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特表2024-515144猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-05
(54)【発明の名称】猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット
(51)【国際特許分類】
   A61D 3/00 20060101AFI20240329BHJP
【FI】
A61D3/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537688
(86)(22)【出願日】2022-08-09
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 KR2022011821
(87)【国際公開番号】W WO2023120857
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0187450
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523229595
【氏名又は名称】ソン、スン チョル
(71)【出願人】
【識別番号】523229609
【氏名又は名称】ソン、スン ア
(71)【出願人】
【識別番号】324003082
【氏名又は名称】チョ、ヒョン
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(74)【代理人】
【識別番号】100217467
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴崎 一磨
(74)【代理人】
【識別番号】100228706
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 皓太
(72)【発明者】
【氏名】ソン、スン チョル
(72)【発明者】
【氏名】ソン、スン ア
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ヒョン
(57)【要約】
本発明は猫の診療やケア時に猫の心的不安によって鋭い足の爪や歯で獣医師を攻撃したり装備をタッチして不慮の事故を未然に防止して獣医師が容易に診療およびケアができる猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセットに関し、外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ(112)を具備するベルト本体部(110)と内側に形成された粗い雄ベルクロ(122)を具備するバンド巻き(120)が一体型で構成され、前記ベルト本体部(110)部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト(100)からなるものの、前記腰固定バンドベルト(100)のベルト本体部(110)とバンド巻き(120)が連結される部分の前記ベルト本体部(110)は幅が縮まる形態で形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ(112)を具備するベルト本体部(110)と内側に形成された粗い雄ベルクロ(122)を具備するバンド巻き(120)が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部(110)部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト(100)からなるものの、前記腰固定バンドベルト(100)のベルト本体部(110)とバンド巻き(120)が連結される部分の前記ベルト本体部(110)は幅が縮まる形態で形成され、猫の腰部分の腰椎(1140)に続きお尻までに形成された腰椎-仙椎関節(1150)に作用されるように腰固定バンドベルトは猫の腰椎を覆うものの、後足の太股の前側面に近く位置することを特徴とする、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット。
【請求項2】
外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ(212)を具備するベルト本体部(210)と内側に形成された粗い雄ベルクロ(222)を具備するバンド巻き(220)が一体型で構成され、前記ベルト本体部(210)部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部(210)部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された首固定バンドベルト(200)からなるものの、前記首固定バンドベルト(200)のベルト本体部(210)とバンド巻き(220)は幅が同一の一直線の形態で形成され、前記首固定バンドベルト(200)は猫の頚椎を覆うものの、下顎骨の下面に近く位置することを特徴とする、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット。
【請求項3】
外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ(312)を具備するベルト本体部(310)と内側に形成された粗い雄ベルクロ(322)を具備するバンド巻き(320)が一体型で構成され、前記ベルト本体部(310)部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部(310)部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された足首固定バンドベルト(300)からなるものの、前記足首固定バンドベルト(300)のベルト本体部(310)とバンド巻き(320)は幅が同一の一直線の形態で形成され、前記足首固定バンドベルト(300)は左、右前足の足首関節(1180)を覆うことができることを特徴とする、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット。
【請求項4】
前記腰固定バンドベルト(100)の固定バンド(100a)はポリカーボネート樹脂を含み、前記腰固定バンドベルト(100)の固定バンド(100a)はASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が600kgf/cm以上であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が800kgf/cm以上であり、屈曲弾性率が20,000kgf/cm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット。
【請求項5】
首および足首固定バンドベルト(200)、(300)のうち一つ以上の固定バンド(100b)、(100c)はポリアミド66樹脂を含み、前記首および足首固定バンドベルト(200)、(300)のうち一つ以上の固定バンド(100b)、(100c)はASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が1,500kgf/cm以上であり、引張伸び率が4%以上であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が2,500kgf/cm以上であり、屈曲弾性率が80,000kgf/cm以上であることを特徴とする、請求項2または請求項3のいずれか一項に記載の猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット。
【請求項6】
猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット締結方法であって、まず、外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ(112)を具備するベルト本体部(110)と内側に形成された粗い雄ベルクロ(122)を具備するバンド巻き(120)が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部(110)部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト(100)を猫の胴体サイズに合わせて締結する段階と、
その次に外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ(212)を具備するベルト本体部(210)と内側に形成された粗い雄ベルクロ(222)を具備するバンド巻き(220)が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部(210)部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された首固定バンドベルト(200)を猫の首サイズに合わせて締結する段階と、
そして、その次に外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ(312)を具備するベルト本体部(310)と内側に形成された粗い雄ベルクロ(322)を具備するバンド巻き(320)が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部(310)部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された足首固定バンドベルト(300)を猫の足首サイズに合わせて締結する段階と、で形成されることを特徴とする、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット締結方法。
【請求項7】
外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ(112)を具備するベルト本体部(110)と内側に形成された粗い雄ベルクロ(122)を具備するバンド巻き(120)が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部(110)部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト(100)からなるものの、前記腰固定バンドベルト(100)のベルト本体部(110)とバンド巻き(120)が連結される部分の前記ベルト本体部(110)は幅が縮まる形態で形成され、猫の腰部分の腰椎(1140)に続きお尻までに形成された腰椎-仙椎関節(1150)に作用されるように腰固定バンドベルトは猫の腰椎を覆うものの、後足の太股の前側面に近く位置し、前記腰固定バンドベルト(100)のベルト本体部終端(123)と雄ベルクロ(122)の間に接合遮断部材(500)の接合遮断部材掛け部502が挟まれて前記腰固定バンドベルト(100)を巻く時に中間分離材として巻かれることになり、前記接合遮断部材(500)の長さが腰固定バンドベルト(100)より長さだけ短く間隔部(d)を形成させて前記バンド巻き(120)の雄ベルクロ(122)がベルト本体部(110)の雌ベルクロ(112)に接合されるようにする空間部が形成されることを特徴とする、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット。
【請求項8】
伴侶動物用足首固定リング(600)の足首固定リング本体(610)は「Ω(オメガ)」形状とされるラウンディング部(611)の開放部に形成された嵌め込み部(612)は広げられるように形成されて足首を嵌め込みやすくなっていることを特徴とする、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット。
【請求項9】
伴侶動物用足首固定リング(600)は足首固定リング本体(610)と2個の滑り防止具(620)からなり、前記足首固定リング本体(610)は「Ω(オメガ)」形状とされるラウンディング部(611)の開放部に形成された嵌め込み部(612)は広げられるように形成されて足首を嵌め込みやすくなっており、両側に滑り防止具(620)が嵌め込まれて装着される滑り防止具装着溝(613)が形成されており、前記滑り防止具(620)はシリコン材質で四角状の嵌め込み部筒体(621)で形成されるものの、その内部は空いた空間であって前記足首固定リング本体(610)を嵌め込むことができるように筒孔で嵌め込み空間部(622)が形成されており、足首を嵌め込んだ後滑らないように滑り防止突起部(623)が形成されていることを特徴とする、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセットに関し、より詳細には、猫の診療やケア時に猫の心的不安によって鋭い足の爪や歯で獣医師を攻撃したり装備をタッチして起きる不慮の事故を未然に防止し、獣医師が容易に診療およびケアができる猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセットに関する。
【背景技術】
【0002】
猫は後足で自身の顔を掻いたり口で生殖器や肛門をなめることができるだけでなく、自身の背丈より何倍も高いところから落下しても平気であるほど身体が非常に柔軟である。
【0003】
このような身体の柔軟性は、ケア時に鋭い歯と足の爪が人に届くようにすることができるため人がよく怪我をすることになり、それだけケアを難しくさせる。
【0004】
そのため、従来は猫を制圧し固定するための方法として、毛布や袋で覆う方法を取ったりしたが、顔以外の身体部位のほとんどが遮蔽されるため、覆った状態のままでできるケアの種類が極めて限定的であるという短所があった。
【0005】
従来の一般的な技術を図面で詳察すると、図1は人の足首の骨(a)と猫の足首の骨(b)を比較した図面であり、図2は猫が歩く時に頭と肩が動くモーション状態の図面を示した映像およびモーション分析模式図である。
【0006】
図1での図面に表示された(a)(b)はそれぞれ人間の腕骨と猫の前足の骨を提示したものであり、未説明符号11と12は共通してスナップをあたえる部位を表示したものであって、人間と猫が比較解剖学的に類似する様相を見せている。
【0007】
前記図面に示したように、猫のケアを難しくさせるこのような問題点を改善するために、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセットを開発することに至った。
【0008】
これを研究するための基本的な背景として、まず猫の骨格の解剖構造を研究したし、猫の身体の柔軟さを誘発する骨格と関節の形態と位置を図3の模式図で示した。
【0009】
猫の脊椎は頚椎7個、胸椎13個、腰椎7個、仙椎3個、そして尾椎22個~23個で構成されていて人より約20個か多く、そのため、人に比べてはるかに柔軟な脊椎運動が可能である。そして、猫の鎖骨はその他の哺乳類とは異なり、大きさが非常に小さく、かつ肩甲骨(scapula)および胸骨(sternum)と直接関節せずに独立的に可動するため柔軟性を倍加させる。このような柔軟性に基づいて猫は優れた跳躍と着地、狭いところに入り込み、体の隅々をなめるなどの方面で、自身が所望する姿勢を自由自在に速かに取ることができる。猫の歯握力は20~75psi程度に過ぎないが鋭い歯を持っている。足の爪は鋭いだけでなく、指骨と連結された靭帯と筋の収縮、弛緩作用によって隠したり出したりすることが可能である(図1参照)。
【0010】
そして、図1は人の手首と猫の前足の足首の骨を比較した図面であって、バレーボール運動時、スパイクをする時に手首のスナップを利用するように、猫が前足の足首にスナップを与えて引っ掻く動作を取ることを提示した。
【0011】
猫が引っ掻く動作は、肩甲骨と上腕骨の臼状関節による回転運動、上腕骨と腰骨、そして尺骨の蝶番関節による蝶番運動と若干の回転運動、そして尺骨と足首の骨の楕円関節による曲げ運動と若干の回転運動、最後に指骨の外部に亘っている曲げおよび伸展に関連した筋とともに、指骨の間に置かれている弾力靭帯によって足の爪を畳んだり立てたりする運動につながる一連の複合的な作用からなる。
【0012】
また、猫が歩く時に見せる身体の柔軟さを説明するためにモーション分析を実施して図2のように模式化したところ、猫が右前足1000aを踏み出すと左肩が上がりながら頭も左に回り、左前足1000bを踏み出すと右肩が上がりながら頭も右に回ることを示す。このように、猫の場合には足、脊椎、肩、首の部位が連係されて連続的なウェーブ現象を示すことを分析した。
【0013】
未説明符号1000は猫の胴体を示している。
【0014】
犬の場合にはこのような動きが非常に軽微に見え、猫で特異的に見えるこのような現象は、1)脊椎骨の個数が多い(人:33個、猫:53個)2)鎖骨が他の骨と関節して、固定されずに筋肉(靭帯)と連結されて独立的に浮いている状態であることを発見した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前記の通り、本発明は猫の威嚇に対する攻撃性を遮断できるように、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセットを開発して、猫の診療およびケアを安全にすることをその目的とする。
【0016】
前記固定バンドベルトは猫の胴体の腹部分を中心に後足の骨格の前部に締結されるようにしてこそ猫が気楽に(身動きせず)横になっているようにする構造を提供することにある。
【0017】
そして、首部分の場合には歯で自己防御のために攻撃できないようにする構造を提供することにある。
【0018】
そして、足首部分の場合には足の爪で自己防御のために攻撃できないようにする構造を提供することにある。
【0019】
前記のような締結ベルトに適用されるベルト胴体の内部に挿入される挿入固定バンドが猫の胴体を巻くことができるように、容易に繰り広げられながら破損せずに再び原状復帰されて猫を気楽にさせることができる材質を研究することにその目的がある。
【0020】
また、固定バンドに挿入される固定バンド乃至は固定リングによって猫の関節部位を速かに包んで固定し、使用後には再び原状復帰されて猫を気楽にさせることができる構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト100からなるものの、前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110とバンド巻き120が連結される部分の前記ベルト本体部110は幅が縮まる形態で形成され、猫の腰部分の腰椎1140に続きお尻までに形成された腰椎-仙椎関節1150に作用されるように腰固定バンドベルトは猫の腰椎を覆うものの、後足の太股の前側面に近く位置することを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルトである。
【0022】
そして、本発明は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ212を具備するベルト本体部210と内側に形成された粗い雄ベルクロ222を具備するバンド巻き220が一体型で構成され、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された首固定バンドベルト200からなるものの、前記首固定バンドベルト200のベルト本体部210とバンド巻き220は幅が同一の一直線の形態で形成され、前記首固定バンドベルト200は猫の頚椎を覆うものの、下顎骨の下面に近く位置することを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルトである。
【0023】
そして、本発明は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ312を具備するベルト本体部310と内側に形成された粗い雄ベルクロ322を具備するバンド巻き320が一体型で構成され、前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された足首固定バンドベルト300からなるものの、前記足首固定バンドベルト300のベルト本体部310とバンド巻き320は幅が同一の一直線の形態で形成され、前記足首固定バンドベルト300は左右の前足の足首関節1180を覆うことができることを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルトである。
【0024】
そして、本発明において、前記腰固定バンドベルト100の固定バンド100aはポリカーボネート樹脂を含み、前記腰固定バンドベルト100の固定バンド100aはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が600kgf/cm以上であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が800kgf/cm以上であり、屈曲弾性率が20,000kgf/cm以上であることを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルトである。
【0025】
そして、本発明において、首および足首固定バンドベルト200、300のうち一つ以上の固定バンド100b、100cはポリアミド66樹脂を含み、前記首および足首固定バンドベルト200、300のうち一つ以上の固定バンド100b、100cはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が1,500kgf/cm以上であり、引張伸び率が4%以上であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が2,500kgf/cm以上であり、屈曲弾性率が80,000kgf/cm以上であることを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルトである。
【0026】
そして、本発明は猫の診療およびケアのための固定バンドベルト締結方法であって、まず、外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト100を猫の胴体サイズに合わせて締結する段階と、その次に外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ212を具備するベルト本体部210と内側に形成された粗い雄ベルクロ222を具備するバンド巻き220が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された首固定バンドベルト200を猫の首サイズに合わせて締結する段階、そして、その次に外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ312を具備するベルト本体部310と内側に形成された粗い雄ベルクロ322を具備するバンド巻き320が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された足首固定バンドベルト300を猫の足首サイズに合わせて締結する段階で形成されることを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルト締結方法に関する。
【0027】
そして、本発明は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト100からなるものの、前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110とバンド巻き120が連結される部分の前記ベルト本体部110は幅が縮まる形態で形成され、猫の腰部分の腰椎1140に続きお尻までに形成された腰椎-仙椎関節1150に作用されるように腰固定バンドベルトは猫の腰椎を覆うものの、後足の太股の前側面に近く位置し、前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部終端123と雄ベルクロ122の間に接合遮断部材500の接合遮断部材掛け部502が挟まれて前記腰固定バンドベルト100を巻く時に中間分離材として巻かれることになり、前記接合遮断部材500の長さが腰固定バンドベルト100より長さだけ短く間隔部dを形成させて前記バンド巻き120の雄ベルクロ122がベルト本体部110の雌ベルクロ112に接合されるようにする空間部が形成されることを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルトである。
【0028】
そして、本発明は伴侶動物用足首固定リング600の足首固定リング本体610は「Ω(オメガ)」形状とされるラウンディング部611の開放部に形成された嵌め込み部612は広げられるように形成されて足首を嵌め込みやすくなっていることを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルトである。
【0029】
そして、本発明は伴侶動物用足首固定リング600は足首固定リング本体610と2個の滑り防止具620からなり、前記足首固定リング本体610は「Ω(オメガ)」形状とされるラウンディング部611の開放部に形成された嵌め込み部612は広げられるように形成されて足首を嵌め込みやすくなっており、両側に滑り防止具620が嵌め込まれて装着される滑り防止具装着溝613が形成されており、前記滑り防止具620はシリコン材質で四角状の嵌め込み部筒体621で形成されるものの、その内部は空いた空間であって前記足首固定リング本体610を嵌め込むことができるように筒孔で嵌め込み空間部622が形成されており、足首を嵌め込んだ後滑らないように滑り防止突起部623が形成されていることを特徴とする猫の診療およびケアのための固定バンドベルトである。
【発明の効果】
【0030】
したがって、本発明は猫の威嚇に対する攻撃性を遮断できるように、猫の腰および首と足首に診療およびケアのための固定バンドベルトを嵌めることによって、猫が任意的に動くことができないようになって猫の診療およびケアを安全にすることができる効果がある。
【0031】
前記固定バンドベルトは猫の胴体の腹部分を中心に後足の骨格の前部に締結されるようにしてこそ猫が気楽に(身動きせず)横になっているようにする構造を提供できるように、腰部分の腰椎1140に続きお尻までに形成された腰椎-仙椎関節1150に作用するように腰固定バンドベルトは猫の腰椎を覆うものの、後足の太股の前側面に近く位置することによって、猫が逃げようと後足を踏み出してから堅固なベルトの角に大腿の前部分が引っかかることにより、瞬間的に体のバランスが崩れて自ずから倒れて猫が優しく(気楽に)順応する効果がある。
【0032】
そして、首部分の場合には歯で自己防御のために攻撃できないようにする構造を提供できるように、首固定バンドベルト200は頭蓋骨-頚椎関節1110と頚椎-胸椎関節1130の間を覆うものの、下顎骨の下面に近くすることによって猫が下顎関節1170を通じて口を開けて歯で噛むことができず、頭の可動範囲および速度を制限する効果がある。
【0033】
そして、足首部分の場合には足の爪で自己防御のために攻撃できないようにする構造を提供できるように、前記足首固定バンドベルト300、400は左右の前足の足首関節1180を覆うようにすることによって、猫が順応する効果がある。
【0034】
前記のような布でできたベルト自体の外郭の包装も、猫の突然の動きなどにより大腿などの衝撃または摩擦による接触で傷を防止するための効果があるのである。
【0035】
前記のような締結ベルトに適用されるベルト胴体の内部に挿入される挿入固定バンドが猫の胴体を巻くことができるように、容易に繰り広げられながらも破損せずに再び原状復帰されて猫を気楽にさせることができる材質によって猫が順応する効果がある。
【0036】
また、プラスチック固定バンドの外形を囲む蓋繊維の場合、ネオプレン材質を適用することによってプラスチック固定バンドの変形によるプラスチック-繊維間の段差を減らすことができるが、これはネオプレンが伸縮性がよく下部にゴム材質が付着されているので滑りを減らすことができる効果があるためである。
【0037】
そして、やわらかく厚いゴム材質は固定バンドベルト胴体の角が猫の骨に接した時に加える圧力を緩和させる効果もあり、特に外側面繊維の表面全体にはベルクロ材質が重ねて合わせられているため、巻きのベルクロと接着を可能とする効果があるのである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1図1は、人の手首の骨(a)と猫の前足の足首の骨(b)を比較した図面である。
図2図2は、猫が歩く時に頭と肩が動くモーション状態の図面を示した図面およびモーション分析模式図である。
図3図3(a)(b)は、本発明の猫を診療およびケア時に動かないようにすることができる部位を示した概略図および骨の構造を示した詳細図面表示部である。
図4図4は、本発明の猫を診療およびケア時に動かないようにすることができる部位にバンドを固定させた図面表示部である。
図5図5は、本発明の猫の腰固定バンドベルトの概略斜視図である。
図6図6(a)(b)は、本発明の猫の腰固定バンドベルトのベルクロ位置を示した概略斜視図である。
図7図7(a)(b)(c)(d)は、本発明の猫の腰および首、足首の固定バンドベルトの全体的な概略斜視図である。
図8図8(a)(b)は、本発明の猫の腰および首、足首の固定バンドの胴体の内部に挿入されるプラスチック固定バンドの前面および背面斜視図である。
図9図9は、本発明の腰の固定バンドベルトを猫に嵌める全景である。
図10図10は、本発明の腰の固定バンドベルトが猫に嵌められた状態で猫が自ずから倒れて固定された状態を示した図面である。
図11図11は、本発明の猫の腰および首、2か所の足首の固定バンドを嵌めた状態で動かない状態およびそのまま診療とケアが可能な露出部位の図面である。
図12図12は、本発明の猫の腰固定バンドベルトを脱着し、首、足首の固定バンドのみ嵌められたまま残された状態で胸腹部を検査する全景の概略斜視図である。
図13図13は、本発明の猫の腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材を結合した概略斜視図である。
図14図14は、本発明の猫の腰固定バンドベルトのベルクロ接合遮断部材の概略斜視図である。
図15図15は、本発明の猫の腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材を結合した概略的な側面図である。
図16図16は、本発明の猫の腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材を結合した概略的な平面図である。
図17図17は、本発明の猫の腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材を結合した概略的な背面図である。
図18図18は、本発明の猫の足首固定リングの概略斜視図である。
図19図19は、本発明の猫の足首固定リングの概略的な平面図である。
図20図20は、本発明の猫の足首固定リングの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の実施例は多様な形態で変形され得、本発明の範囲は以下で叙述する実施例によって限定されるものと解釈されてはならない。本実施例は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での構成要素の形状などはより明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0040】
図3(a)、(b)は本発明の猫を診療およびケア時に動かないようにすることができる部位を示した概略図および骨の構造を示した詳細図面表示部であり、図4は本発明の猫を診療およびケア時に動かないようにするためにバンドを固定する部位を示した図面表示部である。
【0041】
そして、図5は本発明の猫の腰固定バンドベルトの概略斜視図であり、図6(a)、(b)は本発明の猫の腰固定バンドベルトのベルクロ位置を示した概略斜視図であり、図7(a)、(b)、(c)、(d)は本発明の猫の腰および首、足首の固定バンドベルトの全体的な概略斜視図であり、図8(a)、(b)は本発明の猫の腰および首、足首の固定バンドの胴体の内部に挿入されるプラスチック固定バンドの前面および背面斜視図である。
【0042】
また、図9は本発明の腰の固定バンドベルトを猫に嵌める全景であり、図10は本発明の腰の固定バンドベルトが猫に嵌められた状態で猫が自ずから倒れて固定された状態を示した図面であり、図11は本発明の猫の腰および首、2か所の足首の固定バンドを嵌めた状態で動かない状態およびそのまま診療とケアが可能な露出部位の図面であり、図12は本発明の猫の腰固定バンドベルトを脱着し、首、足首の固定バンドのみ嵌められたまま残された状態で胸腹部を検査する全景の概略斜視図である。
【0043】
前記腰固定バンドベルト100は猫の腰椎を覆うものの、後足の太股の前側面に近く位置しなければならない。
【0044】
前記首固定バンドベルト200は猫の頚椎を覆うものの、下顎骨の下面に近くしなければならない。
【0045】
前記足首固定バンドベルト300、400は左右の前足の足首関節を覆わなければならない。
【0046】
図7(a)、(b)に図示された通り、本発明に係る猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセットの構成要素を概略的に詳察すると、腰固定バンドベルト100と首固定バンドベルト200、足首固定バンドベルト300で構成される。
【0047】
猫の胴体1000の骨格模式図で見るように、頭を動くためには頭部で頭蓋骨-頚椎関節1110が形成されており、首の骨1120に続いた頚椎-胸椎関節1130が形成されている。
【0048】
そして、腰部分の腰椎1140に続きお尻までに形成された腰椎-仙椎関節1150が形成されている。
【0049】
また、頭部の口には歯1160が鋭く形成されており、頭蓋骨と下顎骨間に関節1170が形成されている。
【0050】
そして、猫の胴体1000の前足部分には足首関節1180が形成されており、その下の足には足の爪1180aが鋭く形成されている。
【0051】
また、猫の胴体1000の後足部分には大腿前面部1190が形成されており、お尻の骨と関節で形成されている。
【0052】
前記のような前記首の骨1120部分と、腰椎1140および足首関節1180が猫動作の柔軟性に基づいて攻撃および回避に関する原動力となっていることを分析した。
【0053】
このような本発明は、猫が歯だけでなく足の爪も武器としており、これを制圧するための関節の位置がどこであるのかを分析できたのである。
【0054】
したがって、首の骨1120部分と、腰椎1140および足首関節1180を固定させるための腰固定バンドベルト100、首固定バンドベルト200および足首固定バンドベルト300、400をそれぞれ使って猫が動けないようにする診療およびケア方法を分析したのである。
【0055】
前記のような構成要素について具体的に説明すると、次の通りである。
【0056】
前記腰固定バンドベルト100は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成される。
【0057】
前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110とバンド巻き120が連結される部分の前記ベルト本体部110は幅が縮まる形態で形成される。
【0058】
前記ベルト本体部110の内側に猫の腰が位置し、前記バンド巻き120の粗い雄ベルクロ122を猫の腰に巻いて前記ベルト本体部110のやわらかい雌ベルクロ112に接着して腰に締結させる。
【0059】
前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110のベルクロと接着される雄ベルクロ122の場合は一般のベルクロの種類が強く接着されると分析され、猫の急激な防御的行動を阻止するのに充分なものと分析された。
【0060】
すなわち、射出ベルクロにする場合には過度に接着力が優秀であって猫に巻いたベルトの脱着が難しい問題点が分析されたし、ベルクロの凹凸部分が一般のベルクロより半分以上小さいので猫の毛が挟まる場合、凹凸部分がさらに小さくなって接着力が落ちる結果を分析したためである。
【0061】
前記首固定バンドベルト200は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ212を具備するベルト本体部210と内側に形成された粗い雄ベルクロ222を具備するバンド巻き220が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成される。
【0062】
前記首固定バンドベルト200のベルト本体部210とバンド巻き220が連結される部分の前記ベルト本体部210は、幅が同一の一直線の形態で形成される。
【0063】
前記ベルト本体部210の内側に首が位置し、前記バンド巻き220の粗い雄ベルクロ222を猫の首に巻いて前記ベルト本体部210のやわらかい雌ベルクロ212に接着して首に締結させる。
【0064】
前記首固定バンドベルト200のベルト本体部210のベルクロと接着される巻きの粗い雄ベルクロ222の場合は一般のベルクロの種類が強く接着されると分析され、猫の急激な防御的行動を阻止するのに充分なものと分析された。
【0065】
すなわち、射出ベルクロにする場合には過度に接着力が優秀であって猫に巻いたベルトの脱着が難しい問題点が分析されたし、ベルクロの凹凸部分が一般のベルクロより半分以上小さいので猫の毛が挟まる場合、凹凸部分がさらに小さくなって接着力が落ちる結果を分析したためである。
【0066】
前記足首固定バンドベルト300、400は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ312を具備するベルト本体部310と内側に形成された粗い雄ベルクロ322を具備するバンド巻き320が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成される。
【0067】
前記足首固定バンドベルト300のベルト本体部310とバンド巻き320が連結される部分の前記ベルト本体部310は、幅が同一の一直線の形態で形成される。
【0068】
前記ベルト本体部310の内側に足首が位置し、前記バンド巻き320の粗い雄ベルクロ322を猫の足首に巻いて前記ベルト本体部310のやわらかい雌ベルクロ312に接着して足首に締結させる。
【0069】
前記足首固定バンドベルト300のベルト本体部310のベルクロと接着される粗い雄ベルクロ322の場合は一般のベルクロの種類が強く接着されると分析され、猫の急激な防御的行動を阻止するのに充分なものと分析された。
【0070】
すなわち、射出ベルクロにする場合には過度に接着力が優秀であって猫に巻いたベルトの脱着が難しい問題点が分析されたし、ベルクロの凹凸部分が一般のベルクロより半分以上小さいので猫の毛が挟まる場合、凹凸部分がさらに小さくなって接着力が落ちる結果を分析したためである。
【0071】
このような腰固定バンドベルト100は大腿の前面部にバンドの角ができるだけ密着するように着用させてこそ効果的であることを分析した。
【0072】
そして、首固定バンドベルト200は下顎骨の下端部にバンドの角が密着してこそ効果的であることを分析した。
【0073】
また、足首固定バンドベルト300、400は前足の腰-尺骨と中手骨間の関節部位を囲んでこそ効果的であることを分析した。
【0074】
特に、おとなしい猫は腰固定バンドベルトだけでもケアが可能であるが気性の荒い猫は腰、首、足首のすべての固定器を着用しなければならない
【0075】
次いで、本発明の固定バンドについて具体的に説明する。
【0076】
図5は本発明の猫の腰固定バンドベルトの概略斜視図であり、図6(a)、(b)は本発明の猫の腰固定バンドベルトのベルクロ位置を示した概略斜視図であり、図7(a)、(b)、(c)、(d)は本発明の猫の腰および首、足首の固定バンドベルトの全体的な概略斜視図であり、図8(a)、(b)は本発明の猫の腰および首、足首の固定バンドの胴体に挿入されるプラスチック固定バンドの前面および背面斜視図である。
【0077】
図5~8に図示された通り、前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110は猫の腰サイズに合わせて背中部位を含んだ腰の半分ほどを覆えるようにaの大きさで形成され、前記首固定バンドベルト200のベルト本体部210は猫の首サイズに合わせてbの大きさで形成され、前記足首固定バンドベルト300のベルト本体部310は足首サイズに合わせてcとdの大きさで形成される。
【0078】
猫の腰骨はそれぞれの骨が椎間円板、付属筋肉と靭帯によって連続的に接合されており、体のバランスを取る中軸の役割をする。
【0079】
そして、脊椎の一部である仙椎には仙骨が関節し、仙骨はまた大腿骨とも関節する。
【0080】
したがって、大腿骨が腰固定バンドベルトの角面によって運動性が制限されると、仙骨を経て腰椎につながる諸般過程の運動性がすべて歪曲される。引き続き、柔軟な腰椎を通じて体のバランスを取ろうとしても硬いバンド断面によって腰椎の運動性が制限されて猫が倒れることになる。
【0081】
これに伴い、前記腰固定バンドベルト100は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製されて縫製線132を形成し、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンド100aが挿入されるものの、前記固定バンド100aの直径aが7.5cmで製作され、マージンは大小0.5cm程度が妥当であり、高さh1は13cmで製作され、マージンは大小1cm程度が妥当なものに製作されて挿入されて形成されている。
【0082】
また、前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110とバンド巻き120が連結される部分の前記ベルト本体部110は幅が縮まる形態で形成されているものであり、腰ベルト巻きの幅が縮まることは腹部の検診やケアが可能な腹部の面積をさらに確保するためである。
【0083】
猫の頭骨は頚椎と関節し、また下顎骨とも関節するので、下顎骨の運動性が制限されると首と頭そして口の可動範囲がすべて制限され、猫は速かに首を回したり反らしたりする動作、そして口を開ける動作が不可能になるので、歯でかんだり干渉を回避する動作を取り難くなる。
【0084】
これに伴い、前記首固定バンドベルト200は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ212を具備するベルト本体部210と内側に形成された粗い雄ベルクロ222を具備するバンド巻き220が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製されて縫製線232を形成し、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンド100bの直径bが7cmで製作され、マージンは大小0.5cm程度が妥当であり、高さh2は2.5cmで製作され、マージンは大小0.5cm程度が妥当なものに製作されて挿入されて形成されている。
【0085】
猫が引っ掻く動作は、肩甲骨と上腕骨の臼状関節による回転運動、上腕骨と腰骨、そして尺骨の蝶番関節による蝶番運動と若干の回転運動、そして尺骨と足首の骨の楕円関節による曲げ運動と若干の回転運動、最後に足の爪の骨の外部に亘っている曲げおよび伸展に関連した筋とともに指骨の間に置かれている弾力靭帯によって足の爪を畳んだり立てたりする運動につながる一連の複合的な作用からなる。
【0086】
したがって、橈骨と足首の骨の関節部位に足首バンドを適用すれば、たとえ足全体を動かすことはできるが足首を折る動作が不可能であるので引っ掻く動作の範囲と速度が極めて制限される。
【0087】
これに伴い、前記足首固定バンドベルト300は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ312を具備するベルト本体部310と内側に形成された粗い雄ベルクロ322を具備するバンド巻き320が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製されて縫製線332を形成し、前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンド100cの直径cが2.5cmで製作され、マージンは大小0.5cm程度が妥当であり、高さh3は2cmで製作され、マージンは大小0.5cm程度が妥当なものに製作されて挿入されて形成されている。
【0088】
前記切開された円筒状の切開部d1、d2、d3はバンド巻きを巻いて固定する場合に、猫の胴体の大きさにより多少締まる程度を調節するための役割をすることになり、それぞれ0.5cm、0.3cm、0.2cmが適切であることが分析された。
【0089】
また、前記バンド巻き120、220、330の長さはバンド巻きを巻いて固定する場合に、猫の胴体の大きさにより多少締まる程度を調節するための役割をすることになり、それぞれ36cm、11cm、8cmが適切であることが分析された。
【0090】
前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110とバンド巻き120は幅が縮まる形態で形成され、前記首固定バンドベルト200のベルト本体部210とバンド巻き220は幅が同一の一直線の形態で形成され、前記足首固定バンドベルト300のベルト本体部310とバンド巻き320が連結される部分の前記ベルト本体部310も幅が同一の一直線の形態で形成され、標準化で前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110は猫の腰サイズに合わせて背中部位を含んだ腰の半分ほどを覆えるように前述した直径aの大きさで形成され、前記首固定バンドベルト200のベルト本体部210は猫の首サイズに合わせて前述した直径bの大きさで形成され、前記足首固定バンドベルト300のベルト本体部310は足首サイズに合わせて前述した直径cと直径dの大きさで形成されることが好ましい。
【0091】
首ベルトと足首ベルト巻きの幅が縮まらないのは、この二つのベルトはあまりにも大きさが小さいのでベルクロが占める面積も小さくなることになり、したがって少しでも多く面積を確保するには幅が縮まってはならないためである。
【0092】
次いで、猫を診療およびケアをする全景について説明する。
【0093】
図9は本発明の腰の固定バンドベルトを猫に嵌める全景であり、図10は本発明の腰の固定バンドベルトが猫に嵌められた状態で猫が自ずから倒れて固定された状態を示した姿であり、図11は本発明の猫の腰および首、2か所の足首の固定バンドを嵌めた状態で動かない状態およびそのまま診療とケアが可能な露出部位の姿であり、図12は本発明の猫の腰固定ベルトを脱着し、首と足首の固定バンドのみ嵌められたままで胸腹部を検査する全景の概略斜視図である。
【0094】
図9で見るように、本発明の腰の固定バンドベルトを猫に嵌める全景であり、猫が噛んだり引っ掻いたりすることができないように腰固定バンドベルト100を腰の上側で巻く姿である。
【0095】
図10で見るように、本発明の腰固定バンドベルト100が猫に嵌められた状態で猫が倒れて固定された姿である。
【0096】
図11で見るように、本発明の猫の腰固定バンドベルト100および首固定バンドベルト200、足首固定バンドベルト300、400をすべて嵌めた状態で動かない状態およびそのまま診療とケアが可能な露出部位の映像である。
【0097】
未説明符号1100bは前足の上腕部の内側、1000cは後足の大腿部を表示しており、1000dは肛門部位を表示している。そして、1160は猫の口を表現しており、1160aは猫の瞳、1160bは猫の耳、1180aは足の爪であり、1180bは胸部を図示している。
【0098】
図12で見るように、腰固定バンドベルト100のみ脱着し、首固定バンドベルト200と足首固定バンドベルト300、400のみ締結された状態で残すことによって、胸腹部のX線や超音波検査が可能な全景を例示した。
【0099】
このように、各固定バンドベルトを組み合わせる場合の数によって可能な診療およびケアの種類がさらに増加し得る。
【0100】
次いで、バンドを嵌めた状態で可能な診療やケアの種類を例示する。
【0101】
目については目の検診、目薬の投与となり、耳については耳の検診、耳の清掃、薬物の投与となり、口腔については口腔の検診、歯磨き、薬物の投与となり、足については足の爪切りとなり、前足については採血、血圧測定となり、胸腹部については聴診、X線および超音波検診となり、大腿部については注射をすることができ、背中側の皮下部については注射、皮下輸液を注入することができ、肛門については肛門嚢の検診、直腸を通じての体温測定ができるのである。
【0102】
前記のように、固定された状態でこの部位が露出するので、麻酔をしたり、人が怪我をしたり、猫に過度な握力を加えなくても、前記にて列挙した診療やケアがすぐに可能であるということであるが、このようなものが現場で非常に切実な分野である。
【0103】
次いで、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトの締結方法について説明する。
【0104】
猫の診療およびケアのための固定バンドベルト締結方法であって、まず、外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト100を猫の胴体サイズに合わせて締結する段階と、その次に外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ212を具備するベルト本体部210と内側に形成された粗い雄ベルクロ222を具備するバンド巻き220が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された首固定バンドベルト200を猫の首サイズに合わせて締結する段階、そして、その次に外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ312を具備するベルト本体部310と内側に形成された粗い雄ベルクロ322を具備するバンド巻き320が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間にプラスチック固定バンドが挿入されて形成された足首固定バンドベルト300を猫の足首サイズに合わせて締結する段階で形成されるものである。
【0105】
このような猫の診療およびケアのための固定バンドベルト締結方法は、最も猫を制圧するために猫の体全体を動けないようにするのが腰部分であることを診療過程で見つけ出した。
【0106】
その後、猫を制圧するために猫の歯を使えないように顔全体を動けないようにするのが首部分であることを診療過程で見つけ出した。
【0107】
その後、猫を制圧するために猫の足の爪を使えないように足首全体を動けないようにするのが足首部分であることを診療過程で見つけ出した。
【0108】
このような順序により診療およびケアをすることにより、猫がおとなしくなり、診療やケアの途中で動くことを防止できる効果があることを確認した。
【0109】
もし、順序を変えて足首から固定バンドを嵌める場合、腰の力を使って起きたり歯で噛む場合が発生したし、順序を変えて首から固定バンドを嵌める場合、腰の力を使って起きたり足の爪で引っ掻く場合が発生した。
【0110】
前記のように、バンドの外部蓋繊維をネオプレンなどの、厚くて弾力のある素材で適用し、内部のプラスチックに余裕があるように断面積を確保して覆った理由は、内部のプラスチックの変形による引張力に打ち勝ち、骨の角に加えられる圧力を軽減させ、防水材質であるので薬物塗布時に繊維がぬれることを防止する効果があるのである。
【0111】
次はプラスチックバンドの材質と物性について説明する。
【0112】
前記腰固定バンドベルト100の固定バンド100aはポリカーボネート樹脂を含むことができる。前記ポリカーボネート樹脂を含むと耐熱性、耐屈曲性と機械的強度が優秀であるため、猫の腰を屈曲しても固定バンドの破断や亀裂などの損傷を防止することができる。
【0113】
前記腰固定バンドベルト100の固定バンド100aはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が600kgf/cm以上であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が800kgf/cm以上であり、屈曲弾性率が20,000kgf/cm以上であり得る。前記条件で固定バンド100aの耐屈曲性と引張強度および機械的強度が優秀であるので、猫の腰固定用途で使うのに適合であり得る。例えば前記腰固定バンドベルト100の固定バンド100aはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が600~850kgf/cmであり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が800~1、100kgf/cmであり、屈曲弾性率が20,000~26,000kgf/cmであり得る。
【0114】
例えば腰固定バンドベルト100の固定バンド100aはASTM D 955規格に沿って測定した収縮率(3mm厚さ試片基準)が1.0%以下であり、ASTM D 1238規格に沿って測定した溶融指数(300℃、1.2kg)が10g/10min以上であり、ASTM D 648規格に沿って測定した熱変形温度(HDT、1.82MPa(18.6kgf/cm)測定基準)が120℃以上であり得る。前記条件で加工性、耐屈曲性と引張強度および機械的強度が優秀であるので、猫の腰固定用途で使うのに適合であり得る。例えば前記固定バンド100aはASTM D 955規格に沿って測定した収縮率(3mm厚さ試片基準)が0.5~0.7%であり、ASTM D 1238規格に沿って測定した溶融指数(300℃、1.2kg)が10~18g/10minであり、ASTM D 648規格に沿って測定した熱変形温度(HDT、1.82MPa(18.6kgf/cm)測定基準)が120~140℃であり得る。
【0115】
一具体例で、前記首および足首固定バンドベルト200、300の固定バンド100b、100cはポリアミド66樹脂を含むことができる。前記素材を含む時に首と足首固定バンドベルトの屈曲時、耐屈曲性と機械的強度が優秀であり得る。
【0116】
前記首および足首固定バンドベルト200のうち一つ以上の固定バンド100b、100cはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が1,500kgf/cm以上であり、引張伸び率が4%以上であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が2,500kgf/cm以上であり、屈曲弾性率が80,000kgf/cm以上であり得る。前記条件で耐屈曲性と機械的物性が優秀であるので、猫の首と足首部位の固定用途で使うのに適合であり得る。例えば前記首および足首固定バンドベルト200のうち一つ以上の固定バンド100b、100cはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が1,500~2,200kgf/cmであり、引張伸び率が4~10%であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が2,500~3,500kgf/cmであり、屈曲弾性率が80,000~95,000kgf/cmであり得る。
【0117】
例えば前記首および足首固定バンドベルト200、300のうち一つ以上の固定バンド100b、100cはASTM D 955規格に沿って測定した収縮率(3mm厚さ試片基準)が1.0%以下であり、ASTM D 1525規格に沿って測定した融点が220℃以上であり、ASTM D 648規格に沿って測定した熱変形温度(HDT/A、1.82MPa(18.6kgf/cm)測定基準)が230℃以上であり得る。前記条件で高温での耐屈曲性が優秀であるので、寸法安定性、耐熱性と加工性が優秀であり得る。例えば前記固定バンド100b、100cは前記収縮率が0.3~0.7%、融点が220~270℃および熱変形温度が230~250℃であり得る。
【0118】
他の例として、前記首および足首固定バンドベルト200、300のうち一つ以上の固定バンド100b、100cは補強繊維をさらに含むことができる。前記補強繊維をさらに含む時、前記固定バンドの引張強度と耐屈曲性を向上させることができる。例えば前記補強繊維はガラス繊維を含むことができる。
【0119】
一具体的な例において、前記首および足首固定バンドベルト200、300のうち一つ以上の固定バンド100b、100cはポリアミド66樹脂50~95重量%および補強繊維5~50重量%を含むことができる。前記範囲で含む時、混合性と分散性が優秀であるので、前記固定バンドの引張強度と屈曲強度をさらに向上させ、高温での屈曲特性が優秀であり得る。
【0120】
以下、本発明の好ましい実施例を通じて本発明の構成および作用をさらに詳細に説明することにする。ただし、これは本発明の好ましい例示として提示されたものであり、いかなる場合にもこれによって本発明が制限されるものと解釈され得ない。ここに記載されていない内容はこの技術分野で熟練した者であれば、十分に技術的に類推できるものであるのでその説明を省略することにする。
【0121】
次は伴侶動物用腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材について説明する。
【0122】
図13は本発明の猫の腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材を結合した概略斜視図であり、図14は本発明の猫の腰固定バンドベルトのベルクロ接合遮断部材の概略斜視図であり、図15は本発明の猫の腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材を結合した概略的な側面図であり、図16は本発明の猫の腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材を結合した概略的な平面図であり、図17は本発明の猫の腰固定バンドベルトにベルクロ接合遮断部材を結合した概略的な背面図である。
【0123】
本発明の他の実施例として腰固定バンドベルトおよびベルクロ接合遮断部材の材質は合成繊維および合成樹脂である。
【0124】
本発明の他の実施例は、犬と猫などの伴侶動物に対する施術およびケア時に獣医師や保護者が伴侶動物の攻撃で怪我をすることを防止し、人の握力によって伴侶動物の身体に直接加えられる圧迫を軽減するために、内側へは一定部分雄ベルクロ122、外側へは全体的に雌ベルクロ112を形成する伴侶動物姿勢固定バンドによって伴侶動物の胴体を速かに囲んで固定する構造にするものである。
【0125】
図13で分かるように、伴侶動物姿勢固定バンドの上部には固定バンドで伴侶動物の胴体を囲んだり取り外す時、固定された雌、雄ベルクロ112、122の音によって伴侶動物が驚くことを防止するために、姿勢固定バンドの上部に形成された雄ベルクロをカバーするための接合遮断部材500を結束して使用し、接合遮断部材の終端に付着されているクリップ部を固定バンドの角に固定して固定バンドをくるくる巻いて使うものである。
【0126】
これに伴い、前記腰固定バンドベルト100は外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製されて縫製線132を形成し、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンド100aが挿入されている(図6a参照)。
【0127】
また、前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110とバンド巻き120が連結される部分の前記ベルト本体部110は幅が縮まる形態で形成されているものであって、腰ベルト巻きの幅が縮まるのは腹部の検診やケアが可能な腹部の面積をさらに確保するためのものであり、前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110が内部のプラスチック固定バンド100aによって丸く巻かれながら、前記ベルト本体部110の巻かれるベルト本体部終端123が雄ベルクロ122に接することになるのである。
【0128】
ここで、前記腰固定バンドベルト100を巻いてから解体時に難聴の音(チイック、チックのような音)がすることによってこれは伴侶動物には威嚇を与えるもので、これを防止するために、前記ベルト本体部終端123と雄ベルクロ122の間に接合遮断部材500のPE材質からなる接合遮断部材掛け部502が挟まれて中間分離材として使うことになることによって、この音を除去できるようにするのである。
【0129】
すなわち、前記腰固定バンドベルト100をくるくる巻いて保管時に使われる前記接合遮断部材500の大きさは腰固定バンドベルト100より幅が狭いように形成したし、長さは腰固定バンドベルト100より短く形成して腰固定バンドベルト100が完全に巻かれた後には接合遮断部材500の長さが腰固定バンドベルト100より長さだけ短く間隔部dを形成させて前記バンド巻き120の雄ベルクロ122がベルト本体部110の雌ベルクロ112に接合されるようにする空間部を形成するのである。
【0130】
したがって、前記ベルト本体部終端123と雄ベルクロ122の間に接合遮断部材500のPE材質からなる接合遮断部材掛け部502が挟まれて腰固定バンドベルト100を巻くことになることによって、完全に巻いた後には前記バンド巻き120の雄ベルクロ122がベルト本体部110の雌ベルクロ112に前記間隔部dに形成された余分の雄ベルクロ122によって接合されるようにすることによって、これらを取り外す場合にも接合遮断部材500によって接着力が遮断されて何の音もなく取り外されるので、伴侶動物が驚かなくなる効果があるのである。
【0131】
次は本発明の伴侶動物用足首固定リングについて説明する。
【0132】
図18は本発明の猫の足首固定リングの概略斜視図であり、図19は本発明の猫の足首固定リングの概略的な平面図であり、図20は本発明の猫の足首固定リングの概略斜視図である。
【0133】
伴侶動物用足首固定リングに使われる材質は合成樹脂およびシリコン材である。
【0134】
本発明の伴侶動物用足首固定リングは、犬と猫などの伴侶動物に対する施術およびケア時に獣医師や保護者が伴侶動物の攻撃で怪我することを防止し、人の握力によって伴侶動物の身体に直接加えられる圧迫を軽減するために伴侶動物用足首固定リングによって伴侶動物の足首を速かに囲んで固定する構造である。
【0135】
次は本発明の伴侶動物用足首固定リングについて具体的に説明する。
【0136】
図18~20に図示された通り、伴侶動物用足首固定リング600の足首固定リング本体610は剛性と復原力が適切なプラスチック材質で形成し、足首固定リング本体610に嵌め込む2個の滑り防止具620はシリコン材質でありながら、足首の接触面方向へは凹凸623を形成しているので、足首から足首固定リングが離脱することを防止するようになったものである。
【0137】
足首を腰と首のようにバンド形式で固定することになると、(1)過度に小さいベルクロ接着面積により固定効果が小さく、(2)足を持ち上げて足首関節部位に正確に着用した後、バンドを一周回して巻かなければならない動作が猫の小さい前足の関節に必要とされるので煩わしさが発生し、(3)前足部位で血液を採取時に血液が飛び散って固定バンドの繊維に付着すると繊維が汚染し洗浄が容易でない問題点がある。
【0138】
このような足首固定器の特徴として、前足の足首関節を曲げることができないので引っ掻く動作が不可能であるだけでなく、腰バンドを脱着して足首固定器のみ着用した状態でも自ら立ち上がって逃げることができず、リングのオメガ構造、そしてシリコン嵌め込みの表面に彫られた凹凸が猫の足首から固定リングが離脱することを二重で防止し、剛性と復原力がともに優秀なPOM(アセタール)材質を使うことになり、足首の下側近辺に適当に嵌めた後上に上げながらかかる地点に装着させよく、足を持ち上げる必要なく横からリングをすぐに嵌めれば済むのである。
【0139】
そして、プラスチック材質であるので、前足を通じての血液採取時に血液が飛び散って付着されても洗浄が容易な長所があるのである。
【0140】
このように、前記足首固定リング本体610は「Ω(オメガ)」形状とされてラウンディング部611の開放部に形成された嵌め込み部612は広げられるように形成されて足首を嵌め込みやすくなっており、両側に滑り防止具620が嵌め込まれて装着される位置を定めたり動きがないように溝で滑り防止具装着溝613が形成されている。
【0141】
したがって、足首の側面から押込むことができ、押込む過程で伴侶動物が怪我をしなくなる効果と、手で足をつかんで嵌めるのに容易な効果があるのである。
【0142】
前記滑り防止具620はシリコン材質で四角状の嵌め込み部筒体621で形成されるものの、その内部は空いた空間であって前記足首固定リング本体610を嵌め込むことができるように筒孔で嵌め込み空間部622が形成されており、足首を嵌め込んだ後に伴侶動物の毛によって滑らないように滑り防止突起部623が形成されている。
【0143】
したがって、伴侶動物用足首固定リングの本体は剛性と復原力が適切なプラスチック材質で形成し、本体に嵌め込む2個の滑り防止具は足首の接触面方向へは凹凸を形成しており、過度な圧迫を避けることができながら、滑りを防止できるので、足首から足首固定リングが離脱することを防止できる効果があるのである。
【0144】
前記足首リングのシリコン嵌め込みである滑り防止具620の場合には、シリコンが足首に加えられる圧力を緩衝し、シリコンの厚さを多様に製作するものの、一つの足首リング本体にすべて付着が可能であるように内部溝の大きさを一元化して多様な直径の猫の足首にあまねく固定を可能にする。
【0145】
前記説明は共通して、足首リングを足首に適用時にシリコンがプラスチックより突出しているので、足首に最も先に、そして実質的な接触を遂行するためである。
【0146】
猫は性格が鋭敏で聴覚が非常に発達しているため、腰固定バンドベルトを保管状態から巻き出すためにベルクロ間の接着をはずす過程で発生する騒音を聞いて逃げ出し得る。したがって、ベルクロ間の接着部位を最小化することによって脱着騒音を最小化し、固定バンドを接合遮断部材を重ね合わせた状態でもくるくる巻いて保管するために、巻きベルクロの末端部位が少し露出しているのである。また、ベルクロ接合遮断部材をバンドの巻き上に重ね合わせるものの、接合部材の終端に付着された突出部位をバンド円筒の角の内側に入れてかかるようにして固定することによってくるくる巻くことが容易になる。
【0147】
次は前記伴侶動物用足首固定リング600を着用した状態で可能な映像検査について説明する。
【0148】
前記図面によると、X-ray、MRIなどの映像検査時には腰固定バンドベルトと首固定バンドベルトを着用した状態で映像検査場所に移動して横にした後、足首固定リングを左、右前足の足首に締結し、以後必要な検査部位に応じて腰と首の固定器のうち一つ、あるいは二つを脱着した状態で所望の姿勢を取りながら映像検査を実施することになる。
【0149】
足首固定リングのみ締結した状態でも自ら立ち上がって逃げることができず、いずれも非金属材質であるので映像検査に支障を与えない。
【0150】
すなわち、着用した状態ですぐに検査が可能であるのである。
【0151】
以上、本発明に係る猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセットの構成および作用を詳細な説明と図面により図示したが、これは実施例を挙げて説明したものに過ぎず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な変化および変更が可能である。
【0152】
<実施例1>
外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製されて縫製線132を形成し、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンド(固定バンド)が挿入されて形成された腰固定バンドベルト100からなるものの、前記腰固定バンドベルト100のベルト本体部110とバンド巻き120が連結される部分の前記ベルト本体部110は幅が縮まる形態で形成され、猫の腰部分の腰椎1140に続きお尻までに形成された腰椎-仙椎関節1150に作用するように腰固定バンドベルトは猫の腰椎を覆うものの、後足の太股の前側面に近く位置する、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトを設けた。この時、腰固定バンドベルト100の固定バンド100aは、ポリカーボネ-トを含む組成物(サムヤン社製造、製品名:TRITEX 3022IR)を公知の方法で成形して製造した。
【0153】
前記実施例1の腰固定バンドベルト100の固定バンド100aの物性を示した試験成績書を下記の図13図15に示した。前記固定バンド100aはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が700kgf/cmであり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が950kgf/cmであり、屈曲弾性率が23,000kgf/cm以上であり、ASTM D 955規格に沿って測定した収縮率(3mm厚さ試片基準)が0.5~0.7%であり、ASTM D 1238規格に沿って測定した溶融指数(300℃、1.2kg)が14g/10minであり、ASTM D 648規格に沿って測定した熱変形温度(HDT、1.82MPa(18.6kgf/cm)測定基準)が134℃であった。
【0154】
<実施例2>
外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ212を具備するベルト本体部210と内側に形成された粗い雄ベルクロ222を具備するバンド巻き220が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製されて縫製線232を形成し、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部210部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された首固定バンドベルト200からなるものの、前記首固定バンドベルト200のベルト本体部210とバンド巻き220が連結される部分の前記ベルト本体部210は幅が同一の一直線の形態で形成され、前記首固定バンドベルト200は猫の頚椎を覆うものの、下顎骨の下面に近く位置する、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトを設けた。
【0155】
この時、前記首固定バンドベルト200の固定バンドは、ポリアミド66樹脂70重量%およびガラス繊維30重量%を含む組成物(コーロンプラスチック製造、製品名:KOPA KN332G30VOBL)を公知の方法で成形して製造した。
【0156】
前記実施例2の前記首固定バンドベルト200の固定バンド100bの物性を示した試験成績書を下記の図16図20に示した。前記固定バンド100bはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が1,750kgf/cmであり、引張伸び率が4.5%であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が2,800kgf/cmであり、屈曲弾性率が85,000kgf/cmであり、ASTM D 955規格に沿って測定した収縮率(3mm厚さ試片基準)が0.3~0.7%であり、ASTM D 1525規格に沿って測定した融点が255℃であり、ASTM D 648規格に沿って測定した熱変形温度(HDT、1.82MPa(18.6kgf/cm)測定基準)が240℃であった。
【0157】
<実施例3>
外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ312を具備するベルト本体部310と内側に形成された粗い雄ベルクロ322を具備するバンド巻き320が一体型で構成され、外部蓋繊維2枚が接合縫製されて縫製線332を形成して前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間に繊維2枚が接合縫製され、前記ベルト本体部310部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された足首固定バンドベルト300からなるものの、前記足首固定バンドベルト300のベルト本体部310とバンド巻き320が連結される部分の前記ベルト本体部310は幅が同一の一直線の形態で形成され、前記足首固定バンドベルト300は左右の前足の足首関節1180を覆うことができる、猫の診療およびケアのための固定バンドベルトを設けた。この時、前記足首固定バンドベルト300の固定バンド100c、100dはポリアミド66樹脂70重量%およびガラス繊維30重量%を含む組成物(コーロンプラスチック製造、製品名:KOPA KN332G30VOBL)を公知の方法で成形して製造した。
【0158】
前記固定バンド100c、100dはASTM D 638規格に沿って測定した引張強度が1,750kgf/cmであり、引張伸び率が4.5%であり、ASTM D 790規格に沿って測定した屈曲強度が2,800kgf/cmであり、屈曲弾性率が85,000kgf/cmであり、ASTM D 955規格に沿って測定した収縮率(3mm厚さ試片基準)が0.3~0.7%であり、ASTM D 1525規格に沿って測定した融点が255℃であり、ASTM D 648規格に沿って測定した熱変形温度(HDT、1.82MPa(18.6kgf/cm)測定基準)が240℃であった。
【0159】
<実験例>
前記実施例1~3によって製造された固定バンドベルトを、前記図9図11のように、猫の腰、首、足にそれぞれ締結したし、図12のように猫の診療(胸腹部の検査)を実施した。この時、前記実施例1~3の締結のための固定バンドベルトの屈曲時に固定バンドの破損が発生しなかったし、検査後再び原状復帰された。
【0160】
前記固定バンドベルトは猫の胴体の腹部分を中心に後足の骨格の前部に締結されるようにして猫の診療時に気楽に(身動きせず)横になっているようにする構造を提供したし、猫が検査の途中で自己防御のために歯と足の爪で検査員を攻撃できないことが分かった。
【0161】
前記で分かるように、腰固定バンドベルトと導体に挿入されるプラスチック固定バンド材質と首および足首固定バンドベルトの胴体に挿入されるプラスチック固定バンドの材質が異なる理由は、首および足首固定バンドベルトの場合、断面積が小さいので外部蓋繊維をプラスチック固定バンドに覆って縫製するために、プラスチック固定バンドを180度に曲げる時に折れが発生するので柔軟性を増加させなければならなかったためである。
【産業上の利用可能性】
【0162】
本発明は猫の診療やケア時に猫の心的不安によって鋭い足の爪や歯で獣医師を攻撃したり装備をタッチして起きる不慮の事故を未然に防止して獣医師が容易に診療およびケアができる猫の診療およびケアのための固定バンドベルトセットに関し、外側の一端部に形成されたやわらかい雌ベルクロ112を具備するベルト本体部110と内側に形成された粗い雄ベルクロ122を具備するバンド巻き120が一体型で構成され、前記ベルト本体部110部分の外部蓋繊維の間に切開された円筒状プラスチック固定バンドが挿入されて形成された腰固定バンドベルト100からなり、伴侶動物用足首固定リング600の足首固定リング本体610は剛性と復原力が適切なプラスチック材質で形成し、足首固定リング本体610に嵌め込む2個の滑り防止具620はシリコン材質であり足首の接触面方向へは凹凸623を形成しており、足首から足首固定リングが離脱することを防止するようにされた産業上利用可能な発明である。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
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図19
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【国際調査報告】