(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-08
(54)【発明の名称】可変形態のカッティングマシンを備えるボーリングマシン
(51)【国際特許分類】
E02F 5/08 20060101AFI20240401BHJP
E21B 10/00 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
E02F5/08 A
E21B10/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566475
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2022060450
(87)【国際公開番号】W WO2022228972
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509167338
【氏名又は名称】ソレタンシュ フレシネ
【氏名又は名称原語表記】SOLETANCHE FREYSSINET
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ビノン,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】コードリー,ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】アルフォル,リオネル
【テーマコード(参考)】
2D129
【Fターム(参考)】
2D129AB22
2D129BA10
2D129DC05
2D129EB24
(57)【要約】
本発明は、少なくとも一つの第一の回転切削ドラムを担持するフレーム(12)と、前記本体(16)に対して可動である少なくとも一つの第一のアーム(40)と、前記第一の切削ドラム(60)を担持する少なくとも一つの第一の支持体(64)であって、前記第一のアーム(40)の前記下端部(40b)に接続されている前記第一の支持体(64)と、少なくとも前記第一のアーム(40)を前記本体(16)に対して動かすための作動装置(50)と、を含むボーリングマシン(10)に関し、本発明は、前記本体が、長手方向に沿って延びている平行移動ガイド装置(30)をさらに含むという事実によって特徴付けられており、前記ボーリングマシンが、前記平行移動ガイド装置(30)によって案内されながら前記長手方向に沿って前記本体に対して可動である可動部材をさらに備え、前記第一のアーム(40)は、該可動部材(34)に旋回可能に取付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの第一の切削ドラムを担持するフレーム(12)であって、長手方向に沿って延びている本体を有するフレームと、
前記切削ドラム(60)を第一の回転軸(A1)回りに回転駆動する少なくとも一つの第一のモータと、
下端部(40b)を有する少なくとも一つの第一のアーム(40)であって、前記本体(16)に対して可動である第一のアームと、
前記第一の切削ドラム(60)および前記第一のモータを担持する少なくとも一つの第一の支持体(64)であって、該第一の支持体(64)は前記第一のアーム(40)の前記下端部(40b)に接続され、同時に前記フレームの前記本体(16)に対して可動である第一の支持体と、
少なくとも前記第一のアーム(40)を前記本体(16)に対して動かすように該本体(16)に接続された作動装置(50)と、
を含むボーリングマシン(10)であって、前記本体が、
前記長手方向に沿って延びている平行移動ガイド装置(30)をさらに含み、
前記ボーリングマシンが、
可動部材(34)が前記長手方向に沿って前記本体に対して可動であるとともに、前記平行移動ガイド装置(30)によって案内され、前記第一のアーム(40)が可動部材(34)に旋回可能に取付けられるように、前記第一の支持体の上で前記本体に配置され、および前記平行移動ガイド装置(30)と相互に作用する前記可動部材、をさらに備えることを特徴とするボーリングマシン。
【請求項2】
前記第一の支持体(64)は、前記本体(16)に、第一の旋回軸(B1)回りに旋回可能に取付けられ、および前記第一のアーム(40)の前記下端部(40b)に、第一のピボット軸(C1)回りに旋回可能に取付けられ、
それにより、前記作動装置(50)の作動には、前記第一の切削ドラム(60)を前記本体(16)に対して前記第一の旋回軸(B1)回りに旋回させるという効果がある、請求項1に記載のボーリングマシン。
【請求項3】
前記第一のピボット軸(C1)は、前記第一の旋回軸(B1)の上に配置される、請求項2に記載のボーリングマシン。
【請求項4】
前記フレームは、前記可動部材(34)に接続されている第二のアーム(42)をさらに含み、前記第二のアーム(42)は下端部(42b)を有し、前記第一および第二のアームは、互いに対して旋回し、前記作動装置(50)は、前記本体に対して前記第二のアームを動かすように構成され、前記ボーリングマシンは、
第二の切削ドラム(62)、および該第二の切削ドラムを第二の回転軸(A2)回りに回転駆動する第二のモータと、
前記本体(16)に対して可動である第二の支持体(66)であって、前記第二の切削ドラム(62)および前記第二のモータが前記第二の支持体に取付けられ、該第二の支持体は、前記第二のアーム(42)の前記下端部(42b)に接続される第二の支持体と、をさらに含む、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項5】
前記第二の支持体(66)は、前記本体(16)に、第二の旋回軸(B1)回りに旋回可能に取付けられ、および前記第二のアーム(42)の前記下端部(42b)に、第二のピボット軸(C1)回りに旋回可能に取付けられ、
それにより、前記作動装置(50)の前記作動には、前記第二の切削ドラム(62)を前記本体(16)に対して前記第二の旋回軸(B1)回りに旋回させるという効果がある、請求項4に記載のボーリングマシン。
【請求項6】
前記第一および第二の旋回軸(B1、B2)は平行である、請求項5に記載のボーリングマシン。
【請求項7】
前記第一および第二のピボット軸(C1、C2)は、前記第一および第二の旋回軸(B1、B2)の上に配設される、請求項5または請求項6に記載のボーリングマシン。
【請求項8】
前記長手方向と前記第一の旋回軸とに直角な横方向(T)に沿って考えた場合に、前記第一および第二の旋回軸(B1、B2)は、前記第一および第二のピボット軸(C1、C2)間に配設される、請求項5から請求項7のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項9】
前記ボーリングマシンは、前記第一および第二の切削ドラム(60、62)間の距離間隔が最小である引込み位置を有し、該ボーリングマシンは、前記ボーリングマシンが該引込み位置にあるときに、前記第一および第二の切削ドラム間の該最小距離間隔を維持するためのストップ装置(70)をさらに含む、請求項4から請求項8のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項10】
前記第一および第二の支持体(64、62)は、前記ボーリングマシンが前記引込み位置にあるときに、互いに接触するように形成され、前記ストップ装置(70)は、前記第一および第二の支持体の各々に対向して配置されたストップ面(72、74)で構成される、請求項9に記載のボーリングマシン。
【請求項11】
前記作動装置(50)は、前記本体に対して前記第一のアームを動かすように該本体および該第一のアームに接続されている第一のアクチュエータ(52)と、前記本体に対して前記第二のアームを動かすように該本体および該第二のアームに接続されている第二のアクチュエータ(54)とを含む、請求項4から請求項10のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項12】
前記第一のモータは油圧式である、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項13】
前記フレームは、取外し可能な要素(20)によって前記本体に接続されているスイーベルジョイント(18)をさらに含む、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項14】
前記可動部材(44)は、滑動結合を一緒に形成するように、前記平行移動ガイド装置(30)内に収容される、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項15】
前記平行移動ガイド装置(30)は、前記本体の前記長手方向に沿って延び、および前記可動部材のための通路を一緒に画定している二つの平行レールを含む、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項16】
前記平行移動ガイド装置(30)は、前記作動装置から隔離されている、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【請求項17】
前記平行移動ガイド装置(30)は前記フレーム(12)に一体化され、および前記可動部材は、前記フレーム(12)内に配置される、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載のボーリングマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌掘削の分野に関する。具体的には、本発明は、可変形態の切削装置を備えたボーリングマシンというテーマを有する。
【背景技術】
【0002】
土壌に、例えば溝を掘削するために、キャリアのマストから吊り下げられたフレームを含み、該フレームの下端部が、一つまたは二つの回転切削ドラムを一般的に備えている切削装置を担持している、一般的に「ハイドロミル」として知られている機械を用いることが知られている。切削ドラムとしても知られている該回転ドラムは、該切削ドラム又はドラムの周辺に配置された切断ツールを含む。
【0003】
このようなボーリングマシンは、仏国特許出願第2211027号明細書に具体的に記載されている。
【0004】
このような機械を用いて得られる該溝の断面は、水平方向面で考えると、該溝の深さ全体にわたって実質的に一定である。
【0005】
しかし、掘削作業は、例えば、溝床において局所的に、該溝の該断面の増加を要する可能性がある。
【0006】
これを行うために、米国特許出願第2006/0032096号明細書は、二つの切削ドラムを備え、各ドラムが、該フレームに対して旋回することができる支持体上に取付けられているボーリングマシンを提供している。これは、該ドラムの回転軸間の距離を変えることを可能にしている。
【0007】
該支持体の該旋回は、該支持体に旋回可能に取付けられ、およびそれ自体は該フレームの該下端部に取付けられている油圧シリンダの端部に取付けられた二つの小さな関節レバーで構成された作動機構を用いて得られる。
【0008】
この作動機構の構造は、壊れやすく、またそれにもかかわらず、該支持体にかなりのトルクを及ぼすことができない。そのため、場合により、該切削ドラムを展開することが困難である可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】仏国特許出願第2211027号明細書
【特許文献2】米国特許出願第2006/0032096号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、より頑丈な、具体的には、従来の機械よりも大きな旋回トルクを与えることを可能にする代替的な構造を有する可変形態の切削装置を備えたボーリングマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これを行うために、本発明は、
少なくとも一つの切削ドラムを担持するフレームであって、長手方向に沿って延びている本体を有するフレームと、
前記第一の切削ドラムを第一の回転軸回りに回転駆動する少なくとも一つの第一のモータと、
下端部を有する少なくとも一つの第一のアームであって、前記本体に対して可動である第一のアームと、
前記第一の切削ドラムおよび前記第一のモータを担持する少なくとも一つの第一の支持体であって、該第一の支持体は、前記第一のアームの前記下端部に接続され、同時に前記フレームの前記本体に対して可動である第一の支持体と、
少なくとも前記第一のアームを前記本体に対して動かすように該本体に接続された作動装置と、を含むボーリングマシンに関する。
【0012】
特徴として、該本体は、
前記長手方向に沿って延びている平行移動ガイド装置をさらに含み、
前記ボーリングマシンは、可動部材が前記長手方向に沿って前記本体に対して可動であるとともに、前記平行移動ガイド装置によって案内され、前記第一のアームが該可動部材に旋回可能に取付けられるように、前記第一の支持体の上で前記本体に配置され、および前記平行移動ガイド装置と相互に作用する前記可動部材をさらに備える。
【0013】
該作動装置が、該フレームの外側に配置された小さな油圧シリンダで構成されている従来のボーリングマシンとは違って、本発明による構成は、より強力な作動装置を該フレームの該本体内に取付けることを可能にする。
【0014】
さらに、該可動部材の平行移動を案内する機能を有する該平行移動ガイド装置は、該第一のアームの該動きを案内しおよび安定化することも可能にする。
【0015】
この構成は、従来の機構よりも多くの力を該作動装置と該第一の支持体の間で伝達することを可能にする。これには、上述した従来の文書の該機械よりもかなり大きい、該第一の支持体の旋回トルクを得るという効果がある。
【0016】
該長手方向は、好ましくは垂直方向である。該第一の回転軸は、好ましくは、該長手方向に直角である。
【0017】
さらに、該平行移動ガイド装置が該作動装置から離隔されていることは理解されるであろう。
【0018】
有利には、該可動部材は、一緒に滑動結合を構成するように該平行移動ガイド装置内に収容される。好ましくは、該可動部材は、該ガイド装置の内部で移動可能である。さらに好ましくは、該平行移動ガイド装置と該可動部材は、該フレーム内に配設される。
【0019】
有利には、該平行移動ガイド装置は、該フレームに一体化され、および該可動部材は、該フレーム内に配置される。
【0020】
有利には、該作動装置は、該平行移動ガイド装置の上で該本体に取付けられている。
【0021】
該平行移動ガイド装置は、好ましくは、該本体の該長手方向に沿って延び、および該可動部材のための通路を一緒に画定している二つの平行レールを含む。
【0022】
有利な実施形態によれば、該第一の支持体は、第一の旋回軸回りに旋回可能に該本体に取付けられ、および第一の旋回軸回りに旋回可能に、該第一のアームの該下端部に取付けられ、
【0023】
それにより、該作動装置の該作動には、該第一の切削ドラムを、該本体に対して該第一の旋回軸回りに旋回させるという効果がある。
【0024】
好ましくは、該長手方向に沿って考えると、該旋回軸は、該第一の旋回軸の上に配置される。
【0025】
さらに、該長手方向に直角でおよび該第一の旋回軸に直角な横方向に沿って考えると、該第一の回転軸は、好ましくは、該ボーリングマシンが引込み位置にある場合に、該第一の旋回軸と該第一の旋回軸との間に配設される。
【0026】
この構成は、該従来のボーリングマシンの該小さなレバーよりも大きくかつより頑丈な第一のアームを取付けることを可能にする。
【0027】
有利には、該フレームは、該可動部材に接続されている第二のアームをさらに含み、該第二のアームは下端部を有し、該第一および第二のアームは互いに旋回可能であり、該作動装置は、該本体に対して該第二のアームを動かすように構成され、前記ボーリングマシンは、
第二の切削ドラム、および該第二の切削ドラムを第二の回転軸回りに回転駆動する第二のモータと、
前記本体に対して可動である第二の支持体であって、前記第二の切削ドラムおよび前記第二のモータが該第二の支持体に取付けられ、該第二の支持体は、前記第二のアームの前記下端部に接続される第二の支持体と、をさらに含む。
【0028】
好ましくは、該第二の支持体は、該本体に、第二の旋回軸回りに旋回可能に取付けられ、および該第二のアームの該下端部に、第二の旋回軸回りに旋回可能に取付けられ、それにより、該作動装置の該作動には、該第二の切削ドラムを該本体に対して該第二の旋回軸回りに旋回させるという効果がある。
【0029】
該第二の旋回軸は、好ましくは、該第二の旋回軸および該第二の回転軸に平行である。
【0030】
さらに好ましくは、該第一の旋回軸と第二の旋回軸は平行である。
【0031】
本発明の範囲から逸脱することなく、該第一の旋回軸と第二の旋回軸は同一直線上とすることができる。
【0032】
有利な構成においては、該第一および第二の旋回軸は、該第一および第二の旋回軸の上に配設される。
【0033】
好ましくは、該第一および第二の切削ドラムは、互いに独立して、それらそれぞれの旋回軸回りに旋回させることができる。旋回振幅は、好ましくは、0°~60°である。好ましくは、該旋回軸回りの該切削ドラムの該旋回振幅は、両ドラムに対して同じである。本発明の該範囲から逸脱することなく、該二つの切削ドラムは、異なる展開振幅を有することができる。
【0034】
有利には、該長手方向および該第一の旋回軸に直角な横方向に沿って考えると、該第一および第二の旋回軸は、該第一および第二の旋回軸間に配設されている。
【0035】
有利には、該ボーリングマシンは、該第一および第二の切削ドラム間の距離間隔が最小である引込み位置を有し、該ボーリングマシンは、該引込み位置にあるときに、該第一および第二の切削ドラム間の該最小距離間隔を維持するためのストップ装置をさらに含む。
【0036】
該引込み位置と展開位置の間の移行は、該作動装置を作動させることによって実行されることは理解されるであろう。
【0037】
米国特許出願第2006/0032096号明細書に記載されている該ボーリングマシンには、該切削ドラムの損傷または破損に必然的につながるであろう、該シリンダが過度に引っ込められたり、または不適切に調節された場合に、該切削ドラムが互いに接触する可能性があるという欠点もある。
【0038】
逆に本発明のおかげで、該ストップ装置は、該第一の切削ドラムと第二の切削ドラムが互いに近付いた場合に、例えば、数センチメートルの最小の距離間隔を該二つの切削ドラム間に保つように、該第一および第二の切削ドラムが互いに接触するのを回避することを可能にする。
【0039】
好ましくは、該第一および第二の支持体は、該ボーリングマシンが該引込み位置にあるときに、互いに接触するように形成され、該ストップ装置は、該第一および第二の支持体の各々に対向して配置されたストップ面で構成されている。
【0040】
好適な実施形態によれば、該作動装置は、該本体に対して該第一のアームを動かすように該本体および該第一のアームに接続されている第一のアクチュエータと、該本体に対して該第二のアームを動かすように該本体および該第二のアームに接続されている第二のアクチュエータとを含む。該第一および第二のアクチュエータは、好ましくは、該本体に旋回可能に取付けられている。さらに好ましくは、該第一および第二のアクチュエータは、該平行移動ガイド装置の上で該本体に接続されている。
【0041】
本発明の該範囲から逸脱することなく、該作動装置は、一方で該本体に、他方で該可動部材に取付けられた主アクチュエータを備えていてもよい。この実施形態において、該主アクチュエータの作動には、該可動部材を平行移動で動かすという効果があり、該可動部材の動きは、該第一および第二のアームの旋回を引き起こす。
【0042】
該ボーリングマシンをサスペンション装置から迅速に取り外すために、該フレームは、取外し可能な要素によって該本体に接続されているスイベルジョイントをさらに含む。
【0043】
一つの便益は、同じキャリアを保持しながら、本発明による該ボーリングマシンの該フレームを、別のフレーム、例えばグラブフレームと迅速に交換することができるということである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本発明は、添付図面を参照して、非限定的な実施例として所述されている本発明の実施形態に関する以下の説明を読めば、より良好に理解されるであろう。
【
図1】
図1は、該切削ドラムが該引込み位置にある、本発明による該ボーリングマシンの実施形態の正面図である。
【
図2】
図2は、該切削ドラムが該展開位置にある、
図1の該ボーリングマシンの正面図である。
【
図3】
図3は、二つの隣接する土壌部分に異なる深さで穴を掘るための
図1の該ボーリングマシンの用途の実施例を示す。
【
図4】
図4は、該切削装置が、二つの隣接するパネルの垂直方向の縁部をその間にオーバーカットする工程を示す、
図1の該ボーリングマシンの用途の実施例を示す。
【
図5】
図5は、
図4の該工程中の該オーバーカット領域を示す、水平面で見た図である。
【
図6】
図6は、舗装ノッチジョイントを形成するために、該パネルが、その厚さの一部にわたってオーバーカットされている、
図5の変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0045】
詳細な説明
次に、
図1および
図2を用いて、本発明によるボーリングマシン10の説明を進める。
【0046】
該ボーリングマシン10は、吊下げ要素14の端部に取付けられているフレーム12を含み、後者は、図示されていないキャリアのマストに接続されている。
【0047】
本発明によれば、該フレームは、上端部16aと下端部16bとの間で、長手方向Lに沿って延びている本体16を含む。
【0048】
この非限定的な実施例において、フレーム12は、取外し可能な要素20によって該本体16の該上端部16aに取付けられているスイベルジョイント18を含む。該スイベルジョイントはさらに該吊下げ要素14に接続されている。該取外し可能な要素20は、該フレーム12を、例えば別の種類のボーリング装置を担持する別のフレーム、例えば、グラブフレームと容易に交換することを可能にする。
【0049】
この実施例において、該フレームは、該本体16の両側に配置されている第一のガイド要素22および第二のガイド要素24をさらに含む。
【0050】
これらのガイド要素は、長手方向Lに沿って延びて、該土壌中を通る該ボーリングマシン10の垂直方向の移動を案内するために、該溝の壁部に当たることが意図されている。
【0051】
該本体16は、該長手方向Lに沿って延びている平行移動ガイド装置30をさらに含む。この実施例において、該平行移動ガイド装置30は、互いに平行であるとともに、該長手方向Lに沿って延びており、第一のレール32と第二のレール34は、以下で有用性について詳述する通路36を一緒に画定している、該第一のレール32および第二のレール34を含む。
【0052】
該フレームはさらに、上端部40aおよび下端部40bを有する第一のアーム40を含む。
【0053】
この実施例において、該フレームは、上端部42aおよび下端部42bを有する第二のアーム42をさらに含む。
【0054】
図1を見て分かるように、該第一および第二のアームの該上端部40a、42aは、該平行移動ガイド装置30の上述した通路36内に収容されたローラの形態をとる可動部材44に接続されている。そのため、該可動部材は、該平行移動ガイド装置30に収容され、および該第一および第二のレールによって該長手方向に沿って平行に案内される。換言すると、該可動部材44は、該長手方向Lに沿って向けられている滑動結合を一緒に構成するように、該平行移動ガイド装置30内に収容されている。この実施例では、該平行移動ガイド装置30は、該フレーム12に一体化され、および該可動部材44は、該フレーム12内に配置されている。
【0055】
より正確には、この非限定的な実施例において、該第一および第二のアームは、該長手方向Lに直角な結合軸X回りで互いに対して旋回可能である。
【0056】
より正確には、該第一および第二のアーム40、42の各々は、該可動部材44に対して、該結合軸X回りに旋回可能である。
【0057】
したがって、該第一および第二のアーム40、42が該本体16に対して可動であることは理解されるであろう。
【0058】
本発明による該ボーリングマシン10は、
図1および
図2に記載されている該実施形態において、油圧シリンダで構成された第一のアクチュエータ52と、これもまた油圧シリンダで構成されている第二のアクチュエータ54とを含む作動装置50をさらに含む。該作動装置50が、該第一のアームおよび該第二のアーム42を該本体16に対して動かすように該本体16に接続されていることは理解されるであろう。この実施例において、該平行移動ガイド装置30は、該作動装置50から離隔されている。
【0059】
この非限定的な実施例において、該第一のアクチュエータ52は、軸Y1回りで旋回可能に該本体16に取付けられている上端52aを含む。該第一のアクチュエータ52はさらに、該軸Y1に平行な軸Y2回りで旋回可能に該第一のアーム40の該下端部40bに接続されている。
【0060】
同様に、該第二のアクチュエータ54は、該軸Y1に平行な軸Y3回りで旋回可能に該本体16に取付けられている上端54aを有している。該第二のアクチュエータ54は、該軸Y3に平行な軸Y4回りで旋回可能に該第二のアーム42の該下端42bに接続されている下端54bも含む。
【0061】
この実施例では、該第一および第二のアクチュエータ52、54の該上端が、該平行移動ガイド装置30の上に取付けられていることが図を見て分かる。
【0062】
該第一のおよび/または第二のアクチュエータ52、54の該作動には、該第一および第二のアーム40、42を該本体16に対して動かすという効果があることは理解されるであろう。
【0063】
この実施例において、該本体16に対する該第一および第二のアーム40、42の該動きは、該結合軸X回りの回転と、該長手方向Lに沿った平行移動の組合せである。
【0064】
該作動装置50の該上端が、該本体16の該上端部16aに取付けられていることが図を見て分かる。
【0065】
この実施例において、該第一および第二のアクチュエータ52、54の該上端は、該本体16の該上端部16aに取付けられている。
【0066】
本発明によれば、該フレームは、第一の切削ドラム60を担持し、この実施例では、該フレームはさらに、第二の切削ドラム62も担持している。該第一の切削ドラム60は、該長手方向Lに直角な第一の回転軸A1回りに回転し、一方、該第二の切削ドラム62は、この実施例では、該第一の回転軸A1に平行な第二の回転軸A2回りに回転する。
【0067】
該ボーリングマシン10はさらに、該第一の切削ドラム60を、該第一の回転軸A1回りに回転駆動する第一のモータと、該第二の切削ドラム62を該第二の回転軸A2回りに駆動する第二のモータとを含む。
【0068】
該第一および第二のモータは、該第一および第二の切削ドラム60、62内に収容されている。この構成もまた公知であり、ここではさらに詳細に説明しない。本発明の該範囲から逸脱することなく、該第一および第二のモータは、公知でもある構造において、該第一および第二の切削ドラムの上に代替的に配置することができる。
【0069】
本発明によれば、該ボーリングマシン10は、該第一の切削ドラム60と該第一のモータを担持する第一の支持体64をさらに備えている。
図1を見て分かるように、該第一の支持体64は、該第一のアーム40の該下端部40bに接続されている。また、該第一の支持体64は、該フレームの該本体16に対して可動である。
【0070】
より正確には、この実施例において、該第一の支持体64は、第一の旋回軸B1回りで旋回可能に該本体16に取付けられている。
【0071】
さらに、該第一の支持体64は、第一のピボット軸C1回りで旋回可能に該第一のアーム40の該下端部40bに取付けられている。
【0072】
したがって、該作動装置50の該作動、およびより正確には、該第一のアクチュエータ52の該作動には、該第一の切削ドラム60を、該本体16に対して該第一の旋回軸B1回りに旋回させるという効果があることは理解されるであろう。
【0073】
また、該第一の旋回軸B1が該第一のピボット軸C1に平行であり、これらの軸が、この実施例においては、該第一の回転軸A1にも平行であることも図を見て分かる。
【0074】
さらに、該第一のピボット軸C1が該第一の旋回軸B1の上に配置されていることに留意されたい。
【0075】
この実施例では、該第一のアクチュエータ52の作動には、該第一の切削ドラム60を、該本体16に対して該第一の旋回軸B1回りに旋回させるという効果があることは理解されるであろう。
【0076】
この実施例において、該ボーリングマシンは、該本体16に対して可動である第二の支持体66をさらに含む。また、該第二の切削ドラム62と該第二のモータは、該第二の支持体に取付けられ、後者は、該第二のアーム42の該下端部42bに接続されている。
【0077】
図1および
図2を見て分かるように、ここに記載されている該例示的な実施形態において、該第二の支持体66は、第二の旋回軸B2回りに旋回可能に該本体16に取付けられている。該第二の支持体66はさらに、第二の旋回軸C2回りに旋回可能に該第二のアーム42の該下端部42bに取付けられている。
【0078】
該作動装置50の該作動およびより正確には、該第二のアクチュエータ54の該作動には、該第二の切削ドラム62を、該第二の旋回軸B2回りに該本体16に対して旋回させるという効果があることは理解されるであろう。
【0079】
水平面に投影して考えると、該第一および第二のアクチュエータ52、54の該作動には、該第一および第二の切削ドラム60、62の該第一および第二の回転軸A1およびA2間の該距離を変更するという効果があり、このことが、該第一および第二の切削ドラムを、
図1に示す引込み位置と、
図2に示す展開位置の間で移行させることを可能にすることが理解されるであろう。該第一および第二の支持体の各々の旋回の振幅は、好ましくは、0°~60°である。
【0080】
この実施例において、該第一および第二の旋回軸B1、B2は平行である。本発明の該範囲から逸脱することなく、該第一および第二の旋回軸B1、B2を同一直線上とすることができるであろう。
【0081】
さらに、該第一および第二のピボット軸C1、C2が、該第一および第二の旋回軸B1、B2の上に配置されるとともに、該第一の回転軸A1およびA2が、第一および第二の旋回軸B1、B2の下に配置されていることに留意されたい。
【0082】
また、該一方において、該長手方向Lに直角であり、該他方においては、該第一の旋回軸B1に直角である横方向Tに沿って考えると、該第一および第二の旋回軸は、該第一および第二の旋回軸間に配設されていることに留意すべきである。
【0083】
さらに、該ボーリングマシン10が該引込み位置にあるときに、該第一および第二の切削ドラム60、62間の該距離間隔は最小である。該ボーリングマシンは、該ボーリングマシンが該引込み位置にあるときに、該第一および第二の切削ドラム間の該最小距離間隔を維持するためのストップ装置70をさらに含む。
【0084】
この実施例において、該第一および第二の支持体64、66は、該ボーリングマシンが、
図1に示すような該引込み位置にあるときに、互いに接触するように形成されている。該ストップ装置70は、ここでは、該第一および第二の支持体の各々に対向して配置されたストップ面72、74によって形成されている。該引込み位置においては、該ストップ面72、74が互いに接触していることは理解されるであろう。
【0085】
該第一の部分64は、該第一のモータに油圧パワーを供給するために、該第一のモータに接続され、および油圧ホース(ここでは図示せず)に接続された第一の油圧式ジャンクションボックス82を含む。同様に、該第二の支持体66は、該第二のモータに油圧パワーを供給するために、該第二のモータならびに油圧ホースに接続された第二の油圧ユニット84を含む。
【0086】
図3は、可変形態を有する該ボーリングマシンが、掘削されている該溝の両側で土壌Sに穴Eを掘ることを可能にする該展開位置になっている、本発明による該ボーリングマシン10を示す。
【0087】
図4において、該ボーリングマシン10は、該マシンの両側に配置された二つの基本パネル300、302の該垂直方向の縁部300a、302aをオーバーカットするために用いられる。該ボーリングマシン10を用いて、該二つの基本パネル間に溝を掘った後に、該切削装置が該引込み位置にされ、該切削装置は、該展開位置の状態にされ、および該ボーリングマシン10は、深さpにわたって該基本パネルをオーバーカットするように上昇され、この深さは水平方向に沿って考慮される。
【0088】
この掘削の水平方向の断面を示す
図5において、該パネルの該垂直方向の縁部300a、300bは、該パネルの厚さe全体にわたってオーバーカットされる。このオーバーカット領域を符号304、306で示す。
【0089】
図5に示す該掘削の変形例を示す
図6においては、該パネルの該垂直方向の縁部300a、300bは、該パネルの該厚さeの何分の一かにわたってオーバーカットされる。該オーバーカット領域は、符号306、308で示され、および舗装ノッチを形成する。こうするために、該切削ドラムの幅は、該舗装ノッチの所望の幅に適合されることになる。
【国際調査報告】