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▶ グラシエラ スコット エルエルシーの特許一覧

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  • 特表-靴及び靴用のインサート又は層 図1
  • 特表-靴及び靴用のインサート又は層 図2A
  • 特表-靴及び靴用のインサート又は層 図2B
  • 特表-靴及び靴用のインサート又は層 図2C
  • 特表-靴及び靴用のインサート又は層 図3
  • 特表-靴及び靴用のインサート又は層 図4
  • 特表-靴及び靴用のインサート又は層 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-04
(54)【発明の名称】靴及び靴用のインサート又は層
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/38 20060101AFI20240328BHJP
【FI】
A43B13/38 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565151
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-12-12
(86)【国際出願番号】 US2022025506
(87)【国際公開番号】W WO2022226041
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】63/177,156
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ケブラー
(71)【出願人】
【識別番号】523397931
【氏名又は名称】グラシエラ スコット エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】グプタ ニクヒル
(72)【発明者】
【氏名】ポラック ステファニー
(72)【発明者】
【氏名】ルオン ドゥン
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA02
4F050BA02
4F050BA33
4F050BA43
4F050HA75
4F050LA05
(57)【要約】
靴のインソールは、圧縮性軟質材料と、圧縮性軟質材料の下の第1のファイバーボード層と、第1のファイバーボード層の下の複合剛性補剛材層であって、インソールの領域の60%以下にわたって延在する、複合補剛材層と、複合補剛材層の下の剛性および柔軟性の複合踏まず芯層と、補強層とを備え得る。ハイヒールの靴などの靴がこのようなインソールを含み得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮性軟質材料と、
前記圧縮性軟質材料の下の第1のファイバーボードの材料層と、
前記第1のファイバーボードの下の補剛材層であって、インソールの領域の60%以下にわたって延在する、補剛材層と、
前記補剛材層の下の剛性および柔軟性の複合踏まず芯層と
を備える、靴のインソール。
【請求項2】
前記剛性および柔軟性の複合踏まず芯層の下の第2のファイバーボード材料層を備え、前記第1のファイバーボードの材料層および第2のファイバーボード材料層が、前記補剛材層および踏まず芯層を取り囲む、請求項1に記載の靴のインソール。
【請求項3】
前記第1のファイバーボードの材料層が、前記第1のファイバーボードの材料層の周囲で前記第2のファイバーボード材料層に取り付けられる、請求項2に記載の靴のインソール。
【請求項4】
前記剛性および柔軟性の踏まず芯が、前記インソールのかかとの領域から前記インソールのつま先の領域まで延在する、請求項1に記載の靴のインソール。
【請求項5】
前記剛性および柔軟性の踏まず芯層と、補剛材とが、一体として取り付けられる、請求項1に記載の靴のインソール。
【請求項6】
前記第1のファイバーボードの材料層が、前記踏まず芯層の幅を超えて、かつ前記補剛材層の幅を超えて延在する、請求項1に記載の靴のインソール。
【請求項7】
つま先の領域が柔軟である、請求項1に記載の靴のインソール。
【請求項8】
圧縮性材料層と、
第1のファイバーボードの材料層と、
補剛材層の下の複合踏まず芯層と
を備え、
前記補剛材層が、前記複合踏まず芯層の領域の60%以下にわたって延在し、前記補剛材層が、前記第1のファイバーボードの材料層と前記踏まず芯層との間に配置される、靴。
【請求項9】
剛性および柔軟性の踏まず芯層の下に配置された第2のファイバーボード材料層を備え、前記第1のファイバーボードの材料層および第2のファイバーボード材料層が、前記補剛材層および踏まず芯層の周囲にサンドイッチ構造を形成する、請求項8に記載のハイヒールの靴。
【請求項10】
前記第1のファイバーボードの材料層が、前記第1のファイバーボードの材料層の縁部で前記第2のファイバーボード材料層に取り付けられる、請求項9に記載のハイヒールの靴。
【請求項11】
剛性および柔軟性の踏まず芯が、前記靴のかかとの領域から前記靴のつま先の領域まで延在する、請求項8に記載のハイヒールの靴。
【請求項12】
剛性および柔軟性の踏まず芯層と、補剛材とが、一体として取り付けられる、請求項8に記載のハイヒールの靴。
【請求項13】
前記第1のファイバーボードの材料層が、前記踏まず芯層の幅を超えて、かつ前記補剛材層の幅を超えて延在する、請求項8に記載のハイヒールの靴。
【請求項14】
つま先の領域が柔軟である、請求項8に記載のハイヒールの靴。
【請求項15】
各々が、補剛材層および複合材層の各々よりも幅が広くなるように2つのファイバーボード層を切断するステップと、
前記補剛材層を前記複合材層に取り付けるステップと、
前記補剛材層および複合材層の組み合わせを囲むように各々のファイバーボード層を配置するステップと
を含む、方法。
【請求項16】
前記2つのファイバーボード層を互いに取り付けるステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記2つのファイバーボード層をそれらの周囲で互いに取り付けるステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ファイバーボード層が、前記補剛材層および複合材層に取り付けられないように前記2つのファイバーボード層を互いに取り付けるステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記補剛材層が、前記複合材層の領域の60%以下にわたって延在する、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記補剛材層および複合材が一体として取り付けられる、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記補剛材層および複合材層の組み合わせを取り囲むように各ファイバーボード層を配置する前に、前記補剛材層および複合材の1つまたは複数に穴を形成または開けるステップを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、靴、ならびに靴用の改良された内側層および/またはインサートに関する。
【背景技術】
【0002】
ハイヒールの靴は履き心地が悪いことがよく知られている。過去100年間、ハイヒールの靴の構造的完全性に対する最低限の改良及び革新しか行われて来なかった。ハイヒールの靴は人の足の形状を考慮しておらず、まして生体力学は考慮されていない。
【0003】
2cmまたはそれ以上のかかとの高さの履物などは、一般に、アッパーと、アッパーに接続されたソールアセンブリという複数の層および領域を含む靴形状を有する。ソールアセンブリは複数の層および領域を含み得る。靴用の「インサート」は圧縮性材料を含むことができ、完成した靴の中に配置されてもよい。靴のミッドソールは、靴の構造に直接組み込まれてもよい。インサートおよびミッドソールの両方は靴のインソール全体を構成してもよい。インソールの全ての層の追加による追加の体積とともに靴の内側に存在する足の体積に十分な空間があるように、正確な体積を考慮するためには、靴自体の型(靴型と呼ばれることもある)に、インソール層の全て、並びにその寸法及び大きさを考慮する。
【発明の概要】
【0004】
靴のインソールは、圧縮性軟質材料と、圧縮性軟質材料の下の第1のファイバーボードの材料層と、第1のファイバーボード層の下の剛性複合踏まず芯補剛材層であって、インソールの領域の60%以下にわたって延在する複合踏まず芯補剛材層と、補強層であってもよい複合補剛材層の下の剛性および柔軟性の複合材層(例えば、かかとからつま先まで延在する)とを備える。ハイヒールの靴などの靴は、このようなインソールを備えることができる。本発明の実施形態は、着用性および快適性が改善されたインソールまたは靴を製造するための新しい構造、プロセス、および製造の改良を含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示の実施形態の非限定的な例を、以下に列挙する図面を参照して以下に説明する。本発明とみなされる主題は、本明細書の結論部分で特に指摘され、明確に特許請求される。しかしながら、本発明は、その目的、特徴および利点とともに、構成および動作方法の両方に関して、添付の図面とともに読まれる場合、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解されてもよい。
【0006】
図1】本発明の実施形態による靴の分解図を示す。
図2】本発明の実施形態によるインソールまたはインサートを示す。
図3】本発明の実施形態による、推進力および自然な足の歩行パターンに沿って曲がるミッドソールの一部を示す。
図4】本発明の実施形態による複合踏まず芯および補剛材を含むミッドソールの一部を示す。
図5】本発明の実施形態による方法のフローチャートを示す。
【0007】
説明を簡潔かつ明確にするために、図に示される要素は必ずしも正確に、または縮尺通りに描かれていないことが理解されるであろう。例えば、要素のいくつかの寸法は、明確にするために他の要素と比較して誇張されている場合があるか、またはいくつかの物理的構成要素が、1つの機能ブロックまたは要素に含まれている場合がある。対応するまたは類似の要素を示すために、図面間で参照番号が繰り返される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するために多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者であれば、本発明はこれらの具体的な詳細がなくても実施できることが理解されよう。場合によっては、周知の方法、手順、構成要素およびモジュールは、本発明を不明瞭にしないように詳細に説明されていない。明確にする目的で、同じまたは類似の特徴または要素についての説明は繰り返されていない場合がある。
【0009】
本発明の実施形態は、例えば、インソールの全長またはその長さの大部分に延在してもよい複合材層の上、下、または隣に含まれるインソールまたはミッドソールの領域(area)の60%以下にわたって延在する踏まず芯補剛材により、その長さまたは表面にわたって剛性が変化するインソールを備えることができる。アッパーの下に位置するインソールまたはインサートは、第1の柔軟性、衝撃吸収性、足の適合性および変形性、天然および/または合成ポリマー、独立気泡または連続気泡、織布または不織布、複合材料層またはハイブリッド材料層、例えば、ゲル、シリコーン、発泡体、スポンジ、レザー、フェルト、粘弾性、軟化材、EPDMゴム、ラテックス、ウール、ポリウレタン(PU)、エラストマー、EVA(エチレン酢酸ビニル)、熱可塑性プラスチック、TPU、熱硬化性樹脂、コポリマー、ポリアミド、または他の発泡性の変形可能および/または粘弾性材料を備えることができる。これらの軟質および/または圧縮性の層は、ゲルまたは発泡体を含むことができる。このような層は、かかとからつま先までの靴の長さに延在していてもよく、この第1の層の織布および/または不織布の天然または合成ポリマー、織布および/または不織布の複合材料および/またはハイブリッド材料(例えば上記に列挙した材料と同じリスト)の下のさらなる第2の層とともに対になっていてもよく、なっていなくてもよい。
【0010】
従来技術のハイヒールの靴とは異なり、本発明の実施形態による靴は、身体の力圧および自然な歩行を考慮することができる。いくつかの実施形態によるインソールは、例えば、かかと、土踏まず(arch)、靴の中央に向かって土踏まずの真下に配置されるさらなる隆起/膨らんだ衝撃吸収性材料を備えた戦略的設計を有していてもよく、さらなる快適性を提供し、静的および動的な足にかかる圧力、自然重力(pressure natural gravity)の一部を軽減するのに役立つ趾骨の下のさらなる材料を備えた、または備えていない戦略的設計を有していてもよい。
【0011】
いくつかの実施形態によるミッドソール(例えば、図1の例示的な層30を含む)は、足の自然な歩行に合わせて曲がり、集合的に使用される織布および不織布材料などの材料から作製されるか、または織布および不織布もしくは合成複合材料および/またはハイブリッド材料、例えば、炭素、ガラス、ケブラー、ゴムグレードなどの人工繊維、ならびにラミネート、熱可塑性プラスチック、ポリ乳酸(PLA)、天然繊維、プラスチック、熱硬化性樹脂、熱可塑性プラスチック、エラストマーもしくはプラスチックポリマー樹脂を備えまたは備えない天然および/または合成繊維複合材料から個々に作製され、それらは組み合わせてまたは個々に使用され、かかとからつま先まで延在する形状を備える、第1の剛性および柔軟性の材料から作製されてもよい。この第1の材料は、オーバープロネーションの軽減に役立つことができ、トルクに抵抗することができる。ミッドソールは、いくつかの層を含む中敷き/インソールの下に配置されてもよい。ミッドソールは、かかとからつま先まで延在していてもよく、例えば、補剛材とともに足の長さの複合材層を含んでもよい。
【0012】
ミッドソール補剛材または踏まず芯補剛材は、ミッドソールに隣接して取り付けられるかまたは付着され、ミッドソールの剛性を支持してもよい第2の剛性材料から作製されててもよく、第2の剛性材料は、複合ラミネート踏まず芯およびつま先補強層(複合ラミネート踏まず芯およびつま先補強層は例えば図1の層30であってもよい)よりも柔軟性が低く、そして、かかとから土踏まずの底部まで延在してもよいもよく、靴の全長、または実質的に全長にわたって延在することができる。ミッドソール補剛材(例えば図1の層25)は、例えば、熱可塑性プラスチック、ポリ乳酸(PLA)、天然および/または合成繊維、プラスチック、炭素熱硬化性樹脂、熱可塑性プラスチック、エラストマー、プラスチックポリマー樹脂、土踏まず板部材、ボール紙、ゴムグレード、ファイバーボード、MDF、織布または不織布インソールボード、木材、木材パルプ、ポリエステル繊維、生体材料、ストローベルインソールボード、レザー、EVA、ナイロン、紙、ラミネートまたは非ラミネート合成または天然材料、連続気泡または独立気泡材料、繊維補強樹脂ラミネート、レザーボード、パーティクルプレスボード、セルロースまたは他の天然もしくは合成複合材料のラミネートを備えるまたは備えない繊維補強複合材であってもよい。ミッドソール補剛材は、踏まず芯(shank、例えば層30)が動くことを防ぎ、ハーネスの形状を保つことができる。
【0013】
補剛材(例えば図1の層25)および複合踏まず芯層(例えば図1の層30)は、土踏まず板部材、ボール紙(例えば図1の層20および35)などのファイバーボード材料、織布または不織布、材料、セルロース、インソールボード、ナイロン、ラミネートまたは非ラミネートの天然または合成材料、繊維補強樹脂ラミネートおよび他の高度な複合材料、紙、木材、生体材料、ポリエステル繊維、連続気泡または独立気泡材料、不織布または織布インソールボード、ポリエステル、ウール、ストローベルインソールボード、EVA、ゴムグレード、コポリマー、PMMA、PESU、PET、PBT、ABS、PEEK、PEI、PCT、または熱可塑性プラスチック、木材パルプ、紙、レザーボード、レザー、パーティクルプレスボード、MDF、織物、フェルト、スクリム、ナイロン、他の天然および複合材料などの層の間に挟まれるか、または囲まれてもよい。これらのサンドイッチ層は、内部補剛材および複合材層よりも幅が広くてもよい。「内側」層(複数も含む)(例えば図1の層25および層30)は、土踏まず板部材、ボール紙、竹、コルク、MDF、セルロース、または他の材料などのファイバーボード材料の間に挟まれてもよく、追加の踏まず芯補剛材を使用してもよく、それは、プラスチック、竹、フェルト、紙、織物、スクリム、木材、セルロース、レザーボード、コルク、ポリエステル、ウール、パーティクルプレスボード、レザーボード、ナイロン、インソールボード、ラミネートまたは非ラミネート、天然または合成の配合材料、連続気泡または独立気泡材料、織物または不織布、または他のファイバーボード材料、複合材料、熱硬化性樹脂などで作製されてもよい。補剛材層および踏まず芯層は、土踏まず板部材、ボール紙、MDF、またはセルロースなどのファイバーボード材料の間に挟まれてもよい。ファイバーボード材料の層は、例えば1/4インチ、または踏まず芯および踏まず芯補剛材層よりも広い別の寸法であってもよい。ファイバーボードまたは土踏まず板部材層の周縁は、例えば、互いにのりで接着され、びょうで留められ、結合され、高圧または加熱され、縫い付けられ、縫合され、ステープルで留められ、締結され、紐で留められ、ネジで留められ、釘で留められ、形成され、成型され、または釘で閉められてもよく、複合材層を包む。靴の製品の製造に使用されてもよい釘、びょう、ステープルは、ファイバーボード材料、セルロース、土踏まず板部材を貫通してもよく、例えば、「サンドイッチ構造」の縁部に配置することによって、複合材を貫通してもよいか、または貫通しなくてもよい。この補剛材は、土踏まずに対する支持を与えるためにかかとから土踏まずまで延在してもよく、縦アーチ(longitudinal arch)を維持することができ、靴の形状を画定することができ、靴の耐用期間中の全てのストレスを通じて前部およびかかとの整列を維持することができ、靴の形状の完全性を維持することができ、足の追加の補強として使用することができる。複合材および補剛材層は、靴全体に追加の衝撃吸収性および強度を提供することができ、さらに靴全体の重さも軽減し、従来の靴よりも軽くし、着用者の自然な歩行および生体力学を考慮に入れている靴を作製する。ミッドソールは、例えば、土踏まず板部材、ボール紙、ファイバーボード、セルロース、パーティクルプレスボード、レザーボード、レザーなどのファイバーボード材料の間に取り付けられてもよいか、または包まれてもよく、インソールの下に位置する。この材料は、靴に追加の支持を与えてもよく、湿気を吸収してもよく、着用時の摩擦に耐えるのに十分な耐久性があってもよく、柔軟性があってもよく、着用中または湿気もしくは汗によって硬化および亀裂が生じすることがなく、厚さが均一であってもよく、軽量であってもよく、収縮または伸びに耐性があってもよく、びょう、接着剤、釘、ネジ、ステープル、またはステッチを保持することができ、寸法が安定してもよく、製造または着用中に変化しなくてもよく、ミッドソールの層を含む目的のため、および製造目的のために使用することができる。
【0014】
「サンドイッチ構造」の内側の2つの中間層は、1つの剛性踏まず芯補剛材を含むことができ、土踏まずの支持を与えるためにかかとから土踏まずまで続く剛性を支持することができ(例えば図1の層25)、靴の形状を画定し、靴の完全性を維持し、かかとからつま先まで続く剛性および柔軟性の材料(例えば層30、例えば踏まず芯)に取り付けられる。これらの層は、靴全体に追加の衝撃吸収性および強度を与え、さらにまた、靴全体の重さを軽減し、従来の靴に対してより軽くし、着用者の自然な歩行および生体力学を考慮に入れた靴を作製する。従来技術の靴は金属またはプラスチックを使用しているが、本発明の実施形態における層は、天然および/または合成の複合材、および/またはハイブリッド材料、例えば、繊維補強樹脂ラミネート、炭素などの人工繊維、複合ラミネート、熱可塑性プラスチック、ポリ乳酸(PLA)、天然繊維、プラスチック、熱硬化性樹脂、熱可塑性プラスチック、エラストマーもしくはプラスチックポリマー樹脂、または繊維補強複合ラミネートから作製された、集合的または個々に使用される織布および不織布材料を含んでもよい。これらの2つの中間層は、その2つの中間層の上および下に配置される、ファイバーボード材料、例えば、土踏まず板部材、ボール紙、セルロース、レザー、パーティクルプレスボードの間に挟まれてもよい。この材料は、追加の衝撃吸収性を与え、ミッドソールの中間層を含む目的、および製造目的のために使用される。層20は、層35よりも薄くてもよく、材料的に同じまたは異なってもよく、層35よりも柔軟であってもよく、形状保持(shape retention)を備えてもよく、湿気を吸収してもよく、湿気または汗による硬化または亀裂に耐性があってもよく、湿気および熱による収縮または伸びに耐性があってもよい。層35(例えば、ファイバーボードまたは土踏まず板部材)は、層20よりも硬くて厚くてもよく、靴の腰部/土踏まずおよびかかとで発生する多大な負荷に耐えることができ、着用時の摩擦に耐えるのに十分な耐久性を有してもよく、軽量であってもよく、びょう、接着剤、ネジ、釘、ステープル、ステッチを保持する能力を有してもよく、釘を保持する強度、曲げ強度を向上させることができ(寸法的に安定しており、着用中または製造プロセス中に変化しない)、柔軟性があってもよく、形状保持を有してもよい。
【0015】
本明細書に記載される靴の実施形態は、矢状面(sagittal plane)での柔軟性を可能にしてもよく、一方で、歩行周期全体にわたる安定性を確保するために正面および横断面での剛性を提供する。この剛性はハイヒールの靴に特有のニーズであってもよい。この歩行周期の安定性の向上により、より流動性が高く、痛みのない歩行を可能にしてもよい。これらの特性は、材料の選択および複合材料の材料構造の設計の組み合わせによって達成されてもよく、ラミネートの各層および集合的に複数の層における繊維の量、配向、長さ、および方向を含むがこれらに限定されない。
【0016】
本発明の実施形態は、圧縮性材料を含んでもよく、圧縮性材料は、例えば、生体力学的な支持形状を有するゲルおよび/または(1つまたは複数の層、例えば図1の層10および15において集合的にまたは個々に使用することができる)発泡体の変形可能なインソールのようなカスタムの足に適合する複合材料またはハイブリッド材料であり、支持形状は、足を安定化させて支持するのに役立つ矯正器具から着想を得ており、足、足首、膝へのストレスを軽減し、安定性、腰背部を改善し、衝撃吸収性を有しステップごとにかかとおよび前足への衝撃を軽減し、快適性および支持、変化に抵抗する非常に優れた能力、優れた圧力分布、各ステップ後の形状を保持し経時的に形状を保持する高い弾性、足を涼しく保ち、摩擦を引き起こし摩擦が痛みを引き起こすことになる足で発生する熱を最小限に抑える最適な温度を与える温度調節された冷却特性を提供し、人間工学的支持および通気性の向上を提供する。このインソールまたはインサートは、例えば以下の設計の一部または全てを含むことができる:母指球(the ball of the foot)の負担を減らすことができ、結果として中足骨への圧力を軽減し、靴の中で足が前にずれるのを防ぐメットパッドを備えまたは備えないフットベッドの全長および足全体のインソール;柔軟性のある土踏まずの支持が、最大限の快適性を可能にし、歩行中に足が靴の中でしっかりと保たれ、また、回内運動も防ぐ足の形状を形成する靴に組み込まれてもよく;かかと内のコブラカット設計が、かかとに追加のクッション性を提供し、足底筋膜の圧力を軽減し、足が靴の中で動きすぎないよう足を保持することができ;フットベッドおよび/またはつま先のバーは、趾骨/つま先にかかる圧力を軽減し、槌状足指症の形成を防ぐことができる。
【0017】
本発明のいくつかの実施形態では、靴のつま先のボックスは、趾骨(例えばつま先)にかかる圧力を緩和し、軽減し、外反母趾変形の悪化および進行を低減させるために、より深く(例えば幅広に)することができる。いくつかの実施形態におけるアウトソール(例えば図1の層40)は、ミッドソールの摩耗を軽減するために、複合材料、合成もしくは天然材料、またはハイブリッド材料(例えば、繊維強化樹脂ラミネート、レザー、ポリウレタン((PU)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、プラスチック、ASA、PMMA、PEEK、TPU、EDPMゴム、生体材料、熱可塑性プラスチック、コポリマー、バイオプラスチック、コルク、ラテックス、熱可塑性ゴム(TRP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、天然もしくは合成ゴム、特注ポリウレタン(BPU))、または他の材料であってもよく、グリップ力を提供し、着用者の滑りを防ぐことができ、地面と直接接触する靴の補強を提供し、靴の耐久性を向上させ、柔軟性があっても、防水性があってもよく、追加の衝撃吸収性を提供してもよい。かかとの先端またはプロテクターは、靴および着用者が地面とぶつかるときに保護するために使用することができる。かかとのプロテクターは、平らな材料または波形の材料であってもよく、かかとの先端の底面の正確なサイズおよび形状に適合するように成形されてもよい。かかとはアウターソールの底部に付着していてもよい。かかとの先端は、複合材料、またはハイブリッド材料、または天然材料(例えば、ゴム、TPU、プラスチック、TPU、ナイロンなど)で作製されてもよい。いくつかの実施形態におけるかかとは、例えば2.5cmまたはそれ以上であってもよく、足のかかとの下に位置し、地面と接触してもよい。金属ロッドは安全性を確保することができ、かかとの骨の下の中央で着用者の足首関節に沿って配置することができる。かかとカウンターは、足を支持し、「パンプバンプ(pump bump)」とも呼ばれるハグランド(Haglund)の変形を最小限に抑え、靴の中に保持するのに役立つ追加のパッドを備えまたは備えずにかかとカウンター剛性に保つために使用することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、靴は、従来技術のハイヒールの靴よりも軽く、より衝撃吸収性が高い。
【0019】
図1は、本発明のいくつかの実施形態による、インサートまたはインソール、およびミッドソールを含む靴の分解図を示す。図1は、ハイヒールの靴を示しているが、本発明の実施形態では他のタイプの靴を使用することもできる。他の層または層の配置が使用されてもよい。図1を参照すると、靴のインサートは、インソール(例えば層5~20)およびミッドソール(例えば層25~35)を含むことができる。靴は、当該技術分野で知られているように、足を覆い、または足を靴の中に収容もしくは保持するアッパー1を含んでもよい。アッパー1は、人の足の大部分に良好に適合するように、他の同等の靴よりもわずかに広いつま先のボックスおよび大きな総体積を有することができる。中敷き5は、ミッドソールおよびインソールの上に配置されてもよく、靴に挿入された足と直接接触してもよく、抗菌性、吸汗性、および/または防臭特性を備えまたは備えずに作製されてもよい。中敷き5は、インソールまたはミッドソール3の上部にある薄い材料片であってもよい。中敷き5は、着用者の足を靴のあらゆる内部構造および内側の縫い目から保護することができ、インソールに直接取り付けることができ、例えば、発泡体またはゲルのような追加の軟質のハイブリッドまたは複合材料を備えまたは備えに使用されるゲルまたは発泡体材料であってもよい。
【0020】
層10は、足に適合する変形可能な材料、例えば、ゲル、発泡体、シリコーン、または連続気泡もしくは独立気泡、または連続気泡のスポンジ状上部を含む、軟質の変形可能な材料、または圧縮性軟質材料を含むことができる。層10は、重力のより多くの衝撃吸収性を提供することができ、筋肉疲労を軽減し、着用者の足にぴったり合い、圧力の分散および軽減を提供し、筋肉疲労を軽減して、着用者がより長くより快適に立ち、歩き、または踊ることを可能にし、かかとから中足骨までの完全長のフットベッドを提供し、温度/圧力/湿度の条件に関係なく安定性および寸法を維持し、最適な温度を与える温度調節された冷却特性を提供し、向上した通気性を提供し、人間工学的な支持を提供し、圧力が取り除かれると元の形状に戻ることができ、エネルギーを吸収することができる。様々な層が省略されてもよく、例えば層10は、層15を伴ってまたは伴わずに使用されてもよく、追加の層、材料、または構造が含まれてもよい。層5および10は、一緒に取り付けられ(例えば、付着され、セメントで接着され、融合され、熱結合され、結合され、形成され、高圧にされ、加熱され、締結され、成型され、またはのりで接着され)てもよい。層10および15は、取り付けられ(例えば、付着され、融合され、成型され、結合され、熱結合され、セメントで接着され、締結され、形成され、高圧にされ、加熱され、のりで接着され、一緒にのりで接着され)てもよい。
【0021】
足に適合する変形可能な圧縮性の層(例えばゲルまたは発泡体)のインソールインサート15は、層10の(上にある足、および下にある靴の底部に対して)下に配置されてもよい。層10および15は圧縮性であってもよく、互いに同じ材料または異なる材料から作製されてもよく、一実施形態では、層10はゲルであり、層15は発泡体である。一実施形態では、柔軟性を高めるために、層10および15に異なる材料を使用することができる。一方の層にゲルを使用することができ、他方の層にゲルとしてより柔らかい発泡体を使用すると、場合によっては硬くなりすぎることがある。他の実施形態では、より十分にバランスのとれた靴にするために、異なるような挙動を示す異なる発泡体および/またはゲルを2つの層の各々に使用することができる。層10および15は中敷きまたはインサートの一部とみなされてもよく、インソールの一部とみなされてもよい。いくつかの実施形態では、層10および15は1つの層に結合されてもよい。
【0022】
層5および10の下に配置されたファイバーボード材料(例えばセルロースまたはボール紙)層20は、追加のクッション性を提供することができ、製造/生産を支援することができ、複合材料または層(例えば層25および30)の保護、ならびにミッドソールの追加の補強を提供することができる。踏まず芯層(例えば層30)は、ファイバーボード材料層20と補剛材層(例えば層25)との間に配置されてもよい。層20および35は、ファイバーボード、土踏まず板部材、天然もしくは合成組成物、織布もしくは不織布、ラミネートもしくは非ラミネート、スクリム、織物、フェルト、コルク、レザー、紙、インソールボード、ボール紙、セルロース、レザーボード/レザー、パーティクルプレスボード、MDF、または天然もしくは合成の織布もしくは不織布の連続気泡もしくは独立気泡の材料の代わりに、またはそれらに加えて使用されてもよい。層20および35および40は、容易な製造を可能にし、層25および30の周囲を挟んでもよく、層20、25、30および35の全てが「サンドイッチ構造」を形成する。層40は、このサンドイッチ構造の外層を形成することができる。層35はミッドソールを摩擦および摩耗から保護する。層35および40は、良好な取り扱いを可能にし、例えば、アウターソールが摩耗により交換する必要がある場合、着用者にとって靴屋による容易な修理を可能にしてもよい。
【0023】
踏まず芯補剛材または補剛材層25は、複合材、高強度複合材、またはハイブリッド材料(例えば、複合ラミネート、またはハイブリッド、または熱可塑性プラスチック、または熱硬化性樹脂、またはプラスチック)であってもよい。いくつかの実施形態では、補剛材層25は、ファイバーボード層、MDF、またはボール紙もしくはレザーボード、レザーもしくはパーティクルプレスボード、または典型的には層25の熱可塑性バージョンよりも厚い土踏まず板部材であってもよい。踏まず芯補剛材25は、ファイバーボード材料層20の下に配置されてもよく、靴が潰れるのを防ぎ、靴の中にあるときに着用者に最大限の支持を提供し、(金属片と比較した場合に)軽量であってもよく、いくつかの実施形態では伸縮しない。踏まず芯補剛材25は、いくつかの実施形態では、インソールまたはミッドソール3の領域の60%以下、または踏まず芯層(例えば層30)の領域の60%以下にわたって延在してもよい。他の実施形態では、踏まず芯補剛材25は、他の領域のみ、例えば、インソールもしくはミッドソール3、または踏まず芯層の領域の実質的に60%、実質的に55%、実質的に65%、または他の部分にわたって延在してもよい。さらに、複合材層またはゲル層などの他の層は、かかとから靴の先端までの靴の長さ全体に延在していなくてもよく、例えば、これらの層の1つまたは複数が、かかとからつま先の領域まで延在していてもよい。典型的には、ファイバーボード層20および35は、層35および30よりも幅が広く、長く、より広い領域に広がっている。
【0024】
補剛材層25は、一体であるかのように、複合材または踏まず芯層30に直接取り付けられ(例えば、付着され、融合され、熱結合され、結合され、形成され、成型され、締結され、高圧にされ、加熱され、またはのりで接着され)てもよく、または層25および30は、一体として一体として取り付けられてもよく、層25は、複合材層30の上または下に配置されてもよい(例えば、靴の中にあるときは上、例えば、層25は層30よりも足に近くてもよい)。補剛材25がファイバーボード材料またはセルロースである場合、それは層30に取り付けられなくてもよい。補剛材層25は、層30の複合材がかかとから土踏まずまで(同一の広がりを持たないまたは補剛材25と結合していない層30の部分と比較して)柔軟性が低くより硬く、動かないことを確保してもよい。従来技術のハイヒールの靴は、ミッドソールを一体として成型して組み込んでいないため、踏まず芯として金属を使用してもよく、金属踏まず芯を靴型に取り付け、それをハンマーまたは機械で適切な形状にプレスする。
【0025】
従来技術の靴のような金属性の踏まず芯または金属性の踏まず芯全体の修理の代わりに、実施形態は、土踏まず板部材、ファイバーボード、セルロース、熱硬化性樹脂、コポリマー、ポリアミド、プラスチック、または熱可塑性プラスチックの追加のピースを、例えば土踏まずからかかとの領域に関して、踏まず芯補剛材として複合踏まず芯30上に取り付けられ(例えば、のりで接着され、締結され、形成され、成型され、または結合され)てもよい層25に使用することができる。
【0026】
踏まず芯およびつま先補強材30は、踏まず芯補剛材25の下に位置する剛性および柔軟性の踏まず芯層であってもよく、屈曲可能な複合ラミネート(例えば炭素繊維)から形成されてもよく、足下の支持を提供することができ、靴の着用者が地面上の硬い物体を感じないよう保護し、安定性を向上させ、追加の衝撃吸収性を提供し、足の柔軟性を向上させて疲労を軽減し、足が誤った方向に回転するのを防ぎ、足の保護を向上させる。複合材層30は、例えば図3に示されるように、その一部が下ではなく上に曲がることができるという点で、剛性および柔軟性であってもよい。踏まず芯層30は補強層であり、靴に形状を与える部分であり、また靴を頑丈に保つ部分でもある。踏まず芯およびつま先補強材30は、インソールのかかとの領域からインソールのつま先の領域まで延在してもよい。踏まず芯および足の下の補強は、着用者が地面に硬い物体を感じないように保護することができ、安定性を向上させることができ、追加の衝撃吸収性を提供することができ、足の柔軟性を高めて疲労を軽減することができ、足の保護を向上させることができ、(従来技術の金属と比較して)軽量であってもよく、踏み出す際により多くのエネルギーを可能にすることができ、自然な歩行パターンに従って自然な足の動きを最適化および強化することができ、エネルギーを節約することができ、ミッドソールのサイズおよび体積を削減して、疲労をさらに軽減する軽量の靴を作製することができ、伸縮しないようにすることができる。
【0027】
踏まず芯およびつま先補強層30ならびに土踏まず板部材層35は、足の自然な歩行に従う推進力により、上向き、背屈および底屈(矢状面)の一方向の動きのみで曲がることができ、例えば、この屈曲は一方向であってもよく、典型的には、この層は、足が横断面または前面に動かないため、反対方向(下方向)に移動/屈曲することができないか、またはすべきではない。これは足を保護するように作用し、過度の屈曲を最小限に抑えて疲労を軽減する。ハイヒールを頻繁に履くと、つま先を過度に伸ばした位置に留める可能性があり、一実施形態によるミッドソールはこれに対応できる。かかとから土踏まずの領域まで移動することは望ましくない場合があり、したがって、いくつかの実施形態では、層30は、かかとの領域3から土踏まずの領域23までの領域、例えば、層25の範囲の60%以下の所定の位置に保持される。人が歩くとき、力の圧力および地面の反力は周期的な動きで足全体に吸収される。
【0028】
足は3つの異なる方向で衝撃吸収材として機能してもよい。1つ目は回内であり、歩行サイクル中の足の動きであり、足が内側に回転して衝撃を排除する。人が走るかまたはジャンプすると、足は主に足首を内側に向けて足の外側端部で地面と衝突する。人の体重が足全体に分散されると、足および足首が内側に向き、土踏まずが平らになる。足が衝撃を吸収する2つ目の方法は、横アーチ(transverse arch)を平らにすることである。足には5つの中足骨がある。横アーチはこれらの中足骨を横切る。歩くとき、足は足の外側から親指まで、母指球を横切って内側に回転する。
【0029】
足は第5中足骨から地面と接触する。第5中足骨は非常に柔軟性があるため、穏やかな影響を与える。横アーチが平らになり始め、母指球を広げる。足が衝撃を吸収する3つ目の方法は、つま先を広げることである。足に体重がかかると、中足骨が広がり、つま先が広がる。これにより、体の安定した基部が得られる。さらに、このようにつま先が広がることで、地面と接触する領域が広くなるので、足の神経末端が地面からの情報を受け、伝達することができるようになる。
【0030】
歩行に追従する屈曲可能な層を有するため、足の推進力(足のつま先の領域)の支持を増大することができる。一方向性の層30は、着用者の足が地面に着地するときの柔軟性、最大の推進力を可能にするつま先離れ、および経済的に人間工学的に誘導される歩幅を提供するように設計されてもよい。このような機構は従来技術のハイヒールの靴には使用されていない。つま先の領域/フットベッド33は、柔軟性があってもよいか、またはかかとから土踏まずの領域までの間の領域よりも柔軟性があってもよい。
【0031】
層20および35は、土踏まず板部材、MDFまたはボール紙またはセルロースなどのファイバーボード材料であってもよい。層20および35は、複合ラミネート層30および補剛材層25、ならびに場合によっては他の層の周囲を一緒に包むことができる。層20および35の縁部または側部は、それらが包み、取り囲み、または挟む層を超えて(例えば、踏まず芯層の幅を超えて、かつ補剛材層の幅を超えて)延在することができる。層20および層35の縁部または側部は、削られてもよいか、または薄く裂かれてもよく、互いに結合されて(例えば、付着され、融合され、熱結合され、結合され、セメントで接着され、高圧にされ、加熱され、形成され、成型され、ステープルで留められ、縫い付けられ、ネジで留められ、縫合され、紐で留められ、釘で留められ、締結され、びょうで留められ、またはのりで接着されて)互いに縁部もしくは周辺部に取り付けられて、少なくとも複合材層および補剛材層をシールすることができる。一実施形態では、複合材層および補剛材層は互いに接続または取り付けられるが、封入層20および35には接続されない。複合材層および補剛材層はファイバーボード層のサンドイッチ構造の内側に配置されてもよく、ファイバーボード層は、それらが複合材層および補剛材層を超えて延びるそれらの周辺部で互いにのみ取り付けられてもよい。層10、15および/または20は(例えば、融合され、成型され、付着され、のりで接着され、熱結合され、セメントで接着され、加熱され、高圧にされ、形成され、結合され、締結されて)取り付けられてもよい。層25および30は、層20と35の間に拘束または挟まれてもよいが、層25および35に直接取り付けられていてもよい。
【0032】
アウターソール40は、靴が地面にぶつかるときに靴に補強、および追加の衝撃吸収性を提供することができる。一実施形態では、かかと45は、2.5cm以上であり、着用者のかかとの下に位置することができ、地面に触れることができる。かかと45は、かかとの骨の下の中央に、靴の後部が地面に触れることができるように着用者の足関節に沿って配置されてもよい。
【0033】
インソールまたはミッドソール3は、層5~35を含むことができ、金属、鋼または真鍮の構成要素と比較して質量を大幅に軽減することができ、着用者に対する安全で安定した最大限の支持を確保することができる。
【0034】
踏まず芯補剛材または補剛材層25は、ミッドソールの一部の硬性および剛性を提供および増強することができ、例えば、一例では、複合踏まず芯層30の60%以下が、例えば、土踏まずからかかとまで、かかとから中足骨まで、またはミッドソールの後部から中間部分まで、層25によって補強されてもよい。補剛材層25は、複合材層の他の部分、例えば、その層の50%または60%にわたって延在してもよい。補剛材25の材料は、熱可塑性プラスチック、プラスチック、熱硬化性樹脂、ゴムグレード、コポリマー、ファイバーボード、土踏まず板部材、ボール紙、またはセルロースなどの複合材料と一緒に機能してもよい任意の適切な材料であってもよい。典型的には、補剛材25は、踏まず芯およびつま先補強材30よりも柔軟性および剛性が低い第2の材料から作製される。フラットシューズとは対照的に、かかとを備えた靴の製造は、(例えば、MPaで測定される)足の土踏まずの強度にさらに注意を払う必要があるため異なる。したがって、本発明による踏まず芯および踏まず芯補剛材は、従来技術の靴を改善することができる。
【0035】
図2は、本発明の実施形態によるインソールを示す。図2において、インソール層100(図1の層10に対応してもよい)は、図2の底部、例えば、層の裏側に、例えばゲルであってもよい円形領域105を含み得る。中央に盛り上がった領域を有する三角形領域110は、例えばゲルであってもよい。土踏まずの近くまたは上の隆起した湾曲領域115は、例えばゲルであってもよく、より小さな三角形領域117、および層の前部近くの図の上部の水平方向の「足」成形領域120もゲルであってもよい。ゲルのインソール100の全体がフィルムに包まれていてもよい。領域105~120の他の形状または位置が使用されてもよく、ゲル以外の緩衝材またはパッド用の材料が使用されてもよい。
【0036】
図3は、本発明の実施形態による、推進力を受けて、且つ自然な足の歩行パターンに沿って曲がる複合材層の一部を示す。図3では、複合材層の前部は、複合材層踏まず芯およびつま先補強層(例えば、図1の層30)が前部で曲がり、上方に(例えば、足に向かって、地面から離れて)曲がり、中央から後部では、補剛材(例えば図1の層25)が、複合材層がいかなる方向にも曲がることを防ぐ。補剛材のない部分(例えば土踏まずの下)は、足の自然な歩行パターンに従うように上に曲がる。この部分が上に曲がる一方で、複合材層が他の方向に曲がることは望ましくない。足をより良く支持するために、層30は上に曲がることができる。いくつかの実施形態では、複合材層が他の方向に曲がることは望ましくない。
【0037】
2歳頃、人の足はまだ柔軟で柔らかいが、筋肉および土踏まずが成熟し始める。年齢を重ねるにつれて、足はより狭くなり、より発達した足のように見え始める。成長し続けると、軟組織の適応力が低下し、土踏まずを支持して圧力を軽減するための支持および安定性が必要になる。足関節は足を上下に動かす(底屈および背屈)。つま先も上下に動く。足の中央は動かない。層30が上方に曲がる理由は、つま先が背屈し、下に曲がらないように支持されるためである。ハイヒールでかがむと槌ゆび(hammer toes)を引き起こす可能性があり、つま先が強制的にくっつけられる。層30は、従来技術の靴とは異なり、ハイヒールの靴でそのようなことが起こるのを防ぐことができる。足の重要な機能は、立脚期(stance phase)における体重の推進力である。この機能は、横足根関節(ミッドフット)の固定および固定解除によって可能になる。かかとが着地中、足は面に適応するために柔軟性が必要であり、この柔軟性を提供するために横足根関節が固定解除される。歩行サイクルの後半では、次に足は体量を前方に推進(propel)するための堅固なレバーとして機能する必要があり、横足根関節の固定によって可能になる。足の回内/回外の間、距舟関節および踵骨立方骨(ミッドフット)関節の軸は互いに平行であるため、それらは独立して動き、横足根関節を固定解除することが容易になる。回外内反の間に軸が互いに交差し、中足指節関節を固定して動きにくくする。
【0038】
図4は、本発明の実施形態によるミッドソールの一部を示す。図4において、踏まず芯補剛材(例えば図1の層25)は、かかとから土踏まずまで延在する領域400として示されており、踏まず芯およびつま先の補強材層(例えば図1の層30)は、かかとからつま先までの部分(踏まず芯およびつま先の補強材層は、その上に補剛材層が配置される部分で隠れる部分)410内に隠されておらず見ることができる。踏まず芯補剛材は、熱硬化性樹脂、熱可塑性プラスチック、コポリマー、または土踏まず板部材、セルロースもしくはボール紙、MDFなどの異なるファイバーボード材料であってもよい。
【0039】
ゲルを含む層、例えば層10または図2に示される層は、55~65ショア(shore)または約55ショアのショアまたはデュロメータレベルを有するゲルを含むことができ、他の実施形態では、ショア範囲は25~65であってもよい。より低いショアレベル、例えば5~15ショアを有する発泡体またはゲルは、適合性のある材料、例えば55~65ショアを有する発泡体またはゲルの下で使用されてもよい。いくつかの実施形態において所望の軟性を達成する1つの方法は、55ショアを有する材料を使用することを含み、これをより低いショア、例えば5~15ショアを有する特定の領域における材料と組み合わせること、または25~50のショア範囲では組み合わせずにゲルを利用することができる。一実施形態は、フィルムが破損しないように、ショア55の圧縮性材料、例えば発泡体またはゲル、例えば15のデュロメータショア尺度を有する追加の発泡体を使用することができる。実施形態は、基部が55~65であり、隆起部またはパッド(例えば領域105、110、115および120)が25~50の所望の範囲、またはより低い、例えば10ショアもしくはおよそ10ショアである、デュロメータショア測定値を有するゲルインソールを使用することができる。
【0040】
足病学の観点から、従来技術のハイヒールの靴は一般に十分に機能していない。従来技術のハイヒールの靴には、以下のような問題が含まれる場合があり、本発明の実施形態はこれらの問題を軽減できる。
■圧力分散が考慮されていない場合がある(例えば、体重の大部分が前足にかかる)。
■足の形状に沿うように設計されていない場合があり、土踏まずの支持を十分に提供していない。
■薄型の矯正器具でも、土踏まずを持ち上げることにより靴から足が浮いてしまうため、ハイヒールでは着用するのが非常に難しい場合がある。また、靴の中でずれる傾向もある。
■快適さのための十分なパッドを有していない場合がある。
■分散型かかとロッドを用いると、靴のかかとが、かかとの骨の中央ではなく後部に位置する場合、体量が前方に押し出されることにより、母指球に早期の痛みが生じる。さらに、上半身は前かがみに傾きやすくなる場合があり、膝は(ほぼ)常に曲がった位置に保たれるため、特に大腿四頭筋の筋肉疲労が悪化する。かかとに体重をかけて静止する能力が大幅に低下する場合がある。これは歩き方に影響を与える場合があり、自然なかかと-つま先の動作ではなく、着用者は足を先に着地して歩くことを強制される場合がある。
■従来技術の靴は、前足部の正常な構造に適合しないタイトフィット/狭いつま先のボックスにより、外反母趾変形の症状および進行を悪化させる場合がある。かかとにより足の親指に圧力がかかり、足の親指が第2趾の指に向かって押されることにより、さらなる悪化を引き起こす。
■中足骨痛症-体重(圧力)の大部分が母指球にかかると、前足の脂肪体が過剰に使用され、脂肪体が薄くなる。
■神経腫-タイトフィット/狭い靴は、母指球に圧力がかかり、中足骨頭が一緒に圧迫されることにより、足の神経に炎症を引き起こす可能性がある。
■槌ゆび-かかとの高さにより、つま先が前傾するときに強制的に曲がる。時間が経つと、曲がったつま先はもはや自然にまっすぐにならない可能性がある。これはまた、靴の中に十分な空間がなく、タイトで狭いつま先のボックスによる場合がある。
■足首の捻挫-このような従来技術の靴は十分な支持を提供していない場合があり、インソールが非常に滑りやすいため、着用者は足首をひねりやすくなる。
■足の嵌入爪-ハイヒールによりつま先が一緒に圧迫され、足の親指が皮膚に食い込み、陥入爪が生じる可能性がある。
■背痛-靴により骨盤が前傾することにより、股関節屈筋および大腿屈筋が緊張する場合がある。これはまた、体重が前方に押し出されることで、背中の湾曲またはアーチが大きくなる可能性がある(例えば、これにより姿勢が変化する場合がある)。
■ハグルンド変形、別名「パンプバンプ(Pump Bump)」-パンプススタイルの靴の硬質の後部が圧力を生み出し、歩行時に肥大を悪化させる可能性がある。
【0041】
いくつかの実施形態では、本発明による靴、インサートまたはハイヒールの靴は、以下であってもよい。
■衝撃を吸収し、ステップごとにかかと、土踏まず、および前足にかかる衝撃を軽減する、足に適合する変形可能な圧縮性インソールを使用する。これにより、快適さおよび支持を提供することができ、変化に耐える良好な優れた能力(例えば緩衝能力)を提供することができ、良好な圧力分散を提供することができる。高い弾性が用いられると、各ステップ後にその形状を保持するのに役立ち、時間が経ってもその形状を保持できることが可能となる(例えば寸法安定性がある)。
■「メットパッド(met pad)」を含み、例えば、図2の土踏まず付近の円形領域3は、母指球から体重を取り除き、中足骨にかかる圧力を軽減し、靴の中で足が前方にずれるのを防ぐことができる。
■領域115の近くに柔軟性の土踏まずの支持を含み、これを足の形状に合わせて形成する靴に組み込むと、最大限の快適性が可能になり、歩行全体の間、足が靴の中で安定に保たれ、回内も防ぐことができる。
■円形領域105の近くにコブラカットを含み、かかとにクッション性を提供し、足底筋膜への圧力を軽減する。コブラカットは、かかとの後ろの領域(例えば左側から始まる)であってもよく、かかとの後部の周囲を包み、(右側で)土踏まずに向かってまっすぐに延在する。
■つま先のバー、ならびに領域110および117の近くのつま先の下にパッドおよび追加のクッションを含み、静的および動的運動中に足のフランジおよび中足骨に支持を提供する。
■かかとの中央に追加のかかとバンプ(例えば、かかとの領域105の中央における盛り上がったバンプ)を備えた小さなかかとカップ(例えば領域105)を含み、靴の中で足を前方に動かすのを支援し、追加のパッドを提供する。
■かかとの配置により、快適性および保護のために重要な中央に集中されたかかとロッドを有することができる。
【0042】
実施形態は、つま先のボックスを広げることによって現代の着用者の実際の足の解剖学的構造により良く適合するように作製されてもよいカスタムの靴型を含むことができ、高さ、形状、甲の部分、ピッチおよび構造を変えることができ、より長くすることができ、あらゆる方向への移動へのアクセスを十分に提供できる。実施形態は、靴の実施形態の内部構成要素に適合するようにアップデートされた靴型を使用することができ、現代の着用者(例えば、女性、男性、ノンバイナリージェンダーの人々)の実際の足のサイズおよび尺度に適合するようにアップデートすることができ、美的完全性を維持しながらこれらの要因に適合するように十分な体積、サイズおよび適切な形状を有することができる。靴の製造に入り得る前に、足の形状を模倣し、形状および美的の両方を靴に与える、正確でなければならない靴型が製造される。例えば、歩くときの足の回転の仕方、かかとの高さ、つま先のボックスの深さまたは幅の仕様、および靴全体などの多くの要因が現代人の足により良くフィットするために考慮されてもよく、内部体積および内部のインソール/ミッドソール層(例えば図1のもの)、および美的設計も考慮されてもよい。設計プロセスの後半で、靴型を、靴の周りに成型または形成できるように靴の内側に配置することができ、靴がほぼ完成したときに再び使用して、エンドフィットが設計および美観と一致することを確認する。
【0043】
図5は、本発明の実施形態による方法のフローチャートを示す。図5の操作は、図1~4に示されるような構成要素を製造するために使用されてもよいが、他の靴およびインサートでも使用することができる。
【0044】
図5を参照すると、操作500において、第1の圧縮性ゲル層(例えば図1の層10)は、中敷き層(例えば、層5、直立した靴に挿入されるときに層5の下にある層10)および存在する場合、第2の圧縮性層(例えば層10の下にある層15)に、(例えば、付着され、のりで接着され、成型され、形成され、締結され、または結合されて)取り付けられてもよい。操作500において付着する前に、第1の圧縮性層は、第2の圧縮性層に関連する必要な形状に切断、形成、または成形されてもよく、第2の圧縮性層は、第1のファイバーボード層に関連して必要な形状に切断されてもよい。図5における操作の順序は異なってもよい。例えば、第1の圧縮性層の第2の圧縮性層への取り付けは、プロセスの終わりに向かって行われてもよい。
【0045】
操作505では、存在する場合、第2の圧縮性層(例えば層15)は、第1の圧縮性層(典型的には、第2の圧縮性層の上に位置する)および第1のファイバーボード層(例えば層15の下にあってもよい層20)に取り付けられてもよい。第1の圧縮性層の第2の圧縮性層への取り付けは、プロセスの終わりに向かって行われてもよい。
【0046】
操作510において、ファイバーボード層(例えば層20および35)は、補剛材層(例えば層25)および複合材層(例えば層30)よりも幅広になるように切断または形成されてもよい。
【0047】
操作515では、補剛材層(例えば層25)および複合材層(例えば層30)は、ファイバーボード層よりも狭く切断されてもよく、従来技術の靴よりも複雑なプロセスを使用してもよい。
【0048】
操作520では、補剛材層および複合材層は、ネジ、釘、ステープル、針、びょうがこれらの材料を貫通しないようにするために、例えばサンドイッチ構造に配置される前に、事前に異なる領域に配置された方策的な穴または穿孔を設けることができる。取り囲むファイバーボードまたはボール紙の層は、複合材層よりも幅が広くてもよく、および/または補剛材層および複合材層は、ネジ、ステープル、針、びょうまたは釘が内部サンドイッチ構造材料を貫通して、ネジ、ステープル、びょう、針または釘によって、特に摩耗および時間の増加とともに、薄層に亀裂を引き起こす可能性がある、穴が開けられるのを防ぐために事前にそれらに作製された穴を有してもよい。補剛材層および複合材層の組み合わせを取り囲むように各ファイバーボード層を配置する前に、補剛材層および複合材の1つまたは複数に穴、穿孔、または開口部が、切断または形成されてもよい。
【0049】
操作525では、補剛材層が、複合材層に取り付けられて(例えば、付着され、のりで接着され、締結され、結合され、融合され、加熱され、高圧にされ、成型され、または形成されて)もよい。
【0050】
操作530では、起こり得る場合、従来技術の靴よりも複雑なプロセスを使用して、かかとの高さおよび設計に応じて、補剛材層(例えば層25)および複合材層(例えば層30)は、靴型の正確な形状に成型され、および/または形成され、成形されてもよい(be molded, and or formed, and shaped)。層15、20、35、および40もまた、靴型の正確な形状に成型および/または形成されてもよい。層は、一緒にではなく別々に、または同じ操作の一部として、靴型に成型および/または形成されてもよい。
【0051】
操作535では、2つのファイバーボード層の組み合わせが補剛材層および複合材層の組み合わせを取り囲むように、各ファイバーボード層が配置されてもよい。例えば、ファイバーボード層20および35は、中間補剛材層および複合材層を挟むかまたは取り囲むように配置されてもよく、それらの周辺付近に取り付けられて(例えば、付着され、のりで接着され、釘で留められ、ステープルで留められ、縫い付けられ、縫合され、びょうで留められ、ネジで留められ、締結され、結合され、成型され、形成され、融合されて)もよい(典型的には層20および35は互いに取り付けられ(例えば、釘で留められ、融合され、ステープルで留められ、びょうで留められ、付着され)、層20と35との間のこの接続は、補剛材および複合材の内側層に接続しない)。ファイバーボード層は補剛材層にのりで接着されてもよい。これは、例えば、製造プロセス中に使用される釘または機械が複合材層および補剛材層を貫通しないようにするために実行されてもよい。
【0052】
操作540では、アッパー(例えばアッパー1)は、(インソールおよびミッドソールを構築するために使用されてもよい)靴型の周囲、圧縮性インソールの上もしくは下、および/またはミッドソールの上もしくは下、および/または層35の上から下に取り付けられて(例えば、付着され、縫い付けられ、縫合され、釘で留められ、ステープルで留められ、のりで接着され、結合され、ネジで留められ、紐で留められ、びょうで留められ、融合され、または成型され、形成され、締結されて)もよい。この層は、層を均一に保つために縁部で削られても、薄く裂かれても、または研磨されてもよい。
【0053】
操作545では、アウターソール層40が、第2のファイバーボード材料層(例えば層35)に取り付けられて(例えば、付着され、のりで接着され、成型され、形成され、縫合され、釘で留められ、縫い付けられまたは結合され、形成され、成型され、びょうで留められ、ステープルで留められ、紐で留められ、ネジで留められ、融合され、締結されて)もよい。
【0054】
操作550では、かかと45は、靴、例えば層20~40に取り付けられて(例えば、ネジで留められ、のりで接着され、付着され、釘で留められ、縫い付けられ、縫合され、結合され、成型され、形成され、融合され、締結され、紐で留められ、ウェルトで縫い付けられ、ストローベルで縫い付けられ、ステープルで留められて)も、または他の場合には、接続されてもよいか、またはアウトソール(例えば層40)のみに接続されてもよい。
【0055】
操作555では、アッパー1を取り付ける前または後に、中敷き層5および圧縮性層が靴に挿入されてもよい。圧縮性層(例えば、10~15)は、アッパー1が取り付けられる前または後に挿入されてもよい。いくつかの実施形態では、かかとが取り付けられた後に、全ての軟質インソール層が靴に挿入される。例えば、インソール材料が最初に取り付けられ、第2の圧縮性層は、第1のファイバーボード材料と一緒に成型または形成されなくてもよく、インソール/インサートは、かかとが取り付けられる後または前まで、第1のファイバーボード材料に取り付けられなくてもよい。いくつかの実施形態では、中敷きおよび第1の圧縮性層は、かかとが取り付けられる前または後に挿入され、例えば、中敷きおよび第1の圧縮性層のみが取り付けられ、かかとが取り付けられる後まで第2の圧縮性(例えば第2の圧縮性層15)層には取り付けられない。
【0056】
他の操作または一連の操作が使用されてもよい。本出願の説明および特許請求の範囲において、動詞「含む(comprise)」、「含む(include)」、および「有する」の各々、ならびにそれらの活用形は、動詞の目的語(複数も含む)が、動詞の主語(複数も含む)の構成要素、要素または部分の必ずしも完全なリストではないことを示すために使用される。特に明記しない限り、本開示の実施形態の特徴(複数も含む)の条件または関係特性を修飾する「実質的に」および「約」などの形容詞は、その条件または特性が、記載される実施形態の操作の許容範囲内で定義されることを意味すると理解される。さらに、「または(or)」という単語は、排他的論理和ではなく包括的な「または」とみなされ、結合する項目の少なくとも1つ、または任意の組み合わせを示す。
【0057】
本出願における本発明の実施形態の説明は、例として提供されるものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。記載された実施形態は異なる特徴を含むが、それらの全てが全ての実施形態に必要とされるわけではない。記載された実施形態に示された特徴の異なる組み合わせを含む実施形態は、当業者であれば想起するであろう。一実施形態に関して記載された、いくつかの要素は、他の実施形態に関して記載された特徴または要素と組み合わせることができる。本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0058】
本発明の特定の特徴を本明細書に例示し、記載してきたが、当業者であれば多くの修正、置換、変更、および均等物を想起することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨に含まれる全ての修正および変更を網羅することを意図することを理解されたい。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
【国際調査報告】