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特表2024-515335組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-08
(54)【発明の名称】組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材
(51)【国際特許分類】
   B61D 17/08 20060101AFI20240401BHJP
   B61D 17/10 20060101ALI20240401BHJP
   B61D 17/12 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
B61D17/08
B61D17/10
B61D17/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023567137
(86)(22)【出願日】2021-10-14
(85)【翻訳文提出日】2023-10-31
(86)【国際出願番号】 CN2021123697
(87)【国際公開番号】W WO2023000513
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】202110838117.7
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523413080
【氏名又は名称】中車南京浦鎮車輌有限公司
【氏名又は名称原語表記】CRRC NANJING PUZHEN CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 68, North Puzhu Road, Taishan Park, Jiangbei New District Nanjing, Jiangsu 210031, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 小偉
(72)【発明者】
【氏名】李 明
(72)【発明者】
【氏名】欧 士璽
(72)【発明者】
【氏名】張 琳
(57)【要約】
本発明は、組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材に関し、ルーフ型材、ルーフサイドメンバー型材、サイドウォール型材、フロアサイドメンバー型材及びフロア型材を含み、ルーフ型材は、2種類の幅のルーフサイド型材を含んでA型車とB型車にそれぞれ適応し、ルーフサイドメンバー型材は、ドラム形車ルーフサイドメンバーと台形車ルーフサイドメンバーを含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、サイドウォール型材は、ドラム形車サイドウォール中部型材と台形車サイドウォール中部型材を含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、フロアサイドメンバー型材は、ドラム形車フロアサイドメンバーと台形車フロアサイドメンバーを含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、フロア型材は、2種類の幅のシャーシサイド型材を含んでA型車とB型車にそれぞれ適応する。本発明は、型材の設計を最適化させ、型材の共用率を向上させることにより、型材が最大限で各種類の車型に対応することを可能にし、17種類の型材のみを使用してA型台形車、A型ドラム形車、B型台形車、B型ドラム形車の車体断面の建てを実現する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーフ型材、ルーフサイドメンバー型材、サイドウォール型材、フロアサイドメンバー型材及びフロア型材を含み、隣接する型材の間が固定して接続されて車体を形成する組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材であって、前記ルーフ型材は、2種類の幅のルーフサイド型材(3a、3b)を含んでA型車とB型車にそれぞれ適応し、ルーフサイドメンバー型材は、ドラム形車ルーフサイドメンバー(4a)と台形車ルーフサイドメンバー(4b)を含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、サイドウォール型材は、ドラム形車サイドウォール中部型材(7a)と台形車サイドウォール中部型材(7b)を含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、フロアサイドメンバー型材は、ドラム形車フロアサイドメンバー(9a)と台形車フロアサイドメンバー(9b)を含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、フロア型材は、2種類の幅のシャーシサイド型材(10a、10b)を含んでA型車とB型車にそれぞれ適応する、ことを特徴とする組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材。
【請求項2】
前記ルーフ型材は、ルーフ中部に位置する第1のルーフ型材(1)及び第1のルーフ型材(1)とルーフサイド型材(3a、3b)との間に位置する第2のルーフ型材(2)を含み、前記第1のルーフ型材(1)、第2のルーフ型材(2)、ルーフサイド型材(3a、3b)は、順に挿着して溶接して固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材。
【請求項3】
前記フロア型材は、フロア中部に位置する第1のフロア型材(12)及び第1のフロア型材(12)とフロアサイド型材(10a、10b)との間に位置する第2のフロア型材(11)を含み、前記第1のフロア型材(12)、第2のフロア型材(11)、フロアサイド型材(10a、10b)は、順に挿着して溶接して固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材。
【請求項4】
前記サイドウォール型材は、上から下まで順に接続された第1のサイドウォール型材(5)、第2のサイドウォール型材(6)、サイドウォール中部型材(7a、7b)及び第3のサイドウォール型材(8)を含み、前記第1のサイドウォール型材(5)、第2のサイドウォール型材(6)、サイドウォール中部型材(7a、7b)及び第3のサイドウォール型材(8)は、順に挿着して溶接して固定され、前記第1のサイドウォール型材(5)の上端は、ルーフサイドメンバー(4a、4b)に挿着して溶接して固定され、前記第3のサイドウォール型材(8)は、フロアサイドメンバー型材(9a、9b)に挿着して溶接して固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材。
【請求項5】
ドラム形車の車体は、ドラム形車ルーフサイドメンバー(4a)、ドラム形車サイドウォール中部型材(7a)、及びドラム形車フロアサイドメンバー(9a)を含み、台形車の車体は、台形車ルーフサイドメンバー(4b)、台形車サイドウォール中部型材(7b)及びドラム形車フロアサイドメンバー(9a)を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材。
【請求項6】
A型車の車体は、幅が広いA型車ルーフサイド型材(3a)と幅が広いA型車シャーシサイド型材(10a)を含み、B型車の車体は、幅が狭いB型車ルーフサイド型材(3b)と幅が狭いB型車シャーシサイド型材(10b)を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材。
【請求項7】
A型ドラム形車とA型台形車の車体は、第1のルーフ型材(1)、第2のルーフ型材(2)とA型車ルーフサイド型材(3a)、第1のサイドウォール型材(5)、第2のサイドウォール型材(6)、第3のサイドウォール型材(8)、第1のフロア型材(12)、第2のフロア型材(11)とA型車シャーシサイド型材(10a)を共用し、B型ドラム形車とB型台形車の車体は、第1のルーフ型材(1)、第2のルーフ型材(2)とB型車ルーフサイド型材(3b)、第1のサイドウォール型材(5)、第2のサイドウォール型材(6)、第3のサイドウォール型材(8)、第1のフロア型材(12)、第2のフロア型材(11)とB型車シャーシサイド型材(10b)を共用する、ことを特徴とする請求項1に記載の組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材。
【請求項8】
請求項1に記載の組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体の型材に基づいて実現され、前記ルーフサイド型材(3a、3b)を置き換えることにより、ドラム形車ルーフサイドメンバー(4a)、台形車ルーフサイドメンバー(4b)、ドラム形車サイドウォール中部型材(7a)、台形車サイドウォール中部型材(7b)、ドラム形車フロアサイドメンバー(9a)、台形車フロアサイドメンバー(9b)、シャーシサイド型材(10a、10b)は、異なる断面の車体に適応する、ことを特徴とするアルミニウム合金地下鉄車体の設計方法。
【請求項9】
A型車体をB型車体に変換することは、A型車ルーフサイド型材(3a)をB型車ルーフサイド型材(3b)に交換し、A型車シャーシサイド型材(10a)をB型車シャーシサイド型材(10b)に交換し、B型車体をA型車体に変換する場合に逆操作を行うという操作を行う必要がある、ことを特徴とする請求項8に記載のアルミニウム合金地下鉄車体の設計方法。
【請求項10】
同じタイプのドラム形車体を台形車体に変換することは、ドラム形車ルーフサイドメンバー(4a)を台形車ルーフサイドメンバー(4b)に置き換え、ドラム形車サイドウォール中部型材(7a)を台形車サイドウォール中部型材(7b)に置き換え、ドラム形車フロアサイドメンバー(9a)を台形車フロアサイドメンバー(9b)に置き換え、同じタイプの台形車体をドラム形車体に変換する場合に逆操作を行うという操作を行う必要がある、ことを特徴とする請求項8に記載のアルミニウム合金地下鉄車体の設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道車両の車体構造に関し、特に組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材断面に関し、主にA型/B型、ドラム形/台形車体の生産に用いられる。
【背景技術】
【0002】
現在中国国内で広く採用されているアルミニウム合金地下鉄車体は、主にA型とB型の2種類があり、2種類の車型は、それぞれドラム形と台形の2種類の断面があり、車体の各部材の接続組立は、溶接を主とする。種類が多い車体型材は、大量の設計コスト及び型開きコストがかかるだけでなく、製品のプロセス安定性及び品質を向上させることに不利である。
【0003】
車体と他のシステムの継ぎ目を考慮しない条件で、車型と断面の組み合わせのみを考慮すると4種類の車体がある。溶接したアルミニウム合金車体断面は、通常12種類の22枚の型材で構成され、4つの車型の断面を個別に設計すると、48種類の型材が必要である。現在各種類の車体の型材断面は、個別に設計することが多い。A型車とB型車は、汎用せず、ドラム形車と台形車は、汎用しない。4種類の車体の間に親和性及び互換性が欠けるため、開発及び生産コストを増加させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、主に上記従来技術における4種類の車体が汎用しない問題について、組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材を提供し、少量の型材を置き換えることにより異なる車型と異なる断面車体を生産することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の技術的問題を解決するために、本発明にて提供される組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材は、ルーフ型材、ルーフサイドメンバー型材、サイドウォール型材、フロアサイドメンバー型材及びフロア型材を含み、隣接する型材の間が固定して接続されて車体を形成し、前記ルーフ型材は、2種類の幅のルーフサイド型材を含んでA型車とB型車にそれぞれ適応し、ルーフサイドメンバー型材は、ドラム形車ルーフサイドメンバーと台形車ルーフサイドメンバーを含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、サイドウォール型材は、ドラム形車サイドウォール中部型材と台形車サイドウォール中部型材を含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、フロアサイドメンバー型材は、ドラム形車フロアサイドメンバーと台形車フロアサイドメンバーを含んでドラム形車と台形車にそれぞれ適応し、フロア型材は、2種類の幅のシャーシサイド型材を含んでA型車とB型車にそれぞれ適応することを特徴とする。
【0006】
さらに、前記ルーフ型材は、ルーフ中部に位置する第1のルーフ型材及び第1のルーフ型材とルーフサイド型材との間に位置する第2のルーフ型材を含み、前記第1のルーフ型材、第2のルーフ型材、ルーフサイド型材は、順に挿着して溶接して固定される。
【0007】
さらに、フロア型材は、フロア中部に位置する第1のフロア型材及び第1のフロア型材とフロアサイド型材との間に位置する第2のフロア型材を含み、前記第1のフロア型材、第2のフロア型材、フロアサイド型材は、順に挿着して溶接して固定される。
【0008】
よりさらに、前記サイドウォール型材は、上から下まで順に接続された第1のサイドウォール型材、第2のサイドウォール型材、サイドウォール中部型材及び第3のサイドウォール型材を含み、前記第1のサイドウォール型材、第2のサイドウォール型材、サイドウォール中部型材及び第3のサイドウォール型材は、順に挿着して溶接して固定され、前記第1のサイドウォール型材の上端は、ルーフサイドメンバーに挿着して溶接して固定され、前記第3のサイドウォール型材は、フロアサイドメンバーに挿着して溶接して固定され、
また、本発明は、さらにアルミニウム合金地下鉄車体の設計方法を提供し、請求項1に記載のアルミニウム合金地下鉄車体の型材に基づいて実現され、前記ルーフサイド型材、ドラム形車ルーフサイドメンバー、台形車ルーフサイドメンバー、ドラム形車サイドウォール中部型材、台形車サイドウォール中部型材、ドラム形車フロアサイドメンバー、台形車フロアサイドメンバー、シャーシサイド型材を置き換えることにより、異なる断面の車体に適応することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、型材の設計を最適化させ、型材の共用率を向上させることにより、型材が最大限で各種類の車型に対応することを可能にし、17種類の型材のみを使用してA型台形車、A型ドラム形車、B型台形車、B型ドラム形車の車体断面の建てを実現する。本発明の車体型材は、A型、B型の2種類の車型と台形、ドラム形の2種類の断面を両立して考慮し、車体型材が各車型の間に最大限に共通化されることを達成させる。本発明により設計コスト及び型開きコストを節約することができ、車体溶接プロセスを固定化し、製品の品質を安定化させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】A型ドラム形車体とA型台形車体の置き換えの概略図である。
図2】B型ドラム形車体とB型台形車体の置き換えの概略図である。
図3】A型ドラム形車体とB型台形車体の置き換えの概略図である。
図4】B型ドラム形車体とA型台形車体の置き換えの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面と結び付けて解釈的に説明する。
【0012】
図1乃至図4に示すように、本実施例の組み合わせ可能なアルミニウム合金地下鉄車体型材は、ルーフ型材、ルーフサイドメンバー型材、サイドウォール型材、フロアサイドメンバー型材及びフロア型材を含み、隣接する型材の間は、挿着して溶接して固定されることにより車体を形成する。
【0013】
ルーフ型材は、ルーフ中部に位置する第1のルーフ型材1、第1のルーフ型材1の両側に位置する第2のルーフ型材2及び第2のルーフ型材2の外側に位置するルーフサイド型材を含み、ルーフサイド型材は、2種類の寸法を有し、それぞれA型車ルーフサイド型材3aとB型車ルーフサイド型材3bであり、A型車とB型車にそれぞれ適応する。第1のルーフ型材1、第2のルーフ型材2、ルーフサイド型材(3a、3b)は、順に挿着して溶接して固定される。
【0014】
ルーフサイドメンバー型材は、2種類の仕様を有し、それぞれドラム形車ルーフサイドメンバー4aと台形車ルーフサイドメンバー4bであり、ドラム形車と台形車にそれぞれ適応する。ドラム形車ルーフサイドメンバー4aは、より大きな内傾角を有し、好ましくは傾角度数が7度(図1の形態)であり、台形車ルーフサイドメンバー4bは、より小さな内傾角を有し、好ましくは傾角度数が5度(図1の形態)である。ルーフサイドメンバー型材の上端は、ルーフサイド型材(3a、3b)に挿着して溶接して固定される。
【0015】
サイドウォール型材は、上から下に順に挿着して溶接して固定された第1のサイドウォール型材5、第2のサイドウォール型材6、サイドウォール中部型材及び第3のサイドウォール型材8をそれぞれ含む。サイドウォール中部型材は、2種類の寸法を有し、それぞれドラム形車サイドウォール中部型材7aと台形車サイドウォール中部型材7bであり、ドラム形車と台形車にそれぞれ適応する。ドラム形車は、サイドウォールの中部に外向きの突起を有し、サイドウォールの中部におけるドラム形車の幅が台形車の幅より大きく且つサイドウォールの中部により大きい内傾角を有し、好ましくは傾角度数が7度(本実施例の形態)である。台形車は、サイドウォール中部における内傾角が小さく、好ましくは傾角度数が5度(本実施例の形態)である。第1のサイドウォール型材5の上端は、ルーフサイドメンバー(4a、4b)に挿着して溶接して固定され、第3のサイドウォール型材8は、フロアサイドメンバー型材(9a、9b)に挿着して溶接して固定される。
【0016】
フロアサイドメンバー型材も2種類の仕様を有し、それぞれドラム形車フロアサイドメンバー9aと台形車フロアサイドメンバー9bであり、ドラム形車と台形車にそれぞれ適応する。ドラム形車のフロアサイドメンバーは、より大きな外傾角を有し、好ましくは傾角度数が4度であり、台形車のフロアサイドメンバーは、シャーシフロアにほぼ垂直である。
【0017】
フロア型材は、フロア中部に位置する第1のフロア型材12及び第1のフロア型材12の両側に位置する第2のフロア型材11、及び第2のフロア型材11の外側に位置するシャーシサイド型材を含む。第1のフロア型材12、第2のフロア型材11、シャーシサイド型材は、順に挿着して溶接して固定される。シャーシサイド型材は、2種類の幅を有し、それぞれA型車シャーシサイド型材10aとB型車シャーシサイド型材10bであり、A型車とB型車にそれぞれ適応する。シャーシサイド型材の外端は、フロアサイドメンバー型材(9a、9b)に挿着して溶接して固定される。
【0018】
本発明は、少ない断面型材により同じ車型の台形とドラム形断面の材料選択及び組立並びに異なる車型の台形とドラム形断面の材料選択及び組立を実現する。同じ車型の台形とドラム形断面の間には、3種類(6枚)の型材を置き換えることにより車体構造の変換を実現することができる。異なる車型の台形とドラム形車体断面の間(A型台形とB型ドラム形、A型ドラム形とB型台形)には、いずれも5種類(10枚)の型材を置き換えることにより車体構造の変換を実現することができる。
【0019】
ドラム形車の車体に対しては、それがドラム形車ルーフサイドメンバー4a、ドラム形車サイドウォール中部型材7a、及びドラム形車フロアサイドメンバー9aを含む。台形車の車体は、台形車ルーフサイドメンバー4b、台形車サイドウォール中部型材7b及びドラム形車フロアサイドメンバー9aを含む。A型車の車体は、A型車ルーフサイド型材3aとA型車シャーシサイド型材10aを含み、B型車の車体は、B型車ルーフサイド型材3bとB型車シャーシサイド型材10bを含む。その他は、共通部材である。
【0020】
具体的には、A型ドラム形車とA型台形車の車体は、第1のルーフ型材1、第2のルーフ型材2とA型車ルーフサイド型材3a、第1のサイドウォール型材5、第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8、第1のフロア型材12、第2のフロア型材11とA型車シャーシサイド型材10aを共用する。B型ドラム形車とB型台形車の車体は、第1のルーフ型材1、第2のルーフ型材2とB型車ルーフサイド型材3b、第1のサイドウォール型材5、第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8、第1のフロア型材12、第2のフロア型材11とB型車シャーシサイド型材10bを共用する。
【0021】
本発明は、さらにアルミニウム合金地下鉄車体の設計方法を提供し、上記アルミニウム合金地下鉄車体の型材に基づいて実現され、ルーフサイド型材(3a、3b)、ドラム形車ルーフサイドメンバー4a、台形車ルーフサイドメンバー4b、ドラム形車サイドウォール中部型材7a、台形車サイドウォール中部型材7b、ドラム形車フロアサイドメンバー9a、台形車フロアサイドメンバー9b、シャーシサイド型材(10a、10b)を置き換えることにより、異なる断面の車体に適応する。
【0022】
A型車体をB型車体に変換することは、A型車ルーフサイド型材3aをB型車ルーフサイド型材3bに交換し、A型車シャーシサイド型材10aをB型車シャーシサイド型材10bに交換し、B型車体をA型車体に変換する場合に逆操作を行うという操作を行う必要がある。
【0023】
同じタイプのドラム形車体を台形車体に変換することは、ドラム形車ルーフサイドメンバー4aを台形車ルーフサイドメンバー4bに置き換え、ドラム形車サイドウォール中部型材7aを台形車サイドウォール中部型材7bに置き換え、ドラム形車フロアサイドメンバー9aを台形車フロアサイドメンバー9bに置き換え、同じタイプの台形車体をドラム形車体に変換する場合に逆操作を行うという操作を行う必要がある。
【0024】
以下、図面と結び付けて4種類のアルミニウム合金地下鉄車体の変換の解決手段を提供する。
【0025】
図1に示すようにA型ドラム形車体とA型台形車体の置き換えの概略図である。
【0026】
ルーフサイドメンバー(4a、4b)と隣接するルーフ型材3a、第1側のサイドウォール型材5は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。しかも、アーク溶接と摩擦撹拌接合(FSW)という2種類の溶接継手形式を考慮し、最終的に車体プラットフォーム型材の共用率の最大化を実現する。具体的には、A型ドラム形車ルーフサイドメンバー4aとルーフ型材3a、第1のサイドウォール型材5は、挿着構造であり、A型台形車ルーフサイドメンバー4bとルーフ型材3a、第1のサイドウォール型材5は、挿着構造である。サイドウォール型材(7a、7b)と隣接するサイドウォール型材6、サイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、A型ドラム形車サイドウォール中部型材7aとサイドウォール型材6、サイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、A型台形車サイドウォール型材7bとサイドウォール型材6、サイドウォール型材8は、いずれも挿着構造である。フロアサイドメンバー(9a、9b)と隣接するフロア型材10a、隣接するサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、A型ドラム形車フロアサイドメンバー9aとフロア型材10a、サイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、A型台形車フロアサイドメンバー9bとフロア型材10a、サイドウォール型材8は、いずれも挿着構造である。A型ドラム形車とA型台形車体の断面を置き換える時、ドラム形車ルーフサイドメンバー4aを台形車ルーフサイドメンバー4bに置き換え、ドラム形車サイドウォール中部型材7aを台形車サイドウォール中部型材7bに置き換え、ドラム形車フロアサイドメンバー9aを台形車フロアサイドメンバー9bに置き換えればよい。逆も同様である。
【0027】
図2に示すように、B型ドラム形車体とB型台形車体の置き換えの概略図である。
【0028】
ルーフサイドメンバー(4a、4b)と隣接するルーフ型材3b、サイドウォール型材5は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、B型ドラム形車ルーフサイドメンバー4aとルーフ型材3b、第1のサイドウォール型材5は、挿着構造であり、B型台形車ルーフサイドメンバー4bとルーフ型材3b、第1のサイドウォール型材5は、挿着構造である。サイドウォール型材(7a、7b)と隣接する第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、B型ドラム形車サイドウォール型材7aと第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、B型台形車サイドウォール型材7bと第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造である。フロアサイドメンバー(9a、9b)と隣接するシャーシサイド型材10b、隣接する第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、B型ドラム形車フロアサイドメンバー9aとフロア型材10b、サイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、B型台形車フロアサイドメンバー9bとフロア型材10b、サイドウォール型材8は、いずれも挿着構造である。B型ドラム形車と台形車体の断面を置き換える時、ドラム形車ルーフサイドメンバー4aを台形車ルーフサイドメンバー4bに置き換え、ドラム形車サイドウォール中部型材7aを台形車サイドウォール中部型材7bに置き換え、ドラム形車フロアサイドメンバー9aを台形車フロアサイドメンバー9bに置き換えればよい。逆も同様である。
【0029】
図3に示すように、A型ドラム形車体とB型台形車体の置き換えの概略図である。
【0030】
ルーフサイドメンバー(4a、4b)と隣接するルーフサイド型材(3a、3b)、第1のサイドウォール型材5は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、A型ドラム形車ルーフサイドメンバー4aとルーフサイド型材3a、第1のサイドウォール型材5は、挿着構造であり、B型台形車ルーフサイドメンバー4bとルーフサイド型材3b、第1のサイドウォール型材5は、挿着構造である。サイドウォール中部型材(7a、7b)と隣接する第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、A型ドラム形車サイドウォール中部型材7aと第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、B型台形車サイドウォール中部型材7bと第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造である。フロアサイドメンバー(9a、9b)と隣接するシャーシサイド型材(10a、10b)、隣接する第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、A型ドラム形車フロアサイドメンバー9aとシャーシサイド型材10a、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、B型台形車フロアサイドメンバー9bとシャーシサイド型材10b、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造である。A型ドラム形車とB型台形車体の断面を置き換える時、A型ドラム形車ルーフサイド型材3aをB型台形車ルーフサイド型材3bに置き換え、A型ドラム形車ルーフサイドメンバー4aをB型台形車ルーフサイドメンバー4bに置き換え、A型ドラム形車サイドウォール中部型材7aをB型台形車サイドウォール中部型材7bに置き換え、A型ドラム形車フロアサイドメンバー9aをB型台形車フロアサイドメンバー9bに置き換え、A型ドラム形車シャーシサイド型材10aをB型台形車シャーシサイド型材10bに置き換えればよい。逆も同様である。
【0031】
図4に示すように、B型ドラム形車体とA型台形車体の置き換えの概略図である。
【0032】
ルーフサイドメンバー(4a、4b)と隣接するルーフサイド型材(3a、3b)、第1のサイドウォール型材5は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、B型ドラム形車ルーフサイドメンバー4aとルーフサイド型材3b、第1のサイドウォール型材5は、挿着構造であり、A型台形車ルーフサイドメンバー4bとルーフサイド型材3a、第1のサイドウォール型材5は、挿着構造である。車サイドウォール中部型材(7a、7b)と隣接する第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、B型ドラム形車サイドウォール中部型材7aと第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、A型台形車サイドウォール中部型材7bと第2のサイドウォール型材6、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造である。フロアサイドメンバー(9a、9b)と隣接するシャーシサイド型材(10、10b)、隣接する第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、溶接により接続を実現する。具体的には、B型ドラム形車フロアサイドメンバー9aとシャーシサイド型材10b、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造であり、A型台形車フロアサイドメンバー9bとシャーシサイド型材10a、第3のサイドウォール型材8は、いずれも挿着構造である。B型ドラム形車とA型台形車体の断面を置き換える時、B型ドラム形車ルーフサイド型材3bをA型台形車ルーフサイド型材3aに置き換え、B型ドラム形車ルーフサイドメンバー4aをA型台形車ルーフサイドメンバー4bに置き換え、B型ドラム形車サイドウォール中部型材7aをA型台形車サイドウォール中部型材7bに置き換え、B型ドラム形車フロアサイドメンバー9aをA型台形車フロアサイドメンバー9bに置き換え、B型ドラム形車シャーシサイド型材10bをA型台形車シャーシサイド型材10aに置き換えればよい。逆も同様である。
【0033】
以上から分かるように、本発明は、少ない断面型材により同じ車型の台形とドラム形断面の材料選択及び組立並びに異なる車型の台形とドラム形断面の材料選択及び組立を実現する。同じ車型の台形とドラム形断面の間には、3種類(6枚)の型材を置き換えることにより車体構造の変換を実現することができる。異なる車型の台形とドラム形車体断面の間(A型台形とB型ドラム形、A型ドラム形とB型台形)には、いずれも5種類(10枚)の型材を置き換えることにより車体構造の変換を実現することができる。
【0034】
上記実施例以外に、本発明は、さらに他の実施形態を有することができる。等価置換又は同等変換を用いて形成された技術的解決手段は、いずれも本発明の特許請求の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0035】
1 第1のルーフ型材
2 第2のルーフ型材
3a A型車ルーフサイド型材
3b B型車ルーフサイド型材
4a ドラム形車ルーフサイドメンバー
4b 台形車ルーフサイドメンバー
5 第1のサイドウォール型材
6 第2のサイドウォール型材
7a ドラム形車サイドウォール中部型材
7b 台形車サイドウォール中部型材
8 第3のサイドウォール型材
9a ドラム形車フロアサイドメンバー
9b 台形車フロアサイドメンバー
10a A型車シャーシサイド型材
10b B型車シャーシサイド型材
11 第2のフロア型材
12 第1のフロア型材
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】