(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-04
(54)【発明の名称】台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システム
(51)【国際特許分類】
B66C 9/18 20060101AFI20240328BHJP
B66C 19/00 20060101ALN20240328BHJP
【FI】
B66C9/18
B66C19/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565148
(86)(22)【出願日】2022-07-18
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 KR2022010436
(87)【国際公開番号】W WO2023158031
(87)【国際公開日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】10-2022-0019219
(32)【優先日】2022-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523397333
【氏名又は名称】ドゥーテック・カンパニー・リミティッド
【氏名又は名称原語表記】DOOTECH CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】612, 44 Charyong-ro 48beon-gi Uichang-gu, Changwon-si Gyeongsangnam-do 51391, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100129470
【氏名又は名称】小松 高
(72)【発明者】
【氏名】パク・ジョンサム
(72)【発明者】
【氏名】キム・ソンジェ
【テーマコード(参考)】
3F203
【Fターム(参考)】
3F203AA06
3F203BA03
3F203DA05
3F203EB01
3F203EC11
3F203EC17
(57)【要約】
本発明は、台風に備えたコンテナクレーンを含めて、台風の影響を受ける屋外に設置されて運転されるトランスファークレーン、造船所用ゴライアスクレーン、ジブクレーン、製鉄所用ローダおよびアンローダ(Ship Loader、CSU、GTSU)、火力発電所用アンローダおよびスタッカ/リクレーマ(CSU、STRE)などの屋外装備用自動化安全固縛システムに関し、これは、ストウェージピンおよびタイダウンモジュールが無人自動化で遠隔制御するように構造改善されて、クレーン固縛時間が大幅に短縮されながらターミナル運転効率が極大化および最小人員で非常状況に迅速に対応することができ、特に、ロードセルを用いて固縛張力の過負荷、固縛張力の偏荷重を含むクレーン固縛情報をビッグデータとして管理して故障および事故を未然に予知するとともに、タイダウンモジュール200による固縛張力が均等となるように制御して、片側過負荷による破断事故の発生およびクレーン構造物全体の崩壊、局部変形の発生を含む二次的な安全事故を未然に予防できるように、ストウェージモジュール100と、タイダウンモジュール200と、ソケットアンカーモジュール300と、エンコーダモジュール400とを含む主要構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1(SILL BEAM)の中央に位置した専用構造物(STOWAGE FRAME)に設けられ、スラストを含む駆動源によって作動して、埠頭の地面に設けられるピンカップ2に噛み合って台風による水平スリップに抵抗力が作用するように備えられるストウェージモジュール100と、
クレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1に設けられて伸縮デバイス210によって長さ調節され、ターニングデバイス220によって旋回作動するツイストロックピン230とナット223とが備えられるタイダウンモジュール200と、
埠頭の地面にアンカーボルトによって固定設置されるアンカリングヒンジ3に装着され、前記タイダウンモジュール200のツイストロックピン230と噛み合ってクレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1を縛り付けるように備えられるソケットアンカーモジュール300と、
クレーンを固縛位置に正確に停止させるために、走行装置制御のためのエンコーダ410装着のための走行アイドルホイール420、アイドル軸430、連結用カップリング440で構成されるエンコーダモジュール400と、を含み、
前記タイダウンモジュール200のツイストロックピン230は、先端が一定の傾斜角をなしつつ尖って突出し、両端に一対の係止段232が形成され、
前記タイダウンモジュール200のソケットアンカーモジュール300は、ツイストロックピン230が収容されるように長孔ソケットホール310が形成され、長孔ソケットホール310の直下部に傾斜面が形成され、長孔ソケットホール310の入口傾斜面の直下部に一対の段差部320が離隔配置され、
前記ツイストロックピン230が上下部伸縮ロッド215、216の伸長により所定の角度で傾斜面に沿って段差部320を経て長孔ソケットホール310の内部に十分に進入後、近接スイッチ229の作動により、(+)90゜旋回後、伸縮デバイス210が縮小されながら、ツイストロックピン230の係止段232の上面が段差部を経てロック溝322の下面と接触しながら、初期張力が発生し始めて、ロードセル219による初期設定張力に到達すれば、縮小動作が停止しながら締結作業が完了し、伸縮デバイスの伸縮動作が停止したツイストロックピン230が締結された状態では、ロックピンの両端の係止段232が段差部320に噛み合って(-)90゜旋回動作、すなわち解除が不可であるので、台風時、タイダウンモジュール200の激しい揺れまたはターニングデバイス220の誤動作によっても、ロックピン230が解体されてクレーンが転覆する安全事故を根本的に遮断するように備えられることを特徴とする、台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システム。
【請求項2】
前記ストウェージモジュール100は、
スラストを含む駆動源によって連結ピン112を中心に旋回運動するストウェージアーム110と、
ストウェージアーム110の端部にリンク片122で連結され、ストウェージアーム110の旋回運動に連携して上下方向に直線運動しながらピンカップ2に噛み合うように備えられるストウェージピン120と、
ストウェージピン120の作動位置を検出するセンサ130とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システム。
【請求項3】
前記タイダウンモジュール200の伸縮デバイス210は、
クレーン本体にピンで位置固定されたウォームギヤボックス2aの内部または外部に設けられるモータのような駆動源によって回転するウォーム211と噛合して回転運動するウォームギヤ212と、
ウォーム211に装着されて伸縮デバイスの伸縮距離を検知および制御するポジションセンサと、
ウォームギヤ212の両側または内側に一体に連結され、ベアリング2dに載置されて内周面に相互逆方向の雌ねじ部が形成される上下部雌ねじ中空軸213、214または一体型雌ねじ中空軸214と、
上部雌ねじ中空軸213にねじ結合され、端部に固縛ホルダ215aが形成されてクレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1に溶接付着した本体ブラケット1aと固縛ピン1bで結合される上部雄ねじ伸縮ロッド215と、
下部雌ねじ中空軸214にねじ結合され、端部にツイストロックピン230が旋回作動するように備えられる下部雄ねじ伸縮ロッド216と、
上下部雌ねじ中空軸213、214の回転運動により相互逆方向にピッチ移動する上下部雄ねじ伸縮ロッド215、216の直線運動を案内する上下部ガイド217、218と、
上下部ガイド装着のために固縛ホルダ215aの両側に溶接付着したフレーム1c、伸縮デバイス210全体の回転を遮断する上下部ボックス2b、2cとガイド用ホール2bb、2cc、固縛ピン1bの内部に設けられて、タイダウンモジュール200に作用する初期張力および台風時に発生および作用する固縛張力を検出するロードセル219とを含み、
前記ロードセル219の検出値を主制御ユニットで収集および分析して、固縛張力の過負荷、固縛張力の偏荷重を含むクレーン固縛情報を検出および管理するように備えられることを特徴とする、請求項1に記載の台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システム。
【請求項4】
前記タイダウンモジュール200のターニングデバイス220は、
下部雄ねじ伸縮ロッド216の端部とピンで連結され、ツイストロックピン230が回転可能に挿入されるように軸ホール221が貫通して固縛荷重を支持および伝達するロックピンホルダ222と、
軸ホール221に貫通挿入されるツイストロックピン230の端部とねじで締結されるナット223と、
ツイストロックピン230が軸ホール221内で所定の隙間だけ任意の方向に自由に流動できるようにして、ツイストロックピン230の両端の係止段232の上面とロック溝322の下面とを完全密着接触させるナットの下面に装着された球面座231と、
油圧または電気シリンダ225の伸縮動作によりツイストロックピン230の旋回動作を制御するターニングアーム224とナット223とを連結して回転力を増幅させる回転ピン227と、
ターニングアーム224が回転する基準軸226と、ロックピンホルダ222の内部または外部に設けられてソケットアンカーモジュール300の上面を検知ターゲットとする近接スイッチ229と、
ツイストロックピン230の90゜旋回動作区間を制御するシリンダ225軸に設けられるポジションセンサ228とが備えられることを特徴とする、請求項1に記載の台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システム。
【請求項5】
前記タイダウンモジュール200のソケットアンカーモジュール300は、
埠頭の地面にアンカーボルトで固定設置されるアンカリングヒンジ3に固定締結される一対の支持軸330と、
支持軸330に両端が拘束されて回転可能に設けられ、内部にソケットホール310が形成されるソケットボディ340とを含み、
前記ソケットボディ340は、アンカリングヒンジ3の間で支持軸330の軸線方向に流動可能な所定の横型補正ギャップL1を形成し、前記ツイストロックピン230の突出した傾斜面が下降搬送されてソケットホール310と不一致の位置でソケットボディ340の入口傾斜面と接触による水平力によって、横型補正ギャップL1によってソケットボディ340が支持軸330の軸線方向に位置移動したり、ソケットボディ340が支持軸330を中心に旋回運動しながらソケットホール310がツイストロックピン230と一致するように自動位置補正され、
ツイストロックピン230が長孔ソケットホール310と一定の許容範囲内でずれた角度をなしつつ長孔ソケットホール310の内部に進入する場合、駆動源によって発生する伸縮デバイス210の伸長力によってツイストロックピン230の先端の一側傾斜面とソケットアンカーモジュール300の入口の一側傾斜面とが接触しながらツイストロックピン230に回転モーメントが作用し、ツイストロックピン230の回転モーメントがシリンダ225の初期設定圧力に比べて大きければ、シリンダが収縮または伸長しながらツイストロックピン230が回転作動して、長孔ソケットホール310の内部にツイストロックピン230が進入するように自動角度補正されることを特徴とし、
下部雄ねじ伸縮ロッド216とピンで組立てられているロックピンホルダ222がコンテナクレーンの走行運転中に発生する加減速による過度な揺れを制限し、偏差量(走行レールの直進度偏差、走行ホイールスレッドの隙間、走行固縛停止位置の偏差)を自動補正する機能を一部補完する目的で、ロックピンホルダ222が1~2度前後の角度α内でのみ回転が許容されるように、ロックピンホルダ222の側面に溶接または組立式で設けられる回転角度制限ストッパ2eが備えられることを特徴とする、請求項1に記載の台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システム。
【請求項6】
前記ソケットボディ340は、均衡錘の機能をする底プレート340aと、
底プレート340aの4面に配置される4つのサイドプレート340bとでソケットホール310の区画を形成し、底プレート340aとサイドプレート340bとはボルティング組立構造を適用、底プレートの大きさを調整設置して重心位置を調整できるようにすることで、ソケットボディ全体の重心を支持軸330の下部に偏重させて、重力によってソケットホール310の入口が常に上部を向くように維持することで、ツイストロックピン230がソケットホール310に円滑に挿入できるようにし、
底プレートの十字形(+)はボルト組立を円滑にし、中央部の円形ホールはツイストロックピン230挿入のための余裕空間であって、アンカリングヒンジ3の高さを最小化するようにして、埠頭の地面に埋め込まれる深さを最小化して、既存の手動式に比べて、ソケットアンカーモジュール300が追加される自動化による設置空間の追加が必須であるが、埋め込み深さなどの必要空間を最小化するようにデザインすることで、土木部に対する別の改造工事なしに、既存の手動式が適用された箇所に自動化方式を手軽に改造適用できるようにすることを特徴とする、請求項5に記載の台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システム。
【請求項7】
ストウェージモジュールとタイダウンモジュールの固縛作業自動化のための駆動源、センサ類、データ収集装置、制御PLCなどが含まれている主制御ユニット(Main control Unit)の自動化制御システムと、
ロードセルから検出されたタイダウンモジュール200の核心部品に発生する過負荷を含む張力データの収集および分析により、過負荷発生の有無、過負荷の大きさおよびそれによる核心部品への影響、故障発生および部品取替の必要性の有無などを分析・管理して故障および事故を未然に予知するモニタリングシステムと、
ロードセル219による張力検出機能を活用して、ウォーム211とウォームギヤ212とを用いて、それぞれのタイダウンモジュール200に、設定された初期固縛張力で均等に作用するように制御するので、台風による外力でタイダウンモジュール200に設計許容応力以上の局部的な過負荷が発生しないように事前遮断して、片側過負荷による破断事故の発生およびクレーン全体の崩壊を防止する初期張力均等制御装置とを含むことを特徴とする、請求項3に記載の台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システムに関し、より詳しくは、ストウェージモジュールおよびタイダウンモジュールが無人自動化で遠隔制御するように構造改善されて、手動式に比べてクレーン1台あたり約1/25、ターミナル全体20台基準約1/500で、クレーン固縛時間の画期的な短縮によるターミナル運転効率の極大化および最小人員で台風などの非常状況に迅速に対応することができ、特に、ロードセルを含むモニタリングシステムを用いて、台風時、タイダウンモジュール200に作用した過負荷データを記録、ビッグデータとして維持管理および分析して、損傷発生予想タイダウンモジュール情報、予想損傷度などを事前把握および当該モジュール損傷有無の非破壊検査などにより故障および重大事故を未然に予知するとともに、それぞれのタイダウンモジュール200に初期張力が均等に作用するように制御して、いずれか一方のタイダウンモジュール200にのみ局部的な過負荷作用によるタイダウンモジュール破断事故の発生およびそれによるクレーン全体の崩壊、構造物局部変形の発生を含む二次的な安全事故を未然に予防できるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、台風による風荷重(WIND LOAD)によって、クレーン全体には300トン以上の水平力(HORIZONTAL FORCE)と転倒モーメント(TIPPING MOMENT)が発生し、このような力とモーメントに備えた安全固定装置類が適用されており、安全固定装置類は、水平力によるクレーンのスリップに対する安全装置としてストウェージピン装置(STOWAGE PIN ASSY)が、転倒モーメントによるクレーンの転覆に対する安全装置としてタイダウン装置(TIE-DOWN ASSY)が基本的に設けられる。
【0003】
このような安全固定装置類は、コンテナ取扱用港湾装備を含めて、台風の影響を直接受ける屋外に設置されて運用されるすべてのクレーンに設けなければならない必須の安全装置であって、固定装置の欠陥や締結上の問題は、クレーンの位置離脱による周辺のクレーンとの衝突および転覆によるクレーン全体の崩壊につながる、核心的に管理されなければならない安全装置である。これを怠る場合、大型事故につながるが、代表的に、2003年9月の台風第14号によって韓国釜山(プサン)港北港のコンテナクレーンのタイダウンブラケットの破損から始まったクレーン6基の崩壊事故は、固定装置の設計および維持管理の重要性を示すケースである。
【0004】
ここで、ストウェージピン装置(STOWAGE PIN ASSY)は、円形または四角からなるPINを埠頭の地面に設けられたピンホール(PIN HOLE)に挿入して、風荷重による水平スリップに抵抗する装置であって、PINを持ち上げたり下ろすレバーを手動で操作して作動する方式で、クレーンの陸側および海側下部構造物(SILL BEAM)の中央に位置した専用構造物(STOWAGE FRAME)に、通常、陸側および海側にそれぞれ2つ、計4つのストウェージピン装置が設けられる。
【0005】
そして、タイダウン装置(TIE-DOWN ASSY)は、通常、クレーンのレッグ(LEG)下部構造物(SILL BEAM)の4角(CORNER)にそれぞれ1セットまたは2セット以上で設け、埠頭の地面にアンカーボルトで固定されたブラケット(BRACKET)を設け、長さ調整が可能なターンバックル(TURN BUCKLE)の末端に回転可能なリンクを設けて、作業者の人力でブラケットにピンを締結してクレーンを縛る装置であって、重量1トン以上のタイダウン装置のターンバックルを人力で回転させることが不可能であることにより、ターンバックルに別のラチェット装置を装着して回転力を増加させることでターンバックルの長さを調整して締結するが、風速増加およびクレーンの大型化による風荷重の増加に起因したタイダウン装置の重量増加現象により長さ調整作業が容易でないのが現実である。
【0006】
すなわち、タイダウン装置(TIE-DOWN ASSY)の締結および解体作業は、埠頭の地面の一定の位置に固定されたブラケットとクレーンにぶら下げられたターンバックル/リンク間整列(ALIGN)作業の困難によって、多くの資源(人員、締結/解体時間)が費やされるにもかかわらず、手動でのみ行われているのが現状である。
【0007】
このようなストウェージピン装置とタイダウン装置は、特別に定められた規格なしに、クレーン供給会社の固有の設計方式と基準により未標準製作して納品する方式であるが、設置場所や動作構造およびコンセプトなどはほぼ類似していることが一般的である。台風に備えた固定装置は、風の影響を多く受ける屋外に設置されるすべてのクレーンに装着され、港湾の場合、コンテナクレーン、トランスファークレーンに装着されて用いられ、造船所用ゴライアスクレーン、ジブクレーン、製鉄所用ローダおよびアンローダ(Ship Loader、CSU、GTSU)、火力発電所用アンローダおよびスタッカ/リクレーマ(CSU、STRE)などが代表的な設置対象クレーンであり、韓国国内の港湾および鉄送場に港湾装備800余基が設置運用中にあり、造船所および製鉄所、火力発電所などで運用中の装備などを考慮すれば、数千余基の大型装備に設置されて運用中にある。
【0008】
しかし、作業者の人力だけでの高重量タイダウン装置の長さ調整作業の困難に起因した、タイダウン装置それぞれへの均等な初期張力(Pre-Tension)の付与不可により、一側のタイダウン装置は弛緩し、他側のタイダウン装置は緊張している状態で締結されている場合、台風による実際の外力がタイダウン装置に作用する時、初期作用張力の不均等によって緊張したタイダウンモジュール200にのみ局部的な過負荷が発生し、それによる緊張側タイダウン破断事故の発生およびクレーン全体の崩壊につながりかねず、クレーン構造物に局部変形発生などの二次的な問題が発生しうる。
【0009】
また、特定のタイダウン装置に局部的に許容応力以上の過度な超過応力の発生およびそれによる局部変形の発生時、局部変形または損傷有無確認装置の不在による持続的な再使用により、タイダウンモジュールの突然の破損およびそれによるクレーン崩壊発生の可能性が相存する問題点があった。
【0010】
これとともに、タイダウン装置の締結/解体作業時、PINを挟み込んだり引き抜く動作により、タイダウン装置を締結または解体する既存の手作業方式は作業が難しく、作業者3~4人がコンテナクレーン1台あたり2時間以上の多くの締結および解体時間がかかる問題点と固縛装置の大型化、高重量によって、締結/解体作業中に作業者の安全危害事故が発生するという弊害が伴った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
これによって、本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、ストウェージモジュールおよびタイダウンモジュールが無人自動化で遠隔制御するように構造改善されて、手動式に比べてクレーン1台あたり約1/25、ターミナル全体20台基準約1/500で、クレーン固縛時間の画期的な短縮によるターミナル運転効率の極大化および最小人員で台風などの非常状況に迅速に対応することができ、特に、ロードセルを含むモニタリングシステムを用いて、台風時、タイダウンモジュール200に作用した過負荷データを記録、ビッグデータとして維持管理および分析して、損傷発生予想タイダウンモジュール情報、予想損傷度などを事前把握および当該モジュール損傷有無の非破壊検査などにより故障および重大事故を未然に予知するとともに、それぞれのタイダウンモジュール200に初期張力が均等に作用するように制御して、いずれか一方のタイダウンモジュール200にのみ局部的な過負荷作用によるタイダウンモジュール破断事故の発生およびそれによるクレーン全体の崩壊、構造物局部変形の発生を含む二次的な安全事故を未然に予防できるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような目的を達成するために、本発明の特徴は、クレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1に設けられ、スラストを含む駆動源によって作動して、埠頭の地面に設けられるピンカップ2に噛み合って台風による水平スリップに抵抗力が作用するように備えられるストウェージモジュール100と、クレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1に設けられて伸縮デバイス210によって長さ調節され、ターニングデバイス220によって旋回作動するツイストロックピン230とナット223とが備えられるタイダウンモジュール200と、埠頭の地面にアンカーボルトによって固定設置されるアンカリングヒンジ3に装着され、前記タイダウンモジュール200のツイストロックピン230と噛み合ってクレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1を縛り付けるように備えられるソケットアンカーモジュール300と、クレーンを固縛位置に正確に停止させるために、走行装置制御のためのエンコーダ410装着のための走行アイドルホイール420、アイドル軸430、連結用カップリング440で構成されるエンコーダモジュール400と、を含むことを特徴とする。
【0013】
この時、前記ストウェージモジュール100は、スラストを含む駆動源によって連結ピン112を中心に旋回運動するストウェージアーム110と、ストウェージアーム110の端部にリンク片122で連結され、ストウェージアーム110の旋回運動に連携して上下方向に直線運動しながらピンカップ2に噛み合うように備えられるストウェージピン120と、ストウェージピン120の作動位置を検出するセンサ130とを含むことを特徴とする。
【0014】
また、前記タイダウンモジュール200のツイストロックピン230は、先端が一定の傾斜角をなしつつ尖って突出し、両端に一対の係止段232が形成され、前記タイダウンモジュール200のソケットアンカーモジュール300は、ツイストロックピン230が収容されるように長孔ソケットホール310が形成され、長孔ソケットホール310の直下部に傾斜面が形成され、長孔ソケットホール310の入口傾斜面の直下部に一対の段差部320が離隔配置され、前記ツイストロックピン230が上下部伸縮ロッド215、216の伸長により所定の角度で傾斜面に沿って段差部320を経て長孔ソケットホール310の内部に十分に進入後、近接スイッチ229の作動により、(+)90゜旋回後、伸縮デバイス210が縮小されながら、ツイストロックピン230の係止段232の上面が段差部を経てロック溝322の下面と接触しながら、初期張力が発生し始めて、ロードセル219による初期設定張力に到達すれば、縮小動作が停止しながら締結作業が完了し、伸縮デバイスの伸縮動作が停止したツイストロックピン230が締結された状態では、ロックピンの両端の係止段232が段差部320に噛み合って(-)90゜旋回動作、すなわち解除が不可であるので、台風時、タイダウンモジュール200の激しい揺れまたはターニングデバイス220の誤動作によっても、ロックピン230が解体されてクレーンが転覆する安全事故を根本的に遮断することを特徴とする。
【0015】
また、前記タイダウンモジュール200の伸縮デバイス210は、クレーン本体にピンで位置固定されたウォームギヤボックス2aの内部または外部に設けられるモータのような駆動源によって回転するウォーム211と噛合して回転運動するウォームギヤ212と、ウォーム211に装着されて伸縮デバイスの伸縮距離を検知および制御するポジションセンサと、ウォームギヤ212の両側または内側に一体に連結され、ベアリング2dに載置されて内周面に相互逆方向の雌ねじ部が形成される上下部雌ねじ中空軸213、214または一体型雌ねじ中空軸と、上部雌ねじ中空軸213にねじ結合され、端部に固縛ホルダ215aが形成されてクレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1に溶接付着した本体ブラケット1aと固縛ピン1bで結合される上部雄ねじ伸縮ロッド215と、下部雌ねじ中空軸214にねじ結合され、端部にツイストロックピン230が旋回作動するように備えられる下部雄ねじ伸縮ロッド216と、上下部雌ねじ中空軸213、214の回転運動により相互逆方向にピッチ移動する上下部雄ねじ伸縮ロッド215、216の直線運動を案内する上下部ガイド217、218と、上下部ガイド装着のために固縛ホルダ215aの両側に溶接付着したフレーム1c、伸縮デバイス210全体の回転を遮断する上下部ボックス2b、2cとガイド用ホール2bb、2cc、固縛ピン1bの内部に設けられて、タイダウンモジュール200に作用する初期張力および台風時に発生および作用する固縛張力を検出するロードセル219とを含み、前記ロードセル219の検出値を主制御ユニットで収集および分析して、固縛張力の過負荷、固縛張力の偏荷重を含むクレーン固縛情報を検出および管理するように備えられることを特徴とする。
【0016】
また、前記タイダウンモジュール200のターニングデバイス220は、下部雄ねじ伸縮ロッド216の端部とピンで連結され、ツイストロックピン230が回転可能に挿入されるように軸ホール221が貫通して固縛荷重を支持および伝達するロックピンホルダ222と、軸ホール221に貫通挿入されるツイストロックピン230の端部とねじで締結されるナット223と、ツイストロックピン230が軸ホール221内で所定の隙間だけ任意の方向に自由に流動できるようにして、ツイストロックピン230の両端の係止段232の上面とロック溝322の下面とを完全密着接触させるナットの下面に装着された球面座231と、油圧または電気シリンダ225の伸縮動作によりツイストロックピン230の旋回動作を制御するターニングアーム224とナット223とを連結して回転力を増幅させる回転ピン227と、ターニングアーム224が回転する基準軸226と、ロックピンホルダ222の内部または外部に設けられてソケットアンカーモジュール300の上面を検知ターゲットとする近接スイッチ229と、ツイストロックピン230の90゜旋回動作区間を制御するシリンダ225軸に設けられるポジションセンサ228とが備えられることを特徴とする。
【0017】
また、前記タイダウンモジュール200のソケットアンカーモジュール300は、埠頭の地面にアンカーボルトで固定設置されるアンカリングヒンジ3に固定締結される一対の支持軸330と、支持軸330に両端が拘束されて回転可能に設けられ、内部にソケットホール310が形成されるソケットボディ340とを含み、前記ソケットボディ340は、アンカリングヒンジ3の間で支持軸330の軸線方向に流動可能な所定の横型補正ギャップL1を形成し、前記ツイストロックピン230の突出した傾斜面が下降搬送されて、ソケットホール310と不一致の位置でソケットボディ340の入口傾斜面と接触による水平力によって、横型補正ギャップL1によってソケットボディ340が支持軸330の軸線方向に位置移動したり、ソケットボディ340が支持軸330を中心に旋回運動しながらソケットホール310がツイストロックピン230と一致するように自動位置補正され、ツイストロックピン230が長孔ソケットホール310と一定の許容範囲内でずれた角度をなしつつ長孔ソケットホール310の内部に進入する場合、駆動源によって発生する伸縮デバイス210の伸長力によってツイストロックピン230の先端の一側傾斜面とソケットアンカーモジュール300の入口の一側傾斜面とが接触しながらツイストロックピン230に回転モーメントが作用し、ツイストロックピン230の回転モーメントがシリンダ225の初期設定圧力に比べて大きければ、シリンダが収縮または伸長しながらツイストロックピン230が回転作動して、長孔ソケットホール310の内部にツイストロックピン230が進入するように自動角度補正され、下部雄ねじ伸縮ロッド216とピンで組立てられているロックピンホルダ222がコンテナクレーンの走行運転中に発生する加減速による過度な揺れを制限し、偏差量(走行レールの直進度偏差、走行ホイールスレッドの隙間、走行固縛停止位置の偏差)を自動補正する機能を一部補完する目的で、ロックピンホルダ222が1~2度前後の角度α内でのみ回転が許容されるように、ロックピンホルダ222の側面に溶接または組立式で設けられる回転角度制限ストッパ2eを特徴とする。
【0018】
また、前記ソケットボディ340は、均衡錘の機能をする底プレート340aと、底プレート340aの4面に配置される4つのサイドプレート340bとでソケットホール310の区画を形成し、底プレート340aとサイドプレート340bとはボルティング組立構造を適用、底プレートの大きさを調整設置して重心位置を調整できるようにすることで、ソケットボディ全体の重心を支持軸330の下部に偏重させて、重力によってソケットホール310の入口が常に上部を向くように維持することで、ツイストロックピン230がソケットホール310に円滑に挿入できるようにし、底プレートの十字形(+)はボルトの組立を円滑にし、中央部の円形ホールはツイストロックピン230挿入のための余裕空間であって、アンカリングヒンジ3の高さを最小化するようにして、埠頭の地面に埋め込まれる深さを最小化して、既存の手動式に比べて、ソケットアンカーモジュール300が追加される自動化による設置空間の追加が必須であるが、埋め込み深さなどの必要空間を最小化するようにデザインすることで、土木部に対する別の改造工事なしに、既存の手動式が適用された箇所に自動化方式を手軽に改造適用できるようにすることを特徴とする。
【0019】
また、ストウェージモジュールとタイダウンモジュールの固縛作業自動化のための駆動源、センサ類、データ収集装置、制御PLCなどが含まれている主制御ユニット(Main control Unit)の自動化制御システムと、
ロードセルから検出されたタイダウンモジュール200の核心部品に発生する過負荷を含む張力データの収集および分析により、過負荷発生の有無、過負荷の大きさおよびそれによる核心部品への影響、故障発生および部品取替の必要性の有無などを分析・管理して故障および事故を未然に予知するモニタリングシステムと、
ロードセル219による張力検出機能を活用して、ウォーム211とウォームギヤ212とを用いて、それぞれのタイダウンモジュール200に、設定された初期固縛張力で均等に作用するように制御するので、台風による外力でタイダウンモジュール200に設計許容応力以上の局部的な過負荷が発生しないように事前遮断して、片側過負荷による破断事故の発生およびクレーン全体の崩壊を防止する初期張力均等制御装置とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
以上の構成および作用によれば、本発明は、ストウェージモジュールおよびタイダウンモジュールが無人自動化で遠隔制御するように構造改善されて、手動式に比べてクレーン1台あたり約1/25、ターミナル全体20台基準約1/500で、クレーン固縛時間の画期的な短縮によるターミナル運転効率の極大化および最小人員で台風などの非常状況に迅速に対応することができ、特に、ロードセルを含むモニタリングシステムを用いて、台風時、タイダウンモジュール200に作用した過負荷データを記録、ビッグデータとして維持管理および分析して、損傷発生予想タイダウンモジュール情報、予想損傷度などを事前把握および当該モジュール損傷有無の非破壊検査などにより故障および重大事故を未然に予知するとともに、それぞれのタイダウンモジュール200に初期張力が均等に作用するように制御して、いずれか一方のタイダウンモジュール200にのみ局部的な過負荷作用によるタイダウンモジュール破断事故の発生およびそれによるクレーン全体の崩壊、構造物局部変形の発生を含む二次的な安全事故を未然に予防できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムを全体的に示す構成図。
図2は、本発明の一実施例による既使用中のコンテナクレーン用手動式ストウェージモジュールを示す構成図。
図3は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのストウェージモジュールを示す構成図。
図4は、本発明の一実施例による既使用中のコンテナクレーン用手動式タイダウンモジュールを示す構成図。
図5~
図6は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのタイダウンモジュールが伸縮デバイスによって伸縮調節される状態を示す構成図であって、
図5は、クレーン操業状態の縮小された状態図、
図6は、台風時の、固縛締結完了した状態図。
図7(a)は、伸縮デバイスが作動して、段差部を経て近接スイッチの検知距離L2に到達した後の、伸長動作停止状態図。
図7(b)は、近接スイッチの検知後、ターニングデバイスによって90゜旋回動作完了した状態図。
図7(c)は、ポジションセンサ228の90度回転動作完了検知後、伸縮デバイスの縮小動作により、ツイストロックピン230の係止段232の上面が段差部を経てロック溝322の下面と接触しながら、初期張力が発生し始めて、ロードセル219による初期設定張力に到達すれば、縮小動作が停止しながら締結作業が完了した状態図。
図8~
図9は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのソケットアンカーモジュールが位置補正される状態を示す構成図。
図10は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのターニングデバイス構造およびターニングデバイスによってツイストロックピンが旋回作動する状態を示す構成図。
図11は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのソケットボディを分解して示す構成図。
図12は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのエンコーダモジュールを示す構成図。
図13は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのロックピンホルダ222の回転角度制限ストッパ2eを示す構成図。
図14は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムの制御系統概念図を示す構成図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。そして、本発明を説明するにあたり、かかる公知の機能について、この分野における技術者に自明な事項であって、本発明の要旨を不必要にあいまいにしうると判断された場合、その詳細な説明を省略する。
【0023】
図1は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムを全体的に示す構成図であり、
図2は、本発明の一実施例による既使用中のコンテナクレーン用手動式ストウェージモジュールを示す構成図であり、
図3は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのストウェージモジュールを示す構成図であり、
図4は、本発明の一実施例による既使用中のコンテナクレーン用手動式タイダウンモジュールを示す構成図であり、
図5~
図6は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのタイダウンモジュールが伸縮デバイスによって伸縮調節される状態を示す構成図であって、
図5は、クレーン操業状態の縮小された状態図、
図6は、台風時の、固縛締結完了した状態図であり、
図7(a)は、伸縮デバイスが作動して、段差部を経て近接スイッチの検知距離L2に到達した後の、伸長動作停止状態図であり、
図7(b)は、近接スイッチの検知後、ターニングデバイスによって90゜旋回動作完了した状態図であり、
図7(c)は、ポジションセンサ228の90度回転動作完了検知後、伸縮デバイスの縮小動作により、ツイストロックピン230の係止段232の上面が段差部を経てロック溝322の下面と接触しながら、初期張力が発生し始めて、ロードセル219による初期設定張力に到達すれば、縮小動作が停止しながら締結作業が完了した状態図であり、
図8~
図9は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのソケットアンカーモジュールが位置補正される状態を示す構成図であり、
図10は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのターニングデバイス構造およびターニングデバイスによってツイストロックピンが旋回作動する状態を示す構成図であり、
図11は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのソケットボディを分解して示す構成図であり、
図12は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのエンコーダモジュールを示す構成図であり、
図13は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムのロックピンホルダ222の回転角度制限ストッパ2eを示す構成図であり、
図14は、本発明の一実施例によるコンテナクレーン用自動化安全固縛システムの制御系統概念図を示す構成図である。
【0024】
本発明は、台風に備えたコンテナクレーン用自動化安全固縛システムに関し、これは、ストウェージモジュールおよびタイダウンモジュールが無人自動化で遠隔制御するように構造改善されて、手動式に比べてクレーン1台あたり約1/25、ターミナル全体20台基準約1/500で、クレーン固縛時間の画期的な短縮によるターミナル運転効率の極大化および最小人員で台風などの非常状況に迅速に対応することができ、特に、ロードセルを含むモニタリングシステムを用いて、台風時、タイダウンモジュール200に作用した過負荷データを記録、ビッグデータとして維持管理および分析して、損傷発生予想タイダウンモジュール情報、予想損傷度などを事前把握および当該モジュール損傷有無の非破壊検査などにより故障および重大事故を未然に予知するとともに、それぞれのタイダウンモジュール200に初期張力が均等に作用するように制御して、いずれか一方のタイダウンモジュール200にのみ局部的な過負荷作用によるタイダウンモジュール破断事故の発生およびそれによるクレーン全体の崩壊、構造物局部変形の発生を含む二次的な安全事故を未然に予防できるように、ストウェージモジュール100と、タイダウンモジュール200と、ソケットアンカーモジュール300と、エンコーダモジュール400とを含む主要構成とする。
【0025】
本発明によるストウェージモジュール100は、クレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1(SILL BEAM)の中央に位置した専用構造物(STOWAGE FRAME)に設けられ、スラストを含む駆動源によって作動して、埠頭の地面に設けられるピンカップ2に噛み合って水平スリップに抵抗力が作用するように備えられる。
【0026】
前記ストウェージモジュール100は、クレーンの陸側および海側下部構造物の中央に位置した専用構造物に、陸側および海側にそれぞれ2つずつ、計4つが配置されることが好ましく、ここで、前記ピンカップ2は、埠頭の地面に埋め込み施工され、上部が開放されたカップ構造に形成されてストウェージモジュール100のストウェージピン120が挿入されるように備えられる。
【0027】
図3にて、前記ストウェージモジュール100は、スラストを含む駆動源によって連結ピン112を中心に旋回運動するストウェージアーム110と、ストウェージアーム110の端部にリンク片122で連結され、ストウェージアーム110の旋回運動に連携して上下方向に直線運動しながらピンカップ2に噛み合うように備えられるストウェージピン120と、ストウェージピン120の作動位置を検出するセンサ130とを含む。
【0028】
すなわち、前記ストウェージアーム110は、連結ピン112を基準点として旋回され、一端に駆動源の動力が加えられる力点が形成され、他の一端にリンク片122が連結される作用点として形成されることにより、高さ方向にコンパクトな構造でストウェージピン120の上下方向の移動幅を拡張することができる。
【0029】
そして、前記ストウェージアーム110を旋回作動する駆動源は、有無線によって遠隔制御されるように備えられる。
【0030】
このため、既存にレバーを手動で操作してストウェージピン120を持ち上げたり下ろす構造で自動遠隔制御するように構造改善されることにより、最小人員で非常状況に迅速に対応することができ、ストウェージピン120に作動を遠隔制御するので、クレーン固縛時間が大幅に短縮されてターミナル運転効率が極大化されるという利点がある。
【0031】
また、本発明によるタイダウンモジュール200は、クレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1に設けられて伸縮デバイス210によって長さ調節され、ターニングデバイス220によって旋回作動するツイストロックピン230が備えられる。
【0032】
図5にて、前記タイダウンモジュール200の伸縮デバイス210は、クレーン本体にピンで位置固定されたウォームギヤボックス2aの内部または外部に設けられるモータのような駆動源によって回転するウォーム211と噛合して回転運動するウォームギヤ212と、ウォーム211に装着されて伸縮デバイスの伸縮距離を検知および制御するポジションセンサと、ウォームギヤ212の両側または内側に一体に連結され、ベアリング2dに載置されて内周面に相互逆方向の雌ねじ部が形成される上下部雌ねじ中空軸213、214または一体型雌ねじ中空軸と、上部雌ねじ中空軸213にねじ結合され、端部に固縛ホルダ215aが形成されてクレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1に溶接付着した本体ブラケット1aと固縛ピン1bで結合される上部雄ねじ伸縮ロッド215と、下部雌ねじ中空軸214にねじ結合され、端部にツイストロックピン230が旋回作動するように備えられる下部雄ねじ伸縮ロッド216と、上下部雌ねじ中空軸213、214の回転運動により相互逆方向にピッチ移動する上下部雄ねじ伸縮ロッド215、216の直線運動を案内する上下部ガイド217、218と、上下部ガイド装着のために固縛ホルダ215aの両側に溶接付着したフレーム1c、伸縮デバイス210全体の回転を遮断する上下部ボックス2b、2cとガイド用ホール2bb、2cc、固縛ピン1bの内部に設けられて、タイダウンモジュール200に作用する初期張力および台風時に発生および作用する固縛張力を検出するロードセル219と、ウォームに装着されて上下部雄ねじ伸縮ロッド215、216の伸縮距離を制御するポジションセンサとを含む。
【0033】
前記ウォームギヤ212の回転運動により上下部伸縮ロッド215、216が相互逆方向に直線移動しながらタイダウンモジュール200が伸縮調節されるが、
図4のように、タイダウンモジュール200の長さを伸長作動時、クレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1に溶接付着した本体ブラケット1aに固縛ピン1bで固縛された上部雄ねじ伸縮ロッド215を基準として上下部雌ねじ中空軸213、214および下部雄ねじ伸縮ロッド216が下方向に同時に移動しながら伸長作動が短時間で迅速に行われるので、固縛時間が大幅に短縮され、以後、タイダウンモジュール200を縮小作動時、
図5のように、上下部雌ねじ中空軸213、214に上下部雄ねじ伸縮ロッド215、216がねじ結合して、クレーンの走行運転に干渉がないようにコンパクトな構造に縮小される。
【0034】
そして、
図14にて、前記ロードセル219の検出値を主制御ユニットとモニタリングシステムで収集および分析(ビッグデータとして管理)して、固縛張力の過負荷、固縛張力の偏荷重を含むクレーン固縛情報を検出および管理するように備えられることにより、台風による外力でタイダウンモジュール200の核心部品に発生する過負荷を含む張力検知および管理システムを構築、張力データの収集および分析により、過負荷発生の有無、過負荷の大きさおよびそれによる核心部品への影響、故障発生および部品取替の必要性の有無などを分析・管理して故障および事故を未然に予知できるシステムが構築される。
【0035】
このように、前記ロードセル219によって検出された伸縮デバイス210に作用する固縛張力値と比較分析して、ウォーム211とウォームギヤ212とを用いて各タイダウンモジュール200に設定された初期固縛張力で均等に作用するように制御するので、台風による外力である特定のタイダウンモジュール200に設計許容応力以上の局部的な過負荷が発生しないように事前遮断しながら片側過負荷による破断事故の発生およびクレーン全体の崩壊を防止し、特にクレーン構造物に局部変形発生などの二次的な問題を予防できるという利点がある。
【0036】
図7~10にて、前記タイダウンモジュール200のターニングデバイス220は、下部雄ねじ伸縮ロッド216の端部とピンで連結され、ツイストロックピン230が回転可能に挿入されるように軸ホール221が貫通して固縛荷重を支持および伝達するロックピンホルダ222と、軸ホール221に貫通挿入されるツイストロックピン230の端部とねじで締結されるナット223と、ツイストロックピン230が軸ホール221内で所定の隙間だけ任意の方向に自由に流動できるようにして、ツイストロックピン230の両端の係止段232の上面とロック溝322の下面とを完全密着接触させるナットの下面に装着された球面座231と、油圧または電気シリンダ225の伸縮動作によりツイストロックピン230の旋回動作を制御するターニングアーム224とナット223とを連結して回転力を増幅させる回転ピン227と、ターニングアーム224が回転する基準軸226と、ロックピンホルダ222の内部または外部に設けられてソケットアンカーモジュール300の上面を検知ターゲットとする近接スイッチ229と、ツイストロックピン230の90゜旋回動作区間を制御するシリンダ225軸に設けられるポジションセンサ228とを含む。
【0037】
この時、
図8にて、前記軸ホール221は、ツイストロックピン230に比べて拡張されたサイズに形成され、ツイストロックピン230に球面座231が挟まれた状態でナット223に締結されることにより、ツイストロックピン230が軸ホール221内で所定の隙間だけ任意の方向に自由に流動できるようにしながら、球面座231によって軸ホール221の中心に位置移動しながらツイストロックピン230の両端の係止段232の上面とロック溝322の下面とが完全密着接触できるように備えられる。ここで、球面座231は、ツイストロックピン230が軸ホール221内で所定の隙間だけ任意の方向に自由に流動できるようにナットの下面に装着される。
【0038】
このように、前記ツイストロックピン230が駆動源によって自動で伸縮および旋回制御されるように構成されるとともに、ツイストロックピン230の90゜回転だけで簡便にタイダウンモジュール200を締結または解体する締結方式を導入して、タイダウンモジュール200の締結/解体作業全体工程の無人自動化による作業者の安全を確保できるという利点がある。
【0039】
そして、前記伸縮デバイス210の伸長作動時、垂直軸力によってツイストロックピン230の突出した傾斜面がソケットアンカーモジュール300の入口傾斜面と接触による水平力によって、ソケットホール310が位置補正されてツイストロックピン230がソケットホールの内部に円滑に進入するように備えられる。
【0040】
また、埠頭の地面にアンカーボルトで固定設置されるアンカリングヒンジ3に装着され、前記タイダウンモジュール200のツイストロックピン230と噛み合ってクレーンの陸側および海側レッグ下部構造物1を縛り付けるようにソケットアンカーモジュール300が備えられる。
【0041】
図7にて、前記ツイストロックピン230は、一定の傾斜角度で先端は尖って突出し、両端に一対の係止段232が形成され、前記タイダウンモジュール200のソケットアンカーモジュール300は、ツイストロックピン230が収容されるように長孔ソケットホール310が形成され、ソケットホール310の入口に傾斜面が形成され、ソケットホール310の入口傾斜面の直下部に一対の段差部320が離隔配置される。
【0042】
そして、
図7(a)のように、前記ツイストロックピン230が上下部伸縮ロッド215、216の伸長により所定の角度で傾斜面に沿って段差部320を経てソケットホール310の内部に十分に進入後、近接スイッチの検知により、
図7(b)のように、90゜旋回後、
図7(c)のように、伸縮デバイスの縮小動作により、ツイストロックピン230の両端の係止段232の上面がロック溝322の下面と接触拘束されながら、初期張力が発生し始めて、ロードセル219による初期設定張力に到達すれば、縮小動作が停止しながら締結作業が完了し、ロックピンの両端の係止段が段差部と強固に拘束されながら、台風時の外力によるツイストロックピン230の意図せぬ解除が根源的に遮断される。
【0043】
図8~
図9にて、前記タイダウンモジュール200のソケットアンカーモジュール300は、埠頭の地面にアンカーボルトで固定設置されるアンカリングヒンジ3に締結される一対の支持軸330と、支持軸330に両端が拘束されて回転可能に設けられ、内部にソケットホール310が形成されるソケットボディ340とを含む。
【0044】
前記アンカリングヒンジ3は、埠頭の地面にアンカーボルトで固定装着される底板と、底板の両端に垂直方向に形成される一対の側板とで構成され、側板に支持軸330が設けられる。
【0045】
そして、前記ソケットボディ340は、アンカリングヒンジ3の間で支持軸330の軸線方向に流動可能な所定の横型補正ギャップL1を形成し、前記ツイストロックピン230の突出した傾斜面が下降搬送されてソケットホール310と不一致の位置でソケットボディ340の入口傾斜面と接触による水平力によって、横型補正ギャップL1によってソケットボディ340が支持軸330の軸線方向に位置移動したり、ソケットボディ340が支持軸330を中心に旋回運動しながらソケットホール310がツイストロックピン230と一致するように自動位置補正される。
【0046】
この時、前記ツイストロックピン230が長孔ソケットホール310と一定の許容範囲内でずれた角度をなしつつ長孔ソケットホール310の内部に進入する場合、駆動源によって発生する伸縮デバイス210の伸長力によってツイストロックピン230の先端の一側傾斜面とソケットアンカーモジュール300の入口の一側傾斜面とが接触しながらツイストロックピン230に回転モーメントが作用し、ツイストロックピン230の回転モーメントがシリンダ225の初期セット圧力に比べて大きければ、シリンダが収縮または伸長しながらツイストロックピン230が回転作動して、長孔ソケットホール310の内部にツイストロックピン230が進入するように自動角度補正される。
【0047】
また、下部雄ねじ伸縮ロッド216とピンで組立てられているロックピンホルダ222がコンテナクレーンの走行運転中に発生する加減速による過度な揺れを制限し、偏差量(走行レールの直進度偏差、走行ホイールスレッドの隙間、走行固縛停止位置の偏差)を自動補正する機能を一部補完する目的で、ロックピンホルダ222が1~2度前後の角度α内でのみ回転が許容されるように、ロックピンホルダ222の側面に溶接または組立式で設けられる回転角度制限ストッパ2eを含む。
【0048】
また、前記ソケットボディ340は、
図11のように、均衡錘の機能をする底プレート340aと、底プレート340aの4面に配置される4つのサイトプレート340bとでソケットホール310の区画を形成し、底プレート340aとサイドプレート340bとはボルティング組立構造として、底プレートの大きさを調整できるようにして重心位置を調整できるようにする。底プレートの十字形(+)はボルトの組立を円滑にし、中央部の円形ホールはツイストロックピン230挿入のための余裕空間であって、アンカリングヒンジ3の高さを最小化するようにして、埠頭の地面に埋め込まれる深さを最小化できるようにするためである。これは、既存の手動式に比べて、ソケットアンカーモジュール300が追加される自動化による設置空間の追加が必須であるが、埋め込み深さなどの必要空間を最小化するようにデザインすることで、土木部に対する別の改造工事なしに、既存の手動式が適用された箇所に自動化方式を手軽に改造適用できるようにするためであることが、大きな目的である。
【0049】
前記ソケットボディ340が支持軸330に旋回可能に締結された状態で底プレートがボルト組立てられたソケットボディ全体の重心を支持軸330の下部に偏重させて、重力によってソケットホール310の入口が常に上部を向くように維持することで、ツイストロックピン230がソケットホール310に円滑に挿入できるように備えられる。
【0050】
そして、前記ツイストロックピン230が下降搬送されてソケットホール310と不一致の位置でソケットボディ340の入口傾斜面と接触による水平力によって、
図8(a)のように、横型補正ギャップL1によってソケットボディ340が支持軸330の軸線方向に位置移動したり、
図8(b)のように、ソケットボディ340が支持軸330を中心に旋回運動しながらソケットホール310がツイストロックピン230と一致するように位置補正される。
【0051】
これに加えて、前記タイダウンモジュール200の締結/解体作業時、ピンを挟み込んだり引き抜く難しい手作業締結および解体方式に比べて、単にツイストロックピン230の90゜旋回動作だけで簡単に締結および解体可能な構造の適用、走行レールの上面のレベル偏差および変化と無関係に近接スイッチ229の検知により常に一定の位置でツイストロックピンが容易に締結できるようにする構造の適用、ツイストロックピン230のソケットホール内部への円滑な挿入のために、ソケットホールを常に上面に位置させる自立式構造のソケットアンカーモジュールの適用などにより、クレーンの走行停止位置の誤差などでツイストロックピン230とソケットホール310とが一直線上に不一致であっても、ツイストロックピン230の回転角度移動、ソケットボディ340が位置移動して偏差量(走行レールの直進度偏差、走行ホイールスレッドの隙間、走行停止位置の偏差)が自動補正されることにより、タイダウンモジュール200の締結および解体動作を無人自動化で運転可能になる。
【0052】
図13は、本発明の一実施例による自動化安全固縛システムを構成するロックピンホルダ222の回転角度制限ストッパ2eに関し、下部雄ねじ伸縮ロッド216とピンで組立てられているロックピンホルダ222がコンテナクレーンの走行運転中に発生する加減速による過度な揺れを制限し、前記偏差量(走行レールの直進度偏差、走行ホイールスレッドの隙間、走行固縛停止位置の偏差)を自動補正する機能を一部補完する目的で、ロックピンホルダ222が1~2度前後の角度α内でのみ回転が許容されるように、ロックピンホルダ222の側面に溶接または組立式で回転角度制限ストッパ2eを設ける。
【0053】
図14は、本発明の一実施例による自動化安全固縛システムに対する運転制御手順に関し、ストウェージモジュールとタイダウンモジュールの固縛作業自動化のための駆動源、センサ類、データ収集装置、制御PLCなどが含まれている主制御ユニット(Main control Unit)の自動化制御システムと、ロードセルから検出されたタイダウンモジュール200の核心部品に発生する過負荷を含む張力データの収集および分析により、過負荷発生の有無、過負荷の大きさおよびそれによる核心部品への影響、故障発生および部品取替の必要性の有無などを分析・管理して故障および事故を未然に予知するモニタリングシステムと、ロードセル219による張力検出機能を活用して、ウォーム211とウォームギヤ212とを用いて、それぞれのタイダウンモジュール200に、設定された初期固縛張力で均等に作用するように制御するので、台風による外力である特定のタイダウンモジュール200に設計許容応力以上の局部的な過負荷が発生しないように事前遮断して、片側過負荷による破断事故の発生およびクレーン全体の崩壊を防止する初期張力均等制御装置とを含む。
【0054】
すなわち、締結手順は、クレーン運転室または補助運転室で運転者の固縛作業開始信号によって、固縛位置への低速走行動作中にアイドルホイール420の連結軸430に設けられたエンコーダ410またはレバースイッチの作動および制御により設定された固縛位置で停止し;続いて、ストウェージモジュール100は、スラストのような駆動源の運転停止により、ストウェージピン120がピンカップ2に挿入されながら締結作業が完了し;タイダウンモジュール200は、ストウェージモジュールの開始と同時に、モータのような駆動源によるウォーム211と(ポジションセンサの作動を含む)ウォームギヤ212の作動により伸縮デバイス210の伸長動作が開始されて、ツイストロックピン230がソケットホール310に進入、段差部320を経て、近接スイッチ229の設定された距離L2内に検知されると、伸縮デバイスの伸長動作が停止し;続いて、ターニングデバイス220の駆動源であるシリンダ225の作動により、旋回動作が開始されて、シリンダ225に装着されたポジションセンサ228によって90度旋回後に停止する;続いて、伸縮デバイス210の縮小が開始されて、ツイストロックピン230の両端の係止段232の上面がロック溝322の下面と接触しながら、初期設定張力が発生し始めて、ロードセル229による初期設定張力に到達すれば、縮小動作が停止しながら締結作業が完了する。解体手順は、締結手順の逆順に行われ、タイダウンモジュールは、近接スイッチ229の設定距離L2の作動後、ターニング角度制御用ポジションセンサ228の設定ターニング角度(-90度)の作動を経て、伸縮距離制御用ポジションセンサの設定縮小距離に到達すれば、解体作業が完了し;ストウェージモジュール100は、駆動源であるスラストの作動によりストウェージピン120が上昇して上昇上限値に到達して、レバースイッチ130が検知されると解体作業が完了する。
【0055】
以上、本発明の詳細な説明には本発明の最も好ましい実施例に関して説明したが、本発明の技術範囲を逸脱しない範囲内では多様な変形実施も可能であろう。したがって、本発明の保護範囲は上記の実施例に限定して定められるのではなく、後述する特許請求の範囲の技術とこれらの技術から派生可能な類似の技術手段にまで保護範囲が認められなければならなず、コンテナクレーンを含めて、台風の影響を受ける屋外に設置されて運転されるトランスファークレーン、造船所用ゴライアスクレーン、ジブクレーン、製鉄所用ローダおよびアンローダ(Ship Loader、CSU、GTSU)、火力発電所用アンローダおよびスタッカ/リクレーマ(CSU、STRE)などの装備にまで保護範囲が適用されなければならない。
【符号の説明】
【0056】
100:ストウェージモジュール
200:タイダウンモジュール
300:ソケットアンカーモジュール
400:エンコーダモジュール
【国際調査報告】