(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-08
(54)【発明の名称】ねじ山清掃方法および装置
(51)【国際特許分類】
E04G 5/02 20060101AFI20240401BHJP
B66F 3/08 20060101ALI20240401BHJP
B08B 1/00 20240101ALI20240401BHJP
【FI】
E04G5/02 C
B66F3/08
B08B1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023541852
(86)(22)【出願日】2021-09-22
(85)【翻訳文提出日】2023-05-19
(86)【国際出願番号】 AU2021051108
(87)【国際公開番号】W WO2022061405
(87)【国際公開日】2022-03-31
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】PH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523104362
【氏名又は名称】リムウエスト ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、スコット
【テーマコード(参考)】
3B116
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB03
3B116BA01
3B116BA12
(57)【要約】
【解決手段】第2ねじ山を有する相手側ねじ部を受けるように適合された第1ねじ山を有するねじ部を清掃する装置および方法であって、装置は、回転運動源と、ねじ部または相手側ねじ部またはねじ部のいずれかを回転運動源に動作可能に接続する回転手段と、(1)ねじ部が回転運動源に動作可能に接続されているときに相手側ねじ部の回転運動を妨げるように相手側ねじ部を固定するか、または、(2)相手側ねじ部が回転運動源に動作可能に接続されているときにねじ部の回転運動を妨げるようにねじ部を固定する固定手段と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2ねじ山を有する相手側ねじ部を受けるように適合された第1ねじ山を有するねじ部を清掃する方法であって、
前記ねじ部と前記相手側ねじ部が互いに螺合されたときに、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを回転運動源に動作可能に接続するステップと、
(1)前記ねじ部が前記回転運動源に動作可能に接続されているときに前記相手側ねじ部の回転運動を妨げるように前記相手側ねじ部を固定するか、または、(2)前記相手側ねじ部が前記回転運動源に動作可能に接続されているときに前記ねじ部の回転運動を妨げるように前記ねじ部を固定するステップと、
前記相手側ねじ部または前記ねじ部のいずれかを特定の方向に向けて変位させるため、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを回転させるために前記回転運動源を作動させるステップと、
を備えるねじ部を清掃する方法。
【請求項2】
回転するねじ山の山頂が固定のねじ山の溝内で移動されて、前記第1ねじ山および/または第2ねじ山からあらゆるゴミを除去する、請求項1に記載のねじ部を清掃する方法。
【請求項3】
回転するねじ山の山頂が固定のねじ山の溝内で移動されて、前記ねじ部と前記相手側ねじ部とを互いに緩める、請求項1または2に記載のねじ部を清掃する方法。
【請求項4】
前記相手側ねじ部または前記ねじ部のいずれかを第1方向および第2方向に向けて選択的に変位させるステップをさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載のねじ部を清掃する方法。
【請求項5】
時計回り方向に回転運動を前記相手側ねじ部または前記ねじ部に与えるために前記回転運動源を繰り返し作動させ、かつ、反時計回り方向に回転運動を前記相手側ねじ部または前記ねじ部に与えるために前記回転運動源を繰り返し作動させるステップをさらに備える、請求項1から4のいずれかに記載のねじ部を清掃する方法。
【請求項6】
前記ねじ部は足場ジャッキの部品である、請求項1から5のいずれかに記載のねじ部を清掃する方法。
【請求項7】
相手側ねじ部は、前記足場ジャッキのねじナットを備える、請求項1から6のいずれかに記載のねじ部を清掃する方法。
【請求項8】
第2ねじ山を有する相手側ねじ部を受けるように適合された第1ねじ山を有するねじ部を清掃する装置であって、回転運動源と、前記ねじ部または前記相手側ねじ部または前記ねじ部のいずれかを前記回転運動源に動作可能に接続する回転手段と、(1)前記ねじ部が前記回転運動源に動作可能に接続されているときに前記相手側ねじ部の回転運動を妨げるように前記相手側ねじ部を固定するか、または、(2)前記相手側ねじ部が前記回転運動源に動作可能に接続されているときに前記ねじ部の回転運動を妨げるように前記ねじ部を固定する固定手段と、を備える装置。
【請求項9】
前記回転手段は、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかに時計回りの回転運動または反時計回りの回転運動のいずれかを与えるように適合されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記回転手段は、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを動作可能に取り付けるための作動状態と、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかの取り外しのための非作動状態と、の間で選択的に変位されるように適合されている、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記回転手段は、前記ねじ部の端部または前記相手側ねじ部の少なくとも一部を解放可能に取り付けるように適合されたカップリングを備える、請求項8から10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記固定手段は、フレームと、前記フレームに取り付けられた固定アセンブリとを備え、前記固定アセンブリは、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかの回転運動を妨げるために、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを受けるように適合されている、請求項8から11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記カップリングは、前記ねじ部の端部または前記相手側ねじ部の少なくとも一部を解放可能に取り付けるように適合されたスピンハウジングを備える、請求項11または12に記載の装置。
【請求項14】
前記カップリングは、前記スピンハウジングを受けるためのケージをさらに備える、請求項11から13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記スピンハウジングは、シャフトを有する電動モータと、前記シャフトに回転可能に取り付けられたスピン部とを備える、請求項13または14に記載の装置。
【請求項16】
前記スピン部は、空洞を有するカップリングを備え、前記カップリングは、前記シャフトに取り付けられて前記電動モータにより発生した回転力を前記カップリングに伝達する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記空洞は、前記スピン部の回転時に、前記ねじ部または前記相手側ねじ部が前記スピン部と共に回転するように、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかの外形に一致するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記スピンハウジングを収容している前記ケージは、操作者が前記ケージを操作することを可能にする、前記ケージの側面から延びるハンドルを備える、請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記ハンドルの少なくとも1つは、前記スピンハウジングの駆動用の前記電動モータに電力を供給する電気システムの電気コントローラに動作可能に接続されている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記回転手段は、上部位置と下部位置との間で変位されるように適合されている、請求項8から19のいずれかに記載の装置。
【請求項21】
前記装置は、前記固定手段に取り付けられたポストと、前記ポストにスライド可能に取り付けられた移動フレームセットと、をさらに備え、前記移動フレームセットは、前記回転手段をそこに取り付けるために適合されている、請求項8から20のいずれかに記載の装置。
【請求項22】
前記装置は、カウンターウェイト、プーリアセンブリ、および前記プーリアセンブリにより支持される紐を有するカウンターウェイトシステムをさらに備え、前記回転手段は、前記紐を介して前記カウンターウェイトシステムに動作可能に接続されている、請求項8から21のいずれかに記載の装置。
【請求項23】
前記ねじ部は、ベースプレートを有する足場ジャッキのポールロッドの部品であり、前記相手側ねじ部は、前記足場ジャッキのねじナットを備える、請求項8から22のいずれかに記載の装置。
【請求項24】
前記空洞は、前記ベースプレートまたは前記ねじナットのいずれかを前記カップリングに動作可能に接続するように構成されている、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記固定アセンブリは、前記フレームの下部から前記フレームの上部位置に向かって延びる複数のロッドを備える、請求項23または24に記載の装置。
【請求項26】
前記複数のロッドは、隣接するロッドの間の複数の間隔を規定する互いに対して間隔を空けた関係で配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記間隔は、前記ねじナットまたは前記ベースプレートを非回転状態に維持するために、前記ねじナットの翼または前記ベースプレートを受け入れるように適合されている、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記固定アセンブリは、前記ポールロッドの端部を受けるための中空のセンターロッドを備える、請求項23から27のいずれかに記載の装置。
【請求項29】
前記ねじナットを非回転状態に保つための前記固定手段は、前記フレームに取り付けるためのテーブルデスクを備え、前記テーブルデスクは、前記足場ジャッキを倒立状態で受け入れるためのスロットを有する表面を備える、請求項23から27のいずれかに記載の装置。
【請求項30】
前記表面はメッシュ面を備える、請求項29に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備およびその部品を清掃するための方法およびシステムに関する。
【0002】
本発明は、必ずしも限らないが、特に、設備およびねじ山を含む締結手段の溝の清掃に関連して発明された。
【背景技術】
【0003】
以下の背景技術の議論は、本発明の理解を容易にすることのみを意図している。この議論は、言及された資料のいずれかが、本願の優先日において共通の一般的知識の一部であるか、または一部であったことを認めるものでも、承認するものでもない。
【0004】
足場システムは、建物、橋、および他のすべての人工構造物の建設、維持、および修理を支援するために、作業員および材料を支持するために使用される仮設構造である。例えば、足場構造は、建物の外面に下塗りと塗料を塗るために、建物の構造物を取り囲み得る。
【0005】
足場システムが、下塗りと塗料が塗られる建物の構造物に隣接しているという事は、下塗りと塗料を塗った後、足場システムのほとんどの部品が、下塗りと塗料の残留物で覆われることになり、それは時間の経過とともに硬化して足場システムの部品にしっかりと付着することになる。
【0006】
下塗りと塗装の作業が完了すると、足場システムは、解体され、例えば足場システムを貸し出した足場システムの所有者に返送される。
【0007】
所有者の敷地内では、足場システムの全ての部品は、足場部品にしっかりと付着され得るあらゆる下塗りと塗料のゴミ(debris)を除去するための投げ出し(throw-out)清掃を必要とする。
【0008】
一般に、清掃作業は、困難かつ面倒であり、時間がかかり、したがって費用がかかる。これは、足場システムのジャッキを清掃する必要がある場合に特に当てはまる。
【0009】
図1に示すように、足場システムのジャッキ1は、地面に取り付けられた状態でジャッキ1を支持するためのベースプレート3から垂直に伸びるねじ付きポール2を備える。また、ジャッキ1は、ねじ付きポール2に螺合されたねじナット4を備える。
【0010】
図1は、ポール2のねじ部5が下塗りおよび/または塗料のゴミでほとんど覆われている従来のジャッキ1を示している。図示されるように、ゴミはねじ部5にしっかりと付着しており、特に、ゴミはポール2のネジ山の山頂の間に形成された溝内に詰まっている。
【0011】
硬化したゴミをジャッキ1から除去すること、および、特に、ねじ山の山頂の間に形成された溝内からゴミを取り出すことは、多くの時間を要する作業である。
【0012】
本発明は、このような背景のもとに開発された。
【発明の概要】
【0013】
本発明の第1の態様によれば、第2ねじ山を有する相手側ねじ部を受けるように適合された第1ねじ山を有するねじ部を清掃する方法が提供され、前記方法は、
(1)前記ねじ部が前記回転運動源に動作可能に接続されているときに前記相手側ねじ部の回転運動を妨げるように前記相手側ねじ部を固定するか、または、(2)前記相手側ねじ部が前記回転運動源に動作可能に接続されているときに前記ねじ部の回転運動を妨げるように前記ねじ部を固定するステップと、
前記ねじ部と前記相手側ねじ部が互いに螺合されたときに、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを回転運動源に動作可能に接続するステップと、
前記相手側ねじ部または前記ねじ部のいずれかを特定の方向に向けて変位させるため、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを回転させるために前記回転運動源を作動させるステップと、
を備える。
【0014】
好ましくは、回転するねじ山の山頂が固定のねじ山の溝内で移動されて、前記第1ねじ山および/または第2ねじ山からあらゆるゴミを除去する。
【0015】
好ましくは、回転するねじ山の山頂が固定のねじ山の溝内で移動されて、前記ねじ部と前記相手側ねじ部とを互いに緩める。
【0016】
好ましくは、前記方法は、前記相手側ねじ部または前記ねじ部のいずれかを第1方向および第2方向に向けて選択的に変位させるステップをさらに備える。
【0017】
好ましくは、前記方法は、時計回り方向に回転運動を前記相手側ねじ部または前記ねじ部に与えるために前記回転運動源を繰り返し作動させ、かつ、反時計回り方向に回転運動を前記相手側ねじ部または前記ねじ部に与えるために前記回転運動源を繰り返し作動させるステップをさらに備える。
【0018】
好ましくは、前記ねじ部は足場ジャッキの部品である。
【0019】
好ましくは、前記相手側ねじ部は、前記足場ジャッキのねじナットを備える。
【0020】
本発明の第2の態様によれば、第2ねじ山を有する相手側ねじ部を受けるように適合された第1ねじ山を有するねじ部を清掃する装置が提供され、この装置は、回転運動源と、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを前記回転運動源に動作可能に接続する回転手段と、(1)前記ねじ部が前記回転運動源に動作可能に接続されているときに前記相手側ねじ部の回転運動を妨げるように前記相手側ねじ部を固定するか、または、(2)前記相手側ねじ部が前記回転運動源に動作可能に接続されているときに前記ねじ部の回転運動を妨げるように前記ねじ部を固定する固定手段と、を備える。
【0021】
好ましくは、前記回転手段は、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかに時計回りの回転運動または反時計回りの回転運動のいずれかを与えるように適合されている。
【0022】
好ましくは、前記回転手段は、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを動作可能に取り付けるための作動状態と、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかの取り外しのための非作動状態との間で選択的に変位されるように適合されている。
【0023】
好ましくは、前記回転手段は、前記ねじ部の端部または前記相手側ねじ部の少なくとも一部を解放可能に取り付けるように適合されたカップリングを備える。
【0024】
好ましくは、前記固定手段は、フレームと、前記フレームに取り付けられた固定アセンブリとを備え、前記固定アセンブリは、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかの回転運動を妨げるために、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかを受けるように適合されている。
【0025】
好ましくは、前記カップリングは、前記ねじ部の端部または前記相手側ねじ部の少なくとも一部を解放可能に取り付けるように適合されたスピンハウジングを備える。
【0026】
好ましくは、前記スピンハウジングを受けるためのケージをさらに備える。
【0027】
好ましくは、前記スピンハウジングは、シャフトを有する電動モータと、前記シャフトに回転可能に取り付けられたスピン部とを備える。
【0028】
好ましくは、前記スピン部は、空洞を有するカップリングを備え、前記カップリングは、前記シャフトに取り付けられて前記電動モータにより発生した回転力を前記カップリングに伝達する。
【0029】
好ましくは、前記カップリングは、前記ねじ部または前記相手側ねじ部の少なくとも一部のいずれかの端部を受けるように構成される。
【0030】
好ましくは、前記空洞は、前記スピン部の回転時に、前記ねじ部または前記相手側ねじ部が前記スピン部と共に回転するように、前記ねじ部または前記相手側ねじ部のいずれかの外形に一致するように構成されている。
【0031】
好ましくは、前記スピンハウジングを収容している前記ケージは、操作者が前記ケージを操作することを可能にする、前記ケージの側面から延びるハンドルを備える。
【0032】
好ましくは、前記ハンドルの少なくとも1つは、前記スピンハウジングの駆動用の前記電動モータに電力を供給する電気システムの電気コントローラに動作可能に接続されている。
【0033】
好ましくは、前記回転手段は、上部位置と下部位置との間で変位されるように適合されている。
【0034】
好ましくは、前記装置は、前記固定手段に取り付けられたポストと、前記ポストにスライド可能に取り付けられた移動フレームセットと、をさらに備え、前記移動フレームセットは、前記回転手段をそこに取り付けるために適合されている。
【0035】
好ましくは、前記装置は、カウンターウェイト、プーリアセンブリ、および前記プーリアセンブリにより支持される紐(cord)を有するカウンターウェイトシステムをさらに備え、前記回転手段は、前記紐を介して前記カウンターウェイトシステムに動作可能に接続されている。
【0036】
好ましくは、前記ねじ部は、ベースプレートを有する足場ジャッキのポールロッドの部品であり、前記相手側ねじ部は、前記足場ジャッキのねじナットを備える。
【0037】
好ましくは、前記空洞は、前記ベースプレートまたは前記ねじナットのいずれかを前記カップリングに動作可能に接続するように構成されている。
【0038】
好ましくは、前記固定アセンブリは、前記フレームの下部から前記フレームの上部位置に向かって延びる複数のロッドを備える。
【0039】
好ましくは、前記複数のロッドは、隣接するロッドの間の複数の間隔を規定する互いに対して間隔を空けた関係で配置されている。
【0040】
好ましくは、前記間隔は、前記ねじナットまたは前記ベースプレートを非回転状態に維持するために、前記ねじナットの翼(wings)または前記ベースプレートを受け入れるように適合されている。
【0041】
好ましくは、前記固定アセンブリは、前記ポールロッドの端部を受けるための中空のセンターロッドを備える。
【0042】
好ましくは、前記ねじナットを非回転状態に保つための前記固定手段は、前記フレームに取り付けるためのテーブルデスクを備え、前記テーブルデスクは、前記足場ジャッキを倒立状態で受け入れるためのスロットを有する表面を備える。
【0043】
好ましくは、前記表面はメッシュ面を備える。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本発明のさらなる特徴は、そのいくつかの非限定的な実施形態の以下の説明において、より十分に説明される。この説明は、本発明を例示する目的のみのために含まれている。それは、上記のような本発明の広範な要約、開示または説明に対する制限として理解されるべきではない。説明は、添付の図面を参照しながら行われる。
【0045】
【
図1】
図1は、清掃を必要とする従来の足場ジャッキの正面図を示す。
【0046】
【
図2】
図2は、本発明の本実施形態に係る装置の特定の配置を用いた本発明の本実施形態に係る方法の特定の配置に従った方法を用いた、清掃後の
図1に示す従来の足場ジャッキを示す。
【0047】
【0048】
【
図4】
図4は、
図3に示した装置のテーブルフレームの特定の配置の上面透視図を示す。
【0049】
【
図5】
図5は、
図3に示された装置のテーブルデスクの上面透視図を示す。
【0050】
【
図6】
図6は、
図3に示した装置の駆動手段の上面透視図を示す。
【0051】
【
図7】
図7および8は、それぞれ、
図3に示す装置のスピンハウジングの上面および底面透視図を示す。
【
図8】
図7および8は、それぞれ、
図3に示す装置のスピンハウジングの上面および底面透視図を示す。
【0052】
【
図9】
図9は、
図3に示した装置の移動フレームセットの上面透視図を示す。
【0053】
【0054】
【
図11】
図11は、
図3に示された装置のカウンターウェイトケージの上面透視図を示す。
【0055】
【
図12】
図12から
図18は、足場ジャッキのねじ山を清掃するための方法の特定の配置を実施するために使用される、本発明の本実施形態に係る装置の特定の配置を示す。
【
図13】
図12から
図18は、足場ジャッキのねじ山を清掃するための方法の特定の配置を実施するために使用される、本発明の本実施形態に係る装置の特定の配置を示す。
【
図14】
図12から
図18は、足場ジャッキのねじ山を清掃するための方法の特定の配置を実施するために使用される、本発明の本実施形態に係る装置の特定の配置を示す。
【
図15】
図12から
図18は、足場ジャッキのねじ山を清掃するための方法の特定の配置を実施するために使用される、本発明の本実施形態に係る装置の特定の配置を示す。
【
図16】
図12から
図18は、足場ジャッキのねじ山を清掃するための方法の特定の配置を実施するために使用される、本発明の本実施形態に係る装置の特定の配置を示す。
【
図17】
図12から
図18は、足場ジャッキのねじ山を清掃するための方法の特定の配置を実施するために使用される、本発明の本実施形態に係る装置の特定の配置を示す。
【
図18】
図12から
図18は、足場ジャッキのねじ山を清掃するための方法の特定の配置を実施するために使用される、本発明の本実施形態に係る装置の特定の配置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1は、清掃前の足場ジャッキ1を示し、
図2は、本発明の本実施形態に係る方法及び装置を用いて清掃した後の足場ジャッキ1を示す。
【0057】
図2から
図18は、本発明の本実施形態に係る特定の配置に従って、例えば足場ジャッキ1のねじ部5を清掃するための装置10および装置10により実施される方法を示す。
【0058】
装置10の動作方法を参照して説明されるように、
図1および2に示される例えば足場ジャッキ1のような設備のねじ部5は、装置10を使用して清掃され得る。
【0059】
本発明の本実施形態の特定の配置に従い、ねじ山に付着したゴミを有するねじ部は、ねじ部にねじ込まれるように適合されたナットを用いて清掃される。特に、ナットは、ねじ部にねじ込まれ、その後、ねじナットまたはねじ部のいずれかの回転運動を介して、ねじ部に付着した、特にねじ部のねじ溝内に位置するあらゆるゴミがねじ部から除去される。特に、ねじ部の溝内のゴミの除去は、ナットがねじ部に沿って移動する間のナットの雌ねじの山の動きにより達成される。
【0060】
図3は、本発明の本実施形態に従った装置10の特定の配置を示す。
【0061】
図3に示す装置10は、ねじナット4を非回転状態に保つための手段18と、ねじ部5を備えるポールロッド2を回転させるための手段14とを備える。
図3に示す装置10の動作方法を参照して説明するように、(ねじナット4を非回転状態に維持しながら)ポールロッド2を回転させることにより、ねじナット4が(ポールロッド2が回転している間に)ねじ部5に沿って動くことによりねじ部5に付着したあらゆるゴミを除去することにより、ねじ部5は清掃され得る。
【0062】
ねじナット4を非回転状態に保つための手段12は、フレーム16と、フレーム16に取り付けられた固定アセンブリ18と、を備える。固定アセンブリ18は、ねじナット4を非回転状態に固定するために、ねじナット4を受け入れるように適合されている。
【0063】
図4に示すように、固定アセンブリ18の特定の配置は、
図3に示すようにポールロッド2を回転させるための手段の下に位置するフレーム16の上部位置に向かってフレーム16の下部から延びる複数のロッド20を備え、このようにして、(回転させるための手段12に取り付けられた)足場ジャッキ1のポールロッド2は、固定アセンブリ18で受け入れられ得る。
【0064】
固定アセンブリ18の複数のロッド20は、隣接するロッド20の間に複数の間隔22を規定する互いに対して離間した関係で配置されている。間隔22は、ねじナット4の翼6を受け入れることを可能にし、その結果、例えば
図16と17に示すように、翼6が隣接するロッド20の間に位置するので、ねじナット4が非回転状態に保たれる。したがって、翼6の移動はロッド20のために妨げられ、これは、ねじナット4の回転を妨げる。
【0065】
さらに、固定アセンブリ18は、位置合わせ手段を備える。特に、固定アセンブリ18は、ポールロッド2の端部を受け入れるための中空のセンターロッド21(
図16に最もよく見られる)を備える。ポールロッド2の端部が中空のセンターロッド21に挿入されるという事は、ポールロッド2の適切な位置合わせを確実にし、ポールロッド2の回転中に回転軸の向きの変化を妨げることにより、ねじ部5の回転中のポールロッド2のあらゆる望ましくない行列運動(processional movement)を回避する。
【0066】
さらに、ねじナット4を非回転状態に保つための手段12は、
図13に示すように、フレーム16に取り付けるためのテーブルデスク24を備える。
【0067】
テーブルデスク24は、(
図12及び
図13に示すように)足場ジャッキ1を倒立状態で受け入れるためのスロット28を有する表面26と、メッシュ構造を有する窓30と、を備える。スロット28は、ねじナット4の翼6が隣接するロッド20の間に位置するように固定アセンブリ18内にポールロッド2を配置するために、足場ジャッキ1がテーブルデスク24からつり下がることを可能にする(
図13参照)。
【0068】
ここで
図6を参照すると、
図6は、清掃のためにねじ部5を回転させるための回転手段14を示す。
【0069】
図6に示すように、回転手段14は、スピンハウジング30と、スピンハウジング30を少なくとも部分的に封じ込めるためのケージ32とを備える。ケージ32は、ねじ部5の回転中にスピンハウジング30から放出され得るあらゆる飛行物から装置10の操作者を保護する。ケージ32は、ケージ32の内部を見ることを可能にするメッシュ状の側壁も備える。
【0070】
さらに、
図7及び
図8は、スピンハウジング30の特定の配置を示す。スピンハウジング30は、電動モータ36と、電動モータ36に回転可能に取り付けられたスピン部38とを備える。スピン部38は、
図7及び
図8に示すように、その上にサイドプレート41a及び41bが取り付けられるセンターピース40を備える。センターピース40は、電動モータ36に回転可能に取り付けられた回転シャフト44の通過を可能にする開口部42を備える。サイドプレート41は、ケージ32内にスピンハウジング30を固定するために、ケージ32の側面に取り付けるように適合されている。
【0071】
さらに、スピン部30は、電動モータ36によって発生する回転力をカップリング44に伝達するためにシャフト44に取り付けられたカップリング46を備える。
【0072】
カップリング46は、回転力をねじ部5に伝達するためにねじ部5をカップリング46に動作可能に接続するように適合される。特に、カップリング46は、ねじ部5の端部を受けるように構成される。
【0073】
本発明の本実施形態による特定の配置では、カップリング46は、足場ジャッキ1のベースプレート3を受け入れるための空洞48を備える。空洞48は、ベースプレート3をカップリング44に動作可能に接続するために構成されている。
図8に示すように、空洞48は、
図1および
図2に示すように正方形のプレートとして構成されたベースプレート3を受け入れるために、カップリング46内に窪んだ正方形の開口部を備える。代替的な配置では、空洞48は、その上にねじ部5が取り付けられる任意のタイプの端部を解放可能に取り付けるために、任意の形状および方法で構成され得る。
【0074】
図6を参照すると、ケージ32は、装置10の操作中に操作者がケージ32を操作することを可能にする、ケージ32の側面から延びるハンドル50a及び50bを備える。ハンドル50の少なくとも1つは、足場ジャッキ1のねじ部5の回転のためにスピンハウジング30に電力を供給する電気システムの電気コントローラに動作可能に接続されている。
【0075】
上述したように、ハンドル50は、スピンハウジング30を収容しているケージ32の操作を可能にする。特に、操作者は、ハンドル50を手で持ちながら、ケージを非作動状態(
図12参照)と作動状態(例えば、
図15参照)の間で選択的に変位させ得る。
【0076】
さらに、図に示す特定の配置に従って、ケージ32は、上部位置(非作動状態である)と下部位置(作動状態である)との間で変位されるように適合される。
【0077】
図6に示すように、装置10は、カウンターウェイト54、プーリアセンブリ56、および紐(コード)58を備えるカウンターウェイトシステム52を備える。紐58は、回転手段14に取り付けられた一端と、カウンターウェイト54に取り付けられた他端とを有する。紐58は、回転手段14からカウンターウェイト54に延びており、かつ、プーリアセンブリ56上に支持されている。この配置は、回転手段14を作動状態と非作動状態との間で選択的に変位させることを可能にし、かつ、容易にする。
図10及び
図11に示すように、カウンターウェイト54は、ウェイト57を受けるためのカウンターウェイト55を備える。
【0078】
さらに、プーリアセンブリ56は、フレーム16のテーブルデスク24の上方に、そこから間隔を空けて取り付けられている。このために、ポスト60は、テーブルデスク24から延び、テーブルデスク24から遠位に位置する自由端62を有する。
図6に示すように、自由端62は、プーリアセンブリ56を受けるように適合されている。
【0079】
さらに、ケージ32は、ポスト60にスライド可能に取り付けられており、ケージ32が作動状態と非作動状態との間で選択的に変位されることを可能にする。このために、ケージ32に取り付けられた移動(トラベル)フレームセット64(
図9参照)が提供され、移動フレームセット64は、移動フレームセット64がポスト60に沿ってスライドし得るようにポスト60を受け入れるように適合される。
図9に示すように、移動フレームセット64は、ポスト60に沿った移動フレームセット64の滑らかな移動を可能にする、ポストの側壁に対して当接するための車輪アセンブリ68を有する外枠66を備える。
【0080】
さらに、装置10は、電動モータ36を電源に電気的に接続するための電気システムを備える。このために、電気システムは、電動モータ36に電気エネルギーを供給するための絶縁された電気導体70を備える。電気システムは、電気パネル72およびハンドル(複数可)51に取り付けられた電気制御装置の形態のコントローラも備える。
【0081】
ここで
図12から
図18を参照すると、
図12から
図18は、足場ジャッキ1の清掃のために使用する、先に説明された本発明の本実施形態に係る装置10の特定の配置を示している。
【0082】
図12に示すように、最初、ケージ32が非作動状態で、
図4に関連して先に説明されたようにねじナット4の回転を妨げる、ねじナット4を固定するために足場ジャッキ1のねじ部5が固定アセンブリ18に挿入されるように、足場ジャッキ1を倒立状態でスロット28に挿入することにより、足場ジャッキ1は、テーブルデスク24に取り付けられる。
【0083】
その後、ケージ32は、操作者により(ハンドル51を手に持って)、
図14に示すように作動状態に移動される。この状態では、足場ジャッキ1のベースプレート3は、スピンハウジング30のカップリング44内に収容され、したがって、ベースプレート3は、清掃されるねじ部5とともに足場ジャッキ1の回転を可能にするスピンハウジングに動作可能に接続される。
【0084】
操作者は、この段階で、ハンドル(複数可)51を使用して、スピンハウジング30の電動モータ36を作動させて、ねじ部5の清掃のために足場ジャッキ1のねじナット4がねじ部5に沿って移動するように、ねじ部5を回転させる。
【0085】
電動モータ36の作動は、時計回り方向の回転運動を与えるために回転運動源を繰り返し作動させること、および、反時計回り方向の回転運動を与えるために回転運動源を繰り返し作動させることを備え得る。このために、電動モータ36は、時計回りまたは反時計回りの回転のいずれかでねじ部5を回転させるように適合される。この配置は、ねじ部に沿った一方の第1の方向または別の第2の方向(第1の方向とは反対)のいずれかに向かってねじナット4を変位させることができるため、特に有用であり、したがって、回転方向を(時計回りと反時計回りの間で)選択的に変えることにより、ねじナット4は、ねじ部5の一端からねじ部5の他端まで何度も変位されることができ、ねじ部5の雄ねじの溝内でねじナット4の雌ねじの山頂が繰り返し動くことにより、ねじ部5の全体の清掃が可能である。
【0086】
清掃段階が完了すると、操作者は、ケージ32を非作動状態に移動させ、足場ジャッキ1を取り出し得る。足場ジャッキ1が取り出されると、作業者は、足場ジャッキ1のねじ部5が適切に清掃されたか否かを確認するために、ねじ部5の全体に沿ってねじナット4を回転させ得る。作業者が、ねじナット4がねじ部5に沿って滑らかに移動しないことに気付いた場合、操作者は、装置10の操作方法に関連して上述したように装置10を使用して足場ジャッキ1をさらに清掃し得る。
【0087】
当業者にとって明らかな修正および変形は、本発明の範囲内であるとみなされる。例えば、図に示す特定の配置は、足場ジャッキ1の清掃に関連して説明されているが、代替の配置では、他のタイプの装置または締結手段(建設産業で使用されるボールド(bolds)など)のねじ部が、本発明の本実施形態に従って同じ方法を使用して清掃されてもよい。
【0088】
さらに、図に示す特定の配置は、ねじナット4を垂直方向に移動させる。代替的な配置では、ねじナット4は、ねじ部5に沿って横方向に移動されてもよい。
【0089】
さらに、図に示す特定の配置は、ねじナット4が非回転状態で、ねじ部5がスピンハウジング30に結合されるように示して説明されてきた。代替的な配置では、ねじ部が非回転状態で、ねじナット4がスピンハウジング30に結合されてもよい。これらの代替的な配置では、固定アセンブリ18は、ベースプレート3を備えるねじ部5の回転運動を妨げるように適合される。
【0090】
さらに、本発明の範囲は、開示された実施形態の範囲に限定されないことが理解されるべきである。これらの実施形態は、例示の目的のみを意図されている。機能的に等価な製品、定式化および方法は、本明細書に記載される本発明の範囲内にあることは明らかである。
【0091】
下部と上部、または内部と外部などの位置的な記載への言及は、図に描かれた実施形態の文脈で捉えられるべきであり、本発明をその用語の文字通りの解釈に限定するものとしてではなく、むしろ当業者によって理解されるであろうように捉えられるべきである。
【0092】
本明細書で使用される用語は、特定の例示的な実施形態を説明する目的のみのものであり、限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明確にそうでないことを示さない限り、複数形も含むことが意図され得る。用語「備える(comprise)」、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」、又はそれらの変形は、包括的であり、したがって、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、および/または、構成要素の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、および/または、それらのグループの存在または追加を排除するものではない。
【0093】
第1、第2、第3などの用語は、様々な要素、構成要素、領域、層および/または部分を説明するために本明細書で使用され得るが、これらの要素、構成要素、領域、層および/または部分は、これらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、ある要素、構成要素、領域、層または部分を別の領域、層または部分から区別するためにのみ使用され得る。本明細書で使用される場合、「第1」、「第2」、および他の数値用語などの用語は、文脈によって明確に示されない限り、順序または順番を意味しない。したがって、後述する第1の要素、構成要素、領域、層または部分は、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層または部分と称され得る。
【0094】
「内側」、「外側」、「下(beneath)」、「下(below)」、「下(lower)」、「上(above)」、「上(upper)」等の空間的な相対的な用語は、説明の容易さのために、図に示されるような別の要素(複数可)または特徴(複数可)に対するある要素または特徴の関係を説明するために本明細書で使用され得る。空間的な相対的な用語は、図に描かれた向きに加えて、使用中または動作中の装置の異なる向きを包含することを意図され得る。例えば、図の装置が裏返された場合、他の要素または特徴の「下(below)」または「下(beneath)」として説明された要素は、その後、他の要素または特徴の「上」に向けられ得る。したがって、例示の用語「下(below)」は、上と下の両方の方向付けを包含できる。装置は、他の向き(90度回転された、または他の向き)であってもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な記述語は、それに応じて解釈される。
【0095】
本明細書全体を通して、文脈上そうでないことが要求されない限り、語句「備える(comprise)」または「備える(comprises)」もしくは「備える(comprising)」などの変形は、述べられた整数または整数群を含むことを意味するが、任意の他の整数または整数群を排除しないことを意味すると理解されるであろう。
【国際調査報告】