロピルパラベン)、安定剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム又は酢酸)、懸濁化剤(例えば、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はステアリン酸アルミニウム)、分散剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、希釈剤(例えば、水)、及び基剤ワックス(例えば、カカオ脂、白色ワセリン又はポリエチレングリコール)を用いて、一般に用いられる方法によって調製され得る。医薬組成物中の化合物の有効量は、所望の効果を発揮し得るレベル;経口及び非経口投与の両方についての単位投与量で約0.001mg/kg(被験体の体重)から約1mg/kg(被験体の体重)であり得る。
【0156】
本明細書において提供される化合物は、経口投与され得る。一実施形態において、経口投与される場合、本明細書において提供される化合物は、食事及び水と共に投与される。別の実施形態において、本明細書において提供される化合物は、水又は果汁(例えば、リンゴ果汁又はオレンジ果汁)中に分散され、液剤又は懸濁剤として経口投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が食事を供給されるときに投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体に高脂肪及び/又は高カロリー食が供給されるときに投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体にFDA標準の高脂肪高カロリーの朝食が供給されるときに投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が絶食しているときに投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、被験体が少なくとも8時間一晩絶食した後に投与される。一実施形態において、本明細書において提供される化合物は、食物とともに又は食物を伴わずに投与される。
【0157】
本明細書において提供される化合物はまた、皮内に、筋肉内に、腹腔内に、経皮的に、静脈内に、皮下に、鼻腔内に、硬膜外に、舌下に、大脳内に、膣内に、経真皮的に、直腸内に、粘膜に、吸入によって、又は耳、鼻、眼、若しくは皮膚に局所的に投与され得る。投与方法は、医療従事者の裁量に任され、部分的に、医学的状態の部位によって決まり得る。
【0158】
一実施形態において、さらなる担体、賦形剤又はビヒクルなしで本明細書において提供される化合物を含有するカプセル剤が、本明細書において提供される。別の実施形態において、有効量の本明細書において提供される化合物及び薬学的に許容される担体又はビヒクルを含む組成物であって、薬学的に許容される担体又はビヒクルが、賦形剤、希釈剤、又はそれらの混合物を含み得る、組成物が、本明細書において提供される。一実施形態において、組成物は、医薬組成物である。
【0159】
組成物は、錠剤、チュアブル錠、カプセル剤、液剤、非経口液剤、トローチ、坐薬及び懸濁剤などの形態であり得る。組成物は、投与単位中に、1日用量、又は1日用量の好都合な割合を含有するように製剤化され得、投与単位は、単一の錠剤又はカプセル剤又は好都合な体積の液体であり得る。一実施形態において、液剤は、水溶性塩から調製される。一般に、組成物は全て、医薬品化学において公知の方法に従って調製される。カプセル剤は、本明細書において提供される化合物を、好適な担体又は希釈剤と混合し、適切な量の混合物をカプセル剤に充填することによって調製され得る。通常の担体及び希釈剤としては、限定はされないが、不活性粉末状物質、例えば、多くの異なる種類のデンプン、粉末セルロース、特に、結晶性及び微結晶性セルロース、糖、例えば、フルクトース、マンニトール及びスクロース、穀粉及び同様の食用粉末が挙げられる。
【0160】
錠剤は、直接圧縮、湿式造粒、又は乾式造粒によって調製され得る。これらの製剤は、通常、希釈剤、結合剤、滑沢剤及び崩壊剤並びに化合物を組み込む。典型的な希釈剤としては、例えば、様々なタイプのデンプン、ラクトース、マンニトール、カオリン、リン酸カルシウム又は硫酸カルシウム、塩化ナトリウムなどの無機塩及び粉砂糖が挙げられる。粉末セルロース誘導体も有用である。典型的な錠剤結合剤は、デンプン、ゼラチン及びラクトース、フルクトース、グルコースなどの糖などの物質である。天然及び合成ゴムも好都合であり、これには、アカシア、アルギネート、メチルセルロース、ポリビニルピロリジンなどが含まれる。ポリエチレングリコール、エチルセルロース及びワックスも、結合剤として働き得る。
【0161】
滑沢剤は、錠剤及びパンチが型に付着するのを防ぐために、錠剤製剤に必要であり得る。滑沢剤は、タルク、マグネシウム及びステアリン酸カルシウム、ステアリン酸及び硬化植物油のような滑りやすい固体から選択され得る。錠剤崩壊剤は、湿潤したときに膨潤して錠剤を崩壊させ、化合物を放出する物質である。それらとしては、デンプン、粘土、セルロース、アルギン及びガムが挙げられる。より具体的には、例えば、トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、木材セルロース、粉末状天然スポンジ、カチオン交換樹脂、アルギン酸、グアーガム、柑橘類パルプ及びカルボキシメチルセルロースが、ラウリル硫酸ナトリウムと同様に使用され得る。錠剤は、香料及びシーラントとしての糖で、又は錠剤の溶解特性を変性するための膜形成保護剤で被覆され得る。組成物はまた、例えば、製剤中でマンニトールなどの物質を使用することによって、チュアブル錠として製剤化され得る。
【0162】
本明細書において提供される化合物を坐薬として投与することが望ましい場合、典型的な基剤が使用され得る。カカオ脂が、従来の坐薬基剤であり、これは、ワックスの添加によって、その融点をわずかに上昇させるように変性され得る。特に、様々な分子量のポリエチレングリコールを含む水混和性坐薬基剤が、広く使用されている。
【0163】
本明細書において提供される化合物の効果は、適切な製剤化によって遅延又は持続され得る。例えば、本明細書において提供される化合物の徐溶性ペレットが、調製され、錠剤若しくはカプセル剤中に、又は徐放性埋め込み型デバイスとして組み込まれ得る。この技術は、いくつかの異なる溶解速度のペレットを作製し、カプセル剤にペレットの混合物を充填することも含む。錠剤又はカプセル剤は、予測可能な期間にわたって溶解に耐えるフィルムで被覆され得る。本明細書において提供される化合物を、それを血清中に徐々に分散させる油性又は乳化ビヒクル中に溶解又は懸濁させることによって、非経口製剤でさえ長時間作用性にすることができる。
【0164】
化合物1の特定の医薬組成物及び製剤が、全体が参照により本明細書に援用される米国特許出願第17/075,447号明細書に記載されている。
【0165】
本明細書において提供される方法は、患者の年齢にかかわらず、患者を治療することを包含する。ある実施形態において、被験体は、18歳以上である。他の実施形態において、被験体は、18、25、35、40、45、50、55、60、65、又は70歳超である。他の実施形態において、被験体は、65歳未満である。他の実施形態において、被験体は、65歳超である。
【0166】
治療される疾患の状態及び被験体の病態に応じて、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩が、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、CIV、嚢内への注射若しくは注入、皮下注射、又はインプラント)、吸入、鼻腔内、膣内、直腸内、舌下、又は局所(topical)(例えば、経皮若しくは局所(local))投与経路によって投与され得る。化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩が、単独で又は好適な投与単位で、各投与経路に適切な、薬学的に許容される賦形剤、担体、補助剤及びビヒクルと一緒に製剤化され得る。
【0167】
一実施形態において、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、経口投与される。別の実施形態において、化合物1の化合物、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、非経口投与される。さらに別の実施形態において、化合物1の化合物、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、静脈内投与される。
【0168】
化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、例えば、単回ボーラス注射、又は経口カプセル剤、錠剤若しくは丸剤などの単回用量として;又は例えば、長時間の持続注入又は長時間の分割ボーラス用量など、長時間をかけて送達され得る。本明細書に記載される化合物は、例えば、患者が安定若しくは寛解を生じるまで、又は患者が疾患進行若しくは許容できない毒性を生じるまで、必要に応じて反復して投与され得る。
【0169】
化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、1日1回(QD)投与されるか、又は1日2回(BID)、1日3回(TID)、及び1日4回(QID)などの複数回の1日用量に分割され得る。さらに、投与は、連続的(すなわち、連続した日数の間毎日、又は毎日)、間欠的、例えば、周期的(すなわち、数日、数週間、又は数か月の休薬を含む)であり得る。本明細書において使用される際、「毎日(daily)」という用語は、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)などの治療用化合物が、それぞれの日に1回又は2回以上、例えば、一定期間にわたって投与されることを意味することが意図される。「連続的」という用語は、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)などの治療用化合物が、少なくとも7日間~52週間途切れることなく毎日投与されることを意味することが意図される。本明細書において使用される際の「間欠的な」又は「間欠的に」という用語は、規則的な間隔又は不規則な間隔のいずれかで停止及び開始することを意味することが意図される。例えば、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の間欠的な投与は、1週間当たり1~6日間の投与、周期的な投与(例えば、連続する2~8週間の毎日の投与、その後、最大1週間の投与なしの休止期間)、又は1日置きの投与である。本明細書において使用される際の「周期的(cycling)」という用語は、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)などの治療用化合物が、毎日又は連続的に、ただし休止期間を伴って投与されることを意味することが意図される。
【0170】
ある実施形態において、投与の頻度は、約1日1回の投与から約1か月に1回の投与の範囲である。特定の実施形態において、投与は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日置きに、週に2回、週に1回、2週間に1回、3週間に1回、又は4週間に1回である。一実施形態において、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、1日1回投与される。別の実施形態において、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩が、1日2回投与される。さらに別の実施形態において、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、1日3回投与される。さらに別の実施形態において、化合物1、又はその鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、互変異性体、アイソトポログ、若しくは薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)が、1日4回投与される。
【0171】
特定の実施形態において、本明細書において提供される方法は、1つ以上の7日の治療サイクルにおける、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、7日サイクルの1~5日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。
【0172】
特定の実施形態において、本明細書において提供される方法は、1つ以上の14日の治療サイクルにおける、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、14日サイクルの1~5日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、14日サイクルの1~7日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、14日サイクルの1~10日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。
【0173】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、1つ以上の28日の治療サイクルにおける、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、28日サイクルの1~14日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、28日サイクルの1~21日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、28日サイクルの1~5日目、8~12日目、15~19日目、及び22~26日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、28日サイクルの1~5日目及び15~19日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、28日サイクルの1~7日目及び15~21日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、28日サイクルの1~10日目及び15~24日目に、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)の投与を含む。
【0174】
一実施形態において、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)は、5日間にわたって1日1回投与され、その後、2日間の休薬となる。一実施形態において、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)は、5日間にわたって1日1回投与され、その後、9日間の休薬となる。一実施形態において、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)は、7日間にわたって1日1回投与され、その後、7日間の休薬となる。一実施形態において、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)は、10日間にわたって1日1回投与され、その後、4日間の休薬となる。一実施形態において、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)は、14日間にわたって1日1回投与され、その後、14日間の休薬となる。一実施形態において、化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)は、21日間にわたって1日1回投与され、その後、7日間の休薬となる。
【0175】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、2日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、22日目、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、22日目、並びに次に、後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0176】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、9日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、22日目、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、22日目、並びに次に、後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0177】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、7日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、22日目、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、22日目、並びに次に、後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0178】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、10日間にわたって1日1回、その後、4日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、22日目、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、22日目、並びに次に、後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0179】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、14日間にわたって1日1回、その後、14日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、22日目、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、22日目、並びに次に、後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0180】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、21日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、4、8、15、22日目、第2及び第3の28日サイクルの1、8、15、22日目、並びに次に、後続の28日サイクルの1及び15日目に、タファシタマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0181】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を、タファシタマブと組み合わせて、最大で12の28日サイクルにわたって投与すること、及び次に、臨床的に重大な疾患進行まで単剤療法としてタファシタマブを投与することを含む。
【0182】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、2日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0183】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、9日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0184】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、7日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0185】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、10日間にわたって1日1回、その後、4日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0186】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、14日間にわたって1日1回、その後、14日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0187】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、21日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1、8及び15日目及び第2~第6の28日サイクルの1日目に、オビヌツズマブを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0188】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、2日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0189】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、9日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0190】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、7日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0191】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、10日間にわたって1日1回、その後、4日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0192】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、14日間にわたって1日1回、その後、14日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0193】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、21日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0194】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、2日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0195】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、5日間にわたって1日1回、その後、9日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0196】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、7日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0197】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、10日間にわたって1日1回、その後、4日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0198】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、14日間にわたって1日1回、その後、14日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0199】
一実施形態において、本明細書において提供される方法は、(i)第1の28日サイクルの1日目から開始して、21日間にわたって1日1回、その後、7日間の休薬のサイクルで、本明細書において提供される化合物(例えば、化合物1、又はその薬学的に許容される塩、例えば、化合物1の塩酸塩)を投与すること;及び(ii)第1の28日サイクルの1日目から開始して1日2回、タゼメトスタットを投与することを含み、ここで、NHLは、再発性又は難治性FLである。
【0200】
本明細書に記載される治療サイクルは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、又はそれ以上のサイクルにわたって反復され得る。特定の場合、本明細書に記載される治療サイクルは、1~約24サイクル、約2~約16サイクル、又は約2~約4サイクルを含む。特定の場合、本明細書に記載される治療サイクルは、1~約4サイクルを含む。ある実施形態において、治療有効量の化合物1、又はその薬学的に許容される塩(例えば、化合物1の塩酸塩)、及び/又は本明細書において提供される第2の治療剤(例えば、タファシタマブ、オビヌツズマブ、又はタゼメトスタット)が、28日の1~13サイクル(例えば、約1年間)にわたって投与される。特定の場合、周期的療法は、いくつかのサイクルに限定されず、療法は、疾患進行まで続けられる。サイクルは、特定の場合、本明細書に記載される投与期間及び/又は休止期間を変更することを含み得る。
【実施例】
【0201】
以下の実施例は、限定としてではなく、例示として示される。
【0202】
実施例1:第I相臨床試験
第1相、多施設、非盲検試験が、再発性又は難治性非ホジキンリンパ腫(R/R NHL)を有する被験体における、単独で及び抗リンパ腫剤と組み合わせた、経口投与可能な小分子、化合物1の安全性、薬物動態、及び予備的有効性を評価するために行われる。
【0203】
適応:再発性又は難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(R/R DLBCL);再発性又は難治性濾胞性リンパ腫(R/R FL);再発性又は難治性原発性中枢神経系リンパ腫(R/R PCNSL);再発性又は難治性マントル細胞リンパ腫(R/R MCL)。
【0204】
目的:試験の主要目的は、R/R NHLを有する被験体における、単独で及びリツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせた、化合物1の安全性及び忍容性を決定することである。別の主要目的は、R/R NHLを有する被験体における化合物1の最大耐用量(MTD)及び/又は推奨第2相用量(RP2D)を規定することである。
【0205】
副次的目的は、化合物1の薬物動態(PK)を特性評価し、R/R NHLにおける、単独で及びリツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせた、化合物1の予備的有効性の情報を提供することである。
【0206】
試験デザイン:これは、単独で及びリツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて経口投与される、化合物1の非盲検、第1相、用量漸増(パートA)及び用量拡大(パートB)、ファースト・イン・ヒューマン(FIH)臨床試験である。化合物1は、塩酸塩の形態で投与される。化合物1は、少なくとも2回の治療に失敗した(又は少なくとも1回の過去のラインの標準治療を受けており、いずれの他の治療にも適格でない)、R/R NHL(DLBCL(デノボで若しくは形質転換された)、FL、MCL又はPCNSLを含む)を有する被験体において単剤療法として投与される。化合物1及びリツキシマブの組合せが、R/R DLBCL又はR/R FLを有する被験体において試験される。化合物1はまた、R/R FL被験体においてオビヌツズマブとの組合せとして、R/R DLBCL被験体においてタファシタマブとの組合せとして、及びR/R DLBCL及びR/R FL被験体においてタゼメトスタットとの組合せとして試験される。
【0207】
用量漸増(パートA)は、単剤療法としての化合物1のMTDを決定するために、R/R DLBCL及びR/R FLにおける漸増用量の化合物1の安全性及び忍容性を評価する。加速漸増デザインが、初期用量レベルで用いられ;その後、過大用量制御を伴う増量(EWOC)を用いる2パラメータベイズロジスティック回帰モデル(BLRM)(Babb J,Rogatko A,Zacks S.Cancer phase I clinical trials:efficient dose escalation with overdose control.Stat Med 1998;17(10):1103-20;Neuenschwander B,Branson M,Gsponer T.Critical aspects of the Bayesian approach to phase I cancer trials.Stat Med 2008;27(13);2420-39)が、化合物1の用量漸増/段階的縮小(de-escalation)の決定を導くのを助ける。
【0208】
パートBは、RP2Dを決定するために、R/R DLBCL及びR/R FL、MCL、又はPCNSLにおけるそれぞれ約20人までの評価可能な被験体の選択された拡大コホートにおける、単独で又は組み合わせて、MTDで又はMTD未満で投与された化合物1の安全性及び有効性を評価する。化合物1の単剤療法を試験することに加えて、パートBにおいて試験される組合せは、R/R DLBCL及びR/R FL被験体においてリツキシマブと組み合わせた化合物1、R/R FL被験体においてオビヌツズマブと組み合わせた化合物1、R/R DLBCL被験体においてタファシタマブと組み合わせた化合物1、並びにR/R DLBCL及びR/R FL被験体においてタゼメトスタットと組み合わせた化合物1を含み得る。
【0209】
パートBコホートBは、R/R FL、MCL、及び/又はPCNSLを有する約10~12人の評価可能な被験体のサブセットにおける化合物1のPKに対する食物の影響を評価する。被験体は、2つの群に無作為に分けられ、群1においてサイクル1の1日目又は群2において第1の投与期間における最後の投与日(例えば、7/14投与スケジュールにおけるサイクル1の7日目)における標準の高脂肪、高カロリーの朝食の摂取の後、化合物1の経口用量を投与される。治療期間の残りの間、被験体は、絶食状態で化合物1の経口用量を投与される。この食物影響コホートからのデータは、被験体における化合物1のPKプロファイルに対する食物の影響の探索的評価を提供する。
【0210】
化合物1は、計画された投与日に1日1回(QD)経口投与される。パートB拡大コホートは、パートAにおいて決定された安全性及び忍容性に基づいて、化合物1の異なる用量及び/又はスケジュールを試験し得る。全ての治療は、臨床的に重大な疾患進行、許容できない毒性、又は被験体/医師による中止の決定まで、28日サイクルで投与される。
【0211】
パートAにおいて、各被験体は、サイクル1の1日目に及びその後、計画された投与日に1日1回、化合物1の割り当てられた用量を投与される。化合物1の開始用量/スケジュールは、各28日サイクルで7日ごとに、1日目に開始して0.4mg/日を5日間連続、その後、2日間の試験薬休薬(5/7日スケジュール)である。開始用量/スケジュールが忍容されない場合、より少ない用量又はより低い強度のスケジュールが探索され得る。パートAにおける化合物1のための計画された投与コホートは、0.1mg(用量レベル-2)、0.2mg(用量レベル-1)、0.4mg(用量レベル1)、0.6mg(用量レベル2)、0.8mg(用量レベル3)、1.2mg(用量レベル4)、及び1.6mg(用量レベル5)を含む。利用可能な臨床的安全性、PK及びPDデータの検討に基づいた代替的な投与スケジュールが、探索されてもよく、これには、例えば、各28日サイクルで14日ごとに、1日目に開始して7日間連続、その後、7日間の試験薬休薬(7/14日スケジュール);各28日サイクルで14日ごとに、1日目に開始して5日間連続、その後、9日間の試験薬休薬(5/14日スケジュール);各28日サイクルで28日ごとに、1日目に開始して14日間連続、その後、14日間の試験薬休薬(14/28日スケジュール);及び各28日サイクルで28日ごとに、1日目に開始して21日間連続、その後、7日間の試験薬休薬(21/28日スケジュール)が含まれる。
【0212】
パートAにおいて、第1の用量が、任意の投与レベルで投与された後、各投与レベルにおける被験体が、少なくとも28日間にわたって観察されてから(サイクル1、1~28日目、用量制限毒性[DLT]評価期間)、次のより多い投与レベルが開始し得る。任意の漸増投与レベル内の最初の2人の被験体が、少なくとも1日空けてDLT期間に入る。
【0213】
用量漸増(パートA)の完了の後、コホート当たり約20人の有効性評価可能な被験体の選択された拡大コホートが、単独で又はリツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ又はタゼメトスタットと組み合わせた化合物1を投与される。用量、スケジュール及び治療レジメンが、コホート拡大のために選択され得る。拡大は、パートAにおいて確立されたMTDで及び/若しくはより少ない用量で、又は利用可能な安全性、PK、及びPDデータの検討に基づいた代替的な許容される投与スケジュールで行われ得る。化合物1の用量が、パートBにおいてリツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて試験されるように選択され得、これは、6人の被験体(安全性確認導入期)において最初に評価されてから、約20人の全被験体のコホートC~Hそれぞれが開放され得る。化合物1の用量が、リツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて忍容されない場合、化合物1のより少ない投与レベルが、探索され得る。少なくとも6人の被験体(安全性確認導入期)において観察された利用可能な安全性、PK及び/又はPDの検討の後、コホートC~Hのための用量/スケジュールが選択され得る。組合せ拡大コホートが、該当する所与の組合せについて治療された6人の被験体についてのデータが検討された後に開放し得る。推奨用量は、各組合せによって異なり得る。1つ以上の投与計画が、コホート拡大のために選択され得る。
【0214】
さらに、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の予防的使用に関するさらなる用量探索が、パートAにおいて行われ得る。2つの所見が、このような調査を引き起こし得る:好中球減少症(すなわち、長期の重度の好中球減少症又は発熱性好中球減少症)が、MTDを決定する主要な毒性であることが判明した場合、及びPD応答の分析が、最大の効果が達成されたことを示す場合、より多い化合物1用量の探索を示唆している。PK、PD、安全性及び有効性データの全体の検討後、好中球減少症の最適な管理がサイクル1における予防的G-CSF使用から利益を得られるかどうかを試験するために、サイクル1における予防的G-CSFの使用なしにMTDを確立した後、SRCは、パートA中のコホートを開放することを選択し得る。パートB中の1つ以上のコホートは、予防的G-CSFの使用なしで決定される際のMTDに基づいて開放し得る一方、パートA中の予防的G-CSFの使用を伴う用量探索が、データの検討に基づいて継続する。
【0215】
サイクル1においてG-CSF(すなわち、フィルグラスチム)による予防的成長因子サポートを受けるように選択されたコホートに登録された被験体は、5mcg/kg/日で非投与週(non-dosing week)に、週2回皮下又はIV注射によってフィルグラスチムを投与される(例えば、60kgの被験体についての300mcgが、7/14日スケジュールで第2及び4週並びに14/28日スケジュールで第3及び4週に、週2回投与される)。G-CSFのための異なるスケジュールが、サイクル1において使用され得る。サイクル1の後、予防的G-CSF(例えば、フィルグラスチム又はペグフィルグラスチム)の用量及びスケジュールが、決定され、各被験体について観察される応答に応じて、治験責任医師によって必要に応じて調整される。サイクル1及びそれ以上におけるG-CSFの治療的使用は、治験責任医師の裁量による。フィルグラスチムは、現地で承認されたフィルグラスチム処方情報又は現地の制度的慣行に従って、入院又は外来診療施設のいずれかで投与され得る。
【0216】
試験は、医薬品規制調和国際会議(International Conference on Harmonisation)(ICH)医薬品の臨床試験の実施の基準(Good Clinical Practices)(GCP)に従って行われる。
【0217】
試験集団:標準的な抗癌治療の後に再発した、標準的な抗癌治療中に進行した(又は医学的併存疾患又は許容できない毒性のため忍容不能となった)、又は他の承認された従来治療が存在しない、R/R NHLを有する18歳以上の被験体(男性又は女性)が、試験に登録される。
【0218】
この多施設、非盲検試験は、R/R NHLを有する約205人の被験体を登録する。R/R DLBCL又はR/R FLを有する約45人の被験体が、化合物1の単剤療法のMTDを決定するために、パートAにおいて登録される。パートBは、RP2Dを決定するために、各コホート(C~H)における約20人までの評価可能な被験体のR/R DLBCL、FL、MCL又はPCNSLを有する被験体における選択された拡大コホートにおける(単独で又はリツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて)MTDで又はMTD未満で投与された化合物1の安全性及び有効性をさらに評価する。化合物1のPKに対する潜在的な食物影響も、パートBコホートBにおいて10~12人の被験体のサブセットにおいて調査される。約160人の全被験体が、RP2Dを評価するために、パートBにおいて試験される。登録は、試験のために米国(US)、欧州、及び/又はカナダにおいて行われる。さらなる場所が、パートBのために追加され得る。
【0219】
適格基準:被験体は、試験に登録されるために以下の基準を満たさなければならない:
1.被験体は、インフォームドコンセント用紙(ICF)に署名した時点で18歳以上である。
2.被験体は、任意の試験に関連する評価/手順が行われる前に、ICFを理解し、それに自発的に署名しなければならない。
3.被験体は、治験来院スケジュール及び他のプロトコル要件を進んで遵守し、遵守することが可能である。
4.被験体は、以下の定義のうちの1つに従う再発性又は難治性疾患とともにNHL(DLBCL[すなわち、DLBCL形態学を有するMYC及びBLC2及び/又はBCL6再構成を伴うDLBCL NOS及び高悪性度B細胞リンパ腫]、FL、MCL、及びPCNSLを含む)の病歴を有する:
a.R/R DLBCL(デノボ)の場合:少なくとも2回の過去のラインの治療の後(例えば、リツキシマブ、アントラサイクリン、アルキル化剤、及びステロイドを含む一次組合せ化学療法レジメンを受けており、少なくとも1回のさらなる[二次/サルベージ]治療を受けた)、又は少なくとも1回の過去のラインの標準治療に失敗しており、SCTに適格でない。全ての被験体は、根底にあるリンパ腫のためのいずれの他の承認された治療にも適格であってはならない。1回のみの過去のラインの標準治療を有する被験体は、登録の時点で自家SCTに不適格でなければならない。SCT不適格性の実証が必要であり、許容される理由は、以下のもののみである:
-被験体がSCTを受けた場合に被験体に許容できないリスクを負わせる、検査所見の異常、又は心不全及び重度の肺疾患などの臨床症状を含む任意の状態として定義される併存疾患
-被験体が、SCTを拒絶した
-医師が、サルベージ療法後に活動性疾患などの考えられる理由で自家SCTによって被験体の疾患が十分に治療できなかったと見なした(すなわち、化学療法非感受性疾患)
-不十分なCD34細胞収集。
b.R/R DLBCL(形質転換リンパ腫)の場合:少なくとも2回の過去のラインの治療の後。過去のラインの治療の1つ以下は、低悪性度リンパ腫の治療であり得;DLBCLの少なくとも1つの標準的な治療レジメンを受けていなければならない。
c.パートB(すなわち、化合物1+タファシタマブ)においてタファシタマブコホートに登録しているR/R DLBCL(デノボ又は形質転換リンパ腫)の場合:1~3つの全身レジメン(少なくとも1つの抗CD20療法を用いる)の後、高用量化学療法及び後続の自家SCTの候補でない。CD19 CAR T療法で以前に治療された被験体の場合、CAR T療法後にCD19陽性を示す生検(すなわち、再発時又はCAR Tに対して応答しない場合)が、タファシタマブコホートに登録する前に必要とされる。
d.R/R FLの場合:少なくとも2回の過去のラインの治療の後、治験責任医師の評価に基づいて登録の時点で治療基準を満たす(例えば、Groupe d’Etude des Lymphomes Folliculaires[GELF]基準[National Comprehensive Cancer Network.NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology:B-cell Lymphomas;V.2.2018.2018 Feb 26;V.2.Available from:https://www.nccn.org/professionals/physician_gls/pdf/b-cell.pdf]に従って)。グレード1、2、3a又は3bを有する被験体が適格であり;グレード1、2、又は3aを有する被験体が、パートBにおいてFLコホートに割り当てられる一方、グレード3bを有する被験体は、パートBにおいてDLBCLコホートに登録される。パートBにおいてタファシタマブコホートに登録しているFLグレード3bを有する被験体の場合、1~3つの全身レジメン(少なくとも1つの抗CD20療法を用いて)の後、高用量化学療法及び後続の自家SCTの候補でない。CD19 CAR-T療法で以前に治療された被験体の場合、CD19+再発を示す最近の(<1か月)生検が、タファシタマブコホートに登録する前に必要とされる。
e.パートBにおけるR/R MCLの場合:少なくとも2回の過去のラインの治療の後。被験体は、少なくとも1つのBTK阻害剤含有レジメン(例えば、イブルチニブ又はアカラブルチニブ)中に進行したか又はそのようなレジメンに対して不応性になっていなければならない。
f.パートBにおけるR/R PCNSLの場合:少なくとも2回の過去のラインの治療の後。さらに、PCNSLを有する被験体は、以下の基準を満たさなければならない:神経症状が安定している(糖質コルチコイドを摂取する被験体は、1日目の前の7日間、継続して服用していなければならない)。
5.被験体は、測定可能な疾患を有さなければならない:
a.NHLのLugano分類によって定義される際、横径>1.5cmの少なくとも1つの病変を有する、コンピューター断層撮影法(CT)又は磁気共鳴イメージング(MRI)によって断層像におけるFDG集積病変及び1つの2次元に測定可能な疾患について少なくとも1つのフルオロデオキシグルコース(FDG)集積病変によって定義される(Cheson BD,Fisher RI,Barrington SF,Cavalli F,Schwartz LH,Zucca E,et al.,J Clin Oncol.2014;32(27):3059-3068)。測定可能な疾患は、以前に放射線照射されることができない。
b.パートBにおけるPCNSL被験体は、原発性CNSリンパ腫におけるベースライン評価及び奏効基準を標準化するための国際ワークショップ(International Workshop to Standardize Baseline Evaluation and Response Criteria in Primary CNS Lymphoma)(Abrey LE,et al.,JCO:2005,(23):5034-5043)、脳脊髄液(CSF)細胞診(軟髄膜のみの疾患の場合)、又は硝子体吸引細胞診及び/又は網膜写真(臨床的に必要であれば、眼内リンパ腫の場合)によって客観的に測定可能な疾患を有さなければならない。
6.被験体は、ここ1年以内に採取された場合及びパートAにおいてPDのためのスクリーニング生検の代わりに使用する場合、腫瘍ブロック又は薄切片/剥製標本のいずれかで、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)アーカイブ腫瘍組織を回収するのに同意する。
7.パートAに参加している被験体について、被験体は、スクリーニングにおける腫瘍生検又はFNA及びサイクル1におけるFNAに同意し、それらにアクセス可能な腫瘍を有する;パートBについて、被験体は、スクリーニング及びサイクル1中の対腫瘍生検に同意し、それらにアクセス可能な腫瘍を有する。
8.被験体は、0、1又は2の米国東海岸癌臨床試験グループ(Eastern Cooperative Oncology Group)(ECOG)パフォーマンスステータスを有する。
9.被験体は、以下の検査値を有さなければならない:
a.7日間(ペグフィルグラスチムの場合、14日間)成長因子によるサポートなしで絶対好中球数(ANC)≧1.5×109/L
b.ヘモグロビン(Hgb)≧8g/dL
c.7日間輸血なしで血小板数(plt)≧75×109/L
d.アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST/SGOT)及びアラニンアミノトランスフェラーゼ/血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(ALT/SGPT)≦2.5×正常上限(ULN)
e.ジルベール症候群(その場合、≦2.0×ULN)の場合を除いて、血清ビリルビン≦1.5×ULN
f.コッククロフト・ゴールトの式を用いて又は24時間採尿法から直接決定された≧60mL/分の推定血清中クレアチニンクリアランス
g.国際標準比(INR)<1.5×ULN及び部分トロンボプラスチン時間(aPTT)<1.5×ULN(治療を受けていない被験体の場合)。注記:登録前の>3か月で発生する血栓塞栓事象のための治療を受ける被験体は、ワルファリン、低分子量ヘパリン又は他の承認された治療的抗凝固又は抗血小板レジメンによる抗凝固レジメンを継続して服用している限り、適格である。
10.被験体は、化合物1を投与される間、投与の中断中及び化合物1の最後の投与後少なくとも28日間、献血をしないことに同意しなければならない。
11.妊娠の可能性がある女性(FCBP)は、以下を含む避妊計画要件を遵守しなければならない:
a.異性との性的接触を完全に避けることに同意する(これは毎月調査されなければならず、ソースが文書化されなければならない)又は少なくとも2つの有効な避妊法(経口、注射可能、若しくは移植可能なホルモン避妊薬;卵管結紮;子宮内避妊器具;殺精子薬を用いるバリア型避妊具;又は精管切除したパートナー)であって、そのうちの1つが、ICFへの署名から、化合物1を開始する前の少なくとも28日間、試験の全体にわたって、及び化合物1の最後の投与後28日間まで、リツキシマブの最後の投与後1年まで、タゼメトスタットの最後の投与後6か月間まで、オビヌツズマブの最後の投与後18か月間まで、タファシタマブの最後の投与後3か月間までバリア型でなければならない、避妊法を使用すること、及びそれらに準拠することが可能であることに同意する;並びに
b.化合物1を開始する前に治験責任医師によって確認される2つの陰性の妊娠検査:スクリーニング時の陰性の血清妊娠検査(少なくとも25mIU/mLの感受性)(サイクル1の1日目の前の10~14日間)及び試験治療のサイクル1の1日目の前の24時間以内の陰性の血清又は尿妊娠検査(治験責任医師の裁量)(スクリーニング血清妊娠検査は、前の24時間以内に行われる場合、試験治療の1日目の前に検査として使用され得ることに留意すること)。
c.化合物1の最後の投与後28日間妊娠を回避する。
d.試験の間、及び試験治療の終了後に、継続的な妊娠検査に同意する。これは、被験体が、異性との性的接触を完全に避けた場合*であっても適用される。
e.化合物1の投与中、その中断後30日間、卵子の提供を控えることに同意する。
f.化合物1の投与中及びその中断後28日間、授乳又は母乳の提供を控えることに同意する。
12.男性は、完全な禁欲の実施(これは毎月調査されなければならない)を含む避妊計画要件を遵守するか、又は妊婦若しくはFCBPとの性的接触中にコンドーム(ラテックス製コンドームが推奨される)を使用することに同意しなければならず、精管切除術が成功していたとしても、ICFに署名した日から、試験に参加している間、投与中断の間、及び化合物1の中断後少なくとも90日間、妊娠を回避する。男性は、化合物1の投与中及びその中断後90日間、精液又は精子の提供を控えることに同意しなければならない。生殖能を有する女性パートナーを有する男性は、タゼメトスタットによる治療中及び最後の投与後3か月間、有効な避妊法を使用しなければならない。
13.パートBにおけるコホートBの食物影響サブセットに登録している被験体の場合:(1)被験体は、標準の高脂肪、高カロリー食を摂取することに同意し、進んで摂取しなければならない;(2)被験体は、食物とともに投与する前の24時間、カフェイン又はキサンテン含有製品(コーヒー、茶、コーラ、チョコレートなど)を進んで控えなければならない。
【0220】
除外基準:以下のいずれかの存在が、被験体を登録から除外する:
1.被験体は、何らかの重大な医学的状態、検査所見の異常、又は被験体が試験に参加できなくなり得る精神疾患を有する。
2.被験体は、被験体が試験に参加しようとした場合、被験体に許容できないリスクを負わせる、活動性若しくは無制御な感染を含む何らかの病態、又は検査所見の異常の存在を有する。
3.被験体は、試験からのデータを解釈する能力を混乱させる何らかの病態を有する。
4.被験体は、≦2か月の平均余命を有する。
5.潜在的な致命的結果(例えば、腫瘍部位による)を避けるために即座の細胞減少療法を必要とする侵攻性リンパ腫再発を有する被験体。
6.被験体は、化合物1を開始する前の≦5の半減期又は4週間のいずれか短い方に、過去の全身性抗癌治療(承認された又は治験中)を受けた。
a.以前にタファシタマブを投与された被験体は、パートBにおけるタファシタマブコホートへの登録から除外される。
b.以前にタゼメトスタットを投与された被験体は、パートBにおけるタゼメトスタットコホートへの登録から除外される。
7.被験体は、化合物1を開始する前の≦4週間に、以前のCAR-T又は他のT細胞標的治療(承認された又は治験中)を受けた。
8.被験体は、化合物1を開始する前の≦4週間に、CRBN調節薬(例えば、レナリドミド、アバドミド/CC-122、ポマリドミド)による前治療を受けた。
9.被験体は、妊婦若しくは授乳婦であるか、又は試験への参加中に妊娠する意向がある。
10.被験体は、症候性CNS疾患(パートBにおいてPCNSL被験体に該当しない)を有する。
11.医学的管理にもかかわらず、米国国立癌研究所(National Cancer Institute)(NCI)有害事象の共通用語基準(Common Terminology Criteria for Adverse Events)(CTCAE)≧グレード2の持続性の下痢又は吸収不良。
12.≧NCI CTCAEグレード2の末梢神経障害。
13.被験体は、慢性全身性免疫抑制療法又はコルチコステロイド(例えば、プレドニゾン又は最後の14日以内に10mg/日を超えない同等物)を受けている、又は臨床的に重大な移植片対宿主病(GVHD)を有する被験体。
a.吸入コルチコステロイドの継続的な使用は許容される。
b.持続的な皮膚又は眼内GVHDのための局所ステロイドの使用は許容される。
c.パートBにおいて、糖質コルチコイドを服用するPCNSL被験体は、許容されるが、サイクル1の1日目の前の7日間、継続して服用していなければならない。
14.被験体は、以下のいずれかを含む心機能障害又は臨床的に重大な心疾患を有する:
a.マルチゲート収集スキャン(MUGA)又は心エコー図(ECHO)によって決定される際、左室駆出率(LVEF)<45%
b.完全左脚ブロック又は2束ブロック
c.先天性のQT延長症候群
d.持続性の又は臨床的に意味のある心室性不整脈
e.スクリーニング心電図(ECG;3回の記録の平均)上でQTcF≧470msec
f.開始する前の≦3か月の不安定狭心症又は心筋梗塞
15.被験体は、化合物1を開始する前の≦3か月の以前の自家SCTを受けた。被験体が、化合物1の開始前の>3か月の以前の自家SCTを受けた場合、何らかの治療関連の毒性が解消されていない(グレード>1)。
16.被験体は、化合物1を開始する前の≦6か月の、標準又は強度減弱前処置のいずれかを伴う以前の同種SCTを受けた。被験体が、化合物1の開始前の>6か月に以前の同種SCTを受けた場合、何らかの治療関連の毒性が解消されていない(グレード>1)。
17.被験体は、化合物1を開始する前の≦2週間に大手術を受けた。被験体は、最近の手術の何らかの臨床的に重大な影響から回復していなければならない。
18.化合物1を開始する前の1か月以内の以前の放射線療法。
19.被験体は、既知のヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染を有する。
20.被験体は、既知の慢性活動性B又はC型肝炎ウイルス(HBV/HCV)感染を有する。
21.被験体は、積極的な、継続的な全身治療を必要とする併発二次癌の病歴を有する。
22.強力なCYP3A4/5調節剤の同時投与。
23.タゼメトスタットを含むコホートに登録している被験体に対する強力又は中程度のCYP3A誘導剤の同時投与。
24.軽度又は無症候性感染の場合、10日以内の又は重度/重症疾患の場合、化合物1を開始する前(すなわち、C1D1)の20日以内の、以前のSARS-CoV-2感染。急性症状は、解消されていなければならず、メディカルモニターと相談して治験責任医師の評価に基づいて、参加者に試験治療を受けるより高いリスクを負わせ得る後遺症がない。
25.化合物1を開始する前(すなわち、C1D1)の14日以内の以前のSARS-CoV-2ワクチン。2回以上の投与を必要とするワクチンの場合、全シリーズ(例えば、2回投与シリーズの両方の投与)が、実現可能である場合及び登録の遅れが試験被験体にリスクを負わせないであろう場合、登録前に完了されるべきである。
【0221】
試験の長さ:全試験期間は、約5~6年間であると予想される。約32か月が、試験の用量漸増部分(パートA)に被験体を登録し、評価するのに必要とされる。約13~19か月が、試験のパートB部分に被験体を登録するのに必要とされる。積極的治療の完了及び治療後のフォローアップは、さらに12~24か月かかると予想される。試験の終了は、治療後のフォローアップを完了する最後の被験体の最後の来院の日付、又はプロトコルにおいて予め指定される、一次、二次及び/若しくは探索的分析のために必要とされる最後の被験体からの最後のデータ点の受領日のいずれか遅い方の日付として定義される。
【0222】
試験治療:被験体は、被験体の適格性及びスロット利用可能性(slot availability)に基づいて治験依頼者によって、投与レベル及びコホートに割り当てられる。パートBにおける投与レベル及び単剤コホート(例えば、コホートA及びB)に割り当てられた被験体は、単剤療法として化合物1を投与される。化合物1のPKに対する潜在的な食物影響も、パートBコホートBにおいて10~12人の被験体のサブセットにおいて調査される。パートB組合せコホートC~Hに割り当てられた被験体は、リツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ、又はタゼメトスタットと組み合わせて化合物1を投与される。
【0223】
パートBにおいて化合物1と組み合わせてリツキシマブを投与される被験体では、リツキシマブが、最大で8回の注入にわたって固定用量の375mg/m2で計画された投与日に(添付文書及び制度的な標準的慣行に従って)投与される。サイクル1において、リツキシマブが、1、8、15、及び22日目に投与され;サイクル2~5において、リツキシマブが、各サイクルの1日目に又は臨床的に重大な疾患進行まで投与される。
【0224】
パートBにおいて化合物1と組み合わせてオビヌツズマブを投与される被験体では、オビヌツズマブが、固定用量の1,000mgで計画された投与日に(添付文書及び制度的な標準的慣行に従って)投与される。サイクル1において、オビヌツズマブが、1、8、及び15日目に投与され;サイクル2~6において、オビヌツズマブが、各サイクルの1日目に又は臨床的に重大な疾患進行までに投与される。
【0225】
パートBにおいて化合物1と組み合わせてタファシタマブを投与される被験体では、タファシタマブが、12mg/kgで計画された投与日に(添付文書及び制度的な標準的慣行に従って)投与される。サイクル1において、タファシタマブが、1、4、8、15及び22日目に投与され;サイクル2及び3において、タファシタマブが、1、8、15及び22日目に投与され、その後(サイクル4+)、タファシタマブが、1及び15日目に1週間置きに1回(Q2W)投与される。これらの被験体では、化合物1が、最大で12サイクルにわたってタファシタマブと組み合わせて投与され、その後、被験体は、タファシタマブ単剤療法を、最大で2年間の全治療期間まで臨床的に重大な疾患進行まで継続する。
【0226】
パートBにおいて化合物1と組み合わせてタゼメトスタット(TAZVERIK)を投与される被験体では、800mgのタゼメトスタットが、最大で2年間の全治療期間まで臨床的に重大な疾患進行まで、食物とともに又は食物を伴わずに、1日2回経口投与される。
【0227】
試験治療は、合計で2年後に中断され、臨床的に重大な疾患進行の証拠、許容できない毒性、又は被験体/医師による中止の決定がある場合も中断され得る。被験体は、組合せ試験治療(すなわち、リツキシマブ、オビヌツズマブ、タファシタマブ又はタゼメトスタット)が忍容されない場合、それを中断し、化合物1の投与を続けることがある。被験体は、Celgeneメディカルモニターと相談して治験責任医師の裁量により、疾患進行を超えて試験薬の投与を続けることがある。
【0228】
主要な有効性評価の概説:主要な有効性変数は、腫瘍奏効率である。腫瘍奏効は、治験責任医師によって決定される。NHLについては、悪性リンパ腫のための国際ワークショップ基準(International Workshop Criteria for Malignant Lymphoma)(Cheson BD,et al.,J Clin Oncol.2014;32(27):3059-3068)及びフルオロデオキシグルコース-ポジトロン放出型断層撮影法(FDG-PET)スキャン解釈のためのドーヴィル基準(Deauville Criteria for fluorodeoxyglucose-positron emission tomography (FDG-PET)scan interpretation)(Itti E,et al.,Eur J Nucl Med Mol Imaging.2013 Sep;40(9):1312-20;Meignan M,et al.,Leuk Lymphoma.2014 Jan;55(1):31-37)が、有効性評価(「Lugano基準」)のために使用される。他の奏効基準が、必要に応じて使用され、これには、PCNSLのための原発性CNSリンパ腫におけるベースライン評価及び奏効基準を標準化するための国際ワークショップ(International Workshop to Standardize Baseline Evaluation and Response Criteria in Primary CNS Lymphoma)(Abrey LE,et al.,JCO:2005,(23):5034-5043)が含まれる。分析される有効性変数は、治療の終了の時点での腫瘍奏効、無増悪生存被験体の割合、及び奏効期間を含む。
【0229】
有効性評価は、臨床所見(例えば、身体検査、全身症状)、必要に応じて造影コンピューター断層撮影法(CT)スキャン、必要に応じてFDG-PET/CTスキャン、必要に応じて骨髄検査(生検及び吸引)、及び必要に応じて磁気共鳴イメージング(MRI)を含む。
【0230】
被験体は、サイクル2、4、及び6の終了時に;次に、その後3サイクルごとに治療の終了(EOT)まで、スクリーニング時に使用される同じ様式を用いて、有効性について評価される。全ての治療された被験体が、有効性分析に含まれる。
【0231】
抗腫瘍活性の証拠の記述的分析が、臨床、検査、及びX線評価に基づいて提供され、これは、標的病変、非標的病変、新病変及び全奏効の評価を含む。
【0232】
パートAの焦点となる有効性変数は、客観的奏効率(ORR)である。分析されるさらなる有効性変数は、奏効までの時間、奏効期間、無増悪生存率(PFS)及び全生存率(OS)を含む。
【0233】
各コホート中の最後の被験体が、試験を中止され、1年間の治療を完了したとき、有効性変数が成熟する。
【0234】
副次的及び探索的エンドポイントは、化合物1のPDの評価及び血液及び/又は腫瘍中の予測バイオマーカー、並びにPK、PD、毒性、及び活性の関係の調査を含む。
【0235】
主要な安全性評価の概説:安全性評価は、有害事象(AE)、身体検査、バイタルサイン/体重のモニタリング、米国東海岸癌臨床試験グループ(Eastern Cooperative Oncology Group)(ECOG)パフォーマンスステータス、安全性検査評価(血液学及び臨床化学、凝固検査、及び尿検査を含む)、12誘導心電図(ECG)及び左室駆出率(LVEF)評価を含む心臓モニタリング、併用薬、手術、及び治療法、並びに妊娠検査(妊娠の可能性がある女性[FCBP]のための)を含む。
【0236】
薬物動態評価の概説:化合物1のPKプロファイルは、一連の血液採取から決定される。
【0237】
多くの参考文献が引用されており、これらの開示内容は、全体が参照により本明細書に援用される。
【0238】
上述される実施形態は、単に例示的であることが意図され、当業者は、単なる日常的な実験を用いて、特定の化合物、材料、及び手順の多くの均等物を認識し、又は確認することができる。全てのこのような均等物は、本発明の範囲内であると見なされ、添付の特許請求の範囲によって包含される。
【国際調査報告】