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特表2024-515321クイックリリース式切削装置を備えたグラブバケットシャシーを有する掘削機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-08
(54)【発明の名称】クイックリリース式切削装置を備えたグラブバケットシャシーを有する掘削機械
(51)【国際特許分類】
   E21B 6/02 20060101AFI20240401BHJP
   E21B 4/04 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
E21B6/02
E21B4/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566473
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 EP2022060453
(87)【国際公開番号】W WO2022228974
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】2104450
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509167338
【氏名又は名称】ソレタンシュ フレシネ
【氏名又は名称原語表記】SOLETANCHE FREYSSINET
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ビノン,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】コードリー,ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】アルフォル,リオネル
【テーマコード(参考)】
2D129
【Fターム(参考)】
2D129AC05
2D129BA03
2D129BB20
2D129EC11
(57)【要約】
本発明は、長手方向(L)に沿って延びている本体(16)と、可動部材(32)と、該可動部材に対して旋回可能な第一のアーム(34)と、該可動部材(32)に対して旋回可能な第二のアーム(36)であって、下端部を有する第二のアームと、該本体に対して少なくとも該第一のアーム(34)を動かすように該本体に接続された少なくとも一つのアクチュエータ装置(37)とを備えるグラブフレーム(12)を含む掘削機械(10)に関する。本発明は、前記掘削機械(10)が、該支持体(110)を該本体(16)に取外し可能に取付けるための第一の取外し可能な固定装置(120)と、該支持体(110)を該第一のアームに取外し可能に取付けるための第二の取外し可能な固定装置(150)とを含む取外し可能な切削装置(100)を含み、それにより、該切削装置を該フレームから容易に取り外すことができることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端部(16a)と下端部(16b)との間に、長手方向(L)に沿って延在する本体(16)であって、該本体が、前記長手方向に沿って延在するガイド装置(24)を有する前記本体と、
可動部材(32)が、前記長手方向(L)に沿って前記本体(16)に対して移動可能であるように、前記ガイド装置(24)と協働する前記可動部材(32)と、
前記可動部材に対して旋回可能な第一のアーム(34)であって、下端部(34b)を有する前記第一のアームと、
前記可動部材(32)に対して旋回可能な第二のアーム(36)であって、該第二のアームが下端部を有し、前記第一および第二のアーム(34、36)が互いに対して旋回可能である前記第二のアームと、
少なくとも前記第一のアーム(34)を前記本体に対して動かすように該本体に接続された少なくとも一つのアクチュエータ装置(37)とを備えるグラブフレーム(12)を含む掘削機械(10)であって、前記掘削機械(10)が、
少なくとも一つの第一のミルドラム(102)と、
前記第一のミルドラムを第一の回転軸(A1)回りに回転駆動する少なくとも一つの第一のモータと、
前記第一のミルドラム(102)および前記第一のモータを担持する支持体(110)とを含む、取外し可能な切削装置(100)をさらに含み、
前記掘削機械が、
前記支持体(110)を前記本体(16)の前記下端部(16b)に取外し可能に取付けるための第一の取外し可能な固定装置(120)と、
前記支持体(110)を前記第一のアームの前記下端部に取外し可能に取付けるための第二の取外し可能な固定装置(150)と、
をさらに含み、それにより、前記切削装置を前記フレームから容易に取り外すことができることを特徴とする掘削機械(10)。
【請求項2】
前記支持体(110)は、
第一の支持部(200)と、
前記第一の支持部(200)に対して移動可能である第二の支持部(202)であって、前記第一のミルドラム(102)と前記第一のモータが該第二の支持部(202)に取付けられる第二の支持部(202)と、
を含み、
前記第一の取外し可能な固定装置(120)は、前記第一の支持部(200)を前記本体(16)に取外し可能に取付けるように構成され、および前記第二の取外し可能な固定装置(150)は、前記第二の支持部(202)を前記第一のアーム(34)の前記下端部(34b)に取外し可能に取付けるように構成され、それにより、前記アクチュエータ装置(37)の作動には、前記第一のミルドラム(102)を前記フレームに対して動かすという効果がある、請求項1に記載の掘削機械。
【請求項3】
前記第二の支持部(202)は、第一の旋回軸(B1)回りに前記第一の支持部(200)に旋回可能に取付けられ、
それにより、前記アクチュエータ装置の前記作動には、前記第一のミルドラム(102)を前記フレームに対して前記第一の旋回軸(B1)回りに旋回させるという効果がある、請求項2に記載の掘削機械。
【請求項4】
前記第一の取外し可能な固定装置が、
前記本体の前記下端部に配設された取付け要素(123)と、
前記取付け要素(123)に形成された少なくとも一つの第一の開口部(126)と、
前記第一の支持部に固定され、および前記第一の開口部(126)に係合されるように形成されている第一の取付けスタッド(140)と、
前記第一の支持部を前記取付け要素に対して保持するように前記第一の取付けスタッド(140)と協働する第一のロッキング装置(142)と、
を含む第一の取付け部材と、
を含む、請求項2または請求項3に記載の掘削機械。
【請求項5】
前記第一の取外し可能な固定装置は、
前記取付け要素(123)に形成された第二の開口部(128)をさらに含み、
前記第一の取付け部材は、
前記第一の支持部に固定され、および前記第二の開口部に係合するように形成された第二の取付けスタッド(144)と、
前記取付け要素に対して前記第一の支持部をブロックするように前記第二の取付けスタッドと協働する第二のロッキング装置(146)と、
をさらに備える、請求項4に記載の掘削機械。
【請求項6】
前記第二の取外し可能な固定装置(150)は、前記第二の支持部に接続された第一の旋回要素(154)と、前記第一のアーム(34)の前記下端部(34b)に形成された第一のオリフィス(160)とを含み、前記第一の旋回要素(154)は、前記第一のオリフィス(160)に係合されるように形成される、請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の掘削機械。
【請求項7】
前記切削装置は、
第二のミルドラム(104)と、
前記第二のミルドラムを回転駆動する第二のモータであって、該第二のミルドラムと該第二のモータが前記支持体に担持されている、第二のモータと、
をさらに含む、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の掘削機械。
【請求項8】
前記支持体(110)を前記第二のアームの前記下端部(36b)に取外し可能に取付けるための第三の取外し可能な固定装置(151)をさらに含む、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の掘削機械。
【請求項9】
前記支持体は、
前記第一の支持部(200)を第二の旋回軸(B2)回りに旋回可能に取付けられた第三の支持部(204)であって、前記第二のミルドラム(104)と前記第二のモータが該第三の支持部に取付けられている、第三の支持部をさらに含み、
および前記第三の取外し可能な固定装置(150)は、前記第三の支持部(204)を前記第二のアーム(36)の前記下端部(36b)に取外し可能に取付けるように構成される、請求項7および請求項8と組合せた、請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の掘削機械。
【請求項10】
前記第一および第二の旋回軸(B1、B2)が平行である、請求項3および請求項9に記載の掘削機械。
【請求項11】
前記第三の取外し可能な固定装置(151)は、前記第三の支持部(204)に接続された第二の旋回要素(162)と、前記第二のアーム(36)の前記下端部(36b)に形成された第二のオリフィス(164)とを含み、該第二の旋回要素(162)は、前記第二のオリフィスに係合されるように形成されている、請求項9または請求項10に記載の掘削機械。
【請求項12】
前記アクチュエータ装置(37)は、前記本体(16)および前記第一のアーム(34)に接続されている第一のアクチュエータ(38)を含む、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の掘削機械。
【請求項13】
前記グラブフレームは、前記本体(16)および前記第二のアーム(36)に接続された、該本体に対して該第二のアームを動かすための第二のアクチュエータ(40)をさらに含む、請求項12に記載の掘削機械。
【請求項14】
第一および第二のミルドラム(102、104)と、
前記第一および第二のミルドラムを第一および第二の回転軸(A1、A2)回りに回転駆動する第一および第二のモータと、
前記フレーム上に取付けるための第一の部材(151)が備えられた第一の支持部(200)と、
前記第一の支持部に対して移動可能である第二の支持部(202)であって、前記第一のミルドラム(102)と前記第一のモータが前記第二の支持部に取付けられ、該第二の支持部には、前記フレーム上に取付けるための第二の部材(152)が備えられている、第二の支持部と、
前記第一の支持部に対して移動可能である第三の支持部(204)であって、前記第二のミルドラムと前記第二のモータが前記該第三の支持部に取付けられ、前記第三の支持部には、前記フレーム上に取付けるための第三の部材(156)が備えられている、第三の支持部と、
を備える支持体(110)と、
を含む、グラブフレーム用の可変形態の切削装置(100)。
【請求項15】
前記第二の支持部(202)は、第一の旋回軸(B1)回りに前記第一の支持部(200)に旋回可能に取付けられ、および前記第三の支持部(204)は、第二の旋回軸(B2)回りに前記第一の支持部(200)に旋回可能に取付けられる、請求項14に記載の切削装置。
【請求項16】
前記第一および第二の旋回軸(B1、B2)は、前記第一のミルドラム(102)の前記回転軸(A1)に平行である、請求項15に記載の切削装置。
【請求項17】
前記フレーム上に取付けるための前記第二および第三の部材(152、156)は、前記第一および第二の旋回軸(B1、B2)上に配設される、請求項15または請求項16に記載の切削装置。
【請求項18】
前記第二の取付け部材(152)は、前記第一の旋回軸に平行に延びている第一の旋回要素(154)を含む、請求項14から請求項17のいずれか一項に記載の切削装置。
【請求項19】
前記第一の取付け部材(124)は、前記第一の支持部のボード(201)から突出している少なくとも一つの取付けスタッド(140、144)を含む、請求項14から請求項18のいずれか一項に記載の切削装置。
【請求項20】
前記第一のモータは油圧モータであり、および少なくとも前記第二の支持部は、前記第一のモータに接続された油圧式ジャンクションボックス(106)をさらに含む、請求項14から請求項19のいずれか一項に記載の切削装置。
【請求項21】
前記切削装置(100)は、展開位置と、前記第一および第二のミルドラム(102、104)間の間隙が最小になる引込み位置とを有し、該切削装置は、該切削装置が前記引込み位置にあるときに、前記第一および第二のミルドラム間に最小の間隙を維持するための当接装置をさらに含む、請求項14から請求項20のいずれか一項に記載の切削装置。
【請求項22】
前記第二および第三の支持部(202、204)は、前記切削装置が前記引込み位置にある場合に互いに接触するように形成され、前記当接装置は、前記第二および第三の支持部の各々に対向して配置された当接面(232、234)によって構成される、請求項21に記載の切削装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地面の掘削の分野に関する。具体的には、本発明は、切削装置を備えた掘削機械に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、地下連続壁を作る目的で地面に溝を掘るために、従来、いくつかの工法が実施されている。公知の工法のうちの一つは、二つのバケットが取付けられている下端部にグラブフレームを含む「地下連続壁クラムシェルグラブ」と呼ばれる掘削ツールを用いることから成る。該グラブフレームは、該バケットを開閉するための機構を含む。該バケットの作動は、油圧アクチュエータを用いて実現することができる。この場合、該掘削ツールは、一般的に、「油圧グラブ」と呼ばれている。
【0003】
従来、グラブフレームは、
上端部と下端部との間で長手方向に沿って延在する本体であって、該長手方向に沿って延在する平行移動ガイド装置を有する前記本体と、
可動部材を、前記長手方向に沿って前記本体に対して動かすことができるように、前記ガイド装置と協働する該可動部材と、
前記可動部材に対して旋回可能な第一のアームであって、下端部を有する該第一のアームと、
前記可動部材に対して旋回可能な第二のアームであって、該第二のアームが下端部を有し、該第一および第二のアームが互いに対して旋回可能である該第二のアームと、
少なくとも前記第一のアームを前記本体に対して動かすように前記本体に接続された少なくとも一つのアクチュエータ装置と、
を備えている。
【0004】
該可動部材は、該本体に対して該長手方向に沿って平行に移動可能である。
【0005】
さらに、該本体に対する該第一のアームの移動は、回転運動、平行移動運動、または、回転運動と平行移動運動の組合せとすることができる。
【0006】
従来、該バケットは、該フレームによっておよび該アームによって担持され、このことは、該バケットの開閉を可能にしている。
【0007】
穴を掘削するために、該バケットが開かれて、該グラブが穴に落とされる。そして、該バケットは、削りくずを回収するために閉じられ、該グラブが引き上げられる。
【0008】
該グラブが、固い地面、例えば、該グラブが掘ることのできない岩の層に遭遇した場合には、困難が生じる。
【0009】
この困難を克服するために、固い領域を砕くためにドリルビットを用いることが知られている。該ドリルビットの欠点は、その有効性が、該ドリルビットの衝撃を吸収するという効果を有する、衝撃領域への削りくずの漸次的な蓄積による各リリースに伴って低下するということである。また、該ドリルビットは、該固い地面を数センチメートルしか破砕することができない。さらに、この工具の使用は、掘削を可能にする同じ材質のハンドラーを用いて該固い領域にぶつけなければならないため非常に遅く、およびこれは、行ったことに関する何らかの可視性を伴うことなく、該グラブを用いて破砕されているものを拾い上げなければならない。ドリルビットの使用には、他の欠点、具体的には、騒音公害や振動の発生がある。
【0010】
別の方法は、ハイドロミルを用いることにある。該ハイドロミルには、岩を掘り返すことが可能な回転可能なカッティングドラムが備えられている。しかし、この方法は、実施するのに時間がかかり、および特に費用が高い。さらに、該ハイドロミルの設置は、特に場所をとるグリットトラップの存在を必要とするため、この方法は、小さな面の工事現場で実施するのは、場合によっては困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の一つの目的は、クラムシェルグラブ掘削法の実施中に、固い領域の掘削を容易にすることを可能にするグラブフレームを有する掘削機械を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そうするために、本発明による該掘削機械は、
少なくとも一つの第一のミルドラムと、
前記第一のミルドラムを第一の回転軸回りに回転駆動する少なくとも一つの第一のモータと、
前記第一のミルドラムおよび前記第一のモータを担持する支持体とを含む、取外し可能な切削装置をさらに含み、
前記掘削機械は、
前記支持体を前記本体の前記下端部に取外し可能に取付けるための第一の取外し可能な固定装置と、
前記支持体を前記第一のアームの前記下端部に取外し可能に取付けるための第二の取外し可能な固定装置と、
をさらに含み、それにより、前記切削装置を前記フレームから容易に取り外すことができる。
【0013】
本発明のおかげで、およびより具体的には、該第一および第二の取外し可能な固定装置のおかげで、取外し可能な切削装置は、例えば、該バケットを交換するために、具体的には、該地面の固い領域を掘削する必要がある場合に、容易に取付けることおよび取外すことができる。一旦、該固い領域が掘削されると、オペレータは該切削装置を取り外して、それを該バケットと交換する。
【0014】
そのため、本発明は、局所的な固い領域を掘削するのに、ドリルビットまたはハイドロミルの利用をなくすことを可能にすることを理解されたい。上述されているように、該オペレータは、該バケットを取り外して、それらを該取外し可能な切削装置と取り替えるだけで済む。
【0015】
好ましくは、該第一のモータは油圧式である。該支持体は、該第一のモータに接続された少なくとも一つの第一の油圧式ジャンクションボックスを含む。
【0016】
さらに好ましくは、該掘削機械は、該第一のモータに油圧エネルギーを供給するための、該グラブフレームを長手方向に通る少なくとも一つの油圧ラインを含む。
【0017】
有利には、該第一の取外し可能な固定装置は、該本体に属する第一の部分と、該取外し可能な切削装置上に配設された第二の部分を含む。好ましくは、該第一の取外し可能な固定装置の該第一の部分もまた、該第一のバケットに、およびより具体的には、該第一のバケットの第一の接続部に接続されるように構成される。
【0018】
また好ましくは、該第一の取外し可能な固定装置の該第一の部分は、該第一のバケットにおいて該本体に取付けられるように、または、該取外し可能な切削装置において、該本体に取付けられるように用いることができる。
【0019】
本発明による該掘削機械は、該フレームに取付けられる該工具により、クラムシェルグラブまたは切削機械として使用できるため、モジュール式であることを理解されたい。
【0020】
有利には、該支持体は、
第一の支持部と、
前記第一の支持部に対して移動可能である第二の支持部であって、前記第一のミルドラムと前記第一のモータが該第二の支持部に取付けられる第二の支持部と、
を含み、
前記第一の取外し可能な固定装置は、前記第一の支持部を前記本体に取外し可能に取付けるように構成され、および前記第二の取外し可能な固定装置は、前記第二の支持部を前記第一のアームの前記下端部に取外し可能に取付けるように構成され、それにより、前記アクチュエータ装置の作動には、前記第一のミルドラムを前記フレームに対して動かすという効果がある。
【0021】
該アクチュエータ装置の該作動には、該第一のアームを該本体に対して動かすという効果があることを理解されたい。この移動は、該第一のミルドラムの該第一の回転軸に直角な方向に沿って向けられる。該アクチュエータ装置の該作動は、該第一のミルドラムを該フレームに対して横方向に展開することを可能にする。
【0022】
該第一の支持部に対して移動可能でありながら、該第二の支持部が該第一のアームに取付けられる際、該第一の支持部が該本体に固定され、該アクチュエータ装置の作動には、該第一のミルドラムによって該第二の支持部を該フレームの該本体に対して移動させるという効果があることを理解されたい。
【0023】
一つの利点は、水平面で考えて該溝の長さを局所的に増加させることができるということである。また、このことは、掘削されている該溝に隣接する該地面を局所的におよび横方向に掘ることが可能にする。
【0024】
別の利点は、該地面に既に存在している一つまたは二つのパネルの垂直方向の端縁に食い込むことができるということである。
【0025】
さらにもう一つの利点は、該垂直方向の端縁にノッチジョイントを容易に形成することができるということである。
【0026】
好ましくは、該長手方向に沿って考えると、該可動部材は、該第一の支持部の上に配置される。
【0027】
好ましくは、該第一の油圧式ジャンクションボックスは、該第二の支持部に固定される。
【0028】
一つの好適な実施形態によれば、
該第二の支持部は、第一の旋回軸回りに、該第一の支持部に旋回可能に取付けられ、
それにより、該アクチュエータ装置の該作動には、該第一のミルドラムを該フレームに対して該第一の旋回軸回りに旋回させるという該効果がある。
【0029】
該第一の旋回軸は、該第一の回転軸から隔離され、および該第一の回転軸から距離が離れていることを理解されたい。好ましくは、該第一の旋回軸は、該第一の回転軸に平行である。
【0030】
好ましくは、該長手方向に沿って考えると、該可動部材は、該第一の旋回軸上に配置される。
【0031】
好ましくは、該アクチュエータ装置の引込めには、該第二の支持部を該第一の支持部に対して、該第一のミルドラムが、該フレームの該本体から離れて横方向に展開する方向に旋回させるという該効果がある。逆に、該アクチュエータ装置の該展開には、該第一のミルドラムを該フレームの該本体に近付けるという該効果がある。
【0032】
この場合も好ましくは、少なくとも展開位置において、該第二の取外し可能な固定装置は、該第一の旋回軸上に配置される。
【0033】
有利には、該第一の取外し可能な固定装置は、
該本体の下方部に配設された取付け要素と、
該取付け要素に形成された少なくとも一つの第一の開口部と、
該第一の支持部に取付けられ、および前記第一の開口部に係合するように形成された第一の取付けスタッドと、
該取付け要素に対して該第一の支持部を保持するように該第一の取付けスタッドと協働する第一のロッキング装置と、
を備える第一の取付け部材と、
を含む。
【0034】
該第一の取付けスタッドの該第一の開口部への係合後に、該第一の取付けスタッドは該取付け要素を通過する。該第一のロッキング装置は、例えば、該第一の支持部を該取付け要素に押し当てて保持するように、プレート上で該第一の取付けスタッドのオリフィスに導入されるキーである。
【0035】
該取付け要素は、好ましくは少なくとも該第一の開口部が形成されているプレートを含む。
【0036】
好ましくは、該第一の取外し可能な固定装置は、
該取付け要素に形成された第二の開口部であって、
第一の取付け部材が、該第一の支持部に固定され、および前記第二の開口部に係合するように形成された第二の取付けスタッドをさらに備える、第二の開口部と、
該取付け要素に対して該第一の支持部をブロックするように該第二の取付けスタッドと協働する第二のロッキング装置と、
をさらに含む。
【0037】
該第二のロッキング装置は、例えば、該取付け要素上で、該第二の取付けスタッドのオリフィスに導入されるキーである。該第一および第二の取付けスタッドは、好ましくは該取付け要素に対して該第一の支持部をブロックすることを可能にする。
【0038】
有利には、該第二の取外し可能な固定装置は、該第二の支持部に接続された第一の旋回要素と、該第一のアームの該下端部に形成された第一のオリフィスとを含み、該第一の旋回要素は、該第一のオリフィスに係合されるように形成されている。
【0039】
該第一の旋回要素と該第一のオリフィスの協働は、該第一のアームと該第二の支持部との間にピボット式ヒンジを形成することを可能にすることを理解されたい。このピボットリンクは、好ましくは、第一の旋回軸と平行に該第一の旋回軸に沿って方向付けられている。
【0040】
該掘削機械がグラブモードで作動する場合、該第一のオリフィスは、該第一のバケットと協働する。
【0041】
該第一のアームの該第一のオリフィスは、上述した該第二の取外し可能な固定装置の該第一の部分に対応している。
【0042】
該アクチュエータ装置の該作動中、該第一のアームは、該本体に対して移動し、このことは、該本体に対する該第二の支持部の該第一の旋回軸回りの該旋回を引き起こす。また、該第二の支持部は、該第一の旋回軸回りに該第一のアームに対しても旋回する。
【0043】
有利には、該切削装置は、
第二のミルドラムと、
該第二のミルドラムを第二の回転軸回りに回転駆動する第二のモータであって、該第二のミルドラムと該第二のモータが該支持体に担持される、第二のモータと、
をさらに含む。
【0044】
該切削装置は、実行される作業の特質により、一つまたは二つのミルドラムを含むことができることを理解されたい。
【0045】
有利には、本発明による該掘削機械は、該支持体を、該第二のアームの該下端部に取外し可能に取付ける第三の取外し可能な固定装置をさらに含む。好ましくは、該第三の取外し可能な固定装置は、該第二の取外し可能な固定装置と類似している。
【0046】
有利には、該支持体は、
第二の旋回軸回りに、該第一の支持部に旋回可能に取付けられた第三の支持部であって、該第二のミルドラムと該第二のモータが該第三の支持部に取付けられる、第三の支持部をさらに含み、
該第三の取外し可能な固定装置は、該第三の支持部を、該第二のアームの該下端部に取外し可能に取付けるように構成されている。
【0047】
この変形例において、該第一および第二のミルドラムの該第一および第二の回転軸間の距離は、該アクチュエータ装置を作動させることによって変更することができる。該二つのミルドラムは、互いに離間させることができる。好ましくは、該ミルドラムの各々は、互いに独立して、該フレームに対して横方向に展開させることができる。
【0048】
好ましくは、該第二のモータは油圧式であり、また、該第三の支持部は、該第二のモータに接続された第二の油圧式ジャンクションボックスをさらに含む。
【0049】
好ましくは、該第二の旋回軸は、該第二のミルドラムの該第二の回転軸に平行である。
【0050】
より好ましくは、該第一の旋回軸と第二の旋回軸は平行である。本発明の範囲から逸脱することなく、該第一の旋回軸と第二の旋回軸は一致させることができる。
【0051】
有利には、該第三の取外し可能な固定装置は、該第三の支持部に接続された第二の旋回要素と、該第二のアームの該下端部に形成された第二のオリフィスとを含み、該第二の旋回要素は、該第二のオリフィスに係合されるように形成されている。
【0052】
該第二の旋回要素と該第二のオリフィスの該協働は、該第二のアームと該第三の支持部との間にピボット式のヒンジを形成することを可能にすることを理解されたい。このピボットリンクは、好ましくは該第二の旋回軸に平行な第二の旋回軸に沿って方向付けられている。
【0053】
一つの例示的な実施形態によれば、該アクチュエータ装置は、該本体および該第一のアームに接続されている第一のアクチュエータを含む。
【0054】
また、該第一のアクチュエータは、該第一のアームに対して直接的に作用する。
【0055】
好ましくは、この第一の例示的な実施形態において、該アクチュエータ装置は、該本体に対して該第二のアームを動かすように、該本体および該第二のアームに接続された第二のアクチュエータをさらに含む。
【0056】
この第一の例示的な実施形態において、該第一および第二のアームは、該可動部材の接続軸回りに、互いに旋回可能に取付けられる。該可動部材は、それが中に収容される楕円形のガイド装置によって並進的に案内されながら、該長手方向に沿って該本体に対して並進的に動かすことができるローラを構成している。
【0057】
可動性部材は、好ましくは、該フレームの該本体に配設されることを理解されたい。
【0058】
本発明の該範囲から逸脱することなく、該アクチュエータ装置は、該可動部材を該本体に対して移動させるように、該本体および該可動部材に接続されている主アクチュエータを含んでもよい。この実施形態において、該第一のアクチュエータは、該可動部材に直接的に作用し、該第一のアクチュエータは、その後、該第一および第二のアームに作用する。
【0059】
また、本発明は、
第一および第二のミルドラムと、
該第一および第二のミルドラムを第一および第二の回転軸回りに回転駆動する第一および第二のモータと、
該フレーム上に取付けるための第一の部材が備えられた第一の支持部と、
該第一の支持部に対して移動可能である第二の支持部であって、該第一のミルドラムと該第一のモータが該第二の支持部に取付けられ、該第二の支持部には、該フレーム上に取付けるための第二の部材が備えられている、第二の支持部と、
該第一の支持部に対して移動可能である第三の支持部であって、該第二のミルドラムと該第二のモータが該該第三の支持部に取付けられ、該第三の支持部には、該フレーム上に取付けるための第三の部材が備えられている、第三の支持部と、
を備える支持体と、
とを含む、グラブフレーム用の可変形態の取外し可能な切削装置にも関する。
【0060】
該第一の取付け部材は、該フレームの該下端部に配置された取付け要素に取付けられることが意図されていることを理解されたい。該第二の取付け部材は、該グラブフレームの第一のアームに取付けられるように構成され、同時に、該第三の取付け部材は、該グラブフレームの第二のアームに取付けられるように構成されている。
【0061】
該切削装置は、該第一のミルドラムと第二のミルドラムとの間の距離が最小である引込み位置を有する。この引込み位置において、該第二の支持体と第三の支持体は、好ましくは互いに当たっており、このことは、それらのミルドラムを損傷させる可能性のある、それらのミルドラムが互いにぶつかることを防ぐために、該ミルドラム間に最小限の間隔を維持することを可能にする。
【0062】
有利には、該第二の支持部は、第一の旋回軸回りに該第一の支持部に旋回可能に取付けられ、および該第三の支持部は、第二の旋回軸回りに該第一の支持部に旋回可能に取付けられている。
【0063】
該第二の支持部の旋回振幅は、好ましくは、0°~60°から成る。
【0064】
好ましくは、該第一および第二の旋回軸は、該第一のミルドラムの該回転軸に平行である。
【0065】
実施形態の一つの変形例によれば、該第一の旋回軸と第二の旋回軸は一致している。
【0066】
有利には、該フレーム上に取付けるための該第二および第三の部材は、該第一および第二の旋回軸上に配設される。
【0067】
有利には、該第二の取付け部材は、該第一の旋回軸まで平行に延びている第一の旋回要素を含む。この第一の旋回要素は、該グラブフレームの該第一のアームの第一のオリフィスと協働するように構成されている。
【0068】
有利には、該第三の取付け部材は、該第二の旋回軸まで平行に延びている第二の旋回要素を含む。この第二の旋回要素は、該グラブフレームの該第二のアームの第二のオリフィスと協働するように構成されている。
【0069】
有利には、該第一の取付け部材は、該第一の支持部のボードから突出している少なくとも一つの取付けスタッドを含む。この取付けスタッドは、該フレームの該本体の取付け要素の第一の開口部に係合されるように構成されている。好ましくは、該第一の取付け部材は、二つの取付けスタッドを含む。
【0070】
好ましくは、該長手方向に直角で、該第一の旋回軸に直角な横方向に沿って考えると、該第一および第二の旋回軸は、該第一の旋回軸と第二の旋回軸との間に配設されている。
【0071】
再び好ましくは、該第一の旋回軸に直角な平面内で投影的に考えると、該第一および第二の旋回軸は、該第一および第二の旋回軸上に配設され、該第一および第二の回転軸は、該第一および第二の旋回軸の下に配設されている。
【0072】
好ましくは、該切削装置は、該第一の取付けスタッドと協働するように意図された第一のロッキング装置をさらに含む。
【0073】
一つの好適な実施形態によれば、該第一のモータは油圧式モータであり、また、少なくとも該第二の支持部は、該第一のモータに接続された第一の油圧式ジャンクションボックスをさらに含む。
【0074】
好ましくは、該第二のモータも油圧式モータであり、また、該第三の支持部は、該第二のモータに接続された第二の油圧式ジャンクションボックスを含む。
【0075】
該第一および第二の油圧式ジャンクションボックスは、該グラブフレームに配置された油圧ホースに接続されるように適合されている。
【0076】
有利には、該切削装置は、展開位置と、該第一および第二のミルドラム間の間隙が最小である引込み位置とを有し、該切削装置は、該切削装置が該引込み位置にあるときに、該第一および第二のミルドラム間の最小間隙を維持するための当接装置をさらに含む。
【0077】
一つの利点は、該ミルドラムを損傷させる可能性がある、該切削装置が該引込み位置にあるときに、該ミルドラムが互いにぶつかるのを防ぐことである。
【0078】
好ましくは、排他的ではないが、該第二および第三の支持部は、該切削装置が該引込み位置にあるときに互いに接触するように形成され、該当接装置は、該第二および第三の支持部の各々に向かい合って配置された当接面によって構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0079】
本発明は、添付図面を参照して、非限定的な実施例として述べられている本発明の実施形態に関する以下の説明を読めば、より良く理解されるであろう。
図1】本発明による該掘削機械の一つの実施形態の正面図である。
図2】該切削装置が該フレームから取り外されている、図1の該機械を示す。
図3】本発明による該取外し可能な切削装置の第一の例示的な実施形態の正面図である。
図4】断面IV-IVによる該第二の取付け部材の詳細図である。
図5図1の該掘削機械の該フレームの底面図である。
図6】該引込み位置における、該取外し可能な切削装置の第二の例示的な実施形態の斜視図である。
図7】該展開位置における、図6の該切削装置を示す。
図8】固い領域を掘削するために該切削装置が該引込み位置にある状態の、該溝の底部における図1の該掘削機械を示す。
図9】該切削装置が該展開位置になっており、局所的な穴を異なる深さで帯状に形成するための図1の該掘削機械の用途の実施例を示す。
図10】該切削装置が、二つの隣接するパネルの該垂直方向縁部に食い込む間の工程を示す、図1の該掘削機械の用途の実施例を示す。
図11図10の該工程中の該食い込んだ領域を示す、水平面で捉えた図である。
図12】ノッチジョイントを形成するように、該パネルが、その厚さの一部にわたって食い込んでいる、図11の一つの変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0080】
図1は、該地面に溝を掘るための掘削装置10の第一の実施形態を示す。
【0081】
該掘削機械10は、公知の方法で、キャリア(ここでは図示せず)のマストの端部から吊り下げられている。
【0082】
この実施例における該掘削機械10は、懸架要素14によって該キャリアの該マストから吊り下げられるグラブフレーム12を含む。この非限定的な実施例において、この懸架要素は、それ自体が回転ジョイント17に取付けられているブロック15に接続されている。
【0083】
該グラブフレーム12は、上端部16aと下端部16bとの間で長手方向Lに沿って延びている本体16をさらに含む。
【0084】
該フレーム12は、該本体16の両側に配置された二つのガイドモジュール20、22をさらに含む。これらのガイドモジュールは、該掘削機械10の垂直方向の移動を案内するために、該溝の側壁に当たることが意図されている。この非限定的な実施例において、該ガイドモジュールの高さは、該本体の高さよりも大きい。
【0085】
該本体16は、該本体の中心部に実質的に配設されている平行移動ガイド装置24をさらに含む。この実施例において、該ガイド装置24は、該長手方向に沿って延びている楕円形の開口部28が形成されているプレート26の形態になっている。以下、この平行移動ガイド装置について、以下により詳細に説明する。
【0086】
該グラブフレーム12は、該可動部材32を該本体16に対して該長手方向Lに沿って移動させることができるように該平行移動ガイド装置24と協働する可動部材32をさらに含む。該可動部材32は、該本体16の内部に配置されている。この実施例において、該可動部材32は、該長手方向Lに沿って該楕円形の開口部28の内部で、該本体に対して滑動可能に取付けられているローラ33の形態になっている。
【0087】
該グラブフレーム12は、該第一のアーム34が、該可動部材32に対して、該長手方向Lに直交する軸X回りに旋回されるように該可動部材32に接続された上端部34aを有する第一のアーム34をさらに含む。該第一のアームは、該上端部34aの反対側の下端部34bをさらに含む。
【0088】
該グラブフレーム12は、該第二のアーム36が、該可動部材32に対して、該長手方向Lに直交する軸X回りに旋回されるように該可動部材32に接続された上端部36aを有する第二のアーム36をさらに含む。該第二のアームは、該上端部36aの反対側の下端部36bをさらに含む。したがって、該第一および第二のアーム34、36もまた、該軸X回りに互いに旋回可能であることを理解されたい。
【0089】
該グラブフレーム12は、この実施例において、その第一の端部38aによって、該本体16に旋回可能に接続され、およびその第二の端部38bによって、該第一のアーム34の該下端部34bに旋回可能に接続されている第一のアクチュエータ38を備えるアクチュエータ装置37をさらに含む。該第一の端部38aは、この実施例においては、該楕円形の開口部の上に配設されている。
【0090】
該第一のアクチュエータ38は、該第一のアーム34を該本体16に対して動かすことを可能にすることを理解されたい。この実施例において、該第一のアクチュエータは、油圧シリンダである。
【0091】
さらにこの実施例においては、該第一のアクチュエータ38の該作動には、該第一のアーム34を該長手方向Lに沿って動かしながら、該第一のアームを該本体に対して該軸X回りに旋回させるという効果があることを理解されたい。該本体16に対する該第一のアーム34の相対運動は、該軸X回りの回転と、該長手方向Lに沿った平行移動の組合せである。
【0092】
該アクチュエータ装置37は、これもまた油圧シリンダによって構成されている第二のアクチュエータ40をさらに含む。該第二のアクチュエータ40は、該本体16に対して旋回可能に接続されている第一の端部40aと、該本体16に対して該第二のアーム36を動かすように該第二のアーム36に旋回可能に接続されている第二の端部40bとを含む。ここでもまた、図1を用いて、該第二のアクチュエータ40の該作動には、該第二のアーム40を該本体に対して該軸X回りに旋回させるという効果、および該第二のアーム40を該長手方向Lに沿って動かすという効果があることを理解されたい。該第二のアクチュエータ40の動作下での、該本体16に対する該第二のアーム36の該移動は、該接続軸X回りの回転運動と、該長手方向Lに沿った平行移動の組合せである。
【0093】
本発明によれば、図2に示すように、該掘削機械10は、該グラブフレーム12の該下方部に取付けられている取外し可能な切削装置100をさらに含む。
【0094】
該取外し可能な切削装置100は、該グラブフレーム12から容易かつ迅速に取り外すことができ、および該グラブフレームに容易かつ迅速に取付けることができる。上述したように、該オペレータは、該第一および第二のアーム34、36に、および該フレーム12の該本体16に従来の方法で取付けられている、該グラブの該バケットを取り外した後に、該取外し可能な切削装置100を該フレーム12上に容易かつ迅速に取付けることができる。
【0095】
該取外し可能な切削装置100は、第一の回転軸A1回りに回転可能な第一のミルドラム102を含む。該第一のミルドラム102は、該第一のミルドラム102の内部に配設されている、ここでは図示されていない第一のモータによって、該第一の回転軸A1回りに回転駆動される。「浮動支持」と呼ばれるこのような取付けは、別様に公知であり、ここでは詳細に説明しない。
【0096】
該取外し可能な切削装置100は、この実施例においては、該第一の回転軸A1に平行で、第二の回転軸A2回りに回転可能な第二のミルドラム104をさらに含む。該第二のミルドラム104は、これもまた該第二のミルドラムの内部に配置されている(ここでは図示されていない)第二のモータによって回転駆動される。
【0097】
本発明の該範囲から逸脱することなく、該第一および第二のモータは、該第一および第二のドラムの上の、該第一および第二のミルドラムの外部に配置することができるであろう。
【0098】
この実施例において、該第一および第二のモータは油圧モータである。
【0099】
該取外し可能な切削装置100をより詳細に示す図3および図5に示すように、該第一および第二のミルドラム102、104の各々は、保持プレート105、107に取付けられているカッティングツール103を担持する二つのハーフドラムで構成されていることが図を見て分かる。これらのプレートには、第一の油圧式ジャンクションボックス106および第二の油圧式ジャンクションボックス108にそれぞれ接続されている油圧ライン(ここでは図示せず)が交差しており、これらの油圧式ジャンクションボックスは、該第一および第二のモータに油圧エネルギーを供給するという機能を有する、該フレーム内まで延びている油圧ホース(ここでは図示せず)に接続されているそれらの部分のためのものである。
【0100】
該取外し可能な切削装置100は、該第一のミルドラム102と、該第一のモータと、該第二のミルドラム104と、該第二のモータとを担持する支持体110をさらに含む。
【0101】
該支持体は、該第一および第二の油圧式ジャンクションボックス106、108も担持していることを理解されたい。
【0102】
図1および図2を参照して、該掘削機械10は、該支持体110を、該本体16の該下端部16bに取外し可能に取付けるための第一の取外し可能な固定装置120をさらに含むことに留意されたい。
【0103】
この実施例において、該第一の取外し可能な固定装置120は、該フレーム12の本体に属する取付け要素122と、該取外し可能な切削装置100に属する第一の取付け部材124とを含む。
【0104】
この実施例において、該取付け要素122は、該本体の下端部に配置されている。該取付け要素には、該取付け要素123のプレート125に形成されている第一の開口部126および第二の開口部128が備えられている。
【0105】
図3を参照すると、該支持体110に固定され、および該第一の開口部126に係合するように形成された第一の取付けスタッド140、および該取付け要素の該プレートに対して該支持体を保持するように該第一の取付けスタッド140と協働する第一のロッキング装置142をさらに含むことが図を見て分かる。この実施例において、該第一のロッキング装置142は、該第一の取付けスタッド140を横方向に通るように形成されている第一の取外し可能なキーを含み、該キーは、該第一の取付けスタッド140の両側に突出している。該切削装置が該グラブフレームの該本体に取付けられると、該取付け要素123の該プレート125は、該支持体と、該第一のロッキング装置142の該キーとの間に保持されることを理解されたい。
【0106】
この実施例において、該第一の取外し可能な固定装置は、該第一の取付けスタッド140と同一の第二の取付けスタッド144をさらに含み、この第二の取付けスタッド144は、該支持体110に固定され、および該第二の開口部128に係合するように形成されている。該取付け要素の該プレートに対して該支持体をブロックするように該第二の取付けスタッドと協働する、これもまた取外し可能なキーの形態である第二のロッキング装置146も設けられている。
【0107】
本発明によれば、該掘削機械は、該支持体110を該第一のアーム34の該下端部34bに取外し可能に取付けるための第二の取外し可能な固定装置150をさらに含む。
【0108】
該第二の取外し可能な固定装置150は、該支持体110の上に配置される該フレームに取付けるための第二の部材152を含む。
【0109】
この実施例においては、図4に示すように、該第二の取付け部材152は、該支持体に固定され、および対向して配置されおよび取外し可能な取付けボルト154cを受け入れるように形成された二つのオリフィス154bを備えたブラケット154aによって構成された第一の旋回要素154を含む。
【0110】
該第二の取外し可能な固定装置150は、該第一のアーム34の該下端部34bに形成された第一のオリフィス160をさらに含む。該切削装置が該フレームに取付けられる場合、該第二のアームの該下端部が該ブラケット154aに係合され、および該取付けボルト154cが該第一のオリフィス160に係合される。
【0111】
該掘削機械は、該該支持体110を該第二のアーム36の該下端部36bに取外し可能に取付けるための第三の取外し可能な固定装置151をさらに含む。該第三の取外し可能な固定装置151は、該支持体の上に配置される該フレームに取付けるための第三の部材156を含む。
【0112】
該第三の取付け部材156は、第一の旋回要素154と同様の第二の旋回要素162を含む。該第二の旋回要素162は、該支持体に固定されたブラケット162aによって構成されている。該ブラケット162aには、対向して配置され、および取付けボルト162bを受け入れるように形成された二つのオリフィスが備えられている。該第二の取外し可能な固定装置は、該第二のアーム36の該下端部36bに形成された第二のオリフィス164をさらに含む。該切削装置が該フレームに取付けられる場合、該第二のアームの該下端部が該ブラケット162aに係合され、および該第二の旋回要素162の該取付けボルト162bが該第二のオリフィス164に係合される。
【0113】
ここでもまた、該第二の旋回要素162は、該支持体110を該第二のアーム36から迅速に取り外すために、該第三の取付け部材156から容易に取り外すことができる。
【0114】
また、本発明のおかげで、該切削装置は、該フレームに容易かつ迅速に取付けることができ、および該フレームから容易かつ迅速に取り外すことができる。
【0115】
図6および図7に具体的に図示されている第二の有利な実施形態によれば、該取外し可能な切削装置100は可変形態である。図6および図7の該切削装置は、該第一および第二のミルドラム102、104を互いに離間させることができるという点で、図3の該第一の例示的な実施形態とは異なっている。
【0116】
そうするために、この実施例では、該支持体110は、第一の支持部200と、該第一の支持部200に対して移動可能な第二の支持部202を含み、その結果、該第一のミルドラム102を、該フレームの該本体に対して横方向に動かすことができる。
【0117】
図6および図7によって理解されるように、該第一のミルドラム102と該第一のモータは、該第二の支持部202によって担持されている。該第一の油圧式ジャンクションボックス106は、該第二の支持部202に取付けられている。この実施例において、該第二の支持部202は、第一の旋回軸B1回りに旋回可能に該第一の支持部200に取付けられている。この第一の旋回軸B1は、該第一のミルドラム102の該第一の回転軸A1に平行であることが図を見て分かる。
【0118】
さらに、この実施例において、該長手方向Lに直角であり、かつ該第一の回転軸A1に直角である横方向Tに沿って投影して考えると、該第一の旋回軸B1は、該第一および第二のミルドラム102、104の該第一および第二の回転軸A1、A2間に配置されている。
【0119】
該第一の実施形態のように、該第一の取外し可能な固定装置120は、該第一の支持部200を該本体16に対して取外し可能に取付けるように構成されている。ここでもまた、該第一の取外し可能な固定装置120は、該第一および第二の取付けスタッド140、144が備えられ、および前述した該第一および第二のロッキング装置142、146が備えられている上述した該第一の取付け部材を含む。該第二の取外し可能な固定装置150は、該第二の支持部202を、該第一のアーム34の該下端部34bに取外し可能に取付けるように構成され、それにより、該アクチュエータ装置の該作動には、該第一のミルドラム102を該フレームに対して動かすという効果がある。
【0120】
より具体的には、この実施例において、該アクチュエータ装置の該第一のアクチュエータの該作動には、該第一のミルドラム102を該第一の該フレームに対して該第一の旋回軸B1回りに旋回させるという効果がある。該第一の実施形態のように、該第二の取外し可能な固定装置150は、該第二の支持部に属する第一の旋回要素154を備える第二の取付け部材152を含む。該第二の取外し可能な固定装置は、該第一のアーム34の該下端部34bに形成された第一のオリフィス160をさらに備えている。図3の該実施形態と同様に、該第一の旋回要素154は、該第一のオリフィス160に係合されるように形成されている。また、該第二の支持部202は、該第一の旋回軸B1に平行な旋回軸C1回りに該第一のアーム34に旋回可能に取付けられている。
【0121】
該展開位置において、該第二の取外し可能な固定装置150は、該第一の旋回軸B1の上に配設されている。
【0122】
該掘削機械は、該第二の旋回軸C2回りに該第一の支持部200に旋回可能に取付けられている第三の支持部204をさらに含む。該第二のミルドラム104と該第二のモータは、該第三の支持部204によって担持されている。同じことが、該第二の油圧式ジャンクションボックス108に当て嵌まる。
【0123】
さらに、該第三の取外し可能な固定装置151は、該第三の支持部204を該第二のアーム36の該下端部36bに取外し可能に取付けるように構成されている。
【0124】
また、この実施例では、該第三の支持部204は、該第一の旋回軸C1および該第二の旋回軸B2に平行な第二の旋回軸C2回りに該第二のアーム36に旋回可能に取付けられている。
【0125】
図6は、該可変形態の切削装置を該引込み位置で示し、一方、図7は、それを該展開位置で示している。該引込み位置において、該第一および第二の回転軸A1、A2間の距離は最小である。換言すると、該第一および第二のミルドラム間の該間隙は、数センチメートル程度で最小である。
【0126】
該引込み位置と該展開位置の間の移行は、該第二および第三の支持部の該第一および第二の旋回軸B1、B2回りの回転によって行われる。該展開は、該第一および第二のアクチュエータ38、40の引込みによって得られる。
【0127】
図6を見て分かるように、該切削装置は、該第一および第二のミルドラム102、104間に最小間隙を維持するための当接装置230を含む。
【0128】
該当接装置230は、該切削装置が該引込み位置にあるときに、該第一および第二のミルドラム102、104の該回転軸A1、A2間の最小距離を確保することを可能にする。この実施例では、該当接装置230は、該第二の支持部202上の第一の当接面232と、該第三の支持部204上の第二の当接面234とを含む。
【0129】
図6によって理解されるように、該引込み位置において、該当接面232および234は、該第一および第二のミルドラム102、104が互いに触れないように、それらのミルドラムの該第一および第二の回転軸間の最小間隔を維持するために、互いに接触する。
【0130】
また、上述した該横方向Tで投影して考えると、該第一および第二の旋回軸B1、B2は、該第一および第二の旋回軸C1、C2間に配設されていることも重要である。
【0131】
さらに、この同じ参照フレームにおいて、該第一の回転軸A1は、該第一の旋回軸C1と該第一の旋回軸B1との間に配設され、一方、該第二の回転軸A2は、該第二の旋回軸B2と該第二の旋回軸C2との間に配設されている。
【0132】
さらに、該第一の旋回軸に直角な平面P内で考えると、該第一および第二の旋回軸C1、C2は、該第一および第二の旋回軸B1、B2の上に配設され、一方、該第一および第二の回転軸A1、A2は、該第一および第二の旋回軸B1、B2の下に配設されている。
【0133】
図8は、該地面の固い領域Kの掘削中の該第二の実施形態による該掘削機械を示し、該ドラムは該引込み位置になっている。
【0134】
図9は、該可変形態の掘削装置が該展開位置になっており、このことが、掘削されている該溝の両側で地中に空洞Eを掘ることを可能にする、本発明による該掘削機械10を示す。
【0135】
図10において、該掘削機械10は、該機械の両側に配置された二つの基本パネル300、302の該垂直方向の縁部300a、302aに食い込むのに用いられる。該掘削機械10を用いて、該二つの基本パネル間に溝を掘った後に、該切削装置は該引込み位置になり、該切削装置は該展開位置にされ、および該掘削機械10は、深さPにわたって該基本パネルに食い込むように引き上げられ、この深さは、水平方向に沿っていると見なす。
【0136】
図11は、該掘削の水平方向の部分を示し、該パネルの該垂直方向の縁部300a、300bは、該パネルの全体の厚さeわたって食い込まれている。該食い込まれた領域を符号304、306で示す。
【0137】
図11に示す該掘削の変形例を示す図12において、該パネルの該垂直方向の縁部300a、300bは、該パネルの該厚さeの一部にわたって食い込まれている。該食い込まれた領域は、符号306、308 で示され、およびノッチジョイントを形成している。そうするために、該ミルドラムの幅は、該ノッチジョイントの所望の幅に適合されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】