(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-08
(54)【発明の名称】ネットワークノード、ユーザ機器、および参照信号用利用可能性情報の通信のためにそれらの中で行われる方法
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20240401BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20240401BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240401BHJP
H04W 68/00 20090101ALI20240401BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W72/23
H04W72/0446
H04W68/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561743
(86)(22)【出願日】2022-04-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 SE2022050348
(87)【国際公開番号】W WO2022216213
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】マレキ, シナ
(72)【発明者】
【氏名】ニンバルカー, アジット
(72)【発明者】
【氏名】ナダー, アリ
(72)【発明者】
【氏名】ノリー, ラヴィキラン
(72)【発明者】
【氏名】レイアル, アンドレス
(72)【発明者】
【氏名】シュビ, イルミアワン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067DD34
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ13
(57)【要約】
実施形態は、無線ネットワーク内で追跡参照信号(TRS)を受信するために、ユーザ機器(UE)によって行われる方法を含む。例示的方法は、ネットワークノードから、追跡参照信号用の設定を含むシステム情報を受信するステップを含み、設定はネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定し、システム情報はさらに、設定による追跡参照信号用の利用可能性情報がシグナリングされる少なくとも第1の窓処理を特定する。例示的方法はさらに、少なくとも第1の窓処理中に利用可能性情報を受信することと、受信した利用可能性情報に基づいて、追跡参照信号が利用可能であるかどうかを判断することとを含む。
【選択図】
図12A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照信号(TRS)を受信するために、ユーザ機器(UE)によって行われる方法であって、
前記ネットワークノードから、追跡参照信号用の設定を含むシステム情報を受信することであって、前記設定は前記ネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定し、前記システム情報はさらに、前記設定による追跡参照信号用の利用可能性情報がシグナリングされる少なくとも第1の窓処理を特定する、システム情報を受信することと、
前記少なくとも第1の窓処理中に利用可能性情報を受信することと、
前記受信した利用可能性情報に基づいて、追跡参照信号が利用可能であるかどうかを判断することとを含む、方法。
【請求項2】
前記追跡参照信号が利用可能であることを判断することに応じて、前記追跡参照信号を受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の窓処理中に受信した前記利用可能性情報は、前記第1の窓処理とは異なる、第2の窓処理中に追跡参照信号の利用可能性を示している、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の窓処理中に受信した前記利用可能性情報は、複数の窓処理またはオケージョンのそれぞれに対して追跡参照信号の利用可能性を示している、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記利用可能性情報は、ダウリンク制御情報(DCI)内のフィールドを介して、またはページング早期インジケータ(PEI)を介して受信される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の窓処理が前記利用可能性情報用の有効期間を規定し、前記有効期間は前記利用可能性情報が適用可能である時間を表している、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の窓処理中に受信した前記利用可能性情報は前記利用可能性情報用の前記有効期間を示すパラメータを含み、前記有効期間は前記利用可能性情報が適用可能である時間を表している、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記有効期間は、前記利用可能性情報が受信される時間に参照される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記有効期間は、前記第1の窓処理の開始または終了に参照される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記有効期間は、設定された時間の長さに基づいている、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記設定された長さは、追跡参照信号用の前記設定によって示されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記有効期間は、デフォルトページングサイクルの整数倍数として規定されている、請求項6から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記有効期間はデフォルト値である、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照信号(TRS)用の利用可能性情報を提供するための、前記ネットワークノードによって行われる方法であって、
追跡参照信号用の設定を含むシステム情報を伝送することであって、前記設定は前記ネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定し、前記システム情報はさらに、前記設定による追跡参照信号用の利用可能性情報がシグナリングされる少なくとも第1の窓処理を特定する、システム情報を伝送することと、
前記少なくとも第1の窓処理中に前記利用可能性情報をシグナリングすることとを含む、方法。
【請求項15】
前記第1の窓処理中にシグナリングされた前記利用可能性情報は、前記第1の窓処理とは異なる、第2の窓処理中に追跡参照信号の利用可能性を示している、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の窓処理中にシグナリングされた前記利用可能性情報は、複数の窓処理またはオケージョンのそれぞれに対して追跡参照信号の利用可能性を示している、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記利用可能性情報は、ダウリンク制御情報(DCI)内のフィールドを介して、またはページング早期インジケータ(PEI)を介してシグナリングされる、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の窓処理が前記利用可能性情報用の有効期間を規定し、前記有効期間は前記利用可能性情報が適用可能である時間を表している、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の窓処理中に受信した前記利用可能性情報は前記利用可能性情報用の前記有効期間を示すパラメータを含み、前記有効期間は前記利用可能性情報が適用可能である時間を表している、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記有効期間は、前記利用可能性情報がシグナリングされる時間に参照される、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記有効期間は、前記第1の窓処理の開始または終了に参照される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記有効期間は、設定された時間の長さに基づいている、請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記設定された長さは、追跡参照信号用の前記設定によって示されている、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記有効期間は、デフォルトページングサイクルの整数倍数として規定されている、請求項18から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記有効期間はデフォルト値に基づいている、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照信号(TRS)を受信するように設定されたユーザ機器(UE)であって、
前記ネットワークノードと通信するように設定された無線トランシーバ回路と、
前記無線トランシーバ回路に対して動作可能に結合された処理回路であって、それによって、前記処理回路および前記無線トランシーバ回路が請求項1から13のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するように設定される、処理回路とを備えたユーザ機器(UE)。
【請求項27】
無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照信号(TRS)を受信するように設定されたユーザ機器(UE)であって、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するようにさらに配置されているユーザ機器(UE)。
【請求項28】
コンピュータ実行可能命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能命令が、ユーザ機器(UE)の処理回路によって実行されたとき、無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照信号(TRS)を受信するように設定されており、前記UEを、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行させるように設定する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項29】
コンピュータ実行可能命令を備えているコンピュータプログラム製品であって、コンピュータ実行可能命令が、ユーザ機器(UE)の処理回路によって実行されたとき、無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照信号(TRS)を受信するように設定されており、前記UEを、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行させるように設定する、コンピュータプログラム製品。
【請求項30】
無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照信号(TRS)用の利用可能性情報を提供するために設定されたネットワークノードであって、
1つまたは複数のユーザ機器(UE)と通信するように設定された無線トランシーバ回路と、
前記無線トランシーバ回路に対して動作可能に結合された処理回路であって、それによって、前記処理回路および前記無線トランシーバ回路が請求項14から25のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するように設定される、処理回路とを備えたネットワークノード。
【請求項31】
無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照信号(TRS)用の利用可能性情報を提供するためのネットワークノードであって、請求項14から25のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するようにさらに配置されている、ネットワークノード。
【請求項32】
コンピュータ実行可能命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が、無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照記号(TRS)用の利用可能性情報を提供するように設定された前記ネットワークノードの処理回路によって実行されたとき、前記ネットワークノードを、請求項14から25のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施させるように設定する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項33】
コンピュータ実行可能命令を備えたコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ実行可能命令が、無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される追跡参照記号(TRS)用の利用可能性情報を提供するように設定された前記ネットワークノードの処理回路によって実行されたとき、前記ネットワークノードを、請求項14から25のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施させるように設定する、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、無線通信ネットワークに関し、より詳細には、無線ネットワーク内で非接続状態で動作している無線デバイスのエネルギー消費を減少させることを可能にするために、参照信号用利用可能性情報の通信に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、新無線(New Radio:NR)とも呼ばれるセルラシステムの第5世代(「5G」)が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で規格化されている。NRは、様々な異なる使用事例をサポートするための最大フレキシビリティのために開発される。これらは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、マシン型通信(MTC)、超高信頼度低レイテンシ通信(URLLC)、サイドリンクD2D(device-to-device)および他のいくつかの使用事例を含む。本開示は基本的に5G/NRに関するが、第4世代Long-Term Evolution(LTE)技術の以下の記載は、5G/NRでも使用される様々な用語、概念、アーキテクチャなどを導入するために提供される。
【0003】
LTEは、拡張UTRAN(E-UTRAN)としても知られる、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で開発され、リリース8(Rel-8)およびリリース9(Rel-9)において最初に規格化された無線アクセス技術のための包括的用語である。LTEは、様々なライセンス済み周波数帯域をターゲットにしており、エボルブド・パケット・コア(EPC)ネットワークを含む、一般にシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)と呼ばれる非無線態様に対する改善が付随する。LTEは、後続のリリースで進化し続けている。
【0004】
LTEおよびSAEを備えるネットワークの全般的な例示的なアーキテクチャを
図1に示す。E-UTRAN100は、eNB105、110、および115など、1つまたは複数のエボルブドノードB(eNB)と、UE120など、1つまたは複数のユーザ機器(UE)とを含む。3GPP規格内で使用される「ユーザ機器」または「UE」は、第3世代(「3G」)および第2世代(「2G」)3GPP RANが通常知られているような、E-UTRANならびにUTRANおよび/またはGERANを含む、3GPP規格準拠ネットワーク機器と通信することが可能である、任意の無線通信デバイス(たとえば、スマートフォンまたはコンピューティングデバイス)を意味する。
【0005】
3GPPで指定される通り、E-UTRAN100は、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、無線モビリティ制御、スケジューリング、および、アップリンクとダウンリンクにおけるUEへのリソースの動的割り当て、ならびに、UEとの通信のセキュリティを含む、ネットワークにおける全ての無線関連機能を担う。これらの機能は、eNB105、110、および115などのeNBに属する。eNBの各々は、それぞれ、eNB105、110、および115によってサーブされるセル106、111、および115を含む、もう1つのセルを含む地理的カバレッジ・エリアをサーブすることができる。
【0006】
E-UTRANにおけるeNBは、
図1に示されているように、X2インターフェースを介して互いと通信する。eNBはまた、EPC130へのE-UTRANインターフェースの役目を果たし、詳細には、
図1中で、MME/S-GW134および138としてまとめて示されている、モビリティ管理エンティティ(MME)およびサービングゲートウェイ(SGW)へのS1インターフェースの役目を果たす。概して、MME/S-GWは、UEの全体的制御と、UEとEPCの残りとの間のデータフローの両方をハンドリングする。より詳細には、MMEは、非アクセス階層(NAS)プロトコルとして知られる、UEとEPCとの間のシグナリング(たとえば、制御プレーン)プロトコルを処理する。S-GWは、UEとEPCとの間の全てのインターネットプロトコル(IP)データパケット(たとえば、データまたはユーザプレーン)をハンドリングし、eNB105、110、および115などのeNB間をUEが移動するときのデータベアラのためのローカルモビリティアンカーとして機能する。
【0007】
EPC130はまた、ユーザ関係情報およびサブスクライバ関係情報を管理する、ホーム加入者サーバ(HSS)131を含むことができる。また、HSS131は、モビリティ管理におけるサポート機能、コールおよびセッション設定、ユーザ認証およびアクセス権限付与を提供可能である。HSS131の機能は、レガシーホームロケーションレジスタ(HLR)の機能と認証センタ(AuC)機能または動作とに関し得る。HSS131はまた、それぞれのS6aインターフェースを介して、MME134および138と通信することができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、HSS131は、Udインターフェースを介して、
図1中でEPC-UDR135と標示されたユーザデータリポジトリ(UDR)と通信することができる。EPC-UDR135は、ユーザ証明(credential)がAuCアルゴリズムによって暗号化された後に、ユーザ証明を記憶することができる。これらのアルゴリズムは、EPC-UDR135に格納した暗号化資格証明書が、HSS131のベンダ以外のいずれのベンダによってもアクセス不能なように、標準化されていない(すなわち、ベンダ固有のものである)。
【0009】
図2は、UE、eNB、およびMMEの間の例示的な制御プレーン(CP)プロトコルスタックのブロック図を示す。例示的なプロトコルスタックは、UEとeNBとの間の物理(PHY)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リソース制御(RRC)レイヤとを含む。PHYレイヤは、LTE無線インターフェース上のトランスポートチャネル上でデータを転送するために、特性がどのように使用されるか、およびどんな特性が使用されるかに関係する。MACレイヤは、論理チャネル上で、データ転送サービスを提供し、論理チャネルをPHYトランスポートチャネルにマッピングし、これらのサービスをサポートするためにPHYリソースを再割り当てする。RLCレイヤは、上位レイヤにまたは上位レイヤから転送されるデータの、誤り検出および/または訂正と、連結と、セグメンテーションと、リアセンブリと、並べ替えとを提供する。PDCPレイヤは、CPおよびユーザプレーン(UP)の両方に対して暗号化/暗号解読および完全性保護を提供するばかりでなく、ヘッダ圧縮などの他のUP機能も提供する。例示的なプロトコルスタックは、UEとMMEとの間の非アクセス階層(NAS)シグナリングも含む。
【0010】
RRCレイヤは、無線インターフェースにおけるUEとeNBとの間の通信、ならびにE-UTRANにおけるセル間のUEのモビリティを制御する。UEが電源投入された後に、UEは、ネットワークとのRRC接続が確立されるまで、RRC_IDLE状態にあることになり、RRC接続が確立されたときに、UEは、RRC_CONNECTED状態に遷移することになる(たとえば、ここで、データ転送が行われ得る)。UEは、ネットワークとの接続が解放された後に、RRC_IDLEに戻る。UEは、RRC_IDLE状態ではいかなるセルにも属さず、(たとえばE-UTRANにおける)UE用に確立されたRRCコンテキストはなく、UEはネットワークとUL同期しない。それでも、RRC_IDLE状態におけるUEはEPCにおいて知られており、割り振られたIPアドレスを有する。
【0011】
さらに、RRC_IDLE状態では、UEの無線は、上位レイヤによって設定された間欠受信(DRX)スケジュールにおいてアクティブである。DRX活性期間(「DRX ON持続時間」とも呼ばれる)中に、RRC_IDLE UEは、サービングセルによってブロードキャストされたシステム情報(SI)を受信し、セル再選択をサポートするために近隣セルの測定を実行して、UEがキャンプしているセルにサーブするeNBを介してEPCからページングするためのページングチャネルを監視する。
【0012】
UEは、RRC_IDLEからRRC_CONNECTED状態に移るために、ランダムアクセス(RA)プロシージャを実行する必要がある。RRC_CONNECTED状態では、UEにサーブするセルが知られており、UEとeNBとが通信できるように、サービングeNBにおいてUE向けにRRCコンテキストが確立される。たとえば、RRC_CONNECTED状態のUEに対して、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)(UEとネットワークとの間のシグナリングのために使用されるUE識別情報)が設定される。
【0013】
LTE PHYのための多元接続方式は、ダウンリンクでは、サイクリックプレフィックス(CP)を用いた直交周波数分割多重(OFDM)に基づき、アップリンクでは、サイクリックプレフィックスを用いたシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)に基づく。対スペクトルと不対スペクトルにおける伝送をサポートするために、LTE PHYは、(全二重動作と半二重動作の両方を含む)周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方をサポートする。
図3は、LTE FDDダウンリンク(DL)動作のための例示的な無線フレーム構造を示す。無線フレームは、10ミリ秒(ms)の固定持続時間を有し、各々が0.5msの固定持続時間をもつ、0~19と標示された20個のスロットからなる。1-msサブフレームは、2つの連続するスロットを備え、ここで、サブフレームiは、スロット2iとスロット2i+1とからなる。各例示的なダウンリンクスロットは、N
DL
symb個のOFDMシンボルからなり、N
DL
symb個のOFDMシンボルの各々は、N
sc個のOFDMサブキャリアからなる。N
DL
symbの例示的な値は、15kHzのサブキャリア間隔(SCS)の場合、(ノーマルCPでは)7または(拡張された長さのCPでは)6であり得る。N
scの値は、利用可能なチャネル帯域幅に基づいて設定可能である。
【0014】
例示的なLTE FDD UL無線フレームは、
図3に示されている例示的なFDD DL無線フレームと同様の様式で設定され得る。上記のDL説明と整合性のある専門用語を使用すると、各ULスロットは、N
UL
symb個のOFDMシンボルからなり、N
UL
symb個のOFDMシンボルの各々は、N
sc個のOFDMサブキャリアからなる。
【0015】
特定のサブキャリアおよび特定のシンボル時間の組合せは、リソースエレメント(RE)として知られる。各REは、そのREのために使用される変調および/またはビットマッピングコンスタレーションのタイプに応じて、特定の数のビットを伝送するために使用される。たとえば、いくつかのREはQPSK変調を使用して2ビットを搬送してよく、他のREは、16-QAMを使用して4ビットを搬送してよく、または64-QAMを使用して6ビットを搬送してもよい。また、LTE PHYの無線リソースは、物理リソースブロック(PRB)に関して規定される。PRBは、スロットの持続時間(すなわち、NDL
symb個のシンボル)にわたってNRB
sc個のサブキャリアに及び、ここで、NRB
scは、一般に、(15-kHzのSCSで)12または(7.5-kHzのSCSで)24のいずれかである。
【0016】
概して、LTE物理チャネルが、上位レイヤから発信した情報を搬送するREのセットに対応する。LTE PHYによって提供されるDL物理チャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と、物理マルチキャストチャネル(PMCH)と、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と、リレー物理ダウンリンク制御チャネル(R-PDCCH)と、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)と、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)と、物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネル(PHICH)とを含む。加えて、LTE PHY DLは、復調用参照信号(DM-RS)、チャネル状態情報RS(CSI-RS)、同期信号などを含む。
【0017】
PDSCHは、ユニキャストDLデータ伝送のために使用され、また、ランダムアクセス応答、特定のシステム情報ブロック(SIB)、およびページング情報を搬送する。PBCHは、ネットワークにアクセスするためにUEによって必要とされる基本システム情報を搬送する。PDCCHは、PDSCH上のDLメッセージ用のスケジューリング情報を含むDL制御情報(DCI)、PUSCH上のUL伝送用のグラント、およびULチャネル用のチャネル品質フィードバック(たとえば、CSI)を伝送するために使用される。PHICHは、UEによるUL伝送用のHARQフィードバック(たとえば、ACK/NAK)を搬送する。
【0018】
LTE PHYによって提供されるUL物理チャネルは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)と、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)とを含む。さらに、LTE PHYアップリンクは、関連するPUCCHまたはPUSCHの受信においてeNBを助けるために伝送される復調用参照信号(DM-RS)と、どのアップリンクチャネルにも関連しないサウンディング参照信号(SRS)とを含む、様々な参照信号を含む。
【0019】
PUSCHは、eNB DL伝送用のHARQフィードバック、DLチャネル用チャネル品質フィードバック(たとえば、CSI)、スケジューリング要求(SR)などを含むUL制御情報(UCI)を伝送するためにUEによって使用される、PDSCHへのULカウンターパートである。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル伝送のために使用される。
【0020】
5G/NR技術は、多くの類似性を第4世代LTEと共有する。たとえば、NRは、DLにおいてCP-OFDM(サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重(OFDM))を使用し、ULにおいてCP-OFDMとDFT拡散OFDM(DFT-S-OFDM)の両方を使用する。別の例として、時間ドメインでは、NR DL物理リソースおよびNR UL物理リソースは、等しいサイズの、1msサブフレームに編成される。サブフレームは、等しい持続時間の複数のスロットにさらに分割され、各スロットは複数のOFDMベースのシンボルを含む。別の例として、NR RRCレイヤは、RRC_IDLE状態およびRRC_CONNECTED状態を含むが、LTE内で使用される「中断された」条件と同様のいくつかのプロパティを有する、RRC_INACTIVEとして知られるさらなる状態を追加する。
【0021】
LTEの場合のように、セルを介したカバレッジを提供することに加えて、NRネットワークは、「ビーム」を介したカバレッジも提供する。概して、DL「ビーム」は、UEによって測定または監視され得るネットワークの伝送したRSのカバレッジ・エリアである。そのようなRSは、同期信号/PBCHブロック(SSB)、チャネル状態情報RS(CSI-RS)、3次RS(または任意の他の同期信号)、測位RS(PRS)、復調用参照信号(DM-RS)、位相追跡RS(PTRS)などのいずれかを、単独でまたは組み合わせて含むことができる。概して、SSBは、RRC状態に関わらず全てのUEにとって利用可能であるが、他のRS(たとえば、CSI-RS、DM-RS、PTRS)は、ネットワーク接続を有する、すなわち、RRC_CONNECTED状態にある特定のUEに関連する。
【0022】
LTEネットワークでは、セル参照信号(CRS)は、ネットワークによって1msサブフレーム毎に伝送され、RRC状態に関わらず全てのUEにとって利用可能である。NR SSBは全てのUEにとって利用可能であるが、20ms毎のデフォルトで、たとえば、5~160ms毎で、LTE CRSよりはるかに頻繁でなく伝送される。このような頻繁ではない伝送は、非接続状態、すなわちRRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE中に動作するNR UEに対して様々な課題、問題および/または困難を生じさせる可能性がある。
【発明の概要】
【0023】
本開示の実施形態は、上記で要約され、以下でより詳細に説明される例示的な問題を克服するための解決法を容易にすることなどによって、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)とネットワークノードとの間の通信の明確な改善を提供するものである。
【0024】
実施形態は、無線ネットワーク内で追跡参照信号(TRS)を受信するために、ユーザ機器(UE)によって行われる方法を含む。このような方法は、無線ネットワーク内のネットワークノードから、ネットワークノードによって伝送される追跡参照信号用の設定を受信することを含み、設定は、ネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョン、すなわち、ネットワークノードが伝送することを選択する場合に追跡参照信号が伝送されるオケージョンを特定する。方法はさらに、ネットワークノードから、設定による追跡参照信号が現在利用可能であるかどうかの表示を受信することと、表示に基づいて、非接続状態中に、追跡参照信号の利用可能性を特定するシステム情報を再取得するかどうかを判断することとを含む。
【0025】
以下に詳細に記載する実施形態のいくつかによる別の例示的方法は、ネットワークノードから、追跡参照信号用の設定を含むシステム情報を受信することを含み、設定はネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定し、システム情報はさらに、設定による追跡参照信号用の利用可能性情報がシグナリングされる少なくとも第1の窓処理を特定する。例示的方法はさらに、少なくとも第1の窓処理中に利用可能性情報を受信することと、受信した利用可能性情報に基づいて、追跡参照信号が利用可能であるかどうかを判断することとを含む。
【0026】
本明細書に詳細に記載した他の実施形態は、追跡参照信号に対して利用可能性情報を提供するように設定された、ネットワークノード、たとえば基地局を対象としている。これらの実施形態のいくつかによる例示的方法では、ネットワークノードは、追跡参照信号用の設定を含むシステム情報を伝送し、設定はネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定し、システム情報はさらに、設定による追跡参照信号用の利用可能性情報がシグナリングされる少なくとも第1の窓処理を特定する。この例示的方法はさらに、少なくとも第1の窓処理中に利用可能性情報をシグナリングすることを含む。
【0027】
上記方法のいくつかの変更形態も開示されている。対応する装置およびシステムも記載されている。
【0028】
本開示の実施形態のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、以下で手短に説明される図面に鑑みて以下の発明を実施するための形態を読むと明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】3GPPによって規格化されたようなLong-Term Evolution(LTE)拡張UTRAN(E-UTRAN)およびエボルブド・パケット・コア(EPC)ネットワークの例示的なアーキテクチャの高レベルブロック図である。
【
図2】ユーザ機器(UE)とE-UTRANとの間の無線(Uu)インターフェースの例示的な制御プレーン(CP)プロトコルレイヤのブロック図である。
【
図3】周波数分割複信(FDD)動作のために使用される、例示的なダウンリンクLTE無線フレーム構造のブロック図である。
【
図4】5G/新無線(NR)ユーザ機器(UE)用の例示的な周波数ドメイン設定を示す図である。
【
図5】NRスロットのための例示的な時間周波数リソースグリッドを示す図である。
【
図6A】様々な例示的なNRスロット設定を示す図である。
【
図6B】様々な例示的なNRスロット設定を示す図である。
【
図7A】NR UEにCSI-RSリソースセット設定を提供するために使用されるメッセージフィールドおよび/または情報エレメント(IE)用の様々な例示的なASN.1データ構造を示す図である。
【
図7B】NR UEにCSI-RSリソースセット設定を提供するために使用されるメッセージフィールドおよび/または情報エレメント(IE)用の様々な例示的なASN.1データ構造を示す図である。
【
図7C】NR UEにCSI-RSリソースセット設定を提供するために使用されるメッセージフィールドおよび/または情報エレメント(IE)用の様々な例示的なASN.1データ構造を示す図である。
【
図7D】NR UEにCSI-RSリソースセット設定を提供するために使用されるメッセージフィールドおよび/または情報エレメント(IE)用の様々な例示的なASN.1データ構造を示す図である。
【
図7E】NR UEにCSI-RSリソースセット設定を提供するために使用されるメッセージフィールドおよび/または情報エレメント(IE)用の様々な例示的なASN.1データ構造を示す図である。
【
図8】これによりNRネットワークがCSI-RSベース無線リソース管理(RRM)測定のためにUEを設定することができる、CSI-RS-ResourceConfig-Mobility IE用の例示的なASN.1データ構造を示す図である。
【
図9】本開示の様々な例示的な実施形態による、非接続状態動作中に接続状態のRSのUE検出を図示した例示的なタイムラインである。
【
図10】本開示の様々な例示的な実施形態による、SSBおよびUEページングオケージョン(PO)に対するTRSの例示的な伝送を図示したタイムラインである。
【
図11】本開示の様々な例示的な実施形態による、UE非接続状態動作中に接続状態のRSの有無のネットワーク表示用の技法を図示した例示的なタイムラインである。
【
図12A】本開示の様々な例示的な実施形態による、UE(たとえば、無線デバイス、MTCデバイス、NB-IoTデバイスなど)のための例示的方法のフロー図である。
【
図12B】本開示の様々な例示的な実施形態による、UE(たとえば、無線デバイス、MTCデバイス、NB-IoTデバイスなど)のための例示的方法のフロー図である。
【
図13】本開示の様々な例示的な実施形態による、無線ネットワーク内のネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNBなど)のための例示的方法のフロー図である。
【
図14B】ネットワークノード内の例示的方法を示す図である。
【
図15A】SI内のTRS設定および利用可能性/非利用可能性シグナリングの図である。
【
図15B】SI内のTRS設定およびL1内の利用可能性/非利用可能性シグナリングの図である。
【
図16】本開示の様々な例示的な実施形態による、例示的な5Gネットワークアーキテクチャの高レベル図である。
【
図17】本開示の様々な例示的な実施形態による例示的な無線デバイスまたはUEのブロック図である。
【
図18】本開示の様々な例示的な実施形態による例示的なネットワークノードのブロック図である。
【
図19】本開示の様々な例示的な実施形態による、ホストコンピュータとUEとの間のオーバーザトップ(OTT)データサービスを提供するように設定された例示的ネットワークのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本明細書で想到される実施形態のいくつかについて、添付図面を参照してより完全に記載する。しかしながら、他の実施形態が本明細書に開示する主題の範囲内に含まれ、開示する主題は、本明細書に記載する実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではなく、それよりもむしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるために例として与えられる。
【0031】
一般に、本明細書で使用する全ての用語は、関連する技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきであるが、異なる意味を明確に持たせている、および/または使用する文脈によって示唆している場合を除く。要素、装置、構成要素、手段、ステップなどに対する全ての参照は、別段の明示的な提示がない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すものとオープンに解釈されるべきである。本明細書に開示の実施形態のいずれかの如何なる特徴も、必要に応じて、その他任意の実施形態に適用可能である。同様に、実施形態のいずれかの如何なる利点も、その他任意の実施形態に適用可能であり、その逆もまた同様である。本明細書の実施形態の他の目的、特徴、および利点についても、以下の説明から明らかとなるであろう。
【0032】
さらに、以下の用語が、下記で示される記述の全体にわたって使用される。
・無線ノード:本明細書で使用される場合、「無線ノード」は「無線アクセスノード」または「無線デバイス」であることが可能である。
・無線アクセスノード:本明細書で使用される場合、「無線アクセスノード」(または等価的に、「無線ネットワークノード」、「無線アクセスネットワークノード」、または「RANノード」)は、信号を無線で伝送および/または受信するように動作する、セルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)における任意のノードであり得る。無線アクセスノードのいくつかの例は、限定はしないが、基地局(たとえば、3GPP第5世代(5G)NRネットワークにおける新無線(NR)基地局(gNB)、あるいは3GPP LTEネットワークにおける拡張またはエボルブドノードB(eNB))と、基地局分散構成要素(たとえば、CUおよびDU)と、高電力またはマクロ基地局と、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、またはホーム基地局など)と、無線アクセスバックホール統合伝送(IAB)ノードと、伝送ポイントと、リモート無線ユニット(RRUまたはRRH)と、リレーノードとを含む。
・コアネットワークノード:本明細書で使用される場合、「コアネットワークノード」は、コアネットワークにおける任意のタイプのノードである。コアネットワークノードのいくつかの例は、たとえば、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(SGW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(AMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、サービス能力公開機能(SCEF)などを含む。
・無線デバイス:本明細書で使用される場合、「無線デバイス」(または略して「WD」)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することによってセルラ通信ネットワークにアクセスできる(すなわち、セルラ通信ネットワークによってサーブされる)デバイスの任意のタイプである。無線での通信は、電磁波、電波、赤外線波、および/または、空気中で情報を伝えるのに適した信号の他のタイプを使用した無線信号の伝送および/または受信を伴うことが可能である。別途注記のない限り、用語「無線デバイス」は、本明細書において「ユーザ機器」(または略して「UE」)と区別なく使用される。無線デバイスのいくつかの例は、限定はしないが、スマートフォン、携帯電話、セル式電話、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカル・ループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソールまたはゲームデバイス、音楽記憶デバイス、再生機器、ウェアラブルデバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップコンピュータを取り付けた機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、モバイルタイプ通信(MTC)デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、車載無線端末デバイスなどを含む。
・ネットワークノード:本明細書で使用される場合、「ネットワークノード」は、無線アクセスネットワーク(たとえば、上記で説明された無線アクセスノードまたは等価な名称)または、セルラ通信ネットワークのコアネットワーク(たとえば、上記で説明されたコアネットワークノード)のいずれかの一部である任意のノードである。機能的に、ネットワークノードは、無線デバイスと、および/またはセルラ通信ネットワーク内の他のネットワークノードもしくは機器との、直接的または間接的通信、無線デバイスへの無線アクセスの有効化および/または提供、ならびに/あるいはセルラ通信ネットワーク内の他の機能(たとえば、管理)の実施を、可能化、設定、配置、および/または動作可能化のための機器である。
【0033】
本明細書の説明は3GPPセルラ通信システムに焦点を当て、したがって、3GPP専門用語または3GPP専門用語に類似した専門用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかし、本明細書に開示される概念は3GPPシステムに限定されない。さらに、用語「セル」が本明細書で使用されるが、(特に、5G NRについて)ビームがセルの代わりに使用されることがあり、したがって、本明細書において説明される概念はセルとビーム両方に等しく適用されることを理解されたい。
【0034】
上に簡単に記載するように、CRSは、LTEネットワークによって1msサブフレーム毎に伝送され、RRC状態に関わらずセル内で全てのUEにとって利用可能である。NRネットワークによって伝送されるSSBは全てのUEにとって利用可能であるが、20ms毎のデフォルトで、たとえば、5~160ms毎で、LTE CRSよりはるかに頻繁でなく伝送される。このような頻繁ではない伝送は、非接続状態、すなわちRRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE中に動作するNR UEに対して様々な課題、問題および/または困難を生じさせる可能性がある。これは、NR無線インターフェースの以下の議論の後に、以下により詳細に論じられる。
【0035】
図4は、NR UE用の例示的な周波数ドメイン設定を示す。Rel-15 NRでは、UEに、DLにおける最高4つのキャリア帯域幅部分(BWP)が設定され得、所与の時間において、単一のDL BWPがアクティブである。UEには、ULにおける最高4つのBWPが設定され得、所与の時間において、単一のUL BWPがアクティブである。UEに、補助ULが設定される場合、UEには、補助ULにおける最高4つの追加のBWPが設定され得、所与の時間において、単一の補助UL BWPがアクティブである。
【0036】
共通RB(CRB)は、0からシステム帯域幅の終わりまで番号を付けられる。特定の設定されたBWPがゼロよりも大きいCRBから始まり得るように、UE用に設定された各BWPは、CRB 0という共通の参照を有する。このようにして、UEには、特定のCRBにおいて各々開始する狭いBWP(たとえば、10MHz)および広いBWP(たとえば、100MHz)が設定され得、ただし、1つのBWPのみが、所与の時間的ポイントにおいて、UEのためにアクティブであり得る。
【0037】
BWP内では、RBが、規定され、周波数ドメインにおいて0から
まで番号を付けられ、ここで、iは、キャリアのための特定のBWPの指標である。LTEと同様に、各NRリソースエレメント(RE)は、1つのOFDMシンボル間隔中の1つのOFDMサブキャリアに対応する。NRは、様々なSCS値Δf=(15×2
μ)kHzをサポートし、ここで、μ∈(0、1、2、3、4)は「ヌメロロジー」と呼ばれる。ヌメロロジーμ=0(すなわちΔf=15kHz)は、LTEにおいても使用される基本(または参照)SCSを与える。シンボル持続時間、サイクリックプレフィックス(CP)持続時間、およびスロット持続時間は、SCSまたはヌメロロジーと逆関係にある。たとえば、Δf=15kHzの場合、サブフレーム毎に1つの(1-ms)スロット、Δf=30kHzの場合、サブフレーム毎に2つの0.5msスロットなどがある。加えて、最大キャリア帯域幅は、2
μ*50MHzに従ってヌメロロジーと直接関係にある。
【0038】
以下の表1は、サポートされるNRヌメロロジーおよび関連付けられたパラメータを要約する。異なるDLおよびULヌメロロジーが、ネットワークによって設定され得る。
【0039】
図5は、NRスロットのための例示的な時間周波数リソースグリッドを示している。
図5に示されているように、リソースブロック(RB)が、14シンボルスロットの持続時間の間、12個の連続するOFDMサブキャリアのグループからなる。LTE内のように、リソースエレメント(RE)が、1つのスロット中の1つのサブキャリアからなる。NRスロットは、ノーマルサイクリックプレフィックスのための14個のOFDMシンボル(たとえば、
図3に示すように)と、拡張サイクリックプレフィックスのための12個のシンボルとを含むことができる。
【0040】
図6Aは、14個のシンボルを備えた例示的なNRスロット設定を示し、スロットおよびシンボル持続時間は、それぞれT
sおよびT
symbと示されている。さらに、NRは、「ミニスロット」としても知られる、タイプBスケジューリングを含む。これらは、スロットよりも短く、一般に、1つのシンボルから、スロット中のシンボルの数よりも1少ない数のシンボル(たとえば、13または11)までに及び、スロットの任意のシンボルにおいて開始することができる。ミニスロットは、スロットの伝送持続時間が長すぎる、および/または、次のスロット開始(スロット整合)の発生が遅すぎる場合、使用され得る。ミニスロットの適用例は、未ライセンススペクトルおよびレイテンシクリティカル伝送(たとえば、URLLC)を含む。しかしながら、ミニスロットは、サービス固有でなく、eMBBまたは他のサービスのためにも使用され得る。
【0041】
図6Bは、14個のシンボルを含む別の例示的なNRスロット構造を示す。この構成では、PDCCHは、制御リソースセット(CORESET)と呼ばれ、シンボルの特定番号およびサブキャリアの特定番号を含有している領域に制限される。
図6Bに示された例示的な構造では、最初の2つのシンボルがPDCCHを含有しており、残りの12個のシンボルの各々が物理データチャネル(PDCH)すなわちPDSCHまたはPUSCHのいずれかを含有している。しかしながら、最初の2つのスロットは、特定のCORESET設定(以下に論じる)に応じて、必要であればPDSCHまたは他の情報を搬送することもできる。
【0042】
CORESETは、3GPP TS38.211§7.3.2.2においてさらに規定されているように、周波数ドメイン中に複数のRB(すなわち、12の倍数のRE)と時間ドメイン中に1~3つのOFDMシンボルとを含む。CORESETは、LTEサブフレーム中の制御領域と機能的に同様である。しかしながら、NRでは、各REGはRB中の1つのOFDMシンボルの全ての12個のREからなるが、LTE REGは4つのREのみを含む。LTEにおけるもののように、CORESETの時間ドメインサイズはPCFICHによって示され得る。LTEでは、制御領域の周波数帯域幅は固定される(すなわち、総システム帯域幅に固定される)が、NRでは、CORESETの周波数帯域幅は可変である。RRCシグナリングによって、UEにCORESETリソースが示され得る。
【0043】
CORESETを規定するために使用される最小単位はREGであり、これは、周波数において1つのPRBに及び、時間において1つのOFDMシンボルに及ぶ。PDCCHに加えて、各REGは、REGが伝送された無線チャネルの推定を支援するために復調用参照信号(DM-RS)を含有している。PDCCHを伝送するとき、伝送より前に、無線チャネルの何らかの知識に基づいて伝送アンテナにおいて重みを適用するために、プリコーダが使用され得る。REGについて送信機において使用されるプリコーダが異ならない場合、時間および周波数において近接している複数のREGにわたってチャネルを推定することによって、UEにおけるチャネル推定性能を改善することが可能である。UEのチャネル推定を支援するために、複数のREGが、REGバンドルを形成するために一緒にグループ化され得、CORESET用のREGバンドルサイズ(すなわち2つ、3つ、または5つのREG)がUEに示され得る。UEは、PDCCHの伝送のために使用されるあらゆるプリコーダが、REGバンドルにおける全てのREGにわたって同一であると想定することができる。
【0044】
NR制御チャネルエレメント(CCE)が、6つのREGからなる。これらのREGは、周波数において連続するかまたは分散されるかのいずれかであり得る。REGが周波数において分散されるとき、CORESETは、CCEへの、REGのインターリーブマッピングを使用すると言われ、REGが周波数において連続する場合、非インターリーブマッピングが使用されると言われる。インターリービングは、周波数ダイバーシティを提供することができる。インターリービングを使用しないことは、チャネルの知識が、スペクトルの特定の部分におけるプリコーダの使用が受信機におけるSINRを改善することを可能にする場合について、有益である。
【0045】
LTEと同様に、NRデータスケジューリングが、たとえば、スロット毎に、動的に実施され得る。各スロットでは、基地局(たとえば、gNB)は、PDCCH上で、どのUEがそのスロット中でデータを受信するようにスケジュールされるか、ならびにどのRBがそのデータを搬送するかを示す、ダウンリンク制御情報(DCI)を伝送する。UEは最初にDCIを検出および復号し、DCIがUEのためのDLスケジューリング情報を含む場合、UEは、DLスケジューリング情報に基づいて、対応するPDSCHを受信する。DCIフォーマット1_0および1_1は、PDSCHスケジューリングを伝えるために使用される。
【0046】
同様に、PDCCH上のDCIは、どのUEがそのスロット中でPUCCH上でデータを伝送するようにスケジュールされるか、ならびにどのRBがそのデータを搬送するかを示すULグラントを含むことができる。UEは最初にDCIを検出および復号し、DCIがUEのためのアップリンク・グラントを含む場合、UEは、ULグラントによって示されたリソース上で、対応するPUSCHを伝送する。DCIフォーマット0_0および0_1は、PUSCHのためのULグラントを伝えるために使用され、他のDCIフォーマット(2_0、2_1、2_2および2_3)は、スロットフォーマット情報、予約済みリソース、伝送電力制御情報などの伝送を含む、他の目的のために使用される。
【0047】
NR Rel-15では、DCIフォーマット0_0/1_0は「フォールバックDCIフォーマット」と呼ばれ、DCIフォーマット0_1/1_1は「非フォールバックDCIフォーマット」と呼ばれる。フォールバックDCIは、DCIサイズがアクティブBWPのサイズに依存するリソース割り当てタイプ1をサポートする。したがって、DCIフォーマット0_1/1_1は、限られたフレキシビリティをもつ単一TB伝送をスケジュールすることを対象とする。一方、非フォールバックDCIフォーマットは、マルチレイヤ伝送を伴うフレキシブルTBスケジューリングを提供することができる。
【0048】
DCIは、ペイロードデータの巡回冗長検査(CRC)で補完されるペイロードを含む。DCIが複数のUEによって受信されるPDCCH上で送信されるので、ターゲットにされるUEの識別子が含まれる必要がある。NRでは、これは、UEに割り振られた無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を用いてCRCをスクランブルすることによって行われる。最も一般的に、サービングセルによって、ターゲットにされるUEに割り振られたセルRNTI(C-RNTI)は、この目的で使用される。
【0049】
DCIペイロードが、識別子でスクランブルされたCRCとともに符号化され、PDCCH上で伝送される。前に設定された検索空間を仮定すれば、各UEは、「ブラインド復号」として知られるプロセスにおいて、(「候補」とも呼ばれる)複数の仮説に従ってその検索空間にアドレス指定されたPDCCHを検出することを試みる。PDCCH候補が、1、2、4、8、または16個のCCEにわたり、CCEの数はPDCCH候補のアグリゲーションレベル(AL)と呼ばれる。2つ以上のCCEが使用される場合、第1のCCE中の情報が他のCCE中で繰り返される。ALを変化させることによって、PDCCHは、あるペイロードサイズのために、ある程度ロバストにされ得る。言い換えれば、PDCCHリンク適応が、ALを調節することによって実施され得る。ALに応じて、PDCCH候補は、CORESETにおいて様々な時間周波数ロケーションに位置し得る。
【0050】
UEがDCIを復号すると、UEは、UEに割り振られたおよび/または特定のPDCCH検索空間に関連付けられた、RNTIを用いてCRCをデスクランブルする。一致の場合、UEは、検出されたDCIをUEにアドレス指定されるものと見なし、DCI中の命令(たとえば、スケジューリング情報)に従う。
【0051】
たとえば、スケジュールされたPDSCH伝送のための変調次数、ターゲットコードレート、およびTBサイズを決定するために、UEは、最初に、3GPP TS38.214 V15.0.0、節5.1.3.1において規定されているプロシージャに基づいて、変調次数(Qm)およびターゲットコードレート(R)を決定するために、DCI(たとえば、フォーマット1_0または1_1)中の5ビット変調符号化方式フィールド(IMCS)を読み取る。その後、UEは、冗長バージョン(RV)を決定するために、DCI中の冗長バージョン(RV)フィールド(rv)を読み取る。レイヤの数(ν)、およびレートマッチングの前の割り当てられたPRBの総数(nPRB)とともにこの情報に基づいて、UEは、3GPP TS38.214(v15.0.0)、節5.1.3.2において規定されているプロシージャに従って、PDSCHのためのトランスポートブロックサイズ(TBS)を決定する。
【0052】
DCIは、PDCCHとPDSCH、PUSCH、HARQ、および/またはCSI-RSとの間の様々なタイミングオフセット(たとえばスロットまたはサブフレームにおけるもの)に関する情報も含むことができる。たとえば、オフセットK0は、UEのPDSCHスケジューリングDCI(たとえばフォーマット1_0または1_1)のPDCCH受信と後続のPDSCH伝送との間のスロットの数を表す。同様に、オフセットK1は、PUSCH上でのこのPDSCH伝送とUEの応答HARQ ACK/NACK伝送との間のスロットの数を表す。追加として、オフセットK3は、この応答ACK/NACKとPDSCH上でのデータの対応する再伝送との間のスロットの数を表す。追加として、オフセットK2は、PUSCHグラントDCI(たとえばフォーマット0_0または0_1)のUEのPDCCH受信と後続のPUSCH伝送との間のスロットの数を表す。これらのオフセットの各々が、ゼロや正整数の値をとることができる。
【0053】
K0は、PDSCH時間ドメインリソース割り当て(TDRA)の一部である。また、リソース割り当ての開始シンボル(S)および長さ(L)の特定の組合せを識別するスロット長さ指標値(SLIV)が、PDSCH TDRA内に含まれている。概して、Sはあらゆるシンボル0~13である可能性があり、Lはスロットの終わり(すなわち、シンボル13)まで、Sで始まるあらゆる数のシンボル時間である可能性がある。SLIVは、(S,L)の組合せの表に対する指標として使用することができる。同様に、K2は、対応するSLIVも含むPUSCH TDRAの一部である。
【0054】
NR UEはまた、高位レイヤ(例えば、RRC)情報エレメント(IE)NZP-CSI-RS-Resource、NZP-CSI-RS-ResourceSet.およびCSI-ResourceConfigによって、1つまたは複数のNZP(非ゼロ電力)CSI-RSリソースセット設定を備えたネットワークによって設定することができる。これらのIEを表す例示的なASN.1データ構造が、それぞれ
図7A~7Cに示されている。
【0055】
加えて、
図7D~7Eは、
図7Aに示されたNZP-CSI-RS-Resource IE内に含まれたCSI-ResourcePeriodicityAndOffsetおよびCSI-RS-ResourceMappingフィールドを表す例示的なASN.1データ構造を示している。CSI-ResourcePeriodicityAndOffsetフィールドは、周期的および半永続CSIリソース用、ならびにPUCCH上での周期的および半永続CSI報告用の周期性および対応するオフセットを設定するために使用される。周期性およびオフセットは両方とも、多数のスロットで与えられる。たとえば、周期性値スロット4は4つのスロットに対応し、スロット5は5つのスロットに対応するなどである。CSI-RS-ResourceMappingフィールドは、時間および周波数ドメイン内にCSI-RSリソースのリソースエレメントマッピングを設定するために使用される。
【0056】
図8は、これによりNRネットワークがCSI-RSベース無線リソース管理(RRM)測定のためにUEを設定することができる、RRC CSI-RS-ResourceConfig-Mobility IE用の例示的なASN.1データ構造を示している。
【0057】
加えて、以下の表2~6はさらに、
図7A~7C、7E、および8に示されるそれぞれのASN.1データ構造内に含まれる様々なフィールドを規定する。これらのフィールドは、表に続く議論でより詳細に記載されている。
【0058】
各NZP CSI-RSリソースセットは、K≧1のNZP CSI-RSリソースからなる。以下のパラメータ、NZP-CSI-RS-Resource、CSI-ResourceConfig、およびNZP-CSI-RS-ResoceSetは、各CSI-RSリソース設定に対してRRC IE内に含まれている。
・nzp-CSI-RS-ResourceIdは、CSI-RSリソース設定識別情報を判断する。
・periodicityAndOffsetは、周期的/半永続CSI-RSに対してCSI-RS周期性およびスロットオフセットを規定する。1セット内の全てのCSI-RSリソースは同じ周期性で設定され、スロットオフセットは異なるCSI-RSリソースに対して同じまたは異なっている可能性がある。
・resourceMappingは、3GPP TS38.211、節7.4.1.5内に与えられたスロット内のCSI-RSリソースのポートの数、CDMタイプ、およびOFDMシンボルおよびサブキャリア占有を規定する。
・resourceMapping内のnrofPortsはCSI-RSポートの数を規定し、許容値が3GPP TS38.211、節7.4.1.5内に与えられる。
・resourceMapping内のdensityは、PRB毎の各CSI-RSポートのCSI-RS周波数密度、および1/2の密度値の場合にCSI-RS PRBオフセットを規定し、許容値が3GPP TS38.211、節7.4.1.5内に与えられる。密度1/2では、density内で示された奇数/偶数のPRB割り当ては、共通のリソースブロックグリッドに関するものである。
・resourceMapping内のcdm-TypeはCDM値およびパターンを規定し、許容値が3GPP TS38.211、節7.4.1.5内に与えられる。
・powerControlOffset:UEがCSIフィードバックを導き出し、1dBステップサイズを備えた[-8、15]dBの範囲内の値をとる場合の、NZP CSI-RS EPREに対するPDSCH EPREの想定比率。
・powerControlOffsetSS:SS/PBCHブロックEPREに対するNZP CSI-RS EPREの想定比率。
・scramblingIDは、10ビットの長さでCSI-RSのスクランブリングIDを規定する。
・CSI-ResourceConfig内のBWP-Idは、設定されたCSI-RSがどの帯域幅部分にあるかを規定する。
・NZP-CSI-RS-ResourceSet内のrepetitionは、CSI-RSリソースセットに関連付けられ、UEが、NZP CSI-RSリソースセット内のCSI-RSリソースが同じダウンリンク空間的ドメイン伝送フィルタで、節5.1.6.1.2に記載されたようにではなく伝送されることを想定することができ、CSI-RSリソースセットにリンクされた全ての報告設定に関連付けられた高位レイヤパラメータreportQuantityが「cri-RSRP」、「cri-SINR」または「none」に設定された場合にのみ設定することができるかどうかを規定する。
・qcl-InfoPeriodicCSI-RSは、QCLソースRSおよびQCLタイプを示すTCI状態への参照を含んでいる。TCL状態が「QCL-TypeD」関連を有するRSへの参照で設定されている場合、そのRSは、同じもしくは異なるCC/DL BWP内にあるSS/PBCHブロック、または同じもしくは異なるCC/DL BWP内にある周期的として設定されたCSI-RSリソースであってもよい。
・NZP-CSI-RS-ResourceSet内のtrs-Infoは、CSI-RSリソースセットに関連付けられ、これに対してUEは、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の設定されたNZP CSI-RSリソースの同じポート指標を備えたアンテナポートが節5.1.6.1.1に記載されたのと同じであると想定することができ、報告設定が設定されていない場合、またはCSI-RSリソースセットにリンクされた全ての報告設定に関連付けられた高位レイヤパラメータreportQuantityが「none」に設定された場合に設定することができる。
【0059】
1セット内の全てのCSI-RSリソースは、干渉測定に使用されるNZP CSI-RSリソースを除いて、同じdensityおよび同じnrofPortsで設定される。さらに、UEは、リソースセットの全てのCSI-RSリソースが同じ開始RBおよびRBの数、および同じcdm-typeで設定される。
【0060】
3GPP TS38.211、節7.4.1.5に規定されているように、BWP内のCSI-RSリソースの帯域幅および初期共通リソースブロック(CRB)指標は、CSI-RS-ResourceMapping IE内のRRCパラメータfreqBandによって設定されたCSI-FrequencyOccupation IE内で、それぞれ、RRC-設定パラメータnrofRBsおよびstartingRBに基づいて判断される。nrofRBsおよびstartingRBは両方とも、4つのRBの整数倍数として設定され、startingRBの参照ポイントは共通のリソースブロックグリッド上でCRB0である。
である場合、UEはCSI-RSリソースの初期CRB指標が
である、あるいはN
initial RB=startingRBであると想定するものとする。
である場合、UEはCSI-RSリソースの帯域幅が
であると想定する。あるいは、UEは
であると想定する。全ての場合において、UEは
であると予測する。
【0061】
RRC_CONNECTED状態のUEは、ネットワークから(たとえば、RRCを介して)、上のパラメータリストに記載された、パラメータtrs-Infoを含むNZP-CSI-RS-ResourceSetのUE固有設定を受信する。「true」に設定されたRRCパラメータtrs-Infoで設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetでは、UEは、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の設定されたNZP CSI-RSリソースの同じポート指標を備えたアンテナポートが同じであると想定するものとする。
【0062】
周波数範囲1(FR1、たとえば、サブ6GHz)では、UEは1つまたは複数のNZP CSI-RSセットで設定されてもよく、NZP-CSI-RS-ResourceSetは、各スロット内の2つの周期的NZP CSI-RSリソースを備えた2つの連続したスロット内の4つの周期的NZP CSI-RSリソースからなる。2つの連続したスロットがtdd-UL-DL-ConfigurationCommonまたはtdd-UL-DL-ConfigDedicatedによってDLスロットとして示されていない場合、UEは1つまたは複数のNZP CSI-RSセットで設定されてもよく、NZP-CSI-RS-ResourceSetは1つのスロット内の2つの周期的NZP CSI-RSリソースからなる。
【0063】
周波数範囲2(FR2、たとえば、6GHz超)では、UEは1つまたは複数のNZP CSI-RSセットで設定されてもよく、NZP-CSI-RS-ResourceSetは、1つのスロット内の2つの周期的CSI-RSリソースからなる、または各スロット内の2つの周期的NZP CSI-RSリソースを備えた2つの連続したスロット内の4つの周期的NZP CSI-RSリソースのNZP-CSI-RS-ResourceSetと一致する。
【0064】
加えて、パラメータtrs-Infoを含むNZP-CSI-RS-ResourceSetで設定されたUEは、周期的として設定されたCSI-RSリソースを有してもよく、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の全てのCSI-RSリソースは同じ周期性、帯域幅およびサブキャリア位置で設定されている。第2の選択肢として、パラメータtrs-Infoを含むNZP-CSI-RS-ResourceSetで設定されたUEは、1つのセット内の周期的CSI-RSリソース、および第2のセット内の非周期的CSI-RSリソースで設定されていてもよく、非周期的CSI-RSリソースおよび周期的CSI-RSリソースは(同じRB位置で)同じ帯域幅を有し、非周期的CSI-RSは周期的CSI-RSリソースに対して「QCL-Type-A」および「QCL-TypeD」(当てはまる場合)である。
【0065】
この第2の選択肢において、FR2では、UEは、トリガDCIを搬送するPDCCHの最後のシンボルと非周期的CSI-RSリソースの第1のシンボルの間のスケジューリングオフセットがUE報告ThresholdSched-Offsetより小さくないと予測する。UEは、周期的CSI-RSリソースセットおよび非周期的CSI-RSリソースセットが、同じ数のCSI-RSリソースで、およびスロット内の同じ数のCSI-RSリソースで設定されていると予測するものとする。非周期的CSI-RSリソースセットでは、トリガされた場合、および関連する周期的CSI-RSリソースセットが各スロット内に2つの周期的CSI-RSリソースを備えた2つの連続したスロットを有する4つの周期的CSI-RSリソースで設定されている場合、高位レイヤパラメータaperiodicTriggeringOffsetは、セット内の最初の2つのCSI-RSリソース用の第1のスロットに対するトリガオフセットを示している。
【0066】
加えて、UEは以下のいずれかで設定されていないことが予測される。
・trs-Infoで設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetを含むCSI-ResourceConfigに、および「configured」に設定された高位レイヤパラメータtimeRestrictionForChannelMeasurementsで設定されたCSI-ReportConfigにリンクされたCSI-ReportConfig。
・高位レイヤパラメータreportQuantityがtrs-Infoで設定された非周期的NZP CSI-RSリソースセットに対して「none」以外に設定された、CSI-ReportConfig。
・trs-Infoで設定された周期的NZP CSI-RSリソースセットに対するCSI-ReportConfig。
・trs-Infoおよびrepetitionの両方で設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSet。
【0067】
加えて、3GPP TS38.211、節7.4.1.5.3に従って、各CSI-RSリソースは、以下の制約で高位レイヤパラメータNZP-CSI-RS-Resourceによって設定されている。
・高位レイヤパラメータCSI-RS-resourceMappingによって規定されるように、スロット内の2つのCSI-RSリソースの、または(2つの連続したスロットにわたって同じである)2つの連続したスロット内の4つのCSI-RSリソースの時間ドメイン位置は、以下によって与えられる。
・FR1およびFR2に対してl∈{4,8}、l∈{5,9}、またはl∈{6,10}、または
・FR2に対して、l∈{0,4}、l∈{1,5}、l∈{2,6}、l∈{3,7}、l∈{7,11}、l∈{8,12}またはl∈{9,13}。
・3GPP TS38.211、表7.4.1.5.3-1によって与えられる密度ρ=3、およびCSI-RS-ResourceMappingによって設定されるパラメータdensityを備えた単一のポートCSI-RSリソース。
・CSI-RS-ResourceMappingによって設定されるパラメータfreqBandによって与えられるような、CSI-RSリソースの帯域幅は、最小52および
RBである、または
RBに等しい。共有スペクトルチャネルアクセスでの動作では、CSI-RS-ResourceMappingによって設定されるfreqBandは、最小48および
RBである、または
RBに等しい。
・CSI-RSリソースの帯域幅が52RBより大きい場合、UEは2
μ×10スロットの周期性で設定されることを予測していない。
・NZP-CSI-RS-Resourceによって設定されたパラメータperiodicityAndOffsetによって与えられるように、周期的NZP CSI-RSリソースに対する周期性およびスロットオフセットは、2
μX
pスロットのうちの1つであり、X
p=10、20、40、または80であり、μはBWPのヌメロロジーである。
・全てのリソースにわたってNZP-CSI-RS-Resource値によって与えられた同じpowerControlOffsetおよびpowerControlOffsetSS。
【0068】
UEはアイドルモードで、(システム情報シグナリングなどの)高位レイヤシグナリングを介してページング設定に関する情報を受信する。各I-DRXサイクル(またはアイドルモードのDRXサイクル)では、UEは、たとえば、AGC、時間周波数同期などの機能のために1つまたは複数の同期信号ブロック(SSB)を受信するために、そのページングオケージョンの前に処理(たとえば、ウェイクアップ動作)を開始する。ページングオケージョンでは、UEはページングDCI(たとえば、P-RNTIによってスクランブリングされたCRCを備えたDCI 1-0)を復号することを試み、ページングDCIが検出された場合、UEはまた、ページングされたかどうか(たとえば、ページングメッセージがUEの5G-S-TMSIを含んでいるかどうか)を識別するために、ページングDCIによって割り振られたページングPDSCHを復号することができる。ページングDCIは、スケジューリングされたPDSCHに関連付けられた、MCS、リソース割り当て、TBスケーリングフィールド、冗長バージョン(RV)などを含んでいる。ページングDCIはまた、SI変更を示すために使用することができ、この場合、UEは対応するPDSCHを復号する必要がなくてもよい。
【0069】
ページングDCIフォーマットのコンテンツが以下に示され、ここで、以下の情報はP-RNTIによってスクランブリングされたCRCを備えたDCIフォーマット1_0により伝送される。
・表7.3.1.2.1-1によるショートメッセージインジケータ-2ビット。
・[9,TS38.331]の節6.5によるショートメッセージ-8ビット。ページング用のスケジューリング情報のみが搬送される場合、このビットフィールドが予約される。
・周波数ドメインリソース割り振り-
ビット。ショートメッセージのみが搬送される場合、このビットフィールドが予約される。
・
はCORESET 0のサイズである。
・時間ドメインリソース割り振り-[6,TS38.214]の節5.1.2.1で規定されているように4ビット。ショートメッセージのみが搬送される場合、このビットフィールドが予約される。
・VRB-to-PRBマッピング-表7.3.1.2.2-5により1ビット。ショートメッセージのみが搬送される場合、このビットフィールドが予約される。
・変調符号化方式-表5.1.3.1-1を使用して、[6,TS38.214]の節5.1.3に規定されているように、5ビット。ショートメッセージのみが搬送される場合、このビットフィールドが予約される。
・TBスケーリング-[6,TS38.214]の節5.1.3.2に規定されているように、2ビット。ショートメッセージのみが搬送される場合、このビットフィールドが予約される。
・予約されたビット-共有スペクトルチャネルアクセスでセル内の動作のために8ビット、あるいは、6ビット。
【0070】
NRでは、RRC_CONNECTED状態のUEは、周期的、半周期的、および/または非周期的CSI-RS/TRSを備えており、「追跡参照信号」(TRS)または「追跡用CSI RS」とも呼ばれる。UEは、チャネル品質を測定するために、および/またはUEのサービングネットワークノード(たとえば、gNB)とのUEの時間および周波数同期を調節するために、これらのRSを使用する。特定のUEが非接続状態(すなわち、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE)に遷移する場合、ネットワークはこの特定のUEに対してこのようなRSを切っても切らなくてもよい。それにも関わらず、非接続UEは、接続状態のRSも非接続状態でも利用可能であるかどうかに気が付いていない。したがって、非接続状態のUEは従来、同期用SSB測定、受信機自動ゲイン制御(AGC)の同調、および/またはセル品質測定(たとえば、RRM用)に頼っている。
【0071】
しかし、上に簡単に記載したように、SSBは20ms毎のデフォルトで、たとえば、5~160ms毎で、LTE CRSよりはるかに頻繁でなく伝送される。UEが定期的にスケジューリングされたページングオケージョン(PO)内でネットワークからページングメッセージを探した後に、UEはエネルギー消費を減らすために、ディープスリープに戻ることを好む。しかし、UEは次のSSBを待機するために、PO後にディープスリープに入るのを控える必要がある場合があり、ページングメッセージを探すのに費やされる時間に対してかなりの時間量である可能性がある。これらの動作は、エネルギー消費の増加、電池充電間の時間の減少、および/またはデータサービスなどの他の目的のUEに蓄積されたエネルギーの利用が不可能であることにつながる可能性がある。
【0072】
追跡参照信号(TRS)などの追加の参照信号がアイドル/非アクティブUEに提供される場合、UEはそのウェイクアップ時間を減少させ、さらに、そのページングオケージョンの前に十分な信号(SSB、TRSなど)を受信し、ページングPDSCHを復号し、それにより、UE電力消費を減少させることができる。しかし、追加のTRSをアイドル/非アクティブUEに送信することは、ネットワーク電力消費を増加させる。したがって、TRSが接続モードのUEに使用されている場合にのみ、アイドルUEがこのようなTRSを利用することを可能にすることにより、ネットワーク電力消費を増加させることなく、チャンスを狙ったUE電力節約を提供することができる。
【0073】
現在のデザインは、ネットワークが、アイドル/非アクティブUEに対するシステム情報シグナリングを介して設定された潜在的TRS/CSI-RSオケージョンを示すことを可能にする。しかし、TRS/CSI-RSが潜在的TRS/CSI-RSオケージョン(または、簡潔にするためにTRS/CSI-RSオケージョン)内で伝送されるかどうかは、NW実装形態に委ねられる。
【0074】
1)TRSがTRS/CSI-RSオケージョンに常に存在することのSIB内での通知、または2)TRS/CSI-RSがTRS/CSI-RSオケージョンで利用可能であることを示すために、ページングDCIなどのL1シグナリングの使用、3)TRS/CSI-RSがTRS/CSI-RSオケージョンで利用可能であるかを先入観なしで検出するためにUE実装形態に委ねること、または4)今度のPO(ページングオケージョン)内に対応するページングメッセージ(ページングPDSCH)がある場合に、TRS/CSI-RSオケージョン内でTRS/CSI-RSを常に伝送することなどの、TRS/CSI-RSオケージョン内のTRS/CSI-RSの利用可能性の明示的/黙示的表示を可能にするスキームが、また考えられている。
【0075】
本明細書に記載された2つのこのような方法は、たとえば、システム情報ブロック(SIB)が有効性タイマーでのTRSの利用可能性を示す方法と、UEがページングDCIを通してシステム情報(SI)変化が通知される方法を含んでいる。
【0076】
この後者の方法に関し、SIBは、既存のSIB(すなわち、3GPPによって前に特定されたような)の1つ、または専用SIB、たとえば、この目的で特に特定されたSIBである可能性がある。既存の枠組み内で、SIBが変化する毎に、ネットワークは、SI変化を示すショートメッセージを送信することによってこの変化をUEに示さなければならず、その後、全てのUEはSIBを再取得しなければならない。この方法はTRS利用可能性シグナリング更新に使用することもできるが、潜在的に頻繁なSI更新と、より高いUE電力消費により、高いネットワークオーバーヘッドおよび電力消費を伴う。(TRSステータス変化を定期的なSI更新期間に限定することにより、ネットワークによる半静的TRS制御につながり、厳しいネットワークエネルギー効率の結果を有する可能性がある。)たとえば、アイドルモードでTRSを使用する特徴をサポートしないリリース15/16UEがある可能性があるが、まだ、これによって影響を受け、ネットワークがSI更新を示す毎に不必要にSIBを再取得しなければならない。したがって、特徴を使用するUEのみが関連するSIBを再取得することを可能にする機構の必要性がある。
【0077】
高いレベルでは、この問題を解決するために2つの方法が使用されてもよい。第1の方法は、SIB内のTRS設定は、タイマー持続時間に加えて関連付けられ、その後、UEはTRSの利用可能性を理解するためにSIBを再取得しなければならない。第2の方法によると、UEは、ページングDCIを通してSI内でTRSステータス変化が通知される。この文書は、これらの方法を記載し、その後、どのようにTRS利用可能性をSIBを使用して、およびL1ベースの機構を使用してアイドルUEにシグナリングすることができるかに関する方法および機構をさらに詳細に論じる。
【0078】
したがって、本開示の例示的な実施形態は、サーブされたUEに非接続状態(すなわち、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE)でUEに利用可能な非SSB RS、特にRRC_CONNECTED状態のUEにのみ通常は利用可能である非SSB RS(たとえば、CSI-RS、TRS)の有無および/または設定に関して通知するために、無線ネットワーク(たとえば、NG-RAN)内でネットワークノード(たとえば、gNB)に対してフレキシブルな機構を提供することによって、これらおよび他の例示的な問題、課題、および/または欠点を緩和する、減少させる、および/またはなくす。
【0079】
本明細書で使用されるように、「接続状態のRS」は、UEがネットワークとのアクティブな接続を有するRRC_CONNECTED状態(または、同様のプロパティを備えた状態)である間のみ、UEに従来および/または通常利用可能であるRSである。言い換えれば、従来の動作では、接続状態のRSは、UEがネットワークに対してアクティブな接続を有していない非接続状態(たとえば、RRC_IDLE、RRC_INACTIVE、または同様のプロパティを備えた状態)である間はUEに利用可能ではない。接続状態のRSの例としては、CSI-RS、TRSなどが挙げられる。UEがこれらの接続状態のRSの存在および/または設定について通知され、非接続状態に入った後に、UEは、接続状態のRSが存在する特定のタイムスロットを判断し、それに応じて接続状態のRSを受信することができる。
【0080】
これらの実施形態は、UEおよび無線ネットワーク内で利用される場合に、様々な例示的な利点および/または利益を提供することができる。たとえば、このような実施形態は、UEが非接続状態中に同期および/またはAGCを維持するのを可能にしながら、UEエネルギー消費を減少させることを容易にすることができる。これは、UEが非接続状態で接続状態のRSを受信および/または測定することを可能にすることによって行うことができ、それによって、UEは同様の目的で使用するために非接続状態のRS(たとえば、SSB)を受信するように、通常の(すなわち、非低電力)動作モードに入らなくてもよい(または留まらなくてもよい)。逆に、このような接続状態のRSが非接続UEに利用可能ではない場合、UEは非接続状態RSを受信するために、非低電力動作モードに戻る必要がある可能性がある。さらに、実施形態は、RRC_CONNECTED状態(たとえば、追跡用TRS/CSI-RS)内でネットワークがUEに既に伝送したものより、追加のタイプのRSを必要とすることなくこのような利点を提供することができる。
【0081】
高いレベルでは、実施形態は、以下に挙げる態様を含む、様々な態様に対処することができる。
1.システム情報ブロック(SIB)または専用RRCシグナリングのいずれかを介したUEへの接続状態のRS(たとえば、非SSB)の設定情報のネットワーク提供と、非接続状態(すなわち、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE)の間の非SSB RS存在の対応するUE監視。
2.DCIベースシグナリングを介して、たとえば、ページングDCIを介したUE非接続状態での接続状態のRSの起動/停止を示すネットワーク。
3.UEが1つまたは複数のオケージョン内で非SSB RSの存在を想定してもよい状態に関する表示を提供するネットワーク。状態はフラッグによって示すことができ、示された状態は、静的、ページングオケージョン(PO)ベース、ページングDCIベース、ブラインド検出ベースなどの1つまたは複数である。
【0082】
以下に詳細に記載した他の方法および機構は、UEが以下を含む、SIBおよびL1ベースアプローチを使用して、TRS/CSI-RSの利用可能性を通知され得る手段を提供する。
1.有効性タイマーでのSIBベース利用可能性シグナリング。
2.SI更新で特定のショートメッセージ表示を示すSIBベース利用可能性シグナリング。
3.ショートメッセージ内での利用可能性ステータス表示。
4.TRS非検出カウンタを使用したSIBベース利用可能性シグナリング。
5.窓処理を使用したL1ベース利用可能性シグナリング。
【0083】
第1の態様の実施形態によると、1つまたは複数のTRSの設定は、たとえばSIB内で、SIシグナリングを使用して提供されてもよい。TRS設定パラメータ(たとえば、スクランブリングコード、時間および周波数ドメイン割り当て、TCI状態、周期性など)は、SIB1、SIB2などを通して通信される。これは、多数のCSI-RSリソースの関連付け、またはSI内の独立した小型TRS設定のいずれかに基づくことができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、ネットワークは設定内で、TRSがUE非接続状態で存在するまたは存在しないことを示すことができる。このような実施形態では、存在の表示は、別個のフラッグであってもよい、またはSI内に含まれている設定infoに基づく黙示的なものであってもよい。UEは、明示的または黙示的のいずれかで、SIがTRSの存在を示す場合にTRSを利用するようにその受信機を設定してもよい。本開示では、「存在」、「起動された」および「利用可能な」という用語は、TRSに対して同義的に使用され、同様に「存在しない」、「停止された」および「利用可能でない」という用語は同義的に使用される。
【0085】
いくつかの実施形態では、設定は、UEが非接続状態に入った後に、TRSが(たとえば、設定により)存在するとUEが想定することができる持続時間を示す有効性持続時間を含むことができる。有効性持続時間は、単一のTRS設定、または多数のTRS設定に対して適用可能であり得る。さらに、多数のTRS設定の場合、それぞれ、その特定の設定のみに適用可能である関連付けられた有効性持続時間を有することができる。多数のスクランブリングコードを有するTRS設定では、各スクランブリングコードは、上に論じたコード1および2に対する第1の持続時間および第2の持続時間などの有効性持続時間に関連付けることができる。いくつかの実施形態では、有効性持続時間は、有効性持続時間の終わりで終了する、タイマーを開始するためにUEが使用することができるタイマー値として示すことができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、ブロードキャストまたはユニキャストシグナリングを介してUEに提供されるSI内にこのような接続状態のRSの設定を含んでいるかどうかによって、UE非接続状態で接続状態のRSの伝送をサポートするかどうかを示すことができる。たとえば、ネットワークがセル用のブロードキャストSI内にこのような設定を含んでいない場合、UEはこれを、ネットワークがUE非接続状態への接続状態のRSの伝送をサポートしないことの表示と解釈することができる。この表示は、ネットワークが(たとえば、SIB1変化で行われたように、ページングを介して)関連するSI変化を非接続UEに積極的に通知しない場合に特に関連する可能性がある。
【0087】
図9は、本開示の様々な例示的な実施形態による、非接続状態動作中に接続状態のRSのUE検出を図示した例示的なタイムラインを示している。この例示的なタイムラインでは、UEは非接続状態に入り、設定の有効性持続時間を含むTRS設定でSIを受信する。この場合、有効性持続時間は、UEが非接続状態に入った後の時間量である。UEは、示された有効性持続時間に基づいて、有効性持続時間タイマーを開始する。有効性持続時間の間、UEは、前に受信した設定に従って、TRSを受信することができる。さらに、UEは、より長くスリープに留まり、エネルギー消費を減らすために、他のRS(たとえば、SSBなどの非接続状態のRS)を受信しないようにすることができる。
【0088】
UEの有効性持続時間タイマーが終了した後、UEは、設定によって予測されたTRSオケージョン内でTRSを検出することを試みる。しかし、TRSは停止され、UEはこれを検出しない。しばらくした後に、UEは、接続状態のRS(たとえば、TRS)が再び起動されたことを示すSIを受信する。SIはまた、前の設定が再び適用可能であることを示すことができる、または、SIは接続状態のRS(新しい有効性持続時間を含む)のその後の伝送に適用可能な別の設定を提供することができる。その後、UEは、再起動された設定または起動された別の設定に従って、TRSを受信することができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、有効性持続時間が終了した後、UEは、直接検出を介して(たとえば、相関器受信機を使用して)接続状態のRSの有無を判断することができる。たとえば、このような実施形態は、ネットワークが再起動された設定または起動された別の設定を示すSIを伝送しない場合に有益である可能性がある。
【0090】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、その間に接続状態のRSが利用可能である1つまたは複数のオケージョンを示すことができる。たとえば、ネットワークは、たとえば、ネットワーク時間ベースに対する絶対数を使用して、タイムスロットおよび/またはサブフレームを示すことができる。より特定の例として、ネットワークは、mod(SFN,10)=0までTRSが利用可能であることを示すことができ、SFNはネットワークノードの伝送に関連付けられたサブフレーム数である。
【0091】
別の方法では、オケージョンは、たとえば1つまたは複数のページングオケージョン(PO)、SSB伝送、残余最小システム情報(RMSI)、PRACHオケージョンなどに対して、UEがタイミングを導き出すことができる他のイベントに関して示すことができる。たとえば、オケージョンは、ネットワークおよびUEの両方に知られている関数に入力される、パラメータZを介して示すことができる。たとえば、パラメータZは、特定のオケージョンが関数mod(SFN,Z)=0を満たす全てのSFNを含んでいることを示すことができる。多数のZ値が提供されてもよい。その関数を満たさないSFNでは、UEはスリープに留まることができる、または接続状態のRSの代わりに非接続モードRS(たとえば、SSB)を受信することができる。
【0092】
一実施形態では、ネットワークは、UEページングを介してなどの、SI更新機構を通してTRS設定(たとえば、SI内のブロードキャスト)内の変化を非接続状態のUEに通知することができる。別の方法では、ネットワークは、SI更新機構を介してTRS設定内の変化をUEに積極的に通知しないことがあり、代わりに、ブロードキャストSI内で関連SIBを監視することに基づいてあらゆるSI変化をUEに判断させてもよい。いくつかの実施形態では、ネットワークは、SI内に、TRS設定内の変化がSI更新機構を介して示されているかどうかの表示を含むことができる。
【0093】
TRS設定変化がSI更新機構をトリガする場合、UEはブロードキャストSI内で関連SIBを監視し、見つかった場合、更新されたTRS設定、および/または現在のTRS設定の更新された起動/停止ステータスを受信する。いくつかの実施形態では、UEが所定の時間の間に(たとえば、ページングを介して)SI更新信号を受信しなかった場合、UEはまた、SI更新信号を受信することなく現在のSIを読み取ってもよい。
【0094】
概して、SI更新機構が使用されない場合、UEは、現在のTRS設定の起動/停止ステータス、および/または新しいTRS設定の利用可能性を判断するために、ブロードキャストSIを周期的にまたは時々監視してもよい。いくつかの実施形態では、UEは、SI受信のために費やされる追加のエネルギーとTRSを利用することにより節約されるエネルギーを比較し、たとえば全体のエネルギー使用が所定の閾値を超える量だけ低い場合にのみSIを監視することによって、この目的でSIを監視するかどうかを判断してもよい。
【0095】
あらゆるイベントで、現在のTRS設定および/または新しいTRS設定の修正された起動/停止ステータスを得る際に、UEは得られた情報を適合させるために、TRS利用戦略(たとえば、SSBに加えてもしくはその代わりにTRSを利用する、またはSSBのみを使用するかどうか)を適応する。異なるように言うと、受信した設定に基づいて、UEは、接続状態のRSが利用可能である1つまたは複数のタイムスロットを判断することができ、非接続状態のRS(たとえば、SSB)を受信することの代わりにまたはこれに加えて、これらのタイムスロット内に接続状態のRSを受信するかどうかを判断する。これらの判断は、様々な動作選択肢に対する相対的エネルギー消費に基づくことができる。言い換えれば、UEは、接続状態のRSの受信がUEエネルギー消費を減らすタイムスロットの間に利用可能な接続状態のRSを受信し、接続状態のRSの受信がUEエネルギー消費を減らさないタイムスロット中に利用可能な接続状態のRSを受信しないようにすることができる。
【0096】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、TRS/CSI-RSの周期性に関連付けられた全てのオケージョンのサブセット内のTRS/CSI-RSの利用可能性を示すことができる。現在、TRS/CSI-RSは、10ms、20ms、40msまたは80msの周期性で一気に伝送することができる。たとえば、ネットワークは、TRSがUEに対する1つまたは複数のページングオケージョンの直ぐ前に、X SFN内で利用可能であることを示してもよい。ネットワークは、設定内、または他のSI内にXを含むことができる。たとえば、X=1または2は、FR1動作などのいくつかの場合で十分である可能性がある。他の実施形態では、ネットワークは、UEがSFN modY=xを満たすSFN内のRS伝送を予測することができることを示す、パラメータYを介して周期性に関連付けられた全てのオケージョンのサブセットを示すことができ、xは0である、またはネットワークノードによって示すこともできる。
【0097】
このような表示は、必要に応じてのみ、ネットワークがTRS/CSI-RSを伝送することを可能にし得るが、多数のUEの場合、ネットワークは、全てでなくても、ほとんどの可能なオケージョンでTRS/CSI-RSを伝送することになってもよい。そうであっても、これらの実施形態は、ネットワークが、特定のTRS/CSI-RS伝送の停止を示すために、SI更新を使用することなく、非接続状態UEに対するTRS/CSI-RSの不必要な伝送を減らすことを可能にする。
【0098】
他の実施形態では、ネットワークは、TRS/CSI-RSがUEに対する1つまたは複数のページングオケージョンの直ぐ前に、Yミリ秒で利用可能であることを示してもよい。
図10は、本開示の様々な例示的な実施形態による、SSBおよびUEページングオケージョン(PO)に対するTRSの例示的な伝送を図示したタイムラインを示す。
図10では、XはSIを介して示された周期的TRS/CSI-RSを示すが、ここでは、UEはTRS/CSI-RSの伝送を想定することができない。これに対して、UEは、UEの次のページングオケージョンの直ぐ前に、Ymsの間にTRS/CSI-RSの存在を想定することができる。同様に、ネットワークは、SSB伝送(SMTCオケージョンとも呼ばれる)に対するTRS/CSI-RS利用可能性を示すことができる。
【0099】
他の実施形態では、ネットワークは、TRS/CSI-RSが伝送されるオケージョンを明示的に示すことができる。たとえば、これは、TRS/CSI-RS設定内に周期性構成要素を含めないことによって、および/または、TRS/CSI-RSオケージョンの周期性がページングオケージョンの周期性に基づいている(たとえば、TRS周期性がページングオケージョン周期性の整数倍数である)ことを直接示すことによって行うことができる。ネットワークは加えて、ページングオケージョンに対するオフセット(たとえば、ms、スロット、シンボル時間)を介してTRS/CSI-RSオケージョンを示してもよい。ネットワークはまた、SSBオケージョン(たとえば、ページングフレーム前の最近のSSBオケージョン)に対するオフセットを示してもよい。たとえば、ネットワークが追加のオフセットを示す場合、UEはTRS/CSI-RS設定内の周期性構成要素を無視し、TRS/CSI-RSオケージョンを識別するためにオフセットを使用してもよい。たとえば、UEは、TRSとそれぞれのページングまたはSSBオケージョンの間の直接または間接的に得られたオフセットinfoに基づいて、特定のページングまたはSSBオケージョンと併せてTRSを受信することができる。
【0100】
概して、(たとえば、特定のオケージョンまたはタイムスロット中に)TRSを受信するUEは、TRSを測定するまたは検出するあるいは受信することが(たとえば、同期のために)有益であるかどうかを評価すること、および評価が利益の欠如を示す場合にTRSを受信しないようにすることを含むことができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、接続されたUEが存在する場合に第1の(より短い)期間で、および接続モードのUEがセル内に存在しない場合にページングフレームインターバルと等しい第2の(より長い)期間でセル内でTRSを起動してもよい。
【0102】
他の非接続モードのRS(たとえば、SSB以外のRS)の場合、ネットワークはさらに、周期的RSに関連する設定のみを含み、半永続的または非周期的なRS用の設定をSIから除くことをさらに決めてもよい。別の方法では、半永続的RSに関連する設定はまたSI内に含まれていてもよい。
【0103】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、1つまたは特定の数のUEが接続状態にまだ留まっているまで、非接続状態でUEに対してTRSを伝送することを決めてもよい。関連する実現では、ネットワークは、第1の数のUE(たとえば、全てを含む)が非接続状態にある場合に、非接続状態アイドルでUEに対してTRSを伝送しないようにしてもよい。この基準は、第2の数のUE(たとえば、ゼロを含む)が接続状態にあるので、同等に表現することができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、UEが非接続状態にある場合、UEはセル内でSIブロードキャストを受信し、ここで、SIは接続状態のRS用の設定を含んでいる。上に記載したように、設定情報は、UEが設定に従って、接続状態のRSの伝送を想定することができる持続時間を示す有効性持続時間を含むことができる。示された有効性持続時間は、ページングフレーム、ページングオケージョン、SFNなどの参照時間に対してである可能性がある。いくつかの実施形態では、設定は参照時間を含むことができる。有効性持続時間は、スロット、サブフレーム、フレーム、ミリ秒などの単位で示すことができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、UEは、SI(たとえば、ブロードキャストSI)内のTRS設定をチェックしてもよい。TRS設定が見つかった場合、UEはUEの次のPOで始まる非接続状態活動にTRSを利用し、L1検出に基づいてTRS存在に対する監視を続け、別のTRS設定情報に対するSIを監視しないようにすることができる。いくつかの変更形態では、UEは、次のTRSオケージョン内のL1ベース検出ソリューションからTRS存在を判断し、次のPOインスタンスからこれを利用し始める。UEは、たとえば、特定された時間/周波数(T/F)位置の受信信号を特定されたTRSコードコンテンツに相関させることによって、所与のリソースセットでTRSのL1検出を行ってもよい。たとえば、コード1を備えたTRSがL1検出で見つかり、有効性持続時間がSI内でUEに示されている場合、UEは、少なくとも有効性持続時間の間、コード1を備えた検出されたTRSが非接続状態で存在するという情報を得る。UEはその後、SI監視を行わないが、(たとえば、同期/AGC目的で)有効性持続時間の間、TRSの利用を続けることができる。別の方法では、コード2が検出された場合、UEは、TRSが直ぐに、または特定の時間の後のいずれかに停止されてもよいという情報を得る。UEは、残りの時間の間、TRSを利用し続けてもよく、その後、UEはTRS設定または存在更新のためにSIの監視を再開する、またはコード1を備えたTRSを検出することを試みる。別の例では、TRSが、たとえば最新のTRS設定に基づいて検出された場合に、UEはSIを監視しないが、検出されなかった場合、UEはSI監視を再開する。
【0106】
PBCHオケージョンの第2のものは、TRS伝送が1つまたは複数のその後のTRSオケージョン内に存在しないことの表示を含んでいる。UEは、存在しないことの表示を読み取り、その後、その後のTRSオケージョンでTRSを受信しないようにする。PBCHオケージョンの第3のものは、TRS伝送が1つまたは複数のその後のTRSオケージョン内に存在することの表示を含んでいる。UEは、PBCHが存在する表示を読み取り、その後、図に示した2つのその後のTRSオケージョンの1つまたは複数でTRSを受信する。
【0107】
第2の態様の実施形態によると、UEがブロードキャストSIまたはユニキャスト(たとえば、専用RRC)シグナリングのいずれかを通して1つまたは複数のTRS設定を受信した後に、ネットワークはUEに向けられたページングメッセージ(たとえば、DCI)内の1つまたは複数のビットを介して特定のTRS設定を起動および停止することができる。たとえば、ページングRNTI(P-TNTI)によってスクランブリングされたCRCを有するDCIフォーマット1-0は、受信した設定に従って、TRS伝送の起動/停止の表示を含めるために使用することができる。起動/停止表示は、定期的なネットワーク動作の一部として伝送されたページングDCI内に、および/またはブロードキャストSI内のTRSの変化に応じて伝送されたページングメッセージ内に含めてもよい。
【0108】
上に記載したように、P-RNTIによってスクランブリングされたCRCを有するDCIフォーマット1_0は、TRS設定用の起動/停止表示を伝えるために使用することができる。3GPP TS38.214により詳細に記載しているように、DCIフォーマット1_0は、無条件に予約された8ビットフィールドと、特定の条件で占められ、特定の他の条件で予約されたビットを有するいくつかの他のフィールドを含んでいる。これらの条件付きでまたは無条件で予約されたフィールドの1つまたは複数は、前に提供されたTRS設定に対して起動/停止表示を搬送するために使用することができる。
【0109】
DCIフォーマット1_0内の他のフィールドは、フィールド内の全てのビットが使用された値の範囲を伝えるために必要である場合であっても、使用されていない値を含むことができる。たとえば、変調符号化方式(MCS)指標は、5ビットを含むことができ、合計32の値を示すことができる。しかし、これらの32の値のいくつかは使用されない、予約される、および/または無効であってもよい。このような値は、TRS設定の起動/停止を示すために別の目的で使用することができる。いくつかの場合では、TRSの起動/停止は、同じPOを備えたUE、またはその特定のPO内でページングされたUE、または全てのUEにのみ適用してもよい。
【0110】
他の実施形態では、ページングDCI内のビットフィールド、または無効指標(たとえば、MCS)に対する参照の組合せは、特定のTRS設定の起動または停止を示していてもよい。たとえば、2つのTRS設定が提供される場合、2ビットフィールドを利用することができ、第1のビットは第1の設定の起動/停止を示し、第2のビットは第2の設定の起動/停止を示している。それぞれのビットの特定の値は、必要または所望に応じて、起動または停止ステータスに割り振ることができる。
【0111】
別の実施形態では、ネットワークは、UEを実際にページングしている場合にのみ、ページングDCI内にTRS起動/停止表示をただ提供する、あるいは、このような表示を送信することに先立つことができる。たとえば、ネットワークは、少なくとも1つのUEがそのPO内でページングされる場合にTRSを起動するPO内にページングDCIを送信してもよく、その後、TRS起動は、特定の時間まで、および/または特定の条件に従って(たとえば、UEが特定のセル内にあるまで)有効である。起動が無効になった後に、UEはTRSが存在するかしないかを検出する必要があり、ネットワークは、少なくとも1つのUEをページングする必要があるその後のPO内で別の起動/停止表示を送信するだけである。
【0112】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、現在の起動/停止された状態がそのまま留まる特定のアプリケーション遅延を示してもよい。このアプリケーション遅延は、ms、SSBオケージョン、SFN、またはPOに関して、タイマーに基づいて設定することができる。
【0113】
図11は、本開示の様々な例示的な実施形態による、UE非接続状態動作中に接続状態のRSの有無のネットワーク表示用のページングベース技法を図示した例示的なタイムラインを示す。UEは、非接続状態(たとえば、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE)に入り、高位レイヤシグナリング(たとえば、ブロードキャストSI)からTRS設定を受信する。TRS設定は、デフォルトによって、または設定自体内の表示によって、起動または停止させることができる。UEに対する第1のページングオケージョン(PO)中に、UEはP-RNTIによってスクランブリングされたページングDCIに対してPDCCHを監視するが、起動/停止表示を含むこのようなページングDCIを検出しない。次のPOまで、UEは、TRS設定の現在の状態に従って進む。
【0114】
UEに対する第2のPO中に、UEはP-RNTIによってスクランブリングされたページングDCIに対してPDCCHを監視し、TRS設定が停止されたという表示を含むこのようなページングDCIを検出する。次のPOまで、UEは、TRS設定の停止状態に従って、たとえば、伝送されたTRSを検出しないようにする、および/または必要に応じて、SSBなどの非接続状態のRSを受信することによって進む。たとえば、UEが1.28秒毎にページングされる場合、UEは、TRSが次のPOまで全てのTRSオケージョン内に存在しないと想定することができる。別の方法では、UEは、存在すると保証されない場合であってもTRSが存在する可能性があるという想定に基づいて、これらのTRSオケージョンにおいてTRSを検出することを試みることができる。
【0115】
UEに対する第3のPO中に、UEはP-RNTIによってスクランブリングされたページングDCIに対してPDCCHを監視し、TRS設定が起動されたという表示を含むこのようなページングDCIを検出する。たとえば、UEが1.28秒毎にページングされる場合、UEは、TRSが次のPOまで全てのTRSオケージョン内に存在すると想定することができる。次のPOまで、UEは、TRS設定の起動状態に従って、たとえば、伝送されたTRSを受信する、および/またはSSBなどの非接続状態のRSを受信しないようにすることによって進む。たとえば、この期間中、UEは延長した期間の間スリープ状態に留まり、それにより、エネルギー消費を減らすことができる。
【0116】
他の実施形態では、ページングDCI後のTRS利用可能性持続時間は、POとは独立しており、高位レイヤシグナリングによって、たとえば、設定の一部として示すことができる。たとえば、TRS利用可能性持続時間Y=1.28秒である場合、UEはTRSが次の1.28秒に対して存在すると想定することができる。別の実施形態では、TRS利用可能性持続時間は、高位レイヤシグナリングおよびページングDCIを介した表示の組合せによって示すことができる。たとえば、設定は、TRS利用可能性持続時間値Y0=[利用不可能TRS]、Y1=1.28秒、Y2=4.96秒、Y3=10.24秒を含むことができる。ページングDCI内の2ビットは、これらの4つの値の1つを選択することができる。利用可能性持続時間値はまた、スロット、サブフレーム、またはフレームの単位で示すことができる。
【0117】
いくつかの実施形態では、予約されたフィールドに別の目的で使用するよりむしろ、DCIフォーマット1_0は、TRS設定に対して起動/停止表示を伝えるために使用される追加のフィールドで増大させることができる。たとえば、TRS/CSI-RS存在表示(Y)フィールドは、TRS/CSI-RS設定がブロードキャストSI内に含まれている場合に含めることができ、このような設定がブロードキャストSI内に含まれていない場合に省略することができる。例示的なYフィールドは、2ビットの長さであることができ、4つの可能な値は以下の表7に示した例示的条件に対応している。
【0118】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、1つまたは特定の数のUEが接続状態にまだ留まっているまで、非接続状態でUEに対してTRS(または、特定のTRS設定)を起動することを決めてもよい。関連する実現では、ネットワークは、第1の数のUE(たとえば、全てを含む)が非接続状態にある場合に、非接続状態アイドルでUEに対してTRSを起動しないようにしてもよい。この基準は、第2の数のUE(たとえば、ゼロを含む)が接続状態にあるので、同等に表現することができる。
【0119】
第3の態様の実施形態によると、非接続状態のUEは、セル(たとえば、SIBx)用システム情報(SI)を介して接続状態のRS(たとえば、TRS)に関連する設定情報を受信することができる。SIは、UEが非接続状態である間に1つまたは複数のオケージョン中に接続状態のRSの利用可能性をUEが想定してもよい条件の表示を含むことができる。UEは、表示された条件が満たされた場合を判断し、その後、設定に従って、接続状態のRSを受信する。4つの例示的条件が以下に挙げられている。このような場合、条件表示は、以下の4つの条件の1つを選択する2ビットフィールド(またはフラッグ)である可能性がある。
・静的オケージョン TRS/CSI-RSがTRS/CSI-RS設定によって示された全てのTRSオケージョン内で利用可能であることを示す。
・POベースTRS/CSI-RSオケージョン TRS/CSI-RSが、システム情報内のTRS設定によって示されたTRS/CSI-RSオケージョンのサブセット内で利用可能である。追加の設定情報は、TRSオケージョンのサブセットを示すために、システム情報内に含まれている。たとえば、UEは、TRS/CSI-RSがページングオケージョンに対して特定のTRS/CSI-RSオケージョン内に存在していることを想定してもよい。このモードに関連する追加の詳細は、上記態様(1~4)に挙げられている。
・DCIベースオケージョン TRS/CSI-RSが、システム情報内のTRS設定によって示されたTRS/CSI-RSオケージョンのサブセット内で利用可能である。TRSオケージョンのサブセットを示すために、追加の設定情報がシステム情報内に含まれ、表示がDCI(たとえば、ページングDCI)内に含まれている。たとえば、UEは、検出されたページングDCI内の表示に基づいて、特定のTRS/CSI-RSオケージョン内に存在していることを想定してもよい。
・潜在的オケージョン TRSはTRS/CSI-RS設定によって示されたTRSオケージョン内で潜在的に利用可能であり、UEはTRSが存在するかどうかを判断するために、ブラインド検出または他の手段によって(必要に応じて)各オケージョン中にチェックしてもよい。
【0120】
上記で説明された実施形態が、UEによって実施される例示的な方法(たとえばプロシージャ)およびネットワークノードによって実施される例示的な方法(たとえばプロシージャ)をそれぞれ示す、
図12~
図13を参照してさらに例示することができる。異なるように言うと、以下で説明される動作の様々な特徴は、上記で説明された様々な実施形態に対応する。さらに、
図12~
図13に示される例示的な方法は、本明細書で記載された様々な例示的利益および/または利点を提供するために協働して使用することができる。
図12~
図13は特定のブロックを特定の順番で示すが、例示的な方法の動作は、示されたものとは異なる順番で実施することができ、また、示されたものとは異なる機能性を備えたブロックへと結合および/または分割することができる。任意のブロックまたは動作が、破線によって指示される。
【0121】
特に、
図12(
図12A~Bを含む)は、本開示の様々な例示的な実施形態による、無線ネットワークにおけるネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するための例示的な方法(たとえばプロシージャ)のフロー図を示している。例示的な方法は、本明細書に記載した他の図により設定されたUE(たとえば無線デバイス、MTCデバイス、NB-IoTデバイス、モデムなど、またはその構成要素)によって行うことができる。
【0122】
例示的な方法は、ブロック1220の動作を含むことができ、ここで、UEはネットワークノードから、ネットワークノードによって伝送された(本明細書のどこかで規定されているような)接続状態のRS用の設定を受信することができる。いくつかの実施形態では、UEが非接続状態に入る前に接続状態である間に、設定を受信することができる。いくつかの実施形態では、設定は、無線ネットワークのセル内のブロードキャスト、またはネットワークノードからのユニキャストメッセージを介して、の1つに従って、システム情報(SI)として受信することができる。前に論じたように、この設定は、ネットワークノードがそのように選択した場合に、接続状態のRSを伝送してもよいオケージョンを示している。言い換えれば、設定は、接続状態のRSがこれらのオケージョンを含む所与の時間期間の間に全て実際に伝送されたかどうかの別個の判断に曝される、接続状態のRSに対する潜在的オケージョンを示している。
【0123】
例示的な方法はまた、ブロック1240の動作を含むことができ、ここで、UEは(本明細書のどこかで規定されているような)非接続状態で、受信した設定に基づいて、接続状態のRSが1つまたは複数の第1のオケージョン(たとえば、タイムスロット)中に利用可能であることを判断することができる。第1のオケージョンは、受信した設定によって示されたオケージョンのいくつかまたは全てである可能性があることに留意されたい。
【0124】
例示的な方法はまた、ブロック1250の動作を含むことができ、ここで、UEは、非接続状態中に、第1のオケージョン中に接続状態のRSを選択的に受信することができる。いくつかの実施形態では、接続状態のRSは、周期的チャネル状態情報RS(CSI-RS)または周期的追跡RS(TRS)である可能性がある。UEは第1のオケージョン全体の間に接続状態のRSを受信する必要はなく、むしろ、UEは第1のオケージョン(たとえば、タイムスロットの1つまたは複数のシンボル時間)のそれぞれのある部分の間に接続状態のRSを受信してもよい。
【0125】
いくつかの実施形態では、ブロック1250の選択受信動作は、サブブロック1254~1256の動作を含むことができる。サブブロック1254では、UEは、各第1のオケージョンでは、第1のオケージョン中の接続状態のRSの受信がUEエネルギー消費を減らすかどうかを判断することができる。サブブロック1255では、UEは、接続状態のRSの受信がUEエネルギー消費を減らさないと判断された第1のオケージョン中に(すなわち、サブブロック1254内で)接続状態のRSを受信しないようにすることができる。サブブロック1256では、UEは、接続状態のRSの受信がUEエネルギー消費を減らすと判断された第1のオケージョン中に接続状態のRSを受信することができる。
【0126】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1270~1280の動作も含むことができる。ブロック1270では、UEは、第1のオケージョン中に接続状態のRSを受信することに基づいて、非接続状態のRSがネットワークノードによって伝送される1つまたは複数の第2のオケージョン中に低電力動作モードに留まることができる。ブロック1280では、接続状態のRSが第1のオケージョン中に利用可能ではないと判断したことに基づいて、UEは、第2のオケージョン中に、非低電力動作モードで非接続状態のRSを受信することができる。このような実施形態では、ブロック1280の判断結果は、ブロック1240の判断結果に対する代替結果である可能性がある。
【0127】
いくつかの実施形態では、接続状態のRS用の設定は、以下の1つまたは複数の表示を含むことができる。
・1つまたは複数のスクランブリングコード
・時間および周波数ドメインリソース割り当て
・伝送設定インジケータ(TCI)状態
・接続状態のRSの周期性
・UEが非接続状態にある間の接続状態のRSの利用可能性
・接続状態のRSが利用可能である参照時間
・設定に対する有効性持続時間
【0128】
いくつかの実施形態では、UEが非接続状態にある間に、ブロードキャストシステム情報(SI)を介して設定を受信することができる。このような実施形態では、参照時間は、UEに対するページングオケージョン(PO)に関連することができる。
【0129】
いくつかの実施形態では、接続状態のRSの利用可能性は、設定によって示された全てのオケージョンに関して、以下の1つとして示すことができる。
・全てのオケージョンで利用可能である。
・各オケージョンでのUE検出に曝される、全てのオケージョンで潜在的に利用可能である。
・全てのオケージョンのサブセットで利用可能であり、サブセットは設定によって、またはサブセットの各オケージョンの直ぐ前にネットワークノードからのレイヤ1シグナリング(たとえば、ページングDCI)によって示されている。
【0130】
いくつかの実施形態では、オケージョンは、以下の1つに基づいて(すなわち、設定によって)示すことができる:絶対タイムスロットおよび/もしくはサブフレーム数;UEによって伝送もしくは受信される他の信号もしくはチャネルのタイミングに対して;または特定のオケージョンを判断することができる関数に入力されたパラメータ。
【0131】
いくつかの実施形態では、オケージョンは、(たとえば、受信した設定内で)接続状態のRSの周期性、および周期性によって示されたオケージョンのサブセットに基づいて示すことができる。これらの実施形態のいくつかでは、周期性はUEに対するページングオケージョンに基づいて示すことができ、オケージョンのサブセットは、UEに対する1つもしくは複数の特定のページングオケージョン、または非接続状態のRSの1つまたは複数の伝送(たとえば、SSBオケージョン)、の1つに直ぐに先行するいくつかの連続したタイムスロットまたはいくつかのミリ秒に基づいて示すことができる。
【0132】
他の実施形態では、オケージョンは、UEに対するページングオケージョン、または非接続状態のRSの伝送(たとえば、SSBオケージョン)、の1つの周期性の倍数に基づいて示すことができる。倍数はたとえば、整数倍数である可能性がある。
【0133】
いくつかの実施形態では、設定が全てのオケージョンで接続状態のRSの潜在的利用可能性を示す場合、ブロック1240の判断動作は、サブブロック1241の動作を含むことができ、ここで、UEは潜在的に利用可能であるとして示されたオケージョンの少なくとも1つにおいて接続状態のRSを検出することができる。
【0134】
いくつかの実施形態では、接続状態のRSが1つまたは複数の第1のオケージョン中(たとえば、ブロック1240内)に利用可能であることを判断することは、ページングオケージョン中にUEによって検出されたページングダウリンク制御情報(DCI)内のフィールドに基づくことができる。
【0135】
いくつかの実施形態では、設定が有効性持続時間を含んでいる場合、例示的な方法はまた、ブロック1295の動作を含むことができ、ここで、有効性持続時間の終了後に、UEはネットワークノードから、ネットワークノードによって伝送された接続状態のRS用の別の(たとえば、更新された)設定を受信することができる。この別の設定は、ブロック1220で受信した設定と同じまたは異なる方法で、上に記載したように、ブロードキャストまたはユニキャストシグナリングを介して受信することができる。
【0136】
これらの実施形態のいくつかでは、例示的な方法は、ブロック1210、1225および1290の動作も含むことができる。ブロック1210では、UEは、非接続状態にある間に、設定に対するブロードキャストシステム情報(SI)を監視することができる。ブロック1225では、UEは、(たとえば、ブロック1220で)ブロードキャストSIを介して設定を受信することに応じて、接続状態のRSを受信しながら有効性持続時間中に(たとえば、別の設定に対する)ブロードキャストSIを監視しないようにすることができる。ブロック1290では、UEは、有効性持続時間の終了後に、別の設定に対してSIを監視することを再開することができる。
【0137】
いくつかの実施形態では、(たとえば、ブロック1220で受信された)設定は、第1および第2のスクランブリングコードを含むことができる。このような実施形態では、第1のスクランブリングコードは、接続状態のRSが少なくとも第1の持続時間に対して利用可能であることを示し、第2のスクランブリングコードは、接続状態のRSが第1の持続時間より短い第2の持続時間に対して利用可能であることを示している。様々な実施形態では、第1の持続時間は、現在の時間の後の時間量、UEが非接続状態に入った後の時間量、またはUEが非接続状態に入った後に無限、の1つである可能性がある。いくつかの実施形態では、設定はまた、第1の持続時間(任意で、第2の持続時間)を含むことができる。
【0138】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1230の動作も含むことができ、ここで、UEが、ネットワークノードから、設定が起動または停止されたかどうかを示す起動信号を受信することができる。このような実施形態では、ブロック1240の判断動作はさらに、設定が起動されたことを示す起動信号に基づくことができる。様々な実施形態では、起動信号は、以下の1つまたは複数でUEによって受信することができる。
・(たとえば、ブロック1220内の)設定と同じメッセージ
・接続状態にある間のネットワークノードからの接続リリースメッセージ
・UEが非接続状態にある間のネットワークノードからのレイヤ1シグナリング(たとえば、ページングDCI)
・無線ネットワークのセル内のSIブロードキャスト
【0139】
いくつかの実施形態では、設定は、接続状態にある間にUEによって受信される複数の接続状態RS設定の1つである可能性がある。いくつかの実施形態では、設定は接続リリースメッセージ(上に記載)によって起動させることができる、または接続リリースメッセージは、複数の接続状態RS設定からの設定の選択を示すことができる。
【0140】
いくつかの実施形態では、ブロック1250の選択受信動作は、サブブロック1253の動作を含むことができ、ここで、UEは、起動信号(たとえば、ブロック1230)が設定が停止されたことを示す場合に、UEが非接続状態にある間に、接続状態のRSの代わりに非接続状態のRSを受信することができる。
【0141】
いくつかの実施形態では、例示的な方法はまた、ブロック1260の動作を含むことができ、ここで、UEは、第1のタイムスロット中に接続状態のRSを受信することに基づいて、時間および周波数の少なくとも1つにおいて、ネットワークノードとの同期を行うことができる。
【0142】
加えて、
図13は、本開示の様々な例示的な実施形態による、1つまたは複数のユーザ機器(UE)に参照信号(RS)を伝送するための例示的な方法(たとえばプロシージャ)のフロー図を示している。例示的な方法は、本明細書に記載された他の図に従って設定されたネットワークノードなどの、無線ネットワーク(たとえばE-UTRAN、NG-RAN)内にセルをサーブするネットワークノード(たとえば基地局、eNB、gNBなど、またはその構成要素)によって行うことができる。
【0143】
例示的な方法は、ブロック1310の動作を含むことができ、ここで、ネットワークノードは1つまたは複数のUEに、ネットワークノードによって伝送された(本明細書のどこかで規定されているような)接続状態のRS用の設定を伝送することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のUEが非接続状態に入る前に接続状態にある間に、設定を伝送することができる。いくつかの実施形態では、設定は、無線ネットワークのセル内のブロードキャスト、または1つもしくは複数のUEへのそれぞれのユニキャストメッセージを介して、の1つに従って、システム情報(SI)として伝送することができる。
【0144】
例示的な方法はまた、ブロック1330の動作を含むことができ、ここで、ネットワークノードは、1つまたは複数のUEが(本明細書のどこかで規定されているような)非接続状態にある間に、設定に関連付けられた1つまたは複数の第1のオケージョン中に接続状態のRSを伝送することができる。いくつかの実施形態では、接続状態のRSは、周期的チャネル状態情報RS(CSI-RS)または周期的追跡RS(TRS)である可能性がある。
【0145】
いくつかの実施形態では、例示的な方法はまた、ブロック1350の動作を含むことができ、ここで、ネットワークノードは、1つまたは複数のUEが非接続状態にある間に、1つまたは複数の第2のオケージョン中に非接続状態のRSを伝送することができる。さらに、(たとえば、ブロック1330で)第1のオケージョン中に接続状態のRSを伝送することは、1つまたは複数のUEが、低電力動作モードに留まり、第2のオケージョン中に非接続状態のRSを受信しないようにすることを容易にする。
【0146】
いくつかの実施形態では、接続状態のRS用の設定は、以下の1つまたは複数の表示を含んでいる。
・1つまたは複数のスクランブリングコード
・時間および周波数ドメインリソース割り当て
・伝送設定インジケータ(TCI)状態
・接続状態のRSの周期性
・1つまたは複数のUEが非接続状態にある間の接続状態のRSの利用可能性
・接続状態のRSが利用可能である参照時間
・設定に対する有効性持続時間
【0147】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のUEが非接続状態にある間に、ブロードキャストシステム情報(SI)を介して設定を伝送することができる。このような実施形態では、参照時間は、UEに対するページングオケージョン(PO)に関連することができる。
【0148】
いくつかの実施形態では、接続状態のRSの利用可能性は、設定によって示された全てのオケージョンに関して、以下の1つとして示すことができる。
・全てのオケージョンで利用可能である。
・各オケージョンでのUE検出に曝される、全てのオケージョンで潜在的に利用可能である。
・全てのオケージョンのサブセットで利用可能であり、サブセットは設定によって、またはサブセットの各オケージョンの直ぐ前にネットワークノードからのレイヤ1シグナリング(たとえば、ページングDCI)によって示されている。
【0149】
いくつかの実施形態では、オケージョンは、以下の1つに基づいて(すなわち、設定によって)示すことができる:絶対タイムスロットおよび/もしくはサブフレーム数;UEによって伝送もしくは受信される他の信号もしくはチャネルのタイミングに対して;または特定のオケージョンを判断することができる関数に入力されたパラメータ。
【0150】
いくつかの実施形態では、オケージョンは、(たとえば、設定内で)接続状態のRSの周期性、および周期性によって示されたオケージョンのサブセットに基づいて示すことができる。これらの実施形態のいくつかでは、周期性はUEに対するページングオケージョンに基づいて示すことができ、オケージョンのサブセットは、1つもしくは複数のUEに対する1つもしくは複数の特定のページングオケージョン、または非接続状態RSの1つもしくは複数の伝送(たとえば、SSBオケージョン)、の1つに直ぐに先行するいくつかの連続したタイムスロットまたはいくつかのミリ秒に基づいて示すことができる。
【0151】
他の実施形態では、オケージョンは、以下、UEに対するページングオケージョン、または非接続状態のRSの伝送(たとえば、SSBオケージョン)、の1つの周期性の倍数に基づいて示すことができる。倍数はたとえば、整数倍数である可能性がある。
【0152】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1340の動作を含むことができ、ここで、ネットワークノードは、(たとえば、設定によって)潜在的に利用可能として示されたオケージョンの少なくとも1つの間に接続状態のRSを伝送しないようにすることができる。言い換えれば、ネットワークノードが(たとえば、ブロック1330において)接続状態のRSを伝送する第1のオケージョンは、潜在的に利用可能として示されたオケージョンより少ないおよび/またはそのサブセットであってもよい。
【0153】
いくつかの実施形態では、設定が有効性持続時間を含んでいる場合、例示的な方法はまた、ブロック1360の動作を含むことができ、ここで、有効性持続時間の終了後に、ネットワークノードは、1つまたは複数のUEに、ネットワークノードによって伝送された接続状態のRS用の別の設定を伝送することができる。この別の設定は、ブロック1310で伝送された設定と同じまたは異なる方法で、上に記載したように、ブロードキャストまたはユニキャストシグナリングを介して伝送することができる。
【0154】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1320の動作も含むことができ、ここで、ネットワークノードは、1つまたは複数のUEに、設定が起動または停止されたかどうかを示す起動信号を伝送することができる。このような実施形態では、接続状態のRSは、設定が起動されたことを示す起動信号に基づいて、(たとえば、ブロック1330において)第1のオケージョン中に伝送することができる。
【0155】
様々な実施形態では、起動信号は、以下の1つまたは複数でネットワークノードによって伝送することができる。
・(たとえば、ブロック1310内の)設定と同じメッセージ
・特定のUEが接続状態にある間の、UEの特定の1つへの接続リリースメッセージ
・1つまたは複数のUEが非接続状態にある間のネットワークノードからのレイヤ1シグナリング(たとえば、ページングDCI)
・無線ネットワークのセル内のSIブロードキャスト
【0156】
これらの実施形態のいくつかでは、設定は、1つまたは複数のUEが接続状態にある間に、1つまたは複数のUEに伝送される複数の接続状態RS設定の1つである。いくつかの実施形態では、設定は接続リリースメッセージ(上に記載)によって起動させることができる、または接続リリースメッセージは、複数の接続状態RS設定からの設定の選択を示すことができる。
【0157】
これらの実施形態のいくつかでは、起動信号は、1つまたは複数のUEに対するページングオケージョン中にページングダウンリンク制御情報(DCI)内のフィールドとして伝送することができる。
【0158】
上に簡単に記したように、前の既存の枠組みでは、SIB内のTRS/CSI-RS設定が変化すると、UEはNWからSI更新メッセージを受信し、その後、UEはSIBを再取得する。これは、不必要にSIBを再取得するためにも特徴を使用していないUEにつながる可能性がある。このおよびその他の課題に対処するために、いくつかの方法および機構を以下に詳細に説明し、これにより、特徴を使用するUEのみが関連するSIBを再取得するように示し、TRS/CSI-RSリソースの利用可能性に気が付くことができる。本文書の以下の議論およびどこかで、TRS/CSI-RSという用語は、「追跡参照信号」という用語と同様に、「接続状態のRS」と交換可能であると考えてもよいことに留意されたい。
【0159】
上に記載した技法に基づく5つのアプローチが、それぞれのいくつかの変更形態とともに、以下に提示される。これらのアプローチは、いくつかの場合では、
図12および
図13に図示された技法の詳細な例、またはその他の場合では、その変更形態を含んでいることを理解されたい。したがって、
図12および
図13に示す方法の説明および変更形態は、以下の解決法および技法に概して適用可能と理解すべきである。さらに、以下の議論はUE活動および挙動に焦点を当てているが、ネットワークによって行われる対応するシグナリング技法はこれらの技法によって直接暗示され、
図13に図示した方法の変更形態であると考えられてもよい。
【0160】
図14Aおよび
図14Bは、それぞれ、SIBを介して追跡参照信号設定情報を受信および提供し(ステップ100および200)、SIBベースまたはL1ベースのシグナリングを介して追跡参照信号利用可能性情報を受信および提供し(ステップ110および210)、ならびに様々な方法を介して追跡参照信号設定情報または追跡参照信号利用可能性情報のいずれか、または両方を再取得するかどうかを判断または示す(ステップ120および220)ための、UEおよびネットワーク(NW)内の高レベル方法を示している。これらの方法は、以下に記載した詳細な技法のために、
図12および
図13に示したより詳細な方法とともに、基準値を提供するものと理解されてもよい。
【0161】
したがって、以下で、アイドルUE(すなわち、RRC_Idle/Inactive状態にあるUE)は、たとえば、既存のSIBまたは専用のSIBの一部として、SIを通して1つまたは複数のTRS/CSI-RSリソース設定を備えているシナリオを検討する。UEは加えて、提供された設定オケージョンにおけるTRS/CSI-RSリソースの利用可能性を黙示的または明示的に示している。すなわち、UEはTRS/CSI-RSが1つまたは複数のオケージョンにおいて現在伝送されているかどうかを知っている。
【0162】
黙示的表示の例は、TRS/CSI-RS設定がSIB内に存在する場合に、伝送されていることも意味することである可能性がある。もう一方では、明示的表示は、SIB内の特定の表示フィールド(たとえば、isPresent)が、1つまたは複数のTRS/CSI-RS設定が伝送されている(たとえば、isPresentが「true」に設定されている場合)またはされていない(たとえば、isPresentが「false」に設定されている場合)ことを示すことである可能性がある。明示的表示は、各TRS/CSI-RS設定、またはこれらのサブセット、または全てに対して別である可能性がある。
【0163】
既存の枠組み内では、SIB内のTRS/CSI-RS設定が変化すると、UEはNWからSI更新メッセージを受信し、その後、UEはSIBを再取得する。これは、不必要にSIBを再取得するためにも特徴を使用していないUEにつながる可能性があり、したがって以下は、特徴を使用するUEのみが関連するSIBを再取得するように示し、TRS/CSI-RSリソースの利用可能性に気が付くことができるいくつかの方法および機構が開示されている。
【0164】
アプローチ1:有効性タイマーでのSIBベース利用可能性シグナリング
いくつかの実施形態では、UEは、SIB内のTRS/CSI-RSの利用可能性を示す、すなわち、UEはSIBからTRS/CSI-RS設定を取得し、さらに、TRS/CSI-RS伝送の利用可能性はまたSIB内で示されている。さらに、利用可能性シグナリングは有効性タイマーTvに関連付けられている。有効性タイマーは、たとえば、設定されたページングサイクルもしくはデフォルトページングサイクルの整数倍数として規定することができる、またはミリ秒もしくは秒で規定することができる。有効性タイマーは、TRS設定フィールドの一部として含まれてもよく、この場合、TRSは、利用可能性表示がSI内に存在した後に、少なくとも時間Tvに対して利用可能であり続ける。別の方法では、有効性タイマーは、TRS利用可能性フィールドの一部として規定されてもよく、ここで、タイマー値は非一定であり、実際の残りの利用可能性窓処理が狭くなるときにカウントダウンされてもよい。TRSはその後また、特定のタイマー値がSI内の利用可能性フィールド内に示された後に、少なくとも時間Tvに利用可能であり続ける。
【0165】
一変更形態では、タイマー値の代わりに、オケージョンカウンタが設定される。これは、特定の種類のタイマー値として考えられてもよく、ここで、「時間」はオケージョンでカウントされる。このカウンタに基づいて、およびオケージョン設定に基づいて、UEはどの時間的ポイントまでNWがTRSに提供するかを知っている。たとえば、SIBは、期間(たとえば、40番目のスロット毎)、およびXに設定されたカウンタに基づいて、潜在的TRSオケージョンを設定してしまってもよい。その後、UEは、TRSが今(または参照点)から先にX*40スロットを提供されることを知っている。
【0166】
有効性タイマーの開始および/または終了はまた、SIメッセージ受信/監視に関連する特定の点、たとえば、SI窓処理の終了、SI窓処理の開始、またはSIメッセージが受信されるスロットに基づくことができる。たとえば、UEはSIBからTRS/CSI-RS設定を受信してもよく、さらに、TRS/CSI-RSは、SI窓処理の終了後に(または、現在のSI窓処理の始めから)、たとえば設定された数(たとえば、10)のデフォルトページングサイクルに対して利用可能であることが示されている。有効性タイマーがSI窓処理の中間で終了する場合、有効性タイマーは、SI窓処理の終了まで伸ばされる、SI窓処理の開始まで減少される、のいずれかであり得る、またはそのままにすることができる、あるいはUEは、有効性情報がSI窓処理の終了まで、または単純に有効性タイマーによって示されたスロット/サブフレーム/SFNに適用されると想定することができる。
【0167】
一例では、このような場合、アイドルUEへのTRS/CSI-RSの提供のための専用SIBは、定期的なSI更新機構から免除される。すなわち、NWは、TRS/CSI-RSの利用可能性が変化したかどうかをUEに示さなくてもよい。このように、電力を節約するための特徴を使用するUEは、有効性タイマーの終了の近くまたは後に、関連するSIBを再取得することによって、利用可能性ステータスを再取得することができる。このようなUEは、タイマー終了の前に起こる最後(最近)のPO監視関連ウェイクアップと併せて、または別の方法では、タイマー終了の後に起こる第1のPO監視関連ウェイクアップと併せて関連SIBコンテンツを読み取り、そのPOに対するTRS利用可能性に頼ることなく、完全に受信した準備プロシージャを行うことが好ましい。より低いUEエネルギー消費につながる選択肢は、TRS、SSS、PO、およびSIB伝送の知られているタイミング関係に基づいて推定される。
【0168】
有効性タイマーは、同じSIBにおけるUEに対するTRS/CSI-RS設定の提供の一部としてまたはこれと共にUEに通信することができる、または別の方法では、たとえば、デフォルト有効性タイマー、たとえば、10のデフォルトページングサイクル、を予め設定することができる。さらに、有効性タイマーは、別にまたはグループベースで、各TRS/CSI-RS設定のために設定することができる、または同じ有効性タイマーは、TRS/CSI-RS設定全てに適用可能であり得る。
【0169】
一例が
図15Aに示されている。例は、システム情報伝送窓処理を示し、ここで、SI-aはTRS設定を搬送するシステム情報であり、SI-bはTRS利用可能性情報を搬送するシステム情報ブロックである。いくつかの実施形態では、SI-aおよびSI-bは、同じSIBである可能性がある。SI-b内の利用可能性情報は、SI窓処理サイズの単位、またはあらゆる他の参照時間単位で設定することができるパラメータ(X)の形である可能性がある。図では、SI窓処理の単位として示され、取得したSI-b内のX(=4)の値は、TRSが対応する数のSI窓処理に対して利用可能であることをUEに通知する。たとえば、UEがSI窓処理n内でX=4を取得した場合、TRSはSI窓処理n、n+1、n+2、n+3で利用可能であることが知られている。もちろん、NWはその後の窓処理(たとえば、n+1、n+2など)でSI-b伝送においてXの値を更新することができる。節電に興味があるUEは、必要に応じてであるが、SI-aを取得するより頻繁に、SI-bを取得することができる。
【0170】
TRS設定情報を含むSIは、はるかによりゆっくり変化し、したがって、システム情報の他の部分(たとえば、他のIE)と組み合わせることができるが、利用可能性情報はよりしばしば変化してもよく、したがって、ペイロードサイズと、(SI伝送窓処理内での)伝送スケジュールの両方で、はるかにより小型にすることができる。いくつかの実施形態では、UEは、TRS設定情報(たとえば、時間/周波数リソース、周期性およびオフセット、スクランブリング識別子などの1つまたは複数を含むTRSオケージョンの設定)を備えた第1のシステム情報ブロックを取得する。UEはまた、設定されたTRSに関連付けられた利用可能性シグナリングを備えたシステム情報ブロックを取得し、利用可能性シグナリングは、設定されたTRSに関連付けられたTRSが少なくとも1つまたは複数のTRSオケージョン内で伝送されているまたは伝送されていないかどうかを示す。第1のSI窓処理内に示された利用可能性シグナリングは、設定されたまたは明示的に示された持続時間で第2の窓処理(TRS利用可能性窓処理)内にTRSの利用可能性/非利用可能性を示すことができる。たとえば、第2の窓処理の単位は、SI窓処理長さもしくはその倍数、または参照ページングサイクル長さ(たとえば、1.28秒毎)もしくはその倍数、SFNの倍数で与えられた別の設定された時間の長さもしくはシステムフレーム数(SFN)によって与えることができる。第2の窓処理の開始は、第1のSI窓処理の開始/終了、またはSFN0で始まるグリッドに対してである可能性がある。
【0171】
一例では、設定されたTRSに関連付けられた利用可能性シグナリングを備えたシステム情報ブロックは、第1のシステム情報ブロックとは異なる第2のSIブロックである。いくつかのシナリオでは、NWは、非利用可能性を示すために第2のSIブロックを伝送しなくてもよい。たとえば、
図15Aでは、SI窓処理n+4内で、NWは0に設定されたXでSI-bを伝送するが、その窓処理内のSI-bの伝送を省略することもでき、UEは利用可能性シグナリングがないとしてSI-b検出がないと想定してもよい。
【0172】
アプローチ2:専用のショートメッセージを使用したSIBベース利用可能性シグナリング変化
他の実施形態では、UEは、利用可能性ステータスまたはTRS/CSI-RS設定が変化し、したがって、UEが最も最新の利用可能性ステータスに気が付くために関連するSIBを再取得しなければならないことを示す、(ページングDCIとして伝送される)ショートメッセージとして専用の表示を受信する。この目的で使用することができるショートメッセージ内に現在5つの予約されたビットがある。たとえば、追加のビットフィールドは、TRS/CSI-RS利用可能性/設定変化を示すために使用することができる。追加のビットフィールドは、たとえば、SIB内のTRS/CSI-RS設定提供の一部として、高位レイヤシグナリングで設定する、または予め設定することができる、すなわち、特徴がSIB内に存在する場合、追加のビットフィールドが特徴を使用するUEに適用可能である、のいずれかが可能である。このアプローチの利点は、特徴を使用しないUEは単に、ショートメッセージ内のTRS関連ビットを無視し、何もしないことである。
【0173】
一例では、ショートメッセージ内の1ビットは、TRS/CSI-RS設定の1つまたはその利用可能性が変化したことをUEに伝えるために使用される。このようなショートメッセージインジケータの例が、以下の表8に示され、ビット#4はTRS/CSI-RS設定/利用可能性に関してシグナリングをサポートするように組み込まれた新しい機能性を示している。
【0174】
別の例では、UEは、TRS/CSI-RS設定またはTRS/CSI-RS利用可能性のいずれかが変化したかどうかを明らかに伝えられることができる。このようなショートメッセージインジケータの一例が、以下に(ビット4および5を使用して)表9に示されている。
【0175】
別の例では、UEはさらに、個別のTRS/CSI-RS設定またはこれらのグループの利用可能性ステータス変化を別に示すことができる。
【0176】
このアプローチの専用のショートメッセージは、既存のページングDCI機構を使用して伝送することができる、すなわち、UEはショートメッセージを含むそのPO内のP-RNTIでスクランブリングされたPDCCHを受信する。別の方法では、UEは、別のDCI、たとえば、そのPOに先行するページング早期インジケータの一部としてショートメッセージを受信してもよい。
【0177】
アプローチ3:ショートメッセージ内での利用可能性ステータス表示
いくつかの実施形態では、UEはショートメッセージとして専用の表示を受信する。ショートメッセージは、TRS利用可能性ステータスを直接示してもよい、すなわち、利用可能性ステータスが変化する毎に、実際のステータスはショートメッセージ内のビットフィールド内で反映される。一例が表10に示されている。
【0178】
別の方法では、「示されたステータスに変化したTRS/CSI-RS利用可能性」有効性は、次のショートメッセージオケージョンまで延ばされる代わりに、前に取得したTRS/CSI-RS SIB内に設定された期間(タイマー、カウンタなどである)に対して延ばされる。
【0179】
アプローチ3は、アプローチ2と組み合わされてもよく、それによって、追加のビット位置は、TRS関連SIB、設定infoおよび/または利用可能性infoを再取得する必要性を示している。
【0180】
最近のショートメッセージを受信することなくアイドルモード動作に入るUEは、最初に、TRS利用可能性ステータスを含むTRS関連infoをSIBから取得してもよく、TRS利用可能性ステータスをトリガするために将来のショートメッセージを使用してもよい。UEが利用可能性ステータス変化infoを搬送してもよいショートメッセージをなくすことが起こる可能性がある。あるPOでは、UEは利用可能であるTRSに頼るが、TRSが検出されない場合、UEは真の利用可能性ステータスに再位置合わせするために関連SIBを再取得してもよい。
【0181】
アプローチ4:TRS非検出カウンタを使用したSIBベース利用可能性シグナリング
本実施形態では、NWはTRS/CSI-RS関連SIB内に非検出カウンタ(たとえば、カウンタ_nd)を設定する。UEがこのSIBを受信する時点から(または、上記態様で記載したように、特定の参照時間に対して)、UEは、さらにあらゆる時間的ポイントで、UEがカウンタ_ndのその後のオケージョン内であらゆるTRSを検出しない場合を除いて、次に設定されるオケージョン内でTRSがNWによって提供されることを想定する。たとえば、カウンタ_ndは、NWによって3に設定されると想定する。これは、あらゆる時間的ポイントで、UEが3つのback-to-backオケージョンでTRSを検出しない場合に、UEはその後、TRSがNWによってもはや提供されないことを想定するものとすることを意味している。UEはその後、TRS設定/存在について更新情報を得るために、上記態様に従う(たとえば、SIBを再捕捉する、ショートメッセージを受信するなど)ものとする。もう一方では、UEは2つのその後のオケージョン内でTRSを検出しないが、第3のその後のオケージョン内でTRSを検出する場合、カウンタはリセットされる。
【0182】
関連するアプローチでは、カウンタ_nd設定は、他の実施形態で記載された有効性タイマー/カウンタと組み合わされる。このような場合、どの条件が最初にそのように満足される(非検出または有効性終了)かは、UEによって、TRS/CSI-RSが利用可能ではなく、設定/利用可能性情報をUEによって再取得する必要があると解釈されるものとする。
【0183】
アプローチ5:窓処理を使用したL1ベース利用可能性シグナリング
このアプローチでは、システム情報はTRS設定情報を含んでいる。また、TRS利用可能性シグナリングに関する設定情報を含んでいる。たとえば、システム情報(SI-a)は、TRS利用可能性窓処理開始およびTRSA窓処理長さを含むTRS利用可能性窓処理設定を示すことができる。TRS利用可能性窓処理開始は、システムフレーム数(SFN)の単位で規定することができるTRSA窓処理、SI窓処理などの開始に関する情報を含んでいる。TRSA窓処理長さは、TRS利用可能性/非利用可能性情報が変化しないままである、または(TRSの利用可能性/非利用可能性の)特定の表示が全体の窓処理に適用可能である(特定の開始点で始まる)窓処理を示している。このTRSA窓処理はしたがって、利用可能性/非利用可能性情報に対する有効期間の一例と考えることができることが分かる。システム情報はまた、実際の利用可能性表示が所与の窓処理に利用可能である場合に通知するパラメータを示すことができる。たとえば、このパラメータは、ページングDCI、またはページング早期表示(PEI)などのDCIのタイプを示すことができ、さらに、DCIまたはPEI内のフィールドを示すことができる。一例では、フィールドは変数Xによって示すことができ、所与のTRSA窓処理(たとえば、m)内のXの特定の値でのDCIの受信は、TRSA窓処理mに対するX窓処理用のそのTRS利用可能性を示している。たとえば、UEがX=4を示すTRSA窓処理m+1内でDCIを受信する場合、UEはTRSがTRSA窓処理m、m+1、m+2、m+3などに存在すると想定することができる。これらの例では、その後、利用可能性情報に対する有効期間は、変数XのTRSA窓処理長さ倍である。一例が
図15Bに示されている。別の例では、Xは現在の窓処理(m)およびいくつかの将来の窓処理(たとえば、2ビットのビットマップの場合窓処理m+1)に対する利用可能性/非利用可能性を示すビットマップである可能性がある。
【0184】
TRSA窓処理設定は、PEIおよびページングDCIのために別にまたは独立して設定することができる。
【0185】
いくつかの実施形態では、UEは、TRS設定情報(たとえば、時間/周波数リソース、周期性およびオフセット、スクランブリング識別子などの1つまたは複数を含むTRSオケージョンの設定)を備えた第1のシステム情報ブロックを取得する。UEはまた、設定されたTRSに関連付けられた利用可能性シグナリングに関する情報を取得し、利用可能性シグナリングは、設定されたTRSに関連付けられたTRSが少なくとも1つまたは複数のTRSオケージョン内で伝送されているまたは伝送されていないかどうかを示す。第1の窓処理(たとえば、TRS利用可能性シグナリング窓処理)内に示された利用可能性シグナリングは、設定されたまたは明示的に示された持続時間で第2の窓処理(たとえば、TRS利用可能性窓処理)内にTRSの利用可能性/非利用可能性を示すことができる。たとえば、第1および/または第2のウィンドウの単位は、SI窓処理長さもしくはその倍数、または参照ページングサイクル長さ(たとえば、1.28秒毎)もしくはその倍数、SFNの倍数で与えられた別の設定された時間の長さもしくはシステムフレーム数(SFN)によって与えることができる。第2の窓処理の開始は、第1の窓処理の開始/終了に対して、またはSFN0からである可能性がある。
【0186】
一例では、第1の窓処理内に示された利用可能性シグナリングは、ページングPDCCHメッセージ(たとえば、DCI内の1つまたは複数の予約されたビット)などのDCI内のフィールドの1つまたは複数を介して、またはページング早期インジケータ(PEI)を介してである可能性がある。いくつかの場合では、第1および第2の窓処理は同じ持続時間であってもよく、第1の窓処理持続時間内で受信された利用可能性シグナリング情報は1つまたは多数の第2の窓処理内で利用可能性/非利用可能性に当てはまる。いくつかの場合、第2の窓処理は第1の窓処理より大きくてもよい。
様々な実施形態が、上記では方法、技法、および/またはプロシージャに関して記載されたが、そのような方法、技法、および/またはプロシージャが、様々なシステム、通信デバイス、コンピューティングデバイス、制御デバイス、装置、非一時的コンピュータ可読媒体、コンピュータプログラム製品などにおいて、ハードウェアとソフトウェアとの様々な組合せによって具現化することができることを、当業者は容易に認識するだろう。
【0187】
図16は、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)1699と5Gコア(5GC)1698とを含む例示的な5Gネットワークアーキテクチャの高レベル図を示す。図に示すように、NG-RAN1699は、それぞれのXnインターフェースを介して互いに相互接続されたgNB1610(たとえば1610a、1610b)およびng-eNB1620(たとえば1620a、1620b)を含むことができる。また、gNBおよびng-eNBは、NGインターフェースを介して5GC1698に、より具体的には、それぞれのNG-Cインターフェースを介してAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能)1630(たとえば、AMF1630a、1630b)に、ならびに、それぞれのNG-Uインターフェースを介してUPF(ユーザプレーン機能)1640(たとえば、UPF1640a、1640b)に、接続される。その上、AMF1630a、1630bは、1つまたは複数のポリシ制御機能(PCF、たとえば、PCF1650a、1650b)およびネットワーク公開機能(NEF、たとえば、NEF1660a、1660b)と通信することができる。
【0188】
gNB1610はそれぞれ、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、またはこれらの組合せを含むNR無線インターフェースをサポートすることができる。対照的に、ng-eNB1620のそれぞれは、LTE無線インターフェースをサポートすることができるが、(
図1に示すものなどの)従来のLTE eNBと異なり、NGインターフェースを介して5GCに接続することができる。gNBおよびng-eNBはそれぞれ、
図16に例として示したセル1611a、1611bおよび1621a、1621bを含む、1つまたは複数のセルを含む地理的カバレッジ・エリアをサーブすることができる。gNBおよびng-eNBはまた、それぞれのセル内にカバレッジを提供するために様々な方向性ビームを使用することができる。中に置かれている特定のセルによって、UE1605は、それぞれ、NRまたはLTE無線インターフェースを介してその特定のセルをサーブするgNBまたはng-eNBと通信することができる。
【0189】
図16に示すgNBは、中央(または、集中)ユニット(CUまたはgNB-CU)と、論理ノードとして見ることができる、1つまたは複数の分散(または、分散型)ユニット(DUまたはgNB-DU)とを含むことができる。CUは高位レイヤプロトコルをホスティングし、低位レイヤプロトコルをホスティングし、gNB機能の様々なサブセットを含むことができるDUの動作を制御することなどの様々なgNB機能を行う。CUおよびDUはそれぞれ、処理回路、通信インターフェース回路(たとえば、Xn、NG、無線などのインターフェースを介した通信用)、および電源回路を含む、それぞれの機能を行うために必要な様々な回路を含むことができる。さらに、用語「中央ユニット(central unit)」および「集中ユニット(centralized unit)」は交換可能に使用することができ、用語「分散ユニット(distributed unit)」および「分散型ユニット(decentralized unit)」も同様である。
【0190】
CUは、それぞれのF1論理インターフェース上でその関連付けられたDUに接続する。CUおよび関連付けられたDUは、gNBとして他のgNBおよび5GCに見えるだけであり、たとえば、F1インターフェースはCUを越えて見えない。CUは、F1アプリケーション部プロトコル(F1-AP)、ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)、GPRSトネリングプロトコル(GTP)、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、インターネットプロトコル(IP)、および無線リソース制御(RCC)プロトコルなどの高位レイヤプロトコルをホスティングすることができる。対照的に、DUは無線リンク制御(RLC)、媒体アクセス制御(MAC)、および物理レイヤ(PHY)プロトコルなどの低位レイヤプロトコルをホスティングすることができる。
【0191】
しかし、MACおよびPHYと一緒に、DU内でRLCプロトコルの残りの部分をホスティングしながら、CU内でRRC、PDCPおよびRLCプロトコルの一部をホスティングすること(たとえば、自動再伝送要求(ARQ)機能)などのCUとDUの間のプロトコル分散の他の変更形態が存在し得る。いくつかの実施形態では、CUはRRCおよびPDCPをホスティングすることができ、ここで、PDCPはUPトラフィックおよびCPトラフィックの両方をハンドリングすることが想定されている。それにも関わらず、他の例示的な実施形態は、CU内の特定のプロトコルおよびDU内の特定のその他をホスティングすることによって、他のプロトコル分割をそれだけ利用してもよい。
【0192】
図17は、他の図を参照しながら上記で説明されたものを含む、本開示の様々な実施形態による例示的な無線デバイスまたはユーザ機器(UE)1700(以下では「UE1700」と呼ばれる)のブロック図を示す。たとえば、UE1700は、本明細書に記載された例示的な方法のうちの1つまたは複数に対応する動作を実施するための、コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行することによって設定することができる。
【0193】
UE1700は、並列アドレスおよびデータバス、シリアルポート、あるいは当業者に知られている他の方法および/または構造を備えることができる、バス1770を介してプログラムメモリ1720および/またはデータメモリ1730に動作可能に接続することができるプロセッサ1710(「処理回路」とも呼ばれる)を含むことができる。プログラムメモリ1720は、プロセッサ1710によって実行されたとき、本明細書で説明される様々な例示的な方法に対応する動作を含む様々な動作を実施するようにUE1700を設定し、および/またはUE1700がそれらの動作を実施することを容易にすることができる、(
図17ではまとめてコンピュータプログラム製品1721として示されている)ソフトウェアコード、プログラム、および/または命令を記憶することができる。そのような動作の一部として、またはそのような動作に加えて、そのような命令の実行は、5G/NR、LTE、LTE-A、UMTS、HSPA、GSM、GPRS、EDGE、1xRTT、CDMA2000、802.11 WiFi、HDMI、USB、Firewireなどとして一般に知られているものなど、3GPP、3GPP2、またはIEEEによって規格化された1つまたは複数の無線通信プロトコル、あるいは無線トランシーバ1740、ユーザインターフェース1750、および/または制御インターフェース1760とともに利用され得る任意の他の現在または将来のプロトコルを含む、1つまたは複数の有線または無線の通信プロトコルを使用して通信するようにUE1700を設定し、および/またはUE1700がそれらのプロトコルを使用して通信することを容易にすることができる。
【0194】
別の例として、プロセッサ1710は、(たとえば、NRおよび/またはLTEのために)3GPPによって規格化されたMAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコルに対応する、プログラムメモリ1720に記憶されたプログラムコードを実行することができる。さらなる例として、プロセッサ1710は、無線トランシーバ1740とともに、直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、およびシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)など、対応するPHYレイヤプロトコルを実装する、プログラムメモリ1720に記憶されたプログラムコードを実行することができる。別の例として、プロセッサ1710は、無線トランシーバ1740とともに、他の互換デバイスおよび/またはUEとのD2D(device-to-device)通信を実装するプログラムメモリ1720に記憶されたプログラムコードを実行することができる。
【0195】
プログラムメモリ1720は、無線トランシーバ1740、ユーザインターフェース1750、および/または制御インターフェース1760など、様々な構成要素を設定および制御することを含む、UE1700の機能を制御するためにプロセッサ1710によって実行されるソフトウェアコードも含むことができる。プログラムメモリ1720は、本明細書に記載された例示的な方法のいずれかを具現化するコンピュータ実行可能命令を備える、1つまたは複数のアプリケーションプログラムおよび/またはモジュールも備えることができる。このようなソフトウェアコードは、たとえば、実装される方法ステップによって規定される所望の機能性が保持される限り、たとえば、Java、C++、C、Objective C、HTML、XHTML、機械コード、およびアセンブラなど、任意の知られているまたは将来の開発されるプログラミング言語を使用して指定されるか、または書き込まれ得る。追加として、または代替として、プログラムメモリ1720は、UE1700からリモートにある外部ストレージ構成(図示せず)を備えることができ、その外部ストレージ構成から、命令は、そのような命令の実行を可能にするように、UE1700内に位置するかまたはUE1700に取外し可能に結合されたプログラムメモリ1720にダウンロードされ得る。
【0196】
データメモリ1730は、本明細書に記載された例示的な方法のいずれかに対応するかまたはそのいずれかを含む動作を含む、UE1700のプロトコル、設定、制御、および他の機能において使用される変数を、プロセッサ1710が記憶するためのメモリエリアを含むことができる。その上、プログラムメモリ1720および/またはデータメモリ1730は、不揮発性メモリ(たとえばフラッシュメモリ)、揮発性メモリ(たとえばスタティックRAMまたはダイナミックRAM)、またはそれらの組合せを含むことができる。さらに、データメモリ1730は、1つまたは複数のフォーマットのリムーバブルメモリカード(たとえば、SDカード、メモリスティック、コンパクトフラッシュなど)が挿入および取り外され得る、メモリスロットを備えることができる。
【0197】
プロセッサ1710が、上記で説明された機能性の一部分を各々が実装する、(たとえばマルチコアプロセッサを含む)複数の個々のプロセッサを含むことができることを、当業者は認識されよう。そのような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラムメモリ1720およびデータメモリ1730に共通に接続されるか、あるいは複数の個々のプログラムメモリおよび/またはデータメモリに個々に接続され得る。より一般的には、UE1700の様々なプロトコルおよび他の機能が、限定はしないが、アプリケーションプロセッサ、信号プロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、固定および/またはプログラマブルデジタル回路、アナログベースバンド回路、無線周波数回路、ソフトウェア、ファームウェア、ならびにミドルウェアを含む、ハードウェアとソフトウェアとの異なる組合せを含む多くの異なるコンピュータ構成において実装され得ることを、当業者は認識されよう。
【0198】
無線トランシーバ1740は、UE1700が、同様の無線通信規格および/またはプロトコルをサポートする他の機器と通信することを容易にする、無線周波数送信機および/または受信機の機能性を含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、無線トランシーバ1740は、UE1700が、3GPPおよび/または他の標準化団体による規格化のために提案された様々なプロトコルおよび/または方法に従って通信することを可能にする、1つまたは複数の送信機と1つまたは複数の受信機とを含む。たとえば、そのような機能性は、他の図に関して本明細書で説明されるような、OFDM、OFDMA、および/またはSC-FDMA技術に基づくPHYレイヤを実装するために、プロセッサ1710と協働して動作することができる。
【0199】
いくつかの例示的な実施形態では、無線トランシーバ1740は、UE1700が、3GPPによって公表された規格に従って様々なLTE、LTEアドバンスト(LTE-A)、および/またはNRネットワークと通信することを容易にすることができる、1つまたは複数の送信機と1つまたは複数の受信機とを含む。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、無線トランシーバ1740は、UE1700が、同じく3GPP規格に従って様々なNR、NR-U、LTE、LTE-A、LTE-LAA、UMTS、および/またはGSM/EDGEネットワークと通信するために必要な、回路、ファームウェアなどを含む。いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1740は、UE1700と他の互換性のあるデバイスとの間のD2D通信をサポートする回路を含むことができる。
【0200】
いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1740は、UE1700が、3GPP2規格に従って様々なCDMA2000ネットワークと通信するために必要な、回路、ファームウェアなどを含む。いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1740は、2.4GHz、5.6GHz、および/または60GHzの領域中の周波数を使用して動作するIEEE802.11 WiFiなど、未ライセンス周波数帯域中で動作する無線技術を使用して通信することを可能とすることができる。いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1740は、IEEE802.3イーサネット技術を使用することなどによる有線通信が可能であるトランシーバを含むことができる。これらの実施形態の各々に特有の機能性は、データメモリ1730と連携する、および/またはデータメモリ1730によってサポートされる、プログラムメモリ1720に記憶されたプログラムコードを実行するプロセッサ1710など、UE1700中の他の回路に結合され得、および/または他の回路によって制御され得る。
【0201】
ユーザインターフェース1750は、UE1700の特定の実施形態に応じて様々な形態をとることができるか、またはまったくUE1700にないことがある。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1750は、マイクロフォン、ラウドスピーカー、スライド可能ボタン、押下可能なボタン、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、機械的または仮想キーパッド、機械的または仮想キーボード、および/あるいはモバイルフォン上で一般に見られる任意の他のユーザインターフェース特徴を備えることができる。他の実施形態では、UE1700は、より大きいタッチスクリーンディスプレイを含むタブレットコンピューティングデバイスを備えることができる。そのような実施形態では、ユーザインターフェース1750の機械的特徴のうちの1つまたは複数が、当業者によく知られているように、タッチスクリーンディスプレイを使用して実装される同等のまたは機能的に等価な仮想ユーザインターフェース特徴(たとえば、仮想キーパッド、仮想ボタンなど)によって置き換えられ得る。他の実施形態では、UE1700は、特定の例示的な実施形態に応じて統合されるか、デタッチされるか、または着脱可能であり得る、機械的キーボードを備える、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーションなど、デジタルコンピューティングデバイスであり得る。そのようなデジタルコンピューティングデバイスはタッチスクリーンディスプレイを備えることもできる。タッチスクリーンディスプレイを有するUE1700の多くの例示的な実施形態は、本明細書に記載されるかまたはさもなければ当業者に知られている例示的な方法に関係する入力など、ユーザ入力を受信することが可能である。
【0202】
いくつかの実施形態では、UE1700は、UE1700の特徴および機能によって様々なやり方で使用され得る、配向センサーを含むことができる。たとえば、UE1700は、配向センサーの出力を使用して、UE1700のタッチスクリーンディスプレイの物理的配向をユーザがいつ変化させたかを判断することができる。配向センサーからの指示信号が、UE1700上で実行する任意のアプリケーションプログラムにとって利用可能であり得、その結果、アプリケーションプログラムは、指示信号がデバイスの物理的配向の約170度変化を指示したとき、自動的にスクリーンディスプレイの配向を(たとえば、縦方向から横方向に)変えることができる。この例示的な様式では、アプリケーションプログラムは、デバイスの物理的配向にかかわらず、スクリーンディスプレイを、ユーザが読める様式に維持することができる。さらに、配向センサーの出力は、本開示の様々な例示的な実施形態とともに使用され得る。
【0203】
UE1700の制御インターフェース1760が、UE1700の特定の例示的な実施形態、ならびにUE1700が通信および/または制御することが意図される他のデバイスの特定のインターフェース要件の特定の例示的な実施形態に応じて、様々な形態をとることができる。たとえば、制御インターフェース1760は、RS-232インターフェース、USBインターフェース、HDMIインターフェース、Bluetoothインターフェース、IEEE(「Firewire」)インターフェース、I2Cインターフェース、PCMCIAインターフェースなどを備えることができる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、制御インターフェース1760は、上記で説明されたように、IEEE802.3イーサネットインターフェースを備えることができる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、制御インターフェース1760は、たとえば、1つまたは複数のデジタルアナログ変換器(DAC)および/またはアナログデジタル変換器(ADC)を含む、アナログインターフェース回路を備えることができる。
【0204】
特徴、インターフェース、および無線周波数通信規格の上記のリストが、例にすぎず、本開示の範囲を限定しないことを、当業者は認識することができる。言い換えれば、UE1700は、たとえば、ビデオカメラおよび/または静止画像カメラ、マイクロフォン、メディアプレーヤおよび/またはレコーダなどを含む、
図17に示されているものよりも多くの機能性を備えることができる。その上、無線トランシーバ1740は、Bluetooth、GPS、および/または他のものを含む追加の無線周波数通信規格を使用して通信するために必要な回路を含むことができる。その上、プロセッサ1710は、そのような追加の機能性を制御するために、プログラムメモリ1720に記憶されたソフトウェアコードを実行することができる。たとえば、GPS受信機から出力された方向性速度および/または位置推定値が、本明細書に記載されたあらゆる例示的な実施形態(たとえば、方法の)に対応するおよび/またはそれらを具現化するあらゆるプログラムコードを含む、UE1700上で実行する任意のアプリケーションプログラムにとって利用可能であり得る。
【0205】
図18は、他の図を参照しながら上記で説明されたものを含む、本開示の様々な実施形態による例示的なネットワークノード1800のブロック図を示す。たとえば、例示的なネットワークノード1800は、本明細書に記載される例示的な方法のうちの1つまたは複数に対応する動作を実施するための、コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行することによって設定され得る。いくつかの例示的な実施形態では、ネットワークノード1800は、基地局、eNB、gNB、またはそれらの1つもしくは複数の構成要素を備えることができる。たとえば、ネットワークノード1800は、3GPPによって指定されたNR gNBアーキテクチャによる中央ユニット(CU)および1つまたは複数の分散ユニット(DU)として設定され得る。より一般的には、ネットワークノード1800の機能性は、様々な物理デバイスおよび/または機能ユニット、モジュールなどにわたって分散され得る。
【0206】
ネットワークノード1800は、並列アドレスおよびデータバス、シリアルポート、あるいは当業者に知られている他の方法および/または構造を含むことができるバス1870を介してプログラムメモリ1820およびデータメモリ1830に動作可能に接続されたプロセッサ1810(「処理回路」とも呼ばれる)を含むことができる。
【0207】
プログラムメモリ1820は、プロセッサ1810によって実行されたとき、本明細書で説明される様々な例示的な方法に対応する動作を含む様々な動作を実施するようにネットワークノード1800を設定し、および/またはネットワークノード1800がそれらの動作を実施することを容易にすることができる、(
図18ではまとめてコンピュータプログラム製品1821として示されている)ソフトウェアコード、プログラム、および/または命令を記憶することができる。そのような動作の一部として、および/またはそのような動作に加えて、プログラムメモリ1820は、ネットワークノード1800を、3GPPによってLTE、LTE-A、および/またはNR用に規格化されたPHY、MAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコル、あるいは無線ネットワークインターフェース1840および/またはコアネットワークインターフェース1850とともに利用される任意の他の高位レイヤ(たとえばNAS)プロトコルのうちの1つまたは複数などの他のプロトコルまたはプロトコルレイヤを使用して1つまたは複数の他のUEまたはネットワークノードと通信するように設定すること、および/またはネットワークノード1800がこの通信を容易にすることができる、プロセッサ1810によって実行されるソフトウェアコードを含むこともできる。例として、3GPPによって規格化されたように、コアネットワークインターフェース1850はS1インターフェースまたはNGインターフェースを備えることができ、無線ネットワークインターフェース1840はUuインターフェースを備えることができる。プログラムメモリ1820は、無線ネットワークインターフェース1840およびコアネットワークインターフェース1850など、様々な構成要素を設定および制御することを含む、ネットワークノード1800の機能を制御するためにプロセッサ1810によって実行されるソフトウェアコードを備えることもできる。
【0208】
データメモリ1830は、ネットワークノード1800のプロトコル、設定、制御、および他の機能において使用される変数を、プロセッサ1810が記憶するためのメモリエリアを備えることができる。プログラムメモリ1820およびデータメモリ1830は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、揮発性メモリ(たとえば、スタティックRAMまたはダイナミックRAM)、ネットワークベース(たとえば、「クラウド」)ストレージ、またはそれらの組合せを備えることができる。プロセッサ1810が、上記で説明された機能性の一部分を各々が実装する、複数の個々のプロセッサ(図示せず)を含むことができることを、当業者は認識されよう。そのような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラムメモリ1820およびデータメモリ1830に共通に接続されるか、あるいは複数の個々のプログラムメモリおよび/またはデータメモリに個々に接続され得る。より一般的には、ネットワークノード1800の様々なプロトコルおよび他の機能が、限定はしないが、アプリケーションプロセッサ、信号プロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、固定デジタル回路、プログラマブルデジタル回路、アナログベースバンド回路、無線周波数回路、ソフトウェア、ファームウェア、およびミドルウェアを含む、ハードウェアとソフトウェアとの多くの異なる組合せにおいて実装され得ることを、当業者は認識されよう。
【0209】
無線ネットワークインターフェース1840は、送信機と、受信機と、信号プロセッサと、ASICと、アンテナと、ビームフォーミングユニットと、ネットワークノード1800が、いくつかの実施形態において、複数の互換性があるユーザ機器(UE)などの他の機器と通信することを可能にする、他の回路とを備えることができる。いくつかの実施形態では、インターフェース1840は、ネットワークノード1800が衛星通信ネットワークの互換性のある人工衛星と通信することを可能にすることもできる。いくつかの例示的な実施形態では、無線ネットワークインターフェース1840は、LTE、LTE-A、LTE-LAA、NR、NR-Uなどのために3GPPによって規格化された、PHY、MAC、RLC、PDCP、および/またはRRCレイヤプロトコル、本明細書において上記で説明されたようなそれらのプロトコルの改善、あるいは無線ネットワークインターフェース1840とともに利用される任意の他の高位レイヤプロトコルなど、様々なプロトコルまたはプロトコルレイヤを備えることができる。本開示のさらなる例示的な実施形態によれば、無線ネットワークインターフェース1840は、OFDM、OFDMA、および/またはSC-FDMA技術に基づくPHYレイヤを備えることができる。いくつかの実施形態では、そのようなPHYレイヤの機能性は、無線ネットワークインターフェース1840と(メモリ1820中のプログラムコードを含む)プロセッサ1810とによって協働的に提供され得る。
【0210】
コアネットワークインターフェース1850は、送信機と、受信機と、ネットワークノード1800が、いくつかの実施形態において、回線交換(CS)コアネットワークおよび/またはパケット交換コア(PS)ネットワークなどのコアネットワーク中の他の機器と通信することを可能にする、他の回路とを備えることができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1850は、3GPPによって規格化されたS1インターフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1850は、3GPPによって規格化されたNGインターフェースを備えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、コアネットワークインターフェース1850は、当業者に知られている、GERAN、UTRAN、EPC、5GC、およびCDMA2000コアネットワーク中で見られる機能性を備える、1つまたは複数のAMF、SMF、SGW、MME、SGSN、GGSN、および他の物理デバイスへの1つまたは複数のインターフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、これらの1つまたは複数のインターフェースは単一の物理インターフェース上で一緒に多重化され得る。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1850の下位レイヤが、非同期転送モード(ATM)、インターネットプロトコル(IP)オーバーイーサネット、光ファイバー上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線機、あるいは当業者に知られている他の有線または無線の伝送技術のうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0211】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード1800が含み得るハードウェアおよび/またはソフトウェアは、ネットワークノード1800を、他のeNB、gNB、ng-eNB、en-gNB、IABノードなどのRANにおける他のネットワークノードと通信するように設定し、および/またはネットワークノード1800が他のネットワークノードと通信するのを容易にする。そのようなハードウェアおよび/またはソフトウェアは、無線ネットワークインターフェース1840および/またはコアネットワークインターフェース1850の一部であり得、または別個の機能ユニット(図示せず)であり得る。たとえば、3GPPによって規格化されているように、そのようなハードウェアおよび/またはソフトウェアは、ネットワークノード1800を、X2またはXnのインターフェースを介して他のRANノードと通信するように設定すること、および/またはネットワークノード1800が他のRANノードと通信するのを容易にすることができる。
【0212】
OA&Mインターフェース1860が、送信機と、受信機と、ネットワークノード1800が、ネットワークノード1800に動作可能に接続された他のネットワーク機器の運用、管理、およびネットワークノード1800の保守のための外部ネットワーク、コンピュータ、データベースなどと通信することを可能にする、他の回路とを備えることができる。OA&Mインターフェース1860の下位レイヤが、非同期転送モード(ATM)、インターネットプロトコル(IP)オーバーイーサネット、光ファイバー上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線機、あるいは当業者に知られている他の有線または無線の伝送技術のうちの1つまたは複数を備えることができる。その上、いくつかの実施形態では、無線ネットワークインターフェース1840と、コアネットワークインターフェース1850と、OA&Mインターフェース1860とのうちの1つまたは複数が、上記にリストされた例のように、単一の物理インターフェース上で一緒に多重化され得る。
【0213】
図19は、本開示の1つまたは複数の例示的な実施形態による、ホストコンピュータとユーザ機器(UE)との間のオーバーザトップ(OTT)データサービスを提供するように設定された例示的な通信ネットワークのブロック図である。UE1910が、無線インターフェース1920上で無線アクセスネットワーク(RAN)1930と通信することができ、これは、たとえば、LTE、LTE-A、および5G/NRを含む、上記で説明されたプロトコルに基づき得る。たとえば、UE1910は、上記で説明された他の図に示されているように設定および/または構成され得る。
【0214】
RAN1930は、ライセンス済みスペクトル帯で動作可能な1つまたは複数の地上ネットワークノード(たとえば基地局、eNB、gNB、コントローラなど)、ならびに(たとえばLAAまたはNR-U技術を使用して)2.4GHz帯および/または5GHz帯などの未ライセンススペクトルで動作可能な1つまたは複数のネットワークノードを含むことができる。そのような場合、RAN1930を備えるネットワークノードは、ライセンス済みスペクトルおよび未ライセンススペクトルを使用して協働して動作することができる。いくつかの実施形態では、RAN1930は、衛星アクセスネットワークを備える1つまたは複数の人工衛星を含むかまたはこれと通信することができる。
【0215】
RAN1930は、上記で説明された様々なプロトコルおよびインターフェースに従ってコアネットワーク1940とさらに通信することができる。たとえば、RAN1930を備える1つまたは複数の装置(たとえば、基地局、eNB、gNBなど)が、上記で説明されたコアネットワークインターフェース1950を介してコアネットワーク1940と通信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、RAN1930およびコアネットワーク1940は、上記で説明された他の図に示されているように設定および/または構成され得る。たとえば、E-UTRAN1930を備えるeNBは、S1インターフェースを介してEPCコアネットワーク1940と通信することができる。別の例として、NG-RAN1930を備えるgNBおよびng-eNBは、NGインターフェースを介して5GCコアネットワーク1930と通信することができる。
【0216】
コアネットワーク1940は、さらに、当業者に知られている様々なプロトコルおよびインターフェースに従って、インターネット1950として
図19に示されている外部パケットデータネットワークとさらに通信することができる。例示的なホストコンピュータ1960など、多くの他のデバイスおよび/またはネットワークも、インターネット1950に接続し、インターネット1950を介して通信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、ホストコンピュータ1960は、媒介としてインターネット1950、コアネットワーク1940、およびRAN1930を使用して、UE1910と通信することができる。ホストコンピュータ1960は、サービスプロバイダの所有および/または制御下のサーバ(たとえば、アプリケーションサーバ)であり得る。ホストコンピュータ1960は、OTTサービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに別のエンティティによって動作させられ得る。
【0217】
たとえば、ホストコンピュータ1960は、コアネットワーク1940およびRAN1930の設備を使用して、UE1910にオーバーザトップ(OTT)パケットデータサービスを提供することができ、UE1910は、ホストコンピュータ1960への/からの発信/着信通信のルーティングに気づいていないことがある。同様に、ホストコンピュータ1960は、ホストコンピュータからUEへの伝送のルーティング、たとえば、RAN1930を通した伝送のルーティングに気づいていないことがある。たとえば、ホストコンピュータからUEへの(単方向)オーディオおよび/またはビデオ、ホストコンピュータとUEとの間の対話型(双方向)オーディオおよび/またはビデオ、対話型メッセージングまたはソーシャル通信、対話型仮想現実または拡張現実などをストリーミングすることを含む、様々なOTTサービスが、
図19に示されている例示的な設定を使用して提供され得る。
【0218】
図19に示されている例示的なネットワークは、本明細書で開示される例示的な実施形態によって改善されるデータレート、レイテンシおよび他のファクタを含む、ネットワーク性能メトリックを監視する測定プロシージャおよび/またはセンサーも含むことができる。例示的なネットワークは、測定結果の変動に応答してエンドポイント(たとえば、ホストコンピュータとUEとの)間のリンクを再設定するための機能性を含むこともできる。そのようなプロシージャおよび機能性は、知られており、実施され、ネットワークが、OTTサービスプロバイダから無線インターフェースを隠すかまたは抽象化した場合、測定が、UEとホストコンピュータとの間のプロプライエタリシグナリングによって容易にされ得る。
【0219】
本明細書に記載された例示的な実施形態は、サーブされたUEに非接続状態(すなわち、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE)内でUEに利用可能な非SSB参照信号(RS)、特にRRC_CONNECTED状態のみでUEに従来は利用可能である非SSB RSの有無および/または設定に関して通知するために、無線ネットワーク(たとえば、NG-RAN)内でネットワークノード(たとえば、gNB)に対してフレキシブルな機構を提供する。このような表示を受信することに基づいて、UEは同期および/またはAGCを維持し、非接続状態では、接続状態のRSを受信および/または測定することに基づいて、UEは非接続状態のRS(たとえば、SSB)を受信することに気が付かないままであってもよい。NR UE(たとえば、UE1910)およびgNB(たとえば、RAN1930を備えたgNB)で使用される場合、本明細書に記載された例示的な実施形態は、非接続状態でUEエネルギー消費を減らすことに関して、様々な改善、利益、および/または利点を提供することができる。これは、UEが接続状態でデータサービス(たとえば、eMBB)用のその蓄積されたエネルギーのより大部分を割り当てることを可能にすることによって、データサービスの使用を増加させることができる。結果として、これは、エンドユーザおよびOTTサービスプロバイダへのこのようなデータサービスの利益および/または値を増加させる。
【0220】
前述は、本開示の原理を示すにすぎない。説明する実施形態への様々な変更形態および改変形態が、本明細書における教示を考慮すると、当業者には明らかであろう。したがって、本明細書において明示的に示すこと、または説明することもないが、本開示の原理を具体化し、したがって、本開示の精神および範囲内になり得る、非常に多くのシステム、配置、およびプロシージャを当業者が考案可能であることを認識するであろう。様々な例示的な実施形態は、当業者が理解する通り、互いに一緒に、および、交換可能に使用可能である。
【0221】
用語ユニットは、電子機器、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野における従来の意味を有することができ、たとえば、本明細書に記載されたものなど、電気回路および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステートデバイスおよび/またはディスクリートデバイス、それぞれのタスク、プロシージャ、計算、出力、および/または表示機能などを実行するためのコンピュータプログラムまたは命令を含むことができる。
【0222】
本明細書に開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の仮想的装置の1つまたは複数の機能ユニットまたはモジュールを通じて実行されてもよい。各仮想的装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備えてもよい。1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ、ならびにデジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理回路などを含んでもよい他のデジタルハードウェアを備えてもよい処理回路を用いて、こうした機能ユニットを実装してもよい。処理回路は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含んでもよい、メモリに格納されたプログラムコードを実行するように設定されてもよい。メモリに記憶されるプログラムコードは、1つまたは複数の電気通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令ならびに本明細書に記載される技法のうちの1つまたは複数を実行するための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従ってそれぞれの機能ユニットに、対応する機能を実行させるために使用されてもよい。
【0223】
本明細書において説明する通り、デバイスおよび/または装置は、半導体チップ、チップセット、または、このようなチップもしくはチップセットを備える(ハードウェア)モジュールによって表し得るが、デバイスまたは装置の機能性が、ハードウェアが実行するのではなく、プロセッサ上で実行するためまたは動くための実行可能なソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品などのソフトウェアモジュールとして実行される可能性を除外しない。さらに、デバイスまたは装置の機能性は、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の組合せで実行可能である。また、デバイスまたは装置は、互いに機能的に協働していても、独立していても、複数のデバイスおよび/または装置のアセンブリとみなし得る。その上、デバイスおよび装置は、デバイスまたは装置の機能性が保たれる限り、システムの全体にわたって分散させて実行可能である。このような、および同様の原理は、当業者が知っているものとみなされる。
【0224】
別途規定されない限り、本明細書において使用する(技術的および科学的な用語を含む)全ての用語は、本開示が属する当業者による一般的な理解と同じ意味を有する。本明細書において使用する用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるこれらの意味と整合性のある意味を有するものと解釈するべきであり、本明細書でそのように明確に規定されない限り、理想化した、または過度に形式的な意味で解釈しないことがさらに理解されよう。
【0225】
加えて、本明細書、および図面を含む本開示において使用する一定の用語は、一定の事例において同意語として使用可能である(たとえば、「データ」および「情報」)。これらの用語(および/または互いに同義になり得る他の用語)は、本明細書において同意語として使用可能であるが、このような単語を同意語として使用しないことを意図し得る事例があり得ることを理解されたい。さらに、従来技術の知識が上記で本明細書に参照により明示的に組み込まれていない程度まで、全体として本明細書に明示的に組み込まれる。参照する全ての公報は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0226】
本明細書において説明される技法および装置の実施形態はまた、以下の列挙された例を含むがこれらに限定されない。
1.無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するために、ユーザ機器(UE)によって行われる方法であって、
ネットワークノードから、ネットワークノードによって伝送された追跡参照信号用の設定を受信することであって、設定はネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定する、設定を受信することと、
ネットワークノードから、設定による追跡参照信号が現在利用可能であるかどうかの表示を受信することと、
表示に基づいて、非接続状態で、追跡参照信号の利用可能性を特定するシステム情報を再取得するかどうかを判断することとを含む、方法。
2.前記判断することは、追跡参照信号の利用可能性に関連付けられた有効性タイマーが終了した、または終了しようとしていることを判断し、これに応じて、追跡参照信号の利用可能性を特定するシステム情報ブロック(SIB)を再取得することを判断するステップを含んでいる、例示的実施形態1に記載の方法。
3.追跡参照信号の利用可能性を特定するSIBは、ネットワークノードによって伝送される追跡参照信号用の設定を特定するSIBとは別である、例示的実施形態2に記載の方法。
4.有効性タイマーは、
設定されたページングサイクルまたはデフォルトページングサイクルの整数倍数、
ミリ秒または秒で、の1つとして規定されている、例示的実施形態2または3に記載の方法。
5.有効性タイマーは、追跡参照信号が設定に従って送信されてもよい、いくつかのオケージョンとして規定されている、例示的実施形態2から4のいずれか1つに記載の方法。
6.有効性タイマーの終了前にページング機会の最後の監視と併せて、または有効性タイマーの終了後にページング機会の最初の監視と併せて、追跡参照信号の利用可能性を特定するSIBを再取得することを含む、例示的実施形態1から5のいずれか1つに記載の方法。
7.追跡参照信号、ページング機会、SIBの伝送、および同期信号ブロック(SSB)伝送の任意の2つ以上の間のタイミング関係に基づいて、有効性タイマーの終了前または後にSIBを再取得するかどうかを選択することを含む、例示的実施形態6に記載の方法。
8.設定による追跡参照信号が現在利用可能であるかどうかの表示を受信することは、ページングダウリンク制御情報(DCI)として伝送されたショートメッセージを受信することを含み、ショートメッセージは、UEが設定に従って追跡参照信号の利用可能性を示すシステム情報ブロック(SIB)を再取得すべきことを示している、例示的実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
9.ショートメッセージは、UEが設定に従って追跡参照信号の利用可能性を示すシステム情報ブロック(SIB)を再取得すべきであるかどうかを示す第1のビットを含み、さらに、UEが追跡参照信号用の設定を特定するSIBを再取得すべきであるかどうかを示す第2のビットを含んでいる、例示的実施形態8に記載の方法。
10.設定による追跡参照信号が現在利用可能であるかどうかの表示を受信することは、ページングダウリンク制御情報(DCI)として伝送されたショートメッセージを受信することを含み、ショートメッセージは、設定による追跡参照信号が利用可能であることを示す少なくとも1つのビットを含んでいる、例示的実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
11.追跡参照信号がショートメッセージの受信の後に、所定の時間の間利用可能であることを、少なくとも1つのビットに基づいて判断することをさらに含む、例示的実施形態10に記載の方法。
12.無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するために、ユーザ機器(UE)によって行われる方法であって、
ネットワークノードから、ネットワークノードによって伝送された追跡参照信号用の設定を受信することであって、設定はネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定する、設定を受信することと、
設定による追跡参照信号が現在利用可能であるかどうかを示すシステム情報ブロック(SIB)を監視することと、
追跡参照記号が現在利用可能であるかどうかを示すSIBが、所与の時間の窓処理内に伝送されないことを判断することと、
これに応じて、設定による追跡参照信号が現在利用可能ではないと結論付け、追跡参照信号以外の1つまたは複数の参照信号を受信することとを含む、方法。
13.無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するために、ユーザ機器(UE)によって行われる方法であって、
ネットワークノードから、ネットワークノードによって伝送された追跡参照信号用の設定を受信することであって、設定はネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定する、設定を受信することと、
追跡参照信号が、設定に従って、所定の数の連続したオケージョンで検出されないことを判断することと、
前記判断することに応じて、追跡参照信号の設定および/または利用可能性を特定するシステム情報を再取得することとを含む、方法。
14.追跡参照信号用の設定は所定の数を設定する、例示的実施形態13に記載の方法。
15.無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するために、ユーザ機器(UE)によって行われる方法であって、
ネットワークノードから、ネットワークノードによって伝送される追跡参照信号用の設定を含むシステム情報を受信することであって、設定はネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定し、システム情報はさらに、設定による追跡参照信号の利用可能性または非利用可能性が変化しない少なくとも1つの窓処理を特定する、システム情報を受信することと、
追跡信号が少なくとも1つの窓処理に利用可能であるかどうかを判断することとを含む、方法。
16.設定はさらに、どのようにおよび/またはいつ少なくとも1つの窓処理用の利用可能性情報を得るかを示す、例示的実施形態15に記載の方法。
17.無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するために、ユーザ機器(UE)によって行われる方法であって、
ネットワークノードから、ネットワークノードによって伝送される追跡参照信号用の設定を含むシステム情報を受信することであって、設定はネットワークノードが追跡参照信号を伝送してもよい複数のオケージョンを特定し、システム情報はさらに、設定による追跡参照信号用の利用可能性情報がシグナリングされる少なくとも第1の窓処理を特定する、システム情報を受信することと、
少なくとも第1の窓処理中に利用可能性情報を受信することと、
利用可能性情報に基づいて、追跡参照信号が利用可能であるかどうかを判断することとを含む、方法。
18.第1の窓処理中に受信した利用可能性情報は、第1の窓処理とは異なる、第2の窓処理中に追跡参照信号の利用可能性を示している、例示的実施形態17に記載の方法。
19.第1の窓処理中に受信した利用可能性情報は、複数の窓処理のそれぞれに対して追跡参照信号の利用可能性を示している、例示的実施形態17または18に記載の方法。
20.利用可能性情報は、ダウリンク制御情報(DCI)内のフィールドを介して、またはページング早期インジケータ(PEI)を介して受信される、例示的実施形態17から19のいずれか1つに記載の方法。
21.無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するように設定されたユーザ機器(UE)であって、
ネットワークノードと通信するように設定された無線トランシーバ回路と、
無線トランシーバ回路に対して動作可能に結合された処理回路であって、それによって、処理回路および無線トランシーバ回路が例示的実施形態1から20のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実施するように設定される、処理回路とを備えたユーザ機器(UE)。
22.無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するように設定されたユーザ機器(UE)であって、例示的実施形態1から20のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実施するようにさらに配置されているユーザ機器(UE)。
23.コンピュータ実行可能命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能命令が、ユーザ機器(UE)の処理回路によって実行されたとき、無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するように設定されており、UEを、例示的実施形態1から20のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実施させるように設定する、非一時的コンピュータ可読媒体。
24.コンピュータ実行可能命令を備えているコンピュータプログラム製品であって、コンピュータ実行可能命令が、ユーザ機器(UE)の処理回路によって実行されたとき、無線ネットワーク内でネットワークノードによって伝送される参照信号(RS)を受信するように設定されており、UEを、例示的実施形態1から20のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実施させるように設定する、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】