(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-05
(54)【発明の名称】無線通信方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 72/23 20230101AFI20240329BHJP
【FI】
H04W72/23
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565436
(86)(22)【出願日】2021-04-30
(85)【翻訳文提出日】2023-10-24
(86)【国際出願番号】 CN2021091647
(87)【国際公開番号】W WO2022227052
(87)【国際公開日】2022-11-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】チェヌ・ジョ
(72)【発明者】
【氏名】ワン・シヌ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ21
(57)【要約】
本発明の実施例では無線通信方法、装置及びシステムが提供される。かかる方法は端末装置が下りリンク制御情報を受信し、下りリンク制御情報はPUSCH伝送をトリガーするために用いられ、下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示を含み;及び、端末装置が以下の指示のうちの少なくとも1つに基づいて、PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるか、それとも、第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信されるかを確定し、即ち、PUSCH伝送の重複回数;PUSCH伝送に対応する重複方式;及び、下りリンク制御情報における動的切り替え域の指示であって、動的切り替え域はPUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信されるか、それとも、第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるかを指示するために用いられるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信装置であって、
受信機及び処理器を含み、
前記受信機は下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH伝送をトリガーするために用いられ、前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示を含み、
前記処理器は、複数の指示のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるかを確定し、
前記複数の指示は、
前記PUSCH伝送の重複回数;
前記PUSCH伝送に対応する重複方式;及び
前記下りリンク制御情報における動的切り替え域の指示であって、前記動態切り替え域は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるかを指示するために用いられる、もの
を含む、無線通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH伝送の重複回数は前記下りリンク制御情報により指示され、前記PUSCH伝送の重複回数は前記下りリンク制御情報の時間領域リソース割り当て指示において指示される重複回数により確定される、無線通信装置。
【請求項3】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH伝送に対応する重複方式は無線リソース制御シグナリングにより設定され、前記重複方式はシーケンシャルマッピング又はサイクリックマッピングである、無線通信装置。
【請求項4】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記下りリンク制御情報における前記動的切り替え域が存在するかどうかは無線リソース制御シグナリングにより設定される、無線通信装置。
【請求項5】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が1である場合に、前記処理器は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する、無線通信装置。
【請求項6】
請求項5に記載の無線通信装置であって、
前記処理器は前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は、
前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域;及び/又は
前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域
を含む、無線通信装置。
【請求項7】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2であり、かつ前記PUSCH伝送に対応する重複方式がシーケンシャルマッピングである場合に、前記処理器は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する、無線通信装置。
【請求項8】
請求項7に記載の無線通信装置であって、
前記処理器は前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は、
前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域;及び/又は
前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域
を含む、無線通信装置。
【請求項9】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2であり、かつ前記PUSCH伝送に対応する重複方式がサイクリックマッピングである場合に、前記処理器は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する、無線通信装置。
【請求項10】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2である場合に、前記処理器は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する、無線通信装置。
【請求項11】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2以上であり、前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含み、かつ、前記動的切り替え域により、前記PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されると指示されている場合に、前記処理器は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する、無線通信装置。
【請求項12】
請求項1に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2以上であり、前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含み、かつ、前記動的切り替え域により、前記PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信されると指示されている場合に、前記処理器は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する、無線通信装置。
【請求項13】
無線通信装置であって、
受信機及び処理器を含み、
前記受信機は下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、前記下りリンク制御情報は第一TPC指示及び第二TPC指示を含み、
前記処理器は、前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数に基づいて、前記PUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータが前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示のうちの1つに基づいて確定されるか、それとも、前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示に基づいて確定されるかを確定する、無線通信装置。
【請求項14】
請求項13に記載の無線通信装置であって、
前記PUCCH伝送は下りリンク制御情報によりスケジューリングされ、前記下りリンク制御情報はDCI format 1_1又はDCI format 1_2に対応し、前記PUCCH伝送は1つ又は2つの閉ループパワー制御パラメータ索引に関連付けられる、無線通信装置。
【請求項15】
請求項13に記載の無線通信装置であって、
前記PUCCH伝送に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1である場合に、前記処理器は前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示のうちの1つに基づいて前記PUCCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを確定する、無線通信装置。
【請求項16】
請求項15に記載の無線通信装置であって、
前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引が0である場合に、前記処理器は前記第一TPC指示に基づいて、前記PUCCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを確定し、
前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引が1である場合に、前記処理器は前記第二TPC指示に基づいて、前記PUCCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを確定する、無線通信装置。
【請求項17】
請求項15に記載の無線通信装置であって、
前記処理器は、前記PUCCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを確定するために用いられない第一TPC指示及び第二TPC指示のうちの1つに対応するDCI域を無視する、無線通信装置。
【請求項18】
請求項13に記載の無線通信装置であって、
前記PUSCH又はPUCCH伝送に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2である場合に、前記処理器は前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する、無線通信装置。
【請求項19】
請求項18に記載の無線通信装置であって、
前記第一TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は0であり、前記第二TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は1である、無線通信装置。
【請求項20】
無線通信装置であって、
受信機及び処理器を含み、
前記受信機は下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCHをスケジューリングしており、前記下りリンク制御情報は第二DCI域に関連しており、前記第二DCI域とは、SRS resource indicator域及びPrecoding information and number of layers域のうちの少なくとも1つを指し、前記下りリンク制御情報のBWP域は第一BWPを指示しており、前記第一BWPはアクティブBWPにあらず、前記アクティブBWPについてはコードブックに基づき又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されており、前記第一BWPについてはコードブックに基づき又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための2つのSRSリソース組が設定されており、
前記第二DCI域の解読について、前記処理器は、第一BWPでコードブックに基づき又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されていると見なす、無線通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
URLLC(Ultra-Relaible and Low Latency Communication)業務(サービス)の高信頼性及び低遅延(レイテンシ)のニーズを満たすために、NR Rel-16(新無線リリース16)では対応する上りリンクデータの送信メカニズムが導入されている。該メカニズムはより柔軟な上りリンクデータ送信をサポートし得るため、上りリンクデータ送信のレイテンシを削減できる。
【0003】
なお、上述の背景技術についての紹介は、本発明の技術案を明確かつ完全に説明し、また、当業者がそれを理解しやすいためのものである。これらの技術案は、本発明の背景技術に記述されているため、当業者にとって周知であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明者が次のようなことを発見した。即ち、NR(新無線)が最大で52.6GHzの中心送信周波数をサポートし得るので、高周波数のシナリオの場合に、高周波数無線信号は回折能力(diffraction ability)が比較的低いため、妨害(blockage)の影響を受けやすい。このような妨害によるチャネル品質低下は上りリンク伝送にとって非常に不利である。その理由は次のとおりであり、即ち、既存のビーム失敗回復メカニズムによれば、通信リンクを回復するために最速で数十ミリ秒がかかるが、URLLCの通信レイテンシ要件は一般に数十ミリ秒よりも遥かに小さい。
【0005】
よって、高周波数上りリンクは妨害の影響を受けやすく、チャネルは瞬時に悪くなる可能性がある。既存の回復メカニズムが要する時間は長すぎるから、URLLC業務のレイテンシ要件を満足できない。上りリンクデータ送信への妨害の影響を減少させるために、1つの実現可能な方法として、上りリンクデータを空間ダイバーシティの方式で送信する方法がある。言い換えれば、端末装置側の同じデータが異なる時間に異なる空域径路を経由して(即ち、異なるTRP(transmission and reception point)を経由して)ネットワーク装置に到達できる。このようにして、1つの径路に妨害が発生した場合に、他の径路は依然として引き続き動作できるため、上りリンクデータの低レイテンシ及び高信頼性を確保できる。
【0006】
上述のマルチTRP(mTRP)上りリンク送信をサポートするために、1つの方法として、対応するスケジューリング用下りリンク制御情報(DCI)に追加の域を、マルチTRP上りリンク送信をサポートするために増加させ、また、追加の域の増加がないDCIを用いてシングルTRP(sTRP)上りリンク送信をスケジューリングする方法がある。しかし、このような方法を採用すると、同じBWP(Bandwidth Part)でマルチTRP上りリンク送信及びシングルTRP上りリンク送信の両方をサポートし得る端末装置について言えば、特に、該端末装置がシングルTRP上りリンク送信とマルチTRP上りリンク送信との間で動的に切り替える必要があるときに、2種類の異なるサイズのDCIをブラインド検出する必要があり、これは制御チャネルへの端末装置のブラインド検出能力を大幅に消費する恐れがある。
【0007】
上述の問題を解決するために、1つの実現可能なスキームとして、ネットワーク装置が1つのDCI formatを半静的に設定するスキームがあり、該DCI formatは1つのサイズに対応し、また、該DCI formatはシングルTRP上りリンク送信のスケジューリング及びマルチTRP上りリンク送信のスケジューリングの両方をサポートできる。言い換えれば、このDCI formatは上述の追加の域が増加した場合にでも、シングルTRP上りリンクのスケジューリングをサポートできる。
【0008】
しかし、今のところ、上述の追加の域が増加したDCI formatを用いてシングルTRP上りリンク送信をスケジューリングすることをサポートする実現可能な方法が存在せず、あるいは、今のところ、DCI指示により、対応する上りリンク信号がシングルTRP送信に対応するか、それとも、マルチTRP送信に対応するかを正確に決定する方法がないといっても良い。
【0009】
また、上述の場合に、DCIが2つの閉ループパワー制御指示を含むときに如何に対応する上りリンク信号を送信するかも解決すべき問題である。
【0010】
さらに、異なるBWPでマルチTRP上りリンク送信及びシングルTRP上りリンク送信の両方をサポートし得る端末装置について言えば、BWP切り替えが発生したときに、言い換えれば、端末装置が、シングルTRP上りリンク送信のみを行うことができるBWPから、マルチTRP上りリンク送信を行うことができるBWPに切り替えるときに、2つのBWPについて設定されるDCI域のサイズが異なるため、対応するDCI域を如何に解読するかも解決する必要のある問題である。
【0011】
上述の問題のうちの少なくとも1つ又は他の類似問題を解決するために、本発明の実施例は無線通信方法、装置及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施例の一側面によれば、無線通信装置が提供され、前記装置は、
下りリンク制御情報を受信する受信ユニットであって、前記下りリンク制御情報はPUSCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示を含む、受信ユニット;及び
複数の指示のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるかを確定する確定ユニットを含み、
前記複数の指示は、
前記PUSCH伝送の重複(repetition)回数;
前記PUSCH伝送に対応する重複方式;及び
前記下りリンク制御情報における動的切り替え域の指示であって、前記動的切り替え域は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるかを指示するために用いられる、ものである。
【0013】
本発明の実施例のもう1つの側面によれば、無線通信装置が提供され、前記装置は、
下りリンク制御情報を受信する受信ユニットであって、前記下りリンク制御情報はPUSCH又はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ前記下りリンク制御情報は第一TPC指示及び第二TPC指示を含む、受信ユニット;及び
前記PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータが前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示のうちの1つに基づいて確定されるか、それとも、前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示に基づいて確定されるかを確定する確定ユニットを含む。
【0014】
本発明の実施例のもう1つの側面によれば、無線通信装置が提供され、前記装置は、
下りリンク制御情報を受信する受信ユニットであって、前記下りリンク制御情報はPUSCHをスケジューリングしており、前記下りリンク制御情報は第二DCI域に関連しており、前記第二DCI域とは、SRS resource indicator域及びPrecoding information and number of layers域のうちの少なくとも1つを指し、前記下りリンク制御情報のBWP域は第一BWPを指示しており、前記第一BWPはアクティブBWPにあらず(ではなく)、前記アクティブBWPについてはコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されており、また、前記第一BWPについてはコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための2つのSRSリソース組が設定されている、受信ユニット;及び
処理ユニットを含み、
前記第二DCI域の解読について、前記処理ユニットは第一BWPについてコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されていると見なす。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施例の有利な効果の1つが次のとおりであり、即ち、本発明の実施例によれば、1つの端末装置がシングルTRP上りリンク伝送及びマルチTRP上りリンク伝送の両方を送信できる場合に、受信した下りリンク制御情報に基づいて対応する指示を正確に得ることができる。また、前記端末装置はさらに、上述の下りリンク制御情報の指示に基づいて幾つかの未使用のDCI域を無視できる。
【0016】
後述の説明及び図面を参照することで本発明の特定の実施例を詳しく開示し、本発明の原理を採用し得る態様を示す。なお、本発明の実施例は範囲上でこれらにより限定されない。添付した特許請求の範囲内であれば、本発明の実施例は様々な変更、修正及び代替によるものを含んでも良い。
【0017】
また、1つの実施例について説明した及び/又は示した特徴は、同じ又は類似した方式で1つ又は複数の他の実施例に用い、他の実施例における特徴と組み合わせ、又は、他の実施例における特徴を置換することもできる。
【0018】
なお、「含む/有する」のような用語は、本明細書に使用されるときに、特徴、要素、ステップ、又はアセンブルの存在を指すが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、又はアセンブリの存在又は付加を排除しないということも指す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の1つの図面又は1つの実施形態に記載の要素及び特徴は、1つ又は複数の他の図面又は実施形態に示した要素及び特徴と組み合わせることができる。また、図面では、類似した符号は、幾つの図面における対応する部品を示し、複数の実施形態に用いる対応部品を示すためにも用いられる。
【0020】
含まれている図面は、本発明の実施例への更なる理解を提供するために用いられ、これらの図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、文字記載とともに本発明の原理を説明するために用いられる。また、明らかのように、以下に記載される図面は、本発明の幾つかの実施例を示すためのものに過ぎず、当業者は、創造性のある労働をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本発明の実施例における無線通信方法を示す図である。
【
図2】DCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送を示す図(その1)である。
【
図3】DCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送を示す図(その2)である。
【
図4】DCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送を示す図(その3)である。
【
図5】DCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送を示す図(その4)である。
【
図6】DCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送を示す図(その5)である。
【
図7】DCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送を示す図(その6)である。
【
図8】本発明の実施例における無線通信方法の1つの例を示す図である。
【
図9】本発明の実施例における無線通信方法のもう1つの例を示す図である。
【
図10】DCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送の3つの例(その1)を示す図である。
【
図11】DCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送の3つの例(その2)を示す図である。
【
図12】DCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送の3つの例(その3)を示す図である。
【
図13】DCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送の5つの例(その1)を示す図である。
【
図14】DCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送の5つの例(その2)を示す図である。
【
図15】DCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送の5つの例(その3)を示す図である。
【
図16】DCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送の5つの例(その4)を示す図である。
【
図17】DCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送の5つの例(その5)を示す図である。
【
図18】本発明の実施例における無線通信方法の1つの例を示す図である。
【
図19】本発明の実施例における無線通信方法のもう1つの例を示す図である。
【
図20】端末装置がBWP切り替えを行う4つの例(その1)を示す図である。
【
図21】端末装置がBWP切り替えを行う4つの例(その2)を示す図である。
【
図22】端末装置がBWP切り替えを行う4つの例(その3)を示す図である。
【
図23】端末装置がBWP切り替えを行う4つの例(その4)を示す図である。
【
図24】本発明の実施例における無線通信装置の1つの例を示す図である。
【
図25】本発明の実施例における無線通信装置のもう1つの例を示す図である。
【
図26】本発明の実施例における無線通信装置のまたもう1つの例を示す図である。
【
図27】本発明の実施例における無線通信装置の他の例を示す図である。
【
図28】本発明の実施例における無線通信装置の他の例を示す図である。
【
図29】本発明の実施例における通信システムを示す図である。
【
図30】本発明の実施例における端末装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付した図面及び以下の説明を参照することにより、本発明の前述及び他の特徴は明らかになる。なお、明細書及び図面では本発明の特定の実施例を開示するが、それらは本発明の原理を採用し得る一部のみの実施例を示し、理解すべきは、本発明は記載される実施例に限定されず、即ち、本発明は添付した特許請求の範囲内のすべての変更、変形及び代替によるものをも含むということである。
【0022】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は次のような任意の通信規格に準ずるネットワークを指しても良く、例えば、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)、HSPA(High-Speed Packet Access)などである。
【0023】
また、通信システムにおける装置間の通信は任意の段階の通信プロトコルに従って行われても良く、例えば、次のような通信プロトコルを含んでも良いが、それらに限定されず、即ち、1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G、5G、新無線(NR、New Radio)など、及び/又は、その他の従来の又は将来開発される通信プロトコルである。
【0024】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は例えば、通信システムにおいて、端末装置を通信ネットワークに接続し、かつ該端末装置にサービスを提供する装置を指す。ネットワーク装置は次のようなものを含んでも良いが、それらに限定されず、即ち、基地局(BS、Base Station)、アクセスポイント(AP、AccessPoint)、送受信ポイント(TRP、Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モバイル管理エンティティ(MME、Mobile Management Entity)、ネットワークゲートウェイ、サーバー、無線ネットワーク制御器(RNC、Radio Network Controller)、基地局制御器(BSC、Base Station Controller)などである。
【0025】
そのうち、基地局は次のようなものを含んでも良いが、それらに限定されず、即ち、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)、5G基地局(gNB)などであり、さらにRRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、リレー(relay)又は低パワーノード(例えば、femto、picoなど)を含んでも良い。また、用語「基地局」はそれらの一部又はすべての機能を含んでも良く、各基地局は特定の地理的領域に対して通信カバレッジを提供できる。用語「セル」が指すのは、基地局及び/又はそのカバーする領域であっても良く、これは該用語のコンテキストによるものである。
【0026】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE、User Equipment)又は「端末装置」(TE、Terminal Equipment)は例えば、ネットワーク装置により通信ネットワークにアクセスし、かつネットワークからのサービスを受ける装置を指す。ユーザ装置は固定したもの又は移動するものであっても良く、また、移動ステーション(MS、Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS、Subscriber Station)、アクセス端末(AT、AccessTerminal)、ステーションなどとも称される。
【0027】
そのうち、ユーザ装置は次のようなものを含んでも良いが、それらに限定されず、例えば、セルラーフォン(Cellular Phone)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム、無線通信装置、携帯装置、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話機、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどである。
【0028】
また、用語“ネットワーク側”又は“ネットワーク装置側”とはネットワークの側を指し、又はる基地局又は又はるコアネットワーク装置であっても良く、上述のような1つの又は複数のネットワーク装置を含んでも良い。用語“ユーザ側”又は“端末側”又は“端末装置側”とはユーザ又は端末の側を指し、又はるUEであっても良く、上述のような1つの又は複数の端末装置を含んでも良い。
【0029】
また、例えば、IoT(Internet of Things)などのシナリオにおいて、ユーザ装置はさらに監視又は測定を行う機器又は装置であっても良く、例えば、次のようなものを含んでも良いが、それらに限定されず、即ち、マシンタイプ通信(MTC、Machine Type Communication)端末、車載通信端末、D2D(Device to Device)端末、M2M(Machine to Machine)端末などである。
【0030】
以下、添付した図面を参照しながら本発明の様々な実施例について説明する。なお、これらの実施例は例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0031】
<第一側面の実施例>
本発明の実施例では無線通信方法が提供され、端末装置側から説明が行われる。
【0032】
図1は本発明の実施例における無線通信方法を示す図である。
図1に示すように、該方法は次のようなステップを含む。
【0033】
101:端末装置が下りリンク制御情報(DCI)を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示を含み;及び
102:前記端末装置が、以下の指示のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるかを確定し、即ち、
前記PUSCH伝送の重複回数;
前記PUSCH伝送に対応する重複方式(repetition scheme);及び
前記下りリンク制御情報における動的切り替え域の指示であって、前記動的切り替え域は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるかを指示するために用いられる、ものである。
【0034】
なお、上述の
図1は本発明の実施例を例示的に説明するためのものであるが、本発明はこれに限定されない。例えば、幾つかの操作(ステップ)を増減することができる。当業者は上述の
図1の記載に限られず、上述の内容に基づいて適切な変形を行っても良い。
【0035】
本発明の実施例の方法によれば、端末装置はPUSCH伝送をトリガーするDCIを受信した後に、該PUSCH伝送の重複回数、該PUSCH伝送に対応する重複方式、及びDCIにおける或る1つのDCI域(動的切り替え域というが、本発明はその名称について限定しない)の指示の三者のうちの少なくとも1つに基づいて、該PUSCH伝送がどのSRSリソース指示(1つ又は複数)に基づいて送信されるかを確定し、これによって、DCI指示によって、対応する上りリンク伝送がシングルTRP送信に対応するか、それとも、マルチTRP送信に対応するかを正確に確定し、そして、対応するDCI指示に基づいて該上りリンク伝送を送信できる。また、前記端末装置はさらに、上述のDCI指示に基づいて幾つかの未使用のDCI域を無視できる。
【0036】
本発明の実施例において、下りリンク制御情報はPUSCH伝送をトリガーするために用いられ、即ち、下りリンク制御情報はPUSCH伝送の送信をトリガーするために用いられ、あるいは、下りリンク制御情報はPUSCH伝送の送信をスケジューリングするために用いられるといっても良い。なお、本発明はその表現について限定しない。
【0037】
上述の実施例において、下りリンク制御情報の巡回冗長チェック(CRC)はC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良いが、本発明はこれについて限定しない。なお、具体的なスクランブル方式については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0038】
上述の実施例において、下りリンク制御情報のDCIフォーマット(DCI format)はDCI format 0_1であっても良く、DCI format 0_2であっても良く、即ち、該下りリンク制御情報はDCI format 0_1に対応しても良く、DCI format 0_2に対応しても良い。なお、該DCIフォーマットの関連内容については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0039】
上述の実施例において、PUSCH伝送はPUSCH repetition Type Aに対応しても良く、PUSCH repetition Type Bに対応しても良いが、本発明はこれについて限定しない。なお、PUSCH repetition Type A及びPUSCH repetition Type Bの定義については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0040】
上述の実施例において、PUSCH伝送は非コードブックベースのPUSCH伝送(non-codebook based PUSCH transmission)であっても良く、該PUSCH伝送の伝送プリコーダー(transmission precoder)の情報及び伝送ランク(transmission rank)の情報は上述の第一SRSリソース指示及び/又は上述の第二SRSリソース指示に基づいて確定され得る。即ち、非コードブックベースのPUSCH伝送について、端末装置は上述の第一SRSリソース指示及び/又は上述の第二SRSリソース指示に基づいて上述のPUSCH伝送の送信に用いられる伝送プリコーダー及び伝送ランクを確定できる。伝送プリコーダー及び伝送ランクの関連内容については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0041】
上述の実施例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送(codebook based PUSCH transmission)であっても良く、上述の下りリンク制御情報はさらに、第一PINL(Precoding information and number of layers、プリコーディング情報及び層数)指示、及び/又は第二PINL指示を含んでも良く、上述のPUSCH伝送のプリコーディング情報(precoding information)は第一SRSリソース指示、第二SRSリソース指示、第一PINL指示及び第二PINL指示に基づいて確定されても良く、第一SRSリソース指示及び前記第一PINL指示に基づいて確定されても良く、さらに、第二SRSリソース指示及び第二PINL指示に基づいて確定されても良い。即ち、コードブックベースのPUSCH伝送について、端末装置は上述の3つの方法のうちの1つに基づいてPUSCH伝送の送信に用いられるプリコーディング情報及び層数を確定でき、該プリコーディング情報及び層数の関連内容については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0042】
本発明の実施例において、コードブックベース又は非コードブックベースのPUSCH伝送について、端末装置はアクティブBWPでコードブックベース又は非コードブックベースのPUSCH伝送のための2つのSRSリソース組が設定されており、それぞれはSRS source set#1及びSRS source set#2である。
【0043】
上述の第一SRSリソース指示はSRS source set#1におけるリソースを指示するために用いられる。例えば、SRS source set#1が2つ以上(>1)のSRSリソースを含む場合に、上述の第一SRSリソース指示に対応するDCI域(SRS resource indicator field #1又はSRI field #1という)はSRS source set#1のうちから1つのSRSリソースを対応するPUSCH伝送の送信のために選択するために用いられ、SRS source set#1が1つのみのSRSリソースを含む場合に、上述の第一SRSリソース指示に対応するDCI域のサイズは0であり、上述の第一SRSリソース指示はSRS source set#1に含まれるそのSRSリソースを指示する。
【0044】
上述の第二SRSリソース指示はSRS source set#2におけるリソースを指示するために用いられる。例えば、SRS source set#2が2つ以上のSRSリソースを含む場合に、上述の第二SRSリソース指示に対応するDCI域(SRS resource indicator field #2又はSRI field #2という)はSRS source set#2のうちから1つのSRSリソースを対応するPUSCH伝送の送信のために選択するために用いられ、SRS source set#2が1つのみのSRSリソースを含む場合に、上述の第二SRSリソース指示に対応するDCI域のサイズは0であり、上述の第二SRSリソース指示はSRS source set#2に含まれるそのSRSリソースを指示する。
【0045】
本発明の実施例において、コードブックベースのPUSCH伝送について、前述のように、上述の下りリンク制御情報は第一PINL指示及び第二PINL指示をさらに含む。
【0046】
第一PINL指示に対応するDCI域(Precoding information and number of layers #1)はSRSリソースに対応する層数及び該層数に対応する伝送プリコーダー(transmission precoder)を指示するために用いられる。該SRSリソースは前述の第一SRSリソース指示により指示され、例えば、上述のSRS resource indicator field #1により指示される。即ち、第一SRSリソース指示はSRSリソースを指示するために用いられ、第一PINL指示は該第一SRSリソース指示により指示されるSRSリソースに対応する層数及び対応する伝送プリコーダーを指示するために用いられる。また、第一PINL指示はTPMI(Transmission precoding indicator、伝送プリコーディング指示子)及びRI(Rank indicator、ランク指示子)と称されても良い。TPMI及びRIの関連内容については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0047】
第二PINL指示に対応するDCI域(Precoding information and number of layers #2)はSRSリソースに対応する層数及び該層数に対応する伝送プリコーダー(transmission precoder)を指示するために用いられる。該SRSリソースは前述の第二SRSリソース指示により指示され、例えば、上述のSRS resource indicator field #2により指示される。即ち、第二SRSリソース指示はSRSリソースを指示するために用いられ、第二PINL指示は該第二SRSリソース指示により指示されるSRSリソースに対応する層数及び対応する伝送プリコーダーを指示するために用いられる。また、第二PINL指示はTPMI(Transmission precoding indicator、伝送プリコーディング指示子)及びRI(Rank indicator、ランク指示子)と称されても良い。TPMI及びRIの関連内容については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0048】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数は上述の下りリンク制御情報により指示される。例えば、該PUSCH伝送の重複回数は該下りリンク制御情報の時間領域リソース割り当て(Time Domain source Allocation、TDRA)指示において指示される重複回数(number of repetitions)に基づいて確定される。
【0049】
例えば、重複回数が1の場合に、PUSCH repetition type AのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は1つのrepetitionに対応し、PUSCH repetition type BのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は1つのnonimal repetitionに対応する。
【0050】
また、例えば、重複回数が2の場合に、PUSCH repetition type AのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は2つのrepetitionに対応し、PUSCH repetition type BのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は2つのnonimal repetitionに対応する。
【0051】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送に対応する重複方式は無線リソース制御(RRC)シグナリングにより設定される。該重複方式はシーケンシャルマッピング(sequential mapping)又はサイクリックマッピング(cyclic mapping)と設定されても良い。
【0052】
シーケンシャルマッピングと設定される場合に、該PUSCH伝送に対応する1番目及び2番目の伝送機会は1つのTRPに対応し、例えば、コードブックに基づく(codebook based)PUSCH伝送について言えば、1組のSRI、TPMI、RIの指示に対応し、非コードブックベース(non-codebook based)のPUSCH伝送について言えば、1つのSRI指示に対応し、また、該PUSCH伝送に対応する3番目及び4番目の伝送機会はもう1つのTRPに対応し、例えば、コードブックに基づく(codebook based)PUSCH伝送について言えば、もう1つの組のSRI、TPMI、RIの指示に対応し、非コードブックベース(non-codebook based)のPUSCH伝送について言えば、もう1つのSRI指示に対応し、その後の伝送機会はこれに基づいて循環する。
【0053】
cyclic mappingと設定される場合に、該PUSCH伝送に対応する1番目の伝送機会は1つのTRPに対応し、例えば、コードブックに基づく(codebook based)PUSCH伝送について言えば、1組のSRI、TPMI、RIの指示に対応し、非コードブックベース(non-codebook based)のPUSCH伝送について言えば、1つのSRI指示に対応し、また、該PUSCH伝送に対応する2番目の伝送機会はもう1つのTRPに対応し、例えば、コードブックに基づく(codebook based)PUSCH伝送について言えば、もう1つの組のSRI、TPMI、RIの指示に対応し、非コードブックベース(non-codebook based)のPUSCH伝送について言えば、もう1つのSRI指示に対応し、その後の伝送機会はこれに基づいて循環する。
【0054】
幾つかの実施例において、上述の下りリンク制御情報における上述の動的切り替え域が存在するかどうかはRRCシグナリングにより設定される。
【0055】
上述の実施例において、該RRCシグナリングは或る所定の(特定の)DCIフォーマットに上述の動的切り替え域が存在するかを指示するために用いることができ、例えば、該RRCシグナリングはDCI format 0_1に上述の動的切り替え域が存在するかを指示するために用いられ、また、例えば、該RRCシグナリングはDCI format 0_2に上述の動的切り替え域が存在するかを指示するために用いられる。上述の下りリンク制御情報に対応するDCIフォーマットがDCI format 0_1であり、かつ端末装置が、DCI format 0_1に上述の動的切り替え域が存在することを指示するRRCシグナリングを受信した場合に、端末装置は該下りリンク制御情報が上述の動的切り替え域を含むと見なす。あるいは、次のようにいっても良く、即ち、RRCシグナリングにより、DCI format 0_1に上述の動的切り替え域が存在すると指示され、かつ上述の下りリンク制御情報に対応するフォーマットもDCI format 0_1である場合に、端末装置は該下りリンク制御情報が上述の動的切り替え域を含むと見なす。
【0056】
本発明の実施例において、“PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるかを確定する”は“PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定する”と記述されても良い。以下の説明において、上述の2種類の記述方式は交換でき、重複説明は省略される。
【0057】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数に基づいて前記PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定することは、PUSCH伝送の重複回数が1の場合に、端末装置は該PUSCH伝送が第一SRSリソース指示に基づいて送信されると確定することを含む。これにより、端末装置はPUSCH伝送の重複回数が1の場合に、第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信できる。
【0058】
図2はDCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送の1つの例を示す図である。
図2の例において、PUSCH伝送の重複回数は1であり、端末装置は第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信する。
【0059】
図2に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域、即ち、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1及びPINL field #2を含み、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含む。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0060】
図2の例において、PUSCH伝送の重複回数が1であり、即ち、1回のみの伝送機会に対応し、この場合に、該PUSCH伝送はシングルTRP送信に対応し、端末装置は第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信でき、即ち、端末装置はSRI field #1の指示に従ってSRS source set#1のうちからSRSリソースを選択し、そして、PINL field #1の指示に基づいて、選択したSRSリソースに対応する層数及び対応するプリコーディング情報を決定する。上述のSRSリソースはPUSCH伝送の送信に対応する。
【0061】
上述の実施例において、端末装置は第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視(ignore)しても良く、そのうち、第二SRSリソース指示に対応するDCI域は、第二SRSリソース指示に対応するSRI域(SRI field #2)、及び/又は第二SRSリソース指示に対応するPINL域(PINL field #2)を含む。つまり、端末装置はSRI field #2及びPINL field #2を無視しても良く、あるいは、次のようにいっても良く、即ち、端末装置はSRI field #2及びPINL field #2に対応するSRI、TPMI、RIに基づいて対応するPUSCH伝送を送信しない。第二SRSリソース指示に対応するSRI域及び第二SRSリソース指示に対応するPINL域がともにマルチTRPのPUSCH伝送を送信するために用いられ、また、上述のDCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送がシングルTRP伝送であるので、端末装置は上述のSRI域及び上述のPINL域を考慮する必要がない。
【0062】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数及びPUSCH伝送に対応する重複方式に基づいて前記PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定することは、PUSCH伝送の重複回数が2であり、かつPUSCH伝送に対応する重複方式がシーケンシャルマッピング(sequential mapping)である場合に、端末装置はPUSCH伝送が第一SRSリソース指示に基づいて送信されると確定することを含む。これにより、端末装置はPUSCH伝送の重複回数が2であり、かつPUSCH伝送に対応する重複方式がシーケンシャルマッピングである場合に、第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信できる。
【0063】
図3はDCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送のもう1つの例を示す図である。
図3の例において、PUSCH伝送の重複回数は2であり、重複方式はシーケンシャルマッピングであり、端末装置は第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信する。
【0064】
図3に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域、即ち、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1及びPINL field #2を含み、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含む。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0065】
図3の例において、PUSCH伝送に対応する重複方式はシーケンシャルマッピングであり、例えば、端末装置は既に1つのRRCシグナリングを受信しており、該RRCシグナリングはPUSCH伝送に用いられる重複方式がシーケンシャルマッピングであると指示している。また、シーケンシャルマッピングの意味については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0066】
図3の例において、PUSCH伝送の重複回数は2であり、即ち、2回の伝送機会に対応する。該PUSCH伝送の重複方式がシーケンシャルマッピングであるため、該PUSCH伝送の前の2回の伝送機会は同じTRPに対応し、即ち、1組のSRI、TPMI、RIの指示に対応し、この場合に、該PUSCH伝送はシングルTRP送信に対応し、端末装置は第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信し、即ち、端末装置はSRI field #1の指示に従ってSRS source set#1のうちからSRSリソースを選択し、そして、PINL field #1の指示に基づいて、選択したSRSリソースに対応する層数及びその対応するプリコーディング情報を決定する。上述のSRSリソースはPUSCH伝送の送信に対応する。
【0067】
上述の実施例において、端末装置は第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、そのうち、第二SRSリソース指示に対応するDCI域は、第二SRSリソース指示に対応するSRI域(SRI field #2)、及び/又は第二SRSリソース指示に対応するPINL域(PINL field #2)を含む。即ち、端末装置はSRI field #2及びPINL field #2を無視しても良く、あるいは、次のようにいっても良く、即ち、端末装置はSRI field #2及びPINL field #2に対応するSRI、TPMI、RIに基づいて対応するPUSCH伝送を送信しない。第二SRSリソース指示に対応するSRI域及び第二SRSリソース指示に対応するPINL域がともにマルチTRPのPUSCH伝送を送信するために用いられ、また、上述のDCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送がシングルTRP伝送であるので、端末装置は上述のSRI域及び上述のPINL域を考慮する必要がない。
【0068】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数及びPUSCH伝送に対応する重複方式に基づいて前記PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定することは、前記PUSCH伝送の重複回数が2であり、かつ前記PUSCH伝送に対応する重複方式がサイクリックマッピング(cyclic mapping)である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定することを含む。これにより、端末装置はPUSCH伝送の重複回数が2であり、かつPUSCH伝送に対応する重複方式がサイクリックマッピングである場合に、第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信できる。
【0069】
図4はDCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送のまたもう1つの例を示す図である。
図4の例において、PUSCH伝送の重複回数は2であり、重複方式はサイクリックマッピングであり、端末装置は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信する。
【0070】
図4に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域、即ち、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1及びPINL field #2を含み、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含む。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0071】
図4の例において、該PUSCH伝送に対応する重複方式はサイクリックマッピングである。例えば、端末装置は既に1つのRRCシグナリングを受信しており、該RRCシグナリングはPUSCH伝送に用いられる重複方式がサイクリックマッピングであることを指示している。なお、サイクリックマッピングの意味については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0072】
図4の例において、PUSCH伝送の重複回数は2であり、即ち、2回の伝送機会に対応する。該PUSCH伝送の重複方式がサイクリックマッピングであるため、該PUSCH伝送の前の2回の伝送機会は異なるTRPに対応し、即ち、異なるSRI、TPMI、RIの指示に対応し、この場合に、該PUSCH伝送はマルチTRP送信に対応し、端末装置は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信し、即ち、端末装置はSRI field #1の指示に従ってSRS source set#1のうちからSRSリソースを選択し、そして、PINL field #1の指示に基づいて、選択したSRSリソースに対応する層数及び対応するプリコーディング情報を決定し、また、端末装置はSRI field #2の指示に基づいてSRS source set#2のうちからSRSリソースを選択し、そして、PINL field #2の指示に従って、選択したSRSリソースに対応する層数及び対応するプリコーディング情報を決定する。上述のSRSリソースはPUSCH伝送の送信に対応する。
【0073】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数に基づいて前記PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定することは、前記PUSCH伝送の重複回数が2である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定することを含む。これにより、端末装置はPUSCH伝送の重複回数が2である場合に、第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信できる。
【0074】
図5はDCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送のまたもう1つの例を示す図である。
図5の例において、PUSCH伝送の重複回数は2であり、端末装置は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信する。
【0075】
図5に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域、即ち、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1及びPINL field #2を含み、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含む。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0076】
図5の例において、PUSCH伝送の重複回数は2であり、即ち、2回の伝送機会に対応し、この2回の伝送機会はそれぞれ異なるTRPに対応し、即ち、それぞれ、独立したSRI、TPMI、RIの指示に対応し、この場合に、該PUSCH伝送はマルチTRP送信に対応し、端末装置は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信し、即ち、端末装置はSRI field #1の指示に従ってSRS source set#1のうちからSRSリソースを選択し、そして、PINL field #1の指示に基づいて、選択したSRSリソースに対応する層数及び対応するプリコーディング情報を決定し、また、端末装置はSRI field #2の指示に基づいてSRS source set#2のうちからSRSリソースを選択し、そして、PINL field #2の指示に従って、選択したSRSリソースに対応する層数及び対応するプリコーディング情報を決定する。上述のSRSリソースはPUSCH伝送の送信に対応する。
【0077】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数及び下りリンク制御情報に含まれる動的切り替え域に基づいて前記PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定することは、前記PUSCH伝送の重複回数が1であり、かつ前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含む場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定することを含む。これにより、端末装置はPUSCH伝送の重複回数が1であり、かつDCIが上述の動的切り替え域を含む場合に、第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信できる。
【0078】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数及び下りリンク制御情報に含まれる動的切り替え域に基づいて前記PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定することは、前記PUSCH伝送の重複回数が1であり、かつ前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含む場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び動的切り替え域の指示に基づいて送信されると確定することを含む。これにより、端末装置はPUSCH伝送の重複回数が1であり、かつDCIが上述の動的切り替え域を含む場合に、第一SRSリソース指示及び動的切り替え域の指示に基づいてPUSCH伝送を送信できる。
【0079】
図6はDCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送の他の例を示す図である。
図6の例において、DCIは動的切り替え域(
図6ではDS fieldと示されている)をさらに含み、PUSCH伝送の重複回数は1であり、端末装置は第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信する。
【0080】
図6に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1、PINL field #2及びDS fieldであり、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含み、DS fieldは前述の動的切り替え域である。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0081】
上述の実施例において、動的切り替え域は、PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるか、それとも、第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信されるかを指示するために用いられる。そのうち、第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されることは、1組の{SRI,TPMI,RI}に基づいて送信されることであり、第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示基づいて送信されることは、2組の{SRI,TPMI,RI}に基づいて送信されることである。あるいは、次のようにいっても良く、即ち、該動的切り替え域は、USCH伝送が“SRI field #1及びPINL field #1”に基づいて送信されるか、それとも、“SRI field#1、SRI field #2、PINL field #1及びPINL field #2”に基づいて送信されるかを指示するために用いられる。
【0082】
図6の例において、該PUSCH伝送の重複回数は1であり、即ち、1回のみの伝送機会に対応し、この場合に、該PUSCH伝送はシングルTRP送信に対応し、端末装置は第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信でき、即ち、端末装置はSRI field #1の指示に従ってSRS source set#1のうちからSRSリソースを選択し、そして、PINL field #1の指示に基づいて、選択したSRSリソースに対応する層数及び対応するプリコーディング情報を決定する。上述のSRSリソースはPUSCH伝送の送信に対応する。
【0083】
上述の実施例において、端末装置は第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、そのうち、第二SRSリソース指示に対応するDCI域は、第二SRSリソース指示に対応するSRI域、及び/又は第二SRSリソース指示に対応するPINL域を含む。即ち、端末装置はSRI field #2及びPINL field #2を無視し、あるいは、次のようにいっても良く、即ち、端末装置はSRI field #2及びPINL field #2に対応するSRI、TPMI、RIに基づいて対応するPUSCH伝送を送信しない。第二SRSリソース指示に対応するSRI域及び第二SRSリソース指示に対応するPINL域がともにマルチTRPのPUSCH伝送を送信するために用いられ、また、上述のDCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送がシングルTRP伝送であるので、端末装置は上述のSRI域及び上述のPINL域を考慮する必要がない。
【0084】
上述の実施例において、該PUSCH伝送は重複回数が1であり、1回のみの伝送機会に対応するため、必ず1組の{SRI,TPMI,RI}に対応し、この場合に、端末装置は該動的切り替え域を無視でき、即ち、該動的切り替え域の指示を無視し、あるいは、端末装置は該動的切り替え域を無視せず、該動的切り替え域が必ず、PUSCH伝送がSRI field #1及びPINL field #1に基づいて送信されることを指示すると見なす。
【0085】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数及び下りリンク制御情報に含まれる動的切り替え域に基づいて前記PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定することは、前記PUSCH伝送の重複回数が2以上であり、前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含み、かつ、前記動的切り替え域が、前記PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されると指示している場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定することを含む。これにより、端末装置は、動的切り替え域によって、どのSRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送が送信されるかが明確に指示されている場合に、動的切り替え域によって指示されるSRSリソース指示に基づいて該PUSCH伝送を送信できる。
【0086】
図7はDCIによりスケジューリングされるコードブックベースのPUSCH伝送の他の例を示す図である。
図7の例において、DCIは動的切り替え域(
図7ではDS fieldと示されている)をさらに含み、PUSCH伝送の重複回数は2であり、端末装置は第一SRSリソース指示に基づいて、又は、第一SRSリソース指示及び動的切り替え域に基づいて、PUSCH伝送を送信する。
【0087】
図7に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1、PINL field #2及びDS fieldであり、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含み、DS fieldは前述の動的切り替え域である。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0088】
図7の例において、該PUSCH伝送の重複回数は2であり、即ち、2回の伝送機会に対応し、動的切り替え域により、該PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されると指示されているので、該PUSCH伝送はシングルTRP送信に対応し、端末装置は動的切り替え域の指示に基づいて、該PUSCH伝送がSRI filed #1及びPINL field #1に基づくと決定し、この場合に、端末装置は第一SRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送を送信でき、即ち、端末装置はSRI field #1の指示に従ってSRS source set#1のうちからSRSリソースを選択し、また、PINL field #1の指示に基づいて、選択したSRSリソースに対応する層数及び対応するプリコーディング情報を決定する。上述のSRSリソースはPUSCH伝送の送信に対応する。
【0089】
上述の実施例において、端末装置は第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、そのうち、第二SRSリソース指示に対応するDCI域は、第二SRSリソース指示に対応するSRI域、及び/又は第二SRSリソース指示に対応するPINL域を含む。即ち、端末装置はSRI field #2及びPINL field #2を無視し、あるいは、次のようにいっても良く、即ち、端末装置はSRI field #2及びPINL field #2に対応するSRI、TPMI、RIに基づいて対応するPUSCH伝送を送信しない。第二SRSリソース指示に対応するSRI域及び第二SRSリソース指示に対応するPINL域がともにマルチTRPのPUSCH伝送を送信するために用いられ、また、上述のDCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送がシングルTRP伝送であるので、端末装置は上述のSRI域及び上述のPINL域を考慮する必要がない。
【0090】
幾つかの実施例において、PUSCH伝送の重複回数及び下りリンク制御情報に含まれる動的切り替え域に基づいて前記PUSCH伝送に関連付けられるSRSリソース指示を確定することは、前記PUSCH伝送の重複回数が2以上であり、前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含み、かつ、前記動的切り替え域により、前記PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信されると指示されている場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定することを含む。
【0091】
これにより、端末装置は、動的切り替え域により、2つのSRSリソース指示に基づいてPUSCH伝送が送信されると明確に指示されている場合に、動的切り替え域により指示される2つのSRSリソース指示に基づいて該PUSCH伝送を送信できる。
【0092】
以上、
図2乃至
図7に基づいてPUSCH伝送がコードブックベースのPUSCH伝送であることを例にして本発明の実施例に係る方法について説明しているが、PUSCH伝送が非コードブックベースのPUSCH伝送である場合は、前述のコードブックベースのPUSCH伝送の場合と同様であり、異なる点は、非コードブックベースのPUSCH伝送をスケジューリングするためのDCIは前述のPINL指示を含まず、即ち、DCIフォーマットには前述のPINL fieldが含まれないことにある。
【0093】
本発明の実施例の方法によれば、端末装置はPUSCH伝送をトリガーするDCIを受信した後に、該PUSCH伝送の重複回数、該PUSCH伝送に対応する重複方式、及びDCIにおける或る1つのDCI域(動的切り替え域というが、本発明ではその名称について限定しない)の指示の三者のうちの少なくとも1つに基づいて、該PUSCH伝送がどのSRSリソース指示(1つ又は複数)に基づいて送信されるかを確定し、これによって、DCI指示によって、対応する上りリンク伝送がシングルTRP送信に対応するか、それとも、マルチTRP送信に対応するかを正確に確定し、そして、対応するDCI指示に基づいて該上りリンク伝送を送信できる。また、前記端末装置はさらに、上述のDCI指示に基づいて幾つかの未使用のDCI域を無視できる。
【0094】
<第二側面の実施例>
本発明の実施例では無線通信方法が提供され、端末装置側から説明が行われる。
【0095】
図8は本発明の実施例における無線通信方法の1つの例を示す図である。
図8に示すように、該方法は次のようなステップを含む。
【0096】
801:端末装置が下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH又はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ、前記下りリンク制御情報は第一TPC指示及び第二TPC指示を含み、前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示はそれぞれ異なる閉ループパワー制御パラメータ索引に関連付けられ;及び
802:前記端末装置が前記第一TPC指示及び/又は前記第二TPC指示に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0097】
なお、上述の
図8は本発明の実施例を例示的に説明するためのものであるが、本発明はこれに限定されない。例えば、幾つかの操作(ステップ)を増減することができる。当業者は上述の
図8の記載に限られず、上述の内容に基づいて適切な変形を行っても良い。
【0098】
本発明の実施例の方法によれば、DCIに含まれる2つのTPC指示がそれぞれ異なる閉ループパワー制御パラメータ索引に対応し、これによって、端末装置はシングルTRP伝送を行うときに、そのうちの1つのTPC指示に基づいて、PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定でき、また、マルチTRP伝送を行うときに、これらの2つのTPC指示に基づいて、それぞれ、PUSCH又はPUCCH伝送の送信に使用される閉ループパワー制御パラメータを決定できる。
【0099】
図9は本発明の実施例における無線通信方法のもう1つの例を示す図である。
図9に示すように、該方法は次のようなステップを含む。
【0100】
901:端末装置が下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH又はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ、前記下りリンク制御情報は第一TPC指示及び第二TPC指示を含み;及び
902:前記端末装置が前記PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータが前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示のうちの1つに従って(according to)確定されるか、それとも、前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示に従って(according to)確定されるかを決定する。
【0101】
なお、上述の
図9は本発明の実施例を例示的に説明するためのものであるが、本発明はこれに限定されない。例えば、幾つかの操作(ステップ)を増減することができる。当業者は上述の
図9の記載に限られず、上述の内容に基づいて適切な変形を行っても良い。
【0102】
本発明の実施例の方法によれば、PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数に基づいて、該PUSCH又はPUCCH伝送の送信に使用される閉ループパワー制御パラメータを第一TPC指示及び第二TPC指示のうちの1つに基づいて確定するか、それとも、該PUSCH又はPUCCH伝送の送信に使用される閉ループパワー制御パラメータを第一TPC指示及び第二TPC指示に基づいて確定するかを確定できる。
【0103】
本発明の実施例において、下りリンク制御情報はPUSCH伝送又はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、即ち、下りリンク制御情報はPUSCH伝送又はPUCCH伝送の送信をトリガーするために用いられ、あるいは、下りリンク制御情報はPUSCH伝送又はPUCCH伝送の送信をスケジューリングするために用いられるといっても良い。なお、本発明はその表現について限定しない。
【0104】
上述の実施例において、下りリンク制御情報の巡回冗長チェック(CRC)はC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良いが、本発明はこれについて限定しない。なお、具体的なスクランブル方式については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0105】
上述の実施例において、下りリンク制御情報のDCIフォーマット(DCI format)はDCI format 0_1であっても良く、DCI format 0_2であっても良く、即ち、該下りリンク制御情報はDCI format 0_1に対応しても良く、DCI format 0_2に対応しても良い。なお、該DCIフォーマットの関連内容については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0106】
上述の実施例において、PUSCH伝送はPUSCH repetition Type Aに対応しても良く、PUSCH repetition Type Bに対応しても良いが、本発明はこれについて限定しない。なお、PUSCH repetition Type A及びPUSCH repetition Type Bの定義については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0107】
上述の実施例において、PUSCH伝送は非コードブックベースのPUSCH伝送(non-codebook based PUSCH transmission)であっても良く、コードブックベースのPUSCH伝送(codebook based PUSCH transmission)であっても良い。
【0108】
本発明の実施例において、コードブックベース又は非コードブックベースのPUSCH伝送について、端末装置はアクティブBWPでコードブックベース又は非コードブックベースのPUSCH伝送のための2つのSRSリソース組が設定されており、それぞれはSRS source set#1及びSRS source set#2である。
【0109】
本発明の実施例において、PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数について、幾つかの実施例において、上述の下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、上述のPUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は該第一SRSリソース指示及び/又は該第二SRSリソース指示に基づいて確定される。
【0110】
例えば、該PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信される場合に、該PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である。
【0111】
また、例えば、該PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が同じである場合に、該PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である。
【0112】
また、例えば、PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が異なる場合に、該PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は2である。
【0113】
上述の実施例において、第一SRSリソース指示はSRS source set#1におけるリソースを指示するために用いられる。例えば、SRS source set#1が2つ以上のSRSリソースを含む場合に、上述の第一SRSリソース指示に対応するDCI域(SRS resource indicator field #1又はSRI field #1という)はSRS source set#1のうちから1つのSRSリソースを対応するPUSCH伝送の送信のために選択するために用いられ、SRS source set#1が1つのみのSRSリソースを含む場合に、上述の第一SRSリソース指示に対応するDCI域のサイズは0であり、上述の第一SRSリソース指示は該SRSリソースである。
【0114】
上述の実施例において、第二SRSリソース指示はSRS source set#2におけるリソースを指示するために用いられる。例えば、SRS source set#2が2つ以上のSRSリソースを含む場合に、上述の第二SRSリソース指示に対応するDCI域(SRS resource indicator field #2又はSRI field #2という)はSRS source set#2のうちから1つのSRSリソースを対応するPUSCH伝送の送信のために選択するために用いられ、また、SRS source set#2が1つのみのSRSリソースを含む場合に、上述の第二SRSリソース指示に対応するDCI域のサイズは0であり、上述の第二SRSリソース指示は該SRSリソースである。
【0115】
上述の実施例において、第一TPC指示は上述の第一SRSリソース指示に対応し、又は上述の第一SRSリソース指示に対応するDCI域に対応する。また、第二TPC指示は上述の第二SRSリソース指示に対応し、又は上述の第二RSリソース指示に対応するDCI域に対応する。
【0116】
本発明の実施例において、PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数について、幾つかの実施例において、上述の下りリンク制御情報は第一PUCCHリソース指示をさらに含み、該第一PUCCHリソース指示は上述のPUCCH伝送の送信に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、該PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は該第一PUCCHリソース指示に基づいて確定され得る。
【0117】
例えば、第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられる場合に、該PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である。
【0118】
1つの例において、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが1つの空間関係に関連付けられることを指す。
【0119】
もう1つの例において、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、この2つの空間関係が同じ閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0120】
また、例えば、第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられる場合に、該PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は2である。
【0121】
1つの例において、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、この2つの空間関係が異なる閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0122】
なお、空間関係の概念については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0123】
本発明の実施例において、902では、PUSCH又はPUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1である場合に、端末装置は第一TPC指示及び第二TPC指示のうちの1つに基づいてPUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0124】
例えば、PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の値が0である場合に、端末装置は第一TPC指示に基づいてPUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0125】
また、例えば、PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の値が1である場合に、端末装置は第二TPC指示に基づいてPUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0126】
また、例えば、前述のように、該下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含んでも良く、PUSCH伝送が第一SRSリソース指示に基づいて送信される場合に、端末装置は第一TPC指示に基づいて、PUSCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0127】
上述の実施例において、端末装置は上述の第一TPC指示及び上述の第二TPC指示のうち、PUSCH又はPUCCH伝送の送信のために用いられないTPC指示に対応するDCI域を無視できる。例えば、上述の第一TPC指示が、PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定するために用いられる場合に、端末装置は第二TPC指示に対応するDCI域(TPC field #2)を無視でき、逆に、上述の第二TPC指示が、PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定するために用いられる場合に、端末装置は第一TPC指示に対応するDCI域(TPC field #1)を無視できる。
【0128】
上述の実施例の場合に、幾つかの実施例において、PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されることを指す。
【0129】
即ち、PUSCH伝送が1つのSRSリソース指示に基づいて送信されるときに、該SRSリソース指示は1つの閉ループパワー制御索引と関連付けられ、PUSCH伝送はこの1つの閉ループパワー制御索引に対応し、これは、該PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であることを意味する。
【0130】
上述の実施例の場合に、幾つかの実施例において、PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が同じであることを指す。
【0131】
即ち、PUSCH伝送が2つのSRSリソース指示に基づいて送信され、この2つのSRSリソース指示がそれぞれ1つの閉ループパワー制御索引に対応し、かつこの2つの閉ループパワー制御パラメータ索引が同じであるときに、PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であることを意味する。
【0132】
上述の実施例の場合に、幾つかの実施例において、PUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、下りリンク制御情報が第一PUCCHリソース指示をさらに含み、該第一PUCCHリソース指示がPUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0133】
即ち、PUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー制御パラメータ索引と関連付けられるときに、該PUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であることを意味する。
【0134】
上述の実施例において、第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、該PUCCHリソースが1つの空間関係に関連付けられることを指しても良く、又は、該PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、この2つの空間関係が同じ閉ループパワー索引に関連付けられることを指しても良い。
【0135】
本発明の実施例において、902では、PUSCH又はPUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2である場合に、端末装置は第一TPC指示及び第二TPC指示に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送のための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0136】
幾つかの実施例において、第一TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の値は0であり、第二TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の値は1である。
【0137】
幾つかの実施例において、前述のように、下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、この場合に、第一TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引により確定され、第二TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引により確定される。
【0138】
上述の実施例の場合に、幾つかの実施例において、PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2であるとは、下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が異なることを指す。
【0139】
即ち、PUSCH伝送が2つのSRSリソース指示に基づいて送信されるが、該2つのSRSリソース指示と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が異なるときに、PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2であることを意味する。
【0140】
上述の実施例の場合に、幾つかの実施例において、PUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2であるとは、下りリンク制御情報が第一PUCCHリソース指示をさらに含み、それがPUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、かつ第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引と関連付けられることを指す。
【0141】
即ち、PUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー制御パラメータ索引に関連付けられるときに、該PUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2であることを意味する。
【0142】
上述の実施例において、第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、該PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、この2つの空間関係が異なる閉ループパワー索引と関連付けられることを指しても良い。
【0143】
本発明の実施例において、コードブックベースのPUSCH伝送について、上述の下りリンク制御情報は第一PINL指示及び第二PINL指示をさらに含み得る。
【0144】
第一PINL指示に対応するDCI域(Precoding information and number of layers #1)はSRSリソースに対応する層数及び該層数に対応する伝送プリコーダー(transmission precoder)を指示するために用いられる。該SRSリソースは前述の第一SRSリソース指示により指示され、例えば、上述のSRS resource indicator field #1により指示される。即ち、第一SRSリソース指示はSRSリソースを指示するために用いられ、第一PINL指示は該第一SRSリソース指示により指示されるSRSリソースに対応する層数及び対応する伝送プリコーダーを指示するために用いられる。
【0145】
第二PINL指示に対応するDCI域(Precoding information and number of layers #2)はSRSリソースに対応する層数及び該層数に対応する伝送プリコーダー(transmission precoder)を指示するために用いられる。該SRSリソースは前述の第一SRSリソース指示により指示され、例えば、上述のSRS resource indicator field #1により指示される。即ち、第二SRSリソース指示はSRSリソースを指示するために用いられ、第二PINL指示は該第二SRSリソース指示により指示されるSRSリソースに対応する層数及びその対応する伝送プリコーダーを指示するために用いられる。
【0146】
本発明の実施例において、上述の下りリンク制御情報はさらに、PUSCH伝送の重複回数を指示しても良い。例えば、該PUSCH伝送の重複回数は該下りリンク制御情報の時間領域リソース割り当て(Time Domain source Allocation、TDRA)指示において指示される重複回数(number of repetitions)に基づいて確定され得る。
【0147】
例えば、重複回数が1の場合に、PUSCH repetition type AのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は1つのrepetitionに対応し、PUSCH repetition type BのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は1つのnonimal repetitionに対応する。
【0148】
また、例えば、重複回数が2の場合に、PUSCH repetition type AのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は2つのrepetitionに対応し、PUSCH repetition type BのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は2つのnonimal repetitionに対応する。
【0149】
また、例えば、重複回数が4の場合に、PUSCH repetition type AのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は4つのrepetitionに対応し、PUSCH repetition type BのPUSCH伝送について、該PUSCH伝送は4つのnonimal repetitionに対応する。
【0150】
本発明の実施例において、さらに、無線リソース制御(RRC)シグナリングによりPUSCH伝送に対応する重複方式を設定できる。例えば、該重複方式はシーケンシャルマッピング又はサイクリックマッピングである。なお、該重複方式の関連内容については既に第一側面の実施例で説明されており、その内容はここに合併され、ここではその詳しい説明を省略する。
【0151】
本発明の実施例において、閉ループパワー制御パラメータ索引の定義については関連技術を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0152】
図8及び
図9の方法をより分かりやすくするために、以下、図面と併せて本発明の実施例に係る方法について説明する。
【0153】
図10はDCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送の1つの例を示す図である。
図10の例において、重複回数は1(N_rep=1)であり、端末装置は第一TPC指示に基づいてPUSCH伝送の送信のための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0154】
図10に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC field #1、TPC field #2、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1、PINL field #2であり、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含み、TPC field #1は第一SRSリソース指示に対応し、又はSRI field #1に対応し、TPC field #2は第二SRSリソース指示に対応し、又はSRI field #2に対応する。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0155】
図10の例において、該PUSCH伝送は第一SRSリソース指示に基づいて送信され、該第一SRSリソース指示は1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に関連付けられ、該PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1であり、該PUSCH伝送は1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応し、この場合に、端末装置はSRI field#1に基づいて対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータ索引の値を確定でき、
図10の例において、該値は1であり、即ち、l=1である。
【0156】
図10の例において、PUSCH伝送が1つのみの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応する(l=1)ので、端末装置は2つのTPC域のうちの1つ、即ち、TPC field #1に基づいて対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0157】
図10の例において、端末装置はTPC filed #2を無視でき、あるいは、端末装置はTPC field #2に対応するTPC命令(command)に基づいて対応するPUSCH伝送を送信しないといっても良い。
【0158】
図11はDCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送のもう1つの例を示す図である。
図11の例において、重複回数は1(N_rep=1)であり、端末装置は第二TPC指示に基づいてPUSCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0159】
図11に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC field #1、TPC field #2、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1、PINL field #2であり、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含み、TPC field #1はPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータ索引0(l=0)と関連付けられ、TPC field #2はPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータ索引1(l=1)と関連付けられる。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0160】
図11の例において、該PUSCH伝送が第一SRSリソース指示に基づいて送信され、該第一SRSリソース指示が1つの閉ループパワー制御パラメータ索引と関連付けられるため、該PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1であり、該PUSCH伝送が1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応するため、端末装置はSRI field#1に基づいて対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータ索引の値を確定でき、
図11の例において、該値は1であり、即ち、l=1である。
【0161】
図11の例において、PUSCH伝送が1つのみの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応する(l=1)ので、端末装置は2つのTPC域のうちの1つに基づいて、対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0162】
図11の例において、TPC filed #2がl=1と関連付けられるので、端末装置はTPC filed #2に基づいて対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0163】
上述の実施例において、端末装置はTPC filed #1を無視でき、あるいは、端末装置はTPC field #1に対応するTPC命令(command)に基づいて対応するPUSCH伝送を送信しないといっても良い。
【0164】
図12はDCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送のもう1つの例を示す図である。
図12の例において、重複回数は4(N_rep=4)であり、端末装置は第二TPC指示に基づいてPUSCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0165】
図12に示すように、この例において、PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送であり、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC field #1、TPC field #2、SRI field #1、SRI field #2、PINL field #1、PINL field #2であり、そのうち、SRI field #1は第一SRSリソース指示を含み、SRI field #2は第二SRSリソース指示を含み、PINL field #1は第一PINL指示を含み、PINL field #2は第二PINL指示を含み、TPC field #1はPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータ索引0(l=0)と関連付けられ、TPC field #2はPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータ索引1(l=1)と関連付けられる。なお、これらのDCI域の関連内容については既に説明されており、ここではその詳しい説明を省略する。
【0166】
図12の例において、PUSCH伝送の重複方式はシーケンシャルマッピングであり、即ち、PUSCH伝送に対応する1番目の伝送機会及び2番目の伝送機会は1つのTRPに対応し、又は1組のSRI、TPMI、RIの指示に対応し、PUSCH伝送に対応する3番目の伝送機会及び4番目の伝送機会はもう1つのTRPに対応し、又はもう1つの組のSRI、TPMI、RIの指示に対応し、これに基づいて循環する。
【0167】
図12の例において、該PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信されるが、該第一SRSリソース指示及び該第二SRSリソース指示が同じ閉ループパワー制御パラメータ索引、即ち、l=1に関連付けられているため、該PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1であり、該PUSCH伝送が1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応するため、端末装置はSRI field #1及びSRI field #2に基づいて対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータ索引の値を確定でき、
図12の例において、該値は1であり、即ち、l=1である。
【0168】
図12の例において、PUSCH伝送が1つのみの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応する(l=1)ので、端末装置は2つのTPC域のうちの1つに基づいて対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0169】
図12の例において、TPC filed #2がl=1と関連付けられるので、端末装置はTPC field #2に基づいて対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0170】
図12の例において、端末装置はTPC filed #1を無視でき、あるいは、端末装置はTPC field #1に対応するTPC命令(command)に基づいて対応するPUSCH伝送を送信しないといっても良い。
【0171】
以上、
図10乃至
図12ではPUSCH伝送がコードブックベースのPUSCH伝送であることを例にして本発明の実施例における方法について説明しているが、PUSCH伝送が非コードブックベースのPUSCH伝送の場合は、前述のコードブックベースのPUSCH伝送の場合と同様であり、主な相違点は、非コードブックベースのPUSCH伝送をスケジューリングするためのDCIは前述のPINL指示を含まず、即ち、DCIフォーマットには前述のPINL fieldが含まれないことにある。
【0172】
図13はDCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送の1つの例を示す図である。
図13の例において、端末装置は第一TPC指示に基づいてPUCCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0173】
図13の例において、DCIはPDSCHをスケジューリングし、該PDSCHは対応する、HARQ-ACK情報をフィードバックするためのPUCCHリソースを有し、この場合に、該DCIが該PUCCH伝送をスケジューリングしていることに相当する。そのうち、DCIのCRCはC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良く、該DCIはDCI format 1_1に対応しても良く、DCI format 1_2に対応しても良い。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースの重複が発生せず、即ち、該PUCCHリソースに対応する重複回数は1であり、例えば、対応するPUCCH設定(PUCCH-config)には“nrofSlots”が設定されない。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースは1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応し、例えば、該PUCCHは1つのPUCCH-spatialrelationInfoと関連付けられ、該PUCCH-spatialrelationInfoは1つのclosedLoopIndexパラメータを含み、該パラメータの値は1であり、即ち、上述のパラメータにより、該PUCCHに対応する閉ループパワー制御索引が1(l=1)であると指示されている。
図13の例において、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC field #1及びTPC field #2である。
【0174】
上述の実施例において、PUCCH伝送が1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応する(即ち、l=1に対応する)ので、端末装置はこの2つのTPC fieldのうちの1つ(TPC field #1)に基づいて対応するPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0175】
上述の実施例において、端末装置はTPC filed #2を無視でき、あるいは、、端末装置はTPC field #2に対応するTPC命令(command)に基づいて対応するPUCCH伝送を送信しないといっても良い。
【0176】
図14はDCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送のもう1つの例を示す図である。
図14の例において、端末装置は第二TPC指示に基づいてPUCCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0177】
図14の例において、DCIはPDSCHをスケジューリングし、該PDSCHは対応する、HARQ-ACK情報をフィードバックするためのPUCCHリソースを有し、この場合に、該DCIが該PUCCH伝送をスケジューリングしていることに相当する。そのうち、DCIのCRCはC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良く、該DCIはDCI format 1_1に対応しても良く、DCI format 1_2に対応しても良い。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースの重複が発生せず、即ち、該PUCCHリソース対応する重複回数は1であり、例えば、対応するPUCCH設定(PUCCH-config)には“nrofSlots”が設定されない。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースは1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応し、例えば、該PUCCHは1つのPUCCH-spatialrelationInfoに関連付けられ、該PUCCH-spatialrelationInfoは1つのclosedLoopIndexパラメータを含み、該パラメータの値は1であり、即ち、上述のパラメータにより、該PUCCHに対応する閉ループパワー制御索引が1(l=1)であると指示されている。
図14の例において、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC field #1及びTPC field #2であり、そのうち、TPC field #1はPUCCHの閉ループパワー制御パラメータ索引0(l=0)と関連付けられ、TPC field #2はPUCCHの閉ループパワー制御パラメータ索引1(l=1)と関連付けられる。
【0178】
図14の例において、DCIはPUCCHリソース指示(第一PUCCHリソース指示という)をさらに含んでも良く、端末装置は該DCIの中の対応するPUCCHリソース指示に基づいてPUCCHリソースを確定し、その後、確定したPUCCHリソースに基づいて対応するPUCCHリソースに対応する閉ループパワー制御パラメータ索引(l=1)を得ることができる。
【0179】
上述の実施例において、該PUCCH伝送が1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応する(即ち、l=1に対応する)ので、端末装置は2つのTPC fieldのうちの1つに基づいて対応するPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを決定する。例えば、TPC field#2がl=1と関連付けられ、かつPUCCH伝送もl=1と関連付けられるので、端末装置はTPC field#2に基づいて対応するPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0180】
上述の実施例において、端末装置はTPC filed #2を無視でき、あるいは、端末装置はTPC field #2に対応するTPC命令(command)に基づいて対応するPUCCH伝送を送信しないといっても良い。
【0181】
図15はDCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送のもう1つの例を示す図である。
図15の例において、端末装置は第一TPC指示に基づいてPUCCH伝送の送信のための閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0182】
図15の例において、DCIはPDSCHをスケジューリングし、該PDSCHは対応する、HARQ-ACK情報をフィードバックするためのPUCCHリソースを有し、この場合に、該DCIが該PUCCH伝送をスケジューリングしていることに相当する。そのうち、DCIのCRCはC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良く、該DCIはDCI format 1_1に対応しても良く、DCI format 1_2に対応しても良い。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースの重複が発生しており、即ち、該PUCCHリソース対応する重複回数は2であり、例えば、対応するPUCCH設定(PUCCH-config)に設定される“nrofSlots”はn2である。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースは1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応し、例えば、該PUCCHは1つのPUCCH-spatialrelationInfoと関連付けられ、該PUCCH-spatialrelationInfoは1つのclosedLoopIndexパラメータを含み、該パラメータの値は1であり、即ち、上述のパラメータにより、該PUCCHに対応する閉ループパワー制御索引が1(l=1)であると指示されている。
図15の例において、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC field #1及びTPC field #2である。
【0183】
上述の実施例において、PUCCH伝送が1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応する(即ち、l=1に対応する)ので、端末装置は2つのTPC fieldのうちの1つ(TPC field #1)に基づいて対応するPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0184】
上述の実施例において、端末装置はTPC filed #2を無視でき、あるいは、端末装置はTPC field #2に対応するTPC命令(command)に基づいて対応するPUSCH伝送を送信しないといっても良い。
【0185】
図16はDCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送のもう1つの例を示す図である。
図16の例において、端末装置は第一TPC指示に基づいてPUCCH伝送の送信のための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0186】
図16の例において、DCIはPDSCHをスケジューリングし、該PDSCHは対応する、HARQ-ACK情報をフィードバックするためのPUCCHリソースを有し、この場合に、該DCIが該PUCCH伝送をスケジューリングしていることに相当する。そのうち、DCIのCRCはC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良く、該DCIはDCI format 1_1に対応しても良く、DCI format 1_2に対応しても良い。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースの重複が発生せず、即ち、該PUCCHリソース対応する重複回数は1であり、例えば、対応するPUCCH設定(PUCCH-config)には設定される“nrofSlots”がない。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースは1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応し、例えば、該PUCCHはPUCCH-spatialrelationInfo#1及びPUCCH-spatialrelationInfo#2と関連付けられ、該PUCCH-spatialrelationInfo#1は1つのclosedLoopIndexパラメータを含み、該パラメータの値は1であり、即ち、l=1であり、また、該PUCCH-spatialrelationInfo#2は1つのclosedLoopIndexパラメータを含み、該パラメータの値は1であり、即ち、l=1である。
図16の例において、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC field #1及びTPC field #2である。
【0187】
上述の実施例において、PUCCH伝送が1つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応する(即ち、l=1に対応する)ので、端末装置は2つのTPC fieldのうちの1つ(TPC field #1)に基づいて対応するPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0188】
上述の実施例において、端末装置はTPC filed #2を無視でき、あるいは、端末装置はTPC field #2に対応するTPC命令(command)に基づいて対応するPUCCH伝送を送信しないといっても良い。
【0189】
図17はDCIによりスケジューリングされるPUCCH伝送のもう1つの例を示す図である。
図17の例において、端末装置は第一TPC指示及び第二TPC指示に基づいてPUCCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0190】
図17の例において、DCIはPDSCHをスケジューリングし、該PDSCHは対応する、HARQ-ACK情報をフィードバックするためのPUCCHリソースを有し、この場合に、該DCIが該PUCCH伝送をスケジューリングしていることに相当する。そのうち、DCIのCRCはC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良く、該DCIはDCI format 1_1に対応しても良く、DCI format 1_2に対応しても良い。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースの重複が発生せず、即ち、該PUCCHリソース対応する重複回数は1であり、例えば、対応するPUCCH設定(PUCCH-config)には設定される“nrofSlots”がない。また、該HARQ-ACK情報をキャリーするPUCCHリソースは2つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応し、例えば、該PUCCHはPUCCH-spatialrelationInfo#1及びPUCCH-spatialrelationInfo#2と関連付けられ、該PUCCH-spatialrelationInfo#1は1つのclosedLoopIndexパラメータを含み、該パラメータの値は0であり、即ち、l=0であり、また、該PUCCH-spatialrelationInfo#2は1つのclosedLoopIndexパラメータを含み、該パラメータの値は1であり、即ち、l=1である。
図17の例において、DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC field #1及びTPC field #2である。
【0191】
上述の実施例において、PUCCH伝送が2つの閉ループパワー制御パラメータ索引に対応する(即ち、l=0及びl=1に対応する)ので、端末装置はこの2つのTPC field(TPC field #1及びTPC field #2)に基づいて対応するPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを確定する。例えば、TPC field#1はTRP#1に対応し、即ち、閉ループパワー制御パラメータが0(l=0)の場合であり、また、TPC field#2はTRP#2に対応し、即ち、閉ループパワー制御パラメータが1(l=1)の場合である。
【0192】
本発明の実施例の方法によれば、一方では、DCIに含まれる2つのTPC指示がそれぞれ異なる閉ループパワー制御パラメータ索引に対応し、これによって、端末装置はシングルTRP伝送を行うときに、そのうちの1つのTPC指示に基づいて、PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定でき、また、マルチTRP伝送を行うときに、これらの2つのTPC指示に基づいて、それぞれ、PUSCH又はPUCCH伝送の送信に使用される閉ループパワー制御パラメータを決定でき、他方では、端末装置はPUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数に基づいて、該PUSCH又はPUCCH伝送の送信に使用される閉ループパワー制御パラメータを第一TPC指示及び第二TPC指示のうちの1つに基づいて確定するか、それとも、該PUSCH又はPUCCH伝送の送信に使用される閉ループパワー制御パラメータを第一TPC指示及び第二TPC指示に基づいて確定するかを確定できる。これにより、DCIに2つのTPC指示が含まれるときに端末装置が如何に該DCIに基づいて対応する上りリンク伝送のパワー制御パラメータを確定するかを明確にしているため、誤った指示を避け、システムの信頼性を向上させることができる。
【0193】
<第三側面の実施例>
本発明の実施例では無線通信方法が提供され、端末装置側から説明が行われる。本発明の実施例において、特段の説明がない限り、アクティブBWPとは、端末装置が現在所在するBWP、即ち、切り替える前のBWPを指し、第一BWPとは、端末装置がBWP切り替えを行うときの目標BWP、即ち、切り替えた後のBWPを指す。
【0194】
図18は本発明の実施例における無線通信方法の1つの例を示す図である。
図18に示すように、該方法は次のようなステップを含む。
【0195】
1801:端末装置が下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報は第一DCI域に関連しており、前記第一DCI域とは以下の少なくとも1つを指し、即ち、SRS resource indicator域、Precoding information and number of layers域、TPC command for scheduled PUCCH域、及びTPC command for scheduled PUSCH域であり、前記下りリンク制御情報のBWP域は第一BWPを指示しており、そのうち、前記第一BWPはアクティブBWPにあらず、前記第一BWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在し、前記アクティブBWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在せず;及び
1802:前記端末装置が、前記第一BWPについて前記第一DCI域が存在しないと見なす。
【0196】
なお、上述の
図18は本発明の実施例を例示的に説明するためのものであるが、本発明はこれに限定されない。例えば、幾つかの操作(ステップ)を増減することができる。当業者は上述の
図18の記載に限られず、上述の内容に基づいて適切な変形を行っても良い。
【0197】
本発明の実施例の方法によれば、BWP切り替えが発生したときに、目標BWPのパラメータに基づいて解読するときに1つのDCI域が存在するが、アクティブBWPのパラメータに基づいて解読するときにこのDCI域が存在しない場合に、該DCIによりスケジューリングされる伝送がこの目標BWPで発生するため、このDCI域により指示する必要がある。しかし、該DCIがこのDCI域を含まないので、一般的に言えば、ゼロパディングの方式で該DCI域を解読し、即ち、目標BWPにおけるこのDCI域のサイズに基づいて該DCI域の指示が“全0”であると見なす。しかし、このDCI域がSRS resource indicator域、Precoding information and number of layers域、TPC command for scheduled PUCCH域及びTPC command for scheduled PUSCH域のうちの1つである場合に、該DCI域が“全0”と解読されるのは適切にあらず、即ち、スケジューリング用DCIの本意(本来の意図)を変えている。例えば、該DCI域が“全0”と見なされる場合に、対応する指示がマルチTRP上りリンク伝送の指示であることを意味する。しかし、実際にはスケジューリング用DCIはシングルTRP上りリンク伝送の指示を意図していた。よって、この方法では、端末装置は該DCIが“全0”であると見なさず、該DCI域が存在しないと見なし、これは、この方法によれば、該DCIが目標BWPのパラメータに基づいて解読されてもシングルTRP上りリンク伝送の指示用のものであるので、対応するDCI域が正確に解読され得ることを意味する。これにより、端末装置が誤って該DCIを理解することによる誤った上りリンク伝送を避けることができるため、システムパフォーマンスの低下を防ぐことができる。
【0198】
幾つかの実施例において、“前記第一BWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在し、前記アクティブBWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在せず”とは、前記アクティブBWPについて前記第一DCI域が設定されず、前記第一BWPについて前記第一DCI域が設定されていることを指す。即ち、端末装置の所在するアクティブBWPについて第一DCI域が設定されないが、端末装置が切り替える目標BWPについて第一DCI域が設定されているので、端末装置は該目標BWPについて該第一DCI域が存在しないと見なす。
【0199】
幾つかの実施例において、“端末装置が、前記第一BWPについて前記第一DCI域が存在しないと見なす”とは、第一BWPについて、前記端末装置が前記第一DCI域解読時にゼロパディングであると見なし、かつ、第一BWPについて、前記端末装置が前記第一DCI域を無視することを指す。即ち、端末装置は目標BWPについての第一DCI域を解読するときに、先に、該第一DCI域のサイズに基づいてすべての対応するビットに対してゼロパディングを行い、次に、該第一DCI域を無視(ignore)する。
【0200】
幾つかの実施例において、“端末装置が、前記第一BWPについて前記第一DCI域が存在しないと見なす”とは、第一BWPについて、前記端末装置が、前記第一DCI域が設定されないと見なすことを指す。即ち、端末装置は目標BWPについての第一DCI域を解読するときに、直接、該第一DCI域が設定されないと見なす。
【0201】
図19は本発明の実施例における無線通信方法のもう1つの例を示す図である。
図19に示すように、該方法は次のようなステップを含む。
【0202】
1901:端末装置が下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCHをスケジューリングしており、前記下りリンク制御情報は第二DCI域に関連しており、前記第二DCI域とは、SRS resource indicator域及びPrecoding information and number of layers域のうちの少なくとも1つを指し、前記下りリンク制御情報のBWP域は第一BWPを指示しており、前記第一BWPはアクティブBWPにあらず、前記アクティブBWPについてはコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されており、また、前記第一BWPについてはコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための2つのSRSリソース組が設定されており;及び
1902:前記第二DCI域の解読について、前記端末装置は第一BWPについて、コードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されていると見なす。
【0203】
なお、上述の
図19は本発明の実施例を例示的に説明するためのものであるが、本発明はこれに限定されない。例えば、幾つかの操作(ステップ)を増減することができる。当業者は上述の
図19の記載に限られず、上述の内容に基づいて適切な変形を行っても良い。
【0204】
本発明の実施例の方法によれば、BWP切り替えが発生したときに、目標BWPのパラメータに基づいて解読する場合に、2組のSRSリソースが設定されているため、該DCIには2つのSRSリソース指示及び2つのPINL指示が存在し、アクティブBWPのパラメータに基づいて解読する場合に、1組のみのSRSリソースが設定されているため、該DCIは1つのみのSRSリソース指示及び1つのみのPINL指示を含み、該DCIによりスケジューリングされる伝送がこの目標BWPで発生するため、2つのSRSリソース指示及び2つのPINL指示が要される。しかし、該DCIには2番目のSRSリソース指示及び2番目のPINL指示が含まれないので、一般的に言えば、ゼロパディングの方式で、対応するDCI域を、SRSリソース指示及びPINL指示のために追加で生成することができる。しかし、このDCI域がSRS resource indicator域及び/又はPrecoding information and number of layers域である場合に、該DCI域が“全0”であると解読するのは適切にあらず、即ち、スケジューリングDCIの本意を変えている。例えば、該DCI域が“全0”であると見なす場合に、対応する指示がマルチTRPのPUSCH伝送の指示であることを意味する。しかし、実際にはスケジューリング用DCIはシングルTRPのPUSCH伝送の指示を意図していた。よって、この方法では、端末装置は、目標BWPについて、コードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための2つのSRSリソース組が設定されていると見なさず、目標BWPについて、コードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されていると見なし、これは、該DCIが目標BWPのパラメータに基づいて解読されてもシングルTRP上りリンク伝送の指示用のものであるので、対応するDCI域が正確に解読され得ることを意味する。よって、端末装置が誤って該DCIを理解することによる誤った上りリンク伝送を避けることができるため、システムパフォーマンスの低下を防ぐことができる。
【0205】
図18及び
図19の方法をより分かりやすくするために、以下、図面と併せて本発明の実施例に係る方法について説明する。
【0206】
以下、DCIがコードブックベースのPUSCH伝送をスケジューリングすることを例にする。
【0207】
この例において、DCIフォーマットはDCI format 0_1であっても良く、DCI format 0_2であっても良く、以下、DCI format 0_1を例にとって説明を行う。
【0208】
この例において、DCI format 0_1について、切り替える前のBWPはBWP#1であり、それについてはPUSCH伝送の送信用の1つのSRSリソース組、即ち、SRS resource set#1が設定されおり、切り替えた後のBWPはBWP#2であり、それについてはPUSCH伝送の送信用の2つのSRSリソース組が設定されており、それぞれはSRS resource set#2及びSRS resource set#3であり、かつ、BWP#2についてはさらに、対応するPUSCH伝送の閉ループパワー制御パラメータを指示するための2番目のTPC fieldが設定されており、あるいは、次のようにいっても良く、即ち、BWP#2についてはさらに、対応するPUSCHの閉ループパワー制御パラメータを指示するための1つの追加のTPC fieldが設定されている。
【0209】
この例において、該DCIのCRCはC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良いが。また、該DCIのBWP域により指示されるBWP(BWP#2)はアクティブBWP(BWP#1)とは異なり、即ち、該DCIは端末装置がBWP切り替えを行うように指示する。このときに、端末装置はBWP#1で該DCIを受信し、該DCIを受信した後にBWP切り替えを行い、即ち、BWP#1からBWP#2に切り替え、該DCIによりスケジューリングされるPUSCH伝送はBWP#2で送信され、即ち、BWP#2に対応するパラメータに基づいて送信される。
【0210】
この例において、該DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC command for scheduled PUSCH field #1(TPC field #1)、SRS resource indicator field #1(SRI field #1)、及びPrecoding information and number of layers #1(PINL field#1)である。
【0211】
この例において、該PUSCH伝送はPUSCH repetition Type Aに対応しても良く、PUSCH repetition Type Bに対応しても良い。
【0212】
図20は端末装置がBWP切り替えを行う1つの例を示す図である。
【0213】
図20に示すように、DCI format 0_1の域がUL BWP#1のパラメータに基づいて生成され、UL BWP#2でPUSCH伝送を送信する必要があり、かつ該DCIの解読がUL BWP#2のパラメータに基づく必要があるので、誤った指示を避けるために、端末装置は該DCI受信後に以下のような方法に従って処理を行う必要がある。
【0214】
第1ステップ:該DCI域を解読するときに、UL BWP#2のパラメータに基づいてTPC field#2、SRI field #2、PINL field #2に対応するサイズ(又はビット幅(bitwidth)といっても良い)及び該DCI域での対応する位置を確定し、かつこれらのビットがすべて0であると見なし;及び
第2ステップ:これらの域(TPC field#2、SRI field #2、PINL field #2)を無視する。
【0215】
図20の例において、DCIを生成するパラメータ(UL BWP#1のパラメータ)とDCIを解読するパラメータ(UL BWP#1のパラメータ)が異なるため、従来技術では一般に第1ステップの方法を使って、PUSCH伝送が目標BWPのパラメータに基づいて送信されるようにさせる。しかし、該DCI域が“全0”であると見なす場合に、対応する指示がマルチTRP上りリンク伝送の指示であることを意味し、即ち、2つのSRSリソース指示、2つのPINL指示、及び2つのTPC指示に対応する。しかし、実際にはスケジューリング用DCIはシングルTRP上りリンク伝送の指示を意図しており、即ち、1つのSRSリソース指示、1つのPINL指示、及び1つのTPC指示に対応する。よって、この方法では、端末装置は該DCIが“全0”であると見なさず、該DCI域を無視し、あるいは、次のようにいっても良く、即ち、該DCI域が存在しないと見なし、これは、該DCIが目標BWPのパラメータに基づいて解読されても端末装置はSRI field#1、PINL field#1及びTPC field#1のみに基づいてPUSCH伝送を送信することを意味し、言い換えれば、該DCIはシングルTRPのPUSCH伝送を指示するためのものである。このようにして、端末装置が誤ってこれらの域を理解するのを避けることができる。
【0216】
上述の2ステップの処理により、端末装置は目標BWPに切り替えた後にDCI域を正確に解読できる。
【0217】
図21は端末装置がBWP切り替えを行うもう1つの例を示す図である。
【0218】
図21に示すように、DCI域がUL BWP#1のパラメータに基づいて生成され、また、該DCI域の解読がUL BWP#2のパラメータに基づく必要があるので、誤った指示を避けるために、端末装置は該DCIを受信した後に、UL BWP#2のパラメータに基づいて該DCI域を解読するときに、該DCIがmTRP PUSCHをスケジューリングするためのDCIであると解読することを避けるために、TPC field#2、SRI field #2及びPINL field #2が存在しないと見なす(assume)ことができ、及び/又は、UL BWP#2のパラメータに基づいて該DCI域のSRI field #2及びPINL field #2を解読するときに、SRS resource set#2が設定されないと見なす(assume)ことができる。このようにして、端末装置が、該DCIがsTRP PUSCHをスケジューリングするためのDCIであると解読するように確保できる。
【0219】
言い換えれば、上述の実施例において、UL BWP#1のパラメータに基づいて2つのTPC指示を生成できないので、UL BWP#2に基づいて該DCIを解読するときに、そのうちの1つのTPC域を無視することで、対応するPUSCHを正確に送信できる。
【0220】
言い換えれば、上述の実施例において、UL BWP#1のパラメータに基づいて2つのSRSリソース指示を生成できないので、UL BWP#2に基づいて該DCIを解読するときに、そのうちの1つのSRS域を無視することで、対応するPUSCHを正確に送信できる。
【0221】
上述の実施例において、端末装置が、TPC field#2が存在しないと見なすとは、端末装置が、UL BWP#2で、DCI format 0_1について2番目のTPC域(即ち、追加のTPC域)が設定されないと見なすことを指しても良い。
【0222】
以上、DCIがコードブックベースのPUSCH伝送をスケジューリングすることを例にして説明を行っているが、本発明はこれに限定されず、本発明の実施例における方法は非コードブックベースのPUSCH伝送にも適用され、主な相違点は、上述のDCIにPINL域がないことにある。
【0223】
以下、DCIがPUCCH伝送をスケジューリングすることを例にとる。
【0224】
この例において、DCIフォーマットはDCI format 1_1であっても良く、DCI format 1_2であっても良く、以下、DCI format 1_1を例にして説明を行う。
【0225】
この例において、該端末装置はTDD伝送に対応し、あるいは、不対スペクトル(unpaired spectrum)に対応するといっても良い。
【0226】
この例において、DCI format 1_1について、切り替える前のBWPはUL BWP#1であり、それについては、PUCCHの閉ループパワー制御パラメータを指示するための追加のTPC fieldが設定されず、言い換えれば、UL BWP#1で、DCI format 1_1は1つのみのTPC域を含み、それは1つのTPC指示に対応し、また、切り替えた後のBWPはUL BWP#2であり、それについては、PUCCHの閉ループパワー制御パラメータを指示するための追加のTPC field(TPC field#2)が設定されており、言い換えれば、UL BWP#2で、DCI format 1_1は2つのTPC域を含み、この2つのTPC域は2つのTPC指示に対応する。
【0227】
この例において、DCIはPDSCH伝送をスケジューリングし、該PDSCHはHARQ-ACK情報をフィードバックするための対応するPUCCHリソースを有する。また、該DCIのCRCはC-RNTIによりスクランブルされても良く、CS-RNTIによりスクランブルされても良い。また、該DCIのBWP域により指示されるBWP(DL BWP#2)はアクティブBWP(DL BWP#1)とは異なり、即ち、該DCIは、端末装置がDL BWP切り替えを行うことを指示する。このときに、端末装置はDL BWP#1で該DCIを受信し、該DCIを受信した後にDL BWP切り替えを行い、即ち、DL BWP#1からDL BWP#2に切り替える。TDD伝送であるため、DL BWP#1からDL BWP#2に切り替えることは、UL BWPもUL BWP#1からUL BWP#2に切り替える必要があることを意味する。これにより、該DCIによってスケジューリングされるPDSCH及びPUCCH伝送はBWP#2で送信され、即ち、BWP#2に対応するパラメータに基づいて送信される。
【0228】
上述の例において、該DCIは以下のDCI域を含み、即ち、TPC command for scheduled PUSCH field #1(TPC field #1)である。
【0229】
図22は端末装置がBWP切り替えを行うまたもう1つの例を示す図である。
【0230】
図22に示すように、DCI format 1_1のTPC域がUL BWP#1のパラメータに基づいて生成され、また、該DCIの解読がUL BWP#2のパラメータに基づく必要があるので、誤った指示を避けるために、端末装置は該DCIフォーマットを受信した後に以下の方法に従って処理できる。
【0231】
第1ステップ:該DCIフォーマットを解読するときに、UL BWP#2のパラメータに基づいてTPC field#2に対応するビット幅(bitwidth)及び該DCIフォーマットの中の対応する位置を確定し、かつこれらのビットがすべて0であると見なし;及び
第2ステップ:この域(TPC field#2)を無視する。
【0232】
図22の例において、DCIを生成するパラメータ(UL BWP#1のパラメータ)とDCIを解読するパラメータ(UL BWP#1のパラメータ)が異なるため、従来技術では一般に第1ステップの方法を採用することで、PUCCH伝送が目標BWPのパラメータに基づいて送信され得るようにさせる。しかし、該DCI域(TPC field#2)が“全0”であると見なす場合に、対応する指示がマルチTRP上りリンク伝送の指示である(即ち、2つのTPC指示に対応する)ことを意味する。しかし、スケジューリング用DCIはシングルTRP上りリンク伝送を指示する(即ち、1つのTPC指示に対応する)ことを意図していた。よって、この方法では、端末装置は該DCIが“全0”であると見なさず、該DCI域を無視し、あるいは、該DCI域が存在しないと見なすといっても良く、これは、該DCIが目標BWPのパラメータに基づいて解読されても端末装置はTPC field#1のみに基づいてPUSCH伝送を送信することをも意味する。このようにして、端末装置がこれらの域を誤って理解することを回避できる。
【0233】
上述の2つのステップの処理により、端末装置は目標BWPに切り替えた後にDCI域を正確に解読できる。
【0234】
図23は端末装置がBWP切り替えを行うまたもう1つの例を示す図である。
【0235】
図23に示すように、DCI format 1_1の域がUL BWP#1のパラメータに基づいて生成され、また、該DCI域の解読がUL BWP#2のパラメータに基づく必要があるので、該DCIがマルチTRP PUSCHをスケジューリングするためのDCIであると解読することを避けるために、端末装置は該DCIフォーマットを受信した後に、UL BWP#2のパラメータに基づいて該DCIフォーマットを解読するときに、TPC field#2が存在しないと見なす(assume)ことができる。このようにして、端末装置が、UL BWP#2のパラメータに基づいて該DCIを解読するときに、該DCIがシングルTRPのPUSCHをスケジューリングするためのDCIである(又は、1つのTPC指示に対応するといっても良い)と見なすように確保することができる。このようにして、端末装置がスケジューリング用DCIの指示を誤って理解することを回避できる。
【0236】
上述の実施例において、端末装置が、TPC field#2が存在しないと見なすとは、端末装置が、UL BWP#2で、DCI format 1_1について2番目のTPC域が設定されない(即ち、BWP#2で追加のTPC域が設定されない)と見なすことを指しても良い。
【0237】
本発明の実施例の方法によれば、端末装置が誤って該DCIを理解することによる誤った上りリンク伝送を避けることができるため、システムパフォーマンスの低下を防ぐことができる。
【0238】
<第四側面の実施例>
本発明の実施例では無線通信装置が提供され、該装置は例えば、端末装置であっても良く、端末装置に設置される1つ又は複数の部品又はアセンブリであっても良い。
【0239】
図24は本発明の実施例における無線通信装置を示す図であり、該装置が問題を解決する原理は第一側面の実施例における方法と同様であり、その具体的な実施は第一側面の実施例における方法の実施を参照でき、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0240】
図24に示すように、本発明の実施例における無線通信装置2400は以下のものを含む。
【0241】
受信ユニット2401:下りリンク制御情報(DCI)を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示を含み;及び
確定ユニット2402:以下の指示のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるかを確定し、即ち、
前記PUSCH伝送の重複回数;
前記PUSCH伝送に対応する重複方式(repetition scheme);及び
前記下りリンク制御情報における動的切り替え域の指示であって、前記動的切り替え域は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるかを指示するために用いられる、ものである。
【0242】
本発明の実施例において、前記PUSCH伝送はPUSCH repetition Type A又はPUSCH repetition Type Bに対応する。
【0243】
本発明の実施例において、前記下りリンク制御情報のCRCはC-RNTIによりスクランブルされ、又はCS-RNTIによりスクランブルされる。
【0244】
本発明の実施例において、前記下りリンク制御情報はDCI format 0_1に対応し、又はDCI format 0_2に対応する。
【0245】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数は前記下りリンク制御情報により指示される。例えば、前記PUSCH伝送の重複回数は前記下りリンク制御情報の時間領域リソース割り当て(TDRA)指示において指示される重複回数により確定される。
【0246】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送に対応する重複方式は無線リソース制御(RRC)シグナリングにより設定される。
【0247】
幾つかの実施例において、前記下りリンク制御情報における前記動的切り替え域が存在するかどうかは無線リソース制御シグナリングにより設定される。
【0248】
上述の実施例において、前記無線リソース制御シグナリングは第一DCI formatを指示するために用いられ、前記下りリンク制御情報に対応するDCI formatは前記第一DCI formatと同じである。
【0249】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送は非コードブックベースのPUSCH伝送(non-codebook based PUSCH transmission)であり、前記PUSCH伝送の伝送プリコーダー(transmission precoder)の情報及び伝送ランク(transmission rank)の情報は第一SRSリソース指示及び/又は前記第二SRSリソース指示に基づいて確定される。
【0250】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送(codebook based PUSCH transmission)であり、前記下りリンク制御情報はさらに、第一プリコーディング情報及び層数(PINL)指示及び/又は第二PINL指示を含み、前記PUSCH伝送のプリコーディング情報(precoding information)及び層数(number of layer)は以下の1つに基づいて確定され、即ち、
前記第一SRSリソース指示、前記第二SRSリソース指示、前記第一PINL指示及び第二PINL指示;
前記第一SRSリソース指示及び前記第一PINL指示;及び
前記第二SRSリソース指示及び前記第二PINL指示である。
【0251】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数が1である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定する。
【0252】
上述の実施例において、前記端末装置はさらに、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視(ignore)しても良く、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域、及び/又は前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である。
【0253】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数が2であり、かつ前記PUSCH伝送に対応する重複方式がシーケンシャルマッピング(sequential mapping)である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定する。
【0254】
上述の実施例において、前記端末装置はさらに、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視しても良く、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域、及び/又は前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である。
【0255】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数が2であり、かつ前記PUSCH伝送に対応する重複方式がサイクリックマッピング(cyclic mapping)である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する。
【0256】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数が2である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する。
【0257】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数が1であり、かつ前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含む場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定する。
【0258】
上述の実施例において、前記端末装置はさらに、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視しても良く、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域、及び/又は前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である。
【0259】
上述の実施例において、前記端末装置はさらに、前記動的切り替え域を無視しても良い。
【0260】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数が1であり、かつ前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含む場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記動的切り替え域の指示に基づいて送信されると確定する。
【0261】
上述の実施例において、前記端末装置はさらに、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視しても良く、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域、及び/又は前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である。
【0262】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数が2以上であり、かつ、前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含み、前記動的切り替え域が、前記PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されると指示している場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定する。
【0263】
上述の実施例において、前記端末装置はさらに、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視しても良く、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域、及び/又は前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である。
【0264】
幾つかの実施例において、前記PUSCH伝送の重複回数が2以上であり、かつ、前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含み、前記動的切り替え域により、前記PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信されると指示されている場合に、前記端末装置は、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソースに基づいて送信されると確定する。
【0265】
なお、以上、本発明に関する各部品又はモジュールのみを説明しているが、本発明はこれらに限られない。本発明の実施例における無線通信装置2400はさらに、他の部品又はモジュールを含んでも良く、これらの部品又はモジュールの具体的な内容については関連技術を参照できる。
【0266】
また、便宜のため、
図24には各部品又はモジュール間の接続関係又は信号方向が示されているが、当業者が理解できるように、バス接続などの様々な関連技術を採用しても良い。なお、上述の各部品又はモジュールは例えば処理器、記憶器、送信機(器)、受信機(器)などのハードウェアにより実現されても良いが、本発明の実施はこれらに限定されない。
【0267】
本発明の実施例における装置によれば、DCI指示によって、対応する上りリンク伝送がシングルTRP送信に対応するか、それとも、マルチTRP送信に対応するかを正確に確定し、そして、対応するDCI指示に基づいて該上りリンク伝送を送信できる。また、前記端末装置はさらに、上述のDCI指示に基づいて幾つかの未使用のDCI域を無視できる。
【0268】
<第五側面の実施例>
本発明の実施例では無線通信装置が提供され、該装置は例えば、端末装置であっても良く、端末装置に設置される1つ又は複数の部品又はアセンブリであっても良い。
【0269】
図25は本発明の実施例における無線通信装置の1つの例を示す図であり、該装置が問題を解決する原理は第二側面の実施例の
図8の方法と同様であり、その具体的な実施は第一側面の実施例の
図8の方法の実施を参照でき、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0270】
図25に示すように、本発明の実施例における無線通信装置2500は次のものを含む。
【0271】
受信ユニット2501:下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH又はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ、前記下りリンク制御情報が第一TPC指示及び第二TPC指示を含む場合に、前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示はそれぞれ異なる閉ループパワー制御パラメータ索引に関連付けられ;及び
確定ユニット2502:前記第一TPC指示及び/又は前記第二TPC指示に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0272】
図26は本発明の実施例における無線通信装置のもう1つの例を示す図であり、該装置が問題を解決する原理は第二側面の実施例の
図9の方法と同様であり、その具体的な実施は第二側面の実施例の
図9の方法の実施を参照でき、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0273】
図26に示すように、本発明の実施例における無線通信装置2600は以下のものを含む。
【0274】
受信ユニット2601:下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH又はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ、前記下りリンク制御情報は第一TPC指示及び第二TPC指示を含み;及び
確定ユニット2602:前記PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータが前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示のうちの1つに基づいて確定されるか、それとも、前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示に基づいて確定されるかを確定する。
【0275】
幾つかの実施例において、前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、前記PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は前記第一SRSリソース指示及び/又は前記第二SRSリソース指示に基づいて確定される。
【0276】
上述の実施例において、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信される場合に、前記PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である。
【0277】
上述の実施例において、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が同じである場合に、前記PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である。
【0278】
上述の実施例において、前記PUSCHが前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が異なる場合に、前記PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は2である。
【0279】
幾つかの実施例において、前記下りリンク制御情報は第一PUCCHリソース指示をさらに含み、前記第一PUCCHリソース指示は前記PUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は前記第一PUCCHリソース指示に基づいて確定される。
【0280】
上述の実施例において、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられる場合に、前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である。
【0281】
そのうち、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが1つの空間関係に関連付けられることを指す。
【0282】
あるいは、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、そのうち、前記2つの空間関係が同じ閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0283】
上述の実施例において、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられる場合に、前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は2である。
【0284】
そのうち、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、そのうち、前記2つの空間関係が異なる閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0285】
幾つかの実施例において、前記PUSCH又はPUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1である場合に、前記端末装置は前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示のうちの1つに基づいて前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0286】
上述の実施例において、前記PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の値が0である場合に、前記端末装置は前記第一TPC指示に基づいて前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定し、また、前記PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の値が1である場合に、前記端末装置は前記第二TPC指示に基づいて前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0287】
上述の実施例において、前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信される場合に、前記端末装置は前記第一TPC指示に基づいて前記PUSCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを決定する。
【0288】
上述の実施例において、前記端末装置は、第一TPC指示及び前記第二TPC指示において、PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定するために用いられないTPC指示に対応するDCI域を無視する。
【0289】
上述の実施例において、前記PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、例えば、前記下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、かつ前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されることを指す。
【0290】
上述の実施例において、前記PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、例えば、前記下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、かつ前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信され、前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が同じであることを指す。
【0291】
上述の実施例において、前記PUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、例えば、前記下りリンク制御情報が第一PUCCHリソース指示をさらに含み、前記第一PUCCHリソース指示が前記PUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、かつ前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0292】
そのうち、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが1つの空間関係に関連付けられることを指す。
【0293】
あるいは、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、そのうち、前記2つの空間関係が同じ閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0294】
幾つかの実施例において、前記PUSCH又はPUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2である場合に、前記端末装置は前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示に基づいて前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する。
【0295】
上述の実施例において、前記第一TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は0であり、前記第二TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は1である。
【0296】
上述の実施例において、前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、前記第一TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引により確定され、前記第二TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引により確定される。
【0297】
上述の実施例において、前記PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2であるとは、例えば、前記下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、かつ前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信され、前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が異なることを指す。
【0298】
上述の実施例において、前記PUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2であるとは、例えば、前記下りリンク制御情報が第一PUCCHリソース指示をさらに含み、それは前記PUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、かつ前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0299】
そのうち、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、そのうち、前記2つの空間関係が異なる閉ループパワー索引に関連付けられることを指す。
【0300】
なお、以上、本発明に関する各部品又はモジュールのみを説明しているが、本発明はこれらに限られない。本発明の実施例における無線通信装置2500/2600はさらに、他の部品又はモジュールを含んでも良く、これらの部品又はモジュールの具体的な内容については関連技術を参照できる。
【0301】
また、便宜のため、
図25及び
図26には各部品又はモジュール間の接続関係又は信号方向が示されているが、当業者が理解できるように、バス接続などの様々な関連技術を採用しても良い。なお、上述の各部品又はモジュールは例えば処理器、記憶器、送信機(器)、受信機(器)などのハードウェアにより実現されても良いが、本発明の実施はこれらに限定されない。
【0302】
本発明の実施例における装置によれば、DCIに2つのTPC指示が含まれるときに端末装置が如何に該DCIに基づいて対応する上りリンク伝送のパワー制御パラメータを確定するかを明確にしているため、誤った指示を避け、システムの信頼性を向上させることができる。
【0303】
<第六側面の実施例>
本発明の実施例では無線通信装置が提供され、該装置は例えば、端末装置であっても良く、端末装置に設置される1つ又は複数の部品又はアセンブリであっても良い。
【0304】
図27は本発明の実施例における無線通信装置の1つの例を示す図であり、該装置が問題を解決する原理は第三側面の実施例の
図18の方法と同様であり、その具体的な実施は第三側面の実施例の
図18の方法の実施を参照でき、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0305】
図27に示すように、本発明の実施例における無線通信装置2700は次のものを含む。
【0306】
受信ユニット2701:下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報は第一DCI域に関連しており、前記第一DCI域とは以下の少なくとも1つを指し、即ち、SRS resource indicator域、Precoding information and number of layers域、TPC command for scheduled PUCCH域、及びTPC command for scheduled PUSCH域であり、前記下りリンク制御情報のBWP域は第一BWPを指示しており、そのうち、前記第一BWPはアクティブBWPにあらず、前記第一BWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在し、前記アクティブBWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在せず;及び
処理ユニット2702:前記第一BWPについて言えば、前記第一DCI域が存在しないと見なす。
【0307】
幾つかの実施例において、前記第一BWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在し、前記アクティブBWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在しないとは、前記アクティブBWPで前記第一DCI域が設定されず、前記第一BWPで前記第一DCI域が設定されていることを指す。
【0308】
幾つかの実施例において、前記処理ユニット2702は前記第一BWPについて言えば、前記第一DCI域が存在しないと見なすとは、第一BWPについて、前記処理ユニット2702は前記第一DCI域を解読するときにゼロパディングであると見なし、かつ、第一BWPについて、前記処理ユニット2702は前記第一DCI域を無視することを指す。
【0309】
幾つかの実施例において、前記処理ユニット2702は前記第一BWPについて言えば、前記第一DCI域が存在しないと見なすとは、第一BWPについて、前記端末装置は前記第一DCI域が設定されないと見なすことを指す。
【0310】
図28は本発明の実施例における無線通信装置のもう1つの例を示す図であり、該装置が問題を解決する原理は第三側面の実施例の
図19の方法と同様であり、その具体的な実施は第三側面の実施例の
図19の方法の実施を参照でき、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0311】
図28に示すように、本発明の実施例における無線通信装置2800は以下のものを含む。
【0312】
受信ユニット2801:下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCHをスケジューリングしており、前記下りリンク制御情報は第二DCI域に関連しており、前記第二DCI域とは、SRS resource indicator域及びPrecoding information and number of layers域のうちの少なくとも1つを指し、前記下りリンク制御情報のBWP域は第一BWPを指示しており、前記第一BWPはアクティブBWPにあらず、前記アクティブBWPについてはコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されており、また、前記第一BWPについてはコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための2つのSRSリソース組が設定されており;及び
処理ユニット2802:前記第二DCI域の解読について、前記処理ユニット2802は第一BWPについてコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されていると見なす。
【0313】
なお、以上、本発明に関する各部品又はモジュールのみを説明しているが、本発明はこれらに限られない。本発明の実施例における無線通信装置2700/2800はさらに、他の部品又はモジュールを含んでも良く、これらの部品又はモジュールの具体的な内容については関連技術を参照できる。
【0314】
また、便宜のため、
図27及び
図28には各部品又はモジュール間の接続関係又は信号方向が示されているが、当業者が理解できるように、バス接続などの様々な関連技術を採用しても良い。なお、上述の各部品又はモジュールは例えば処理器、記憶器、送信機(器)、受信機(器)などのハードウェアにより実現されても良いが、本発明の実施はこれらに限定されない。
【0315】
本発明の実施例における装置によれば、端末装置が誤ってDCIを理解することによる誤った上りリンク伝送を避け、システムパフォーマンスの低下を防ぐことができる。
【0316】
<第七側面の実施例>
本発明の実施例では通信システムが提供され、
図29は本発明の実施例における通信システムを示す図である。
図29に示すように、該通信システム2900はネットワーク装置2901及び端末装置2902を含む。便宜のため、
図29では1つのみの端末装置及び1つのみのネットワーク装置を例にして説明を行うが、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0317】
本発明の実施例において、ネットワーク装置2901と端末装置2902との間は既存の業務又は将来実施可能な業務の伝送を行うことができる。例えば、これらの業務はeMBB、mMTC、URLLC、V2X通信などを含んでも良いが、これらに限られない。
【0318】
幾つかの実施例において、ネットワーク装置2901は端末装置2902に下りリンク制御情報を送信し、端末装置2902はネットワーク装置2901送信の下りリンク制御情報を受信し、第一側面の実施例乃至第三側面の実施例に記載の方法を実行する。なお、ネットワーク装置2901の関連内容については本発明では限定しない。端末装置2902の関連内容は既に第一側面の実施例乃至第三側面の実施例で詳細に説明されており、その内容はここに合併され、ここではその詳しい説明を省略する。
【0319】
本発明の実施例ではさらに端末装置が提供され、該端末装置は例えば、UEであっても良いが、本発明はこれに限定されず、さらに他の装置であっても良い。
【0320】
図30は本発明の実施例に係る端末装置を示す図である。
図30に示すように、該端末装置3000は処理器3001及び記憶器3002を含んでも良く、記憶器3002はデータ及びプログラムを記憶しており、かつ処理器3001に接続される。なお、該図は例示に過ぎず、さらに他の類型の構成を用いて該構成に対して補充又は代替を行うことで電気通信機能又は他の機能を実現しても良い。
【0321】
例えば、処理器3001はプログラムを実行して第一側面乃至第三側面の任意の1つの側面の実施例に記載の無線通信方法を実現するように構成されても良い。
【0322】
図30に示すように、該端末装置3000はさらに、通信モジュール3003、入力ユニット3004、表示器3005、電源3006などを含み得る。そのうち、これらの部品の機能は従来技術と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。なお、端末装置3000は
図30に示す全ての部品を含む必要がない。また、端末装置3000はさらに、
図30に無い部品を含んでも良いが、これについては従来技術を参照できる。
【0323】
本発明の実施例ではさらにコンピュータ可読プログラムが提供され、そのうち、端末装置で前記プログラムを実行するときに、前記プログラムはコンピュータに、前記端末装置で行第一側面乃至第三側面の任意の1つの側面の実施例に記載の方法を実行させる。
【0324】
本発明の実施例ではさらに、コンピュータ可読プログラムを記憶している記憶媒体が提供され、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムはコンピュータに、端末装置で第一側面乃至第三側面の任意の1つの側面の実施例に記載の方法を実行させる。
【0325】
また、上述の装置及び方法は、ソフトウェア又はハードウェアにより実現されても良く、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現されても良い。本発明は、さらに、下記のようなコンピュータ読み取り可能なプログラムに関し、即ち、該プログラムは、ロジック部品により実行されるときに、該ロジック部品に、上述の装置又は構成部品を実現させ、又は、該ロジック部品に、上述の各種の方法又はステップを実現させる。ロジック部品は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサ、コンピュータに用いる処理器などであっても良い。本発明は、さらに、上述のプログラムを記憶した記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ハードディスク、DVD、フラッシュメモリなどにも関する。
【0326】
さらに、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、本明細書に記載の機能を実行するための汎用処理器、デジタル信号処理器(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理部品、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理部品、ディスクリートハードウェアアセンブリ又は他の任意の適切な組む合わせとして実現されても良い。また、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、さらに、計算装置の組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPと通信により接続される1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成の組み合わせとして構成されても良い。
【0327】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。
【0328】
また、上述の実施例などに関し、さらに以下のような付記を開示する。
【0329】
(付記1)
無線通信方法であって、
端末装置が下りリンク制御情報(DCI)を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示を含み;及び
前記端末装置が、以下の指示のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるかを確定し、即ち、
前記PUSCH伝送の重複回数;
前記PUSCH伝送に対応する重複方式(repetition scheme);及び
前記下りリンク制御情報における動的切り替え域の指示であって、前記動態切り替え域は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されるか、それとも、前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されるかを指示するために用いられる、ものであることを含む、方法。
【0330】
(付記2)
付記1に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数は前記下りリンク制御情報により指示される、方法。
【0331】
(付記3)
付記2に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数は前記下りリンク制御情報の時間領域リソース割り当て(TDRA)指示において指示される重複回数により確定される、方法。
【0332】
(付記4)
付記1に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送に対応する重複方式は無線リソース制御(RRC)シグナリングにより設定される、方法。
【0333】
(付記5)
付記4に記載の方法であって、
前記重複方式はシーケンシャルマッピングであり(sequential mapping)又はサイクリックマッピング(cyclic mapping)である、方法。
【0334】
(付記6)
付記1に記載の方法であって、
前記下りリンク制御情報における前記動的切り替え域が存在するかどうかは無線リソース制御シグナリングにより設定される、方法。
【0335】
(付記7)
付記6に記載の方法であって、
前記無線リソース制御シグナリングは第一DCI formatを指示するために用いられ、前記下りリンク制御情報に対応するDCI formatは前記第一DCI formatと同じである、方法。
【0336】
(付記8)
付記1に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送は非コードブックベースのPUSCH伝送(non-codebook based PUSCH transmission)であり、前記PUSCH伝送の伝送プリコーダー(transmission precoder)の情報及び伝送ランク(transmission rank)の情報は第一SRSリソース指示及び/又は前記第二SRSリソース指示に基づいて確定される、方法。
【0337】
(付記9)
付記1に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送はコードブックベースのPUSCH伝送(codebook based PUSCH transmission)であり、前記下りリンク制御情報はさらに、第一プリコーディング情報及び層数(PINL)指示及び/又は第二PINL指示を含み、前記PUSCH伝送のプリコーディング情報(precoding information)及び層数(number of layer)は以下の1つに基づいて確定され、即ち、
前記第一SRSリソース指示、前記第二SRSリソース指示、前記第一PINL指示及び第二PINL指示;
前記第一SRSリソース指示及び前記第一PINL指示;及び
前記第二SRSリソース指示及び前記第二PINL指示である、方法。
【0338】
(付記10)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が1である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定する、方法。
【0339】
(付記11)
付記10に記載の方法であって、
前記端末装置は前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視(ignore)し、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、
前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域、及び/又は
前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である、方法。
【0340】
(付記12)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2であり、かつ前記PUSCH伝送に対応する重複方式がシーケンシャルマッピング(sequential mapping)である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定する、方法。
【0341】
(付記13)
付記12に記載の方法であって、
前記端末装置は前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、
前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域;及び/又は
前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である、方法。
【0342】
(付記14)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2であり、かつ前記PUSCH伝送に対応する重複方式がサイクリックマッピング(cyclic mapping)である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する、方法。
【0343】
(付記15)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2である場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信されると確定する、方法。
【0344】
(付記16)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が1であり、かつ前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含む場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定する、方法。
【0345】
(付記17)
付記16に記載の方法であって、
前記端末装置は前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、
前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域;及び/又は
前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である、方法。
【0346】
(付記18)
付記16に記載の方法であって、
前記端末装置は前記動的切り替え域を無視する、方法。
【0347】
(付記19)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が1であり、かつ前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含む場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記動的切り替え域の指示に基づいて送信されると確定する、方法。
【0348】
(付記20)
付記19に記載の方法であって、
前記端末装置は前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、
前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域;及び/又は
前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である、方法。
【0349】
(付記21)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2以上であり、前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含み、かつ、前記動的切り替え域が、前記PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されると指示している場合に、前記端末装置は前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信されると決定する、方法。
【0350】
(付記22)
付記21に記載の方法であって、
前記端末装置は前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域を無視し、そのうち、前記第二SRSリソース指示に対応するDCI域は次のようなものを含み、即ち、
前記第二SRSリソース指示に対応するSRI域;及び/又は
前記第二SRSリソース指示に対応するPINL域である、方法。
【0351】
(付記23)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送の重複回数が2以上であり、かつ、前記下りリンク制御情報が前記動的切り替え域を含み、前記動的切り替え域により、前記PUSCH伝送が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示に基づいて送信されると指示されている場合に、前記端末装置は、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソースに基づいて送信されると確定する、方法。
【0352】
(付記24)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送はPUSCH repetition Type A又はPUSCH repetition Type Bに対応する、方法。
【0353】
(付記25)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記下りリンク制御情報のCRCはC-RNTIによりスクランブルされ、又はCS-RNTIによりスクランブルされる、方法。
【0354】
(付記26)
付記1-9のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記下りリンク制御情報はDCI format 0_1に対応し、又はDCI format 0_2に対応する、方法。
【0355】
(付記27)
無線通信方法であって、
端末装置が下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH又はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ、前記下りリンク制御情報が第一TPC指示及び第二TPC指示を含む場合に、前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示はそれぞれ異なる閉ループパワー制御パラメータ索引に関連付けられ;及び
前記端末装置が前記第一TPC指示及び/又は前記第二TPC指示に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定することを含む、方法。
【0356】
(付記28)
無線通信方法であって、
端末装置が下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCH又はPUCCH伝送をトリガーするために用いられ、かつ、前記下りリンク制御情報は第一TPC指示及び第二TPC指示を含み;及び
前記端末装置が前記PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数に基づいて、前記PUSCH又はPUCCH伝送の閉ループパワー制御パラメータが前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示のうちの1つに基づいて確定されるか、それとも、前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示に基づいて確定されるかを確定することを含む、方法。
【0357】
(付記29)
付記28に記載の方法であって、
前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、前記PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は前記第一SRSリソース指示及び/又は前記第二SRSリソース指示に基づいて確定される、方法。
【0358】
(付記30)
付記29に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信される場合に、前記PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である、方法。
【0359】
(付記31)
付記29に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が同じである場合に、前記PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である、方法。
【0360】
(付記32)
付記29に記載の方法であって、
前記PUSCHが前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が異なる場合に、前記PUSCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は2である、方法。
【0361】
(付記33)
付記28に記載の方法であって、
前記下りリンク制御情報は第一PUCCHリソース指示をさらに含み、前記第一PUCCHリソース指示は前記PUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は前記第一PUCCHリソース指示に基づいて確定される、方法。
【0362】
(付記34)
付記33に記載の方法であって、
前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられる場合に、前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は1である、方法。
【0363】
(付記35)
付記34に記載の方法であって、
前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが1つの空間関係に関連付けられることを指す、方法。
【0364】
(付記36)
付記34に記載の方法であって、
前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、そのうち、前記2つの空間関係が同じ閉ループパワー索引に関連付けられることを指す、方法。
【0365】
(付記37)
付記33に記載の方法であって、
前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられる場合に、前記PUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の個数は2である、方法。
【0366】
(付記38)
付記37に記載の方法であって、
前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、そのうち、前記2つの空間関係が異なる閉ループパワー索引に関連付けられることを指す、方法。
【0367】
(付記39)
付記28に記載の方法であって、
前記PUSCH又はPUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1である場合に、前記端末装置は前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示のうちの1つに基づいて前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する、方法。
【0368】
(付記40)
付記39に記載の方法であって、
前記PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の値が0である場合に、前記端末装置は前記第一TPC指示に基づいて前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定し、
前記PUSCH又はPUCCH伝送に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引の値が1である場合に、前記端末装置は前記第二TPC指示に基づいて前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する、方法。
【0369】
(付記41)
付記39に記載の方法であって、
前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示に基づいて送信される場合に、前記端末装置は前記第一TPC指示に基づいて前記PUSCH伝送の送信用の閉ループパワー制御パラメータを決定する、方法。
【0370】
(付記42)
付記39に記載の方法であって、
前記端末装置は、第一TPC指示及び前記第二TPC指示において、PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定するために用いられないTPC指示に対応するDCI域を無視する、方法。
【0371】
(付記43)
付記39に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、
前記下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、そのうち、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示のうちの1つに基づいて送信されることを指す、方法。
【0372】
(付記44)
付記39に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、
前記下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、そのうち、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が同じであることを指す、方法。
【0373】
(付記45)
付記39に記載の方法であって、
前記PUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が1であるとは、
前記下りリンク制御情報が第一PUCCHリソース指示をさらに含み、前記第一PUCCHリソース指示が前記PUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、そのうち、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられることを指す、方法。
【0374】
(付記46)
付記45に記載の方法であって、
前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが1つの空間関係に関連付けられることを指す、方法。
【0375】
(付記47)
付記45に記載の方法であって、
前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが1つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、そのうち、前記2つの空間関係が同じ閉ループパワー索引に関連付けられることを指す、方法。
【0376】
(付記48)
付記28に記載の方法であって、
前記PUSCH又はPUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2である場合に、前記端末装置は前記第一TPC指示及び前記第二TPC指示に基づいて前記PUSCH又はPUCCH伝送を送信するための閉ループパワー制御パラメータを確定する、方法。
【0377】
(付記49)
付記48に記載の方法であって、
前記第一TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は0であり、
前記第二TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は1である、方法。
【0378】
(付記50)
付記48に記載の方法であって、
前記下りリンク制御情報は第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、
前記第一TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引により確定され、
前記第二TPC指示に対応する閉ループパワー制御パラメータ索引は前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引により確定される、方法。
【0379】
(付記51)
付記48に記載の方法であって、
前記PUSCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2であるとは、
前記下りリンク制御情報が第一SRSリソース指示及び第二SRSリソース指示をさらに含み、そのうち、前記PUSCH伝送が前記第一SRSリソース指示及び前記第二SRSリソース指示に基づいて送信され、かつ前記第一SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引と前記第二SRSリソース指示に関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引が異なることを指す、方法。
【0380】
(付記52)
付記48に記載の方法であって、
前記PUCCH伝送と関連付けられる閉ループパワー制御パラメータ索引の個数が2であるとは、
前記下りリンク制御情報が第一PUCCHリソース指示をさらに含み、それは前記PUCCH伝送に使用されるPUCCHリソースを指示するために用いられ、そのうち、前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられることを指す、方法。
【0381】
(付記53)
付記52に記載の方法であって、
前記第一PUCCHリソース指示により指示されるPUCCHリソースが2つの閉ループパワー索引に関連付けられるとは、前記PUCCHリソースが2つの空間関係に関連付けられ、そのうち、前記2つの空間関係が異なる閉ループパワー索引に関連付けられることを指す、方法。
【0382】
(付記54)
無線通信方法であって、
端末装置が下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報は第一DCI域に関連しており、前記第一DCI域とは以下の少なくとも1つを指し、即ち、SRS resource indicator域、Precoding information and number of layers域、TPC command for scheduled PUCCH域、及びTPC command for scheduled PUSCH域であり、前記下りリンク制御情報のBWP域は第一BWPを指示しており、そのうち、前記第一BWPはアクティブBWPにあらず、前記第一BWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在し、前記アクティブBWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在せず;及び
前記端末装置が、前記第一BWPについて、前記第一DCI域が存在しないと見なすことを含む、方法。
【0383】
(付記55)
付記54に記載の方法であって、
前記第一BWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在し、前記アクティブBWPのパラメータに基づいて前記第一DCI域を解読するときに前記第一DCI域は存在しないとは、
前記アクティブBWPで前記第一DCI域が設定されず、前記第一BWPで前記第一DCI域が設定されていることを指す、方法。
【0384】
(付記56)
付記54に記載の方法であって、
前記端末装置が前記第一BWPについて、前記第一DCI域が存在しないと見なすとは、
第一BWPについて、前記端末装置が前記第一DCI域の解読時にゼロパディングであると見なし、かつ、第一BWPについて、前記端末装置が前記第一DCI域を無視することを指す、方法。
【0385】
(付記57)
付記54に記載の方法であって、
前記端末装置が前記第一BWPについて、前記第一DCI域が存在しないと見なすとは、
第一BWPについて、前記端末装置が、前記第一DCI域が設定されないと見なすことを指す、方法。
【0386】
(付記58)
無線通信方法であって、
端末装置が下りリンク制御情報を受信し、前記下りリンク制御情報はPUSCHをスケジューリングしており、前記下りリンク制御情報は第二DCI域に関連しており、前記第二DCI域とは、SRS resource indicator域及びPrecoding information and number of layers域のうちの少なくとも1つを指し、前記下りリンク制御情報のBWP域は第一BWPを指示しており、前記第一BWPはアクティブBWPにあらず、前記アクティブBWPについてはコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されており、また、前記第一BWPについてはコードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための2つのSRSリソース組が設定されており;及び
前記第二DCI域の解読について、前記端末装置が、第一BWPについて、コードブックに基づく又はコードブックに基づかないPUSCH伝送のための1つのSRSリソース組が設定されていると見なすことを含む、方法。
【0387】
(付記59)
記憶器及び処理器を含む端末装置であって、
前記記憶器にはコンピュータプログラムが記憶されており、
前記処理器は、前記コンピュータプログラムを実行して付記1乃至58のうちの何れか1項に記載の方法を実現するように構成される、端末装置。
【0388】
(付記60)
ネットワーク装置及び端末装置を含む通信システムであって、
前記ネットワーク装置は前記端末装置に下りリンク制御情報を送信するように構成され、
前記端末装置は付記1乃至58のうちの何れか1項に記載の方法を実行するように構成される、通信システム。
【国際調査報告】