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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-05
(54)【発明の名称】集気管
(51)【国際特許分類】
   F28F 19/06 20060101AFI20240329BHJP
   F28F 21/08 20060101ALI20240329BHJP
   F24F 13/30 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
F28F19/06 D
F28F19/06 Z
F28F21/08 E
F28F21/08 F
F24F13/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555739
(86)(22)【出願日】2022-01-12
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 CN2022071623
(87)【国際公開番号】W WO2022227709
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】202120936750.5
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】馮 忠波
(72)【発明者】
【氏名】王 文杰
(72)【発明者】
【氏名】郎 壮
(57)【要約】
集気管(100)は、ステンレス製メインヘッダ(10)、純銅スリーブ(20)及び真鍮継手(30)を含み、純銅スリーブ(20)は対向して設けられた第1端(21)及び第2端(22)を有し、ステンレス製メインヘッダ(10)は純銅スリーブ(20)の第1端(21)に設けられて純銅スリーブ(20)と溶接し、真鍮継手(30)は純銅スリーブ(20)の第2端(22)に設けられて純銅スリーブ(20)と溶接する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステンレス製メインヘッダ、純銅スリーブ及び真鍮継手を含む集気管であって、前記純銅スリーブは対向して設けられた第1端及び第2端を有し、前記ステンレス製メインヘッダは前記純銅スリーブの第1端に設けられて前記純銅スリーブに溶接され、
前記真鍮継手は前記純銅スリーブの第2端に設けられて前記純銅スリーブに溶接されている、集気管。
【請求項2】
前記ステンレス製メインヘッダの一端が前記第1端から前記純銅スリーブ内に入り込み、前記純銅スリーブの第2端が前記真鍮継手内に入り込み、
ここで、前記純銅スリーブ内に入り込んだ一部の前記ステンレス製メインヘッダが前記真鍮継手内に位置する、請求項1に記載の集気管。
【請求項3】
前記純銅スリーブが管状であり、且つ前記純銅スリーブの長さをH1と定義し、ここで、H1は関係式H1≧15mmを満たす、請求項1に記載の集気管。
【請求項4】
前記純銅スリーブの前記真鍮継手に挿入される一端の内径をR1と定義し、前記真鍮継手の内径をR2と定義し、
ここで、R1とR2とは関係式R1>R2を満たす、請求項1に記載の集気管。
【請求項5】
前記ステンレス製メインヘッダの一端に第1縮径セグメントが設けられており、前記第1縮径セグメントが前記純銅スリーブ内に挿入され、前記第1縮径セグメントの内径をR3と定義し、
ここで、R2とR3とは関係式R3>R2を満たす、請求項4に記載の集気管。
【請求項6】
前記純銅スリーブは、第1セグメント、第2セグメント及び第3セグメントを含み、前記第2セグメントが前記第1セグメントと第3セグメントとの間に設けられ、前記第1セグメントは前記ステンレス製メインヘッダに溶接され、前記第3セグメントの少なくとも一部は前記真鍮継手内に入り込んで前記真鍮継手に溶接されている、請求項1に記載の集気管。
【請求項7】
前記第1セグメントを前記ステンレス製メインヘッダに嵌合された拡径セグメントとし、前記第3セグメントを第2縮径セグメントとし、前記第2縮径セグメントの少なくとも一部が前記真鍮継手内に挿入される、請求項6に記載の集気管。
【請求項8】
前記真鍮継手の前記ステンレス製メインヘッダに近接した一端と前記第3セグメントの前記第2セグメントに近接した一端との間に隙間がある、請求項7に記載の集気管。
【請求項9】
前記真鍮継手内に位置決め段差が設けられ、前記純銅スリーブの第2端が前記真鍮継手内に挿入されて前記位置決め段差に当接される、請求項1から8のいずれか一項に記載の集気管。
【請求項10】
前記ステンレス製メインヘッダと前記純銅スリーブとは炉中ろう付けにより接続される、
及び/又は、前記真鍮継手と前記純銅スリーブとは火炎により溶接される、請求項1に記載の集気管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年4月30日に出願された、出願番号が202120936750.5であり、発明の名称が「集気管」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は冷却の技術分野に関し、特に、集気管に関する。
【背景技術】
【0003】
集気管は、空調システムに適用して、熱交換を十分に行う目的を達成するために冷媒の流れをガイドし、流路構造を最適化するために用いられる。
【0004】
集気管はメインヘッダを含み、通常、一部のメインヘッダはステンレス材質を採用して加工形成され、ステンレス材質のメインヘッダを真鍮継手に直接溶接してから、真鍮継手を介して空調システムの銅管セットに接続するが、ステンレス製メインヘッダを真鍮継手に直接溶接するとステンレス製メインヘッダの表面が黒くなり、ステンレス製メインヘッダの耐腐食性に影響を与えて、集気管の強度を低下させ、空調システムにおける熱交換効率を低下させてしまう。
【発明の概要】
【0005】
これに鑑みて、上記の技術課題について、強度が高く、耐腐食性が強い且つコストが低い集気管を提供する必要がある。
【0006】
本出願で提供される集気管は、ステンレス製メインヘッダ、純銅スリーブ及び真鍮継手を含み、純銅スリーブは対向して設けられた第1端及び第2端を有し、ステンレス製メインヘッダは純銅スリーブの第1端に設けられて純銅スリーブと溶接し、
真鍮継手は純銅スリーブの第2端に設けられて純銅スリーブと溶接する。
【0007】
本出願において、真鍮継手とステンレス製メインヘッダとの間に純銅スリーブを設け、ステンレス製メインヘッダと純銅スリーブの第1端とを溶接し、真鍮継手と純銅スリーブの第2端とを溶接することにより、真鍮継手をステンレス製メインヘッダに直接溶接することでステンレス製メインヘッダの表面が黒くなってしまうことを回避し、集気管の耐腐食性及び強度を向上させて、空調システムにおける熱交換効率を向上させるとともに、純銅スリーブを採用して中継するので、化学性能が安定で、耐久性に優れ、耐熱性、耐圧性及び耐腐食性が強く、且つ接続が容易で、コストが比較的低く、メンテナンスが容易で、耐振動性及び耐衝撃性に優れる。
【0008】
一実施例において、ステンレス製メインヘッダの一端が第1端から純銅スリーブ内に入り込み、純銅スリーブの第2端が真鍮継手内に入り込み、
ここで、純銅スリーブ内に入り込んだ一部のステンレス製メインヘッダが真鍮継手内に位置する。
【0009】
このように設計すると、ステンレス製メインヘッダと真鍮継手との間の接続を更に安定化させ、真鍮継手とステンレス製メインヘッダとの接続強度を向上させる。
【0010】
一実施例において、純銅スリーブが管状であり、且つ純銅スリーブの長さをH1と定義し、ここで、H1は関係式H1≧15mmを満たす。
【0011】
このように設計すると、ステンレス製メインヘッダが焼損されないように保護し、集気管の強度を強化させ、集気管の耐久性を向上させることができる。純銅スリーブの長さが短すぎると、真鍮継手と純銅スリーブとの溶接中にステンレス製メインヘッダが焼損してしまい、集気管の強度が低下して、空調システムにおける熱交換効率が低下する。
【0012】
一実施例において、純銅スリーブの真鍮継手に挿入される一端の内径をR1と定義し、真鍮継手の内径をR2と定義し、ここで、R1とR2とは関係式R1>R2を満たす。
【0013】
このように設計すると、純銅スリーブと真鍮継手との溶接が容易になる。
【0014】
一実施例において、ステンレス製メインヘッダの一端に第1縮径セグメントが設けられており、第1縮径セグメントが純銅スリーブ内に挿入され、第1縮径セグメントの内径をR3と定義し、ここで、R2とR3とは関係式R3>R2を満たす。
【0015】
このように設計すると、冷媒の十分な流れを確保でき、絞りが発生しない。第1縮径セグメントの内径が真鍮継手の内径より小さいと、冷媒が第1縮径セグメントから真鍮継手へ流れる途中で冷媒の流れに絞りが発生して、空調システムにおける熱交換効率を低下させる。
【0016】
一実施例において、純銅スリーブは、第1セグメント、第2セグメント及び第3セグメントを含み、第2セグメントが第1セグメントと第3セグメントとの間に設けられ、第1セグメントとステンレス製メインヘッダとが溶接され、第3セグメントの少なくとも一部と真鍮継手内に入り込んで真鍮継手とが溶接される。
【0017】
このように設計すると、純銅スリーブと真鍮継手及びステンレス製メインヘッダとの間の溶接が容易になり、また、真鍮継手をステンレス製メインヘッダに直接溶接することでステンレス製メインヘッダの表面が黒くなってしまうことを回避し、集気管の耐腐食性及び強度を向上させて、空調システムにおける熱交換効率を向上させる。
【0018】
一実施例において、第1セグメントをステンレス製メインヘッダに嵌合された拡径セグメントとし、第3セグメントを第2縮径セグメントとし、第2縮径セグメントの少なくとも一部が真鍮継手内に挿入される。
【0019】
このように設計すると、拡径セグメントはステンレス製メインヘッダが純銅スリーブに入り込む距離を制限する役割を果たし、ステンレス製メインヘッダの入り込みが長すぎると溶接しにくくなり、ステンレス製メインヘッダの入り込みが短すぎると溶接が堅牢でない問題が発生する。また、第1セグメントを拡径セグメントとすると、加工が容易で且つステンレス製メインヘッダの插入が容易になるとともに、ステンレス製メインヘッダと純銅スリーブとの溶接が容易になり、溶接の安定性を向上させる。同時に、第3セグメントを第2縮径セグメントとすると、加工が容易で且つ真鍮継手に挿入しやすく、溶接の安定性を向上させる。
【0020】
一実施例において、真鍮継手のステンレス製メインヘッダに近接した一端と第3セグメントの第2セグメントに近接した一端との間に隙間がある。
【0021】
このように設計すると、真鍮継手と純銅管とを溶接する際に溶接材料の充填が容易になる。
【0022】
一実施例において、真鍮継手内に位置決め段差が設けられ、純銅スリーブの第2端が真鍮継手内に挿入されて位置決め段差に当接される。
【0023】
このように設計すると、真鍮継手内に位置決め段差が設けられて、純銅スリーブが真鍮継手に入り込む距離を制限し、純銅管を適切な位置で真鍮継手と溶接して、溶接の堅牢度を確保できる。純銅管の入り込みが長すぎると溶接しにくくなり、純銅管の入り込みが短すぎると溶接が堅牢でない問題が発生する。
【0024】
一実施例において、ステンレス製メインヘッダと純銅スリーブとは炉中ろう付けにより接続される、及び/又は、真鍮継手と純銅スリーブとは火炎により溶接される。
【0025】
このように設計すると、炉中ろう付けに使用されるろう付け材料の保護雰囲気が安価で、コスト低減が可能であり、火炎溶接は処理が簡単で、使用しやすく且つコストが低い。
【0026】
従来技術に比べて、本出願で提供される集気管は、真鍮継手とステンレス製メインヘッダとの間に純銅スリーブを設け、ステンレス製メインヘッダと純銅スリーブの第1端とを溶接し、真鍮継手と純銅スリーブの第2端とを溶接することにより、真鍮継手をステンレス製メインヘッダに直接溶接することでステンレス製メインヘッダの表面が黒くなってしまうことを回避し、集気管の耐腐食性及び強度を向上させて、空調システムにおける熱交換効率を向上させるとともに、純銅スリーブを採用して中継するので、化学性能が安定で、耐久性に優れ、耐熱性、耐圧性及び耐腐食性が強く、且つ接続が容易で、コストが比較的低く、メンテナンスが容易で、耐振動性及び耐衝撃性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本出願で提供される一実施例における集気管の構造模式図である。
図2図1の別の視点からの模式図である。
図3図2におけるAでの部分拡大図である。
図4】本出願で提供される他の実施例における集気管の構造模式図である。
図5図4の別の視点からの模式図である。
図6図5におけるBでの部分拡大図である。
【0028】
100 集気管、10 ステンレス製メインヘッダ、11 第1縮径セグメント、20 純銅スリーブ、21 第1端、22 第2端、23 第1セグメント、24 第2セグメント、25 第3セグメント、30 真鍮継手、31 位置決め段差、40 分岐管。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術態様を明確且つ完全に説明するが、説明した実施形態は、本出願の実施形態の一部にすぎず、全ての実施形態ではないことは明らかである。当業者が、本出願における実施形態に基づいて、創造的な労力なしに得られた全ての他の実施形態はいずれも本出願の保護範囲に属する。
【0030】
説明すべきこととして、アセンブリが他のアセンブリに「装着される」とされる場合、他のアセンブリに直接装着されてもよく、又は介在するアセンブリが存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「設けられる」とみなされる場合、他のアセンブリに直接設けられてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「固定される」とみなされる場合、他のアセンブリに直接固定されてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。
【0031】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語や科学用語は、本出願の属する技術分野における当業者が通常理解している意味と同じである。ここで、本出願の明細書に使用される用語は、単に具体的な実施形態を説明することを目的とし、本出願を制限するものではない。本明細書に使用される「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0032】
図1から図6を参照すると、本出願で提供される集気管100は、空調の冷却システムに適用して、冷媒が十分な熱交換を行うように冷媒の流路構造を最適化するために用いられる。
【0033】
通常、集気管はメインヘッダを含み、且つ一部のメインヘッダはステンレス材質を採用して加工形成され、ステンレス材質のメインヘッダを真鍮継手に直接溶接してから、真鍮継手を介して空調システムの銅管セットに接続するが、ステンレス製メインヘッダを真鍮継手に直接溶接するとステンレス製メインヘッダの表面が黒くなり、ステンレス製メインヘッダの耐腐食性に影響を与えて、集気管の強度を低下させ、空調システムにおける熱交換効率を低下させてしまう。
【0034】
図1から図6を参照すると、本出願で提供される集気管100は、ステンレス製メインヘッダ10、純銅スリーブ20及び真鍮継手30を含み、純銅スリーブ20は対向して設けられた第1端21及び第2端22を有し、ステンレス製メインヘッダ10は純銅スリーブ20の第1端21に設けられて純銅スリーブ20と溶接し、真鍮継手30は純銅スリーブ20の第2端22に設けられて純銅スリーブ20と溶接し、真鍮継手30とステンレス製メインヘッダ10との間に純銅スリーブ20を設け、ステンレス製メインヘッダ10と純銅スリーブ20の第1端21とを溶接し、真鍮継手30と純銅スリーブ20の第2端22とを溶接することにより、真鍮継手30をステンレス製メインヘッダ10に直接溶接することでステンレス製メインヘッダ10の表面が黒くなってしまうことを回避し、集気管100の耐腐食性及び強度を向上させて、空調システムにおける熱交換効率を向上させるとともに、純銅スリーブ20を採用して中継するので、化学性能が安定で、耐久性に優れ、耐熱性、耐圧性及び耐腐食性が強く、且つ接続が容易で、コストが比較的低く、メンテナンスが容易で、耐振動性及び耐衝撃性に優れる。
【0035】
本出願において、メインヘッダは、ステンレス材質を採用し、集気管100の硬度を向上させることができるとともに、銅材が比較的高価であるので、生産コストを低減させるために、銅材に代えてステンレス材料を採用してメインヘッダを加工して、本出願におけるステンレス製メインヘッダ10を形成する。同時に、冷却の技術分野において、通常空調の銅管セットを接続管として2つの部品を接続し、銅管セットとの接続を容易にするために、部品も銅材を採用して作製するが、銅材が比較的高価であるので、生産コストを低減させるために、本出願では銅材に代えてステンレス材料を採用して一部の部品を作製し、製造過程において、銅管セットとステンレス部品のステンレス管との溶接、即ち本出願において、銅管セットと本出願におけるステンレス製メインヘッダ10との溶接を必要とする。
【0036】
本出願において、空調システムのスペースが小さすぎて溶接しにくい場合、真鍮継手30を採用して螺合し、真鍮継手30と銅管セットとを接続して、プロセス難度を低下させ、加工しやすく且つコストを低下させる。
【0037】
更に、一実施例において、図1から図3を参照すると、ステンレス製メインヘッダ10の一端が第1端21から純銅スリーブ20内に入り込み、純銅スリーブ20の第2端22が真鍮継手30内に入り込み、ここで、純銅スリーブ20内に入り込んだ一部のステンレス製メインヘッダ10が真鍮継手30内に位置して、ステンレス製メインヘッダ10と真鍮継手30との間の接続をより安定化し、真鍮継手30とステンレス製メインヘッダ10との接続強度を向上させる。
【0038】
具体的には、純銅スリーブ20が管状であり、且つ純銅スリーブ20の長さをH1と定義し、ここで、H1は関係式H1≧15mmを満たす。H1≧15mmである場合、ステンレス製メインヘッダ10が焼損されないように保護し、集気管100の強度を強化させ、集気管100の耐久性を向上させることができる。純銅スリーブ20の長さが短すぎると、真鍮継手30と純銅スリーブ20との溶接中にステンレス製メインヘッダ10が焼損してしまい、集気管100の強度が低下して、空調システムにおける熱交換効率が低下する。
【0039】
図3を参照すると、純銅スリーブ20の真鍮継手30に挿入される一端の内径をR1と定義し、真鍮継手30の内径をR2と定義し、ここで、R1とR2とは関係式R1>R2を満たし、純銅スリーブ20と真鍮継手30との溶接が容易になる。
【0040】
引き続き図3を参照すると、ステンレス製メインヘッダ10の一端に第1縮径セグメント11が設けられており、第1縮径セグメント11が純銅スリーブ20内に挿入され、第1縮径セグメント11の内径をR3と定義し、ここで、R2とR3とは関係式R3>R2を満たし、冷媒の十分な流れを確保でき、絞りが発生しない。第1縮径セグメント11の内径が真鍮継手30の内径より小さいと、冷媒が第1縮径セグメント11から真鍮継手30へ流れる途中で冷媒の流れに絞りが発生して、空調システムにおける熱交換効率を低下させる。
【0041】
他の実施例において、図4から図6を参照すると、純銅スリーブ20は、第1セグメント23、第2セグメント24及び第3セグメント25を含み、第2セグメント24が第1セグメント23と第3セグメント25との間に設けられ、第1セグメント23とステンレス製メインヘッダ10とが溶接され、第3セグメント25の少なくとも一部と真鍮継手30内に入り込んで真鍮継手30とが溶接されて、純銅スリーブ20と真鍮継手30及びステンレス製メインヘッダ10との間の溶接が容易になり、また真鍮継手30をステンレス製メインヘッダ10に直接溶接することでステンレス製メインヘッダ10の表面が黒くなることを回避し、集気管100の耐腐食性及び強度を向上させて、空調システムにおける熱交換効率を向上させることができる。
【0042】
更に、第1セグメント23をステンレス製メインヘッダ10に嵌合された拡径セグメントとし、拡径セグメントがステンレス製メインヘッダ10は純銅スリーブ20に入り込む距離を制限する役割を果たし、ステンレス製メインヘッダ10の入り込みが長すぎると溶接しにくくなり、ステンレス製メインヘッダ10の入り込みが短すぎると溶接が堅牢でない問題が発生する。また、第1セグメント23を拡径セグメントとすると、加工が容易で且つステンレス製メインヘッダ10の插入が容易になるとともに、ステンレス製メインヘッダ10と純銅スリーブ20との溶接が容易になり、溶接の安定性を向上させる。
【0043】
更に、第3セグメント25を第2縮径セグメントとし、第2縮径セグメントの少なくとも一部が真鍮継手30内に挿入され、第3セグメント25を第2縮径セグメントとすると、加工しやすく且つ真鍮継手30内に挿入しやすく、溶接の安定性を強化させる。
【0044】
具体的には、図6を参照すると、真鍮継手30のステンレス製メインヘッダ10に近接した一端と第3セグメント25の第2セグメント24に近接した一端との間に隙間があるため、真鍮継手30と純銅スリーブ20とを溶接する際に溶接材料の充填が容易になる。
【0045】
図1から図6を参照すると、真鍮継手30内に位置決め段差31が設けられ、純銅スリーブ20の第2端22が真鍮継手30内に挿入されて位置決め段差31に当接される。真鍮継手30内に位置決め段差31が設けられて、純銅スリーブ20が真鍮継手30に入り込む距離を制限し、純銅スリーブ20を適切な位置で真鍮継手30と溶接して、溶接の堅牢度を確保できる。純銅スリーブ20の入り込みが長すぎると溶接しにくくなり、純銅スリーブ20の入り込みが短すぎると溶接が堅牢でない問題が発生する。
【0046】
本出願において、ステンレス製メインヘッダ10と純銅スリーブ20とは炉中ろう付けにより接続される、及び/又は、真鍮継手30と純銅スリーブ20とは火炎により溶接される。炉中ろう付けに使用されるろう付け材料の保護雰囲気が安価で、コスト低減が可能であり、火炎溶接は処理が簡単で、使用しやすく且つコストが低い。
【0047】
本出願で提供される集気管100は、複数の分岐管40を更に含み、且つ複数の分岐管40は間隔をあけてメインヘッダに取り付けられ、それぞれメインヘッダの内部に連通されて、空調システムにおける熱交換効率を向上させることができる。
【0048】
更に、説明すべきこととして、「第1」、「第2」等の用語を用いて部品を限定することは、対応する部品を容易に区別するためのものにすぎず、特に説明がない限り、上記の用語は特別な意味を持たないため、本出願の保護範囲を限定するものとして理解すべきではない。
【0049】
以上の実施形態の各技術特徴は、任意に組み合わせてもよく、説明を簡潔にするために、上記の実施形態における各技術特徴の可能な組み合わせについて全て説明していないが、これらの技術特徴の組み合わせが矛盾しない限り、いずれも本明細書に記載されている範囲とみなすべきである。
【0050】
当業者が理解すべきこととして、以上の実施形態は単に本出願を説明するために使用され、本出願を限定するためのものではなく、本出願の実質的な趣旨の範囲内で、以上の実施形態によりなされる適切な変更及び変化は、いずれも本出願の保護を請求する範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】